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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】3次元印刷物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/314 20170101AFI20240423BHJP
   B29C 64/106 20170101ALI20240423BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20240423BHJP
   B33Y 70/00 20200101ALI20240423BHJP
   C08F 290/06 20060101ALI20240423BHJP
   C08F 290/12 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
B29C64/314
B29C64/106
B33Y10/00
B33Y70/00
C08F290/06
C08F290/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570060
(86)(22)【出願日】2022-05-11
(85)【翻訳文提出日】2023-11-10
(86)【国際出願番号】 US2022028721
(87)【国際公開番号】W WO2022240955
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】63/187,635
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519289224
【氏名又は名称】エルケム・シリコーンズ・ユーエスエイ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】ELKEM SILICONES USA CORP.
【住所又は居所原語表記】Two Tower Center Boulevard,Suite 1601,East Brunswick,NJ 08816 U.S.A.
(71)【出願人】
【識別番号】507421304
【氏名又は名称】エルケム・シリコーンズ・フランス・エスアエス
【氏名又は名称原語表記】ELKEM SILICONES France SAS
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-マルク・フランシス
(72)【発明者】
【氏名】レミ・ティリア
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・キハラ
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・プライス
【テーマコード(参考)】
4F213
4J127
【Fターム(参考)】
4F213AA33
4F213AA43
4F213AA44
4F213AB04
4F213AB17
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL03
4F213WL12
4F213WL23
4F213WL24
4F213WL25
4F213WL43
4F213WL76
4J127AA03
4J127AA04
4J127BA041
4J127BA071
4J127BB041
4J127BB042
4J127BB051
4J127BB082
4J127BB111
4J127BB112
4J127BB132
4J127BB221
4J127BB222
4J127BC021
4J127BC032
4J127BC151
4J127BC152
4J127BD291
4J127BD292
4J127BG101
4J127BG102
4J127BG10Y
4J127BG381
4J127BG382
4J127BG38Y
4J127CB281
4J127CC091
4J127CC371
4J127DA12
4J127EA13
4J127FA06
(57)【要約】
本発明は、末端基として特定の(メタ)アクリレート基を含むシリコーンを含む光硬化性シリコーン組成物を用いて3次元(3D)印刷物を製造する方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む、3次元印刷物の製造方法:
(a)以下の式(1)を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサンポリマーCE100重量部:
*x* (1)
式中、
・M*は、R1(R)2SiO1/2である;
・Dは、(R)2SiO2/2である;
・xは、1以上60未満であり、好ましくは3以上50以下である、
・Rは、メチル、エチル、プロピル、トリフルオロプロピル、及びフェニルからなる群から選択されるアルキル基であり、最も好ましくは、Rはメチル基である、
・R1は一般式-Cn2nO-CH2CHR2(CH2m-OCOCH=CHR3の部分であり、式中、nは3又は4であり、mは0又は1であり、好ましくはmは1であり、R2はH、OH又は-Cz2z-CH2OHである(zは1、2、又は3であり、R3はH又は-CH3である);
