(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】眼科手術ツール
(51)【国際特許分類】
A61F 9/007 20060101AFI20240423BHJP
【FI】
A61F9/007 130H
A61F9/007 130
A61F9/007 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570203
(86)(22)【出願日】2022-04-22
(85)【翻訳文提出日】2023-11-13
(86)【国際出願番号】 IB2022053784
(87)【国際公開番号】W WO2022243765
(87)【国際公開日】2022-11-24
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン ティー.チャールズ
(57)【要約】
本開示の実施形態は、一般に、眼科処置のための顕微鏡手術切断装置に関する。特定の実施形態では、切断ツールアセンブリは、固定位置にある第1のブレードと、切断動作を実行するように第1のブレードに対して移動するように構成された第2のブレードとを含む。第1のブレードは、第1の長手方向本体部分と、第1の本体部分から横方向に延びる第1の端部部分とを含む。第1の端部部分の遠位表面は、網膜表面の曲率に一致する弓状の形態を有し、使用中の眼組織に対する損傷を低減するために第1のコーティングで更にコーティングされている。第2のブレードは、第2の長手方向本体部分と、第2の本体部分から横方向に延びる第2の端部部分とを含む。第2の端部部分の遠位表面は、組織を切断するための切断エッジを含み、その近位表面は、第2のコーティングでコーティングされている。
【選択図】
図5A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断ツールアセンブリであって、
固定位置にある第1のブレードであって、
第1の長手方向本体部分と、
前記第1の長手方向本体部分の遠位端部から横方向に延びる第1の端部部分であって、第1のポリマーコーティングでコーティングされた遠位表面を含む、第1の端部部分と、を含む、第1のブレードと、
前記第1のブレードに対して移動するように構成された第2のブレードであって、
第2の長手方向本体部分と、
前記第2の長手方向本体部分の遠位端部から横方向に延びる第2の端部部分であって、切断エッジを有する遠位表面及び第2のポリマーコーティングでコーティングされた近位表面を含む、第2の端部部分と、を含み、前記第2のブレードの長手方向の移動が前記切断エッジによる組織の切断を容易にする、第2のブレードと、を備える、切断ツールアセンブリ。
【請求項2】
前記第1の端部部分の前記遠位表面が、網膜色素上皮(RPE)の曲率半径に基づく曲率半径を有する弓状の形態を有する、請求項1に記載の切断ツールアセンブリ。
【請求項3】
前記第2の端部部分の前記遠位表面が、弓状の形態を有する、請求項1に記載の切断ツールアセンブリ。
【請求項4】
前記第1の端部部分が、前記第1の端部部分の前記遠位表面と近位表面との間に丸みを帯びた先端を更に含む、請求項1に記載の切断ツールアセンブリ。
【請求項5】
前記第2の端部部分が、前記遠位表面と前記近位表面との間に丸みを帯びた先端を更に含む、請求項1に記載の切断ツールアセンブリ。
【請求項6】
前記第1のポリマーコーティングが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はフッ素化エチレンプロピレン(FEP)を含む、請求項1に記載の切断ツールアセンブリ。
【請求項7】
前記第2のポリマーコーティングが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はフッ素化エチレンプロピレン(FEP)を含む、請求項1に記載の切断ツールアセンブリ。
【請求項8】
前記切断ツールアセンブリが、23ゲージのカニューレを通して適合するように構成されている、請求項1に記載の切断ツールアセンブリ。
【請求項9】
前記切断ツールアセンブリが、25ゲージ又は27ゲージのカニューレを通して適合するように構成されている、請求項1に記載の切断ツールアセンブリ。
【請求項10】
手術ツールであって、
長手方向軸を画定する管状シャフトであって、管状シャフトの第1の端部に開口を更に画定する、管状シャフトと、
前記開口を通して前記管状シャフト内に少なくとも部分的に受容され、且つ前記長手方向軸に沿って延びる一対のブレードであって、
前記管状シャフトに対して固定位置にある第1のブレードであって、
第1の本体部分と、
前記第1の本体部分の遠位端部から横方向に延びる第1の端部部分であって、第1のポリマーコーティングでコーティングされた遠位表面を含む、第1の端部部分と、を含む、第1のブレードと、
前記長手方向軸に沿って前記第1のブレード及び前記管状シャフトに対して移動するように構成された第2のブレードであって、
第2の本体部分と、
