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特表2024-518560連続コード・ループを用いて窓覆いシステムのクリープを調整する外部モータ駆動システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】連続コード・ループを用いて窓覆いシステムのクリープを調整する外部モータ駆動システム
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/686 20150101AFI20240423BHJP
   E05F 15/73 20150101ALI20240423BHJP
   E05F 15/75 20150101ALI20240423BHJP
【FI】
E05F15/686
E05F15/73
E05F15/75
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570178
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 CA2022050285
(87)【国際公開番号】W WO2022236399
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】17/318,791
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLU―RAY DISC
2.ZIGBEE
3.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】523427870
【氏名又は名称】ライズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】ファム トルン
(72)【発明者】
【氏名】ビシャラ マーク
【テーマコード(参考)】
2E052
【Fターム(参考)】
2E052AA01
2E052BA02
2E052BA06
2E052BA07
2E052CA06
2E052DA01
2E052DA03
2E052DB01
2E052DB03
2E052EA14
2E052EA15
2E052EB01
2E052EC01
2E052GA02
2E052GA06
2E052GA10
2E052GD01
2E052KA15
2E052KA23
(57)【要約】
窓覆いを上昇および下降させる駆動システムが、モータと、連続コード・ループに係合するように構成される従動ホイールと、モータ用のコントローラと、センサと、筐体とを含む。連続コード・ループは、可撓性材料の無終端ループと、可撓性材料の無終端ループ上に配置された1つまたは複数のセンサ標的とを含む。筐体は、従動ホイールに隣接するガイドレールを支持する。センサは、ガイドレールに取り付けられており、各センサ標的の存在を示す信号を、センサに近接してまたは接触して標的が位置する場合に生成するように構成される。コントローラは、連続コード・ループに沿った各センサ標的の初期位置を記憶するように較正されており、センサ標的の存在を表示する信号を受けとるように、そして駆動システムの連続動作中に初期位置からのずれを特定するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓覆いを上昇および下降させる機構と、前記機構の下方に延在する連続コード・ループとを含む窓覆いシステムと共に使用される駆動システムであって、
電力で動作してみずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータと、
前記モータの前記出力シャフトに結合される、そして前記連続コード・ループに係合するように構成される従動ホイールであって、第1の方向での前記従動ホイールの回転が、前記連続コード・ループを前進させて、前記機構に前記窓覆いを上昇させ、かつ第2の方向での前記従動ホイールの回転が、前記連続コード・ループを前進させて、前記機構に前記窓覆いを下降させる、従動ホイールと、
前記連続コード・ループ上に配置された1つまたは複数のセンサ標的と、
前記モータ用のコントローラと、
前記コントローラに動作可能に接続され、かつ前記連続コード・ループ上に配置された前記1つまたは複数のセンサ標的のそれぞれの存在を表示する信号を、前記センサに近接してまたは接触して前記センサ標的が位置する場合に生成するように構成されるセンサと、を備える、駆動装置。
【請求項2】
前記センサが近接センサであり、前記1つまたは複数のセンサ標的のそれぞれが、前記センサに近接して前記標的が位置する場合に、前記センサによって放出された電磁エネルギーのビームを反射して前記センサに戻すように構成される反射性材料片を備える、請求項1に記載の駆動システム。
【請求項3】
前記近接センサが赤外センサを含む、請求項2に記載の駆動システム。
【請求項4】
前記センサが、電気回路に接続された複数の接点を備える接触センサであり、前記1つまたは複数のセンサ標的のそれぞれが導電性材料片を含み、前記導電性材料片が、前記複数の接点に接触する場合に前記電気回路に短絡を生じるように構成される、請求項1に記載のモータ駆動システム。
【請求項5】
前記接触センサが複数の板ばね接点を備える、請求項4に記載の駆動システム。
【請求項6】
前記接触センサが、前記ガイドレールの凹部に埋め込まれた複数の平坦な接点を備える、請求項4に記載の駆動システム。
【請求項7】
前記接触センサが複数のワイヤ接点を備え、前記ワイヤ接点が前記ガイドレールの上方に突出している、請求項4に記載の駆動システム。
【請求項8】
前記1つまたは複数のセンサ標的のそれぞれが、可撓性材料の無終端ループに接着された金属製テープ片または反射性テープ片である、請求項1に記載の駆動システム。
【請求項9】
前記ガイドレールが、前記従動ホイールに隣接する曲面、または前記従動ホイールに隣接する実質的に平坦な表面を有する、請求項1に記載の駆動システム。
【請求項10】
前記コントローラが、前記連続コード・ループに沿った前記1つまたは複数のセンサ標的のそれぞれの位置を記憶するように較正されており、かつ前記各センサ標的の存在を表示する信号を受けとるように、そして前記駆動システムの連続動作中にそれぞれの位置からのずれを特定するように構成される、請求項1に記載の駆動システム。
【請求項11】
前記1つまたは複数のセンサ標的が、第1の標識と第2の標識とを備え、前記コントローラが、前記窓覆いの最上位置に対応する前記第1の標識の第1の位置と、前記窓覆いの最下位置に対応する前記第2の標識の第2の位置とを記憶するように較正されており、前記コントローラが、前記第1の標識と前記第2の標識のそれぞれの存在を表示する信号を受けとるように、そして前記駆動システムの連続動作中にそれぞれの位置からのずれを特定するように構成される、請求項1に記載の駆動システム。
【請求項12】
前記コントローラが、前記ずれを特定した時点で、前記第1の位置および前記第2の位置を再較正するように構成される、請求項11に記載の駆動システム。
【請求項13】
窓覆い布を上昇および下降させるためのローラ・ブラインド機構と、前記機構の下方に延在する連続コード・ループとを含む窓覆いシステムと共に使用されるための駆動システムであって、
電力で作動してみずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータと、
前記モータの出力シャフトに結合される、そして前記連続コード・ループに係合するように構成される従動ホイールと、
前記連続コード・ループ上に配置された1つまたは複数のセンサ標的と、
前記モータ用のコントローラと、
前記コントローラに動作可能に接続されたセンサであって、前記連続コード・ループ上のセンサ標的の存在を表示する信号を、前記センサに近接または接触して前記センサ標的が位置する場合に生成するように構成されるセンサと、を備え、
前記コントローラが、前記連続コード・ループに沿った1つまたは複数のセンサ標的のそれぞれの位置を記憶するように較正されており、かつ各センサ標的の存在を表示す前記信号を受けとるように、かつ前記駆動システムの連続動作中にそれぞれの位置からのずれを特定するように構成される、駆動システム。
【請求項14】
前記1つまたは複数のセンサ標的が、第1の標識と第2の標識とを備え、前記コントローラが、前記窓覆い布の最上位置に対応する前記第1の標識の第1の位置と、前記窓覆い布の最下位置に対応する前記第2の標識の第2の位置とを記憶するように較正されており、前記コントローラが、前記第1の標識と前記第2の標識とのそれぞれの存在を表示する前記信号を受けとるように、かつ前記駆動システムの連続動作中に前記それぞれ第1の位置または第2の位置からのずれを特定するように構成される、請求項13に記載の駆動システム。
【請求項15】
前記コントローラが、前記駆動システムの連続動作中に前記それぞれ第1の位置または第2の位置からのずれを特定した場合に、前記それぞれ第1の位置または第2の位置を再較正して、前記特定されたずれを補償するように構成される、請求項14に記載の駆動システム。
【請求項16】
第1の方向での前記従動ホイールの回転が、前記連続コード・ループが前進させて、前記ローラ・ブラインド機構に前記窓覆い布を上昇させ、また第2の方向での前記従動ホイールの回転が、前記連続コード・ループを前進させ、ローラ・ブラインド機構に前記窓覆い布を下降させる、請求項13に記載の駆動システム。
【請求項17】
前記コントローラが、前記ずれを特定した時点で再較正を行うように構成される、請求項13に記載の駆動システム。
【請求項18】
前記センサが近接センサであり、前記1つまたは複数のセンサ標的のそれぞれが、前記センサに近接して前記標的が位置する場合に、前記センサによって放出された電磁エネルギーのビームを反射して前記センサに戻すように構成される反射性材料片を備える、請求項13に記載の駆動システム。
【請求項19】
前記近接センサが赤外センサを含む、請求項18に記載の駆動システム。
【請求項20】
前記センサが、電気回路に接続された複数の接点を備える接触センサであり、前記1つまたは複数のセンサ標的のそれぞれが、前記複数の接点と接触する場合に前記電気回路に短絡を生じるように構成された導電性材料片を備える、請求項13に記載の駆動システム。
【請求項21】
窓覆いを広げるおよび収める機構と、前記機構の下方に延在する連続コード・ループとを含む窓覆いシステムと共に使用さる駆動システムであって、
電力で動作してみずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータと、
前記モータの出力シャフトに結合され、かつ前記連続コード・ループに係合するように構成される従動ホイールと、
前記モータ用のコントローラと、
前記モータ、従動ホイール、およびコントローラを収容する筐体と、
前記モータおよび前記コントローラに電気的に結合された充電式バッテリであって、前記モータおよび前記コントローラがバッテリ駆動され、かつ前記充電式バッテリが前記筐体の内部に収容された、またはこれに連結された、充電式バッテリと、を備える
駆動システム。
【請求項22】
前記充電式バッテリが、前記筐体の外部にある、そして前記筐体に取り外し可能に連結されたバッテリ・パックを備える、請求項21に記載の駆動システム。
【請求項23】
前記充電式バッテリが筐体内に収容されている、請求項21に記載の駆動システム。
【請求項24】
前記充電式バッテリが、前記筐体から取り外し可能なバッテリ・パックを備える、請求項23に記載の駆動システム。
【請求項25】
前記充電式バッテリが、バッテリ・パックと、前記バッテリ・パックに電気的に結合されたバッテリ・パック制御プリント回路基板(「PCB」)とを備え、前記バッテリ・パック制御PCBが、前記モータおよび前記コントローラにDC電力を供給するように構成される、請求項21に記載の駆動システム。
【請求項26】
前記バッテリ・パック制御PCBが、前記充電式バッテリのエネルギー残量レベルを測定し、かつ表示するように構成されるゲージを含む、請求項25に記載の駆動システム。
【請求項27】
前記ゲージが、環境データを取り込むように、そして前記エネルギー残量レベルを計算するように構成されるマイクロコントローラを備える、請求項26に記載の駆動システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願への相互参照
本出願は、2021年5月12日に「External Motor Drive System for Adjusting Creep in Window Covering System with Continuous Cord Loop」と題して出願された米国仮出願第17/318,791号明細書の優先権を主張するものであり、この仮出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、連続コード・ループを使用する、窓覆いを広げるおよび収めるシステムに関し、より具体的には、窓覆いを広げるおよび収めるシステム用の外部モータ駆動装置に関する。
【背景技術】
【0003】
窓、アーチ、および同類のものなどの建築開口部用の覆いを広げるおよび収める窓覆いシステムは、どこにでも見られる。こうした窓覆いを広げるおよび収めるシステムは、例えば、覆いを上昇および下降させることによって、または覆いを横方向に開くおよび閉じることによって動作し得る。本明細書では、窓覆いを広げるおよび収める、開くおよび閉じる、ならびに上昇および下降させるという用語はすべて、文脈に応じて使用される。こうした窓覆いシステムは典型的に、ヘッドレールまたはカセットを含み、その中に、覆い用の作動構成要素が主に収容されている。いくつかの変形例では、窓覆いシステムは、ヘッドレールに対して平行に延在するボトムレールと、ヘッドレールおよびボトムレールを相互接続する、布材料またはシェード材料またはブラインド材料であり得る何らかの形態のシェード材料とを含む。シェード材料またはブラインド材料は、ヘッドレールに対して広げた位置と収めた位置の間でボトムレールと共に移動可能である。例えば、ボトムレールがヘッドレールに対して下降するまたは上昇すると、布または他の材料を、ヘッドレールから遠ざかる方向に広げるか、またはヘッドレールに向かって収めて、布または他の材料を、ヘッドレールに隣接してまたはその中に、蓄積することができる。こうした機構は、様々な制御装置、例えばヘッドレールの一端または両端から垂下するプルコードを含むことができる。プルコードは直線的に垂下してもよく、または本発明で扱う型の窓覆いシステムでは、プルコードは、ロープ、コード、またはビーズ・チェーンなどの可撓性材料の閉ループの形態を呈し得るものであり、これを本明細書では、連続コード・ループ、または代替的にチェーン/コードと称する。
【0004】
いくつかの実施態様では、窓覆いシステムは、ブラインド材料またはシェード材料を広げるおよび収める機構を作動させるモータと、制御電子回路とを組み込んでいる。最も一般的には、モータおよび制御電子回路は、窓ブラインドのヘッドレール内、またはチューブ内(チューブラー・モータと呼ばれることもある)に取り付けられており、連続コード・ループなどのプルコードの必要性を回避している。こうしたモータ動作式のシステムまたは装置を使用することで、シェード材料またはブラインド材料は、ユーザによる作動によって、または例えばスイッチもしくはフォトセルによりトリガされる自動化された操作によって、広げるまたは収めることができる。モータおよび制御電子回路をヘッドレール内に取り付けたこうした窓覆いシステムを、本明細書では、「内部モータ」、「内部モータ装置」、または「内部モータ・システム」と呼ぶこともある。
【0005】
本発明の駆動システムは、ブラインド材料またはシェード材料を広げるおよび収める機構の外部に取り付けられたモータおよび制御電子回路を組み込んでいる。こうした駆動システムを、本明細書では、「外部モータ」、「外部モータ装置」、または「外部モータ・システム」と呼び、あるいは「外部アクチュエータ」と呼ぶこともある。外部モータ・システムは典型的に、外部的に窓枠上または壁に取り付けられており、ブラインドの開閉を自動化するために、窓覆いのコードまたはチェーン(連続コード・ループ)と係合している。
【0006】
内部モータ・システムおよび外部モータ・システムの両方(本明細書では、モータ式システムと総称することもある)において、自動化された駆動システムは、動作を制御するための制御電子回路を組み込んでいる。一般に、モータ式システムは、モータに付随する駆動システムと無線通信する無線周波数(「RF」)コントローラまたは他の遠隔コントローラを組み込んだユーザ制御機構を通じて、制御されている。こうした遠隔ユーザ制御システムは、とりわけ、携帯型遠隔制御装置、壁に取り付けられたコントローラ/スイッチ、スマートホーム・ハブ、ビルディング・オートメーション・システム(building automation system)、およびスマートフォンなど、さまざまな形態をとっている。こうした遠隔制御装置の使用は、内部に取り付けられた駆動システム内にユーザ制御装置を一体化することが困難または不可能である内部モータ・システムには、特に有意義である。
【0007】
本開示の外部モータ駆動システムでは、ヘッドレールまたは他の窓覆い機構から外部アクチュエータが分離されているので、外部アクチュエータ自体の中にユーザ制御部を一体化する新たな可能性が開かれる。これらの一体化された制御機能を、本明細書では「オンデバイス制御部」と呼ぶこともある。外部モータ・システムのオンデバイス制御部によって、様々な利点、例えば操作の簡易性、および制御装置へのアクセスおよび制御機能の実行における利便性が得られる。こうした外部モータ・システムのオンデバイス制御部は、適切なセンサ、分散型インテリジェンス、およびネットワーク通信を通じて、自動化された制御システムと一体化することができる。
【0008】
