(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-02
(54)【発明の名称】ネットワークマニフェストに基づくAI/MLモデル配信
(51)【国際特許分類】
H04L 41/16 20220101AFI20240424BHJP
H04W 40/02 20090101ALI20240424BHJP
H04L 41/0806 20220101ALI20240424BHJP
H04L 45/302 20220101ALI20240424BHJP
H04L 41/147 20220101ALI20240424BHJP
G06F 18/20 20230101ALI20240424BHJP
【FI】
H04L41/16
H04W40/02
H04L41/0806
H04L45/302
H04L41/147
G06F18/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562209
(86)(22)【出願日】2022-04-19
(85)【翻訳文提出日】2023-11-16
(86)【国際出願番号】 EP2022060212
(87)【国際公開番号】W WO2022223499
(87)【国際公開日】2022-10-27
(32)【優先日】2021-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523295556
【氏名又は名称】インターディジタル・シーイー・インターミディエート・ソシエテ・パ・アクシオンス・シンプリフィエ
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オンノ、ステファン
(72)【発明者】
【氏名】キンキ、シリル
(72)【発明者】
【氏名】フィロシュ、ティエリー
【テーマコード(参考)】
5K030
5K067
【Fターム(参考)】
5K030HC09
5K030LB05
5K030LE16
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE16
(57)【要約】
一実装形態では、マニフェストアプリケーションサーバは、ターゲットUE能力に適合された特定のAI/MLモデルをダウンロード又は更新するためのいくつかのネットワーク通信経路を示す、「マニフェスト」と呼ばれる記述テキストファイルをUEに提供する。AI/MLモデルは、チャンクに分割されると想定される。マニフェストファイルは、システム内にある異なる種類のUEに関して最良の全体的なネットワーク効率を達成するために、マニフェストアプリケーションサーバによって集中制御される。マニフェストファイルは、デバイスツーデバイスの通信経路と、UE自体によって提供される関連情報(帯域幅、チャンクIDなど)とを含む。マニフェストアプリケーションサーバは、特定のモデルチャンクをダウンロードするための異なるネットワーク通信経路及び関連する予想されるネットワーク制限を記述する異なるマニフェストのセットを公開する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信/受信ユニット(WTRU)によって実行される方法であって、
AI/MLモデルをダウンロードするために利用可能な複数のネットワーク通信経路を示す情報を受信することであって、前記情報は、AI/MLモデル情報を更に含む、ことと、
前記受信された情報に基づいて、前記AI/MLモデルのための複数のAI/MLモデルチャンクを決定することと、
前記受信された情報に基づいて、前記AI/MLモデルの前記複数のAI/MLモデルチャンクのそれぞれのモデルチャンクをダウンロードするために、前記複数の通信ネットワーク経路から1つのネットワーク通信経路を決定することと、
前記AI/MLモデルの前記それぞれのモデルチャンクをダウンロードするために、前記1つのネットワーク通信経路との通信を確立することと、
前記AI/MLモデルの前記それぞれのモデルチャンクに基づいて、前記AI/MLモデルの少なくともサブセットを構築することと、
前記AI/MLモデルの前記少なくともサブセットに対して推論を実行することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記受信された情報に基づいて、前記AI/MLモデルの別のモデルチャンクをダウンロードするために、前記複数のネットワーク通信経路から別のネットワーク通信経路を決定することであって、前記別のモデルチャンクは、前記AI/MLモデルの前記少なくともサブセットを構築するために使用される、こと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信された情報に基づいて、複数のAI/MLモデルから前記AI/MLモデルを決定することを更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
AI/ML関連イベント情報及びユーザ機器許可のうちの少なくとも1つを示すプロビジョニング情報を受信することと、
前記WTRUのモデルサブスクリプション情報を示す情報をサーバに送信することと、を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
サーバによって実行される方法であって、
無線送信/受信ユニット(WTRU)からモデルサブスクリプション情報を受信することと、
前記モデルサブスクリプション情報に基づいてイベントのためのAI/MLモデルを選択することであって、前記AI/MLモデルは複数のモデルチャンクを含む、ことと、
前記モデルサブスクリプション情報に基づいて、前記AI/MLモデルの前記複数のモデルチャンクのそれぞれのモデルチャンクをダウンロードするために利用可能な複数のネットワーク通信経路を示す情報を生成することと、
前記生成された情報を前記WTRUに送信することと、を含む、方法。
【請求項6】
前記WTRUの1つ以上の近隣WTRUを識別する近隣マップを受信することを更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記WTRUのプロファイル情報を受信することを更に含む、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
別のイベントが発生したと判定することと、
前記別のイベントについて前記情報を更新することと、
前記更新された情報を前記WTRUに送信することと、を更に含む、請求項5~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記モデルサブスクリプション情報が、モデル要求情報、ユーザ機器プロファイル、ネットワーク情報、及び環境情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項10】
前記モデル要求情報が、モデルタイプ、モデルサブセット、及びモデル要求識別のうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ユーザ機器プロファイルが、オペレーティングシステム、ユーザ機器識別、実行中のAI/MLエンジン、エンジンバージョン、及びCPU/GPU能力のうちの少なくとも1つを示す、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記ネットワーク情報は、前記WTRUが近隣WTRUからチャンクを受信するネットワーク能力を示し、近隣WTRUによって提供される通信モード、ネットワークリンクタイプ、D2D通信リンクの情報のうちの少なくとも1つを示す、請求項9~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ネットワーク情報は、前記ユーザ機器ネットワークが近隣WTRUにチャンクを供給するネットワーク能力を示し、前記WTRUによって提供される通信モード、ネットワークリンクタイプ、D2D通信リンクの情報のうちの少なくとも1つを示す、請求項9~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記環境情報は、サーバが前記AI/MLモデルの選択を決定するのに有用な情報であり、イベントまでの推定距離及び前記イベントからの位置のうちの少なくとも1つを含む、請求項9~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記AI/MLモデル情報が、モデル識別子、モデルサイズ、前記AI/MLモデルのチャンク数、モデル使用タイプ、モデル使用タイプ拡張、及び適用時間のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記モデル使用タイプが、フルモデルタイプ及び増分モデルタイプのうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記モデル使用タイプ拡張が、通常タイプ、特殊化タイプ、及び適応タイプのうちの少なくとも1つを含む、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記AI/MLモデル情報が、前記モデルチャンクについて、チャンクタイプ、チャンク番号、チャンクサイズ、チェックサム、推論時間、予想利用可能時間、予想推論時間、予想ダウンロード頻度利用可能性、メモリフットプリント、前記AI/MLモデルを記憶するメモリ内での前記モデルチャンクの位置を示すために使用されるメモリローディングオフセットのうちの少なくとも1つを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記モデルチャンクタイプが、予測出力を提供する通常チャンク、又は予測出力のない中間チャンクを示す、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
ネットワーク通信経路についての前記情報が、少なくともネットワークリンクタイプ、ネットワークアドレス、通信モード、及び予想ダウンロード時間を示す、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記AI/MLモデルの前記複数のモデルチャンクのうちの少なくとも2つが、異なるチャンクタイプを有する、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記D2D通信リンクの前記情報が、D2D無線リソース情報、D2Dアプリケーション識別子、及びD2D認証情報のうちの少なくとも1つを示す、請求項12~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記D2Dアプリケーション識別子が、3GPP Prose識別子又は情報を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記情報がマニフェストアプリケーションファイルに含まれる、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
1つ以上のプロセッサと少なくともメモリとを含む装置であって、前記1つ以上のプロセッサは、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されている、装置。
【請求項26】
実行されると、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法を実施する機械実行可能命令を記憶している非一時的機械可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、概して、AI/ML(人工知能/機械学習)モデルの配信に関する。
【背景技術】
【0002】
AI/ML技術は、画像強調、オーディオノイズ低減、自動翻訳、及びナビゲーションなどの様々な領域で使用することができる。この新しい知能は、デバイス、例えば、カメラ、マイクロフォン、及び温度計に埋め込まれたセンサによって生成される膨大な量のデータを正確かつ迅速に処理及び解釈することによって達成することができる。これらのセンサは、デバイスのすぐ近くで起こることを反映することを目的とする。したがって、環境の変化は、最終的なアプリケーション及びユーザ体験に影響を与える。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態によれば、無線送信/受信ユニット(WTRU)によって実行される方法が提示され、この方法は、AI/MLモデルをダウンロードするために利用可能な複数のネットワーク通信経路を示す情報を受信することであって、上記情報はAI/MLモデル情報を更に含む、ことと、上記受信された情報に基づいて、上記AI/MLモデルのための複数のAI/MLモデルチャンクを決定することと、上記受信された情報に基づいて、上記AI/MLモデルの上記複数のAI/MLモデルチャンクのそれぞれのモデルチャンクをダウンロードするために、上記複数の通信ネットワーク経路から1つのネットワーク通信経路を決定することと、上記aAI/MLモデルの上記それぞれのモデルチャンクをダウンロードするために、上記1つのネットワーク通信経路との通信を確立することと、上記AI/MLモデルの上記それぞれのモデルチャンクに基づいて、上記AI/MLモデルの少なくともサブセットを構築することと、上記AI/MLモデルの上記少なくともサブセットに対して推論を実行することと、を含む。
【0004】
別の実施形態によれば、サーバによって実行される方法が提示され、この方法は、無線送信/受信ユニット(WTRU)からモデルサブスクリプション情報を受信することと、上記モデルサブスクリプション情報に基づいてイベントのためのAI/MLモデルを選択することであって、上記AI/MLモデルは複数のモデルチャンクを含む、ことと、上記モデルサブスクリプション情報に基づいて、上記AI/MLモデルの上記複数のモデルチャンクのそれぞれのモデルチャンクをダウンロードするために利用可能な複数のネットワーク通信経路を示す情報を生成することと、上記生成された情報を上記WTRUに送信することと、を含む。
【0005】
更なる実施形態は、本明細書に記載の方法を実施するように構成されたシステムを含む。そのようなシステムは、プロセッサと、プロセッサ上で実行されたときに本明細書で説明される方法を実施するように動作する命令を記憶する、非一時的コンピュータ記憶媒体と、を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】1つ以上の開示される実施形態が実装され得る例示的な通信システムを示すシステム図である。
【
図1B】一実施形態による、
図1Aに示される通信システム内で使用され得る例示的な無線送信/受信ユニット(WTRU)を示すシステム図である。
【
図2】一実施形態による、ネットワークマニフェストに基づいてAI/MLモデルを配信するためのシステムの概要を示す。
【
図3】一実施形態による、AI/MLモデルダウンローディングを実行するためのシーケンス図を示す。
【
図4】一実施形態による、UE1及びUE2のためのマニフェスト情報の例を示す。
【
図5】一実施形態による、UE1及びUE2のためのマニフェスト情報の例を示す。
【
図9A】一実施形態による、マルチキャストカルーセルモードにおけるチャンクm2ダウンロード、チャンクm3ダウンロード、及びチャンクm0ダウンロードをそれぞれ示す。
【
図9B】一実施形態による、マルチキャストカルーセルモードにおけるチャンクm2ダウンロード、チャンクm3ダウンロード、及びチャンクm0ダウンロードをそれぞれ示す。
【
図9C】一実施形態による、マルチキャストカルーセルモードにおけるチャンクm2ダウンロード、チャンクm3ダウンロード、及びチャンクm0ダウンロードをそれぞれ示す。
【
図11】一実施形態による、AI/MLモデルからのカルーセル作成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1Aは、1つ以上の開示された実施形態が実装され得る、例示的な通信システム100を示す図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージ伝達、ブロードキャストなどのコンテンツを、複数の無線ユーザに提供する、多重アクセスシステムであり得る。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じて、上記のようなコンテンツにアクセスすることを可能にし得る。例えば、通信システム100は、コード分割多重アクセス(code division multiple access、CDMA)、時分割多重アクセス(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多重アクセス(frequency division multiple access、FDMA)、直交FDMA(orthogonal FDMA、OFDMA)、シングルキャリアFDMA(single-carrier FDMA、SC-FDMA)、ゼロテールユニークワードDFT-Spread OFDM(zero-tail unique-word DFT-Spread OFDM、ZT UW DTS-s OFDM)、ユニークワードOFDM(unique word OFDM、UW-OFDM)、リソースブロックフィルタ処理OFDM、フィルタバンクマルチキャリア(filter bank multicarrier、FBMC)などの、1つ以上のチャネルアクセス方法を用い得る。
【0008】
図1Aに示すように、通信システム100は、無線送/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、RAN104、CN106、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)108、インターネット110、及び他のネットワーク112を含み得るが、開示された実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、及び/又はネットワーク要素を想定していることが理解されるであろう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作し、かつ/又は通信するように構成された、任意のタイプのデバイスであり得る。例として、それらのいずれも「局」及び/又は「STA」と称され得るWTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得、ユーザ機器(user equipment、UE)、移動局、固定又は移動加入者ユニット、加入ベースのユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、ホットスポット又はMi-Fiデバイス、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)デバイス、ウォッチ又は他のウェアラブル、ヘッドマウントディスプレイ(head-mounted display、HMD)、車両、ドローン、医療デバイス及びアプリケーション(例えば、遠隔手術)、工業用デバイス及びアプリケーション(例えば、工業用及び/又は自動処理チェーンコンテキストで動作するロボット及び/又は他の無線デバイス)、家電デバイス、商業用及び/又は工業用無線ネットワークで動作するデバイスなどを含み得る。WTRU102a、102b、102c、及び102dのいずれも、互換的にUEと称され得る。
