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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】キメラ抗原受容体および使用方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/62 20060101AFI20240423BHJP
   C12N 15/12 20060101ALI20240423BHJP
   C12N 15/13 20060101ALI20240423BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20240423BHJP
   C12N 15/85 20060101ALI20240423BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20240423BHJP
   C07K 19/00 20060101ALI20240423BHJP
   C07K 16/30 20060101ALI20240423BHJP
   C07K 14/725 20060101ALI20240423BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20240423BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20240423BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240423BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20240423BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240423BHJP
   A61K 35/15 20150101ALI20240423BHJP
   A61K 35/17 20150101ALI20240423BHJP
   A61K 35/12 20150101ALI20240423BHJP
   A61K 35/18 20150101ALI20240423BHJP
   A61K 35/19 20150101ALI20240423BHJP
   A61K 35/545 20150101ALI20240423BHJP
   A61K 35/28 20150101ALI20240423BHJP
【FI】
C12N15/62 Z ZNA
C12N15/12
C12N15/13
C12N15/63 Z
C12N15/85 Z
C12N5/10
C07K19/00
C07K16/30
C07K14/725
A61K39/395 N
A61K48/00
A61P35/00
A61P37/04
A61P43/00 105
A61K35/15
A61K35/17
A61K35/12
A61K35/18
A61K35/19
A61K35/545
A61K35/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568551
(86)(22)【出願日】2022-05-06
(85)【翻訳文提出日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 US2022028065
(87)【国際公開番号】W WO2022236049
(87)【国際公開日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】63/185,391
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519028678
【氏名又は名称】センティ バイオサイエンシズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】アヤラ,マーセラ グズマン
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C085
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA94X
4B065AB01
4B065AC14
4B065AC20
4B065BA02
4B065CA24
4B065CA25
4B065CA44
4B065CA46
4C084AA13
4C084NA14
4C084ZB091
4C084ZB211
4C084ZB261
4C085AA14
4C085AA16
4C085CC23
4C085DD62
4C085EE01
4C087AA01
4C087AA03
4C087BB36
4C087BB37
4C087BB38
4C087BB44
4C087BB63
4C087BB64
4C087BB65
4C087CA04
4C087CA12
4C087NA14
4C087ZB09
4C087ZB21
4C087ZB26
4H045AA10
4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045CA40
4H045DA50
4H045DA76
4H045EA28
4H045FA74
(57)【要約】
本開示は、キメラ抗原受容体(CAR)に関連する組成物および方法を提供する。特に、本開示は、癌の治療および予防のための、グリピカン-3(GPC3)を発現する腫瘍細胞を標的化するCARベースの免疫療法組成物を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリピカン-3(GPC3)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)であって、前記CARが、GPC3に結合する一本鎖Fv(scFv)、膜貫通ドメイン、および一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含み、
前記scFvが、重鎖可変(VH)領域および軽鎖可変(VL)領域の対を含み、ならびに
(a)前記VHおよびVLの対が、
i.配列番号1のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号58のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号59のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号60のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
ii.配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号5のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号61のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号62のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号63のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
iii.配列番号7のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号9のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号64のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号66のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
iv.配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号11のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号12のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号67のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号68のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号69のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
v.配列番号13のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号14のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号15のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号70のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号71のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号72のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
vi.配列番号16のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号17のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号18のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号73のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号74のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号75のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
vii.配列番号16のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号19のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号20のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号76のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号77のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号78のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
viii.配列番号21のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号22のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号23のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号79のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号80のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号81のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
ix.配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号24のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号25のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号82のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号83のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
x.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号64のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xi.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号85のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xii.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号86のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xiii.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号87のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xiv.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号88のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xv.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号89のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xvi.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号90のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xvii.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号91のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xviii.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号92のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xix.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号93のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xx.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号94のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxi.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号95のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxii.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号96のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxiii.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号97のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxiv.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号98のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxv.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号99のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxvi.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号100のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxvii.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号101のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxviii.配列番号29のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号30のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号31のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号102のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号103のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号104のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxix.配列番号32のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号33のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号34のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号105のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号71のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号106のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxx.配列番号32のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号33のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号34のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号107のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号108のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号109のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxxi.配列番号145のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号146のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号147のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号155のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
xxxii.配列番号148のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号149のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号147のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号158のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;ならびに
xxxiii.配列番号150のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号149のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号151のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号158のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域、からなる群から選択される、または
(b)前記VHが、
重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列が、配列番号35~57および152~154からなる群から選択されるアミノ酸配列のVH領域内に含まれ;ならびに、
前記VLが、
軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列が、配列番号110~144および159~161からなる群から選択されるアミノ酸配列のVL領域内に含まれる、あるいは
(c)前記VHが、
配列番号35~57および152~154からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み;ならびに
前記VLが、
配列番号110~144および159~161からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む、あるいは
(d)前記VH領域が、
配列番号36、38、39、41、43、44、45、46、47、48、49、50、152、153、および154からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、ならびに
前記VL領域が、
配列番号111、113、114、116、118~143、および159~161からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、
場合により、前記CARが、ヒンジドメイン、スペーサー領域、あるいは一つまたは複数のペプチドリンカーのうちの一つまたは複数を含む、CAR。
【請求項2】
(a)前記膜貫通ドメインが、CD8膜貫通ドメイン、CD28膜貫通ドメイン、CD3ゼータ鎖膜貫通ドメイン、CD4膜貫通ドメイン、4-1BB膜貫通ドメイン、OX40膜貫通ドメイン、ICOS膜貫通ドメイン、CTLA-4膜貫通ドメイン、PD-1膜貫通ドメイン、LAG-3膜貫通ドメイン、2B4膜貫通ドメイン、BTLA膜貫通ドメイン、OX40膜貫通ドメイン、DAP10膜貫通ドメイン、DAP12膜貫通ドメイン、CD16a膜貫通ドメイン、DNAM-1膜貫通ドメイン、KIR2DS1膜貫通ドメイン、KIR3DS1膜貫通ドメイン、NKp44膜貫通ドメイン、NKp46膜貫通ドメイン、FceRlg膜貫通ドメイン、およびNKG2D膜貫通ドメインからなる群から選択される;ならびに/あるいは
(b)前記一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインが、各々、CD3ゼータ鎖細胞内シグナル伝達ドメイン、CD97細胞内シグナル伝達ドメイン、CD11a-CD18細胞内シグナル伝達ドメイン、CD2細胞内シグナル伝達ドメイン、ICOS細胞内シグナル伝達ドメイン、CD27細胞内シグナル伝達ドメイン、CD154細胞内シグナル伝達ドメイン、CD8細胞内シグナル伝達ドメイン、OX40細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、CD28細胞内シグナル伝達ドメイン、ZAP40細胞内シグナル伝達ドメイン、CD30細胞内シグナル伝達ドメイン、GITR細胞内シグナル伝達ドメイン、HVEM細胞内シグナル伝達ドメイン、DAP10細胞内シグナル伝達ドメイン、DAP12細胞内シグナル伝達ドメイン、MyD88細胞内シグナル伝達ドメイン、2B4細胞内シグナル伝達ドメイン、CD16a細胞内シグナル伝達ドメイン、DNAM-1細胞内シグナル伝達ドメイン、KIR2DS1細胞内シグナル伝達ドメイン、KIR3DS1細胞内シグナル伝達ドメイン、NKp44細胞内シグナル伝達ドメイン、NKp46細胞内シグナル伝達ドメイン、FceRlg細胞内シグナル伝達ドメイン、NKG2D細胞内シグナル伝達ドメイン、およびEAT-2細胞内シグナル伝達ドメインからなる群から選択される、請求項に記載のCAR。
【請求項3】
前記scFvの前記VHおよびVLが、ペプチドリンカーにより分離され、
場合により、前記scFVが、構造VH-L-VLまたはVL-L-VHを含み、VHが前記重鎖可変領域であり、Lが前記ペプチドリンカーであり、VLが前記軽鎖可変領域である、請求項1または請求項2に記載のCAR。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のCARをコードする、操作された核酸。
【請求項5】
請求項4に記載の操作された核酸を含む、発現ベクター。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか一項に記載のCAR、請求項4に記載の操作された核酸、または請求項5に記載の発現ベクターを含む、単離細胞。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか一項に記載のCAR、請求項4に記載の操作された核酸、または請求項5に記載の発現ベクターを発現する、操作された細胞の集団。
【請求項8】
前記CARが組換え的に発現され、場合により、前記CARがベクターからまたは前記細胞のゲノムからの選択された遺伝子座から発現される、請求項6または請求項7に記載の細胞または細胞の集団。
【請求項9】
前記細胞または細胞の集団が、一つまたは複数の免疫調節エフェクターをさらに発現し、
場合により、前記一つまたは複数の免疫調節エフェクターが、一つまたは複数のサイトカインまたはケモカインであり、
場合により、前記一つまたは複数のサイトカインまたはケモカインが、IL1-ベータ、IL2、IL4、IL6、IL7、IL10、IL12、IL12p70融合タンパク質、IL15、IL17A、IL18、IL21、IL22、I型インターフェロン、インターフェロン-ガンマ、TNF-アルファ、CCL21a、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCL10-CXCL11融合タンパク質、CCL19、CXCL9、およびXCL1からなる群から選択される、請求項6~8のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
【請求項10】
前記一つまたは複数の免疫調節エフェクターの発現が、(a)活性化条件制御ポリペプチド(ACP)により制御される、あるいは(b)一つまたは複数の発現カセットから発現され、前記一つまたは複数の発現カセットが、各々、ACP応答性プロモーター、および一つまたは複数の免疫調節エフェクターをコードする外因性ポリヌクレオチド配列を含み、前記ACP応答性プロモーターが、前記外因性ポリヌクレオチドに作動可能に連結され、場合により、前記ACPが、前記ACP応答性プロモーターに結合することにより、前記一つまたは複数の発現カセットの発現を誘導することが可能であり、
場合により、前記ACP応答性プロモーターはACP結合ドメインおよびプロモーター配列を含み、
場合により、前記ACP応答性プロモーターは合成プロモーターまたは最小プロモーターであり、
場合により、前記ACPが転写調節因子、転写リプレッサー、転写アクチベーター、転写因子、またはジンクフィンガー含有転写因子であり、場合により、前記ジンクフィンガー含有転写因子が、DNA結合ジンクフィンガータンパク質ドメイン(ZFタンパク質ドメイン)およびエフェクタードメインを含み、または、場合により、前記ACPは、タモキシフェンまたはその代謝物へのERT2ドメインの結合時に核局在化を受けることが可能であり、あるいは
場合により、前記ACPが、(a)抑制性プロテアーゼおよび前記抑制性プロテアーゼの一つまたは複数の同族切断部位、(b)エストロゲン受容体のホルモン結合ドメイン(ERT2ドメイン)、または(c)デグロンをさらに含み、前記デグロンが、前記ACPに作動可能に連結され、場合により、前記デグロンは、免疫調節薬物(IMiD)への応答においてCRBNに結合し、それにより、前記ACPのユビキチン経路媒介分解を促進することが可能であるセレブロン(CRBN)ポリペプチド基質ドメインを含む、請求項6~9のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
【請求項11】
前記細胞または細胞の集団が、T細胞、CD8+T細胞、CD4+T細胞、ガンマデルタT細胞、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)、調節性T細胞、ウイルス特異的T細胞、ナチュラルキラーT(NKT)細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、B細胞、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、自然リンパ球系細胞、肥満細胞、好酸球、好塩基球、好中球、骨髄細胞、マクロファージ、単球、樹状細胞、赤血球、血小板細胞、ヒト胚性幹細胞(ESC)、ESC由来細胞、多能性幹細胞、間葉系間質細胞(MSC)、人工多能性幹細胞(iPSC)、およびiPSC由来細胞からなる群から選択され、
場合により、前記細胞または細胞の集団が自己または同種である、請求項6~10のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
【請求項12】
有効量の、請求項1~3のいずれか一項に記載のCAR、請求項4に記載の操作された核酸、請求項5に記載の発現ベクター、または請求項7~11のいずれか一項に記載の細胞もしくは細胞の集団、および医薬的に許容可能な担体、医薬的に許容可能な賦形剤、またはそれらの組み合わせを含む、医薬組成物。
【請求項13】
対象において腫瘍細胞に対する細胞媒介免疫応答を刺激する方法であって、腫瘍を有する対象に、治療有効用量の、請求項1~3のいずれか一項に記載のCAR、請求項4に記載の操作された核酸、請求項5に記載の発現ベクター、請求項7~11のいずれか一項に記載の細胞のいずれか、または請求項12に記載の組成物を投与することを含む、方法。
【請求項14】
腫瘍を有する対象を治療する方法であって、治療有効用量の、請求項1~3のいずれか一項に記載のCAR、請求項4に記載の操作された核酸、請求項5に記載の発現ベクター、請求項7~11のいずれか一項に記載の細胞のいずれか、または請求項12に記載の組成物を投与することを含む、方法。
【請求項15】
請求項1~3のいずれか一項に記載のCAR、請求項4に記載の操作された核酸、請求項5に記載の発現ベクター、請求項7~11のいずれか一項に記載の細胞のいずれか、または請求項12に記載の組成物を含む、腫瘍を治療および/または予防するためのキット。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
関連出願への相互参照
本出願は、2021年5月7日に出願された米国仮特許出願第63/185,391号の利益を主張し、その内容は、参照により本明細書中に組み入れられる。電子的に提出された資料の参照による組み入れ。
【0002】
参照により、その全体において本明細書中に組み入れられるのは、本明細書と同時に提出され、以下のとおりに特定されるコンピュータ可読ヌクレオチド/アミノ酸配列表である。2022年5月6日に作成された「39389-601_SEQUENCE-LISTING_ST25」と名付けられた一つの165,864バイトASCII(テキスト)ファイル。
【0003】
本開示は、キメラ抗原受容体(CAR)に関連する組成物および方法を提供する。特に、本開示は、癌の治療および予防のための、グリピカン-3(GPC3)を発現する腫瘍細胞を標的化するCARベースの免疫療法組成物を提供する。
【0004】
〔背景技術〕
キメラ抗原受容体(CAR)は、免疫エフェクター細胞(例、リンパ球)に特定の特性を提供する遺伝的に操作された受容体である。これらの受容体は、特定の腫瘍細胞に対して標的化されたモノクローナル抗体の特異性を得る。用語「キメラ」は、受容体の構成部分の異なる供給源を示す。操作されたCARを伴うリンパ球は、強力な免疫学的特性を獲得し、悪性細胞を排除するために免疫系を再指示することにより、生きた薬物として作用し、患者において増殖し、長期の抗腫瘍メモリーを確保する。CAR技術における現在の進歩は、血液悪性腫瘍、固形腫瘍における使用、二重CAR-T細胞およびキメラ抗原受容体ナチュラルキラー細胞(CAR-NK細胞)の使用を含む。例えば、肝臓癌は、世界中の癌関連死の第二の主要な原因であり、肝細胞癌は、最も一般的な型である。肝細胞癌の病態形成は隠され、その進行は迅速であり、その予後は不良であり、死亡率は高い。従って、肝細胞癌、早期診断、および標的治療の開発のための新規分子標的が決定的に必要とされている。グリピカン3は、ヘパラン硫酸グリコサミノグリカン鎖がタンパク質コアに共有結合的に連結されている細胞表面糖タンパク質であり、HCC組織中では過剰発現されるが、しかし、健常な成人肝臓中ではされない。このように、グリピカン3は、肝臓癌の診断および免疫療法のための有望な候補となっている。今まで、グリピカン3は、肝細胞癌診断のための信頼できる免疫組織化学的マーカーであり、血清中の可溶性グリピカン3は、液体生検のための有望なマーカーとなっている。さらに、グリピカン3を標的化する様々な免疫療法が開発されており、グリピカン3ワクチン、抗グリピカン3免疫毒素、およびキメラ抗原受容体改変細胞を含む。
【0005】
〔発明の概要〕
本開示の態様は、グリピカン3(GPC3)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)を含む。これらの態様に従って、CARは、GPC3に結合する一本鎖Fv(scFv)、膜貫通ドメイン、および一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含み、scFvは、重鎖可変(VH)領域および軽鎖可変(VL)領域対を含む。一部の態様では、VH対およびVL対は、表1中に列挙される様々な配列から選択される。一部の態様では、VH対およびVL対のCDRの様々な組み合わせは、表1中に列挙される配列から選択される。
【0006】
本開示の態様は、グリピカン-3(GPC3)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)を含み、CARが、GPC3に結合する一本鎖Fv(scFv)、膜貫通ドメイン、および一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含み、
scFvが、重鎖可変(VH)領域および軽鎖可変(VL)領域の対を含み、ならびに、VHおよびVLの対が、以下からなる群から選択される:
a)配列番号1のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号58のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号59のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号60のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
b)配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号5のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号61のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号62のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号63のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
c)配列番号7のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号9のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号64のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号66のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
d)配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号11のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号12のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号67のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号68のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号69のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
e)配列番号13のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号14のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号15のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号70のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号71のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号72のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
f)配列番号16のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号17のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号18のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号73のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号74のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号75のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
g)配列番号16のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号19のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号20のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号76のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号77のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号78のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
h)配列番号21のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号22のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号23のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号79のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号80のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号81のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
i)配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号24のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号25のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号82のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号83のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
j)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号64のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
k)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号85のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
l)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号86のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
m)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号87のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
n)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号88のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
o)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号89のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
p)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号90のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
q)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号91のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
r)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号92のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
s)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号93のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
t)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号94のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
u)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号95のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
v)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号96のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
w)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号97のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
x)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号98のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
y)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号99のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
z)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号100のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
aa)配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号101のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
bb)配列番号29のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号30のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号31のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号102のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号103のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号104のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
