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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-24
(54)【発明の名称】車体フレーム及びそれを有する車両
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/08 20060101AFI20240417BHJP
   B62D 25/20 20060101ALI20240417BHJP
【FI】
B62D25/08 C
B62D25/20 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556485
(86)(22)【出願日】2022-05-24
(85)【翻訳文提出日】2023-11-17
(86)【国際出願番号】 CN2022094613
(87)【国際公開番号】W WO2023273698
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】202110732244.9
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100198650
【弁理士】
【氏名又は名称】小出 宗一郎
(72)【発明者】
【氏名】全毅
(72)【発明者】
【氏名】▲鐘▼浩
(72)【発明者】
【氏名】▲閻▼▲軍▼▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】王宇
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼▲騰▼涌
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA02
3D203BA12
3D203BB08
3D203BB16
3D203BB17
3D203BB18
3D203BB35
3D203CA52
3D203CA57
(57)【要約】
車体フレーム及びそれを有する車両であり、フロントクロスメンバー、第1フロントサイドメンバー及び第2フロントサイドメンバーを含み、第1フロントサイドメンバー及び第2フロントサイドメンバーは、間隔をあけて設けられ、第1フロントサイドメンバー及び第2フロントサイドメンバーのそれぞれは、互いに接続されたサイドメンバー後段前部及びサイドメンバー後段後部を含み、サイドメンバー後段前部は、フロントクロスメンバーに接続され、サイドメンバー後段前部の上面は、フロントクロスメンバーの上面と同一平面にあり、各サイドメンバー後段後部は、対応するサイドメンバー後段前部に接続される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントクロスメンバー、第1フロントサイドメンバー及び第2フロントサイドメンバーを含み、
前記第1フロントサイドメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーは、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、前記第1フロントサイドメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーのそれぞれは、互いに接続されたサイドメンバー後段前部及びサイドメンバー後段後部を含み、前記サイドメンバー後段前部は、前記フロントクロスメンバーに接続され、前記サイドメンバー後段前部の上面は、前記フロントクロスメンバーの上面と同一平面にあり、各前記サイドメンバー後段後部は、対応するサイドメンバー後段前部に接続される、車体フレーム。
【請求項2】
前記第1フロントサイドメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーのそれぞれは、第1前接続板及び第2前接続板をさらに含み、
前記第1前接続板は、前記フロントクロスメンバー及び対応するサイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、接続されたサイドメンバー後段前部の一側に位置し、
前記第2前接続板は、前記フロントクロスメンバー及び対応するサイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、接続されたサイドメンバー後段前部の他側に位置する、請求項1に記載の車体フレーム。
【請求項3】
センタートンネル、第1スカッフプレート及び第2スカッフプレートをさらに含み、
前記センタートンネルは、前記フロントクロスメンバーの後方に位置し、かつ前記フロントクロスメンバーに接続され、
前記第1スカッフプレート及び前記第2スカッフプレートは、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、前記第1フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部は、一側が前記第1スカッフプレートに接続され、他側が前記センタートンネルに接続され、前記第2フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部は、一側が前記第2スカッフプレートに接続され、他側が前記センタートンネルに接続される、請求項1又は2に記載の車体フレーム。
【請求項4】
前記第1フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部は、前記第1スカッフプレートの前記第2スカッフプレートに近接する側に接続され、前記第2フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部は、前記第2スカッフプレートの前記第1スカッフプレートに近接する側に接続される、請求項1~3のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項5】
各前記サイドメンバー後段後部は、対応するサイドメンバー後段前部の下面に接続され、かつ前記センタートンネルの下面に接続される、請求項1~4のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項6】
各前記サイドメンバー後段後部の両側は、前方から後方へ徐々に互いに離れる、請求項1~5のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項7】
第1Aピラー及び第2Aピラーをさらに含み、
前記第1Aピラー及び前記第2Aピラーは、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、前記フロントクロスメンバーの両端は、前記第1Aピラー及び前記第2Aピラーにそれぞれ接続され、前記第1Aピラーは、前記第1スカッフプレートに接続され、前記第2Aピラーは、前記第2スカッフプレートに接続され、前記第1フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部の前記一側は、前記第1Aピラーに接続され、前記第2フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部の前記一側は、前記第2Aピラーに接続される、請求項1~6のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項8】
各前記サイドメンバー後段後部は、後段内側部及び後段外側部を含み、
前記後段内側部は、前記センタートンネル及び対応するサイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、前から後へ徐々に下向きに傾斜し、
前記後段外側部は、対応する第1スカッフプレート又は第2スカッフプレート、対応する第1Aピラー又は第2Aピラー、対応する後段内側部及び対応するサイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、対応する後段内側部の前記センタートンネルに背く側に位置し、
各前記サイドメンバー後段後部の後段内側部の該サイドメンバー後段後部の後段外側部に背く側と、該サイドメンバー後段後部の後段外側部の該サイドメンバー後段後部の後段内側部に背く側との間の距離は、前方から後方へ徐々に大きくなる、請求項1~7のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項9】
各前記後段内側部は、後段内板及び後段外板を含み、
前記後段内板は、前端が対応するサイドメンバー後段前部に接続され、前記センタートンネルに向かう側が下向きに折り曲げられて前記センタートンネルに接続され、
