(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-24
(54)【発明の名称】シート材料のファンフォールド加工された一続きのウェブを積み重ねるためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B65H 45/20 20060101AFI20240417BHJP
B31F 1/24 20060101ALI20240417BHJP
【FI】
B65H45/20
B31F1/24 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570421
(86)(22)【出願日】2022-05-19
(85)【翻訳文提出日】2023-11-14
(86)【国際出願番号】 IB2022054672
(87)【国際公開番号】W WO2022243924
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】102021000012929
(32)【優先日】2021-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519234110
【氏名又は名称】インターナショナル ボクセス エッセ.エッレ.エッレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カポイア,ジュゼッペ
【テーマコード(参考)】
3E078
3F108
【Fターム(参考)】
3E078BB01
3E078DD12
3F108AA01
3F108AB04
3F108AC10
3F108BA04
3F108BA07
3F108BB21
3F108CB03
3F108CB23
3F108CB26
3F108CB31
3F108CB48
(57)【要約】
一続きのウェブ(M)を長手方向(L)に案内するための手段を有する送り装置と、一続きのウェブ(M)上に、一定の長手方向のピッチ(K)で離間した横断方向のクリーズ(C)を形成して、一連の隣接パーティション(P)を画定する、送り装置の下流に位置するクリーズ加工装置(2)と、クリーズ(C)に沿って隣接パーティション(P)を漸進的かつ交互にファンフォールド加工する、クリーズ加工装置(2)の下流に位置する折畳み装置(14)と、折畳まれて隣接パーティション(P)のスタックにされたウェブ(M)を回収する回収装置(39)と、を含む、段ボールなど不定長のシート材料のファンフォールド加工された一続きのウェブ(M)を積み重ねるためのシステム(1)であって、回収装置(39)が、ファンフォールド加工された隣接パーティション(P)のスタックを保持するための、鉛直に延在する支柱(40)を含む、システム(1)。動的切断ユニット(52)が支柱(40)の最上部に取り付けられて、折畳み装置(14)を停止させることなしにスタック形成に追従しつつ、スタックの最上部の隣接パーティション(P)に移動中に作用する。シート材料、例えば不定長の段ボールのファンフォールド加工された一続きのウェブ(M)を積み重ねる方法。
【選択図】
図5、13、16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一続きのウェブ(M)を長手方向(L)に案内する手段を有する送り装置と、
前記一続きのウェブ(M)上に、一定の長手方向のピッチ(K)で離間した横断方向のクリーズ(C)を形成して、一連の隣接パーティション(P)を画定する、前記送り装置の下流に配置されたクリーズ加工装置(2)と、
前記クリーズ(C)に沿って隣接パーティション(P)を漸進的かつ交互にファンフォールド加工するために、前記クリーズ加工装置(2)の下流に配置された折畳み装置(14)と、
前記折畳まれたウェブ(M)を回収して隣接パーティション(P)のスタックにする回収装置(39)と、
を含み、
前記回収装置(39)が、ファンフォールド加工された前記隣接パーティション(P)のスタックを保持するための、鉛直に延在する支柱(40)を含み、
動的切断ユニット(52)が、前記支柱(40)の最上部に取り付けられ、前記折畳み装置(14)を停止させることなしにスタック形成に追従しつつ、前記スタックの最上部の前記隣接パーティション(P)に移動中に作用する、
段ボールなど不定長のシート材料をファンフォールド加工された一続きのウェブ(M)を積み重ねるためのシステム(1)であって、
前記支柱(40)に、第1のスタック支持ラック(44)、第2のスタック支持ラック(45)、およびスタック搬出ユニット(46)が取り付けられていることを特徴とする、システム(1)。
