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特表2024-518495ネットワークアクセス方法、ネットワークノード、電子機器、及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】ネットワークアクセス方法、ネットワークノード、電子機器、及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20240423BHJP
   H04W 76/30 20180101ALI20240423BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W76/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023569750
(86)(22)【出願日】2022-04-21
(85)【翻訳文提出日】2023-11-09
(86)【国際出願番号】 CN2022088293
(87)【国際公開番号】W WO2022252864
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202110610988.3
(32)【優先日】2021-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】高静
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067HH22
(57)【要約】
ネットワークアクセス方法、ネットワークノード、電子機器、及び記憶媒体を提供する。本願では、ネットワークアクセス方法は、クライアントのRSSIを含む、クライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信するステップ(101)と、現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及び前記RSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを検出するステップ(102)と、現在の状態が前記ビジー条件を満たす場合、前記クライアントによる前記プローブ要求フレームへの応答を禁止するステップ(103)と、現在の状態が前記ビジー条件を満たさず、前記RSSIが前記予め設定された閾値よりも大きい場合、前記プローブ要求フレームに応答して、前記クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又は前記クライアントによるプローブ要求フレームに応答するために前記ネットワーク内の第1ノードを選択するように前記ネットワーク内の主制御ノードに通知するステップ(104)と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク内のいずれかのノードに適用されるネットワークアクセス方法であって、前記ネットワーク内のノードのそれぞれが同一のネットワークアドレスを外部に提示し、
クライアントの受信信号強度RSSIを含む、前記クライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信するステップと、
現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及び前記RSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを検出するステップと、
現在の状態が前記ビジー条件を満たすか、又は前記RSSIが前記予め設定された閾値以下である場合、前記クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止するステップと、
現在の状態が前記ビジー条件を満たさず、前記RSSIが前記予め設定された閾値よりも大きい場合、前記プローブ要求フレームに応答して、前記クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又は前記クライアントによる前記プローブ要求フレームに応答するために前記ネットワーク内の第1ノードを選択するように前記ネットワーク内の主制御ノードに通知するステップと、を含む、ネットワークアクセス方法。
【請求項2】
前記クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行う前記ステップの後に、
第1時間間隔に従って、現在の状態が前記ビジー条件を満たすか否かを周期的に検出するステップと、
前記現在の状態がビジー条件を満たす場合、前記クライアントとの通信接続を切断するステップと、
予め設定された時間閾値内に、前記クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止するステップと、をさらに含む、請求項1に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項3】
前記クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止する前記ステップの後に、
自ノードがビジー状態であることを示すメッセージを前記ネットワーク内の残りのノードに送信するステップをさらに含む、請求項1に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項4】
前記クライアントによる前記プローブ要求に応答するために前記ネットワーク内の第1ノードを選択するように前記ネットワーク内の主制御ノードに通知する前記ステップは、
前記RSSIから、前記クライアントとの距離を取得するステップと、
前記主制御ノードが距離に基づいて前記クライアントによるプローブ要求フレームに応答するために第1ノードを選択するために、前記距離を主制御ノードに送信するステップと、を含む、請求項1に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項5】
前記RSSIから、前記クライアントとの距離を取得する前記ステップは、
予め設定されたRSSIと距離との対応関係表において、前記RSSIに対応する距離を問い合わせて前記クライアントとの距離とするステップを含む、請求項4に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項6】
前記クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行う前記ステップの後に、
前記クライアントのリアルタイムRSSIを含む、第2時間間隔に従って前記クライアントによってブロードキャストされたメッセージを受信するステップと、
前記リアルタイムRSSIから、前記クライアントとのリアルタイム距離を取得するステップと、
前記主制御ノードが前記クライアントのアクセスノードを切り替える必要があるか否かを判断するために、前記リアルタイム距離を前記主制御ノードに送信するステップと、をさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項7】
前記クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行う前記ステップの後に、
