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特表2024-518346磁気的に追跡可能なスタイレット及びその方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】磁気的に追跡可能なスタイレット及びその方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/095 20060101AFI20240423BHJP
   A61B 34/20 20160101ALI20240423BHJP
   A61M 25/01 20060101ALI20240423BHJP
   A61B 5/367 20210101ALN20240423BHJP
【FI】
A61M25/095
A61B34/20
A61M25/01 510
A61B5/367 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566635
(86)(22)【出願日】2022-04-27
(85)【翻訳文提出日】2023-12-20
(86)【国際出願番号】 US2022026606
(87)【国際公開番号】W WO2022232325
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】63/181,060
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/181,071
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511300891
【氏名又は名称】バード・アクセス・システムズ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107249
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 恭久
(72)【発明者】
【氏名】デイビス、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ラッキー、ブレアナ イー.
(72)【発明者】
【氏名】ベル、エドワード デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】アーリー、ロビン スコット
(72)【発明者】
【氏名】ブランチャード、ダニエル ビー.
(72)【発明者】
【氏名】アイザックソン、ショーン レイ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンダーステック、ブラッドリー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】イーリー、テイラー マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ラッソン、オースティン
(72)【発明者】
【氏名】トラン、フイ ゴック
【テーマコード(参考)】
4C127
4C267
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127BB05
4C127LL08
4C267AA31
4C267BB02
4C267BB44
4C267BB61
4C267CC19
4C267EE01
4C267HH11
(57)【要約】
本明細書には、磁気的に追跡可能なスタイレット及びその方法が開示されている。磁気的に追跡可能なスタイレットは、コアワイヤ、磁気組立体、並びに、コアワイヤ及び磁気組立体上の外側構造物を含むスタイレットボディを含むことができる。磁気組立体は、スタイレットボディの磁気的に追跡可能な先端部分内においてコアワイヤと並んで配設された1つ又は複数の磁界生成要素を含むことができる。オーバーモールド層、リフロー層、ポッティング層、又は収縮包装層であり得る外側構造物は、コアワイヤ及び磁気組立体の周りに位置し得る。スタイレットボディは、曲げに関係する疲労に起因したスタイレットボディの破損を伴うことなしに生体内において医療層のティップを磁気的に追跡するためにカテーテルなどの医療装置の管腔内において配設されるように構成することができる。このような磁気的に追跡可能なスタイレットの方法は、スタイレットを使用する方法を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気的に追跡可能なスタイレットであって、
磁気的に追跡可能な先端部分を有するスタイレットボディを有し、
前記スタイレットボディは、
コアワイヤと、
前記スタイレットボディの前記先端部分内において前記コアワイヤと並んで配設された1つ又は複数の磁界生成要素を含む柔軟な磁気組立体と、
前記コアワイヤ及び前記磁気組立体の周りに位置したケーシングと、
を含み、
前記スタイレットボディは、曲げに関係する疲労に起因した前記スタイレットボディの破損を伴うことなしに生体内においてカテーテルティップを磁気的に追跡するためにカテーテルの管腔内において配設されるように構成されている、
スタイレット。
【請求項2】
前記コアワイヤは、前記1つ又は複数の磁界生成要素と並んで前記スタイレットボディの前記先端部分内においてテーパー化されている、請求項1に記載のスタイレット。
【請求項3】
封止されたスタイレットティップを更に有し、前記スタイレットティップは、前記スタイレットボディの前記先端部分において前記1つ又は複数の磁界生成要素を封止する封止体を含む、請求項1又は2に記載のスタイレット。
【請求項4】
前記1つ又は複数の磁界生成要素は、1つ又は複数のポリマー接合型磁石を有し、前記1つ又は複数のポリマー接合型磁石は、曲がるように、且つ、これにより、前記スタイレットが破損することなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスタイレット。
【請求項5】
前記1つ又は複数のポリマー接合型磁石は、単一の円柱形ポリマー接合型磁石を含む、請求項4に記載のスタイレット。
【請求項6】
前記1つ又は複数のポリマー接合型磁石は、複数の円柱形ポリマー接合型磁石を含む、請求項4に記載のスタイレット。
【請求項7】
前記1つ又は複数の磁界生成要素は、1つ又は複数の焼結磁石を含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスタイレット。
【請求項8】
前記1つ又は複数の焼結磁石は、丸い端部を有する複数の円柱形焼結磁石を有し、前記円柱形磁石の前記丸い端部は、前記円柱形磁石が互いに曲がることを許容するように、且つ、これにより、前記スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている、請求項7に記載のスタイレット。
【請求項9】
前記1つ又は複数の焼結磁石は、その間において関節式結合部を形成する複数の球状焼結磁石と交互に配設される複数の円柱形焼結磁石を含み、前記結合部は、前記円柱形磁石が互いに曲がることを許容するように、且つ、これにより、前記スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている、請求項7に記載のスタイレット。
【請求項10】
前記1つ又は複数の焼結磁石は、その間において関節式結合部を形成する複数の非金属性球体と交互に配設される複数の円柱形焼結磁石を含み、前記結合部は、前記円柱形磁石が互いに曲がることを許容するように、且つ、これにより、前記スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている、請求項7に記載のスタイレット。
【請求項11】
前記1つ又は複数の焼結磁石は、前記焼結磁石が配設される磁石ホルダの溝を区切る複数の隔壁と交互に配設される複数の円柱形焼結磁石を含み、前記隔壁は、前記円柱形磁石が互いに曲がることを許容するように、且つ、これにより、前記スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成された前記円柱形磁石の間の関節式結合部を形成している、請求項7に記載のスタイレット。
【請求項12】
前記1つ又は複数の焼結磁石は、その間において関節式結合部を形成する複数の磁石ホルダ内において配設された複数の円柱形焼結磁石を含み、前記結合部は、前記円柱形磁石が互いに曲がることを許容するように、且つ、これにより、前記スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている、請求項7に記載のスタイレット。
【請求項13】
前記磁石ホルダのそれぞれの磁石ホルダは、ボール端部及びソケット端部を含み、前記結合部は、ボール及びソケット結合部である、請求項12に記載のスタイレット。
【請求項14】
前記磁石ホルダは、ボール端部のペアを有するボール端部型の磁石ホルダと、ソケット端部のペアを有するソケット端部型の磁石ホルダと、を含み、前記結合部は、ボール及びソケット結合部である、請求項12に記載のスタイレット。
【請求項15】
前記磁石ホルダは、リンクであり、且つ、前記結合部は、共に連鎖した前記リンクの間の連結環である、請求項12に記載のスタイレット。
【請求項16】
前記1つ又は複数の磁界生成要素は、前記コアワイヤと共に捩じられた又は編まれた1つ又は複数の磁気ワイヤを含み、前記1つ又は複数の磁気ワイヤは、曲がるように、且つ、これにより、前記スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスタイレット。
【請求項17】
磁気的に追跡可能なスタイレットであって、
磁気的に追跡可能な先端部分を有するスタイレットボディを有し、
前記スタイレットボディは、
前記スタイレットボディの前記先端部分内の1つ又は複数の磁気ワイヤの柔軟な磁気組立体と、
前記磁気組立体の周りに位置したケーシングと、
を含み、
前記スタイレットボディは、曲げに関係する疲労に起因した前記スタイレットボディの破損を伴うことなしに生体内においてカテーテルティップを磁気的に追跡するためにカテーテルの管腔内において配設されるように構成されている、
スタイレット。
【請求項18】
前記1つ又は複数の磁気ワイヤは、単一の磁気ワイヤを含む、請求項17に記載のスタイレット。
【請求項19】
前記スタイレットボディの前記先端部分内においてコアワイヤを更に有し、前記磁気ワイヤは、前記コアワイヤと共に捩じられている、請求項18に記載のスタイレット。
【請求項20】
前記スタイレットボディの前記先端部分内においてコアワイヤを更に有し、前記磁気ワイヤは、前記コアワイヤの周りにおいて螺旋状に巻き付けられている、請求項18に記載のスタイレット。
【請求項21】
前記1つ又は複数の磁気ワイヤは、複数の磁気ワイヤを含む、請求項17に記載のスタイレット。
【請求項22】
前記スタイレットボディの前記先端部分内においてコアワイヤを更に有し、前記磁気ワイヤは、前記コアワイヤと共に捩じられるか又は編まれている、請求項21に記載のスタイレット。
【請求項23】
前記スタイレットボディの前記先端部分内においてコアワイヤを更に有し、前記磁気ワイヤは、前記コアワイヤの周りにおいて捩じられるか又は編まれている、請求項21に記載のスタイレット。
【請求項24】
前記スタイレットボディの前記先端部分内において前記磁気ワイヤを封止する封止体を含む封止されたスタイレットティップを更に有する、請求項17乃至19のいずれか1項に記載のスタイレット。
【請求項25】
磁気的に追跡可能なスタイレットであって、
磁気的に追跡可能な先端部分を有するスタイレットボディを有し、
前記スタイレットボディは、
コアワイヤと、
前記スタイレットボディの前記先端部分内において前記コアワイヤと並んで配設された1つ又は複数の磁界生成要素を含む磁気組立体と、
オーバーモールド層、リフロー層、ポッティング層、及び収縮包装層からなる群から選択された前記コアワイヤ及び前記磁気組立体上の外側構造物と、
を含み、
前記スタイレットボディは、曲げに関係する疲労に起因した前記スタイレットボディの破損を伴うことなしに生体内においてカテーテルティップを磁気的に追跡するためにカテーテルの管腔内において配設されるように構成されている、
スタイレット。
【請求項26】
前記外側構造物は、単一層の外側構造物である、請求項25に記載のスタイレット。
【請求項27】
前記外側構造物は、前記コアワイヤ及び前記磁気組立体の周りにおいて成形された前記オーバーモールド層を含む、請求項26に記載のスタイレット。
【請求項28】
任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間において前記オーバーモールド層のポリマー材料を含み、これにより、前記磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している、請求項27に記載のスタイレット。
【請求項29】
前記外側構造物は、前記コアワイヤ及び前記磁気組立体の周りにおいてリフローされた前記リフロー層を含む、請求項26に記載のスタイレット。
【請求項30】
任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間において前記リフロー層のポリマー材料を含み、これにより、前記磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している、請求項29に記載のスタイレット。
【請求項31】
前記外側構造物は、前記コアワイヤ及び前記磁気組立体の周りにおいてポッティングされた前記ポッティング層を含む、請求項26に記載のスタイレット。
【請求項32】
任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間において前記ポッティング層のポッティング材料を含み、これにより、前記磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している、請求項31に記載のスタイレット。
