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▶ トゥサシュ−テュルク・ハヴァジュルク・ヴェ・ウザイ・サナイー・アノニム・シルケティの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】製造システム
(51)【国際特許分類】
   D06B 3/02 20060101AFI20240423BHJP
   D06M 11/74 20060101ALI20240423BHJP
   B82Y 30/00 20110101ALI20240423BHJP
   B82Y 40/00 20110101ALI20240423BHJP
   D06H 3/08 20060101ALI20240423BHJP
   D06B 3/04 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
D06B3/02
D06M11/74
B82Y30/00
B82Y40/00
D06H3/08
D06B3/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023556879
(86)(22)【出願日】2022-03-22
(85)【翻訳文提出日】2023-09-14
(86)【国際出願番号】 TR2022050256
(87)【国際公開番号】W WO2022203633
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】2021/005305
(32)【優先日】2021-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520307137
【氏名又は名称】トゥサシュ-テュルク・ハヴァジュルク・ヴェ・ウザイ・サナイー・アノニム・シルケティ
【氏名又は名称原語表記】TUSAS-TURK HAVACILIK VE UZAY SANAYII ANONIM SIRKETI
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】オズ,ヤフヤ
【テーマコード(参考)】
3B154
4L031
【Fターム(参考)】
3B154AA13
3B154AA14
3B154AB03
3B154BA53
3B154BB19
3B154BB32
3B154BB33
3B154BB47
3B154BC01
3B154BC08
3B154BC22
3B154BC42
3B154BD20
3B154BE04
3B154BE09
3B154CA02
3B154CA22
3B154DA05
3B154DA21
4L031AB01
4L031BA02
4L031DA15
(57)【要約】
本発明は、複合材料に使用される少なくとも1つの繊維(2)と、遷移金属を含む溶液(C)と、浸漬及び/又はスプレーコーティングの方法を用いることによって繊維(2)が溶液(C)で包囲されることを可能とし、それにより繊維(2)を化学的及び/又は物理的衝撃から保護する、少なくとも1つのバリアコーティングユニット(3)と、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが繊維(2)上に一定の間隔で配置されている遷移金属と化学気相析出法を用いることによって接着されることを可能とし、従ってグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが繊維(2)に付着することを可能とする、少なくとも1つの析出ユニット(4)と、鉄ベースのナノ粒子を浸漬及び/又はスプレーコーティングの方法を用いて繊維(2)上に適用することを可能とする少なくとも1つの鉄コーティングユニット(5)とに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合材料に使用される少なくとも1つの繊維(2)と、
遷移金属を含む溶液(C)と、
前記繊維(2)が浸漬及び/又はスプレーコーティングの方法を用いることによって前記溶液(C)で包囲されることを可能とし、それにより前記繊維(2)の表面を化学的及び/又は物理的衝撃から保護する、少なくとも1つのバリアコーティングユニット(3)と、
グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが前記繊維(2)上に一定の間隔で配置されている遷移金属と化学気相析出法を用いることによって接着されることを可能とし、従って前記グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが前記繊維(2)に付着することを可能とする、少なくとも1つの析出ユニット(4)と、
鉄ベースのナノ粒子を前記浸漬及び/又はスプレーコーティングの方法を用いて前記繊維(2)上に適用することを可能とする少なくとも1つの鉄コーティングユニット(5)と
を備える製造システム(1)であって、
前記繊維(2)が延びる方向に沿って移動することを可能とする少なくとも1つの移動要素(6)と、
前記繊維(2)が前記移動要素(6)によって自動的に移動することを可能とし、それにより前記繊維(2)を前記バリアコーティングユニット(3)内、前記析出ユニット(4)内、及び前記鉄コーティングユニット(5)内で順次処理する、制御ユニット(7)と
によって特徴づけられており、ここで前記制御ユニット(7)は、
