(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】ビタミンC化合物を含有する化粧品組成物及びその使用
(51)【国際特許分類】
A61K 8/67 20060101AFI20240423BHJP
A61K 8/64 20060101ALI20240423BHJP
A61Q 19/08 20060101ALI20240423BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20240423BHJP
A61K 8/86 20060101ALI20240423BHJP
A61K 8/06 20060101ALI20240423BHJP
A61K 8/9783 20170101ALI20240423BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20240423BHJP
A61K 8/9789 20170101ALI20240423BHJP
【FI】
A61K8/67
A61K8/64
A61Q19/08
A61Q19/00
A61K8/86
A61K8/06
A61K8/9783
A61K8/60
A61K8/9789
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572090
(86)(22)【出願日】2022-05-20
(85)【翻訳文提出日】2024-01-16
(86)【国際出願番号】 US2022030316
(87)【国際公開番号】W WO2022246241
(87)【国際公開日】2022-11-24
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523437813
【氏名又は名称】ロック オプコ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100123766
【氏名又は名称】松田 七重
(72)【発明者】
【氏名】ペレグリノ アーサー
(72)【発明者】
【氏名】コーリー フレッド
(72)【発明者】
【氏名】ドリール エレン
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AA112
4C083AA122
4C083AB281
4C083AB282
4C083AC071
4C083AC072
4C083AC111
4C083AC112
4C083AC121
4C083AC122
4C083AC181
4C083AC182
4C083AC272
4C083AC301
4C083AC302
4C083AC312
4C083AC331
4C083AC332
4C083AC371
4C083AC372
4C083AC391
4C083AC392
4C083AC431
4C083AC432
4C083AC531
4C083AC532
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC791
4C083AC792
4C083AD091
4C083AD151
4C083AD152
4C083AD241
4C083AD242
4C083AD391
4C083AD392
4C083AD411
4C083AD412
4C083AD641
4C083AD642
4C083CC02
4C083CC04
4C083CC05
4C083DD31
4C083DD41
4C083EE11
(57)【要約】
本明細書に開示されるのは、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含む化粧品組成物である。また、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含む化粧品組成物を局所的に適用することにより、皮膚を明るくする、皮膚の色調を均一にする、皮膚を引き締める、皮膚をふっくらさせる、又は小じわ及びシワの外観を改善することにより、皮膚を目に見えて改善する方法も開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含む、化粧品組成物。
【請求項2】
前記ビタミンC化合物が、3-O-エチルアスコルビン酸及びテルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物の1つ以上を含む、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項3】
前記ビタミンC化合物が、3-O-エチルアスコルビン酸及びテルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物を含む、請求項2に記載の化粧品組成物。
【請求項4】
前記ペプチドが、ノナペプチド-1を含む、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項5】
前記抗酸化剤が、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、並びにシスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物の1つ以上を含む、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項6】
前記抗酸化剤が、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、並びにシスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物を含む、請求項5に記載の化粧品組成物。
【請求項7】
前記水和剤が、PPG-24-グリセレス-24、植物ベースグリセリド、フルーツコンプレックス、又はそれらの組み合わせの1つ以上を含む、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項8】
前記水和剤が、PPG-24-グリセレス-24を含む、請求項7に記載の化粧品組成物。
【請求項9】
前記水和剤が、植物ベースグリセリド、フルーツコンプレックス、又はそれらの組み合わせを1つ以上含む、請求項7に記載の化粧品組成物。
【請求項10】
前記組成物が、水中油型エマルジョン又はゲルである、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項11】
1つ以上の皮膚科用賦形剤をさらに含む、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項12】
前記1つ以上の皮膚科用賦形剤が、プロパンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリルヒドロキサム酸、グリセリン、yellow 6、PPG-26-ブテス-26、PEG-40水添ヒマシ油、リン酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム、カプリリルグリコール、ポリアクリロイルジメチルタウリンナトリウム、香料、マルトデキストリン、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、クエン酸、炭酸ジカプリリル、トリ(カプリル/カプリン酸)トリメチロールプロパン、トリメリト酸トリトリデシル、1,2-ブチレングリコール、yellow 5、ジメチコン、ポリシリコーン-11、セテアリルアルコール、セテアリルグルコシド、リン酸ナトリウム、ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース、アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25クロスポリマー、ポリアクリレートクロスポリマー-6、マルトデキストリン、乳酸ナトリウム、PCAナトリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11に記載の化粧品組成物。
【請求項13】
前記ビタミンC化合物が、前記組成物の最大約1.0質量%まで存在し、前記ペプチドが、前記組成物の最大約0.005質量%まで存在し、前記抗酸化剤が、前記組成物の最大約1質量%まで存在し、及び前記水和剤が、前記組成物の最大約3質量%まで存在する、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項14】
前記ビタミンC化合物が、前記組成物の最大約1.00質量%まで存在し、前記ペプチドが、最大約0.005質量%まで存在し、前記抗酸化剤が、最大約0.25質量%まで存在し、及び前記水和剤が、最大約1.00質量%まで存在する、請求項13に記載の化粧品組成物。
【請求項15】
前記組成物が、皮膚刺激を引き起こさない、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項16】
請求項1の化粧品組成物を、局所的に適用することを含む、皮膚を改善する方法。
【請求項17】
皮膚を改善することが、皮膚を目に見えて明るくすること、皮膚の色調を目に見えて均一にすること、皮膚を目に見えて引き締めること、又は皮膚を目に見えてふっくらさせることを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
皮膚を改善することが、小じわ及びシワの外観を改善することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記組成物を、洗浄した顔及び/又は首に適用する、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記組成物を、朝、夕方、又はその両方に適用する、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、2021年5月20日に出願された米国仮特許出願第63/191,213号の利益を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ビタミンC及びその誘導体、特に3-O-エチル-L-アスコルビン酸(エチルビタミンCとしても知られている)は、コラーゲンの生合成を促進し、光保護を提供し、メラニンを減少させ、及びフリーラジカルを除去するために、化粧品で広く使用されている。広く使用されているにも関わらず、エチルビタミンCに起因するアレルギー性接触皮膚炎の症例が多数報告されている。必要とされているのは、不要な炎症を排除するのと同時に、エチルビタミンCの皮膚効果を利用し及び高める、改良された化粧品製剤である。
