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特表2024-518348可変フットプリントのコンテナ取扱装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】可変フットプリントのコンテナ取扱装置
(51)【国際特許分類】
   B66C 19/00 20060101AFI20240423BHJP
   B60P 1/64 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
B66C19/00 B
B60P1/64 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566642
(86)(22)【出願日】2022-03-24
(85)【翻訳文提出日】2023-10-27
(86)【国際出願番号】 IB2022052690
(87)【国際公開番号】W WO2022229733
(87)【国際公開日】2022-11-03
(31)【優先権主張番号】102021000011075
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520111235
【氏名又は名称】アチャ エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】ジャンカルロ ボンフィリオーリ
(57)【要約】
トラクタ(110)の第5輪(130)に取り付けられるように適合された第1コラム(155)と、第1遊動接地支持車輪(180)が遊動可能に取り付けられた第2コラム(175)と、第2遊動接地支持車輪(205)が遊動可能に取り付けられた第3コラム(200)と、コンテナ(105)を持ち上げるためのリフト装置(240,245,250,255,260,265,270,275,280,285)と、第2コラム(175)および第3コラム(200)を第1コラム(155)に連結し、3つのコラムのうちの少なくとも1つを第1位置と第2位置との間で3つのコラムのうちの別のコラムに対して移動させるように構成され、第2位置における装置の平面視のフットプリントが、第1位置における装置の平面視のフットプリントよりも小さくなる接続装置(220,230,235)とを備えるコンテナ(105)を取扱うための可変フットプリントの取扱装置(101)である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ(105)を取り扱うための可変フットプリントの取扱装置(101)であって、
- トラクタ(110)の第5輪(130)に取り付けられるように適合された第1コラム(155)と、
- 第1遊動接地支持車輪(180)が遊動可能に連結された第2コラム(175)と、
- 第2遊動接地支持車輪(205)が遊動可能に連結された第3コラム(200)と、
- 前記コンテナ(105)を持ち上げるためのリフト装置(240,245,250,255,260,265,270,275,280,285)と、
- 前記第2コラム(175)および前記第3コラム(200)を前記第1コラム(155)に連結し、3つの前記コラムのうちの少なくとも1つを3つの前記コラムのうちの別のコラムに対して第1位置と第2位置との間で移動させるように構成され、前記第2位置における前記取扱装置の平面視のフットプリントが、前記第1位置における前記取扱装置の平面視のフットプリントよりも小さい接続装置(220,230,235)と、を備える装置(101)。
【請求項2】
前記接続装置(220,230,235)が、前記第3コラム(200)を、前記第1コラム(155)からの前記第3コラム(200)の距離が最大である前記第1位置と、前記第3コラム(200)と前記第1コラム(155)との間の距離が最小であり、前記第3コラム(200)が、前記第1コラム(155)からの前記第2コラム(175)の距離よりも小さい前記第1コラム(155)からの距離にある前記第2位置との間で移動させるように構成されている、請求項1に記載の装置(101)。
【請求項3】
前記接続装置が、
- 前記第1コラム(155)に堅固に固定された第1端部(220a)と、前記第2コラム(175)が鉛直回転軸(R2)回りにヒンジ結合された第2端部(220b)とを備える第1横材(220)と、
- 前記第1端部(230a)が前記第2コラム(175)に堅固に固定され、前記第2端部(230b)が前記第3コラム(200)に堅固に固定された第2横材(230)と、
- 前記第3コラム(200)を前記鉛直回転軸(R2)回りに回転移動させるように構成されたアクチュエータ(235)と、を備える請求項1または請求項2に記載の装置(101)。
【請求項4】
前記アクチュエータ(235)が、前記第1コラム(155)と前記第1横材(220)とのうちの1つにヒンジ結合された第1端部(235a)と、前記第3コラム(200)と前記第2横材(230)とのうちの1つにヒンジ結合された反対側の第2端部(235b)とを備えたリニアアクチュエータである請求項1に記載の装置(101)。
【請求項5】
前記第3コラム(200)および前記第2コラム(175)が伸縮式である請求項1に記載の装置(101)。
【請求項6】
前記第1コラム(155)および第1横材(220)が伸縮式である請求項1に記載の装置(101)。
【請求項7】
前記リフト装置が、前記第2コラム(175)に連結された第1部分と、前記第3コラム(200)に連結された第2部分とを備える請求項1に記載の装置(101)。
【請求項8】
前記リフト装置の前記第1部分および前記第2部分の両方が、それぞれ、
- 一対のアームであって、第1アーム(240)と第2アーム(245)とが、対応する鉛直ヒンジ軸回りにそれぞれのコラムにヒンジ結合され、対応するヒンジ軸に直交するそれぞれの長手方向に沿って展開する、一対のアームと、
- 前記第1アーム(240)にヒンジ結合された第1輪(260)に少なくとも部分的に巻き掛けられ、第1アクチュエータ(265)によって操作される第1ロープ(255)と一体化された第1コンテナ把持体(250)と、
