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特表2024-518755分析器及び/又は選別器式のフロー式粒子分析器用の流体管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-02
(54)【発明の名称】分析器及び/又は選別器式のフロー式粒子分析器用の流体管理システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/1409 20240101AFI20240424BHJP
   G01N 15/149 20240101ALI20240424BHJP
【FI】
G01N15/1409 100
G01N15/149
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023564647
(86)(22)【出願日】2022-02-15
(85)【翻訳文提出日】2023-12-18
(86)【国際出願番号】 US2022016462
(87)【国際公開番号】W WO2022225597
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】63/179,024
(32)【優先日】2021-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.WINDOWS
3.Linux
4.iOS
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ガージ,クリストファー
(57)【要約】
フロー式粒子分析器用の流体管理システムが提供される。流体管理システムの態様は、入力及び出力を含むフローセルと、フローセルの出力に結合された入力を含み、かつ出力を更に含むキュベットと、試料流体源をフローセルの入力に流体的に結合するための試料入力ラインと、流体供給サブシステムであって、(a)一次流体源、又は(b)1つ以上の二次流体源を、フローセルの入力に選択的に流体的に結合するように構成されている、流体供給サブシステムとを含む。主題の流体管理システムを有するフロー式粒子分析器を使用する方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体管理システムを備えるフロー式粒子分析器であって、
前記流体管理システムは、
入力及び出力を含むフローセルと、
前記フローセルの前記出力に結合された入力を含み、かつ出力を更に含むキュベットと、
試料流体源を前記フローセルの前記入力に流体的に結合するための試料入力ラインと、
(a)一次流体源、又は、(b)1つ以上の二次流体源を、前記フローセルの前記入力に選択的に流体的に結合するように構成されている、流体供給サブシステムと
を備える、
フロー式粒子分析器。
【請求項2】
前記試料入力ラインは、試料流体源に流体的に結合されている、請求項1に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項3】
前記流体供給サブシステムは、一次流体源コネクタ又は二次流体源コネクタに取り外し可能に接続するように構成された流体供給サブシステムコネクタを含む、請求項1又は2に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項4】
前記流体供給サブシステムは、一次流体源を前記フローセルの前記入力に流体的に結合する、請求項1~3のいずれか一項に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項5】
前記流体供給サブシステムコネクタは、一次流体源に流体的に結合された一次流体源コネクタに接続されている、請求項3又は4に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項6】
前記1つ以上の二次流体源は、洗浄流体源を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項7】
前記流体管理システムは、1つ以上の二次流体源から前記流体供給サブシステムに、1つ以上の二次流体を搬送するように構成された流体移動デバイスを備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項8】
前記流体管理システムは、
(a)1つ以上のシステム廃液源、及び
(b)分析器廃液収集サブシステム、選別器廃液収集サブシステム、又はそれらの組み合わせ、
から廃液を受け取って合わせ、
合わされた廃液を生成するように構成された廃棄物管理サブシステムを備える、
請求項1~7のいずれか一項に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項9】
前記流体管理システムは、
前記キュベットの前記出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された分析器廃液収集サブシステム、
前記キュベットの前記出力に結合された選別ブロックの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された選別器廃液収集サブシステム、又は、
それらの組み合わせ、
を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項10】
前記流体管理システムは、前記一次流体源内の測定された流体レベルの高さ及び空気圧に基づいて、一次流体圧を制御するように構成された一次流体圧フィードバック制御サブシステムを備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項11】
前記流体管理システムは、前記試料流体源内の測定された空気圧及び一次流体圧制御信号に基づいて、試料流体圧を制御するように構成された試料流体圧フィードバック制御サブシステムを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項12】
前記流体管理システムは、一次流体源空気圧レギュレータ及び試料流体源空気圧レギュレータに空気圧を供給するように構成された加圧空気源を備える、請求項1~11のいずれか一項に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項13】
前記フロー式粒子分析器は、高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して、出力レーザビーム内に角度的に偏向されたレーザビームを生成するように構成されたコントローラを備える、請求項1~12のいずれか一項に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項14】
前記フロー式粒子分析器は、フローサイトメータである、請求項1~13のいずれか一項に記載のフロー式粒子分析器。
【請求項15】
方法であって、
流体管理システムを備えるフロー式粒子分析器内に流体を流すことを含んでおり、
前記流体管理システムは、
入力及び出力を含むフローセルと、
前記フローセルの前記出力に結合された入力を含み、かつ出力を更に含むキュベットと、
試料流体源を前記フローセルの前記入力に流体的に結合する試料入力ラインと、
(a)一次流体源、又は
(b)1つ以上の二次流体源を、
前記フローセルの前記入力に選択的に流体的に結合するように構成されている、流体供給サブシステムと
を備え、
前記フローセルの前記入力は、前記一次流体源又は1つ以上の第2の流体源のいずれかに流体的に結合される、
方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
フローサイトメータなどのフロー式粒子分析器は、光散乱及び蛍光などの光学パラメータに基づいて、又はインピーダンスなどの電気特性によって粒子の特性評価を可能にする周知の分析ツールである。フローサイトメータにおいては、例えば、流体懸濁液中の分子、被分析物結合ビーズ、又は個々の細胞などの粒子に検出領域を通過させ、そこで、粒子は、典型的には1つ以上のレーザからの励起光に曝露され、粒子の光散乱及び蛍光特性が測定される。粒子又はその成分は、通常、検出を容易にするために、蛍光色素で標識され、スペクトル的に異なる蛍光色素を使用して、異なる粒子又は成分を標識することによって、多数の異なる粒子又は成分が、同時に検出され得る。通常、検出される各異なる色素について1つで、多数の光検出器を使用して、検出が実行される。
【0002】
いくつかのフローサイトメータにおいては、シース流体が、圧力駆動の流体工学システムによってフローセルに提供され、そこで、試料流体及びシース流体が周囲圧力よりも大きい圧力下でフローセルを通過させられる。フローセルを通る流量の変化は、シース流体リザーバ内の圧力を変化させることによって達成され、流体力学的流れの中の試料流体とシース流体との比率は、試料源及びシース流体リザーバ内の加えられた圧力によって、並びに試料及びシース流体を供給する流体システムの抵抗によって決定される。
【0003】
フローサイトメータは、また、真空ポンプがフローセルから下流を真空に引き、試料流体及びシース流体は周囲圧力に留まる真空駆動の流体工学システムを使用することができる。フローセルを通る流量を変化させるために、真空ポンプによって真空に引かれ、フローセルを通って流れる試料流体とシース流体との比率は、試料流体及びシース流体システムの経路によって加えられる抵抗の比率によって決定される。粒子なしのシース流体ストリームの中心で粒子含有試料流体の流体力学的に集束された流れを提供する流体システムは、しばしば、広範囲の圧力レベル、特に高圧及び低圧に耐えるために必要とされる加圧可能なチューブ、接続、及びシールを利用する。
【発明の概要】
【0004】
本発明者は、従来のフロー式粒子分析器における流体管理に関するいくつかの問題を認識してきている。特に、本発明者は、フロー式粒子分析器内の流体管理システムは、全て流体経路を十分に洗浄する、すなわち、流体管理システム内の全ての容積を流れるように洗浄流体を流すことを困難にするように構成されていることを認識している。例えば、流体管理システムは、洗浄流体が特定の流体経路内の容積を通って流れることがないように配置された流体経路を有し得る。本発明者は、流体管理システム及び/又はその構成要素(例えば、一次流体をフローセルに流すように構成された流体管理システムの流体経路)の100%の一掃洗浄を可能にする流体供給サブシステムを有する流体管理システムを提供することによって、この問題を解決した。100%の一掃洗浄は、一次流体、例えば、シース流体をフローセルに送達する同じ流体経路を通って洗浄流体を流す流体供給サブシステムを提供することによって可能にされ得る。流体供給サブシステムは、一次流体源に結合され得るか、又は選択的に、二次流体源、例えば、洗浄流体源が、一次流体源と同じ流体経路を通って流れ得るように、1つ以上の二次流体源に結合され得る手動接続を有し得る。試料の分析後にシステムの洗浄が望まれる例示的な方法では、手動接続は、一次流体源コネクタから切断され、1つ以上の二次流体源に流体的に結合された二次流体源コネクタに接続され得る。
【0005】
加えて、本発明者は、フロー式粒子分析器内の廃液管理構成が複雑であり、製造及び操作するために費用対効果がないことを認識している。例えば、フロー式粒子分析器内で生成された複数の廃液は、通常、複数の廃液ポンプ及び経路による管理を必要とする。本発明者は、単一の流体移動デバイスによって、例えば、単一の廃棄物ポンプによって、かつ他の流体移動デバイスはなしで、管理される廃棄物管理サブシステムを提供することによって、この問題を解決した。例えば、フロー式粒子分析器の粒子分析、並びに/又は選別及び洗浄から生成されたシステムの全ての異なる廃液は、単一の流体移動デバイスによって廃液容器に搬送又は引き込まれ得る。流体管理システム内の廃棄物源からの流路の流体抵抗は、単一の流体移動デバイスが廃棄物源の各々からの廃液を管理することを可能にするようにバランスが取られ得る。例えば、廃棄物源を流体移動デバイスに流体的に結合する流体ラインの流体抵抗は、各廃棄物源に適切な真空を提供するようにバランスが取られ得る。
【0006】
本発明者は、単一のフロー式粒子分析器システムで複数の機能を実行する柔軟性が、粒子分析ワークフローで望ましいことを更に認識している。したがって、本発明者は、(a)粒子分析(例えば、分析器モード)と、(b)粒子分析及び選別(例えば、選別器モード)との切り替えを可能にするように構成されたハイブリッド流体管理システムを有するフロー式粒子分析器を提供している。ハイブリッド流体管理システムを備えたフロー式粒子分析器は、例えば、分析器廃液収集サブシステム、選別ブロック、試料収集システム、及び選別器廃液収集サブシステムを含む、(a)粒子分析と、(b)粒子分析及び選別とのいずれかを実行するための全ての構成要素を有し得る。特定の分析器モードの実施形態では、キュベットの出力からの廃液は、キュベットの出力に流体的に結合された分析器廃液収集サブシステムによって収集され得る。特定の選別器モードの実施形態では、選別ブロックは、キュベットの出力に結合され得、選別ブロックからの廃液は、選別ブロックの出力に流体的に結合された、例えば、選別ブロックの出力と液滴受容関係に配置された選別器廃液収集サブシステムによって収集され得る。関心の選別された粒子は、1つ以上の試料収集容器を有する試料収集システムによって収集され得る。分析モードと選別モードとの切り替えを可能にするシステムのハイブリッド態様は、選別ブロック(例えば、選別ノズル及び偏向板を含み得る)と、分析器廃液収集サブシステムへの接続、例えば、ベント式廃棄物アキュムレータへの接続(ともに、キュベットへの手動及び同一の接続である)とを有することによって達成され得る。
【0007】
フロー式粒子分析器用の流体管理システムが提供される。流体管理システムの態様は、入力及び出力を含むフローセルと、フローセルの出力に結合された入力を含み、かつ出力を更に含むキュベットと、試料流体源をフローセルの入力に流体的に結合するための試料入力ラインと、流体供給サブシステムであって、(a)一次流体源、又は(b)1つ以上の二次流体源を、フローセルの入力に選択的に流体的に結合するように構成されている、流体供給サブシステムとを含む。主題の流体管理システムを有するフロー式粒子分析器を使用する方法も提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明は、添付の図面と併せて読み取るときに、以下の詳細な説明から最もよく理解することができる。図面には、以下の図が含まれる。
【0009】
図1】ある特定の実施形態による、試料を分析するように構成された粒子分析器の流体管理システムの主要機能のフローチャートを示す。
図2】ある特定の実施形態による、試料を分析するように構成された粒子分析器の流体管理システムの主要機能内のサブ機能のフローチャートを示す。
図3】試料を分析するように構成された粒子分析器の流体管理システムの実施形態の概略図を示す。
図4】ある特定の実施形態による、試料を分析し、選別するように構成された粒子選別器の流体管理システムの主要機能のフローチャートを示す。
図5】ある特定の実施形態による、試料を分析し、選別するように構成された粒子選別器の流体管理システムの主要機能内のサブ機能のフローチャートを示す。
図6】試料を分析し、選別するように構成された粒子選別器の流体管理システムの実施形態の概略図を示す。
図7】ある特定の実施形態による、選択的に(a)試料を分析するか、又は(b)試料を分析し、選別するように構成されたハイブリッドシステムの流体管理システムの主要機能のフローチャートを示す。
図8】ある特定の実施形態による、選択的に(a)試料を分析するか、又は(b)試料を分析し、選別するように構成されたハイブリッドシステムの流体管理システムの主要機能内のサブ機能のフローチャートを示す。
図9】選択的に(a)試料を分析するか、又は(b)試料を分析し、選別するように構成されたハイブリッドシステムの流体管理システムの実施形態の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
フロー式粒子分析器用の流体管理システムが提供される。流体管理システムの態様は、入力及び出力を含むフローセルと、フローセルの出力に結合された入力を含み、かつ出力を更に含むキュベットと、試料流体源をフローセルの入力に流体的に結合するための試料入力ラインと、流体供給サブシステムであって、(a)一次流体源、又は(b)1つ以上の二次流体源を、フローセルの入力に選択的に流体的に結合するように構成されている、流体供給サブシステムとを含む。主題の流体管理システムを有するフロー式粒子分析器を使用する方法も提供される。
【0011】
本発明がより詳細に説明される前に、本発明は、説明される特定の実施形態に限定されるものではなく、したがって、もちろん、変化し得ることが理解されるべきである。また、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることになるため、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する対象となるためのものであり、限定することが意図されるものではないことも理解されるべきである。
【0012】
値の範囲が提供される場合、文脈が明確に別段の指示をしない限り、その範囲の上限と下限との間の、下限の単位の10分の1までの各中間値、及びこの記載の範囲内の任意の他の記載される値又は中間値が本発明に包含されることが理解される。これらのより小さな範囲の上限及び下限は、独立して、より小さな範囲に含まれ得、また、記述の範囲内の任意の特定の除外された制限に従うことを条件として、本発明内に包含される。記述の範囲が、制限の一方又は両方を含む場合、それらの含まれる制限の一方又は両方を除外する範囲も、また、本発明に含まれる。
【0013】
本明細書では、数値の前に「約」という用語が付けられて、特定の範囲が提示される。「約」という用語は、本明細書では、それが先行する正確な数、並びにその用語が先行する数に近いか又はほぼそれである数に文字通りの支持を提供するために使用される。ある数が、具体的に列挙された数に近いか又はほぼその数であるかを決定する際に、列挙されていない数に近いか又はほぼその数は、提示される文脈において、具体的に列挙された数の実質的な同等性を提供する数であり得る。
【0014】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。また、本明細書に記載のものと同様の又は同等な任意の方法及び材料が、本発明の実施又は試験に使用され得るが、代表的な例示的な方法及び材料が以下に記載される。
【0015】
本明細書で引用される全ての刊行物及び特許は、あたかも各個々の刊行物又は特許が参照によって組み込まれるように具体的かつ個々に示されているかのように、参照によって本明細書に組み込まれ、参照によって本明細書に組み込まれることによって、それらの刊行物が引用される関連した方法及び/又は材料を開示及び記載する。任意の刊行物の引用は、出願日以前のその開示についてのものであり、本発明が、先行発明の特色によってそのような刊行物に先行する権利がないことを認めるものとして解釈されるべきではない。更に、提供される刊行物の日付は、実際の公開日とは異なり得、これらは独立して確認する必要があり得る。
【0016】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、別途文脈が明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。特許請求の範囲は、あらゆる任意選択的な要素を排除するように設計され得ることに更に留意されたい。したがって、この記述は、特許請求の範囲の要素の列挙に関連する「単独で」、「のみ」などのそのような排他的な用語の使用、又は「否定的」限定の使用の先行詞として機能することが意図される。
