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特表2024-518404電気車両充電電力分配のためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】電気車両充電電力分配のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/00 20060101AFI20240423BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20240423BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
H02J3/00 170
H02J13/00 301A
H02J3/32
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568292
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(85)【翻訳文提出日】2023-11-21
(86)【国際出願番号】 US2022029274
(87)【国際公開番号】W WO2022241267
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】63/188,828
(32)【優先日】2021-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.ANDROID
(71)【出願人】
【識別番号】523416210
【氏名又は名称】ヴェローチェ エナジー、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウルフ、ジェフリー ディー.
(72)【発明者】
【氏名】シェンク、マイケル
【テーマコード(参考)】
5G064
5G066
【Fターム(参考)】
5G064AA04
5G064AC05
5G064AC09
5G064CA09
5G064CB08
5G064CB13
5G064DA03
5G066AA05
5G066HA15
5G066HB09
5G066JA01
5G066JB03
(57)【要約】
本明細書では、EV充電サイトにおける電力管理のためのシステム及び方法が開示される。方法は、複数の電気フィーダをサイジングすることを含んでもよい。フィーダがサイジングされると、サイトは、複数のエネルギー貯蔵システムを複数の電気フィーダに接続する。次いで、サイトは、複数の電気負荷を複数のエネルギー貯蔵システム及び電気フィーダに接続する。複数の電気負荷のうちの電気負荷には、複数のエネルギー貯蔵システムのうちの1つ以上のエネルギー貯蔵システムが散在している。次に、複数の電気フィーダのうちの電気フィーダについて、サイトは、複数の電気負荷のうちの負荷への電気フィーダの1つ以上の接続点における電流の流れを監視する。次いで、サイトは、電気フィーダにおける電流又は温度を設計限界未満に維持しながら、電気フィーダから負荷に電力を供給する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気(EV)充電サイトにおける電力分配のための方法であって、前記EV充電サイトは、複数のEV充電ステーションとともに散在する複数のエネルギー貯蔵システムを備え、前記EV充電ステーション及び前記エネルギー貯蔵システムは、複数の電気フィーダによってグリッド又は他の電力源に接続され、前記方法は、
前記複数の電気フィーダのうちの電気フィーダについて、前記複数の電気負荷のうちの電気負荷への前記電気フィーダの1つ以上の接続点における電流の流れを監視することと、
前記電流が設計限界を上回る場合、前記電気負荷への電流の流れを停止し、エネルギー貯蔵システムから電流を供給することと、
前記電流が前記設計限界を下回る場合、前記電気負荷への前記電流の流れを維持し、前記複数のエネルギー貯蔵システムのうちの1つ以上を充電することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記電気負荷への前記電流の流れを停止することは、遮断器に信号を送信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記エネルギー貯蔵システムは、バッテリエネルギー貯蔵システムである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記電流の流れを維持することは、訓練された機械学習アルゴリズムを使用して前記電流経路を自動的に再構成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記機械学習アルゴリズムは、前記エネルギー貯蔵システムの充電及び放電をいつ構成するかを決定する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記電流の流れを前記監視することは、連続的に実行される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上の接続点のうちの1つの接続点は、メータの隣又は変圧器の隣にある、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の電気負荷の1つ以上の要件が変化したときに、1つ以上の追加のエネルギー貯蔵システムを接続することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のエネルギー貯蔵システムは、meshネットワークを使用して接続される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のエネルギー貯蔵システムは、単一ユニットとして制御可能である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記複数のエネルギー貯蔵システムは、個別に制御可能な1つ以上のエネルギー貯蔵システムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
EV充電サイトにおける複数のEV充電ステーションのうちのEV充電ステーションを選択するための方法であって、
前記複数の電気車両充電の各々の1つ以上のパラメータを取得することであって、前記1つ以上のパラメータは、効率、温度、及び電圧降下のうちの1つ以上を含む、ことと、
前記1つ以上のパラメータをコンピュータ処理して、前記電気車両充電サイトにおける前記複数の電気車両充電器の使用スケジュールを決定することと、
前記使用スケジュールに基づいて、ユーザによる使用のためにEV充電ステーションを選択することと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記選択されたEV充電ステーションを前記ユーザに示すことを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記示すことは、オンサイトアナウンスを使用して、又は電子ディスプレイを通して提供される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記オンサイトアナウンスは、視覚的又は聴覚的である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記電子ディスプレイはユーザデバイスである、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記示すことは、モバイルアプリケーションを使用して実行される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上のパラメータは、前記ユーザデバイスから取得された広告情報及びユーザ情報を更に備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記使用スケジュールを決定することは、劣化データ、経済データ、近接データ、又はユーザデータをコンピュータ処理することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記劣化データは、高温、効率損失、又はファン速度、ファン動作時間、ファン圧力、電圧、電流引き込み、若しくはエネルギー貯蔵システムによって送達されるエネルギーの予期せぬ変化の存在に対応する、又はそれを示す、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
経済データは、購入パターン、充電率、又はユーザ購入行動である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
近接データは、小売エンティティへの近さ、気象データ、自然災害データ、又はロケーション安全データである、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
ユーザデータは、駐車優先度データ、車両タイプ、又は車両使用である、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
エネルギー貯蔵ユニットの予測冷却を実行するための方法であって、エネルギー貯蔵システムの複数の動作状態を決定するために較正ルーチンを実施することと、
前記エネルギー貯蔵システムの使用プロファイルを決定することと、
前記較正ルーチン及び前記使用プロファイルに基づいて、前記エネルギー貯蔵システムのマルチモーダル冷却を開始することであって、前記マルチモーダル冷却は、前記使用プロファイル及び前記較正ルーチンに基づいて、空冷、ヒートパイプ冷却、及びエコノマイザ冷却のうちの少なくとも2つを含む、ことと、を含む、方法。
【請求項25】
前記使用プロファイルは、高使用期間及び低使用期間を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
マルチモーダル冷却は、高使用期間に前記エネルギー貯蔵システムの温度を低下させ、低使用期間に前記エネルギー貯蔵システムの温度を上昇させることを更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記複数の動作状態は、ピーク温度、平均温度、及び寿命平均温度を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記較正ルーチンは、訓練された機械学習アルゴリズムを使用して前記複数の動作状態を決定し、前記訓練された機械学習アルゴリズムは、熱放散データ、インピーダンスデータ、寿命データ、又は外部温度データのうちの1つ以上を処理する、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
EV充電ステーションのユーザに情報を表示するためのシステムであって、前記ユーザ、前記EV充電ステーション、前記ユーザの電気車両、又は前記EV充電ステーションを備えるEV充電サイトに関するデータを収集するための1つ以上のセンサと、
前記情報を処理して信号を生成するための1つ以上のコンピューティングデバイスと、前記信号を前記ユーザに送信するための視聴覚シグナリングデバイスであって、前記視聴覚シグナリングデバイスは、前記EV充電ステーション又は前記EV充電サイトの一部に配置される、視聴覚シグナリングデバイスと、を備える、システム。
【請求項30】
前記視聴覚シグナリングデバイスは、前記車両の充電状態、前記充電資産の利用可能性、コスト、駐車ロケーション、若しくは車両のサービス要件、又は前記車両の前記充電状態を表示する、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記視聴覚シグナリングデバイスは、光、スピーカ、アラーム、フラグ、サイン、動くグラフィック、電子画面、又は他の視覚信号若しくは聴覚信号である、請求項29に記載のシステム。
【請求項32】
前記視聴覚シグナリングデバイスは、頭上構造、バス道路、垂直構造、充電スタンド、独立支持体、バッテリシステムエンクロージャ、又は他の装置に設置される、請求項29に記載のシステム。
【請求項33】
前記視聴覚シグナリングデバイスは、駐車スペース/車道上に、又は駐車スペース若しくは充電ストールの近く若しくは隣に、色、パターン、書かれたメッセージ、動くグラフィック、聴覚信号を投影する、請求項29に記載のシステム。
【請求項34】
電気車両(EV)充電ステーションへの緊急アクセスをユーザに提供するための方法であって、
(a)前記EV充電ステーションにアクセスする要求を前記ユーザから受信することと、
(b)前記要求が有効であると判定することと、
(c)(b)に応答して、前記EV充電ステーションへのアクセスを前記ユーザに提供することと、
(d)1つ以上の負荷をローカルにアイドリングすることであって、前記1つ以上の負荷は前記ユーザの車両ではない、ことと、
を含む、方法。
【請求項35】
前記ユーザの前記車両の充電率を増加させることを更に含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記充電ステーションへの前記車両の前記アクセスに関連する1つ以上の緊急動作条件をネットワーク接続ロケーションに送信することを更に含む、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記車両充電ステーションの支払い機能を無効にすることを更に含む、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記車両充電ステーションの電力制限を無効にすることを更に含む、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記要求は、無線周波数識別(RFID)信号、セキュリティコード、又は電子キーを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
EV充電ステーションとリモートサーバとの間の切断された通信を再確立するための方法であって、
前記EV充電ステーションとユーザ又は電気車両のモバイルデバイスとの間に第1の通信リンクを確立することと、
前記モバイルデバイス又は前記電気車両と前記リモートサーバとの間に第2の通信リンクを確立することと、
前記第1の通信リンク及び前記第2の通信リンクを使用して、前記電気車両充電器と前記リモートサーバとの間の前記切断された接続を再確立することと、
障害又は故障について前記再確立された接続を監視することと、
を更に含む、方法。
【請求項41】
前記第1の通信リンクは、Bluetooth、MESH、又はWi-Fiリンクである、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記第2の通信リンクは、セルラーリンク又は衛星リンクである、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
EV充電ステーションと電気車両との間のリンクを再確立する方法であって、
(a)制御エンティティから前記EV充電ステーションへのコマンドを循環させることと、
(b)前記EV充電ステーションへの通信電力を循環させることと、
(c)前記EV充電ステーションを再起動することと、
を含む、方法。
【請求項44】
前記電気車両と前記EV充電ステーションとの間の通信のために、データをローカルにバッファリングすることを更に含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
EV充電サイトにおける1つ以上のEV充電ステーションからの電力供給を調整するための方法であって、
前記EV充電サイトにおける電力需要に関するデータを取得することと
前記データを処理して、前記1つ以上のEV充電ステーションに対する電力供給の変化を決定することと、
前記電力供給の変化に応答して、前記1つ以上のEV充電ステーションのうちの少なくとも1つにアクションを実行するように促すことと、
を含む、方法。
【請求項46】