【請求項2】
前記第1の支持ラック(44)および前記第2の支持ラック(45)が、前記鉛直に延在する支柱(40)に沿って鉛直に移動可能である第1の昇降キャリッジ(49)および第2の昇降キャリッジ(50)にそれぞれ取り付けられ、前記昇降キャリッジ(49、50)が、前記第1の支持ラック(44)および前記第2の支持ラック(45)の第1の横断方向端部(44’、45’)に取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記搬出ユニット(46)が、前記鉛直に延在する支柱(40)に沿って鉛直に移動可能である第3の昇降キャリッジ(51)に取り付けられていることを特徴とする、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記動的切断ユニット(52)が、前記第1の支持ラック(44)の第2の横断方向端部(44”)に取り付けられており、実質的に水平な横断方向案内手段(54)に沿って移動するように適合された第4のキャリッジ(53)と、前記一続きのウェブ(M)を切断するための、対向ブレード(56)に対向する円形の切断ブレード(55)とを含むことを特徴とする、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記切断ブレード(55)をそれ自体の軸線の周りに、そして前記第4のキャリッジ(53)を前記横断方向案内手段(54)に沿って、同時に移動させるように適合された、ベルトおよびプーリ型の原動機付き駆動手段(57)を含むことを特徴とする、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の昇降キャリッジ(49)および前記第2の昇降キャリッジ(50)が、いったん前記隣接パーティション(P)が切断されると、前記第1の支持ラック(44)および前記第2の支持ラック(45)を前記スタックに向けて選択的に移動させて前記スタックを一時的に支持するように、そして前記折畳み装置(14)を停止させることなしに前記スタックの形成に追従するように適合された、それぞれの実質的に長手方向の案内手段(58)を含むことを特徴とする、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の支持ラック(44)および第2の支持ラック(45)が、所定のピッチだけ横断方向にオフセットされた複数のアーム(47)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記搬出ユニット(46)が、閉ループのコンベヤベルト(48)を含み、このコンベヤベルトが、前記スタックを一時的に支持し、これを前記支柱(40)から横断方向に移動させるように適合されていることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記クリーズ加工装置(2)が、前記一続きのウェブ(M)の底面側(S
1)と天面側(S
2)とに交互にクリーズを形成するように構成されており、前記支柱(40)が、前記底面(S
1)のクリーズ(C
1)と前記天面(S
2)のクリーズ(C
2)とをそれぞれ鉛直に整列させる第1(59)および第2の実質的に鉛直のレベリングプレート(60)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
不定長の段ボールのファンフォールド加工された一続きのウェブ(M)などのシート材料を積み重ねる方法であって、
一続きのウェブ(M)を長手方向(L)に送る送り装置を設けるステップと、
前記一続きのウェブ(M)上に、一定の長手方向のピッチ(K)で離間した横断方向のクリーズ(C)を形成するため前記送り装置の下流にクリーズ加工装置(2)を設けるとともに、隣接パーティション(P)を画定するステップと、
前記クリーズ(C)に沿って隣接パーティション(P)を漸進的かつ交互にファンフォールド加工するため、前記クリーズ加工装置(2)の下流に位置する折畳み装置(14)を設けるステップと、
前記折畳まれたウェブ(M)を回収するための回収装置(39)を前記折畳み装置(14)の下流に設けるとともに、重ね合わされた隣接パーティション(P)のスタックを形成するステップと、
前記ファンフォールド加工された隣接パーティション(P)のスタックを保持するため、前記回収装置(39)内に鉛直に延在する支柱(40)を設けるステップと、