【0017】
本開示を読むと当業者には明らかであるように、本明細書に記載及び例証される別個の実施形態の各々は、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離され得るか、又はこれらと組み合わされ得る別個の構成要素及び特徴を有する。任意の列挙された方法は、列挙された事象の順序、又は論理的に可能な任意の他の順序で実行され得る。
【0018】
装置及び方法は、機能的な説明を伴う文法的流動性のために記載されている、又は記載されるが、特許請求の範囲は、米国特許法第112条下で明示的に策定されない限り、「手段」又は「ステップ」制限の構築によって必ずしも制限されるものと解釈されるべきではなく、同等物の法制定基礎原則の下で特許請求の範囲によって提供される定義の意味及び同等物の完全な範囲を付与されるべきであり、特許請求の範囲が米国特許法第112条下で明示的に策定される場合、米国特許法第112条下で完全な法定同等物が付与されるべきであることを明示的に理解されたい。
【0019】
本発明の態様の更なる説明において、最初に、流体管理システム及びそれを含むフロー式粒子分析器の実施形態がより詳細にレビューされる。次に、流れ粒子分析器を使用する方法のレビューが、提供される。
【0020】
フロー式粒子分析器
上記で要約したように、流体管理システムを含むフロー式粒子分析器が提供される。フロー式粒子分析器の流体管理システムは、フロー式粒子分析器内の流体の流れ(例えば、試料流体、一次流体、二次流体、及び廃液流体の流れ)を管理するように構成され得る。流体管理システムは、例えば、試料流体、一次流体、及び洗浄流体などの流体をフローセルに輸送し、廃液を試料検査又は洗浄から廃棄物保管場所に輸送するように構成され得る。試料流体及び一次流体(例えば、シース流体)は、試料流体内の粒子の検査のために、キュベットに制御された比率で圧力下で流され得る。流体管理システムは、フローセル及びキュベットを通る試料流体及び一次流体の流量を調節して、試料流体を流体力学的に集束させ得る。流体管理システムは、試料分析、又は試料分析及び選別から取得された廃液の収集及び保管を管理するように更に構成され得る。流体管理システムは、フロー式粒子分析器の任意の部分の洗浄からの廃液の収集及び保管を管理するように更に構成され得る。
【0021】
フローサイトメータなどのフロー式粒子分析器は、通常、例えば、以下に記載されるような試料流体を含有する試料流体源と、一次流体、例えば、シース流体を含有する一次流体源とを含む。フロー式粒子分析器は、流体試料中の粒子(細胞など)を微粒子ストリームとしてフローセルに輸送する一方で、一次流体、例えば、シース流体もフローセル入力を介してフローセル内に誘導する。フローセル内で、微粒子ストリームの周りに液体シースが形成され、微粒子ストリームに実質的に均一な速度を付与する。ストリーム内の流体力学的に集束された粒子、例えば、細胞は、検査領域、例えば、キュベット内の光源の中心を通過し得る。次いで、例えば、散乱光(側方散乱光又は前方散乱光など)及び放出された蛍光の形態の検査領域からの光が、好適な光学検出システムによって検出される。キュベットの出力を出る流体は、廃液管理システムに入り、廃液管理システムは、キュベットの出力からの流体を廃棄物リザーバに搬送する。
【0022】
本開示の流体管理システムは、限定されないが、一次流体(例えば、シース流体)及び試料流体を制御された比率でフローセルに供給すること、1つ以上の二次流体(例えば、洗浄用)をフローセルに供給すること、キュベットを通る試料検査のために一次流体を使用する試料流体の流体力学的集束、分析された試料を廃棄物として収集すること、試料を選別から廃棄物を収集すること、及び全てのシステム廃棄物を管理して保管することなどを含む1つ以上の機能を実行するように構成され得る。流体管理システムは、入力及び出力を含むフローセルと、フローセルの出力に結合された入力を含み、かつ出力を更に含むキュベットと、試料流体源をフローセルの入力に流体的に結合するための試料入力ラインと、本明細書に記載されるサブシステムのいずれかとを含み得る。
【0023】
ある特定の実施形態では、流体管理システムは、1つ以上の機能を選択的に実行するように構成される。例えば、流体管理システムは、機能(a)を実行するか、又は機能(a)の代替物である機能(b)を実行し得る。いくつかの事例では、流体管理システムは、ユーザが、代替機能のグループの中から実行する機能を手動で選択することを可能にするように構成される。「手動で」とは、ユーザが、所望の機能を可能にするために、流体サブシステム又はその構成要素を構成(例えば、結合、接続、配置)し得ることを意味する。例えば、ユーザは、例えば、サブシステムのコネクタを、流体源の嵌合コネクタ又はキュベットの出力に、例えば、手を使って手動で結合又は接続して、流体源又はキュベットとのサブシステムの流体結合に起因して現在実行できる所望の機能を可能にし得る。
【0024】
ある特定の実施形態では、流体管理システムは、(a)一次流体又は(b)1つ以上の二次流体を、フローセルに選択的に供給するように構成される。そのような実施形態では、流体管理システムは、(a)一次流体及び(b)1つ以上の二次流体をフローセルに供給するために必要な全ての構成要素を含み得るが、(a)及び(b)のうちの一方のみが一度にフローセルに供給され得る。いくつかの実施形態では、流体管理システムは、(a)一次流体をフローセルの入力に供給することができ、かつ(b)1つ以上の二次流体をフローセルの入力に供給することができるが、いくつかの事例では、(a)一次流体が供給されるか、又は、他の事例では、(b)1つ以上の二次流体が供給されるかのいずれかであるような様式で構成される。
【0025】
ある特定の実施形態では、流体管理システムは、選択的に(a)試料(例えば、試料流体内の粒子)を分析するか、又は(b)試料(例えば、試料流体内の粒子)を分析し、選別するように構成される。そのような実施形態では、流体管理システムは、(a)試料を分析する、又は(b)試料を分析し、選別するために必要な全ての構成要素を含み得るが、(a)及び(b)のうちの一方のみを一度に実行し得る。いくつかの実施形態では、流体管理システムは、(a)試料を分析することができ、かつ(b)試料を分析し、選別することができるが、いくつかの事例では、(a)試料を分析することが実行されるか、又は、他の事例では、(b)試料を分析し、選別することが実行されるかのいずれかであるような様式で構成される。
【0026】
流体管理システムによる流体管理の態様は、流体回路の原理に基づき得る。例えば、一次流体供給の基本原理は、流体回路の原理に基づき得、ここで、閉じた流体経路全体の圧力降下は、液体の流量と流体の抵抗との積に等しいと仮定される。一次流体(例えば、シース)及び試料の経路は、2つの並列の抵抗器としてモデル化され得、組み合わさって、第3の流体抵抗器であるフローセル、キュベット、及び廃棄物経路を通って進む。同様に、ある特定の実施形態による単一の廃棄物ポンプを使用する廃棄物管理は、流体回路の原理に基づいている。全ての個々の廃棄物吸引源は、大気圧で流体リザーバとしてモデル化することができ、これらの廃棄物源から廃棄物管理システムへの全ての接続(例えば、流体ライン)は、流体抵抗器としてモデル化することができる。廃棄物ポンプの供給真空を考えると、以下に更に詳細に記載されるように、各接続の流体抵抗を制御して、各廃棄物源の必要な廃棄物吸引のバランスを取ることができる。
【0027】
本開示の流体管理システムは、100%の一掃洗浄のために構成され得る。「100%の一掃」とは、流体が流体経路内の全容積を通って流されることを意味する。ある特定の実施形態では、本開示の流体管理システムは、流体管理システム内の全ての流体経路が、例えば、流体供給ポンプによって供給される洗浄流体によって100%一掃洗浄されるように構成される。ある特定の実施形態では、流体管理システムは、全ての流体供給経路が、例えば、流体供給ポンプによって供給される洗浄流体によって100%一掃洗浄されるように構成される。流体供給経路は、例えば、チューブ、流体供給サブシステム、フローセル、キュベット、及びフローセルへの流体供給を容易にする他の構成要素を含み得る。いくつかの事例では、流体管理システムは、全ての一次流体経路が、例えば、流体供給ポンプによって供給される洗浄流体によって100%一掃洗浄されるように構成される。一次流体経路は、例えば、流体供給サブシステム、フローセル、キュベット、及びフローセルへの一次流体供給を容易にする他の構成要素のうちのいずれかを含み得る。いくつかの事例では、1つ以上の洗浄流体は、流体移動デバイス、例えば、1つ以上の二次流体源を流体供給サブシステムに流体的に結合するポンプによって供給される。流体管理システムの100%の一掃洗浄は、流体供給サブシステムの構成によって可能にされ得る。流体供給サブシステムは、1つ以上の二次流体が、一次流体をフローセルに流すために使用される同じ流体経路を通って流れるように構成され得る。流体供給サブシステムは、例えば、以下に更に詳細に記載されるように、流体供給サブシステムを一次流体(例えば、シース)源に流体的に結合する、又は選択的に流体供給サブシステムを1つ以上の二次流体(例えば、洗浄)源に流体的に結合する、手動接続を有し得る。1つ以上の二次流体は、流体移動デバイス、例えば、流体供給ポンプによって、流体供給サブシステム及びフローセルに供給され得る。
【0028】
本開示のフロー式粒子分析器の廃液は、ある特定の実施形態による、流体移動デバイスによって管理され得る。いくつかの事例では、流体管理システムの廃液、例えば、合わされた廃液は、単一の流体移動デバイス、例えば、単一の廃棄物ポンプによって管理される。合わされた廃液は、例えば、分析器の廃棄物、選別された廃棄物、及び二次システムの廃棄物などのシステムの全ての異なる廃棄物源からの流体抵抗の適切なバランスを有することによって、単一の流体移動デバイス、例えば、単一の廃棄物ポンプによって管理され得る。廃棄物源は、例えば、分析器廃液収集サブシステム、選別器廃液収集サブシステム、及び1つ以上のシステム廃液源を含み得る。廃棄物源からの接続(例えば、流体ライン)は、流体移動デバイス、例えば、廃棄物真空ポンプを含む単一の圧力源と並列の複数の流体抵抗器として機能し得る。流体移動デバイス、例えば、廃棄物真空ポンプが十分な容量を有する限り、抵抗は、各廃棄物源が適切な真空を有するように調整され得る。例えば、システムの廃棄物源を流体移動デバイスに流体的に結合する流路(例えば、流体ライン)の抵抗は、各廃棄物源が廃液を引き込むための適切な真空を有することを可能にするようにバランスが取られた既知の抵抗を有し得る。いくつかの事例では、複数の廃棄物源を流体移動デバイスに結合する複数の流体ラインの中の第1の廃棄物源に結合された第1の流体ラインの抵抗は、第1の廃棄物源に適切な真空を提供するように調整又は設定され得る。複数の廃棄物源を流体移動デバイスに結合する複数の流体ラインの中の第2の廃棄物源に結合された第2の流体ラインの抵抗は、第2の廃棄物源に適切な真空を提供するように調整又は設定され得る。システム内の追加の流体ラインの抵抗は、それぞれの廃棄物源の各々に適切な真空を提供するように調整又は設定される個々の抵抗を更に有し得る。廃棄物源の各々からの流体ラインの抵抗は、同じであっても異なってもよい。廃棄物源を流体移動デバイスに流体的に結合する各流体ラインは、廃棄物源の各々が適切な真空を有するように、特定の既知の抵抗を有し得る。例えば、分析器廃液収集サブシステム、選別器廃液収集サブシステム、及び1つ以上のシステム廃液源のうちの1つ以上を流体移動デバイスに結合する流体ラインの抵抗は、各廃液源について適切な真空を可能にし、単一の流体移動デバイスによる廃液吸引の制御を可能にするようにバランスが取られ得る。いくつかの事例では、複数の廃棄物源を流体移動デバイスに結合する複数の流体ラインの抵抗は、各それぞれの廃棄物源からの所望の流体流量を提供するように個別に調整され得る。例えば、複数の廃棄物源を流体移動デバイスに結合する複数の流体ラインの中の第1の廃棄物源に結合された第1の流体ラインの抵抗は、第1の廃棄物源から所望の第1の流量の廃液を提供するように調整又は設定され得る。複数の廃棄物源を流体移動デバイスに結合する複数の流体ラインの中の第2の廃棄物源に結合された第2の流体ラインの抵抗は、第2の廃棄物源から所望の第2の流量の廃液を提供するように調整又は設定され得る。システム内の追加の流体ラインの抵抗は、それぞれの廃棄物源の各々から所望の流量の廃液を提供するように調整又は設定される個々の抵抗を更に有し得る。廃棄物源の各々からの流体ラインの抵抗は、同じであっても異なってもよい。廃棄物源を流体移動デバイスに流体的に結合する各流体ラインは、廃棄物源の各々からの所望の流体流量に基づいて、特定の既知の抵抗を有し得る。いくつかの事例では、流体管理システム内の流路(例えば、流体ライン)の抵抗は固定である。いくつかの事例では、流体管理システム内の流路(例えば、流体ライン)の抵抗は可変である。いくつかの事例では、システム内の1つ以上の流路の抵抗は、独立して可変であり得、ここで、例えば、流路の各々の抵抗は、個別に変化し得る。いくつかの事例では、システムは、例えば、流路の寸法(例えば、流体ラインの直径又は長さ)を調節することによって、流路の抵抗を調節し得る1つ以上の可変抵抗器を含む。いくつかの事例では、可変抵抗器は、バルブを含む。
【0029】
本開示の流体管理システムは、1つ以上の廃液収集サブシステムを更に含み得る。いくつかの事例では、流体管理システムは、キュベットの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された分析器廃液収集サブシステム、キュベットの出力に結合された選別ブロックの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された選別器廃液収集サブシステム、又はそれらの組み合わせ(例えば、フロー式粒子分析器が(a)試料を分析するか、又は選択的に(b)試料を分析し、選別し得るハイブリッドシステムで)を含む。
【0030】
方法
本明細書に記載される実施形態のいずれかによる流体管理システムを含むフロー式粒子分析器を使用する方法も提供される。方法は、本明細書に記載される実施形態のいずれかによる流体管理システムを含むフロー式粒子分析器内で流体を流すことを含み得る。例えば、試料流体、一次流体、及び二次流体を含む任意の好適な流体が、フロー式粒子分析器内で流される。方法の実施形態の実践では、方法は、流体管理システムを備えるフロー式粒子分析内に流体を流すことを含み得、流体管理システムは、入力及び出力を含むフローセルと、フローセルの出力に結合された入力を含み、かつ出力を更に含むキュベットと、試料流体源をフローセルの入力に流体的に結合する試料入力ラインと、流体供給サブシステムであって、(a)一次流体源、又は(b)1つ以上の二次流体源を、フローセルの入力に選択的に流体的に結合するように構成されている、流体供給サブシステムとを備え、フローセルの入力は、一次流体源又は1つ以上の二次流体源のいずれかに流体的に結合されている。
【0031】
いくつかの実施形態では、システム内で流される試料は、複数のフルオロフォアを含み、フルオロフォアのうちの1つ以上は、重複する蛍光スペクトルを有する。いくつかの事例では、方法は、例えば、試料中のフルオロフォアの各タイプの蛍光スペクトルのスペクトル非混合マトリックスを計算することによって、試料中のフルオロフォアの各タイプからの光をスペクトル分解することを更に含む。ある特定の実施形態では、方法は、フローストリームから光のスペクトルの重複を決定することと、重複する検出された光スペクトルに対する各々の寄与を計算することとを含む。ある特定の実施形態では、方法は、スペクトル非混合マトリックスを計算して、光検出器による検出された光信号への各寄与の存在量を推定することを含む。ある特定の事例では、スペクトル非混合マトリックスは、重み付き最小二乗アルゴリズムを使用して計算される。いくつかの実施形態では、試料中の遊離フルオロフォアからの光から生成されたデータ信号は、光検出器の計算されたベースラインノイズに基づいて重み付けされる。
【0032】
ある特定の実施形態では、方法は、例えば、2019年12月23日に出願された国際特許出願第PCT/US2019/068395号、2021年1月27日に出願された米国特許出願第17/159,453号、及び2020年4月16日に出願された米国仮特許出願第63/010,890号に記載されたような複数の光検出器によって検出された光をスペクトル分解する(例えば、各光検出器の計算されたベースラインノイズを使用して重み付けされる)ことを含み、これらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。例えば、複数の光検出器によって検出された光をスペクトル分解することは、1)重み付き最小二乗アルゴリズム、2)シャーマン-モリソン反復逆アップデータ、3)マトリックスが下三角(L)マトリックスと上三角(U)マトリックスとの積に分解される場合など、LUマトリックス分解、4)修正コレスキー分解、5)QR因数分解によるもの、及び6)特異値分解による重み付き最小二乗アルゴリズムの計算のうちの1つ以上を使用してスペクトル非混合マトリックスを解くことを含んでもよい。
【0033】
次に、流体管理システム及びそれを使用する方法の様々な態様について更に説明する。
【0034】
流体供給サブシステム
本開示の流体管理システムは、フローセルに流体を供給するように構成された流体供給サブシステムを含む。流体供給サブシステムは、フローセルの入力に流体的に結合され得る。流体供給サブシステムは、(a)一次流体、又は(b)1つ以上の二次流体をフローセルの入力に選択的に供給するように構成され得る。「選択的に供給する」とは、流体供給サブシステムが、(a)一次流体をフローセルの入力に供給することができ、かつ(b)1つ以上の二次流体をフローセルの入力に供給することができるが、(a)一次流体及び(b)1つ以上の二次流体のうちの一方のみが一度に供給され得るように構成されることを意味する。例えば、流体供給サブシステムは、(a)一次流体をフローセルの入力に供給することができ、かつ(b)1つ以上の二次流体をフローセルの入力に供給することができるが、いくつかの事例では、(a)一次流体が供給されるか、又は、他の事例では、(b)1つ以上の二次流体が供給されるかのいずれかであるような様式で構成され得る。流体供給サブシステムは、(a)一次流体源、又は(b)1つ以上の二次流体源を、フローセルの入力に選択的に流体的に結合するように構成され得る。「選択的に流体的に結合する」とは、流体サブシステムが、(a)一次流体源をフローセルの入力に流体的に結合することができ、かつ(b)1つ以上の二次流体源をフローセルの入力に流体的に結合することができるが、(a)一次流体源及び(b)1つ以上の二次流体源のうちの一方のみが一度にフローセルの入力に流体的に結合され得るように構成されることを意味する。例えば、流体供給サブシステムは、(a)一次流体源をフローセルの入力に流体的に結合することができ、かつ(b)1つ以上の二次流体源をフローセルの入力に流体的に結合することができるが、いくつかの事例では、(a)一次流体源がフローセルの入力に結合されるか、又は、他の事例では、(b)1つ以上の二次流体源がフローセルの入力に結合されるかのいずれかであるような様式で構成され得る。一次流体、又は選択的に、1つ以上の二次流体を供給するか否かの選択は、ユーザによって手動で行われ得る。「手動で」とは、ユーザが、流体供給サブシステム又はその構成要素を構成して、例えば、結合して、接続して、配置して、所望に応じて、一次流体、又は選択的に、1つ以上の二次流体の供給を可能にし得ることを意味する。そのような実施形態では、ユーザは、流体供給サブシステムコネクタを(a)一次流体源コネクタ、又は(b)二次流体源コネクタと接続することによって、流体供給サブシステムを、(a)一次流体源、又は選択的に、(b)1つ以上の二次流体源に手動で流体的に結合し得る。システムは、例えば、クイック切断接続などの取り外し可能な接続を提供するなどの任意の便利な形式を使用して手動選択を提供するように構成され得る。
