(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-24
(54)【発明の名称】接触クリーニング装置
(51)【国際特許分類】
G01B 11/30 20060101AFI20240417BHJP
B08B 1/34 20240101ALI20240417BHJP
G01N 21/57 20060101ALN20240417BHJP
【FI】
G01B11/30 102
B08B1/34
G01N21/57
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553316
(86)(22)【出願日】2022-02-25
(85)【翻訳文提出日】2023-09-20
(86)【国際出願番号】 US2022018005
(87)【国際公開番号】W WO2022187104
(87)【国際公開日】2022-09-09
(32)【優先日】2021-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2022-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】シェイラ ハミルトン
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン ミッチェル
【テーマコード(参考)】
2F065
2G059
3B116
【Fターム(参考)】
2F065AA50
2F065BB06
2F065BB26
2F065GG07
2F065GG22
2F065HH02
2F065PP13
2F065QQ42
2G059AA05
2G059BB08
2G059BB09
2G059EE02
2G059EE07
2G059GG02
2G059HH02
2G059KK04
3B116AA01
3B116AB14
3B116BA12
(57)【要約】
本発明は、接触クリーニング装置100に関する。接触クリーニング装置100は、エラストマーローラー120を備え、エラストマーローラー120は、このエラストマーローラーの外面123が使用中に基板表面112に接触係合するように、接触クリーニング装置内に回転可能に取り付けられる。上記エラストマーローラーの上記外面を評価する装置も設けられ、この装置は、所定の電磁スペクトルの電磁放射を上記外面の少なくとも1つの所定の領域125上に選択的に放出するように構成される電磁放射源140と、上記少なくとも1つの所定の領域からの上記電磁放射の少なくとも第1の反射を受信するように構成される検出器160と、上記検出器に動作可能に結合され、少なくとも上記第1の反射の少なくとも1つの特性パラメーターを決定するように適合されるコントローラー270とを備える。本発明は、電磁放射を使用してエラストマーローラー面を評価することを含む、接触クリーニング装置を評価する方法にも関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触クリーニング装置であって、
エラストマーローラーであって、該エラストマーローラーの外面が基板表面と接触係合可能であるように、該接触クリーニング装置内に回転可能に取り付けられる、エラストマーローラーと、
前記エラストマーローラーの前記外面を評価する装置と、
を備え、前記装置は、
所定の電磁スペクトルの電磁放射を前記外面の少なくとも1つの所定の領域上に選択的に放出するように構成される、電磁放射源と、
前記少なくとも1つの所定の領域からの前記電磁放射の少なくとも第1の反射を受信するように構成される検出器と、
前記検出器に動作可能に結合され、少なくとも前記第1の反射の少なくとも1つの特性パラメーターを決定するように適合されるコントローラーと、
を備える、接触クリーニング装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの特性パラメーターは、前記少なくとも1つの所定の領域からの少なくとも前記第1の反射の放射散乱特性である、請求項1に記載の接触クリーニング装置。
【請求項3】
前記コントローラーは、前記少なくとも1つの特性パラメーターに基づいて、前記エラストマーローラーの表面粗さを決定するように適合される、請求項1又は2に記載の接触クリーニング装置。
【請求項4】
前記コントローラーは、前記少なくとも1つの特性パラメーターを監視し、前記少なくとも1つの特性パラメーターが所定の閾値だけ偏差したとき、警報信号を作動させるように適合される、請求項1~3のいずれか一項に記載の接触クリーニング装置。
【請求項5】
前記コントローラーは、前記特性パラメーターを連続的に監視するように適合される、請求項4に記載の接触クリーニング装置。
【請求項6】
前記所定の閾値は、前記少なくとも1つの特性パラメーターの初期値からの最大偏差である、請求項4又は5に記載の接触クリーニング装置。
【請求項7】
前記コントローラーは、前記少なくとも1つの所定の領域からの前記電磁放射の少なくとも前記第1の反射の強度から、前記少なくとも1つの特性パラメーターを決定するように更に適合される、請求項1~6のいずれか一項に記載の接触クリーニング装置。
【請求項8】
前記装置は、前記電磁放射を前記外面の複数の所定の領域上に放出するように動作可能である、請求項1~7のいずれか一項に記載の接触クリーニング装置。
【請求項9】