前記クライアントのリアルタイムRSSIを含む、第2時間間隔に従って前記クライアントによってブロードキャストされたメッセージを受信するステップと、
前記リアルタイムRSSIが予め設定された閾値以下である場合、前記クライアントとの接続を切断するステップと、をさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項8】
ネットワークノードであって、前記ネットワークノードが属するネットワークにおいて、ノードのそれぞれが同一のネットワークアドレスを外部に提示し、
クライアントのRSSIを含む、前記クライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信するように構成された受信モジュールと、
現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及び前記RSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを検出するように構成された検出モジュールと、
前記現在の状態がビジー条件を満たすか、又は前記RSSIが予め設定された閾値以下である場合、前記クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止し、前記現在の状態がビジー条件を満たさず、前記RSSIが予め設定された閾値よりも大きい場合、前記プローブ要求フレームに応答して、前記クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又は前記クライアントによるプローブ要求フレームに応答するために前記ネットワーク内の第1ノードを選択するように前記ネットワーク内の主制御ノードに通知するように構成された接続モジュールと、を含む、ネットワークノード。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリと、を含み、
前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~7のいずれか1項に記載のネットワークアクセス方法を実行することを可能にする、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶している、電子機器。
【請求項10】
プロセッサによって実行されると、請求項1~7のいずれか1項に記載のネットワークアクセス方法を実現するコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願番号が202110610988.3、出願日が2021年06月01日の中国特許出願に基づいて提出され、当該中国特許出願の優先権を主張しており、当該中国特許出願の全ての内容はここで参考により本願に組み込まれている。
【0002】
本願の実施例は、通信伝送の分野に関し、特にネットワークアクセス方法、ネットワークノード、電子機器、及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワークのノードのそれぞれが同一のアクセスパラメータ情報を外部に提示するシナリオでは、例えば無線メッシュmeshネットワークでは、クライアントがどの機器にアクセスするかは完全にクライアントに依存し、レガシークライアントは現在の帯域幅、受信した信号強度(Received Signal Strength Indication,RSSI)などの要素によってどのノードにアクセスするかを決定する。
【0004】
しかしながら、場合によっては、現在の帯域幅及びRSSIなどの情報に基づいて選択された最適なノードが制御レベルの作動を行っているときに、クライアントが負荷としてアクセスすると、現在のノードが行っている作動に影響を与えるだけでなく、クライアントも理想的な情報伝送効率を得ることができない。関連技術では、この場合、ノードがクライアントのアクセス動作を制御することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施形態は、ネットワークアクセス方法、ネットワークノード、電子機器、及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施形態は、ネットワーク内のいずれかのノードに適用されるネットワークアクセス方法を提供し、該ネットワーク内のそれぞれのノードが同一のネットワークアドレスを外部に提示する。前記ネットワークアクセス方法は、
クライアントの受信信号強度RSSIを含む、クライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信するステップと、
現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及びRSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを検出するステップと、
現在の状態がビジー条件を満たすか、又はRSSIが予め設定された閾値以下である場合、クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止するステップと、
現在の状態がビジー条件を満たさず、RSSIが予め設定された閾値よりも大きい場合、クライアントによるプローブ要求フレームに応答して、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又はクライアントによるプローブ要求フレームに応答するためにネットワーク内の第1ノードを選択するようにネットワーク内の主制御ノードに通知するステップと、を含む。
【0007】
本願の実施形態はまた、ネットワークノードを提供し、前記ネットワークノードが属するネットワークにおいて、ノードのそれぞれが同一のネットワークアドレスを外部に提示する。前記ネットワークノードは、
クライアントのRSSIを含む、クライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信するように構成された受信モジュールと、
現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及びRSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを検出するように構成された検出モジュールと、
現在の状態がビジー条件を満たすか、又はRSSIが予め設定された閾値以下である場合、クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止し、現在の状態がビジー条件を満たさず、RSSIが予め設定された閾値よりも大きい場合、クライアントによるプローブ要求フレームに応答して、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又はクライアントによるプローブ要求フレームに応答するためにネットワーク内の第1ノードを選択するようにネットワーク内の主制御ノードに通知するように構成された接続モジュールと、を含む。
【0008】
本願の実施形態はまた、電子機器を提供する。前記電子機器は、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリと、を含み、
