(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-24
(54)【発明の名称】テンサイを処理する方法
(51)【国際特許分類】
C13B 5/06 20110101AFI20240417BHJP
B26D 3/00 20060101ALI20240417BHJP
B26D 3/18 20060101ALI20240417BHJP
C13B 10/08 20110101ALI20240417BHJP
【FI】
C13B5/06
B26D3/00 602Z
B26D3/18 A
C13B10/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023561146
(86)(22)【出願日】2022-04-07
(85)【翻訳文提出日】2023-10-02
(86)【国際出願番号】 EP2022059252
(87)【国際公開番号】W WO2022214589
(87)【国際公開日】2022-10-13
(32)【優先日】2021-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523376556
【氏名又は名称】ズイテック ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クロスターハルフェン、 ヴォルフギャング
(72)【発明者】
【氏名】フェスパー、 マルティン
(57)【要約】
【課題】 テンサイを処理する方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、テンサイから砂糖を抽出する方法に関し、テンサイは、切断装置内でストリップ/コセットに切断される。各ストリップ/コセットは、長さ及び断面を備えた構造を有する。
【選択図】1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テンサイから砂糖を抽出する方法であって、
前記テンサイは、切断装置内で、長さ(L)及び断面(CR)を備えたストリップ/コセット(1)に切断され、
前記ストリップ/コセットの長さ(L)は、少なくとも基本的に均一であることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記ストリップ/コセットの平均長さは、50~350ミリメートル、好ましくは、80~200ミリメートル、特に好ましくは、100~150ミリメートルであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ストリップ/コセットの長さ(L)の標準偏差は、50mm未満、好ましくは、30mm未満、更により好ましくは、10mm未満であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
90%を超える前記ストリップ/コセット(1)は、長さ(L)が50mm、好ましくは、80mm、より好ましくは、100mmを超えることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ストリップ/コセットの断面(CR)の前記平均面積は、30mm
2未満、好ましくは、30mm
2未満であることを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記テンサイは、前記切断装置に予め選択された配向で送り込まれることを特徴とする、請求項1~請求項5のいずれか一項又は請求項1の前文に記載の方法。
【請求項7】
前記ストリップ/コセットは、前記テンサイから刈り取られる、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記テンサイは、人工栽培によって生育されることを特徴とする、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ストリップ/コセットは、水と混合されることを特徴とする、請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記テンサイを洗浄するステップは、行わないことを特徴とする、請求項1~請求項9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記砂糖は、前記ストリップ/コセットから抽出されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記ストリップ/コセットは、前記水/砂糖溶液から分離されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、テンサイから砂糖を抽出する方法に関し、テンサイは、切断装置内でストリップ/コセットに切断される。
