(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】患者のモニタリングおよびフィードバックのために能動的センサーおよび受動的センサーを使用する、イベントベースの知識推論システムのためのシステム、装置、および方法
(51)【国際特許分類】
G16H 50/50 20180101AFI20240423BHJP
【FI】
G16H50/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568650
(86)(22)【出願日】2022-05-09
(85)【翻訳文提出日】2024-01-04
(86)【国際出願番号】 US2022028322
(87)【国際公開番号】W WO2022236167
(87)【国際公開日】2022-11-10
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523420561
【氏名又は名称】イントロスペクト デジタル セラピューティクス, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】IntroSpect Digital Therapeutics, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100133503
【氏名又は名称】関口 一哉
(72)【発明者】
【氏名】キーン, デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ノイハウス, エドムンド
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
5L099AA25
(57)【要約】
要約
本明細書に記述される実施形態は、例えば、患者のモニタリングおよびフィードバックのために能動的センサーおよび受動的センサーを使用するイベントベースの知識推論システムを含む、機械学習モデルを生成および使用するための方法および装置に関する。一部の実施形態では、本明細書に記述されるシステム、装置、および方法は、ルールベースの推論に基づいて有害事象を推定するためのものとすることができる。例えば、方法は、教師あり学習、教師なし学習、または強化学習を使用して、訓練データセットを使用して対象に対する予測スコアの推定を生成するためのイベントベースのモデルを構築することと、対象に関連付けられたデータストリームの組を受信することと、モデルを使用し、かつデータストリームに基づいて、対象に対する予測スコアを推定することと、予測スコアに基づいて有害事象の可能性を決定することと、を含むことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備であって、
メモリと、
前記メモリに動作可能に連結されたプロセッサと、を備え、前記プロセッサが、
教師あり学習、教師なし学習、または強化学習を使用して、訓練データセットを使用して対象に対する予測スコアを推定するためイベントベースのモデルを構築し、前記訓練データセットが、複数の履歴的な対象からの履歴データセットを含み、前記履歴データセットが、前記複数の履歴的な対象の生物学的データ、前記複数の履歴的な対象のデジタルバイオマーカーデータ、および前記複数の履歴的な対象によるデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答を含み、
前記対象に関連付けられたデータストリームの組を受信し、前記データストリームの組が、前記対象への薬物の投与前、投与中、または投与後の期間の間に収集され、前記データストリームの組が、前記対象の生物学的データ、前記対象のデジタルバイオマーカーデータ、または前記対象による前記デジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答のうちの少なくとも1つを含み、
前記対象に関連付けられた前記データストリームの組から、前記訓練データセット内の前記情報に対応する情報を抽出し、
前記モデルを使用して、前記データストリームの組から抽出された前記情報に基づいて、前記対象に対する予測スコアを推定し、
前記予測スコアに基づいて有害事象の可能性を決定し、
前記有害事象の前記可能性に基づいて、提案される予約または治療ルーチンを生成するように構成される、設備。
【請求項2】
前記プロセッサが、前記有害事象の可能性および前記提案される予約または治療計画を前記医師または介護者に表すアラートを、医師または介護者に送信するようにさらに構成される、請求項1に記載の設備。
【請求項3】
前記複数の履歴的な対象の前記生物学的データおよび前記対象の前記生物学的データが、心拍データ、心拍数データ、血圧データ、体温、音声音響データ、または心電図データのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の設備。
【請求項4】
前記複数の履歴的な対象の前記デジタルバイオマーカーデータおよび前記対象の前記デジタルバイオマーカーデータが、アクティビティデータ、精神運動データ、前記デジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答の応答時間データ、表情データ、瞳孔測定、またはハンドジェスチャーデータのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の設備。
【請求項5】
前記複数の履歴的な対象による前記デジタルコンテンツに関連付けられた前記質問に対する前記応答、および前記対象による前記デジタルコンテンツに関連付けられた前記質問に対する前記応答が、自己申告のアクティビティデータ、自己申告の状態データ、または質問表およびアンケートに対する患者応答のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の設備。
【請求項6】
前記モデルが、一般的な線形モデル、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン(SVM)、クラスタリング、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の設備。
【請求項7】
前記提案される予約または治療ルーチンが、イボガイン、ノルイボガイン、シロシビン、シロシン、3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)、N,N-ジメチルトリプタミン(DMT)、またはサルビノリンAのうちの少なくとも1つを含む薬物の投与を含む、請求項1に記載の設備。
【請求項8】
前記プロセッサが、前記予測スコアを所定のスコアと比較することによって、前記予測スコアに基づいて前記有害事象の可能性を決定するように構成される、請求項1に記載の設備。
【請求項9】
前記有害事象が薬物乱用または嗜癖であり、かつ前記提案される予約または治療ルーチンがイボガインまたはノルイボガインの投与を含む、請求項1に記載の設備。
【請求項10】
前記有害事象が薬物乱用または嗜癖であり、かつ前記提案される予約または治療ルーチンがサルビノリンAの投与を含む、請求項1に記載の設備。
【請求項11】
前記有害事象がうつ病性障害であり、かつ前記提案される予約または治療ルーチンがシロシビンまたはシロシンの投与を含む、請求項1に記載の設備。
【請求項12】
前記有害事象が外傷後ストレス障害であり、前記提案される予約または治療ルーチンが、3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)の投与を含む、請求項1に記載の設備。
【請求項13】
前記有害事象がうつ病性障害であり、かつ前記提案される予約または治療ルーチンがN,N-ジメチルトリプタミン(DMT)の投与を含む、請求項1に記載の設備。
【請求項14】
対象におけるメンタルヘルスまたは物質乱用障害を治療する方法であって、
機械学習モデルを使用して、前記対象に関連付けられたデータストリームの組を処理して、有害事象の可能性を決定することであって、前記データストリームの組が、前記対象の生物学的データ、前記対象のデジタルバイオマーカーデータ、または前記対象によるデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答のうちの少なくとも1つを含む、処理することと、
前記有害事象の前記可能性が所定の閾値より大きいことに応答して、前記対象に関連付けられた履歴的なデータ、および前記対象の前記データストリームの組から抽出された前記対象の現在の状態を表す情報に基づいて、薬物を投与するための治療ルーチンを決定することと、
前記治療ルーチンに基づいて、前記対象に前記薬物を投与することと、を含む、方法。
【請求項15】
前記機械学習モデルが、訓練データセットを使用して訓練され、前記訓練データセットが、複数の履歴的な対象からの履歴データセットを含み、前記履歴データセットが、前記複数の履歴的な対象の生物学的データ、前記複数の履歴的な対象のデジタルバイオマーカーデータ、および前記複数の履歴的な対象によるデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の履歴的な対象の前記生物学的データおよび前記対象の前記生物学的データが、心拍データ、心拍数データ、血圧データ、体温、音声音響データ、または心電図データのうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記複数の履歴的な対象の前記デジタルバイオマーカーデータおよび前記対象の前記デジタルバイオマーカーデータが、アクティビティデータ、精神運動データ、前記デジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答の応答時間データ、表情データ、瞳孔測定、またはハンドジェスチャーデータのうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記複数の履歴的な対象による前記デジタルコンテンツに関連付けられた前記質問に対する前記応答、および前記対象による前記デジタルコンテンツに関連付けられた前記質問に対する前記応答が、自己申告のアクティビティデータ、自己申告の状態データ、または質問表およびアンケートに対する患者応答のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記モデルが、一般的な線形モデル、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン(SVM)、クラスタリング、またはそれらの組み合わせを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記薬物が、イボガイン、ノルイボガイン、シロシビン、シロシン、3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)、N,N-ジメチルトリプタミン(DMT)、またはサルビノリンAのうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記プロセッサが、前記予測スコアを所定のスコアと比較することによって、前記有害事象の可能性を決定するように構成される、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記治療ルーチンが、前記薬物の投与、または前記薬物の前記投与のタイミングのうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
前記メンタルヘルスまたは物質乱用障害が、薬物乱用または嗜癖であり、かつ前記治療ルーチンが、イボガインまたはノルイボガインの投与を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項24】
前記メンタルヘルスまたは物質乱用障害が、薬物乱用または嗜癖であり、かつ前記治療ルーチンが、サルビノリンAの投与を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項25】
前記メンタルヘルスまたは物質乱用障害が、うつ病性障害であり、かつ前記治療ルーチンが、シロシビンまたはシロシンの投与を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項26】
前記メンタルヘルスまたは物質乱用障害が、外傷後ストレス障害であり、かつ前記治療ルーチンが、3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)の投与を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項27】
前記メンタルヘルスまたは物質乱用障害が、うつ病性障害であり、かつ前記治療ルーチンが、N,N-ジメチルトリプタミン(DMT)の投与を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項28】
対象におけるメンタルヘルスまたは物質乱用障害を治療する方法であって、
デジタルコンテンツを含む心理教育セッションの組を対象に提供することと、
前記心理教育セッションの組を提供する一方で、前記対象と関連付けられたデータストリームの組を収集することであって、前記データストリームの組が、前記対象の生物学的データ、前記対象のデジタルバイオマーカーデータ、または前記対象による前記デジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答のうちの少なくとも1つを含む、収集することと、
機械学習モデルを使用して、前記データストリームの組を処理して、前記対象の前記状態を表す予測スコアを生成することと、
前記対象の前記予測スコアおよび前記対象に関連付けられた履歴データに基づいて、前記対象に心理教育セッションの追加的な組を特定および提供することと、を含む方法。
【請求項29】
前記対象の前記状態が、対象の変化に対する脳の可塑性またはモチベーションの程度を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記機械学習モデルが、訓練データセットを使用して訓練され、前記訓練データセットが、前記対象からの履歴データセットを含み、前記履歴データセットが、前記対象の履歴的な生物学的データ、前記対象の履歴的なデジタルバイオマーカーデータ、および前記対象によるデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する履歴的な応答を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記対象の前記履歴的な生物学的データおよび前記対象の前記生物学的データが、心拍データ、心拍数データ、血圧データ、体温、音声音響データ、または心電図データのうちの少なくとも1つを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記対象の前記履歴的なデジタルバイオマーカーデータおよび前記対象の前記デジタルバイオマーカーデータが、アクティビティデータ、精神運動データ、前記デジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答の応答時間データ、表情データ、瞳孔測定、またはハンドジェスチャーデータのうちの少なくとも1つを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記対象による前記デジタルコンテンツに関連付けられた前記質問に対する前記履歴的な応答、および前記対象による前記デジタルコンテンツに関連付けられた前記質問に対する前記応答が、自己申告のアクティビティデータ、自己申告の状態データ、または質問表およびアンケートに対する患者応答のうちの少なくとも1つを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記モデルが、一般的な線形モデル、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン(SVM)、クラスタリング、またはそれらの組み合わせを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項35】
前記予測スコアを生成するために前記データストリームの組を前記処理することが、前記予測スコアを所定のスコアと比較することを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項36】
設備であって、
心理教育セッションの組のためのデジタルコンテンツを記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリに動作可能に連結されたプロセッサと、を備え、前記プロセッサが、
デジタル特徴の組を含むデジタルコンテンツファイルのバージョンを生成し、前記デジタル特徴の組が、インタラクティブアンケートもしくは質問の組、ダイアログアクティビティ、または埋め込まれたオーディオもしくはビジュアルコンテンツのうちの少なくとも1つを含み、
前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンの生成と関連付けられたメタデータを生成し、前記メタデータが、前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンの第1の作成者の識別子、前記作成に関連付けられた期間または日付、および前記作成の理由を含み、
ハッシュ関数を使用して、前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンおよび前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンに関連付けられた前記メタデータをハッシュして、前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンへのポインターを生成し、
前記ポインターを含む前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンを読み出すためのリクエストを第2の作成者から受信することに応答して、前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンおよび前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンに関連付けられた前記メタデータを前記第2の作成者に提供するように構成される、設備。
【請求項37】
前記第1の作成者が前記第2の作成者と同じである、請求項36に記載の設備。
【請求項38】