【0035】
流体供給サブシステムは、流体管理システム又はその流体経路(例えば、一次流体をフローセルに供給するための一次流体経路)の100%の一掃洗浄を可能にするように構成され得る。流体供給サブシステムは、一次流体及び1つ以上の二次流体が、流体管理システム内の同じ流体経路を通って流れるように構成され得る。100%の一掃洗浄は、例えば、以下に更に詳細に記載されるように、一次流体(例えば、シース)源に(例えば、一次流体源コネクタによって)流体的に結合され得る、又は選択的に、流体移動デバイス、例えば、流体供給ポンプによって供給される1つ以上の二次流体(例えば、洗浄)源に(例えば、二次流体源コネクタによって)流体的に結合され得る、手動接続を有する流体供給サブシステムによって可能にされ得る。一次流体源及び1つ以上の二次流体源は、流体供給サブシステムに接続する同じ手動継手接続を共有し得る。そのような実施形態では、システムの全ての部分(一次流体源自体以外)は、同じ流体、例えば、1つ以上の二次流体源から流体供給サブシステムに搬送される洗浄液によって洗浄され得る。所望される場合、一次流体源、例えば、シース流体容器は、例えば、オートクレーブサイクルを使用することによってなど、別々に洗浄されてもよい。流体供給サブシステムは、一次流体又は二次流体をそれらの指定された場所(例えば、フローセル)に誘導又は搬送する任意の流体工学システムを含み得、ここで、システムは、チューブ、バルブ、マニホールドなどを含み得る。
【0036】
いくつかの事例では、流体供給サブシステムは、一次流体源、又は選択的に、1つ以上の二次流体源を流体供給サブシステムに流体的に結合するように構成された流体供給サブシステムコネクタを含む。いくつかの事例では、流体供給サブシステムは、一次流体源コネクタ又は二次流体源コネクタに取り外し可能に接続するように構成された流体供給サブシステムコネクタを含む。「取り外し可能に接続する」とは、コネクタが、所望に応じて、第2のコネクタ、例えば、嵌合コネクタに取り付けられ、その後、ある時点で、第2のコネクタ、例えば、嵌合コネクタから取り外され得ることを意味する。いくつかの事例では、一次流体源コネクタは、一次流体源に流体的に結合される。いくつかの事例では、二次流体源コネクタは、1つ以上の二次流体源に流体的に結合される。いくつかの事例では、二次流体源コネクタは、1つ以上の二次流体源に流体的に結合された流体移動デバイスに流体的に結合される。いくつかの実施形態では、流体供給サブシステムコネクタは、一次流体源コネクタ又は二次流体源コネクタとの無菌接続を提供する。「無菌」とは、接続が、周囲環境に存在する生きた細菌又は他の微生物から分離されることを意味する。流体供給サブシステムコネクタ、一次流体源コネクタ、及び二次流体源コネクタは、例えば、クイック切断コネクタ、ねじ込みコネクタ、ルアーコネクタ、マルチポートコネクタ、トリクランプ継手、並びに穿刺及びシール無菌継手を含む任意の好適な継手又はコネクタであり得る。好適なクイック切断コネクタは、限定されないが、スナップ式(ボールラッチング)コネクタ、バヨネットコネクタ、ねじ込みコネクタ、非ラッチングコネクタ、シングルシャットオフコネクタ、ダブルシャットオフコネクタ、非シャットオフコネクタ、ドライブレークコネクタ、ローラーロックコネクタ、ピンロックコネクタ、リングロックコネクタ、及びカムロックコネクタを含む。
【0037】
ある特定の実施形態では、流体管理システムは、1つ以上の二次流体源から流体供給サブシステムに1つ以上の二次流体を搬送する、例えば、機械的に搬送するように構成された流体移動デバイスを含む。好適な流体移動デバイスは、例えば、機械的作用によって流体を移動させるデバイスを含み得る。流体移動デバイスは、1つ以上の二次流体源に流体的に結合し得る。ある特定の実施形態では、流体供給サブシステムが1つ以上の二次流体源に流体的に結合されているとき、流体移動デバイスは、1つ以上の二次流体を流体供給サブシステムに搬送し得る。いくつかの事例では、流体供給サブシステムコネクタが二次流体供給源コネクタに流体的に結合されているとき、1つ以上の二次流体は、流体移動デバイスによって流体供給サブシステムに搬送され得る。いくつかの事例では、流体移動デバイスは、ポンプ、例えば、流体供給ポンプを含む。ポンプは、容積式ポンプであり得る。本明細書で使用される場合、「容積式ポンプ」は、一定量の流体を捕捉し、その捕捉された容積をデバイスから追い出す(押しのける)ことによって流体を移動させるポンプを指し、そのようなポンプは、一連の作動サイクルで動作し得、各サイクルは、一定容積の流体を捕捉し、ポンプを通って流体システム内に機械的に流体を移動させる。用いられ得る容積式ポンプとしては、限定されないが、蠕動ポンプ、内接ギアポンプ、スクリューポンプ、シャトルブロックポンプ、可撓性ベーン又はスライドベーンポンプ、円周ピストンポンプ、可撓性インペラポンプ、ヘリカルツイストルーツポンプ、又は液体リングポンプなどの回転型容積式ポンプ、ピストンポンプ、プランジャポンプ、又はダイアフラムポンプなどの往復型容積式ポンプ、並びにロープポンプ及びチェーンポンプなどの線形型容積式ポンプが挙げられる。ある特定の実施形態では、容積式ポンプは、蠕動ポンプ、ギアポンプ、及びダイアフラムポンプからなる群から選択されるポンプを含む。いくつかの事例では、容積式ポンプは、蠕動ポンプである。
【0038】
廃棄物管理サブシステム
本開示の流体管理システムは、廃棄物管理サブシステムを更に含み得る。廃棄物管理サブシステムは、例えば、試料を分析することからの廃棄物、試料を選別することからの廃棄物、及び洗浄操作からの二次廃液を含み得るシステム廃液を受け取り、いくつかの事例では、それらを合わせるように構成され得る。廃棄物管理システムは、出力、例えば、単一の出力に並列して複数の廃棄物源を組み合わせる、任意の流体管理システム(例えば、チューブ、バルブ、マニホールドを含む)であり得る。
【0039】
廃棄物管理サブシステムは、(a)1つ以上のシステム廃液源、及び(b)分析器廃液収集サブシステム、選別器廃液収集サブシステム、又はそれらの組み合わせから廃液を受け取って合わせ、合わされた廃液を生成するように構成され得る。システム廃液源からの流体は、フロー式粒子分析器の任意の部分の洗浄から生成及び/又は収集された廃液を含み得る。分析器廃液収集サブシステムからの流体は、例えば、分析された試料流体及びキュベットを通って流れ、光学的に検査された一次流体を含み得る、キュベットの出力からの分析された廃液を含み得る。選別器廃液収集サブシステムからの流体は、選別ブロックの出力、例えば、選別ノズルの出力から受け取り、収集された廃液を含み得る。廃液は、選別ブロックの1つ以上の偏向板によって試料収集容器に、例えば、液滴で、搬送されなかった、分析された一次流体及び試料流体(例えば、関心対象ではない粒子を含む)を含み得る。ある特定の実施形態では、廃棄物管理サブシステムは、(a)1つ以上のシステム廃液源、及び(b)分析器廃液収集サブシステムから廃液を受け取って合わせ、合わされた廃液を生成するように構成される。ある特定の実施形態では、廃棄物管理サブシステムは、(a)1つ以上のシステム廃液源、及び(b)選別器廃液収集サブシステムから廃液を受け取って合わせ、合わされた廃液を生成するように構成される。ある特定の実施形態では、廃棄物管理サブシステムは、(a)1つ以上のシステム廃液源、及び(b)分析器廃液収集サブシステム及び選別器廃液収集サブシステムから廃液を受け取り、合わせるように構成される。ある特定の実施形態では、廃棄物管理サブシステムは、(a)1つ以上のシステム廃液源、及び(b)分析器廃液収集サブシステム又は選別器廃液収集サブシステムから廃液を受け取って合わせるように構成される。
【0040】
廃棄物管理サブシステムは、(a)1つ以上のシステム廃液源、及び(b)分析器廃液収集サブシステム、選別器廃液収集サブシステム、又はそれらの組み合わせに流体的に結合され得る。ある特定の実施形態では、廃棄物管理サブシステムは、(a)1つ以上のシステム廃液源、及び(b)分析器廃液収集サブシステムに流体的に結合される。ある特定の実施形態では、廃棄物管理サブシステムは、(a)1つ以上のシステム廃液源、及び(b)選別器廃液収集サブシステムに流体的に結合される。ある特定の実施形態では、廃棄物管理サブシステムは、(a)1つ以上のシステム廃液源、及び(b)分析器廃液収集サブシステム及び選別器廃液収集サブシステムに流体的に結合される。
【0041】
廃棄物管理サブシステムは、合わされた廃液のための出力、例えば、単一の出力を含み得る。いくつかの事例では、廃棄物管理サブシステムの出力は、廃液容器に流体的に結合される。流体ライン、例えば、チューブ又は導管は、廃棄物管理サブシステムの出力を廃棄物容器に流体的に結合し得る。いくつかの事例では、出力は、単一の流体ラインで廃棄物容器に流体的に結合される。合わされた廃液は、例えば、保管のために、出力から廃液容器内へ流出し得る。廃棄物容器は、例えば、流体ライン(例えば、単一の流体ライン)を介して、廃棄物管理サブシステムの出力から廃液容器に、合わされた廃液を搬送するように構成された流体移動デバイスに流体的に結合され得る。いくつかの事例では、廃液容器は、例えば、廃液容器が空にされ、洗浄され得るように、それを流体管理システムに結合する流体ラインから取り外し可能である。
【0042】
所望の場合、流体管理システムは、例えば、合わされた廃液を廃液容器に搬送する、例えば、機械的に搬送するように構成された流体移動デバイスを含み得る。いくつかの事例では、合わされた廃液は、単一の流体移動デバイス、例えば、単一のポンプによって管理される。これらの実施形態では、単一の流体移動デバイスのみが存在するため、流体管理システムは、廃棄物容器への合わされた廃液の流れを制御又は調節する任意の他の流体移動デバイスを含まない。いくつかの実施形態では、単一の流体ラインが、廃棄物管理サブシステムの出力を廃棄物容器に結合し得る。いくつかの実施形態では、単一の流体ラインが、廃棄物管理システムの出力を単一の流体移動デバイスに流体的に結合し得、単一の流体移動デバイスは、次いで、単一の流体ラインで廃液容器に流体的に結合される。いくつかの事例では、合わされた廃液は、単一の流体移動デバイス、例えば、単一のポンプによって、廃棄物管理サブシステムの出力から廃液容器に搬送される。いくつかの事例では、流体移動デバイスは、合わされた廃液を流体管理サブシステムの出力から廃液容器に引き込む真空源である。いくつかの事例では、流体移動デバイスは、サブシステム又は廃棄物源(例えば、分析器廃液収集サブシステム、選別器廃液収集サブシステム、システム廃液源)の各々から、例えば、合わされるために、廃棄物管理サブシステムに廃液を搬送し、次いで、合わされた廃液を廃棄物容器に搬送する。いくつかの事例では、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合されたサブシステム又は廃棄物源の各々からの廃液は、単一の流体移動デバイスによって管理される。いくつかの事例では、流体移動デバイスは、サブシステム又は廃棄物源の各々から廃棄物管理サブシステムに廃液を引き込む真空源である。流体移動デバイスは、廃棄物管理サブシステム及び廃液容器の出力に流体的に結合され得る。流体移動デバイスは、本明細書に記載される任意の流体移動デバイスであり得る。いくつかの事例では、流体移動デバイスは、真空付与デバイスである。いくつかの事例では、流体移動デバイスは、ポンプ、例えば、真空ポンプを含む。いくつかの事例では、流体移動デバイスは、単一のポンプである。いくつかの事例では、ポンプは、容積式真空ポンプを含む。いくつかの事例では、容積式真空ポンプは、ダイアフラムポンプ、ギアポンプ、及び蠕動ポンプからなる群から選択されるポンプを含む。いくつかの事例では、容積式真空ポンプは、ダイアフラムポンプである。
【0043】
流体管理システムは、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合された1つ以上のシステム廃液源を含み得る。1つ以上のシステム廃液源は、フロー式粒子分析器の任意の領域又は場所の洗浄から廃液を生成及び/又は収集し得る。1つ以上のシステム廃液源は、システム廃液を廃棄物管理サブシステムに搬送又は送達するように構成され得る。いくつかの事例では、1つ以上のシステム廃液源からの廃液は、流体移動デバイスによって作成された真空によって廃棄物管理サブシステムに引き込まれる。1つ以上の廃液源は、既知の流体抵抗で廃棄物管理サブシステムに流体的に結合され得る。いくつかの事例では、1つ以上のシステム廃液源を廃棄物管理サブシステムに結合する1つ以上の流体ライン、例えば、1つ以上の流体ラインの各々は、抵抗器を含む。抵抗器は、1つ以上のシステム廃液源を廃棄物管理サブシステムに結合する1つ以上の流体ライン内に既知の流体抵抗を提供し得る。好適な抵抗器としては、限定されないが、既知の長さ及び内径を有するチューブのセクション、オリフィスなどが挙げられる。
【0044】
一次流体圧フィードバック制御サブシステム
本開示の流体管理システムは、システム内、例えば、一次流体源内の一次流体圧を制御又はレギュレートするように構成された一次流体圧フィードバック制御サブシステムを更に含み得る。一次流体圧は、一次流体源内のレギュレートされた空気圧を介して制御され得る。加圧された一次流体は、一次流体源から流体供給サブシステムを通ってフローセルに流れ得る。一次流体圧は、例えば、一次流体源内の測定された流体レベルの高さ及び一次流体源内の空気圧を含む様々なパラメータに基づいて制御され得る。追加のパラメータとしては、限定されないが、一次流体流量が挙げられ得る。
【0045】
一次流体圧フィードバック制御サブシステムは、制御された変数、例えば、流体圧を、所望の設定点に維持するように構成されたコントローラを含み得る。コントローラは、任意の好適な制御システムであり得る。いくつかの事例では、コントローラは、閉ループ制御システム、例えば、フィードバックコントローラを含む。システムは、フィードバック信号のための1つ以上のパラメータを感知するための任意の好適なセンサを含み得る。いくつかの事例では、コントローラは、測定された一次流体源空気圧を表す信号を受信するように構成される。いくつかの事例では、コントローラは、一次流体源内の測定された液体レベルの高さを表す信号を受信するように構成される。いくつかの事例では、コントローラは、測定された一次流体源空気圧を表す信号と、一次流体源内の測定された液体レベルの高さを表す信号とを受信するように構成される。いくつかの事例では、コントローラは、測定された一次流体源空気圧を表す受信した信号及び/又は一次流体源内の測定された液体レベル高さを表す信号に基づいて、一次流体圧が設定点から偏差しているか否かを判定するように構成される。いくつかの事例では、コントローラは、一次流体圧が設定点から偏差した場合は、一次流体圧制御信号を一次流体源空気圧レギュレータに送信して、例えば、一次流体源空気圧を調節する(それによって一次流体圧及び一次流体流量を調節する)ように構成される。一次流体圧制御信号は、一次流体源空気圧レギュレータに、一次流体圧が所望の設定点と一致するように、一次流体源内の空気圧を調節させ得る。いくつかの事例では、コントローラは、一次流体圧制御信号を試料流体圧フィードバック制御システムのコントローラに送信するように構成される。任意の好適なフィードバック制御機構が使用され得る。関心のフィードバックコントローラは、例えば、比例利得、積分項、及び/又は微分項などの制御パラメータを使用し得る。制御パラメータは、誤差信号(例えば、設定点とフィードバック信号との差)に適用されて、制御されたシステム又はプロセスに提供される入力を計算し得る。ある特定の実施形態では、コントローラは、比例積分微分(PID)コントローラである。
【0046】
いくつかの事例では、一次流体圧フィードバック制御サブシステムは、一次流体源内の空気圧を制御するように構成された一次流体源空気圧レギュレータを含む。一次流体源空気圧レギュレータは、コントローラから一次流体圧制御信号を受信し、一次流体源内の空気圧を調節する(それによって流体圧を調節する)ように構成され得る。一次流体源空気圧レギュレータは、一次流体圧が所望の設定点と一致するように、一次流体源内の空気圧を調節し得る。一次流体源空気圧レギュレータは、加圧空気源に気体的に結合され得る。いくつかの事例では、一次流体源空気圧レギュレータは、一次流体源に気体的に結合される。いくつかの事例では、一次流体源空気圧レギュレータの入口が、加圧空気源に気体的に結合される。いくつかの事例では、一次流体源空気圧レギュレータの出口が、一次流体源に気体的に結合される。任意の好適な空気圧レギュレータが使用され得る。関心の圧力レギュレータとしては、例えば、供給(又は入口)圧を所望の出口圧に制御(例えば、調節)し、入口圧の変動にもかかわらず、この出口圧を維持するように働くデバイスが挙げられ得る。いくつかの事例では、一次流体源空気圧レギュレータは、電空圧レギュレータである。
【0047】
いくつかの事例では、一次流体圧フィードバック制御サブシステムは、一次流体源内の流体レベルの高さを測定するように構成された流体レベル測定デバイスを含む。流体レベル測定デバイスは、一次流体源に動作可能に結合され得る。流体レベル測定デバイスの出力信号(例えば、測定された流体レベルを表す)は、本明細書に記載される実施形態による一次流体圧フィードバック制御サブシステムのコントローラに送信され得る。いくつかの事例では、流体レベル測定デバイスは、単一の別個の液体の高さをマークするように構成された点レベル測定センサである。いくつかの事例では、流体レベル測定デバイスは、ある範囲内の流体レベルを測定するように構成された連続レベルセンサである。好適な流体レベル測定デバイスとしては、限定されないが、ガラスレベルゲージ、フロートスイッチ、超音波センサ、静電容量レベルセンサ、静水圧デバイス(例えば、バブラー、ディスプレーサ、差圧トランスミッタ)、ひずみゲージ、磁気レベルゲージ、磁気ひずみレベルトランスミッタ、レーザレベルトランスミッタ、レーダレベルセンサ、誘導レーダセンサ、音叉などが挙げられる。
【0048】
試料流体圧フィードバック制御サブシステム
本開示の流体管理システムは、システム内、例えば、試料流体源内の試料流体圧を制御又はレギュレートするように構成された試料流体圧フィードバック制御サブシステムを更に含み得る。試料流体圧は、試料流体源内のレギュレートされた空気圧を介して制御され得る。加圧された試料流体は、試料流体源からフローセルに直接供給され得る。試料流体源内の流体圧は、例えば、試料流体源内の測定された空気圧及び一次流体圧制御信号を含む様々なパラメータに基づいて制御され得る。追加のパラメータとしては、限定されないが、試料液体レベルの高さ及び試料流体流量が挙げられ得る。
【0049】
