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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-24
(54)【発明の名称】カプセル
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/14 20060101AFI20240417BHJP
   A24F 1/30 20060101ALI20240417BHJP
   A24F 1/26 20060101ALI20240417BHJP
   A24F 5/04 20060101ALI20240417BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20240417BHJP
【FI】
A24D1/14
A24F1/30
A24F1/26
A24F5/04
A24F40/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571531
(86)(22)【出願日】2022-05-18
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 IB2022054625
(87)【国際公開番号】W WO2022243897
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】2107110.5
(32)【優先日】2021-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519398652
【氏名又は名称】エアー アイピー ホールディングス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドーソン、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ロウ、クリストファー
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AA41
4B045AB16
4B162AA03
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB28
4B162AC13
4B162AC41
(57)【要約】
本発明はフーカ装置用のカプセルに関する。カプセルは、使用時において喫煙製品の加熱中に気化するように構成された少なくとも1つの成分を含む喫煙製品と、喫煙製品を含み、使用時に気化成分をカプセルの外へ出るようにさせる少なくとも1つの空気通路を画定する内部チャンバを画定するような形状となった複数の壁を含むハウジングと、を含む。内部チャンバ内に複数の壁から離隔し、その上に喫煙製品が少なくとも部分的に配置される表面領域を画定するハウジング内の支持構造が提供される。前記喫煙製品と支持構造は前記内部チャンバを部分的にしか占有しない、カプセル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フーカ装置用のカプセルであって、
使用時において喫煙製品の加熱中に気化するように構成された少なくとも1つの成分を含む喫煙製品と、
前記喫煙製品を含む内部チャンバを画定するように形成された複数の壁を含み、使用時に前記気化した成分を前記カプセルから出るようにさせる少なくとも1つの空気通路を画定するハウジングと、
前記内部チャンバ内に前記複数の壁から離隔し、前記喫煙製品が少なくとも部分的にその上に配置される表面領域を画定するハウジング内の支持構造と、
を備え、
前記喫煙製品と支持構造は前記内部チャンバを部分的にしか占有しない、カプセル。
【請求項2】
前記カプセルは第1の壁と第2の壁を備え、前記内部チャンバは前記第1の壁と前記第2の壁の間にあり、
前記第1の壁と前記第2の壁はそこに少なくとも1つのそれぞれの開口を含み、使用時に空気が前記開口のそれぞれを介して前記内部チャンバ内の前記喫煙製品の上を通過するようになっている、請求項1に記載のカプセル。
【請求項3】
前記支持構造は前記喫煙製品よりも大きな機械強度を有する、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項4】
前記支持構造は、前記喫煙製品が前記内部チャンバ内で所望の分散を維持するような形状である、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項5】
前記支持構造は、前記内部チャンバの高さ寸法及び/又は幅寸法に実質的に跨る、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項6】
前記支持構造は、前記内部チャンバ内に緩く配置され、前記支持構造の動きは前記複数の壁及び/又は喫煙製品との接触によって拘束される、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項7】
前記支持構造は、前記カプセルの前記内部チャンバを2以上の区画又はセルに分割するように構成された仕切りを備え、前記区画又はセルの少なくとも1つは前記喫煙製品の一部を含むように構成される、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項8】
前記仕切りは、前記喫煙製品を含む環状内部チャンバと、そこを貫通して延在する中央空気通路とを画定する、請求項7に記載のカプセル。
【請求項9】
前記支持構造は、前記喫煙製品を少なくとも部分的に包含するシート材料を含む、請求項1~請求項8のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項10】
前記支持構造は吸湿性粉末を含む、請求項1~請求項9のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項11】
前記支持構造は、前記喫煙製品の中に延在してその動きを抑制するように構成された複数の細長アームを含む、請求項1~請求項10のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項12】
前記支持構造は前記喫煙製品によって少なくとも部分的に包埋されるか被覆される、請求項1~請求項11のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項13】
使用時に前記支持構造は前記カプセルから取り外し可能又は移動可能であって、そこからの移動後に前記喫煙製品内に空気流路を残す、請求項12に記載のカプセル。
【請求項14】
前記支持構造は通気性を有し、例えばメッシュ、発泡体、穿孔シート材、又は織物の内の1以上を含む、請求項1~請求項13のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項15】
前記支持構造は、内部チャンバを貫通する流路の形状の空気通路を画定するように形成された1以上の仕切りを含み、これにより1以上の仕切りが前記喫煙製品の前記流路への侵入を防止する、請求項1~請求項14のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項16】
前記支持構造は、前記カプセル内に複数の離散した要素又はビーズを含む、請求項1~請求項15のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項17】
前記喫煙製品は、少なくとも部分的に前記支持構造を封入して、前記支持構造が核を提供し、喫煙製品が前記核の上の被覆を成す、請求項1~請求項16のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項18】
前記核は、不活性の無機材料を含む、請求項17に記載のカプセル。
【請求項19】
前記核は、石、ガラス、セラミック、又は砂の内の1以上を含む、請求項17又は請求項18に記載のカプセル。
【請求項20】
前記被覆は有機増粘剤を含む、請求項17~請求項19のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項21】
前記被覆は実質的に乾性である、請求項17~請求項20のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項22】
複数の被覆された核と更なる支持構造が提供され、少なくとも2つの前記被覆された核が前記更なる支持構造によって分離又は拘束される、請求項17~請求項21のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項23】
前記喫煙製品は複数の離散した部分に提供され、前記離散した部分のそれぞれは喫煙製品の異なる有効表面積を有する、請求項1~請求項22のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項24】
前記喫煙製品は、異なる断面積又は異なる体積対表面積比を有する部分を備え、前記喫煙製品の前記異なる部分が加熱中に異なる速度で消費される、請求項1~請求項23のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項25】
前記カプセルによって生成される気化した喫煙製品の全体割合は、所定の使用期間にわたって所定の範囲内に留まる、請求項24に記載のカプセル。
【請求項26】
前記喫煙製品の成分は、結合剤、ミスト発生剤、及び香料を含む、請求項1~請求項25のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項27】
前記喫煙製品は、フュームドシリカ、非晶質シリカ、又はタルクの内の1以上などの、吸収性結合剤を含む、請求項26に記載のカプセル。
【請求項28】
前記喫煙製品は、ペーストなどの粘性液体又は半固体を含む、請求項1~請求項27のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項29】
前記喫煙製品は、不活性の粒状充填材を含む、請求項1~請求項28のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項30】
請求項1~請求項29のいずれか一項に記載のカプセルを備えるフーカパイプ。
【請求項31】
水パイプ用のカプセルの製造方法であって、
加熱中に気化するように構成された少なくとも1つの成分を含む喫煙製品を提供することと、
内部チャンバを有するカプセルのハウジングを形成することと、
前記喫煙製品を受容するように構成された表面領域を有する前記内部チャンバのための支持構造を提供することと、
前記喫煙製品を前記支持構造の前記表面領域に塗布することと、
前記喫煙製品が塗布された前記支持構造をハウジングで覆って閉じることと、
を含む方法。
【請求項32】
請求項1~請求項31のいずれか一項に記載のカプセルを使用する方法であって、
前記カプセルを加熱して、前記喫煙製品の1以上の成分を気化させることと、
前記カプセル内に空気を通して、前記気化した製品を前記カプセル内から取り込んで抽出することと、
を含むカプセルの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フーカ装置などの水パイプ用の消耗材を含むカプセル、特に電気加熱式のフーカ装置に好適なカプセルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術のフーカ装置は、WO2015172224(A1)に開示されている。フーカ装置は喫煙製品を受容するように構成されたカプセル(図6、7を参照)を含む。カプセルは、加熱チャンバ内に配置され、そこで喫煙製品(例えばシーシャタバコ)を加熱及び気化させることが可能である。使用者の吸入により気化した製品が水タンクを介してホースの外へ吸引される。
【0003】
カプセルは予めパッケージされてもよい。例えば、カプセルは製造者により充填されて、充填済みの形態で消費者に販売される。本発明者らは、そのような予め充填された構成には多くの問題があることを発見した。
【0004】
喫煙製品は一つの塊として提供される。したがって、製品は小さい比表面積(製品体積当たりの表面積の大きさ)から成る。これを加熱するとき、製品の僅かな部分しか気化に供さない。これでは味が薄かったり、煙の生成量が少なかったりする。
【0005】
さらに単一の塊は、熱源及びカプセルを通る空気流に対する塊の位置/向きによって、加熱中に予測できない挙動を示すことがある。ある領域がかなり熱かったり/冷たかったりして、使用者の体験が変動しやすくなる。より安定した使用者体験が生成されることが望ましいであろう。
【0006】
普通のタバコ/糖蜜に対してより大きな比表面積を与えることは、一般的に、カプセルの所与の内容積に含まれる喫煙製品の質量が小さいことを意味する。このことはカプセルの内容物がより速く消費されることにつながり、すなわちその結果としてカプセルをより頻繁に交換する必要が生じることになる。
【0007】
さらには、予め充填されたカプセルの、製造、輸送、取り扱い、及び/又は保管中に、その中の製品が「定着」する可能性がある。その結果、製品が凝集及び/又は成分への分離をして(例えば「ブラジルナット効果」により)、望ましくない/一様でない性質となる。これが加熱中の喫煙製品の非最適性能に繋がり、使用者には非最適体験となり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示の目的は、このような問題の1以上を克服又は改善することである。また、予測可能及び/又は安定した使用者体験を与えるカプセルの提供も追加あるいは代替の目的と考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様によれば、水パイプ用のカプセルが提供される。これは、製品の加熱中に気化するように構成された少なくとも1つの成分を含む喫煙品と、製品を含むように構成され、使用時に気化した成分をカプセルから出るようにさせる少なくとも1つの空気通路を含むハウジングと、を含む。ここで、カプセルは、喫煙製品をハウジング内で少なくとも部分的に分離又は拡げるように構成された支持構造を含む。