前記第2の本体部分の遠位端部から横方向に延びる第2の端部部分であって、切断エッジを有する遠位表面及び第2のポリマーコーティングでコーティングされた近位表面を含む、第2の端部部分と、を含み、前記第2のブレードの長手方向の移動が前記切断エッジによる組織の切断を容易にする、第2のブレードと、を含む、一対のブレードと、を備える、手術ツール。
【請求項11】
前記第1の端部部分の前記遠位表面が、網膜色素上皮(RPE)の曲率半径に基づく曲率半径を有する弓状の形態を有する、請求項10に記載の手術ツール。
【請求項12】
前記第2の端部部分の前記遠位表面が、弓状の形態を有する、請求項10に記載の手術ツール。
【請求項13】
前記第1の端部部分が、前記第1の端部部分の前記遠位表面と近位表面との間に丸みを帯びた先端を更に含む、請求項10に記載の手術ツール。
【請求項14】
前記第2の端部部分が、前記遠位表面と前記近位表面との間に丸みを帯びた先端を更に含む、請求項10に記載の手術ツール。
【請求項15】
前記第1のポリマーコーティング又は前記第2のポリマーコーティングが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はフッ素化エチレンプロピレン(FEP)を含む、請求項10に記載の手術ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、発明者がSteven T.Charlesである、2021年5月17日に出願された「OPHTHALMIC SURGICAL TOOL」と題する、米国仮特許出願第63/189,293号の優先権の利益を主張するものであり、あたかも本明細書に十分且つ完全に記載されているかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、顕微鏡手術ツールに関し、より具体的には、眼科切断装置及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
多くの顕微鏡手術では、様々な身体組織の精密な切断及び/又は切除が必要とされる。例えば、網膜切開術、網膜切除術、自家網膜移植術、及び硝子体手術などの網膜硝子体手術では、網膜、硝子体液、牽引帯、及び膜などの眼内組織の切断、切除、剥離、層間剥離、凝固、又は他の操作が一般的に必要とされる。
【0004】
網膜、又は眼の後壁を裏打ちする最内側層は、外部環境からの視覚刺激を、受け取り、調節して、視神経、最後には脳の視覚野に伝達する役割を担っている。構造上、網膜は、複雑で繊細な組織であり、多くのタイプの細胞が複数の細胞層に配列されている。視覚における網膜の役割及びそのもろさに起因して、網膜に対する損傷により、視力が激しくて失われ、又は永久的な失明に至ることさえある。そのため、網膜の切断、切除、又は他の操作は、網膜の不要な外傷を回避するために細心の注意を払って行わなければならない。
【0005】
網膜硝子体手術中、硝子体手術プローブ、光ファイバ照明器、注入カニューレ、吸引プローブ、はさみ、鉗子、及びレーザなどの眼科顕微鏡手術器具が一般的に利用される。これらの装置は、一般に、強膜切開と呼ばれる平膜傍近くの強膜における1つ以上の手術切開部を通して挿入される。1つの例示的な眼科手術装置には、管状プローブ針内に配置された切断ブレードを有する切断ツールが含まれる。切断ブレードは、管状針内に固定された第2のブレードに対して、プローブ針内で往復移動する。移動するブレードは、例えば網膜組織又は膜組織などの材料を、固定ブレードに隣接したギロチンのような動作で切断する。
【0006】
手術部位に対する潜在的な損傷を低減して、患者の回復時間を短縮するために、上述の切断ツールなどの眼科手術ツールは、徐々により小さなサイズで設計されて、それに対応してより小さな手術切開部を容易にする。しかしながら、そのより小さなサイズにもかかわらず、網膜硝子体処置中の望ましくない外傷を回避することは、その形状及び/又は微妙な材料組成に起因して、現在利用可能な切断ツールでは依然として非常に困難であり得る。したがって、上述した欠点に対処する眼科切断装置及びその使用方法が、当該技術分野において必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、眼科手術ツールに関し、より具体的には、眼科顕微鏡手術切断装置及びその使用方法に関する。
【0008】
特定の実施形態では、切断ツールアセンブリが提供される。切断ツールアセンブリは、固定位置にある第1のブレードと、第1のブレードに対して移動するように構成された第2のブレードとを含む。第1のブレードは、第1の長手方向本体部分と、第1の長手方向本体部分の遠位端部から横方向に延びる第1の端部部分とを含む。第1の端部部分の遠位表面は、第1のポリマーコーティングでコーティングされている。第2のブレードは、第2の長手方向本体部分と、第2の長手方向本体部分の遠位端部から横方向に延びる第2の端部部分とを含む。第2の端部部分の遠位表面は、切断エッジを含み、その近位表面は、第2のポリマーコーティングでコーティングされている。第2のブレードの長手方向の移動は、切断エッジによる組織の切断を容易にする。
【0009】
