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特表2024-518041変形導電性材料パターンが形成された回路アセンブリを製造および使用するための装置、システム、および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-24
(54)【発明の名称】変形導電性材料パターンが形成された回路アセンブリを製造および使用するための装置、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/12 20060101AFI20240417BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20240417BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20240417BHJP
   H05K 3/32 20060101ALI20240417BHJP
【FI】
H05K3/12 610B
H01L23/12 Q
H05K3/46 B
H05K3/32 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565336
(86)(22)【出願日】2022-02-25
(85)【翻訳文提出日】2023-10-23
(86)【国際出願番号】 US2022070853
(87)【国際公開番号】W WO2022183219
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】63/154,665
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523342850
【氏名又は名称】リキッド ワイヤ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】LIQUID WIRE LLC
【住所又は居所原語表記】1710 SE Brooklyn Street, Portland, Oregon 97202 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーク エス. クルスコフ
(72)【発明者】
【氏名】キャサリン エム. ネルソン
(72)【発明者】
【氏名】ジェシー マイケル マルティネス
(72)【発明者】
【氏名】オースティン マイケル クラーク
(72)【発明者】
【氏名】マーク ウィリアム ロナイ
【テーマコード(参考)】
5E316
5E319
5E343
【Fターム(参考)】
5E316AA32
5E316AA43
5E316CC08
5E316DD13
5E316DD34
5E316EE31
5E316EE32
5E316FF01
5E316FF18
5E316GG06
5E316GG15
5E316HH31
5E316JJ02
5E316JJ03
5E319AA03
5E319AA07
5E319AB03
5E319AC02
5E319BB01
5E319CC22
5E319GG15
5E343AA02
5E343AA07
5E343AA16
5E343BB52
5E343BB72
5E343DD03
5E343FF02
5E343GG06
5E343GG08
5E343GG20
(57)【要約】
変形導電性材料パターンが形成された回路アセンブリを製造および使用するための装置、システム、および方法が開示される。様々な形態において、回路アセンブリは、基板層と、取り外し可能なステンシルを用いて基板層の表面に形成される第1変形導電性材料パターンと、第1変形導電性材料パターンの少なくとも一部を覆う第1スタック層と、を含んでいてもよい。
【選択図】図24
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路アセンブリを製造する方法であって、
基板材料を備える基板層を用意する工程と、
ステンシル材料を備える取り外し可能なステンシルを前記基板層の表面に配置する工程であって、前記取り外し可能なステンシルは、厚みと、そこに形成された経路パターンと、を有する、前記配置する工程と、
前記経路パターンを少なくとも部分的に充填するように、変形導電性材料を積層する工程と、
前記基板層の上に第1変形導電性材料パターンを形成するように、前記取り外し可能なステンシルを前記基板層の前記表面から除去する工程であって、前記第1変形導電性材料パターンは少なくとも一つの途切れ目を備え得る、前記除去する工程と、
前記第1変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第1スタック層で覆う工程であって、前記第1スタック層は、絶縁層、封止層、またはそれらの組み合わせである、前記覆う工程と、
前記回路アセンブリをユニット化する工程であって、前記少なくとも一つの途切れ目を修復する、前記ユニット化する工程と、を備える、
方法。
【請求項2】
前記経路パターンは、トレース幅を有するトレース構造、トレースフレア幅を有するトレースフレア構造、トレースフレア構造の千鳥状パターン、タブ幅を有するタブ、ビア直径を有するビア構造、または、それらの組合せを備える、
請求項1の方法。
【請求項3】
前記変形導電性材料は粘性を有しており、前記粘性は、前記ユニット化の際に前記変形導電性材料が修復し、その一方で、前記変形導電性材料が過度に変形して意図したパターンが得られないことがないように、最適化されている、
請求項1の方法。
【請求項4】
前記変形導電性材料の接着性、前記変形導電性材料の粘性、またはそれらの組合せは、前記取り外し可能なステンシルを除去する際に前記変形導電性材料が前記基板層の上に残り、前記変形導電性材料が前記取り外し可能なステンシルの前記経路パターンには付着せず、それによって前記基板層から前記変形導電性材料が剥離しないように、最適化されている、
請求項1の方法。
【請求項5】
前記回路アセンブリをユニット化する工程は、前記回路アセンブリの少なくとも一部を加熱する工程を備える、
請求項1の方法。
【請求項6】
前記回路アセンブリをユニット化する工程は、前記回路アセンブリの少なくとも一つの面を加圧する工程を備える、
請求項1の方法。
【請求項7】
前記第1スタック層、前記基板層、またはそれらの組合せに少なくとも一つの開口部を設ける工程をさらに備える、
請求項1の方法。
【請求項8】
前記第1変形導電性材料パターンの前記少なくとも一部を前記第1スタック層で覆う工程の後に、
前記取り外し可能なステンシルを前記第1スタック層の上に配置する工程と、
前記第1スタック層の上に第2変形導電性材料パターンを形成するように、前記変形導電性材料を積層するステップと、前記取り外し可能なステンシルを前記基板層の前記表面から除去するステップと、をリピートする工程と、
前記第2変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第2スタック層で覆う工程と、をさらに備える、
請求項1の方法。
【請求項9】
前記基板層と、前記第1スタック層と、前記第2スタック層と、を含む前記回路アセンブリをユニット化する工程であって、前記第2変形導電性材料パターンの少なくとも一つの途切れ目を修復する、前記ユニット化する工程をさらに備える、
請求項8の方法。
【請求項10】
前記第2変形導電性材料パターンの少なくとも一部を前記第2スタック層で覆う工程の後に、
前記取り外し可能なステンシルを前記第2スタック層の上に配置する工程と、
前記第2スタック層の上に第3変形導電性材料パターンを形成するように、前記変形導電性材料を積層するステップと、前記取り外し可能なステンシルを除去するステップと、をリピートする工程と、
前記第3変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第3スタック層で覆う工程と、をさらに備える、
請求項8の方法。
【請求項11】
前記基板層と、前記第1スタック層と、前記第2スタック層と、前記第3スタック層と、を含む前記回路アセンブリをユニット化する工程であって、前記第3変形導電性材料パターンの少なくとも一つの途切れ目を修復する、前記ユニット化する工程をさらに備える、
請求項10の方法。
【請求項12】
前記第3変形導電性材料パターンの少なくとも一部を前記第3スタック層で覆う工程の後に、前記取り外し可能なステンシルを配置するステップ、前記変形導電性材料を積層するステップ、前記取り外し可能なステンシルを除去するステップ、および、結果として生じる変形導電性材料パターンの少なくとも一部を覆うステップを、所望の数の層が得られるまでリピートする工程をさらに備える、
請求項10の方法。
【請求項13】
前記所望の数の層を含む前記回路アセンブリをユニット化する工程をさらに含む、
請求項12の方法。
【請求項14】
前記基板層または前記第1スタック層に電気部品を取り付ける工程をさらに備える、
請求項1の方法。
【請求項15】
基板層と、
取り外し可能なステンシルを用いて前記基板層の表面に形成される第1変形導電性材料パターンと、
前記第1変形導電性材料パターンの少なくとも一部を覆うように構成された第1スタック層と、を備える、
回路アセンブリ。
【請求項16】
前記第1スタック層は、前記基板層の表面にユニット化される、
請求項15の回路アセンブリ。
【請求項17】
前記第1スタック層の表面に形成される第2変形導電性材料パターンと、
前記第1スタック層の表面にユニット化された第2スタック層と、をさらに備え、
前記第2変形導電性材料パターンは、前記取り外し可能なステンシルを用いて形成される、
請求項16の回路アセンブリ。
【請求項18】
前記第1変形導電性材料パターンは、
電気部品の少なくとも一つの端子に対応するように構成された接点パターン、
トレースパターン、または、
それらの組み合わせを備える、
請求項15の回路アセンブリ。
【請求項19】
前記第1変形導電性材料パターンは、導電性ゲルを備える、
請求項1の回路アセンブリ。
【請求項20】
前記第1変形導電性材料パターンは、ガリウム合金を備える、
請求項1の回路アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して電子回路に関する。より具体的には、変形導電性材料パターンが形成された回路アセンブリを製造および使用するための装置、システム、および方法に関する。
【発明の概要】
【0002】
以下の概要は本明細書に開示される技術に固有の革新的ないくつかの特徴の理解容易化を目的として提供されており、完全な説明を意図していない。明細書、特許請求の範囲、ならびに要約を全体として捉えることにより、様々な形態についての全体的な理解を得ることができる。
【0003】
回路アセンブリを製造する方法が様々な形態で開示される。ある形態においては、方法は、基板材料を含む基板層を用意する工程と、ステンシル材料を備えた取り外し可能なステンシルを基板層の表面に配置する工程であって、取り外し可能なステンシルは、厚みと、そこに形成された経路パターンと、を有する、配置する工程と、経路パターンを少なくとも部分的に充填するように、変形導電性材料を積層する工程と、基板層の上に第1変形導電性材料パターンを形成するように、取り外し可能なステンシルを基板層の表面から除去する工程であって、第1変形導電性材料パターンは少なくとも一つの途切れ目を有し得る、除去する工程と、第1変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第1スタック層で覆う工程であって、第1スタック層は、絶縁層、封止層、またはその組み合わせである、覆う工程と、少なくとも一つの途切れ目を修復する工程であって、回路アセンブリをユニット化することにより少なくとも一つの途切れ目が修復する、修復する工程と、を含む。
【0004】
様々な形態において、回路アセンブリが開示される。ある形態において、回路アセンブリは、基板層と、取り外し可能なステンシルを用いて基板層の表面に形成される第1変形導電性材料パターンと、第1変形導電性材料パターンの少なくとも一部を覆うように構成された第1スタック層と、を含む。
【0005】
本開示のこれら並びにその他のオブジェクト、構成、および特徴、ならびに作動方法、構造の要素に関連する機能、パーツの組み合わせ、製造の効率性などは、本明細書を構成する以下の記載、添付の特許請求の範囲、ならびに付随する図面を参照することでより明確となる。この一方で、図面は例示および説明のみを目的としており、本発明を限定定義する意図で提供されていないことを理解されたい。
【0006】
本明細書に記載されるさまざまな態様は、添付の特許請求の範囲によって具体的に定義される。そのさまざまな態様は、添付の図面とともに参照される以下の記載により、構成、作動方法のいずれについても、その効果を含めて理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく回路アセンブリの分解斜視図である。
図2】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく回路アセンブリの部分的分解斜視図である。
図3A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく図2の回路アセンブリの例示的な実施形態の詳細と態様を示す、図2のA-A線に沿った断面図である。
図3B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく図2の回路アセンブリの例示的な実施形態の詳細と態様を示す、図2のA-A線に沿った断面図である。
図3C】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく図2の回路アセンブリの例示的な実施形態の詳細と態様を示す、図2のA-A線に沿った断面図である。
図3D】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく図2の回路アセンブリの例示的な実施形態の詳細と態様を示す、図2のA-A線に沿った断面図である。
図3E】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく図2の回路アセンブリの例示的な実施形態の詳細と態様を示す、図2のA-A線に沿った断面図である。
図4】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく回路アセンブリの部分的分解斜視図である。
図5A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく図4の回路アセンブリについて例示的な実施形態の詳細および態様を示す、図4のB-B線に沿った断面図である。
図5B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく図4の回路アセンブリについて例示的な実施形態の詳細および態様を示す、図4のB-B線に沿った断面図である。
図5C】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく図4の回路アセンブリについて例示的な実施形態の詳細および態様を示す、図4のB-B線に沿った断面図である。
図6】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく回路アセンブリの部分的分解斜視図である。
図7A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図7B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図8A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図8B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図9A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図9B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図10A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図10B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図11A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図11B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図12A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図12B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図13A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図13B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図14A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図14B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図15A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図15B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法の様々な態様を示す。
図16】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく回路アセンブリを示す断面図である。
図17】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく回路アセンブリを示す断面図である。
図18A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図18B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図19A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図19B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図20A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図20B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図21A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図21B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図22A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図22B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図23A】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図23B】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく積層回路アセンブリとその製造方法について、取り外し可能なステンシルの使用を含めた様々な態様を示す。
図24】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく取り外し可能なステンシルの一例を示す平面図である。
図25】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく図24の取り外し可能なステンシルの例示の詳細を示す図である。
図26】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく図24の取り外し可能なステンシルの例示の詳細を示す図である。
図27】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく非常にサスティナブルな回路アセンブリから材料を再生する方法のフロー図である。
図28】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく再生変形導電性材料をリサイクルする方法のフロー図である。
図29】本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく非常にサスティナブルな回路アセンブリを製造する方法のフロー図である。
【0008】
複数の図面にわたって対応する参照番号は、それらに対応する部材を示している。文字付きの参照番号(例えば20A、20B等)は、複数の図面にわたって対応する部材のバリエーション例を示し得る。以下に記載の例示は、一つの態様で本開示の多様な態様を示しており、これらの例示は本開示の範囲を限定するものとして解釈されるものではない。
【0009】
(詳細な説明)
本願は下記する自己の特許出願に関連しており、それらの開示はすべて引用により本願に援用される。
発明の名称が「液状ワイヤ」であり、2017年2月27日に出願され、2017年9月8日に国際公開WO2017/151523A1として公開された国際特許出願PCT/US2017/019762;
発明の名称が「変形コンダクタを備えた構造」であり、2019年8月22日に出願され、2021年8月10日に米国特許第11,088,063号として特許された米国出願第16/548379号;
発明の名称が「変形インダクタ」であり、2021年3月14日に出願された米国出願第17/192,725号;
発明の名称が「フレキシブル誘導性圧力センサを備えたウェアラブル装置」であり、2021年9月3日に出願された国際特許出願PCT/US2021/071374;
発明の名称が「サスティナブルなインフレータブル回路およびその製造方法」であり、2021年9月13日に出願された米国仮出願第63/243,206号;
発明の名称が「伸縮可能かつフレキシブルな金属フィルム構造」であり、2021年9月21日に出願された米国仮出願第63/261,266号;
発明の名称が「フレキシブル立体電子部品」であり、2021年10月22日に出願された米国仮出願第63/270,589号;および
発明の名称が「流体充填型回路を作成または使用するための装置、システム、および方法」であり、2021年10月27日に出願された米国仮出願第3/272,487号。
【0010】
いくつかの非限定的な態様によれば、発明の名称が「履物用およびその他の用途のための流体が充填された嚢体」であり、2004年4月14日に出願されるとともに2009年7月22日に米国特許第7,401,369号として特許された米国出願第11/107,354号に開示された主題は、その開示のすべてが引用により本願の装置、システム、および方法に関連して本願に援用される。
【0011】
本願に記載の多くの具体的な詳細により、本開示に記載され、添付の図面に示された態様の全体的な構造、機能、製造、および使用に関する詳細な理解を得ることができる。周知の動作、部品、要素については、明細書内に記載の態様が曖昧にならないよう、その詳細は記載していない。本記載の読者は、本願に記載および図示される形態が非限定的態様であり、本開示に記載の具体的な構造上および機能上の詳細が代表的かつ例示的なものであることを理解するであろう。これに対する変形や変更は、本願の特許請求の範囲から逸脱しない範囲で行うことができる。
【0012】
以下の記載において、同一の参照文字は複数の図面にわたって同一または対応する部材を指している。また、以下の記載において、「前方」、「後方」、「左方」、「右方」、「上方」、「下方」等の表現は便宜上使用されており、限定的表現として理解されないものとする。
【0013】
本特許書類の開示の一部は、著作権法により保護される内容を含む。著作権者は、本特許開示内容が特許庁所有のファイルまたは記録にある態様でファクシミリ複製されることに同意するが、その他の場合については本願に開示されるすべての著作権について自身が保有する権利を保留する。
【0014】
導電性材料を典型的なプリント回路基板に積層する従来の方法は、多くの資源を消費するとともに多量のムダを生じさせる複数の処理を必要とするため、効率が悪かった。例えば、FR4/銅回路基板を作成する場合には通常、キュアリング、エッチング、ストリッピング、およびはんだ付けの処理が行われるが、これらの処理は電気と水を消費し、使用済み材料や廃棄物を生成する。一例として、エッチングの場合、余分な銅導電体は往々にして、回路基板アセンブリから除去された後は廃棄物として扱われる。さらに、エッチング液、ストリッピング溶剤、はんだドロス、廃水処理汚泥などの使用済み材料は、多くの場合、有害廃棄物となる。
【0015】
またさらに、はんだ付けに代えて導電性接着剤(例えば、銀エポキシを含む導電性エポキシ)を使用した回路基板の製造方法であっても、効率が悪い場合がある。例えば、導電性エポキシは通常、回路基板アセンブリに塗布されてすぐに硬化する。このキュアリング反応により、キュアリング後にエポキシを再加工すると導電性が劣化することから、余分な導電性エポキシを再加工または再使用することができない。よって、余分な導電性エポキシは多くの場合無駄になっていた。さらに、洗浄液もまた、導電性エポキシを回路基板から除去する際に消費される。
