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特表2024-518582自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置及びこれを用いたナンバープレート画像補正方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置及びこれを用いたナンバープレート画像補正方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 5/80 20240101AFI20240423BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
G06T5/80
G06T1/00 330Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570353
(86)(22)【出願日】2022-05-12
(85)【翻訳文提出日】2023-11-20
(86)【国際出願番号】 KR2022006790
(87)【国際公開番号】W WO2022240207
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】10-2021-0061519
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523428453
【氏名又は名称】シリコンキューブ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SILICONCUBE CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】731ho-735ho,54,Changeop-ro,Sujeong-gu,Seongnam-si,Gyeonggi-do 13449,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イム、ジョン ユン
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057AA16
5B057BA02
5B057CA01
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB01
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CC03
5B057CD03
5B057CD12
5B057CE09
5B057DA06
5B057DB02
5B057DB06
5B057DB09
(57)【要約】
車両を撮像して前記車両が含まれた撮像画像を取得する車両画像取得部と、前記撮像画像から前記車両のナンバープレートの画像を検出し、前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置に対する位置データを生成するナンバープレート検出部と、前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置別に予め計算された画像補正データが格納されたデータベース部と、前記データベース部から前記位置データに対応する前記画像補正データをロードし、ロードした前記画像補正データに基づいてナンバープレートの画像補正値を生成する補正値生成部と、前記ナンバープレートの画像補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像を補正するナンバープレート画像補正部と、を含む自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置を提供する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を撮像して前記車両が含まれた撮像画像を取得する車両画像取得部と、
前記撮像画像から前記車両のナンバープレートの画像を検出し、前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置に対する位置データを生成するナンバープレート検出部と、
前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置別に予め計算された画像補正データが格納されたデータベース部と、
前記データベース部から前記位置データに対応する前記画像補正データをロードし、ロードした画像補正データに基づいてナンバープレートの画像補正値を生成する補正値生成部と、
前記ナンバープレートの画像補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像を補正するナンバープレート画像補正部と、
を含み、
前記撮像画像は、複数の区域に区画され、
前記画像補正データは、各区域別にあらかじめ計算されて前記データベース部に格納され、
前記補正値生成部は、前記位置データの属する区域に該当する前記画像補正データをロードする
ことを特徴とする自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置。
【請求項2】
前記画像補正データは、前記ナンバープレートの画像のスケールを補正する第1の補正値と、前記ナンバープレートの画像を回転補正する第2の補正値と、を含む
請求項1に記載の自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置。
【請求項3】
前記データベース部は、前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置別にあらかじめ計算されたアスペクト比の基準値をさらに格納し、
前記補正値生成部は、前記位置データに対応する前記アスペクト比の基準値と、前記ナンバープレートの画像のアスペクト比との間の差に基づいて、前記第1の補正値と第2の補正値の少なくとも1つを補正する
請求項2に記載の自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置。
【請求項4】
前記車両画像取得部は、予め定められた撮像位置上の前記車両を撮像し、
前記補正値生成部は、前記車両画像取得部が設置された位置における地面と、前記あらかじめ定められた撮像位置における地面との間の高さの差に基づいて前記位置データを補正し、
前記補正値生成部は、補正された位置データに対応する前記画像補正データをロードする
請求項2に記載の自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置。
【請求項5】
前記補正値生成部は、前記予め定められた撮像位置における地面の傾斜角データを用いて前記位置データをさらに補正する
請求項4に記載のナンバープレート画像処理装置。
【請求項6】