【0009】
通信システム100はまた、基地局114a及び/又は基地局114bを含み得る。基地局114a、114bの各々は、CN106、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112などの1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例として、基地局114a、114bは、基地局トランシーバ(base transceiver station、BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、gNB、NRノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(access point、AP)、無線ルータなどであり得る。基地局114a、114bは各々単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局及び/又はネットワーク要素を含み得ることが理解されるであろう。
【0010】
基地局114aは、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、リレーノードなど、他の基地局及び/又はネットワーク要素(図示せず)も含み得る、RAN104の一部であり得る。基地局114a及び/又は基地局114bは、セル(図示せず)と称され得る、1つ以上のキャリア周波数で無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得る。これらの周波数は、認可スペクトル、未認可スペクトル、又は認可及び未認可スペクトルの組み合わせであり得る。セルは、相対的に固定され得るか又は経時的に変化し得る特定の地理的エリアに、無線サービスのカバレッジを提供し得る。セルは、更にセルセクタに分けられ得る。例えば、基地局114aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分けられ得る。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバを、すなわち、セルのセクタごとに1つのトランシーバを含み得る。一実施形態では、基地局114aは、多重入力多重出力(multiple-input multiple output、MIMO)技術を用い得、セルのセクタごとに複数のトランシーバを利用し得る。例えば、ビームフォーミングを使用して、所望の空間方向に信号を送信及び/又は受信し得る。
【0011】
基地局114a、114bは、エアインターフェース116を介して、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上と通信し得るが、このエアインターフェース116は、任意の好適な無線通信リンク(例えば、無線周波数(radio frequency、RF)、マイクロ波、センチメートル波、マイクロメートル波、赤外線(infrared、IR)、紫外線(ultraviolet、UV)、可視光など)であり得る。エアインターフェース116は、任意の好適な無線アクセス技術(radio access technology、RAT)を使用して確立され得る。
【0012】
より具体的には、上記のように、通信システム100は、多重アクセスシステムであり得、例えば、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなどの、1つ以上のチャネルアクセススキームを用い得る。例えば、RAN104及びWTRU102a、102b、102cの基地局114aは、広帯域CDMA(wideband CDMA、WCDMA)を使用してエアインターフェース116を確立し得る、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)地上無線アクセス(Terrestrial Radio Access、UTRA)などの無線技術を実装し得る。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access、HSPA)及び/又は進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンク(Downlink、DL)パケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access、HSDPA)及び/又は高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed UL Packet Access、HSUPA)を含み得る。
【0013】
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、進化型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access、E-UTRA)などの無線技術を実装し得、これは、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)及び/又はLTE-Advanced(LTE-Advanced、LTE-A)及び/又はLTE-Advanced Pro(LTE-A Pro)を使用してエアインターフェース116を確立し得る。
【0014】
一実施形態では、基地局114a、及びWTRU102a、102b、102cは、新たな無線(New Radio、NR)技術を使用して、エアインターフェース116を確立し得る、NR無線アクセスなどの無線技術を実装し得る。
【0015】
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、複数の無線アクセス技術を実装し得る。例えば、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、例えば、デュアルコネクティビティ(dual connectivity、DC)原理を使用して、LTE無線アクセス及びNR無線アクセスを一緒に実装し得る。したがって、WTRU102a、102b、102cによって利用されるエアインターフェースは、複数のタイプの無線アクセス技術、及び/又は複数のタイプの基地局(例えば、eNB及びgNB)に送られる/そこから送られる送信によって特徴付けられ得る。
【0016】
他の実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.11(すなわち、無線フィデリティ(Wireless Fidelity、WiFi)、IEEE802.16(すなわち、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMAX)、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、暫定規格2000(IS-2000)、暫定規格95(IS-95)、暫定規格856(IS-856)、汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile communications、GSM)、GSM進化型高速データレート(Enhanced Data rates for GSM Evolution、EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装し得る。
【0017】
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームNodeB、ホームeノードB又はアクセスポイントであり得、事業所、家庭、車両、キャンパス、工業施設、(例えば、ドローンによる使用のための)空中回廊、道路などの場所などの局所的エリアにおける無線接続を容易にするために、任意の好適なRATを利用し得る。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立し得る。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)を確立し得る。更に別の実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NRなど)を利用して、ピコセル又はフェムトセルを確立し得る。
図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有し得る。したがって、基地局114bは、CN106を介してインターネット110にアクセスする必要がない場合がある。
【0018】
RAN104は、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上に、音声、データ、アプリケーション、及び/又はボイスオーバインターネットプロトコル(voice over internet protocol、VoIP)サービスを提供するように構成された任意のタイプのネットワークであり得る、CN106と通信し得る。データは、例えば、異なるスループット要件、レイテンシ要件、エラー許容要件、信頼性要件、データスループット要件、モビリティ要件などの、様々なサービス品質(quality of service、QoS)要件を有し得る。CN106は、通話制御、ビリングサービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、映像配信などを提供し、かつ/又はユーザ認証などの高レベルセキュリティ機能を実施し得る。
図1Aには示されていないが、RAN104及び/又はCN106は、RAN104と同じRAT又は異なるRATを用いる他のRANと直接又は間接的に通信し得ることが理解されよう。例えば、NR無線技術を利用し得るRAN104に接続されることに加えて、CN106はまた、GSM、UMTS、CDMA2000、WiMAX、E-UTRA又はWiFi無線技術を用いて別のRAN(図示せず)と通信し得る。
【0019】
CN106はまた、PSTN108、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112にアクセスするために、WTRU102a、102b、102c、102dのゲートウェイとして機能し得る。PSTN108は、基本電話サービス(plain old telephone service、POTS)を提供する公衆交換電話網を含み得る。インターネット110は、相互接続されたコンピュータネットワーク及びデバイスのグローバルシステムを含み得るが、これらのネットワーク及びデバイスは、送信制御プロトコル(transmission control protocol、TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)、及び/又はTCP/IPインターネットプロトコルスイートのインターネットプロトコル(internet protocol、IP)などの、共通通信プロトコルを使用する。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は運営される、有線及び/又は無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同じRAT又は異なるRATを用い得る1つ以上のRANに接続された別のCNを含み得る。
【0020】
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102dのいくつか又は全ては、マルチモード能力を含み得る(例えば、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る)。例えば、
図1Aに示されるWTRU102cは、セルラベースの無線技術を用い得る基地局114a、及びIEEE802無線技術を用い得る基地局114bと通信するように構成され得る。
【0021】
図1Bは、例示的なWTRU102を示すシステム図である。
図1Bに示すように、WTRU102は、とりわけ、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(global positioning system、GPS)チップセット136、及び/又は他の周辺機器138を含み得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有したまま、前述の要素の任意の部分的組み合わせを含み得ることが理解されよう。
【0022】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(integrated circuit、IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ118は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、及び/又はWTRU102が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能性を実行し得る。プロセッサ118は、送信/受信要素122に結合され得るトランシーバ120に結合され得る。
図1Bは、プロセッサ118及びトランシーバ120を別個のコンポーネントとして示すが、プロセッサ118及びトランシーバ120は、電子パッケージ又はチップにおいて一緒に統合され得るということが理解されよう。
【0023】
送信/受信要素122は、エアインターフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信するか又は基地局(例えば、基地局114a)から信号を受信するように構成され得る。例えば、一実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号を送信及び/又は受信するように構成されたアンテナであり得る。一実施形態では、送信/受信要素122は、例えば、IR、UV又は可視光信号を送信及び/又は受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。更に別の実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号及び光信号の両方を送信及び/又は受信するように構成され得る。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信及び/又は受信するように構成され得るということが理解されよう。
【0024】
送信/受信要素122は、単一の要素として
図1Bに示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含み得る。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を用い得る。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116を介して無線信号を送受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含み得る。
【0025】
トランシーバ120は、送信/受信要素122によって送信される信号を変調し、送信/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成され得る。上記のように、WTRU102は、マルチモード能力を有し得る。したがって、トランシーバ120は、例えばNR及びIEEE802.11などの複数のRATを介してWTRU102が通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0026】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)表示ユニット若しくは有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)表示ユニット)に結合され得、これらからユーザが入力したデータを受信し得る。プロセッサ118はまた、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128に出力し得る。加えて、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130及び/又はリムーバブルメモリ132などの任意のタイプの好適なメモリから情報にアクセスし、かつ当該メモリにデータを記憶し得る。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ハードディスク又は任意の他のタイプのメモリ記憶デバイスを含み得る。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(secure digital、SD)メモリカードなどを含み得る。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバ又はホームコンピュータ(図示せず)上など、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリから情報にアクセスし、かつ当該メモリにデータを記憶し得る。
【0027】
プロセッサ118は、電源134から電力を受信し得るが、WTRU102における他のコンポーネントに電力を分配し、かつ/又は制御するように構成され得る。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の好適なデバイスであり得る。例えば、電源134は、1つ以上の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(nickel-cadmium、NiCd)、ニッケル亜鉛(nickel-zinc、NiZn)、ニッケル金属水素化物(nickel metal hydride、NiMH)、リチウムイオン(lithium-ion、Li-ion)など)、太陽セル、燃料セルなどを含み得る。
【0028】
