(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-01
(54)【発明の名称】医薬物組合せ及びその使用
(51)【国際特許分類】
A61K 45/06 20060101AFI20240423BHJP
A61K 31/7084 20060101ALI20240423BHJP
A61K 31/353 20060101ALI20240423BHJP
A61K 31/711 20060101ALI20240423BHJP
A61K 38/21 20060101ALI20240423BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20240423BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240423BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
A61K45/06
A61K31/7084
A61K31/353
A61K31/711
A61K38/21
A61K39/395 U
A61P35/00
A61P43/00 121
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572118
(86)(22)【出願日】2022-05-20
(85)【翻訳文提出日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 CN2022094047
(87)【国際公開番号】W WO2022242737
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】202110555249.9
(32)【優先日】2021-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523438588
【氏名又は名称】天津立博美華基因科技有限責任公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王晨光
(72)【発明者】
【氏名】張暁嬌
(72)【発明者】
【氏名】党暁萌
(72)【発明者】
【氏名】張晋
(72)【発明者】
【氏名】付雨▲テイ▼
(72)【発明者】
【氏名】王一涵
(72)【発明者】
【氏名】王超
【テーマコード(参考)】
4C084
4C085
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA02
4C084AA03
4C084AA20
4C084AA24
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4C086AA01
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4C086MA03
4C086MA04
4C086MA55
4C086MA65
4C086MA66
4C086NA05
4C086ZB26
4C086ZC75
(57)【要約】
医薬物組合せ及びその使用である。当該医薬物組合せは、PD-1阻害剤及び/又はPD-L1免疫チェックポイント阻害剤、及びSTING経路アゴニストを含む。当該医薬物組合せの抗腫瘍薬効は、免疫チェックポイント阻害剤単独又はSTING経路アゴニスト単独よりもより良い抗腫瘍薬効を有し、生体固有の免疫経路の活性化と免疫逃避の防止の両方による治療を実現し、高効率、低毒性の臨床応用の将来性を有する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬物組合せであって、プログラム細胞死タンパク質1(PD-1)阻害剤及び/又はプログラム死リガンド1(PD-L1)阻害剤、及びSTING経路アゴニストを含む、医薬物組合せ。
【請求項2】
前記STING経路アゴニストが、環状ジヌクレオチドを含む、請求項1に記載の医薬物組合せ。
【請求項3】
前記環状ジヌクレオチドが、c-di-AMP、c-di-GMP、c-di-GMP-F、3’,3’-cGAMP、3’,3’-cGAMP-F、2’,3’-cGAMP、Rp/Sp(CL656)、ADU-S100、ADU-S100二ナトリウム、それらの誘導体及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項2に記載の医薬物組合せ。
【請求項4】
前記STING経路アゴニストが、2’,3’-cGAMP又はその誘導体を含む、請求項3に記載の医薬物組合せ。
【請求項5】
前記STING経路アゴニストが、フラボノイドを含む、請求項1に記載の医薬物組合せ。
【請求項6】
前記フラボノイドが、CMA、DMXAA、メトキシフラボン、6,4’-ジメトキシフラボン、4’-メトキシフラボン、3’,6’-ジヒドロキシフラボン、7,2’-ジヒドロキシフラボン、ダイゼイン、Formononetin、レチノイド7-メチルエーテル、キサントン及び/又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項5に記載の医薬物組合せ。
【請求項7】
前記STING経路アゴニストが、DNAを含む、請求項1に記載の医薬物組合せ。
【請求項8】
前記STING経路アゴニストが、I型インターフェロン(IFN)を含む、請求項1に記載の医薬物組合せ。
【請求項9】
前記I型インターフェロンが、IFN-α又はIFN-βを含む、請求項8に記載の医薬物組合せ。
【請求項10】
前記PD-1阻害剤が、
a.PD-1発現、例えばPD-1の転写又は翻訳を阻害又は減少すること、
b.PD-1活性を阻害又は低減し、例えばPD-1とその相同リガンド、例えばPD-L1又はPD-L2との結合を阻害又は低減すること、及び
c.PD-1又はその1つ以上のリガンド、例えばPD-L1又はPD-L2と結合すること、のうちの1つ又は複数の特徴を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項11】
前記PD-1阻害剤が、抗PD-1抗体又はその抗原結合断片を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項12】
前記抗PD-1抗体が、Pembrolizumab、Nivolumab、Pidilizumab、SHR-1210、MEDI0680、BGB-A317、TSR-042、REGN2810、PF-06801591、RB0004、Tislelizumab、Camrelizumab、Toripalimab、Sintilimab、それらの生物学的類似物、それらの生物学的増強物、それらの生物学的同等物及びそれらの組み合わせから選ばれる、請求項11に記載の医薬物組合せ。
【請求項13】
前記抗PD-1抗体が、抗体重鎖可変領域(VH)における少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含む、請求項11~12のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項14】
前記抗PD-1抗体が、HCDR3を含むVHを含み、前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項15】
前記VHが、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むHCDR2をさらに含む、請求項14に記載の医薬物組合せ。
【請求項16】
前記VHが、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むHCDR1をさらに含む、請求項14~15のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項17】
前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含む、請求項14~16のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項18】
前記VHが、フレームワーク領域HFR1を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR1が、配列番号4で示されるアミノ酸配列又は配列番号4で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項14~17のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項19】
前記VHが、フレームワーク領域HFR2を含み、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2が、配列番号5で示されるアミノ酸配列又は配列番号5で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項14~18のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項20】
前記VHが、フレームワーク領域HFR3を含み、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3が、配列番号6で示されるアミノ酸配列又は配列番号6で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項14~19のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項21】
前記VHが、フレームワーク領域HFR4を含み、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項14~20のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項22】
前記VHが、フレームワーク領域HFR1と、HFR2と、HFR3と、HFR4と、を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記HFR1が、配列番号4で示されるアミノ酸配列又は配列番号4で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR2が、配列番号5で示されるアミノ酸配列又は配列番号5で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR3が、配列番号6で示されるアミノ酸配列又は配列番号6で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項14~21のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項23】
前記抗PD-1抗体が、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含むVHを含む、請求項11~22のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項24】
前記抗PD-1抗体が、配列番号9で示されるアミノ酸配列を含む抗体重鎖(HC)を含む、請求項11~23のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項25】
前記抗PD-1抗体が、抗体軽鎖可変領域(VL)における少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含む、請求項11~24のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項26】
前記抗PD-1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含む、請求項11~25のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項27】
前記抗PD-1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含む、請求項11~26のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項28】
前記VLが、配列番号11で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2をさらに含む、請求項27に記載の医薬物組合せ。
【請求項29】
前記VLが、配列番号12で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3をさらに含む、請求項27~28のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項30】
前記VLが、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号11で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号12で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む、請求項27~29のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項31】
前記抗PD-1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号11で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号12で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む、請求項11~30のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項32】
前記VLが、フレームワーク領域LFR1を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR1が、配列番号13で示されるアミノ酸配列又は配列番号13で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項27~31のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項33】
前記VLが、フレームワーク領域LFR2を含み、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2が、配列番号14で示されるアミノ酸配列又は配列番号14で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項27~32のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項34】
前記VLが、フレームワーク領域LFR3を含み、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3が、配列番号15で示されるアミノ酸配列又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項27~33のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項35】
前記VLが、フレームワーク領域LFR4を含み、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR4が、配列番号16で示されるアミノ酸配列又は配列番号16で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項27~34のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項36】
前記VLが、フレームワーク領域LFR1と、LFR2と、LFR3と、LFR4と、を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記LFR1が、配列番号13で示されるアミノ酸配列又は配列番号13で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR2が、配列番号14で示されるアミノ酸配列又は配列番号14で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR3が、配列番号15で示されるアミノ酸配列又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR4が、配列番号16で示されるアミノ酸配列又は配列番号16で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項27~35のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項37】
前記抗PD-1抗体が、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含むVLを含む、請求項11~36のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項38】
前記抗PD-1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含む、請求項11~37のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項39】
前記抗PD-1抗体が、配列番号18で示されるアミノ酸配列を含む抗体軽鎖(LC)を含む、請求項11~38のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項40】
前記抗PD-1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号9で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号18で示されるアミノ酸配列を含む、請求項11~39のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項41】
前記PD-L1阻害剤が、
a.PD-L1発現、例えばPD-L1の転写又は翻訳を阻害又は減少すること、
b.PD-L1活性を阻害又は低減し、例えばPD-L1とその関連する受容体、例えばPD-1との結合を阻害又は低減すること、及び
c.PD-L1又はその受容体、例えばPD-1に結合すること、のうちの1つ又は複数の特徴を有する、請求項1に記載の医薬物組合せ。
【請求項42】
前記PD-L1阻害剤が、抗PD-L1抗体又はその抗原結合断片を含む、請求項1~41のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項43】
前記抗PD-L1抗体が、Durvalumab、Atezolizumab、Envafolimab、Avelumab、MDX-1105、YW243.55.S70、MDPL3280A、AMP-224、LY3300054、RB0005、それらの生物学的類似物、それらの生物学的増強物、それらの生物学的同等物及びそれらの組み合わせから選ばれる、請求項42に記載の医薬物組合せ。
【請求項44】
前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含む、請求項42~43のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項45】
前記抗PD-L1抗体が、HCDR3を含むVHを含み、前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含む、請求項42~44のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項46】
前記VHが、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含むHCDR2をさらに含む、請求項45に記載の医薬物組合せ。
【請求項47】
前記VHが、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含むHCDR1をさらに含む、請求項45~46のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項48】
前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含む、請求項45~47のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項49】
前記VHが、フレームワーク領域HFR1を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR1が、配列番号22で示されるアミノ酸配列又は配列番号22で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項45~48のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項50】
前記VHが、フレームワーク領域HFR2を含み、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2が、配列番号23で示されるアミノ酸配列又は配列番号23で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、求項45~49のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項51】
前記VHが、フレームワーク領域HFR3を含み、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3が、配列番号24で示されるアミノ酸配列又は配列番号24で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項45~50のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項52】
前記VHが、フレームワーク領域HFR4を含み、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項45~51のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項53】
前記VHが、フレームワーク領域HFR1と、HFR2と、HFR3と、HFR4と、を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記HFR1が、配列番号22で示されるアミノ酸配列又は配列番号22で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR2が、配列番号23で示されるアミノ酸配列又は配列番号23で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR3が、配列番号24で示されるアミノ酸配列又は配列番号24で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項45~52のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項54】
前記抗PD-L1抗体が、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含むVHを含む、請求項42~53のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項55】
前記抗PD-L1抗体が、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含むHCを含む、請求項42~54のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項56】
前記抗PD-L1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含む、請求項42~55のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項57】
前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-L1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含む、請求項42~56のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項58】
前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-L1抗体が、VLの少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含む、請求項42~57のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項59】
前記抗PD-L1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含む、請求項42~58のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項60】
前記抗PD-L1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列を含む、請求項59に記載の医薬物組合せ。
【請求項61】
前記VLが、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2をさらに含む、請求項59~60のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項62】
前記VLが、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3をさらに含む、請求項59~61のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項63】
前記VLが、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む、請求項59~62のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項64】
前記VLが、LCDR1と、LCDR2と、LCDR3と、を含み、ここで前記LCDR1が、配列番号28で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み、
前記LCDR1が、配列番号29で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み、又は
前記LCDR1が、配列番号30で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含む、請求項63に記載の医薬物組合せ。
【請求項65】
抗PD-L1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、LCDR1と、LCDR2と、LCDR3と、を含み、ここで前記LCDR1が、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含む、請求項42~64のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項66】
前記抗PD-L1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、LCDR1と、LCDR2と、LCDR3と、を含み、ここで前記LCDR1が、配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含む、請求項65に記載の医薬物組合せ。
【請求項67】
前記VLが、フレームワーク領域LFR1を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR1が、配列番号33で示されるアミノ酸配列又は配列番号33で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項59~66のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項68】
前記VLが、フレームワーク領域LFR2を含み、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2が、配列番号34で示されるアミノ酸配列又は配列番号34で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項59~67のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項69】
