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特表2024-518406人工知能ベースのオーケストレーション
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】人工知能ベースのオーケストレーション
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20240423BHJP
   G06Q 10/063 20230101ALI20240423BHJP
【FI】
G06Q30/02
G06Q10/063
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568300
(86)(22)【出願日】2022-05-04
(85)【翻訳文提出日】2023-12-27
(86)【国際出願番号】 US2022027702
(87)【国際公開番号】W WO2022235821
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】63/185,271
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
2.JAVA
3.VISUAL BASIC
(71)【出願人】
【識別番号】520221017
【氏名又は名称】6センス インサイツ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カーモディ,ダン
(72)【発明者】
【氏名】シャハ,タンビ
(72)【発明者】
【氏名】ドシ,アマー
(72)【発明者】
【氏名】リン,アレックス
(72)【発明者】
【氏名】サスマン,ステーブン
(72)【発明者】
【氏名】ツチナ,ユリア
(72)【発明者】
【氏名】バジャリア,ヴィラル
(72)【発明者】
【氏名】マジュンダー,アディチャ
(57)【要約】
AIベースのオーケストレーション。実施形態では、推奨エンジンは、企業アカウントを表すデータパイプラインに適用されている。エンゲージメントメトリクスは、企業アカウントに関連付けられた活動データに基づいて計算されており、予測モデルは、予測出力を生成するために、企業アカウントに関連付けられた活動データ及び/又は企業特性データに適用されている。戦術推奨モデルは、推奨戦術を生成するために、エンゲージメントメトリクス及び予測出力を含むオーケストレーション特徴に適用されている。加えて、連絡先推奨モデルは、推奨連絡先を生成するために、連絡先データに適用されている。推奨戦術は、実行される推奨アクションを含むオーケストレーションを生成するために、推奨連絡先と組み合わされている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのハードウェアプロセッサを使用して、
1つ以上のオーケストレーション設定を受信することと、
複数の企業アカウントを表すデータパイプラインに、
前記複数の企業アカウントに関連付けられた活動データを受信することと、
前記複数の企業アカウントに関連付けられた企業特性データを受信することと、
前記活動データに基づいて、前記複数の企業アカウントの各々によるエンゲージメントのレベルを示す1つ以上のエンゲージメントメトリクスを計算することと、
予測出力を生成するために、1つ以上の予測モデルを前記活動データ及び前記企業特性データのうちの一方又は両方に適用することと、
1つ以上の推奨戦術を生成するために、前記エンゲージメントメトリクスと前記予測出力とを含むオーケストレーション特徴に戦術推奨モデルを適用することと、
1つ以上の推奨連絡先を生成するために、連絡先推奨モデルを連絡先データに適用することと、
1つ以上の推奨アクションを含むオーケストレーションを生成するために、前記1つ以上の推奨戦術を前記1つ以上の推奨連絡先と組み合わせることとによって、推奨エンジンを適用することと、
前記オーケストレーションを実行することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記1つ以上のオーケストレーション設定は、オーケストレーション目標を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記オーケストレーション目標は、1つ以上の開始基準を定義し、前記方法は、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサを使用して、前記1つ以上の開始基準に基づいて、複数の利用可能な企業アカウントのサブセットとして前記複数の企業アカウントを選択することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記オーケストレーション目標は、1つ以上の終了基準を定義し、前記方法は、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサを使用して、前記オーケストレーションを実行した後、前記1つ以上の終了基準を満たす企業アカウントに基づいて、前記オーケストレーションの成功を測定することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上のオーケストレーション設定は、戦術のセットを含み、前記戦術推奨モデルは、前記戦術のセットからの戦術のみを前記1つ以上の推奨戦術に組み込むように制約されている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ以上のオーケストレーション設定は、前記戦術推奨モデルによって推奨されるのに利用可能である少なくとも1つの戦術について、前記少なくとも1つの戦術に関連付けられる少なくとも1つのマーケティングキャンペーンの識別子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上のオーケストレーション設定は、前記オーケストレーションが自動的に実行されるか否かの指示を含み、前記方法は、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサを使用して、
前記指示が、前記オーケストレーションが自動的に実行されるというものであるとき、ユーザ介入なしに前記オーケストレーションを自動的に実行することと、
前記指示が、前記オーケストレーションが自動的に実行されるというものでないとき、
前記オーケストレーションのユーザ承認を要求することと、
前記ユーザ承認が受信された後にのみオーケストレーションを実行することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記活動データは、前記複数の企業アカウントにマッピングされたオンライン活動の表現を含み、前記1つ以上のエンゲージメントメトリクスを計算することは、第1のタイプのオンライン活動を第2のタイプのオンライン活動よりも高い重み付けをすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記1つ以上の予測モデルは、前記企業特性データに基づいて、前記複数の企業アカウントの各々と販売機会との間の適合を予測するプロファイルモデルを含み、前記オーケストレーション特徴は、前記複数の企業アカウントについての予測された前記適合を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上の予測モデルは、前記活動データに基づいて前記複数の企業アカウントの各々についての購入プロセス内のステージを予測する意図モデルを含み、前記オーケストレーション特徴は、前記複数の企業アカウントについての予測された前記ステージを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記オーケストレーション特徴は、前記企業特性データの少なくともサブセットを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ以上の推奨戦術は、顧客アカウントをマーケティングキャンペーンに追加することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上の推奨戦術を前記1つ以上の推奨連絡先と組み合わせることは、顧客アカウントをマーケティングキャンペーンに追加する戦術を、前記複数の顧客アカウントのうちの1つと既に関連付けられている前記推奨連絡先のうちの1つを前記オーケストレーション設定において識別されたマーケティングキャンペーンに追加するアクションに変換することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の推奨戦術は、前記オーケストレーションに追加される新しい連絡先を購入することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上の推奨戦術を前記1つ以上の推奨連絡先と組み合わせることは、新しい連絡先を取得する戦術を、前記複数の企業アカウントのうちの1つにまだ関連付けられていない前記推奨連絡先のうちの1つを取得するアクションに変換することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記戦術推奨モデルは、複数のモジュール式戦術特有モデルを含み、前記複数のモジュール式戦術特有モデルの各々は、前記複数の企業アカウントの各々について、その企業アカウントに関連付けられた前記オーケストレーション特徴に基づいて、それぞれの戦術が使用されるべきか否かを判定するように訓練されている、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記連絡先推奨モデルは、1つ以上の予測モデルを利用して、販売機会に対する、前記複数の企業アカウントに関連付けられている各連絡先の関連性を予測し、予測された前記関連性に基づいて前記1つ以上の推奨連絡先を生成する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記連絡先推奨モデルは、前記1つ以上の予測モデルを更に利用して、販売機会に対する、前記複数の企業アカウントにまだ関連付けられていない複数の連絡先の各々の関連性を予測する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
システムであって、
少なくとも1つのハードウェアプロセッサと、
ソフトウェアと、を備え、前記ソフトウェアは、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサによって実行されたときに、
1つ以上のオーケストレーション設定を受信し、
複数の企業アカウントを表すデータパイプラインに、
前記複数の企業アカウントに関連付けられた活動データを受信することと、
前記複数の企業アカウントに関連付けられた企業特性データを受信することと、
前記活動データに基づいて、前記複数の企業アカウントの各々によるエンゲージメントのレベルを示す1つ以上のエンゲージメントメトリクスを計算することと、
予測出力を生成するために、1つ以上の予測モデルを前記活動データ及び前記企業特性データのうちの一方又は両方に適用することと、
1つ以上の推奨戦術を生成するために、前記エンゲージメントメトリクスと前記予測出力とを含むオーケストレーション特徴に戦術推奨モデルを適用することと、
1つ以上の推奨連絡先を生成するために、連絡先推奨モデルを連絡先データに適用することと、
1つ以上の推奨アクションを含むオーケストレーションを生成するために、前記1つ以上の推奨戦術を前記1つ以上の推奨連絡先と組み合わせることとによって、推奨エンジンを適用し、かつ
前記オーケストレーションを実行するように構成されている、システム。
【請求項20】
命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
1つ以上のオーケストレーション設定を受信させ、
複数の企業アカウントを表すデータパイプラインに、
前記複数の企業アカウントに関連付けられた活動データを受信することと、
前記複数の企業アカウントに関連付けられた企業特性データを受信することと、
前記活動データに基づいて、前記複数の企業アカウントの各々によるエンゲージメントのレベルを示す1つ以上のエンゲージメントメトリクスを計算することと、
予測出力を生成するために、1つ以上の予測モデルを前記活動データ及び前記企業特性データのうちの一方又は両方に適用することと、
1つ以上の推奨戦術を生成するために、前記エンゲージメントメトリクスと前記予測出力とを含むオーケストレーション特徴に戦術推奨モデルを適用することと、