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合され得、これは、WTRU102の現在の場所に関する場所情報(例えば、経度及び緯度)を提供するように構成され得る。GPSチップセット136からの情報に加えて又はその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース116を介して場所情報を受信し、かつ/又は2つ以上の近くの基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、その場所を判定し得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有したまま、任意の好適な位置判定方法によって位置情報を取得し得るということが理解されよう。
【0029】
プロセッサ118は、他の周辺機器138に更に結合され得、他の周辺機器138には、追加の特徴、機能、及び/又は有線若しくは無線接続を提供する1つ以上のソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールが含まれ得る。例えば、周辺機器138には、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、(写真及び/又はビデオのための)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(frequency modulated、FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、仮想現実及び/又は拡張現実(Virtual Reality/Augmented Reality、VR/AR)デバイス、アクティビティトラッカなどが含まれ得る。周辺機器138は、1つ以上のセンサを含み得、センサは、ジャイロスコープ、加速度計、ホール効果センサ、磁力計、方位センサ、近接センサ、温度センサ、時間センサ、ジオロケーションセンサ、高度計、光センサ、タッチセンサ、磁力計、気圧計、ジェスチャセンサ、生体認証センサ、及び/又は湿度センサのうちの1つ以上であり得る。
【0030】
WTRU102は、(例えば、UL(例えば、送信用)及びダウンリンク(例えば、受信用)の両方のための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のいくつか又は全ての送信及び受信が並列及び/又は同時であり得る、全二重無線機を含み得る。全二重無線機は、ハードウェア(例えば、チョーク)又はプロセッサを介した信号処理(例えば、別個のプロセッサ(図示せず)又はプロセッサ118を介して)を介して自己干渉を低減し、かつ又は実質的に排除するための干渉管理ユニットを含み得る。一実施形態では、WRTU102は、(例えば、UL(例えば、送信用)又はダウンリンク(例えば、受信用)のいずれかのための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のうちのいくつか又は全てのうちのどれかの送信及び受信のための半二重無線機を含み得る。
【0031】
WTRUは、
図1A~
図1Bに、無線端末装置として説明されているが、特定の代表的な実施形態では、そのような端末装置は、通信ネットワークとの有線通信インターフェースを(例えば、一時的に又は恒久的に)使用し得ることが想定される。
【0032】
図1A~
図1B、及び
図1A~
図1Bの対応する説明を考慮して、WTRU102a~d、基地局114a~b、eNode-B160a~c、MME162、SGW164、PGW166、gNB180a~c、AMF182a~b、UPF184a~b、SMF183a~b、DN185a~b、及び/又は本明細書に記載される任意の他のデバイスのうちの1つ以上に関して本明細書に記載される機能のうちの1つ以上又は全部は、1つ以上のエミュレーションデバイス(図示せず)によって実行され得る(図示せず)。エミュレーションデバイスは、本明細書に説明される機能の1つ以上又は全てをエミュレートするように構成された1つ以上のデバイスであり得る。例えば、エミュレーションデバイスを使用して、他のデバイスを試験し、かつ/又はネットワーク及び/若しくはWTRU機能をシミュレートし得る。
【0033】
エミュレーションデバイスは、ラボ環境及び/又はオペレータネットワーク環境における他のデバイスの1つ以上の試験を実装するように設計され得る。例えば、1つ以上のエミュレーションデバイスは、通信ネットワーク内の他のデバイスを試験するために、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として完全に若しくは部分的に実装され、かつ/又は展開されている間、1つ以上若しくは全ての機能を実行し得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として一時的に実装/展開されている間、1つ以上若しくは全ての機能を実行し得る。エミュレーションデバイスは、試験を目的として別のデバイスに直接結合され得、かつ/又は地上波無線通信を使用して試験を実行し得る。
【0034】
1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として実装/展開されていない間、全てを含む1つ以上の機能を実行し得る。例えば、エミュレーションデバイスは、1つ以上のコンポーネントの試験を実装するために、試験実験室での試験シナリオ、並びに/又は展開されていない(例えば、試験用の)有線及び/若しくは無線通信ネットワークにおいて利用され得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、試験機器であり得る。RF回路(例えば、1つ以上のアンテナを含み得る)を介した直接RF結合及び/又は無線通信は、データを送信及び/又は受信するように、エミュレーションデバイスによって使用され得る。
【0035】
ディープニューラルネットワーク(DNN)は、ある入力ドメインを別のドメイン、すなわち、出力にマッピングする複雑な関数である。DNNは、いくつかのニューラル層で(典型的には直列に)構成され、各ニューラル層は、いくつかのパーセプトロンで構成されている。パーセプトロンは、入力と非線形関数、例えばシグモイド関数との線形結合からなる関数である。したがって、DNNは、2つの要素、すなわち、アーキテクチャ(パーセプトロンの数及びパーセプトロン間の接続を含む)と、パラメータ(線形関数の重み及び、必要であれば、非線形関数のパラメータである)とで構成されている。機械学習(ML)アルゴリズムによって巨大なデータセットに対して訓練されると、これらのモデルは、近年、広範囲の用途に有用であることが証明されてきており、人工知能(AI)、コンピュータビジョン、オーディオ処理、及びいくつかの他の領域における最先端技術に著しい改善をもたらしている。今日のそれらの普及により、それらは、多くの場合、「AI/MLモデル」と呼ばれる。
【0036】
AI/MLモデルは、基本的に、特定のアーキテクチャ又は構成に対してトレーニングの間に学習される重みのセットにあり、アーキテクチャ又は構成は、モデルがどんな層を含むか、及びそれらの層がどのように接続されるかを指定する。
【0037】
モバイルデバイスにインストールされるアプリケーションの多くは、AI/MLアルゴリズムに依存することが予想される。アプリケーションが依存するAI/MLモデルは、ユーザ体験を維持するか又は更に改善するために、最初にダウンロード又は更新され得る。このダウンロード又は更新プロセスは、高速かつ効率的であり、アプリケーションを妨げないものとする。
【0038】
モバイルネットワークオペレータ及びコンテンツプロバイダは、例えば、以下のような多くの課題に直面する。
・最大数の要求者に対してAI/MLモデルをいつでもどこでも利用可能にする。
・多種多様なモバイルデバイスを包含するAI/MLモデルポートフォリオを提供する。
・サービス品質を維持し、超大型のAI/MLモデルの同時ダウンロードによって引き起こされるネットワーク輻輳を回避する。
【0039】
4G/5G/6G環境におけるモバイルアプリケーションは、ワイヤレスネットワークを介してエンドユーザデバイス上にダウンロードされるAI/MLモデルにますます依存することになる。3GPP SA1(TR22.874)における5GSでのAI/MLモデル転送に関する最近の研究は、ユースケースを提案し、この主題に関する高レベル要件を定義する。一例として、例えばコンサート又はカーレースなどのソーシャルイベント中に、何千人もの人々が、AI/MLモデルを必要とするスマートフォン上でアプリケーションを使用する。これらのAI/MLモデルは、イベントエリアに特有で、またソーシャルイベント自体に特有であり、ソーシャルイベント自体の間も、光又は音のようないくつかの環境変化とともに進化し得る。AI/MLモデルは、最初にダウンロードされる必要がある。
【0040】
イベントが開始すると、何千人もの人々がアプリケーションを起動し、これは、同じAI/MLモデルの何千ものダウンロードをトリガする。各AI/MLモデルは数百Mバイトになるので、これは、膨大なダウンリンクトラフィックを生成し、このトラフィックを非常に短い時間で基地局及びAI/MLモデルサーバが処理することは非常に困難である。利用可能なスペクトルリソースは限られているので、これは、制限されたスループット、並びに起こり得る輻輳問題及び遅延をもたらし、また結果として、エンドユーザにとって不十分なQoEにもつながる。
【0041】
表1は、ソーシャルイベント中に利用可能な潜在的なAI/MLモデルを示す。
【0042】
【0043】
表1の第1の行を例として使用すると、表1は、人(したがってUE)がイベントのコンサートホールに入るとき(第1の「シーン」scene_0として参照される)、UEが、このコンサートホールの音響及び他の特性に対して専用のいくつかの特定のAI/MLモデルを収集することができると読み取ることができる(E00_Aはコンサートホールのオーディオに特化されたモデルであり、E00_Vはコンサートホールのビデオに特化されたモデルであり、E00_Pはこのコンサートホールでピクチャを撮るように特化されたモデルである)。
【0044】
64KBの平均モデルサイズを考慮すると、5000個のUEが同じモデル(例えば、E00_A)を要求し、1秒以内にそれを使用したい場合、64KB*8*5000=2.56Gb/sのダウンリンクビットレートを必要とする。
【0045】
本出願は、ターゲットUE能力に適応された特定のAI/MLモデルをダウンロードし、更に更新するために、UEが異なるネットワーク通信経路のマニフェスト(例えば、記述テキストファイル)を収集するための方法を提供する。ネットワーク経路は、適所にある異なる種類のUEに関して最良の全体的なネットワーク効率を達成するために、アプリケーションサーバによって集中制御される。AI/MLモデルは、チャンクに分割されると想定される。チャンクは、AI/MLモデルのサブセットであり、重み値のセットからなる。結果として、AI/MLアプリケーションサーバ/マニフェストサーバは、特定のモデルチャンクをダウンロードするための異なるネットワーク通信経路及び関連する予想されるネットワーク制限を記述する異なるマニフェストのセットを公開する。
【0046】
ネットワーク通信経路は、ローカルリンク(例えば、ストリーミング能力を提供する近隣のリーディングUEからそれらの近傍への直接通信)、又は遠距離リンク(例えば、UEと、クラウド内に、エッジに、若しくはコアネットワーク内に位置するリモートAI/MLサーバとの間の通信)であり得る。ローカルリンク又は遠距離リンクのいずれかで、UEとAI/MLサーバとの間の1対1のユニキャスト通信、又は1対多の通信を使用することができる。1対多の通信は、ブロードキャスト、グループキャスト、マルチキャスト(例えば、様々なチャンク頻度に従ってAI/MLモデルチャンクをストリーミングするマルチキャストカルーセル)を使用し得る。通信パターンは、リクエスト/レスポンスであっても、サブスクライブ/通知であってもよい。定期的な更新では、コールバック又は通知が必要である。本出願の残りの部分では、1対多の通信を指すために「マルチキャスト」という用語を使用し、これは、マルチキャスト、グループキャスト、又はブロードキャストであり得る。
【0047】
近隣のダウンロードのためのソースとしてダイレクトネットワーク経路を含めるために、モデルチャンクを近隣に再配信することができるいわゆるリーディングUEが、その能力をAI/MLサーバに登録し、更に更新する。加えて、要求量を考慮してマルチキャストカルーセルのチャンク頻度分布の調整を検討し得、すなわち、要求がより多くなると、チャンク頻度が増加し得る。
【0048】
有利なことに、本出願は、サービス品質を維持し、かつ膨大な数のユーザによる超大型のAI/MLモデルの同時ダウンロードによって引き起こされるネットワーク輻輳を回避する方法を開示する。提案される方法は、BSS(基地局システム)スペクトルリソースを節約し、AI/MLモデルサーバ上の負荷を低減し、AI/MLモデルダウンロード時間を低減し、ユーザ体験を改善し得る。
【0049】
図2は、潜在的にUEの大きなセットがAI/MLモデルサーバからAI/MLモデルをダウンロードすることを望む設定を示す。UEは、AI/MLアプリケーションデータを要求するUEの量に関してネットワークリソースが制限されている同じ制限されたエリア内でごく近傍に位置する。マニフェストアプリケーションサーバ、マルチキャストAI/MLモデルサーバ、ユニキャストAI/MLモデルサーバは、エッジ内で、コアネットワーク内で、又はコアネットワークの背後で、基地局の傍に/基地局と同じ場所に配置することができる。
【0050】
「イベントエリア」は、ソーシャルイベントが行われるエリアであり、例えば、コンサートホールである。このエリアは、イベント中に静的であると考えられる。いくつかの特定のAI/MLモデルが、この特定のイベントエリアのために開発され、訓練されていると仮定する。イベント中、環境は変化することがあり、例えば、ある瞬間に、光環境又は音環境が変化し得る。
【0051】
「ダイレクトサーバエリア」は、デバイスがデバイスツーデバイス(D2D)交換を行うのに十分近い、エリアである。このエリアは主に動的であり、イベント中の人々の動きに起因して時間とともに進展する。
【0052】
UE1、UE2、UE3、UE4、UE5は、BSSカバレッジ下にある。UE7は、一時的にBSSカバレッジ外である。UE7は、ある瞬間にカバレッジ下にあったので、マニフェストを収集することができている。
【0053】
図3は、一実施形態による、
図2に示されたセットアップに対するシーケンス図を詳述する。特に、
図3は、UE2の近傍にあるUE1がUE2のソースであるという条件で、第1のUE1ソースからのマニフェスト及びモデルダウンロードと、それに続く第2のUE2からのマニフェスト及びモデルダウンロードとを更に示す。AI/MLモデルは、3つのチャンク(チャンク0、チャンク1、チャンク2)を含む。
【0054】
図3において、マニフェストアプリケーションサーバは、UEがAI/MLサーバからモデルデータの全体又は一部を取得するためのネットワーク通信経路及び条件のセットを含むマニフェストを提供する。AI/MLサーバは、UEのためのAI/MLモデルデータを提供する。AI/MLモデルサーバは、クラウド上又はコアネットワークのエッジ上にあることができる。加えて、マニフェストアプリケーションサーバの制御下にあるソースUEのリストは、ProSeのようなローカルD2D通信を介してAI/MLサーバとして機能し得る(3GPP TS23.303、「Proximity-based service(ProSe):Stage 2」を参照されたい)。D2Dサーバを含むAI/MLモデルサーバは、ユニキャスト、マルチキャスト、又はブロードキャストモードからデータモデルを提供し得る。
【0055】
UE(UE1、UE2、UE3)は、AI/MLアルゴリズムを実行するために、イベントモデルの全体又は一部をダウンロードするためのイベントマニフェストを要求するAI/MLイベントアプリケーションを実行する。
【0056】
以下に手順を詳細に説明する。
【0057】
1.モデルサーバ登録/更新:AI/MLサーバがプロビジョニングされ、定期的に更新される。
【0058】
2.イベント識別:マニフェストにサブスクライブする前に、UEは、関連イベント情報、例えば、許可を含むイベント識別がプロビジョニングされるべきである。異なるプロビジョニング技術が、アプリケーションから、又はネットワーク探索から行われ得る。UEは、少なくとも、更なるサブスクリプションのために必要とされるイベント/モデル識別子を得るべきである。
【0059】
3.イベント条件:イベント条件を監視及び追跡する、イベントエリア内に位置するエンティティ(アプリケーション機能/サーバ)であり得るイベント条件トラッカ。条件イベントが変化すると(例えば、計画による新しいシーン)、トラッカは、関連するAI/MLモデルを選択するために、マニフェストアプリケーションサーバ及びAI/MLモデルサーバに対して新しいイベント条件をトリガする。一例は、コンサートのモデルに対する光修正を必要とする新しい光更新条件であり得る。屋内の場合、ライトニングディレクタ(lightning director)は、新しい歌が演奏されると開始する新しい光の投射を開始するように、イベント条件トラッカアプリケーションを制御し得る。このイベント時間は、正確なイベント時間に対してライブでトリガされなければならない。屋外では、これは新しい気象条件(晴れ、曇り)からトリガすることができる。イベントは、例えば、日没して夜になったときに、スケジュールされてもよい。
【0060】
4.近隣探索:UE1は、他のUEのためのD2Dソースであり、ユニキャストサーバ及びマルチキャストサーバへの特権アクセスを有する。UE1は、マニフェスト及びAI/MLモデルデータをダウンロードするためにカバレッジ上になければならない。UE1は、最初に、UE近隣マップを構築するために、その近傍にある近隣UEがどれであるかをリッスンし得る。マニフェストアプリケーションサーバは、この近隣マップを使用して、関連するダイレクトD2Dソース、すなわち、近傍に位置するダイレクトD2Dソースのみを選択し得る。この例では、UE1は近隣UEを発見し、UE2及びUE3を含む近隣マップを構築し得る。近隣探索は、近隣において探索要求を送信した後に探索応答をリッスンすることから、上記のように探索告知メッセージを監視することに基づき得る。
【0061】
5.UE1マニフェストダウンロード又はモデルサブスクリプション:次いで、UE1は、AI/MLサーバとの通信を確立し、少なくともイベント識別子を含むモデル情報、UEプロファイル及びネットワーク情報などの異なるサブスクリプションパラメータに従って、特定のイベントに対するModelSubscribeをサブスクライブする。例えば、サブスクリプションパラメータは、以下のいくつか又は全てを含むことができる。
・シーン情報:
○シーン識別子:例えば、scene_0、scene_1、all_scenes、...