前記VLが、フレームワーク領域LFR3を含み、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3が、配列番号35で示されるアミノ酸配列又は配列番号35で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項59~68のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項70】
前記VLが、フレームワーク領域LFR4を含み、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR4が、配列番号36で示されるアミノ酸配列又は配列番号36で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項59~69のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項71】
前記VLが、フレームワーク領域LFR1と、LFR2と、LFR3と、LFR4と、を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記LFR1が、配列番号33で示されるアミノ酸配列又は配列番号33で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR2が、配列番号34で示されるアミノ酸配列又は配列番号34で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR3が、配列番号35で示されるアミノ酸配列又は配列番号35で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR4が、配列番号36で示されるアミノ酸配列又は配列番号36で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項59~70のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項72】
前記抗PD-L1抗体が、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含むVLを含む、請求項42~71のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項73】
前記抗PD-L1抗体が、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含むVLを含む、請求項72に記載の医薬物組合せ。
【請求項74】
前記抗PD-L1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含む、請求項42~73のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項75】
前記抗PD-L1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含む、請求項74に記載の医薬物組合せ。
【請求項76】
前記抗PD-L1抗体が、配列番号41で示されるアミノ酸配列を含むLCを含む、請求項42~75のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項77】
前記抗PD-L1抗体が、配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列を含むLCを含む、請求項76に記載の医薬物組合せ。
【請求項78】
前記抗PD-L1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号41で示されるアミノ酸配列を含む、請求項42~77のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項79】
前記抗PD-L1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列を含む、請求項78に記載の医薬物組合せ。
【請求項80】
前記医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤及び/又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、前記医薬物組合せ中で互いに混合しない、請求項1~79のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項81】
前記医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤及び/又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、単一の剤形にある、請求項1~79のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項82】
前記医薬物組合せが、医薬物組成物として製剤化される、請求項81に記載の医薬物組合せ。
【請求項83】
前記医薬物組成物が、PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤、及びSTING経路アゴニストを含む、請求項82に記載の医薬物組合せ。
【請求項84】
前記STING経路アゴニストの存在量が、約0.0001mg/kg~約200mg/kgである、請求項82~83のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項85】
前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤の存在量が、約0.0001mg/kg~約200mg/kgである、請求項82~84のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項86】
前記医薬物組成物が、1つ以上の薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項82~85のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項87】
新生物疾患の治療のための医薬物の製造における、請求項1~86のいずれか一項に記載の医薬物組合せの使用。
【請求項88】
前記新生物疾患が、腫瘍及び/又は疣贅疾患を含む、請求項87に記載の使用。
【請求項89】
新生物疾患の治療における請求項1~86のいずれか一項に記載の医薬物組合せの使用。
【請求項90】
請求項1~86のいずれか一項に記載の医薬物組合せを含む、新生物疾患を治療する医薬物。
【請求項91】
請求項1~86のいずれか一項に記載の医薬物組合せの有効量を、それを必要とする被験体に投与することを含む、新生物疾患を治療する方法。
【請求項92】
前記被験体が、新生物に罹患している、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記新生物が、腫瘍及び/又は疣贅を含む、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
前記投与が、局所、新生物内又は全身投与を含む、請求項91~93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項95】
前記投与が、静脈内注射、静脈点滴、筋肉注射、皮下注射及び/又は新生物内注射を含む、請求項91~94のいずれか一項に記載の方法。
【請求項96】
前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と、ii)STING経路アゴニストとを、同じ又は異なる投与経路で投与する、請求項91~95のいずれか一項に記載の方法。
【請求項97】
前記STING経路アゴニストを新生物に注射することを含む、請求項91~96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を新生物に注射し又は全身注入することをさらに含む、請求項91~97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項99】
前記STING経路アゴニストを新生物に注射すること、及び前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を全身注入することを含む、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとを新生物に注射することを含む、請求項91~98のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとを同時投与又は非同時投与する、請求項91~100のいずれか一項に記載の方法。
【請求項102】
前記STING経路アゴニストの投与前及び/又は投与後に前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を投与する、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記方法が、前記STING経路アゴニストの投与後に前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を投与することを含む、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記方法が、i)前記STING経路アゴニストを新生物に注射することと、ii)前記STING経路アゴニストの投与後に前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を新生物に注射し又は全身注入することと、を含む、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記方法が、i)前記STING経路アゴニストを新生物に注射することと、ii)前記STING経路アゴニストの投与後に前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を全身注入することと、を含む、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、同時に投与される、請求項101に記載の方法。
【請求項107】
前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、新生物内注射方式で同時に投与され、且つ前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と前記STING経路アゴニストとが、同一剤形にある、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
請求項1~86のいずれか一項に記載の医薬物組合せを含む、医薬キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、生物医学の分野に関し、具体的には、医薬物組合せの開発及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
過去10年にわたり、PD-1及びPD-L1を標的とすることは、癌の臨床治療のための新たな時代を開いた。しかしながら、多くの腫瘍型では、免疫チェックポイント阻害剤は単剤では効果が良くない。免疫応答性腫瘍に対してさえ、ほとんどの患者は、持続的な臨床利益を有しない。絶対多数の患者は、原発性又は後天性の治療耐性が発生した。ほとんどの場合、免疫療法に対する耐性は、免疫抑制性TMEの存在及びインビボで免疫細胞数の減少がT細胞抗腫瘍効果を活性化するには不十分であることに起因する。したがって、単剤療法と比較して、腫瘍環境における免疫阻害を減少させるか、又は腫瘍に対する細胞傷害性細胞の応答を増強することができる新しい治療戦略を積極的に追求することが特に重要である。
【0003】
PD-L1/PD-1シグナル経路は、免疫反応において非常に重要な共阻害シグナル経路である。研究によると、PD-L1がPD-1に結合すると、SH2ドメインを有するタンパク質チロシンホスファターゼSHP-1及びSHP-2が補充されることが示された。これらの2つのホスファターゼは、CD3ζ鎖の免疫受容体チロシン活性化モチーフ(ITAM)のリン酸化の程度を低下させ、ZAP-70活性化を弱め、且つTCRの下流でのシグナル伝達を阻害することができ、それによって、T細胞活性化の共阻害作用を果たし、この負の調節効果によりエフェクターT細胞の過剰活性化による自己免疫性損傷を防止する。
【0004】
インターフェロン遺伝子刺激タンパク質(stimulator of interferon genes、STING)は、免疫刺激小分子標的であり、主に免疫関連組織細胞に分布しており、例えば胸腺、脾臓及び末梢血白血球に高発現している。cGAMPは、腫瘍細胞が壊死を起こしたときに、小胞体のSTINGに結合し、これを活性化することができる。STING活性化は、転写因子の核移行をもたらし、インターフェロン(interferon、INF)及びサイトカインの発現を誘導し、T細胞の凝集及び活性化を促進し、さらに腫瘍細胞を殺傷する。STING経路は、また、合成された環状ジヌクレオチド(CDN)により活性化されて、固有の免疫応答を誘発することができる。
【0005】
PD-L1/PD-1阻害剤とSTING経路アゴニストとを併用することで、阻害シグナルを解除し、T細胞活性化を増強し、適応免疫系反応を促進する一方で、INF及びサイトカインの発現を誘導し、T細胞の凝集を促進し、自然免疫系反応を活性化し、両方による効果により腫瘍等に対する細胞傷害性細胞の反応を増強することは、非常に高い臨床的な将来性及び応用価値を有する。
【0006】
それだけでなく、研究によると、いくつかのウイルス感染がPD-L1/PD-1シグナル経路とも関連することが示された。例えば、慢性HIV感染においては、HIVを特異的に認識するCD8+T細胞の表面にPD-1が高発現していることが見出され、ウイルスはPD-L1/PD-1シグナル経路を活性化することにより、HIVを特異的に認識するCD8+T細胞の活性が阻害され、サイトカインの分泌能及びT細胞自体の増殖能が大きく弱まり、適応免疫機能不全を引き起こす。このことから、この治療法は、この種類の疾患の治療において、同様にかなり応用価値を有する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願は、医薬物組合せ及び抗腫瘍薬におけるその使用を提供する。当該医薬物組合せは、主に、
(1)免疫チェックポイント阻害剤(例えばPD-1/PD-L1)と、(2)STING経路アゴニスト(例えば環状ジヌクレオチドcGAMP及びその誘導体)との2つの部分から構成される。本願の医薬物組合せは、高効率で低毒性の抗腫瘍薬を製造することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、本願は、医薬物組合せを提供し、プログラム細胞死タンパク質1(PD-1)阻害剤及び/又はプログラム死リガンド1(PD-L1)阻害剤、及びSTING経路アゴニストを含む。
【0009】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストが、環状ジヌクレオチドを含む。
【0010】
ある実施形態において、ここで前記環状ジヌクレオチドが、c-di-AMP、c-di-GMP、c-di-GMP-F、3’,3’-cGAMP、3’,3’-cGAMP-F、2’,3’-cGAMP、Rp/Sp(CL656)、ADU-S100、ADU-S100二ナトリウム、それらの誘導体及びそれらの組み合わせから選ばれる。
【0011】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストが、2’,3’-cGAMP又はその誘導体を含む。
【0012】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストが、フラボノイドを含む。
【0013】
ある実施形態において、ここで前記フラボノイドが、CMA、DMXAA、メトキシフラボン、6,4’-ジメトキシフラボン、4’-メトキシフラボン、3’,6’-ジヒドロキシフラボン、7,2’-ジヒドロキシフラボン、ダイゼイン、Formononetin、レチノイド7-メチルエーテル、キサントン及び/又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0014】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストが、DNAを含む。
【0015】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストが、I型インターフェロン(IFN)を含む。
【0016】
ある実施形態において、ここで前記I型インターフェロンが、IFN-α又はIFN-βを含む。
【0017】
ある実施形態において、ここで前記PD-1阻害剤が、
a.PD-1発現、例えばPD-1の転写又は翻訳を阻害又は減少すること、
b.PD-1活性を阻害又は低減し、例えばPD-1とその相同リガンド、例えばPD-L1又はPD-L2との結合を阻害又は低減すること、及び
c.PD-1又はその1つ以上のリガンド、例えばPD-L1又はPD-L2と結合すること、のうちの1つ又は複数の特徴を有する。
【0018】
ある実施形態において、ここで前記PD-1阻害剤が、抗PD-1抗体又はその抗原結合断片を含む。
【0019】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、Pembrolizumab、Nivolumab、Pidilizumab、SHR-1210、MEDI0680、BGB-A317、TSR-042、REGN2810、PF-06801591、RB0004、Tislelizumab、Camrelizumab、Toripalimab、Sintilimab、それらの生物学的類似物、それらの生物学的増強物、それらの生物学的同等物及びそれらの組み合わせから選ばれる。
【0020】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、抗体重鎖可変領域(VH)における少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含む。
【0021】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、HCDR3を含むVHを含み、前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含む。
【0022】
ある実施形態において、ここで前記VHが、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むHCDR2をさらに含む。
【0023】
ある実施形態において、ここで前記VHが、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むHCDR1をさらに含む。
【0024】
ある実施形態において、ここで前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含む。
【0025】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR1を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR1が、配列番号4で示されるアミノ酸配列又は配列番号4で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0026】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR2を含み、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2が、配列番号5で示されるアミノ酸配列又は配列番号5で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0027】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR3を含み、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3が、配列番号6で示されるアミノ酸配列又は配列番号6で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0028】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR4を含み、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0029】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR1と、HFR2と、HFR3と、HFR4と、を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記HFR1が、配列番号4で示されるアミノ酸配列又は配列番号4で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR2が、配列番号5で示されるアミノ酸配列又は配列番号5で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR3が、配列番号6で示されるアミノ酸配列又は配列番号6で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0030】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0031】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、配列番号9で示されるアミノ酸配列を含む抗体重鎖(HC)を含む。
【0032】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、抗体軽鎖可変領域(VL)における少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含む。
【0033】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含む。
【0034】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含む。
【0035】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号11で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2をさらに含む。
【0036】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号12で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3をさらに含む。
【0037】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号11で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号12で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む。
【0038】
ある実施形態において、ここで抗PD-1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号11で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号12で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む。
【0039】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR1を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR1が、配列番号13で示されるアミノ酸配列又は配列番号13で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0040】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR2を含み、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2が、配列番号14で示されるアミノ酸配列又は配列番号14で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0041】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR3を含み、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3が、配列番号15で示されるアミノ酸配列又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0042】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR4を含み、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR4が、配列番号16で示されるアミノ酸配列又は配列番号16で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0043】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR1と、LFR2と、LFR3と、LFR4と、を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記LFR1が、配列番号13で示されるアミノ酸配列又は配列番号13で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR2が、配列番号14で示されるアミノ酸配列又は配列番号14で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR3が、配列番号15で示されるアミノ酸配列又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR4が、配列番号16で示されるアミノ酸配列又は配列番号16で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0044】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0045】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含む。
【0046】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、配列番号18で示されるアミノ酸配列を含む抗体軽鎖(LC)を含む。
【0047】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号9で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号18で示されるアミノ酸配列を含む。
【0048】
ある実施形態において、ここで前記PD-L1阻害剤が、
a.PD-L1発現、例えばPD-L1の転写又は翻訳を阻害又は減少すること、
b.PD-L1活性を阻害又は低減し、例えばPD-L1とその関連する受容体、例えばPD-1との結合を阻害又は低減すること、及び
c.PD-L1又はその受容体、例えばPD-1に結合すること、のうちの1つ又は複数の特徴を有する。
【0049】
ある実施形態において、ここで前記PD-L1阻害剤が、抗PD-L1抗体又はその抗原結合断片を含む。
【0050】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、Durvalumab、Atezolizumab、Avelumab、Envafolimab、MDX-1105、YW243.55.S70、MDPL3280A、AMP-224、LY3300054、RB0005、それらの生物学的類似物、それらの生物学的増強物、それらの生物学的同等物及びそれらの組み合わせから選ばれる。
【0051】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含む。