- 前記第2アーム(245)にヒンジ結合された第2輪(280)に少なくとも部分的に巻き掛けられ、第2アクチュエータ(285)によって作動される第2ロープ(275)と一体化された第2コンテナ把持体(270)とを備える請求項7に記載の装置(101)。
【請求項9】
前記ヒンジ軸回りの前記アームの回転を防止するように、互いに対向するそれぞれのアーム(240,245)に取り外し可能に結合可能な第1スペーサバー(290)および第2スペーサバー(295)を備える請求項6に記載の装置(101)。
【請求項10】
前記第1コラム(155)を前記第1位置と前記第2位置との間において移動させるために、モータによって駆動され、前記接続装置に動作可能に接続されたポンプを備え、該ポンプおよび前記モータが、前記第1コラム(155)、前記第2コラム(175)もしくは前記第3コラム(200)のうちの少なくとも1つ、または前記接続装置に接続されている請求項1に記載の装置(101)。
【請求項11】
第5輪(130)を備えるトラクタ(110)と、請求項1に記載の装置とを備えるコンテナ(105)を取り扱うためのシステム(100)であって、前記第1コラム(155)が、前記トラクタ(110)の前記第5輪(130)に取り外し可能に接続されるシステム(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フットプリント可変方式のコンテナ取扱装置(ISO)、すなわち、例えば、連結トラックの荷台との間でコンテナを昇降させることができる作業形態と、コンテナを昇降させることができない保管/輸送形態とに配置することができるコンテナ取扱装置(ISO)に関する。特に、保管/輸送形態における装置のフットプリントは、作業形態におけるフットプリントよりも小さいので、装置は、標準的な連結トラックの荷台に載せて、一般に開放された通常の道路を輸送することができる。
【背景技術】
【0002】
一般に、1つまたは多くても2つのコンテナを昇降させて陸上輸送する作業形態から、例えば、都市道路を循環する標準的な連結トラックの荷台に乗せて輸送できるように、作業形態と比較してフットプリントが低減された保管または輸送形態に切り替えるために、装置の最大高さ、最大幅および最大長さのセットとして意図されるフットプリントを変化させることができるコンテナ取扱装置が知られている。
【0003】
このような装置は、一般に、例えば、伸縮可能な鉛直サイドメンバーおよび/または直立部材を備える可変フットプリントのフレームを備え、この可変フットプリントのフレームは、少なくとも3つ、好ましくは4つの車輪によって地面上に載り、そのうちの少なくとも1つ、好ましくは2つが、フレームとリフト装置によってフレームに取り付けられたコンテナとを移動できるようにするための駆動輪である。
【0004】
したがって、装置には、装置を動かすために必要な力を駆動輪に与えるモータと、オペレータが装置を運転するためのコックピットとが設けられている。モータは、可変フットプリントのフレームに接続されたモータポンプによって加圧された流体によって駆動される流体圧モータであってもよい。
【0005】
推測できるように、モータおよびコックピットはかなりのフットプリントを有し、保管/輸送形態における装置のフットプリントを最小化する必要性とは一致しない。また、このような構成部品は、設計/製造時間を複雑にし、長くし、かなりの重量負担を構成することも推測できる。
【0006】
本発明の目的は、従来技術の装置の前述の問題を解決することである。
かかる目的は、独立請求項に示された本発明の特徴によって達成される。従属請求項は、本発明の好ましいおよび/または特に有利な態様を概説する。
【発明の概要】
【0007】
特に、本発明は、コンテナを取り扱うための可変フットプリントの取扱装置を利用可能にする。取扱装置は、
- トラクタの第5輪に取り付けられるように適合された第1コラムと、
- 第1遊動接地支持車輪が遊動可能に取り付けられる第2コラムと、
- 第2遊動接地支持車輪が遊動可能に取り付けられる第3コラムと
- コンテナを持ち上げるためのリフト装置と
- 第2コラムおよび第3コラムを第1コラムに連結し、3つのコラムのうちの少なくとも1つを、3つのコラムのうちの別のコラムに対して第1位置と第2位置との間で移動させるように構成され、第2位置における装置の平面視のフットプリントが、第1位置における取扱装置の平面視のフットプリントよりも小さい接続装置と、
を備える。
【0008】
この解決策により、従来技術の装置と比較して、同じ性能で、よりコンパクトで、軽量で、容易に運搬可能で、経済的な、フットプリント可変方式のコンテナ取扱装置が利用可能になる。特に、このような利点は、第1コラムが接続されるように適合された、例えば、遊動するように設けられた第5輪(または他の任意の等価な接続部材)を備えたトラクタの駆動輪を利用することができるので、本装置がコンテナを取り扱うために駆動輪を必要としないという事実によってもたらされる。したがって、駆動輪を全く必要としないので、接地支持車輪を回転させるために先行技術の装置によって使用される、一般に油圧/流体力学的なモータを備える必要もなく、また、駆動輪を制御し、方向付けするための手段、および、装置を駆動するための手段も、そのような手段がトラクタに既に含まれているので、備える必要がない。また、後述するように、装置は、接続装置を作動させることができる加圧流体を生成するための、電気モータまたは吸熱モータによって駆動されるポンプを備えていてもよく、このポンプは、駆動輪をも作動させるのに十分な力を提供する必要がないため、先行技術の装置よりも小型とすることができ、したがって、嵩張らない。さらに、装置は、接続装置を作動させるための車載ポンプを含まず、装置の外部のポンプに接続されることも排除されない。本装置はまた、連結トラックの荷台から突出しない輸送形態に一旦なると、標準的な連結トラックの荷台に載せて、一般に開放された道路を輸送することが可能である。
【0009】