前記コントローラーは、前記複数の異なる領域のそれぞれからの少なくとも第1の反射から決定された前記所定の特性パラメーターの平均を提供するように適合される、請求項8に記載の接触クリーニング装置。
【請求項10】
接触クリーニング装置のエラストマーローラーの外面を評価する方法であって、
電磁放射源を使用して、所定の電磁スペクトルの電磁放射を前記外面の所定の領域上に選択的に放出することと、
検出器を使用して、前記所定の領域からの少なくとも第1の反射を検出することと、
コントローラーを使用して、少なくとも前記第1の反射の少なくとも1つの特性パラメーターを決定することと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの特性パラメーターは、前記少なくとも1つの所定の領域からの少なくとも前記第1の反射の放射散乱特性である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記放射散乱特性は、前記エラストマーローラーの表面粗さに対応する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの特性パラメーターが所定の閾値だけ偏差することに応答して、警報信号を作動させるステップを更に含む、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
接触クリーニング装置であって、
エラストマーローラーであって、該エラストマーローラーの外面が基板表面と接触係合可能であるように、該接触クリーニング装置内に回転可能に取り付けられる、エラストマーローラーと、
前記エラストマーローラーの前記外面の表面粗さを評価する装置と、
を備え、前記装置は、
所定の電磁スペクトルの電磁放射を前記外面の少なくとも1つの所定の領域上に選択的に放出するように構成される、電磁放射源と、
前記少なくとも1つの所定の領域からの前記電磁放射の少なくとも第1の反射を受信するように構成される検出器と、
前記検出器に動作可能に結合され、少なくとも前記第1の反射に基づいて、前記外面の表面粗さを決定するように適合されるコントローラーと、
を備える、接触クリーニング装置。
【請求項15】
エラストマーローラーの外面の表面粗さを評価する方法であって、
電磁放射源を使用して、所定の電磁スペクトルの電磁放射を前記外面の所定の領域上に選択的に放出することと、
検出器を使用して、前記所定の領域からの少なくとも第1の反射を検出することと、
コントローラーを使用して、少なくとも前記第1の反射の少なくとも1つの特性パラメーターに基づいて、前記外面の表面粗さを決定することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁放射を使用して、接触クリーニング装置を評価する、特に、エラストマーローラー面、例えば、その表面粗さを評価する装置に関する。本発明は、電磁放射を使用して、接触クリーニング装置を評価する、特に、エラストマーローラー面、例えば、その表面粗さを評価する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
接触クリーニングは、基板表面をクリーニングするのに用いられる。クリーニング後、基板表面は、電子機器、光起電機器、及びフラットパネルディスプレイの部品の製造等における様々な精巧なプロセスに用いることができる。これらの基板表面は、汚染物質が部品を劣化させない又は損なわないように、徹底的にクリーニングしなければならない。クリーニングローラー、通常はゴム又はエラストマー製のローラーを使用して、汚染粒子を基板表面から除去する。その後、接着ローラーを使用して、汚染粒子又はデブリをエラストマーローラーから除去することができる。これにより、エラストマーローラー面は、汚染粒子を基板表面から除去する際の効率を最大化することが可能になる。
【0003】
或る特定の既知のエラストマーローラーは、微視的に粗面化され得る表面を有し、この表面内に、汚染された基板表面から汚染粒子が受け入れられる。しかしながら、接触クリーニング装置のメンテナンスは、エラストマーローラーの取外し及び交換に時間を要し及び/又は装置を部分的に分解する必要があり、困難な場合がある。
【0004】
従来技術に係る解決策の欠点のうちの1つは、使用中、エラストマーローラーの表面が汚染された基板表面に接触するにつれて、エラストマーローラーが摩耗することである。部品処理におけるクリーニングの重大な性質に起因して、クリーニング効率を維持するべきである。さらに、クリーニング効率が大幅に劣化した場合、エラストマーローラーを交換するべきである。しかしながら、エラストマーローラーを使用するにつれて、その表面の摩耗が生じ、クリーニング効率に影響する。既知のシステムにおいて、クリーニング効率の劣化は、後の処理ステップの悪化によってしか気づくことができず、全体のプロセス効率が低下する。
【0005】
現在既知のデバイスは、クリーニングローラーの表面又はコア領域内に、表面領域の厚さを求めることを可能にするように冷光、燐光又は蛍光を発する光ドーパントを含むことができる。しかしながら、そのようなデバイスは、領域内の光ドーパントの量を測定することに依拠し、さらに、エラストマーローラー面の外面を直接分析することができない。
【0006】
