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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-02
(54)【発明の名称】種子用温湯消毒兼発芽装置
(51)【国際特許分類】
   A01C 1/08 20060101AFI20240424BHJP
   A01C 1/02 20060101ALI20240424BHJP
【FI】
A01C1/08
A01C1/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558690
(86)(22)【出願日】2023-03-16
(85)【翻訳文提出日】2023-09-22
(86)【国際出願番号】 KR2023003501
(87)【国際公開番号】W WO2023177227
(87)【国際公開日】2023-09-21
(31)【優先権主張番号】10-2022-0033091
(32)【優先日】2022-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523362205
【氏名又は名称】ク,ジン・ソプ
【氏名又は名称原語表記】KOO, JIN SUB
【住所又は居所原語表記】38‐1, ANSIM‐RO 69‐GIL, DONG‐GU, DAEGU 41080, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】ク,ジン・ソプ
(72)【発明者】
【氏名】ク,ギ・ヒョン
【テーマコード(参考)】
2B051
【Fターム(参考)】
2B051AA03
2B051AB01
2B051BB03
2B051CA01
(57)【要約】
本発明は、種子用温湯消毒兼発芽装置に関し、上部が開放形成されるとともに内側には水が収容される空間を有する収容ケースが備えられ、収容ケースの外側には、収容槽枠、収容ケース、収容槽、残水排出パイプが備えられ、前記収容槽と離隔具備されるとともに外部から水を供給され、収容槽内側装置を制御するように備えられる制御部と、収容槽内側の水を外部に排出するように備えられる複数個のウォーター排出管と、前記収容槽の内側に収容槽の上部を通じて挿脱可能であるように備えられる収納枠を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開放形成されるとともに内側には水が収容される空間を有する収容ケース10が備えられ、前記収容ケース10の外側前後左右には、それぞれ複数個の角形パイプが連結形成されるとともに水が収容される前記収容ケース10を支えるように形成される収容槽枠12が備えられ、前記収容ケース10および前記収容槽枠12の下部には、相互両側に離隔されるとともに前後方向に長く形成される複数個の離隔パイプ14が備えられる収容槽16;
前記収容ケース10の下部に連結具備され、前記収容槽16内部の水を外部に排出するために備えられる残水排出パイプ18;
前記収容槽16と離隔具備されるとともに外部から水を供給され、前記収容槽16に水を供給するか、前記収容槽16内側の水を供給されるように備えられ、前記収容槽16内側に供給される水の温度を上げるか、下げるように備えられる熱交換器20;
前記収容槽16と離隔具備され、前記収容槽16にエアを供給するように備えられるエア供給機22;
前記収容槽16の内側下部に安着具備されるとともに、内側に収容可能な空間が形成されて備えられ、内側には熱線24およびバブル発生器26が収容され、外側には複数個の貫通孔28が形成される離隔ケース30;
前記収容槽16と離隔具備され、前記熱交換器20、エア供給機22、熱線24およびバブル発生器26と連結されて、前記熱交換器20、エア供給機22、熱線24およびバブル発生器26を制御するように備えられる制御部32;
前記収容槽16上に備えられるとともに、前記制御部32と連結されて収容槽16に供給される水の温度を測定して前記制御部32に伝達する温度センサー34;
前記収容槽16の内側下部に外周縁上に相互離隔された複数個の通孔36を有する管体で形成されて備えられ、前記離隔ケース30と離隔されて前記離隔ケース30を取り囲むように備えられ、前記熱交換器20から水を供給されて収容槽16の内側に供給するライン供給部38;
前記収容槽16上に複数個が連結具備され、前記収容槽16の内側に前記熱交換器20を通じて水を供給するか、または収容槽16内側の水を前記熱交換器20に排出するように備えられるウォーター循環管40;
前記収容槽16上に複数個が連結具備され、前記収容槽16内側の水を外部に排出するように備えられる複数個のウォーター排出管42;
前記収容槽16の内側下部角にそれぞれ備えられて前記熱交換器20から水を供給され、それぞれには前記収容槽16の角に沿って順次に方向性を有するように備えられ、水が前記収容槽16内側上で右回りまたは左回りに渦流できるように図るノズル44が備えられる渦流誘導供給部46;
前記収容槽16の内側に前記収容槽16の上部を通じて挿脱可能であるように備えられ、複数個の角形パイプが相互連結されて形成されるとともに内側中央部には、角形パイプにより両側に離隔区画された一対の収納空間を有する収納枠48が備えられ、収納枠48それぞれの収納空間上には、それぞれ上下に離隔されるとともに両側に離隔されて対称形成される複数個の収納摺動バー50が備えられ、収納枠48の上部には、両側に長く形成されるとともに前後方向に離隔されて複数個が収納枠48上に連結固定される収納枠上部バー52が備えられ、収納枠上部バー52の上部には、収納枠48の収納空間それぞれの上部中央に前後方向に貫通した貫通孔54を有する係止具56それぞれの下部が収納枠上部バー52の上部に安着される係止部58が備えられる収納ラック60;
前記収納ラック60の内側中央部には、複数個が前後方向および上下に相互離隔されて備えられ、それぞれは、前記収納ラック60の内側中央部を基準に相互両側に対称具備され、それぞれは、前記熱交換器20およびエア供給機22から供給される水およびエアを前記収容槽16の内側に供給するように備えられる複数個の収納ラック供給管62;