前記プロセッサが、前記デジタルコンテンツの前記バージョンおよび前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンに関連付けられた前記メタデータを前記メモリに保存するようにさらに構成される、請求項36に記載の設備。
【請求項39】
前記プロセッサが、前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンをユーザー装置に送信し、これにより、前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンを受信することに応答して、前記ユーザー装置が前記デジタル特徴の組をユーザーに提示するようにさらに構成される、請求項36に記載の設備。
【請求項40】
前記デジタルコンテンツファイルの前記バージョンが、前記デジタルコンテンツファイルの第1のバージョンであり、かつ前記プロセッサが、
第3の作成者によって作成された前記デジタルコンテンツファイルの前記第1のバージョンに対する変更に応答して、前記デジタル特徴の組とは異なるデジタル特徴の修正された組を含む前記デジタルコンテンツファイルの第2のバージョンを生成し、
前記デジタルコンテンツファイルの前記第2のバージョンの作成と関連付けられたメタデータを生成するようにさらに構成される、請求項39に記載の設備。
【請求項41】
前記プロセッサが、前記デジタルコンテンツファイルの前記第2のバージョンを前記ユーザー装置に送信し、これにより、前記デジタルコンテンツファイルの前記第2のバージョンを受信することに応答して、前記ユーザー装置が、前記修正されたデジタル特徴の組を前記ユーザーに提示するようにさらに構成される、請求項40に記載の設備。
【請求項42】
前記プロセッサが、前記デジタルコンテンツファイルの前記第2のバージョンから前記デジタルコンテンツファイルの前記第1のバージョンへと戻すためのリクエストを第4の作成者から受信することに応答して、前記デジタルコンテンツファイルの前記第1のバージョンを前記ユーザー装置へと送信するように戻り、これにより、前記ユーザー装置がデジタル特徴の組を前記ユーザーに提示するように戻るようにさらに構成され、
前記デジタルコンテンツファイルの前記第2のバージョンから前記第1のバージョンへと戻すための前記リクエストが、前記デジタルコンテンツファイルの前記第1のバージョンに対する前記ポインターを含む、請求項41に記載の設備。
【請求項43】
前記プロセッサが、前記デジタル特徴の組の1つ以上のデジタル特徴に対する1つ以上の応答を編集可能なコンテンツへと解釈するために、前記デジタルコンテンツファイルルールの前記バージョンをコードし、かつ関連付けるようにさらに構成される、請求項36に記載の設備。
【請求項44】
設備であって、
メモリと、
前記メモリに動作可能に連結されたプロセッサと、を備え、前記プロセッサが、
心理教育セッション中に、質問および仮想インターフェース要素をユーザーに提示し、前記仮想インターフェース要素が、パラメータの異なる尺度に各々関連付けられた前記質問に対する複数の選択可能な応答を含み、
前記仮想インターフェース要素を介して前記ユーザーから第1の入力を受信し、前記第1の入力が、前記複数の選択可能な応答からの第1の選択可能な応答と関連付けられ、
前記第1の選択可能な応答に基づいて第1の触覚フィードバックを生成し、
前記仮想インターフェース要素を介して前記ユーザーから第2の入力を受信し、前記第2の入力が、前記複数の選択可能な応答からの第2の選択可能な応答と関連付けられ、かつ前記第1の選択可能な応答より大きい前記パラメータの尺度を表し、
前記第2の選択可能な応答に基づいて第2の触覚フィードバックを生成し、前記第2の触覚フィードバックが、前記第1の触覚フィードバックより大きい強度または周波数を有するように構成される、設備。
【請求項45】
前記第1の触覚フィードバックおよび前記第2の触覚フィードバックの各々が、所定の波形、所定の強度、および所定の周波数を有する1つ以上の振動を含む、請求項44に記載の設備。
【請求項46】
前記第2の触覚フィードバックの前記強度および前記周波数が、前記第1の触覚フィードバックの前記強度および前記周波数より大きい、請求項44に記載の設備。
【請求項47】
前記プロセッサが、前記第1の入力と前記第2の入力との間の差異が増加するにつれて、前記第2の触覚フィードバックの前記強度または前記周波数を増加させることによって、前記第2の触覚フィードバックを生成するように構成される、請求項44に記載の設備。
【請求項48】
仮想インターフェース要素がスライダースケールを含み、かつ前記第1の触覚フィードバックおよび前記第2の触覚フィードバックの前記強度または前記周波数が、前記スライダースケール上のスライダーの位置に基づく、請求項44に記載の設備。
【請求項49】
前記第1の触覚フィードバックおよび前記第2の触覚フィードバックが、前記第1の入力と前記第2の入力との間の差異、および過去の応答または平均応答をそれぞれ表す、請求項44に記載の設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月7日に出願された「SYSTEMS, DEVICES, AND METHODS FOR TREATMENT OF DISORDERS USING DIGITAL THERAPIES AND PATIENT MONITORING AND FEEDBACK」と題された米国仮特許出願第63/185,604号、および2021年6月24日に出願された「METHODS, SYSTEMS AND APPARATUS FOR PROVIDING HAPTIC FEEDBACK ON A USER INTERFACE」と題された米国仮特許出願第63/214,553号に対する優先権を主張するものであり、その各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に記述される実施形態は、例えば、患者のモニタリングおよびフィードバックのために能動的センサーおよび受動的センサーを使用するイベントベースの知識推論システムを含む、機械学習モデルを生成および使用するための方法および装置に関する。こうしたイベントベースの知識推論システムは、患者データを使用して生成および訓練することができ、次いで障害(例えば、気分障害、物質使用障害、または外傷後ストレス障害(PTSD))の治療に使用することができる。より具体的には、本明細書に記述される実施形態は、障害を治療するためのデジタル療法に関連付けられた特定の生物学的ドメインデータを得、かつこうした療法および/または治療に関連付けられた患者のモニタリングおよびフィードバックのための推論技法を適用する、論理処理を生成および実装するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
薬物療法は、数多くの異なるタイプの医学的状態および障害を治療するために使用されてきた。薬物療法は、特定の状態または障害を標的とするために患者に投与することができる。好適な薬物療法の例としては、薬学的な薬物治療、生物学的製品などを挙げることができる。ある特定のタイプの気分障害および/または実質的な使用障害の治療はまた、カウンセリングセッション、心理療法、または他のタイプの構造化されたインタラクションも伴うことができる。
【0004】
薬物療法は、しばしばそれらの完全な効果を達成するために数週間または数か月かかる可能性があり、また一部の事例では、継続的な使用を必要とする、または薬物依存もしくは他の合併症につながる可能性がある。心理療法および他のタイプのヒトとのインタラクションは、薬物療法の合併症のない障害を有さずに治療するために有用とすることができるが、訓練を受けた専門家の可用性によって制限され、またスキル、訓練を受けた専門家および患者の時間的可用性、ならびに/または訓練を受けた専門家によって使用される特定の技法に依存して有効性が変化する場合がある。また、医学的補助療法(MAT)、すなわち、行動療法またはカウンセリングとともに薬物治療を使用することに関連付けられた利点もあるが、こうした治療は、可用性および他の因子によっても制限される。加えて、治療専門家は、高価であり、ミーティングをコーディネートすることが困難であり、かつ/またはインタラクションするためにまとまった時間を必要とする場合がある(例えば、典型的に、1セッション当たり30分超)。
【0005】
その結果、障害を治療するための改善された方法および装置に対するニーズが存在する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、一実施形態による、患者を治療するためのシステムの概略ブロック図である。
【
図2】
図2は、一実施形態による、デジタル療法を実施するため、および/または対象に関する情報をモニタリングおよび収集するための、モバイル装置およびサーバーを含む患者を治療するためのシステムの概略ブロック図である。
【
図3】
図3は、一実施形態による、患者を治療するためのシステムの異なる構成要素間で交換される情報を例示するデータフロー図である。
【
図4】
図4は、一実施形態による、治療プロトコルへと新しい患者をオンボードする方法を例示するフローチャートである。
【
図5】
図5は、一実施形態による、患者への課題を送達する方法を例示するフローチャートである。
【
図6】
図6は、一実施形態による、患者から収集されたデータを分析する方法を例示するフローチャートである。
【
図7】
図7は、一実施形態による、患者から収集されたデータを分析する方法を例示するフローチャートである。
【
図8】
図8は、一実施形態による、ユーザー装置上に提示されるコンテンツの例を例示するフローチャートである。
【
図9】
図9は、一部の実施形態による、サーバーとユーザー装置(例えば、電子装置)との間の情報交換のシステムを例示する例示の概略図を例示する。
【
図10】
図10は、一部の実施形態による、触覚サブシステムを含むモバイル装置として実装された電子装置を例示する例示の概略図を例示する。
【
図11】
図11は、一部の実施形態による、アンケートにおいてユーザーにフィードバックを提供するためのプロセスのフローチャートを例示する。
【
図13】
図13は、一部の実施形態による、ユーザー装置の例示のユーザーインターフェースを示す。
【
図14】
図14は、一部の実施形態による、複数の軸を有する例示の回答フォーマットである。
【
図15】
図15は、一部の実施形態による、例示の触覚効果に関連付けられた1つ以上の特徴の変化を表す軸を概略的に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に記述される実施形態は、例えば、患者のモニタリングおよびフィードバックのために能動的センサーおよび受動的センサーを使用するイベントベースの知識推論システムを含む、機械学習モデルを生成および使用するための方法および装置に関する。一部の実施形態では、本明細書に記述されるシステム、装置、および方法は、ルールベースの推論に基づいて有害事象を推定するためのものとすることができる。例えば、方法は、教師あり学習、教師なし学習、または強化学習を使用して、訓練データセットを使用して対象に対する予測スコアの推定を生成するためのイベントベースのモデルを構築することと、対象に関連付けられたデータストリームの組を受信することと、モデルを使用し、かつデータストリームに基づいて、対象に対する予測スコアを推定することと、予測スコアに基づいて有害事象の可能性を決定することと、を含むことができる。
【0008】
一部の実施形態では、障害を治療するためのシステム、装置、および方法が本明細書に記述される。一部の実施形態では、本明細書に記述されるシステム、装置、および方法は、気分障害もしくは物質乱用障害の治療を受けている対象をモニタリングすること、および/またはこうした障害のための治療レジメンの一部としてデジタル療法を提供することに関する。
【0009】
1. システムおよび装置
1.1 デジタルコンテンツおよび分析
図1は、本明細書に記述される実施形態による、例示のシステムを図示する。システム100は、デジタルコンテンツを患者へと提供する、かつ/または患者についての情報をモニターおよび分析するように構成されてもよい。システム100は、単一の装置として実装されてもよく、またはネットワーク102へと接続された複数の装置にわたって実装されてもよい。例えば、システム100は、サーバー110、ユーザー装置120、療法プロバイダー装置130、データベース(複数可)140、または他の計算装置(複数可)150を含む、1つ以上の計算装置を含んでもよい。計算装置は、計算装置から遠隔に位置する、計算装置の近くの施設に位置付けられる、および/または計算装置の中へと統合される構成要素(複数可)を含んでもよい。
【0010】
サーバー110は、他の計算装置から遠隔に位置する、および/または計算装置の近くの施設に位置付けられる、構成要素(複数可)を含んでもよい。サーバー110は、プロセッサ112と、プロセッサ112へと動作可能に連結されたメモリ114と、を有する計算装置(または複数の計算装置)とすることができる。一部の事例では、サーバー110は、ハードウェアベースのモジュール(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP))、および/またはソフトウェアベースのモジュール(メモリ114内に記憶されたコンピュータコード、および/またはプロセッサ112において実行されるコンピュータコード)の、そのモジュールに関連付けられた1つ以上の特定の機能を実施する能力を有する、任意の組み合わせとすることができる。一部の事例では、サーバー110は、例えば、ウェブサーバー、アプリケーションサーバー、プロキシサーバー、テルネットサーバー、ファイル転送プロトコル(FTP)サーバー、メールサーバー、リストサーバー、コラボレーションサーバーおよび/またはこれに類するものなどのサーバーとすることができる。一部の事例では、サーバー110は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、標準的なモバイル電話、タブレットパーソナルコンピュータ(PC)、その他/またはそれらなどのパーソナルコンピューティング装置を含むことができ、またはそれらに通信可能に連結されてもよい。
【0011】
メモリ114は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)(例えば、動的RAM、静的RAM)、フラッシュメモリ、リムーバブルメモリ、ハードドライブ、データベース、その他/またはそれらとすることができる。一部の実装では、メモリ114は、例えば、
図3~
図7を参照しながら記述されるような、1つ以上のプロセスを実行するように構成されたデータベース、プロセス、アプリケーション、仮想マシン、ならびに/またはその他のソフトウェアコードおよび/もしくはモジュール(ハードウェアで記憶および/または実行される)ならびに/またはハードウェア装置および/もしくはモジュールを含むことができる(または記憶することができる)。こうした実装では、こうしたプロセスを実行するための命令は、メモリ114内に記憶することができ、またプロセッサ112において実行することができる。一部の実装では、メモリ112は、コンテンツ(例えば、テキスト、オーディオ、ビデオ、またはインタラクティブアクティビティ)、患者データ、および/またはこれに類するものを記憶することができる。
【0012】
プロセッサ112は、例えば、メモリ114の中へとデータを書き込み、かつ/またはメモリ114からデータを読み取り、かつメモリ114内に記憶された命令を実行するように構成することができる。プロセッサ112はまた、例えば、サーバー110の他の構成要素(ネットワークインターフェースカード、他の周辺処理構成要素(図示せず)など)の動作も実行および/または制御するように構成することができる。一部の実装では、メモリ114内に記憶された命令に基づいて、プロセッサ112は、
図3~
図7に図示するプロセスの1つ以上の工程を実行するように構成することができる。
【0013】
一部の実施形態では、サーバー110は、1つ以上のデータベース(複数可)140に通信可能に連結することができる。データベース(複数可)140は、患者、医師および療法士、介護者、ならびに/または患者への療法および/もしくはケアの支援および/もしくは投与に関与する他の個人からの情報を記憶するための、1つ以上のリポジトリ、記憶装置および/もしくはメモリを含むことができる。一部の実施形態では、サーバー100は、患者情報および/または課題(例えば、コンテンツ、コースワークなど)を記憶するための第1のデータベース、ならびに患者から受信したチャットおよび/または音声データ(例えば、課題への応答、音声音響データなど)を記憶するための第2のデータベースに連結することができる。例示のデータベース(複数可)のさらなる詳細が、
図2を参照しながら記述される。
【0014】
ユーザー装置120は、患者またはサポーター(例えば、患者に対してサポートまたはケアを提供する介護者または他の個人)などのユーザーに関連付けられた計算装置とすることができる。ユーザー装置は、プロセッサ122と、プロセッサ122に動作可能に連結されたメモリ124と、を有することができる。一部の事例では、ユーザー装置120は、携帯電話(例えば、スマートフォン)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ポータブルメディアプレーヤー、ウェアラブルデジタル装置(例えば、デジタル眼鏡、リストバンド、腕時計、ブローチ、アームバンド、仮想現実/拡張現実ヘッドセット)とすることができる。ユーザー装置120は、そのモジュールに関連付けられた1つ以上の特定の機能を実施する能力を有する、ハードウェアベースの装置および/もしくはモジュール(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP))ならびに/またはソフトウェアベースのコードおよび/もしくはモジュール(メモリ122内に記憶された、および/またはプロセッサ121において実行されるコンピュータコード)の任意の組み合わせとすることができる。
【0015】
メモリ124は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)(例えば、動的RAM、静的RAM)、フラッシュメモリ、リムーバブルメモリ、ハードドライブ、データベース、その他/またはそれらとすることができる。一部の実装では、メモリ124は、例えば、
図3~