(b)0~20重量部、好ましくは1~20重量部、さらにより好ましくは1~10重量部の、以下の式(2)を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサンポリマーXL:
MDv(DACRwM (2)
式中、
・Mは、R2(R)2SiO1/2;(R)3SiO1/2又はR4(R)2SiO1/2である
・Dは(R)2SiO2/2である;
・DACRは(R2)(R)SiO2/2である;
・yは0~500、好ましくは10~500、最も好ましくは50~400である、
・wは0~50、好ましくは1~25、最も好ましくは3~20であり、w=0の場合、yは1~500であり、MはR2(R)2SiO1/2又はR4(R)2SiO1/2を表す;
・Rは、メチル、エチル、プロピル、トリフルオロプロピル、及びフェニルからなる群から選択されるアルキル基であり、最も好ましくは、Rはメチル基である、
・R2は、次の一般式の部分である:
-Cn2nO-CH2CHR2(CH2m-OCOCH=CHR3、式中、nは3又は4、mは0又は1、mは0又は1、R2はH、OH又は-Cz2z-CH2OHである(zは1、2又は3であり、R3はH又は-CH3である);又は
-Cn2nO-COCH=CHR3、式中、nは3又は4であり、R3はH又は-CH3である;
・R4は式(3)の部分である:
【化1】
(c)0.01~10重量部、好ましくは0.01~3重量部の少なくとも1種の光開始剤PI、
(d)少なくとも15重量部、好ましくは20重量部~100重量部、さらにより好ましくは20重量部~50重量部の少なくとも1種の無機充填剤F、
(e)0~10重量部の少なくとも1種の増感剤PS、
(f)0~10000重量部の少なくとも1種の光硬化性有機(メタ)アクリレートモノマー/オリゴマーM、及び
(g)0~10重量部の少なくとも1種の添加剤I、
2)光硬化性組成物Xを化学線に露光して、プレート又は支持体上に硬化断面を形成すること、及び
3)新しい層を有する前の硬化断面上でステップ1)及び2)を繰り返して、3次元印刷物を構築すること。
【請求項2】
オルガノポリシロキサンポリマーCEは、末端基として、ヒドロキシル基を含む、一般化された平均式M*x*を有するメタ(アクリレート)部分を含む、請求項1に記載の方法。
式中、
・M*は、R1(R)2SiO1/2である;
・Dは、(R)2SiO2/2である;
・xは、1以上60未満であり、好ましくは3以上50以下である、
・Rは、メチル、エチル、プロピル、トリフルオロプロピル、及びフェニルからなる群から選択されるアルキル基であり、最も好ましくは、Rはメチル基である、
・R1は一般式-Cn2nO-CH2CHR2(CH2m-OCOCH=CHR3の部分であり、式中、nは3又は4であり、mは0又は1であり、mは0又は1であり、R2はOH又は-Cz2z-CH2OHである(zは1、2、又は3であり、R3はH又は-CH3である)。
【請求項3】
オルガノポリシロキサンポリマーCE(3-アクリルオキシ2-ヒドロキシプロポキシプロピル末端基を有するポリジメチルシロキサン)が、以下の式(4)を有する、請求項1に記載の方法。
【化2】
式中、nは1以上60未満であり、好ましくはnは3から50≧60である。
【請求項4】
オルガノポリシロキサンポリマーXLが、ポリマー(5)~(8)からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【化3】
式中、aは1~20であり、好ましくはaは1~10であり、bは1~500であり、好ましくはbは10~500である。
【化4】
式中、nは10~400であり、好ましくはnは50~200であり、さらにより好ましくはnは50~150である。
【化5】
式中、nは1~500であり、好ましくはnは1~200である。
【化6】
式中、aは2~50であり、好ましくはaは2~20であり、bは0~500であり、好ましくはbは10~400である。
【請求項5】
無機充填剤Fは、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、沈降シリカ又はそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
成分及び成分の量が、組成物Xが25℃で50Pa・s未満、好ましくは25℃で20Pa・s未満の動粘度を有するように選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
光硬化性組成物Xは、UV光造形(SLA)、UVデジタル光処理(DLP)、連続液体界面製造(CLIP)、インクジェット堆積、UV押出、及びUV押出からなる群から選択される技術を使用する3Dプリンターによって提供される、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(メタ)アクリレートシリコーンポリマーを含む光硬化性組成物を用いた3次元(3D)印刷物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3D印刷技術(付加造形(AM)、ラピッドプロトタイピング、積層造形とも呼ばれる)にはさまざまな技術が含まれており、金型や機械加工を必要とせずに、ほぼあらゆる形状や幾何学の3次元物体を作成するために使用される。現在、付加造形は非常に大きな変化を経験しており、多数の商業用途の可能性により重要な成長の可能性を秘めている。その使用を推進するためには、付加造形装置で使用できる材料の範囲を広げることが不可欠である。