【0016】
従来の回路基板の効率性を向上するために、様々な試みが行われてきている。例えば、環境保護庁(EPA)は「ワークショップマテリアル:台湾におけるWEEEマネジメント」と題したサマリー(Workshop Materials on WEEE Management in Taiwan, Handout 10, Oct. 2012)を公開している。この内容のすべては引用により本願に援用され、従来のプリント回路基板に関連した廃棄物の生成とリサイクル処理に関する詳細が提供される。しかしながら、これらのリサイクル処理法はコストが高く時間がかかり、効率的とはいえない。さらに、いくつかのプリント回路基板を作成する従来の方法は過剰な材料を必要とする、および/または過剰な積層構造を必要としており、これはアセンブリ処理の非効率性の要因の一つとなっている。例えば、変形導電体を用いた回路を作成するいくつかの方法は、封止前に変形導電体を内包する中間層の使用を必要とする。封止前に導体を内包する以外に、この中間層は資源の不適切な消費を引き起こし得る。
【0017】
よって、高効率な回路アセンブリを製造および使用する装置、システム、および方法が求められている。そのように高効率な回路アセンブリを製造および使用することで、資源消費を減らすことができるだけでなく、廃棄物を最小化し、製造時に生じる有害副産物を従来の方法と比べて実質的にゼロにすることができる、そして、そのような高効率な回路基板は、無害、容易に再生可能、および/または容易にリサイクル可能な要素を含み得る。これらの無害、容易に再生可能、および/または容易にリサイクル可能な材料は、追加の回路アセンブリの作成時に再使用することができ、新たな原材料の必要量を減らすことができる。本開示はそのような高効率な回路アセンブリを製造および使用するための装置、システム、および方法を開示する。
【0018】
例えば基板、層、積層体、接点、トレース、および電気部品(例えば、統合回路)等の様々な部品を備えた回路アセンブリを製造および使用するための装置、システム、および方法のいくつかの態様が開示される。本願に開示される特定の回路アセンブリに関して開示される様々な態様(例えば、特徴、部材、材料、方法)は、さらに開示されるその他の回路アセンブリおよび/または方法に対して適用できるとともに、それらと組み合わせることができる。
【0019】
いくつかの非限定的態様によれば、本願に記載の高効率な装置、システム、および方法は「非常にサスティナブルな回路とその製造方法」と題する、2021年2月26日に出願された米国仮出願第63/154,665号の装置、システム、および方法を具現化でき、その開示の全ては、引用により本願に援用される。例えば図1に、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づく回路アセンブリ10の分解斜視図が示される。回路アセンブリ10は、接点パターン102を含む基板層100を備えている。図1の非限定的態様によると、2つの接点102が図示されている。しかしながら、別の態様によれば、接点パターン102は単接点構造を含む、接点の様々な配置を含み得る。接点パターン102は基板100に支持されていてもよい。接点パターン102は容易に再生可能かつ変形可能な導電性材料により形成されていてもよい。
【0020】
本開示において、「容易に再生可能」という表現は、(i)水等の資源を大量に使用せず、(ii)比較的低いエネルギー投入量を用いて、および/または(iii)大量の廃材や材料損失を生じさせない技法や方法を使用して、回路アセンブリから材料を再生できることを意味する。大量の廃棄物および/または材料損失を生じさせない方法とは、材料の60重量%以上、例えばその70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、99重量%、99.5重量%、または99.9重量%以上が再生処理の過程で廃棄および/または失われないものを意味し得る。以下では、図27を参照して再生処理を例示する。容易に再生可能な材料は、容易にリサイクル可能な材料であり得る。
【0021】
本明細書で使用される「容易にリサイクル可能」という表現は、材料がさらなる製造のために、あるいはその他の工業的用途のための再使用のために処理可能であることを意味し得る。例えば、容易にリサイクル可能な材料は、そのスクラップを再処理して新品未使用のものと実質的に同一な物品を作成することができる材料、例えばサーモプラスチック(例えば、熱可塑性ポリウレタン、ポリマー、アクリル、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレンナイロン、テフロン(登録商標)等)を含んでいてもよい。いくつかの非限定的態様によれば、当初から次の再生材料を生成するために使用された材料の55重量%以上、例えばその60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、または90重量%、あるいは95重量%以上を再処理および再使用できるのであれば、その材料は容易にリサイクル可能であるといえる。容易に再生可能かつ容易にリサイクル可能な材料を再生および再処理することで、新たな基材を作成する必要性を全般的に低減することができる。以下では、図28を参照して容易にリサイクル可能な材料の例示的なリサイクル処理を説明する。
【0022】
本願で使用する「変形導電性材料」との表現は、発明の名称が「液状ワイヤ」であり、2017年2月27日に出願され、2017年9月8日に国際公開WO2017/151523A1として公開された国際特許出願PCT/US2017/019762に開示される材料を意味し得、その開示の全ては、引用により本願に援用される。例えば、変形導電性材料は、液体、ペースト、ゲル、および/または粉末等の様々な状態であってもよく、その他には変形性(例えば、軟性、可撓性、屈曲性、伸縮性、流動粘弾性、ニュートン粘性、または非ニュートン粘性等)を有するものであってもよい。
【0023】
様々な形態において、変形導電性材料は、電気活性材料、例えば、導電性ゲルを含む変形導電体(ガリウムインジウム合金等)を含み得る。導電性ゲルは、せん断減粘性組成を有してもよく、いくつかの形態においては所望の比率で複数の材料の混合物を含んでいてもよい。
【0024】
様々な形態において、導電性ゲルは共晶ガリウム合金とガリウム酸化物の混合物を含んでいてもよく、この共晶ガリウム合金とガリウム酸化物の混合物は、共晶ガリウム合金を59.9%~99.9%の範囲内、例えば67%~90%の範囲内の重量パーセント(重量%)で含むとともに、ガリウム酸化物を0.1%~2.0%の範囲内、例えば0.2%~1%の範囲内の重量%で含んでいる。例えば、共晶ガリウム合金とガリウム酸化物の混合物は、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれ以上(例えば99.9%)の共晶ガリウム合金を含むとともに、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2.0%のガリウム酸化物を含み得る。
【0025】
様々な形態において、共晶ガリウム合金は、ガリウム-インジウムまたはガリウム-インジウム-スズを所望の元素比率で含み得る。いくつかの形態において、共晶ガリウム合金は、ガリウムとインジウムを含む。ある形態においては、ガリウム-インジウム合金は、ガリウムを40~95%の範囲内の重量%、例えば40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、または95%含有している。ある形態においては、ガリウム-インジウム合金は、インジウムを5~60%の範囲内の重量%、例えば5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、または60%含有している。いくつかの形態において、共晶ガリウム合金は、ガリウムとスズを含んでいる。ある形態において、この合金は、スズを0.001~50%の範囲内の重量%、例えば0.001%、0.005%、0.01%、0.05%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、1.5%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、または50%含有している。
【0026】
様々な形態において、変形導電性材料は無害な材料であってもよい。本願で使用する「無害な」という用語は、その材料が欧州連合指令2002/95/EC、指令2011/65/EU、および/または指令2015/863に基づくRoHS(特定有害物質使用制限)(つまりRoHS、RoHS2、RoHS3)適合品であることを意味し得る。例えば、いくつかの形態において、無害な材料は、重量%にして0.01%未満のカドミウム(Cd)、0.1%未満の鉛(Pb)、0.1%未満の水銀(Hg)、0.1%未満の6価クロム(Cr VI)、0.1%未満のポリ臭化ビフェニル(PBB)、0.1%未満のポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)、0.1%未満のフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHP)、0.1%未満のフタル酸ベンジルブチル(BBP)、0.1%未満のフタル酸ジブチル(DBP)、および0.1%未満のフタル酸ジイソブチル(DIBP)を含んでいてもよい。
【0027】
本願に開示される変形導電性材料は、容易に再生可能かつ容易にリサイクル可能であり得るという点において、効率が良いといえる。いくつかの形態において、本願に開示される変形導電性材料は高効率だといえる。本願で使用する「高効率な」回路および/または回路の組み立て方法は、「非常にサスティナブルな回路とその製造方法」と題する、2021年2月26日に出願された米国仮出願第63/154,665号に開示されるような「非常にサスティナブルな」ものであってもよく、その開示の全ては、引用により本願に援用される。換言すれば、「高効率な」とは、容易に再生可能であり、および/または、容易に再生可能な内容物を含み、製造するためのエネルギーおよびその他資源が比較的少なく、無害であり、および/または、無害な材料を含み、製造時に有害物質を発生せず、および/または、製造時にその他の廃棄物を発生させない、材料および/または製造物を指してもよい。いくつかの形態において、高効率な変形導電性材料は容易に再生可能であってもよく、無害であってもよく、製造時に実質的なVOC排出がなく、比較的少量のエネルギー消費で積層可能であってもよく、単一工程によって積層可能であってもよく、天然資源(例えば、水)の消費なく製造、再生、およびリサイクル可能であってもよく、制作時に実質的に廃棄物を生成しなくてもよく、または、これらの組合せであってもよい。いくつかの形態において、高効率な回路アセンブリは、高効率な変形導電性材料を含んでいてもよく、高効率な材料を含む一つまたは複数の層(例えば、基板層、ステンシル層、絶縁層、封止層)を有していてもよく、および/または、以下において図7A、7Bから図28を参照して説明する様々な製造技術を使用して作成可能であってもよい。
【0028】
しかしながら、その他の非限定的な態様によると、「高効率な」回路および/または回路アセンブリの方法は、より少ない廃棄物および/または製造工程により構成される。換言すれば、いくつかの非限定的態様によれば、本願に開示される回路は、より少ない数の層によって作成できることから、より高い効果を得る。例えば、「高効率な」回路は、基板層と封止層を含んでいなくてもよく、以下で詳述する最終的な回路アセンブリにおいて、中間基板層を必要とすることなく、変形導電体が基板層に積層されてもよい。
【0029】
様々な形態において、変形導電性材料は、「スメア検査」によって判定されるように、回路アセンブリの様々な層および電気部品の端子/接点に対して接着性を有していてもよい。スメア検査は、約1cm3の変形導電性材料を、層材料または端子/接点材料の検査クーポン上に塗り付けることにより行われる。変形導電性材料は、綿棒(すなわち、Q-TipTM)を用いて検査クーポン上に塗り付けられる。変形導電性材料が気泡の生成なく検査クーポンを覆う場合、変形導電性材料は検査クーポン材料に対して粘着性を発揮する。一方で、変形導電性材料を検査クーポンに塗り付けたことで変形導電性材料にビードが形成され、これによって検査クーポンに気泡が残ってしまう場合は、変形導電性材料は粘着性を発揮していない。例えば、いくつかの変形導電性材料の配合物は変形導電性材料にビードが形成されるような表面張力を有している場合がある。スメア検査は、接着性を検査するための変形導電性材料との接合面を有するすべての材料(例えば、端子、チャネル、リード、接点壁)について、行われるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
再度図1に戻るが、回路アセンブリ10は電気部品104を含んでいてもよい。電気部品104は基板100に支持されていてもよく、一つまたは複数の端子106を含んでいてもよい。以下に詳述するが、一つまたは複数の端子106は使用される電気部品104の種類に応じて様々な配置で構成されていてもよい。接点パターン102は、接点パターン102が一つまたは複数の端子106と整列し、またはそれらに対応するよう、電機部品104の端子106の数と配置に基づいて構成されていてもよい。図1の非限定的態様によると、一つまたは複数の端子106は点線(部分的斜視図)で示されており、電気部品104の図1に示す斜視図では視認できない面に配置されている。電気部品104の一つまたは複数の端子106は、接点パターン102の対応する一つまたは複数の部分に接続して電気部品104と接点パターン102の間に一つまたは複数の電気的接続を形成する。電気部品104が基板100に接着され、取り付けられ、接近し、または支持される形態において、一つまたは複数の端子106は、矢印108で示すように接点パターン102の対応する一つまたは複数の部分に接触してもよい。よって、回路アセンブリ10の様々な態様は、電気的接続を形成するためのはんだ付けや従来のプロセスを必要とせずに、電気的接続を形成可能であってもよい。
【0031】
様々な態様において、接点パターン102は、例えば、基板の表面に直接的に形成されることによって、基板100に凹入されることによって、基板100の上の材料の別の層に形成されることによって、または他の態様で、基板100に支持されてもよい。電気部品104は、例えば、基板100の表面に直接的に取り付けられることによって、基板100によって支持される別の部品に取り付けられることによって、例えば接点パターン102に接着されることによって、または他の態様で、基板100に支持されてもよい。
【0032】
様々な態様において、回路アセンブリ10は、変形導電性材料から形成され、基板100によって支持される再使用可能な導電性トレースのパターン(図示せず)を含み得る。いくつかの態様において、再使用可能な導電性トレースのパターンは、以下に開示されるトレースと同様であり得る。再使用可能な導電性トレースのパターンは、接点パターン102と相互接続することができる。ある形態においては、接点パターン102と再使用可能な導電性トレースは、同じ変形導電性材料から形成することができる。
【0033】
図1の様々な構成要素は、容易に再生可能および/または容易にリサイクル可能な多種多様な材料のうちの1つ以上を含み得る。様々な態様において、基板100は、例えば熱硬化性プラスチック材料、(熱可塑性ポリマー等の)熱可塑性材料、例えば熱可塑性ポリウレタン(TPU)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)等、織物、木材、紙、またはその他の断熱材料、またはそれらの組み合わせ等を含み得る。
【0034】
さらに図1を参照すると、電気部品104は、任意の電気的、電子的、電気機械的、および/または電気装置もしくは機能であり得、例えば、集積回路、半導体、トランジスタ、ダイオード、LED、キャパシタ、抵抗器、インダクタ、スイッチ、端子、コネクタ、ディスプレイ、センサ、プリント回路基板、または他の装置もしくは機能であり得る。いくつかの態様において、電気部品104は露出状態の部品を含み得る。いくつかの態様では、電気部品104は、様々なタイプのパッケージに部分的または完全に封入されていてもよい。電気部品104が集積回路および/または半導体を含むいくつかの態様では、以下に詳細に説明するように、様々な種類のパッケージが使用されてもよい。例えば、電気部品104は、ベアダイ形態の集積回路を含んでもよい。別の例として、電気部品は、チップスケールデバイスのように、基板に取り付けられているがパッケージに完全には封入されていないダイを含み得る。
【0035】
さらに図1を参照すると、回路アセンブリ10は、高効率な回路アセンブリとすることができる。高効率な回路アセンブリ10は、例えば、熱可塑性ポリマーまたは上記に開示された様々な基板材料のうちの1つ以上などの、容易に再生可能な材料を含む基板層100を含み得る。高効率な回路アセンブリ10は、例えば、上記に開示した様々な変形導電性材料のうちの一つまたは複数等の、容易に再生可能な変形導電性材料(例えば、高効率な変形導電性材料)を含む接点102を含み得る。様々な態様において、回路アセンブリ10は、図7Aおよび図7Bから図19のいずれかに関して以下に詳細に説明する様々な製造技術、再生技術、およびリサイクル技術を使用して製造および/または処理することができる。したがって、高効率な回路アセンブリ10は、天然資源(例えば、水)を消費することなく、および/または実質的に廃棄物を生成することなく、形成および/または積層、再生、およびリサイクルされ得る構成要素を含み得る。
【0036】
いくつかの態様において、高効率な回路10となり得る回路アセンブリ10の一般的な実施態様を説明したが、他の様々な回路アセンブリについても述べる。上述した回路アセンブリ10の態様(例えば、基板層100、接点パターン、102、電気部品104、一つまたは複数の端子106等)のいずれかを、以下に説明する他の様々な回路アセンブリのいずれかに適用してもよい。同様に、以下に説明する様々な他の回路アセンブリの態様のいずれかを、回路アセンブリ10に適用してもよい。したがって、以下に説明する回路アセンブリのいずれもが、高効率な回路アセンブリとなり得る。
【0037】
ここで図2を参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、回路アセンブリ12の部分的分解斜視図が示される。図2の非限定的態様によれば、回路アセンブリ12は、リード118A~118F(リード118と総称する;リード118E~118Fは図示せず)の形態の端子を有する表面実装パッケージ内に構成された集積回路(IC)116を含み得る。回路アセンブリ12は、変形導電性材料を含み、IC116のリード118のフットプリントに対応するように配置された接点パターン112A~112F(接点112と総称する)を含む基板層110を含み得る。様々な態様において、接点112は、IC116とプリント回路基板との間の電気的接続を行うために従来使用されていたはんだパッドの形状に形成することができる。再使用可能な導電性トレース114A~114F(再使用可能な導電性トレース114と総称される)は、変形導電性材料から形成されてもよく、それぞれが接点112A~112Fに接続され、基板層110の縁まで延びることができる。本明細書でさらに詳細に説明されるように、接点パターン112および/または再使用可能な導電性トレース114は、図18および図19の方法1000、2000を介した再使用のために特に構成され得る。再使用可能なトレース114は、例えば、集積回路116を他の電気部品、回路、端子などに接続するために使用することができる。リード118A~118Fは、矢印120で示すように、集積回路116が基板110に接着されるか、基板110に取り付けられるか、基板110に近接させられるか、基板110の上に配置されるか、または基板110によって他の方法で支持されるときに、それぞれ対応する接点112A~112Fに接触する。図2の非限定的な態様において、接点112および再使用可能なトレース114は、例えば、フレキソ印刷、ブロック印刷、ジェット印刷、3D印刷、ステンシル転写、スプレーマスキング、押し出し、圧延、ブラッシング、スクリーン印刷、パターン堆積、または任意の他の適切な技術によって、基板層110の表面に形成され、基板層110よりも上に突出する。
【0038】
図3Aから図3Eは、本開示の非限定的な態様に従った、回路アセンブリ12の例示的な態様を示す、図2の線A-Aに沿った断面図である。特定の接点(すなわち、接点112C、112D)、リード(すなわち、リード114C、114D)、および端子(すなわち、端子118C、118D)が図3Aから図3Eに描かれているが、提示された様々な詳細は、接点、リード、および/または端子の任意の例に適用され得る。したがって、これらの構成要素は、以下では、接点112、リード線114、および端子118と呼ばれる。
【0039】
ここで図3Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、IC116を基板層110に近接させる前の回路アセンブリ12が示されている。
【0040】
次に図3Bを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、IC116が基板層110によって支持され、リード118と接点112との間にオーミック接触を形成する回路アセンブリ12が図示されている。IC116は、接着剤層122によって基板層110に固定されている。図3Bの非限定的な態様において、リード118は接点112の変形導電性材料の一部を変位させている。リード線118によって変形導電性材料が変位することで、変形導電性材料をリード線118の形状に適合させることができ、接点112とIC116との間に、さらなる接触表面積および改善された電気的接続を提供することができる。
【0041】
ここで図3Cを参照すると、回路アセンブリ12は、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、集積回路116、リード線118、接点112、または再使用可能なトレース114の全部または一部、またはそれらの任意の組み合わせを覆う封止材124を有している。封止材124はさらに、集積回路116、リード118、および基板層110の間の空間を充填してもよい。封止材124は、例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)等のシリコンベースの材料、ウレタン、エポキシ、ポリエステル、ポリアミド、ワニス、ならびに、保護コーティングを形成可能および/または回路アセンブリ12を一体的に保持するために利用可能なその他の材料を含み得る。様々な態様において、封止材124は、熱可塑性ポリマー(例えば、基板層110と同様のポリマー材料)であり得る。したがって、封止材124は、高効率な材料を含み得る。
【0042】
次に図3Dを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、IC116が基板層110に直接的に接触する回路アセンブリ12が図示されている。いくつかの態様において、基板層110は、IC116を基板層110に固定するのに十分な粘着特性を有する、本質的に粘着性または粘着性の材料を含み得る。いくつかの形態において、図3Cに関連して上述した封止材124は、接着剤122を必要とせずにIC116を基板層110に直接的に固定してもよい。ある形態においては、IC116が基板層110に直接的に接触するように回路アセンブリ12を構成すると、接着剤122が使用される回路アセンブリ12の非限定的な態様と比較して、リード118が接点112にさらに押し込まれ得る。
【0043】
次に図3Eを参照すると、回路アセンブリ12は、基板層110の表面に取り付けられるとともに接点パターン112と基板層110との間に位置する材料からなる層126を備える。層126は様々な機能を果たすことができる。例えば、基板層110は、可撓性または伸縮性を有する材料から作られてもよく、この一方で、層126はIC116または他の電気部品に近接する基板110の領域の撓みまたは伸びを抑制するために、比較的剛性の高い、または伸縮性の低い材料から作られてもよい。したがって、層126は、基板110の撓みまたは伸びに起因して発生し得る集積回路116の端子118と接点112との間の接続不良を抑制する役割を果たすことができる。別の例として、層126は、IC116または他の電気部品のためのヒートシンキングまたは放熱機能を果たすことができる。さらに別の例として、層126は、基板層110の特性よりも大きな粘着特性または高粘質特性を有してもよい。したがって、層126は、接着剤122の使用の有無に関わらず、IC116または他の電気部品を基板層110に固定する役割を果たすことができる。いくつかの態様において、層126は、追加的または代替的に、IC116が取り付けられる基板層110の表面とは反対側の基板層110の表面に配置されてもよい。いくつかの態様では、層126は追加的または代替的に基板内に配置されてもよい。いくつかの態様では、層126は、追加的または代替的に、回路アセンブリ12の他の場所に配置されてもよい。層126は、材料の連続シートとして形成されてもよいし、例えば接点112、再使用可能なトレース114、集積回路116、または他のコンポーネントのいずれかまたはすべてのための開口部を有するようにパターン化されてもよい。層126は、例えば、TPU、ガラス繊維、PET、ポリイミド(PI)、またはBステージ樹脂フィルムなどの材料を含み得る。様々な態様において、層126は、熱可塑性ポリマー(例えば、基板層110と同様のポリマー材料)を含み得る。このように、層126は高効率な材料を含み得る。
