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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-24
(54)【発明の名称】タッチ構造及び表示パネル
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20240417BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20240417BHJP
【FI】
G06F3/041 422
G06F3/044 122
G06F3/044 128
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023525090
(86)(22)【出願日】2021-05-19
(85)【翻訳文提出日】2023-04-25
(86)【国際出願番号】 CN2021094676
(87)【国際公開番号】W WO2022241679
(87)【国際公開日】2022-11-24
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲賀▼ ▲興▼▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 章▲敏▼
(72)【発明者】
【氏名】薄 ▲ゼ▼文
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲碩▼
(57)【要約】
タッチ構造と表示パネルであって、該タッチ構造は、ベース(B)と、ベース(B)上に設置される複数のタッチユニット(T11/T12/T13)とを含み、複数のタッチユニット(T11/T12/T13)の少なくとも1つは、ベース(B)上に順次積層される第1の導電層(M1)と、間隔絶縁層(I)と、第2の導電層(M2)とを含み、第1の導電層(M1)は、互いに間隔をおいて配置される複数の第1の配線(11)によって形成された第1のパターンを含み、第2の導電層(M2)は、互いに間隔をおいて配置される複数の第2の配線(12)によって形成された第2のパターンを含み、複数の第1の配線(11)の少なくとも1つは、複数の第2の配線(12)の少なくとも1つと重なる第1の重なり部(111)を含み、複数の第2の配線(12)の少なくとも1つは、第1の重なり部(111)と重なる第2の重なり部(121)を含み、且つ第1の重なり部(111)が位置する第1のセグメント(112)は、第2の重なり部(121)が位置する第2のセグメント(122)と異なる延伸方向を有し、第1のセグメント(112)は、第1の重なり部(111)を端点として延伸する第1の配線(11)の線分であり、第2のセグメント(122)は、第2の重なり部(122)を端点として延伸する第2の配線(12)の線分である。該タッチ構造は、比較的に高いタッチ精度とタッチ感度を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、前記ベース上に設置される複数のタッチユニットとを含むタッチ構造であって、前記複数のタッチユニットの少なくとも1つは、前記ベース上に順次積層される第1の導電層と、間隔絶縁層と、第2の導電層とを含み、
前記第1の導電層は、互いに間隔をおいて配置される複数の第1の配線によって形成された第1のパターンを含み、前記第2の導電層は、互いに間隔をおいて配置される複数の第2の配線によって形成された第2のパターンを含み、
前記複数の第1の配線の少なくとも1つは、前記複数の第2の配線の少なくとも1つと重なる第1の重なり部を含み、前記複数の第2の配線の少なくとも1つは、前記第1の重なり部と重なる第2の重なり部を含み、且つ前記第1の重なり部が位置する第1のセグメントは、前記第2の重なり部が位置する第2のセグメントと異なる延伸方向を有し、前記第1のセグメントは、前記第1の重なり部を端点として延伸する前記第1の配線の線分であり、前記第2のセグメントは、前記第2の重なり部を端点として延伸する前記第2の配線の線分である、タッチ構造。
【請求項2】
前記第1のセグメントと前記第2のセグメントは、直線線分を含み、前記第1のセグメントと前記第2のセグメントの延伸方向は、前記直線線分の延伸方向であり、及び/又は
前記第1のセグメントと前記第2のセグメントは、円弧線分を含み、前記第1のセグメントと前記第2のセグメントの延伸方向は、前記円弧線分が前記第1の重なり部と第2の重なり部を端点とする接線における延伸方向である、請求項1に記載のタッチ構造。
【請求項3】
1つの前記第1の重なり部がいずれかの方向でのサイズは、前記第1の配線のその延伸方向に垂直な線幅以上であり、前記第1の配線のその延伸方向に垂直な線幅の2倍以下であり、
1つの前記第2の重なり部がいずれかの方向でのサイズは、前記第2の配線のその延伸方向に垂直な線幅以上であり、前記第2の配線のその延伸方向に垂直な線幅の2倍以下である、請求項1又は2に記載のタッチ構造。
【請求項4】
前記第1の配線は、全体的に略第1の方向に沿って延伸し、前記第2の配線は、全体的に略第2の方向に沿って延伸する、請求項1~3のいずれか一項に記載のタッチ構造。
【請求項5】
前記第1の方向と前記第2の方向との角度は、30°-90°である、請求項4に記載のタッチ構造。
【請求項6】
少なくとも1つの前記第1の重なり部が前記第2の重なり部と重なるの位置において、前記第1の重なり部と前記第2の重なり部とは、前記間隔絶縁層におけるビアホールによって電気的に接続される、請求項1~4のいずれか一項に記載のタッチ構造。
【請求項7】
1つのタッチユニットにおいて、前記複数の第1の配線は、少なくとも1つの第1の接続配線を含み、前記第1の接続配線の第1の重なり部と、前記第1の重なり部と重なる複数の第2の配線の少なくとも一部の第2の配線の第2の重なり部とは、前記間隔絶縁層におけるビアホールによって電気的に接続される、請求項6に記載のタッチ構造。
【請求項8】
いずれか隣接する2つの第2の配線の第2の重なり部分は、それぞれ前記少なくとも1つの第1の接続配線によって電気的に接続される、請求項7に記載のタッチ構造。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第1の接続配線は、複数の第1の接続配線を含み、前記複数の第1の接続配線は、間隔をおいて配列され、
前記複数の第1の配線は、複数の第2の接続配線をさらに含み、前記複数の第2の接続配線と前記第1の接続配線とは、間隔をおいて配列され、
前記複数の第2の接続配線は、前記複数の第1の接続配線及び前記複数の第2の配線と絶縁されている、請求項7又は8に記載のタッチ構造。
【請求項10】
タッチ駆動回路をさらに含み、
前記第1の接続配線は、タッチ駆動回路に電気的に接続される、請求項9に記載のタッチ構造。
【請求項11】
前記第1の導電層は、前記複数の第1の接続配線に接続され且つ延伸方向が異なる第3のセグメントをさらに有する、請求項9又は10に記載のタッチ構造。
【請求項12】
前記第3のセグメントの第1の端は、前記複数の第1の接続配線に接続され、前記第3のセグメントの第2の端は、隣接する前記複数の第2の接続配線と間隔をおいて配置され、且つ間隔の最小距離は、1μm-6μmである、請求項11に記載のタッチ構造。
【請求項13】
前記第1の導電層は、前記複数の第1の配線と間隔をおいて配置され且つ延伸方向が異なる第4のセグメントをさらに有する、請求項7~12のいずれか一項に記載のタッチ構造。
【請求項14】
前記第4のセグメントの両端は、いずれも前記複数の第1の配線と間隔をおいて配置され、且つ間隔の最小距離は、1μm-6μmである、請求項13に記載のタッチ構造。
【請求項15】
前記複数の第1の配線の線幅は、2μm-4μmである、請求項1~14のいずれか一項に記載のタッチ構造。
【請求項16】
前記複数の第2の配線の線幅は、2μm-4μmである、請求項1~15のいずれか一項に記載のタッチ構造。