【請求項33】
前記外側構造物は、前記コアワイヤ及び前記磁気組立体の周りにおいて収縮された前記収縮包装層を含む、請求項26に記載のスタイレット。
【請求項34】
任意の2つ以上の磁界生成要素の間の前記1つ又は複数のギャップは、前記磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している、請求項33に記載のスタイレット。
【請求項35】
前記外側構造物は、複数層の外側構造物である、請求項25に記載のスタイレット。
【請求項36】
前記外側構造物は、前記コアワイヤ及び前記磁気組立体の周りにおいて成形された前記オーバーモールド層と、前記オーバーモールド層上の1つ又は複数のその他の層と、を含む、請求項35に記載のスタイレット。
【請求項37】
任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間において前記オーバーモールド層のポリマー材料を含み、これにより、前記磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している、請求項36に記載のスタイレット。
【請求項38】
前記1つ又は複数のその他の層は、前記オーバーモールド層上において配設されたケーシングを含む、請求項36又は37に記載のスタイレット。
【請求項39】
前記外側構造物は、前記コアワイヤ及び前記磁気組立体の周りにおいてリフローされた前記リフロー層と、前記リフロー層上の1つ又は複数のその他の層と、を含む、請求項35に記載のスタイレット。
【請求項40】
任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間において前記リフロー層のポリマー材料を含み、これにより、前記磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している、請求項39に記載のスタイレット。
【請求項41】
前記1つ又は複数のその他の層は、前記リフロー層上の編まれた層と、前記編まれた層上の外側ケーシングと、を含み、前記リフロー層は、前記編まれた層内にリフローされている、請求項39又は40に記載のスタイレット。
【請求項42】
前記外側構造物は、前記コアワイヤ及び前記磁気組立体の周りにおいてポッティングされた前記ポッティング層と、前記ポッティング層上の1つ又は複数のその他の層と、を含む、請求項35に記載のスタイレット。
【請求項43】
任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間において前記ポッティング層のポッティング材料を含み、これにより、前記磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している、請求項42に記載のスタイレット。
【請求項44】
前記1つ又は複数のその他の層は、前記ポッティング層上において配設されたケーシングを含む、請求項42又は43に記載のスタイレット。
【請求項45】
前記外側構造物は、前記コアワイヤ及び前記磁気組立体の周りにおいて収縮された前記収縮包装層と、前記収縮包装層上の1つ又は複数のその他の層と、を含む、請求項35に記載のスタイレット。
【請求項46】
任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、前記磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している、請求項45に記載のスタイレット。
【請求項47】
前記1つ又は複数のその他の層は、前記収縮包装層上において配設されたケーシングを含む、請求項45又は46に記載のスタイレット。
【請求項48】
前記コアワイヤは、前記1つ又は複数の磁界生成要素と並んで前記スタイレットボディの前記先端部分内においてテーパー化されている、請求項25乃至47のいずれか1項に記載のスタイレット。
【請求項49】
封止されたスタイレットティップを更に有し、前記スタイレットティップは、前記スタイレットボディの前記先端部分内において前記1つ又は複数の磁界生成要素を封止する封止体を含む、請求項25乃至48のいずれか1項に記載のスタイレット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、磁気的に追跡可能なスタイレット及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
Sherlock 3CG(商標)Tip Confirmation System及びSherlock 3CG+ TCS(集合的に「TCS」)は、末梢穿刺中心静脈カテーテル(「PICC」)のガイダンス及び位置決めのために必要とされている。TCSは、このようなガイダンス及び位置決めに対してそれぞれの患者ごとの受動型の磁石追跡及び心臓の電気活動を使用したPICCティップのリアルタイム場所情報を提供している。従って、TCSは、特に患者の心電図検査(「ECG」)信号に依存している際には、成人患者内においてPICCを配置するための胸部X線及び蛍光透視法に対する有利な代替肢である。PICCは、TCSを使用することにより、相対的に少ない数の位置異常及び低減されたX線曝露を伴って最大で5倍だけ高速に位置決めされ得ることから、TCSは、PICCのガイダンス及び位置決めにとって重要であることを継続している。
【発明の概要】
【0003】
本明細書には、医療装置の配置用の少なくとも磁気的な追跡を利用した医療装置の配置用のTCS又はその他のこのようなシステム用の磁気的に追跡可能なスタイレット及びその方法が開示されている。
【0004】
本明細書には、いくつかの実施形態において、コアワイヤ、柔軟な磁気組立体、及びケーシングを含むスタイレットボディを含む磁気的に追跡可能なスタイレットが開示されている。磁気組立体は、スタイレットボディの磁気的に追跡可能な先端部分内においてコアワイヤと並んで配設された1つ又は複数の磁界生成要素を含む。ケーシングは、コアワイヤ及び磁気組立体の周りに位置している。スタイレットボディは、曲げに関係する疲労に起因したスタイレットボディの破損を伴うことなしに生体内においてカテーテルティップを磁気的に追跡するためにカテーテルの管腔内において配設されるように構成されている。
【0005】
いくつかの実施形態において、コアワイヤは、1つ又は複数の磁界生成要素と並んでスタイレットボディの先端部分内においてテーパー化されている。
いくつかの実施形態において、スタイレットは、封止されたスタイレットティップを更に含む。スタイレットティップは、スタイレットボディの先端部分内において1つ又は複数の磁界生成要素を封止する封止体を含む。
【0006】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の磁界生成要素は、1つ又は複数のポリマー接合型の磁石を含む。1つ又は複数のポリマー接合型磁石は、曲がるように、且つ、これにより、スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている。
【0007】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数のポリマー接合型磁石は、単一の円柱形ポリマー接合型磁石を含む。
いくつかの実施形態において、1つ又は複数のポリマー接合型磁石は、複数の円柱形ポリマー接合型磁石を含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の磁界生成要素は、1つ又は複数の焼結磁石を含む。
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の焼結磁石は、丸い端部を有する複数の円柱形焼結磁石を含む。円柱形磁石の丸い端部は、円柱形磁石が互いに曲がることを許容するように、且つ、これにより、スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている。
【0009】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の焼結磁石は、複数の球状焼結磁石と交互に配設される複数の円柱形焼結磁石を含む。交互に配設される円柱形及び球状磁石は、その間において関節式結合部を形成している。結合部は、円柱形磁石が互いに曲がることを許容するように、且つ、これにより、スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている。
【0010】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の焼結磁石は、複数の非金属性球体と交互に配設される複数の円柱形焼結磁石を含む。交互に配設される円柱形磁石及び非金属性球体は、その間において関節式結合部を形成している。結合部は、円柱形磁石が互いに曲がることを許容するように、且つ、これにより、スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている。
【0011】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の焼結磁石は、焼結磁石が配設される磁石ホルダの溝を区切る複数の隔壁と交互に配設される複数の円柱形焼結磁石を含む。隔壁は、円柱形磁石の間において関節式結合部を形成している。結合部は、円柱形磁石が互いに曲がることを許容するように、且つ、これにより、スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている。
【0012】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の焼結磁石は、その間において関節式結合部を形成する複数の磁石ホルダ内において配設された複数の円柱形焼結磁石を含む。結合部は、円柱形磁石が互いに曲がることを許容するように、且つ、これにより、スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている。
【0013】
いくつかの実施形態において、磁石ホルダのそれぞれの磁石ホルダは、ボール端部及びソケット端部を含む。磁石ホルダの間の結合部は、ボール及びソケット結合部である。
いくつかの実施形態において、磁石ホルダは、ボール端部のペアを有するボール端部型の磁石ホルダとソケット端部のペアを有するソケット端部型の磁石ホルダを含む。磁石ホルダの間の結合部は、ボール及びソケット結合部である。
【0014】
いくつかの実施形態において、磁石ホルダは、リンクであり、且つ、結合部は、1つに連鎖したリンクの間の連結環である。
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の磁界生成要素は、コアワイヤと共に捩じられた又は編まれた1つ又は複数の磁気ワイヤを含む。1つ又は複数の磁気ワイヤは、曲がるように、且つ、これにより、スタイレットが破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている。
【0015】
本明細書には、いくつかの実施形態において、柔軟な磁石組立体及びケーシングを含むスタイレットボディを含む磁気的に追跡可能なスタイレットが開示されている。磁気組立体は、スタイレットボディの磁気的に追跡可能な先端部分内において1つ又は複数の磁気ワイヤを含む。ケーシングは、磁気組立体の周りに位置している。スタイレットボディは、曲げに関係する疲労に起因したスタイレットボディの破損を伴うことなしに生体内においてカテーテルティップを磁気的に追跡するためにカテーテルの管腔内において配設されるように構成されている。
【0016】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の磁気ワイヤは、単一の磁気ワイヤを含む。
いくつかの実施形態において、スタイレットは、コアワイヤを更に含む。磁気ワイヤは、スタイレットボディの先端部分内においてコアワイヤと共に捩じられている。
【0017】
いくつかの実施形態において、スタイレットは、コアワイヤを更に含む。磁気ワイヤは、スタイレットボディの先端部分内においてコアワイヤの周りにおいて螺旋状に巻き付けられている。
【0018】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数の磁気ワイヤは、複数の磁気ワイヤを含む。
いくつかの実施形態において、スタイレットは、コアワイヤを更に含む。磁気ワイヤは、スタイレットボディの先端部分内においてコアワイヤと共に捩じられるか又は編まれている。
【0019】
いくつかの実施形態において、スタイレットは、コアワイヤを更に含む。磁気ワイヤは、スタイレットボディの先端部分内においてコアワイヤの周りにおいて捩じられるか又は編まれている。
【0020】
いくつかの実施形態において、スタイレットは、封止されたスタイレットティップを更に含む。スタイレットティップは、スタイレットボディの先端部分内において磁気ワイヤを封止する封止体を含む。
【0021】
本明細書には、いくつかの実施形態において、コアワイヤ、磁気組立体、及びコアワイヤ及び磁気組立体上の外側構造物を含むスタイレットボディを含む磁気的に追跡可能なスタイレットが開示されている。磁気組立体は、スタイレットボディの磁気的に追跡可能な先端部分内においてコアワイヤと並んで配設された1つ又は複数の磁界生成要素を含む。外側構造物は、オーバーモールド層、リフロー層、ポッティング層、及び収縮包装層からなる群から選択されている。スタイレットボディは、曲げに関係する疲労に起因したスタイレットボディの破損を伴うことなしに生体内においてカテーテルティップを磁気的に追跡するためにカテーテルの管腔内において配設されるように構成されている。