窓覆いシステムを自動化制御することで、様々な有用な制御機能を提供することができる。こうした自動化された窓制御機能の例には、ブラインドの開閉を較正してユーザの好みに合わせること、および複数のブラインドを協動的または集中的に制御することなどが挙げられる。外部アクチュエータ用のオンデバイス制御部において、様々な自動化された窓制御機能を一体化する必要性が実際上存在する。
【0009】
コード式連続コード・ループ・モータ駆動システムでは、窓覆い駆動機構は、モータ駆動システムのプーリ駆動部に係合するコードである。コード、例えば合成繊維および天然繊維から形成されたコードは、連続動作中にプーリ駆動部に対して相対的に様々な物理的影響を受ける可能性がある。連続コード・ループ・コード/プーリ・モータ駆動システムのあらゆる物理的影響を補償しつつ窓覆い機能の自動化制御の正確度を維持する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書に記載される実施形態は、窓覆いを広げるおよび収める機構を操作するモータ駆動システムを含む。モータ駆動システムは、電力で動作するモータと、駆動組立体とを含む。モータ駆動システムは、コントローラからの位置関連命令に応答して連続コード・ループを前進させる。連続コード・ループ/モータ駆動システムでは、連続動作中の物理的影響を補償しつつ、窓覆いの自動化された位置決め制御の正確度を維持する必要がある。本明細書に記載される実施形態は、例えば、連続コード・ループの材料疲労もしくはクリープが生じた場合に、または連続コード・ループが伸張した場合に、窓覆いの自動化された位置決め制御の正確度を維持する、連続コード・ループ・センサ・システムを組み込んでいる。
【0011】
様々な実施形態では、連続コード・ループは、本明細書で連続コード・ループ・コードとも呼ばれるコード式連続コード・ループを含み、モータ駆動システムは、プーリ・モータ駆動システムを含む。従来の実施では、主要な懸念は、コード/プーリ・モータ駆動システムが、連続動作中に滑りやすいことである。しかし、プーリ駆動によるコードの摩擦係合は、通常動作中に加えられる力に滑ることなく耐えることができるので、位置決め誤差の主要な原因は、連続コード・ループ・コードの材料疲労または「クリープ」である。本明細書に記載される実施形態は、連続コード・ループ・コードの材料疲労またはクリープが生じた場合に、窓覆いの自動化された位置決め制御の正確度を維持する、連続コード・ループ・センサ・システムを組み込んでいる。
【0012】
様々な実施形態では、連続コード・ループは、本明細書で連続コード・ループ・チェーンとも呼ばれるチェーン式連続コード・ループを含み、モータ駆動システムは、スプロケット・ホイール・モータ駆動システムを含む。本明細書に記載される実施形態は、連続コード・ループ・チェーンが伸張した場合に、窓覆いの自動化された位置決め制御の正確度を維持する、連続コード・ループ・センサ・システムを組み込んでいる。
【0013】
様々な実施形態では、駆動システムは、窓覆いを広げるおよび収める機構と、機構の下方に延在する連続コード・ループとを含む窓覆いシステムと共に使用するように構成される。駆動システムは、電力で動作してみずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータと、モータの出力シャフトに結合される、そして連続コード・ループに係合するように構成される従動ホイールとを含む。第1の方向への従動ホイールの回転によって、連続コード・ループが前進することで、機構が窓覆いを広げ、第2の方向への従動ホイールの回転によって、連続コード・ループが前進することで、ローラ・ブラインド機構が窓覆い布を収める。連続コード・ループは、可撓性材料の無終端ループと、可撓性材料の無終端ループ上に配置された1つまたは複数のセンサ標的とを含む。センサ標的は、本明細書では標識または標的とも呼ばれる。
【0014】
駆動システムの追加の構成要素は、モータ用のコントローラと、コントローラに動作可能に接続されたセンサと、モータ、従動ホイール、およびコントローラ用の筐体とを含む。筐体は、従動ホイールに隣接するガイドレールを含み、センサは、ガイドレールに取り付けられており、センサに近接または接触してセンサ標的が位置する場合に、センサ標的(または複数のセンサ標的のうちの1つ)の存在を表示する信号を生成するように構成される。一実施形態では、コントローラは、連続コード・ループに沿ったセンサ標的(単一の標識)の初期位置を記憶するように較正される。一実施形態では、コントローラは、連続コード・ループに沿った最上位置で第1の標識の初期最上位置を記憶するように較正され、連続コード・ループに沿った最下位置で第2の標識の初期位置を記憶するように較正される。コントローラは、センサ標的の存在を表示する信号を受けとるように、そして駆動システムの連続動作中に初期位置(またはそれぞれの初期位置)からのずれ(例えば、値の変動または変化)を特定するように構成される。
【0015】
一実施形態では、駆動システムは、窓覆いシステムと共に使用するように構成され、窓覆いシステムは、窓覆いを広げるおよび収める機構と、機構の下方に延在する連続コード・ループとを含む。駆動システムは、電力で動作してみずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータと、モータの出力シャフトに結合される、そして連続コード・ループに係合するように構成される従動ホイールと、モータ用のコントローラとを含む。駆動システムは、モータと、従動ホイールと、コントローラとを収容する筐体を含む。駆動システムはさらに、モータとコントローラとに電気的に結合された充電式バッテリを含む。モータおよびコントローラはバッテリ駆動され、充電式バッテリは筐体内に収容されるか、または筐体に連結される。
【0016】
一実施形態では、コントローラ用の入出力(「I/O」)装置は、入力軸に沿ったユーザ入力を受けとる入力インタフェースと、入力インタフェースの入力軸に整列した視覚表示装置とを含む。一実施形態では、I/O装置は、入力軸に沿ったユーザ入力を受けとる静電容量式タッチストリップと、入力軸と整列したLEDストリップとを含む。一実施形態では、I/O装置は、モータ駆動システム用の筐体の外部に縦方向に延在しており、筐体は入力ボタンを支持する。一実施形態では、筐体上のボタンは、グループ・モード・モジュールおよび設定制御モジュールを含む。別の実施形態では、筐体は、RF通信ボタンを支持する。
【0017】
一実施形態では、グループ・モード・モジュールは、特定されたグループ内の他のモータ駆動システムに位置関連命令を通信して、そうした他のモータ駆動システムの他の機構のそれぞれを動作させる。一実施形態では、グループ・モード・モジュールは、RF通信モジュールに、他のモータ駆動システムへと位置関連命令を通信させる。一実施形態では、特定されたグループ内の他のモータ駆動システムは、そうした他のモータ駆動システムそれぞれの、それぞれの最上位置およびそれぞれの最下位置の較正結果に準拠して、それぞれ他の機構を動作させる。
【0018】
一実施形態では、設定制御モジュールによって、窓覆いの行程の最上位置および最下位置のユーザ較正が可能になる。一実施形態では、較正している間に、ユーザは、入力インタフェースを用いて窓覆いをそれぞれ最上位置および最下位置に移動させ、設定ボタンを押してこれらの位置を設定する。
【0019】
一実施形態では、駆動組立体は、窓覆いを上昇させるおよび下降させる機構に結合された連続コード・ループに係合してこれを前進させるように構成される従動ホイールと、従動ホイールをモータの出力シャフトに結合させる、そして従動ホイールを第1および第2の向きに回転させるように構成される電動式結合機構とを備える。第1の向きへの従動ホイールの回転によって、連続コード・ループが第1の方向に前進し、第2の向きへの従動ホイールの回転によって、連続コード・ループが第2の方向に前進する。コントローラは、モータおよび電動式結合機構に位置関連命令を提供して、第1および第2の向きへの従動ホイールの回転を制御する。
【0020】
一実施形態では、外部モータ装置オンデバイス制御装置を介して、モータおよび駆動組立体に位置関連命令と他の制御命令とを提供することに加えて、そうした命令は、モバイル・ユーザ・デバイスなどの外部モータ装置オンデバイス制御部とは別のI/O装置によって提供され得る。一実施形態では、制御システムは、外部モータ・オンデバイス制御部の様々な1軸式入力機能および1軸式表示機能をエミュレートできるウェブ・アプリケーションを含む。
【0021】
一実施形態では、外部モータ装置は、縦方向位置制御を介して、窓覆い、例えばローラ・シェードおよびローマン・シェードを上昇または下降させるように構成される。一実施形態では、外部モータ装置は、縦型ブラインドやカーテンにおいてそうであるとおり、水平位置制御を介して、窓覆いを横方向に(例えば、窓枠全体にわたって)開くまたは閉じるように構成される。一実施形態では、制御システムは、外部モータによって駆動される窓覆いシステムの型に応じて、縦方向または水平方向のいずれかに延在する入力制御部を表示するように構成されるグラフィカルユーザインタフェースを含む。
【0022】
一実施形態では、モータ駆動システムは、電力で動作してみずからの出力シャフトを回転させるように構成される、窓覆いを上昇および下降させる機構の外部にあるモータと、窓覆いを上昇および下降させる機構に結合された連続コード・ループに係合しこれを前進させるように構成される駆動組立体とを備える。連続コード・ループを第1の方向に前進させることで、窓覆いが上昇し、連続コード・ループを第2の方向に前進させることで、窓覆いが下降する。モータ駆動システムは、モータおよび駆動組立体に位置関連命令を提供することで第1の方向への連続コード・ループの前進および第2の方向への連続コード・ループの前進を制御するコントローラを含む。コントローラ用のI/O装置は、入力軸に沿ったユーザ入力を受けとってモータおよび駆動組立体に向けて位置関連命令をコントローラに提供させる入力インタフェースと、入力インタフェースの入力軸に整列した視覚表示装置とを含む。
【0023】
一実施形態では、ヘッドレールと、窓覆いを広げるおよび収めるために、ヘッドレールに付随する機構と、窓覆いを広げるおよび収める機構を作動させるための、ヘッドレールの下方に延在する連続コード・ループとを含む窓覆いシステムと共に使用される駆動システムは、みずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータと、窓覆いを広げるおよび収める機構に結合された連続コード・ループに係合しこれを前進させるように構成される駆動組立体であって、連続コード・ループを第1の方向に前進させることで、窓覆いを広げ、連続コード・ループを第2の方向に前進させることで、窓覆いを収める、駆動組立体と、モータおよび駆動組立体に位置関連命令を提供して、第1の方向での連続コード・ループの前進および第2の方向での連続コード・ループの前進を制御するコントローラと、入力軸に沿ったユーザ入力を受けとってモータおよび駆動組立体に向けて位置関連命令をコントローラに提供させる入力インタフェースを含む、そして入力インタフェースの入力軸に整列した視覚表示装置をさらに含む、コントローラ用のI/O装置と、を含み、駆動組立体およびコントローラは、縦方向モードおよび水平モードのどちらかで動作し、縦方向モードでは、駆動組立体が、連続コード・ループを第1の方向に前進させて窓覆いを下降させるように構成され、連続コード・ループを第2の方向に前進させて窓覆いを上昇させるように構成され、視覚表示装置と、入力インタフェースの入力軸とが、縦方向に整列しており、水平モードでは、駆動組立体が、連続コード・ループを第1の方向に前進させて窓覆いを横方向に閉じるように構成され、連続コード・ループを第2の方向に前進させて窓覆いを横方向に開くように構成され、視覚表示装置と、入力インタフェースの入力軸とが、水平に整列している。
【0024】
別の実施形態では、窓覆いを広げるおよび収める機構と、窓覆いを広げるおよび収める機構の下方に延在する連続コード・ループとを含む窓覆いシステムと共に使用される駆動システムは、みずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータと、窓覆いを広げるおよび収める機構に結合された連続コード・ループに係合しこれを前進させるように構成される駆動組立体であって、連続コード・ループを第1の方向に前進させることで、窓覆いを広げ、連続コード・ループを第2の方向に前進させることで、窓覆いを収める、駆動組立体と、モータおよび駆動組立体に位置関連命令を提供するコントローラに通信可能に結合された温度センサであって、駆動システムの近傍の温度を代表する温度出力を提供するように構成される温度センサと、モータおよび駆動組立体に位置関連命令を提供するコントローラに通信可能に結合された光センサであって、駆動システムの近傍の周囲光の強度を代表する光出力を提供するように構成される光センサと、モータおよび駆動組立体に位置関連命令を提供して、第1の方向への連続コード・ループの前進および第2の方向への連続コード・ループの前進を制御するコントローラと、を備え、コントローラは、温度出力および光出力を含む複数の太陽光入射条件を受けとり、コントローラによって受けとられた複数の太陽光入射条件が、1つまたは複数の窓覆い基準に相当する場合には、コントローラが駆動組立体に、連続コード・ループを第1の方向に前進させて窓覆いを広げ、コントローラによって受けとられた複数の太陽光入射条件が、1つまたは複数の窓覆いを取り除く基準に相当する場合には、コントローラが駆動組立体に、連続コード・ループを第2の方向に前進させて窓覆いを収める。
【0025】
別の実施形態では、モータ従動装置を制御する方法は、モータ従動装置を介して窓覆いを上昇および下降させるように構成される少なくとも1つの縦型窓覆い機構と、モータ従動装置を介して窓覆いを横方向に開くおよび閉じるように構成される少なくとも1つの水平窓覆い機構とから窓覆い機構を選択する要求を、計算装置のグラフィカルユーザインタフェースを介しプロセッサによって受けとることと、少なくとも1つの縦方向窓覆い機構および少なくとも1つの水平窓覆い機構の図形表現を、計算装置のグラフィカルユーザインタフェースを介しプロセッサによって表示することと、少なくとも1つの縦方向窓覆い機構および少なくとも1つの水平窓覆い機構のうちの1つの選択結果を受けとり、少なくとも1つの縦方向窓覆い機構および少なくとも1つの水平窓覆い機構のうちの1つの選択結果を受けとったことに応答して、選択された窓覆い機構が、少なくとも1つの縦方向覆い機構のうちの1つである場合には、グラフィカルユーザインタフェースを介して、縦方向に整列した入力軸を有する位置制御視覚表示装置を表示し、選択された窓覆い機構が、少なくとも1つの水平窓覆い機構のうちの1つである場合には、グラフィカルユーザインタフェースを介して、水平に整列した入力軸を有する位置制御視覚表示装置を表示し、入力軸を有する位置制御視覚表示装置を介して位置制御入力を受けとることに応答して、プロセッサによって、位置制御入力に基づいて位置制御命令をモータ従動装置に出力することと、を含む。
【0026】
さらなる実施形態では、モータ駆動システムは、電力で動作してみずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータであって、窓覆いを上昇および下降させる機構に対して外部にあるモータと、窓覆いを上昇および下降させる機構に結合された連続コード・ループに係合しこれを前進させるように構成される駆動組立体であって、連続コード・ループを第1の方向に前進させることで、窓覆いが上がり、連続コード・ループを第2の方向に前進させることで、窓覆いが下がる、駆動組立体と、モータおよび駆動組立体に位置関連命令を提供して、第1の方向への連続コード・ループの前進および第2の方向への連続コード・ループの前進を制御するコントローラと、を備え、駆動組立体は、駆動組立体をモータの出力シャフトに結合させる、そして従動ホイールを第1および第2の向きに回転させるように構成される電動式結合機構と、電動式結合機構に給電するモータ・コントローラとを備え、コントローラおよびモータ・コントローラは、アイドル状態から全動作スピードまでのモータの加速を制限する、そして全動作スピードからアイドル状態に戻るモータの減速を制限するモータ加減速軌跡スピード制御を実行するように構成される。
【0027】
一実施形態では、ヘッドレールと、窓覆いを広げるおよび収める、ヘッドレールに付随する機構と、窓覆いを広げるおよび収める機構を作動させる、ヘッドレールの下方に延在する連続コード・ループとを含む窓覆いシステムと共に使用される駆動システムは、みずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータと、窓覆いを広げるおよび収める機構に結合された連続コード・ループに係合しこれを前進させるように構成される駆動組立体であって、連続コード・ループを第1の方向に前進させることで、窓覆いを広げ、連続コード・ループを第2の方向に前進させることで、窓覆いを収める、駆動組立体と、モータおよび駆動組立体に位置関連命令を提供して、第1の方向への連続コード・ループの前進および第2の方向への連続コード・ループの前進を制御するように構成されるコントローラと、モータおよび駆動組立体への位置関連命令を、第1の方向および第2の方向のうちの選択された1つに連続コード・ループを前進させる選択されたスピードでコントローラに制御させるユーザ入力を受けとるように構成されるグラフィカルユーザインタフェースを含むコントローラ用のI/O装置であって、第1のスピード制御モードでは、I/O装置はコントローラに、連続コード・ループを前進させるスピードを、静止スピードから最高スピードまでのスピード範囲内で選択されたパーセンテージに制御させ、第2のスピード制御モードでは、入出力装置はコントローラに、連続コード・ループを前進させるスピードを、限定された数の所定のスピードレベルのうちの選択された1つに制御させる入出力I/O装置と、を備える。