前記データは、ユーティリティ料金、需要電力料金、総サイト需要、1つ以上の需要イベントの存在、及びエネルギー貯蔵システムの状態である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記アクションは、前記電気車両を充電するコストを低減すること、前記電気車両を充電するコストを増加させること、又は前記電気車両のユーザにオファーを提供することである、請求項45に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
関連出願の相互参照本出願は、2021年5月14日に出願された米国仮特許出願第63/188,828号の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
電力分配システムは、サイトにわたって多くのロケーションに電力を分配することができる。サイトは、電気車両(「EV」)充電サイト及び複数の建物を有し得る。EV充電サイトは、異なる使用パターンを有する複数のEV充電ステーションを有してもよい。建物は、EV充電サイトよりも予測可能な使用パターンを有する個々の負荷を有してもよい。場合によっては、電力分配システムは、サイトに必要な全ての電力を第1の電力使用ポイントに搬送する大型フィーダに電力を分配し、第1の電力使用ポイントでは、サイト全体に電力を供給するようにサイジングされた主遮断器で電力が終端される。更なる電力分配は、主分電盤(「MDP」)における個々の遮断器からであってもよい。この電力供給方法は、新しい負荷がMDPから給電される必要がある場合があり、高価で困難な配線を必要とする場合があるので、将来の拡張を困難にする場合がある。新しい負荷を追加することは、ユーティリティのアップグレードを必要とする場合もある。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、既存の電気車両(「EV」)充電ソリューションよりも効率的かつ安価なEV充電サイトを特徴とし得るEV充電電力分配のためのシステム及び方法を提供する。EV充電サイトは、バッテリエネルギー貯蔵システム(「BESS」)をプロビジョニング及びデプロビジョニングすることによって、又は個々のバッテリエネルギー貯蔵システム内の構成要素を追加若しくは削減することによって、変化する電力要件に柔軟に適応し得る。加えて、バッテリエネルギー貯蔵システムは、マイクロピーカーとして動作し得るので、開示されるシステムは、必要に応じてバッテリエネルギー貯蔵システムを追加することによって電力がサイトに注入され得るので、縮小サイズの主ユーティリティ供給を有し得る。EV充電サイトはまた、ゼロの予備又は限られた電力容量を有する建物電力システムに接続されてもよい。EV充電サイトは、オフピークで利用可能な予備電力を使用して、EV充電サイトのリソースに電力を供給することができ、一方、建物内の残りのシステムは、全能力で動作することができる。EV充電サイトはまた、既存のEV充電サイトよりも中断に対してより回復力があり得る。各サイトは、複数のマイクログリッドのうちのマイクログリッドとして動作され得るので、1つのマイクログリッドにおける停電は、別のマイクログリッドにおける停電をもたらさない可能性がある。
【0004】
本開示はまた、サイト効率を改善するために、EV充電サイトによって実行される人工知能(AI)処理タスクを備え得るシステム及び方法を提供する。EV充電サイトは、センサ又は他の方法を使用してデータを収集し、接続されたコンピューティングデバイスを使用してデータを処理することができる。EV充電サイトは、機械学習又は人工知能アルゴリズムを使用してデータを処理して、サイトに接続された負荷への電力の流れを制御するためにサイトが使用することができる実行可能な予測を生成することができる。これらの予測は、サイトがEV充電ステーションをマイクログリッド間で分割して、充電をより優先させ、バッテリエネルギー貯蔵システムに対して適応型マルチモーダル冷却を実行し、充電サービスに対する充電を最適化し、劣化した資産をデプロビジョニングし、EV充電ステーションスケジューリング及び負荷分散タスクを実行することを可能にし得る。
【0005】
本開示はまた、EVステーションが充電に必要なバックエンドコンピューティングリソースにアクセスできない場合にEVステーションが電気車両を充電できるようにするために、EV充電サイトの制御エンティティとサイトEV充電ステーションとの間の通信を再確立するための方法を提供する。ユーザデバイスは、EV充電ステーションに接続した後、ネットワークを介して制御エンティティに直接接続することができる。次いで、それは、EV充電ステーションが、ユーザの電気車両を充電することができる必要がある命令又はリソースを取り出すことを可能にするために、EV充電ステーションと制御エンティティとの間のリンクを確立することができる。
【0006】
本開示はまた、充電器からファーストレスポンダの車両に緊急電力を提供するためのプロセスを備え得るシステム及び方法を提供する。EV充電サイトは、緊急対応者を認証し、次いで、応答者に緊急電力を提供することができる。プロセスは、支払い機能を無効にすることができ、レスポンダが低減されたコストで又は無料で充電することを可能にする。プロセスは、緊急対応者の電気車両のための充電リソースを解放するために、他の非緊急ローカル負荷をアイドル状態にし得る。本開示はまた、追加の非常用電力が必要とされるときに緊急電力インフラストラクチャ(例えば、発電機)に接続するためのプロセスを説明する。
【0007】
一態様では、本開示は、電気(EV)充電サイトにおける電力分配のための方法であって、EV充電サイトは、複数のEV充電ステーションとともに散在する複数のエネルギー貯蔵システムを備え、EV充電ステーション及びエネルギー貯蔵システムは、複数の電気フィーダによってグリッド又は他の電力源に接続される。本方法は、複数の電気フィーダのうちの電気フィーダ(本明細書では互換的に「配電フィーダ」と呼ばれる)について、複数の電気負荷のうちの電気負荷への電気フィーダの1つ以上の接続点における電流の流れを監視することと、電流が設計限界を上回る場合、電気負荷への電流の流れを停止し、エネルギー貯蔵システムから電流を供給することと、電流が設計限界を下回る場合、電気負荷への電流の流れを維持し、複数のエネルギー貯蔵システムのうちの1つ以上を充電することと、を含み得る。いくつかの実施形態では、電気負荷への電流の流れを停止することは、遮断器に信号を送信することを含む。いくつかの実施形態では、エネルギー貯蔵システムは、バッテリエネルギー貯蔵システムである。いくつかの実施形態では、電流の流れを維持することは、訓練された機械学習アルゴリズムを使用して電流経路を自動的に再構成することを含む。いくつかの実施形態では、機械学習アルゴリズムは、エネルギー貯蔵システムの充電及び放電をいつ構成するかを決定する。いくつかの実施形態では、電流の流れを監視することは、連続的に実行される。いくつかの実施形態では、1つ以上の接続点のうちの1つの接続点は、メータの隣又は変圧器の隣にある。いくつかの実施形態では、方法は、複数の電気負荷の1つ以上の要件が変化したときに、1つ以上の追加のエネルギー貯蔵システムを接続することを更に含む。いくつかの実施形態では、複数のエネルギー貯蔵システムは、meshネットワークを使用して接続される。いくつかの実施形態では、複数のエネルギー貯蔵システムは、単一ユニットとして制御可能である。いくつかの実施形態では、複数のエネルギー貯蔵システムは、個別に制御可能な1つ以上のエネルギー貯蔵システムを含む。
【0008】
別の態様では、本開示は、EV充電サイトにおける複数のEV充電ステーションのうちのEV充電ステーションを選択するための方法を提供する。方法は、複数の電気車両充電の各々の1つ以上のパラメータを取得することであって、1つ以上のパラメータは、効率、温度、及び電圧降下のうちの1つ以上を含む、ことと、1つ以上のパラメータをコンピュータ処理して、電気車両充電サイトにおける複数の電気車両充電器の使用スケジュールを決定することと、使用スケジュールに基づいて、ユーザによる使用のためにEV充電ステーションを選択することと、を含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、選択されたEV充電ステーションをユーザに示すことを更に含む。いくつかの実施形態では、示すことは、オンサイトアナウンスを使用して、又は電子ディスプレイを通して提供される。いくつかの実施形態では、オンサイトアナウンスは、視覚的又は聴覚的である。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイはユーザデバイスである。いくつかの実施形態では、示すことは、モバイルアプリケーションを使用して実行される。いくつかの実施形態では、1つ以上のパラメータは、ユーザデバイスから取得された広告情報及びユーザ情報を更に備える。いくつかの実施形態では、使用スケジュールを決定することは、劣化データ、経済データ、近接データ、又はユーザデータをコンピュータ処理することを更に含む。いくつかの実施形態では、劣化データは、高温、効率損失、又はファン速度、ファン動作時間、ファン圧力、電圧、電流引き込み、若しくはエネルギー貯蔵システムによって送達されるエネルギーの予期せぬ変化の存在を含む、又はそれに対応する。いくつかの実施形態では、経済データは、購入パターン、充電率、又はユーザ購入行動である。いくつかの実施形態では、近接データは、小売エンティティへの近さ、気象データ、自然災害データ、又はロケーション安全データである。いくつかの実施形態では、ユーザデータは、駐車優先度データ、車両タイプ、又は車両使用である。
【0009】
別の態様において、本開示は、エネルギー貯蔵ユニットの予測冷却を実行するための方法を提供する。本方法は、エネルギー貯蔵システムの複数の動作状態を決定するために較正ルーチンを実施することと、エネルギー貯蔵システムの使用プロファイルを決定することと、較正ルーチン及び使用プロファイルに基づいて、エネルギー貯蔵システムのマルチモーダル冷却を開始することであって、マルチモーダル冷却は、使用プロファイル及び較正ルーチンに基づいて、空冷、ヒートパイプ冷却、及びエコノマイザ冷却のうちの少なくとも2つを含む、ことと、を含み得る。いくつかの実施形態では、使用プロファイルは、高使用期間及び低使用期間を含む。いくつかの実施形態では、マルチモーダル冷却は、高使用期間にエネルギー貯蔵システムの温度を低下させ、低使用期間にエネルギー貯蔵システムの温度を上昇させることを更に含む。いくつかの実施形態では、複数の動作状態は、ピーク温度、平均温度、及び寿命平均温度を含む。いくつかの実施形態では、較正ルーチンは、訓練された機械学習アルゴリズムを使用して複数の動作状態を決定し、訓練された機械学習アルゴリズムは、熱放散データ、インピーダンスデータ、寿命データ、又は外部温度データのうちの1つ以上を処理する。
【0010】
別の態様では、本開示は、EV充電ステーションのユーザに情報を表示するためのシステムであって、ユーザ、EV充電ステーション、ユーザの電気車両、又はEV充電ステーションを備えるEV充電サイトに関するデータを収集するための1つ以上のセンサと、情報を処理して信号を生成するための1つ以上のコンピューティングデバイスと、信号をユーザに送信するための視聴覚シグナリングデバイスであって、視聴覚シグナリングデバイスは、EV充電ステーション又はEV充電サイトの一部に配置される、視聴覚シグナリングデバイスと、を備える、システムを提供する。いくつかの実施形態では、視聴覚シグナリングデバイスは、車両の充電状態、充電資産の利用可能性、コスト、駐車ロケーション、若しくは車両のサービス要件、又は車両の充電状態を表示する。いくつかの実施形態では、視聴覚シグナリングデバイスは、光、スピーカ、アラーム、フラグ、サイン、動くグラフィック、電子画面、又は他の視覚信号若しくは聴覚信号である。いくつかの実施形態では、視聴覚シグナリングデバイスは、頭上構造、バス道路、垂直構造、充電スタンド、独立支持体、バッテリシステムエンクロージャ、又は他の装置に設置される。いくつかの実施形態では、視聴覚シグナリングデバイスは、駐車スペース/車道上に、又は駐車スペース若しくは充電ストールの近く若しくは隣に、色、パターン、書かれたメッセージ、動くグラフィック、聴覚信号を投影する。
【0011】
別の態様では、本開示は、電気車両(EV)充電ステーションへの緊急アクセスをユーザに提供するための方法を提供する。方法は、(a)EV充電ステーションにアクセスする要求をユーザから受信することと、(b)要求が有効であると判定することと、(c)(b)に応答して、EV充電ステーションへのアクセスをユーザに提供することと、(d)1つ以上の負荷をローカルでアイドリングすることを含んでもよく、1つ以上の負荷はユーザの車両ではない。いくつかの実施形態では、方法は、ユーザの車両の充電率を増加させることを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、充電ステーションへの車両のアクセスに関連する1つ以上の緊急動作条件をネットワーク接続ロケーションに送信することを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、車両充電ステーションの支払い機能を無効にすることを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、車両充電ステーションの電力制限を無効にすることを更に含む。いくつかの実施形態では、要求は、無線周波数識別(RFID)信号、セキュリティコード、又は電子キーを含む。
【0012】
別の態様では、本開示は、EV充電ステーションとリモートサーバとの間の切断された通信を再確立するための方法を提供する。方法は、EV充電ステーションとユーザ又は電気車両のモバイルデバイスとの間に第1の通信リンクを確立することと、モバイルデバイス又は電気車両とリモートサーバとの間に第2の通信リンクを確立することと、第1の通信リンク及び第2の通信リンクを使用して、電気車両充電器とリモートサーバとの間の切断された接続を再確立することと、障害又は故障について再確立された接続を監視することと、を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の通信リンクは、Bluetooth(登録商標)、MESH、又はWi-Fiリンクである。いくつかの実施形態では、第2の通信リンクはセルラーリンク又は衛星リンクである。
【0013】
別の態様では、本開示は、EV充電ステーションと電気車両との間のリンクを再確立する方法を提供する。本方法は、(a)制御エンティティからEV充電ステーションへのコマンドを循環させることと、(b)EV充電ステーションへの通信電力を循環させることと、EV充電ステーションを再起動することと、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、方法は、電気車両とEV充電ステーションとの間の通信のために、データをローカルにバッファリングすることを更に含む。
【0014】
別の態様では、本開示は、EV充電サイトにおける1つ以上のEV充電ステーションからの電力供給を調整するための方法を提供する。本方法は、EV充電サイトにおける電力需要に関するデータを取得することと、データを処理して、1つ以上のEV充電ステーションに対する電力供給の変化を決定することと、電力供給の変化に応答して、1つ以上のEV充電ステーションのうちの少なくとも1つにアクションを実行するように促すことと、を含み得る。いくつかの実施形態では、データは、ユーティリティ料金、需要電力料金、総サイト需要、1つ以上の需要イベントの存在、及びエネルギー貯蔵システムの状態である。いくつかの実施形態では、アクションは、電気車両を充電するコストを低減すること、電気車両を充電するコストを増加させること、又は電気車両のユーザにオファーを提供することである。
【0015】
本開示の別の態様は、1つ以上のコンピュータプロセッサによって実行されると、上記又は本明細書の他の箇所の方法のいずれかを実施する機械実行可能コードを含む非一時的コンピュータ可読媒体を提供する。
【0016】
本開示の別の態様は、1つ以上のコンピュータプロセッサと、それに結合されたコンピュータメモリとを備えるシステムを提供する。コンピュータメモリは、1つ以上のコンピュータプロセッサによって実行されると、上記又は本明細書の他の箇所の方法のいずれかを実施する機械実行可能コードを含む。
