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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】開封明示シールを備えたキャップ
(51)【国際特許分類】
   B65D 41/34 20060101AFI20240423BHJP
【FI】
B65D41/34 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572021
(86)(22)【出願日】2022-03-07
(85)【翻訳文提出日】2024-01-18
(86)【国際出願番号】 IB2022051992
(87)【国際公開番号】W WO2022243755
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】102021000013271
(32)【優先日】2021-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512039053
【氏名又は名称】グアラ パック エッセ.ピー.アー.
【氏名又は名称原語表記】GUALA PACK S.p.A.
【住所又は居所原語表記】Via Carlo Mussa, 266, I-15073 Castellazzo Bormida, ALESSANDRIA, Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ザンモーリ,リッカルド
(72)【発明者】
【氏名】ブッツィ,アルベルト
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA06
3E084AA12
3E084AA24
3E084AB01
3E084BA01
3E084CA01
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB12
3E084DC03
3E084FA09
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084HB02
3E084HD01
3E084KB01
3E084LA17
3E084LB02
3E084LC01
3E084LD01
(57)【要約】
薄肉可撓性パッケージ(1)の注ぎ口(4d)用のキャップ(6)であって、複数のメインセクション(32,34)によって形成された開封明示シール(30)と備える。各メインセクション(32,34)は、注ぎ口(4d)のそれぞれの隆起部(4h)に係合するための歯(44)を備えている。歯(44)は、半径方向内側に突出し、メインセクション(32,34)の残りの部分の高さよりも大きい歯の高さ(H3)を有する尖った中実要素からなる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性薄肉パッケージ(1)の注ぎ口(4d)用のキャップ(6)であって、
- 開口した下端(12)と閉口した上端(14)との間を中心軸(X)に沿って延びる環状の主壁(10)と、下端(12)から半径方向外向きに突出した複数の円形のセクター(20,22)とを含む閉鎖体(8)と、
- 主壁(10)の下端(12)に設けられた開封明示シール(30)であって、セクター(20,22)により閉鎖体(8)と接合され、複数のメインセクション(32,34)を含む開封明示シール(30)と、
を備え、
i)各メインセクション(32,34)は、円周方向に第1のセクション端部(32a,34a)から第2のセクション端部(32b,34b)まで延びており、第1のセクション端部(32a,34a)には、破断可能なブリッジ(36)が形成されており、ブリッジ(36)は、破断されていないシール構成において、別のメインセクション(34,32)の第2端部(34b,32b)に結合しており;
ii)各メインセクション(32,34)は、固定セグメント(38)と、該固定セグメント(38)に連続して接合された機能セグメント(40)とを含み、該固定セグメント(38)は、円周方向に延びる帯状体からなり、固定セグメント高さ(H1)を有し、セクター(20,22)の1つによる破断シール構成においても、主壁(10)に直接拘束され、円周方向に延びる帯状体からなる機能セグメント(40)は、機能セグメント高さ(H2)を有し、固定セグメント(38)からメインセクション(32,34)の第1のセクション端部(32a,34a)まで延び、破断シール構成において固定セグメント(38)のみに拘束されたままであり、ブリッジ(36)の破断により他のメインセクション(34,32)から分離され、
