(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-25
(54)【発明の名称】喫煙物品を自動的に包装するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
B65B 19/02 20060101AFI20240418BHJP
【FI】
B65B19/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571514
(86)(22)【出願日】2022-05-20
(85)【翻訳文提出日】2024-01-16
(86)【国際出願番号】 IT2022050136
(87)【国際公開番号】W WO2022244028
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】102021000013184
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500361593
【氏名又は名称】イ・エメ・ア,インドゥストリア・マキーネ・オートマティーク・ソシエタ・ペル・アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】カポラーレ アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】グヌッノーリ ファビオ
(72)【発明者】
【氏名】ドッシ グッリエルモ
(72)【発明者】
【氏名】ディ モンテ アドリアーノ
【テーマコード(参考)】
3E043
【Fターム(参考)】
3E043BA11
3E043DB02
3E043FA01
3E043GA10
(57)【要約】
喫煙物品(100)を自動的に包装するための包装装置(10)及び方法。包装装置(10)は、第1閉鎖モードに従って喫煙物品(100)を閉鎖するように構成される第1閉鎖アセンブリ(11)と、喫煙物品(100)を切断するように構成される切断アセンブリ(12)と、第1閉鎖モードとは異なる第2閉鎖モードに従って喫煙物品(100)を閉鎖するように構成される第2閉鎖アセンブリ(13)と、を作業方向(X)に順番に配置されるように備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物品(100)を自動的に包装するための包装装置(10)であって、
それぞれの喫煙物品は、閉鎖されるように構成された少なくとも1つの後部ゾーン(Z3)を有するケーシング(101)を備え、
前記包装装置は、
第1閉鎖モードに従って前記ケーシング(101)の前記後部ゾーン(Z3)を閉鎖するために選択的に作動させることができる第1閉鎖アセンブリ(11)と、
前記ケーシング(101)の前記後部ゾーン(Z3)を選択的に切断するように構成される切断アセンブリ(12)と、
を、作業方向(X)に順番に配置されるように備え、
前記包装装置は、
前記第1閉鎖モードとは異なる第2閉鎖モードに従って、前記ケーシング(101)の前記後部ゾーン(Z3)を閉鎖するために選択的に作動させることができ、前記作業方向(X)において前記切断アセンブリ(12)の下流に配置される第2閉鎖アセンブリ(13)
を備えることを特徴とする包装装置。
【請求項2】
前記第1閉鎖アセンブリ(11)は、ねじり手段(15、17、19)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の包装装置(10)。
【請求項3】
前記ねじり手段は、前記ケーシング(101)の前記後部ゾーン(Z3)の一端をねじるように回転駆動されるように構成された回転グリップ手段(17、19)を備えた閉鎖装置(15)を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の包装装置(10)。
【請求項4】
前記ケーシング(101)をグリップし、前記ケーシングを前記第1閉鎖アセンブリ(11)に向かって変位させるように構成された第1グリップ部材(16)を備える
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の包装装置(10)。
【請求項5】
前記第2閉鎖アセンブリ(13)は、前記後部ゾーン(Z3)の少なくとも1つのフラップを折り畳むことによって前記後部ゾーン(Z3)を閉じるように構成された折り畳み手段(39)を更に備える
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の包装装置(10)。
【請求項6】
前記ケーシング(101)をグリップし、前記ケーシングを前記第2閉鎖アセンブリ(13)に向かって変位させるように構成される第2グリップ部材(40)を備える
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の包装装置(10)。
【請求項7】
前記ケーシング(101)のそれぞれは、前部マウスピースゾーン(Z1)と、前記前部ゾーン(Z1)と前記後部ゾーン(Z3)との間にある中央ゾーン(Z2)とを更に備え、少なくとも前記中央ゾーン(Z2)は、喫煙可能製品(M)で満たされており、
前記切断アセンブリ(12)は、
前記ケーシング(101)の前記後部ゾーン(Z3)を所望の高さで選択的に切断するための切断手段(31)と、
前記切断手段(31)により生じたカスを吸引するように構成されている吸引手段(35、36)と、
の両方を備える
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の包装装置(10)。
【請求項8】
少なくとも前記第1閉鎖アセンブリ(11)及び前記第2閉鎖アセンブリ(13)に動作可能に接続され、前記喫煙物品(100)のそれぞれについて前記第1又は第2閉鎖アセンブリ(11、13)のいずれか一方の動作のみを起動するようにプログラムされた制御ユニット(56)を備える