前記繊維(2)が前記析出ユニット(4)に留まる時間をユーザによって決定される温度及び/又は圧力及び/又は時間のパラメータに従って決定することを可能とし、それにより異なる密度及び/又は長さのグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを前記繊維(2)上に析出させる、製造システム(1)。
【請求項2】
前記化学気相析出法が前記繊維上(2)に適用されることを可能とするチャンバ(8)と、前記チャンバ(8)をほとんど完全に包囲するように配置され、前記チャンバ(8)内に電磁場をつくり、従って前記グラフェン及び/又はナノリボンを前記繊維(2)上にほとんど完全に垂直に析出させることを可能とする、少なくとも1つのコンデンサ(9)とを有する析出ユニット(4)によって特徴づけられる、
請求項1に記載の製造システム(1)。
【請求項3】
前記チャンバ(8)に配置されており、前記繊維(2)上にレーザビームを放つ、複数のセンサ(10)と、前記センサ(10)から受信したデータでリアルタイムの厚さの測定を可能とし、前記ユーザによって決定された厚さの値が達成された時に前記繊維(2)が前記移動要素(6)によって前記鉄コーティングユニット(5)へ送られることを確実にする、制御ユニット(7)とによって特徴づけられる、
請求項2に記載の製造システム(1)。
【請求項4】
前記繊維(2)とほとんど正確に同じ直径を有するように前記チャンバ(8)に設けられており、前記繊維(2)が前記チャンバ(8)を出入りすること、及び前記グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを前記繊維(2)上にほとんど完全に均質に析出させることを可能とする、複数の開口(11)と、前記繊維(2)と前記開口(11)との間の隙間を防ぐ少なくとも1つのシール要素(12)とを有する析出ユニット(4)によって特徴づけられる、
請求項2又は3に記載の製造システム(1)。
【請求項5】
前記開口(11)を通って前記チャンバ(8)を出ていく前記繊維(2)が、前記繊維(2)が前記チャンバ(8)を螺旋状に包囲するように、前記移動要素(6)によって前記チャンバ(8)に自動的に再入することを可能とし、従ってグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを前記繊維(2)上に同時に適用することを可能とする、制御ユニット(7)によって特徴づけられる、
請求項4に記載の製造システム(1)。
【請求項6】
前記制御ユニット(7)によって前記繊維(2)を自動的に編むことを提供する少なくとも1つの巻線機(13)と、前記巻線機(13)によって編まれた前記繊維(2)上の前記グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが導電性ネットワークをつくることにより、前記電波が道筋付けられることを可能とする、少なくとも1つの布地(14)とによって特徴づけられる、
請求項1~5の何れか1つに記載の製造システム(1)。
【請求項7】
前記繊維(2)が前記バリアコーティングユニット(3)に入り、遷移金属を有する溶液(C)でコーティングされること、
前記繊維(2)が前記析出ユニット(4)に自動的に入るように前記移動要素(6)によって移動させられること、
前記繊維(2)が前記析出ユニット(4)に留まる間の時間が、前記析出ユニット(4)における前記化学気相析出法により前記ユーザによって決定される前記温度及び/又は圧力及び/又は時間のパラメータに従って決定され、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが遷移金属と接着され、それにより前記グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを前記繊維(2)に付着させること、
グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが適用された前記繊維(2)が前記移動要素(6)によって前記鉄コーティングユニット(5)に自動的に入ること、
前記鉄ベースのナノ粒子が前記鉄コーティングユニット(5)で前記繊維(2)上に適用されること、
前記繊維(2)が前記巻線機(13)によって自動的に編まれること
を可能とする制御ユニット(7)によって特徴づけられる、
請求項6に記載の製造システム(1)。
【請求項8】
ガラス繊維(2)製の第1布地(140)によって特徴づけられており、該ガラス繊維は、絶縁材料であるために電波の反射をほとんど完全に低減させる、
請求項1~7の何れか1つに記載の製造システム(1)。
【請求項9】
炭素繊維(2)製の第2布地(141)によって特徴づけられており、該炭素繊維は、電波がほとんど完全に吸収されるように、電波を熱及び/又は電気エネルギに変換する、
請求項1~8の何れか1つに記載の製造システム(1)。
【請求項10】
前記ユーザによって決定された多数の第1布地(140)を前記ユーザによって決定された多数の第2布地(141)の上に積層することによって形成されており、そのことによって前記グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンの密度及び/又は長さが徐々に減少する、少なくとも1つのレーダ吸収構造(15)によって特徴づけられる、
請求項8又は9に記載の製造システム(1)。
【請求項11】
航空機及び/又は宇宙船及び/又は船舶で使用され得るレーダ吸収構造(15)によって特徴づけられる、
請求項10に記載の製造システム(1)。
【請求項12】