【0044】
ここで図4を参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、回路アセンブリ14の部分的分解斜視図が示される。回路アセンブリ14は、基板層128と、接点パターン126A~F(総称して接点126)と、再使用可能なトレース130A~F(総称して再使用可能なトレース130)と、端子134A~134F(総称して端子134)を含むIC132と、を含み得る。回路アセンブリ14は、回路アセンブリ14の接点126およびトレース130が、変形導電性材料で部分的または完全に充填された基板層128の凹部によって形成され得ることを除いて、図2の回路12と同様であってもよい。基板層128の接点126の凹部は、機械光学装置(例えば、レーザー)、化学装置、電気装置、超音波装置、または他の装置またはそれらの組合せを用いて、穿孔、ルーティング、エッチング、切断、または材料を除去する他の方法によって、基板層128のシート材料の一部を除去することによって形成されてもよい。代替的または追加的に、基板層128は、成形、鋳造、3D印刷、または他の成形プロセスを介して、接点126の凹部とともに形成されてもよい。変形導電性材料は、印刷、ステンシル転写、噴霧、圧延、ブラッシング、および凹部内に材料を積層するための任意の他の技術を含む上述のプロセスのいずれかを介して、接点126の凹部内に積層させることができる。さらに、接点126の凹部は変形導電性材料で過充填されてもよく、その後に、スクレイピング、圧延、ブラッシングなどを含む任意の適切な技術を用いて、変形導電性材料が基板層128の周囲の表面と面一になるか、それを超えて突出する(すなわち、過剰充填)か、あるいは内部に凹む(すなわち、過小充填)ように、余分な材料が除去されてもよい。これについては、以下でさらに詳細に説明する。
【0045】
図5Aから図5Cは、本開示の非限定的な態様に従った、回路アセンブリ14の例示的な態様を示す、図4の線B-Bに沿った断面図である。特定の接点(すなわち、接点126C、126D)、リード(すなわち、リード130C、130D)、および端子(すなわち、端子134C、134D)が図5Aから図5Cに示されるが、場合により、提示された様々な詳細は、接点、リード、および/または端子の任意の例に適用され得る。したがって、これらの構成要素は、以下、接点126、リード130、および端子134と称する。
【0046】
図5Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、IC132を基板層128に近接させる前の回路アセンブリ14が示されている。
【0047】
次に図5Bを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、IC132が基板層128によって支持され、リード134と接点126との間にオーミック接触を形成する回路アセンブリ14が図示されている。いくつかの態様では、IC132は、図3Dの基板層110に関して上記で説明したように、例えば接着性を有する面を含み得る基板層128に、直接的に取り付けられる。あるいは、IC132は、例えば図3Bから図3Eに関して上述したような接着剤または他の適切な技術を用いて基板に取り付けられてもよい。図5Bの非限定的な態様では、リード134は接点126に向けて突出し、変形導電性材料の一部を変位させる。リード線134による変形導電性材料の変位により、変形導電性材料をリード線134の形状に適合させることができ、接点126とIC132との間にさらなる接触表面積および改善された電気的接続を提供することができる。
【0048】
図2図3Aから図3E図4、および図5Aから図5Bの非限定的な態様において、それぞれのICは、表面実装パッケージ、例えばSOT23-6(Small Outline Transistor,6リード型)パッケージとして図示されている。もちろん、(例えば、図1の電気部品104に関して上記に開示されるように)任意の他のタイプのICパッケージおよび電子部品が、本明細書に開示される回路アセンブリと共に使用されてもよい。例えば、ここで図5Cを参照すると、回路アセンブリ14は、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、(IC132の代わりに)チップスケールパッケージ136を集積回路として使用している。チップスケールパッケージ136は、はんだバンプ138を含む。リード134と同様に、はんだバンプ138は、接点126とオーミック接触を形成することができる。
【0049】
様々な態様において、リードレスチップキャリアは、本明細書に開示される回路アセンブリと共に使用されてもよい。リードレスチップキャリアは、変形導電性材料パターンを乱すことなく、開示された接点のいずれに対しても良好なインターフェースを提供する平坦なリード面を持った端子を有し得る。他の態様では、突出したはんだ構造を有するパッケージ、例えば、ボールグリッドアレイ(BGA)およびウェーハレベルチップスケールパッケージ(WL-CSP)、例えば、図5Cに示すチップスケールパッケージ136、ならびに、わずかに突出したリードを有するパッケージ、例えば、リード付きチップキャリアが、本明細書に開示する回路アセンブリとともに使用されてもよい。突出したはんだ構造またはリードを有するパッケージが使用されてもよい。これは、変形導電性材料が、突出したはんだ構造またはリードを接点に沈み込ませて、パターンを破壊する程には変形導電性材料を変位させずに、信頼性の高いオーミック接続を形成することができるからである。
【0050】
図6を参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、回路アセンブリ16の部分的分解斜視図が示される。回路アセンブリ16は、基板層140と、接点パターン144A~F(総称して接点144)と、再使用可能なトレース146A~F(総称して再使用可能なトレース146)と、端子150A~150F(総称して端子150)を含むIC148と、を含み得る。回路アセンブリ16は、材料の層142が、接点144および再使用可能なトレース146のパターンの形成後であって集積回路148の取り付け前の段階において基板層140の表面に取り付けられることを除いて、図4の回路アセンブリ14と同様であってもよい。層142は、例えば、図3Eの非限定的態様における層126と同様であってもよい。図6の非限定的な態様によれば、層142は、接点144のための開口部152Aおよび152Bを含む。しかしながら、層142は、実施され得る接点144の様々なパターンを露出させるために、任意の数およびパターンの開口部を含み得る。本明細書で使用する「開口部パターン」は、少なくとも一つの具体的に構成された開口部を含み得る。
【0051】
パッケージ化された集積回路および他のデバイスに加えて、露出状態の集積回路ダイ、および他のコンポーネントが、本明細書に開示される回路アセンブリと共に使用され得る。例えば、ボンディングパッドまたはコンタクトパッドを含むICダイは、ダイ上のボンディングパッドまたはコンタクトパッドのパターンに対応する、面一または突出する接点パターンを有する基板層に取り付けることができる。いくつかの形態において、ベア集積回路ダイは、ボンディングパッドまたはコンタクトパッドが接点を含む基板の表面に対向するように取り付けられてもよい(例えば、ダイは上下逆に取り付けられてもよい)。このような実装により、接点の変形導電性材料がボンディングパッドまたはコンタクトパッドとオーミック接続を形成することができる。
【0052】
変形導電性材料は、一般に、図4図5Aから図5C、および図6の回路アセンブリ14および16のように、基板の表面と面一となるように示されているが、変形導電性材料は、追加的または代替的に、基板層128、140の表面より内側に(すなわち、その中に凹入して)形成されてもよいし、基板層128、140の表面よりも高く(すなわち、その外に突出して)形成されてもよい。いくつかの態様において、変形導電性材料は、例えば、接点126、144の凹部の一部または全部を材料で部分的にのみ充填することによって、あるいは、スクレイピング、ブラッシング、ガウジング、エッチング、蒸発等によって一部の材料を除去することによって、基板層128、140の表面より低く形成されてもよい。いくつかの態様では、変形導電性材料は、パターン積層、ステンシル転写、様々な形態の印刷などによって、基板層128の表面よりも高く形成することができる。いくつかの非限定的な態様では、変形導電性材料は、接点126、144の凹部パターンに一致するパターンを有する剥離層を使用することにより、基板層126、144の表面よりも高く形成されてもよい。剥離層は、基板層128、140の上に配置されてもよく、凹部パターンは、過充填されてもよく、その後に、剥離層の上面と面一となるように削られてもよい。その後、剥離層を除去して、後述する態様で突出した変形導電性材料を形成してもよい。
【0053】
図2図3Aから図3E図4図5Aから図5C、および図6は概して、基板層の表面上、または基板層内に部分的に延在する回路アセンブリ12、14、16の接点および再使用可能なトレースを示す。本開示の様々な態様において、本明細書に記載の回路アセンブリは、一部またはすべての接点および/または再使用可能なトレースが基板層の厚み全体を貫通して延びるように構成され得る。例えば、接点は、基板層を貫通するビアとして実装され得、このビアは、後述するように、スタック層として機能し得る。
【0054】
いくつかの態様において、高効率な回路とすることができる回路アセンブリ10、12、14、および16の一般的な実施態様を説明したが、本開示は、他の様々な回路アセンブリおよびその製造方法についても述べる。以下に説明する他の様々な回路アセンブリは、スタック層を有し得るとともに、スタック層中および/またはスタック層間に形成された変形導電性材料パターンを含み得る。上述した回路アセンブリ10、12、14、および16の態様(例えば、基板層、接点パターン、電気部品(例えば、IC)、一つまたは複数の端子等)のいずれかを、以下に説明する他の様々な回路アセンブリのいずれかに適用してもよい。同様に、以下に説明する様々な他の回路アセンブリの態様、およびそれらの製造方法のいずれかを、上記の回路アセンブリ10、12、14、および16に適用してもよい。
【0055】
図7Aおよび図7Bから図15Aおよび図15Bは、本開示の非限定的な態様に基づいて、その中に形成された変形導電性材料パターンを有するステンシル層を含み得る様々な中間回路アセンブリおよび最終的な回路アセンブリを示す。いくつかの態様において、図7Aおよび図7Bから図15Aおよび図15Bは、中間回路アセンブリおよび最終的な回路アセンブリを製造する方法のための様々なステップに対応し得る。図7B図8B図9B図10B図11B図12B図13B図14B、および図15Bは、それぞれ、図7A図8A図9A図10A図11A図12A図13A図14A、および図15Aの断面図である。
【0056】
ここで図7Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、基板層250を第1スタック層252に積層する前の回路アセンブリ20Aの斜視図が示されている。図7の非限定的な態様では、第1スタック層252はステンシル層として示されている。他の態様では、第1スタック層252は絶縁層であってもよい。いくつかの態様において、回路アセンブリ20Aは、第1スタック層252に設けられた剥離層254を含み得る。図7Bは、図7Aの線C-Cに沿った断面図である。図7Aおよび図7Bは、高効率な回路アセンブリを製造するための初期ステップまたは中間ステップに対応し得る。基板層250および第1スタック層252、ならびに図8Aおよび図8Bから図15Aおよび図15Bに示される任意の追加のスタック層(例えば、層270、276、282など)は、図1の基板層100に関して上記説明で開示された材料から作製されてもよい。例えば、基板層250および第1スタック層252は、TPUなどの容易にリサイクル可能なポリマー材料から作製されてもよい。基板層250は、一般に、途切れ目のないシート状の材料であってよく、この一方で、第1スタック層252および剥離層254は、変形導電性材料を収容するように構成された一つまたは複数の経路パターン(例えば、開口部、チャネル256、258)を含んでもよい。様々な態様において、経路256、258は、マスクまたはステンシルを作成するために使用される材料シートの厚みを切り抜いたチャネルであり得、これにより、第1スタック層252(例えばステンシル層)を作成することができる。剥離層254は第1スタック層252より薄くてもよく、第1スタック層252の上に積層されてもよい。
【0057】
様々な形態において、剥離層、例えば剥離層254は、本明細書に開示される様々な回路アセンブリの製造過程において適用され、除去されてもよい。いくつかの態様では、剥離層は、回路アセンブリの製造過程において生成される唯一の実質的な「廃棄物」であってもよい。そのため、剥離層を含まない回路アセンブリの設計および材料が優先されてもよい。
【0058】
しかしながら、様々な態様において、以下に説明する接点構成を実現するために、例えば、剥離層を用いて本明細書に開示する様々な回路アセンブリを製造することが望ましい場合がある。製造時に剥離層を使用する場合、剥離層は、容易にリサイクル可能な材料、例えば、シリコン化もしくは非シリコン化PETフィルム、またはシリコン化もしくは非シリコン化紙ベース剥離フィルムから形成することができる。これらの剥離層をリサイクルする方法は、2014年9月30日に公開された、「廃棄フィルムをリサイクルするプロセスおよびこれから製造された物」と題された米国特許公開第8842840号に記載されており、その開示の全ては、引用により本願に援用される。これらのリサイクルプロセスのための方法もまた、例えば三菱により、ReprocessTMという名称で商品化されている。したがって、容易にリサイクル可能な剥離ライナーを含み、および/または容易にリサイクル可能な剥離ライナーを使用して製造される回路アセンブリは、高効率な回路アセンブリとなり得る。
【0059】
再び図7Aおよび図7Bを参照すると、経路256、258は、例えば、レーザ切断、穴あけ、ルーティング、ダイ切断、ウォータージェット切断等の除去技術を用いて、第1スタック層252と、場合によっては剥離層254と、に形成されてもよい。他の態様では、第1スタック層252および/または剥離層254、したがって経路256、258は、3D印刷、パターン積層、成形(射出、プレス)等の付加製造技術を用いて形成されてもよい。これらの技術は、図8Aおよび図8Bから図15Aおよび図15Bに関して以下に開示される追加のスタック層(例えば、スタック層270、276、282など)を形成するために同様に適用されてもよい。
【0060】
様々な形態において、本明細書に開示される回路アセンブリの層を形成するために使用される技術は、(例えば、経路などを切断することに起因して)スクラップを生成することがある。生成されるスクラップの量は、経路の寸法が小さいために少量の材料しか除去する必要がないことから、比較的少量であり得る(例えば、経路寸法は、一般に、ミクロンスケールの幅および/または深さ、例えば、80~400ミクロンの範囲内の幅および/または深さを有していてもよい)。上記に関わらず、本明細書に開示される回路アセンブリの層は容易に再生可能で容易にリサイクル可能な材料を含み得るので、層を形成する間に生成されるスクラップは、回収され、再処理され、その後に行われる層および/または回路アセンブリの製造において使用されてもよい。
【0061】
図8Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、基板層250を第1スタック層252に積層した後の回路アセンブリ20Bの斜視図が示されている。図8Bは、図8Aの線D-Dに沿った断面図である。図8Aおよび8Bは、高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。後続の製造ステップの前に、基板層250および第1スタック層252は、任意の適切なプロセスおよび/または材料を用いて、互いにボンディングされ、融着され、または一体的にキュアリングされ、またはその他の方法で互いに接続されてもよい。例えば、いくつかの態様において、基板層250および第1スタック層252は、(例えば、インデックスピンを使用して)積層位置に位置決めされ得る。いくつかの形態において、基板層250および第1スタック層252は、TPUまたは他の熱可塑性材料から作製することができ、熱および圧力を用いて一体的に接着され得る。いくつかの態様において、基板層250および/または第1スタック層252は、本質的に粘着性のある材料、例えば、bステージ樹脂材料または脂肪族TPUフィルム(例えば、Huntsman KrystalflexTM)から作製することができる。いくつかの態様において、基板層250および第1スタック層252は、自己接着および圧力によって一体的に接着され得る。いくつかの態様において、基板層250および/または第1スタック層252は、UV硬化性材料から作製することができ、積層後にUV光源に曝され得る。積層の過程で基板層250と第1スタック層252をボンディングすることにより、基板層250と第1スタック層252の間の界面においてチャネル256および258が封止されてもよく、以下に説明するように、変形導電性材料を積層する際に漏れがないことが保証されてもよい。変形導電体の漏れは、追加的または代替的に、他の方法、例えば、漏れを抑制するように変形導電性材料の配合物を構成すること(例えば、変形導電性材料のレオロジーパラメータを調整すること)、道具を使用すること(例えば、層をクランプすることおよび/またはピンを使用すること)、ならびに、回路アセンブリの製造中に使用される動作パラメータを調整すること(例えば、拭い取り動作の印加圧力を調整すること)によって抑制されてもよい。
【0062】
図9Aを参照すると、第1スタック層252のチャネル256および258を変形導電性材料260で過充填した後の回路アセンブリ20Cの斜視図が示されている。図9Bは、図9Aの線E-Eに沿った断面図である。図9Aおよび図9Bは、高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。変形導電性材料260は、図1に関して上記で開示した変形導電性材料のいずれかを含んでもよい。様々な態様において、変形導電性材料260は、容易に再生可能および/または高効率であってもよく、したがって、回路アセンブリ20を高効率な回路レイアップとすることができる。例えば、変形導電性材料260は、上記で開示した導電性ゲル(例えば、ガリウムインジウム合金)を含み得る。チャネル256、258に対する変形導電性材料260の過充填は、任意の適切な技術、例えば、押し出し、圧延、スワビング、噴霧、印刷、ブラッシング、蒸着を用いて行うことができる。いくつかの態様において、チャネル256、258は、綿棒を用いて変形導電性材料260で過充填されてもよい。綿棒を用いる工程は、変形導電性材料260をチャネル256、258内に完全に入れ込む工程を含み得る。
【0063】
ここで図10Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様による、余分な変形導電性材料260を拭い取る工程における回路アセンブリ20Dの斜視図が示されている。図10Bは、図10Aの線F-Fに沿った断面図である。図10Aおよび図10Bは、高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。変形導電性材料260が回路アセンブリ20に積層された(例えば、チャネル256、258に過充填された)後、余分な変形導電性材料260は、第1スタック層252の表面から、または図10Aおよび図10Bの非限定的な態様に示されるように剥離層254から、拭い取られ得る。拭い取る工程は、拭い取りツール262を使用して、矢印264で示す方向に拭い取ることにより行うことができる。拭い取りツール262は、場合により、弾性を有するブレードを備えたスクイージであって、層の表面上を水平方向に移動しながら第1スタック層252および/または剥離層254の表面へ下向きの圧力を加えるように構成されたスクイージであってもよい。この拭い取り動作により余分な変形導電性材料260がツール262の前にマウンド266を形成し、チャネル256および258の充填不足領域を充填するのに役立ち得る。余分な変形導電性材料260は、回収され、チャネルを充填するため、または別の回路アセンブリにおいて再使用可能なトレースおよび/または接点を形成するために使用されてもよい。本明細書に記載の様々な積層方法は、変形導電性材料260を回路アセンブリの各層に適用するために単一の動作を行うことができる。いくつかの態様では、回路アセンブリにおいて機能的で再使用可能なトレースおよび/または接点を生成するために、さらなる動作は必要ない。
【0064】
製造環境下において変形導電性材料を回収して再使用することの実行可能性を評価するために、発明者らは、いくつかの積層作業および拭い取り作業から再生された変形導電性材料を回収し(すなわち、同じバルク材料がいくつかの回路アセンブリ積層作業にわたって再生され、再使用される)、その性能について試験を行った。実験により、先の作業から再生された余分な材料は、以下の実施例1および2に示すように、未使用のものと比較して実質的に区別できない性能を発揮することが判明した。このように、従来の回路基板およびこれに関連する方法と比較して、本明細書に開示される種々の回路アセンブリおよびそれらの関連方法は、廃棄物の生成を低減または排除し、および/または、導電性材料の積層に起因する資源の消費を低減または排除することができる。例えば、上記で詳細に説明したように、FR4/銅回路基板を製造する従来の方法は、多くの場合、例えばエッチングされた余分な銅導体やその他の使用済み材料などの廃棄物を発生させる、様々な資源を消費するキュアリング工程、エッチング工程、および剥離工程を含む。さらに、はんだ付けの代わりに使用されるエポキシ系導電性接着剤は、キュアリング後に再使用能力が低下するため、多くの場合、無駄になる。これに対し、様々な態様において、本明細書に記載の変形導電性材料は、回路アセンブリ上に積層させることができ、その余剰分は、資源(例えば、水)を消費することなく、エネルギーを消費することなく(例えば、電気を消費することなく、熱を加えることなく、はんだ付けすることなく)、変形導電性材料を無駄にすることなく(例えば、回収して再使用できるため)、他の廃棄物を発生させることなく(例えば、洗浄溶剤を使用することなく、化学エッチングを行うことなく)、および/または、有害な副生成物を生成することなく(例えば、変形導電性材料は無害であり得るため)、回収・再使用することができる。
【0065】
ここで図11Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、変形導電性材料260が剥離層254の表面267と概ね面一であり、余分な変形導電性材料260のすべてまたは大部分が除去された回路アセンブリ20Eの斜視図が図示されている。図11Bは、図11Aの線G-Gに沿った断面図である。図11Aおよび図11Bは、積層ステップ(例えば、過充填ステップおよび/または拭い取りステップ)の後に生じる、高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。余分な材料を除去するために用いられる技術によっては、変形導電性材料の薄いパッチが剥離層254の表面267に残ることがある。したがって、図12Aおよび図12Bに示すように第1スタック層252上に清浄な上面268を露出させるために、例えば回路アセンブリ20Eから剥離層254を剥がすことによって、剥離層254が除去されてもよい。除去された剥離層254は、回収され、新たな剥離層、またはプラスチックボトルなどの他の物品を形成するために再処理されてもよい。
【0066】