【0017】
本開示の追加の態様及び利点は、本開示の例示的な実施形態のみが示され説明される以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになるであろう。理解されるように、本開示は、他の異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、全て本開示から逸脱することなく、様々な明白な点において修正が可能である。したがって、図面及び説明は、本質的に例示的であり、限定的ではないと見なされるべきである。
【0018】
参照による組み込み
本明細書中で言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各個々の刊行物、特許、又は特許出願が、参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されるのと同程度に、参照により本明細書中に組み込まれる。参照により組み込まれる刊行物及び特許又は特許出願が本明細書に含まれる開示と矛盾する範囲で、本明細書は、任意のそのような矛盾する材料に取って代わり、及び/又は優先することが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。本発明の特徴及び利点のより良い理解は、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を説明する以下の詳細な説明、及び添付の図面(本明細書では「図」及び「FIG」とも称する)を参照することによって得られるであろう。
図1】電気車両EV充電サイトを概略的に示す図である。
図2図1のEV充電サイトにおける電気負荷の電流引き込みを制御するためのサブシステムを概略的に示す。
図3】バッテリエネルギー貯蔵システム(BESS)を接続するためのプロセスのフローチャートである。
図4】人工知能を使用して電力送達を自動的に再構成するためのプロセスのフローチャートである。
図5】通信故障の場合にEV充電ステーションと電気車両との間の通信を処理するためのプロセスのフローチャートである。
図6】BESS及びEV充電サイトから収集されたデータに対して機械学習分析を実行することによってバッテリエネルギー貯蔵システムを適応的に冷却するためのプロセスのフローチャートである。
図7】充電器からファーストレスポンダの車両に緊急電力を提供するためのプロセスのフローチャートである。
図8】追加電力が必要な場合に緊急インフラストラクチャを接続するためのプロセスのフローチャートである。
図9】劣化したEV充電サイト資産をデプロビジョニングするためのプロセスのフローチャートである。
図10】本明細書に提供される方法を実装するようにプログラムされるか、又は別様に構成される、コンピュータシステムを概略的に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の様々な実施形態が本明細書に示され、説明されてきたが、そのような実施形態は例としてのみ提供されることが当業者には明らかであろう。当業者であれば、本発明から逸脱することなく、多数の変形、変更、及び置換を思いつくであろう。本明細書に記載される本発明の実施形態に対する様々な代替形態が使用され得ることを理解されたい。
【0021】
「少なくとも」、「より大きい」、又は「以上」という用語が一連の2つ以上の数値における最初の数値に先行する場合はいつでも、「少なくとも」、「より大きい」、又は「以上」という用語は、その一連の数値における数値の各々に適用される。例えば、1,2以上、又は3以上は、1,2以上、又は3以上と同等である。
【0022】
「以下(no more than)」、「未満(less than)」、又は「以下(less than or equal to)」という用語が、一連の2つ以上の数値における最初の数値に先行する場合はいつでも、「以下(no more than)」、「未満(less than)」、又は「以下(less than or equal to)」という用語は、その一連の数値における数値の各々に適用される。例えば、3、2、又は1以下は、3以下、2以下、又は1以下と等価である。
【0023】
電気車両(「EV」)充電サイトのための電力分配の開示された方法は、オンサイトEV充電ステーションのより安価でより効率的な動作を可能にし得る。この効率を達成するために、開示されるEV充電サイトは、サイトの最大負荷の100%よりもはるかに少ない負荷を搬送する接続で、そのEV充電器を動作させることが可能であり得る。そのような接続は、他のEV充電サイトにおける接続よりも著しく小さくてもよい。サイトは、サイト全体に設置された分散型エネルギー源(例えば、バッテリエネルギー貯蔵システム(「BESS」))を活用することによって、この結果を達成することができる。主ユーティリティ供給は、サイト全体にわたって均一なサイズで延びることができ、サイト全体にわたってユーティリティ電力の100%の供給を可能にする。本明細書に開示されるシステム及び方法は、(1)DC EV配電システム、ユースケース、及び用途、並びに/又は(2)AC EV配電システム、ユースケース、及び用途のために実装され得る。本明細書で開示されるシステム及び方法は、DC及びACの両方のEV配電システム、ユースケース、及び用途のために実装され得る。
【0024】
EV充電サイトは、以下の原理に従って動作してもよく、(1)主フィーダを通る電力の流れは、法的フィーダ容量に能動的に制限されてもよい。(2)電力は、フィーダ又はユーティリティ接続の能力を上回る任意の負荷を満たすために、ローカルバッテリエネルギー貯蔵システムから放電され得る。(3)電力は、サイトの他のロケーションにある非ローカル負荷にサービスを提供するためにローカルバッテリエネルギー貯蔵システムから放電されてもよい。(4)バッテリエネルギー貯蔵システム(BESS)は、主フィーダに予備電力容量があるときはいつでも再充電することができ、(5)電力は、ソーラーPV、DER、発電機などを含むサイト上の他のソースから利用可能にすることができる。場合によっては、EV充電サイトは負荷スケジュールに従って制御することができる。EV充電サイトにおける電力分配は、需要が多い時間の間、又は自然災害による、若しくは全体的な電力低減を引き起こす公共安全電力遮断(PSPS若しくは他の電力途絶)による削減イベントに関連付けられた制限の間、調整され得る。システムは、フィーダサイズに関する情報及び熱センサからの情報を使用して、ローカル負荷へのフィーダ内を流れる電流の量の増加のレベルを決定することができる。
【0025】
図1は、電気車両「EV」充電サイト100を示す。EV充電サイト100は、電気グリッド120に接続することができる。送電線及び/又は配電線は、発電源からEV充電サイト100に電力を送ることができる。変圧器は、EV充電ステーション又は他の充電サイトエンドポイント(例えば、バッテリ又は他のエネルギー貯蔵システム、コンピューティングデバイス、照明、加熱、換気、及び冷却ユニット(HVAC)、視聴覚シグナリングデバイス、又は他のエンドポイント)への送達に適した電圧レベルにするために、送電線及び/又は配電線からの電圧を降圧し得る。EV充電サイト100は、交流(AC)又は直流(DC)電力を供給することができる。EV充電サイトは、スイッチボード又はパネルボードを使用して、電力の分配を容易にすることができる。EV充電サイト100は、フィーダ線110、EV充電ステーション140A~B、コンピューティングデバイス180、ネットワーク170、センサ190、視聴覚シグナリングデバイス150、バッテリエネルギー貯蔵システム130、及びHVAC160を含むことができる。
【0026】
フィーダ線110は、変圧器からEV充電ステーション及びEV充電サイト100内の他の電気構成要素に電力を送信することができる。
【0027】
EV充電ステーション140A及び140Bは、電力グリッド又は1つ以上の他の電源から電力を電気車両に供給することによって、電気車両のバッテリを充電する。EV充電ステーション140は、夜間充電器又は高速充電器であってもよい。EV充電ステーション140は、電気車両が差し込まれ得るレセプタクルであってもよく、又は無線充電器であってもよい。EV充電ステーション140は、レベル1、レベル2、レベル3充電、又はレベル3よりも高い電力レベル若しくはレベル1よりも低い電力レベルでの充電のタイプを使用することができる。本明細書で使用される場合、レベル2充電は、約208ボルト又は240ボルト(すなわち、1.4~19.2キロワットの電力)で約6アンペア~約80アンペアを充電することを含み得る。本明細書で使用される場合、レベル1充電は、場合によっては車両へのAC電力入力を使用して、レベル2充電の電力レベルよりも低い電力レベルで充電することを含むことができる。レベル3充電は、場合によっては車両へのDC入力を用いて、24kW以上の電力レベルで充電することを含んでもよい。EV充電ステーション140は、交流(AC)又は直流(DC)電力供給に接続されてもよい。
【0028】
EV充電ステーション140は、全てがアクセス可能な公衆充電ステーションにあってもよい。EV充電サイトは、EV充電器へのアクセスを、割引価格でEV充電ステーションから充電サービスにアクセスすることが可能であり得るか、又はサイト需要が高い時間中に充電へのアクセスが保証され得る特定の加入ユーザに制限することができる。
【0029】
EV充電ステーションは、充電していない電気車両に接続されたときに通信を提供するように構成され得る。この状況では、EV充電サイトコントローラ(例えば、人間又はコンピュータ)は、車両-充電器通信を開いたままにするために、連続的な「電力信号」として少量の電力を供給するように充電器に命令することができる。少量電力信号は、「利用可能であるが制限されている」信号と見なすことができる。通信は、車両が充電されるべきであることを示す充電ネットワークオペレータ(CNO)、(すなわち、EV充電ステーション又はEV充電ステーションのグループを制御するエンティティ)からの信号を無効にすることができる。電気車両との通信は、車両バッテリの充電状態、完全充電のための所望の時間、及び他の所望の結果(例えば、ビークルトゥグリッド(V2G)、ビークルトゥビルディング(V2B))を含む情報をコントローラに提供することができる。所望の結果の例では、電力は、車両からEV充電サイト100上の任意の他のデバイス又はシステムに流れてもよく、又は電気グリッド120に戻ってもよい。
【0030】
コンピューティングデバイス180は、オンサイト又はリモートのいずれかで、サイトデータを収集し、人工知能(「AI」)処理を実行することができる。コンピューティングデバイス180は、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、又は他のモバイルコンピューティングデバイスであってもよい。コンピューティングデバイス180は、ネットワーク170を介して他の充電サイトエレクトロニクスに接続され得る。コンピューティングデバイス180は、AIタスク、EV充電ステーション若しくは他のデバイスのリモート若しくはオンサイト監視を構成するための、又はサイト動作を制御するためのクライアントデバイスを含んでもよい。コンピューティングデバイス180はまた、人工知能又は機械学習タスクを実行するため、サイトデータに対して他の処理タスク(例えば、圧縮、ノイズ除去、次元削減、若しくはデータクリーンアップ)を実行するための、又はセンサから収集されたサイトデータを記憶するためのサーバデバイスを含み得る。コンピューティングデバイス180は、EV充電サイトのダイバーシティ値を計算し、負荷スケジューリングを実行することができる。
【0031】
コンピューティングデバイス180は、人工知能(AI)を使用して車両充電の課金レートを決定し、異なるシナリオにおいて充電コストを柔軟に変更することができる。AIアルゴリズムは、入力として、例えば、EV充電ステーション140又はバッテリエネルギー貯蔵システム130に接続された時間、車両によって消費される電力、バッテリエネルギー貯蔵システム130の充電状態又は状態、使用料、総サイト需要、車両のタイプ、サイトプログラムのメンバーシップ、及び緊急事態の存在を採用してもよい。AIアルゴリズムは、これらの入力に基づいて、EV充電サイトの動作パラメータを考慮して、利益又は別のパラメータ(例えば、デバイスステータス、デバイスライフサイクルコスト、デバイスデューティサイクルなどを含むシステム構成要素動作パラメータ)を最大化するために、好ましい充電コストを予測することができる。EV充電サイト100は、コンピューティングデバイス180を使用して、電気車両を充電するための価格をどのように設定するかを決定し、これらの決定に基づいて充電コストを上げたり下げたりするようにEV充電ステーションを促すことができる。AIシステムは、視聴覚シグナリングデバイス150のうちの1つ以上を使用する運転者に提示するオファーを決定するために使用されてもよい。代替として、充電ネットワークオペレータCNO又はサイト機器オペレータ(SEO)が、EV充電の価格を手動で決定してもよい。支払いレベルは、効率を向上させ、収益を増加させ、バッテリを再充電するためのコストを最小化し、不利な状況又は緊急事態の間に充電リソースの利用可能性を増加させ、資産の劣化を防止し、又は社会的利益を提供するように構成され得る。
【0032】
コンピューティングデバイス180は、複数のEV充電サイトでコストを設定することができてもよい。1つのサイトにおけるコストは、ネットワークメンバーシップ(例えば、プレミア、プリファード、又はその他)、差別化されたメンバーシップ、車両製造業者、型式、又はモデル、及び車両が許可された緊急対応車両であるかどうかなどの要因に応じて、そのサイトにおいて異なる車両を充電するために異なるように構成され得る。コストは、アルゴリズム的に(例えば、機械学習アルゴリズムを使用して)決定され得る。
【0033】
ネットワーク170は、EV充電ステーションをコンピューティングデバイス180に接続することができる。ネットワーク170は、LAN、MAN、WAN、又はMESHネットワーク170であってもよい。MESHネットワークの使用は、EV充電ステーションが単一の動作システムとして制御されることを可能にし得る。EV充電ステーション140は、MESHネットワークを使用して、互いに通信し、情報を交換することが可能であり得る。したがって、EV充電ステーションは、スケジューリング、負荷分散、又はステアリングタスクを実行するために、互いに協働することが可能であり得る。MESHネットワークは、EV充電サイト100内の全てのエンドポイント(例えば、バッテリエネルギー貯蔵システム130及びEV充電デバイス140)が互いに通信することができる完全接続ネットワークであってもよい。BESSが、関連付けられたEV充電サイトなしで設置されるとき、それらは、個々の電力分配回路、サブステーション、ユーティリティ、又は地域若しくは州間グリッドオペレータに、同様のスケジューリング、負荷分散、及びステアリングサービスを提供することが可能であり得る。これらのサービスは、単一のBESSから、又は関連するEV充電サイトの有無にかかわらず、任意の構成で動作する任意の数のBESSによって提供することができる。BESSはまた、配電回路又はその一部の動作を変更する目的で、電圧、アンペア、電圧-アンペア、無効電力のいずれかを注入することによって、配電フィーダを再構成及び制御するために使用され得る。
【0034】
センサ190は、人工知能処理又は他の目的のためにコンピューティングデバイス180によって使用されるEV充電サイトデータを収集することができる。センサは、温度計、マルチメータ、電圧計、電流計、加速度計、圧力センサ、レーダセンサ、マイクロフォン、カメラ(RGB及び赤外線カメラを含む)、又は他のセンサであってもよい。センサ190は、温度データ、エネルギーデータ、ファン速度/動作/圧力、電圧、及び電流データを収集することができる。
【0035】