試料流体圧フィードバック制御サブシステムは、制御された変数、例えば、流体圧を、所望の設定点に維持するように構成されたコントローラを含み得る。コントローラは、任意の好適な制御システムであり得る。いくつかの事例では、コントローラは、閉ループ制御システム、例えば、フィードバックコントローラを含む。システムは、フィードバック信号のための1つ以上のパラメータを感知するための任意の好適なセンサを含み得る。試料流体圧設定点は、シース流体圧+所望の流れであり得る。そのような事例では、試料流体圧は、システムを通る正の流れのために一次システム流体(例えば、シース)圧よりも常に大きい。これにより、試料流体の有効圧力降下を変更することなく、一次システム流体の動的調整を可能にする。本明細書に記載されるシステムは、一次流体(例えば、シース)圧を上回る差として試料圧の制御を提供し得る。これにより、試料流量を一定に保ちながら一次流体圧を変更することができる(P_sample(試料流体圧)=P_sheath(シース流体圧)+P_diff(差圧))。ある特定の実施形態では、コントローラは、測定された試料流体源空気圧を表す信号を受信するように構成される。ある特定の実施形態では、コントローラは、例えば、一次流体圧フィードバック制御サブシステムのコントローラからの一次流体圧制御信号を受信するように構成される。ある特定の実施形態では、コントローラは、測定された試料流体源空気圧を表す信号、及び一次流体圧制御信号を受信するように構成される。いくつかの事例では、コントローラは、測定された試料流体源空気圧を表す受信した信号及び/又は一次流体圧制御信号に基づいて、試料流体圧が設定点から偏差しているか否かを判定するように構成される。コントローラは、試料流体圧が設定点から偏差した場合は、試料流体圧制御信号を試料流体源空気圧レギュレータに送信して、例えば、試料流体源空気圧を調節する(それによって試料流体圧及び試料流体流量を調節する)ように構成され得る。試料流体圧制御信号は、試料流体源空気圧レギュレータに、試料流体圧が所望の設定点と一致するように、試料流体源内の空気圧を調節させ得る。任意の好適なフィードバック制御機構が使用され得る。関心のフィードバックコントローラは、例えば、比例利得、積分項、及び/又は微分項などの制御パラメータを使用し得る。制御パラメータは、誤差信号(例えば、設定点とフィードバック信号との差)に適用されて、制御されたシステム又はプロセスに提供される入力を計算し得る。ある特定の実施形態では、コントローラは、PIDコントローラである。
【0050】
いくつかの事例では、試料流体圧フィードバック制御サブシステムは、試料流体源内の空気圧を制御するように構成された試料流体源空気圧レギュレータを含む。試料流体源空気圧レギュレータは、コントローラから試料流体圧制御信号を受信し、試料流体源内の空気圧を調節する(それによって流体圧を調節する)ように構成され得る。試料流体源空気圧レギュレータは、試料流体圧が所望の設定点と一致するように、試料流体源内の空気圧を調節し得る。試料流体源空気圧レギュレータは、加圧空気源に気体的に結合され得る。いくつかの事例では、試料流体源空気圧レギュレータは、試料流体源に気体的に結合される。いくつかの事例では、試料流体源空気圧レギュレータの入口が、加圧空気源に気体的に結合される。いくつかの事例では、試料流体源空気圧レギュレータの出口が、試料流体源に気体的に結合される。任意の好適な空気圧レギュレータが使用され得る。関心の圧力レギュレータとしては、例えば、供給(又は入口)圧を所望の出口圧に制御(例えば、調節)し、入口圧の変動にもかかわらず、この出口圧を維持するように働くデバイスが挙げられ得る。いくつかの事例では、試料流体源空気圧レギュレータは、電空圧レギュレータである。
【0051】
加圧空気源
流体管理システムは、加圧空気源を含み得る。加圧空気源は、一次流体の流れと試料流体の流れとの比率を制御するために使用され得る。加圧空気源は、一次流体及び試料流体圧フィードバック制御サブシステムの一次流体源空気圧レギュレータ及び試料流体源空気圧レギュレータに空気圧を供給するように構成され得る。加圧空気源は、一次流体源空気圧レギュレータ及び試料流体源空気圧レギュレータに気体的に結合され得る。いくつかの事例では、加圧空気源は、正圧源である。
【0052】
試料流体源
ある特定の実施形態では、フロー式粒子分析器は、試料流体源を含む。試料流体源は、試料流体を保持するための任意の好適なリザーバ又は容器(例えば、剛性又は可撓性の壁を有する)であり得る。いくつかの事例では、流体管理システムの試料入力ラインは、試料流体源に流体的に結合される。試料流体容器は、1mL~100mLの範囲の容積を有し得、例えば、容器の容積は、1mL~90mL、1mL~80mL、1mL~70mL、1mL~60mL、1mL~50mL、1mL~40mL、1mL~30mL、1mL~20mL、又は1mL~10mLの範囲であり得る。
【0053】
試料流体源は、試料流体を含み得、加圧された試料流体が、試料流体源からフローセルに流れ得る。圧力は、試料流体源に気体的に結合された加圧空気源及び試料流体源空気圧レギュレータを用いて試料流体に印加され得る。試料流体源内の空気圧は、試料流体圧フィードバック制御サブシステムによってレギュレートされて、試料流体圧及び流量を制御し得る。
【0054】
任意の好適な試料流体が使用され得る。いくつかの実施形態では、サンプル流体は、生体サンプルである初期サンプルを含有する。「生体サンプル」という用語は、その従来の意味で、全生物、植物、菌類、又は、場合によっては、血液、粘液、リンパ液、滑液、脳脊髄液、唾液、気管支肺胞洗浄、羊水、羊膜臍帯血、尿、膣液、及び精液中に見られ得る動物の組織、細胞、又は構成成分のサブセットを指すために使用される。したがって、「生体サンプル」は、天然有機体又はその組織のサブセットの両方、並びに、例えば、血漿、血清、脊髄液、リンパ液、皮膚の切片、呼吸管、胃腸管、心血管、及び泌尿器管、涙液、唾液、乳、血液細胞、腫瘍、臓器を含むが、これらに限定されない、生物又はその組織のサブセットから調製されたホモジネート、溶解物、又は抽出物を指す。生体サンプルは、健康組織と、疾患組織(例えば、がん性、悪性、壊死性など)との両方を含む、任意のタイプの生体組織であり得る。ある特定の実施形態では、生体サンプルは、血液又はその誘導体、例えば、血漿、涙液、尿、精液などの液体サンプルであり、場合によっては、サンプルは、静脈穿刺又はフィンガースティックから取得された血液など、全血を含む血液サンプルである(血液は、アッセイの前に、防腐剤、抗凝固剤などの任意の試薬と組み合わされてもよく、又は組み合わされなくてもよい)。
【0055】
ある特定の実施形態では、試料源は、「哺乳類」又は「哺乳類の動物」であり、これらの用語は、肉食類(例えば、イヌ及びネコ)、げっ歯類(例えば、マウス、モルモット、及びラット)、及び霊長類(例えば、ヒト、チンパンジー、及びサル)を含む、哺乳類内の生物を記載するために広く使用される。いくつかの事例では、被験者はヒトである。方法は、両方の性別のヒト被験体から、発達の任意の段階(すなわち、新生児、乳幼児、年少者、青年、成人)で取得された試料に適用され得、ある特定の実施形態では、ヒト被験体は、年少者、青年、又は成人である。本発明は、ヒト被験体からの試料に適用され得るが、以下に限定されるものではないが、鳥、マウス、ラット、イヌ、ネコ、家畜、及びウマなどの他の動物被験体からの(すなわち、「非ヒト被験体」の)試料に対しても実施され得ることを理解されたい。
【0056】
一次流体源
いくつかの実施形態では、フロー式粒子分析器は、一次流体源を含む。一次流体源は、一次流体を保持するための任意の好適なリザーバ又は容器(例えば、剛性又は可撓性の壁を有する)であり得る。ある特定の実施形態では、流体供給サブシステムは、一次流体源をフローセルの入力に流体的に結合する。いくつかの事例では、一次流体源は、流体供給サブシステムコネクタに取り外し可能に接続するように構成された一次流体源コネクタに流体的に結合される。いくつかの実施形態では、流体供給サブシステムコネクタは、一次流体源に流体的に結合された一次流体源コネクタに接続される。いくつかの事例では、一次流体源は、シース流体源、例えば、シース流体で満たされた容器を含む。一次流体容器は、1L~100Lの範囲の容積を有し得、例えば、容器の容積は、1L~90L、1L~80L、1L~70L、1L~60L、1L~50L、1L~40L、1L~30L、1L~20L、又は1L~10Lの範囲であり得る。
【0057】
一次流体源は、例えば、シース流体などの一次流体を含み得、加圧された一次流体は、一次流体源から流体供給サブシステムを通ってフローセルに流れ得る。圧力は、一次流体源に気体的に結合された加圧空気源及び一次流体源空気圧レギュレータを用いて一次流体に印加され得る。一次流体源内の空気圧は、一次流体圧フィードバック制御サブシステムによってレギュレートされて、一次流体圧及び流量を制御し得る。いくつかの事例では、流体レベル測定デバイスが、例えば、一次流体源内の流体レベル感知を可能にする様式で、一次流体源に動作可能に結合される。
【0058】
二次流体源
いくつかの実施形態では、フロー式粒子分析器は、1つ以上の二次流体源を含む。1つ以上の二次流体源は、二次流体を保持するための任意の好適なリザーバ又は容器(例えば、剛性又は可撓性の壁を有する)であり得る。いくつかの事例では、1つ以上の二次流体源は、1つ以上の二次流体を含む。1つ以上の二次流体は、フロー式粒子分析器で使用される任意の好適なシステム流体であり得る。1つ以上の二次流体は、例えば、洗浄流体、緩衝液、較正溶液、セットアップビーズ溶液などを含み得る。フロー式粒子分析器は、例えば、1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、又は10個以上の二次流体源を含む、任意の好適な数の二次流体源を含み得る。1つ以上の二次流体容器は、1L~100Lの範囲の容積を有し得、例えば、容器の容積は、1L~100Lの範囲であり得、例えば、容器の容積は、1L~90L、1L~80L、1L~70L、1L~60L、1L~50L、1L~40L、1L~30L、1L~20L、又は1L~10Lの範囲であり得る。
【0059】
いくつかの事例では、流体供給サブシステムは、1つ以上の二次流体源をフローセルの入力に流体的に結合する。1つ以上の二次流体は、1つ以上の二次流体源から流体供給サブシステムを通ってフローセルの入力に流れ得る。いくつかの事例では、1つ以上の二次流体は、流体移動デバイスによって流体供給サブシステムに機械的に搬送される、例えば、ポンプ圧送される。いくつかの事例では、流体供給サブシステムコネクタは、1つ以上の二次流体源、例えば、二次流体で満たされた1つ以上の容器に流体的に結合された二次流体源コネクタに接続される。
【0060】
廃液容器
いくつかの実施形態では、フロー式粒子分析器は、廃液容器を含む。廃棄物容器は、廃液を保管するための任意の好適なリザーバ又は容器(例えば、剛性又は可撓性の壁を有する)であり得る。いくつかの事例では、廃棄物管理サブシステムの出力は、廃液容器に流体的に結合される。いくつかの事例では、廃棄物容器は、合わされた廃液を廃棄物管理サブシステムの出力から廃棄物容器に搬送するように構成された流体移動デバイスに流体的に結合される。流体ライン、例えば、チューブ又は導管は、廃棄物管理サブシステムの出力を廃棄物容器に流体的に結合し得る。いくつかの事例では、出力は、単一の流体ラインで廃棄物容器に流体的に結合される。合わされた廃液は、例えば、保管のために、出力から廃液容器内へ流出し得る。廃棄物容器は、例えば、流体ライン(例えば、単一の流体ライン)を介して、廃棄物管理サブシステムの出力から廃液容器に組み合わされた廃液を搬送するように構成された流体移動デバイスに流体的に結合され得る。いくつかの事例では、廃液容器は、例えば、廃液容器が空にされ、洗浄され得るように、それを流体管理システムに結合する流体ラインから取り外し可能である。廃液容器は、例えば、全てのシステム流体を入れて、保管するために好適な容積を有するように構成され得る。廃液容器は、1L~100Lの範囲の容積を有し得、例えば、容器の容積は、1L~90L、1L~80L、1L~70L、1L~60L、1L~50L、1L~40L、1L~30L、1L~20L、又は1L~10Lの範囲であり得る。
【0061】
試料検査
ある特定の実施形態では、フロー式粒子分析器は、試料検査領域を含む。一次流体及び試料流体は、試料検査領域を通って流れ、検査され得る、例えば、光学的に検査され得る。ある特定の実施形態では、試料検査領域は、キュベットを含む。キュベットは、フローセルの出力に結合され得る。例えば、キュベットの入力は、フローセルの出力に結合され得る。キュベットは、入力及び出力を含み得る。キュベットは、流体が流れて光学的に検査され得るフローチャネルを含み得る。キュベットは、シリカ、ガラス、透明プラスチック、又は任意の他の好適な材料などの光透過性材料から作製され得る。いくつかの事例では、キュベットは、ゲル結合されたキュベットである。ゲル結合されたキュベットは、収集光学系にゲル結合されて、例えば、蛍光対物レンズにゲル結合されて、検査点から収集光学系に放出された光を透過させるキュベットであり得る。キュベット及びチャネルの少なくとも一部、好ましくは全てが、フローストリーム中の粒子の光学検出を可能にするために、光学的に透過性である。実施形態では、キュベットは、例えば、150nm~1400nm、例えば、200nm~1300nm、例えば、250nm~1200nm、例えば、300nm~1100nm、例えば、350nm~1000nm、例えば、400nm~900nm、及び500nm~800nmを含む、100nm~1500nmの範囲の光を通過させ得る。
【0062】
キュベットは、任意の好適な寸法を有し得る。入口端部と出口端部との間で測定されるキュベットの長さは、変化し得、いくつかの事例では、5mm~30mm、10mm~20mm、12mm~18mm、14mm~16mmなどの範囲である。いくつかの事例では、キュベットの長さは、5mm以上、10mm以上、12mm以上、14mm以上、16mm以上、18mm以上、20mm以上、30mm以下、20mm以下、18mm以下、16mm以下、14mm以下、12mm以下、又は10mm以下であり得る。キュベットのフローチャネルは、任意の形状の断面(フローチャネルの軸に垂直)を有し得る。ある特定の態様では、フローチャネルは、長方形又は正方形の断面を有し得る。フローチャネルは、変化する最大断面幅を有し得、いくつかの事例では、0.05mm~2mm、0.1mm~1mm、0.1mm~0.5mm、例えば、0.1mm~0.25mmである。ある特定の態様では、フローチャネルは、2mm以下、1mm以下、0.5mm以下、0.25mm以下、0.13mm以下、0.1mm以下、2mm以上、1mm以上、0.5mm以上、0.25mm以上、0.13mm以上、0.1mm以上などの最大断面幅を有し得る。
【0063】
ある特定の実施形態では、フロー式粒子分析器は、検査源を含む。いくつかの事例では、検査源は、光源を含む。実施形態では、光源は、任意の好適な広帯域又は狭帯域の光源であり得る。試料中の成分(例えば、細胞、ビーズ、非細胞粒子など)に応じて、光源は、400nm~800nmを含め、250nm~1250nmなど、300nm~1000nmなど、350nm~900nmなど、200nm~1500nmの範囲で変化する波長の光を放出するように構成され得る。例えば、光源は、200nm~900nmの波長を有する光を放出する広帯域光源を含み得る。他の事例では、光源は、200nm~900nmの範囲の波長を放出する狭帯域光源を含む。例えば、光源は、200nm~900nmの範囲の波長を有する光を放出する狭帯域LED(1nm~25nm)であり得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、光源は、レーザである。関心のレーザは、パルスレーザ又は連続波レーザを含み得る。例えば、レーザは、ヘリウム-ネオンレーザ、アルゴンレーザ、クリプトンレーザ、キセノンレーザ、窒素レーザ、COレーザ、COレーザ、アルゴン-フッ素(ArF)エキシマレーザ、クリプトン-フッ素(KrF)エキシマレーザ、キセノン塩素(XeCl)エキシマレーザ若しくはキセノン-フッ素(XeF)エキシマレーザ、又はそれらの組み合わせなどのガスレーザ、スチルベン、クマリン、又はローダミンレーザなどの色素レーザ、ヘリウム-カドミウム(HeCd)レーザ、ヘリウム-水銀(HeHg)レーザ、ヘリウム-セレン(HeSe)レーザ、ヘリウム-銀(HeAg)レーザ、ストロンチウムレーザ、ネオン-銅(NeCu)レーザ、銅レーザ、又は金レーザ、及びそれらの組み合わせなどの金属-蒸気レーザ、ルビーレーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、Er:YAGレーザ、Nd:YLFレーザ、Nd:YVOレーザ、Nd:YCaO(BOレーザ、Nd:YCOBレーザ、チタンサファイアレーザ、チュリムYAGレーザ、イッテルビウムYAGレーザ、Ybレーザ、又はセリウムドープされたレーザ、及びそれらの組み合わせなどの固体レーザ、半導体ダイオードレーザ、光学的にポンプされた半導体レーザ(OPSL)、又は上述のレーザのうちのいずれかの周波数2倍若しくは周波数3倍の実施態様であり得る。
【0065】
他の実施形態では、光源は、限定されないが、ハロゲンランプ、重水素アークランプ、キセノンアークランプを含むランプ、連続スペクトルを有する広帯域LED、スーパールミネッセント発光ダイオード、半導体発光ダイオード、広域スペクトルLED白色光源、マルチLED集積などの発光ダイオードなどの非レーザ光源である。いくつかの事例では、非レーザ光源は、他の光源の中でも、安定化ファイバ結合広帯域光源、白色光源、又はそれらの任意の組み合わせである。
【0066】
ある特定の実施形態では、光源は、周波数シフトされた光の2つ以上のビームを生成するように構成されている光ビーム生成器である。いくつかの事例では、光ビーム生成器は、レーザと、高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して2つ以上の角度的に偏向されたレーザビームを生成するように構成された高周波生成器とを含む。これらの実施形態では、レーザは、パルスレーザ又は連続波レーザであり得る。例えば、関心の光ビーム生成器におけるレーザは、ヘリウム-ネオンレーザ、アルゴンレーザ、クリプトンレーザ、キセノンレーザ、窒素レーザ、COレーザ、COレーザ、アルゴン-フッ素(ArF)エキシマレーザ、クリプトン-フッ素(KrF)エキシマレーザ、キセノン塩素(XeCl)エキシマレーザ若しくはキセノン-フッ素(XeF)エキシマレーザ、又はそれらの組み合わせなどのガスレーザ、スチルベン、クマリン、又はローダミンレーザなどの色素レーザ、ヘリウム-カドミウム(HeCd)レーザ、ヘリウム-水銀(HeHg)レーザ、ヘリウム-セレン(HeSe)レーザ、ヘリウム-銀(HeAg)レーザ、ストロンチウムレーザ、ネオン-銅(NeCu)レーザ、銅レーザ、又は金レーザ、及びそれらの組み合わせなどの金属-蒸気レーザ、ルビーレーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、Er:YAGレーザ、Nd:YLFレーザ、Nd:YVOレーザ、Nd:YCaO(BOレーザ、Nd:YCOBレーザ、チタンサファイアレーザ、チュリムYAGレーザ、イッテルビウムYAGレーザ、Ybレーザ、又はセリウムドープされたレーザ、及びそれらの組み合わせなどの固体レーザであり得る。
【0067】
音響光学デバイスは、印加された音響波を使用してレーザ光を周波数シフトするように構成された任意の便利な音響光学デバイスであり得る。ある特定の実施形態では、音響光学デバイスは、音響光学偏向器である。主題のシステム内の音響光学デバイスは、レーザからの光及び印加された高周波駆動信号から角度的に偏向されたレーザビームを生成するように構成される。高周波駆動信号は、ダイレクトデジタルシンセサイザ(DDS)、任意波形生成器(AWG)、又は電気パルス生成器など、任意の好適な高周波駆動信号源を有する音響光学デバイスに印加され得る。
【0068】
実施形態では、コントローラは、100個以上の高周波駆動信号を印加するように構成されていることを含め、4つ以上の高周波駆動信号など、5つ以上の高周波駆動信号など、6つ以上の高周波駆動信号など、7つ以上の高周波駆動信号など、8つ以上の高周波駆動信号など、9つ以上の高周波駆動信号など、10個以上の高周波駆動信号など、15個以上の高周波駆動信号など、25個以上の高周波駆動信号など、50個以上の高周波駆動信号など、3つ以上の高周波駆動信号を印加するように構成されているなど、高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して、出力レーザビーム内に所望の数の角度的に偏向されたレーザビームを生成するように構成される。