【0052】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、HCDR3を含むVHを含み、前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含む。
【0053】
ある実施形態において、ここで前記VHが、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含むHCDR2をさらに含む。
【0054】
ある実施形態において、ここで前記VHが、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含むHCDR1をさらに含む。
【0055】
ある実施形態において、ここで前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含む。
【0056】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR1を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR1が、配列番号22で示されるアミノ酸配列又は配列番号22で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0057】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR2を含み、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2が、配列番号23で示されるアミノ酸配列又は配列番号23で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0058】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR3を含み、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3が、配列番号24で示されるアミノ酸配列又は配列番号24で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0059】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR4を含み、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0060】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR1と、HFR2と、HFR3と、HFR4と、を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記HFR1が、配列番号22で示されるアミノ酸配列又は配列番号22で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR2が、配列番号23で示されるアミノ酸配列又は配列番号23で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR3が、配列番号24で示されるアミノ酸配列又は配列番号24で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0061】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0062】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含むHCを含む。
【0063】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含む。
【0064】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-L1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含む。
【0065】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-L1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含む。
【0066】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含む。
【0067】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列を含む。
【0068】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2をさらに含む。
【0069】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3をさらに含む。
【0070】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む。
【0071】
ある実施形態において、ここで前記VLが、LCDR1と、LCDR2と、LCDR3と、を含み、ここで前記LCDR1が、配列番号28で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み、
前記LCDR1が、配列番号29で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み、又は
前記LCDR1が、配列番号30で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含む。
【0072】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、LCDR1と、LCDR2と、LCDR3と、を含み、ここで前記LCDR1が、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含む。
【0073】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、LCDR1と、LCDR2と、LCDR3と、を含み、ここで前記LCDR1が、配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含む。
【0074】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR1を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR1が、配列番号33で示されるアミノ酸配列又は配列番号33で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0075】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR2を含み、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2が、配列番号34で示されるアミノ酸配列又は配列番号34で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0076】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR3を含み、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3が、配列番号35で示されるアミノ酸配列又は配列番号35で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0077】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR4を含み、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR4が、配列番号36で示されるアミノ酸配列又は配列番号36で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0078】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR1と、LFR2と、LFR3と、LFR4と、を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記LFR1が、配列番号33で示されるアミノ酸配列又は配列番号33で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR2が、配列番号34で示されるアミノ酸配列又は配列番号34で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR3が、配列番号35で示されるアミノ酸配列又は配列番号35で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR4が、配列番号36で示されるアミノ酸配列又は配列番号36で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0079】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0080】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0081】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含む。
【0082】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含む。
【0083】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号41で示されるアミノ酸配列を含むLCを含む。
【0084】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列を含むLCを含む。
【0085】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号41で示されるアミノ酸配列を含む。
【0086】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列を含む。
【0087】
ある実施形態において、前記医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤及び/又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、前記医薬物組合せ中で互いに混合しない。
【0088】
ある実施形態において、前記医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤及び/又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、単一の剤形にある。
【0089】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組合せが、医薬物組成物として製剤化される。
【0090】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組成物が、PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤、及びSTING経路アゴニストを含む。
【0091】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストの存在量が、約0.0001mg/kg~約200mg/kgである。
【0092】
ある実施形態において、ここで前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤の存在量が、0.0001mg/kg~約200mg/kgである。
【0093】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組成物が、1つ以上の薬学的に許容される担体をさらに含む。
【0094】
別の態様では、本願は、新生物疾患の治療のための医薬物の製造における前述医薬物組合せの使用をさらに提供する。
【0095】
ある実施形態において、ここで前記新生物疾患が、腫瘍及び/又は疣贅疾患を含む。
【0096】
別の態様では、本願は、新生物疾患の治療における前述医薬物組合せの使用をさらに提供する。
【0097】
別の態様では、本願は、前述医薬物組合せを含む、新生物疾患を治療する医薬物をさらに提供する。
【0098】
別の態様では、本願は、前述医薬物組合せの有効量を、それを必要とする被験体に投与することを含む、新生物疾患を治療する方法をさらに提供する。
【0099】
ある実施形態において、ここで前記被験体が、新生物に罹患している。
【0100】
ある実施形態において、ここで前記新生物が、腫瘍及び/又は疣贅を含む。
【0101】
ある実施形態において、ここで前記投与が、局所、新生物内(例えば、腫瘍内又は疣贅体内)又は全身投与を含む。
【0102】
ある実施形態において、ここで前記投与が、静脈内注射、静脈点滴、筋肉注射、皮下注射及び/又は新生物内注射を含む。
【0103】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と、ii)STING経路アゴニストとを、同じ又は異なる投与経路で投与する。
【0104】
ある実施形態において、前記STING経路アゴニストを新生物に注射することを含む。
【0105】
ある実施形態において、前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を新生物に注射し又は全身注入することをさらに含む。
【0106】
ある実施形態において、前記STING経路アゴニストを新生物に注射すること、及び前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を全身注入することを含む。
【0107】
ある実施形態において、医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤STING経路アゴニストと、ii)前記STING経路アゴニストとを新生物に注射することを含む。
【0108】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとを同時投与又は非同時投与する。
【0109】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストの投与前及び/又は投与後に前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を投与する。
【0110】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストの投与後に前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を投与する。
【0111】
ある実施形態において、前記方法が、i)前記STING経路アゴニストを新生物に注射することと、ii)前記STING経路アゴニストの投与後に前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を新生物に注射し又は全身注入することと、を含む。
【0112】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、同時に投与される。
【0113】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、新生物内注射方式で同時に投与され、且つ前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と前記STING経路アゴニストとが、同一剤形にある。
【0114】
別の態様では、本願は、前述医薬物組合せを含む医薬キットを提供する。
【発明の効果】
【0115】
当業者であれば、以下の詳細な説明から本願の他の態様及び利点を容易に洞察できる。以下の詳細な説明では、本願の例示的な実施形態のみが示され、説明される。当業者が認識するように、本願の内容により、当業者は、本願がカバーする発明の精神及び範囲から逸脱することなく、開示された特定の実施形態に変更を加えることができる。したがって、本願の図面及び明細書の説明は例示にすぎず、限定的なものではない。
【図面の簡単な説明】
【0116】
本願に係る発明の特定の特徴は、添付の特許請求の範囲に示されているとおりである。本願に係る発明の特徴及び利点は、以下に詳細に説明する例示的な実施形態及び添付の図面を参照することによって、よりよく理解することができる。図面の簡単な説明は次のとおりである。
【
図1】本願の前記PD-L1阻害剤RB0005と2’,3’-cGAMPとの医薬物組合せのインビボ薬効研究-投与期間中の各群のマウスの体重変化を示す。
【
図2】本願の前記PD-L1阻害剤RB0005と2’,3’-cGAMPとの医薬物組合せのインビボ薬効研究-投与期間中の各群のマウスの生存率変化を示す。
【
図3】A:本願の前記PD-L1阻害剤RB0005と2’,3’-cGAMPとの医薬物組合せのインビボ薬効研究-投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖変化を示す。 B:本願の前記PD-L1阻害剤RB0005と2’,3’-cGAMPとの医薬物組合せのインビボ薬効研究-治療後17日目の各群のマウスの腫瘍増殖変化を示す。
【
図4】本願の前記PD-L1阻害剤RB0005と2’,3’-cGAMPとの医薬物組合せのインビボ薬効研究-投与観察の終了後に解剖して得られたマウスの腫瘍重量阻害率を示す。
【
図5】本願の前記PD-1阻害剤RB0004と2’,3’-cGAMPとの医薬物組合せのインビボ薬効研究-投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖変化を示す。
【
図6】本願の前記PD-1阻害剤RB0004と2’,3’-cGAMPとの医薬物組合せのインビボ薬効研究-投与観察の終了後に解剖して得られたマウスの腫瘍重量阻害率を示す。
【
図7】本願の前記PD-L1阻害剤RB0005と異なる用量の2’,3’-cGAMPとの医薬物組合せのインビボ薬効研究-投与観察の終了後に解剖して得られたマウスの腫瘍重量阻害率を示す。
【
図8】本願の前記PD-1阻害剤RB0004と異なる用量の2’,3’-cGAMPとの医薬物組合せのインビボ薬効研究-投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖変化を示す。
【
図9】本願の前記PD-1阻害剤RB0004と異なる用量の2’,3’-cGAMPとの医薬物組合せのインビボ薬効研究-投与期間中の各群のマウスの生存率変化を示す。
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図10】本願の実施例5における投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖傾向を示す。
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図11】本願の実施例5における投与期間中の各群のマウスの生存曲線を示す。
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図12】本願の実施例5における投与期間中の各群のマウスの平均腫瘍質量を示す。
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図13】本願の実施例6における投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖傾向を示す。
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図14】本願の実施例6における投与期間中の各群のマウスの生存曲線を示す。
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図15】本願の実施例6における投与期間中の各群のマウスの平均腫瘍質量を示す。
【
図16】本願の実施例7.2.1における投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖傾向を示す。
【
図17】本願の実施例7.2.1における投与期間中の各群のマウスの生存曲線を示す。
【
図18】本願の実施例7.2.1における投与期間中の各群のマウスの平均腫瘍質量を示す。
【
図19】本願の実施例7.2.2における投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖傾向を示す。
【
図20】本願の実施例7.2.2における投与期間中の各群のマウスの生存曲線を示す。
【
図21】本願の実施例7.2.2における投与期間中の各群のマウスの平均腫瘍質量を示す。
【
図22】本願の実施例7.2.3における投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖傾向を示す。
【
図23】本願の実施例7.2.3における投与期間中の各群のマウスの生存曲線を示す。
【
図24】本願の実施例7.2.3における投与期間中の複合製剤群の1匹のマウスの腫瘍体積変化傾向を示す。
【
図25】本願の実施例7.2.3における投与期間中の各群のマウスの平均腫瘍質量を示す。
【
図26】本願の実施例8における投与期間中の各群のマウスの相対腫瘍体積阻害率を示す。
【
図27】本願の実施例9における投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖傾向を示す。
【
図28】本願の実施例9における投与期間中の各群のマウスの生存曲線を示す。
【
図29】本願の実施例9における投与期間中の各群のマウスの平均腫瘍質量を示す。
【
図30】本願の実施例10における投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖傾向を示す。
【
図31】本願の実施例10における試験終了時点の各群のマウスの平均腫瘍体積を示す。
【
図32】本願の実施例10における投与期間中の各群のマウスの生存曲線を示す。
【
図33】本願の実施例10における投与期間中のG5群の1匹のマウスの腫瘍体積変化傾向を示す。
【
図34】本願の実施例11における投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖傾向を示す。
【
図35】本願の実施例11における投与期間中の各群のマウスの生存曲線を示す。
【
図36】本願の実施例11における投与期間中の各群のマウスの平均腫瘍質量を示す。
【
図37】本願の実施例12における投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖傾向を示す。
【
図38】本願の実施例12における投与期間中の各群のマウスの生存曲線を示す。
【
図39】本願の実施例12における7日目の各群のマウスの平均腫瘍体積を示す。
【
図40】本願の実施例12における投与期間中の各群のマウスの平均腫瘍質量を示す。
【
図41】本願の実施例13における投与期間中の各群のマウスの腫瘍増殖傾向を示す。
【
図42】本願の実施例13における投与期間中の各群のマウスの生存曲線を示す。
【
図43】本願の実施例13における投与期間中の各群のマウスの平均腫瘍質量を示す。
【発明を実施するための形態】
【0117】
以下、特定の具体例を挙げて本願発明の実施形態について説明するが、本技術に精通した者であれば、本明細書の開示内容から本願発明のその他の利点や効果を容易に理解することができる。
【0118】
用語定義
本願において、「PD-1」という用語は、一般に、1992年に初めて記載された288アミノ酸のI型膜タンパク質であるアポトーシス細胞タンパク質1を指す(Ishida et al.,EMBO J.,11(1992),3887-3895)。PD-1は、拡大したCD28/CTLA-4T細胞調節因子ファミリーのメンバーの1つであり、且つPD-L1(B7-H1,CD274)及びPD-L2(B7-DC,CD273)という2つのリガンドを有する。当該タンパク質の構造は、細胞外IgVドメイン、続いて膜貫通ドメイン及び細胞内尾部を含む。細胞内尾部は、免疫受容体におけるチロシンベースの阻害モチーフと免疫受容体におけるチロシンベースの転換モチーフに位置する2つのリン酸化部位を含み、PD-1が負にTCRシグナルを調節することを示唆した。これは、リガンド結合後のSHP-1及びSHP-2ホスファターゼのPD-1の細胞質尾部への結合と一致する。PD-1は、ナイーブT細胞上では発現しないが、T細胞受容体(TCR)が媒介した活性化後に上方制御され、活性化T細胞及び枯渇T細胞の両方で観察される(Agata et al.,Int.Immunology8(1996),765-772)。これらの枯渇したT細胞は、機能不全表現型を有し、且つ適切に応答することができない。PD-1は比較的広範な発現パターンを有するが、最も重要な役割はT細胞上の共阻害受容体としての役割である可能性が高い(Chinai et al.,Trends in Pharmacological Sciences 36(2015),587-595)。現在の治療法は、T細胞応答を増強するために、PD-1とそのリガンドとの相互作用をブロックすることに焦点を当てている。本願において、前記PD-1は、ヒトPD-1(hPD-1)又はその突然変異体、アイソフォーム及び種ホモログ、並びにhPD-1と少なくとも1つの共通エピトープを有する類似体を含み得る。例示的なhPD-1のアミノ酸配列は、GenBankアクセッション番号U64863で見出され得る。
【0119】
本願において、「PD-L1」という用語は、一般に、プログラム細胞死1リガンド1を指し、B7ホモログ1、B7-H1、分化クラスタ274、(3)274又はCD274とも呼ばれ、PD-1との結合後にT細胞活性化及びサイトカイン分泌を下方制御する。「PD-L1」は、霊長類(例えば、ヒト及びカニクイザル)及びげっ歯類(例えば、マウス及びラット)などの哺乳動物を含む、任意の脊椎動物由来の任意の天然PD-L1を含む。前記用語は、「全長」のPD-L1、未処理のPD-L1及び細胞処理によって生成された任意の形態のPD-L1を包含する。PD-L1は、膜貫通タンパク質として、又は可溶性タンパク質として存在することができる。「PD-L1」は、完全なPD-L1及びその断片を含み、PD-L1の機能的突然変異体、アイソフォーム、種ホモログ、誘導体、類似体、及びPD-L1と共通の少なくとも1つのエピトープを有する類似体も含む。PD-L1の基本構造は、細胞外Ig様V型ドメイン及びIg様C2型ドメイン、膜貫通ドメイン及び細胞質ドメインの4つのドメインを含む。例示的なヒトPD-L1アミノ酸配列は、NCBIアクセッション番号NP_001254653又はUniProtアクセッション番号Q9NZQ7で見出され得る。
【0120】
本願において、「阻害剤」という用語は、一般に、1つ以上の特定の生体分子(例えば、タンパク質(例えばPD-1又はPD-L1)、ポリペプチド、リポ多糖、糖タンパク質、リボヌクレオプロテイン複合体など)の生理的機能を完全に又は部分的に予防又は低減することができる化合物/物質又は組成物を指す。前記1つ以上の特定のタンパク質の生理的機能の低減は、タンパク質自体の活性(例えば他の分子に結合する能力など)の低減又はそれ自体の存在量の低減を含み得る。適切な阻害剤分子は、アンタゴニスト抗体又は抗体断片、小分子の断片又は誘導体、ペプチド、アンチセンスオリゴヌクレオチド、小有機分子などを含み得る。ある実施形態において、前記阻害剤は、細胞シグナル経路の活性化を妨げることができる。ある実施形態において、前記PD-1/PD-L1阻害剤は、抗PD-1/PD-L1抗体又はその抗原結合断片である。
【0121】
本願において、「Pembrolizumab」、「Nivolumab」、「Pidilizumab」、「SHR-1210」、「MEDI0680」、「BGB-A317」、「TSR-042」、「REGN2810」、「PF-06801591」、「Durvalumab」、「Atezolizumab」、「Avelumab」、「Envafolimab」、「MDX-1105」、「YW243.55.S70」、「MDPL3280A」、「AMP-224」、「LY3300054」、「RB0004」、「RB0005」、「Tislelizumab」、「Camrelizumab」、「Toripalimab」、「Sintilimab」という用語は、当技術分野で理解される一般的及び通常の意味に基づいて用いられる。
【0122】