1つ以上の推奨連絡先を生成するために、連絡先推奨モデルを連絡先データに適用することと、
1つ以上の推奨アクションを含むオーケストレーションを生成するために、前記1つ以上の推奨戦術を前記1つ以上の推奨連絡先と組み合わせることとによって、推奨エンジンを適用させ、かつ
前記オーケストレーションを実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月6日に出願された米国仮特許出願公開第63/185,271号の優先権を主張するものであり、その全体が記載されているかのように参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
本明細書で説明される実施形態は、概して人工知能(AI)を対象とし、より具体的には、企業がそのビジネス及び顧客関係を成長させるのを助けるためのマーケティング、販売、及び顧客ライフサイクル戦略のAIベースのオーケストレーションを対象とする。
【0003】
関連技術の説明
コンピュータベースの自動化が急増しているにもかかわらず、従来のマーケティング、販売、及び販売後の顧客ライフサイクル戦略は、依然として手動で設計及び実行されている。これは、マーケティング戦略をオーケストレーションし、マーケティング及び販売のアウトリーチについてのタイミングを判定し、時間の経過とともに拡大されたニーズに既存の顧客をエンゲージするための最良の方法を理解するために必要な、かなりの量の人間の判断及び創造性によるものである。必要とされているのは、自動化に対するこれらの障害を克服するための解決策であり、その結果、多くのマーケティング、販売、及び顧客ライフサイクル戦略は、人間の関与をほとんど又はまったく伴わずに自動的にオーケストレーションされて、スケールを可能にするだけでなく、より良い結果を達成するための迅速で積極的なアクションを可能にすることができる。
【発明の概要】
【0004】
したがって、自動化に対する1つ以上の障害を克服するAIベースのオーケストレーションのためのシステム、方法、及び非一時的コンピュータ可読媒体が開示されている。例えば、特定の実施形態は、種々のマーケティング、販売、及び顧客ライフサイクル戦略のオーケストレーションについて現在必要とされる人間の判断及び創造性を置き換えることが可能な人工知能をコンピュータに与えるために、機械学習を利用し得る。
【0005】
一実施形態では、方法は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサを使用して、1つ以上のオーケストレーション設定を受信することと、複数の企業アカウントを表すデータパイプラインに、複数の企業アカウントに関連付けられた活動データを受信することと、複数の企業アカウントに関連付けられた企業特性データを受信することと、活動データに基づいて、複数の企業アカウントの各々によるエンゲージメントのレベルを示す1つ以上のエンゲージメントメトリクスを計算することと、予測出力を生成するために、1つ以上の予測モデルを活動データ及び企業特性データのうちの一方又は両方に適用することと、1つ以上の推奨戦術を生成するために、エンゲージメントメトリクスと予測出力とを含むオーケストレーション特徴に戦術推奨モデルを適用することと、1つ以上の推奨連絡先を生成するために、連絡先推奨モデルを連絡先データに適用することと、1つ以上の推奨アクションを含むオーケストレーションを生成するために、1つ以上の推奨戦術を1つ以上の推奨連絡先と組み合わせることとによって、推奨エンジンを適用することと、オーケストレーションを実行することと、を含む。
【0006】
1つ以上のオーケストレーション設定は、オーケストレーション目標を含み得る。オーケストレーション目標は、1つ以上の開始基準を定義し得、本方法は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサを使用して、1つ以上の開始基準に基づいて、複数の利用可能な企業アカウントのサブセットとして複数の企業アカウントを選択することを更に含む。オーケストレーション目標は、1つ以上の終了基準を定義し得、本方法は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサを使用して、オーケストレーションを実行した後、1つ以上の終了基準を満たす企業アカウントに基づいて、オーケストレーションの成功を測定することを更に含む。
【0007】
1つ以上のオーケストレーション設定は、戦術のセットを含み得、戦術推奨モデルは、戦術のセットからの戦術のみを1つ以上の推奨戦術に組み込むように制約されている。
【0008】
1つ以上のオーケストレーション設定は、戦術推奨モデルによって推奨されるのに利用可能である少なくとも1つの戦術について、少なくとも1つの戦術に関連付けられる少なくとも1つのマーケティングキャンペーンの識別子を含み得る。
【0009】
1つ以上のオーケストレーション設定は、オーケストレーションが自動的に実行されるか否かの指示を含み得、本方法は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサを使用して、指示が、オーケストレーションが自動的に実行されるというものであるとき、ユーザ介入なしにオーケストレーションを自動的に実行することと、指示が、オーケストレーションが自動的に実行されるというものでないとき、オーケストレーションのユーザ承認を要求することと、ユーザ承認が受信された後にのみオーケストレーションを実行することと、を含む。
【0010】
活動データは、複数の企業アカウントにマッピングされたオンライン活動の表現を含み得、1つ以上のエンゲージメントメトリクスを計算することは、第1のタイプのオンライン活動を第2のタイプのオンライン活動よりも高い重み付けをすることを含む。
【0011】
1つ以上の予測モデルは、企業特性データに基づいて、複数の企業アカウントの各々と販売機会との間の適合を予測するプロファイルモデルを含み得、オーケストレーション特徴は、複数の企業アカウントについての予測された適合を含む。
【0012】
1つ以上の予測モデルは、活動データに基づいて複数の企業アカウントの各々についての購入プロセス内のステージを予測する意図モデルを含み得、オーケストレーション特徴は、複数の企業アカウントについての予測されたステージを含む。
【0013】
オーケストレーション特徴は、企業特性データの少なくともサブセットを更に含み得る。
【0014】
1つ以上の推奨戦術は、顧客アカウントをマーケティングキャンペーンに追加することを含み得る。1つ以上の推奨戦術を1つ以上の推奨連絡先と組み合わせることは、顧客アカウントをマーケティングキャンペーンに追加する戦術を、複数の顧客アカウントのうちの1つに既に関連付けられている推奨連絡先のうちの1つをオーケストレーション設定において識別されたマーケティングキャンペーンに追加するアクションに変換することを含み得る。
【0015】
1つ以上の推奨戦術は、オーケストレーションに追加される新しい連絡先を購入することを含み得る。
【0016】
1つ以上の推奨戦術を1つ以上の推奨連絡先と組み合わせることは、新しい連絡先を取得する(例えば、購入する)ための戦術を、複数の企業アカウントのうちの1つにまだ関連付けられていない推奨連絡先のうちの1つを取得する(例えば、購入する)ためのアクションに変換することを含み得る。
【0017】
戦術推奨モデルは、複数のモジュール式戦術特有モデルを含み得、複数のモジュール式戦術特有モデルの各々は、複数の企業アカウントの各々について、その企業アカウントに関連付けられたオーケストレーション特徴に基づいて、それぞれの戦術が使用されるべきか否かを判定するように訓練されている。
【0018】
連絡先推奨モデルは、1つ以上の予測モデルを利用して、販売機会に対する、複数の企業アカウントに関連付けられている各連絡先の関連性を予測し、予測された関連性に基づいて1つ以上の推奨連絡先を生成し得る。連絡先推奨モデルは、1つ以上の予測モデルを更に利用して、販売機会に対する、複数の企業アカウントにまだ関連付けられていない複数の連絡先の各々の関連性を予測し得る。
【0019】
上記の方法のうちのいずれかは、サーバなどのプロセッサベースのシステムの実行可能なソフトウェアモジュールにおいて、かつ/又は非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された実行可能な命令において、個々に又は任意の組み合わせで具現化され得る。
【0020】
その構造と動作の両方に関する本発明の詳細は、同様の部分に同様の参照番号が付された添付の図面を考察することで部分的に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態による、本明細書で説明されるプロセスのうちの1つ以上が実装され得る例示的インフラストラクチャを示す。
図2】一実施形態による、本明細書で説明されるプロセスのうちの1つ以上が実行され得る例示的な処理システムを示す。
図3】一実施形態による、AIベースのオーケストレーションを構成するための例示的なプロセスを示す。
図4】一実施形態による、AIベースのオーケストレーション推奨エンジンの実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
一実施形態では、AIベースのオーケストレーションのためのシステム、方法、及び非一時的コンピュータ可読媒体が開示されている。本明細書を読んだ後、当業者には、種々の代替実施形態及び代替の用途において本発明をどのように実装するかが明らかになるであろう。しかしながら、本発明の種々の実施形態が本明細書で説明されるが、これらの実施形態は、限定ではなく、例及び例示のみとして提示されることが理解される。したがって、種々の実施形態のこの詳細な説明は、添付の特許請求の範囲に記載される本発明の範囲又は広さを限定するものと解釈されるべきではない。
【0023】
1.システムの概要
1.1.インフラストラクチャ
図1は、一実施形態による、開示されるプロセスのうちの1つ以上が実装され得る例示的インフラストラクチャを示す。インフラストラクチャは、本明細書で説明される種々の機能、プロセス、方法、及び/又はソフトウェアモジュールのうちの1つ以上をホスト及び/又は実行するプラットフォーム110(例えば、1つ以上のサーバ)を含み得る。プラットフォーム110は、専用サーバを含んでもよく、又は代わりに、1つ以上のサーバの共有リソースを利用するクラウドインスタンスを含んでもよい。これらのサーバ又はクラウドインスタンスは、コロケートされ、かつ/又は地理的に分散され得る。プラットフォーム110はまた、サーバアプリケーション112及び/又は1つ以上のデータベース114を含んでもよく、又はそれらに通信可能に接続されてもよい。更に、プラットフォーム110は、1つ以上のネットワーク120を介して1つ以上のユーザシステム130に通信可能に接続され得る。プラットフォーム110はまた、1つ以上のネットワーク120を介して、1つ以上の外部システム140(例えば、他のプラットフォーム、ウェブサイトなど)に通信可能に接続され得る。
【0024】
ネットワーク120は、インターネットを含むことができ、プラットフォーム110は、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、HTTPセキュア(HTTPS)、ファイル転送プロトコル(FTP)、FTPセキュア(FTPS)、セキュアシェルFTP(SFTP)などの標準伝送プロトコル、並びに専用プロトコルを使用して、インターネットを介してユーザシステム130と通信することができる。プラットフォーム110は、ネットワーク120の単一のセットを介して種々のシステムに接続されるものとして示されているが、プラットフォーム110は、1つ以上のネットワークの異なるセットを介して種々のシステムに接続され得ることを理解されたい。例えば、プラットフォーム110は、インターネットを介してユーザシステム130及び/又は外部システム140のサブセットに接続されてもよいが、イントラネットを介して1つ以上の他のユーザシステム130及び/又は外部システム140に接続されてもよい。更に、少数のユーザシステム130及び外部システム140、1つのサーバアプリケーション112、並びにデータベース114のセットのみが示されているが、インフラストラクチャは、任意の数のユーザシステム、外部システム、サーバアプリケーション、及びデータベースを含むことができることを理解されたい。
【0025】