cc)配列番号32のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号33のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号34のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号105のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号71のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号106のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
dd)配列番号32のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号33のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号34のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号107のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号108のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号109のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
ee)配列番号145のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号146のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号147のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号155のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
ff)配列番号148のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号149のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号147のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号158のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;ならびに
gg)配列番号150のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号149のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号151のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに配列番号158のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域。
【0007】
一部の態様では、VH領域は、配列番号36、38、39、41、43、44、45、46、47、48、49、50、152、153、および154からなる群から選択されるのアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。
【0008】
一部の態様では、VL領域は、配列番号111、113、114、116、118~143、および159~161からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。
【0009】
一部の態様では、VH領域は、配列番号36のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号111のアミノ酸配列を含む。
【0010】
一部の態様では、VH領域は、配列番号38のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号113のアミノ酸配列を含む。
【0011】
一部の態様では、VH領域は、配列番号39のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号114のアミノ酸配列を含む。
【0012】
一部の態様では、VH領域は、配列番号41のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号116のアミノ酸配列を含む。
【0013】
一部の態様では、VH領域は、配列番号43のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号118のアミノ酸配列を含む。
【0014】
一部の態様では、VH領域は、配列番号44のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号119のアミノ酸配列を含む。
【0015】
一部の態様では、VH領域は、配列番号45のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号120のアミノ酸配列を含む。
【0016】
一部の態様では、VH領域は、配列番号46のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号121のアミノ酸配列を含む。
【0017】
一部の態様では、VH領域は、配列番号47のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号122のアミノ酸配列を含む。
【0018】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号123のアミノ酸配列を含む。
【0019】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号124のアミノ酸配列を含む。
【0020】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号125のアミノ酸配列を含む。
【0021】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号126のアミノ酸配列を含む。
【0022】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号127のアミノ酸配列を含む。
【0023】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号128のアミノ酸配列を含む。
【0024】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号129のアミノ酸配列を含む。
【0025】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号130のアミノ酸配列を含む。
【0026】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号131のアミノ酸配列を含む。
【0027】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号132のアミノ酸配列を含む。
【0028】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号133のアミノ酸配列を含む。
【0029】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号134のアミノ酸配列を含む。
【0030】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号135のアミノ酸配列を含む。
【0031】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号136のアミノ酸配列を含む。
【0032】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号137のアミノ酸配列を含む。
【0033】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号138のアミノ酸配列を含む。
【0034】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号139のアミノ酸配列を含む。
【0035】
一部の態様では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号140のアミノ酸配列を含む。
【0036】
一部の態様では、VH領域は、配列番号49のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号141のアミノ酸配列を含む。
【0037】
一部の態様では、VH領域は、配列番号50のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号142のアミノ酸配列を含む。
【0038】
一部の態様では、VH領域は、配列番号50のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号143のアミノ酸配列を含む。
【0039】
一部の態様では、VH領域は、配列番号152のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号159のアミノ酸配列を含む。
【0040】
一部の態様では、VH領域は、配列番号153のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号160のアミノ酸配列を含む。
【0041】
一部の態様では、VH領域は、配列番号154のアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号161のアミノ酸配列を含む。
【0042】
本開示の態様は、グリピカン-3(GPC3)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)を含み、CARが、GPC3に結合する一本鎖Fv(scFv)、膜貫通ドメイン、および一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含み、scFvが、重鎖可変(VH)領域および軽鎖可変(VL)領域を含み、VHが、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列が、配列番号35-57および152-154からなる群から選択されるアミノ酸配列のVH領域内に含まれ;ならびに、VLが、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列が、配列番号110-144および159-161からなる群から選択されるアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0043】
本開示の態様は、グリピカン-3(GPC3)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)を含み、CARが、GPC3に結合する一本鎖Fv(scFv)、膜貫通ドメイン、および一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含み、scFvが、重鎖可変(VH)領域および軽鎖可変(VL)領域を含み、VHが、配列番号35-57および152-154からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み;ならびにVLが、配列番号110-144および159-161からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0044】
本開示の態様は、グリピカン-3(GPC3)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)を含み、CARが、GPC3に結合する一本鎖Fv(scFv)、膜貫通ドメイン、および一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含み、
scFvが、重鎖可変(VH)領域および軽鎖可変(VL)領域の対を含み、ならびに、VHおよびVLの対が、以下からなる群から選択される:
a)配列番号35のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号110のアミノ酸配列を有するVL領域;
b)配列番号36のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号111のアミノ酸配列を有するVL領域;
c)配列番号37のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号112のアミノ酸配列を有するVL領域;
d)配列番号38のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号113のアミノ酸配列を有するVL領域;
e)配列番号39のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号114のアミノ酸配列を有するVL領域;
f)配列番号40のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号115のアミノ酸配列を有するVL領域;
g)配列番号41のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号116のアミノ酸配列を有するVL領域;
h)配列番号42のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号117のアミノ酸配列を有するVL領域;
i)配列番号43のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号118のアミノ酸配列を有するVL領域;
j)配列番号44のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号119のアミノ酸配列を有するVL領域;
k)配列番号45のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号120のアミノ酸配列を有するVL領域;
l)配列番号46のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号121のアミノ酸配列を有するVL領域;
m)配列番号47のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号122のアミノ酸配列を有するVL領域;
n)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号123のアミノ酸配列を有するVL領域;
o)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号124のアミノ酸配列を有するVL領域;
p)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号125のアミノ酸配列を有するVL領域;
q)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号126のアミノ酸配列を有するVL領域;
r)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号127のアミノ酸配列を有するVL領域;
s)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号128のアミノ酸配列を有するVL領域;
t)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号129のアミノ酸配列を有するVL領域;
u)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号130のアミノ酸配列を有するVL領域;
v)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号131のアミノ酸配列を有するVL領域;
w)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号132のアミノ酸配列を有するVL領域;
x)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号133のアミノ酸配列を有するVL領域;
y)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号134のアミノ酸配列を有するVL領域;
z)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号135のアミノ酸配列を有するVL領域;
aa)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号136のアミノ酸配列を有するVL領域;
bb)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号137のアミノ酸配列を有するVL領域;
cc)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号138のアミノ酸配列を有するVL領域;
dd)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号139のアミノ酸配列を有するVL領域;
ee)配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号140のアミノ酸配列を有するVL領域;
ff)配列番号49のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号141のアミノ酸配列を有するVL領域;
gg)配列番号50のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号142のアミノ酸配列を有するVL領域;
hh)配列番号50のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号143のアミノ酸配列を有するVL領域;
ii)配列番号51のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
jj)配列番号52のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
kk)配列番号53のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
ll)配列番号54のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
mm)配列番号55のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
nn)配列番号56のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
oo)配列番号57のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
pp)配列番号152のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号159のアミノ酸配列を有するVL領域;
qq)配列番号153のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号160のアミノ酸配列を有するVL領域;ならびに
rr)配列番号154のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号161のアミノ酸配列を有するVL領域。
【0045】
一部の態様では、scFvのVHおよびVLは、ペプチドリンカーにより分離される。
【0046】
一部の態様では、scFvは構造VH-L-VLまたはVL-L-VHを含み、それにおいて、VHは重鎖可変領域であり、Lはペプチドリンカーであり、およびVLは軽鎖可変領域である。
【0047】
一部の態様では、ペプチドリンカーは、配列番号162~180からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0048】
一部の態様では、膜貫通ドメインは、以下からなる群から選択される:CD8膜貫通ドメイン、CD28膜貫通ドメイン、CD3ゼータ鎖膜貫通ドメイン、CD4膜貫通ドメイン、4-1BB膜貫通ドメイン、OX40膜貫通ドメイン、ICOS膜貫通ドメイン、CTLA-4膜貫通ドメイン、PD-1膜貫通ドメイン、LAG-3膜貫通ドメイン、2B4膜貫通ドメイン、BTLA膜貫通ドメイン、OX40膜貫通ドメイン、DAP10膜貫通ドメイン、DAP12膜貫通ドメイン、CD16a膜貫通ドメイン、DNAM-1膜貫通ドメイン、KIR2DS1膜貫通ドメイン、KIR3DS1膜貫通ドメイン、NKp44膜貫通ドメイン、NKp46膜貫通ドメイン、FceRlg膜貫通ドメイン、およびNKG2D膜貫通ドメイン。
【0049】
一部の態様では、一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインは、各々、以下からなる群から選択される:CD3ゼータ鎖細胞内シグナル伝達ドメイン、CD97細胞内シグナル伝達ドメイン、CD11a-CD18細胞内シグナル伝達ドメイン、CD2細胞内シグナル伝達ドメイン、ICOS細胞内シグナル伝達ドメイン、CD27細胞内シグナル伝達ドメイン、CD154細胞内シグナル伝達ドメイン、CD8細胞内シグナル伝達ドメイン、OX40細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、CD28細胞内シグナル伝達ドメイン、ZAP40細胞内シグナル伝達ドメイン、CD30細胞内シグナル伝達ドメイン、GITR細胞内シグナル伝達ドメイン、HVEM細胞内シグナル伝達ドメイン、DAP10細胞内シグナル伝達ドメイン、DAP12細胞内シグナル伝達ドメイン、MyD88細胞内シグナル伝達ドメイン、2B4細胞内シグナル伝達ドメイン、CD16a細胞内シグナル伝達ドメイン、DNAM-1細胞内シグナル伝達ドメイン、KIR2DS1細胞内シグナル伝達ドメイン、KIR3DS1細胞内シグナル伝達ドメイン、NKp44細胞内シグナル伝達ドメイン、NKp46細胞内シグナル伝達ドメイン、FceRlg細胞内シグナル伝達ドメイン、NKG2D細胞内シグナル伝達ドメイン、およびEAT-2細胞内シグナル伝達ドメイン。
【0050】
一部の態様では、CARは、ヒンジドメイン、スペーサー領域、あるいは一つまたは複数のペプチドリンカーの一つまたは複数を含む。
【0051】
一部の態様では、CARは、scFVと膜貫通ドメインの間にスペーサー領域を含む。
【0052】
一部の態様では、スペーサー領域は、配列番号181~90からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する。
【0053】
本開示の態様はまた、本明細書中に記載されるCAR、および医薬的に許容可能な担体、医薬的に許容可能な賦形剤、またはそれらの組み合わせを含む組成物を含む。
【0054】
本開示の態様はまた、本明細書中に記載されるCARをコードする操作された核酸を含む。
【0055】
本開示の態様はまた、本明細書中に記載される、操作された核酸を含む発現ベクターを含む。
【0056】
本開示の態様はまた、本明細書中に記載される、操作された核酸または本明細書中に記載される発現ベクター、および医薬的に許容可能な担体、医薬的に許容可能な賦形剤、またはそれらの組み合わせを含む組成物を含む。
【0057】
本開示の態様はまた、本明細書中に記載される、操作された核酸または本明細書中に記載される発現ベクターで、単離細胞を形質導入することを含む、操作された細胞を作製する方法を含む。
【0058】
本開示の態様はまた、本明細書中に記載される、操作された核酸または発現ベクターを含む単離細胞または細胞の集団を含む。
【0059】
本開示の態様はまた、本明細書中に記載される、操作された核酸または発現ベクターを発現する、単離細胞または細胞の集団を含む。
【0060】
本開示の態様はまた、本明細書中に記載されるCARを含む単離細胞を含む。
【0061】
本開示の態様はまた、本明細書中に記載されるCARを含む細胞の集団を含む。
【0062】
一部の態様では、CARを、細胞または細胞の集団により組換え的に発現させる。
【0063】
一部の態様では、CARを、ベクター、または細胞のゲノムからの選択された遺伝子座から発現させる。
【0064】
一部の態様では、細胞または細胞の集団は、一つまたは複数の免疫調節エフェクターをさらに発現する。
【0065】
一部の態様では、一つまたは複数の免疫調節エフェクターは、一つまたは複数のサイトカインまたはケモカインである。
【0066】
一部の態様では、一つまたは複数のサイトカインまたはケモカインは、以下からなる群から選択される:IL1-ベータ、IL2、IL4、IL6、IL7、IL10、IL12、IL12p70融合タンパク質、IL15、IL17A、IL18、IL21、IL22、I型インターフェロン、インターフェロン-ガンマ、TNF-アルファ、CCL21a、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCL10-CXCL11融合タンパク質、CCL19、CXCL9、およびXCL1。
【0067】
一部の態様では、一つまたは複数の免疫調節エフェクターの発現は、活性化条件制御ポリペプチド(ACP)により制御される。
【0068】
一部の態様では、一つまたは複数の免疫調節エフェクターは、一つまたは複数の発現カセットから発現され、一つまたは複数の発現カセットは、各々、ACP応答性プロモーターおよび一つまたは複数の免疫調節エフェクターをコードする外因性ポリヌクレオチド配列を含み、ACP応答性プロモーターは、外因性ポリヌクレオチドに作動可能に連結される。
【0069】
一部の態様では、ACPは、ACP応答性プロモーターに結合することにより、一つまたは複数の発現カセットの発現を誘導することが可能である。一部の態様では、ACP応答性プロモーターは、ACP結合ドメインおよびプロモーター配列を含む。
【0070】
一部の態様では、プロモーター配列は、minP、NFkB応答エレメント、CREB応答エレメント、NFAT応答エレメント、SRF応答エレメント1、SRF応答エレメント2、AP1応答エレメント、TCF-LEF応答エレメントプロモーター融合体、低酸素応答性エレメント、SMAD結合エレメント、STAT3結合部位、minCMV、YB_TATA、minTATA、minTK、誘導因子分子応答性プロモーター、およびそれらのタンデムリピートからなる群から選択されるプロモーターに由来する。一部の態様では、ACP応答性プロモーターは、合成プロモーターである。一部の態様では、ACP応答性プロモーターは、最小プロモーターを含む。
【0071】
一部の態様では、ACP結合ドメインは、一つまたは複数のジンクフィンガー結合部位を含む。
【0072】
一部の態様では、ACPは、転写モジュレーターである。一部の態様では、ACPは、転写リプレッサーである。一部の態様では、ACPは、転写アクチベーターである。
【0073】
一部の態様では、ACPは、抑制性プロテアーゼおよび抑制性プロテアーゼの一つまたは複数の同族切断部位をさらに含む。
【0074】
一部の態様では、ACPは、エストロゲン受容体のホルモン結合ドメイン(ERT2ドメイン)をさらに含む。
【0075】
一部の態様では、ACPは、転写因子である。一部の態様では、ACPは、ジンクフィンガー含有転写因子である。
【0076】
一部の態様では、ジンクフィンガー含有転写因子は、DNA結合ジンクフィンガータンパク質ドメイン(ZFタンパク質ドメイン)およびエフェクタードメインを含む。
【0077】
一部の態様では、ZFタンパク質ドメインは、モジュラーの設計であり、ジンクフィンガー配列(ZFA)で構成される。一部の態様では、ZFタンパク質ドメインは、1から10個のZFAを含む。
【0078】
一部の態様では、エフェクタードメインは、以下からなる群から選択される:単純ヘルペスウイルスタンパク質16(VP16)活性化ドメイン;VP16の四つのタンデムコピーを含む活性化ドメイン、VP64活性化ドメイン;NFκBのp65活性化ドメイン;エプスタイン-バーウイルスRトランスアクチベーター(Rta)活性化ドメイン;VP64、p65、およびRta活性化ドメイン(VPR活性化ドメイン)を含む三部構成アクチベーター;VP64、p65、およびHSP90活性化ドメイン(VPH活性化ドメイン)を含む三部構成アクチベーター;ヒトE1A関連タンパク質p300のヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)コアドメイン(p300 HATコア活性化ドメイン);Kruppel会合ボックス(KRAB)抑制ドメイン;リプレッサーエレメントサイレンシング転写因子(REST)抑制ドメイン;ヘアリー関連塩基性ヘリックス-ループ-ヘリックスリプレッサータンパク質のWRPWモチーフ、このモチーフはWRPW抑制ドメインとして公知である;DNA(シトシン-5)-メチルトランスフェラーゼ3B(DNMT3B)抑制ドメイン;およびHP1アルファクロモシャドウ抑制ドメイン。
【0079】
一部の態様では、抑制性プロテアーゼの一つまたは複数の同族切断部位は、ZFタンパク質ドメインとエフェクタードメインの間に局在化している。
【0080】
一部の態様では、抑制性プロテアーゼは、C型肝炎ウイルス(HCV)非構造タンパク質3(NS3)である。
【0081】
一部の態様では、同族切断部位は、NS3プロテアーゼ切断部位を含む。一部の態様では、NS3プロテアーゼ切断部位は、NS3/NS4A、NS4A/NS4B、NS4B/NS5A、またはNS5A/NS5B接合部切断部位を含む。一部の態様では、NS3プロテアーゼは、プロテアーゼ阻害剤により抑制され得る。
【0082】
一部の態様では、プロテアーゼ阻害剤は、以下からなる群から選択される:シメプレビル、ダノプレビル、アスナプレビル、シルプレビル、ボセプレビル、ソバプレビル、パリタプレビル、テラプレビル、グラゾプレビル、グレカプレビル、およびボキシロプレビル(voxiloprevir)。
【0083】
一部の態様では、プロテアーゼ阻害剤はグラゾプレビルを含む。
【0084】
一部の態様では、ACPは、タモキシフェンまたはその代謝物へのERT2ドメインの結合時に核局在化を受けることが可能である。
【0085】
一部の態様では、タモキシフェン代謝物は、以下からなる群から選択される:4-ヒドロキシタモキシフェン、N-デスメチルタモキシフェン、タモキシフェン-N-オキシド、およびエンドキシフェン。
【0086】
一部の態様では、ACPはデグロンをさらに含み、それにおいて、デグロンは、ACPに作動可能に連結されている。一部の態様では、デグロンは、HCV NS4デグロン、PEST(ヒトIκBαの残基277~307の二つのコピー)、GRR(ヒトp105の残基352~408)、DRR(酵母Cdc34の残基210~295)、SNS(SP2およびNBのタンデムリピート(A型インフルエンザまたはB型インフルエンザのSP2-NB-SP2)、RPB(酵母RPBの残基1688~1702の四つのコピー)、SPmix(SP1およびSP2のタンデムリピート(A型インフルエンザウイルスM2タンパク質のSP2-SP1-SP2-SP1-SP2)、NS2(A型インフルエンザウイルスNSタンパク質の残基79~93の三つのコピー)、ODC(オルニチンデカルボキシラーゼの残基106~142)、Nek2A、マウスODC(残基422~461)、マウスODC_DA(D433AおよびD434A点変異を含むmODCの残基422~461)、APC/Cデグロン、COP1 E3リガーゼ結合デグロンモチーフ、CRL4-Cdt2結合PIPデグロン、アクチンフィリン結合デグロン、KEAP1結合デグロン、KLHL2およびKLHL3結合デグロン、MDM2結合モチーフ、N-デグロン、低酸素シグナル伝達におけるヒドロキシプロリン修飾、植物ホルモン依存的SCF-LRR結合デグロン、SCFユビキチンリガーゼ結合ホスホデグロン、植物ホルモン依存的SCF-LRR結合デグロン、DSGxxSリン依存的デグロン、Siah結合モチーフ、SPOP SBCドッキングモチーフ、ならびにPCNA結合PIPボックスからなる群から選択される。
【0087】
一部の態様では、デグロンは、免疫調節薬物(IMiD)への応答においてCRBNに結合し、それにより、ACPのユビキチン経路媒介分解を促進することが可能であるセレブロン(CRBN)ポリペプチド基質ドメインを含む。一部の態様では、CRBNポリペプチド基質ドメインは、以下からなる群から選択される:IKZF1、IKZF3、CKla、ZFP91、GSPT1、MEIS2、GSS E4F1、ZN276、ZN517、ZN582、ZN653、ZN654、ZN692、ZN787、およびZN827、またはCRBNの薬物誘導性結合が可能なそれらの断片。
【0088】
一部の態様では、CRBNポリペプチド基質ドメインは、天然CRBNポリペプチド配列のキメラ融合産物である。一部の態様では、CRBNポリペプチド基質ドメインは、FNVLM VHKRS HTGER PLQCE ICGFT CRQKG NLLRH IKLHT GEKPF KCHLC NYACQ RRDALのアミノ酸配列を有するIKZF3/ZFP91/IKZF3キメラ融合産物である。
【0089】
一部の態様では、IMiDは、FDA承認薬物である。一部の態様では、IMiDは、サリドマイド、レナリドミド、およびポマリドミドからなる群から選択される。
【0090】
一部の態様では、デグロンは、抑制性プロテアーゼの5’、抑制性プロテアーゼの3’、ZFタンパク質ドメインの5’、ZFタンパク質ドメインの3’、エフェクタードメインの5’、またはエフェクタードメインの3’に局在化している。
【0091】
一部の態様では、細胞または細胞の集団は、T細胞、CD8+T細胞、CD4+T細胞、ガンマデルタT細胞、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)、制御性T細胞、ウイルス特異的T細胞、ナチュラルキラーT(NKT)細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、B細胞、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、自然リンパ球系細胞、肥満細胞、好酸球、好塩基球、好中球、骨髄細胞、マクロファージ、単球、樹状細胞、赤血球、血小板細胞、ヒト胚性幹細胞(ESC)、ESC由来細胞、多能性幹細胞、間葉系間質細胞(MSC)、人工多能性幹細胞(iPSC)、およびiPSC由来細胞からなる群から選択される。
【0092】
一部の態様では、細胞または細胞の集団は、ナチュラルキラー(NK)細胞である。
【0093】
一部の態様では、細胞または細胞の集団は自己である。一部の態様では、細胞または細胞の集団は同種である。
【0094】
本開示の態様はまた、有効量の、本明細書中に記載される細胞または操作された細胞の集団および医薬的に許容可能な担体、医薬的に許容可能な賦形剤、またはそれらの組み合わせを含む医薬組成物を含む。
【0095】
本開示の態様はまた、有効量の、本明細書中に記載されるCARを発現する遺伝的に修飾された細胞および医薬的に許容可能な担体、医薬的に許容可能な賦形剤、またはそれらの組み合わせを含む医薬組成物を含む。
【0096】
一部の態様では、医薬組成物は、腫瘍を治療および/または予防するためである。
【0097】
本開示の態様はまた、治療を必要とする対象を治療する方法を含み、この方法は、治療有効用量の、本明細書中に記載される組成物または本明細書中に記載される単離細胞を投与することを含む。
【0098】
本開示の態様はまた、対象において腫瘍細胞への細胞媒介免疫応答を刺激する方法を含み、この方法は、腫瘍を有する対象に、治療有効用量の、本明細書中に記載される組成物または本明細書中に記載される単離細胞を投与することを含む。
【0099】
本開示の態様はまた、腫瘍を有する対象を治療する方法を含み、この方法は、治療有効用量の、本明細書中に記載される組成物または本明細書中に記載される単離細胞を投与することを含む。
【0100】
本開示の態様はまた、腫瘍を治療/および予防するためのキットを含む。
【0101】
一部の態様では、キットは、本明細書中に記載されるCARを含む。一部の態様では、キットは、対象において腫瘍を治療および/または予防するための一つまたは複数の抗原特異的細胞を産生するためのキメラタンパク質を使用するための、記載された指示書をさらに含む。
【0102】
一部の態様では、キットは、本明細書中に記載される細胞または細胞の集団を含む。一部の態様では、キットは、対象において腫瘍を治療および/または予防するための細胞を使用するための記載された指示書をさらに含む。
【0103】
一部の態様では、キットは、本明細書中に記載される単離核酸を含む。一部の態様では、キットは、対象において腫瘍を治療および/または予防するための一つまたは複数の抗原特異的細胞を産生するための核酸を使用するための記載された指示書をさらに含む。
【0104】
一部の態様では、キットは、本明細書中に記載されるベクターを含む。一部の態様では、キットは、対象において腫瘍を治療および/または予防するための一つまたは複数の抗原特異的細胞を産生するためのベクターを使用するための記載された指示書をさらに含む。
【0105】
一部の態様では、キットは、本明細書中に記載される組成物を含む。一部の態様では、キットは、対象において腫瘍を治療および/または予防するための組成物を使用するための記載された指示書をさらに含む。
【0106】
〔図面の簡単な説明〕
本開示のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の説明および添付の図面に関してより良好に理解されるであろう。
【0107】
図1図1は、本開示の一実施形態に従った、T細胞におけるGPC3特異的CARの発現を実証するフローサイトメトリー実験からの代表的なデータ。
【0108】
図2A図2A~2Dは、本開示のGPC3特異的CAR T細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)の効果的な標的化および殺傷を実証する機能アッセイからの代表的なデータ(図2Aおよび2C);これらの細胞における様々なサイトカイン(IL-2、INFγ、およびTNFα)の発現を実証する追加の代表的なデータ(図2Bおよび2D)。
【0109】
図2B〕同上。
【0110】
図2C〕同上。
【0111】
図2D〕同上。
【0112】
図3A図3A~3Dは、GPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)に対する本開示のGPC3特異的CAR T細胞のインビボ有効性を実証する代表的なデータ;GPC3特異的CAR T細胞は、注射後のマウスにおいて存在する腫瘍細胞の数を減少させ(図3Aおよび3B)、それらの全生存期間を増加させた(図3Cおよび3D)。
【0113】
図3B〕同上。
【0114】
図3C〕同上。
【0115】
図4図4は、本開示の一実施形態に従った、NK細胞におけるGPC3特異的CARの発現を実証するフローサイトメトリー実験からの代表的なデータ。
【0116】
図5A図5A~5Dは、本開示のGPC3特異的CAR NK細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHuh7)の殺傷パーセントを実証する機能アッセイからの代表的なデータ(図5Aおよび5C);これらの細胞における様々なサイトカイン(INFγ、TNFα、GrnzB)の発現を実証する追加の代表的なデータ(図5Bおよび5D)。
【0117】
図5B〕同上。
【0118】
図5C〕同上。
【0119】
図5D〕同上。
【0120】
定義
特許請求の範囲および明細書で使用される用語は、別段の指定がない限り、以下に記載されるように定義される。
【0121】
用語「寛解」は、例えば、予防、重症度もしくは進行の減少、寛解、またはそれらの治癒を含む、疾患状態、例えば癌の疾患状態などの治療における、任意の治療的に有益な結果を指す。
【0122】
用語「インサイツ」は、生存生物から別々に成長する、例えば、組織培養物中で成長する生細胞において生じる過程を指す。
【0123】
用語「インビボ」は、生存生物において生じる過程を指す。
【0124】
本明細書中で使用される場合、用語「哺乳動物」は、ヒトおよび非ヒトの両方を含み、限定されないが、ヒト、非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、ネズミ、ウシ、ウマ、およびブタを含む。
【0125】
用語「同一性」パーセントは、二つまたはそれ以上の核酸またはポリペプチドの配列の文脈において、最大の一致について比較および整列するときに、下記の配列比較アルゴリズム(例、BLASTPおよびBLASTN、または当業者が利用可能な他のアルゴリズム)の一つを使用して、または目視検査により測定される、同じであるヌクレオチドまたはアミノ酸残基の特定の割合を有する二つまたはそれ以上の配列または部分配列を指す。アプリケーションに応じて、「同一性」パーセントは、比較される配列の領域にわたって、例えば、機能的ドメインにわたって存在することができ、または代替的に、比較される二つの配列の全長にわたって存在することができる。
【0126】
配列比較については、典型的に、一つの配列は、試験配列が比較される参照配列として作用する。配列比較アルゴリズムを使用するとき、試験および参照配列をコンピュータに入力し、必要に応じて部分配列の座標を指定し、配列アルゴリズムのプログラムパラメータを指定する。次いで、配列比較アルゴリズムは、指定されたプログラムパラメータに基づいて、参照配列に対する試験配列の配列同一性パーセントを計算する。
【0127】
比較のための配列の最適なアラインメントは、例えば、Smith&Waterman,Adv.Appl.Math.2:482(1981)の局所相同性アルゴリズムによって、Needleman&Wunsch,J.Mol.Biol.48:443(1970)の相同性アラインメントアルゴリズムによって、Pearson&Lipman,Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 85:2444(1988)の類似法の検索によって、これらのアルゴリズム(Wisconsin Genetics Software PackageのGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA、Genetics Computer Group、575 Science Dr.,Madison,Wis.)のコンピュータ化された実行によって、または目視検査(一般的にAusubel et al.,以下を参照されたい)によって、実施することができる。
【0128】
配列同一性および配列類似性パーセントを決定するために適切であるアルゴリズムの一例は、Altschul et al.,J.Mol.Biol.215:403-410(1990)に記載されているBLASTアルゴリズムである。BLAST分析を実施するためのソフトウェアは、アメリカ国立生物工学情報センター(www.ncbi.nlm.nih.gov/)を通じて公的に利用可能である。
【0129】
本明細書中で提供されるように、「配列同一性」は、二つのポリマー配列(例、ペプチド、ポリペプチド、核酸など)が、単量体サブユニットの同じ連続組成物を有する程度を指す。用語「配列類似性」は、二つのポリマー配列(例、ペプチド、ポリペプチド、核酸など)が類似のポリマー配列を有する程度を指す。例えば、類似のアミノ酸は、同じ生物物理学的特性を共有し、ファミリー、例えば、酸性(例、アスパラギン酸、グルタミン酸)、塩基性(例、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、非極性(例、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、および非荷電極性(例、グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン、チロシン)にグループ化することができるものである。「配列同一性パーセント」(または「配列類似性パーセント」)は、以下により算出される:(1)二つの最適に整列された配列を、比較のウィンドウ(例、より長い配列の長さ、より短い配列の長さ、特定されたウィンドウ)にわたって比較すること、(2)同一の(または類似の)単量体(例、同じアミノ酸が両方の配列中に生じ、類似のアミノ酸が両方の配列中に生じる)を含む位置の数を決定して、マッチする位置の数をもたらすこと、(3)マッチした位置の数を比較ウィンドウ(例、より長い配列の長さ、より短い配列の長さ、特定されたウィンドウ)中の位置の総数により割ること、および(4)結果を100により乗じて、配列同一性パーセントまたは配列類似性パーセントをもたらすこと。例えば、ペプチドAおよびBが両方とも20アミノ酸長であり、1位を除いて全く同一のアミノ酸を有する場合、次に、ペプチドAおよびペプチドBは、95%の配列同一性を有する。非同一の位置のアミノ酸が、同じ生物物理学的特徴を共有する(例、両方とも酸性である)場合、次に、ペプチドAおよびペプチドBは、100%の配列類似性を有し得る。別の例として、ペプチドCが20アミノ酸長であり、ペプチドDが15アミノ酸長である場合、ペプチドD中の15アミノ酸のうち14アミノ酸が、ペプチドCの一部分のアミノ酸と同一であり、次にペプチドCおよびDは70%の配列同一性を有するが、しかし、ペプチドDは、ペプチドCの最適比較ウィンドウに対して93.3%の配列同一性を有する。本明細書中で「配列同一性パーセント」(または「配列類似性パーセント」)を算出する目的のために、整列された配列中の任意のギャップは、その位置でのミスマッチとして扱われる。
【0130】
用語「十分な量」は、所望の効果を生成するのに十分な量、例えば、細胞内のタンパク質凝集を調節するのに十分な量を意味する。
【0131】
用語「治療有効量」は、疾患の症状を寛解させるのに有効な量である。治療有効量は、予防は治療とみなすことができるため、「予防有効量」とすることができる。
【0132】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるとおり、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意しなければならない。
【0133】
〔発明を実施するための形態〕
操作された核酸およびポリペプチド
本開示の実施形態は、本明細書中ではGPC3 CARとして言及されるグリピカン3(GPC3)を発現する細胞(例、腫瘍細胞)を標的化するキメラ抗原受容体(CAR)、ならびにGPC3 CARをコードする核酸分子を含む。本開示のGPC3 CARポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、GPC3抗原について特異的な抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、および一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含む細胞外部分を含む。一部の実施形態では、GPC3 CARは、ヒンジドメイン、スペーサー領域、ならびに/あるいは一つまたは複数のペプチドリンカーの一つまたは複数を含む。免疫細胞(例、Tリンパ球、NK細胞)の表面上に発現されるように操作された場合、本開示のGPC3 CARは、GPC3発現細胞(例、腫瘍細胞)を標的化し、これらの細胞の標的化破壊をもたらす。