前記後段外板は、前端が対応するサイドメンバー後段前部に接続され、前記センタートンネルに背く側が下向きに折り曲げられて対応する後段外側部に接続され、前記センタートンネルに向かう側が前記後段内板に接続される、請求項1~8のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項10】
各前記後段内側部は、前副車体フレーム支持板をさらに含み、
前記前副車体フレーム支持板の前端は、対応するサイドメンバー後段前部に接続され、前記前副車体フレーム支持板は、前記後段内板の上面及び前記後段外板の上面に接続され、前副車体フレーム取付孔が設けられる、請求項1~9のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項11】
前記前副車体フレーム支持板は、支持本体、第1垂直板、第2垂直板及び第3垂直板を含み、
前記支持本体は、上下方向に前記後段内板及び前記後段外板と間隔をあけて設けられ、前記前副車体フレーム取付孔が設けられ、
前記第1垂直板は、前記支持本体に接続され、かつ下向きに折り曲げられ、前記後段内板及び前記後段外板に接続され、
前記第2垂直板は、前記支持本体に接続され、かつ下向きに折り曲げられ、前記後段内板に接続され、
前記第3垂直板は、前記支持本体に接続され、かつ上向きに折り曲げられ、前記後段内板の前記センタートンネルに向かう側に接続される、請求項1~10のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項12】
各前記後段外側部は、後段封止板及び第1後接続板を含み、
前記後段封止板は、左右方向に沿って延在し、対応する第1Aピラー又は第2Aピラー、前記フロントクロスメンバー、対応するサイドメンバー後段前部及び対応する後段内側部にそれぞれ接続され、
前記第1後接続板は、前記後段封止板の後方に位置し、対応する第1スカッフプレート又は第2スカッフプレート、前記後段封止板及び対応する後段内側部にそれぞれ接続される、請求項1~11のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項13】
各前記後段外側部は、第2後接続板をさらに含み、
前記第2後接続板は、接続部及び曲面部を含み、前記接続部は、前記後段封止板及び前記第1後接続板にそれぞれ接続され、前記曲面部は、前記接続部から後向きに延在し、横断面が弧状であり、前記第1後接続板の上面に接続され、前記接続部及び前記曲面部は、いずれも前記後段内側部に接続される、請求項1~12のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項14】
ダッシュボードロアクロスメンバーをさらに含み、
前記ダッシュボードロアクロスメンバーは、前記フロントクロスメンバー及び前記センタートンネルに接続され、前記センタートンネルの下方に位置するとともに前記フロントクロスメンバーの後方に位置し、前記ダッシュボードロアクロスメンバーの両端は、前記第1フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部及び前記第2フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部にそれぞれ接続される、請求項1~13のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項15】
ダッシュボード補強板をさらに含み、
前記ダッシュボード補強板は、左右方向に沿って配列された第1板体、第2板体及び第3板体を含み、前記第2板体は、前記第1板体と前記第3板体との間に位置し、前記第1板体は、前記フロントクロスメンバー及び前記第1フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部にそれぞれ接続され、前記第3板体は、前記フロントクロスメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部にそれぞれ接続され、前記第2板体は、前記フロントクロスメンバー、前記ダッシュボードロアクロスメンバー及び前記センタートンネルにそれぞれ接続される、請求項1~14のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項16】
フロアをさらに含み、
前記センタートンネル、各前記サイドメンバー後段後部及び前記ダッシュボード補強板は、いずれも前記フロアに接続され、各前記サイドメンバー後段後部の下面、前記ダッシュボードロアクロスメンバーの下面及び前記ダッシュボード補強板の下面は、前記フロアの下面以上である、請求項1~15のいずれか一項に記載の車体フレーム。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の車体フレームを含む、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照出願)
本開示は、2021年6月29日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202110732244.9で、出願名称が「車体フレーム及びそれを有する車両」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、その全ての内容は参照により本開示に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示は、車体フレーム及びそれを有する車両に関する。
【背景技術】
【0003】
正面衝突は、車両の前部構造の合理性を評価する重要な基準の1つである。車両が正面衝突を受けた場合に車室内の乗員の安全を保護するために、正面衝突の衝突力が後方に伝達されるとき、車両の前部構造が変形してその分の衝突力を吸収する必要がある。
【0004】
図1に示すように、関連技術における車体フレーム1’は、通常、フロントサイドメンバー100’及びフロントクロスメンバー200’が設けられ、かつフロントサイドメンバー100’及びフロントクロスメンバー200’が接続され、このように、フロントサイドメンバー100’及びフロントクロスメンバー200’は、車両が受けた衝突力に耐えることにより、車両の前部構造が変形して車室内に入り込むことを回避し、乗員の安全を保護する。しかしながら、フロントサイドメンバー100’及びフロントクロスメンバー200’が接続されているので、フロントクロスメンバー200’が力を受けて反転する可能性があるため、フロントクロスメンバー200’の正面衝突に対する抵抗の有効性が低く、車両の前部構造が車室内に入り込む可能性が大きい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、従来技術に存在する技術的課題の少なくとも1つを解決しようとする。このため、本開示の1つの目的は、安全性が高く、正面衝突に対する抵抗効果が高く、接続しやすいなどの利点を有する車体フレームを提供することである。
【0006】
本開示は、上記実施例を有する車両をさらに提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の第1態様の実施例に係る車体フレームは、フロントクロスメンバー、第1フロントサイドメンバー及び第2フロントサイドメンバーを含み、前記第1フロントサイドメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーは、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、前記第1フロントサイドメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーのそれぞれは、互いに接続されたサイドメンバー後段前部及びサイドメンバー後段後部を含み、前記サイドメンバー後段前部は、前記フロントクロスメンバーに接続され、前記サイドメンバー後段前部の上面は、前記フロントクロスメンバーの上面と同一平面にあり、各前記サイドメンバー後段後部は、対応するサイドメンバー後段前部に接続される。
【0008】
本開示の実施例に係る車体フレームは、安全性が高く、正面衝突に対する抵抗効果が高く、接続しやすいなどの利点を有する。
【0009】