使用中のエラストマーローラー面の変化により、基板が柔軟な又は可撓性があるプロセス、例えば、基板がフィルムであるプロセスに更なる問題がもたらされる。ローラー面の摩耗により、エラストマーローラーと基板表面との間の接着力が変化し、基板がローラーの周りに巻き付くおそれがある。結果として、機械を停止させて基板のローラーを洗浄してから、機械装置を再始動させなければならない。ここでも、クリーニングプロセスの効率が大幅に損なわれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、上述の不利点のうちのいくつかを軽減することである。特に、本発明の目的は、エラストマーローラーの外面を監視することである。すなわち、エラストマーローラー外面が効率的なクリーニングを提供する能力を維持しているか否かを判定することが望ましい。特に、外面を非接触式に監視することが望ましい。
【0008】
更なる目的は、エラストマーローラー面を監視して、クリーニング性能が所定の閾値を上回ることを確実にし得る装置を提供することである。
【0009】
本発明のより更なる目的は、エラストマーの外面の表面粗さを監視することである。特に、表面粗さが所定の閾値を上回る状態を維持することを確実にすることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によれば、エラストマーローラー面を評価する装置が提供され、この装置は、
エラストマーローラーであって、このエラストマーローラーの外面が基板表面に接触係合するように、接触クリーニング装置内に回転可能に取り付けられる、エラストマーローラーと、
所定の電磁スペクトルの電磁放射を上記外面の少なくとも1つの所定の領域上に選択的に放出するように構成される、電磁放射源と、
上記少なくとも1つの所定の領域からの上記電磁放射の少なくとも第1の反射を受信するように構成される検出器と、
を備える。
【0011】
或る特定の実施の形態において、コントローラーが、上記検出器に動作可能に結合され、少なくとも上記第1の反射の少なくとも1つの特性パラメーターを決定するように適合される。
【0012】
本発明の一態様によれば、接触クリーニング装置が提供され、この接触クリーニング装置は、
エラストマーローラーであって、該エラストマーローラーの外面が基板表面と接触係合可能であるように、該接触クリーニング装置内に回転可能に取り付けられる、エラストマーローラーと、
上記エラストマーローラーの上記外面を評価する装置と、
を備え、上記装置は、
所定の電磁スペクトルの電磁放射を上記外面の少なくとも1つの所定の領域上に選択的に放出するように構成される、電磁放射源と、
上記少なくとも1つの所定の領域からの上記電磁放射の少なくとも第1の反射を受信するように構成される検出器と、
上記検出器に動作可能に結合され、少なくとも上記第1の反射の少なくとも1つの特性パラメーターを決定するように適合されるコントローラーと、
を備える。
【0013】
或る特定の実施の形態において、上記第1の反射、又は実際、任意の更なる反射(複数の場合もある)は、上記検出器によって、上記外面の上記少なくとも1つの所定の領域から直接受信される反射である。
【0014】
或る特定の実施の形態において、上記少なくとも1つの特性パラメーターは、上記少なくとも1つの所定の領域からの少なくとも上記第1の反射の放射散乱特性である。
【0015】
或る特定の実施の形態において、上記放射散乱特性は、上記エラストマーローラー、特にその上記外面の表面粗さに対応する、又は表面粗さを表す、又は表面粗さに特徴的である、又は表面粗さを示す。
【0016】
或る特定の実施の形態において、上記コントローラーは、少なくとも上記第1の反射の上記少なくとも1つの特性パラメーターに基づいて、上記エラストマーローラー、特にその上記外面の表面粗さを決定するように適合される。
【0017】
或る特定の実施の形態において、上記コントローラーは、複数の反射に基づいて、上記エラストマーローラー、特にその上記外面の表面粗さを監視するように適合される。すなわち、上記コントローラーは、複数の反射のそれぞれの少なくとも1つの特性パラメーターを決定し、上記複数の反射の上記特性パラメーターに基づいて表面粗さを監視するように適合することができる。すなわち、上記コントローラーは、各反射の上記少なくとも1つの特性パラメーターを監視し、上記特性パラメーターの監視に基づいて、上記エラストマーローラー、特にその上記外面の表面粗さを監視するように適合することができる。
【0018】
或る特定の実施の形態において、上記コントローラーは、上記少なくとも1つの特性パラメーターを監視し、上記少なくとも1つの特性パラメーターが所定の閾値だけ偏差したとき、警報信号を作動させるように適合される。
【0019】
或る特定の実施の形態において、上記コントローラーは、上記特性パラメーターを連続的に監視するように適合される。
【0020】
或る特定の実施の形態において、上記所定の閾値は、上記少なくとも1つの特性パラメーターの初期値からの最大偏差である。
【0021】
或る特定の実施の形態において、上記コントローラーは、上記少なくとも1つの所定の領域からの上記電磁放射の少なくとも上記第1の反射の強度から、上記少なくとも1つの特性パラメーターを決定するように更に適合される。
【0022】
或る特定の実施の形態において、上記装置は、上記電磁放射を上記外面の複数の所定の領域上に放出するように動作可能である。
【0023】
或る特定の実施の形態において、上記コントローラーは、上記複数の異なる領域のそれぞれからの少なくとも第1の反射から決定された上記所定の特性パラメーターの平均を提供するように適合される。