【0134】
GPC3結合ドメイン
本開示の特定の態様は、グリピカン3(GPC3)結合ドメインを含むキメラ抗原受容体(CAR)に関する。一部の実施形態では、抗原結合ドメインは、抗体、抗体の抗原結合断片、F(ab)断片、F(ab’)断片、一本鎖可変断片(scFv)、または単一ドメイン抗体(sdAb)を含む。一部の実施形態では、抗原結合ドメインは、一本鎖可変断片(scFv)を含む。一部の実施形態では、scFvは、重鎖可変ドメイン(VH)および軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。一部の実施形態では、VHおよびVLは、ペプチドリンカーによって分離される。一般的に、scFvは、そのC末端から重鎖の可変ドメイン(VH)のN末端まで、ポリペプチド鎖により接続された軽鎖の可変ドメイン(VL)を有する。あるいは、scFvは、VHのC末端が、ポリペプチド鎖により、VLのN末端に接続されているポリペプチド鎖を含む。一部の実施形態では、scFvは、構造VH-L-VLまたはVL-L-VHを含み、VHは重鎖可変ドメインであり、Lはペプチドリンカーであり、VLは軽鎖可変ドメインである。sdAbは、抗体の一つの可変ドメインが、他の可変ドメインの存在を伴わずに、抗原に特異的に結合する分子である。F(ab)断片は、軽鎖の定常ドメイン(CL)および重鎖の第一の定常ドメイン(CH1)を、それぞれ軽鎖および重鎖の可変ドメインVLおよびVHとともに含む。F(ab)’断片は、抗体ヒンジ領域からの一つまたは複数のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端での数個の残基の付加によりFab断片とは異なる。F(ab’)断片は、ヒンジ領域の近くで、ジスルフィド結合により連結された二つのFab’断片を含む。
【0135】
一部の実施形態では、本開示は、GPC3に結合する一本鎖可変断片(scFv)を含むキメラ抗原受容体(CAR)を提供し、scFvは、重鎖可変(VH)領域および軽鎖可変(VL)領域対を含む。
【0136】
一部の実施形態では、本発明のGPC3 CARのVH対およびVL対は、表1中に列挙される様々な配列から選択される。一部の実施形態では、VH対およびVL対のCDRの様々な組み合わせは、表1中に列挙される配列から選択される。本開示の様々な実施形態は、以下の表1中で参照されるGPC3抗体に関するポリペプチド配列の一つまたは複数を含み得る。
【0137】
【表1】
【0138】
一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号35~57および152~154から選択されるアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0139】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号35のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号35のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0140】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号36のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号36のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0141】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号37のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号37のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0142】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号38のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号38のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0143】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号39のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号39のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0144】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号40のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号40のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0145】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号41のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号41のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0146】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号42のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号42のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0147】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号43のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号43のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0148】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号44のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号44のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0149】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号45のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号45のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0150】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号46のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号46のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0151】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号47のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号47のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0152】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号48のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0153】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号49のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号49のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0154】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号50のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号50のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0155】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号51のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号51のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0156】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号52のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号52のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0157】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号53のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号53のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0158】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号54のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号54のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0159】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号55のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号55のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0160】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号56のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号56のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0161】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号57のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号57のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0162】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号152のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号152のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0163】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号153のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号153のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0164】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号154のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VH領域は、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号154のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる。
【0165】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号36、38、39、41、43、44、45、46、47、48、49、50、152、153、および154から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。
【0166】
一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、群配列番号110~144および159~161から選択されるアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0167】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号110のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号110のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0168】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号111のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号111のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0169】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号112のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号112のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0170】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号113のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号113のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0171】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号114のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号114のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0172】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号115のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号115のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0173】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号116のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号116のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0174】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号117のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号117のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0175】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号118のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号118のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0176】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号119のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号119のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0177】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号120のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号120のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0178】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号121のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号121のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0179】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号122のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号122のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0180】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号123のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号123のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0181】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号124のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号124のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0182】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号125のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号125のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0183】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号26のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号126のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0184】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号127のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号127のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0185】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号128のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号128のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0186】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号129のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号129のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0187】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号130のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号130のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0188】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号131のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号131のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0189】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号132のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号132のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0190】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号133のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号133のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0191】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号134のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0192】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号135のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号135のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0193】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号136のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号136のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0194】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号137のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0195】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号138のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0196】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号139のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0197】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号140のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0198】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号141のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号141のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0199】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号142のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号142のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0200】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号143のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号143のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0201】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号144のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号144のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0202】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号159のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号159のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0203】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号160のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号160のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0204】
一部の実施形態では、VL領域は、配列番号161のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VL領域は、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号161のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。一部の実施形態では、VL領域は、配列番号111、113、114、116、118~143、および159~161から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。
【0205】
一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号35~57および152~154から選択されるアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号110~144および159~161から選択されるアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0206】
一部の実施形態では、VHは、配列番号35~57および152~154から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVLは、配列番号110~144および159~161から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。
【0207】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号35のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号110のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号35のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号110のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。一部の実施形態では、VH領域は、配列番号36のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号111のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号36のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号111のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号1のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号58のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号59のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号60のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0208】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号37のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号112のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号37のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号112のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0209】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号38のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号113のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号38のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号113のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号5のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号61のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号62のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号63のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0210】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号39のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号114のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号39のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号114のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号7のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号9のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号64のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号66のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0211】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号40のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号115のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号40のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号115のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0212】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号41のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号116のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号41のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号116のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号11のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号12のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号67のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号68のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号69のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0213】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号42のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号116のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号42のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号116のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0214】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号43のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号118のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号43のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号118のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号13のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号14のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号15のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号70のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号71のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号72のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0215】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号44のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号119のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号44のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号119のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号16のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号17のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号18のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号73のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号74のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号75のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0216】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号45のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号120のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号45のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号120のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号16のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号19のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号20のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号76のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号77のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号78のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0217】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号46のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号121のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号46のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号121のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号21のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号22のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号23のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号79のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号80のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号81のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0218】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号47のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号122のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号47のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号122のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号24のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号25のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号82のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号83のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0219】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号123のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号123のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号64のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0220】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号124のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号124のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号85のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0221】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号125のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号125のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号86のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0222】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号126のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号126のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号87のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0223】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号127のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号127のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号88のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0224】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号128のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号128のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号89のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0225】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号129のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号129のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号90のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0226】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号130のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号130のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