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特表2024-518494IABマルチペアレント・アップリンク・ダウンリンク調整
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】IABマルチペアレント・アップリンク・ダウンリンク調整
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/29 20230101AFI20240423BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20240423BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20240423BHJP
【FI】
H04W72/29
H04W88/08
H04W72/0457 110
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023569741
(86)(22)【出願日】2022-05-10
(85)【翻訳文提出日】2023-12-15
(86)【国際出願番号】 EP2022062705
(87)【国際公開番号】W WO2022238444
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】63/186,230
(32)【優先日】2021-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドルチ, ボリス
(72)【発明者】
【氏名】バオ, レイ
(72)【発明者】
【氏名】アストロム, マグナス
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD34
5K067EE10
5K067EE13
5K067EE16
5K067HH21
5K067JJ11
(57)【要約】
幾つかの実施形態によると、方法は、統合アクセス及びバックホール(IAB)-MTが2つのIABペアレント及び2つのIABドナーに接続されるデュアル接続で動作するIABノードで実行される。方法は、IABドナーから半静的フレキシブルリソース構成を取得(1212)することと、第1IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、第2IABペアレントから第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得(1214)することと、第1IABペアレントに関連付けられた優先度と第2IABペアレントに関連付けられた優先度を取得(1216)することと、第1及び第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの競合を判定(1218)することと、第1及び第2IABペアレントに関連付けられた優先度に基づいて、第1及び第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択(1220)することと、選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って2つのIABペアレントと通信(1222)することと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合アクセス及びバックホール(IAB)-MTが2つのIABペアレント及び2つのIABドナーに接続されるデュアル接続で動作するIABノードとして動作するネットワークノードによって実行される方法であって、
前記2つのIABドナーの内の第1IABドナーから第1半静的フレキシブルリソース構成を取得し、かつ、前記2つのIABドナーの内の第2IABドナーから第2半静的フレキシブルソース構成を取得(1212)することと、
前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、かつ、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得(1214)することと、
前記第1IABペアレントに関連付けられた優先度と、前記第2IABペアレントに関連付けられた優先度と、を取得(1216)することと、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションが前記第2アップリンク/ダウンリンクインジケーションと競合することを判定(1218)することと、
前記第1IABペアレントに関連付けられた前記優先度と、前記第2IABペアレントに関連付けられた前記優先度と、に基づいて、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択(1220)することと、
前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って前記2つのIABペアレントと通信(1222)することと、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って前記2つのIABペアレントと通信することは、前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って最も高い優先度に関連付けられたIABペアレントと通信し、前記最も高い優先度に関連付けられていないIABペアレントとの通信を無効にすることを含む、方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法であって、さらに、
前記最も高い優先度に関連付けられていない前記IABペアレントに、前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを送信(1224)することを含む、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法であって、
前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントから第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、かつ、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントから第2アップリンク/ダウンリンクリソース構成を取得することは、半静的インジケーション及び動的インジケーションの内の1つを介して、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の少なくとも1つを受信することを含む、方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1IABペアレントは、マスタセルグループ(MCG)ペアレントを含み、
前記第2IABペアレントは、セカンダリセルグループ(SCG)ペアレントを含み、
前記第1IABペアレントに関連付けられた前記優先度は、前記第2IABペアレントに関連付けられた前記優先度よりも高い、方法。
【請求項6】
統合アクセス及びバックホール(IAB)-MTが2つのIABペアレント及び2つのIABドナーに接続されるデュアル接続のIABノードとして動作可能なネットワークノード(160)であって、
前記2つのIABドナーの内の第1IABドナーから第1半静的フレキシブルリソース構成を取得し、かつ、前記2つのIABドナーの内の第2IABドナーから第2半静的フレキシブルソース構成を取得することと、
前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、かつ、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得することと、
前記第1IABペアレントに関連付けられた優先度と、前記第2IABペアレントに関連付けられた優先度と、を取得することと、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションが前記第2アップリンク/ダウンリンクインジケーションと競合することを判定することと、
前記第1IABペアレントに関連付けられた前記優先度と、前記第2IABペアレントに関連付けられた前記優先度と、に基づいて、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択することと、
前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って前記2つのIABペアレントと通信することと、
を行う様に動作する処理回路(170)を備えている、ネットワークノード。
【請求項7】
請求項6に記載のネットワークノードであって、
前記処理回路は、前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って最も高い優先度に関連付けられたIABペアレントと通信し、前記最も高い優先度に関連付けられていないIABペアレントとの通信を無効にすることによって、前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って前記2つのIABペアレントと通信する様に動作する、ネットワークノード。
【請求項8】
請求項6又は7に記載のネットワークノードであって、
前記処理回路は、さらに、前記最も高い優先度に関連付けられていない前記IABペアレントに、前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを送信する様に動作する、ネットワークノード。
【請求項9】
請求項6から8のいずれか1項に記載のネットワークノードであって、
前記処理回路は、半静的インジケーション及び動的インジケーションの内の1つを介して、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の少なくとも1つを受信することにより、前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントから第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、かつ、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントから第2アップリンク/ダウンリンクリソース構成を取得する様に動作する、ネットワークノード。
【請求項10】
請求項6から9のいずれか1項に記載のネットワークノードであって、
前記第1IABペアレントは、マスタセルグループ(MCG)ペアレントを含み、
前記第2IABペアレントは、セカンダリセルグループ(SCG)ペアレントを含み、
前記第1IABペアレントに関連付けられた前記優先度は、前記第2IABペアレントに関連付けられた前記優先度よりも高い、ネットワークノード。
【請求項11】
統合アクセス及びバックホール(IAB)ノードが2つのIABペアレントノード及び2つのIABドナーに接続されるデュアル接続で動作するIABドナーノードとして動作するネットワークノードによって実行される方法であって、
前記IABノードから、前記2つのIABペアレントとの前記IABノードの送信調整能力に関する情報を受信(1242)することと、
前記IABノードから、前記IABノードのIAB-MT及びIAB-DUの多重化能力に関する情報を受信(1244)することと、
前記2つのIABペアレントとの前記IABノードの前記送信調整能力と、前記IABノードの前記IAB-MT及び前記IAB-DUの前記多重化能力に関する情報と、に基づいて、前記IABノード及び前記2つのIABペアレントで互換性のある半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を判定(1246)することと、
前記判定した半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を、前記IABノード及び前記2つのIABペアレントに送信(1248)することと、
を含む方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記半静的リソース構成のアップリンク/ダウンリンク方向を判定することは、干渉状態と、トラフィック需要と、サービス品質需要と、レイテンシ/遅延要件と、リンク品質との内の1つ以上にさらに基づく、方法。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の方法であって、
前記IABノードは、前記2つのIABペアレントとデュアル接続で動作する、方法。
【請求項14】
請求項11から13のいずれか1項に記載の方法であって、
前記半静的フレキシブルリソース構成は、前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントがダウンリンクを示すと同時に、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントがアップリンクを示さない限り、前記2つのIABペアレントと互換性がある、方法。
【請求項15】
請求項11から14のいずれか1項に記載の方法であって、
前記半静的フレキシブルリソース構成は、前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントに関連付けられた第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントに関連付けられた第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと、を含み、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと互換性を有する、方法。
【請求項16】
請求項11から14のいずれか1項に記載の方法であって、
前記半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を判定することは、
前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントに関連付けられた第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションであって、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントに関連付けられた第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションとは互換性のない前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを含む前記半静的フレキシブルリソース構成を判定することと、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度と、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度と、に基づいて、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択することと、
を含む方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、マスタセルグループ(MCG)に関連付けられ、
前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、セカンダリセルグループ(SCG)に関連付けられ、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度は、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度よりも高い、方法。
【請求項18】
統合アクセス及びバックホール(IAB)ノードが2つのIABペアレント及び2つのIABドナーに接続されるデュアル接続で動作するIABドナーノードとして動作可能なネットワークノード(160)であって、
前記IABノードから、前記2つのIABペアレントとの前記IABノードの送信調整能力に関する情報を受信することと、
前記IABノードから、前記IABノードのIAB-MT及びIAB-DUの多重化能力に関する情報を受信することと、
前記2つのIABペアレントとの前記IABノードの前記送信調整能力と、前記IABノードの前記IAB-MT及び前記IAB-DUの前記多重化能力に関する情報と、に基づいて、前記IABノード及び前記2つのIABペアレントで互換性のある半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を判定することと、
前記判定した半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を、前記IABノード及び前記2つのIABペアレントに送信することと、
を行う様に動作する処理回路(170)を備えている、ネットワークノード。
【請求項19】
請求項18に記載のネットワークノードであって、
前記処理回路は、さらに、干渉状態と、トラフィック需要と、サービス品質需要と、レイテンシ/遅延要件と、リンク品質と、の内の1つ以上に基づいて、前記半静的リソース構成のアップリンク/ダウンリンク方向を判定する様に動作する、ネットワークノード。
【請求項20】
請求項18又は19に記載のネットワークノードであって、
前記IABノードは、前記2つのIABペアレントとデュアル接続で動作する、ネットワークノード。
【請求項21】
請求項18から20のいずれか1項に記載のネットワークノードであって、
前記半静的フレキシブルリソース構成は、前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントがダウンリンクを示すと同時に、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントがアップリンクを示さない限り、前記2つのIABペアレントと互換性がある、ネットワークノード。
【請求項22】
請求項18から21のいずれか1項に記載のネットワークノードであって、
前記半静的フレキシブルリソース構成は、
前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントに関連付けられた第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと、
前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントに関連付けられた第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと、
を含み、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと互換性を有する、ネットワークノード。
【請求項23】
請求項18から21のいずれか1項に記載のネットワークノードであって、
前記処理回路は、前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントに関連付けられた第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションであって、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントに関連付けられた第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションとは互換性のない前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを含む前記半静的フレキシブルリソース構成を判定することにより前記半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を判定し、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度と、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度と、に基づいて、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択する様に動作する、ネットワークノード。
【請求項24】
請求項23に記載のネットワークノードであって、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、マスタセルグループ(MCG)に関連付けられ、