【0024】
本発明の一態様によれば、エラストマーローラーの外面を評価する方法が提供され、本方法は、
電磁放射源を設けることと、
検出器を設けることと、
上記電磁放射源を使用して、所定の電磁スペクトルの電磁放射を上記外面の所定の領域上に選択的に放出することと、
上記検出器を使用して、上記所定の領域からの少なくとも第1の反射を検出することと、
を含む。
【0025】
或る特定の実施の形態において、方法は、コントローラーを設けることと、上記コントローラーを使用して、少なくとも上記第1の反射の少なくとも1つの特性パラメーターを決定することとを更に含む。
【0026】
本発明の一態様によれば、接触クリーニング装置のエラストマーローラーの外面を評価する方法が提供され、本方法は、
電磁放射源を使用して、所定の電磁スペクトルの電磁放射を上記外面の所定の領域上に選択的に放出することと、
検出器を使用して、上記所定の領域からの少なくとも第1の反射を検出することと、
コントローラーを使用して、少なくとも上記第1の反射の少なくとも1つの特性パラメーターを決定することと、
を含む。
【0027】
或る特定の実施の形態において、上記第1の反射、又は実際、任意の更なる反射(複数の場合もある)は、上記検出器によって、上記外面の上記少なくとも1つの所定の領域から直接受信される反射である。
【0028】
或る特定の実施の形態において、上記少なくとも1つの特性パラメーターは、上記少なくとも1つの所定の領域からの少なくとも上記第1の反射の放射散乱特性である。
【0029】
或る特定の実施の形態において、上記放射散乱特性は、上記エラストマーローラー、特にその上記外面の表面粗さに対応する、又は表面粗さを表す、又は表面粗さに特徴的である、又は表面粗さを示す。
【0030】
或る特定の実施の形態において、本方法は、コントローラーを使用して、少なくとも上記第1の反射の上記少なくとも1つの特性パラメーターに基づいて、上記エラストマーローラー、特にその上記外面の表面粗さを決定するステップを含む。
【0031】
或る特定の実施の形態において、本方法は、上記コントローラーを使用して、複数の反射に基づいて、上記エラストマーローラー、特にその上記外面の表面粗さを監視するステップを含む。すなわち、このステップは、上記コントローラーを使用して、複数の反射のそれぞれの上記少なくとも1つの特性パラメーターを監視することと、上記特性パラメーターの監視に基づいて、上記エラストマーローラー、特にその上記外面の表面粗さを監視することとを含むことができる。
【0032】
或る特定の実施の形態において、本方法は、上記少なくとも1つの特性パラメーターが所定の閾値だけ偏差することに応答して、警報信号を作動させるステップを含む。
【0033】
本発明の一態様によれば、接触クリーニング装置が提供され、この接触クリーニング装置は、
エラストマーローラーであって、該エラストマーローラーの外面が基板表面と接触係合可能であるように、該接触クリーニング装置内に回転可能に取り付けられる、エラストマーローラーと、
上記エラストマーローラーの上記外面の表面粗さを評価する装置と、
を備え、上記装置は、
所定の電磁スペクトルの電磁放射を上記外面の少なくとも1つの所定の領域上に選択的に放出するように構成される、電磁放射源と、
上記少なくとも1つの所定の領域からの上記電磁放射の少なくとも第1の反射を受信するように構成される検出器と、
上記検出器に動作可能に結合され、少なくとも上記第1の反射に基づいて、上記外面の表面粗さを決定するように適合されるコントローラーと、
を備える。
【0034】
本発明の一態様によれば、エラストマーローラーの外面の表面粗さを評価する方法が提供され、本方法は、
電磁放射源を使用して、所定の電磁スペクトルの電磁放射を上記外面の所定の領域上に選択的に放出することと、
検出器を使用して、上記所定の領域からの少なくとも第1の反射を検出することと、
コントローラーを使用して、少なくとも上記第1の反射の少なくとも1つの特性パラメーターに基づいて、上記外面の表面粗さを決定することと、
を含む。
【0035】
当業者には明らかとなるように、本明細書に開示する発明の様々な態様は互換性があり、関連する特定の特徴は、記載の発明から逸脱することなく、開示する様々な態様にわたって適用可能である。
【発明の効果】
【0036】
或る特定の例により、エラストマーローラーの外面のクリーニング効率を直接分析するという利点が提供される。すなわち、クリーニング効率は、電磁放射の外面からの反射の特性パラメーターに直接関係する。さらに、外面は非接触式に分析される。
【0037】
或る特定の例により、外面を連続的に監視するという利点が提供される。このようにして、クリーニング動作の性能を、マルチステップ処理装置内で監視することができる。
【0038】
クリーニング性能の連続的監視により、表面基板又は後続の処理ステップに影響する前に、性能が閾値よりも下回ることを検出することが確実になる。そのため、基板表面の処理は、最適クリーニング効率に起因して損なわれることなく維持される。
【0039】
さらに、クリーニング性能を連続的に分析することによって、クリーニング性能が閾値を下回る又は最適でなくなるときを決定又は予測することが可能になり得る。その場合、エラストマーローラーの交換を、スケジュールされたメンテナンス中等、都合のよいときに行うように調整することができる。
【0040】