図7を参照しながら記述されるような、1つ以上のプロセスを実行するように構成されたデータベース、プロセス、アプリケーション、仮想マシン、および/またはその他のソフトウェアコードもしくはモジュール(ハードウェアで記憶および/または実行される)ならびに/またはハードウェア装置および/もしくはモジュールを含むことができる(または記憶することができる)。こうした実装では、こうしたプロセスを実行するための命令は、メモリ124内に記憶することができ、またプロセッサ122において実行することができる。一部の実装では、メモリ124は、コンテンツ(例えば、テキスト、オーディオ、ビデオ、またはインタラクティブアクティビティ)、患者データ、および/またはこれに類するものを記憶することができる。
【0016】
プロセッサ122は、例えば、メモリ124の中へとデータを書き込み、かつ/またはメモリ114からデータを読み取り、かつメモリ124内に記憶された命令を実行するように構成することができる。プロセッサ122はまた、例えば、ユーザー装置120の他の構成要素(ネットワークインターフェースカード、他の周辺処理構成要素(図示せず)など)の動作も実行および/または制御するように構成することができる。一部の実装では、メモリ124内に記憶された命令に基づいて、プロセッサ122は、
図3~
図7に関して記述されるプロセスの1つ以上の工程を実行するように構成することができる。一部の実装では、プロセッサ122およびプロセッサ112は、
図3~
図7に関して記述されたプロセスを実行するように全体として構成することができる。
【0017】
ユーザー装置120は、ユーザーに情報(例えば、コンテンツ)を提示し、かつユーザーからの入力を受信する、ユーザーインターフェース、例えば、グラフィカルユーザーインターフェースを含むことができる、入力/出力(I/O)装置126(例えば、ディスプレイ、スピーカー、触覚出力装置、キーボード、マウス、マイクロフォン、タッチスクリーンなど)を含むことができる。一部の実施形態では、ユーザー装置120は、ユーザーインターフェースをユーザーに提示するモバイルアプリケーションを実装することができる。一部の実施形態では、ユーザーインターフェースは、例えば、障害、療法プログラム、および/もしくは治療に関してユーザーを教育するため、または治療もしくは療法プログラムに関してユーザーについての情報を得るために、例えば、テキスト、オーディオ、ビデオ、およびインタラクティブアクティビティを含むコンテンツをユーザーに提示することができる。一部の実施形態では、コンテンツは、例えば、患者の医学的状態を治療するため、および/または治療もしくは療法のために患者を準備するために、デジタル療法セッション中に提供することができる。一部の実施形態では、コンテンツは、定期的な(例えば、毎日の、毎週の、または毎月の)チェックインの一部として提供することができ、それによって、患者は、患者の精神状態および/または身体状態に関する情報を提供するように求められる。
【0018】
一部の実施形態では、ユーザー装置120は、1つ以上のセンサー(
図1には図示せず)を含んでもよい、または1つ以上のセンサー(
図1には図示せず)に連結されてもよい。例えば、センサー(複数可)は、本明細書に記述される計算装置のうちのいずれかが、患者、環境、および/もしくは計算装置の周囲の環境中の対象についての情報を捕捉すること、ならびに/または患者もしくはユーザーについてのまたは患者もしくはユーザーに対して情報を伝達することを可能にする、任意の好適な構成要素であってもよい。センサー(複数可)としては、例えば、画像取り込み装置(例えば、カメラ)、周辺光センサー、オーディオ装置(例えば、マイクロフォン)、光センサー、固有感覚センサー、位置センサー、触覚センサー、力またはトルクセンサー、温度センサー、圧力センサー、モーションセンサー、音声検出器、ジャイロスコープ、加速度計、血液酸素センサー、それらの組み合わせ、およびこれに類するものが挙げられてもよい。一部の実施形態では、センサー(複数可)としては、触覚センサー、例えば、力、振動、接触、およびその他の非視覚的な情報を計算装置に伝達し得る構成要素が挙げられてもよい。一部の実施形態では、患者装置160は、モーションデータ、モバイル装置データ(例えば、デジタルエグゾースト(digital exhaust)、メタデータ、装置使用データ)、ウェアラブル装置データ、地理位置情報データ、サウンドデータ、カメラデータ、療法セッションデータ、診療記録データ、入力データ、環境データ、ソーシャルアプリケーション使用データ、注目データ、アクティビティデータ、睡眠データ、栄養データ、月経周期データ、心臓データ、音声データ、社会的機能データまたは表情データのうちの1つ以上を測定するように構成されてもよい。
【0019】
一部の実施形態では、ユーザー装置120は、対話式質問表およびアンケート、日記入力および/または他のロギング、音声音響データ、デジタルバイオマーカーデータ、およびこれに類するものに対する患者の応答のうちの1つ以上を追跡するように構成されてもよい。例えば、ユーザー装置120は、患者が完了するための1つ以上の質問表または演習を提示してもよい。一部の実装では、ユーザー装置120は、質問表または演習を完了する間にデータを収集することができる。結果は、療法士および/または医師に対して使用可能にされてもよい。一部の実施形態では、ユーザーがユーザー装置120への入力を提供するとき、装置は、触覚フィードバック(例えば、振動)を生成および使用して、患者とインタラクションすることができる。振動は、
図9~
図15を参照しながら記述されるように、異なる状況では異なるパターンとすることができる。
【0020】
一部の実施形態では、ユーザー装置120および/またはユーザー装置120に連結されたサーバー110(または他の計算装置)は、患者からのデータを処理および/または分析し、かつ患者に関連する情報、例えば、患者が特定の障害を有するかどうか、患者が変化に対する脳の可塑性および/またはモチベーションを増加させたかどうかなどを評価するように構成することができる。分析に基づいて、ある特定の情報を、例えば、療法プロバイダー装置130を介して、療法士および/または医師に提供することができる。
【0021】
療法プロバイダー装置130は、一人以上のプロバイダー、医療専門家、療法士、介護者などによって操作されるように構成された任意の装置を指してもよい。ユーザー装置120と同様に、療法プロバイダー装置130は、プロセッサ132、メモリ134、およびI/O装置136を含むことができる。療法プロバイダー装置130は、例えば、患者、アラートなどに関する情報を含む、ネットワーク102に接続された他の計算装置からの情報を受信するように構成することができる。一部の実施形態では、療法プロバイダー装置130は、例えば、I/O装置136を介して、プロバイダーからの情報を受信し、そしてその情報を1つ以上の他の計算装置に提供することができる。例えば、療法セッション中に療法士は、I/O装置136を介して患者に関連する情報を療法プロバイダー装置130へと入力することができ、そしてこうした情報は、1つ以上の他の計算装置、例えば、サーバー110、ユーザー装置120などで患者に関連する他の情報と統合することができる。一部の実施形態では、療法プロバイダー装置130は、患者に送達されるコンテンツ(例えば、ユーザー装置120を介して)、患者から収集される情報(例えば、ユーザー装置120を介して)、ならびに/または患者に使用されるモニタリングおよび/もしくは療法を制御するように構成することができる。例えば、療法プロバイダー装置130は、サーバー110、ユーザー装置120、および/または他の計算装置(例えば、介護者装置、サポーター装置、他のプロバイダー装置など)が、患者についてのある特定の情報をモニターし、かつ/またはある特定のコンテンツを患者に提供するように構成してもよい。
【0022】
一部の実施形態では、患者に関する情報、例えば、ユーザー装置120、療法プロバイダー装置130などによって収集されたなどは、情報を処理および/または分析するように構成することができる、1つ以上の他の計算装置、例えば、サーバー110、計算装置(複数可)150などに提供することができる。例えば、データ処理および/または機械学習装置は、患者から、または患者について収集された未加工情報を受信し、そしてその情報を処理および/または分析して、患者についての他の情報(例えば、語彙、音声音響データ、デジタルバイオマーカーデータなど)を導出するように構成することができる。こうしたデータ処理および/または分析のさらなる詳細は、以下の
図2を参照しながら記述される。
【0023】
計算装置(複数可)150は、各々が本明細書に記述されるように1つ以上のプロセッサおよび/またはメモリを含む、1つ以上の追加的な計算装置を含むことができ、これはある特定の機能を実施するように構成することができる。例えば、計算装置(複数可)150は、データ処理装置、機械学習装置、コンテンツ作成または管理装置などを含むことができる。こうした装置のさらなる詳細は、
図2を参照しながら記述される。一部の実施形態では、計算装置(複数可)150は、サポーター装置、例えば、サポーター(例えば、家族、友人、介護者、または患者に対するサポートおよび/またはケアを提供する他の個人)によって操作される装置を含むことができる。サポート装置は、患者の療法を支援することができるアプリケーション(例えば、モバイルアプリケーション)を実装するように構成することができる。例えば、アプリケーションは、患者の状態についてより詳細に学習すること、患者のサポートに対する励ましを提供すること(例えば、コミュニケーションおよび/または共有アクティビティのための推奨項目)などにおいて、サポーターを支援するように構成することができる。一部の実施形態では、アプリケーションは、例えば、サポーターによって患者について観察された情報などの、サポーターからシステム100への帯域外情報を提供するように構成することができる。一部の実施形態では、アプリケーションは、患者の体験とリンクしたコンテンツを提供するように構成することができる。
【0024】
本明細書に記述される計算装置は、ネットワーク102を介して相互に通信することができる。ネットワーク102は、有線ネットワークおよび/または無線ネットワークとして実装され、かつ装置を動作可能に連結するために使用される、任意のタイプのネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、仮想ネットワーク、遠距離通信ネットワーク)であってもよい。本明細書でさらに詳細に記述されるように、一部の実施形態では、例えば、システムは、インターネットサービスプロバイダー(ISP)およびインターネットを介して相互に接続されたコンピュータを含む。一部の実施形態では、接続は、任意の2つの装置間のネットワークを介して画定されてもよい。
図1に示すように、例えば、サーバー110、ユーザー装置120、療法プロバイダー装置130、データベース(複数可)140、および計算装置(複数可)150のうちの1つ以上の間に接続が画定されてもよい。
【0025】
一部の実施形態では、計算装置は、相互に(例えば、データを相互へと送信し、かつ/またはデータを相互から受信する)通信してもよく、またネットワーク102と中間ネットワークおよび/または代替ネットワーク(
図1には図示せず)を介して通信してもよい。こうした中間ネットワークおよび/または代替ネットワークは、ネットワーク102と同じタイプであってもよく、かつ/または異なるタイプのネットワークであってもよい。各計算装置は、ネットワーク102上でデータを送信して、他の計算装置のうちの1つ以上からデータを送信し、かつ/または他の計算装置のうちの1つ以上からデータを受信するように構成された任意のタイプの装置であってもよい。
【0026】
図2は、実施形態による、例示のシステム200を図示する。例示のシステム200は、システム100のものと構造的および/または機能的に同様の計算装置および/または他の構成要素を含むことができる。システム100と同様に、システム200は、心理学的教育、心理学的訓練ツールおよび/またはアクティビティ、心理学的患者モニタリング、患者のサポーター(例えば、家族および/または介護者)とのケアおよび心理学的教育のコーディネート、モチベーション、励まし、予約のリマインダー、およびこれに類するものを提供するように構成することができる。
【0027】
システム200は、様々な計算装置の接続されたインフラ(例えば、サーバーまたはサーバーレスのクラウド処理)を含むことができる。計算装置は、例えば、サーバー210、モバイル装置220、コンテンツリポジトリ242、データベース244、未加工データリポジトリ246、コンテンツ作成ツール252、機械学習システム254、およびデータ処理パイプライン256を含むことができる。一部の実施形態では、システム200は、例えば、投与ツール(例えば、ウェブサイトまたはデスクトップベースのプログラム)を実装する、別個の投与装置(図示せず)を含むことができる。一部の実施形態では、システム200は、サーバー210、モバイル装置220、コンテンツ作成ツール252などのうちの1つ以上を介して管理することができる。
【0028】
サーバー210は、
図1を参照しながら記述されるサーバー110と構造的および/または機能的に同様とすることができる。例えば、サーバー210は、メモリおよびプロセッサを含むことができる。サーバー210は、患者と関連付けられたデータを処理および/または分析すること、患者と関連付けられた未加工データおよび/または処理されたデータに基づいて患者を評価すること、患者に関連する療法プロバイダー、医師、および/または介護者にアラートを生成および送信すること、または治療もしくは療法を受信する前、その間、および/または後に患者に提供するコンテンツを決定することのうちの1つ以上を実施するように構成することができる。一部の実施形態では、サーバー210は、ユーザー認証を実施し、患者の治療に関連するデータを読み出すまたは記憶するためのリクエストを処理し、患者および/またはサポーター(例えば、家族、友人、および/または他の介護者)に対してコンテンツを課し、アンケート結果を解釈し、レポート(例えば、PDFレポート)を生成し、治療のための予約をスケジュールし、かつ/または患者および/もしくは医師に予約のリマインダーを送信するように構成することができる。サーバー210は、例えば、コンテンツリポジトリ242、データベース244、および未加工データリポジトリ246を含む、1つ以上のデータベースに連結することができる。
【0029】
モバイル装置220は、
図1を参照しながら記述されるユーザー装置120と構造的および/または機能的に同様とすることができる。例えば、モバイル装置220は、メモリ、プロセッサ、I/O装置、センサーなどを含むことができる。一部の実施形態では、モバイル装置220は、モバイルアプリケーションを実装するように構成することができる。モバイルアプリケーションは、ユーザーおよび/またはサポーターに課せられたコンテンツを提示(例えば、ディスプレイ、オーディオとして提示)するように構成することができる。一部の実施形態では、コンテンツは、所定の期間(例えば、一日、または治療のコース全体を通して)全体を通してユーザーに課すことができる。コンテンツは、所定の期間、例えば、約30秒~約20分の間、提示することができ、その間のすべての値および部分範囲を含む。コンテンツは、例えば、モバイル装置220を介して、例えば、毎日、毎週、毎月などの定期的な間隔で、ユーザーに送達することができる。一部の実施形態では、特定のユーザーに送達されるコンテンツは、コンテンツ作成ツール252(以下に記述される)によって定義されるように、異なるコースおよび/または課題に割り当てられたルールまたはプロトコルに基づくことができる。
【0030】
一部の実施形態では、モバイル装置220は(例えば、モバイルアプリケーションを介して)、例えば、応答時間、アクティビティ選択、およびユーザーによって提供される応答の指標を記録することを含む、アクティビティの完了を追跡することができる。一部の実施形態では、モバイル装置220は、例えば、手の震え、表情、眼球の動き、および瞳孔測定、ならびにキーボードタイピングスピードを含む受動データを記録することができる。一部の実施形態では、モバイル装置220は、コンテンツに関連付けられた課題またはタスクの完了に対する、褒美のメッセージをユーザーに送信するように構成することができる。
【0031】
一部の実施形態では、コンテンツは、グループアクティビティにおけるインタラクションを伴うことができる。例えば、モバイル装置220は、コンテンツおよびアクティビティを一緒に実施する患者の小さなグループに対して仮想チャットを提示することができる。一部の実施形態では、グループアクティビティは、グループが、リアルタイムで、または実質的にリアルタイムで、相互におよび/または療法士プロバイダーと共有および通信することを可能にすることができる。一部の実施形態では、グループアクティビティは、相互に対して後の期間において他のグループメンバーによって受信または読み出されるように、グループがメッセージを残すか、またはアクティビティを完了することを可能にすることができる。一部の実施形態では、モバイル装置220は(例えば、モバイルアプリケーションを介して)、例えば、今後の課題、予約、グループアクティビティ、療法セッション、治療セッションなどをユーザーに思い出させるために、プッシュ通知を受信および/または提示するように構成することができる。一部の実施形態では、モバイル装置220は(例えば、モバイルアプリケーションを介して)、例えば、ユーザーが消費した過去のコンテンツをレビューすることができるように、コンテンツの履歴をロギングするように構成することができる。一部の実施形態では、モバイル装置220は(例えば、モバイルアプリケーションを介して)、ユーザーが仮想アバターを選ぶこと、および/または改変することを可能にするアバター作成機能を提供することができる。仮想アバターは、モバイルアプリケーションにおけるグループアクティビティ、ガイド付きジャーナリング、ダイアログ、または他のインタラクションで使用することができる。
【0032】
一部の実施形態では、システム200は、患者に取り付けられた外部センサー(複数可)、例えば、リストバンド、リング、または他の取り付けられた装置からのバイオメトリックデータを含むことができる。一部の実施形態では、外部センサーは、例えば、モバイル装置220などのユーザー装置に動作可能に連結することができる。
【0033】