前記位置データは、横軸値及び縦軸値を含む2次元の座標データからなり、
前記補正値生成部は、前記高さの差に基づいて前記位置データの縦軸値を補正する
請求項4に記載の自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置。
【請求項7】
前記第2の補正値は、前記前記車両画像取得部の撮像方向と、前記撮像時に前記車両が位置した進入路の方向との間の角度に基づいて補正される
請求項2に記載の自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置。
【請求項8】
前記ナンバープレート画像補正部は、前記第2の補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像を回転補正した後、前記第1の補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像のスケールを補正する
請求項2に記載の自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置。
【請求項9】
a)車両を撮像して前記車両が含まれた撮像画像を取得し、前記撮像画像からナンバープレートの画像を検出するステップと、
b)前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置に対する位置データを生成するステップと、
c)前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置別に予め計算された画像補正データが格納されたデータベース部から前記位置データに対応する前記画像補正データをロードし、ロードした前記画像補正データに基づいてナンバープレートの画像補正値を生成するステップと、
d)前記ナンバープレートの画像補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像を補正するステップと、
を含み、
前記撮像画像は、複数の区域に区画され、
前記画像補正データは、各区域別にあらかじめ計算されて前記データベース部に格納され、
前記c)ステップでは、
前記位置データの属する前記区域に該当する前記画像補正データを前記データベース部からロードする
ことを特徴とする自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像補正方法。
【請求項10】
前記データベース部は、前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置別に予め算出されるアスペクト比の基準値を更に格納し、
前記c)ステップは、
前記位置データに対応する画像補正データをデータベース部からロードするステップと、
前記位置データに対応するアスペクト比の基準値と、ナンバープレートの画像のアスペクト比との間の差に基づいて画像補正データを補正するステップと、
を含む
請求項9に記載の自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像補正方法。
【請求項11】
前記撮像画像は、前記車両を撮像する車両画像取得部を用いて取得され、
前記c)ステップは、
前記位置データに対応する画像補正データをデータベース部からロードするステップと、
前記車両画像取得部の撮像方向と前記車両が位置した進入路の方向との間の角度に基づいて前記画像補正データを補正するステップと、
を含む
請求項9に記載の自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像補正方法。
【請求項12】
前記撮像画像は、前記車両を撮像する車両画像取得部を用いて取得され、
前記b)ステップとc)ステップとの間に、前記車両画像取得部が設置された位置における地面と、あらかじめ定められた撮像位置における地面との間の高さの差に基づいて位置データを補正するステップをさらに含む
請求項9に記載の自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像補正方法。
【請求項13】
前記位置データは、前記あらかじめ定められた撮像位置における地面の傾斜角データに基づいてさらに補正される
請求項12に記載の自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像補正方法。
【請求項14】
前記画像補正データは、前記ナンバープレートの画像のスケールを補正する第1の補正値と、前記ナンバープレートの画像を回転補正する第2の補正値と、を含み、
前記d)ステップでは、
前記第2の補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像を回転補正した後、前記第1の補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像のスケールを補正する
請求項9に記載の自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像補正方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置及びこれを用いたナンバープレート画像補正方法に関し、より詳しくは、比較的少ない演算量で斜めに撮像されたナンバープレートの画像を元の形状に補正することができる自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置及びこれを用いたナンバープレート画像補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像認識技術の発展につれ、車両のナンバープレートの画像を用いた自動車登録番号の自動認識が可能になり、現在は、大多数の車両出入管理システムがこのような方式を採択している。
【0003】
ナンバープレートの画像は、駐車場のように車両の出入り管理が必要な場所の出入口に設置された撮像装置を用いて車両を撮像することによって得られる。そして、自動車登録番号の認識は、撮像画像からのナンバープレートの識別ステップ、ナンバープレートの検証ステップ、符号(文字、数字、記号)の分離ステップ、および符号認識ステップの結合で構成され、ソフトウェアで具現され、コンピュータシステムにおいて行われる。
【0004】
図1は、自動車登録番号の認識のための従来のナンバープレート識別過程を示す図であって、ナンバープレートの識別は、ナンバープレートの輪郭線を検出する方式で行われる。
【0005】
まず、駐車場の入口または出口に設けられるカメラによって入庫車両または出庫車両の撮像が行われる(ステップS11)そして、撮像された車両の画像に含まれたナンバープレートの画像の輪郭線を抽出して最終的にナンバープレートの画像を得るようになる。(ステップS12)
【0006】
一方、撮像装置が車両の進入方向から斜めに設置されたり、出入口に車両が斜めに進入するときには車両のナンバープレートが斜めに撮像されることができる。