前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、セカンダリセルグループ(SCG)に関連付けられ、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度は、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度よりも高い、ネットワークノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
特定の実施形態は、無線通信に関し、より具体的には、統合アクセス及びバックホール(IAB)マルチペアレント・アップリンク・ダウンリンク調整に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、本明細書で使用される総ての用語は、異なる意味が明確に与えられている場合、及び/又は、使用される文脈から暗示されている場合を除き、関連する技術分野における通常の意味に従って解釈される。要素、装置、部品、手段、ステップ等への総ての言及は、他のことが明示的に記載されていない限り、要素、装置、部品、手段、ステップ等の少なくとも1つのインスタンスを参照するものとして解釈されるべきである。本明細書に開示される任意の方法のステップは、あるステップが別のステップの後又は前であると明示的に記載されている場合、及び/又は、ステップが別のステップの後又は前になければならないことが暗黙的に示されている場合を除き、開示された正確な順序で実行する必要はない。本明細書に開示される実施形態のいずれかの特徴は、必要に応じて他の実施形態に適用することができる。同様に、いずれかの実施形態の利点は他の実施形態にも適用でき、またその逆も同様である。添付の実施形態の他の目的、特徴及び利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0003】
多くの基地局(マクロ基地局及び/又はマイクロ基地局)の導入による無線ネットワークの高密度化は、モバイルネットワークにおける帯域幅/容量の増加する需要を満たすための1つのメカニズムである。ミリ波(mmw)帯域におけるより多くのスペクトラムの利用可能性により、この帯域で動作するスモールセルの導入は魅力的な導入オプションである。スモールセルへのファイバの配備は、スモールセルの通常の配備方法であるが、費用がかかり、非現実的である。したがって、スモールセルを事業者のネットワークに接続するために無線リンクを採用することは、より安価で実用的な代替手段である。その様なソリューションの1つは、統合アクセス及びバックホール(IAB)ネットワークであり、そこでは、オペレータは無線リソースの一部をバックホールリンクに使用できる。
【0004】
図1は、複数のホップをサポートするIAB配置を示している。IABドナーは、コアネットワークへの有線接続を有し、IABノードは、第5世代(5G)ニューレディオ(NR)を使用して、直接又は別のIABノードを介して間接的にIABドナーに無線接続される。IABドナー/ノードとユーザ装置(UE)との間の接続はアクセスリンクとして参照され、2つのIABノード間又はIABドナーとIABノードとの間の接続は、バックホールリンクとして参照される。
【0005】
さらに、図2に示す様に、IABノードのIABドナーに近い隣接上流ノードは、IABノードのペアレントノードとして参照される。IABノードのIABドナーからさらに離れた隣接下流ノードは、IABノードのチャイルドノードとして参照される。ペアレントノードとIABノードとの間のバックホールリンクは、ペアレント(バックホール)リンクとして参照され、IABノードとチャイルドノードとの間のバックホールリンクは、チャイルド(バックホール)リンクとして参照される。
【0006】
Rel-10のロングタームエボリューション(LTE)リレーと比較したIABアーキテクチャの(下位層の違い以外の)大きな違いの1つは、IABアーキテクチャが、gNBの中央ユニット/分散ユニット(DU/DU)分割を採用していることであり、そこでは、時間クリティカルな機能は、無線に近いIAB-DUで実現され、時間クリティカルではない機能は、集中化の機会を利用してCUにプールされる。このアーキテクチャに基づいて、IABドナーは、CUとDUの両方の機能を含む。
【0007】
特に、IABドナーは、同じIABドナーの下にあるIABノードの総てのCU機能を含む。各IABノードは、gNBのDU機能をホストする。上流のIABノード又はIABドナーとの間で無線信号を送受信するために、各IABノードは、UEの様な機能の必要セットを提供する論理ユニットであるモバイル終端(MT)を有する。IAB-DUを介して、IABノードは、UE及び/又は接続されたIABノードのMTへの無線リンク制御(RLC)チャネルを確立する。IAB-MTを介して、IABノードは、サービングIABノード又はIABドナーへのバックホール無線インタフェースを確立する。図3は、IABドナーの下でのIABノードの2ホップチェーンの参考図である。
【0008】
無線バックホールリンクは、車両等の移動物体、季節の変化(木の葉)、厳しい気象条件(雨、雪、ひょう)、或いは、インフラストラクチャの変化(新しい建物)等による遮断に対して脆弱である。このような脆弱性は、IABノードにも当てはまる。また、トラフィックの変動により、無線バックホールリンク上で不均一な負荷分散が生じ、ローカルリンク又はノードの輻輳をもたらし得る。これらの懸念を考慮して、Rel-10のLTEリレーと比較したもう1つの違いとして、IABトポロジは、冗長パスをサポートする。
【0009】
IABトポロジは、図4に示す様に、スパニングツリー(ST)と、有向非巡回グラフ(DAG)と、を含む。矢印はグラフのエッジの方向性を示す。
【0010】
1つのIABノードは、複数のチャイルドノードを持つことができる、及び/又は、複数のペアレントIABノードを持つことができる。特に、複数ペアレントのトポロジに関しては、図5に示す様に、異なるシナリオが考慮され得る。たとえば、IAB-9は、同じグランドペアレントノードIAB-1に接続する2つのペアレントノードIAB-5及びIAB-6を介してIABドナー1に接続する。IAB-10は、異なるグランドペアレントノードIAB-1及びIAB-2に接続する2つのペアレントノードIAB-6及びIAB-7を介してIABドナー1に接続する。IAB-8は、異なるIABドナーであるIABドナー1及びIABドナー2に接続する2つのペアレントノードIAB-3及びIAB-4に接続する。
【0011】
マルチ接続又はルートの冗長性は、バックアップ目的に使用され得る。また、冗長ルートは、負荷分散や信頼性等を実現するために同時に使用され得る。
【0012】
IAB TR38.874によると、SAモードで動作している場合、NR+NRデュアル接続IABノードは、1つのペアレントノードIAB-DUへのMCGリンク(マスタセルグループ)を確立し、別のペアレントノードIAB-DUへのSCGリンク(セカンダリセルグループ)を確立することにより、冗長ルートを追加できる。デュアル接続IAB-MTは、Rel-15のNR-DC手順を使用してSCGリンクを有効にする。
【0013】
インバンド動作の場合、IABノードは、通常、半二重制約を受ける、つまり、IABノードは、あるときには、送信モード又は受信モードのいずれかにしかなれない。Rel-16のIABは、同じIABノードのIAB-MTリソースとIAB-DUリソースが時間的に分離される時分割多重(TDM)の場合を主に考慮している。この考慮に基づいて、IAB-MTとIAB-DUに対してそれぞれ以下のリソースタイプが定義されている。
【0014】
IAB-MTの観点からは、Rel-15と同様に、ペアレントリンクに対して、ダウンリンク(DL)時間リソースと、アップリンク(UL)時間リソースと、フレキシブル(FL)時間リソースと、の時間領域リソースが示され得る。IABノードDUの観点からは、チャイルドリンクは、ダウンリンク時間リソースと、アップリンク時間リソースと、フレキシブル時間リソースと、利用不可(NA)時間リソース(DUチャイルドリンクでの通信に使用されないリソース)と、の時間リソースタイプを有する。
【0015】
DL/UL/FL構成を提供するための3つの方法がある。1つは、TDD-UL-DL-ConfigurationCommon又はTDD-UL-DL-ConfiguDedicatedによって構成される半静的構成である。もう1つは、例えばPDCCH、PDSCH、CSI-RS等による、上位層構成DLシンボル、又は、例えばSRS、PUCCH、PUSCH、PRACHによる上位層構成ULシンボル対応する無線リソース制御(RRC)構成である。3番目は、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットによる動的構成である。
【0016】
DUチャイルドリンクのダウンリンク、アップリンク及びフレキシブル時間リソースタイプのそれぞれは、ハード(H)及びソフト(S)の2つのカテゴリの内のいずれかに属することができ、ハード(H)では、対応する時間リソースが、DUチャイルドリンクで常に利用可能であり、ソフト(S)では、DUチャイルドリンクの対応する時間リソースの可用性が、ペアレントIABノードによって明示的及び/又は暗黙的に制御される。
【0017】
IAB-DUリソースはセル毎に構成され、IAB-DUリソース構成のH/S/NA属性は、各スロットのリソースタイプ(D/U/F)毎に明示的に示される。その結果、IAB-DU部分の半静的時間領域リソースは、ダウンリンクハード(DL-H)と、ダウンリンクソフト(DL-S)と、アップリンクハード(UL-H)と、アップリンクソフト(UL-S)と、フレキシブルハード(FL-H)と、フレキシブルソフト(FL)-S)と、利用不可(NA)の合計7タイプになる。IAB-MTリソースとIAB-DUリソースとの間の調整関係を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
さらに、DU機能は、異なるキャリア周波数で動作するセルを含む複数のセルに対応し得る。同様に、MT機能は、複数のキャリア周波数に対応し得る。これは、複数のキャリア周波数で動作する1つのMTユニットによって実装することも、それぞれが1つのキャリア周波数で動作する複数のMTユニットによって実装することもできる。セル毎のDUリソース構成のH/S/NA属性は、関連するMTキャリア周波数を考慮する必要がある。
【0020】
定義によると、明示的に構成されたソフトDUリソースは、使用可能として示されていない場合、デフォルトで使用不可になる。ペアレントIABノードから可用性を示すには、暗黙的インジケーションと明示的インジケーションとの2つの方法がある。暗黙的インジケーションの場合、IABノードは、スケジューリング許可の欠如、MTで利用可能なデータがない、IABノードがDUとMTを同時に実行できる等の間接的な手段を介して、MTの送受信能力に影響を与えることなくDUリソースが使用され得ることを認識する。このような暗黙的な手段に加えて、IABノードは、ペアレントIABノードから可用性に関する明示的なインジケーションを受信し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
現在、特定の課題が存在する。例えば、例えば、Rel-16のIABは、キャリア間帯域間マルチペアレント動作のみをサポートし、ドナー内マルチペアレント動作のみをサポートする。Rel-17のIABは、キャリア間帯域内マルチペアレント動作と、ドナー間マルチペアレント動作と、を考慮し得る。
【0022】
ドナー内マルチペアレントの場合、単一のIABドナーCUは、2つのペアレントリンク間の重複するリソースの使用と、各ペアレントリンクとチャイルドリンクとの間の重複するリソースの使用を調整できる。たとえば、調整は、ペアレントリンク間のTDDパターン(アップリンク/ダウンリンク)調整、IAB-DU及びペアレントIAB-DUのH/S/NAリソース構成、及び/又は、IAB-DUソフトリソースの明示的な表示であり得る。
【0023】
ドナー間のマルチペアレントの場合、半静的構成は2つのIABドナーから提供され、2つのIABドナー間の調整が必要である。
【0024】
帯域内キャリア間デュアル接続(DC)の場合、MCGリンクとSCGリンクの2つのキャリアがIAB-MTにとって近すぎることで、それらが独立して動作できない場合、IAB-MTは、非同期TDDパターンをサポートできない、つまり、MCGリンク及びSCGリンクの複数のサービングセルが異なるDL/UL送信方向を持つことができない。Rel-16仕様において、送信方向の衝突の処理は、半二重CA動作におけるUEの動作に対してのみ規定されている。既存の方法は、マルチ接続のために設計されておらず、以下の側面を考慮していない。
【0025】
ドナー間のマルチペアレントの場合、半静的リソース構成(例えば、UL/DL送信方向)の競合が発生する可能性がある。これは、半静的構成がそれぞれのペアレントIABノードを制御する2つのIABドナーによって行われるためである。マルチペアレントの場合、動的リソース構成(例えば、UL/DL送信方向)の競合が発生する可能性がある。これは、動的構成が2つのペアレントIABノードの2つの独立したMAC CEスケジューラによって提供されるためである。
【0026】
図6は、一方のペアレントIABノード又は両方のペアレントIABノードからの動的インジケーションが潜在的にUL/DL送信競合を引き起こす可能性があることを示す2つの例を含んでいる。これは主に、2つのペアレントIABノード間の調整が欠如していることが原因であり、これは、各ペアレントIABノードが、他のペアレントIABノードがいつ動的インジケーションを提供するか、又は、動的インジケーションの結果(つまり、どの送信方向が示されているか)を認識していないからである。
【0027】
一方のペアレントリンクが半静的再構成を受け取り、もう一方のペアレントリンクが動的インジケーションを受け取った場合にも、競合が発生し得る。
【0028】
負荷分散や信頼性等を実現するために冗長ルートを同時に使用するには、DL/UL送信方向を調整するためのコーディネーションが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0029】
上述した様に、現在、統合アクセス及びバックホール(IAB)のマルチペアレント・アップリンク・ダウンリンク調整には特定の課題が存在する。本開示の特定の態様及びその実施形態は、これらの課題又は他の課題に対する解決策を提供し得る。例えば、特定の実施形態において、複数のペアレントIABノードに接続する場合、送信方向を揃えて、或いは、揃えることなしに複数のペアレントリンクを使用するIABノードの能力に関する情報が、関与するIABノード、及び/又は、各ペアレントIABノードのリソース構成を担当するネットワーク機能ユニットに提供される。提供された情報に基づいて、ネットワーク機能ユニットは、それに応じてDUリソース構成を割り当てることによって、関連するペアレントIABノードにおけるリソースを調整することができる。関連する各ペアレントIABノードには、同じIABノードに接続する他のペアレントIABノードのリソース構成が提供され得る。幾つかの実施形態は、特定のリソースをめぐって競合するときに、関連するペアレントIABノードの優先順位を使用し得る。或いは、互換性のあるリソース構成セットを定義して、2つのペアレントIABノードに提供され得る。
【0030】
幾つかの実施形態によると、方法は、IAB-MTが2つのIABペアレント及び2つのIABドナーに接続されるデュアル接続で動作するIABノードとして動作するネットワークノードによって実行される。方法は、2つのIABドナーの内のIABドナーから半静的フレキシブルリソース構成を取得することと、2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得することと、第1IABペアレントに関連付けられた優先度と、第2IABペアレントに関連付けられた優先度と、を取得することと、第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションが、第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと衝突することを判定することと、第1IABペアレントに関連付けられた優先度及び第2IABペアレントに関連付けられた優先度に基づいて、第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択することと、選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って2つのIABペアレントと通信することと、を含む。
【0031】
特定の実施形態において、選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って2つのIABペアレントと通信することは、選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って最も高い優先度に関連付けられたIABペアレントと通信し、最も高い優先度に関連付けられていないIABペアレントとの通信を無効にすることを含む。
【0032】
特定の実施形態において、方法は、さらに、最も高い優先度に関連付けられていないIABペアレントに、選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを送信することを含む。
【0033】
特定の実施形態において、2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントから第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントから第2アップリンク/ダウンリンクリソース構成を取得することは、半静的インジケーション及び動的インジケーションの内の1つを介して、第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の少なくとも1つを受信することを含む。
【0034】
特定の実施形態において、第1IABペアレントは、マスタセルグループ(MCG)ペアレントを含み、第2IABペアレントは、セカンダリセルグループ(SCG)ペアレントを含み、第1IABペアレントに関連付けられた優先度は、第2IABペアレントに関連付けられた優先度よりも高い。
【0035】
幾つかの実施形態によると、方法は、IABノードが2つのIABペアレント及び2つのIABドナーに接続されるデュアル接続で動作するIABドナーノードとして動作するネットワークノードによって実行される。方法は、IABノードから、2つのIABペアレントとのIABノードの送信調整能力に関する情報を受信することと、IABノードから、IABノードのIAB-MT及びIAB-DUの多重化能力に関する情報を受信することと、2つのIABペアレントとのIABノードの送信調整能力と、IABノードのIAB-MT及びIAB-DUの多重化能力に関する情報と、に基づいて、IABノード及び2つのIABペアレントと互換性のある半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を判定することと、判定した半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成をIABノード及び2つのIABペアレントに送信することと、を含む。
【0036】
特定の実施形態において、半静的リソース構成のアップリンク/ダウンリンク方向を判定することは、干渉状態と、トラフィック需要と、サービス品質需要と、レイテンシ/遅延要件と、リンク品質との内の1つ以上にさらに基づく。
【0037】
特定の実施形態において、IABノードは、2つのIABペアレントとのデュアル接続で動作している。
【0038】
特定の実施形態において、半静的フレキシブルリソース構成は、2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントがダウンリンクを示すと同時に、2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントがアップリンクを示さない限り、2つのIABペアレントと互換性がある。
【0039】