コード準拠であるAIベースのシステムでは、タップ導体を含む導体のサイジングは、所与の温度又は設置条件(すなわち、コンジット又はレースウェイ内又は環境条件)での最大電流搬送容量(特定のコードガイドラインによる)だけに制限される。測定は、AIアルゴリズムによって決定されるように、直接感知されたアイテムを介して、又は間接的手段(例えば、計算、外部情報源、推論等)を介して行われ得る。導体は、送達される負荷又は負荷のセット、あるいは、典型的にはその最大消費定格における需要係数に従う負荷のセットにサイジングされなければならず、これは、フィーダ、タップ導体、又はシステムに電流を供給する他の導体のオーバーサイジングをもたらす可能性がある。負荷電流計算が実行されることを可能にするために、各ノードにおいて十分な測定(電流センサ)を有する動的に構成可能なシステムは、負荷管理システム(又はEMS)が導体上の利用可能な電力(電流)の流れを動的に制限することを可能にし得る。直列接続され、動的に構成されたOCP(過電流保護)デバイスによって制限される。これにより、導体は、総負荷容量の代わりに、最適な経済的又はサイト条件、環境(周囲温度)にサイジングにすることが可能になる。様々な分散型エネルギー資源管理システム(DERMS)又はBESSは、システムに沿った任意のポイントで接続され、負荷管理システム(LMS)又はエネルギー管理システム(EMS)又はシステム保護又はリレーコントローラからの動的ディスパッチを介して管理され得る。加えて、障害、短絡、誤動作しているデバイスなどに流れている可能性がある電流は、サイトEMS/LMSシステムによって容易に検出され得る。
【0036】
コンピューティングデバイス180は、様々な人工知能処理タスクを実行することができる。AI処理タスクは、バッテリエネルギー貯蔵システム130の充電及び放電を構成し、スケジューリングを最適化し、オンサイトアナウンスを直接行い、ユーザを特定のEV充電ステーションに誘導し、加熱及び冷却を直接行うことができる。EV充電サイト100は、AIアルゴリズムを使用して、配電システムをマイクログリッド化することができる。例えば、分割アルゴリズムは、スイッチ、スイッチボード、及びパネルボードなどのサイト電気構成要素の設定を決定することによって、複数のサイトをマイクログリッドに分割するか、又は個々のサイトをマイクログリッドに分割することができる。EV充電サイトは、そのようなアルゴリズムを使用して、充電器又は充電リソースのグループを別々に制御することができる。例えば、リソースの1つのグループは、コンパクト又は小型車両に動力を供給するように最適化されてもよく、別のグループは、より大型の車両又は商用車に動力を供給するように最適化されてもよい。1つのサイト位置における1つのリソースグループ(例えば、EV充電ステーション及びバッテリ貯蔵エネルギーシステム)は、異なるサイトロケーションにおける別のものよりも多くの顧客に対応するように最適化され得る。更に、リソースのグループは、顧客データに基づいて異なるタイプの顧客に対応するように構成され得る。AIアルゴリズムはまた、負荷需要を分析し、追加のエネルギー貯蔵システムをプロビジョニングするかどうかを判定することが可能であり得る。
【0037】
AIアルゴリズムは、サイトデータを処理する機械学習アルゴリズムであってもよい。機械学習アルゴリズムは、教師あり機械学習アルゴリズム及び教師なし機械学習アルゴリズムを含み得る。教師なし機械学習アルゴリズムは、クラスタリングアルゴリズム(例えば、K-meansクラスタリング)を含んでもよい。教師あり機械学習アルゴリズムは、ニューラルネットワーク(例えば、畳み込みニューラルネットワーク及びリカレントニューラルネットワーク)を含み得る。
【0038】
視聴覚シグナリングデバイス150は、光、スピーカ、アラーム、フラグ、サイン、動くグラフィック、電子画面、又は他の視覚信号若しくは聴覚信号であってもよい。視聴覚シグナリングデバイス150は、頭上構造、バス道路、垂直構造、充電スタンド、独立支持体、バッテリシステムエンクロージャ、又は他の装置に設置され得る。視聴覚シグナリングデバイス150は、駐車スペース/車道上に、又は駐車スペース/充電ストールの近く/隣に、色、パターン、書かれたメッセージ、動くグラフィック、又は聴覚信号を投影し得る。視聴覚シグナリングデバイス150は、充電ステーションの状態若しくは料金を示すか、又は広告を表示することができる。視聴覚シグナリングデバイス150は、ユーザを特定のEV充電ステーションに誘導するために使用されてもよい。視聴覚シグナリングデバイス150は、商業労働者又は運転者に、充填される注文、荷物のロケーション、積み込まれる又は積み降ろされる材料、車両の積み込み状況、積み込み待ち行列情報、積み込まれる手荷物若しくは品物の状況、又は特定の車両のサービス要件の指示を提供することができる。視聴覚シグナリングデバイス150はまた、電気グリッド120の現在の状態、EV充電ステーションの状態、バッテリエネルギー貯蔵システムの状態、現在の充電コスト、充電器の利用可能性、及び機器の健全性の状態を示してもよい。更に、視聴覚シグナリングデバイス150は、緊急情報、気象情報、又は他の有用な情報を表示することができる。
【0039】
視聴覚シグナリングデバイス150は、電気車両の運転者又は乗客に広告を表示することができる。EV充電サイトは、ユーザモバイルデバイスに接続することによって、サイトのEV充電ステーションを使用する電気車両の運転者から、センサから、又はユーザ提出情報(例えば、チェックイン又は支払いの過程でユーザが提出した情報)からデータを収集することができる。車両はまた、ナンバープレート番号又は他の識別情報を識別するカメラによって、料金徴収に使用されるものと同様の無線周波数識別子(RFID)タグによって、又はEV充電プラグを通して提供される製造業者提供識別を通して、識別されてもよい。情報は、ユーザのEVのメーカー、モデル、又は色などの車両情報であってもよい。情報は、ユーザサイト訪問頻度、充電器使用、ユーザが提出した個人情報(名前、年齢、性別など)、及びサイトで充電するためのユーザが提出した理由(例えば、最も安い、自宅に最も近い、ローカルのアトラクションに最も近い)などの個人情報であり得る。この情報は、EV充電サイトのロケーション又はEV充電サイト外の天気などのサイト情報であってもよい。EV充電サイトは、コンピューティングデバイス180を使用して機械学習アルゴリズムでデータを処理することができる。アルゴリズムは、例えば、EV充電ステーションのユーザインタフェースにおいて、オーバーヘッドディスプレイ上で、又はスピーカを通して、ユーザに表示するためのターゲット広告を選択するように構成され得る。ターゲット広告は、機械学習モデルによって行われた予測に基づいて、候補広告のグループから選択され得る。例えば、候補広告は、EV充電サイトの近くの店舗又はアトラクションの広告を含み得る。選択された広告は、機械学習アルゴリズムによる予測に基づいて、ユーザが訪れる可能性が最も高いアトラクションに関するものであってもよい。
【0040】
バッテリエネルギー貯蔵システム(BESS)130は、電気エネルギーを受け取り、充電のために電気車両に供給するために、後の時間又は日付に使用するためにそれを貯蔵することができる。バッテリエネルギー貯蔵システム130は、リチウムイオン、鉛蓄電池、ナトリウム硫黄、又は亜鉛臭素技術を使用してもよい。バッテリエネルギー貯蔵システム130は、EV充電ステーション140が電力を供給することができない可能性があるとき(例えば、EV充電ステーションがあまりに多くのグリッド電力を引き出しているとき)に電力を供給することができる。エネルギー貯蔵システム130は、加えて、揚水、圧縮空気貯蔵、又は機械的フライホイール貯蔵システムであってもよい。EV充電サイト100は、電力のピーク需要を低減するために、バッテリエネルギー貯蔵システム130にエネルギーを貯蔵することができる。バッテリエネルギー貯蔵システム130は、いつでもサイトに追加されてもよいし、サイトから取り外されてもよい。
【0041】
バッテリエネルギー貯蔵システム130は、統合コントローラを含むことができる。エネルギー貯蔵システム及びコントローラ複合体は、ネットワーク170に接続し、コンピューティングデバイス180を使用してサイトオペレータから命令を受信することができる。統合コントローラは、エネルギー貯蔵システムがEV充電ステーションに提供する充電率を決定することができる。統合コントローラはまた、バッテリエネルギー貯蔵システム130に関する情報を取り込み、それを他のネットワーク構成要素に提供してもよい。サイトは、例えば、充電器が劣化しているか、誤動作しているか、又は保留中の故障(予測保全)を示すように動作しているか、その現在の動作モード又は状態、及び現在電気車両の充電に従事しているかどうかに関するデータを保持することができる。他の実施形態では、EV充電サイト100は、電気車両充電デバイスをリモートで制御するスタンドアロンコントローラを(例えば、コンピューティングデバイス180に)含むことができる。
【0042】
加熱、換気、及び冷却システム(HVAC)160は、充電サイト機器のための最適又は好ましい動作温度を維持することができる。HVAC160は、手動で制御されてもよいし、デジタル制御されてもよい。HVAC160は、個別に、又はサイト全体にわたって制御することができる。制御は予測AI要素を含むことができる。HVAC160システムは、ヒータ、エアコン、冷蔵機器、ベント、ファン、水冷デバイス、ポンプ、ダクト、又は他の加熱、冷却、及び換気機器を含むことができる。EV充電サイト100は、ヒートパイプ冷却、空冷、及びエコノマイザ冷却のうちの少なくとも2つを同時に使用することを含む、マルチモーダル冷却を使用することができる。
【0043】
バッテリエネルギー貯蔵システム130の温度を調節するために、バッテリエネルギー貯蔵システム130は、上部、側部、底部、又はドアに沿って延びるダクトを有するキャビネット内に封入されてもよい。HVACシステムは、特別に調整又は成形されたダクト、可変速度空気流、バッテリモジュールにおけるセンサ、HVAC若しくは個々のバッテリモジュールファンの可変速度制御、又は他の手段の使用を通して、各バッテリモジュールにおいて最適温度を維持するように設計されてもよい。HVAC160は、キャビネットを加熱又は冷却するためにキャビネット内の空気を循環させることができる。キャビネットは、所望の熱伝達を達成するために、フィン、塗料、太陽光遮蔽、熱質量、又は他のデバイスを含む、追加の外部特徴を含んでもよい。例えば、太陽負荷が低く、周囲温度も低い環境では、ダクトを開放して、キャビネットから放出される放射熱を増加させることができる。キャビネットはまた、エネルギー貯蔵システムの湿度及び凝縮を調節するために使用されてもよい。ダクトは、機械的、電気機械的、又は温度感知アクチュエータを使用して開放又は閉鎖されてもよい。冷却ファンは、エネルギー貯蔵システムの冷却を増強するために使用され得る。ダクトは、エンクロージャ内の内部対流空気流を増大させるように動的に制御されてもよい。ダクトのサイズは、半インチ程度に小さくすることができる。ダクトの冷却又は加熱効果を増大させるために、放射断熱材を使用することができる。加熱、冷却、又は湿度制御のために使用される空気流の経路が、ダクト、キャビネット構成、又は機器構成のいずれかによって制約される場合、空気流経路を制約する材料の一部はまた、リリーフ通気として使用されてもよく、それによって、一部は、内部熱イベント、爆燃、又は爆発等において、内圧が周囲圧力を上回って上昇するときはいつでも自動的に開放してもよい。動作は、可逆的(圧力が解放された後に自動的に再閉鎖する)であってもなくてもよく、電気的又は非電気的センサ及びアクチュエータを含んでもよく、又は含まなくてもよい。
【0044】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による、EV充電サイト200を概略的に示す。EV充電サイト200は、パネルボード210、1つ以上のEV充電ステーション220、及び1つ以上のバッテリエネルギー貯蔵システム230を有することができる。パネルボード210は、回路遮断器211を有することができる。回路遮断器211は、下流の構成要素(例えば、EV充電ステーション220)を過負荷状態及び短絡から保護することができる。回路遮断器211は、そのような過負荷状態及び短絡を検出するためのセンサを有することができる。回路遮断器211は、センサが過負荷状態又は短絡を検出したときに回路遮断器211の接点を分離するためのアクチュエータ機構を有することもできる。パネルボード210はまた、1つ以上のリレー(例えば、各EV充電ステーション220又はEV充電サイト200内のバッテリエネルギー貯蔵システム230)に対して1つのリレーを有してもよい。
【0045】
回路遮断器211又は他の過電流デバイス(ヒューズ、接触器)は、パネルボード内に配置されてもよく、又は地上配電システムに接続されたEV充電器、BESS、又は建物のより近くに配置されてもよい。サイト全体にわたってフルサイズの電力分配システムを設置することができる。個々の電力接続は、必要な場合にはいつでも行うことができる。各接続は、上記の機能(過電流保護、リモート作動、任意の目的のためのリレーの組み込み、告知、電力品質監視)のいずれかを実施することができるシステムを有することができる。ポイントオブユースメータ及び電流センサの使用は、電力の流れ管理及びスイッチ制御の使用を強化することができる。更に、ポイントオブユース測定はまた、電力の流れの指示を提供してもよく、補償機構において使用されてもよい。そのような機構は、ローカル又はリモートであってもよく、他のサイトで使用されてもよい。
【0046】
EV充電ステーション220は、EV充電ステーションであってもよい。EV充電ステーション220は、パワーエレクトロニクス、コントローラ、コネクタ、及び通信デバイスを有することができる。パワーエレクトロニクスは、変圧器、インバータ、電圧調整器、センサなどを含むことができる。EV充電ステーション220は、交流(「AC」)電力を供給することができる。AC電力は、単相又は3相電力であってもよい。場合によっては、EV充電ステーション220は、約208ボルト又は240ボルト(すなわち、1.4~19.2キロワットの電力)で、6アンペア~80アンペアの電力を供給する(ACレベル2)。代替的又は追加的に、EV充電ステーション220は、グリッドからのAC電力を整流することによって直流(「DC」)電力を供給することができる。場合によっては、EV充電ステーション220は、50~2000ボルト(DCレベル1)で最大80キロワットの電力を供給する。他の場合には、EV充電ステーション220は、50~2000ボルトで最大400キロワット又は1500キロワットの電力を供給する。
【0047】
コントローラは、EV充電ステーション220を使用するEVの充電率を制御することができる。コントローラはまた、EV充電ステーション220へのアクセスを制御することができる。例えば、コントローラは、EV又は他のソース(例えば、運転者のモバイルデバイス)からのアクセス要求を認証することができる。コントローラは、支払い機能(例えば、クレジットカード処理)を実装することもできる。コントローラはまた、コネクタを介してEVに制御信号を提供することができる。制御信号は、充電プロセスに関するデータを含むことができる。コントローラはまた、充電プロセスに関してEVによって送信された信号を処理することができる。コネクタは、EV充電ステーション220とEVとの間の接続を容易にすることができる。コネクタは、電力ピン及び制御信号ピンを有してもよい。通信デバイスは、EV充電ステーション220が、有線又は無線ネットワークを介して、リモートに位置するデバイス(例えば、他のEV充電ステーション、バッテリエネルギー貯蔵システム230、及びリモートサーバ)にデータ及び制御信号を通信することを可能にすることができる。
【0048】
バッテリエネルギー貯蔵システム(BESS)230は、EV充電ステーション220とともに散在してもよい。各バッテリエネルギー貯蔵システム230は、インバータ/整流器231、バッテリ232、制御システム233、及び通信システム234を有することができる。インバータ/整流器231は、グリッドからのAC電力をバッテリ232のためのDC電力に変換することができ、又はバッテリ232からのDCをACに変換することができる。インバータ/整流器231は、DC-DCコンバータを有してもよい。DC-DCコンバータは、バッテリ232から供給される直流の電圧を昇圧又は降圧することができる。BESSはまた、DC-DCコンバータ若しくはDC-DCコンバータ機能を備えたDC源であってもよく、又はバッテリをシステムバスに直接結合してもよい。
