(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】幅調整可能グリッパ機構を伴う電気機械ドアロックアクチュエーターデバイス、及び異なるグリッパジョーを伴うキット
(51)【国際特許分類】
E05B 47/00 20060101AFI20240423BHJP
【FI】
E05B47/00 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023563286
(86)(22)【出願日】2022-04-07
(85)【翻訳文提出日】2023-11-10
(86)【国際出願番号】 DK2022050070
(87)【国際公開番号】W WO2022233377
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523389213
【氏名又は名称】ダナロック エーピーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】オーバーガアード,ヘニング
(57)【要約】
幅調整可能グリッパ機構を伴う電気機械ドアロックアクチュエーターデバイス、及び異なるグリッパジョーを伴うキットである。電気機械ドアロック作動デバイス(1)は、デバイス(1)がドアブレードに設置されるとき、ドアノブ(17)またはキー(14)を把持するための2つのジョー(18)を有するコネクタレシーバー(13)を回転させるためにモーター(11)を伴い、10個のジョー(18)の間の幅は、ノブ(17)またはキー(14)に対してタイトフィットするように調整可能である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアブレードの表面上に取り付けるための及び前記ドアブレードでドアロック(23)を動作させるための電気機械ドアロック作動デバイス(1)であって、前記デバイス(1)は、例えばキー(14)またはノブ(17)であるコネクタ(14,17)をモーターで回転させるためのドライバー機構(8,11,12)を備え、前記ドライバー機構(8,11,12)は、前記ドアロックに機能的に接続され、前記コネクタ(14,17)の回転によって、前記ドアロックでロックボルトを駆動するように構成され、
前記デバイス(1)は、前記デバイス(1)が前記ドアブレードに搭載されるときに前記コネクタ(14,17)を受けて回転させるための回転コネクタレシーバー(13)を備え、
前記デバイスは、歯車装置(12)によって前記コネクタレシーバー(13)に機能的かつ機械的に接続されるモーター(11)を備え、
前記コネクタレシーバー(13)は、前記コネクタ(14,17)を受けるためのスロットと、前記ジョー(18)の間に前記コネクタ(14,17)を把持するための前記スロットの反対側に配置されたジョー(18)とを備える幅調整可能グリッパ装置とを備え、前記幅調整可能グリッパ装置は、タイトフィット調整によって、前記コネクタ(14,17)を前記ジョー(18)と当接させるために、前記ジョー(18)の間の幅を調整するための幅調整機構(19)を備えることを特徴とする、電気機械ドアロック作動デバイス(1)。
【請求項2】
前記ジョー(18)の間の距離は無段階で調整可能である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記ジョー(18)の間の距離は、ねじ(19)によって無段階で調整可能であり、一方のねじは1つのジョーに作用し、別のねじは反対側のジョーに作用する、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記デバイスは、少なくとも1つのジョー(18)の屈曲を前記コネクタ(17)の外側屈曲に合わせて調整するように構成された、アダプタモジュール(3)の内側に設けられた曲げ機構を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記ジョー(18)のうちの少なくとも1つは、前記コネクタ(14,17)で固く把持するためのエラストマー表面を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記エラストマー表面は、前記コネクタレシーバー(13)の回転軸に垂直でない細長溝を含む、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記ジョー(18)のうちの前記少なくとも1つは、前記コネクタ(17)に当接するためのエラストマーブロック(18A)を備え、曲げ機構(20A,20B,21A,21B)は前記アダプタモジュール(3)の内側に設けられ、前記アダプタモジュール(3)は、前記ジョー(18)を前記コネクタ(17)の外側屈曲に合わせて調整するための前記エラストマーブロック(18A)の屈曲を調整するように構成される、請求項5または6に記載のデバイス。