コンテンツリポジトリ242は、例えば、モバイル装置220または別のユーザー装置を介して患者に提供するために、コンテンツを記憶するように構成することができる。コンテンツは、受動情報またはインタラクティブアクティビティを含むことができる。コンテンツの例としては、ビデオ、テキストおよび/またはメディアを含む記事、オーディオ録音、オープンエンド型質問またはクローズドエンド型質問を含むアンケートもしくは質問表、ガイド付きジャーナリングアクティビティまたはオープンエンド型質問、瞑想演習などが挙げられる。一部の実施形態では、コンテンツは、ユーザーが1人以上の仮想参加者との会話またはダイアログにおいてインタラクトすることを可能にするダイアログアクティビティを含むことができ、ここで、応答は、ダイアログツリー内の異なるノードを通してユーザーを導く、予め書かれた選択肢である。ユーザーは、ダイアログツリー内の1つのノードにおいて開始し、そして提示されたダイアログに応答してユーザーによってなされた選択に応じて、そのノードを通って移動することができる。一部の実施形態では、コンテンツは、対象についてのより深い程度の理解度をユーザーに奨励または誘導する、一連のオープンエンド型質問を含むことができる。一部の実施形態では、コンテンツは、呼吸演習および/または思考演習を通してユーザーを誘導するための、音声および接続された心的イメージを用いた瞑想演習を含むことができる。一部の実施形態では、コンテンツは、触覚フィードバックにつながることができる、ユーザーからの1つ以上の応答を誘発する一つ以上の質問(例えば、アンケートの質問)を含むことができる。例えば、
図9~
図15を参照しながらより詳細に記述されるように、装置(例えば、ユーザー装置)は、例えば、ユーザーの応答に関連するある特定の情報をユーザーに伝達するために、患者とインタラクションするように触覚フィードバックを生成するように構成することができる。
【0034】
図8は、例えば、モバイル装置220上で、ユーザーにコンテンツを送達または提示するためのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)800の例を図示する。GUI800は、メディア、例えば、画像またはビデオコンテンツを提示するための第1のセクション802を含むことができる。一部の実施形態では、第1のセクション802は、療法プロバイダーのライブまたは予め録画されたビデオフィードを提示することができる。GUI800はまた、例えば、ユーザーと療法プロバイダーとの間のダイアログを提示するための第2のセクション804も含むことができる。一部の実施形態では、ユーザーまたは療法プロバイダーは、そのユーザーまたは療法プロバイダーに関連付けられたアバターまたは写真を有することができ、そしてそのアバターまたは写真は、セクション804内にユーザーまたは療法プロバイダーによって入力されたテキストとともに表示することができる。一部の実施形態では、ユーザーおよび療法プロバイダーは、オープンダイアログを有することができる。別の方法としてまたは追加的に、ユーザーに質問を提示し、そしてそれらの質問に対する応答を提供するように求めることができる。例えば、
図8に図示するように、療法プロバイダーはユーザーに質問を尋ねることができ、そしてGUI800の下部にある選択ボタンで識別されるような2つの可能な応答選択肢、すなわち、「応答1」および「応答2」をユーザーに提供することができる。一部の実施形態では、スライダーバーまたは他のユーザーインターフェース要素を操作することによって、ユーザーに応答するように求めることができる。一部の実施形態では、ユーザーの応答は、例えば、
図9~
図15を参照しながら記述されるものと同様な触覚フィードバックを装置に発生させることができる。一部の実施形態では、テキストではなく、音声で質問に応答するように、ユーザーに求めることができる。一部の実施形態では、ダイアログは、とりわけ、うつ病指標、具体的思考と抽象的思考の指標の比較、または以前に提示されたコンテンツの理解を推定するために使用することができる。
【0035】
2つのセクションがGUI800に示されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、1つ以上の追加的なセクションをGUIに提供できることを理解することができる。例えば、GUI800は、メディア、質問などを提供する追加的なセクションを含むことができる。一部の実施形態では、GUI800は、例えば、ユーザーを他のコンテンツを見る前に特定のコンテンツに方向付けるために、他のセクションをオーバーレイするポップアップまたはセクションを提示することができる。
【0036】
一部の実施形態では、コンテンツは再帰的とすることができ、例えば、コンテンツは、他のコンテンツをインラインで含むことができ、また一部の事例では、コンテンツ自体が完了するまで、ある特定のコンテンツはその親コンテンツの完了をブロックすることができる。例えば、ビデオは一時停止することができ、そして画面上にアンケートを提示することができ、またビデオが再生を続ける前にアンケートを完了しなければならない。
図8では、例えば、ダイアログをビデオに埋め込むことができる。別の例として、記事を一時停止することができ、そしてビデオが見るまで、さらに読む(例えば、スクロールする)ことはできない。一部の実施形態では、ビデオもまた、再帰的であり、例えば、ビデオを再開することができ、記事をさらに読むためにロック解除できるようになる前に完了しなければならないアンケートを含有する。
【0037】
コンテンツは分析され、そして他のルールまたはトリガーによって使用可能な指標へと解釈することができる。例えば、コンテンツは、生理的状態(例えば、うつ病)、具体的思考と抽象的思考の比較、以前に提示されたコンテンツの理解などを表示する指標を生成するために、分析および使用することができる。
【0038】
コンテンツリポジトリ242は、コンテンツ作成ツールまたはアプリケーション252に(例えば、ネットワーク102などのネットワークを介して)動作可能に連結することができる。コンテンツ作成ツール252は、例えば、デスクトップもしくはモバイルアプリケーションなどの計算装置上で展開されるアプリケーション、またはウェブベースのアプリケーション(例えば、サーバー上で実行され、そして計算装置によってアクセスされる)とすることができる。コンテンツ作成ツール252は、コンテンツを作成および/または編集するため、コンテンツを情報のコースおよび/またはパッケージへと整理するため、特定の患者および/または患者のグループのためにコンテンツをスケジュールするため、必要条件および/または先行するコンテンツ関係を設定するため、および/またはこれに類するもののために使用することができる。
【0039】
一部の実施形態では、システム200は、治療薬物、装置、または他の治療プロトコル(例えば、トークセラピー)とともに(例えば、その前に、その間に、またはその後に)使用することができるコンテンツを送達することができる。例えば、システム200は、例えば、サルビノリンA(sal A)、ケタミンもしくはアールケタミン、3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)、N-ジメチルトリプタミン(DMT)、またはイボガインもしくはノルイボガインを含む薬物療法とともに使用することができる。
【0040】
例えば、治療前段階の間、システム200は、治療のためにユーザーを準備し、かつ/またはベースライン患者データを収集するコンテンツをユーザーに提供するように(例えば、サーバー210および/またはユーザー装置220を介して、コンテンツリポジトリ242および/またはシステム200の他の構成要素からの情報を有して)構成することができる。一部の実施形態では、システム200は、一般的なマインドセットのための教育的なコンテンツ(例えば、ビデオ、記事、アクティビティ)、および特定の薬物治療がどのように感じる可能性があるか、および/または患者に影響を与えることができるかの具体的な教育を提供することができる。一部の実施形態では、システム200は、行動活性化コンテンツへの導入を提供することができる。一部の実施形態では、システム200は、動機付けのための面接および/またはストーリーを提供することができる。一部の実施形態では、システム200は、ユーザーに対して変化を奨励および/または動機付けするコンテンツを提供するように構成することができる。
【0041】
治療後段階では、システム200は、治療中に患者の体験を処理および/または統合して、患者を支援するコンテンツを提供するように構成することができる。一部の実施形態では、システム200は、記事、ビデオ、隙間質問、ダイアログツリー、ガイド付きジャーナリング、オーディオ瞑想、ポッドキャストなどを通して、心理教育スキルコンテンツを提供することができる。一部の実施形態では、システム200は、動機付けのためのリマインダーおよび/または動機付けのための面接からのフィードバックを提供することができる。一部の実施形態では、システム200は、グループ療法アクティビティを提供することができる。一部の実施形態では、システム200は、アンケートまたは質問表を提供することができる。
【0042】
一部の実施形態では、システム200は、治療転帰の長期間管理において患者を支援するように構成することができる。例えば、システム200は、アンケート、ダイアログ、デジタルバイオマーカーなどを介して長期間モニタリングを提供するように構成することができる。システム200は、追加的なスキルについてユーザーを訓練するためのコンテンツを提供するように構成することができる。システム200は、より高度なスキルおよび/または対象を有するグループ療法アクティビティを提供するように構成することができる。システム200は、例えば、必要になったら、ユーザーに送達されるコンテンツ(例えば、コースワーク、課題、追加サービスへの照会、元の組み合わせ薬物を用いた再投与など)についての投薬および/または次の治療の提案に基づくことによって、デジタルを提供するように構成することができる。
【0043】
未加工データリポジトリ246は、例えば、モバイル装置220、センサー(複数可)、および/または患者とインタラクションする他の個人によって操作される装置を介して収集された、患者についての情報を記憶するように構成することができる。こうした装置によって収集されるデータとしては、例えば、タイミングデータ(例えば、プッシュ通知からオープンまでの時間、使用可能なアクティビティから選ぶ時間、アンケートの躊躇時間、読み取りスピード、スクロール距離、ボタンダウンからボタンアップまでの時間)、選択データ(例えば、好ましい、または好まれるアクティビティ、アンケートおよび隙間質問のファンタジー思考などの応答の解釈、楽観主義/悲観主義、およびこれに類するもの)、電話移動データ(例えば、歩行瞑想中の歩数、電話振盪)、およびこれに類するものを挙げることができる。こうした装置によって収集されるデータとしてはまた、対話式質問表およびアンケートに対する患者応答、テキストの患者使用および/または解釈、音声音響データ(例えば、音声トーン、音調範囲、ボーカルフライ、単語間一時停止、言葉づかい、発音)、デジタルバイオマーカーデータ(例えば、瞳孔測定、表情、心拍数など)も含むことができる。こうした装置によって収集されたデータはまた、例えば、睡眠、歩行、コンテンツ送達中など、異なるアクティビティの間に患者から収集されたデータも含むことができる。
【0044】
データベース244は、サーバー210、モバイル装置220、および/またはシステム200の他の構成要素の動作をサポートするための情報を記憶するように構成することができる。一部の実施形態では、データベース244は、処理された患者データおよび/またはその分析、患者および/または患者グループに関連付けられた治療および/または療法プロトコル、患者データを評価するためのルールおよび/または指標、履歴データ(例えば、患者データ、療法データなど)、患者へのコンテンツの課題に関連する情報、機械学習モデルおよび/またはアルゴリズムなどを記憶するように構成することができる。一部の実施形態では、データベース244は、機械学習システム254に連結されてもよく、これは、未加工データリポジトリ246からの未加工の患者データを処理および/または分析し、そして記憶のためにこうした処理および/または分析されたデータをデータベース244に提供するように構成することができる。
【0045】
機械学習システム254は、1つ以上の機械学習モデルおよび/またはアルゴリズム(例えば、ルールベースのモデル)を適用して、患者データを評価するように構成することができる。機械学習システム254は、未加工データリポジトリ246およびデータベース244に動作可能に連結することができ、また分析するデータから関連するデータを抽出することができる。機械学習システム254は、1つ以上の計算装置上に実装することができ、また
図1に図示する計算装置を参照しながら記述されるものなどのメモリおよびプロセッサを含むことができる。一部の実施形態では、機械学習システム254は、一般的な線形モデル、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン(SVM)、クラスタリング、それらの組み合わせ、およびこれに類するもののうちの1つ以上に適用するように構成することができる。一部の実施形態では、機械学習モデルおよび/またはアルゴリズムを使用して、患者から最初に収集されたデータを処理して、患者に関連付けられたベースラインを決定することができる。患者によって収集された後のデータは、機械学習モデルおよび/またはアルゴリズムによって処理されて、患者の現在の状態の尺度を生成することができ、このような尺度をベースラインと比較して、患者の現在の状態を評価することができる。こうした評価のさらなる詳細は、
図6および
図7を参照しながら記述される。
【0046】
データ処理パイプライン256は、サーバー210、モバイル装置220、またはシステム200の他の構成要素から受信したデータを処理するように構成することができる。データ処理パイプライン256は、1つ以上の計算装置上に実装することができ、また
図1に図示する計算装置を参照しながら記述されるものなどのメモリおよびプロセッサを含むことができる。一部の実施形態では、データ処理パイプライン256は、非関係的な患者およびプロバイダーデータを転送および/または処理するように構成することができる。一部の実施形態では、データ処理パイプライン256は、例えば、音声データ、手の震え、表情、眼球の動き、および/または瞳孔測定、キーボードタイピングスピード、課題完了タイミング、推定読み取りスピード、語彙使用などを含む、患者データを受信、処理、および/または記憶(または記憶のためにデータベース244または未加工データリポジトリ246に送信)するように構成することができる。
【0047】
1.2 触覚フィードバック
上述のように、デジタル治療法を使用して、患者の身体の健康およびメンタルヘルスを評価およびモニターすることができる。例えば、患者が薬物治療を受けるとき、最適化/調整された治療を患者に与えることができるように、患者は、治療前、治療中、および/または治療後の患者の健康を評価およびモニターするために、医療健康プロバイダーに健康情報を提供するために、モバイル装置などの電子装置を使用することができる。
【0048】
デジタルアンケートは、紙のアンケートの単純なデジタル表現で提示されることが知られている。一部の知られているデジタルアンケートは、ボタンまたはチェックボックスを追加している。しかしながら、これらのデジタルアンケートは、モバイル装置のユーザーから装置への一方向データ伝送である。
【0049】
一部の実施形態では、本明細書に記述される実施形態は、触覚フィードバックをデジタルアンケートへと組み合わせて、患者とモバイル装置(およびモバイル装置と通信する他の計算装置)との間の双方向のインタラクションおよびデータ伝送を達成することができる。一部の実施形態では、アンケートの質問の組を、患者(またはモバイル装置のユーザー)に与えることができる。患者がアンケートの質問に回答するために装置に入力を提供するとき、装置(または装置上のモバイルアプリケーション)は、触覚フィードバック(例えば、振動)を使用して患者とインタラクトすることができる。振動は、異なる状況では異なるパターンとすることができる。
【0050】
一部の実装では、例えば、心理教育セッション中またはデジタルコンテンツの送達中に、質問またはアンケートおよび仮想インターフェース要素がユーザーに提示される。仮想インターフェース要素は、質問に対する複数の選択可能な応答を含む。各質問は、パラメータの異なる尺度と関連付けられる。ユーザーは、複数の選択可能な応答からの応答を、仮想インターフェース要素を介した第1の入力として選択する。第1の触覚フィードバックは、第1の選択可能な応答または第1の入力に基づいて生成される。ユーザーが、仮想インターフェース要素を介して複数の選択可能な応答から第2の応答を第2の入力として選択するとき、第2の入力が第1の選択可能な応答よりパラメータの大きい尺度を表す場合、第2の選択可能な応答に基づいて第2の触覚フィードバックが生成される。第2の触覚フィードバックは、第1の触覚フィードバックより大きい強度または周波数を有する。第1および第2の触覚フィードバックは、波形、強度、または周波数において異なる。
【0051】
例えば、モバイル装置(またはモバイルアプリケーション)は、触覚フィードバックを使用して、患者の回答が最後の回答から外れていることを患者にアラートすることができる(例えば、今日は、どのように異なって感じるか)。別の例については、装置(またはモバイルアプリケーション)は、触覚フィードバックを使用して、極端に到達したことを患者にアラートすることができる(例えば、これは私がこれまで感じた最悪のものである)。別の例については、装置(またはモバイルアプリケーション)は、触覚フィードバックを使用して、自分の回答が自分たちのグループの平均または他者とどのように異なるかを患者にアラートすることができる。一部の実施形態では、アンケートの質問に対する触覚フィードバックは、スライダースケールを使用することができ、患者が指を移動するにつれて触覚フィードバックを増加または減少させることができる。
【0052】
一部の実施形態では、触覚フィードバックを使用して、モバイル装置または他の電子装置のユーザーとインタラクトする一方で、ユーザーがアンケートの質問に回答している間に、ユーザーに、自身の現在の回答を地についたものにするための過去の応答または平均的な応答を思い出させることができる。一部の実施例では、これは、医療ケアプロバイダー、介護者、または他の個人に、より正確な応答を提供することができる。
【0053】
図9は、一部の実施形態による、アンケートのための触覚フィードバックを実装するためのシステム900、または触覚アンケートシステム900を例示する例示の概略図を例示する。一部の実施形態では、触覚アンケートシステム900は、サーバー901などの第1の計算装置と、ネットワーク903を介してサーバー901と通信するように構成されたユーザー装置902などの第2の計算装置とを含む。別の方法として、一部の実施形態では、システム900は、ユーザー装置902と通信するサーバー901を含まないが、入力/出力(I/O)サブシステム923(例えば、ディスプレイ、キーボードなど)を形成する構成要素を有するユーザー装置(複数可)902などの1つ以上の計算装置、および触覚フィードバックサブシステム924(例えば、機械的トランスデューサー、モーター、スピーカーなどの振動発生装置)を含む。こうした実装は、