本開示のいくつかの実施例において、前記第1フロントサイドメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーのそれぞれは、第1前接続板及び第2前接続板をさらに含み、前記第1前接続板は、前記フロントクロスメンバー及び対応するサイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、接続されたサイドメンバー後段前部の一側に位置し、前記第2前接続板は、前記フロントクロスメンバー及び対応するサイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、接続されたサイドメンバー後段前部の他側に位置する。
【0010】
本開示のいくつかの実施例において、前記車体フレームは、センタートンネル、第1スカッフプレート及び第2スカッフプレートをさらに含み、前記センタートンネルは、前記フロントクロスメンバーの後方に位置し、かつ前記フロントクロスメンバーに接続され、前記第1スカッフプレート及び前記第2スカッフプレートは、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、前記第1フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部は、一側が前記第1スカッフプレートに接続され、他側が前記センタートンネルに接続され、前記第2フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部は、一側が前記第2スカッフプレートに接続され、他側が前記センタートンネルに接続される。
【0011】
本開示のいくつかの実施例において、前記第1フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部は、前記第1スカッフプレートの前記第2スカッフプレートに近接する側に接続され、前記第2フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部は、前記第2スカッフプレートの前記第1スカッフプレートに近接する側に接続される。
【0012】
本開示のいくつかの実施例において、各前記サイドメンバー後段後部は、対応するサイドメンバー後段前部の下面に接続され、かつ前記センタートンネルの下面に接続される。
【0013】
本開示のいくつかの実施例において、各前記サイドメンバー後段後部の両側は、前方から後方へ徐々に互いに離れる。
【0014】
本開示のいくつかの実施例において、前記車体フレームは、第1Aピラー及び第2Aピラーをさらに含み、前記第1Aピラー及び前記第2Aピラーは、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、前記フロントクロスメンバーの両端は、前記第1Aピラー及び前記第2Aピラーにそれぞれ接続され、前記第1Aピラーは、前記第1スカッフプレートに接続され、前記第2Aピラーは、前記第2スカッフプレートに接続され、前記第1フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部の前記一側は、前記第1Aピラーに接続され、前記第2フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部の前記一側は、前記第2Aピラーに接続される。
【0015】
本開示のいくつかの実施例において、各前記サイドメンバー後段後部は、後段内側部及び後段外側部を含み、前記後段内側部は、前記センタートンネル及び対応するサイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、前から後へ徐々に下向きに傾斜し、前記後段外側部は、対応する第1スカッフプレート又は第2スカッフプレート、対応する第1Aピラー又は第2Aピラー、対応する後段内側部及び対応するサイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、対応する後段内側部の前記センタートンネルに背く側に位置し、各前記サイドメンバー後段後部の後段内側部の該サイドメンバー後段後部の後段外側部に背く側と、該サイドメンバー後段後部の後段外側部の該サイドメンバー後段後部の後段内側部に背く側との間の距離は、前方から後方へ徐々に大きくなる。
【0016】
本開示のいくつかの実施例において、各前記後段内側部は、後段内板及び後段外板を含み、前記後段内板は、前端が対応するサイドメンバー後段前部に接続され、前記センタートンネルに向かう側が下向きに折り曲げられて前記センタートンネルに接続され、前記後段外板は、前端が対応するサイドメンバー後段前部に接続され、前記センタートンネルに背く側が下向きに折り曲げられて対応する後段外側部に接続され、前記センタートンネルに向かう側が前記後段内板に接続される。
【0017】
本開示のいくつかの実施例において、各前記後段内側部は、前副車体フレーム支持板をさらに含み、前記前副車体フレーム支持板の前端は、対応するサイドメンバー後段前部に接続され、前記前副車体フレーム支持板は、前記後段内板の上面及び前記後段外板の上面に接続され、前副車体フレーム取付孔が設けられる。
【0018】
本開示のいくつかの実施例において、前記前副車体フレーム支持板は、支持本体、第1垂直板、第2垂直板及び第3垂直板を含み、前記支持本体は、上下方向に前記後段内板及び前記後段外板と間隔をあけて設けられ、前記前副車体フレーム取付孔が設けられ、前記第1垂直板は、前記支持本体に接続され、かつ下向きに折り曲げられ、前記後段内板及び前記後段外板に接続され、前記第2垂直板は、前記支持本体に接続され、かつ下向きに折り曲げられ、前記後段内板に接続され、前記第3垂直板は、前記支持本体に接続され、かつ上向きに折り曲げられ、前記後段内板の前記センタートンネルに向かう側に接続される。
【0019】
本開示のいくつかの実施例において、各前記後段外側部は、後段封止板及び第1後接続板を含み、前記後段封止板は、左右方向に沿って延在し、対応する第1Aピラー又は第2Aピラー、前記フロントクロスメンバー、対応するサイドメンバー後段前部及び対応する後段内側部にそれぞれ接続され、前記第1後接続板は、前記後段封止板の後方に位置し、対応する第1スカッフプレート又は第2スカッフプレート、前記後段封止板及び対応する後段内側部にそれぞれ接続される。
【0020】
本開示のいくつかの実施例において、各前記後段外側部は、第2後接続板をさらに含み、前記第2後接続板は、接続部及び曲面部を含み、前記接続部は、前記後段封止板及び前記第1後接続板にそれぞれ接続され、前記曲面部は、前記接続部から後向きに延在し、横断面が弧状であり、前記第1後接続板の上面に接続され、前記接続部及び前記曲面部は、いずれも前記後段内側部に接続される。
【0021】
本開示のいくつかの実施例において、前記車体フレームは、ダッシュボードロアクロスメンバーをさらに含み、前記ダッシュボードロアクロスメンバーは、前記フロントクロスメンバー及び前記センタートンネルに接続され、前記センタートンネルの下方に位置するとともに前記フロントクロスメンバーの後方に位置し、前記ダッシュボードロアクロスメンバーの両端は、前記第1フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部及び前記第2フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部にそれぞれ接続される。
【0022】
本開示のいくつかの実施例において、前記車体フレームは、ダッシュボード補強板をさらに含み、前記ダッシュボード補強板は、左右方向に沿って配列された第1板体、第2板体及び第3板体を含み、前記第2板体は、前記第1板体と前記第3板体との間に位置し、前記第1板体は、前記フロントクロスメンバー及び前記第1フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部にそれぞれ接続され、前記第3板体は、前記フロントクロスメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーのサイドメンバー後段後部にそれぞれ接続され、前記第2板体は、前記フロントクロスメンバー、前記ダッシュボードロアクロスメンバー及び前記センタートンネルにそれぞれ接続される。
【0023】
本開示のいくつかの実施例において、前記車体フレームは、フロアをさらに含み、前記センタートンネル、各前記サイドメンバー後段後部及び前記ダッシュボード補強板は、いずれも前記フロアに接続され、各前記サイドメンバー後段後部の下面、前記ダッシュボードロアクロスメンバーの下面及び前記ダッシュボード補強板の下面は、前記フロアの下面以上である。
【0024】
本開示の第2態様の実施例に係る車両は、本開示の第1態様の実施例に記載の車体フレームを含む。
【0025】
本開示の第2態様の実施例に係る車両は、本開示の第1態様の実施例に記載の車体フレームを利用することにより、安全性が高く、正面衝突に対する抵抗効果が高く、接続しやすいなどの利点を有する。