号91のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0227】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号131のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号131のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号92のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0228】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号132のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号132のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号93のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0229】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号133のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号133のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号94のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0230】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号134のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号95のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0231】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号135のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号135のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号96のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0232】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号136のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号136のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号97のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0233】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号137のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号98のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0234】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号138のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号99のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0235】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号139のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号100のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0236】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号48のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号48のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号140のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号101のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0237】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号49のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号141のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号49のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号141のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号29のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号30のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号31のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号102のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号103のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号104のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0238】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号50のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号142のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号50のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号142のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号32のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号33のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号34のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号105のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号71のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号106のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0239】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号50のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号143のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号50のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号143のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号32のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号33のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号34のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号107のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号108のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号109のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0240】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号51のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号144のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号51のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号144のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0241】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号52のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号144のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号52のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号144のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0242】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号53のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号144のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号53のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号144のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0243】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号54のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号144のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号54のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号144のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0244】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号55のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号144のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号55のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号144のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0245】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号56のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号144のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号56のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号144のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0246】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号57のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号144のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列は、配列番号57のアミノ酸配列のVH領域内に含まれる;ならびにVLは、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列は、配列番号144のアミノ酸配列のVL領域内に含まれる。
【0247】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号152のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号159のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号152のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号159のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号145のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号146のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号147のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号155のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0248】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号153のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号160のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号153のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号160のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号148のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号149のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号147のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号158のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0249】
一部の実施形態では、VH領域は、配列番号154のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み、およびVL領域は、配列番号161のアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号154のVH領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み;ならびにVLは、配列番号161のVL領域アミノ酸配列内に含まれるCDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。一部の実施形態では、VHは、配列番号150のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号149のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および配列番号151のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含む。一部の実施形態では、VLは、配列番号158のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含む。
【0250】
一部の実施形態では、VHおよびVLは、ペプチドリンカーにより分離される。例示的なペプチドリンカーを表2中に提供する。一部の実施形態では、ペプチドリンカーは、配列番号162~180から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0251】
【表2】
【0252】
GPC3キメラ抗原受容体
一部の実施形態では、本開示のGPC3 CARは、本開示のGPC3結合ドメインおよび一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含み、一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインは以下から選択され得る:CD3ゼータ鎖細胞内シグナル伝達ドメイン、CD97細胞内シグナル伝達ドメイン、CD11a-CD18細胞内シグナル伝達ドメイン、CD2細胞内シグナル伝達ドメイン、ICOS細胞内シグナル伝達ドメイン、CD27細胞内シグナル伝達ドメイン、CD154細胞内シグナル伝達ドメイン、CD8細胞内シグナル伝達ドメイン、OX40細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、CD28細胞内シグナル伝達ドメイン、ZAP40細胞内シグナル伝達ドメイン、CD30細胞内シグナル伝達ドメイン、GITR細胞内シグナル伝達ドメイン、HVEM細胞内シグナル伝達ドメイン、DAP10細胞内シグナル伝達ドメイン、DAP12細胞内シグナル伝達ドメイン、およびMyD88細胞内シグナル伝達ドメイン。一部の実施形態では、CARは、CD3ゼータ鎖細胞内シグナル伝達ドメインならびにCD97細胞内シグナル伝達ドメイン、CD11a-CD18細胞内シグナル伝達ドメイン、CD2細胞内シグナル伝達ドメイン、ICOS細胞内シグナル伝達ドメイン、CD27細胞内シグナル伝達ドメイン、CD154細胞内シグナル伝達ドメイン、CD8細胞内シグナル伝達ドメイン、OX40細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、CD28細胞内シグナル伝達ドメイン、ZAP40細胞内シグナル伝達ドメイン、CD30細胞内シグナル伝達ドメイン、GITR細胞内シグナル伝達ドメイン、HVEM細胞内シグナル伝達ドメイン、DAP10細胞内シグナル伝達ドメイン、DAP12細胞内シグナル伝達ドメイン、MyD88細胞内シグナル伝達ドメイン、2B4細胞内シグナル伝達ドメイン、CD16a細胞内シグナル伝達ドメイン、DNAM-1細胞内シグナル伝達ドメイン、KIR2DS1細胞内シグナル伝達ドメイン、KIR3DS1細胞内シグナル伝達ドメイン、NKp44細胞内シグナル伝達ドメイン、NKp46細胞内シグナル伝達ドメイン、FceRlg細胞内シグナル伝達ドメイン、NKG2D細胞内シグナル伝達ドメイン、およびEAT-2細胞内シグナル伝達ドメインから選択される一つまたは複数の追加の細胞内シグナル伝達ドメイン(例、共刺激ドメイン)を含む。
【0253】
一部の実施形態では、CARは膜貫通ドメインをさらに含み、膜貫通ドメインは以下から選択される:CD8膜貫通ドメイン、CD28膜貫通ドメイン、CD3ゼータ鎖膜貫通ドメイン、CD4膜貫通ドメイン、4-1BB膜貫通ドメイン、OX40膜貫通ドメイン、ICOS膜貫通ドメイン、CTLA-4膜貫通ドメイン、PD-1膜貫通ドメイン、LAG-3膜貫通ドメイン、2B4膜貫通ドメイン、BTLA膜貫通ドメイン、OX40膜貫通ドメイン、DAP10膜貫通ドメイン、DAP12膜貫通ドメイン、CD16a膜貫通ドメイン、DNAM-1膜貫通ドメイン、KIR2DS1膜貫通ドメイン、KIR3DS1膜貫通ドメイン、NKp44膜貫通ドメイン、NKp46膜貫通ドメイン、FceRlg膜貫通ドメイン、およびNKG2D膜貫通ドメイン。
【0254】
一部の実施形態では、CARは、抗原結合ドメインと膜貫通ドメインの間にスペーサー領域(例、ヒンジドメイン)をさらに含む。スペーサーまたはヒンジドメインは、膜貫通ドメインを、ポリペプチド鎖中の細胞外ドメインおよび/または細胞内シグナル伝達ドメインに連結するように機能する任意のオリゴペプチドまたはポリペプチドである。スペーサーまたはヒンジドメインは、阻害性キメラ受容体もしくは腫瘍標的化キメラ受容体、またはそのドメインに柔軟性を提供する、あるいは阻害性キメラ受容体もしくは腫瘍標的化キメラ受容体、またはそのドメインの立体障害を防止する。一部の実施形態では、スペーサードメインまたはヒンジドメインは、300までのアミノ酸(例、10~100のアミノ酸、または5~20のアミノ酸)を含み得る。一部の実施形態では、一つまたは複数のスペーサードメインが、阻害性キメラ受容体または腫瘍標的化キメラ受容体の他の領域中に含まれ得る。
【0255】
例示的なスペーサードメインまたはヒンジドメインは、限定されないが、IgGドメイン(例えばIgG1ヒンジ、IgG2ヒンジ、IgG3ヒンジ、またはIgG4ヒンジなど)、IgDヒンジドメイン、CD8αヒンジドメイン、およびCD28ヒンジドメインを含み得る。一部の実施形態では、スペーサーまたはヒンジドメインは、IgGドメイン、IgDドメイン、CD8αヒンジドメイン、またはCD28ヒンジドメインである。
【0256】
例示的なスペーサーまたはヒンジドメインのタンパク質配列を表3中に示す。
【0257】
【表3】
【0258】
一部の実施形態では、CARは、配列番号181~190から選択されるアミノ酸配列を有するスペーサー領域を含む。
【0259】
CARにおける使用のための適切な膜貫通ドメイン、スペーサーまたはヒンジドメイン、および細胞内ドメインが一般的に、Stoiber et al,Cells 2019,8(5),472;Guedan et al,Mol Therapy:Met &Clinic Dev,2019 12:145-156;およびSadelain et al,Cancer Discov;2013,3(4);388-98において記載されており、それらの各々が、それらの全体において参照により、本明細書により組み入れられる。
【0260】
一部の実施形態では、CARは分泌シグナルペプチドをさらに含む。本開示の任意の適切な分泌シグナルペプチドを使用してもよい。
【0261】
GPC3 CARをコードする核酸分子
上の実施形態に従って、本開示は、本明細書中に記載されるGPC3 CARのいずれかをコードする核酸分子を提供する。一部の実施形態では、本開示は、GPC3 CARをコードする外因性ポリヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む発現カセットを含む、操作された核酸を提供する。本明細書中で使用されるように、「プロモーター」は一般的に、核酸配列の残り部分の転写の開始および速度が制御される、核酸配列の制御領域を指す。プロモーターはまた、RNAポリメラーゼおよび他の転写因子など、調節タンパク質および分子が結合し得るサブ領域を含有する場合がある。プロモーターは、構成的、誘導的、抑制的、組織特異的、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。プロモーターは、それが調節する核酸配列の発現を駆動する、または転写を駆動する。本明細書では、プロモーターは、それが調節する核酸配列に関係して、正しい機能的位置および配向にある場合、その配列の転写開始および/または発現を制御する(駆動する)ために、「作動可能に連結されている」と考えられる。
【0262】
プロモーターは、所与の遺伝子または配列のコードセグメントの上流に位置する5’非コード配列を単離することによって得られる場合があるような、遺伝子または配列と天然に関連付けられるプロモーターであってもよい。そのようなプロモーターは、「内因性」として言及することができる。一部の実施形態では、コード核酸配列は、組換えまたは異種プロモーターの制御下で位置付けられる場合があるが、それは、その天然の環境においてコードされた配列と通常は関連付けられないプロモーターを指す。そのようなプロモーターは、他の遺伝子のプロモーター;任意の他の細胞から単離されたプロモーター;ならびに「天然に生じた」ものではない合成プロモーターまたはエンハンサー、例えば、当技術分野において公知である遺伝子操作の方法を通じて発現を改変する異なる転写調節領域の異なるエレメントおよび/または変異を含むものなどを含んでもよい。プロモーターおよびエンハンサーの核酸配列を合成的に産生することに加えて、配列は、組換えクローニングおよび/またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含む核酸増幅技術を使用して産生されてもよい(例、米国特許第4,683,202号および米国特許第5,928,906号を参照のこと)。
【0263】
本開示の操作された核酸のプロモーターは、「誘導性プロモーター」であってもよく、これは、シグナルの存在下であるか、シグナルによる影響を受けるか、またはシグナルと接触した時に、転写活性を調節する(例、開始または活性化する)ことを特徴とするプロモーターを指す。このシグナルは、誘導性プロモーターからの転写活動を調節する際に活性であるような方法において、誘導性プロモーターと接触する内因性または通常は外因性の状態(例、光)、化合物(例、化学的または非化学的化合物)、またはタンパク質(例、サイトカイン)であり得る。転写の活性化は、プロモーターに直接的に作用して転写を駆動すること、またはプロモーターが転写を駆動することを防止しているリプレッサーの不活化によりプロモーターに間接的に作用することを含み得る。逆に、転写の不活化は、転写を防止するためにプロモーターに直接的に作用すること、または、次にプロモーターに作用するリプレッサーを活性化することによりプロモーターに間接的に作用することを含み得る。
【0264】
プロモーターは、局所的な腫瘍状態(例、炎症または低酸素)、あるいは、その状態またはシグナルの存在において、プロモーターからの転写が活性化、不活化、増加、または減少する場合にはシグナルに「応答性」であるまたは「により調節」される。一部の実施形態では、プロモーターは応答エレメントを含む。「応答エレメント」は、プロモーター領域内のDNAの短い配列であり、それは、プロモーターから遺伝子発現を調節する(modulate)(調節する(regulate))特定の分子(例、転写因子)に結合する。本開示に従って使用され得る応答エレメントは、限定されないが、フロレチン調整可能制御エレメント(PEACE)、ジンクフィンガーDNA結合ドメイン(DBD)、インターフェロンガンマ活性化配列(GAS)(Decker,T.et al.J Interferon Cytokine Res.1997 Mar;17(3):121-34、参照により本明細書中に組み入れられる)、インターフェロン刺激応答エレメント(IRE)(Han,K.J.et al.J Biol Chem.2004 Apr 9;279(15):15652-61、参照により本明細書中に組み入れられる)、NF-カッパB応答エレメント(Wang,V.et al.Cell Reports.2012;2(4):824-839、参照により本明細書中に組み入れられる)、およびSTAT3応答エレメント(Zhang,D.et al.J of Biol Chem.1996;271:9503-9509、参照により本明細書中に組み入れられる)を含む。他の応答エレメントが本明細書中に包含される。応答エレメントはまた、一般的に、その同族結合分子に対する応答エレメントの感受性を増加させるために、タンデムリピート(例、応答エレメントをコードする同じヌクレオチド配列の連続リピート)も含むことができる。タンデムリピートは、2×、3×、4×、5×などとラベル付けして、存在するリピートの数を表示することができる。
【0265】
応答性プロモーター(また、「誘導性プロモーター」として言及される)の非限定的な例(例、TGF-ベータ応答性プロモーター)を表4にリストし、これは、プロモーターおよび転写因子の設計を示すだけでなく、転写因子(TF)および導入遺伝子転写(T)に向かう誘導因子分子の効果も示す(B、結合;D、解離;n.d.、判定せず)(A、活性化;DA、非活性化;DR、抑制解除)(Horner,M.&Weber,W.FEBS Letters 586(2012)20784-2096m、およびその中で引用される参考文献を参照のこと)。誘導性プロモーターの成分の非限定的な例は、表5中に示されるものを含む。
【0266】
【表4】
【0267】
【表5】
【0268】
プロモーターの他の非限定的な例は、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、伸長因子1-アルファ(EF1a)プロモーター、伸長因子(EFS)プロモーター、MNDプロモーター(骨髄増殖性肉腫ウイルスエンハンサーを伴う修飾MoMuLV LTRのU3領域を含む合成プロモーター)、ホスホグリセレートキナーゼ(PGK)プロモーター、脾フォーカス形成ウイルス(SFFV)プロモーター、シミアンウイルス40(SV40)プロモーター、およびユビキチンC(UbC)プロモーター、を含む。一部の実施形態では、プロモーターは、構成的プロモーターである。例示的な構成的プロモーターを表6中に示す。
【0269】
【表6】
【0270】
一部の実施形態では、プロモーター配列は、以下から選択されるプロモーターに由来する:minP、NFkB応答エレメント、CREB応答エレメント、NFAT応答エレメント、SRF応答エレメント1、SRF応答エレメント2、AP1応答エレメント、TCF-LEF応答エレメントプロモーター融合体、低酸素応答性エレメント、SMAD結合エレメント、STAT3結合部位、minCMV、YB_TATA、minTK、誘導因子分子応答性プロモーター、およびそれらのタンデムリピート。
【0271】
一部の実施形態では、第一のプロモーターは、構成的プロモーター、誘導性プロモーター、または合成プロモーターである。一部の実施形態では、構成的プロモーターは、以下から選択される:CMV、EFS、SFFV、SV40、MND、PGK、UbC、hEF1aV1、hCAGG、hEF1aV2、hACTb、heIF4A1、hGAPDH、hGRP78、hGRP94、hHSP70、hKINb、およびhUBIb。
【0272】
マルチシストロン系および複数プロモーター系
一部の実施形態では、操作された核酸は、マルチシストロン性であることができ、即ち、二つ以上の別々のポリペプチド(例、複数の外因性ポリヌクレオチドまたはGPC3 CAR)を単一のmRNA転写物から産生することができる。操作された核酸は、様々なリンカーの使用を通してマルチシストロン性であることができ、例えば、外因性ポリヌクレオチドまたはGPC3 CARをコードするポリヌクレオチド配列は、例えば5’から3’配向の第一の遺伝子:リンカー:第二の遺伝子など、第二の外因性ポリヌクレオチドをコードするヌクレオチド配列へ連結することができる。リンカーポリヌクレオチド配列は、2Aリボソームスキッピングエレメント、例えばT2Aなどをコードし得る。他の2Aリボソームスキッピングエレメントは、限定されないが、E2A、P2A、およびF2Aを含む。2Aリボソームスキッピングエレメントは、第一および第二の遺伝子によりコードされる別々のポリペプチドの産生が翻訳中に産生されるのを可能にする。リンカーは、切断可能なリンカーポリペプチド配列、例えばフューリン切断部位またはTEV切断部位などをコードすることができ、発現後、切断可能なリンカーポリペプチドは切断され、第一および第二の遺伝子によりコードされる別々のポリペプチドが産生されるようにする。切断可能なリンカーは、ポリペプチド配列、例えば、そのような可撓性リンカー(例、Gly-Ser-Gly配列)などを含むことができ、それによって、切断がさらに促進される。
【0273】
リンカーは、配列内リボソーム進入部位(IRES)をコードすることができ、第一および第二の遺伝子によりコードされる別々のポリペプチドが、翻訳中に産生されるようにする。リンカーは、スプライスアクセプター、例えばウイルススプライスアクセプターなどをコードすることができる。
【0274】
リンカーは、2Aリボソームスキッピング、それに続く、2A残基の完全な除去を可能にするフューリン部位のさらなる切断を通して別々のポリペプチドを産生することができる、リンカー、例えばフューリン-2Aリンカーなどの組み合わせとすることができる。一部の実施形態では、リンカーの組み合わせは、フューリン配列、可動性リンカー、および2Aリンカーを含み得る。したがって、一部の実施形態では、リンカーは、フューリン-Gly-Ser-Gly-2A融合ポリペプチドである。一部の実施形態では、リンカーは、フューリン-Gly-Ser-Gly-T2A融合ポリペプチドである。
【0275】
一般的に、マルチシストロン性系は、任意の数または組み合わせのリンカーを使用して、任意の数の遺伝子またはその部分を発現することができる(例、操作された核酸は、各々がリンカーにより分離される第一、第二、および第三の免疫調節エフェクター分子をコードすることができ、第一、第二、および第三の免疫調節エフェクター分子によりコードされる別々のポリペプチドが産生されるようにする)。
【0276】
本明細書中で使用する「リンカー」は、第一のポリペプチド配列と第二のポリペプチド配列とを連結するポリペプチド、または上記のマルチシストロン性リンカーを指し得る。
【0277】
転写後調節エレメント
一部の実施形態では、本開示の操作された核酸は、転写後調節エレメント(PRE)を含む。PREは、三次RNA構造の安定性と3’末端形成を可能にすることで遺伝子発現を強化することができる。PREの非限定的な例は、B型肝炎ウイルスPRE(HPRE)およびウッドチャック肝炎ウイルスPRE(WPRE)を含む。一部の実施形態では、転写後調節エレメントは、ウッドチャック肝炎ウイルス転写後調節エレメント(WPRE)である。一部の実施形態では、WPREは、WPREエレメントのアルファ、ベータ、およびガンマ成分を含む。一部の実施形態では、WPREは、WPREエレメントのアルファ成分を含む。
【0278】
操作された細胞
また、本明細書中で提供するのは、本開示の一つまたは複数の操作された核酸を含む細胞、および細胞を産生する方法である。これらの細胞は、本明細書中では「操作された細胞」として言及される。一般的に一つまたは複数の操作された核酸を含むこれらの細胞は、自然界では発生しない。一部の実施形態では、細胞は、一つまたは複数の操作された核酸を組換え的に発現する単離細胞である。一部の実施形態では、操作された一つまたは複数の核酸を、一つまたは複数のベクターまたは細胞のゲノム由来の選択された遺伝子座から発現させる。一部の実施形態では、細胞は、表1中に列挙されるペプチド配列のいずれかを発現するGPC3特異的CARをコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む核酸を含むように操作される。
【0279】
本開示の操作された細胞は、細胞のゲノムに組み込まれた操作された核酸を含み得る。操作された細胞は、例えば、一過性発現系、例えばプラスミドまたはmRNAなどで操作された、細胞のゲノム中に組み込まれることなく発現することができる操作された核酸を含み得る。
【0280】
一部の実施形態では、操作された細胞は、一つまたは複数の免疫調節エフェクターをさらに発現する。
【0281】
当技術分野において公知の任意の適切な免疫調節エフェクター分子が、操作された核酸によりコードされる、または操作された細胞により発現され得る。適切な免疫調節エフェクター分子は、構造の類似性、配列の類似性、または機能に基づいて治療クラス中にグループ化することができる。免疫調節エフェクター分子の治療クラスは、限定されないが、サイトカイン、ケモカイン、ホーミング分子、成長因子、共活性化分子、腫瘍微小環境修飾因子、受容体、リガンド、抗体、ポリヌクレオチド、ペプチド、および酵素を含む。
【0282】
一部の実施形態では、各免疫調節エフェクター分子は、独立的に治療クラスから選択され、治療クラスは、サイトカイン、ケモカイン、ホーミング分子、成長因子、共活性化分子、腫瘍微小環境修飾因子、受容体、リガンド、抗体、ポリヌクレオチド、ペプチド、および酵素から選択される。
【0283】
一部の実施形態では、免疫調節エフェクター分子はケモカインである。ケモカインは、細胞により分泌される小さなサイトカインまたはシグナル伝達タンパク質であり、それらは、細胞中で定向性の走化性を誘導することができる。ケモカインは、四つの主なサブファミリー中に分類することができる:CXC、CC、CX3C、およびXCは、それらの全てが、標的細胞の表面上に位置するケモカイン受容体に選択的に結合することにより生物学的効果を発揮する。本開示の操作された核酸によりコードされ得るケモカインの非限定的な例は、以下を含む:CCL21a、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCL10-CXCL11融合タンパク質、CCL19、CXCL9、およびXCL1、またはそれらの任意の組み合わせ。一部の実施形態では、ケモカインは、以下から選択される:CCL21a、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCL10-CXCL11融合タンパク質、CCL19、CXCL9、およびXCL1。
【0284】
一部の実施形態では、免疫調節エフェクター分子はサイトカインである。本開示の操作された核酸によりコードされ得るサイトカインの非限定的な例は、以下を含む:IL1-ベータ、IL2、IL4、IL6、IL7、IL10、IL12、IL12p70融合タンパク質、IL15、IL17A、IL18、IL21、IL22、I型インターフェロン、インターフェロン-ガンマ、およびTNF-アルファ、またはそれらの任意の組み合わせ。一部の実施形態では、サイトカインは、以下から選択される:IL1-ベータ、IL2、IL4、IL6、IL7、IL10、IL12、IL12p70融合タンパク質、IL15、IL17A、IL18、IL21、IL22、I型インターフェロン、インターフェロン-ガンマ、およびTNF-アルファ。
【0285】
一部の実施形態では、操作された核酸は、少なくとも一つのホーミング分子を産生するように構成される。「ホーミング」は、標的部位(例、細胞、組織(例、腫瘍)、または器官)への細胞の能動的ナビゲーション(遊走)を指す。「ホーミング分子」は、細胞を標的部位に向かわせる分子を指す。一部の実施形態では、ホーミング分子は、標的部位への、操作された細胞の相互作用を認識および/または開始するように機能する。ホーミング分子の非限定的な例は、CXCR1、CCR9、CXCR2、CXCR3、CXCR4、CCR2、CCR4、FPR2、VEGFR、IL6R、CXCR1、CSCR7、PDGFR、抗インテグリンアルファ4、ベータ7;抗MAdCAM;CCR9;CXCR4;SDF1;MMP-2;CXCR1;CXCR7;CCR2;CCR4;およびGPR15、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、ホーミング分子は以下から選択される:抗インテグリンアルファ4、ベータ7;抗MAdCAM;CCR9;CXCR4;SDF1;MMP-2;CXCR1;CXCR7;CCR2;CCR4;およびGPR15。
【0286】
一部の実施形態では、操作された核酸は、少なくとも一つの成長因子を産生するように構成される。免疫調節エフェクター分子としての使用のための適切な成長因子は、限定されないが、FLT3LおよびGM-CSF、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、成長因子は、以下から選択される:FLT3LおよびGM-CSF。
【0287】
一部の実施形態では、操作された核酸は、少なくとも一つの共活性化分子を産生するように構成される。免疫調節エフェクター分子としての使用のための適切な共活性化分子は、限定されないが、c-Jun、4-1BBLおよびCD40L、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、共活性化分子は、以下から選択される:c-Jun、4-1BBLおよびCD40L。
【0288】
「腫瘍微小環境」は、腫瘍が存在する細胞環境であって、周囲の血管、免疫細胞、線維芽細胞、骨髄由来炎症性細胞、リンパ球、シグナル伝達分子、および細胞外マトリックス(ECM)を含む、(例、Pattabiraman,D.R.&Weinberg,R.A.Nature Reviews Drug Discovery 13,497-512 (2014);Balkwill,F.R.et al.J Cell Sci 125,5591-5596,2012;およびLi,H.et al.J Cell Biochem 101(4),805-15,2007を参照のこと)。免疫調節エフェクター分子としての使用のための適切な腫瘍微小環境修飾因子は、限定されないが、アデノシンデアミナーゼ、TGFベータ阻害剤、免疫チェックポイント阻害剤、VEGF阻害剤、およびHPGE2、またははそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、腫瘍微小環境修飾因子は、以下から選択される:アデノシンデアミナーゼ、TGFベータ阻害剤、免疫チェックポイント阻害剤、VEGF阻害剤、およびHPGE2。
【0289】
一部の実施形態では、操作された核酸は、少なくとも一つのTGFベータ阻害剤を産生するように構成される。免疫調節エフェクター分子としての使用のための適切なTGFベータ阻害剤は、限定されないが、抗TGFベータペプチド、抗TGFベータ抗体、TGFb-TRAP、またはそれらの組み合わせを含む。一部の実施形態では、TGFベータ阻害剤は、以下から選択される:抗TGFベータペプチド、抗TGFベータ抗体、TGFb-TRAP、およびそれらの組み合わせ。
【0290】
一部の実施形態では、操作された核酸は、少なくとも一つの免疫チェックポイント阻害剤を産生するように構成される。免疫調節エフェクター分子としての使用のための適切な免疫チェックポイント阻害剤は、限定されないが、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗PD-L2抗体、抗CTLA-4抗体、抗LAG-3抗体、抗TIM-3抗体、抗TIGIT抗体、抗VISTA抗体、抗KIR抗体、抗B7-H3抗体、抗B7-H4抗体、抗HVEM抗体、抗BTLA抗体、抗GAL9抗体、抗A2AR抗体、抗ホスファチジルセリン抗体、抗CD27抗体、抗TNFa抗体、抗TREM1抗体、および抗TREM2抗体、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、以下から選択される:抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗PD-L2抗体、抗CTLA-4抗体、抗LAG-3抗体、抗TIM-3抗体、抗TIGIT抗体、抗VISTA抗体、抗KIR抗体、抗B7-H3抗体、抗B7-H4抗体、抗HVEM抗体、抗BTLA抗体、抗GAL9抗体、抗A2AR抗体、抗ホスファチジルセリン抗体、抗CD27抗体、抗TNFa抗体、抗TREM1抗体、および抗TREM2抗体。
【0291】
例証的な免疫チェックポイント阻害剤は、ペムブロリズマブ(抗PD-1;MK-3475/Keytruda(登録商標)-Merck)、ニボルマブ(抗PD-1;Opdivo(登録商標)-BMS)、ピディリズマブ(抗PD-1抗体;CT-011-Teva/CureTech)、AMP224(抗PD-1;NCI)、アベルマブ(抗PD-L1;Bavencio(登録商標)-Pfizer)、デュルバルマブ(抗PD-L1;MEDI4736/Imfinzi(登録商標)-Medimmune/AstraZeneca)、アテゾリズマブ(抗PD-L1;Tecentriq(登録商標)-Roche/Genentech)、BMS-936559(抗PD-L1-BMS)、トレメリムマブ(抗CTLA-4;Medimmune/AstraZeneca)、イピリムマブ(抗CTLA-4;Yervoy(登録商標)-BMS)、リリルマブ(抗KIR;BMS)、モナリズマブ(抗NKG2A;Innate Pharma/AstraZeneca)を含む。
【0292】
一部の実施形態では、操作された核酸は、少なくとも一つのVEGF阻害剤を産生するように構成される。免疫調節エフェクター分子としての使用のための適切なVEGF阻害剤は、限定されないが、抗VEGF抗体、抗VEGFペプチド、またはそれらの組み合わせを含む。一部の実施形態では、VEGF阻害剤は、抗VEGF抗体、抗VEGFペプチド、またはそれらの組み合わせを含む。
【0293】
一部の実施形態では、各免疫調節エフェクター分子は、ヒト由来免疫調節エフェクター分子である。
【0294】
一部の実施形態では、一つまたは複数の免疫調節エフェクター分子は、免疫調節エフェクター分子のN末端に分泌シグナルペプチド(また、シグナルペプチドまたはシグナル配列として言及される)を含み、それによって、分泌または膜挿入のために運命づけられた、新たに合成されたタンパク質が、適切なタンパク質プロセシング経路に向けられる。二つまたはそれ以上の免疫調節エフェクター分子を伴う実施形態では、各免疫調節エフェクター分子は分泌シグナル(S)を含むことができる。二つまたはそれ以上の免疫調節エフェクター分子を伴う実施形態では、各免疫調節エフェクター分子は分泌シグナルを含むことができ、各免疫調節エフェクター分子が、操作された細胞から分泌されるようにする。実施形態では、(L-E)の一つまたは複数のユニットを含む第二の発現カセットは、分泌シグナルペプチド(S)をコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む。実施形態では、各Xについて、対応する分泌シグナルペプチドは、免疫調節エフェクター分子と作動可能に関連付けられる。実施形態では、第二の発現カセットは、ACP応答性プロモーターおよび式:(L-S-E)を有する第二の外因性ポリヌクレオチド配列を含む。
【0295】