・モデル情報
○モデルタイプ:オーディオ、ビデオ、ピクチャ(複数の選択肢が可能)
○モデルサブセット:部分的/完全、例えば、限られたチャンクの場合は部分的、モデル全体の場合は完全
○モデル要求識別子許可
・UEプロファイル
○オペレーティングシステム:iOS/Android
○UE名
○AI/MLエンジン
○AI/MLエンジンバージョン
○CPU/GPU能力(NPU/GPUタイプ、NNAPI、CPUタイプ、利用可能なRAM)
・ネットワーク情報
○UEネットワーク能力リスト:(マルチキャスト、ユニキャスト、ダイレクトD2D)
○隣接UE(ソースUE用):近隣UE識別子のリスト
○近隣構成(デフォルト:全リスト/近隣リストのみ)
・環境
○関心点の局所化
■遠/近距離
■前方/側方距離
○左/右距離。雑音測定較正の抜粋:アップロードするデータ
【0062】
6.UE1のためのマニフェストを構築する:マニフェストアプリケーションサーバは、他の以前のプロファイルに対してサブスクリプションプロファイルを計算し、UE1に類似するプロファイルを探し、そうでなければ、UE1プロファイルのための新しいAI/MLマニフェストを計算する。マニフェストアプリケーションサーバは、最初に、異なる通信モードに対して遠距離AI/MLサーバ上で利用可能な全てのネットワークリソースを探し得る。
・ユニキャスト:マニフェストアプリケーションサーバは、UE能力に従って、及びUEプロファイル範囲(プレミアム、ミディアム、ベーシック)に従って、AI/MLモデルサーバ能力を検索する。マニフェストアプリケーションサーバは、一連の異なるユニキャストAI/MLモデルサーバを選択し得る。次いで、マニフェストファイル内の可能なAI/MLモデルサーバごとにユニキャストアドレスを提供する。
・マルチキャストカルーセル:ユニキャストと同様に、マニフェストアプリケーションサーバは、UEに適応された1つ又はいくつかのマルチキャストソースを探す。マルチキャストカルーセルの場合、AI/MLマルチキャストサーバは、チャンク全体に対する各特定のチャンクの比率パラメータを提供しなければならない。例えば、0.5の比率は、時間の半分で、カルーセルがこの同じチャンクを送信することを意味する。AI/MLマルチキャストサーバはまた、以前の比率並びにそれ自体の能力に結びついた平均予想利用可能時間を計算し得る。別の可能性は、カルーセル内のチャンクm0の比率を初期要求の数でインデックス付けすることであり、すなわち、より多くのチャンクm0が要求されるほど、それがカルーセルでより頻繁に出現し、これは遅延を減少させる。
【0063】
マニフェストアプリケーションサーバはまた、UE1近隣マップを計算して、UE1への代替ダイレクトソースとみなすことができる近隣UEのローカルAI/MLモデルサーバを見つけてもよい。マニフェストアプリケーションサーバは、マニフェストに新しいD2Dネットワークリソースを追加し得る。このステップでは、マニフェストアプリケーションサーバは、UE1のために利用可能なローカルリソースを考慮又は発見し、マニフェストファイルは遠距離リソースのみを含む。
【0064】
マニフェストアプリケーションサーバは、コアネットワークと通信して、保留中の要求に関する追加のUE情報を取得し得る。
・UEデータプランレベル:プレミアム/ベーシック
・UEイベントサブスクリプションオプション:はい/いいえ
・D2D/ProSeアプリケーション許可:イベント許可のはい/いいえ
【0065】
最後に、マニフェストアプリケーションサーバは、UE1のための特定のマニフェストを構築する。UE1のためのマニフェストは、UE1がUEソースとして機能し、レガシーサーバへの特権アクセスを有するので、ユニキャスト及びマルチキャストリソースのみを公開する。チャンク情報は、異なる予想ダウンロード時間に従って異なるチャンクを提供する1つのユニキャストサーバ及び1つのマルチキャストサーバを含む。
【0066】
UE1のためのマニフェストは、マニフェスト構成を提供する、
図4に示されるような特性を有するモデル及びモデルのチャンクのリストを含む。
【0067】
7.UE1モデルダウンロード:UE1は、ダウンロードを最適化するために両方のサーバとの通信を確立し、例えば、ユニキャストサーバからチャンクm0を取得し、マルチキャストカルーセルサーバから更なるチャンクm1、m2を取得する。
【0068】
8.UE2マニフェストダウンロード又はモデルサブスクリプション:これは、UE2に対するものであることを除いて、UE1マニフェストダウンロード又はモデルサブスクリプションと同様である。次いで、UE2は、AI/MLサーバとの通信を確立し、同様にModelSubscribeをサブスクライブする。
【0069】
特に、UE2は、D2Dネットワーク能力、具体的には、UEがどの種類の近隣構成を予期するかを示し得る。デフォルトでは、マニフェストアプリケーションサーバは、全てのUEソースと、各異なるUEソースがどのチャンクを供給するかをリストする。UE2が「近隣リストのみ」を示す場合、マニフェストアプリケーションサーバは、異なるUEソースから受信された全ての関連する近隣リストを計算し、次いで、UE2の近傍又はUE2に十分に近いUEソースのみを追加する。
【0070】
UE2に対するものであることを除いてステップ6と同様に、マニフェストアプリケーションサーバは、異なる通信モード、すなわちユニキャスト、マルチキャスト、マルチキャストカルーセルについて、UE2近隣マップに関して遠距離通信から又はローカルD2D通信から利用可能な全てのネットワークリソースを探す。ステップ6とは異なり、マニフェストアプリケーションサーバは、近傍のUEを見つける。
【0071】
9.UE2のためのマニフェストを構築する:UE2のためのマニフェストファイルは、別のUEソース、例えば、UE4を含み得るが、UE4はUE2の近傍にない。その場合、近隣構成に応じて2つのオプションがある。
・全リスト:マニフェストは、ソースUEとしてUE4を示す。異なるリストされたソースUEとの通信の確立(例えば、Ping)を試みるか、又はUE2がすでに発見したUEのみを考慮するかは、UE2次第である。
・近隣リストのみ:上記とは異なり、マニフェストは、関連するUE1ソースのみを示す。UE4は現れない。
【0072】
UE2のためのマニフェストは、マニフェスト構成を提供する、
図5に示されるような特性を有するモデル及びモデルのチャンクのリストを含む。UE2は、UE1が要求されたチャンクm0、m1、m2を非常に低い予想遅延で提供し得ることを発見する。UE2は、UE1とのD2D通信を確立し、UE1からチャンクm0、m1、m2をダウンロードする。
【0073】
任意のUEがAI/MLマニフェストを受信すると、そのUEは、マニフェストの全体又は一部を計算し、適用する。このUEは、1つ又はいくつかのネットワーク通信経路に接続して、必要なモデルチャンクをダウンロードし得る。次いで、モデルをメモリに入れ、アプリケーションを実行する。
【0074】
10.UE2モデルダウンロード:UE2は、UE1とのユニキャスト通信を確立して、m0、m1、及びm2をダウンロードする。通信を確立する前に、UE1及びUE2は、互いに通信することを許可されるものとする。したがって、UEは、通信を可能にするための関連するセキュリティ材料を用いて構成され得る。
【0075】
上記において、D2D通信は、いくつかの1対1及び1対多の通信、すなわち、PC5インターフェースを介した3GPPにおけるグループキャスト又はブロードキャストとも呼ばれるマルチキャストを含み得る。1対多の通信の場合、UEは、通常、パラメータ(マルチキャストアドレス、グループID、及び無線関連パラメータ)のセットを用いて構成されている。一般に、PC5上の3GPP D2Dでは、明示的なシグナリングプロトコルがない。したがって、ソースUE(例えば、UE1)は、適切な無線リソースを見つけ、宛先レイヤ2のIDとして(例えば、ProSeレイヤ2を使用して)IPマルチキャストアドレスグループIDにIPデータを送信する。グループコンテキストを用いて構成された受信側UE(例えば、UE2)は、適切な無線リソースをリッスンし、宛先レイヤ2のIDに含まれるグループID(例えば、ProSeレイヤ2)に従ってフレームをフィルタアウトする。
【0076】
したがって、別の実施形態は、3GPPによる1対多のD2D通信を含み、D2Dマルチキャスト経路を示すマニフェストは、グループID及び無線関連パラメータなどの追加の構成パラメータを搬送し得る。マルチキャストD2Dチャンクの例は、以下とすることができる。
チャンクm1:UE1:マルチキャストグループアドレス、グループID(例えば、ProsE)、無線関連パラメータ、予想:2ms。
【0077】
上記では、UEがマニフェスト及びAI/MLモデルをダウンロードするための手順について説明した。ステップは、上述した順序で実行することができることに留意されたい。しかしながら、ステップの順序は調整することもできる。例えば、ステップ「4.近隣探索」は、いつでも実行することができ、理想的にはUEがイベントエリアに入ると実行される。ステップ「4.近隣探索」が遅れて実行される場合、マニフェストファイルは、D2D通信経路を含まない可能性があり、したがって、ユニキャスト通信経路及びマルチキャスト通信経路に限定される。UEは、いつでも、例えば、新しい近隣マップをトリガする新しい近隣探索を受信した後、UEが新しいイベント条件を検出したとき、又はUEが新しいプロファイルを有する新しいモデルをサーバに要求するとき、その近隣マップをマニフェストサーバに対して更新し得る。
【0078】
AI/MLモデルサーバは、イベント条件更新を受信すると、新しい新鮮なAI/MLモデル及び新しい新鮮なマニフェストを計算し得る。サブスクリプションに従って、UEは、マニフェスト更新を介して新しいモデルが利用可能であることを通知される。
【0079】
図3で説明した手順は、3GPP TS 26.501「5G Media Streaming(5GMS);General description and architecture」などの現在又は将来の3GPP規格に従って適用され得る。代替的に、ユニキャストのためのマニフェストベースの手順は、セクション5.2.3「Unicast Downlink Media Streaming Session establishment DASH streaming」において説明されるようなDASHストリーミング手順と同様であり得る。
【0080】
図3において説明されるようなマニフェストAPサーバは、5GMSダウンリンクアプリケーション機能(略して5GMSd AF)と同様であり得、AI/MLモデルサーバ(ユニキャスト)は、5GMダウンリンクアプリケーションサーバ(略して5GMSd AS)と同様であり得る。マルチキャスト(カルーセル又は非カルーセル)は、3GPP TS 26.502「5G multicast-broadcast services;User Service architecture」などの現在又は将来の3GPP規格に従って適用され得る。マルチキャストブロードキャストサービス機能(略してMBSF)は、マルチキャストサービスの制御のためのマニフェストアプリケーションサーバの構成要素であり得、マルチキャストブロードキャストアプリケーションサーバ(MBS AS)は、AI/MLモデルサーバ(マルチキャスト)と同様であり得る。
【0081】
図4及び
図5は、UE1及びUE2のためのマニフェストの例を示す。より一般的には、AI/MLモデルマニフェストは、シーンに対して使用可能な、全ての利用可能なモデル、並びにチャンクに分割された各AI/MLモデルの全体又は一部をダウンロードするための全ての可能なネットワーク通信経路及び条件の情報を含む。一実施形態では、マニフェストは、以下の情報の一部又は全部を含む。
【0082】
マニフェスト構成
・マニフェスト情報
・マニフェストバージョン
・イベント識別子
・モデルリスト[
○モデル識別子
○モデルメディアタイプの列挙{オーディオ、ビデオ、ピクチャ}
○モデル記述:モデルの短い記述
○モデルサイズ
○モデル名
○モデルフレームワーク
○互換性フレームワークバージョン
○互換性NNAPIバージョン
○関連メタデータファイル参照
○モデルチャンク番号
○モデル使用タイプ:列挙{フル、増分}
○モデル使用タイプ拡張:列挙{通常、特殊化、適応}
○特殊化:記述
○帯域幅:フロート
○モデル適用時間
○チャンク情報[
■チャンクID番号
■チェックサム
■チャンクタイプ
■メモリ_ローディング_オフセット
■予想_利用可能_時間
■予想_頻度_利用可能性
■ユニキャストIPアドレスリスト[]
■マルチキャストIPアドレスリスト[]
■D2D探索_グループ_識別子リスト[]
]#チャンクのリストの終了
]#モデルのリストの終了
【0083】
以下では、マニフェストに含まれる情報について説明する。
・マニフェスト情報:文字列-マニフェストに関する一般的な情報を通信する(例えば、<エリア名><イベント記述>専用のマニフェスト)
・マニフェストバージョン:文字列-マニフェストの変更ごとに更新される
・イベント識別子:文字列-イベント及びイベントのシーンを定義し、コンサート、スポーツイベントなどであり得る。
・モデル識別子:文字列
・モデルメディアタイプ:文字列-モデルのメディアターゲット(すなわち、オーディオ、ビデオ、ピクチャ)
・モデル記述:文字列-モデルの短い記述
・モデルサイズ:整数-ダウンロードされるモデルのサイズをキロバイトで定義する。