【0022】
いくつかの実施形態において、外側構造物は、単層の外側構造物である。
いくつかの実施形態において、外側構造物は、オーバーモールド層を含む。オーバーモールド層は、コアワイヤ及び磁気組立他の周りにおいて成形されている。
【0023】
いくつかの実施形態において、任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間においてオーバーモールド層のポリマー材料を含む。ポリマー材料を有する1つ又は複数のギャップは、磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している。
【0024】
いくつかの実施形態において、外側構造物は、リフロー層を含む。リフロー層は、コアワイヤ及び磁気組立体の周りにおいてリフローされている。
いくつかの実施形態において、任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間においてリフロー層のポリマー材料を含む。ポリマー材料を有する1つ又は複数のギャップは、磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している。
【0025】
いくつかの実施形態において、外側構造物は、ポッティング層を含む。ポッティング層は、コアワイヤ及び磁気組立体の周りにおいてポッティングされている。
いくつかの実施形態において、任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間においてポッティング層のポッティング材料を含む。ポッティング材料を有する1つ又は複数のギャップは、磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している。
【0026】
いくつかの実施形態において、外側構造物は、収縮包装層を含む。収縮包装層は、コアワイヤ及び磁気組立体の周りにおいて収縮されている。
いくつかの実施形態において、任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している。
【0027】
いくつか実施形態において、外側構造物は、複数層の外側構造物である。
いくつかの実施形態において、外側構造物は、オーバーモールド層と、オーバーモールド層上の1つ又は複数のその他の層と、を含む。オーバーモールド層は、コアワイヤ及び磁気組立体の周りにおいて成形されている。
【0028】
いくつかの実施形態において、任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間においてオーバーモールド層のポリマー材料を含む。ポリマー材料を有する1つ又は複数のギャップは、磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している。
【0029】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数のその他の層は、オーバーモールド層上において配設されたケーシングを含む。
いくつかの実施形態において、外側構造物は、リフロー層と、リフロー層上の1つ又は複数のその他の層と、を含む。リフロー層は、コアワイヤ及び磁気組立体の周りにおいてリフローされている。
【0030】
いくつかの実施形態において、任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間においてリフロー層のポリマー材料を含む。ポリマー材料を有する1つ又は複数のギャップは、磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している。
【0031】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数のその他の層は、リフロー層上の編まれた層と、編まれた層上の外側ケーシングと、を含む。リフロー層は、編まれた層内にリフローされている。
【0032】
いくつかの実施形態において、外側構造物は、ポッティング層と、ポッティング層上の1つ又は複数のその他の層と、を含む。ポッティング層は、コアワイヤ及び磁気組立体の周りにおいてポッティングされている。
【0033】
いくつかの実施形態において、任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、その間においてポッティング層のポッティング材料を含む。ポッティング材料を有する1つ又は複数のギャップは、磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している。
【0034】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数のその他の層は、ポッティング層上において配設されたケーシングを含む。
いくつかの実施形態において、外側構造物は、収縮包装層と、収縮包装層上の1つ又は複数のその他の層と、を含む。収縮包装層は、コアワイヤ及び磁気組立体の周りにおいて収縮されている。
【0035】
いくつかの実施形態において、任意の2つ以上の磁界生成要素の間の1つ又は複数のギャップは、磁気組立体内において1つ又は複数の関節式結合部を形成している。
いくつかの実施形態において、1つ又は複数のその他の層は、収縮包装層上において配設されたケーシングを含む。
【0036】
いくつかの実施形態において、コアワイヤは、1つ又は複数の磁界生成要素と並んでスタイレットボディの先端部分内においてテーパー化されている。
いくつかの実施形態において、スタイレットは、封止されたスタイレットティップを更に含む。スタイレットティップは、スタイレットボディの先端部分内において1つ又は複数の磁界生成要素を封止する封止体を含む。
【0037】
本明細書において提供されている概念のこれらの及びその他の特徴については、このような概念の特定の実施形態を更に詳細に記述している添付図面及び以下の説明に鑑み、当業者に明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】いくつかの実施形態による患者内におけるカテーテルなどの医療装置の配置のための第1統合型システムの様々な要素を描くブロック図を示す。
図2】いくつかの実施形態による、患者と、第1統合型システムを使用して患者内に配置されているカテーテルと、の概略図を示す。
図3】いくつかの実施形態による第1統合型システムのディスプレイ上の超音波画像を示す。
図4】いくつかの実施形態による第1統合型システムの第1スタイレットの斜視図を示す。
図5A】いくつかの実施形態による信号がティップ場所センサによって受け取られる前のカテーテルを配置している間の第1統合型システムのディスプレイ上のグラフィカル表現を示す。
図5B】いくつかの実施形態によるティップ場所センサの周辺において受け取られた信号を有する第1統合型システムのディスプレイ上のグラフィカル表現を示す。
図5C】いくつかの実施形態によるティップ場所センサの下方において受け取られた信号を有する第1統合型システムのディスプレイ上のグラフィカル表現を示す。
図6】いくつかの実施形態による患者内におけるカテーテルなどの医療装置の配置のための第2統合型システムの様々な要素を描くブロック図を示す。
図7】いくつかの実施形態による、患者と、第2統合型システムを使用して患者内において配置されているカテーテルと、の概略図を示す。
図8】いくつかの実施形態による第2統合型システムの第2スタイレットの斜視図を示す。
図9】いくつかの実施形態による患者のECGトレースの概略図を示す。
図10】いくつかの実施形態によるティップ場所センサの下方において受け取られた信号を有する第2統合型システムのディスプレイ上のグラフィカル表現を示す。
図11】いくつかの実施形態による第1又は第2スタイレットのスタイレットボディを示す。
図12】いくつかの実施形態による第1又は第2スタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
図13】いくつかの実施形態による第1又は第2スタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
図14】いくつかの実施形態による第1又は第2スタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
図15A】いくつかの実施形態による第1又は第2スタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
図15B】いくつかの実施形態によるスタイレットの軸に沿って90°だけ回転された図15Aのスタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
図16】いくつかの実施形態による第1又は第2スタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
図17】いくつかの実施形態による第1又は第2スタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
図18】いくつかの実施形態による第1又は第2スタイレットの先端部分の詳細な切り欠き図を示す。
図19】いくつかの実施形態による第1又は第2スタイレットの先端部分の詳細な切り欠き図を示す。
図20A】いくつかの実施形態による第1外側構造物を含む第1及び第2スタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
図20B】いくつかの実施形態による第2外側構造物を含む第1及び第2スタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
図20C】いくつかの実施形態による第3外側構造物を含む第1又は第2スタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
図21A】いくつかの実施形態による第4外側構造物を含む第1及び第2スタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
図21B】いくつかの実施形態による第5外側構造物を含む第1及び第2スタイレットの先端部分の詳細な断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
いくつかの特定の実施形態に関する更に詳細な開示の前に、本明細書において開示されている特定の実施形態は、本明細書において提供されている概念の範囲を限定するものではないことを理解されたい。また、本明細書において開示されている特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離され得る且つ任意選択によって本明細書において開示されているその他の実施形態のいくつかのものの任意のものの特徴と組み合わせられ得る又は置換され得る特徴を有することができることをも理解されたい。
【0040】
また、本明細書において使用されている用語との関連において、用語は、いくつかの特定の実施形態を説明することを目的としており、且つ、用語は、本明細書において提供されている概念の範囲を限定するものではないことを理解されたい。序数(例えば、第1、第2、第3、など)は、一般に、特徴又はステップの群内の異なる特徴又はステップを弁別又は識別するために使用されており、且つ、連続的又は数値的限定を供給するものはない。例えば、「第1」、「第2」、及び「第3」の特徴又はステップは、必ずしも、その順番において出現する必要はなく、且つ、このような特徴又はステップを含む特定の実施形態は、必ずしも3つの特徴又はステップに限定される必要もない。そして、これに加えて、以上の特徴又はステップの任意のものは、そうではない旨が示されていない限り、1つ又は複数の特徴又はステップを更に含むこともできる。「左」、「右」、「上」、「下」、「前」、「後」、及びこれらに類似したものなどのラベルは、利便を目的として使用されており、且つ、例えば、任意の特定の固定された場所、向き、又は方向を意味することを意図したものではない。その代わりに、このようなラベルは、例えば、相対的な場所、向き、又は方向を反映するために使用されている。「1つ(a)」、「1つ(an)」、及び「その(the)」という単数形は、文脈がそうではない旨を明白に示していない限り、複数の参照物を含む。
【0041】
例えば、「基端の」、「基端部分」、又は「基端部部分」との関係において、カテーテルは、カテーテルが患者上において使用されている際に臨床医の近傍に位置することが意図されているカテーテルの部分を含む。同様に、例えば、カテーテルの「基端長さ」は、カテーテルが患者上において使用されている際に臨床医の近傍に位置することが意図されているカテーテルの長さを含む。例えば、カテーテルの「基端部」は、カテーテルが患者上において使用されている際に臨床医の近傍に位置することが意図されているカテーテルの端部を含む。カテーテルの基端部分、基端部部分、又は基端長さは、カテーテルの基端部を含むことが可能であるが、カテーテルの基端部分、基端部部分、又は基端長さは、必ずしも、カテーテルの基端部を含む必要はない。即ち、文脈がそうではない旨を示唆していない限り、カテーテルの基端部分、基端部部分、又は基端長さは、カテーテルの末端部分又は末端長さではない。
【0042】
例えば、「先端の」、「先端部分」、又は「先端部部分」との関係において、カテーテルは、カテーテルが患者上において使用されている際に患者の近傍又は内部に位置することが意図されているカテーテルの部分を含む。同様に、例えば、カテーテルの「先端長さ」は、カテーテルが患者上において使用されている際に患者の近傍又は内部に位置することが意図されているカテーテルの長さを含む。例えば、カテーテルの「先端部」は、カテーテルが患者上において使用されている際に患者の近傍又は内部に位置することが意図されているカテーテルの端部を含む。カテーテルの先端部分、先端部部分、又は先端長さは、カテーテルの先端部を含むことができるが、カテーテルの先端部分、先端部部分、又は先端長さは、カテーテルの先端部を含む必要はない。即ち、文脈がそうではない旨を示唆していない限り、カテーテルの先端部分、先端部部分、又は先端長さは、カテーテルの末端部分又は末端長さではない。