【0003】
重要な種類の硬化性シリコーン組成物は熱硬化性架橋によって硬化するが、3Dプリンターでの使用は複雑で、付加造形プロセスとはほとんど互換性がない。実際、層ごとの3Dプリントプロセスでは、各層がその形状を保持する必要がある。製品の高さが増加すると、下層はその形状と流れを保持できなくなり、構築された構造の歪みや崩壊が発生する。その結果、シリコーン部品の形状が不適切になる。
【0004】
この印刷適性の問題を回避するために、いくつかの解決策が講じられている。例えば、国際公開第2018/206689号では、シリコーン3D印刷物は、完全に硬化する前に室温で印刷物の崩壊や変形を回避できる適切なレオロジー特性を備えた硬化性シリコーン組成物を使用した3D液相堆積モデリングプロセスによって実現された。このような方法の主な欠点は、プロセスの精度が低く(層あたり100ミクロン以上)、硬化プロセスが完全に完了していることを確認するために完成品の後処理を実行する必要があることである。
【0005】
光重合ベースの3D印刷技術への関心が高まっている。それらは液体材料から開始して、それを局所的に堆積させて硬化させるか、液体バットから選択的に硬化させるかのいずれかである。このような技術の例としては、UVステレオリソグラフィー(SLA)、UVデジタル光処理(DLP)、連続液体界面製造(CLIP)、及びインクジェット堆積などがある。
【0006】
UVステレオリソグラフィー(SLA)は、例えば国際公開第2015/197495号に開示されている。例えば、UVステレオリソグラフィー(SLA)では、通常、スキャナーシステムによってX-Y(水平)平面内で移動されるレーザービームが使用される。生成されたデータソースからの情報に基づいてモーターがミラーを駆動し、レーザービームを表面に送信する。
【0007】
UV-デジタル光処理(DLP)は、例えば、国際公開第2016/181149号及び米国特許出願公開第2014/0131908号明細書に開示されている。UVデジタルライト処理(DLP)では、3Dモデルがプリンターに送信され、液体ポリマーのバットがセーフライト条件下でDLPプロジェクターからの光にさらされる。DLPプロジェクターは、3Dモデルの画像を液体ポリマー上に表示する。DLPプロジェクターは、DLPプロジェクターからのUV光が透過する透明なエラストマー膜でできている窓の下に設置できる。
【0008】
連続液体界面製造(CLIP、本来は連続液体界面印刷)は、例えば、国際公開第2014/126837号及び国際公開第2016/140891号に開示されており、例えば、光重合を使用して、多種多様な形状の滑らかな側面の固体物体を作成する。
【0009】
押出3D印刷プロセスは、例えば、国際公開第2015/107333号、国際公開第2016/109819号、及び国際公開第2016/134972号に開示されている。例えば、このプロセスでは、材料がノズルから押し出され、オブジェクトの1つの断面が印刷され、これを層ごとに繰り返すことができる。エネルギー源は、即時硬化するために押出直後にノズルに直接取り付けることも、硬化を遅らせるためにノズルから分離することもできる。ノズル又はビルドプラットフォームは通常、各層が完了するとZ軸(垂直)平面内で移動する前に、X-Y(水平)平面内で移動する。UV硬化は堆積直後に行うことも、プレートがUV光の下で移動して堆積とUV硬化の間に遅延を与えることもできる。フィラメント材料が空気中に押し出されるのを避けるために、支持材料を使用することもできる。印刷面の品質を向上させるために、いくつかの後工程処理が使用される場合がある。
【0010】
インクジェット堆積は、例えば、国際公開第2017/40874号、国際公開第2016/071241号、国際公開第2016/134972号、国際公開第2016/188930号、国際公開第2016/044547号及び国際公開第2014/108364号に開示されており、例えば、UV重合によって特定の液体硬化性組成物を噴射する印刷領域の周りを移動するプリントヘッドを有する材料噴射プリンターを使用する。インクジェットノズルが液滴を形成する能力、液滴の体積、速度は、材料の表面張力の影響を受ける。
【0011】
3D光重合は、特定の波長の光源に露光すると硬化/光重合できる液体状態のモノマー/オリゴマーの使用に基づいているため、光硬化性シリコーン組成物は、硬化した材料に柔軟性、生体適合性、電気及び電子部品の絶縁特性、優れた耐薬品性、温度耐性、耐候性などの多くの利点により、非常に興味深いものとなっている。
【0012】