図10に関してさらに記述および例示される。
【0054】
サーバー901は、プロセッサ911およびプロセッサ911に動作可能に連結されたメモリ912を有する計算装置(または複数の計算装置)とすることができる。一部の事例では、サーバー901は、ハードウェアベースのモジュール(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP))、および/またはソフトウェアベースのモジュール(メモリ912内に記憶されたコンピュータコード、および/またはプロセッサ911において実行されるコンピュータコード)の、そのモジュールに関連付けられた1つ以上の特定の機能を実施する能力を有する、任意の組み合わせとすることができる。一部の事例では、サーバー901は、例えば、ウェブサーバー、アプリケーションサーバー、プロキシサーバー、テルネットサーバー、ファイル転送プロトコル(FTP)サーバー、メールサーバー、リストサーバー、コラボレーションサーバーおよび/またはこれに類するものなどのサーバーとすることができる。一部の事例では、サーバー901は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、標準的なモバイル電話、タブレットパーソナルコンピュータ(PC)、その他/またはそれらなどのパーソナルコンピューティング装置とすることができる。一部の実施形態では、本明細書に記述されるように、サーバー901によって提供される能力は、例えば、AWS Lambdaなどのサーバーレスコンピューティングプラットフォーム(またはウェブコンピューティングプラットフォーム、またはクラウドコンピューティングプラットフォーム)上の機能の展開であってもよい。
【0055】
メモリ912は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)(例えば、動的RAM、静的RAMなど)、フラッシュメモリ、リムーバブルメモリ、ハードドライブ、データベース、その他/またはそれらとすることができる。一部の実装では、メモリ912は、例えば、
図11に関連して記述されるような、触覚アンケートプロセスを実行するように構成されたデータベース、プロセス、アプリケーション、仮想マシン、および/またはその他のソフトウェアモジュール(ハードウェアで記憶および/または実行される)ならびに/またはハードウェアモジュールを含むことができる(または記憶することができる)。こうした実装では、触覚アンケートプロセスおよび/または関連付けられた方法を実行するための命令は、メモリ912内に記憶することができ、またプロセッサ911において実行することができる。一部の実装では、メモリ912は、アンケートの質問、アンケートの回答、患者データ、触覚アンケート命令、および/またはこれに類するものを記憶することができる。一部の実装では、サーバー901、ユーザー装置、902、および/または触覚フィードバックサブシステム(
図9には図示せず)に連結されたデータベースは、アンケートの質問、アンケートの回答、患者データ、触覚アンケート命令、および/またはこれに類するものを記憶することができる。
【0056】
プロセッサ911は、例えば、メモリ912の中へとデータを書き込み、かつメモリ912からデータを読み取り、そしてメモリ912内に記憶された命令を実行するように構成することができる。プロセッサ911はまた、例えば、サーバー901の他の構成要素(ネットワークインターフェースカード、他の周辺処理構成要素(図示せず)など)の動作も実行および/または制御するように構成することができる。一部の実装では、メモリ912内に記憶された命令に基づいて、プロセッサ911は、
図11に関して記述される触覚アンケートプロセスの1つ以上の工程を実行するように構成することができる。
【0057】
ユーザー装置902は、プロセッサ921と、プロセッサ921に動作可能に連結されたメモリ922と、を有する計算装置とすることができる。一部の事例では、ユーザー装置902は、モバイル装置(例えば、スマートフォン)、タブレットパーソナルコンピュータ、パーソナルコンピューティング装置、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、および/またはこれに類するものとすることができる。ユーザー装置902は、ハードウェアベースのモジュール(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP))、および/またはソフトウェアベースのモジュール(メモリ922内に記憶されたコンピュータコード、および/またはプロセッサ921において実行されるコンピュータコード)の、そのモジュールに関連付けられた1つ以上の特定の機能を実施する能力を有する、任意の組み合わせを含むことができる。
【0058】
メモリ922は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)(例えば、動的RAM、静的RAMなど)、フラッシュメモリ、リムーバブルメモリ、ハードドライブ、データベース、その他/またはそれらとすることができる。一部の実装では、メモリ922は、例えば、
図11に関連して記述されるような、触覚アンケートプロセスを実行するように構成されたデータベース、プロセス、アプリケーション、仮想マシン、および/またはその他のソフトウェアモジュール(ハードウェアで記憶および/または実行される)ならびに/またはハードウェアモジュールを含むことができる(または記憶することができる)。こうした実装では、触覚アンケートプロセスおよび/または関連付けられた方法を実行するための命令は、メモリ922内に記憶することができ、またプロセッサ921において実行することができる。一部の実装では、メモリ922は、アンケートの質問、アンケートの回答、患者データ、触覚アンケート命令、および/またはこれに類するものを記憶することができる。
【0059】
プロセッサ921は、例えば、メモリ922の中へとデータを書き込み、かつメモリ922からデータを読み取り、そしてメモリ922内に記憶された命令を実行するように構成することができる。プロセッサ921はまた、例えば、ユーザー装置902の他の構成要素(ネットワークインターフェースカード、他の周辺処理構成要素(図示せず)など)の動作も実行および/または制御するように構成することができる。一部の実装では、メモリ922内に記憶された命令に基づいて、プロセッサ921は、本明細書に記述される(例えば、
図11に関して)触覚アンケートプロセスの1つ以上の工程を実行するように構成することができる。一部の実装では、プロセッサ921およびプロセッサ911は、本明細書に記述される(例えば、
図11に関して)触覚アンケートプロセスを実行するように全体として構成することができる。
【0060】
一部の実施形態では、ユーザー装置902は、患者に関連付けられた電子装置とすることができる。一部の実施形態では、ユーザー装置902は、
図10を参照しながらさらに記述されるようなモバイル装置(例えば、スマートフォン、タブレットなど)とすることができる。一部の実施形態では、ユーザー装置は、診療所、病院、または治療センターの共有コンピュータであってもよい。
【0061】
一部の実施形態では、ユーザー装置902は、ユーザーに対して1つ以上の質問を提示するユーザーインターフェース、例えば、グラフィカルユーザーインターフェースを用いて構成することができる。一部の実施形態では、ユーザー装置902は、ユーザーインターフェースをユーザーに提示するモバイルアプリケーションを実装することができる。一部の実施形態では、1つ以上の質問は、例えば、薬物治療または療法プログラムに関連するユーザーについての情報を得るための電子アンケートの一部を形成することができる。一部の実施形態では、1つ以上の質問は、例えば、患者の医学的状態を治療するため、および/または薬物治療もしくは療法のために患者を準備するために、デジタル療法セッション中に提供することができる。一部の実施形態では、1つ以上の質問は、定期的な(例えば、毎日の、毎週の、または毎月のチェックインの)質問表の一部として提供することができ、それによって、患者は、患者の精神状態および/または身体状態に関する情報を提供するように求められる。
【0062】
一部の実施形態では、ユーザー装置902は、患者に1つ以上の質問を提示し、そして患者からサーバー901に1つ以上の応答を送信することができる。1つ以上の質問および1つ以上の応答は、質問および/または応答で層状にされたユーザーの言語に特有の翻訳を有することができる。例えば、ユーザー装置902は、ディスプレイまたは他のユーザーインターフェース上に質問(例えば、今日の気分はいかが?)を提示することができ、そして入力(例えば、タッチ入力、マイクロフォン入力、またはキーボードエントリ)を受信し、またその入力を、ネットワーク903を介してサーバー901に送信することができる。一部の実施形態では、ユーザー装置902への入力は、サーバー901へとリアルタイムで、または実質的にリアルタイムで(例えば、約1~約5秒以内に)送信することができる。サーバー901は、ユーザー装置902からの入力を分析し、そして入力に基づいて、何らかの触覚効果(例えば、振動効果またはパターン)を発生または生成するようにユーザー装置902に命令するかどうかを決定することができる。例えば、サーバー901は、ユーザー装置902に対する入力の分析および/または命令の生成の方法について、どのような触覚効果を生成するかに関してサーバー901に命令する、記憶された触覚アンケート命令を有することができる。触覚効果をユーザー装置902に提供するべきであると決定することに応答して、サーバー901は、1つ以上の命令をユーザー装置902に対して送り返すことができ、例えば、決定された触覚効果(例えば、振動効果またはパターン)を発生または生成するようにユーザー装置に命令することができる。
【0063】
別の方法としてまたは追加的に、ユーザー装置902は、1つ以上の質問を患者に提示し、そして患者からの1つ以上の応答を処理または分析することができる。例えば、ユーザー装置902は、ディスプレイまたは他のユーザーインターフェース上に質問(例えば、今日の気分はいかが?)を提示することができ、そして質問を提示した後、入力(例えば、タッチ入力、マイクロフォン入力、またはキーボードエントリなど)を受信することができる。ユーザー装置902は、入力を処理および/または分析する方法をユーザー装置902に命令する、1つ以上の命令(例えば、触覚アンケート命令)をメモリ(例えば、メモリ922)内に記憶することができる。例えば、プロセッサ921を介したユーザー装置902は、入力を処理して、変形またはクリーンにされた入力を提供するように構成することができる。ユーザー装置902は、変形またはクリーンにされた入力をサーバー901に渡し、そしてその後、例えば、上述のような触覚効果を生成するために、サーバー901から追加的な命令を受信するのを待つことができる。別の例として、プロセッサ921を介したユーザー装置902は、例えば、入力をユーザーによって提供される以前の入力と比較することによって、入力を分析するように構成することができる。次いで、ユーザー装置902は、
図11に関してさらに記述されるように、比較に基づいて触覚効果を発生するかどうかを決定することができる。一部の実施形態では、ユーザー装置902は、1つ以上のアンケート定義ファイルを記憶することができ、各アンケート定義ファイルは、1つ以上のアンケートの質問、質問を促すための翻訳、ユーザー装置上に質問を提示するためのルール、ユーザー装置上に回答を提示するためのルール(ユーザーが入力または選択するための)、関連付けられた入力、および関連付けられた触覚フィードバック命令を定義する。アンケート定義ファイルはまた、ユーザー入力(すなわち、アンケートの質問に対する回答)を1つ以上の触覚フィードバックに変換する機能定義も含むことができる。例えば、各アンケート定義ファイルは、ユーザー装置902で受信された1つ以上の入力に基づいて、1つ以上の触覚フィードバック、または1つ以上の触覚フィードバックに対する変更(例えば、振幅もしくは強度の変化、または触覚フィードバックパターンのタイプの変化)を定義することができる。
【0064】
一部の実装では、アンケートのために触覚フィードバックを実装するためのシステム900または触覚アンケートシステム900は、プロセッサ921、メモリ922、入力/出力(I/O)サブシステム923(例えば、ディスプレイおよび/または1つ以上の入力装置を含む)、および触覚フィードバックを提供する能力を有する触覚フィードバックサブシステム924(例えば、モーターまたは他の周辺装置)を有する、ユーザー装置902などの単一の装置を含むことができる。例えば、システム900は、モバイル装置(モバイル装置のプロセッサによって実行されるモバイルアプリケーションを有する)として実装することができる。一部の実装では、システム900は、複数の装置、例えば、1つ以上のユーザー装置(複数可)902を含むことができる。第1の装置は、例えば、プロセッサ921、メモリ922、およびディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管(CRT)ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイなど)、およびI/Oサブシステム923の一部を形成する入力装置(例えば、キーボード)を含むことができ、また第2の装置は、第1の装置と通信する触覚フィードバックサブシステム924(例えば、座席またはユーザーの周囲のその他の環境に埋め込まれたスピーカー)を含むことができる。例えば、ユーザーは、第1の装置を介してアンケートの質問に対する回答を提供し、そして第2の装置を介して触覚フィードバックを受信することができる。一部の実装では、第1の装置は、サーバー901と通信するように構成することができ、また第2の装置は、第1の装置と通信するように構成することができる。一部の実装では、第1の装置および第2の装置は、サーバー901と通信するように構成することができる。一部の実装では、サーバー901、ユーザー装置、902、または触覚フィードバックサブシステム(
図9には図示せず)に連結されたデータベースは、アンケートの質問、アンケートの回答、患者データ、触覚アンケート命令、および/またはこれに類するものを記憶することができる。
【0065】
触覚効果の例としては、ユーザー装置902上の異なる特徴を有する振動が挙げられる。各触覚効果の強度、持続時間、パターン、および/またはその他の特徴を、変化させることができる。例えば、触覚効果は、各々変化させることができるn個の特徴と関連付けることができる。
図15は、触覚効果が2つの特徴(例えば、強度および周波数)と関連付けられ、そして各々を軸に沿って変化させることができる実施例を図示する。任意の時点での触覚効果は、座標空間内の点1502によって表すことができる。例えば、ユーザーがスライダーバーを第1の位置に位置付けることに応答して、触覚効果は点1502によって表すことができる。ユーザーがスライダーバーを第2の位置に移動すると、触覚効果を、周波数、例えば、点1502’へと、または周波数および強度の両方、例えば、点1502’’へと変化させることができる。変化の他の組み合わせ、例えば、強度のみの変化、強度および/または周波数の増加なども、ユーザーからの入力に基づいて実装することができる。
図15を参照しながら記述したモデルをさらに拡張するために、触覚効果を、任意の数の特徴と関連付けることができ、また各特徴を、1つ以上の軸に沿って調整することができ、これにより触覚効果をn個の軸と関連付けることができることを理解することができる。一部の実装では、例えば、触覚フィードバックの強度、周波数、およびパターンを表す3つの軸を使用することができる。こうした実装では、ユーザーによる入力に応じて、触覚フィードバックの強度、周波数、およびパターンのうちの1つ以上を変化させることができる。ユーザーに対して異なる情報(例えば、ユーザーが質問に応答するのにかかる時間の長さ、応答がベースラインまたは履歴的な応答とどのように比較されるかなど)を表すために、1つ以上の特徴の変化を使用することができる。
【0066】
一部の実施形態では、触覚効果を、特定のタイプのパターンと関連付けることができる。
図12A~
図12Dは、一部の実施形態による、例示の触覚効果パターンを示す。一部の実装では、振動の強度1202は、時間1201の関数として、正弦波(
図12A)、方形波(
図12B)、三角波(
図12C)、鋸歯波(
図12D)、上記の振動パターンのうちのいずれかの組み合わせ、および/またはこれに類するもので変化させることができる。一部の実装では、触覚効果は、所定のまたは調整可能な周波数、振幅などを有する振動のパルスとすることができる。例えば、振動パルスは、5秒毎に第1の強度で振動するパターン、または段階的なパルス(例えば、最初の10秒の間3秒毎にパルスされる第1の振動強度、そして次いで2秒毎に15秒の間パルスされる第2の振動強度に変化する)を有することができる。例えば、ユーザー装置902がディスプレイまたは他のユーザーインターフェース上に質問(例えば、今日の気分はいかが?)を提示するとき、ユーザー装置は、今日のステータスを表す入力を患者から受信することができる。患者の回答が、昨日の患者の回答と異なる場合、ユーザー装置は、触覚フィードバックとしてパルス振動を生成し、回答が昨日と異なることを患者に通知する。ユーザー装置902は、今日の患者の回答と患者の昨日の回答との間の偏差が増加するとき、振動の強度を増加し、振動の周波数を増加し、振動のパターンを変更し、または振動の別の特徴を変更することができる。一部の実施形態では、触覚効果は、所定のアタックパターンおよび/または減衰パターンを有することができる。例えば、触覚効果は、関数(例えば、イージング関数)によって定義されるアタックパターンおよび/または減衰パターンを有することができる。
【0067】
図9に戻ると、一部の実装では、ユーザー装置902への患者の入力(アンケート質問の回答のための)は、連続的(例えば、スライディングスケールを通して)または不連続的(例えば、多項選択質問)とすることができる。ユーザー装置902(または一部の実装では、サーバー901)は、連続的な入力および不連続的な入力に基づいて触覚効果を生成することができる。ユーザー装置902がユーザーから不連続的な入力を受信すると、ユーザー装置902は、不連続的な入力自体、および/またはアンケート質問に対する他のユーザーの反応(例えば、ユーザーの決めかねた、または躊躇状態)に基づいて、触覚効果を生成することができる。