前記収納ラック60の収納空間上に複数個が相互離隔されて備えられ、それぞれの上部には、種子が満たされた袋が積置される積置部64が形成され、積置部64の下部には、複数個がそれぞれ両側に相互離隔具備されるとともに、前後方向に長く形成されて両側下部が収納摺動バー50の上部上で摺動移動可能であるように形成された摺動部66が形成される棚68;及び
前記収容槽16の内側下部には、前記離隔ケース30と離隔されるとともに相互離隔されて前記離隔ケース30の上部に比べて高い高さで上部に突出する複数個の離隔手段72が備えられ、
前記収納ラック60は、前記離隔手段72によって前記収容槽16の内側下部から上部に離隔具備されてなることを特徴とする、種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項2】
前記収容槽16、前記収納ラック60、前記棚68は、それぞれ複数個が備えられて使用されるものであり、前記収容槽16それぞれには40~60℃または25~35℃の水が選択的に供給されて40~60℃の水を供給された前記収容槽16上では種子を消毒し、25~35℃の水を供給された前記収容槽16上では種子が発芽するようになることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項3】
前記離隔パイプ14の下部には、相互離隔された複数個の高さ調節手段70が備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項4】
前記ライン供給部38は、金属材または合成樹脂材のうちから選択されたいずれか一つでなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項5】
前記離隔ケース30は、両側に離隔されて一対が備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項6】
前記収容槽16の内側各角上には、それぞれ板状に形成されるとともに上下に離隔されて複数個が備えられる角板74が備えられ、前記角板74のそれぞれは両端が前記収容槽16と前記角板74との間に三角形の空間が形成されるように前記収容槽16と連結具備されてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項7】
前記収納ラック60の上部には、相互両側および前後方向に対称に離隔されるとともに相互に両側に向い合う逆方向が前記収納ラック60の外側に延長されて前記収納ラック60が前記収容槽16に一定の深さ以上に挿入されることを防止する複数個の挿入制限パイプ76が備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項8】
前記係止部58は、ワイヤ、丸棒、角形のパイプのうちから選択されたいずれか一つで形成される複数個の固定手段78によって収納枠上部バー52上に連結固定されてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項9】
前記係止部58の係止具56それぞれの下部前後方向には、板状に形成されて下部に延長されるとともに、それぞれ前後方向に相互隔離距離が離れるように下向き傾斜して延長される一対の係止具ガイド板80がそれぞれ備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項10】
前記制御部32上には、前記制御部32の信号を伝達されて登録されたユーザーの無線または有線端末機に信号を転送するIOT部82が備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項11】
前記制御部32上には、前記制御部32から信号を伝達されて作動され、前記制御部32の信号によってユーザーが識別可能な多様な警報音を出すスピーカー84および多様な色相の光を出す警報灯86が備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項12】
前記収容槽16上には、水の水位を測定して前記制御部32に伝達する水位測定センサー88が備えられるとともに、前記制御部32上では前記水位測定センサー88の信号を伝達されてウォーター循環管40、ウォーター排出管42、残水排出パイプ18上に備えられるウォーター循環弁90、ウォーター排出弁92、残水排出弁94をそれぞれ開閉して前記収容槽16が一定の水位を維持するか、または前記収容槽16内部の水をすべて排出できるようになることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項13】
前記離隔パイプ14それぞれは、四角形状のパイプで形成されるとともに、それぞれの前後方向は開放形成されてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項14】
前記離隔パイプ14の複数個のうちいずれか一つ以上には、それぞれ前記離隔パイプ14の前後方向に対称形成されるとともに、それぞれは、下部に形成される四角形状の挿入パイプ96が前記離隔パイプ14上に挿脱可能に備えられるとともに、前記挿入パイプ96が互いに向い合う逆方向は互いに逆方向に延長され、前記挿入パイプ96が互いに向い合う逆方向上部には、それぞれ前記収容槽16の方向に上向き傾斜して延長される支持パイプ98が備えられ、前記支持パイプ98それぞれの端部には平板状の支持板100が備えられ、前記支持板100がそれぞれ向い合う方向には、それぞれ前記支持板100と同一の形状を有する固定板102が前記収容槽枠12上に固定具備され、前記支持板100および固定板102は、ボルトとナットによって結合されてなることを特徴とする、請求項13に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項15】
前記収容ケース10の内側下部は、残水排出パイプ18方向が最も下部に位置するように傾斜して形成されてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項16】