Oリング、ガスケット及び/又はペーストの形態のシール要素によって特徴づけられる、
請求項4~11の何れか1つに記載の製造システム(1)。
【請求項13】
ローラ及び/又はロボットアームである移動要素(6)によって特徴づけられる、
請求項1~12の何れか1つに記載の製造システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配向ナノ材料によりレーダ吸収機能を備える繊維を製造する製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
レーダは、航空機を探知及び追跡するために使用される技術である。それは、電磁波が大気中に送信され、航空機から受信機に反射されること、を確実にする。レーダ画面上の航空機の画像は、「レーダ断面積」と呼ばれる。より大きいレーダ断面積によって、容易に物体が探知されることが可能となる。航空機を見えなくさせる主な方法は、レーダ送信機によって送られた電波が目標物に跳ね返ることによって受信アンテナに戻ってくるのを妨げることである。レーダ吸収材料は、電磁放射である無線周波放射(非電離放射)をできるだけ効果的に吸収するように企図されている。レーダ吸収材料の動作原理は、磁性材料及び誘電体材料の特性を利用することによって材料に入ってくる電磁波のインピーダンス整合又は減衰に基づいている。
【0003】
公知の技術水準に含まれている米国特許文献US20170240425には、繊維材料上にカーボンナノチューブ(CNT)を合成する表面処理方法が記載されている。繊維上にバリアコーティングと遷移金属とを適用し、遷移金属上でカーボンナノチューブ(CNT)を成長させることが記載されている。
【0004】
公知の技術水準に含まれているトルコ特許文献TR2020/09516には、配向ナノ材料をベースとしたレーダ吸収構造が記載されている。該構造は、多層ナノコンポジットから成る。繊維の強度を高めるバリアコーティングは、バリアコーティング上に導電性を備えるグラフェンベースのナノリボンを有する。加えて、レーダ吸収特性は、その中の鉄ベースのナノ粒子(鉄ベースのナノ粒子)によって高められる。
【発明の概要】
【0005】
本発明に係る製造システムのおかげで、化学気相析出法によって繊維上に適用されるグラフェンベースのナノリボンの長さ及び/又は密度は、制御され得る。従って、有効な材料の特性づけが達成される。
【0006】
本発明の他の目的は、航空規格において、配向ナノ材料によってレーダ吸収機能を有する繊維を製造することである。レーダ吸収機能を有する繊維によって、航空機の実スケールの大量生産が提供される。
【0007】
本発明の目的を達成するために実現され、第1の請求項及びそれに従属する他の請求項において画定される、製造システムは、複合材料に使用される少なくとも1つの繊維と、遷移金属を含む溶液と、繊維が浸漬及び/又はスプレーコーティングの方法を用いることによって溶液でコーティングされることを可能とし、それにより繊維の表面を化学的及び/又は物理的衝撃から保護する、少なくとも1つのバリアコーティングユニットと、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが繊維上に一定の間隔で配置されている遷移金属と化学気相析出(CVD)法を用いることによって接着されることを可能とし、従ってグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが繊維に付着することを可能とする、少なくとも1つの析出ユニットと、鉄ベースのナノ粒子を浸漬及び/又はスプレーコーティングの方法を用いて繊維上に適用することを可能とする少なくとも1つの鉄コーティングユニットとを備える。
【0008】
本発明に係る製造システムは、繊維が延びる方向に沿って移動することを可能とする少なくとも1つの移動要素と、繊維が移動要素によって自動的に移動することを可能とし、それにより繊維をバリアコーティングユニット内、析出ユニット内、及びコーティングユニット内で順次処理する、制御ユニットとを備えており、ここで制御ユニットは、繊維が析出ユニットに留まる時間を、化学気相析出処理に影響を及ぼすユーザによって予め決定されたパラメータに従って決定することを可能とし、それにより異なる密度及び/又は長さのグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを繊維上に適用する。
【0009】
本発明の一実施形態において、製造システムは、化学気相析出法が繊維上に適用されることを可能とするチャンバと、チャンバをほとんど完全に包囲するように配置され、チャンバ内に電磁場をつくり、従ってグラフェン及び/又はナノリボンが繊維上にほとんど垂直に適用されることを可能とする、少なくとも1つのコンデンサとを有する析出ユニットを備える。本発明の一実施形態において、製造システムは、チャンバに配置されており、繊維上にレーザビームを放つ、複数のセンサと、センサから受信したデータでリアルタイムの厚さの測定を可能とし、ユーザによって予め決定された厚さの値が達成された時に繊維が移動要素によって鉄コーティングユニットへ送られることを確実にする、制御ユニットとを備える。
【0010】
本発明の一実施形態において、製造システムは、繊維とほとんど正確に同じ直径を有するようにチャンバに設けられており、繊維がチャンバを出入りすること、及びグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを繊維上にほとんど均等に適用することを可能とする、複数の開口と、繊維と開口との間の隙間を防ぐ少なくともの1つのシール要素とを有する析出ユニットを備える。