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の包装装置(10)。
【請求項9】
喫煙物品(100)を自動的に包装するための包装方法であって、
それぞれの喫煙物品は、閉鎖されるように構成された少なくとも1つの後部ゾーン(Z3)を有するケーシング(101)を備え、
前記包装方法は、
第1閉鎖アセンブリ(11)による第1閉鎖モードに従って、又は、第2閉鎖アセンブリ(13)による、前記第1閉鎖モードとは異なる第2閉鎖モードに従って、前記ケーシング(101)の前記後部ゾーン(Z3)が選択的に閉じられる少なくとも1つの閉鎖ステップと、
場合によっては、前記後部ゾーン(Z3)は、切断アセンブリ(12)によって切断される、切断ステップと、
を備え、
前記第1閉鎖アセンブリ(11)、前記切断アセンブリ(12)、及び前記第2閉鎖アセンブリ(13)は、作業方向(X)に順に配置される
ことを特徴とする包装方法。
【請求項10】
前記第1閉鎖モードは、ねじり手段(15、17、19)によって前記ケーシング(101)の前記後部ゾーン(Z3)をねじることを提供する
ことを特徴とする請求項9に記載の包装方法。
【請求項11】
前記第2閉鎖モードは、折り畳み手段(39)によって前記ケーシング(101)の前記後部ゾーン(Z3)の少なくとも1つのフラップの少なくとも1つの折り畳みを提供する
ことを特徴とする請求項9又は10に記載の包装方法。
【請求項12】
前記第1閉鎖モードに従って前記切断ステップが実行されるとき、前記切断ステップが前記閉鎖ステップの後に実行され、及び/又は、前記第2閉鎖モードに従って前記切断ステップが実行されるとき、前記切断ステップが前記閉鎖ステップの前に実行される
ことを特徴とする請求項9~11のいずれか1項に記載の包装方法。
【請求項13】
前記第1閉鎖モードに従って前記閉鎖ステップが実行されるとき、前記ケーシング(101)はグリップされて前記第1閉鎖アセンブリ(11)に向かって変位されるステップを更に備える
ことを特徴とする請求項9~12のいずれか1項に記載の包装方法。
【請求項14】
前記第2閉鎖モードに従って前記閉鎖ステップが実行されるとき、前記ケーシング(101)はグリップされて前記第2閉鎖アセンブリ(13)に向かって変位されるステップを更に備える
ことを特徴とする請求項9~13のいずれか1項に記載の包装方法。
【請求項15】
請求項1~8のいずれか1項に記載の包装装置(10)、又は、
請求項9~14のいずれか1項に記載の包装方法の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙巻きタバコなどの喫煙物品を自動的に包装するための装置及び方法に関し、それぞれの喫煙物品は、場合によってはフィルタを備えている前面マウスピースゾーン及びタバコやその他のインコヒーレントな(incoherent)物質などの喫煙可能製品が充填された中央ゾーンを有するケーシングと、選択的に閉鎖されるように構成されている空の後部ゾーンとを備える。本発明による装置及び方法は、所定のサイズに切断した後、各ケーシングをねじるか折り畳むことによって、各ケーシングの後部ゾーンの閉鎖を実行することができる。
【背景技術】
【0002】
特に生産性の高い機械を用いた紙巻きタバコ等の喫煙物品の自動生産においては、考慮すべき重要な側面の1つと、その結果として克服すべき技術的問題の1つは、喫煙物品の包装の最終段階に関連する問題、すなわち、喫煙材料、例えばタバコ、他の喫煙可能物質、又はそれらの組み合わせなどのインコヒーレントな物質が既に挿入されている収容材料の密閉に関すること、であることが知られている。
【0003】
通常、収容材料は非常に薄くて軽い紙、又は他の適切な材料で構成されており、場合によってはケーシングの形をしており、ケーシングはフロントマウスピースゾーンにフィルタを含む又は含まず、従って、自動化された方法で処理することは困難であり、特に、高い生産性を達成するという目的もあり全ての操作を非常に短時間で実行する必要がある場合には尚更困難である。
【0004】
通常、包装ステップは、喫煙材料が収容材料に装填又は挿入される充填又は注入ステップの後に行われる。包装装置の下流には通常、配送ステーションが配置され、場合によっては完成した喫煙物品を包装するステーションも配置される。
【0005】
喫煙物品用の製品を自動的に製造するための装置及び方法の一例は、国際公開第2019/183128号に記載されている。先行技術で知られているこの解決策は、喫煙物品の内部に喫煙材料を注入するステップと、喫煙材料が充填された後、物品自体の後部ゾーンを閉じる次のステップと、の両方を説明する。
【0006】
喫煙物品の自動包装の技術的課題、特に、喫煙材料がその中央ゾーンに挿入された後における上記の収容材料で作られた各ケーシングの後部ゾーンの閉鎖の技術的課題については、後部ゾーンをねじって「ツイスト」(twist)タイプのクロージャ(closure、閉鎖)を作成できる当業者に既知の閉鎖装置、又は代わりに、後部ゾーンを折りたたんで「ダッチクラウン」(Dutch crown)タイプのクロージャを作成できる当業者に既知の別の閉鎖装置を使用することが知られている。各ケーシングの後部ゾーンを手動で、又はオペレータの助けを借りて閉鎖することも知られている。
【0007】
従って、既知の装置では、作成する前に、「ツイスト」タイプのクロージャを取得するか、「ダッチクラウン」タイプのクロージャを取得するかを決定し、対応する閉鎖装置/閉鎖モードを準備する必要がある。クロージャのタイプの選択は、純粋に美的問題ではなく、各ケーシングの充填度に相関することもある。
【0008】