【0049】
バッテリ232は、エネルギーを蓄えることができる。バッテリ232は、オフピーク時間中(例えば、需要が最大閾値未満であるとき)に充電され得る。バッテリ232は、いつでもEV充電ステーション220又は建物240による使用のために放電することができる。バッテリ232は、1つ以上の電気化学セルを有してもよい。1つ以上の電気化学セルの化学的性質は、リチウムイオン、リチウムポリマー、ナトリウム硫黄、鉛蓄電池、ニッケルカドミウムなどであってもよい。
【0050】
制御システム233は、インバータ/整流器231及びバッテリ232の動作を制御することができる。例えば、制御システム233は、インバータ/整流器231に供給される電流の量又はバッテリ232の放電率を増加又は減少させることができる。制御システム233は、リレー、トランジスタなどを含む、バッテリエネルギー貯蔵システム230内の様々な電子構成要素に制御信号を送信することによって、これらのパラメータを制御することができる。制御システム233は、制御信号を決定するための制御アルゴリズムを実装するようにプログラムされた1つ以上のコンピュータを有してもよい。制御アルゴリズムは、機械学習アルゴリズム又はAIアルゴリズムであってもよい。機械学習アルゴリズムは、バッテリエネルギー貯蔵システム230の予測制御を実装し、利用可能な電力及び負荷を予測し、又はコスト、バッテリサイクル、信頼性、若しくは緊急対応に関してバッテリエネルギー貯蔵システムを最適化するように訓練され得る。
【0051】
通信システム234は、有線又は無線ネットワークを介してEV充電サイト200の内部及び外部の両方の他の電子デバイスと通信することができる。例えば、通信システム234は、以下でより詳細に説明されるように、電流リレー280と通信することができる。
【0052】
EV充電サイト200は、建物240(例えば、集合住宅、食料品店、ショッピングモールなど)に関連付けられ得る。変圧器250は、建物240及びEV充電サイト200にグリッド電力を供給することができる。建物240は、メータ260及び主遮断器270を有することができる。メータ260は、建物240及びEV充電サイト200によって使用される電力量を決定することができ、主遮断器270は、建物240が電流制限を超えることを防止することができる。主遮断器270及び回路遮断器211の容量の合計は、バッテリエネルギー貯蔵システム220に起因して、変圧器250の容量よりも大きくてもよい。これにより、グリッド接続を通常よりも小さくすることができ、コストを削減することができる。EV充電サイト200は、ローカル電気コードに応じて、主遮断器270の前(例えば、図1)に示されるように、又は主遮断器270の後のいずれかでグリッド電力に接続され得る。場合によっては(例えば、EV充電サイト200が主遮断器270の前にグリッド電力に接続されるとき)、EV充電サイト200は、別個の電気メータを有してもよい。電流リレー280は、メータ260の後(例えば、図1に示すように)、又はメータ260の前であるが変圧器250の後に配置されてもよい。電流リレー280は、EV充電サイト200及び建物240によって引き出される総電流を検出することができる。追加の電流リレーが、いずれか又は全てのBESS230への電気接続に配置されてもよい。
【0053】
電流リレー280は、バッテリエネルギー貯蔵システム230の通信システム234に信号を送信することができる。信号は、EV充電サイト200、建物240、及び各BESS230によって引き出される総電流を指定することができる。電流リレー280は、連続ベース又は周期ベースで信号を送信し得る。例えば、電流リレー280は、約マイクロ秒、ミリ秒、秒、10秒、1分、又はそれ以上毎に信号を送信することができる。次いで、通信システム234は、信号を制御システム233に送信することができる。制御システム233は、制御アルゴリズムで信号を処理して、電流を変圧器250の容量以下に維持することができる。制御アルゴリズムの出力は、(すなわち、変圧器250が追加の容量を有する場合)インバータ/整流器231に、それがグリッドから引き出す電流を増加させ、(すなわち、変圧器が追加の容量をほとんど又は全く有さない場合)それがグリッドから引き出す電流を減少させ、及び/又はバッテリ232によって提供される電流を増加又は減少させ得る制御信号であり得る。また、電流リレーアクションは、BESSが変圧器を介して逆方向に電力を供給することを許可されているかどうか、及び、どのレベルの電力で逆方向に供給することを許可されているかに依存してもよく、又は、電力の質の動作に依存してもよい。電流リレー280は、EV充電ステーション220に信号を送信することもできる。信号は、EV充電ステーション220に、それらの電流引き込みを増加又は減少させ得る。電流リレー280はまた、回路遮断器211に信号を送信することができる。信号は、過負荷又は短絡の場合に回路遮断器211を作動させることができる。場合によっては、電流リレー280の代わりに、又はそれに加えて、電力又は温度センサを使用することができる。
【0054】
図2で説明したEV充電サイト200は、多くの利点を提供する。第1に、それは、オフピーク時間中に利用可能な予備電力を利用することができるので、ピーク時に予備電力容量を有さない建物電力システムに接続することができる。第2に、それは、バッテリエネルギー貯蔵システムの追加又は除去を通して、又は特定のバッテリエネルギー貯蔵システム内のバッテリの追加又は除去を通して、建物電力システムへの変更に適応することができる。第3に、バッテリエネルギー貯蔵システムは、ピーク需要中に電力を供給することができるので、従来のEV充電サイトよりもグリッド電力への接続を小さくかつ安価にすることができる。第4に、それは、グリッド電力のみに依存する従来のEV充電サイトよりも回復力があり得る。加えて、EV充電サイトは、マイクログリッドコンテキストで動作し、充電プロセスを再開し、シャットダウン中にクラウド又はセルラー通信、照明、及び他の負荷を可能にすることが可能であり得る。
【0055】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、EV充電サイト負荷に給電するためのプロセス300のフローチャートである。負荷に電力を供給する前に、EV充電サイトは、ダイバーシティ係数に基づいて負荷をスケジュールすることができる。EV充電サイトは、個々のサイト構成要素の最大負荷をEV充電サイトの最大負荷で割った和として、ダイバーシティ係数を計算することができる。サイトの最大負荷は、個々の負荷の合計より小さくてもよい。これは、全ての負荷が同時に動作していないため、又は全ての構成要素が同時に動作している場合にサイト構成要素が損傷を受けるか若しくは好ましい経済的レベルで動作しないため、又は負荷がより低い電力レベルで動作するように命令されるためであり得る。
【0056】
EV充電サイトは、電源が最大サイト負荷の100%未満を提供するように、電源への負荷の接続の大きさを決めることができる。例えば、フィーダは最大負荷の50%しか搬送しない場合がある。サイジングは、EV充電サイトの最大動作容量をはるかに下回るように選択されてもよく、サイトがユーティリティ接続及び建設コスト並びに全体的なエネルギーコストを節約することを可能にする。EV充電サイトは、任意選択で、サイトの全長にわたってフィーダ線の均一なサイジングを維持して、フィーダ線の端部における単純な容量追加を可能にし、システム全体にわたる双方向電力の流れを促進することができる。EV充電サイトは、負荷が散在する複数のエネルギー貯蔵システム(例えば、バッテリエネルギー貯蔵システム(BESS))を維持することができる。
【0057】
EV充電サイトは、電気グリッド又はサービス接続からの電力を使用して、接続の限界まで負荷に電力を供給することができる。グリッド接続容量を超えて、エネルギー貯蔵システムは、EV充電サイトに電力を供給することができる。サイト負荷が電気接続容量を下回る場合、システムは、バッテリエネルギー貯蔵システムを充電することができる。代替として、バッテリエネルギー貯蔵システムは、スケジュールに従って充電されてもよい。バッテリエネルギー貯蔵システムは、変化する負荷プロファイルを満たすために、いつでも追加又は削除され得る。更に、電力変換(kW)又はエネルギー貯蔵(kWh)システムのいずれかが、互いに独立して、又は同時に追加されてもよい。
【0058】
プロセス300の第1の動作において、EV充電サイトは、EV充電ステーションを含む電気負荷の接続点におけるフィーダケーブル又はバスの電流の流れ及び電圧を監視する(310)。EV充電サイトは、電流及び電圧を連続的に監視するか、又は周期的に、例えば、1ミリ秒毎、1/2秒毎、1秒毎、10秒毎、20秒毎、30秒毎、1分毎、5分毎、10分毎、20分毎、30分毎、1時間毎、2時間毎、3時間毎、6時間毎、12時間毎、又は毎日、測定を行うことができる。EV充電サイトは、必要に応じてエネルギー貯蔵システムを動作させて、フィーダ内の電流、電圧、力率、及び温度を設計限界未満に維持することができる。電流が設計限界を上回る場合、EV充電サイトは、電気負荷(例えば、EV充電ステーション)への電流の流れを停止し(動作320)、バッテリエネルギー貯蔵システムから負荷に電流を供給する。電流が設計限界未満である場合(動作330)、EV充電サイトは、電気負荷への電流の流れを維持することができ、1つ以上のバッテリエネルギー貯蔵システムを充電する。電圧は、接続されたデバイスの動作にとってより好都合であり得る異なる特性を有するように、ユーティリティグリッドからの通常電圧を修正するように制御され得る。ボルト-アンペア無効電力(VAR)及び他の高調波要素の使用は、力率、周波数、波形形状、又は波形を変更して、ユーティリティから充電器への充電エネルギー伝達を最大化するために使用され得る。更に、任意の電気波形を注入によって修正して、EV充電器を含む接続されたデバイスのより好ましい動作も提供することができる。
【0059】
DCシステムの場合、EV充電サイトは、エネルギーの流れが複数の方向にあり、複数のフィードが1つ以上の点に収束する電気ネットワークを形成することができ、サイトの周りに完全なループを形成することができる。
【0060】
ACシステムの場合、EV充電サイトは、ブレークポイントをサイトの周りの好ましいロケーションに移動させるために使用することができる複数の自動又は手動ループ-ブレークスイッチを有するループを作成することができる。これは、ループの任意のセグメントの瞬間的なアイソレーションを可能にするためにエネルギー貯蔵システムによって瞬間的な負荷を担持することができるので、サイトが動作している間に達成することができる。このアイソレーション又はセグメント化は、所与のセグメントの障害又は瞬間的な過負荷に起因して起こり得る。
【0061】
図4は、人工知能を使用して電力送達を自動的に再構成するためのプロセスのフローチャートである。電力送達の再構成は、物理的機器の劣化を低減するために、経済的利益を提供するために(例えば、ユーザを関心点に誘導する)、広告目的のために、又はローカルグリッド条件(例えば、ピーク需要、低需要、停電、過剰分散型発電)を考慮するために、補助サービス又は気象条件を提供するために、実行され得る。ユーザは、視聴覚デバイスによるオンサイトシグナリングを使用して、又は特定の充電ステーションで充電するためのコストの増加を介して、特定のEV充電ステーションに誘導され得る。サイトは、良好な作業状態にあるEV充電ステーションにユーザを誘導することができる。再構成は、コンピューティングデバイスの共通セットを使用して、1つ以上の充電サイトにおいて実行され得る。
【0062】
第1の動作410において、1つ以上のEV充電サイトは、分析のために、サイトに位置するEV充電ステーション又は直接測定デバイスからコンピューティングデバイスに充電データを提供する。データは、サイト資産の劣化に関する情報を含むことができる。劣化情報は、高温、増加したファン速度、及び電気車両に送達されるエネルギーの損失を含む、性能損失を示す任意の情報を含み得る。劣化情報は、センサから直接的に、ネットワークを介して間接的に、又は電気シグネチャ、電圧励起条件、計算された資産負荷、温度読取値、静電容量読取値、若しくはEV充電器に組み込まれた、又はそれらとは別個のデバイスによって測定された電圧読取値などのインジケータから収集され得る。更に、EV充電サイトは、サイトユーザへの利益を示すデータを収集することができる。これらは、関心地点への近接性、充電待ち行列内のユーザ車両の優先順位、安全性の懸念、貨物の荷降ろしなどのサービスを実行することの困難さの程度、及び車両の交通量の減少の時間を含むことができる。データはまた、充電サイト内のユーザ許可を含んでもよく、それは、スケジューリング又はより高速な充電における優先順位を含む利益を与えるように充電サイトを促してもよい。
【0063】
第2の動作420において、1つ以上のEV充電サイトにおけるコンピューティングデバイスは、1つ以上のEV充電サイト内の異なるロケーションにおける電気負荷需要及び発電を予測する。コンピューティングデバイスは、機械学習又は人工知能を使用して需要を予測することができる。例えば、コンピューティングデバイスは、時系列充電データに対する長期短期ネットワーク(LSTM)などの機械学習アルゴリズムを実装することができる。時系列データ内のパターンを検出することによって、機械学習アルゴリズムは、1日、1週間、1ヶ月、又は1年の間の異なる時点における電気車両充電使用量を予測することが可能であり得る。これらの異なる時間における需要を識別することは、サイトオペレータ又は自動プロセスが、これらの機械学習予測から作成された使用スケジュールに基づいて、電力を負荷に供給することを可能にし得る。電圧及び電流波形の品質及び形状はまた、負荷及びユーティリティ条件の特性を推定、測定、又は他の方法で理解するために使用され得る。過負荷状態、変更された状態、又はそうでなければ準最適状態では、ユーティリティ波形は異なる品質のものであり得る。BESSシステム及びオンサイト電力分配は、電圧波形又は電流波形のアクティブ制御を通じて、コントローラ内でスケジュールされたグリッド又は負荷の動作を強化することができる。
【0064】
第3の動作430において、コンピューティングデバイスは、予測された需要に基づいて、電気負荷に必要な電力を提供するようにEV充電ステーション及びバッテリエネルギー貯蔵システムに命令することができる。コンピューティングデバイスは、シリアル、LAN、WAN、又はMESHネットワークなどのネットワークを介してリモートで又は物理的に、EV充電サイトリソース(スイッチボード、パネルボード、EV充電ステーション、バスバー、バッテリエネルギー貯蔵システム、及び過電流デバイスを含む)に接続又は通信可能に結合され得る。コンピューティングデバイスは、サイトオペレータ(例えば、CNO)から、又は1つ以上のコンピュータプログラムから、サイト電気構成要素(例えば、パネルボード及びスイッチボード)に命令を提供し得る。サイト電気構成要素は、ネットワークを介してコンピューティングデバイスによって提供される命令に基づいて、許容される電力量を、それらが制御する回路に分配することができる。例えば、パネルボードは、EV充電サイトの1つのエリア内の充電器のグループを備える回路に、別のエリアよりも大量の電力を供給することができる。
【0065】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、通信故障の場合にEV充電ステーションとバックエンドサーバ(例えば、EV充電サイトに通信可能に結合された1つ以上のコンピューティングデバイス)との間の通信を処理するためのプロセス500のフローチャートである。開示される通信方法は、サイトへの通信を必要とするエンティティ(例えば、CPO企業グループ、又はサイトを制御する他のエンティティ、以下、「制御エンティティ」と称される)が、EV充電ステーション又はバッテリエネルギー貯蔵システムとの通信を失うときに適用され得る。