【請求項17】
前記複数のタッチユニットは、アレイ状に配列される、請求項1~16のいずれか一項に記載のタッチ構造。
【請求項18】
前記ベース基板上に順次設置される駆動回路層と、発光素子層と、パッケージ層とを含む表示基板と、
前記パッケージ層が前記ベース基板から離れる一側に設置され、前記第1の導電層が前記第2の導電層よりも前記パッケージ層に近接する請求項1~17のいずれか一項に記載のタッチ構造と、を含む表示パネル。
【請求項19】
前記タッチ構造が前記ベース基板から離れる一側又は前記ベース基板に近接する一側に設置され、複数の第1の光透過開口と複数の第2の光透過開口を含むブラックマトリクス層をさらに含み、
前記発光素子層は、複数の発光素子を含み、前記複数の第1の光透過開口は、前記複数の発光素子が発する光をそれぞれ通過させるように構成され、
前記駆動回路層は、複数の光透過部分を含み、少なくとも一部の第2の光透過開口のそれぞれは、前記複数の光透過部分の少なくとも1つに対応して設置され、且つ対応して設置される第2の光透過開口と光透過部分において、前記第2の光透過開口が前記ベース基板への正投影は、前記光透過部分が前記ベース基板への正投影と少なくとも部分的に重畳する、請求項18に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記ベース基板に平行な方向において、前記複数の第2の光透過開口と前記複数の第1の配線及び/又は前記複数の第2の配線との距離は、1μmよりも大きい、請求項19に記載の表示パネル。
【請求項21】
前記ベース基板に平行な方向において、前記複数の第1の光透過開口と前記複数の第1の配線及び/又は前記複数の第2の配線との距離は、1μmよりも大きい、請求項19又は20に記載の表示パネル。
【請求項22】
前記ベース基板に垂直な方向において、前記複数の第1の配線と前記複数の第2の配線は、前記複数の第1の光透過開口と前記複数の第2の光透過開口と重畳しない、請求項19に記載の表示パネル。
【請求項23】
前記複数の第2の光透過開口において隣接する2つの第2の光透過開口の間に1つの第1の配線又は1つの第2の配線が設置される、請求項22に記載の表示パネル。
【請求項24】
前記表示基板は、アレイ状に配列される複数の画素ユニットを有し、前記複数の画素ユニットのそれぞれは、複数のサブ画素を含み、前記複数のサブ画素のそれぞれは、前記駆動回路層に設置される画素駆動回路と、前記発光素子層に設置される発光素子とを含み、前記発光素子は、発光領域を有し、
少なくとも一部の前記複数の光透過部分は、隣接するサブ画素の発光素子の発光領域の間に設置される、請求項22に記載の表示パネル。
【請求項25】
前記ベース基板に垂直な方向において、前記複数の第1の配線と前記複数の第2の配線は、前記複数のサブ画素の発光素子の発光領域と重畳しない、請求項24に記載の表示パネル。
【請求項26】
前記ベース基板に平行な方向において、前記複数の第2の光透過開口の少なくとも1つは、1つのサブ画素の発光素子の発光領域と1つの第1の配線又は1つの第2の配線との間に位置し、前記1つのサブ画素の発光素子の発光領域から前記少なくとも1つの第2の光透過開口と隣接する第1の配線又は第2の配線までの距離は、前記1つのサブ画素の発光素子の発光領域から他の第1の配線又は第2の配線までの距離よりも大きい、請求項25に記載の表示パネル。
【請求項27】
前記複数の画素ユニットは、少なくとも1つの第1の画素ユニットを含み、前記第1の画素ユニットに含まれる複数のサブ画素は、表示基板に垂直な方向において、複数の第2の光透過開口に一対一対応して重畳する、請求項24~26のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項28】
前記複数の第1の光透過開口のそれぞれに設置される複数のカラー光フィルタをさらに含む、請求項19~27のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項29】
紋様タッチ表面及びイメージセンサアレイをさらに含み、
前記イメージセンサアレイは、前記駆動回路層が前記発光素子層から離れる一側に設置され、複数のイメージセンサを含み、前記複数のイメージセンサは、紋様を収集するために、前記発光素子層のうちの複数の発光素子から発せられて前記紋様タッチ表面の紋様によって反射され、前記第2の光透過開口と前記光透過部分を通過して前記複数のイメージセンサに到達する光を受け取ることができるように構成される、請求項19~28のいずれか一項に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、タッチ構造及び表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチ機能を有するユーザインタフェースは、携帯電話、タブレット等の表示装置等の各種の電子機器に広く応用されている。タッチ機能を実現するためのタッチ構造は、タッチ電極構造を含み、タッチ電極構造の設置は、タッチ機能の感度及び正確性に影響を与えるため、ユーザエクスペリエンスに影響を与える重要な要素である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の少なくとも一つの実施例は、タッチ構造を提供し、該タッチ構造は、ベースと、前記ベース上に設置される複数のタッチユニットとを含み、前記複数のタッチユニットの少なくとも1つは、前記ベース上に順次積層される第1の導電層と、間隔絶縁層と、第2の導電層とを含み、前記第1の導電層は、互いに間隔をおいて配置される複数の第1の配線によって形成された第1のパターンを含み、前記第2の導電層は、互いに間隔をおいて配置される複数の第2の配線によって形成された第2のパターンを含み、前記複数の第1の配線の少なくとも1つは、前記複数の第2の配線の少なくとも1つと重なる第1の重なり部を含み、前記複数の第2の配線の少なくとも1つは、前記第1の重なり部と重なる第2の重なり部を含み、且つ前記第1の重なり部が位置する第1のセグメントは、前記第2の重なり部が位置する第2のセグメントと異なる延伸方向を有し、前記第1のセグメントは、前記第1の重なり部を端点として延伸する前記第1の配線の線分であり、前記第2のセグメントは、前記第2の重なり部を端点として延伸する前記第2の配線の線分である。
【0004】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記第1のセグメントと前記第2のセグメントは、直線線分を含み、前記第1のセグメントと前記第2のセグメントの延伸方向は、前記直線線分の延伸方向であり、及び/又は前記第1のセグメントと前記第2のセグメントは、円弧線分を含み、前記第1のセグメントと前記第2のセグメントの延伸方向は、前記円弧線分が前記第1の重なり部と第2の重なり部を端点とする接線における延伸方向である。
【0005】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、1つの前記第1の重なり部がいずれかの方向でのサイズは、前記第1の配線のその延伸方向に垂直な線幅以上であり、前記第1の配線のその延伸方向に垂直な線幅の2倍以下であり、1つの前記第2の重なり部がいずれかの方向でのサイズは、前記第2の配線のその延伸方向に垂直な線幅以上であり、前記第2の配線のその延伸方向に垂直な線幅の2倍以下である。
【0006】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記第1の配線は、全体的に略第1の方向に沿って延伸し、前記第2の配線は、全体的に略第2の方向に沿って延伸する。
【0007】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記第1の方向と前記第2の方向との角度は、30°-90°である。