【0043】
そうではない旨が定義されていない限り、本明細書において使用されているすべての技術的且つ科学的用語は、当業者によって共通的に理解されているものと同一の意味を有する。
【0044】
上述のように、TCSは、特に患者の心電図検査(「ECG)」信号に依存している際に成人患者内においてPICCを配置するための胸部X線及び蛍光透視法に対する有利な代替肢であることを継続している。本明細書には、医療装置の配置のために少なくとも磁気的な追跡を利用する医療装置の配置用のTCS又はその他のこのようなシステム用の磁気的に追跡可能なスタイレット及びその方法が開示されている。
【0045】
図面は、患者の血管系内においてカテーテルなどの医療装置を配置するための統合型システムの様々な実施形態の特徴を描いている。いくつかの実施形態において、統合型システムは、曲がりくねった血管系を通じたその前進の際に、1)US視覚化の下において医療装置(例えば、カテーテル72)を患者の血管系内に導入するための超音波(「US」)モードと、2)医療装置のティップ(例えば、カテーテル72の先端ティップ76A)のTLS又は磁気的追跡用のティップ場所センサ(「TLS」)モードと、という医療装置の配置の精度を改善するための少なくとも2つのモードを利用しており、この結果、これは、このような前進の際に医療装置の任意の位置異常の検出及び補正を許容している。統合型システムのUS視覚化及びTLS追跡は、いくつかの実施形態においては、医療装置を配置する臨床医によって使用される単一の統合型装置内に統合されている。これらの2つのモードの特徴の統合型装置内への統合は、医療装置の配置を単純化し且つ医療装置の相対的に高速の配置を結果的にもたらしている。例えば、統合型システムは、USガイダンス及びTLS追跡が統合型システムの単一のディスプレイから観察されることを可能にしている。また、医療装置の配置の際にそのプローブが患者の無菌野内において維持されている統合型装置のUSプローブ上において配置されている制御機器は、統合型システムの機能を制御し、これにより、臨床医が統合型システムを制御するために無菌野から手を伸ばす必要性をなくすために使用することができる。
【0046】
いくつかの実施形態において、第3モード、即ち、ECGモード、は、ECG信号が由来している患者の心臓の結節との関係において望ましい場所における医療装置のティップのECG確認を可能にするように、統合型システム内において含まれている。
【0047】
以上において記述されている3つのモードの特徴の組合せは、統合型システムが相対的に高いレベルの精度によって患者の血管系内における医療装置の配置を促進することを可能にしている。更には、医療装置のティップ用のECG確認に起因して、確認のためのX線の必要性を伴うことなしに、正しいティップ配置を確認することができる。そして、これは、潜在的に有害なX線に対する患者の曝露、X線部門との間の患者の搬送に伴なう費用及び時間、費用を所要する且つ不便な再位置決め手順、などを低減している。
【0048】
まず、図1及び図2を参照すれば、これらは、そのカテーテル72などの医療装置を配置するための統合型システム10の様々なコンポーネントを描いている。図示のように、統合型システム10は、一般に、コンソール20、ディスプレイ30、プローブ40、及びTLS50を含んでおり、以下、これらのそれぞれについて更に詳細に説明する。
【0049】
図2は、患者の皮膚内の挿入サイト73を通じて患者の血管系内にカテーテル72(例えば、PICC、中心静脈カテーテル(「CVC」)、又はその他の適切なカテーテル)を配置するための手順の際の患者70に対する様々なコンポーネントの一般的な関係を示している。図2は、カテーテル72が、一般に、配置が完了した後に、患者70の外部において留まっている基端部分74と、患者の血管系内において存在している先端部分76と、を含むことを示している。統合型システム10は、患者の血管系内における望ましい位置においてカテーテル72の先端ティップ76Aを最終的に位置決めするために利用されている。いくつかの実施形態において、カテーテル72の先端ティップ76A用の望ましい位置は、上大静脈(「SVC」)の下部3分の1内などのように、患者の心臓の近傍である。但し、統合型システム10は、必要に応じてその他の場所においてカテーテル72の先端ティップ76Aを配置するために利用することができる。カテーテル72の基端部分74は、ハブ74Aを更に含み、ハブ74Aは、カテーテルチューブ71の1つ又は複数の管腔とハブ74Aから基端方向において延在する1つ又は複数の延長脚74Bの間の流体連通を提供している。
【0050】
図5Cには、コンソール20の例示用の実装形態が示されているが、コンソール20は、様々な形態のうちの任意のものを有し得ることを理解されたい。図1に示されているように、統合型システム10の動作の際にシステム機能を制御し、これにより、制御プロセッサとして機能するように、電気的に消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(「EEPROM」)などの不揮発性メモリを含むプロセッサ22をコンソール20内において含むことができる。また、デジタルコントローラ/アナログインターフェイス24も、コンソール20内において含まれている。デジタルコントローラ/アナログインターフェイス24は、プローブ40、TLS50、及びその他のシステムコンポーネントの間のインターフェイス処理を制御するために、プロセッサ22及びその他のシステムコンポーネントの両方との間の通信状態にある。
【0051】
統合型システム10は、TLS50及びプリンタ、ストレージ媒体、キーボード、などを含む任意選択のコンポーネント54との間の接続のためのポート52を更に含む。いくつかの実施形態において、ポート52は、USBポートであるが、この及び本明細書において記述されているその他のインターフェイス接続を目的として、その他のポートタイプ又はポートタイプの組合せを使用することができる。外部電源58に対する動作自在の接続を可能にするために、パワー接続56がコンソール20と共に含まれている。また、外部電源58を伴って又は伴うことなしに、内部電源60(例えば、電池)を利用することもできる。パワーの使用及び分配を調節するために、パワー管理回路59が、コンソール20のデジタルコントローラ/アナログインターフェイス24と共に含まれている。
【0052】
ディスプレイ30は、コンソール20内に統合することができる。ディスプレイ30は、配置手順において臨床医に対して情報を表示するために使用されている。いくつかの実施形態において、ディスプレイ30は、コンソール20とは別個のものであり得る。ディスプレイ30によって描かれるコンテンツは、統合型システム10上における使用の際に1つ又は複数のモード(例えば、USモード、TLSモード、ECGモード、又はこれらの組合せ)に従って変化している。いくつかの実施形態において、配置手順を支援するために臨床医によってディスプレイ30に望ましいモードを即座に呼び出すように、コンソールボタンインターフェイス32(図1及び図5Cを参照されたい)及びプローブ40上において含まれているボタンを使用することができる。いくつかの実施形態において、TLS及びECGモードなどの複数のモードからの情報は、同時に表示することができる(図10を参照されたい)。従って、コンソール20のディスプレイ30は、患者の血管系にアクセスするためのUS視覚化、血管系を通じたカテーテル72の前進の際のTLS追跡、及び患者の心臓の結節との関係におけるカテーテル72の先端ティップ76Aの配置を確認するためのECG確認のために利用することができる。いくつかの実施形態において、ディスプレイ30は、LCD装置である。
【0053】
図2に示されているプローブ40は、血管系内へのカテーテル72の挿入のための準備において静脈などの血管のUS視覚化のために第1モード(即ち、USモード)との関連において利用されている。このような視覚化は、患者70の血管系内にカテーテル72を導入するためのリアルタイム支援を付与し、且つ、不注意による動脈穿刺、血腫、気胸、などを含むこのような導入と通常は関連付けられる合併症の低減を支援している。
【0054】
プローブ40は、超音波パルスを生成するための且つヘッドが予想挿入サイトの近傍の患者の皮膚に圧接状態において配置された際に患者の身体による反射の後にそのエコーを受け取るための圧電アレイを収容したヘッドを含む(図2を参照されたい)。プローブ40は、複数の制御ボタンを更に含み、これらは、図2に示されているように、ボタンパッド上において含まれ得る。統合型システム10のモードは、制御ボタンによって制御することが可能であり、これにより、コンソールボタンインターフェイス32の使用を介してモードを変更するために、カテーテル72の配置の前に挿入サイト73の周りにおいて確立されている無菌野から臨床医が手を伸ばす必要性を除去している。
【0055】
従って、いくつかの実施形態において、臨床医は、まずは針又はイントロデューサによる、次いでカテーテル72による、血管系のアクセスを確立するための適切な挿入サイトを判定するために、第1モード(即ち、USモード)を利用している。次いで、臨床医は、無菌野から手を伸ばす必要性を伴うことなしに、プローブ40の制御ボタンパッド上の制御ボタンの押下を介して、第2モード(即ち、TLSモード)にシームレスにスイッチングすることができる。次いで、意図された目的地に向かう血管系を通じたカテーテル72の前進を支援するために、TLSモードを使用することができる。
【0056】
図1は、プローブ40が、制御ボタン及びプローブ動作を制御するためのボタン及びメモリコントローラ42を更に含むことを示している。ボタン及びメモリコントローラ42は、いくつかの実施形態において、EEPROMなどの不揮発性メモリを含むことができる。ボタン及びメモリコントローラ42は、コンソール20のプローブインターフェイス44との間の動作自在の通信状態にあり、プローブインターフェイス44は、プローブ圧電アレイとインターフェイスするための圧電入出力コンポーネント44Aと、ボタン及びメモリコントローラ42とインターフェイスするためのボタン及びメモリ入出力コンポーネント44Bと、を含む。
【0057】
図3は、統合型システム10がその第1モード(即ち、USモード)にある間にディスプレイ30上において描かれる例示用の画面ショット88を示している。静脈92の断面を描いている患者70の皮下領域の画像90が示されている。画像90は、プローブ40の圧電アレイの動作によって生成されている。また、画面ショット88上には、患者の皮膚の下方の画像90の深さに関する情報を提供する深さスケールインジケータ94と、標準カテーテルの管腔サイズとの関係における静脈92のサイズについての情報を提供する管腔サイズスケール96と、統合型システム10の状態又は統合型システム10に伴って実行される可能なアクションに関する情報を提供するその他の標識98(例えば、フレームのフリーズ、画像テンプレート、データの保存、画像の印刷、パワー状態、画像の輝度、など)と、が含まれている。
【0058】
静脈92が画像90内において描かれているが、その他の実施形態においては、その他の身体管腔又は部分が結像され得ることに留意されたい。図3に示されているUSモードは、必要に応じてTLSモードなどのその他のモードと共に、ディスプレイ30上において同時に描かれ得ることに留意されたい。また、ディスプレイ30に加えて、カテーテル72の配置の際に臨床医を支援するために、ビープ、トーン、などのような聴覚情報を統合型システム10によって利用することもできる。更には、プローブ40及びコンソールボタンインターフェイス32上において含まれている制御ボタンは、ユーザ又は臨床医の入力のために、様々な方式によって構成することができる。実際に、ユーザ又は臨床医の入力のために、スライドスイッチ、トグルスイッチ、電子又は接触感知パッド、又はこれらに類似したものを実装することができる。これに加えて、US視覚化及びTLS追跡の両方は、統合型システム10の使用の際に同時に又は排他的に発生することができる。
【0059】
プローブ40は、カテーテル72の経皮導入のための準備において、患者70の周辺血管系のUS視覚化を可能にするために、統合型システム10の一部分として利用することができる。但し、プローブ40は、カテーテル72を血管系内においてその望ましい目的地に向かってナビゲートする際に、統合型システム10のTLSモードの機能を制御するために利用することもできる。この場合にも、プローブ40が患者70の無菌野内において使用されるのに伴って、この特徴は、TLS追跡が無菌野内から全体的に制御されることを可能にしている。従って、プローブ40は、二重目的装置であり、これにより、無菌野からの統合型システム10のUS視覚化及びTLS追跡の両方の便利な制御を可能にしている。また、いくつかの実施形態において、プローブ40は、統合型システム10の第3モード用のいくつかの又はすべてのECGに関係する機能を制御するために利用することもできる。
【0060】