【0028】
一実施形態では、モータ駆動システムは、電力で動作してみずからの出力シャフトを回転させるように構成される第1のモータであって、窓覆いを上昇および下降させる第1の機構の外部にある第1のモータと、窓覆いを上昇および下降させる第1の機構に結合された連続コード・ループに係合しこれを前進させるように構成される駆動システムであって、連続コード・ループを第1の方向に前進させることで、窓覆いが上昇し、連続コード・ループを第2の方向に前進させることで、窓覆いが下降する、駆動システムと、第1のモータおよび第1の電動式駆動システムに位置関連命令を提供して、連続コード・ループの第1の方向への前進および連続コード・ループの第2の方向への前進を制御するコントローラと、それぞれ他の窓覆いを上昇および下降させるためにそれぞれ他の機構を動作させる他のモータ駆動システムのネットワークへの位置関連命令のRF通信を制御するための、コントローラに動作可能に結合されたRF通信モジュールと、ユーザによって選択されたグループに含まれる他のモータ駆動システムのうちの1つまたは複数を特定するための、そして特定された他のモータ駆動装置のうちの1つまたは複数に向けて位置関連命令をRF通信モジュールに通信させるためのグループ・モード・モジュールと、を備える。
【0029】
一実施形態では、モータ駆動システムは、電力で動作してみずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータであって、窓覆いを上昇および下降させる機構の外部にあるモータと、窓覆いを上昇および下降させる機構に結合された連続コード・ループに係合してこれを前進させるように構成される駆動組立体であって、連続コード・ループを第1の方向に前進させることで、窓覆いが上昇し、連続コード・ループを第2の方向に前進させることで、窓覆いが下降する、駆動組立体と、モータおよび駆動組立体に位置関連命令を提供して、第1の方向への連続コード・ループの前進および第2の方向への連続コード・ループの前進を制御して、窓覆いの上昇および下降を制御するコントローラと、窓覆いの最上位置および最下位置のユーザ較正のための設定制御モジュールと、を備え、コントローラは、ユーザ較正に続いて、最上位置と最下位置との間で窓覆いの上昇および下降を制限する。
【0030】
一実施形態では、窓覆いを上昇および下降させる機構と、機構の下方に延在する連続コード・ループとを含む窓覆いシステムと共に使用するための駆動システムは、電力で動作してみずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータと、モータの出力シャフトに結合される、そして連続コード・ループに係合するように構成される従動ホイールであって、第1の方向への従動ホイールの回転によって、連続コード・ループが前進することで、機構が窓覆いを上昇させ、第2の方向への従動ホイールの回転によって、連続コード・ループが前進することで、機構が窓覆いを下降させる、従動ホイールと、連続コード・ループ上に配置された1つまたは複数のセンサ標的と、モータ用のコントローラと、コントローラに動作可能に接続されるセンサであって、連続コード・ループ上に配置された1つまたは複数のセンサ標的のそれぞれの存在を表示する信号を、センサに近接してまたは接触してセンサ標的が位置する場合に生成するように構成されるセンサと、を備える。
【0031】
別の実施形態では、駆動システムは、窓覆いシステムと共に使用されてもよく、窓覆いシステムは、窓覆い布を上昇および下降させるローラ・ブラインド機構と、機構の下方に延在する連続コード・ループとを含み、駆動システムは、電力で作動してみずからの出力シャフトを回転させるように構成されるモータと、モータの出力シャフトに結合される、そして連続コード・ループに係合するように構成される従動ホイールと、連続コード・ループ上に配置された1つまたは複数のセンサ標的と、モータ用のコントローラと、コントローラに動作可能に接続されるセンサであって、連続コード・ループ上のセンサ標的の存在を表示する信号を、センサに近接してまたは接触してセンサ標的が位置する場合に生成するように構成されるセンサと、を備え、コントローラは、連続コード・ループに沿った1つまたは複数のセンサ標的それぞれの位置を記憶するように較正され、各センサ標的の存在を表示する信号を受けとるように、そして駆動システムの連続動作中にそれぞれの位置からのずれを特定するように構成される。
【0032】
一実施形態の追加の特徴および利点は、以下の記載に記載されており、そして一部はその記載から明らかであろう。本発明の目的および他の利点は、、ならびに記述された明細書および特許請求の範囲の例示的な実施形態だけでなく添付図面において特に指摘された構造によって理解および達成されるであろう。
【0033】
前述の一般的な記載と、以下の発明を実施するための形態とはどちらも、例示的なものであり、かつ説明のためのものであり、特許請求の範囲に記載された本発明のさらなる説明を提供することを意図していると理解されたい。
【0034】
本開示の非限定的な実施形態は、添付図面を参照して、例示的に記載されるが、これらの図面は概略的なものであり、縮尺通りに描かれることは意図していない。背景技術を代表するものとして示されているのでない限り、図は開示の態様を代表する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】一実施形態による、平坦な壁に設置された外部モータ・システムを有する窓覆いシステムの斜視図である。
図2図1の実施形態による、窓覆いシステム用の設置された外部モータ・システムの斜視図である。
図3】外部モータ装置の等角図である。
図4図3の実施形態による、外部モータ装置の分解された構成要素の分解図である。
図5】一実施形態による、スプロケット・カバーが開位置にある外部モータ装置の等角図である。
図6】一実施形態による、スプロケット従動ホイールを通る断面における、後側から見た外部モータ装置の立面図である。
図7】一実施形態による、窓覆いシステム用の外部モータ装置の制御システム・アーキテクチャのブロック図である。
図8】一実施形態による、外部モータ装置のバッテリ・パックの立面図である。
図9図8の実施形態による、外部モータ装置のバッテリ・パックの分解された構成要素の分解図である。
図10】一実施形態による、窓覆いシステム用の外部モータ制御システムの監視および制御される変数の概略線図である。
図11】一実施形態による、外部モータ・システムの分解されたモータ駆動構成要素の立面図である。
図12】一実施形態による、グループ・モード・ルーチンのフローチャート図である。
図13】一実施形態による、グループ化メッシュ・ルーチンのフローチャート図である。
図14】一実施形態による、外部モータ制御システムの較正ルーチンのフローチャート図である。
図15】一実施形態による、シェード制御ルーチンのフローチャート図である。
図16】さらなる実施形態による、外部モータ装置の等角図である。
図17】一実施形態による、外部モータ制御アプリケーションの位置制御画面を提示する電子装置上に表示されるグラフィカルユーザインタフェースの正面図である。
図18】一実施形態による、外部モータ制御アプリケーションの窓覆いの型のセットアップ画面を提示する電子装置上に表示されるグラフィカルユーザインタフェースの正面図である。
図19】一実施形態による、外部モータ制御アプリケーションの窓覆い装置選択画面を提示する電子装置上に表示されるグラフィカルユーザインタフェースの正面図である。
図20】一実施形態による、外部モータ制御アプリケーションの位置制御画面を提示する電子装置上に表示されるグラフィカルユーザインタフェースの正面図である。
図21】さらなる実施形態による、外部モータ装置の等角図である。
図22】一実施形態による、外部モータ制御アプリケーションのスピード制御画面を提示する電子装置上に表示されるグラフィカルユーザインタフェースの正面図である。
図23】一実施形態による、カバーを取り外した状態で後側から見た3つの外部モータ装置の上部の立面図である。
図24】一実施形態による、カバーを取り外した状態で後側から見た3つの外部モータ装置の上部の立面図である。
図25】一実施形態による、赤外センサ用の取り付け面を有する湾曲したガイドレールの等角図である。
図26】一実施形態による、プリント回路基板上の赤外センサの等角図である。
図27】一実施形態による、板ばね接触センサを有する湾曲したガイドレールの等角図である。
図28】一実施形態による、平坦な接触センサ付きの湾曲したガイドレールの斜視図である。
図29】一実施形態による、平坦な接触センサ付きの平坦なガイドレールの等角図である。
図30】一実施形態による、ワイヤ接触センサ付きの平坦なガイドレールの斜視図である。
図31】一実施形態による、外部モータ装置用の電力管理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示は、ここにその一部をなす図面に例示された実施形態を参照して、本明細書に詳細に記載される。本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を使用してもよい、および/または他の変更を加えてもよい。発明を実施するための形態に記載された例示的な実施形態は、ここに提示された主題を限定することを意味するものではない。さらに、本明細書に記載された様々な構成要素および実施形態を組み合わせて、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、明示的には記載されていない追加の実施形態を形成してもよい。
【0037】
ここで、図面に例示された例示的な実施形態を参照し、ここに具体的な語句を用いて同実施形態を説明する。しかし、それによって本発明の範囲の限定が意図されるものではないことは、理解されるであろう。関連技術に精通し、かつ本開示を所有する当業者によってなされるであろう、ここに例示された発明の特徴の変更およびさらなる修正、ならびにここに例示された発明の原理のさらなる応用は、本発明の範囲内にあるとみなされるものとする。
【0038】
本開示では、窓覆いシステムの動作を制御するための外部モータ装置の様々な実施形態を記載する。様々な実施形態では、外部モータ装置は、オンデバイス制御部を採用するか、別個の制御装置(例えば、モバイル計算装置)を採用するか、またはその両方を採用する。本開示で使用される場合、「窓覆いシステム」は、窓覆いを広げるおよび収める、または上昇および下降させるシステムである。図1に200で示される実施形態では、窓覆いシステムは、ヘッドレール202と、窓覆いを広げるおよび収めるための、ヘッドレールに付随する機構(図示せず)(すなわち、ヘッドレール内の、またはヘッドレールに隣接する機構)とを含む。本実施形態では、窓覆いシステム200は、ヘッドレールに付随する機構を作動させて窓覆いを広げるおよび収める、ヘッドレールの下方に延在する連続コード・ループ220を含む。本開示で使用される場合、「ヘッドレール」は、窓覆いを広げるおよび収める機構を含む窓覆いシステムの構造に対する広義の用語である。窓覆いシステムは、外部モータ210をさらに含む。連続コード・ループ220は、ヘッドレール202に付随する窓覆い機構を外部モータ210に動作可能に結合させて、窓シェード(布、またはブラインド)204を上昇および下降させる。図2に見られるとおり、外部モータ210は、窓に隣接する壁206に取り付けられており、この窓は、この図ではシェード204によって覆われている。例えば、外部アクチュエータは、ボルト214などのハードウェアを使用して、または図4のブラケット194などの取り付け具を使用して、壁206に取り付けられ得る。
【0039】
本開示では、「窓覆い」は、連続コード・ループ・システム(すなわち、連続コード・ループを使用して窓覆いを広げるおよび収める機構を有するシステム)を使用して広げるおよび収めて、窓または他の建築開口部を覆い得る、任意の覆い材料を含む。こうした窓覆いには、ほとんどのシェードおよびブラインドだけでなく、他の覆い材料、例えばローラ・シェード;ハニカム・シェード;水平シア・シェード、プリーツ・シェード、織った木材のシェード、ローマン・シェード、ベネチアン・ブラインド、ピルエット(Pirouette(登録商標))・シェード(ピルエットは、ハンター・ダグラスN.V.((Hunter Douglas N.V.)(ドイツ、ロッテルダム)の商標)、ならびにカーテンおよび厚手カーテンを開閉する特定のシステムなども挙げられる。本明細書に記載される窓覆いの実施形態は、ブラインド(複数可)を指すが、これらの実施形態は、他の形態の窓覆いの例示であることが理解される。
【0040】
本開示において使用される場合、「連続コード・ループ」は、可撓性材料、例えば繊維コード、ビーズ・チェーン、ボール・チェーンの、無終端ループである。本開示において使用される場合、繊維コードの連続コード・ループは、コード式連続コード・ループ、連続コード・ループ・コード、または単にコードを称されることもある。チェーン式連続コード・ループは、本明細書では連続コード・ループ・チェーンと称されることもある。様々な型の金属製およびプラスチック製のビーズ・チェーンおよびボール・チェーンが、窓覆いシステム用の連続コード・ループとして一般的に使用されている。典型的なボール・チェーンの直径は5mm(0.2インチ)であり、金属製およびプラスチック製のビーズ・チェーンまたはボール・チェーンを含み得る。コード式連続コード・ループは、ある長さの天然繊維または合成繊維を含む。繊維のループの形態をとる連続コード・ループは、例えばD-30(1 1/8”~1 1/4”)、C-30(1 3/16”~1 7/16”)、D-40(1 3/16”~1 7/16”)、K-35(1 1/4”~1 1/2”)など、様々な型および直径範囲のものが入手可能である。様々な実施形態では、コードは、丸まった複合構造を形成するように一緒に編組みされた、撚られた、または編まれた複数の長さの繊維から作られる。合成繊維コードは、例えばナイロン、ポリプロピレン、またはポリエステルから形成され得る。天然繊維コードは、例えばマニラ麻またはサイザル麻から形成され得る。
【0041】
連続コード・ループは、全長(例えば、1m)、およびループ長さすなわち「ドロップ(drop)」(例えば、0.5m)を有する2本の実質的に平行なコードまたはチェーンを含む。連続コード・ループは、異なるコード・ループ長さ、すなわち、第1のループ端と第2のループ端との間の長さに収まり、最も近いフィート数に丸められることもある。一般的な窓覆いシステムの設計では、連続コード・ループは、窓覆いを広げるおよび収めるヘッドレールに付随する機構に係合するヘッドレールのところでの第1のループ端を含み、またヘッドレールから遠方にある第2のループ端を含む。一実施形態では、例えば、ローラ・ブラインド・システムでは、連続コード・ループは、ヘッドレールと第2のループ端との間に延在するが、しかしヘッドレールにわたって延在することはない。この実施形態では、第1のループ端は、ブラインドを広げるおよび収める機構の一部であるクラッチの周りに巻かれてもよい。別の実施形態、例えば、縦型ブラインド・システムでは、連続コード・ループの或る区分が、ヘッドレールにわたって延在している。一実施形態では、連続コード・ループは、実質的に縦向きでヘッドレールの下方に延在している。以前に設置されていた窓覆い機構を制御するために本発明の外部モータ装置を追加導入する場合には、連続コード・ループは、以前に設置されていた窓覆い機構の一部とすることができる。あるいは、ユーザは、連続コード・ループのコードまたはチェーンを、以前に設置されていた窓覆い機構に追加導入することができる。
【0042】
連続コード・ループ・システムは、上昇および下降によって、横方向への開閉によって、または建築開口部を覆うように窓覆いを広げる、および建築開口部の覆いを取り除くように窓覆いを収める他の移動によって、窓覆いを広げるおよび収めさせ得る。本明細書に記載される実施形態は概して、外部モータ・システムの制御下でまたは手動でブラインドを上昇および下降させることを指しており、これらの実施形態は、窓覆いを広げるおよび収める他の動きを例示するものであることは理解されたい。外部アクチュエータ210は、2方向のうちの1つにおける連続コード・ループ220の移動を自動化してブラインド204を上昇または下降させる、モータ駆動システムおよび制御電子回路を組み込んでいる。窓覆いシステム200の一実施形態では、連続コード・ループ220は、後側コード/チェーン224および前側コード/チェーン222を含む。この実施形態では、前側コードを引き下げることでブラインドが上昇し(収められ)、そして後側コードを引き下げることでブラインドが下降する(広がる)。本開示において使用される場合、連続コード・ループを「前進させる」ということは、連続コード・ループをいずれかの方向に移動させる(例えば、連続コード・ループの前側コードを引き下げる、または連続コード・ループの背側コードを引き下げる)ことを意味する。一実施形態では、連続コード・ループが解放されると、ブラインドは自動的に停止し、所定の位置にロックされる。一実施形態では、連続コード・ループの後側コードは、ブラインドの最下部では、ブラインドのいずれかのベーン(vane)を開くのに使用することができる一方、前側コードは、これらのベーンを閉じるのに使用することができる。
【0043】
図3の等角図に見られるとおり、図1および図2の外部モータ210に概ね対応する外部モータ100は、モータと、付随する駆動機構と、制御電子回路とを収容する筐体102を含み得る。外部アクチュエータ100は、ユーザの入力および出力のための様々なオンデバイス制御部を含む。例えば、外部アクチュエータ100は、タッチストリップ104(スライダまたはLEDストリップとも呼ばれる)を含み得る。例示された実施形態では、タッチストリップ104は、1軸式入力装置および1軸式視覚表示装置を含む。外部アクチュエータ100は、筐体の前部にある電源ボタン106、および筐体の最上部にある一組の制御ボタン110を含む、様々なボタン式入力部をさらに含む。一実施形態では、制御ボタン110は、RFボタン112、セットボタン114、およびグループボタン116を含む。