免疫調節エフェクター分子と作動可能に関連付けられる分泌シグナルペプチドは、天然分泌シグナルペプチド天然分泌シグナルペプチド(例、所与の免疫調節エフェクター分子と一般的に、内在的に関連付けられる分泌シグナルペプチド)であり得る。免疫調節エフェクター分子と作動可能に関連付けられる分泌シグナルペプチドは、非天然分泌シグナルペプチド天然分泌シグナルペプチドであり得る。非天然分泌シグナルペプチドは、特定の環境、例えば腫瘍微小環境などにおいて、改善された発現および機能、例えば、維持された分泌などを促進することができる。非天然分泌シグナルペプチドの非限定的な例を表7中に示す。
【0296】
【表7】
【0297】
本開示はまた、免疫調節エフェクター分子と、それらを産生する操作された細胞の間での相加性および相乗性を包含する。一部の実施形態では、細胞を、一つまたは複数(例、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20またはそれ以上)の免疫調節エフェクター分子を産生するように操作し、それらの各々が、異なる腫瘍媒介免疫抑制機構を調節し得る。他の実施形態では、細胞は、細胞により天然に産生されない少なくとも一つの免疫調節エフェクター分子を産生するように操作される。そのような免疫調節エフェクター分子は、例えば、細胞により天然に産生される免疫調節エフェクター分子の機能を補完し得る。
【0298】
一部の実施形態では、操作された核酸は、以下にさらに記載するように、本開示のGPC3 CARに加えて、複数の免疫調節エフェクター分子を産生するように構成される。例えば、核酸は、2~20の異なる免疫調節エフェクター分子を産生するように構成され得る。一部の実施形態では、核酸は、2~20、2~19、2~18、2~17、2~16、2~15、2~14、2~13、2~12、2~11、2~10、2~9、2~8、2~7、2~6、2~5、2~4、2~3、3~20、3~19、3~18、3~17、3~16、3~15、3~14、3~13、3~12、3~11、3~10、3~9、3~8、3~7、3~6、3~5、3~4、4~20、4~19、4~18、4~17、4~16、4~15、4~14、4~13、4~12、4~11、4~10、4~9、4~8、4~7、4~6、4~5、5~20、5~19、5~18、5~17、5~16、5~15、5~14、5~13、5~12、5~11、5~10、5~9、5~8、5~7、5~6、6~20、6~19、6~18、6~17、6~16、6~15、6~14、6~13、6~12、6~11、6~10、6~9、6~8、6~7、7~20、7~19、7~18、7~17、7~16、7~15、7~14、7~13、7~12、7~11、7~10、7~9、7~8、8~20、8~19、8~18、8~17、8~16、8~15、8~14、8~13、8~12、8~11、8~10、8~9、9~20、9~19、9~18、9~17、9~16、9~15、9~14、9~13、9~12、9~11、9~10、10~20、10~19、10~18、10~17、10~16、10~15、10~14、10~13、10~12、10~11、11~20、11~19、11~18、11~17、11~16、11~15、11~14、11~13、11~12、12~20、12~19、12~18、12~17、12~16、12~15、12~14、12~13、13~20、13~19、13~18、13~17、13~16、13~15、13~14、14~20、14~19、14~18、14~17、14~16、14~15、15~20、15~19、15~18、15~17、15~16、16~20、16~19、16~18、16~17、17~20、17~19、17~18、18~20、18~19、または19~20の免疫調節エフェクター分子を産生するように構成される。一部の実施形態では、核酸は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20の免疫調節エフェクター分子を産生するように構成される。
【0299】
一部の実施形態では、一つまたは複数の免疫調節エフェクターの発現は、活性化条件制御ポリペプチド(ACP)により制御される。
【0300】
一部の実施形態では、操作された細胞は、活性化条件制御ポリペプチド(ACP)をコードする外因性ポリヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む発現カセット;および少なくとも一つの免疫調節エフェクターをコードし、式:(L-E)を有する外因性ポリヌクレオチド配列に作動可能に連結されたACP応答性プロモーターを含む発現カセットをさらに含み、式中、Eは、免疫調節エフェクター分子をコードするポリヌクレオチド配列を含み、Lは、リンカーポリヌクレオチド配列を含み、X=1~20であり、(L-E)ユニットの第一の反復について、Lは存在せず、ACPは、ACP応答性プロモーターへの結合により、少なくとも一つの免疫調節エフェクターをコードする発現カセットの発現を誘導することが可能である。一部の実施形態では、Xは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上であり得る。
【0301】
一部の実施形態では、本開示の操作された細胞は、二つの操作された核酸、GPC3 CARをコードするポリヌクレオチド配列を含む第一の操作された核酸、およびACPをコードするポリヌクレオチド配列を含む第二の操作された核酸を含む。一部の実施形態では、本開示の操作された細胞は、三つの操作された核酸、GPC3 CARをコードするポリヌクレオチド配列を含む第一の操作された核酸、およびACPをコードするポリヌクレオチド配列を含む第二の操作された核酸、および免疫調節エフェクター分子をコードするポリヌクレオチド配列を含む第三の操作された核酸を含む。
【0302】
一部の実施形態では、GPC3 CAR、ACP、および/または免疫調節エフェクター分子をコードするポリヌクレオチドは、操作された細胞中で単一のポリヌクレオチド配列によりコードされる。例えば、一部の実施形態では、操作された細胞は、GPC3 CARおよびACPの両方をコードするポリヌクレオチド配列を含む、単一の操作された核酸を含む。他の例証的な例は、限定されないが、(1)キメラ抗原受容体発現カセットおよび免疫調節エフェクター分子発現カセットが、第一の操作された核酸によりコードされ得る、およびACP発現カセットが、第二の操作された核酸によりコードされ得る;(2)ACP発現カセットおよび免疫調節エフェクター分子発現カセットが、第一の操作された核酸によりコードされ得る、およびキメラ抗原受容体発現カセットが、第二の操作された核酸によりコードされ得る;(3)ACP発現カセットおよびキメラ抗原受容体発現カセットが、第一の操作された核酸によりコードされ得る、ならびに免疫調節エフェクター分子発現カセットが、第二の操作された核酸によりコードされ得る。
【0303】
一部の実施形態では、操作された細胞中のポリヌクレオチド配列の発現カセットは、マルチシストロン性であり得る、即ち、二つ以上の別々のポリペプチド(例、複数の外因性ポリヌクレオチドまたは免疫調節エフェクター分子)が単一のmRNA転写物から産生され得る。例えば、マルチシストロン性発現カセットは、ACPおよびキメラ抗原受容体の両方をコードすることができ、例えば、両方が、構成的プロモーターにより駆動される単一の発現カセットから発現される。別の例では、マルチシストロン性発現カセットは、免疫調節エフェクター分子およびキメラ抗原受容体の両方をコードすることができ、例えば、両方が、ACP応答性プロモーターにより駆動される単一の発現カセットから発現される。発現カセットは、様々なリンカーの使用によりマルチシストロン性であってもよく、例えば、第一の対象タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列は、第二の対象タンパク質をコードするヌクレオチド配列に連結することができる(例、5’から3’方向に、第一の遺伝子:リンカー:第二の遺伝子)。マルチシストロン性の特徴およびオプションについては、「マルチシストロン性および多重プロモーター系」の節に記載する。
【0304】
一部の実施形態では、第二の発現カセットは、(L-E)の二つまたはそれ以上のユニットを含み、各Lリンカーポリヌクレオチド配列は、別々のポリペプチドとしての各免疫調節エフェクター分子の翻訳と作動可能に関連付けられる。一部の実施形態では、(L-E)の一つまたは複数のユニットを含む第二の発現カセットは、分泌シグナルペプチドをコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む。一部の実施形態では、各Xについて、対応する分泌シグナルペプチドは、免疫調節エフェクター分子と作動可能に関連付けられる。一部の実施形態では、各分泌シグナルペプチドは、対応する免疫調節エフェクター分子に対して天然である天然分泌シグナルペプチドを含む。一部の実施形態では、各分泌シグナルペプチドは、対応する免疫調節エフェクター分子に対して非天然である非天然分泌シグナルペプチドを含む。一部の実施形態では、非天然分泌シグナルペプチドは、以下から選択される:IL12、IL2、最適化IL2、トリプシオンゲン2、ガウシアルシフェラーゼ、CD5、CD8、ヒトIgKVII、マウスIgKVII、VSV-G、プロラクチン、血清アルブミンプレタンパク質、アズロシジンプレタンパク質、オステオネクチン、CD33、IL6、IL8、CCL2、TIMP2、VEGFB、オステオプロテゲリン、セルピンE1、GROアルファ、GM-CSFR、GM-CSF、およびCXCL12。
【0305】
一部の実施形態では、第二の発現カセットが、(L-E)の二つまたはそれ以上のユニットを含む場合、各Lリンカーポリヌクレオチド配列は、別々のポリペプチドとしての各免疫調節エフェクター分子の翻訳と作動可能に関連付けられる。
【0306】
一部の実施形態では、細胞は、追加の免疫調節エフェクター分子、例えば、免疫応答を刺激する免疫調節エフェクター分子をコードする追加の外来性ヌクレオチド配列に作動可能に連結された追加のプロモーターを含む追加の発現カセットを含むように操作される。一部の実施形態では、操作された細胞は、追加のプロモーターおよび式:(L-E)を有する追加の外因性ポリヌクレオチド配列を含む追加の発現カセットをさらに含み:式中、Eは、免疫調節エフェクター分子をコードするポリヌクレオチド配列を含み、Lは、リンカーポリヌクレオチド配列を含み、X=1~20であり、追加のプロモーターは、追加の外因性ポリヌクレオチドに作動可能に連結されており、(L-E)ユニットの第一の反復について、Lは存在しない。
【0307】
一部の実施形態では、追加の発現カセットは、(L-E)の二つまたはそれ以上のユニットを含み、各Lリンカーポリヌクレオチド配列は、別々のポリペプチドとしての各免疫調節エフェクター分子の翻訳と作動可能に関連付けられる。一部の実施形態では、追加の発現カセットは、(L-E)の一つまたは複数のユニットを含み、分泌シグナルペプチドをコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む。一部の実施形態では、各Xについて、対応する分泌シグナルペプチドは、免疫調節エフェクター分子と作動可能に関連付けられる。一部の実施形態では、各分泌シグナルペプチドは、対応する免疫調節エフェクター分子に対して天然である天然分泌シグナルペプチドを含む。一部の実施形態では、各分泌シグナルペプチドは、対応する免疫調節エフェクター分子に対して非天然である非天然分泌シグナルペプチドを含む。一部の実施形態では、非天然分泌シグナルペプチドは、IL12、IL2、最適化IL2、トリプシオンゲン2、ガウシアルシフェラーゼ、CD5、CD8、ヒトIgKVIICD5、CD8、ヒトIgKVII、マウスIgKVII、VSV-G、プロラクチン、血清アルブミンプレプロテイン、アズロシジンプレプロテイン、オステオネクチン、CD33、IL6、IL8、CCL2、TIMP2、VEGFB、オステオプロテゲリン、セルピン E1、GROアルファ、GM-CSFR、GM-CSF、およびCXCL12から選択される。
【0308】
一部の実施形態では、操作された細胞は、プロモーターおよび活性化条件制御ポリペプチド(ACP)をコードする外因性ポリヌクレオチド配列を含む発現カセットを含む、一つまたは複数の操作された核酸を含み、プロモーターは、外因性ポリヌクレオチドならびにACP応答性プロモーターおよび式:(L-E)を有する追加の外因性ポリヌクレオチド配列を含む追加の発現カセットと作動可能に連結されており、式中、Eは、免疫調節エフェクター分子をコードするポリヌクレオチド配列を含み、Lは、リンカーポリヌクレオチド配列を含み、X=1~20であり、ACP応答性プロモーターは、第二の外因性ポリヌクレオチドに作動可能に連結されており、(L-E)ユニットの第一の反復について、Lは存在せず、ACPは、ACP応答性プロモーターへの結合により、発現カセットの発現を誘導することが可能である。
【0309】
一部の実施形態では、細胞は、複数の操作された核酸、例えば、各々がプロモーターおよびACPをコードする外因性ポリヌクレオチド配列ならびに式:(L-E)を有する追加の外因性ポリヌクレオチド配列を含む発現カセットをコードする少なくとも二つの操作された核酸を含むように操作され、式中、Eは、免疫調節エフェクター分子をコードするポリヌクレオチド配列を含み、Lは、リンカーポリヌクレオチド配列を含み、X=1~20である。一部の実施形態では、外因性ポリヌクレオチド配列は、少なくとも一つ(例、一つ、二つまたは三つ)の免疫調節エフェクター分子をコードする。外因性ポリヌクレオチド配列は、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、またはそれ以上の免疫調節エフェクター分子をコードすることができる。例えば、細胞は、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、またはそれ以上の操作された核酸を含むように操作され、各々が、ACPポリヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む発現カセット、ならびにACP応答性プロモーターおよび少なくとも一つ(例、一つ、二つ、三つ、またはそれ以上)の免疫調節エフェクター分子をコードする外因性ヌクレオチド配列を含む追加の発現カセットをコードする。一部の実施形態では、細胞は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の操作された核酸を含むように操作され、各々が、ACPポリヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む第一の発現カセット、ならびにACP応答性プロモーターおよび少なくとも一つ(例、一つ、二つ、三つ、またはそれ以上)の免疫調節エフェクター分子をコードする外因性ヌクレオチド配列を含む追加の発現カセットをコードする。これらの実施形態に従って、本開示の細胞は、GPC3 CARをコードするポリヌクレオチド配列を含むように操作されており、ACPポリヌクレオチド配列の一つまたは両方を含むようにさらに操作されている。
【0310】
一部の実施形態では、本開示の操作された細胞は、プロモーター、ならびにGPC3 CARおよび/または活性化条件制御ポリペプチド(ACP)をコードする外因性ポリヌクレオチド配列を含む発現カセットを含む一つまたは複数の操作された核酸を含み、プロモーターは、外因性ポリヌクレオチド、ならびに活性化条件制御ポリペプチド応答性(ACP応答性)プロモーターおよび式:(L-E)を有する追加の外因性ポリヌクレオチド配列を含む追加の発現カセットに作動可能に連結されており、式中、Eは、免疫調節エフェクター分子をコードするポリヌクレオチド配列を含み、Lは、リンカーポリヌクレオチド配列を含み、X=1~20であり、ACP応答性プロモーターは、外因性ポリヌクレオチドに作動可能に連結されており、(L-E)ユニットの第一の反復について、Lは存在せず、ACPは、ACP応答性プロモーターへの結合により、発現カセットの発現を誘導することが可能である。外因性ポリヌクレオチド配列がキメラ抗原受容体(例、GPC3 CAR)をコードする実施形態では、操作された細胞は、第三のプロモーター、および活性化条件制御ポリペプチド(ACP)をコードする第三の外因性ポリヌクレオチド配列を含む発現カセットをさらに含み得るが、第三のプロモーターは、第三の外因性ポリヌクレオチドに作動可能に連結されている。一部の実施形態では、ACPは、ACP応答性プロモーターに結合することにより、第二の発現カセットの発現を誘導することが可能である。一部の実施形態では、ACPはキメラ抗原受容体であり、ACPは、その同族抗原への結合により、発現カセットの発現を誘導することが可能である。一部の実施形態では、ACP応答性プロモーターは、その同族抗原へのACP結合により誘導されることが可能である誘導性プロモーターである。
【0311】
一部の実施形態では、GPC3 CARをコードするポリヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターおよび/またはACPに作動可能に連結されたプロモーターは、構成的プロモーター、誘導性プロモーター、または合成プロモーターである。一部の実施形態では、第一のプロモーターおよび/または追加のプロモーターは、以下から選択される構成的プロモーターである:CMV、EFS、SFFV、SV40、MND、PGK、UbC、hEF1aV1、hCAGG、hEF1aV2、hACTb、heIF4A1、hGAPDH、hGRP78、hGRP94、hHSP70、hKINb、およびhUBIb。
【0312】
一部の実施形態では、本開示の操作された核酸は、一つまたは複数の免疫調節エフェクター分子をコードする第二の外因性ポリヌクレオチド配列に作動可能に連結されたACP応答性プロモーターを含む第二の発現カセットを含む。
【0313】
一部の実施形態では、操作された核酸は、免疫調節エフェクター分子をコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結されたACP応答性プロモーターを含む。一部の実施形態では、操作された核酸は、少なくとも2つの免疫調節エフェクター分子をコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結されたACP応答性プロモーターを含む。例えば、操作された核酸は、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または少なくとも20の免疫調節エフェクター分子をコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結されたACP応答性プロモーターを含み得る。一部の実施形態では、操作された核酸は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上の免疫調節エフェクター分子をコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結されたACP応答性プロモーターを含む。
【0314】
一部の実施形態では、ACP応答性プロモーターは、最小プロモーターを含む。一部の実施形態では、ACP結合ドメインは、一つまたは複数のジンクフィンガー結合部位を含む。ACP結合ドメインは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上のジンクフィンガー結合部位を含み得る。一部の実施形態では、ACP結合ドメインは、一つのジンクフィンガー結合部位を含む。例示的なジンクフィンガー結合部位を、配列GGCGTAGCCGATGTCGCG(配列番号242)において示す。一部の実施形態では、ACP結合ドメインは、二つ以上のジンクフィンガー結合部位を含む。ジンクフィンガー結合部位は、DNAリンカーにより分離され得る。DNAリンカーは、一部の実施形態では、5~40塩基対の長さであってもよい。一部の実施形態では、ACP結合ドメインは、二つのジンクフィンガー結合部位を含む。一部の実施形態では、ACP結合ドメインは、三つのジンクフィンガー結合部位を含む。一部の実施形態では、ACP結合ドメインは、四つのジンクフィンガー結合部位を含む。四つのジンクフィンガー結合部位を含む例示的なACP結合ドメインを、配列cgggtttcgtaacaatcgcatgaggattcgcaacgccttcGGCGTAGCCGATGTCGCGctcccgtctcagtaaaggtcGGCGTAGCCGATGTCGCGcaatcggactgccttcgtacGGCGTAGCCGATGTCGCGcgtatcagtcgcctcggaacGGCGTAGCCGATGTCGCG(配列番号243)において示す。四つのジンクフィンガー結合部位を含むACP結合ドメインを有する例示的なACP応答性プロモーターを、cgggtttcgtaacaatcgcatgaggattcgcaacgccttcGGCGTAGCCGATGTCGCGctcccgtctcagtaaaggtcGGCGTAGCCGATGTCGCGcaatcggactgccttcgtacGGCGTAGCCGATGTCGCGcgtatcagtcgcctcggaacGGCGTAGCCGATGTCGCGcattcgtaagaggctcactctcccttacacggagtggataACTAGTTCTAGAGGGTATATAATGGGGGCCA(配列番号244)において示す。
【0315】
一部の実施形態では、ACP応答性プロモーターは、キメラ抗原受容体が同族抗原、例えば、標的細胞上で発現される抗原と会合する場合に転写を促進するエンハンサーを含む。エンハンサーを誘導することができる遺伝子の例示的な非限定的な例は、限定されないが、ATF2、ATF7、BACH1、BATF、Bcl-6、Blimp-1、BMI1、CBFB、CREB1、CREM、CTCF、E2F1、EBF1、EGR1、ETV6、FOS、FOXA1、FOXA2、GATA3、HIF1A、IKZF1、IKZF2、IRF4、JUN、JUNB、JUND、Lef1、NFAT、NFIA、NFIB、NFKB、NR2F1、Nur77、PU.1、RELA、RUNX3、SCRT1、SCRT2、SP1、STAT4、STAT5A、T-Bet、Tcf7、ZBED1、ZNF143、またはZNF217を含む。
【0316】
一部の実施形態では、ACP応答性プロモーターは、受容体が、活性化誘導系などにおいて、同族リガンドと会合する場合に転写を促進するプロモーターを含む。一部の実施形態では、ACP応答性プロモーターは、キメラ抗原受容体が、同族抗原、例えば、標的細胞上で発現された抗原と会合する場合に転写を促進するプロモーターを含む。例えば、ACPが抗原受容体(例、CAR)である場合、ACP応答性プロモーターは、同族抗原に結合する抗原受容体に続くシグナル伝達により誘導されるプロモーターを含み得る。ACP応答性プロモーターは、活性化T細胞および/またはNK細胞において増加した転写活性を伴うプロモーターを含み得る。ACP応答性プロモーターは、活性化細胞、例えばT細胞および/またはNK細胞などにおいて上方制御される遺伝子から由来するプロモーターを含み得る。ACP応答性プロモーターは、活性化細胞、例えばT細胞および/またはNK細胞などにおいて増加した転写因子結合を有する遺伝子から由来するプロモーターを含み得る。誘導されたプロモーターは、遺伝子の2kb上流のゲノム領域を含み得る。誘導されたプロモーターは、遺伝子の転写開始部位の-100bp下流のゲノム領域を含み得る。誘導されたプロモーターは、遺伝子の2kbp上流~遺伝子の転写開始部位の-100bp下流のゲノム領域を含み得る。誘導されたプロモーターは、遺伝子の翻訳開始部位の上流のゲノム領域を含み得る。誘導されたプロモーターは、遺伝子の翻訳開始部位の2kb上流のゲノム領域を含み得る。誘導されたプロモーターは、プロモーター領域中で同定された一つまたは複数のエンハンサーを含み得る。ACP応答性プロモーターは、限定されないが、CCL3、CCL4、またはMTA2遺伝子から由来するプロモーターを含み得る。ACP応答性プロモーターは、限定されないが、CCL3プロモーター領域、CCL4プロモーター領域、および/またはMTA2プロモーター領域を含み得る。ACP応答性プロモーターは、CCL3プロモーター領域、CCL4プロモーター領域、および/またはMTA2プロモーター領域中に存在するエンハンサーを含み得る。ACP応答性プロモーターは合成プロモーターを含み得る。例えば、ACP応答性プロモーターは、他のプロモーター、例えば最小プロモーター(例、min AdePまたはYB-TATA)などと組み合わされた抗原誘導エンハンサーまたはプロモーター配列を含み得る。ACP応答性プロモーターは、合成エンハンサー、例えば、転写因子結合部位の複数の反復を含むプロモーターなどを含み得る。例証的な非限定的な例では、合成プロモーターを含むACP応答性プロモーターは、最小Adeプロモーター(5×NFAT_minAdeP)との組み合わせにおいて、NFAT転写因子結合部位の5つの反復を含むことができる。
【0317】
一部の実施形態では、第一の発現カセットおよび第二の発現カセットは、別々のポリヌクレオチド配列によりコードされる。一部の実施形態では、第一の発現カセットおよび第二の発現カセットは、単一のポリヌクレオチド配列によりコードされる。
【0318】
一態様では、本明細書中で提供するのは、第一のプロモーター、およびキメラ抗原受容体をコードする第一の外因性ポリヌクレオチド配列を含む第一の発現カセットを含む外因性核酸を含む操作された細胞であって、第一のプロモーターは、第一の外因性ポリヌクレオチド;ならびに活性化条件制御ポリペプチド応答性(ACP応答性)プロモーターおよび式:(L-E)を有する第二の外因性ポリヌクレオチド配列を含む第二の発現カセットに作動可能に連結されており、Eは、エフェクター分子をコードするポリヌクレオチド配列を含み、Lはリンカーポリヌクレオチド配列を含み、X=1~20であり、ACP応答性プロモーターは、第二の外因性ポリヌクレオチドに作動可能に連結されており、(L-E)ユニットの最初の反復について、Lは存在しない。第二の発現カセットの発現は、ACP応答性プロモーターへのACP結合により誘導することができる。ACPは、受容体、例えば本開示のキメラ抗原受容体(CAR)などであり得るが、同族リガンド(例、同族抗原)へのACP結合時に、第二の発現カセットの発現を誘導することができ、例えばACP応答性プロモーターからの発現を誘導するリガンド結合後の下流シグナル伝達などである。非限定的かつ例証的な例では、ACPはGPC3 CARであり得るが、同族抗原(例、GPC3)へのCAR結合時に、下流のシグナル伝達(例、T細胞またはNK細胞受容体シグナル伝達)は、標的抗原のCAR結合に特異的であるACP応答性プロモーターからのサイトカインペイロード(例、サイトカイン武装(cytokine armoring))の発現を誘導することができる。活性化誘導系のために有用なACP応答性プロモーターの例を以下に記載する。一部の実施形態では、CARは、NK細胞および/またはCD8+細胞傷害性Tリンパ球の活性化を促進するサイトカインペイロードの発現を誘導する。
【0319】
一部の実施形態では、単一の操作された核酸は、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、またはそれ以上の発現カセットを含む。一般的に、各発現カセットは、目的のタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターを指す。例えば、ACP、エフェクター分子、およびキメラ抗原受容体の各々は、同じ操作された核酸(例、ベクター)上の別々の発現カセットによりコードされ得る。発現カセットは、互いに対して任意の方向に向けることができる(例、カセットを、同じ方向または反対の方向にすることができる)。三つまたはそれ以上の発現カセットを伴う、例示的な操作された核酸では、カセットは、同じ方向または混合方向であり得る。
【0320】
一部の実施形態では、一つまたは複数の操作された核酸は、少なくとも一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、またはそれ以上の発現カセットを含み得る。一態様では、操作された発現系が本明細書中で提供され、それは、(a)第一のプロモーターおよびキメラ抗原受容体をコードする第一の外因性ポリヌクレオチド配列を含む第一の発現カセット、第一のプロモーターは第一の外因性ポリヌクレオチドに作動可能に連結されており;および(2)ACP応答性プロモーターおよび式:(L-E)を有する第二の外因性ポリヌクレオチド配列を含む第二の発現カセットを含み、Eは、エフェクター分子をコードするポリヌクレオチド配列を含み、Lはリンカーポリヌクレオチド配列を含み、X=1~20、ACP応答性プロモーターは、第二の外因性ポリヌクレオチドに作動可能に連結されており、(L-E)ユニットの第一の反復について、Lは存在せず、ACPは、ACP応答性プロモーターに結合することにより、第二の発現カセットの発現を誘導することが可能である。第一の発現カセットおよび第二の発現カセットは、別々のポリヌクレオチド配列によりコードされ得る、または、代わりに、同じポリヌクレオチド配列によりコードされ得る。
【0321】
発現系の例証的な非限定的な例として、(1)キメラ抗原受容体発現カセットおよび免疫調節エフェクター分子発現カセットは、第一の操作された核酸によりコードされ得る、ACP発現カセットは、第二の操作された核酸によりコードされ得る;(2)ACP発現カセットおよび免疫調節エフェクター分子発現カセットは、第一の操作された核酸によりコードされ得る、キメラ抗原受容体発現カセットは、第二の操作された核酸によりコードされ得る;(3)ACP発現カセットおよびキメラ抗原受容体発現カセットは、第一の操作された核酸によりコードされ得る、エフェクター分子発現カセットは、第二の操作された核酸によりコードされ得る。追加の例証的な非限定的な例では、免疫調節エフェクター分子発現カセットは、第一の操作された核酸によりコードされ得る、ACP発現カセットは、第二の操作された核酸によりコードされ得る。
【0322】
一部の実施形態では、発現カセットはマルチシストロン性であり得る。例えば、マルチシストロン性発現カセットは、ACPおよびキメラ抗原受容体の両方をコードすることができ、例えば、両方が、構成的プロモーターにより駆動される単一の発現カセットから発現される。別の例では、マルチシストロン性発現カセットは、免疫調節エフェクター分子およびキメラ抗原受容体の両方をコードすることができ、例えば、両方が、ACP応答性プロモーターにより駆動される単一の発現カセットから発現される。
【0323】
一部の実施形態では、操作された核酸は、以下から選択される:DNA、cDNA、RNA、mRNA、およびネイキッドプラスミド。また、本明細書中で提供するのは、操作された核酸を含む発現ベクターである。
【0324】
一部の実施形態では、本開示の操作された細胞は、インシュレーターをさらに含む核酸を含む。インシュレーターは、第一の発現カセットと第二の発現カセットの間に局在させることができる。インシュレーターは、エンハンサー遮断またはバリア機能を有するシス調節エレメントである。エンハンサー-ブロッカーインシュレーターは、エンハンサーが近位の遺伝子のプロモーターに作用することを遮断する。バリアインシュレーターは、ユークロマチンのサイレンシングを防止する。適切なインシュレーターの例は、限定されないが、A1インシュレーター、CTCFインシュレーター、gypsyインシュレーター、HS5インシュレーター、およびβグロビン遺伝子座インシュレーター、例えばcHS4などを含む。一部の実施形態では、インシュレーターは、A2インシュレーター、A1インシュレーター、CTCFインシュレーター、HS5インシュレーター、gypsyインシュレーター、βグロビン遺伝子座インシュレーター、またはcHS4インシュレーターである。一部の実施形態では、インシュレーターは、A2インシュレーターであり得る。
【0325】
一部の実施形態では、ACPは、転写モジュレーターである。一部の実施形態では、ACPは、転写リプレッサーである。一部の実施形態では、ACPは、転写アクチベーターである。一部の実施形態では、ACPは、転写因子である。一部の実施形態では、ACPは、DNA結合ドメインおよび転写エフェクタードメインを含む。一部の実施形態では、転写因子は、ジンクフィンガー含有転写因子である。一部の実施形態では、ジンクフィンガー含有転写因子は、合成転写因子であってもよい。一部の実施形態では、ACP DNA結合ドメインは、DNA結合ジンクフィンガータンパク質ドメイン(ZFタンパク質ドメイン)およびエフェクタードメインを含む。一部の実施形態では、DNA結合ドメインは、テトラサイクリン(またはその誘導体)リプレッサー(TetR)ドメインを含む。
【0326】
一部の実施形態では、DNA結合ドメインはZFタンパク質ドメインである。一部の実施形態では、ZFタンパク質ドメインは、モジュール式の設計であり、ジンクフィンガー配列(ZFA)からなる。ジンクフィンガー配列は、一緒に連結された複数のジンクフィンガータンパク質モチーフを含む。各ジンクフィンガーモチーフは、異なる核酸モチーフに結合する。これは、任意の所望の核酸配列に特異性を有するZFAをもたらす。ZFモチーフは、互いに直接的に隣接し得るか、または可動性リンカー配列により分離され得る。一部の実施形態では、ZFAは、タンデムに配置されたZFモチーフのアレイ、ストリング、または鎖である。ZFAは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15個のジンクフィンガーモチーフを有し得る。ZFAは、1~10、1~15、1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、4~5、4~6、4~7、4~8、4~9、4~10、5~6、5~7、5~8、5~9、5~10、または5~15個のジンクフィンガーモチーフを有することができる。
【0327】
一部の実施形態では、ZFタンパク質ドメインは、六つのジンクフィンガーモチーフのアレイを含む。六つのジンクフィンガーモチーフのアレイを含む例示的なZFタンパク質ドメインを、配列SRPGERPFQCRICMRNFSRRHGLDRHTRTHTGEKPFQCRICMRNFSDHSSLKRHLRTHTGSQKPFQCRICMRNFSVRHNLTRHLRTHTGEKPFQCRICMRNFSDHSNLSRHLKTHTGSQKPFQCRICMRNFSQRSSLVRHLRTHTGEKPFQCRICMRNFSESGHLKRHLRTHLRGS(配列番号191)において示す。
【0328】
ACPはまた、エフェクタードメイン、例えば転写エフェクタードメインなどをさらに含み得る。例えば、転写エフェクタードメインは、転写因子のエフェクタードメインまたはアクチベータードメインであり得る。転写因子活性化ドメインはまた、トランス活性化ドメインとして公知であり、遺伝子の転写を活性化または抑制するように作用するタンパク質、例えば転写共調節因子などのための骨格ドメインとして作用する。任意の適切な転写エフェクタードメインは、限定されないが、単純ヘルペスウイルスタンパク質16(VP16)活性化ドメイン;例えば、VP16の四つのタンデムコピーを含む活性化ドメイン;VP64活性化ドメイン;NFκBのp65活性化ドメイン;エプスタイン・バーウイルスRトランスアクチベーター(Rta)活性化ドメイン;VP64、p65、およびRta活性化ドメインを含む三部構成アクチベーター(三部構成アクチベーターは、VPR活性化ドメインとして公知である);ヒトE1A関連タンパク質p300のヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)コアドメイン(p300 HATコア活性化ドメインとして公知である);Kruppel会合ボックス(KRAB)抑制ドメイン;切断Kruppel会合ボックス(KRAB)抑制ドメイン;リプレッサーエレメントサイレンシング転写因子(REST)抑制ドメイン;ヘアリー関連塩基性ヘリックス-ループ-ヘリックスリプレッサータンパク質のWRPWモチーフ(このモチーフはWRPW抑制ドメインとして公知である);DNA(シトシン-5)-メチルトランスフェラーゼ3B(DNMT3B)抑制ドメイン;およびHP1アルファクロモシャドウ抑制ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせを含むACPにおいて使用され得る。
【0329】
例示的な転写エフェクタードメインタンパク質配列を表8中に示す。例示的な転写エフェクタードメインヌクレオチド配列を表9中に示す。
【0330】
【表8】
【0331】
【表9】
【0332】
一部の実施形態では、ACPは、小分子(例、薬物)誘導性ポリペプチドである。一部の実施形態では、ACPは、タモキシフェン、またはその代謝物、例えば4-ヒドロキシ-タモキシフェン(4-OHT)などにより誘導され得るが、エストロゲン受容体バリアント、例えばERT2などを含む。一部の実施形態では、ACPは、抑制性プロテアーゼ、および抑制性プロテアーゼの一つまたは複数の同族切断部位を含む、小分子(例、薬物)誘導性ポリペプチドである。
【0333】
本明細書中で使用される用語「抑制性プロテアーゼ」は、特定の薬剤(例、プロテアーゼに結合する)の存在または非存在により不活性化され得るプロテアーゼを指す。一部の実施形態では、抑制性プロテアーゼは、特定の薬剤の非存在において活性であり(同族切断部位を切断する)、特定の薬剤の存在において不活性である(同族切断部位を切断しない)。一部の実施形態では、特定の薬剤は、プロテアーゼ阻害剤である。
【0334】
抑制性プロテアーゼの非限定的な例は、C型肝炎ウイルスプロテアーゼ(例、NS3およびNS2-3);シグナルペプチダーゼ;サブチリシン/ケキシンファミリーのプロタンパク質コンバターゼ(フューリン、PCI、PC2、PC4、PACE4、PC5、PC);疎水性残基(例、Leu、Phe、Val、またはMet)で切断するプロタンパク質コンバターゼ;小さなアミノ酸残基、例えばAlaまたはThrなどで切断するプロタンパク質コンバターゼ;プロオピオメラノコルチン変換酵素(PCE);クロマフィン顆粒アスパラギン酸プロテアーゼ(CGAP);プロホルモンチオールプロテアーゼ;カルボキシペプチダーゼ(例、カルボキシペプチダーゼE/H、カルボキシペプチダーゼDおよびカルボキシペプチダーゼZ);アミノペプチダーゼ(例、アルギニンアミノペプチダーゼ、リジンアミノペプチダーゼ、アミノペプチダーゼB);プロリルエンドペプチダーゼ;アミノペプチダーゼN;インスリン分解酵素;カルパイン;高分子量プロテアーゼ;ならびに、カスパーゼ1、2、3、4、5、6、7、8、および9を含む。
【0335】
本明細書中で使用される用語「同族切断部位」は、抑制性プロテアーゼにより認識され、切断される特定の配列または配列モチーフを指す。
【0336】
他のプロテアーゼを、上におよび表10中に列挙されているものを含め、使用することができる。プロテアーゼが選択される場合、プロテアーゼに結合し、阻害することが当技術分野において公知である、その同族切断部位およびプロテアーゼ阻害剤を組み合わせにおいて使用することができる。使用のための例示的な組み合わせを、以下の表10中に提供する。プロテアーゼの代表的な配列は、uniprot.orgウェブサイトを通して、UniProtを含む公的なデータベースから入手可能である。プロテアーゼについてのUniProt受託番号を、また、以下の表10中に提供する。
【0337】
【表10】
【0338】
一部の実施形態では、抑制性プロテアーゼの一つまたは複数の同族切断部位は、DNA結合ドメインとACPのエフェクタードメインの間に局在化している。一部の実施形態では、抑制性プロテアーゼは、C型肝炎ウイルス(HCV)非構造タンパク質3(NS3)である。一部の実施形態では、同族切断部位は、NS3プロテアーゼ切断部位を含む。一部の実施形態では、NS3プロテアーゼ切断部位は、NS3/NS4A、NS4A/NS4B、NS4B/NS5A、またはNS5A/NS5B接合部切断部位を含む。
【0339】
一部の実施形態では、NS3プロテアーゼは、プロテアーゼ阻害剤により抑制され得る。任意の適切なプロテアーゼ阻害剤を使用することができ、限定されないが、シメプレビル、ダノプレビル、アスナプレビル、シルプレビル、ボセプレビル、ソバプレビル、パリタプレビル、テラプレビル、グラゾプレビル、グレカプレビル、およびボキシロプレビル(voxiloprevir)、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、プロテアーゼ阻害剤は、シメプレビル、ダノプレビル、アスナプレビル、シルプレビル、ボセプレビル、ソバプレビル、パリタプレビル、テラプレビル、グラゾプレビル、グレカプレビル、およびボキシロプレビル(voxiloprevir)から選択される。一部の実施形態では、プロテアーゼ阻害剤はグラゾプレビルである。一部の実施形態では、プロテアーゼ阻害剤は、グラゾプレビルおよびエルバスビル(C型肝炎ウイルスNS5A複製複合体のNS5A阻害剤)の組み合わせである。
【0340】
一部の実施形態では、本開示のACPは、エストロゲン受容体の低分子(例、薬物)誘導性ホルモン結合ドメイン(ERT2ドメイン)を含む。一部の実施形態では、ERT2ドメインは、タモキシフェン、およびその代謝物に結合するが、エストラジオールには結合しないエストロゲン受容体バリアントである。タモキシフェン代謝物の非限定的な例は、4-ヒドロキシタモキシフェン、N-デスメチルタモキシフェン、タモキシフェン-N-オキシド、およびエンドキシフェンを含み得る。一部の実施形態では、細胞中で、小分子(例、タモキシフェンまたはその代謝物)の非存在において発現される場合、ERT2ドメインを含むACPは、HSP90に結合し、細胞の細胞質中に維持される。一部の実施形態では、小分子(例、タモキシフェンまたはその代謝物)の導入時に、小分子は、ERT2ドメインに結合したHSP90を置換し、それによって、ERT2ドメインを含むACPが、細胞の核に移動することが可能になる。
【0341】
したがって、一部の実施形態では、ERT2ドメインを含む本開示のACPは、タモキシフェンまたはその代謝物へのERT2ドメインの結合時に核局在化を受けることが可能である。一部の実施形態では、タモキシフェン代謝物は、4-ヒドロキシ-タモキシフェン(4-OHT)、N-デスメチルタモキシフェン、タモキシフェン-N-オキシド、およびエンドキシフェンから選択される。
【0342】
一部の実施形態では、ACPは、デグロンをさらに含み、デグロンは、ACPに作動可能に連結されている。一部の実施形態では、デグロンは、抑制性プロテアーゼの5’、抑制性プロテアーゼの3’、DNA結合ドメインの5’、DNA結合ドメインの3’、エフェクタードメインの5’、またはエフェクタードメインの3’に局在化している。
【0343】
用語「デグロン」「デグロンドメイン」は、本明細書中で使用されるように、タンパク質分解速度の調節において重要であるタンパク質またはその一部を指す。当技術分野において公知の様々なデグロンを、限定されないが、短いアミノ酸配列、構造モチーフ、および露出したアミノ酸を含め、本開示の様々な実施形態において使用することができる。
【0344】
一部の実施形態では、デグロンは、以下から選択される:HCV NS4デグロン、PEST(ヒトIκBαの残基277~307の二つのコピー)、GRR(ヒトp105の残基352~408)、DRR(酵母Cdc34の残基210~295)、SNS(A型インフルエンザまたはB型インフルエンザのSP2およびNBのタンデムリピート(SP2-NB-SP2、RPB(酵母RPBの残基1688~1702の四つのコピー)、SPmix(A型インフルエンザウイルスM2タンパク質のSP1およびSP2のタンデムリピート(SP2-SP1-SP2-SP1-SP2、NS2(A型インフルエンザウイルスNSタンパク質の残基79~93の三つのコピー)、ODC(オルニチン脱炭酸酵素の残基106~142)、Nek2A、マウスODC(残基422~461)、マウスODC_DA(D433AおよびD434A点変異を含むmODCの残基422~461)、APC/Cデグロン、COP1 E3リガーゼ結合デグロンモチーフ、CRL4-Cdt2結合PIPデグロン、アクチンフィリン結合デグロン、KEAP1結合デグロン、KLHL2およびKLHL3結合デグロン、MDM2結合モチーフ、N-デグロン、低酸素シグナル伝達におけるヒドロキシプロリン修飾、植物ホルモン依存的SCF-LRR結合デグロン、SCFユビキチンリガーゼ結合ホスホデグロン、植物ホルモン依存的SCF-LRR結合デグロン、DSGxxSリン依存的デグロン、Siah結合モチーフ、SPOP SBCドッキングモチーフ、ならびにPCNA結合PIPボックス。
【0345】
一部の実施形態では、デグロンは、免疫調節薬物(IMiD)への応答においてCRBNに結合し、それにより、ACPのユビキチン経路媒介分解を促進することが可能であるセレブロン(CRBN)ポリペプチド基質ドメインを含む。一部の実施形態では、CRBNポリペプチド基質ドメインは、以下から選択される:IKZF1、IKZF3、CKla、ZFP91、GSPT1、MEIS2、GSS E4F1、ZN276、ZN517、ZN582、ZN653、ZN654、ZN692、ZN787、およびZN827、またはCRBNの薬物誘導性結合が可能なそれらの断片。一部の実施形態では、CRBNポリペプチド基質ドメインは、天然のCRBNポリペプチド配列のキメラ融合産物である。一部の実施形態では、CRBNポリペプチド基質ドメインは、FNVLMVHKRSHTGERPLQCEICGFTCRQKGNLLRHIKLHTGEKPFKCHLCNYACQRRDAL(配列番号207)のアミノ酸配列を有するIKZF3/ZFP91/IKZF3キメラ融合産物である。
【0346】
一部の実施形態では、免疫調節薬物(IMiD)はFDA承認薬物である。一部の実施形態では、IMiDは、以下から選択される:サリドマイド、レナリドマイド、およびポマリドマイド。
【0347】
操作された細胞のタイプ
本開示の操作された細胞または単離細胞は、ヒト細胞であり得る。操作された細胞または単離細胞は、ヒト初代細胞であり得る。操作された初代細胞は、腫瘍浸潤性初代細胞であり得る。操作された初代細胞は、初代T細胞であり得る。操作された初代細胞は、造血幹細胞(HSC)であり得る。操作された初代細胞は、ナチュラルキラー細胞であり得る。操作された初代細胞は、任意の体細胞であり得る。操作された初代細胞は、MSCであり得る。一部の実施形態では、操作された細胞は、対象からである。一部の実施形態では、操作された細胞は、対象に関して同種である。
【0348】
本開示の操作された細胞は、対象、例えば癌を有することが公知であるまたは疑われる対象などから単離することができる。細胞単離方法は当業者に公知であり、限定されないが、細胞表面マーカー発現に基づくソーティング技術、例えばFACSソーティングなど、ポジティブ単離技術、およびネガティブ単離、磁気単離、ならびにそれらの組み合わせを含む。操作された細胞は、治療が投与されている対象に関して同種とすることができる。同種の操作された細胞は、治療が投与されている対象にHLA適合させることができる。操作された細胞は、培養細胞、例えばエクスビボ培養細胞などとすることができる。操作された細胞は、エクスビボ培養細胞、例えば、対象から単離された初代細胞などとすることができる。培養細胞は、一つまたは複数のサイトカインを用いて培養することができる。
【0349】