iii)各メインセクション(32,34)は、注ぎ口(4d)のそれぞれの隆起部(4h)に係合するための歯(44)を含み、歯(44)は、第1のセクション端部(32a,34a)の上流側に配置され、機能セグメント(40)から半径方向内側に突出した尖った中実要素からなり、機能セグメントの高さ(H2)よりも大きい歯の高さ(H3)を有する、キャップ。
【請求項2】
歯(44)が、上部で機能セグメント(40)および固定セグメント(38)と同じ高さであり、機能セグメント(40)および固定セグメント(38)よりも下方に突出している、請求項1に記載のキャップ。
【請求項3】
機能セグメント(40)が、機能セグメント(40)の構造強度を局所的に低下させて引き込み折り曲げ点を得るのに適した弱化手段を備える、請求項1または2に記載のキャップ。
【請求項4】
機能セグメント(40)が、内側を向いた内側面(40i)と、反対側の外側面(40e)とを有し、弱化手段が、歯(44)の上流に配置された、内側面(40i)上に配置された内側凹部(48)によって得られる、機能セグメント(40)の抵抗部分の第1のくびれ部(46)を含む、請求項3に記載のキャップ。
【請求項5】
弱化手段は、第1のくびれ部(46)の上流に配置された、外側面(40e)上に配置された外側凹部(52)によって得られる、機能セグメント(40)の抵抗セクションの第2のくびれ部(50)を含む、請求項4に記載のキャップ。
【請求項6】
機能セグメント(40)が下方を向いた下面(40inf)を有し、弱化手段が、歯(44)の上流側に配置された、下面(40inf)上に配置された下凹部(62)によって得られる、機能セグメント(40)の抵抗部分のくびれ部(60)を含む、請求項3から5のいずれか1項に記載のキャップ。
【請求項7】
開封明示シール(30)が、2つのメインセクション(32,34)からなる、請求項1から6のいずれか1項に記載のキャップ。
【請求項8】
開封明示シール(30)が、4つのメインセクションからなる、請求項1から6のいずれか1項に記載のキャップ。
【請求項9】
周方向に連続した、または別個の部分からなる、環状のシェル壁(102)を含むシェル(100)を備え、シェル(100)が、半径方向において間隔をあけて、閉鎖体(8)を取り囲んでいる、請求項1から8のいずれか1項に記載のキャップ。
【請求項10】
中心軸(X)の方向において、シェル壁(102)が、下縁(104)と上部開口(106a)とを画定する上縁(106)との間に延在する、請求項9に記載のキャップ。
【請求項11】
開封明示シール(30)がシェル(100)の底部から突出している、請求項9または10に記載のキャップ。
【請求項12】
シェル(100)を閉鎖体(8)に接合する複数のフラップ(200)を備え、各フラップ(200)が、主軸(X)が存在する仮想平面上に実質的に延在する、請求項9から11のいずれか1項に記載のキャップ。
【請求項13】
フラップ(200)の少なくとも1つが、各メインセクション(32,34)の第2のセクション端部(32b,34b)の近くで、閉鎖体(8)の主壁(10)から突出している、請求項12に記載のキャップ。
【請求項14】
パッケージ(1)の可撓性薄肉バッグ(2)のためのキャップ-注ぎ口アセンブリであって、
- 可撓性バッグ(2)に溶着される接続部分(4a)と、注ぎ口ねじ(5)と複数の固定隆起部(4h)とを外部に備えた環状の注ぎ口壁(4e)からなる注ぎ口(4d)とを含む、樹脂材料の単一片の注ぎ口部分(4)と;
- 請求項1から13のいずれか1項に記載のキャップ(6)と;
を備え、
-注ぎ口部分(4)の隆起部(4h)は、キャップのねじを外すステップの間に、キャップ(6)の開封明示シール(30)と係合するのに適している、キャップ-注ぎ口アセンブリ。
【請求項15】
- 可撓性薄肉バッグ(2)と;
- 請求項14に記載のキャップ-注ぎ口アセンブリと;
を備え、
- 注ぎ口部分(4)の接続部分(4a)がバッグ(2)に溶着されている、パッケージ(1)。
【請求項16】
可撓性薄肉パッケージ(1)の注ぎ口(4d)用のキャップ(6)であって、
- 開口した下端(12)と閉口した上端(14)との間を中心軸(X)に沿って延びる環状の主壁(10)と、下端(12)から半径方向外向きに突出した複数の円形のセクター(20,22)とを含む閉鎖体(8)と;