【0068】
一部の実施形態では、触覚効果の例としては、サウンド(例えば、音色、音量、または特定のオーディオファイル)、ビジュアル(例えば、ユーザーインターフェース上のポップアップウィンドウ、フローティングウィンドウ)、テキストメッセージ、および/またはこれに類するものを挙げることができる。一部の実施形態では、ユーザー装置は、異なるタイプの触覚効果(例えば、振動およびサウンド)の組み合わせを生成することができる。
【0069】
図10は、一部の実施形態による、触覚サブシステムを含むモバイル装置1000を例示する例示の概略図を例示する。一部の実施形態では、モバイル装置1000は、物理的および/または機能的に、
図9について考察されたユーザー装置902と同様である。一部の実施形態では、モバイル装置1000は、
図11に関して記述される触覚アンケートプロセスを実行するために、ネットワーク903を介してサーバー901と通信するように構成することができる。一部の実施形態では、モバイル装置1000は、サーバーと通信する必要はなく、またモバイル装置1000自体は、
図11に関して記述される触覚アンケートプロセスを実行するように構成することができる。一部の実施形態では、モバイル装置1000は、プロセッサ、メモリ、周辺インターフェース、入力/出力(I/O)サブシステム、オーディオサブシステム、触覚サブシステム、無線通信サブシステム、カメラサブシステム、および/またはこれに類するもののうちの1つ以上を含む。モバイル装置1000の様々な構成要素は、例えば、1つ以上の通信バスまたは信号ラインによって連結することができる。センサー、装置、およびサブシステムは、複数の機能を容易にするために、周辺インターフェースに連結することができる。通信機能は、例えば、無線周波数および/または光学的(例えば、赤外線)受信機および送信機などの、受信機および/または送信機を含むことができる、1つ以上の無線通信サブシステムを通して容易にすることができる。オーディオサブシステムは、音声認識、音声複製、デジタル録音、およびテレフォニー機能などの音声対応機能を容易にするために、スピーカーおよびマイクロフォンに連結することができる。I/Oサブシステムは、タッチスクリーンコントローラおよび/または他の入力コントローラ(複数可)を含むことができる。タッチスクリーンコントローラは、タッチスクリーンまたはパッドに連結することができる。タッチスクリーンおよびタッチスクリーンコントローラは、例えば、複数のタッチ感受性技術のうちのいずれかを使用して、接触および移動を検出することができる。
【0070】
触覚サブシステムは、振動、力、および/または動きなどの触覚フィードバックを容易にするために利用することができる。触覚サブシステムとしては、例えば、スピニングモーター(例えば、偏心回転質量またはERM)、サーボモーター、圧電モーター、スピーカー、磁気アクチュエータ(サンパー)、タプティックエンジン(リニア共振アクチュエータ、またはアップルのタプティックエンジンン)、圧電アクチュエータおよび/またはこれに類するものを挙げることができる。
【0071】
モバイル装置1000のメモリは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)(例えば、動的RAM、静的RAM)、フラッシュメモリ、リムーバブルメモリ、ハードドライブ、データベース、その他/またはそれらとすることができる。一部の実装では、メモリは、例えば、
図11に関連して記述されるような、触覚アンケートプロセスを実行するように構成されたデータベース、プロセス、アプリケーション、仮想マシン、および/またはその他のソフトウェアモジュール(ハードウェアで記憶および/または実行される)ならびに/またはハードウェアモジュールを含むことができる(または記憶することができる)。こうした実装では、触覚アンケートプロセスおよび/または関連付けられた方法を実行するための命令は、メモリ内に記憶することができ、またプロセッサにおいて実行することができる。一部の実装では、メモリは、アンケートの質問、アンケートの回答、患者データ、触覚アンケート命令、触覚アンケート機能の定義、および/またはこれに類するものを記憶することができる。
【0072】
メモリは、触覚アンケート命令または機能の定義を含むことができる。触覚命令は、モバイル装置1000に触覚ベースの動作を実施させるように、例えば、
図11を参照して記述されるように、触覚フィードバックをモバイル装置1000のユーザーへと提供するように、構成することができる。
【0073】
モバイル装置1000のプロセッサは、例えば、メモリへとデータを書き込み、またメモリからデータを読み取り、かつメモリ内に記憶された命令を実行するように構成することができる。プロセッサはまた、例えば、モバイル装置の他の構成要素の動作を実行および/または制御するように構成することもできる。一部の実装では、メモリ内に記憶された命令に基づいて、プロセッサは、
図11に関して記述される触覚アンケートプロセスを実行するように構成することができる。
【0074】
図11は、一部の実施形態による、例示の触覚フィードバックプロセスのフローチャートを例示する。この触覚フィードバックプロセス300は、プロセッサおよび/またはメモリ(例えば、
図9に関して考察したように、サーバー901におけるプロセッサ911またはメモリ912、
図9に関して考察したように、ユーザー装置902におけるプロセッサ921またはメモリ922、および/または
図10に関して考察したモバイル装置1000におけるプロセッサまたはメモリ)において実装することができる。
【0075】
工程1102において、触覚アンケートプロセスは、例えば、ユーザー装置(例えば、ユーザー装置902またはモバイル装置1000)のユーザーインターフェース上に、アンケート質問の組を提示することを含む。
図13は、一部の実施形態による、ユーザー装置の例示のユーザーインターフェース1300を示す。一実施形態では、アンケートの質問1301は、「今日の気分はいかが?」とすることができる。プロセッサは、スライドバー1302を「悲しい」から「幸せ」と提示することができる。ユーザーは、スライドバーをタップおよび移動させて、これら2つの終点間の気分を表示することができる。一部の実装では、スライドバーは、昨日入力されたユーザーの回答を示す線1304、および/または質問に対するユーザーの平均回答を表示する線1303を示すことができる。ユーザーがスライドバー1302を線1303または1304から離れるように移動させると、ユーザー装置は触覚効果を生成して、ユーザーの以前の回答(例えば、昨日の回答または平均回答)とユーザーの現在の回答との間の差異についてユーザーにフィードバックを提供する。フィードバックは、昨日の回答または平均回答に対してユーザーを支えるのに役立つ可能性がある。この例の効果は、「本当にそれほどずっと良いと思いますか?十分ですか」と尋ねる療法士を模倣するものである。このタイプのフィードバックは、患者に大きい、迅速な気分の揺れを生じさせる場合がある双極性障害などの兆候を有する患者を助けることができる。
【0076】
別の例については、アンケートの質問1305は、「身体運動をどのくらいの頻度で行いますか?」とすることができる。プロセッサは、ユーザーが最も近い回答を選ぶために、多項選択(または不連続的な入力)1306を提示することができる。触覚アンケートプロセスは、視力スケール(例えば、スライドバー1302)、不連続的な入力(または多項選択1306)、グリッド入力(2つの寸法を有する:各寸法が触覚機能に提供される入力として使用される、横寸法および縦寸法)および/またはこれに類するものが挙げられるが、これらに限定されない、異なるタイプの回答の選択を提供することができる。一部の実施形態では、触覚アンケートプロセスは、例えば、ユーザーが自身の指を移動(またはユーザー装置の画面をタップ)して、多項選択間の相互作用を表すことができる幾何学的形状として表示される、複数の軸(または寸法)における回答フォーマットを提供することができる。
図14は、一部の実施形態による、複数の軸を有する例示の回答フォーマットである。例えば、アンケートの質問は、「その衝動をどのように分類するでしょうか?」とすることができる 回答は、挙動、感情、および思考を含む3つの範疇に関連する可能性がある。ユーザーは画面をタップし、そして指を移動させて、挙動、感情、思考の範疇に基づいて、衝動を分類することができる。
【0077】
工程1104において、触覚アンケートプロセスは、アンケートの質問の組からアンケートの質問に応答してユーザー入力を受信することを含む。
【0078】
工程1106において、触覚アンケートプロセスは、ユーザー入力を分析することを含む。例えば、プロセッサは、例えば、ユーザー入力と以前のユーザー入力またはベースラインとの間の差異を測定または評価することによって(例えば、ユーザー入力が、所定の量またはパーセンテージだけ以前のユーザー入力またはベースラインと異なるかどうかを決定することによって)、アンケートの質問に応答して、以前のユーザー入力またはベースラインと比較してユーザー入力を分析することができる。次いで、プロセッサは、分析に基づいて比較結果を生成することができる。
【0079】
工程1108において、触覚アンケートプロセスは、触覚効果(例えば、振動効果またはパターン)を提供するかどうかを決定することを含む。例えば、プロセッサは、ユーザー入力と以前のユーザー入力またはベースラインとの間の比較結果がある特定の基準を満たす場合(例えば、比較結果がある特定の閾値に到達する場合など)、触覚効果を提供するように決定することができる。別の例として、プロセッサは、ベースラインまたは所定の尺度に対して(例えば、ユーザーがスライダースケールを移動する際に)、質問に対するユーザーの応答が増加するにつれて、強度または周波数が増加する触覚効果を提供するように構成することができる。
【0080】
工程1110において、触覚アンケートプロセスは、触覚効果を作動させるために、信号をモバイル装置の触覚サブシステムに送信することを含む。一部の実施形態では、プロセッサは、サーバーのプロセッサ(例えば、サーバー901のプロセッサ911)とすることができ、またユーザー入力を分析し、かつ命令をユーザー装置(例えば、ユーザー装置902、モバイル装置1000)に送信して、ユーザー装置に触覚効果を作動させるために触覚サブシステムに信号を送信させるように構成することができる。一部の実施形態では、患者装置のオンボードプロセッサ(例えば、モバイル装置1000のプロセッサ)は、ユーザー入力を分析し、そして触覚効果を作動させるために、触覚サブシステムに信号を送信するように構成することができる。
【0081】
本明細書に記述される実施例および方法は、1つ以上の触覚効果を、アンケートおよび/またはアンケートに含有される質問に関連させるが、本明細書に記述される触覚フィードバックシステムおよび/または構成要素のうちのいずれか1つは、他の設定、例えば、ユーザーが設定を調整している間に(例えば、車両内などの、モバイル装置またはタブレット上で)フィードバックを提供すること、アンケートに含まれていない質問に応答してフィードバックを提供すること、ユーザーがある特定のアクティビティ(例えば、ワークアウトエクササイズなど)に参加している間にフィードバックを提供することなどで使用することができることを理解することができる。本明細書に記述されるような触覚効果は、こうした設定でフィードバックを提供するために、適宜に変化させることができる。
【0082】
2. 方法
2.1 患者データの収集および分析
図3は、本明細書に記述される実施形態によるシステム300の異なる構成要素間で交換され、かつ収集される情報を例示するデータフロー図である。システム300の構成要素は、それぞれ
図1および
図2に図示するシステム100および200を参照しながら上述したものと構造的および/または機能的に類似するものとすることができる。
図3に図示するように、サーバー310は、例えば、上述のような様々なコンテンツを含む、患者に対する課題を処理するように構成することができる。一実施形態では、サーバー310は、患者と関連付けられたモバイル装置320に、課題のためのプッシュ通知を送信することができる。プッシュ通知は、例えば、モバイル装置320上のモバイルアプリケーションを介して、課題に関連付けられた1つ以上の質問を含む、または患者に指示することができる。患者は、モバイル装置320において1つ以上の質問に対する応答を提供することができ、これはその後、サーバー310に戻すように提供することができる。サーバー310は、応答を処理することができるデータ処理パイプライン356に応答を送信することができる。
【0083】
加えてまたは代替的に、サーバー310はまた、課題の完了に関連付けられたその他の情報を受信し、その情報を評価し(例えば、課題の解釈を計算することによって)、そしてこうした情報および/またはその情報の評価をデータ処理パイプライン356上に送信することもできる。加えてまたは代替的に、モバイル装置320は、タイミング指標(例えば、課題の完了および/または具体的な質問への回答に関連付けられたタイミング)をデータ処理パイプライン356に送信することができる。データ処理パイプライン356は、受信したデータを処理した後、その情報を未加工データリポジトリ346または保管のための何らかの他のデータベースに送信することができる。
【0084】
2.2 患者のオンボーディング
図4は、本明細書に記述される実施形態による、新しい患者をシステムへとオンボードするためのフロー
図400を図示する。図示するように、患者は、例えば、ユーザー装置(例えば、ユーザー装置120またはモバイル装置220)を介して、管理者とインタラクトすることができ、また管理者は、402において、患者データをデータベースへと入力することができる。患者データは、404において、ユーザーのためのアカウントを作成するために使用することができる。例えば、サーバー(例えば、サーバー110、210)は、患者データを使用してユーザーのためのアカウントを作成することができる。登録コードは、406において、例えば、サーバーを介して生成することができる。また、登録コードを含む登録文書は、例えば、408において、サーバーを介して生成することができる。登録文書を、410において印刷し、そして患者に提供するために管理者に提供することができる。患者は、412において、登録文書内の登録コードを使用して、デジタル療法コースに登録することができる。例えば、患者は、本明細書に記述されるように、デジタル療法コースを提供するために、登録コードをモバイルアプリケーションへと入力することができる。その後、ユーザーは、414で、ユーザー装置において課題(例えば、コンテンツ)を受信することができる。
【0085】
一部の実施形態では、本明細書に記述されるシステムおよび装置は、例えば、402において入力された患者データに基づいて、患者に送達されるべき特定のコースおよび/または課題(複数可)を表す一意の登録コードを、406において生成するように構成することができる。例えば、患者のために望ましくかつ/または好適な特定の治療および/または療法に応じて、本明細書に記述されるシステムおよび装置は、患者によってユーザー装置へと入力されると、ユーザー装置に特定の課題を患者に提示させることができる登録コードを生成するように構成することができる。課題は、患者データに基づいて、特定の教育的なコンテンツおよび/または心理学的アクティビティを患者に提供するように選択することができる。
2.3 デジタル療法
【0086】
従来のトークセラピーは、相互に利用可能な時間の間に、患者と実施者との間でスケジュールすることができる。出張の経費、オフィスのスケジューリングおよびスタッフ、ならびにその他の理由に起因して、これらのミーティングは通常、1時間以上など、より大きいまとまった時間でスケジュールされる可能性がある。多くのメンタルヘルスの兆候にある患者は、これらの長いミーティングに対して集中力が持続する時間を有しない場合があり、また多くは、典型的な勤務時間中に会議をスケジュールする能力を有しない。
【0087】
患者装置(例えば、モバイル装置)を介して治療的なコンテンツを課すことは、患者が、より小さく、かつ扱いやすい情報のセッションをより頻繁に、かつ/または患者のスケジュールに対してより作業可能な時間に受信することを可能にする。情報は、間隔を置いた定期的なスケジュールに従って送達することができ、これは情報の保持を増加させることができる。
【0088】
一部の実施形態では、情報は、マニフェストまたはスケジュールに基づいて課された課題の収集物で提供することができる。マニフェストまたはスケジュールは、療法プロバイダーによって設定することができ、かつ/または患者データに基づいてある特定の所定のアルゴリズムに従って設定することができる。課せられたコンテンツは、上述のようなコンテンツタイプの組み合わせであってもよい。
【0089】
図5は、本明細書に記載の実施形態による、コンテンツを患者へと送達する方法500を例示するフローチャートである。コンテンツは、教育、データ収集、チーム構築、および/またはエンターテインメントのために患者に送達することができる。この方法500は、プロセッサおよび/またはメモリ(例えば、
図1に関して考察したように、サーバー110におけるプロセッサ112またはメモリ114、
図1に関して記述したように、ユーザー装置120におけるプロセッサ122またはメモリ124、
図2に関して考察した、サーバー210および/またはモバイル装置220におけるプロセッサまたはメモリ、ならびに/または、
図3に関して考察した、サーバー310および/またはモバイル装置320におけるプロセッサまたはメモリ)において実装することができる。
【0090】
502において、ある特定のコンテンツ(例えば、テキスト、オーディオ、ビデオ、またはインタラクティブアクティビティ)を含む課題を患者に送達することができる。課題は、例えば、ユーザー装置(例えば、ユーザー装置120、モバイル装置220、モバイル装置320)上に実装されたモバイルアプリケーションを介して送達することができる。課題は、患者の兆候、患者が受け取る、もしくは受け取った場合がある薬物、および/または療法士、医師、もしくはシステムにそれ自体を提示する場合がある任意の共起障害に関する教育的なコンテンツを含むことができる。一部の実施形態では、課題は、ユーザー装置上で実行されるモバイルアプリケーション上のプッシュ通知として送達することができる。課題は、定期的に、例えば、1日、1週間、1か月などの間に複数回、送達することができる。
【0091】