統合型システム10は、第2モード、即ち、TLSモード、を更に含む。TLS50は、患者70の血管系内への初期配置及びこれを通じた前進の際に、臨床医が迅速にカテーテル72を見出し且つその位置又は向きを確認することを可能にしている。具体的には、TLSモードは、いくつかの実施形態においてカテーテル72の長手方向において定義された管腔内に事前に挿入されているスタイレット100の磁界生成ティップによって生成される磁界を検出し、これにより、臨床医が追跡のために患者の身体内においてカテーテルの先端ティップ76Aの全般的な場所及び向きを特定することを可能にしている。いくつかの実施形態において、スタイレット100の磁界生成ティップは、米国特許第5775322号、米国特許第5879297号、米国特許第6129668号、米国特許第6216028号、及び米国特許第6263230号明細書の1つ又は複数の特許の教示を使用することにより、追跡することが可能であり、これらの特許文献のそれぞれは、引用により、その全体が本出願に包含される。また、TLS50は、カテーテル72の先端ティップ76Aが指し示している方向の表示を可能にし、これにより、カテーテル72の正確な配置を更に支援している。TLS50は、例えば、先端ティップ76Aが望ましい静脈経路から別の静脈内に逸脱した場合などのようなカテーテル72の先端ティップ76Aの位置異常が発生したことを判定する際に臨床医を更に支援している。TLS50及びTLS50を内蔵したシステムの例については、米国特許第8388541号、米国特許第8781555号、米国特許第8849382号、米国特許第9636031号、及び米国特許第9649048号明細書において開示されており、これらの特許文献のそれぞれは、引用により、そのすべてが本出願に包含される。
【0061】
上述のように、TLS50は、血管系を通じたその前進の際にカテーテル72の先端ティップ76Aが追跡されることを可能にするためにスタイレット100を利用している。図4は、スタイレット100の一例を付与しており、これは、基端部100Aと、先端部100Bと、を含む。ハンドル102が、コアワイヤ104がスタイレットボディ1000を通じてハンドル102から先端方向において延在する状態において、スタイレット100の基端部100Aにおいてスタイレットボディ1000上に含まれている(図11を参照されたい)。図11において示されているように、磁気組立体1002が、コアワイヤ104の先端に、又はコアワイヤ104と並んで位置している。磁気組立体1002は、1つ又は複数の磁界生成要素106を含む。例えば、複数の磁界生成要素106は、スタイレット100の先端部100Bの近傍において互いに隣接した状態において配設することが可能であり、且つ、図4において示されているように、柔軟な外側構造物108(例えば、柔軟なケーシング)によってカプセル化することができる。実際に、1つ又は複数の磁界生成要素106のそれぞれの磁界生成要素は、その他の磁界生成要素106と共にエンドツーエンド状態において積層された中実の円柱形に成形された永久磁石(例えば、複合又はフェライト磁石、希土類磁石、希土類を含まない磁石、など)を含むことができる。スタイレットティップ110は、1つ又は複数の磁界生成要素106の先端の外側構造物108の先端ティップ内において充填材1004(例えば、導電性スラグ、導電性エポキシなどの接着剤、など)によって封止することが可能であり、これにより、そのスタイレットボディ1000のスタイレット100の先端部分内において1つ又は複数の磁界生成要素106が封止されている(図11を参照されたい)。有利には、従って、1つ又は複数の磁界生成要素106は、外側構造物108との関係において運動することが可能であり、これにより、1つ又は複数の磁界生成要素106を直接的に外側構造物108に接着させることに対するスタイレット100の柔軟性が改善されている。実際に、1つ又は複数の磁界生成要素106を直接的に外側構造物108に接着させることにより、1つ又は複数の磁界生成要素106は、外側構造物108との関係において固定された位置において維持されている。
【0062】
上述の内容にも拘らず、1つ又は複数の磁界生成要素106は、スタイレット100の先端部分内における数、形状、サイズ、又は1つ又は複数の寸法、組成、磁石のタイプ、又は位置との関係において上述のものから変化し得る。実際に、以下、1つ又は複数の磁界生成要素106のその他の例について説明する。例えば、磁気組立体1002又はその1つ又は複数の磁界生成要素106は、図19との関係において後述するものなどのような柔軟な電磁組立体1006であることが可能であり、これは、TLS50による検出のために磁界を生成している。ここで使用可能な磁気組立体の別の例は、「Medical Instrument Location Means」という名称の米国特許第5099845号明細書において見出すことが可能であり、この特許文献は、引用により、そのすべてが本出願に包含される。TLS50と共に利用され得る磁気組立体を含むスタイレットの更にその他の例には、米国特許第8784336号、米国特許第9901714号、米国特許第10004875号、米国特許出願公開第2018/0304043号、及び米国特許出願公開第2018/0169389号明細書を含み、これらの特許文献のそれぞれは、引用により、そのすべてが本出願に含まれる。本明細書において使用されている「スタイレット」は、患者の血管系内の望ましい場所内においてカテーテル72の先端ティップ76Aを配置することを支援するためにカテーテル72の管腔内における着脱自在の配置のために構成された様々な装置のうちの任意のものを含み得ることを理解されたい。
【0063】
図2は、スタイレット100の基端部分が基端方向においてカテーテルチューブ71の管腔からハブ74Aを通じて且つ1つ又は複数の延長脚74Bの延長脚を通じて外に延在するような実質的にカテーテル72内の管腔内におけるスタイレット100の配設を示している。このようにカテーテル72の管腔内において配設された状態において、スタイレット100の先端部100Bは、スタイレット100の先端部100BのTLS50による検出が、対応する方式でカテーテル72の先端ティップ76Aの場所を通知するように、カテーテル72の先端ティップ76Aと実質的に共通終端状態(co-terminal)にある。
【0064】
TLS50は、スタイレット100の1つ又は複数の磁界生成要素106によって生成された磁界を検出するために、動作の際に統合型システム10によって利用されている。図2において観察されるように、TLS50は、カテーテル72の挿入の際に患者70の胸部上において配置されている。TLS50は、カテーテル72内において配設された1つ又は複数の磁界生成要素106の磁界が患者の血管系を通じてカテーテル72の移動の際に検出されることを可能にするように、外部の身体のランドマークの使用などを通じて患者70の胸部上の既定の場所において配置されている。この場合にも、磁気組立体1002の1つ又は複数の磁界生成要素106は、カテーテル72の先端ティップ76Aとの間において共通終端状態にあり得る(図2を参照されたい)。1つ又は複数の磁界生成要素106の磁界のTLS50による検出は、その移動の際のカテーテル72の先端ティップ76Aの位置及び向きについて臨床医に情報を提供している。
【0065】
更に詳しくは、TLS50は、図1に示されているように、ポート52の1つ又は複数を介して統合型システム10のコンソール20に動作自在に接続されている。また、TLS50とコンソール20の間のその他の接続方式も制限を伴うことなしに使用され得ることに留意されたい。上述のように、1つ又は複数の磁界生成要素106は、カテーテル72の先端ティップ76Aの位置(図2を参照されたい)が、患者の胸部上において配置されたTLS50との関係において観察されることを可能にするように、スタイレット100内において利用することができる。1つ又は複数の磁界生成要素106のTLS50による検出は、TLSモードにおいて、コンソール20のディスプレイ30上においてグラフィカルに表示されている。この結果、カテーテル72を配置している臨床医は、TLS50との関係において患者の血管系内におけるカテーテル72の先端ティップ76Aの場所を概略的に判定することが可能であり、且つ、例えば、望ましくない静脈に沿ったカテーテル72の前進などのカテーテル72の位置異常が発生している際を検出することができる。
【0066】
図5A図5Cは、TLSモードにある間に統合型システム10のディスプレイ30から取得される画面ショットを描いており、これにより、スタイレット100の磁気組立体1002が描かれる方式を示している。図5Aの画面ショット118は、TLS50の代表的な画像120を示している。深さスケールインジケータ124、状態又はアクション標識126、及びコンソール20上において含まれているコンソールボタンインターフェイス32に対応するボタンアイコン128(図5Cを参照されたい)を含むその他の情報が画面ショット118上において提供されている。ボタンアイコン128は、コンソールボタンインターフェイス32の対応するボタンの目的を識別する際にユーザをガイドするように、相対的に単純なインジケータとして示されているが、いくつかの実施形態においては、ディスプレイ30は、ボタンアイコン128自体がボタンインターフェイスとして機能し得るように且つ統合型システム10のモードに従って変化し得るように、接触感知型にすることができる。
【0067】
その内部における挿入の後の患者の血管系を通じたカテーテル72の前進の初期ステージにおいては、自身と実質的に共通終端状態にあるスタイレット100の先端部100Bを有するカテーテル72の先端ティップ76Aは、TLS50から相対的に離れている。従って、画面ショット118は、「信号なし」を通知し、これにより、スタイレット100の磁気組立体1002からの磁界が検出されていないことを通知している。図5Bにおいては、スタイレット100の先端部100Bの近傍の磁気組立体1002は、これによって検出されるようにTLS50に十分に近接するように前進してはいるが、これは未だTLS50の下方に位置していない。これは、患者70の観点においてTLS50の右に位置決めされているスタイレット100の先端部分又はスタイレット100の磁気組立体1002を表すハーフアイコン114Aによって通知されている。
【0068】
図5Cにおいては、スタイレット100の先端部100Bの近傍の磁気組立体1002は、TLS50との関係におけるその位置及び向きがTLS50によって検出されるように、TLS50の下方において前進している。これは、画像120上のアイコン114によって通知されている。ボタンアイコン128は、コンソールボタンインターフェイス32の対応するボタンを押下することによって実行され得るアクションの通知を提供していることに留意されたい。従って、ボタンアイコン128は、統合型システム10のモードに従って変化することが可能であり、これにより、コンソールボタンインターフェイス32の使用の柔軟性を提供している。プローブ40の制御ボタンパッドは、コンソールボタンインターフェイス32のボタンのいくつかのものに似た制御ボタンを含んでいることから、ディスプレイ30上のボタンアイコン128は、無菌野内において留まりつつプローブ40の制御ボタンによって統合型システム10を制御するように臨床医に対してガイドを提供していることに更に留意されたい。例えば、臨床医がTLSモードを離脱し且つUSモードに復帰する必要性を有する場合には、プローブの制御ボタンパッド上の適切な制御ボタンを押下することが可能であり、且つ、USモードを即座に呼び出し、これにより、図3に示されているものなどのUSモードに必要とされる視覚的情報を収容するように、ディスプレイ30をリフレッシュすることができる。これは、臨床医が無菌野から手を伸ばす必要性を伴うことなしに実現されている。
【0069】
次に図6及び図7を参照し、いくつかの実施形態による統合型システム10について説明する。以前と同様に、統合型システム10は、コンソール20、ディスプレイ30、US視覚化のためのプローブ40、及びTLS追跡用のTLS50を含む。図6及び図7に描かれている統合型システム10は、図1及び図2に示されている統合型システム10と多くの観点において類似していることに留意されたい。従って、以下においては、選択された相違点についてのみ説明する。図6及び図7の統合型システム10は、患者70の心臓の洞房(「SA」)結節又はその他の電気インパルス放出結節との関係におけるカテーテル72の先端ティップ76Aの近接性の判定のための更なる機能を含み、これにより、結節の近傍の望ましい場所においてカテーテル72の先端ティップ76Aを正確に配置するための改善された能力を提供している。また、統合型システム10の第3モード、即ち、ECGモード、は、患者の血管系内の望ましい場所においてカテーテル72の先端ティップ76Aを配置するためにSA結節からのECG信号の検出を可能にしている。USモード、TLSモード、及びECGモードは、図6の統合型システム10内においてシームレスに組み合わせられており、且つ、カテーテル72の配置を支援するために協働状態において又は個別に利用され得ることに留意されたい。
【0070】
図6及び図7は、スタイレット130の統合型システム10に対する追加を示している。概要として、スタイレット130は、挿入サイト73を介して患者70内に挿入されているカテーテル72の管腔内において着脱自在に事前配設されている。TLSモード用のスタイレット100の磁気組立体1002に加えて、スタイレット130は、SA結節によって生成されたECG信号を検知するためにその先端部130Bの近傍においてECGセンサ組立体を含む。スタイレット100とは対照的に、スタイレット130は、TLS50に動作自在に接続しているその基端部から延在するテザー134を更に含む。テザー134は、スタイレット130のECGセンサ組立体によって検出されたECG信号がECGモードの一部としてカテーテル72の先端ティップ76Aの場所の確認の際にTLS50に伝達されることを許容している。図7に示されているように、基準及び接地ECGリードは、患者70の身体及びTLS50に装着され、これにより、統合型システム10が心臓のSA結節の電気活動に関係していないハイレベルな電気活動をフィルタリングによって除去することを可能にしており、その結果、ECGに基いたティップ確認が可能になっている。患者の皮膚上において配置されたECGリードから受け取られた基準及び接地信号と共に、スタイレット130のECGセンサ組立体によって検知されたECG信号は、患者の胸部上において位置決めされたTLS50によって受け取られている(図7を参照されたい)。TLS50又はプロセッサ22は、ディスプレイ30上においてECG波形を生成するために、ECG信号に対応するECGデータを処理することができる。TLS50がECGデータを処理しているケースにおいては、意図された機能を実行するように、プロセッサがその内部に含まれている。コンソール20がECGデータを処理している場合には、データを処理するために、プロセッサ22、デジタルコントローラ/アナログインターフェイス24、又はその他のプロセッサをコンソール20内において利用することができる。