前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記少なくとも1つのプロセッサが上記ネットワークアクセス方法を実行することを可能にする、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶している。
【0009】
本願の実施形態はまた、前記プロセッサによって実行されると、上記ネットワークアクセス方法を実現するコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0010】
1つ又は複数の実施例は、それに対応する図面中の画像によって例示的に説明され、これらの例示的な説明は、実施例を限定するものではない。図面における同じ参照数字番号を有する要素は、類似した要素として表される。図面中の画像は、特別な説明がない限り、比例を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本願の一実施形態によるネットワークアクセス方法のフローチャートである。
図2】本願の他の実施形態によるネットワークアクセス方法のフローチャートである。
図3】本願の一実施形態によるネットワークノードである。
図4】本願の一実施形態による電子機器である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本願の実施例の目的、技術案、及び利点をより明確にするために、以下では、図面を参照して、本願の実施例を詳細に説明する。しかしながら、本願の様々な実施例において、読者に本願をより良く理解させるために多くの技術的詳細が提示されている。しかし、これらの技術的詳細、及び以下の実施例に基づく種々の変更及び修正がなくても、本願に係る保護を請求する技術案を実現してもよい。以下の様々な実施例の区分は、説明の便宜のためになされたものであり、本願の具体的な実施形態に対していかなる限定を構成するものではない。様々な実施例は、矛盾しない限り、互いに結合し、互いに参照してもよい。
【0013】
本願の実施例における「第1」、「第2」という用語は、単に説明の目的のために使用されるものであって、相対的重要性を示唆若しくは暗示するもの、又は示された技術的特徴の数を暗黙的に指示するものとして理解すべきではない。したがって、「第1」、「第2」に限定される特徴は、少なくとも1つの当該特徴を明示的又は暗黙的に含んでもよい。本願の説明では、用語「含む」及び「有する」、ならびにそれらの任意の変形は、排他的でない包含をカバーすることを意図している。例えば、一連の部品又はユニットを含むシステム、製品又は機器は、リストされた部品又はユニットに限定されるものではなく、リストされていない部品又はユニット、又はこれらの製品又は機器に固有のその他の部品又はユニットを含む。本願の説明では、「複数」とは、特に明示的に特定されない限り、少なくとも2つ、例えば、2つ、3つなどを意味する。
【0014】
本願の一実施形態は、ネットワーク内のいずれかのノードに適用されるネットワークアクセス方法に関するものであり、該ネットワーク内のノードのそれぞれが同一のネットワークアドレスを外部に提示する。前記ノードは、いくつかの例では、ルータであってもよい。具体的な流れを図1に示す。
【0015】
ステップ101:クライアントのRSSIを含む、クライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信する。
ステップ102:現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及びRSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを検出する。これらのいずれかの判断結果がYESである場合、ステップ103に進み、これらのいずれの判断結果もNOである場合、ステップ104に進む。
ステップ103:クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止する。
ステップ104:クライアントによるプローブ要求フレームに応答して、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又はクライアントによるプローブ要求フレームに応答するためにネットワーク内の第1ノードを選択するようにネットワーク内の主制御ノードに通知する。
【0016】
本実施例では、同一のネットワークアドレス情報を外部に提示するネットワークノードに適用されるネットワークアクセス方法を提案する。クライアントによって送信されたプローブ要求フレームを受信すると、自己検査をトリガして、現在のネットワークのノードが予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及び信号受信強度が要求を満たすか否かを判断する。現在のネットワークのノードがビジー条件を満たすか、又は信号受信強度が要求を満たさない場合、クライアントに応答しない。これによって、クライアントがネットワークノードにアクセスする動作を制御可能なものとし、クライアントとネットワークノードの作動効率及び信号伝送品質を確保する。クライアントがビジー又は受信強度の弱いネットワークノードにアクセスして、ノードの現在の作動状態に影響を与えることを回避するとともに、クライアントがネットワークのノードと接続を確立した後に、クライアントが意図した情報伝送効率を達成できないという事態を回避する。
【0017】
以下、本実施形態のネットワークアクセス方法の実現の詳細について説明するが、以下の内容は、理解を容易にするために提供された実現の詳細に過ぎず、本形態を実施するための必須のものではない。
【0018】
ステップ101において、クライアントのRSSIを含む、クライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信する。
【0019】
例えば、同一のネットワークアドレス情報を外部に提示するノードがmeshネットワークのノードである場合、クライアントがネットワークにアクセスする必要があると、meshネットワークのノードにアクセス通知、すなわちプローブ要求フレームを送信し、クライアントとノードとの接続をトリガする必要がある。具体的には、クライアントは、まず、プローブ要求フレームをmeshネットワークにブロードキャストする。次に、meshネットワーク内のノードは、クライアントからのプローブ要求フレームを受信する。プローブ要求フレームをブロードキャスト及び受信するイベントは、クライアントがmeshノードとデータ交換サービスを行う前に発生する。meshネットワークには複数のmeshノードが含まれており、左右のノードはともにクライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信する。
【0020】
ステップ102において、現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及びRSSIが予め設定された閾値以下であるか否か、すなわち、現在のノードがクライアントアクセスをサポートできるか否かを検出する。
【0021】