【0007】
図1に示すように、斜めに撮像されたナンバープレートは、アスペクト比が一般のナンバープレートの規格の比率と異なることがあり、ナンバープレートを正面から撮像した画像と比較してあらかじめ定められた角度に回転された形状を有する。
【0008】
このような斜めのナンバープレートの画像は、正確な自動車登録番号の認識のために、元のナンバープレートの形態への補正が行われるが、正確な補正を行うためには、ナンバープレートの輪郭線が正確に抽出されなければならない。
【0009】
このとき、ナンバープレートの輪郭の抽出は、一般化ハフ変換(Generalized Hough Transform)によって行われるが、該方法は、画素に依存して計算するので、高い演算量を要する。
【0010】
しかし、出入口に設置される自動車登録番号の認識装置は、設置場所や機器のスペックの問題で処理能力に制約があるため、高い演算量の作業を行いにくいという問題点がある。特に、焦点などの問題から取得した車両の画像の品質が劣ると、画像内におけるナンバープレートの境界をなす画素が減るため、ナンバープレートの輪郭線の正確な抽出が一層困難になるという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前記した問題点を解決するために、本発明が解決しようとする技術的課題は、比較的少ない演算量で斜めに撮像されたナンバープレートの画像を元の形状に補正することができる、自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置及びこれを用いたナンバープレート画像補正方法を提供することである。
【0012】
本発明が達成しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に限らず、言及されていないまた他の技術的課題は、下記記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を持つ者には明確に理解される。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記技術的課題を達成するために、本発明の一実施形態は、車両を撮像して前記車両が含まれた撮像画像を取得する車両画像取得部と、前記撮像画像から前記車両のナンバープレートの画像を検出し、前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置に対する位置データを生成するナンバープレート検出部と、前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置別に予め計算された画像補正データが格納されたデータベース部と、前記データベース部から前記位置データに対応する前記画像補正データをロードし、ロードした画像補正データに基づいてナンバープレートの画像補正値を生成する補正値生成部と、前記ナンバープレートの画像補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像を補正するナンバープレート画像補正部と、を含む自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置を提供する。
【0014】
前記撮像画像は、複数の区域に区画され、前記画像補正データは、各区域別にあらかじめ計算されて前記データベース部に格納され、前記補正値生成部は、前記位置データの属する前記区域に該当する前記画像補正データをロードすることができる。
【0015】
前記画像補正データは、前記ナンバープレートの画像のスケールを補正する第1の補正値と、前記ナンバープレートの画像を回転補正する第2の補正値と、を含むことができる。
【0016】
前記データベース部は、前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置別にあらかじめ計算されたアスペクト比の基準値をさらに格納し、前記補正値生成部は、前記位置データに対応する前記アスペクト比の基準値と前記ナンバープレートの画像のアスペクト比との間の差に基づいて、前記第1の補正値と第2の補正値の少なくとも1つを補正することができる。
【0017】
前記車両画像取得部は、予め定められた撮像位置上の前記車両を撮像し、前記補正値生成部は、前記車両画像取得部が設置された位置における地面と、前記あらかじめ定められた撮像位置における地面との間の高さの差に基づいて前記位置データを補正し、前記補正値生成部は、補正された位置データに対応する前記画像補正データをロードすることができる。
【0018】
前記補正値生成部は、前記あらかじめ定められた撮像位置における地面の傾斜角データを用いて前記位置データをさらに補正することができる。
【0019】
前記位置データは、横軸値及び縦軸値を含む2次元の座標データからなり、前記補正値生成部は、前記高さの差に基づいて前記位置データの縦軸値を補正することができる。
【0020】
第2の補正値は、前記車両画像取得部の撮像方向と、前記撮像時に前記車両が位置した進入路の方向との間の角度に基づいて補正されることができる。
【0021】
前記ナンバープレート画像補正部は、第2の補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像を回転補正した後、前記第1の補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像のスケールを補正することができる。
【0022】
前記技術的課題を達成するために、本発明の一実施形態は、a)車両を撮像して前記車両が含まれた撮像画像を取得し、前記撮像画像からナンバープレートの画像を検出するステップと、b)前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置に対する位置データを生成するステップと、c)前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置別に予め計算された画像補正データが格納されたデータベース部から前記位置データに対応する前記画像補正データをロードし、ロードした画像補正データに基づいてナンバープレートの画像補正値を生成するステップと、d)前記ナンバープレートの画像補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像を補正するステップと、を含む、自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像補正方法を提供する。
【0023】
前記撮像画像は、複数の区域に区画され、前記画像補正データは、各区域別にあらかじめ計算されて前記データベース部に格納され、前記c)ステップでは、前記位置データの属する前記区域に該当する前記画像補正データを前記データベース部からロードすることができる。