・モデル名:文字列-モデル名、例えばresnet50、vgg-16などを定義する。
・モデルフレームワーク:このモデルを実行するのに必要なIAフレームワーク(例えば、テンソルフロー、PyTorch、...)
・互換性フレームワークバージョン:例えば、テンソルフロー>1.10
・互換性NNAPIバージョン:モデルを実行するために予想されるNNAPIバージョン
・関連メタデータ:ファイル参照、例えば、オブジェクト/人物認識のためのオブジェクト/アーティスト/楽器ブランドの名前を含むファイル
・モデルチャンク番号:整数-フルモデルについて、チャンク#0を含む、チャンクの数を定義する
・モデル使用タイプ:列挙{フル、増分}
○フル:AI/MLモデルは分割されず、完全にダウンロードされてから、AI/MLフレームワークにロードし、実行することができる。
○増分:通常モデルがN個のサブモデルに分割され、これらのサブモデルの各々は個別に移送することができる。第1のチャンク(「モデルエントリ」)は、そのまま使用することができ、すなわち、結果を生成し得る。
・モデル使用タイプ拡張{通常、特殊化、適応}
○通常:AI/MLモデルは分割され、生成されたチャンクに対して特定のプロセスが適用されることはない。
○特殊化:通常モデルがN個のサブモデルに分割されるが、最大でN-1個のサブモデルが特殊化される。チャンク#0は、特殊化されていないベースモデルである。多くの特殊化が定義され得る。
○適応:通常モデルがN個のサブモデルに分割され、N-1個のチャンクが圧縮されるか又は圧縮されない。
・特殊化:文字列-そのモデルの特殊化方法を定義する。例えば、モデルは鳥を検出し、特殊化は「海鳥」である。
・帯域幅:フロート-UEの帯域幅能力を定義する。
・モデル適用時間:文字列-モデルが適用可能である時間を定義する。
【0084】
モデル使用タイプ
・フルモデル
図6に示されるように、このモデルは、動作するために全てのチャンクを必要とし、すなわち、モデルがn個のチャンクから構成される場合、UEは、モデルを実行することができるように、n個全てのチャンクを取得する必要がある。イベント条件が変化し、新しいモデルが必要になると、UEは、新しいチャンクを全て収集する必要がある。
・増分:
この種のモデルはいくつかのチャンクから構成されるが、最初のn個のチャンクのみを用いて、劣化した方法で動作することができる。残りのチャンクは、より良い結果を得ることを可能にするが、必須ではない。
図7に示される例では、チャンク0(対応のチャンク0’)のみが必須である。
・特殊化:
これは、最後に特殊化されるフルモデルである。
図8Aに示す例では、2つのモデルが同じ3つのチャンク0、1、及び2を含んでおり、特殊化を含む最後のチャンク3のみが異なっている。これは、イベント変更をこの種のモデルによって管理することができる場合、
図8Bに示すように、モデルの最後の部分のみを更新する必要があることを意味する。
【0085】
チャンク情報
ネットワークチャンク情報は、アプリケーションがチャンクを機械学習フレームワークに適合させるのを助けるものとする。チャンク情報部は、一般的な情報について上記で定義されたモデルチャンク番号に依存する個々のチャンク情報のセット又はリストを含む。
・チャンクID番号:整数-0から(モデルチャンク番号-1)までのチャンク番号を定義する。このパラメータは、チャンクが再送信されなければならない場合に有用であり得る。
・チャンクチェックサム:16進数-各チャンクの完全性をチェックするためのsha256チェックサム。
・チャンクタイプ:列挙-チャンクのタイプを定義する。
○「モデルエントリ」はベースチャンクであり、推論プロセスを開始するために必須である。
○「通常中間チャンク」は、動作するために「モデルエントリ」を必要とする。
○「最終チャンク」は、モデルの終わりを意味する。
○「特殊化された中間チャンク」は、「モデルエントリ」チャンク又は「通常中間チャンク」の後に続き得る。これは情報提供である。
○「適応チャンク」は、モデルサーバが適応モードをサポートすることを意味し、したがって、アプリケーションは、「帯域幅」パラメータを使用して、その利用可能な帯域幅に適応されるチャンクを要求することができる。
注:これら全てのチャンクは、正しい順序、すなわち、「モデルエントリ」、「通常中間チャンク」、及び最後に「最終チャンク」の順序で到着しない可能性がある。この問題を回避するために、具体的なパラメータ「メモリ_ローディング_オフセット」を以下で説明されるように設定する。
・ユニキャストIPアドレスリスト[]:ユニキャストでアクセス可能なモデルサーバIPアドレスのリスト。
・マルチキャストIPアドレスリスト[]:マルチキャストカルーセルのリスト。
・D2D探索_グループ_識別子リスト[]:近隣探索のためのD2Dグループのリスト
・D2Dマルチキャスト/グループキャスト/ブロードキャスト無線関連パラメータ:D2D受信機は、その無線パラメータを構成し、無線リソースをリッスンし、宛先レイヤIDに従ってフレームをフィルタアウトする
・予想推論時間:整数-ミリ秒(ms)で表され、モデルが入力データを処理し、決定を計算するのにかかる時間を定義する。マニフェストサーバは、受信したデバイスプロファイル、能力、及び情報から、デバイスに適用される平均推論時間を計算することができる。
・予想利用可能時間:整数-ミリ秒(ms)で表され、ダウンロード持続時間、すなわち、チャンクモデルをAI/MLフレームワークメモリにロードし、使用することができるようになる前の遅延を定義する。マルチキャストカルーセルの場合、この時間は、転送時間に、チャンクがカルーセルで利用可能になるまでの遅延を加えたものを考慮に入れる。
・予想頻度利用可能性:フロート-比率であり、マルチキャストカルーセルモードに対して使用される。ある期間(例えば、1分間)において、チャンクがカルーセル内で利用可能である頻度を定義する。
・メモリローディングオフセット:整数-チャンクがAI/MLフレームワークメモリ内においてコピーされるべきオフセットを定義する。このパラメータは、マルチキャストカルーセルモードに対して有用であり、特に、全てのチャンクがある期間において等しく利用可能ではない場合、例えば、チャンクm0がカルーセル内により頻繁に存在する場合に有用である。
【0086】
マニフェスト構成モデルの記述は、ISO/IEC 23009-1「Dynamic adaptive streaming over HTTP(DASH)-Part 1:Media presentation description and segment formats」に、又はTS 26.247「Transparent end-to-end Packet-switched Streaming Service(PSS);Progressive Download and Dynamic Adaptive Streaming over HTTP(3GP-DASH)」において、両方ともユニキャスト表現について記載されているメディアプレゼンテーション記述(MPD)から着想され得る。マルチキャストカルーセルを含むマルチキャスト表現については、ETSI TS 103 769「Digital Video Broadcasting(DVB);Adaptive media streaming over IP multicast」から着想され得る。
【0087】
特に、マニフェスト情報、マニフェストバージョン、イベント識別子、モデルリストで構成される上記のマニフェスト構成は、上記の参考文献による同じタイプのフォーマット及びプレゼンテーションに従い得るが、AI/MLに適合したパラメータを、定義及び記述する。例えば、用語「メディア」は、「AI/MLモデルデータ」として精密化され得る。
【0088】
以下では、ネットワークチャンク情報の例が提供される。
【0089】
カルーセルモードで利用可能なチャンクの例。
リスト{
・チャンクID番号:1
・チャンクチェックサム:
db72a3f74cbcf04841fe4013aa1fd2766713397924f15a9557acb993fb02823e
・チャンクタイプ:通常中間チャンク
・ユニキャストIPアドレスリスト:[]
・マルチキャストIPアドレスリスト:[224.0.1.x]
・D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
・予想利用可能時間:12ms
・予想頻度利用可能性:0.50
・メモリローディングオフセット:0x200
}
【0090】
D2Dモードで利用可能なチャンクの例。
リスト{
・チャンクID番号:5
・チャンクチェックサム:5a73a3f74cbcf04841fe4013aa1fd2766713397924f15a9557acb993fb02823e
・チャンクタイプ:通常中間チャンク
・ユニキャストIPアドレスリスト:[100.200.10.20]
・マルチキャスト/グループキャスト/ブロードキャストIPアドレスリスト:[]
・D2D探索_グループ_識別子リスト:[1245582122](例えば、
図5から、UE1のIPアドレス)
・D2Dマルチキャスト/グループキャスト/ブロードキャスト無線関連パラメータ
・予想利用可能時間:5
・メモリローディングオフセット:0x800
}
【0091】
マルチキャストカルーセルダウンロード及びメモリローディングオフセットパラメータ
【0092】
マルチキャストカルーセルは、エンティティ、例えば、モバイルネットワークオペレータ(MNO)、コンテンツプロバイダ、又はサードパーティによって管理される。それらはカルーセルを全てのチャンクと適合させ、チャンクがカルーセル内で編成される方法は多種多様であり得、様々な戦略に依存し得る。したがって、それらは、チャンクm0を、他のチャンクと比較してより頻繁に提示すると決定することができる。チャンクm0は最も重要なチャンクなので、これは論理的な決定であり、このチャンクはサブモデルであり、かつそのまま使用することができ、また次のチャンクが到着し、フルモデルが再構築されるまで推論結果を配信する。
【0093】
UEがマルチキャストカルーセルにサブスクライブすると、カルーセルは、必ずしもチャンクm0ではないその時間のチャンクの送信を開始する。したがって、
図9Aでは、UEに配信される第1のチャンクは、チャンクm2である。図中、斜めのストライプは、全てのチャンクがダウンロードされてロードされると占有される空きメモリを表す。
【0094】
効率性のために、UEはチャンクm2をドロップしないものとする。以下のパラメータを使用して、AI/MLフレームワークをチャンクm2に事前に適合させることができる。
・モデルサイズ:モデル全体のためのメモリ空間を予約するために使用される。
・メモリローディングオフセット:チャンクをAI/MLフレームワークメモリ内の正しいアドレスに配置するために使用される。
・モデル名。
【0095】
一例では、APIコードは、load_model(モデル名、モデルサイズ、メモリローディングオフセット、チャンク_データ)として表すことができる。
【0096】
図9Bは、第2のチャンク、m3の送信を示す。チャンクm2に関して、UEは、同じAPIを用いてm3をAI/MLフレームワークメモリにロードする。
【0097】
図9Cでは、チャンクm0は、UEによってダウンロードされ、次いでAI/MLフレームワークメモリにロードされる。ローディング動作の後、m0は動作可能である。これは、(カメラ、マイクロフォンなどからの)センサデータがモデルに適合することができ、モデルが推論し、予測結果を生成することを意味する。
【0098】
m0の後、次のチャンクは、m4、m5、m6、再びm0(すでにロードされているのでドロップされる)及びm1である。m1がロードされると、完全なモデルが動作可能となり、より高いスコアを有する推論結果を配信することができる。ダウンロードをより効率的にするために、他のチャンク順序付け戦略を想定することができる。
【0099】
チャンク作成
元のAI/MLモデルは、
図10の例に示すように、様々な方法に従ってチャンクに分割される。AI/MLモデルを分割するのは、AI/MLモデルサーバを管理するエンティティ(MNO、コンテンツプロバイダ、サードパーティ)次第である。
【0100】
図10は、早期終了(EE)機構に基づいてモデルを分割する例を示す。ディープニューラルネットワーク(DNN)は、いくつかのスコア条件が満たされると、プロセスがより早く停止し、結果(スコア)を生成するように再設計されてきた。より早く終了することによって、スコアは、モデル全体が解析された場合よりも小さくなり得るが、時間は節約されている。したがって、この早期終了機構を再利用して、サイズが過大でなく、したがってネットワーク上で迅速に移送することができる、「モデルエントリ」と呼ばれる第1のチャンクを作成することが可能である。この「モデルエントリ」チャンクは、フルDNNモデルのベースであり、そのままで、すなわち他のチャンクなしで動作することができる。反対に、チャンクm2が最初に到着した場合、チャンクm0の結果が機能することを必要とするため、結果を生成することができない。モデルが再び組み立てられると、元のモデルとして動作する。
【0101】
図10の例では、前処理された画像がモデルに適合し、各層は、最終出力まで、次の層のための入力となる特徴を生成する。
【0102】
カルーセル作成及び予想頻度利用可能性パラメータ
