(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-24
(54)【発明の名称】自動二輪車用ケース及び自動二輪車用ケース用の係止システム
(51)【国際特許分類】
B62J 9/27 20200101AFI20240417BHJP
B62J 9/23 20200101ALI20240417BHJP
【FI】
B62J9/27
B62J9/23
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024506442
(86)(22)【出願日】2022-04-08
(85)【翻訳文提出日】2023-12-06
(86)【国際出願番号】 SG2022050207
(87)【国際公開番号】W WO2022220744
(87)【国際公開日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】10202103721Y
(32)【優先日】2021-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513036790
【氏名又は名称】リム サウ レオン
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リム、サウ レオン
(57)【要約】
自動二輪車の後部に嵌合された自動二輪車用ケースは、通常、同自動二輪車から取り除くことができるだけである。これには理由が2つある。第1は、自動二輪車の乗車時における自動二輪車用ケースの潜在的な紛失を防ぐことであり、第2は、同ケースが簡単に盗難に遭うのを防ぐことである。しかしながら、容易に取り外し可能な自動二輪車用ケースを有する必要があり、このジレンマは、上向きに延び且つ開放上部で終端する1つ又は複数の壁を有する基部を含む容器と、容器の開放上部を閉じるための容器蓋であって、閉位置から開位置へ移動可能である蓋と、複数のロックであって、閉位置にある容器蓋を容器に係止するための少なくとも1つのロック、及び自動二輪車用ケースを自動二輪車に作動的に接続するための少なくとも1つのロックとを含む複数のロックとを備える、自動二輪車用ケースを設けることによって解決される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動二輪車用ケースであって、
上向きに延び且つ開放上部で終端する1つ又は複数の壁を有する基部を含む容器と、
前記容器の前記開放上部を閉じるための容器蓋であって、閉位置から開位置へ移動可能である前記蓋と、
複数のロックであって、
前記閉位置にある前記容器蓋を前記容器に係止するための少なくとも1つのロック、及び
前記自動二輪車用ケースを自動二輪車に作動的に接続するための少なくとも1つのロック
を含む複数のロックと
を備える、自動二輪車用ケース。
【請求項2】
各ロックは、一対の相補的係合部材を備え、一対のうちの第1の相補的係合部材は、前記容器に作動的に接続され、一対のうちの第2の相補的係合部材は、前記容器蓋、又は直接的若しくは間接的に自動二輪車のいずれかに嵌合される、請求項1に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項3】
少なくとも1つのロックは、構成要素を支持するように適応されたハウジングを備え、前記構成要素は、
ラッチ・アクチュエータが使用されてラッチを作動させるときに、第1の位置から第2の位置へ移動するように適応されたラッチと、
付勢手段が設けられた第1の部材であって、第1の位置から第2の位置へ移動可能であることにより、前記第1の部材の前記第1の位置から前記第2の位置への移動中に前記付勢手段によって位置エネルギーが蓄えられる、第1の部材と、
付勢手段が設けられた第2の部材であって、第1の位置から第2の位置へ移動可能であることにより、前記第2の部材が前記第1の位置にあるときに位置エネルギーが前記付勢手段によって蓄えられ、前記蓄えられた位置エネルギーの少なくとも一部が、前記第2の部材の前記第1の位置から前記第2の位置への移動中に運動エネルギーとして解放される、第2の部材と、を含み、
前記構成要素の配置は、
前記ラッチは、前記第1の位置にあるとき、前記第1の部材の移動を制限することができ、前記第2の位置にあるとき、前記第1の部材の移動はもはや制限されず、
前記第1の部材の前記第1の位置から前記第2の位置への移動により、前記第2の部材はその第1の位置からその第2の位置へ移動することができ、一旦、その第2の位置にあると、前記第2の部材は前記第1の部材をその第2の位置に係止するようにされる、請求項1又は請求項2に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項4】
前記ラッチは、キー操作式シリンダに嵌合され、前記ラッチ・アクチュエータはキーであり、前記ラッチは、前記キーが前記キー操作式シリンダ内へ挿入され且つ前記キー操作式シリンダの長手方向軸線を中心として回転されるとき、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するように適応される、請求項1から3までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項5】
前記ラッチは、その第1の位置からその第2の位置へのその移動全体にわたって前記ハウジング内に位置する、請求項1から4までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項6】
前記ハウジングは、2つの部分、前記構成要素の一部を収容する第1の部分と、前記構成要素の残りを収容する第2の部分とを含み、前記ハウジングの前記2つの部分間の配置は、前記ロックの前記一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に、前記ハウジングの一方の部分のみが他方の部分に対して移動するようにされる、請求項3から5までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項7】