更に、通常、喫煙材料を充填した後に喫煙物品のケーシングを閉じるという技術的問題を完全に解決するために、各ケーシングの後端をサイズに合わせて切断する必要もあるということも考慮する必要がある。実際、各ケーシングの最初の長さに関係なく、後端はケーシングの中央ゾーンに挿入される喫煙材料の量と使用されるクロージャの種類に応じて都合よく切断する必要がある。
【0009】
現在、先行技術では、喫煙物品のケーシングの閉鎖を自動的且つ選択的に実行できる包装装置及び/又は方法、オプションとして、上記の2種類のクロージャのいずれかを使用する、つまり、各ケーシングの後端をねじったり折りたたんだりすることによって閉鎖を実行できる包装装置及び/又は方法は存在しない。
【0010】
従って、本発明の1つの目的は、喫煙物品を自動的に包装するための包装装置及び包装方法を提供することであり、包装装置及び包装方法は、オペレーターの選択に基づいて又はプログラムされた様態で、両方のタイプ、つまりねじる又は折りたたむこと、によってクロージャーを作成できる。
【0011】
本発明の他の目的は、喫煙物品を自動的に包装するための包装装置及び包装方法を提供することであり、包装装置及び包装方法は、非常に多用途でシンプルで信頼性が高く、喫煙物品のあるタイプのクロージャーから別のタイプのクロージャーへの移行は、装置に機械的に介入する必要なく行うことができ、遠隔地であっても、電子入力デバイスを使用して必要なモードを設定するだけで簡単に実行できる。
【0012】
本発明の他の目的は、喫煙物品を自動的に包装するための包装装置及び包装方法を提供することであり、包装装置及び包装方法は、例えば1時間あたり約7,000個の喫煙物品を生産することを目的とした高い生産性を実現できる。
【0013】
出願人は、従来技術の欠点を克服し、これら及び他の目的及び利点を得るために、本発明を考案し、テストし、具体化した。
【発明の概要】
【0014】
本発明は、独立請求項に記載され、特徴付けられる。従属請求項は、本発明の他の特徴又は主要な発明のアイデアの変形を説明する。
【0015】
上記の目的に従い、喫煙物品を自動的に包装するための本発明の包装装置であって、それぞれの喫煙物品は、閉鎖されるように構成された少なくとも1つの後部ゾーンを有するケーシングを備え、包装装置は、第1閉鎖モードに従ってケーシングの後部ゾーンを閉鎖するために選択的に作動させることができる第1閉鎖アセンブリと、ケーシングの後部ゾーンを選択的に切断するように構成される切断アセンブリと、第1閉鎖モードとは異なる第2閉鎖モードに従って、ケーシングの後部ゾーンを閉鎖するために選択的に作動させることができる第2閉鎖アセンブリと、を作業方向に順番に配置されるように備える。従って、第2閉鎖アセンブリは、作業方向において切断アセンブリの下流に配置される。
【0016】
本発明の一態様によれば、第1閉鎖モードは、ケーシングの後部ゾーンをねじることを提供し、第1閉鎖アセンブリはねじり手段を備える。
【0017】
本発明の別の態様によれば、ねじり手段は、喫煙物品のそれぞれについて、ケーシングの後部領域の一端をねじるように回転駆動されるように構成された回転手段を備えた閉鎖装置を備える。
【0018】
本発明の別の態様によれば、第1閉鎖アセンブリはまた、喫煙物品のそれぞれについて、対応する喫煙物品を選択的にグリップし、それを第1閉鎖アセンブリに向かって、特にねじり手段の閉鎖装置に向かって、変位させるように構成された第1グリップ部材を備える。
【0019】
本発明の別の態様によれば、第2閉鎖モードは、ケーシングの後部ゾーンの少なくとも1つのフラップの少なくとも1つの折り畳みを提供し、第2閉鎖アセンブリは、その少なくとも1つのフラップを折り畳むことによって後部ゾーンを閉じるように構成された折り畳み手段を備える。
【0020】
本発明の別の態様によれば、第2閉鎖アセンブリはまた、喫煙物品のそれぞれについて、対応する喫煙物品を選択的にグリップし、それを第2閉鎖アセンブリに向かって、特にそこに含まれる折り畳み手段に向かって変位させるように構成された第2グリップ部材を備える。
【0021】
各ケーシングが、マウスピースゾーンと、前部ゾーンと後部ゾーンとの間にあり喫煙可能製品が充填された中央ゾーンと、を備えた本発明の別の態様によれば、切断アセンブリは、中央ゾーンの端からの距離として理解される、所望の高さでケーシングの後部ゾーンを選択的に切断するための切断手段と、切断手段によって生成されたスクラップを吸引するように構成された吸引手段と、の両方を備える。
【0022】
本発明の別の態様によれば、装置は、少なくとも第1閉鎖アセンブリ及び第2閉鎖アセンブリに動作可能に接続され、喫煙物品ごとに第1又は第2閉鎖アセンブリのいずれか一方のみの動作を起動するようにプログラムされた制御ユニットを備える。
【0023】
本発明の別の態様によれば、喫煙物品を自動的に包装するための包装方法が提供され、それぞれの喫煙物品は、閉鎖されるように構成された少なくとも1つの後部ゾーンを有するケーシングを備える。包装方法は、第1閉鎖アセンブリによる第1閉鎖モードに従って、又は、第2閉鎖アセンブリによる、第1閉鎖モードとは異なる第2閉鎖モードに従って、ケーシングの後部ゾーンが選択的に閉じられる少なくとも1つの閉鎖ステップと、後部ゾーンは、切断アセンブリによって選択的にサイズに合わせて切断される、可能な切断ステップと、を備える。
【0024】
本発明の別の態様によれば、第1閉鎖モードは、ねじり手段によってケーシングの後部ゾーンをねじることを提供する。
【0025】
本発明の別の態様によれば、第2閉鎖モードは、折り畳み手段によってケーシングの後部ゾーンの少なくとも1つのフラップの少なくとも1つの折り畳みを提供する。
【0026】
本発明の別の態様によれば、第1閉鎖モードに従って切断ステップが実行されるとき、切断ステップが閉鎖ステップの後に実行され、及び、第2閉鎖モードに従って切断ステップが実行されるとき、切断ステップが閉鎖ステップの前に実行される。