【0069】
いくつかの事例では、出力レーザビーム内の角度的に偏向されたレーザビームの強度プロファイルを生成するために、コントローラは、約5V~約25Vを含め、約0.001V~約500Vなど、約0.005V~約400Vなど、約0.01V~約300Vなど、約0.05V~約200Vなど、約0.1V~約100Vなど、約0.5V~約75V、約1V~50Vなど、約2V~40Vなど、3V~約30Vなどで変化する振幅を有する高周波駆動信号を印加するように構成される。いくつかの実施形態では、各印加された高周波駆動信号は、約5MHz~約50MHzを含め、約0.005MHz~約400MHzなど、約0.01MHz~約300MHzなど、約0.05MHz~約200MHzなど、約0.1MHz~約100MHzなど、約0.5MHz~約90MHzなど、約1MHz~約75MHzなど、約2MHz~約70MHzなど、約3MHz~約65MHzなど、約4MHz~約60MHzなど、約0.001MHz~約500MHzの周波数を有する。
【0070】
ある特定の実施形態では、コントローラは、メモリがそれに記憶される命令を含むように、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを備えるプロセッサを有し、命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、所望の強度プロファイルを有する角度的に偏向されたレーザビームを有する出力レーザビームを生成させる。例えば、メモリが同じ強度を有する100個以上の角度的に偏向されたレーザビームを生成するための命令を含み得ることを含め、メモリは、3つ以上など、4つ以上など、5つ以上など、10個以上など、25個以上など、50個以上など、同じ強度を有する2つ以上の角度的に偏向されたレーザビームを生成するための命令を含み得る。他の実施形態では、メモリが異なる強度を有する100個以上の角度的に偏向されたレーザビームを生成するための命令を含み得ることを含め、メモリは、3つ以上など、4つ以上など、5つ以上など、10個以上など、25個以上など、50個以上など、異なる強度を有する2つ以上の角度的に偏向されたレーザビームを生成するための命令を含み得る。
【0071】
ある特定の実施形態では、コントローラは、メモリがそれに記憶される命令を含むように、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを備えるプロセッサを有し、命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、水平軸に沿った出力レーザビームのエッジから中心に増加する強度を有する出力レーザビームを生成させる。これらの事例では、出力ビームの中心における角度的に偏向されたレーザビームの強度は、水平軸に沿った出力レーザビームのエッジにおける角度的に偏向されたレーザビームの強度の約10%~約50%を含め、0.5%~約95%など、1%~約90%など、約2%~約85%など、約3%~約80%など、約4%~約75%など、約5%~約70%など、約6%~約65%など、約7%~約60%など、約8%~約55%など、水平軸に沿った出力レーザビームのエッジにおける角度的に偏向されたレーザビームの強度の0.1%~約99%の範囲であり得る。他の実施形態では、コントローラは、メモリがそれに記憶される命令を含むように、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを備えるプロセッサを有し、命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、水平軸に沿った出力レーザビームのエッジから中心に増加する強度を有する出力レーザビームを生成させる。これらの事例では、出力ビームのエッジにおける角度的に偏向されたレーザビームの強度は、水平軸に沿った出力レーザビームの中心における角度的に偏向されたレーザビームの強度の約10%~約50%を含め、0.5%~約95%など、1%~約90%など、約2%~約85%など、約3%~約80%など、約4%~約75%など、約5%~約70%など、約6%~約65%など、約7%~約60%など、約8%~約55%など、水平軸に沿った出力レーザビームの中心における角度的に偏向されたレーザビームの強度の0.1%~約99%の範囲であり得る。更に他の実施形態では、コントローラは、メモリがそれに記憶される命令を含むように、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを備えるプロセッサを有し、命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、水平軸に沿ってガウス分布を有する強度プロファイルを有する出力レーザビームを生成させる。更に他の実施形態では、コントローラは、メモリがそれに記憶される命令を含むように、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを備えるプロセッサを有し、命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する出力レーザビームを生成させる。
【0072】
実施形態では、関心の光ビーム生成器は、空間的に分離された、出力レーザビーム内の角度的に偏向されたレーザビームを生成するように構成され得る。印加された高周波駆動信号及び出力レーザビームの所望の照射プロファイルに応じて、角度的に偏向されたレーザビームは、5000μm以上を含め、0.005μm以上など、0.01μm以上など、0.05μm以上など、0.1μm以上など、0.5μm以上など、1μm以上など、5μm以上など、10μm以上など、100μm以上など、500μm以上など、1000μm以上など、0.001μm以上で分離され得る。いくつかの実施形態では、システムは、出力レーザビームの水平軸に沿った隣接する角度的に偏向されたレーザビームなどと重複する、出力レーザビーム内の角度的に偏向されたレーザビームを生成するように構成される。隣接する角度的に偏向されたレーザビーム間の重複(ビームスポットの重複など)は、100μm以上の重複を含め、0.005μm以上の重複など、0.01μm以上の重複など、0.05μm以上の重複など、0.1μm以上の重複など、0.5μm以上の重複など、1μm以上の重複など、5μm以上の重複など、10μm以上の重複など、0.001μm以上の重複であり得る。
【0073】
ある特定の事例では、周波数シフトされた光の2つ以上のビームを生成するように構成された光ビーム生成器は、米国特許第9,423,353号、第9,784,661号、及び第10,006,852号、並びに米国特許公開第2017/0133857号及び第2017/0350803号に記載されているようなレーザ励起モジュールを含み、これらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0074】
光検出システム
フロー式粒子分析器は、光検出システムを更に含み得る。光検出システムは、試料からの光(例えば、フローサイトメータのフローストリームから取得された光)を検出するために構成され得る。任意の好適な光検出システムを、フロー式粒子分析器で使用することができ、いくつかの実施形態では、システムは、光電子増倍管、フォトダイオード、又は他の光検出デバイスを含み、これらは、検査点に集束される。ある特定の実施形態では、光検出システムは、クラスタ化された波長分割光検出システムを含む。光検出システムは、所定のスペクトル範囲を有する光を通過する3つ以上の波長セパレータを有し得る。いくつかの事例では、クラスタ化された波長分割光検出システムは、所定のスペクトル範囲を有する光を通過するように、各々、構成された3つ以上の波長セパレータと、各波長セパレータと光学連通する1つ以上の光検出モジュールとを含み、各光検出モジュールは、複数の光検出器と、所定のサブスペクトル範囲を有する光を光検出器に伝達するように構成された光学構成要素とを含む。好適な光検出システムとしては、例えば、2021年1月27日に出願された米国特許出願第17/159,453号に記載されているものが挙げられ、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0075】
分析器
システム
ある特定の実施形態では、本開示の流体管理システムは、試料流体中の粒子を分析する、例えば、キュベットを通って流れる試料流体中の粒子を光学的に検査して粒子を検出及び分析するように構成された粒子分析器に属する粒子分析器流体管理システムを含む。粒子検知は、通常、1つ以上のレーザからの照射光に粒子がさらされ、粒子の光散乱及び蛍光特性が測定される検出領域を、流体ストリームを通過させることによって実行される。粒子又はその成分は、検出を容易にするために、蛍光色素で標識され得、スペクトル的に異なる蛍光色素を使用して、異なる粒子又は成分を標識することによって、多数の異なる粒子又は成分が、同時に検出され得る。
【0076】
フローセル及びキュベットに流される流体は、試料流体及び一次流体(例えば、試料と併せて一次(例えば、シース)流体のフローであって、試料フローストリームを取り囲む一次流体の層状フローストリームを生成する)を含み得る。試料流体中の粒子は、キュベット内で検査され得、例えば、光学的に検査され得、散乱光及び/又は蛍光が検出され得る。キュベットを通って流された試料流体及び一次流体は、キュベットの出力に流体的に結合された分析器廃液収集サブシステムによって、分析された廃液として収集され得る。分析器廃液収集サブシステムによって収集された分析された廃液は、流体移動デバイスによって廃棄物管理サブシステムを通って廃棄物容器に輸送され得る。そのような実施形態では、流体管理システムは、分析された廃液中の粒子を選別するための選別ブロックを含まない場合がある。
【0077】
分析器廃液収集サブシステム
上記で要約したように、いくつかの事例では、流体管理システムは、キュベットの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された分析器廃液収集サブシステムを含む。分析器廃液収集サブシステムは、例えば、分析された流体又は1つ以上の二次流体を含む、キュベットを通って流された流体を受け取り、収集するように構成され得る。いくつかの事例では、分析器廃液収集サブシステムによって収集された流体は、分析された流体を含む。分析された流体は、例えば、一次流体及び試料流体を含み得る。いくつかの事例では、分析器廃液収集サブシステムによって収集された流体は、1つ以上の二次流体を含む。
【0078】
分析器廃液収集サブシステムは、分析された廃液を収集するために好適な任意の好適な容器及び流体ラインを含み得る。分析器廃液収集サブシステムは、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合し得、分析器廃液収集サブシステム内に収集された廃液は、例えば、流体移動デバイスによって、廃棄物管理サブシステムを通って廃液容器に輸送され得る。分析器廃液収集サブシステムは、以下に詳細に記載されるように、キュベットの出力及び廃棄物管理サブシステムに流体的に結合された廃棄物アキュムレータを含み得る。分析器廃液収集サブシステムは、以下に詳細に記載されるように、キュベットの出力と取り外し可能に接続するように構成されたコネクタを含み得る。
【0079】
分析器廃液収集サブシステムは、キュベットの出力に取り外し可能に接続するように構成された分析器廃液収集サブシステムコネクタを含み得る。ユーザは、分析器廃液収集サブシステムコネクタをキュベットの出力と手動で接続又は切断することができる。いくつかの実施形態では、分析器廃液収集サブシステムコネクタは、キュベットの出力との無菌接続を提供する。キュベットは、分析器廃液収集サブシステムコネクタと取り外し可能に接続するための任意の好適な嵌合コネクタ構成要素を含み得る。分析器廃液収集サブシステムコネクタは、例えば、クイック切断コネクタ、ねじ込みコネクタ、ルアーコネクタ、マルチポートコネクタ、トリクランプ継手、並びに穿刺及びシール無菌継手を含む任意の好適な継手又はコネクタであり得る。好適なクイック切断コネクタは、限定されないが、スナップ式(ボールラッチング)コネクタ、バヨネットコネクタ、ねじ込みコネクタ、非ラッチングコネクタ、シングルシャットオフコネクタ、ダブルシャットオフコネクタ、非シャットオフコネクタ、ドライブレークコネクタ、ローラーロックコネクタ、ピンロックコネクタ、リングロックコネクタ、及びカムロックコネクタを含む。いくつかの事例では、分析器廃液収集サブシステムコネクタは、キュベットの出力に接続されている。
【0080】
いくつかの事例では、分析器廃液収集サブシステムは、廃棄物アキュムレータを含む。廃棄物アキュムレータは、例えば、流体ラインを介して、キュベットの出力に流体的に結合され得、キュベットの出力から廃液を受け取ることができる。廃棄物アキュムレータは、例えば、流体ラインを介して、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合され得、廃液を廃棄物管理サブシステムに供給し得る。廃棄物アキュムレータは、分析器廃液収集サブシステムコネクタ及び廃棄物管理サブシステムに流体的に結合され得る。廃棄物アキュムレータは、廃液を収集及び蓄積するための任意の好適なリザーバ又は容器であり得る。いくつかの事例では、廃棄物アキュムレータは、大気圧で廃液を収集するように構成されたベント式廃棄物アキュムレータである。いくつかの事例では、廃棄物アキュムレータを廃棄物管理サブシステムに結合する流体ラインは、本明細書に記載される実施形態のいずれかによる抵抗器を含む。抵抗器は、既知の流体抵抗を提供し得る。いくつかの事例では、廃棄物アキュムレータからの廃液は、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合された流体移動デバイスによって廃棄物管理サブシステムに搬送される。いくつかの事例では、廃棄物アキュムレータからの廃液は、流体移動デバイスによって作成された真空によって廃棄物管理サブシステムに引き込まれる。
【0081】
具体的な実施形態
図1は、ある特定の実施形態による、試料を分析するように構成された流体管理システムの主要機能のフローチャートを示す。主要機能は、(101)一次システム流体(例えば、シース)及び試料流体を制御された比率でフローセルに供給すること、(102)任意の数の二次システム流体を(例えば、洗浄のために)供給すること、(103)キュベットを通しての試料検査のために一次システム流体を使用して試料を流体力学的に集束させること、(104)分析された試料を廃棄物として収集すること、及び(105)全てのシステム廃棄物(粒子分析からの廃棄物104及び二次システム廃棄物106)を管理し、保管することである。点線は、(a)一次システム流体及び試料流体がフローセルに供給され得、又は選択的に、(b)任意の数の二次システム流体がフローセルに供給されることを示す。
【0082】
図2は、ある特定の実施形態による、試料を分析するように構成された流体管理システムの主要機能内のサブ機能のフローチャートを示す。このアーキテクチャは、二次システム流体及び全ての廃液の管理のためにポンプをベースとしている。流体供給ポンプ(206)は、二次システム流体(203)を管理する。廃棄物ポンプ(212)は、ベント式廃棄物アキュムレータ(211)及びシステム廃棄物(214)からの廃液を管理する。
【0083】
流体アーキテクチャは、正圧ベースのシース及び試料送達を有し、正圧源は、シース/試料液体フローの比率を制御するために使用される。一次システム流体(シース)は、レギュレートされた空気圧(202)を介して制御され、試料流体圧は、レギュレートされた空気圧(204)を介して制御される。空気圧のフィードバック制御(201)は、一次システム流体(シース)チャンバ(205)及び試料チャンバ(207)からの入力を介して閉ループにされる。フィードバックパラメータの例は、チャンバ空気圧の測定、圧力ヘッド補償のための液体レベルの高さなどである。追加的に、一次システム流体(シース)圧制御信号は、試料圧制御のためのフィードバックとして使用される。試料圧設定点は、常にシース圧+所望の流れである。これは、試料圧が常にシステムを通る正の流れのための一次システム流体(シース)圧よりも大きいためである。これにより、試料流体の有効圧力降下を変更することなく、一次システム流体の動的調整を可能にする。
【0084】
加圧された一次システム流体(シース)は、流体供給システム(209)を通ってフローセル(208)まで進み、加圧された試料は、フローセル(208)に直接供給される。任意の数の流体供給タンク(例えば、洗浄流体用)(203)内の流体も、一次システム流体(シース)(205)の代わりに、流体供給ポンプ(206)を介して流体供給システム(209)に送達され得る。点線は、(a)一次システム流体がフローセルに供給され得(202、205)、又は選択的に、(b)任意の数の二次システム流体がフローセルに供給される(203、206)ことを示す。一次流体対二次流体の選択は手動で行われるため、一次流体と二次流体との両方がシステム上で同じ経路を通って流れる。これにより、流体工学システムの100%の一掃洗浄が可能になる。一次流体及び試料流体がフローセル及びキュベット(208)を通って進むと、試料が検査される。
【0085】
一次流体及び試料流体(又は洗浄中の二次流体)がフローセルを通って流れた後、両方の流体は、大気圧でベント式廃棄物アキュムレータ(211)に収集される「分析された廃液」(210)とみなすことができる。システムからの全ての廃棄物(分析された廃棄物(210)と、洗浄操作からのような任意の二次廃棄物源(214))は、廃棄物ポンプ(212)などの単一の真空廃棄物源によって組み合わされ、引き込まれる。合わされた廃棄物は、廃棄物保管(213)のために送られる。
【0086】
図3は、一実施形態による、フローサイトメータの分析器アーキテクチャの概略図を示す。加圧空気源(301)を使用して、空気圧を電空圧レギュレータに供給する。一次システム流体レギュレータ(302)は、一次システム流体タンク(304)内の空気圧を制御し、試料流体レギュレータ(303)は、試料チャンバ(305)内の圧力を制御する。PIDコントローラなどのフィードバック制御機構(306)を使用して、制御信号(308)を一次流体供給レギュレータ(302)に送信する。同様のフィードバック制御機構(307)を使用して、制御信号(309)を試料レギュレータ(303)に送信する。一次システム流体圧のフィードバックは、一次流体タンク内の測定された空気圧(310)、並びに液体レベル測定デバイス(312)を使用した一次流体タンク内の測定された液体の高さ(313)から来る。試料流体圧のフィードバックは、試料チャンバ内の測定された空気圧(311)、並びに一次システム流体制御信号(308)から来る。試料流体の設定点は、一次システム流体圧が変化しても試料ライン全体の圧力降下が一定であるように、一次システム流体圧を上回るデルタとして常に制御される。一次システム流体タンク(304)は、チューブ(316)及び嵌合コネクタ(314)を介して流体供給システム(317)に接続するクイック切断接続(315)を有する。流体供給システムは、一次システム流体及び二次システム流体を、チューブ、バルブ、マニホールドなどの指定された場所に誘導する流体管理の任意のシステムであり得る。任意の量の二次システム流体が、個々のタンク(319)に保管される。機器の洗浄などのために二次システム流体が必要な場合、流体供給コネクタ(314)及びチューブ(316)を、一次流体供給タンクから切断し、流体供給ポンプ(320)に接続されている別の嵌合コネクタ(318)に接続することができる。次いで、このポンプは、流体を流体供給システム(317)に供給することができる。一次システム流体又は二次システム流体は、流体供給システム(317)によってフローセル(321)に誘導される。試料が分析されている場合、一次システム流体及び試料流体は、フローセル(321)内で出会い、試料は、試料検査が行われるキュベット(322)内に流体力学的に集束される。分析後、組み合わされた一次システム流体と試料とは、分析器廃棄物とみなされ得る。この廃棄物は、大気圧でベント式廃棄物アキュムレータ(325)に流れる。このリザーバ(325)は、フローセル及びキュベット全体に一定の圧力降下を維持するために大気圧にある。単一の廃棄物ポンプ(330)が、システム内の全ての廃棄物源を吸引するために真空を供給する。ベント式廃棄物アキュムレータ(325)内の分析器廃棄物は、既知の流体抵抗(326)を有するチューブを通って廃棄物管理システム(327)へと引き出される。この抵抗器は、既知の長さ及び内径を有するチューブのセクション、オリフィスなどであり得る。機器の他の部分を洗浄するために使用されるものなど、任意の数の追加のシステム廃棄物源(328)も、既知の流体抵抗(329)を有するチューブのセクションを介して廃棄物管理システム(327)に接続される。廃棄物管理システムは、単一の出力に並列して複数の廃棄物源を組み合わせた任意の流体管理システムであり得る。廃棄物管理システム(327)の単一の廃棄物出力を使用して、廃棄物ポンプ(330)を介して全ての廃棄源を引き出し、全てのシステム廃棄物が廃棄タンク(331)に保管される。