【発明の概要】
【0003】
実施態様によれば、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含有する化粧品組成物を提供する。本発明の実施態様は、また、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含有する化粧品組成物を局所的に適用することによって皮膚を改善する方法を含む。
本発明の1つの一般的な態様は、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含有する化粧品組成物が含まれる。
一態様において、前記ビタミンC化合物は、3-O-エチルアスコルビン酸及びテルミナリアフェルジナンジアナ(Terminalia ferdinandiana)果実抽出物の1つ以上を含有する。別の態様において、前記ビタミンC化合物は、3-O-エチルアスコルビン酸及びテルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物の両方を含有する。
一態様において、前記ペプチドは、ノナペプチド-1である。
【0004】
一態様において、前記抗酸化剤は、トロキセルチン、ミチヤナギ(Polygonum aviculare)抽出物、並びにシスツスモンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)花、葉及び茎の抽出物の1つ以上を含有する。別の態様において、前記抗酸化剤は、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、並びにシスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物を含有する。
一態様において、前記水和剤は、PPG-24-グリセレス-24、植物ベースグリセリド、フルーツコンプレックス、又はその組み合わせのうち1つ以上を含有する。
一態様において、前記水和剤は、PPG-24-グリセレス-24を含有する。
一態様において、前記水和剤は、植物ベースグリセリド、フルーツコンプレックス、又はその組み合わせのうち1つ以上を含有する。
一態様において、前記化粧品組成物は、水中油型エマルジョン又はゲルクリームである。
【0005】
一態様において、前記化粧品組成物は、1つ以上の皮膚科用賦形剤を含有する。一態様において、前記皮膚科用賦形剤は、プロパンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリルヒドロキサム酸、グリセリン、カプリリルグリコール、yellow 6、PPG-26-ブテス-26、PEG-40水添ヒマシ油、リン酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム、ポリアクリロイルジメチルタウリンナトリウム、香料、マルトデキストリン、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、クエン酸、炭酸ジカプリリル、トリ(カプリル/カプリン酸)トリメチロールプロパン(trimethylolpropane tricaprylate/tricaprate)、トリメリト酸トリトリデシル(tridecyl trimellitate)、1,2-ブチレングリコール、yellow 5、ジメチコン、ポリシリコーン-11、セテアリルアルコール、セテアリルグルコシド、リン酸ナトリウム、ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース、アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25クロスポリマー、ポリアクリレートクロスポリマー-6、マルトデキストリン、乳酸ナトリウム、PCAナトリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせのうち1つ以上を含む。
【0006】
一態様において、前記ビタミンC化合物は、前記組成物の最大約1質量%まで存在し、前記ペプチドは、前記組成物の最大約0.005質量%まで存在し、前記抗酸化剤は、前記組成物の最大約1質量%まで存在し、及び前記水和剤は、前記組成物の最大約3質量%まで存在する。別の実施態様において、前記ビタミンC化合物は、前記組成物の最大約1質量%まで存在し、前記ペプチドは、最大約0.005質量%まで存在し、前記抗酸化剤は、最大約0.25質量%まで存在し、及び前記水和剤は、最大約1.00質量%まで存在する。
【0007】
別の態様において、前記化粧品組成物は、皮膚炎を引き起こさない。
別の態様において、前記化粧品組成物を局所的に適用することにより、皮膚を改善する方法が開示される。一態様において、皮膚を改善することは、皮膚を目に見えて明るくすること、皮膚の色調を目に見えて均一にすること、皮膚を目に見えて引き締めること、又は皮膚を目に見えてふっくらさせることを含む。別の態様において、皮膚を改善することは、小じわ及びシワの外観を改善することを含む。一態様において、前記組成物を、洗浄した顔及び首に適用する。別の態様において、前記組成物を、朝、夕方、又はその両方に適用する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施例1Bの日用美容液及び実施例1Cのゲルクリーム、並びにアスコルビン酸対照についての抗酸化アッセイ結果のグラフ表示を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(詳細な説明)
本発明の実施態様は、以下に詳細に説明する。記載する実施態様において、特定の用語を、明確さのために採用する。しかしながら、本発明は、そのように選択された特定の用語に限定されることを意図していない。具体的な例示的実施態様を説明するが、これは説明のみを目的としていることを理解されたい。関連技術の当業者であれば、他の構成要素及び構成を、本発明の要旨及び範囲から逸脱することなく、使用できることを認識するであろう。本明細書で引用した全ての参考文献は、それぞれが個別に組み込まれたかのように、参照により組み込まれる。
【0010】
別段の指示がない限り、全ての部及び%は、質量による。本明細書で使用される場合、用語“約(about)”は、示された値のプラス又はマイナス10%を指す。特に明記しない限り又は文脈で明らかにされない限り、質量%は、それらが記載される組成物の総量に基づいて提供される。本明細書で使用される場合、単数形“a”、“an”、及び“the”は、文脈上で明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。
【0011】
本明細書には、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含有する化粧品組成物、並びにビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含有する化粧品組成物の有効量を投与することにより、皮膚を明るくし、皮膚の色調を均一にし、皮膚を引き締め、皮膚にハリを出し、皮膚をふっくらさせ、小じわ及びシワを減少させる方法が、記載される。
一態様において、本明細書には、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含有する化粧品組成物が記載される。
【0012】
皮膚を含む身体は、主に環境上のアグレッサー(environmental aggressors)への暴露によって損傷/老化する。これらのアグレッサーは、UVA及びUVB放射線、汚染、煙、及び酸化ストレスを引き起こす他の要因が含まれる。抗酸化剤は、酸化ストレスが細胞のDNAに永久的な損傷を与える前に、この酸化ストレスを和らげる源として周知である。しかしながら、これらのアグレッサーは、それぞれ異なる抗酸化剤に対して異なる反応をするため、抗酸化剤の混合は、全体的な利点を与える上でより効果的である。本発明は、相乗効果を得るため及び皮膚に刺激を与えるアスコルビン酸及びその誘導体のような任意の1つの成分の高濃度を避けるために、成分の混合を含む。抗酸化剤の効果的な組み合わせは、この相乗効果を確立し及び任意の1つの抗酸化剤だけでは提供できない効果を達成するために提供される。
【0013】
ビタミンC化合物
本発明によれば、ビタミンC化合物は、化粧品製剤において、ビタミンCを形成するか又はビタミンCと同様に機能するビタミンC、類縁体、誘導体及び前駆体を含む。化粧品におけるビタミンCの例示的な効果は、コラーゲンの生合成を促進すること、光保護を提供すること、メラニン形成を減少させること、及びフリーラジカルを除去することを含み、並びに皮膚の明色化及び色調の均一化のような観察可能な利益をもたらすことができる。本発明によれば、前記ビタミンC化合物は、例えばビタミンC(アスコルビン酸)若しくはエチレンビタミンC(3-O-エチルアスコルビン酸)として、又はビタミンC化合物を豊富に含むことが知られている抽出物、例えば、テルミナリアフェルジナンジアナ(すなわち、カカドゥプラム)果実抽出物として、別個の化学物質として提供することができる。
【0014】
適切なビタミンC化合物は、3-O-エチルアスコルビン酸、アスコルビン酸、イソステアリン酸アスコルビル、アスコルビルグルコシド、パルミチン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム、アスコルビルメチルシラノールペクチン、リン酸アスコルビルアミノプロピル、アスコルビルトコフェリルリン酸カリウム、テトライソパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸テトラヘキシルデシル、及び3-グリセリルアスコルビン酸を含むが、これらに限定されない。
【0015】
ビタミンC化合物として使用される適切な抽出物は、テルミナリアフェルジナンジアナ(すなわち、カカドゥプラム)、ミルシアリアデュビア(すなわち、カムカム)、malpighia emarginata(すなわち、アセロラチェリー)、averrhoa carambola(すなわち、カランボラ/スターフルーツ)、及びローズヒップを含むがこれらに限定されない。
ビタミンC化合物として有用な他の適切な化合物は、フリーラジカル除去剤、脱酸素剤、及びキレート剤が含まれる。