【0011】
本発明の一実施形態において、製造システムは、開口によってチャンバを出ていく繊維が、繊維がチャンバの周りを螺旋状に移動するように、移動要素によってチャンバに自動的に再入することを可能とし、従ってグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを繊維上に同時に適用することを可能とする制御ユニットを備える。
【0012】
本発明の一実施形態において、製造システムは、制御ユニットによって繊維を自動的に編むことを提供する少なくとも1つの巻線機と、巻線機によって編まれた繊維上のグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが導電性ネットワークをつくることにより、電波が道筋付けられることを可能とする、少なくとも1つの布地とを有する。
【0013】
本発明の一実施形態において、製造システムは、繊維をバリアコーティングユニットに受け入れ、繊維上に遷移金属溶液を適用すること、繊維を移動要素によって移動させ、そのことによって繊維が析出ユニットに自動的に入ること、繊維が析出ユニットに留まる時間を、析出ユニットにおける化学気相析出方法による化学気相析出処理に影響を及ぼすユーザによって予め決定されたパラメータに従って決定し、及びグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを遷移金属と接着させ、それによりグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを繊維に付着させることを提供すること、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが適用された繊維を移動要素によって鉄コーティングユニットに自動的に受け入れること、鉄コーティングユニットにおいて繊維上に鉄ベースのナノ粒子を適用すること、巻線機によって繊維を自動的に編むこと、を可能とする制御ユニットを備える。
【0014】
本発明の一実施形態において、製造システムは、ガラス繊維製の第1布地を有しており、該ガラス繊維は、絶縁材料であるために電波の反射をほとんど完全に低減させる。
【0015】
本発明の一実施形態において、製造システムは、炭素繊維製の第2布地を有しており、該炭素繊維は、電波がほとんど完全に吸収されるように、電波を熱及び/又は電気エネルギに変換する。
【0016】
本発明の一実施形態において、製造システムは、ユーザによって決定された多数の第1布地をユーザによって決定された多数の第2布地の上に積層することによって形成されており、そのことによってグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンの密度及び/又は長さが徐々に減少する、少なくとも1つのレーダ吸収構造を有する。
【0017】
本発明の一実施形態において、製造システムは、航空機及び/又は宇宙船及び/又は船舶で使用され得るレーダ吸収構造を有する。
【0018】
本発明の一実施形態において、製造システムは、Oリング、ガスケット及び/又はペーストの形態のシール要素を有する。
【0019】
本発明の一実施形態において、製造システムは、ローラ及び/又はロボットアームである移動要素を有する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の目的を達成するために実現される製造システムは、添付される図に示される。
図1】製造システムの概略図である。
図2】析出ユニット及びコンデンサの概略図である。
図3】析出ユニット及びセンサの概略図である。
図4図3の断面A-Aの断面図である。
図5】析出ユニット及び螺旋繊維の概略図である。
図6】レーダ吸収構造の概略図である。
【0021】
図に示される全ての部品は、参照符号が個々に割り当てられており、これら数字に対応する用語は、以下に列挙される。
1.製造システム
2.繊維
3.バリアコーティングユニット
4.析出ユニット
5.鉄コーティングユニット
6.移動要素
7.制御ユニット
8.チャンバ
9.コンデンサ
10.センサ
11.開口
12.シール要素
13.巻線機
14.布地
140.第1布地
141.第2布地
15.レーダ吸収構造
C.溶液
【発明を実施するための形態】
【0022】
製造システム(1)は、複合材料に使用される少なくとも1つの繊維(2)と、遷移金属を含む溶液(C)と、繊維(2)が浸漬及び/又はスプレーコーティングの方法を用いることによって溶液(C)で包囲されることを可能とし、それにより繊維(2)表面を化学的及び/又は物理的衝撃から保護する、少なくとも1つのバリアコーティングユニット(3)と、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが繊維(2)上に一定の間隔で配置されている遷移金属と化学気相析出法を用いることによって接着されることを可能とし、従ってグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが繊維(2)に付着することを可能とする、少なくとも1つの析出ユニット(4)と、鉄ベースのナノ粒子を浸漬及び/又はスプレーコーティングの方法を用いて繊維(2)上に適用することを可能とする少なくとも1つの鉄コーティングユニット(5)とを備える(図1)。
