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特表2024-518524断熱性の容器、および断熱性の容器を形成するための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】断熱性の容器、および断熱性の容器を形成するための方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/38 20060101AFI20240423BHJP
   A47J 41/02 20060101ALI20240423BHJP
   A47J 41/00 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
B65D81/38 E
A47J41/02 102D
A47J41/00 303A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570012
(86)(22)【出願日】2022-05-11
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 US2022028846
(87)【国際公開番号】W WO2022241043
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】63/187,679
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514117427
【氏名又は名称】ベルヴァック・プロダクション・マシーナリー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BELVAC PRODUCTION MACHINERY,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヨンニン・マオ
(72)【発明者】
【氏名】パトリック・ティー・ヤ―ビー
【テーマコード(参考)】
3E067
4B002
【Fターム(参考)】
3E067AA03
3E067AB26
3E067AC01
3E067BA04B
3E067BA04C
3E067BA07B
3E067BA07C
3E067BB11B
3E067BB11C
3E067BB26B
3E067BC01B
3E067BC01C
3E067BC03B
3E067BC03C
3E067CA17
3E067CA18
3E067EA03
3E067GA12
3E067GA13
4B002AA01
4B002AA21
4B002BA21
4B002CA23
4B002CA31
4B002CA32
(57)【要約】
断熱性の容器、および断熱性の容器を作るためのステップが開示される。断熱性の容器は、アルミニウムの薄壁から形成される外側シェルを含む。外側シェルは外壁と外側基部とを含む。容器は、アルミニウムの薄壁から形成される内側シェルをさらに含む。内側シェルは内壁と内側基部とを含む。内壁は、容器の上部において外壁に結合される。内壁は少なくとも部分的に先細りとされる。容器は、容器の下部において外側基部と内側基部との間に接合部をさらに備える。外側シェルと内側シェルとは、容器の高さに沿う外壁と内壁との間と、容器の下部にわたる外側基部と内側基部との間とに、空間を定める。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱性の容器であって、
アルミニウムの薄壁から形成され、外壁および外側基部を含む外側シェルと、
アルミニウムの薄壁から形成され、内壁および内側基部を含む内側シェルであって、前記内壁は、前記容器の上部において前記外壁に結合され、少なくとも部分的に先細りとされる、内側シェルと、
前記容器の下部における前記外側基部と前記内側基部との間の接合部と
を備え、
前記外側シェルと前記内側シェルとは、前記容器の高さに沿う前記外壁と前記内壁との間と、前記容器の前記下部にわたる前記外側基部と前記内側基部との間とに、空間を定める、断熱性の容器。
【請求項2】
前記空間は、前記容器の前記高さに沿う連続的な円筒形部分と、前記容器の前記下部にわたる、前記接合部の周りの連続的な円形部分とを含む、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記連続的な円筒形部分は前記連続的な円形部分へ開かれている、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記連続的な円筒形部分は、前記内壁と前記外壁との間の締まり嵌めによって、前記連続的な円形部分に対して閉じられる、請求項2に記載の容器。
【請求項5】
前記空間は大気に対して真空下にある、請求項1に記載の容器。
【請求項6】
前記空間は少なくとも1つの気体で満たされる、請求項1に記載の容器。
【請求項7】
少なくとも1つの前記気体は空気である、請求項6に記載の容器。
【請求項8】
少なくとも1つの前記気体は空気より小さい熱伝導率を有する、請求項6に記載の容器。
【請求項9】
前記内側シェルは、前記内側シェルと前記外側シェルとの一方または両方におけるカールによって、前記外側シェルに結合される、請求項1に記載の容器。
【請求項10】
前記外側シェルと前記内側シェルとの少なくとも一方は、前記内側シェルが前記カールにおいて前記外側シェルに結合される場所において、アルミニウムの前記薄壁に質感を含む、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記内側シェルは、前記内壁と前記外壁との間の溶接部によって、前記外側シェルに結合される、請求項1に記載の容器。
【請求項12】
前記溶接部は、前記外壁と前記内壁との間の移行が連続的であるように、電磁的に形成された溶接部である、請求項11に記載の容器。
【請求項13】
前記内側シェル、前記外側シェル、またはそれらの両方は、前記溶接部の上方において前記容器の前記上部でカールされる、請求項11に記載の容器。
【請求項14】
前記外側シェルと前記内側シェルとの間の距離が前記容器の前記高さに沿って略一定である、請求項1に記載の容器。
【請求項15】
前記内側シェルは、前記内側シェルが前記外側シェルに結合される径方向外方の段差を含む、請求項14に記載の容器。
【請求項16】
前記空間は、前記容器の前記上部における前記内壁と前記外壁との間の距離が前記容器の前記下部においてよりも小さくなるように先細りとされる、請求項1に記載の容器。
【請求項17】
前記外側シェルは円筒形である、請求項1に記載の容器。
【請求項18】
前記外側シェルは少なくとも部分的に先細りとされる、請求項1に記載の容器。
【請求項19】
前記内側シェルの先細りの量は、前記外側シェルの先細りの量より大きい、請求項18に記載の容器。
【請求項20】
前記容器は1つ以上の再利用可能な金属だけから形成される、請求項1に記載の容器。
【請求項21】
前記1つ以上の再利用可能な金属はアルミニウムである、請求項20に記載の容器。
【請求項22】
前記外壁の厚さが0.07mmから0.20mmまでである、請求項1に記載の容器。
【請求項23】
前記内壁の厚さが0.07mmから0.20mmまでである、請求項1に記載の容器。
【請求項24】
前記外側基部の厚さが0.15mmから0.36mmまでである、請求項1に記載の容器。
【請求項25】
前記内側基部の厚さが0.15mmから0.36mmまでである、請求項1に記載の容器。
【請求項26】
前記接合部は、前記内側基部または前記外側基部の一方における、前記内側基部または前記外側基部の他方に接触する突起である、請求項1に記載の容器。
【請求項27】
前記突起は、前記内側基部および前記外側基部を中心とする円形の突起である、請求項26に記載の容器。
【請求項28】
前記突起は、前記内側基部および前記外側基部を中心とする環状の輪である、請求項26に記載の容器。
【請求項29】
前記接合部は、前記外側基部または前記内側基部における環状の突起とそれぞれ合致する、前記内側基部または前記外側基部における円形の突起である、請求項1に記載の容器。
【請求項30】
前記接合部は、前記外側基部における突起と接触する、前記内側基部における突起である、請求項1に記載の容器。
【請求項31】
前記接合部は、前記容器の基部における、前記外壁と前記内壁との間の締まり嵌めである、請求項1に記載の容器。
【請求項32】