meshネットワークのノードを例として、meshネットワークのノードにビジー条件を予め設定しておき、現在の状態が予め設定されたビジー条件のいずれかを満たすと検出した場合、当該ノードがタスク中であるので、クライアントがアクセスするのに適していないことを示す。RSSIが予め設定された閾値以下であると検出した場合、クライアントと現在の端末との信号伝送品質が悪く、クライアントがアクセスするのに適していないことを示す。
【0022】
一例では、予め設定されたビジー条件には、タイミング再起動前、モバイル端末のファームウェア・オーバー・ザ・エア(FOTA:Firmware Over The Air)前、及び実際の需要に応じてクライアントがアクセスすることを望まないその他の状況が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
ステップ103において、現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たす場合、すなわち、現在のノードがビジー状態である場合、及び現在の状態においてRSSIが閾値以下である場合、クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止する。
【0024】
ノードは、現在の状態がビジーであると判断した場合、クライアントによるプローブ要求フレームに応答せず、RSSIが閾値以下、すなわち信号強度が小さすぎると判断した場合にも、クライアントによるプローブ要求フレームに応答しない。クライアントとノードとの間に接続を確立するには、クライアントがプローブ要求フレームを送信した後、ノードがプローブ要求フレームに応答する必要があるためである。例えば、クライアントがmeshノードに接続を開始すると、相手機器に送信されたprobe requestメッセージに応答しないため、その結果として、クライアントはmeshネットワーク内の他のノードにしかアクセスできない。つまり、クライアントにprobe responseを返すことを動的に調整することによって、クライアントがノードにアクセスする動作を制御し、現在のノードの作動中にクライアントがアクセスすることによる作動効率の低下、及びクライアントも意図した作動効率を達成できないという問題を回避する。
【0025】
一例では、ノードは、現在ビジー状態であると判断した場合、クライアントによるプローブ要求フレームに応答しないだけでなく、自ノードがビジー状態であることを示すメッセージをネットワーク内の残りのノードに送信し、現在のノードがクライアントに接続していないのは異常ではなくビジー状態であるためであることをフィードバックする必要がある。これによって、当該ノードが異常である旨のメッセージを他のノードが主制御ノードに送信することを回避する。また、自ノードがビジー状態であることを示すメッセージを主制御ノードにも送信し、これによって、自ノードが異常であることを主制御ノードが判断することを回避し、不要な異常シーン処理のプロセスを減少させる。
【0026】
ステップ104において、現在のノードが予め設定されたビジー条件を満たさない場合、すなわち、現在のノードがクライアントからのアクセスを受け付けることができる状態である場合、クライアントによるプローブ要求フレームに応答して、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又は、クライアントによるプローブ要求フレームに応答するためにネットワーク内の第1ノードを選択するようにネットワーク内の主制御ノードに通知する。
【0027】
ステップ102の判断により、現在のノードがビジー状態ではなく、信号強度がデータ送信を行うのに十分であること、すなわち、クライアントとの通信接続を確立していてもノードの作動状態が影響を受けず、しかも、クライアントが意図した作動効率を達成できることが検証されている。したがって、クライアントによるプローブ要求フレームを受信した後、ノードは通常の応答を行い、クライアントとの通信接続を確立し、情報伝送を行うか、又は、クライアントによるプローブ要求フレームに応答するためにネットワーク内の第1ノードを選択するようにネットワーク内の主制御ノードに通知する。
【0028】
一例では、クライアントによるプローブ要求フレームに応答するために、ネットワーク内の第1ノードを選択するようにネットワーク内の主制御ノードに通知し、ここで、第1ノードは、距離が最適なノードであり得る。例えば、RSSIから、クライアントとの距離を取得し、主制御ノードが距離に基づいてクライアントによるプローブ要求フレームに応答するために第1ノードを選択するために、距離を主制御ノードに送信する。つまり、ノードは、RSSIからクライアントと自身との距離を取得し、その距離データを主制御ノードにフィードバックすることができる。主制御ノードは、フィードバックされた距離データに基づいて距離が最適な第1ノードを選択し、クライアントによるプローブ要求フレームに応答するメッセージを第1ノードに送信することができる。例えば、主制御ノードは、クライアントから最も近い距離にあるノードを第1ノードとして選択し、第1ノードにメッセージを送信し、第1ノードがクライアントによるプローブ要求フレームに応答することをトリガして、第1ノードがクライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うようにする。主制御ノードは、クライアントと接続しているノードのそれぞれの距離の比較を行い、クライアントとの距離が最適である第1ノードがクライアントによるプローブ要求フレームに応答していると判定する。第1ノードとクライアントとに距離の優位性があるため、クライアントとノードとの通信接続のデータ伝送品質をさらに向上させる。ノードは、現在の状態がビジー条件を満たさず、かつRSSIが予め設定された閾値よりも大きい場合にのみ選択するように主制御ノードに通知するので、主制御ノードが距離を選択するノードは、すべて正常にクライアントと接続し、信号伝送を行う。
【0029】
また、RSSIから、クライアントとの距離を取得し、例えば、式により既知のRSSIに基づいて相関距離を計算する。
【0030】
一例では、ノードは、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行った後、第1時間間隔に従って、現在の状態がビジー条件を満たすか否かを周期的に検出するステップと、現在の状態がビジー条件を満たす場合、クライアントとの通信接続を切断するステップと、予め設定された時間閾値内に、クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止するステップと、をさらに含む。
【0031】
上記の実施プロセスと合わせて、meshネットワークを例にした実施例では、以下のように表現してもよい。