【0071】
従って、カテーテルが患者の血管系を通じて前進するのに伴って、スタイレット130を装備したカテーテル72は、図7に示されているように患者70の胸部上において位置決めされたTLS50の下方において前進することができる。これは、TLS50が、患者の血管系内において配置されているカテーテル72の先端ティップ76Aと実質的に共通終端状態にあるスタイレット130の磁気組立体1002の位置を検出することを可能にしている。スタイレット130の磁気組立体1002のTLS50による検出は、ECGモードにおいて、ディスプレイ30上において描かれている。ディスプレイ30は、ECGモードにおいて、スタイレット130のECGセンサ組立体によって検出された患者の心臓の電気活動の結果として生成されたECG波形を更に描いている。更に詳しくは、波形のP波を含むSA結節の電気活動は、スタイレット130のECGセンサ組立体によって検出され、且つ、TLS50及びコンソール20に転送されている。次いで、SA結節の電気活動は、ディスプレイ30上における描画のために処理されている。この結果、カテーテル72を配置している臨床医は、SA結節の近傍などのカテーテル72の先端ティップ76Aの最適な配置を判定するためにECGデータを観察することができる。いくつかの実施形態において、コンソール20は、スタイレット130のECGセンサ組立体によって検出された信号を受け取り且つ処理するために必要とされるプロセッサ22(図6を参照されたい)などの電子コンポーネントを含む。但し、いくつかの実施形態においては、TLS50が、スタイレット130のECGセンサ組立体によって検出された信号を受け取り且つ処理するために必要とされる電子コンポーネントを含むことができる。
【0072】
上述のように、ディスプレイ30は、カテーテル72の配置の際に臨床医に情報を表示するために使用されている。ディスプレイ30のコンテンツは、統合型システム10のモード、即ち、USモード、TLSモード、ECGモード、又は上述のモードの任意の組合せ、に従って変化している。3つのモードの任意のものを臨床医によってディスプレイ30に即座に呼び出すことが可能であり、且つ、いくつかのケースにおいては、TLS及びECGモードなどの複数のモードからの情報を同時に表示することができる。いくつかの実施形態においては、以前と同様に、統合型システム10のモードは、プローブ40の制御ボタンによって制御することが可能であり、これにより、臨床医がモードを変更するためにコンソール20のコンソールボタンインターフェイス32にタッチするように無菌野から手を伸ばす必要性を除去している。従って、プローブ40は、統合型システム10のいくつかの又はすべてのECGに関係する機能を制御するために利用することもできる。また、コンソールボタンインターフェイス32又はその他の入力構成は、システム機能を制御するために使用することもできることに留意されたい。また、ディスプレイ30に加えて、ビープ、トーン、などのような聴覚情報も、カテーテル72の配置の際に臨床医を支援するために統合型システム10によって利用することができる。
【0073】
次に図8を参照し、カテーテル72内に着脱自在に配置される且つ患者の血管系内の望ましい場所においてカテーテル72の先端ティップ76Aを位置決めするために挿入の際に利用されるスタイレット130のいくつかの実施形態の様々な詳細について説明する。図示のように、スタイレット130は、基端部130Aと、先端部130Bと、を含む。テザーコネクタ132がスタイレット130の基端部130Aにおいて含まれており、且つ、テザー134がテザーコネクタ132から先端方向において延在し且つハンドル136に装着されている。コアワイヤ138がハンドル136から先端方向において延在している。いくつかの実施形態において、スタイレット130は、先端部130Bがカテーテル72の先端ティップ76Aにおける開口部と実質的に同一平面をなす又は共通終端状態となるように、カテーテル72の管腔内において事前に配置されている(図7を参照されたい)。これに加えて、コアワイヤ138、ハンドル136、及びテザー134の基端部分は、このような実施形態においては、1つ又は複数の延長脚74Bのうちの1つの延長脚から基端方向において延在している。ここではスタイレットとして記述されているが、その他の実施形態においては、ガイドワイヤ又はその他の医療装置ガイド装置は、スタイレット130の特定の動作特徴を含み得ることに留意されたい。
【0074】
コアワイヤ138は、長尺状の形状を定義しており、且つ、ステンレス又はニッケルなどのメモリ材料及び「ニチノール」と一般に呼称されるチタニウム含有合金を含む適切なスタイレット材料から構成されている。ここでは図示されていないが、ニチノールからのコアワイヤ138の製造は、スタイレット130の先端セグメントに対応するコアワイヤ138の部分が、カテーテル72の先端部分76を類似の構成内に付勢するように事前成形された(例えば、曲げられた)構成を有することを可能にしている。その他の実施形態において、コアワイヤ138は、事前成形を含んではいない。更には、ニチノール構造物は、スタイレット130がカテーテル72の管腔内において配設されている間にスタイレット130の少なくとも先端セグメントがコアワイヤ138によって操作されることを可能にするためにコアワイヤ138に対してトルク能力(torqueability)を付与しており、この結果、これにより、カテーテル72の挿入の際にカテーテル72の先端部分76が血管系を通じてナビゲートされることを可能にしている。
【0075】
ハンドル136は、カテーテル72へのスタイレット130の挿入又はこれからの除去を可能にするために提供されている。コアワイヤ138がトルク能力を有する実施形態においては、ハンドル136は、患者70の血管系を通じてカテーテル72の先端部分76をナビゲートすることを支援するためにコアワイヤ138がカテーテル72の管腔内において回転することを更に可能にしている。
【0076】
ハンドル136は、テザー134の先端部に装着されている。そして、テザー134は、ECGセンサ組立体として機能するコアワイヤ138とテザーコネクタ132の両方に電気的に接続された1つ又は複数の導電性ワイヤを収容する柔軟な遮蔽されたケーブルであり得る。従って、テザー134は、コアワイヤ138の先端部分からスタイレット130の基端部130Aにおけるテザーコネクタ132までの導電性経路を提供している。テザーコネクタ132は、患者の血管系内の望ましい場所までのカテーテル72の先端ティップ76Aのナビゲーションを支援するための患者の胸部上のTLS50に対する動作自在の接続のために構成されている。
【0077】
スタイレット100について上述されているように、外側構造物108(例えば、ケーシング)は、コアワイヤ138の少なくとも一部分のみならず、統合型システム10のTLSモードの際に使用されるスタイレット130の先端部130Bの近傍において配設された磁気組立体1002をもカプセル化している。磁気組立体1002は、1つ又は複数の磁界生成要素106を含み、これらは、コアワイヤ138の外側表面とスタイレット130の先端部130Bの近傍の外側構造物108の内側表面の間において介在し得る。1つ又は複数の磁界生成要素106は、図4のスタイレット100に類似した方式でエンドツーエンド状態において積層された中実円柱形形状の最大で少なくとも20個の永久磁石を含むことができる。但し、その他の実施形態においては、1つ又は複数の磁界生成要素106は、スタイレット130の先端部分内における数、形状、サイズ又は1つ又は複数の寸法、組成、磁石のタイプ、又は位置において変化し得る。例えば、いくつかの実施形態において、例えば、磁気組立体1002の1つ又は複数の磁界生成要素106は、TLS50による検出のために磁界を生成する電磁石によって置換されている。
【0078】
1つ又は複数の磁界生成要素106は、スタイレット130の先端部130Bの位置が患者の胸部上において配置されたTLS50との関係において観察可能となることを可能にするために、スタイレット130の先端部分内において利用されている。上述のように、TLS50は、スタイレット130が患者の血管系を通じてカテーテル72と共に前進するのに伴って、1つ又は複数の磁界生成要素106によって生成された磁界を検出するように構成されている。この結果、カテーテル72を配置している臨床医は、一般に、患者の血管系内においてカテーテル72の先端ティップ76Aの場所を判定することが可能であり、且つ、カテーテル72の位置異常が発生している際を検出することができる。
【0079】
スタイレット130は、上述のECGセンサ組立体を更に含む。ECGセンサ組立体は、挿入の際にカテーテル72の管腔内において配設されたスタイレット130が患者の心臓のSA又はその他の結節によって生成される心房内ECG信号を検出する際に利用されることを可能にしており、これにより、患者の心臓の近傍の血管系内の既定の場所へのカテーテル72の先端ティップ76Aのナビゲーションを許容している。従って、ECGセンサ組立体は、カテーテル72の先端ティップ76Aの適切な配置を確認する際の補助装置として機能している。
【0080】
図8に示されている実施形態において、ECGセンサ組立体は、スタイレット130の先端部130Bの近傍において配設されたコアワイヤ138の先端部分を含む。導電性を有するコアワイヤ138は、ECG信号がその先端部によって検出され且つコアワイヤ138に沿って基端方向において送信されることを可能にしている。充填剤1004(例えば、金属スラグ又は金属粒子を含むエポキシ)は、コアワイヤ138の先端部との導電性通信状態となるように、コアワイヤ138の先端終端に隣接した状態においてスタイレットティップ110(図4を参照されたい)を含む外側構造物108の先端部分を充填することができる。そして、これは、ECG信号を検出するその能力を改善するように、スタイレット130の先端部130Bの導電性表面を増大させている。
【0081】
カテーテル72の配置の前に、スタイレット130は、カテーテル72の管腔内に配置されている。スタイレット130は、カテーテル72内において事前に配置された状態において製造者から到来することも可能であり、或いは、カテーテル72を配置する前に臨床医によってカテーテル72内に配置されることも可能であることに留意されたい。スタイレット130は、スタイレット130の先端部130Bがカテーテル72の先端ティップ76Aと実質的に共通終端状態となり、これにより、スタイレット130及びカテーテル72の両方のものの先端ティップを相互の間における実質的なアライメント状態において配置するように、カテーテル72内において配設されている。カテーテル72及びスタイレット130の共通終端性は、カテーテルが患者の血管系内において前進するのに伴って、磁気組立体1002が、カテーテル72の先端ティップ76Aの位置を追跡するためにTLSモードにおいてTLS50と共に機能することを可能にしている。但し、統合型システム10のティップ確認機能を目的として、スタイレット130の先端部130Bは、カテーテル72の先端ティップ76Aとの共通終端状態となる必要はない。むしろ、必要とされていることのすべては、患者の心臓のSA結節又はその他の結節の電気インパルスが検出され得るように、血管系とコアワイヤ138のECGセンサ組立体の間の導電性経路が確立されることである。この導電性経路は、食塩水、血液、などを含む様々なコンポーネントを含むことができる。
【0082】
カテーテル72が挿入サイト73を介して患者の血管系内に導入されたら(図7を参照されたい)、既に記述されているように、SA結節の近傍における意図された目的地に向かってカテーテル72の先端ティップ76Aを前進させるために、統合型システム10のTLSモードを利用することができる。上述の目的地に接近した際に、SA結節によって放出されるECGが検出されることを可能にするために、統合型システム10をECGモードに切り替えることができる。スタイレットが配置されているカテーテル72が患者の心臓に向かって前進するのに伴って、コアワイヤ138の先端部及びスタイレットティップ110内の導電性材料を含む導電性ECGセンサ組立体は、SA結節によって生成される電気パルスの検出を開始する。従って、ECGセンサ組立体は、ECG信号を検出するための電極として機能している。スタイレット130の先端部近傍のコアワイヤ138は、SA結節によって生成された且つECGセンサ組立体によって受け取られた電気インパルスをテザー134に伝達するための導電性経路として機能している。
【0083】
テザー134は、患者の胸部上において一時的に配置されたTLS50に対してECG信号を伝達している。テザー134は、テザーコネクタ132又はその他の適切な直接的又は間接的接続を介してTLS50に動作自在に接続されている。記述されているように、次いで、ECG信号を処理することが可能であり且つディスプレイ30上において描くことができる(図6及び図7を参照されたい)。TLS50によって受け取られた且つディスプレイ30上において表示されたECG信号を監視することは、カテーテル72の先端ティップ76AがSA結節に向かって前進するのに伴って、臨床医がECG信号の変化を観察及び分析することを可能にしている。受け取られたECG信号が望ましいプロファイルにマッチングしている際に、臨床医は、カテーテル72の先端ティップ76AがSA結節との関係において望ましい位置に到達したと判定することができる。上述のように、いくつかの実施形態においては、この望ましい位置は、SVCの下部3分の1の部分内に位置している。