前記接合部は、前記外側基部または前記内側基部の一方から延び、前記外側基部または前記内側基部の他方に接触する柱である、請求項1に記載の容器。
【請求項33】
前記内側シェルは高分子被覆を含む、請求項1に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月12日に出願された米国仮特許出願第63/187,679号の優先権を主張し、この特許出願は、その全体が、本明細書で参照により組み込まれている。
【0002】
本発明は、概して、容器の分野に関する。より詳細には、本発明は、断熱金属容器と、断熱金属容器を形成するための方法とに関する。
【背景技術】
【0003】
多くの断熱性の容器が、飲料などの流体を、より長くにわたって、温かくまたは冷たく保つために存在する。しかしながら、これらの容器は、概して一回の使用に向けられておらず、金属とプラスチックの組み合わせなど、2つ以上の材料からしばしば形成される。2つ以上の材料から形成されることは、断熱性の容器を再利用することを難しくさせており、場合によっては、まったくリサイクルできない。
【0004】
存在する一回の使用の断熱性の容器は、概して紙またはプラスチックから形成され、これは欠点を有している。紙容器は、短い使用の期間でも劣化する可能性がある。再生可能な資源から作られるが、紙は、概して金属ほど再利用可能ではないと見なされている。紙容器は、使用者が温かい飲料または冷たい飲料で満たされた紙容器を保持する間に不快な温度を経験するのを防止するために、温かい飲料または冷たい飲料を保持するときにスリーブまたは他の保護材も必要とする。プラスチック容器も、概して金属ほど再利用可能ではないと見なされている。プラスチックは、環境への本当の影響をより良く理解するにつれて、段々とより大きな問題になってきてもいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、これらおよび他の問題が、開示されている断熱金属容器および断熱金属容器を形成するための方法によって解決される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの例示の実施形態が断熱性の容器に関する。容器は、アルミニウムの薄壁から形成される外側シェルを含む。外側シェルは外壁と外側基部とを含む。容器は、アルミニウムの薄壁から形成される内側シェルをさらに含む。内側シェルは内壁と内側基部とを含む。内壁は、容器の上部において外壁に結合され、少なくとも部分的に先細りとされる。容器は、容器の下部において外側基部と内側基部との間に接合部をさらに備える。外側シェルと内側シェルとは、容器の高さに沿う外壁と内壁との間と、容器の下部にわたる外側基部と内側基部との間とに、空間を定める。
【0007】
実施形態の態様が、容器の高さに沿う連続的な円筒形部分と、容器の下部にわたる、接合部の周りの連続的な円形部分とを含む空間を含む。連続的な円筒形部分は連続的な円形部分へ開かれてもよい。代替で、連続的な円筒形部分は、内壁と外壁との間の締まり嵌めによって、連続的な円形部分に対して閉じられ得る。
【0008】
実施形態の他の態様が、大気に対して真空下にある空間を含む。
【0009】
実施形態の他の態様が、少なくとも1つの気体で満たされる空間を含む。少なくとも1つの気体は空気であり得る。少なくとも1つの気体は、空気より小さい熱伝導率を有し得る。
【0010】
実施形態の他の態様が、内側シェルと外側シェルとの一方または両方におけるカールによって、外側シェルに結合される内側シェルを含む。外側シェルと内側シェルとの少なくとも一方は、内側シェルがカールにおいて外側シェルに結合される場所において、アルミニウムの薄壁に質感を含む。
【0011】
実施形態の他の態様が、内壁と外壁との間の溶接部によって外側シェルに結合される内側シェルを含む。溶接部は、外壁と内壁との間の移行が連続的であるように、電磁的に形成された溶接部であり得る。内側シェル、外側シェル、またはそれらの両方は、溶接部の上方において容器の上部でカールされ得る。
【0012】
実施形態の他の態様が、容器の高さに沿って実質的に一定である、外側シェルと内側シェルとの間の距離を含む。内側シェルは、内側シェルが外側シェルに結合される径方向外方の段差を含み得る。
【0013】
実施形態の他の態様が、容器の上部における内壁と外壁との間の距離が容器の下部においてよりも小さくなるように先細りとされる空間を含む。
【0014】
実施形態の他の態様が、円筒形である外側シェルを含む。
【0015】
実施形態の他の態様が、少なくとも部分的に先細りとされる外側シェルを含む。内側シェルの先細りの量は、外側シェルの先細りの量より大きくなり得る。
【0016】
実施形態の他の態様が、1つ以上の再利用可能な金属だけから形成される容器を含む。1つ以上の再利用可能な金属はアルミニウムであり得る。
【0017】
実施形態の他の態様が、0.07mmから0.20mmまでである外壁の厚さを含む。
【0018】
実施形態の他の態様が、0.07mmから0.20mmまでである内壁の厚さを含む。
【0019】
実施形態の他の態様が、0.15mmから0.36mmまでである外側基部の厚さを含む。
【0020】
実施形態の他の態様が、0.15mmから0.36mmまでである内側基部の厚さを含む。
【0021】
実施形態の他の態様が、内側基部または外側基部の一方における、内側基部または外側基部の他方に接触する突起である接合部を含む。突起は、内側基部および外側基部を中心とする円形の突起であり得る。代替で、突起は、内側基部および外側基部を中心とする環状の輪であり得る。
【0022】
実施形態の他の態様が、外側基部または内側基部における環状の突起とそれぞれ合致する、内側基部または外側基部における円形の突起である接合部を含む。
【0023】
実施形態の他の態様が、外側基部における突起と接触する、内側基部における突起である接合部を含む。
【0024】
実施形態の他の態様が、容器の基部における、外壁と内壁との間の締まり嵌めである接合部を含む。
【0025】
実施形態の他の態様が、外側基部または内側基部の一方から延び、外側基部または内側基部の他方に接触する柱である接合部を含む。
【0026】
前述の大まかな記載と以下の詳細な記載との両方が、例示および説明的なだけであり、請求される本発明を制限するものではないことが理解されるべきである。
【0027】
本発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下において手短に記載されている以下の記載、添付の特許請求の範囲、および、図面に示された添付の例示の実施形態から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の実施形態による、断熱性の容器の外側シェルの断面図である。
図2】本発明の他の実施形態による、断熱性の容器の外側シェルの断面図である。
図3】本発明の他の実施形態による、断熱性の容器の外側シェルの断面図である。
図4】本発明の実施形態による、断熱性の容器の内側シェルの断面図である。
図5】本発明の実施形態による、断熱性の容器の断面図である。
図6】本発明の他の実施形態による、断熱性の容器の断面図である。
図7A】本発明の実施形態による、図6の断熱性の容器の上部においてカールを形成するためのステップの断面図である。
図7B】本発明の実施形態による、図6の断熱性の容器の上部において代替のカールを形成するためのステップの断面図である。
図8】本発明の実施形態による、断熱性の容器の上部において代替のカールを形成するためのステップの断面図である。
図9】本発明の実施形態による、断熱性の容器を形成するときに使用される容器プリフォームのある段階の断面図である。
図10】本発明の実施形態による、図9の容器プリフォームの他の段階の断面図である。
図11】本発明の他の実施形態による、断熱性の容器の断面図である。
図12】本発明の他の実施形態による、断熱性の容器の断面図である。
図13】本発明の他の実施形態による、断熱性の容器の断面図である。
図14】本発明の他の実施形態による、断熱性の容器の断面図である。
図15】本発明の他の実施形態による、断熱性の容器の側面図である。
図16】本発明の他の実施形態による、断熱缶の断面図である。
図17】標準的な缶と比較した、本開示の態様により形成された缶プリフォームの高温性能を示すプロットである。
図18】標準的な缶と比較した、本開示の態様により形成された缶プリフォームの高温性能を示す他のプロットである。