特定の実施形態において、半静的フレキシブルリソース構成は、2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントに関連付けられた第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと、2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントに関連付けられた第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと、を含み、第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと互換性を有する。
【0040】
特定の実施形態において、半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を判定することは、2つIABペアレントの内の第1IABペアレントに関連付けられた第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションであって、2つIABペアレントの内の第2IABペアレントに関連付けられた第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションとは互換性のない第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを含む半静的アップリンク/ダウンリンクリソース構成を判定することと、第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度及び第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度に基づいて、第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択することと、を含む。
【0041】
特定の実施形態において、第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、マスタセルグループ(MCG)に関連付けられ、第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、セカンダリセルグループ(SCG)に関連付けられ、第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度は、第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度よりも高い。
【0042】
幾つかの実施形態によると、ネットワークノードは、無線通信インタフェースと、上述したネットワークノードでの方法のいずれかを実行する様に動作可能な処理回路と、を備える。
【0043】
また、コンピュータ可読プログラムコードを記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品も開示され、コンピュータ可読プログラムコードは、処理回路によって実行されると、上述したネットワークノードによって実行される方法のいずれかを実行する様に動作可能である。
【0044】
特定の実施形態は、以下の技術的利点のうちの1つ以上を提供することができる。例えば、特定の実施形態において、IABノードが複数のペアレントIABノードに接続するとき、同じ又は異なる周波数帯域内の複数のペアレントIABノードに対して構成された複数のサービングセルのいずれのペアでの同時送受信をサポートしないIAB-MTに対して、複数のペアレントリンク間でのDL/UL構成を調整するために、リソース調整が使用される。
【0045】
開示する実施形態、それらの特徴及び利点の完全な理解のため、添付の図面を参照して以下に詳細な説明を行う。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】統合アクセス及びバックホール(IAB)ネットワークにおけるマルチホップ配置を示すネットワーク図。
図2】隣接ホップにおけるIAB用語を示すネットワーク図。
図3】IABドナーの下でのIABノードの2ホップチェーンの参考図。
図4】スパニングツリー(ST)及び有向非巡回グラフ(DAG)の例を示す図。
図5】IABの複数ペアレントシナリオを示す図。
図6】ペアレントIABノードからの動的指示、例えばUL/DL送信による潜在的な構成競合の例を示す図。
図7】デュアル接続されたIABノードを示す図。
図8】競合のない半静的構成の例を示す図。
図9】互換性のある構成の例を示す図。
図10】例示的な無線ネットワークを示すブロック図。
図11】特定の実施形態による、例示的なユーザ装置を示す図。
図12A】特定の実施形態による、ネットワークノードにおける例示的な方法を示すフローチャート。
図12B】特定の実施形態による、ネットワークノードにおける例示的な方法を示すフローチャート。
図13】特定の実施形態による、無線ネットワーク内の無線デバイス及びネットワークノードの概略ブロック図。
図14】特定の実施形態による例示的な仮想化環境を示す図。
図15】特定の実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークの例を示す図。
図16】特定の実施形態による、部分的な無線接続を介して基地局経由でユーザ装置と通信する例示的なホストコンピュータを示す図。
図17】特定の実施形態による、実行される方法を示すフローチャート。
図18】特定の実施形態による、通信システムで実行される方法を示すフローチャート。
図19】特定の実施形態による、通信システムで実行される方法を示すフローチャート。
図20】特定の実施形態による、通信システムで実行される方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0047】
上述した様に、現在、統合アクセス及びバックホール(IAB)のマルチペアレント・アップリンク・ダウンリンク調整には特定の課題が存在する。本開示の特定の態様及びその実施形態は、これらの課題又は他の課題に対する解決策を提供し得る。例えば、特定の実施形態において、複数のペアレントIABノードに接続する場合、送信方向を揃えて、或いは、揃えることなしに複数のペアレントリンクを使用するIABノードの能力に関する情報が、ネットワーク機能ユニットに提供され、ネットワーク機能ユニットは、関与するIABノード、及び/又は、各ペアレントIABノードのリソース構成を担当する。提供された情報に基づいて、ネットワーク機能ユニットは、それに応じてDUリソース構成を割り当てることによって、関連するペアレントIABノードにおけるリソースを調整することができる。関連する各ペアレントIABノードには、同じIABノードに接続する他のペアレントIABノードのリソース構成が提供され得る。幾つかの実施形態は、特定のリソースをめぐって競合するときに、関連するペアレントIABノードの優先順位を使用し得る。或いは、互換性のあるリソース構成セットを定義して、2つのペアレントIABノードに提供することもできる。
【0048】
特定の実施形態が、添付の図面を参照してより詳細に説明される。しかしながら、他の実施形態も本明細書に開示される主題の範囲内に含まれる。開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、当業者に主題の範囲を伝えるために例として提供されている。
【0049】
スタンドアロンモードで動作する場合、NR+NRデュアル接続IABノードは、1つのペアレントノードIAB-DUへのMCGリンクと、別のペアレントノードIAB-DUへのSCGリンクを確立することにより、冗長ルートを追加できる。デュアル接続IAB-MTは、Rel-15のNR-DC手順を使用してSCGリンクを有効にする。TS37.340に記載されている様に、NR+NRデュアル接続は、第5世代コア(5GC)のマルチ無線デュアル接続(MR-DC)構成である。MR-DCでは、2つ以上のコンポーネントキャリア(CC)が2つのセルグループに集約され得る。一例を図7に示す。
【0050】
特定の実施形態が、2つのペアレント及びドナーに接続するためにNR-DC又はEN-DCを使用するIAB-MTに関して説明される。"ネットワーク機能"及び"ドナーCU"という用語は交換可能に使用される。
【0051】
本明細書で使用される場合、ネットワーク機能は、IAB-DU及び/又はIAB-MTにリソース構成を提供する中央ユニットである。ネットワーク機能は、コアネットワーク内に常駐する別個の機能(たとえば、OAM(Operation,Administration and Management)機能)として、或いは、クラウド上の仮想ノードとして(上記の機能を含む)、無線アクセスネットワーク(RAN)内のノード(たとえば、IAB-CU)に配置され得る。
【0052】
IABノードが、異なるネットワーク機能の制御下にある複数のペアレントIABノードに接続する場合、参照ネットワーク機能(例:参照ドナーCU)は、IAB-DU構成を担当し、これは、IAB-DUへのF1AP接続を維持するのがCUであるからである。
【0053】
特定の実施形態は、半静的構成及び/又は動的構成による潜在的なUL/DL方向の競合を処理する方法を含む。簡略化のため、特定の実施形態はデュアルペアレントシナリオに関して説明されるが、実施形態は複数ペアレントシナリオに拡張され得る。
【0054】
特定の実施形態は、半静的なUL/DL構成に起因する構成の衝突を処理する方法を含む。一部の動作はネットワーク機能で発生する。ネットワーク機能(例:IABドナーCU)は、サービスを受けるIAB及びペアレントノードのリソース構成を担当する。
【0055】
マルチ接続モードにおいて、ネットワーク機能は、MCGキャリアとSCGキャリアの送信調整能力に関する情報をIABノードから受信する。幾つかの実施形態において、能力はMCGリンクを介して報告される。幾つかの実施形態において、能力は、MCGリンクとSCGリンクの両方を介して報告され得る。
【0056】
ネットワーク機能は、IABノードからIAB-MT及びIAB-DUの多重化能力に関する情報を受信し、多重化能力、異なるキャリア間の送信調整能力、干渉状態、トラフィック需要、サービス品質需要、レイテンシ/遅延要件、及び/又は、リンク品質等の情報に基づいて、IABノード及びペアレントIABノードの半静的UL/DL/FLリソース構成を判定する。
【0057】
IABノードは、MCGペアレントリンクとSCGペアレントリンクとの間で半静的に構成されたUL/DL方向の競合を予期しない。したがって、ネットワーク機能は、さらに、半静的UL/DL/FLリソース構成をIABノード及びペアレントIABノードに提供し、半静的UL/DL/FLリソースの再構成をIABノード、MCGペアレントIABノード、又は、SCGペアレントIABノードに提供する。
【0058】
IABノードは、半静的なUL/DLリソースの再構成により、MCGペアレントリンク及びSCGペアレントリンクのサービングセル間でUL/DL方向の競合が発生することを予期しない。
【0059】
一部の動作はMCGペアレントIABノードで発生する。IABノードがマルチ接続モードでMCGペアレントIABノードに接続すると、MCGペアレントIABノードは、IABドナーCUから自身のリソース構成を受信し、(オプションで)IABノードの半静的リソース構成を受信し、(オプションで)SCGペアレントIABノードの半静的リソース構成を受信し、デュアル接続されたIABノードにUL/DL方向の動的インジケーションを提供する。
【0060】
一部の動作はSCGペアレントIABノードで発生する。IABノードがマルチ接続モードでSCGペアレントIABノードに接続すると、SCGペアレントIABノードは、IABドナーCUから自身のリソース構成を受信し、(オプションで)デュアル接続されたIABノードの半静的リソース構成を受信し、(オプションで)MCGペアレントIABノード及び他のSCGペアレントIABノードの半静的リソース構成を受信し、デュアル接続されたIABノードにUL/DL方向の動的インジケーションを提供する。
【0061】
一部の動作はデュアル接続されたIABノードで発生する。マルチ接続モードで動作している場合、デュアル接続されたIABノードは、IABドナーCUから半静的リソース構成又は再構成を受信し、MCGペアレントIABノード及び/又はSCGペアレントIABノードから動的UL/DLインジケーションを受信する。
【0062】
図8は、競合のない半静的構成の例を示している。特定のシンボルについて、2つのペアレントIABノードは、セル1及びセル2のDL/ULとUL/DL以外の任意の組み合わせで構成され得る。半静的構成が2つのペアレントIABノード間で共有される場合、1つのペアレントIABノードのみがFLリソースで構成されることにより、これらのシンボルのUL/DL衝突を回避することもできる。ペアレントIABノードは、他のペアレントIABノードの半静的構成と同じ送信方向を持つFLシンボルを常に示すことができる。たとえば、ペアレントIABノード1は、シンボル6をULとして示し、ペアレントIABノード2は、シンボル2をDLとして示す必要がある。
【0063】
幾つかの実施形態において、リファレンスIABドナーによって制御されるネットワークは、ピアIABドナーによって制御されるネットワークと比較して、異なるTDDパターンを有し得る。2つのTDDパターンの時間領域多重化が、UL/DL方向の競合を解決するために使用され得る。リファレンス及びピアIABドナーは、たとえば、リソースをハードリソースとして構成してリソースの使用を有効にし、リソースを利用不可として構成してリソースの使用を無効にすることにより、H/S/NA構成を使用して、時分割多重されたTDDパターンを有効することができる。
【0064】
幾つかの実施形態において、RRC構成もドナーCUの制御下にあるため、説明される方法は、RRC構成によって生じるUL/DL方向の競合にも適用される。
【0065】
幾つかの実施形態は、動的インジケーションによる構成の競合を処理する方法を含む。幾つかの実施形態は、優先順位を含む。
【0066】
幾つかの実施形態において、競合構成を回避するために、関連するペアレントリンクに対して優先順位が定義される。基準セルは、より優先順位の高いペアレントリンクに対して定義され得る。UL/DL方向の構成の競合が発生した場合、デュアルペアレントリンクの同時動作が可能であれば、優先度の低いペアレントリンクからの他のサービングセルは、優先度の高いペアレントリンクからの基準セルと同じ構成を適用する必要がある。そうしないと、優先度の高いペアレントノードが、優先度の低いペアレントノードよりも先にリソース割り当てを取得するので、優先度の低いペアレントリンクの動作が無効になり得る。
【0067】
幾つかの実施形態において、優先度の低いペアレントIABノードには、基準セルのUL/DL方向の構成の動的インジケーションが提供され得る。メッセージは、共通に接続されているIABノードを介して送信され得る(これは、MAC層レベル又はBAP層レベルの転送メカニズムを介して行うことがでる)。ペアレントIABノード間に下位層チャネルが存在できる場合、メッセージはペアレントノード間で直接送信され得る。優先順位の高いペアレントリンク(基準セル)は、動的インジケーションを他のサービングセルに転送できる。ペアレントノードが共通のグランドペアレントノードを有する場合、メッセージは共通のグランドペアレントノードを介して送信され得る。共通のグランドペアレントIABノードは、より優先順位の高いペアレントリンク(基準セル)の動的インジケーションを他のサービングセルに転送できる。
【0068】
幾つかの実施形態において、より高い優先順位が付けられたペアレントノードは、MCGペアレントIABノードであり得る。幾つかの実施形態において、より高い優先順位が付けられたペアレントノードは、SCGペアレントIABノードの内の1つであり得る。幾つかの実施形態において、優先順位付けは、半静的なUL/DL/FLリソース構成を判定するために使用される上記の情報の内の1つ又は複数に基づいて、半静的に構成され得る。
【0069】
幾つかの実施形態において、ペアレントノード又はデュアル接続されたIABノードは、一部のシンボルが他のシンボルよりも衝突を引き起こす可能性が高いことを認識し得る。たとえば、第1ペアレントノードと第2ペアレントペアレントノードの両方に対してFとして構成されたシンボルは、2つのペアレントノードがシンボルを異なる様に動的に構成した場合、競合するものとして動的に構成され得る。このため、ペアレントノード又はIABノードは、Fシンボルの使用の優先順位を下げることを選択し得る。
【0070】
幾つかの実施形態において、動的DCIインジケーションによるUL/DL方向の衝突がある場合、IAB-MTは、送信よりも受信を優先し得る。
【0071】
幾つかの実施形態において、優先順位付けルールは、仕様によって決定され得る。
【0072】
幾つかの実施形態は、互換性のある構成を含む。幾つかの実施形態において、互換性のある(競合のない)構成又は互換性のある構成のセットが定義され、DCシナリオにおいて2つのペアレントIABノードに提供される。各ペアレントIABノードには、他のペアレントIABノードの半静的UL/DL/FL構成が提供されると想定さる。これを行う方法の例は、上で説明したものと同じである。両方のペアレントIABノードに構成されているFLリソースは、互換性のある構成セットに含まれている場合にのみ適用され得る。1つのペアレントIABノードに対してのみ構成されているFLリソースの場合、UL/DL方向の動的インジケーションは、互換性のある構成セットを使用する方法に限定されない。
【0073】
図9は、FLリソースがDLリソースとして構成されるべきである互換性のある構成の例を示している。両方のペアレントIABノードは、FLリソースとしてシンボル4を有する。互換性のある構成(FL->DL)を選択することにより、シンボル4のUL/DLアラインメントが保証される。
【0074】
幾つかの実施形態において、互換性のあるルールは、IABドナーCU又はOAMによって、ペアレントIABノード及びデュアル接続されたIABノードの両方に提供される。
【0075】
幾つかの実施形態において、互換ルールは、スロット全体又はスロットのセットに適用される。幾つかの実施形態において、互換ルールは、スロットの特定のシンボルに適用される。
【0076】
幾つかの実施形態において、互換ルールは、2つのペアレントIABノードに対する異なるアクションを含み得る。一例において、1つのペアレントIABノードは、FLリソースをDLリソースとして示すことができる一方、他のペアレントノードは、依然としてFLリソースをFLリソースとして示すことができる。レガシー動作において、半静的構成と動的インジケーションの両方でシンボルがFLリソースとして示されている場合、そのシンボルは送受信に使用されない。この場合、UL/DL送信の衝突は回避される。
【0077】
幾つかの実施形態において、動的インジケーションは、UL/DL方向を指示できる総てのDCIベースのシグナリング、例えば、DCIフォーマット1_0、DCIフォーマット1_1、DCIフォーマット0_1によるPDSCH、CSI-RSの動的スケジューリング、DCIフォーメーション0_0、DCIフォーマット0_1、DCIフォーマット1_0、DCIフォーメーション1_1、DCIフォーマット2_3によるPUSCH、PUCCH、PRACH、SRの動的スケジューリング、及び/又は、DCIフォーマット2_0のダイナミックSFIを含む。
【0078】
図10は、特定の実施形態による例示的な無線ネットワークを示している。無線ネットワークは、任意の種類の通信、電気通信、データ、セルラ、及び/又は、無線ネットワーク、又は、他の同様の種類のシステムを備え、及び/又は、それらとインタフェースすることができる。幾つかの実施形態において、無線ネットワークは、特定の規格又は他のタイプの事前定義されたルール又は手順に従って動作する様に構成され得る。したがって、無線ネットワークの特定の実施形態は、グローバル移動通信システム(GSM)、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)、及び/又は、他の適切な2G、3G、4G、5G等の通信規格、IEEE802.11標準等の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、及び/又は、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WiMax)、ブルートゥース(登録商標)、Z-Wave及び/又はZigBee規格等の他の適切な無線通信規格を実装し得る。
【0079】