【0024】
前記データベース部は、前記撮像画像内における前記ナンバープレートの画像の位置別に予め算出されるアスペクト比の基準値を更に格納し、前記c)ステップは、前記位置データに対応する画像補正データをデータベース部からロードするステップと、前記位置データに対応するアスペクト比の基準値と、ナンバープレートの画像のアスペクト比との間の差に基づいて画像補正データを補正するステップと、を含むことができる。
【0025】
前記c)ステップは、前記位置データに対応する画像補正データをデータベース部からロードするステップと、前記車両画像取得部の撮像方向と、前記車両が位置した進入路の方向との間の角度に基づいて前記画像補正データを補正するステップと、を含むことができる。
【0026】
前記撮像画像は、車両を撮像する車両画像取得部を用いて取得され、前記b)ステップとc)ステップとの間に、前記車両画像取得部が設置された位置における地面と、あらかじめ定められた撮像位置における地面との間の高さの差に基づいて位置データを補正するステップをさらに含むことができる。
【0027】
位置データは、予め定められた撮像位置における地面の傾斜角データに基づいてさらに補正されることができる。
【0028】
前記画像補正データは、前記ナンバープレートの画像のスケールを補正する第1の補正値と、前記ナンバープレートの画像を回転補正する第2の補正値と、を含み、前記d)ステップでは、前記第2の補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像を回転補正した後、前記第1の補正値に基づいて前記ナンバープレートの画像のスケールを補正することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の実施形態によれば、ナンバープレート画像処理装置は、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の位置別に予め計算された画像補正データを用いてナンバープレートの画像を補正することができる。すなわち、ナンバープレート画像処理装置は、一般化ハフ変換(Generalized Hough Transform)のような複雑な演算を利用して輪郭線を抽出する過程なしでも、ナンバープレートの画像の形状を推定することができる。したがって、ナンバープレート画像処理装置は、比較的少ない演算量で斜めに撮像されたナンバープレートの画像を元のナンバープレートの形状に補正することができる。
【0030】
また、本発明の実施形態によれば、ナンバープレート画像処理装置は、撮像画像の各区域別にアスペクト比の基準値を保存することができる。そして、ナンバープレート画像処理装置は、撮像されたナンバープレートの画像が位置する区域のアスペクト比の基準値と、撮像されたナンバープレートの画像のアスペクト比との差に基づいて画像補正データを補正するので、撮像されたナンバープレートの画像は、ナンバープレートの規格の形状に一層類似するように補正されることができる。
【0031】
また、本発明の実施形態によれば、ナンバープレート画像処理装置は、車両画像取得部の撮像方向と、撮像対象の車両が位置した進入路の方向との間の角度に基づいて画像補正データを補正するので、ナンバープレートの画像の補正は正確に行われることができる。
【0032】
また、本発明の実施形態によれば、ナンバープレート画像処理装置は、車両画像取得部が設置された位置における地面と、あらかじめ定められた撮像位置における地面との間の高さの差に基づいて位置データを補正するので、ナンバープレートの画像の補正は正確に行われることができる。
【0033】
なお、本発明の実施形態によれば、ナンバープレート画像処理装置は、予め定められた撮像位置における地面の傾斜角データに基づいて位置データをさらに補正するので、ナンバープレートの画像の補正はより正確に行うことができる。
【0034】
本発明の効果は、前記した効果に限定されるものではなく、本発明の説明または特許請求の範囲に記載の発明の構成から推論可能な全ての効果を含む。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】自動車登録番号の認識のための従来のナンバープレート識別過程を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係るナンバープレート画像処理装置を概略的に示すブロック図である。
図3】斜めに撮像されたナンバープレートの画像の例を説明するための図である。
図4】本発明の実施形態に係るナンバープレート画像処理装置を示す詳細ブロック図である。
図5】本発明の実施形態に係る車両画像取得部が取得した撮像画像の例を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る撮像画像における各区域のナンバープレートの画像の形状を定形化させて示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る撮像画像の区域別にあらかじめ計算されて保存された画像補正データテーブルを説明するための図である。
図8】本発明の実施形態に係るアスペクト比補正部が画像補正データを補正する例を説明するための図である。
図9】本発明の実施形態に係る撮像方向補正部が画像補正データを補正する例を説明するための図である。
図10】本発明の実施形態に係る地面高さ補正部が位置データを補正する例を説明するための図である。
図11】本発明の実施形態に係るナンバープレート画像処理装置を用いたナンバープレート画像補正方法を示すフローチャートである。
図12】本発明の実施形態に係るステップS220の詳細段階を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、添付の図面を参照して、本発明を説明する。しかし、本発明は種々の異なる形態で具現されることができ、したがって、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全般に亘って同様の部分については同様の符号を付した。
【0037】
明細書の全体において、ある部分が他の部分と「連結(接続、接触、結合)」されているとする時、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の部材を介在して「間接的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに備えることができるということを意味する。
【0038】
本明細書で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含んでいる。本明細書では、「含む」または「備える」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせが存在することを意味し、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせの存在または付加可能性を予め排除しない。