図12Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、変形導電性材料260が第1スタック層252の表面268と概ね面一であり、余分な変形導電性材料260のすべてまたは大部分が除去された回路アセンブリ20Fの斜視図が図示されている。図12Bは、図12Aの線H-Hに沿った断面図である。チャネル256および258内の変形導電性材料260は、表面268と概ね面一であるように示されている。これは、例えば、剥離層を使用しないことによって、または、剥離ライナー254を使用することによって達成され得、この剥離ライナー254は、その除去後に残りの変形導電性材料260が表面268と実質的に面一となることが可能な程度に薄い(例えば、1~10ミクロン、10~100ミクロン、または1000分の1インチの厚さの範囲内)。従って、いくつかの態様において、剥離層254の厚さは、図7Aおよび図7Bから図11Aおよび11Bにおいて誇張して示されてもよい。種々の態様において、変形導電性材料260のわずかな突出さえも避けなければならない場合、変形導電性材料260のわずかな突出部は、拭い取り、スクレイピング、ブラッシングなどによってチャネル256および258から除去されてもよい。これにより、変形導電性材料260を第1スタック層252の表面268と面一にすることができる。したがって、剥離層254が使用されるいくつかの態様において、図12Aおよび図12Bは、剥離層254を除去した後に生じる高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。また、剥離層が使用されないいくつかの態様において、図12Aおよび図12Bは、積層ステップ(例えば、過充填ステップおよび/または拭い取りステップ)の後に生じる高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。
【0067】
様々な態様において、変形導電性材料260は、表面168からわずかに突出したままであってもよい。したがって、ある形態においては、剥離層254の厚さは、変形導電性材料260が第1スタック層252の上面268よりも所定量だけ突出するような値に、意図的に設定されてもよい。
【0068】
図12Aおよび図12Bの回路アセンブリ20Fは、作製された状態で実用性を有し得、または追加の層のためのベースとして機能し得る。例えば、回路アセンブリ20Fは、作製された状態で、図1から図6に関して上述した回路アセンブリ10、12、14、および16と同様に、第1スタック層252に取り付けられ、付着され、搭載され、または他の方法で支持され得る電気装置(例えば、図1の電気部品104)の端子(例えば、図1の端子106)に係合するための接点パターン(例えば、図1の接点102)を含み得る。ある形態においては、このような適用例において、変形導電性材料260は、第1ステンシル層252の上面268よりも上に突出し得る。この突出により、変形導電性材料260が電気装置の端子とより良好に係合することができる場合がある。チャネル256、258の構成は、異なる数、サイズ、形状等の導電性経路を含むように変更されてもよい。したがって、変形導電性材料260を含むチャネル256、258は、接点および/または再使用可能なトレース(例えば、図1から図6に関して上記で開示した様々な接点および再使用可能なトレース)として機能し得る。
【0069】
別の例として、作製された回路アセンブリ20Fを回路要素そのものとして使用することができる。例えば、変形導電性材料260で充填された一つまたは複数のチャネル256、258は、例えばストリップ線路などの伝送線路として、または回路キャパシタとして、機能してもよい。このような実施態様では、絶縁層(例えば、図13Aおよび図13Bの第2スタック層270)は、変形導電性材料260を囲んで保護するように、第1スタック層252の上に積層されてもよい。
【0070】
さまざまな態様において、回路アセンブリ20Fは、積層回路アセンブリを作成するために追加の層を含み得る。例えば、ここで図13Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、第1スタック層252の上に第2スタック層270が積層された回路アセンブリ20Gが図示されている。図13Bは、図13Aの線J-Jに沿った断面図である。図13Aおよび図13Bは、積層ステップの後(例えば、第1スタック層252の上に第2スタック層270を積層した後)に生じる、高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。第2スタック層270は、絶縁層またはステンシル層であってもよい。図13Aおよび図13Bの非限定的な態様では、第2スタック層270は絶縁層として機能し、第1スタック層252の経路パターンの少なくとも一部を覆う(例えば、チャネル256、258の少なくとも一部を覆う)。第2スタック層270は、経路パターンを含み得る。経路パターンは、例えば、第1スタック層252のチャネル256、258によって形成された再使用可能なトレースの一部とそれぞれ整列するビア272、274であってもよい。第2スタック層270、ビア272、274、および変形導電性材料260は、回路アセンブリ20A~20Fの第1スタック層252、チャネル256、258、および変形導電性材料260に関して上述した材料および技術のいずれかを使用して形成、付着、および積層されてもよい。例えば、回路アセンブリ20Gは、第2スタック層270に取り付けられた、剥離層(図示せず)(例えば、剥離層254と同様)を含み得る。
【0071】
図13Bの非限定的な態様によって示されるように、第2スタック層270のビア272は、第1スタック層252のチャネル256の一部と整列する。したがって、ビア272が変形導電性材料260で充填されると、チャネル256と連続的な導電構造を形成する。第2スタック層270のビア272、274は、様々な機能を果たすことができる。例えば、ビア272、274は、1つ以上の電気装置(例えば、図1の電気部品104)のための接点(例えば、図1の接点102と同様)として機能してもよい。したがって、図13Aおよび図13Bの非限定的な態様に示されるように、ビア272、274は、2つの接続リード線または接続端子を有する電気部品(例えば、抵抗器、キャパシタ、または任意の他の電気部品)のための接点として使用されてもよい。別の例として、ビア272、274は、回路要素自体、例えば、伝送線路やセンサとして機能してもよい。さらに別の例として、ビア272、274は、第1スタック層252のチャネル256、258によって形成された再使用可能なトレースを、第2スタック層270の上にある別の層の再使用可能なトレースに、電気的に接続してもよい。図13Aおよび図13Bに示すビア272、274のパターンは単なる一例であり、そのパターンは、任意の数、形状、配置等の導電性経路を含むように変更されてもよい。
【0072】
ここで図14Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、第2スタック層252の上に第3スタック層276が積層された回路アセンブリ20Hの斜視図が図示されている。図14Bは、図14Aの線K-Kに沿った断面図である。図14Aおよび14Bは、積層ステップの後(例えば、第2スタック層270の上に第3スタック層276を積層した後)に生じる、高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。第3スタック層276は、絶縁層またはステンシル層であってもよい。第3スタック層276は、第2スタック層270のビア272、274と整列する経路パターン(例えば、チャネル278、280)を含み得る。第3スタック層276、チャネル278、280、および変形導電性材料260は、回路アセンブリ20A~20Gとともに上記で開示した材料および技術のいずれかを使用して形成、付着、積層等されてもよい。例えば、回路アセンブリ20Hは、第3スタック層276に取り付けられた剥離層(図示せず)(例えば、剥離層254と同様)を含み得る。
【0073】
第1スタック層252および第2スタック層270の経路パターンと同様に、第3スタック層276の経路パターン(例えば、チャネル278および280)は、様々な機能を果たすことができる。例えば、第3スタック層276の経路パターンは、一つまたは複数の電気装置の接点として機能してもよく、経路パターンは、回路要素自体、例えば、伝送線路やセンサとして機能してもよく、経路パターンは、第2スタック層270のビア272、274に電気的に接続される再使用可能なトレースとして機能してもよい。図14Aおよび図14Bに示す経路パターン(すなわち、チャネル278および280)は単なる一例であり、そのパターンは、任意の数、形状、配置等の導電性経路を含むように変更されてもよい。
【0074】
ここで図15Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、第3スタック層276の上に第4スタック層282が積層された回路アセンブリ20Jの斜視図が図示されている。図15Bは、図15Aの線L-Lに沿った断面図である。図15Aおよび図15Bは、積層ステップの後(例えば、第3スタック層276の上に第4スタック層282を積層した後)に生じる高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。第4スタック層282は、絶縁層またはステンシル層であってもよい。第4スタック層282は、第3スタック層276のチャネル278、280と整列する経路パターン(例えば、チャネル284、286)を含み得る。第4スタック層282、チャネル284、286、および変形導電性材料260は、回路アセンブリ20A~20Hとともに上記で開示した材料および技術のいずれかを使用して形成、付着、積層等されてもよい。例えば、回路アセンブリ20Jは、第4スタック層282に取り付けられた剥離層(図示せず)(例えば、剥離層254と同様)を含み得る。
【0075】
第1スタック層252、第2スタック層270、および第3スタック層276の経路パターンと同様に、第4スタック層282の経路パターン(例えば、チャネル284および286)は、多数の機能を果たすことができる。例えば、第4スタック層282の経路パターンは、一つまたは複数の電気装置の接点として機能してもよく、経路パターンは、回路要素自体、例えば、伝送線路またはセンサとして機能してもよく、経路パターンは、第3スタック層276のチャネル278および280と第2回路アセンブリ(図示せず)とを電気的に接続するビアとして機能してもよく、経路パターンは、「電気部品の硬い外部端子間における硬軟接続」を作るための接点として機能してもよい。図14Aおよび図14Bに示される経路パターン(すなわち、チャネル278および280)は単なる一例であり、そのパターンは、任意の数、形状、配置等の導電性経路を含むように変更されてもよい。
【0076】
図15Bの非限定的態様から明らかなように、第1スタック層252内のチャネル256、ビア272、チャネル278、およびチャネル284(例えば、パッド284)を通る連続的な導電性経路が存在する。図7Aおよび図7Bから図15Aおよび図15Bの非限定的な態様に示されたスタック層および経路は、説明のためのものであり、完全なレイアップとして、またはモジュール式アセンブリとして複数の積層を組み合わせるときに、任意のタイプの回路装置を作成するように変更することができる。例えば、ビアおよび接続点(例えば、パッド)を含む層と、再使用可能なトレースを含む層と、の順序を変更することができる。さらに、スタック層と基板層の総数や相対位置も変更することができる。いくつかの層は、再使用可能なトレース、ビア、パッド、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0077】
実施され得る経路の多数の構成を考慮すると、当業者であれば、回路アセンブリ20のいずれのスタック層も、電気回路機能だけでなく、スタック層またはこれに隣接するスタック層に対する絶縁機能をも果たし得ることを理解するであろう。例えば、図15Aの非限定的な態様を再び参照すると、第4スタック層282は、ステンシル層として示される第3スタック層276を少なくとも部分的に覆う絶縁層として示されている。いくつかの態様において、絶縁層として機能する回路アセンブリ20のスタック層のいずれか(例えば、図15Aに示されるような第4スタック層282)は、回路アセンブリ20がその最終的な用途のために取り付けられるときに、最小限の変形導電性材料260が露出するように構成される。これは、変形導電性材料が(例えば、異物によって、または慣性力によって、スタック層のチャネルから引き出されてしまうことによって)回路アセンブリ20から除去されてしまうことを抑制するのに役立ち得る。他の態様において、回路アセンブリ20(例えば、20A、20B、20C、20D、20E、20F、20G、20H、20J)の様々な非限定的な態様のいずれかが最終形態ではなく、中間製品である場合には、変形導電体が周囲と接する量を制限しなくてもよい。例えば、図15のA、Bの回路アセンブリ20Jは、第2回路サブアセンブリ(図示せず)と接合されて最終的な回路アセンブリを形成するサブアセンブリとして機能してもよい。このような非限定的な態様の回路レイアップは、任意に、回路アセンブリを形成するために取り付けられた1つ以上の電気部品を有してもよい。このような実施形態は、回路レイアップおよび電気アセンブリを設計するモジュール式の方法を示すことを理解されたい。さらに、回路アセンブリ20(例えば、20A、20B、20C、20D、20E、20F、20G、20H、20J)のいずれかが、最終形態の回路アセンブリとして存在してもよいことに留意すべきである。
【0078】
ここで図16を参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的態様による回路アセンブリ20Kの断面図が示されている。説明のために、図16の非限定的な態様は、図15Bのものと同様の層を有するように示されている。しかしながら、他の態様において、回路アセンブリ20Kは、上記で説明したように、任意の数および組み合わせの層を有してもよい。図16の非限定的な態様によれば、回路アセンブリ20Kは、層277、サブレイヤ277、または層277の一部(サブレイヤ277と総称される)を含み得る。サブレイヤは、その上および/またはその中に形成された導電性要素パターン(例えば、再使用可能なトレース288、290)を含み得る。この態様では、サブレイヤ277は、第2スタック層270の一部と第3スタック層276の一部との間に介在する。第3スタック層276および第4スタック層282には、サブレイヤ277を収容するための段差が形成され得る。他の態様では、サブレイヤ277はスタック層の一部または全部を置換したり、別の層全体として追加したりすることができる。サブレイヤ277の厚さは、他の層の厚さと比べて、薄くてもよく、厚くてもよく、同じ厚さであってもよい。
【0079】
いくつかの態様において、層277上および/または層277中に含まれる導電性要素のいずれかまたはすべては、変形導電性材料(例えば、変形導電性材料260)を含み得、本明細書に記載される様々な積層方法を用いて積層させることができる。いくつかの態様において、層277上および/または層277中に含まれる導電性要素パターンは、変形可能な導電性要素と変形不可能な導電性要素との混合物を含み得る。サブレイヤ277は、上記に開示されたスタック層および/または基板層の材料のいずれかから形成することができ、上記のように他の層に付着させることができる。要素パターンは、再使用可能なトレース、ビア、パッド、または、伝送線路およびセンサを含む回路要素、または、それらの任意の組み合わせを含み得る。要素パターンは、上述した技術のいずれかを介してサブレイヤ277上に形成することができる。ある形態においては、サブレイヤ277の導電性要素の一部または全部は、印刷プロセス、例えば、リール・トゥ・リール(R2R)プロセスを用いて形成することができる。印刷プロセスを用いてサブレイヤ277を形成することにより、より微細な導電性要素を作成することが可能となり、より小さな電気部品または相互接続に対応すること、または、一般的に異なる特性を有する部品または相互接続に対応することが可能となる。
【0080】
図16の非限定的な態様によれば、サブレイヤ277は、再使用可能なトレース288および290を含む導電性要素パターンを含む。再使用可能なトレース288、290はパッド292、294に接続され得、パッド292、294はそれぞれ電気部品300の上にある端子296、298と整列する。第3スタック層276を貫通するビア302および304は、パッド292、294を端子296、298に導電的に結合することができる。ある形態においては、(図16の非限定的な態様に示すように、)電気部品300は、端子296および298がボンディングパッドまたはコンタクトパッドとして形成されたベア集積回路ダイであり得る。他の態様では、任意の他のタイプの電気部品(例えば、図1の電気部品104)が使用されてもよい。電気部品300は、任意の適切な技術、例えば、図1および図2の電気部品104および/またはIC116に関して上述した接続方法を用いて、第3層276に取り付けることができる。
【0081】
サブレイヤ277上またはサブレイヤ277内に形成された導電性要素パターン(例えば、再使用可能なトレース288、290)は、任意の他のタイプの再使用可能なトレース、ビア、パッド、コンポーネント等と相互接続され得る。図16の非限定的な態様では、サブレイヤ277上の再使用可能なトレース290は、サブレイヤ277の厚さに対応する第3積層レイヤ276の段差部に形成されたハイブリッドかつ再使用可能なトレース/ビア308を介して、第3積層レイヤ276内の再使用可能なトレース278に電気的に接続される。他の非限定的な態様において、第3スタック層276のうちサブ層277の上にある部分は省略されてもよく、第4スタック層282は、第3スタック層276の残りの部分とサブ層277とによって画定される平面の上に形成されてもよい。
【0082】
図17を参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様による、回路アセンブリ20Lの断面図が図示されている。図17の回路アセンブリ20Lは、第3スタック層276のうち電気部品300の下にある部分が省略されていることを除き、図16の回路アセンブリ20Kと同様であってもよい。なお、ビア302および304も省略され得る。いくつかの態様において、電気部品300は、接着剤306の層でサブレイヤ277の表面に取り付けられ得る。いくつかの態様において、端子296、298は、変形導電性材料から形成されたパッド292、294に直接的に接触することができる。
【0083】
図18Aおよび図18Bから図23Aおよび図23Bは、本開示の非限定的な態様に基づいて、取り外し可能なステンシルを使用して製造された様々な中間回路アセンブリおよび最終的な回路アセンブリを示す。いくつかの態様において、図18Aおよび図18Bから図23Aおよび図23Bは、中間回路アセンブリおよび最終的な回路アセンブリを製造する方法のための様々なステップに対応し得る。図18B図19B図20B図21B図22B、および図23Bは、それぞれ、図18A図19A図20A図21A図22A、および図23Aの断面図である。
【0084】
ここで図18Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、基板層450の上に取り外し可能なステンシル452を配置する前の回路アセンブリ40Aの斜視図が示されている。図18Bは、図18Aの線M-Mに沿った断面図である。図18Aおよび図18Bは、高効率な回路アセンブリを製造するための初期ステップまたは中間ステップに対応し得る。基板層450、ならびに図18Aおよび図18Bから図23Aおよび図23Bに示される任意の追加のスタック層(例えば、封止層)(例えば、層470、482など)は、図1の基板層100に関して上記に開示された材料から作製されてもよい。例えば、基板層450および封止層470は、容易にリサイクル可能なポリマー材料、例えばTPUから作製されてもよい。基板層450は、一般に、途切れ目のないシート状の材料であってもよい。
【0085】
図19Aおよび図19Bから図21Aおよび図21Bならびに図24から図26に関して以下にさらに詳細に説明するように、取り外し可能なステンシル452は、基板層450の表面上に変形導電性材料パターンを形成するために変形導電性材料を少なくとも一時的に収容するように構成された、一つまたは複数の経路パターン(例えば、開口部、チャネル453および455)を含む剛性材料および/または耐久性材料(例えば、ステンレス鋼)から構成されてもよい。チャネル453、455は、レーザ切断、穴あけ、ルーティング、ダイ切断、ウォータージェット切断、化学エッチング等の除去製造技術を用いて、取り外し可能なステンシル452に形成されてもよい。他の態様において、取外し可能なステンシル452、従ってチャネル453、455は、例えば、3D印刷、パターン積層、成形(射出、プレス)等の付加製造技術を用いて形成されてもよい。チャネル435、455の様々なパターンは、例えば、図24から図26の取り外し可能なステンシル50に関して以下により詳細に説明するように、基板層の上に所望の変形導電性材料パターンを形成するために、取り外し可能なステンシル452に形成されてもよい。
【0086】
上述したように、取り外し可能なステンシル452は、剛性および/または耐久性のある材料から構築されてもよい。取り外し可能なステンシル425を構築するために剛性材料および/または耐久性材料を使用することで、回路アセンブリをより効率的に、再現性高く、コスト効率よく製造することが可能となる。例えば、変形導電性材料の積層を補助するために、取り外し可能なステンシル425を配置および/または除去するために、機械的に補助されたおよび/または自動化されたプロセスが使用されてもよい。これらの機械的に補助されたおよび/または自動化されたプロセスは、取り外し可能なステンシル452が取り付けられる可動フレームワーク等の装置の使用を含んでもよい。可動フレームワークは、ステンシル425を一定の態様かつ再現性のある態様で配置および除去するために使用され得る。このような工程は、ロボット装置の使用も含み得る。従って、機械的に補助されたおよび/または自動化されたプロセスを使用して、取り外し可能なステンシル425を配置および除去することにより、ステンシル、ひいては変形導電性材料を基板層450の上に定的に配置することができる。これらのプロセスは、より正確な製造公差を達成することができ、欠陥率を低減することができ、積層された変形導電性材料パターンのトレース境界をより鮮明にすることができ、基板層450の上にある取り外し可能なステンシル425の位置合わせに関連する潜在的なエラーを低減することができる。さらに、これらのプロセスは、製造スループットを向上させ、人件費を削減することができる。
【0087】
ここで図19Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的態様に基づいて、取り外し可能なステンシル452を基板層450の上に配置し、取り外し可能なステンシル425のチャネルを変形導電性材料460で過充填した後の回路アセンブリ40Bの斜視図が図示されている。図19Bは、図19Aの線N-Nに沿った断面図である。図19Aおよび図19Bは、高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。変形導電性材料460は、図1に関して上記で開示した変形導電性材料のいずれかを含み得る。様々な態様において、変形導電性材料460は、容易に再生可能であり得、および/または高効率であり得、これにより回路アセンブリ40を高効率な回路とすることができる。例えば、変形導電性材料460は、上記で開示した導電性ゲル(例えば、ガリウムインジウム合金)を含み得る。取り外し可能なステンシル452のチャネル453、455を変形導電性材料460で過充填することは、例えば、押し出し、圧延、スワビング、噴霧、印刷、ブラッシング、積層といった任意の適切な技術を用いて行うことができる。チャネル453、455を変形導電性材料460で過充填した結果として、変形導電性材料パターン456、458が基板材料450の表面に形成される。変形導電性材料パターン456、458は、所望のトレースのパターン(例えば、トレース456、458)に対応し得る。
【0088】
ここで図20Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様による、取り外し可能なステンシル452の表面から余分な変形導電性材料460を拭い取る間の回路アセンブリ40Cの斜視図が示されている。図20Bは、図20Aの線O-Oに沿った断面図である。図20Aおよび図20Bは、高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。変形導電性材料460が取り外し可能なステンシル452の上に積層された(例えば、チャネル453、455に過充填された)後、余分な変形導電性材料460がステンシル層452の表面から拭い取られ得る。拭い取りは、拭い取りツール462を使用して、矢印464で示すように拭い取ることにより行うことができる。拭い取りツール462は、弾性を有するブレードを備えたスクイージであって、取り外し可能なステンシル452の表面上を水平方向に移動しながら取り外し可能なステンシル452の表面へ下向きの圧力を加えるように構成されたスクイージであってもよい。余分な変形導電性材料460は、回収され、チャネルを充填するため、または別の回路アセンブリにおいて再使用可能なトレースおよび/または接点を形成するために使用されてもよく、同一の回路アセンブリにおける追加の層間に変形導電性材料パターンを構築するために使用されてもよい。いくつかの態様では、回路アセンブリにおいて機能的で再使用可能なトレースおよび/または接点を製造するために、さらなる動作は必要ない。
【0089】