【0023】
本発明に係る製造システム(1)は、繊維(2)が延びる方向に沿って移動することを可能とする少なくとも1つの移動要素(6)と、繊維(2)が移動要素(6)によって自動的に移動することを可能とし、それにより繊維(2)をバリアコーティングユニット(3)内、析出ユニット(4)内、及び鉄コーティングユニット(5)内で順次処理する、制御ユニット(7)とを備えており、ここで制御ユニット(7)は、繊維(2)が析出ユニット(4)に留まる時間を、ユーザによって決定される温度及び/又は圧力及び/又は時間のパラメータに従って決定することを可能とし、それにより異なる密度及び/又は長さのグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを繊維(2)上に析出させる(図1)。
【0024】
化学気相析出法は、気化したキャリヤガスの化学反応の結果として形成される固体材料を閉環境に提供された加熱材料上にコーティングすることによって、適用される。遷移金属は、繊維(2)上にグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを制御分散させるために、化学気相析出前に繊維(2)上に適用される。使用される遷移金属は、d軌道を有する周期表に含まれる任意の元素又は元素の合金であり得る。繊維(2)の急激な摩耗と損傷とを防ぐバリアコーティング溶液(C)は、ナノサイズの遷移金属と混合し、得られた混合物は、浸漬及び/又はスプレーコーティングの方法を用いて繊維(2)上に適用される。析出ユニット(4)において、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンは、遷移金属との接着によって遷移金属上に集中する。従って、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンは、繊維(2)上に一定の間隔で析出する。鉄ベースのナノ粒子は、浸漬及び/又はスプレーコーティングの方法を用いて繊維(2)上に適用される。
【0025】
制御ユニット(7)は、繊維(2)が移動要素(6)によって自動的に移動し、バリアコーティングユニット(3)、析出ユニット(4)、及び鉄コーティングユニット(5)において最適化され且つ連続的な方法で処理されること、を確実にする。ユーザによって予め決定されており、繊維(2)が化学気相析出に晒されている間の時間を決定する、温度及び/又は圧力及び/又は時間のパラメータは、ユーザによって制御ユニット(7)に入力される。このようにして、ユーザによって決定された異なる密度及び/又は長さを有するグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンは、繊維(2)上に適用される。
【0026】
本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、化学気相析出法が繊維(2)上に適用されることを可能とするチャンバ(8)と、チャンバ(8)をほとんど完全に包囲するように配置され、チャンバ(8)内に電磁場をつくり、従ってグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを繊維(2)にほとんど完全に垂直に析出させることを可能とする、少なくとも1つのコンデンサ(9)とを有する析出ユニット(4)を備える。チャンバ(8)の周囲に配置されるコンデンサ(9)によってつくられる電磁場のおかげで、導電性グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンは、遷移金属上に斜めに析出するのではなく、垂直に析出するように向けられる(図2)。
【0027】
本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、チャンバ(8)に配置されており、繊維(2)上にレーザビームを放つ、複数のセンサ(10)と、センサ(10)から受信したデータでリアルタイムの厚さの測定を可能とし、ユーザによって決定された厚さの値が達成された時に繊維(2)が移動要素(6)によって鉄コーティングユニット(5)へ送られることを確実にする、制御ユニット(7)とを備える。制御ユニット(7)は、センサ(10)から受信されるグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンの密度及び/又は長さの値に応じたリアルタイムの厚さデータを評価しており、ユーザによって決定された厚さの値が達成された時にシステムが自動的に鉄コーティングユニット(5)に切り替わることを可能とする(図3)。
【0028】
本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、繊維(2)とほとんど正確に同じ直径を有するようにチャンバ(8)に設けられ、繊維(2)がチャンバ(8)を出入りすること、及びグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを繊維(2)上にほとんど完全に均質に析出させることを可能とする、複数の開口(11)と、繊維(2)と開口(11)との間の隙間を防ぐ少なくとも1つのシール要素(12)とを有する析出ユニット(4)を備える。繊維(2)がチャンバ(8)内に入ることを可能とする開口(11)のおかげで、繊維(2)はチャンバ(8)において浮遊する。それにより、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンは、繊維(2)をほとんど完全に包囲するように適用される(図4)。