【0044】
一実施形態では、ボタン106、110は、物理的(可動)ボタンである。ボタンは、筐体102内に陥凹されてもよく、または筐体102の表面の上方へ突出してもよい。図1に見られるタッチストリップおよび物理的ボタンの代わりに、またはこれに加えて、入力制御部は、電気回路の電気的接点を閉じること、または電気回路を切断すること、または電気回路の抵抗もしくはキャパシタンスを変化させること、または電気回路もしくは電子的ルーチンの他の状態変化を生じさせることができる任意の好適な入力機構を含んでもよい。
【0045】
様々な実施形態では、代替または追加の入力装置、例えば様々な型のセンサ(例えば、ジェスチャ・センサまたは他の生体センサ、加速度計、光センサ、温度センサ、接触センサ、圧力センサ、動きセンサ、近接センサ、存在センサ、静電容量式センサ、および赤外(「IR」)センサ)が採用され得る。他のユーザ入力機構としては、他の可能なものの中でもとりわけ、タッチスクリーン・ボタン、ホログラフィック・ボタン、音声起動装置、音声トリガ、リレー入力トリガ、または電子通信トリガが挙げられ、これらの入力機構の組み合わせを含む。図16は、概ねモータ100の入力装置に対応する入力装置1004、1006、1012、1014、および1016を含む代替外部モータ1000を示す。加えて、外部モータ1000は、LEDストリップ1004の上方かつ電源ボタン1006の下方で外部モータ1000の前面に位置する二次元画面1008を含む。二次元画面1008はタッチスクリーンであってもよく、とりわけ、仮想キーパッド、英数字表示装置、およびグラフィカルユーザインタフェースなどの様々な入力/出力機能を提供してもよい。
【0046】
図4は、外部アクチュエータ100の構成要素の分解図である。左下の装置の前部にある構成要素から始めると、前部ベゼル(bezel)130は、電源ボタン106を覆う電源ボタンのガラス板を含む。前蓋ガラス板134は、電源ボタン用の開口部を含む。前蓋136は、電源ボタン106を格納し、タッチストリップ104用の透明カバー板としての役割を果たす。1軸式ストリップ104の視覚表示構成要素は、LEDストリップ(LEDとも呼ばれる)140と、拡散体138とを含む。1軸式ストリップ104の入力センサは、静電容量式タッチ・センサ・ストリップ142である。これらの構成要素は、外部モータ100のI/O装置としての役割を果たし、入力軸に沿ったユーザ入力を受けとる入力インタフェースと、入力軸に整列した視覚表示装置とを含む。I/O装置は、完全に組み立てられると、筐体102の外部に縦方向に延在する。
【0047】
他の入力/出力構成要素は、USBポート146などの通信および/または電力転送用のコネクタと、スピーカ(音声出力装置)144とを含む。外部モータ100のLEDおよび音声出力を外部モータ100の状態マシンが使用して、取るべき動作を合図するまたは状態変化を通知する視覚的および/または音声的なキューを提供することができる。LED140の視覚キューのパラメータとしては、例えば、(a)スライダ104に沿ったLEDインジケータ(LEDのブロック)の異なる位置、(b)LED光の異なるRGBカラー値、および(c)定常点灯または点滅する(異なる点滅速度を含む)LEDインジケータが挙げられる。
【0048】
グループモード機能が関与する視覚キューの例では、ユーザは、グループモードボタン116を1回押して、ネットワーク内の外部モータ装置にLED表示装置を点灯させ、どの装置が制御されることになるかをユーザに知らせることができる。ユーザが、グループモード116ボタンを押して、外部モータ100のネットワーク内の複数の外部モータを制御するよう正常にプログラムすると、制御されているすべての外部モータのLEDストリップ140の色が、定常的な青から定常的な緑に変化することになる。
【0049】
セット機能が関与する視覚キューの例では、ユーザがセットボタンを押してその状態を保つことによって較正手順を開始すると、LEDストリップ140は赤と青に変化して、外部モータ100が較正モードにあることをユーザに知らせることになる。ユーザが較正手順を正常に完了すると、LEDストリップ140は緑色に点滅して、シェードが較正されたことを示すことになる。
【0050】
位置の設定が関与する視覚キューの例では、ユーザが静電容量式タッチストリップ104に沿った特定の位置で指をタップすると、LEDストリップ140は、この最後に知られた位置のところのLEDのブロックを点灯させる。このインジケータは、シェードがどこまで開くかまたは閉じるかの位置をユーザに知らせる。
【0051】
音声キューの例では、音声アラームが鳴って、安全上の問題を合図する。さらなる例では、スピーカ144は、シェード制御機能のためのユーザへの指示をブロードキャストする。
【0052】
モータ駆動構成要素は、筐体102の本体150と背蓋170との間に格納される。モータ構成要素は、モータ152(例えば、6VのDCモータ)と、駆動組立体の様々な構成要素とを含む。駆動組立体の構成要素は、モータの回転によって駆動される、そして多段歯車組立体160に結合されたウォーム歯車154と、クラッチ(図2には図示せず)とを含む。歯車組立体160は、はす歯歯車162(初段ギア)と、スリーブベアリング156に回転可能に取り付けられた第1の平歯車164(第2段歯車)と、第2の平歯車166(第3段歯車)とを含む。プリント回路基板(「PCB」)148は、外部モータ装置100用の制御電子回路を格納する。
【0053】
平歯車166は、背蓋170の後側に取り付けられた、従動ホイールとも呼ばれるスプロケット184に、クラッチ(図示せず)を介して結合される。連続コード・ループ(チェーン)120は、スプロケット184に装着されており、これによって駆動構成要素は、クラッチによって従動ホイール184に結合される場合に、その動きが連続コード・ループ120を前進させるようになっている。
【0054】
駆動組立体は、窓覆いを上昇および下降させる機構に結合された連続コード・ループに係合しこれを前進させるように構成される。駆動組立体は、従動ホイール184と、従動ホイール184をモータの出力シャフトに結合する結合機構(152、160、クラッチ)とを含む。結合機構は、従動ホイール184を第1および第2の向きに回転させるように構成される。第1の向きへの従動ホイールの回転によって、連続コード・ループが第1の方向に前進し、第2の向きへの従動ホイールの回転によって、連続コード・ループが第2の方向に前進する。
【0055】
外部モータ100の背部の構造的構成要素は、背蓋カバー178と、従動ホイール・カバー190と、背蓋ガラス板180と、スプロケット蓋ガラス板188とを含む。これらの構成要素は、背部ベゼル192によって覆われており、この背部ベゼルは、外部モータ100用の取り付け具としての役割を果たすブラケット194に結合されている。図5は、一実施形態による、従動ホイール・カバー190が開位置にある状態での外部モータ装置の等角図である。外部モータ100は、外部モータ100の内部構成要素に手が届くようにするための、筐体102の側部にある取り外し可能なパネル108を含む。図6は、従動ホイール・カバー190が取り外された状態での外部モータ装置100を後側から見た立面図である。スプロケット・カバー190が閉じられると、筐体102および従動ホイール・カバー190は、外部モータ100の最上部に開口部182を画定する。連続コード・ループ120は、設置時にこれらの開口部を貫く経路を通って送られる。
【0056】
再び図3を参照すると、外部モータ100の入力インタフェースは、窓覆いを開くまたは閉じる命令を生成する際の様々なユーザ入力ジェスチャ、および他のシステム機能を認識し得る。これらのジェスチャは、タッチ、プレス、プッシュ、タップ、ダブルタップ、および2本指タップなどのタイピング様式のジェスチャ、スワイプ、ウェーブ、および手の動き制御などパターンをなぞるジェスチャだけでなく、静電容量式タッチストリップ104上の特定のスポットをつまむなどのマルチタッチ・ジェスチャも含む。図16のタッチスクリーン1008などの二次元ユーザインタフェースの場合には、マルチタッチ回転、および二次元パターンをなぞるなどの追加のユーザ・ジェスチャを採用し得る。一実施形態では、二次元入力インタフェース1008は、入力軸に沿ったユーザ入力を受けとる1軸式制御部を含むことができる。
【0057】
本発明の外部モータのオンデバイス制御部は、スライダ104などのシェード位置制御I/O装置を組み込んでいる。スライダ104は、I/O装置の入力軸に沿って筐体102上で縦方向に延在している。スライダ104が縦方向であることは、命令生成装置におけるシェード制御機能に所与の入力をマッピングする際の、シェード位置決めの物理的属性と自然に対応しており、直感的でユーザに易しい制御機能を提供する。スライダ104を介したシェード制御I/O位置決め機能性の例には、とりわけ、以下のものなどが挙げられる。
【0058】
(a)スライダ104の最下部と最上部との間の所与のスライダ位置でのジェスチャが、エンコーダまたは他のセンサによって測定されるブラインドの所与の絶対位置(高さ)に対応する。
【0059】
(b)スライダ104の最下部と最上部との間の所与の位置でのジェスチャが、設定された最下位置と設定された最上位置との間の較正された距離に対する、ブラインドの所与の相対位置に対応する(例えば、スライダ104の最下部から25%の位置でのジェスチャが、設定された最下位置から設定された最上位置までの較正された距離の25%のブラインド位置に対応する)。
【0060】
(c)スライダ104の最上部および最下部のジェスチャが、ジェスチャに応じて異なるシェード制御機能を実行することができる。スライダ104の最上部を押してその状態を保つことは、ブラインドを上方に連続的に移動させる命令である一方、スライダ104の最下部を押してその状態を保つことは、ブラインドを下方に連続的に移動させる命令である。スライダ104の最上部をタップすることは、ブラインドをその最上位置に移動させる命令である一方、スライダ104の最下部をタップすることは、ブラインドをその最下位置に移動させる命令である。
【0061】
(d)スライダ104上での上方および下方への動的ジェスチャ(例えば、スワイプ)には、「上げ」および「下げ」、または「開始」および「停止」などの異なる機能を割り当てることができる。
【0062】
スライダ104は、窓覆いモータ駆動システムの様々な制御機能に適した多用途I/O装置を提供する。様々なシェード制御機能は、タッチストリップ104に関連付けられた1軸式で定量的なスキーム、例えば、タッチストリップ104の最下部に0%、タッチストリップ104の最上部に100%を有する百分率目盛に基づくものであり得る。例えば、スライダ104を使用して、事前設定された制御選択肢を介して様々な開度レベル、例えば開度レベル0%開(すなわち、閉状態)、25%開、50%開、75%開、または100%(全)開のところでのブラインド位置を設定することができる。ユーザは、スライダ上の様々な点をスワイプする、タップする、または押すことによって、スライダ104を介してこれらの開度レベルを命令することができる。加えて、スライダの命令スキームには、状態変化に対する境界位置を組み込むことができる。例えば、スライダの4分の1の位置より下のスライダ入力によって、窓覆いを25%開から0%開にまで閉じるように命令することができる。
【0063】
スライダ104の様々な機能は、スライダの1軸式入力感知機能と1軸式表示機能との組み合わせを採用し得る。例えば、LEDストリップ140は、タッチストリップ104に沿った特定の位置を照明することができ、これらの照明された位置が、シェード命令構造における状態変化に対する、スライダに沿った境界に対応している。
【0064】
図21の外部モータ装置2100では、縦型タッチストリップ入力装置は、様々な動きの状態に対する静電容量式タッチボタン2110、2120、2130に置き換えられている。タッチボタン2110は上げの動きを起動し、タッチボタン2120は下げの動きを起動し、タッチボタン2130はアイドル(静止)の動きの状態を起動する。例えば、上げボタンまたは下げボタンを押すことで、連続的な上げまたは下げの移動を生じさせてもよく、ボタンをタップすることで、窓覆い位置を次の設定位置まで上または下に移動させてもよく、またボタンをダブルタップすることで、窓覆い位置を最上部または最下部の較正された位置まで移動させてもよい。
【0065】
図7は、連続コード・ループ従動窓覆いシステム用のモータ従動制御システム300の線図である。制御システム300は、DCモータ302と、歯車組立体304と、クラッチ306とを含む。DCモータ302およびクラッチ306はどちらも、モータ・コントローラ308によって給電される。電源はバッテリ・パック312を含む。ユーザは、充電ポート316または太陽電池アレイ318を使用する電源回路314を介して、バッテリ・パック312を再充電し得る。
【0066】
制御システム300の中央制御要素は、マイクロコントローラ310であり、これは、電源回路314およびモータ・コントローラ308を監視および制御する。一実施形態では、マイクロコントローラ310およびモータ・コントローラ308は、バッテリ給電される。マイクロコントローラ310への入力部は、モータ・エンコーダ322およびセンサ324を含む。一実施形態では、センサ324は、1つまたは複数の温度センサ、光センサ、および動きセンサを含む。一実施形態では、制御システム300は、採光を調節し、室温を制御し、まぶしさを制限し、そしてプライバシーなどの他の窓覆い機能を制御する。
【0067】
一実施形態では、マイクロコントローラ310は、モータ・コントローラ308からの電流の流れを監視し、このデータを使用して様々なシステム状態を監視する。例えば、制御システム300は、電流の流れの感知を使用して、較正中、比較的重いブラインドをより遅いスピードで持ち上げ、比較的軽いブラインドをより速いスピードで持ち上げることができる。別の実施形態では、マイクロプロセッサ310は、モータの電流の流れを監視して、一定の電流の流れからの変位を、窓覆いの位置およびその開度レベルの表示として決定する。例えば、窓覆いを上昇させている間の電流の流れが平均1アンペアである場合、ブラインドが完全に閉じた状態(0%の開度)であると仮定して、布が巻き取られて窓ブラインドが完全に開いた位置(100%の開度)であることを表示するためには、電流の流れは3アンペアまで急増する場合がある。
【0068】
別の実施形態では、監視された電流の流れの測定値が解析されて、従動ホイールの方向を決定し、それによって、窓ブラインドの開きつつあるまたは閉じつつある方向を決定する。一例では、外部モータ駆動部は、電流の流れを監視している間に、従動ホイールを一方向に、次いで反対方向に回転させる。より大きな電流の流れを生成する方向が、ブラインドが開きつつある方向を表示する。この方法は、窓を開けるにはより大きいトルク(およびより大きい電流の流れ)が必要であり、窓を閉めるには、より小さいトルク(およびより小さい電流の流れ)しか必要ではないと仮定している。
【0069】
加えて、マイクロコントローラ310は、無線周波数集積回路(「RFIC」)330を介して様々なRFモジュールと無線ネットワーク通信を有してもよい。RFIC330は、制御システム300によって双方向無線ネットワーク通信を制御する。無線ネットワークおよび通信デバイスは、多数のその他の型の通信装置またはシステムの中でもとりわけ、ユーザ遠隔制御装置を含み得るローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、ワイヤレスメッシュネットワーク(「WMN」)、ハブサーモスタットおよびスマートサーモスタットなどの「スマートホーム」システムおよびデバイスを含むことができる。制御システム300は、Bluetooth、WiFi、Z-Wave、ZigBee、Threadなどの標準的な無線通信プロトコルを採用し得る。
【0070】
出力インタフェース340は、マイクロプロセッサ310からLED342およびスピーカ344などの出力装置へのシステム出力を制御する。出力インタフェース340は、外部モータ制御システムの状態を特定しメッセージを通信する視覚キューおよび音声キューの表示を制御する。入力インタフェース350は、静電容量式タッチ・デバイス352およびボタン354などの入力装置からのシステム入力を制御する。入力インタフェース350は、命令生成装置内のシェード制御機能にマイクロプロセッサ310によってマッピングすることができる所与のユーザ入力を認識する。例えば、入力インタフェース350は、タッチストリップまたは他の静電容量式タッチ・デバイス352におけるユーザの所与の指ジェスチャを認識し得る。
【0071】
一実施形態では、エンコーダ322は、モータ302の回転ごとに所与の数のパルスを出力する光学式エンコーダである。マイクロコントローラ310は有利なことに、これらのパルスをカウントし、パルスのカウント数を解析して、窓覆い設置の動作特性および位置特性を決定する。他の型のエンコーダ、例えば磁気式エンコーダ、機械式エンコーダなどもまた使用され得る。エンコーダによって出力されるパルスの数は、距離/パルス変換係数またはパルス/距離変換係数によって、ブラインド布204の線形変位に関連付けられ得る。例えば、図5を参照すると、窓ブラインド204が完全に閉じた位置(0%の開度)にある場合には、外部モータ210のボタンを押してその状態を保つことによって、窓ブラインドを窓枠の最上部まで上昇させることができ、最上部まで上昇したらボタンを解放することができる。外部モータ210は、この行程を布204の全長(高さ)として測定することができ、よって、その全開位置、全閉位置、およびその間の開度レベルを決定することができる。