第1のスタック支持ラック(44)および第2のスタック支持ラック(45)と、スタック搬出ユニット(46)と、前記スタックの少なくとも1つの隣接パーティション(P)を切断するための動的切断ユニット(52)とを、前記回収装置(39)内に設けるステップと、
前記第1の支持ラック(44)および前記第2の支持ラック(45)を前記スタックに向かって水平に、かつ前記搬出ユニット(46)に向かって鉛直に移動させ、これにより、折畳み装置(14)を停止させることなしに前記スタックの形成に追従するステップと、
前記動的切断ユニット(52)を移動中に作動させて、前記スタックにおける最上位の隣接パーティション(P)と相互作用させ、これにより、前記折畳み装置(14)を停止させる必要性を回避するステップと、
前記スタックを前記搬出ユニット(46)に堆積させるステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、包装の分野における応用が見いだされるものであり、詳細には、不定長のシート材料のファンフォールド加工(じゃばら状加工)された一続きのウェブ(web)を積み重ねるためのシステムに関する。
【0002】
本発明はまた、不定長の段ボールのファンフォールド加工された一続きのウェブを積み重ねる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
シート材料、典型的には段ボールは、かさを減らして取り扱いを容易にするために折りたたまれてファンフォールド配置にされたシート材料のウェブの形態で、箱型包装体の製造に使用されることが、ながらく知られている。
【0004】
実際、原料シート材料は最初、旧式のドットマトリクスプリンタの一続きの形態に類似した、すなわち、等しいサイズの一連の隣接する部分または区画から構成される不定長の一続きのシート材料からなる一続きのウェブとして提供され、この隣接する部分または区画は、パーティションとして知られており、折り目線によって区切られ、一方を他方の上にして交互に折畳まれて、重ね合わせられたパーティションのスタックを形成する。
【0005】
等しいまたは異なるサイズのスタックは、所望のサイズの箱を製造するための自動もしくは半自動の機械または設備のマガジンに装填される。
【0006】
スタックを得るために、一続きのウェブは最初、一続きのウェブの長手方向に対して横断方向の折り目線を形成する工程を経るが、これは通常、隣接パーティションを分割する一続きのウェブの両側にクリーズ(折り目、しわ、crease)を形成するための少なくとも2つの対向する押圧ローラを備えたクリーザ(紙折り機、creaser)によってなされ、例えば実全昭49-031775号、または米国特許第2012/021886号に記載されているとおりである。
【0007】
いったん折り目線またはクリーズが形成されると、ウェブは、ファンフォールド加工のステップ、すなわち隣接パーティションを、一方を他方の上になるようにして交互に折畳むステップ、その後、最終搬出ユニット内で積み重ね、所望のまたは標準の高さに切断するステップを経るが、これは例えば、国際公開第2013/132325号または米国特許第7402130号に記載されているとおりである。
【0008】
次いで、シート材料のファンフォールドのスタックは、切断およびクリーズ加工機の1つまたは複数の貯蔵マガジンに装填され、そこから、パーティションが連続して展開され運ばれて、切断ユニットおよびクリーズ加工ユニットに送られ、これらのユニットが、箱に組み立てられることになる一枚(ブランケット)を形成する。
【0009】
独国特許第102012020943号は、一続きのウェブを折り畳んで積み重ねて平坦なパーティションにするための装置を開示しており、この装置は、シートのストリップを送る送り装置と、ストリップを折り目線のところで支持する、環状案内部に沿って案内される複数の支持構成要素とを有するものである。
【0010】
さらに、支持構成要素は、個々の作動制御部を有し、一続きのウェブの送り方向に対して直角に変位することができる。
【0011】
具体的には、一続きのウェブは、送り装置に対して水平な向きを有しており、コンベヤベルトの上に水平に積み重ねられ、このコンベヤベルトは、ファンフォールド加工されたシート材料のスタックを一時的に支持してこれを装置から移動させるように適合されている。
【0012】
この公知のシステムの1つの欠点は、折り目線がストリップの片側のみに形成されて、支持構成要素がストリップを常に底部から支持することである。これは、支持構成要素の送りスピードの連続的な変化にも起因して、ストリップ内に形成されるプレスしわの原因になり得る。