本発明の一態様によれば、操作形態において高い機能性を維持しつつ、輸送形態にあるときのシステムのコンパクト性を向上させるように設計され、接続装置は、第1コラムからの第3コラムの距離が最大である第1位置と、第3コラムと第1コラムとの間の距離が最小であり、第3コラムが第1コラムからの第2コラムの距離よりも小さい第1コラムからの距離にある第2位置との間で第3コラムを移動させるように構成されてもよい。
【0010】
本発明の他の態様によれば、接続装置が、
- 第1コラムに堅固に固定された第1端部と、第2コラムが鉛直回転軸に対してヒンジ結合された第2端部とを備える第1横材と、
- 第1端部が第2コラムに堅固に固定され、第2端部が第3コラムに堅固に固定された第2横材と、
- 第3コラムを回転軸回りに回転移動させるように構成されたアクチュエータと、を備える。
【0011】
本発明のさらに他の態様は、アクチュエータが、第1コラムと第1横材とのうちの1つにヒンジ結合された第1端部と、第3コラムと第2横材とのうちの1つにヒンジ結合された反対側の第2端部とを備えるリニアアクチュエータであってもよいことを提供する。
【0012】
本発明のさらに他の態様においては、第3コラムおよび第2コラムは伸縮式であってもよい。
このようにして、操作形態において同じフットプリントであっても、輸送形態においてフットプリントを縮小することが可能となる。
第1コラムおよび第1横材を伸縮式のものとすることができる本発明の他の態様は、この利点を改善するのに寄与し得る。
【0013】
さらに、この特徴により、第1横材および第2横材がトラクタの上方に位置する点までコラムを持ち上げることができ、したがって、装置をトラクタの前方に持ってきて操作性を向上することができ、同時に、装置を荷台に乗せることができる。
本発明の一態様によれば、リフト装置は、第2コラムに連結された第1部分と、第3コラムに連結された第2部分とを備えていてもよい。
【0014】
本発明の他の態様によれば、リフト装置の第1部分および第2部分は、それぞれ、
- 一対のアームであって、そのうちの第1アームおよび第2アームが、対応する鉛直ヒンジ軸回りにそれぞれのコラムにヒンジ結合され、対応するヒンジ軸に直交するそれぞれの長手方向に沿って展開する、一対のアームと、
- 第1アームにヒンジ結合された第1輪に少なくとも部分的に巻き掛けられた第1ロープと一体化され、第1アクチュエータによって作動される第1コンテナ把持体と、
- 第2アームにヒンジ結合された第2輪に少なくとも部分的に巻き掛けられた第2ロープと一体化され、第2アクチュエータによって作動される第2コンテナ把持体とを備えていてもよい。
【0015】
第1スペーサバーおよび第2スペーサバーが、ヒンジ軸回りのアームの回転を防止するように、互いに対向するそれぞれのアームに取り外し可能に取り付けられる。
このようにして、装置を操作形態に容易に配置することができ、特に輸送形態にあるときに、全体の寸法を大きくすることなくシステムに剛性を与えることができる。
【0016】
図示されておらず、あまり好ましくない他の実施形態において、それぞれのヒンジ軸に対してアームが回転するのを防止してアームを定位置に固定するために、ヒンジ自体に直接作用するように構成されたロックシステムを設けることができる。
【0017】
本発明の他の態様によれば、装置は、第1コラムを第1位置と第2位置との間で移動させるために、モータによって駆動され、接続装置に動作可能に接続されたポンプを備えていてもよく、ポンプおよびモータは、3つのコラムのうちの1つまたは接続装置に接続されている。
【0018】
本発明はまた、第5輪を備えるトラクタと、第1コラムがトラクタの第5輪に取り外し可能に接続される、請求項1に記載の装置とを備えるコンテナ取扱システムを利用可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の他の特徴および利点は、添付の表に図示された図を参照して、非限定的な例として提供される以下の説明を読むことにより明らかになるであろう。
図1】本発明に係るコンテナ取扱装置を含む、本発明に係るコンテナ取扱システムの概略平面図であり、コンテナを陸上で取り扱うステップにおいて図示されている。
図2図1のシステムの概略側面図である。
図3】前出の図面のコンテナ取扱システムの概略側面図であり、連結トラックの荷台に対してコンテナを吊上げまたは荷下ろしするステップにおいて図示されている。
図4】前出の図面のコンテナ取扱装置の概略側面図であり、連結トラックの荷台上において搬送中の搬送形態において図示されている。
図5図4に示されるコンテナ取扱装置の概略平面図である。
図6】操作形態から輸送形態への装置の通過ステップを示す概略平面図である。
図7】前出の図面のシステムのトラクタの概略平面図である。
図8】第2横材が伸縮可能である、前出の図面の装置の他の実施形態の概略平面図である。
図9】トラクタが装置およびコンテナに対して横方向に配置された、前出の図面のシステムの概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
これらの図を特に参照すると、コンテナ105(ISOコンテナ)を取り扱うためのシステム、特に、一般に開放された道路および高速道路に沿って自律的に移動できるタイプのシステムが、符号100を用いて全体的に示されている。図示の実施形態においては、1つのコンテナを取り扱うことができるシステム100であるが、当業者の想到範囲内においてシステムを適切に寸法変更することにより、システムの根底にある本発明の概念を、1つのコンテナの上にもう1つのコンテナを鉛直方向に積み重ねた2つのコンテナの輸送に適合させることができる。
【0021】
システムによって取り扱うことができるコンテナ105は、好ましくは、例えば、フックによってシステム100により把持されるように適合された(例えば、ピンおよび/またはスロットの形態の連結部材を備える)ISOコンテナである。
【0022】
システム100は、トラクタ110、すなわち、陸上輸送に適した自走式車両を備え、この車両は、少なくとも1対の駆動および操舵輪120、または1対の駆動輪および1対の操舵輪(場合によっては、一般に、少なくとも1対の遊動輪125も)が取り付けられたシャーシ115を備える。
【0023】