【0087】
方法
ある特定の実施形態では、方法は、上述のような粒子分析流体管理システムを有するフロー式粒子分析器を用いて、試料流体中の粒子を分析することを含む。いくつかの事例では、方法は、例えば、後続の試料の選別なしに、試料流体中の粒子を分析することを含む。そのような実施形態では、方法は、選別ブロックをキュベットの出力に結合することを含まない場合がある。そのような実施形態では、方法は、試料流体及び一次流体をフローセルに供給することを含み得る。方法は、一次流体源及び試料流体源をフローセルの入力に流体的に結合することを含み得る。そのような実施形態では、方法は、一次流体源を流体供給サブシステムに流体的に結合することを含み得る。そのような実施形態では、方法は、流体供給サブシステムコネクタを、一次流体源に流体的に結合された一次流体源コネクタに接続することを含み得る。一次流体は、一次流体源から流体供給サブシステムを通ってフローセルの入力に流れ得る。そのような実施形態では、方法は、キュベットの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合することを含み得る。方法は、分析器廃液収集サブシステムをキュベットの出力に流体的に結合することを含み得る。そのような実施形態では、方法は、分析器廃液収集サブシステムコネクタをキュベットの出力に接続することを含み得る。
【0088】
いくつかの事例では、方法は、流体管理システムを洗浄することを含む。そのような実施形態では、流体管理システムは、1つ以上の二次流体をフローセルに供給するように構成され得る。流体供給サブシステムは、1つ以上の二次流体源をフローセルの入力に流体的に結合し得る。いくつかの事例では、方法は、流体供給サブシステムを1つ以上の二次流体源に流体的に結合することを含む。いくつかの事例では、方法は、流体供給サブシステムコネクタを、1つ以上の二次流体源に流体的に結合された二次流体源コネクタに接続することを含む。1つ以上の二次流体は、1つ以上の二次流体源から流体供給サブシステムを通ってフローセルの入力に流れ得る。1つ以上の二次流体源は、洗浄流体源、例えば、洗浄流体で満たされた容器を含み得る。
【0089】
選別器
システム
ある特定の実施形態では、流体管理システムは、試料流体中の粒子を分析し、選別するように構成された粒子選別器に属する粒子選別器流体管理システムを含む。試料流体中の粒子の分析に続いて、分析された試料流体は、キュベットの出力から、キュベットの出力に結合された選別ブロックに流され得る。フローストリームは、ノズル直径を有する選別ブロック内のノズルを出ることができる。液滴を生成するために、ノズルは、圧電要素などの音響デバイスによって急速に振動され得る。試料中の粒子を選別するために、液滴帯電機構が、例えば、フローストリームのブレークオフポイントで、選別されるタイプの粒子を含むフローストリームの液滴に電荷を帯電し得る。液滴は、静電場を通過させられ、液滴の極性及び電荷の大きさに基づいて、1つ以上の収集容器内へ偏向され得る。帯電していない液滴は、静電場によって偏向されない。液滴は、帯電されているか非帯電であるかにかかわらず、偏向板によって生成された1つ以上のフローストリームを収集するように適切に方向付けられた、例えば、配置された1つ以上の試料収集容器又は収集サブシステムに収集され得る。
【0090】
そのような実施形態では、流体管理システムは、例えば、システムが検出された光を分析して粒子の物理的特性及び蛍光特性を測定する、上記で詳述したように、粒子分析器で行われる場合と同じ様式でキュベット内の試料流体を分析するように構成され得る。フローサイトメータは、これらの測定された特性に基づいて粒子を更に選別し得る。粒子選別器用の流体管理システムは、粒子選別器流体管理システムが、選別ブロックと、選別器廃液収集サブシステム(分析器廃液収集サブシステムの代わりに)と、1つ以上の試料収集容器を含む試料収集システムとを含み得ることを除いて、粒子分析器用の流体管理システムと同一であり得る。選別ブロックは、キュベットの出力に結合される、例えば、取り外し可能に結合されるように構成され得る。選別からの廃液は、選別ブロックの出力に対して液滴受容関係に配置された選別器廃液収集サブシステムによって収集され得る。選別器廃液収集サブシステムによって収集された廃液は、流体移動デバイスによって廃棄物管理サブシステムを通って廃棄物容器に輸送され得る。選別器廃液収集サブシステムによって収集された廃液は、流体移動デバイスによって生成された真空によって廃棄物管理サブシステムを通って廃棄物容器に引き込まれ得る。選別操作からの廃液は、例えば、試料収集容器内に選別されない粒子及び分析された流体(例えば、試料流体、一次流体)を含み得る。
【0091】
選別器廃液収集サブシステム
上記で要約したように、いくつかの事例では、流体管理システムは、キュベットの出力に結合された選別ブロックの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された選別器廃液収集サブシステムを含む。選別器廃液収集サブシステムは、フロー式粒子分析器によって実行される選別操作から廃液を受け取って収集するように構成され得る。選別器廃液収集サブシステムは、選別ブロックの出力から廃液、例えば、キュベットを通って流れ、キュベットに結合された選別ブロックを出た廃液を受け取って収集するように構成され得る。選別器廃液収集サブシステムは、選別ブロックと液滴受容関係に配置され得る。選別器廃液収集サブシステムは、試料を選別することからの廃液を収集するために好適な任意の好適な容器及び流体ラインを含み得る。
【0092】
いくつかの事例では、選別器廃液収集サブシステムは、選別ブロックの出力から廃棄物を受け取るための廃棄物吸引器を含み、廃棄物吸引器は、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合される。廃棄物吸引器は、選別ブロックから廃液を受け取って輸送するための、例えば、チューブ、容器、流体ラインなどの任意の好適な構成要素を含み得る。廃棄物吸引器は、選別ブロックから受け取った廃棄物を廃棄物管理サブシステムに搬送し得る。いくつかの事例では、廃棄物吸引器内の廃液は、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合された流体移動デバイスによって作成された真空によって、廃棄物管理サブシステムに引き込まれる。廃棄物吸引器は、選別ブロックの出力から廃棄物を受け取るように構成され得る。いくつかの事例では、廃棄物吸引器は、キュベットに結合された選別ブロックの出力と液滴受容関係に配置される。廃棄物吸引器は、既知の流体抵抗で廃棄物管理サブシステムに流体的に結合され得る。いくつかの事例では、廃棄物吸引器を廃棄物管理サブシステムに結合する流体ラインは、抵抗器を含む。抵抗器は、廃棄物吸引器を廃棄物管理サブシステムに結合する流体ライン内に既知の流体抵抗を提供し得る。抵抗器は、本明細書に記載される任意の抵抗器であり得る。
【0093】
選別ブロック
いくつかの事例では、流体管理システムは、キュベットの出力に取り外し可能に結合するように構成された選別ブロック(例えば、交換式の選別ブロック)を含む。「取り外し可能に結合する」とは、選別ブロックが、キュベットに結合され、例えば、取り付けられ、その後、ある時点で、キュベットから結合解除され得る、例えば、取り外され得ることを意味する。いくつかの事例では、選別ブロックは、キュベットの出力に手動で結合されるように構成される。そのような実施形態では、選別ブロックは、選別ブロックがキュベットの出力に結合されることを可能にするコネクタ又は継手構成要素を有し得る。いくつかの事例では、選別ブロックは、分析器廃液サブシステムコネクタと同じ様式でキュベットの出力に取り外し可能に結合するように構成される。例えば、選別ブロック及び分析器廃液収集サブシステムコネクタは、両方とも、キュベットの出力に取り外し可能に結合するように構成された同一の手動コネクタを有し得る。
【0094】
選別ブロックは、例えば、選別ノズル及び1つ以上の偏向板など、試料中の粒子の選別を可能にする任意の好適な構成要素を含み得る。静電法によって細胞を分類するためには、所望の細胞は、電気的に帯電した液滴内に含まれなければならない。液滴を生成するために、選別ブロック、例えば、選別ノズルは、圧電要素などの音響デバイスによって急速に振動され得る。液滴の体積は、フローストリームの流体力学的特性及びノズル寸法によって推定され得る。液滴に帯電させるために、選別ブロックは、その電位を急速に変化させることができる帯電要素を含み得る。セルストリームは、実質的に下向きの垂直方向に選別ノズルを出ることができるので、液滴も、それらが形成された後にその方向に伝播することができる。液滴は、帯電されているか非帯電であるかにかかわらず、試料収集容器内に、又は、偏向板によって生成された1つ以上のフローストリームを収集するように適切に方向付けられた、例えば、配置された廃液収集サブシステムによって収集され得る。静電セル選別のための方法及びデバイスは、例えば、米国特許第9,952,076号及び米国特許第9,404,846号に記載されており、これらの開示は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。
【0095】
選別ブロックは、選別のためのストリームインエア液滴を生成するように構成された任意の好適な選別ノズルを含み得る。組み合わされた一次流体及び試料流体は、キュベットから選別ノズルに流れ、選別ノズルのオリフィスを通ってフローストリームで出ることができる。ノズルオリフィスは、任意の直径、例えば、50μm、70μm、100μm、又は任意の他の好適な直径を有し得る。ノズル直径は、ストリーム寸法、液滴のブレークオフポイント、及び液滴の体積など、フローストリームの特性に影響を与え得る。フローストリームは、液滴生成器の作用に応じて、流体の連続フロー、又は一連の液滴であり得る。
【0096】
選別ブロックは、任意の好適な液滴偏向器を含み得、液滴偏向器は、それらの間を流れるフローストリーム内の粒子を偏向させるように構成される。フローストリームは、一対の偏向板によって部分的に偏向され、複数のストリームになる一連の液滴であり得る。帯電した液滴は、それらの元の経路から離れて、例えば、収集容器に向かって、偏向板に印加される電位によって偏向及び誘導され得る。正と負のどちらにも荷電されていない液滴は、偏向板に印加された電位によって偏向されない場合があり、したがって、それらの元の経路に沿って進み続ける。いくつかの事例では、帯電した液滴が、廃液収集サブシステムによって収集される。いくつかの事例では、非帯電の液滴が、廃液収集サブシステムによって収集される。
【0097】
選別ブロックは、選別された粒子を、試料収集システム又は選別器廃液収集サブシステムに送達し得る。選別ブロックは、選別された試料、例えば、関心の選別された粒子を、試料収集容器に送達し得る。収集容器は、選別ブロックと液滴受容関係にあり得る。例えば、収集容器は、選別ブロックから、例えば、液滴の形態で、フローサイトメトリで選別された細胞生成物を受け取り得る。いくつかの事例では、選別ブロックは、廃液を、選別器廃液収集サブシステムの廃棄物吸引器に送達する。廃棄物吸引器は、選別ブロックと液滴受容関係にあり得る。例えば、廃棄物吸引器は、選別ブロックから、例えば、液滴の形態で、廃液を受け取り得る。
【0098】
試料収集システム
いくつかの事例では、流体管理システムは、選別ブロックの出力から、選別された試料を受け取るための試料収集容器を含む試料収集システムを含む。試料収集容器は、選別された粒子を受け取るための任意の好適な容器(例えば、剛性又は可撓性の壁を有する)であり得る。試料収集システムは、選別された粒子を無菌的に収集するように構成され得る。いくつかの事例では、試料収集システムは、例えば、米国公開第2019/0331657号に記載される収集システムのいずれかを含み、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0099】
具体的な実施形態
図4は、ある特定の実施形態による、試料を分析し、選別するように構成された流体管理システムの主要機能のフローチャートを示す。主要機能は、(401)一次システム流体(例えば、シース)及び試料流体を制御された比率でフローセルに供給すること、(402)任意の数の二次システム流体を(例えば、洗浄のために)供給すること、(403)キュベットを通しての試料検査のために一次システム流体を使用して試料を流体力学的に集束させること、(404)未選別の廃液を収集すること、並びに(405)全てのシステム廃棄物(粒子選別からの廃棄物404及び二次システム廃棄物406)を管理し、保管することである。点線は、(a)一次システム流体及び試料流体がフローセルに供給され得、又は選択的に、(b)任意の数の二次システム流体がフローセルに供給されることを示す。
【0100】
図5は、ある特定の実施形態による、試料を分析し、選別するように構成された流体管理システムの主要機能内のサブ機能のフローチャートを示す。このアーキテクチャは、二次システム流体及び全ての廃液の管理のためにポンプをベースとしている。流体供給ポンプ(506)は、二次システム流体(503)を管理する。廃棄物ポンプ(514)は、粒子選別(512)及びシステム廃棄物(513)からの全ての廃液を管理する。
【0101】
流体アーキテクチャは、正圧ベースのシース及び試料送達を有し、正圧源は、シース/試料液体フローの比率を制御するために使用される。一次システム流体(シース)は、レギュレートされた空気圧(502)を介して制御され、試料流体圧は、レギュレートされた空気圧(504)を介して制御される。空気圧のフィードバック制御(501)は、一次システム流体(シース)チャンバ(505)及び試料チャンバ(507)からの入力を介して閉ループにされる。フィードバックパラメータの例は、チャンバ空気圧の測定、圧力ヘッド補償のための液体レベルの高さなどである。追加的に、一次システム流体(シース)圧制御信号は、試料圧制御のためのフィードバックとして使用される。試料圧設定点は、常にシース圧+所望の流れである。これは、試料圧が常にシステムを通る正の流れのための一次システム流体(シース)圧よりも大きいためである。これにより、試料流体の有効圧力降下を変更することなく、一次システム流体の動的調整を可能にする。
【0102】
加圧された一次システム流体(シース)は、流体供給システム(509)を通ってフローセル(508)まで進み、加圧された試料は、フローセル(508)に直接供給される。任意の数の流体供給タンク(例えば、洗浄流体用)(503)内の流体も、一次システム流体(シース)(505)の代わりに、流体供給ポンプ(506)を介して流体供給システム(509)に送達され得る。点線は、(a)一次システム流体がフローセルに供給され得(502、505)、又は選択的に、(b)任意の数の二次システム流体がフローセルに供給される(503、506)ことを示す。一次流体対二次流体の選択は手動で行われるため、一次流体と二次流体との両方がシステム上で同じ経路を通って流れる。これにより、流体工学システムの100%の一掃洗浄が可能になる。一次流体及び試料流体がフローセル及びキュベット(508)を通って進むと、試料が検査される。
【0103】
一次流体及び試料流体が、分析のためにフローセル及びキュベットを通って流れた後、流体は、次に、ストリームインエア液滴を生成する選別ノズル(510)に進む。これらの液滴は、機器選別機構を介して収集(511)又は廃棄物(512)のために選別することができる。システムからの全ての廃棄物(選別された廃棄物(512)と、洗浄操作からのような任意の二次廃棄物源(513))は、廃棄物ポンプ(514)などの単一の真空廃棄物源によって合わされ、引き込まれる。合わされた廃棄物は、廃棄物保管(515)のために送られる。
【0104】
図6は、一実施形態による、フローサイトメータの選別器アーキテクチャの概略図を示す。加圧空気源(601)が使用されて、空気圧を電空圧レギュレータに供給する。一次システム流体レギュレータ(602)は、一次システム流体タンク(604)内の空気圧を制御し、試料流体レギュレータ(603)は、試料チャンバ(605)内の圧力を制御する。PIDコントローラなどのフィードバック制御機構(606)を使用して、制御信号(608)を一次流体供給レギュレータ(602)に送信する。同様のフィードバック制御機構(607)が使用されて、制御信号(609)を試料レギュレータ(603)に送信する。一次システム流体圧のフィードバックは、一次流体タンク内の測定された空気圧(610)、並びに液体レベル測定デバイス(612)を使用した一次流体タンク内の測定された液体の高さ(613)から来る。試料流体圧のフィードバックは、試料チャンバ内の測定された空気圧(611)、並びに一次システム流体制御信号(608)から来る。試料流体の設定点は、一次システム流体圧が変化しても試料ライン全体の圧力降下が一定であるように、一次システム流体圧を上回るデルタとして常に制御される。一次システム流体タンク(604)は、チューブ(616)及び嵌合コネクタ(614)を介して流体供給システム(617)に接続するクイック切断接続(615)を有する。流体供給システムは、一次システム流体及び二次システム流体を、チューブ、バルブ、マニホールドなどの指定された場所に誘導する流体管理の任意のシステムであり得る。任意の量の二次システム流体が、個々のタンク(619)に保管される。機器の洗浄などのために二次システム流体が必要な場合、流体供給コネクタ(614)及びチューブ(616)を、一次流体供給タンクから切断し、流体供給ポンプ(620)に接続されている別の嵌合コネクタ(618)に結合することができる。次いで、このポンプは、流体を流体供給システム(617)に供給することができる。一次システム流体又は二次システム流体は、流体供給システム(617)によってフローセル(621)に誘導される。試料が分析されている場合、一次システム流体及び試料流体は、フローセル(621)内で出会い、試料は、試料検査が行われるキュベット(622)内に流体力学的に集束される。分析後、一次システム流体及び試料は、選別のためのストリームインエア液滴を生成する選別ノズル(623)を通って進む。選別された試料は、試料収集(632)内に収集される一方で、未選別の廃棄物は、選別された廃棄物吸引器(633)内に収集される。単一の廃棄物ポンプ(630)が、システム内の全ての廃棄物源を吸引するために真空を供給する。選別された廃棄物吸引器(633)内の選別された廃棄物は、既知の流体抵抗器(634)を有するチューブを通って廃棄物管理システム(627)に引き出される。この抵抗器は、既知の長さ及び内径を有するチューブのセクション、オリフィスなどであり得る。機器の他の部分を洗浄するために使用されるものなど、任意の数の追加のシステム廃棄物源(628)も、既知の流体抵抗(629)を有するチューブのセクションを介して廃棄物管理システム(627)に接続される。廃棄物管理システムは、単一の出力に並列して複数の廃棄物源を組み合わせた任意の流体管理システムであり得る。廃棄物管理システム(627)の単一の廃棄物出力を使用して、廃棄物ポンプ(630)を介して全ての廃棄源を引き出し、全てのシステム廃棄物が廃棄タンク(631)に保管される。