本願において、「STING(インターフェロン遺伝子の刺激因子であり、THEM173、MITA、ERIS及MPYSとも呼ばれる)」という用語は、一般に、胸腺、脾臓、胎盤及びTHP1ヒト単球において発現される小胞体(ER)膜貫通タンパク質を指す。ヒトSTINGは、遺伝子TMEM173によりコードされる。STING経路は、細菌感染により生成された外因性環状ジヌクレオチド(CDN)又は構造的に異なる内因性CDN(例えば環状GMP-AMP合成酵素(cGAS)により細胞質二本鎖DNA(dsDNA)の感知に応答して生成された環状GMP-AMP(cGAMP))により活性化され得る(Ablasserら,2013;Dinerら,2013)。STINGの細胞質ドメインは二量体を形成し、且つCDNは二量体界面で結合する(Burdette,D.L.ら,2011)。リガンド結合後、STINGの細胞質尾部は、TBK-1及びIRF-3のアダプターとして働き、それによりそのリン酸化を引き起こす。リン酸化されたIRF-3は、I型IFN及び細胞間宿主免疫防御を促進するサイトカインをコードする遺伝子の転写を誘導するために核に入る(Keatingら,2011)。STINGの活性化は、IRF3(インターフェロン調節因子3)経路によるI型インターフェロン(例えばIFN-α及びIFN-β)の産生及び腫瘍形成転写因子NF-κB(活性化B細胞核因子κ-軽鎖エンハンサー)経路による炎症促進性サイトカイン(IL-1α、IL-1β、IL-2、IL-6、TNF-αなど)の産生をもたらし得る。STING経路は、免疫原性腫瘍の先天性免疫認識を調節し、インターフェロンの抗腫瘍効果を促進し得る。IFN-γは、インビボでTRAIL(tumor necrosis factor-related apoptosis-inducing ligand)によって抗腫瘍作用を発揮し、腫瘍細胞のアポトーシスを促進する。
【0123】
本願において、「STING経路アゴニスト」という用語は、一般に、STING(インターフェロン遺伝子の刺激因子、又はTMEM173)に結合し、STINGを活性化し、且つIRF3-TBK1経路の活性化を誘発し、I型インターフェロン及び他の遺伝子の転写の増加をもたらす分子を指す。
【0124】
本願において、「環状ジヌクレオチド(CDN)」という用語は、一般に、2つのヌクレオシド間に2つのリン酸ジエステル結合、又は2つのホスホロチオエート化ジエステル結合、又は1つのリン酸ジエステル結合及び1つのホスホロチオエート化ジエステル結合を有する環状分子のクラスを指す。例示的な環状ジヌクレオチドは、3’-5’c-di-AMP(c-di-AMP)、3’-5’c-di-GMP(c-di-GMP)、c-di-GMP-F、3’,3’cGAMP(3’-5’,3’-5’cGAMPとも呼ばれ、コレラ菌DncVタンパク質の産物である)、3’,3’-cGAMP-F、2’,3’-cGAMP(2’-5’,3’-5’cGAMPとも呼ばれ、ヒトcGASタンパク質の産物である)、Rp/Sp(CL656)、ADU-S100、ADU-S100二ナトリウム及びそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0125】
本願において、「ヌクレオシド」という用語は、一般に、窒素含有塩基及び五炭糖を含むグリコシルアミンを指し、ここで窒素含有塩基が、β-グリコシド結合を介して五炭糖に結合する。「ヌクレオチド」という用語は、一般に、糖部分の5’、3’又は2’位でリン酸エステル基に結合している任意のヌクレオシドを指す。
【0126】
本願において、「抗体」という用語は、一般に、最も広い意味で用いられ、具体的には、それらが所望の生物学的活性を示す限り、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、二量体、多量体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、及び抗体断片を包含する(Milleretal(2003)Jour.ofImmunology170:4854-4861)。抗体は、マウス、ヒト、ヒト化、キメラ抗体であるか、又は他の種に由来するものであり得る。
【0127】
全長抗体は、典型的には、2つの「全長抗体重鎖」及び2つの「全長抗体軽鎖」からなる抗体を指す。「全長抗体重鎖」は、一般に、下記の様なポリペプチドであり、即ち、N末端からC末端の方向に抗体重鎖可変ドメイン(VH)、抗体定常重鎖ドメイン1(CH1)、抗体ヒンジ領域(HR)、抗体重鎖定常ドメイン2(CH2)、及び抗体重鎖定常ドメイン3(CH3)からなり、VH-CH1-HR-CH2-CH3と略され、IgEサブクラスの抗体の場合、抗体重鎖定常ドメイン4(CH4)を任意にさらに含む。いくつかの実施形態において、「全長抗体重鎖」は、N末端からC末端の方向にVH、CH1、HR、CH2及びCH3からなるポリペプチドである。「全長抗体軽鎖」は、一般に、N末端からC末端の方向に抗体軽鎖可変ドメイン(VL)、及び抗体軽鎖定常ドメイン(CL)からなるポリペプチドであり、VL-CLと略される。前記抗体軽鎖定常ドメイン(CL)は、κ(kappa)又はλ(lambda)であり得る。2つの全長抗体鎖は、CLドメインとCH1ドメインとの間のポリペプチド間ジスルフィド結合及び全長抗体重鎖のヒンジ領域間のポリペプチド間ジスルフィド結合によって結合される。典型的な全長抗体の例は、IgG(例えば、IgG1及びIgG2)、IgM、IgA、IgD、及びIgEなどの天然抗体である。
【0128】
本願において、「抗原結合断片」という用語は、一般に、抗体と抗原との間の特異的結合を担うアミノ酸を含む抗体分子の一部を指す。抗体によって特異的に認識され、結合される抗原の部分は、上述のように「エピトープ」と呼ばれる。抗原結合ドメインは、典型的には、抗体軽鎖可変領域(VL)及び抗体重鎖可変領域(VH)を含み得るが、必ずしも両方を含む必要はない。Fd断片は、例えば2つのVH領域を有し、且つ一般に、完全な抗原結合ドメインの抗原結合機能の一部を保持する。抗体の抗原結合断片の例としては、(1)VL、VH、定常軽鎖(CL)及びCH1ドメインを有する一価断片であるFab断片、(2)ヒンジ領域のジスルフィド架橋によって結合された2つのFab断片を有する二価断片であるF(ab’)2断片、(3)2つのVH及びCH1ドメインを有するFd断片、(4)抗体の単腕のVL及びVHドメインを有するFv断片、(5)VHドメインを有するdAb断片(Wardら,「Binding Activities of a Repertoire of Single Immunoglobulin Variable Domains Secreted From Escherichia coli,」Nature 341:544-546(1989),これは全体として参照により本願に組み込まれる)、(6)単離された相補性決定領域(CDR)、(7)例えばscFV-ライブラリーに由来する単鎖Fv(scFv)であり、Fv断片の2つのドメインVL及びVHは、独立した遺伝子によってコードされているが、リンカーを合成することによって組換え法を用いて接合することができ、リンカーを合成することによりVL及びVH領域が対になって一価分子を形成する単一タンパク質鎖(単鎖Fv(scFv)と呼ばれる)として調製されるもの(例えばHustonら,「Protein Engineering of Antibody Binding Sites:Recovery of Specific Activity in an Anti-Digoxin Single-Chain Fv Analogue Produced in Escherichia coli,」Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879-5883(1988)を参照)、及び(8)VHHであり、「VHH」は、ラクダ科(ラクダ、ヒトコブラクダ、ラマ、アルパカなど)の重鎖抗体に由来する可変抗原結合ドメインに関与し(Nguyen V.K.ら,2000,The EMBO Journal,19,921-930;Muyldermans S.,2001,J Biotechnol.,74,277-302及び総説Vanlandschoot P.ら,2011,Antiviral Research 92,389-407を参照)、VHHがナノボディ(Nanobody)(Nb)及び/又は単一ドメイン抗体とも呼ばれるものを含む。これらの抗体断片は、当業者に公知の従来技術を用いて得られ、前記断片の機能を完全な抗体と同様に評価する。
【0129】
本願において、「可変領域」又は「可変ドメイン」という用語は、一般に、抗体間で可変ドメインのあるセグメントが配列において大きく異なる可能性のある領域を指す。軽鎖の「可変領域」は、軽鎖可変領域VLを含み得、重鎖の「可変領域」は、重鎖可変領域VHを含み得る。可変ドメインは、抗原結合を媒介し、またその特定の抗原に対する特定の抗体の特異性を決定する。しかしながら、可変性は、可変ドメインの範囲全体にわたって均一に分布しているわけではない。それは、一般に、軽鎖及び重鎖可変ドメインの超可変領域(CDR又はHVR)と呼ばれる3つのセグメントに集中する。可変ドメインのより高度に保存された部分は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。天然の重鎖及び軽鎖の可変ドメインは、それぞれ4つのFR領域を含み、ほとんどがβ-シート配置を採用し、3つのCDRによって結合されて環状結合を形成し、且ついくつかの場合においてβ-シート構造の一部を形成する。各鎖中のCDRは、FR領域によって互いにごく近接して保持され、且つ他方の鎖からのCDRは、抗体の抗原結合部位の形成を共に促進する(Kabat et al,Sequences of Immunological Interest,Fifth Edition,National Institute of Health,Bethesda,Md.(1991)を参照)。「VH」及び「VHドメイン」という用語は、抗体又はその抗原結合分子の重鎖可変領域を指すために互換的に用いられる。
【0130】
本願において、「CDR」という用語は、一般に、抗体の可変配列内の相補性決定領域を指す。重鎖及び軽鎖の各可変領域には、3つのCDRが存在し、各可変領域について、CDR1、CDR2及びCDR3と呼ばれる。これらのCDRの正確な限界は、異なるシステムに応じて異なるように定義されている。Kabatによって記載されるシステム(Kabatら,Sequences of Proteins of Immunological Interest(National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1987)及び(1991))は、抗体の任意の可変領域に適した明確な残基番号付けシステムを提供するだけでなく、これらの3つのCDRを定義する正確な残基の境界を提供する。これらのCDRは、Kabat CDRと呼ぶことができる。Chothia及びその同僚(Chothia&Lesk,J.MoI.Biol.196:901-917(1987)及びChothiaら,Nature 342:877-883(1989))は、Kabat CDR内の一部の下位部分が、アミノ酸配列レベルにおいて大きな差異を有するにもかかわらず、ほぼ同一のペプチド骨格立体配座をとることを見出した。これらの下位部分は、L1、L2及びL3、又はH1、H2及びH3と指定され、ここで「L」及び「H」は、それぞれ軽鎖及び重鎖領域を指す。これらの領域は、Kabat CDRと重なる境界を有するChothia CDRと呼ぶことができる。Padlan(FASEB J.9:133-139(1995))及びMacCallum(JMoI Biol 262(5):732-45(1996))は、Kabat CDRと重なるCDRを定義する他の境界が記載されている。他のCDR限界は、上記のシステムに厳密に準拠していない可能性があるが、依然としてKabat CDRと重なっており、以下の予測又は実験によると、短縮又は延長可能であるにもかかわらず、特定の残基又は残基群又はCDR全体でさえ、抗原結合に有意な影響を与えなかったことが分かっている。本明細書において別段の明示がない限り、本願において用いられるように、「CDR」、「HCDR1」、「HCDR2」、「HCDR3」、「LCDR1」、「LCDR2」及び「LCDR3」という用語は、上述の任意の方法(Kabat、Chothia又はIMGT)によって定義されるCDRを含む。
【0131】
本願において、「配列同一性パーセント(%)」という用語は、一般に、2つ以上のアラインメントされたアミノ酸配列が、これらのアミノ酸配列の全長を構成するアミノ酸残基数と比較して一致するアミノ酸の一致(「ヒット」)数を指す。言い換えると、アラインメントを用いて、2つ以上の配列に対して、これらの配列を、最大対応(例えば当該技術分野で知られている配列比較アルゴリズムを用いて測定された)について比較及びアラインメントするとき、又は手動でアラインメント及び目視検査するとき、同じアミノ酸残基のパーセント(例えば70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の配列同一性)を決定することができる。したがって、配列同一性を決定するための比較を行う配列は、1つ以上のアミノ酸置換、付加、又は欠失によって区別され得る。タンパク質配列をアラインメントするための適切な手順は、当業者に公知である。タンパク質配列のパーセント配列同一性は、例えばCLUSTALW、Clustal Omega、FASTA又はBLASTを用いて決定され、例えばNCBI BLASTアルゴリズム(AltschulSFら(1997),Nucleic Acids Res.[核酸研究]25:3389-3402)を用いて決定されることができる。
【0132】
本願において、「組み合わせ」、「治療的組み合わせ」、「組み合わせ療法」又は「医薬物組合せ」という用語は、一般に、少なくとも2つの活性成分/治療剤を含む組み合わせを指し、ここでSTING経路アゴニスト及びPD-1/PD-L1阻害剤は、同時に独立して投与又は組み合わせパートナーに協力(例えば相乗)作用を示す時間間隔内で別々に投与され得る。いくつかの実施形態において、各活性成分/治療剤は、それぞれ独立した製剤(固体、液体、ゲルなど)として調製され得、いくつかの実施形態において、各活性成分/治療剤は、異なる容器中に存在し得、必要な場合、同時に又はそれぞれ適切な担体と所望の製剤に製剤化され得、いくつかの実施形態において、各活性成分/治療剤は、異なる由来のものであり得(例えば異なる業者が製造又は販売された)、いくつかの実施形態において、各活性成分/治療剤は、医薬物組成物を混合形態で形成し得る。
【0133】
本願において、「医薬物組成物」という用語は、一般に、製剤を指し、当該製剤は、活性成分の生物学的活性を許す有効な形態であり、当該組成物を投与しようとする被験体に受け入れられない毒性を有する追加の成分を含まない。このような組成物は、無菌であり得、薬学的に許容される担体、例えば生理食塩水を含み得る。適切な医薬物組成物は、1つ以上の緩衝液(例えば酢酸塩、リン酸塩、又はクエン酸塩緩衝液)、界面活性剤(例えばポリソルベート)、安定剤(例えばヒトアルブミン)、保存剤(例えばベンジルアルコール)、生物学的利用能を増強するための吸収促進剤、及び/又は他の従来の可溶化剤又は分散剤を含み得る。本願の医薬物組成物は、液体、凍結及び凍結乾燥組成物を含むが、これらに限定されない。
【0134】
本願において、「薬学的に許容される担体」という用語は、一般に、活性成分の生物学的活性の有効性を妨げない1つ以上の非毒性材料を指す。そのような製剤は、従来、塩、緩衝剤、保存剤、適合性のある担体、及び任意に他の治療剤を含み得る。そのような薬学的に許容される製剤はまた、ヒトへの投与に適した適合性のある固体又は液体充填剤、希釈剤、又は封入物質を含み得る。本明細書に記載される配合物に用いることができる他の考えられる担体、賦形剤、及び/又は添加剤は、例えば、風味剤、抗菌剤、甘味剤、抗酸化剤、帯電防止剤、脂質、タンパク質賦形剤(例えば血清アルブミン、ゼラチン、カゼイン)、塩形成対イオン(例えば、ナトリウム)などを含み得るが、これらに限定されない。本明細書に記載の配合物での使用に適したこれらの及び他の公知の薬学的担体、賦形剤及び/又は添加剤は、当該技術分野において公知である。
【0135】
本願において、「新生物性」という用語は、一般に、特に増殖が制御されず進行し、新生物の疾患を引き起こす、新規及び非正常に増殖する細胞を意味する。新生物細胞は、悪性、即ち浸潤性及び転移性、又は良性であり得る。
【0136】
本願において、「新生物」という用語は、一般に、組織の異常な腫れ物を指し、ここで腫れ物の成長が正常組織の成長を上回り、且つ正常組織の成長と調和していない。「新生物」は、形態及び機能、成長の速度、局所的な浸潤及び転移を含む細胞分化の程度という特徴に応じて、「良性」又は「悪性」と定義され得る。「良性新生物」は、一般に分化が良く、悪性新生物よりも特徴的に遅く成長し、且つ発生部位に局在したままである。さらに、良性腫瘍は、遠位部位に浸透、浸潤、又は転移する能力を有しない。「悪性新生物」は、一般に、低分化(退行性)であり、周囲組織の進行性浸透、浸潤及び破壊を伴う特徴的な急速成長を有する。さらに、悪性新生物は、遠位部位に転移する能力を有する。
【0137】
本願において、「腫瘍」又は「癌」という用語は、一般に、新生物性又は悪性細胞の成長、増殖又は転移を特徴とする任意の医学的疾患を指し、腫瘍は、固形腫瘍又は非固形腫瘍であり得る。
【0138】
本願において、「疣贅」という用語は、一般に、ヒトパピローマウイルス(human papilloma Virus、HPV)によって引き起こされる主に細胞増殖反応である皮膚表性良性新生物のクラスを指す。HPVは、DNAウイルスのうち、パポバウイルス科A属に属し、HPVは、80以上のサブタイプがあり、異なるタイプの疣贅と関連している。「疣贅(wart)」という用語は、特に明記しない限り、一般に、足底疣贅、尋常性疣贅、及び生殖器疣贅を含むがこれらに限定されない、あらゆる種類の疣贅を指す。
【0139】
本願において、「投与(administer)」という用語及び類似の用語は、一般に身体投与に限定されず、適切な方法は、インビトロ、インビトロの後にインビボ、又はインビボ方法を含む。例えば、細胞、器官、又は組織を組成物と接触させるための当業者に知られている任意の投与方法を用いることができる。例えば、前記化合物を、任意の導入又は送達経路によって、治療を必要とする被験体の体内に導入する。いくつかの実施形態において、本願の組成物は、経口、局所、鼻腔内、筋肉内、皮下、皮内、髄腔内、腹腔内、経皮、又は腫瘍内投与が可能である。
【0140】
本願において、「有効量」又は「有効用量」という用語は、一般に、所望の効果を、達成するのに十分な量、又は少なくとも部分的に達成する量を指す。薬物又は治療剤の「治療有効量」又は「治療有効用量」は、一般に、単独で又は別の治療剤と組み合わせて用いられる場合、疾患の退行を促進する(疾患症状の重症度の軽減、疾患の無症候性期間の頻度及び持続時間の増加、又は疾患に罹患していることにより引き起こされる損傷もしくは障害の予防によって証明される)薬物の任意の量である。
【0141】
本願において、「治療」という用語は、一般に、1つ以上の療法(例えば本願の医薬物組成物などの1つ以上の治療剤)の投与による、増殖性障害の進行、重症度、及び/又は持続時間の遅延又は改善、又は増殖性障害の1つ以上の症状(例えば、1つ以上の認識可能な症状)の改善を指す。本願において、「治療」という用語は、必ずしも患者が認識できるわけではない、腫瘍成長などの増殖性障害の少なくとも1つの測定可能な物理的パラメータを改善することを指す場合もある。本願における「治療」という用語は、例えば認識可能な症状を安定化することによって物理的に、例えば物理的パラメータを安定化することによって生理学的に、又はその両方で、増殖性障害の進行を阻害することを指す場合もある。場合によっては、「治療」という用語は、腫瘍サイズ又は癌細胞数を減少又は安定化することを指す場合がある。
【0142】
本願において、「相乗的」という用語は、一般に、2つ以上の活性薬物の併用の有効性が、各活性薬物の単独使用の合計よりも大きいことを意味する。したがって、2つ以上の薬物の併用が腫瘍成長などの活性又は過程の「相乗的阻害」をもたらす場合、当該活性又は過程に対する阻害作用は、各活性薬物の阻害作用の合計よりも大きいことを意味する。本願において、医薬物組合せの相乗効果の計算は、両薬物相互作用係数(coefficient of drugininteractionCDI/CI)を用いて評価することができる。CDI(CI)は、CDI(CI)=AB/A*Bの式に従って計算される。解剖学的腫瘍重量に基づいて計算し、ABが両薬物の併用群と対照群との比である。A又はBが各薬物の単独群と対照群との比である。CDI<1の場合、両薬物作用性質が相乗的であることが証明され、CDI=1の場合、両薬物作用性質が相加的であり、CDI>1の場合、両薬物作用性質が拮抗である。(Pikman,Y.et al,Synergistic Drug Combinations with a CDK4/6 Inhibitor in T-cell Acute Lymphoblastic Leukemia,(2017)Clin Cancer Res 23,1012-1024.PMID:28151717 PMCID:PMC5432118 DOI:10.1158/1078-0432.CCR-15-2869.)
本願において、「被験体」という用語は、一般に、ヒト、又は、猫、犬、馬、豚、牛、羊、ウサギ、マウス、ラット又はサルなどを含むがこれらに限定されない非ヒト動物を指す。
【0143】
本願において、「約」という用語は、一般に、指定値の以上又は以下0.5%-10%範囲内で変動し、例えば指定値の以上又は以下約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約5.5%、約6%、約6.5%、約7%、約7.5%、約8%、約8.5%、約9%、約9.5%、又は約10%の範囲内で変動することを指す。
【0144】
本願において、「含む」という用語及びその変形形態は、「含有」、「含む」などの他の形態を含み、一般に、他のコンポーネント、要素、値、ステップなどを含むことを指す。
【0145】
本願は、INF及びサイトカインの発現を誘導し、自然免疫系反応を活性化するアゴニスト及び免疫チェックポイント阻害剤の医薬物組合せとして使用を提供し、STINGアゴニスト(例えば環状ジヌクレオチド類2’3’-cGAMP及びそれの誘導体)及び免疫チェックポイント阻害剤(PD-1/PD-L1)などを含む。
【0146】
一態様では、本願は、医薬物組合せを提供し、プログラム細胞死タンパク質1(PD-1)阻害剤及び/又はプログラム死リガンド1(PD-L1)阻害剤、及びSTING経路アゴニストを含み得る。
【0147】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストが、環状ジヌクレオチドを含む。
【0148】
ある実施形態において、ここで前記環状ジヌクレオチドが、c-di-AMP、c-di-GMP、c-di-GMP-F、3’,3’cGAMP、3’,3’-cGAMP-F、2’,3’-cGAMP、Rp/Sp(CL656)、ADU-S100、ADU-S100二ナトリウム、それらの誘導体及びそれらの組み合わせから選ばれる。
【0149】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストが、2’3’-cGAMP又はその誘導体を含む。
【0150】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストが、フラボノイドを含む。
【0151】
ある実施形態において、ここで前記フラボノイドが、CMA、DMXAA、メトキシフラボン、6,4’-ジメトキシフラボン、4’-メトキシフラボン、3’,6’-ジヒドロキシフラボン、7,2’-ジヒドロキシフラボン、ダイゼイン、Formononetin、レチノイド7-メチルエーテル、キサントン及び/又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0152】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストが、DNAを含む。
【0153】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストが、I型インターフェロン(IFN)を含む。
【0154】
ある実施形態において、ここで前記I型インターフェロンが、IFN-α又はIFN-βを含む。
【0155】
ある実施形態において、ここで前記PD-1阻害剤が、
a.PD-1発現、例えばPD-1の転写又は翻訳を阻害又は減少すること、
b.PD-1活性を阻害又は低減し、例えばPD-1とその相同リガンド、例えばPD-L1又はPD-L2との結合を阻害又は低減すること、及び
c.PD-1又はその1つ以上のリガンド、例えばPD-L1又はPD-L2と結合すること、のうちの1つ又は複数の特徴を有する。
【0156】
ある実施形態において、ここで前記PD-1阻害剤が、抗PD-1抗体又はその抗原結合断片を含む。
【0157】
例えば、前記医薬物組合せが、1)抗PD-1抗体又はその抗原結合断片と、2)環状ジヌクレオチドと、を含み得る。
【0158】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、Pembrolizumab(ペムブロリズマブ)、Nivolumab(ニボルマブ)、Pidilizumab、SHR-1210(Incyte/江蘇恒瑞医薬有限公司)、MEDI0680(AMP-514とも呼ばれ、Amplimmune Inc./Medimmune)、BGB-A317(BeiGene Ltd.)、TSR-042(ANB011とも呼ばれ、AnaptysBio/Tesaro,Inc.)、REGN2810(Regeneron Pharmaceuticals,Inc./Sanofi-Aventis)、PF-06801591(Pfizer)、RB0004、Tislelizumab、Camrelizumab、Toripalimab、Sintilimab、それらの生物学的類似物、それらの生物学的増強物、それらの生物学的同等物及びそれらの組み合わせから選ばれる。
【0159】
例えば、前記医薬物組合せは、1)Pembrolizumab(ペムブロリズマブ)、Nivolumab(ニボルマブ)、Pidilizumab、SHR-1210(Incyte/江蘇恒瑞医薬有限公司)、MEDI0680(AMP-514とも呼ばれ、Amplimmune Inc./Medimmune)、BGB-A317(BeiGene Ltd.)、TSR-042(ANB011とも呼ばれ、AnaptysBio/Tesaro,Inc.)、REGN2810(Regeneron Pharmaceuticals,Inc./Sanofi-Aventis)、PF-06801591(Pfizer)、RB0004、それらの生物学的類似物、それらの生物学的増強物、それらの生物学的同等物及びそれらの組み合わせから選ばれる抗PD-1抗体と、2)c-di-AMP、c-di-GMP、c-di-GMP-F、3’,3’-cGAMP、3’,3’-cGAMP-F、2’,3’-cGAMP、Rp/Sp(CL656)、ADU-S100、ADU-S100二ナトリウム及びそれらの組み合わせから選ばれる環状ジヌクレオチドと、を含み得る。
【0160】
いくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、RB0004である。RB0004及び他のヒト化抗PD-1モノクローナル抗体は、CN201610345750.1、WO2017201766A1に開示されている。例えば、前記医薬物組合せは、1)RB0004又はその生物学的増強物、及びその生物学的同等物、及びその組み合わせである抗PD-1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体を含むSTING経路アゴニストを含む。
【0161】
別のいくつかの実施形態において、前記抗体は、PD-1は、Pembrolizumab(商品名Keytruda、以前のランブロリズマブ(Lambrolizumab)、Merck 3745、MK-3475又はSCH-900475とも呼ばれる)であり、PD-1に結合するヒト化IgG4モノクローナル抗体である。Pembrolizumabは、例えばHamid,ら(2013)New England Journal of Medicine 369(2):134-44,WO2009/114335及びUS 8,354,509に開示されている。例えば、前記医薬物組合せは、1)Pembrolizumab又はその生物学的増強物、及びその生物学的同等物、及びその組み合わせである抗PD-1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体を含むSTING経路アゴニストを含む。
【0162】