【0072】
一実施形態では、制御システム300は、システム動作の様々なモードを監視し、システム300の動作状態に応じてクラッチ306を係合または係合解除する。一実施形態では、DCモータ302が、ユーザ(操作者)制御のもとで、またはマイクロコントローラ310による自動制御のもとで、その出力シャフトを回転させている場合には、クラッチ306はつながれ、それによって連続コード・ループ320を前進させる。マイクロコントローラ310が、連続コード・ループを前進させる操作者命令または自動化された機能を処理していない場合には、クラッチ306は切られ、ユーザは、連続コード・ループを手動で前進させて窓覆いシステムを操作することができる。停電の場合には、クラッチ306は切られて、窓覆いシステムの手動操作が可能になる。
【0073】
バッテリ・パック312は、筐体102内に収容された外部モータ装置100の内部構成要素であり得るか、または筐体102に着脱可能に連結された外部装置であり得る。図8の実施形態に示されるとおり、バッテリ・パック380は、装置100に給電するための取り外し可能な充電式バッテリを提供する。バッテリ・パック380は、電源コネクタ390を筐体102のソケット(図示せず)に差し込むことによってモータ装置100に結合できる外部装置として示されている。この例では、バッテリ・パック380は、電源コネクタ390を底側から受けるソケットに差し込むために上向きに挿入することができる。しかし、バッテリ・パックをいかなる角度または方向からでも筐体に差し込むことができるようにして、他のバッテリ・パック構成が使用され得ることが、意図される。さらに、バッテリ・パックは、筐体内のソケットまたはカップリングと結合するよう、バッテリ・パックの任意の側に電源コネクタまたは他の接続機構を有するように構成することができる。
【0074】
図9に示されるとおり、バッテリ・パック構成要素は、電源コネクタ390と、筐体392と、蓋394と、保護回路基板396と、バッテリ・ホルダ398(例えば、リチウムイオン電池)とを含む。図8および図9に示されるとおり、バッテリ・パック380の筐体392は、直線形状の側部(例えば、正方形)を有しており、湾曲した縁部を含み得る。フォームファクタは、この特定の構成に限定されず、窓制御システムの筐体102によって適応することができるいずれの構成であってもよい。例えば、図8および図9では、バッテリ・パック380は、筐体102に脱着可能に連結された外部装置であり、筐体は、実質的に正方形状の側部を有し、バッテリ・ホルダ398内にリチウムイオン電池を格納することができるものである。別の例では、図11に示されるとおり、バッテリ・パック526は、外部モータ装置100の内部構成要素であり、外部モータ装置は、さらに長方形状の側部を有し、6個の単4充電式バッテリ528を格納することができるものである。
【0075】
バッテリ・パック380の組立体内では、リチウムイオン電池などのバッテリセル(図示せず)は、バッテリ・ホルダ398内に配置されている、および/または固定されている。バッテリセルは、電気接点を正負のバッテリ端子(図示せず)に結合させた状態で、例えば、縦に整列させたバッテリセルの積み重ねの形で、バッテリ・ホルダ398内の電気接点上にまたは電気接点間に挿入され得る。バッテリ・ホルダ398内の電気ライン397は、PCB396に接続されており、PCBは、バッテリ・ホルダ398から分離してバッテリ・パック380内に取り付けられ得る。電気コネクタ390は、PCBから縦方向に延在しているPCB396に取り付けられる。バッテリ・パック380は、蓋394を取り付けることによって閉じられ、そのため電気コネクタ390はスロット395を通過してバッテリ・パック380の上方に延在するようになる。
【0076】
図31は、外部モータ装置用の電力管理システム3100のブロック図である。電力管理システムは、モータ制御メインボード3110に動作可能に結合されたバッテリ・パック制御PCB3120を含む。モータ制御メインボード3110は、位置決め命令および他のモータ制御命令を、バッテリ・パック制御PCB3120を介してモータに提供し、バッテリ・パック制御PCB3120の動作を監視する。バッテリ・パック制御PCB3120は、DC電力を、モータ3140に(例えば、12Vで2Aの電力)、そしてメインボード2110に(例えば、3~4.2Vの範囲で)供給する。
【0077】
バッテリ・パック制御PCB3120は、様々なDC電源3150、3124、3126とインタフェース接続し、バッテリおよび保護構成要素3150は、充電式バッテリ3170および充電保護ボード3160を含む。PCB3120はまた、必要に応じてバッテリおよび保護構成要素3150にDC電力を出力して、充電式バッテリ3170を再充電する。
【0078】
バッテリ・パック制御PCB3120の第2のDC電力入力部は、太陽光充電器インタフェース3122であり、光起電力(PV)アレイ3124からDC電力を受けとるものである。PVアレイ3124の光起電力電池は、太陽光をエネルギー源として使用し、直流電流を生成する。一実施形態では、太陽光充電器インタフェース3122は、環境発電技術を組み込んだ高エネルギー装置である。一例では、太陽光充電器の仕様としては、電流<1uA、ピーク充電電流>20mA、4.2V充電対応、非常に低い充電電圧(例えば、100mV)、およびバッテリ・リーク電流<1uAが挙げられる。
【0079】
バッテリ・パック制御PCB3120の第3のDC電力入力は、USB充電器インタフェース3128であり、これはAC電源アダプタなどの充電器に差し込まれたUSBケーブル3126から5VのDC電力を受けとる。一例では、USB充電器の仕様としては、非常に低いバッテリ・リーク電流、過電圧保護、過電流保護、および4.2V充電対応が挙げられる。
【0080】
バッテリ・パック制御PCB3120は、様々な動作条件下でバッテリの残容量レベルを測定するゲージ3130(燃料ゲージとも称される)を含む。燃料ゲージ3130は、さまざまなシステム構成要素、例えばバッテリと保護構成要素3150およびバッテリ・インジケータ3136とインタフェースする。一実施形態では、燃料ゲージ3130は、環境データを取り込み、エネルギー残量を計算する、さらに低消費電力のマイクロコントローラを組み込んでいる。一実施形態では、燃料ゲージマイクロコントローラは、初期較正を必要としない。一例では、燃料ゲージの仕様としては、スリープ電流約10uA、4.2V充電対応、および容量>12000mAが挙げられる。一実施形態では、燃料ゲージ3130は、バッテリのエネルギー残量を表示する表示装置を含む。代替実施形態では、ゲージ3130は、バッテリの残容量を表す光または特定の色(例えば、赤、オレンジ、緑)を示すインジケータ・ライトであり得る。
【0081】
バッテリ・パック制御PCB3120は、モータ駆動部としての昇圧コンバータ3134を含む。昇圧コンバータ3134は、入力(DC電源)からその出力または負荷(DCモータ3140)へ、電流を下げつつ電圧を昇圧させるDC-DC電力変換器である。供給電圧を上昇させることによって、昇圧コンバータ3134は、バッテリ3170内の必要な電池数を削減することができる。一例では、昇圧コンバータの仕様としては、入力電圧3V~4.5V、出力9V~12Vで調整可能、2A、シャットダウン電流(Vinで)<5uA、効率>90%が挙げられる。
【0082】
一実施形態では、バッテリ・パック制御PCB3120は、単一チップ内に複数の電力レールと電力管理機能とを含む集積回路を組み込んでいる。IOエキスパンダ3132は、マイクロプロセッサ(MPU)またはマイクロコントローラ(MCU)システム上の追加の入力部および出力部(I/O)を提供する。一実施形態では、IOエキスパンダ3132は、GPIOエキスパンダであり、昇圧コンバータ3134への入力としての、モータ駆動マザーボード3110のMPUまたはMCUのI/O要件を削減する、効率的なデータ・バス・インタフェースを含む。
【0083】
図10は、外部モータ制御システム400の入力/出力(ブラックボックス)線図である。外部モータ制御システム400の監視される変数(入力)410としては、ブラインド制御のためのユーザ入力命令(例えば、命令を含む文字列パケット)412、ブラインドの最上部から現在位置までの距離(例えば、メートル単位)414、ブラインドの巻きスピード(例えば、メートル毎秒単位)416、バッテリの現在の充電レベル(例えば、mV単位)418、温度センサ出力(例えば、mV単位)420、光センサ出力(例えば、mV単位)422、動きセンサ出力(例えば、mV単位)424、スマートホーム・ハブ命令(例えば、命令を含む文字列パケット)426、スマートホーム・データ(例えば、サーモスタットの温度値(摂氏度単位))428、およびモータ302の電流の流れ(例えば、A単位)430が挙げられる。
【0084】
外部モータ制御システム400の制御される変数(出力)440としては、所与の時点でのブラインドの意図された巻きスピード(例えば、メートル毎秒単位)442、所与の時点での現在位置からの意図された変位(例えば、メートル単位)444、ユーザに対する装置からのフィードバック命令(例えば、命令を含む文字列パケット)446、所与の時点でのクラッチをつなぐ/切る命令448、およびスマートホーム・ハブへの出力データ(例えば、温度センサ出力420に対応する摂氏度単位での温度値)450が挙げられる。
【0085】
一実施形態では、外部モータ制御システム400は、データ(センサ出力432、434、および436など)をサードパーティのホーム・オートメーション制御システムまたは装置に送る。サードパーティのシステムまたは装置は、このデータに基づいて作用して、他のホーム・オートメーション機能を制御することができる。サードパーティのホーム・オートメーション装置としては、例えば、Honeywell Smart Thermostat(ハネウェル・インターナショナル社(Honeywell International Inc.)、モリスタウン(Morristown)、ニュージャージー州)、Nest Learning Thermostat(ネスト・ラボ社(Nest Labs)、パロアルト、カリフォルニア州)、Venstar programmable thermostat(ベンスター社(Venstar, Inc.)、チャッツワース(Chatsworth)、カリフォルニア州)、およびLux programmable thermostat(ラックス・プロダクツ社(Lux Products)、フィラデルフィア、ペンシルバニア州)などの「スマートサーモスタット」が挙げられる。その他のホーム・オートメーション装置としては、HVAC(暖房、換気、空調)システム、スマート換気システムが挙げられる。
【0086】
別の実施形態では、外部モータ制御システム400は、サードパーティのシステムおよび装置からの、命令だけでなくデータも許容して、これらの命令およびデータに基づいて作用して、窓覆いシステムを制御する。
【0087】
一実施形態では、外部モータ制御システム400は、ユーザによってプログラムされたスケジュールを介して窓覆いシステムの動作をスケジューリングする。
【0088】
一実施形態では、動きセンサ424のセンサ出力は、節電プロセスに組み込まれる。センサ424は、受動型赤外(「PIR」)センサの形態の存在/動きセンサであってもよく、または、例えば、外部モータの静電容量式タッチ入力インタフェースに関連付けられた静電容量式タッチ・センサであってもよい。このプロセスでは、外部モータ・システム400は、存在/動きセンサが、ユーザの動きまたは存在を検知するまで休止/スリープする。一実施形態では、ユーザの存在/動きを検知した時点で、外部モータ装置のLEDインジケータが点灯して、装置を使用することができることを表示する。一実施形態では、一定期間の非起動状態の後、装置は低電力状態になってエネルギーを節約する。
【0089】
さらなる実施形態では、外部モータ制御システム400は、複数の窓覆いシステムを制御し、グループモード制御に関して上記したとおり、窓覆いシステムをグループ化して一緒に制御し得る。グループの例としては、特定の方向に面する窓に付随する外部モータ、および建物の所与の階に位置する窓に付随する外部モータなどが挙げられる。
【0090】
別の実施形態では、外部モータ制御システム400は、監視されたセンサ出力に基づいて窓覆いシステムを制御する。例えば、光センサ出力422に基づいて、窓覆いシステムは、日の出時にブラインドを開くなど特定の照明条件に基づいて、自動的に開き得るまたは閉じ得る。別の例では、動きセンサ出力424に基づいて、システムは、部屋に入ろうとするユーザを検知した時点で自動的にブラインドを開け得る。さらに別の例では、温度センサ出力420に基づいて、システムは、日中にブラインドを自動的に開いて、寒い部屋を暖め得る。加えて、システムは、他の装置に送るために温度センサのデータを保存し得る。
【0091】
図11は、一方の側から見た、構造的構成要素と、モータ駆動部分組立体500から組み立てられた作動構成要素との立面図である。前側筐体514および後側筐体516は、駆動システム500の駆動トレインおよび他の動作構成要素を封入するものであるが、ここではこれらの構成要素から分離して示されている。DCモータ520は、PCB532およびバッテリ・パック526からの電力および制御のもとで動作する。図11において想像線で示されるバッテリ・パック526は、6個の単4充電式バッテリ528を格納することができる長方形状の側部を有するバッテリ・ホルダであるが、6個のバッテリの使用は例示の目的のためのみである。バッテリ528は、バッテリ・パック526内に縦の配列で積み重ねられた配置にあるニッケル水素(「NiMH」)バッテリまたはリチウムイオン・ポリマー(「LiPo」)バッテリであり得る。バッテリ・パック526は、図示のとおり、前側筐体514と後側筐体516との中に位置することができ、またはこれらの筐体の外部とすることもできる。駆動システム500は、他の形態のバッテリ・パック526、およびバッテリ・パック526内の他の配置のバッテリ528を組み込んでもよい。バッテリ・パック526は、例えば外部モータ装置100(図5)の側部のアクセスパネル108を取り外すことによって、外部モータ装置の底面または側面のところで挿入および取外しができる取外し可能な構成要素であり得る。バッテリ528は、バッテリ・パック526が外部モータ装置100内に格納されている間に再充電され得るか、または外部モータ装置100からバッテリ・パック526を取り外した後に再充電され得る。PCB532は、モータ520への給電を制御する、バッテリ528の再充電を制御する、そしてバッテリ528の充電状態の監視および表示などの他の機能を含み得る、電力管理構成要素を含み得る。電力管理システムの例を図31に示す。
【0092】
DCモータ520は、多段歯車組立体522を介して従動ホイール508を回転させる回転出力シャフトを有する。多段歯車組立体522は、モータ出力シャフトと一直線上にある歯車523と、フェースギア524とを含む。フェースギア524は、クラッチ・システム512によって従動ホイール508に結合されている。クラッチ512は、モータ520の出力シャフトの回転(多段歯車組立体によって伝達される)は従動ホイール508の回転を生じさせる、つないだ構成と、従動ホイール508がモータの出力シャフトによって回転しない、切った構成とを含む結合機構である。一実施形態では、クラッチ512は、電磁式クラッチまたはソレノイドなどの、電気的に動作してトルクを機械的に伝達する装置である。別の実施形態では、クラッチ512は、電力で動作しない純機械式の双方向クラッチである。
【0093】
電源ボタン504を続けて押すことで、クラッチ・システム512のつないだ構成と切った構成との間で駆動組立体が交互に切り替えられる。電源ボタン504は、図1および図2の外部アクチュエータ実施形態100における電源ボタン106に対応する。一実施形態では、電源ボタン106は、従動ホイールまたはスプロケット508を、それぞれクラッチ・システム512をつなぐ、および切ることによって、装置をオンまたはオフに切り替える。別の実施形態では、電源ボタン106を押すことで、外部アクチュエータ100の電源オンおよび電源オフがトリガされる。
【0094】
純機械式の双方向クラッチを利用する一実施形態では、電源ボタン106が「オン」位置で押されると、この機械式クラッチは、従動ホイールをモータの出力シャフトおよび歯車組立体に係合させる。これは、前側チェーン/コード122または背側チェーン/コード124を手動で引張ることまたは牽引することによる従動ホイールの動作を機械式クラッチに許容させない、張力のかかった位置である。この係合した構成では、外部モータ100がオンデバイス制御部または他の装置からシェード制御命令を受けとると、モータに通電して出力シャフトおよび歯車を回転させ、これが今度は従動ホイールを回転させる。電源ボタン106が「オフ」位置で押されると、機械式クラッチは、従動ホイールを出力シャフトおよび歯車から係合解除することで、前側チェーン/コード122または背側チェーン/コード124の手動操作を可能にする。係合解除した構成では、クラッチがつながっていない時にシェード制御命令が送られると、従動ホイールは回転しないことになる。
【0095】
別の実施形態では、クラッチ・システムは、従動ホイールが出力シャフトおよび歯車組立体と常に係合している電磁式クラッチである。電磁式クラッチにより、前側チェーン・コード222または背側チェーン・コード224の手動操作が可能になる。このクラッチは、従動ホイールを出力シャフトおよび歯車にロックしないものの、通電される場合には従動ホイールと出力シャフトと歯車を係合させることになる。
【0096】