【0105】
方法
上記で考察したように、本明細書に記載される実施形態のいずれかによる流体管理システムを含むフロー式粒子分析器を使用する(例えば、その中に流体を流す)方法が提供される。いくつかの事例では、方法は、上述のような粒子選別流体管理システムを有するフロー式粒子分析器を用いて、試料流体中の粒子を分析し、選別することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、試料流体及び一次流体をフローセルに供給することを含み得る。方法は、一次流体源及び試料流体源をフローセルの入力に流体的に結合することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、一次流体源を流体供給サブシステムに流体的に結合することを含み得る。そのような実施形態では、方法は、流体供給サブシステムコネクタを、一次流体源に流体的に結合された一次流体源コネクタに接続することを含み得る。一次流体は、一次流体源から流体供給サブシステムを通ってフローセルの入力に流れ得る。いくつかの事例では、方法は、例えば、流体供給サブシステムを1つ以上の二次流体源に流体的に結合することによって、上記の実施形態のいずれかによる流体管理システムを洗浄することを含む。
【0106】
そのような実施形態では、方法は、選別ブロックをキュベットの出力に結合することを含み得る。いくつかの事例では、選別ブロックは、キュベットの出力に結合され得るコネクタを含む。いくつかの実施形態では、方法は、キュベットに結合された選別ブロックの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合することを含む。いくつかの事例では、方法は、選別器廃液収集サブシステムを、キュベットの出力に結合された選別ブロックの出力に流体的に結合することを含む。選別器廃液収集サブシステムは、選別ブロックの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合し得る。いくつかの事例では、方法は、選別器廃液収集サブシステム、例えば、サブシステムの廃棄物吸引器を、選別ブロックの出力と液滴受容関係に配置することを含む。そのような実施形態では、流体管理システムは、試料から選別された成分を受け取るための試料収集容器を含む試料収集システムを更に含み得る。いくつかの事例では、方法は、試料収集システムを、選別ブロックの出力と液滴受容関係に配置することを含む。
【0107】
ハイブリッド
システム
ある特定の実施形態では、流体管理システムは、ハイブリッドシステムを含む。ハイブリッドシステムは、(a)本明細書に記載される実施形態のいずれかに従って、試料流体中の粒子を分析する(例えば、分析器モードで動作する)、又は選択的に、(b)本明細書に記載される実施形態のいずれかに従って、試料流体中の粒子を分析し、選別する(例えば、選別器モードで動作する)ように構成され得る。ハイブリッドシステムは、キュベットの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された分析器廃液収集サブシステムと、キュベットの出力に結合された選別ブロックの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された選別器廃液収集サブシステムとを含む。流体管理システムは、いくつかの事例では、(a)分析器廃液収集サブシステムがキュベットの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するか、又は選択的に、いくつかの事例では、(b)選別器廃液収集サブシステムがキュベットの出力に結合された選別ブロックの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成され得る。流体管理システムは、分析器廃液収集サブシステムがキュベットの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するか、又は選別器廃液収集サブシステムがキュベットの出力に結合された選別ブロックの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するかをユーザが選択できるように構成され得る。ユーザは、フロー式粒子分析器が、(a)試料を分析するか、又は(b)試料を分析し、選別することが望まれるか否かに基づいて選択することができる。例えば、分析器モードを有効にするために、ユーザは、分析器廃液収集サブシステムコネクタをキュベットの出力に手動で結合し得、コネクタは、キュベットを分析器廃液収集サブシステムに流体的に結合する。分析器モードでは、選別ブロックは、キュベットの出力に結合されない場合がある(又はそこから取り外され得る)。選別器モードを有効にするために、ユーザは、選別ブロックをキュベットの出力に手動で結合し、選別器廃液収集サブシステムを選別ブロックの出力に対して液滴受容関係に配置し得る。いくつかの事例では、分析器から選別器モードに切り替えるために、分析器廃液収集サブシステム、例えば、分析器廃液収集サブシステムコネクタは、選別ブロックがキュベットに結合される前に、キュベットから結合解除又は取り外される。ハイブリッド流体管理システムは、上述のような粒子分析器流体管理システム及び粒子選別器流体管理システムの要素のいずれかを含み得る。
【0108】
具体的な実施形態
図7は、ある特定の実施形態による、選択的に(a)試料を分析するか、又は(b)試料を分析し、選別するように構成された流体管理システムの主要機能のフローチャートを示す。主要機能は、(701)一次システム流体(例えば、シース)及び試料流体を制御された比率でフローセルに供給すること、(702)任意の数の二次システム流体を(例えば、洗浄のために)供給すること、(703)キュベットを通しての試料検査のために一次システム流体を使用して試料を流体力学的に集束させること、(704)システムが分析器として構成される場合、分析された試料を廃棄物として収集すること、(705)システムが選別器として構成される場合、未選別の廃液を収集すること、並びに(706)全てのシステム廃棄物(粒子分析からの廃棄物(704)、粒子選別(705)、及びシステム廃棄物(707)を管理し、保管することである。試料検査前の点線は、(a)一次システム流体及び試料流体がフローセルに供給され得、又は選択的に、(b)任意の数の二次システム流体がフローセルに供給されることを示す。試料検査後の点線は、(a)分析された試料が選別され得、又は選択的に、(b)試料を分析することからの廃棄物が、選別が行われずに、収集されることを示す。
【0109】
図8は、ある特定の実施形態による、選択的に(a)試料を分析するか、又は(b)試料を分析し、選別するように構成された流体管理システムの主要機能内のサブ機能のフローチャートを示す。このアーキテクチャは、二次システム流体及び全ての廃液の管理のためにポンプをベースとしている。流体供給ポンプ(806)は、二次システム流体(803)を管理する。廃棄物ポンプ(816)は、ベント式廃棄物アキュムレータ(813)及び粒子選別(814)からの廃液に加えて、システム廃棄物(815)を管理する。
【0110】
流体アーキテクチャは、正圧ベースのシース及び試料送達を有し、正圧源は、シース/試料液体フローの比率を制御するために使用される。一次システム流体(シース)は、レギュレートされた空気圧(802)を介して制御され、試料流体圧は、レギュレートされた空気圧(804)を介して制御される。空気圧のフィードバック制御(801)は、一次システム流体(シース)チャンバ(805)及び試料チャンバ(807)からの入力を介して閉ループにされる。フィードバックパラメータの例は、チャンバ空気圧の測定、圧力ヘッド補償のための液体レベルの高さなどである。追加的に、一次システム流体(シース)圧制御信号は、試料圧制御のためのフィードバックとして使用される。試料圧設定点は、常にシース圧+所望の流れである。これは、試料圧が常にシステムを通る正の流れのための一次システム流体(シース)圧よりも大きいためである。これにより、試料流体の有効圧力降下を変更することなく、一次システム流体の動的調整を可能にする。
【0111】
加圧された一次システム流体(シース)は、流体供給システム(809)を通ってフローセル(808)まで進み、加圧された試料は、フローセル(808)に直接供給される。任意の数の流体供給タンク(例えば、洗浄流体用)(803)内の流体も、一次システム流体(シース)(805)の代わりに、流体供給ポンプ(806)を介して流体供給システム(809)に送達され得る。流体供給システムにつながる点線は、(a)一次システム流体がフローセルに供給され得ること(802、805)、又は選択的に、(b)任意の数の二次システム流体がフローセルに供給され得ること(803、806)を示す。一次流体対二次流体の選択は手動で行われるため、一次流体と二次流体との両方がシステム上で同じ経路を通って流れる。これにより、流体工学システムの100%の一掃洗浄が可能になる。一次流体及び試料流体がフローセル及びキュベット(808)を通って進むと、試料が検査される。
【0112】
ハイブリッド流体工学アーキテクチャは、分析器システムからのベント式廃棄物アキュムレータ(813)、並びに選別器アーキテクチャからの選別ノズル(811)、試料収集(812)、及び選別廃棄物収集(814)の両方を含有する。ユーザは、ストリームの生成を必要としない、試料のみを分析するか、又は選別器内でそのまま分析し、選別するかの操作モードを選択することができる。システムが分析器として構成される場合、廃棄物接続(810)、例えば、コネクタ又は継手がキュベットに結合され得、廃棄物接続は、ベント式廃棄物アキュムレータをキュベットに流体的に結合する。システムが選別器として構成される場合、選別ノズル(811)がキュベットに結合され得る。フローセル及びキュベット内の試料検査後の点線は、(a)分析された試料が選別され得(811)、又は選択的に、(b)試料を分析することからの廃棄物が、選別が行われずに、収集されること(810)を示す。システムからの全ての廃棄物(分析された廃棄物(813)又は選別された廃棄物(814)と、洗浄操作からのような任意の二次廃棄物源(815))とは、廃棄物ポンプ(816)などの単一の真空廃棄物源によって合わされ、引き込まれる。合わされた廃棄物は、廃棄物保管(817)のために送られる。
【0113】
図9は、一実施形態による、機能間の切り替えを可能にするための構成要素を有する分析器アーキテクチャと選別器アーキテクチャの両方の組み合わせを含むハイブリッドアーキテクチャを示す。加圧空気源(901)を使用して、電空圧レギュレータに空気圧を供給する。一次システム流体レギュレータ(902)は、一次システム流体タンク(904)内の空気圧を制御し、試料流体レギュレータ(903)は、試料チャンバ(905)内の圧力を制御する。PIDコントローラなどのフィードバック制御機構(906)を使用して、制御信号(908)を一次流体供給レギュレータ(902)に送信する。同様のフィードバック制御機構(907)を使用して、制御信号(909)を試料レギュレータ(903)に送信する。一次システム流体圧のフィードバックは、一次流体タンク内の測定された空気圧(910)、並びに液体レベル測定デバイス(912)を使用した一次流体タンク内の測定された液体の高さ(913)から来る。試料流体圧のフィードバックは、試料チャンバ内の測定された空気圧(911)、並びに一次システム流体制御信号(908)から来る。試料流体の設定点は、一次システム流体圧が変化しても試料ライン全体の圧力降下が一定であるように、一次システム流体圧を上回るデルタとして常に制御される。一次システム流体タンク(904)は、チューブ(916)及び嵌合コネクタ(914)を介して流体供給システム(917)に接続するクイック切断接続(915)を有する。流体供給システムは、一次システム流体及び二次システム流体を、チューブ、バルブ、マニホールドなどの指定された場所に誘導する流体管理の任意のシステムであり得る。任意の量の二次システム流体が、個々のタンク(919)に保管される。機器の洗浄などのために二次システム流体が必要な場合、流体供給コネクタ(914)及びチューブ(916)を、一次流体供給タンクから切断し、流体供給ポンプ(920)に接続されている別の嵌合コネクタ(918)に結合することができる。次いで、このポンプは、流体を流体供給システム(917)に供給することができる。一次システム流体又は二次システム流体は、流体供給システム(917)によってフローセル(921)に誘導される。試料が分析されている場合、一次システム流体及び試料流体は、フローセル(921)内で出会い、試料は、試料検査が行われるキュベット(922)内に流体力学的に集束される。分析後、一次システム流体及び試料は、選別のためのストリームインエア液滴を生成する選別ノズル(923)を通って進む。選別された試料は、試料収集(932)内に収集される一方で、未選別の廃棄物は、選別された廃棄物吸引器(933)内に収集される。ユーザが分析器のみのモードでシステムを実行することを望む場合、選別ノズル(923)がキュベットから外され、その代わりに、大気圧にあるベント式廃棄物アキュムレータ(925)につながるコネクタ(924)がキュベットに結合される。このリザーバ(925)は、フローセル及びキュベット全体に一定の圧力降下を維持するために大気圧にある。単一の廃棄物ポンプ(930)が、システム内の全ての廃棄物源を吸引するために真空を供給する。選別された廃棄物吸引器(933)内の選別された廃棄物は、既知の流体抵抗器(934)を有するチューブを通って廃棄物管理システム(927)に引き出される。ベント式廃棄物アキュムレータ(925)内の分析器廃棄物は、既知の流体抵抗器(926)を有するチューブを通って廃棄物管理システム(927)へと引き出される。これらの抵抗器は、既知の長さ及び内径を有するチューブのセクション、オリフィスなどであり得る。機器の他の部分を洗浄するために使用されるものなど、任意の数の追加のシステム廃棄物源(928)も、既知の流体抵抗(929)を有するチューブのセクションを介して廃棄物管理システム(927)に接続される。廃棄物管理システムは、単一の出力に並列して複数の廃棄物源を組み合わせた任意の流体管理システムであり得る。廃棄物管理システム(927)の単一の廃棄物出力を使用して、廃棄物ポンプ(930)を介して全ての廃棄源を引き出し、全てのシステム廃棄物が廃棄タンク(931)に保管される。
【0114】
方法
上記で考察したように、本明細書に記載される実施形態のいずれかによる流体管理システムを含むフロー式粒子分析器を使用する(例えば、その中に流体を流す)方法が提供される。ある特定の実施形態では、方法は、ハイブリッド流体管理システム内に流体を流すことを含む。そのような実施形態では、方法は、試料流体及び一次流体をフローセルに供給することを含み得る。方法は、一次流体源及び試料流体源をフローセルの入力に流体的に結合することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、本明細書に記載される実施形態のいずれかに従って、一次流体源を流体供給サブシステムに流体的に結合することを含む。いくつかの事例では、方法は、例えば、流体供給サブシステムを1つ以上の二次流体源に流体的に結合することによって、上記の実施形態のいずれかによる流体管理システムを洗浄することを含む。
【0115】
ある特定の実施形態では、方法は、(a)試料流体中の粒子を分析すること、又は選択的に、(b)試料流体中の粒子を分析し、選別することを含む。ある特定の実施形態では、方法は、上述の実施形態のいずれかに従って、試料流体中の粒子を分析することを含む。他の事例では、方法は、上述の実施形態のいずれかに従って、試料流体中の粒子を分析し、選別することを含む。
【0116】
コンピュータ制御システム
本開示の態様は、主題の方法を実践するためのコンピュータ制御されたシステムを更に含み、システムは、本明細書に記載される方法を実践するためのシステムの完全な自動化又は部分的な自動化のための1つ以上のコンピュータを更に含む。いくつかの実施形態では、システムは、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を有するコンピュータを含み、コンピュータプログラムは、コンピュータにロードされると、例えば、上述のように、流体管理システムを操作するための命令を含む。
【0117】
システムは、ディスプレイ及びオペレータ入力デバイスを含んでもよい。オペレータ入力デバイスは、例えば、キーボード、マウスなどであってもよい。処理モジュールは、主題の方法のステップを実行するために記憶された命令を有するメモリにアクセスするプロセッサを含む。処理モジュールは、オペレーティングシステム、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラ、システムメモリ、メモリ記憶デバイス、及び入出力コントローラ、キャッシュメモリ、データバックアップユニット、並びに多くの他のデバイスを含み得る。プロセッサは、市販のプロセッサであり得るか、又は利用可能であるか、若しくは利用可能になる他のプロセッサのうちの1つであり得る。プロセッサは、オペレーティングシステムを実行し、オペレーティングシステムは、周知の様式でファームウェア及びハードウェアとインターフェースし、当該技術分野で既知のように、Java、C++、他の高レベル又は低レベル言語、並びにそれらの組み合わせなどの様々なプログラミング言語で書かれ得る様々なコンピュータプログラムの機能をプロセッサが調整したり、実行したりするのを容易にする。オペレーティングシステムは、通常、プロセッサと協調して、コンピュータの他の構成要素の機能を調整し、実行する。オペレーティングシステムは、また、すべて既知の技術に従って、スケジューリング、入出力制御、ファイル及びデータ管理、メモリ管理、並びに通信制御及び関連サービスを提供する。プロセッサは、任意の好適なアナログ又はデジタルシステムであり得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、例えば、負帰還制御などのフィードバック制御を提供するアナログ電子機器を含む。
【0118】
システムメモリは、様々な既知又は将来のメモリ記憶デバイスのいずれかであり得る。例としては、任意の一般的に入手可能なランダムアクセスメモリ(RAM)、常駐ハードディスク若しくはテープなどの磁気媒体、リードライトコンパクトディスクなどの光学媒体、フラッシュメモリデバイス、又は他のメモリ記憶デバイスが挙げられる。メモリ記憶デバイスは、コンパクトディスクドライブ、テープドライブ、リムーバブルハードディスクドライブ、又はディスクドライブを含む、様々な既知又は将来のデバイスのいずれかであり得る。そのようなタイプのメモリ記憶デバイスは、通常、それぞれ、フラッシュメモリ、SDカード、ソリッドステートハードドライブ、又は他の形態の光学又は磁気メモリデバイスなどのプログラム記憶媒体(図示せず)から読み出し、及び/又はプログラム記憶媒体に書き込む。これらのプログラム記憶媒体のいずれか、又は現在使用されている、若しくは後に開発され得る他のものは、コンピュータプログラム製品とみなされ得る。理解されるように、これらのプログラム記憶媒体は、通常、コンピュータソフトウェアプログラム及び/又はデータを記憶する。コンピュータ制御ロジックとも呼ばれるコンピュータソフトウェアプログラムは、通常、システムメモリ、及び/又はメモリ記憶デバイスと併せて使用されるプログラム記憶デバイスに記憶される。