【0027】
本発明の別の態様によれば、包装方法は、記第1閉鎖モードに従って閉鎖ステップが実行されるとき、ケーシングはグリップされて第1閉鎖アセンブリに向かって変位されるステップ、又は、第2閉鎖モードに従って閉鎖ステップが実行されるとき、ケーシングはグリップされて第2閉鎖アセンブリに向かって変位されるステップを更に備える。
【0028】
本発明のこれら及び他の態様、特徴、及び利点は、添付の図面を参照して非限定的な例として与えられる幾つかの実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、第1動作状態で示された、本発明による喫煙物品を自動包装するための装置の正面図である。
【
図3】
図3は、
図1の装置の正面図であり、第2動作状態で示される。
【
図4】
図4は、
図1~3に示される装置に含まれる第2閉鎖アセンブリの三次元図である。
【
図5】
図5は、
図1の装置を構成する機械のブロック図である。
【
図6】
図6は、輸送部材の台座に挿入される、
図1の装置で加工される前の喫煙物品の部分断面側面図である。
【
図7】
図7は、後部ゾーン(図の上側)をひねって閉じた後における、
図6の喫煙物品の正面図である。
【
図8】
図8は、既にひねられている後部ゾーンを適切なサイズに切断した後における、
図7の喫煙物品の正面図である。
【
図9】
図9は、その後部ゾーン(図の上部)を所定のサイズに切断した後における、
図6の喫煙物品の正面図である。
【
図10】
図10は、後部ゾーン(図の上部)の端を折り畳んで閉じた後における、
図9の喫煙物品の正面図である。
【
図11】
図11は、
図1の装置の第1閉鎖アセンブリの概略的且つ簡略化された側面図である。
【
図12】
図12は、
図1の装置の切断アセンブリの概略的且つ簡略化された側面図である。
【
図13】
図13は、
図1の装置の第2閉鎖アセンブリの概略的且つ簡略化された側面図である。
【
図14】
図14は、
図1の装置の電子制御ユニットの動作の例示的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本明細書及び特許請求の範囲において、例えば、水平な、鉛直な、前の、後ろの、高い、低い、及び内の、などの使用される用語(phraseology and terminology)は、その偏差とともに、図面を参照して本発明をより良く説明するという唯一の機能を有することを明確にしなければならず、いかなる形であっても、本発明自体の範囲、又は添付の特許請求の範囲によって定義される保護分野を制限するために使用されてはならない。
【0031】
更に、当業者は、本発明の理解を容易にするバージョンを提供するために、図面内の特定のサイズ又は特徴が、拡大、変形、又は非通常的(unconventional)若しくは不均衡な方法で示されている可能性があることを認識するであろう。以下の説明でサイズや数値が指定されている場合、サイズや値は説明のみを目的として提供されており、そのようなサイズ及び/又は値が添付の特許請求の範囲に存在しない限り、それらは本発明の保護の範囲を限定するものとして解釈されてはならない。
【0032】
本発明の実施形態を説明する前に、本明細書で添付図面を使用して説明する構成要素の構成及び配置の詳細にその適用が限定されるものとして考えられないことを明確にしなければならない。実際、本発明は他の実施形態をとることができ、他の様々な同等の方法で取得又は実行することができる。
【0033】
理解を容易にするために、図面において同一の共通要素を識別するために可能な限り同じ参照番号が使用されている。一実施形態の要素及び特徴は、更に明確にすることなく他の実施形態に都合よく組み合わせる又は組み込むことができることが理解される。
【0034】
図1及び
図3を参照すると、本発明による装置10は、以下に詳細に説明するように、喫煙物品100を自動的に包装するために、特に喫煙物品100の開放後部ゾーンZ3の閉鎖を行うために、使用することができる。
【0035】
更に、
図5に概略的に示されるように、装置10は、喫煙物品100を製造するための機械200の一部を形成するように構成され、例えば、順に、供給ステーション201、充填ステーション202、を含み、供給ステーション201と充填ステーション202の両方は、装置10の上流に配設され、充填ステーション202の下流に、完成した喫煙物品100を包装ステーション205に配送することができる配送ステーション203を含み、包装ステーション205は、機械200の外にあってもよい。更に、機械200には、喫煙物品100を供給ステーション201から包装ステーション205まで作業ライン全体に沿って、例えば作業方向Xに、好ましくは直線的且つ水平に輸送する機能を有する輸送装置206がある。
【0036】
供給ステーション201、充填ステーション202、配送ステーション203、包装ステーション205、及び輸送装置206は、任意の既知のタイプであってもよく、又は将来開発されるタイプであることができる。或いは、供給ステーション201、充填ステーション202及び/又は輸送装置206は、例えば、本特許出願の出願人によって出願された、又は本特許出願の出願人に譲渡された産業発明に関する関連特許出願に記載されているものであることができる。
【0037】
例えば、輸送装置206は、シャトルの形状及び機能を有し、固定ガイド209上を作業方向Xにスライドするように構成された輸送部材207(
図1~6)を備える。ここで提供される例では、輸送部材207は、中空で貫通した4つの台座210を備え、それぞれの台座210は、喫煙物品100、又は少なくともその下部のサイズに合致するサイズを有する円錐台形状を有する。ここで示した例では、各台座210のサイズは、各喫煙物品100が台座210に挿入されたときに、輸送部材207の上面から突出するだけでなく、その下面からも数ミリメートル突出する大きさである(