【0066】
EV充電サイトは、近くのEV充電ステーション間のリンクを確立することができる。リンクは、Wi-Fiリンク、WAN、GPRS、無線若しくは有線通信手段、又はMESHネットワーク、又は充電器及び他のサイト構成要素が互いに通信することを可能にする任意のネットワークであってもよい。加えて、EV充電サイトは、商用無線ネットワークへのコントローラ又は他のエンティティ例えば、NOC又はCPOへのリンクを確立することができる。場合によっては、EV充電サイトは、バックエンドサーバ又はコントローラへの接続を失うことがある。プロセス500は、そのような問題に対処するために使用され得る。
【0067】
第1の動作510において、ユーザデバイス又はユーザの電気車両は、EV充電サイトを制御するエンティティに直接接続する。ユーザは、電気車両を充電しようと試みた可能性があり、ユーザデバイスが依然としてEV充電ステーション自体と通信することができたとしても、EV充電ステーションがバックエンドサーバ(制御エンティティを介してアクセスされる)に接続することができず、結果として電力を供給することができなかったことを発見した可能性がある制御エンティティへの直接接続は、ユーザデバイスにインストールされたソフトウェアを使用して実行されてもよく、ソフトウェアは、そのような接続を可能にするためのライセンス又は許可を含んでもよい。EV充電サイトは、サイトでユーザのEVを充電する前に、ユーザがそのようなソフトウェアをユーザのデバイスにインストールすることを要求することができる。ユーザデバイスと制御エンティティとの間の接続は、Bluetooth接続、Wi-Fi接続、イーサネット(登録商標)若しくは他の有線接続、Zigbee接続、無線接続、又は一方向接続及びRFIDなどのイネーブル信号を含む別のタイプの接続若しくは接続の組み合わせであってもよい。
【0068】
第2の動作520において、制御エンティティは、ユーザデバイス又は電気車両を使用してEV充電ステーションへの通信リンクを確立する。ユーザデバイスは、EV充電ステーション及び制御エンティティの両方に別々に接続することができるので、動作530に従って、制御エンティティからEV充電ステーション自体に通信を供給するための仲介として動作することができる。この接続が確立されると、EV充電ステーションは、制御エンティティからの命令又は制御エンティティによって課されたEV充電ステーション構成に従って、EV充電ステーションに電力を供給することができる。
【0069】
別のプロセスによれば、EV充電サイトはまた、電気車両とその関連するEV充電ステーションとの間の通信が途絶える場合、フェイルオーバ通信システムを実装することができる。コントローラは、最初に、コマンドを循環させることによって、車との通信を試みるようにEV充電ステーションに命令することができる。これらのコマンドは、車両に充電を提供することに関連するプログラム、機能、又はルーチンを再始動又は初期化することができる。これが有効でない場合、コントローラは、インタフェースボード又は制御接触器への通信電力を循環させてもよい。これは、電気車両と充電器との間の通信リンクをリセットし得る。これが依然として失敗した場合、コントローラは、EV充電ステーションを再起動することができる。これが失敗した場合、サイトコントローラは、EV充電器の電力をリモートで循環させることができる。加えて、サイトのコントローラは、将来の通信が切断したときであっても充電器が動作することを可能にするために、EV充電ステーションに送信されるデータをローカルにバッファリングし得る。サイトコントローラは、通信が切断された場合に使用する新しいコマンドセットを受け入れて記憶することができる。
【0070】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、バッテリエネルギー貯蔵システム及びEV充電サイトから収集されたデータに対して機械学習分析を実行することによってバッテリエネルギー貯蔵システム(BESS)を適応的に冷却するためのプロセス600のフローチャートである。本明細書で開示される適応方法は、HVACシステムの使用を低減しながらバッテリ寿命を改善することができる。データは、スケジュール及び予測されたバッテリエネルギー貯蔵システム使用量、実際の使用量、天候、センサから収集された情報(例えば、温度、電流引き込み、及び電圧引き込み)、並びに他のローカル条件(例えば、サイトの占有率)に関連し得る。制御態様の他の例は、近くのイベントスケジューリング、輸送スケジュール、曜日/休日、及び時期などの外部要素からの情報を含む。バッテリエネルギー貯蔵システムの特性並びに外部要因(例えば、より暖かい月又は大量使用の期間中にそのバッテリ冷却器を動作させること)に従って、異なる温度でバッテリエネル並びにシステムを動作させることは、バッテリの耐用年数を延長することができ、より高い放電率を可能にすることができ、より効率的な充電又は放電を可能にすることができ、又はバッテリ及びサイト動作に対する何らかの他の所望の効果を有することができる。
【0071】
第1の動作610において、EV充電サイトは、バッテリエネルギー貯蔵システムの動作条件を決定する。EV充電サイトはまた、好ましい動作条件を決定するためにバッテリエネルギー貯蔵システムの試験を実行してもよい。サイトはまた、機械学習アルゴリズムを使用して、BESSに関して収集されたデータを分析して、好ましい動作条件を決定することができる。情報は、BESSのタイプ、BESSの熱質量、BESSが電力を供給する負荷のタイプ、BESSの動作モード、BESSの動作の持続時間、BESSのインピーダンス、BESSのインピーダンスの時間変動、BESSの寿命の段階(例えば、初期、中期、後期)、バッテリの内部温度、BESSを使用して満たされる可能性が高い電力需要、BESSの劣化のレベル、サイト条件(例えば、天候、空気質、自然災害のHVACランタイム頻度)、及び他の情報を含むことができる。サイトは、バッテリの使用のためのベースライン動作条件を決定するために、収集されたデータを分析するために、1つ以上の機械学習アルゴリズムを含み得る較正ルーチンを実行し得る。較正ルーチンはまた、バッテリを試験するためにサイトオペレータによって選択される手動ステップを含んでもよい。
【0072】
第2の動作620において、EV充電サイトは、バッテリエネルギー貯蔵システム及び電気車両充電サイトに関する取得された情報に基づいて、バッテリエネルギー貯蔵システムの使用プロファイルを決定する。使用プロファイルは、特定の期間について、バッテリエネルギー貯蔵システムからの電力需要を予測することができる。使用プロファイルは、どの時点で最大量の電力がバッテリエネルギー貯蔵システムから引き出されるかを示すピークを含むことができる。これらの時点において、バッテリエネルギー貯蔵システムは、過熱の最も危険な状態にあり得る。ピーク温度に加えて、使用プロファイルはまた、使用と一致する平均温度及び寿命平均温度を組み込んでもよい。
【0073】
第3の動作630において、動作条件及び使用プロファイルを使用して、サイトは、エネルギー貯蔵システムの温度を調整するためにマルチモーダル冷却方法を使用する。マルチモーダル冷却方法は、空冷、空気交換器冷却、ヒートパイプ、Rl34、フレオン圧縮機、圧縮機を使用しない冷却、及びエコノマイザ冷却を含むことができる。サイトは、BESSが高温になる可能性が高いとき(例えば、暑い天候の間)、頻繁に使用される期間又は他の期間に、より多くの冷却を提供することができる。EV充電サイトはまた、BESSが動作していないときに、電力引き出し(したがって、使用)がHVACの使用を漸減又は減少又は停止することが予想されるときに、HVACの起動を遅延させ得る。BESSは、BESSの時定数、バッテリの熱質量、及び予想される動作エクスカーションによって決定される動作速度で、サイトを冷却するために可変速度冷却システムを更に使用することができる。
【0074】
EV充電サイトは、機械学習アルゴリズムを使用して、動作条件及び使用プロファイルのどの要素が特定の時間におけるバッテリエネルギー貯蔵サイトの加熱に最も寄与するかを判定し、特定の期間の好ましい冷却量を予測することができる。EV充電サイトはまた、機械学習を使用して、どの冷却方法が最も適切であり得るか(例えば、より迅速な開始を有し得、バッテリをより迅速に冷却することが可能であり得る方法)を予測してもよく、又は組み合わせたときにどの組み合わせの冷却方法が最も効果的であり得るかを予測することができる。
【0075】
一例では、グリッド輻輳の期間中の短期放電は、バッテリに対する中程度の負荷を示し得る。EV充電サイトは、蓄電池温度が特定のレベルまで上昇するが、それでも最高速度で動作するHVACの作動温度未満に低下することを予測することができる。可変速度冷却システムは、バッテリを収容するキャビネットの温度が公称値を超えて上昇するが、依然として動作限界内に留まることを可能にし得る。充電が完了してもよく、HVACシステムは、低速で連続的に動作してもよく、それによって、過剰なエネルギー消費及び需要電力料金の回避を回避する。
【0076】
第2の例では、EV充電サイトは、大量使用中に持続的な高温に耐える能力が低いHVACシステムを使用することができる。この場合、サイトは、バッテリの熱質量を活用して、頻繁な使用期間中のキャビネット内の熱上昇を相殺することができる。次いで、HVACは、より長い期間にわたって最大速度で動作させられ得、より低い内部周囲温度で経過する時間を増加させ、及び/又はバッテリがより低い平均温度で経過する時間を増加させる。
【0077】
図7は、充電器からファーストレスポンダの車両に緊急電力を提供するためのプロセスのフローチャートである。ファーストレスポンダは、複数の理由(例えば、緊急車両の充電、通信、制御ハブへの電力供給)のためにサイト電力へのアクセスを必要とし得る。更に、ファーストレスポンダは、充電への迅速なアクセスを必要とする場合があり、したがって、EV充電ステーションの支払い及び他の動作をバイパスする必要がある場合がある。
【0078】
第1の動作710において、EV充電サイトは、ファーストレスポンダを認証する。認証は、RFIDトークン若しくはタグ、Knox若しくは他の同様のセキュアボックス、キーアクセスによって、セキュリティコード、カメラ、音声コマンド、物理的ジェスチャ、又はこれらの方法の組み合わせを使用して実行され得る。
【0079】
第2の動作720において、EV充電サイトは、以下の機能のうちの少なくとも1つへのアクセスを緊急対応者に提供する:停電中、又は電力需要がサイトによって提供される電力を設計限界近くにするときの電力へのアクセス、ファーストレスポンダからの支払いを求める機能の無効化、及び電力を供給するための所定のコストの無効化。サイトは、ローカル緊急対応者又は組織のデバイスと(例えば、セルネットワークを介して)通信を開始することによって、無効化が適切であったことを検証してもよい。ローカル緊急管理サービス(EMS)は、サイトにおけるEV充電ステーションによる充電のレートを制御する許可を与えられ得る。
【0080】
第3の動作730において、EV充電サイトは、緊急車両が充電するためのリソースを有することを保証するために、他の非緊急ローカル負荷をアイドル状態にすることができる。例えば、サイトは、急速充電のために、バッテリエネルギー貯蔵システムによるより高い出力を可能にするために、建物HVACシステムを停止してもよい。更に、サイトは、非緊急車両への充電の流れを停止することができる。自動化されたシステムは、どの負荷への電力供給を停止すべきかを決定することができる。監視制御データ収集(SCADA:Supervisory Control and Data Acquisition)システムは、例えば、非緊急負荷に関連する回路を遮断することによって、負荷のアイドリングを命令することができる。コントローラは、EV充電ステーションからのエネルギーフローを計測してもよい。非緊急負荷をアイドリングする代わりに、サイトは、非緊急負荷への電力の流れを減少させてもよい。地方当局は、非緊急負荷への電力分配のための1つ以上の制限を決定してもよく、又は制限はアルゴリズム的に決定されてもよい。例えば、コンピュータプログラム又はルーチンは、緊急車両が充電されることを可能にするために、各非緊急負荷に対する最大電力レベルを計算し得る。EV充電サイトは、接続された負荷を連続的に監視し、緊急負荷が十分な電力を受け取ることができないと判断したときに、この最大量を調整することができる。
【0081】
EV充電サイトは、緊急事態において緊急対応者がEV充電ステーションの支払いプロトコルを無効にすることを可能にすることができる。これは、支払いを完全にバイパスすること、又は緊急対応者アカウントを使用して支払うことを含み得る。この緊急分散モードにおいてアクティブであるとき、制御された充電ステーションは、適切な充電レベルを調整するように、ネットワーク内の他のものと同期され得る。
【0082】
EV充電サイトは、そのネットワークを使用して、サイト自体内で又は他のサイトに緊急メッセージをブロードキャストすることができる。サイトは、それ自体がハブとして使用されることを可能にするために、又は救急サービスを調整するために、そのネットワークを介して緊急要員及び異なる救急組織と通信することができる。EV充電サイトは、デバイス利用可能性、充電容量、サイト利用率に関する情報、及び他の情報など、緊急要員が使用するための情報を投稿することができる。
【0083】
図8は、追加の電力が必要とされる場合に緊急インフラストラクチャに接続するためのプロセスフロー図800を示す。これは、悪条件の間(例えば、グリッド停電の間)に起こり得る。緊急インフラストラクチャは、コントローラが電力需要において瞬間的な急上昇を供給することを可能にし得る。第1の動作810において、EV充電サイトのローカル又はリモートコントローラは、緊急状況において緊急車両に電力を供給するために追加の電力(又はエネルギー)が必要であるかどうかを判定する。これは、例えば、供給されるグリッド電力が既に設計限界に近い場合、サイト及び/又はバッテリエネルギー貯蔵システムのためのユーティリティ命令によるグリッド削減/電圧低下又は停電が、緊急車両に補助電力を提供するために(コマンド、電圧低下、又はバッテリ内の貯蔵エネルギー不足のいずれかのため)利用可能でない場合に起こり得る。EV充電サイトは、充電しようとしている電気車両を認証して、電気車両のユーザが緊急対応者であるかどうかを判定することができる。ユーザが緊急対応者であり、追加の緊急電力が必要な場合、サイトは緊急用発電機を提供することができる。
【0084】
第2の動作820において、EV充電サイトは、エネルギー貯蔵システム及び緊急用発電機の両方の要件を決定することができる。要件は、接続インタフェース要件、電力要件、電流要件、温度要件、使用要件、又は他の要件を含んでもよい。コントローラは、発電機が過負荷にならずに十分な電力を提供することを可能にするために、発電機のためのサイジングを組み込むことができる。燃焼又は他の燃料供給発電機の場合、BESS及びローカルコントローラは、BESS、太陽光発電(PV)、又は他の並列接続されたデバイスをディスパッチすることによって、消費される燃料の量を制限するように働くことができる。コントローラはまた、発電機がターゲット充電を行うこと、又は特定の車両に優先権を与えることを可能にするために、特定の許可を(例えば、緊急要員に)提供してもよい。BESS及び緊急用発電機が互換性がない場合、サイトは、2つの間の接続を容易にする構成要素(例えば、アダプタケーブル、降圧コンバータ、変圧器、又はコネクタヘッド)を提供することができる。サイトコントローラはまた、発電機をバッテリエネルギー貯蔵システムに適切に接続する方法に関して、オペレータ要員に指示し得る。発電機は、加えて、バッテリエネルギー貯蔵システムと直接インタフェースするように構成されてもよい。発電機及びバッテリエネルギー貯蔵システムはまた、他方がオンであるときにいずれも動作しないように動作されてもよく、BESS及び発電機(複数可)を電力分配システムから手動で、自動的に、又は自律的に接続及び切断するための構成要素が提供されてもよく、それにより、各々が必要に応じて及び必要なときに独立して動作することができる。