ネットワーク106は、1つ又は複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、及び、デバイス間の通信を可能にするその他のネットワークを含み得る。
【0080】
ネットワークノード160及びWD110は、以下でより詳細に説明するさまざまなコンポーネントを備える。これらのコンポーネントは連携して、無線ネットワークでの無線接続の提供等のネットワークノード及び/又は無線デバイスの機能を提供する。異なる実施形態において、無線ネットワークは、任意の数の有線又は無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、中継局、及び/又は、有線接続又は無線接続を介したデータ及び/又は信号の通信を促進又は参加する任意の他のコンポーネント又はシステムを含み得る。
【0081】
本明細書で使用される場合、ネットワークノードは、無線デバイス及び/又は無線ネットワーク内の他のネットワークノード又は機器と直接又は間接的に通信して、無線デバイスによる無線ネットワークへの無線アクセスを可能及び/又は提供する、及び/又は、無線ネットワーク内で他の機能(管理等)を実行できる、その様に構成されている、その様に適合されている、その様に動作する装置を参照する。
【0082】
ネットワークノードの例は、アクセスポイント(AP)(例えば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(例えば、無線基地局、ノードB、進化型ノードB(eNB)及びNR NodeB(gNB))を含むが、それらに限定されない。基地局は、提供するカバレッジの量(別の言い方をすれば、送信電力レベル)に基づいて分類され、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、又は、マクロ基地局と呼ばれ得る。
【0083】
基地局は、リレーを制御するリレーノード又はリレードナーノードであり得る。ネットワークノードは、集中デジタルユニット及び/又はリモート無線ヘッド(RRH)とも呼ばれるリモート無線ユニット(RRU)等の分散型無線基地局の1つ又は複数(又は総て)の部分も含み得る。このようなリモート無線ユニットは、アンテナ一体型無線機としてアンテナと統合されても良く、統合されなくても良い。分散型無線基地局の一部は、分散型アンテナシステム(DAS)のノードとしても参照され得る。ネットワークノードのさらに別の例は、MSR BS等のマルチ標準無線(MSR)機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)又は基地局コントローラ(BSC)等のネットワークコントローラ、基地局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(例えば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(例えば、E-SMLC)、及び/又は、MDTを含む。
【0084】
別の例として、ネットワークノードは、以下でより詳細に説明する様に、仮想ネットワークノードであり得る。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線デバイスによる無線ネットワークへのアクセスを可能及び/又は提供することを可能にする、又は、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供することを可能にする、その様に構成される、その様に適合される、及び/又は、その様に動作する任意の適切なデバイス(又はデバイスのグループ)を表し得る。
【0085】
図10において、ネットワークノード160は、処理回路170と、デバイス可読媒体180と、インタフェース190と、補助装置184と、電源186と、電力回路187と、アンテナ162と、を備えている。図10の無線ネットワーク例に示すネットワークノード160は、ハードウェアコンポーネントの図示の組み合わせを含むデバイスを表し得るが、他の実施形態は、コンポーネントの異なる組み合わせを有するネットワークノードを含み得る。
【0086】
ネットワークノードは、本明細書に開示されるタスク、特徴、機能及び方法を実行するために必要なハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の適切な組み合わせを含むことを理解されたい。さらに、ネットワークノード160のコンポーネントは、より大きなボックス内に配置された単一のボックス、又は複数のボックス内にネストされたものとして示されているが、実際には、ネットワークノードは、図示された単一のコンポーネントを構成する複数の異なる物理コンポーネントを備え得る(例えば、デバイス可読媒体180は、複数の別個のハードドライブ及び複数のRAMモジュールを備え得る)。
【0087】
同様に、ネットワークノード160は、それぞれが独自のコンポーネントを有し得る、複数の物理的に別個のコンポーネントで構成され得る(例えば、NodeBコンポーネントとRNCコンポーネント、又は、BTSコンポーネントとBSCコンポーネント等)から構成され得る。ネットワークノード160が複数の別個のコンポーネント(例えば、BTS及びBSCコンポーネント)を備える特定のシナリオにおいて、1つ又は複数の別個のコンポーネントが幾つかのネットワークノード間で共有され得る。たとえば、単一のRNCが複数のNodeBを制御する場合がある。このようなシナリオにおいて、各固有のNodeBとRNCのペアは、場合によっては単一の別個のネットワークノードと見なされ得る。
【0088】
幾つかの実施形態において、ネットワークノード160は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートする様に構成され得る。このような実施形態において、幾つかのコンポーネントは、重複し(例えば、異なるRATに対する別個のデバイス可読媒体180)、幾つかのコンポーネントは再利用され得る(例えば、同じアンテナ162がRATによって共有され得る)。ネットワークノード160はまた、例えば、GSM、WCDMA(登録商標)、LTE、NR、WiFi、又は、ブルートゥース(登録商標)無線技術等、ネットワークノード160に統合される異なる無線技術用の様々な図示されたコンポーネントの複数のセットを含み得る。これらの無線技術は、ネットワークノード160内の同じ又は異なるチップ又はチップセット及び他のコンポーネントに統合され得る。
【0089】
処理回路170は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される任意の決定、計算、又は同様の動作(たとえば、特定の取得動作)を実行する様に構成される。処理回路170によって実行されるこれらの動作は、たとえば、取得した情報を他の情報に変換する、取得した情報若しくは変換した情報をネットワークノードに格納された情報と比較する、及び/又は、得られた情報若しくは変換した情報に基づいて、1つ以上の動作を実行し、その処理の結果として決定することを含み得る。
【0090】
処理回路170は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は、他の任意の適切なコンピューティングデバイス、リソース若しくは単独で、又はデバイス可読媒体180、ネットワークノード160機能等の他のネットワークノード160コンポーネントと組み合わせて提供する様に動作可能なハードウェア、ソフトウェア及び/又はエンコードされたロジックの1つ以上の組み合わせを含み得る。
【0091】
たとえば、処理回路170は、デバイス可読媒体180又は処理回路170内のメモリに格納された命令を実行し得る。その様な機能は、本明細書で論じられる様々な無線機能、特徴又は利益のいずれかを提供することを含み得る。幾つかの実施形態において、処理回路170は、システムオンチップ(SOC)を含み得る。
【0092】
幾つかの実施形態において、処理回路170は、無線周波数(RF)トランシーバ回路172及びベースバンド処理回路174の内の1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態において、無線周波数(RF)トランシーバ回路172及びベースバンド処理回路174は、別個のチップ(又はチップのセット)、ボード、又は無線ユニット及びデジタルユニット等のユニット上にあり得る。代替の実施形態において、RFトランシーバ回路172及びベースバンド処理回路174の一部又は総ては、同じチップ若しくはチップセット、ボード又はユニット上にあり得る。
【0093】
特定の実施形態において、ネットワークノード、基地局、eNB又は他のその様なネットワークデバイスによって提供されるものとして本明細書で説明される機能の一部又は総ては、デバイス可読媒体180又は処理回路170内のメモリに格納された命令を実行する処理回路170によって実行され得る。代替の実施形態において、機能の一部又は総ては、配線等の方法で、別個又は個別のデバイス可読媒体に格納された命令を実行することなく、処理回路170によって提供され得る。これらの実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体に格納された命令を実行するかどうかにかかわらず、処理回路170は、説明した機能を実行する様に構成することができる。その様な機能によって提供される利点は、処理回路網170単独又はネットワークノード160の他のコンポーネントに限定されず、全体としてネットワークノード160によって、及び/又は一般にエンドユーザ及びワイヤレスネットワークによって享受される。
【0094】
デバイス可読媒体180は、永続的ストレージ、ソリッドステートメモリ、リモートマウントされたメモリ、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(ハードディスク等)、リムーバブル記憶媒体(フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)等)、及び/又は、処理回路170によって使用され得る情報、データ、及び/又は命令を記憶する、その他の揮発性若しくは不揮発性、非一時的なデバイス可読及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含むがこれらに限定されない。デバイス可読媒体180は、コンピュータプログラムや、ソフトウェアや、ロジック、ルール、コード、テーブル等の1つ以上を含むアプリケーションや、処理回路170によって実行可能であり、ネットワークノード160によって利用される他の命令を含む、任意の適切な命令、データ又は情報を格納し得る。デバイス可読媒体180は、処理回路170によって行われた任意の計算及び/又はインタフェース190を介して受信された任意のデータを格納するために使用され得る。幾つかの実施形態において、処理回路170及びデバイス可読媒体180は、統合されていると見なすことができる。
【0095】
インタフェース190は、ネットワークノード160、ネットワーク106、及び/又はWD110間のシグナリング及び/又はデータの有線又は無線通信で使用される。図示する様に、インタフェース190は、例えば、有線接続を介してネットワーク106との間でデータを送受信するためのポート/端子194を備える。インタフェース190は、アンテナ162に接続され、特定の実施形態においてアンテナ1662の一部であり得る無線フロントエンド回路192も含む。
【0096】
無線フロントエンド回路192は、フィルタ198及び増幅器196を備える。無線フロントエンド回路192は、アンテナ162及び処理回路170に接続され得る。無線フロントエンド回路は、アンテナ162と処理回路170との間で通信される信号を調整する様に構成され得る。無線フロントエンド回路192は、無線接続を介して他のネットワークノード又はWDに送出されるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路192は、フィルタ198及び/又は増幅器196の組み合わせを使用して、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。そして、無線信号は、アンテナ162を介して送信され得る。同様に、データを受信する際、アンテナ162は、無線信号を収集し、無線信号は、無線フロントエンド回路192によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路170に出力され得る。他の実施形態において、インタフェースは、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。
【0097】
特定の代替の実施形態において、ネットワークノード160は、個別の無線フロントエンド回路192を含まず、代わりに、処理回路170は、無線フロントエンド回路を含み、個別の無線フロントエンド回路192無しにアンテナ162に接続され得る。同様に、幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路172の総て又は一部は、インタフェース190の一部と考えられ得る。さらに他の実施形態において、インタフェース190は、1つ以上のポート又は端末194と、無線フロントエンド回路192と、RFトランシーバ回路172と、を無線ユニット(図示せず)の一部として含み、インタフェース190は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路174と通信し得る。
【0098】
アンテナ162は、無線信号を送信及び/又は受信する様に構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含み得る。アンテナ162は、無線フロントエンド回路192に結合され、データ及び/又は信号を無線で送受信できる任意のタイプのアンテナであり得る。幾つかの実施形態において、アンテナ162は、例えば2GHzと66GHzとの間で無線信号を送信/受信する様に動作可能な1つ以上の無指向性、セクタ又はパネルアンテナを含み得る。無指向性アンテナは、任意の方向の無線信号を送受信するために使用され、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスからの無線信号を送受信するために使用され、パネルアンテナは、無線信号を比較的直線的に送受信するために使用される見通し内アンテナであり得る。幾つかの例において、複数のアンテナの使用はMIMOとして参照され得る。特定の実施形態において、アンテナ162は、ネットワークノード160から分離され、インタフェース又はポートを介してネットワークノード160に接続可能であり得る。
【0099】
アンテナ162、インタフェース190及び/又は処理回路170は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作及び/又は特定の取得動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ、及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード及び/又は任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ162、インタフェース190及び/又は処理回路170は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ、及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード及び/又は任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0100】
電源回路187は、電力管理回路を備えるか、又はそれに接続され、本明細書で説明される機能を実行するための電力をネットワークノード160のコンポーネントに供給する様に構成される。電源回路187は、電源186から電力を受け取ることができる。電源186及び/又は電源回路187は、それぞれのコンポーネントに適した形(例えば、各コンポーネントに必要な電圧及び電流レベル)で、でネットワークノード160の様々なコンポーネントに電力を供給する様に構成され得る。電源186は、電源回路187及び/又はネットワークノード160に含まれる、又は、それらの外部にあり得る。
【0101】
例えば、ネットワークノード160は、入力回路又は電力ケーブルの様なインタフェースを介して外部電源(例えば、電気コンセント)に接続可能であり、これにより、外部電源が電源回路187に電力を供給する。さらに別の例として、電源186は、電池又は電池パックの形の電源を含み、これらは、電源回路187に接続、又は、含まれる。外部電源が故障した場合、電池はバックアップ電力を提供し得る。光起電装置等の他のタイプの電源も使用され得る。
【0102】
ネットワークノード160の他の実施形態は、本明細書に記載される任意の機能及び/又は本明細書に記載される主題をサポートするのに必要な任意の機能を含む、ネットワークノードの機能のある態様を提供するのに責任を負う、図10に示す以外の追加のコンポーネントを含み得る。例えば、ネットワークノード160は、ネットワークノード160への情報の入力を可能にし、ネットワークノード160からの情報の出力を可能にするユーザインタフェース機器を含み得る。これは、ユーザがネットワークノード160の診断、保守、修理、及び他の管理機能を実行できる様にし得る。
【0103】
本明細書で使用される様に、無線デバイス(WD)は、ネットワークノード及び/又は他の無線デバイスと無線で通信することができる、その様に構成、配置され、及び/又は、その様に動作可能なデバイスを参照する。特に明記しない限り、WDという用語は、本明細書ではユーザ装置(UE)と互換的に使用され得る。無線通信は、電磁波、電波、赤外線、及び/又は空気を通じて情報を搬送するのに適した他のタイプの信号を使用して無線信号を送信及び/又は受信することを含み得る。
【0104】
幾つかの実施形態において、WDは、人間との直接的な相互作用無しに情報を送信及び/又は受信する様に構成され得る。例えば、WDは、内部又は外部のイベントによってトリガされたとき、又はネットワークからの要求に応じて、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信する様に設計され得る。
【0105】
WDの例は、スマートフォン、移動電話、携帯電話、ボイスオーバIP(VoIP)電話、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲームコンソール若しくはデバイス、音楽ストレージデバイス、再生装置、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、モバイルステーション、タブレット、ラップトップ、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客宅内機器(CPE)、車載無線端末デバイス等を含むが、これらに限定されない。WDは、サイドリンク通信のための3GPP規格、車車間(V2V)、車両対インフラ間(V2I)、車両対総て(V2X)を実装することで、デバイス対デバイス(D2D)通信をサポートすることができ、この場合、D2D通信デバイスとしても参照され得る。
【0106】
さらに別の例として、IоT(Internet оf Things)シナリオでは、WDは、監視及び/又は測定を実行し、その様な監視及び/又は測定の結果を別のWD及び/又はネットワークノードに送信する機器又は他のデバイスを表し得る。この場合、WDは、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり、3GPPの文脈ではマシンタイプ通信(MTC)デバイスとして参照され得る。一例として、WDは、3GPP狭帯域IoT(NB-IoT)標準を実装するUEであり得る。その様な機器又はデバイスの例は、センサ、電力メータ等の計測デバイス、産業機械、又は、家庭用又は個人用機器(冷蔵庫、テレビ等)、個人用のウェアラブル(時計、フィットネストラッカー等)である。
【0107】
他のシナリオにおいて、WDは、その動作状態又はその動作に関連する他の機能を監視及び/又は報告できる車両又は他の機器を表し得る。上記のWDは、無線接続の終端点を表し、その場合、デバイスは無線端末として参照され得る。さらに、上記のWDはモバイルであり得、その場合、それはモバイルデバイス又はモバイル端末として参照され得る。
【0108】