図6)。
【0038】
台座210の数が4つ以外のものであってもよいことは明らかであり、それらの数が機械200の時間当たりの生産性に影響を与えることが理解されている。実際、異なる作業ステーション201、202、203、及び205のそれぞれ並びに装置10、又はより遅い作業ステーションで作業サイクルを実行する場合、秒で表される確定サイクル時間TCが必要となり、機械200の時間当たりの生産性は、3,600をサイクル時間TCで割り各輸送部材207の台座210の数を掛けたものに等しくなる。実際、4つの台座210では、作業が並行して行われる。
【0039】
各台座210は、実質的に鉛直軸Yに関して対称であり、後部ゾーンZ3を上に向けて上から下に挿入できる喫煙物品100を収容するように構成される(
図6)。
【0040】
2つの隣接する台座210の間の距離D(
図1)は、機械200の設計段階で定められ、以下に詳細に説明するように、複数の喫煙物品100を管理するのに適している。
【0041】
非限定的な表示として、機械200は各喫煙物品100を非常に短時間、つまり約2秒のサイクル時間TCで準備することができ、従って、喫煙物品100を1時間あたり約7,000本生産することができ、これはまさに4つの喫煙物品100が各作業ステーション201、202、203、205及び装置10内で同時に作業されるからである。
【0042】
喫煙物品100を自動的に包装するための装置10及び対応する方法を詳細に説明する前に、本発明をよりよく理解するために、非限定的な例として、喫煙物品100(
図6~
図10)を概略的に説明する。
【0043】
装置10に対応して、例えば充填ステーション202(
図5)から到着すると、各喫煙物品100は、例えば非常に薄くて軽い紙、又は他の適切な紙で作られたケーシング101(
図6)を備える。各ケーシング101は、場合によってはフィルタ102を備えた前部マウスピースゾーンZ1、中央ゾーンZ2、を含み、喫煙物品100が装置10に対応して到着するときには、タバコ、喫煙可能物質、又はその組み合わせなどのインコヒーレントな(incoherent)物質Mが既に充填されており、更に、インコヒーレントな物質Mがケーシング101から出るのを防ぐために適切に閉じられるように構成されている後部ゾーンZ3を備える。各ケーシング101は、後部ゾーンZ3が閉じられる前は、例えば約60mmから約150mmの間に含まれる、決定された初期長さL1を有し、一方、喫煙物品100は、完成すると、その形式に応じた最終的な長さLFを有し、これは、ケーシング101内に挿入されるインコヒーレントな物質Mの量と、その後部ゾーンZ3の閉鎖の種類の両方に依存する、つまり、ひねり(
図7と
図8)又は折り畳み(
図10)によるものである。
【0044】
各ケーシング101は、積み重ねやすい形状、例えば円錐台形状を有し、前部ゾーンZ1から後部ゾーンZ3に向かって末広がりとなっている。
【0045】
装置10(
図1及び
図3)は基本的に、作業方向Xに順に配置された第1閉鎖アセンブリ11、切断アセンブリ12、及び第2閉鎖アセンブリ13を備える。
【0046】
特に、第1閉鎖アセンブリ11は充填ステーション202に隣接して配置され(
図5)、それは、第1閉鎖モードに従って、すなわち、それらをひねることによって、ケーシング101の後部ゾーンZ3(
図6)を閉じるように構成され;第2閉鎖アセンブリ13は配送ステーション203に隣接して配置され(
図5)、それは、第2閉鎖モードに従って、すなわちケーシング101の端部を折り畳むことによって、ケーシング101の後部ゾーンZ3(
図10)を閉じるように構成され;切断アセンブリ12は、第1閉鎖アセンブリ11と第2閉鎖アセンブリ13との間に配置され、そして、ケーシング101の後部ゾーンZ3を所定のサイズに切断するように構成されている。
【0047】
第1閉鎖アセンブリ11(
図1、2)は、互いに同一であり、それぞれが対応する鉛直軸Rに沿って配置される4つの閉鎖装置15を備える。4つの鉛直軸Rは、同じ輸送部材207の台座210が離間するのと同じ距離Dだけ互いに離間している。各閉鎖装置15と固定ガイド209との間には、同様に対応する鉛直軸Rと位置合わせされた第1グリップ部材16がある。
【0048】
各閉鎖装置15は、ジョー19を備えたそれ自体既知のタイプの回転グリッパ17を備え、ジョー19は、例えば、内側は粗いゴムなどのグリップ力の高い素材で裏打ちされている。
【0049】
本発明の別の代替実施形態によれば、図面には示されていないが、各閉鎖装置15は、例えば1つ以上のローラなどの回転要素が取り付けられるジョーを備えた一連のグリッパを備えることができる。
【0050】
各回転グリッパ17は、喫煙物品100が対応する第1グリップ部材16によって静止保持されている間に、ジョー19の間で各ケーシング101の後部ゾーンZ3を締め付け、鉛直軸Rの周りで後部ゾーンZ3をひねるように構成される。
【0051】
第1アクチュエータ20(
図11)は、固定構造の第1鉛直プレート21に取り付けられており、4つの回転グリッパ17に同時に命令するように構成されている。
【0052】
4つの第1グリップ部材16は、アイドル位置PH1において、同一水平面上に配置され、輸送部材207の台座210に収容された4つの喫煙物品100を同時にピックアップするために、下降位置PA1に下降する機能を持ち、台座210は一時的に4つの第1グリップ部材16の下にあり、4つの第1グリップ部材16は、回転グリッパ17に対応する上昇位置PS1でそれらを取る。
【0053】