【0010】
ハウジングは、カプセル内に1以上の流入開口及び/又は流出開口を含み得る。支持構造は、流入開口及び/又は流出開口に至る空気通路を画定可能である。
【0011】
本開示の第2の態様によれば、喫煙製品の加熱中に気化するように構成された少なくとも1つの成分を含む喫煙製品と、喫煙製品を含む内部チャンバを画定するような形状となった壁構造を含み、使用時に気化成分をカプセルから出るようにさせる少なくとも1つの空気通路を提供するように構成されたハウジングと、内部チャンバ内の1以上の不活性含有物と、を含む、水パイプ用のカプセルが提供される。
【0012】
喫煙製品は、1以上の不活性含有物上の被覆として提供され得る。含有物は喫煙製品中に包埋されてもよい。含有物はビーズを含んでもよい。
【0013】
本開示の第3の態様によれば、喫煙製品の加熱中に気化するように構成された少なくとも1つの成分を含み、かつ複数の離散した部分に分割された喫煙製品と、喫煙製品の離散部分を含む内部チャンバを画定するような形状をし、かつ使用時に気化成分をカプセルの外へ出るようにさせる少なくとも1つの空気通路を提供するように構成された、壁構造を含むハウジングと、を含む水パイプ用のカプセルが提供される。ここで複数の離散部分は異なる表面積から成る。
【0014】
離散部分は、喫煙製品の異なる形状/寸法及び/又は厚さであってよい。
【0015】
本開示の第4の態様によれば、喫煙製品の加熱中に気化するように構成された少なくとも1つの成分を含む喫煙製品と、喫煙製品を含む内部チャンバを画定する形状をした壁構造を含むハウジングと、を含む水パイプ用のカプセルが提供される。ここで、喫煙製品は、内部チャンバの表面に少なくとも部分的に適合するように配置された粘性流体、半固体、又はペースト材料を含み、また、壁構造は、使用時に気化成分がカプセルの外へ出られるようにする少なくとも1つの空気通路を画定するように構成される。
【0016】
本開示の第5の態様によれば、第1、第2、第3、又は第4の態様のいずれかのカプセルを含む水パイプが提供される。水パイプは、その中のカプセルを加熱するための電気ヒータを含むことができる。
【0017】
本開示の更なる態様によれば、水パイプ用のカプセルの製造方法が提供される。この方法は、加熱中に気化するように構成された少なくとも1つの成分を含む喫煙製品を提供することと、内部チャンバを有するカプセルのハウジングを形成することと、喫煙製品を受容するように構成された表面領域を有する内部チャンバのための支持構造を提供することと、喫煙製品を支持構造の表面領域に塗布することと、喫煙製品が塗布された支持構造をハウジングで覆って閉じることと、を含む。
【0018】
閉じることは、喫煙製品及び支持構造を内部に入れたままハウジングを密封することを含む。
【0019】
一般的には、喫煙製品及び支持構造は、内部チャンバを部分的にしか充填せず、したがって、内部チャンバは使用時に通気性を有する。使用中の加熱時に蒸気がカプセルの外へ出られるようにするためのカプセル内の空気通路を維持ために、喫煙製品は支持構造の表面領域に塗布され得る。
【0020】
本発明の任意の態様の任意選択の特徴を以下及び添付の従属請求項に規定する。この任意選択の特徴はいずれも、実践的である限り本発明の任意の態様に適用可能であり、またこの任意選択の特徴は、簡潔とするという理由のみにより、各態様に個別的には繰り返さない場合がある。
【0021】
喫煙製品は一般的には消耗品である。支持構造は使用時の加熱中に消費されたり気化したりしない。
【0022】
カプセルは1回限りの、消耗性及び/又は使い捨てのカプセルであってよい。カプセルは使用時に加熱のために水パイプの中に挿入可能であり、使用後にフーカから除去可能である。
【0023】
支持構造は喫煙製品よりも大きい強度及び/又は剛性を有し得る。支持構造は、例えば使用時の製品の加熱中に達成される温度において、実質的に不活性であってよい。
【0024】
支持構造は、少なくとも部分的に喫煙製品で被覆可能である。支持構造の大半、又は実質的にすべては喫煙製品で被覆され得る。
【0025】
喫煙製品は、展伸可能及び/又は変形可能であってよい。喫煙製品は、粘性液体、半固体、及び/又はペースト材料で構成され得る。喫煙製品は、非晶質、及び/又は変形なしでは自重を支えられないものであってもよい。支持構造は、カプセル内に喫煙製品の形状を画定可能である。
【0026】
追加又は代替として、喫煙製品は、液体、粘性液体又は半固体の形態で、例えば被覆として支持構造に塗布され得る。喫煙製品は粘着性/粘着質であってよい。喫煙製品は、支持構造に塗布された後に硬化しても硬化しなくてもよい。
【0027】
支持構造及び喫煙製品は、ハウジング、例えばその内部チャンバを、部分的にしか充填しない(すなわち、充填/実装の割合が1未満である)。内部チャンバの一部は空隙、例えばガス/空気で満たされた空隙で構成され得る。支持構造及び/又は喫煙製品は、カプセル内容積の50%以下、好ましくは90%以下、好ましくは80%以下、好ましくは70%以下、好ましくは60%以下、好ましくは50%以下を占有し得る。支持構造及び/又は喫煙製品は、カプセル内容積の20%以上、好ましくは30%以上、好ましくは40%以上、好ましくは50%以上を占有し得る。支持構造及び/又は喫煙製品は、カプセル内容積の20%から90%の間、好ましくは30%から80%の間、好ましくは40%から70%の間、好ましくは50%から60%の間を占有し得る。
【0028】
喫煙製品(例えばその成分)は、結合剤、ミスト発生剤、及び/又は香料を含み得る。喫煙製品は増粘剤を含んでも含まなくてもよい。香料製品は甘味料を含んでもよく、及び/又は喫煙製品は、例えばそのうちの少なくとも1つが甘味料を含む複数の香料を含んでもよい。結合剤は吸収性結合剤であってもなくてもよい。
【0029】
吸収性結合剤は、フュームドシリカ、非晶質シリカ、又はタルクの内の1以上を含んでよい。喫煙製品は、不活性で、粒状/粉末状の充填剤を含む。
【0030】
喫煙製品は、加熱されると香料及び/又はミスト発生剤を放出するように構成することができる(例えば香料及び/又はミスト発生剤は気化又は他の形で揮発性/浮揚性となり得る)。
【0031】
喫煙製品は着色料及び/又は刺激剤を含むことができる。刺激剤は、カフェイン、タウリン、テオブロミン、ニコチン、及び/又はカンナビノイドのいずれか、または任意の組み合わせを含んでよい。カンナビノイドは、テトラヒドロカンナビノール(THC)又はカンナビジオール(CBD)を含んでよい。喫煙製品は、大麻及び/又はその抽出物及び/又は誘導体を含んでよい。
【0032】
喫煙製品はニコチン含有製品を含んでよい。喫煙製品はタバコを含むんでよい。製品はタバコ代用品(例えば有機基材)を含んでよい。
【0033】
製品は、シーシャ又はムアセル製品を含んでよい。製品は、糖液(例えば糖蜜)を含むタバコ製品を含んでよい。製品は、グリセロール又は他のミスト発生剤を含んでよい。製品は、香料及び/又は他の添加物を含んでよい。タバコには加熱中に気化するようになった他の従来材料が提供されてもよい。
【0034】
喫煙製品は充填剤を含んでよい。喫煙製品は、細粒、例えば不活性材料の細粒を含んでよい。
【0035】
喫煙製品は、上記の成分/構成材料の任意の組み合わせの混合物又は凝集物を含んでよい。
【0036】
カプセルは、第1と第2の壁を含み、第1と第2の壁の壁の間に内部チャンバがあってよい。ここで、第1と第2の壁はそこに少なくとも1つのそれぞれの開口を含み、使用時に空気がそれぞれの開口を介して内部チャンバ内の喫煙製品上を通過するようになっている。
【0037】
支持構造は喫煙製品よりも大きい強度を有し得る。
【0038】
支持構造は、喫煙製品が内部チャンバ内で所望の分散を維持するような形状であってよい。
【0039】
支持構造は、内部チャンバの高さ寸法及び/又は幅寸法の全体に実質的に跨ってよい。支持構造は、内部チャンバの高さの半分、2/3又は3/4以上の高さ寸法を有してよい。支持構造は内部チャンバよりも短くて、カプセル内に、例えば、カプセルの蓋又は内部チャンバの天井の直下に、開放された上部容積を提供してもよい。
【0040】
支持構造はカプセルハウジングの壁構造の一部を形成してもよい。支持構造はそこで一体となっていてもよいし、あるいはそこに貼り付けられていてもよい。
【0041】
支持構造は、内部チャンバ内に緩く配置され、及び/又は支持構造の動きは複数の壁との接触によって拘束されてよい。支持構造は、カプセルの残りの部分に喫煙製品を充填することにより拘束されてもよい。
【0042】
支持構造は仕切り/分割器を含み得る。仕切り/分割器は、チャンバの内部容積及び/又は喫煙製品を複数の個別/離間部分に分割し得る。仕切り/分割器は、例えば喫煙製品による空気通路の閉塞障害物などに対して、カプセルを貫通する開放された風道を画定可能である。空気通路は中央に配置されてもよいし、及び/又はカプセルの流出口につながってもよい。支持構造は、喫煙製品を包含するための環状の内部チャンバを画定してもよい。
【0043】
分割器は、カプセルの内部チャンバを、喫煙製品の各部分を含むように構成された2以上の区画又はセルに分割するように構成され得る。仕切りはボウル/トレイを提供してもよい。
【0044】
区画/セルは、一様な形状/寸法を構成してもよい。区画/セルは、異なる形状/寸法を構成してもよい。区画/セルは、モザイク状に配置されてもよい。
【0045】
支持構造は、喫煙製品の複数の層を分離するように配置されてもよい。層は水平に提供され、及び/又はカプセルの高さ方向に積層されてもよい。層は、垂直に延在してもよい。層は、平行であってもよい。層は更なる(すなわち製品を構成しない)層で分離されてもよい。更なる層は通気性である。支持構造は、うねった/波形のものであってよい。
【0046】
仕切りは半径方向に延在してもよい(例えば複数の部分を提供するために)仕切りはカプセルを部分的にのみ横断してもよい(例えばカプセルの高さ/幅を部分的に横断する)。仕切りは、カプセルの側壁と側壁の間に延在してもよい。仕切りは、カプセルの上壁/底壁の間に延在してもよい。
【0047】
支持構造は、少なくとも部分的に喫煙製品を収納/包囲してもよい。支持構造はシート材料で構成されてもよい。シートは可撓性であってよい。シート材料は多孔性/通気性であってよい。複数の収納された喫煙製品がカプセル内に提供され得る。収納された喫煙製品は、カプセル内に緩く保持され得る。
【0048】
支持構造は、小袋/ポーチ/パッケージを提供してもよい。支持構造は、ケーシング/ラッパを提供してもよい。製品は支持構造内でロール/コイルとなっていてもよい。
【0049】
支持構造は喫煙製品によって少なくとも部分的に包埋されるか被覆されてよい。
【0050】
支持構造は、吸湿性材料(例えば粉末/細粒)を含み得る。
【0051】
支持構造は、喫煙製品中に延在してその動きを抑制するように構成された複数の細長アームを含み得る。アーム同士は平行であってよい。アームは製品を取り出す際に邪魔となる突起を含んでもよい。突起はバード(bard)及び/又は鍔を備えてよい。アームは通気性(例えば多孔性又はメッシュ)であってよい。アームは中空であってよい。アームは空気通路を提供し得る。アームはハンドルに接続されて引き出せるようになっていてもよい。アームはカプセルの封止体の一部を形成し得る。
【0052】
支持構造は、カプセルから取り外し可能又は移動可能であって、そこからの移動後に喫煙製品内に空気流路を残す。
【0053】
支持構造には通気性がある(例えば多孔性である)。支持構造は、メッシュ、発泡体、穿孔シート材、又は織物の内の1以上を含み得る。
【0054】
支持構造は、カプセル内に含まれる複数の要素(例えば含有物)であってもよい。その要素はビーズであってもよい。要素は多孔性であってもよい。要素は、喫煙製品及び/又はカプセル内に緩く保持されてよい(すなわちそこで流動し得る)。要素は不活性であってよい。要素は、例えば喫煙製品又は別の香料で被覆可能である。
【0055】
含有物は金属、及び/又は電気伝導性であってよい。含有物は誘導加熱素子を提供し得る。
【0056】
喫煙製品は支持構造を少なくとも部分的に封入して、支持構造が核を提供して喫煙製品がその核の上に被覆を構成してもよい。
【0057】
核は、不活性の無機材料を含み得る。核は、石、ガラス、セラミック、又は砂の内の1以上であってよい。核はビーズであってもよい。
【0058】
被覆は有機増粘剤を含み得る。被覆は、実質的に乾性(例えば、非粘着性又は粘性)であってよい。
【0059】
複数の被覆された核が提供可能である。少なくとも2つの被覆された核が、更なる支持構造によって分離又は拘束される。
【0060】
喫煙製品は複数の離散した部分に提供され、離散部分のそれぞれは喫煙製品の異なる有効表面積を有し得る。離散部分は異なる寸法及び/又は形状を有し得る。離散部分は異なる形状/寸法の核を有し得る。離散部分は核の上に異なる形状/厚さの被覆を有し得る。離散部分は異なる形状/寸法の喫煙製品微粒子を含み得る。離散部分は、異なる形状/寸法の区画/セルに提供され得る。
【0061】
喫煙製品は、異なる断面積又は異なる体積対表面積比を有する部分を備え、喫煙製品の異なる部分が加熱中に異なる速度で消費されるようになっていてよい。
【0062】