図19】標準的な缶と比較した、本開示の態様により形成された缶プリフォームの高温性能を示す他のプロットである。
図20】標準的な缶と比較した、本開示の態様により形成された缶プリフォームの低温性能を示すプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は様々な変更および代替の形態が可能であるが、その特定の形態が、図面において例を用いて示されており、本明細書で詳細に説明される。しかしながら、本発明を開示されている具体的な形態に限定することは意図されておらず、それどころか、本発明の精神および範囲内にあるすべての変更、均等、および代替を網羅することを意図していることが理解されるべきである。
【0030】
本発明の目的は、断熱性の容器、および断熱性の容器を形成するためのステップに向けられている。より詳細には、本発明の目的は、概して一回の使用または使い捨ての断熱性の容器に向けられている。容器は、再利用可能である1つもしくは複数の金属または金属合金だけから形成される。例えば、容器は、飲料缶を作るときに使用される標準的なアルミニウムなど、アルミニウムだけから形成される。1つ以上の再利用可能な金属または金属合金だけから形成されることで、容器は、異なる構成物質を分離させるために解体する必要なく再利用することができる。飲料容器とそれに含まれる飲料との間の化学反応を防止するために、金属の(例えば、アルミニウムの)飲料容器で典型的に使用される任意選択の薄い高分子被覆が、特定の実施形態において容器の内面に使用されてもよいことが検討される。
【0031】
容器はさらに外側シェルと内側シェルとから形成され、それらのシェルの間に空間がある。外側シェルと内側シェルとは、アルミニウムなどの金属または金属合金の薄壁から作られる。薄壁の厚さは、薄壁が概して複数回の使用に適していないため、概して容器を一回の使用とさせる。具体的には、薄壁は、繰り返しの使用の後に損傷および使用不可能になる可能性がある。金属壁の厚さは、容器が桁違いにコストの掛かることなく一回の使用の容器として使用できるように、さらにコストを下げたままにする。内側シェルおよび外側シェルは、工具における簡単な変更だけで、標準的な飲料容器を形成するために使用される同じ原料および生産ラインから作ることができることが検討される。したがって、本発明の容器が、簡単な工具変更で同じ材料および生産ラインから生産でき、これは製造効率を向上させる。
【0032】
外側シェルと内側シェルとの間の空間が、熱伝達を低減するための熱絶縁障壁として作用する。熱伝達における低減は、冷たい飲料を冷たく保つこと、および、温かい飲料を温かく保つことだけでなく、いくつかの便益を有する。熱伝達における低減によって、使用者は、温かい飲料または冷たい飲料で満たされた容器を、断熱されていない容器で起こるほど不快と感じることなく保持することもできる。さらに、ほとんどの従来の紙容器と異なり、温かい液体などで満たされた容器を使用者が保持するために、スリーブまたは何らかの他の種類の保護材が必要とされない。1つ以上の実施形態において、空間は、容器の高さに沿う連続的な円筒形の空間と、容器の下部の周りの連続的な円形の空間とを含み得る。空間は空気で満たされ得る。代替で、空間は、空気より小さい熱伝導率を有する1つ以上の気体で満たすことができ、これは、外側シェルと内側シェルとの間の熱伝達をさらに制限することができる。1つ以上の実施形態において、空間は大気に対して真空とでき、これは熱伝達をさらに制限することができる。
【0033】
容器の上部において、外側シェルと内側シェルとがシェルの一方または両方を変形または損傷させることなく分離することができないように、外側シェルは内側シェルに結合される。シェル同士は、外側シェルおよび/または内側シェルにおける1つ以上のカールなどによって、一体に結合され得る。代替で、シェル同士は、電磁的に形成された溶接など、シェル同士の間の溶接などによって、一体に結合されてもよい。代替で、シェル同士は、1つ以上のカールが溶接部の上方にあるなど、一方または両方のカールと溶接部との両方を通じて一体に結合されてもよい。
【0034】
容器の下部において、内側シェルは、外側シェルと内側シェルとの間の接合部によって支持される。1つ以上の実施形態において、接合部は、相手のシェルに接触する、外側シェルおよび内側シェルの一方または両方の基部からの突起であり得る。接合部は、追加の支持および剛性を容器に提供する。1つ以上の実施形態において、接合部はさらに、外側シェルを内側シェルと位置合わせすることと、位置合わせを保つこととを支援する。外側シェルと内側シェルとの間の接触面積は、外側シェルと内側シェルとの間の熱伝導率の大きさを最小限にするために、接合部において最小限にされ得る。
【0035】
図1を参照すると、示されているのは、本発明の実施形態による、断熱性の容器の一部を形成する外側シェル102の断面図である。外側シェル102は、金属または金属合金、特には再利用可能な金属、より特にはアルミニウムの薄壁から形成できる。1つ以上の実施形態において、外側シェル102の金属の薄壁の厚さは、例えば、約0.07ミリメートル(mm)から約0.20mmまでであり得、より好ましくは約0.08mmから約0.15mmまでであり得、最も好ましくは約0.10mmから約0.12mmまでであり得る。厚さは、外側シェル102の高さおよび幅に沿って一貫し得る。代替で、厚さは、後でさらに開示されているように、上部に対して下部においてより厚くかまたはより薄くなど、異なってもよい。
【0036】
外側シェル102は、外壁104と、外側基部106と、図1に示されている配向において概して外側シェル102の上部とも言及される開放端108とを備える。図示されていないが、外壁104は概して円筒形である。代替で、外壁104は、外側シェル102の幅にわたって、三角形、正方形、長方形などの他の形の断面を有してもよい。外壁104は、外壁104を横切る距離が開放端108においてよりも外側基部106において小さくなるように、概して先細りとされる。しかしながら、外壁104は、外壁104が外側基部106に接合する場所など、少なくとも初めに先細りとされなくてもよい。1つ以上の実施形態において、先細りは、垂直に対して最大で約10度であり得、好ましくは最大で約6度であり得、より好ましくは最大で約4度であり得る。外壁104の厚さは、約0.07mmから約0.20mmまでであり得、より好ましくは約0.08mmから約0.15mmまでであり得、最も好ましくは約0.10mmから約0.12mmまでであり得る。厚さが異なる場合、上部における外壁104の厚さは、約0.07mmから約0.20mmまでであり得、より好ましくは約0.08mmから約0.15mmまでであり得、最も好ましくは約0.10mmから約0.12mmまでであり得、下部における外壁104の厚さは、約0.09mmから約0.30mmまでであり得、より好ましくは約0.12mmから約0.27mmまでであり得、最も好ましくは約0.15mmから約0.25mmまでであり得る。
【0037】
外壁104は1つ以上の段差110を含む。各々の段差110は外壁104の先細りの量における変化であり、この変化は、外壁104を横切る距離における唐突な径方向外方への増加を形成する。図示されているように、外壁104は4つの段差110を含み得る。代替で、外壁104は、1つ、2つ、3つ、5つ、6つ、7つなどの段差110など、任意の数の段差110を含み得る。1つ以上の実施形態において、段差110は先細りの拡張工具によって形成できる。隣接する段差110同士の間において、外壁104は一様の先細りまたは一貫した先細りを有する。各々の段差110についての外壁104の金属の薄壁の厚さは、外壁104の金属の薄壁の厚さが薄壁の拡張などにより製造過程の結果として小さくされ得るため、上部に対して下部において若干厚くされ得る。
【0038】
外壁104はカール112を含む。カール112は、外側シェル102を形成する金属または金属合金の薄壁をカールすることで形成される。図1に示されているように、カール112は、初めに外側シェル102の中心から離れるようにカールする点において、外向きカールである。しかしながら、1つ以上の実施形態において、図7Bに関連して後で開示されているように、代替でカール112は内向きカールであってもよい。1つ以上の実施形態において、カール112までつながる外壁104は、この点における先細りがカール112を含み得るため、真っ直ぐであり得る。
【0039】