ユーザシステム130は、限定ではないが、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン又は他の携帯電話、サーバ、ゲームコンソール、テレビ、セットトップボックス、電子キオスク、店頭端末などを含む、有線及び/又は無線通信が可能な任意のタイプ又は複数のタイプのコンピューティングデバイスを含み得る。しかしながら、ユーザシステム130は、概して、プラットフォーム110上でユーザアカウントを有するユーザによって操作されるパーソナルコンピュータ及び/又はワークステーションを含むことが企図される。これらのユーザは、商品又はサービスを含み得る、製品を販売するエンティティのエージェント(例えば、販売又はマーケティングチームのメンバーなどの従業員)であり得る。各ユーザシステム130は、クライアントアプリケーション132及び/又は1つ以上のローカルデータベース134を備えるか、又はそれらに通信可能に接続され得る。
【0026】
プラットフォーム110は、1つ以上のウェブサイト及び/又はウェブサービスをホストするウェブサーバを含み得る。ウェブサイトが提供される実施形態では、ウェブサイトは、例えば、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)又は他の言語で生成された1つ以上の画面(例えば、ウェブページ)を含む、グラフィカルユーザインターフェースを含んでもよい。プラットフォーム110は、ユーザシステム130からの要求に応答して、グラフィカルユーザインターフェースの1つ以上の画面を送信又は提供する。一部の実施形態では、これらの画面は、ウィザードの形態で提供されてもよく、その場合、2つ以上の画面が、連続する方法で提供されてもよく、連続画面のうちの1つ以上は、1つ以上の先行画面とのユーザ又はユーザシステム130の対話に依存してもよい。グラフィカルユーザインターフェースの画面を含む、プラットフォーム110への要求及びプラットフォーム110からの応答は、両方とも、標準通信プロトコル(例えば、HTTP、HTTPSなど)を使用して、インターネットを含み得る、ネットワーク120を通して通信されてもよい。これらの画面(例えば、ウェブページ)は、テキスト、画像、ビデオ、アニメーション、参照(例えば、ハイパーリンク)、フレーム、入力(例えば、テキストボックス、テキスト領域、チェックボックス、ラジオボタン、ドロップダウンメニュー、ボタン、フォームなど)、スクリプト(例えば、JavaScript)などのコンテンツ及び要素の組み合わせを含むことができ、プラットフォーム110にローカルに、かつ/又はリモートにアクセス可能な1つ以上のデータベース(例えば、データベース114)に記憶されたデータを含む又はそれから導出される要素を含む。プラットフォーム110はまた、ユーザシステム130からの他の要求に応答してもよい。一実施形態では、ユーザがプラットフォーム110上のユーザアカウントにログインするとき、サーバアプリケーション112は、グラフィカルユーザインターフェース内で、ユーザが最も関連性の高い又は重要な情報を閲覧するために、及び/又はグラフィカルユーザインターフェースの他の画面にナビゲートするために利用することができるダッシュボードを生成し得る。
【0027】
プラットフォーム110は、1つ以上のデータベース114を含み、それと通信可能に結合され、又は別様にそれへのアクセスを有し得る。例えば、プラットフォーム110は、1つ以上のデータベース114を管理する1つ以上のデータベースサーバを含んでもよい。プラットフォーム110上で実行されるサーバアプリケーション112及び/若しくはユーザシステム130上で実行されるクライアントアプリケーション132は、データベース114に記憶されるデータ(例えば、ユーザデータ、フォームデータなど)を提出し、並びに/又はデータベース114に記憶されたデータへのアクセスを要求し得る。クラウドベースのデータベース及び専用データベースを含む、MySQL(商標)、Oracle(商標)、IBM(商標)、Microsoft SQL(商標)、Access(商標)、PostgreSQL(商標)などを含むがこれらに限定されない任意の適切なデータベースを利用することができる。データは、例えば、HTTPによってサポートされる周知のPOST要求を使用して、FTPなどを介して、プラットフォーム110に送信されてもよい。このデータ及び他の要求は、例えば、プラットフォーム110によって実行されるサーブレット又は他のソフトウェアモジュール(例えば、サーバアプリケーション112に含まれる)などのサーバ側ウェブ技術によって処理されてもよい。
【0028】
ウェブサービスが提供される実施形態では、プラットフォーム110は、外部システム140から要求を受信し、拡張マークアップ言語(XML)、JavaScript Object Notation(JSON)、及び/又は任意の他の好適な若しくは所望のフォーマットで応答を提供し得る。かかる実施形態では、プラットフォーム110は、ユーザシステム130及び/又は外部システム140がウェブサービスと対話し得る方法を定義する、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)を提供してもよい。したがって、ユーザシステム130及び/又は外部システム140(それら自体がサーバであり得る)は、それら自体のユーザインターフェースを定義し、ウェブサービスに依拠して、本明細書で説明されるバックエンドプロセス、方法、機能、記憶装置などを実装するか、又は別様に提供することができる。例えば、かかる一実施形態では、1つ以上のユーザシステム130上で実行するクライアントアプリケーション132は、本明細書で説明される種々の機能、プロセス、方法、及び/又はソフトウェアモジュールのうちの1つ以上又は1つ以上の一部を実行するために、プラットフォーム110上で実行するサーバアプリケーション112と対話し得る。一実施形態では、クライアントアプリケーション132は、ユーザシステム130上にデータをローカルに記憶するためにローカルデータベース134を利用し得る。
【0029】
クライアントアプリケーション132は「シン(thin)」であってもよく、その場合、処理は主にプラットフォーム110上のサーバアプリケーション112によってサーバ側で実行される。シンクライアントアプリケーション132の基本的な実施例は、ユーザシステム130においてウェブページを単に要求し、受信し、レンダリングするブラウザアプリケーションであり、一方、プラットフォーム110上のサーバアプリケーション112は、ウェブページを生成し、データベース機能を管理することを担う。代替的に、クライアントアプリケーションは「シック(thick)」であってもよく、その場合、処理は主にユーザシステム130によってクライアント側で実行される。クライアントアプリケーション132は、特定の実装形態の設計目標に応じて、「シン」と「シック」との間のこの範囲に沿った任意の点において、プラットフォーム110上のサーバアプリケーション112に対してある量の処理を実行し得ることを理解されたい。いずれの場合も、プラットフォーム110(例えば、サーバアプリケーション112が全ての処理を実行する場合)又はユーザシステム130(例えば、クライアントアプリケーション132が全ての処理を実行する場合)のうちのいずれかに完全に存在し得るか、又はプラットフォーム110とユーザシステム130との間に分散され得る(例えば、サーバアプリケーション112及びクライアントアプリケーション132の両方が処理を実行する場合)、本明細書で説明されるソフトウェアは、本明細書で説明されるプロセス、方法、又は機能のうちの1つ以上を実装する命令を含む、1つ以上の実行可能ソフトウェアモジュールを含み得る。
【0030】
1.2.例示的な処理デバイス
図2は、本明細書で説明される種々の実施形態に関連して使用され得る例示的な有線又は無線システム200を示すブロック図である。例えば、システム200は、本明細書で説明される(例えば、ソフトウェアを記憶及び/又は実行するための)機能、プロセス、又は方法のうちの1つ以上として、又はそれと併せて使用され得、プラットフォーム110、ユーザシステム130、外部システム140、及び/又は本明細書で説明される他の処理デバイスの構成要素を表し得る。システム200は、サーバ若しくは任意の従来のパーソナルコンピュータ、又は有線若しくは無線データ通信が可能な任意の他のプロセッサ対応デバイスとすることができる。当業者には明らかなように、他のコンピュータシステム及び/又はアーキテクチャも使用することができる。
【0031】
システム200は、1つ以上のプロセッサ210を含むことが好ましい。プロセッサ210は、中央処理装置(CPU)を備え得る。追加のプロセッサは、グラフィックスプロセッサ(GPU)、入力/出力を管理するための補助プロセッサ、浮動小数点数学演算を実行するための補助プロセッサ、信号処理アルゴリズムの高速実行に適したアーキテクチャを有する専用マイクロプロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ)、主処理システムに従属するスレーブプロセッサ(例えば、バックエンドプロセッサ)、デュアル若しくはマルチプロセッサシステム用の追加のマイクロプロセッサ若しくはコントローラ、及び/又はコプロセッサなどが提供され得る。かかる補助プロセッサは、個別のプロセッサであってもよく、又はプロセッサ210と統合されてもよい。システム200で使用され得るプロセッサの実施例は、限定されないが、カリフォルニア州サンタクララのIntel Corporationから入手可能なプロセッサ(例えば、Pentium(商標)、Core i7(商標)、Xeon(商標)など)のいずれか、カリフォルニア州サンタクララのAdvanced Micro Devices,Incorporated (AMD)から入手可能なプロセッサのいずれか、クパチーノ(Cupertino)のApple Inc.から入手可能なプロセッサ(例えば、Aシリーズ、Mシリーズなど)のいずれか、大韓民国のソウルのSamsung Electronics Co.,Ltd.から入手可能なプロセッサ(例えば、Exynos(商標))のいずれか、オランダのアイントホーフェン(Eindhoven)のNXP Semiconductors N.V.から入手可能なプロセッサのいずれか、及び/又は同様のものを含む。
【0032】
プロセッサ210は、通信バス205に接続することが好ましい。通信バス205は、記憶装置とシステム200の他の周辺構成要素との間の情報転送を容易にするためのデータチャネルを含み得る。更に、通信バス205は、データバス、アドレスバス、及び/又は制御バス(図示せず)を含む、プロセッサ210との通信に使用される信号のセットを提供することができる。通信バス205は、例えば、インダストリスタンダードアーキテクチャ(ISA)、拡張インダストリスタンダードアーキテクチャ(EISA)、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)ローカルバス、IEEE488汎用インターフェースバス(GPIB)を含む米国電気電子学会(IEEE)によって公表された規格、IEEE696/S-100などに準拠するバスアーキテクチャなどの任意の標準又は非標準バスアーキテクチャを備えてもよい。
【0033】
システム200は、好ましくはメインメモリ215を含み、二次メモリ220も含み得る。メインメモリ215は、本明細書で論じるソフトウェアのいずれかなど、プロセッサ210上で実行されるプログラムのための命令及びデータの記憶を提供する。メモリ内に記憶され、プロセッサ210によって実行されるプログラムは、限定ではないが、C/C++、Java、JavaScript、Perl、Visual Basic、.NETなどを含む、任意の好適な言語に従って記述され、かつ/又はコンパイルされ得ることを理解されたい。メインメモリ215は、典型的には、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)及び/又はスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)などの半導体ベースのメモリである。他の半導体ベースのメモリタイプは、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)を含む、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、Rambusダイナミックランダムアクセスメモリ(RDRAM)、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM(登録商標))などを含む。