【0029】
本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、開口(11)によってチャンバ(8)を出ていく繊維(2)が、繊維(2)がチャンバ(8)を螺旋状に包囲するように、移動要素(6)によってチャンバ(8)に自動的に再入することを可能とし、従ってグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを繊維(2)上に同時に適用することを可能とする制御ユニット(7)を備える。チャンバ(8)の周囲に配置された移動要素(6)のおかげで、繊維(2)は、開口(11)を通ってチャンバ(8)を出入りする。グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンをチャンバ(8)のサイズにより制限されることのないより長い繊維(2)上に同時に適用することによって、より早く処理を進め、時間を節約することを可能とする(図5)。
【0030】
本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、制御ユニット(7)によって繊維(2)を自動的に編むことを提供する少なくとも1つの巻線機(13)と、巻線機(13)によって編まれた繊維(2)上のグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが導電性ネットワークをつくることにより、電波が道筋付けられることを可能とする、少なくとも1つの布地(14)とを備える。鉄コーティングユニット(5)後の巻線機(13)による繊維(2)の巻き取りは、制御ユニット(7)によって自動的に提供される。巻線機(13)上を並んで移動する繊維(2)上のグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンは、互いに導電性ネットワークをつくる。つくられた導電性ネットワークのおかげで、レーダ吸収材料は、温度管理、雷保護、及び電磁シールドに使用され得る。
【0031】
本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、繊維(2)がバリアコーティングユニット(3)に入り、遷移金属を有する溶液(C)でコーティングされること、繊維(2)が析出ユニット(4)に自動的に入るように移動要素(6)によって移動させられること、繊維(2)が析出ユニット(4)に留まる間の時間が、析出ユニット(4)における化学気相析出法によりユーザによって決定される温度及び/又は圧力及び/又は時間のパラメータに従って決定され、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが遷移金属と接着され、それによりグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを繊維(2)に付着させること、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが適用された繊維(2)が移動要素(6)によって鉄コーティングユニット(5)に自動的に入ること、鉄ベースのナノ粒子が鉄コーティングユニット(5)で繊維(2)上に適用されること、繊維(2)が巻線機(13)によって自動的に編まれること、を可能とする制御ユニット(7)を備える。繊維(2)は、バリアコーティングユニット(3)で最初に処理される。それは、ナノサイズの遷移金属を混合することによってつくられる液体溶液(C)をバリアコーティングユニット(3)の繊維(2)上に噴射すること、又は該溶液内に繊維を浸すことによって適用される。繊維(2)上に溶液(C)を適用するおかげで、繊維(2)の強度が増加し、摩耗が減少する。溶液(C)でコーティングされた繊維(2)は、制御ユニット(7)によって析出ユニット(4)に自動的に流される。析出ユニット(4)において、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンは、化学気相析出法によって繊維(2)上に適用される。化学気相析出処理に影響を及ぼす温度、圧力及び/又は時間のパラメータは、ユーザによって制御ユニットに入力され、そのことによってグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンは、ユーザによって決定された密度及び/又は長さで繊維(2)上に適用される。繊維(2)に適用されたグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノストリップは、鉄コーティングユニット(5)に自動的に流される。鉄コーティングユニット(5)における鉄ベースのナノ粒子を含む溶液は、繊維(2)上にスプレーすること、又は該溶液内に繊維を浸すことによって適用される。バリアコーティングユニット(3)、析出ユニット(4)、及び鉄コーティングユニット(5)でそれぞれ処理された繊維(2)は、編まれるように巻線機(13)へ自動的に流れる。
【0032】
本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、ガラス繊維(2)製の第1布地(140)を備えており、該ガラス繊維は、絶縁材料であるために電波の反射をほとんど完全に低減させる。ガラス繊維(2)製の第1布地(140)は、絶縁材料である。この特徴のおかげで、電波に晒された時、電波の反射を低減し、電波の方向の導電率を低減させる。