前記ハウジングの前記部分のうちの1つは、接続アームのそれぞれの端部を介して前記ハウジングの前記他方の部分に嵌合された第2の枢軸に作動的に接続された第1の枢軸が嵌合されるので、前記接続アームの一端の前記第1の枢軸を中心とする回転により、前記接続アームの他端にある前記第2の枢軸が前記第1の枢軸の周りを回転して、前記一対の相補的係合部材の係合解除中に、前記ハウジングをその2つの部分に分離する、請求項6に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項8】
前記第1の枢軸が嵌合された前記ハウジングの前記部分は、前記ロックの前記一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に他方の部分に対して移動可能ではない前記ハウジングのその部分である、請求項7に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項9】
一対のうちの前記第1の相補的係合部材は、前記容器に対する前記ロックの前記一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に他方の部分に対して移動する前記ハウジングの前記部分に嵌合される、請求項6から8までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項10】
前記ハウジングの前記部分の両方は、第1の枢軸を介して互いに接続され、第2の枢軸は、前記一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に、他方の部分に対して移動可能である前記ハウジングのその部分に接続される、請求項6に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項11】
一対のうちの前記第1の相補的係合部材は、前記第2の枢軸を介して他方の部分に対して移動可能である前記ハウジングのその部分に嵌合される、請求項10に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項12】
一対のうちの前記第1の相補的係合部材は、前記一対の相補的係合部材が係合解除されたとき、前記第2の枢軸を中心として自由に回転する、請求項11に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項13】
前記第1の部材は、移動可能ではない前記ハウジングのその部分に位置する、請求項3から12までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項14】
移動可能ではない前記ハウジングの前記部分に対して移動可能である前記ハウジングの前記部分、及び前記第1の部材には、それぞれ、好ましくは、前記ロックの前記一対の相補的係合部材が係合されたときに、前記ハウジングの両方の部分を互いに係止可能である相補的相互係止キャッチが設けられる、請求項8から13までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項15】
前記第1の部材のその第1の位置からその第2の位置への移動により、前記相互係止キャッチを係合解除し、移動可能ではない前記ハウジングの前記部分に対して移動可能である前記ハウジングの前記部分を移動可能にする、請求項14に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項16】
前記第2の部材は、移動可能ではない前記ハウジングのその部分に位置する、請求項1から15までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項17】
前記第1の部材の移動は、前記第2の部材の移動の方向と直交する方向にある、請求項16に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項18】
前記複数のロックにおける各ロックは、同一の構成要素を備える、請求項1から17までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項19】
前記自動二輪車用ケースを前記自動二輪車用ケース台板に作動的に接続する前記又は各ロックは、前記閉位置にある前記容器蓋を前記容器に係止する前記又は各ロックとは視覚的に異なる、請求項18に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項20】
自動二輪車に取り付け可能である自動二輪車用ケース台板と、
請求項1から19までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケースと、
を備える自動二輪車用ケース用の係止システム。
【請求項21】
前記自動二輪車用ケース及び前記台板には、それぞれ、前記自動二輪車用ケースが前記台板に嵌合されることを可能にするための相補的相互係止部材が設けられる、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記相互係止部材は、摺動動作を介して相互係止する、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記自動二輪車用ケースを自動二輪車に作動的に接続する前記又は各ロックは、前記自動二輪車用ケースを自動二輪車用ケース台板に係止することによって、接続し、前記台板は電気自動二輪車に嵌合されている、請求項20から22までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
各ロックは、一対の相補的係合部材を含み、一対のうちの第1の相補的係合部材は、前記容器に嵌合され、一対のうちの第2の相補的係合部材は、前記容器蓋又は前記台板のいずれかに嵌合される、請求項20から23までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