【0034】
二次メモリ220は、コンピュータ実行可能コード(例えば、本明細書で開示されるソフトウェアのいずれか)及び/又は他のデータが記憶された非一時的コンピュータ可読媒体である。二次メモリ220に記憶されたコンピュータソフトウェア又はデータは、プロセッサ210による実行のためにメインメモリ215に読み込まれる。二次メモリ220は、例えば、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、及びフラッシュメモリ(EEPROMに類似したブロック指向メモリ)などの半導体ベースのメモリを含み得る。
【0035】
二次メモリ220は、任意選択で、内部媒体225及び/又は取り外し可能媒体230を含み得る。取り外し可能媒体230は、任意の周知の方法で読み出され、かつ/又は書き込まれる。取り外し可能な記憶媒体230は、例えば、磁気テープドライブ、コンパクトディスク(CD)ドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)ドライブ、他の光学ドライブ、フラッシュメモリドライブなどであってもよい。
【0036】
代替実施形態では、二次メモリ220は、コンピュータプログラム又は他のデータ若しくは命令がシステム200にロードされることを可能にするための他の同様の手段を含み得る。かかる手段は、例えば、ソフトウェア及びデータが外部記憶媒体245からシステム200に転送されることを可能にする、通信インターフェース240を含んでもよい。外部記憶媒体245の実施例は、外部ハードディスクドライブ、外部光学ドライブ、外部磁気光学ドライブなどを含む。
【0037】
上述のように、システム200は、通信インターフェース240を含み得る。通信インターフェース240は、ソフトウェア及びデータが、システム200と外部デバイス(例えば、プリンタ)、ネットワーク、又は他の情報源との間で転送されることを可能にする。例えば、コンピュータソフトウェア又は実行可能コードは、通信インターフェース240を介してネットワークサーバ(例えば、プラットフォーム110)からシステム200に転送されてもよい。通信インターフェース240の例には、内蔵ネットワークアダプタ、ネットワークインターフェースカード(NIC)、パーソナルコンピュータメモリカード国際協会(PCMCIA)ネットワークカード、カードバスネットワークアダプタ、無線ネットワークアダプタ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ネットワークアダプタ、モデム、無線データカード、通信ポート、赤外線インターフェース、IEEE1394ファイヤワイヤ、及びシステム200をネットワーク(例えば、ネットワーク120)又は別のコンピューティングデバイスとインターフェースすることができる任意の他のデバイスが含まれる。通信インターフェース240は、例えば、イーサネットIEEE802標準、ファイバーチャネル、デジタル加入者線(DSL)、非同期デジタル加入者線(ADSL)、フレームリレー、非同期転送モード(ATM)、統合デジタルサービス・ネットワーク(ISDN)、個人情報提供サービス(PCS)、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)、シリアルライン・インターネットプロトコル/ポイントツーポイントプロトコル(SLIP/PPP)、及びその他のような、工業的に広められたプロトコル標準を実装することが好ましいが、これと同様に、カスタマイズされるか又は非標準のインターフェース・プロトコルを実装してもよい。
【0038】
通信インターフェース240を介して転送されるソフトウェア及びデータは、概して、電気通信信号255の形態である。これらの信号255は、通信チャネル250を介して通信インターフェース240に提供され得る。一実施形態では、通信チャネル250は、有線若しくは無線ネットワーク(例えば、ネットワーク120)、又は任意の種々の他の通信リンクであってもよい。通信チャネル250は、信号255を搬送し、一部例を挙げると、ワイヤ又はケーブル、光ファイバ、従来の電話回線、携帯電話リンク、無線データ通信リンク、無線周波数(「RF」)リンク、又は赤外線リンクを含む、種々の有線又は無線通信手段を使用して実装することができる。
【0039】
コンピュータ実行可能コード(例えば、開示されたソフトウェアなどのコンピュータプログラム)は、メインメモリ215及び/又は二次メモリ220に記憶される。コンピュータ実行可能コードはまた、通信インターフェース240を介して受信され、メインメモリ215及び/又は二次メモリ220に記憶されることができる。かかるコンピュータプログラムは、実行されると、システム200が、本明細書の他の場所で説明されるような開示される実施形態の種々の機能を行うことを可能にする。
【0040】
本明細書では、「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータ実行可能コード及び/又は他のデータをシステム200に、又はシステム200内に提供するために使用される任意の非一時的コンピュータ可読記憶媒体を指すために使用される。かかる媒体の例として、メインメモリ215、二次メモリ220(内部メモリ225、取り外し可能媒体230、及び外部記憶媒体245を含む)、及び通信インターフェース240と通信可能に結合された任意の周辺デバイス(ネットワーク情報サーバ又は他のネットワークデバイスを含む)が挙げられる。これらの非一時的コンピュータ可読媒体はソフトウェア、及び/又は他のデータをシステム200に提供するための手段である。
【0041】
ソフトウェアを使用して実装される一実施形態では、ソフトウェアは、コンピュータ可読媒体上に記憶され、取り外し可能媒体230、I/Oインターフェース235、又は通信インターフェース240を経由して、システム200にロードされ得る。かかる一実施形態では、ソフトウェアは、電気通信信号255の形態でシステム200にロードされる。ソフトウェアは、プロセッサ210によって実行されると、好ましくは、プロセッサ210に、本明細書の他の場所で説明されるプロセス及び機能のうちの1つ以上を行わせる。
【0042】
一実施形態では、I/Oインターフェース235は、システム200の1つ以上の構成要素と1つ以上の入力及び/又は出力デバイスとの間のインターフェースを提供する。例示的な入力デバイスは、限定ではなく、センサ、キーボード、タッチスクリーン又は他のタッチセンシティブデバイス、カメラ、バイオメトリックセンシングデバイス、コンピュータマウス、トラックボール、ペンベースのポインティングデバイスなどを含む。出力デバイスの例としては、他の処理デバイス、陰極線管(CRT)、プラズマディスプレイ、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、プリンタ、真空蛍光ディスプレイ(VFD)、表面伝導型電子放出ディスプレイ(SED)、電界放出ディスプレイ(FED)などが挙げられるが、これらに限定されない。ある場合には、タッチパネルディスプレイ(例えば、スマートフォン、タブレット、又は他のモバイルデバイス内)の場合など、入力及び出力デバイスが組み合わせられてもよい。
【0043】
システム200はまた、音声ネットワーク及び/又はデータネットワーク(例えば、スマートフォン又はタブレットコンピュータなどのモバイルデバイスを備えるユーザシステム130の場合)を経由した無線通信を容易にする、任意選択の無線通信構成要素を含み得る。無線通信構成要素は、アンテナシステム270、無線システム265、及びベースバンドシステム260を含む。システム200において、無線周波数(RF)信号は、無線システム265の管理の下でアンテナシステム270によって無線で送受信される。
【0044】
一実施形態では、アンテナシステム270は、1つ以上のアンテナと、アンテナシステム270に送信信号経路及び受信信号経路を提供するためにスイッチング機能を実行する1つ以上のマルチプレクサ(図示せず)とを含み得る。受信経路では、受信されたRF信号は、マルチプレクサから低雑音増幅器(図示せず)に結合され得、低雑音増幅器は、受信されたRF信号を増幅し、増幅された信号を無線システム265に送信する。
【0045】
代替実施形態では、無線システム265は、種々の周波数を介して通信するように構成された1つ以上の無線機を含み得る。一実施形態では、無線システム265は、復調器(図示せず)と変調器(図示せず)とを1つの集積回路(IC)に組み合わせることができる。復調器及び変調器は、別個の構成要素であり得る。入力経路では、復調器はRF搬送波信号を除去してベースバンド受信音声信号を残し、これが無線システム265からベースバンドシステム260に送信される。
【0046】
受信された信号がオーディオ情報を含む場合、ベースバンドシステム260は信号をデコードし、それをアナログ信号に変換する。次に、信号は増幅され、スピーカに送信される。ベースバンドシステム260はまた、マイクロフォンからアナログオーディオ信号を受信する。これらのアナログオーディオ信号は、デジタル信号に変換され、ベースバンドシステム260によって符号化される。ベースバンドシステム260はまた、送信のためにデジタル信号を符号化し、無線システム265の変調器部分にルーティングされるベースバンド送信オーディオ信号を生成する。変調器は、ベースバンド送信オーディオ信号をRFキャリア信号と混合し、アンテナシステム270にルーティングされ、電力増幅器(図示せず)を通過し得るRF送信信号を生成する。電力増幅器は、RF送信信号を増幅し、それをアンテナシステム270にルーティングし、信号は、送信のためにアンテナポートにスイッチされる。
【0047】
ベースバンドシステム260はまた、プロセッサ210と通信可能に結合されている。プロセッサ210は、データ記憶領域215及び220へのアクセスを有し得る。プロセッサ210は、好ましくは、メインメモリ215又は二次メモリ220に記憶されることができる命令(すなわち、開示されたソフトウェアなどのコンピュータプログラム)を実行するように構成される。コンピュータプログラムはまた、ベースバンドプロセッサ260から受信され、メインメモリ210又は二次メモリ220に記憶されるか、又は受信時に実行され得る。かかるコンピュータプログラムは、実行されると、システム200が、開示される実施形態の種々の機能を実行することを可能にすることができる。
【0048】
2.プロセスの概要
次に、AIベースのオーケストレーションについてのプロセスの実施形態が、詳細に説明される。説明されるプロセスは、例えば、ソフトウェアアプリケーション(例えば、サーバアプリケーション112、クライアントアプリケーション132、及び/又はサーバアプリケーション112及びクライアントアプリケーション132の両方を含む分散アプリケーション)として、1つ以上のハードウェアプロセッサ(例えば、プロセッサ210)によって実行される1つ以上のソフトウェアモジュールで具現化され得、これは、プラットフォーム110のプロセッサによって完全に実行され得、ユーザシステム130のプロセッサによって完全に実行され得、又はアプリケーションの一部の部分又はモジュールがプラットフォーム110によって実行され、アプリケーションの他の部分又はモジュールがユーザシステム130によって実行されるように、プラットフォーム110及びユーザシステム130にわたって分散され得ることを理解されたい。説明するプロセスは、ソースコード、オブジェクトコード、及び/又はマシンコードで表される命令として実装され得る。これらの命令は、ハードウェアプロセッサ210によって直接実行され得、又は代替的に、オブジェクトコードとハードウェアプロセッサ210との間で動作する仮想マシンによって実行され得る。加えて、開示されるソフトウェアは、1つ以上の既存のシステム上に構築され得るか、又はそれとインターフェース接続され得る。
【0049】