各ストリップ/コセットは、長さ及び断面を備えた構造を有する。
【0002】
テンサイからの砂糖の抽出は、時間及びエネルギーを消費する工程である。
従って、時間及び/若しくはエネルギー消費に関して、並びに/又は、得られる砂糖の達成可能な品質に関して、この方法を改良する必要が常にある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の目的は、テンサイから砂糖を抽出する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、テンサイから砂糖を抽出する方法で達成され、テンサイは、切断装置内でストリップ/コセットに切断される。
各ストリップ/コセットは、長さ及び断面を備えた構造を有し、ストリップ/コセットの長さは、少なくとも基本的に均一である。
【0005】
本発明の実施形態は、その他の実施形態にも適用し、逆も同様である。
本発明の実施形態は、本発明の他の実施形態に組み込むことができ、逆も同様である。
【0006】
本発明の実施形態は、テンサイからの砂糖の抽出に対処する。
抽出のために、テンサイは、ストリップ/コセットに刈り取り及び/又は切断され、続いて、水と混合される。
この混合物は、加熱され、砂糖は、ストリップ/コセットから水中に抽出され、砂糖/水溶液が形成される。
この工程は、タンク、ディフューザなどの中で行われ、その中で、ストリップ/コセットは、加熱された水砂糖溶液内に浮遊する。
その後、所定の滞留時間の後に、ストリップ/コセットは、砂糖/水溶液から分離される。
抽出は、連続工程として実行され、すなわち、ストリップ/コセット及び水は、連続して加えられ、水/砂糖溶液及び抽出されたストリップ/コセットは、引き続き取り除かれる。
ストリップ/コセット及び砂糖/水溶液は、浮遊するので、ストリップ/コセット及び水溶液は、例えば、フィルタ、遠心分離機などを用いて、互いから分離しなければならない。
次いで、砂糖/水溶液は、砂糖が結晶化するまで水の蒸発によって、更に濃縮される。
抽出されたストリップ/コセットは、例えば、エネルギー源又は動物飼料として、利用することができる。
そして、砂糖/水溶液からストリップ/コセットをフィルタリングすることも、連続工程である。
【0007】
抽出器は、混合器又は逆流若しくは並流装置として、作動することができる。
逆流装置では、ストリップ/コセット及び砂糖/水溶液は、逆流として、容器を通って運搬される。
並流作動では、ストリップ/コセット及び砂糖/水溶液は、同じ方向に容器を通って運搬される。
【0008】
本発明によれば、ストリップ/コセットは、少なくとも基本的に完全に均一の長さを有する。
本発明によるストリップの長さは、その最長伸長部である。
【0009】
ストリップ/コセットの均一の長さによって分離手段が目詰まりする傾向は、低減するので、具体的には、砂糖/水溶液からストリップ/コセットを分離するステップを向上させることが判明した。
【0010】
ストリップ/コセットの長さは、断面の寸法より著しく長い。
ストリップ/コセットの形状は、細長く、例えば、細長い円筒又は直方体、好ましくは、他の2つより1つの寸法が著しく長い直方体である。
【0011】
そして、ストリップ/コセットの平均長さは、50~350ミリメートル、好ましくは、80~200ミリメートル、特に好ましくは、100~150ミリメートルである。
【0012】
また、ストリップ/コセットの断面の平均面積は、30mm2未満、好ましくは、30mm2未満である。
断面は、ストリップの縦方向伸長部に垂直な面積である。
より好ましくは、断面の平均面積は、1mm2を超え、更により好ましくは、3mm2を超える。
【0013】
本発明の実施形態によれば、ストリップ/コセットの長さの標準偏差は、50mm未満、好ましくは、30mm未満、更により好ましくは、10mm未満である。
【0014】
そして、90%を超えるストリップ/コセットは、長さが、50mm、好ましくは、80mm、より好ましくは、100mmを超える。
【0015】
ストリップ/コセットは、テンサイの縦方向伸長部に基本的に平行又は傾斜し、好ましくは、直交する方向に、テンサイを切断することができる。
さらに、この切断方向は、テンサイの弾性に依存する。