【0008】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記第1の重なり部が前記第2の重なり部と重なる少なくとも1つの位置において、前記第1の重なり部と前記第2の重なり部とは、前記間隔絶縁層におけるビアホールによって電気的に接続される。
【0009】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、1つのタッチユニットにおいて、前記複数の第1の配線は、少なくとも1つの第1の接続配線を含み、前記第1の接続配線の第1の重なり部と、前記第1の重なり部と重なる複数の第2の配線の少なくとも一部の第2の配線の第2の重なり部とは、前記間隔絶縁層におけるビアホールによって電気的に接続される。
【0010】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、いずれか隣接する2つの第2の配線の第2の重なり部分は、それぞれ前記少なくとも1つの第1の接続配線によって電気的に接続される。
【0011】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記少なくとも1つの第1の接続配線は、複数の第1の接続配線を含み、前記複数の第1の接続配線は、間隔をおいて配列され、前記複数の第1の配線は、複数の第2の接続配線をさらに含み、前記複数の第2の接続配線と前記第1の接続配線とは、間隔をおいて配列され、前記複数の第2の接続配線は、前記複数の第1の接続配線及び前記複数の第2の配線から絶縁されている。
【0012】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造は、タッチ駆動回路をさらに含み、前記第1の接続配線は、タッチ駆動回路に電気的に接続される。
【0013】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記第1の導電層は、前記複数の第1の接続配線に接続され且つ延伸方向が異なる第3のセグメントをさらに有する。
【0014】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記第3のセグメントの第1の端は、前記複数の第1の接続配線に接続され、前記第3のセグメントの第2の端は、隣接する前記複数の第2の接続配線と間隔をおいて配置され、且つ間隔の最小距離は、1μm-6μmである。
【0015】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記第1の導電層は、前記複数の第1の配線と間隔をおいて配置され且つ延伸方向が異なる第4のセグメントをさらに有する。
【0016】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記第4のセグメントの両端は、いずれも前記複数の第1の配線と間隔をおいて配置され、且つ間隔の最小距離は、1μm-6μmである。
【0017】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記複数の第1の配線の線幅は、2μm-4μmである。
【0018】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記複数の第2の配線の線幅は、2μm-4μmである。
【0019】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造において、前記複数のタッチユニットは、アレイ状に配列される。
【0020】
本開示の少なくとも一つの実施例は、表示パネルをさらに提供し、表示基板と、上記したタッチ構造とを含み、表示基板は、ベース基板と、前記ベース基板上に順次設置される駆動回路層と、発光素子層と、パッケージ層とを含み、タッチ構造は、前記パッケージ層が前記ベース基板から離れる一側に設置され、前記第1の導電層は、前記第2の導電層よりも前記パッケージ層に近接する。
【0021】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルは、前記タッチ構造が前記ベース基板から離れる一側又は前記ベース基板に近接する一側に設置され、複数の第1の光透過開口と複数の第2の光透過開口を含むブラックマトリクス層をさらに含み、前記発光素子層は、複数の発光素子を含み、前記複数の第1の光透過開口は、前記複数の発光素子が発する光をそれぞれ通過させるように構成され、前記駆動回路層は、複数の光透過部分を含み、少なくとも一部の第2の光透過開口のそれぞれは、前記複数の光透過部分の少なくとも1つに対応して設置され、且つ対応して設置される第2の光透過開口と光透過部分において、前記第2の光透過開口が前記ベース基板への正投影は、前記光透過部分が前記ベース基板への正投影と少なくとも部分的に重畳する。
【0022】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルにおいて、前記ベース基板に平行な方向において、前記複数の第2の光透過開口と前記複数の第1の配線及び/又は前記複数の第2の配線との距離は、1μmよりも大きい。
【0023】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルにおいて、前記ベース基板に平行な方向において、前記複数の第1の光透過開口と前記複数の第1の配線及び/又は前記複数の第2の配線との距離は、1μmよりも大きい。
【0024】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルにおいて、前記ベース基板に垂直な方向において、前記複数の第1の配線と前記複数の第2の配線は、前記複数の第1の光透過開口と前記複数の第2の光透過開口と重畳しない。
【0025】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルにおいて、前記複数の第2の光透過開口において隣接する2つの第2の光透過開口の間に1つの第1の配線又は1つの第2の配線が設置される。
【0026】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルにおいて、前記表示基板は、アレイ状に配列される複数の画素ユニットを有し、前記複数の画素ユニットのそれぞれは、複数のサブ画素を含み、前記複数のサブ画素のそれぞれは、前記駆動回路層に設置される画素駆動回路と、前記発光素子層に設置される発光素子とを含み、前記発光素子は、発光領域を有し、少なくとも一部の前記複数の光透過部分は、隣接するサブ画素の発光素子の発光領域の間に設置される。
【0027】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルにおいて、前記ベース基板に垂直な方向において、前記複数の第1の配線と前記複数の第2の配線は、前記複数のサブ画素の発光素子の発光領域と重畳しない。
【0028】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルにおいて、前記ベース基板に平行な方向において、前記複数の第2の光透過開口の少なくとも1つの第2の光透過開口は、1つのサブ画素の発光素子の発光領域と1つの第1の配線又は1つの第2の配線との間に位置し、前記1つのサブ画素の発光素子の発光領域から前記少なくとも1つの第2の光透過開口と隣接する第1の配線又は第2の配線までの距離は、前記1つのサブ画素の発光素子の発光領域から他の第1の配線又は第2の配線までの距離よりも大きい。
【0029】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルにおいて、前記複数の画素ユニットは、少なくとも1つの第1の画素ユニットを含み、前記第1の画素ユニットに含まれる複数のサブ画素は、表示基板に垂直な方向において、複数の第2の光透過開口に一対一で対応して重畳する。