外側基部106は、概して外側シェル102の幅にわたって平坦である。外側基部106の金属の薄壁の厚さは、約0.15mmから約0.36mmまでであり得、より好ましくは約0.20mmから約0.30mmまでであり得、最も好ましくは約0.22mmから約0.28mmまでであり得る。
【0040】
図2は、本発明の他の実施形態による、断熱性の容器を形成する外側シェル202の断面図である。外側シェル202は、以下において他に記載されていない場合、図1における要素の番号と同じ一の位および十の位で終わる図2における要素の番号が同じ特徴となるように、外側シェル102と同様である。外側シェル202は、外側シェル202が段差(つまり、段差110)を有していないことを除いて、図1における外側シェル102と同様である。代わりに、外壁204は、概して外側シェル202の外側基部206から開放端208へと均一に先細りとされている。
【0041】
図3は、本発明の他の実施形態による、断熱性の容器を形成する外側シェル302の断面図である。外側シェル302は、以下において他に記載されていない場合、図1における要素の番号と同じ一の位および十の位で終わる図3における要素の番号が同じ特徴となるように、外側シェル102と同様である。外側シェル302は、外側シェル302が段差(つまり、段差110)を有しておらず、概して先細りとされていないことを除いて、図1における外側シェル102と同様である。代わりに、外壁304は、外壁304が垂直方向で上下に真っ直ぐになるように、概して、外側シェル302の高さに沿って外側基部306から開放端308へと同じ直径を有する。
【0042】
図4を参照すると、示されているのは、本発明の実施形態による、断熱性の容器を形成する内側シェル422の断面図である。内側シェル422は、金属または合金、特には再利用可能な金属、より特にはアルミニウムの薄壁から形成できる。1つ以上の実施形態において、内側シェル422の金属の薄壁の厚さは、例えば、約0.07mmから約0.20mmまでであり得、より好ましくは約0.08mmから約0.15mmまでであり得、最も好ましくは約0.10mmから約0.12mmまでであり得る。厚さは、内側シェル422の高さおよび幅に沿って一貫し得る。代替で、厚さは、後で開示されているように、上部に対して下部においてより厚くかまたはより薄くなど、異なってもよい。
【0043】
金属の酸化を防止するために、金属(例えば、アルミニウム)の飲料容器で典型的に使用される任意選択の薄い高分子被覆が、特定の実施形態において容器の内面(つまり、内側シェル422)に使用されてもよいことが検討される。本発明の飲料容器で用いられる場合、内側の高分子被覆は、非常に薄く、再利用の間に燃焼する。任意選択の薄い高分子被覆は、飲料容器の再利用性に影響を与えることなく、飲料容器とそこに含まれる飲料との間での化学反応を防止する利点を有する。
【0044】
内側シェル422は、内壁424と、内側基部426と、図4に示されている配向において概して内側シェル422の上部とも言及される開放端428とを備える。図示されていないが、内壁424は概して円筒形である。代替で、内壁424は、内側シェル422の幅にわたって、三角形、正方形、長方形などの他の形の断面を有してもよい。内壁424は、内壁424を横切る距離が開放端428においてよりも内側基部426において小さくなるように、概して先細りとされる。1つ以上の実施形態において、先細りは、垂直に対して最大で約10度であり得、好ましくは最大で約6度であり得、より好ましくは最大で約4度であり得る。先細りは、外側シェル102の先細りと同じであり得る、または、外側シェル102の先細りより小さくなり得る。しかしながら、内壁424は、内壁424が内側基部426に接合する場所など、少なくとも初めに先細りとされなくてもよい。内壁424の厚さは、約0.07mmから約0.20mmまでであり得、より好ましくは約0.08mmから約0.15mmまでであり得、最も好ましくは約0.10mmから約0.12mmまでであり得る。厚さが異なる場合、上部における内壁424の厚さは、約0.07mmから約0.20mmまでであり得、より好ましくは約0.08mmから約0.15mmまでであり得、最も好ましくは約0.10mmから約0.12mmまでであり得、下部における内壁424の厚さは、約0.09mmから約0.30mmまでであり得、より好ましくは約0.12mmから約0.27mmまでであり得、最も好ましくは約0.15mmから約0.25mmまでであり得る。
【0045】
内壁424は1つ以上の段差430を含む。各々の段差430は内壁424の先細りの量における変化であり、この変化は、内壁424を横切る距離における唐突な径方向外方への増加を形成する。図示されているように、内壁424は4つの段差430を含み得る。代替で、内壁424は、1つ、2つ、3つ、5つ、6つ、7つなどの段差430など、1つ以上の段差430を含み得る。
【0046】
内壁424はカール432を含む。カール432は、内側シェル422を形成する金属または金属合金の薄壁をカールすることで形成される。図4に示されているように、カール432は、初めに内側シェル422の中心から離れるようにカールする点において、外向きカールである。しかしながら、1つ以上の実施形態において、図7Bに関連して後で開示されているように、代替でカール432は内向きカールであってもよい。
【0047】
内側基部426は、内側基部426が図4の配向において下方へ延びる突起434を含む点を除いて、内側シェル422の幅にわたって概して平坦である。内側基部426の金属の薄壁の厚さは、約0.15mmから約0.36mmまでであり得、より好ましくは約0.20mmから約0.30mmまでであり得、最も好ましくは約0.22mmから約0.28mmまでであり得る。突起434は、概して錐台の形であるが、円筒形、正方形の柱など、様々な他の形を有することができる。後でさらに開示されているように、突起434は、外側シェル102などの外側シェルと組み合わされるとき、内側シェル422に支持を提供することができる。突起434は、内側シェル422を外側シェル102に対して位置合わせするのを支援することもできる。
【0048】
図5は、本発明の実施形態による、断熱性の容器500の断面図である。断熱性の容器500は、図1の外側シェル102を図4の内側シェル422と一体に結合することで形成される。外側シェル102は、カール112および432において内側シェル422にそれぞれ結合される。例えば、内側シェル422のカール432は、外側シェル102のカール112の周りに巻き付き、カール112との締まり嵌めを形成する。これは外側シェル102を内側シェル422に結合する。したがって、概して容器として開示されているが、容器500は、先に開示されている内側シェル422の開放端428に基づく開放端428を有するために、概してカップである。より具体的には、容器500は、先に開示されているように、外側シェル102および内側シェル422の薄壁に基づく一回の使用のカップである。
【0049】
外側基部106および内側基部426において、突起434は、外側シェル102と内側シェル422との間に接合部568を形成するために、外側基部106と接触する。接合部568における突起434は、内側シェル422を外側シェル102の中で支持する。内側シェル422と外側シェル102との間の熱伝達を制限するために、接合部568における突起434と外側基部106との間の接触面積は、最小限であり得る。例えば、接触の面積は、約20mmから約200mmまでであり得、より好ましくは約40mmから約150mmまでであり得、最も好ましくは約60mmから約120mmまでであり得る。
【0050】
外側シェル102の形は内側シェル422の形と概して一致し得る。例えば、外側シェル102における段差110は、概して内側シェル422における段差430と位置合わせされ得る。これは、互いの上部において複数の容器500を積み重ねるときに支援する。これは、後でさらに開示されているように、外側シェル102と内側シェル422との間に一貫した幅の空間を提供する。外側シェル102は、内側シェル422と概して同じ先細りの量を有することができる。内側シェル422の先細りの角度と外側シェル102の先細りの角度との間の差を保つことで、保管および輸送の間に積み重ねを支援する。
【0051】