- 主壁(10)の下端(12)に設けられた開封明示シール(30)であって、セクター(20,22)により閉鎖体(8)と接合され、複数のメインセクション(32,34)を含む開封明示シール(3)と、
を備え、
i)各メインセクション(32,34)は、円周方向に第1のセクション端部(32a,34a)から第2のセクション端部(32b,34b)まで延びており、第1のセクション端部(32a,34a)には、破断可能なブリッジ(36)が形成されており、ブリッジ(36)は、破断されていないシール構成において、別のメインセクション(34,32)の第2端部(34b,32b)に結合しており;
ii)各メインセクション(32,34)は、固定セグメント(38)と、該固定セグメント(38)に連続して接合された機能セグメント(40)とを含み、該固定セグメント(38)は、セクター(20,22)の1つにより、破断シール構成においても主壁(10)に直接拘束され、機能セグメント(40)は、固定セグメント(38)からメインセクション(32,34)の第1のセクション端部(32a,34a)まで延びており、破断シール構成では、固定セグメント(38)のみに拘束されたままであり、ブリッジ(36)の破断により、他のメインセクション(34,32)から分離され;
iii) 各メインセクション(32,34)は、注ぎ口(4d)のそれぞれの隆起部(4h)に係合するための歯(44)を備え、歯(44)は、第1のセクション端部(32a,34a)の上流側に配置され、機能セグメント(40)から半径方向内側に突出しており;
iv)機能セグメント(40)は、引き込み折り曲げ点を得ることができる、機能セグメント(40)の構造強度を局所的に低下させるのに適した弱化手段を備える、キャップ。
【請求項17】
機能セグメント(40)が、内側を向いた内側面(40i)と、反対側の外側面(40e)とを有し、弱化手段が、歯(44)の上流に配置された、内側面(40i)上に配置された内側凹部(48)によって得られる、機能セグメント(40)の抵抗部分の第1のくびれ部(46)を含む、請求項16に記載のキャップ。
【請求項18】
弱化手段は、第1のくびれ部(46)の上流に配置された、外側面(40e)上に配置された外側凹部(52)によって得られる、機能セグメント(40)の抵抗セクションの第2のくびれ部(50)を含む、請求項17に記載のキャップ。
【請求項19】
機能セグメント(40)が下方を向いた下面(40inf)を有し、弱化手段が、歯(44)の上流側に配置された、下面(40inf)上に配置された下凹部(62)によって得られる、機能セグメント(40)の抵抗部分のくびれ部(60)を含む、請求項16から18のいずれか1項に記載のキャップ。
【請求項20】
パッケージ(1)の可撓性薄肉バッグ(2)用のキャップ-注ぎ口アセンブリであって、
- 可撓性バッグ(2)に溶着される接続部分(4a)と、注ぎ口ねじ(5)および複数の固定隆起部(4h)を外部に備えた環状の注ぎ口壁(4e)からなる注ぎ口(4d)とを含む、樹脂材料の単一片の注ぎ口部品(4)と;
- 請求項16から19のいずれか1項に記載のキャップ(6)と;
を備え、
-注ぎ口部分(4)の隆起部(4h)は、キャップのねじを外すステップの間、キャップ(6)の開封明示シール(30)と係合するのに適している、キャップ-注ぎ口アセンブリ。
【請求項21】
- 可撓性薄肉バッグ(2)と;
- 請求項20に記載のキャップ-注ぎ口アセンブリと;
を備え、
- 注ぎ口部分(4)の接続部分(4a)がバッグ(2)に溶着されている、パッケージ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通常“注ぎ口付きパウチ”と呼ばれる注ぎ口を備えた可撓性薄肉パッケージの分野に関する。特に、本発明は、前記パッケージの注ぎ口用のキャップであって、最初に開封されたこと強調することができる開封明示キシールを備えたキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
果汁やピューレ、ヨーグルト、エネルギー飲料などの食品を収容するために特に使用されるこのようなパッケージは、注ぎ口の使用に関連する遊びの側面を高く評価する子供たちの間で、その利便性と評価のために特に高く評価されている。現在、毎年数億個が販売されている。
【0003】
この文脈では、パッケージが既に開封されておらず、その結果、製品が最適に保存され、異物によって汚染されていないことを消費者が確信できるように、キャップが開封明示シールを備えていることが不可欠である。
【0004】