いくつかの態様において、拭い取りプロセス464は、機械的に補助されたおよび/または自動化された拭い取りツール462の使用を含んでもよい。例えば、回路アセンブリ40Cは、拭い取り464を実行するために規定された経路に沿ってスライドするように構成された拭い取りツール462に取り付けられたフレーム上に載置されてもよい。機械的に補助されたおよび/または自動化された拭い取りプロセスの使用は、効率を高め、製造スループットを増加させ、および/または人件費を削減することができる。
【0090】
図10Aおよび図10Bに関して上述したように、再生された余分な変形材料は、以下の実施例1および2に示すように、未使用のものと比較しても実質的に区別できない性能を提供することが実験的に見出された。したがって、従来の回路基板および関連方法と比較して、本明細書に開示される様々な回路アセンブリおよび関連方法は、廃棄物の生成を低減または排除し、および/または導電性材料の積層に起因する資源の消費を低減または排除することができる。例えば、上記で詳細に説明したように、FR4/銅回路基板を製造する従来の方法は、多くの場合、余分なエッチング銅導体や他の使用済み材料などの廃棄物を発生させる、様々な資源を消費するキュアリング工程、エッチング工程、剥離工程を含む。さらに、はんだ付けの代わりに使用されるエポキシ系導電性接着剤は、キュアリング後に再使用能力が低下するため、多くの場合、無駄になる。この一方で、様々な態様において、本明細書に記載の変形導電性材料は、回路アセンブリ上に積層させることができ、その余剰分は資源(例えば、水)を消費することなく、エネルギーを消費することなく(例えば、電気を消費することなく、熱を加えることなく、はんだ付けすることなく)、変形導電性材料を無駄にすることなく(例えば、回収して再使用できるため)、他の廃棄物を発生させることなく(例えば、洗浄溶剤を使用することなく、化学エッチングを行うことなく)、および/または有害な副生成物を生成することなく(例えば、変形導電性材料は無害であり得るため)、回収・再使用することができる。
【0091】
図21Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、取り外し可能なステンシル452が除去された後に基板層450の表面上に変形導電性材料パターン456、458(例えば、トレース456、458)が形成された回路アセンブリ40Dの斜視図が図示されている。図21Bは、図21Aの線P-Pに沿った断面図である。図21Aおよび図21Bは、積層ステップ(例えば、過充填ステップおよび/または拭い取りステップ)およびステンシル除去ステップの後に生じる、高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。取り外し可能なステンシル452が基板層450の表面から除去された後、変形導電性材料パターン456、458は基板層450の表面に残り得るので、それによって基板層450の表面にトレースのパターン456、458が形成される。図10Aおよび図10Bから図12Aおよび図12Bに関して上述したステンシル層252とは異なり、取り外し可能なステンシル452は、回路アセンブリ40に残存しない。従って、いくつかの態様において、取り外し可能なステンシル452の表面から余分な変形導電性材料の全てを完全に除去することが重要視されない場合がある。取り外し可能なステンシル452は除去されるため、ステンシル425の表面に残る余分な変形導電性材料が、完成した回路アセンブリ40において短絡を引き起こすリスクはない。
【0092】
図21Aおよび図21Bの回路アセンブリ40Dは、作製された状態で実用性を有し得、または追加の層のためのベースとして機能し得る。例えば、回路アセンブリ40Dは、作製された状態で、図1から図6に関して上述した回路アセンブリ10、12、14、および16と同様に、基板層450に取り付けられ、付着され、搭載され、または他の方法で支持され得る電気装置(例えば、図1の電気部品104)の端子(例えば、図1の端子106)に係合するための接点パターン(例えば、図1の接点102)を含み得る。(例えば、図1から図6に関して上記で開示した様々な接点および再使用可能なトレースと同様に、)変形導電性材料パターン456、458の構成は、異なる数、サイズ、形状等の導電性トレースおよび/または接点を含むように変更されてもよい。別の例として、作製された回路アセンブリ40Dを回路要素そのものとして使用することができる。例えば、一つまたは複数の変形導電性材料パターン456、458は、例えばストリップ線路などの伝送線路として、または回路キャパシタとして機能してもよい。
【0093】
ここで図22Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、変形導電性材料パターン456、458が形成された基板層450の上に第1スタック層470(例えば、封止層470)が積層されている回路アセンブリ40Eが図示されている。図22Bは、図22Aの線Q-Qに沿った断面図である。図22Aおよび図22Bは、積層ステップの後(例えば、基板層450の上に第1スタック層470を積層した後)に生じる高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。第1スタック層470は、変形導電性材料パターン456、458を封止する封止層470であってもよく、および/または、変形導電性材料パターン456、458を追加の層間(例えば、図23Aおよび図23Bに示すように、第1スタック層470と第2スタック層482との間)に積層された追加の変形導電性材料(例えば、パターン478)から絶縁する絶縁層470であってもよい。図22Aおよび図22Bの非限定的な態様において、第1スタック層470は、封止層470として機能し、変形導電性材料パターン456、458の少なくとも一部を覆う。第1スタック層470は、経路パターン472、474を含み得る。経路パターンは、例えば、変形導電性材料パターン456、458によって形成されたトレースの一部とそれぞれ整列するビア472、474であってもよい。パターンは、前述の製造プロセスのいずれかの間に製造することができるが、いくつかの非限定的な態様によれば、パターンは、別個のおよび/または後続の動作(例えば、ユニット化後に切断するなど)で製造することができる。
【0094】
基板層450および第1スタック層452は、図7Aおよび図7Bから図17の回路アセンブリ20A~20Lの層に関して上述した技術のいずれかを用いてユニット化(例えば、一体的にボンディング)されてもよい。いくつかの態様において、基板層450および第1スタック層470は、熱、圧力、またはそれらの組み合わせの適用によってユニット化されてもよい。例えば、回路アセンブリ40Eは、層をユニット化するために加熱プレート上に置かれ、および/または加熱プレートに対して押し付けられてもよい。いくつかの態様において、圧力は、層をユニット化するために回路アセンブリ40Eの表面に手動で加えられてもよい。他の態様において、圧力は、例えば、空気圧エアプレスまたは類似の方法を使用して、機械的に適用されてもよい。さらに他の態様では、変形導電性材料パターン456、458の潜在的な変形を制御するために圧力を加える際に、軟質および/またはバネ状の材料を、基板層450および/または第1スタック層470の表面に押し付けてもよい。例えば、変形導電性材料456、458は、圧力印加時にわずかに変形するものの、変形導電性材料パターン456、458が意図した形状を失う程度(例えば、潜在的に短絡を引き起こす程度)には変形しないことが望ましい場合がある。ある形態においては、発泡体または他の圧縮可能な材料を使用して、基板層450、第1スタック層470、および/または変形導電性材料パターン456、458に加えられる圧力の分布を制御することができる。本明細書に開示される回路アセンブリの層をユニット化することに関連する追加の詳細、および変形導電性材料の変形を制御することに関連する詳細は、図24から図26に関して以下に述べられる。
【0095】
様々な態様において、回路アセンブリ40は、積層回路アセンブリを作成するための追加の層を含み得る。例えば、ここで図23Aを参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、第1スタック層472の上に第2スタック層482が積層された回路アセンブリ40Fが図示されている。図23Bは、図23Aの線R-Rに沿った断面図である。図23Aおよび図23Bは、取り外し可能なステンシル452を第1スタック層472の表面上に配置し、変形導電性材料460を取り外し可能なステンシル452のチャネル453、455に積層させてその上に変形導電性材料パターン478を形成し、取り外し可能なステンシル452を除去し、変形導電性材料パターン478が形成された第1スタック層470の表面上に、第2スタック層482を配置した後に生じる、高効率な回路アセンブリを製造するためのステップに対応し得る。第2スタック層482は、変形導電性材料パターン478を封止する封止層482であってもよく、および/または、変形導電性材料パターン478を追加の層間(例えば、第2スタック層482と第3スタック層(図示せず)との間)に積層された変形導電性材料から絶縁する絶縁層482であってもよい。図23Aおよび図23Bの非限定的な態様において、第2スタック層482は、封止層482として機能し、変形導電性材料パターン478の少なくとも一部を覆う。
【0096】
依然として図23Aおよび図23Bを参照すると、第1スタック層470の一つまたは複数のビア(例えばビア472、474)は、第1スタック層の表面上に形成された変形導電性材料パターン(例えば478)の一つまたは複数と整列することができ、それによって、基板層450に形成された導電性材料パターン456、458の少なくとも一部と、第1スタック層472に形成された導電性材料パターン478の少なくとも一部との間に連続的な導電性構造を形成することができる。さらに、いくつかの態様において、第2スタック層482は、経路パターン484、486を含み得る。経路パターンは、例えば、変形導電性材料パターン478とそれぞれ整列するビア484、486であってもよい。第2スタック層482のビア484、486は、多数の機能を果たすことができる。例えば、ビア484、486は、接点、回路要素等として機能することができる。第2スタック層482、ビア484、486、および変形導電性材料460は、上述した材料および技術のいずれかを用いて形成、積層、ユニット化等することができる。
【0097】
図18Aおよび図18から図23A、ならびに図24Bに関して上述した回路アセンブリ40およびその製造方法は、高効率な回路アセンブリを提供することができる。いくつかの態様において、回路アセンブリ40およびその製造方法は、図7Aおよび図7Bから図17Aおよび図17Bに関して上述した回路アセンブリ20の効率的な特徴を共有することができる。さらに、回路アセンブリ40およびこれに関連する方法は、さらなる持続可能性に関連する改善を提供することができる。例えば、様々な態様において、回路アセンブリ40は、変形導電性材料パターンを形成するためにステンシル層を用いなくてもよい。実際驚くべきことに、発明者らは、(図24から図26の)回路アセンブリ40およびステンシル層50に関して本明細書に記載される方法が、変形導電性材料パターンの隣接部分を互いに電気的に絶縁するためのステンシル層を必要とせずに、回路アセンブリの層の上に変形導電性材料を形成することを可能にすることを見出した。したがって、回路アセンブリ40は、積層される変形導電性材料の各パターンに対して、より少ない層(したがって、より少ない層材料、より少ない層材料の加工/切断)を使用してもよい(例えば、回路アセンブリ40は、基板層450と、変形導電性材料を封止するための封止層470と、だけを要するのに対し、回路アセンブリ20は、基板層250と、変形導電性材料がその中に形成されたステンシル層252と、絶縁層270と、を要する)。さらに、いくつかの態様において、回路アセンブリ20および回路アセンブリ40の各層は、熱、圧力、またはそれらの組み合わせを使用してユニット化(例えば、一体的に接着)されてもよい。回路アセンブリ40は、より少ない層を必要とし得るので、ユニット化工程の数を減らすことができ、これにより熱エネルギーや空気圧空気等の資源を節約することができる。さらに、いくつかの態様では、回路アセンブリ40のステンシル層から余分な変形導電性材料を除去する際に剥離ライナーが使用され得るので、回路アセンブリ40は、剥離ライナーに関連する材料を節約し得る。
【0098】
当業者であれば、所望の回路アセンブリ構成を得るために、変形導電性材料の追加のスタック層およびパターンを回路アセンブリ40に加えてもよいことを理解するであろう。例えば、回路アセンブリ40は、変形導電性材料が積層された2、3、4、5、6、7、または7以上のスタック層を含み得る。
【0099】
実施され得る層、トレース、ビア等の構成の数を考慮すると、当業者であれば、本明細書に開示される回路アセンブリの任意の態様が組み合わされ得ることも理解するであろう。例えば、回路アセンブリ20に関して開示されたステンシル層は、回路アセンブリ40に関して開示された取り外し可能なステンシルを使用して積層された変形導電性材料を有する回路アセンブリと組み合わせて使用されてもよい。さらに、スタック層、変形導電性材料パターン、経路パターン等の任意の数および組み合わせが、所望の回路アセンブリ構成を得るために実施されてもよい。
【0100】
図24を参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、例示的な取り外し可能なステンシル50の平面図が図示されている。例示的な取外し可能なステンシル50は、図18Aおよび図18から図23Aおよび図24Bに関して上述した取外し可能なステンシル452のような、本明細書に開示された取外し可能なステンシルに関連して採用され得る様々な特徴を例示するために提供される。当業者であれば、本明細書に開示された態様に基づいて所望の変形導電性材料パターンを得るために、膨大な種類のステンシル設計が実施され得ることを理解するであろう。
【0101】
取り外し可能なステンシル50は、取り外し可能なステンシル452に関して上述した技術のいずれかを用いて構築され得る。取り外し可能なステンシル50は、変形導電性材料がそこに積層されるように構成された様々な開口および/またはチャネルを含み得る。上記で詳細に説明したように、取り外し可能なステンシル50のチャネルに変形導電性材料を積層した後、層の表面から取り外し可能なステンシル50を除去すると、変形導電性材料パターンが層の表面に形成される。図24の非限定的な態様において、取り外し可能なステンシル50は、接点開口部502およびトレースチャネル504を含む。接点開口部502によって形成された変形導電性材料パターンは封止層のビアに対応してもよく、チャネル504によって形成された変形導電性材料パターンは所望のトレースパターンに対応してもよい。
【0102】
様々な態様において、取り外し可能なステンシル50は、様々なタブ508、510を含んでもよい。これらのタブ508、510は、取り外し可能なステンシル50の構造特性を改善するように構成されてもよい。例えば、タブ508、510は、取り外し可能なステンシル50が、例えば、その中に形成されたチャネルによって引き起こされる構造破壊によって構築時または繰り返し使用後に破損しないように、または他の方法で壊れないように支援するために含まれてもよい。しかしながら、いくつかの態様において、取り外し可能なステンシル50を使用して層に変形導電性材料を積層した結果として生じるパターンは、タブ508、510によって規定された途切れ目を含んでもよい。したがって、タブ508、510によって変形導電性材料パターンに規定された途切れ目が完成後の回路アセンブリに残らないように、様々な設計パラメータが最適化および/または調整されてもよい。設計パラメータはまた、取り外し可能なステンシル50が構造的に頑丈であることを保証するように最適化されてもよい。これらの設計パラメータの態様は、以下により詳細に説明される。
【0103】
ここで図25を参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的態様に基づいて、図24の例示的な取り外し可能なステンシル50の詳細図Sが図示されている。図25は、取り外し可能なステンシル50のチャネル504およびフレアチャネル506の一部を図示する。チャネル504はチャネル幅516を有し、フレアチャネル510はフレアチャネル幅512を有する。さらに、タブ508はタブ幅514を有する。フレアチャネル506、フレアチャネル幅512、タブ幅514、チャネル幅516、および/または取り外し可能なステンシル50の厚さ(図示せず)は、取り外し可能なステンシルが層の表面から除去された後に、結果として生じる変形導電性材料パターンが「修復」するように構成されてもよい。本明細書で使用されるように、用語「修復」または「修復する工程」は、変形導電性材料に関して使用される場合、連続的な導電性経路が形成されるように、変形導電性材料パターンのうち以前に分離された部分同士を結合すること、および/または接続することを意味し得る。
【0104】
いくつかの態様において、チャネル幅516は、0.05mmから2.0mmの範囲内、例えば0.1mmから1.0mmの範囲内にあってもよく、および/または約0.2mm、約0.3mm、約0.4mm、約0.5mm、約0.6mm、約0.7mm、約0.8mm、または約0.9mmであってもよい。いくつかの態様において、フレアチャネル幅512は、0.05mmから5.0mmの範囲内、例えば0.1mmから4.0mmの範囲内、または0.5mmから3.0mmの範囲内にあってもよく、および/または約0.8mm、約0.9mm、約1.1mm、約1.2mm、約1.3mm、約1.4mm、約1.5mm、約1.6mm、約1.7mm、約1.8mm、約1.9mm、または約2.0mmであってもよい。いくつかの態様において、タブ幅514は、0.05mmから3.0mmの範囲内、例えば0.05mmから1.0mmの範囲内にあってもよく、および/または、約0.06mm、約0.07mm、約0.08mm、約0.09mm、約0.1mm、約0.2mm、約0.3mm、約0.4mm、または約0.5mmであってもよい。いくつかの態様において、ステンシル厚さは、0.01mmから5.0mmの範囲内、例えば0.05mmから1.0mmの範囲内にあってもよく、および/または約0.06mm、約0.07mm、約0.08mm、約0.09mm、約0.1mm、約0.2mm、約0.3mm、約0.4mm、約0.5mm、約0.6mm、約0.7mm、約0.8mm、約0.9mm、または約1.0mmであってもよい。他の態様では、フレアチャネル幅512は、チャネル幅516の幅の約1.1から2.2倍、約1.15から1.75倍、または約1.4から1.6倍の範囲内にあってもよい。
【0105】
ここで図26を参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、図24の例示的な取り外し可能なステンシル50のチャネル504およびタブ510の詳細図Tが図示されている。チャネル504はチャネル幅516を有してもよく、タブ510はタブ幅518を有してもよい。チャネル幅516、タブ幅518、および/または取り外し可能なステンシル50(図示せず)の厚さは、取り外し可能なステンシルが層の表面から除去された後に変形導電性材料パターンが「修復」するように構成されてもよい。いくつかの態様において、タブ幅518は、0.05mmから2.0mmの範囲内、例えば0.05mmから1.0mmの範囲内にあってもよく、および/または、約0.06mm、約0.07mm、約0.08mm、約0.09mm、約0.1mm、約0.2mm、約0.3mm、約0.4mm、または約0.6mmであってもよい。他の態様では、タブ幅518は、ステンシル50の厚さの約1倍から約3倍の範囲内にあるか、約1.1倍から約1.7倍の範囲内にあるか、または約1.4倍であってもよい。いくつかの態様では、ステンシル50は、約0.08mmから約0.50mmの範囲内にあるか、約0.10mmから約0.20mmの範囲内にあるか、または約0.13mmの厚みを有していてもよい。
【0106】
ここで図24から図26を参照すると、1つの態様において、チャネル504、フレアチャネル510、タブ幅514、518、チャネル幅516、および/または取り外し可能なステンシル50(図示せず)の厚さは、回路アセンブリを取り囲む層をユニット化するために熱および/または圧力が加えられたときに、結果として生じる変形導電性材料パターンが修復するように構成されてもよい。例えば、取り外し可能なステンシル50は、変形導電性材料パターンを基板層に積層させるために使用されてもよい。封止層は、変形導電性材料パターンが形成された基板層の上に配置されてもよい。結果として生じる回路アセンブリに熱および/または圧力を加えることによって、フレアチャネル506によって形成された変形導電性材料パターンが変形し、変形導電性材料パターンが修復し、それによって連続的な導電性経路が形成されてもよい。同様に、結果として生じる回路アセンブリに熱および/または圧力を加えることによって、タブ510の側面に近接するチャネル504によって規定された変形導電性材料パターンの一部が変形し、変形導電性材料パターンが修復し、それによって連続的な導電性経路が形成されてもよい。
【0107】
いくつかの態様において、取り外し可能なステンシル50およびユニット化プロセスに関連する他の様々な設計パラメータは、取り外し可能なステンシル50が構造的に頑丈であることを保証しつつ、変形導電性材料パターンが修復することを保証するように、調整および/または最適化されてもよい。一態様において、チャネル504、フレアチャネル506、およびタブ508、510の位置は、構造的完全性のために最適化されてもよい。一例として、タブ508、510の数は、取り外し可能なステンシル50が構造的に頑丈であることを保証するように選択されてもよい。別の例として、フレアチャネル506の位置は、取外し可能なステンシル50が構造的に頑丈であることを保証するように選択されてもよい(例えば、フレアチャネル506の位置は、図24に示されるように、千鳥状に配置されてもよい)。
【0108】
いくつかの態様において、変形導電性材料の特性および/または変形導電性材料パターンを取り囲む層の特性は、取り囲む層のユニット化時に変形導電性材料パターンが修復するように調整および/または最適化されてもよい。例えば、変形導電性材料は、層のユニット化時に変形導電性材料が修復できるような粘度であって、その一方で、変形導電性材料が過度に変形して意図したパターンが得られないことがないような粘度を有するように、最適化されてもよい。別の例として、変形導電性材料の粘着特性および/または粘度は、取り外し可能なステンシル50を除去する際に、変形導電性材料が、基板層の上には残るが、ステンシルのチャネル504、506には付着せず、それによって基板層から変形導電性材料が剥離しないように最適化されてもよい。いくつかの態様において、変形導電性材料の粘度は、高せん断下(例えば、運動中)においては約10~500パスカル秒(Pa*s)の範囲内、例えば50Pa*s~300Pa*sの範囲内にあってもよく、および/または約50Pa*s、約60Pa*s、約70Pa*s、約80Pa*s、約90Pa*s、約100Pa*s、約110Pa*s、約120Pa*s、約130Pa*s、約140Pa*s、約150Pa*s、約160Pa*s、約170Pa*s、約180Pa*s、約190Pa*s、または約200Pa*sであってもよい。いくつかの態様において、変形導電性材料の粘度は、低せん断下(例えば、静止時)において、1,000,000Pa*s~40,000,000Pa*sの範囲内であってもよく、および/または約10,000,000Pa*s、約20,000,000Pa*s、約30,000,000Pa*s、または約40,000,000Pa*sであってもよい。
【0109】
いくつかの態様において、変形導電性材料を取り囲む層をユニット化するために使用される熱、圧力、および/または他の道具に関するパラメータは、取り囲む層のユニット化時に変形導電性材料パターンが修復するように最適化されてもよい。例えば、取り囲む層をユニット化するために印加される熱の量(および/または使用される温度設定)は、変形導電性材料が修復する程度には変形するが、変形導電性材料が過度に変形して意図したパターンが得られないほどには変形しないように最適化されてもよい。別の例として、取り囲む層をユニット化するために印加される圧力は、変形導電性材料が修復する程度には変形するが、変形導電性材料が過度に変形して意図したパターンが得られないほどには変形しないように最適化されてもよい。
【0110】
いくつかの態様において、回路アセンブリの層をユニット化するために加えられる圧力は、0.5psiおよび20psiの範囲内、例えば1.0psiおよび10psiの範囲内であり得、および/または約1.0psi、約2.0psi、約3.0psi、約4.0psi、約5.0psi、約6.0psi、約7.0psi、約8.0psi、約9.0psi、または約10psiであり得る。いくつかの態様において、回路アセンブリの層をユニット化するために印加される熱は、回路アセンブリまたはその一部を50℃~250℃の範囲内の温度で加熱することを含み得る。これは例えば、100℃~200℃の範囲内の温度、および/または約100℃、約110℃、約120℃、約130℃、約140℃、約150℃、約160℃、約170℃、約180℃、約190℃、または約200℃の温度であってもよい。
【0111】