【0084】
ECGセンサ組立体及び磁気組立体1002は、患者の血管系内におけるカテーテル72の配置において臨床医を支援する際に協働状態において機能することができる。一般に、スタイレット130の磁気組立体1002は、カテーテル72の初期の挿入から患者の心臓の望ましい一般的領域内におけるカテーテル72の先端ティップ76Aの配置まで、血管系を全般的にナビゲートする際に臨床医を支援している。次いで、スタイレット130のECGセンサ組立体がSA結節に接近するのに伴って臨床医が患者の心臓によって生成されたECG信号の変化を観察することを可能にすることにより、SVC内の望ましい場所までカテーテル72の先端ティップ76Aをガイドするために、ECGセンサ組立体を利用することができる。この場合にも、ECG信号が望ましいプロファイルとマッチングしたら、臨床医は、スタイレット130及びカテーテル72の両方のものの先端部が患者の心臓との関係において望ましい場所に到達したと判定することができる。適宜、位置決めされたら、カテーテル72を定位置において固定することが可能であり、且つ、スタイレット130をカテーテル72から除去することができる。ここでは、スタイレット130は、本明細書において明示的に記述されているものに加えて、様々な構成のうちの1つを含み得ることに留意されたい。いくつかの実施形態において、スタイレット130は、TLS50を介した間接的装着の代わりに、コンソール20に直接的に装着することができる。いくつかの実施形態においては、そのTLS及びECGに関係する機能を可能にするスタイレット130の構造は、カテーテル72自体内に統合することができる。例えば、磁気組立体1002又はECGセンサ組立体は、いくつかの実施形態においては、カテーテル72の壁内に内蔵することができる。
【0085】
図9は、P波及びQRS複合波を含む通常のECG波形176を示している。一般に、P波の振幅は、ECG波形176を生成しているSA結節からのECGセンサ組立体の距離の関数として変化している。臨床医は、カテーテル72の先端ティップ76Aが心臓の近傍において適切に位置決めされた時点を判定する際に、この関係を使用することができる。例えば、一実装形態において、カテーテル72の先端ティップ76Aは、望ましくは、上大静脈の下部3分の1(1/3)内において配置されている。スタイレット130のECGセンサ組立体によって検出されたECGは、ECGモードにおいて統合型システム10のディスプレイ30上における描画のためにECG波形176などの波形を再現するために使用されている。
【0086】
次に図10を参照し、統合型システム10がいくつかの実施形態に従ってECGモードにある際のディスプレイ30上におけるECGデータの表示態様について説明する。ディスプレイ30の画面ショット178は、TLS50の画像120及び患者の血管系を通じた移動の際のスタイレット130の先端部130Bの位置に対応するアイコン114などのTLSモードの要素を含む。画面ショット178は、スタイレット130のECGセンサ組立体によってキャプチャされた現時点のECG波形が表示されるウィンドウ180を更に含む。ウィンドウ180は、新しい波形が検出されるのに伴って継続的にリフレッシュされている。
【0087】
ウィンドウ182は、一番最近に検出されたECG波形のみならず、リフレッシュバー182Aの連続的な描画を含み、リフレッシュバー182Aは、波形が検出されるのに伴って波形をリフレッシュするように横方向に運動している。比較を目的として、ウィンドウ184Aは、カテーテル72の先端ティップ76Aの望ましい場所が実現された時点を判定する際に臨床医を支援するように、ECGセンサ組立体がSA結節と近接した状態になる前にキャプチャされたベースラインECG波形を表示するために使用されている。ウィンドウ184B及び184Cには、ユーザがプローブ40又はコンソールボタンインターフェイス32上の既定の制御ボタンを押下した際に検出されたものからのユーザ選択のECG波形を表示することができる。ウィンドウ184B及び184C内の波形は、ボタンの押下又はその他の入力を介してユーザ選択の結果として新しい波形によって上書きされる時点まで留まっている。深さスケールインジケータ124、状態又はアクション標識126、及びボタンアイコン128も、同様にディスプレイ30上において含まれている。また、基準又は接地ECGリードがTLS50に動作自在に接続されているかどうかの通知を付与するために、完全性インジケータ186も、ディスプレイ30上において含まれている。
【0088】
従って、ディスプレイ30は、いくつかの実施形態において、単一画面上において同時にTLS及びECGモードの両方のものの要素を描いており、これにより、望ましい位置においてカテーテル72の先端ティップ76Aを配置する際に支援するための豊富なデータを臨床医に提供している。画面ショット178又は選択されたECG又はTLSデータは、カテーテル72の適切な配置のドキュメント化を可能にするために、統合型システム10によって保存、印刷、又はその他の方法で維持され得ることに更に留意されたい。
【0089】
図4及び図8は、それぞれ、いくつかの実施形態によるスタイレット100及び130を示している。図11は、いくつかの実施形態によるスタイレット100及び130のスタイレットボディ1000を示している。
【0090】
図示のように、スタイレット100及び130のそれぞれの磁気的に追跡可能なスタイレットは、生体内において医療装置のティップを磁気的に追跡するためにカテーテル72の1つ又は複数の管腔などの医療装置の管腔内において配設されるように構成されたスタイレットボディ1000を含む。スタイレットボディ1000は、一般に、コアワイヤ104又は138、1つ又は複数の磁界生成要素106を含む磁気組立体1002、及び外側構造物108を含む。この場合にも、コアワイヤ104又は138は、スタイレットボディ1000の先端部分内において1つ又は複数の磁界生成要素106と並んで配設することが可能であり、これにより、スタイレット100又は130の磁気的な追跡を可能にしている。但し、コアワイヤ104又は138は、この代わりに、スタイレットボディ1000の先端部分内において1つ又は複数の磁界生成要素106を通じて(例えば、1つ又は複数の磁界生成要素106の軸方向中心を通じて)配設することもできる。特に、これらは、図4との関係において上述されているものとは異なる構成であり、この場合には、1つ又は複数の磁界生成要素106は、コアワイヤ104又は138の先端方向において配設されている。コアワイヤ104又は138が1つ又は複数の磁界生成要素106の間において配設されている方式とは無関係に、コアワイヤ104又は138は、1つ又は複数の磁界生成要素106が必要に応じてサイズ設定されることを許容するために、図11に示されているようにスタイレットボディ1000の先端部分内においてテーパー化することができる。以上においては、磁気組立体1002、スタイレットボディ1000の外側構造物108、又はこれらに類似したものの特定の実施形態は、スタイレット100及び130について記述されているが、以下においては、それぞれ、図12図14図15A図15B、及び図16~19、並びに、図20A図20C図21A、及び21Bとの関係において、スタイレットボディ1000の少なくとも磁気組立体1002及び外側構造物108の更なる実施形態について説明する。
【0091】
図12は、いくつかの実施形態によるスタイレット100又は130の先端部分の詳細な断面図を示している。
1つ又は複数の磁界生成要素106は、1つ又は複数のポリマー接合型磁石を含むことができる。1つ又は複数のポリマー接合型磁石は、円柱体として成形された単一のポリマー接合型磁石を含むことができる。この代わりに、1つ又は複数のポリマー接合型磁石は、円柱体として成形された複数のポリマー接合型磁石を含むこともできる。このようなポリマー接合型磁石は、限定を伴うことなしに、ポリマー接合型のネオジミウム磁石を含むことができる。1つ又は複数のポリマー接合型磁石は、スタイレットボディ1000及びスタイレット100又は130の曲げ能力を改善するように構成されている。実際に、1つ又は複数のポリマー接合型磁石は、曲がるように、且つ、従って、スタイレットボディ1000が、スタイレットボディ1000の捩れ又は破損を伴うことなしに、患者の解剖構造(例えば、血管系)に従って曲がることを許容するように、構成されている。
【0092】
有利には、単一のポリマー接合型磁石又は複数のポリマー接合型磁石のそれぞれのポリマー接合型磁石の形状、寸法(例えば、長さ)、材料(例えば、磁気材料、ポリマー、など)、磁気飽和、又は配置は、磁気組立体1002の磁界強度とスタイレットボディ1000の先端部分の柔軟性(例えば、曲げ半径)の間の望ましいバランスを提供するように、最適化することができる。これに加えて、外側構造物108は、全体的な支持、引っ張り強度、及び柔軟性を目的として最適化することもできる。
【0093】
図13及び図14は、いくつかの実施形態によるスタイレット100又は130の先端部分の詳細な断面図を示している。
1つ又は複数の磁界生成要素106は、1つ又は複数の焼結磁石を含むことができる。1つ又は複数の焼結磁石は、図13又は図14に示されているように、フラットな又は丸い端部を有する円柱体又は場合によっては円錐として切削された又は仕上げられた複数の焼結磁石を含むことができる。任意選択により、複数の円柱形又は円錐形焼結磁石は、図14に示されているように、複数の球状焼結磁石1406又は複数の非金属性球体1410及び従って非磁性球体と交互に配設され得る。このような焼結磁石は、限定を伴うことなしに、焼結ネオジミウム磁石を含むことができる。複数の円柱形又は円錐形焼結磁石が丸い端部のみを含んでいるのか、或いは、複数の円柱形又は円錐形焼結磁石が複数の球状焼結磁石1406又は非金属性球体1410(例えば、熱可塑性球体、弾性球体、など)と交互に配設されるフラットな又は丸い端部を含んでいるのか、とは無関係に、このように構成されたスタイレットボディ1000の先端部分は、スタイレット100又は130の改善された曲げ能力のために少なくとも円柱形磁石の間において関節式結合部1308又は1408を含む。実際に、結合部1308又は1408は、少なくとも円柱形磁石が互いに曲がることを許容するように構成されている。そして、これは、スタイレットボディ1000がスタイレットボディ1000の捩れ又は破損を伴うことなしに患者の解剖構造(例えば、血管系)に従って曲がることを許容している。
【0094】
図15A図15B図16、及び図17は、いくつかの実施形態によるスタイレット100又は130の先端部分の詳細な断面図を示している。
この場合にも、1つ又は複数の磁界生成要素106は、1つ又は複数の焼結磁石を含み得るが、図15A図15B図16、及び図17において示されているように、1つ又は複数の焼結磁石は、1つ又は複数の磁石ホルダ1510、1610、又は1710内において配設することができる。1つ又は複数の焼結磁石は、フラットな又は丸い端部を有する円柱体として切削された且つ仕上げられた複数の焼結磁石を含むことができる。図15A及び図15Bに示されているように、複数の焼結磁石は、磁石ホルダ1510の溝を区切る溝内において配設された複数の隔壁1512を含む単一の磁石ホルダ1510の溝内において配設することができる。実際に、複数の焼結磁石は、磁石ホルダ1510の溝内において複数の隔壁1512と交互に配設されており、この隔壁は、焼結磁石の間において関節式結合部1508を形成している。この代わりに、図16及び図17に示されているように、複数の焼結磁石は、複数の磁石ホルダ1610又は1710内において配設することも可能であり、これにより、その間において関節式結合部1608又は1708を形成している。図16に示されているように、複数の磁石ホルダ1610のそれぞれの磁石ホルダは、複数の焼結磁石のうちの1つの焼結磁石を収容することができる。更には、複数の磁石ホルダ1610のそれぞれの磁石ホルダは、磁石ホルダ1610の間の結合部1608がボール及びソケット結合部となるように、ボール端部及びソケット端部を含むこともできる。但し、複数の磁石ホルダ1610は、ソケット端部のペアを有するソケット端部型の磁石ホルダと交互に配設されるボール端部のペアを有するボール端部型の磁石ホルダを有することが可能であり、これも、磁石ホルダ1610の間においてボール及びソケット結合部を提供している。この代わりに、図17に示されているように、複数の磁石ホルダ1710のそれぞれの磁石ホルダは、リンク又はチェーンリンクであることが可能であり、且つ、結合部1708は、1つに連鎖したリンクの間の連結環であり得る。図15A及び図15Bの単一の磁石ホルダ1510であるのか、或いは、図16又は図17の複数の磁石ホルダ1610又は1710であるのか、とは無関係に、結合部1508、1608、及び1708は、スタイレット100又は130の曲げ能力を改善している。実際に、結合部1508、1608、及び1708は、複数の焼結磁石が互いに曲がることを許容するように、且つ、これにより、スタイレット100又は130が破損を伴うことなしに患者の解剖構造に従って曲がることを許容するように、構成されている。
【0095】