前記ビタミンC化合物は、約0.01質量%~約30質量%、例えば、約0.1質量%~約5質量%、約3質量%、又は約1質量%の量で存在し得る。
任意の実施態様において、前記ビタミンC化合物を、3-O-エチルアスコルビン酸又はテルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物の1つ以上として提供され得る。他の実施態様において、前記ビタミンC化合物を、3-O-エチルアスコルビン酸及びテルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物の組み合わせとして提供する。
【0016】
ペプチド
本発明で使用するのに適したペプチドは、アンチエイジング効果を有するものが含まれる。そのようなペプチドは、以下の、パルミトイルトリペプチド-1、パルミトイルテトラペプチド-7、酢酸N-プロリルパルミトイルトリペプチド-56、パルミトイルトリペプチド-38、パルミトイルヘキサペプチド-12、トリペプチド-1銅、アセチルヘキサペプチド-38、アセチルヘキサペプチド-30、アセチルテトラペプチド-22、トリフルオロ酢酸ペンタペプチド-34、ジアミノプロピオノイルトリペプチド-33、アセチルヘキサペプチド-8、アセチルヘキサペプチド-8、ペンタペプチド-18、アセチルへプタペプチド-4、オクタペプチド-5、ヘキサペプチド-3、ミリストイルヘキサペプチド-16、ミリストイルノナペプチド-3、へプタペプチド-7、パルミトイルテトラペプチド-20アミド、パルミトイルオリゴペプチド-78、パルミトイルへプタペプチド-27、ジパルミトイルヒドロキシプロリン、及びノナペプチド-1を含み得るが、これらに限定されない。
【0017】
前記ペプチドは、約0.001質量%~約1質量%、例えば、約0.001質量%~約0.01質量%、又は約0.005質量%の量で存在し得る。
ノナペプチド-1は、アミノ酸アルギニン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、及びバリンを含有するメラニン細胞刺激ホルモン(MSH)由来の合成ノナペプチドである。メラノサイトにおけるチロシナーゼの活性化を阻害し、メラニン合成を抑制し、及び色素沈着過剰を抑えて肌の色調を均一にすることを助けることで、不要な色素沈着の形成を減少させるための化粧品において使用される皮膚美白(すなわち、美白化)ペプチドである。これは、肌の色調及び褐色のシミの制御を可能にする。
例示的な実施態様において、前記ペプチドは、ノナペプチド-1として提供される。
【0018】
抗酸化剤
ビタミンCは、抗酸化作用を有し、及び多くの果実抽出物には、いくつかのビタミンCを含有するが、本明細書で使用される場合、抗酸化剤は、特にビタミンC含量を増加させる以外の目的で添加される成分を指す。適切な抗酸化剤は、鎖切断抗酸化剤(chain-breaking antioxidants)、一次及び二次酵素酸化剤、並びに非酵素酸化剤が含まれる。
鎖切断抗酸化剤は、ビタミンE、カロテノイド、及びフラボノイドを含むがこれらに限定されない。
一次及び二次酵素酸化剤は、以下のスーパーオキシドディスムターゼ(すなわち、SOD)、過酸化グルタチオン、及びグルタチオンレダクターゼを含むがこれらに限定されない。
【0019】
非酵素系酸化剤は、以下の、コエンザイムQ10などの補因子;亜鉛又はセレンなどのミネラル;硫化アリルインドール又はグルタチオンなどの有機硫黄化合物;ビタミンA、レチノール、ビタミンC、アスコルビン酸塩、ビタミンE、トコフェロール、トコトリエノール、又はビタミンKなどのビタミン及びその誘導体;β-カロテン、リコピン、ルテイン、又はゼアキサンチンなどのカロテノイド;尿酸などの窒素非タンパク質化合物;フェルラ酸又はp-クマル酸を含むヒドロキシケイ皮酸、及び没食子酸及びエラブ酸を含むヒドロキシ安息香酸などのフェノール酸;クェルセチン又はケンフェロールなどのフラボノールを含むフラボノイド;カテキン又はペラルゴニジン(pelagonidin)などのフラボノール;シアニジン又はペラルゴニジンなどのアントシアニン;ゲニステインなどのイソフラボノイド;ヘスペリジンなどのフラバノン;クリシンなどのフラボン;フィチン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸(すなわち、EDTA)などのキレート並びにその誘導体及び塩、又はリン酸塩を含むが、これらに限定されない。他の非酵素抗酸化剤は、マロン酸ビスエチルヘキシルヒドロキシジメトキシベンジル(すなわち、HDBM)、ブチル化ヒドロキシトルエン(すなわち、BHT)、ベータヒドロキシ酸(すなわち、BHA)、又はα-リポ酸を含む。
【0020】
前記抗酸化剤は、約0.01質量%~約10質量%、例えば、約0.1質量%~約5質量%、又は約1質量%の量で存在し得る。
トロキセルチンは、通常、日本の植物であるエンジュ(Sophora japonica)から抽出されるフラボノイドであり、抗酸化剤として機能すると同時に、強力な鎮痛特性をも有する。リポキシゲナーゼを阻害し、及びプロスタグランジンの形成を低減することが知られており、どちらも炎症メディエーターとして知られている。その肌をなだめる美容特性は、毛細血管抵抗を調節することによって血液及びリンパの健康な微小環境をサポートするトロキセルチンの能力から生じる。
【0021】
ニワヤナギ(knotgrass)由来のミチヤナギ抽出物は、フラボノイドが豊富であり、及びUV保護効果で知られている。それは、赤外線誘発性及び熱による皮膚の老化から保護する抗酸化剤であることが示されており、及び典型的な日焼け止め製品と同等の保護を提供する。抽出物に存在する前記フラボノイドは、光老化に関与する酵素であるカテプシンGを阻害し、及び真皮乳頭層及び真皮網状層の繊維を全体的な日焼けによるダメージから保護し、肌のハリ及び弾力を維持する。また、目に見える光老化の兆候及びシワの外観を減らすことも示された。
【0022】
シスツスモンスペリエンシス抽出物は、ロックローズ(Rockrose)由来であり、及びUVA、UVB、ブルーライト、及び汚染からの野外及び屋内の老化から皮膚のコラーゲンを保護する。また、皮膚の回復及び表皮の再生を促進し、シワ及び小じわを減らし、並びに皮膚の質感を改善するのに有用な抗酸化剤であることが示されている。
例示的な実施態様において、前記抗酸化剤は、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、並びにシスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物のうち1つ以上を含む。実施態様において、前記抗酸化剤は、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、並びにシスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物のうち2つ以上を含む。例示的な実施態様において、前記抗酸化剤は、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、並びにシスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物を含む。
【0023】
水和剤
適切な水和剤は、以下を含むが、以下に限定されるものではない。
水和剤は、天然保湿因子(すなわち、NMF)及びその他などの保湿剤を含む。保湿剤の例は、例えば、アミノ酸;PCA誘導体;乳酸塩;尿素;糖;尿酸;クレアチン;グルコサミン;グリコサミノグリカン(すなわち、ヒアルロン酸、ポリグルタミン酸);及び多糖(すなわち、アロエ)を含む。水和剤は、非イオン性形態で、又は例えばCl、Na、K、Ca、若しくはMg塩などの塩として存在し得る。
【0024】
前記水和剤は、約0.1質量%~約20質量%、例えば、約1質量%~約5質量%又は3質量%の量で存在し得る。本発明によれば、水和剤は、PPG-24-グリセレス-24、植物ベースグリセリド、及びフルーツコンプレックスを含む。
Barsoft TXMとしても知られる、PPG-24-グリセレス-24は、水溶性成分の皮膚への沈着を増加させるように設計されたグリセリンの疎水的に改質された形態である。前記分子の一部は、皮膚に浸透し、前記グリセリン部分は、皮膚の上部に位置するため、より効果的に皮膚に吸収される。スキンケア製品及び化粧品に採用されると、保湿活性を高めると同時に、製剤成分の皮膚への送達を高める。例示的な実施態様において、前記水和剤はPPG-24-グリセレス-24を含む。
【0025】
適切な水和剤である植物ベースグリセリドには、シアバター、ココアバター、マンゴーバター、ホホババター、オリーブバター、アロエバター、及びアボカドバターが含まれるが、これらに限定されない。
ブチロスパーマムパーキー(butyrospermum parkii)バターとしても知られるシアバターは、アフリカのシアトリート(shea treat)の実からの脂肪抽出物である植物ベースグリセリドであり、及び保湿剤、軟膏、又はローションとして化粧品に広く使用されている。それは、通常、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、パルミチン酸、リノール酸及びアラキジン酸の組み合わせ、並びに様々な量のビタミンA、E、及びFを含む複雑な脂肪である。シアバターは、体温で溶け、並びに皮膚に速やかに吸収され、水分を結合させ、及び潤いを与える。例示的な実施態様において、植物ベースグリセリド水和剤は、シアバターを含む。
【0026】
適切な水和剤であるフルーツコンプレックスは、果実抽出物の様々な組み合わせを含み、パイナップル抽出物、ノニ抽出物、アサイー抽出物、パッションフルーツ抽出物、藻(algae)抽出物、ローズヒップ抽出物、ザクロ抽出物、スイカ抽出物、レンズマメ(lentil)抽出物、及びリンゴ抽出物が含まれるが、これらに限定されない。
1つの天然フルーツコンプレックスは、citrullus lanatus(スイカ)果実抽出物、lens esculenta(レンズマメ)果実抽出物、及びpyrus malus(リンゴ)の組み合わせである。前記スイカ抽出物は、シトルリンを供給し、シトルリンは、肌自身の水分をベースとする保湿複合体の重要な部分であるフィラグリンの機能に不可欠である。前記レンズマメ抽出物は、ビタミンB5及び三糖を供給する一方で、前記リンゴ抽出物は、多糖、乳酸ナトリウム、及びPCAナトリウムを提供する。例示的な実施態様において、前記水和剤は、citrullus lanatus(スイカ)果実抽出物、lens esculenta(レンズマメ)果実抽出物、及びpyrus malus(リンゴ)果実抽出物の組み合わせとして提供されるフルーツコンプレックスを含む。