図示する様に、無線デバイス110は、アンテナ111と、インタフェース114と、処理回路120と、デバイス可読媒体130と、ユーザインタフェイス機器132と、補助機器134と、電源136と、電源回路137と、を含む。WD110は、WD110によってサポートされる異なる無線技術のための、図示されたコンポーネントの1つ以上のセットを、複数、含むことができ、異なる無線技術のほんの幾つかを言及すると、GSM、WCDMA(登録商標)、LTE、NR、WiFi、WiMAX、又は、ブルートゥース(登録商標)無線技術等である。これらの無線技術は、WD110内の他のコンポーネントとして、同じ若しくは異なるチップ又はチップセットに統合され得る。
【0109】
アンテナ111は、無線信号を送信及び/又は受信する様に構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含み、インタフェース114に接続され得る。特定の実施形態において、アンテナ111は、WD110から分離され、インタフェース又はポートを介してWD110に接続可能であり得る。アンテナ111、インタフェース114及び/又は処理回路120は、WDによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の受信又は送信動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ及び/又は信号は、ネットワークノード及び/又は別のWDから受信され得る。幾つかの実施形態において、無線フロントエンド回路及び/又はアンテナ111は、インタフェースと見なされ得る。
【0110】
図示する様に、インタフェース114は、無線フロントエンド回路112及びアンテナ111を含む。無線フロントエンド回路112は、1つ以上のフィルタ118及び増幅器116を備える。無線フロントエンド回路112は、アンテナ111及び処理回路120に接続され、アンテナ111と処理回路120との間で通信される信号を調整する様に構成される。無線フロントエンド回路112は、アンテナ111に、又は、その部分に接続され得る。幾つかの実施形態において、WD110は、個別の無線フロントエンド回路112を含まず、むしろ、処理回路120が無線フロントエンド回路を含み、アンテナ111に接続され得る。同様に、幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路122の総て又は一部は、インタフェース114の一部と考えられ得る。
【0111】
無線フロントエンド回路112は、無線接続を介して他のネットワークノード又はWDに送出されるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路112は、フィルタ118及び/又は増幅器116の組み合わせを使用して、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。そして、無線信号は、アンテナ111を介して送信され得る。同様に、データを受信する際、アンテナ111は、無線信号を収集し、無線信号は、無線フロントエンド回路112によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路120に出力され得る。他の実施形態において、インタフェースは、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。
【0112】
処理回路120は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は他の任意の適切なコンピューティングデバイス、リソース、又は、単独で、若しくは、バイス可読媒体130、WD110機能等の他のWD110コンポーネントと組み合わせて提供する様に動作可能な、ハードウェア、ソフトウェア及び/又は、エンコードされたロジックの組み合わせの、1つ以上の組み合わせを含み得る。その様な機能は、本明細書で論じられる様々な無線機能、又は利益のいずれかを提供することを含み得る。たとえば、処理回路120は、本開示の機能を提供するために、デバイス可読媒体130又は処理回路120内のメモリに格納された命令を実行し得る。
【0113】
図示する様に、処理回路120は、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路124、及びアプリケーション処理回路126のうちの1つ以上を含む。他の実施形態において、処理回路は、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。特定の実施形態において、WD110の処理回路120は、SOCを含み得る。幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路網124及びアプリケーション処理回路126は、別個のチップ又はチップのセット上にあり得る。
【0114】
代替実施形態において、ベースバンド処理回路124及びアプリケーション処理回路126の一部又は総てを1つのチップ又はチップのセットに結合することができ、RFトランシーバ回路122は別のチップ又はチップのセットにあり得る。さらに別の実施形態において、RFトランシーバ回路122及びベースバンド処理回路124の一部又は総ては、同じチップ又はチップセットにあり、アプリケーション処理回路126は、別のチップ又はチップのセットにあり得る。さらに他の実施形態において、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路124及びアプリケーション処理回路126は、同じチップ又はチップセットに結合され得る。幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路122は、インタフェース114の一部と考えられ得る。RFトランシーバ回路122は、処理回路120のためにRF信号を調整し得る。
【0115】
特定の実施形態において、WDによって実行されるものとして本明細書で説明される機能の一部又は総ては、特定の実施形態ではコンピュータ可読記憶媒体であり得るデバイス可読媒体130に格納された命令を実行する処理回路120によって提供され得る。代替の実施形態において、機能の一部又は総ては、配線等の方法で、別個又は個別のデバイス可読媒体に格納された命令を実行することなく、処理回路120によって提供され得る。
【0116】
これらの実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体に格納された命令を実行するかどうかにかかわらず、処理回路120は、説明した機能を実行する様に構成することができる。その様な機能によって提供される利点は、処理回路網120単独又はWD110の他のコンポーネントに限定されず、WD110によって、及び/又は一般にエンドユーザ及び無線ネットワークによって享受される。
【0117】
処理回路120は、WDによって提供されるものとして本明細書で説明される任意の決定、計算、又は同様の動作(たとえば、特定の取得動作)を実行する様に構成される。処理回路120によって実行されるこれらの動作は、たとえば、取得した情報を他の情報に変換する、取得した情報又は変換した情報をWD110に格納された情報と比較する、及び/又は、取得した情報又は変換した情報に基づいて、1つ以上の動作を実行し、その処理の結果として決定することを含む、処理回路120により得られた情報処理を含み得る。
【0118】
デバイス可読媒体130は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、ロジック、ルール、コード、テーブル等の1つ以上を含むアプリケーション、及び/又は、処理回路120によって実行可能な他の命令を格納する様に動作可能であり得る。デバイス可読媒体130の例は、コンピュータメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)又はリードオンリーメモリ(ROM))、マス記憶媒体(例えば、ハードディスクドライブ)、リムーバブル記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、及び/又は、処理回路120によって使用され得る情報、データ、及び/又は命令を格納する、任意の他の揮発性若しくは不揮発性の非一時的なデバイス可読及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含む。幾つかの実施形態では、処理回路120及びデバイス可読媒体130は、統合され得る。
【0119】
ユーザインタフェース機器132は、人間のユーザがWD110と相互作用することを可能にするコンポーネントを提供し得る。その様な相互作用は、視覚、聴覚、触覚等の多くの形態であり得る。ユーザインタフェース機器132は、ユーザへの出力を生成する様に動作可能であり、ユーザがWD110に入力を提供することを可能にする。対話のタイプはWD110にインストールされたユーザインタフェース機器132の種類に応じて異なり得る。例えば、WD110がスマートフォンである場合、相互作用は、タッチスクリーンを介して行われ、WD110がスマートメータである場合、対話は、使用状況を提供する画面(たとえば、使用されたガロン数)又は可聴アラートを提供するスピーカ(たとえば、煙が検出された場合)を介して行われ得る。
【0120】
ユーザインタフェース機器132は、入力インタフェース、デバイス及び回路と、出力インタフェース、デバイス及び回路と、を含み得る。ユーザインタフェース機器132は、WD110への情報の入力を可能にする様に構成され、処理回路120が入力情報を処理することを可能にする様に処理回路120に接続される。ユーザインタフェース機器132は、例えば、マイクロフォン、近接又は他のセンサ、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つ以上のカメラ、USBポート、又は、他の入力回路を含み得る。ユーザインタフェース機器132はまた、WD110からの情報の出力を可能にし、処理回路120がWD110からの情報を出力することを可能にする様に構成される。ユーザインタフェース機器132は、例えば、スピーカ、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインタフェイス、又は、その他の出力回路を含み得る。ユーザインタフェース機器132の1つ以上の入力及び出力インタフェース、デバイス、及び回路を使用して、WD110は、エンドユーザ及び/又は無線ネットワークと通信し、それらが本明細書に記載の機能から利益を得ることができる。
【0121】
補助機器134は、WDによって一般的に実行されない、より特別な機能を提供する様に動作可能である。これは、様々な目的のための測定を行うための特殊なセンサ、有線通信等の追加のタイプの通信のためのインタフェースを備え得る。補助機器134のコンポーネント及びタイプは、実施形態及び/又はシナリオに応じて異なり得る。
【0122】
電源136は、幾つかの実施形態では、電池又は電池パックの形態であり得る。外部電源(例えば、電気コンセント)、光起電装置又は電力セル等の他のタイプの電源も使用され得る。WD110は、本明細書に記載又は示される任意の機能を実行するために電源136からの電力を必要とするWD110の様々な部分に、電源136からの電力を送達する電源回路137をさらに含み得る。電源回路137は、特定の実施形態では、電力管理回路を含み得る。
【0123】
電源回路137は、追加的又は代替的に、外部電源から電力を受け取る様に動作可能であり、その場合、WD110は、入力回路又は電力ケーブル等のインタフェースを介して外部電源(コンセント等)に接続可能であり得る。電源回路137はまた、特定の実施形態では、外部電源から電源136に電力を送達する様に動作可能であり得る。これは、例えば、電源136の充電のためであり得る。電源回路137は、電力が供給されるWD110のそれぞれのコンポーネントに適した電力を生成するため、電源136からの電力の、任意のフォーマット、変換、又は他の修正を実行し得る。
【0124】
開示される主題は、任意の適切なコンポーネントを使用するシステムの任意の適切として実現され得るが、開示する実施形態は、図10に示す例示的な無線ネットワーク等の、無線ネットワークに関連して説明される。簡略化のため、図10の無線ネットワークは、ネットワーク106、ネットワークノード160及び160b並びにWD110、110b及び110cのみを示している。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間、無線デバイスと、固定電話、サービスプロバイダ又は任意の他のネットワークノード若しくはエンドデバイス等の別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに適した任意の追加要素をさらに含み得る。図示するコンポーネントの内、ネットワークノード160及び無線デバイス(WD)110は、追加の詳細と共に示されている。無線ネットワークは、1つ以上の無線デバイスに通信及び他のタイプのサービスを提供して、無線ネットワークによって提供される、或いは、無線ネットワークを介して提供されるサービスへの無線デバイスのアクセス及び/又は使用を容易にする。
【0125】
図11は、特定の実施形態による例示的なユーザ装置を示している。本明細書で使用される様に、ユーザ装置又はUEは、関連するデバイスを所有及び/又は操作する人間のユーザという意味でのユーザを必ずしも有する必要はない。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売又は人間のユーザによる操作を目的としているが、特定の人間のユーザに関連付けられていない、又は最初から関連付けられていない可能性があるデバイス(たとえば、スマートスプリンクラコントローラ)を表す場合がある。或いは、UEは、エンドユーザへの販売又はエンドユーザによる操作を意図していないが、ユーザの利益のために関連付けられたり操作されたりする可能性があるデバイス(たとえば、スマートパワーメータ)を表すこともある。UE200は、NB-IoT UE、マシンタイプ通信(MTC)UE、及び/又は、エンハンスドMTC(eMTC)UEを含む、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)によって特定される任意のUEであり得る。図11に示す様に、UE200は、3GPPのGSM、UMTS、LTE及び/又は5G等、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公布された1つ又は複数の通信標準に従って通信する様に構成されたWDの一例である。前述した様に、WDとUEという用語は同じ意味で使用され得る。したがって、図11はUEであるが、本明細書で説明するコンポーネントはWDにも同様に適用可能であり、その逆も同様である。
【0126】
図11において、UE200は、入出力インタフェース205、無線周波数(RF)インタフェース209、ネットワーク接続インタフェース211、ランダムアクセスメモリ(RAM)217や読み出し専用メモリ(ROM)219や記憶媒体221等を含むメモリ215、通信サブシステム231、電源233、及び/又は、他のコンポーネント、或いは、それらの任意の組み合わせと動作可能に結合される処理回路201を含む。記憶媒体221は、オペレーティングシステム223、アプリケーションプログラム225、及びデータ227を含む。他の実施形態において、記憶媒体221は、他の同様の種類の情報を含み得る。特定のUEは、図11に示される総てのコンポーネントを使用することも、コンポーネントのサブセットのみを使用することもできる。コンポーネント間の統合レベルは、UEごとに異なり得る。さらに、特定のUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機等のコンポーネントの複数のインスタンスが含み得る。
【0127】
図11において、処理回路201は、コンピュータ命令及びデータを処理する様に構成され得る。処理回路201は、メモリ内に機械可読コンピュータプログラムとして格納された機械命令を実行する様に動作する、(例えば、離散ロジック、FPGA、ASIC等において)1つ以上のハードウェア実装ステートマシン等の任意のシーケンシャルステートマシン;適切なファームウェアを伴うプログラマブルロジック、1つ以上の格納されたプログラム、マイクロプロセッサやデジタル信号プロセッサ(DSP)等の汎用プロセッサと適切なソフトウェア、又は、上記の組み合わせを実行する様に構成され得る。例えば、処理回路201は、2つの中央処理装置(CPU)を含み得る。データは、コンピュータによる使用に適した形式の情報であり得る。
【0128】
図示する実施形態において、入出力インタフェース205は、入力デバイス、出力デバイス、又は、入出力デバイスに通信インタフェースを提供する様に構成され得る。UE200は、入出力インタフェース205を介して出力デバイスを使用する様に構成され得る。
【0129】
出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインタフェースポートを使用し得る。例えば、USBポートは、UE200への入力及びUE200からの出力を提供するたに使用され得る。出力デバイスは、スピーカ、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、又は、それらの任意の組み合わせであり得る。
【0130】
UE200は、ユーザが情報をUE200に取り込むことを可能にするために、入出力インタフェース205を介して入力デバイスを使用する様に構成され得る。入力デバイスは、タッチセンサ又はプレゼンス感知ディスプレイ、カメラ(デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラ等)、マイク、センサ、マウス、トラックボール、方向パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカード等を含み得る。プレゼンス感知ディスプレイは、ユーザからの入力を感知するための容量性又は抵抗性タッチセンサを含み得る。センサは、例えば、加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、力センサ、磁力計、光センサ、近接センサ、別の同様のセンサ、又は、それらの任意の組み合わせであり得る。例えば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイク、光センサであり得る。
【0131】
図11において、RFインタフェース209は、送信機、受信機、アンテナ等のRFコンポーネントに通信インタフェースを提供する様に構成され得る。ネットワーク接続インタフェース211は、ネットワーク243aに通信インタフェースを提供する様に構成され得る。ネットワーク243aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、電気通信ネットワーク、別の同様のネットワーク、又は、それらの任意の組み合わせ等の有線及び/又は無線ネットワークを包含し得る。例えば、ネットワーク243aは、Wi-Fiネットワークを含み得る。ネットワーク接続インタフェース211は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATM等1つ以上の通信プロトコルに従って、通信ネットワークを介して1つ又は複数の他のデバイスと通信するために使用される受信機及び送信機インタフェースを含む様に構成され得る。ネットワーク接続インタフェース211は、通信ネットワークリンク(例えば、光、電気等)に適した受信機及び送信機の機能を実装し得る。送信機及び受信機の機能は、回路コンポーネント、ソフトウェア、又はファームウェアを共有することも、別個に実装することもできる。
【0132】
RAM217は、バス202を介して処理回路201とインタフェースし、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム及びデバイスドライバ等のソフトウェアプログラムの実行中にデータ又はコンピュータ命令の記憶又はキャッシュを提供する様に構成され得る。ROM219は、コンピュータ命令又はデータを処理回路201に提供する様に構成され得る。例えば、ROM219は、不揮発性メモリに格納される基本入出力(I/O)、起動、又は、キーボードからのキーストロークの受信等の基本的なシステム機能のための不変の低レベルシステムコード又はデータを格納する様に構成され得る。