いくつかの態様では、回路アセンブリをユニット化する際に加えられる圧力の分布を制御するために道具が使用されてもよく、そのパラメータが最適化されてもよい。いくつかの態様において、使用される道具は、クローズドセルシリコンフォームなどの発泡材料を含んでもよい。発泡材料は、ユニット化中に回路アセンブリの一方および/または両方の表面に配置されてもよい。ある態様では、発泡体の柔らかさは、ユニット化中の変形導電性材料の変形を制御するように最適化されてもよい。ある態様では、発泡体は超軟質発泡体であり得る。
【0112】
回路アセンブリ20、回路アセンブリ40、および/または本明細書に開示された他の回路アセンブリのいずれかの非限定的な態様は、一体的に積層され得る。他の態様において、一つまたは複数の内部スタック層は、電気部品の高さを収容するための(例えば、集積回路パッケージの高さを収容するための)カットアウト部を有し得る。さらに他の態様では、電気部品(例えば、抵抗器、キャパシタ、より小さなICパッケージ、ベアICダイなど)は、特に層が比較的柔らかく、または柔軟である場合、層間に配置できる程度に小さくてもよい。
【0113】
様々な態様において、本明細書に開示される回路アセンブリのいずれかのスタック層、封止層、および/または基板層の1つ以上は、弾力性および伸縮性を有するTPU、例えばLubrizol(登録商標) Estane(登録商標) 58000シリーズ、例えば58238から形成されてもよい。他の態様では、本明細書に開示される回路アセンブリのいずれかのスタック層、封止層、および/または基板層の1つ以上は、比較的剛性の高い材料から形成されてもよく、例えばLubrizol(登録商標) Estane(登録商標) S375Dを使用した射出成形によって形成されてもよい。
【0114】
様々な態様において、本明細書に開示される回路アセンブリのいずれかは、例えばBステージ樹脂フィルムなどのエポキシ系材料を含み得る。エポキシ系材料は、電気部品を任意の層に接着するため、および/または層同士を接着するための接着性を有する面を提供するために、追加の個別構成要素として使用され得る。様々な他の態様において、本明細書に開示される回路アセンブリのいずれかの持続可能なすべての層、接着剤および封止材は、熱活性化接着剤、例えば熱可塑性ポリウレタン(PU)接着剤(例えば、Bemis社やFramis社製のもの)から作製されてもよい。さらに他の態様において、回路アセンブリの層、接着剤、および/または封止材のいずれかは、熱硬化性接着剤、例えば、シリコン、アクリル、および任意の化学の感圧接着剤を含み得る。封止材(例えば、電気部品の端子に適用される封止材)の場合、封止材に含まれる熱硬化性材料の濃度は最小限であってもよく、これによって材料が容易にリサイクル可能となってもよい。一態様において、本明細書に開示される回路アセンブリは、熱硬化性材料を含む充填材を含み得る。熱硬化性材料を含む充填材は、同様の熱硬化性材料から作られる成形品を強化、修正、または低コスト化するために、「再粉砕」形式で再使用することがある。
【0115】
本明細書で説明する様々な材料、方法、および構成要素は、高効率な回路アセンブリを提供することができる。本明細書に開示される様々な回路アセンブリは、例えば、エッチングされたFR4/銅回路基板や、エポキシ系導電性接着剤を採用した回路基板と比較して、高効率である場合がある。さらに、変形導電性材料およびスタック層を含む回路アセンブリを含む、本明細書に開示される回路アセンブリは、層材料自体の補強材(例えば、チョップドファイバー補強材)の使用を必要としない場合がある。従来の回路基板に使用される補強材は、回路基板材料のリサイクルおよび再使用を、これらのタイプの回路基板から作られた廃棄された電子機器を処理する作業員にとって、困難、厄介、かつ有害なものにしてしまう。例えば、従来の回路基板材料は一般的に粉砕されなければならず、その結果生じる「再粉砕物」は消費者製品ではほとんど使用されない。本明細書で議論される装置、システム、および方法は、循環型製造チェーンを可能にすることができ、および/または、材料を含む容易にリサイクル可能な回路アセンブリは、リサイクルされ、他の回路アセンブリまたは他の消費者製品で再び使用されてもよい。
【0116】
本明細書に開示された様々な態様に基づいて構成された回路アセンブリは、アセンブリのコストを低減し得る高機能回路アセンブリを提供することができる。例えば、本明細書に開示される回路アセンブリのいくつかの態様は、より安価なパッケージ化されていない電気装置の使用を可能にし得る。さらに、本明細書で開示する回路アセンブリの他の態様は、はんだ付けの必要性をなくすことができる。さらに、本明細書に開示される回路アセンブリの他の態様は、はんだ付けが不要になることにより、それに関連するエネルギー消費(例えば、加熱)を低減できるため、信頼性を向上させることができる。さらに、本明細書に開示される回路アセンブリの他の態様は、放熱の障壁となり得るデバイスパッケージを排除することにより、冷却性能を改善できる。
【0117】
図27を参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、高効率な回路アセンブリから材料を再生する方法1000のフロー図が示されている。図27に関して説明した高効率な回路アセンブリは、図1から図26に関して上述した高効率な回路アセンブリ10、12、14、16、20、および40のいずれかであってもよい。高効率な回路アセンブリは、電気部品、基板層、および変形導電性材料を含み得る。いくつかの態様において、高効率な材料は、1つ以上のスタック層を含み得る。他の態様では、高効率な回路アセンブリは、封止材および/または接着材を含み得る。方法1000は、回路アセンブリから電気部品を取り外す工程1002を行うによって開始され得る。方法1000は、融解基板層を形成するように、高効率な回路アセンブリを基板層の融点まで加熱する工程1004をさらに含み得る。ある形態においては、基板層を基板層の融点まで加熱する工程1004により、基板層を回路アセンブリに含まれる他の層(例えば、スタック層)から分離させるか、または他の層(例えば、スタック層)とともに融解させ、流動させることができる。変形導電性材料(例えば、本明細書に開示される導電性ゲル;本明細書に開示されるガリウム-インジウム合金ゲルなど)は、極めて高い温度耐性を有し得るので、約1300℃まで流動状態を維持する。
【0118】
方法1000は、再生変形導電性材料および再生基板層材料を得るように、変形導電性材料を融解基板層から分離する工程1006をさらに含み得る。実験において、発明者らは、変形導電性材料(すなわち、ガリウム-インジウム合金ゲル材料)およびTPU基板およびスタック層を含む高効率な回路アセンブリを、これらの層の流動温度まで加熱した。発明者らは、これらの層を流動温度まで加熱することにより、変形導電性材料を、その表面張力特性により、融解した層材料から容易に分離できることを発見した。
【0119】
別の態様では、方法1000は、融解スタック層を形成するように、高効率な回路アセンブリをスタック層の融点まで加熱する工程と、再生変形導電性材料および再生スタック層材料を得るように、変形導電性材料を融解スタック層から分離する工程と、を含み得る。
【0120】
別の態様において、方法1000は、回路アセンブリを封止材の融点まで加熱する工程を含み得、回路アセンブリから電気部品を取り外す工程は、回路アセンブリを封止材のガラス転移温度まで加熱する工程の後に行われる。さらに別の態様において、方法1000は、回路アセンブリを接着性材料のガラス転移温度まで加熱する工程を含み得、回路アセンブリから電気部品を取り外す工程は、回路アセンブリを接着性材料のガラス転移温度まで加熱する工程の後に行われる。回路アセンブリを融点および/またはガラス転移温度まで加熱する工程により、電気部品を他の回路アセンブリで再使用するために容易に取り出すことができる。加熱に必要な温度は、標準的な回路アセンブリの製造において電気部品が経験する温度よりも低くされ得る。このため、部品を損傷させることはない。
【0121】
図28を参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、再生変形導電性材料をリサイクルする方法2000のフロー図が示されている。図28に関して議論される変形導電性材料は、図1から図26に関して上述した様々な変形導電性材料であってもよい。方法2000は、金属合金と、金属合金が空気に曝されることで形成される金属酸化物と、を含む再生変形導電性材料を用意する工程2002を行うことによって開始され得る。ある形態においては、再生変形導電性材料は、図27に関して上述した方法1000に従って再生することができる。
【0122】
さらに図28を参照すると、方法2000は、再生変形導電性材料を酸溶液に曝す工程2004であって、それによって金属酸化物を酸溶液と反応させて清浄な液体金属合金を得る工程をさらに含み得る。ある形態においては、再生変形導電性材料を酸溶液に曝す工程により、金属酸化物を酸と反応させて金属塩と水を形成することができる。この反応により、金属合金から金属酸化物を除去し、清浄な液体金属合金を得ることができる。
【0123】
方法2000は、清浄な液体金属合金を酸溶液から取り出す工程2006をさらに含み得る。いくつかの態様において、酸溶液から取り出される清浄な液体金属合金の量は、再生変形導電性材料を当初作成するために使用された金属合金の55重量%以上であって、例えば55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上、70重量%以上、75重量%以上、80重量%以上、85重量%以上、90重量%以上、または95重量%以上である。別の態様では、方法2000は、清浄な液体金属合金から新しい変形導電性材料を作成する工程をさらに含み得る。このように、再生変形導電性材料をリサイクルすることにより、電気特性の劣化を伴うことなく、変形導電性材料を新しい回路の製造に再使用することができる。
【0124】
別の態様では、再生変形導電性材料を酸溶液に曝す工程2004は、清浄な液体金属合金を得るように、酸溶液内で変形導電性材料を攪拌する工程をさらに含み得る。ある形態においては、再生変形導電性材料は微粒子を含む。酸溶液内で変形導電性材料を攪拌する工程により、微粒子を除去して清浄な液体金属合金を得ることができる。別の態様では、酸溶液内で変形導電性材料を攪拌する工程により、微粒子を酸性溶液の表面に浮遊させることができ、液体金属を抽出することができる。ある形態においては、清浄な液体金属合金を得るように酸溶液内で変形導電性材料を攪拌する工程は、酸溶液内で変形導電性材料を2日以上攪拌する工程を含む。上記の方法を用いて実施される、再生変形導電性材料をリサイクルするための例示的なプロセスを、実施例3に関して以下に詳述する。
【0125】
別の態様において、方法2000は、酸溶液から微粒子を抽出する工程を含み得る。さらに別の態様において、方法2000は、抽出された微粒子から新しい変形導電性材料を作成する工程を含み得る。
【0126】
別の態様において、方法2000は、再生変形導電性材料をリサイクルするための後続の工程で再使用するために酸溶液を回収する工程を含み得る。例えば、酸溶液は、清浄な液体金属合金および微粒子を抽出した後に再使用することができる。
【0127】
別の態様では、変形導電性材料は導電性ゲルを含み得る。ある形態においては、変形導電性材料は、その中に微粒子が懸濁したガリウム合金を含み得る。別の態様では、清浄な液体金属合金はガリウム合金を含み得る。さらに別の態様では、酸溶液は塩酸を含み得る。
【0128】
ここで図29を参照すると、本開示の少なくとも一つの非限定的な態様に基づいて、高効率な回路アセンブリを製造する方法3000のフロー図が示されている。図29に関して議論される変形導電性材料、基板層、封止層、絶縁層、および取り外し可能なステンシルは、多くの態様において、本明細書で議論される様々な変形導電性材料、基板層、封止層、絶縁層、および取り外し可能なステンシルと同様であってもよい。方法3000は、基板材料を含む基板層を用意する工程3002を行うことによって開始され得る。基板材料は、本明細書で説明される様々な基板材料のいずれかを含み得る。方法3000は、ステンシル材料を含む取り外し可能なステンシルを基板層の表面に配置する工程3004をさらに含み得、取り外し可能なステンシルは、厚みと、そこに形成された経路パターンと、を有し得る。いくつかの態様において、取り外し可能なステンシルの厚さ、経路パターン、および他の特徴は、例えば、図24から図26に関して上述した様々なパラメータに基づいて構成および/または最適化され得る。いくつかの例を挙げると、経路パターンは、トレース幅を有するトレース特徴、フレア幅を有するトレースフレア構造、トレースフレア構造の千鳥状パターン、タブ幅を有するタブ、および/または、ビア直径を有するビア構造を含み得る。
【0129】
再度図29を参照すると、方法3000は、経路パターンを少なくとも部分的に充填するように変形導電性材料を積層する工程3006を含み得る。いくつかの態様において、変形導電性材料は、図24から図26に関して上述した様々なパラメータに基づいて構成および/または最適化することができる。例えば、上述したように、変形導電性材料は、回路アセンブリの層のユニット化3012(下記参照)の際に変形導電性材料が修復できるような粘度であって、その一方で変形導電性材料が過度に変形して意図したパターンが得られないことがない程度の粘度を有するように最適化することができる。別の例として、変形導電性材料の粘着特性および/または粘度は、取り外し可能なステンシルの除去3008(下記参照)の際に変形導電性材料が基板層の上に残り、変形導電性材料がステンシルの経路パターンには付着せず、それによって基板層から変形導電性材料が剥離しない程度に最適化され得る。
【0130】
方法3000は、基板層の上に変形導電性材料パターンを形成するように、取り外し可能なステンシルを基板層の表面から除去する工程3008をさらに含み得る。様々な態様において、変形導電性材料パターンは、少なくとも一つの途切れ目を含み得る。一態様において、少なくとも一つの途切れ目は、取り外し可能なステンシルのタブに対応し得る。
【0131】
方法3000は、変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第1スタック層で覆う工程3010をさらに含み得、第1スタック層は、絶縁層、封止層、またはそれらの組み合わせである。
【0132】
方法3000のある形態においては、第1スタック層は封止層を含み得る。別の態様において、方法3000は、回路アセンブリをユニット化する工程3012を含み得、この回路アセンブリをユニット化する工程により、少なくとも一つの途切れ目が修復する。いくつかの態様において、回路アセンブリをユニット化する工程は、回路アセンブリの少なくとも一部を加熱する工程を含み得る。別の態様において、回路アセンブリをユニット化する工程は、回路アセンブリの少なくとも一つの面に圧力を加える工程を含み得る。加熱する工程および/または加圧する工程は、図24から図26に関して上述した様々なパラメータに基づいて最適化することができる。
【0133】
別の態様では、方法3000は、第1スタック層、基板層、またはそれらの組み合わせに少なくとも一つの開口部を設ける工程(例えば形成する工程)を含み得る。ある形態においては、少なくとも一つの開口部は、回路アセンブリをユニット化する工程3012の前に形成することができる。別の態様では、少なくとも一つの開口部は、回路アセンブリをユニット化する工程3012の後に形成することができる。
【0134】
別の態様では、方法3000は、変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第1スタック層で覆う工程3010の後に、取り外し可能なステンシルを第1スタック層の上に配置する工程と、変形導電性材料を積層するステップ3006と、取り外し可能なステンシルを除去するステップ3008と、をリピートする工程と、第1スタック層の上に形成された変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第2スタック層で覆う工程と、を含み得る。一態様において、方法3000は、基板層、第1スタック層、および第2スタック層を含む回路アセンブリをユニット化する工程3012を含み得る。このユニット化する工程は、第1スタック層の上に形成された変形導電性材料パターンの少なくとも一つの途切れ目を修復することができる。
【0135】
別の態様では、方法3000は、変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第2スタック層で覆う工程3010の後に、取り外し可能なステンシルを第2スタック層の上に配置する工程と、変形導電性材料を積層するステップ3006と、取り外し可能なステンシルを除去するステップ3008と、をリピートする工程と、第2スタック層の上に形成された変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第3スタック層で覆う工程と、を含み得る。一態様において、方法3000は、基板層、第1スタック層、第2スタック層、および第3スタック層を含む回路アセンブリをユニット化する工程3012を含み得る。このユニット化する工程は、第1スタック層の上に形成された変形導電性材料パターンの少なくとも一つの途切れ目を修復することができる。
【0136】
別の態様では、方法3000は、変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第3スタック層で覆う工程3010の後に、取り外し可能なステンシルを配置するステップ、変形導電性材料を積層するステップ3006、取り外し可能なステンシルを除去するステップ3008、および、結果として生じる変形導電性材料パターンの少なくとも一部を覆うステップを、所望の数の層が得られるまでリピートする工程を含み得る。この態様において、方法3000は、所望の数の層を含む回路アセンブリをユニット化する工程3012を含み得る。このユニット化する工程は、少なくとも一つの層の間に形成された変形導電性材料パターンの少なくとも一つの途切れ目を修復することができる。
【0137】
別の態様において、方法3000は、基板層および/またはスタック層(例えば、第1スタック層、第2スタック層など)に電気部品を取り付ける工程を含み得る。電気部品は、本明細書に記載される様々な電気部品のいずれかを含み得る。例えば、電気部品は、ポリイミドフレックス回路、抵抗器、キャパシタ、プロセッサ、チップ、コンタクト(例えば、銅コンタクト、ゴールコンタクト、銀コンタクト、パラジウムコンタクト、それらの組み合わせなど)、ピンアウト、コネクタなどを含み得る。
【0138】
別の態様において、方法3000は、回路アセンブリにロックアウト層および/またはスティフナ層を取り付ける工程を含み得る。例えば、ロックアウト層および/またはスティフナ層は、回路アセンブリの2つの層の間(例えば、基板層と第1スタック層との間、第1スタック層と第2スタック層との間など)に配置することができる。別の例として、ロックアウトおよび/またはスティフナは、回路アセンブリの外層(例えば、基板層の外面、封止層の外面)に配置することができる。いくつかの態様において、ロックアウトおよび/またはスティフナは、図3Eの回路アセンブリ12に関して上述した層126と同様であってもよい。
【0139】
本明細書に記載された様々な回路アセンブリ、回路アセンブリ構成要素(例えば、層、変形導電性材料、電気部品など)、および方法のいずれかを組み合わせて、所望の回路アセンブリ構成および/またはその様々な材料を再生/リサイクルする方法を実現することができる。
【0140】
(実施例)
(実施例1および2)
(回路アセンブリ製造時に再生される変形性導電材料の抵抗値)
以下の表1に示す実施例1および2は、変形導電性材料の未使用サンプルについて実験的に測定した抵抗値と、回路アセンブリ製造プロセス中に再生された変形導電性材料のサンプルについて実験的に測定した抵抗値とを比較したものである。具体的には、再生変形導電性材料は、図10Aおよび図10Bに関して説明した拭い取りプロセスと同様の拭い取りプロセスの後に回収されたものである。実施例1および2は、再生材料および未使用のものの抵抗値が、未使用のものの抵抗測定値の典型的なばらつきのマージン内にあることを示している。
【0141】
【表1】
【0142】
(実施例3)
(回路アセンブリから再生された変形導電性ゲルのリサイクル)
(概要)
MG5(Metal Gel 5)と名付けられ、ガリウム(68.5重量%)、インジウム(21.5重量%)およびスズ(10重量%)の共晶合金を含み、その中に微粒子が懸濁した組成を有する変形可能な導電性ゲルを、図27に関して上述した再生プロセスを用いて回路アセンブリから再生した。再生されたMG5は、以下に詳細に説明するように、清浄な液体ガリウム-インジウム-スズ金属合金を得るために処理された。得られた清浄な液体金属合金は、その後、より多くの(すなわち、再生された)MG5または同様の変形導電性材料の別の配合物を製造するために使用することができる。このリサイクル工程から生じる「廃棄物」には、少量の残留酸化ガリウムと塩化ガリウムが含まれるのみである。リサイクル工程では、最初にMG5に含まれていた微粒子も生成され、この微粒子は、より多くの(すなわち、リサイクルされた)MG5または同様の変形導電性材料の別の配合物を製造するために再使用することができる。
【0143】
(MG5の製造と酸化ガリウムの形成)
一般に、酸化ガリウムの薄い層は、空気の存在下で表面ガリウム上に形成し得る。MG5導電性ゲルを製造するには、酸化ガリウムを形成させ、ガリウム-インジウム-スズ液体金属合金中に分散させ、液体金属合金内に新規な微細構造/ナノ構造を形成させ、ビンガム・プラスチックを形成させる。マイクロ構造およびナノ構造は、例えば超音波処理または混合物に空気を引き込む他の機械的手段によって、混合物内でブレンドされる。いくつかの態様では、超音波処理によって混合物の表面にキャビテーションを発生させ、混合物中に空気を引き込むことができる。このようにして、混合物は、ガリウム合金/酸化ガリウム混合物内にマイクロ構造およびナノ構造のコロイド懸濁液を含み得る。MG5および類似の導電性ゲル配合物および製造方法の詳細な説明については、発明の名称が「液状ワイヤ」であり、2017年2月27日に出願され、2017年9月8日に国際公開WO2017/151523A1として公開された国際特許出願PCT/US2017/019762を参照されたい。
【0144】
MG5ゲルは、複雑な形状にパターニングできる硬いペーストである。したがって、MG5は、例えば、電気回路アセンブリ、回路レイアップ、スタックなどを形成するために使用することができる。MG5は、未変性の液体金属合金よりも機械的に安定しており、優れた接着性を有する。(通常、何ヶ月、あるいは何年もの間)長期間に亘り、あるいはパターニングや取り扱いを繰り返すうちに、あるいは回路レイアップから再生された後、ゲル中の酸化物の量が増加して、機械的および電気的特性が劣化することがある。このような場合には、酸化物構造を分解して未変性の液体金属合金を形成し、これを再処理して「新しい」MG5や他の配合物を形成することができる。この方法では、以下に述べるように、酸性溶液中での積極的な攪拌を利用して酸化ガリウムを分解する。
【0145】
(再生されたMG5の酸処理)
再生されたMG5ゲルを3M塩酸(HCl)の溶液槽に浸漬した。当初、塩酸はゲルの機械的特性にほとんど影響を与えないように見えた。これは、塩酸に直ちに反応する液体金属とは対照的である。塩酸にさらされると、MG5の表面にある酸化ガリウムは、主に以下の反応によって塩化ガリウムを形成する:
【0146】
【数1】
【0147】
酸化ガリウムを除去すると、液体金属合金の高い表面張力が、支配的な機械的力となる。この結果、液体金属合金はできるだけ球形に近い形でビードアップする傾向があり、金属内部の微粒子は外部に押し出される。
【0148】
この結果を再生MG5で得るべく、溶液層にて500rpmで回転するスターバーを使用して、MG5ゲルと酸の溶液を攪拌した。当初、金属合金は酸の影響を受けなかった。金属合金は光沢があり、依然として成形可能な高粘度ゲルの特徴的な機械的特性を示している。2日にわたる攪拌の後、MG5ゲル構造が破壊されたことが観測された。この攪拌の後、金属合金成分は、酸性溶液中の液体金属合金のより特徴的な、ほぼ球状の形状になった。また、溶液全体に粒子が浮遊しているのが観測された。
【0149】
(液体金属合金の回収)
初期の実験(本明細書で実験3として記述される実験の前)では、MGを形成するために使用された初期液体金属合金の回収率は66重量%であった。この実験3に記載された酸処理技術を実施したところ、MG5を形成するために使用された初期液体金属の80重量%を超える回収が達成された。
【0150】
有害または有毒な副産物は発生せず、酸性溶液から濾過された「廃棄物」材料でさえ、ごく少量で無毒かつ無害な材料であった。さらに、酸性溶液は実質的に劣化しておらず、他の廃棄された回路レイアップからさらなる再生変形導電性材料を処理するために使用することができた。
【0151】
したがって、上記の方法(例えば、図1から図17に関して上述した製造プロセス、図27に関して上述した再生プロセス、図28に関して上述したリサイクルプロセス、および/または実施例3に関して上述した酸攪拌技術)は、廃棄された回路アセンブリからの電気部品の回収、層材料の再処理、および導電性材料の再処理を可能にすることができる。回収され再処理された材料は、新しい回路アセンブリを製造するために再使用することができる。