出願人は、国際出願WO-A1-2008/050361に記載されている”BabyCap(登録商標)”と呼ばれるキャップを長年製造販売している。このような解決策は、開封明示シールが一旦破壊されると、最初の開封が行われたことが明らかになるが、同時に、破壊可能なブリッジから剥離したシールの部分がキャップ本体に拘束されたままであるため、特に高く評価されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
出願人は、ある状況、例えば、パッケージがアイスクリームのような氷結した製品を含む場合に起こり得るような低温の条件下では、これが破断されたときに、開封明示シールのいくつかの断片が剥離する可能性があることを見出した。
【0006】
本発明の目的は、上記の欠点を克服し、この分野のニーズを満たす開封明示キャップキャップ、特に可撓性薄肉パッケージ用キャップを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、請求項1に記載のキャップによって達成される。従属請求項には、本発明のさらに有利な実施形態が開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の一実施形態による、バッグ、注ぎ口部分およびキャップからなるパッケージを示す。
図2a図2aは、図1のパッケージの注ぎ口部分を示す。
図2b図2bは、図1のパッケージのキャップの縦断面図である。
図3図3は、本発明の実施形態によるキャップを示す。
図4図4は、図2aの注ぎ口部に適用された、破断していないシール構成における図3のキャップの断面図である。
図5図5は、初期破断シール構成における、図4のキャップを示す。
図6図6は、最終的な破断シール構成における図4のキャップを示す。
図7図7は、最終的な破断シール構成における図4のキャップを示す。
図8図8は、本発明のさらなる実施形態によるキャップを示す。
図9図9は、図2aの注ぎ口部分に適用された、破断していないシール構成における図8のキャップの断面図である。
図10図10は、最終的な破断シール構成における、図9のキャップを示す。
図11図11は、本発明のさらなる実施形態によるキャップを示す。
図12図12は、開封明示シールを強調する図11の領域の拡大図である。
図13図13は、本発明のさらなる実施形態によるキャップを示す。
図14図14は、開封明示シールを強調する図13の領域の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明によるキャップの特徴および利点は、添付の図の図面を参照して、例示的かつ非限定的な方法でなされる以下の説明から、より明確に現れるであろう。添付図面を参照すると、参照数字1は、全体として、製品を収容するための可撓性バッグ2と、バッグに適用される注ぎ口部分4と、注ぎ口部分4に螺合されるキャップ6とからなる可撓性薄肉パッケージを示す。
【0010】
好ましくは、バッグ2は、第1の壁2aと第2の壁2bとからなり、第1の壁に対向し、注ぎ口部4が適用される機能セグメント2cを除いて、それぞれの周縁に沿ってそれに溶着されている。前記壁2a、2bは、薄い単層または多層のフィルムからなり、好ましくはガスに対するバリア性を有する。実施形態の変形例によれば、バッグ2は、1つまたは2つの側部または底部からなり、側部および底部も可撓性フィルムからなる。
【0011】
注ぎ口部分4は、例えば、射出成形によって樹脂材料の単一片で作られ、「溶接リム」と呼ばれる、機能セグメント2cでバッグ2の壁2a、2bと溶接するための接続部分4aと、上部で接続部分4aを画成する下部フランジ4bと、下部フランジ4bから軸方向に間隔を置いた上部フランジ4cと、口4gを画成する注ぎ口縁4fで終端する環状の注ぎ口壁4eから成る注ぎ口4dと、を含む。注ぎ口4dには、注ぎ口ネジ山5が設けられている。
【0012】
注ぎ口部4は、貫通注ぎ口ダクト4iによって横断されており、この貫通注ぎ口ダクト4iは、口部4gと連結部4aとの間を注ぎ口軸Zに沿って延びている。
【0013】
注ぎ口部分4は、例えば、上部フランジ4cと注ぎ口4dとの間に配置され、キャップのねじ外しステップの間に開封明示シールと係合するのに適した、複数の固定隆起部4hをさらに備える。
【0014】
キャップ6は、例えば射出成形によって樹脂材料の単一片で作られ、中心軸Xを有する環状の主壁10を含む閉鎖体8からなり、主壁10は、注ぎ口4dを挿入するための開いた下端12と、閉鎖体8の基部16によって閉じられた上端14との間に延びている。
【0015】