カプセルによって生成される気化した喫煙製品の全体割合は、所定の使用期間にわたって所定の範囲内に留まり得る(例えば、気化した喫煙製品の量は時間に対して実質的に一定に保たれる)。
【0063】
喫煙製品の成分は、結合剤、ミスト発生剤、又は香料の1以上を含み得る。
【0064】
支持構造は金属を含み得る。これは、例えばハウジングの外壁を介して加熱される場合、カプセル内部全体に亘って所望の温度プロファイルを促進するために、使用時にカプセル内の熱伝導を支援可能である。支持構造と喫煙製品の間の熱接触面積の増加はこの観点から有益となり得る。
【0065】
本開示の実行可能な実施形態を、添付の図面を参照して、例示としてのみ以下に更なる詳細を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0066】
図1】水パイプ(例えばフーカパイプ)と関連するカプセルの斜視図である。
図2】カプセルの断面側面図である。
図3】カプセルの上面図である。
図4A】セパレータの第1の例を含むカプセルの断面側面図である。
図4B】セパレータの第1の例の代替例を含むカプセルの断面側面図である。
図5A】セパレータの第2の例を含むカプセルの断面上面図である。
図5B】セパレータの第2の例の代替例を含むカプセルの断面側面図である。
図6】セパレータの第3の例を含むカプセルの断面上面図である。
図7】セパレータの第4の例を含むカプセルの断面上面図である。
図8】セパレータの第5の例を含むカプセルの断面上面図である。
図9】セパレータの第6の例を含むカプセルの断面上面図である。
図10】セパレータの第7の例を含むカプセルの断面上面図である。
図11】セパレータの第8の例を含むカプセルの断面上面図である。
図12】多層セパレータの第1の例を含むカプセルの断面側面図である。
図13】多層セパレータの第2の例を含むカプセルの断面側面図である。
図14】可撓性セパレータの第1の例の斜視図である。
図15】可撓性セパレータの第2の例を含むカプセルの断面上面図である。
図16】可撓性セパレータの第3の例の斜視図である。
図17】可撓性セパレータの第4の例の斜視図である。
図18】可撓性セパレータの第4の例を含むカプセルの断面側面図である。
図19】封入された製品の断面側面図である。
図20】封入された製品を含むカプセルの断面上面図である。
図21】フィンガ状セパレータの第1の例を含むカプセルの断面側面図である。
図22】フィンガ状セパレータの第1の例を含むカプセルの断面上面図である。
図23】フィンガ状セパレータの第2の例を含むカプセルの断面上面図である。
図24】フィンガ状セパレータの第2と第3の例を含むカプセルの断面上面図である。
図25】基材上に被覆された製品の断面図である。
図26】被覆された基材を含むカプセルの断面側面図である。
図27】ビーズの寸法分布を示す第1のグラフである。
図28】ビーズの寸法分布を示す第2のグラフである。
図29】異なるビーズ寸法の喫煙強度曲線を示すグラフである。
図30】被覆製品の第1の例を含むカプセルの断面側面図である。
図31】被覆製品の第2の例を含むカプセルの断面側面図である。
図32】含有物を含む製品の第1の例を含むカプセルの断面側面図である。
図33】含有物を含む製品の第2の例を含むカプセルの断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0067】
図1は、水パイプ2の一例を示す。本明細書ではこれをフーカ装置と呼ぶ。ただし、このパイプは他にシーシャパイプと称されることも理解されたい。本実施例におけるフーカ装置2は電気的に加熱され、及び/又は電子的に制御される。
【0068】
フーカ2は、ベース4、電子機器収納部6、及び液体冷却剤(例えば水)を充填するためのタンク8を含む。装置2は幅の広いベース4で支持することができる。
【0069】
電子機器収納部6はそこにつながる開口を提供する蓋12を含む。電子機器収納部6には、喫煙製品を含むカプセル14を受容するように構成されたヒータ10(模式的に示す)が取り付けられている。ヒータはカプセル14を加熱して、喫煙製品の1以上の成分を気化又は別の形で放散させる。カプセル14には複数の開口16が設けられて、気化した製品をそこから離脱させる。ヒータは電子機器収納部6内の電子機器によって制御可能である。電源スイッチ18又は類似のものを設けることができる。
【0070】
ヒータは、電子機器収納部6を貫通する導管15を介してタンク8に接続される。従って気化した喫煙製品は、導管15からタンク8の冷却剤の中を通り、そこで冷却及び/又は濾過される。
【0071】
吸引ホース20がタンク8の冷却剤液面より上の部分に連通し、またマウスピース22を備える。したがって、使用者は気化した製品を、装置2を通ってホース20から吸引することができる。このようなシステムは、従来の動力なしのシーシャ/フーカパイプに似ている。加熱されたカプセルを通して空気を引き込み、カプセル内の気化した製品を導管を通る空気流によって運ぶことが可能である。
【0072】
図1に示す装置2は単なる例示であり、任意の適切なそのような装置を使用可能であることは理解されるであろう。いくつかの実施形態では、電子機器収納部6が冷却剤タンク8の下に配置されて、使用中の気化した喫煙製品が上方へ装置2を通っていくようになっていてもよい。電子機器収納部6はしたがって、装置2のベース部を構成してもよい。導管15はヒータから上方へ冷却剤中へ延び、気化した製品をその中へ送達することが可能である。
【0073】
適切なフーカ2と関連するヒータ10の例は、以前に公開された特許出願のWO2017/080545(A1)とWO2015/172224(A1)に記載されている。そのような詳細は、簡潔にするために本明細書では繰り返さない。
【0074】
図2を参照すると、カプセル14は上壁24と底壁26を備えている。上壁24と底壁24、26は、側壁28、例えば連続する側壁、で接続されている。こうして上壁、底壁および側壁が喫煙製品30のための囲い/空洞を提供する。
【0075】
上壁24と底壁26のそれぞれに複数の開口16a、16bが設けられる。使用中に空気32が上壁24の開口を通って喫煙製品30に入り込む、あるいは通り抜ける。空気32は、使用時に加熱されると、カプセル14内の気化製品34を取り込み、底壁26の開口を通過して出る。
【0076】
そのような構成により、予めパッケージされた、すなわち予め充填されたカプセルが提供される。この例では開口16a、16bは、上壁24と底壁26の全幅にわたるように示されているが、図1に示すように開口を所望により上壁24及び/又は底壁26の一部にのみ設けることができることは理解されるであろう。
【0077】
「上」、「底」、「側」という語は、単にカプセルの説明を助けるために使用されており、カプセルは使用時には任意の適切な向きで使用され得ることを理解されたい。
【0078】
いくつかの実施形態では、開口16は上壁24と底壁26のうちの1つにのみ提供されてもよい。したがって、空気は同じ開口16を通って出入りする。いくつかの実施形態では、開口16を側壁28に設けることもできる。
【0079】
いくつかの実施形態では、装置2はカプセル14を穿刺、穿孔、あるいはその他の方法で開口して空気の出入りが可能となるように構成される。カプセル14はしたがって、開口前には密封可能である。このことは新鮮さの保持の助けとなる。上壁を蓋12の適切な形状で穿刺する、及び/又は底面を煙の導管15の端部で穿刺することも可能である。したがって、開口を製造時に形成する必要はなく、カプセルの使用中に形成することが可能である。
【0080】
カプセル14には開口16を覆うためのシールが含まれてもよい。このシールは使用前に除去して開口16を露出させる。こうしてシールが鮮度保持の助けとなる。シールは上面/底面/側面に適宜設けることができる。シールは剥離可能な接着剤などを用いてカプセル14に取り付けることができる。
【0081】
いくつかの例では、長期間にわたりカプセルを新鮮な状態に維持可能な小売商品を提供できるようにするために、カプセル全体を(開口16を覆う1以上のシールの有無に拘わらず)密閉ポーチ又はスリーブに保持することができる。ポーチには窒素などの(例えば空気以外の)ガスを充填してもよい。こうして、カプセル及びポーチのいずれか又は両方がガスで充填されて、使用するまでその中の喫煙製品の保存を促進する。カプセル自体が空気で充填されていたとしても、例えばポーチ内のガスとカプセル内の空気とが経時的に混合して、ポーチ内の全体酸素量が低くなるような場合には、ポーチを適切なガスで満たせば十分であることが分かっている。
【0082】
上面24には封止体35(例えば蓋)が含まれ得る。これにより製品30がカプセル14内に配置可能となる。開口16aは蓋35に設けられても、そうでなくてもよい。次に封止体35をカプセル(すなわちその側壁28の上端)に固定して内部に製品30を保持する。封止体はカプセル14に恒久的に固定されて、製品30がそこから取り外されることを防止することができる。例えば、封止体35はカプセル14に圧接又は付着させることが可能である。側壁の上端は、この目的のためにフランジを含んでもよい。
【0083】
他の実施形態では、封止体35は取り外し可能にカプセル14に接続され、それにより使用者がカプセル14の内部にアクセスする(すなわちカプセル14を再充填する)ことを可能とする。封止体35は、取り外し可能な接続手段によってカプセルに接続可能である。取り外し可能な接続手段は、干渉嵌合、スナップ嵌合、ねじ溝、取り外し可能なラッチまたはクリップ、クランプ、面ファスナ、プレススタッド、バヨネット、などの内の1以上であってよい。
【0084】
本実施形態では、底面26はカプセル14と一体的に形成される(すなわち側壁28と一体になっている)。開口16bは、したがってカプセル14内に形成される。代替実施形態では、底面26は恒久的/取り外し可能な封止体を含み得る。
【0085】
図1図3の例におけるカプセル14は、底壁26よりも平面的に大きな面積の上壁24を有し、カプセルがテーパのついた形状となっている。カプセル14は、底壁26に向かってテーパがついている。カプセル14はしたがって、(側面から見ると)台形断面となっている。
【0086】
図3に示すように、カプセル14は(上から見て)円形となっている。カプセル14はしたがって、円錐台形状である。ただし、カプセル14の形状は単なる例示であって、カプセルは意図する目的に対して任意の適切な形状であってよいことは理解されるであろう。装置2の内部と所望の接触を達成するためにカプセルに異なる形状、例えば、ヒータ10と密接に接し、及び/又は良好な熱接触をするような形状を提供可能である。例えば、平面的に卵形又は多角形のカプセルにも適応可能である。
【0087】
カプセル14は耐熱材料を含む。カプセル14はしたがって装置2の加熱温度において安定である。カプセル14は金属材料、例えばアルミニウムを含む。金属材料はカプセルへの十分な熱伝導を保証する。他の実施形態では、カプセル14はセラミック材料を含み得る。
【0088】
製品30は、水パイプの中でタバコ又はその代替物が通常加熱されるような温度に等しいかそれより低い温度で溶けたり劣化したりしない、化学的に不活性の充填剤を含む。こうして、充填剤は250℃未満の温度では、より好ましくは300℃未満の温度では、より好ましくは350℃未満の温度では、より好ましくは400℃未満の温度では、溶融/燃焼/分解しない。
【0089】
充填材の存在は、製品にキラキラした外観を与えることも、与えないこともある。不活性の充填剤は無機又は鉱物性の充填材を含み得る。
【0090】
いくつかの実施形態において、不活性材料は、ガラスなどのような非結晶質の非晶質材料を含む。ガラスには、シリカ(SiO)ベースのガラスが含まれ得る。ガラスには、溶融石英(溶融シリカ又はガラス質シリカとしても知られる)、ソーダライムシリカガラス、ホウケイ酸ナトリウムガラス、酸化鉛ガラス、発泡ガラス、又はアルミノケイ酸塩ガラスの内の1以上が含まれ得る。
【0091】
いくつかの実施形態において、不活性材料は鉱物を含む。例えば、鉱物には、シリカ、石灰石(炭化カルシウム)、長石(テクト珪酸塩鉱物)、石膏、マグネタイト(Fe)、緑泥石((Mg,Fe)(Si,Al)10(OH)(Mg,Fe)(OH))、海緑石((K,Na)(Fe3+,Al,Mg)(Si,Al)10(OH))、又はアルミナの内の1以上が含まれ得る。
【0092】
いくつかの実施形態において、不活性材料には、石/岩石材料(すなわち1以上の鉱物又は準鉱物を含む天然物質)が含まれる。例えば、石の材料には、花崗岩、玄武岩、大理石、石英、軽石、黒曜石、黒玉、黒雲母などの内の1以上が含まれ得る。
【0093】
いくつかの実施形態において、不活性材料にはセラミックが含まれ得る。セラミックは、半結晶、ガラス化物、又は非晶質であってよい。セラミックは、粘土及び/又はアルミナをベースとするものであってよい。
【0094】
いくつかの実施形態において、不活性材料は活性炭粉末、グラファイト粉末、グラフェン、炭素繊維などの内の1以上を含む。
【0095】
いくつかの実施形態において、不活性材料は1以上の不活性材料の凝集物又は複合物を含み得る。例えば、不活性材料はセメント質材料又は液相材料と固相材料(例えば粒状材料)の混合物を含んでよい。
【0096】
いくつかの実施形態において、インタ充填材は、砂又は細粒(例えば粉砕粒子又は微細粒子)を含み得る。砂は、上記の材料の1以上の粒子を含み得る。細粒の平均粒子寸法は、充填材が粒状/砂状の密度を有し、空気中で粉末やほこりなどの微粒子のような懸濁粒子とはならないようなものである。これにより、微細粉末に関連する健康リスクが軽減可能である。
【0097】
細粒は平均直径が2mm未満、好ましくは1.5mm未満、より好ましくは1mm未満であってよい。細粒は平均直径が、0.0625mmと2mmの間、好ましくは0.125mmと2mmの間、より好ましくは、0.25mmと1mmの間であってよい。