【0085】
悪条件の間、バッテリエネルギー貯蔵システムは、接続された資産(例えば、建物又は照明システム)に電力を供給するために、現地のローカル電力回路をオンサイトで逆供給し得る。逆供給は、単独運転によって行われてもよい。エネルギー貯蔵システムは、EV充電ステーションなどのサイト構成要素の単独運転が可能であることを示す単独運転信号を含むことができる。サイト停電中に、バッテリエネルギー貯蔵システムは、接続された構成要素に電力供給することができる。バッテリエネルギー貯蔵システムはまた、外部の単独運転システム(例えば、バックアップ発電機、小型マイクログリッドを介した他の負荷)に接続されて、EV充電サイトが動作していない間に電力を供給することを可能にしてもよい。外部単独運転システムは、1つ以上の電源(すなわち、発電機、貯蔵装置など)を含むマイクログリッド(例えば、オフィスビル、工場など)であってもよい。
【0086】
バッテリエネルギー貯蔵システムは、ローカル発電機接続点を備えることができ、発電機セットをエネルギー貯蔵システム負荷(電気車両充電又はローカルエネルギー貯蔵システムピークプラント用途など)に安全、迅速、かつ素早く接続することを可能にする。
【0087】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による、劣化したEV充電サイト資産をデプロビジョニングするためのプロセス900のフローチャートである。第1の動作910において、EV充電サイトは、サイト内の資産(例えば、EV充電ステーション、フィーダ線、パネルボード、スイッチボード、シグナリングデバイス、及び他の電子機器)に関するデータを収集する。収集されたデータは、電流レベル、電圧レベル、電力レベル、高調波測定値、指定された閾値を超える温度、電気構成要素(例えば、ワイヤ、スイッチ、及びヒューズ)の物理的状態、資産の使用履歴及び使用パターン、並びに他のデータを含み得る。
【0088】
第2の動作920において、EV充電サイトは、資産が劣化したかどうかを判定する。判定は、収集されたメトリクスを分析し、それらを閾値と比較するサイトオペレータによって手動で実行されてもよい。追加的又は代替的に、判定は、機械学習アルゴリズムを使用して実行され得る。例えば、機械学習アルゴリズムは、資産の特徴に対して分析を実行することによって資産が劣化するかどうかを予測するように訓練されてもよい。特定の特徴に対する特定の値は、劣化を示し得る。機械学習アルゴリズムは、資産が劣化しているかどうかバイナリ予測を行ってもよいし、劣化の程度を示す予測を行ってもよい。サイトは、どの資産が劣化している可能性があるかを定期的に判定するために、毎時間、毎日、毎週、又は毎月など、定期的に分析を実行することができる。機械学習アルゴリズムを加速するために、システムは、学習プロセスを加速するように、不利なパラメータ及び最適化されたパラメータの両方を用いてプログラムされ得る。いくつかの同様のシステムが接続されている場合、データ共有モデルをサイト間で使用して、初期設定値、動作パラメータ、及び通常は自動手段によって設定される他の設定可能パラメータを共有することができる。
【0089】
第3の動作930において、サイトは、資産が十分な劣化の兆候を示す場合、資産の優先順位を下げるか、又はデプロビジョニングする。システムは、資産のランク付けされたリストを作成し、最も劣化していない資産に最も高い優先順位を割り当てることができる。又は、ほとんど又は全ての資産があるレベルの劣化を示す場合、サイトは、最も迅速に交換又は作業動作に持ち込むことができる資産を優先することができる。
【0090】
機械学習
本明細書に記載される方法は、サポートベクトルマシン(SVM)、ランダムフォレスト、クラスタリングアルゴリズム(又はソフトウェアモジュール)、勾配ブースティング、ロジスティック回帰、及び/又はデシジョンツリーを含む、教師あり又は教師なし学習方法のコンピュータ実装方法を含むことができる。本明細書で説明される機械学習方法は、本明細書で説明される電力プロビジョニングを改善することができる。機械学習を使用して、本明細書に記載の分類器又は予測器を訓練することができ、例えば、分類器又は予測器を訓練して、改善された電力プロビジョニングを提供することができる。
【0091】
教師あり学習アルゴリズムは、入力データと出力データとの間の関係を推論するために、ラベル付けされ、対にされた訓練データ例のセットの使用に依存するアルゴリズムであり得る。教師なし学習アルゴリズムは、訓練データセットから推論を引き出してデータを出力するために使用されるアルゴリズムであり得る。教師なし学習アルゴリズムは、クラスタ分析を含むことができ、クラスタ分析は、プロセスデータ内の隠れたパターン又はグルーピングを見つけるための探索的データ分析に使用することができる。教師なし学習方法の一例は、主成分分析を含むことができる。主成分分析は、1つ以上の変数の次元数を減少させることを含むことができる。所与の変数の次元数は、少なくとも1、5、10、50,100,200,300,400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、又はそれ以上であり得る。所与の変数の次元数は、1800以下、1600以下、1500以下、1400以下、1300以下、1200以下、1100以下、1000以下、900以下、800以下、700以下、600以下、500以下、400以下、300以下、200以下、100以下、50以下、又は10以下であり得る。
【0092】
コンピュータ実装方法は、統計的技法を含むことができる。いくつかの実施形態では、統計的技法は、線形回帰、分類、リサンプリング方法、サブセット選択、縮小、次元削減、非線形モデル、ツリーベースの方法、サポートベクトルマシン、教師なし学習、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0093】
線形回帰は、従属変数と独立変数との間の最良の線形関係を適合することによって、ターゲット変数を予測する方法であり得る。最良適合は、形状と各点における実際の観測値との間の全ての距離の合計が最小であることを意味し得る。線形回帰は、単純線形回帰及び多重線形回帰を含み得る。単純線形回帰は、従属変数を予測するために単一の独立変数を使用することができる。多重線形回帰は、最良の線形関係を適合することによって従属変数を予測するために2つ以上の独立変数を使用することができる。
【0094】
分類は、正確な予測及び分析を達成するために、データの集合にカテゴリを割り当てるデータマイニング技術であり得る。分類技術は、ロジスティック回帰及び判別分析を含むことができる。ロジスティック回帰は、従属変数が二分法(バイナリ)である場合に使用することができる。ロジスティック回帰を使用して、1つの従属バイナリ変数と1つ以上の名目、順序、間隔又は比レベル独立変数との間の関係を発見及び記述することができる。リサンプリングは、元のデータサンプルから反復サンプルを引き出すことを含む方法であり得る。リサンプリングは、近似確率値を計算するために一般分布テーブルの利用を含まなくてもよい。リサンプリングは、実際のデータに基づいて固有のサンプリング分布を生成することができる。いくつかの実施形態では、リサンプリングは、分析方法ではなく実験的方法を使用して、固有のサンプリング分布を生成することができる。リサンプリング技法は、ブートストラッピング及び交差検証を含むことができる。ブートストラッピングは、元のデータから置換してサンプリングし、「選択されていない」データ点をテストケースとして取ることによって実行することができる。交差検証は、訓練データを複数の部分に分割することによって行うことができる。
【0095】
サブセット選択は、応答に関連する予測子のサブセットを識別することができる。サブセット選択は、最良サブセット選択、順方向段階的選択、逆方向段階的選択、ハイブリッド法、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。場合によっては、縮小は、全ての予測子を含むモデルに適合するが、推定された係数は、最小二乗推定値に対してゼロに向かって縮小される。この収縮は分散を減少させることができる。収縮は、リッジ回帰及びラッソを含み得る。次元削減は、n+I個の係数を推定する問題をm+I個の係数のより単純な問題に削減することができ、ここでm<nである。これは、変数のn個の異なる線形結合又は射影を計算することによって達成され得る。次いで、これらのn個の投影を予測子として使用して、最小二乗法によって線形回帰モデルを適合させる。次元削減は、主成分回帰及び部分最小二乗法を含むことができる。主成分回帰を使用して、変数の大きな集合から特徴の低次元集合を導出することができる。主成分回帰において使用される主成分は、後続の直交方向におけるデータの線形結合を使用して、データにおける大量の分散を捕捉することができる。部分最小二乗は、新しい特徴を識別するために応答変数を利用することができるので、部分最小二乗は、主成分回帰に対する教師あり代替法とすることができる。
【0096】
非線形回帰は、観測データが、モデルパラメータの非線形結合であり、1つ以上の独立変数に依存する関数によってモデル化される回帰分析の形態であり得る。非線形回帰は、ステップ関数、区分関数、スプライン、一般化加法モデル、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0097】
ツリーベースの方法は、回帰問題及び分類問題の両方に使用することができる。回帰及び分類問題は、予測子空間をいくつかの単純な領域に階層化又はセグメント化することを伴い得る。ツリーベースの方法は、バギング、ブースティング、ランダムフォレスト、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。バギングは、反復との組み合わせを使用して元のデータセットから訓練のための追加データを生成して、元のデータと同じカーナリティ/サイズのマルチステップを生成することによって、予測の分散を減少させることができる。ブースティングは、いくつかの異なるモデルを使用して出力を計算し、次いで、加重平均アプローチを使用して結果を平均化することができる。ランダムフォレストアルゴリズムは、訓練セットのランダムブートストラップサンプルを引き出すことができる。サポートベクトルマシンは、分類技術であり得る。サポートベクトルマシンは、2つのクラスの点を最大マージンで最良に分離する超平面を見つけることを含むことができる。サポートベクトルマシンは、データを完全に分類するという制約に従ってマージンが最大化されるように、最適化問題を制約することができる。
【0098】
教師なし方法は、ラベル付けされた応答なしに入力データを含むデータセットから推論を引き出す方法であり得る。教師なし方法は、クラスタリング、主成分分析、k-Meanクラスタリング、階層的クラスタリング、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0099】
訓練
本明細書で説明される機械学習システムは、少なくとも1つの訓練段階を受けるように構成され、機械学習システムは、データ抽出、データ分析、及び出力の生成を含む1つ以上のタスクを実行するように訓練される。
【0100】
システムのいくつかの実施形態では、システム構成要素は、訓練セットにおいて、例えば、EV充電データを含む訓練データを提供するように構成される。いくつかの実施形態では、システムは、データの自動統計分析を利用して、EV充電データのセットからどの特徴を抽出及び/又は分析するかを決定する。これらの実施形態のいくつかにおいて、機械学習ソフトウェアモジュールは、機械学習システムの訓練に基づいて、EV充電データのセットからどの特徴を抽出及び/又は分析するかを決定する。
【0101】
いくつかの実施形態では、機械学習ソフトウェアモジュールは、教師あり学習として説明され得る様式で、データセット及びターゲットを使用して訓練される。これらの実施形態では、データセットは、従来、訓練セットと、試験セット及び/又は検証セットとに分割される。データセット内の各入力値の正しい分類(例えば、高発現又は低発現)を含むターゲットが指定される。例えば、EV充電データのセットが、機械学習ソフトウェアモジュールに繰り返し提示され、訓練中に提示された各サンプルについて、機械学習ソフトウェアモジュールによって生成された出力が、所望のターゲットと比較される。ターゲットと入力サンプルのセットとの間の差が計算され、機械学習システムは、出力を所望のターゲット値により近く近似させるように修正される。いくつかの実施形態では、出力を所望の目標値により近く近似させるために、逆伝搬アルゴリズムが利用される。多数回の訓練反復の後、機械学習ソフトウェアモジュール出力は、入力訓練セット内の各サンプルに対する所望のターゲットに厳密に一致する。その後、訓練中に使用されない新しい入力データが機械学習ソフトウェアモジュールに提示されると、機械学習ソフトウェアモジュールは、新しいサンプルがどのカテゴリに入る可能性が最も高いかを示す出力分類値を生成することができる。機械学習ソフトウェアモジュールは、その訓練から新しい、以前には見られなかった入力サンプルに「一般化」することができると言われる。機械学習ソフトウェアモジュールのこの特徴は、それが割り当てられるべきカテゴリに対して数学的に公式化可能な関係を有するほとんど全ての入力データを分類するために使用されることを可能にする。
【0102】
本明細書に記載の機械訓練ソフトウェアモジュールのいくつかの実施形態では、機械訓練ソフトウェアモジュールは、グローバル訓練モデルを利用する。グローバル訓練モデルは、多くの異なるEVからのデータに対して訓練された機械訓練ソフトウェアモジュールに基づいており、したがって、グローバル訓練モデルを利用する機械訓練システムは、課金レートを決定し、コストを設定し、又は電力若しくは充電リソースを提供するために使用されるように構成される。
【0103】
本明細書に記載の機械訓練ソフトウェアモジュールのいくつかの実施形態では、機械訓練ソフトウェアモジュールは、シミュレートされた訓練モデルを利用する。シミュレートされた訓練モデルは、シミュレートされたEV充電データからのデータで訓練された機械訓練ソフトウェアモジュールに基づく。
【0104】
いくつかの実施形態では、訓練モデルの使用は、EV充電データの利用可能性として変化する。例えば、機械訓練ソフトウェアモジュールを所望の精度に訓練するために利用可能な適切なEV充電データの量が不十分である場合、シミュレートされた訓練モデルを使用することができる。これは、少ない量のEV充電データが最初に利用可能であり得るので、実装の初期に特に当てはまり得る。追加のデータが利用可能になると、訓練モデルはグローバルモデルに変更することができる。いくつかの実施形態では、訓練モデルの混合が、機械訓練ソフトウェアモジュールを訓練するために使用されてもよい。例えば、訓練データ要件を満たすために実際のEVデータとシミュレートされたデータとの混合を利用して、シミュレートされたグローバル訓練モデルを使用することができる。
【0105】
教師なし学習は、いくつかの実施形態では、例えば、アミノ酸シーケンスデータなどの入力データを使用し、例えば、タンパク発現度の予測を出力するために、機械訓練ソフトウェアモジュールを訓練するために使用される。教師なし学習は、いくつかの実施形態では、入力データに対して機械学習ソフトウェアモジュールによって実行される特徴抽出を含む。抽出された特徴は、視覚化のために、分類のために、後続の教師あり訓練のために、より一般的には、後続の記憶又は分析のために入力を表すために使用され得る。
【0106】
教師なし訓練のために一般的に使用される機械学習ソフトウェアモジュールは、k-meansクラスタリング、多項分布の混合、アフィニティ伝播、離散因子分析、隠れMarkovモデル、Boltzmannマシン、制限Boltzmannマシン、オートエンコーダ、畳み込みオートエンコーダ、リカレントニューラルネットワークオートエンコーダ、及び長期短期記憶(LSTM)オートエンコーダを含む。多くの教師なし学習モデルが存在するが、それらは全て、訓練のために、関連付けられたラベルのない入力充電データからなる訓練セットを必要とするという共通点を有する。