特定の実施形態では、手術ツールアセンブリが提供される。手術ツールは、管状シャフトと、切断ツールアセンブリとを含む。管状シャフトは、長手方向軸を画定し、管状シャフトの第1の端部に開口を画定する。切断ツールアセンブリは、開口を通して管状シャフト内に少なくとも部分的に受容され、且つ長手方向軸に沿って延びる。切断ツールアセンブリは、固定位置にある第1のブレードと、第1のブレードに対して移動するように構成された第2のブレードとを含む。第1のブレードは、第1の長手方向本体部分と、第1の長手方向本体部分の遠位端部から横方向に延びる第1の端部部分とを含む。第1の端部部分の遠位表面は、第1のポリマーコーティングでコーティングされている。第2のブレードは、第2の長手方向本体部分と、第2の長手方向本体部分の遠位端部から横方向に延びる第2の端部部分とを含む。第2の端部部分の遠位表面は、切断エッジを含み、その近位表面は、第2のポリマーコーティングでコーティングされている。第2のブレードの長手方向の移動は、切断エッジによる組織の切断を容易にする。
【0010】
上記で記載した本開示の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡潔に要約した本開示のより具体的な説明は、実施形態を参照することによって得ることができ、そのいくつかを添付図面に示す。しかしながら、添付図面は、例示的実施形態を示すにすぎないため、その範囲を限定するとみなされるべきではなく、他の同様に効果的な実施形態が認められ得ることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の特定の実施形態による、眼科手術処置中に組み合わせて使用される、例示的な手術装置及び切断ツールアセンブリを示す図である。
【
図2】本開示の特定の実施形態による、
図1の手術装置及び切断ツールアセンブリの斜視図である。
【
図3】本開示の特定の実施形態による、アダプタを備えた
図1及び
図2の切断ツールアセンブリの斜視図である。
【
図4】本開示の特定の実施形態による、
図1~
図3の切断ツールアセンブリと組み合わせて使用される、別の例示的な手術装置の斜視図である。
【
図5A】本開示の特定の実施形態による、
図1~
図4の切断ツールアセンブリの拡大斜視図である。
【
図5B】本開示の特定の実施形態による、
図5Aと比較してツールの反対側から見た、
図5Aの切断ツールアセンブリの拡大斜視図である。
【
図6】本開示の特定の実施形態による、その長手方向軸に沿った点における、
図5A及び
図5Bの切断ツールアセンブリの正面断面図である。
【
図7】本開示の特定の実施形態による、
図5A及び
図5Bの切断ツールアセンブリの正面直交図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
理解を促進するために、可能な限り同一の参照符号を使用して、各図面に共通する同一の要素を示している。一実施形態の要素及び特徴は、更なる説明を伴わずに他の実施形態に有益に組み込まれ得るように企図される。
【0013】
以下の説明では、開示する主題の理解を容易にするために、詳細が例として記載される。しかしながら、開示する実装形態が例であり、全ての可能な実装形態を網羅するものではないことは、当業者に明らかであるはずである。したがって、説明する例への言及は、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことが理解されるべきである。説明する装置、器具、方法に対する任意の変更形態及び更なる修正形態並びに本開示の原理の更なる任意の応用形態は、本開示が関連する技術分野の当業者が通常想到するであろうことが完全に想定される。特に、1つの実装形態に関して説明する特徴、構成要素及び/又はステップは、本開示の他の実装形態に関して説明する特徴、構成要素及び/又はステップと組み合わされ得ることが完全に想定される。
【0014】
本明細書に記載されるように、構成要素の遠位端部、セグメント、又は部分は、その使用中に患者の標的組織により近い端部、セグメント、又は部分を指すことに留意されたい。一方、構成要素の近位端部、セグメント、又は部分は、患者の標的組織から更に離れて位置する端部、セグメント、又は部分を指す。
【0015】
本明細書で使用する際、「約」という用語は、公称値からの+/-10%の変動を指すことができる。このような変動は、本明細書で提供されるいずれの値にも含まれる可能性があることを理解されたい。
【0016】
本開示の実施形態は、一般に、眼科処置のための顕微鏡手術切断装置に関する。上述したように、現在、網膜切開術、網膜切除術、増殖性網膜硝子体症(PVR)、自家網膜移植述、及び同様の処置を含む、広範囲の網膜硝子体処置において、顕微鏡手術切断装置が使用されている。しかしながら、特定の既存の切断ツールの設計は、切断には効果的であるが、その切断ブレードの洗練されていない外側表面プロファイル及び/又はそれらが形成されている繊細でない材料に起因して、標的切断部位に隣接する組織(例えば、網膜及び網膜色素上皮(RPE))に対する望ましくない損傷を促進する場合がある。
【0017】