4つの第1グリップ部材16の同時の下降及び上昇は、第1移動装置22によって命令され、第1移動装置22は、第1スライダ23を備え、第1スライダ23は、第1鉛直プレート21に対して垂直にスライドし、鉛直プレート21に取り付けられた既知のタイプの第2アクチュエータ26によって駆動される。
【0054】
各第1グリップ部材16は、少なくとも2つのジョー27を備え、その内部部分は、互いに対向する鏡面の半円筒形の凹部を有するような形状に形成され、これによって、2つのジョー27が互いに締め付けられると、それらの凹部は、ケーシング101の構造的一体性を損なうことなく喫煙物品100を挟むのに適したグリップ台座(gripping seating)を形成する。この場合も、グリップ力を向上させるために、ジョー27の内部にはグリップ力の高い材料、例えば粗いゴムが内張りされている。
【0055】
4つの第1グリップ部材16のジョー27の開閉は、第1スライダ23上で軸方向にスライドして取り付けられた2つの実質的に水平なスライド29及び30によって同時に行われる。2つのスライド29及び30は、公知のタイプの指令部材、例えば電気モータ又は空気圧又は流体力学的タイプのリニアアクチュエータ(図示せず)によって駆動される。
【0056】
切断アセンブリ12(
図1、3、及び12)は、本質的に、1つ又は複数の切断部材31(
図12)を備え、これらの切断部材31は、例えば、それぞれが既知のタイプのブレード(blade)又は剪断機(shear)からなり、以下で詳細に説明するように、後部ゾーンZ3が第1閉鎖アセンブリ11によってひねられた後、又は、第2閉鎖アセンブリ13によって閉鎖される前に、輸送部材207に収容された4つの喫煙物品100のケーシング101の後部ゾーンZ3を同時に切断するように構成される。
【0057】
ここで提供される例では、切断部材31は、輸送部材207と実質的に同じ幅の第2スライダ32に取り付けられ、同様に第2スライダ32に取り付けられた第3アクチュエータ33によって同時に駆動される。
【0058】
切断部材31によって生じた切断部分又はスクラップを吸引するため、第2スライダ32にも、一端が切断が行われるゾーンの近くに配置される吸引ダクト36を備えた既知の吸引部材35が取り付けられている。
【0059】
第2スライダ32は、切断部材31及び吸引部材35とともに、輸送部材207上に存在する喫煙物品100の全体のサイズの外側にあるアイドル位置PR(
図12)と切断部材31がケーシング101の後部ゾーンZ3を所定のサイズに切断することができる動作位置POとの間に、及びその逆に、固定構造の第2鉛直プレート37に対して選択的に移動可能である。アイドル位置PRと動作位置POとの間の第2スライダ32の移動は、以下に詳細に説明するように、第4アクチュエータ38によって作業方向Xに対して垂直な方向に生じる。
【0060】
以下に詳細に説明するように、第2スライダ32の動きと切断部材31の作動の両方が、輸送部材207の動きと連係される。
【0061】
第2閉鎖アセンブリ13は、互いに同一であり、それぞれが対応する鉛直軸Tに沿って配置される4つの折り畳み装置39を備える。4つの鉛直軸Tは、互いに同じ距離Dだけ離れており、同じ輸送部材207の台座210が距離Dだけ離間する。各折り畳み装置39と固定ガイド209との間には、対応する鉛直軸T(
図3及び
図4)と位置合わせされた第2グリップ部材40がある。
【0062】
各折り畳み装置39は、ケーシング101の後部ゾーンZ3のフラップを内側に折り畳むように構成されており、後部ゾーンZ3は、切断アセンブリ12によって所定のサイズに既に切断されている。
【0063】
4つの折り畳み装置39は、後部ゾーンZ3の端部のいわゆる「ダッチクラウン」折り畳みを実行できる、任意の既知のタイプであってもよく、又は将来製造されるタイプであることができ、それらは、例えば、固定構造の第3鉛直プレート42に取り付けられた第5アクチュエータ41(
図4及び
図13)によって指令される。
【0064】
アイドル位置PH2では、4つの第2グリップ部材40が同一水平面上に配置され、まず下降位置PA2に向けて一斉に下降するように構成され、下降位置PA2において、一時的に下にある輸送部材207の台座210に収容されている4つの喫煙物品100を同時に拾い上げることができ、その後、アイドル位置PH2よりも高い上昇位置PS2まで上昇し、この上昇位置PS2において、ピックアップされた4つの喫煙物品100は、4つの折り畳み装置39にそれぞれ対応する。
【0065】
4つの第2グリップ部材40の同時の降下及び上昇は、第2移動装置43によって指令され、第2移動装置43は、第3スライダ45を備え、第3スライダ45は、第3固定鉛直プレート42に対して垂直にスライドし、第3固定鉛直プレート42に取り付けられた既知のタイプの第6アクチュエータ47によって駆動される。
【0066】
各第2グリップ部材40は、少なくとも2つのジョー49(
図3及び
図4)を備え、その内部部分は、互いに向かい合って鏡面状の半円筒形の凹部を持つような形状になっており、2つのジョー49が互いに締め付けられると、それらの凹部は、ケーシング101の構造的一体性を損なうことなく喫煙物品100を挟むのに適した掴み座を形成する。この場合も、グリップ力を向上させるために、ジョー49の内部はグリップ力の高い材料、例えば粗いゴムで内側が裏打ちされている。
【0067】
4つの第2グリップ部材40のジョー49の開閉は、第3スライダ45上で軸方向にスライドして取り付けられた2つの実質的に水平なスライド50及び51によって同時に行われる。2つのスライド50及び51は、例えば、図示されていない空気圧式又は流体力学式の電気モータ又はリニアアクチュエータなどの、既知のタイプのコマンド部材によって駆動される。
【0068】