【0016】
本発明の目的は、テンサイから砂糖を抽出する方法でも解決され、テンサイは、切断装置内でストリップ/コセットに切断され、テンサイは、切断装置内で予め選択された配向で送り込まれる。
【0017】
本発明の実施形態は、他の実施形態にも適用し、逆も同様である。
本発明の実施形態は、本発明の他の実施形態に組み込むことができ、その逆も同様である。
【0018】
本発明の実施形態によれば、テンサイは、全てが切断/刈り取り装置に同じ配向で送り込まれる。
そして、この配向は、切断/刈り取りステップ中に維持される。
各テンサイは、切断又は細断方向がテンサイの縦方向伸長部に平行であり、すなわち、切断するストリップ/コセットの軸方向伸長部が、テンサイの軸方向伸長部に平行であり、及び/又は、切断方向が、テンサイの縦方向伸長部に平行であるように、切断装置に送り込まれてもよい。
【0019】
そして、第1の切断ステップでは、各テンサイの縦方向伸長部は、セグメントに、好ましくは、等しい長さのセグメントに、より好ましくは、各セグメントが所望の長さのストリップ/コセットを有するように切断される。
【0020】
次いで、セグメントは、多数のストリップ/コセットに、例えば、細断又は押し抜きなどにより分割される。
【0021】
前にすでに述べたように、ストリップ/コセットは、テンサイを刈り取り及び/又は切断される。
しかし、テンサイからストリップ/コセットを除去する他の手段又は方法も、本開示によって網羅されることが、当業者には理解される。
【0022】
そして、テンサイは、人工栽培によって生育される。
本発明による人工栽培は、光、栄養、及び/又は水の供給に関して設定された条件下でテンサイを生育することができる。
テンサイは、地中ではなく、人工培地状木材、好ましくは、コットンウッド内で生育される。
人工栽培の例は、垂直農耕であるが、本発明は、この例に限定されない。
人工栽培では、例えば、テンサイの形状及び/又はその糖含量及び/又は甘味に影響を与えることができる。
【0023】
人工栽培は、テンサイの根が、地中ではなく、植物用の栄養も含む水溶液内に置かれることを意味する。
植物の生育に必要なエネルギーは、人工的に、例えば、LEDを介して、及び/又は、日光を介して提供することができる。
両方の組合せが好ましい。
生育中に、植物は、自動的に、例えば、ロボットにより定期的に検査され、個々の植物に対する特定の処理、例えば、特定の栄養での処理が必要である場合、これもロボットによって行われる。
【0024】
テンサイは、生育するビートを含有するための空洞を備えた形成構造を含む、ビート植物、具体的には、テンサイの栽培用装置内で生育され、形成構造は、ビートの外形が、生育中に空洞の壁によって少なくとも一部が影響を受けるように設計される。
【0025】
本発明によれば、ビートを形成構造の空洞の内側で生育させることにより、生育したビートの外形の少なくとも一部を決定することができる。
収穫したビートの形状が、既定の形の詳細に追従するように、生育するビートの形状がある特定の所望の形状に偏向する場合、ビートの次の処理は、収穫を増やし、エネルギー消費を減らす、より有効な方法で行うことができる。
本発明は、本発明による栽培用装置が、ビート植物の従来の農場栽培を改良するためにも使用できることを意味する、垂直農耕技術に限定されないが、主な利点は、垂直農耕と組み合わせて栽培用装置を通して授与される。
従って、更なる処理と併せた垂直農耕のエネルギーバランス全体は、従来の農場栽培のエネルギーバランスに比べて良くなるという程度に、更なる処理の効率を高めることができるので、農場栽培の上記の一般的課題及び欠点を解決することができる。
例えば、収穫したテンサイが、既定の形の詳細を満たす形状を有し、従って、互いに形状及び大きさがより類似する場合、ビートの運搬、ビートをストリップ/コセットに薄切りすること、並びに、水中でストリップ/コセットを広げ及び/又は抽出することのような更なる処理ステップは、はるかに容易に効率的に実施することができる。
【0026】
本発明によれば、空洞は、ビート植物の無土壌栽培、具体的には、空中若しくは水耕栽培用の液体、気体及び/若しくは蒸気の水、並びに/又は栄養液で部分的或いは完全に満たされることが好ましい。
そして、完全に生育したビートは、更なる処理の前に洗ってはならない。
別法として、空洞は、地中栽培用の土で満たされる。
【0027】
本発明の意味では、表現「形成」は、好ましくは、ビートが生育中に形成構造の少なくとも1つの壁に接触するので、生育するビートの外形は、壁が凹まないので形成構造のこの壁によって偏向されることを意味する。