或る特定の例により、外面をクリーニング中の基板表面の観点から監視することができるという利点が提供される。換言すれば、閾値クリーニング性能は、クリーニング中の基板表面に応じて設定される。このようにして、例えば、変形可能又は柔軟な基板をクリーニングするために使用される外面の監視は、フィルムがローラーに巻き付くリスクが発生する前に警報を作動させる閾値を有することになる。そのため、基板表面又はクリーニング装置が損傷を受ける前にエラストマーローラーを即座に新品に替えるように、外面の摩耗が監視される。
【0041】
或る特定の例により、外面の粗さを監視するという利点が提供される。その結果、外面は、その粗さが閾値を上回る状態を維持するように監視される。このようにして、表面が摩耗するにつれて、薄いフィルム基板がローラーに巻き付くリスクが大きくなる前に、警報の作動を確実にすることが可能である。基板表面又はクリーニング装置が損傷を受ける前に、エラストマーローラーを即座に新品に替えるように、外面の表面粗さが監視される。
【0042】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態を例としてのみ説明する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本発明の一態様に係る接触クリーニング装置の概略図である。
【
図2】本発明の一態様に係る別の接触クリーニング装置の概略図である。
【
図3】本発明の一態様に係るより更なる接触クリーニング装置の概略図である。
【
図4】本発明の一態様に係る別の接触クリーニング装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図面においては、類似する参照数字は類似する部品を示している。
【0045】
以下の説明において或る特定の用語を使用するのは便宜のためでしかなく、限定するものではない。「内側」、「内向き」、及び「外側」、「外向き」という単語は、それぞれ、説明中の要素の指定された中心線又は幾何学的中心(例えば、中心軸)に向かう方向及び離れる方向を指すものであり、具体的な意味は説明の文脈から容易に明らかになる。
【0046】
さらに、本明細書において使用する場合、「結合される」及び「取り付けられる」という用語は、2つの部材の間に他の部材が介在しない直接的な接続と、部材の間に1つ以上の他の部材が介在する間接的な接続とを含むことを意図したものである。この用語は、具体的に上述した単語、その派生形、及び同様の意味の単語を含む。
【0047】
さらに、別段の指定がない限り、「第1の」、「第2の」、「第3の」等の序数を表す形容詞を使用するのは、同様の物体の異なる実例を参照中であることを示すにすぎず、そのように記載する物体が、時間的又は空間的に所与の順番、格付け又は他の任意の様式である義務を暗示する意図はない。
【0048】
ここで、
図1を参照すると、本発明の一態様に係る包括的な装置が示されている。エラストマーローラー120は、エラストマーローラーの外面123が第1の基板表面112に接触係合するように、接触クリーニング装置100内に回転可能に取り付けられる。電磁放射源140は、所定の電磁スペクトルの電磁放射141を外面123の領域125上に選択的に放出し、検出器160は、領域125からの電磁放射の反射161を受信するように構成される。
【0049】
電磁放射源140は、電磁放射141を外面の所定の領域125上に放出するように配置される。
図1に示す例において、所定の領域125は、部分的にエラストマーローラー120の周囲でその軸方向長さの一部に沿って延在する。電磁放射源140は、エラストマーローラー120に対して固定された状態を維持する。このようにして、電磁放射141は、エラストマーローラーの外面123が固定の所定の領域125を通して回転する際に、エラストマーローラー120の所定の領域125上に放出される。
【0050】
電磁放射源140は、電磁放射141を放出する発光ダイオード(LED)である。図示の例において、LEDは、可視光、この例では赤色光を所定の領域125上に放出する。
【0051】
検出器160は、電磁放射141に晒される表面領域125に隣接して設けられる。検出器160は、表面領域125からの電磁放射141の反射161を受信するように配置される。このようにして、表面領域125からの或る割合の電磁放射反射161が検出器160によって受信及び収集される。
【0052】
代替的な構成において、電磁放射源140は、電磁放射を外面123の複数の所定の領域上に放出するように構成することができる。所定の領域は、エラストマーローラー120の周りの又はエラストマーローラー120にわたる任意の適切な位置に配置することができる。所定の領域は、エラストマーローラー120の任意の適切な周方向に又は軸方向長さに沿って配置することができる。
【0053】
本明細書に記載の
図4の例等の代替的な構成において、電磁放射源は、例えば、エラストマーローラーに対して軸方向又は周方向に移動することによって、エラストマーローラーに対して移動するように適合することができる。そのため、電磁放射源は、例えば、エラストマーローラーの周りに又はエラストマーローラーに沿って走査することによって、エラストマーローラーを走査するように適合することができる。このようにして、電磁放射源は、放射を外面の複数の所定の領域上に放出することができる。放射は、走査しながら連続的に放出することもできるし、離散的な間隔で放出することもできる。例えば、電磁放射源は、電磁放射をエラストマーローラー120の外面にわたって一連の割り出された(indexed)領域125上に放出するように、エラストマーローラー120の軸方向長さに対して平行な方向に横断することができる。