【0039】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。
【0040】
図2は、本発明の実施形態に係るナンバープレート画像処理装置100を概略的に示すブロック図である。そして、図3は、斜めに撮像されたナンバープレートの画像の例を説明するための図である。
【0041】
図2に示すように、ナンバープレート画像処理装置100は、車両画像取得部110、ナンバープレート検出部120、補正値生成部130、ナンバープレート画像補正部140、及びデータベース部Dを含むことができる。
【0042】
車両画像取得部110は、車両1を撮像して車両1が含まれた撮像画像を取得することができる。たとえば、車両画像取得部110は、車両の出入り管理が必要な場所の出入口に設置されたカメラであってもよい。
【0043】
ナンバープレート検出部120は、撮像画像から車両1のナンバープレートの画像を検出することができる。このとき、ナンバープレートは、図3aに示すように斜めに撮像されることができる。ナンバープレートの画像から自動車登録番号を正確に認識するために、斜めに撮像されたナンバープレートの画像Paは、図3bのように元の形状を有するナンバープレートの画像Pbに補正することができる。このために、ナンバープレート検出部120は、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の位置に対する位置データを生成することができる。位置データの具体的な活用例は、図5図7を参照して詳細に後述する。
【0044】
データベース部Dは、撮像画像におけるナンバープレートの画像の位置別に予め計算された画像補正データを格納することができる。画像補正データは、ナンバープレートの画像の補正に用いられることができる。
【0045】
補正値生成部130は、位置データに対応する画像補正データをデータベース部Dからロードすることができる。すなわち、補正値生成部130は、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の位置に応じて異なる画像補正データをロードすることができる。そして、補正値生成部130は、ロードした画像補正データに基づいてナンバープレートの画像補正値を生成することができる。
【0046】
そして、ナンバープレート画像補正部140は、ナンバープレートの画像補正値を利用してナンバープレートの画像を補正することができる。
【0047】
図2では、ナンバープレート画像処理装置100の各構成が一体化されて車両の出入り管理が必要な場所の出入口に設置された場合を例えて説明した。しかし、ナンバープレート画像処理装置100の各構成は、互いに異なる位置に設置されてもよい。例えば、車両画像取得部110は、車両1の出入口に設置され、それ以外の構成は、別の場所に備えられるか、または、外部のサーバに搭載されて車両画像取得部110と通信することもできる。
【0048】
図4は、本発明の実施形態に係るナンバープレート画像処理装置100を示した詳細ブロック図である。
【0049】
図4に示されているように、ナンバープレート検出部120は、車両画像取得部110からの撮像画像を受信することができる。撮像画像は、車両が含まれた画像であってもよい。
【0050】
ナンバープレート検出部120は、ナンバープレート画像検出部121と、ナンバープレート位置判断部122とを含むことができる。
【0051】
ナンバープレート画像検出部121は、撮像画像内におけるナンバープレートの画像を検出することができる。すなわち、ナンバープレート画像検出部121は、ナンバープレートの画像を生成することができる。
【0052】
ナンバープレート位置判断部122は、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の位置を示す位置データを生成することができる。位置データは、撮像画像の特定の位置を基準点とする2次元の座標データであってもよい。位置データは、横軸値及び縦軸値を有することができる。位置データは、極座標であってもよい。位置データは、ナンバープレートの画像の中心点の座標であってもよい。たとえば、中心点は、ナンバープレートの画像の重心であることができる。
【0053】
一方、位置データは、撮像画像内における特定の区域を示すデータであってもよい。
【0054】
具体的に、撮像画像は複数の区域に区画されることができる。そして、ナンバープレート位置判断部122は、ナンバープレートの画像の位置(例えば、ナンバープレートの画像中心点の位置)がどの区域に属するか判断することができる。そして、ナンバープレート位置判断部122は、当該区域の情報を位置データとして生成することができる。
【0055】
そして、ナンバープレート検出部120は、ナンバープレートの画像および位置データを補正値生成部130に伝達することができる。
【0056】
補正値生成部130は、ナンバープレートの画像の補正に必要なナンバープレートの画像補正値を生成することができる。
【0057】
補正値生成部130は、画像補正データロード部131と、アスペクト比補正部132と、撮像方向補正部133と、地面高さ補正部134と、を含むことができる。
【0058】
画像補正データロード部131は、位置データに対応する画像補正データをデータベース部Dからロードすることができる。
【0059】
このとき、データベース部Dは、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の位置別に予め計算された画像補正データが格納された状態であってもよい。たとえば、画像補正データは、ナンバープレートの画像のスケール補正のための第1の補正値と、ナンバープレートの画像の回転補正のための第2の補正値と、を含むことができる。また、画像補正データは、撮像画像の各区域別に予め計算されたデータであってもよい。
【0060】
そして、補正値生成部130は、ロードした画像補正データをナンバープレートの画像補正値に選定することができる。
【0061】
一方、補正値生成部130は、ナンバープレートの画像をより正確に補正するために、アスペクト比補正部132、撮像方向補正部133及び地面高さ補正部134を用いてロードした画像補正データを補正することができる。
【0062】
これは、画像補正データ計算時の車両の位置又は方向が、撮像時の車両の位置または方向と若干異なることができるからである。
【0063】
アスペクト比補正部132は、撮像により得られたナンバープレートの画像のアスペクト比に基づいてロードした画像補正データを補正することができる。このとき、データベース部Dには、アスペクト比の基準値が格納された状態であってもよい。アスペクト比の基準値は、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の位置別にあらかじめ計算されたナンバープレートの画像のアスペクト比であってもよい。