【0027】
ピログルタミン酸ナトリウムとしても知られるPCAナトリウムは、ピログルタミン酸のナトリウム塩である。局所的に適応すると、PCAナトリウムは、空気中の水分を引き込むことにより皮膚の最上層の水分含有量を増加させる。それは、皮膚細胞を保湿し、及び適応された表面の外観を向上させることで皮膚細胞を一緒に結合させる。PCAナトリウムの供給源の1つは、リンゴ抽出物である。
【0028】
Barnet Productsから入手可能なAcquacellは、citrullus lanatus(スイカ)果実抽出物、lens esculenta(レンズマメ)果実抽出物、及びpyrus malus(リンゴ)抽出物の商業的な供給源であり、乳酸ナトリウム及びPCAナトリウムを、水及びグリセリン、並びに保存料ソルビン酸カリウム及びリン酸ナトリウムの最適化された送達系で提供する。Acquacellは、1回の適用で持続的な水和を供給することを示し、及び数時間で小じわを有意に減らすことも示している。
【0029】
化粧品組成物
実施態様において、化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含む。前記組成物は、以下にさらに記載されるように他の成分及び賦形剤を含む。
実施態様において、前記化粧品組成物は、3-O-エチルアスコルビン酸、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含む。別の実施態様において、前記化粧品組成物は、テルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含む。別の実施態様において、前記化粧品組成物は、3-O-エチルアスコルビン酸、テルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含む。
【0030】
実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ノナペプチド-1、抗酸化剤、及び水和剤を含む。
実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、トロキセルチン、及び水和剤を含む。実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、ミチヤナギ抽出物、及び水和剤を含む。実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、シスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物、並びに水和剤を含む。実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、及び水和剤を含む。実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、トロキセルチン、シスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物、並びに水和剤を含む。実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、ミチヤナギ抽出物、シスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物、並びに水和剤を含む。実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、シスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物、並びに水和剤を含む。
【0031】
実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及びPPG-24-グリセレス-24を含む。
実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、植物ベースグリセリド、及びフルーツコンプレックスを含む。実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、シアバター、及びフルーツコンプレックスを含む。実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、植物ベースグリセリド、citrullus lanatus(スイカ)果実抽出物、lens esculenta(レンズマメ)果実抽出物、及びpyrus malus(リンゴ)果実抽出物を含む。実施態様において、前記化粧品組成物は、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、シアバター、citrullus lanatus(スイカ)果実抽出物、lens esculenta(レンズマメ)果実抽出物、及びpyrus malus(リンゴ)果実抽出物を含む。
【0032】
好ましい実施態様において、前記組成物は、3-O-エチルアスコルビン酸、テルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、シスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物、ノナペプチド-1、並びにPPG-24-グリセレス-24を含む。
実施態様において、3-O-エチルアスコルビン酸、テルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、シスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物、ノナペプチド-1、並びにPPG-24-グリセレス-24の組み合わせは、組成物の約10質量%である。
例示的な実施態様において、3-O-エチルアスコルビン酸、テルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、シスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物、ノナペプチド-1、並びにPPG-24-グリセレス-24の組み合わせは、組成物の約5.00質量%である。
【0033】
実施態様において、前記組成物は、3-O-エチルアスコルビン酸、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、シスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物、ノナペプチド-1、シアバター、citrullus lanatus(スイカ)果実抽出物、lens esculenta(レンズマメ)果実抽出物、並びにpyrus malus(リンゴ)果実抽出物を含む。
実施態様において、3-O-エチルアスコルビン酸、トロキセルチン、ミチヤナギ抽出物、シスツスモンスペリエンシス花、葉及び茎の抽出物、ノナペプチド-1、シアバター、citrullus lanatus(スイカ)果実抽出物、lens esculenta(レンズマメ)果実抽出物、並びにpyrus malus(リンゴ)果実抽出物の組み合わせは、組成物の約2.25質量%である。
【0034】
賦形剤、その他の成分、及び溶媒
本発明の任意の実施態様は、化粧品組成物の製造において有用であると周知の溶媒、その他の成分、及び皮膚科用賦形剤を含み得る。本明細書において同定されるいくつかの賦形剤は、また、例えば水和をさらに改善することによって、現在記載される本発明の利益を追加し得る。賦形剤及び他の成分は、以下を含み得る。
a. 非イオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、アニオン性乳化剤又は高分子乳化剤を含む乳化剤
b. レオロジー調整剤
c. 湿潤剤
d. 非イオン性界面活性剤、陽イオン界面活性剤、及び陰イオン界面活性剤を含む界面活性剤
e. エモリエント剤
f. pH調整剤及び緩衝剤
g. 抗菌剤
h. 例えば、香料又はエッセンシャルオイルの形態で果実又は植物の抽出物を含むアロマ
i. 追加の抗酸化剤
j. 追加のスキンケアのアンチエイジング剤/抗シワ剤
k. 塗膜形成剤
l. FD&Cカラー
【0035】
例示的な実施態様において、前記1つ以上の皮膚科用賦形剤は、プロパンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリルヒドロキサム酸、グリセリン、yellow 6、PPG-26-ブテス-26、PEG-40水添ヒマシ油、リン酸ナトリウム、カプリリルグリコール、リン酸二ナトリウム、ポリアクリロイルジメチルタウリンナトリウム、香料、マルトデキストリン、EDTA二ナトリウム、クエン酸、及びそれらの組み合わせから選択される。
【0036】
別の例示的な実施態様において、前記1つ以上の皮膚科用賦形剤は、炭酸ジカプリリル、トリ(カプリル/カプリン酸)トリメチロールプロパン、トリメリト酸トリトリデシル、プロパンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリルヒドロキサム酸、ブチレングリコール、yellow 5、yellow 6、グリセリン、ジメチコン、ポリシリコーン-11、セテアリルアルコール、セテアリルグルコシド、リン酸ナトリウム、カプリリルグリコール、リン酸二ナトリウム、ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース、アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25クロスポリマー、ポリアクリレートクロスポリマー-6、マルトデキストリン、乳酸ナトリウム、PCAナトリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、EDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、香料、及びそれらの組み合わせから選択される。
【0037】