さらなる実施形態では、外部モータ100が電源ボタン106を介して「オン」にされると、すなわち従動ホイールに係合されると、システムは、ユーザによる前側チェーン/コードまたは背側チェーン/コードの牽引を認識することになる。一実施形態では、外部モータに張力がかかっている間にユーザが前側チェーン/コード122を牽引する場合には、タッチストリップ104に付随するLEDが点滅し、代わりに静電容量式タッチストリップを用いて装置を制御できることをユーザに通知することになる。
【0097】
別の実施形態では、外部モータが電源ボタン106を介して「オン」にされて、すなわち従動ホイールと係合されて、駆動組立体に張力がかかっている間にユーザがチェーン/コードを牽引する場合には、外部アクチュエータ100は、センサおよび/またはエンコーダを使用してユーザの動作を認識し、ブラインドを自動的に下降もしくは上昇させる、または特定の牽引動作に関連付けられた命令に基づいて他の動作をとることになる。述べられた動作は、前側チェーン/コード122または背側チェーン/コード124を牽引することを含むことができる。
【0098】
一実施形態では、外部モータ100のセンサおよび/またはエンコーダは、ユーザによるコードの「牽引」または引張りの動作を介した手動によるコードの移動を測定する。歯車組立体160へのスプロケット184の機械的結合は、特定量の弛みを含み、これによりユーザによる連続コード・ループ120の牽引はスプロケットの特定量の移動を生じさせ、そしてこの移動は、センサまたはエンコーダ(例えば、エンコーダ322、図7)によって認識されることになる。センサまたはエンコーダの出力に基づいて、シェード制御命令構造は、様々なシェード制御動作を含むことができ、モータを係合させて所与の動作を実行する。外部モータ100が係合してブラインドを開いているまたは閉じている間にコードを牽引すると、ブラインドの開/閉の停止などの、様々な命令を送ることができる。
【0099】
モータを係合させてシェード制御命令を実行する牽引動作の例。
【0100】
(a)下向きの牽引を感知し、同じ方向にDCモータを係合させる。例えば、ユーザが前側チェーン/コード122を牽引して下げる場合、モータが動作して窓シェードを下げることになる。
【0101】
(b)下向きの牽引が感知され、DCモータが係合解除される。例えば、モータが窓シェードを上昇または下降させている間に、ユーザが背側のチェーン/コード124を牽引して下げる場合、モータは係合解除され、その位置でシェードを停止させることになる。
【0102】
(c)下向きの牽引が感知され、DCモータを反対方向に係合させる。例えば、ユーザが背側チェーン/コード124を牽引して下げる場合、モータが作動し、窓シェードを上昇させることになる。
【0103】
再び図3を参照すると、RFボタン112を使用して、BLE(「Bluetooth Low Energy」)、WiFi、または他のRFチップが挙げられるがこれらに限定されないRFチップを介して外部モータを携帯電話にペアリングすなわち同期させる。RFボタン112を使用して、様々なプロトコルを含むRFチップを利用するメッシュ・ネットワークの形成による、スマートサーモスタット、HVACシステム、または他のスマートホーム・デバイスなどのサードパーティの装置へのペアリングすなわち同期を行うことができる。プロトコルとしては、BLE(Bluetooth Low Energy)メッシュ、ZigBee(例えば、ZigBee HA 1.2)、Z-Wave、WiFi、およびThreadなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0104】
グループボタン116は、これらの外部モータを同時に制御するために、ネットワーク内の複数の外部モータ100をグループに加える。一実施形態では、グループモードによって、1つの外部モータ100からグループ内のすべての外部モータをユーザが制御することが可能になる。一実施形態では、追加の外部モータをグループに加えるには、ユーザはグループボタン116を押してその状態を保つことによってペアリング・モードに入る。タッチストリップ104のLEDライトはオレンジ色に点滅して、装置がペアリング・モードに入っていることを表示することになる。一実施形態では、ユーザは、指定された時間枠の範囲内で、グループに加えたいネットワークのあらゆる外部モータのグループボタンを押してその状態を保つ。LEDの色は、グループに加えられたあらゆる外部モータに対してオレンジ色から緑色に変わり、ペアリングが成功したことを表示することになる。別の実施形態では、ユーザは、グループボタン116を1回押して、現在グループ内にある装置を削除することができ、そのためグループボタンは、グループから外部モータを追加または削除するトグル機能を実行する。一実施形態では、ユーザは、セットボタン114を押して、グループ内の外部モータのペアリングとリンクするのを完了させる。
【0105】
一緒にリンクまたは同期された外部モータのグループを制御するために、ユーザは、グループボタン116を押すことによってグループ制御を起動状態にすることができる。一実施形態では、これによって、静電容量式タッチスライダ104上のLEDが、異なる色に変わる。このグループ内のすべての外部モータは、同じLED色に点灯または点滅して、グループ制御モードに外部モータが入ったことを表示する。次いでユーザは、静電容量式タッチスライダ制御部104を使用してブラインドの位置を設定し、リンクされたすべての装置を制御することができる。
【0106】
図12は、外部モータ100によって実行されるグループモードルーチンのフローチャート図である。ユーザがいったんグループを設定すると、グループモードルーチンは、所与の外部モータのところでのシェード制御命令に応答して、グループ内の他の外部モータによるシェード制御動作をトリガする。602では、グループボタンを押した時点でルーチンが開始する。あるいは、グループモードルーチンは、外部モータによって認識される他の装置、例えばスマートフォン、スマート・ハブ、またはサードパーティの装置からのグループモード命令を受けとった時点で開始し得る。604では、システムは、外部モータが較正済みであるかどうかを判断する。外部モータが未較正である場合には、外部モータのLEDストリップは、点滅する赤色のエラー・コードを表示する。これは、シェード制御命令(位置関連命令)をグループ内の他の外部モータと共有する前に外部モータを較正しなければならないことを、ユーザに通知する。外部モータが較正済みである場合には、システムは、すべてのシェード制御命令をネットワーク(BLEメッシュなど)上のグループ内の他の外部モータにブロードキャストすることを可能にする。システムは、エラー・コードを点滅させた後に、または位置関連命令をブロードキャストした後に、グループモードルーチンから抜ける。
【0107】
図13は、702において受けとったグループ化呼び出しに応答して外部モータによって実行されるグルーピング・メッシュ・ルーチンのフローチャート図である。例えば、グループ化呼び出しは、図12のグループモードルーチンの606でトリガされてもよい。グループ化呼び出しを受けとった時点で、外部モータはBLEメッシュモードを開始し、それによって、BLEプロトコルを使用してグループ(BLEメッシュ)内の他の外部モータにメッセージを通信する。RF通信用に別のプロトコル330(図7)、例えばZigBee、Z-Wave、WiFi、またはThreadを使用する外部モータ・ネットワークの場合には、グループ化呼び出しルーチンは704において修正されて、適用できるプロトコルに基づいてグループ内の他の外部モータとの通信を開始する可能性がある。同様に、グループ化呼び出しルーチンは、外部モータ・ネットワークの異なるメッシュ・トポロジ、例えばハブ・アンド・スポーク(スター型トポロジ)に適応するように修正することができる。
【0108】
セットボタン114は、ブラインドの最大開位置および閉位置を較正するまたは事前設定するために使用される。ユーザが外部モータ100を取り付け/設置した後に、ユーザは装置を較正して、ブラインドが全開または全閉になる位置を手動で設定することができる。次いで、ユーザは、静電容量式タッチスライダ104の最上部を押してブラインドを一番上まで上昇させる。ブラインドが最上位置に達すると、ユーザはセットボタン114を再び押して最上位置を保存する。次いで、ユーザは、静電容量式タッチスライダ制御部104の最下位置を押してブラインドを下降させる。ブラインドが最下位置に達すると、ユーザはセットボタンを再び押して最下位置を保存する。ユーザによって設定される最上位置および最下位置には、ユーザの好みを反映させることができ、これは外部モータごとに異なり得る。
【0109】
図14は、外部モータ100によって実行される較正ルーチンのフローチャート図である。較正ルーチンは較正命令802を用いて開始し、この命令は、外部モータのセットボタン114を押してその状態を保つことによって、または何らかの他の方法、例えばモバイル装置のところでの入力によって実行することができる。804では、システムは、制御をシェード制御状態マシンおよび較正状態マシンに渡す。シェード制御状態マシンを、図15を参照して以下に考察する。較正状態マシンは、LEDインジケータ用の命令構造を制御し、エンコーダのパルスデータに基づいて、ユーザによって選択された最上位置および最下位置を計算し、ユーザによって確認された場合にはこれらの最上および最下位置を保存し、最上位置と最下位置との間の距離を計算して、較正された位置に合わせてシェード制御命令を拡大縮小する。これらのルーチンでは、ユーザは、ブラインドを所望の最上位置に移動させるために様々なモータ制御命令を実行することができる。806では、ユーザがセットボタンを押すことによって最上位置を選択して確認したかどうかを、システムが検出する。そうであればルーチンは、最上位置を808で保存(較正)する。810では、システムは再び、シェード制御状態マシンおよび較正状態マシンに制御を渡す。821では、ユーザがセットボタンを押すことによって最下位置を選択し確認したかどうかを、システムが検出し、そうであれば、最下位置を814で保存(較正)する。ユーザが814で較正を最終確認した時点で、システムは較正ルーチンを抜ける。
【0110】
例示された実施形態では、較正手順は、最上位置を設定した後に最下位置を設定する。代替実施形態では、較正手順は、最上位置を設定した後に最下位置を較正する代わりに、最下位置を設定した後に最上位置を設定する。
【0111】
別の較正実施形態では、ユーザは、セットボタン114を押して、限定された期間の間その状態を保つことによって、動きの方向を逆転させる。この実施形態では、ユーザがブラインドを上昇させる意図をもって静電容量式タッチスライダ制御部104の最上部を押すものの、代わりに外部モータ100がブラインドを下降させる場合、ユーザは、セット114を押してその状態を、指定された時間枠内で維持して、この方向を逆転させることができる。次いでユーザは、静電容量式タッチスライダ制御部104の最上部を押してブラインドを完全に上昇させ、次いでセットボタン114を押して最上位置を設定する。次いで、ユーザは、静電容量式タッチスライダ制御部104の最下部を押してブラインドを下降させ、次いでセットボタン114を押して最下位置を設定する。
【0112】
さらなる較正の実施形態では、ユーザは、自動較正のためにセットを押すことができる。自動較正中に、外部モータは、所定のセンサ測定値を介して最上位置および最下位置を決定する。
【0113】
図15は、外部モータ100によって実行されるシェード制御コントロール・ルーチンのフローチャート図である。902では、システムは、シェード制御状態マシンに制御を渡す命令を受けとる。904では、システムは、モータ制御ルーチンに制御を渡す。モータ制御ルーチンは、モータを始動および停止させ、選択された方向(上/下)にモータを移動させ、選択された位置にモータを移動させ、そしてモータのスピードを調節する。モータ制御ルーチンは通常、ユーザ命令によってトリガされるが、しかし例えば、安全性に影響する状態を感知した時点で、自動化することもできる。906では、システムは、グループモードが外部モータに対して起動状態にあるかどうかを検出する。「はい」であれば、外部モータの制御システムは、グループ内の他のモータにシェード制御メッセージをブロードキャスト908して実行させる。メッセージ908に応答して実行されるシェード制御命令は、グループ内の異なる外部モータ間で異なり得る。例えば、較正された位置に基づくシェード制御命令は、各外部モータについて較正された最上位置および最下位置に応じて異なることになる。グループモードが起動状態ではない場合、外部モータは、906でシェード制御ルーチンを抜け、そうでなければ、シェード制御メッセージをブロードキャストした後、908でルーチンを抜ける。
【0114】
外部モータ装置オンデバイス制御部について上記されたI/O原理はモバイル・ユーザ・デバイスなどの、外部モータ装置オンデバイス制御部とは別個の様々な型のシェード位置制御I/O装置に適用することができる。様々な実施形態では、ウェブ・アプリケーションは、上記の外部モータ・オンデバイス制御部の1軸式入力感知機能および1軸式表示機能をエミュレートする。様々な実施形態では、ウェブ・アプリケーションは、タッチスクリーン入力、ジェスチャに基づく入力、およびGPS位置感知などの、モバイル装置入力技術を利用する。例えば、ウェブ・アプリケーション制御は、ドラッグ、タップ、ダブルタップ、マルチタッチ入力などの入力、およびパターンをなぞる、スワイプする、手を振るなどのジェスチャ、および手の動き制御を受容する場合がある。様々な実施形態では、2Dタッチスクリーンなどの2次元I/O装置は、ユーザが単一の軸、例えば、タッチスクリーンの縦方向軸または水平軸に沿って入力する際に作用するように構成することができる。
【0115】
図17図20および図22は、電子装置1705(例えば、モバイル電子装置)上に表示されるグラフィカルユーザインタフェースの正面図であり、外部モータ制御アプリケーションの様々な画面を提示している。図17の窓覆いアプリケーション位置制御画面1700は、タッチスクリーン入力を介して所望の縦方向位置のところで設定可能なバー1740を有する縦型スライダ制御1730を含む。加えて、グラフィカルユーザインタフェース1700は、上げ-ボタン1710および下げ-ボタン1720制御部を含み、これらは、様々な型のタッチスクリーン入力を受けとり得る。例えば、ボタンを押すと、連続的な上げまたは下げ移動を生じる場合があり、ボタンをタップすると、窓覆い位置を、次の設定位置(例えば、75%の設定位置)へと上げまたは下げ移動させる場合があり、またダブルタップすると、窓覆い位置を、最上または最下の較正された位置へと移動させる場合がある。
【0116】
図18の窓覆いアプリケーション設定画面1800は、どのような型(複数可)の窓覆い装置が外部モータ制御と共に設置されるかに応じて外部モータ制御アプリケーションを設定するために、使用される。窓覆い装置の型の選択肢には、ローラ・シェード1810、縦型ブラインド1820、カーテンまたは厚手カーテン1830、およびローマン・シェード1840などが挙げられる。ローラ・シェード1810およびローマン・シェード1840は、縦方向位置制御、すなわち、外部モータ装置がローラ・シェードまたはローマン・シェードを上昇または下降させることを特徴とする。縦型ブラインド1820、およびカーテンまたは厚手カーテン1830は、水平位置制御、すなわち、外部モータ装置が縦型ブラインドまたはカーテンを横方向に、例えば窓枠全体にわたって開くまたは閉じることを特徴とする。
【0117】
図19の窓覆いアプリケーション選択画面1900に見られるとおり、外部モータ制御アプリケーションは、例えば、異なる部屋における、または所与の部屋内の複数の装置における、2つ以上の外部モータ制御装置を制御するように設定され得る。ユーザは、設定に続いて、装置選択画面1900を介して、これら制御用の装置のうちの1つを選択し得る。例示的な実施形態では、ユーザは、2つの外部モータ窓制御装置、つまり寝室1内のローラ・シェード装置1930、および寝室2内のカーテンまたは厚手カーテン装置1940を設定している。ユーザは、窓覆いアプリケーションを使用して制御するために、ラジオボタン1910を介して装置1930を選択している。あるいは、ユーザは、ラジオボタン1920を介して装置1940を選択することができる。様々な実施形態では、選択画面1900で選択された外部モータ制御装置が、ローラ・シェード1810またはローマン・シェード1840に関連付けられている場合には、窓覆いアプリケーションは、縦方向位置制御用に構成される位置制御アプリケーション画面を表示することになる。様々な実施形態では、選択画面1900で選択された外部モータ制御装置が、縦型ブラインド1820、またはカーテンまたは厚手カーテン1830に関連付けられている場合は、窓覆いアプリケーションは、水平位置制御用に構成される位置制御アプリケーション画面を表示することになる。
【0118】
図17の窓覆いアプリケーション位置制御画面1700の使用例では、制御アプリケーションは、選択画面1900での装置位置のユーザ選択1910に続く、位置制御画面1700を表示しており、ユーザ選択は、窓覆い装置ヘッダ1760の「寝室1」に示されているとおりである。ローラ・ブラインド1930の上昇および下降を制御するために、位置制御画面1700は、縦方向スライダ制御部1730を表示する。
【0119】
図20の窓覆いアプリケーション位置制御画面2000は、タッチスクリーン入力を介して所望の水平位置に設定可能であるバー2040を有する水平スライダ制御部2030を含む。水平スライダ制御部2030は、縦方向バー2050によって表示される10個の区分の水平位置に分割され、ユーザは、タッチスクリーン入力を介して、窓覆い装置をこれらの事前設定された位置の1つ(例えば、100%が最も右の位置であるとした場合の80%の位置)に正確に移動させることができる。位置制御画面2000はまた、左ボタン2010および右ボタン2020を含み、これらをそれぞれ使用して、窓覆い装置の左または右に向かう移動を生じさせることができる。図20の窓覆いアプリケーション位置制御画面2000の使用例では、制御アプリケーションは、選択画面1900での装置位置のユーザ選択1920に続いて、位置制御画面2000を表示しており、ユーザ選択は、窓覆い装置ヘッダ2060の「寝室2」に示されているとおりである。カーテンまたは厚手カーテン1940の水平の開閉を制御するために、位置制御画面2000は、水平スライダ制御部2030を含む。