【0133】
記憶媒体221は、RAM、ROM、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、又は、フラッシュドライブ等のメモリを含む様に構成され得る。一例において、記憶媒体221は、オペレーティングシステム223と、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェット又はガジェットエンジン又は別のアプリケーション等のアプリケーションプログラム225と、データファイル227と、を含む様に構成され得る。記憶媒体221は、UE200による使用のために、様々なオペレーティングシステムのいずれか、又は、オペレーティングシステムの組み合わせを格納し得る。
【0134】
記憶媒体221は、独立ディスク冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外付けハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内蔵ハードディスクドライブ、ブルーレイ光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータストレージ(HDDS)光ディスクドライブ、外付けミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMMSDRAM、加入者IDモジュールやリムーバブルユーザID(SIM/RUIM)モジュール等のスマートカードメモリ、その他のメモリ、又は、それらの組み合わせ等の多数の物理ドライブユニットを含む様に構成され得る。記憶媒体221により、UE200は、一時的又は非一時的メモリ媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラム等にアクセスし、データをオフロードしたり、データをアップロードしたりすることができる。通信システムを利用する製品等の製品は、デバイス可読媒体を備え得る記憶媒体221内に具体的に具現化され得る。
【0135】
図11において、処理回路201は、通信サブシステム231を使用してネットワーク243bと通信する様に構成され得る。ネットワーク243a及びネットワーク243bは、同じネットワークであっても、異なるネットワークであっても良い。通信サブシステム231は、ネットワーク243bと通信するために使用される1つ又は複数のトランシーバを含む様に構成され得る。例えば、通信サブシステム231は、IEEE802.2、CDMA、WCDMA(登録商標)、GSM、LTE、UTRAN、WiMax等の1つ以上の通信プロトコルに従う無線アクセスネットワーク(RAN)の別のWD、UE又は基地局等の無線通信が可能な別のデバイスの1つ以上のリモートトランシーバと通信するために使用される1つ又は複数のトランシーバを含む様に構成され得る。各トランシーバは、RANリンクに適切な送信機又は受信機の機能(例えば、周波数割り当て等)をそれぞれ実装するために、送信機233及び/又は受信機235を含み得る。各トランシーバの送信機233及び受信機235は、回路コンポーネント、ソフトウェア、又はファームウェアを共有することも、別個に実装することもできる。
【0136】
図示する実施形態において、通信サブシステム231の通信機能は、データ通信、音声通信、マルチメディア通信、ブルートゥース(登録商標)等の短距離通信、近距離無線通信、位置を判定するための全地球測位システム(GPS)の使用等の位置ベースの通信、別の同様の通信機能、又は、それらの組み合わせを含み得る。例えば、通信サブシステム231は、セルラ通信、Wi-Fi通信、ブルートゥース(登録商標)通信、及び、GPS通信を含み得る。ネットワーク243bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、電気通信ネットワーク、別の同様のネットワーク、又は、それらの任意の組み合わせ等の有線及び/又は無線ネットワークを包含し得る。例えば、ネットワーク243bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、及び/又は、ニアフィールドネットワークであり得る。電源213は、交流(AC)電力又は直流(DC)電力をUE200の構成要素に提供する様に構成され得る。
【0137】
本明細書で説明される特徴、利点、及び/又は機能は、UE200のコンポーネントの1つで実装されてもよいし、UE200の複数のコンポーネントにわたって分割されてもよい。さらに、本明細書で説明される特徴、利点及び/又は機能は、ハードウェア、ソフトウェア、又は、ファームウェアの任意の組み合わせで実装され得る。一例において、通信サブシステム231は、本明細書で説明されるコンポーネントのいずれかを含む様に構成され得る。さらに、処理回路201は、バス202を介してその様なコンポーネントのいずれかと通信する様に構成され得る。別の例において、その様な構成要素のいずれも、処理回路201によって実行されると、本明細書で説明される対応する機能を実行する、メモリに格納されたプログラム命令によって表され得る。別の例において、その様なコンポーネントのいずれかの機能は、処理回路201と通信サブシステム231との間で分割され得る。別の例において、その様なコンポーネントのいずれかの非計算集約的な機能はソフトウェア又はファームウェアで実装することができ、計算集約的な機能はハードウェアで実装することができる。
【0138】
図12Aは、特定の実施形態によるネットワークノードでの例示的な方法を示すフローチャートである。特定の実施形態において、図12Aの1つ又は複数のステップは、図10に関して説明したネットワークノード160によって実行され得る。ネットワークノードは、デュアル接続を使用してIABノードとして動作する。IABノードのIAB-MTは、2つのIABペアレントと、2つのIABドナーに接続される。
【0139】
この方法は、ステップ1212で開始し、ネットワークノード(例えば、ネットワークノード160)は、2つのIABドナーの内のIABドナーから半静的フレキシブルリソース構成を取得する。例えば、リソース構成は、上でより詳細に説明した様に、特定のIAB-MTリソースがアップリンクであるか、ダウンリンクであるか、フレキシブルであるかを示し得る。
【0140】
ステップ1214で、ネットワークノードは、2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、IABペアレントの内の第2IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得する。たとえば、IABペアレントは、IAB-MTフレキシブルリソースをアップリンク又はダウンリンクとして構成し得る。ネットワークノードは、上述の実施形態及び例のいずれかに従って、半静的インジケーション又は動的インジケーションを受信し得る。
【0141】
ステップ1216で、ネットワークノードは、第1IABペアレントに関連付けられた優先度及び第2IABペアレントに関連付けられた優先度を取得する。例えば、第1IABペアレントは、マスタセルグループ(MCG)ペアレントを含むことができ、第2IABペアレントは、セカンダリセルグループ(SCG)ペアレントを含むことができ、第1IABペアレントに関連付けられた優先度は、第2IABペアレントに関連付けられた優先度よりも高くて良い。幾つかの実施形態において、優先度は、本明細書で説明される実施形態及び例のいずれかに従って割り当てられ得る。
【0142】
ステップ1218において、ネットワークノードは、第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションが第2アップリンク/ダウンリンクインジケーションと競合することを判定する。たとえば、2つのペアレントIABノードが互いに連携していない可能性があり、一方のペアレントIABノードがフレキシブルリソースをアップリンクに構成し、もう一方のペアレントノードがフレキシブルリソースをダウンリンクに構成すると、競合が発生し得る。
【0143】
ステップ1220において、ネットワークノードは、第1IABペアレントに関連付けられた優先度と、第2IABペアレントに関連付けられた優先度と、に基づいて、第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択する。例えば、前のステップで判定された競合を解決するために、ネットワークノードは、最高優先度のペアレントIABノードに関連付けられたアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを選択し得る。幾つかの実施形態において、ネットワークノードは、本明細書で説明される実施形態及び例のいずれかに従って、アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを選択し得る。
【0144】
ステップ1222で、ネットワークノードは、選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って、2つのIABペアレントと通信(例えば、アップリンク/ダウンリンク送信)する。
【0145】
特定の実施形態において、ネットワークノードは、選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って両方のIABペアレントと通信し得る。特定の実施形態において、選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って2つのIABペアレントと通信することは、選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って最も高い優先度に関連付けられたIABペアレントと通信し、最も高い優先度に関連付けられていないIABペアレントとの通信を無効にすることを含む。
【0146】
幾つかの実施形態において、ネットワークノードは、選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを他のネットワークノードと共有し得る。例えば、ステップ1224で、ネットワークノードは、選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを、最も高い優先度に関連付けられていないIABペアレントに送信し得る。例えば、第1IABペアレントはMCGペアレントを含み、第2IABペアレントはSCGペアレントを含み得る。ネットワークノードが第1及び第2IABペアレントから競合する構成を受信し、MCGペアレントからの構成を選択する場合、ネットワークノードは、その構成をSCGペアレントに送信して、ネットワークノードによって使用されている構成をSCGペアレントに通知することができる。
【0147】
図12Aの方法1200に対して修正、追加又は省略を行うことができる。さらに、図12Aの方法における1つ以上のステップは、並行して、又は、任意の適切な順序で実行することができる。
【0148】
図12Bは、特定の実施形態によるネットワークノードでの例示的な方法を示す別のフローチャートである。特定の実施形態において、図12Bの1つ又は複数のステップは、図10に関して説明したネットワークノード160によって実行され得る。ネットワークノードは、IABドナーノードとして動作する。IABノードは、デュアル接続を介して2つのIABペアレントノードと、2つのIABドナーに接続される。
【0149】
この方法は、ステップ1242で開始することができ、ネットワークノード(例えば、ネットワークノード160)は、IABノードから、2つのIABペアレントとのIABノードの送信調整能力(例えば、アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース)に関する情報を受信する。
【0150】
ステップ1244において、ネットワークノードは、IABノードから、IABノードのIAB-MT及びIAB-DUの多重化能力に関する情報を受信する。多重化能力についての詳細については上述した。
【0151】
ステップ1246において、ネットワークノードは、2つのIABペアレントとのIABノードの送信調整能力と、IABノードのIAB-MT及びIAB-DUの多重化能力に関する情報と、に基づいて、IABノード及び2つのIABペアレントで互換性のある半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を判定する。
【0152】
特定の実施形態において、半静的リソース構成のアップリンク/ダウンリンク方向を判定することは、干渉状態と、トラフィック需要と、サービス品質需要と、レイテンシ/遅延要件と、リンク品質との内の1つ以上にさらに基づく。
【0153】
半静的フレキシブルリソース構成は、2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントがダウンリンクを示すと同時に、2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントがアップリンクを示さない限り、2つのIABペアレントと互換性がある。
【0154】
幾つかの実施形態において、第1IABペアレントに関連付けられた第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、第2IABペアレントに関連付けられた第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと競合する。この場合、ネットワークノードは、より高い優先度のリンク又はペアレントに関連付けられたアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを選択し得る(SCGペアレントではなくMCGペアレントに関連付けられたアップリンク/ダウンリンクインジケーションを選択する)。
【0155】
ステップ1248で、ネットワークノードは、判定した半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を、IABノード及び2つのIABペアレントに送信する。この様にして、IABペアレント及びIABノードの両方は、互換性のある構成を持つ。
【0156】
図12Bの方法1240に対して修正、追加又は省略を行うことができる。さらに、図12Bの方法における1つ以上のステップは、並行して、又は、任意の適切な順序で実行することができる。
【0157】
図13は、無線ネットワーク(例えば、図10に示される無線ネットワーク)内の装置の概略ブロック図である。この装置は、ネットワークノード(例えば、図10に示されるネットワークノード160)を含む。装置1600は、図12A及び図12Bを参照して説明した例示的な方法、及び場合によっては本明細書に開示される任意の他のプロセス又は方法を実行する様に動作可能である。また、図12A及び図12Bの方法は、必ずしも装置1600のみによって実行されるわけではないことも理解されたい。この方法の少なくとも一部の動作は、1つ以上の他のエンティティによって実行され得る。
【0158】
仮想装置1600は、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含み得る処理回路と、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、専用デジタルロジック等を含み得る他のデジタルハードウェアと、を含み得る。処理回路は、メモリに格納されたプログラムコードを実行する様に構成されてもよく、メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイス等の1つ以上のタイプのメモリを含み得る。幾つかの実施形態において、メモリに格納されたプログラムコードは、1つ以上の電気通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令と、本明細書に記載される1つ以上の技術を実行するためのプログラム命令と、を含む。
【0159】
幾つかの実装形態において、処理回路は、本開示の1つ以上の実施形態に従って対応する機能を実行するための、取得モジュール1602、判定モジュール1604、送信モジュール1606及び装置1600の任意の他の適切なユニットとするために使用され得る。
【0160】
図13に示す様に、装置1600は、本明細書に記載の実施形態及び例のいずれかに従って、構成情報を取得/受信し、ダウンリンク信号を受信する様に構成された取得モジュール1602を含む。装置1600は、本明細書で説明される実施形態及び例のいずれかに従って、アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成の互換性を判定する様に構成された判定モジュール1604も含む。送信モジュール1606は、本明細書で説明される実施形態及び例のいずれかに従って、構成データ及びアップリンク信号を送信する様に構成される。
【0161】
図14は、幾つかの実施形態によって実装される機能が仮想化され得る仮想化環境300を示す概略ブロック図である。この文脈において、仮想化とは、ハードウェアプラットフォーム、ストレージデバイス及びネットワーキングリソースの仮想化を含み得る、装置又はデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本明細書で使用される様に、仮想化は、ノード(例えば、仮想化された基地局又は仮想化された無線アクセスノード)、又は、デバイス(例えば、UE、無線デバイス、又は、任意の他の種類の通信デバイス)、又は、それらのコンポーネントに適用でき、機能の少なくとも一部が、(例えば、1つ以上のネットワークの1つ以上の物理処理ノード上で実行される1つ以上のアプリケーション、コンポーネント、機能、仮想マシン又はコンテナを介して)1つ以上の仮想コンポーネントとして実現される実装に関する。
【0162】
幾つかの実施形態において、本明細書で説明される機能の一部又は総ては、1つ以上のハードウェアノード330によってホストされる1つ以上の仮想環境300内に実装される1つ以上の仮想マシンによって実行される仮想コンポーネントとして実装され得る。さらに、仮想ノードが無線アクセスノードではない、又は、無線接続を必要としない実施形態(例えば、コアネットワークノード)においては、ネットワークノードを完全に仮想化することができる。
【0163】
機能は、特徴、機能及び/又は利点の一部を実装する様に動作する1つ以上のアプリケーション320(ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能等と呼ばれ得る)によって実装されても良く、本明細書に開示される実施形態の幾つかを説明する。アプリケーション320は、処理回路360及びメモリ390を備えるハードウェア330を提供する仮想化環境300内で実行される。メモリ390は、処理回路360によって実行可能な命令395を含み、これによりアプリケーション320は、本明細書に開示される特徴、利点、及び/又は、機能の内の1つ以上を提供する様に動作する。
【0164】
仮想化環境300は、市販の(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、或いは、デジタル又はアナログのハードウェアコンポーネントや専用プロセッサを含むその他のタイプの処理回路であり得る1つ以上のプロセッサ又は処理回路360のセットを含む汎用又は専用のネットワークハードウェアデバイス330を備える。各ハードウェアデバイスは、メモリ390-1を備え、メモリ390-1は、命令395又は処理回路360によって実行されるソフトウェアを一時的に格納するための非永続メモリであり得る。各ハードウェアデバイスは、物理ネットワークインタフェース380を含む、ネットワークインタフェースカードとしても知られる1つ以上のネットワークインタフェースコントローラ(NIC)370を備え得る。各ハードウェアデバイスはまた、処理回路360によって実行可能なソフトウェア395及び/又は命令を記憶した非一時的、永続的、機械可読記憶媒体390-2も含み得る。ソフトウェア395は、1つ以上の仮想化層350(ハイパーバイザとも呼ばれる)をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン340を実行するためのソフトウェア、ならびに、本明細書に記載される幾つかの実施形態に関連して説明される機能、特徴及び/又は利点を実行できる様にするソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含み得る。