内側シェル422に結合された外側シェル102は、それらシェルの間に空間562を形成する。図5における詳細図に示されているように、空間562は、約0.5mmから約8.0mmまでであり得、より好ましくは約1.5mmから約5.0mmまでであり得、最も好ましくは約2.5mmから約4.0mmまでであり得る幅または距離D1を有することができる。この距離D1は、容器500の高さに沿って実質的に一定であり得る。代替で、距離D1は、外側基部106に向けてより広いかまたはより細いなど、容器500の高さに沿って変化することができる。空間562は、断熱性の容器500の高さに沿って、断熱性の容器500の高さの周りで、連続的な円筒形部分564を概して有する。空間562は、容器500の下部にわたって、接合部568の周りに連続的な円形部分566をさらに概して有する。外側シェル102と内側シェル422とは、カール112および432ならびに接合部568のみにおいて互いと接触するため、連続的な円筒形部分564は連続的な円形部分566へ開かれている。
【0052】
空間562は、内側シェル422または外側シェル102より小さい熱伝導率を有することで、内側シェル422と外側シェル102との間に断熱を提供する。空間562は、空間を含んでいない容器より長い間、容器500に飲料をより冷たくかまたはより温かく保たせることができる。空間562は、使用者が容器500を保持する間に冷たい温度または温かい温度を経験することなく、容器に飲料を冷たい温度または温かい温度で保持させることもできる。したがって、空間562は、使用者が不快な冷たい温度または温かい温度を経験することなく、および、容器500の周りの追加のスリーブまたは保護材を必要とすることなく、容器500が冷たい飲料または温かい飲料を保持することができるように、障壁として作用する。
【0053】
空間562は、内側シェル422および外側シェル102を形成するために使用されるアルミニウムなどの薄い金属より小さい熱伝導率を有する空気で満たされ得る。しかしながら、空間562は、窒素などの空気以外の1つ以上の気体など、他の材料で満たされてもよい。例えば、1つ以上の他の気体は、内側シェル422と外側シェル102との間のさらなる熱伝達を制限するために、空気より小さい熱伝導率を有し得る。1つ以上の実施形態において、空間562は、大気に対して真空下にあり得る。例えば、空間562内の真空は、容器500の構造的な完全性を維持するための外壁104および内壁424の厚さに依存して、約12,000パスカル(Pa)から約55,000Paまでであり得、より好ましくは約20,000Paから約40,000Paまで、最も好ましくは約28,000Paから約35,000Paまでであり得る。
【0054】
図6は、本発明の他の実施形態による、断熱性の容器600の断面図である。断熱性の容器600は、以下において他に記載されていない場合、図5における要素の番号と同じ一の位および十の位で終わる図6における要素の番号が、要素の番号が異なる範囲までで同じ特徴となるように、断熱性の容器500と同様である。具体的には、容器600は、容器500と異なる接合部668を含む。より具体的には、容器600の外側シェル602は突起614を備える。突起614は、内側シェル422の突起434に適合するように大きさおよび形が定められる環状の輪の形である。突起614は、追加の支持のために内側シェル422と外側シェル602との間に追加の接触面積を提供する。突起614の形は、突起434を外側シェル602に対して中心付けたままにすることで、外側シェル602を内側シェル422に対して位置合わせするのを支援もする。
【0055】
図7Aは、本発明の実施形態による、図6の断熱性の容器600の上部においてカール432および612を形成するためのステップの断面図である。容器600に適用されるとして、以下で開示され、図7Aにおいて示されているが、図7Aのステップは、本明細書で開示されている任意の断熱性の容器に適用することができる。図7Aの左側に示されているように、内側シェル422のカール432は完全にカールされなくてもよい。内側シェル422は外側シェル602の中に配置される。カール432はカール612を部分的に包囲してもよい。その後、図7Aの右側に示されているように、カール432は、カール612の周りに巻き付くことで完全に形成される。このステップは、1つ以上のカール形成ステップによって実施され得る。完全に形成されたカール432は内側シェル422を外側シェル602に結合する。完全に形成されたカール432は、容器600の開放端428の縁を定める単一の連続的な表面も表す。
【0056】
1つ以上の実施形態において、外壁104および内壁424の一方または両方は、カール612および432においてなど、外壁104と内壁424とが触れる場所において、質感が持たせられ得る。質感を持たせることは、例えば、外壁104および/または内壁424を形成する薄い金属にエンボス加工することであり得る。質感は、カールすることを容易にするために外壁104と内壁424との間の摩擦を増加させることで、外側シェル102を内側シェル422に結合することを支援することができる。
【0057】
1つ以上の実施形態によれば、カール112と432とは、外側シェル102と内側シェル422とが一体とさせられてからカール112と432とが単一のカール形成工程に従って一体に形成されるように、一体に形成され得る。これは、内側シェル422への外側シェル102の最終的な結合の前に、別々のカール112および432をそれぞれ有する外側シェル102と内側シェル422との一方または両方と対照的である。
【0058】
図7Bは、本発明の他の実施形態による、図6の断熱性の容器600’の上部において代替のカール432’および612’を形成するためのステップの断面図である。図7Bに示されているステップは、カール432’および612’が外向きのカールではなく内向きのカールであることを除いて、図7Aに示されたステップと同様である。そのため、工程は、どちらかのカールが他方の上にカールされる点において、逆にされている。具体的には、図7Bの左側に示されているように、外側シェル602’のカール612’はまだ完全にカールされていない。内側シェル422’は外側シェル602’の中に配置される。カール612’はカール432’を部分的に包囲してもよい。その後、図7Bの右側に示されているように、カール612’は、カール432’の周りに巻き付くことで完全に形成される。このステップは、1つ以上のカール形成ステップによって実施され得る。完全に形成されたカール612’は内側シェル422’を外側シェル602’に結合する。完全に形成されたカール612’は、容器600’の開放端428’の縁を定める単一の連続的な表面も表す。
【0059】
図8は、本発明の実施形態による、断熱性の容器600”の上部において代替のカールを形成するためのステップの断面図である。図8の左側に示されているように、内側シェル422”は、カール(例えば、カール432)ではなくフランジ433を初めに有し得る。同様に、外側シェル602”は、カール(例えば、カール612)ではなくフランジ613を初めに有し得る。フランジ433は、内側シェル422”を外側シェル602”の中で支持するために、フランジ613に圧し掛かることができる。その後、図8の右側に示されているように、フランジ433と613とは、カールされた縁638を形成するために一体にカールされ得る。カールされた縁638は、容器600”の開放端428”の縁を定める単一の連続的な表面を表す。
【0060】
図9は、本発明の実施形態による、断熱性の容器を形成するときに使用される容器プリフォーム980のある段階の断面図である。図6における要素の番号と同じ一の位および十の位で終わる図9における要素の番号は、以下で他に記載されていることを除いて、同じ特徴である。プリフォーム980は外側シェルプリフォーム901と内側シェルプリフォーム921とを含む。これらのシェルプリフォーム901および921は、まだ完全に形成されていないことを除いて、先に記載されている外側シェルおよび内側シェルと同様である。さらに、外側シェルプリフォーム901と内側シェルプリフォーム921とを結合する工程は、カールに関して先に記載されている工程から変わる。結果として、結果生じる断熱性の容器はまた、以下で開示されているように異なる。
【0061】