請求項1から24までのいずれか一項に記載の、自動二輪車用ケース用の係止システム又は自動二輪車用ケースを組み込む、自動二輪車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動二輪車用ケース、及び自動二輪車用ケースを自動二輪車から容易に取り外せるようにする係止システムに関する。
【背景技術】
【0002】
誤解を避けるため、本明細書では、自動二輪車という用語は、スクーター及びモペットとして知られる二輪自動車も含むことを意図する。自動二輪車の種類に関係なく、サイドカー、三輪車、若しくは四輪バイクの有無にかかわらず従来の二輪車であれば、そのような車両の多くのユーザにとって、車両に取り付けられた又は取り付け可能な何らかの形態の耐候性収納設備の要件が存在する。通常、そのような収納設備は係止可能であり、典型的には、単一の上部取付可能自動二輪車用ケース、又は一対の側面取付可能自動二輪車用ケースの形態である。他の種類の自動二輪車では、自動二輪車用ケース自体は、車両の統合部分であってもよい。
【0003】
取付可能な自動二輪車用ケースは取り外すことはできるが、この工程は容易ではなく、本質的に2つの理由から意図されない。第1に、ライダーは、一度取り付けると、特に自動二輪車用ケースは通常ライダーの背後に取り付けられて自動二輪車が使用されているときは通常は見られないため、自動二輪車に乗っているときは自動二輪車用ケースが緩んで「脱落」する可能性が低いことが保証されることを望む。第2に、自動二輪車の所有者が自動二輪車から少しの間でも離れる場合、第三者が自動二輪車用ケースを自動二輪車からすばやく取り外して、それとその中身を持って立ち去るのを防ぐことである。
【0004】
ライダーが自動二輪車を離れる必要がある場合及び車両から離れている間に自動二輪車用ボックスの中身が盗まれることを心配している場合、持っている唯一の本当の選択肢は、自動二輪車用ケースを開けて中身を持参することであるが、これは不便な場合がある。さらに、自動二輪車用ケースにはキー操作式ロックが設けられ、自動二輪車用ケースの係止又は係止解除のいずれかのためのキーを必要とする。キーを使用しない場合、自動二輪車用ケースは常に開いているか、常に閉じているかのいずれかである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述の問題を軽減しようとすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記を考慮して、本発明は、いくつかの異なる態様で具体化されるが、単一の一般的な発明概念の一部を形成するように連結される。
【0007】
したがって、一態様における発明は、
上向きに延び且つ開放上部で終端する1つ又は複数の壁を有する基部を含む容器と、
容器の開放上部を閉じるための容器蓋であって、閉位置から開位置へ移動可能である蓋と、
複数のロックであって、
閉位置にある容器蓋を容器に係止するための少なくとも1つのロック、及び
自動二輪車用ケースを自動二輪車に作動的に接続するための少なくとも1つのロック
を含む複数のロックと
を備える、自動二輪車用ケースに広く存在する。
【0008】
このような配置により、自動二輪車のライダーが行う必要があるのは、自動二輪車用ケースを自動二輪車に作動的に接続する上記又は各ロックを係止解除することだけであり、少しの間でも自動二輪車から離れるつもりである場合、ケースを開けて中身を取り出す必要なしに、自動二輪車用ケースを持って立ち去ることができる。
【0009】
好ましくは、各ロックは、一対の相補的係合部材を含み、一対のうちの第1の相補的係合部材は、容器に作動的に接続され、一対のうちの第2の相補的係合部材は、容器蓋、又は直接的若しくは間接的に自動二輪車のいずれかに嵌合される。これには、容器を自動二輪車に固定する上記又は各ロックを係止解除すると、自動二輪車用ケースは、自動二輪車用ケースを係止解除することなく、自動二輪車からすばやく取り外すことができるという利点がある。
【0010】
好ましくは、少なくとも1つのロックは、構成要素を支持するように適応されたハウジングを備え、構成要素は、
ラッチ・アクチュエータが使用されてラッチを作動させるときに、第1の位置から第2の位置へ移動するように適応されたラッチと、
付勢手段が設けられた第1の部材であって、第1の位置から第2の位置へ移動可能であることにより、第1の部材の第1の位置から第2の位置への移動中に付勢手段によって位置エネルギーが蓄えられる、第1の部材と、
付勢手段が設けられた第2の部材であって、第1の位置から第2の位置へ移動可能であることにより、第2の部材が第1の位置にあるときに位置エネルギーが付勢手段によって蓄えられ、蓄えられた位置エネルギーの少なくとも一部が、第2の部材の第1の位置から第2の位置への移動中に運動エネルギーとして解放される、第2の部材と、を含み、
構成要素の配置は、
ラッチは、第1の位置にあるとき、第1の部材の移動を制限することができ、第2の位置にあるとき、第1の部材の移動はもはや制限されず、
第1の部材の第1の位置から第2の位置への移動により、第2の部材はその第1の位置からその第2の位置へ移動することができ、一旦、第2の位置にあると、第2の部材は第1の部材をその第2の位置に係止するようにされる。
【0011】
各ロックは電子的に作動可能なロックであり得るが、好ましくは、各ロックは、物理的キーによって作動可能であり、ラッチは、キー操作式シリンダに嵌合され、ラッチ・アクチュエータは物理的キーであり、ラッチは、キーがキー操作式シリンダ内へ挿入され且つキー操作式シリンダの長手方向軸線を中心として回転されるとき、第1の位置から第2の位置へ移動するように適応される。
【0012】
好ましくは、ラッチは、その第1の位置から第2の位置へのその移動全体にわたってハウジング内に位置する。これは、ラッチの風化を防ぎ、ロック内への流体(例えば、雨水)の進入量を制限するので、有利である。
【0013】