【0030】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルは、前記複数の第1の光透過開口のそれぞれに設置される複数のカラー光フィルタをさらに含む。
【0031】
例えば、本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルは、紋様タッチ表面及びイメージセンサアレイをさらに含み、前記イメージセンサアレイは、前記駆動回路層が前記発光素子層から離れる一側に設置され、複数のイメージセンサを含み、前記複数のイメージセンサは、紋様を収集するために、前記発光素子層のうちの複数の発光素子から発せられて前記紋様タッチ表面の紋様によって反射され、前記第2の光透過開口と前記光透過部分を通過して前記複数のイメージセンサに到達する光を受け取ることができるように構成される。
【0032】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本実施例の添付図面を簡単に紹介し、自明なことに、以下の記述における添付図面は、本開示のいくつかの実施例のみに関し、本開示に対する制限ではない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】自己容量式タッチ構造の平面概略図である。
図2】自己容量式タッチ構造の第1のタッチ層の平面概略図である。
図3】自己容量式タッチ構造の第2のタッチ層の平面概略図である。
図4】自己容量式タッチ構造の第1のタッチ層と第2のタッチ層とが積層される平面概略図である。
図5】本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造の平面概略図である。
図6】本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造の第1の導電層の平面概略図である。
図7】本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造の第2の導電層の平面概略図である。
図8】本開示の少なくとも一つの実施例によるタッチ構造の第1の導電層と第2の導電層とが積層される平面概略図である。
図9図8におけるタッチ構造がA-A線に沿う断面概略図である。
図10】本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルの一部の平面概略図である。
図11】本開示の少なくとも一つの実施例による表示パネルの1つのサブ画素の断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をさらに明確に説明するために、以下、本開示の実施例の図面を参照して、本開示の実施例の技術案について明確かつ完全に説明する。記載された実施例は、本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではないことは、明らかである。記載された本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに取得するその他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に含まれる。
【0035】
特に定義されない限り、本開示で使用される技術用語又は科学用語は、当業者が理解する通常の意味である。本開示で使用される「第1」、「第2」及び類似する語は、何らかの順序、数量又は重要性を示すものではなく、異なる構成部分を区別するためのものにすぎない。「含む」や「含まれる」などの類似する語は、当該語の前に出現した素子や物が当該語の後に挙げられる素子や物、及びそれらの均等物を含むことを意味するが、その他の素子や物を排除するものではない。「接続」や「互いに接続」などの類似する語は、物理的又は機械的な接続に限定されず、直接的か間接的かを問わず、電気的な接続を含んでもよい。「上」、「下」、「左」、「右」などは、相対位置関係を示すためのものにすぎず、説明対象の絶対位置が変わると、当該相対位置関係もそれに応じて変わる可能性がある。
【0036】
有機発光ダイオード(OLED)表示パネルは、自己発光、コントラストが高く、エネルギ消費が低く、視野角が広く、応答速度が速く、可撓性パネルに使用でき、使用温度範囲が広く、製造が簡単であるなどの特徴を有し、広い発展の見通しがある。ユーザの多様化のニーズを満たすために、表示パネルに複数の機能、例えばタッチ機能、指紋認識機能等が集積されることは、重要な意味を有する。例えば、OLED表示パネルに外付け式(on-cell)タッチ構造を形成することは、OLED表示パネルのパッケージフィルム上にタッチ構造を形成することによって、表示パネルのタッチ機能を実現する一実施形態である。
【0037】
作動原理と伝送媒体の違いによって、タッチ構造は、抵抗式、電気容量式、表面弾性波式と赤外線式に分けることができ、ここで電気容量式タッチ構造は、精度が高く、干渉に強いため、広く採用されている。電気容量性タッチ構造は、主に相互容量式(mutual capacitance)タッチ構造と自己容量式(self capacitance)タッチ構造に分けられる。相互容量式タッチ構造は、第1のタッチ電極層と第2のタッチ電極層とが相互に重畳して相互容量を構成し、相互容量の変化を利用してタッチ位置検出を行う。自己容量式構造は、タッチ電極と人体又は土地とで自己容量を構成し、自己容量の変化を利用して位置検出を行う。自己容量式タッチ構造は、消費電力が低くて構造が簡単である等の特徴を有し、様々な表示パネルの中に広くに応用される。
【0038】
例えば、図1は、自己容量式タッチ構造の平面概略図を示す。図1に示すように、自己容量式タッチ構造は、間隔をおいて設置される複数のタッチユニットT1、T2等を有し、複数のタッチユニットT1、T2は、それぞれ複数のタッチ配線L1、L2によってタッチチップICに接続される。それぞれのタッチユニットは、積層される第1のタッチ層と、第2のタッチ層と、第1のタッチ層と第2のタッチ層との間のタッチ絶縁層とを有する。例えば、図2は、第1のタッチ層の平面概略図を示す。図3は、第2のタッチ層の平面概略図を示す。図4は、第1のタッチ層と第2のタッチ層とが積層される平面概略図を示す。
【0039】
図3に示すように、第2のタッチ層は、金属ネットワーク構造を有し、タッチ感知構造として機能することができ、指が当該タッチ構造にタッチする場合、指は金属ネットワーク構造におけるある金属線との間にコンデンサを形成し、それにより、もとの金属ネットワーク構造と土地との間に形成されるコンデンサを変更することによって、タッチチップICは、コンデンサが変更する位置を検出し、さらに指がタッチする位置を判断することができる。例えば、図2に示すように、第1のタッチ層は、配線層として機能することができ、それは、複数のタッチ配線を含み、複数のタッチユニットをタッチICにそれぞれ接続することができる。
【0040】
図4に示すように、第1のタッチ層と第2のタッチ層とが積層された後、第1のタッチ層と第2のタッチ層における配線線とは、完全に重畳するため、重畳する位置OPは、比較的に大きい寄生コンデンサが発生し、タッチ効果が低くなる。且つ、図2に示すように、第1のタッチ層におけるタッチ配線は、全体的に垂直方向に沿って配列され、強い光の下で、ユーザは、タッチ構造の表面から第1のタッチ層における配線が見えやすく、第1のタッチ層のパターンの可視化程度が高く、ユーザエクスペリエンスが比較的に低い。
本開示の少なくとも一つの実施例は、タッチ構造を提供し、該タッチ構造は、ベースと、前記ベース上に設置される複数のタッチユニットとを含み、複数のタッチユニットの少なくとも1つは、ベース上に順次積層される第1の導電層と、間隔絶縁層と、第2の導電層とを含み、第1の導電層は、互いに間隔をおいて配置される複数の第1の配線によって形成された第1のパターンを含み、第2の導電層は、互いに間隔をおいて配置される複数の第2の配線によって形成された第2のパターンを含み、複数の第1の配線の少なくとも1つは、複数の第2の配線の少なくとも1つと重なる第1の重なり部を含み、複数の第2の配線の少なくとも1つは、第1の重なり部と重なる第2の重なり部を含み、且つ第1の重なり部が位置する第1のセグメントは、第2の重なり部が位置する第2のセグメントと異なる延伸方向を有し、第1のセグメントは、第1の重なり部を端点として延伸する第1の配線の線分であり、第2のセグメントは、第2の重なり部を端点として延伸する第2の配線の線分である。