【0165】
仮想マシン340は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキング又はインタフェース、及び、仮想ストレージを備え、対応する仮想化層350又はハイパーバイザによって実行され得る。仮想アプライアンス320のインスタンスの異なる実施形態を1つ以上の仮想マシン340上に実装することができ、その実装は異なる方法で行うことができる。
【0166】
動作中、処理回路360はソフトウェア395を実行して、仮想マシンモニタ(VMM)として参照されるハイパーバイザ又は仮想化層350をインスタンス化する。仮想化層350は、ネットワークハードウェアの様に見える仮想オペレーティングプラットフォームを仮想マシン340に提示し得る。
【0167】
図14に示す様に、ハードウェア330は、汎用又は特定のコンポーネントを備えたスタンドアロンのネットワークノードであり得る。ハードウェア330は、アンテナ3225を備え、仮想化を介して幾つかの機能を実装し得る。或いは、ハードウェア330は、多くのハードウェアノードが連携して動作し、アプリケーション320のライフサイクル管理を監督する管理及びオーケストレーション(MANO)3100を介して管理される、より大きなハードウェアクラスタ(例えば、データセンタ又は顧客宅内機器(CPE)等)の一部であり得る。
【0168】
ハードウェアの仮想化は、一部の状況ではネットワーク機能仮想化(NFV)として参照される。NFVは、多くの種類のネットワーク機器を、データセンタや顧客構内機器に配置され得る業界標準の大容量サーバハードウェア、物理スイッチ、物理ストレージに統合するために使用され得る。
【0169】
NFVのコンテキストにおいて、仮想マシン340は、あたかも物理的な非仮想化マシン上で実行されているかの様にプログラムを実行する物理マシンのソフトウェア実装であり得る。仮想マシン340のそれぞれ、及びその仮想マシンを実行するハードウェア330の部分は、その仮想マシン専用のハードウェアであっても、その仮想マシンによって他の仮想マシン340と共有されるハードウェアであっても良く、別個の仮想ネットワーク要素(VNE)を形成する。
【0170】
さらにNFVのコンテキストにおいて、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ330上の1つ以上の仮想マシン340で実行される特定のネットワーク機能を処理する責任を負い、図15のアプリケーション320に対応する。
【0171】
幾つかの実施形態において、それぞれが1つ又は複数の送信機3220及び1つ又は複数の受信機3210を含む1つ又は複数の無線ユニット3200は、1つ又は複数のアンテナ3225に結合され得る。無線ユニット3200は、1つ又は複数の適切なネットワークインタフェースを介してハードウェアノード330と直接通信することができ、仮想コンポーネントと組み合わせて使用して、無線アクセスノード又は基地局等の無線機能を仮想ノードに提供することができる。
【0172】
幾つかの実施形態において、一部のシグナリングは、ハードウェアノード330と無線ユニット3200との間の通信に代替的に使用され得る制御システム3230を使用して実行され得る。
【0173】
図15を参照すると、一実施形態によれば、通信システムは、無線アクセスネットワーク等のアクセスネットワーク411と、コアネットワーク414と、を備える、3GPPタイプのセルラネットワーク等の通信ネットワーク410を含む。アクセスネットワーク411は、NB、eNB、gNB、又は、他のタイプの無線アクセスポイント等の複数の基地局412a、412b、412cを備え、それぞれが対応するカバレッジエリア413a、413b、413cを規定する。各基地局412a、412b、412cは、有線又は無線接続415を介してコアネットワーク414に接続可能である。カバレッジエリア413c内に位置する第1UE491は、対応する基地局412cに無線で接続する、或いは、基地局412cによってページングされる様に構成される。サービスエリア413a内の第2UE492は、対応する基地局412aに無線接続可能である。この例では複数のUE491、492が示されているが、開示される実施形態は、単一のUEがカバレッジエリア内にある状況、或いは、単一のUEが対応する基地局412に接続している状況にも同様に適用可能である。
【0174】
通信ネットワーク410自体は、ホストコンピュータ430に接続されており、ホストコンピュータ430は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェア及び/又はソフトウェアで、或いは、サーバファーム内の処理リソースとして実現され得る。ホストコンピュータ430は、サービスプロバイダの所有又は管理下にあってもよいし、サービスプロバイダによって、或いは、サービスプロバイダに代わって運用され得る。通信ネットワーク410とホストコンピュータ430との間の接続421及び422は、コアネットワーク414からホストコンピュータ430に直接延びても良いし、オプションの中間ネットワーク420を経由しても良い。中間ネットワーク420は、パブリック、プライベート、ホストされたネットワークの内の1つ以上の組み合わせであっても良く、中間ネットワーク420は、もしあれば、バックボーンネットワーク又はインターネットであても良く、特に、中間ネットワーク420は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0175】
図15の通信システムは全体として、接続されたUE491、492とホストコンピュータ430との間の接続を可能にする。この接続は、オーバーザトップ(OTT)接続450として説明され得る。ホストコンピュータ430及び接続されたUE491、492は、アクセスネットワーク411、コアネットワーク414、任意の中間ネットワーク420、及び可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を仲介者として使用して、OTT接続450を介してデータ及び/又はシグナリングを通信する様に構成されている。OTT接続450は、OTT接続450が通過する参加通信デバイスがアップリンク及びダウンリンク通信のルーティングを認識しないという意味で透過的であり得る。例えば、基地局412は、接続されたUE491に転送される(例えば、ハンドオーバされる)ホストコンピュータ430から発信されるデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて知らされなくてもよいし、知らされる必要もない。同様に、基地局412は、UE491からホストコンピュータ430に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識する必要はない。
【0176】
図16は、特定の実施形態による、部分的な無線接続を介して基地局経由でユーザ装置と通信する例示的なホストコンピュータを示している。前の段落で説明したUE、基地局及びホストコンピュータの一実施形態による実装例について、図16を参照して説明する。通信システム500において、ホストコンピュータ510は、通信システム500の異なる通信装置のインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップ及び維持する様に構成された通信インタフェース516を含むハードウェア515を備える。ホストコンピュータ510は、さらに、記憶能力及び/又は処理能力を有し得る処理回路518を備える。特に、処理回路518は、命令を実行する様に適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ510は、ソフトウェア511をさらに備え、ソフトウェア511は、ホストコンピュータ510に記憶されるか、ホストコンピュータ510によってアクセス可能であり、処理回路518によって実行可能である。ソフトウェア511はホストアプリケーション512を含む。ホストアプリケーション512は、UE530及びホストコンピュータ510で終端されるOTT接続550を介して接続するUE530等のリモートユーザにサービスを提供する様に動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際、ホストアプリケーション512は、OTT接続550を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0177】
通信システム500は、さらに、通信システム内に提供され、ホストコンピュータ510及びUE530と通信することを可能にするハードウェア525を有する基地局520を含む。ハードウェア525は、通信システム500の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップ及び維持するための通信インタフェース526と、基地局520がサービスを提供するカバレッジエリア(図16には図示せず)内に位置するUE530との無線接続570を少なくともセットアップ及び維持するための無線インタフェース527と、備え得る。通信インタフェース526は、ホストコンピュータ510への接続560を容易にする様に構成され得る。接続560は直接的であっても良いし、電気通信システムのコアネットワーク(図16には図示せず)及び/又は電気通信システム外部の1つ以上の中間ネットワークを通過しても良い。図示する実施形態において、基地局520のハードウェア525は、さらに、命令を実行する様に適合された1つ又は複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は、それらの組み合わせ(図示せず)を含み得る処理回路528を有する。基地局520は、さらに、内部に格納された、又は、外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア521を有する。
【0178】
通信システム500は、さらに、既に言及したUE530を含む。そのハードウェア535は、UE530が現在位置するカバレッジエリアにサービスを提供する基地局との無線接続570をセットアップ及び維持する様に構成された無線インタフェース537を含み得る。UE530のハードウェア535は、さらに、処理回路538を含み、処理回路538は、命令を実行する様に適合された、1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は、これらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。UE530はさらに、UE530に記憶されるかUE530によってアクセス可能であり、処理回路538によって実行可能なソフトウェア531を備える。ソフトウェア531はクライアントアプリケーション532を含む。クライアントアプリケーション532は、ホストコンピュータ510のサポートを受けて、UE530を介して人間又は非人間のユーザにサービスを提供する様に動作可能であり得る。ホストコンピュータ510において、実行中のホストアプリケーション512は、UE530及びホストコンピュータ510で終端されるOTT接続550を介して、実行中のクライアントアプリケーション532と通信し得る。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション532は、ホストアプリケーション512から要求データを受信し、その要求データに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続550は、要求データとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション532は、ユーザと対話して、それが提供するユーザデータを生成し得る。
【0179】
図16に示されるホストコンピュータ510、基地局520及びUE530は、それぞれ、図15のホストコンピュータ430、基地局412a、412b、412cの内の1つ、及び、UE491、492の内の1つと同様又は同一であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部動作は図16に示すとおりであり、それとは独立して、周囲のネットワークトポロジは図15の様なものであり得る。
【0180】
図16において、OTT接続550は、基地局520を介したホストコンピュータ510とUE530との間の通信を示すために抽象的に描かれており、中間デバイス及びこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングには明示的に言及していない。ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを決定することができ、ネットワークインフラストラクチャは、UE530から、ホストコンピュータ510を運用するサービスプロバイダから、或いは、その両方から隠す様に構成され得る。OTT接続550がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、(例えば、負荷分散の考慮又はネットワークの再構成に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定を下すことができる。
【0181】
UE530と基地局520との間の無線接続570は、本開示を通じて説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態の内の1つ以上は、無線接続570が最後のセグメントを形成するOTT接続550を使用してUE530に提供されるOTTサービスのパフォーマンスを向上させる。より正確には、これらの実施形態の教示は、シグナリングオーバヘッドを改善し、待ち時間を短縮し、それにより、ユーザ待ち時間の短縮、応答性の向上、バッテリ寿命の延長等の利点を提供することができる。
【0182】
データレート、待ち時間、及び、1つ以上の実施形態が改善する他の要因を監視するための測定手順が提供され得る。さらに、測定結果の変動に応じて、ホストコンピュータ510とUE530との間のOTT接続550を再構成するためのオプションのネットワーク機能があり得る。OTT接続550を再構成するための測定手順及び/又はネットワーク機能は、ホストコンピュータ510のソフトウェア511及びハードウェア515、UE530のソフトウェア531及びハードウェア535、或いは、その両方に実装され得る。実施形態において、センサ(図示せず)は、OTT接続550が通過する通信デバイス内に、又は通信デバイスに関連して配備され得る。センサは、上で例示した監視量の値を供給することによって、又は、ソフトウェア511、531が監視量を計算又は推定する他の物理量の値を供給することによって、測定手順に参加し得る。OTT接続550の再構成は、メッセージフォーマット、再送信設定、優先ルーティング等を含むことができ、再構成は基地局520に影響を与える必要はなく、基地局520にとって未知であるか、認識できない可能性がある。その様な手順及び機能は当技術分野で知られており、実施さ得る。特定の実施形態において、測定は、スループット、伝搬時間、待ち時間等のホストコンピュータ510の測定を容易にする独自のUEシグナリングを含み得る。測定は、ソフトウェア511及び531が、伝搬時間、エラー等を監視しながら、OTT接続550を使用してメッセージ、特に空又は"ダミー"メッセージを送信させることによって実行され得る。
【0183】
図17は、一実施形態による、通信システムで実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図15及び16を参照して説明したものであり得るホストコンピュータと、基地局と、UEと、を含む。本開示を簡略化するために、このセクションには図17への図面参照のみが含まれる。
【0184】
ステップ610において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ610のサブステップ611(オプションであり得る)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ620において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。ステップ630(オプションであり得る)において、基地局は、本開示を通じて説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信で搬送されたユーザデータをUEに送信する。ステップ640(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する。
【0185】
図18は、一実施形態による、通信システムで実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図15及び16を参照して説明したものであり得るホストコンピュータと、基地局と、UEと、を含む。本開示を簡略化するために、このセクションには図18への図面参照のみが含まれる。
【0186】
この方法のステップ710において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ720において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。送信は、本開示を通じて説明される実施形態の教示に従って、基地局を経由し得る。ステップ730(オプションであり得る)において、UEは、送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0187】
図19は、一実施形態による、通信システムで実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図15及び16を参照して説明したものであり得るホストコンピュータと、基地局と、UEと、を含む。本開示を簡略化するために、このセクションには図19への図面参照のみが含まれる。
【0188】
ステップ810(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加的、又は、置換的に、ステップ820において、UEはユーザデータを提供する。ステップ820のサブステップ821(オプションであり得る)において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ810のサブステップ811(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信入力データに応答してユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受け取ったユーザ入力をさらに考慮できる。ユーザデータが提供された特定の方法に拘らず、UEは、サブステップ830(オプションであり得る)において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を開始する。この方法のステップ840において、ホストコンピュータは、本開示を通じて説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0189】
図20は、一実施形態による、通信システムで実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図15及び16を参照して説明したものであり得るホストコンピュータと、基地局と、UEと、を含む。本開示を簡略化するために、このセクションには図20への図面参照のみが含まれる。
【0190】
ステップ910(オプションであり得る)において、基地局は、本開示を通じて説明される実施形態の教示に従って、UEからユーザデータを受信する。ステップ920(オプションであり得る)において、基地局は、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。ステップ930(オプションであり得る)において、ホストコンピュータは、基地局によって開始された送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0191】
ユニットという用語は、エレクトロニクス、電気デバイス及び/又は電子デバイスの分野における従来の意味を有しており、例えば、本明細書に記載されているような、電気及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、ロジックソリッドステート及び/又はディスクリートデバイス、それぞれのタスク、手順、計算、出力、及び/又は、表示機能等を実行するためのコンピュータプログラム又は命令を含み得る。