本発明の実施態様は、また、溶媒を含む。例示的な実施態様において、前記組成物の80%以上は、1つ以上の溶媒を含む。溶媒は、水及び水溶性溶媒、並びに水不混和性溶媒を含む。水及び水溶性溶媒は、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、グリセリン、及びそれらの混合物などのアルコールを含む。水不混和性溶媒は、油及びワックスを含む。本明細書で使用される場合、油は、鉱物油、植物油、並びにジメチコン及びシクロメチコンなどのシリコーン油などの水不溶性溶媒である。例示的な実施態様において、前記組成物は、水及び/又は水溶性溶媒、並びに油及び/又は水不混和性溶媒を含む。
【0038】
本発明によれば、前記組成物は、水中油型エマルジョン又は油中水型エマルジョンなどのエマルジョンであり得る。エマルジョン中の油は、炭素又は炭化水素ベースの油若しくはシリコーンベースの油、すなわちシリコーンエマルジョンであり得る。前記組成物はまた、溶液、例えば水溶液、又は水中若しくは油中のエマルジョンであり得る。
例示的な水中油型エマルジョンは、約60質量%~約90質量%の精製水及び水溶性分、並びに水不混和性相又は油層を形成する約10質量%~約40質量%の成分を含む。“精製水(purified water)”は、ヒトなどの対象の皮膚に害を与える又は副作用を引き起こす成分を含まない水である。蒸留水及び/又は脱イオン水を、使用することができる。
【0039】
実施態様において、前記組成物は、クリーム、ローション、又は美容液などの流動性又は半流動性製剤である。
例示的な実施態様において、前記組成物は、美容液又はゲル-クリームである。本明細書で使用される場合、“美容液(serum)”は、速やかに吸収され、及び皮膚のより深い層に浸透する製品を指す。美容液は、一般的に、低い粘度、べたつかない仕上がり、及び高濃度の有効成分を有する。本明細書で使用される場合、ゲル-クリームは、ゲル成分及びクリーム成分を含む。ゲル-クリームは、ゲル及びクリームの両方のハイブリッドな性質を持つ。
【0040】
いくつかの実施態様において、前記組成物は、少なくとも60質量%の水を含む。実施態様において、前記組成物は、少なくとも70質量%の水を含む。実施態様において、前記組成物は、少なくとも80質量%の水を含む。
いくつかの実施態様において、前記組成物は、水中油型エマルジョンである。いくつかの実施態様において、前記組成物は、ゲル-クリームである。
いくつかの実施態様において、前記組成物は、局所適用時又はその後に、皮膚刺激又は不快感を引き起こさない。
【0041】
使用
一態様において、本発明は、皮膚を明るくし、皮膚の色調を均一にし、皮膚を引き締め、皮膚をふっくらさせる、並びに小じわ及びシワを減少させる方法である。これらの改善は、本明細書に記載されるような、ビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤、及び水和剤を含む化粧品組成物を皮膚に局所投与することによって達成される、皮膚の外観の目に見える改善の形態であり得る。
いくつかの実施態様において、前記方法は、洗浄した皮膚に組成物を適用することを伴う。
いくつかの実施態様において、前記洗浄した皮膚は、顔及び/又は首の皮膚である。
いくつかの実施態様において、前記方法は、朝(すなわち、午前)及び/又は夕方(すなわち、午後)に組成物を適用することを伴う。
【0042】
例示的な実施態様において、本発明の化粧品組成物を、1日に少なくとも1回、及び好ましくは1日に2回、皮膚に適用する。1日に2回適用する場合、朝に1回、夕方に1回投与するのが好ましい。製剤は、指で皮膚上にマッサージすることにより適用される。適用後、製剤を、皮膚に吸収させる。
1回の適用は、皮膚特性が改善されることが分かったが、繰り返しの使用は、さらに結果は改善される。同様に、繰り返しの適用(毎日又は1日に2回)は、皮膚特性の改善がさらに広がる。肌質の目に見える及び測定可能な改善は、1回の使用直後に観察され、並びに1日2回を1週間使用した場合及び1日2回を4週間使用した場合に増加する。
【0043】
美容液の製造手順
本発明による美容液製剤の調製のための例示的な製造手順を以下に開示する。
フェーズA
1)バッチの調製を開始するために、メイン処理タンクに精製水を加え、及び渦を得るのに十分な速度で撹拌する。
2)メイン処理タンクにEDTA二ナトリウム、プロパンジオール、ポリアクリロイルジメチルタウリンナトリウム、カプリルヒドロキサム酸、及び1,2-ヘキサンジオールを順次加え、各成分がバッチ中に完全に分散する時間を確保する。均一なゲルは、成分の添加で形成する。ポリアクリロイルジメチルタウリンナトリウムが完全に水和していることを、フィッシュアイをチェック及び除去することで確認する。
3)サイドスウィーピング(side sweeping)で10~20分間混合する。
4)トロキセルチン、マルトデキストリン、シスツスモンスペリエンシス花/葉/茎の抽出物、テルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物、水、グリセリン、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ミチヤナギ抽出物、リン酸ナトリウム、ノナペプチド-1、リン酸二ナトリウム、及びカプリリルグリコールの各原料がバッチに完全に入る時間を確保しながら、メイン処理タンクに順次加える。
5)サイドスウィーピングで10~20分間混合する。必要であれば、27℃まで冷やす。
【0044】
フェーズB
1)二次処理タンクにPPG-4-グリセレス-24及び3-O-エチルアスコルビン酸を加える。
2)混合物が均一になるまで混合し、フェーズBを得る。
3)フェーズBをフェーズAに添加し、メイン処理タンクでバッチの第1中間相を得る。
【0045】
フェーズC
1)PPG-26ブテス-26、PEG-40水添ヒマシ油、及び水の混合物を50℃に加熱し、25℃に冷却した後、香料を加える。
2)5分間混合し、フェーズCを得る。
3)メイン処理タンクでフェーズCを第1中間層に加え、及びサイドスウィーピングで10~20分間混合し、メイン処理タンク内のバッチの第2中間相を得る。
【0046】
フェーズD
1)Yellow 6の0.1%水溶液をバッチに添加する。
2)pHが4.15~4.35になるまでクエン酸を添加し、美容液製剤を得る。
美容液製剤を瓶詰め及び包装する。
【0047】
ゲルクリームの製造手順
本発明によるゲルクリーム製剤の調製のための例示的な製造手順を以下に開示する。
フェーズA
1)バッチの調製を開始するために、メイン処理タンクに精製水を加え及び高速で撹拌する。
2)メイン処理タンクに、EDTA二ナトリウム、ポリアクリル酸クロスポリマー6、カプリルヒドロキサム酸、1,2-ヘキサンジオール、及びプロパンジオールタンクを順次加え、各成分がバッチ中に完全に分散する時間を確保する。全ての固体が溶解又は分散し、及び前記バッチが均一になるまで混合する。
3)80℃に加熱し、及び保持し、フェーズAを得る。
【0048】
フェーズB
1)2次処理タンクに、トリメリト酸トリトリデシル、トリ(カプリル/カプリン酸)トリメチロールプロパン、炭酸ジカプリリル、ジメチコン、ポリシリコーン-11、ブチロスパーマムパーキー(シア)バター、セテアリルアルコール、セテアリルグルコシド、ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース、及びアクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25クロスポリマーをふるいにかけ、混合しながら配合する。
2)ワックスが解けるまで(約20分以下)撹拌しながら、80℃に加熱し、及び保持してフェーズBを得る。
3)フェーズBをフェーズAに加え、及び30分間又は均一になるまでプロペラ混合し、メイン処理タンクでバッチの第1中間相を得る。4)バッチを45℃まで冷却し、及び保持する。
【0049】
フェーズC
1)第1中間相に、トロキセルチン、水、グリセリン、Citrullus Vulgaris(スイカ)果実抽出物、Pyrus Malus(りんご)果実抽出物、lens Esculenta(レンズマメ)果実抽出物、PCAナトリウム、乳酸ナトリウム、Barnet、マルトデキストリン、シスツスモンスペリエンシス花/葉/茎の抽出物、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ミチヤナギ抽出物、リン酸ナトリウム、ノナペプチド-1、リン酸二ナトリウム、及びカプリリルグリコールを、混合しながら1つずつ加える。
2)45℃を保ちながら、20分間又は均一になるまで混合し、メイン処理タンクでバッチの第2中間相を得る。
【0050】
フェーズD
1)1,3-ブチレングリコール及び3-O-エチルアスコルビン酸を、均一になるまで前もって混合し、及びメイン処理タンクでバッチの第2中間相に加える。
2)45℃に保ちながら、20分間又は均一になるまで撹拌し、メイン処理タンクでバッチの第3中間相を得る。
【0051】
フェーズE
1)香料及びYellow 6の0.1%水溶液を、第3中間相に加える。
2)45℃に保ちながら、20分間又は均一になるまで撹拌し、メイン処理タンクでバッチの第4中間相を得る。
【0052】
F相
1)第4中間相にクエン酸ナトリウムとクエン酸を、pHが3.67~4.67になるのに十分な量を加える。必要に応じて水を加える。
2)バッチを45℃に保ちながら、15分間又は均一になるまで混合する。
3)35℃に冷却し、ゲル-クリームを得る。
ゲル-クリーム製剤を、瓶に詰める。
【0053】
上記の成分の例示的な市販の供給源には、これらに限定されないが、以下:
・Versene NA Chelating Agent(すなわち、EDTA二ナトリウム又はEDTA四ナトリウム;Dow Chemical)
・Zemea(すなわち、プロパンジオール;Dupont)
・Aristoflex Silk(すなわち、ポリアクリロイルジメチルタウリンナトリウム;Clariant)
・Spectrastat PHL(すなわち、カプリルヒドロキサム酸、1,2-ヘキサンジオール、及びプロパンジオール;Inolex)
・RonaCare Troxerutin(すなわち、トロキセルチン;Rona/EMD)
・Ciste’M BC10023(すなわち、マルトデキストリン、シスツスモンスペリエンシス花/葉/茎の抽出物;BASF)
・Superox-C AF(すなわち、グリセリン、水、テルミナリアフェルジナンジアナ果実抽出物;Lucas Meyer)