【0041】
本開示の実施例による上記タッチ構造において、複数の第1の配線の第1のセグメントと、複数の第2の配線の第2のセグメントとは、異なる線延伸方向を有するため、重なる場合、複数の第1の配線の第1の重なり部と複数の第2の配線の第2の重なり部は、「点状」重なりを呈し、比較的に小さい重なり面積を有するため、複数の第1の配線と複数の第2の配線は、寄生コンデンサが発生しないか、又は発生した寄生コンデンサが小さくて無視でき、これによってタッチ構造のタッチ精度とタッチ感度を向上させ、さらにタッチ効果を向上させ、ユーザエクスペリエンスを向上させることができる。
【0042】
以下では、いくつかの具体的な実施例によって本開示のいくつかの実施例のタッチ構造及び表示パネルを説明する。
【0043】
本開示の少なくとも一つの実施例は、タッチ構造を提供する。図5は、該タッチ構造の平面概略図を示す。図6は、タッチ構造におけるタッチユニットの第1の導電層の平面概略図を示す。図7は、タッチユニットにおける第2の導電層の平面概略図を示す。図8は、タッチユニットにおける第1の導電層と第2の導電層とが積層される概略図を示す。図9は、図8におけるタッチユニットがA-A線に沿う断面概略図を示す。
【0044】
図5図9に示すように、該タッチ構造は、ベースBと、ベースB上に設置される複数のタッチユニットT11、T12とT13等を含み、複数のタッチユニットT11、T12とT13等は、アレイ状に配列され、例えば、それぞれのタッチユニットの全体は、ブロック状であり、例えば、それぞれのタッチユニットの平面形状は、長方形又は正方形等である。これらのタッチユニットT11、T12とT13は、間隔をおいて設置され、且つそれぞれ複数のタッチ配線L11、L12とL13によってタッチ駆動回路Dに電気的に接続され、タッチ駆動回路Dに電気信号を伝送するか又はタッチ駆動回路Dから電気信号を取得する。
【0045】
例えば、複数のタッチユニットの少なくとも1つ(例えばそれぞれ)は、ベースB上に順次積層される第1の導電層M1と、間隔絶縁層Iと、第2の導電層M2とを含む。第1の導電層M1は、互いに間隔をおいて配置される複数の第1の配線11によって形成された第1のパターンを含み、第2の導電層M2は、互いに間隔をおいて配置される複数の第2の配線12によって形成された第2のパターンを含み。例えば、図6図8に示すように、複数の第1の配線11の少なくとも1つ(例えばそれぞれ)は、複数の第2の配線12の少なくとも1つと重なる第1の重なり部111を含み、複数の第2の配線12の少なくとも1つ(例えばそれぞれ)は、第1の重なり部111と重なる第2の重なり部112を含み、且つ第1の重なり部111が位置する第1のセグメント112(図6中の破線枠で囲まれた部分)は、第2の重なり部121が位置する第2のセグメント122(図7中の破線枠で囲まれた部分)と異なる延伸方向を有し、第1のセグメント112は、第1の重なり部111を含む第1の配線11の部分であり、すなわち第1のセグメント112は、第1の重なり部111を端点として延伸する第1の配線11の線分であり、第2のセグメント122は、第2の重なり部121を含む第2の配線12の部分であり、すなわち第2のセグメント112は、第2の重なり部121を端点として延伸する第2の配線12の線分である。
【0046】
これによって、複数の第1の配線11の第1のセグメント112と、複数の第2の配線12の第2のセグメント122とは、異なる線延伸方向を有するため、重なる場合、複数の第1の配線11の第1の重なり部111と複数の第2の配線12の第2の重なり部121は、「点状」重なりを呈し、比較的に小さい重なり面積を有するため、複数の第1の配線11と複数の第2の配線12は、寄生コンデンサが発生しないか、又は発生した寄生コンデンサが小さくて無視でき、これによってタッチ構造のタッチ精度とタッチ感度を向上させ、さらにタッチ効果を向上させ、ユーザエクスペリエンスを向上させることができる。
【0047】
例えば、第1のセグメント112と第2のセグメント122は、直線線分を含み、この場合、第1のセグメント112と第2のセグメント122の延伸方向は、直線線分の延伸方向であり、又は、第1のセグメント112と第2のセグメント122は、円弧線分を含み、この場合、第1のセグメント112と第2のセグメント122の延伸方向は、円弧線分が第1の重なり部111と第2の重なり部121を端点とする接線の延伸方向である。例えば、図6において、第1のセグメント112の延伸方向は、図6中の破線の延伸方向である。例えば、図7において、第2のセグメント122の延伸方向は、図7中の破線の延伸方向である。例えば、図8図9に示すように、第1の重なり部111が第2の重なり部121と重なる少なくとも1つの位置Oにおいて、第1の重なり部111と第2の重なり部121とは、間隔絶縁層IにおけるビアホールI1によって電気的に接続される。
【0048】
例えば、1つの第1の重なり部111がいずれかの方向でのサイズは、第1の配線11のその延伸方向に垂直な線幅以上であり、第1の配線11のその延伸方向に垂直な線幅の2倍以下であり、1つの第2の重なり部121がいずれかの方向でのサイズは、第2の配線12のその延伸方向に垂直な線幅以上であり、第2の配線12のその延伸方向に垂直な線幅の2倍以下である。これによって第1の重なり部111と第2の重なり部121との電気的な接続の信頼性が確保される。
【0049】
例えば、図6に示すように、第1の配線11は、全体的に略第1の方向(図中の垂直方向)に沿って屈曲して延伸し、図7に示すように、第2の配線12は、全体的に略第2の方向(図中の右下方向)に沿って屈曲して延伸する。例えば、第1の方向と第2の方向との角度は、30°-90°であり、例えば45°、60°又は70°等である。これによって、タッチ構造が表示パネル上に設置される場合、複数の第1の配線11と複数の第2の配線12との上記設計により、複数の第1の配線11と複数の第2の配線12の延伸位置が表示パネルにおける複数のサブ画素の発光領域を避け、さらに複数のサブ画素の表示効果に影響を与えることを避けることができる。
【0050】
なお、本開示の実施例では、第1の配線又は第2の配線の全体的な延伸方向とは、第1の導電層と第2の導電層を全体的に観察する場合、第1の配線又は第2の配線は、全体として有するマクロ延伸方向を指す。
【0051】
例えば、いくつかの実施例では、1つのタッチユニットにおいて、複数の第1の配線11は、少なくとも1つ(例えば複数)の第1の接続配線11Aを含み、第1の接続配線11Aの第1の重なり部111と、当該第1の重なり部と重なる複数の第2の配線12の少なくとも一部の第2の配線12の第2の重なり部121とは、間隔絶縁層におけるビアホールIによって電気的に接続される。
【0052】
例えば、複数の第1の接続配線11Aの複数の第1の重なり部111と、隣接する2つの第2の配線12の第2の重なり部121とは、それぞれ間隔絶縁層におけるビアホールIによって電気的に接続され、それによって隣接する2つの第2の配線12が電気的に接続され、図8に示される。
【0053】