meshネットワークでは、クライアントがmeshネットワークにアクセスする必要がある場合、まず、meshノードにprobeプローブフレームを送信する。ノードがprobe response応答フレームをクライアントに返信すれば、そのノードがアクセス可能な状態であることを示し、この場合、クライアントはそのノードに接続する。本実施形態では、クライアントからプローブ要求フレームが送信されると、ノードは、現在ビジー条件を満たすか否か、及びRSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを判断する。ビジー条件を満たすか、又はRSSIが予め設定された閾値以下である場合、クライアントの要求に応答せず、当該ノードが他の統合データによれば現在最適なノードであっても、クライアントはアクセスできない。次に、クライアントは、プローブ要求フレームに応答した他のノードに接続要求を開始する。クライアントが予め設定されたビジー条件を満たさず、かつRSSIが予め設定された閾値よりも大きい場合、クライアントによるプローブ要求フレームに正常に応答して、通常のプロセスに戻る。クライアントがノードに正常にアクセスし、ノードと情報交換を行っている間、ノードは予め設定された第1時間間隔に従って周期的な検出を行う。その間にビジー条件が満たされたと検出すると、クライアントにプロンプトを送信すると同時にクライアントとの接続を切断し、予め設定された時間内に、クライアントから再び送信されてきたプローブ応答フレームにも応答しない。
【0032】
関連技術と比較して、本実施形態では、同一のネットワークアドレス情報を外部に提示するネットワークノードに適用されるネットワークアクセス方法を提案する。クライアントによって送信されたプローブ要求フレームを受信すると、自己検査をトリガして、現在のネットワークのノードが予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及び信号受信強度が要求を満たすか否かを判断する。現在のネットワークのノードがビジー条件を満たすか、又は信号受信強度が要求を満たさない場合、クライアントに応答しない。これによって、クライアントがネットワークノードにアクセスする動作を制御可能なものとし、クライアントとネットワークノードの作動効率及び信号伝送品質を確保する。クライアントがビジー又は受信強度の弱いネットワークノードにアクセスして、ノードの現在の作動状態に影響を与えることを回避するとともに、クライアントがネットワークのノードと接続を確立した後に、クライアントが意図した情報伝送効率を達成できないという事態を回避する。クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止した後に、自ノードがビジー状態であることを示すメッセージをネットワーク内の残りのノードにも送信することにより、当該ノードが異常であることをネットワークが判定し、不要な異常処理手順が必要とされることを回避する。
【0033】
本願の別の実施形態は、同一のネットワークアドレス情報を外部に提示するネットワークノードに適用されるネットワーク接続方法に関する。具体的に図2に示す。
【0034】
ステップ201:クライアントのRSSIを含む、クライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信する。
【0035】
ステップ202:現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及びRSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを検出する。これらのいずれかの判断結果がYESである場合、ステップ203に進み、これらのいずれの判断結果もNOである場合、ステップ204に進む。
【0036】
ステップ203:クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止する。
【0037】
ステップ204:クライアントによるプローブ要求フレームに応答して、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又は前記RSSIに対応する距離を問い合わせ、主制御ノードが距離に基づいて前記クライアントによる前記プローブ要求に応答するために第1ノードを選択するために、前記距離を主制御ノードにフィードバックする。
【0038】
ステップ205:クライアントのリアルタイムRSSIを含む、第2時間間隔に従ってクライアントによってブロードキャストされたメッセージを受信する。
【0039】
ステップ206:リアルタイムRSSIから、クライアントとのリアルタイム距離を取得する。
【0040】
ステップ207:主制御ノードがクライアントのアクセスノードを切り替える必要があるか否かを判断するために、リアルタイム距離を主制御ノードに送信する。
【0041】
その中で、ステップ201~203は、上記の実施例におけるステップ101~103と実質的に同じであり、繰り返しを避けるため、これ以上説明しない。相違点はステップ204~207であり、以下に詳細に説明する。
【0042】
ステップ204において、前記RSSIに対応する距離を問い合わせ、主制御ノードが距離に基づいて前記クライアントによる前記プローブ要求に応答するために第1ノードを選択するために、距離を主制御ノードにフィードバックする。
【0043】
一例では、現在のノードは、取得したクライアントのRSSI値を通じて、RSSIと距離の対照表を問い合わせ、現在のノードとクライアントの間の距離を取得する。距離の値はRSSIよりもクライアントとネットワークノードの間の関係をより正確に反映することができ、最適なノードを選択するのに有利である。
【0044】
一例では、距離表は、理想的な状態でのノードのテストによって与えられ、ネットワークノードによって維持される。理想的な状態とは、他の機器の干渉がなく、ノードの最適な作動範囲であるため、クライアントによって送信されるプローブ要求フレーム中のRSSIによって表をルックアップすることで、現在の距離が得られ得る。
【0045】
別の例では、前段階の実行テストで、距離表にノードのそれぞれの最適な作動範囲、すなわち理想的にはノードがどれだけのRSSI値のクライアントアクセスを受信できるか、すなわち予め設定された閾値を取得できるかを記録する。ビジー条件を満たさない場合、ネットワークアクセス方法は、RSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを判断するステップと、RSSIが予め設定された閾値以下である場合、RSSIによるノードとクライアントとの距離の問い合わせを実行するステップと、RSSIが予め設定された閾値よりも大きい場合、RSSIによるノードとクライアントとの距離の問い合わせを実行せず、また、クライアントに応答しないステップと、をさらに含む。距離表を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
距離に影響を与える他の条件が一定の場合、RSSIの変化にともなって測定される距離が変化する。同一モデルのノードがチップを採用し、ハードウェア材料が同一であるため、同一モデルノードの上記経験値はほぼ一致する。他のメーカーノードがある場合、ハードウェアの無線周波数に差があり、後で調整することができる。
【0048】
ステップ205~207において、クライアントのリアルタイムRSSIを含む、第2時間間隔に従ってクライアントによってブロードキャストされたメッセージを受信し、リアルタイムRSSIから、クライアントとのリアルタイム距離を取得し、主制御ノードがクライアントのアクセスノードを切り替える必要があるか否かを判断するために、リアルタイム距離を主制御ノードに送信する。
【0049】