図示されたトラクタは、連結車両、すなわち、遊動輪によって地面に載っている荷台を輸送するように適合された自走式車両のものであるが、トラクタがフォークリフトのような他の自走式車両であってもよいことは排除されない。
【0024】
荷台は、物品、例えば、コンテナを支持するための平坦な上面を有するフレームとして定義され、全てが遊動輪である複数の接地支持車輪が取り付けられたものである。実際には、荷台を移動させるにはトラクタが必要である。
【0025】
トラクタ110は、駆動輪がトラクタを動かすのに必要な力を発生させるためのモータ(図示せず)と、モータのエネルギを駆動輪に伝えるためのトランスミッション(モータが吸熱式である場合)とを備える。
【0026】
トラクタ110は、さらに、操舵輪または操舵輪および駆動輪を制御するための操舵システム(図示せず)と、トラクタのオペレータを収容するように適合されたコックピットと、前記トラクタシステムを操作するための制御装置とを備える。
【0027】
トラクタ110は、トラクタのフレームに取り付けられ、牽引される荷台の取り外し可能な連結を可能にするように適合され、荷台の一部を下支えする第5輪130(国際的に公知)を備える。
【0028】
具体的には、第5輪130は、実質的に平坦な上面135(これは、その上に載置される荷台の部分との摩擦を低減するために一般に潤滑されている)を備えるプレートを備え、そのプレートには、荷台のピンの挿入を可能にするように適合された凹部140が形成されている。
【0029】
したがって、第5輪は、凹部内に挿入された(荷台の)ピンを選択的に保持および解放するように構成されたロック機構を備える。
コックピットはトラクタの前部に配置され、一方、第5輪130はトラクタの後部に配置されている。
【0030】
システム100は、コンテナ105を取り扱うための可変フットプリントの取扱装置101(以下、装置101と略称する)をさらに備える。特に、装置によって実行される取扱いは、地面からのコンテナの吊り上げ、吊り下ろし、および吊り上げ状態を維持することを含む。また、本装置をトラクタ110に接続することにより、後述するように、本装置は、コンテナを宙吊りにしたまま、空間内でコンテナを水平方向に移動させることにより、取り扱うことが可能となる。
【0031】
装置101は、コンテナ(または一対のコンテナ)を吊り上げ/吊り下ろし、吊り上げたままにすることが可能な作業(または操作)形態と、装置101の最大全体フットプリントが作業形態に比べて縮小された保管または輸送形態との間で、フットプリントを変化させることが可能であるため、可変フットプリントの装置である。
【0032】
可変フットプリントとは、高さ、幅および長さの間の空間において、その寸法の少なくとも1つを変化させる可能性を意味することが明記されている。幅と長さは互いに垂直であり、水平面上にあるのに対し、高さは鉛直に測定される。さらに、この議論において、幅は、装置101がトラクタに接続され、(図に見られるように)トラクタと整列された状態において、トラクタの直進方向に対して垂直な測定方向に関して使用され、長さは、トラクタの直進方向に対して平行で、長さに対して垂直な測定方向を基準として使用される。
【0033】
最大全体フットプリントは、装置101を完全に含む最小の平行六面体の体積と考えることができる。
装置101は、トラクタ110に、すなわち、トラクタの第5輪130に取り外し可能に連結され、トラクタによって移動されるように適合された、「可変形状を有する」とも定義可能な可変フットプリントのフレームを備える。
【0034】
図示の実施形態においては、フレームは、示された3つの方向(高さ、幅および長さ)全てにおいてそのフットプリントを変化させることができる。しかしながら、図示されていない、あまり好ましくない実施形態においては、フレームは、その幅方向のみ、または幅方向および長さ方向においてそのフットプリントを変化させることができるが、高さ方向においては変化させることができないものを排除するものではない。
【0035】
フレームのフットプリントの変化により、装置101は、コンテナを取り扱うこと、すなわち、コンテナを吊り上げ、吊り下げ、吊り下げたままに維持することができる操作形態と、装置101が連結トラックの荷台、すなわち、トラクタに連結された荷台の上で輸送されるように適合された輸送または保管形態との間で動作することができる。輸送形態においては、装置101はコンテナを取り扱うようには構成されない。
【0036】
操作形態においては、フレーム(および装置101)のフットプリントは最大である一方、輸送または保管形態においては最小である。
可変フットプリントのフレームは、鉛直、すなわち主に鉛直軸に沿って長手方向に展開し、トラクタに取り外し可能に連結されるように適合された第1コラム155を備える。特に、装置101は、第1コラムを介してのみトラクタに連結される。
【0037】
第1コラム155は、第1コラムが鉛直回転軸R1回りにトラクタに対して回転できるように、トラクタの第5輪130に遊動可能に取り付けられるように適合され、すなわち、取り付けられる。あるいは、コラムは、第5輪130に対して堅固に固定可能な下部、すなわち、残余の自由度なしに堅固に固定可能な下部を備えていてもよく、第1コラムの残余の部分は、鉛直回転軸R1回りに上記下部に対して回転可能に取り付けられる。
【0038】
第5輪への連結のために、第1コラムは、第1コラムの下端156に位置する連結装置を備える。
このような連結装置は、例えば、荷台をトラクタの第5輪に固定するために当業者に知られているものであってよく、第5輪130の凹部140に挿入されるように適合されたピン(図示せず)を備えていてもよい。第5輪の代替として、トラクタが、第1コラムのその場での接続のためのシステムを備えることを排除することができないことは明らかである。このような場合、トラクタは、例えば、鉛直回転軸R1を有するロート状の対を実現するように第1コラムの下部が嵌め込まれる鉛直ピンを備えることができる。
【0039】
図示の実施形態においては、第1コラムは伸縮式のものであり、鉛直方向に沿ってその長手方向の寸法を変化させることができる。