前記収容槽枠12の上部両側には、それぞれ前後方向に長く形成されるとともに、それぞれが向い合う方向上部角がそれぞれの内側に内入されるガイドパイプ収容溝104が形成される一対のガイドパイプ106が備えられ、前記ガイドパイプ収容溝104上には、それぞれ互いに向い合う方向が上部から下部に下向き傾斜して形成される傾斜路パイプ108が備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項17】
前記ガイドパイプ106および傾斜路パイプ108は、前記収容槽枠12の上部四方にそれぞれ備えられてなることを特徴とする、請求項16に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項18】
前記離隔ケース30は、前記収容ケース10および前記離隔ケース30と連結されるヒンジ110によって前記収容ケース10上で折り畳み可能であるように形成されてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項19】
前記離隔ケース30それぞれ上には、離隔ケースワイヤ112の一端がそれぞれ固定され、前記離隔ケースワイヤ112の他端は前記収容槽枠12の上部に備えられるワイヤ固定環114上に連結されてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項20】
前記離隔ケース30は、合成樹脂材で形成されてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項21】
前記棚68の摺動部66それぞれは、角形のパイプである下部枠116で形成されるものであり、前記下部枠116それぞれの前後方向端部は、それぞれ積置部64の前後方向に比べて内側に引き込まれてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項22】
前記棚68の積置部64は、角形パイプである上部枠118が相互に前後方向に離隔されるとともに複数個が備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項23】
前記棚68の積置部64は、内側に上下に貫通した複数個の循環孔120を有する板状の積置板122で形成されてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項24】
前記棚68の積置部64の両側端部は、それぞれ摺動部66の両側に比べて内側に引き込まれてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項25】
前記棚68の前記下部枠116それぞれの前後方向端部上には、それぞれの下側が相互に内側に下向き傾斜して形成される下部枠傾斜部124が形成されてなることを特徴とする、請求項21に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項26】
前記収納ラック60の後方には、前記棚68の離脱を防止する離脱防止パイプ128が相互に両側に離隔されて複数個が備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項27】
前記熱交換器20上には、水に含まれた異物を捕集するフィルター130が備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【請求項28】
前記収容槽16上には、前記収納ラック60の挿脱有無を確認して前記制御部32に信号を伝達する挿脱感知センサー132が備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の種子用温湯消毒兼発芽装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種子用温湯消毒兼発芽装置に関し、より詳細には、種子が満たされる複数個の袋を複数個が備えられる棚の上部にそれぞれ容易に相互離隔して積置することができるだけでなく、上部にそれぞれ複数個の袋が積置された棚をそれぞれフォークリフト、ホイスト、クレーンなどを利用して棚が収容される収納ラックに容易に相互離隔して収納することができるとともに、複数個の棚が収容された収納ラックもまた容易にフォークリフト、ホイスト、クレーンなどを使用して内側に温水が供給される収容槽に浸漬して種子を消毒することができ、種子の消毒が終了された収納ラックもまた容易にフォークリフト、ホイスト、クレーンなどを利用して内側に冷水が供給される収容槽に浸漬して発芽することができるようにした、種子用温湯消毒兼発芽装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、植物種子、特に穀物の種子は、作物の数量と直結する出発点であって、これを発芽させて栽培する過程を経るには根本的に種子状態で元気な個体が確保または維持されなければならない。
【0003】
特に、このために種子伝染の病菌や線虫をなくすために、種子に加えられる物理化学的な処理を種子消毒と言い、種子の外部付着菌に対しては、通常化学薬品などを利用した化学的消毒をし、内部付着菌に対しては、通常物理的消毒を実施してきた。
【0004】
このような化学的消毒の代表的な例としては、農薬の水溶液に種子を一定時間浸す浸漬消毒や、農薬分を種子にそのまま付ける消毒法である粉衣消毒などがあり、種もみなどには浸漬消毒が麦類の黒穂病などを予防するためには、粉衣消毒が活用されてきた。
【0005】
しかし、最近、有機農業産物に対する関心が高まり、環境にやさしい農産物およびその栽培法が急増して、上述した種子消毒法は、実質的にこのような基準に及ばないものであり、また有機農業産物、無農薬環境にやさしい農産物の生産で農薬を含む化学製品の使用は製品としての値打ちも顕著に下落するものであるところ、農産物に対する種子段階における消毒の必要性が生産量に直結する重要なものであることに鑑みると、環境にやさしい消毒が可能な消毒技術が強力に要求されていることが実情である。
【0006】
また、物理的消毒方法としては、麦類の裸黒穂病、サツマイモの黒斑病、稲の葉菱線虫病、馬鹿苗病などに対して温湯で種子の内部にある病菌や線虫などを撲滅する消毒法があり、特にこのような方法としては冷水温湯浸法、浴湯漬法、温湯浸法があり、このうち温湯浸法が多く使用されてきた。
【0007】