【0033】
本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、炭素繊維(2)製の第2布地(141)を備えており、該炭素繊維は、電波がほとんど完全に吸収されるように、電波を熱及び/又は電気エネルギに変換する。炭素繊維(2)製の第2布地(141)は、導電性である。この特徴のおかげで、電波を吸収し、形成されたエネルギを熱及び/又は電気エネルギに変換する。本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、ユーザによって決定された多数の第1布地(140)をユーザによって決定された多数の第2布地(141)の上に積層することによって形成されており、このことによってグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンの密度及び/又は長さが徐々に減少する、少なくとも1つのレーダ吸収構造(15)を備える。数がユーザによって決定された布地(14)は、手動で積層される。布地(14)の積層は、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンの長さ及び/又は密度が減少するように、行われる。布地(14)の積層によって形成されたレーダ吸収構造(15)が航空機に適用される時、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンの密度及び/又は長さは、機体の内側に向かって徐々に増加する。従って、1次波及び2次波が機体で生じることが妨げられる。1次波を吸収するために、ガラス繊維(2)が密度及び/又は長さが小さいグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを有するため、ガラス繊維(2)のインピーダンス値は、空気のインピーダンスと等しく(一致しており)、そのことによって1次波が吸収される。導電性ネットワークの特徴は、導電性ネットワークを有する布地(14)から成るレーダ吸収構造(15)において維持される。
【0034】
本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、航空機及び/又は宇宙船及び/又は船舶で使用され得るレーダ吸収構造(15)を備える。
【0035】
本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、Oリング、ガスケット及び/又はペーストの形態のシール要素を備える。繊維(2)と繊維(2)のチャンバ(8)への出入りを提供する開口(11)との間に提供されるシール要素(12)は、隙間の形成を防ぎ、化学気相析出処理が閉じたチャンバ(8)で行われることを確実にする。
【0036】
本発明の一実施形態において、製造システム(1)は、ローラ及び/又はロボットアームである移動要素(6)を備える。繊維(2)のバリアコーティングユニット(3)、析出ユニット(4)、鉄コーティングユニット(5)、及び巻線機(13)へのそれぞれの移送は、ローラ及び/又はロボットアームによって正確に提供される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-05-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合材料に使用される少なくとも1つの繊維(2)をコーティングする製造システム(1)であって、前記製造システム(1)は、
遷移金属を含む溶液(C)を有する少なくとも1つのバリアコーティングユニット(3)と、ここで前記バリアコーティングユニット(3)は、前記繊維(2)浸漬及び/又はスプレーコーティングの方法を用いることによって前記溶液(C)で包囲するように構成され、それにより前記繊維(2)の表面を化学的及び/又は物理的衝撃から保護しており、
グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボン前記繊維(2)上に一定の間隔で配置されている前記遷移金属に析出及び接着させるように構成され、従って前記グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが前記繊維(2)に付着することを可能とする、少なくとも1つの化学気相析出ユニット(4)と、
鉄ベースのナノ粒子を浸漬及び/又はスプレーコーティングによって前記繊維(2)上に適用するように構成されている少なくとも1つの鉄コーティングユニット(5)と
を備えており、前記製造システムはさらに、
前記少なくとも1つの繊維(2)が延びる方向に沿って移動させるように構成されている少なくとも1つの移動要素(6)と、
前記繊維(2)前記移動要素(6)によって自動的に移動させるように構成されており、それにより前記繊維(2)を前記バリアコーティングユニット(3)内、前記析出ユニット(4)内、及び前記鉄コーティングユニット(5)内で順次処理する、制御ユニット(7)と
を備えることを特徴としており、ここで前記制御ユニット(7)は、
前記繊維(2)が前記析出ユニット(4)に留まる時間をユーザによって決定される温度及び/又は圧力及び/又は時間のパラメータに従って決定するように構成されており、それにより異なる密度及び/又は長さのグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを前記繊維(2)上に析出させる、製造システム(1)。