【請求項8】
安定プレート(20)は、前記エラストマーブロック(18A)の上または中に設けられ、前記安定プレート(20)は、前記エラストマーブロック(18A)よりも高い剛性を有し、前記曲げ機構(20A,20B,21A,21B)は、前記少なくとも1つのねじ(21A,21B)の回転によって、前記安定プレート(20)を変形させるように構成された少なくとも1つのねじ(21A,21B)を伴うねじ機構を備える、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記デバイス(1)はモジュール式であり、
-前記モーター(11)を含有するアクチュエーターケーシング(7,8)を有するアクチュエーターモジュール(2)と、
-前記コネクタレシーバー(13)を含有するが前記モーターがないアダプタケーシング(5,6)を有する、アダプタモジュール(3)と、
-前記ドアブレードに当接するための第1の側と、前記アクチュエーターモジュール(2)及び前記アダプタモジュール(3)を隣り合う構成で支える反対側とを有する、コネクタモジュール(4)であって、前記コネクタモジュール(4)は、噛合歯車の装置(12)の部分を含有し、前記噛合歯車(12)は、前記アクチュエーターモジュール(2)の場所における歯車と、前記アクチュエーターモジュール(2)の前記モーター(11)を、前記アダプタモジュール(3)の前記コネクタレシーバー(13)と機械的かつ機能的に相互接続するために、前記アダプタモジュール(3)の場所における歯車とを伴う、コネクタモジュール(4)と、
を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記アダプタモジュール(3)ではなく、前記アクチュエーターモジュール(2)は、前記コネクタレシーバー(13)を前記噛合歯車の装置(12)によって手動で回転させるためのハンドル(8)を備える、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
アクチュエーターモジュール(2)は、前記モーター(11)によって、前記アダプタモジュール(3)により、ロックアクション及びロック解除アクションを制御するための電子機器(15)を含有し、前記電子機器(15)は、前記モーター用のコントローラー(16)と、ロックならびにロック解除するために無線コマンドを受信するために及び無線ステータス情報を送達するために、スマートフォンとの無線通信用の無線トランシーバー(26)とを備える、請求項9または10に記載のデバイス。
【請求項12】
ジョー(18)の第1の対及び第2の対を伴う請求項1~11のいずれか一項に記載のデバイス(1)を備えるキットであって、前記ジョーの第1の対には平面が設けられ、前記ジョーの第2の対には湾曲表面が設けられ、前記湾曲表面は、前記コネクタ(14,17)を前記ジョーの第1の対の前記平面と、または前記ジョー(18)の第2の対によって前記湾曲面と選択的に当接させるために、前記アダプタモジュール(3)の前記ジョーの第1の対または前記第2の対を選択的に取り付けるためのものである、キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項の前文に従った電気機械ドアロックアクチュエーターデバイスに関する。また、本発明は、そのようなデバイスを伴う取り付けキットに関する。
【背景技術】
【0002】
Overgaardにより考案され、Danalockに割り当てられた国際特許出願である国際公開第2017/114534号では、ドアブレードの内側でドアロックを作動させるために、ドアブレードの表面に搭載される電気機械ドアロックアクチュエーターが開示されている。アクチュエーターは円筒体を有し、円筒体の内側に、電池駆動式モーターが提供される。モーターは、ドアロックからアクチュエーターの後部に延在するドライバーピンに接続されるピンレシーバーを回転させる。一方向または他の方向にモーターを起動させるアクチュエーターが無線信号により動作するとき、ピンレシーバーはモーターによって回転する。手動回転ノブは、モーターの代わりに、手によってロッキング及びロック解除するために設けられる。