例えば、いずれか隣接する2つの第2の配線12の第2の重なり部121は、それぞれ少なくとも1つの第1の接続配線11Aのうちの1つによって電気的に接続される。例えば、一部の隣接する2つの第2の配線12の第2の重なり部121は、それぞれ同一の第1の接続配線11Aによって電気的に接続され、又は、一部の隣接する2つの第2の配線12の第2の重なり部121は、それぞれ異なる第1の接続配線11Aによって電気的に接続される。これによって、それぞれのタッチユニットにおいて、全てのの第2の配線12は、いずれも複数の第1の接続配線11Aによって電気的に接続され、タッチ操作を感知するように、タッチユニットのタッチ感知線を構成することができる。すなわち、本開示の実施例では、複数の第1の配線11に含まれる複数の第1の接続配線11Aは、複数の第2の配線12を電気的に接続するために用いられるため、複数の第1の接続配線11Aは、複数の第2の配線12とともに、タッチ操作を感知するためのタッチユニットのタッチ感知線を構成する。
【0054】
例えば、図6に示すように、複数の第1の接続配線11Aは、間隔をおいて配列され、例えば、複数の第1の接続配線11Aは、複数の第1の配線11において、間隔をおいて配列される。例えば、いくつかの例では、複数の第1の配線11は、複数の第2の接続配線11Bをさらに含み、複数の第2の接続配線11Bと第1の接続配線11Aとは、間隔をおいて配列され、例えば、複数の第2の接続配線11Bは、隣接する第1の接続配線11Aの間にそれぞれ設置され、複数の第2の接続配線11Bは、複数のタッチユニットのタッチ配線としてもよい。例えば、図6図8に示されるタッチユニットは、図5におけるタッチユニットT13であってもよく、この場合、複数の第2の接続配線11Bは、複数のタッチユニットT11、T12のタッチ配線L11、L12としてもよい。例えば、複数の第2の接続配線11Bは、複数の第1の接続配線11A及び複数の第2の配線12から絶縁されており、すなわち第1の導電層において、複数の第2の接続配線11Bと複数の第1の接続配線11Aとの間に間隔が存在する。
【0055】
例えば、いくつかの実施例では、図5に示すように、タッチ構造は、タッチ駆動回路Dをさらに含んでもよく、第1の接続配線11Aは、タッチ駆動回路Dに電気的に接続され、例えば、いくつかの例では、複数の第2の接続配線11Bと複数の第1の接続配線11Aは、いずれもタッチ駆動回路Dに電気的に接続され、それにより、複数の第2の接続配線11Bと複数の第1の接続配線11Aは、タッチ駆動回路Dから電気信号を取得することができるか、又はタッチ駆動回路Dに電気信号を伝送することができる。例えば、タッチ駆動回路Dは、タッチチップ等の任意の形式の制御回路であってもよい。
【0056】
例えば、いくつかの実施例では、図6に示すように、第1の導電層M1は、複数の第1の接続配線11Aに接続され且つ延伸方向が異なる第3のセグメント113をさらに有してもよく、例えば、第3のセグメント113の延伸方向が第1の方向に垂直である。この場合、第3のセグメント113は、第1の接続配線11Aの一部としてもよく、且つ複数の第2の配線12とともにタッチ操作を感知するためのタッチ感知線としてもよい。これによって、第3のセグメント113の設置は、タッチ感知線の延伸範囲を拡大し、さらにタッチ構造のタッチ精度とタッチ感度を向上させることができる。
【0057】
例えば、いくつかの実施例では、図6に示すように、第3のセグメント113の第1の端は、複数の第1の接続配線11Aに接続され、第3のセグメント113の第2の端は、隣接する複数の第2の接続配線11と間隔をおいて配置され、且つ間隔の最小距離G1は、1μm-6μmであり、例えば1μm、2μm、3μm、4μm、4.5μm、5μm又は5.5μm等であり、これによって、第3のセグメント113が比較的に長い延伸長さを有することを実現するとともに、絶縁を保持するように、第1の接続配線11Aと第2の接続配線11Bとの間に十分な安全距離を備えさせることができる。
【0058】
例えば、いくつかの実施例では、図6に示すように、第1の導電層M1は、複数の第1の配線11に間隔をおいて配置され且つ延伸方向が異なる第4のセグメント114をさらに有してもよい。例えば、第4のセグメント114の延伸方向は、第3のセグメント113の延伸方向と同じである。例えば、第4のセグメント114の両端は、いずれも複数の第1の配線11と間隔をおいて配置され、且つ間隔の最小距離G2とG3は、1μm-6μmであり、例えば、いずれも1μm、2μm、3μm、4μm、4.5μm、5μm又は5.5μm等である。本開示の実施例では、第4のセグメント114は、仮想線として、任意の回路構造に接続されず、第4のセグメント114の設置は、第1の導電層M1のパターンを均一にすることができ、タッチ構造の製造プロセスにおいて、第1の導電層M1のパターンのエッチングの均一性を保持することができ、第1の導電層M1に比較的に高い製造精度を備えさせ、製造して取得された第1の導電層M1の全面の視覚効果をより均一にすることができる。
例えば、いくつかの実施例では、図7に示すように、複数の第2の配線12は、複数の第2の配線12の第2のセグメント122に接続され且つ延伸方向が異なる第5のセグメント123をさらに有してもよい。例えば、第5のセグメント123の延伸方向は、第2の方向と交差し、例えば垂直である。例えば、ベースBの板面に垂直な方向において、第5のセグメント123は、複数の第1の配線11と重畳しない。本開示の実施例では、第5のセグメント123は、複数の第2の配線12の延伸範囲を拡大し、タッチ感知線として機能することができ、これによってタッチ構造のタッチ精度とタッチ感度を向上させることができる。
【0059】
例えば、いくつかの実施例では、複数の第1の配線11の線幅(すなわち配線に垂直な延伸方向のサイズ)は、2μm-4μm、例えば2.5μm、3μm又は3.5μm等であってもよい。複数の第2の配線12の線幅は、2μm-4μm、例えば2.5μm、3μm又は3.5μm等であってもよい。複数の第1の配線11の線幅と、複数の第2の配線12の線幅とは、同じであってもよく、異なってもよい。
【0060】
例えば、本開示の実施例では、タッチ構造の第1の導電層M1と第2の導電層M2は、金属層又は透明導電層であってもよく、その材料は、銅、アルミニウム等の金属材料又はITO、IZO等の透明金属酸化物を含んでもよい。ベースBは、酸化シリコン、窒化シリコン又は窒素酸化シリコン等の無機絶縁材料又はポリイミド等の有機絶縁材料を含んでもよい。間隔絶縁層Iは、酸化シリコン、窒化シリコン又は窒素酸化シリコン等の無機絶縁材料又はポリイミド等の有機絶縁材料を含んでもよい。例えば、図9に示すように、タッチ構造の第2の導電層M2上に保護絶縁層Pがさらに被覆されてもよく、保護絶縁層Pは、第2の導電層M2を保護するように、酸化シリコン、窒化シリコン又は窒素酸化シリコン等の無機絶縁材料又はポリイミド等の有機絶縁材料を含んでもよい。本開示の実施例は、タッチ構造の他の構造及び材料等を具体的に限定しない。
【0061】
本開示の少なくとも一つの実施例は、表示パネルをさらに提供し、該表示パネルは、表示基板と本開示の実施例によるタッチ構造を含み、例えば、図10は、該表示パネルの一部の平面概略図を示す。図10に示されるタッチ構造は、例えば図5におけるタッチ構造の破線枠内の部分である。図11は、該表示パネルの1つのサブ画素の一部の断面概略図を示す。
【0062】
図11に示すように、表示基板は、ベース基板1011と、ベース基板1011上に順次設置される駆動回路層と、発光素子層と、パッケージ層ENとを含み、タッチ構造は、パッケージ層ENがベース基板1011から離れる一側に設置され、この場合、第1の導電層M1は、第2の導電層M2よりもパッケージ層ENに近接する。
【0063】
例えば、表示基板は、表示操作を行うためのアレイ状に配列される複数の画素ユニットを有する。複数の画素ユニットのそれぞれは、複数のサブ画素を含み、複数のサブ画素のそれぞれは、駆動回路層に設置される画素駆動回路と、発光素子層に設置される発光素子EMとを含み、発光素子EMは、発光領域LEを有し、