そのことは、空洞の大きさが、収穫まで空洞の外側で栽培される典型的なビート植物より、少なくとも1方向の構成構造、例えば、高さ又は直径が小さいような手法で形成構造が設計されることを意味する。
更に、形成構造は、生育するビートの典型的な生育の勢いに機械的に耐えることができる、剛体又は半剛体の基部要素を含むことが好ましい。
また、空洞は、唯一の単一ビートを含有するように設計されるので、各単一ビートの外形は、所望の形に個々に形成することができる。
【0028】
具体的には、本発明は、少なくとも人工の光源が生育させるために使用されることを意味する、ビート植物の人工栽培のための装置、植物及び方法を含む。
好ましくは、ビート植物の無土壌の空中又は水耕人工栽培が意図される。
しかし、地中の栽培も、別法として想定できる。
【0029】
本発明によれば、形成構造は、空洞を提供する基部要素を含む。
そして、この基部要素は、円筒、円錐、直方体、又は立方体の内輪郭を含み、この内輪郭は、丸みを帯びた縁部を備えた直方体又は立方体形状である。
好都合なことに、直方体又は立方体の内輪郭を備えた空洞により、特に、丸みを帯びた縁部を備えた、少なくとも部分的に対応する直方体又は立方体形状の外形を含むビートが生育される。
そのように形成されたビートは、転がり落ちる可能性がなく、はるかに高い梱包密度で積載又は梱包できるので、自然に形成されたビートより容易に効率的に運搬することができる。
【0030】
それとは別に、直方体又は立方体形状のビートは、薄切り又は切断する時により多くの等しいストリップ/コセットを生じ、具体的には、特定の更なる工程を妨げる短過ぎるストリップ/コセットにならない。
自然に生育したテンサイをストリップ(コセット)に薄切りすることは、概して良い形のストリップ/コセットだけでなく、かなりの数のストリップ/コセットも生成する。
そのような短いストリップ/コセットは、抽出/拡散システム内の篩を目詰まりさせる傾向があるので、抽出器(ディフューザとも呼ばれる)の内側の対向流交換に悪影響を及ぼす。
それが起きた場合、対向流交換は、停止しなければならず、篩は、短いストリップ/コセットの目詰まりを除かなければならない。
自然に生育したテンサイは、薄切りの容量を低減することもあり、コセットは、例えば、短いコセットを生じる、ストリップ/コセットのより高い梱包密度に起因して、拡散及び/若しくは抽出効果が低減することがある。
【0031】
それと対照的に、本発明による栽培用装置内で生育することから生じる直方体又は立方体形状のテンサイは、いわゆる、短いストリップ/コセットの数が低減して、ストリップ/コセットに薄切り又は切断することができるので、抽出器の目詰まり及び他の記載された不都合は、回避しないまでも少なくとも減少し、同時に薄切りする間にビートの廃棄量が実質的に低減する。
ビートが、例えば、上下に薄切りされる限り、又は、逆も同様であり、円筒の内輪郭を備えた空洞内で生育されたビートに同じことが当てはまる。
別法により、ビートは、横に薄切りされる。
ビートは、刻むことも想定できる。
好都合なことに、空洞の縁部がより多く丸みを帯びるほど、ビートを収穫するために空洞からより容易に除去される。
【0032】
テンサイを形状することは、切断工程の効率を高める。
【0033】
テンサイの人工生育は、テンサイを収穫後に好ましい配向に更に置くことができ、この好ましい配向は、テンサイを切断するまで維持される。
【0034】
そして、この人工栽培から得たテンサイは、直方体若しくは円筒形状又は円板形状を有する。
また、人工的に栽培されたテンサイの少なくとも1つの寸法は、好ましくは、少なくとも基本的にストリップ/コセットの所望の長さに等しい。
人工的に栽培されたテンサイは、多数のストリップ/コセットに切断することができ、例えば、細断又は押し抜きすることができる。
【0035】
テンサイが人工的に生育される場合、テンサイを洗浄するステップは行わない。
人工生育から得るテンサイは、土で汚れず、それにより、テンサイへのエネルギー伝達が向上し、及び/又は、テンサイを傷つけるより、むしろ、切断する。
更に又は別法により、テンサイを切断するために使用するナイフは、摩耗しない。
【0036】
ストリップ/コセットは、伝統的に生育されるか、又は、人工的に生育されるかに関わらず、水及び/又は砂糖/水溶液と混合される。
この工程ステップは、別個のタンク内で行う。
ストリップ/コセットは、このステップ中に予熱される。