【0064】
具体的に、アスペクト比補正部132は、位置データに対応するアスペクト比の基準値と、ナンバープレートの画像のアスペクト比との差に基づいて画像補正データを補正することができる。アスペクト比の補正が行われる具体的な例は、図8を参照して詳しく後述する。
【0065】
撮像方向補正部133は、車両画像取得部110の撮像方向と、撮像対象の車両が位置した進入路の方向との間の角度に基づいて画像補正データを補正することができる。
【0066】
これは、車両画像取得部110が車両進入路と斜めの位置に設置されることもあるからである。たとえば、撮像方向補正部133は、画像補正データの第2の補正値に、車両画像取得部110の撮像方向と撮像対象の車両が位置した進入路の方向との間の角度を足すかまたは引く方式で、第2の補正値を補正することができる。撮像方向補正が行われる具体的な例は、図9を参照して詳しく後述する。
【0067】
地面高さ補正部134は、車両画像取得部110が設置された位置における地面と、撮像位置における地面との間の高さの差を用いて位置データを補正することができる。
【0068】
これは、車両画像取得部110が設置された位置における地面の高さと、予め設定された撮像位置における地面の高さとが互いに異なっている場合、ナンバープレートの中心点の位置が同じであっても、ナンバープレートの撮像角度が異なることがあるからである。地面の高さの補正が行われる具体的な例は、図10を参照して詳しく後述する。
【0069】
そして、補正値生成部130は、最終補正された画像補正データをナンバープレートの画像補正値に選定することができる。
【0070】
ナンバープレート画像補正部140は、ナンバープレートの画像補正値を利用してナンバープレートの画像を補正することができる。
【0071】
ナンバープレート画像補正部140は、スケール補正部141と、回転補正部142とを含むことができる。
【0072】
スケール補正部141は、第1の補正値を利用してナンバープレートの画像のスケール(Scale)を補正することができる。例えば、スケール補正部141は、ナンバープレートの画像を左右又は上下方向に伸縮可能である。そして、回転補正部142は、第2の補正値を利用してナンバープレートの画像を回転補正することができる。
【0073】
図5は、本発明の実施形態に係る車両画像取得部110が取得した撮像画像の例を示す図である。
【0074】
図5は、相異なる環境(位置)で撮像された撮像画像の例を説明するために、1つの撮像画像に第1~第3の車両C1,C2,C3が含まれたものと示した。
【0075】
図5に示すように、撮像された車両のナンバープレートの位置及び形状は、車両と画像取得部110との相対的な位置によって異なることができる。すなわち、ナンバープレートの位置と形状は、車両と車両画像取得部110との間の距離および撮像方向によって異なることができる。
【0076】
たとえば、車両画像取得部110の設置位置における地面に比べて、撮像位置における地面が北西側に位置する場合、第1の車両C1のようなナンバープレートの画像P1が得られる。
【0077】
たとえば、車両画像取得部110の設置位置における地面が、撮像位置における地面の正面に位置する場合、第2の車両C2のようなナンバープレートの画像P2が得られる。
【0078】
たとえば、車両画像取得部110の設置位置の地面に比べて、撮像位置における地面が東南側に位置する場合、第3の車両C3のようなナンバープレートの画像P3が得られる。
【0079】
図6は、本発明の実施形態に係る撮像画像における各区域のナンバープレートの画像の形状を定形化させて示す図である。そして、図7は、本発明の実施形態に係る撮像画像の区域別にあらかじめ計算された画像補正データテーブルを説明するための図である。
【0080】
図6および図7の実施形態は、撮像画像が5列×3行の15個の区域に区画され、各区域別に画像補正データを割り当てられると仮定した。
【0081】
図6の撮像画像内における各区域に示されたナンバープレートの画像は、当該区域でナンバープレートが撮像された場合、推定されるナンバープレートの画像の形状を示したものである。ナンバープレート画像処理装置100が見ている車両出入路は固定されていることから、各区域で撮像されるナンバープレートの画像の形状は推定が可能なことである。
【0082】
たとえば、図5の第1の車両C1のナンバープレートは、第1の区域A1に位置するので、第1のナンバープレートの画像の形状S1を有することと推定できる。そして、画像補正データロード部131は、第1の区域A1に該当する画像補正データをデータベース部Dからロードすることができる。図7を参照すると、第1の区域A1には画像補正データとして第1の補正値ALP_RATIO1と第2の補正値ALP_ANGLE1とが格納されている。
【0083】
この時、第1の区域A1における第1の補正値ALP_RATIO1と第2の補正値ALP_ANGLE1は、第1のナンバープレートの画像の形状S1を既に設定済みのナンバープレートの画像の形状に変換するための補正値であることができる。ここで、既に設定済みのナンバープレートの画像の形状は、ナンバープレートを正面から撮像した時の形状、すなわちナンバープレートの規格の形状であることができる。
【0084】
これと同様な原理で第2の車両C2のナンバープレートは、第2の区域A2に位置するので、第2のナンバープレートの画像の形状S2を有することと推定できる。そして、画像補正データロード部131は、第2の車両C2のナンバープレートの画像を補正するために、第2の区域A2に該当する画像補正データの第1の補正値ALP_RATIO8及び第2の補正値ALT_ANGLE8をデータベース部Dからロードすることができる。
【0085】
また、第3の車両C3のナンバープレートは、第3の区域A3に位置するので、第3のナンバープレートの画像の形状S3を有することと推定できる。そして、画像補正データロード部131は、第3の車両C3のナンバープレートの画像を補正するために第3の区域A3に該当する画像補正データの第1の補正値ALP_RATIO15及び第2の補正値ALT_ANGLE15をデータベース部Dからロードすることができる。
【0086】
これによれば、ナンバープレート画像処理装置100は、一般化ハフ変換(Generalized Hough Transform)のような複雑な演算を用いて輪郭線を抽出する過程なしでもナンバープレートの画像の形状を推定することができる。すなわち、ナンバープレート画像処理装置100は、少ない演算量で斜めに撮像されたナンバープレートの画像を元の形状に補正することができる。
【0087】