【0003】
Overgaardによる米国特許第9546504号明細書では、モーターによって回転する中央ピンレシーバーに対して同様の構造の電気機械ドアロックアクチュエーターが開示されている。3つのタイプのアダプタは、ピンレシーバーをドアロックの特定のタイプのドライバーピンに適応するように設けられている。
【0004】
Aptus Elektronik ABに割り当てられた国際特許出願である国際公開第2005/024160号では、ドライバーピンによってドアロックに接続される手動回転ロックハンドルを伴う電気機械ドアロックアクチュエーターが開示されている。
【0005】
国際特許出願である国際公開第2016/194304号では、ドアロックで既に存在するノブを把持及び回転させるために、ロックモーター/ハンドルモジュール及びアダプタモジュールを伴う電気機械ドアロックアクチュエーターが開示されている。適切な継手に関して、モジュールには、異なる長さ及び幅の溝を有するカップリングが装備できる。また、中国特許出願である中国特許出願公開第111379496号明細書では、異なるカップリングも開示されている。
【0006】
独国特許である独国特許発明第102004021704号明細書では、スプロケットギアを使用するモーターモジュールがアダプタモジュールのアダプタを回転させる、電気機械ドアロックアクチュエーターが開示されている。アダプタは、スロットでキーを受けるためのドアのキー用のスロットを有し、キーを回転可能に作動させる。U字形爪はキーの端の周りで把持する。キーの長さに適切に適応するために、爪にばね荷重がかかる。しかしながら、キーの端の周りで握持する爪の既定幅により、幅は調整可能でなく、ひいては、少ない標準的なキーだけに有効である。
【0007】
特に、アメリカで利用されているロックに関して、米国特許出願公開第2010/0011822号明細書では、アクチュエーターとロックとの間にピン接続を提供するために、修正されるロックインサートが開示されている。
【0008】
上記から分かるように、ロックの適応は、主に、特定のタイプのピンコネクタ、キー、またはハンドルのそれぞれに1つのアダプタを提供することによって行われる。電気機械ドアロックアクチュエーターを様々なタイプのロックに適応させるために要望が幅広いように思われるが、一般的なアプローチとして、新しいアダプタを提供することであり、毎回、アクチュエーターが特定のタイプのロックに適応する必要がある。
【0009】
より汎用的な解決策を提供することが望ましいであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第2017/114534号
【特許文献2】米国特許第9546504号明細書
【特許文献3】国際公開第2005/024160号
【特許文献4】国際公開第2016/194304号
【特許文献5】中国特許出願公開第111379496号明細書
【特許文献6】独国特許発明第102004021704号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2010/0011822号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明の目的は、当技術の改善を提供することである。具体的には、電気機械ドアロックアクチュエーターを特定のタイプのドアロックに適応させるために、より汎用的な技術的解決策を提供することが目的である。この目的及びさらなる利点は、下記及び特許請求の範囲に説明されるような電気機械ドアロックアクチュエーターデバイス及び取り付けキットによって実現される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
要するに、電気機械ドアロック作動デバイスは、デバイスがドアブレードに設置されるとき、ドアノブまたはキーを把持するための2つのジョーを有するコネクタレシーバーを回転させるためにモーターを有し、ジョーの間の幅は、ノブまたはキーに対してタイトフィットするように調整可能である。
【0013】