このような温湯を利用した消毒のためには、消毒のための温度と、時間が非常に重要なものであって、もし、消毒温度を低すぎたり、高すぎたりした温度で消毒するか、消毒時間もまた短すぎたり、長すぎたりした時間消毒するようになると、消毒の効果がないだけでなく、種子に変形が発生することになった。
【0008】
よって、前記のような問題点を解決するために、種もみと水が収められた貯蔵容器と、前記貯蔵容器に空気を供給して前記貯蔵容器内の水の温度を制御するコントロール装置と、前記コントロール装置から引き出され、空気供給管とヒーティングケーブルを備えたケーブルユニットと、前記ケーブルユニットのヒーティングケーブルと連結されて貯蔵容器内の水の温度を上昇させるヒーティング線と前記空気供給管と連結されて前記貯蔵容器内の水に気泡を供給する気泡発生手段を有した発芽ユニットを備え、前記気泡発生手段は、相互着脱可能に結合された上部プレートと下部プレートとからなり、前記上部プレートと前記下部プレートが互いに接する面には、結合時に放射線方向に複数個のノズルを形成するように放射線方向の溝と突起が連続して形成されたことを特徴とする簡易温湯消毒兼用発芽器が韓国登録実用新案公報第20-0440288号公報のように提示されている。
【0009】
しかし、前記のような先行技術は、種子が収められた複数個の袋を貯蔵容器に一つずつ浸漬することで、多くの量の袋が貯蔵容器に一度に浸漬される場合、それぞれの袋の間ごとに間隔が確保されず、それぞれの袋が当接する部分には消毒を要する種子に温水が適切に供給されない問題点があるだけでなく、それぞれの袋を貯蔵容器から取り出す際にも、袋を一つずつ取り出さなければならないことから、作業能率が落ちて大量の種子を一度に迅速に消毒および発芽させることができないという問題点があった。
【0010】
したがって、前記のような従来の問題点を解決した種子用温湯消毒兼発芽装置が要求されている実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】韓国登録実用新案公報第20-0440288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するために発明されたものであって、それぞれの収容槽内側に温水または冷水およびバブルを安定して供給することができるようにするとともに、種子の消毒および発芽に必要な温水および冷水それぞれの温度を安定して維持することができるようにし、それぞれの収容槽上に種子が収められた複数個の袋を相互離隔された状態で一度に容易に浸漬するか、取り出すことができるようにして、一度に大量の種子を消毒および発芽させることができるようにする、種子用温湯消毒兼発芽装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記のような目的を実現するために、本発明は、上部が開放形成されるとともに内側には水が収容される空間を有する収容ケースが備えられ、収容ケースの外側前後左右には、それぞれ複数個の角形パイプが連結形成されるとともに水が収容される収容ケースを支えるように形成される収容槽枠が備えられ、収容ケースおよび収容槽枠の下部には、相互両側に離隔されるとともに前後方向に長く形成される複数個の離隔パイプが備えられる収容槽と、前記収容ケースの下部に連結具備され、収容槽内部の水を外部に排出するために備えられる残水排出パイプと、前記収容槽と離隔具備されるとともに外部から水を供給され、収容槽に水を供給するか、収容槽内側の水を供給されるように備えられ、収容槽内側に供給される水の温度を上げるか、下げるように備えられる熱交換器と、前記収容槽と離隔具備され、収容槽にエアを供給するように備えられるエア供給機と、前記収容槽の内側下部に安着具備されるとともに、内側に収容可能な空間が形成されて備えられ、内側には熱線およびバブル発生器が収容され、外側には複数個の貫通孔が形成される離隔ケースと、前記収容槽と離隔具備され、熱交換器、エア供給機、熱線およびバブル発生器と連結されて、熱交換器、エア供給機、熱線およびバブル発生器を制御するように備えられる制御部と、前記収容槽上に備えられるとともに、制御部と連結されて収容槽に供給される水の温度を測定して制御部に伝達する温度センサーと、前記収容槽の内側下部に外周縁上に相互離隔された複数個の通孔を有する管体で形成されて備えられ、離隔ケースと離隔されて離隔ケースを取り囲むように備えられ、熱交換器から水を供給されて収容槽の内側に供給するライン供給部と、前記収容槽上に複数個が連結具備され、収容槽の内側に熱交換器を通じて水を供給するか、または収容槽内側の水を熱交換器に排出するように備えられるウォーター循環管と、前記収容槽上に複数個が連結具備され、収容槽内側の水を外部に排出するように備えられる複数個のウォーター排出管と、前記収容槽の内側下部角にそれぞれ備えられて熱交換器から水を供給され、それぞれには収容槽の角に沿って順次に方向性を有するように備えられ、水が収容槽内側上で右回りまたは左回りに渦流できるように図るノズルが備えられる渦流誘導供給部と、前記収容槽の内側に収容槽の上部を通じて挿脱可能であるように備えられ、複数個の角形パイプが相互連結されて形成されるとともに内側中央部には、角形パイプにより両側に離隔区画された一対の収納空間を有する収納枠が備えられ、収納枠それぞれの収納空間上には、それぞれ上下に離隔されるとともに両側に離隔されて対称形成される複数個の収納摺動バーが備えられ、収納枠の上部には、両側に長く形成されるとともに前後方向に離隔されて複数個が収納枠上に連結固定される収納枠上部バーが備えられ、収納枠上部バーの上部には、収納枠の収納空間それぞれの上部中央に前後方向に貫通した貫通孔を有する係止具それぞれの下部が収納枠上部バーの上部に安着される係止部が備えられる収納ラックと、前記収納ラックの内側中央部には、複数個が前後方向および上下に相互離隔されて備えられ、それぞれは、収納ラックの内側中央部を基準に相互両側に対称具備され、それぞれは、熱交換器およびエア供給機から供給される水およびエアを収容槽の内側に供給するように備えられる複数個の収納ラック供給管と、前記収納ラックの収納空間上に複数個が相互離隔されて備えられ、それぞれの上部には、種子が満たされた袋が積置される積置部が形成され、積置部下部には、複数個がそれぞれ両側に相互離隔具備されるとともに、前後方向に長く形成されて両側下部が収納摺動バーの上部上で摺動移動可能であるように形成された摺動部が形成される棚と、前記収容槽の内側下部には離隔ケースと離隔されるとともに相互離隔されて離隔ケースの上部に比べて高い高さで上部に突出する複数個の離隔手段が備えられ、収納ラックは離隔手段によって収容槽の内側下部から上部に離隔具備されてなる種子用温湯消毒兼発芽装置を提供する。
