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特表2024-518627RFコネクタ及びそれを含む通信装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】RFコネクタ及びそれを含む通信装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/12 20060101AFI20240423BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
H05K7/12 C
H05K7/20 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571802
(86)(22)【出願日】2022-05-23
(85)【翻訳文提出日】2023-11-20
(86)【国際出願番号】 KR2022007305
(87)【国際公開番号】W WO2022255702
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0070776
(32)【優先日】2021-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0062839
(32)【優先日】2022-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベ モーク ジョン
(72)【発明者】
【氏名】キョ スン ジ
(72)【発明者】
【氏名】ソン ミン アン
(72)【発明者】
【氏名】チ バク リュ
(72)【発明者】
【氏名】ジェ ウン キム
(72)【発明者】
【氏名】ソン ミン リ
(72)【発明者】
【氏名】キ ヒュン パク
(72)【発明者】
【氏名】ウォン ジュン パク
(72)【発明者】
【氏名】ドゥク ヨン キム
【テーマコード(参考)】
4E353
5E322
【Fターム(参考)】
4E353BB07
4E353CC13
4E353DR13
4E353DR19
4E353GG11
4E353GG17
5E322AA01
5E322EA11
(57)【要約】
【課題】同一平面上、又は類似の高さでRF信号を伝達できるようにして全体的な部品のサイズを減らせるRFコネクタを提供する。
【解決手段】通信装置は、基板着座面及び、前記基板着座面に形成された1つ以上の連結溝を含む器具函体と、前記基板着座面上に配置される第1の印刷回路基板と、前記第1の印刷回路基板の一側で前記基板着座面に配置される第2の印刷回路基板と、前記連結溝内に配置され、前記第1の印刷回路基板及び前記第2の印刷回路基板を電気的につなぐように構成された1つ以上のコネクタとを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板着座面及び、前記基板着座面に形成された1つ以上の連結溝を含む器具函体と、
前記基板着座面上に配置される第1の印刷回路基板と、
前記第1の印刷回路基板の一側で前記基板着座面上に配置される第2の印刷回路基板と、
前記連結溝内に配置され、前記第1の印刷回路基板及び前記第2の印刷回路基板を電気的につなぐように構成された1つ以上のコネクタと、
を含む通信装置。
【請求項2】
前記コネクタは、
前記連結溝内で前記器具函体の少なくとも一部に接触する支持部材、及び、
前記支持部材と前記第1の印刷回路基板、又は前記支持部材と前記第2の印刷回路基板との間に配置される導電性弾性連結部材
を含む、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記弾性連結部材は、
板状ベース、前記板状ベースの一端に形成された第1の側壁、前記第1の側壁の一端に形成された第1の接触部、前記板状ベースの他端に形成された第2の側壁、及び前記第2の側壁の一端に形成された第2の接触部を含む、請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記支持部材は、
支持ベース、前記支持ベースの一面から突出されて前記弾性連結部材が載置されるように構成された突出着座部、及び前記弾性連結部材が固定されるように前記突出着座部上に形成された固定部材を含む、請求項2に記載の通信装置。
【請求項5】
前記コネクタは、
前記第1の印刷回路基板又は前記第2の印刷回路基板が前記基板着座面に載置されるときに前記弾性連結部材が弾性変形自在になるように、前記支持ベースと前記弾性連結部材との間に形成された変形間隙を含む、請求項4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記固定部材は、前記突出着座面上に形成された固定突起を含み、前記弾性連結部材は、前記固定突起が挿入される貫通孔を含む、請求項4に記載の通信装置。