実際には、デバイスは、ドアブレードでドアロックを動作させるためにドアブレードの表面上に搭載され、通常、モルティスロックはマウントドアブレードの内側またはドアフレームの内側に搭載される。この動作のために、デバイスは、例えばキーまたはノブであるコネクタをモーターで回転させるためのドライバー機構を備え、ドライバー機構は、ドアロックに機能的に接続され、コネクタの回転によって、ドアロックでロックボルトを駆動するように構成される。
【0014】
デバイスはケーシングを備え、ケーシングの内側に、ケーシングがドアブレードに搭載されるとき、コネクタ、例えば、キー、ピン、またはノブをドアロックから受ける及び回転させるための回転コネクタレシーバーが設けられる。コネクタをモーターで回転させるために、デバイスは、ケーシングの内側にモーターを備える。モーターは、機能的かつ機械的に、通常、歯車によって、コネクタレシーバーに接続される。コネクタレシーバーは、コネクタを受け、コネクタに接続するためのスロットを備える。
【0015】
具体的には、先行技術よりも用途を広げるために、幅調整可能グリッパ装置が設けられ、これは、ジョーの間でコネクタを把持するためのスロットの反対側に配置されたジョーを備える。幅調整可能グリッパ装置は、ジョーの間の幅を調整し、ひいてはタイトフィット調整によって、コネクタをジョーと当接させるための幅調整機構を備える。有利に、ジョーの間の距離は、例えばねじによって無段階で調整可能であり、随意に、一方のねじは1つのジョーに作用し、別のねじは反対側のジョーに作用する。
【0016】
いくつかの実施形態では、ジョーのうちの少なくとも1つは、ただし両方とも反対側に配置されたジョーであり、これは、コネクタで固く把持するためのエラストマー表面を有する。例えば、エラストマー表面は、コネクタレシーバーの回転軸に垂直でない細長溝を含み、随意に、溝は回転軸に平行である。
【0017】
いくつかの実用的な実施形態では、ジョーのうちの少なくとも1つは、コネクタに当接するためのエラストマーブロックを備える。
【0018】
有利に、曲げ機構は、例えばエラストマーブロックのジョーの曲率半径を調整するように構成されたアダプタモジュールの内側に設けられる。屈曲を調整することによって、ジョーは、コネクタで固く把持するためのコネクタの外側屈曲に適応する。特に、ドアノブは様々なサイズを有し、円形または楕円であり得、大体、円形表面に沿うようにジョーを調整することで把持力を改善することが指摘されている。
【0019】
例えば、実際には、安定プレートは、エラストマーブロックの上または中に設けられ、安定プレートはエラストマーブロックよりも高い剛性を有する。随意に、曲げ機構は、少なくとも1つのねじの回転によって、例えばエラストマーブロックで安定プレートを変形させることによって、ジョーを変形させるように構成された少なくとも1つのねじを伴うねじ機構を備える。いくつかの実施形態では、2つのねじが設けられ、一方のねじはジョーの2つの反対端のそれぞれにあり、例えば、一方のねじは安定プレートの2つの反対端のそれぞれにある。
【0020】
いくつかの実用的な実施形態では、デバイスはモジュール式であり、
-アクチュエーターケーシング、例えば円筒形ケーシングを有する、アクチュエーターモジュールであって、ケーシングはモーターを含有し、通常、モーター、同様に必要な電子機器を駆動するための電池も含有する、アクチュエーターモジュールと、
-コネクタレシーバーを含有するがモーターがないアダプタケーシングを有する、アダプタモジュールと、
-ドアブレードに当接するための第1の側と、アクチュエーターモジュール及びアダプタモジュールを隣り合う構成で支える反対側を有する、コネクタモジュールであって、コネクタモジュールは、噛合歯車の装置の部分を含有し、噛合歯車は、アクチュエーターモジュールの場所における歯車と、アクチュエーターモジュールのモーターを、アダプタモジュールのコネクタレシーバーと機械的かつ機能的に相互接続するために、アダプタモジュールの場所における歯車とを伴う、コネクタモジュールと、
を備える。
【0021】
例えば、アダプタモジュールではなく、アクチュエーターモジュールは、コネクタレシーバーを噛合歯車の装置によって手動で回転させるためのハンドルを備える。
【0022】