【発明の効果】
【0014】
このようになる本発明に係る種子用温湯消毒兼発芽装置は、制御部、熱交換器、エア供給機、熱線、バブル発生器、温度センサーによって収容槽内側に供給される温水または冷水およびバブルを安定して供給することができるとともに、種子の消毒および発芽に必要な温水または冷水それぞれの温度およびバブルの供給量を安定して維持することができ、棚が相互離隔されて複数個が収納される収納ラックによって収容槽上に種子が収められた複数個の袋を相互離隔された状態で一度に容易に収容槽上に浸漬するか、取り出すことができ、一度に大量の種子を消毒および発芽させることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る種子用温湯消毒兼発芽装置の概略正面図である。
図2】本発明に係る種子用温湯消毒兼発芽装置の一部分概略斜視図である。
図3】本発明に係る種子用温湯消毒兼発芽装置の一部分概略分解図である。
図4】本発明に係る種子用温湯消毒兼発芽装置の一部分概略分解斜視図である。
図5】本発明に係る収容槽の概略斜視図である。
図6】本発明に係る収容槽の概略斜視図である。
図7】本発明に係る収容槽の概略平面図である。
図8】本発明に係る収容槽の概略平面図である。
図9】本発明に係る収納ラックの概略斜視図である。
図10】本発明に係る棚の概略斜視図である。
図11】本発明に係る棚の概略斜視図である。
図12】本発明に係る棚の概略斜視図である。
図13】本発明に係る離隔ケースの概略斜視図である。
図14】本発明に係る結束具の概略斜視図である。
図15】本発明に係る結束具の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施のための具体的な内容を添付の図面を参照してより詳細に説明する。
【0017】
図1ないし図15を参照すると、本発明に係る種子用温湯消毒兼発芽装置は、上部が開放形成されるとともに内側には水が収容される空間を有する収容ケース10が備えられ、収容ケース10の外側前後左右には、それぞれ複数個の角形パイプが連結形成されるとともに水が収容される収容ケース10を支えるように形成される収容槽枠12が備えられ、収容ケース10および収容槽枠12の下部には、相互両側に離隔されるとともに前後方向に長く形成される複数個の離隔パイプ14が備えられる収容槽16と、前記収容ケース10の下部に連結具備され、収容槽16内部の水を外部に排出するために備えられる残水排出パイプ18と、前記収容槽16と離隔具備されるとともに外部から水を供給され、収容槽16に水を供給するか、収容槽16内側の水を供給されるように備えられ、収容槽16内側に供給される水の温度を上げるか、下げるように備えられる熱交換器20と、前記収容槽16と離隔具備され、収容槽16にエアを供給するように備えられるエア供給機22と、前記収容槽16の内側下部に安着具備されるとともに、内側に収容可能な空間が形成されて備えられ、内側には熱線24およびバブル発生器26が収容され、外側には複数個の貫通孔28が形成される離隔ケース30と、前記収容槽16と離隔具備され、熱交換器20、エア供給機22、熱線24およびバブル発生器26と連結されて、熱交換器20、エア供給機22、熱線24およびバブル発生器26を制御するように備えられる制御部32と、前記収容槽16上に備えられるとともに、制御部32と連結されて収容槽16に供給される水の温度を測定して制御部32に伝達する温度センサー34と、前記収容槽16の内側下部に外周縁上に相互離隔された複数個の通孔36を有する管体で形成されて備えられ、離隔ケース30と離隔されて離隔ケース30を取り囲むように備えられ、熱交換器20から水を供給されて収容槽16の内側に供給するライン供給部38と、前記収容槽16上に複数個が連結具備され、収容槽16の内側に熱交換器20を通じて水を供給するか、または収容槽16内側の水を熱交換器20に排出するように備えられるウォーター循環管40と、前記収容槽16上に複数個が連結具備され、収容槽16内側の水を外部に排出するように備えられる複数個のウォーター排出管42と、前記収容槽16の内側下部角にそれぞれ備えられて熱交換器20から水を供給され、それぞれには収容槽16の角に沿って順次に方向性を有するように備えられ、水が収容槽16内側上で右回りまたは左回りに渦流できるように構成されるノズル44が備えられる渦流誘導供給部46と、前記収容槽16の内側に収容槽16の上部を通じて挿脱可能であるように備えられ、複数個の角形パイプが相互連結されて形成されるとともに内側中央部には、角形パイプにより両側に離隔区画された一対の収納空間を有する収納枠48が備えられ、収納枠48それぞれの収納空間上には、それぞれ上下に離隔されるとともに両側に離隔されて対称形成される複数個の収納摺動バー50が備えられ、収納枠48の上部には、両側に長く形成されるとともに前後方向に離隔されて複数個が収納枠48上に連結固定される収納枠上部バー52が備えられ、収納枠上部バー52の上部には、収納枠48の収納空間それぞれの上部中央に前後方向に貫通した貫通孔54を有する係止具56それぞれの下部が収納枠上部バー52の上部に安着される係止部58が備えられる収納ラック60と、前記収納ラック60の内側中央部には、複数個が前後方向および上下に相互離隔されて備えられ、それぞれは、収納ラック60の内側中央部を基準に相互両側に対称に具備され、それぞれは、熱交換器20およびエア供給機22から供給される水およびエアを収容槽16の内側に供給するように備えられる複数個の収納ラック供給管62と、前記収納ラック60の収納空間上に複数個が相互離隔されて備えられ、それぞれの上部には、種子が満たされた袋が積置される積置部64が形成され、積置部64の下部には、複数個がそれぞれ両側に相互離隔具備されるとともに、前後方向に長く形成されて両側下部が収納摺動バー50の上部上で摺動移動可能であるように形成された摺動部66が形成される棚68からなる。