一部の実施形態では、本開示の操作または単離細胞は、以下から選択される:T細胞、CD8+T細胞、CD4+T細胞、ガンマデルタT細胞、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)、調節性T細胞、ナチュラルキラーT(NKT)細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、B細胞、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、自然リンパ球系細胞、肥満細胞、好酸球、好塩基球、好中球、骨髄細胞、マクロファージ、単球、樹状細胞、赤血球、血小板細胞、ヒト胚性幹細胞(ESC)、ESC由来細胞、多能性幹細胞、間葉系間質細胞(MSC)、人工多能性幹細胞(iPSC)、およびiPSC由来細胞。一部の実施形態では、操作された細胞はナチュラルキラー(NK)細胞である。一部の実施形態では、操作された細胞は自己である。一部の実施形態では、操作された細胞は同種である。
【0350】
一部の実施形態では、本開示の操作された細胞は、以下から選択される腫瘍細胞である:腺癌細胞、膀胱腫瘍細胞、脳腫瘍細胞、乳房腫瘍細胞、頸部腫瘍細胞、大腸腫瘍細胞、食道腫瘍細胞、神経膠腫細胞、腎臓腫瘍細胞、肝臓腫瘍細胞、肺腫瘍細胞、メラノーマ細胞、中皮腫細胞、卵巣腫瘍細胞、膵臓腫瘍細胞、胃腫瘍細胞、精巣卵黄嚢腫瘍細胞、前立腺腫瘍細胞、皮膚腫瘍細胞、甲状腺腫瘍細胞、および子宮腫瘍細胞。
【0351】
また、本明細書中で提供するのは、本開示の操作された細胞を培養することを含む方法である。本明細書中に記載される、操作された細胞を培養する方法が公知である。当業者は、培養条件が、目的の特定の操作された細胞に依存することを認識するであろう。当業者は、培養条件が、操作された細胞の特定の下流での使用、例えば、対象に対する操作された細胞のその後の投与のための特定の培養条件に依存することを認識するであろう。
【0352】
細胞を操作する方法
また、本明細書中で提供するのは、本開示のGPC3キメラ抗原受容体(CAR)を産生するために細胞を操作するための組成物および方法である。一般的に、細胞は、細胞のサイトゾルおよび/または核中への、プロモーター、およびGPC3 CARをコードする外因性ポリヌクレオチド配列を含む本開示の一つまたは複数のポリヌクレオチドの導入(即ち、送達)を通じて、GPC3 CARを産生するように操作される。例えば、GPC3 CARをコードするポリヌクレオチド発現カセットは、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれかであり得る。送達方法は、限定されないが、ウイルス媒介送達、脂質媒介導入、ナノ粒子送達、電気穿孔、超音波処理、および物理的手段による細胞膜変形を含む。当業者は、送達方法の選択が、操作しようとする特定の細胞型に依存し得ることを理解するであろう。
【0353】
一部の実施形態では、操作された細胞を、腫瘍溶解性ウイルスを用いて形質導入する。腫瘍溶解性ウイルスの例は、限定されないが、腫瘍溶解性単純ヘルペスウイルス、腫瘍溶解性アデノウイルス、腫瘍溶解性麻疹ウイルス、腫瘍溶解性インフルエンザウイルス、腫瘍溶解性インディアナベシクロウイルス、腫瘍溶解性ニューカッスル病ウイルス、腫瘍溶解性ワクシニアウイルス、腫瘍溶解性ポリオウイルス、腫瘍溶解性粘液腫ウイルス、腫瘍溶解性レオウイルス、腫瘍溶解性ムンプスウイルス、腫瘍溶解性マラバウイルス、腫瘍溶解性狂犬病ウイルス、腫瘍溶解性ロタウイルス、腫瘍溶解性肝炎ウイルス、腫瘍溶解性風疹ウイルス、腫瘍溶解性デングウイルス、腫瘍溶解性チクングニアウイルス、腫瘍溶解性呼吸器合胞体ウイルス、腫瘍溶解性リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、腫瘍溶解性モルビリウイルス、腫瘍溶解性レンチウイルス、腫瘍溶解性複製レトロウイルス、腫瘍溶解性ラブドウイルス、腫瘍溶解性セネカバレーウイルス、腫瘍溶解性シンドビスウイルス、およびそれらの任意のバリアントまたは誘導体を含む。
【0354】
ウイルスは、本明細書中に記載される腫瘍溶解性ウイルスのいずれかを含み、GPC3 CAR(および、例、一つまたは複数の免疫調節エフェクター分子をコードするもう一つの導入遺伝子)をコードする組換えウイルス、例えば本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれかなどであり得る。ウイルスは、本明細書中に記載される腫瘍溶解性ウイルスのいずれかを含み、GPC3 CARをコードする組換えウイルス、例えば本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれかなどであり得る。一部の実施形態では、細胞を、腫瘍溶解性ウイルスによる形質導入を介して操作する。
【0355】
ウイルス媒介送達
ウイルスベクターベースの送達プラットフォームを使用して、細胞を操作することができる。一般的に、ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、宿主細胞の中への導入(即ち、送達)を通して細胞を操作する。例えば、ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、本明細書に記載の操作された核酸のいずれかを導入することにより細胞を操作することができる。ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは核酸であり得るが、そのようなものとして、操作された核酸はまた、操作されたウイルス由来の核酸を包含し得る。そのような操作されたウイルス由来の核酸はまた、組換えウイルスまたは操作されたウイルスとして言及され得る。
【0356】
ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、同じ核酸内に一つを上回る操作された核酸、遺伝子、または導入遺伝子をコードし得る。例えば、操作されたウイルス由来の核酸、例えば、組換えウイルスまたは操作されたウイルスは、限定されないが、GPC3 CARをコードする、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれかを含む、一つまたは複数の導入遺伝子をコードし得る。GPC3 CARをコードする一つまたは複数の導入遺伝子は、GPC3 CARを発現するように構成され得る。ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、一つまたは複数の導入遺伝子(例、GPC3 CARをコードする導入遺伝子)、例えばウイルス感染性および/またはウイルス産生のために必要なウイルス遺伝子など(例、キャプシドタンパク質、エンベロープタンパク質、ウイルスポリメラーゼ、ウイルストランスクリプターゼなど)に加えて、シス作用エレメントまたは遺伝子として言及される、一つまたは複数の遺伝子をコードすることができる。
【0357】
ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、一つを上回るウイルスベクター、例えば、本明細書中に記載され、トランス作用性エレメントまたは遺伝子として言及される、操作された核酸、遺伝子、または導入遺伝子をコードする別々のウイルスベクターなどを含み得る。例えば、ヘルパー依存的ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、GPC3 CARをコードするベクターに加えて、一つまたは複数の追加の別々のベクター上に、ウイルス感染性および/またはウイルス産生のために必要な追加の遺伝子を提供することができる。一つのウイルスベクターは、一つを上回る操作された核酸、例えばGPC3 CARを産生するように構成された、操作された核酸を送達する一つのベクターなどを送達することができる。一つを上回るウイルスベクターは、一つを上回る操作された核酸、例えばGPC3 CARを産生するように構成された一つまたは複数の操作された核酸を送達する一つを上回るベクターなどを送達することができる。使用されるウイルスベクターの数は、上で言及されるウイルスベクターベースのワクチンプラットフォームのパッケージング容量に依存し得るが、当業者は、適した数のウイルスベクターを選択することができる。
【0358】
一般的に、ウイルスベクターベースの系のいずれかが、キメラ抗原受容体、例えばGPC3 CARなどのインビトロ産生のために使用することができ、または、例えば、GPC3 CARをコードする操作された核酸のインビボ送達のために、インビボおよびエクスビボ遺伝子治療手順において使用することができる。適切なウイルスベクターベースの系の選択は、様々な要因、例えばカーゴ/ペイロードのサイズ、ウイルス系の免疫原性、目的の標的細胞、遺伝子発現の強度およびタイミング、ならびに当業者により理解される他の要因などに依存する。
【0359】
ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、RNAベースのウイルスまたはDNAベースのウイルスとすることができる。例示的なウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、限定されないが、単純ヘルペスウイルス、アデノウイルス、麻疹ウイルス、インフルエンザウイルス、インディアナベシクロウイルス、ニューカッスル病ウイルス、ワクシニアウイルス、ポリオウイルス、粘液腫ウイルス、レオウイルス、ムンプスウイルス、マラバウイルス、狂犬病ウイルス、ロタウイルス、肝炎ウイルス、風疹ウイルス、デングウイルス、チクングニアウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、モルビリウイルス、レンチウイルス、複製レトロウイルス、ラブドウイルス、セネカバレーウイルス、シンドビスウイルス、およびそれらの任意のバリアントまたは誘導体を含む。他の例示的なウイルスベクターベースの送達プラットフォームが、当技術分野において記載されており、例えばワクシニア、鶏痘、自己複製アルファウイルス、マラバウイルス、アデノウイルス(例、Tatsis et al.,Adenoviruses,Molecular Therapy(2004)10、616-629を参照のこと)、またはレンチウイルス、限定されないが、特定の細胞型もしくは受容体を標的化するように設計された第二、第三またはハイブリッド第二/第三世代レンチウイルスおよび任意の世代の組換えレンチウイルスを含む(例、Hu et al.,Immunization Delivered by Lentiviral Vectors for Cancer and Infectious Diseases,Immunol Rev.(2011)239(1):45-61、Sakuma et al.,Lentiviral vectors:basic to translational,Biochem J.(2012)443(3):603-18、Cooper et al.,Rescue of splicing-mediated intron loss maximizes expression in lentiviral vectors containing the human ubiquitin C promoter,Nucl.Acids Res.(2015)43 (1):682-690、Zufferey et al.,Self-Inactivating Lentivirus Vector for Safe and Efficient In vivo Gene Delivery,J.Virol.(1998)72 (12):9873-9880を参照のこと)、などである。
【0360】
この配列は、細胞内コンパートメントを標的化する一つまたは複数の配列で先行されてもよい。宿主細胞中への導入(即ち、送達)時に、感染細胞(即ち、操作された細胞)は、GPC3 CARを発現することができる。免疫化プロトコルにおいて有用なワクシニアベクターおよび方法が、例えば、米国特許第4,722,848号において記載されている。別のベクターはBCG(Bacille Calmette Guerin)である。BCGベクターは、Stover et al.(Nature 351:456-460(1991))において記載されている。操作された核酸の導入(即ち、送達)のために有用な多種多様な他のベクター、例えば、Salmonella typhiベクター、および同様のものが、本明細書の記載から当業者に明らかであろう。
【0361】
ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、腫瘍細胞を標的化するウイルスとすることができ、本明細書中では腫瘍溶解性ウイルスとして言及される。腫瘍溶解性ウイルスの例は、限定されないが、腫瘍溶解性単純ヘルペスウイルス、腫瘍溶解性アデノウイルス、腫瘍溶解性麻疹ウイルス、腫瘍溶解性インフルエンザウイルス、腫瘍溶解性インディアナベシクロウイルス、腫瘍溶解性ニューカッスル病ウイルス、腫瘍溶解性ワクシニアウイルス、腫瘍溶解性ポリオウイルス、腫瘍溶解性粘液腫ウイルス、腫瘍溶解性レオウイルス、腫瘍溶解性ムンプスウイルス、腫瘍溶解性マラバウイルス、腫瘍溶解性狂犬病ウイルス、腫瘍溶解性ロタウイルス、腫瘍溶解性肝炎ウイルス、腫瘍溶解性風疹ウイルス、腫瘍溶解性デングウイルス、腫瘍溶解性チクングニアウイルス、腫瘍溶解性呼吸器合胞体ウイルス、腫瘍溶解性リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、腫瘍溶解性モルビリウイルス、腫瘍溶解性レンチウイルス、腫瘍溶解性複製レトロウイルス、腫瘍溶解性ラブドウイルス、腫瘍溶解性セネカバレーウイルス、腫瘍溶解性シンドビスウイルス、およびそれらの任意のバリアントまたは誘導体を含む。本明細書中に記載される腫瘍溶解性ウイルスのいずれかは、GPC3 CARをコードするもう一つの導入遺伝子(例、操作された核酸)を含む組換え腫瘍溶解性ウイルスであることができる。GPC3 CARをコードする導入遺伝子は、GPC3 CARを発現するように構成され得る。
【0362】
一部の実施形態では、ウイルスは、レンチウイルス、レトロウイルス、腫瘍溶解性ウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、およびウイルス様粒子(VLP)から選択される。
【0363】
ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、レトロウイルスベースであり得る。一般的に、レトロウイルスベクターは、最大で6~10kbの外来配列に対するパッケージング能力を有する、シス作用性の長い末端反復からなる。最小のシス作用性LTRは、ベクターの複製およびパッケージングのために十分であり、それは次に、一つまたは複数の操作された核酸(例、GPC3 CARをコードする導入遺伝子)を標的細胞中に組み込んで、永久的な導入遺伝子発現を提供するために使用される。レトロウイルスベースの送達系は、限定されないが、マウス白血病、ウイルス(MuLV)、テナガザル白血病ウイルス(GaLV)、サル免疫不全ウイルス(SIV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、およびそれらの組み合わせに基づく送達系を含む(例、Buchscher et al.,J.Virol.66:2731-2739(1992);Johann et ah,J.Virol.66:1635-1640(1992);Sommnerfelt et al.,Virol.176:58-59(1990);Wilson et ah,J.Virol.63:2374-2378(1989);Miller et al,J,Virol.65:2220-2224(1991);PCT/US94/05700を参照のこと)。他のレトロウイルス系は、Phoenixレトロウイルス系を含む。
【0364】
ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、レンチウイルスベースとすることができる。一般的に、レンチウイルスベクターは、非分裂細胞に形質導入または感染させることができ、典型的に、高いウイルス力価を産生するレトロウイルスベクターである。レンチウイルスベースの送達プラットフォームは、HIVベース、例えばViraPower系(ThermoFisher)またはpLenti系(Cell Biolabs)などとすることができる。レンチウイルスベースの送達プラットフォームは、SIVまたはFIVベースとすることができる。他の例示的なレンチウイルスベースの送達プラットフォームが、米国特許第7,311,907号;第7,262,049号;第7,250,299号;第7,226,780号;第7,220,578号;第7,211,247号;第7,160,721号;第7,078,031号;第7,070,993号;第7,056,699号;第6,955,919号においてより詳細に記載され、各々が、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0365】
ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、アデノウイルスベースとすることができる。一般的に、アデノウイルスベースのベクターは、多くの細胞型において非常に高い形質導入効率の能力を有し、細胞分裂を必要とせず、高い力価および発現のレベルを達成し、かつ比較的単純な系において大量に産生することができる。一般的に、アデノウイルスは、感染細胞内での導入遺伝子の一過性発現のために使用することができる。なぜなら、アデノウイルスは、典型的に、宿主のゲノム中に組み込まれないためである。アデノウイルスベースの送達プラットフォームが、Li et al.,Invest Opthalmol Vis Sci 35:2543 2549、1994、Borras et al.,Gene Ther 6:515 524、1999、Li and Davidson,PNAS 92:7700 7704、1995、Sakamoto et al.,H Gene Ther 5:1088 1097、1999;WO94/12649、WO93/03769;WO93/19191;WO94/28938;WO95/11984およびWO95/00655においてより詳細に記載され、各々が、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。他の例示的なアデノウイルスベースの送達プラットフォームが、米国特許第5585362号;第6,083,716号;第7,371,570号;第7,348,178号;第7,323,177号;第7,319,033号;第7,318,919号;および第7,306,793号ならびに国際特許出願WO96/13597においてより詳細に記載され、各々が、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0366】
ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベースとすることができる。アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターは、操作された核酸(例、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれか)を用いて細胞を形質導入するために使用されてもよい。AAV系は、エフェクター分子のインビトロ生産に使用することができ、またはインビボおよびエクスビボ遺伝子療法手順において、例えば、一つまたは複数のエフェクター分子をコードする操作された核酸のインビボ送達に使用することができる(例、West et al.,Virology 160:38-47(1987);米国特許第4,797,368号;第5,436,146号;第6,632,670号;第6,642,051号;第7,078,387号;第7,314,912号;第6,498,244号;第7,906,111号;米国特許公開US2003-0138772、US2007/0036760、およびUS2009/0197338;Gao,et al.,J.Virol,78(12):6381-6388(2004年6月);Gao,et al,Proc Natl Acad Sci USA,100(10):6081-6086(2003年5月13日);ならびに国際特許出願WO2010/138263およびWO93/24641;Kotin,Human Gene Therapy 5:793-801(1994);Muzyczka,J.Clin.Invest.94:1351(1994)、各々が、全ての目的のために、参照により本明細書中に組み入れられる)組換えAAVベクターを構築するための例示的な方法が、米国特許第5,173,414号;Tratschin et ah,Mol.Cell.Biol.5:3251-3260(1985);Tratschin,et ah,Mol.Cell,Biol.4:2072-2081(1984);Hermonat&Muzyczka,PNAS 81:64666470 (1984);およびSamuiski et ah,J.Virol.63:03822-3828(1989)においてさらに詳細に記載されており、各々が、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。一般的に、AAVベースのベクターは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV.Rh10、AAV11およびそれらのバリアントのいずれか一つに対応するアミノ酸配列を有するキャプシドタンパク質を含む。
【0367】
ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、ウイルス様粒子(VLP)プラットフォームとすることができる。一般的に、VLPは、ウイルス構造タンパク質を産生し、結果として得られたウイルス粒子を精製することによって構築される。次いで、精製後、カーゴ/ペイロード(例、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれか)を、精製された粒子内にエクスビボで封入する。したがって、VLPの産生は、ウイルス構造タンパク質をコードする核酸およびカーゴ/ペイロードをコードする核酸の分離を維持する。VLP産生において使用されるウイルス構造タンパク質は、哺乳動物、酵母、昆虫、細菌、またはインビボ翻訳発現系を含む、様々な発現系において産生することができる。精製されたウイルス粒子を、当業者に既知の方法を使用して、所望のカーゴの存在下で変性および再形成して、VLPを産生することができる。VLPの産生は、Seow et al.(Mol Ther.2009 May;17(5):767-777)においてより詳細に記載されており、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0368】
ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、広範な細胞を標的化(即ち、感染)する、細胞の狭いサブセットを標的化する、または特定の細胞を標的化するように操作することができる。一般的に、ウイルスベクターベースの送達プラットフォーム用に選ばれたエンベロープタンパク質は、ウイルス親和性を決定する。ウイルスベクターベースの送達プラットフォームにおいて使用されるウイルスは、目的の特定の細胞を標的化するように偽型化することができる。ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、汎親和性とすることができ、かつある範囲の細胞に感染することができる。例えば、汎親和性ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、VSV-Gエンベロープを含むことができる。ウイルスベクターベースの送達プラットフォームは、両種指向性とすることができ、かつ哺乳動物細胞に感染することができる。したがって、当業者は、所望の細胞型を標的化するための適切な親和性、偽型、および/またはエンベロープタンパク質を選択することができる。
【0369】
脂質構造体送達系
本開示の操作された核酸(例、本明細書に記載の操作された核酸のいずれか)は、脂質媒介送達系を使用して細胞に導入することができる。一般的に、脂質媒介送達系は、内部コンパートメントを包む外部脂質膜で構成される構造を使用する。脂質ベースの構造の例は、限定されないが、脂質ベースのナノ粒子、リポソーム、ミセル、エキソソーム、小胞、細胞外小胞、細胞、または組織を含む。脂質構造体送達系は、インビトロ、インビボ、またはエクスビボで、カーゴ/ペイロード(例、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれか)を送達することができる。
【0370】
脂質ベースのナノ粒子は、限定されないが、単層リポソーム、多層リポソーム、および脂質調製物を含むことができる。本明細書中で使用される場合、「リポソーム」は、所望のカーゴ、例えば、操作された核酸、例えば、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれかなどを、脂質シェルまたは脂質凝集体内に封入することにより形成される脂質媒体のインビトロ調製物を包含する総称である。リポソームは、一般的にリン脂質を含む二分子膜を有する小胞構造、および一般的に水性組成物を含む内部媒質を有するとして特徴付けられてもよい。リポソームは、限定されないが、エマルション、発泡体、ミセル、不溶性単層、液晶、リン脂質分散液、層状層、およびこれに類するものを含む。リポソームは単層リポソームとすることができる。リポソームは多層リポソームとすることができる。リポソームは多胞性リポソームとすることができる。リポソームは、正に荷電、負に荷電、または中性に荷電することができる。特定の実施形態では、リポソームは中性に荷電している。リポソームは、標準的な小胞形成脂質から形成することができ、これは、一般的に、中性および負に荷電したリン脂質ならびにステロール、例えばコレステロールなどを含む。脂質の選択は、一般的に、所望の目的、例えば、インビボ送達についての基準、例えばリポソームのサイズ、酸の不安定性、および血流中でのリポソームの安定性などの考慮により導かれる。多様な方法が、リポソームを調製するために利用可能であり、例えば、Szoka et al.,Ann.Rev.Biophys.Bioeng.9;467(1980)、米国特許第4,235,871号、第4,501,728号、第4,501,728号、第4,837,028号、および第5,019,369号において記載されているとおりであり、各々が、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0371】
多層リポソームが、一般的に、リン脂質を含む脂質を過剰の水溶液中に懸濁した場合に自発的に産生されて、複数の脂質層が水性媒質により分離されるようになる。水および溶解された溶質は、脂質成分の自己再構成後に、脂質二分子層の間の閉じた構造中に封入される。所望のカーゴ(例、ポリペプチド、核酸、小分子薬物、操作された核酸、例えば、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれかなど、ウイルスベクター、ウイルスベースの送達系など)は、リポソーム内部の水溶液中に封入するか、リポソームおよびポリペプチド/核酸の両方と会合する連結分子を介してリポソームに付着させるか、リポソームの脂質二分子層内に散在させるか、リポソーム内に取り込むか、リポソームと複合体化させるか、または別の方法で、リポソームと会合させることができ、それを標的実体へと送達することができるようにする。親油性分子または親油性領域を有する分子はまた、脂質二分子層内に溶解されてもよく、またはそれと会合してもよい。
【0372】
本実施形態に従って使用されるリポソームは、当業者には公知であろうように、異なる方法により作製することができる。リポソームの調製は、WO2016/201323、国際出願PCT/US85/01161およびPCT/US89/05040、ならびに米国特許第4,728,578号、第4,728,575号、第4,737,323号、第4,533,254号、第4,162,282号、第4,310,505号、および第4,921,706号においてより詳細に記載され、各々は、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0373】
リポソームはカチオン性リポソームとすることができる。カチオン性リポソームの例は、米国特許第5,962,016号;第5,030,453号;第6,680,068号、米国出願第2004/0208921号、並びに国際特許出願第03/015757A1号、第04029213A2号、および第02/100435A1号においてより詳細に記載されされており、各々が、それらの全体が参照により本明細書中に組み入れられる。
【0374】
脂質媒介遺伝子送達方法は、例えば、WO96/18372;WO93/24640;Mannino&Gould-Fogerite,BioTechniques 6(7):682-691(1988);米国特許第5,279,833号 Rose 米国特許第5,279,833号;WO91/06309;およびFelgner et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:7413-7414(1987)において記載されており、各々が、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0375】
エキソソームは、エンドサイトーシス起源の小さな膜小胞であり、それは、多小胞体と原形質膜との融合後に細胞外環境中に放出される。エキソソームのサイズは、直径30~100nmの範囲である。それらの表面は、ドナー細胞の細胞膜からの脂質二分子層からなり、それらは、エキソソームを産生した細胞からのサイトゾルを含み、そして表面上に親細胞からの膜タンパク質を呈する。核酸の送達のために有用なエキソソームは、当業者に公知であり、例えば、米国特許第9,889,210号においてより詳細に記載されるエキソソームであり、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0376】
本明細書中で使用される場合、用語「細胞外小胞」または「EV」は、内部空間を封入する膜を含む細胞由来の小胞を指す。一般的に、細胞外小胞は、それらが由来する細胞より小さい直径を有する全ての膜結合型小胞を含む。一般的に、細胞外小胞は、直径20nm~1000nmの範囲であり、細胞外小胞の外部表面上に表示される、および/または膜にわたる内部空間内のいずれかで、様々な高分子カーゴを含むことができる。カーゴは、核酸(例、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれか)、タンパク質、炭水化物、脂質、小分子、および/またはそれらの組み合わせを含むことができる。例として、限定されないが、細胞外小胞は、アポトーシス小体、細胞の断片、直接または間接操作(例、連続的な押し出しまたはアルカリ溶液での処理による)によって細胞から由来する小胞、小胞化オルガネラ、および生細胞により産生される小胞(例、直接的な原形質膜の出芽または後期エンドソームと原形質膜との融合による)を含む。細胞外小胞は、生存生物または死滅生物、外植された組織もしくは器官、および/または培養細胞に由来することができる。
【0377】
本明細書中で使用される場合、用語「エキソソーム」は、内部空間を取り囲む膜を含み、直接的な原形質膜の出芽または後期エンドソームと原形質膜との融合により細胞から生成される細胞由来の小さい(直径20~300nm、より好ましくは直径40~200nmの)小胞を指す。エキソソームは、脂質または脂肪酸およびポリペプチドを含み、および、場合により、ペイロード(例、治療薬剤)、レシーバ(例、標的化部分)、ポリヌクレオチド(例、核酸、RNA、またはDNA、例えば、本明細書に記載される、操作された核酸のいずれかなど)、糖(例、単糖類、多糖類、またはグリカン)、または他の分子を含む。エキソソームは、産生細胞から由来することができ、またそのサイズ、密度、生化学的パラメーター、またはそれらの組み合わせに基づいて産生細胞から単離することができる。エキソソームは、細胞外小胞の一種である。一般的に、エキソソーム産生/生合成は、産生細胞の破壊をもたらさない。エキソソームおよびエキソソームの調製は、WO2016/201323においてさらに詳細に記載され、それは、その全体において参照により本明細書中に組み入れられる。
【0378】
本明細書中で使用される場合、用語「ナノ小胞」(また、「マイクロ小胞」として言及される)は、内部空間を取り囲む膜を含み、直接または間接操作により細胞から生成される、細胞由来の小さい(直径20~250nm、より好ましくは直径30~150nmの)小胞を指し、これにより当該ナノ小胞は、当該操作を有しないで、当該産生細胞によって産生されないことになる。一般的に、ナノ小胞は、細胞外小胞の亜種である。産生細胞の適した操作は、限定されないが、連続押出、アルカリ性溶液を用いた処理、超音波処理、またはそれらの組み合わせを含む。ナノ小胞の産生は、一部の事例では、当該産生細胞の破壊をもたらす場合がある。好ましくは、ナノ小胞の集団は、原形質膜からの直接出芽または後期エンドソームと原形質膜との融合により産生細胞から由来する小胞を実質的に含まない。ナノ小胞は、脂質または脂肪酸およびポリペプチドを含み、および、場合により、ペイロード(例、治療薬剤)、レシーバ(例、標的化部分)、ポリヌクレオチド(例、核酸、RNA、またはDNA、例えば、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれかなど)、糖(例、単糖類、多糖類、またはグリカン)、または他の分子を含む。ナノ小胞は、当該操作に従って産生細胞から誘導されると、そのサイズ、密度、生化学的パラメーター、またはそれらの組み合わせに基づいて産生細胞から単離される場合がある。
【0379】
脂質ナノ粒子(LNP)は、一般的に、脂質の両親媒性の性質に依存して膜および小胞様の構造を形成する合成脂質構造である(Riley 2017)。一般的に、これらの小胞は、標的細胞の膜中に吸収され、カーゴをサイトゾル中に放出することにより、カーゴ/ペイロード、例えば、本明細書中に記載される、操作された核酸またはウイルス系のいずれかなどを送達する。LNP形成において使用される脂質は、カチオン性、アニオン性、または中性とすることができる。脂質は、合成または天然由来とすることができ、一部の事例では生分解性とすることができる。脂質は、脂肪、コレステロール、リン脂質、脂質コンジュゲート、限定されないが、ポリエチレングリコール(PEG)コンジュゲート(PEG化脂質)を含み、ワックス、油、グリセリド、および脂溶性ビタミンを含むことができる。脂質組成物は、一般的に、材料、例えばカチオン性、中性、アニオン性、および両親媒性脂質などの定義された混合物を含む。一部の事例では、LNP凝集を防止する、脂質酸化を防止する、または追加部分の付着を促進する機能的な化学基を提供するために、特定の脂質が含まれる。脂質組成物は、全体的なLNPサイズおよび安定性に影響を与える可能性がある。一例では、脂質組成物は、ジリノレイルメチル-4-ジメチルアミノブチレート(MC3)またはMC3様分子を含む。MC3およびMC3様脂質組成物は、一つまたは複数の他の脂質、例えばPEGまたはPEGコンジュゲート脂質、ステロール、または中性脂質などを含むように製剤化することができる。また、LNPをさらに操作または機能化して、特定の細胞型の標的化を促進することができる。LNP設計における別の考慮事項は、標的化効率と細胞傷害性とのバランスである。
【0380】
ミセルは、一般的に、単鎖脂質を使用して形成される球状の合成脂質構造であり、ここで、単鎖脂質の親水性の頭部は外層または膜を形成し、また単鎖脂質の疎水性の尾部はミセル中心を形成する。ミセルは、典型的には、脂質単層のみを含む脂質構造を指す。ミセルは、Quader et al.(Mol Ther.2017 Jul 5;25(7):1501-1513)により詳細に記載されされており、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0381】
核酸ベクター、例えば、血清に直接曝露された発現ベクターなどは、血清ヌクレアーゼによる核酸の分解または遊離核酸による免疫系のオフターゲット刺激を含む、いくつかの望ましくない結果を有し得る。同様に、血清に直接曝露されたウイルス送達系は、望ましくない免疫応答および/またはウイルス送達系の中和をトリガーする可能性がある。したがって、操作された核酸および/またはウイルス送達系の封入を使用して、分解を回避することができ、一方で潜在的なオフターゲットの影響を回避することもできる。特定の例では、操作された核酸および/またはウイルス送達系は、送達媒体内、例えばLNPの水性内部内などに完全に封入される。LNP内での操作された核酸および/またはウイルス送達系のカプセル化は、当業者に周知の技術、例えば、マイクロ流体混合およびマイクロ流体液滴生成デバイス上で行われる液滴生成などにより行うことができる。そのような装置デバイスは、限定されないが、標準的なTジャンクションデバイスまたはフローフォーカシングデバイスを含む。一例では、所望の脂質製剤、例えばMC3またはMC3様含有組成物などは、操作された核酸またはウイルス送達系および任意の他の所望の薬剤と並行して液滴生成デバイスに提供され、これにより送達ベクターおよび所望の薬剤は、MC3またはMC3様ベースのLNPの内部内に完全に封入される。一例では、液滴生成デバイスは、産生されるLNPのサイズ範囲およびサイズ分布を制御することができる。例えば、LNPは、直径の1~1000ナノメートルの範囲、例えば、1、10、50、100、500、または1000ナノメートルのサイズを有することができる。液滴生成の後、カーゴ/ペイロードをカプセル化する送達媒体(例、操作された核酸および/またはウイルス送達系)をさらに処理または操作して、投与用にそれらを調製することができる。
【0382】
ナノ粒子送達
ナノ材料を使用して、操作された核酸(例、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれか)を送達することができる。ナノ材料媒体は、重要なことに、非免疫原性材料で作ることができ、一般的に、その送達ベクター自体に対する免疫を誘発することを回避することができる。これらの材料は、限定されないが、脂質(以前に記載されたとおり)、無機ナノ材料、および他の高分子材料を含む。ナノ材料粒子は、Riley et al.(Recent Advances in Nanomaterials for Gene Delivery-A Review.Nanomaterials 2017、7(5),94)においてより詳細に記載されされており、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0383】
ゲノム編集系
ゲノム編集系を使用して、操作された核酸、例えば、本開示の操作された核酸をコードするように宿主ゲノムを操作することができる。一般的に、「ゲノム編集系」は、外因性遺伝子を宿主細胞のゲノム中に組み込むための任意の系を指す。ゲノム編集系は、限定されないが、トランスポゾン系、ヌクレアーゼゲノム編集系、およびウイルスベクターベースの送達プラットフォームを含む。
【0384】
トランスポゾン系を使用して、操作された核酸、例えば本開示の操作された核酸などを、宿主ゲノム中に組み込むことができる。トランスポゾンは、一般的に、カーゴ/ペイロード核酸およびトランスポザーゼに隣接する末端逆位反復(TIR)を含む。トランスポゾン系は、TIR隣接カーゴとともに、シスにおいてまたはトランスにおいてトランスポゾンを提供することができる。トランスポゾン系は、レトロトランスポゾン系またはDNAトランスポゾン系とすることができる。一般的に、トランスポゾン系は、カーゴ/ペイロード(例、操作された核酸)をランダムに宿主ゲノム中に組み込む。トランスポゾン系の例は、Tc1/marinerトランスポゾンスーパーファミリーのトランスポゾン、例えば、Sleeping Beautyトランスポゾン系などを使用した系を含み、Hudecek et al.(Crit Rev Biochem Mol Biol.2017 Aug;52(4):355-380)、並びに米国特許第6,489,458号、第6,613,752号、および第7,985,739号においてより詳細に記載されされており、それらの各々が、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。トランスポゾン系の別の例は、PiggyBacトランスポゾン系を含み、それは米国特許第6,218,185号および第6,962,810号においてさらに詳細に記載されており、それらの各々が、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0385】
ヌクレアーゼゲノム編集系を使用して、操作された核酸、例えば、本開示の操作された核酸をコードするように宿主ゲノムを操作することができる。理論に拘泥することを望まないが、一般的に、外因性遺伝子を導入するために使用されるヌクレアーゼ媒介遺伝子編集系は、細胞の天然DNA修復機構、特に相同組換え(HR)修復経路を利用する。簡単には、ゲノムDNAへの損傷(典型的には二本鎖切断)の後、細胞は、損傷を修復するためのDNA合成時に、その5’と3’の両方の末端に同一または実質的に同一の配列を有する別のDNA供給源をテンプレートとして使用することにより、損傷を解消することができる。天然の状況では、HDRは、細胞中に存在するその他の染色体をテンプレートとして使用することができる。遺伝子編集系では、外因性ポリヌクレオチドを細胞中に導入し、相同的組換えテンプレート(HRTまたはHRテンプレート)として使用する。一般的に、HRT(例、遺伝子または遺伝子の一部)内の5’および3’相補的末端の間に含まれる損傷を伴う、染色体内に本来は見出されない任意の追加の外因性配列を、テンプレート化されたHDR中に所与のゲノム遺伝子座中に組み込む(即ち、統合する)ことができる。このように、所与のゲノム遺伝子座についての典型的なHRテンプレートは、内因性ゲノム標的遺伝子座の第一の領域と同一のヌクレオチド配列、内因性ゲノム標的遺伝子座の第二の領域と同一のヌクレオチド配列、およびカーゴ/ペイロード核酸(例、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれか、例えばGPC3 CARをコードする操作された核酸のいずれかなど)をコードするヌクレオチド配列を有する。
【0386】
一部の例では、HRテンプレートは直線状とすることができる。直線状HRテンプレートの例は、限定されないが、直線化されたプラスミドベクター、ssDNA、合成DNA、およびPCR増幅DNAを含む。特定の例では、HRテンプレートは、プラスミドなど、環状とすることができる。環状テンプレートは、スーパーコイル状のテンプレートを含むことができる。
【0387】
HRテンプレートの5’および3’末端で見出される同一または実質的に同一の配列は、導入される外因性配列に関して、一般的にアーム(HRアーム)として言及される。HRアームは、内因性ゲノム標的遺伝子座の領域と同一(即ち、100%同一)とすることができる。HRアームは、一部の例では、内因性ゲノム標的遺伝子座の領域と実質的に同一とすることができる。実質的に同一のHRアームを使用することができる一方で、HDR経路の効率は、100%未満の同一性を有するHRアームによって影響を受ける場合があるため、HRアームが同一であることは有利となる可能性がある。
【0388】
各HRアーム、即ち5’および3’HRアームは、同じサイズまたは異なるサイズとすることができる。各HRアームの長さは、各々、50、100、200、300、400、もしくは500塩基以上とすることができる。HRアームは、一般的に、任意の長さとすることができるが、実際的な考慮事項、例えば全体的な編集効率に対するHRアームの長さおよび全体的なテンプレートサイズの影響などをまた、考慮に入れることができる。HRアームは、切断部位に直接隣接する内因性ゲノム標的遺伝子座の領域と同一、または実質的に同一とすることができる。各HRアームは、切断部位に直接隣接する内因性ゲノム標的遺伝子座の領域と同一、または実質的に同一とすることができる。各HRアームは、切断部位の特定の距離、例えば互いの1塩基対、10塩基対以下、50塩基対以下、または100塩基対以下などの内の内因性ゲノム標的遺伝子座の領域と同一、または実質的に同一とすることができる。
【0389】
ヌクレアーゼゲノム編集系は、様々なヌクレアーゼを使用して、標的ゲノム遺伝子座を切断することができ、限定されないが、クラスター化した規則的な間隔の短い回文配列リピート(CRISPR)ファミリーヌクレアーゼまたはその誘導体、転写アクチベーター様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)またはその誘導体、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)またはその誘導体、およびホーミングエンドヌクレアーゼ(HE)またはその誘導体を含む。
【0390】
CRISPR媒介遺伝子編集系を使用して、操作された核酸、例えば本明細書中に記載されるGPC3 CARをコードする操作された核酸などをコードするように宿主ゲノムを操作することができる。CRISPR系は、M.Adli(“The CRISPR tool kit for genome editing and beyond”Nature Communications;volume 9(2018),Article number:1911)においてより詳細に記載され、それが教示するすべてのために、参照により本明細書中に組み入れられる。一般的に、CRISPR媒介遺伝子編集系は、CRISPR関連(Cas)ヌクレアーゼおよび特定の標的配列に切断を方向付けるRNAを含む。例示的なCRISPR媒介遺伝子編集系は、Cas9ヌクレアーゼならびにCRISPR RNA(crRNA)ドメインおよびトランス活性化CRISPR(tracrRNA)ドメインを有するRNAからなるCRISPR/Cas9系である。crRNAは、典型的に、二つのRNAドメイン:塩基対ハイブリダイゼーションを通じて標的配列(「定義されたヌクレオチド配列」)、例えば、ゲノム配列に特異性を方向付けるガイドRNA配列(gRNA)と、tracrRNAにハイブリダイズするRNAドメインと、を有する。tracrRNAは、ヌクレアーゼ(例、Cas9)と相互作用し、そしてそれによって、ヌクレアーゼ(例、Cas9)のゲノム遺伝子座への動員を促進することができる。crRNAおよびtracrRNAポリヌクレオチドは、別々のポリヌクレオチドとすることができる。crRNAおよびtracrRNAポリヌクレオチドは、単一のポリヌクレオチドとすることができ、また、単一のガイドRNA(sgRNA)として言及される。Cas9系が本明細書に例証される一方で、他のCRISPR系を使用することができ、例えばCpf1系などである。ヌクレアーゼは、その誘導体、例えばCas9機能性変異体など、例えば、Cas9酵素により典型的に産生される完全な二本鎖切断とは対照的に、一般的に、定義されたヌクレオチド配列の一本鎖のみの切断を媒介するCas9「ニッカーゼ」変異体を含むことができる。
【0391】