【請求項7】
前記基板着座面は、前記第1の印刷回路基板が載置される第1の着座面及び、前記第2の印刷回路基板が載置される第2の着座面を含み、
前記第1の着座面及び前記第2の着座面は互いに段差を有するように形成され、
前記弾性連結部材の前記第1の側壁及び前記第2の側壁の長さは、前記第1の着座面及び前記第2の着座面の段差に対応するように相違がある、請求項3に記載の通信装置。
【請求項8】
前記弾性連結部材は、ベリリウム銅又はステンレス鋼合金からなる、請求項2に記載の通信装置。
【請求項9】
前記支持部材は、ポリカーボネート、Lusep又はテフロン(登録商標)からなる、請求項2に記載の通信装置。
【請求項10】
前記器具函体は、前記第1の印刷回路基板及び前記第2の印刷回路基板のうちの少なくとも1つを収容する外部ハウジングで構成される、請求項1に記載の通信装置。
【請求項11】
前記器具函体は、少なくとも一部に形成された複数の放熱フィンを含む、請求項1に記載の通信装置。
【請求項12】
前記コネクタは、前記第1の印刷回路基板及び前記第2の印刷回路基板の間でRF信号を伝達するように構成された、請求項1に記載の通信装置。
【請求項13】
前記器具函体は、アルミニウム合金又はステンレス鋼合金からなる、請求項1に記載の通信装置。
【請求項14】
前記第1の印刷回路基板及び前記第2の印刷回路基板は互いに厚さの差を有するように形成され、
前記第1の着座面及び前記第2の着座面の段差の大きさは、前記厚さの差に対応される、請求項7に記載の通信装置。
【請求項15】
前記支持部材及び前記弾性連結部材は、異種射出方式を介して一体に形成される、請求項2に記載の通信装置。
【請求項16】
前記第1の印刷回路基板及び前記第2の印刷回路基板のそれぞれは、前記器具函体に直接接触される、請求項1に記載の通信装置。
【請求項17】
前記基板着座面は、前記第1の印刷回路基板が載置される第1の着座面及び、前記第2の印刷回路基板が載置される第2の着座面を含み、
前記第1の印刷回路基板と前記第2の印刷回路基板は互いに同じ厚さを有するように形成され、
前記第1の着座面と前記第2の着座面は互いに同じ高さを有するように形成され、
前記弾性連結部材の前記第1の側壁及び前記第2の側壁は、互いに同じ高さを有するように形成される、請求項3に記載の通信装置。
【請求項18】
板状ベース、前記板状ベースの一側に形成される第1の側壁、前記第1の側壁の一側に形成される第1の接触部、前記板状ベースの他端に形成される第2の側壁、及び第2の側壁の一側に形成される第2の接触部を含む弾性連結部材、及び、
前記弾性連結部材を支持するように構成される支持部材
を含むRFコネクタ。
【請求項19】
前記支持部材は、
支持ベース、前記支持ベースの一面から突出されて前記弾性連結部材が載置されるように構成される突出着座部、及び前記弾性連結部材が固定されるように前記突出着座部上に形成される固定部材を含む、請求項18に記載のRFコネクタ。
【請求項20】
さらに前記支持ベースと前記弾性連結部材との間に形成される変形間隙を含む、請求項19に記載のRFコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はRFコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
この部分に記載された内容は、単に本開示に関する背景情報を提供するだけであり、従来技術を構成するものではない。
【0003】
PCB(Printed Circuit Board)間でRF(Radio Frequency)信号を送受信するためにRFコネクタを用いるのが一般的である。RFコネクタには、1つの周波数信号を伝達するシングルコネクタ(single connector)及び、互いに異なる周波数帯域の信号を伝達するマルチコネクタ(multi-connector)がある。特に最近では、多様な周波数帯域の信号を処理するためにマルチコネクタが多用されている。
【0004】
ただし、コネクタはそれ自体が占める体積が大きく、コネクタの構造上、PCBをつなぐためにはPCB間に高さの差が生じ、全体的に部品のサイズが大きくなるという問題がある。
【0005】
また、コネクタが処理できる周波数帯域の範囲には限界があり、コネクタの多い、又は広い範囲の周波数帯域の信号を伝達するためには全体的に部品の単価が増加する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本開示は、これらの問題を解決するためのものであり、同一平面上、又は類似の高さでRF信号を伝達できるようにして全体的な部品のサイズを減らせるRFコネクタを提供することに主な目的がある。