【0018】
まず、上部が開放形成されるとともに内側には水が収容される空間を有する収容ケース10が備えられ、収容ケース10の外側前後左右には、それぞれ複数個の角形パイプが連結形成されるとともに水が収容される収容ケース10を支えるように形成される収容槽枠12が備えられ、収容ケース10および収容槽枠12の下部には、相互両側に離隔されるとともに前後方向に長く形成される複数個の離隔パイプ14を有する収容槽16が備えられる。
【0019】
一方、前記離隔パイプ14の下部には、相互離隔された複数個の高さ調節手段70が備えられることが好ましく、これにより収容槽16が地面と水平であるように円滑に調節することができるだけでなく、収容槽16内部の水を外部に排出する際にもある一方向の高さ調節手段70を調節して後述する残水排出パイプ18を通じて円滑に排出できるようになるものである。
【0020】
このとき、前記高さ調節手段70は、高さを調節することができる多様な手段が使用され得るものであり、図1のような調節座に限るものではない。
【0021】
また、前記離隔パイプ14それぞれは、好ましくは四角形状のパイプで形成されるとともに、それぞれの前後方向は開放形成されてなり、離隔パイプ14の複数個のうちいずれか一つ以上には、それぞれ離隔パイプ14の前後方向に対称に形成されるとともに、それぞれは、下部に形成される四角形状の挿入パイプ96が離隔パイプ14上に挿脱可能に備えられるとともに、挿入パイプ96が互いに向い合う逆方向は互いに逆方向に延長され、挿入パイプ96が互いに向い合う逆方向上部には、それぞれ収容槽16方向に上向き傾斜して延長される支持パイプ98が備えられ、支持パイプ98それぞれの端部には平板状の支持板100が備えられ、支持板100がそれぞれ向い合う方向には、それぞれ支持板100と同一の形状を有する固定板102が収容槽枠12上に固定具備され、支持板100および固定板102は、ボルトとナットによって結合されることが好ましいものである。
【0022】
このとき、前記離隔パイプ14上に結合または分離可能に連結される図1ないし図6のような挿入パイプ96、支持パイプ98、支持板100によって水圧によってやや損傷し得る収容槽16の破損を容易に防止することができ、収容槽16の移動時には、挿入パイプ96、支持パイプ98、支持板100を収容槽16上で分離して車両などに容易に積載して移送することができるようになるものである。
【0023】
そして、前記収容槽16の内側下部には、後述する離隔ケース30と離隔されるとともに相互離隔されて離隔ケース30の上部に比べて高い高さで上部に突出する複数個の離隔手段72が備えられることが好ましいものであり、これにより後述する収納ラック60が離隔手段72によって収容槽16の内側下部から上部に離隔安着されることで、離隔ケース30の損傷が防止されるものである。
【0024】
このとき、前記離隔手段72は、円筒形や角形のパイプが使用されるもの、または収納ラック60が離隔手段72によって収容槽16の内側下部から上部に離隔安着されることができるものであれば、如何なるものを使用しても構わない。
【0025】
また、前記収容槽16の内側各角上には、それぞれ板状に形成されるとともに上下に離隔されて複数個が備えられる角板74が備えられ、角板74のそれぞれは両端が収容槽16と角板74との間に三角形の空間が形成されるように収容槽16と連結具備されることで、図4ないし図5のように後述する渦流誘導供給部46が収納ラック60によって損傷することが防止されるだけでなく、図示しない他の水およびエアを供給するパイプラインおよび電線などが損傷することもまた防止されるものである。
【0026】
そして、前記収容槽16上には、水の水位を測定して後述する制御部32に伝達する図示しない水位測定センサー88が備えられるとともに、制御部32上では水位測定センサー88の信号を伝達されて後述するウォーター循環管40、ウォーター排出管42、残水排出パイプ18上に備えられる図示しないウォーター循環弁90、ウォーター排出弁92、残水排出弁94をそれぞれ開閉して収容槽16が一定の水位を維持するか、または収容槽16内部の水をすべて排出できるようにすることが好ましいものである。
【0027】
また、前記収容槽枠12の上部両側には、図1ないし図6のようにそれぞれ前後方向に長く形成されるとともに、それぞれが向い合う方向上部角がそれぞれの内側に内入されるガイドパイプ収容溝104が形成される一対のガイドパイプ106が備えられ、ガイドパイプ収容溝104上には、それぞれ互いに向い合う方向が上部から下部に下向き傾斜して形成される傾斜路パイプ108が備えられることが好ましく、これにより後述する収納ラック60が傾斜路パイプ108によって収容槽16の定められた位置上に容易に挿入可能なものであり、ガイドパイプ106および傾斜路パイプ108は、収容槽枠12の上部四方にそれぞれ備えられて使用されることもできるものである。
【0028】
一方、前記収容槽16上には、収納ラック60の挿脱有無を確認して後述する制御部32に信号を伝達する図示しない挿脱感知センサー132が備えられて使用されることが好ましいものであり、これにより制御部32においては、挿脱感知センサー132の信号によって収容槽16上に水およびエアを供給するか、収容槽16上の水を排出できるようになるものである。
【0029】
このような、前記収容槽16は、用途および必要に応じて一つまたは複数個がそれぞれ備えられて使用されるものであり、複数個が備えられる際に収容槽16それぞれには40~60℃または25~35℃の水が選択的に供給されて40~60℃の水を供給された収容槽16上では種子を消毒し、25~35℃の水を供給された収容槽16上では種子の発芽が行われるようにするものであり、収容槽16一つが使用される際には収容槽16内側に異なる温度を有する水を順次に交差供給して使用するものである。
【0030】
前記収容ケース10の下部に連結具備され、収容槽16内部の水を外部に排出するための残水排出パイプ18が備えられる。
【0031】
このとき、前記残水排出パイプ18上には、制御部32の制御によって開閉される残水排出弁94が備えられて使用されるものであり、収容ケース10の内側下部は、残水排出パイプ18方向が最も下部に位置するように傾斜して形成されて収容ケース10内側の水が円滑に外部に排出されることができるようにすることが好ましいものである。