本明細書に記載される切断装置は、特定の既存の設計の欠陥に対処し、且つ湾曲した外側表面プロファイルを有する切断ブレードを提供することによって周辺組織に対する望ましくない損傷のリスクを低減し、その安全性を更に高めるために、ポリマーコーティングなどで更にコーティングされ得る。したがって、本明細書に記載の切断装置は、例えば、より安全に実行するために利用することができ、例えば、ドライ加齢黄斑変性症(AMD)からの地理的萎縮の治療のために、生分解性足場上に人工多能性幹細胞(iPSC)由来の網膜色素上皮(RPE)単層を挿入する線状網膜切開術、ドライ型AMD、長期網膜剥離、及び網膜色素変性症(RP)などの遺伝性網膜疾患を含む、様々な網膜疾患の治療のために、生分解性足場上に光受容体前駆細胞(PhRP)単層を挿入する線状網膜切開術、例えば、PVRの再発率を低減するために円周切開の前方の組織及び低眼圧症を引き起こし得る毛様体組織を除去することによる、PVRに関連した網膜剥離を治療するための円周網膜切開術、大きな黄斑円孔を治療するための自家黄斑パッチ移植は全て、現在の切断ツールの設計並びに他の同様の処置では、非常に困難である。
【0018】
本明細書に記載の特定の実施形態では、切断ツールアセンブリは、固定位置にある第1のブレードと、第1のブレードに対して移動するように構成された第2のブレードとを含む。第1のブレードは、第1の長手方向本体部分と、第1の長手方向本体部分の遠位端部から横方向に延びる第1の端部部分とを含む。第1の端部部分の遠位表面は、網膜表面の曲率に一致する弓状の形態を有し、更に、その使用中の網膜組織(例えば、網膜色素上皮(RPE)又は光受容層)に対する損傷を低減するために第1のポリマーコーティングでコーティングされている。第2のブレードは、第2の長手方向本体部分と、第2の長手方向本体部分の遠位端部から横方向に延びる第2の端部部分とを含む。第2の端部部分の遠位表面は、切断エッジを含み、その近位表面は、第2のポリマーコーティングでコーティングされている。第2のブレードの長手方向の移動により、網膜組織又は膜組織などの組織の直線的又は円周方向の切断を容易にして、上述のものなどの眼科手術処置を実行する。
【0019】
図1は、本開示の特定の態様による、眼科手術処置の実行のために、少なくとも部分的に挿入された手術装置120を伴う眼100の断面図を示している。手術装置120は、網膜切開術、網膜切除術、及び眼100の1つ以上の組織の切断を必要とする他の処置を含む、眼100内の様々な網膜硝子体処置を実行するために、切断ツールアセンブリ130と組み合わせて使用される。
【0020】
眼100の多くの特徴が、参考のために本明細書に図示されている。一般に、眼100は、脈絡膜によって網膜膜又は網膜104に取り付けられている強膜102を含む。脈絡膜は、網膜104を眼の後方で強膜102の内壁に取り付けて、網膜104の外側層に酸素及び栄養を提供する結合組織を含む。網膜104は、光活性化細胞を含む繊細で複雑な多層組織であり、視覚刺激に基づき、視神経106を通して、信号を脳に伝達する。角膜108は、光が眼100に入るのを許容し、その光は水晶体110によって集束される。
【0021】
手術装置120は、一般に、ハンドピース122を含み、このハンドピース122が、ハンドピース122の遠位端部で切断ツールアセンブリ130に接続されて共に使用される。切断ツールアセンブリ130は、管状本体132と、管状本体132内に少なくとも部分的に配置されてその遠位端部から延びる一対のブレード134とを含む。図示されるように、切断ツールアセンブリ130は、強膜102の開口部114を通して使用者によって眼内腔112に導入され、この開口部114は、カニューレ116の内部に配置されているトロカールブレードによって形成され得る。カニューレ116は、周囲の組織(例えば、強膜102)に損傷を引き起こすことなく、使用者が眼100内に様々な手術装置を挿入することを可能にするように構成されている。カニューレ116のサイズは20ゲージ~27ゲージの範囲であり得、切断ツールアセンブリ130は、それを貫通して適合する対応する寸法を有し得る。特定の実施形態では、切断ツールアセンブリ130は、23ゲージ、25ゲージ、又は27ゲージのカニューレ116を通して適合するようにサイズ決めされている。
【0022】
切断ツールアセンブリ130がカニューレ116を介して眼100内に挿入された後、使用者は、ハンドピース122を移動させて、眼100内の切断ツールアセンブリ130、特にブレード134の位置及び深さを変化させることができる。いったんブレード134が切断すべき標的組織に近接して位置決めされると(この例では、ブレード134は網膜104に隣接して位置決めされる)、使用者は、
図5A~
図5Bを参照して更に詳細に説明された、ブレード134による切断動作を引き起こすように、手術装置120の作動機構124を操作することができる。特定の実施形態では、作動機構124は、使用者が直接操作できる手動アクチュエータである。他の特定の実施形態では、作動機構124は、空気圧又は電動アクチュエータである。
【0023】