異なる厚さがあるキー、及び楕円形を含む異なるサイズならびにタイプのドアノブを含む様々なタイプのコネクタに合わせてデバイスを調整するために、キットは、随意に、以下のように設けられる。キットは、ジョーの第1の対及び第2の対を伴う上記に説明したようなデバイスを備える。ジョーの第1の対には平面が設けられ、ジョーの第2の対には湾曲表面が設けられている。次に、設置者は、ジョーの最良の継手のペアを選択して、例えば据え付けの技術として、現場でそのペアをデバイスのアダプタモジュールに設置できる。このように、コネクタは、ジョーの第1の対の平面との当接、またはジョーの第2の対のそばの湾曲面との当接、のどちらかの最良な当接によって保持できる。例えば、ジョーは、エラストマー表面、例えばエラストマーブロックが設けられ、上記に説明したように、コネクタレシーバーを微調整するに有用なその屈曲に対して調整可能である。
【0023】
モーターの動作は、様々な方法でコントローラーによって調整できる。ロックのロックボルトが最終位置、または少なくともロックもしくはロック解除を保護する位置に移動しているときモーターが停止することが重要である。
【0024】
例えば、ロックボルトが機材止め具に接触するまで、ロックボルトは駆動され、その後、モーターによるロックボルトの駆動を不可能にし、モーターの消費電力が増加する。消費電力は電子的に測定され、モーターの運動はこの方向に停止した。代替として、角運動デコーダーを使用して、コネクタレシーバーの角度最大または少なくとも十分な回転を制御するロックボルトが機材止め具に到達する前に、モーターを停止する。
【0025】
デバイスのモーターは、原則として、プッシュボタンの接点を手動で押し、電気回路が閉じることによって起動する電源からの電力によってアクティブにできる。押しボタン接点の代わりに、継電器スイッチを使用でき、例えば、自動的に動作させることができる。代替として、またはさらに、モーターは、ハンドルを回転させることによってアクティブになり、デコーダーは、手動回転式ハンドルによって、コネクタレシーバーの回転を読み取り、これは、ユーザーがドアをロックすること、またはロック解除することを補助するために、モーターをアクティブにする。
【0026】
特定の利点があるオプションとして、デバイスは無線信号によってリモートで動作する。例えば、デバイスは、ドアロックをロックまたはロック解除するために無線デジタルコマンドデータを受信及び実行するために、ケーシングの内側にレシーバーを備え、レシーバーは、コマンドのロックまたはロック解除に応じて、モーターをアクティブにするためにモーターに機能的に結合される。例えば、レシーバーは、例えば、Bluetooth、WIFI、Z-Wave、ZigBee、または他の無線周波数信号等、無線デジタルコマンド信号に合わせて構成される。ケーシングの内側にある集積回路は、例えば、通常スマートフォンまたはポケベルから、レシーバーが対応する無線コマンド信号を受信すると、いずれかの方向においてモーターをアクティブにするように構成及びプログラムされ、しかしながら、デバイスは、例えば、スマートフォンまたは他のタイプのコンピューターによって、随意に、暗号化デジタル通信を用いて、デバイスをリモートで制御するために、プログラム可能コンピューターシステムとの双方向デジタル通信用のトランシーバーを含有する。暗号化デジタル通信は、集積回路と、デバイスをリモートで動作させるために使用されるスマートフォンまたは他のタイプのコンピューターとの間で通信する対応する暗号化キーを用いて実現できる。また、複数のデバイスへの追加のWiFi伝送はオプションである。
【0027】
例えば、アクチュエーターモジュールは、アダプタモジュールによって、モーターによるアクションをロック及びロック解除を制御するための電子機器を含有する。随意に、アクチュエーターモジュールは、また、ロックならびにロック解除するために無線コマンドを受信するために及び無線ステータス情報を送達するために、無線通信用の無線トランシーバーも含有する。
【0028】
上記から分かるように、デバイスは、既存のドアロックを伴う既存のドアに据え付けるのに有用である。そのような据え付け中、そのようなデバイスはドアブレードに搭載され、それにより、コネクタレシーバーのスロットは、コネクタ、例えばキーまたはノブを受け、その後、幅調整機構は、コネクタに対してピッタリ適合するように調整される。
【0029】
本発明は、図面を参照して、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1A】ケーシングがあるデバイスを斜視図で示す。
【
図1B】ケーシングが除去されているデバイスを斜視図で示す。
【