【0007】
さらに、本開示は、多様な周波数帯域の信号を処理することができ、同時に単価を下げることができるRFコネクタを提供することに主な目的がある。
【0008】
また、本開示は、優れた放熱性能を有しながらもコンパクトなサイズを有する通信装置を提供することに主な目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的を達成するための本開示の一実施例によると、基板着座面及び、前記基板着座面に形成された1つ以上の連結溝を含む器具函体と、前記基板着座面上に配置される第1の印刷回路基板と、前記第1の印刷回路基板の一側で前記基板着座面上に配置される第2の印刷回路基板と、前記連結溝内に配置され、前記第1の印刷回路基板及び前記第2の印刷回路基板を電気的につなぐように構成された1つ以上のコネクタを含む通信装置が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係る通信装置は、RFコネクタを用いて同一平面、又は類似の高さでRF信号を伝達できるようにして全体的な部品のサイズを減らす効果がある。
【0011】
さらに、本開示に係るRFコネクタは、多様な周波数帯域の信号を処理できると同時に単価を下げることができる効果がある。
【0012】
また、本開示に係る通信装置は、優れた放熱性能を有しながらもコンパクトなサイズを有する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の一実施例に係る通信装置の一部の構成に関する分解斜視図である。
図2a】本発明の一実施例に係る通信装置の一部に関する断面図であり、印刷回路基板が配置されていない場合を示す。
図2b】本発明の一実施例に係る通信装置の一部に関する断面図であり、印刷回路基板が配置された場合を示す。
図3】本発明の一実施例に係る通信装置の一部に関する斜視図である。
図4】本発明の一実施例に係る通信装置のコネクタのみを別途図示した斜視図である。
図5a】本発明の他の実施例に係る通信装置の一部に関する断面図であり、コネクタにつながる印刷基板が同じ高さの印刷回路基板が配置されていない場合を示す。
図5b】本発明の他の実施例に係る通信装置の一部に関する断面図であり、コネクタにつながる印刷基板が同じ高さの印刷回路基板が配置された場合を示す。
図6】本発明の他の実施例に係る通信装置の一部に関する斜視図である。
図7】本発明の他の実施例に係る通信装置のコネクタのみを別途図示した斜視図である。
図8】本発明に係る通信装置のコネクタ性能をシミュレートするように構成された装置の一部の透視斜視図である。
図9図8の透視断面図である。
図10図8及び図9の装置構成に関するシミュレーション結果である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の一部の実施例を例示的な図面を用いて詳しく説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するにあたり、同一の構成要素に対しては、たとえ異なる図面上に表示されても、できるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意されたい。なお、本開示を説明するにあたり、関連された公知の構成又は機能に関する具体的な説明が本開示の要旨を曖昧にすると判断される場合には、その詳しい説明は省略する。
【0015】
本開示に係る実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、i)、ii)、a)、b)などの符号を用いる場合がある。このような符号は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その符号によって該当構成要素の本質又は順番や順序等が限定されない。明細書にてある部分がある構成要素を「含む」又は「備える」と言うとき、これは、明示的に逆になる記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0016】
図1は、本開示の一実施例に係る通信装置の一部の構成に関する分解斜視図である。
【0017】
図2aは、本発明の一実施例に係る通信装置の一部に関する断面図であり、印刷回路基板が配置されていない場合を示す。
【0018】
図2bは、本発明の一実施例に係る通信装置の一部に関する断面図であり、印刷回路基板が配置された場合を示す。
【0019】