【0054】
単数又は複数の電磁放射源の任意の構成において、単数の検出器又は複数の検出器は、電磁放射源によって照射されている外面123の1つ以上の領域からの反射を受信するように適切に配置することができる。特に、電磁放射源がエラストマーローラーを走査するように適合される場合、検出器はこれに対応して移動するように適合することができる。このようにして、検出器は、走査検出器とすることができる。
【0055】
これらのようにして、電磁放射源及び検出器は、任意の適切な割合のエラストマーローラー120の外面123の分析を行うように構成することができる。すなわち、本装置は、外面の代表的な領域の分析を連続的に又は所定の時間間隔で行うように構成することができる。代替的に、本装置は、外面123の一連の所定の領域からの反射を使用して外面123全体の分析を行うように構成することができる。
【0056】
使用時、クリーニング装置100は、シート基板110を
図1の矢印が示す方向に搬送するように構成される。シート基板110は、例えば、クリーニング装置100の前、内及び/又は後に適切に位置決めされるコンベヤベルト又は複数の被動プロセスローラー(図示せず)等の1つ以上の既知の駆動手段によって搬送される。加えて、シート基板110は、エラストマーローラー120の回転を駆動することによって搬送することができる。エラストマーローラー120は、直接駆動システムを使用することによって駆動することもできるし、被動接着ローラーとの回転係合によって駆動することもできる。
【0057】
シート基板110は、シート基板110の第1の表面112が、エラストマーローラー120のクリーニング表面としても知られる外面123に接触するように、エラストマーローラー120によって受けられる。エラストマーローラー120の外面123が汚染物質を収集する傾向に起因して、エラストマーローラー120が回転する際に汚染物質は第1の表面112から除去される。
【0058】
エラストマーローラー120は、外面123がシート基板から離れるように回転する。外面123の一部は、所定の領域125に向かって回転すると所定の領域125に移る。外面123の一部は、所定の領域125内にあるとき、放射源140からの電磁放射141によって照射される。
【0059】
電磁放射は、外面123の所定の領域125上に放出され、電磁放射の反射が生じる。所定の領域125から反射された或る割合の電磁放射141は、検出器160によって受信される。すなわち、反射161は検出器160によって受信される。
【0060】
反射161は外面123から反射されることで、電磁放射141の特性パラメーターが外面123によって反射161に付与される。このようにして、反射161は、外面123の間接的でなく直接の分析を提供する。
【0061】
検出器160は、外面123の所定の領域125からの電磁放射141の反射161を連続的に受信するように適合される。そのため、本装置は、外面123のリアルタイム分析を行う。
【0062】
上述したように、一連の検出器をエラストマーローラー120の周りに又はエラストマーローラー120にわたって配置し、外面123の個々の所定の領域の相対的クリーニング性能の分析を行うことができる。その結果、一連の検出器は、所定の領域からの比較用の反射を提供し、これにより、或る所定の領域から別の所定の領域までの変動は、エラストマーローラー120がシート基板110の最適クリーニング効率をもはや提供しないという表れとすることができる。
【0063】
ここで、
図2を参照すると、本発明の一態様に係る第2の例示の装置200が示されている。特徴が前の例と同じである場合、参照符号も同じままとなるが、一桁目は「2」である。
図2の例において、エラストマーローラー220、電磁放射源240及び検出器260は、
図1の例と実質的に同じである。クリーニングシステム200は、検出器260に動作可能に結合され、エラストマーローラー220の外面223の所定の部分225からの反射261の少なくとも1つの特性パラメーターを決定するように適合されるコントローラー270を更に備える。
【0064】
図2の例において、電磁放射源240は、660nmの波長をピークとする放出強度で電磁放射を放出する赤色LEDである。検出器260は、反射強度を決定するように適合され、すなわち、検出器は、対応する波長の反射の強度を測定する。
【0065】
コントローラー270は、使用時、反射強度を放出強度と比較するように構成される。放出強度と反射強度との比較により、外面223の所定の部分225の表面粗さの測定値が提供される。
【0066】
まずエラストマーローラー220が接触クリーニング装置内に設置されると、コントローラー270は、放出強度と反射強度との初期比較を行って、外面223の初期表面粗さを決定する。コントローラー270は、エラストマーローラー220の動作中に、後続の比較を行って表面粗さを監視する。監視される表面粗さが所定の閾値だけ初期粗さから偏差すると、コントローラー270は警報を作動させる。
【0067】
代替的に、初期表面粗さを省いてもよい。この場合、所定の閾値は、最適クリーニング効率に対応する表面粗さとして適切に設定することができる。
【0068】