【0037】
その後、砂糖がストリップ/コセットから抽出され、次いで、ストリップ/コセットは、水/砂糖溶液から分離される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明によるテンサイのストリップ/コセットを示す。
【
図3】ストリップ/コセットを切断する方法を示す。
【
図4】ストリップ/コセットを切断する方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明は、具体的な実施形態に関して、特定の図面を参照して記載されるが、本発明は、それらではなく、特許請求の範囲のみによって限定される。
記載された図面は、概略に過ぎず、限定ではない。
図面では、要素の一部の大きさは、誇張されることがあり、例示のために一定の縮尺で描かれないことがある。
【0040】
不定冠詞又は定冠詞、例えば「a」、「an」、「the」が、単数名詞を指す時に使用される場合、これは、何か他に特に記載されない限り、その名詞の複数を含む。
【0041】
更に、本明細書及び特許請求の範囲における用語、第1、第2、第3などは、類似要素間で区別するために使用され、必ずしも連続した順番又は経時的順番を記載するために使用されない。
そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書に記載された本発明の実施形態は、本明細書に示された記載以外の他の順序で作動できることを理解されたい。
【0042】
図1では、伝統的に生育されたテンサイ2が、概略的に描かれている。
テンサイ2は、軸方向伸長部を有し、これは、その最長伸長部、及び又は、少なくとも基本的な対称軸である。
本発明によるテンサイ2は、人工的に生育することもできる。
この場合、テンサイ2の形状は、決定されないまでも、例えば、テンサイ2の外形に少なくとも部分的に影響を及ぼすように設計された、特定の種子により、及び又は、形成構造により、影響を及ぼされる。
形成構造は、例えば、空洞であり、その壁は、テンサイ2の生育をある特定の方向に定める。
【0043】
そして、この形成構造は、空洞を提供する基部要素を含んでもよく、この基部要素は、円筒、円錐、直方体、立方体、又は立方体の内輪郭を含む。
具体的には、内輪郭は、丸みを帯びた縁部を備えた直方体又は立方体の形状である。
【0044】
テンサイ2から砂糖を抽出するために、テンサイ2は、ストリップ/コセットに切断され、これは、
図2に描かれている。
各ストリップ/コセットは、長さL及び断面CRを有す。
本発明によれば、ストリップ/コセットの長さは、少なくとも基本的に均一である。
ストリップ/コセットの断面は、あらゆる形状又は大きさを有してもよいが、小さい断面が、ストリップ/コセットの面積を増加させるために望ましい。
【0045】
図3は、テンサイ2を処理する可能な方法を示す。
この場合、テンサイ2は、まず、軸方向のセグメント4に切断され、切断による軸方向のセグメント4は、テンサイ2の軸方向伸長部に垂直である。
切断5は、同時に又は連続してなすことができる。
得られるテンサイのセグメント4は、それらの長さ6が等しい。
そして、セグメントの長さ6は、ストリップ/コセットの所望の長さに等しい。
【0046】
図4は、セグメント4をストリップ/コセットに切断する方法を描く。
この場合、切断装置は、ナイフの格子20を含み、これは、テンサイ2のセグメント4の断面7を通して同時に押されるので、断面CRを備えたストリップ/コセットが形成される。
セグメント4の長さは、テンサイ2のセグメントの長さ6に等しい。
【0047】
別法により、テンサイ2の周囲又はテンサイ2のセグメント4から、ストリップ/コセット1を切断することも可能である。
【0048】
図5には、本発明の実施形態が描かれている。
当技術分野の記載と異なり、テンサイ2は、切断装置に無作為ではなく、組織的な方式、ここでは、長さの順に供給される。
この予め選択された配向は、例えば、
図6に描かれたように、V字形運搬ベルト21で達成できる。
【0049】
テンサイ2を予め選択された配向で送り込むことは、得られるストリップ/コセットの長さLがより均一になる同じ方法で、全てのテンサイ2を切断することができるという利点を有する。
【0050】
図7では、砂糖抽出工程が概略的に描かれている。
テンサイ2は、切断装置9に、予め選択された配向に送り込まれ、その配向で各テンサイ2は、ストリップ/コセットに切断される。