【0013】
さらに、支持構成要素は、片持ち梁状に突出し、横方向に後退して折り目線から外側に摺動し、このときに送りスピードが低下し、それにより、装置全体の作業スピードが強い影響を受ける。
【0014】
この公知のシステムのもう1つの欠点は、いったん一続きのウェブが折畳まれると、コンベヤベルトがスタックの片側だけに沿って、かつ、一連の折り目線の一本に沿ってスタックを支持し、これが、スタックの自重による変形、そしてさらなるプレスしわの形成の原因となり得ることである。
【0015】
欧州特許第2409939号は、折り目のところで段ボールのウェブを変位させるよう案内されるラッチ部材を備えた折畳み装置を開示している。さらなるラッチ部材が、前者のラッチ部材とは独立に案内されて、前者の折り目の上流に配置された別の折り目のところで段ボールのウェブに沿って運ばれる。
【0016】
また、回収装置が、段ボールのウェブを積み重ねる折畳み装置の下流に配置され、このウェブは、折り目に沿って折畳まれてスタックを形成する。
【0017】
この公知の折畳み装置の1つの欠点は再び、ラッチ部材が、2本の折り目線ごとに段ボールウェブ上の片側のみに作動し、第1のラッチ部材の近傍におけるプレスしわの形成を回避できないことである。
【0018】
さらには、その送りスピードは、環状のベルトまたはチェーンによって駆動される独立したラッチ部材構成要素を移動させる機構の複雑さによって制限される。
【0019】
さらなる欠点は、スタックを回収装置内で切断する必要が生じるたびに、一続きのウェブの送りスピードが、パーティションをスタックよりも上で切断できるようにするために低下することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
先行技術に鑑みて、本発明によって対処される技術的課題は、プレスしわの形成を回避しつつ、折畳み装置を減速または停止させることなしに、一続きのウェブを切断してスタックを形成できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の目的は、不定長のシート材料のファンフォールド加工された一続きのウェブ、例えば段ボールを積み重ねる、非常に効率的で費用対効果の高いシステムおよび方法を提供することによって、上に考察された欠点を解消することである。
【0022】
本発明の特定の目的は、折り目線近傍のプレスしわの形成を最小限に抑えることのできる、そして折畳み装置を減速または停止させる必要性を回避することのできる、上に考察されたとおりのシステムを提供することである。
【0023】
本発明の別の目的は、スタックの最上位のパーティションを切断する際の制限なしに、一続きのウェブの高速な積み重ねを可能にする、上に考察されたとおりのシステムを提供することである。
【0024】
本発明のさらなる目的は、様々な幅の一続きのウェブに容易に適合させることのできる、上に考察されたとおりのシステムを提供することである。
【0025】
本発明の別の目的は、スタックの両側を鉛直に整列させることのできる、上に考察されたとおりのシステムを提供することである。
【0026】
以下にさらに明確に説明されるとおり、これらの目的および他の目的は、請求項1に定義されるとおり、不定長のシート材料のファンフォールド加工された一続きのウェブ、例えば段ボールを積み重ねるためのシステムによって満たされる。
【0027】
本システムは、一続きのウェブを長手方向に案内する手段を有する送り装置と、一続きのウェブ上に、一定の長手方向のピッチで離間した横断方向のクリーズを形成して、一連の隣接パーティションを画定する、送り装置の下流に位置するクリーズ加工装置と、クリーズに沿って隣接パーティションを漸進的かつ交互にファンフォールド加工する、クリーズ加工装置の下流に位置する折畳み装置と、を含む。
【0028】
折畳まれて隣接パーティションの積み重ねにされたウェブを回収する回収装置もまた提供され、この装置は、隣接するファンフォールド加工されたパーティションのスタックを保持するための鉛直に延在する支柱を含む。
【0029】
本発明の特異な態様によれば、動的切断ユニットが支柱の最上部に取り付けられており、折畳み装置を停止させることなしにスタック形成に追従しつつ、スタックの最上部の隣接パーティションに移動中に作用する。
【0030】
切断ユニットのこの移動中での切断動作により、スタック形成工程は、スタックの上方で一続きのウェブを横たえた実質的に水平な面を不変に保ちつつ追従され得るので、これにより、折畳み装置を減速または停止させる必要性が回避される。