別のいくつかの実施形態において、前記抗PD-1抗体は、Nivolumab(CAS登録番号:946414-94-4、代替名称としてMDX-1106、MDX-1106-04、ONO-4538又はBMS-936558を含む)である。Nivolumabは、PD-1を特異的にブロックする完全ヒトIgG4モノクローナル抗体である。US8,008,449及びWO2006/121168には、Nivolumab(クローン5C4)及びPD-1に特異的に結合する他のヒトモノクローナル抗体が開示されている。例えば、前記医薬物組合せは、1)Nivolumab又はその生物学的増強物、及びその生物学的同等物、及びその組み合わせである抗PD-1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体を含むSTING経路アゴニストを含む。
【0163】
別のいくつかの実施形態において、抗PD-1抗体は、Pidilizumabである。Pidilizumab(CT-011;Cure Tech)は、PD-1に結合するヒト化IgGlモノクローナル抗体である。Pidilizumab及び他のヒト化抗PD-1モノクローナル抗体は、WO2009/101611に開示されている。US 8,609,089、US2010028330及び/又はUS20120114649には、他の抗Rpd-1抗体が開示されている。他の抗PD-1抗体は、AMP514(Amplimmune)を含む。例えば、前記医薬物組合せは、1)Pidilizumab又はその生物学的増強物、及びその生物学的同等物、及びその組み合わせである抗PD-1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体を含むSTING経路アゴニストを含む。
【0164】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、抗体重鎖可変領域(VH)における少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含む。
【0165】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、HCDR3を含むVHを含み、前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列又は配列番号3で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0166】
ある実施形態において、ここで前記VHが、配列番号2で示されるアミノ酸配列又は配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2をさらに含む。
【0167】
ある実施形態において、ここで前記VHが、配列番号1で示されるアミノ酸配列又は配列番号1で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1をさらに含む。
【0168】
ある実施形態において、ここで前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列又は配列番号3で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号2で示されるアミノ酸配列又は配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号1で示されるアミノ酸配列又は配列番号1で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0169】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR1を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR1が、配列番号4で示されるアミノ酸配列又は配列番号4で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0170】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR2を含み、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2が、配列番号5で示されるアミノ酸配列又は配列番号5で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0171】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR3を含み、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3が、配列番号6で示されるアミノ酸配列又は配列番号6で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0172】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR4を含み、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0173】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR1と、HFR2と、HFR3と、HFR4と、を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記HFR1が、配列番号4で示されるアミノ酸配列又は配列番号4で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR2が、配列番号5で示されるアミノ酸配列又は配列番号5で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR3が、配列番号6で示されるアミノ酸配列又は配列番号6で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0174】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、配列番号8で示されるアミノ酸配列又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0175】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、配列番号9で示されるアミノ酸配列又は配列番号9で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗体重鎖(HC)を含む。
【0176】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、抗体軽鎖可変領域(VL)における少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含む。
【0177】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含む。
【0178】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号10で示されるアミノ酸配列又は配列番号10で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0179】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号11で示されるアミノ酸配列又は配列番号11で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2をさらに含む。
【0180】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号12で示されるアミノ酸配列又は配列番号12で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3をさらに含む。
【0181】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号10で示されるアミノ酸配列又は配列番号10で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号11で示されるアミノ酸配列又は配列番号11で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号12で示されるアミノ酸配列又は配列番号12で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む。
【0182】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列又は配列番号3で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号2で示されるアミノ酸配列又は配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号1で示されるアミノ酸配列又は配列番号1で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号10で示されるアミノ酸配列又は配列番号10で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号11で示されるアミノ酸配列又は配列番号11で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号12で示されるアミノ酸配列又は配列番号12で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む。
【0183】
例えば、前記抗PD-1抗体が、VH及び抗体VLを含み得、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み得、ここで前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR2が、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR1が、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR1と、配列番号11で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR2と、配列番号12で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR3と、を含み得る。
【0184】
また例えば、前記医薬物組合せが、1)抗PD-1抗体であって、VH及び抗体VLを含み得、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み得、ここで前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR2が、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR1が、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR1と、配列番号11で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR2と、配列番号12で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR3と、を含み得る抗PD-1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体であり得るSTING経路アゴニストを含み得る。
【0185】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR1を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR1が、配列番号13で示されるアミノ酸配列又は配列番号13で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0186】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR2を含み、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2が、配列番号14で示されるアミノ酸配列又は配列番号14で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0187】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR3を含み、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3が、配列番号15で示されるアミノ酸配列又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0188】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR4を含み、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR4が、配列番号16で示されるアミノ酸配列又は配列番号16で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0189】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR1と、LFR2と、LFR3と、LFR4と、を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記LFR1が、配列番号13で示されるアミノ酸配列又は配列番号13で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR2が、配列番号14で示されるアミノ酸配列又は配列番号14で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR3が、配列番号15で示されるアミノ酸配列又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR4が、配列番号16で示されるアミノ酸配列又は配列番号16で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0190】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、配列番号17で示されるアミノ酸配列又は配列番号17で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0191】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列又は配列番号17で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0192】
例えば、ここで前記抗PD-1抗体が、VH及びVLを含み得、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含み得る。
【0193】
また例えば、前記医薬物組合せが、1)抗PD-1抗体であって、VH及びVLを含み得、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含み得る抗PD-1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体であり得るSTING経路アゴニストを含み得る。
【0194】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、配列番号18で示されるアミノ酸配列又は配列番号18で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む抗体軽鎖(LC)を含む。
【0195】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号9で示されるアミノ酸配列又は配列番号9で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号18で示されるアミノ酸配列又は配列番号18で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0196】
例えば、ここで前記抗PD-1抗体が、HCと、LCと、を含み得、前記HCが、配列番号9で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記LCが、配列番号18で示されるアミノ酸配列を含み得る。
【0197】
また例えば、前記医薬物組合せが、1)抗PD-1抗体であって、HCと、LCと、を含み得、前記HCが、配列番号9で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記LCが、配列番号18で示されるアミノ酸配列を含み得る抗PD-1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体であり得るSTING経路アゴニストを含み得る。
【0198】
ある実施形態において、ここで前記PD-L1阻害剤が、
a.PD-L1発現、例えばPD-L1の転写又は翻訳を阻害又は減少すること、
b.PD-L1活性を阻害又は低減し、例えばPD-L1とその関連する受容体、例えばPD-1との結合を阻害又は低減すること、及び
c.PD-L1又はその受容体、例えばPD-1に結合すること、のうちの1つ又は複数の特徴を有する。
【0199】
ある実施形態において、ここで前記PD-L1阻害剤が、抗PD-L1抗体又はその抗原結合断片を含む。
【0200】
例えば、前記医薬物組合せが、1)抗PD-L1抗体又はその抗原結合断片と、2)環状ジヌクレオチドと、を含む。
【0201】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、Durvalumab(MEDI4736、US2013/0034559A1に開示されている)、Atezolizumab(MPDL3280A、US8,217,149に開示されている)、Avelumab(MSB0010718C、US2014/0341917A1に開示されている)、MDX-1105、YW243.55.S70、MDPL3280A、AMP-224(Amplimmune,GlaxoSmithKline)、LY3300054(Eli Lilly and Co.)、RB0005、それらの生物学的類似物、それらの生物学的増強物、それらの生物学的同等物及びそれらの組み合わせから選ばれる。
【0202】
例えば、前記医薬物組合せが、1)Durvalumab(MEDI4736、US2013/0034559A1に開示されている)、Atezolizumab(MPDL3280A、US8,217,149に開示されている)、Avelumab(MSB0010718C、US2014/0341917A1に開示されている)、MDX-1105、YW243.55.S70、MDPL3280A、AMP-224、LY3300054、RB0005、それらの生物学的類似物、それらの生物学的増強物、それらの生物学的同等物及びそれらの組み合わせから選ばれる抗PD-L1抗体と、2)c-di-AMP、c-di-GMP、c-di-GMP-F、3’,3’-cGAMP、3’,3’-cGAMP-F、2’,3’-cGAMP、Rp/Sp(CL656)、ADU-S100、ADU-S100二ナトリウム及びそれらの組み合わせから選ばれる環状ジヌクレオチドと、を含み得る。
【0203】
いくつかの実施形態において、抗PD-L1抗体は、RB0005である。RB0005及び他のヒト化抗PD-L1モノクローナル抗体は、CN201610340678.3、WO2017197667A1に開示されている。例えば、前記医薬物組合せは、1)RB0005又はその生物学的増強物、及びその生物学的同等物、及びその組み合わせである抗PD-L1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体を含むSTING経路アゴニストを含む。
【0204】
別のいくつかの実施形態において、PD-Ll阻害剤は、MDX-1105である。MDX-1105は、BMS-936559とも呼ばれ、W02007/005874に記載されている抗PD-Ll抗体である。例えば、前記医薬物組合せは、1)MDX-1105又はその生物学的増強物、及びその生物学的同等物、及びその組み合わせである抗PD-L1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体を含むSTING経路アゴニストを含む。
【0205】
別のいくつかの実施形態において、PD-Ll阻害剤は、YW243.55.S70である。YW243.55.S70抗体は、W02010/077634に記載されている抗PD-L1抗体である。
【0206】
別のいくつかの実施形態において、PD-Ll阻害剤は、MDPL3280A(Genentech/Roche)である。MDPL3280Aは、PD-Llに結合するヒトFc最適化IgGlモノクローナル抗体である。米国特許第7,943,743及び米国特許開示第20120039906号には、MDPL3280A及びPD-L1の他のヒトモノクローナル抗体が開示されている。
【0207】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含む。
【0208】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、HCDR3を含むVHを含み、前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列又は配列番号21で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0209】
ある実施形態において、ここで前記VHが、配列番号20で示されるアミノ酸配列又は配列番号20で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2をさらに含む。
【0210】
ある実施形態において、ここで前記VHが、配列番号19で示されるアミノ酸配列又は配列番号19で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1をさらに含む。
【0211】
ある実施形態において、ここで前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列又は配列番号21で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列又は配列番号20で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列又は配列番号19で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0212】
例えば、ここで前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み得、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含む。
【0213】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR1を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR1が、配列番号22で示されるアミノ酸配列又は配列番号22で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0214】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR2を含み、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2が、配列番号23で示されるアミノ酸配列又は配列番号23で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0215】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR3を含み、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3が、配列番号24で示されるアミノ酸配列又は配列番号24で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0216】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR4を含み、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0217】
ある実施形態において、ここで前記VHが、フレームワーク領域HFR1と、HFR2と、HFR3と、HFR4と、を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記HFR1が、配列番号22で示されるアミノ酸配列又は配列番号22で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR2が、配列番号23で示されるアミノ酸配列又は配列番号23で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR3が、配列番号24で示されるアミノ酸配列又は配列番号24で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0218】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号25で示されるアミノ酸配列又は配列番号25で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0219】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号26で示されるアミノ酸配列又は配列番号26で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むHCを含む。
【0220】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含む。
【0221】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-L1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含む。
【0222】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-L1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含む。
【0223】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号27で示されるアミノ酸配列又は配列番号27で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0224】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列又は配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0225】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号31で示されるアミノ酸配列又は配列番号31で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2をさらに含む。
【0226】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号32で示されるアミノ酸配列又は配列番号32で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3をさらに含む。
【0227】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号27で示されるアミノ酸配列又は配列番号27で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列又は配列番号31で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列又は配列番号32で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む。
【0228】