【0107】
機械学習システムに入力されるデータは、いくつかの実施形態では、最適な電力供給を決定するための仮説関数を構築するために使用され得る。いくつかの実施形態では、機械学習システムは、仮説関数の結果が達成されたかどうかを判定し、その分析に基づいて、仮説関数が構築されたデータに関して判定するように構成される。すなわち、結果は、仮説関数が構築されたデータに関して仮説関数を強化するか、又は仮説関数が構築されたデータに関して仮説関数と矛盾する傾向がある。これらの実施形態では、結果が仮説関数によって決定される結果にどの程度近くなる傾向があるかに応じて、機械学習アルゴリズムは、仮説関数が構築されたデータに関して仮説関数を採用するか、調整するか、又は放棄するかのいずれかを行う。したがって、本明細書で説明する機械学習アルゴリズムは、訓練段階を通して、入力(例えば、データ)のどの特性が電力供給の最適レベルを決定する際に最も予測的であるかを動的に学習する。
【0108】
例えば、機械学習ソフトウェアモジュールは、例えば、動作するEV充電データの最も顕著な特徴を決定することができるように、訓練するデータを提供される。本明細書で説明される機械学習ソフトウェアモジュールは、事前定義された命令を使用して充電データを分析するのではなく、充電データを分析する方法について訓練する。したがって、本明細書で説明する機械学習ソフトウェアモジュールは、最適な電力供給又は電力供給に関連する量を決定する際に、入力信号のどの特性が最も予測的であるかを訓練を通して動的に学習する。
【0109】
いくつかの実施形態では、訓練は、機械学習システムがEV充電データを与えられ、電力供給のレベル又はその導出量を決定するように求められると、開始する。電力供給の予測されたレベル又はその導出量は、次いで、特定の施設又はサイトについての電力供給の真の最適レベルと比較され得る。機械学習ソフトウェアモジュールの各層における重みを更新して、機械学習ソフトウェアモジュールによって予測される出力と実際の発現レベルとの間のより近い一致をもたらすために、勾配降下法及び逆伝播法などの最適化技法が使用される。このプロセスは、ネットワークの精度が所望のレベルに達するまで、新しい充電データを用いて繰り返される。上記で与えられた適切なEV充電データを用いた訓練に続いて、機械学習モジュールは、EV充電データを分析し、電力供給のレベル又はその導出量を決定することができる。
【0110】
一般に、機械学習アルゴリズムは、EV充電データの大きなセット、及び/又は対応するグラウンドトゥルース値を有する上記のデータから計算された任意の特徴若しくはメトリックを使用して訓練される。訓練段階は、EV充電データ及び/又は特定のEV充電ステーションの上記データから計算された任意の特徴又はメトリックを使用することによって、電力供給の最適レベルを予測するための変換関数を構築する。機械学習アルゴリズムは、入力のどの特性が最適なレベルの電力供給又はその導出量を決定することを最も予測するかを訓練することによって動的に学習する。予測フェーズは、訓練段階から構築され最適化された変換関数を使用して、電力供給の最適レベル又はその導出量を予測する。
【0111】
予測フェーズ
訓練に続いて、機械学習アルゴリズムは、例えば、予測フェーズを使用してシステムが訓練された電力プロビジョニングの予測される最適レベル又はその導出量を決定するために使用される。適切な訓練データを用いて、システムは、電力供給の最適レベル又はその導出量を識別することができる。
【0112】
予測フェーズは、訓練段階から構築され最適化された仮説関数を使用して、電力供給の最適レベル又はその導出量を予測する。
【0113】
いくつかの実施形態では、確率閾値が、訓練されたネットワークの感度を調整するために使用される。例えば、確率閾値は、1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%又は99%であり得る。いくつかの実施形態では、確率閾値は、精度が所定の調整閾値を下回る場合に調整される。いくつかの実施形態では、調整閾値は、訓練期間のパラメータを決定するために使用される。例えば、確率閾値の精度が調整閾値を下回る場合、システムは、訓練期間を延長し、及び/又は追加のEV充電データを要求することができる。いくつかの実施形態では、追加のEV充電データサンプルが訓練データに含まれる。いくつかの実施形態では、追加のEV充電データサンプルを使用して、訓練データセットを精緻化することができる。
【0114】
コンピュータシステム
本開示は、本開示の方法を実施するようにプログラムされたコンピュータシステムを提供する。図10は、電気車両に電力を供給するようにプログラムされるか又は他の方法で構成されたコンピュータシステム1001を示す。コンピュータシステム1001は、例えば、適応型加熱及び冷却を決定するなど、本開示の人工知能処理の様々な態様を調整することができる。コンピュータシステム1001は、ユーザの電子デバイス又は電子デバイスに対してリモートに位置するコンピュータシステムであり得る。電子デバイスは、モバイル電子デバイスであり得る。
【0115】
コンピュータシステム1001は、シングルコア若しくはマルチコアプロセッサ、又は並列処理のための複数のプロセッサであり得る、中央処理装置(CPU、本明細書では「プロセッサ」及び「コンピュータプロセッサ」とも称する)1005を含む。コンピュータシステム1001はまた、メモリ又はメモリロケーション1010(例えば、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、フラッシュメモリ)、電子記憶ユニット1015(例えば、ハードディスク)、1つ以上の他のシステムと通信するための通信インタフェース1020(例えば、ネットワークアダプタ)、並びにキャッシュ、他のメモリ、データストレージ及び/又は電子ディスプレイアダプタなどの周辺デバイス1025を含む。メモリ1010、記憶ユニット1015、インタフェース1020、及び周辺デバイス1025は、マザーボードなどの通信バス(実線)を介してCPU1005と通信する。記憶ユニット1015は、データを記憶するためのデータ記憶ユニット(又はデータリポジトリ)とすることができる。コンピュータシステム1001は、通信インタフェース1020の助けを借りてコンピュータネットワーク(「ネットワーク」)1030に動作可能に結合され得る。ネットワーク1030は、インターネット、インターネット及び/若しくはエクストラネット、又はインターネットと通信するイントラネット及び/若しくはエクストラネットであり得る。ネットワーク1030は、場合によっては、電気通信及び/又はデータネットワークである。ネットワーク1030は、クラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることができる1つ以上のコンピュータサーバを含むことができる。ネットワーク1030は、場合によってはコンピュータシステム1001の助けを借りて、コンピュータシステム1001に結合されたデバイスがクライアント又はサーバとして挙動することを可能にし得るピアツーピアネットワークを実装することができる。
【0116】
CPU1005は、プログラム又はソフトウェアにおいて具現化され得る一連の機械可読命令を実行することができる。命令は、メモリ1010などのメモリロケーションに記憶され得る。命令は、CPU1005に向けることができ、CPU1005は、その後、本開示の方法を実施するようにCPU1005をプログラムするか、又は他の方法で構成することができる。CPU1005によって実行される動作の例は、フェッチ、デコード、実行、及びライトバックを含むことができる。
【0117】
CPU1005は、集積回路などの回路の一部とすることができる。システム1001の1つ以上の他の構成要素を回路に含めることができる。場合によっては、回路は特定用途向け集積回路(ASIC)である。
【0118】
記憶ユニット1015は、ドライバ、ライブラリ、及び保存されたプログラムなどのファイルを記憶することができる。記憶ユニット1015は、ユーザデータ、例えば、ユーザプリファレンス及びユーザプログラムを記憶することができる。コンピュータシステム1001は、場合によっては、イントラネット又はインターネットを通してコンピュータシステム1001と通信するリモートサーバ上に位置する等、コンピュータシステム1001の外部にある1つ以上の追加のデータ記憶ユニットを含むことができる。
【0119】
コンピュータシステム1001は、ネットワーク1030を介して1つ以上のリモートコンピュータシステムと通信することができる。例えば、コンピュータシステム1001は、ユーザのリモートコンピュータシステム(例えば、機械学習計算を実行するためのサーバ)と通信することができる。リモートコンピュータシステムの例は、パーソナルコンピュータ(例えば、ポータブルパーソナルコンピュータ)、スレート又はタブレットパーソナルコンピュータ(例えば、Apple(登録商標)iPad、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone、Android対応デバイス、Blackberry(登録商標))、又は携帯情報端末を含む。ユーザは、ネットワーク1030を介してコンピュータシステム1001にアクセスすることができる。
【0120】
本明細書で説明される方法は、例えば、メモリ1010又は電子記憶ユニット1015等のコンピュータシステム1001の電子記憶ロケーションに記憶された機械(例えば、コンピュータプロセッサ)実行可能コードによって実装されることができる。機械実行可能コード又は機械可読コードは、ソフトウェアの形態で提供され得る。使用中、コードはプロセッサ1005によって実行することができる。場合によっては、コードは、記憶ユニット1015から取り出され、プロセッサ1005による容易なアクセスのためにメモリ1010上に記憶され得る。いくつかの状況では、電子記憶ユニット1015を排除することができ、機械実行可能命令がメモリ1010に記憶される。
【0121】
コードは、コードを実行するように適合されたプロセッサを有するマシンとともに使用するために事前コンパイル及び構成され得るか、又はランタイム中にコンパイルされ得る。コードは、コードが事前コンパイルされた方式又はコンパイルされた方式で実行できるように選択することができるプログラミング言語で供給することができる。
【0122】
コンピュータシステム1001など、本明細書で提供されるシステム及び方法の態様は、プログラミングにおいて具現化され得る。本技術の様々な態様は、典型的には機械(又はプロセッサ)実行可能コード及び/又はあるタイプの機械可読媒体上で搬送されるか又はその中で具現化される関連データの形態の「製品」又は「製造品」と考えることができる。機械実行可能コードは、メモリ(例えば、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)又はハードディスクなどの電子記憶ユニットに記憶することができる。「ストレージ」タイプの媒体は、ソフトウェアプログラミングのためにいつでも非一時的ストレージを提供することができる、様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブなど、コンピュータ、プロセッサなどの有形メモリ、又はそれらの関連モジュールのいずれか又は全てを含むことができる。ソフトウェアの全部又は一部は、時々、インターネット又は様々な他の電気通信ネットワークを介して通信され得る。そのような通信は、例えば、1つのコンピュータ又はプロセッサから別のコンピュータ又はプロセッサへの、例えば、管理サーバ又はホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォームへのソフトウェアのロードを可能にし得る。したがって、ソフトウェア要素を担持することができる別のタイプの媒体は、ローカルデバイス間の物理インタフェースにわたって、有線及び光地上通信線ネットワークを通して、様々なエアリンクを介して使用されるような、光、電気、及び電磁波を含む。有線又は無線リンク、光リンクなど、そのような波を搬送する物理的要素も、ソフトウェアを担持する媒体と見なすことができる。本明細書で使用される場合、非一時的有形「記憶」媒体に限定されない限り、コンピュータ又は機械「可読媒体」などの用語は、実行のためにプロセッサに命令を提供することに関与する任意の媒体を指す。
【0123】
したがって、コンピュータ実行可能コードなどの機械可読媒体は、に、有形記憶媒体、搬送波媒体又は物理的伝送媒体を含むがこれらに限定されない多くの形態を取ることができる。不揮発性記憶媒体は、例えば、図面に示されるデータベース等を実装するために使用され得るような、任意のコンピュータ等における記憶デバイスのうちのいずれか等の光学又は磁気ディスクを含む。揮発性記憶媒体は、そのようなコンピュータプラットフォームのメインメモリなどの動的メモリを含む。有形伝送媒体は、同軸ケーブルと、コンピュータシステム内のバスを構成するワイヤを含む、銅線及び光ファイバとを含む。搬送波伝送媒体は、電気信号若しくは電磁信号、又は無線周波数(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成されるような音波若しくは光波の形態を取ることができる。したがって、コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVD又はDVD-ROM、任意の他の光学媒体、パンチカード紙テープ、穴のパターンを有する任意の他の物理記憶媒体、RAM、ROM、PROM及びEPROM、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップ又はカートリッジ、データ又は命令を搬送する搬送波、そのような搬送波を搬送するケーブル又はリンク、あるいはコンピュータがプログラミングコード及び/又はデータを読み取ることができる任意の他の媒体を含む。コンピュータ可読媒体のこれらの形態の多くは、実行のために1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスをプロセッサに搬送することに関与し得る。
【0124】
コンピュータシステム1001は、例えば、車両に対する充電コストを変更するための方法を提供するためのユーザインタフェース(UI)1040を備える電子ディスプレイ1035を含むか、又はそれと通信することができる。UIの例は、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)及びウェブベースのユーザインタフェースを含むが、これらに限定されない。
【0125】
本開示の方法及びシステムは、1つ以上のアルゴリズムによって実装することができる。アルゴリズムは、中央処理装置1005による実行時にソフトウェアによって実装することができる。アルゴリズムは、例えば、バッテリエネルギー貯蔵システムの使用プロファイルを決定することができる。
【0126】
本発明の好ましい実施形態が本明細書に示され、説明されてきたが、そのような実施形態が例としてのみ提供されることは当業者には明らかであろう。本発明は、本明細書内に提供される特定の実施例によって限定されることは意図されない。本発明を前述の明細書を参照して説明してきたが、本明細書における実施形態の説明及び例示は、限定的な意味で解釈されることを意図していない。当業者であれば、本発明から逸脱することなく、多数の変形、変更、及び置換を思いつくであろう。更に、本発明の全ての態様は、様々な条件及び変数に依存する、本明細書に記載される特定の描写、構成、又は相対的比率に限定されないことを理解されたい。本明細書に記載される本発明の実施形態に対する様々な代替物が、本発明を実施する際に使用され得ることが理解されるべきである。したがって、本発明は、任意のそのような代替形態、修正形態、変形形態又は均等物も包含するものとすることが企図される。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲内の方法及び構造並びにそれらの均等物がそれによって包含されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】