好ましくは、ハウジングは、2つの部分、構成要素の一部を収容する第1の部分と、構成要素の残りを収容する第2の部分とを含み、ハウジングの2つの部分間の配置は、ロックの一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に、ハウジングの一方の部分のみが他方の部分に対して移動するようにされる。
【0014】
好ましくは、ハウジングの部分のうちの1つは、接続アームのそれぞれの端部を介してハウジングの他の部分に嵌合された第2の枢軸に作動的に接続された第1の枢軸が嵌合されるので、接続アームの一端の第1の枢軸を中心とする回転により、接続アームの他端にある第2の枢軸が第1の枢軸の周りを回転して、一対の相補的係合部材の係合解除中に、ハウジングをその2つの部分に分離する。第2の枢軸が嵌合されたハウジングの部分は、一対の相補的係合部材の係合解除が起こったときに、その第2の枢軸を中心として自由に回転する。このような形態では、第1の枢軸が嵌合されたハウジングの部分は、ロックの一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に他方の部分に対して移動可能ではないハウジングのその部分である。また、このような形態では、一対のうちの第1の相補的係合部材は、容器に対するロックの一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に他方の部分に対して移動するハウジングの部分に嵌合される。
【0015】
好ましくは、第1の部材は、移動可能ではないハウジングのその部分に位置する。このような形態では、移動可能ではないハウジングの部分に対して移動可能であるハウジングの部分、及び第1の部材には、それぞれ、好ましくは、ロックの一対の相補的係合部材が係合されたときに、ハウジングの両方の部分を互いに係止可能である相補的相互係止キャッチが設けられる。また、そのような形態では、第1の部材のその第1の位置から第2の位置への移動により、相互係止キャッチを係合解除し、移動可能ではないハウジングの部分に対して移動可能であるハウジングの部分は移動することができる。このような配置では、自動二輪車用ケースがラッチ・アクチュエータを介して係止解除されたとしても、自動二輪車用ケースは、第1の部材がその第1の位置から第2の位置へ移動するまで、開けることができない。
【0016】
好ましくは、第2の部材は、移動可能ではないハウジングのその部分に位置する。このような形態では、第1の部材の移動は、第2の部材の移動の方向と直交する方向にある。これには、第1の部材がその第1の位置から第2の位置へ移動するときに、ハウジングの両方の部分が分解するのを助けるという利点がある。
【0017】
少なくとも1つのロックに関して、好ましくは、ハウジングの部分の両方は、第1の枢軸を介して互いに接続され、第2の枢軸は、一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に、他方の部分に対して移動可能であるハウジングのその部分に接続される。
【0018】
枢軸のそれぞれの配置は、他方の部分に対して移動可能であるハウジングの部分の第1の枢軸を中心とする回転により、第2の枢軸が第1の枢軸の周りを回転して、一対の相補的係合部材の係合解除中にハウジングをその2つの部分に分離するようにされる。このような形態では、一対のうちの第1の相補的係合部材は、第2の枢軸を介して他方の部分に対して移動可能であるハウジングのその部分に嵌合される。また、そのような形態では、一対のうちの第1の相補的係合部材は、一対の相補的係合部材が係合解除されたとき、第2の枢軸を中心として自由に回転する。
【0019】
好ましくは、複数のロックにおける各ロックは、同一の構成要素を含む。このような形態では、自動二輪車用ケースを自動二輪車用ケース台板に作動的に接続する上記又は各ロックは、閉位置にある容器蓋を容器に係止する上記又は各ロックとは視覚的に異なる。同じ構成要素を有するが視覚的に異なるロックを含むと、ロックの種類ごとに異なる部分の数を最小限に抑えることができる。
【0020】
第2の態様における発明は、
自動二輪車に取り付け可能である自動二輪車用ケース台板と、
本明細書において上記で指定された自動二輪車用ケースと、
を備える自動二輪車用ケース用の係止システムに広く存在する。
【0021】
好ましくは、係止システムでは、自動二輪車用ケース及び台板には、それぞれ、自動二輪車用ケースが台板に嵌合されることを可能にするための相補的相互係止部材が設けられる。このような形態では、好ましくは、相互係止部材が摺動動作を介して相互係止する場合、これにより確実なように、自動二輪車用ケースが自動二輪車用ケース台板から緩むことができる唯一の方法は、反対方向に摺動することによってである。また、このような形態では、自動二輪車用ケースを自動二輪車に作動的に接続する上記又は各ロックは、自動二輪車用ケースを自動二輪車用ケース台板に係止することによって、接続し、後者の台板は自動二輪車に嵌合されている。この配置により、自動二輪車用ケースを自動二輪車用ケース台板から係止解除する方向におけるいずれのこのような摺動動作を防ぐ。
【0022】
好ましくは、係止システムでは、各ロックは、一対の相補的係合部材を含み、一対のうちの第1の相補的係合部材は、容器に嵌合され、一対のうちの第2の相補的係合部材は、容器蓋又は自動二輪車台板のいずれかに嵌合される。
【0023】
本発明をより簡単に理解し、実用化するために、ここで、添付の複数の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施例による自動二輪車用ケース用の係止システムの正面図(
図1の(a))、側面図(
図1の(b))及び等角投影図(
図1の(c))を示し、台板に嵌合され且つその上に係止された本発明の自動二輪車用ケースとともに、自動二輪車の台板受け枠にしっかりと取り付けられた自動二輪車用ケース台板を示す。
【
図2】
図1に示された自動二輪車用ケース用の係止システムの等角投影全体側面図(
図2の(a))及び下面図(
図2の(b))を示し、自動二輪車用ケースは自動二輪車用ケース台板から分離されているが、台板は自動二輪車の受け枠に依然としてしっかりと嵌合されている。
【
図3】