現在3D印刷に使用されている光硬化性液体シリコーン組成物は、主に光活性化可能な触媒と結合した重付加硬化性シリコーン組成物である。この技術の問題は、反応の触媒作用が即時的ではなく、例えば3Dインクジェット印刷を使用する場合、硬化した製品に後硬化が必要になることが多いことである。
【0013】
別の新しいアプローチが米国特許出願公開第2020/071525号明細書に記載されており、そこではステレオリソグラフィーによる3Dプリントされたシリコーン構造を製造するための光硬化性ポリ(シロキサン)組成物が記載されており、以下を含む:
(a)第1の末端基有機官能基と第2の末端基有機官能基を有し、各末端基がアクリレート基又はメタクリロキシプロピル基を含む第1の重合性ポリ(シロキサン)、
(b)繰り返し単位を含む第2の重合性ポリ(シロキサン)(繰り返し単位の少なくとも一部は側鎖重合性基を有する)、
(c)好ましくはエチル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィン酸(TPO-L)である光開始剤、及び
(d)増感剤、好ましくはイソプロピルチオキサントン(ITX)。
【0014】
特に、末端メタクリロキシプロピル基を含む好ましい成分(a)は、以下の式を有する:
【化1】
これは、約10kDaから約60kDaの好ましい分子量を有する。これはマイクロデバイスの構築に適していると記載されており、3D印刷された構造は、0.5~1MPa程度の低いヤング率と約140%の破断伸びを有することが好ましい。光開始剤濃度の含有量を約0.8%(組成物の総重量の重量%)まで高めることによって、最大約160%の破断伸びが得られた。しかし、この含有量では、光開始剤は硬化後に黄色の物質を引き起こし、これは多くの用途において望ましくない。さらに、すべての例には増感剤としてイソプロピルチオキサントン(ITX)の使用が含まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、硬化製品のより高い破断伸び特性、特に上記参考文献に記載されている140%をはるかに超える破断伸び特性を与え、UVステレオリソグラフィー(SLA)、UVデジタル光処理(DLP)、連続液体界面製造(CLIP)、UV押出、インクジェット堆積などの3D-UV印刷テクノロジーに対応するように適応されたシリコーンフォトポリマー組成物から3D物体を得る必要性が依然として存在する。さらに、医療、エレクトロニクス、航空宇宙、輸送、建設、工業用スペアパーツ、シールやガスケットとの接着などのさまざまな分野に用途を広げるために、引張強度やその他の物理的特性を改善する必要もある。
【0016】
本発明の目的は、良好な硬度特性を与える光硬化性シリコーン組成物を用いた3次元印刷物の製造方法を提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、イソプロピルチオキサントン(ITX)等の増感剤を必ずしも使用する必要のない、光硬化性シリコーン組成物を用いた3次元印刷物の製造方法を提供することにある。
【0018】
本発明のさらに別の目的は、本発明の方法に従って形成された3次元(3D)印刷物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
これらの目的は、とりわけ、以下を含む3次元印刷物の製造方法に関する本発明によって達成される:
(a)以下の式(1)を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサンポリマーCE100重量部:
*x* (1)
式中、
・M*は、R1(R)2SiO1/2である;
・Dは、(R)2SiO2/2である;
・xは、1以上60未満であり、好ましくは3以上50以下である、
・Rは、メチル、エチル、プロピル、トリフルオロプロピル、及びフェニルからなる群から選択されるアルキル基であり、最も好ましくは、Rはメチル基である、
・R1は一般式-Cn2nO-CH2CHR2(CH2m-OCOCH=CHR3の部分であり、式中、nは3又は4であり、mは0又は1であり、好ましくはmは1であり、R2はH、OH又は-Cz2z-CH2OHである(zは1、2、又は3であり、R3はH又は-CH3である);
(b)0~20重量部、好ましくは1~20重量部、さらにより好ましくは1~10重量部の、以下の式(2)を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサンポリマーXL:
MDv(DACRwM (2)
式中、
・Mは、R2(R)2SiO1/2、(R)3SiO1/2又はR4(R)2SiO1/2である
・Dは(R)2SiO2/2である;
・DACRは(R2)(R)SiO2/2である;
・yは0~500、好ましくは10~500、最も好ましくは50~400である、
・wは0~50、好ましくは1~25、最も好ましくは3~20であり、w=0の場合、yは1~500であり、MはR2(R)2SiO1/2又はR4(R)2SiO1/2を表す;
・Rは、メチル、エチル、プロピル、トリフルオロプロピル、及びフェニルからなる群から選択されるアルキル基であり、最も好ましくは、Rはメチル基である、
・R2は、次の一般式の部分である:
-Cn2nO-CH2CHR2(CH2m-OCOCH=CHR3、式中、nは3又は4、mは0又は1、mは0又は1、R2はH、OH又は-Cz2z-CH2OHである(zは1、2又は3であり、R3はH又は-CH3である);又は
-Cn2nO-COCH=CHR3、式中、nは3又は4であり、R3はH又は-CH3である;
・R4は式(3)の部分である:
【化2】
(c)0.01~10重量部、好ましくは0.01~3重量部の少なくとも1種の光開始剤PI、
(d)少なくとも15重量部、好ましくは20重量部~100重量部、さらにより好ましくは20重量部~50重量部の少なくとも1種の無機充填剤F、
(e)0~10重量部の少なくとも1種の増感剤PS、
(f)0~10000重量部の少なくとも1種の光硬化性有機(メタ)アクリレートモノマー/オリゴマーM、及び
(g)0~10重量部の少なくとも1種の添加剤I、
2)光硬化性組成物Xを化学線に露光して、プレート又は支持体上に硬化断面を形成すること、及び
3)新しい層を有する前の硬化断面上でステップ1)及び2)を繰り返して、3次元印刷物を構築すること。
【発明の効果】
【0020】
これらの目的を達成するために、出願人は自らの功績として、全く驚くべきかつ予想外のことに、従来技術による標準的なアクリル化末端キャップシリコーン((メタ)アクリロキシプロピル末端基)と比較して、本発明による特定のアクリル化末端キャップシリコーン(3-アクリロキシ-2-ヒドロキシプロポキシプロピル末端基)と、前記光硬化性組成物X中に少なくとも15重量部(アクリル化末端キャップシリコーン100重量部に対して)の無機充填剤と組み合わせて使用することにより、3D-UV印刷では、良好な硬度特性を備えた硬化材料を得ることが可能であることを実証した。これにより、ヘルスケア、エレクトロニクス、航空宇宙、輸送、建設、工業用スペアパーツ、ガスケットとのシール及び接着などのさまざまな分野での3Dプリンティングにおける光硬化性シリコーン組成物の用途が開かれる。この結果は、イソプロピルチオキサントン(ITX)などの増感剤を使用せずに得られたもので、より幅広い3D-UVプリンターを使用できるため、3D印刷プロセスの柔軟性が向上する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
別の好ましい実施形態では、成分及び成分の量は、組成物Xが25℃で50Pa・s未満、好ましくは25℃で20Pa・s未満の動粘度を有するように選択される。このような場合、組成物Xは、一般的なSLAプリンターやASIGA MAXなどのDLPプリンターで処理可能である。
【0022】
「動粘度」という用語は、材料内の流量勾配の存在に伴うせん断応力を意味することを意図している。本報告で参照されるすべての粘度は、それ自体既知の方法で、25℃で、又は規格ASTM D445に従って測定される動粘度の大きさに対応する。粘度は、一般にブルックフィールド粘度計を使用して測定される。
【0023】
好ましい実施形態では、オルガノポリシロキサンポリマーCEは、末端基として、ヒドロキシル基を含む、一般化された平均式M*x*を有するメタ(アクリレート)部分を含む。
式中、
・M*は、R1(R)2SiO1/2である;
・Dは、(R)2SiO2/2である;
・xは、1以上60未満であり、好ましくは3以上50以下である、
・Rは、メチル、エチル、プロピル、トリフルオロプロピル、及びフェニルからなる群から選択されるアルキル基であり、最も好ましくは、Rはメチル基である、
・R1は一般式-Cn2nO-CH2CHR2(CH2m-OCOCH=CHR3の部分であり、式中、nは3又は4であり、mは0又は1であり、mは0又は1であり、R2はOH又は-Cz2z-CH2OHである(zは1、2、又は3であり、R3はH又は-CH3である)。
【0024】
別の好ましい実施形態では、オルガノポリシロキサンポリマーCE(3-アクリルオキシ2-ヒドロキシプロポキシプロピル末端基を有するポリジメチルシロキサン)は、以下の式(4)を有する:
【化3】
式中、nは1以上60未満であり、好ましくはnは3から50≧60である。
【0025】
好ましい実施形態では、オルガノポリシロキサンポリマーXLが、ポリマー(5)~(8)からなる群から選択される:
【化4】
式中、aは1~20であり、好ましくはaは1~10であり、bは1~500であり、好ましくはbは10~500である。
【化5】
式中、nは10~400であり、好ましくはnは50~200であり、さらにより好ましくはnは50~150である。
【化6】
式中、nは1~500であり、好ましくはnは1~200である。
【化7】
式中、aは2~50であり、好ましくはaは2~20であり、bは0~500であり、好ましくはbは10~400である。
【0026】
光開始剤の適切な例としては、アシルリンオキシド又はアシルホスフィンオキシドが挙げられる。溶剤を、イソプロピルアルコール(IPA)などの光開始剤と組み合わせて使用して、それをシリコーン組成物中に可溶化してもよい。
【0027】
本発明による適切な光開始剤は、UV光エネルギーを照射すると開裂してラジカルを生成するノリッシュI型の光開始剤である。好ましい光開始剤は、次のようなホスフィンオキシドの誘導体である:
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0028】
CPO-1及びCPO-2は、「Molecules 2020, 25(7), 1671, New Phosphine Oxides as High Performance Near UV Type I Photoinitiators of Radical Polymerization」に記載されているプロトコールに従って調製できる。
【0029】
他の適切な光開始剤は、米国特許出願公開第2016/0168177A1号明細書に記載されているような液体ビスアシルホスフィンオキシド、又は米国特許出願公開第2008/0004464号明細書に記載されているようなアシルホスファンである。
【0030】
最も好ましい光開始剤は、エチル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィネート(10)(TPO-L)である。
【0031】
適切な無機充填剤Fは、強化用無機充填剤F1、熱伝導性無機充填剤F2、導電性無機充填剤F3、及びそれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、強化用無機充填剤F1は、シリカ及び/又はアルミナから選択され、好ましくはシリカから選択される。使用できるシリカとしては、多くの場合0.1μm以下の微粒子サイズと重量に対する比表面積の高い比を特徴とする充填剤が想定され、一般に、1グラム当たり約50平方メートルから1グラム当たり300平方メートルを超える範囲内にある。このタイプのシリカは市販の製品であり、シリコーン組成物の製造分野ではよく知られている。これらのシリカは、コロイダルシリカ、熱分解法で製造されたシリカ(燃焼シリカ又はヒュームドシリカと呼ばれるシリカ)、又はこれらのシリカの混合物の湿式法(沈降シリカ)によって製造されたシリカであってもよい。無機充填剤を形成できるシリカの化学的性質及び製造方法は、シリカが印刷製品に対して補強作用を有する限り、本発明の目的にとって重要ではない。もちろん、各種シリカのカット物も使用できる。これらのシリカ粉末は、一般に0.1μmに近いか又はそれに等しい平均粒径、及び50m2/gを超える、好ましくは50~400m2/g、特に150~350m2/gのBET比表面積5を有する。これらのシリカは、必要に応じて、少なくとも2つの基準を満たす分子の群から選択される少なくとも1つの相溶化剤を使用して前処理される:
a)シリカ自体と周囲のシリコーンオイルとの水素結合の領域でシリカと高い相互作用を持っていること;及び
b)それ自体、又はそれらの分解生成物は、ガス流中で真空下で加熱することによって最終混合物から容易に除去されること。低分子量の化合物が好ましい。
【0033】
これらのシリカは、未処理のシリカと、前処理で使用できる上で定義したものと同様の性質の少なくとも1つの相溶化剤とを添加することによって、現場で処理することもできる。
【0034】
相溶化剤は、処理方法(前処理又は現場)に従って選択され、例えば、以下を含む群から選択され得る:クロロシラン、オクタメチルシクロシロキサン(D4)などのポリオルガノシクロシロキサン、シラザン、好ましくはジシラザン、又はそれらの混合物(ヘキサメチルジシラザン(HMDZ)が好ましいシラザンであり、ジビニルテトラメチルジシラザンと結合し得る)、1分子中にケイ素に結合した1個以上の水酸基を有するポリオルガノシロキサン、アンモニアなどのアミン、又はジエチルアミンなどの低分子量のアルキルアミン、メタシルオキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン、ギ酸又は酢酸などの低分子量の有機酸、又はアクリル酸、及びそれらの混合物。現場処理の場合、相溶化剤は水の存在下で使用することが好ましい。この点に関するさらなる詳細については、例えば仏国特許第2764894号明細書を参照されたい。
【0035】
シラザンによる早期処理(例えば仏国特許出願公開第2320324号明細書)又は遅延処理(例えば欧州特許出願公開第462032号明細書)を提供する先行技術の相溶化方法を使用することが可能であるが、使用されるシリカに応じて、それらの使用は一般に、本発明による2つの場合の処理によって得られる機械的特性、特に伸びの点で最良の結果を得ることができないことに留意されたい。
【0036】
好ましい実施形態では、無機充填剤Fは、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、沈降シリカ又はそれらの混合物からなる群から選択される。
【0037】
強化用無機充填剤F1の例として、アルミナを使用することができ、特に高分散性アルミナが、公知の方法でドープされているか否かに関わらず、有利に使用される。もちろん、各種アルミナのカット品を使用することも可能である。好ましくは、使用される強化充填剤は、単独で、又はアルミナと混合された燃焼シリカである。
【0038】
本発明によれば、熱伝導性無機充填剤F2及び/又は導電性無機充填剤F3などの相補的な充填剤の使用が想定され得る。両方とも、充填剤の形状の形態を制御する、及び/又は充填剤の内部空隙/細孔を充填するために使用される表面積調整剤によって表面処理されてもよい。表面積調整剤の導入により、充填剤の全体の表面積が減少する。