【0098】
製品30は吸収性結合剤を含む。吸収性結合剤は粉末状材料を含む。粉末状材料は微細粒を含む。粒子は介在物粒子よりも微細であってよい。吸収性結合剤はこのように、高い比表面積を有する。吸収性結合剤粒子は、平均直径が200μm未満、好ましくは100μm未満、より好ましくは80μm未満であってよい。吸収性結合剤粒子は、平均直径が2.5μmと100μmの間、好ましくは5μmと60μmの間であってよい。
【0099】
いかなる特定の理論にも拘泥されることなく、吸収性結合剤は、恐らくは細粒を製品の他の構成要素に結合させ、またペーストを形成する成分に存在し得る液体を吸収することにより、製品を安定化させると考えられる。その結果、液体やシロップなどの流体残渣がなく、また耐熱性も示すブレンドが形成される。これはその本質的な不安定構造により加熱によって溶融するゲルとは対照的である。
【0100】
吸収性結合剤は、無機/鉱物材料から成る。吸収性結合剤はシリカであってよい。吸収性結合剤は“フュームドシリカ”であってよい。フュームドシリカは、非晶質シリカの一次粒子を溶融して分岐化した、鎖状の3次元二次ビーズとした後、それを凝集して三次ビーズに作製した焼成シリカとしても知られる粉末物質を含む。フュームドシリカの三次元構造及び大きな表面積は、ペースト作製における優れた結合剤となると考えられる。フュームドシリカは、50から400m/gの間のBET比表面積を有し得る。他の実施形態では、シリカは非晶質シリカを含む。
【0101】
結合剤は、タルク粉末、石膏粉末、又は他の無機若しくは鉱物粉末の1以上を含み得る。
【0102】
製品30はミスト発生剤を含む。ミスト発生剤は加熱中に目に見える雲を生成して、タバコの煙を模擬するように構成される。ミスト発生剤は、気化した状態で光を散乱する雲を提供するように構成された揮発性材料を含む。
【0103】
ミスト発生剤はポリオールを含む。ポリオールは、グリセリン、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、1,2,4-ブタントリオール、トリエチレングリコール、トリアセチン、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、イノシトール、イソソルビド、ポリデキストロース、又はジアンヒドロ-D-グルシトールの内の1以上を含み得る。ポリオールは「糖アルコール」(水素化糖)を含んでもよい。
【0104】
製品30は甘味料を含んでもよい。甘味料は、炭水化物甘味料(例えば炭素原子が5又は6の単糖類)、例えば、アラビノース、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、デキストロース、又はソルボースの内の1以上を含んでもよい。甘味料は、例えばサトウキビ糖やビート糖などのスクロース、ラクトース、マルトース、又はセロビオースの内の1以上の二糖類を含んでもよい。甘味料は、例えば、部分的に加水分解されたでんぷんすなわちデキストリン;ソルビトール、マンニトール、キシリトールなどのポリオール;及び上記の糖の1以上の混合物の内の1以上の多糖類を含んでもよい。
【0105】
いくつかの実施形態では、甘味料は高果糖コーンシロップ(ぶどう糖-果糖異性化糖及びぶどう糖-果糖シロップとしても知られる)を含む。
【0106】
いくつかの実施形態において、甘味料は人工甘味料を含む。人工甘味料は、ナトリウム、カルシウム又はアンモニウムのサッカリン塩、ジヒドロカルコン、レバウジオシド、モグロシド、グリチルリチン、ジカリウムグリチルリチン、グリチルリチン酸アンモニウム塩、L-アスパルチル-L-フェニルアラニンメチルエステル(アスパルテーム)、3,4-ジヒドロ-6-メチル-1,2,3-オキサチアジン-4-オン-2,2-ジオキシドのナトリウム又はカリウム塩(アセスルファム-K)、ステビオシド(Stevia rebaudiana)抽出物、ミラクルベリー(Richardella dulcifica)抽出物、又はセレンディピティベリー(Dioscoreophyllumcumminsii)抽出物の内の1以上を含んでもよい。
【0107】
上記の甘味料のいずれも上記の他の甘味料又は甘味料の種類のいずれかと組み合わせ可能であることが理解されるであろう。
【0108】
製品30は香料を含む。香料は、特に、ペパーミントやスペアミントなどのミント、チョコレート、甘草、シトラスや他の果物の香り、γ-オクタラクトン、バニリン、又は口臭清涼剤香料の内の1以上を含み得る。前述の甘味料は香料の一例を含み得るが、甘味料と更なる香料の両方が提供されるのが一般的である。
【0109】
香料は、例えば、シナモン、サリチル酸メチル、リナロール、ベルガモット油、ゼラニウム油、レモン油、又はジンジャ―油の内の1以上のスパイス香料を含み得る。香料は植物抽出物又は精油を含み得る。香料は、食品ベースの香料、例えばリンゴ香料、ブルーベリー香料、ココナッツ香料、ブドウ香料、グアバ香料、ザクロ香料、又はレモン香料などの内の1以上を含み得る。香料は果物又は植物の風味を備えてもよい。香料は、酸、アルコール、エステル、アルデヒド、ケトン、又はピラジンの内の1以上を含み得る。
【0110】
製品30は、例えばその香料が刺激剤を含み得る。刺激剤は、中枢神経系統への刺激作用があり、被験者の覚醒を誘導し得る。刺激剤としては、カフェイン(1,3,7-トリメチルキサンチン)、タウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、テオブロミン(3,7-ジメチルキサンチン)、又はそれらの誘導体の1以上を含み得る。
【0111】
いくつかの実施形態では、刺激剤は香料の一部を形成する植物由来の抽出物によって提供される。植物抽出物は、コーヒー、紅茶、緑茶、抹茶、マテ、コーラナッツ、ココア、チョウセンニンジン、ガラナ、又はテトラヒドロカンナビノール(THC)若しくはカンナビジオール(CBD)などのカンナビノイド、の1以上を含み得る。他の実施形態では、刺激剤は香料の他に添加される添加物を含み得る。例えば、コーヒー香料はカフェインを付加して強化され得る。
【0112】
製品30は着色料を含んでもよい。着色料は、着色された製品30及び/又は煙を提供可能である。着色料は、食品、医薬品、又は化粧用安全着色料を含む。着色料には水溶性着色料が含まれる。着色料は、例えばビートジュース、ブラジルウッド、カラメル、カルミン酸、リトマス、ログウッド、オルチル、又はサフランの内の1以上の植物由来着色料を含む。いくつかの実施形態において、着色料は人口着色料を含む。
【0113】
いくつかの例では、1以上の溶媒も存在し得る。例えば、1以上の成分が液体溶液の形で混合物に添加される場合である。例えば一様で均質なペースト形成の促進に有利な場合には、混合物の形成中に、又は混錬またはカプセルへの操作などの更なるステップが行われている間に、一定量の純粋溶媒又は溶媒の組み合わせが添加され得る。
【0114】
不活性充填材は製品30の重量の25wt%未満、好ましくは20wt%未満、さらに好ましくは15wt%未満含まれ得る。不活性充填材は製品30の重量の5~25wt%の間、好ましくは5~15wt%の間含まれ得る。
【0115】
吸収性結合剤は製品30の重量の25wt%未満、好ましくは20wt%未満、さらに好ましくは15wt%未満含まれ得る。吸収性結合剤は製品30の重量の5~20wt%の間、好ましくは5~15wt%の間含まれ得る。
【0116】
ミスト発生剤は製品30の重量の80wt%未満、好ましくは70wt%未満、より好ましくは60wt%未満含まれ得る。ミストメーカは、製品重量で20%又は30%超、例えば製品30の重量の20~70wt%の間、より好ましくは40~60wt%の間含まれ得る。
【0117】
甘味料は製品30の重量の40wt%未満、好ましくは35%未満含まれ得る。甘味料は製品30の重量の15wt%~40wt%の間、より好ましくは15~3wt%の間含まれ得る。
【0118】
香料は製品30の重量の20wt%未満、好ましくは15wt%未満含まれ得る。香料は製品30の重量の5~15wt%の間、より好ましくは2~10wt%の間含まれ得る。
【0119】
着色料は製品30の重量の0.1wt%未満、好ましくは0.05%未満含まれ得る。着色料は製品30の重量の0.01~0.05wt%の間、より好ましくは0.01~0.03wt%の間含まれ得る。
【0120】
製品30の組成は、ペースト状喫煙製品を提供することができる。従って製品は、半固体、あるいは高粘性の液体である。ペーストはカプセルに分注可能であり、製造時又は保存時の取り扱いを容易とすることが可能である。
【0121】
ペーストは、(標準条件で)100Pa・s又は300Pa・sより大きく、好ましくは500Pa・sよりも大きい粘度を有し得る。ペーストは、100~3000Pa・sの間、好ましくは500~2000Pa・sの間の粘度を有し得る。
【0122】
従来のゲルをベースとするタバコ代用品とは異なり、ペーストは耐熱性があり、水パイプ内で一般的に生成される温度に曝しても溶けたり形が崩れたりすることがない。したがって、ペーストは温度に対して安定である。ペーストは200°C又は250°C未満の温度に曝されたときに溶けたりしない。
【0123】
これらの属性はペーストを扱いやすくし、加熱中に存在し得る液体の体積を大幅に減少させる。こうして、様々な種類の水パイプのヒータ壺すなわちカプセルが使用可能である。ペーストは可燃性物質がないか、あるいは実質的にないようにすることも可能である。これにより、タバコ葉のような可燃性材料を燃やすことで通常生じる毒性燃焼生成物の形成が防止される。異なる着色料及び香料を含有させて、すべてのタイプの消費者の嗜好に適合する取り合わせを得ることが可能である。
【0124】
ペーストの特定の組成が多くの利点を提供する。水パイプでの煙生成に適した温度に加熱すると、ペーストは、水パイプで生成された煙の中にミスト発生剤、甘味料、及び香料を溶けることなく放出する。いくつかの実施形態では、水パイプに典型的な温度に曝されると、ペーストはミスト発生剤、甘味料、香料を放出し、溶融するのではなく劣化して乾燥残渣となる。ペーストの溶融や部分溶融が生じる場合には、ミスト発生剤、甘味料、香料の加熱誘導放出が始まった後に初めて発生する。いかなる特定の理論にも拘泥されることなく、恐らくは細粒を製品の他の構成要素に結合させ、またペーストを形成する成分に存在し得る液体を吸収することにより、吸収性結合剤がペーストを安定化させると考えられる。その結果、一般的に液体やシロップなどの流体残渣がなく、また耐熱性も示すブレンドが形成される。これはその本質的により不安定な構造のために加熱によって溶融するゲルとは対照的である。
【0125】
第2の態様において、消費者へ提供するためのそのようなペースト状喫煙製品を含むカプセルの製造方法が提供される。不活性物質の細粒、吸収性結合剤、甘味料、及び香料を含むペーストの成分が一緒に混合され、その後、本明細書に記載の種類の支持構造を用いてカプセルに分注されて一貫した形状/形態のペーストが提供される。
【0126】
一実施形態において、成分は室温で混合される。ただし良好又は迅速な混合に適している場合には、弱い加熱をしてもよい。ペーストに湿っているかシロップのような感触を与える可能性のある余剰の溶媒は、風に当てるなどの標準的な方法によって除去可能である。有利なことに、ペーストは、軟らかく可撓性のある包装と分注ポンプに保管可能であり、従来のゲルよりも便利で、散らからず、構成が簡単である。
【0127】
ペーストの例を以下に示す。
【0128】
複数のペーストが、以下のような範囲内の相対量で成分を室温混合することにより形成された。
【表1】
【0129】
ペーストのグリセリンは、比重が25℃で1.2612g/ml、最大含水量が0.3%、最小グリセリン含量が99.7%であった。フュームドシリカは、pHが3.8~4.3、BET表面積が175~225m/g、タンピング密度が60g/Lを特徴とする。高果糖コーンシロップは、pHが3.3~4.5、酸度が最大4ml、乾燥物質含有量が76.8~77.4%、屈折率が20℃で1.4774~1.4798であった。果糖の色は、ICUMSA(International Commission for UniformMethods of Sugar Analysis)の格付け法で最大20であった。水溶液の果糖含有量は、ブリックス度(°Bx)スケールで74.80と75.80の間であった。
【0130】
各ペーストの試料を水パイプ内で約300℃の温度まで加熱して試験した。すべての場合で、ペーストはその形状を維持し、加熱時に溶融しなかった。そして空気の吸引を受けたとき、果糖、グリセリン、香料を含むエアロゾルを放出した。
【0131】
次に、ペーストの内の1つの試料をレオメータの回転粘度計で分析した。供試ペーストの組成は以下の通りである。
【表2】
【0132】
最初にレオメータを、試料と類似の粘度を有するために標準として選択されたASTMN15000オイル(41.1°C)を用いて検証した。分析のそれぞれの日に器具の設定は標準オイルと25mmのプレート-プレート構成を用いて問題なく検証され、標準オイルの確定された粘度からの偏差は4%未満であった。
【0133】
ペースト試料の粘度は、25.0°Cにおいて、1mmの隙間を有する25mmのプレート-プレート構成での剪断速度掃引により測定した。剪断傾斜は、それぞれ10、18.8、32.6、56.9、及び100s-1の剪断速度であった。この分析は2回行った。結果を下に示す。
【表3】
【0134】
試料は剪断減粘性を有し、非ニュートン流体である。この性質により、ペーストは塗布中はより容易に流動するが、塗布後は静止する。
【0135】