図2】ジョーの間にドアノブを保持するコネクタレシーバーの上面図である。
【
図4】ジョーの間のキーを保持するコネクタレシーバーの上面図である。
【
図5】ドアブレードに対して搭載される側からのコネクタモジュールの第1の側の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1Aは、電気機械ドアロックアクチュエーターデバイス1を示す。デバイスはダブルモジュールを備え、ダブルモジュールは、アクチュエーターモジュール2及びアダプタモジュール3を伴い、それらに加えて、アクチュエーターモジュール2及びアダプタモジュール3を機械的かつ機能的に接続するコネクタモジュール4も伴う。アダプタモジュール3は、コネクタモジュール4からカバープレート6に延在する大型円筒壁5を有する。アクチュエーターモジュール2は大型円筒壁7を有し、円筒壁7は、コネクタモジュール4から、アクチュエーターモジュール2のカバーとして機能する手動ハンドル8に延在する。手動ハンドル8は、モーター機能に加えて、ロックする及びロック解除するために使用できる。アクチュエーターモジュール2の円筒壁7の一部として、ドア9は、アクチュエーターモジュール2の内側で電池にアクセスするために設けられる。
【0032】
図1Bは、内部を示すために壁5及び壁7が除去されている状態でのアクチュエーターデバイス1を示している。
【0033】
アクチュエーターモジュール2は、電気をモーター11に提供するためのいくつかの電池10を備え、モーター11は、電流方向を切り替えることによって、反対方向に駆動できる。動作中、モーター11は、噛合歯車の装置12を駆動させる。アクチュエーターモジュール2の歯車は、アダプタモジュール3の歯車と噛み合う。
【0034】
アダプタモジュール3は、モーター駆動式の歯車装置12を、ドアの回転コネクタに、例えば、キー14またはハンドルに適応するためのコネクタレシーバー13を備える。
【0035】
アクチュエーターモジュールは、モーター11によって、アダプタモジュール3により、ロックアクション及びロック解除アクションを制御するための電子機器15を備える。電子機器15は、モーター11用のコントローラー25と、デジタル無線コマンド、例えばプログラミングコマンドまたは作動コマンドを受信するために及び無線ステータス情報を送達するための無線トランシーバー26とを備える。
【0036】
通常、無線通信は、スマートフォンを用いて及び/またはWiFiシステムを経由して、Bluetoothによって行われる。Z-wave、ZigBee、または他のタイプの無線周波数信号を含む様々な他のオプションが存在している。
【0037】
コントローラー25は、ドアのロックボルトが、ドアの開状態または閉状態に対して適切な最端位置に到達するまで、回転コネクタレシーバー13、ひいては、ドアロックのコネクタを回転させる開始/停止機能を含む。開始/停止機能は、コントローラー25のコンピュータープログラムにプログラムできる、または、ロックボルトの抵抗値を測定するセンサーは、開始及び停止特徴として使用でき、その特徴は、随意に、ドアを実際にロックするためにロックボルトが十分に移動していることを確実にするために、ロックボルトの移動距離の測定値と組み合わされる。
【0038】
図2は、実施形態のいくつかの詳細を示し、アダプタモジュール3は、コネクタレシーバー13の第1の実施形態を含有する。このコネクタレシーバー13は、ドアノブ17のために設計されている幅調整可能グリッパ装置16を備え、ドアノブ17は、ドアをロック解除するために及び場合によりドアをロックするためにも使用される。グリッパ装置16は、示される楕円形のドアノブ17の反対側に当接する反対側に配置された2つのジョー18を備える。ジョー18の間の幅は、通常ねじ19を備える幅調整装置によって調整できる。ねじ19は幅の調整無段階である点で有用である。
【0039】
図3は、複数のジョー18のうちの1つをさらに詳細に示す。例えば、ジョー18は、好ましくはエラストマーポリマーから作られたポリマーブロック18Aを備え、これは、滑面、特に金属表面に対して、高度の摩擦を有する。大部分がノブ17の表面の屈曲に沿うために、ジョー18の間に保持されるドアノブ17の回転軸に垂直な方向に、ジョー18の全体的形状が凹面になっている。
【0040】
オプションとして、また、ジョー18に2次元の屈曲を提供することも可能であるが、これは、実際には、必要性が発見されてない。