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号28で示されるアミノ酸配列又は配列番号28で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列又は配列番号31で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列又は配列番号32で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含み、
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号29で示されるアミノ酸配列又は配列番号29で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列又は配列番号31で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列又は配列番号32で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含み、又は
ある実施形態において、ここで前記VLが、配列番号30で示されるアミノ酸配列又は配列番号30で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列又は配列番号31で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列又は配列番号32で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む。
【0229】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列又は配列番号21で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列又は配列番号20で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列又は配列番号19で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号27で示されるアミノ酸配列又は配列番号27で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列又は配列番号31で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列又は配列番号32で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む。
【0230】
例えば、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及び抗体VLを含み得、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み得、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR3と、を含み得る。
【0231】
また例えば、前記医薬物組合せが、1)抗PD-L1抗体であって、VH及び抗体VLを含み得、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み得、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR3と、を含み得る抗PD-L1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体であり得るSTING経路アゴニストを含み得る。
【0232】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列又は配列番号21で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列又は配列番号20で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列又は配列番号19で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列又は配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列又は配列番号31で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列又は配列番号32で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む。
【0233】
例えば、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及び抗体VLを含み得、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み得、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR3と、を含む。
【0234】
また例えば、前記医薬物組合せが、1)抗PD-L1抗体であって、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み得、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み得、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み得るLCDR3と、を含み得る抗PD-L1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体であり得るSTING経路アゴニストを含み得る。
【0235】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR1を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR1が、配列番号33で示されるアミノ酸配列又は配列番号33で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0236】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR2を含み、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2が、配列番号34で示されるアミノ酸配列又は配列番号34で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0237】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR3を含み、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3が、配列番号35で示されるアミノ酸配列又は配列番号35で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0238】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR4を含み、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR4が、配列番号36で示されるアミノ酸配列又は配列番号36で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0239】
ある実施形態において、ここで前記VLが、フレームワーク領域LFR1と、LFR2と、LFR3と、LFR4と、を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記LFR1が、配列番号33で示されるアミノ酸配列又は配列番号33で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR2が、配列番号34で示されるアミノ酸配列又は配列番号34で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR3が、配列番号35で示されるアミノ酸配列又は配列番号35で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR4が、配列番号36で示されるアミノ酸配列又は配列番号36で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0240】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号37で示されるアミノ酸配列又は配列番号37で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0241】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列又は配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0242】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列又は配列番号25で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列又は配列番号37で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0243】
例えば、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及びVLを含み得、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含み得る。
【0244】
また例えば、前記医薬物組合せが、1)抗PD-L1抗体であって、VH及びVLを含み得、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含み得る抗PD-L1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体であり得るSTING経路アゴニストを含み得る。
【0245】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列又は配列番号25で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列又は配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0246】
例えば、ここで前記抗PD-L1抗体が、VH及びVLを含み得、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含み得る。
【0247】
また例えば、前記医薬物組合せが、1)抗PD-L1抗体であって、VH及びVLを含み得、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記VLが、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含み得る抗PD-L1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体であり得るSTING経路アゴニストを含み得る。
【0248】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号41で示されるアミノ酸配列又は配列番号41で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCを含む。
【0249】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列又は配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むLCを含む。
【0250】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列又は配列番号26で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号41で示されるアミノ酸配列又は配列番号41で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0251】
例えば、ここで前記抗PD-L1抗体が、HCと、LCと、を含み得、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記LCが、配列番号41で示されるアミノ酸配列を含み得る。
【0252】
また例えば、前記医薬物組合せが、1)抗PD-L1抗体であって、HCと、LCと、を含み得、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記LCが、配列番号41で示されるアミノ酸配列を含み得る抗PD-L1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体であり得るSTING経路アゴニストを含み得る。
【0253】
ある実施形態において、ここで前記抗PD-L1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列又は配列番号26で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列又は配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
【0254】
例えば、ここで前記抗PD-L1抗体が、HCと、LCと、を含み得、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記LCが、配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列を含み得る。
【0255】
また例えば、前記医薬物組合せが、1)抗PD-L1抗体であって、HCと、LCと、を含み得、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含み得、且つ前記LCが、配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列を含み得る抗PD-L1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体であり得るSTING経路アゴニストを含み得る。
【0256】
ある実施形態において、前記医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤及び/又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、前記医薬物組合せ中で互いに混合せず、即ちi)前記PD-1阻害剤及び/又はii)PD-L1阻害剤とSTING経路アゴニストとが、別個剤形にある。
【0257】
ある実施形態において、前記医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤及び/又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、単一の剤形にある。
【0258】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組合せは、医薬物組成物(例えば複合製剤又は複方製剤)として製剤化される。当該医薬物組成物は、正常(周囲)組織に影響を与えることなく、大きな腫瘍内に直接注射することができ、癌細胞を死滅させ、悪性腫瘤の成長を阻止又は遅延させ(例えば、腫れ物を小さくするか腫瘍を縮小させる)、そして進行癌患者が(寄生虫と一緒に生活しているヒト患者と類似の方式で)腫瘍と一緒に生活することを可能にする。医薬物組合せを腫瘍内に注射すると、当該薬物は血管又はリンパ管に沿って転移巣に流れることができ、転移細胞を死滅させることになる。腫瘍内への医薬物組合せの注射は、患者にほとんど外傷を与えず、例えば、月につき複数回繰り返され得る。直接注射は、原発腫瘍及び癌が転移した二次腫瘍に対して同時に投与することもできる。
【0259】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組成物が、PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤、及びSTING経路アゴニストを含む。
【0260】
例えば、前記医薬物組成物が、PD-1阻害剤及びSTING経路アゴニストを含み得る。また例えば、前記医薬物組成物が、抗PD-1抗体又はその抗原結合断片及び環状ジヌクレオチドを含み得る。
【0261】
例えば、前記医薬物組成物が、PD-L1阻害剤及びSTING経路アゴニストを含み得る。また例えば、前記医薬物組成物が、抗PD-L1抗体又はその抗原結合断片及び環状ジヌクレオチドを含み得る。
【0262】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストの存在量が、約0.0001mg/kg~約200mg/kgである。例えば、前記STING経路アゴニストは、被験体の体重に対して本明細書に記載の組み合わせ(即ちmg/kg)に存在し得る。場合によっては、STING経路アゴニストの存在量は、約0.0001mg/kg~約200mg/kg、0.001mg/kg~約200mg/kg、0.01mg/kg~約200mg/kg、0.01mg/kg~約150mg/kg、0.01mg/kg~約100mg/kg、0.01mg/kg~約50mg/kg、0.01mg/kg~約25mg/kg、0.01mg/kg~約10mg/kg又は0.01mg/kg~約5mg/kg、0.05mg/kg~約200mg/kg、0.05mg/kg~約150mg/kg、0.05mg/kg~約100mg/kg、0.05mg/kg~約50mg/kg、0.05mg/kg~約25mg/kg、0.05mg/kg~約10mg/kg又は0.05mg/kg~約5mg/kg、0.5mg/kg~約200mg/kg、0.5mg/kg~約150mg/kg、0.5mg/kg~約100mg/kg、0.5mg/kg~約50mg/kg、0.5mg/kg~約25mg/kg、0.5mg/kg~約10mg/kg又は0.5mg/kg~約5mg/kgである。他の場合には、STING経路アゴニストの存在量は、約1mg/kg~約200mg/kg、1mg/kg~約150mg/kg、1mg/kg~約100mg/kg、1mg/kg~約50mg/kg、1mg/kg~約25mg/kg、1mg/kg~約10mg/kg又は1mg/kg~約5mg/kgである。
【0263】
また例えば、STING経路アゴニストが、約1mg、5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、75mg、80mg、90mg、100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、1100mg、1200mg、1300mg、1400mg、1500mg、1600mg、1700mg、1800mg、1900mg又は2000mgの量で組合せに存在し得る。STING経路アゴニストが、約1mg~約10mg、10mg~約20mg、25mg~約50mg、30mg~約60mg、40mg~約50mg、50mg~約100mg、75mg~約150mg、100mg~約200mg、200mg~約500mg、500mg~約1000mg、1000mg~約1200mg、1000mg~約1500mg、1200mg~約1500mg又は1500mg~約2000mgの量で組合せに存在し得る。
【0264】
また例えば、STING経路アゴニストが、約0.1mg/mL、0.5mg/mL、1mg/mL、2mg/mL、3mg/mL、4mg/mL、5mg/ml、6mg/mL、7mg/mL、8mg/mL、9mg/mL、10mg/mL、15mg/mL、20mg/mL、25mg/mL、30mg/mL、40mg/mL、50mg/mL、60mg/mL、70mg/mL、80mg/mL、90mg/mL、100mg/mL、150mg/mL、200mg/mL、250mg/mL、300mg/mL、400mg/mL又は500mg/mLの量で組合せに存在し得る。いくつかの実施例において、STING経路アゴニストが、約1mg/mL~約10mg/mL、5mg/mL~約10mg/mL、5mg/mL~約15mg/mL、10mg/mL~約25mg/mL、20mg/mL~約30mg/mL、25mg/mL~約50mg/mL又は50mg/mL~約100mg/mLの量で組合せに存在する。
【0265】
ある実施形態において、ここで前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤(例えば抗PD-1/PD-L1抗体)の存在量が、約0.0001mg/kg~約200mg/kgである。例えば、前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤が、被験体の体重に対して本明細書に記載の組合せ(即ちmg/kg)に存在し得る。場合によっては、PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤の存在量が、約0.0001mg/kg~約200mg/kg、0.001mg/kg~約200mg/kg、0.01mg/kg~約200mg/kg、0.01mg/kg~約150mg/kg、0.01mg/kg~約100mg/kg、0.01mg/kg~約50mg/kg、0.01mg/kg~約25mg/kg、0.01mg/kg~約10mg/kg又は0.01mg/kg~約5mg/kg、0.05mg/kg~約200mg/kg、0.05mg/kg~約150mg/kg、0.05mg/kg~約100mg/kg、0.05mg/kg~約50mg/kg、0.05mg/kg~約25mg/kg、0.05mg/kg~約10mg/kg又は0.05mg/kg~約5mg/kg、0.5mg/kg~約200mg/kg、0.5mg/kg~約150mg/kg、0.5mg/kg~約100mg/kg、0.5mg/kg~約50mg/kg、0.5mg/kg~約25mg/kg、0.5mg/kg~約10mg/kg又は0.5mg/kg~約5mg/kgである。他の場合には、PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤の存在量が、約1mg/kg~約200mg/kg、1mg/kg~約150mg/kg、1mg/kg~約100mg/kg、1mg/kg~約50mg/kg、1mg/kg~約25mg/kg、1mg/kg~約10mg/kg又は1mg/kg~約5mg/kgである。
【0266】
また例えば、抗PD-1/PD-L1抗体が、約1mg、5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、75mg、80mg、90mg、100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、1100mg、1200mg、1300mg、1400mg、1500mg、1600mg、1700mg、1800mg、1900mg又は2000mgの量で組合せに存在し得る。抗PD-1/PD-L1抗体が、約1mg~約10mg、10mg~約20mg、25mg~約50mg、30mg~約60mg、40mg~約50mg、50mg~約100mg、75mg~約150mg、100mg~約200mg、200mg~約500mg、500mg~約1000mg、1000mg~約1200mg、1000mg~約1500mg、1200mg~約1500mg又は1500mg~約2000mgの量で組合せに存在し得る。
【0267】
また例えば、抗PD-1/PD-L1抗体が、約0.1mg/mL、0.5mg/mL、1mg/mL、2mg/mL、3mg/mL、4mg/mL、5mg/ml、6mg/mL、7mg/mL、8mg/mL、9mg/mL、10mg/mL、15mg/mL、20mg/mL、25mg/mL、30mg/mL、40mg/mL、50mg/mL、60mg/mL、70mg/mL、80mg/mL、90mg/mL、100mg/mL、150mg/mL、200mg/mL、250mg/mL、300mg/mL、400mg/mL又は500mg/mLの量で組合せに存在し得る。いくつかの実施例において、抗PD-1/PD-L1抗体が、約1mg/mL~約10mg/mL、5mg/mL~約10mg/mL、5mg/mL~約15mg/mL、10mg/mL~約25mg/mL、20mg/mL~約30mg/mL、25mg/mL~約50mg/mL又は50mg/mL~約100mg/mLの量で組合せに存在する。
【0268】
ある実施形態において、前記STING経路アゴニストは、前記PD-1/PD-L1阻害剤の量と相乗的な量で提供され得る。投与される用量は、特定の試薬の薬物動態特性、及びその投与モード及び経路、受容体の年齢、健康状況、及び体重、症状の性質及び程度、併発症状の種類、治療頻度、及び所望効果などの既知の因子に応じて疑いなく異なる。
【0269】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組成物が、1つ以上の薬学的に許容される担体をさらに含む。
【0270】
別の態様では、本願は、新生物疾患の治療のための医薬物の製造における前述医薬物組合せの使用をさらに提供する。
【0271】
ある実施形態において、ここで前記新生物疾患が、腫瘍及び/又は疣贅疾患を含む。
【0272】
ある実施形態において、前記腫瘍(又は癌)が、肝細胞癌、転移性肝癌、進行性肝細胞癌、膵臓癌、腺癌、肥満細胞腫又は肥満細胞腫瘍、卵巣癌、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、黒色腫、網膜芽細胞腫、乳房腫瘍、結腸直腸癌、組織球肉腫、脳腫瘍、星状細胞腫、神経膠芽腫、神経腫、神経芽細胞腫、結腸癌、子宮頸癌、肉腫、前立腺腫瘍、膀胱腫瘍、細網内皮組織腫瘍、腎芽腫、卵巣癌、骨癌、骨肉腫、腎臓癌、又は頭頸部癌、口腔癌、喉頭癌、又は中咽頭癌、乳癌、泌尿生殖器癌、肺癌、消化管癌、類表皮癌、黒色腫を含むが、これらに限定されない。
【0273】
別の態様では、本願は、新生物疾患の治療のための前述医薬物組合せをさらに提供する。
【0274】
別の態様では、本願は、前述医薬物組合せを含む新生物疾患を治療する医薬物をさらに提供する。
【0275】
別の態様では、本願、前述医薬物組合せの有効量を、それを必要とする被験体に投与することを含む、新生物疾患を治療する方法をさらに提供する。
【0276】
ある実施形態において、ここで前記被験体が、新生物に罹患している。
【0277】
ある実施形態において、ここで前記新生物が、哺乳動物において、
脳、頭部、眼、鼻咽頭、口、舌、頸部、甲状腺、胃腸系、肝臓、膵臓、胆嚢、肺、呼吸器系、泌尿生殖系、腎臓、膀胱、乳房、リンパ系、心血管系、神経系、皮膚、胸腔、胸膜、筋骨格系、腹部から選ばれる位置に位置し、原発性又は二次性の性質を有する。
【0278】
ある実施形態において、ここで前記新生物が、腫瘍及び/又は疣贅を含む。
【0279】
ある実施形態において、ここで前記投与が、局所、新生物内(例えば、腫瘍内又は疣贅体内)又は全身投与を含む。例えば、腫瘍内又は疣贅内注射を採用し、当該方法は、患者への外傷を少なくすることと、正常細胞ではなく癌細胞を死滅させることの両方を可能にする。医薬物組合せの悪性腫瘍への直接注射も多くの一般的な副作用を極めて大きく低減又は排除する。
【0280】
ある実施形態において、ここで前記投与が、静脈内注射、静脈点滴、筋肉注射、皮下注射及び/又は新生物内注射を含む。
【0281】
ある実施形態において、前記腫瘍は、以下を含み、
(i)皮膚、眼、舌、口、甲状腺、乳房、子宮頸、子宮、肛門、前立腺、膣、骨肉腫、尿道癌、陰茎、睾丸及び副睾丸の表在性悪性疾患であり、且つ前記医薬物組合せは希釈することなく注射器を用いて腫瘍内に直接注射される、又は
(ii)鼻咽頭の癌であり、且つ前記医薬物組合せは鼻咽頭鏡を介して注射器又は針により腫瘍内に注射される、又は
(iii)肝臓、腎臓及び胆嚢の癌であり、且つ前記医薬物組合せは注射器を用いて超音波補助下で皮膚を通して腫瘍内に注射されるか、又は腹腔鏡手術中に患者の腹壁に形成された孔を通して腫瘍内に注射される、又は
(iv)卵巣、卵管、膵臓、リンパ節転移又は腹腔内直接腹膜浸潤、腹部リンパ腫の癌であり、且つ前記医薬物組合せは腹腔鏡手術中に患者の腹壁に形成された孔を通して注射器を用いて腫瘍内に注射される、又は
(v)食道、胃、十二指腸、小腸の癌又は肉腫であり、且つ前記医薬物組合せは経腸鏡針により腫瘍内に注射され、又は腹腔鏡手術中に患者の腹壁に形成された孔を通してロング注射器を経由して腫瘍内に注射されるか、又は胸腔鏡手術中に患者の胸壁に形成された孔を通して注射される、又は
(vi)大腸及び直腸の癌又は肉腫であり、且つ前記医薬物組合せは結腸内視鏡針により腫瘍内に注射されるか、又は腹腔鏡手術中に患者の腹壁に形成された孔を通して注射器を用いて腫瘍内に注射される、又は