図8は、本発明の実施形態に係るアスペクト比補正部132が画像補正データを補正する例を説明するための図である。図8のナンバープレートの画像は、第4の区域A4において撮像された第4の車両(図示せず)のナンバープレートを画像である。このとき、第4の車両のナンバープレートの画像は、第4の区域A4の第4のナンバープレートの画像の形状S4とアスペクト比が僅かに異なっていてもよい。これは、前述のように画像補正データ計算時の車両の位置または方向が撮像時の車両の位置または方向と若干異なることができるからである。
【0088】
その補正のために、データベース部Dは、撮像画像におけるナンバープレートの画像の位置別にあらかじめ計算されたアスペクト比の基準値をさらに格納することができる。このようなアスペクト比の基準値は、区域別にあらかじめ計算されてもよいことは勿論である。
【0089】
そして、アスペクト比補正部132は、位置データに対応するアスペクト比の基準値と、ナンバープレートの画像のアスペクト比(例えば、P4w/P4h)との間の差に基づいて画像補正データを補正することができる。具体的に、アスペクト比補正部132は、画像補正データに含まれた第1の補正値と第2の補正値の少なくとも1つを補正することができる。
【0090】
これによれば、撮像されたナンバープレートの画像のアスペクト比に基づいて画像補正データが補正されるので、撮像されたナンバープレートの画像がナンバープレートの規格の形状に一層類似するように補正できる。
【0091】
図9は、本発明の実施形態に係る撮像方向補正部133が画像補正データを補正する例を説明するための図である。
【0092】
図9に示すように、画像取得部110の撮像方向W1及び車両の進入路方向W2が斜めになっている場合、撮像方向補正部133は、車両画像取得部110の撮像方向と、撮像時に車両が位置した進入路の方向との間の角度Tに基づいて、画像補正データを補正することができる。この際、補正される画像補正データは第2の補正値であることができる。
【0093】
たとえば、撮像方向補正部133は、画像補正データの第2の補正値に、車両画像取得部110の撮像方向W1と、撮像対象の車両が位置した進入路の方向W2との間の角度を足すかまたは引く方式で、第2の補正値を補正することができる。このとき、車両が位置した進入路の方向W2は、車両1の前方方向に代替してもよいことは勿論である。
【0094】
たとえば、車両画像取得部110の撮像方向と、撮像対象の車両1が位置した進入路の方向との間の角度Tは、ナンバープレート画像処理ユニット100の設置時に測定されて撮像方向補正部133に入力された値であってもよい。
【0095】
これによれば、車両画像取得部110が、ナンバープレートを斜めに撮像するように設置されても、撮像されたナンバープレートの画像はナンバープレートの規格の形状に類似するように補正され得る。
【0096】
図10は、本発明の実施形態に係る地面高さ補正部134が位置データを補正する例を説明するための図である。
【0097】
図10に示すように、車両画像取得部110が設置された位置における地面の高さと、撮像位置における地面の高さとが互いに異なることがある。このとき、撮像位置はナンバープレートの撮像が行われる位置を意味する。かかる撮像位置は、車両画像取得部110の焦点や撮像性能によって予め定められることができる。
【0098】
図10aには、撮像位置における地面の方が、車両画像取得部110が設置された位置における地面に比べて高い場合を示した図である。図10aにおいて、撮像位置はR1であり、車両画像取得部110が設置された位置における地面とR1位置における地面の高さとの差はH1である。
【0099】
そして、地面高さ補正部134は、H1値に基づいて位置データを補正することができる。たとえば、位置データが横軸値及び縦軸値を有する2次元の座標データである場合、地面高さ補正部134は位置データの縦軸値を補正することができる。
【0100】
なお、図10bは、撮像位置R2における地面の高さが、車両画像取得部110の設けられている位置の高さと等しい場合を示す図である。この場合、地面高さ補正部134は、位置データの補正を省略することができる。
【0101】
図10cは、撮像位置における地面の方が、車両画像取得部110が設置された位置の地面に比べて低い場合を示した図である。図10cにおいて、撮像位置はR3であり、画像取得部110が設置された位置における地面とR3位置における地面の高さとの差はH3である。
【0102】
そして、地面高さ補正部134は、図10aと同様の原理でH3値に基づいて位置データを補正することができる。
【0103】
一方、地面高さ補正部134は、撮像位置における地面の傾斜角データを用いて位置データをさらに補正することができる。これは、ナンバープレートが位置した車両前方の地面高さが、画像取得部110が設置された位置における地面の高さと同じであっても、車両後方が位置した地面の高さは異なることがあり得るからである。
【0104】
図11は、本発明の実施形態に係るナンバープレート画像処理装置100を用いたナンバープレート画像補正方法を示すフローチャートである。
【0105】
まず、ナンバープレート画像処理装置100は、車両を撮像して車両が含まれた撮像画像を取得し、撮像画像からナンバープレートの画像を検出することができる(S200)。
【0106】
そして、ナンバープレート画像処理装置100は、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の位置を示す位置データを生成することができる(S210)。
【0107】
さらに、ナンバープレート画像処理装置100は、位置データに対応する画像補正データをデータベース部Dからロードし、ロードした画像補正データに基づいてナンバープレートの画像補正値を生成することができる(S220)。
【0108】
また、ナンバープレート画像処理装置100は、ナンバープレートの画像補正値を用いてナンバープレートの画像を補正することができる(S230)。
【0109】
ステップS230で、ナンバープレートの画像は、第2の補正値に基づいて回転補正された後、第1の補正値に基づいてスケールを補正することができる。
【0110】
図12は、本発明の実施形態に係るステップS220の詳細段階を示す図である。
【0111】
図12に示すように、ステップS220は、画像取得部110が設置された位置における地面と、あらかじめ定められた撮像位置における地面との間の高さの差に基づいて位置データを補正するステップを含むことができる(S221)。
【0112】
たとえば、位置データが横軸値及び縦軸値を有する2次元の座標データである場合、位置データは、下記の式1により補正することができる。
【0113】
【数1】
【0114】
式1において、Center X %widthは、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の中心点の横軸の位置を示す値であってもよい。Center Y % heightは、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の中心点の縦軸の位置を示す値であってもよい。