外側シェルプリフォーム901は、プリフォーム980の開放端928において直線部分982を含む。同様に、内側シェルプリフォーム921は、プリフォーム980の開放端928において直線部分984を含む。しかしながら、代替で、直線部分984は若干の先細りを含んでもよい。詳細図に示されているように、外壁904および内壁924のそれぞれの段差910および930(ならびに/または、直線部分982に対する一部分984の先細り)のため、直線部分982と直線部分984との間の空間962の幅または距離D2は、距離D1未満である。例えば、距離D2は約0.5mmから約1.0mmまでであり得る。1つ以上の実施形態において、直線部分982は、開放端928においてなど、直線部分984に少なくとも部分的に触れることができる。直線部分982および直線部分984における空間962のより細い厚さは、図10において以下で開示されているように、外側シェルプリフォーム901と内側シェルプリフォーム921との結合を促進させる。
【0062】
より具体的には、図10は、本発明の実施形態による、図9の容器プリフォーム980の他の段階の断面図である。詳細な部分で示されているように、図9からの直線部分982および部分984は、溶接部分1086を形成するために一体に溶接される。溶接部分1086は、開放端928において外側シェルプリフォーム901を内側シェルプリフォーム921に結合する。溶接は、例えば、化学的接着(例えば、接着剤)の代わりに使用でき、これは、容器の使用なしであっても、温度変化と共に時間に伴って悪化し得る。さらに、溶接は、厚さ範囲のより高い端において、金属の薄壁から作られる容器について特に有益であり得る。壁の厚さが増加するにつれて、カールを介しての封止がより難しくなる可能性があり得る。
【0063】
直線部分982と部分984とは、様々な溶接技術に従って一体に溶接できる。1つ以上の実施形態において、溶接部分1086は、外壁904と内壁924との間の移行が連続的となるように、電磁的に形成され得る。1つ以上の実施形態において、溶接部分1086は、カール(図示せず)を形成するように実質的にカールされ得る。しかしながら、溶接部分1086が、直線部分982と部分984とを接合した後の1つの一体の部品であるため、結果生じるカールは単一のカールである。代替で、溶接部分1086は、結果生じる断熱性の容器の縁として作用するためにそのまま残され得る、または、鋭利な縁もしくはバリを除去するように滑らかにされ得る。
【0064】
カールを有する前に一体に溶接されるとして示されているが、1つ以上の実施形態において、外側シェルプリフォーム901と内側シェルプリフォーム921とは初めにカールを有することができる。カールは、電磁溶接などを通じて、一体に溶接される外側シェルプリフォーム901および内側シェルプリフォーム921の一部分とできる。
【0065】
図11は、本発明の他の実施形態による、断熱性の容器1100の断面図である。断熱性の容器1100は、以下において他に記載されていない場合、例えば、図5における要素の番号と同じ一の位および十の位で終わる図11における要素の番号が同じ特徴となるように、先に開示されている断熱性の容器と同様である。具体的には、図11における上の詳細部分を参照すると、内側シェル1122の内壁1124が、外側シェル1102の外壁1104における相補的な段差を有していない段差1130を備える。したがって、上の詳細部分に示されている段差1130において、内側シェル1122の内壁1124は外側シェル1102の外壁1104により近くなる。これは、溶接部分1186を形成するために、溶接などで外壁1104と内壁1124とを一体に接合させることができる。溶接部分1186の上方において、外壁1104と内壁1124とは分離され得る(つまり、一体に溶接されない)。どの場合でも、外壁1104および内壁1124はカール1112およびカール1132をそれぞれ含むことができる。カール1112および1132は外側シェル1102と内側シェル1122とをさらに結合することができる。代替で、カール1112および1132は、使用者が容器1100によって保持される流体を飲むことができる容器1100の丸められた縁を提供するために存在するだけであり得る。代替で、カール1132だけが、容器1100のための連続的なカールされた縁を提供するために存在してもよい。
【0066】
図11における下の詳細図を参照すると、外側基部1106が突起1116を備え得る。突起1116は、外側基部1106から上へ延びるように、概して突起1134の反対のものであり得る。突起1116と突起1134とは一緒に接合部1168を形成する。接合部1168は、外側シェル1102と接触する内側シェル1122のための支持を提供する。突起1116と突起1134との間の接触面積は、外側基部1106と内側基部1126との間の熱伝達を制限するように、最小とされ得る。例えば、突起1116と突起1134との間の接触面積は約20mmから約100mmまでであり得る。
【0067】
図11における下の詳細図をなおも参照すると、内側基部1126が他の突起1192を備え得る。突起1192は、概して内側基部1126の周辺の周りで下へ突出する環状の輪であり得る。突起1192は、突起1134とほとんど同じ距離で下へ延び得る。代替で、突起1192は、突起1134の距離より大きくかまたは小さく下へ延びてもよい。突起1192は、外壁1104の下部分1190と締まり嵌めを形成する。突起1192と外壁1104の下部分1190との間の締まり嵌めは、外側シェル1102によって保持される内側シェル1122をさらに支持する。突起1192における外壁1104と内壁1124との間の接触のため、円筒形の空間1164は円形の空間1166から概して閉鎖される。
【0068】
1つ以上の実施形態において、接合部1168は突起1116と1134との間の接触だけと見なされ得る。代替で、接合部1168は、(a)突起1116と1134との間の接触と、(b)突起1192と外壁1104の下部分1190との間の接触との組み合わせと見なされてもよい。1つ以上の実施形態において、突起1116および1134は省略され得る。代わりに、容器1100は、外壁1104の下部分1190と接触する突起1192だけを有してもよい。
【0069】
図12は、本発明の他の実施形態による、断熱性の容器1200の断面図である。断熱性の容器1200は、以下において他に記載されていない場合、例えば、図5における要素の番号と同じ一の位および十の位で終わる図12における要素の番号が同じ特徴となるように、先に開示されている断熱性の容器と同様である。詳細部を参照すると、内側シェル1222の内側基部1226は、図11における容器1100の突起1192と同様の突起1292を備える。突起1292は、外側シェル1202の外壁1204の下部分1290と締まり嵌めを同様に形成する。さらに、外壁1204は、突起1292の少なくとも一部が着座する段差1210を、突起1292の下方に備える。突起1292と外壁1204の下部分1290との間の接触面積と、段差1210と突起1292との間の接触面積とは、容器1200についての接合部1268を形成する。
【0070】
図12における詳細図をなおも参照すると、外側基部1206が突起1294をさらに備え得る。突起1294の追加は、容器1200の外側基部1206に追加的な強度および剛性を提供することができる。突起1294は、外側シェル1202と内側シェル1222との間の接触を最小限にするために、2つのシェルの間に空間を形成することもできる。
【0071】
図13は、本発明の他の実施形態による、断熱性の容器1300の断面図である。断熱性の容器1300は、以下において他に記載されていない場合、例えば、図5における要素の番号と同じ一の位および十の位で終わる図13における要素の番号が異なる範囲までで同じ特徴となるように、先に開示されている断熱性の容器と同様である。具体的には、例えば突起434の代わりに、容器1300の接合部1368は、外側シェル102の外側基部106と内側シェル422の内側基部426との間にあり、両者に接触している丈夫な柱1336である。柱1336は、外側シェル102の外側基部106において、内側シェル422のための支持を提供する。内側基部426および外側基部106との柱1336の接触面積は、外側シェル102と内側シェル422との間の熱伝達を最小限にするように、最小であり得る。例えば、柱1336は、概して、約2mmから約6mmまでの直径を伴う円筒形であり得る。
【0072】