代替的に、説明するプロセスは、ハードウェア構成要素(例えば、汎用プロセッサ、集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲート若しくはトランジスタ論理など)、ハードウェア構成要素の組み合わせ、又はハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせとして実装され得る。ハードウェアとソフトウェアとの互換性を明確に示すために、種々の例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップが、本明細書では概してそれらの機能に関して説明される。かかる機能がハードウェアとして実装されるかソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例及びシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の適用例ごとに種々の方法で実装することができるが、かかる実装の決定は、本発明の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。加えて、構成要素、ブロック、モジュール、回路、又はステップ内の機能のグループ化は、説明を容易にするためのものである。特定の機能又はステップは、本発明から逸脱することなく、1つの構成要素、ブロック、モジュール、回路、又はステップから別の構成要素、ブロック、モジュール、回路、又はステップに移動され得る。
【0050】
更に、本明細書で説明されるプロセスは、サブプロセス又は構成要素の特定の配置及び順序で示されているが、各プロセスは、より少ない、より多い、若しくは異なるサブプロセス又は構成要素、並びにサブプロセス又は構成要素の異なる配置及び/又は順序で実装され得る。加えて、別のサブプロセスの完了に依存しない任意のサブプロセスは、サブプロセスが特定の順序で説明又は図示されている場合であっても、その他の独立したサブプロセスの前後、又はそれと並行して実行されてもよいことを理解されたい。
【0051】
2.1.AIベースのオーケストレーションの概要
2つのタイプの「アカウント」が、本明細書で論じられる。混乱を避けるために、1つのタイプのアカウントは、本明細書では「ユーザアカウント」と呼称され、他方で、第2のタイプのアカウントは、本明細書では「企業アカウント」と呼称される。ユーザアカウントは、プラットフォーム110のユーザがプラットフォーム110とともに有し得るアカウントを指す。特に、ユーザは、ユーザアカウントを確立するために使用される特定の情報を提供することによってプラットフォーム110に登録し得、その後、登録プロセス中に提供された認証情報(例えば、ユーザ名及びパスワード)を使用してプラットフォーム110上のユーザアカウントにログインし得る。各ユーザは、概して、製品(例えば、商品又はサービス)を販売する企業又は他の組織などのエンティティを表すことが企図される。各ユーザアカウントは、ユーザによって表されるエンティティの過去、現在、及び/又は将来の顧客(すなわち、リード)を各々表す複数の企業アカウントに関連付けられ、管理され得る。顧客は、企業、企業の支店若しくは部門、個人事業主若しくは他の合法的に形成された組織、個人、又は製品の任意の他の消費者若しくは潜在的な消費者であり得る。説明を簡略化するために、過去、現在、及び/又は将来の顧客は、そのような顧客が厳密に言えば商業ビジネスではない場合であっても、本明細書において「企業」と呼称される。
【0052】
明確にするために、ユーザアカウントは、本明細書で説明されるように、そのユーザアカウントに関連付けられ、そのユーザアカウントによって管理され得る企業アカウントとは異なる。ユーザアカウントによって管理される企業アカウントは、ユーザアカウントのユーザによって表されるエンティティによって管理される外部システム140から受信され得る。例えば、そのような外部システム140は、ユーザアカウントに関連付けられた顧客関係管理(CRM)システム(例えば、カリフォルニア州サンフランシスコのSalesforceによって提供される1つ以上の製品)、ユーザアカウントに関連付けられたマーケティングオートメーションプラットフォーム(MAP、例えば、カリフォルニア州サンマテオのMarketo,Inc.によって提供される1つ以上の製品)、及び/又は同様のものであり得る。企業アカウントを表すデータは、プラットフォーム110のAPIを介して外部システム140によってプラットフォーム110に「プッシュ」され得、又は代替的に、外部システム140のAPIを介してプラットフォーム110によって外部システム140から「プル」され得る。
【0053】
本明細書で使用される場合、「オーケストレーション」は、1つ又は複数のチャネルにわたるマーケティングキャンペーン、販売戦術、及び/又は顧客ライフサイクルエンゲージメント活動の実行に対する戦略的アプローチを指す。概して、マーケティングキャンペーン、販売戦略、又は顧客ライフサイクルエンゲージメント活動は、製品(例えば、商品又はサービス)を販売することを最終的な目的として、ユーザアカウントで表されるエンティティが企業アカウントとエンゲージするために試みることを指す。高レベルでは、連絡先レベル及び企業レベルのプロファイル並びに/又は行動データは、複数の異なるデータソースから集約され得る。次いで、このデータは、各企業アカウントの企業特性プロファイル及び/又は購入プロセスにおける現在の段階に合わせて調整された、調整されたクロスチャネルキャンペーン、戦術、及び/又は顧客ライフサイクルエンゲージメント活動をオーケストレーションするために、利用され得る。オーケストレーションは、単一のスタンドアロンキャンペーン、戦術、又はエンゲージメント活動の実行に焦点を当てた狭いアプローチとは対照的に、そのような調整(例えば、複数のマーケティングキャンペーン、販売戦術、及び/又は複数のチャネルにわたる顧客ライフサイクルエンゲージメント活動)を提供するための全体的なアプローチを表す。
【0054】
AIベースのオーケストレーションとは、チャネル、タイミング、及び/又はターゲットとするオーディエンスにわたるオーケストレーションの有効性を達成することを意味する、自動化機械学習推奨及び/又は決定を通してオーケストレーションの実装を指す。AIベースのオーケストレーションは、集約され、処理されたデータを専用の機械学習モデルに供給するデータパイプラインによって駆動され得る。AIベースのオーケストレーションが構成され、有効にされると、自動化推奨は、機械学習及び/又は他のデータ駆動型意思決定ツールの使用と通して、作成され、及び/又は制定され得る。
【0055】
2.2.オーケストレーション構成
図3は、一実施形態による、AIベースのオーケストレーションを構成するための例示的なプロセス300を示す。プロセス300は、サーバアプリケーション112及び/又はクライアントアプリケーション132によって提供されるグラフィカルユーザインターフェースと併せて、プラットフォーム110上のサーバアプリケーション112によって実装され得る。グラフィカルユーザインターフェースは、プロセス300に関して説明される、データ及び/又は承認を含む、情報のいずれかを受信するための1つ以上の入力を伴う1つ以上の画面を含み得る。グラフィカルユーザインターフェースは、人工知能の助けを借りてオーケストレーションされた戦略を構成及び実装するために、販売のための製品(例えば、オンライン及び/若しくはオフラインの商品並びに/又はサービス)を提供するエンティティを表すユーザアカウントのユーザによってアクセスされ得る。
【0056】
サブプロセス310では、オーケストレーション目標が、受信される。例えば、ユーザは、グラフィカルユーザインターフェースを通してオーケストレーション目標を(例えば、複数の利用可能なオーケストレーション目標から)選択するか、又はそうでなければ、指定し得る。オーケストレーション目標は、ユーザがオーケストレーションで達成することを望む高レベルの戦略的目標である。オーケストレーション目標は、オーケストレーションの成功が測定されるための1つ以上の基準を定義し得る。換言すれば、オーケストレーション目標は、一度実行されたオーケストレーションの成功が測定されるメトリクスを判定する。
【0057】
追加的に又は代替的に、オーケストレーション目標は、企業アカウントが構成されているオーケストレーションによって作用される資格があるとみなされる1つ以上の基準を定義し得る。換言すれば、オーケストレーションによって作用される企業アカウントのセグメントは、オーケストレーション目標に基づいて選択され得る。代替的に、企業アカウントのセグメントは、ユーザによって手動で選択され得、又はユーザアカウントに関連付けられた全ての企業アカウントを含み得る。
【0058】
各オーケストレーション目標は、販売機会のライフサイクルにおける異なる段階を表し得る。この場合、各オーケストレーション目標は、企業アカウントがオーケストレーションに含まれるべきか否かを判定する1つ以上の開始基準、及び企業アカウントがそのオーケストレーションを達成したか否かを判定する1つ以上の終了基準によって定義され得る。開始基準は、企業アカウントがオーケストレーションによって作用される資格があるとみなされる基準を表し、終了基準は、オーケストレーションの成功が測定される基準を表すことを理解されたい。開始及び終了基準は、閾値、時間枠などを含み得る。特定のオーケストレーション目標並びに/又は開始及び終了基準は、グラフィカルユーザインターフェースを介してユーザによって構成可能であり得る。オーケストレーション目標並びにそれらのそれぞれの開始及び終了基準の実施例は、限定はしないが、以下を含む。
・ブランド認識を向上させること。このオーケストレーション目標についての開始基準は、企業アカウントが、第1の所定の閾値を下回るエンゲージメントを示すときに満たされ得る。エンゲージメントは、本明細書の他の場所で説明される予測意図モデルによって測定され得る。開始基準は、エンゲージメントの「ターゲット」又は「認識」段階にある(例えば、ウェブサイトを訪問すること、又は電子メールメッセージを開くことなどの、ファーストパーティエンゲージメントがなかった)企業アカウントを捕捉するように設計され得る。このオーケストレーション目標についての終了基準は、企業アカウントが、第2の所定の閾値を上回るエンゲージメント(例えば、顧客のファーストパーティエンゲージメントの数がオーケストレーションに含まれる前の最初の月の週平均を上回る)を示すときに満たされ得る。
・ウェブエンゲージメントを駆動すること。このオーケストレーション目標についての開始基準は、企業アカウントが、オーケストレーションに先行する所定の期間にわたって、第1の所定の閾値(例えば、先月の10未満のウェブページビュー)よりも少ないウェブページビューを有するときに満たされ得る。このオーケストレーション目標についての終了基準は、企業アカウントが、所定の期間にわたって、第2の所定の閾値よりもより多くのウェブページビューを有するときに満たされ得る。
・新しい機会を作成すること。このオーケストレーション目標についての開始基準は、企業アカウントが、オーケストレーションの時点でいかなる公開販売機会にも関連付けられていないときに満たされ得る。このオーケストレーション目標についての終了条件は、企業アカウントが、新しい販売機会に関連付けられるようになったときに満たされ得る。
・既存の機会を加速すること。このオーケストレーション目標についての開始基準は、企業アカウントが、オーケストレーションされた戦略の時点で公開販売機会に関連付けられているときに満たされ得る。このオーケストレーション目標についての終了基準は、販売機会が閉鎖された(獲得された又は失われたなど)ときに満たされ得る。
・更新を準備すること。このオーケストレーション目標についての開始基準は、企業アカウントが、現在の顧客であり、今後の更新に関連付けられているときに満たされ得る。このオーケストレーション目標についての終了基準は、企業アカウントが、新しい販売機会に関連付けられた平均的なエンゲージメントの少なくとも所定の閾値パーセンテージである、更新に先行する所定の期間(例えば、90日)におけるエンゲージメントを示すときに満たされ得る。
【0059】
サブプロセス320では、利用可能なオーケストレーション戦術が、構成され得る。各オーケストレーション目標は、許容可能なオーケストレーション戦術のセットに関連付けられ得る。本明細書で使用される場合、「戦術」という用語は、オーケストレーションについて推奨され得る任意のアクション、及び/又はそのようなアクションについての1つ以上のパラメータのセットを指す。戦術の実施例は、新しい連絡先を購入すること、企業アカウントをディスプレイキャンペーンに追加すること、既存の連絡先を特定のチャネルにおけるキャンペーンに追加することなどを含むが、これらに限定されない。チャネルは、オンラインディスプレイ、ウェビナー(webinars)、電子メール通信(例えば、連絡先を育成するため)、ダイレクトメール通信、電話通信、フィールドイベント(例えば、トレードショー、コンベンションなど)などを含むが、これらに限定されない、連絡先とのエンゲージメントの任意のカテゴリを含み得る。一実施形態では、ユーザは、グラフィカルユーザインターフェースを介して、例えば、所与のオーケストレーション目標について利用可能な戦術を指定すること、所与の戦術で使用するためのマーケティングキャンペーン(例えば、特定のチャネルについて使用するためのマーケティングキャンペーン)を識別すること、マーケティングキャンペーンに購入及び/又は追加され得る連絡先の数又はタイプの制限を指定することなどを含む、1つ以上の戦術を構成し得る。