図2は、手術装置120をより詳細に示している。上述したように、手術装置120は、例えば外科医によって把持されるように構成されたハンドピース122と、切断ツールアセンブリ130を作動させるように動作可能な作動機構124とを含む。
図1及び
図2の実施形態では、作動機構124は、ハンドピース122に対して半径方向に回動可能である。レバーは、ハンドピース122を把持しながら、使用者の手の指又は他の部分によって作動させることができるため、位置決め精度を高めるために、位置決めの動作と切断ツールアセンブリ130を作動させる動作とを切り離すことができる。特定の実施形態では、手術装置120は、手術処置中の汎用性を向上させるために、切断ツールアセンブリ130の回転配向を調整するように動作可能な回転可能な構成要素226を更に含む。例えば、回転可能な構成要素226は、切断ツールアセンブリ130の管状部材132の長手方向軸Aを中心として(
図2において矢印で表されている)回転可能なディスクを含んでもよい。
【0024】
切断ツールアセンブリ130は、切断ツールアセンブリ130の近位端部及びハンドピース122の遠位端部においてハンドピース122に結合して、永久的又は永久的に固定されてもよい。例えば、特定の実施形態では、切断ツールアセンブリ130は、ハンドピース122から取り外し可能であり、他の手術ツールと交換可能である。そのような実施形態では、切断ツールアセンブリ130は、切断ツールアセンブリ130をハンドピース、例えばハンドピース122と結合するために、管状本体132の近位端部に配置された1つ以上のアダプタを含んでもよい。
図3は、管状本体132の近位端部に配置された例示的なアダプタ336を示している。
【0025】
切断ツールアセンブリ130の管状本体132は、単に例として、例えば、網膜切開術及び網膜切除術などの様々な後眼科手術及び前眼科手術の間に、カニューレ又は手術切開部内に挿入されるように構成され得る。少なくとも部分的に管状本体132内に受容される一対のブレード134は、長手方向軸Aに沿って管状本体132の遠位端部から延びる。上述したように、ブレード134は、使用者による作動機構124の操作によって作動され得る。例えば、ハンドピース122(
図2において矢印で表されている)に対して作動機構124を押し下げること及び/又は解放することにより、ブレード134に切断動作を実行させることができる。
【0026】
ここで
図4に目を向けると、別の例示的な手術装置420が図示されている。手術装置220と同様に、手術装置420は、切断ツールアセンブリ130と共に使用するための手術装置120の例示的な実施形態である。しかしながら、手術装置220とは異なり、手術装置420は、それ自体が切断ツールアセンブリ130の作動構成要素として機能するハンドピース422を含む。示されるように、ハンドピース422は、半円形状であり得る、2つのハウジング構成要素428a、428bを含む。ハウジング構成要素428a、428bは、ジョイント440によってその遠位端部において接続され、更に、ハウジング構成要素428a、428bの間に配置されたスライド部材442と動作可能に係合されている。スライド部材442は、アダプタアーム444に接続されており、このアダプタアームは、切断ツールアセンブリ130に永久的又は永久的に固定され、回転可能な構成要素426を含み得る。ハウジング構成要素428a、428bの圧縮(
図4において矢印で表されている)により、スライド部材442を作動させ、次いで、切断ツールアセンブリ130のブレード134を作動させて、切断動作を実行する。
【0027】
図5A~
図5Bは、本開示の特定の実施形態による、切断ツールアセンブリ130、特に、ブレード134の、切断ツールアセンブリ130の反対側からの拡大斜視図を示している。したがって、
図5A~
図5Bは、明確にするために、本明細書では一緒に説明される。
【0028】
示されるように、ブレード134は、各々が管状本体132内に少なくとも部分的に受容され、且つ長手方向軸Aに沿って延びる、第1のブレード540及び第2のブレード550を含む。第1のブレード540は、例えば、溶接又は類似の技法によって、管状本体132に対して固定され得る。第1のブレード540は、長手方向軸Aに沿って配置された本体部分542と、本体部分542から横方向に延びる端部部分544とを含む。第2のブレード550は、切断経路Pに沿って第1のブレード540に対して管状本体132内で長手方向に移動するように構成され得る。第1のブレード540と同様に、第2のブレード550は、長手方向軸Aに沿って配置された本体部分552と、本体部分552から横方向に延びる端部部分554とを含む。端部部分554は、その遠位表面570上に切断エッジ556を含む。切断エッジ556は、第1のブレード540の端部部分544に隣接して又はこれに対して配置された材料、例えば、眼組織を切断するように構成され得る。より具体的には、切断エッジ556は、第1のブレード540の端部部分544と協働して、はさみのような切断動作で材料を切断することができる。特定の例では、端部部分544は、眼組織、例えば網膜層に対して押し付けられ、その間に切断エッジ556は、切断エッジ556と端部部分544の間に配置された膜又は層を切断する。