図3は、本発明の一実施例に係る通信装置の一部に関する斜視図である。
【0020】
図1ないし図3を参照すると、本発明の一実施例に係る通信装置は、器具函体20、第1の印刷回路基板10、第2の印刷回路基板12、及び1つ以上のコネクタ300の全部又は一部を含む。
【0021】
器具函体20は、第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12が載置される基板着座面210及び、基板着座面210に形成された1つ以上の連結溝220を含む。器具函体20は、熱伝導性剛性部材、例えばアルミニウム合金又はステンレス鋼合金から形成される。
【0022】
本発明の一実施例で、器具函体20は、通信装置の外観を形成し、装置構造を支持するように構成され、印刷回路基板を収容するように構成された外部ハウジングであることが例示されている。外部ハウジングは、少なくとも一部の面に形成された複数の放熱フィン21を含む。
【0023】
しかしながら、本発明はこれに限定されず、器具函体20は外部ハウジングではなく別個の構成であってもよく、例えば、外部ハウジングと印刷回路基板との間で印刷回路基板を支持する別途の熱伝導性剛性部材であってもよい。
【0024】
基板着座面210は、第1の印刷回路基板10が載置される第1の着座面212及び、第2の印刷回路基板12が載置される第2の着座面214を含む。第1の着座面212及び第2の着座面214は、互いに段差を有するように形成される。
【0025】
本発明の一実施例で、第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12はその厚さが異なる。第1の着座面212及び第2の着座面214の段差の大きさは、第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12の厚さの差に対応される。これにより、第1の印刷回路基板10の上部面(基板着座面210に支持される面の反対面)と第2の印刷回路基板12の上部面(基板着座面210に支持される面の反対面)は、同一平面上、又はそれに準ずる平面上に配置される。
【0026】
本明細書で提示されていないが、第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12が同一平面上に配置されることは、両者を直接つなぐ任意のコネクタ300又は両者を支持したり、上部面に設置されるフィルタ又は他の素子を配置したりするにあたり、通信装置全体のサイズ及び重量を小さく又は最適化する上で利点として作用する。
【0027】
1つ以上の連結溝220は、基板着座面210内に形成され、例えば、第1の着座面212及び第2の着座面214との間の境界に沿って複数個が形成される。
【0028】
第1の印刷回路基板10は、その上に実装された複数の素子(device)を含む。本開示の一実施例に係るRFコネクタにて、第1の印刷回路基板10はアンプ(Amp)ボードであるが、必ずしもこれに限定されない。
【0029】
第2の印刷回路基板12は、第1の印刷回路基板10の一側で第1の印刷回路基板10に隣接するように離間して配置され、その上に実装された複数の素子を含む。本開示の一実施例に係るRFコネクタで、第2の印刷回路基板12はデジタル(digital)ボードになるが、必ずしもこれに限定されない。
【0030】
1つ以上のコネクタ300は連結溝220内に配置され、第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12を電気的につなぐように構成される。
【0031】
図4は、本発明の一実施例に係る通信装置のコネクタのみを別途図示した斜視図である。
【0032】
図4を追加で参照すると、コネクタ300は支持部材310及び弾性連結部材320を含む。
【0033】
支持部材310は、連結溝220内で器具函体20の少なくとも一部に接触する。支持部材310は、絶縁性素材として、高耐熱熱可塑性プラスチックからなり、例えば、ポリカーボネート、Lusep又はテフロン(登録商標)からなる。
【0034】
弾性連結部材320は、導電性素材からなり、例えば、弾性を有しながら高周波信号(RF信号)を伝達するのに適した素材、例えばベリリウム銅(BeCu)又はステンレス鋼合金(SUS)からなる。弾性連結部材320は、支持部材310及び、第1の印刷回路基板10又は第2の印刷回路基板12の間に配置され、第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12を電気的につなぐように構成される。
【0035】