【0060】
サブプロセス330では、もしあれば、1つ以上の他の設定が、受信され得る。一実施形態では、ユーザは、オーケストレーションが自動的に実行され得るか否かを指定し得る。この設定がアクティブ化される場合、推奨オーケストレーションは、推奨エンジンによって生成されると、自動的に実行され得る。そうではなく、この設定が(例えば、デフォルトで)非アクティブ化されている場合、推奨オーケストレーションは、実行される前に承認を必要とし得る。
【0061】
サブプロセス340では、推奨エンジンが、推奨オーケストレーションを生成するために、現在のデータパイプラインに適用され得る。推奨オーケストレーションは、本明細書の他の場所でより詳細に説明されるように、1つ又は複数の推奨アクションを含み得る。
【0062】
サブプロセス350では、サブプロセス340において生成された推奨オーケストレーションが自動的に実行されるべきか否かについての判定が行われる。例えば、自動実行のための設定がアクティブ化されていない場合、次いで、サブプロセス350は、推奨オーケストレーションが自動的に実行されるべきではない(すなわち、サブプロセス350における「いいえ」)と判定し得る。推奨オーケストレーションが自動的に実行されるべきではないと判定するとき(すなわち、サブプロセス350における「いいえ」)、プロセス300は、サブプロセス360に進む。逆に、自動実行のための設定がアクティブ化されている場合、次いで、サブプロセス350は、推奨オーケストレーションが自動的に実行されるべきである(すなわち、サブプロセス350における「はい」)と判定し得る。推奨オーケストレーションが自動的に実行されるべきであると判定するとき(すなわち、サブプロセス350における「はい」)、プロセス300は、サブプロセス360を実行することなく、サブプロセス370に進む。
【0063】
サブプロセス360では、1つ以上の修正及び/又は1つ以上の承認が、受信され得る。例えば、ユーザは、(例えば、ユーザアカウントのダッシュボードを通したナビゲーションを介して)グラフィカルユーザインターフェース内で、サブプロセス340で生成された推奨オーケストレーションをレビューし得る。推奨オーケストレーションは、複数の推奨アクション(例えば、特定の連絡先を購入すること、マーケティングキャンペーンに特定の連絡先を追加することなど)を含み得、複数の推奨アクションの各々は、推奨オーケストレーション全体を集合的に表すリストにおける選択可能及び/又は編集可能なエントリとして表され得る。ユーザは、推奨アクションを削除すること、新しいアクションを追加すること、アクションを編集することなどによって、推奨オーケストレーションを修正し得る。ユーザがオーケストレーションで満たされると、ユーザは、オーケストレーションを承認し、及び/又は別のユーザからオーケストレーションの承認を要求し得る。代替的に、ユーザは、オーケストレーションを完全に却下し得、その場合、プロセス300は、終了し得る。したがって、サブプロセス360は、問題のあるオーケストレーションの実行を防止するための品質制御セーフガードとして作動する。
【0064】
加えて、サブプロセス360は、推奨エンジンについてのフィードバックとして使用され得る。例えば、サブプロセス360の1つ以上の反復にわたるオーケストレーションへの修正は、推奨エンジンの1つ以上のモデル又は他の構成要素を評価、修正、再訓練、及び/又は他の方法で改善するために使用され得る。
【0065】
サブプロセス370では、サブプロセス340において推奨され、及び任意選択でサブプロセス360において修正されたオーケストレーションが、実行され得る。特に、オーケストレーションにおける各アクションが、実行され得る。例えば、この実行は、(例えば、サブプロセス310において受信されたオーケストレーション目標についての開始基準を満たす)企業アカウントを、1つ以上のチャネルにおける1つ以上のマーケティングキャンペーンに追加することを含み得る。企業アカウントをマーケティングキャンペーンに追加することは、企業アカウントに関連付けられた1つ以上の特定の連絡先をマーケティングキャンペーンに追加することを含み得ることを理解されたい。各々の特定の連絡先は、名前、企業名、郵送先住所、電子メールアドレス、電話番号などの連絡先情報を含み得る。オーケストレーションの実行はまた、企業アカウントが追加されたマーケティングキャンペーンを開始することを含み得る。この場合、マーケティングキャンペーンは、所与のチャネル(例えば、電子メール通信のための電子メールメッセージ、電話通信のための音声メッセージ、ダイレクトメールのための印刷広告など)に適切であるマーケティング材料(例えば、バナー広告又は他の画像、電子メールメッセージ、電話、手紙、パンフレットなど)を、所与のチャネル(例えば、電子メール通信のための電子メールアドレス、電話通信のための電話番号、ダイレクトメールのための郵送先住所など)に適切である連絡先情報に提供することによって、オーケストレーションの個々のアクションにおいて指定された連絡先に提供され得る。
【0066】
サブプロセス380では、サブプロセス370において実行されたオーケストレーションについてのメトリクスが、収集され得る。これらのメトリクスは、実行されたオーケストレーション中のマーケティングキャンペーンでの企業アカウントのエンゲージメントを測定し得る。例えば、メトリクスは、サブプロセス310において受信されたオーケストレーション目標についての終了基準が満たされた企業アカウントがいくつであるのかを測定し得る。これらのメトリクスは、オーケストレーションの成功を評価するために使用され得る。
【0067】
加えて、サブプロセス380において収集されたメトリクスは、所与のオーケストレーション目標についての特定のマーケティングキャンペーンを推奨するモデルを構築するために使用され得る。特に、オーケストレーションは、特定のオーケストレーション目標を1つ以上の特定のキャンペーンにリンクする。メトリクスは、これらの特定のマーケティングキャンペーンがオーケストレーション目標を達成するのにどれだけ成功したかの尺度を提供する。したがって、この情報は、機械学習モデルを訓練するために使用されることができる訓練データセットを構築するために使用され得、又はそうでなければ、入力としてオーケストレーション目標を受信し、推奨マーケティングキャンペーンを出力するモデルを構築し得る。
【0068】
同様に、サブプロセス380において収集されたメトリクスは、企業アカウントの所与のセグメントについての特定のマーケティングキャンペーンを推奨するモデルを構築するために使用され得る。特に、オーケストレーションは、特定の企業アカウントを1つ以上の特定のキャンペーンにリンクする。メトリクスは、これらの特定のマーケティングキャンペーンが企業アカウントのセグメントにエンゲージするのにどれだけ成功したかの尺度を提供する。したがって、この情報は、機械学習モデルを訓練するために使用されることができる訓練データセットを構築するために使用され得、又はそうでなければ、入力として企業アカウントのセグメントを受信し、推奨マーケティングキャンペーンを出力するモデルを構築し得る。
【0069】
2.3.推奨エンジン
図4は、一実施形態による、AIベースのオーケストレーション推奨エンジン400の実施例を示す。推奨エンジン400は、推奨オーケストレーションを生成するためにサブプロセス340において適用され得る推奨エンジンの実施例を表す。一実施形態では、推奨エンジン400は、所与のユーザアカウントのデータ410を処理するパイプラインに依存する。推奨エンジン400は、プラットフォーム110上の単一のユーザアカウントに関して説明されるが、推奨エンジン400は、プラットフォーム110上の複数のユーザアカウントの各々について使用され得ることを理解されたい。この場合、各ユーザアカウントは、異なるデータ410、モデル、及び/又は他の設定に関連付けられ得、プラットフォーム110は、各ユーザアカウントとその対応する設定との関連付けを管理し得る。
【0070】
データ410は、複数のデータソースから集約又は統一されたデータを含み得る。例えば、これらのデータソースは、ユーザアカウントに関連付けられたCRMシステム、ユーザアカウントに関連付けられたMAP、ユーザアカウントに関連付けられたウェブサイト(例えば、ウェブサイトのウェブページに埋め込まれたファーストパーティトラッカーを介して)、企業間(B2B)ネットワークのためのベンダーデータ(例えば、IPベースのキーワード調査データ)などを含み得る。これらのデータソースは、外部システム140であり得る。この場合、データは、プラットフォーム110のAPIを介して1つ以上の外部システム140によってプラットフォーム110に「プッシュ」され得、及び/又は、外部システム140のAPIを介して1つ以上の外部システム140からプラットフォーム110によって「プル」され得る。
【0071】
データ410は、企業及び/又は連絡先についてのプロファイルデータ及び行動データの両方を含み得る。行動データは、ユーザアカウントに関連付けられたCRMシステム及び/又はMAPから来得る。この行動データは、電子メールメッセージを開くこと、電子メールメッセージにおけるリンクをクリックすること、イベントに登録すること、イベントに参加すること、フォームを提出することなど、販売又はマーケティングキャンペーンとのエンゲージメントを表す活動を含み得る。行動データはまた、ユーザアカウント、キーワード調査などに関連付けられたウェブサイトへの訪問を表すデータを含み得る。この行動データは、本明細書の他の場所で説明されるように、行動データが特定の企業及び/又は連絡先にリンクされ得るように、IPアドレス、ドメイン名、クッキー、電子メールアドレスなどによって追跡され得る。
【0072】
データ410は、活動を企業アカウント若しくは連絡先にマッピングするプロセス420、企業アカウント若しくは連絡先についての企業特性データのマスタリングを実行するプロセス430、及び/又は連絡先についての職務分類を実行するプロセス440を含む、複数のプロセスを供給し得る。プロセス420、430、及び440は各々、データ410の異なる部分、データ410の同じ部分、又はデータ410の重複する部分を利用し得る。
【0073】
プロセス420は、IPアドレス、ドメイン、クッキーなどの特徴に基づいて、オンライン活動を企業アカウントに関連付けることによって、インターネット活動を非匿名化するプロセスを指す。特に、データ410は、1つ以上の特徴に各々関連付けられたオンライン活動(例えば、ウェブページを訪問すること、フォームに記入すること、ファイルをダウンロードすることなど)の表現を含み得、プロセス420は、関連付けられた特徴と企業アカウントとの蓋然性の高い関連付けに基づいて、各オンライン活動を企業アカウントに関連付け得る。これらのオンライン活動は、ユーザアカウントに関連付けられたCRMシステム、MAPシステム、ウェブサイトなどから、第三者システムから、及び/又は専用システム(例えば、プラットフォーム110に統合された)から、データ410において受信され得る。プロセス420の実施例は、2020年1月14日に発行された米国特許第10,536,427号に記載されており、その全体が記載されているかのように参照により本明細書に援用される。プロセス420によって、そうでなければ匿名のオンライン活動は、ユーザアカウントによって管理される企業アカウントのうちの特定のもの、及び/又は企業アカウントに関連付けられた連絡先に関連付けられる。これらの企業特有のオンライン活動は、企業アカウントによって表される企業の1つ以上のエージェント(例えば、従業員)によるオンライン活動を表すことを理解されたい。
【0074】