一部の実施形態では、課題の送達は、所定の間隔内に過度に多くの課題を与えることによって、ユーザーが重圧感を感じないように、時間調節することができる。504において、患者が課題を完了する期間を予測することができる。課題を完了する期間は、例えば、患者に関連付けられた履歴データに基づいて、例えば、サーバー(例えば、サーバー110、210、310)またはユーザー装置によって予測することができる。一部の実施形態では、アルゴリズムを使用して、患者が課題を完了するための期間を予測することができ、ここで、アルゴリズムは、入力として、課せられたコンテンツの属性(例えば、長さ、インタラクティブな隙間質問の数、語彙の複雑さ、アクティビティおよび/またはタスクの複雑さなど)ならびに患者の過去の完了速度および指標(例えば、1日当たりまたは他の期間当たりに完了した課題の数、計算された読み取り速度、計算された集中力が持続する時間)を受信する。
【0092】
506において、本明細書に記述されるモバイル装置、サーバー、または他のシステムの構成要素は、患者が課題を完了したかどうかを決定することができ、また任意選択で、患者のさらなる分析または評価のために完了のための時間の記録を取ることができる。一部の実施形態では、患者が課題を完了したと決定することに応答して、本明細書に記述されるモバイル装置、サーバー、またはシステムのその他の構成要素は、患者に対する追加の課題を選択することができる。異なる治療のコースからの課題は重複する可能性があり、または異なる課題を、療法士または他の医療専門家に実質的に同一の情報を提供する可能性があるため、本明細書に記述されるシステムおよび装置は、重複しない課題を選択する(例えば、課題を除去する、または抜かす)ように構成することができる。次いで、方法500は、502に戻ることができ、そこでその後の課題が患者に送達される。一部の実施形態では、本明細書に記述されるモバイル装置サーバーまたはシステムのその他の構成要素は、510において患者からデータを収集することができる。こうした構成要素は、課題の間に、または課題完了後に患者データを収集することができる。収集されたデータを、さらなる処理および/または分析のために、サーバー、データ処理パイプライン、機械学習システムなどの本明細書に記述されるシステムの他の構成要素に提供することができる。
【0093】
図6は、患者データを処理および/または分析するための方法600のフローチャートを図示する。この方法600は、プロセッサおよび/またはメモリ(例えば、
図1に関して考察したように、サーバー110におけるプロセッサ112またはメモリ114、
図1に関して記述したように、ユーザー装置120におけるプロセッサ122またはメモリ124、
図2に関して考察した、サーバー210、モバイル装置220、データ処理パイプライン256、機械学習システム254、および/またはその他の計算装置におけるプロセッサまたはメモリ、ならびに/または、
図3に関して考察した、サーバー310、モバイル装置320、および/またはデータ処理パイプライン356におけるプロセッサまたはメモリ)において実装することができる。
【0094】
図6に図示されるように、本明細書に記述されるシステムおよび装置は、602において、インタラクティブな質問表からの患者応答、ならびに患者応答からのアンケートおよび/または語彙、606において音声音響データ(例えば、音声トーン、音調範囲、ボーカルフライ、単語間一時停止、言葉づかいおよび発音)、または608において、デジタルバイオマーカーデータ(例えば、決定の躊躇時間、アクティビティの選択、瞳孔測定、および表情)、それだけでなく本明細書に記述される計算装置(複数可)およびセンサー(複数可)を介して患者から収集することができる任意の他のデータのうちの1つ以上を分析するように構成することができる。
【0095】
一部の実施形態では、システムおよび装置は、610における患者データの分析に基づいて、共起障害、例えば、うつ病、PTSD、物質使用障害などを検出または予測するように構成することができる。一部の実施形態では、共起障害は、アンケートにおける明示的な質問(例えば、あなたは昨夜、どのくらい眠りましたか?)、受動モニタリング(例えば、ウェアラブル装置または他のセンサーが、ユーザーが昨夜眠ったことをどの程度検出したか)、またはコンテンツ、会話、および/またはグループアクティビティにおける間接的な質問(例えば、ユーザーが何度も疲労を口にしたか)を介して検出することができる。共起障害の検出に応答して、システムおよび装置は、614において、医師および/または療法士にアラートを生成および送信し、かつ/または、616において、こうした検出に基づいてコンテンツまたは治療を推奨するように構成することができる。例えば、システムおよび装置は、患者データの分析に基づいて、患者に提示するコンテンツ(例えば、異なる一連の課題または異なるタイプのコンテンツ)の変更を推奨するか、または患者に対してある特定の治療もしくは療法(例えば、投与戦略、投与のタイミング、および/またはトークセラピー、薬物治療、チェックアップなどの他の治療的なアクティビティ)を推奨するように構成することができる。共起障害が検出されない場合、システムおよび装置は、患者に追加的な課題を提供し続け、かつ/またはデジタル療法を終了することができる。
【0096】
一部の実施形態では、システムおよび装置は、患者が薬剤、療法などを受けるために好適なマインドセットにあることを検出するように構成することができる。一部の実施形態では、システムおよび装置は、明示的な質問、受動モニタリング、および/または間接的な質問を使用して、変化に対する脳の可塑性および/またはモチベーションの増加を検出することができる。例えば、システムおよび装置は、612における、患者データの分析に基づいて、変化に対する脳の可塑性および/またはモチベーションの増加を検出することができる。一部の実装では、本明細書に記述されるシステムおよび方法は、ソフトウェアモデル(複数可)を使用して、対象の状態を表す予測スコアを生成することができる。ソフトウェアモデル(複数可)は、例えば、人工知能(AI)モデル(複数可)、機械学習(ML)モデル(複数可)、分析モデル(複数可)、ルールベースのモデル(複数可)、または数学的モデル(複数可)とすることができる。例えば、本明細書に記述されるシステムおよび方法は、対象の状態を表すスコアを生成するように訓練された機械学習モデルまたはアルゴリズムを使用することができる。一部の実装では、機械学習モデル(複数可)は、一般的な線形モデル、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン(SVM)、クラスタリング、またはそれらの組み合わせを含むことができる。機械学習モデル(複数可)は、訓練データセットを使用して、例えば、教師あり学習、教師なし学習、または強化学習を使用して、構築および訓練することができる。訓練データセットは、対象からの履歴データセットを含むことができる。履歴データセットは、対象の履歴的な生物学的データ、対象の履歴的なデジタルバイオマーカーデータ、および対象によってデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する履歴的な応答を含むことができる。対象の履歴的な生物学的データは、履歴的な心拍データ、履歴的な心拍数データ、履歴的な血圧データ、履歴的な体温、履歴的な音声音響データ、または履歴的な心電図データのうちの少なくとも1つを含む。対象の履歴的なデジタルバイオマーカーデータは、履歴的なアクティビティデータ、履歴的な精神運動データ、デジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答の履歴的な応答時間データ、履歴的な表情データ、履歴的な瞳孔測定、または履歴的なハンドジェスチャーデータのうちの少なくとも1つを含む。対象によるデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する履歴的な応答は、履歴的な自己申告のアクティビティデータ、履歴的な自己申告の状態データ、または質問表およびアンケートに対する履歴的な患者応答のうちの少なくとも1つを含む。
【0097】
機械学習モデル(複数可)が訓練データを使用して訓練された後、
図6の工程602、604、608、および612に記述されるシステムおよび方法を、訓練された機械学習モデル(複数可)を使用して実装することができる。例えば、デジタルコンテンツを含む心理教育セッションの組が対象に提供される。対象に関連付けられたデータストリームの組を収集し、訓練された機械学習モデル(複数可)を使用して、対象の状態を表す予測スコアを生成することができる。心理教育セッションの組を提供しながら、対象に関連付けられたデータストリームの組が収集される。データストリームの組は、対象の生物学的データ、対象のデジタルバイオマーカーデータ、または対象によるデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答のうちの少なくとも1つを含むことができる。対象の生物学的データは、心拍データ、心拍数データ、血圧データ、体温、音声音響データ、または心電図データのうちの少なくとも1つを含む。対象のデジタルバイオマーカーデータは、アクティビティデータ、精神運動データ、デジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答の応答時間データ、表情データ、瞳孔測定、またはハンドジェスチャーデータのうちの少なくとも1つを含む。対象によるデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答は、自己申告のアクティビティデータ、自己申告の状態データ、または質問表およびアンケートに対する患者応答のうちの少なくとも1つを含む。データストリームの組に基づいて、訓練された機械学習モデル(複数可)を使用して、対象の状態を表す予測スコアを生成することができる。ベースラインからの差異のパーセンテージおよび/または所定の閾値についての測定値に応じて、本明細書に記述されるシステムおよび装置は、予測スコアに基づいて対象の状態を予測するように構成することができる。対象の状態は、対象の変化に対する脳の可塑性またはモチベーションの程度を含む。例えば、変化に対する脳の可塑性またはモチベーションの増加があると決定された場合、対象の予測スコアおよび対象に関連付けられた履歴データに基づいて、心理教育セッションの追加の組を対象に提供することができる。
【0098】
一部の実施形態では、本明細書に記述されるシステムおよび装置は、変化に対する患者の脳の可塑性および/またはモチベーションの現在の状態を予測することができるモデルまたはアルゴリズムを使用して、患者データを分析するように構成することができる。モデルまたはアルゴリズムは、変化に対する患者の脳の可塑性および/またはモチベーションの現在のレベルを表す尺度(例えば、出力)を生成することができる。尺度は、患者が変化に対する脳の可塑性および/またはモチベーションの増加を呈するかどうかを決定するために、より早い時点(例えば、ベースライン)における患者の変化に対する脳の可塑性および/またはモチベーションの尺度と比較することができる。618において、所定の程度の脳の可塑性および/またはモチベーションの増加(例えば、所定の変化のパーセンテージまたは所定の閾値を上回る尺度)を検出することに応答して、システムおよび装置は、医師および/または療法士にアラートを生成および送信し、ならびに/または620において、治療のタイミングを推奨することができる。例えば、患者が所定のレベルのモチベーションに達したことを検出した後、システムおよび装置は、患者のための薬物治療を進めるように医師および/または療法士に推奨するように構成することができる。こうしたことは、以下にさらに記述するように、薬物、療法などを使用する治療方法を含むことができる。脳の可塑性および/またはモチベーションの増加が検出されない場合、システムおよび装置は、患者に追加的な課題を提供することに戻ることができ、かつ/またはデジタル療法を終了することができる。
【0099】
一部の実施形態では、システムおよび装置は、622において、患者に対する潜在的な有害事象を予測するように構成することができる。有害事象の例としては、自殺念慮、大きい気分変動、躁病エピソードなどを挙げることができる。一部の実施形態では、本明細書に記述されるシステムおよび装置は、患者の気分の尺度の有意な変化を決定することによって、有害事象を予測することができる。一部の実施形態では、有害事象は、患者の睡眠パターンの尺度の変化(平均睡眠持続時間の変化、一晩当たり覚醒した回数など)である。一部の実施形態では、有害事象は、臨床評価スケール(ゴソップの短オピエート離脱スケール(SOWS-ゴソップハミルトンうつ病評価スケール、臨床全般印象(CGI)尺度、モンゴメリー・アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)、ベックうつ病質問票(BDI)、ツァン自己評価式抑うつ性尺度、ラスキンうつ病評価尺度、抑うつ症状尺度(IDS)、簡易抑うつ症状尺度(QIDS)コロンビア自殺重症度評価尺度、または自殺念慮属性尺度)によって決定されるような患者の気分の尺度の変化である。
【0100】
HAM-Dスケールは、治療前、治療中、または治療後のうつ病の重症度を測定する17項目のスケールである。スコアリングは17項目に基づき、また一般的に面接を完了し、そして結果をスコアリングするのに15~20分かかる。8つの項目を、0=存在しないから4=重度までの範囲で、5点スケールでスコアリングする。9つの項目を、0=存在しないから2=重度までの範囲で、3点スケールでスコアリングする。10~13のスコアは軽度のうつ病を表し、14~17のスコアは軽度~中等度のうつ病を表し、そして17を越えるスコアは中等度~重度のうつ病を表す。一部の実施形態では、有害事象は、対象のHAM-Dスコアの、約5%~約100%、例えば、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、または約100%の増加によって決定される患者の気分の変化である。
【0101】
MADRSスケールは、うつ病のコア症状を測定する10項目のスケールである。9つの項目が患者報告に基づいており、1つの項目が評価面接中の評価者の観察に基づく。7~19のスコアは軽度のうつ病を表し、20~34のスコアは中等度のうつ病を表し、そして34を越えるスコアは重度のうつ病を表す。MADRS項目を、0=異常なし、6=重度の異常を用いて、0~6個の連続で評価する。一部の実施形態では、有害事象は、対象のMADRSスコアの、約5%~約100%、例えば、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、または約100%の増加によって決定される患者の気分の変化である。
【0102】
一部の実施形態では、有害事象は、患者が薬物依存から急性離脱していることを表す1つ以上の患者症状(発汗、激しく鼓動する心臓、動悸、筋肉の緊張、胸苦しさ、呼吸困難、振戦、吐き気、嘔吐、下痢、大発作てんかん、心臓発作、脳卒中、幻覚、および振戦せん妄(DT)など)の増加である。
【0103】
一部の実施形態では、有害事象は、例えば、薬物乱用もしくは追加、うつ病性障害、または外傷後ストレス障害を含む、1つ以上のメンタルヘルス障害もしくは物質乱用障害とすることができ、またはそれと関連付けることができる。例えば、有害事象は、メンタルヘルスまたは物質乱用障害に関連付けられたエピソード、事象、インシデント、尺度、症状などとすることができる。一部の実施形態では、メンタルヘルス障害または病気は、例えば、不安障害、パニック障害、恐怖症、強迫性障害(OCD)、外傷後ストレス障害、注意力不足障害(ADD、注意欠陥多動性障害(ADHD)、うつ病性障害(例えば、大うつ病、持続性うつ病性障害、双極性障害、周産期もしくは産後うつ病、または状況うつ)、または認識機能障害(例えば、年齢または障害に関連する)とすることができる。
【0104】
一部の実装では、本明細書に記述されるシステムおよび方法は、ソフトウェアモデル(複数可)を使用して、患者の気分のスコアまたはその他の尺度を生成して、経時的に患者の定期的なスコアを生成することができる。ソフトウェアモデル(複数可)は、例えば、人工知能(AI)モデル(複数可)、機械学習(ML)モデル(複数可)、分析モデル(複数可)、ルールベースのモデル(複数可)、または数学的モデル(複数可)とすることができる。例えば、本明細書に記述されるシステムおよび方法は、機械学習モデルまたは訓練を受けたアルゴリズムを使用して、患者の気分のスコアまたはその他の尺度を生成して、経時的に患者の定期的なスコアを生成することができる。一部の実装では、機械学習モデル(複数可)は、一般的な線形モデル、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン(SVM)、クラスタリング、またはそれらの組み合わせを含むことができる。機械学習モデル(複数可)は、訓練データセットを使用して構築および訓練することができる。訓練データセットは、複数の履歴的な対象からの履歴データセットを含むことができる。履歴データセットは、複数の履歴的な対象の生物学的データ、複数の履歴的な対象のデジタルバイオマーカーデータ、および複数の履歴的な対象によってデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答を含むことができる。複数の履歴的な対象の生物学的データは、心拍データ、心拍数データ、血圧データ、体温、音声音響データ、または心電図データのうちの少なくとも1つを含む。複数の履歴的な対象のデジタルバイオマーカーデータは、アクティビティデータ、精神運動データ、デジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答の応答時間データ、表情データ、瞳孔測定、またはハンドジェスチャーデータのうちの少なくとも1つを含む。複数の履歴的な対象によるデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答は、自己申告のアクティビティデータ、自己申告の状態データ、または質問表およびアンケートに対する患者応答のうちの少なくとも1つを含む。
【0105】
機械学習モデル(複数可)が訓練データを使用して訓練された後、