【0026】
本開示の追加の態様及び利点は、一部が以下の説明において示され、一部が以下の説明において明らかになるか又は本開示の実施により把握される。
【0027】
本開示の上記及び/又は追加の様態及び利点は、以下の図面を参照して実施例を説明することにより、明らかになって理解されやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】関連技術における車体フレームの概略構成図である。
図2】本開示の実施例に係る車体フレームの概略構成図である。
図3】本開示の実施例に係る車体フレームのフロントクロスメンバーとサイドメンバー後段前部が接続された場合の概略図である。
図4】本開示の実施例に係る車体フレームのサイドメンバー後段前部、サイドメンバー後段後部及びAピラーが接続された場合の概略図である。
図5】本開示の実施例に係る車体フレームのサイドメンバー後段後部の分解図である。
図6】本開示の実施例に係る車体フレームのサイドメンバー後段後部の後段内側部の概略構成図である。
図7図6のA-A線に沿った断面図である。
図8】本開示の実施例に係る車体フレームのサイドメンバー後段後部の後段外側部の概略構成図である。
図9】本開示の実施例に係る車体フレームと電池パックが接続された場合の概略図である。
図10】本開示の実施例に係る車体フレームのダッシュボード補強板の概略構成図である。
図11】本開示の実施例に係る車体フレームのダッシュボードロアクロスメンバーとフロントサイドメンバーが接続された場合の概略図である。
図12図11のB-B線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本開示の実施例を詳細に説明し、図面を参照して説明される実施例は、例示的なものであり、以下、本開示の実施例を詳細に説明する。
【0030】
なお、本開示の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「周方向」などの用語によって示される方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係であり、本開示を容易に説明し説明を簡略化するためのものに過ぎず、示された装置又は部品が特定の方位を有し、特定の方位において構成され、操作されなければならないことを示すか又は示唆するものではないため、本開示を限定するものとして理解してはならない。
【0031】
本開示の説明において、「複数」とは、2つ以上を意味する。
【0032】
以下、図面を参照して本開示の実施例に係る車体フレーム1を説明する。
【0033】
図2図12に示すように、車体フレーム1は、フロントクロスメンバー100、第1フロントサイドメンバー220及び第2フロントサイドメンバー320を含む。
【0034】
第1フロントサイドメンバー220及び第2フロントサイドメンバー320は、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、第1フロントサイドメンバー220及び第2フロントサイドメンバー320のそれぞれは、互いに接続されたサイドメンバー後段前部410及びサイドメンバー後段後部420を含み、サイドメンバー後段前部410は、フロントクロスメンバー100に接続され、かつフロントクロスメンバー100の前方に位置し、サイドメンバー後段前部410の上面は、フロントクロスメンバー100の上面と同一平面にあり、サイドメンバー後段前部410の下面は、フロントクロスメンバー100の下面以下であり、サイドメンバー後段後部420は、対応するサイドメンバー後段前部410に接続される。
【0035】
なお、サイドメンバー後段前部410及びサイドメンバー後段後部420は、いずれも対応するフロントサイドメンバーの後段であり、図面においてフロントサイドメンバーの前段のみを示している。
【0036】
本開示の実施例に係る車体フレーム1は、サイドメンバー後段前部410がフロントクロスメンバー100に接続され、かつフロントクロスメンバー100の前方に位置し、サイドメンバー後段前部410の上面がフロントクロスメンバー100の上面と同一平面にあり、サイドメンバー後段前部410の下面がフロントクロスメンバー100の下面以下であってもよい。このように、フロントクロスメンバー100のサイドメンバー後段前部410に与える支持力を向上させて、車体フレーム1の正面衝突に抵抗する能力を向上させるだけでなく、関連技術における車体フレームに比べて、フロントクロスメンバー100が上下方向に受けるサイドメンバー後段前部410からの衝突力がより均一になるため、フロントクロスメンバー100が力を受けて反転することがなく、これにより、正面衝突によりフロントクロスメンバー100が車室内に入り込む確率を低減し、安全性を大幅に向上させ、フロントクロスメンバー100によるサイドメンバー後段前部410の支持効果が高い。
【0037】
また、第1フロントサイドメンバー220及び第2フロントサイドメンバー320のそれぞれは、互いに接続されたサイドメンバー後段前部410及びサイドメンバー後段後部420を含み、サイドメンバー後段後部420が対応するサイドメンバー後段前部410に接続され、このように、第1フロントサイドメンバー220の後段と第2フロントサイドメンバー320の後段をいずれも2つの部分に分け、第1フロントサイドメンバー220及び第2フロントサイドメンバー320の完全性と正面衝突に対する抵抗の有効性とを保証するとともに、サイドメンバー後段前部410の後面がフロントクロスメンバー100の前面に当接することに役立ち、サイドメンバー後段前部410とフロントクロスメンバー100の接続を容易にする。
【0038】
このように、本開示の実施例に係る車体フレーム1は、安全性が高く、正面衝突に対する抵抗効果が高く、接続しやすいなどの利点を有する。
【0039】
図2図12に示すように、本開示のいくつかの具体的な実施例において、車体フレーム1は、第1Aピラー200、第2Aピラー300、センタートンネル500、第1スカッフプレート(図示せず)及び第2スカッフプレート(図示せず)をさらに含む。
【0040】
第1Aピラー200及び第2Aピラー300は、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、フロントクロスメンバー100の両端は、第1Aピラー200及び第2Aピラー300にそれぞれ接続され、センタートンネル500は、フロントクロスメンバー100の後方に位置し、かつフロントクロスメンバー100に接続され、第1スカッフプレート及び第2スカッフプレートは、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、第1スカッフプレートは、第1Aピラー200に接続され、第2スカッフプレートは、第2Aピラー300に接続される。第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段後部420は、一側が第1スカッフプレートに接続され、他側がセンタートンネル500に接続され、第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段後部420は、一側が第2スカッフプレートに接続され、他側がセンタートンネル500に接続される。サイドメンバー後段後部420の下面は、サイドメンバー後段前部410の下面よりも低くてもよい。
【0041】
例えば、第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段後部420は、左側が第1スカッフプレートに接続され、右側がセンタートンネル500に接続され、第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段後部420は、右側が第2スカッフプレートに接続され、左側がセンタートンネル500に接続される。
【0042】
例えば、フロントクロスメンバー100と第1Aピラー200及び第2Aピラー300とは、2列に溶接されて接続されてもよく、フロントクロスメンバー100の後側面の高さ寸法は、センタートンネル500の前端面の高さ寸法と同じ又は近いことにより、センタートンネル500は、フロントクロスメンバー100を上下方向においてより全面的に支持することができる。また、第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段後部420と第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段前部410とは、溶接されてもよく、第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段後部420と第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段前部410とは、溶接されてもよい。第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段後部420は、第1スカッフプレート及びセンタートンネル500にそれぞれ溶接され、第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段後部420は、第2スカッフプレート及びセンタートンネル500にそれぞれ溶接される。