【0032】
前記収容槽16と離隔具備されるとともに外部から水を供給され、収容槽16に水を供給するか、収容槽16内側の水を供給されるように備えられ、収容槽16内側に供給される水の温度を上げるか、下げる熱交換器20が備えられる。
【0033】
このとき、前記熱交換器20上には、水に含まれた異物を捕集するフィルター130が備えられて使用されることができるものであり、図1のように熱交換器20は、適正温度を有する水の迅速な供給のために複数個が備えられて使用されることもできるものである。
【0034】
また、前記収容槽16と離隔具備され、収容槽16にエアを供給するエア供給機22が備えられる。
【0035】
このとき、前記エア供給機22は、後述する図示しないバブル発生器26とともに種子の間に水が容易に浸透することができるようにすることはもちろん、種子に酸素の供給を図るように備えられるものであり、必要に応じて複数個が備えられて使用されることもできるものである。
【0036】
前記収容槽16の内側下部に安着具備されるとともに、内側に収容可能な空間が形成されて備えられ、内側には図示しない通常の熱線24およびバブル発生器26が収容され、外側には複数個の貫通孔28が形成される離隔ケース30が備えられる。
【0037】
このとき、前記離隔ケース30は、金属材または合成樹脂材で形成されるものであるが、本発明においては、収容槽16内側の掃除容易性のために軽い材質である合成樹脂材で形成されるものであり、このような離隔ケース30は、図6ないし図8のように両側に離隔されて一対が備えられて使用されることが好ましいものである。
【0038】
また、前記離隔ケース30は、収容ケース10および離隔ケース30と連結されるヒンジ110によって収容ケース10上で折り畳み可能であるように形成されることが好ましく、離隔ケース30のそれぞれの上には、図7のような離隔ケースワイヤ112の一端がそれぞれ固定され、離隔ケースワイヤ112の他端は収容槽枠12の上部に備えられるワイヤ固定環114上に連結されて、作業者が離隔ケースワイヤ112を把持して引くか、解くことで、離隔ケース30を収容ケース10上で容易に折り畳み可能になるものであり、これは、収容槽16内側の掃除容易性のための構成であるものである。
【0039】
前記収容槽16と離隔具備され、熱交換器20、エア供給機22、熱線24およびバブル発生器26と連結されて、熱交換器20、エア供給機22、熱線24およびバブル発生器26を制御する制御部32が備えられ、このような制御部32上には、制御部32の信号を伝達されて登録されたユーザーの無線または有線端末機に信号を転送するIOT部82と、制御部32から信号を伝達されて作動され、制御部32の信号によってユーザーが識別可能な多様な警報音を出すスピーカー84および多様な色相の光を出す警報灯86が備えられて、まれに発生し得る誤作動に対して迅速に作業者が対応できるように使用されることが好ましいものである。
【0040】
前記収容槽16上に備えられるとともに、制御部32と連結されて収容槽16に供給される水の温度を測定して制御部32に伝達する温度センサー34が備えられ、これにより制御部32においては熱交換器20を制御するようになるものである。
【0041】
前記収容槽16の内側下部に外周縁上に相互離隔された複数個の通孔36を有する管体で形成されて備えられ、離隔ケース30と離隔されて離隔ケース30を取り囲むように備えられ、熱交換器20から水を供給されて収容槽16の内側に供給するライン供給部38が備えられる。
【0042】
このとき、前記ライン供給部38は、金属材または合成樹脂材のうちから選択されたいずれか一つで形成されるものであり、ライン供給部38においては、熱交換器20から水を供給されて収容槽16の内側に供給するか、またはエア供給機22からエアも供給されて収容槽16の内側に供給することもできるものである。
【0043】
前記収容槽16上に複数個が連結具備され、収容槽16の内側に熱交換器20を通じて水を供給するか、または収容槽16内側の水を熱交換器20に排出する複数個のウォーター循環管40が備えられる。
【0044】
また、前記収容槽16上に複数個が連結具備され、収容槽16内側の水を外部に排出する複数個のウォーター排出管42が備えられる。
【0045】
このとき、前記ウォーター排出管42は、収容槽16上に一定水位以上に水が収容される際に水を外部に排出するために備えられるものである。
【0046】
前記収容槽16の内側下部角にそれぞれ備えられて熱交換器20から水を供給され、それぞれには収容槽16の角に沿って順次に方向性を有するように備えられ、水が収容槽16内側上で右回りまたは左回りに渦流できるように構成されるノズル44を有する渦流誘導供給部46が備えられる。
【0047】
このとき、前記渦流誘導供給部46上には、熱交換器20から水が供給されるか、またはエア供給機22からエアも供給されて収容槽16の内側に供給することもできるものである。
【0048】
前記収容槽16の内側に収容槽16の上部を通じて挿脱可能であるように備えられ、複数個の角形パイプが相互連結されて形成されるとともに、内側中央部には、角形パイプにより両側に離隔区画された一対の収納空間を有する収納枠48が備えられ、収納枠48それぞれの収納空間上には、それぞれ上下に離隔されるとともに両側に離隔されて対称形成される複数個の収納摺動バー50が備えられ、収納枠48の上部には、両側に長く形成されるとともに前後方向に離隔されて複数個が収納枠48上に連結固定される収納枠上部バー52が備えられ、収納枠上部バー52の上部には、収納枠48の収納空間それぞれの上部中央に前後方向に貫通した貫通孔54を有する係止具56それぞれの下部が収納枠上部バー52の上部に安着される係止部58を有する収納ラック60が備えられる。
【0049】
このとき、前記収納ラック60の後方には、棚68の離脱を防止するように図9のような離脱防止パイプ128が相互両側に離隔されて複数個が備えられて使用されるものであり、収納ラック60の上部には、図9のように相互両側および前後方向に対称離隔されるとともに相互両側に向い合う逆方向が収納ラック60の外側に延長されて収納ラック60が収容槽16に一定の深さ以上に挿入されることを防止する複数個の挿入制限パイプ76が備えられて離隔ケース30の損傷を防止するように使用されることが好ましいものである。