プロセス430は、企業アカウントに関連付けられた企業特性データをマスタリングするプロセスを指す。特に、データ410は、企業特性記録を含み得、プロセス430は、企業特性記録をクリーニングし、正規化し、エンリッチし、及び/又は混同し得る。プロセス430に入力される企業特性記録は、複数の異なるソースから受信され得、非常に雑音の多いデータセットを表し得る。プロセス430は、クリーニングされ、正規化され(すなわち、マスタリングされ)、潜在的にエンリッチされたデータセット生み出すために、ノイズを除去する。次いで、結果として得られるマスタリングされた企業特性記録は、関連付けられた企業特性データが、各企業アカウント及び/又は連絡先について容易に取得されることができるように、対応する企業アカウント及び/又は連絡先に関連付けられ得る。プロセス430の実施例は、2021年12月30日に公開された米国特許出願公開第2021/0406285号に記載されており、その全体が記載されているかのように参照により本明細書に援用される。プロセス430によって、ユーザアカウントによって管理される企業アカウントのうちの1つ以上の各々は、企業アカウントについての企業特有の情報を表す企業特性データに関連付けられている。
【0075】
プロセス440は、正規化された職務記述子(例えば、職務レベル及び/又は職務権限を含む)に職位を分類するプロセスを指す。特に、データ410は、連絡先を表し、各連絡先(例えば、連絡先情報とともに)の職位及び/又は他の職務記述書(例えば、自由形式のテキスト又は文章)を含む、連絡先記録を含み得る。プロセス440は、入力として(例えば、連絡先の職務に関連する単語の文字列として)職位又は他の職務記述書を受け入れ、入力された職務記述書に関連付けられた職務記述子(例えば、レベル及び/又は権限)を出力する分類モデルとして実装され得る。分類モデルは、ルックアップテーブル、機械学習モデルなどを含み得る。プロセス440の実施例は、2021年12月30日に公開された米国特許出願公開第2021/0406933号に記載されており、その全体が記載されているかのように参照により本明細書に援用される。プロセス440によって、ユーザアカウントによって管理される企業アカウントに関連付けられた1つ以上の連絡先の各々は、2つ以上の連絡先にわたる職務記述子の自動化された同一条件での(apples-to-apples)比較を可能にし(例えば、1つ以上の予測モデル460による)、追加の洞察の推論を可能にする正規化された職務記述子に関連付けられている。1つの特定の実施例では、職務記述子は、およそ7つの可能な職務レベルのうちの1つ、及びおよそ25の可能な職務権限のうちの1つを含む。
【0076】
図4に示されるように、プロセス420、430、及び440のうちの1つ以上から導出されたデータは、オーケストレーションを推奨するために使用されることができる1つ以上の下流機能に入力され得る。例えば、プロセス420から導出された企業特有の活動データ、及びプロセス430から導出された企業特有の企業特性データは、エンゲージメントメトリクス450を計算するために使用され得る。加えて、プロセス420から導出された企業特有のオンライン活動データ、プロセス430から導出された企業特有の企業特性データ、及び/又はプロセス440から導出された連絡先特有の職務記述子は、1つ以上の予測モデル460への入力として使用され得る。
【0077】
エンゲージメントメトリクス450は、プロセス420から導出された企業特有の活動データ(例えば、オンライン活動を表す)及び/又はプロセス430から導出された企業特有の企業特性データから計算され得る。エンゲージメントメトリクス450は、各企業アカウントによって(例えば、連絡先レベル及び/又は企業レベルで)キーワード調査が実行された否か、及び/又は各企業アカウントによって(例えば、連絡先レベル及び/又は企業レベルで)実行されたキーワード調査の量(例えば、キーワード検索の数)、各企業アカウントによって(例えば、連絡先レベル及び/又は企業レベルで)ユーザアカウントに関連付けられたウェブサイトへの訪問があったか否か、及び/又は各企業アカウントによる(例えば、連絡先レベル及び/又は企業レベルで)ウェブサイトへの訪問の量(例えば、1つ以上のウェブページの各々への訪問の数)などを含むがこれらに限定されない、行動エンゲージメントの指示を含み得る。各タイプの行動エンゲージメントは、エンゲージメントのレベル(例えば、低、中、及び高)に従って分類され得る。例えば、電子メールクリック及びウェブページビューは、「低い」エンゲージメントとして分類され得、イベントへの登録、電子文書(例えば、ホワイトペーパー)のダウンロード、及びフォームの提出は、「中程度の」エンゲージメントとして分類され得、イベントへの出席は、「高い」エンゲージメントとして分類され得る。エンゲージメントメトリクス450は、より低いエンゲージメントのレベルとして分類される行動エンゲージメントよりも、より高いエンゲージメントのレベルとして分類される行動エンゲージメントにより大きな重みを与える重みを使用して計算され得る。したがって、例えば、イベント(例えば、ウェビナー)への単一の出席は、ウェブページへの多くの訪問よりもエンゲージメントメトリクス450を増加させ得る。エンゲージメントメトリクス450の少なくともサブセットは、オーケストレーション特徴470に組み込まれ得る。
【0078】
1つ以上の予測モデル460は、プロセス420から導出された企業特有の活動データ、プロセス430から導出された企業特有の企業特性データ、及び/又はプロセス440から導出された職務記述子を含む1つ以上の入力を、次いでオーケストレーション特徴470に組み込まれる出力に変換し得る。いくつかの異なる予測モデル460が、本明細書で説明される。予測モデル460は、オーケストレーション特徴370に組み込まれる出力を生成するために、本明細書で具体的に記載されていないゼロ、1つ、又は複数の他のモデルとともに、説明されるモデルのうちの単一の1つから構成され得、説明されるモデルの全て又は説明されるモデルの任意のサブセットからなり得ることを理解されたい。
【0079】
一実施形態では、予測モデル460は、プロセス440で導出された職務記述子、及び/又はプロセス430によって導出されたマスタリングされた企業特性データを含む、連絡先データ(例えば、データ410から導出された)から1つ以上の連絡先についてのプロファイルスコアを生成するプロファイルモデルを含む。連絡先は、企業アカウントに関連付けられた個人及び連絡可能なヒトであり、所与の企業アカウントは、1つ又は複数の連絡先に関連付けられ得ることを理解されたい。プロファイルモデルは、例えば、ランダムフォレストアルゴリズム又は勾配ブーストアルゴリズム(例えば、XGBoost)を使用する機械学習モデルであり得る。プロファイルモデルは、例えば、連絡先データにおける特徴(例えば、職務レベル及び職務権限などの職務記述子)を、公開された(すなわち、連絡先が製品についての販売チームにエンゲージされた)、獲得された(すなわち、連絡先が販売チームから製品を購入され、それによって現在の顧客になった)、又は失われた(すなわち、連絡先が販売チームから製品を購入しないことを決定された)販売機会に関連付ける訓練データセット上で訓練され得る。連絡先についてのプロファイルスコアは、販売機会への連絡先の関連性(例えば、連絡先をエンゲージすることが販売機会を「獲得する」、すなわち販売を生み出す可能性)を示す。集計プロファイルスコアは、企業アカウントに関連付けられた連絡先についてのプロファイルスコアに基づいて、企業アカウントについて判定され得る。プロファイルモデル及びプロファイルスコアの実施例は、2021年12月30日に公開された米国特許出願公開第2021/0406933号に記載されており、参照により以前に援用された。特定の実装形態では、プロファイルモデルは、0~100のプロファイルスコアを生み出し、より高いプロファイルスコアは、より高い関連性を表し、より低いプロファイルスコアは、より低い関連性を表す。スコアは、「強い」、「中程度の」、及び「弱い」などの関連性のレベルを表す複数の違ったカテゴリにビニングされ得る。連絡先又は企業アカウントが分類されるこれらの違ったカテゴリのうちの1つは、企業アカウントについてのオーケストレーション特徴470に組み込まれている値であり得る。代替的に又は追加的に、プロファイルスコアは、各企業アカウントについてのオーケストレーション特徴470に直接組み込まれ得る。
【0080】
一実施形態では、予測モデル460は、企業特有の活動データから企業レベル及び/又は連絡先レベルの意図スコアを生成する意図モデルを含む。意図モデルは、単純ベイズアルゴリズムを含むか、又はそれに基づく統計モデルとし得る。意図スコアは、販売機会(例えば、ユーザアカウントによって表されるエンティティによって提供される製品の販売)にエンゲージする企業又は連絡先の意図又は可能性を表す。意図モデル及び意図スコアの実施例は、その全体が記載されているかのように参照により本明細書に援用される、2015年12月1日に発行された米国特許第9,202,227号、及び参照により以前に援用された、2021年12月30日に公開された米国特許出願公開第2021/0406933号に記載されている。特定の実装形態では、意図モデルは、0~100の意図スコアを生み出し、より高い意図スコアは、より大きな購買意図を表し、より低い意図スコアは、より低い購買意図を表す。本質的に、意図モデルは、行動スコアを企業アカウント及び/又は特定の連絡先に割り当てる。スコアは、エンゲージメントのレベル又は購入段階を表す複数の違ったカテゴリにビニングされ得る。例えば、複数のカテゴリは、企業アカウントが製品を認識していないことを示す「ターゲット」、企業アカウントが製品を認識していることを示す「認識」、企業アカウントが製品を活発に調査していることを表す「検討」、企業アカウントが製品を購入することを決定したことを示す「決定」、及び企業アカウントが製品を購入したことを示す「購入」を含み得る。企業アカウント又は連絡先が分類されるこれらの違ったカテゴリのうちの1つは、その企業アカウント又は連絡先についてのオーケストレーション特徴470のセットに組み込まれている値であり得る。代替的に又は追加的に、各企業アカウント又は連絡先の意図スコアは、その企業アカウント又は連絡先についてのオーケストレーション特徴470のセットに直接組み込まれ得る。
【0081】
エンゲージメントメトリクス450、予測モデル460の出力、及び/又はプロセス430から導出された企業特性データは、オーケストレーション特徴470に集約され得る。オーケストレーション特徴470は、1つ以上の推奨戦術のセットを生み出すために戦術推奨モデル475によって使用されるキープロファイル及び行動信号を表す。例えば、オーケストレーション特徴470は、企業アカウントごとに、企業特性データ(例えば、業界及び企業規模)、エンゲージメントメトリクス450、予測モデル460の出力などを含み得る。
【0082】
エンゲージメントメトリクス450は、企業アカウントがキーワード調査に従事しているか否かの指示、企業アカウントがウェブサイト訪問に従事しているか否かの指示、企業アカウントに関連付けられた各連絡先のエンゲージメントのレベル(例えば、「低」、「中」、又は「高」)の指示(例えば、その連絡先に関連付けられた活動の定量化に基づく)などを含み得る。オーケストレーション特徴470に組み込まれる各企業アカウントについてのエンゲージメントメトリクス450は、企業アカウントが所与の戦術の準備ができているか否かを判定するために、使用されることができる。
【0083】
予測モデル460の出力は、企業アカウント(例えば、企業アカウントに関連付けられた連絡先のプロファイルスコアに基づく)及び/又は企業アカウントに関連付けられた連絡先についてのプロファイルスコア又はプロファイルスコアのカテゴリ(例えば、「強い」、「中程度」、又は「弱い」)、企業アカウント及び/又は企業アカウントに関連付けられた連絡先についての意図スコア又は意図スコアのカテゴリ(例えば、「ターゲット」、「認識」、「検討」、「決定」、又は「購入」)、などを含み得る。上述したように、プロファイルスコアは、販売機会(例えば、製品の販売)への適合を表し、意図スコアは、購入プロセスにおける現在の段階を表す。したがって、オーケストレーション特徴470に組み込まれるような予測モデル460の出力は、本質的に、各企業アカウントの現在のアカウント状態を定義する。
【0084】
戦術推奨モデル475は、オーケストレーション特徴470を入力として受信し、オーケストレーションに組み込まれる1つ又は複数の戦術の推奨セットを出力する。一実施形態では、戦術推奨モデル475は、各々が異なる利用可能な戦術に関連付けられ、その企業アカウント及び/又は連絡先についてのオーケストレーション特徴470に基づいて、所与の企業アカウント及び/又は連絡先について、そのそれぞれの戦術を使用するか否かに関する推奨を出力する、複数の戦術特有モデルを含む。戦術推奨に対するこのモジュール式アプローチ(すなわち、各戦術について別個のモデルを有する)は、各戦術についてのモデルが、他の戦術特有モデルとは別個かつ独立して更新及び改善されることを可能にし、また、新しい戦術についてのモデルが、(例えば、プラグアンドプレイモジュールとして)戦術推奨モデル475に容易に組み込まれることを可能にする。