【0039】
適切な熱伝導性無機充填剤F2には、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、銅、銀、アルミニウム、マグネシウム、真鍮、金、ニッケル、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化銀、酸化銅、金属被覆有機粒子、銀メッキニッケル、銀メッキ銅、銀メッキアルミニウム、銀メッキガラス、銀フレーク、銀粉末、カーボンブラック、グラファイト、ダイヤモンド、カーボンナノチューブ、シリカ及びそれらの混合物が含まれる。好ましくは、熱伝導性無機充填剤F2は窒化ホウ素である。
【0040】
適切な導電性無機充填剤F3には、金属又は他の成分が含まれる。特に、これには、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、銅、真鍮、青銅、ニッケル又は鉄などの金属成分、酸化スズ、酸化鉄、二酸化チタンなどの導電性無機顔料、無機塩、及びそれらの組み合わせなどの充填剤が含まれていてもよい。特に使用されるのはグラファイト、特に合成グラファイトである。これには、人造グラファイト、天然グラファイト、及びそれらの組み合わせも含まれ得る。特定の実施形態には、銀粒子、銀でコーティングされたコア粒子、及びカーボンナノチューブも含まれ得る。
【0041】
存在する場合、増感剤PSは、1ppmから10重量部までの範囲内である。最適な使用量は、組成物Xの全含有量の10~100ppmの範囲である。
【0042】
増感剤とは、光のエネルギーを吸収し、このエネルギーをアクセプター分子に伝達することによってドナーとして機能する分子を意味する。
【0043】
適切な増感剤PSの例としては、ベンゾフェノン及びその誘導体、チオキサントン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、ベンジルギ酸エステル、カンファーキノン、ベンジル、フェナントレンキノン、クマリン及びセトクマリン、ならびにそれらの混合物からなる群が挙げられる。
【0044】
ベンゾフェノン誘導体とは、置換ベンゾフェノン及びベンゾフェノンのポリマーバージョンを意味する。「チオキサントン誘導体」という用語は、置換チオキサントン、及びアントラキノン誘導体、置換アントラキノン、特にアントラキノンスルホン酸及びアクリルアミド置換アントラキノンを指す。
【0045】
適切な増感剤PSの具体例としては、特に以下の製品が挙げられる:イソプロピルチオキサントン;ベンゾフェノン;カンファーキノン;9-キサンテノン;アントラキノン;1-4ジヒドロキシアントラキノン;2-メチルアントラキノン;2,2’-ビス(3-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン);2,6-ジヒドロキシアントラキノン;1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;1,5-ジヒドロキシアントラキノン;1,3-ジフェニル-1,3-プロパンジオン;5,7-ジヒドロキシフラボン;ジベンゾイルペルオキシド;2-ベンゾイル安息香酸;2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオノフェノン;2-フェニルアセトフェノン;アンスロン;4,4’-ジメトキシベンゾイン;フェナントレンキノン;2-エチルアントラキノン;2-メチルアントラキノン;2-エチルアントラキノン;1,8-ジヒドロキシアントラキノン;過酸化ジベンゾイル;2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン;ベンゾイン;2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン;ベンズアルデヒド;4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ケトン;ベンゾイルアセトン;エチル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィネート及びそれらの混合物。
【0046】
増感剤PSの市販製品の例としては、以下の製品を挙げることができる:Esacure(登録商標)TZT、Speedcure(登録商標)MBP、Omnipol(登録商標)BP及びチオキサントン誘導体、Irgacure(登録商標)907、Omnipol(登録商標)TX及びGenopol(登録商標)TX-1製品。
【0047】
他の例としては、国際公開第2018/234643号パンフレットに記載のキサントン類又は置換チオキサントン類の化合物、及び以下の化合物(14)~(30)が挙げられる。
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【0048】
本発明に従って有用なベンゾフェノンの別の例として、化合物(31)を挙げることができる:
【化30】