製品30は実質的にタバコ及び/又はニコチンを含まない。したがって、製品30は従来製品に対するより健康な代替品を提供可能である。
【0136】
いくつかの実施形態では、製品30がニコチン(又はその誘導体)を含む製品である。製品30はタバコを含む場合もある。製品は、タバコ代用品(例えば有機基質)を含み得る。
【0137】
いくつかの実施形態では、製品30は従来のシーシャ又はタバコ製品(例えばシーシャ又はムアセル(Mu‘assel))を含み得る。製品30は砂糖シロップ(例えば糖蜜)を含むタバコ製品であってもよい。製品30はグリセロール又は他のミスト発生剤を含んでもよい。製品は香料及び/又は他の添加物を含み得る。製品はしたがって、タバコ又は他の植物由来の喫煙製品と、前述した他の任意の成分との混合物であって、固体と液体成分の混合物、例えば湿った塊として、喫煙製品を提供可能である。
【0138】
カプセル14は、本明細書ではセパレータ又は支持構造と称する、喫煙製品の所望表面積を少なくとも部分的に分割、分離、離間、又は維持するように構成された、喫煙製品のための内部構造を含む。セパレータは、カプセル内の喫煙製品の分散/均一性の制御の助けとなり、及び/又は製品を複数の、少なくとも部分的に離間又は分離した部分に分割することを可能とする。これにより、複数の可能な利点の内の1以上が提供され得る。
・例えば取り扱い中又は輸送中に製品が1つの塊になることを防止する。
・製品の比表面積を増加させる。これにより使用時に生成される煙の量/品質を向上させる。
・電気ヒータでの加熱方式を適用する際に使用者にとって所望の強度及び/又は持続性の体験ができるようにするために、カプセル内の製品の体積対表面積の比を適合させる。
・製品との接触を増やすために製品の中への/貫通する空気通路を提供する。
【0139】
いくつかの実施形態では、支持構造は喫煙製品をカプセル内部の一部にのみ拘束し得る。支持構造はカプセルを部分的に充填し得る。例えば、カプセル内部の上部分及び/又は下部分を充填する。支持構造は、例えば使用時にカプセルを通した適切な空気流及び/又は圧力降下を確保するために、空気通路を画定可能である。
【0140】
いくつかの実施形態では、セパレータ/支持構造は、通気性部材又は間に空気通路を形成する離間部材を含む。支持構造の通気性の性質は、製品の分離とカプセル内の空気流の増大を提供することができる。そのような構成は、製品30が液体又は半液体(例えばペースト)を含み、通気性部材が製品30を分配及び/又は分離する基材として機能する場合に有益となり得る。
【0141】
いくつかの実施形態では、通気性部材はメッシュから成る。メッシュは織物であっても不織布であってもよい。メッシュは金属製であってもよい。金属製のメッシュは食品安全金属で構成可能である。メッシュは、微細メッシュ(例えば<1mm)であって、粒子の貫通を防止するものであってよい。あるいは、メッシュは粗いメッシュ(例えば>1mm)であって、カプセル14を貫通する流れを増加させてもよい。
【0142】
いくつかの実施形態では、通気性部材は発泡体を含む。発泡体は、多孔性発泡体、及び/又は開気泡発泡体であってもよい。発泡体は高温(例えば200°C超の)耐熱性材料で構成され得る。発泡体は無機発泡体、例えば、多孔性ガラス(例えば軽石)、多孔性セラミック、多孔性鉱物(例えばゼオライト)の1以上で構成されてもよい。
【0143】
発泡体は剛性/硬質材料を含み得る。代替実施形態において、発泡体は可撓性又は変形可能性/柔軟性を有してもよい。
【0144】
いくつかの実施形態では、通気性部材は紙ベースの材料を含んでもよい。紙ベースの材料は、硫酸紙又はクッキングシートなどを含み得る。紙ベースの材料はカード又はボール紙などを含み得る。
【0145】
通気性は通気性部材材料(例えばメッシュ又は発泡体)の固有の性質によって提供され得る。代替的に、通気性部材の材料が非透過性又は透過率が低い場合(例えば紙)には、開口、溝、窪みなどが設けられて空気の透過性を向上させる。例えば、紙ベースの材料は(例えばアレイ状に配列された)複数の穿孔を含んでもよい。
【0146】
いくつかの実施形態では、本質的な通気性材料の透過率は、開口、溝、窪みなどを設けることによって向上/変更可能である。
【0147】
通気性部材は、カプセルの加熱中に、燃焼、分解、又はその他の形で劣化するように構成されてもよい。これにより、カプセル使用中の空気流又は製品の流れが向上可能である。あるいは、通気性部材は、使用中に劣化せず、使用後であっても実質的に元のままであってもよい。
【0148】
通気性/多孔性部材36の第1の例を図4Aに示す。具体的な例では、通気性部材36はメッシュを含む。通気性部材36は、カプセル14の底面26及び側壁28に沿って延在する。通気性部材36は、このようにボウル又はバスケットのような配置を提供する。通気性部材36はカプセル14の形状に実質的に一致してもよい(すなわちカプセル14の高さ/幅全体に亘って延在する)。
【0149】
製品30は通気性部材36に載っているだけであってよい。製品30がより液体又は半固体組成である場合、製品は通気性部材36上の少なくとも一部に広がる場合もある。製品30はしたがって、通気性部材を少なくとも部分的に覆うか、及び/又は貫通する(例えばメッシュの隙間を満たす)場合もある。
【0150】
通気性部材36はカプセル14に緩く保持されてもよい。通気性部材36の動きはカプセル壁に密着させることにより防止可能である。代替としては、通気性部材36は固定される。
【0151】
いくつかの実施形態では、通気性部材36の底部がない場合がある。通気性部材36はしたがって、円錐台形の環であってよい。
【0152】
カプセル14は、製品30を分離された部分30a、30bに分割し、及び/又はその表面積を増加させるように構成された仕切り38を含む。仕切り38は底面26から上面24に向かって延在する。仕切り38は実質的にカプセル14の高さ全体に亘り延在し得る。このように、製品30は離散部分した部分30a、30bに分割される。仕切りはしたがって、バッフル又はそれに類似のものを提供し得る。
【0153】
通気性部材36及び/又は仕切り38はかなりの厚さを有する。通気性部材36及び/又は仕切り38はしたがって、製品を貫通する/製品の中への流体通路を提供し、そうしてカプセル14内部の空気流を増加させることができる。
【0154】
図4Bには、支持構造が例えばカプセルの流出口に向かうか、又は入口と出口の間の、カプセル内部を通る中央流路37を画定する代替例が示されている。支持構造は、環状形状である喫煙製品の囲いを画定可能である。この例では、仕切り38A自身が環状であってよく、例えば中央流路を喫煙製品の外側空間から分離する。カプセルを通る所望の流れは支持構造の壁を貫通する流れを必要とするよりもむしろ流路37で確保されるので、仕切り38Aは、この例では多孔性であってもなくてもよい。例えば仕切りがカプセルの成形内壁により形成されるので、支持構造の基部はあってもなくてもよい。このように、カプセルの側壁及び床は仕切り38Aと一体であってよく、例えば、仕切りがカプセルの基部/床の延長をなしてもよい。
【0155】
図4Bの例では、仕切り壁38Aは、カプセルの上面24より下の距離で終端する。これにより、空気がカプセル内部に入り、流路37を通ってカプセルを出る前にカプセル内のガス/蒸気と混合することができる多少の上部空間ができる。
【0156】
様々な実施形態において、カプセル14は複数の仕切りを備えてもよい。図5A、5Bに示す具体例では、複数の仕切り38が設けられて、そこに各製品30を収納するための複数の区画40a~40fが画定される。
【0157】
仕切り38は径方向に(すなわち図5Aの中心点から)延在する。仕切り38はこのようにスポーク状の配置を提供する。したがって、区画は扇形となる。任意の数の仕切り38を設けて、カプセル14を任意の数の部分に分割することが可能である。例えば、110の仕切りを設けて、2~10の部分を設けることができる。仕切りはカプセル内の喫煙製品がカプセル内で単一の塊になることを防止するのに役立つ。
【0158】
図5Bの例において、径方向仕切り38は、カプセルを貫通する流路37を画定する環状仕切り壁38で終端する。
【0159】
支持構造又は通気性部材36の第3の例を図6に示す。この例では、仕切り38は平行配置で設けられている。仕切り38はこのように複数の細長の区画40を画定する。仕切り38は等間隔であってよい。他の実施形態では、仕切り38は各区画40が等容積となるようにしてもよい。
【0160】
第4の例を図7に示す。この例では、仕切り38はグリッド状に配置されている。仕切り38はこうして複数のセル42を画定する。一方向(例えば左右方向)の仕切り38の数は、第2の直交方向(例えばページの上下方向)の仕切りの数とは異なっていてもよい。これにより、細長のセルが提供可能である。他の実施形態では、セル42は(例えば正方形のセルまたはより均一な面積を有するセルを設けるために)当分割されてもよい。
【0161】
いくつかの実施形態では、セル42は実質的に同じ形状/寸法であってよい。例えば、図8に示すように、セル42は六角形配列に配置されてもよい。各セル42はしたがって、六角形形状を含むことができる。
【0162】
いくつかの実施形態では、セル42は異なる形状/寸法であってよい。例えば図9に示すように、セルは三角形のセル42aと弓形セル42bを含む。
【0163】
いくつかの実施形態では、セル42はランダム及び/又は不規則形状であってよい。
【0164】
いくつかの実施形態では、仕切り38はカプセルを横方向に部分的に延在するだけである(すなわちカプセルの側壁28の間に部分的にのみ延在する)。仕切り38はしたがって、喫煙製品30を部分的にしか分割しない。例えば図10に示すように、複数の仕切り38が、カプセル側壁28から径方向内側に延在する。したがって、仕切りは十字線のような配置を提供する。中央仕切り38Aは、異なる実施形態において設けられても設けられなくてもよい。
【0165】
いくつかの実施形態において、仕切り又は支持部材はカプセルの軸/中心に関して回転対称を有する構成/パターンで配置することも可能である。
【0166】
いくつかの実施形態では、部分仕切り38は側壁28から離隔していてもよい。いくつかの実施形態では、複数の部分仕切り38が結合されてもよい。例えば、複数の仕切り38は側壁28から離れて(例えばカプセル14の中心に)X形の仕切りを提供してもよい。
【0167】
いくつかの実施形態では、仕切り38はカプセル14の高さ方向へ部分的にしか延在していない(すなわち上面24と底面26の間に部分的にしか延在しない)場合がある。図11に示すように、仕切り38は上面24と底面24までの全距離に亘っては延在しない。仕切り38は従ってカプセル壁28に直接固定され得る。したがって、仕切りと上面/底面の間にそれぞれの隙間44が設けられる。そのような配置は、喫煙中に製品30の何らかの広がりが必要とされる場合(例えば製品30が液体/半固体である場合)には有益となり得る。
【0168】
図9では仕切り36と上面/底面の間にそれぞれの隙間44が設けられているが、隙間44は上面24又は底面26の内の1つだけと仕切り36との間に設けられてもよいことが理解されるであろう。カプセルの上面24及び/又は底面26の頂部又は底部からの間隔が使用時にガス/蒸気を混合するためのプレナム/マニホールドゾーンを提供可能である。
【0169】
いくつかの実施形態では、仕切り38は、選択された部分においてカプセル14の高さの一部分にしか延在しない場合がある。したがって、隙間44は1以上の離散部分として提供され得る。そのような配置では、製品の選択された量がカプセル14内で流れることを可能とする「窓」を提供可能である。隙間44は、上面/底面に隣接して、及び/又はそこから距離を置いて設けることが可能である。
【0170】
いくつかの実施形態では、仕切り38、38Aは形が空気非透過性の(すなわち連続した)ものであってもよい。仕切り38はしたがって、製品30を分離された部分に分割するように機能する。非透過性の仕切り38は、これまで述べた透過性仕切りと実質的に同様に配置され得る。
【0171】
非透過性仕切り38は、カプセル14と一体的に形成されてもよい。このことは、カプセル14が成形可能材料(例えばプラスチックなど)や展伸可能材料(例えばアルミニウム又は他の金属)である場合に有益となり得る。
【0172】
別の実施形態では、非透過性仕切り38は不連続部材から構成されてもよい。非透過性仕切り38は適切な技術(例えば溶接又は接着剤)を使用してカプセルに固定されてもよい。いくつかの実施形態では、仕切り36、46は、干渉嵌合又は密着/摩擦嵌合によってカプセル14に保持され得る。図4図10の任意の実施形態において、仕切りは挿入部材36によって設けてもよいし、あるいはカプセル本体の構造部品としてカプセルの壁に取り付けてもよい。
【0173】
いくつかの実施形態では、非透過性仕切り38はカプセル14内に緩く保持されている場合がある。ただしカプセル14/製品30との密接な嵌合により仕切り38の定位置への保持が確保される。仕切り38は取り外し可能である。仕切り38はリサイクル又は再充填のために使用前又は使用後に取り外し可能である。仕切り38は、蓋又は類似のものに取り付けて簡便に取り外し可能とすることができる。挿入物36がカプセル内部から取り外し可能であるか、そこに緩く挿入されている場合、カプセルに対する籠状の不活性物と称することができる。
【0174】
図12に示すように、通気性部材36はカプセルを横断して(すなわち側壁28の間に)延在可能である。具体的な実施形態では、通気性部材38は発泡体、ガーゼ、ウールのような材料、などを含む。製品30は、通気性部材36の上に置かれる。更なる通気性部材38が次いで製品30の上に配置されてもよい。製品30はしたがって複数の通気性部材36、38の間に挟まれる。この手順を繰り返して層状の配置が提供される。層状の配置は製品30と通気性部材38とを交互に繰り返す(例えばラザニアのような配置を形成する)。層は実質的に平行であってよい。