【0031】
有利には、支柱は、第1のスタック支持ラックおよび第2のスタック支持ラックならびに、支柱に沿って鉛直に移動するように設計されたそれぞれの昇降キャリッジ上でその支柱に取り付けられたスタック搬出ユニットを備え、切断ユニットは、第1の支持ラックの横断方向端部に取り付けられており、実質的に水平な横断方向案内手段に沿って移動可能である。
【0032】
さらに、切断ユニットは、ブレードと、対向ブレードと、ベルトおよびプーリ型の原動機付き駆動手段であって、切断ブレードをそれ自体の軸線の周りに、そして切断ユニットの横断方向移動キャリッジを同時に移動させるように適合される駆動手段とを含む。
【0033】
この配置により、スタックの最上位の隣接パーティションは、積み重ねの間、鉛直に移動している間に切断されるように作用を受け得るので、これにより、プレスしわの形成、および折畳み装置を減速または停止させる必要性が回避される。
【0034】
本発明はまた、請求項11に定義されているとおり、シート材料、例えば本発明による不定長の段ボールのファンフォールド加工された一続きのウェブを積み重ねる方法に関する。
【0035】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に定義されている通りである。
【0036】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付図面の助けを借りて非限定的な例として説明される、不定長のシート材料、例えば段ボールのファンフォールド加工された一続きのウェブを積み重ねるためのシステムの詳細な説明からさらに明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図10】異なる動作ステップにおける
図5の装置の斜視図である。
【
図11】異なる動作ステップにおける
図5の装置の斜視図である。
【
図12】異なる動作ステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図13】異なる動作ステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図14】異なる動作ステップにおける
図5の装置の斜視図である。
【
図15】異なる動作ステップにおける
図5の装置の斜視図である。
【
図16】異なる動作ステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図17】異なる動作ステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図18】異なる動作ステップにおける
図5の装置の斜視図である。
【
図19】異なる動作ステップにおける
図5の装置の斜視図である。
【
図20】異なる動作ステップにおける
図5の装置の側面図である。
【
図21】異なる動作ステップにおける
図5の装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
特に図面を参照すると、不定長のシート材料、例えば段ボールのファンフォールド加工された一続きのウェブMを積み重ねる、全体的に数字1で指定されるシステムが示されている。
【0039】
それ自体公知であるとおり、一続きのウェブMは、実質的に長手方向であり、底面側S1と、天面側S2と、長手方向の側縁Bとを有し、長手方向の側縁Bの距離によって定められる所定の最大幅Eを含む。
【0040】
図1から
図4に最もよく示されているとおり、システム1は、鉛直中心面πを定めるフレームと、一続きのウェブMを鉛直中心面πに平行な長手方向Lに沿って案内する手段を有する、図示されない送り装置とを含む。
【0041】
クリーズ加工装置2もまた、送り装置の下流に設けられ、一続きのウェブM上に、一定の長手方向のピッチKで離間した横断方向のクリーズCを形成し、一連の隣接パーティションPを画定するように適合されている。
【0042】
クリーズ加工装置2は、「Z」字形の折畳みを形成するために、一続きのウェブMの底面側S1上、および天面側S2上に交互にクリーズCを形成するように構成されたツールを有する2つのクリーズ加工ローラ6’、6”を含み得る。
【0043】
したがって、クリーズ加工装置2の出力のところで、ウェブMは、ウェブMを上方に折畳むための、底面側S1に形成されたクリーズC1と、ウェブMを下方に折畳むための、天面側S2に形成されたクリーズC2とを交互に連続して含むことになる。