【0152】
(実施例4)
実施例3で回収された液体金属合金は、より多くの変形導電性材料(例えば、新しいMG5または別の変形導電性材料)を製造するための基礎として使用することができる。酸処理方法をさらに改良すれば、例えば、特注の装置を開発することによって増強された同じ基本原理を使用して、実質的にすべての液体金属を再生することができると予想される。
【0153】
(実施例5)
(回路アセンブリ要素の再生効率)
二つのセンサとして具現化された二つの高効率な回路アセンブリを、本明細書で教示された原理を用いて製造した。その様々な構成部品の再生効率を要約するために、様々な表と説明が提供される。
【0154】
以下の表1は、回路アセンブリを製造するために使用される全ての未処理層(スタック層および剥離層)の総重量と、剥離層のみの重量と、を比較した結果をまとめたものである。
【0155】
【表2】
【0156】
従って、当初の材料層のうち35.5重量%が剥離ライナーの形で廃棄物となり、64重量%の材料が次の段階に持ち越される。
【0157】
以下の表3は、スタック層を形成するために使用されたTPU材料の総量と、回路アセンブリからTPU材料から切り取られた材料の重量と、を比較したものである。
【0158】
【表3】
【0159】
したがって、4.485gのTPUを使用するごとに、1.39gが「余分」となる。言い換えれば、1gのTPUを使用するごとに、0.31gのTPUが余分になる。しかしながら、TPCは完全に再生され、追加の回路アセンブリの製造に使用することができる。
【0160】
以下の表4は、MG5変形導電性材料を加えた後の回路アセンブリの重量と、MG5を加える前の回路アセンブリの重量と、を比較して示している。さらに、表5は、センサごとに、回路アセンブリに実際に使用されたMG5の量(表4に基づいて計算)、製造プロセス中に通常積層されるMG5の総量、したがって過剰なMG5の量を示す。
【0161】
【表4】
【0162】
【表5】
【0163】
従って、最終的にセンサとなる28.8mgの製品ごとに、435mgの余分なMG5が使用されることになる。言い換えれば、最終的な回路アセンブリ要素に含まれるMG5が1mgにつき、0.015gの過剰なMG5が使用される。しかしながら、過剰なMG5は実質的に再生されてもよく、その後の回路アセンブリ製造工程で使用されてもよい。
【0164】
以下の表6は、最終的な回路アセンブリ要素の総重量を示す。
【0165】
【表6】
【0166】
特に、本願に記載の方法を用いて再生可能な回路アセンブリ要素は、TPC層(83.71重量%)、電気部品(3.23重量%)、およびMG5(1.71重量%)を含む。これらの要素は回路アセンブリの重量の88.65%ほどを占めている。さらに、いくつかの形態において、熱硬化型接着剤は再粉砕およびリサイクルされてもよい。
【0167】
また、特筆すべきなのは、回路アセンブリは変形導電性材料(MG5)をわずか1.71%しか含んでおらず、「余分な」導電性材料はフルで再生可能であり、追加の回路アセンブリの製造に使用されたことから、変形導電性材料に関しては実質的に廃棄物が生じなかったであったことである。
【0168】
(実施例6)
一般的な回路アセンブリは、最終的なアセンブリにおいて、変形導電性材料を最大で10重量%、例えば最大で9重量%、8重量%、7重量%、6重量%、5重量%、4重量%、3重量%、2重量%、または1重量%含んでもよい。さらに、「余分な」変形導電性材料の95%以上、例えば余分な変形導電性材料の96重量%、97重量%、98重量%、99重量%、99.5重量%、または99.9重量%は、製造工程から回収され、将来の製造工程に使用されてもよい。
【0169】
本願に記載の主題の様々な態様を以下の番号付き条項に記載する:
【0170】
条項1:電気部品と、基板層と、変形導電性材料と、を備える非常にサスティナブルな回路アセンブリから材料を再生する方法であって、回路アセンブリから電気部品を取り外す工程と、融解基板層を形成するように、非常にサスティナブルな回路アセンブリを基板層の融点まで加熱する工程と、再生変形導電性材料と再生基板層材料を得るように、変形導電性材料を融解基板層から分離する工程と、を含む方法。
【0171】
条項2:非常にサスティナブルな回路アセンブリは、スタック層をさらに備えており、方法は、融解スタック層を形成するように、非常にサスティナブルな回路アセンブリをスタック層の融点まで加熱する工程と、再生変形導電性材料と再生基板層材料を得るように、変形導電性材料を融解スタック層から分離する工程と、をさらに含む、条項1の方法。
【0172】
条項3:回路アセンブリは、封止材を備えており、方法は、回路アセンブリを封止材の融点まで加熱する工程をさらに含んでおり、回路アセンブリから電気部品を取り外す工程は、回路アセンブリを封止材のガラス転移温度まで加熱する工程の後に行われる、条項1または2の方法。
【0173】
条項4:回路アセンブリは接着性材料を備えており、方法は回路アセンブリを接着性材料のガラス転移温度まで加熱する工程をさらに含み、回路アセンブリから電気部品を取り外す工程は、回路アセンブリを接着性材料のガラス転移温度まで加熱する工程の後に行われる、条項1から3のいずれか一項の方法。
【0174】
条項5:変形導電性材料は導電性ゲルを含む、条項1から4のいずれか一項の方法。
【0175】
条項6:変形導電性材料はガリウム合金を含む、条項1から5のいずれか一項の方法。
【0176】
条項7:再生変形導電性材料をリサイクルする工程をさらに含む、条項1から6のいずれか一項の方法。
【0177】
条項8:再生変形導電性材料をリサイクルする方法であって、金属合金と、金属合金が空気に曝されることで形成される金属酸化物と、を含む再生変形導電性材料を用意する工程と、再生変形導電性材料を酸溶液に曝す工程であって、それによって金属酸化物と酸溶液を反応させ、清浄な液体金属合金を得る、曝す工程と、清浄な液体金属合金を酸溶液から取り出す工程と、を含む方法。
【0178】
条項9:清浄な液体金属合金から新たな変形導電性材料を作成する工程をさらに含む、条項8の方法。
【0179】
条項10:再生変形導電性材料を酸溶液に曝す工程は、清浄な液体金属合金を得るように、酸溶液内で変形導電性材料を攪拌する工程を含む、条項8または9の方法。
【0180】
条項11:酸溶液から取り出される清浄な液体金属合金の量は、再生変形導電性材料を当初作成するために使用された金属合金の55重量%以上である、条項8から11のいずれか一項の方法。
【0181】
条項12:酸溶液から取り出される清浄な液体金属合金の量は、再生変形導電性材料を当初作成するために使用された金属合金の80重量%以上である、条項8から11のいずれか一項の方法。
【0182】
条項13:再生変形導電性材料は微粒子を含み、酸溶液内で変形導電性材料を攪拌する工程は、微粒子を除去して清浄な液体金属合金を得る、条項8から12のいずれか一項の方法。
【0183】
条項14:清浄な液体金属合金を得るように酸溶液内で変形導電性材料を攪拌する工程は、酸溶液内で変形導電性材料を2日以上攪拌する工程を含む、条項8から13のいずれか一項の方法。
【0184】
条項15:金属合金は、ガリウム-インジウム-スズ合金を含み、金属酸化物は、ガリウム酸化物を含む、条項8から14のいずれか一項の方法。
【0185】
条項16:基板と、基板に支持された接点パターンと、を含み、接点パターンは電気部品の少なくとも一つの端子に対応するように構成され、接点パターンは変形導電性材料を含み、変形導電性材料は容易に再生可能な材料を含む、非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0186】
条項17:変形導電性材料は容易にリサイクル可能な材料を含む、条項16の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0187】
条項18:基板は容易に再生可能な材料を含み、基板層は容易にリサイクル可能な材料を含む、条項16または17の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0188】
条項19:変形導電性材料は電気部品の少なくとも一つの端子に接着するように構成されており、それによって接点パターンの少なくとも一部を電気部品の少なくとも一つの端子に電気的に結合する、条項16から18のいずれか一項の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0189】
条項20:電気部品を回路アセンブリによって支持させることで、変形導電性材料を電気部品の少なくとも一つの端子の形状に適合させる、条項16から19のいずれか一項の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0190】
条項21:接点パターンは基板層の表面に形成される、条項16から20のいずれか一項の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0191】
条項22:接点パターンは少なくとも部分的に基板層に凹入されている、条項16から21の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0192】
条項23:基板は、可撓性および/または伸縮性を有する材料を含む、条項16から22のいずれか一項の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0193】
条項24:インサート層をさらに含み、インサート層は、基板層の接点パターンに近接する部分の撓みおよび/または伸びを抑制し、電気部品からの熱を放散し、電気部品を基板層に接着させ、または、これらの組合せを行うように構成される、条項16から23のいずれか一項の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0194】
条項25:基板層に支持される導電性トレースパターンをさらに含み、導電性トレースパターンは接点パターンに電気的に結合され、接点パターンは変形導電性材料を含む、条項16から24のいずれか一項の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0195】
条項26:変形導電性材料は導電性ゲルを含む、条項16から25のいずれか一項の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0196】
条項27:変形導電性材料はガリウム合金を含む、条項16から26のいずれか一項の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0197】
条項28:電気部品をさらに含む、条項16から27のいずれか一項の非常にサスティナブルな回路アセンブリ。
【0198】
条項29:非常にサスティナブルな回路アセンブリを製造する方法であって、基板層を用意する工程と、電気部品の少なくとも一つの端子に対応する接点パターンを形成するように、変形導電性材料を基板層に積層する工程と、を含み、変形導電性材料は容易に再生可能な材料を含む、方法。
【0199】
条項30:変形導電性材料は容易にリサイクル可能な材料を含む、条項29の方法。
【0200】
条項31:基板層は容易に再生可能な材料を含み、基板層は容易にリサイクル可能な材料を含む、条項29または30の方法。
【0201】
条項32:電気部品を基板層に近接させる工程と、変形導電性材料を電気部品の少なくとも一つの端子に接着し、それによって接点パターンの少なくとも一部と電気部品の少なくとも一つの端子との間にオーミック接触を形成する工程と、をさらに含み、電気部品を基板層に近接させる工程は、変形導電性材料を電気部品の少なくとも一つの端子の形状に適合させる、条項29から31のいずれか一項の方法。
【0202】
条項33:電気部品を、基板層の表面に接着によって取り付けられた接着剤層に固定する工程をさらに含む、条項29から32のいずれか一項の方法。
【0203】
条項34:回路アセンブリの少なくとも一部を封止材で覆う工程をさらに含む、条項29から33のいずれか一項の方法。
【0204】
条項35:電気部品を基板層の表面に直接的に取り付ける工程をさらに含む、条項29から34のいずれか一項の方法。
【0205】
条項36:インサート層を基板層に取り付ける工程を含み、インサート層は、基板層の接点パターンに近接する部分の撓みおよび/または伸びを抑制し、電気部品からの熱を放散し、電気部品を基板層に接着させ、または、これらの組合せを行うように構成される、条項29から35のいずれか一項の方法。
【0206】
条項37:接点パターンを形成するように変形導電性材料を基板層に積層する工程は、変形導電性材料が基板層の表面から突出するように変形導電性材料を積層する工程をさらに含む、条項29から36のいずれか一項の方法。
【0207】
条項38:接点パターンを形成するように変形導電性材料を基板層に積層する工程は、基板層に形成された凹部を少なくとも部分的に変形導電性材料で充填する工程をさらに含む、条項29から37のいずれか一項の方法。
【0208】
条項39:接点パターンと電気的に結合する導電性トレースパターンを形成するように、変形導電性材料を基板層に積層する工程をさらに含む、条項29から38のいずれか一項の方法。
【0209】
条項40:基板層は可撓性または伸縮性を有する材料を含む、条項29から39のいずれか一項の方法。
【0210】
条項41:変形導電性材料は導電性ゲルを含む、条項29から40のいずれか一項の方法。
【0211】
条項42:変形導電性材料はガリウム合金を含む、条項29から41のいずれか一項の方法。
【0212】
条項43:非常にサスティナブルな回路アセンブリであって、基板層と、第1経路パターンが形成された第1スタック層であって、第1経路パターンは第1スタック層の厚みを貫通して延びており、第1経路パターンは変形導電性材料を含む、第1スタック層と、を含み、変形導電性材料は容易に再生可能な材料を含む、回路アセンブリ。
【0213】
条項44:変形導電性材料は容易にリサイクル可能な材料を含む、条項43の回路アセンブリ。
【0214】
条項45:基板層は第1材料を含み、第1スタック層は第1材料を含み、第1材料は容易に再生可能な材料であり、第1材料は容易にリサイクル可能な材料である、条項43または44の回路アセンブリ。
【0215】
条項46:第1スタック層は基板層にボンディングされる、条項43から45のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0216】
条項47:第1スタック層は、基板層に隣接する第1面と、第1面の反対側にある第2面と、を含み、変形導電性材料の表面は、第1スタック層の第2面と面一である、条項43から46のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0217】
条項48:変形導電性材料の表面は、第1スタック層の表面を超えて突出している、条項43から47のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0218】
条項49:変形導電性材料を含む第1経路パターンは、電気部品の少なくとも一つの端子に対応するように構成された接点パターン、トレースパターン、または、それらの組み合わせを含む、条項43から48のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0219】
条項50:電気部品をさらに含む、条項43から49のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0220】
条項51:第2経路パターンが形成された第2スタック層であって、第2経路パターンは第2スタック層の厚みを貫通して延びており、第3経路パターンは変形導電性材料を含む、第2スタック層をさらに含む、条項43から50のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0221】
条項52:第1スタック層と第2スタック層の間に介在するサブレイヤであって、導電性要素パターンを含むサブレイヤをさらに含む、条項43から51のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0222】
条項53:導電性要素パターンは、第2スタック層の厚みを貫通して延びる第2経路パターンに電気的に結合されており、第2経路パターンは、電気部品の少なくとも一つの端子に対応するように構成されている、条項43から52のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0223】
条項54:第2経路パターンの第1部分は第1経路パターンの第1部分と整列しており、変形導電性材料は、第1経路パターンの第1部分から第2経路パターンの第1部分まで延びる連続構造を形成している、条項43から53のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0224】
条項55:第3経路パターンが形成された第3スタック層であって、第3経路パターンは第3スタック層の厚みを貫通して延びており、第3経路パターンは変形導電性材料を含む、第3スタック層をさらに含む、条項43から54のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0225】
条項56:第3経路パターンの第1部分は第2経路パターンの第2部分と整列しており、変形導電性材料は、第1経路パターンの第1部分から第3経路パターンの第1部分まで延びる連続構造を形成している、条項43から55のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0226】
条項57:第4経路パターンが形成された第4スタック層であって、第4経路パターンは第4スタック層の厚みを貫通して延びており、第4経路パターンは変形導電性材料を含む、第4スタック層をさらに含む、条項43から56のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0227】
条項58:第4経路パターンの第1部分は第3経路パターンの第2部分と整列しており、変形導電性材料は、第1経路パターンの第1部分から第4経路パターンの第1部分まで延びる連続構造を形成している、条項43から57のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0228】
条項59:変形導電性材料は導電性ゲルを含む、条項43から58のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0229】
条項60:変形導電性材料はガリウム合金を含む、条項43から59のいずれか一項の回路アセンブリ。
【0230】
条項61:非常にサスティナブルな回路アセンブリを製造する方法であって、基板層を用意する工程と、第1経路パターンが形成された第1スタック層を基板層の表面に配置する工程であって、第1経路パターンは第1スタック層の厚みを貫通して延びている、配置する工程と、第1経路パターンを変形導電性材料で過充填する工程と、回路アセンブリから余分な変形導電性材料を除去する工程と、余分な変形導電性材料を回収する工程と、を含む方法。
【0231】
条項62:回収された余分な変形導電性材料を用いて第2スタック層に含まれる第2経路パターンを充填する工程、回収された余分な変形導電性材料を用いて別の回路アセンブリを製造する工程、または、それらの組み合わせを含む、条項61の方法。
【0232】
条項63:第1スタック層を基板層にボンディングする工程をさらに含む、条項61または62の方法。
【0233】
条項64:回路アセンブリから余分な変形導電性材料を除去する工程は、第1スタック層の表面に取り付けられた剥離ライナーから余分な変形導電性材料を拭い取る工程を含み、方法は、第1スタック層の表面から剥離ライナーを除去する工程をさらに含む、条項61から63のいずれか一項の方法。
【0234】
条項65:回路アセンブリから余分な変形導電性材料を除去する工程は、第1スタック層の表面から余分な変形導電性材料を拭い取る工程を含む、条項61から64のいずれか一項の方法。
【0235】
条項66:電気部品を回路アセンブリに取り付ける工程をさらに含み、電気部品の少なくとも一つの端子は第1スタック層に形成された第1経路パターンに対応する、条項61から65のいずれか一項の方法。
【0236】
条項67:第2スタック層を第1スタック層の表面に配置する工程であって、第2スタック層は、第2スタック層に形成されるとともに第2スタック層の厚みを貫通して延びる第2経路パターンを含む、配置する工程と、第2経路パターンを変形導電性材料で過充填する工程と、回路アセンブリから余分な変形導電性材料を除去する工程と、余分な変形導電性材料を回収する工程と、をさらに含む、条項61から66のいずれか一項の方法。
【0237】
条項68:導電性要素パターンを含むサブレイヤを、第1スタック層と第2スタック層の間に介在させる工程をさらに含む、条項61から67のいずれか一項の方法。
【0238】
条項69:第2経路パターンは、電気部品の少なくとも一つの端子に対応するように構成され、方法は、導電性要素パターンを第2経路パターンに充填された変形導電性材料に電気的に結合する工程をさらに含む、条項61から68のいずれか一項の方法。
【0239】
条項70:第2スタック層を第1スタック層の表面に配置する工程は、第2経路パターンの第1部分と第1経路パターンの第1部分を整列させる工程を含み、第2経路パターンを変形導電性材料で過充填する工程は、第1経路パターンの第1部分から第2経路パターンの第1部分まで延びる連続構造を形成する工程を含む、条項61から69のいずれか一項の方法。
【0240】
条項71:第3スタック層を第2スタック層の表面に配置する工程であって、第3スタック層は、第3スタック層に形成されるとともに第3スタック層の厚みを貫通して延びる第3経路パターンを含む、配置する工程と、第3経路パターンを変形導電性材料で過充填する工程と、回路アセンブリから余分な変形導電性材料を除去する工程と、余分な変形導電性材料を回収する工程と、をさらに含む、条項61から70のいずれか一項の方法。
【0241】
条項72:第3スタック層を第2スタック層の表面に配置する工程は、第3経路パターンの第1部分と第2経路パターンの第2部分を整列させる工程を含み、第3経路パターンを変形導電性材料で過充填する工程は、第1経路パターンの第1部分から第3経路パターンの第1部分まで延びる連続構造を形成する工程を含む、条項61から71のいずれか一項の方法。
【0242】
条項73:第4スタック層を第3スタック層の表面に配置する工程であって、第4スタック層は、第4スタック層に形成されるとともに第4スタック層の厚みを貫通して延びる第4経路パターンを含む、配置する工程と、第4経路パターンを変形導電性材料で過充填する工程と、回路アセンブリから余分な変形導電性材料を除去する工程と、余分な変形導電性材料を回収する工程と、をさらに含む、条項61から72のいずれか一項の方法。
【0243】
条項74:第4スタック層を第3スタック層の表面に配置する工程は、第4経路パターンの第1部分と第3経路パターンの第2部分を整列させる工程を含み、第4経路パターンを変形導電性材料で過充填する工程は、第1経路パターンの第1部分から第4経路パターンの第1部分まで延びる連続構造を形成する工程を含む、条項61から73のいずれか一項の方法。
【0244】
条項75:変形導電性材料は導電性ゲルを含む、条項61から74のいずれか一項の方法。
【0245】
条項76:変形導電性材料はガリウム合金を含む、条項61から75のいずれか一項の方法。
【0246】
条項77:非常にサスティナブルな回路レイアップは、無害かつ容易に再生可能な変形導電性材料と、容易にリサイクル可能な材料からなる少なくとも一つの層と、の組合せを含んでいてもよい。導電性材料は、再使用可能なトレースおよび/または接点のパターンを層の上に形成してもよい。再使用可能なトレースを層の上に形成する方法は、(有害か否かに関わらず)実質的に廃棄物を生成せず、レイアップ材料を構成するもの以外のさらなる天然資源を消費しない、一つの工程を含んでいてもよい。方法は、従来の回路基板を作成するために使用される方法に比べ、実質的にエネルギーの消費を抑えている。
【0247】
条項78:非常にサスティナブルな回路アセンブリは、回路レイアップの接点パターンに対応する端子が設けられた少なくとも一つの電気部品を含んでいてもよい。電気部品は、一つまたは複数の接点に接触する一つまたは複数の端子を含んでいてもよい。電気部品は、はんだ付けを要することなく安定した電気的接続を実現し、実質的なエネルギー消費の必要をなくし、実質的に廃棄物を生成せず、かつ、実質的に揮発性有機化合物(VOC類)を排出しない方法を用いて、レイアップに組付けられる。
【0248】