【0175】
層は上面24及び/又は底面26に平行であってよい。したがって空気は層36を垂直に貫通することができる。
【0176】
層状配置の最上部及び/又は最下部は通気性部材36で構成される。これにより、製品がカプセル14から漏れることが防止され得る。
【0177】
図13に示すように、層状配置のいくつかの実施形態において、製品30はキャリア46上に支持可能である。次にキャリア46は通気性部材38の上に載る/通気性部材38を支える。この配置は数多くの利点を提供し得る。
・製造中にカプセル14への製品の挿入を支援可能である。
・製品を分離して、その表面積を増加させ、及び/又は沈降を防止する。
・上方の層による製品の潰れを防止する。
【0178】
キャリア46はうねった/波形のシートで構成される。このようにうねりが製品30のための複数の区画48を画定する。こうして、キャリア46は製品30を分割する。具体的な例では、キャリアは紙ベースの材料を含む。
【0179】
いくつかの実施形態では、キャリア46はトレイのような配置を含む(すなわち基部と側壁を含む)ことができる。したがって製品はトレイの中に包含することができる。トレイは、1以上の仕切りを含み、トレイを複数の区画に分割可能である。
【0180】
いくつかの実施形態で、キャリア46はプレートあるいはシート状の(すなわち実質的に平坦な)配置を含んでよい。
【0181】
いくつかの実施形態では、製品30の1以上の層が、スペーサによって分離されてよい。スペーサは、支柱、台座、尖頭、柱、テーブルなどを含み得る。製品30は階層構造で提供することができる。
【0182】
図14に示すように、通気性部材36は可撓性シート48であってよい。可撓性シート48は、空気が流れるように、複数の穿孔50などを含み得る。可撓性シート48は、細長のストリップであってよい。製品30は可撓性シート48の上に堆積される。可撓性シート48は、製品にセパレータ/支持体を提供する形状である。
【0183】
穿孔は、寸法(例えば直径/幅)が0.2mm~5mm、好ましくは0.2mm~2mm、好ましくは0.2mm~1mm、好ましくは0.5mm~1mmであってよい。穿孔は、寸法が0.2mm以上、好ましくは0.5mm以上であってよい。穿孔は、寸法が5mm以下、好ましくは2mm以下であってよい。穿孔は、間隔が5mm以上、好ましくは100mm以上であってよい。
【0184】
製品は可撓性シート28の上に(図15に示すように)直線的に堆積させてもよい。いくつかの実施形態では、製品は可撓性シート28の表面を横切って波打つ形で(例えばジグザグ形に)提供することが可能である。
【0185】
いくつかの実施形態では、製品20は、可撓性シート28の一部又は全表面に亘る層として提供され得る。製品30はしたがって被覆又は部分被覆を提供可能である。被覆は可撓性シート28の片面又は両面に提供可能である。製品20が層又は部分的な層として塗布される例では、製品は1~10mm、例えば1~5mmの間の層深さであってよい。
【0186】
可撓性シート配置の第1の実施形態を図15に示す。可撓性シート48はそれ自体が巻き込まれて螺旋形となっている。製品30はしたがって、このように螺旋形をなす(すなわち同心の螺旋をなす)。この配置は「スイスロール」型の配置を提供する。螺旋配置は次にカプセル14内に配置される。螺旋配置はシート面の側縁52がそれぞれカプセル14の上面24及び底面26に面するように配置される。こうすることで、使用時に空気が可撓性シート48を横断して流れることができる。
【0187】
図15の実施形態では、可撓性シート48は緩く巻かれており、それにより巻かれた層の間に隙間54ができる。隙間54は貫通する空気流を増やし得る。他の実施形態では、可撓性シート38はきつく巻かれて、隣接層同士が互いに接してもよい。
【0188】
単一の螺旋配置を示したが、個々の螺旋がいくつも提供され得ることが理解されるであろう。
【0189】
いくつかの実施形態では、可撓性シート48は製品を少なくとも部分的に包装して、個別の包みなどを提供するように構成される。
【0190】
図16に第1の実施形態を示す。可撓性シート48は中空円筒を含む。製品30が中空円筒内に設けられる。この配置はペレット又は「カンノーロ(cannoli)」のような配置を形成する。円筒は、開放端56となっているので、製品を部分的にのみ包装し、空気の貫通を可能とする。
【0191】
複数のペレットが各カプセル14内に提供される。円筒形のシートはこうして製品30の個別の部分に対するセパレータとして機能する。
【0192】
いくつかの実施形態において、可撓性シート48は円錐形をなしてもよい。製品48は円錐内部に提供されて、「クリームホーン(cream horn)」のような配置となる。
【0193】
第2の実施形態を図17及び図18に示す。図18に示すように、製品30は可撓性シート48a、48bの2つの部分に挟み込まれる。部分48a、48bはそのそれぞれの縁58で密閉されて小袋60などのような形を成す。製品30は完全に包装されて、「ラビオリ(ravioli)」のような配置を提供する。カプセル14には複数の小袋を提供可能である。小袋の間には隙間が自然に形成されるので、空気流が与えられる。
【0194】
可撓性シート48a、48bは製品30の深さへの対応を備えることができる。例えばシート48a、48bの一方又は両方が、製品30を収納する窪み62又はポケットを備え得る。他の実勢形態では、シート48の可撓性/伸展性あるいは折り畳みによって製品30が収納される。
【0195】
いくつかの実施形態では、シート部分48a、48bは別々のシート48で形成される。シート48a、48bはその後一体化されて製品30を封入する。複数の製品部分が、間隔をあけた配置でシート48a上に提供され得る。第2のシート48bを第1のシート48aに被せて、複数の製品が封入される。次に、部分と部分の間を切断して、個別の小袋が形成される。
【0196】
他の実施形態では、シート部分48a、48bは単一材料片で形成されてもよい(すなわち自身の上に折り畳むことによって)。そのような配置を利用して、本明細書で既に説明したような複数の製品を提供可能であることは理解されるであろう。
【0197】
図18に示す小袋60は正方形/立方体型の形状をしているが、小袋60は任意の適切な形状であってよいことは理解されるであろう。例えば小袋60は、円/球/円筒、又は三角形/ピラミッド形(例えば四角錐)であってもよい。
【0198】
一実施形態において、製品30はケーシング62内に包まれて、「ソーセージ」のような配置を成す。図19に示すように、ケーシング62は製品を完全に取り囲む、すなわち包み込む。ケーシング62はこうしてセパレータとして機能する。
【0199】
図20に示すように、包まれた製品30は細長い。例えば包まれた製品は長さと幅の比が5より大きく、望ましくは10より大きい。そのような配置はその表面積を増加させる。ケーシング62は、その一端又は両端に封64を含んでよい。封64は、例えば、熱封止、接着剤、結束、又は留め具を用いる、などの任意の適切な手段で提供することが可能である。いくつかの実施形態では、ケーシング62の両端が開放されたままであってもよい。
【0200】
ケーシング62は可撓性がある。包まれた製品は、湾曲するか他の方法で変形されて、カプセルの内側に収まる。ケーシング62の可撓性は、ケーシング62が薄いことにより、又はその弾性的/コンプライアンス的な性質により与えられ得る。図20に示すように、複数の包まれた商品30が単一のカプセル内に提供される。包まれた製品。
【0201】
いくつかの実施形態では、ケーシング62はメッシュから成る。いくつかの実施形態では、ケーシング62は空気又は液体を透過可能な薄膜から成る。
【0202】
いくつかの実施形態では、カプセル14は衝突部材を含む。衝突部材は製品30中に延在して、そこへの衝突によって製品30の流れが減少することに役立つ。
【0203】
第1の例を図21に示す。衝突部材64は複数の「フィンガ」66を備える。フィンガ66は細長いロッド又はピンなどを含む。フィンガ50は互いに平行である。フィンガ66は基部68に取り付けられる。図23に示すように、フィンガ66は基部68に関して(すなわち2次元平面に関して)間隔を置いて配置される。フィンガ66はしたがって製品30全体に亘って広がる。
【0204】
フィンガ66は円形断面を備える。ただし、フィンガ66が、例えば三角形、四角形、又は六角形などの任意の適切な形状を取り得ることは理解されるであろう。フィンガ66は中実又は中空であってよい。
【0205】
フィンガ66は六角形配列に配置される。これにより、フィンガ66の一様分布が与えられる。ここでも、この配置は単なる例示であって、フィンガ66は、例えば四角形配列、またはランダム配列などの任意の適切な配置で間隔を置き得ることが理解されるであろう。
【0206】
いくつかの実施形態では、フィンガ66はカプセル14/製品30の選択された部分にのみ提供されてもよい。これは、製品30の特定部分のみが沈降しやすいようにする場合に提供可能である。いくつかの実施形態では、フィンガ66の寸法及び/又は間隔はカプセル14の全体に亘って変化してもよい。
【0207】
衝突部材64はカプセル14から取り外し可能なように構成される。こうして、フィンガ66が製品内部30から引き出されると、そこに溝が残る。これがカプセル14内の空気流を増加させ得る。フィンガ66は、上面24及び/又は底面26の開口内に挿入可能なような形状/寸法/間隔となっている。このように、衝突部材64が取り外されると、上面24及び/又は底面26の開口が露出される。
【0208】
基部68は、上面24及び/又は底面26に対して密封されている。衝突部材64はしたがって、カプセル14に対する蓋/シールを提供し得る。これにより製品30の鮮度が保たれる。基部14は、例えば接着剤などの任意の適切な手段を用いてカプセルに密封可能である。
【0209】
衝突部材64は、カプセル14から取り外す助けとなるハンドル70を含んでもよい。他の実施形態では、使用法は基部68の端をカプセルから単純に引き離すだけでよい。あるいは、プルタブなどが提供されてもよい。
【0210】
いくつかの実施形態では、1以上のフィンガ66はその上に撹拌子72を備える。したがって、フィンガ66が引き抜かれる際に、撹拌子72が製品30に係合して、再分配/攪乱をする。
【0211】
図21に示す第1の例では、撹拌子72aはフランジなどを備える。フランジは実質的に平坦な板であってもよい。第2の例では、撹拌子72bは(例えばシェブロン又は矢じりの形をした)鉤である。撹拌子72bはフィンガ66の末端に設けられてもよい。撹拌子72はしたがって、フィンガ66を引き抜くときにカプセル14の全高さに亘って移動可能である。いくつかの実施形態では、それぞれのフィンガ66に複数の撹拌子72が設けられてもよい。
【0212】
代替実施形態において、衝突部材64/フィンガ66はカプセルに固定されてもよい(すなわち取り外しできない)。
【0213】
衝突部材の第2の例を図23に示す。この例では、フィンガ66は実質的に中空である。フィンガ66は上面24の開口に整列する。したがってフィンガ66は、カプセル14及び/又は製品30の中への/を貫通する空気通路(例えば煙突又は煙道)を提供する。空気通路はこのように、前述した図4B及び図5Bの流路37と同じである。そのような配置はしたがって、衝突を提供し、空気流を改善する。
【0214】
フィンガ66は実質的にD字形/半円形である。代替実施形態では、フィンガ66は任意の適切な形状を取り得る。
【0215】
フィンガ66aの第1の例を図24の左側に示す。この例では、フィンガ66aは上面24と底面26の間の途中までしか延在しない。したがって、使用時にフィンガ66aの端74が製品30内に留まる。
【0216】
フィンガ66aは製品がフィンガ内部に入らないほどの寸法である。
【0217】
フィンガ66bの第2の例を図24の右側に示す。この実施形態では、フィンガ66bは上面24と底面26の間の全長に亘り延在する。フィンガ56bは(例えば穿孔/メッシュにより提供される)通気性表面を備える。穿孔/メッシュは製品30がフィンガ66bに入るような寸法である。フィンガ66bはこうして製品30を貫通して延在する空気通路を提供する。
【0218】
いくつかの実施形態において、製品30は、多孔性/透過性又は実質的に空気不透過性の基材上に提供される。基材は不活性材料又は食品安全材料で構成される。不活性材料は、熱に曝されたとき、溶融、燃焼、分解又は他の形での劣化をしないように構成される。例えば不活性材料は、少なくとも200°C、少なくとも300°C、又は少なくとも350°Cまでの温度に対して安定である。不活性材料には、本明細書で前述したような「不活性充填剤」材料又は「要素」の任意のものを含み得る。具体的な実施形態において、基材には石、ガラス、セラミック、軽石、又は砂が含まれる。
【0219】
基材の第1の実施形態を図26に示す。製品30が基材76の表面に提供される。したがって、製品30は基材76上の被覆を提供する。基材76は核を提供する。被覆30は実質的に基材76の全表面を覆う。そうして製品30の表面積を最大化する。被覆30は、基材76の表面全体に均一な厚さを構成する。代替実施形態において、被覆30は基材76の表面を部分的にしか覆わず、及び/又は被覆30の厚さが変化し得る。
【0220】
被覆30は前述した「ペースト」と同様の組成であってよい。吸収性結合剤が被覆30の基材76への結合を助けることができる。
【0221】
いくつかの実施形態では、被覆30には粒状の不活性充填材材料は含まれなくてもよい。