【0044】
好都合なことに、システム1は、クリーズCに沿った隣接パーティションPを漸進的かつ交互にファンフォールド加工するための、クリーズ加工装置2の下流に位置する折畳み装置14を含む。
【0045】
図面に最も良好に示されているとおり、折畳み装置14の下流で、システム1は、折畳まれたウェブMを回収して隣接パーティションPを積み重ねる回収装置39を含む。
【0046】
回収装置39は、折畳み装置14によってファンフォールド加工された隣接パーティションPのスタックを保持する、鉛直に延在する支柱40を含む。
【0047】
支柱40は、地面Gに固定された複数の直立材41と、支柱40を強固にするように、そしてスタックを保持するための区画43を形成するように適合された複数の交差部材42とを含む。
【0048】
図5~
図8に最も良好に示されているとおり、第1のスタック支持ラック44、第2のスタック支持ラック45、およびスタック搬出ユニット46が、支柱40に取り付けられている。
【0049】
具体的には、第1の支持ラック44および第2の支持ラック45は、所定のピッチで横断方向にオフセットされた複数のアーム47を含み、搬出ユニット46は、スタックを一時的に支持し、そしてこれを支柱40から横断方向に移動させるための閉ループのコンベヤベルト48を含む。
【0050】
さらに、第1の支持ラック44および第2の支持ラック45はそれぞれ、支柱40に沿って鉛直方向に移動可能である第1の昇降キャリッジ49および第2の昇降キャリッジ50に取り付けられており、昇降キャリッジ49、50は、第1の支持ラック44および第2の支持ラック45の第1の横断方向端部44’、45’に取り付けられている。
【0051】
同様に、搬出ユニット46は、第3の昇降キャリッジ51に取り付けられており、この昇降キャリッジは、鉛直の支柱40に沿って鉛直に移動可能であることで、スタックが形成されているとき搬出ユニット46を下方に移動させることが可能になり、一続きのウェブMをスタックの上方に横たえた実質的に水平な面Qは不変の状態にあるが、これは、
図10~
図17に最も良好に示されているとおりである。
【0052】
もちろん、図示されていない適切な鉛直摺動手段が、支柱40の鉛直の範囲に沿って取り付けられており、鉛直に独立して昇降キャリッジ49、50、51が移動するようにしている。
【0053】
本発明の特異な態様によれば、動的切断ユニット52が支柱40の最上部に取り付けられており、折畳み装置14を停止させることなしにスタック形成に追従しつつ、スタックの最上部の隣接パーティションPに移動中に作用する。
【0054】
よって、クリーズ加工装置2および/または折畳み装置14を減速または停止させることなしに、複数のスタックを一続きのウェブMから得ることができ、これは以下にさらに記載されるとおりである。
【0055】
図8および
図9に最も良好に示されているとおり、動的切断ユニット52は、スタックに面する第1の支持ラック44の第2の横断方向端部44”に取り付けられており、また実質的に水平な横断方向案内手段54に沿って移動するように設計された第4のキャリッジ53を含む。
【0056】
切断ユニット52は、一続きのウェブMを切断するため、対向ブレード56に面する円形の切断ブレード55を含んでおり、これらのブレードは、所定の角度に傾斜していて、スタックの最上部の隣接パーティションPを遮って切断できるようになっている。
【0057】
さらに、ベルトおよびプーリ型の原動機付き駆動手段57が、切断ブレード55をそれ自体の軸線のまわりに、そして第4のキャリッジ53を横断方向案内手段54に沿って、同時に移動させるように設けられている。
【0058】
図10~
図17に示されるとおり、スタック追従を容易にするために、第1の昇降キャリッジ49および第2の昇降キャリッジ50は、いったん隣接パーティションPが切断されると、第1の支持ラック44および第2の支持ラック45をスタックに向かって選択的に移動させてスタックを一時的に支持するため、それぞれの実質的に長手方向の案内手段58を含む。
【0059】
次いで、一続きのウェブMは移動中に切断され、この切断は、第1のキャリッジ44および第2のキャリッジ45が、形成されつつあるスタックを支持するために保持区画43に向かって移動する直前になされる。
【0060】
図14から21に最も良好に示されるとおり、切断された直後のスタックは、支持ラック44、45によって支持され、この支持は、搬出ユニット46が前のスタックを支柱40の外へ搬出するのに、そしてスタックを回収するために、対応する鉛直摺動手段を登るのに要する時間の間、一続きのウェブMをその上で不変に保つ平面Ωを保持しつつ、スタックの形成に追従することによってなされる。