【0029】
第1のブレード540及び第2のブレード550は、それぞれ、端部部分544、554と本体部分542、552との間に配置された比較的薄いネック部分548、558を含み得る。少なくとも薄いネック部分548の利用により、第1のブレード540に対する第2のブレード550の移動を容易にし、その間にまた、切断表面Sが切断エッジ556と完全に係合し得ることを可能にすることができる。言い換えれば、ネック部分548は、切断エッジ556の横方向の幅W2よりも小さな横方向の幅W1を画定する。切断エッジ556の相対的により大きな幅が、切断のために材料、例えば組織に適用されることを可能にしながら、例えば、切断エッジ556と第1のブレード540との間の摩擦によって引き起こされるような任意の摩耗もまた、低減され得る。
【0030】
図5A~
図5Bに示されるように、ブレード540、550の一方又は両方の端部部分544、554は、眼科手術処置中に眼内組織に望ましくない損傷を与えるリスクを低減するために、丸みを帯びた、湾曲した、又は弓状の表面を含み得る。例えば、端部部分544は、弓状の遠位表面560及び/又は弓状の近位表面562を含み得る。特定の実施形態では、弓状の遠位表面560は、例えば、網膜及び/又はRPEの半径方向の曲率に対応するように成形され、したがって、例えば、光受容層及びRPEなどの上にある又は下にある膜又は層を損傷するリスクを低減しながら、手術処置中に第1のブレード540を網膜層上に押し付けることを可能にする。特定の実施形態では、第2のブレード550の端部部分554は、端部部分544に対応する形態を有し、同様に、弓状の遠位表面570及び/又は弓状の近位表面572を含む。
図5A~
図5Bに示されるように、各端部部分544、554の近位表面及び遠位表面の両方が弓状である実施形態では、端部部分544、554は、横方向に、例えば長手方向軸Aに対して延びる概ね「フック」形状を画定する。更なる実施形態では、端部部分544、554は、その近位表面及び遠位表面の間に、それぞれ、丸みを帯びた先端580、590を含む。
【0031】
切断ツールアセンブリ130を使用する際の眼組織に損傷を与えるリスクを更に低減するために、端部部分544、554の1つ以上の表面はまた、眼組織に対して接触するためのより柔らかい表面を提供するコーティング566でコーティングされてもよい。例えば、特定の実施形態では、眼科手術処置の間に眼構造(例えば、網膜)に押し付けられ得る端部部分544の少なくとも遠位表面560は、コーティング566でコーティングされている。更なる実施形態では、端部部分544の近位表面562、及び/又は端部部分554の近位表面572は、コーティング566でコーティングされている。コーティング566のための例示的な材料には、一般に、親油性でも親水性でもない材料を含み、したがって、低い表面活性を有し、眼組織細胞(例えば、RPE細胞、桿体、及び錐体などの網膜細胞)が切断ツールアセンブリ130に付着する可能性を低減する。例えば、コーティング566は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、リフルオロアルコキシ(PFA)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、テトラフルオロエチレンパーフルオロメチルビニルエーテル(MFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PEEK)、テトラフルオロエチレンターポリマー(THV)などの高分子材料を含むか、又は高分子材料で形成され得る。端部部分544、554の複数の表面がコーティング566でコーティングされている実施形態では、コーティングされた表面のうちの1つ以上は、同じ材料又は異なる材料、例えばポリマーを含むか又はポリマーで形成されたコーティングを有し得る。
【0032】
図6は、本開示の特定の実施形態による、管状本体132及びブレード134の断面図を示している。より具体的には、
図6は、それぞれ、第1のブレード540及び第2のブレード550の本体部分542、552の断面図を示している。示されるように、管状本体132の長手方向軸Aに対して垂直な方向から見た本体部分542、552の断面は、各々、内側(すなわち、中央に配置された)エッジ610、620、並びに内側エッジの反対側の側部間に延びる外側(すなわち、横方向)エッジ612、622によって画定される。更に、
図6の本体部分542、552の断面は互いに対して対称であるが、断面の各々は、内側エッジ610、620に実質的に平行な線Bに対して概ね非対称である。各本体部分542、552の非対称断面により、四角形状の断面を有するブレードと比較して、断面係数の拡大、したがって強度の向上を容易にすることができる。
【0033】