検出器270は、外面223からの電磁放射241の反射261を連続的に受信するように適合される。このようにして、コントローラー270は、初期表面粗さからの測定表面粗さの偏差を連続的に比較するように構成される。そのため、本装置200は、そのため、外面223のリアルタイム分析を行い、表面粗さが所定の量だけ最適効率から偏差すると警報を作動させる。
【0069】
これらのようにして、本装置は、エラストマーローラーを監視し、基板がローラーの周りに巻き付くリスクが発生する前に警報を作動させることが可能である。その結果、エラストマーローラーは、基板表面又はクリーニング装置が損傷を受ける前に即座に新品に替えられる。
【0070】
他の例において、コントローラー270は、表面粗さの平均、又は平均偏差を計算するように適合することもできる。平均は、
図1の例に関して上述した電磁放射源及び検出器の様々な構成によって提供されるように、外面の1つの所定の領域からの一連の反射から求めることもできるし、外面にわたって延在する一連の所定の領域からの複数の反射から求めることもできる。
【0071】
ここで、
図3を参照すると、本発明の一態様に係る第3の例示の装置300が示されている。特徴が前の例と同じである場合、参照符号も同じままとなるが、一桁目は「3」である。
図3の例において、エラストマーローラー320、電磁放射源340及び検出器360は、
図2の例と実質的に同じである。クリーニングシステム300は、汚染物質をエラストマーローラー320の外面323から除去するように配置される接着ローラー380と、クリーニングのためにシート基板310を受けるようにエラストマーローラー320と反対側に配置されるプロセスローラー390とを更に備える。
【0072】
接着ローラー380は、クリーニング装置300内に回転可能に取り付けられる。接着ローラー380は、接着表面383としても知られる略円筒形外面が、接着表面383の一部がエラストマーローラー320の外面323の一部と接触するように配置される。接着表面383は、エラストマーローラー320及び接着ローラー380が互いに対して回転する際に、蓄積した汚染物質を外面323から除去するように適合される。このようにして、接着表面383は、シート基板310の最適クリーニングのために外面323を断続的にリフレッシュする。
【0073】
プロセスローラー390は、クリーニング装置300内に取り付けられる。プロセスローラー390は、エラストマーローラー320によって受けられているときのシート基板310の第2の表面314に接触するように配置される、支持面393として知られる略円筒形外面を有する。すなわち、プロセスローラー390は、エラストマーローラー320と係合しているときのシート基板310を支持する。
【0074】
プロセスローラー390及びエラストマーローラー320は、間隔すなわちローラー間隙(nip gap)を間に設けて対向するように配置される。そのため、プロセスローラー390及びエラストマーローラー320は、本装置300によって受けられているときのシート基板310の第1の表面312及び第2の表面314の対向する部分にそれぞれ係合するように配置される。
【0075】
図3に示す例において、電磁放射源340及び検出器360の両方は、所定の領域325が外面323とシート基板310との係合の後に来るように、エラストマーローラー320に対して位置決めされる。すなわち、エラストマーローラー320が回転する際、電磁放射源340及び検出器360はどちらも、ローラー間隙と接着ローラー380との間に動作可能に設けられる。しかしながら、電磁放射源340又は検出器360のうちの一方又は両方は、接着ローラー380の後に動作可能に配置してもよい。このようにして、接着ローラー380によるエラストマーローラー320のクリーニングの前又は後に、エラストマーローラー320の外面323を照射することが可能である。
【0076】
検出器360は、
図1の例と同じようにエラストマーローラー320の外面323からの電磁放射341の反射361を受信するように構成される。そのため、外面323の直接分析を行うために、反射361が検出器360によって受信される。検出器360は、外面323からの電磁放射341の反射361を連続的に受信して、外面323のリアルタイム分析を行うように適合される。
【0077】
任意選択的に、本装置300は、上記で説明したように配置され、外面323にわたって又は外面323の周りに延在する一連の所定の領域の相対的クリーニング性能の分析を行う一連の検出器を備えることができる。
【0078】
任意選択的に、コントローラー(図示せず)は、
図2のコントローラー270の方式で検出器に動作可能に結合することができる。このようにして、コントローラーとエラストマーローラー320の外面323の放射散乱特性の分析とを
図3に示す例に組み込むことができる。
【0079】
ここで、
図4を参照すると、本発明の一態様に係る第4の例示の装置400が示されている。特徴が前の例と同じである場合、参照符号も同じままとなるが、一桁目は「4」である。
図4の例において、エラストマーローラー420、電磁放射源440及び検出器460は、
図1の例と実質的に同じである。電磁放射源440及び検出器460の両方は、ハウジング490に取り付けられる。このようにして、検出器460に対する電磁放射源440の相対向きは、ハウジング490によって維持される。
【0080】