例えば、クライアントがmeshノードにアクセスしたが、移動可能な状態である場合、クライアントブロードキャストは、第2時間間隔に従って、リアルタイムRSSIを含むメッセージをブロードキャストする。ノードは、受信したリアルタイムRSSIを介してクライアントとのリアルタイム距離を問い合わせ、主制御ノードにフィードバックする。主制御ノードは、クライアントが接続中のノードから離れた位置に移動したときに、接続中のノードがリアルタイム距離に基づいて最適な距離でないと判断した場合、接続中のノードに切断指示を送信し、リアルタイム距離に基づいて最適な距離のノードを第2ノードとして選択する。主制御ノードは、第2ノードに選択メッセージを送信し、第2ノードはクライアントによるプローブ要求フレームに応答してクライアントとの通信接続を確立し、情報交換を継続する。すなわち、クライアントがアクセスするノードが常に最適な距離のノードとなるように、クライアントの移動中にノードのそれぞれとクライアントとの距離をリアルタイムに更新する。主制御ノードに距離をフィードバックするノードは、ビジー条件を満たしておらず、RSSIが予め設定された閾値よりも大きい。
【0050】
実際の適用シナリオ、例えば、部屋のような環境下にある場合、クライアントとの情報交換への参加に満足するノードは、同一のネットワークアドレス情報を外部に提示する。元クライアントがリビングルームにいる場合、リビングルームに設置されているノードがビジー条件を満たさなければ、クライアントはリビングルームにアクセスしているノードを選択する。クライアントが寝室に移動した場合、寝室のノードがビジー条件を満たさなければ、居室のノードは主制御ノードの指示の下でクライアントとの接続を切断し、同時に寝室のノードは主制御ノードの指示の下でクライアントによるプローブ要求フレームに応答して、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を継続する。リビングルームのノード、寝室のノードのいずれも同一のネットワークアドレスを外部に提示することを満たすため、クライアントの情報伝送の目的に影響を与えず、また、距離が最適なノードが選択されるため、クライアントとノードの情報交換の品質を確保することができる。
【0051】
別の例では、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行った後、クライアントのリアルタイムRSSIを含む、第2時間間隔に従ってクライアントによってブロードキャストされたメッセージを受信するステップと、前記リアルタイムRSSIが前記予め設定された閾値以下である場合、前記クライアントとの接続を切断するステップと、をさらに含む。すなわち、クライアントの移動中、リアルタイムRSSIからクライアントが予め設定された閾値を超えたとノードが判断した場合、すなわち、クライアントがノードの作動範囲内にないと判断した場合、ノードは自らクライアントとの接続を切断することができる。
【0052】
また、実際の実行過程において、ノードの接続、切断、ビジー、アイドルなどの状態が発生又は変更された場合、対応するプロンプト情報を主制御ノードに送信することができ、主制御ノードがノードのそれぞれの状態を適時に取得し、より良い割当て管理の目的を実現することを可能にすることができる。
【0053】
本実施形態では、同一のネットワークアドレス情報を外部に提示するノード、例えばmeshネットワークのノードに適用されるネットワークアクセス方法を提案する。これによれば、クライアントがネットワークのノードにアクセスするという動作を制御可能にするとともに、クライアントがノードと通信接続を確立し、情報交換を行った後、クライアントによって送信されたリアルタイムRSSI情報から、クライアントとの距離が最適なネットワークノードを特定して、アクセス又はリアルタイム切り替えを行うことができ、クライアントがネットワークノードにアクセスする作動効率を向上させることができる。
【0054】
上記の各方法のステップは、説明を明瞭にするために分割されており、実現時に、1つのステップに併せたり、いくつかのステップを複数のステップに分割したりすることができ、同じ論理的関係を含む限り、本特許の保護範囲内に属する。アルゴリズム及びプロセスのコアとなる設計を変更せずに、そのアルゴリズム又はプロセスに重要でない修正を追加したり、又は重要でない設計を導入したりすることは、該特許の保護範囲内に属する。
【0055】
本願の第3実施形態は、ネットワークノードに関する。図3に示すように、ネットワークノードは、受信モジュール301と、検出モジュール302と、接続モジュール303と、を含む。
受信モジュール301は、クライアントのRSSIを含む、クライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信するように構成された。
検出モジュール302は、現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及びRSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを検出するように構成された。
接続モジュール303は、現在の状態がビジー条件を満たすか、又はRSSIが予め設定された閾値以下である場合、クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止し、現在の状態がビジー条件を満たさず、RSSIが予め設定された閾値よりも大きい場合、プローブ要求フレームに応答して、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又はクライアントによる前記プローブ要求フレームに応答するためにネットワーク内の第1ノードを選択するようにネットワーク内の主制御ノードに通知するように構成された。
【0056】
接続モジュール303では、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行う前記ステップの後に、第1時間間隔に従って、現在の状態が前記ビジー条件を満たすか否かを周期的に検出することと、現在の状態がビジー条件を満たす場合、クライアントとの通信接続を切断することと、予め設定された時間閾値内に、前記クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止することと、をさらに含む。
【0057】
一例では、前記クライアントによる前記プローブ要求フレームへの応答を禁止した後、自ノードがビジー状態であることを示すメッセージをネットワーク内の残りのノードに送信することをさらに含む。
【0058】
一例では、前記クライアントによる前記プローブ要求に応答するためにネットワーク内の第1ノードを選択するようにネットワーク内の主制御ノードに通知することは、RSSIから、クライアントとの距離を取得することと、主制御ノードが距離に基づいてクライアントによるプローブ要求フレームに応答するために第1ノードを選択するために、距離を主制御ノードに送信することと、を含む。
【0059】
一例では、前記RSSIから、クライアントとの距離を取得することは、予め設定されたRSSIと距離との対応関係表において、前記RSSIに対応する距離を問い合わせて、前記クライアントとの距離とすることを含む。
【0060】