したがって、第1コラムは、第1コラムの下部を構成する下部160と、リニアアクチュエータ170などによって鉛直方向に沿って下部に対して移動可能な上部165とを備える。
【0040】
次に、可変フットプリントのフレームは、(鉛直、すなわち、鉛直軸に沿って長手方向に展開する)第2コラム175を備え、この第2コラムには、第1遊動接地支持車輪180が遊動可能に取り付けられている。実際には、第2コラムは、第2コラムの下端に連結された第1遊動輪によって(のみ)地面に載っている。
【0041】
第1遊動輪180は、少なくとも水平回転軸回りに第2コラム175に回転可能に取り付けられている。第1遊動輪180は、例えば、コラムの長手方向軸と同軸の鉛直回転軸回りにも第2コラム175に遊動回転可能に取り付けられていてもよいことは排除されない。
【0042】
第1遊動輪180は、少なくとも部分的に、第2コラムと鉛直方向に整列していてもよい。好ましくは、第2コラムは第1遊動輪と平面視において完全に重なる。
図示の実施形態においては、フットプリントをさらに小さくするために、第2コラムは、第1遊動輪180が少なくとも部分的に収容される空洞185を備える。
【0043】
例えば、フットプリントの更なる削減を可能にすると同時に、車輪を突出させる際に障害物を乗り越えることができるように、第2コラムは、第1遊動輪を選択的に(車輪の少なくとも3分の1が突出するように)空洞から突出させ、または(車輪の4分の1以下が空洞から突出するように)空洞に引っ込ませるように構成された駆動装置を備えることもできる。
第2コラムが、第2コラムに遊動可能にヒンジ結合された複数の接地支持車輪を備えていてもよいことを排除するものではない。
【0044】
図示の実施形態においては、第2コラムは伸縮式であり、鉛直方向に沿ってその長手方向の寸法を変化させることができる。特に、第2コラムは、第1遊動輪180が上述の方法で直接取り付けられる下部190と、鉛直軸に沿って下部に対して移動可能な上部195とを備えていてもよい。例えば、第2部分の作動は、図示のリニアアクチュエータ196によって行われてもよい。
第2コラム175は、第1コラムから0でない量だけ間隔をあけて離れた位置に配置されている。
【0045】
可変フットプリントのフレームは、また、(鉛直、すなわち、鉛直軸に沿って長手方向に展開する)第3コラム200を備え、このコラムには、第2遊動接地支持車輪205が遊動可能に取り付けられている。実際には、第3コラムは、第3コラムの下端に連結された第2遊動輪によって(のみ)地面に載っている。
【0046】
第2遊動輪205は、少なくとも水平回転軸回りに第3コラム200に回転可能に連結されている。第2遊動輪205は、例えば、コラムの長手方向軸と同軸の鉛直回転軸回りにも、第3コラム200と遊動回転可能に取り付けられていることを排除するものではない。
第2遊動輪205は、少なくとも部分的に、第3コラムと鉛直方向に整列していてもよい。好ましくは、第3コラムは第2遊動輪と平面視において完全に重なる。
図示の実施形態においては、フットプリントをさらに小さくするために、第3コラムは、第2遊動輪205が少なくとも部分的に収容される空洞210を備える。
【0047】
例えば、フットプリントの更なる削減を可能にすると同時に、車輪を突出させる際に障害物を乗り越えることができるように、第3コラムは、第2遊動輪を(車輪の少なくとも3分の1が突出するように)空洞から突出させ、または(車輪の4分の1以下が空洞から突出するように)空洞に引っ込ませるように構成された駆動装置を備えることもできる。
第3コラムが、第3コラムに遊動可能にヒンジ結合された複数の接地支持車輪を備えていてもよいことを排除するものではない。
【0048】
図示の実施形態においては、第3コラムは伸縮式のものであり、鉛直方向に沿ってその長手方向の寸法を変化させることができる。特に、第3コラムは、第2遊動輪205が上述の方法で直接取り付けられる下部200aと、鉛直軸に沿って下部に対して移動可能な上部200bとを備えていてもよい。例えば、第2部分の作動は、図示のリニアアクチュエータ215によって行われてもよい。
第3コラム200は、第1コラム155および第2コラム175の両方から0でない量だけ間隔をあけて離れた位置に配置されている。
【0049】
好ましくは、可変フットプリントのフレームは、第1コラム、第2コラムおよび第3コラム以外の他の支持コラムを備えない。言い換えれば、装置101およびそれに付随するコンテナの重量は、第1コラム、第2コラムおよび第3コラムのみを通過して地面に向かって排出される。
【0050】
さらに、使用時には、装置101は、装置101がトラクタに連結されているとき、第1遊動輪、第2遊動輪、およびトラクタを介してのみ地面に接触する(これに代えて、装置101は、スタンドおよび/または可変伸長支持脚によって瞬間的に支持されてもよい。)。
【0051】
可変フットプリントのフレームは、第2コラム175および第3コラム200を第1コラム155に連結する接続装置を備え、例えば、アクチュエータおよびリンクおよび/またはジョイントにより、装置101、すなわち可変フットプリントのフレームの平面視におけるフットプリントが最大である第1位置(この位置においては、装置101は、平面視において所定のフットプリントを有する)と、装置101、すなわち可変フットプリントのフレームの平面視におけるのフットプリントが、第1位置における装置101の平面視におけるフットプリントよりも小さい第2位置との間で、3つのコラムのうちの少なくとも1つを、3つのコラムのうちの他のコラムに対して移動させるように構成されている。
【0052】
平面視におけるフットプリントは、平面視におけるフレームの幅および長さであることに留意されたい。あるいは、この平面視におけるフットプリントは、水平面上に横たわる三角形の面積として理解することができ、その頂点はそれぞれのコラムに配置される。
【0053】
接続装置の第1位置は、コンテナを輸送することができる装置101の操作形態を実現するために想定しなければならない位置であり、第2位置は、装置101の輸送形態を実現するために想定しなければならない位置である。