図1及び
図2に示された自動二輪車用ケース用の係止システムの正面図(
図3の(a))を示し、次に、係止解除の様々な段階における上部キー操作式ロックの様々な図(
図3の(b)~
図3の(i))(一部は一部断面図)を示す。
【
図4】係止の様々な段階における
図3に示された上部キー操作式ロックの等角投影断面図(
図4の(h))とともに、様々な側面図(
図4の(a)~
図4の(e))及び正面図(
図4の(f)、
図4の(g))を示す。
【
図5】
図1及び
図2に示された自動二輪車用ケース用の係止システムの正面立面図(
図5の(a))を示し、次に、係止解除の様々な段階における底部キー操作式ロックの様々な図(
図5の(b)~
図5の(i))(一部は一部断面図)を示す。
【
図6】係止の様々な段階における
図5に示された上部キー操作式ロックの等角投影断面図(
図6の(h))とともに、様々な側面図(
図6の(a)~
図6の(e))及び正面図(
図6の(f)~
図6の(g))を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1の(a)~
図1の(c)は、本発明の自動二輪車用ケース11の係止システム11、12の一実施例の様々な図を示し、全体を参照番号10で示す。
【0026】
係止システム11、12は、台板12に嵌合され且つ台板上へ係止された自動二輪車用ケース11とともに、自動二輪車の台板受け枠13にしっかりと取り付けられた自動二輪車用ケース台板12を示す。
【0027】
ステンレス鋼製四面自動二輪車用ケース11は、4つの壁16を有する基部15及び容器14の開放上部を覆う容器蓋17を含む上部開放容器14の形態であり、容器蓋17は容器14に、容器14の後方縁辺19に沿ったヒンジ18を介して接続され、蓋17(係止解除時)は閉位置から開位置へ移動できる。自動二輪車用ケース11には、2つのロック20、21が嵌合され、それぞれは、自動二輪車用ケース11の前面22の対向する側部の間で、上下に嵌合され、上部ロック20は、閉位置の容器蓋17を容器14へ係止し、下部ロック21は、自動二輪車用ケース11を自動二輪車用ケース台板12へ係止する。
【0028】
各ロック20、21は、一対の相補的係合部材23、24(ロック20)、25、26(ロック21)を含み、一対のうちの第1の相補的係合部材23、25は各ロック20、21に嵌合され、一対のうちの第2の相補的係合部材24、26は、容器蓋17(上部ロック20の場合)又は自動二輪車台板12(下部ロック21の場合)のいずれかに嵌合される。
【0029】
ここで、各ロック20、21の内部配置について説明する。各ロック20、21は、以下の構成要素部品を支持するように適応されたハウジング27、28を備える。第1は、キー31によって作動される鋼製シリンダ30に回転可能に取り付けられたラッチ29である。ラッチ29は、キー31がシリンダ30内へ挿入され且つシリンダ30の長手方向軸線を中心として回転されるとき、第1の位置から第2の位置へ移動できる。
【0030】
次の構成要素は、関連するプラスチック材料から成形された押し込み操作可能な細長い第1の部材32と、螺旋状鋼ばね33の形態の付勢手段である。第1の部材32は、シリンダ30の下方に位置し、第1の部材32の主軸線が、シリンダ30の直交主軸線を通り、第1の部材32は第1の位置から第2の位置へ、垂直方向に移動可能である(自動二輪車用ケース11が意図された操作姿勢にあるとき)。
【0031】
このような移動中、位置エネルギーは、第1の部材32が第1の位置から第2の位置へ移動するときに、螺旋状ばね33によって蓄えられる。細長い「T」字形状でもあるプラスチック材料からも成形された第2の部材34にも、螺旋状鋼ばね35の形態で付勢手段が設けられ、第2の部材34はまた、第1の位置から第2の位置へ移動可能であり、この移動は、容器14の前面に対して水平である。この移動が生じると、第2の部材34が第1の位置にあるときに、螺旋状ばね33によって蓄えられた位置エネルギーは、少なくとも部分的に、運動エネルギーとして解放され、第2の部材34は第2の位置へ移動する。
【0032】
これらの構成要素のそれぞれの配置は、ラッチ29が第1の位置にあるとき、ラッチ29が第1の部材32の真上に位置するので、第1の部材32の移動を制限でき、ラッチ29がキー31の回転によってその第2の位置まで回転したとき、シリンダ30において、第1の部材32の垂直方向の移動はもはや制限しないようにされる。
【0033】
図から、ラッチ29のその第1の位置から第2の位置への移動が、完全にハウジング27、28内で生じることは明らかである。また、第1の部材32の第1の位置から第2の位置への移動により、第2の部材34はその第1の位置から第2の位置へ移動でき、一旦、その第2の位置にあると、第2の部材34は、第1の部材32をその第2の位置に係止する。
【0034】
この後者の配置は、第1の部材32及び第2の部材34の両方がそれぞれの第1位置にあるときに、第1の部材32に、第2の部材34の「T」の各クロス・バーの上にあるキャッチ部材36が設けられているので可能である。第1の部材32がその第2の位置に到達すると、キャッチ部材36はもはや第2の部材34の「T」のクロス・バーの上にはなく、螺旋状ばね35によって蓄えられた位置エネルギーは解放されることができ、ここで、「T」のクロス・バーの深さが別のキャッチ部材37として(キャッチ部材36と同様の様式で)作用し、ここでその螺旋状ばね33に蓄えられた位置エネルギーでの第1の部材32の移動を防ぐ。
【0035】
各ロック20、21のハウジング27、28は、2つの連結部分27、28から一体に構成され、容器14の前面に嵌合される第1の部分27は、第1の部材32及び第2の部材34を収容し、鋼製の第2の部分28は、ラッチ29、係合部材23、及びシリンダ30を収容する。
【0036】
ハウジング27、28の2つの部分27、28間の配置は、ハウジング27、28の第2の部分28のみが、ロック20、21の一対の相補的係合部材23、24、又は25、26の完全な係合及び係合解除中、固定部分27に対して移動するようにされる。