本体部分542、552の内側エッジ610、620は、概ね互いに隣接しており、管状部材132の実質的に内側直径全体にわたって延びている。特定の実施形態では、内側エッジ610、620は、同様の長さ及び断面形状を有する。或いは、内側エッジ610、620、及び/又は一般にブレード540、550は、異なるサイズであってもよく、例えば、ブレードの一方は管状本体132内に、より確実に位置決めするために拡大されている。各本体部分542、552の外側エッジ612、620は、一般に、眼科手術処置中に切断ツールアセンブリ130を使用する際の損傷のリスクを低減するために、端部部分544、554の表面と同様に、湾曲した又は丸みを帯びた形状である。しかしながら、特定の実施形態では、外側エッジ612、620は、1つ以上の直線状の表面を含んでもよい。
図6に描かれた本体部分542、552の断面は、その一実施形態に過ぎず、他の形状もまた企図されることに留意されたい。例えば、特定の実施形態では、本体部分542、552の断面は、互いに対して非対称であってもよく、及び/又は本体部分542、552は、実質的に四角形であってもよい。
【0034】
図7は、本開示の特定の実施形態による、管状本体132及びブレード134の直交正面図を示している。より具体的には、
図7は、それぞれ、第1のブレード540及び第2のブレード550の端部部分544、554の直交正面図を示している。したがって、コーティング566と共に示されたブレード540の遠位表面560、及び切断エッジ556と共に示されたブレード550の遠位表面570が図示されている。本体部分542、552と同様に、管状本体132の長手方向軸Aに対して垂直な方向から見た端部部分544、554は、各々、内側エッジ610、620並びに外側エッジ612、620によって横方向に画定される。しかしながら、特定の実施形態では、端部部分544、554に沿って、内側エッジ610、620及び/又は外側エッジ612、620は、本体部分542、552の異なる部分に沿った同じものと比較して、異なる横方向寸法(例えば、長さ又は幅)を有し得る。そのような実施形態では、本体部分542、552に対する端部部分544、554の減少した横方向寸法により、切断ツールアセンブリ130を使用する際の眼組織に損傷を与えるリスクを低減し、したがって、他の切断ツールと比較して向上した安全性を提供することができる。
【0035】
要約すると、本開示の実施形態は、一般に、眼科処置のための顕微鏡手術切断装置に関する。特に、本明細書の実施形態は、標的組織、例えば、網膜及び/又はRPEの曲率に基づく湾曲した外側を有する1つ以上の切断ブレードを有する、改良された切断ツールの設計を提供する。なおも更に、1つ以上の切断ブレードの湾曲した表面は、ポリマーコーティングでコーティングされ得、したがって、眼組織に対して接触するためのより柔らかい表面を提供することができる。したがって、説明された実施形態は、従来のツール及び装置と比較して、周辺組織に対する望ましくない損傷のリスクを低減しながら、網膜切開術及び網膜切除術などの眼科手術処置をより安全に実施することを可能にする。
【0036】
本明細書において使用される場合、項目のリスト「~の少なくとも1つ」を指す語句は、単一の要素を含む、それらの項目の任意の組み合わせを指す。例として、「a、b、又はcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、及びa-b-c、並びに複数の同じ要素の任意の組み合わせ(例えば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、並びにc-c-c又はa、b、及びcの他の任意の順序)を網羅することが意図される。
【0037】
前述の説明は、いかなる当業者も本明細書に記載される様々な実施形態を実践できるようにするために提供されている。これらの実施形態に対する様々な修正形態が当業者に容易に明らかであり、本明細書で定義する一般的な原理は、他の実施形態に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示す実施形態に限定されることを意図されるものではなく、特許請求の範囲の文言と整合する全範囲が認められるべきである。
【0038】
特許請求の範囲において、単数形での要素への言及は、具体的にそのような定めがない限り、「1つ及び1つのみ」を意味することを意図するものではなく、むしろ「1つ又は複数」を意味するものである。具体的に別段の定めがない限り、「いくつかの」という用語は、1つ又は複数を指す。当業者に知られているか又は後に知られることになる、本開示全体を通して説明した様々な態様の要素に対する全ての構造的及び機能的均等物は、本明細書に参照により明示的に組み込まれ、特許請求の範囲に包含されることが意図される。更に、本明細書に開示されるものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に列挙されているか否かにかかわらず、公衆に献呈されることが意図されるものではない。特許請求の範囲のいかなる要素も、要素が「~するための手段」という語句を使用して明示的に列挙されない限り、米国特許法第112条(f)の規定に基づいて解釈されるべきでないか、又は方法請求項の場合、要素は、「~するためのステップ」という語句を使用して列挙される。本明細中で使用する場合、「例示的」という語は、「例、事例又は実例として機能すること」を意味する。本明細書で「例示的」として記載されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいか又は有利であると解釈されるべきではない。