・Elix-IR(すなわち、水、グリセリン、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ミチヤナギ抽出物;Lucas Meyer)
・Dawnergy(すなわち、水、リン酸ナトリウム、ノナペプチド-1、リン酸二ナトリウム、カプリリルグリコール;Lipotec)
・UAI14571/00 ROC SIMPLY CITRUS(すなわち、香料;Givaudan)
・FD&C Yellow #6(すなわち、Yellow 6の0.1%水溶液;Sensient)
・Nexeoの1,3-ブチレングリコール
・AccessWhite VCE PPT(3-O-エチルアスコルビン酸;AccessIngredients)
・Acquacell(すなわち、水、グリセリン、Citrullus Vulgaris(スイカ)果実抽出物、Pyrus Malus(リンゴ)果実抽出物、Lens Esculenta(レンズ豆)果実抽出物、PCAナトリウム、及び乳酸ナトリウム;Barnet)
・Liponate TDTM(すなわち、トリメリト酸トリトリデシル;Vantage)
・Lexfeel 21(すなわち、トリ(カプリル/カプリン酸)トリメチロールプロパン;Inolex)
・Cetiol CC(すなわち、炭酸ジカプリリル;BASF)
・Gransil SBG-11(すなわち、ジメチコン、ポリシリコーン-11、及びブチロスパーマムパーキー(シア)バター;Grant Industries)
・Montanov 68(すなわち、セテアリルアルコール、及びセテアリルグルコシド;Seppic)
・Tego Care 450(すなわち、ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース;EVonik)
・Sepimax Zen(すなわち、ポリアクリレートクロスポリマー-6;Seppic)
・Solubilistant LRI(すなわち、PPG-26ブテス-26、PEG-40水添ヒマシ油、水;BASF)及び
・Barsoft TXM(すなわち、PPG-4グリセレス-24;Barnet)
を含む。
【実施例】
【0054】
以下の実施例は、例示のみを目的として提供され、及び本開示の純粋な例示であることを意図しており、並びに本発明の範囲を限定することを意図していない。
【0055】
(実施例1)
表1Aは、本発明において使用されるビタミンC化合物、ペプチド、抗酸化剤及び水和剤の成分の例示的な量を提供する。特に定めのない限り、全ての質量は、質量%である。
【0056】
【0057】
表1Bは、本発明の実施態様による日用美容液組成物である。特に定めのない限り、全ての質量は、質量%である。
【0058】
【0059】
表1Bの処方は、臨床的に評価され(実施例2及び3を参照)、並びに4週間で即座の明るさ、及び目に見えてシワが減少した、目に見えてよりハリがあり、より明るい皮膚を提供することが決定された。
【0060】
表1Cは、本発明の実施態様による日用ゲル-クリーム組成物である。特に定めのない限り、全ての質量は、質量%である。
【0061】
【0062】
毎日の美容液の臨床評価(実施例2及び3)
臨床評価は、21 CFR Part 50(ヒト対象の保護-インフォームドコンセント)に記載されるGood Clinical Practice規制の趣旨及び目的、並びにEssex Testing Clinic, Inc.の標準作業手順書に従って実施された。
インフォームドコンセントを、本試験の各対象から取得し、及び参加前に文書で記録した。インフォームドコンセントの写しが、各対象に提供された。
【0063】
試験対象
35~65歳(含む)及び一般的に健康である十分な数の女性が、少なくとも30人が試験を完了するように選択された。
対象は、1日2回(午前及び午後、すなわち朝及び夕方)、洗浄した顔及び首に実施例1Bの日用美容液を3~4滴なじませるように指示された。
【0064】
(実施例2)技術者の評価
ベースライン時、前記製品の初回使用後、及び製品の1、4及び8週間使用後、訓練を受けた技術者が、以下のパラメーターに基づき対象の皮膚の外観を評価した。
【0065】
(実施例2A)皮膚の輝き/明るさ
この試験は、実施例1Bの日用美容液を顔に適用した後に、皮膚の輝き/明るさの改善を研究する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、各対象の顔の皮膚の輝き/明るさの外観を、以下の尺度:
0=くすみなし/完全に明るい顔色
1~3=軽度にくすんだ外観
4~6=中程度にくすんだ外観
7~9=重度にくすんだ外観
に従って評価した。
以下の表2Aは、皮膚の輝き/明るさの技術者評価の概要を示す。
【0066】
【0067】
ベースラインと比較して、改善は非常に顕著であり、製品の初回、1週間、4週間、及び8週間の使用後に、それぞれ29.4%、30.9%、35.3%、及び38.2%の改善を示した。
【0068】
(実施例2B)皮膚の質感試験
この試験は、実施例1Bの日用美容液を顔に適用した後の皮膚の質感の改善を試験する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、各対象の顔の皮膚の質感の外観を、以下の尺度:
0=なし
1~3=軽度に粗い肌の質感
4~6=中程度に粗い肌の質感
7~9=重度に粗い肌の質感
に従って評価する。
以下の表2Bは、皮膚の輝き/明るさの技術者評価の概要を示す。
【0069】
【0070】
ベースラインと比較して、改善は非常に顕著であり、製品の初回、1週間、4週間、及び8週間の使用後に、それぞれ12.7%、23.6%、29.1%、及び38.2%の改善を示した。
【0071】
(実施例2C)皮膚の透明感/色素沈着過剰
この試験は、実施例1Bの日用美容液を顔に適用した後の皮膚の透明感/色素沈着過剰の改善を研究する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、各対象の顔の皮膚の透明感/色素沈着過剰の外観を、以下の尺度:
0=完全に均一な肌の色合い
1~3=不均一な肌の色合い/色素沈着過剰の部分がわずかに見える
4~6=不均一な肌の色合い/色素沈着過剰の部分が中程度に見える
7~9=不均一な肌の色合い/色素沈着過剰の部分が重度に見える
に従って、評価した。
以下の表2Cは、皮膚の透明感/色素沈着過剰の技術者評価の概要を示す。
【0072】
【0073】
ベースラインと比較して、改善は非常に顕著であり、製品の4週間及び8週間の使用後に、それぞれ5.8%及び7.2%の改善を示した。
【0074】
(実施例2D)全体的な顔の小じわ/シワ(ふっくら感)
この試験は、実施例1Bの日用美容液を顔に適用した後の、全体的な顔の小じわ/シワ(ふっくら感)の改善を研究する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、各対象の顔の全体的な小じわ及びシワの外観を、以下の尺度:
0=なし
1~3=わずか
4~6=目立つ
7~9=非常に目立つ
に従って評価した。
以下の表2Dは、全体的な小じわ/シワの技術者評価の概要を示す。
【0075】
【0076】
4週間後及び8週間後に、1.2%の改善を示した。前記改善は、統計的に有意ではなかった。使用直後又は1週間後には、変化がなかった。
【0077】
(実施例2E)皮膚の弾力性
この試験は、実施例1Bの日用美容液を顔に適用した後の皮膚の弾力性の改善を試験する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、Cutometer(登録商標)R2パラメーターを用いて、各対象の顔の皮膚の弾力性を測定した。Cutometer(登録商標)R2測定値の増加は、皮膚の弾力性の改善(増加)を示す。減少は、悪化を示す。
以下の表2Eは、皮膚の弾力性のCutometer(登録商標)R2の測定値の概要を示す。
【0078】
【0079】
ベースラインと比較して、改善は非常に顕著であり、製品の初回、1週間、4週間及び8週間の使用後に、それぞれ39.9%、25.2%、38.6%及び39.1%の改善を示した。
【0080】
(実施例2F)皮膚のハリ
この試験は、実施例1Bの日用美容液の顔への適用後の皮膚のハリの改善を試験する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、Cutometer(登録商標)R0パラメーターを用いて、各対象の顔の皮膚のハリを測定した。Cutometer(登録商標)R0の測定値の減少は、皮膚のハリの改善(増加)を示す。増加は、悪化を示す。
以下の表2Fは、皮膚の弾力性のCutometer(登録商標)R2の測定値の概要を示す。
【0081】
【0082】
ベースラインと比較して、改善は統計的に有意であり、製品使用の4週間後及び8週間後に22.4%の改善が見られた。
【0083】
(実施例2G)皮膚の保湿
この試験は、実施例1Bの日用美容液を顔に適用した後の皮膚の保湿の改善を試験する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、Corneometer(登録商標)の測定器を用いて、各対象の顔の保湿を測定した。Corneometer(登録商標)の測定値の増加は、皮膚の保湿の改善(増加)を示す。減少は、悪化を示す。
以下の表2Hは、皮膚の保湿のCorneometer(登録商標)の測定値の概要を示す。
【0084】
【0085】
ベースラインと比較して、改善は非常に顕著であり、製品の初回、1週間、4週間及び8週間の使用後に、46.9%、37.4%、37.9%及び37.4%の改善を示した。
【0086】
(実施例2H)皮膚刺激の試験
この実験は、実施例1Bの日用美容液の顔への適用後の望ましくない皮膚刺激を試験する臨床評価を開示する。
各訪問時に、訓練された技術者が、各対象の顔の刺激を、以下の尺度:
0=いかなる刺激の所見もない
+=わずかに知覚できる刺激
1=軽度の刺激
2=中程度の刺激
3=著しい刺激
4=重度の刺激
に従って評価した。
個々の対象の評価結果を、以下の表2Hに開示する。
【0087】
【0088】
試験期間中、いずれの対象にも刺激は観察されなかった。
【0089】
(実施例3)臨床評価-画像解析
ベースラインにおいて、製品の初回使用後、及び実施例1Bの日用美容液の1週間、4週間及び8週間の使用後に、訓練を受けた技術者が、各対象の顔のデジタル画像を撮影した。ImagePro(登録商標)ソフトウェアを使用して、前記画像を、解析し、皮膚の輝き/明るさ、皮膚の質感/滑らかさ、皮膚の透明感/色素沈着過剰、及び全体的な顔の小じわ/シワ(ふっくら感)の外観の変化を決定した。