本発明の別の態様によれば、折り畳みによる閉鎖が正確に行われ、4つの第2グリップ部材40がケーシング101の中央ゾーンZ2で4つの対応する喫煙物品100を挟み込むことができるようにするため、形式に関係なく、それ自体既知のタイプの1つ又は複数の昇降装置52が固定ガイド209の下に配置され、同じ喫煙物品100を同時に持ち上げるように構成されている。ここで与えられた例では、4つの昇降装置52があるが、同じ機能を実行するように構成された単一の昇降装置52を設けることもできる。
【0069】
昇降装置52は固定水平プレート53上に配置されており、同様に固定水平プレート53上に配置された第7アクチュエータ55によって同時に駆動される。
【0070】
装置10はまた、例えばプログラマブルタイプの電子制御ユニット56(
図14)を備え、電子制御ユニット56は、選択された喫煙物品100を閉じるためのモードに従って選択的に作動させるに第1閉鎖アセンブリ11、切断アセンブリ12、及び第2閉鎖アセンブリ13の動作を制御するように構成され、あるいは、第1閉鎖アセンブリ11又は第2閉鎖アセンブリ13のいずれかの動作を制御するように構成され、これについては、装置10の動作を参照して以下でより詳細に説明する。
【0071】
特に、電子制御ユニット56は、アクチュエータ20、26、33、38、41、47、55、ひいてはそれに動作可能に接続された他の機械的手段に指令を与えるように構成されている。
【0072】
本発明による方法に対応する、これまでに説明した装置10の動作は、以下のステップを含む。
【0073】
初期状態又はアイドル状態では、第1及び第2グリップ部材16及び40(
図11及び13)は、それぞれアイドル位置PH1及びPH2にあり、切断アセンブリ12の第2スライダ32はアイドル位置PRにある(
図12)。
【0074】
ケーシング101を閉じて後部ゾーンZ3を所定のサイズに切断する動作を開始する前に、電子制御ユニット56は、第1閉鎖アセンブリ11又は第2閉鎖アセンブリ13のいずれかが作動するように設定される。従って、装置10は、ケーシング101の各後部ゾーンZ3をひねることによって閉じるか、それとも折り畳むことによって閉じるかに応じて、2つの異なる動作を行うことになる。
【0075】
実際、ひねりによる閉鎖モードが設定されている場合、輸送部材207は、第1閉鎖アセンブリ11のちょうど下の第1位置P1(
図1)に輸送される。この位置では、閉鎖装置15の4つの鉛直軸Rは、4つの台座210の軸Yと一致する。
【0076】
次いで、電子制御ユニット56の制御下で閉鎖ステップが行われ、この間、第1閉鎖アセンブリ11が同数の喫煙物品100のケーシング101の4つの後部ゾーンZ3を同時に閉鎖するのに必要なサイクル時間TCに等しい時間間隔(
図6)の間、輸送部材207は第1位置P1に静止したままであり、喫煙物品100は、輸送部材207の台座210内に収容される。
【0077】
次に、第2アクチュエータ26(
図11)が、第1スライダ23及びその上に取り付けられた4つのグリップ部材16をアイドル位置PH1から下降位置PA1まで下降させ、下降位置PA1において、次に、ジョー27の間の輸送部材207の台座210内にある4つの喫煙物品100を軽く締めるために、スライド29及び30が相互に往復運動するように駆動される。
【0078】
続いて、第2アクチュエータ26が、第1グリップ部材16にグリップされた4本の喫煙物品100とともに第1スライダ23を上昇させ、第1グリップ部材16を下降位置PA1から上昇位置PS1まで移動させ、上昇位置PS1において、ケーシング101の後部ゾーンZ3は、結果として、4つの回転グリッパ17の対応する開いたジョー19の間に取られる。
【0079】
次に、第1アクチュエータ20は、ケーシング101の後部ゾーンZ3の少なくとも一部のジョー19を閉じ、
4つの回転グリッパ17は、それらの鉛直軸Rの周りで同時に回転し、従って、4つの後部ゾーンZ3(
図7)をひねって閉じる。
【0080】
次に、これまでに説明したのとは逆の操作で、回転グリッパが停止し、ジョー19が再び開き、第1スライダ23が下降して、既に閉じられている4つの喫煙物品100を、初期位置、すなわち輸送部材207の台座210の内側に戻し、その後、第1グリップ部材16はアイドル位置PH1に戻される。
【0081】
上述の閉鎖ステップが完了すると、輸送部材207(
図1)は、切断アセンブリ12の中心のちょうど下にある第2位置P2に到達するために、公知の方法で切断アセンブリ12に向かって作業方向XにピッチPTだけ移動され、ここで提供される例では、ピッチPTは輸送部材207の2つの隣接する台座210の間の距離Dの4倍に等しい。
【0082】
次いで、電子制御ユニット56の制御下で切断ステップが行われ、この間、第4アクチュエータ38が切断部材31とともに第2スライダ32をアイドル位置PRから動作位置POまで下降させ、切断部材31は、切断を実行するケーシング101の後部ゾーンZ3の点に正確に対応する。
【0083】
そして、動作位置POでは、第3アクチュエータ33と吸引部材35の両方が駆動され、第3アクチュエータ33は切断部材31を作動させて後部ゾーンZ3を所定のサイズに切断し、吸引部材35は、同じ後部ゾーンZ3の切断部分又はスクラップを吸引して除去し、従って、4つの喫煙物品100は最終的な長さLFになる(
図8)。
【0084】
切断ステップが完了すると、第4アクチュエータ38が切断部材31とともに第2スライダ32を上昇させ、それらを初期のアイドル位置PR(
図12)に戻す。更に、輸送部材207は、第2閉鎖アセンブリ13を通過した後、そこで停止することなく、配送ステーション203(
図5)まで、作業方向Xに他の2ピッチPTだけ移動される。
【0085】
上記の代替えとして、折り畳みによる閉鎖モードが電子制御ユニット56に設定されている場合、輸送部材207は、第1位置P1(
図1)に輸送される代わりに、直ちに第2位置P2(
図1及び