【0085】
戦術推奨モデル475における各モジュール式戦術特有モデルは、別の戦術特有モデルと同じタイプのモデル又は異なるタイプのモデルを利用し得る。一実施形態では、各戦術特有モデルは、ランダムフォレストアルゴリズム又は勾配ブースティングアルゴリズム(例えば、XGBoost)などの機械学習アルゴリズムを含む。機械学習アプローチは、入力信号(例えば、オーケストレーション特徴470)間の複雑な相関関係を見つけ出し、それらを使用して性能を最適化することに優れている。各戦術特有モデルは、特定の企業アカウント又は連絡先に関連付けられたオーケストレーション特徴470の全て又はサブセットを入力として受け入れ、その戦術特有モデルに関連付けられたそれぞれの戦術を使用するか否かの推奨を出力し得る。出力は、戦術が推奨されない場合は「0」又は「偽」、戦術が推奨される場合は「1」又は「真」などのバイナリ値であり得る。
【0086】
戦術推奨モデル475における各戦術特有モデルは、ラベル付けされた特徴ベクトルを含む訓練データセットを使用して訓練され得る。特に、各特徴ベクトルは、履歴データにおけるオーケストレーション特徴470についての値のセットを含み得、その値のセットについてのグラウンドトゥルース出力の値でラベル付けされ得る。一実施形態では、グラウンドトゥルース出力は、戦術特有モデルに関連付けられた戦術が、履歴データ内で、戦術の実行に続いて定義された期間内(例えば、2週間)にエンゲージメントをもたらしたか否かであり得る。例えば、特定のチャネル(例えば、電子メールメッセージング)上のマーケティングキャンペーンに連絡先を追加することを含む戦術について、グラウンドトゥルース出力は、その連絡先が定義された期間内にその特定のチャネルにエンゲージされるか(例えば、返信電子メールメッセージを送信したか、電子メールメッセージ内のリンクをクリックしたかなど)否かであり得る。トレーニングデータセットは、企業アカウントに関連付けられたオーケストレーション特徴470の履歴値を、それらの企業アカウントについての履歴キャンペーンエンゲージメントデータと相関させることによって生成され得る。特に、ラベル付けされた特徴ベクトルは、企業アカウントについてのオーケストレーション特徴470の履歴値から(例えば、アカウントレベル又は連絡先レベルで)特徴ベクトルを抽出し、抽出された特徴ベクトルを、定義された期間内に(例えば、アカウントレベル又は連絡先レベルで)企業アカウントによるエンゲージメントがあったか否かの指示をラベル付けすることによって生成され得る。訓練データセットを使用して訓練された戦術特有モデルは、将来のターゲット(例えば、企業アカウント又は連絡先)が、その受信者に関連付けられたオーケストレーション特徴470の値に基づいて、マーケティングキャンペーンにエンゲージすることが予想されるか否かを示すバイナリ値(例えば、0又は1、真又は偽など)を出力し得る。換言すれば、各戦術特有モデルは、現在のアカウント状態(例えば、プロファイル及び行動データ)に基づいて、所与の戦術がアカウントに適切であるか否かを判定する機械学習モデルを含み得る。
【0087】
各戦術についての戦術特有モデルを含む戦術推奨モデル475は、(例えば、複数のチャネルにおける)全体的なキャンペーンエンゲージメントについて最適化されると考えられ得る。特に、各利用可能な戦術について、戦術推奨モデル475は、その戦術がターゲットによってエンゲージメントをもたらすか否かを予測するために、各ターゲットについてのオーケストレーション特徴470の全て又はサブセットに、関連する戦術特有モデルを適用し得る。戦術推奨モデル475は、1つ又は複数の戦術を含む調整されたマーケティングキャンペーンのための推奨を提供するために、これらの予測を(例えば、それ自体で、又は更なるモデルにおいて)使用し得る。
【0088】
一実施形態では、戦術推奨モデル475によって出力された推奨戦術は、連絡先推奨モデル480によって推奨された特定の連絡先に添付されるか、又はそれによってインスタンス化される。換言すれば、戦術推奨モデル475の出力及び連絡先推奨モデル480の出力は、構成490に従って、1つ以上のチャネルにわたる1つ以上のマーケティングキャンペーンを包含する調整されたマーケティング戦略を表す1つ又は複数の推奨アクションを含む推奨オーケストレーション495を生み出すために組み合わされ得る。推奨オーケストレーション495は、プロセス300におけるサブプロセス340によって出力される推奨オーケストレーションに対応することを理解されたい。
【0089】
連絡先推奨モデル480は、各企業アカウントについての1つ以上の特定の連絡先を推奨するために、予測モデル460に関して説明される、プロファイルモデル及び意図モデルを含む、複数の異なるモデルを利用し得る。例えば、プロファイルモデルは、データ410から導出された連絡先データに基づいて、所与の企業アカウントに関連付けられた各連絡先について、その連絡先が販売機会にどの程度関連しているかを表すプロファイルスコアを生成するために使用され得る。プロファイルモデルによって利用される連絡先データは、各連絡先についてプロセス440によって生成された職務記述子(例えば、職務レベル及び/又は権限)を含み得る。意図モデルは、プロセス420から導出された連絡先特有活動データに基づいて、所与の企業アカウントに関連付けられた各連絡先について、販売機会にエンゲージするその連絡先の意図を表す意図スコアを生成するために使用され得る。連絡先推奨モデル480はまた、(例えば、サードパーティデータソースからコンパイルされた)人々のマスタデータベースから、ユーザアカウントに関連するが、ユーザには知られていない可能性がある、将来の連絡先を推奨する人々推奨モデルを含み得る。したがって、連絡先推奨モデル480の出力は、1つ以上の企業アカウントについての現在の連絡先、及び既存の企業アカウントに関連付けられていない将来の連絡先を含み得る。種々の利用モデルを含む連絡先推奨モデル480の実施例は、2021年12月30日に公開された米国特許出願公開第2021/0406933号に記載されており、参照により以前に援用された。本質的に、連絡先推奨モデル480は、オーケストレーションにおけるマーケティングキャンペーンに追加される関連する既存の連絡先(すなわち、ユーザに既知である)を識別するとともに、オーケストレーションにおけるマーケティングキャンペーンに追加される関連する新しい連絡先(すなわち、ユーザに既知でない)を識別するために、予測モデリングを使用する。一実施形態では、これらの関連する新しい連絡先は、プラットフォーム110のオペレータからユーザによって購入され、調達され、又は別様に取得され得る。この文脈における関連性とは、販売機会に対する連絡先の予測される影響を指すことを理解されたい。
【0090】
上述したように、戦術推奨モデル475によって出力された戦術推奨は、推奨オーケストレーション495を生み出すために、構成490に従って、連絡先推奨モデル480によって出力された特定の連絡先推奨と組み合わされ得る。例えば、戦術推奨が特定のマーケティングキャンペーンに企業アカウントを追加する推奨を含む場合、連絡先推奨モデル480によって出力され、その企業アカウントに関連付けられた1つ以上の特定の連絡先推奨は、1つ以上の選択された連絡先の各々について、その連絡先を特定のマーケティングキャンペーンに追加するための推奨アクションを生み出すために、その戦術推奨と組み合わされ、選択され得る。別の実施例として、戦術推奨が新しい連絡先を購入する推奨を含む場合、連絡先推奨モデル480によって出力され、任意の企業アカウントに関連付けられていない1つ以上の特定の連絡先推奨は、1つ以上の選択された連絡先の各々について、その連絡先を購入し、特定のマーケティングキャンペーンに追加するための推奨アクションを生み出すために、選択され得る。
【0091】
構成490は、推奨オーケストレーション495の生成を支配する任意の1つ以上の設定を含み得る。例えば、構成490は、オーケストレーションについての開始及び終了基準を定義し、それによって、どの企業アカウントが推奨オーケストレーション495に含まれ得るかを判定するオーケストレーション目標(例えば、サブプロセス310で受信される)を含み得る。追加的に又は代替的に、構成490は、推奨オーケストレーション495に含まれる企業アカウントの特定のセグメントを含み得る。構成490はまた、推奨オーケストレーション495に組み込まれることが許可される戦術を定義し得る。構成490によって定義されるように、許可されない戦術は、推奨オーケストレーション495から除外されることを理解されたい。構成490はまた、推奨オーケストレーション495に含まれるマーケティングキャンペーンを定義し得る。例えば、構成490は、(例えば、複数の利用可能なディスプレイキャンペーンの中から)特定のディスプレイキャンペーンを指定し得る。この場合、戦術推奨モデル475によって出力された戦術推奨が、企業アカウントをディスプレイキャンペーンに追加するための推奨を含む場合、推奨エンジン400は、企業アカウントに関連付けられている連絡先推奨モデル480によって出力された連絡先推奨から、構成490において指定されたディスプレイキャンペーンに、特定の連絡先を追加するための推奨をオーケストレーション495に追加し得る。
【0092】
一実施形態では、推奨オーケストレーション495は、特定の連絡先(例えば、連絡先推奨モデル480によって出力される)及び/又は特定のマーケティングキャンペーン(例えば、構成490において指定される)に関連する特定のアクション(例えば、戦術推奨モデル475によって出力される)を含む。したがって、推奨オーケストレーション495は、ユーザアカウントによって表されるエンティティの販売機会を容易にするために(例えば、サブプロセス370において)実行されることができる、1つ又は複数のチャネルにおける1つ又は複数のマーケティングキャンペーンにわたる特定の調整された戦略を表す。加えて、推奨オーケストレーションの成功は、経時的に測定され(例えば、サブプロセス380において)、推奨エンジン400並びに/又はプロセス300を改善する(例えば、本明細書で説明される種々のモデルによるアカウントレベル及び/若しくは連絡先レベル予測を改善する)、プロセス300の他の部分を自動化する、他のモデルを構築するなどのために評価され得る。
【0093】
開示される実施形態の上記の説明は、当業者が本発明を作成又は使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態に対する種々の修正は、当業者には容易に明らかになり、本明細書で説明される一般的な原理は、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用され得る。したがって、本明細書に提示される説明及び図面は、本発明の現在好ましい実施形態を表し、したがって、本発明によって広く企図される主題を表すことを理解されたい。本発明の範囲は、当業者に明らかになり得る他の実施形態を完全に包含し、したがって、本発明の範囲は限定されないことが更に理解される。
【0094】
「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、又はCのうちの1つ以上」、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうちの1つ以上」、並びに「A、B、C、又はそれらの任意の組み合わせ」などの本明細書で説明される組み合わせは、A、B、及び/又はCの任意の組み合わせを含み、Aの倍数、Bの倍数、又はCの倍数を含み得る。具体的には、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、又はCのうちの1つ以上」、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうちの1つ以上」、並びに「A、B、C、又はそれらの任意の組み合わせ」などの組み合わせは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びB、A及びC、B及びC、又はA及びB及びCであり得、任意のそのような組み合わせは、その構成要素A、B、及び/又はCのうちの1つ以上の成員を含有し得る。例えば、A及びBの組み合わせは、1つのA及び複数のB、複数のA及び1つのB、又は複数のA及びBを含み得る。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】