一例では、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行った後、クライアントのリアルタイムRSSIを含む、第2時間間隔に従ってクライアントによってブロードキャストされたメッセージを受信することと、リアルタイムRSSIから、クライアントとのリアルタイム距離を取得することと、主制御ノードがクライアントのアクセスノードを切り替える必要があるか否かを判断するために、リアルタイム距離を主制御ノードに送信することと、をさらに含む。
【0061】
一例では、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行った後、クライアントのリアルタイムRSSIを含む、第2時間間隔に従ってクライアントによってブロードキャストされたメッセージを受信することと、リアルタイムRSSIが予め設定された閾値以下である場合、クライアントとの接続を切断することと、をさらに含む。
【0062】
関連技術と比較して、本実施形態では、同一のネットワークアドレス情報を外部に提示するネットワークノードに適用されるネットワークアクセス方法を提案する。クライアントによって送信されたプローブ要求フレームを受信すると、自己検査をトリガして、現在のネットワークのノードが予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及び信号受信強度が要求を満たすか否かを判断する。現在のネットワークのノードがビジー条件を満たすか、又は信号受信強度が要求を満たさない場合、クライアントに応答しない。これによって、クライアントがネットワークノードにアクセスする動作を制御可能なものとし、クライアントとネットワークノードの作動効率及び信号伝送品質を確保する。クライアントがビジー又は受信強度の弱いネットワークノードにアクセスして、ノードの現在の作動状態に影響を与えることを回避するとともに、クライアントがネットワークのノードと接続を確立した後に、クライアントが意図した情報伝送効率を達成できないという事態を回避する。
【0063】
なお、本実施形態は、上記の実施形態に対応するシステムの実施例であり、本実施形態は、上記の実施形態と協働して実施してもよい。上記の実施形態に記載された関連技術的詳細は、本実施形態においても有効であるため、重複を減らすために、ここではそれ以上説明しない。したがって、本実施形態に記載された技術的詳細は、上記の実施形態にも適用してもよい。
【0064】
なお、本実施形態に係る各モジュールは、いずれも論理モジュールであり、実際には、1つの論理ユニットが1つの物理ユニットであってもよいし、1つの物理ユニットの一部であってもよいし、複数の物理ユニットの組み合わせで実現されてもよい。さらに、本願の革新的な部分を強調するために、本実施形態には、本願の技術的課題の解決にあまり関係のない要素が導入されていないが、本実施形態に他の要素が存在しないことを示しているわけではない。
【0065】
本願の第4実施形態は、電子機器に関する。図4に示すように、電子機器は、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリと、を含み、
前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記少なくとも1つのプロセッサが上記のネットワークアクセス方法を実行することを可能にする、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶している。
【0066】
ここで、メモリ及びプロセッサは、相互接続された任意の数のバス及びブリッジを含むことができるバスで接続されており、バスは1つ又は複数のプロセッサ及びメモリの様々な回路を一体に接続する。バスはまた、周辺機器、電圧調整器や電力管理回路などのような様々な他の回路を一体に接続してもよく、これらはすべて当業者に知られているので、本明細書ではそれ以上説明しない。バスインターフェースは、バスとトランシーバとの間のインターフェースを提供する。トランシーバは、送信媒体上で様々な他の装置と通信するための手段を提供する複数の受信機及び送信機のような、1つの要素であってもよいし、複数の要素であってもよい。プロセッサによって処理されたデータは、アンテナを介して無線媒体上で伝送され、さらに、アンテナは、データを受信し、プロセッサにデータを伝送する。
【0067】
プロセッサは、バス及び通常の処理を管理する役割を担い、タイミング、周辺インターフェース、電圧調整、電源管理や他の制御機能を含む様々な機能を提供してもよい。一方、メモリは、プロセッサが動作を実行する際に使用するデータを記憶するために使用されてもよい。
【0068】
本願の第5実施形態は、コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、上記の方法実施例を実現する。
【0069】
本願の実施形態は、場合によっては、同一のネットワークアドレス情報を外部に提示するネットワークノードに適用されるネットワークアクセス方法を提案する。クライアントによって送信されたプローブ要求フレームを受信すると、自己検査をトリガして、現在のネットワークのノードが予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及び信号受信強度が要求を満たすか否かを判断する。現在のネットワークのノードがビジー条件を満たすか、又は信号受信強度が要求を満たさない場合、クライアントに応答しない。これによって、クライアントがネットワークノードにアクセスする動作を制御可能なものとし、クライアントとネットワークノードの作動効率及び信号伝送品質を確保する。クライアントがビジー又は受信強度の弱いネットワークノードにアクセスして、ノードの現在の作動状態に影響を与えることを回避するとともに、クライアントがネットワークのノードと接続を確立した後に、クライアントが意図した情報伝送効率を達成できないという事態を回避する。
【0070】
すなわち、上記実施例の方法におけるステップの全部又は一部を実施することは、関連するハードウェアに命令するプログラムによって達成され得る。このプログラムは、1つの記憶媒体に記憶されており、1つの機器(マイクロコントローラ、チップなどであってもよい)又はプロセッサ(processor)に、本願の様々な実施例に記載された方法のステップの全部又は一部を実行させるためのいくつかの命令を含む。一方、前述した記憶媒体には、USBメモリ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなど、プログラムコードを記憶することができる様々な媒体が含まれる。
【0071】
上記の実施形態は、本願を実施するための具体的な実施例であり、実際の適用においては、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、形式的及び詳細的に様々な変更を加えてもよい。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-11-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
ステップ204:クライアントによるプローブ要求フレームに応答して、クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又は前記RSSIに対応する距離を問い合わせ、主制御ノードが距離に基づいて前記クライアントによる前記プローブ要求フレームに応答するために第1ノードを選択するために、前記距離を主制御ノードにフィードバックする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