【0050】
一方、前記係止部58は、収納枠上部バー52上に固定されて使用されることもできるが、図1ないし図4のようにワイヤ、丸棒、角形のパイプのうちから選択されたいずれか一つで形成される複数個の固定手段78によって収納枠上部バー52上に連結固定されて使用されることもできるものであり、係止部58の貫通孔54によって収納ラック60をフォークリフト、ホイスト、クレーンなどを使用して容易に収容槽16上に挿脱することができるようになるものである。
【0051】
一方、前記係止部58が流動可能であるようにワイヤで収納枠上部バー52と連結される際には、係止具56それぞれの下部前後方向に板状に形成されて下部に延長されるとともに、それぞれ前後方向に相互隔離距離が離れるように下向き傾斜して延長される一対の係止具ガイド板80がそれぞれ備えられて使用されることが好ましく、係止具ガイド板80によって係止部58が収納枠上部バー52の上部指定された位置に安定して安着されることができるものである。
【0052】
また、前記収納ラック60は、収容槽16のように複数個が備えられて使用されることが好ましいものであり、これにより容易に大量の種子消毒作業および種子発芽作業が可能となるものである。
【0053】
前記収納ラック60の内側中央部には、複数個が前後方向および上下に相互離隔されて備えられ、それぞれは、収納ラック60の内側中央部を基準に相互両側に対称に具備され、それぞれは、熱交換器20およびエア供給機22から供給される水およびエアを収容槽16の内側に供給するように備えられる複数個の収納ラック供給管62が備えられる。
【0054】
このとき、前記収納ラック供給管62は、収容槽16の内側下部から上部に離隔されて複数個が備えられて使用されることで収納ラック60上に積置される種子が収容された袋の位置と関係なく、満遍なく、速く指定された温度の水およびエアを供給するように備えられるものである。
【0055】
前記収納ラック60の収納空間上に複数個が相互離隔されて備えられ、それぞれの上部には、種子が満たされた袋が積置される積置部64が形成され、積置部64の下部には、複数個がそれぞれ両側に相互離隔具備されるとともに、前後方向に長く形成されて両側下部が収納摺動バー50の上部上で摺動移動可能であるように形成された摺動部66が形成される棚68が備えられる。
【0056】
このとき、前記棚68の摺動部66それぞれは、角形のパイプである下部枠116で形成されるものであり、下部枠116それぞれの前後方向端部は、それぞれ積置部64の前後方向に比べて内側に引き込まれて下部枠116の端部によって種子が満たされた袋が損傷することを防止することが好ましいものである。
【0057】
また、前記棚68の下部枠116それぞれの前後方向端部上には、それぞれの下側が相互内側に下向き傾斜して形成される下部枠傾斜部124が形成され、種子が満たされた袋が損傷することを防止することが好ましいものである。
【0058】
そして、前記棚68の積置部64は、角形パイプである上部枠118が相互前後方向に離隔されるとともに複数個が備えられるものであり、棚68の下部枠116および上部枠118それぞれの開放された両端には、それぞれ合成樹脂材で形成される仕上げキャップ126が連結具備されて種子が満たされた袋が損傷することがさらに防止されるようにすることが好ましいものである。
【0059】
一方、前記棚68の積置部64は、内側に上下に貫通した複数個の循環孔120を有する板状の積置板122で形成されて使用されることもできるものである。
【0060】
また、前記棚68の積置部64両側端部は、それぞれ摺動部66の両側に比べて内側に引き込まれ形成されることが好ましいものである。
【0061】
一方、前記棚68は、収容槽16、収納ラック60のようにそれぞれ複数個が備えられて使用されることが好ましいものである。
【0062】
このようになる本発明に係る種子用温湯消毒兼発芽装置は、制御部32、熱交換器20、エア供給機22、熱線24、バブル発生器26、温度センサー34によって収容槽16内側に供給される温水または冷水およびエア、バブルを安定して供給することができるとともに、種子の消毒および発芽に必要な温水または冷水それぞれの温度およびエア、バブルの供給量を安定して維持することができ、棚68が相互離隔されて複数個が収納される収納ラック60によって収容槽16上に種子が収められた複数個の袋を相互離隔された状態で一度に容易に収容槽16上に浸漬するか、取り出すことができ、一度に大量の種子を消毒および発芽させることができる利点があるものである。
【符号の説明】
【0063】
10 収容ケース
12 収容槽枠
14 離隔パイプ
16 収容槽
18 残水排出パイプ
20 熱交換器
22 エア供給機
24 熱線
26 バブル発生器
28 貫通孔
30 離隔ケース
32 制御部
34 温度センサー
36 通孔
38 ライン供給部
40 ウォーター循環管
42 ウォーター排出管
44 ノズル
46 渦流誘導供給部
48 収納枠
50 収納摺動バー
52 収納枠上部バー
54 貫通孔
56 係止具
58 係止部
60 収納ラック
62 収納ラック供給管
64 積置部
66 摺動部
68 棚
70 高さ調節手段
72 離隔手段
74 角板
76 挿入制限パイプ
78 固定手段
80 係止具ガイド板
82 IOT部
84 スピーカー
86 警報灯
88 水位測定センサー
90 ウォーター循環弁
92 ウォーター排出弁
94 残水排出弁
96 挿入パイプ
98 支持パイプ
100 支持板
102 固定板
104 ガイドパイプ収容溝
106 ガイドパイプ
108 傾斜路パイプ
110 ヒンジ
112 離隔ケースワイヤ
114 ワイヤ固定環
116 下部枠
118 上部枠
120 循環孔
122 積置板
124 下部枠傾斜部
126 仕上げキャップ
128 離脱防止パイプ
130 フィルター
132 挿脱感知センサー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】