一般的に、CRISPR系の成分は、互いに相互作用してリボ核タンパク質(RNP)複合体を形成して、配列特異的な切断を媒介する。一部のCRISPR系では、各成分を別々に産生し、使用して、RNP複合体を形成することができる。一部のCRISPR系では、各成分をインビトロで別々に産生し、インビトロで互いに接触させて(即ち、「複合体化させて」)RNP複合体を形成することができる。インビトロで産生されたRNPは、次に、細胞のサイトゾルおよび/または核、例えば、T細胞のサイトゾルおよび/または核へと導入(即ち、「送達」)することができる。インビトロで産生されたRNP複合体は、様々な手段により細胞に送達することができ、限定されないが、電気穿孔、脂質媒介導入、物理的手段による細胞膜変形、脂質ナノ粒子(LNP)、ウイルス様粒子(VLP)、および超音波処理を含む。特定の例では、インビトロで産生されたRNP複合体を、Nucleofactor/Nucleofection(登録商標)電気穿孔ベースの送達系(Lonza(登録商標))を使用して細胞に送達することができる。他の電気穿孔系は、限定されないが、MaxCyte電気穿孔系、Miltenyi CliniMACS電気穿孔系、Neon電気穿孔系、およびBTX電気穿孔系を含む。CRISPRヌクレアーゼ、例えば、Cas9は、当業者に公知である様々なタンパク質産生技法を使用して、インビトロで産生(即ち、合成および精製)することができる。CRISPR系RNA、例えば、sgRNAは、当業者に公知の様々なRNA生成技術、例えばインビトロ転写または化学合成などを使用して、インビトロで産生(即ち、合成および精製)することができる。
【0392】
インビトロで産生されたRNP複合体は、ヌクレアーゼとgRNAとの異なる比で複合体化することができる。インビトロで産生されたRNP複合体はまた、CRISPR媒介編集系において異なる量で使用することもできる。例えば、編集されることが望ましい細胞の数に依存して、加えられるRNPの総量を調整することができ、例えば、反応において多数の細胞を編集する際に加えられるRNP複合体の量の低減などである。
【0393】
一部のCRISPR系では、各成分(例、Cas9およびsgRNA)は、ポリヌクレオチドにより別々にコードされることができ、各ポリヌクレオチドは一緒にまたは別々に細胞中に導入される。一部のCRISPR系では、各成分は、単一のポリヌクレオチド(即ち、マルチプロモーターまたはマルチシストロンベクター、以下の例示的なマルチシストロン系の説明を参照のこと)によりコードすることができ、また細胞中に導入することができる。細胞内での各ポリヌクレオチドにコードされたCRISPR成分の発現(例、ヌクレアーゼの翻訳およびCRISPR RNAの転写)後、RNP複合体を細胞内で形成させることができ、そして次に、部位特異的切断に方向付けることができる。
【0394】
一部のRNPは、核の中へのRNPの送達を促進する部分を有するように操作することができる。例えば、Cas9ヌクレアーゼは、核局在化シグナル(NLS)ドメインを有し得るが、Cas9 RNP複合体が、細胞のサイトゾル中に送達される場合、またはCas9の翻訳およびその後のRNP形成後に、NLSは、核中へのCas9 RNPのさらなる輸送を促進することができる。
【0395】
本明細書中に記載されている、操作された細胞は、非ウイルス方法を使用して操作することができ、例えば、本明細書中に記載されるヌクレアーゼおよび/またはCRISPR媒介遺伝子編集系は、非ウイルス方法を使用して細胞に送達することができる。本明細書中に記載されている、操作された細胞は、ウイルス方法を使用して操作することができ、例えば、本明細書中に記載されるヌクレアーゼおよび/またはCRISPR媒介遺伝子編集系は、ウイルス方法、例えばアデノウイルス、レトロウイルス、レンチウイルス、または本明細書中に記載される他のウイルスベースの送達方法のいずれかを使用して細胞に送達することができる。
【0396】
一部のCRISPR系では、一つを上回るCRISPR組成物を提供することができ、各々が、同じ遺伝子または一般的なゲノム遺伝子座を、一つを上回る標的ヌクレオチド配列で別々に標的化するようにする。例えば、二つの別々のCRISPR組成物を提供して、互いの特定の距離内の二つの異なる標的ヌクレオチド配列で切断を方向付けることができる。一部のCRISPR系では、一つを上回るCRISPR組成物を提供することができ、各々は、同じ遺伝子または一般的なゲノム遺伝子座の逆ストランドを別々に標的化する。例えば、二つの別々のCRISPR「ニッカーゼ」組成物を提供して、逆ストランドにおける同じ遺伝子または一般的なゲノム遺伝子座において切断を方向付けることができる。
【0397】
一般的に、本明細書中に記載されるCRISPR媒介編集系の特徴を、他のヌクレアーゼベースのゲノム編集系に適用することができる。TALENは、操作された部位特異的ヌクレアーゼであって、これは、TALE(転写アクチベーター様エフェクター)のDNA結合ドメインおよび制限エンドヌクレアーゼFoklの触媒ドメインで構成される。DNA結合ドメインの単量体の高度に可変的な残基領域中に存在するアミノ酸を変化させることにより、異なる人工TALENを作製して様々なヌクレオチド配列を標的化することができる。DNA結合ドメインによって、その後、ヌクレアーゼが標的配列に方向付けられ、二本鎖切断が作製される。TALENベースの系は、米国通し番号第12/965,590号;米国特許第8,450,471号;米国特許第8,440,431号;米国特許第8,440,432号;米国特許第10,172,880号;および米国通し番号第13/738,381号においてより詳細に記載されされており、それらの全てが、それらの全体において参照により本明細書中に組み入れられる。ZFNベースの編集系は、米国特許第6,453,242号、第6,534,261号、第6,599,692号、第6,503,717号、第6,689,558号、第7,030,215号、第6,794,136号、第7,067,317号、第7,262,054号、第7,070,934号、第7,361,635号、第7,253,273号、および米国特許公開第2005/0064474号、第2007/0218528号、第2005/0267061号においてより詳細に記載されされており、全てが、それらの全体において、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0398】
他の改変送達系
操作された核酸(例、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれか)を細胞または他の標的レシピエント実体、例えば、本明細書中に記載される脂質構造のいずれかなどの中に導入するための様々な追加の手段。
【0399】
エレクトロポレーションを使用して、ポリヌクレオチドをレシピエント実体に送達することができる。電気穿孔は、電界を適用して、標的細胞または実体の外膜またはシェルを一時的に透過させることを通じて、カーゴ/ペイロードを標的細胞または実体の内部コンパートメントの中に内在化させる方法である。一般的に、この方法は、目的のカーゴ(例、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれか)を含む溶液中の二つの電極の間に細胞または標的実体を定置することを含む。細胞の脂質膜を次に、一過性の設定電圧を適用することにより破壊、即ち、透過性にし、それによって、カーゴが、実体、例えば細胞の細胞質などの内部に入ることを可能にする。細胞の例では、細胞の大部分ではない場合でも、少なくとも一部は生存可能なままである。細胞および他の実体は、インビトロ、インビボ、またはエクスビボで電気穿孔することができる。電気穿孔条件(例、細胞の数、カーゴの濃度、回復条件、電圧、時間、静電容量、パルスタイプ、パルス長さ、容積、キュベット長さ、電気穿孔溶液の組成など)は、いくつかの要因に依存して変動し、限定されないが、細胞または他のレシピエント実体の種類、送達されるカーゴ、所望の内在化の効率、および所望の生存率を含む。そのような基準の最適化は、当業者の範囲内である。様々なデバイスおよびプロトコルを電気穿孔のために使用することができる。例は、限定されないが、Neon(登録商標)トランスフェクション系、MaxCyte(登録商標)Flow Electroporation(商標)、Lonza(登録商標)Nucleofector(商標)系、およびBio-Rad(登録商標)エレクトロポレーション系を含む。
【0400】
操作された核酸(例、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれか)を細胞または他の標的レシピエント実体中に導入するための他の手段は、限定されないが、超音波処理、遺伝子銃、流体力学的注射、および物理的手段による細胞膜変形を含む。
【0401】
操作されたmRNA、例えばネイキッドプラスミドまたはmRNAなどをインビボで送達するための組成物および方法が、Kowalski et al.(Mol Ther.2019 Apr 10;27(4):710-728)およびKaczmarek et al.(Genome Med.2017;9:60)において詳細に記載されており、各々が、全ての目的のために参照により本明細書中に組み入れられる。
【0402】
使用方法
疾患の治療の方法もまた、本開示に包含される。当該方法は、上記のように、治療有効量の操作された核酸、操作された細胞、または単離細胞を投与することを含む。一部の態様では、本明細書中で提供するのは、治療を必要とする対象を治療する方法を提供し、本方法は、本明細書中に開示する治療有効用量の操作された細胞、単離細胞、または組成物のいずれかを投与することを含む。
【0403】
一部の態様では、本明細書中で提供するのは、対象において腫瘍細胞への細胞媒介免疫応答を刺激する方法であって、この方法は、腫瘍を有する対象に、本明細書中に開示される治療有効用量の操作された細胞、単離細胞、または組成物のいずれかを投与することを含む。
【0404】
一部の態様では、本明細書中で提供するのは、対象において抗腫瘍免疫を提供する方法であって、この方法は、それを必要とする対象に、本明細書中に開示される治療有効用量の操作された細胞、単離細胞、または組成物のいずれかを投与することを含む。
【0405】
一部の態様では、本明細書中で提供するは、癌を有する対象を治療する方法であって、この方法は、本明細書中に開示される治療有効用量の操作された細胞、単離細胞、または組成物のいずれかを投与することを含む。
【0406】
一部の態様では、本明細書中で提供するのは、対象において腫瘍容積を低下させる方法であって、この方法は、腫瘍を有する対象に、本明細書中に開示される操作された細胞、単離細胞、または組成物のいずれかを含む組成物を投与することを含む。
【0407】
一部の実施形態では、投与することは、全身投与を含む。一部の実施形態では、投与することは、腫瘍内投与を含む。一部の実施形態では、単離細胞は、対象から由来する。一部の実施形態では、単離細胞は、対象に関して同種である。
【0408】
一部の実施形態では、この方法は、チェックポイント阻害剤を投与することをさらに含む。チェックポイント阻害剤は以下から選択される:抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗PD-L2抗体、抗CTLA-4抗体、抗LAG-3抗体、抗TIM-3抗体、抗TIGIT抗体、抗VISTA抗体、抗KIR抗体、抗B7-H3抗体、抗B7-H4抗体、抗HVEM抗体、抗BTLA抗体、抗GAL9抗体、抗A2AR抗体、抗ホスファチジルセリン抗体、抗CD27抗体、抗TNFa抗体、抗TREM1抗体、および抗TREM2抗体。一部の実施形態では、この方法は、抗CD40抗体を投与することをさらに含む。
【0409】
一部の実施形態では、腫瘍は、以下から選択される:腺癌、膀胱腫瘍、脳腫瘍、乳房腫瘍、頸部腫瘍、大腸腫瘍、食道腫瘍、神経膠腫、腎臓腫瘍、肝臓腫瘍、肺腫瘍、メラノーマ、中皮腫、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、胃腫瘍、精巣卵黄嚢腫瘍、前立腺腫瘍、皮膚腫瘍、甲状腺腫瘍、および子宮腫瘍。
【0410】
一部の方法は、腫瘍(または癌)を有する対象(または患者集団)を選択すること、および、その対象を、腫瘍媒介免疫抑制機構を調節する、操作された細胞または送達媒体で治療することを含む。
【0411】
本明細書中で提供する方法はまた、操作された細胞または送達媒体の調製物を送達することを含む。調製物は、一部の実施形態では、例えば、操作された細胞以外の細胞を5%未満(例、4%、3%、2%、または1%未満)で含む、実質的に純粋な調製物である。調製物は、1×10細胞/kgから1×10細胞/kgの細胞を含み得る。
【0412】
本明細書中で提供する方法はまた、ACPが誘導される、および/または抑制性プロテアーゼが抑制されるように、本明細書中に開示される治療有効用量の操作された細胞、単離細胞、または組成物のいずれかとの組み合わせにおいて薬物または医薬組成物を投与することを含む。例えば、タモキシフェンまたはその代謝物(例、4-ヒドロキシタモキシフェン、N-デスメチルタモキシフェン、タモキシフェン-N-オキシド、またはエンドキシフェン)を投与して、ACPを誘導することができる。薬物または医薬品は、本明細書中に開示される操作された細胞、単離細胞、または組成物のいずれかの投与の前に、それと共に、同時に、および/またはそれに続いて投与することができる。薬物または医薬品は、連続的に投与することができる。薬物または医薬品は、本明細書中に開示される操作された細胞、単離細胞、または組成物のいずれかの投与と共に、または同時に投与することができる。薬物または医薬品は、本明細書中に開示される操作された細胞、単離細胞、または組成物のいずれの投与とは別々の間隔で(例、その前にまたはそれに続いて)投与することができる。薬物または医薬品は、本明細書中に開示される操作された細胞、単離細胞、または組成物のいずれかと共に/同時に、ならびにそれとは別々の間隔の両方で投与することができる。薬物または医薬組成物および操作された細胞、単離細胞、または組成物は、異なる経路を介して投与することができ、例えば、当業者により理解されるように、薬物または医薬組成物を経口投与することができ、操作された細胞、単離細胞、または組成物を腹腔内、静脈内、皮下、または投与のために適した任意の他の経路に投与することができる。
【0413】
任意の特定の患者のための特定の用量レベルおよび投与の頻度は変動し得るが、用いられる特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用の長さ、年齢、体重、一般的な健康、性別、食事、投与の様式および時間、排泄率、薬物の組み合わせ、特定の状態の重症度、ならびに治療を受けている宿主を含む、様々な要因に依存し得る。
【0414】
本明細書中で提供する方法は、プロテアーゼ阻害剤を投与することを含む。一部の実施形態では、NS3プロテアーゼは、プロテアーゼ阻害剤により抑制され得る。任意の適切なプロテアーゼ阻害剤を使用することができ、限定されないが、シメプレビル、ダノプレビル、アスナプレビル、シルプレビル、ボセプレビル、ソバプレビル、パリタプレビル、テラプレビル、グラゾプレビル、グレカプレビル、およびボキシロプレビル(voxiloprevir)、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、プロテアーゼ阻害剤は、シメプレビル、ダノプレビル、アスナプレビル、シルプレビル、ボセプレビル、ソバプレビル、パリタプレビル、テラプレビル、グラゾプレビル、グレカプレビル、およびボキシロプレビル(voxiloprevir)から選択される。
【0415】
一部の実施形態では、プロテアーゼ阻害剤はグラゾプレビルである。一部の実施形態では、プロテアーゼ阻害剤は、グラゾプレビルおよびエルバスビル(C型肝炎ウイルスNS5A複製複合体のNS5A阻害剤)の組み合わせである。グラゾプレビルおよびエルバスビルは、錠剤形態(例、商品名Zepatier(登録商標)の下で入手可能な錠剤)などにおいて、医薬組成物として同時に製剤化することができる。グラゾプレビルおよびエルバスビルは、それぞれ2:1の重量比で、例えば、100mgグラゾプレビル、50mgエルバスビルの単位用量(例、商品名Zepatier(登録商標)の下で入手可能な錠剤中のように)などで、同時に製剤化することができる。プロテアーゼ阻害剤は、ACPの抑制性プロテアーゼドメインを抑制することが可能な用量で投与することができる。プロテアーゼ阻害剤は、別の適応症についての承認用量で投与することができる。例証的な非限定的な例として、Zepatierを、HCVの処置のための承認用量で投与することができる。
【0416】
グラゾプレビルは、エルバスビルとの組み合わせを含め、単一用量中または分割用量中で、一日当たり0.001~1000mg/kgの哺乳動物(例、ヒト)体重の投与量範囲において経口投与することができる。一つの投与量範囲は、単一用量中または分割用量中で、経口的に一日当たり0.01~500mg/kg体重である。別の投与量範囲は、単一用量中または分割用量中で、経口的に一日当たり0.1~100mg/kg体重である。経口投与については、グラゾプレビルは、エルバスビルとの組み合わせを含め、治療される患者への投与量の症候性調節のために、1.0~500mgの活性成分、特に1、5、10、15、20、25、50、75、100、150、200、250、300、400、500、および750mgの活性成分を含む錠剤またはカプセルの形態において提供され得る。一般的に、グラゾプレビルの一日の総投与量は、エルバスビルとの組み合わせを含め、一日当たり約1~約2500mgの範囲であり得るが、変動が、治療の標的、患者、および投与の経路に依存して必然的に生じる。一実施形態では、グラゾプレビルの投与量は、エルバスビルとの組み合わせを含め、約10~約1000mg/日であり、単一用量中または2~4の分割用量中で投与される。別の実施形態では、グラゾプレビルの投与量は、エルバスビルとの組み合わせを含め、約1~約500mg/日であり、単一用量中または2~4の分割用量中で投与される。さらに別の実施形態では、グラゾプレビルの投与量は、エルバスビルとの組み合わせを含め、約1~約100mg/日であり、単一用量中または2~4の分割用量中で投与される。さらに別の実施形態では、グラゾプレビルの投与量は、エルバスビルとの組み合わせを含め、約1~約50mg/日であり、単一用量中または2~4の分割用量中で投与される。別の実施形態では、グラゾプレビルの投与量は、エルバスビルとの組み合わせを含め、約500~約1500mg/日であり、単一用量中または2~4の分割用量中で投与される。さらに別の実施形態では、グラゾプレビルの投与量は、エルバスビルとの組み合わせを含め、約500~約1000mg/日であり、単一用量中または2~4の分割用量中で投与される。さらに別の実施形態では、グラゾプレビルの投与量は、エルバスビルとの組み合わせを含め、約100~約500mg/日であり、単一用量中または2~4の分割用量中で投与される。
【0417】
インビボ発現
本明細書中で提供する方法はまた、本明細書中に記載される、操作された細胞を産生することが可能である、例えば、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれかをインビボで細胞に送達することが可能である組成物をインビボで送達することを含む。そのような組成物は、ウイルス媒介送達プラットフォームのいずれか、脂質構造送達系のいずれか、ナノ粒子送達系のいずれか、ゲノム編集系のいずれか、または細胞をインビボで操作することが可能である、本明細書中に記載される他の操作送達系のいずれかを含む。
【0418】
本明細書中で提供する方法はまた、本明細書中に記載されるGPC3 CARのいずれかを産生することが可能な組成物をインビボで送達することを含む。GPC3 CARのインビボ産生が可能な組成物は、限定されないが、本明細書中に記載される、操作された核酸のいずれかを含む。GPC3 CARのインビボ産生が可能な組成物は、ネイキッドmRNAまたはネイキッドプラスミドであり得る。
【0419】
医薬組成物
操作された核酸または操作された細胞を、医薬組成物に製剤化することができる。これらの組成物は、一つまたは複数の操作された核酸または操作された細胞に加えて、医薬的に許容可能な賦形剤、担体、緩衝剤、安定剤、または当業者に周知の他の材料を含み得る。そのような材料は、非毒性であるべきであり、活性成分の有効性と干渉すべきではない。担体または他の材料の正確な性質は、投与経路、例えば、経口、静脈内、皮膚または皮下、経鼻、筋肉内、腹腔内の経路に依存することができる。
【0420】
経口投与用の医薬組成物は、錠剤、カプセル、粉末、または液体形態中であり得る。錠剤は、固体担体、例えばゼラチンまたはアジュバントなどを含み得る。液体医薬組成物は、一般的に、液体担体、例えば水、石油、動物油もしくは植物油、鉱油、または合成油などを含む。生理学的生理食塩水、デキストロース、または他のサッカライド溶液、またはグリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、またはポリエチレングリコールなどが含まれ得る。
【0421】
静脈内、皮膚、もしくは皮下注射、または罹患の部位での注射の場合、活性成分は、発熱物質を含まず、適切なpH、等張性および安定性を有する非経口的に許容可能な水溶液の形態であり得る。当業者は、例えば、等張性溶媒、例えば塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸リンゲル注射液などを使用して、適切な溶液を上手く調製することができる。防腐剤、安定剤、緩衝剤、酸化防止剤、および/または他の添加剤が、必要な場合に含まれ得る。
【0422】
それが、個体に与えられるポリペプチド、核酸、小分子、または本開示に従った他の医薬的に有用な化合物であるかどうかに関わらず、投与は、好ましくは「治療有効量」または「予防有効量」(場合によっては、予防は治療と考えることができる)であり、これは個体に利益を示すのに十分である。投与される実際の量、ならびに投与の速度および時間的経過は、治療されているタンパク質凝集疾患の性質および重症度に依存するであろう。治療の処方、例えば、用量の決定などは、一般開業医および他の医師の責任の範囲内であり、典型的に、治療されるべき障害、個々の患者の状態、送達部位、投与方法、および開業医に公知である他の要因を考慮する。上記の技法およびプロトコルの例は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,16th edition,Osol,A.(ed),1980に見出すことができる。
【0423】
組成物は、治療されるべき状態に応じて、単独で、または他の治療との組み合わせにおいて、同時投与または逐次投与のいずれかとすることができる。
【0424】
〔実施例〕
以下は、本開示を実行するための特定の実施形態の実施例である。実施例は、あくまで例示の目的のために提供されるものにすぎず、本開示の範囲をいかなるやり方でも限定することを意図しない。努力が、使用される数(例、量、温度など)に関する正確さを確実にするためになされてきたが、当然のことながら、一部の実験の誤差および逸脱が、許容されるべきである。
【0425】
本開示の実施では、別途指示のない限り、当該技術の範囲内で、タンパク質化学、生化学、組換えDNA技法、および薬理学の従来の方法が用いられるであろう。そのような手法は、文献で完全に説明される。例えば、T.E.Creighton,Proteins:Structures and Molecular Properties (W.H.Freeman and Company,1993);A.L.Lehninger,Biochemistry (Worth Publishers,Inc.,current addition);Sambrook,et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual(2nd Edition,1989)、Methods In Enzymology(S.Colowick and N.Kaplan eds.,Academic Press,Inc.)、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Edition(Easton,Pennsylvania:Mack Publishing Company,1990)、Carey and Sundberg Advanced Organic Chemistry 3rd Ed.(Plenum Press)Vols A and B(1992).を参照。
【0426】
実施例1:T細胞におけるGPC3 CARの有効性
本明細書中に記載される様々な実施形態に従って、実験を行い、抗GPC3 CARを発現するT細胞による殺傷を評価した。CARを構築し、GC33由来scFVを含め、CAR T細胞を産生し、CAR T細胞による腫瘍細胞の殺傷を評価した。例えば、図1は、T細胞におけるGC33 CARの発現を評価するフローサイトメトリー実験からの代表的なデータを含む。簡単には、細胞を0日目に解凍し、汎T細胞を活性化した。1日目に、細胞を、1×10個の細胞当たり100kのGoStix試薬ユニットで形質導入した。細胞培養培地を2日目に変えた。5日目に、ビーズを除去し、計数し、CAR発現を、フローサイトメトリーを使用してチェックした。細胞を次に、新鮮な培地中で0.5×10個細胞/mlで再播種した。
【0427】
8日目に、機能的アッセイ(殺傷アッセイ)を実施して、二つのGPC3発現肝臓腫瘍細胞、HepG2およびHep3Bに対するGC33 CAR T細胞の効果をテストし(図2Aおよび2C)、ならびに様々なサイトカイン(IL-2、INFγ、およびTNFα)の発現を、これらの細胞において評価した(図2Bおよび2D)。簡単には、約25,000個の標的細胞を播種し、CAR T細胞を加える前に37℃で接着させた(異なるE:T比で、それはCar T+について標準化された)。細胞を、96ウェル平底プレート中で、200μl/ウェルの総容積中で共培養した。殺傷読み取りを、LDHを使用した共培養後の約20時間に得て、サイトカイン発現を、Luminexとの共培養後の約20時間に上清中で分析した。図2A-2D中で提供される結果は、GC33 CAR T細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)の効果的な標的化および殺傷(図2Aおよび2C)、ならびにこれらの細胞における様々なサイトカイン(IL-2、INFγ、およびTNFα)の発現における有意な増加(図2Bおよび2D)を実証する。
【0428】
追加の実験を行って、マウス中に注射された二つのGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)に対するGC33 CARのインビボ有効性を評価した(図3A-3D)。簡単には、GC33 CAR投与レジメンを、マウスのIP空洞中に注射されたHCC細胞においてテストした。約6×10個のHepG2細胞および約3×10個のHep3B細胞を注射した。BLIおよび体重の測定値を週に二回得て、マウスの全体的な健康状態を評価した。マウスを、体重が元の体重から15%超下落した場合に屠殺した。腫瘍細胞を0日目に注射し、T細胞を10日目に注射した。図3A-3D中で提供される結果は、GPC3特異的CAR T細胞が、HepG2細胞での注射後にマウスにおいて存在する腫瘍細胞の数を減少させ(図3A)、HepG2注射マウスの全生存率を増加させ(図3C)、Hep3B細胞での注射後にマウスにおいて存在する腫瘍細胞の数を減少させ(図3B)、およびHep3B注射マウスの全生存率を増加させた(図3D)ことを実証する。
【0429】
実施例2:NK細胞におけるGPC3 CARの有効性
実験がまた、肝臓腫瘍細胞に対する、抗GPC3 CARを発現するNK細胞の効果を特徴付けるために行われた。実施例1において記載される抗GPC3 CARを使用してNK細胞を形質導入し、CAR NK細胞による腫瘍細胞殺傷を評価した。図4は、NK細胞におけるGC33 CARの発現を実証するフローサイトメトリー実験からの代表的なデータを含む。簡単には、細胞を、MitoC WT K562フィーダー(MOI=40(IU力価)で形質導入)を使用して10日目まで増殖させた。レトロネクチンコーティングプレートを使用し、スピノキュレーションを800gで2時間にわたり32℃で実施した。細胞を2時間にわたりインキュベートし、次に24ウェルGrexプレートに移した。フローサイトメトリー評価を、形質導入後7日目に実施した。細胞を、二つの標的HCC株、HepG2およびHuh7を用いた形質導入後7日目および10日目に、1:1のE:T比で殺傷アッセイのために調製した。図4中で提供される結果は、NK細胞の約30%がGC33 CARを発現したことを実証する。
【0430】
機能アッセイ(殺傷アッセイ)を実施して、形質導入後7日(図5A)および形質導入後10日(図5C)での二つのGPC3発現肝臓腫瘍細胞に対するGC33 CAR NK細胞の効果をテストし、様々なサイトカイン(INFγ、TNFα、GrnzB)の発現を、形質導入後7日(図5B)および形質導入後10日(図5D)に、これらの細胞において評価した。簡単には、標的細胞を播種し、CAR-NK細胞を加える前に37℃で接着させた。細胞を、96ウェル平底プレート中で、200μl/ウェルの総容積中で共培養した。殺傷読み取りを、LDHを使用した共培養後の約20時間に得て、サイトカイン発現を、Luminexとの共培養後の約20時間に上清中で分析した。図5A~5D中で提供される結果は、GC33 CAR NK細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞の殺傷パーセント(図5Aおよび5C)、およびこれらの細胞における様々なサイトカイン(INFγ、TNFα、GrnzB)の発現における有意な増加(図5Bおよび5D)を実証する。
【0431】
本開示は、好ましい実施形態および様々な代替的な実施形態を参照して特異的に示され、説明されているが、本開示および添付の請求項の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態および詳細の様々な変更が、その中に行うことができることは、当業者によって理解されるであろう。
【0432】
本明細書の本文内で引用されたすべての参考文献、取得済み特許および特許出願は、全ての目的のために、その全体において参照により本明細書中に組み入れられる。
【0433】
完全性の理由のため、本開示の様々な態様が、以下の番号付けされた実施形態において提示される:
1.グリピカン-3(GPC3)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)であって、CARが、GPC3に結合する一本鎖Fv(scFv)、膜貫通ドメイン、および一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含み、
scFvが、重鎖可変(VH)領域および軽鎖可変(VL)領域の対を含み、ならびに
VHおよびVLの対が、以下からなる群:
a.配列番号1のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号3のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号58のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号59のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号60のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
b.配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号5のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号61のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号62のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号63のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
c.配列番号7のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号9のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号64のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号66のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
d.配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号11のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号12のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号67のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号68のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号69のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
e.配列番号13のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号14のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号15のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号70のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号71のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号72のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
f.配列番号16のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号17のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号18のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号73のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号74のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号75のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
g.配列番号16のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号19のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号20のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号76のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号77のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号78のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
h.配列番号21のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号22のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号23のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号79のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号80のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号81のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
i.配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号24のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号25のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号82のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号83のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
j.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号64のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
k.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号85のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
l.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号86のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
m.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号87のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
n.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号88のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
o.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号89のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
p.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号90のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
q.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号91のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
r.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号92のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
s.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号93のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
t.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号94のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
u.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号95のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
v.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号96のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
w.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号97のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
x.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号98のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
y.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号99のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
z.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号100のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
aa.配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号27のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号28のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号101のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号65のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
bb.配列番号29のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号30のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号31のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号102のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号103のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号104のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
cc.配列番号32のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号33のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号34のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号105のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号71のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号106のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
dd.配列番号32のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号33のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号34のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号107のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号108のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号109のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
ee.配列番号145のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号146のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号147のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号155のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;
ff.配列番号148のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号149のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号147のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号158のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域;ならびに
gg.配列番号150のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、配列番号149のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、配列番号151のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含むVH領域、ならびに
配列番号158のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、配列番号156のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および配列番号157のアミノ酸配列を有する軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含むVL領域から選択される、キメラ抗原受容体(CAR)。
【0434】
2.VH領域が、配列番号36、38、39、41、43、44、45、46、47、48、49、50、152、153、および154からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一性を伴うアミノ酸配列を含む、実施形態1のCAR。
【0435】
3.VL領域が、配列番号111、113、114、116、118~143、および159~161からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一性を伴うアミノ酸配列を含む、実施形態1または実施形態2のCAR。
【0436】