有利には、複数の円柱形、円錐形、又は球状の焼結磁石のそれぞれの焼結磁石の形状、寸法(例えば、長さ)、磁性材料、磁気飽和、又は配置は、磁気組立体1002の磁界強度とスタイレットボディ1000の先端部分の柔軟性(例えば、曲げ半径)の間の望ましいバランスを提供するように、最適化することができる。同様に、複数の円柱形又は円錐形焼結磁石に対する複数の非金属性球体1410の配置又は比率も、磁気組立体1002の磁界強度とスタイレットボディ1000の先端部分の柔軟性(例えば、曲げ半径)の間の望ましいバランスを提供するように、最適化することができる。これに加えて、外側構造物108も、全体的な支持、引っ張り強度、及び柔軟性を目的として最適化することができる。
【0096】
図18及び図19は、いくつかの実施形態によるスタイレット100又は130の先端部分の詳細な切り欠き図を示している。
図示のように、1つ又は複数の磁界生成要素106は、コアワイヤ104又は138が存在している場合には、コアワイヤ104又は138の周りにおいて1つ又は複数の磁気ワイヤを含む。1つ又は複数の磁気ワイヤは、図19に示されているように、コアワイヤ104又は138と共に捩じられた又はコアワイヤ104又は138の周りにおいて螺旋状に巻きつけられた単一の磁気ワイヤを含むことができる。この代わりに、1つ又は複数の磁気ワイヤは、図18に示されているように、i)コアワイヤ104又は138、ii)複数の磁気ワイヤのうちの1つの磁気ワイヤ、又はiii)互い、の周りにおいて捩じられた又は編まれた複数の磁気ワイヤを含むことができる。このような磁気ワイヤは、限定を伴うことなしに、ネオジミウム磁石のワイヤを含むことができる。柔軟であることにより、1つ又は複数の磁気ワイヤは、曲げ能力を改善するように、且つ、スタイレットボディ1000の捩れ又は破損を伴うことなしに患者の解剖構造(例えば、血管系)に従ってスタイレット100又は130の曲がりを許容するように、構成されている。
【0097】
この代わりに図19に示されているように、1つ又は複数の磁界生成要素106は、コアワイヤ104又は138の周りにおいて1つ又は複数の電磁石を含むこともできる。1つ又は複数の電磁石は、電流が供給された際に磁界を生成するためにコアワイヤ104又は138の周りにおいて螺旋状に巻きつけられた導電性ワイヤから形成された単一の電磁石を含むことができる。或いは、この代わりに、1つ又は複数の電磁石は、電流が供給された際に磁界を生成するためにコアワイヤ104又は138の周りにおいて螺旋状に巻き付けられた複数の伝導性ワイヤから形成された複数の電磁石を含むこともできる。導電性ワイヤのそれぞれの導電性ワイヤは、コアワイヤ104又は138の専用のセクションの周りにおいて螺旋状に巻き付けることが可能であり、且つ、複数の電磁石の線形アレイを目的として、別の導電性ワイヤのみならずコアワイヤ104又は138から電気的に絶縁することができる。柔軟であることにより、1つ又は複数の導電性ワイヤは、曲げ能力を改善するように、且つ、スタイレットボディ1000の捩れ又は破損を伴うことなしに患者の解剖構造(例えば、血管系)に従ってスタイレット100又は130の曲がりを許容するように、構成されている。
【0098】
有利には、単一の導電性ワイヤ又は複数の導電性ワイヤの寸法(例えば、直径、長さ、など)、磁性又は導電性材料(例えば、複数の磁性又は導電性ワイヤ用の同一の磁性又は導電性材料或いは異なる磁性又は導電性材料の混合物)、磁気飽和、巻線、或いは、複数の磁性又は導電性ワイヤの捩れ又は編みは、磁気組立体1002の磁界強度とスタイレットボディ1000の先端部分の柔軟性(例えば、曲げ半径)の間の望ましいバランスを提供するように、最適化することができる。これに加えて、外側構造物108は、全体的支持、引っ張り強度、及び柔軟性を目的として最適化することができる。
【0099】
図20A図20C図21A、及び図21Bは、いくつかの実施形態による様々な外側構造物を含むスタイレット100又は130の先端部分の様々な詳細断面図を示している。
【0100】
外側構造物108は、図20A及び図21Aに示されている単一の層(即ち、単一層の外側構造物)又は図20B図20C、及び図21Bに示されている複数の層(即ち、複数層の外側構造物)を有することができる。単一層の外側構造物108については、このような外側構造物は、少なくともオーバーモールド層、リフロー層、ポッティング層、又は収縮包装層の第1層1206を含むことができる。複数層の外側構造物108については、このような外側構造物は、その上部又は下部の第2層1208、第3層1210、などのような1つ又は複数のその他の層と共に第1層1206を含むことができる。外側構造物108が、第1層1206に加えて、第2層1208及び第3層1210などの2つ以上のその他の層を含む場合には、2つ以上のその他の層は、第1層1206の上部、下部、或いは、上部及び下部の任意の組合せであり得る。
【0101】
オーバーモールド層である第1層1206については、オーバーモールド層は、図20Aにおいて示されているように、コアワイヤ104又は138及び磁気組立体1002の周りにおいて成形することができる。存在している場合に、任意の2つの以上の磁界生成要素106の間の1つ又は複数のギャップは、その間においてオーバーモールド層のポリマー材料を含むことが可能であり、これにより、磁気組立体1002内の1つ又は複数の関節式結合部1212を形成している。ポリマー材料は、アクリル、アクリロニトリルブタジエンスチレン(「ABS」)、ポリアミド(例えば、ナイロン)、ポリ乳酸、ポリベンゾイミダゾール、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリオキシメチレン、ポリエーテルエーテルケトン(「PEEK」)、ポリエーテルイミド、ポリエチレン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルファイド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンフルオライド、又はポリテトラフルオロエチレン(「PTFE」)などのエラストマ又は熱可塑性ポリマーであり得る。2つ以上の磁界生成要素106の間の1つ又は複数のギャップは、磁気組立体1002上における成形(例えば、射出成形)の前に、その幅との関係において調節され得ることから、1つ又は複数の関節式結合部1212は、スタイレットボディ1000の先端部分内の磁気組立体1002の柔軟性(例えば、曲げ半径)と磁界強度の間の望ましいバランスを実現するように、最適化することができる。
【0102】
リフロー層である第1層1206については、リフロー層は、コアワイヤ104又は138及び磁気組立体1002の周りにおいて成形することが可能であり、且つ、その後に、図20Aに示されているように、コアワイヤ104又は138及び磁気組立体1002の周りにおいてリフローすることができる。存在している場合に、任意の2つ以上の磁界生成要素106の間の1つ又は複数のギャップは、その間においてリフロー層のポリマー材料を含むことが可能であり、これにより、磁気組立体1002内の1つ又は複数の関節式結合部1212を形成している。ポリマー材料は、アクリル、アクリロニトリルブタジエンスチレン(「ABS」)、ポリアミド(例えば、ナイロン)、ポリエーテルブロックアミド(「PEBA」)、ポリウレタン、ポリ乳酸、ポリベンゾイミダゾール、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリオキシメチレン、ポリエーテルエーテルケトン(「PEEK」)、ポリエーテルイミド、ポリエチレン、フッ素化エチレンプロピレン(「FEP」)、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルファイド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンフルオライド(「PVDF」)、又はポリテトラフルオロエチレン(「PTFE」)などの熱可塑性ポリマーであり得る。2つ以上の磁界生成要素106の間の1つ又は複数のギャップは、磁気組立体1002上における熱可塑性ポリマーの成形(例えば、射出成形)及びリフローの前に、その幅との関係において調節され得ることから、1つ又は複数の関節式結合部1212は、スタイレットボディ1000の先端部分内の磁気組立体1002の柔軟性(例えば、曲げ半径)と磁界強度の間の望ましいバランスを実現するように、最適化することができる。
【0103】
ポッティング層である第1層1206については、ポッティング層は、図20Aに示されているように、コアワイヤ104又は138及び磁気組立体1002の周りにおいてポッティングすることができる。存在している場合に、任意の2つ以上の磁界生成要素106の間の1つ又は複数のギャップは、その間においてポッティング層のポッティング材料を含むことが可能であり、これにより、磁気組立体1002内の1つ又は複数の関節式結合部1212を形成している。ポッティング材料は、エポキシ、ポリウレタン、又はシリコーンなどの熱硬化性ポリマーであり得る。2つ以上の磁界生成要素106の間の1つ又は複数のギャップは、磁気組立体1002上のポッティング材料のポッティングの前に、その幅との関係において調節され得ることから、1つ又は複数の関節式結合部1212は、スタイレットボディ1000の先端部分内の磁気組立体1002の柔軟性(例えば、曲げ半径)と磁界強度の間の望ましいバランスを実現するように、最適化することができる。
【0104】
収縮包装層である第1層1206については、収縮包装層は、図21Aに示されているように、コアワイヤ104又は138及び磁気組立体1002の周りにおいて収縮させることができる。存在している場合に、任意の2つ以上の磁界生成要素106の間の1つ又は複数のギャップは、任意選択によって1つ又は複数のギャップの外径に収縮されるなんらかの順応性収縮包装層と共に、その間において空気又はスペーサを含むことが可能であり、これにより、磁気組立体1002内において1つ又は複数の関節式結合部1212を形成している。収縮包装層は、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタン)、フルオロポリマー(例えば、PTFE)、又はポリビニルクロライド(「PVC」)などの熱可塑性ポリマーであり得る。2つ以上の磁界生成要素106の間の1つ又は複数のギャップは、磁気組立体1002上の収縮包装層の収縮の前に、その幅との関係において調節され得ることから、1つ又は複数の関節式結合部1212は、スタイレットボディ1000の先端部分内の磁気組立体1002の柔軟性(例えば、曲げ半径)と磁界強度の間の望ましいバランスを実現するように、最適化することができる。
【0105】
この場合にも、外側構造物108は、図20A及び図21Aに示されている単一の層(即ち、単一層の外側構造物)又は図20B図20C、及び図21Bに示されている複数の層(即ち、複数層の外側構造物)を有することができる。複数層の外側構造物108については、このような外側構造物は、その上部又は下部の第2層1208、第3層1210、などのような1つ又は複数のその他の層と共に、第1層1206を含むことができる。例えば、図20B及び図21Bは、その上部の第2層1208と共に、第1層1206(オーバーモールド層、リフロー層、ポッティング層、又は収縮包装層)を示している。このような実施形態において、第2層1208は、第1層1206上のケーシング又はチューブであり得る。別の例において、図20Cは、その上部の第2層1208及び第3層1210と共に、第1層1206を示している。このような実施形態において、第2層1208は、第3層1210上のケーシング又はチューブであることが可能であり、これは、編まれた層であり得る。第1層1206がリフロー層である際には、リフロー層のポリマー材料は、任意の2つ以上の磁界生成要素106の間の1つ又は複数のギャップ内に、のみならず、編まれた層内に、リフローすることが可能であり、これにより、複合外側構造物108を形成している。
【0106】
最後に、方法は、磁気的に追跡可能なスタイレットを使用する方法を含む。例えば、このような方法は、カテーテル挿入ステップ、カテーテル前進ステップ、及びカテーテル配置ステップを含むことができる。カテーテル挿入ステップは、カテーテル72を患者70の挿入サイト73内に挿入するステップを含む。カテーテル72は、スタイレット100又は130の先端部100B又は130Bがカテーテル72の先端ティップ76Aと実質的に共通終端状態となるようにカテーテル72の管腔内において配設されたスタイレット100又は130を含む。カテーテル前進ステップは、曲げに関係する疲労に起因してスタイレット100又は130のスタイレットボディ1000を破損させることなしに、患者70の血管系を通じてカテーテル72を前進させるステップを含む。上述のように、スタイレット100又は130は、コアワイヤ104又は138と並んでスタイレットボディ1000の磁気的に追跡可能な先端部分内において配設された1つ又は複数の磁界生成要素106の磁気組立体1002の周りにおいて外側構造物108を含む。カテーテル配置ステップは、カテーテル72を配置するために、統合型システム10のTLS50の磁気的追跡に従って患者の心臓の近傍の望ましい一般的領域内においてカテーテル72の先端ティップ76Aを配置するステップを含む。
【0107】
本明細書には、いくつかの特定の実施形態が開示されており、且つ、特定の実施形態がある程度の詳細において開示されているが、これは、特定の実施形態が本明細書において提供されている概念の範囲を限定することを意図したものではない。当業者には、更なる適合又は変更が明らかとなることが可能であり、且つ、更に広い態様において、これらの適合又は変更も同様に包含される。従って、本明細書において提供されている概念の範囲から逸脱することなしに、本明細書において開示されている特定の実施形態からの逸脱を実施することができる。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図20C
図21A
図21B
【国際調査報告】