一実施形態では、モデルは最初に多くのチャンクに分割され、生成されたチャンクは、次いで、
図11に示すように、異なる戦略に従ってカルーセルに適合する。
【0103】
マニフェスト内のパラメータ「予想_頻度_利用可能性」は、チャンクがカルーセルループ内に現れる回数を指定する。したがって、カルーセルは、持続時間、例えば、3分によって定義されると想定する。この時間フレーム内で、チャンクm0は、他のチャンクの存在に比例して何度も現れることができる。「予想_頻度_利用可能性」のパラメータ値が0.50(50%)であれば、半分の時間、カルーセルがチャンクm0を送信し、残りの時間は、チャンクm1~m7の間で共有されることを意味する。チャンクがカルーセル内に分布させられる方法は、ここでは説明されず、モバイルネットワークオペレータ又はコンテンツプロバイダ又はサードパーティに依存する。
【0104】
AI/MLフレームワーク
AIフレームワークは、いくつかの関連するAIタスクを実行するためのAPIを提供する。load_model()及びupdate_model()という少なくとも2つのAIフレームワークAPIを使用することができる。
【0105】
以下では、マニフェストの例が提供される。この例では、コンサートが開始され、芸術監督がシーン変更を計画しており、新しいマニフェストが、このオプションにサブスクライブしているUEに送信される。この新しいシーンに対して、3つの新しいモデルが、オーディオ、ビデオ及びピクチャに対して提案される。これらは全て増分フォーマットで利用可能である。いくつかのモデルは、ユニキャストで及び/又はマルチキャストで及び/又はD2Dで利用可能である。
【0106】
マニフェスト情報:シーンE00のイベントエリア内に存在するUEに対して専用のマニフェスト。
マニフェストバージョン:2021.1315
イベント識別子:コンサートX
モデル_リスト=[
/*第1のモデル:オーディオ記録をクリーンアップするためのオーディオタイプモデル。3つのチャンクを有する増分モードで利用可能である。pytorchフレームワークとともに使用可能である。id=2のチャンクはユニキャストで利用可能であり、マルチキャストカルーセルとともに利用可能である。*/
[
モデル_識別子:E00_A
モデル_メディア_タイプ:オーディオ
モデル_記述:「クリーンアップオーディオ記録」
モデル_名:「ノイズ除去」##例えば、簡潔にするために、モデル名は「m」であり、チャンク名はm0、m1、m2として識別される。
【0107】
モデル_フレームワーク:pytorch
互換性_フレーム_ワーク_バージョン:1.5.1
互換性_NNAPI_バージョン:1.3
関連_メタデータ_ファイル_参照:metadata_a.data
モデル_チャンク_番号:3
モデル_使用_タイプ:増分
モデル_使用_タイプ_拡張:特殊化
モデル_サイズ:80000バイト
帯域幅:なし
特殊化:「人々の口笛」
モデル_適用_時間:即時
チャンク_情報=[
[
チャンク_id_番号:0
チェックサム:db72a3f74cbcf04841fe4013aa1fd2766713397924f15a9557acb993fb02823e
タイプ:モデルエントリ
ユニキャストIPアドレスリスト:[172.23.24.25]
マルチキャストIPアドレスリスト:[]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
予想_利用可能_時間:25
予想_頻度_利用可能性:
メモリ_ローディング_オフセット:0x0
],[
チャンク_id_番号:1
チェックサム:fae015df3685aae265fc02ad362002dfa23cc6007ad8ad22541acf36002ef2210a
タイプ:特殊化された中間チャンク
ユニキャストIPアドレスリスト:[]
マルチキャストIPアドレスリスト:[224.0.1.x]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
予想_利用可能_時間:60
予想_頻度_利用可能性:0.20
メモリ_ローディング_オフセット:0x989680
],[
チャンク_id_番号:2
チェックサム:102ad25d4c89aad362c00adfbb63b2145b01c25ad69544adc23caa021230dffc9
タイプ:最終チャンク
ユニキャストIPアドレスリスト:[]
マルチキャストIPアドレスリスト:[224.0.1.x]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
予想_利用可能_時間:30
予想_頻度_利用可能性:0.20
メモリ_ローディング_オフセット:0x1C9C380
],[
チャンク_id_番号:2
チェックサム:102ad25d4c89aad362c00adfbb63b2145b01c25ad69544adc23caa021230dffc9
タイプ:最終チャンク
ユニキャストIPアドレスリスト:[172.23.24.25]
マルチキャストIPアドレスリスト:[]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
予想_利用可能_時間:25
予想_頻度_利用可能性:
メモリ_ローディング_オフセット:0x1C9C380
]
]/*チャンクリストの終了*/
],/*第1のモデル記述の終了*/
/*第2のモデル:環境光を改善するためのビデオタイプモデル。4つのチャンクを有する増分モードで利用可能である。テンソルフローフレームワークとともに使用可能である。id=0のチャンクはユニキャストで利用可能であり、マルチキャストカルーセルとともに利用可能である。*/
[
モデル_識別子:E00_V
モデル_メディア_タイプ:ビデオ
モデル_記述:「環境光改善」
モデル_名:「照明」
モデル_フレームワーク:テンソルフロー
互換性_フレーム_ワーク_バージョン:1.5.1
互換性_NNAPI_バージョン:1.3
関連_メタデータ_ファイル_参照:metadata_v.data
モデル_チャンク_番号:4
モデル_使用_タイプ:増分
モデル_使用_タイプ_拡張:特殊化
モデル_サイズ:90000
帯域幅:なし
特殊化:「冷光除去」
モデル_適用_時間:即時
チャンク_情報=[
[
チャンク_id_番号:0
チェックサム:ed0214aad5624cdd2015a1248aad9586dc3b61c24a01a125d2dea023ef0298aad8c5
タイプ:モデルエントリ
ユニキャストIPアドレスリスト:[172.23.24.25]
マルチキャストIPアドレスリスト:[]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
予想_利用可能_時間:50
予想_頻度_利用可能性:
メモリ_ローディング_オフセット:0x0
],[
チャンク_id_番号:0
チェックサム:ed0214aad5624cdd2015a1248aad9586dc3b61c24a01a125d2dea023ef0298aad8c5
タイプ:モデルエントリ
ユニキャストIPアドレスリスト:[]
マルチキャストIPアドレスリスト:[224.0.1.x]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
予想_利用可能_時間:40
予想_頻度_利用可能性:0.60
メモリ_ローディング_オフセット:0x0
],[
チャンク_id_番号:1
チェックサム:fae015df3685aae265fc02ad362002dfa23cc6007ad8ad22541acf36002ef2210aa2366
タイプ:通常中間チャンク
ユニキャストIPアドレスリスト:[]
マルチキャストIPアドレスリスト:[224.0.1.x]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
予想_利用可能_時間:30
予想_頻度_利用可能性:0.20
メモリ_ローディング_オフセット:0xE4E1C0
],[
チャンク_id_番号:2
チェックサム:25df031ade2500cf36bb0124a458a73600bb3695de12ad145e0a236ed0cb364a5de2
タイプ:特殊化された中間チャンク
ユニキャストIPアドレスリスト:[]
マルチキャストIPアドレスリスト:[224.0.1.x]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
予想_利用可能_時間:40
予想_頻度_利用可能性:0.10
メモリ_ローディング_オフセット:0x2625A00
],[
チャンク_id_番号:3
チェックサム:32a0cf0b1245f0c0b236a69de3250021cf236ad65f345a8dc000b036fb0bb365a78e01
タイプ:最終チャンク
ユニキャストIPアドレスリスト:[]
マルチキャストIPアドレスリスト:[224.0.1.x]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
予想_利用可能_時間:30
予想_頻度_利用可能性:0.10
メモリ_ローディング_オフセット:0x42C1D80
]
],/*チャンクリストの終了*/
],/*第2のモデル記述の終了*/
/*第3のモデル:いくつかのシーン効果を適用するためのピクチャタイプモデル。4つのチャンクを有する増分モードで利用可能である。テンソルフローフレームワークとともに使用可能である。id=0を有するチャンクはユニキャストで利用可能であり、マルチキャストカルーセルとともに利用可能であり、全ての中間チャンクはD2Dで利用可能である。*/
[
モデル_識別子:E00_P
モデル_メディア_タイプ:ピクチャ
モデル_記述:「いくつかのシーン効果を適用する」
モデル_名:「照明」
モデル_フレームワーク:テンソルフロー
互換性_フレーム_ワーク_バージョン:1.5.1
互換性_NNAPI_バージョン:1.3
関連_メタデータ_ファイル_参照:metadata_p.data
モデル_チャンク_番号:4
モデル_使用_タイプ:増分
モデル_使用_タイプ_拡張:通常
モデル_サイズ:35000
帯域幅:なし
特殊化:モデル_適用_時間:即時
チャンク_情報=[
[
チャンク_id_番号:0
チェックサム:df0120ef2aa0269dfc3504acv012ee028a78d002aa3f6958efcbb036210b0ae0447a0f
タイプ:モデルエントリ
ユニキャストIPアドレスリスト:[172.23.24.25]
マルチキャストIPアドレスリスト:[]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
予想_利用可能_時間:35
予想_頻度_利用可能性:
メモリ_ローディング_オフセット:0x0
],[
チャンク_id_番号:0
チェックサム:df0120ef2aa0269dfc3504acv012ee028a78d002aa3f6958efcbb036210b0ae0447a0f
タイプ:モデルエントリ
ユニキャストIPアドレスリスト:[]
マルチキャストIPアドレスリスト:[224.0.1.x]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[]
予想_利用可能_時間:25
予想_頻度_利用可能性:0.50
メモリ_ローディング_オフセット:0x0
],[
チャンク_id_番号:1
チェックサム:87ad5ef6965dc236588b697a85002b0b365d6e978acc0214a254abb00a3df3645a87e
タイプ:通常中間チャンク
ユニキャストIPアドレスリスト:[]
マルチキャストIPアドレスリスト:[]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[1245582122]
予想_利用可能_時間:5
予想_頻度_利用可能性:
メモリ_ローディング_オフセット:0x4C4B40
],[
チャンク_id_番号:2
チェックサム:53ad3659ff55bb02458cfc36978aed001c2f235a5a5d6958aefc02bb3524dc0bb365d4
タイプ:通常中間チャンク
ユニキャストIPアドレスリスト:[]
マルチキャストIPアドレスリスト:[]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[1245582122]
予想_利用可能_時間:6
予想_頻度_利用可能性:0
メモリ_ローディング_オフセット:0xE4E1C0
],[
チャンク_id_番号:3
チェックサム:ad369265cbb35201aad5248cbb25958aeff326e012a36cfb0245aedb36adc0215db0b
タイプ:最終チャンク
ユニキャストIPアドレスリスト:[]
マルチキャストIPアドレスリスト:[]
D2D探索_グループ_識別子リスト:[1245582122]
予想_利用可能_時間:5
予想_頻度_利用可能性:0
メモリ_ローディング_オフセット:0x1C9C380
]
]/*チャンクリストの終了*/
]/*第2のモデル記述の終了*/
]/*モデルリストの終了*/
注:マニフェストファイルは、マニフェストが更新であるとき、例えば、モデルの改善又は新しいサーバアドレスがあるときに必要とされる。
【0108】