【0120】
図17の縦方向置画面1700および図20の水平位置画面2000などの窓覆いアプリケーション位置制御画面に加えて、窓覆いアプリケーションは、1つまたは複数のスピード制御画面を含むことができる。スピード制御画面は、モータのスピードの絶対値だけでなく窓覆い速度の方向(例えば、上下、または左右)も設定する制御部を含むことができる。加えて、スピード制御画面は、いくつかの事前設定スピード設定の1つを選択する、アイドル、低速、中速、および高速のうちの設定の1つを選択するラジオボタン制御部などの制御部を含むことができる。
【0121】
本明細書では「位置関連命令」とも呼ばれる所与のシェード制御命令に、ユーザの所与のジェスチャをマッピングすることで、局所的な外部モータ100にのみ適用可能な命令を、複数の外部モータに適用可能な命令から区別することができる。一例では、静電容量式タッチスライダ設計の最上部をダブルタップすると、システムは、局所的なブラインドだけでなく、窓ブラインドの事前設定されたグループ内のすべての窓覆いに100%開度を提供するよう命令される。別の例では、2本指タップすると、システムは、ネットワーク内に接続されているすべての窓覆いを開けるように命令される。
【0122】
一実施形態では、窓覆いアプリケーションは、窓覆いを前進および後退させる方向とスピードを制御することができる。図22のスピード制御画面2200は、窓覆いの移動の方向(開/閉)およびスピードを設定するために使用される。例示された実施形態では、ユーザは、図17の窓覆い装置選択画面でローラ・ブラインドを選択しており、またスピード制御画面2200は、ローラ・ブラインドの縦方向および巻きスピード(例えば、メートル毎秒単位)を制御する。開/閉制御部2210は、それぞれ窓ブラインド・コントローラにローラ・ブラインドを下降させる(開く)および上昇させる(閉じる)、下げ-矢印2214および上げ-矢印2218のアイコンを表示する。スピード制御画面は、ブラインドの巻きスピードをユーザが選択するための2つの異なるモード2220、2230を含み、通常、これらのモードのうちの1つだけが一度に使用される。セット・スピード・レベル・モード2200は、0%(ローラ・ブラインド静止、すなわちアイドル状態)と100%(最高スピード)との間のパーセント値を、両端の値を含めて、選択する制御部2224を含む。様々な実施形態では、パーセント制御部2224は、連続した範囲内のパーセント値を選択してもよく、または不連続な値の並びからのパーセント値を選択してもよい。例えば、パーセント制御は、示されているとおり、小数点以下1桁を有するパーセント値、すなわち最高スピードの58.5%を選択する。事前設定・スピード・モード2230は、いくつかのラジオボタンを含み、そのうちの1つを選んで、限定された数の所定のローラ・ブラインドの巻きスピードのうちの1つを選択することができる。ここでは、所定のスピードは、低速2232、中速2234、および高速2236を含む。一実施形態では、モード2220における最高スピードおよびモード2230における事前設定スピードは、デフォルトのスピードである。一実施形態では、モード2220における最高スピードおよびモード2230における事前設定スピードは、装置の設定中にユーザによって設定される。
【0123】
一実施形態では、外部モータ装置は、異なる型の連続コード・ループ・チェーンまたはコードに適合する様々な交換可能な従動ホイールを含み得る。ユーザは、外部モータ装置の設置中または設定中に、好適な従動ホイールを、モータ駆動組立体の回転可能なシャフトに取り付け得る。図23は2310に、プーリ型従動ホイール2318に取り付けられたコード式連続コード・ループ2314を含む駆動ホイール組立体を示す。一実施形態では、プーリ・ホイール2318は、所与の範囲の太さのコードに適合しており、通常動作では、コード2314は、摩擦係合を介してプーリ・ホイール2318に係合する。駆動ホイール組立体は、連続コード・ループ2314用のガイドレール2320を含む。ガイドレール2320は、連続コード2314の一区分に近接または接触して支持脚2324によって支持される湾曲レールである。開示されている実施形態では、駆動ホイール組立体2310は、ガイドレール2320に取り付けられた連続コード・ループ・センサ2328を含む。図23は2330に、連続コード・ループ・チェーン2334の金属製ビーズと噛み合う歯(cog)を有するスプロケット-ホイール従動式ホイール2338に取り付けられた金属製ビーズ連続コード・ループ・チェーン2334を示す。図23は2350に、連続コード・ループ・チェーン2354のプラスチック製ビーズと噛み合う歯を有するスプロケット-ホイール従動式ホイール2358に取り付けられたプラスチック製ビーズ連続コード・ループ・チェーン2354を示す。
【0124】
従来の実施では、主要な懸念は、コード/プーリ・モータ駆動システムが連続動作中に滑りやすいことである。しかし、プーリ駆動部によるコードの摩擦係合は、通常動作中に加わる力に、滑ることなく耐えることができるので、位置決め誤差の主要な原因は、材料疲労である。合成繊維または天然繊維のコードにおける材料疲労の一形態は、「クリープ」として特徴付けることができる長期わたる摩耗である。クリープは、連続的または継続的に加えられた機械的負荷に長期間さらされている間に弾性材料がゆっくりと移動するまたは永久的に変形する傾向を記載する。
【0125】
従来のプーリ駆動システムでは通常、プーリ駆動システムのほとんどの実用的な使用において最も差し迫った懸念として、プーリ駆動中の速度差に焦点が当てられている。しかし、窓覆い用のモータ駆動システムでは、別の懸念は、窓覆い駆動機構(例えば、連続コード・ループ・コード)とプーリ・ホイールとの間のスピード差から生じる相対的な動きである。クリープに起因するこの相対的な動きは、連続動作中にコードがスプロケット・ホイールに対して相対的に移動する原因となり、これが、窓覆いの最終的な位置を経時的に移動または変動させ、位置制御に誤差を持ち込む原因となる。例えば、位置制御システムは、モータのところでエンコーダ・カウントを測定することによって窓覆いの相対的な位置を測定し、そしてプーリ従動ホイールに対する連続コード・ループ・コードのあらゆる移動または変動は、位置制御システムの正確度を損なう可能性がある。開示された実施形態は、コード式連続コード・ループ用のプーリ・ホイール・モータ駆動システムにおけるクリープの問題に対処しようと試みる。本明細書に開示される実施形態は、この問題に対処するために、連続コード・ループ・センサ・システムを組み込んでいる。
【0126】
スプロケット・ホイールによって駆動される連続コード・ループ・チェーンでは、連続動作中に連続コード・ループ・チェーンにかかる応力によって、連続コード・ループ・チェーンが引き伸ばされる、または長くなる可能性がある。例えば、金属製ビーズ・チェーンおよびボール・チェーンは、モータがアイドル状態から全動作スピードに加速する場合に、連続コード・ループ・チェーンにかかる応力に起因して伸張する可能性がある。本明細書に記載される実施形態は、連続コード・ループ・チェーンが引き伸ばされる場合に窓覆いの自動化された位置決め制御の正確度を維持する連続コード・ループ・センサ・システムを組み込んでいる。
【0127】
図24は、コード式連続コード・ループ駆動部におけるクリープの問題に対処する連続コード・ループ・センサ・システムを含むプーリ従動ホイール駆動組立体2400を示す。プーリ従動ホイール駆動組立体は、連続コード・ループ・コード2410に係合するプーリ型従動ホイール2430を含む。支持脚2450によって支持される湾曲したガイドレール2440が、コードの下側ループ端のところの区分にわたってコード2410に近接して位置している。コード2410は、ガイドレールに面するコード表面の領域に1つまたは複数のセンサ標的(本明細書では標的または標識とも称する)を担持している。連続コード・ループ・センサ2460(本明細書では単にセンサとも称する)は、連続コード・ループの最下部に隣接するガイドレールに取り付けられている。この例では、センサ2460は、センサの動作範囲内で標的2420から短距離2470だけ離間した近接センサである。他の実施形態では、センサは、コード2410に接触してガイドレールに取り付けられる接触センサであり得る。
【0128】
センサ標的または標識は、センサ技術による近接感知または接触感知のためにコードを標識するのに好適な、任意の材料で形成され得る。例えば、標識は、金属、金属合金、他の導電性材料、またはセンサによって放出される電磁エネルギーを受けとりそのエネルギーを反射してセンサに戻すのに好適な反射性材料もしくは再帰反射性材料から形成され得る。センサ目標または標識は、連続コード・ループ・コードの表面領域にあるテープ片、箔、コーティング、または材料の印刷パターンとすることができる。標識は、他の可能なものの中でもとりわけ長方形、多角形、円形など、さまざまな形状またはパターンを有し得る。標識は、特に接触感知の場合に、連続動作中にコード表面上に無傷で残るように、連続コード・ループ・コードの表面にしっかりと接着または塗布される耐久性のある材料であり得る。
【0129】
標識、または複数の標識のそれぞれは、連続コード・ループ・コードの移動中にセンサに目標が近接または接触する時にそのセンサに面する、コードの一部分に位置する。一構成では、標識は、コードの長さに沿った基準点としての役割をはたす、コード上の単一の場所に位置する。制御システムは、システム較正中に基準点の初期位置を記録する。別の構成では、異なる初期位置に複数の標識が位置する。コントローラは、連続コード・ループに沿った複数の標識それぞれの初期位置を記憶するように較正されており、各センサ標識の存在を表示する信号を受けとるように、そして駆動システムの連続動作中にそれぞれの初期位置からのずれを特定するように構成されている。
【0130】
一実施形態では、センサ標的は、コード上の2つの位置、例えば、最上基準点および最下基準点に位置する第1の標識および第2の標識を含む。コントローラは、窓覆いの最上位置に対応する第1の標識の第1の初期位置と、窓覆いの最下位置に対応する第2の標識の第2の初期位置とを記憶するように較正され得る。一実施形態では、最上基準点および最下基準点は、窓覆いの動きの範囲に課される較正された上限および下限に対応する。最上基準点(第1の標識の初期位置)は、図8のセット較正ルーチンにおいて、808で設定された最上位置に対応してもよく、また最下基準点(第2の標識の初期位置)は、814で設定された最下位置に対応してもよい。
【0131】
連続コード・ループ・コードが引き続き移動している間、標的または複数の標的のうちの1つがセンサ組立体を通過する際に、コントローラは、標的の存在を表示する信号をセンサから受けとる。一実施形態では、コントローラは、標的の現在の場所をその較正基準と比較し、初期位置からのずれをコントローラが特定した場合には、表示または他の応答を生成する。一実施形態では、コントローラは、駆動システムを再較正して、検出されたいかなるずれに対しても窓覆い位置決め信号を修正(調整)する。第1および第2の標識を含む実施形態では、コントローラは、較正された最上位置および較正された最下位置の一方または両方を再較正することができ、それによって窓覆いの動きの範囲を調整することができる。この手順により、コントローラは、連続コード・ループ・コードのクリープを補償することができる。
【0132】
センサは、センサに近接または接触してセンサ標的が位置する場合に、センサ標的の存在を表示する信号を出力するように構成される、ガイドレールに取り付けられた装置であり得る。コントローラは、その信号を受けとり、そしてその信号に対する表示または他の応答を生成し得る。様々な実施形態では、センサは、近接センサ、例えば、いかなる物理的接触もなしに近接標的の存在を検出することができる、そしてセンサの動作範囲内に標的が位置する場合に出力信号を放出するセンサである。一実施形態では、近接センサは、電磁場、または赤外(IR)などの電磁放射のビームを放出し、電磁場の変化または戻り信号を探す。一実施形態では、センサ標的または複数のセンサ標的のそれぞれは、反射性材料片を含んでおり、この材料片は、センサに近接してセンサ標的が位置する場合に、センサによって放出された電磁エネルギーのビームを反射してセンサに戻すように構成される。近接センサは、機械部品が存在せず、センサと標的との間に物理的接触がないので、高い信頼性と長い機能寿命を有することができる。
【0133】
様々な実施形態では、センサは、接触センサ、例えば、標的との物理的接触を介して標的の存在を感知し、そうした物理的接触の場合にセンサ標的の存在を表示する信号を出力するセンサである。一実施形態では、接触センサは、電気回路に接続された複数の接点を含む。センサ標的は、導電性材料片を含んでおり、この材料片は、導電性材料が複数の接触に接触する場合に電気回路に短絡を生じる。
【0134】
様々な実施形態では、IRセンサが近接センサとして、ガイドレール上またはその中に取り付けられる。ガイドレール取り付け部およびIRセンサは、表面取り付け構成およびスルーホール取り付け構成を有し得る。図25および図26は、IRセンサ用の取り付け面を有する湾曲したガイドレールおよびPCB上の赤外センサを示す。支持脚2520を有する湾曲したガイドレール2510は、センサ取り付け部2530を含む。センサ取り付け部2530は、例えばPCB2620上のセンサ2610などのIRセンサ・モジュール2600を受ける。センサ2600は、PCB内の開口部2540内に取り付け部2630を着座させるスルーホール取り付け構成を有する。
【0135】
一実施例では、IRセンサ・モジュール2610は、隣り合って並んだIRエミッタとIRセンサとを含む。940nmエミッタ(LED)が、これと対応するシリコン・フォトトランジスタと同一方向に面して隣り合って並んで封入される。別の例では、IRセンサは、フォトトランジスタ出力の、0.5mmの最適光学感知距離を有する反射型フォトインタラプタである。さらに別の例では、IRセンサは、1.0mmの検出可能な感知距離を有する超小型のSMD型反射型マイクロセンサである。センサの作動距離は、外部モータ駆動部の機械的レイアウトによって課される制約と良好に一致する。
【0136】
一実施例では、標的は、コード上の金属製テープ片であった。センサの動作範囲内に標的が存在する時に、この金属製テープ片が反射するとセンサの出力はグラウンドまで降下した。この信号を、窓覆いの位置決め制御におけるあらゆるずれを補正するための確実な基準点として使用した。IRセンサの欠点は、アナログ出力信号をサンプリングして効果的に解析するためにマイクロコンピュータ310にかかる計算負荷の増大であった。試験では、コードと標識の物理的構成によって信号品質が劇的に変化したが、これは、センサから標的までの有効距離にこれらの特徴が影響を及ぼしたからである。金属製テープをコードに接着する前にテープに穿孔することで、信号品質は向上し得る。
【0137】
図27は、板バネ接点2720を有する湾曲したガイドレール2710を含む、接触センサを有する連続コード・ループ・センサ・システム2700の実施形態を示しており、板ばね接点は、連続コード・ループとの接触がない状態でガイドレールの上方に突出している。板ばねセンサ2700の1つの目的は、接触センサの良好に確立された原理を使用することによって、信号品質の懸念を軽減することであった。センサ2700は、2つ以上の接点、この場合は重ね板ばね接点2720を含む電気回路を有する。通過する金属製テープまたは他の導電性標識と重ね板ばね接点2720との物理的接触は、非常に低い電気インピーダンスを有する代替的な回路経路、例えば短絡を形成される。その結果生じる信号は、2つの板バネ接触間の短絡であり、この短絡は、マイクロコンピュータ310によって検出可能であって、軽度の計算負荷しか必要としない堅固なセンサが得られる。板バネ接点の作動高さのおかげで、バネがプーリ内に延在して、コード太さのばらつきに対応可能となった。しかし、板ばね接触は脆弱である可能性があり、設置中または使用中に変形する傾向を示す。
【0138】
図28は、湾曲したガイドレール2810上の平坦な接点2820を含む、接触センサを有する連続コード・ループ・センサ・システム2800の実施形態を示す。接点がその動作高さ内に適合性を有しないことを考えに入れて、プーリ・ホイールを従来のV溝設計から設計し直した。設計し直されたプーリ・ホイールは、さらに平坦なプロファイルを有して、コードがプーリの側部を通過し、平坦な接点に一貫して接触することを可能にした。
【0139】
図29は、平坦なガイドレール2910上の平坦な接点2920を含む、接触センサを有する連続コード・ループ・センサ・システム2900の実施形態を示す。平坦な接点2920は、電気的プリント回路基板(PCB)2940から凹部2930を通って延在している。この設計は、湾曲したガイドレール2810の曲げ半径は、平坦な接点に金属製テープ標識が完全な接触を達成するのを妨げる可能性があるという、平坦な接点の設計2800の問題に対処した。性能試験では、平坦なガイドレールは、平坦な接点の設計の信頼性を大幅に向上した。試験は、平坦な接触センサに対する2つの構成、つまり(a)平坦な接点が連続コード・ループ・コードと同一線上にある水平構成、および(b)平坦な接点が連続コード・ループ・コードに対して垂直になる縦型構成、を含んだ。どちらの構成にも2つの問題がある。コネクタ2920が凹部の縁2930に近接していることで、長時間の使用後に、金属製テープが接点に引っ掛かって接点をPCBから引き剥がす可能性がある。金属製テープが比較的滑らかな場合(例えば、新しいテープの場合)、平坦なガイドレールは、平坦な接点を金属製テープに押し付けるのに充分な力を発揮しない可能性があり、その結果、検出漏れという失敗につながる。