図14は、本発明の他の実施形態による、断熱性の容器1400の断面図である。断熱性の容器1400は、以下において他に記載されていない場合、図6における要素の番号と同じ一の位および十の位で終わる図14における要素の番号が、要素の番号が異なる範囲までで同じ特徴となるように、断熱性の容器600と同様である。具体的には、容器1400は、内側シェル1422の内壁1424において段差1430を備える。容器1400は、外側シェル1402の外壁1404に段差1410をさらに備える。しかしながら、段差1410と段差1430とは、内壁1424が外壁1404に接触する接触点1490があるように、互いに対して位置決めされる。接触点1490は、外側シェル1402と内側シェル1422との間に追加的な支持を提供する。追加的な支持は、例えば、座屈を低減することができる。具体的には、外側シェル1402と内側シェル1422との間の空間1462における空気が、加熱または冷却されるとき、膨張または収縮することができる。例えば、容器1400が冷たい流体を保持するとき、冷たい流体は、内側シェル1422の温度を低下させることができ、これは、空間1462における空気の温度を低下させることにもなる。空気の温度における低下は、空間1462における圧力の低下を引き起こす。結果として、外側シェル1402は、圧力における滴下に耐えるだけの強度を単独で有していない場合、内向きに座屈する可能性がある。しかしながら、接触点1490は、外側シェル1402が圧力の低下の結果として内向きに座屈する可能性を低減する。それでも、接触点1490は、内側シェル1422と外側シェル1402との間で最小の熱伝達をもたらすようになおも最小とされる。
【0073】
図15は、本発明の他の実施形態による、断熱性の容器1500の側面図である。断熱性の容器1500は、以下において他に記載されていない場合、図6における要素の番号と同じ一の位および十の位で終わる図15における要素の番号が、要素の番号が異なる範囲までで同じ特徴となるように、断熱性の容器600と同様である。具体的には、外側シェル1502の外壁1504は1つ以上の孔1592を含む。孔1592を、温かい流体または冷たい流体を含む容器1500に応じて、外側シェル1502と内側シェル(図示せず)との間で空気を平衡にさせる。例えば、冷たい流体が容器1500を満たすとき、孔1592は、内側シェルと外側シェル1502との間の隙間(図示せず)に空気を引き込ませ、外側シェル1502の座屈する可能性を低減する。温かい流体が容器1500を満たすとき、これらの孔1592は、内側シェル(図示せず)と外側シェル1502との間のいくらかの空気を漏れ出させ、内側シェルの座屈する可能性を低減する。孔1592は、熱伝達の増加を許容する可能性があるが、図14における容器1400の接触点1490を必要としないという便益を有する。
【0074】
図15は5つの孔1592を示しているが、概して外側シェル1502において同じ場所または外側シェル1502の周りの様々な場所に位置付けられる1つ、2つ、3つ、4つ、6つ、7つ、またはより多くの孔1592が、あってもよい。孔1592は円形であるが、孔1592は、長孔、スリットなどを含め、他の形状を有してもよい。孔1592は、外側シェル1502の下部を含め、外側シェル1502における他の場所に配置させることができる。
【0075】
前述の開示はカップの形態での容器に主に注力していたが、本開示の態様は、概して缶の形態での容器にも適用できる。例えば、図16は、本発明の他の実施形態による、断熱缶プリフォーム1600の断面図を示している。缶プリフォーム1600は、特には再利用可能な金属で、より特にはアルミニウムといった、金属または金属合金の薄壁から形成される外側シェル1602を備える。外側シェル1602は、外壁1604と、外側基部1606と、図16に示されている配向において概して缶プリフォーム1600の上部とも言及される開放端1608とを備える。外壁1604は、概して標準的な缶の輪郭を有するが、様々な他の輪郭を有することができる。
【0076】
缶プリフォーム1600は内側シェル1622をさらに備える。内側シェル1622は、金属または金属合金、特には再利用可能な金属、より特にはアルミニウムの薄壁から形成できる。内側シェル1622は、内壁1624と、内側基部1626と、図16に示されている配向において概して缶プリフォーム1600の上部とも言及される開放端1628とを備える。開放端1628は、開放端が実質的に合致する外側シェル1602および内側シェル1622の内径に基づいて、開放端1608と本質的に同じである。図示されていないが、内壁1624は概して円筒形である。しかしながら、内壁1624は、外側シェル1602の輪郭に概して対応する輪郭など、様々な他の輪郭を有することができる。
【0077】
内側基部1626は、概して缶の標準的な輪郭を有することができ、外側基部1606も、概して缶の標準的な輪郭を有することができる。接触点1696が、内側基部1626が外側基部1606と接触する場所を形成する。内側基部1626と外側基部1606とが円筒形である場合、接触点1696は概して環状である。接触点1696は、内側シェル1622に支持を提供し、内側シェル1622を外側シェル1602と位置合わせする。接触点1696の表面積は、内側シェル1622と外側シェル1602との間の熱伝達を低減するために最小であり得る。
【0078】
内側シェル1622に結合された外側シェル1602は、それらシェルの間に空間1662を形成する。空間1662は、缶プリフォーム1600に沿って、缶プリフォーム1600の周りで、連続的な円筒形部分1664を概して有する。空間1662はさらに、接触点1696によって部分1664から分離された缶プリフォーム1600の下部において、円形部分1666を概して有する。先に開示されている空間562のように、空間1662は、内側シェル1622または外側シェル1602より小さい熱伝導率を有することで、内側シェル1622と外側シェル1602との間に断熱を提供する。空間1662は、缶プリフォーム1600から形成された結果的にできた缶に、標準的な缶より長い間、飲料をより冷たくかまたはより温かく保たせることができる。空間1662は、使用者が缶プリフォーム1600を保持する間に冷たい温度または温かい温度を経験することなく、結果的にできた缶に飲料を冷たい温度または温かい温度で保持させることもできる。したがって、空間1662は、使用者が不快な冷たい温度または温かい温度を経験することなく、および、追加のスリーブまたは保護材を必要とすることなく、缶プリフォーム1600から形成された結果的にできた容器が冷たい飲料または温かい飲料を保持することができるように、障壁として作用する。
【0079】
さらに、上記で開示されている空間562のように、空間1662は、内側シェル1622および外側シェル1602を形成するために使用されるアルミニウムなどの薄い金属より小さい熱伝導率を有する空気で満たされ得る。しかしながら、空間1662は、窒素などの空気以外の1つ以上の気体など、他の材料で満たされてもよい。例えば、1つ以上の他の気体は、内側シェル1622と外側シェル1602との間のさらなる熱伝達を制限するために、空気より小さい熱伝導率を有し得る。1つ以上の実施形態において、空間1662は、大気に対して真空下にあり得る。例えば、空間1662内の真空は、缶プリフォーム1600の構造的な完全性を維持するための外壁1604および内壁1624の厚さに依存して、約12,000パスカル(Pa)から約55,000Paまでであり得、より好ましくは約20,000Paから約40,000Paまで、最も好ましくは約28,000Paから約35,000Paまでであり得る。
【0080】
缶プリフォーム1600は、標準的な缶(外側シェルのみで、断熱なし)に対するその温度性能を評価するために試験で使用された。具体的には、缶プリフォーム1600が、6オンスの温かい液体および冷たい液体で満たされた。1つの熱電対が壁温度を測定するために外壁1604の外部に取り付けられ、第2の熱電対が液体温度を監視するために缶プリフォーム1600に挿入された。同じ構成が標準的な缶でも設けられた。具体的には、1つの熱電対が壁温度を測定するために標準的な缶の外部に取り付けられ、第2の熱電対が液体温度を監視するために標準的な缶に挿入された。試験の間、缶プリフォーム1600と標準的な缶とは蓋なしで室温に置かれた。
【0081】