また、弾性連結部材320は、板状ベース324、板状ベース324の一端に形成された第1の側壁325、第1の側面の一端に形成された第1の接触部326、板状ベース324の他端に形成された第2の側壁327及び、第2の側壁327の一端に形成された第2の接触部328を含む。弾性連結部材320の構造は、曲げ加工によって形成される。
【0036】
上述したように、基板着座面210は、第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12の厚さの差に相応する段差を有する。また、弾性連結部材320の第1の側壁325及び第2の側壁327の長さ(又は垂直高さ)は、このような段差の大きさに対応するように相違がある。
【0037】
支持部材310は、支持ベース312、支持ベース312の一面から突出されて弾性連結部材320が載置されるように構成された突出着座部314及び突出着座部314上で弾性連結部材320が固定されるように形成された固定部材316を含む。
【0038】
図2aに図示されたように、弾性連結部材320の板状ベース324は突出着座部314上で支持され、これにより、弾性連結部材320の板状ベース324及び支持部材310の支持ベース312の間に変形間隙222が形成される。
【0039】
すなわち、本発明の一実施例で、コネクタ300は、第1の印刷回路基板10又は第2の印刷回路基板12が基板着座面210に着座したとき、印刷回路基板10、12の下部面によって第1の接触部326及び第2の接触部328がそれぞれ押されて弾性連結部材320が弾性変形自在になるように(図2b参照)、支持ベース312と弾性連結部材320との間に形成された変形間隙222を含む。
【0040】
さらに、本発明の一実施例で、固定部材316は、突出着座部314上に形成された固定突起を含む。弾性連結部材320は、固定突起が挿入される貫通孔を含む。
【0041】
さらに、本発明の一実施例で、コネクタ300は異種射出で製造される。すなわち、弾性連結部材320及び支持部材310は異種射出を介して一体に形成される。しかしながら、本発明はこれに限定されず、弾性連結部材320及び支持部材310はそれぞれ別途に製造され、別途の組立工程を介して合体される。
【0042】
例示された本発明の一実施例で、コネクタ300は、高周波信号を送受信するための構造及びサイズを有するものとして例示されている。しかし、本発明はこれに限定されない。コネクタ300は、高周波信号以外の他の信号、例えば電源又はアナログ又はデジタル低周波信号を伝達するためのサイズの構造を有するものとして変形使用され得る。
【0043】
図5aは、本発明の他の実施例に係る通信装置の一部に関する断面図であり、コネクタにつながる印刷基板が同一高さの印刷回路基板が配置されていない場合を示す。
【0044】
図5bは、本発明の他の実施例に係る通信装置の一部に関する断面図であり、コネクタにつながる印刷基板が同じ高さの印刷回路基板が配置された場合を示す。
【0045】
図6は、本発明の他の実施例に係る通信装置の一部に関する斜視図である。
【0046】
図7は、本発明の他の実施例に係る通信装置のコネクタのみを別途図示した斜視図である。
【0047】
図5ないし図7を参照して本開示の他の実施例に係る通信装置について説明する。本開示の一実施例と重複される部分に関する説明は省くが、本開示による一実施例の特徴は、本開示の他の実施例に配置されない範囲で他の実施例にも同様又は類似するように適用され得ることを明らかにする。
【0048】
本開示の他の実施例によると、第1の着座面212及び第2の着座面214は、同じ又は類似の高さを有するように、すなわち段差を有さないように平面に形成される。第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12は、その厚さが同じでもよく、類似していてもよい。これにより、第1の印刷回路基板10の上部面と第2の印刷回路基板12の上部面は同一平面又はそれに準ずる平面上に配置される。
【0049】
第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12が同一又は類似の厚さに形成される場合、基板着座面210は段差なしに平面形状に形成される。この場合、弾性連結部材320の第1の側壁325及び第2の側壁327の長さ(又は垂直高さ)は同じ又は類似である。
【0050】
図8は、本発明に係る通信装置のコネクタ性能をシミュレートするために構成された装置の一部の透視斜視図である。図9は、図8の透視断面図である。図10は、図8及び図9の装置構成に関するシミュレーション結果である。
【0051】