例えば、図11に示すように、画素駆動回路は、薄膜トランジスタTとストレージコンデンサC等の構造を含む。薄膜トランジスタTは、ベース基板1011上に順次設置される活性層1021と、ゲート1022と、ゲート絶縁層1014(例えば第1のゲート絶縁層1014Aと第2のゲート絶縁層1014Bを含む)と、層間絶縁層1015と、ソースドレイン(ソース1023とドレイン1024を含む)とを含む。ストレージコンデンサCは、第1の電極板1031と第2の電極板1032を含む。例えば、第1の電極板1031は、ゲート1022と同層に設置され、第2の電極板1032は、ゲート絶縁層1014と層間絶縁層1015との間にある。
【0064】
なお、本開示の実施例では、2つの構造層又は機能層が同層に設置されることは、当該2つの構造層又は機能層が同じ材料層を採用して同じ製造プロセス(例えばパターニングプロセス等)を利用して形成することができ、それにより、表示基板の製造プロセスを簡略化することができることを指す。
【0065】
例えば、画素駆動回路は、2T1C(2つの薄膜トランジスタ、1つのストレージコンデンサ)、6T1C(6つの薄膜トランジスタ、1つのストレージコンデンサ)等の構造として形成されることができ、それにより、複数の薄膜トランジスタを含み、該複数の薄膜トランジスタは、図11に示される積層構造と類似するか又は同じ構造を有し、図11には発光素子に直接的に接続される薄膜トランジスタのみが示され、該薄膜トランジスタは、駆動薄膜トランジスタであってもよく、発光制御薄膜トランジスタ等であってもよい。
【0066】
例えば、図11に示すように、表示基板は、平坦化層1016、画素画定層1017及びスペーサ1018をさらに含んでもよい。平坦化層1016は、画素駆動回路を平坦化するために用いられ、画素画定層1017は、平坦化層1016が画素駆動回路から離れる一側に設置され、画素画定層1017は、複数のサブ画素の発光領域LEを画定するための複数のサブ画素開口を含む。
【0067】
例えば、発光素子EMは、陽極層1041、発光層1042及び陰極層1043を含む。陽極層1041は、平坦化層1016におけるビアホールによって薄膜トランジスタTのソース1023に接続される。例えば、陰極層1043は、ベース基板1011上に全面に形成される。例えば、いくつかの例では、陽極層1041と発光層1042との間及び陰極層1043と発光層1042との間には、発光層1042の発光に役立つ補助発光層(図示せず)をさらに含んでもよく、例えば電子伝送層、電子注入層、正孔伝送層及び正孔注入層のうちの1つ又は複数を含み、図示しない。
【0068】
例えば、いくつかの実施例では、図11に示すように、表示基板は、ベース基板1011上に設置されるバッファ層1012をさらに含んでもよく、バッファ層1012は、1つの平坦の表面を提供することができ、且つ水酸素等の不純物がベース基板1011から画素駆動回路等の機能構造に浸入することを防止することにより、ベース基板1011上の他の機能構造を保護することができる。
【0069】
例えば、いくつかの実施例では、図11に示すように、表示パネルは、タッチ構造がベース基板1011から離れる一側(図示の状況)又はベース基板1011に近接する一側に設置されるブラックマトリクス層BMをさらに含んでもよい。ブラックマトリクス層BMは、複数の第1の光透過開口BM1と複数の第2の光透過開口BM2を含む。複数の第1の光透過開口BM1は、複数の発光素子EMが発する光をそれぞれ通過させるように構成される。例えば、複数の第1の光透過開口BM1がベース基板1011への正投影は、それぞれ複数の発光素子EMの発光領域LEがベース基板1011への正投影と少なくとも部分的に重畳し、例えば完全に重畳する。
【0070】
例えば、いくつかの例では、各画素ユニットは、1つの赤色サブ画素と、1つの青色サブ画素と、2つの緑色サブ画素とを含む。この場合、図10に示すように、複数の第1の光透過開口BM1は、赤色サブ画素に対応する発光素子の第1の光透過開口Rと、青色サブ画素に対応する発光素子の第1の光透過開口Bと、緑色サブ画素に対応する発光素子の第1の光透過開口Gと、を含む。
【0071】
例えば、いくつかの実施例では、図11に示すように、駆動回路層は、複数の光透過部分TPを含み、少なくとも一部の第2の光透過開口BM2のそれぞれは、複数の光透過部分TPの少なくとも1つに対応して設置され、且つ対応して設置される第2の光透過開口BM2と光透過部分TPにおいて、第2の光透過開口BM2がベース基板1011への正投影は、光透過部分TPがベース基板1011への正投影と少なくとも部分的に重畳する。第2の光透過開口BM2と光透過部分TPは、感知光、例えば紋様によって認識される感知光等を通過させるために用いることができ、詳細は後述する。
【0072】
例えば、ベース基板1011の板面に平行な方向において、少なくとも一部の光透過部分TPは、隣接するサブ画素の発光素子EMの発光領域LEの間に設置される。例えば、複数の光透過部分TPは、隣接するサブ画素の画素駆動回路の間にそれぞれ設置される。
【0073】
例えば、いくつかの実施例では、複数の画素ユニットは、少なくとも1つの第1の画素ユニットを含み、第1の画素ユニットに含まれる複数のサブ画素は、表示基板に垂直な方向において、複数の第2の光透過開口に一対一で対応して重畳する。例えば、複数の画素ユニットは、いずれも第1の画素ユニットであり、この場合、表示パネルにおける各サブ画素は、いずれも1つの第2の光透過開口BM2に対応する。
【0074】
例えば、いくつかの例では、図10に示すように、複数の第2の光透過開口BM2は、第1の画素ユニットの異なるサブ画素にそれぞれ対応する第2の光透過開口B1と、第2の光透過開口B2と、第2の光透過開口B3と、第2の光透過開口B4と、を含む。例えば、第2の光透過開口B1、第2の光透過開口B2、第2の光透過開口B3と第2の光透過開口B4の形状と大きさは、いずれも異なる。
【0075】
例えば、いくつかの実施例では、ベース基板1011に垂直な方向(図中の垂直方向)に、複数の第1の配線11と複数の第2の配線12は、複数の第1の光透過開口BM1と複数の第2の光透過開口BM2と重畳しない。
【0076】
例えば、いくつかの実施例では、図11に示すように、ベース基板1011に平行な方向(図中の水平方向)に、複数の第1の光透過開口BM1と複数の第1の配線11及び/又は複数の第2の配線12との距離H1は、1μmよりも大きく、例えば、2.5μmよりも大きく、例えばH1は、3μm又は3.5μm等である。例えば、いくつかの実施例では、ベース基板1011に平行な方向において、複数の第2の光透過開口BM2と複数の第1の配線11及び/又は複数の第2の配線12との距離H2も1μmよりも大きく、例えば、2.5μmよりも大きく、例えばH2は、3μm又は3.5μm等である。これによって、複数の第1の光透過開口BM1と複数の第2の光透過開口BM2は、複数の第1の配線11と複数の第2の配線12から十分に離れ、複数の第1の配線11と複数の第2の配線12は、ブラックマトリクス層BMによって十分に遮断され、強い光の下でも、ユーザは、表示パネルの表面から複数の第1の配線11と複数の第2の配線12が見えず、ユーザの視覚体験を向上させる。
【0077】
例えば、いくつかの実施例では、図10に示すように、複数の第2の光透過開口BM2のうちの隣接する2つの第2の光透過開口BM2の間に1つの第1の配線11又は1つの第2の配線12が設置される。例えば、図10に示される例では、第2の光透過開口B1と第2の光透過開口B2との間に1つの第1の配線11が設置され、第2の光透過開口B2と第2の光透過開口B3との間に1つの第2の配線12が設置され、第2の光透過開口B3と第2の光透過開口B4との間に1つの第1の配線11が設置される。これによって、複数の第2の光透過開口BM2は、複数の第1の配線11と複数の第2の配線12との間に均一に配列され、表示パネルの均一性に役立つ。
【0078】
例えば、ベース基板1011に垂直な方向において、複数の第1の配線11と複数の第2の配線12は、複数のサブ画素の発光素子EMの発光領域LEと重畳せず、さらに複数のサブ画素の表示効果に影響を与えることを避ける。
【0079】