缶プリフォーム1600および標準的な缶は、華氏160度(71.1℃)、華氏175度(79.4℃)、および華氏195度(90.6℃)において温かい液体で満たされた。缶プリフォーム1600と標準的な缶との両方の温度性能が、華氏160度(71.1℃)、華氏175度(79.4℃)、および華氏195度(90.6℃)における温かい液体について、それぞれ図17図19に示されている。図17図19に示されているように、缶プリフォーム1600は、標準的な缶と比較して優れた温度性能を有していた。具体的には、缶プリフォーム1600は、液体をより長い時間の期間にわたってより高い温度で維持した。例えば、30分後に、缶プリフォーム1600における高温の液体は、標準的な缶より華氏5度(2.78℃)高かった。華氏160度(71.1℃)、華氏175度(79.4℃)、および華氏195度(90.6℃)における液体について、標準的な炭酸飲料缶と比較して、缶プリフォーム1600は華氏120度(48.9℃)、華氏125度(51.7℃)、および華氏140度(60℃)未満にそれぞれ低下するのに5分よりも長く掛かった。さらに、液体が華氏160度(71.1℃)および華氏175度(79.4℃)にあったとき、缶プリフォーム1600は、外側の壁の温度を華氏120度(48.9℃)未満に保った。華氏195度(90.6℃)における液体についても、缶プリフォーム1600についての外側の壁の温度は、華氏120度(48.9℃)をわずかに上回るだけであった。しかしながら、華氏195度(90.6℃)における液体を伴う標準的な缶について、外側の壁の温度は、標準的な缶が素手で取り扱えないほど熱かった。
【0082】
缶プリフォーム1600は、冷たい液体について、標準的な缶に対して同様に優れた温度性能を経験しており、その結果は図20に示されている。先に記載されているような同じ構成を使用する試験において、華氏35度(1.67℃)における液体が、標準的な缶では16分間で華氏45度(7.22℃)に到達した。対照的に、缶プリフォーム1600について、華氏35度(1.67℃)における液体は、標準的な缶のほとんど2倍である31分後に華氏45度(7.22℃)に到達した。
【0083】
缶プリフォーム1600の外部は、標準的な缶の外部と比較してより温かいままでもあった。例えば、標準的な缶の外部は、缶プリフォーム1600の外部より華氏10度(5.56℃)低かった。これらの実際の温度は、それ自体では消費者に不快感をもたらさない可能性があるが、缶プリフォーム1600は、高温多湿の環境において結露しにくくもあり、これは標準的な缶より良好な取り扱いおよび性能を提供する。
【0084】
本開示の容器は、金属から作られた他の一回の使用の容器に対して向上した断熱特定を伴う一回の使用の容器を提供する。本開示の容器は、プラスチックなどの他の材料から作られた容器と比較して、より良好な温度抵抗をさらに提供する。例えば、本開示の容器は、高い温度による反り、および、低い温度による割れに対して、より耐性がある。先に述べられているように、本開示の容器は、紙容器およびプラスチック容器に対して向上した再利用性も有する。結果として、本開示の容器は、より容易に再利用されることで、プラスチック容器および紙容器と比較して廃棄物の流れへの影響が少ない。本開示の容器は、容器に使用される材料のより大きな剛性のため、プラスチック容器または紙容器より少ない材料で製造することもできる。より少ない材料を使用することは、再利用性に拘わらず、廃棄物の流れにおける低減を助長する。
【0085】
上記の実施形態およびその明確な変形の各々は、以下の特許請求の範囲において述べられている請求された発明の精神および範囲の中にあると考えられる。さらに、この概念は、先の要素および態様の任意およびすべての組み合わせおよび部分組み合わせを明示的に含む。
【0086】
本明細書で使用されているように、「おおよそ」、「約」、「実質的に」といった用語、および同様の用語は、本開示の主題が関連する当業者による一般的な受け入れられる使用と調和した幅広い意味を有するように意図されている。これらの用語が、記載および請求された特定の特徴の範囲を、提供された正確な数字の領域に制限することなく、これらの特徴の記載を許容するように意図されていることは、当業者によって理解されるべきである。したがって、これらの用語は、記載および請求された主題のごくわずかな変更もしくは代替または取るに足りない変更もしくは代替が、添付の特許請求の範囲において提唱されているような本発明の範囲内にあると見なされることを指示するとして解釈されるべきである。
【0087】
様々な実施形態を記載するために本明細書で使用されているような「例示」および「例」という用語は、このような実施形態が可能な実施形態の可能な例、描写、および/または図示であることを指示するように意図されている(および、このような用語は、必ずしもこのような実施形態が特別な例または最高の例であることを暗示するようには意図されていない)。
【0088】
本明細書における要素の位置への何らかの言及(例えば、「上」、「下」、「上方」、「下方」など)は、図における様々な要素の配向を記載するために使用されているだけである。様々な要素の配向が、他の例示の実施形態に従って変化してもよいことと、このような変化が本開示によって網羅されるように意図されていることとは、留意されるべきである。
【0089】
いくつかの実施形態のみが本開示において詳細に記載されているが、本開示を閲覧する当業者は、本明細書に記載された主題の新規の教示および利点から実質的に逸脱することなく、多くの変更が可能であること(例えば、様々な要素、パラメータの値、搭載の配置、材料の使用、色、配向などの大きさ、寸法、構造、形、および性質における変更)を容易に理解するものである。例えば、一体的に形成されているとして示されている要素は、複数の部品または要素から構築でき、要素の位置は、逆にされてもよく、または他に変更させられてもよく、個別の要素の性質もしくは数、または位置は、改変または変更されてもよい。任意の過程または方法のステップの順番または流れは、代替の実施形態によれば、変更または再順序付けされてもよい。他の代用、改良、変更、および省略が、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な例示の実施形態の、設計、動作条件、および配置で行われてもよい。
【符号の説明】
【0090】
102 外側シェル
104 外壁
106 外側基部
108 開放端
110 段差
112 カール
202 外側シェル
204 外壁
206 外側基部
208 開放端
302 外側シェル
304 外壁
306 外側基部
308 開放端
422、422’、422” 内側シェル
424 内壁
426 内側基部
428、428’、428” 開放端
430 段差
432、432’、432” カール
433 フランジ
434 突起
500 断熱性の容器
562 空間
564 円筒形部分
566 円形部分
568 接合部
600、600’、600” 断熱性の容器
602、602’、602” 外側シェル
612、612’ カール
613 フランジ
614 突起
638 カールされた縁
668 接合部
901 外側シェルプリフォーム
904 外壁
921 内側シェルプリフォーム
924 内壁
928 開放端
962 空間
980 容器プリフォーム
982 外側シェルプリフォーム901の直線部分
984 内側シェルプリフォーム921の直線部分
1086 溶接部分
1100 断熱性の容器
1102 外側シェル
1104 外壁
1106 外側基部
1112 カール
1116 突起
1122 内側シェル
1124 内壁
1126 内側基部
1130 段差
1132 カール
1134 突起
1164 円筒形の空間
1166 円形の空間
1168 接合部
1186 溶接部分
1190 下部分
1192 突起
1200 断熱性の容器
1202 外側シェル
1204 外壁
1206 外側基部
1210 段差
1222 内側シェル
1226 内側基部
1268 接合部
1290 下部分
1292 内側基部1226の突起
1294 外側基部1206の突起
1300 断熱性の容器
1336 柱
1368 接合部
1400 断熱性の容器
1402 外側シェル
1404 外壁
1410 段差
1422 内側シェル
1424 内壁
1430 段差
1462 空間
1490 接触点
1500 断熱性の容器
1502 外側シェル
1504 外壁
1592 孔
1600 断熱缶プリフォーム
1602 外側シェル
1604 外壁
1606 外側基部
1608 開放端
1622 内側シェル
1624 内壁
1626 内側基部
1628 開放端
1662 空間
1664 円筒形部分
1666 円形部分
1696 接触点
D1 空間562の幅または距離
D2 空間962の幅または距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】