(vii)肺及び気管の癌又は肉腫であり、且つ前記医薬物組合せは線維気管支鏡の針を用いて腫瘍内に注射される、又は
(viii)肺の癌であり、且つ前記医薬物組合せは超音波、x線、CTスキャン又はMRスキャンの使用下で注射器を用いて注射されるか、又は胸腔鏡手術中に患者の胸壁に形成された孔を通して注射される、又は
(ix)膀胱の癌又は肉腫であり、且つ前記医薬物組合せは膀胱鏡針により腫瘍内に注射されるか、又は腹腔鏡手術中に患者の腹壁に形成された孔を通して注射される、又は
(x)子宮の癌又は肉腫であり、前記医薬物組合せの注射可能な製剤は注射器又は子宮鏡針を用いて腫瘍内に注射されるか、又は腹腔鏡手術中に患者の腹壁に形成された孔を通して注射される、又は
(xi)鼻咽頭及び喉頭の癌又は肉腫であり、且つ前記医薬物組合せは喉頭鏡針により腫瘍内に注射される、又は
(xii)脳の癌であり、且つ前記医薬物組合せはx線、CTスキャン又はMRスキャンの使用下で、対応する頭蓋骨に孔を開けた後、注射器又はファイバースコープの針を用いて腫瘍内に注射される、又は
(xiii)悪性リンパ腫、又は転移を有するリンパ節であり、且つ前記医薬物組合せは針を用いて患者の皮膚を通して腫瘍内に注射されるか、又は腹腔鏡手術中に患者の腹壁に形成された孔を通して、又は胸腔鏡手術中に患者の胸壁に形成された孔を通して注射される。
【0282】
ある実施形態において、前記新生物が、疣贅を含み、且つ前記医薬物組合せが、針を用いて患者の皮膚を通して疣贅内に注射される。
【0283】
ある実施形態において、ここで同じ又は異なる投与経路を用いて前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤、及びii)STING経路アゴニストを投与する。
【0284】
ある実施形態において、前記STING経路アゴニストを新生物に注射することを含む。
【0285】
ある実施形態において、前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を新生物に注射するか又は全身注入する(例えば静脈内注射、静脈内点滴)ことをさらに含む。
【0286】
ある実施形態において、前記医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤、及びii)前記STING経路アゴニストを新生物に注射することを含む。
【0287】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤、及びii)前記STING経路アゴニストを同時に又は非同時に投与する。
【0288】
ある実施形態において、ここで前記STING経路アゴニストの投与前及び/又は投与後に前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤を投与する。
【0289】
例えば、STING経路アゴニストの投与前及び/又は投与後に少なくとも5min、10min、20min、40min、1h、2h、4h、8h、12h、16h、1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間又は2週間、前記PD-1/PD-L1阻害剤を投与する。
【0290】
ある実施形態において、前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤、及びii)前記STING経路アゴニストを新生物内注射方式により同時に投与する。
【0291】
ある実施形態において、前記医薬物組合せにおけるi)PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤、及びii)前記STING経路アゴニストが新生物内注射方式により同時に投与され、且つi)前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤及びii)前記STING経路アゴニストが同一剤形にある。
【0292】
ある実施形態において、ここで前記医薬物組合せにおけるPD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤が静脈内注射方式、且つ前記STING経路アゴニストが新生物内注射方式により同時に投与され、且つ前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤及び前記STING経路アゴニストが別個剤形にある。
【0293】
別の態様では、本願は、前述医薬物組合せを含む医薬キットを提供する。
【0294】
ある実施形態において、前記医薬キット中の医薬物組合せの各成分は、離れた別個の容器中に提供され得る。又は、本明細書に記載の医薬物組合せの成分は、単一の容器内に提供され得る。このような場合、容器は、例えばIVバッグ、アンプル、又は注射器など、それを必要とする患者に投与する準備ができた容器であり得る。いくつかの実施例において、医薬キット中のSTING経路アゴニストは、腫瘍内注射又は疣贅内注射投与のために製剤化される。PD-1/PD-L1阻害剤は、例えば粉末(例えば凍結乾燥粉末)又は非経口投与溶液の形態で提供され得る。場合によっては、PD-1/PD-L1阻害剤は、例えば静脈内投与又は腫瘍内注射又は疣贅内注射により投与するために製剤化された、本明細書に記載の抗PD-1/PD-L1抗体であり得る。いくつかの実施例において、前記STING経路アゴニスト及びPD-1/PD-L1阻害剤は、複方製剤として製剤化され、腫瘍内又は疣贅内注射投与のために用いられる。
【0295】
本明細書に記載の医薬キットの内容物は、無菌形態で提供され得る。医薬キット及びその内容物は、所望の対象への投与の形で提供されるように準備することができる。そのような場合、医薬キット中の成分は、製剤として提供され、任意に投与装置中に提供されるので、投与が使用者にとってさらなる行動をほとんど必要としない。医薬キットが投与装置を含む場合、そのような装置は、限定されるものではないが、注射器、ポンプ、バッグ、カップ、吸入器、ドロッパー、パッチ、クリーム、又は注入器など、本明細書に記載される投与経路のための当業者に公知であり、且つ理解される装置を含む。
【0296】
本明細書に記載の医薬キットは、例えば、用法、用量、投与、禁忌及び/又はそのような薬剤の使用に関する警告に関する情報を含む説明書をさらに含み得る。
【0297】
いかなる理論によっても限定されることを意図するものではなく、以下の実施例は、本願の医薬物組合せ及び使用などを例示するためのものにすぎず、本願発明の範囲を限定するものではない。
【0298】
(実施例)
動物種の属、系統、性別、体重、由来、合格証
C57/BL6JNifdcマウス、雌、体重17~22g、6~8週齢、SPF級、北京維通利華実験動物技術有限公司[実験動物品質合格証番号:SCXK(京)2016-0006]から購入した。
【0299】
飼育条件
全てのマウスが自由摂取及び飲水し、室温(25±2)℃で飼育した。飼料及び水がいずれもオートクレーブ処理され、全ての実験飼育過程がSPF級であった。
【0300】
腫瘍細胞株
マウス結腸直腸癌細胞株MC38、マウス肺癌Lewis腫瘍株LLC1、マウス黒色腫細胞株B16、マウス前立腺癌細胞株RM-1、TRAMP-C1、マウス乳癌細胞株4T1、NAFAなど。
【0301】
皮下移植腫瘍モデルの構築
腫瘍細胞株が、マウス結腸直腸癌細胞株CT26、MC38、マウス肺癌Lewis腫瘍株LLC1、マウス黒色腫細胞株B16、マウス前立腺癌細胞株RM-1、TRAMP-C1、マウス乳癌細胞株4T1、NAFAなどからなる群より選ばれた。
【0302】
腫瘍細胞を培養し、継代し、細胞対数期に細胞を収集し、濃度が(1.0×107)1ミリリットルの細胞懸濁液を作り、マウス右側脇肋部下に0.1mlの細胞懸濁液(細胞数1.0×106個/匹)を注射し、10日程度で腫瘍が直径約5mmに成長し、モデルの構築に成功し、ランダムに8匹ずつ8群に分けた。
【0303】
薬物評価指標
マウス体重、腫瘍体積変化傾向、マウス生存率、解剖学的腫瘍重量阻害率。
【0304】
腫瘍重量阻害率=[1-実験群(G2/G3/G4)平均腫瘍重量/陰性対照群G1群平均腫瘍重量)]×100%。
【0305】
薬物相互作用係数:CDI(CI)=AB/A*B。解剖学的腫瘍重量に基づいて計算し、ABが両薬物の併用群と対照群との比である。A又はBが各薬物の単独群と対照群との比である。CDI<1の場合、両薬物作用性質が相乗的であることが証明され、CDI=1の場合、両薬物作用性質が相加的であり、CDI>1の場合、両薬物作用性質が拮抗である。
【0306】
統計解析
データがx±sで表され、SPSS10.0ソフトウェアを用いて処理し、一元配置分散分析(one-way ANOVA)を用いた。統計学的に処理した各群間のデータ差異性P値の大きさは、P<0.05により群間に有意差があると判定した。
【0307】
(実施例1)
移植腫瘍モデルを用いてPD-L1阻害剤RB0005とSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せ抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0308】
試験の主な手順
1.1マウス移植腫瘍モデル
マウス皮下結腸直腸癌MC38移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に6~8匹ずつ群分けた。2日に1回投与し、合計3回投与後に15日間観察した。
【表1】
1.2結果
図1~4から明らかなように、新型医薬物組合せ及び各単剤がいずれも腫瘍成長を有意に阻害でき、解剖学的腫瘍重量がいずれも陰性対照群よりも有意に低く(P<0.01、P<0.001)、新型医薬物組合せの薬効が2’,3’-cGAMP又はPD-L1抗体RB0005の単独投与よりも優れ、新型医薬物組合せがより優れた利点を有することを示した。
【0309】
図2に示すように、溶媒対照群のマウスは、9日目から「死亡(マウス単体の腫瘍体積が2000mm
3を超える場合、マウス生存率統計解析の過程で当該マウスを死亡と見なすことができる(腫瘍体積変化曲線解析においてこれを排除していない))」が見られ、11~13日目の間に、溶媒対照群のマウスの生存率の低下が最も顕著であり、各単剤群のマウスはいずれも15日目に「死亡」が見られ、両者の差は大きくなかった。G4試験群のマウスは腫瘍が消失したマウスが1匹、ほとんど消失したマウスが1匹あった(腫瘍体積<100mm
3)。実験終了時点の場合、各群のマウスの生存率はそれぞれ0%、37.5%、75%、87.5%であった。
【0310】
図3A~3Bに示すように、G1溶媒対照群のマウスの腫瘍体積は時間と共に徐に増加し、G4試験群(RB0005+2’,3’-cGAMP)マウスの腫瘍体積の増加は明らかに遅くなり、全体体積の低下現象が現れた。
【0311】
図4に示すように、G4試験群のマウスの腫瘍重量は明らかに減少し、腫瘍重量阻害率は73%であり、統計学的に有意差があった(P<0.001)。
【0312】
(実施例2)
移植腫瘍モデルを用いてPD-1阻害剤RB0004とSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せの抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0313】
2.1マウス移植腫瘍モデル
ヒト化PD-1マウス結腸直腸癌MC38皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に8匹ずつ群分けし、2日に1回投与した。
【表2】
2.2結果
図5~
図6から明らかなように、新型医薬物組合せ(別個剤形)及び各単剤がいずれも腫瘍成長を阻害でき、解剖学的腫瘍重量がいずれも陰性対照群よりも有意に低く(P<0.05、P<0.001)、新型医薬物組合せの薬効が2’,3’-cGAMP又はPD-1抗体RB0004の単独投与よりも優れ、新型医薬物組合せがより優れた利点を有することを示した。
【0314】
図5に示すように、溶媒対照群(G1)のマウスの腫瘍体積は時間と共に徐々に増加し、単剤群(G2/G3)のマウスは処理後、マウスの腫瘍体積の増加が溶媒対照群よりも遅く、且つ腫瘍体積が小さく、試験群(G4)のマウスの腫瘍体積の増加は明らかに遅くなり、全体体積の低下現象が現れた。
【0315】
図6に示すように、試験群(G4)のマウスの腫瘍重量は明らかに減少し、腫瘍重量阻害率は96%であり、統計学的に有意差があった(P<0.001)。
【0316】
(実施例3)
マウス結腸直腸癌MC38移植腫瘍モデルを用いてPD-L1阻害剤RB0005と異なる用量のSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せの抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0317】
3.1マウス移植腫瘍モデル
マウス皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に8匹ずつ群分けし、2日に1回投与した。
【表3】
3.2結果
図7から明らかなように、3種類の医薬物組合せ及び単剤がいずれも腫瘍成長を阻害でき、医薬物組合せの阻害効果がより明らかで、腫瘍重量阻害率がいずれも90%以上であり(P<0.001)、新型医薬物組合せの薬効がPD-L1抗体RB0005及び2’,3’-cGAMPの単独投与よりも優れ、新型医薬物組合せがより優れた利点を有することを示した。
【0318】
(実施例4)
移植腫瘍モデルを用いてPD-1阻害剤RB0004と異なる用量のSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せの抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0319】
4.1マウス移植腫瘍モデル
マウス皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に8匹ずつ群分けし、2日に1回投与した。
【表4】
4.2結果
図8~9から明らかなように、3種類の医薬物組合せがいずれも腫瘍成長を阻害でき、腫瘍重量阻害率がいずれも70%以上であり、特に複合2’,3’-cGAMP 0.1mpk用量群の腫瘍阻害効果が明らかであり、且つ生存率が高く(P<0.05)、新型医薬物組合せの薬効がPD-1抗体RB0004の単独投与よりも優れ、新型医薬物組合せがより優れた利点を有することを示した。
【0320】
(実施例5)
移植腫瘍モデルを用いてPD-1/PD-L1阻害剤とSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せの抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0321】
5.1マウス移植腫瘍モデル
マウス結腸直腸癌MC38ヒト化CD274細胞皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に6~8匹ずつ群分けし、2日に1回投与し、合計3回投与した。
【表5】
5.2結果
【0322】
【0323】
RB0005単剤腹腔内及び腫瘍内(G2\G3)投与方式の腫瘍重量阻害率は26.8%、19.9%であり、cGAMP単剤腹腔内及び腫瘍内(G4\G5)投与方式を比べたら、腫瘍内投与効果が良く、腫瘍重量阻害率が58.5%であり、腹腔内投与による腫瘍阻害作用は明らかではなく、腫瘍内は対照群に比べ、統計学的有意差があった(P<0.001)。
【0324】
新型複合製剤の単一剤形(G6\G7)複合製剤は腹腔内及び腫瘍内に投与し、腫瘍内投与の腫瘍重量阻害率は81.7%であり、腫瘍阻害作用は腹腔内投与よりも優れ、試験終了時点のマウスの生存率は100%であった。
【0325】
新型複合製剤の別個剤形(G8)も腫瘍阻害作用を示し、腫瘍重量阻害率は78.1%であり、試験終了時点のマウスの生存率は100%であった。
【0326】
別個剤形又は単一剤形のいずれであっても、腹腔内投与又は腫瘍内投与のいずれであっても、本願の新型医薬物組合せがいずれも良好な薬物相乗効果を示し、ここで複合製剤の単一剤形腫瘍内投与は顕著な相乗薬物作用効果を示し、CDI相互作用値は0.55であった。
【0327】
(実施例6)
移植腫瘍モデルを用いてPD-1阻害剤RB0004とSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せの抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0328】
6.1マウス移植腫瘍モデル
ヒト化PD-1マウス結腸直腸癌MC38皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に6~8匹ずつ群分けし、2日に1回投与し、合計3回投与した。
【0329】
【0330】
【0331】
RB0004単剤の腫瘍重量阻害率は60.8%であり、cGAMP単剤の腫瘍重量阻害率は61.9%であった。
【0332】
複合製剤(単一剤形)(G4)の腫瘍増殖阻害効果が顕著であり、投与後に腫瘍増殖が遅く、腫瘍重量阻害率が93.2%であり、対照群に比べ、統計学的有意差があり(P<0.001)、実験終了時点のマウスの生存率が100%であり、且つ顕著な薬物相乗作用効果を示した(CDI値=0.45)。
【0333】
以上をまとめると、2’,3’-cGAMPとPD-1モノクローナル抗体の単一剤形は、腫瘍阻害効果が明らかであり、生存率が高く(P<0.05)、且つ相乗薬物作用が顕著であり、新型医薬物組合せの薬効がPD-1抗体RB0004の単独投与よりも優れ、新型医薬物組合せがより優れた利点を有することを示した。
【0334】
(実施例7)
移植腫瘍モデルを用いて市販のPD-1\PD-L1阻害剤とSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せの抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0335】
7.1マウス移植腫瘍モデル
マウス結腸直腸癌MC38皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に6~8匹ずつ群分けし、2日に1回投与し、合計3回投与した。
【0336】
7.2.1群分け1(PD-1阻害剤)
【表9】
7.3.1結果1(PD-1阻害剤)
【0337】
【0338】
cGAMPと市販のPD1阻害剤との複合製剤G4\6\8\10は対照群に比べ、統計学的に有意差があり(P<0.001)、腫瘍重量阻害率はそれぞれ88.2%、79.1%、93.5%、77.1%であった。4種類の複合製剤がいずれも相乗薬物作用効果を示し、ここでG8群(シンチリマブ)複合製剤の薬物相乗効果が最も顕著であった。
【0339】
実験終了時点では、単剤群中のG2(LPG1501)\G3(チスレリズマブ)\G9(トリパリマブ)の生存率が60%以上であり、複合製剤G4\G6\G8\G10Sの生存率がいずれも100%であり、生存率を顕著に向上させた。
【0340】
以上をまとめると、2’,3’-cGAMPと市販の4種類のPD-1モノクローナル抗体との複合製剤(単一剤形)は、腫瘍阻害効果が明らかであり、生存率が高く(P<0.05)、且つ相乗薬物作用効果を示した。
【0341】
7.2.2群分け2(PD-L1阻害剤Durvalumab)
【表11】
7.3.2結果(PD-L1阻害剤Durvalumab)
【0342】
【0343】
cGAMPと市販のPD-L1阻害剤Durvalumabとの複合製剤(G4)は腫瘍増殖阻害作用を有し、薬効がcGAMP又はPD-L1抗体の単独投与よりも優れ、統計学的に有意差があり(P<0.001)、腫瘍重量阻害率が63.6%であった。実験終了時点では、複合製剤群のマウスの生存率が80%以上であり、生存率を顕著に向上させた。
【0344】
以上をまとめると、2’,3’-cGAMPと市販のPD-L1モノクローナル抗体との複合製剤(単一剤形)は、腫瘍阻害効果が明らかであり、生存率が高く(P<0.05)、且つ相乗薬物作用効果を示した。
【0345】
7.2.3群分け3(PD-L1阻害剤Tecentriq)
【表13】
7.3.3結果(PD-L1阻害剤Tecentriq)
【0346】
【0347】
cGAMPとRB0005との複合製剤(G6)の腫瘍重量阻害率は73.1%であり、対照群に比べ、統計学的に有意差があり(p<0.05)、市販のPD-L1阻害剤Tecentriqとの複合製剤(G4)の腫瘍重量阻害率は62.4%であり、複合製剤の薬効がcGAMP又はPD-L1抗体の単独投与よりも優れた。
【0348】
投与期間において、複合製剤群の腫瘍増殖は遅く、ひいては消失し、実験終了時点では、複合製剤群のマウスの50%腫瘍が消失した(Tv<80mm3)。
【0349】
以上をまとめると、2’,3’-cGAMPとRB0005及び市販のPD-L1モノクローナル抗体との複合製剤(単一剤形)は、腫瘍阻害効果が明らかであり、且つ生存率が高かった(P<0.05)。
【0350】
(実施例8)
移植腫瘍モデルを用いてPD-L1阻害剤RB0005とSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せの異なる腫瘍増殖期間内の抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0351】
8.1マウス移植腫瘍モデル
マウス結腸直腸癌ヒト化CD274のMC38皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に6~8匹ずつ群分けし、2日に1回投与し、合計3回投与した。
【0352】
8.2群分け
【表15】
8.3結果
図26に示すように、
腫瘍増殖初期(平均体積250mm
3)投与後の複合製剤の腫瘍体積阻害率は49.9%であり、対照群に比べ、有意な統計学的差があった(P<0.01)。
【0353】
腫瘍急速増殖期(平均体積500mm3)投与後の複合製剤の腫瘍体積阻害率は55.5%であり、対照群に比べ、統計学的差があった(P<0.05)。
【0354】
腫瘍増殖末期(平均体積1000mm3)投与後の複合製剤の腫瘍体積阻害率は26.4%であり、対照群に比べ、統計学的な差がなかった(P>0.05)。
【0355】
結論:新型複合製剤(単一剤形)は腫瘍増殖初期、急速腫瘍増殖期の両方に対して腫瘍阻害作用を有し、特に腫瘍増殖初期の阻害作用がより顕著であった。
【0356】
(実施例9)
移植腫瘍モデルを用いて小分子STINGアゴニスト2’,3’-cGAMPを先に投与し、48h後にPD-L1阻害剤RB0005を投与する場合のMC38移植腫瘍モデルの成長に対する阻害作用を試験した。
【0357】
9.1マウス移植腫瘍モデル
ヒト化PD-1マウス結腸直腸癌MC38皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に6~8匹ずつ群分けし、2日に1回投与し、合計3回投与した。
【0358】
【0359】
【0360】
逐次投与群(G4)の腫瘍増殖阻害作用は明らかであり、投与終了後の観察期間中、腫瘍体積は持続的に減少し、ひいては消失した。逐次投与群(G4)は対照及びRB0005単剤群に比べ、統計学的に有意差があり(ANOVA、P<0.001)、腫瘍重量阻害率が95.5%であった。
【0361】
逐次併用し(小分子即ち2’,3’-cGAMPを先に投与し、大分子即ちPD-L1モノクローナル抗体を後に投与した)、腫瘍阻害作用が顕著であり、且つ相乗薬物作用効果を示し、CDI=0.17であった。
【0362】
実験終了時点では、逐次併用投与群のマウスの生存率が100%であり、対照群及びRB0005単剤群に比べ、マウスの生存率を顕著に向上させた。
【0363】
以上をまとめると、2’,3’-cGAMPとPD-L1モノクローナル抗体は、小分子を先に投与し、PD-L1阻害剤を後に投与する方式で投与し、腫瘍阻害効果が明らかであり、マウスの生存率を向上させ、且つ相乗薬物作用効果を示した。
【0364】
(実施例10)
移植腫瘍モデルを用いてPD-L1阻害剤とSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せの抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0365】
10.1マウス移植腫瘍モデル
BALBcマウス乳癌CT26ヒト化CD274細胞皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に6~8匹ずつ群分けし、2日に1回投与し、合計3回投与した。
【0366】
【0367】
【0368】
異なる用量のcGAMPとRB0005との複合製剤投与観察期間中の腫瘍増殖が遅く、ここでLPG1501-1mpkとの複合製剤群の(G4)の腫瘍が減少し、ひいては消失し、試験終了時点の腫瘍体積は対照群に比べ、いずれも統計学的に有意差があった(p<0.05)。
【0369】
溶媒対照群は、Day11のマウスの生存率が0であり、複合製剤G3、G4群の試験終了時点では、マウスの生存率が50%以上であった。
【0370】
以上をまとめると、異なる用量の2’,3’-cGAMPとRB0005との複合製剤(単一剤形)は、腫瘍阻害効果が明らかであり、且つ生存率を向上させた(P<0.05)。
【0371】
(実施例11)
移植腫瘍モデルを用いてPD-L1阻害剤RB0005とSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せの抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0372】
11.1マウス移植腫瘍モデル
BALBcマウス乳癌4T1ヒト化CD274細胞皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に6~8匹ずつ群分けし、2日に1回投与し、合計3回投与した。
【0373】
【0374】
【0375】
4T1モデルはRB0005単剤に対する反応性が悪く、RB0005単剤は腫瘍に対する阻害作用が明らかではなかった。
【0376】
cGAMP単剤は当該モデルに対して一定の腫瘍増殖阻害作用を有し、腫瘍重量阻害率が34%であるが、群内の差異が大きく、実験終了時点の生存率が66.7%であった。
【0377】
複合製剤の腫瘍重量阻害率が37.5%であり、対照群及びRB0005単剤群に比べ、統計学的に有意差があり(P<0.05)、且つ相乗薬物作用効果を示し、CDI値<1であり、実験終了時点の生存率が83.3%であった。
【0378】
以上をまとめると、2’,3’-cGAMPとPD-L1モノクローナル抗体との複合製剤(単一剤形)は、一定の腫瘍阻害作用を有し、マウスの生存率を向上させ、且つ2’,3’-cGAMPがRB0005の4T1モデルに対する反応性を向上させた。
【0379】
(実施例12)
移植腫瘍モデルを用いてPD-1阻害剤RB0004とSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せの抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0380】
12.1マウス移植腫瘍モデル
ヒト化PD-1マウス黒色腫B16皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に6~8匹ずつ群分けし、2日に1回投与し、合計3回投与した。
【0381】
【0382】
【0383】
cGAMP単剤投与後の7日目、腫瘍阻害率が59%であり、
複合製剤(単一剤形)(G4)の腫瘍増殖阻害効果が顕著であり、投与後に腫瘍増殖が遅く、7日目の腫瘍阻害率が84.9%であり、対照群に比べ、統計学的に有意差があり(P<0.001)、実験終了時点のマウスの生存率が100%であり、且つ顕著な薬物相乗作用効果を示した(金氏Q値=1.8)。
【0384】
以上をまとめると、2’,3’-cGAMP及びPD-1モノクローナル抗体の単一剤形は、腫瘍阻害効果が明らかであり、生存率が高く(P<0.05)、且つ相乗薬物作用が顕著であり、新型医薬物組合せの薬効がPD-1抗体RB0004の単独投与よりも優れ、新型医薬物組合せがより優れた利点を有することを示した。
【0385】
(実施例13)
移植腫瘍モデルを用いてPD-1阻害剤RB0004とSTINGアゴニスト2’,3’-cGAMPとからなる医薬物組合せの抗腫瘍作用であるマウス皮下移植腫瘍の成長に対する阻害作用を試験した。
【0386】
13.1マウス移植腫瘍モデル
ヒト化PD-1マウス肺癌LLC-1皮下移植腫瘍モデルの構築に成功した後、ランダムに群毎に6~8匹ずつ群分けし、2日に1回投与し、合計3回投与した。
【0387】
【0388】
【表25】
結果を表10及び
図41~43に示した。
【0389】
RB0004単剤は当該モデルに対して明らかな腫瘍阻害効果を有さず、cGAMP単剤は腫瘍に対して阻害作用を有し、腫瘍重量阻害率が47%であり、
複合製剤(単一剤形)(G4)は腫瘍増殖阻害効果を有し、投与後に腫瘍増殖が遅く、腫瘍重量阻害率が72%であり、対照群に比べ、統計学的に有意差があり(P<0.001)、且つ顕著な薬物相乗作用効果を示した(CDI=0.55)。