図6の工程602、604、608、および622に記述されるシステムおよび方法を、訓練された機械学習モデル(複数可)を使用して実装することができる。例えば、対象に関連付けられたデータストリームの組を収集し、訓練された機械学習モデル(複数可)を使用して、対象に対する予測スコアを生成することができる。対象への薬物の投与の前、投与中、または投与後の期間の間に収集されたデータストリームの組から情報を抽出することができる。データストリームの組は、対象の生物学的データ、対象のデジタルバイオマーカーデータ、または対象によるデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答のうちの少なくとも1つを含むことができる。対象の生物学的データは、心拍データ、心拍数データ、血圧データ、体温、音声音響データ、または心電図データのうちの少なくとも1つを含む。対象のデジタルバイオマーカーデータは、アクティビティデータ、精神運動データ、デジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答の応答時間データ、表情データ、瞳孔測定、またはハンドジェスチャーデータのうちの少なくとも1つを含む。対象によるデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答は、自己申告のアクティビティデータ、自己申告の状態データ、または質問表およびアンケートに対する患者応答のうちの少なくとも1つを含む。データストリームの組から抽出した情報に基づいて、訓練された機械学習モデル(複数可)を使用して、対象に対する予測スコアを生成することができる。ベースラインからの差異のパーセンテージおよび/または所定の閾値についての測定値に応じて、本明細書に記述されるシステムおよび装置は、有害事象が生じる可能性があるかどうかを予測するように構成することができる。別の言い方をすると、予測スコアに基づいて有害事象の可能性を決定することができる。
【0106】
別の方法としてまたは追加的に、本明細書に記述されるシステムおよび方法は、例えば、アンケートまたは会話において明示的な質問(例えば、「自分自身を傷付ける考えが有りますか?」)を使用して、ルールベースのモデル(複数可)を使用して有害事象をモニターすることができる。有害事象が生じる可能性が高いことの予測に応答して、システムおよび装置は、624において、医師および/または療法士にアラートを生成および送信し、かつ/または、626において、こうした検出に基づいてコンテンツまたは治療を推奨するよう構成することができる。例えば、システムおよび装置は、患者データの分析に基づいて、患者に提示するコンテンツ(例えば、異なる一連の課題または異なるタイプのコンテンツ)の変更を推奨するか、または患者に対してある特定の治療もしくは療法(例えば、投与戦略、投与のタイミング、および/またはトークセラピー、薬物治療、チェックアップなどの他の治療的なアクティビティ)を推奨するように構成することができる。一部の実装では、薬物療法は、有害事象の可能性に基づいて決定することができる。例えば、有害事象の可能性が所定の閾値より大きいことに応答して、対象に関連付けられた履歴的なデータ、および対象のデータストリームの組から抽出された対象の現在の状態を表す情報に基づいて、薬物を投与するための治療ルーチンを決定することができる。薬物としては、イボガイン、ノルイボガイン、シロシビン、シロシン、3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)、N,N-ジメチルトリプタミン(DMT)、またはサルビノリンAを挙げることができる。有害事象が予測されない場合、システムおよび装置は、患者に追加的な課題を提供し続け、かつ/またはデジタル療法を終了することができる。
【0107】
図7は、本明細書に記述される実施形態による、患者データを分析する例示の方法700を図示する。方法700は、機械学習モデルまたはアルゴリズム(例えば、サーバー110、210、310、および/または機械学習システム254によって実装される)を使用して、患者を評価するための予測スコアまたは他の評価を生成する。例えば、機械学習システム(例えば、機械学習システム254)または他の計算装置(例えば、サーバー110、210、310、またはユーザー装置120、220、320)に関連付けられたメモリ内に記憶された命令を実行するプロセッサは、患者についての情報(例えば、気分、うつ病、不安など)を追跡するように構成することができる。
【0108】
一実施形態では、プロセッサは、702において、訓練データセットを使用して、対象に対する予測スコアを生成するためのモデルを構築するように構成することができる。プロセッサは、704において、患者に関連付けられた患者データを受信することができ、例えば、患者への療法の治療の投与前、投与中、または投与後の期間の間に収集される。プロセッサは、706において、患者データから対象となる様々なパラメータに対応する情報を抽出することができる。プロセッサは、モデルを使用して、708において、患者データから抽出された情報に基づいて、対象に対する予測スコアを生成することができる。
図6を参照しながら記述されるように、こうした方法700を、1つ以上の異なるタイプの患者データを分析するために適用することができる。プロセッサは、上述のように
図6を参照しながら、患者の状態を、例えば、予測スコアに基づいて、予測スコアを参照(例えば、ベースライン)に対して比較することによって、さらに決定することができる。
【0109】
2.4 コンテンツ管理
本明細書に記述されるようなコンテンツは、コンテンツ作成アプリケーション(例えば、コンテンツ作成ツール252)で正規化されたコンテンツフォーマットへとコードすることができる。アプリケーションは、コンテンツ作成者(例えば、ユーザー)が、例えば、リッチメディアな記事、ビデオ、オーディオ、アンケート、および質問表、ならびにこれに類するものを含む、本明細書に記述されるコンテンツタイプのうちのいずれかを作成することを可能にすることができる。加えて、アプリケーションは、コンテンツ作成者が、コンテンツ内の再帰的コンテンツがどこに現れるか、およびある特定のコンテンツがブロックされた場合に、他のコンテンツの完了を保留することを特定することを可能にすることができる。一部の実施形態では、コンテンツ作成者は、コンテンツに対する患者の応答またはインタラクションが、本明細書に記述されるシステムおよび装置によってどのように解釈されるかを定義することができる。
【0110】
一部の実装では、アプリケーションは、例えば、心理教育セッションの組に対して、デジタルコンテンツを記憶および更新させることができる。デジタルコンテンツファイルは、デジタル特徴の組を含むことができる。デジタル特徴の組は、インタラクティブアンケートもしくは質問のセット、ダイアログアクティビティ、または埋め込みオーディオもしくはビジュアルコンテンツのうちの少なくとも1つを含むことができる。作成者がデジタルコンテンツのバージョンを作成するとき、デジタルコンテンツファイルのバージョンの作成に関連付けられたメタデータが生成される。メタデータは、デジタルコンテンツファイルのバージョンの作成者の識別子、作成に関連付けられた期間または日付、および作成の理由を含むことができる。加えて、デジタルコンテンツファイルのバージョンおよびデジタルコンテンツファイルのバージョンに関連付けられたメタデータは、ハッシュ関数を使用してハッシュされて、デジタルコンテンツファイルのバージョンへのポインターを生成する。デジタルコンテンツファイルのバージョンに関連付けられたポインターおよびメタデータを含むデジタルコンテンツのバージョンは、コンテンツリポジトリ(例えば、コンテンツリポジトリ242)に保存される。ユーザーがデジタルコンテンツファイルのバージョンを読み出すことをリクエストするとき、ポインターがユーザーに提供される。ポインターを含むデジタルコンテンツファイルのバージョン、およびデジタルコンテンツファイルのバージョンに関連付けられたメタデータは、ポインターを用いて読み出すことができる。一部の実施形態では、こうした方法は、Gitハッシュおよび関連付けられた機能を使用して実施することができる。
【0111】
一実施形態では、コンテンツ管理システムは、コンテンツをクリアテキストフォーマットへとコードするように構成されたシステムを含むことができる。システムは、サーバー(例えば、サーバー110、210、310)、コンテンツリポジトリ(例えば、コンテンツリポジトリ242)、および/またはコンテンツ作成ツール(例えば、コンテンツ作成ツール252)を介して実装することができる。システムは、バージョン管理システム内に、例えば、コンテンツリポジトリ上に、コンテンツを記憶するように構成することができる。システムは、コンテンツに対する変更を追跡し、そして変更を作成者および/または変更の理由にマッピングするように構成することができる。システムは、サーバーを更新、ロールバックもしくは復帰、および/またはコンテンツ既知の状態にロックするように構成することができる。システムは、コンテンツに対する応答(例えば、アンケートおよび標準化された機器に対する応答)を編集可能なコンテンツへと解釈するためのルールをコードし、そしてこれらのルールを、適用されるコンテンツを含むデジタルコンテンツファイルの適用可能なコンテンツまたはバージョンと関連付けるように構成することができる。
【0112】
一部の実施形態では、異なるバージョンのデジタルコンテンツを、1人以上のコンテンツ作成者によって作成することができる。例えば、第1のコンテンツ作成者は、デジタルコンテンツファイルの第1のバージョンを作成することができ、また第2のコンテンツ作成者は、デジタルコンテンツファイルのそのバージョンを修正して、デジタルコンテンツファイルの第2のバージョンを作成することができる。コンテンツ作成アプリケーションを実装する計算装置は、デジタルコンテンツファイルの第1のバージョンおよび第2のバージョンの各々と関連付けられたメタデータを生成または作成し、そしてデジタルコンテンツファイルのそれぞれ第1のバージョンおよび第2のバージョンとともにこのメタデータを記憶するように構成することができる。コンテンツ作成アプリケーションを実装する計算装置はまた、上述のように、例えば、デジタルコンテンツファイルの各バージョンへのポインターまたはハッシュを生成するために、ハッシュ関数を実装するように構成することもできる。一部の実施形態では、計算装置は、デジタルコンテンツファイルの様々なバージョンをユーザー装置(例えば、患者またはサポーターなどのユーザーのモバイル装置)に送信するように構成することができ、その後、デジタルコンテンツファイルのバージョンに含有されるデジタル特徴をユーザーに提示するように構成することができる。一部の実施形態では、計算装置は、以前のバージョンのデジタルコンテンツファイルをユーザー装置に送信することに戻すことによって、デジタルコンテンツファイルのより古いバージョンまたは以前のバージョンに戻るように構成することができ、これによりユーザー装置はデジタルコンテンツファイルの以前のバージョンをユーザーに提示することに戻る。一部の実施形態では、コンテンツの作成は、第1、第2、第3、第4、第5などの作成者を含む、一人の作成者または複数の作成者によって管理することができる。
【0113】
2.5 治療方法
一部の実施形態では、本明細書に記述されるシステムおよび装置は、それを必要とする患者において、状態(例えば、気分障害、物質使用障害、不安、うつ病、双極性障害、オピオイド使用障害)を治療する方法を実施するように構成することができる。方法は、患者データ(例えば、例えばユーザー装置120またはモバイル装置220、320などのユーザー装置によって収集された)を処理して患者の状態を決定することと、患者が、患者の状態に基づいて薬物療法を受けるのに好適な所定のマインドセット(例えば、変化に対する脳の可塑性またはモチベーション)を有すると決定する、または有害事象の可能性を決定することと、患者が所定のマインドセットを有する、または有害事象の可能性が高いと決定することに応答して、有効量の薬物療法(例えば、イボガイン、ノルイボガイン、シロシビン、シロシン、3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)、N,N-ジメチルトリプタミン(DMT)、またはサルビノリンA)を対象に投与して、状態を治療することと、を含むことができる。
【0114】
一部の実施形態では、患者のマインドセットまたは有害事象の可能性に基づいて、薬物治療または療法を変化させる、または修正することができる。例えば、薬物の用量(例えば、1日当たり約1,000μg~約5,000μgのサルビノリンAまたはその誘導体、1日当たり約0.01~約500mgのケタミン、1日当たり約20mg~約1000mg、もしくは1日当たり体重1kg当たり約1mg~約4mgのイボガイン)は、患者のマインドセットまたは有害事象の可能性に応じて変化させることができる。一部の実施形態では、維持用量または追加用量は、例えば、患者のマインドセットに基づいて、初回用量の投与前、投与中、または投与後に患者に投与されてもよい。一部の実施形態では、薬物の投与は、例えば、患者のマインドセットに基づいて、初回用量の投与前、投与中、または投与後に、経時的に増加または経時的に減少(例えば、漸減)することができる。一部の実施形態では、薬物治療の投与は、定期的に、例えば、1日1回、1日2回、1日3回、2日に1回、3日に1回、1週間に3回、1週間に2回、1週間に1回、1か月に1回などとすることができる。一部の実施形態では、患者は、薬物の維持用量を用いて長期間(例えば、1年以上)治療を受けることができる。一部の実施形態では、薬物の投与および/または投与のタイミングは、例えば、患者の生物学的データ、患者のデジタルバイオマーカーデータ、または患者によるデジタルコンテンツに関連付けられた質問に対する応答を含む、患者データに基づくことができる。
【0115】
一部の実施形態では、本明細書に記述されるシステムおよび装置は、それを必要とする患者において、状態(例えば、気分障害、物質使用障害、不安、うつ病、双極性障害、オピオイド使用障害)を治療する方法を実施するように構成することができる。方法は、薬物療法の対象への投与前の所定の期間中に、心理教育セッションの組を患者に提供することと、所定の期間の前に、その間に、またはその後に患者データを収集することと、患者データを処理して、患者の状態を決定することと、決定された状態に基づいて、対象への追加的な心理教育セッションの組を特定し、かつ提供することと、有効量の薬物、治療などを対象に投与して状態を治療することと、を含むことができる。
【0116】
一部の実施形態では、本明細書に記述されるシステムおよび装置は、薬物、療法などを投与した後、追加の患者データを処理して、対象の人格変化または他の変化、状態の逆戻りなどを表す、対象の状態の1つ以上の変化を検出するように構成することができる。
【0117】
様々な実施形態が上記に記述されてきたが、当然のことながら、それらは、例証としてのみ提示され、限定ではない。上述の方法および/または概略図が、特定の順序で発生する特定の事象および/または流れパターンを表す場合に、特定の事象および/または流れパターンの順序は修正されてもよい。実施形態を具体的に示し、かつ記述してきたが、当然のことながら形態および詳細の様々な変更がなされてもよい。
【0118】
様々な実施形態を、特定の特徴および/または構成要素の組み合わせを有するものとして記述してきたが、上記で考察したような実施形態のいずれかからの任意の特徴および/または構成要素の組み合わせを有する他の実施形態が可能である。
【0119】
本明細書に記述されるいくつかの実施形態は、様々なコンピュータ実装動作を実施するための命令またはコンピュータコードを有する、非一時的コンピュータ可読媒体(非一時的プロセッサ可読媒体とも呼ぶことができる)を有するコンピュータストレージ製品に関する。コンピュータ可読媒体(またはプロセッサ可読媒体)は、それ自体が一時的伝搬信号(例えば、空間またはケーブルなどの伝送媒体上で情報を運ぶ伝搬電磁波)を含まないという意味では、非一時的である。メディアおよびコンピュータコード(コードとも呼ぶことができる)は、特定の目的(複数可)のために設計および構築されたものであってもよい。非一時的コンピュータ可読媒体の例としては、ハードディスク、フロッピーディスク、および磁気テープなどの磁気記憶媒体、コンパクトディスク/デジタルビデオディスク(CD/DVD)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、およびホログラフィック装置などの光学記憶媒体、光ディスクなどの磁気光学記憶媒体、搬送波信号処理モジュール、ならびに特定用途向け集積回路(ASIC)プログラム可能論理装置(PLD)、読み出し専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)装置などのプログラムコードを記憶および実行するために特に構成されたハードウェア装置が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記述されるその他の実施形態は、例えば、本明細書で考察される命令および/またはコンピュータコードを含むことができる、コンピュータプログラム製品に関する。
【0120】
本明細書に記述されるいくつかの実施形態および/または方法は、ソフトウェア(ハードウェア上で実行される)、ハードウェア、またはそれらの組み合わせによって実施することができる。ハードウェアモジュールは、例えば、汎用プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および/または特定用途向け集積回路(ASIC)を含んでもよい。ソフトウェアモジュール(ハードウェア上で実行される)は、C、C++、Java(商標)、Ruby、Visual Basic(商標)、および/または他のオブジェクト指向言語、手続き型言語、もしくは他のプログラミング言語および開発ツールを含む、様々なソフトウェア言語(例えば、コンピュータコード)で表現することができる。コンピュータコードの例としては、マイクロコードまたはマイクロ命令、コンパイラによって生成されたものなどの機械命令、ウェブサービスを生成するために使用されるコード、およびインタプリタを使用してコンピュータによって実行されるより高いレベルの命令を含むファイルが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、実施形態は、命令型プログラミング言語(例えば、C、Fortranなど)、関数型プログラミング言語(Haskell、Erlangなど)、論理型プログラミング言語(例えば、Prolog)、オブジェクト指向プログラミング言語(例えば、Java、C++など)、インタプリタ型言語(JavaScript、typescript、Perl)、または他の好適なプログラミング言語および/または開発ツールを使用して実装されてもよい。コンピュータコードの追加的な例としては、制御信号、暗号化コード、および圧縮コードが挙げられるが、これらに限定されない。
【国際調査報告】