【0222】
いくつかの実施形態において、被覆30には増粘剤が含まれ得る。増粘剤はゲル形成剤を含み得る。ゲル形成剤は、室温において水溶混合物内にゲルを形成し得る。増粘剤は被覆層の粘度を増加させ、光沢のある外観を提供することが可能である。増粘剤は1以上の多糖類(例えば澱粉、ガム、又はペクチン)を含み得る。澱粉には、アロールート、コーンスターチ、片栗澱粉、じゃがいも澱粉、サゴ、タピオカ、又はそれらの誘導体の内の1以上を含み得る。ガムは、微生物ガム及び/又は植物ガム、例えばアルギン酸ガム、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビアガム、又はキサンタンガムの内の1以上を含み得る。増粘剤は、蛋白質増粘剤、例えばコラーゲン、卵白、又はゼラチンのうちの1以上を含み得る。増粘剤は糖ポリマ、例えば寒天、カルボキシメチルセルロース、ペクチン、又はカラゲニンの内の1以上を含み得る。
【0223】
被覆30の組成は、本明細書に記載のように、任意の実施形態で使用可能であることが理解されるであろう。逆に、ペースト組成は基材76の被覆に使用可能である。疑いを避けるために、被覆30及び/又はペーストは、不活性充填材、吸収性結合剤、ミスト発生剤、甘味料、香料、又は増粘剤の任意の適切な組み合わせを含み得る。
【0224】
基材76は、丸形/球形を含む。製品30及び基材76はこのようにビーズ78のような配置を画定する。ただし、基材78は、例えば立方体やピラミッド形などの任意の適切な形状を備え得ることが理解されるであろう。いくつかの実施形態では、基材76は板状、円板状、又はパック状の形状であってもよい。いくつかの実施形態では、基材76は、細長のロッド又はひし形にあってよい。いくつかの実施形態では、基材76は卵形である。いくつかの実施形態では、基材76はリング形(すなわちトロイダル形)であってよい。いくつかの実施形態では、基材76は上記の形状の1以上を含む。
【0225】
基材/核76は平均直径が、0.5mm~20mmの間、好ましくは1mm~15mmの間、より好ましくは2mm~15mmの間、より好ましくは2mm~10mmの間、そして最も好ましくは3mm~10mmの間であってよい。
【0226】
基材76は、ビーズ78の重量の30wt%超、好ましくは40wt%超であってよい。基材76はビーズ78の重量の30wt%~70wt%の間、好ましくは40wt%~60wt%の間であってよい。
【0227】
ビーズ78は、約1.5~2wt%の増粘剤、約6~9wt%のミスト発生剤、約14~18wt%炭水化物甘味料、約2~5wt%の香料、及び約0.0wt%の着色料を含み得る。被覆が水性混合物の成分でできている場合、被覆内の水分量はカプセルの全体重量の約6~8wt%である。
【0228】
この組成は「乾燥した」製品を提供可能である。それゆえ被覆30は、粘着質でもシロップ状でもなく、結果として、ビーズ78が互いに付着しないことを保証する。被覆30は滑かであってよい(例えば被覆は滑かな殻を提供する)。ビーズ78はカプセル14内を自由流動し得る。ビーズ78は使用者の取り扱い、又はカプセル14を充填するときの取り扱いを容易にし得る。
【0229】
ビーズ78の製造方法は、香料を含む被覆混合物の形成と、核であるビーズへのそれの塗布とにより被覆層の前駆体を形成することを含む。吸収性結合剤を次に添加して、前駆体を核であるビーズを封入する被覆層に変える。
【0230】
最初に、香料、ミスト発生剤、甘味料及び増粘剤を含む成分を溶媒中に溶解又は懸濁して被覆混合物を生成する。いくつかの実施形態では、1以上の成分、例えば香料が、被覆混合物の成分としてではなく、処理の後段階で導入されてもよい。適切な溶媒の選択は、特に、溶媒が他の成分と結合するときに適切な粘度と他の所望属性を有する均質な混合物を形成する必要性に依存する。いくつかの実施形態では、溶媒は単独の水であるか、メタノール、エタノール、イソプロパノール、グリコールエーテル溶媒、及びそれらの組み合わせなどの水溶性溶媒との組み合わせ、のいずれかである。
【0231】
被覆混合物は、着色料及び刺激剤などの添加物も含み得る。特定の添加物が、他の目的の一環として、溶媒中の他の成分の分散を助けるために、使用される場合がある。
【0232】
準備ができたら、被覆混合物を核であるビーズに塗布する。一例示的実施形態において、核となるビーズのバッチが、軌道運動のように回転するスプレー被覆機のパン内に配置される。回転運動によりビーズがパン内で転がる。ビーズの軌道転動中に、被覆混合物が添加され、ビーズ表面に被覆層前駆体が形成される。被覆混合物は、単純に液体として導入するよりも迅速かつより一様に分布させることが可能な噴霧により導入されてもよい。
【0233】
十分な量の被覆混合物が添加された後、吸収性結合剤が導入される。吸収性結合剤が粉末性物質である場合、パンの回転中に被覆機内に供給して、ビーズ上に吸収性結合剤を振りかけることが可能である。回転は、塗布された吸収性結合剤が一様分布しかつ粒子が均質な被膜で覆われるまで続けてよい。その後、例えばパンに空気を流すことにより被覆層前駆体中にある溶媒の少なくとも一部を気化させることによってビーズを乾燥させる。そうしてその表面に液体又は粘性残渣のない、乾燥した滑らかな感触のビーズが製造される。所望により、1以上の成分、例えば香料を、被覆混合物の成分としてではなく、この段階で添加することが可能である。
【0234】
いくつかの場合には、被覆混合物を2以上の部分に分割することが有益である場合がある。第1の部分は、上述したようにビーズ表面で吸収性結合剤に結合して、カプセル化層の第1層を形成する。
【0235】
次いで、第2の部分が塗布され、第1の層を覆う第2の層が形成される。工程は、カプセル化層が所望の厚さに達するまで更に1つの追加部分を塗布してもよい。
【0236】
本実施形態では、基材76は実質的に滑らかな表面80を有する。いくつかの実施形態において、表面80は粗化されてもよい。これにより、被覆70との結合が促進され得る。いくつかの実施形態では、表面80は起伏して/複雑であって基材76の表面積を増やすようにしてもよい。
【0237】
基材(例えばビーズ/要素)に対する適切な被覆の特定の例を上で述べたが、被覆は記述した被覆材料のいくつかのみを含んでもよい。例えば、被覆は香料被覆を含み、カプセルは被覆とは別に他の種類の喫煙材料を含んでもよい。
【0238】
図26に示すように、複数のビーズ78がカプセル14に提供される。ビーズを積層すると間に隙間82ができる。ビーズの配置はこうして空気通路を提供し、製品30の分散に役立つ。カプセル14は部分的に充填され、したがってカプセル内に自由空間84を提供することができる。ビーズ78はカプセル内に緩く保持される(すなわち自由流動する)。これにより、使用者は使用前にカプセル14を振って、ビーズ78の分散を促進することが可能である。ビーズ78は、カプセル内容積の80%以下、好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下を占有し得る。
【0239】
いくつかの実施形態では、複数のビーズ78が異なる寸法(例えば異なる直径又は体積)で構成されてもよい。例えば、少なくとも1つのビーズ78が第1の寸法を有し、少なくとも1つのビーズ78が第2の、異なる寸法を有する、などである。
【0240】
いくつかの実施形態では、異なるビーズ78の寸法は、有限の離散的寸法の組から(すなわち寸法の所定のリストから)選択される。例えば、第1の組のビーズが直径1mm、第2の組が2mm、第3の組が3mmであってよい。そのような分布の一例を図27に示す。離散的/定量化されたビーズ寸法はこうして分布曲線において複数の離散的なピーク86を作る。
【0241】
各ピーク86(すなわち離散的ビーズ寸法)におけるビーズ78の数は、異なる離散的ビーズ寸法間で変化し得る(すなわち異なるピーク86の高さを生じる)。代替実施形態では、各ピーク86におけるビーズ78の数は、実質的に一定であってもよい。ビーズ寸法の分布はしたがって実質的に一様である。
【0242】
代替実施形態では、ビーズ78の異なる寸法が連続分布する。図28に示すように、ビーズ寸法はしたがって連続分布曲線88をなし得る。ビーズ寸法は所定の寸法範囲90内にあってよい。
【0243】
ビーズの数は、ビーズ寸法分布に亘って変化し得るので、不均一な曲線88aをなす。いくつかの実施形態では、ビーズ寸法分布は、ポアソン分布、正規分布又はワイブル分布をなし得る。ビーズの数は、ビーズ寸法分布の中央部に向かって増加し得る。
【0244】
いくつかの実施形態では、寸法分布は実質的に一様な曲線88bを成す(ビーズ78の各異なる寸法における数は同じである)。これはランダムなビーズ寸法を提供することによって達成され得る。
【0245】
図27図28に示すグラフは単なる例示であって、本開示の説明における補助であることは理解されるであろう。
【0246】
ビーズ78の寸法の分布は、最適喫煙条件を作り出すように調整可能である。例えば、小ビーズ寸法は製品30の表面積をより大きくし、したがって煙強度(すなわち揮発性製品の密度)を増加させる。ただし、このことは製品の消耗速度も高め、使用の終わりに向かって低強度製品となる。さらには、小ビーズ寸法は熱慣性が低く、したがって、被覆が揮発性になるのに要する温度にビーズが到達する時間が短くなる。したがって、小ビーズは即効型である。
【0247】
逆に大ビーズは低強度の煙を提供するが、消耗速度は小ビーズに比べて低下する。さらに、ビーズの熱慣性が、被覆が揮発性となるのに要する温度への到達時間を増加させることになる。大ビーズはしたがって遅効性である。このように、異なる寸法のビーズ78を組み合わせることで、カプセルによって生成される煙の強度が少なくとも部分的に一定に留まることが保証される。この構成を図29に模式的に示す。
【0248】
経時的煙強度曲線92aは小ビーズ78に対するものを示す。曲線92aは高強度ピーク94aを含む。ただし、強度は経時的に急激に増加及び/又は減少する。第2の煙強度曲線92bは中間的寸法のビーズ78に対するものを示す。曲線92bは中間的な強度ピーク94bと中間的な強度の増加及び/又は減少を含む。第3の煙強度曲線92cは大寸法ビーズ78に対するものを示す。曲線92cは、低強度ピーク94と遅い強度の増加及び/又は減少を含む。それぞれのピーク強度94a~94cは時間的に離れていることがわかる。
【0249】
結果として得られる強度曲線96は曲線92a~曲線92cの合計を示す。初期段階98aにおいて、カプセル14及びその内容物は、加熱され始める。その結果強度が増加する。中間段階98bの間、寸法の異なるビーズ78からの異なる強度の寄与によって、得られる強度は実質的に一定に保たれる。中間段階98bはこうして、使用者には一定した均衡のとれた体験が提供される。小寸法及び中間寸法のビーズ78が消耗されてしまい、大寸法のビーズ78の消耗が始まると、得られる曲線98が終末段階98cに入り、強度が減少する。この時点で、使用者は装置2の使用を停止するか、及び/又はカプセル14を交換することができる。
【0250】
ビーズ78の寸法の分布の調整によって、中間段階98bが一定した煙強度96を提供するようにできる。図30においては、中間段階98bの煙強度を実質的に一定として示しているが、強度96は特定の許容幅内にあるように構成され得ることが理解されるであろう。許容幅は使用される特定の製品30に対する使用者の感度に応じて変化し得る。例えば、香料の強度が高い製品では、強度96の大幅な低下を許容することが可能であってよい。それは使用者が体験する香料強度は低い煙強度96においても「飽和」し得るからである。中間段階98bの強度96は、中間段階98bにおける平均強度96の 50%幅以内、好ましくは±40%幅以内、より好ましくは±20%幅以内、より好ましくは±10%幅以内であるように構成され得る。
【0251】
いくつかの実施形態において、ビーズ78の寸法分布は使用者の体験を変化させるために変更可能である。例えば、比較的多数の小ビーズ78を提供すれば、使用者に「強い」体験を生成することが可能である。逆に、比較的多数の大ビーズ78を提供すれば、使用者に「柔らかい」体験を生成することが可能である。
【0252】
いくつかの実施形態では、複数のビーズ78は異なる形状であってよい。例えば、少なくとも1つのビーズ78が第1の形状であり、少なくとも1つのビーズが第2の異なる形状である、などである。このことが、ビーズ78の有効表面積の分布を与え、したがって、ビーズ78の寸法を変更することと同じ/同様の効果を与えることができる。バンド78の形状分布は、したがって、本明細書で上述したような使用者体験を変更または一貫性を付与するために調整可能である。異なる形状はさらにカプセル14を貫通する空気通路を変更し得る。
【0253】
製品30の異なる形状/寸法をビーズ78の観点から説明したが、製品30が個別の部分で提供される場合にそのような配置が提供可能であることが理解されるであろう。例えば、本明細書に記載の任意の実施形態において提供可能な配置をここに記載する。具体的には以下の通りである。
・区画40、44/セル42は、異なる形状/寸法から成るか、又はその中に異なる量の製品30を含むことができる。
・製品30の量及び/又は通気性層36の間隔(例えば図13及び図14
・可撓性シート48上にその長さに沿って配置された製品の量
・可撓性シート48内に包含される部分の寸法/形状(例えば円筒(図17)、小袋60、又はケーシング62の形状/寸法)、及び/又はその中に含まれる製品30の寸法/形状
【0254】
いくつかの実施形態では、喫煙製品30は、離散的なセパレータなどを用いずに、個別の部分を提供可能である。これは、喫煙製品が固体又は半固体である場合に可能である。
【0255】