【0037】
上部ロック20では、ハウジング27、28の第1の部分27は、接続アーム40のそれぞれの端部を介して、ハウジング27、28の他方の部分28に嵌合された第2の枢軸39に作動的に接続された第1の枢軸38が嵌合されるので、接続アーム40の一端の第1の枢軸38を中心とした回転により、一対の相補的係合部材23、24の係合解除中に、接続アーム40の他端にある第2の枢軸39は第1の枢軸38の周りを回転してハウジング27、28をその2つの部分27、28に分離し、ハウジング27、28の第2の部分28は、一対の相補的係合部材23、24の係合解除が行われたときに、第2の枢軸39の周りを自由に回転する。
【0038】
下部ロック21では、ハウジング27、28の第1の部分27及び第2の部分28は、第1の枢軸38を介して互いに接続され、第2の枢軸45は、一対の相補的係合部材43、44の係合及び係合解除中に第1の部分27に対して移動可能であるハウジングの第2の部分28に接続される。枢軸38、45のそれぞれの配置は、第1の部分27に対して移動可能であるハウジング27、28の第2の部分28の第1の枢軸38を中心とした回転により、第2の枢軸45は第1の枢軸38の周りを回転して、一対の相補的係合部材43、44の係合解除中に、ハウジング27、28をその2つの部分27、28に分離するようにされる。一対のうちの第1の相補的係合部材44は、第2の枢軸45を介して、ハウジング27、28の第2の部分28に嵌合され、一対の相補的係合部材43、44が係合解除されると、第2の枢軸45の周りを自由に回転する。
【0039】
ハウジング27、28の各部分27、28を互いに係止するために、例えば、容器蓋17が閉じられて容器14に係止されるとき、及び/又は、自動二輪車用ケース11が自動二輪車用ケース台板12に固定されるとき、ハウジング27、28の第1の部材32及び第2の部分28には、それぞれ相補的相互係止キャッチ41、42が設けられる。共に、これらの相互係止キャッチ41、42は、ハウジング27、28の第2の部分28を第1の部材32に係止でき、したがって、ロック20、21がキー31によって係止解除されたとしても、ハウジング27、28の両方の部分27、28を互いに係止する。
【0040】
しかしながら、第1の部材32のその第1の位置から第2の位置への移動が生じると、相互係止キャッチ41は、相互係止キャッチ42に対して移動し、対を係合解除し、ハウジング27、28の第2の部分28はハウジング27、28の固定部分27から分離できる。
【0041】
これらの図から、第1の部材32の移動が第2の部材34の移動方向と直交する方向にあり、第2の部材34の移動は、意図された動作姿勢で、ハウジング27、28の第2の部分26の背面を第2の部分28の基部へ向かって当てるようにされることは明らかである。このような移動は、第1の部材32がその第1の位置から第2の位置へ移動するときに、ハウジング27、28の第2の部分28が第1の部分27から分解するのを助ける。
【0042】
各ロック20、21における一対の相補的係合部材23、24、又は25、26は、視覚的に設計が異なる。上部ロック20では、一対のうちの各係合部材23、24は、断面で見ると、それらのそれぞれの長さ全体にわたって、細長い「U」及び逆向きの細長い「U」字形状をそれぞれ有する。係合すると、「U」字形状が相互係止する。
【0043】
下部ロック21では、自動二輪車用ケース台板12に嵌合された係止部材26は細長い円筒状バー43であり、ロック21に嵌合された係合部材25は、一対の細長い、重なって、平行な、離隔された回動フック44を備える。係合されると、バー43とフック44とが相互係止する。
【0044】
自動二輪車用ケース11の基部15は、それにリベット留めされた隆起した枠を有する。枠は4つのテープ留めスロットを有し、それぞれが台板12に接続されたステム上のフランジ46を受けるように適応され、各フランジ/スロット対は、相補的相互係止部材として作用して、自動二輪車用ケース11は台板12に嵌合できる。台板12が自動二輪車に嵌合され、テーパ状スロットの最も広い部分が重ねられてフランジ46上に落下すると、相互係止部材は摺動動作を介して相互係止する。摺動動作が完了すると、自動二輪車用ケースは、下部ロック21及び相補的係合部材25、26の使用を介してこの位置に係止できる。
【0045】
動作では、自動二輪車用ケース11を係止解除するために、2段階の二重係止解除が行われる。
【0046】
まず、キー31は上部ロック20のシリンダ30内へ挿入して、90度、回転させる。これにより、ラッチ29をその第1の位置から第2の位置へ回転させる。この時点で、自動二輪車用ケースは、相互係止キャッチ41、42の動作によって係止されたままである。
【0047】
第2に、第1の部材32は、次いで、その第1の位置から第2の位置まで垂直に押し、そのようにして、相互係止キャッチ41は、相互係止キャッチ42に対して移動し、一対の相互係止キャッチ41、42を係合解除し、ハウジング27、28の第2の部分28をハウジング27、28の固定部分27から分離できる。
【0048】
第1の部材32がその第2の位置に到達すると、キャッチ部材36は、もはや、第2の部材34の「T」のクロス・バーの上にはなく、螺旋状ばね35によって蓄えられた位置エネルギーが解放でき、「T」のクロス・バーの深さがキャッチ部材36として(キャッチ部材36と同様の様式で)作用して、第1の部材32のその第2の位置から第1の位置へ戻ることを防ぎ、ここで、その位置エネルギーは螺旋状ばね33に蓄えられる。
【0049】
螺旋状ばね35に保持された、蓄えられた位置エネルギーの運動エネルギーへの変換により、第2の部材34は、ハウジング28の第2の部分の内部後面を、ハウジング27の第1の部分から分解することを可能にするのに十分な力で叩くことができる。この時点で、ロック20における一対の相補的係合部材23、24は依然として係合している。第2の部材34を第1の部材32から離して持ち上げると、接続アーム40の他端にある第2の枢軸39は第1の枢軸38の周りを回転してハウジング27、28をその2つの部分27、28に完全に分離し、一対の相補的係合部材23、24を係合解除して、容器蓋17が開くことができる。