条項79:非常にサスティナブルな回路レイアップは、少なくとも一つの基板層と、一つまたは複数のステンシル層と、一つまたは複数の絶縁層と、を含む少なくとも一つの積層体から形成されていてもよい。積層体の一つまたは複数の層は、容易にリサイクル可能な材料から形成されていてもよい。積層体は、無害かつ容易に再生可能な導電性材料から形成された少なくとも一つの再使用可能なトレースおよび/または接点および/またはビアのパターンを含んでいてもよい。再使用可能な導電性トレースのパターンは、接点および/またはビアのパターンと相互接続されていてもよい。再使用可能なトレース、ビア、および接点の第1パターンは、基板層の表面に形成されるか、あるいは基板層の表面に凹入されてもよい。一つまたは複数のステンシル層は、ステンシル層の厚みを貫通して延びる再使用可能なトレース、および/またはビア、および/または接点の第2パターンとともに、基板層に支持されていてもよい。ステンシル層のパターンの少なくとも一部は、基板層のパターンに対応していてもよい。少なくとも一つの絶縁層は、基板層および/または少なくとも一つのステンシル層に支持されていてもよい。絶縁層は、絶縁層の表面上にあるか、またはその表面を貫通して延びる接点パターンおよび/またはビアを有していてもよい。絶縁層のパターンの少なくとも一部は、基板および/またはステンシル層のパターンに対応していてもよい。導電性材料は、(有害か否かに関わらず)実質的に廃棄物を生成せず、レイアップ材料を構成するもの以外のさらなる天然資源を消費せず、エネルギー消費が比較的少なく、かつ、実質的にVOCを排出しない単一の工程によって、積層体の一つまたは複数の層に積層されてもよい。様々な層が接続されて積層体を構成してもよい。回路レイアップは複数の積層体を含んでいてもよく、2またはそれ以上の積層体が一体的に接続されてもよい。ある積層体のビアと接点は、別の積層体のビアと接点に接続されてもよく、それによって積層体間の接続が形成されてもよい。ビアは、各積層体の一つまたは複数の基板層、ステンシル層、および絶縁層の組合せを貫通して延びていてもよく、これにより各積層体の再使用可能なトレース間を接続してもよい。
【0249】
条項80:非常にサスティナブルな回路レイアップまたは回路アセンブリは、電気部品、ビア、および/または接点の少なくとも一部を覆う封止材を選択的に含んでいてもよい。封止材は、レイアップまたは積層体の一つまたは複数の層と同様に、容易にリサイクル可能な材料から形成されていてもよい。
【0250】
条項81:基板層、ステンシル層、および絶縁層は、可撓性を有する材料を含んでいてもよい。これらの層は伸縮性を有する材料を含んでいてもよい。これらの層の少なくとも一部は、接着性を有していてもよい。これらの層は、その接着性によって互いに接続されていてもよい。
【0251】
条項82:少なくとも一つの電気装置は、表面実装型要素を含んでいてもよい。少なくとも一つの電気装置は、パッケージ化された集積回路を含んでいてもよい。少なくとも一つの電気装置は、ベア集積回路ダイを含んでいてもよい。少なくとも一つの電気部品は、いずれかの層の接着性によって回路レイアップに取り付けられてもよいし、接着剤よっていずれかの層に取り付けられてもよい。
【0252】
条項83:少なくとも一つの電気部品は、絶縁層に取り付けられてもよい。絶縁層は、電気部品を回路レイアップに安定して取り付けるのに十分な接着性を有していてもよい。導電性材料は、変形可能であってもよく、さらに、はんだ付けを要することなく安定した電気的接続を実現し、実質的なエネルギー消費の必要をなくし、実質的に廃棄物を生成せず、かつ、実質的に揮発性有機化合物(VOC類)を排出しない接着性を有する。
【0253】
条項84:方法は、基板層を用意する工程と、基板層に一つまたは複数の経路を形成する工程と、少なくとも一つの経路に変形導電性材料を積層する工程と、基板層に絶縁層を積層する工程と、を含んでいてもよく、絶縁層は、変形導電性材料を少なくとも部分的に封止する。少なくとも一つの経路に変形導電性材料を積層する工程は、少なくとも一つの経路の上にある導電性材料を拭い取ることで、周囲の基板表面から余分な導電性材料を除去する工程を含んでいてもよい。
【0254】
条項85:方法は、基板層を用意する工程と、基板層に一つまたは複数の経路を選択的に形成する工程と、少なくとも一つの基板層経路に変形導電性材料を積層する工程と、一つまたは複数の経路を有する少なくとも一つのステンシル層を基板層の上に連続的に積み重ねる工程と、各ステンシル層を積み重ねた後に、そのステンシル層の少なくとも一つの経路に変形導電性材料を積層する工程と、最後に積み重ねられたステンシル層の上に絶縁層を積み重ねる工程と、を含んでいてもよい。各ステンシル層の少なくとも一つの経路は、その層の厚みを貫通していてもよい。連続的に積み重ねられるステンシル層は、以前に積み重ねられた層の変形導電性材料を、少なくとも部分的に封止していてもよい。絶縁層は、最後に積み重ねられたステンシル層の少なくとも一つの経路において、変形導電性材料を少なくとも部分的に封止していてもよい。変形導電性材料を積層する工程は、少なくとも一つの経路の上にある導電性材料を拭い取ることで、その経路が形成されている層の周囲の表面から、余分な導電性材料を除去する工程を含んでいてもよい。
【0255】
条項86:基板表面および少なくとも一つのステンシル層表面は、剥離層を含んでいてもよい。剥離層は、変形導電性材料がそれぞれの層表面に積層された後に、除去されてもよい。
【0256】
条項87:基板層または少なくとも一つのステンシル層における少なくとも一つの経路は、別の層における少なくとも一つの経路に連通していてもよい。ステンシル層における経路は、その層の厚みを貫通していてもよい。
【0257】
条項88:方法は、接着性を有する変形導電性材料を含む少なくとも一つの接点を回路レイアップに形成する工程と、少なくとも一つの端子を有する電気部品を回路レイアップに支持させる工程と、を含んでいてもよく、電気部品の少なくとも一つの端子は、少なくとも一つの接点に接触して、電気部品と接点の間に少なくとも一つの電気的接続を形成する。少なくとも一つの端子は、パターン配置された複数の端子を含んでいてもよく、少なくとも一つの接点は、変形導電性材料を含むとともに電気部品の端子のパターンに対応するパターンで配置された複数の接点を含んでいてもよく、電気部品の複数の端子は複数の接点に接触してもよく、変形導電体の接着性により、電気部品と接点の間に安定した電気的接続が形成される。
【0258】
条項89:方法は、回路アセンブリを封止材の融点まで加熱する工程と、電気部品を抽出する工程と、回路アセンブリを基板層、ステンシル層、および絶縁層のうちの一つまたは複数の要素の融点まで加熱する工程と、導電性材料を回路アセンブリから分離する工程と、導電性材料を浄化する工程と、を含む。方法は、電気部品を再使用するステップと、再使用のために一つまたは複数の層材料と導電性材料を再処理するステップと、をさらに含んでいてもよい。
【0259】
条項90:回路レイアップを作成する方法であって、基板層を用意する工程と、基板層に一つまたは複数の経路を形成する工程と、基板層および経路を形成する工程において発生したスクラップ材料を回収する工程と、少なくとも一つの経路に変形導電性材料を積層する工程と、絶縁層を用意する工程および絶縁層を基板層に積み重ねる工程と、絶縁層を用意する工程で発生したスクラップ材料を回収する工程と、を含み、少なくとも一つの経路に変形導電性材料を積層する工程は、少なくとも一つの経路から導電性材料を拭い取ることで、周囲の基板表面から余分な変形導電性材料を除去する工程を含み、絶縁層は変形導電性材料を少なくとも部分的に封止し、基板層と絶縁層のスクラップは再処理され、余分な導電性材料は一つまたは複数の次の回路レイアップの作成に組み込まれる、方法。
【0260】
条項91:回路アセンブリを製造する方法であって、基板材料を含む基板層を用意する工程と、ステンシル材料を含むステンシルを基板層の表面に配置する工程であって、ステンシルは、厚みと、そこに形成された経路パターンと、を有する、配置する工程と、経路パターンを少なくとも部分的に充填するように、変形導電性材料を積層する工程と、基板層の上に変形導電性材料パターンを形成するように、取り外し可能なステンシルを基板層の表面から除去する工程であって、変形導電性材料パターンは少なくとも一つの途切れ目を含み得る、除去する工程と、変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第1スタック層で覆う工程であって、第1スタック層は、絶縁層、封止層、またはそれらの組み合わせである、覆う工程と、回路アセンブリをユニット化する工程であって、少なくとも一つの途切れ目を修復する、ユニット化する工程と、を含む方法。
【0261】
条項92:経路パターンは、トレース幅を有するトレース構造、トレースフレア幅を有するトレースフレア構造、トレースフレア構造の千鳥状パターン、タブ幅を有するタブ、ビア直径を有するビア構造、または、それらの組み合わせを含む、条項91の方法。
【0262】
条項93:変形導電性材料が粘性を有し、粘性は、ユニット化の際に変形導電性材料が修復し、その一方で、変形導電性材料が過度に変形して意図したパターンが得られないことがないように最適化されている、条項91または92の方法。
【0263】
条項94:変形導電性材料の接着性および/または粘性は、取り外し可能なステンシルを除去する際に変形導電性材料が基板層の上に残り、変形導電性材料が取り外し可能なステンシルの経路パターンには付着せず、それによって基板層から変形導電性材料が剥離しないように、最適化されている、条項91から93のいずれか一項の方法。
【0264】
条項95:回路アセンブリをユニット化する工程は、回路アセンブリの少なくとも一部を加熱する工程を含む、条項91から94のいずれか一項の方法。
【0265】
条項96:回路アセンブリをユニット化する工程は、回路アセンブリの少なくとも一つの面を加圧する工程を含む、条項91から95のいずれか一項の方法。
【0266】
条項97:加熱および/または加圧は、変形導電性材料がユニット化時に修復し、その一方で変形導電性材料が過度に変形して意図したパターンが得られないことがないように最適化される、条項91から96のいずれか一項の方法。
【0267】
第98項:第1スタック層、基板層、またはそれらの組み合わせに少なくとも一つの開口部を設ける工程を含む、条項91から97のいずれか一項の方法。
【0268】
第99項:少なくとも一つの開口部は、回路アセンブリをユニット化する工程の前に形成される、条項91から98のいずれか一項の方法。
【0269】
条項100:少なくとも一つの開口部は、回路アセンブリをユニット化する工程の後に形成される、条項91から99のいずれか一項の方法。
【0270】
条項101:変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第1スタック層で覆う工程の後に、取り外し可能なステンシルを第1スタック層の上に配置する工程と、第1スタック層の上に第2変形導電性材料パターンを形成するように、変形導電性材料を積層するステップと、取り外し可能なステンシルを除去するステップと、をリピートする工程と、第2変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第2スタック層で覆う工程と、をさらに含む、条項91から100のいずれか一項の方法。
【0271】
条項102:基板層と、第1スタック層と、第2スタック層と、を含む回路アセンブリをユニット化する工程であって、第2変形導電性材料パターンの少なくとも一つの途切れ目を修復する、ユニット化する工程をさらに含む、条項91から101のいずれか一項の方法。
【0272】
条項103:第2変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第2スタック層で覆う工程の後に、取り外し可能なステンシルを第2スタック層の上に配置する工程と、第3変形導電性材料パターンを第2スタック層の上に形成するように、変形導電性材料を積層するステップと、取り外し可能なステンシルを除去するステップと、をリピートする工程と、第3変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第3スタック層で覆う工程と、をさらに含む、条項91から102のいずれか一項の方法。
【0273】
条項104:基板層と、第1スタック層と、第2スタック層と、第3スタック層と、を含む回路アセンブリをユニット化する工程であって、第3変形導電性材料パターンの少なくとも一つの途切れ目を修復する、ユニット化する工程をさらに含む、条項91から103のいずれか一項の方法。
【0274】
条項105:第3変形導電性材料パターンの少なくとも一部を第3スタック層で覆う工程の後に、取り外し可能なステンシルを配置するステップ、変形導電性材料を積層するステップ、取り外し可能なステンシルを除去するステップ、および、結果として生じる変形導電性材料パターンの少なくとも一部を覆うステップを、所望の数の層が得られるまでリピートする工程をさらに含む、条項91から104のいずれか一項の方法。
【0275】
条項106:所望の数の層を含む回路アセンブリをユニット化する工程をさらに含む、条項91から107のいずれか一項の方法。
【0276】
条項107:基板層および/またはスタック層に電気部品を取り付ける工程を含む、条項91から106のいずれか一項の方法。
【0277】
条項108:電気部品は、ポリイミドフレックス回路、抵抗器、キャパシタ、プロセッサ、チップ、コンタクト、ピンアウト、またはコネクタを含む、条項91から107のいずれか一項の方法。
【0278】
条項109:ロックアウト層および/またはスティフナ層を回路アセンブリに取り付ける工程を含む、条項91から108のいずれか一項の方法。
【0279】
条項110:ロックアウトおよび/またはスティフナを取り付ける工程は、回路アセンブリの2つの層の間にロックアウトおよび/またはスティフナを配置する工程を含む、条項91から109のいずれか一項の方法。
【0280】
条項111:ロックアウトおよび/またはスティフナを取り付ける工程は、回路アセンブリの外層にロックアウトおよび/またはスティフナを配置する工程を含む、条項91から110のいずれか一項の方法。
【0281】
本明細書で言及されるすべての特許、特許出願、刊行物、またはその他の開示資料は、個々の参照資料がそれぞれ明示的に参照により組み込まれた場合と同様に、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。参照により本明細書に組み込まれるとされるすべての参考文献、およびその資料、またはその一部は、組み込まれる資料が、本開示に記載される既存の定義、記述、または他の開示資料と矛盾しない範囲においてのみ、本明細書に組み込まれる。そのため、必要な範囲において、本明細書に記載される開示は、参照により本明細書に組み込まれる矛盾する資料に優先し、本出願に明示的に記載される開示が支配する。
【0282】
本発明は、様々な例示的および概略的な態様を参照して説明されてきた。本明細書に記載された態様は、開示された本発明の様々な態様の様々な詳細の例示的な特徴を提供するものとして理解される。したがって、特に指定されない限り、可能な範囲で、開示された態様の1つ以上の特徴、要素、構成要素、成分、構造、モジュール、および/または態様は、開示された本発明の範囲から逸脱することなく、開示された態様の1つ以上の他の特徴、要素、構成要素、成分、構造、モジュール、および/または態様と組み合わされ、分離され、交換され、および/または再配置され得ることが理解される。従って、本発明の範囲から逸脱することなく、例示的態様のいずれかの様々な置換、変更または組合せがなされ得ることが、当業者には理解される。さらに、当業者であれば、本明細書を検討することにより、本明細書に記載された本発明の様々な態様に対する多くの等価物を認識するか、または日常的な実験以上のことを行わずに確認することができる。したがって、本発明は、様々な態様の記載によって限定されるものではなく、特許請求の範囲によって限定されるものである。
【0283】
当業者であれば、一般に、本明細書、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体)において使用される用語は、一般に「オープンエンド」な用語として意図されることを認識するであろう(例えば、「含む」という用語は、「含むが、限定されない」と解釈されるべきであり、「有する」という用語は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「含む」という用語は、「含むが、限定されない」などと解釈されるべきである)。当業者にはさらに、導入された請求項の記載の特定の数が意図される場合、そのような意図は請求項に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが理解されよう。例えば、理解の一助として、以下の添付の特許請求の範囲には、特許請求の範囲の記載を導入するために「少なくとも一つ」および「1つ以上」という導入句が使用されている場合がある。しかしながら、このようなフレーズの使用は、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのような導入された請求項の記載を含む特定の請求項を、同じ請求項が導入フレーズ「1つ以上」または「少なくとも一つ」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、そのような導入された請求項の記載を1つのみ含む請求項に限定することを意味すると解釈されるべきではない(例えば、例えば、「a」および/または「an」は、通常、「少なくとも一つ」または「一つまたは複数」を意味すると解釈されるべきである)。
【0284】
さらに、導入された請求項の特定の数が明示的に記載されている場合であっても、当業者であれば、そのような記載は、通常、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることが認識される(例えば、他の修飾語を伴わない「2つの記載」という露出状態の記載は、通常、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、B、およびCのうちの少なくとも一つなど」に類似する慣例が使用される場合、一般的に、このような構成は、当業者が慣例を理解する意味で意図される(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも一つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびB、AおよびC、BおよびC、および/またはA、B、およびCなどを有するシステムを含むが、これらに限定されない)。「A、B、またはCのうちの少なくとも一つ等」に類似する慣例が使用される場合、一般に、そのような構成は、当業者が慣例を理解する意味で意図される(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも一つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびB、AおよびC、BおよびC、および/またはA、B、およびC等を有するシステムを含むが、これらに限定されない)。当業者にはさらに理解されるであろうが、説明、特許請求の範囲、または図面のいずれにおいても、典型的には、2つ以上の代替的な用語を提示する分離的な単語および/または語句は、文脈がそうでないことを指示しない限り、用語の一方、用語のいずれか、または両方の用語を含む可能性を企図するものと理解されるべきである。例えば、“AまたはB”という表現は、通常、“A”または“B”、あるいは“AおよびB”の可能性を含むものと理解される。
【0285】
添付の特許請求の範囲に関して、当業者であれば、そこに記載された動作は、一般に、どのような順序で実行されてもよいことを理解するであろう。また、特許請求の範囲の記載は順序で示されているが、様々な動作は、記載されている順序以外の順序で実行されてもよく、または同時に実行されてもよいことが理解されるべきである。このような代替順序の例としては、文脈から別段の指示がない限り、重複順序、インターリーブ順序、中断順序、再順序、増分順序、準備順序、補足順序、同時順序、逆順序、または他の変形順序が挙げられる。さらに、「~に応じて」、「~に関連する」などの過去形の形容詞のような用語は、文脈から別段の指示がない限り、一般に、このような変形を除外することを意図していない。
【0286】
「一つの態様」、「ある態様」、「例示的態様」、「1つの例示的態様」などへの言及は、その態様に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも一つの態様に含まれることを意味することに留意されたい。従って、本明細書を通じて様々な場所で「1つの態様において」、「ある態様において」、「例示において」、および「1つの例示において」という表現が現れるが、必ずしも全てが同じ態様を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造または特性は、一つまたは複数の態様において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0287】
本明細書で使用される「a」、「an」、「the」の単数形は、文脈上そうでないことが明らかな場合を除き、複数形も含む。
【0288】
本明細書で使用される方向語句、例えば、限定するものではないが、上、下、左、右、下、上、前、後、およびそれらの変形は、添付図面に示される要素の方向に関するものであり、別途明示的に記載されない限り、特許請求の範囲を限定するものではない。
【0289】
本開示において使用される「約」または「略」という用語は、特に指定がない限り、当業者によって決定される特定の値に対する許容可能な誤差を意味し、これは、値がどのように測定または決定されるかに部分的に依存する。特定の態様において、「約」または「略」という用語は、1、2、3、または4標準偏差以内を意味する。特定の態様において、「約」または「略」という用語は、所与の値または範囲の50%、200%、105%、100%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、または0.05%以内を意味する。
【0290】
本明細書では、特に断りのない限り、すべての数値パラメータは、すべての場合において、「約」という用語によって前置きされ、修正されるものと理解され、この場合、数値パラメータは、パラメータの数値を決定するために使用される基礎的な測定技術に特有の固有の変動性を有する。少なくとも、均等論の適用を特許請求の範囲に限定する試みではないが、本明細書に記載された各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効数字の桁数を考慮し、通常の丸め技術を適用して解釈されるべきである。
【0291】
本明細書で言及される数値範囲には、言及される範囲に包含されるすべての下位範囲が含まれる。例えば、「1~100」の範囲は、暗黙の最小値である1と暗黙の最大値である100との間(およびそれを含む)、すなわち、1以上に等しい最小値と100以下に等しい最大値とを有するすべての部分範囲を含む。また、本明細書で言及されるすべての範囲は、言及される範囲の端点を含む。例えば、「1~100」の範囲は、端点1および100を含む。本明細書に記載される最大数値限定は、そこに包含されるすべての下位数値限定を含むことを意図しており、本明細書に記載される最小数値限定は、そこに包含されるすべての上位数値限定を含むことを意図している。従って、出願人は、特許請求の範囲を含む本明細書を修正し、明示的に記載された範囲に包含される任意のサブ範囲を明示的に記載する権利を留保する。そのような範囲はすべて、本明細書に本質的に記載されている。
【0292】
本明細書で言及され、および/または出願データシートに記載されている特許出願、特許、非特許公開、またはその他の開示資料は、組み込まれた資料が本明細書と矛盾しない限り、参照により本明細書に組み込まれる。そのため、必要な範囲において、本明細書に明示的に記載される開示は、参照により本明細書に組み込まれる矛盾する資料に優先する。参照により本明細書に組み込まれるとされる資料またはその一部であっても、本明細書に記載される既存の定義、記述、またはその他の開示資料と矛盾するものは、組み込まれる資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれる。
【0293】
「comprise」(および「comprises」や「comprising」などのcompriseの任意の形)、「have」(および「has」や「having」などのhaveの任意の形)、「include」(および「includes」や「including」などのincludeの任意の形)、「contain」(および「contains」や「containing」などのcontainの任意の形)は、オープンエンドの連結動詞である。その結果、一つまたは複数の要素を「含んでいる」、「有している」、「含んでいる」、または「含んでいる」システムは、それらの一つまたは複数の要素を所有し得るが、それらの一つまたは複数の要素のみを所有することに限定されない。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図16
図17
図18A
図18B
図19A
図19B
図20A
図20B
図21A
図21B
図22A
図22B
図23A
図23B
図24
図25
図26
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図28
図29
【国際調査報告】