この化合物は、製品Ebecryl P36 (CAS:85340-63-2)に対応する。
【0049】
光硬化性有機(メタ)アクリレートモノマー/オリゴマーMが存在する場合、上述のように増感剤を添加することが有用であり得る。
【0050】
適切な光硬化性有機(メタ)アクリレートモノマー/オリゴマーMの例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)、1,6-ビス-(メタロクリロキシ-2-エトキシカルボルアミノ)-2,4,4-トリメチルキサン(UDMA)、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)、ビスフェノールA-グリシジルメタクリレート又は2,2-ビス-4-2-(ヒドロキシ-3-メタクリロキシプロプ-1-オキシ)プロパン(Bis-GMA)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TTA)、及びビスフェノールAエトキシレートジアクリレート(Bis-EDA)。
【0051】
本硬化性シリコーン組成物は、硬化機構を妨げたり、目標特性に悪影響を与えたりしない限り、少なくとも1種の添加剤Iを任意に含んでもよい。前記添加剤は、前記組成物が使用される用途及び所望の特性に応じて選択される。顔料、艶消し剤、マット剤、熱安定剤、光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤、チキソトロピー剤などの各種添加剤を単独又は混合して使用してもよい。
【0052】
好ましい実施形態では、成分(a)~(g)の成分及び量は、組成物Xが25℃で50Pa・s未満、好ましくは25℃で20Pa・s未満の動粘度を有し、標準のUV-3Dプリンターで簡単に使用できるように選択される。
【0053】
好ましい実施形態では、光硬化性組成物Xは、UV光造形(SLA)、UVデジタル光処理(DLP)、連続液体界面製造(CLIP)、UV押出、及びインクジェット堆積からなる群から選択される技術を使用する3Dプリンターによって提供される。これらの技術及び関連する3D印刷装置は、当業者にはよく知られている。
【0054】
物体を構築するには、例えばCADソフトウェア(SolidWorks、Sculpt、又はSelfCADなど)を介して3Dデジタルファイルが使用される。これらのファイル(通常はSTLファイル)は、モデルを印刷するために薄い層にカットするスライサーによって処理される。その後、指令が3Dプリンターに送信される。
【0055】
本発明の他の利点及び特徴は、例示として与えられ、決して限定的なものではない以下の実施例を読めば明らかになる。
【実施例
【0056】
I)例で使用した原材料:
1)ビス(3-アクリルオキシ2-ヒドロキシプロポキシプロピル)末端基を持つポリジメチルシロキサンCE:
【化31】
ポリジメチルシロキサンポリマーCE-1(発明):n=6;粘度170mPa・s(25℃)。
ポリジメチルシロキサンポリマーCE-2(発明)n=45、粘度200mPa・s(25℃)
ポリジメチルシロキサンポリマーCE-3(比較)nは250~280である;粘度1200mPa・s(25℃)
3)鎖中に(アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシプロピル)基を有するポリジメチルシロキサンXL:
【化32】
ポリジメチルシロキサンポリマーXL-1;aは3~4、bは約220。
4)無機充填剤F1:Wackerにより商品名HDK(登録商標)H2000で販売されている、表面処理された熱分解法シリカ(トリメチルシロキシ)。
5)光開始剤PI:TPO-L:2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィン酸。
【0057】
II)物性
粘度:サンプルの粘度は、ASTM D445又はISO3104に従って25℃で測定される。
硬度:硬化サンプルの硬度は、ASTM D2240又はISO868に従って25℃で測定される。
【0058】
II)配合(硬化及び3DプリンターAsigaによる3D印刷)
配合物は表1に従って調製した。
【0059】
次いで、それらを手動又はスピードミキサーで混合した。次いで、得られた混合物を、1リットルの容量を有し、XYZ:119×67×75mmの印刷版を備えたAsiga3Dプリンターのバットに注いだ。次に、H2試験片(長さ40mm+/-0.5、厚さ2mm+/-0.2)の「.stl」ファイルが設計された。厚さ2mmの試験片は、「.stl」ファイルと27層の構築手順を使用して準備される。各層の厚さは75μmである。最初の層はプラットフォームへの良好な接着を達成するために30秒間照射され、次の層は各層について385nm、5.8mW/cm2で20秒間照射される。3D印刷、試験片はUVボックス/レクト/バーサ内で405nmで180秒間後硬化できる。
【0060】
物理的特性を以下の表1に記載する。
【0061】
【表1】
【0062】
本発明による例1及び2と、例3(比較)とを比較すると、本発明によるポリマーを使用することでショア硬度が十分に改善される(3倍を超える)ことが示される。
【国際調査報告】