【0115】
たとえば、図5のように撮像画像が5列×3行に区画されている場合、ナンバープレートの画像の中心点の横軸の位置が0~20%以内であり、縦軸の位置が66.6~100%以内であれば、ALP_Ratio[Center X% width][Center Y% height]は、第1の区域A1に該当する画像補正データの第1の補正値であってもよい。
【0116】
このとき、画像取得部110が設置された位置における地面と、あらかじめ定められた撮像位置における地面との間の高さの差により、Enterance Height Diffが負の値で算出される場合、ALP_Ratio[Center X% width][(Center Y + Entrance Height Diff)% height]は、第1の区域A1の下方に位置した区域に該当する画像補正データの第1の補正値であることができる。
【0117】
そして、Alpha値は、ナンバープレート画像処理装置100の設置場所によって、予め設定された補正比率係数であってもよい。W_H_Ratioは、撮像画像から抽出したナンバープレートの画像のアスペクト比であってもよい。もし、W_H_Ratioが負の値で算出された場合、Alpha値は負の値に設定されることができる。
【0118】
一方、あらかじめ定められた撮像位置は、車両画像取得部110の焦点や撮像性能によって予め定められた位置であってもよい。またEntrance Height Diffが0であれば、すなわち各地面間の高さの差がなければステップS221は省略してもよい。
【0119】
次に、位置データに対応する画像補正データをデータベース部Dからロードするステップを行うことができる(S222)。
【0120】
そして、位置データに対応するアスペクト比の基準値と、ナンバープレートの画像のアスペクト比との間の差に基づいて画像補正データを補正するステップを行うことができる(S223)。
【0121】
たとえば、画像補正データは、ナンバープレートの画像のスケール補正のための第1の補正値と、ナンバープレートの画像の回転補正のための第2の補正値とを含むことができる。そして、ステップS223で第1の補正値と第2の補正値の少なくとも1つを補正することができる。
【0122】
たとえば、画像補正データは、下記式2によって第1の補正値が補正され、式3によって第2の補正値が補正されることができる。
【0123】
【数2】
【0124】
式2においてCenter X% widthは、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の中心点の横軸の位置を示す値であってもよい。Center Y % heightは、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の中心点の縦軸の位置を示す値であってもよい。
【0125】
たとえば、図5のように撮像画像が5列×3行に区画されている場合、ナンバープレートの画像の中心点の横軸の位置が0~20%以内であり、縦軸の位置が66.6~100%以内であれば、ALP_Ratio[Center X% width][Center Y% height]は、第1の区域A1に該当する画像補正データの第1の補正値であってもよい。そして、Alpha値は、ナンバープレート画像処理装置100の設置場所によって予め設定された補正比率係数であってもよい。W_H_Ratioは、撮像画像から抽出したナンバープレートの画像のアスペクト比であってもよい。もし、W_H_Ratioが負の値で算出された場合、Alpha値は負の値に設定することができる。
【0126】
【数3】
【0127】
式3において、Center X% widthは、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の中心点の横軸の位置を示す値であってもよい。Center Y % heightは、撮像画像内におけるナンバープレートの画像の中心点の縦軸の位置を示す値であってもよい。
【0128】
たとえば、図5のように撮像画像が5列×3行に区画されている場合、ナンバープレートの画像の中心点の横軸の位置が0~20%以内であり、縦軸の位置が66.6~100%以内であれば、ALP_Angle[Center X% width][Center Y% height]は、第1の区域A1に該当する画像補正データの第2の補正値であってもよい。そして、Beta値は、ナンバープレート画像処理装置100の設置場所によって予め設定された補正比率係数であってもよい。W_H_Ratioは、撮像画像から抽出したナンバープレートの画像のアスペクト比であってもよい。もし、W_H_Ratioが負の値で算出された場合、Beta値は負の値に設定することができる。
【0129】
そして、車両画像取得部110の撮像方向と、撮像対象の車両が位置した進入路の方向との間の角度に基づいて、画像補正データを補正するステップを行うことができる(S224)。
【0130】
たとえば、画像補正データは、下記式4によって第2の補正値が補正されることができる。
【0131】
【数4】
【0132】
式4は、車両画像取得部110の撮像方向と、撮像対象の車両が位置した進入路の方向との間の角度を示すLP_CAR_Photo_Angleを用いて第2の補正値を補正するという点で、式3と異なる。
【0133】
前述した本発明の説明は、例示のためのものであり、当該技術の属する分野における通常の知識を持つ者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態に容易に変形可能であることを理解できるはずである。したがって、以上で述べた実施形態は、すべての面で例示的なものであり、限定的でないものと理解しなければならない。例えば、単一型で説明されている各構成要素は、分散されて実施されてもよく、同様に、分散されたものとして説明されている構成要素も結合された形態で実施されてもよい。
【0134】
本発明の範囲は、後述する請求の範囲によって規定され、請求の範囲の意味および範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0135】
本発明の実施形態による自動車登録番号の認識のためのナンバープレート画像処理装置及びこれを用いたナンバープレート画像補正方法は、撮像画像の各区域別にアスペクト比の基準値を保存することができ、撮像されたナンバープレートの画像が位置した区域のアスペクト比の基準値と、撮像されたナンバープレートの画像のアスペクト比のとの差に基づいて画像補正データを補正するので、比較的少ない演算量でナンバープレートの画像を元の形状に補正を行うことにより、多様な条件及び産業現場で遂行することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】