【0054】
第1位置においては、装置101によって吊り上げられ、または吊り下げられ、または吊り下げた状態に維持されるコンテナは、第1コラム、第2コラムおよび第3コラムの間に(直接)介在している。
装置101の幅を測定する方向は、接続装置が第1位置にあるときの第2コラム175と第3コラム200との間の水平距離の方向として定義することもできる。
【0055】
図示された実施形態においては、接続装置は、(第2コラム175および第1コラム155に対して)第3コラム200を、第1コラム155からの第3コラム200の距離(水平方向かつ最小値)が最大である第1位置と、第3コラムと第1コラムとの間の距離(水平方向かつ最小値)が最小であり、第3コラムが第1コラムからの第2コラムの距離よりも短い第1コラムからの距離にある第2位置との間で移動させるように構成される。
例えば、このような第2位置においては、第3コラムは第1コラムと第2コラムとの間に介在する。
【0056】
ある位置から別の位置へ移動する際、第3コラムのみが、常に互いに所定の距離を保っている2つのコラムに対して移動される。
実際には、接続装置は、例えば、それらの少なくとも一方を鉛直回転軸回りに回転させることによって、第3コラムと第1コラムとを互いに近づけたり遠ざけたりするように構成される。
【0057】
第1位置において、第1コラムからの第3コラムの距離は、第1コラムからの第2コラムの距離とほぼ等しく、すなわち、第1コラムからの第3コラムの距離は、第1コラムからの第2コラムの距離の±20%の間に構成される。図示の実施形態においては、第1位置において、第1コラムからの第3コラムの距離は、第1コラムからの第2コラムの距離に等しい。
【0058】
さらに、第1位置において、第2コラムおよび第3コラムは、第1コラムを通過する装置101の鉛直な中心線平面(当該中心線平面は、接続装置が第1位置にあるときに検出可能である)に垂直な方向に沿って整列される。この中心線平面はまた、コンテナが装置101によって取り扱われる際にコンテナを2つに分割する。
【0059】
図示の接続装置の好ましい実施形態においては、接続装置は、例えば、直線形状を有する第1横材220を備え、この第1横材は、第1コラム155、すなわち、第1コラム155の(上部の)頂部に堅固に固定された(残余の自由度を有しない)第1端部220aと、第2コラム175、すなわち、第2コラム175の(上部の)頂部に鉛直回転軸R2回りにヒンジ結合される反対側の第2端部220bとを備える。
例えば、第1横材は水平に配置される。
【0060】
第1横材220は、好ましくは、その第1端部220aと第2端部220bとの間の水平距離を変化させることができるように伸縮可能である。これにより、第1コラム155と第2コラム175との間の水平距離を変化させることが可能となり、可変フットプリントのフレームのコンパクト性を向上させることができる。
【0061】
このように、第1横材は、第1端部220aを備える第1部分と、リニアアクチュエータ225によって直線軸に沿って第1部分に対して移動可能な第2端部220bを備える第2部分とを備えていてもよい。
第1横材は、上記両端のみを備え、第1コラムおよび第2コラムにのみ直接連結される。
【0062】
図示された実施形態において、接続装置はまた、第2コラム175に、すなわち、第2コラム175の(上部の)頂部に(残余の自由度なしに)堅固に固定された第1端部230aと、第3コラム200に、すなわち、第3コラム200の(上部の)頂部に(残余の自由度なしに)堅固に固定された反対側の第2端部230bとを備える第2横材230を備える。
第2横材は、上記両端のみを備え、第3コラムおよび第2コラムにのみ直接連結される。
例えば、第2横材は水平に配置される。
【0063】
図1図7に示される実施形態において、第2横材は、好ましくは、伸縮できない。
これに代えて、図8に図示された装置の実施形態においては、第2横材は、その第1端部と第2端部との間の水平距離を変化させることができるように伸縮可能である。このような場合には、図8に示されるように、第2横材もまた、前述の第1端部と第2端部との間の水平距離を変化させるように構成されたリニアアクチュエータ231を備える。
【0064】
第1横材および第2横材は、取り扱われるコンテナと干渉することなく、取り扱われるコンテナの上方に全体的に位置するような鉛直高さに配置される。
接続装置は、回転軸R2に対して、かつ、第1横材に対して、第3コラムを回転移動させるように構成されたアクチュエータ235をさらに備え、すなわち、回転軸R2に対して、かつ、第1横材に対して、第3コラムが堅固に固定された第2横材230を回転移動させるように構成されたアクチュエータ235をさらに備える。
【0065】
アクチュエータ235による回転軸R2回りの第3コラムの回転は、接続装置を、接続装置の第1位置と第2位置との間で作動させることを可能にする。
回転軸R2回りの第3コラムの回転は、その回転軸R1回りの第1コラムの回転と組み合わされる場合には、図9に示されるように、トラクタ110を装置101に対して横方向に、したがってコンテナ105と並んで配置することをさらに可能にする。
【0066】
したがって、本システムは、第2横材を荷物の長手方向軸に対して垂直に配置し、トラクタを荷物と平面的に並置し、荷物の長手方向軸と平行な軌道に沿って前進または後退させることにより、ISOコンテナよりも長い荷物、例えば、本システム自体よりもさらに長い荷物を持ち上げて取り扱うために使用することができる。
【0067】
例えば、アクチュエータ235は、第1コラム155と第1横材220とのうちの1つにヒンジ結合された第1端部235aと、第3コラム200と第2横材230とのうちの1つにヒンジ結合された反対側の第2端部235bとを備えるリニアアクチュエータである。
【0068】
アクチュエータは、第1端部に設けられた第1部分と、第2端部に設けられ、直線軸に沿って第1部分に対して移動可能な第2部分とを備える。このような直線軸は、好ましくは水平軸上にある。
具体的には、図1に示される実施形態において、第1端部235aは、第1横材にヒンジ結合され、第2端部235bは、第2横材にヒンジ結合されている。