【0050】
自動二輪車用ケース11を「二重係止」するために、ロック20における一対の相補的係合部材23、24を最初に再係合し、第2の部材34を第1の部材32に向かって下方に押し込み、接続アーム40の他端にある第2の枢軸39を第1の枢軸38の周りに回転させてハウジング27、28の分離された部分を再度、互いに接続して戻す。
【0051】
そうする際、この動作により、ハウジング27、28の第2の部分26の後面をキャッチ部材36(第2の部材34の「T」のクロス・バーの形態)に、キャッチ部材36として作用しなくなるまで押し付け、螺旋状ばね33によって蓄えられた位置エネルギーを解放することを可能にし、第1の部材32をその第2の位置から第1の位置へ移動させて戻し、相互係止キャッチ38、39を再度係合する。キー31は、次いで、シリンダ30内へ再度挿入し、90度、回転して戻し、ラッチ29をその第2の位置から第1の位置へ移動させて戻し、第1の部材32の移動を防ぐ。
【0052】
第2のロック21の動作も同様であるが、唯一の違いは、ハウジングの第2の部分が回転すると上部ロックにおける「接続アーム」として作用すること、自動二輪車用ケース台板12に嵌合された係合部材26の位置、第2の枢軸45によって行われるフック44の回動配置であり、自動二輪車用ケース11を自動二輪車用ケース台板12の係止部材25に係止するためのバー43とフック44との係合を助けるために必要である。
【0053】
上述した特徴の変形及び組み合わせは、代替品又は代用品ではなく、本発明の意図された範囲内に入るさらなる実施例をさらに形成するために組み合わされてもよいことを当業者にはさらに理解されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】
そうする際、この動作により、ハウジング27、28の第2の部分26の後面をキャッチ部材36(第2の部材34の「T」のクロス・バーの形態)に、キャッチ部材36として作用しなくなるまで押し付け、螺旋状ばね33によって蓄えられた位置エネルギーを解放することを可能にし、第1の部材32をその第2の位置から第1の位置へ移動させて戻し、相互係止キャッチ41、42を再度係合する。キー31は、次いで、シリンダ30内へ再度挿入し、90度、回転して戻し、ラッチ29をその第2の位置から第1の位置へ移動させて戻し、第1の部材32の移動を防ぐ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動二輪車用ケースであって、
上向きに延び且つ開放上部で終端する1つ又は複数の壁を有する基部を含む容器と、
前記容器の前記開放上部を閉じるための容器蓋であって、閉位置から開位置へ移動可能である前記蓋と、
複数のロックであって、
前記閉位置にある前記容器蓋を前記容器に係止するための少なくとも1つのロック、及び
前記自動二輪車用ケースを自動二輪車に作動的に接続する
ように構成された少なくとも1つのロック
であって、少なくとも1つのロックは、構成要素を支持するように適応されたハウジングを備え、前記構成要素は、
ラッチ・アクチュエータが使用されてラッチを作動させるときに、第1の位置から第2の位置へ移動するように適応されたラッチと、
付勢手段が設けられた第1の部材であって、第1の位置から第2の位置へ移動可能であることにより、前記第1の部材の前記第1の位置から前記第2の位置への移動中に前記付勢手段によって位置エネルギーが蓄えられる、第1の部材と、
付勢手段が設けられた第2の部材であって、第1の位置から第2の位置へ移動可能であることにより、前記第2の部材が前記第1の位置にあるときに位置エネルギーが前記付勢手段によって蓄えられ、前記蓄えられた位置エネルギーの少なくとも一部が、前記第2の部材の前記第1の位置から前記第2の位置への移動中に運動エネルギーとして解放される、第2の部材と、を含み、
前記構成要素の配置は、
前記ラッチは、前記第1の位置にあるとき、前記第1の部材の移動を制限することができ、前記第2の位置にあるとき、前記第1の部材の移動はもはや制限されず、
前記第1の部材の前記第1の位置から前記第2の位置への移動により、前記第2の部材はその第1の位置からその第2の位置へ移動することができ、一旦、その第2の位置にあると、前記第2の部材は前記第1の部材をその第2の位置に係止するようにされる
少なくとも1つのロック
を含む複数のロックと
を備える、自動二輪車用ケース。
【請求項2】
各ロックは、一対の相補的係合部材を備え、一対のうちの第1の相補的係合部材は、前記容器に作動的に接続され、一対のうちの第2の相補的係合部材は、前記容器蓋、又は直接的若しくは間接的に自動二輪車のいずれかに嵌合される
ように構成される、請求項1に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項3】
前記ラッチは、キー操作式シリンダに嵌合され、前記ラッチ・アクチュエータはキーであり、前記ラッチは、前記キーが前記キー操作式シリンダ内へ挿入され且つ前記キー操作式シリンダの長手方向軸線を中心として回転されるとき、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するように適応される、請求項1
又は2に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項4】
前記ラッチは、その第1の位置からその第2の位置へのその移動全体にわたって前記ハウジング内に位置する、請求項1から
3までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項5】
前記ハウジングは、2つの部分、前記構成要素の一部を収容する第1の部分と、前記構成要素の残りを収容する第2の部分とを含み、前記ハウジングの前記2つの部分間の配置は、前記ロックの前記一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に、前記ハウジングの一方の部分のみが他方の部分に対して移動するようにされる、請求項3