図9には、本開示の一実施例に係る通信装置、すなわち印刷回路基板10、12の厚さが異なり、側壁325、327の高さが異なる場合が図示されているが、以下で叙述する本開示による効果が本開示の一実施例に従う場合にのみ発生するわけではなく、本開示の他の実施例、すなわち印刷回路基板10、12の厚さが同じ又は類似であり、側壁325、327の高さが同じ又は類似の場合にも同様に発生し得ることを明らかにしておく。
【0052】
図8ないし図10を参照すると、本発明に係る通信装置のコネクタ性能をシミュレートするために、仮想のデジタルボード及び仮想のアンプボード構造が使用された。
【0053】
仮想のデジタルボード(第2の印刷回路基板12)及び仮想のアンプボード(第1の印刷回路基板10)は、それぞれ弾性連結部材320の第1の接触部326及び第2の接触部328と接触して電気的なつながりをなす第1の電極54及び第2の電極52を含む。
【0054】
シミュレーションのために、複数のビアホール56が第1の電極54及び第2の電極52の周囲を取り囲み、第1の電極54及び第2の電極52のそれぞれに信号を伝達するためのポート58がそれぞれ設置されたものとして例示された。
【0055】
図10に図示されたシミュレーション結果のように、このような構成に対し、コネクタ300の反射損失は20dBであることがわかった。また、コネクタ300の構造が有する間隔が10mm(1cm)のとき、そして高周波信号の周波数が2.16GHzのとき、隔離度(isolation)値は50dBであることがわかる。また、挿入損失は最大0.1dBであることがわかる。
【0056】
コネクタ構造物の間隔によって隔離度が異なることを確認することができ、シミュレーション結果を参照してコネクタ構造及び高周波信号の種類に応じたコネクタ構造間隔を決定及び最適化することができる。
【0057】
本発明によると、一種の発熱源である第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12は、その熱管理、特に直接熱伝導を通じた放熱性能が全体装置の性能を決定づける重要な要素になり得る。
【0058】
したがって、本発明の一実施例で、第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12は、器具函体20、例えば外部ハウジングに直接接触するように配置される。
【0059】
ただし、第1の印刷回路基板10及び第2の印刷回路基板12が並ぶように離間して配置される領域は、印刷回路基板の直接伝導による放熱性能に相対的に少ない影響を及ぼす。
【0060】
本発明は、これらの印刷回路基板間の離間配置領域に両基板をつなぐためのコネクト構造を形成する。器具函体20、例えば外部ハウジングはそれ自体が金属性遮蔽素材であるため、本発明の一実施例に係るコネクタは、連結溝220の内部で外部に対する効果的な遮蔽状態を維持することができる。すなわち、別途のRF遮蔽部材でコネクタを覆(covering)わなくても、本発明に係る通信装置のコネクタは、前述のシミュレーション結果で明らかになったような十分な遮蔽効果(隔離度)を有する。
【0061】
さらに、印刷回路基板の、可能な限りの広い面積が器具函体20に直接面接触する構造を有することができるので、優れた放熱性能を有しながらもコンパクトなサイズを有する通信装置が提供される。
【0062】
本開示に係る実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、i)、ii)、a)、b)などの符号を用いる場合がある。このような符号は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その符号によって該当構成要素の本質又は順番や順序等が限定されない。明細書にてある部分がある構成要素を「含む」又は「備える」と言うとき、これは、明示的に逆になる記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0063】
[関連出願への相互参照(CROSS-REFERENCE TO RELATED APPLICATION)]
本特許出願は、本明細書にその全体が参考として含まれる、2021年6月1日付にて韓国に特許出願した特許出願番号第10-2021-0070776号及び2022年5月23日付にて韓国に特許出願した特許出願番号第10-2022-0062839号に対して優先権を主張する。
【符号の説明】
【0064】
10 第1の印刷回路基板 12 第2の印刷回路基板
20 器具函体 220 連結溝
300 コネクタ 310 支持部材
320 弾性連結部材
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】