本出願において、様々な数値が使用されている。具体的な値は、例示目的のために提供され、記載の態様は、これらの具体的な値に限定されない。
【0109】
特徴及び要素は、特定の組み合わせにおいて上で説明されているが、当業者は、各特徴又は要素が単独で又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせで使用され得ることを理解されよう。加えて、本明細書に説明される方法は、コンピュータ又はプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア又はファームウェアに実装され得る。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体及びCD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(DVD)などの光学媒体が挙げられるが、これらに限定されない。ソフトウェアと関連付けられたプロセッサを使用して、UE、WTRU、端末、基地局、RNC又は任意のホストコンピュータにおいて使用するためのビデオエンコーダ、ビデオデコーダ、又はその両方、無線周波数トランシーバを実装し得る。
【0110】
更に、上記の実施形態では、処理プラットフォーム、コンピューティングシステム、コントローラ、及びプロセッサを含む他のデバイスが記載されている。これらのデバイスは、少なくとも1つの中央処理装置(「CPU」)及びメモリを含み得る。コンピュータプログラミングの技術分野における当業者の慣例によれば、動作、及び演算又は命令の記号表現の言及は、様々なCPU及びメモリによって実施され得る。そのような動作及び演算又は命令は、「実行」、「コンピュータ実行」、又は「CPU実行」されることと呼ばれ得る。
【0111】
当該技術分野における通常の技術を有する者には、動作及び記号的に表現された演算又は命令が、CPUによる電気信号の操作を含むことが理解されるであろう。電気システムは、電気信号の結果的な変換又は減少を引き起こすことができるデータビットを表し、メモリシステムのメモリ位置にデータビットを維持し、それによってCPUの動作及び他の信号の処理を再構成又は別の方法で変更する。データビットが維持されるメモリ位置は、データビットに対応する、又はデータビットを表す特定の電気的特性、磁気的特性、又は光学的特性を有する物理的位置である。例示的な実施形態は、上述したプラットフォーム又はCPUに限定されず、他のプラットフォーム及びCPUが、提供される方法をサポートし得ることを理解されたい。
【0112】
データビットはまた、磁気ディスク、光学ディスク、及び任意の他の揮発性(例えば、ランダムアクセスメモリ(「RAM」))又はCPUによって読み取り可能な不揮発性(例えば、読み取り専用メモリ(「ROM」))大容量記憶システムを含む、コンピュータ可読媒体上に維持され得る。コンピュータ可読媒体は、処理システム上に排他的に存在するか、又は処理システムに対してローカル又はリモートであり得る複数の相互接続された処理システム間で分散された、協調的又は相互接続されたコンピュータ可読媒体を含んでもよい。代表的な実施形態は、上述のメモリに限定されず、他のプラットフォーム及びメモリが、記載された方法をサポートし得るということが理解される。
【0113】
例示的な実施形態において、本明細書に記載されている動作、プロセスなどのいずれも、コンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータ可読命令として実装されてもよい。コンピュータ可読命令は、移動体、ネットワーク要素、及び/又は任意の他のコンピューティングデバイスのプロセッサによって実行され得る。
【0114】
ハードウェア又はソフトウェアの使用は、一般に(常にではないが、特定の状況では、ハードウェアとソフトウェアとの間の選択が大きな意味を持ち得る)、コスト対効率のトレードオフを意味する設計上の選択事項である。本明細書に記載されているプロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術が効果的であり得る様々なビークル(例えばハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェア)が存在し得、好ましいビークルは、プロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術が配備される状況によって変化し得る。例えば、実装者が、速度及び正確性が最重要であると判定した場合、実装者は、主にハードウェア及び/又はファームウェアのビークルを選択することができる。柔軟性が最重要である場合、実装者は、主にソフトウェア実装を選択することができる。代替的に、実装者は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの何らかの組み合わせを選択してもよい。
【0115】
前述の詳細な説明では、ブロック図、フローチャート、及び/又は例の使用を通じて、デバイス及び/又はプロセスの様々な実施形態を示した。そのようなブロック図、フローチャート、及び/又は例が1つ以上の機能及び/又は動作を含む限り、そのようなブロック図、フローチャート、又は例の中の各機能及び/又は各動作は、広範なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの実質的に任意の組み合わせによって、個別にかつ/又は集合的に実装されてよいことが当業者には理解されるであろう。好適なプロセッサとしては、例として、GPU(グラフィックスプロセッシングユニット)、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、アプリケーション特定用途向け標準製品(ASSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意のその他のタイプの集積回路IC)、及び/又は状態機械が挙げられる。
【0116】
上記では特徴及び要素が特定の組み合わせにおいて提供されているが、当該技術分野の通常の技術を有する者には、各特徴若しくは各要素を単独で使用する、又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせにおいて使用できることが理解されるであろう。本開示は、本出願に記載されている特定の実施形態の観点において限定されるものではなく、これらの実施形態は、様々な態様の例示として意図されるものである。当業者には明らかなように、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの修正及び変形を行うことができる。本出願の説明において使用されているいかなる要素、動作、又は指示も、そのように明示的に提示されていない限り、本発明にとって重要又は本質的であると解釈されるべきではない。本明細書に列挙したものに加えて、本開示の範囲内の機能的に等価な方法及び装置が、上述した説明から、当業者には明らかであろう。そのような修正及び変形は、添付の請求項の範囲に入ることが意図されている。本開示は、添付の請求項の条項によってのみ限定されるものであり、かかる請求項が権利を有する均等物の完全な範囲とともに、限定されるものである。本開示は、特定の方法又はシステムに限定されないことを理解されたい。
【0117】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、限定することを意図するものではないということも理解されたい。
【0118】
特定の代表的な実施形態では、本明細書に記載の主題のいくつかの部分は、特定用途用集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び/又は他の統合フォーマットを介して実装され得る。しかしながら、本明細書に開示されている実施形態のいくつかの態様は、その全体又は一部が、1つ以上のコンピュータ上で動作する1つのコンピュータプログラムとして(例えば1つ以上のコンピュータシステム上で動作する1つ以上のプログラムとして)、1つ以上のプロセッサ上で動作する1つ以上のプログラムとして(例えば1つ以上のマイクロプロセッサ上で動作する1つ以上のプログラムとして)、ファームウェアとして、又はこれらの実質的に任意の組み合わせとして、集積回路において等価的に実施され得ること、並びに、回路を設計すること、及び/又は、ソフトウェア及び/若しくはファームウェアのコードを書くことが、この開示に照らして当業者の技術の範囲内であることが、当業者には認識されるであろう。加えて、本明細書に記載されている主題のメカニズムが、様々な形態のプログラム製品として配布され得ること、及び、本明細書に記載されている主題の例示的な実施形態が、配布を実際に行うために使用される特定のタイプの信号担持媒体にかかわらず適用されることが、当業者には理解されるであろう。信号担持媒体の例としては、フロッピーディスク、ハードディスクドライブ、CD、DVD、デジタルテープ、コンピュータメモリなどの記録可能型媒体、並びに、デジタル及び/又はアナログ通信媒体(例えば光ファイバケーブル、導波管、有線通信リンク、無線通信リンクなど)などの送信型媒体が挙げられ、ただしこれらに限定されない。
【0119】
本明細書に記載されている主題は、場合によっては、異なる他の構成要素内に含まれるか、又は、異なる他の構成要素に接続されている、異なる構成要素を示していることがある。そのような図示されたアーキテクチャは単なる例であり、実際には、同じ機能を達成する他の多くのアーキテクチャが実装され得ることを理解されたい。概念的には、同じ機能を達成するための構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成され得るように、効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能を達成するために本明細書において組み合わされた、任意の2つの構成要素は、アーキテクチャ又は中間構成要素に関係なく、所望の機能が達成されるように、互いに「関連付けられた」として見ることができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に接続されている」、又は「動作可能に結合されている」とみなすこともでき、そのように関連付けることができる任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に結合可能」であるとみなすこともできる。動作可能に結合可能の具体例としては、物理的に嵌合可能かつ/若しくは物理的に相互作用する構成要素、及び/又は、無線で相互作用可能かつ/若しくは無線で相互作用する構成要素、及び/又は、論理的に相互作用するかつ/若しくは論理的に相互作用可能な構成要素が挙げられ、ただしこれらに限定されない。
【0120】
本明細書における実質的に任意の複数形及び/又は単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈及び/又は用途に適切であるように、複数形から単数形に、かつ/又は単数形から複数形に変換することができる。本明細書では、明瞭にする目的で、様々な単数形/複数形の並べ換えが明示的に記載され得る。
【0121】
一般に、本明細書、特に添付の請求項(例えば添付の請求項の本体)において使用されている用語は、一般に「非限定」用語として意図されることが当業者には理解されるであろう(例えば、「含んでいる」という用語は、「含んでいるがそれらに限定されない」と解釈するべきであり、「有する」という用語は、「を少なくとも有する」と解釈するべきであり、「含む」という用語は、「含むがそれらに限定されない」と解釈するべきである)。更に、導入された請求項の特定の数の記載が意図される場合、そのような意図は請求項に明示的に記載されており、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者には理解されるであろう。例えば、1つの項目のみが意図される場合、「単一」という用語又は類似する言葉が使用され得る。理解を助けるために、以下の添付の請求項及び/又は本明細書の説明は、請求項の記載を導入するために「少なくとも1つの」及び「1つ以上の」という導入句の使用を含み得る。しかしながら、このような句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の記載の導入が、そのような導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、1つのそのような記載のみを含む実施形態に制限することを意味するものと解釈すべきではなく、たとえ同じ請求項に、導入句「1つ以上の」又は「少なくとも1つの」及び「a」又は「an」などの不定冠詞が含まれていても同様である(例えば「a」及び/又は「an」は「少なくとも1つの」又は「1つ以上」を意味するものと解釈すべきである)。請求項の記載を導入するために使用される定冠詞の使用も同様である。加えて、導入された請求項の特定の数の記載が明示的に記載されている場合でも、かかる記載は少なくとも記載された数を意味するものと解釈されるべきであることが、当業者には認識されるであろう(例えば、他の修飾語なしの「2つの記載」という単純な記載は、少なくとも2つの記載、又は2つ以上の記載を意味する)。更に、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」に類似する表記が使用される場合、一般に、そのような構造は、当業者がその表記を理解するであろう意味として意図される(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又は、A、B、及びCを一緒に、有するシステムを含み、ただしこれらに限定されない)。「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」に類似する表記が使用される場合、一般に、そのような構造は、当業者がその表記を理解するであろう意味として意図される(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又は、A、B、及びCを一緒に、有するシステムを含み、ただしこれらに限定されない)。明細書、特許請求の範囲、又は図面のいずれにおいても、2つ以上の代替的な用語を提示する実質的に任意の離接的な語及び/又は句は、用語の一方、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を企図するものと理解されるべきであることが、当業者には更に理解されるであろう。例えば、「A又はB」という句は、「A」若しくは「B」又は「A及びB」の可能性を含むものと理解されたい。更に、本明細書で使用される、複数の項目のリスト及び/又は複数の項目のカテゴリのリストが後ろに続く「~のいずれか」という用語は、項目及び/又は項目のカテゴリの、「のいずれか」、「の任意の組み合わせ」、「の任意の複数」、及び/又は「の任意の複数の組み合わせ」を、個別に、又は他の項目及び/又は他の項目のカテゴリとの組み合わせにおいて、含むことを意図している。更に、本明細書で使用される場合、「セット/組」又は「グループ/群」という用語は、ゼロを含む任意の数の項目を含むことが意図される。追加的に、本明細書で使用される、「数」という用語は、ゼロを含む任意の数を含むことを意図している。