矢印17によって示されたように、ストリップ/コセットは、混合器10に提供され、その中でストリップ/コセットは、水と、又は、ここでは、抽出器14による砂糖/水溶液18と混合される。
混合器10内で、ストリップ/コセットは、予熱される。
テンサイ2のストリップ/水の混合物は、次いで、矢印13によって示されたように、抽出器14の中に送り込まれる。
抽出器14内では、砂糖は、水が存在するテンサイ2から、上昇した温度の影響を受けて抽出される。
抽出器14は、連続して作動し、すなわち、ストリップ/コセット17及び水11は、抽出/拡散システム14の中に連続してポンプ供給され、抽出されたストリップ/コセット17及び砂糖/水溶液18が連続して取り除かれる。
次いで、砂糖/水溶液は、白砂糖結晶が入手されるまで、装置19内で更に洗浄され、濃縮され、処理される。
【符号の説明】
【0051】
1 ・・・ストリップ
2 ・・・テンサイ
3 ・・・テンサイの軸方向伸長部
4 ・・・軸方向のセグメント
5 ・・・切断
6 ・・・セグメントの長さ
7 ・・・切断5に沿ったテンサイの断面
8 ・・・テンサイの供給、運搬方向
9 ・・・切断装置
10 ・・・混合器、予熱器
11 ・・・水供給
12 ・・・再利用流れ
13 ・・・砂糖/ビートのストリップ/コセットと水の混合
14 ・・・抽出器/拡散
16 ・・・抽出された/排出されたテンサイのストリップ/コセット
17 ・・・テンサイのストリップ/コセット
18 ・・・砂糖/水溶液
20 ・・・ナイフ、ナイフの格子
21 ・・・運搬ベルト
CR ・・・ストリップの断面
L ・・・ストリップの長さ
【手続補正書】
【提出日】2023-02-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テンサイから砂糖を抽出する方法であって、
前記テンサイは、切断装置内で長さ(L)及び断面(CR)を備えたストリップ/コセット(1)に切断され、
前記ストリップ/コセットの長さ(L)は、少なくとも基本的に均一であり、
前記ストリップ/コセットの長さ(L)の標準偏差は、50mm未満であることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記ストリップ/コセットの平均長さは、50~350ミリメートル、好ましくは、80~200ミリメートル、特に好ましくは、100~150ミリメートルであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ストリップ/コセットの長さ(L)の標準偏差は、30mm未満、好ましくは、10mm未満であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
90%を超える前記ストリップ/コセット(1)は、長さ(L)が50mm、好ましくは、80mm、より好ましくは、100mmを超えることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ストリップ/コセットの断面(CR)の前記平均面積は、30mm
2未満、好ましくは、30mm
2未満であることを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記テンサイは、前記切断装置に予め選択された配向で送り込まれることを特徴とする、請求項1~請求項5のいずれか一項又は請求項1の前文に記載の方法。
【請求項7】
前記ストリップ/コセットは、前記テンサイから刈り取られる、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記テンサイは、人工栽培によって生育されることを特徴とする、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ストリップ/コセットは、水と混合されることを特徴とする、請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記テンサイを洗浄するステップは、行わないことを特徴とする、請求項1~請求項9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記砂糖は、前記ストリップ/コセットから抽出されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記ストリップ/コセットは、前記水/砂糖溶液から分離されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【国際調査報告】