【0041】
しかしながら、ドアノブ17の回転軸と平行な方向にジョー18を横断して延在する溝22を含むプロファイルをジョー18に提供することが有用であることが発見されている。溝22は、特にジョー18がエラストマーブロック18A等のエラストマー表面を備えるとき、ドアノブ17に対する把持力の増大を提供する。
【0042】
オプションとして、ジョー18の屈曲は調整可能である。この目的のために、ジョー18のエラストマーブロック18Aは、曲がるプレート20、例えば金属板によって支持される。アダプタモジュール2は、
図1Bに示されるように、屈曲調整ねじ21A,21Bが装備され、アダプタモジュール2は、屈曲調整ねじ21A,21Bを締めることによって、曲がるプレート20の異なる端で作用し、ジョー18の曲率半径がより小さくなるように、曲がるプレート20がますます曲がる。随意に、屈曲調整ねじ21A,21Bはプレート20に締結され、これにより、一方向または反対方向にアイドル状態から圧縮応力がかかる状態になるまで、プレート20の端部20A,20Bを押すことができる、または引っ張ることができ、その結果、曲率半径は、アイドル状態から減少及び増加できる。
【0043】
中央幅調整ねじ19及び屈曲調整ねじ21A,21Bの説明された装置の代替品として、幅調整ねじ19の代わりに中央ねじが屈曲を調整するために使用され、そして別の幅調整可能グリッパ装置が幅調整のために使用される装置を使用することが可能になる。例えば、ねじ21A,21bの場所と同様の場所で2つのねじを使用することが考えられる。
【0044】
図4は、ジョー18が直線形である実施形態を示す。本実施形態は、異なる厚さのキー14に有用である。また、本実施形態では、ジョー18の間の距離をキー14の厚さに適合させるために、幅調整ねじ19によってジョー18の間の幅を調整できる。
【0045】
随意に、また、アイドル状態で直線形のこれらのジョー18は、キーに向かうジョー表面が凹面になる一方向において、直線形のアイドル状態を曲げた状態に移行するために、調整ねじ21A,21Bによって圧縮応力をかけることができる。
【0046】
さらなるオプションとして、ねじ21A,21B及びジョー18は、ジョー18を凸構成に曲げることができるように配置される。
【0047】
様々なドアロックシステムに対する適応に対して自在の電気機械ドアロックアクチュエーターデバイス1を提供するために、キーを用いて、またはノブを用いて、デバイスは、キットの一部として設けることができ、ジョー18の様々なペアが設けられ、次に、これは、最適な適合を実現するために、必要に応じて、アダプタモジュール3に挿入される。場合により、キットは、楕円形ノブ17及び様々なサイズの円形ノブに合わせて調整するために、直線表面を伴うジョーのペア18、同様に、屈曲面を伴うジョーのペア、随意に、異なる屈曲を伴ういくつかのペアを含んでいた。
【0048】
図5は、アダプタモジュール3とロックシリンダー23との間に可能な接続を示し、ロックシリンダー23は、コネクタモジュール4から、対応するノッチ27を通って、ドアブレード(示されない)の中に延在し、ロックボルト(示されない)を伴うドアロックが位置する。締結ボルト24は、電気機械ドアロックアクチュエーターデバイス1をドアに締結するために、コネクタモジュール4からドアの中に延在し、通常、ドアロックの中に延在する。キー14はロックシリンダー23の中に延在し、アダプタモジュール3のキー14をモーターで回転させることによって作動する。
【符号の説明】
【0049】
1 電気機械ドアロックアクチュエーターデバイス1
2 アクチュエーターモジュール
3 アダプタモジュール
4 コネクタモジュール
5 アダプタモジュール3の円筒壁
6 アダプタモジュールのカバープレート
7 アクチュエーターモジュール2の円筒壁
8 手動ハンドル
9 電池ドア
10 電池
11 モーター
12 噛合歯車の装置
13 コネクタレシーバー
14 キー
15 電子機器
16 幅調整可能グリッパ装置
17 ドアノブ
18 ジョー
18A ジョーのポリマーブロック
19 幅調整ねじ
20 ジョー18のポリマーブロック18Aの曲がるプレート
20A,20B プレート20の端部
21A,21B 屈曲調整ねじ
22 ジョー18の溝
23 ロックシリンダー
24 締結手段
25 コントローラー
26 無線トランシーバー
27 ノッチ
【国際調査報告】