【0043】
なお、第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段後部420の下面は、第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段前部410の下面に接続され、第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段後部420の下面は、第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段前部410の下面に接続される。
【0044】
このように、各サイドメンバー後段前部410はそれぞれ、フロントクロスメンバー100と「T」字状の構造を形成することができ、センタートンネル500は、フロントクロスメンバー100と「T」字状の構造を形成することもでき、2つのフロントサイドメンバーは、フロントクロスメンバー100によってセンタートンネル500と2つのAピラーに力を伝達することができ、このように、車両が正面衝突を受けた場合、サイドメンバー後段前部410が受けた衝突力は、フロントクロスメンバー100に沿って2つのAピラーとセンタートンネル500に伝達することができ、フロントクロスメンバー100、センタートンネル500及び2つのAピラーは、2つのサイドメンバー後段前部410を安定して支持することができるため、車体フレーム1の前部構造が後向きに移動して車室内の空間を圧迫することを回避し、乗車の安全性が高い。
【0045】
また、第1スカッフプレート、第2スカッフプレート及びセンタートンネル500は、サイドメンバー後段後部420によってサイドメンバー後段前部410を支持することができるため、サイドメンバー後段前部410が前後方向に受けた支持力がより十分であり、サイドメンバー後段前部410の位置安定性を大幅に向上させ、このように、車両が衝突を受けた場合、サイドメンバー後段前部410が受けた衝突力の一部は、サイドメンバー後段後部420によってセンタートンネル500及び2つのスカッフプレートに伝達することができ、車体フレーム1の前部構造は、より後向きに移動して車室内の空間を圧迫しにくくなり、乗車の安全性がより高い。サイドメンバー後段後部420の下面がサイドメンバー後段前部410の下面よりも低いことにより、サイドメンバー後段後部420は、対応するスカッフプレートに接続されやすい。
【0046】
また、第1Aピラー200が受けた応力は、第1スカッフプレートに伝達することができ、第2Aピラー300が受けた応力は、第2スカッフプレートに伝達することができる。本開示の実施例の車体フレーム1は、関連技術におけるフロントサイドメンバー100’がスカッフプレートに接続されていない車体フレーム1’に比べて、フロントクロスメンバー100、2つのAピラー、2つのスカッフプレート及びセンタートンネル500を十分に利用して第1フロントサイドメンバー220及び第2フロントサイドメンバー320を支持することにより、車体フレーム1の前部構造の左右方向及び前後方向における力伝達経路がより多く、車体フレーム1の全体性がより高くなるため、車体フレーム1の正面衝突に対する耐性が向上する。
【0047】
図4に示すように、本開示のいくつかの具体的な実施例において、各サイドメンバー後段後部420の両側(例えば、左側と右側)は、前方から後方へ徐々に互いに離れ、即ち、各サイドメンバー後段後部420は、一側が前方から後方へ該サイドメンバー後段後部420の他側から徐々に離れ、該サイドメンバー後段後部420の上記他側も前方から後方へ該サイドメンバー後段後部420の上記一側から徐々に離れることにより、各サイドメンバー後段後部420の両側は、前方から後方へ「人」字状の構造を形成する。
【0048】
このように、サイドメンバー後段後部420と車体フレーム1の他の構造の係合がより合理的であり、2つのサイドメンバー後段後部420とセンタートンネル500、第1スカッフプレート及び第2スカッフプレートとの接触面積がより大きく、車体フレーム1の力伝達構造がより安定し、乗員の安全を保護することに役立つ。
【0049】
図4に示すように、本開示のいくつかの具体的な実施例において、各サイドメンバー後段後部420は、対応するサイドメンバー後段前部410の下面に接続され、かつセンタートンネル500の下面に接続されることにより、各サイドメンバー後段後部420とセンタートンネル500との上下方向における力伝達効率を高める。
【0050】
車両が正面衝突を受けた場合、サイドメンバー後段前部410の上部は、フロントクロスメンバー100によって衝突力の一部をセンタートンネル500、第1Aピラー200及び第2Aピラー300に伝達し、サイドメンバー後段前部410の下部は、サイドメンバー後段後部420によって衝突力の他の部分をセンタートンネル500、第1スカッフプレート及び第2スカッフプレートに伝達し、即ち、上下方向において、サイドメンバー後段前部410の衝突力を後方に伝達する力伝達経路が2つあり、車体フレーム1が受けた衝突力がより分散され、車体フレーム1の正面衝突に対する抵抗効果を大幅に向上させる。
【0051】
図2及び図3に示すように、本開示のいくつかの具体的な実施例において、第1フロントサイドメンバー220及び第2フロントサイドメンバー320のそれぞれは、第1前接続板321及び第2前接続板322をさらに含む。
【0052】
第1前接続板321は、フロントクロスメンバー100及び対応するサイドメンバー後段前部410にそれぞれ接続され、接続されたサイドメンバー後段前部410の一側に位置する。第2前接続板322は、フロントクロスメンバー100及び対応するサイドメンバー後段前部410にそれぞれ接続され、接続されたサイドメンバー後段前部410の他側に位置する。
【0053】
第1フロントサイドメンバー220の第1前接続板321及び第2前接続板322は、第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段前部410の左側及び右側に接続され、第2フロントサイドメンバー320の第1前接続板321及び第2前接続板322は、第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段前部410の左側及び右側に接続される。
【0054】
このように、第1前接続板321及び第2前接続板322は、フロントクロスメンバー100と対応するサイドメンバー後段前部410の接続強度を向上させることにより、サイドメンバー後段前部410が受けた衝突力がより直接的にフロントクロスメンバー100に作用し、力伝達の有効性が向上し、サイドメンバー後段前部410が受けた衝突力を大きく分散するため、サイドメンバー後段前部410からサイドメンバー後段後部420へ伝達された力を小さくして、車室構造の完全性を維持し、乗員の安全を保護することができる。
【0055】
図4に示すように、本開示のいくつかの具体的な実施例において、第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段後部420は、一側が第1Aピラー200に接続され、即ち、第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段後部420は、第1Aピラー200と力を伝達することができる。第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段後部420は、一側が第2Aピラー300に接続され、即ち、第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段後部420は、第2Aピラー300と力を伝達することができる。
【0056】
このように、車体フレーム1の力伝達経路がより多様になり、サイドメンバー後段前部410に十分な支持力を提供することができ、サイドメンバー後段前部410の車体フレーム1内の相対位置を保持して、乗員を傷害から保護することに役立つ。
【0057】