一例では、前記クライアントによる前記プローブ要求フレームに応答するためにネットワーク内の第1ノードを選択するようにネットワーク内の主制御ノードに通知することは、RSSIから、クライアントとの距離を取得することと、主制御ノードが距離に基づいてクライアントによるプローブ要求フレームに応答するために第1ノードを選択するために、距離を主制御ノードに送信することと、を含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク内のいずれかのノードに適用されるネットワークアクセス方法であって、前記ネットワーク内のノードのそれぞれが同一のネットワークアドレスを外部に提示し、
クライアントの受信信号強度RSSIを含む、前記クライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信するステップと、
現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及び前記RSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを検出するステップと、
現在の状態が前記ビジー条件を満たすか、又は前記RSSIが前記予め設定された閾値以下である場合、前記クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止するステップと、
現在の状態が前記ビジー条件を満たさず、前記RSSIが前記予め設定された閾値よりも大きい場合、前記プローブ要求フレームに応答して、前記クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又は前記クライアントによる前記プローブ要求フレームに応答するために前記ネットワーク内の第1ノードを選択するように前記ネットワーク内の主制御ノードに通知するステップと、を含む、ネットワークアクセス方法。
【請求項2】
前記クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行う前記ステップの後に、
第1時間間隔に従って、現在の状態が前記ビジー条件を満たすか否かを周期的に検出するステップと、
前記現在の状態がビジー条件を満たす場合、前記クライアントとの通信接続を切断するステップと、
予め設定された時間閾値内に、前記クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止するステップと、をさらに含む、請求項1に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項3】
前記クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止する前記ステップの後に、
自ノードがビジー状態であることを示すメッセージを前記ネットワーク内の残りのノードに送信するステップをさらに含む、請求項1に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項4】
前記クライアントによる前記プローブ要求フレームに応答するために前記ネットワーク内の第1ノードを選択するように前記ネットワーク内の主制御ノードに通知する前記ステップは、
前記RSSIから、前記クライアントとの距離を取得するステップと、
前記主制御ノードが距離に基づいて前記クライアントによるプローブ要求フレームに応答するために第1ノードを選択するために、前記距離を主制御ノードに送信するステップと、を含む、請求項1に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項5】
前記RSSIから、前記クライアントとの距離を取得する前記ステップは、
予め設定されたRSSIと距離との対応関係表において、前記RSSIに対応する距離を問い合わせて前記クライアントとの距離とするステップを含む、請求項4に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項6】
前記クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行う前記ステップの後に、
前記クライアントのリアルタイムRSSIを含む、第2時間間隔に従って前記クライアントによってブロードキャストされたメッセージを受信するステップと、
前記リアルタイムRSSIから、前記クライアントとのリアルタイム距離を取得するステップと、
前記主制御ノードが前記クライアントのアクセスノードを切り替える必要があるか否かを判断するために、前記リアルタイム距離を前記主制御ノードに送信するステップと、をさらに含む、請求項に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項7】
前記クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行う前記ステップの後に、
前記クライアントのリアルタイムRSSIを含む、第2時間間隔に従って前記クライアントによってブロードキャストされたメッセージを受信するステップと、
前記リアルタイムRSSIが予め設定された閾値以下である場合、前記クライアントとの接続を切断するステップと、をさらに含む、請求項に記載のネットワークアクセス方法。
【請求項8】
ネットワークノードであって、前記ネットワークノードが属するネットワークにおいて、ノードのそれぞれが同一のネットワークアドレスを外部に提示し、
クライアントのRSSIを含む、前記クライアントによってブロードキャストされたプローブ要求フレームを受信するように構成された受信モジュールと、
現在の状態が予め設定されたビジー条件を満たすか否か、及び前記RSSIが予め設定された閾値以下であるか否かを検出するように構成された検出モジュールと、
前記現在の状態がビジー条件を満たすか、又は前記RSSIが予め設定された閾値以下である場合、前記クライアントによるプローブ要求フレームへの応答を禁止し、前記現在の状態がビジー条件を満たさず、前記RSSIが予め設定された閾値よりも大きい場合、前記プローブ要求フレームに応答して、前記クライアントとの通信接続を確立し、情報交換を行うか、又は前記クライアントによるプローブ要求フレームに応答するために前記ネットワーク内の第1ノードを選択するように前記ネットワーク内の主制御ノードに通知するように構成された接続モジュールと、を含む、ネットワークノード。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリと、を含み、
前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~7のいずれか1項に記載のネットワークアクセス方法を実行することを可能にする、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶している、電子機器。
【請求項10】
プロセッサによって実行されると、請求項1~7のいずれか1項に記載のネットワークアクセス方法を実現するコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【国際調査報告】