【0039】
例示的な実施形態
実施形態1:切断ツールアセンブリであって、固定位置にある第1のブレードであって、第1の長手方向本体部分と、第1の長手方向本体部分の遠位端部から横方向に延びる第1の端部部分であって、第1のポリマーコーティングでコーティングされた遠位表面を含む、第1の端部部分と、を含む、第1のブレードと、第1のブレードに対して移動するように構成された第2のブレードであって、第2の長手方向本体部分と、第2の長手方向本体部分の遠位端部から横方向に延びる第2の端部部分であって、切断エッジを有する遠位表面及び第2のポリマーコーティングでコーティングされた近位表面を含む、第2の端部部分と、を含み、第2のブレードの長手方向の移動が切断エッジによる組織の切断を容易にする、第2のブレードと、を備える、切断ツールアセンブリ。
【0040】
実施形態2:第2のポリマーコーティングが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はフッ素化エチレンプロピレン(FEP)を含む、上述の実施形態1に記載の切断ツールアセンブリ。
【0041】
実施形態3:第1の端部部分の近位表面が、第3のポリマーコーティングでコーティングされている、上述の実施形態1に記載の切断ツールアセンブリ。
【0042】
実施形態4:第3のポリマーコーティングが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はフッ素化エチレンプロピレン(FEP)を含む、上述の実施形態3に記載の切断ツールアセンブリ。
【0043】
実施形態5:第1のポリマーコーティング及び第2のポリマーコーティングが、同じポリマーを含む、上述の実施形態1に記載の切断ツールアセンブリ。
【0044】
実施形態6:手術ツールであって、長手方向軸を画定する管状シャフトであって、管状シャフトの第1の端部に開口を更に画定する、管状シャフトと、開口を通して管状シャフト内に少なくとも部分的に受容され、且つ長手方向軸に沿って延びる一対のブレードであって、管状シャフトに対して固定位置にある第1のブレードであって、第1の本体部分と、第1の本体部分の遠位端部から横方向に延びる第1の端部部分であって、第1のポリマーコーティングでコーティングされた遠位表面を含む、第1の端部部分と、を含む、第1のブレードと、長手方向軸に沿って第1のブレード及び管状シャフトに対して移動するように構成された第2のブレードであって、第2の本体部分と、第2の本体部分の遠位端部から横方向に延びる第2の端部部分であって、切断エッジを有する遠位表面及び第2のポリマーコーティングでコーティングされた近位表面を含む、第2の端部部分と、を含む、第2のブレードと、を含む、一対のブレードと、を備える、手術ツール。
【0045】
実施形態7:第1のポリマーコーティング及び第2のポリマーコーティングが、同じポリマーを含む、上述の実施形態6に記載の手術ツール。
【0046】
実施形態8:第1のポリマーコーティング及び第2のポリマーコーティングが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はフッ素化エチレンプロピレン(FEP)を含む、上述の実施形態7に記載の手術ツール。
【0047】
実施形態9:第1の端部部分が、第3のポリマーコーティングでコーティングされた近位表面を更に含む、上述の実施形態6に記載の手術ツール。
【0048】
実施形態10:第3のポリマーコーティングが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はフッ素化エチレンプロピレン(FEP)を含む、上述の実施形態9に記載の手術ツール。
【0049】
実施形態11:手術ツールが、23ゲージのカニューレを通して適合するように構成されている、上述の実施形態6に記載の手術ツール。
【0050】
実施形態12:手術ツールが、25ゲージのカニューレを通して適合するように構成されている、上述の実施形態6に記載の手術ツール。
【0051】
実施形態13:管状シャフトに結合されたハンドルであって、第1のブレードは静止したままにしながら、レバーの操作時に第2のブレードを長手方向軸に沿って移動させるように構成されたレバーを含む、ハンドルを更に備える、上述の実施形態6に記載の手術ツール。
【0052】
実施形態14:管状シャフトに結合されたハンドルであって、ジョイントで結合された2つの細長い半円形部材を有するハウジングであって、半円形部材の操作が、第1のブレードは静止したままにしながら、レバーの操作時に第2のブレードを長手方向軸に沿って移動させる、ハウジングを含む、ハンドルを更に備える、上述の実施形態6に記載の手術ツール。
【国際調査報告】