第1の例を図30に示す。カプセル14は複数の離散した/個別の製品部分100で構成される。部分100は、カプセル内に緩く含まれてよい(例えばそこで自由流動する)。図30に示す形状は実質的に球形/卵形であるが、任意の適切な形状であってよい。部分100はペレットなどを提供し得る。
【0256】
第2の例を図31に示す。部分100は実質的に平坦/細長である。部分は、シート、プレート、紐、又は薄片などであってよい。
【0257】
部分100は、(ビーズ78を参照して説明したように)一定した使用者体験を提供するために異なる寸法、形状、及び/又は方向で構成可能である。カプセル14内には、使用者が使用前に部分100を分散可能とするように自由空間102が設けられている。
【0258】
部分100は、隣接部分100同士がくっついたり合体するのを防ぐための被覆がある。被覆は、部分100の外表面の粘着性を低減可能である。被覆は粉末であってもよい。被覆はこのように実効的なセパレータとして作用する。被覆は、無水及び/又は吸湿性(水を吸収する)材料であってよい。被覆は固結防止剤を含んでもよい。
【0259】
被覆は食品ベースの材料を含み得る。被覆は、粉(小麦又はトウモロコシ)、砂糖(例えば粉糖)、又は澱粉(例えば片栗粉)の内の1以上であってよい。
【0260】
被覆は、不活性材料を含み得る。被覆は、砂、炭酸カルシウム、ゼオライト、又は粒状/粉末鉱物のうちの1以上を含み得る。被覆は、細粒材料(例えば0.50mm未満、あるいは0.25mm未満)を含み得る。
【0261】
いくつかの実施形態では、部分100は少なくとも部分的に乾燥、硬化、キュアされて、その外表面の粘着性を低減し得る。被覆は、ビーズ78に施してその固着を防止することが可能である。
【0262】
いくつかの実施形態において、製品30は、その中に1以上の含有物を含み得る。含有物は製品30を分散させ、及び/又は製品30を貫通する空気通路を提供する助けとなり得る。
【0263】
図32に第1の実施形態を示す。含有物86は、製品30内に自由に分散されている。カプセル14を動かすと、含有物86も製品30/カプセル14内で自由に移動して、製品を分散させる。これにより、例えば、カプセル14の輸送中に、あるいは、使用者が使用前にカプセル14を振る場合などに、製品が分散され得る。そのような配置は、製品30が均質/液体/半固体である場合に有益であり得るが、(例えばビーズ78を分離させるために)製品を個々の部分として供給する場合に有益でとなることが理解されるであろう。
【0264】
含有物78は、本明細書で前述した不活性充填材と同一材料で構成可能である。具体的な例では、含有物78は、石又は岩石材料を含んでもよい。含有物78はガラスビーズを含んでもよい。
【0265】
いくつかの実施形態では、含有物78は金属材料を含む。金属材料は、喫煙製品の有効熱伝導率を向上させ、それによってより一様な加熱を保証し得る。金属材料はさらには(変化する磁場/電場に曝された場合に)誘導体として作用して喫煙製品の加熱を提供可能である。金属材料は鉄であってもよい。金属材料はフェライト(Fe)であってもよい。金属材料はアルミニウムであってもよい。
【0266】
いくつかの実施形態において、含有物78は、フレーク、ワイヤ、スポンジ、又はウール状の配置の1以上を備える。
【0267】
含有物78は、3mm、4mm、又は5mmより大きい直径、潜在的には8mm又は10mmより大きい直径であってよい。図33に示す含有物78は球形であるが、含有物78は卵形又は多面体などの任意の適切な形状であってよい。
【0268】
具体的な実施形態では、製品30はシーシャ/タバコ製品を含む。含有物78は不活性ビーズである。ビーズは空気通路を提供し、及び/又はタバコ/シーシャを分断させ得る。いくつかの実施形態では、ビーズはシーシャ製品内に包埋されるか、及び/又は分散されてよい。
【0269】
いくつかの実施形態では、ビーズは1以上の層で提供されてよい。層は、カプセルの基部に設けられてもよい。シーシャ/喫煙製品は、ビーズの上に置かれてもよい。いくつかの実施形態では、ビーズの1以上の層がシーシャ製品の上に置かれてもよい。いくつかの実施形態では、ビーズ層とシーシャ製品が交互に層状に配置されて提供されてもよい。喫煙製品及び/又は層状の配置は圧縮及び/又は他の方法で圧密して、ビーズをシーシャ製品内に混合/分散させてもよい。
【0270】
製品30に対する含有物78の(体積又は質量)比は、1:0.2~5、好ましくは1:0.3~3、好ましくは1:0.5~2、好ましくは1:0.7~1.5であってよい。
【0271】
図33に示すように、含有物86は通気性であってよい。いくつかの実施形態では、含有物86はメッシュ及び/又は多孔性構造(例えば発泡体又は軽石状材料)であってよい。
【0272】
含有物は使用のために製品をカプセル内で所望の形態で受動的に分布させることができる。追加又は代替として、カプセルを使用直前に攪拌して、含有物が製品のカプセル内での再分布を促進して使用に備える様にすることができる。含有物86はこのように製品内でより強固な構造を提供して、カプセル内部において製品の所望分布を生成する役目をなし得る。
【0273】
支持構造は喫煙製品内に1以上の空気通路及び/又は空隙を提供可能であり、それにより空気の貫通及び/又は煙の放出を増加させる。一般的に、支持構造及び/又は喫煙製品はハウジング、例えばその内部チャンバを部分的にしか充填しない場合がある。内部チャンバの一部は空隙、例えばガス/空気で充填された空隙であってよい。支持構造及び/又は喫煙製品は、カプセル内容積の90%以下、好ましくは80%以下、好ましくは70%以下、好ましくは60%以下、好ましくは50%以下、好ましくは40%以下を占有し得る。支持構造及び/又は喫煙製品は、カプセル内容積の20%以上、好ましくは30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上を占有し得る。支持構造及び/又は喫煙製品は、カプセル内容積の20%から90%の間、好ましくは30%から80%の間、好ましくは40%から70%の間を占有し得る。
【0274】
上記の任意の実施形態又はその特定の特徴は、互いに排他的な場合を除き、本明細書に開示又は特許請求される他の任意の実施形態との組み合わせが可能である。例えば、図25図33の例と共に説明した喫煙製品は、図4図8のいずれかで説明した支持構造の任意のものと組み合わせて提供可能である。
【0275】
本発明の任意の実施例において、カプセル内の製品は、液体、粘性液体、半固体/ペースト又は軟質/展伸性の固体であってよい。。ただし、製品は一般的に使用時に所望の表面プロファイル又は形状となるために、機械的支持又は制御された変形を要する程度にまで変形可能である。製品は、流動液体、粘性液体又はペーストとしてカプセル又は支持構造に塗布可能であるが、例えばカプセル内の支持構造上で硬化して、その場でより剛性のある製品を提供することが可能である。いくつかの例では、製品は他の粘性材料と混合したタバコ成分を備える。
【0276】
カプセルを電子的フーカ装置で使用するように記述したが、カプセルは適切な従来型のフーカ又は水パイプで使用可能であることは理解されるであろう。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
【手続補正書】
【提出日】2024-01-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フーカ装置用のカプセルであって、
使用時において喫煙製品の加熱中に気化するように構成された少なくとも1つの成分を含む喫煙製品と、
前記喫煙製品を含む内部チャンバを画定するように形成された複数の壁を含み、使用時に前記気化した成分を前記カプセルから出るようにさせる少なくとも1つの空気通路を画定するハウジングと、
前記内部チャンバ内に前記複数の壁から離隔し、前記喫煙製品が少なくとも部分的にその上に配置される表面領域を画定するハウジング内の支持構造と、
を備え、
前記喫煙製品と支持構造は前記内部チャンバを部分的にしか占有しない、カプセル。
【請求項2】
前記カプセルは第1の壁と第2の壁を備え、前記内部チャンバは前記第1の壁と前記第2の壁の間にあり、
前記第1の壁と前記第2の壁はそこに少なくとも1つのそれぞれの開口を含み、使用時に空気が前記開口のそれぞれを介して前記内部チャンバ内の前記喫煙製品の上を通過するようになっている、請求項1に記載のカプセル。
【請求項3】
前記支持構造は前記喫煙製品よりも大きな機械強度を有する、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項4】
前記支持構造は、前記喫煙製品が前記内部チャンバ内で所望の分散を維持するような形状である、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項5】
前記支持構造は、前記内部チャンバの高さ寸法及び/又は幅寸法に実質的に跨る、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項6】
前記支持構造は、前記内部チャンバ内に緩く配置され、前記支持構造の動きは前記複数の壁及び/又は喫煙製品との接触によって拘束される、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項7】
前記支持構造は、前記カプセルの前記内部チャンバを2以上の区画又はセルに分割するように構成された仕切りを備え、前記区画又はセルの少なくとも1つは前記喫煙製品の一部を含むように構成され
前記仕切りは、前記喫煙製品を含む環状内部チャンバと、そこを貫通して延在する中央空気通路とを画定する、請求項1又は請求項2に記載のカプセル
【請求項8】
記支持構造は、前記喫煙製品の中に延在してその動きを抑制するように構成された複数の細長アームを含む、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項9】
前記支持構造は前記喫煙製品によって少なくとも部分的に包埋されるか被覆される、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項10】
使用時に前記支持構造は前記カプセルから取り外し可能又は移動可能であって、そこからの移動後に前記喫煙製品内に空気流路を残す、請求項に記載のカプセル。
【請求項11】
前記支持構造は通気性を有しメッシュ、発泡体、穿孔シート材、又は織物の内の1以上を含む、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項12】
前記支持構造は、内部チャンバを貫通する流路の形状の空気通路を画定するように形成された1以上の仕切りを含み、これにより1以上の仕切りが前記喫煙製品の前記流路への侵入を防止する、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項13】
前記支持構造は、前記カプセル内に複数の離散した要素又はビーズを含む、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項14】
前記喫煙製品は、少なくとも部分的に前記支持構造を封入して、前記支持構造が核を提供し、喫煙製品が前記核の上の被覆を成す、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項15】
前記核は、石、ガラス、セラミック、又は砂の内の1以上である、不活性の無機材料を含む、請求項14に記載のカプセル
【請求項16】
記被覆は有機増粘剤を含むか、前記被覆は実質的に乾性であるか、のいずれか又は両方である、請求項14に記載のカプセル
【請求項17】
数の被覆された核と更なる支持構造が提供され、少なくとも2つの前記被覆された核が前記更なる支持構造によって分離又は拘束される、請求項14に記載のカプセル。
【請求項18】
前記喫煙製品は複数の離散した部分に提供され、前記離散した部分のそれぞれは喫煙製品の異なる有効表面積を有し、
前記喫煙製品は、異なる断面積又は異なる体積対表面積比を有する部分を備え、前記喫煙製品の前記異なる部分が加熱中に異なる速度で消費される、請求項1又は請求項2に記載のカプセル
【請求項19】
記カプセルによって生成される気化した喫煙製品の全体割合は、所定の使用期間にわたって所定の範囲内に留まる、請求項18に記載のカプセル。
【請求項20】
前記喫煙製品の成分は、結合剤、ミスト発生剤、及び香料を含む、請求項1又は請求項2に記載のカプセル。
【請求項21】
前記喫煙製品は、フュームドシリカ、非晶質シリカ、又はタルクの内の1以上である、吸収性結合剤を含む、請求項20に記載のカプセル。
【請求項22】
前記喫煙製品は、ペーストなどの粘性液体又は半固体を含むか、
前記喫煙製品は、不活性の粒状充填材を含むか、のいずれか又は両方である、請求項1又は請求項2に記載のカプセル
【請求項23】
請求項1又は請求項2に記載のカプセルを備えるフーカパイプ。
【請求項24】
水パイプ用のカプセルの製造方法であって、
加熱中に気化するように構成された少なくとも1つの成分を含む喫煙製品を提供することと、
内部チャンバを有するカプセルのハウジングを形成することと、
前記喫煙製品を受容するように構成された表面領域を有する前記内部チャンバのための支持構造を提供することと、
前記喫煙製品を前記支持構造の前記表面領域に塗布することと、
前記喫煙製品が塗布された前記支持構造をハウジングで覆って閉じることと、
を含む方法。
【請求項25】
請求項1又は請求項2に記載のカプセルを使用する方法であって、
前記カプセルを加熱して、前記喫煙製品の1以上の成分を気化させることと、
前記カプセル内に空気を通して、前記気化した製品を前記カプセル内から取り込んで抽出することと、
を含むカプセルの使用方法。
【国際調査報告】