内部では、主壁10は、閉鎖体8を注ぎ口部分4にねじ込むためのねじ山18を有する。キャップ6が注ぎ口部4にねじ込まれると、注ぎ口4dの注ぎ口軸Zはキャップ6の中心軸Xと一致する。
【0016】
下端12において、閉鎖体8は、主軸Xに実質的に直交して半径方向外側に突出する第1の円形のセクター20及び第2の円形のセクター22を有する。
【0017】
キャップ6は、主壁10の下端12に配置され、前記セクター20、22によって閉鎖体8と接合された、最初の開封を強調するのに適した開封明示シール30をさらに備える。
【0018】
好ましくは、キャップ6は、閉鎖体8と同軸で、周方向に連続し、又は別個の部分によって形成された、閉鎖体8を取り囲む環状のシェル壁102からなるシェル100を、そこから半径方向に間隔をおいて備える。好ましくは、シェル100は、下端12から上端14に向かってテーパ状である。
【0019】
軸方向に、すなわち中心軸Xの方向に、シェル壁102は、下端12の側の下縁104と、上端14の側の上縁106との間に延びており、シェル100の上部開口106aを画定している。
【0020】
好ましくは、開封明示シール30は、シェル100の底部から突出しており、すなわち、シェル壁102の下縁104の下に配置されている。さらに、閉鎖体8のベース16は、好ましくは、シェル100の内部に収容され、すなわち、シェル壁102の上縁106の下方に配置される。
【0021】
更に、キャップ6は、好ましくは、シェル100と閉鎖体8とを接合する複数のフラップ200であって、例えば4つの数、例えば角度的に等間隔に配置されたフラップ200を含む。各フラップ200は、実質的に、主軸Xが存在する仮想平面上に延在し、半径方向外側の端部でシェル壁102の内面に接合され、半径方向内側の端部で主壁10の外面に接合される。
【0022】
誤飲防止通路300は、キャップを貫通して、シェル壁102と主壁10との間に開口している。
【0023】
開封明示シール30は、複数のメインセクションからなり、例えば、第1の実施形態(図3図10)によれば、シール30は、第1のメインセクション32と第2のメインセクション34とからなる。キャップの開口方向Aへの回転により、まずキャップが注ぎ口部4の隆起部4hに係合し、次いで回転を継続することにより、開封明示シール30の破壊が生じる。
【0024】
各メインセクション32、34は、(開口方向Aを基準として)第1の部分端部32a、34a又は下流端部から第2の部分端部32b、34b又は上流端部まで周方向に延び、第1の部分端部32a、34aにおいて、破断されていないシール構成において、他のメインセクション34、32の第2の端部34b、32bに一時的に結合する破断可能なブリッジ36を含む。
【0025】
好ましくは、前記フラップ200の少なくとも1つは、各メインセクション32、34の第2のセクション端部32b、34bの近くで閉鎖体8の主壁10から突出している。
【0026】
各メインセクション32、34は、固定セグメント38と機能セグメント40とを含み、機能セグメント40は、その下流のそれぞれの固定セグメント38に連続して配置されている。
【0027】
円周方向に延びる帯状体からなる固定セグメント38は、実質的に一定の固定セグメント高さH1、すなわち軸方向寸法を有し、破断シール構成においても主壁10またはシェル壁102に直接拘束される。
【0028】
例えば、図示の実施形態によれば、固定セグメント38は、閉鎖体8の前記セクター20、22の1つによって主壁10に直接拘束される。この実施形態では、特に、固定セグメント38は、メインセクション32、34の第2の端部32b、34bから、セクター20、22が終了する中間位置42まで延びている。好ましくは、前記フラップ200の少なくとも1つは、前記中間位置42の周方向位置の近くで閉鎖体8の主壁10から突出している。
【0029】
円周方向に延びる帯状体からなる機能セグメント40は、実質的に一定の機能セグメント高さH2、すなわち軸方向寸法を有し、中間位置42からメインセクション32、34の第1のセクション端部32a、34aまで延びる。破断シール構成では、機能セグメント40は、前記中間位置42によって結合される固定セグメント38にのみ拘束されたままであり、一方、第1のセクション端部32a、34aに配置されたブリッジ36の破断によって、他のメインセクション34、32から離脱する。
【0030】
各メインセクション32、34は、注ぎ口部分4からキャップ6のねじを外す際に、注ぎ口部分4のそれぞれの隆起部4hに係合するための歯44を備える。前記歯と前記隆起部とは、相互に係合し、かつ、ねじ外しトルクの作用下にあるとき、半径方向外側に向けられた歯への作用を発生させ、機能セグメントの曲げを容易にするように相互に構成されている。