【0090】
(実施例3A)皮膚の輝き/明るさの試験
皮膚の輝き/明るさの変化を測定するために、顔の輝度を分析した。顔の輝度は、画像の明るさの均一性に基づいて計算される単一の数値である。顔の輝度のスコアの増加は、全体の皮膚の輝度の改善を表す。減少は、悪化を表す。
以下の3Aは、皮膚の輝き/明るさの画像解析の概要を示す。
【0091】
【0092】
適用直後の皮膚の輝き/明るさの最初の低下にも関わらず、1週間後、4週間後及び8週間後に、それぞれ0.7%、2.1%及び1.9%の平均改善が観察された。4週間後及び8週間後の改善は、統計的に有意であった。
【0093】
(実施例3B)皮膚の質感試験
皮膚の質感/滑らかさの変化を測定するために、各デジタル画像を、水平及び垂直にスキャンして、ピクセルの赤、緑及び青の強度を収集した。Visia CR(登録商標)の独自の数学的アルゴリズムは、スキャンされた領域のピクセル強度を使用して、赤、緑及び青のピクセルの平均強度の合計に基づいてテクスチャスコアを計算する。テクスチャスコアは、皮膚の特徴に基づいて計算された単一の数値である。テクスチャスコアの減少は、全体的な皮膚の質感の改善を表す。増加は、悪化を表す。
以下の表3Bは、皮膚の質感/滑らかさの画像解析の概要を示す。
【0094】
【0095】
皮膚の質感/滑らかさの否定的な結果を示す手段にも関わらず、患者の6%、41%、38%及び26%が、それぞれ、最初の使用、1週間、4週間、及び8週間の使用後に皮膚の質感/滑らかさの改善を観察した。
【0096】
(実施例3C)皮膚の透明感/色素沈着過剰
皮膚の透明感/色素沈着過剰の変化を測定するために、彩度を分析した。色が他の色と混ざらない程度は、その彩度の良い兆候である。彩度スコアの増加は、皮膚の透明感/色素沈着過剰の改善を表す。減少は、悪化を表す。
以下の表3Cは、皮膚の透明感/色素沈着過剰の画像解析の概要を示す。
【0097】
【0098】
皮膚の透明感/色素沈着過剰は、1週間後及び4週間後にそれぞれ1.2%及び1.6%の低下を示した。製品の使用直後及び8週間後には、それぞれ平均2.4%及び2.8%の改善を示した。使用直後、4週間後及び8週間後の変化が、統計的に有意であった。
【0099】
(実施例3D)全体的な顔の小じわ/シワ(ふっくら感)
全体的な顔の小じわ/シワの変化を測定するために、各デジタル画像を、水平方向及び垂直方向にスキャンして、ピクセルの赤、緑、及び青の強度を収集した。Visia CR(登録商標)の独自の数学的アルゴリズムは、スキャンされた領域のピクセル強度を用いて、赤、緑及び青のピクセルの平均強度の合計に基づいてテクスチャスコアを計算する。テクスチャスコアは、皮膚の特徴に基づいて計算された単一の数値である。テクスチャスコアの減少は、全体的な小じわ/シワの外観の改善(又は減少)を示す。
以下の表3Dは、全体的な顔の小じわ/シワの画像解析の概要を示す。
【0100】
【0101】
ベースラインと比較して、改善は非常に顕著であり、製品の初回、1週間、4週間、及び8週間の製品の使用の後に、それぞれ19.5%、26.9%、28.1%、及び35.8%の改善を示した。
【0102】
結論
これらの臨床効能試験は、実施例1Bの美容液が、即座に明るさ及び改善された皮膚の弾力性を提供することを示す。
1週間以内に、前記美容液は、目に見えて肌の質感を改善した。
また、4週間以内に、皮膚は、より明るく及びより引き締まったように見え、皮膚の色調は、目に見えてより均一であり、並びに小じわ及びシワが目に見えて減少する。
前記美容液は、どんな不要な刺激もなく、ビタミンCの効果を達成及び強化する。
【0103】
ゲル-クリームの臨床評価(実施例4及び5)
臨床評価は、21 CFR Part 50(ヒト対象の保護-インフォームドコンセント)に記載されるGood Clinical Practice規制の趣旨及び目的、並びにEssex Testing Clinic, Inc.の標準作業手順書に従って実施された。
インフォームドコンセントを、本試験の各対象から取得し、及び参加前に文書で記録した。インフォームドコンセントの写しが、各対象に提供された。
【0104】
試験対象
35~65歳(含む)及び一般的に健康である十分な数の女性が、少なくとも30人が試験を完了するように選択された。
対象は、1日2回(午前及び午後、すなわち朝及び夕方)、洗浄した顔及び首に実施例1Cのゲル-クリームをなじませるように指示された。
【0105】
(実施例4)技術者の評価
ベースライン時、前記製品の初回使用直後、製品使用の24時間後、1週間後、4週間後、及び8週間後に、訓練を受けた技術者が、以下のパラメーターに基づき対象の皮膚の外観を評価した。
【0106】
(実施例4A)皮膚の輝き/明るさ
この試験は、実施例1Cのゲル-クリームの顔への適用後の皮膚の輝き/明るさの改善を試験する臨床評価を示す。
訓練を受けた技術者が、各対象の顔の皮膚の輝き/明るさの外観を、以下の尺度:
くすみなし/完全に明るい顔色
1~3=軽度にくすんだ外観
4~6=中程度にくすんだ外観
7~9=重度にくすんだ外観
に従って評価した。
以下の表4Aは、皮膚の輝き/明るさの技術者評価の概要を示す。
【0107】
【0108】
ベースラインと比較して、改善は非常に顕著であり、製品の最初の使用後、24時間後、1週間後、4週間後、及び8週間後に、それぞれ15.2%、18.2%、25.8%、34.8%の改善を示した。
【0109】
(実施例4B)皮膚の質感試験
この試験は、実施例1Cのゲル-クリームの顔への適用後の皮膚の質感の改善を試験する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、各対象の皮膚の質感の外観を、以下の尺度:
0=なし
1~3=軽度に粗い肌の質感
4~6=中程度に粗い肌の質感
7~9=重度に粗い肌の質感
に従って評価した。
以下の表4Bは、皮膚の輝き/明るさの技術者評価の概要を示す。
【0110】
【0111】
ベースラインと比較して、改善は非常に顕著であり、製品の最初の使用後、24時間後、1週間後、4週間後、及び8週間後に、それぞれ16.1%、19.4%、27.4%、29.0%、及び38.7%の改善を示した。
【0112】
(実施例4C)
この試験は、実施例1Cのゲル-クリームを顔に適用した後の皮膚の透明感/色素沈着過剰の改善を研究する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、各対象の顔の皮膚の透明感/色素沈着過剰の外観を、以下の尺度:
0=完全に均一な肌の色合い
1~3=不均一な肌の色合い/色素沈着過剰の部分がわずかに見える
4~6=不均一な肌の色合い/色素沈着過剰の部分が中程度に見える
7~9=不均一な肌の色合い/色素沈着過剰の部分が重度に見える
に従って、評価した。
以下の表4Cは、皮膚の透明感/色素沈着過剰の技術者評価の概要を示す。
【0113】
【0114】
製品の使用の4週間後及び8週間後で、それぞれ0.4%及び1.8%の改善を示した。製品の使用の4週間後及び8週間後で、それぞれ合計3%及び12%の対象は、改善を示した。
【0115】
(実施例4D)全体的な顔の小じわ/シワ(ふっくら感)
この試験は、実施例1Cのゲル-クリームを顔に適用した後の、全体的な顔の小じわ/シワ(ふっくら感)の改善を試験する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、各対象の顔の全体的な小じわ及びシワの外観を、以下の尺度:
0=なし
1~3=わずか
4~6=目立つ
7~9=非常に目立つ
に従って評価した。
以下の表4Dは、全体的な小じわ/シワの技術者評価の概要を示す。
【0116】
【0117】
製品の使用の1週間後、4週間後及び8週間後で、それぞれ0.5%の改善を示した。前記改善は、統計的に有意ではなかった。製品の使用の1週間後、4週間後及び8週間後で、合計3%の対象は、改善を示した。
【0118】
(実施例4E)皮膚の弾力性
この試験は、実施例1Cのゲル-クリームを顔に適用した後の、皮膚の弾力性の改善を試験する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、Cutometer(登録商標)R2パラメーターを用いて、各対象の顔の皮膚の弾力性を測定した。Cutometer(登録商標)R2測定値の増加は、皮膚の弾力性の改善(増加)を示す。減少は、悪化を示す。
以下の表4Eは、皮膚の弾力性のCutometer(登録商標)R2の測定値の概要を示す。
【0119】
【0120】
ベースラインと比較して、改善は非常顕著であり、製品の初回、24時間、1週間、2週間、4週間及び8週間の使用後に、それぞれ12.8%、19.6%、22.3%、24.3%及び23.3%の改善を示した。
【0121】
(実施例4F)皮膚のハリ
この試験は、実施例1Cのゲル-クリームの顔への適用後の皮膚のハリの改善を試験する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、Cutometer(登録商標)R0パラメーター用いて、各対象の顔の皮膚のハリを測定した。Cutometer(登録商標)R0の測定値の減少は、皮膚のハリの改善(増加)を示す。増加は、悪化を示す。
以下の表4Fは、皮膚の弾力性のCutometer(登録商標)R2の測定値の概要を示す。
【0122】
【0123】
ベースラインと比較して、改善は統計的に有意であり、製品使用の24時間後、1週間後、4週間後及び8週間後に、それぞれ24.6%、42.8%、59.9%、及び31.0%の改善を示した。
【0124】
(実施例4G)皮膚の保湿
この試験は、実施例1Cのゲル-クリームを顔に適用した後の、皮膚の保湿の改善を試験する臨床評価を開示する。
訓練を受けた技術者が、Corneometer(登録商標)の測定器を用いて、各対象の顔の保湿を測定した。Corneometer(登録商標)の測定値の増加は、皮膚の保湿の改善(増加)を示す。減少は、悪化を示す。
以下の表2Hは、皮膚の保湿のCorneometer(登録商標)の測定値の概要を示す。
【0125】
【0126】
ベースラインと比較して、改善は非常に顕著であり、製品使用の24時間後、1週間後、4週間後及び8週間後に、それぞれ48.7%、60.1%、67.0%、72.9%及び64.2%の改善を示した。
【0127】
(実施例4H)皮膚刺激の試験