【0192】
本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に開示されたシステム及び装置に対して修正、追加、又は省略を行うことができる。システム及び装置のコンポーネントは、統合又は分離され得る。さらに、システム及び装置の動作は、より多くの、より少ない、或いは、他のコンポーネントで実行され得る。さらに、システム及び装置の動作は、ソフトウェア、ハードウェア、及び/又は、他のロジックを含む任意の適切な論理回路を使用して実現され得る。本開示で使用する"各"は、セットの各要素、又は、セットのサブセットの各要素を参照している。
【0193】
本発明の範囲を逸脱することなく、ここで述べた方法に対する修正、追加、省略が行われ得る。方法は、より多い、より少ない、或いは、他のステップを含み得る。さらに、ステップは、任意の適切な順序で実行され得る。
【0194】
上の記載において、多くの具体的な詳細を説明した。しかしながら、実施形態は、これらの特定の詳細がなくてもを実施できることが理解される。他の例では、この説明の理解を曖昧にしないために、周知の回路、構造及び技術については詳細を示していない。当業者は、含まれる説明を読めば、過度の実験をすることなく適切な機能を実装することができるであろう。
【0195】
本明細書における"1つの実施形態"、"一実施形態"、"例示的な実施形態"等への言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、又は、特性を含む可能性があることを示すが、総ての実施形態が必ずしもその特定の特徴、構造、又は、特性を含む必要はない。さらに、その様な表現は必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造又は特性が実施形態に関連して説明されている場合、明確に説明されていてもいなくても、その様な特徴、構造又は特性を他の実施形態に関連して実装することは当業者の知識の範囲内であることが提示される。
【0196】
本開示について、ある実施形態により記述したが、当業者には、実施形態の変更及び組み合わせが明らかである。よって、実施形態の上述した説明は、本開示を拘束しない。以下の特許請求の範囲で定義される本開示の範囲から逸脱することなく、他の変更、置換、変形が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2023-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合アクセス及びバックホール(IAB)-MTが2つのIABペアレント及び2つのIABドナーに接続されるデュアル接続で動作するIABノードとして動作するネットワークノードによって実行される方法であって、
前記2つのIABドナーの内の第1IABドナーから第1半静的フレキシブルリソース構成を取得し、かつ、前記2つのIABドナーの内の第2IABドナーから第2半静的フレキシブルソース構成を取得(1212)することと、
前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、かつ、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得(1214)することと、
前記第1IABペアレントに関連付けられた優先度と、前記第2IABペアレントに関連付けられた優先度と、を取得(1216)することと、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションが前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと競合することを判定(1218)することと、
前記第1IABペアレントに関連付けられた前記優先度と、前記第2IABペアレントに関連付けられた前記優先度と、に基づいて、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択(1220)することと、
前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って前記2つのIABペアレントと通信(1222)することと、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って前記2つのIABペアレントと通信することは、前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って最も高い優先度に関連付けられたIABペアレントと通信し、前記最も高い優先度に関連付けられていないIABペアレントとの通信を無効にすることを含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、さらに、
も高い優先度に関連付けられていない前記IABペアレントに、前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを送信(1224)することを含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントから第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、かつ、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントから第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得することは、半静的インジケーション及び動的インジケーションの内の1つを介して、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の少なくとも1つを受信することを含む、方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1IABペアレントは、マスタセルグループ(MCG)ペアレントを含み、
前記第2IABペアレントは、セカンダリセルグループ(SCG)ペアレントを含み、
前記第1IABペアレントに関連付けられた前記優先度は、前記第2IABペアレントに関連付けられた前記優先度よりも高い、方法。
【請求項6】
統合アクセス及びバックホール(IAB)-MTが2つのIABペアレント及び2つのIABドナーに接続されるデュアル接続のIABノードとして動作可能なネットワークノード(160)であって、
前記2つのIABドナーの内の第1IABドナーから第1半静的フレキシブルリソース構成を取得し、かつ、前記2つのIABドナーの内の第2IABドナーから第2半静的フレキシブルソース構成を取得することと、
前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、かつ、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントから半静的に構成されたフレキシブルリソースに対する第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得することと、
前記第1IABペアレントに関連付けられた優先度と、前記第2IABペアレントに関連付けられた優先度と、を取得することと、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションが前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと競合することを判定することと、
前記第1IABペアレントに関連付けられた前記優先度と、前記第2IABペアレントに関連付けられた前記優先度と、に基づいて、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択することと、
前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って前記2つのIABペアレントと通信することと、
を行う様に動作する処理回路(170)を備えている、ネットワークノード。
【請求項7】
請求項6に記載のネットワークノードであって、
前記処理回路は、前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って最も高い優先度に関連付けられたIABペアレントと通信し、前記最も高い優先度に関連付けられていないIABペアレントとの通信を無効にすることによって、前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに従って前記2つのIABペアレントと通信する様に動作する、ネットワークノード。
【請求項8】
請求項6に記載のネットワークノードであって、
前記処理回路は、さらに、最も高い優先度に関連付けられていない前記IABペアレントに、前記選択したアップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを送信する様に動作する、ネットワークノード。
【請求項9】
請求項6に記載のネットワークノードであって、
前記処理回路は、半静的インジケーション及び動的インジケーションの内の1つを介して、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の少なくとも1つを受信することにより、前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントから第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得し、かつ、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントから第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを取得する様に動作する、ネットワークノード。
【請求項10】
請求項6から9のいずれか1項に記載のネットワークノードであって、
前記第1IABペアレントは、マスタセルグループ(MCG)ペアレントを含み、
前記第2IABペアレントは、セカンダリセルグループ(SCG)ペアレントを含み、
前記第1IABペアレントに関連付けられた前記優先度は、前記第2IABペアレントに関連付けられた前記優先度よりも高い、ネットワークノード。
【請求項11】
統合アクセス及びバックホール(IAB)ノードが2つのIABペアレントノード及び2つのIABドナーに接続されるデュアル接続で動作するIABドナーノードとして動作するネットワークノードによって実行される方法であって、
前記IABノードから、前記2つのIABペアレントとの前記IABノードの送信調整能力に関する情報を受信(1242)することと、
前記IABノードから、前記IABノードのIAB-MT及びIAB-DUの多重化能力に関する情報を受信(1244)することと、
前記2つのIABペアレントとの前記IABノードの前記送信調整能力と、前記IABノードの前記IAB-MT及び前記IAB-DUの前記多重化能力に関する情報と、に基づいて、前記IABノード及び前記2つのIABペアレントで互換性のある半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を判定(1246)することと、
前記判定した半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を、前記IABノード及び前記2つのIABペアレントに送信(1248)することと、
を含む方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記半静的リソース構成のアップリンク/ダウンリンク方向を判定することは、干渉状態と、トラフィック需要と、サービス品質需要と、レイテンシ/遅延要件と、リンク品質との内の1つ以上にさらに基づく、方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法であって、
前記IABノードは、前記2つのIABペアレントとデュアル接続で動作する、方法。
【請求項14】
請求項11に記載の方法であって、
前記半静的フレキシブルリソース構成は、前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントがダウンリンクを示すと同時に、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントがアップリンクを示さない限り、前記2つのIABペアレントと互換性がある、方法。
【請求項15】
請求項11から14のいずれか1項に記載の方法であって、
前記半静的フレキシブルリソース構成は、前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントに関連付けられた第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントに関連付けられた第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと、を含み、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと互換性を有する、方法。
【請求項16】
請求項11から14のいずれか1項に記載の方法であって、
前記半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を判定することは、
前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントに関連付けられた第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションであって、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントに関連付けられた第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションとは互換性のない前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを含む前記半静的フレキシブルリソース構成を判定することと、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度と、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度と、に基づいて、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択することと、
を含み、
オプションとして、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、マスタセルグループ(MCG)に関連付けられ、
前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、セカンダリセルグループ(SCG)に関連付けられ、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度は、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度よりも高い、方法。
【請求項17】
統合アクセス及びバックホール(IAB)ノードが2つのIABペアレント及び2つのIABドナーに接続されるデュアル接続で動作するIABドナーノードとして動作可能なネットワークノード(160)であって、
前記IABノードから、前記2つのIABペアレントとの前記IABノードの送信調整能力に関する情報を受信することと、
前記IABノードから、前記IABノードのIAB-MT及びIAB-DUの多重化能力に関する情報を受信することと、
前記2つのIABペアレントとの前記IABノードの前記送信調整能力と、前記IABノードの前記IAB-MT及び前記IAB-DUの前記多重化能力に関する情報と、に基づいて、前記IABノード及び前記2つのIABペアレントで互換性のある半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を判定することと、
前記判定した半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を、前記IABノード及び前記2つのIABペアレントに送信することと、
を行う様に動作する処理回路(170)を備えている、ネットワークノード。
【請求項18】
請求項17に記載のネットワークノードであって、
前記処理回路は、さらに、干渉状態と、トラフィック需要と、サービス品質需要と、レイテンシ/遅延要件と、リンク品質と、の内の1つ以上に基づいて、前記半静的リソース構成のアップリンク/ダウンリンク方向を判定する様に動作する、ネットワークノード。
【請求項19】
請求項17に記載のネットワークノードであって、
前記IABノードは、前記2つのIABペアレントとデュアル接続で動作する、ネットワークノード。
【請求項20】
請求項17に記載のネットワークノードであって、
前記半静的フレキシブルリソース構成は、前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントがダウンリンクを示すと同時に、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントがアップリンクを示さない限り、前記2つのIABペアレントと互換性がある、ネットワークノード。
【請求項21】
請求項17から20のいずれか1項に記載のネットワークノードであって、
前記半静的フレキシブルリソース構成は、
前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントに関連付けられた第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと、
前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントに関連付けられた第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと、
を含み、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションと互換性を有する、ネットワークノード。
【請求項22】
請求項17から20のいずれか1項に記載のネットワークノードであって、
前記処理回路は、前記2つのIABペアレントの内の第1IABペアレントに関連付けられた第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションであって、前記2つのIABペアレントの内の第2IABペアレントに関連付けられた第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションとは互換性のない前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションを含む前記半静的フレキシブルリソース構成を判定することにより前記半静的アップリンク/ダウンリンク/フレキシブルリソース構成を判定し、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度と、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度と、に基づいて、前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーション及び前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションの内の1つを選択する様に動作し、
オプションとして、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、マスタセルグループ(MCG)に関連付けられ、
前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションは、セカンダリセルグループ(SCG)に関連付けられ、
前記第1アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度は、前記第2アップリンク/ダウンリンクリソースインジケーションに関連付けられた優先度よりも高い、ネットワークノード。
【国際調査報告】