アクチュエータは、好ましくは、油空圧式である。
例えば、第1横材および第2横材は直線状であってもよい。
【0069】
第2位置において、第1横材および第2横材は、互いに交差する長手方向軸を有し、第2位置において、第1横材および第2横材は、互いに実質的に平行な長手方向軸を有する。
【0070】
接続装置の代替的な、あまり好ましくない実施形態においては、第3コラムを伸縮横材で第1コラムに直接接続し、第2コラムを長さ可変でない剛性のある横材で第1コラムに接続してもよい。
【0071】
可変フットプリントのフレームは剛性がある、すなわち、通常の使用荷重では変形しない。言い換えれば、可変フットプリントのフレームのコラムおよび横材は剛性がある。
【0072】
可変フットプリントのフレームに接続されているのは、コンテナを(地面に対して、すなわち車輪の鉛直高さに対して)持ち上げるための、すなわちコンテナを持ち上げ、持ち上げたままにし、下降させることができるように構成されたリフト装置である。
【0073】
リフト装置は、第2コラムに(直接)連結された第1部分と、第3コラムに(直接)連結された第2部分とを備える。
各部分は、コンテナを持ち上げ、持ち上げたままにし、下降させるために、少なくとも鉛直方向に沿って作動可能な連結部材またはコンテナの下側支持部を備える。
【0074】
図示された実施形態においては、リフト装置の第1部分および第2部分の両方は、各々、一対のアームを備え、第1アーム240および第2アーム245が、対応する鉛直ヒンジ軸(2つのアームについて異なる)回りに、好ましくは遊動可能に、それぞれのコラムにヒンジ結合され、対応するヒンジ軸を横切るそれぞれの長手方向に沿って、例えば、それぞれのコラムから離れる方向に水平に延びている。
【0075】
リフト装置の各部分は、コンテナの第1把持体250、すなわち第1連結体と、それを鉛直に移動させるように構成された第1把持体の第1作動装置とを備える。
図示された実施形態においては、第1作動装置は、第1アーム240にヒンジ結合された第1(遊動)車輪260に少なくとも部分的に巻き掛けられた第1ロープ255を備える。第1把持体に取り付けられた第1ロープは、第1アクチュエータ265、例えば、リニアアクチュエータによって操作される。
第1把持体は、例えば、フックであってもよい。
【0076】
リフト装置の各部分はまた、コンテナの第2把持体270、すなわち第2連結体と、それを鉛直に移動させるように構成された第2把持体の第2作動装置とを備える。
図示された実施形態においては、第2作動装置は、第2アーム245にヒンジ結合された第2(遊動)輪280に少なくとも部分的に巻き掛けられた第2ロープ275を備える。第2把持体に取り付けられた第2ロープは、第2アクチュエータ285、例えば、リニアアクチュエータによって操作される。
【0077】
他の実施形態において、作動装置が、それぞれのアームに(例えば、堅固にまたはヒンジ式に)取り付けられた一端と、それぞれの把持体が(例えば、堅固にまたはヒンジ式に)接続される反対側の端部とを備えるリニアアクチュエータを備えていてもよいことは排除されない。このような実施形態においては、把持体は、フォークリフトにおいて使用される方式のフォーク、またはフックであってもよい。
【0078】
図示されていない実施形態においては、リフト装置は、少なくとも2対のフォークを備えていてもよく、一方の対は、第2コラムの上部に堅固に連結され、他方の対は、第3コラムの上部に堅固に連結される。このようにして、伸縮するコラムにより、コンテナの下にフォークを挿入した後に、コンテナを下から押しながら持ち上げることができる。
【0079】
図示されたリフト装置は、ヒンジ軸回りの前記アームの回転を防止するように、リフト装置の互いに対向するそれぞれのアームに取外し可能に取り付けられる第1スペーサバー290および第2スペーサバー295を備える。
【0080】
特に、第1スペーサバーは、リフト装置の第1部分の第1アームに接続された第1端部と、リフト装置の第2部分の第2アームに接続された反対の第2端部とを有し、それらの間に直接介在される。
【0081】
スペーサバーは剛性が高く、すなわち、それらが受ける通常の作業荷重の下では変形しない。特に、これらのバーは、それが間に介在されるアームによって加えられる力の下で、牽引と圧縮においてのみ働く。
【0082】
リフト装置は、第1スペーサバーおよび第2スペーサバーに加えて、第2コラムと第3コラムとのうちの1つから反対側のコラムに取り付けられるリフト装置の部分のアームに向かって延びる第3スペーサバー300および第4スペーサバー305を備えていてもよい。
【0083】
装置101は、第1コラムを第1位置と第2位置との間で移動させるために、すなわち、接続装置のアクチュエータに動力を供給するために、モータ(図示せず)によって駆動され接続装置に動作可能に接続されたポンプ(図示せず)を備えていてもよい。
【0084】
推測できるように、このようなポンプは、例えば、コラムのような特定の部材が伸縮する場合に存在し得る他のアクチュエータに動力を供給するためにも使用することができる。
【0085】
これらのポンプおよびモータは、可変フットプリントのフレームの駆動部のみに動力を供給すればよく、フレームを移動させるための車輪も駆動する必要がないため、従来技術の装置よりもサイズが小さい。
ポンプおよびモータは、3本のコラムのうちの1本または接続装置に接続される。
【0086】
装置101の、すなわち可変フットプリントのフレームの操作形態は、接続装置が第1位置にあり、全ての伸縮するコラムがそれらの長手方向の最大伸長位置の1つにあるときに生じる。
【0087】
図示された実施形態においては、操作形態は、接続装置が第1位置にあり、全ての伸縮するコラムがその最大長手方向伸長位置にあり、遊動輪が空洞から少なくとも3分の1突出しており、スペーサバーがリフト装置のアーム間に介在しているときに生じる。
【0088】