この実験は、実施例1Cのゲル-クリームを顔への適用後の望ましくない皮膚刺激を試験する臨床評価を開示する。
各訪問時に、訓練された技術者が、各対象の顔の刺激を、以下の尺度:
0=いかなる刺激の所見もない
+=わずかに知覚できる刺激
1=軽度の刺激
2=中程度の刺激
3=著しい刺激
4=重度の刺激
に従って評価した。
個々の対象の評価結果を、以下の表4Hに開示する。
【0128】
【0129】
試験期間中、いずれの対象にも刺激は観察されなかった。
【0130】
(実施例5)臨床評価-画像解析
ベースラインにおいて、初回の使用後、24時間後、並びに実施例1Cのゲル-クリームの使用の1週間後、4週間後及び8週間後に、訓練を受けた技術者が、各対象の顔のデジタル画像を撮影した。ImagePro(登録商標)ソフトウェアを使用して、前記画像を、解析し、皮膚の輝き/明るさ、皮膚の質感/滑らかさ、皮膚の透明感/色素沈着過剰、及び全体的な顔の小じわ/シワ(ふっくら感)の外観の変化を決定した。
【0131】
(実施例5A)皮膚の輝き/明るさの試験
皮膚の輝き/明るさの変化を測定するために、顔の輝度を分析した。顔の輝度は、画像の明るさの均一性に基づいて計算される単一の数値である。顔の輝度のスコアの増加は、全体の皮膚の輝度の改善を表す。減少は、悪化を表す。
以下の5Aは、皮膚の輝き/明るさの画像解析の概要を示す。
【0132】
【0133】
初回使用、24時間、1週間、4週間及び8週間の後に、それぞれ0.3%、0.2%、1.3%、0.8%及び1.6%の平均改善が観察された。1週間後及び8週間後の前記改善は、統計的に有意であった。
【0134】
(実施例5B)皮膚の質感試験
皮膚の質感/滑らかさの変化を測定するために、各デジタル画像を、水平及び垂直にスキャンして、ピクセルの赤、緑及び青の強度を収集した。Visia CR(登録商標)の独自の数学的アルゴリズムは、スキャンされた領域のピクセル強度を使用して、赤、緑及び青のピクセルの平均強度の合計に基づいてテクスチャスコアを計算する。テクスチャスコアは、皮膚の特徴に基づいて計算された単一の数値である。テクスチャスコアの減少は、全体的な皮膚の質感の改善を表す。増加は、悪化を表す。
以下の表5Bは、皮膚の質感/滑らかさの画像解析の概要を示す。
【0135】
【0136】
皮膚の質感/滑らかさの否定的な結果を示す手段にも関わらず、患者の42%、42%、52%及び61%は、それぞれ使用の24時間後、1週間後、4週間後及び8週間後に皮膚の質感/滑らかさの改善を観察した。
【0137】
(実施例5C)皮膚の透明感/色素沈着過剰
色素沈着過剰の変化を測定するために、CIEb*値を、UV照射画像を用いて分析した。UV照射は、メラニン色素沈着を可視化することにより、色素沈着過剰の表示を強調する。b*値の減少は、美白化/改善(色の減少)効果に対応し、及びb*値の増加は、暗色化/悪化を表す。
以下の表5Cは、皮膚の透明感/色素沈着過剰の画像解析の概要を示す。
【0138】
【0139】
24時間後、1週間後、4週間後、及び8週間後に、それぞれ2.3%、0.9%、3.7%及び1.8%の平均改善を示した。24時間後、4週間後及び8週間後の変化は、統計的に有意であった。
【0140】
(実施例5D)全体的な顔の小じわ/シワ(ふっくら感)
全体的な顔の小じわ/シワの変化を測定するために、各デジタル画像を、水平方向及び垂直方向にスキャンして、ピクセルの赤、緑、及び青の強度を収集した。Visia CR(登録商標)の独自の数学的アルゴリズムは、スキャンされた領域のピクセル強度を用いて、赤、緑及び青のピクセルの平均強度の合計に基づいてテクスチャスコアを計算する。テクスチャスコアは、皮膚の特徴に基づいて計算された単一の数値である。テクスチャスコアの減少は、全体的な小じわ/シワの外観の改善(又は減少)を示す。
以下の表5Dは、全体的な顔の小じわ/シワの画像解析の概要を示す。
【0141】
【0142】
ベースラインと比較して、改善は非常に顕著であり、初回使用、24時間、1週間、4週間及び8週間の製品の使用後に、それぞれ18.7%、23.3%、27.8%、29.5%及び37.2%の改善を示した。
【0143】
結論
これらの臨床効能試験は、実施例1Cのゲル-クリームが、24時間の保湿とともに、即座に輝き/明るさ及びよりふっくらとした見た目の皮膚を提供することを示す。
また、4週間以内に、皮膚は、より明るく及びより引き締まって見え、皮膚はよりハリが出て、並びに目に見えて小じわ及びシワが減少する。
前記ゲル-クリームは、不要な刺激を与えることなく、ビタミンCの効果を達成し、及び高める。
【0144】
(実施例6)美容液及びゲル-クリームの抗酸化能力測定
要約
この試験の目的は、フリーラジカル2,2-ジフェニル-1-ピクリルヒドラジル(DPPH)を還元する能力について、実施例1Bの美容液製剤及び実施例1Cのゲル-クリーム製剤の総合的な抗酸化能を評価することである。Kedare and Singh(2011)。抗酸化アッセイのDPPH法の起源及び発展(J. Food Sci Technol. 2011 Aug; 48(4): 412-422を参照)。アスコルビン酸(ビタミンC)は、アッセイにおける陽性抗酸化対照として使用された。試験には、530nmにおける光学濃度(OD)を、有効な抗酸化活性に比例する程度まで抑制した。
【0145】
試験剤及び対照剤は、使用まで推奨される保管温度で保管した。最初の0.1、1又は10%v/vの希釈液を、各試験製剤について、超純水又はCAPTEX(登録商標)355で調製した。連続2倍希釈液を、各物質について、調製し及びエタノール溶液中でDPPHと混合した。全てのサンプルを、陰性抗酸化活性として用いた希釈液のみで処理したサンプルと比較した。530nmにおける光学濃度の変化を、各サンプルにDPPHの添加した10分後に評価した。平均吸光度を、計算し及び各サンプルの濃度をプロットした。効果的な抗酸化阻害活性は、ブランク(希釈液のみ)サンプル(無添加)の吸光度変化に基づく。各試験物質についてのOD変化により得られた結果は、異なる抗酸化能を示した。
【0146】
陽性対照として用いたアスコルビン酸(20%ビタミンC)溶液は、DPPH溶液において最大有効活性0.0125%v/v(希釈係数=8,000)の強い抗酸化活性を提供する。実施例1Cのゲル-クリーム製剤は、100倍希釈範囲の有効濃度で抗酸化活性を提供する。実施例1Bの美容液製剤は、101~50倍希釈範囲の有効濃度で抗酸化活性を提供する。
【0147】
実験デザイン
DPPH抗酸化アッセイ法を、実施し、試験物質の抗酸化能を測定した。フリーラジカルの2,2-ジフェニル-1-ピクリルヒドラジル(DPPH)を、Cayman Chemical社から入手し(Cat. No.14805)、及び0.2mM(0.0788mg/mL)溶液を、200-プルーフエタノール(Acros Organics、Cat No.61509-0020)で調製した。前記アッセイは、安定なフリーラジカルであるDPPH(紫色)をDPPHH(ジフェニルピクリルヒドラジン;淡黄色)に還元する能力について、試験物質の総合的な抗酸化能(Kedare and singh、2011)を評価する。前記試験は、517~530nmにおける光学密度(OD)を有効な抗酸化活性に比例する程度まで抑制すること含む。各物質の抗酸化能は、標準対照として使用したアスコルビン酸(ビタミンC)と比較した。最初の0.1、1又は10%v/vの希釈液を、各試験製剤について、超純水又はCAPTEX(登録商標)355で調製した。2倍連続希釈を、原液サンプルから行った。陰性対照ウェルは、希釈液のみを添加した。
【0148】
使用したビヒクル/希釈液は、超純水(Cayman Chemical社、Cat No.400000)又はCAPTEX(登録商標)355(ABITEC Corp.、Lot No.170310UT14)であった。希釈液は、室温で保管し、及び研究者が取り扱った。美容液ストック製剤(stock formulation)(0.1、1、10%v/v)を調製するために、ポジティブディスプレイメント式ピペットを用いて1:10、1:100又は1:1000の希釈液を調製した。20%アスコルビン酸及び0.05%のストック製剤を調製するために、1-ドラムガラススクリュートップバイアル容器を、事前に秤量し、及び物質を、容器に添加した後に、ニートなビヒクルを添加し、それぞれ200mg/mL又は0.05mg/mL溶液とした。2倍連続希釈液を、ストック製剤サンプルから作成した。各混合物を、均一になるまで数分間撹拌した。バイアルを、密封し、及び製剤を、直ちに抗酸化アッセイに使用した。
実験室は、温度を監視し、制御し、及び21~24℃の範囲にされた。
【0149】
結果
実施例1Bの日用美容液及び実施例1Cのゲル-クリームのDPPH抗酸化アッセイの要約結果を、表6Aに示す。
【0150】
【0151】
10%v/vストック*からの実施例1Bの日用美容液及び実施例1Cのゲル-クリームのDPPH抗酸化アッセイ結果を、表6Bに示す。
【0152】
【0153】
0.1%v/vストック*からの20%アスコルビン酸(すなわち、ビタミンC)のDPPH抗酸化アッセイ結果を、表6Cに示す。
【0154】
【0155】
試験処方のDPPH抗酸化活性。正の抗酸化活性は、DPPH(紫色)からDPPHH(淡黄色)への脱色(還元)に関連がある。
平均吸光度を計算し、及び各サンプル濃度についてプロットした。効果的な抗酸化活性ブランク(希釈液のみ)サンプル(無添加)の吸光度変化に基づく。各試験物質のOD変化から得られた結果は、異なる酸化能を示した。陽性対照として用いたアスコルビン酸(20%ビタミンC)溶液は、DPPH溶液中で最大有効活性0.0125%v/v(希釈係数=8,000)の強い抗酸化活性を提供した。実施例1Cのゲル-クリームは、100倍希釈範囲の有効濃度で抗酸化活性を提供した。実施例1Bの美容液は、101~50倍希釈範囲の有効濃度で抗酸化活性を提供した。
試験の結果を、
図1に示す。
【0156】
本開示の好ましい実施態様が、本明細書で示され、及び記載されてきたが、そのような実施態様が、例示としてのみ提供されることは、当業者には明らかであろう。多数の変形、変更、及び置換が、本開示から逸脱することなく、当業者に生じるであろう。本明細書に記載される本開示の実施態様に対する様々な代替が、本開示を実施する際に採用され得ることが理解されるべきである。以下の特許請求の範囲は、本開示の範囲を定義するものであり、並びにこれらの特許請求の範囲及びその均等物の範囲内の方法及び構造が、それによってカバーされることが意図される。
【国際調査報告】