又は4に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項6】
前記ハウジングの前記部分のうちの1つは、接続アームのそれぞれの端部を介して前記ハウジングの前記他方の部分に嵌合された第2の枢軸に作動的に接続された第1の枢軸が嵌合されるので、前記接続アームの一端の前記第1の枢軸を中心とする回転により、前記接続アームの他端にある前記第2の枢軸が前記第1の枢軸の周りを回転して、前記一対の相補的係合部材の係合解除中に、前記ハウジングをその2つの部分に分離する、請求項
5に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項7】
前記第1の枢軸が嵌合された前記ハウジングの前記部分は、前記ロックの前記一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に他方の部分に対して移動可能ではない前記ハウジングのその部分である、請求項
6に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項8】
一対のうちの前記第1の相補的係合部材は、前記容器に対する前記ロックの前記一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に他方の部分に対して移動する前記ハウジングの前記部分に嵌合される、請求項
5から
7までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項9】
前記ハウジングの前記部分の両方は、第1の枢軸を介して互いに接続され、第2の枢軸は、前記一対の相補的係合部材の係合及び係合解除中に、他方の部分に対して移動可能である前記ハウジングのその部分に接続される、請求項
5に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項10】
一対のうちの前記第1の相補的係合部材は、前記第2の枢軸を介して他方の部分に対して移動可能である前記ハウジングのその部分に嵌合される、請求項
9に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項11】
一対のうちの前記第1の相補的係合部材は、前記一対の相補的係合部材が係合解除されたとき、前記第2の枢軸を中心として自由に回転する、請求項
10に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項12】
前記第1の部材は、移動可能ではない前記ハウジングのその部分に位置する、請求項
1から
11までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項13】
移動可能ではない前記ハウジングの前記部分に対して移動可能である前記ハウジングの前記部分、及び前記第1の部材には、それぞれ、好ましくは、前記ロックの前記一対の相補的係合部材が係合されたときに、前記ハウジングの両方の部分を互いに係止可能である相補的相互係止キャッチが設けられる、請求項
7から
12までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項14】
前記第1の部材のその第1の位置からその第2の位置への移動により、前記相互係止キャッチを係合解除し、移動可能ではない前記ハウジングの前記部分に対して移動可能である前記ハウジングの前記部分を移動可能にする、請求項
13に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項15】
前記第2の部材は、移動可能ではない前記ハウジングのその部分に位置する、請求項
5から
8までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項16】
前記第1の部材の移動は、前記第2の部材の移動の方向と直交する方向にある、請求項
15に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項17】
前記複数のロックにおける各ロックは、同一の構成要素を備える、請求項1から
16までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項18】
前記自動二輪車用ケースを前記自動二輪車用ケース台板に作動的に接続する前記又は各ロックは、前記閉位置にある前記容器蓋を前記容器に係止する前記又は各ロックとは視覚的に異なる、請求項
17に記載の自動二輪車用ケース。
【請求項19】
自動二輪車に取り付け可能である自動二輪車用ケース台板と、
請求項1から
18までのいずれか一項に記載の自動二輪車用ケースと、
を備える自動二輪車用ケース用の係止システム。
【請求項20】
前記自動二輪車用ケース及び前記台板には、それぞれ、前記自動二輪車用ケースが前記台板に嵌合されることを可能にするための相補的相互係止部材が設けられる、請求項
19に記載のシステム。
【請求項21】
前記相互係止部材は、摺動動作を介して相互係止する、請求項
20に記載のシステム。
【請求項22】
前記自動二輪車用ケースを自動二輪車に作動的に接続する
ように構成される前記又は各ロックは、前記自動二輪車用ケースを自動二輪車用ケース台板に係止することによって、接続し、前記台板は電気自動二輪車に嵌合されている、請求項
19から
21までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
各ロックは、一対の相補的係合部材を含み、一対のうちの第1の相補的係合部材は、前記容器に嵌合され、一対のうちの第2の相補的係合部材は、前記容器蓋又は前記台板のいずれかに嵌合される、請求項
19から
22までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
請求項1から
23までのいずれか一項に記載の、自動二輪車用ケース用の係止システム又は自動二輪車用ケースを組み込む、自動二輪車。
【国際調査報告】