【0061】
次いで、第1の支持ラック44および第2の支持ラック45は、長手方向の案内手段58に沿って保持区画43から遠ざかるように移動して、スタックを搬出ユニット46上に搬出する。
【0062】
加えて、各スタックのクリーズC1、C2の整列を容易にするために、支柱40は、天面側S2のクリーズC2および底面側S1のクリーズC1をそれぞれ鉛直に整列させるための第1の59および第2の実質的に鉛直のレベリングプレート60を含む。
【0063】
好ましくは、搬出ユニット46上に形成されているスタックを搬出する前に、第1の支持ラック44がスタックから除去されるが、これは、第2の支持ラック45が第1の支持ラック44に向かって押しやられる間、そしてスタックがレベリングプレート59、60によって水平に不動に保たれている間になされ、これは
図14~
図17に示されるとおりである。
【0064】
さらなる態様では、本発明は、シート材料、例えば、底面側S1、天面側S2、および長手方向の側縁Bを有する不定長の段ボールのファンフォールド加工された一続きのウェブMを積み重ねる方法に関する。
【0065】
本方法は、
一続きのウェブMを長手方向Lに送るための送り装置を設けるステップと、
一続きのウェブM上に、一定の長手方向のピッチKで離間した横断方向のクリーズCを形成するため、送り装置の下流にクリーズ加工装置2を設けるとともに、隣接パーティションPを画定するステップと、
クリーズCに沿って隣接パーティションPを漸進的かつ交互にファンフォールド加工するため、クリーズ加工装置2の下流に折畳み装置14を設けるステップと、
折畳まれたウェブMを回収するための回収装置39を折畳み装置14の下流に設けるとともに、重ね合わされた隣接パーティションPのスタックを形成するステップと、
ファンフォールド加工された隣接パーティションPのスタックを保持するため、回収装置39内に鉛直に延在する支柱40を設けるステップと、
第1のスタック支持ラック44および第2のスタック支持ラック45と、スタック搬出ユニット46と、スタックの少なくとも1つの隣接パーティションPを切断する動的切断ユニット52とを、回収装置39内に設けるステップと、
クリーズ加工装置2によって、一続きのウェブMの底面側S1と天面側S2とに交互にクリーズC1、C2を形成するステップと、
折畳み装置14を作動させるステップと、
第1の支持ラック44および第2の支持ラック45をスタックに向かって水平に、かつスタック搬出ユニット46に向かって鉛直に移動させ、これにより、折畳み装置14を停止させることなしにスタックの形成に追従するステップと、
動的切断ユニット52を移動中に作動させて、スタックの最上位の隣接パーティションPと相互作用させ、これにより、折畳み装置14を停止させる必要性を回避するステップと、
スタックを搬出ユニット46に堆積させるステップと、
を含む。
【0066】
本発明による、シート材料をファンフォールド加工された一続きのウェブを積み重ねるためのシステムおよび操作方法によって、意図された目的が満たされること、すなわち、プレスしわなしに、また折畳み装置を減速または停止させることなしに、スタックを形成することが可能になることが上記から理解されるであろう。
【0067】
本発明のシステムおよび操作方法は、添付の特許請求の範囲に開示されている本発明のコンセプトの範囲内で多くの変更および変形が可能である。
【0068】
本発明のシステムおよび操作方法を、添付図面を特に参照しつつ記載してきたが、本開示および特許請求の範囲において参照される数字は、本発明をより分かりやすくするために使用されているにすぎず、特許請求の範囲をいかなる方法でも限定することを意図していない。
【0069】
本明細書において、「一実施形態」または「実施形態」または「いくつかの実施形態」への言及があれば、これは、記載されている特定の特性、構造、または構成要素が本発明の主題の少なくとも1つの実施形態に含まれることを示す。
【0070】
さらに、これら特定の特性、構造、または構成要素は、1つまたは複数の実施形態を提供するために、いずれかの適切な方法によって共に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、シート材料を包装体に加工する工場において産業的規模で製造することができるので、産業分野で適用される可能性がある。
【国際調査報告】