【0031】
尖った中実要素からなる前記歯44は、実質的に一定の歯の高さH3を有し、メインセクション32、34のそれぞれの機能セグメント40から半径方向内側に突出し、第1のセクション端部32a、34aの上流側に配置される。
【0032】
好ましい実施形態によれば、歯の高さH3は、機能セグメントの高さH2よりも大きく、この機能セグメントの高さH2は、固定セグメントの高さH1に実質的に等しい。特に、歯44は、上部において機能セグメント40及び固定セグメント38と同じ高さにあり、一方、歯44は、機能セグメント40及び固定セグメント38に対して下方に突出している。
【0033】
有利なことに、これにより、歯の強度がより確実になり、シール自体の破壊時に、歯が開封明示シールの残りの部分から剥離するのを防止することができる。
【0034】
機能セグメント40は、機能セグメントの構造強度を局所的に低下させて引き込み(lead-in)折り曲げ点を得るのに適した弱化手段をさらに備える。
【0035】
第1の実施形態(図3図7)によれば、機能セグメント40は、内側を向いた内側面40iと、反対側の外側面40eとを有し、前記弱化手段は、歯44の上流に配置された、内側面40iに配置された内側凹部48によって得られる、機能セグメント40の抵抗部分の第1のくびれ部46を含む。
【0036】
好ましくは、さらに、前記弱化手段は、第1のくびれ部46の上流に配置された、外側面40eに配置された外側凹部52によって得られる、機能セグメント40の抵抗性部分の第2のくびれ部50を含む。好ましくは、前記第2のくびれ部50は、中間位置42に近接して配置される。
【0037】
したがって、機能セグメント40について、第1のセクション端部32a、34aから第1のくびれ部46まで延びる第1の分岐部54または下流側分岐部、および第1のくびれ部46から第2のくびれ部50まで延びる第2の分岐部56または上流側分岐部を特定することが可能である。
【0038】
注ぎ口部4からキャップ6を取り外す際、歯44が隆起部4hに係合すると、半径方向外側に向けられた歯44に作用が生じ、これにより第2のブランチ56が外側に回転し(図5)、次いで第1のブランチ54が第2のブランチの内側に折り畳まれる(図6)。この結果、機能セグメントは変形し、キャップ6が注ぎ口部分にねじ戻されると、破損が非常に目立つようになる。
【0039】
さらなる実施形態(図8図10)によれば、機能セグメント40は、下方を向いた下面40infを有し、前記弱化手段は、歯44の上流に配置された、下面40infに配置された下凹部62によって得られる機能セグメント40の抵抗部分のくびれ部60からなる。
【0040】
好ましくは、前記くびれ部60は中間位置42に近接して配置される。
【0041】
注ぎ口部4からキャップ6を取り外す間、歯44が隆起部4hに係合すると、歯44に作用が生じ、この作用は、くびれ部60によって引き起こされる機能セグメント40の下方回転を引き起こす。この結果、キャップ6が注ぎ口部分にねじ戻されると、破損が非常に明白に残るほど、機能セグメントが破損していないシール構成から変位する。
【0042】
更なる実施形態(図11及び12、13及び14)によれば、開封明示シール30は、4つのメインセクションから構成される。例えば(図11および図12)、各機能区分は2つのくびれ部を有し、第1のくびれ部は内側面に、第2のくびれ部は外側面に設けられている。更なる例(図13及び図14)によれば、各機能セグメントは下面にくびれ部を有する。
【0043】
実施形態の変形例(図示せず)によれば、開封明示シールの主要部の固定セグメントは、当該主要部の機能セグメントとは異なる高さを有する。
【0044】
革新的に、本発明によるキャップは、低温条件下でも、開封明示シールの歯が、ねじを外す際に分離しない程度に強いので、従来技術を参照して述べた欠点を克服する。
【0045】
有利なことに、さらに、開封明示シールは、くびれ部によって、破断を明確に強調することができ、したがって、消費者にそれを明確にすることができる。
【0046】
当業者は、付随的なニーズを満たすために、上述のキャップに変更を加えることができるが、これらはすべて以下の特許請求の範囲に定義される保護範囲に含まれることは明らかである。
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】