【請求項2】
前記化学気相析出のためのチャンバ(8)と、前記チャンバ(8)を実質的に包囲する少なくとも1つのコンデンサとを有する前記析出ユニット(4)によって特徴づけられており、前記コンデンサは、前記チャンバ(8)内に電磁場をつくるように構成されており、従って前記グラフェン及び/又はナノリボンを前記繊維(2)上にほとんど完全に垂直に析出させることを可能とする
請求項1に記載の製造システム(1)。
【請求項3】
前記チャンバ(8)に配置されており、前記繊維(2)上にレーザビームを放つ、複数のセンサ(10)と、前記センサ(10)から受信したデータでリアルタイムの厚さの寸法受信するように構成されており、前記ユーザによって決定された厚さの値が達成された時に前記繊維(2)前記移動要素(6)によって前記鉄コーティングユニット(5)へ送、制御ユニット(7)とによって特徴づけられる、
請求項2に記載の製造システム(1)。
【請求項4】
前記繊維(2)とほとんど正確に同じ直径を有するように前記チャンバ(8)に設けられており、前記繊維(2)が前記チャンバ(8)を出入りすること、及び前記グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを前記繊維(2)上にほとんど完全に均質に析出させることを可能とする、複数の開口(11)と、前記繊維(2)と前記開口(11)との間の隙間を防ぐ少なくとも1つのシール要素(12)とを有する前記析出ユニット(4)によって特徴づけられる、
請求項2又は3に記載の製造システム(1)。
【請求項5】
前記開口(11)を通って前記チャンバ(8)を出ていく前記繊維(2)が、前記繊維(2)が前記チャンバ(8)を螺旋状に包囲するように、前記移動要素(6)によって前記チャンバ(8)に自動的に再入することを可能とし、従ってグラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを前記繊維(2)上に同時に適用することを可能とするように構成されている、前記制御ユニット(7)によって特徴づけられる、
請求項4に記載の製造システム(1)。
【請求項6】
前記制御ユニット(7)によって前記繊維(2)を自動的に編むことを提供する少なくとも1つの巻線機(13)と、前記巻線機(13)によって編まれた前記繊維(2)上の前記グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが導電性ネットワークをつくることにより、前記電波が道筋付けられることを可能とする、少なくとも1つの布地(14)とによって特徴づけられる、
請求項1~5の何れか1つに記載の製造システム(1)。
【請求項7】
前記繊維(2)が前記バリアコーティングユニット(3)に入り、遷移金属を有する溶液(C)でコーティングされること、
前記繊維(2)が前記析出ユニット(4)に自動的に入るように前記移動要素(6)によって移動させられること、
前記繊維(2)が前記析出ユニット(4)に留まる間の時間が、前記析出ユニット(4)における前記化学気相析出法により前記ユーザによって決定される前記温度及び/又は圧力及び/又は時間のパラメータに従って決定され、グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが遷移金属と接着され、それにより前記グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンを前記繊維(2)に付着させること、
グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンが適用された前記繊維(2)が前記移動要素(6)によって前記鉄コーティングユニット(5)に自動的に入ること、
前記鉄ベースのナノ粒子が前記鉄コーティングユニット(5)で前記繊維(2)上に適用されること、
前記繊維(2)が前記巻線機(13)によって自動的に編まれること
を可能とするように構成されている前記制御ユニット(7)によって特徴づけられる、
請求項6に記載の製造システム(1)。
【請求項8】
ガラス繊維(2)製の第1布地(140)によって特徴づけられており、該ガラス繊維は、絶縁材料であるために電波の反射を大幅に低減させる、
請求項1~7の何れか1つに記載の製造システム(1)。
【請求項9】
炭素繊維(2)製の第2布地(141)によって特徴づけられており、該炭素繊維は、電波が大幅に吸収されるように、電波を熱及び/又は電気エネルギに変換する、
請求項1~8の何れか1つに記載の製造システム(1)。
【請求項10】
前記ユーザによって決定された多数の第1布地(140)を前記ユーザによって決定された多数の第2布地(141)の上に積層することによって形成されており、そのことによって前記グラフェン及び/又はグラフェンベースのナノリボンの密度及び/又は長さが徐々に減少する、少なくとも1つのレーダ吸収構造(15)によって特徴づけられる、
請求項8又は9に記載の製造システム(1)。
【請求項11】
航空機及び/又は宇宙船及び/又は船舶で使用され得る前記レーダ吸収構造(15)によって特徴づけられる、
請求項10に記載の製造システム(1)。
【請求項12】
Oリング、ガスケット及び/又はペーストの形態の前記シール要素(12)によって特徴づけられる、
請求項4~11の何れか1つに記載の製造システム(1)。
【請求項13】
ローラ及び/又はロボットアームである前記移動要素(6)によって特徴づけられる、
請求項1~12の何れか1つに記載の製造システム(1)。
【国際調査報告】