【0122】
加えて、本開示の特徴又は態様がMarkush群の観点から説明されている場合、当業者には、本開示がそれによってMarkush群の任意の個々のメンバー又はメンバーのサブグループの観点からも説明されることが認識されるであろう。
【0123】
当業者には理解されるように、書面による説明を提供するという観点など、あらゆる目的のために、本明細書に開示される全ての範囲は、その任意の可能な部分範囲及び部分範囲の組み合わせも包含している。任意の列挙された範囲は、同じ範囲が、少なくとも等しい2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分解されることを十分に説明して可能にするものとして、容易に認識することができる。非限定的な例として、本明細書に記載されている各範囲は、下位3分の1、中央の3分の1、及び上位3分の1などに容易に分解され得る。また、当業者には理解されるように、「まで」、「少なくとも」、「より大きい」、「より小さい」等の全ての言葉は、言及された数を含み、かつ、上述したように更に部分範囲に分解され得る範囲を意味する。最後に、当業者には理解されるように、範囲は個々の各要素を含む。したがって、例えば、1~3個のセルを有するグループは、1個、2個、又は3個のセルを有するグループを指す。同様に、1~5個のセルを有するグループは、1個、2個、3個、4個、又は5個のセルを有するグループを指し、以下同様である。
【0124】
更に、請求項は、特にそのように記載されない限り、提供された順序又は提供された要素に限定されるものとして読まれるべきではない。加えて、いかなる請求項においても、「ための手段」という用語の使用は、米国特許法第112条、第6項、又はミーンズプラスファンクションの請求項形式に訴えることを意図しており、「ための手段」という用語を有さないいかなる請求項もそのようには意図されていない。
【0125】
システムは、マイクロプロセッサ/汎用コンピュータ(図示せず)上のソフトウェアで実装され得ることが企図される。特定の実施形態では、様々な構成要素の機能のうちの1つ以上は、汎用コンピュータを制御するソフトウェアに実装され得る。
【0126】
加えて、本発明は、特定の実施形態を参照して本明細書に例示及び説明されるが、本発明は、示された詳細に限定されることを意図していない。むしろ、特許請求の範囲及びその等価物の範囲内において、しかも本発明から逸脱することなく、詳細に様々な修正を行うことができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信/受信ユニット(WTRU)によって実行される方法であって、
AI/MLモデルをダウンロードするために利用可能な複数のネットワーク通信経路を示す情報を受信することであって、前記情報は更に、AI/MLモデル情報を含み、前記複数のネットワーク通信経路の各々について通信モード及び予想ダウンロード時間のうちの少なくとも1つを示す、ことと、
前記受信された情報に基づいて、前記AI/MLモデルのための複数のAI/MLモデルチャンクを決定することと、
前記受信された情報に基づいて、前記AI/MLモデルの前記複数のAI/MLモデルチャンクのそれぞれのモデルチャンクをダウンロードするために、前記複数の通信ネットワーク経路から1つのネットワーク通信経路を決定することと、
前記AI/MLモデルの前記それぞれのモデルチャンクをダウンロードするために、前記1つのネットワーク通信経路との通信を確立することと、
前記AI/MLモデルの前記それぞれのモデルチャンクに基づいて、前記AI/MLモデルの少なくともサブセットを構築することと、
前記AI/MLモデルの前記少なくともサブセットに対して推論を実行することと、を含む、方法。
【請求項2】
サーバによって実行される方法であって、
無線送信/受信ユニット(WTRU)からモデルサブスクリプション情報を受信することと、
前記モデルサブスクリプション情報に基づいてイベントのためのAI/MLモデルを選択することであって、前記AI/MLモデルは複数のモデルチャンクを含む、ことと、
前記モデルサブスクリプション情報に基づいて、前記AI/MLモデルの前記複数のモデルチャンクのそれぞれのモデルチャンクをダウンロードするために利用可能な複数のネットワーク通信経路を示す情報を生成することであって、前記情報は更に、AI/MLモデル情報を含み、前記複数のネットワーク通信経路の各々について通信モード及び予想ダウンロード時間のうちの少なくとも1つを示す、ことと、
前記生成された情報を前記WTRUに送信することと、を含む、方法。
【請求項3】
前記AI/MLモデル情報が、モデルチャンクについて、チャンクタイプ、チャンク番号、チャンクサイズ、チェックサム、推論時間、予想利用可能時間、予想推論時間、予想ダウンロード頻度利用可能性、メモリフットプリント、前記AI/MLモデルを記憶するメモリ内での前記モデルチャンクの位置を示すために使用されるメモリローディングオフセットのうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ネットワーク通信経路についての前記情報が、少なくともネットワークリンクタイプ及びネットワークアドレスを更に示す、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記通信モードが、ユニキャスト、マルチキャスト、マルチキャストカルーセルモードのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記AI/MLモデル情報が、モデル識別子、モデルサイズ、前記AI/MLモデルのチャンク数、モデル使用タイプ、モデル使用タイプ拡張、及び適用時間のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記モデル使用タイプが、フルモデルタイプ及び増分モデルタイプのうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記モデル使用タイプ拡張が、通常タイプ、特殊化タイプ、及び適応タイプのうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記AI/MLモデル情報が、モデルチャンクについて、チャンクタイプ、チャンク番号、チャンクサイズ、チェックサム、推論時間、予想利用可能時間、予想推論時間、予想ダウンロード頻度利用可能性、メモリフットプリント、前記AI/MLモデルを記憶するメモリ内での前記モデルチャンクの位置を示すために使用されるメモリローディングオフセットのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ネットワーク通信経路についての前記情報が、少なくともネットワークリンクタイプ及びネットワークアドレスを更に示す、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
無線送信/受信ユニット(WTRU)であって、
AI/MLモデルをダウンロードするために利用可能な複数のネットワーク通信経路を示す情報を受信するように構成された受信機であって、前記情報は更に、AI/MLモデル情報を含み、前記複数のネットワーク通信経路の各々について通信モード及び予想ダウンロード時間のうちの少なくとも1つを示す、受信機と、
1つ以上のプロセッサであって、
前記受信された情報に基づいて、前記AI/MLモデルのための複数のAI/MLモデルチャンクを決定し、
前記受信された情報に基づいて、前記AI/MLモデルの前記複数のAI/MLモデルチャンクのそれぞれのモデルチャンクをダウンロードするために、前記複数の通信ネットワーク経路から1つのネットワーク通信経路を決定し、
前記AI/MLモデルの前記それぞれのモデルチャンクをダウンロードするために、前記1つのネットワーク通信経路との通信を確立し、
前記AI/MLモデルの前記それぞれのモデルチャンクに基づいて、前記AI/MLモデルの少なくともサブセットを構築し、
前記AI/MLモデルの前記少なくともサブセットに対して推論を実行する、ように構成されている、1つ以上のプロセッサと、を含む、WTRU。
【請求項12】
前記通信モードが、ユニキャスト、マルチキャスト、マルチキャストカルーセルモードのうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のWTRU。
【請求項13】
前記AI/MLモデル情報が、モデル識別子、モデルサイズ、前記AI/MLモデルのチャンク数、モデル使用タイプ、モデル使用タイプ拡張、及び適用時間のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のWTRU。
【請求項14】
前記モデル使用タイプが、フルモデルタイプ及び増分モデルタイプのうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載のWTRU。
【請求項15】
前記モデル使用タイプ拡張が、通常タイプ、特殊化タイプ、及び適応タイプのうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載のWTRU。
【請求項16】
前記AI/MLモデル情報が、モデルチャンクについて、チャンクタイプ、チャンク番号、チャンクサイズ、チェックサム、推論時間、予想利用可能時間、予想推論時間、予想ダウンロード頻度利用可能性、メモリフットプリント、前記AI/MLモデルを記憶するメモリ内での前記モデルチャンクの位置を示すために使用されるメモリローディングオフセットのうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のWTRU。
【請求項17】
ネットワーク通信経路についての前記情報が、少なくともネットワークリンクタイプ及びネットワークアドレスを更に示す、請求項11に記載のWTRU。
【請求項18】
無線送信/受信ユニット(WTRU)からモデルサブスクリプション情報を受信するように構成された受信機と、
1つ以上のプロセッサであって、
前記モデルサブスクリプション情報に基づいてイベントのためのAI/MLモデルであって、前記AI/MLモデルは複数のモデルチャンクを含む、AI/MLモデルを選択し、
前記モデルサブスクリプション情報に基づいて、前記AI/MLモデルの前記複数のモデルチャンクのそれぞれのモデルチャンクをダウンロードするために利用可能な複数のネットワーク通信経路を示す情報であって、前記情報は更に、AI/MLモデル情報を含み、前記複数のネットワーク通信経路の各々について通信モード及び予想ダウンロード時間のうちの少なくとも1つを示す、情報を生成する、ように構成されている、1つ以上のプロセッサと、
前記生成された情報を前記WTRUに送信するように構成された送信機と、を含む、サーバ。
【請求項19】
前記AI/MLモデル情報が、モデルチャンクについて、チャンクタイプ、チャンク番号、チャンクサイズ、チェックサム、推論時間、予想利用可能時間、予想推論時間、予想ダウンロード頻度利用可能性、メモリフットプリント、前記AI/MLモデルを記憶するメモリ内での前記モデルチャンクの位置を示すために使用されるメモリローディングオフセットのうちの少なくとも1つを含む、請求項18に記載のサーバ。
【請求項20】
ネットワーク通信経路についての前記情報が、少なくともネットワークリンクタイプ及びネットワークアドレスを更に示す、請求項18に記載のサーバ。
【国際調査報告】