【0140】
図30は、ガイドレールの上方に突出している、ワイヤ接点3020を有する平坦なガイドレール3010を含む、接触センサを有する連続コード・ループ・センサ・システム3000の実施形態を示す。この設計では、センサPCBは、ガイドレールの下に隠されており、これによって、金属製テープが接点に引っかかりPCBからコネクタが引き剥がされるという、センサシステム2900における問題が解決される。加えて、ワイヤ接点3020のプロファイルがさらに高いおかげで、接点がプーリ内に突出して金属製テープ標識と堅固に接触することが保証される。
【0141】
出願人は、第4の接触センサ実施形態3000の3つの構成、つまり(a)連続コード・ループ・コードと同一線上にある、水平構成での直径1mmのワイヤ、(b)連続コード・ループ・コードに対して垂直な、縦型構成での直径1mmのワイヤ、および(c)連続コード・ループ・コードと同一線上にある、水平構成での直径0.5mmのワイヤ、を試験した。性能試験では、ワイヤ接点3020は、金属製テープ標識との良好な接触を作り出した。ワイヤ接点3020の90°曲線の滑らかな丸みを帯びた構成が、接点に金属製テープが引っかかるのを防止することが観測された。水平構成は、縦型構成よりも良好な性能を示した。直径が大きい接点の方が金属製テープとの接触が強固になるという点で、直径1mmの水平ワイヤ接点は、直径0.5mmの水平ワイヤ接触よりも良好な性能を示した。
【0142】
様々な態様および実施形態を開示してきたが、他の態様および実施形態も企図される。開示された様々な態様および実施形態は、例示を目的としたものであり、限定することを意図するものではなく、真の範囲および趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0143】
前述の方法の記載およびインタフェース構成は、単に例示として提供されるものであり、提示された順序で様々な実施形態のステップが実行されなければならないことを要求または暗示することを意図するものではない。当業者には理解されるとおり、前述の実施形態のステップはいかなる順序でも実行され得る。「次いで」、「次の」などの単語は、ステップの順序を限定することを意図するものではなく、これらの単語は単に、方法の記載を通して読者を導くために使用される。プロセスフロー図は、動作を順次のプロセスとして記載する場合があるが、動作の多くは並行してまたは同時進行で実行することができる。加えて、動作の順序を並べなおしてもよい。プロセスは、方法、関数、プロシージャ、サブルーチン、サブプログラムなどに対応し得る。プロセスが関数に対応する場合には、その終了は、呼び出し関数またはメイン関数への関数のリターンに対応し得る。
【0144】
本明細書に開示された実施形態に関連して記載された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、計算機ソフトウェア、またはそれらの両方の組み合わせとして実装され得る。ハードウェアおよびソフトウェアのこの交換可能性を明確に例示するために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、それらの機能性の観点から一般的に上記してきた。そのような機能性がハードウェアとして実装されるかまたはソフトウェアとして実装されるかは、特定の用途、およびシステム全体に課される設計上の制約に依存する。当業者であれば、それぞれ特定の用途に対して様々な方法で、記載の機能を実装し得るが、そうした実装上の判断が本発明の範囲から逸脱する原因になるとは解釈されるべきではない。
【0145】
計算機ソフトウェアにおいて実装される実施形態は、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはそれらのいずれか組み合わせで実装され得る。コードセグメントまたは機械実行可能命令は、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラスか、または命令、データ構造、もしくはプログラムステートメントのいずれかの組み合わせか、を表し得る。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、またはメモリコンテンツを受け渡しすることによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に結合されてもよい。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク伝送を含む、いずれかの好適な手段を介して渡され、転送され、または伝送され得る。
【0146】
これらのシステムおよび方法を実装するのに使用される実際のソフトウェアコードまたは特化された制御ハードウェアは、本発明を限定するものではない。よって、システムおよび方法の動作および挙動は、特定のソフトウェアコードを参照することなく記載され、ソフトウェアおよび制御ハードウェアを、本明細書の記載に基づくシステムおよび方法を実装するように設計できることが理解される。
【0147】
ソフトウェアの形で実装される場合には、機能は、非一過性の計算機可読記憶媒体またはプロセッサ可読記憶媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして記憶され得る。本明細書に開示された方法またはアルゴリズムのステップは、計算機可読またはプロセッサ可読記憶媒体上に常駐し得るプロセッサ実行可能なソフトウェアモジュールの形で具現化され得る。非一過性の計算機可読またはプロセッサ可読媒体は、計算機記憶媒体と、ある場所から別の場所への計算機プログラムの転送を容易にする有形記憶媒体との両方を含む。非一過性のプロセッサ可読記憶媒体は、計算機によってアクセスされ得るいずれかの利用可能な媒体であり得る。限定するものとしてではなく例として、そのような非一過性のプロセッサ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM、もしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、または命令もしくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用され得る、そして計算機もしくはプロセッサによってアクセスされ得る、いずれかの他の有形記憶媒体を含み得る。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)としては、コンパクトディスク(compact disc)(「CD」)、レーザーディスク(laser disc)、光ディスク(optical disc)、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc)(「DVD」)、フロッピーディスク(floppy disk)、およびブルーレイディスク(Blu-ray disc)が挙げられ、この場合、ディスク(disk)は通常、磁気的にデータを再生する一方、ディスク(disc)はレーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記のものの組み合わせもまた、計算機可読媒体の範囲に含まれるものとする。加えて、方法またはアルゴリズムの動作は、非一過性のプロセッサ可読媒体および/または計算機可読媒体上のコードおよび/または命令の1つまたはいずれかの組み合わせまたはセットとして常駐し得るものであり、これらの可読媒体は計算機プログラム製品に組み込まれ得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
【手続補正書】
【提出日】2024-01-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】
図4は、外部アクチュエータ100の構成要素の分解図である。左下の装置の前部にある構成要素から始めると、前部ベゼル(bezel)130は、電源ボタン106を覆う電源ボタンのガラス板を含む。前蓋ガラス板134は、電源ボタン用の開口部132を含む。前蓋136は、電源ボタン106を格納し、タッチストリップ104用の透明カバー板としての役割を果たす。1軸式ストリップ104の視覚表示構成要素は、LEDストリップ(LEDとも呼ばれる)140と、拡散体138とを含む。1軸式ストリップ104の入力センサは、静電容量式タッチ・センサ・ストリップ142である。これらの構成要素は、外部モータ100のI/O装置としての役割を果たし、入力軸に沿ったユーザ入力を受けとる入力インタフェースと、入力軸に整列した視覚表示装置とを含む。I/O装置は、完全に組み立てられると、筐体102の外部に縦方向に延在する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0084】
外部モータ制御システム400の制御される変数(出力)430としては、所与の時点でのブラインドの意図された巻きスピード(例えば、メートル毎秒単位)432、所与の時点での現在位置からの意図された変位(例えば、メートル単位)434、ユーザに対する装置からのフィードバック命令(例えば、命令を含む文字列パケット)436、所与の時点でのクラッチをつなぐ/切る命令438、およびスマートホーム・ハブへの出力データ(例えば、温度センサ出力420に対応する摂氏度単位での温度値)440が挙げられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0085】
一実施形態では、外部モータ制御システム400は、データ(センサ出力420422、および424など)をサードパーティのホーム・オートメーション制御システムまたは装置に送る。サードパーティのシステムまたは装置は、このデータに基づいて作用して、他のホーム・オートメーション機能を制御することができる。サードパーティのホーム・オートメーション装置としては、例えば、Honeywell Smart Thermostat(ハネウェル・インターナショナル社(Honeywell International Inc.)、モリスタウン(Morristown)、ニュージャージー州)、Nest Learning Thermostat(ネスト・ラボ社(Nest Labs)、パロアルト、カリフォルニア州)、Venstar programmable thermostat(ベンスター社(Venstar, Inc.)、チャッツワース(Chatsworth)、カリフォルニア州)、およびLux programmable thermostat(ラックス・プロダクツ社(Lux Products)、フィラデルフィア、ペンシルバニア州)などの「スマートサーモスタット」が挙げられる。その他のホーム・オートメーション装置としては、HVAC(暖房、換気、空調)システム、スマート換気システムが挙げられる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0106
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0106】
図12は、外部モータ100によって実行されるグループモードルーチンのフローチャート図である。ユーザがいったんグループを設定すると、グループモードルーチンは、所与の外部モータのところでのシェード制御命令に応答して、グループ内の他の外部モータによるシェード制御動作をトリガする。602では、グループボタンを押した時点でルーチンが開始する。あるいは、グループモードルーチンは、外部モータによって認識される他の装置、例えばスマートフォン、スマート・ハブ、またはサードパーティの装置からのグループモード命令を受けとった時点で開始し得る。604では、システムは、外部モータが較正済みであるかどうかを判断する。外部モータが未較正である場合には、外部モータのLEDストリップは、点滅する赤色のエラー・コードを表示する。これは、シェード制御命令(位置関連命令)をグループ内の他の外部モータと共有する前に外部モータを較正しなければならないことを、ユーザに通知する。外部モータが較正済みである場合には、システムは、すべてのシェード制御命令をネットワーク(BLEメッシュなど)上のグループ内の他の外部モータにブロードキャストすることを可能にする。システムは、エラー・コード608を点滅させた後に、または位置関連命令をブロードキャストした後に、グループモードルーチンから抜ける。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0107】
図13は、702において受けとったグループ化呼び出しに応答して外部モータによって実行されるグルーピング・メッシュ・ルーチンのフローチャート図である。例えば、グループ化呼び出しは、図12のグループモードルーチンの606でトリガされてもよい。グループ化呼び出しを受けとった時点で、外部モータはBLEメッシュモード704を開始し、それによって、BLEプロトコルを使用してグループ(BLEメッシュ)内の他の外部モータにメッセージを通信する。RF通信用に別のプロトコル330(図7)、例えばZigBee、Z-Wave、WiFi、またはThreadを使用する外部モータ・ネットワークの場合には、グループ化呼び出しルーチンは704において修正されて、適用できるプロトコルに基づいてグループ内の他の外部モータとの通信を開始する可能性がある。同様に、グループ化呼び出しルーチンは、外部モータ・ネットワークの異なるメッシュ・トポロジ、例えばハブ・アンド・スポーク(スター型トポロジ)に適応するように修正することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0109
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0109】
図14は、外部モータ100によって実行される較正ルーチンのフローチャート図である。較正ルーチンは較正命令802を用いて開始し、この命令は、外部モータのセットボタン114を押してその状態を保つことによって、または何らかの他の方法、例えばモバイル装置のところでの入力によって実行することができる。804では、システムは、制御をシェード制御状態マシンおよび較正状態マシンに渡す。シェード制御状態マシンを、図15を参照して以下に考察する。較正状態マシンは、LEDインジケータ用の命令構造を制御し、エンコーダのパルスデータに基づいて、ユーザによって選択された最上位置および最下位置を計算し、ユーザによって確認された場合にはこれらの最上および最下位置を保存し、最上位置と最下位置との間の距離を計算して、較正された位置に合わせてシェード制御命令を拡大縮小する。これらのルーチンでは、ユーザは、ブラインドを所望の最上位置に移動させるために様々なモータ制御命令を実行することができる。806では、ユーザがセットボタンを押すことによって最上位置を選択して確認したかどうかを、システムが検出する。そうであればルーチンは、最上位置を808で保存(較正)する。810では、システムは再び、シェード制御状態マシンおよび較正状態マシンに制御を渡す。812では、ユーザがセットボタンを押すことによって最下位置を選択し確認したかどうかを、システムが検出し、そうであれば、最下位置を814で保存(較正)する。ユーザが814で較正を最終確認した時点で、システムは較正ルーチンを抜ける。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0134
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0134】
様々な実施形態では、IRセンサが近接センサとして、ガイドレール上またはその中に取り付けられる。ガイドレール取り付け部およびIRセンサは、表面取り付け構成およびスルーホール取り付け構成を有し得る。図25および図26は、IRセンサ用の取り付け面を有する湾曲したガイドレールおよびPCB上の赤外センサを示す。図25のガイドレール取り付け部2500では、支持脚2520を有する湾曲したガイドレール2510は、センサ取り付け部2530を含む。センサ取り付け部2530は、例えばPCB2620上のセンサ2610などのIRセンサ・モジュール2600を受ける。センサ2600は、PCB内の開口部2540内に取り付け部2630を着座させるスルーホール取り付け構成を有する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0138
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0138】
図28は、湾曲したガイドレール2810上に電気リード線2840、2850を備える平坦な接点2820、2830を含む、接触センサを有する連続コード・ループ・センサ・システム2800の実施形態を示す。接点がその動作高さ内に適合性を有しないことを考えに入れて、プーリ・ホイールを従来のV溝設計から設計し直した。設計し直されたプーリ・ホイールは、さらに平坦なプロファイルを有して、コードがプーリの側部を通過し、平坦な接点に一貫して接触することを可能にした。
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正の内容】
図4
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正の内容】
図16
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正の内容】
図17
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正の内容】
図22
【国際調査報告】