図5に示すように、本開示のいくつかの具体的な実施例において、各サイドメンバー後段後部420は、後段内側部430及び後段外側部450を含む。
【0058】
後段内側部430は、センタートンネル500及び対応するサイドメンバー後段前部410にそれぞれ接続され、前から後へ徐々に下向きに傾斜し、後段外側部450は、対応する第1スカッフプレート又は第2スカッフプレート、対応する第1Aピラー200又は第2Aピラー300、対応する後段内側部430及び対応するサイドメンバー後段前部410にそれぞれ接続され、対応する後段内側部430のセンタートンネル500に背く側に位置する。各サイドメンバー後段後部420の後段内側部430の該サイドメンバー後段後部420の後段外側部450に背く側と、該サイドメンバー後段後部420の後段外側部450の該サイドメンバー後段後部420の後段内側部430に背く側との間の距離は、前方から後方へ徐々に大きくなる。
【0059】
例えば、後段内側部430の前段は、衝突力に耐えることができ、後段内側部430の後端は、フロアに接続することができるため、車室内の下部空間のスムーズな移行が保証され、そして、後段内側部430が前から後へ徐々に下向きに傾斜するため、乗員の足元空間を保証することができる。また、後段外側部450は、車体フレーム1の、ナローオフセット衝突時のタイヤによる乗員の足元位置への衝撃に抵抗する能力を向上させることができる。
【0060】
図5図7に示すように、本開示のいくつかの具体的な実施例において、各後段内側部430は、後段内板431及び後段外板432を含む。
【0061】
後段内板431は、前端が対応するサイドメンバー後段前部410に接続され、センタートンネル500に向かう側が下向きに折り曲げられてセンタートンネル500に接続され、後段外板432は、前端が対応するサイドメンバー後段前部410に接続され、センタートンネル500に背く側が下向きに折り曲げられて対応する後段外側部450に接続され、センタートンネル500に向かう側が後段内板431に接続される。
【0062】
このように、サイドメンバー後段後部420とサイドメンバー後段前部410の接続強度が大幅に向上する。
【0063】
さらに、図5図7に示すように、各後段内側部430は、前副車体フレーム支持板440をさらに含み、前副車体フレーム支持板440の前端は、対応するサイドメンバー後段前部410に接続され、前副車体フレーム支持板440は、後段内板431の上面及び後段外板432の上面に接続され、前副車体フレーム取付孔445が設けられる。
【0064】
このように、後段内側部430とサイドメンバー後段前部410の接続強度がより高くなり、後段内側部430のサイドメンバー後段前部410に与える支持力がより十分になるだけでなく、後段内側部430は、前副車体フレームの取付に支持力を提供することができ、後段内側部430に様々な機能が集積しており、車体フレーム1の部品数を減少させることができる。
【0065】
具体的には、図6及び図7に示すように、前副車体フレーム支持板440は、支持本体441、第1垂直板442、第2垂直板443及び第3垂直板444を含む。
【0066】
支持本体441は、上下方向に後段内板431及び後段外板432と間隔をあけて設けられ、前副車体フレーム取付孔445が設けられ、第1垂直板442は、支持本体441に接続され、かつ下向きに折り曲げられ、後段内板431及び後段外板432に接続され、第2垂直板443は、支持本体441に接続され、かつ下向きに折り曲げられ、後段内板431に接続され、第3垂直板444は、支持本体441に接続され、かつ上向きに折り曲げられ、後段内板431のセンタートンネル500に向かう側に接続される。
【0067】
このように、前副車体フレーム支持板440が後段内板431及び後段外板432にそれぞれ接続されることにより、後段内側部430の構造安定性が大幅に向上し、前副車体フレーム取付孔445が後段内板431及び後段外板432とそれぞれ間隔をあけて設けられ、前副車体フレーム1を取り付けるねじ締め具(例えば、ボルト)のスリーブが前副車体フレーム取付孔445の両端にいずれも固定用支持面を有することにより、前副車体フレーム1の取付点の構造強度が向上する。
【0068】
図5及び図8に示すように、本開示のいくつかの具体的な実施例において、各後段外側部450は、後段封止板451及び第1後接続板452を含む。
【0069】
後段封止板451は、左右方向に沿って延在し、対応する第1Aピラー200又は第2Aピラー300、フロントクロスメンバー100、対応するサイドメンバー後段前部410及び対応する後段内側部430にそれぞれ接続され、第1後接続板452は、後段封止板451の後方に位置し、第1後接続板452及び後段封止板451は、対応する後段内側部430に接続される。
【0070】
例えば、後段封止板451は、断面を「U」字状にして水平に配置されることにより、より良好なねじれ抵抗能力を有し、車両の車輪が衝突を受けた場合、後段封止板451の車室内への偏向を回避することができ、後段封止板451は、一端がサイドメンバー後段前部410の後端に支持されることにより、サイドメンバー後段前部410の力伝達効率を高めることができ、他端が対応するAピラーに接続され、後段封止板451は、フロントクロスメンバー100の下面に溶接される。このように、車体フレーム1の左右両側には、上下方向に沿って配置されたダブルクロスメンバー構造が形成され、サイドメンバー後段前部410と対応するAピラーとの間の力伝達効率が高い。また、サイドメンバー後段前部410は、第1後接続板452によって対応するスカッフプレートに力を伝達することができる。
【0071】
さらに、図5及び図8に示すように、各後段外側部450は、第2後接続板453をさらに含み、第2後接続板453は、接続部454及び曲面部455を含み、接続部454は、後段封止板451及び第1後接続板452にそれぞれ接続され、曲面部455は、接続部454から後向きに延在し、横断面が弧状であり、第1後接続板452の上面に接続され、接続部454及び曲面部455は、いずれも後段内側部430に接続される。
【0072】
このように、第2後接続板453と第1後接続板452との間にアーチ状断面を有する空間が画定され、該空間は、車両がナローオフセット衝突を受けた場合、衝突エネルギーを吸収し、タイヤによる運転者の足元空間への衝撃を低減して、運転者の足元空間の安定性を向上させるだけでなく、各フロントサイドメンバーの力を対応するスカッフプレートによりよく伝達し、力伝達の有効性を向上させることができる。また、後段封止板451、第1後接続板452及び第2後接続板453の三者は、いずれも後段内側部430に接続(例えば、溶接)され、後段外側部450と後段内側部430の接続強度がより高い。
【0073】
図2及び図4に示すように、本開示のいくつかの具体的な実施例において、第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段後部420は、第1スカッフプレートの第2スカッフプレートに近接する側に接続され、第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段後部420は、第2スカッフプレートの第1スカッフプレートに近接する側に接続される。
【0074】
これから分かるように、第1フロントサイドメンバー220を第1スカッフプレートの下面に接続する必要がなく、第2フロントサイドメンバー320を第2スカッフプレートの下面に接続する必要がないため、第1スカッフプレート及び第2スカッフプレートの下方の空間を大きくすることができ、電池パック900の配置に役立つ一方、車体フレーム1全体の接続強度を保証するとともに、車体フレーム1の左右方向における寸法を小さくすることができ、車体フレーム1の小型化に役立つ。
【0075】
図9図11及び図12に示すように、本開示のいくつかの具体的な実施例において、車体フレーム1は、ダッシュボードロアクロスメンバー600をさらに含み、ダッシュボードロアクロスメンバー600は、フロントクロスメンバー100及びセンタートンネル500に接続され、センタートンネル500の下方に位置するとともにフロントクロスメンバー100の後方に位置し、例えば、ダッシュボードロアクロスメンバー600は、フロントクロスメンバー100の下面に溶接されて、緊密に接続され上下方向に配列されたダブルクロスメンバーを形成し、ダッシュボードロアクロスメンバー600の両端は、第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段後部420及び第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段後部420にそれぞれ接続される。
【0076】