ハウジング490は、エラストマーローラー420に対して移動するように適合される。そのため、ハウジング490は、エラストマーローラー420の軸方向長さに対して平行な方向に走査することによって、エラストマーローラー420を走査するように適合される。加えて又は代替的に、ハウジングは、エラストマーローラーを周方向に走査するように適合することができる。これらのようにして、電磁放射源440及び検出器460の相対向きは、両者がエラストマーローラー420に対して移動する際に維持される。その結果、電磁放射源440及び検出器460の固定された幾何学配置により、検出器460による反射461の正確な測定が移動中に維持されることが確実になる。
【0081】
本明細書の記載及び請求項を通じて、「備える」及び「含む」という文言並びにそれらの変化形は、「非限定的に含むこと」を意味し、他の部分、添加剤、構成部材、整数、又はステップを排除することを意図したものではない(排除するものではない)。本明細書の記載及び請求項全体を通じて、単数のものは、文脈から特に単数であることを要件としていない限り複数のものも包含する。特に不定冠詞が使用される場合、本明細書では、文脈から特に単数であることを要件としていない限り、単数のみならず複数と考えるものと理解される。
【0082】
本発明の特定の態様、実施形態、例に関連して記載される特徴、整数、特性、又はグループは、それらと非互換でない限り本明細書中に記載される他のいずれの態様、実施形態、又は例にも適用可能であると理解される。本明細書に開示される特徴の全て(いずれの添付請求項、要約書、図面も含む)及び/又は同様に開示されるいずれの方法又は処理のステップの全ては、このような特徴及び/又はステップのうちの少なくともいくつかが互いに排他的である組合せを除いていずれの組合せで組み合わされてもよい。本発明は、いずれの上記実施形態の細部に限定されるものではない。本発明は、本明細書に開示される特徴のうちのいずれの新規のもの若しくはいずれの新規の組合せ(いずれの添付請求項、要約書、図面も含む)、又は同様に開示されるいずれの方法若しくは処理のステップのうちのいずれの新規のもの若しくはいずれの新規の組合せにも拡大する。
【0083】
当業者であれば、上記の実施形態(複数の場合もある)は、例としてのみであって限定的な意味で記載したのではないこと、また、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正が可能であることが理解されよう。上述したような詳細な設計に対して様々な修正が可能である。
【0084】
或る特定の例において、本発明は、以下の番号付き項目のいずれか1つによって定義することができる。
【0085】
項目1.エラストマーローラー面を評価する装置であって、
エラストマーローラーであって、このエラストマーローラーの外面が基板表面に接触係合するように、接触クリーニング装置内に回転可能に取り付けられる、エラストマーローラーと、
所定の電磁スペクトルの電磁放射を上記外面の少なくとも1つの所定の領域上に選択的に放出するように構成される、電磁放射源と、
上記少なくとも1つの所定の領域からの上記電磁放射の少なくとも第1の反射を受信するように構成される検出器と、
を備える、装置。
【0086】
項目2.上記検出器に動作可能に結合され、少なくとも上記第1の反射の少なくとも1つの特性パラメーターを決定するように適合されるコントローラーを更に備える、項目1に記載の装置。
【0087】
項目3.上記少なくとも1つの特性パラメーターは、上記少なくとも1つの所定の領域からの少なくとも上記第1の反射の放射散乱特性である、項目2に記載の装置。
【0088】
項目4.上記コントローラーは、上記少なくとも1つの特性パラメーターを監視し、上記少なくとも1つの特性パラメーターが所定の閾値だけ偏差したとき、警報信号を作動させるように適合される、項目2又は3に記載の装置。
【0089】
項目5.上記コントローラーは、上記特性パラメーターを連続的に監視するように適合される、項目4に記載の装置。
【0090】
項目6.上記所定の閾値は、上記少なくとも1つの特性パラメーターの初期値からの最大偏差である、項目4又は5に記載の装置。
【0091】
項目7.上記コントローラーは、上記少なくとも1つの所定の領域からの上記電磁放射の少なくとも上記第1の反射の強度から、上記少なくとも1つの特性パラメーターを決定するように更に適合される、項目2~6のいずれか1つに記載の装置。
【0092】
項目8.上記装置は、上記電磁放射を上記外面の複数の所定の領域上に放出するように動作可能である、項目1~7のいずれか1つに記載の装置。
【0093】
項目9.上記コントローラーは、上記複数の異なる領域のそれぞれからの少なくとも第1の反射から決定された上記所定の特性パラメーターの平均を提供するように適合される、項目2~7のいずれか1つに従属する項目8に記載の装置。
【0094】
項目10.エラストマーローラーの外面を評価する方法であって、
電磁放射源を使用して、所定の電磁スペクトルの電磁放射を上記外面の所定の領域上に選択的に放出することと、
検出器を使用して、上記所定の領域からの少なくとも第1の反射を検出することと、
を含む、方法。
【0095】
項目11.上記検出器に動作可能に結合されるコントローラーを設けることと、
上記コントローラーを使用して、少なくとも上記第1の反射の少なくとも1つの特性パラメーターを決定することと、
を更に含む、項目10に記載の方法。
【国際調査報告】