【0390】
以上をまとめると、2’,3’-cGAMP及びPD-1モノクローナル抗体の単一剤形は、腫瘍阻害効果が明らかであり、生存率が高く(P<0.05)、且つ相乗薬物作用を有し、新型医薬物組合せの薬効がPD-1抗体RB0004の単独投与よりも優れ、新型医薬物組合せがより優れた利点を有することを示した。
【配列表】
【手続補正書】
【提出日】2024-01-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬物組合せであって、プログラム細胞死タンパク質1(PD-1)阻害剤及び/又はプログラム死リガンド1(PD-L1)阻害剤、及びSTING経路アゴニストを含む、医薬物組合せ。
【請求項2】
前記STING経路アゴニストが、環状ジヌクレオチド
、2’,3’-cGAMP或いはその誘導体、フラボノイド、DNA、又はI型インターフェロン(IFN)を含
み;
好ましくは、前記環状ジヌクレオチドが、c-di-AMP、c-di-GMP、c-di-GMP-F、3’,3’-cGAMP、3’,3’-cGAMP-F、2’,3’-cGAMP、Rp/Sp(CL656)、ADU-S100、ADU-S100二ナトリウム、それらの誘導体及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれ;
前記フラボノイドが、CMA、DMXAA、メトキシフラボン、6,4’-ジメトキシフラボン、4’-メトキシフラボン、3’,6’-ジヒドロキシフラボン、7,2’-ジヒドロキシフラボン、ダイゼイン、Formononetin、レチノイド7-メチルエーテル、キサントン及び/又はそれらの任意の組み合わせを含み;
前記I型インターフェロンが、IFN-α又はIFN-βを含む、請求項1に記載の医薬物組合せ。
【請求項3】
前記PD-1阻害剤が、
a.PD-1発現、例えばPD-1の転写又は翻訳を阻害又は減少すること、
b.PD-1活性を阻害又は低減し、例えばPD-1とその相同リガンド、例えばPD-L1又はPD-L2との結合を阻害又は低減すること、及び
c.PD-1又はその1つ以上のリガンド、例えばPD-L1又はPD-L2と結合すること、のうちの1つ又は複数の特徴を有
し;
又は、前記PD-1阻害剤が、抗PD-1抗体又はその抗原結合断片を含み;
好ましくは、
前記抗PD-1抗体が、Pembrolizumab、Nivolumab、Pidilizumab、SHR-1210、MEDI0680、BGB-A317、TSR-042、REGN2810、PF-06801591、RB0004、Tislelizumab、Camrelizumab、Toripalimab、Sintilimab、それらの生物学的類似物、それらの生物学的増強物、それらの生物学的同等物及びそれらの組み合わせから選ばれ;
より好ましくは、前記抗PD-1抗体が、抗体重鎖可変領域(VH)における少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含み;
より好ましくは、前記抗PD-1抗体が、HCDR3を含むVHを含み、前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含み;
より好ましくは、前記VHが、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むHCDR2をさらに含み;
より好ましくは、前記VHが、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含むHCDR1をさらに含み;
さらに好ましくは、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含む、請求項1
又は2に記載の医薬物組合せ。
【請求項4】
前記VHが、フレームワーク領域HFR1を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR1が、配列番号4で示されるアミノ酸配列又は配列番号4で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含
み;
好ましくは前記VHが、フレームワーク領域HFR2を含み、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2が、配列番号5で示されるアミノ酸配列又は配列番号5で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記VHが、フレームワーク領域HFR3を含み、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3が、配列番号6で示されるアミノ酸配列又は配列番号6で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記VHが、フレームワーク領域HFR4を含み、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
より好ましくは、前記VHが、フレームワーク領域HFR1と、HFR2と、HFR3と、HFR4と、を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記HFR1が、配列番号4で示されるアミノ酸配列又は配列番号4で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR2が、配列番号5で示されるアミノ酸配列又は配列番号5で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR3が、配列番号6で示されるアミノ酸配列又は配列番号6で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項
3に記載の医薬物組合せ。
【請求項5】
前記抗PD-1抗体が、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含むVHを含
み;
好ましくは、前記抗PD-1抗体が、配列番号9で示されるアミノ酸配列を含む抗体重鎖(HC)を含み;
好ましくは、前記抗PD-1抗体が、抗体軽鎖可変領域(VL)における少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記抗PD-1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含む、請求項
3に記載の医薬物組合せ。
【請求項6】
前記抗PD-1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含
み;
好ましくは、前記VLが、配列番号11で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2をさらに含み;
好ましくは、前記VLが、配列番号12で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3をさらに含み;
好ましくは、前記VLが、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号11で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号12で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む、請求項
3に記載の医薬物組合せ。
【請求項7】
前記抗PD-1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号1で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号10で示されるアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号11で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号12で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含む、請求項
3に記載の医薬物組合せ。
【請求項8】
前記VLが、フレームワーク領域LFR1を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR1が、配列番号13で示されるアミノ酸配列又は配列番号13で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含
み;
好ましくは、前記VLが、フレームワーク領域LFR2を含み、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2が、配列番号14で示されるアミノ酸配列又は配列番号14で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記VLが、フレームワーク領域LFR3を含み、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3が、配列番号15で示されるアミノ酸配列又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記VLが、フレームワーク領域LFR4を含み、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR4が、配列番号16で示されるアミノ酸配列又は配列番号16で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項
6に記載の医薬物組合せ。
【請求項9】
前記VLが、フレームワーク領域LFR1と、LFR2と、LFR3と、LFR4と、を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記LFR1が、配列番号13で示されるアミノ酸配列又は配列番号13で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR2が、配列番号14で示されるアミノ酸配列又は配列番号14で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR3が、配列番号15で示されるアミノ酸配列又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR4が、配列番号16で示されるアミノ酸配列又は配列番号16で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項
6に記載の医薬物組合せ。
【請求項10】
前記抗PD-1抗体が、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含むVLを含
み;
好ましくは、前記抗PD-1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号8で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号17で示されるアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記抗PD-1抗体が、配列番号18で示されるアミノ酸配列を含む抗体軽鎖(LC)を含み;
好ましくは、前記抗PD-1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号9で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号18で示されるアミノ酸配列を含む、請求項
3に記載の医薬物組合せ。
【請求項11】
前記PD-L1阻害剤が、
a.PD-L1発現、例えばPD-L1の転写又は翻訳を阻害又は減少すること、
b.PD-L1活性を阻害又は低減し、例えばPD-L1とその関連する受容体、例えばPD-1との結合を阻害又は低減すること、及び
c.PD-L1又はその受容体、例えばPD-1に結合すること、のうちの1つ又は複数の特徴を有
し、
好ましくは、前記PD-L1阻害剤が、抗PD-L1抗体又はその抗原結合断片を含み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、Durvalumab、Atezolizumab、Envafolimab、Avelumab、MDX-1105、YW243.55.S70、MDPL3280A、AMP-224、LY3300054、RB0005、それらの生物学的類似物、それらの生物学的増強物、それらの生物学的同等物及びそれらの組み合わせから選ばれる、請求項1に記載の医薬物組合せ。
【請求項12】
前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含
み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、HCDR3を含むVHを含み、前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記VHが、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含むHCDR2をさらに含み;
好ましくは、前記VHが、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含むHCDR1をさらに含み;
より好ましくは、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含む、請求項
11に記載の医薬物組合せ。
【請求項13】
前記VHが、フレームワーク領域HFR1を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR1が、配列番号22で示されるアミノ酸配列又は配列番号22で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含
み;
好ましくは、前記VHが、フレームワーク領域HFR2を含み、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2が、配列番号23で示されるアミノ酸配列又は配列番号23で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記VHが、フレームワーク領域HFR3を含み、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3が、配列番号24で示されるアミノ酸配列又は配列番号24で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記VHが、フレームワーク領域HFR4を含み、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
より好ましくは、前記VHが、フレームワーク領域HFR1と、HFR2と、HFR3と、HFR4と、を含み、前記HFR1のC末端が、前記HCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR2のN末端が、前記HCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR2のC末端が、前記HCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR3のN末端が、前記HCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記HFR3のC末端が、前記HCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記HFR4のN末端が、前記HCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記HFR1が、配列番号22で示されるアミノ酸配列又は配列番号22で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR2が、配列番号23で示されるアミノ酸配列又は配列番号23で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR3が、配列番号24で示されるアミノ酸配列又は配列番号24で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記HFR4が、配列番号7で示されるアミノ酸配列又は配列番号7で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項
12に記載の医薬物組合せ。
【請求項14】
前記抗PD-L1抗体が、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含むVHを含
み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含むHCを含み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-L1抗体が、VLにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、VHにおける少なくとも1つのCDRを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記抗PD-L1抗体が、VLの少なくとも1つのCDRを含み、前記VLが、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含む、請求項
11~
13のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項15】
前記抗PD-L1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含
み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、LCDR1を含むVLを含み、前記LCDR1が、配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記VLが、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2をさらに含み;
好ましくは、前記VLが、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3をさらに含み;
好ましくは、前記VLが、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含むLCDR1と、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含むLCDR2と、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含むLCDR3と、を含み;
より好ましくは、前記VLが、LCDR1と、LCDR2と、LCDR3と、を含み、ここで前記LCDR1が、配列番号28で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み、
前記LCDR1が、配列番号29で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み、又は
前記LCDR1が、配列番号30で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み;
またより好ましくは、抗PD-L1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、LCDR1と、LCDR2と、LCDR3と、を含み、ここで前記LCDR1が、配列番号27で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み;
もっとより好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、VH及び抗体VLを含み、前記VHが、HCDR1と、HCDR2と、HCDR3と、を含み、ここで前記HCDR3が、配列番号21で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR2が、配列番号20で示されるアミノ酸配列を含み、前記HCDR1が、配列番号19で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、LCDR1と、LCDR2と、LCDR3と、を含み、ここで前記LCDR1が、配列番号28、配列番号29又は配列番号30で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR2が、配列番号31で示されるアミノ酸配列を含み、前記LCDR3が、配列番号32で示されるアミノ酸配列を含み;
またより好ましくは、前記VLが、フレームワーク領域LFR1を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR1が、配列番号33で示されるアミノ酸配列又は配列番号33で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
もっとまたより好ましくは、前記VLが、フレームワーク領域LFR2を含み、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2が、配列番号34で示されるアミノ酸配列又は配列番号34で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
もっとまたより好ましくは、前記VLが、フレームワーク領域LFR3を含み、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3が、配列番号35で示されるアミノ酸配列又は配列番号35で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
もっとまたより好ましくは、前記VLが、フレームワーク領域LFR4を含み、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR4が、配列番号36で示されるアミノ酸配列又は配列番号36で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み;
もっとまたさらに好ましくは、前記VLが、フレームワーク領域LFR1と、LFR2と、LFR3と、LFR4と、を含み、前記LFR1のC末端が、前記LCDR1のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR2のN末端が、前記LCDR1のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR2のC末端が、前記LCDR2のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR3のN末端が、前記LCDR2のC末端に直接的又は間接的に結合され、且つ前記LFR3のC末端が、前記LCDR3のN末端に直接的又は間接的に結合され、前記LFR4のN末端が、前記LCDR3のC末端に直接的又は間接的に結合され、ここで、前記LFR1が、配列番号33で示されるアミノ酸配列又は配列番号33で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR2が、配列番号34で示されるアミノ酸配列又は配列番号34で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR3が、配列番号35で示されるアミノ酸配列又は配列番号35で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、前記LFR4が、配列番号36で示されるアミノ酸配列又は配列番号36で示されるアミノ酸配列と少なくとも約70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項
11~
13のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項16】
前記抗PD-L1抗体が、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含むVLを含
み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含むVLを含み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号37で示されるアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、VH及びVLを含み、前記VHが、配列番号25で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記VLが、配列番号38、配列番号39又は配列番号40で示されるアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、配列番号41で示されるアミノ酸配列を含むLCを含み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列を含むLCを含み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号41で示されるアミノ酸配列を含み;
好ましくは、前記抗PD-L1抗体が、HCと、LCと、を含み、前記HCが、配列番号26で示されるアミノ酸配列を含み、且つ前記LCが、配列番号42、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列を含む、請求項
11~
13のいずれか一項に記載の医薬物組合せ。
【請求項17】
前記医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤及び/又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、前記医薬物組合せ中で互いに混合
せず、
好ましくは、前記医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤及び/又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとが、単一の剤形にあり;
好ましくは、前記医薬物組合せが、医薬物組成物として製剤化され;
好ましくは、前記医薬物組成物が、PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤、及びSTING経路アゴニストを含み;
好ましくは、前記STING経路アゴニストの存在量が、約0.0001mg/kg~約200mg/kgであり;
好ましくは、前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤の存在量が、約0.0001mg/kg~約200mg/kgであり;
好ましくは、前記医薬物組成物が、1つ以上の薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項1
又は2に記載の医薬物組合せ。
【請求項18】
新生物疾患の治療のための医薬物の製造における、請求項1
又は2に記載の医薬物組合せの使用
であって、
好ましくは、前記新生物疾患が、腫瘍及び/又は疣贅疾患を含む、使用。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0107】
ある実施形態において、医薬物組合せにおけるi)前記PD-1阻害剤又はPD-L1阻害剤と、ii)前記STING経路アゴニストとを新生物に注射することを含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0161
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0161】
別のいくつかの実施形態において、前記抗PD-1抗体は、Pembrolizumab(商品名Keytruda、以前のランブロリズマブ(Lambrolizumab)、Merck 3745、MK-3475又はSCH-900475とも呼ばれる)であり、PD-1に結合するヒト化IgG4モノクローナル抗体である。Pembrolizumabは、例えばHamid,ら(2013)New England Journal of Medicine 369(2):134-44,WO2009/114335及びUS 8,354,509に開示されている。例えば、前記医薬物組合せは、1)Pembrolizumab又はその生物学的増強物、及びその生物学的同等物、及びその組み合わせである抗PD-1抗体、及び2)2’,3’-cGAMP又はその誘導体を含むSTING経路アゴニストを含む。
【国際調査報告】