例えば、ダッシュボードロアクロスメンバー600は、電池パック900の前方及び上方に位置してもよく、車両の走行中に水又は風により液体及び不純物が電池パック900の表面に移動することを回避することにより、電池パック900の腐食速度を低下させ、電池パック900の耐用年数を延長することができ、ダッシュボードロアクロスメンバー600は、電池パック900に対して保温の役割を果たすことができる。また、ダッシュボードロアクロスメンバー600は、電池パック900に対して踏み込み防止の役割を果たすこともできる。
【0077】
このように、2つのサイドメンバー後段後部420は、ダッシュボードロアクロスメンバー600によって左右方向に互いに力を伝達するだけでなく、ダッシュボードロアクロスメンバー600によってセンタートンネル500に力を伝達することができる。
【0078】
また、ダッシュボードロアクロスメンバー600は、フロントクロスメンバー100の下面に溶接されて、緊密に接続され上下方向に配列されたダブルクロスメンバーを形成することにより、ダッシュボードロアクロスメンバー600とフロントクロスメンバー100の曲げモーメントを向上させることができ、ダッシュボードロアクロスメンバー600とフロントクロスメンバー100は、衝突時の車両の前部構造による車室への衝撃により効果的に抵抗することができ、また、ダッシュボードロアクロスメンバー600とフロントクロスメンバー100が接続されることにより、ダッシュボードロアクロスメンバー600とフロントクロスメンバー100自体のねじれ傾向を効果的に抑制することができ、ダッシュボードロアクロスメンバー600は、前副車体フレームと電池パック900のうちの少なくとも1つに取付点を提供することもできる。
【0079】
さらに、図10に示すように、車体フレーム1は、ダッシュボード補強板700をさらに含み、ダッシュボード補強板700は、左右方向に沿って配列された第1板体710、第2板体720及び第3板体730を含み、第2板体720は、第1板体710と第3板体730との間に位置し、第1板体710は、フロントクロスメンバー100、第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段後部420及び第1Aピラー200にそれぞれ接続され、第3板体730は、フロントクロスメンバー100、第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段後部420及び第2Aピラー300にそれぞれ接続され、第2板体720は、フロントクロスメンバー100、ダッシュボードロアクロスメンバー600及びセンタートンネル500にそれぞれ接続される。
【0080】
例えば、第1板体710は、フロントクロスメンバー100、第1フロントサイドメンバー220のサイドメンバー後段後部420及び第1Aピラー200にそれぞれ溶接され、第3板体730は、フロントクロスメンバー100、第2フロントサイドメンバー320のサイドメンバー後段後部420及び第2Aピラー300にそれぞれ溶接され、第2板体720は、フロントクロスメンバー100、ダッシュボードロアクロスメンバー600及びセンタートンネル500にそれぞれ溶接される。
【0081】
このように、車体フレーム1の正面衝突に対する抵抗能力を向上させ、即ち、車体フレーム1の構造強度を向上させて、より大きな衝突力に耐え、乗車の安全性を向上させることができる。
【0082】
好ましくは、第1板体710の厚さ及び第3板体730の厚さは、いずれも第2板体720の厚さよりも大きい。車体フレーム1における配置において、第1板体710及び第3板体730は、車体フレーム1のナローオフセット衝突に対する抵抗能力を向上させるために、より大きな衝突力に耐える必要があるため、第1板体710の厚さ及び第3板体730の厚さを厚くする必要がある。また、第2板体720の厚さを薄くすることにより、車体フレーム1を軽量化し、製造コストを低減することができる。
【0083】
本開示のいくつかの実施例では、サイドメンバー後段前部410、サイドメンバー後段後部420及びダッシュボードロアクロスメンバー600のうちの少なくとも1つの上面は、開口を有し、ダッシュボード補強板700は、開口を覆う。サイドメンバー後段前部410、サイドメンバー後段後部420及びダッシュボードロアクロスメンバー600には、いずれも開口が設けられてもよく、ダッシュボード補強板700は、サイドメンバー後段前部410、サイドメンバー後段後部420及びダッシュボードロアクロスメンバー600の上方に位置し、かつ上記構造の開口を覆う。
【0084】
このように、サイドメンバー後段前部410、サイドメンバー後段後部420及びダッシュボードロアクロスメンバー600の耐荷重性をさらに向上させ、車室をさらに補強する。
【0085】
具体的には、車体フレーム1は、フロアをさらに含み、センタートンネル500、各サイドメンバー後段後部420及びダッシュボード補強板700は、いずれもフロアに接続され、サイドメンバー後段後部420は、力をフロアに伝達し、力をより分散することができる。サイドメンバー後段後部420の下面、ダッシュボードロアクロスメンバー600の下面及びダッシュボード補強板700の下面は、フロアの下面以上である。
【0086】
このように、フロアの下方に電池パック900の配置に邪魔する部品がなく、即ち、電池パック900が左右方向に第1スカッフプレート及び第2スカッフプレートまで延在することができ、電池パック900の前後方向における寸法を大きくすることもでき、電池パック900の上面とフロアの下面の密着がより緊密になり、電池パック900の上下方向における寸法を大きくすることもできるため、車体フレーム1に体積のより大きい電池パック900を配置することができ、車両の航続能力を向上させることができる。
【0087】
以下、図面を参照して、本開示の実施例に係る車両を説明し、車両は、本開示の上記実施例に係る車体フレーム1を含む。
【0088】
本開示の実施例に係る車両は、本開示の上記実施例に係る車体フレーム1を利用することにより、安全性が高く、正面衝突に対する抵抗効果が高く、接続しやすいなどの利点を有する。
【0089】
本開示の実施例に係る車体フレーム1及びそれを有する車両の他の構成及び操作は、当業者にとって既知であり、ここでは詳細な説明が省略される。
【0090】
本明細書の説明では、用語「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」又は「いくつかの例」などを参照した説明は、該実施例又は例と組み合わせて説明された具体的な特徴、構成、材料又は特点が本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語に対する例示的な説明は、必ずしも同じ実施例又は例に限定されるわけではない。
【0091】
本開示の実施例を示し説明したが、当業者であれば、本開示の原理及び目的を逸脱することなく、これらの実施例に対して様々な変更、補正、置換及び変形を行うことができ、本開示の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって限定されることを理解することができる。
【符号の説明】
【0092】
1 車体フレーム
100 フロントクロスメンバー
200 第1Aピラー
220 第1フロントサイドメンバー
300 第2Aピラー
320 第2フロントサイドメンバー
321 第1前接続板
322 第2前接続板
410 サイドメンバー後段前部
420 サイドメンバー後段後部
430 後段内側部
431 後段内板
432 後段外板
440 前副車体フレーム支持板
441 支持本体
442 第1垂直板
443 第2垂直板
444 第3垂直板
445 前副車体フレーム取付孔
450 後段外側部
451 後段封止板
452 第1後接続板
453 第2後接続板
454 接続部
455 曲面部
500 センタートンネル
600 ダッシュボードロアクロスメンバー
700 ダッシュボード補強板
710 第1板体
720 第2板体
730 第3板体
900 電池パック
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-11-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントクロスメンバー、第1フロントサイドメンバー及び第2フロントサイドメンバーを含み、