4.VH領域が、配列番号36のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号111のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0437】
5.VH領域が、配列番号38のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号113のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0438】
6.VH領域が、配列番号39のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0439】
7.VH領域が、配列番号41のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号116のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0440】
8.VH領域が、配列番号43のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号118のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0441】
9.VH領域が、配列番号44のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号119のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0442】
10.VH領域が、配列番号45のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号120のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0443】
11.VH領域が、配列番号46のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号121のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0444】
12.VH領域が、配列番号47のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号122のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0445】
13.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号123のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0446】
14.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号124のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0447】
15.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号125のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0448】
16.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号126のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0449】
17.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号127のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0450】
18.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号128のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0451】
19.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号129のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0452】
20.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号130のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0453】
21.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号131のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0454】
22.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号132のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0455】
23.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号133のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0456】
24.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号134のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0457】
25.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号135のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0458】
26.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号136のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0459】
27.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号137のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0460】
28.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号138のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0461】
29.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号139のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0462】
30.VH領域が、配列番号48のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号140のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0463】
31.VH領域が、配列番号49のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号141のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0464】
32.VH領域が、配列番号50のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号142のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0465】
33.VH領域が、配列番号50のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号143のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0466】
34.VH領域が、配列番号152のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号159のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0467】
35.VH領域が、配列番号153のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号160のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0468】
36.VH領域が、配列番号154のアミノ酸配列を含み、VL領域が、配列番号161のアミノ酸配列を含む、実施形態1~3のいずれか一つのCAR。
【0469】
37.グリピカン-3(GPC3)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)であって、CARが、GPC3に結合する一本鎖Fv(scFv)、膜貫通ドメイン、および一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含み、
scFvが、重鎖可変(VH)領域および軽鎖可変(VL)領域を含み、
VHが、重鎖相補性決定領域1(CDR-H1)、重鎖相補性決定領域2(CDR-H2)、および重鎖相補性決定領域3(CDR-H3)を含み、CDR-H1、CDR-H2、およびCDR-H3のアミノ酸配列が、配列番号35-57および152-154からなる群から選択されるアミノ酸配列のVH領域内に含まれ;ならびに
VLが、軽鎖相補性決定領域1(CDR-L1)、軽鎖相補性決定領域2(CDR-L2)、および軽鎖相補性決定領域3(CDR-L3)を含み、CDR-L1、CDR-L2、およびCDR-L3のアミノ酸配列が、配列番号110-144および159-161からなる群から選択されるアミノ酸配列のVL領域内に含まれる、キメラ抗原受容体(CAR)。
【0470】
38.グリピカン-3(GPC3)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)であって、CARが、GPC3に結合する一本鎖Fv(scFv)、膜貫通ドメイン、および一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含み、
scFvが、重鎖可変(VH)領域および軽鎖可変(VL)領域を含み、
VHが、配列番号35-57および152-154からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を伴うアミノ酸配列を含み;ならびに
VLが、配列番号110-144および159-161からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、キメラ抗原受容体(CAR)。
【0471】
39.グリピカン-3(GPC3)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)であって、CARが、GPC3に結合する一本鎖Fv(scFv)、膜貫通ドメイン、および一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを含み、
scFvが、重鎖可変(VH)領域および軽鎖可変(VL)領域の対を含み、ならびに
VHおよびVLの対が、以下からなる群:
a.配列番号35のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号110のアミノ酸配列を有するVL領域;
b.配列番号36のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号111のアミノ酸配列を有するVL領域;
c.配列番号37のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号112のアミノ酸配列を有するVL領域;
d.配列番号38のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号113のアミノ酸配列を有するVL領域;
e.配列番号39のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号114のアミノ酸配列を有するVL領域;
f.配列番号40のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号115のアミノ酸配列を有するVL領域;
g.配列番号41のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号116のアミノ酸配列を有するVL領域;
h.配列番号42のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号117のアミノ酸配列を有するVL領域;
i.配列番号43のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号118のアミノ酸配列を有するVL領域;
j.配列番号44のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号119のアミノ酸配列を有するVL領域;
k.配列番号45のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号120のアミノ酸配列を有するVL領域;
l.配列番号46のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号121のアミノ酸配列を有するVL領域;
m.配列番号47のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号122のアミノ酸配列を有するVL領域;
n.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号123のアミノ酸配列を有するVL領域;
o.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号124のアミノ酸配列を有するVL領域;
p.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号125のアミノ酸配列を有するVL領域;
q.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号126のアミノ酸配列を有するVL領域;
r.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号127のアミノ酸配列を有するVL領域;
s.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号128のアミノ酸配列を有するVL領域;
t.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号129のアミノ酸配列を有するVL領域;
u.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号130のアミノ酸配列を有するVL領域;
v.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号131のアミノ酸配列を有するVL領域;
w.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号132のアミノ酸配列を有するVL領域;
x.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号133のアミノ酸配列を有するVL領域;
y.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号134のアミノ酸配列を有するVL領域;
z.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号135のアミノ酸配列を有するVL領域;
aa.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号136のアミノ酸配列を有するVL領域;
bb.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号137のアミノ酸配列を有するVL領域;
cc.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号138のアミノ酸配列を有するVL領域;
dd.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号139のアミノ酸配列を有するVL領域;
ee.配列番号48のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号140のアミノ酸配列を有するVL領域;
ff.配列番号49のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号141のアミノ酸配列を有するVL領域;
gg.配列番号50のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号142のアミノ酸配列を有するVL領域;
hh.配列番号50のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号143のアミノ酸配列を有するVL領域;
ii.配列番号51のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
jj.配列番号52のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
kk.配列番号53のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
ll.配列番号54のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
mm.配列番号55のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
nn.配列番号56のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
oo.配列番号57のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号144のアミノ酸配列を有するVL領域;
pp.配列番号152のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号159のアミノ酸配列を有するVL領域;
qq.配列番号153のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号160のアミノ酸配列を有するVL領域;ならびに
rr.配列番号154のアミノ酸配列を有するVH領域および配列番号161のアミノ酸配列を有するVL領域から選択される、キメラ抗原受容体(CAR)。
【0472】
40.scFvのVHおよびVLが、ペプチドリンカーにより分離される、実施形態1~39のいずれか一つのCAR。
【0473】
41.scFvが構造VH-L-VLまたはVL-L-VHを含み、VHが重鎖可変領域であり、Lがペプチドリンカーであり、VLが軽鎖可変領域である、実施形態1~40のいずれか一つのCAR。
【0474】
42.ペプチドリンカーが、配列番号162~180からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、実施形態41の実施形態40のCAR。
【0475】
43.膜貫通ドメインが、以下からなる群:CD8膜貫通ドメイン、CD28膜貫通ドメイン、CD3ゼータ鎖膜貫通ドメイン、CD4膜貫通ドメイン、4-1BB膜貫通ドメイン、OX40膜貫通ドメイン、ICOS膜貫通ドメイン、CTLA-4膜貫通ドメイン、PD-1膜貫通ドメイン、LAG-3膜貫通ドメイン、2B4膜貫通ドメイン、BTLA膜貫通ドメイン、OX40膜貫通ドメイン、DAP10膜貫通ドメイン、DAP12膜貫通ドメイン、CD16a膜貫通ドメイン、DNAM-1膜貫通ドメイン、KIR2DS1膜貫通ドメイン、KIR3DS1膜貫通ドメイン、NKp44膜貫通ドメイン、NKp46膜貫通ドメイン、FceRlg膜貫通ドメイン、およびNKG2D膜貫通ドメインから選択される、実施形態1~42のいずれか一つのCAR。
【0476】
44.一つまたは複数の細胞内シグナル伝達ドメインが、各々、以下からなる群:CD3ゼータ鎖細胞内シグナル伝達ドメイン、CD97細胞内シグナル伝達ドメイン、CD11a-CD18細胞内シグナル伝達ドメイン、CD2細胞内シグナル伝達ドメイン、ICOS細胞内シグナル伝達ドメイン、CD27細胞内シグナル伝達ドメイン、CD154細胞内シグナル伝達ドメイン、CD8細胞内シグナル伝達ドメイン、OX40細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、CD28細胞内シグナル伝達ドメイン、ZAP40細胞内シグナル伝達ドメイン、CD30細胞内シグナル伝達ドメイン、GITR細胞内シグナル伝達ドメイン、HVEM細胞内シグナル伝達ドメイン、DAP10細胞内シグナル伝達ドメイン、DAP12細胞内シグナル伝達ドメイン、MyD88細胞内シグナル伝達ドメイン、2B4細胞内シグナル伝達ドメイン、CD16a細胞内シグナル伝達ドメイン、DNAM-1細胞内シグナル伝達ドメイン、KIR2DS1細胞内シグナル伝達ドメイン、KIR3DS1細胞内シグナル伝達ドメイン、NKp44細胞内シグナル伝達ドメイン、NKp46細胞内シグナル伝達ドメイン、FceRlg細胞内シグナル伝達ドメイン、NKG2D細胞内シグナル伝達ドメイン、およびEAT-2細胞内シグナル伝達ドメインから選択される、実施形態1~43のいずれか一つのCAR。
【0477】
45.CARが、ヒンジドメイン、スペーサー領域、あるいは一つまたは複数のペプチドリンカーの一つまたは複数を含む、実施形態1~44のいずれか一つのCAR。
【0478】
46.CARが、scFVと膜貫通ドメインの間にスペーサー領域を含む、実施形態1~45のいずれか一つのCAR。
【0479】
47.スペーサー領域が、配列番号181~90からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、実施形態41のCAR。
【0480】
48.実施形態1~47のいずれか一つのCARおよび医薬的に許容可能な担体、医薬的に許容可能な賦形剤、またはそれらの組み合わせを含む組成物。
【0481】
49.実施形態1~47のいずれか一つのCARをコードする、操作された核酸。
【0482】
50.実施形態49の操作された核酸を含む発現ベクター。
【0483】
51.実施形態49の操作された核酸または実施形態50の発現ベクター、および医薬的に許容可能な担体、医薬的に許容可能な賦形剤、またはそれらの組み合わせを含む組成物。
【0484】
52.単離細胞を、実施形態49の操作された核酸または実施形態50の発現ベクターを用いて形質導入することを含む、操作された細胞を作製する方法。
【0485】
53.実施形態52の方法により産生された、操作された細胞。
【0486】
54.実施形態49の操作された核酸、実施形態50の発現ベクター、または実施形態51の組成物を含む単離細胞。
【0487】
55.実施形態49の操作された核酸または実施形態50の発現ベクターを発現する、操作された細胞の集団。
【0488】
56.実施形態1~47のいずれか一つのCARを含む単離細胞。
【0489】
57.実施形態1~47のいずれか一つのCARを発現する、操作された細胞の集団。
【0490】
58.CARが、組換え的に発現される、実施形態53~57のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0491】
59.CARが、ベクターまたは細胞のゲノムからの選択された遺伝子座から発現される、実施形態53~58のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0492】
60.細胞または細胞の集団が、一つまたは複数の免疫調節エフェクターをさらに発現する、実施形態53~59のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0493】
61.一つまたは複数の免疫調節エフェクターが、一つまたは複数のサイトカインまたはケモカインである、実施形態60の細胞または細胞の集団。
【0494】
62.一つまたは複数のサイトカインまたはケモカインが、以下:IL1-ベータ、IL2、IL4、IL6、IL7、IL10、IL12、IL12p70融合タンパク質、IL15、IL17A、IL18、IL21、IL22、I型インターフェロン、インターフェロン-ガンマ、TNF-アルファ、CCL21a、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCL10-CXCL11融合タンパク質、CCL19、CXCL9、およびXCL1からなる群から選択される、実施形態61の細胞または細胞の集団。
【0495】
63.一つまたは複数の免疫調節エフェクターの発現が、活性化条件制御ポリペプチド(ACP)により制御される、実施形態60~62のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0496】
64.一つまたは複数の免疫調節エフェクターが、一つまたは複数の発現カセットから発現され、一つまたは複数の発現カセットが、各々、ACP応答性プロモーター、および一つまたは複数の免疫調節エフェクターをコードする外因性ポリヌクレオチド配列を含み、ACP応答性プロモーターが、外因性ポリヌクレオチドに作動可能に連結されている、実施形態63の細胞または細胞の集団。
【0497】
65.ACPが、ACP応答性プロモーターに結合することにより、一つまたは複数の発現カセットの発現を誘導することが可能である、実施形態64の細胞または細胞の集団。
【0498】
66.ACP応答性プロモーターが、ACP結合ドメインおよびプロモーター配列を含む、実施形態64または実施形態65の細胞または細胞の集団。
【0499】
67.プロモーター配列が、minP、NFkB応答エレメント、CREB応答エレメント、NFAT応答エレメント、SRF応答エレメント1、SRF応答エレメント2、AP1応答エレメント、TCF-LEF応答エレメントプロモーター融合体、低酸素応答性エレメント、SMAD結合エレメント、STAT3結合部位、minCMV、YB_TATA、min_TATA、minTK、誘導因子分子応答性プロモーター、およびそれらのタンデムリピートからなる群から選択されるプロモーターから由来する、実施形態66の細胞または細胞の集団。
【0500】
68.ACP応答性プロモーターが、合成プロモーターである、実施形態64~67のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0501】
69.ACP応答性プロモーターが最小プロモーターを含む、実施形態64~68のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0502】
70.ACP結合ドメインが、一つまたは複数のジンクフィンガー結合部位を含む、実施形態64~69のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0503】
71.ACPが転写モジュレーターである、実施形態64~70のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0504】
72.ACPが転写リプレッサーである、実施形態64~71のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0505】
73.ACPが転写アクチベーターである、実施形態64~71のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0506】
74.ACPが、抑制性プロテアーゼおよび抑制性プロテアーゼの一つまたは複数の同族切断部位をさらに含む、実施形態64~73のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0507】
75.ACPが、エストロゲン受容体のホルモン結合ドメイン(ERT2ドメイン)をさらに含む、実施形態64~73のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0508】
76.ACPが転写因子である、実施形態64~75のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0509】
77.ACPがジンクフィンガー含有転写因子である、実施形態76の細胞または細胞の集団。
【0510】
78.ジンクフィンガー含有転写因子が、DNA結合ジンクフィンガータンパク質ドメイン(ZFタンパク質ドメイン)およびエフェクタードメインを含む、実施形態77の細胞または細胞の集団。
【0511】
79.ZFタンパク質ドメインが、モジュール式の設計であり、ジンクフィンガー配列(ZFA)で構成される、実施形態78の細胞または細胞の集団。
【0512】
80.ZFタンパク質ドメインが一から10のZFAを含む、実施形態79の細胞または細胞の集団。
【0513】
81.エフェクタードメインが、以下からなる群:単純ヘルペスウイルスタンパク質16(VP16)活性化ドメイン;VP16の四つのタンデムコピーを含む活性化ドメイン、VP64活性化ドメイン;NFOEのp65活性化ドメイン;エプスタイン-バーウイルスRトランスアクチベーター(Rta)活性化ドメイン;VP64、p65、およびRta活性化ドメイン(VPR活性化ドメイン)を含む三部構成アクチベーター;VP64、p65、およびHSP90活性化ドメイン(VPH活性化ドメイン)を含む三部構成アクチベーター;ヒトE1A関連タンパク質p300のヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)コアドメイン(p300 HATコア活性化ドメイン);Kruppel会合ボックス(KRAB)抑制ドメイン;リプレッサーエレメントサイレンシング転写因子(REST)抑制ドメイン;ヘアリー関連塩基性ヘリックス-ループ-ヘリックスリプレッサータンパク質のWRPWモチーフ、このモチーフはWRPW抑制ドメインとして公知である;DNA(シトシン-5)-メチルトランスフェラーゼ3B(DNMT3B)抑制ドメイン;およびHP1アルファクロモシャドウ抑制ドメインから選択される、実施形態7880のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0514】
82.抑制性プロテアーゼの一つまたは複数の同族切断部位が、ZFタンパク質ドメインとエフェクタードメインの間に局在化している、実施形態74~81のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0515】
83.抑制性プロテアーゼが、C型肝炎ウイルス(HCV)非構造タンパク質3(NS3)である、実施形態74~82のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0516】
84.同族切断部位が、NS3プロテアーゼ切断部位を含む、実施形態83の細胞または細胞の集団。
【0517】
85.NS3プロテアーゼ切断部位は、NS3/NS4A、NS4A/NS4B、NS4B/NS5A、またはNS5A/NS5B接合部切断部位を含む、実施形態84の細胞または細胞の集団。
【0518】
86.NS3プロテアーゼは、プロテアーゼ阻害剤により抑制され得る、実施形態83~85のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0519】
87.プロテアーゼ阻害剤は、以下からなる群:シメプレビル、ダノプレビル、アスナプレビル、シルプレビル、ボセプレビル、ソバプレビル、パリタプレビル、テラプレビル、グラゾプレビル、グレカプレビル、およびボクシロプレビルから選択される、実施形態86の細胞または細胞の集団。
【0520】
88.プロテアーゼ阻害剤がグラゾプレビルを含む、実施形態86の細胞または細胞の集団。
【0521】
89.ACPが、タモキシフェンまたはその代謝物へのERT2ドメインの結合時に核局在化を受けることが可能である、実施形態75~88のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0522】
90.タモキシフェン代謝物が、以下からなる群:4-ヒドロキシタモキシフェン、N-デスメチルタモキシフェン、タモキシフェン-N-オキシド、およびエンドキシフェンから選択される、実施形態89の細胞または細胞の集団。
【0523】
91.ACPが、デグロンをさらに含み、デグロンが、ACPに作動可能に連結されている、実施形態63~90のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0524】
92.デグロンが、HCV NS4デグロン、PEST(ヒトIκBαの残基277~307の二つのコピー)、GRR(ヒトp105の残基352~408)、DRR(酵母Cdc34の残基210~295)、SNS(SP2およびNBのタンデムリピート(A型インフルエンザまたはB型インフルエンザのSP2-NB-SP2)、RPB(酵母RPBの残基1688~1702の四つのコピー)、SPmix(SP1およびSP2のタンデムリピート(A型インフルエンザウイルスM2タンパク質のSP2-SP1-SP2-SP1-SP2)、NS2(A型インフルエンザウイルスNSタンパク質の残基79~93の三つのコピー)、ODC(オルニチンデカルボキシラーゼの残基106~142)、Nek2A、マウスODC(残基422~461)、マウスODC_DA(D433AおよびD434A点変異を含むmODCの残基422~461)、APC/Cデグロン、COP1 E3リガーゼ結合デグロンモチーフ、CRL4-Cdt2結合PIPデグロン、アクチンフィリン結合デグロン、KEAP1結合デグロン、KLHL2およびKLHL3結合デグロン、MDM2結合モチーフ、N-デグロン、低酸素シグナル伝達におけるヒドロキシプロリン修飾、植物ホルモン依存的SCF-LRR結合デグロン、SCFユビキチンリガーゼ結合ホスホデグロン、植物ホルモン依存的SCF-LRR結合デグロン、DSGxxSリン依存的デグロン、Siah結合モチーフ、SPOP SBCドッキングモチーフ、ならびにPCNA結合PIPボックスからなる群から選択される、実施形態91の細胞または細胞の集団。
【0525】
93.デグロンは、免疫調節薬物(IMiD)への応答においてCRBNに結合し、それにより、ACPのユビキチン経路媒介分解を促進することが可能であるセレブロン(CRBN)ポリペプチド基質ドメインを含む、実施形態91の細胞または細胞の集団。
【0526】
94.CRBNポリペプチド基質ドメインが、以下からなる群:IKZF1、IKZF3、CK1a、ZFP91、GSPT1、MEIS2、GSS E4F1、ZN276、ZN517、ZN582、ZN653、ZN654、ZN692、ZN787、およびZN827、またはCRBNの薬物誘導性結合が可能であるそれらの断片から選択される、実施形態93の細胞または細胞の集団。
【0527】
95.CRBNポリペプチド基質ドメインが、天然のCRBNポリペプチド配列のキメラ融合産物である、実施形態93の細胞または細胞の集団。
【0528】
96.CRBNポリペプチド基質ドメインが、FNVLM VHKRS HTGER PLQCE ICGFT CRQKG NLLRH IKLHT GEKPF KCHLC NYACQ RRDALのアミノ酸配列を有するIKZF3/ZFP91/IKZF3キメラ融合産物である、実施形態93の細胞または細胞の集団。
【0529】
97.IMiDがFDA承認薬物である、実施形態93~96のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0530】
98.IMiDが、以下からなる群から選択される:サリドマイド、レナリドマイド、およびポマリドマイド、実施形態93~97のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0531】
99.デグロンが、抑制性プロテアーゼの5’、抑制性プロテアーゼの3’、ZFタンパク質ドメインの5’、ZFタンパク質ドメインの3’、エフェクタードメインの5’、またはエフェクタードメインの3’に局在化している、実施形態91~99のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0532】
100.細胞または細胞の集団が、以下からなる群:T細胞、CD8+T細胞、CD4+T細胞、ガンマデルタT細胞、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)、調節性T細胞、ウイルス特異的T細胞、ナチュラルキラーT(NKT)細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、B細胞、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、自然リンパ球系細胞、肥満細胞、好酸球、好塩基球、好中球、骨髄細胞、マクロファージ、単球、樹状細胞、赤血球、血小板細胞、ヒト胚性幹細胞(ESC)、ESC由来細胞、多能性幹細胞、間葉系間質細胞(MSC)、人工多能性幹細胞(iPSC)、およびiPSC由来細胞から選択される、実施形態53~99のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0533】
101.細胞または細胞の集団がナチュラルキラー(NK)細胞である、実施形態53~100のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0534】
102.細胞または細胞の集団が自己である、実施形態53~101のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0535】
103.細胞または細胞の集団が同種である、実施形態53~101のいずれか一つの細胞または細胞の集団。
【0536】
104.有効量の、実施形態53~103のいずれか一つの細胞または操作された細胞の集団、および医薬的に許容可能な担体、医薬的に許容可能な賦形剤、またはそれらの組み合わせを含む医薬組成物。
【0537】
105.有効量の、実施形態1~47のいずれか一つのCARを発現する遺伝的に修飾された細胞および医薬的に許容可能な担体、医薬的に許容可能な賦形剤、またはそれらの組み合わせを含む医薬組成物。
【0538】
106.腫瘍を治療および/または予防するためである、実施形態104または実施形態105の医薬組成物。
【0539】
107.治療を必要とする対象を治療する方法であって、治療有効用量の、実施形態43もしくは実施形態46の組成物、または実施形態48~59のいずれか一つの細胞のいずれか、または実施形態104もしくは実施形態105の組成物を投与することを含む、方法。
【0540】
108.対象において腫瘍細胞への細胞媒介免疫応答を刺激する方法であって、腫瘍を有する対象に、治療有効用量の、実施形態48もしくは実施形態51の組成物、または実施形態53~103のいずれか一つの細胞のいずれか、または実施形態104もしくは実施形態105の組成物を投与することを含む、方法。
【0541】
109.腫瘍を有する対象を治療する方法であって、治療有効用量の、実施形態48もしくは実施形態51の組成物、または実施形態53~103のいずれか一つの細胞のいずれか、または実施形態60もしくは実施形態61の組成物を投与することを含む、方法。
【0542】
110.実施形態1~47のいずれか一つのCARを含む、腫瘍を治療および/または予防するためのキット。
【0543】
111.キットは、対象において腫瘍を治療および/または予防するための、一つまたは複数の抗原特異的細胞を産生するためのキメラタンパク質を使用するための記載された指示書をさらに含む、実施形態110のキット。
【0544】
112.実施形態53~103のいずれか一つの細胞または細胞の集団を含む、腫瘍を治療および/または予防するためのキット。
【0545】
113.キットは、対象において腫瘍を治療および/または予防するための細胞を使用するための記載された指示書をさらに含む、実施形態112のキット。
【0546】
114.実施形態49の単離された核酸を含む、腫瘍を治療および/または予防するためのキット。
【0547】
115.キットは、対象において腫瘍を治療および/または予防するための一つまたは複数の抗原特異的細胞を産生するための核酸を使用するための記載された指示書をさらに含む、実施形態114のキット。
【0548】
116.実施形態50のベクターを含む、腫瘍を治療および/または予防するためのキット。
【0549】
117.キットは、対象において腫瘍を治療および/または予防するための一つまたは複数の抗原特異的細胞を産生するためのベクターを使用するための記載された指示書をさらに含む、実施形態116のキット。
【0550】
118.実施形態48、51、104、または105のいずれか一つの組成物を含む、腫瘍を治療および/または予防するためのキット。
【0551】
119.キットは、対象において腫瘍を治療および/または予防するための組成物を使用するための記載された指示書をさらに含む、実施形態118のキット。
【図面の簡単な説明】
【0552】
図1】本開示の一実施形態に従った、T細胞におけるGPC3特異的CARの発現を実証するフローサイトメトリー実験からの代表的なデータ。
図2A】本開示のGPC3特異的CAR T細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)の効果的な標的化および殺傷を実証する機能アッセイからの代表的なデータ(図2Aおよび2C);これらの細胞における様々なサイトカイン(IL-2、INFγ、およびTNFα)の発現を実証する追加の代表的なデータ(図2Bおよび2D)。
図2B】本開示のGPC3特異的CAR T細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)の効果的な標的化および殺傷を実証する機能アッセイからの代表的なデータ(図2Aおよび2C);これらの細胞における様々なサイトカイン(IL-2、INFγ、およびTNFα)の発現を実証する追加の代表的なデータ(図2Bおよび2D)。
図2C】本開示のGPC3特異的CAR T細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)の効果的な標的化および殺傷を実証する機能アッセイからの代表的なデータ(図2Aおよび2C);これらの細胞における様々なサイトカイン(IL-2、INFγ、およびTNFα)の発現を実証する追加の代表的なデータ(図2Bおよび2D)。
図2D】本開示のGPC3特異的CAR T細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)の効果的な標的化および殺傷を実証する機能アッセイからの代表的なデータ(図2Aおよび2C);これらの細胞における様々なサイトカイン(IL-2、INFγ、およびTNFα)の発現を実証する追加の代表的なデータ(図2Bおよび2D)。
図3A】GPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)に対する本開示のGPC3特異的CAR T細胞のインビボ有効性を実証する代表的なデータ;GPC3特異的CAR T細胞は、注射後のマウスにおいて存在する腫瘍細胞の数を減少させ(図3Aおよび3B)、それらの全生存期間を増加させた(図3Cおよび3D)。
図3B】GPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)に対する本開示のGPC3特異的CAR T細胞のインビボ有効性を実証する代表的なデータ;GPC3特異的CAR T細胞は、注射後のマウスにおいて存在する腫瘍細胞の数を減少させ(図3Aおよび3B)、それらの全生存期間を増加させた(図3Cおよび3D)。
図3C】GPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)に対する本開示のGPC3特異的CAR T細胞のインビボ有効性を実証する代表的なデータ;GPC3特異的CAR T細胞は、注射後のマウスにおいて存在する腫瘍細胞の数を減少させ(図3Aおよび3B)、それらの全生存期間を増加させた(図3Cおよび3D)。
図3D】GPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHep3B)に対する本開示のGPC3特異的CAR T細胞のインビボ有効性を実証する代表的なデータ;GPC3特異的CAR T細胞は、注射後のマウスにおいて存在する腫瘍細胞の数を減少させ(図3Aおよび3B)、それらの全生存期間を増加させた(図3Cおよび3D)。
図4】本開示の一実施形態に従った、NK細胞におけるGPC3特異的CARの発現を実証するフローサイトメトリー実験からの代表的なデータ。
図5A】本開示のGPC3特異的CAR NK細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHuh7)の殺傷パーセントを実証する機能アッセイからの代表的なデータ(図5Aおよび5C);これらの細胞における様々なサイトカイン(INFγ、TNFα、GrnzB)の発現を実証する追加の代表的なデータ(図5Bおよび5D)。
図5B】本開示のGPC3特異的CAR NK細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHuh7)の殺傷パーセントを実証する機能アッセイからの代表的なデータ(図5Aおよび5C);これらの細胞における様々なサイトカイン(INFγ、TNFα、GrnzB)の発現を実証する追加の代表的なデータ(図5Bおよび5D)。
図5C】本開示のGPC3特異的CAR NK細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHuh7)の殺傷パーセントを実証する機能アッセイからの代表的なデータ(図5Aおよび5C);これらの細胞における様々なサイトカイン(INFγ、TNFα、GrnzB)の発現を実証する追加の代表的なデータ(図5Bおよび5D)。
図5D】本開示のGPC3特異的CAR NK細胞によるGPC3発現肝臓腫瘍細胞(HepG2およびHuh7)の殺傷パーセントを実証する機能アッセイからの代表的なデータ(図5Aおよび5C);これらの細胞における様々なサイトカイン(INFγ、TNFα、GrnzB)の発現を実証する追加の代表的なデータ(図5Bおよび5D)。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
【配列表】
2024518443000001.app
【国際調査報告】