例えば、いくつかの実施例では、図10に示すように、ベース基板1011の板面に平行な方向において、複数の第2の光透過開口BM2の少なくとも1つの第2の光透過開口BM2は、1つのサブ画素の発光素子の発光領域LEと1つの第1の配線11又は1つの第2の配線12との間に位置し、該1つのサブ画素の発光素子の発光領域LEから該少なくとも1つの第2の光透過開口BM2と隣接する第1の配線11又は第2の配線12までの距離は、該1つのサブ画素の発光素子の発光領域LEから他の第1の配線11又は第2の配線12までの距離よりも大きい。
【0080】
例えば、いくつかの例では、図10に示すように、ベース基板1011の板面に平行な方向において、第2の光透過開口B2は、青色サブ画素の発光素子の発光領域LEと1つの第2の配線12との間に位置し、該青色サブ画素の発光素子の発光領域LEから第2の光透過開口B2と隣接する第2の配線12までの距離H3は、該青色サブ画素の発光素子の発光領域から他の第1の配線11又は第2の配線12までの距離H4よりも大きい。これによって、表示パネルに第1の光透過開口BM1、第2の光透過開口BM2、複数の第1の配線11、複数の第2の配線12が均一に配置され、表示パネル中の表示機能とタッチ機能とが相互に影響することを避け、表示パネルの表示効果とタッチ効果を向上させる。
【0081】
例えば、いくつかの実施例では、図11に示すように、表示パネルは、複数の第1の光透過開口BM1にそれぞれ設置される複数のカラー光フィルタCFをさらに含んでもよい。複数のカラー光フィルタCFは、異なる色のサブ画素の発光素子にそれぞれ対応するように、複数の異なる色の光フィルタを含む。例えば、対応して設置されるサブ画素とカラー光フィルタCFとは、色が同じであるため、サブ画素の発光素子から発せられて光がカラー光フィルタCFを透過した後、出射された光の色をより純粋にし、表示パネルの表示効果をより高くする。
【0082】
例えば、いくつかの実施例では、図11に示すように、表示パネルは、紋様タッチ表面S1及びイメージセンサアレイSAをさらに含んでもよく、イメージセンサSAは、駆動回路層が発光素子層から離れる一側にアレイ状に設置され、複数のイメージセンサS2を含み、複数のイメージセンサS2は、紋様を収集するために、発光素子層のうちの複数の発光素子EMから発せられて紋様タッチ表面S1の紋様様(例えば指紋や掌紋など)によって反射され、第2の光透過開口BM2と光透過部分TPを通過して複数のイメージセンサS2に到達する光を受け取ることができるように構成される。これによって表示パネルは、紋様認識機能をさらに有する。
【0083】
例えば、いくつかの実施例では、イメージセンサSAは、ベース基板1011が駆動回路層から離れる一側に設置されてもよいため、製造プロセスにおいて、表示基板の製造が完了した後にベース基板1011上に貼り付けられてもよく、それにより表示基板のプロセスに影響を与えない。
【0084】
例えば、いくつかの実施例では、図11に示すように、表示パネルは、ブラックマトリクス層BMがベース基板1011から離れる一側に設置される透明蓋板CVをさらに含んでもよい。例えば、透明蓋板CVの表面は、紋様タッチ表面S1として形成され、例えば、透明蓋板CVは、ガラス蓋板であってもよい。
【0085】
例えば、いくつかの実施例では、表示基板は、フレキシブル表示基板であってもよく、この場合、ベース基板1011は、ポリイミド(PI)等のフレキシブル絶縁材料を含んでもよい。例えば、いくつかの例では、ベース基板1011は、複数のフレキシブル層と複数のバリヤ層とが交互に設置される積層構造であってもよく、例えば2つのフレキシブル層と2つのバリヤ層とが交互に設置される積層構造であってもよい。この場合、フレキシブル層は、ポリイミドを含んでもよく、バリヤ層は、酸化シリコン、窒化シリコン又は窒素酸化シリコン等の無機絶縁材料を含んでもよい。例えば、いくつかの実施例では、表示基板は、剛性基板であってもよく、この場合、ベース基板1011は、ガラス、石英等の剛性基板であってもよい。
【0086】
例えば、本開示の実施例では、バッファ層1012は、酸化シリコン、窒化シリコン、又は窒素酸化シリコン等の無機絶縁材料を採用してもよく、活性層1021は、多結晶シリコンと金属酸化物等の材料を採用してもよく、ゲート絶縁層1014は、酸化シリコン、窒化シリコン又は窒素酸化シリコン等の無機絶縁材料を採用してもよく、ゲート1022と第1の電極板1031は、銅、アルミニウム、チタン、コバルト等の金属材料を採用してもよく、例えば、単層構造又は多層構造、例えばチタン/アルミニウム/チタン、モリブデン/アルミニウム/モリブデン等の多層構造として形成されることができ、第2の電極板1032は、銅、アルミニウム、チタン、コバルト等の金属又は合金材料を採用してもよく、層間絶縁層1015は、酸化シリコン、窒化シリコン又は窒素酸化シリコン等の無機絶縁材料を採用してもよく、ソースドレイン1023と1024は、銅、アルミニウム、チタン、コバルト等の金属材料を採用してもよく、例えば、単層構造又は多層構造、例えばチタン/アルミニウム/チタン、モリブデン/アルミニウム/モリブデン等の多層構造として形成されることができ、陽極層1041の材料は、ITO、IZO等の金属酸化物又はAg、Al、Mo等の金属又はその合金を含んでもよい。発光層1042の材料と補助発光層の材料は、有機材料であり、発光層1042の材料は、必要に応じて、ある色の光(例えば赤色光、青色光又は緑色光等)を発することができる発光材料を選択することができる。陰極層1043の材料は、Mg、Ca、Li又はAl等の金属又はその合金、又はIZO、ZTO等の金属酸化物、又はPEDOT/PSS(ポリ3、4-エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸塩)等の導電性を有する有機材料を含んでもよい。平坦化層1016、画素画定層1017及びスペーサ1018は、ポリイミド等の有機絶縁材料を採用してもよい。
【0087】
例えば、パッケージ層ENは、複合パッケージ層を含み、順次積層して設置される第1の無機パッケージ層1051と、第1の有機パッケージ層1052と、第2の無機パッケージ層1053と、を含む。例えば、第1の無機パッケージ層1051と第2の無機パッケージ層1053は、窒化シリコン、酸化シリコン、窒素酸化シリコン等の無機材料を採用して形成されてもよく、第1の有機パッケージ層1052は、ポリイミド(PI)、エポキシ樹脂等の有機材料を採用して形成されてもよい。該複合パッケージ層は、表示パネル上の機能構造に対して多重保護を形成することができ、より高いパッケージ効果を有する。本開示の実施例は、表示パネル上の様々な機能構造の材料を具体的に限定しない。
【0088】
また、以下の数点について説明する必要がある。
【0089】
(1)本開示の実施例の添付図面は、本開示の実施例に係る構造のみに関し、他の構造は、通常設計を参照してもよい。
【0090】
(2)明確にするために、本開示の実施例を説明するための添付図面では、層又は領域の厚さが拡大又は縮小されており、すなわちこれらの添付図面は、実際の縮尺に従って描かれていない。なお、層、膜、領域、又は基板などの素子が、別の素子の「上」又は「下」に位置すると称される場合、当該素子は、別の素子の「上」又は「下」に「直接」位置してもよく、又は中間素子が存在してもよい。
【0091】
(3)衝突しない場合、本開示の実施例及び実施例における特徴は、相互に組み合わせることにより新たな実施例を得ることができる。
【0092】
以上は、本開示の具体的な実施形態に過ぎないが、本開示の保護範囲は、それに限定されるものではなく、本開示の保護範囲は、請求項の防護範囲に準じるべきである。
【符号の説明】
【0093】
11 第1の配線
12 第2の配線
111 第1の重なり部
112 第1のセグメント
113 第3のセグメント
114 第4のセグメント
121 第2の重なり部
122 第2のセグメント
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】