操作形態は、コラムが伸縮式ではなく、車輪がコラムに作られた空洞内になく、空洞に対して移動可能であり、リフト装置が、ヒンジ付きアームの代わりにコラムに沿って鉛直に移動可能なフォークを備える、あまり好ましくない実施形態においてのみ、接続装置が第1位置にあるときと一致する。
【0089】
装置101、すなわち可変フットプリントのフレームの輸送形態は、接続装置が第2位置にあり、全ての伸縮するコラムがその長手方向の最小伸長位置の1つにあるときに生じる。
【0090】
図示された実施形態においては、輸送形態は、接続装置が第2位置にあり、全ての伸縮するコラムがその長手方向の最小伸長位置にあり、遊動輪が空洞から4分の1未満突出し、第1横材がその長手方向の最小伸長位置にあり、スペーサバーがリフト装置のアーム間に介在していないときに生じる。
【0091】
輸送形態は、コラムが伸縮式でなく、第1横材が伸縮式でなく、車輪がコラムに作られた空洞内になく、空洞に対して移動可能であり、リフト装置がコラムに沿って鉛直に移動可能なフォークを備える、あまり好ましくない実施形態においてのみ、接続装置が第2位置にあるときと一致する。
【0092】
図示された装置101は、第5輪を有するものであれば、どのようなトラクタ、すなわち連結トラックのトラクタにも連結することができる。あるいは、第5輪を備えた特殊なトラクタ(あるいは、装置101を特殊なトラクタに取外し可能に連結し、装置101の第1コラムと鉛直回転軸を有するロート状の対を形成することを可能にするピンまたは円形座を備える装置を固定するための装置を備えた特殊なトラクタ)の使用を想定することも可能である。例えば、このようなトラクタは、適合されたフォークリフトまたは他の自走式産業車両であってもよい。
【0093】
本システムは、装置が輸送形態にあるときに、装置を荷台に積載して輸送できるようにすることを容易にするために、横並びにかつ互いに平行に配置され、第1横材および第2横材を下支えし、第2位置と第1位置との間の経路に至る移動においてそれらに追従することによって、接続装置が第1位置と第2位置との間で操作される間に伸縮するように構成された一対の水平な伸縮可能な上部横材を有するスタンド211を備えていてもよい。
【0094】
本発明によるシステムの動作は以下の通りである。
装置101は、コンテナを取り扱うために使用される予定の場所に運ぶトラクタによって引かれる荷台の上方に配置された輸送形態で輸送される(図4および図5参照)。
【0095】
目的地に到着すると、装置101は、例えば、スタンド211のような特別なスタンドに載せることによって、あるいはフォークリフトによって、あるいはクレーンによって吊り上げることによって、輸送形態からこの移行中に装置を支持する操作形態に持ち込まれる。
【0096】
まず、輸送形態から操作形態への移行において、第2横材230を鉛直回転軸R2回りに回転させる接続装置の駆動部が、第2位置から第1位置に持っていくために操作される。その後、第1コラム155は既にトラクタの第5輪130に連結することができる。
図示のようにコラムが伸縮式である場合、コラムおよび場合によっては第1横材も伸長させられる。
【0097】
また、図示の場合には、リフト装置がアーム240,245によって構成され、図5に平面視において見える位置から、それらはそれぞれのヒンジ軸回りに回転させられ、各対のアームにおいて、それらがヒンジ結合されるそれぞれのコラムから離れる正反対の方向に共に突出するようにされる。これらの方向は、装置101がトラクタに連結されているときのシステムの前進方向、すなわち装置101が第1位置にあるときの中央平面に実質的に平行である。さらに、アームを位置決めした後、アームに固定されたスペーサバー290,295,300,305によって、アームは所定の位置にロックされる。
【0098】
装置101が操作形態にあり、トラクタに接続されると、装置101は、トラクタによって、持ち上げられるコンテナまで移動され、コンテナが第1コラム、第2コラム、および第3コラムの間にあるように位置決めされる。
【0099】
図示された実施形態においては、コンテナはまた、リフト装置の第1部分のアームとリフト装置の第2部分のアームとの間に平面視において介在される。
この時点において、コンテナは、リフト装置の把持体によって把持され、地面またはコンテナが載置された荷台に接触しないように持ち上げられる。
【0100】
装置101がコンテナを持ち上げたままにしている間に、トラクタが装置101を、コンテナを降ろしたい場所、すなわち下降させたい場所まで移動させる。例えば、伸縮する第1コラムにより、第1横材をトラクタの上部の一部よりも高い高さに配置することができるので、トラクタは、第2コラムおよび第3コラム、ひいてはリフト装置がコックピットの前にあるような向きにすることができる(図3に図示)。
【0101】
装置101が作業を終えると、輸送形態に戻して作業場所に保管したり、別の場所(作業場所または保管場所)に運んだりすることができる。
図示された装置101の場合、最初のステップはスペーサバーを取り外すことであり、その後、または装置101が図示された装置でない場合、接続装置の駆動部が作動され、第1位置から第2位置に移動させられる。
図示の場合のように、コラムおよび第1横材が伸縮自在である場合には、それらも長手方向に最小に伸びる位置に配置される。
【0102】
アームは、図6に示されるように、それぞれのヒンジ軸回りに回転させなければならない。すなわち、接続装置が第2位置にあるときに、第2コラムから第1コラムに向かう方向に対して横方向に2つずつ(したがって、1対のアーム内で)整列するように回転させなければならない。
この形態ではアームは自由に動くので、ロープによって可変フットプリントのフレームの残りの部分に固定することが望ましい。
【0103】
このように考案された本発明は、いくつかの修正および変形が可能であり、その全てが本発明の概念の範囲内にある。
さらに、全ての細部は、他の技術的に同等な要素で置き換えることができる。
実際には、使用される材料、偶発的な形状およびサイズは、以下の特許請求の範囲の保護範囲から逸脱しない範囲において、要求に応じてどのようなものであってもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】