図3)に輸送され、まだ開いていてひねられていないケーシング101の後部ゾーンZ3の切断が行われる。
【0086】
この閉鎖モードの場合、切断ステップは上で説明したものと同じである。
【0087】
続いて、切断が完了すると、輸送部材207は、第2位置P2から、第2閉鎖アセンブリ13のちょうど下の第3位置P3(
図3)に輸送される。この位置では、折り畳み装置39の4つの鉛直軸Tは、輸送部材207の4つの台座210の軸Yと一致する。
【0088】
次いで、電子制御ユニット56の制御下で閉鎖ステップが行われ、この間、第2閉鎖アセンブリ13が輸送部材207の台座210内に収容される同数の喫煙物品100のケーシング101の4つの後部ゾーンZ3についての(
図9)折り畳むことによる同時閉鎖を行うのに必要なサイクル時間TCに等しい時間の間、輸送部材207は第3位置P3に静止したままになる。
【0089】
次に、第6アクチュエータ47(
図13)が、第3スライダ45及びこれに取り付けられた4つの第2グリップ部材40をアイドル位置PH2から下降位置PA2まで下降させ、次に、ジョー49の間の輸送部材207の台座210内にある4つの喫煙物品100を軽く締めるために、スライド50及び51が相互に往復運動するように駆動される。
【0090】
必要に応じて、下降位置PA2への第3スライダ45の下降つまり4つの第2グリップ部材40の下降と同時に、第7アクチュエータ55は昇降装置52を駆動して、4つの喫煙物品100を同時に持ち上げ、ジョー49のグリップがケーシング101の中央ゾーンZ2で生じるようにする。
【0091】
続いて、第6アクチュエータ47が、第2グリップ部材40にグリップされた4本の喫煙物品100とともに第3スライダ45を上昇させ、第2グリップ部材40を下降位置PA2から上昇位置PS2まで移動させ、上昇位置PS2において、ケーシング101の後部ゾーンZ3は、結果として、4つの折り畳み装置39に対応して取られるものとする。
【0092】
次に、第5アクチュエータ41は、4つの喫煙物品100のケーシング101の後部ゾーンZ3の少なくとも1つのフラップの折り畳みを実行する4つの折り畳み装置39を駆動する(
図10)。
【0093】
次に、これまでに説明したのとは逆の操作で、第3スライダ45が下降して、既に閉じられている4つの喫煙物品100を、初期位置、すなわち輸送部材207の台座210の内側に戻し、その後、第2グリップ部材40はアイドル位置PH2に戻される。
【0094】
折り畳むことによって閉じるステップが完了すると、輸送部材207は、作業Xの方向に配送ステーション203(
図5)に向かって別のピッチPT(
図3)だけ移動される。
【0095】
特許請求の範囲によって定義される本発明の分野及び範囲から逸脱することなく、これまでに説明した装置10及び方法に対して部品又はステップの修正及び/又は追加を行うことができることは明らかである。
【0096】
例えば、後部ゾーンZ3を閉じるために第1閉鎖アセンブリ11を作動させた後、そして切断アセンブリ12を駆動した後、既に閉まっている後部ゾーンを閉じずに、後部ゾーン既にひねられていて適切なサイズにカットされている部分を折りたたむように第2閉鎖アセンブリ13も作動するように電子制御ユニット56を設定できる。
【0097】
従って、装置10は、非常に多用途な方法で、ケーシング101が第1モード又は第2モードに従って閉じられる、4つの異なるタイプの喫煙物品100を製造することを可能にする。
【0098】
これら4つのタイプを以下に示す。
A:各ケーシング101の後部ゾーンZ3を単純にひねる(ツイストする)ことによる標準的な閉鎖(ツイスト)。
B:A(ツイスト)と同様に各ケーシング101の後部ゾーンZ3をひねり、続いて同じ後部ゾーンZ3の余分な部分を切断することによる閉鎖。
C:A又はBと同様にねじり、その後折り畳むことによる閉鎖。
D:各ケーシング101の後部ゾーンZ3を折り畳むことによる閉鎖(ダッチクラウン)、場合によっては事前に寸法に合わせて切断される。
【0099】
A、B、又はCのように閉じられた喫煙物品100では、後部ゾーンZ3は、ねじり、場合によっては切断(B)、及び/又は任意に折り畳む(C)ことによって閉じられる。一方、Dのように閉じられた喫煙物品100では、後部ゾーンZ3は、適切に切断された後、折り畳むことによって閉じられる。
【0100】
前述の詳細な説明から明らかなように、上記のポイントAで言及した閉鎖モードでは、電子制御ユニット56は、第1閉鎖アセンブリ11のみを駆動し、上記のポイントBで言及した閉鎖モードでは、電子制御ユニット56は、第1閉鎖アセンブリ11及び切断アセンブリ12を駆動し、上記のポイントCで言及した閉鎖モードでは、電子制御ユニット56は3つのアセンブリ11、12、13全てを駆動し、上記のポイントDで言及した閉鎖モードでは、電子制御ユニット56は、切断アセンブリ12及び第2閉鎖アセンブリ13のみを駆動する。
【0101】
更に、ねじることによって閉じる第1アセンブリ11、切断アセンブリ12、及び折り畳むことによって閉じるための第2アセンブリ13は、この順序を尊重して順番に配置されなければならないが、連続していない場合もあることに留意されたい。実際、機械200の他のデバイス、装置、及び/又は作業ステーション、例えば制御ステーション、プレスステーションなどを、それらの間に配置することもできる。
【0102】
本発明を特定の例を参照して説明してきたが、当業者であれば、喫煙物品を包装するための、特許請求の範囲に記載の特徴を有する他の多くの同等の形態の装置及び方法を確実に実現できるはずであり、全てが特許請求の範囲によって定義される保護の範囲内に入ることを明らかである。以下の特許請求の範囲において、括弧内の参照の唯一の目的は、読みやすさを目的とするものであり、特定の請求項の保護範囲に関する制限要素として考慮されてはならない。
【国際調査報告】