前記第1フロントサイドメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーは、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、前記第1フロントサイドメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーのそれぞれは、互いに接続されたサイドメンバー後段前部及びサイドメンバー後段後部を含み、前記サイドメンバー後段前部は、前記フロントクロスメンバーに接続され、前記サイドメンバー後段前部の上面は、前記フロントクロスメンバーの上面と同一平面にあり、各前記サイドメンバー後段後部は、対応する前記サイドメンバー後段前部に接続される、車体フレーム。
【請求項2】
前記第1フロントサイドメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーのそれぞれは、第1前接続板及び第2前接続板をさらに含み、
前記第1前接続板は、前記フロントクロスメンバー及び対応する前記サイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、接続された前記サイドメンバー後段前部の一側に位置し、
前記第2前接続板は、前記フロントクロスメンバー及び対応する前記サイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、接続された前記サイドメンバー後段前部の他側に位置する、請求項1に記載の車体フレーム。
【請求項3】
センタートンネル、第1スカッフプレート及び第2スカッフプレートをさらに含み、
前記センタートンネルは、前記フロントクロスメンバーの後方に位置し、かつ前記フロントクロスメンバーに接続され、
前記第1スカッフプレート及び前記第2スカッフプレートは、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、前記第1フロントサイドメンバーの前記サイドメンバー後段後部は、一側が前記第1スカッフプレートに接続され、他側が前記センタートンネルに接続され、前記第2フロントサイドメンバーの前記サイドメンバー後段後部は、一側が前記第2スカッフプレートに接続され、他側が前記センタートンネルに接続される、請求項1に記載の車体フレーム。
【請求項4】
前記第1フロントサイドメンバーの前記サイドメンバー後段後部は、前記第1スカッフプレートの前記第2スカッフプレートに近接する側に接続され、前記第2フロントサイドメンバーの前記サイドメンバー後段後部は、前記第2スカッフプレートの前記第1スカッフプレートに近接する側に接続される、請求項に記載の車体フレーム。
【請求項5】
各前記サイドメンバー後段後部は、対応する前記サイドメンバー後段前部の下面に接続され、かつ前記センタートンネルの下面に接続される、請求項に記載の車体フレーム。
【請求項6】
各前記サイドメンバー後段後部の両側は、前方から後方へ徐々に互いに離れる、請求項1に記載の車体フレーム。
【請求項7】
第1Aピラー及び第2Aピラーをさらに含み、
前記第1Aピラー及び前記第2Aピラーは、左右方向に沿って間隔をあけて設けられ、前記フロントクロスメンバーの両端は、前記第1Aピラー及び前記第2Aピラーにそれぞれ接続され、前記第1Aピラーは、前記第1スカッフプレートに接続され、前記第2Aピラーは、前記第2スカッフプレートに接続され、前記第1フロントサイドメンバーの前記サイドメンバー後段後部の前記一側は、前記第1Aピラーに接続され、前記第2フロントサイドメンバーの前記サイドメンバー後段後部の前記一側は、前記第2Aピラーに接続される、請求項に記載の車体フレーム。
【請求項8】
各前記サイドメンバー後段後部は、後段内側部及び後段外側部を含み、
前記後段内側部は、前記センタートンネル及び対応する前記サイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、前から後へ徐々に下向きに傾斜し、
前記後段外側部は、対応する前記第1スカッフプレート又は前記第2スカッフプレート、対応する第1Aピラー又は第2Aピラー、対応する前記後段内側部及び対応する前記サイドメンバー後段前部にそれぞれ接続され、対応する前記後段内側部の前記センタートンネルに背く側に位置し、
各前記サイドメンバー後段後部の前記後段内側部の該サイドメンバー後段後部の前記後段外側部に背く側と、該サイドメンバー後段後部の前記後段外側部の該サイドメンバー後段後部の前記後段内側部に背く側との間の距離は、前方から後方へ徐々に大きくなる、請求項に記載の車体フレーム。
【請求項9】
各前記後段内側部は、後段内板及び後段外板を含み、
前記後段内板は、前端が対応する前記サイドメンバー後段前部に接続され、前記センタートンネルに向かう側が下向きに折り曲げられて前記センタートンネルに接続され、
前記後段外板は、前端が対応する前記サイドメンバー後段前部に接続され、前記センタートンネルに背く側が下向きに折り曲げられて対応する前記後段外側部に接続され、前記センタートンネルに向かう側が前記後段内板に接続される、請求項に記載の車体フレーム。
【請求項10】
各前記後段内側部は、前副車体フレーム支持板をさらに含み、
前記前副車体フレーム支持板の前端は、対応する前記サイドメンバー後段前部に接続され、前記前副車体フレーム支持板は、前記後段内板の上面及び前記後段外板の上面に接続され、前副車体フレーム取付孔が設けられる、請求項に記載の車体フレーム。
【請求項11】
前記前副車体フレーム支持板は、支持本体、第1垂直板、第2垂直板及び第3垂直板を含み、
前記支持本体は、上下方向に前記後段内板及び前記後段外板と間隔をあけて設けられ、前記前副車体フレーム取付孔が設けられ、
前記第1垂直板は、前記支持本体に接続され、かつ下向きに折り曲げられ、前記後段内板及び前記後段外板に接続され、
前記第2垂直板は、前記支持本体に接続され、かつ下向きに折り曲げられ、前記後段内板に接続され、
前記第3垂直板は、前記支持本体に接続され、かつ上向きに折り曲げられ、前記後段内板の前記センタートンネルに向かう側に接続される、請求項10に記載の車体フレーム。
【請求項12】
各前記後段外側部は、後段封止板及び第1後接続板を含み、
前記後段封止板は、左右方向に沿って延在し、対応する前記第1Aピラー又は前記第2Aピラー、前記フロントクロスメンバー、対応する前記サイドメンバー後段前部及び対応する前記後段内側部にそれぞれ接続され、
前記第1後接続板は、前記後段封止板の後方に位置し、対応する前記第1スカッフプレート又は前記第2スカッフプレート、前記後段封止板及び対応する前記後段内側部にそれぞれ接続される、請求項に記載の車体フレーム。
【請求項13】
各前記後段外側部は、第2後接続板をさらに含み、
前記第2後接続板は、接続部及び曲面部を含み、前記接続部は、前記後段封止板及び前記第1後接続板にそれぞれ接続され、前記曲面部は、前記接続部から後向きに延在し、横断面が弧状であり、前記第1後接続板の上面に接続され、前記接続部及び前記曲面部は、いずれも前記後段内側部に接続される、請求項12に記載の車体フレーム。
【請求項14】
ダッシュボードロアクロスメンバーをさらに含み、
前記ダッシュボードロアクロスメンバーは、前記フロントクロスメンバー及び前記センタートンネルに接続され、前記センタートンネルの下方に位置するとともに前記フロントクロスメンバーの後方に位置し、前記ダッシュボードロアクロスメンバーの両端は、前記第1フロントサイドメンバーの前記サイドメンバー後段後部及び前記第2フロントサイドメンバーの前記サイドメンバー後段後部にそれぞれ接続される、請求項に記載の車体フレーム。
【請求項15】
ダッシュボード補強板をさらに含み、
前記ダッシュボード補強板は、左右方向に沿って配列された第1板体、第2板体及び第3板体を含み、前記第2板体は、前記第1板体と前記第3板体との間に位置し、前記第1板体は、前記フロントクロスメンバー及び前記第1フロントサイドメンバーの前記サイドメンバー後段後部にそれぞれ接続され、前記第3板体は、前記フロントクロスメンバー及び前記第2フロントサイドメンバーの前記サイドメンバー後段後部にそれぞれ接続され、前記第2板体は、前記フロントクロスメンバー、前記ダッシュボードロアクロスメンバー及び前記センタートンネルにそれぞれ接続される、請求項14に記載の車体フレーム。
【請求項16】
フロアをさらに含み、
前記センタートンネル、各前記サイドメンバー後段後部及び前記ダッシュボード補強板は、いずれも前記フロアに接続され、各前記サイドメンバー後段後部の下面、前記ダッシュボードロアクロスメンバーの下面及び前記ダッシュボード補強板の下面は、前記フロアの下面以上である、請求項15に記載の車体フレーム。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の車体フレームを含む、車両。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9
【国際調査報告】