【0119】
いくつかの実施形態では、制御ロジック(プログラムコードを含むコンピュータソフトウェアプログラム)が記憶されたコンピュータ使用可能媒体を備えるコンピュータプログラム製品が記載される。制御ロジックは、プロセッサによって実行されるとコンピュータ、プロセッサに、本明細書に記載された機能を実行させる。他の実施形態では、いくつかの機能は、例えば、ハードウェアステートマシンを使用して、主にハードウェア内に実装される。本明細書に記載される機能を実行するためのハードウェアステートマシンの実装は、関連技術分野の当業者には明らかである。
【0120】
メモリは、プロセッサがデータを記憶し、検索することができる、例えば、磁気、光学、又は固体記憶デバイス(磁気若しくは光学ディスク、若しくはテープ若しくはRAM、又は固定型若しくは携帯型のいずれかの任意の他の好適なデバイスを含む)などの任意の好適なデバイスであり得る。プロセッサは、必要なプログラムコードを担持しているコンピュータ可読媒体から好適にプログラムされた汎用デジタルマイクロプロセッサを含み得る。プログラミングは、通信チャネルを介してプロセッサにリモートで提供され得るか、又はメモリ又は何らかの他の携帯型若しくは固定型のコンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータプログラム製品に、メモリと一緒にそれらのデバイスのいずれかを使用して、あらかじめ保存され得る。例えば、磁気又は光学ディスクは、プログラミングを担持し得、ディスクライタ/リーダによって読み取ることができる。本発明のシステムは、例えば、コンピュータプログラム製品の形態のプログラミング、上記の方法を実施する際に使用するためのアルゴリズムも含む。本発明によるプログラミングは、コンピュータ可読媒体、例えば、コンピュータによって直接読み取り及びアクセスすることができる任意の媒体に記録され得る。そのような媒体としては、以下に限定されないが、磁気記憶媒体、ハードディスク記憶媒体、DVD、ブルーレイ、CD-ROMなどの光学記憶媒体、RAM及びROMなどの電気記憶媒体、ポータブルフラッシュドライブ、並びに磁気/光学記憶媒体など、これらのカテゴリのハイブリッドが挙げられる。
【0121】
プロセッサは、また、リモート位置にいるユーザと通信するための通信チャネルへのアクセスを有し得る。リモート位置とは、ユーザがシステムと直接接触せず、広域ネットワーク(「WAN」)、電話ネットワーク、衛星ネットワーク、又はスマートフォンを含む任意の他の好適な通信チャネルに接続されたコンピュータなど、外部デバイスから入力マネージャに入力情報を中継することを意味する。
【0122】
いくつかの実施形態では、本開示によるシステムは、通信インターフェースを含むように構成され得る。いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、ネットワーク及び/又は別のデバイスと通信するための受信機及び/又はトランスミッタを含む。通信インターフェースは、以下に限定されないが、無線周波数(RF)通信(例えば、無線周波数識別(RFID)、WiFi、赤外線、無線ユニバーサルシリアルバス(USB)、超広帯域(UWB)、Bluetooth(登録商標)通信プロトコル、及び符号分割多元接続(CDMA)又はモバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)などのセルラー通信を含む、有線又は無線通信のために構成され得る。
【0123】
一実施形態では、通信インターフェースは、主題のシステムと、同様の補完的データ通信のために構成される(例えば、診療所又は病院環境における)コンピュータ端末など、他の外部デバイスとの間のデータ通信を可能にするために、例えば、USBポート、ライトニングポート、USB-Cポート、又は任意の他の好適な電気接続ポートなどの物理ポート又はインターフェースなど、1つ以上の通信ポートを含むように構成される。
【0124】
一実施形態では、通信インターフェースは、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)通信、又は任意の他の好適な無線通信プロトコルのために構成され、主題のシステムが、コンピュータ端末及び/又はネットワーク、通信可能な携帯電話、携帯情報端末、又はユーザが併せて使用し得る任意の他の通信デバイスなど、他のデバイスと通信することを可能にする。
【0125】
一実施形態では、通信インターフェースは、携帯電話ネットワーク、ショートメッセージサービス(SMS)、インターネットに接続されたローカルエリアネットワーク(LAN)上のパーソナルコンピュータ(PC)への無線接続、又はWiFiホットスポットでのインターネットへのWiFi接続を介して、インターネットプロトコル(IP)を利用するデータ転送のための接続を提供するように構成される。
【0126】
一実施形態では、主題のシステムは、例えば、802.11若しくはBluetooth(登録商標)RFプロトコル、又はIrDA赤外線プロトコルなどの共通標準を使用して、通信インターフェースを介してサーバデバイスと無線で通信するように構成される。サーバデバイスは、スマートフォン、タブレットコンピュータ若しくはノートブックコンピュータなどの別のポータブルデバイス、又はデスクトップコンピュータ、アプライアンスなどのより大きなデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、サーバデバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)又は発光ダイオードディスプレイ(LED)などのディスプレイ、並びにボタン、キーボード、マウス、又はタッチスクリーンなどの入力デバイスを有する。
【0127】
いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、上述の通信プロトコル及び/又は機構のうちの1つ以上を使用して、ネットワーク又はサーバデバイスと、主題のシステム内、例えば、任意のデータ記憶ユニット内に記憶されたデータを自動的に又は半自動で通信するように構成される。
【0128】
出力コントローラは、人間であろうと機械であろうと、ローカルであろうとリモートであろうと、ユーザに情報を提示するための様々な既知の表示デバイスのいずれかのためのコントローラを含み得る。表示デバイスのうちの1つが視覚情報を提供する場合、この情報は、通常、ピクセルのアレイとして論理的及び/又は物理的に編成され得る。グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラは、システムとユーザとの間にグラフィカル入力及び出力インターフェースを提供するための、及びユーザ入力を処理するための、様々な既知又は将来のソフトウェアプログラムのいずれかを含み得る。コンピュータの機能要素は、システムバスを介して互いに通信し得る。これらの通信のいくつかは、ネットワーク又は他のタイプのリモート通信を使用する代替の実施形態で達成され得る。出力マネージャは、また、既知の技術に従って、例えば、インターネット、電話、又は衛星ネットワークを介して、リモート位置でユーザに、処理モジュールによって生成された情報を提供し得る。出力マネージャによるデータの提示は、様々な既知の技術に従って実施され得る。いくつかの例として、データは、SQL、HTML、若しくはXMLドキュメント、電子メール若しくは他のファイル、又は他の形態のデータを含み得る。データは、ユーザが追加のSQL、HTML、XML、又は他のドキュメント若しくはデータをリモートソースから取り出すことができるように、インターネットURLアドレスを含み得る。主題のシステム内に存在する1つ以上のプラットフォームは、通常、一般的にサーバと呼ばれるコンピュータのクラスのものであるが、任意のタイプの既知のコンピュータプラットフォーム又は将来開発されるタイプであってもよい。また一方、それらは、メインフレームコンピュータ、ワークステーション、又は他のコンピュータタイプであってもよい。それらは、任意の既知若しくは将来のタイプのケーブル配線、又はネットワーク化されているか、若しくはされていないかのいずれかの無線システムを含む、他の通信システムを介して接続されてもよい。それらは、同一場所に配置され得るか、又は物理的に分離され得る。場合により、選択されたコンピュータプラットフォームのタイプ及び/又は構成に応じて、様々なオペレーティングシステムが、コンピュータプラットフォームのいずれかで用いられ得る。適切なオペレーティングシステムとしては、Windows10、iOS、Sun Solaris、Linux、OS/400、Compaq Tru64 Unix、SGI IRIX、Siemens Reliant Unix、Ubuntu、Zorin OSなどが挙げられる。
【0129】
ユーティリティ
本開示の流体管理システムを有するフロー式粒子分析器、及びそれを使用する方法は、例えば、研究及び臨床用途を含む、様々な異なる用途で使用される。フロー式粒子分析器は、試料、例えば、生体試料中の粒子成分を分析及び/又は分析し、選別することが望ましい用途で使用され得る。本開示の流体管理システムは、任意の好適なフロー式粒子システム、例えば、フローサイトメータシステムに組み込まれ得る。流体管理システムは、洗浄流体が流体管理システムを洗浄するためにフロー式粒子分析器を通って流される任意の好適なフロー式粒子分析器の用途で使用され得る。流体管理システムは、流体管理システム内の特定の流体経路体積にアクセスできず、かつシステムの100%の一掃洗浄をすることが望ましい用途で使用され得る。例えば、単一の流体移動デバイスによる廃棄物管理制御を有する流体管理システムは、フロー式粒子分析器の製造及び操作のコスト及び複雑さを低減することが望ましい用途で使用され得る。流体管理システム、例えば、本明細書に記載されるハイブリッドシステムは、粒子分析の柔軟性の向上が望まれる用途で更に使用され得る。好適な用途としては、フロー式粒子分析器のための(a)分析モードと、(b)分析及び選別モードとで切り替えることが望ましいものが挙げられる。そのような用途は、同じ実験室又は臨床環境で単一のフローサイトメトリシステムを用いて(a)粒子分析、又は(b)粒子分析及び選別を実行する柔軟性を有することが望ましい、例えば、費用対効果が高い臨床又は研究用途を含み得る。
【0130】
本明細書に記載される流体管理システムは、様々な異なるフロー式粒子分析器、例えば、フローサイトメータ内で用いられ得る。主題の流体管理システムが用いられ得る好適なフローサイトメトリシステムとしては、以下に限定されるものではないが、米国特許第9,952,076号、同第9,933,341号、同第9,726,527号、同第9,453,789号、同第9,200,334号、同第9,097,640号、同第9,095,494号、同第9,092,034号、同第8,975,595号、同第8,753,573号、同第8,233,146号、同第8,140,300号、同第7,544,326号、同第7,201,875号、同第7,129,505号、同第6,821,740号、同第6,813,017号、同第6,809,804号、同第6,372,506号、同第5,700,692号、同第5,643,796号、同第5,627,040号、同第5,620,842号、同第5,602,039号に記載されるものが挙げられ、これらの開示は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。ある特定の事例では、関心のフローサイトメトリシステムとしては、BD Biosciences FACSCanto(商標)IIフローサイトメータ、BD Accuri(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSCelesta(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSLyric(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSVerse(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSymphony(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortessa(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortess(商標)X-20フローサイトメータなどが挙げられる。
【0131】
追加の好適なフローサイトメトリシステムとしては、以下に限定されるものではないが、米国特許第3,960,449号、同第4,347,935号、同第4,667,830号、同第4,704,891号、同第4,770,992号、同第5,030,002号、同第5,040,890号、同第5,047,321号、同第5,245,318号、同第5,317,162号、同第5,464,581号、同第5,483,469号、同第5,602,039号、同第5,620,842号、同第5,627,040号、同第5,643,796号、同第5,700,692号、同第6,372,506号、同第6,809,804号、同第6,813,017号、同第6,821,740号、同第7,129,505号、同第7,201,875号、同第7,544,326号、同第8,140,300号、同第8,233,146号、同第8,753,573号、同第8,975,595号、同第9,092,034号、同第9,095,494号、及び同第9,097,640号に記載される選別フローサイトメータが挙げられ、これらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの事例では、選別フローサイトメータは、BD Biosciences Influx(商標)セルソータ、BD Biosciences FACSAria(商標)III及びBD FACSAria(商標)Fusionセルソータ、BD Biosciences FACSJazz(商標)セルソータ、BD Biosciences FACSMelody(商標)セルソータなどのBecton Dickinsonセル選別である。
【0132】
添付の特許請求の範囲にかかわらず、本明細書に記載される開示は、以下の付記によっても定義される。
【0133】
1.流体管理システムを備えるフロー式粒子分析器であって、
前記流体管理システムは、
入力及び出力を含むフローセルと、
フローセルの出力に結合された入力を含み、かつ出力を更に含むキュベットと、
試料流体源をフローセルの入力に流体的に結合するための試料入力ラインと、
(a)一次流体源、又は、(b)1つ以上の二次流体源を、フローセルの入力に選択的に流体的に結合するように構成されている、流体供給サブシステムと
を備える、
フロー式粒子分析器。
2.試料入力ラインは、試料流体源に流体的に結合されている、付記1に記載のフロー式粒子分析器。
3.流体供給サブシステムは、一次流体源コネクタ又は二次流体源コネクタに取り外し可能に接続するように構成された流体供給サブシステムコネクタを含む、付記1又は2に記載のフロー式粒子分析器。
4.流体供給サブシステムは、一次流体源をフローセルの入力に流体的に結合する、付記1~3のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
5.流体供給サブシステムコネクタは、一次流体源に流体的に結合された一次流体源コネクタに接続されている、付記3又は4に記載のフロー式粒子分析器。
【0134】
6.一次流体源は、シース流体源を含む、付記1~5のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
7.流体供給サブシステムは、1つ以上の二次流体源をフローセルの入力に流体的に結合する、付記1~3のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
8.流体供給サブシステムコネクタは、1つ以上の二次流体源に流体的に結合された二次流体源コネクタに接続されている、付記3又は7に記載のフロー式粒子分析器。
9.1つ以上の二次流体源は、洗浄流体源を含む、付記1~8のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
10.流体管理システムは、1つ以上の二次流体源から流体供給サブシステムに、1つ以上の二次流体を搬送するように構成された流体移動デバイスを備える、付記1~9のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
【0135】
11.流体移動デバイスは、ポンプを含む、付記10に記載のフロー式粒子分析器。
12.ポンプは、容積式ポンプである、付記11に記載のフロー式粒子分析器。
13.容積式ポンプは、蠕動ポンプ、ギアポンプ、及びダイアフラムポンプからなる群から選択されるポンプを含む、付記12に記載のフロー式粒子分析器。
14.容積式ポンプは、蠕動ポンプである、付記12又は13に記載のフロー式粒子分析器。
15.流体管理システムは、
(a)1つ以上のシステム廃液源、及び、(b)分析器廃液収集サブシステム、選別器廃液収集サブシステム、又はそれらの組み合わせから廃液を受け取って合わせ、合わされた廃液を生成するように構成された廃棄物管理サブシステムを備える、付記1~14のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
【0136】
16.流体管理システムは、合わされた廃液を廃液容器に搬送するように構成された流体移動デバイスを備える、付記15に記載のフロー式粒子分析器。
17.廃棄物管理サブシステムは、合わされた廃液のための出力を含む、付記15又は16に記載のフロー式粒子分析器。
18.廃棄物管理サブシステムの出力は、廃液容器に流体的に結合されている、付記17に記載のフロー式粒子分析器。
19.流体移動デバイスは、真空付与デバイスを含む、付記16~18のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
20.流体移動デバイスは、ポンプを含む、付記16~19のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
【0137】
21.流体移動デバイスは、単一のポンプである、付記16~20のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
22.ポンプは、容積式真空ポンプを含む、付記20又は21に記載のフロー式粒子分析器。
23.容積式真空ポンプは、ダイアフラムポンプ、ギアポンプ、及び蠕動ポンプからなる群から選択されるポンプを含む、付記22に記載のフロー式粒子分析器。
24.容積式真空ポンプは、ダイアフラムポンプである、付記22又は23に記載のフロー式粒子分析器。
25.流体管理システムは、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合された1つ以上のシステム廃液源を備える、付記15~24のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
【0138】
26.1つ以上のシステム廃液源を廃棄物管理サブシステムに結合する1つ以上の流体ラインは、抵抗器を含む、付記25に記載のフロー式粒子分析器。
27.流体管理システムは、
キュベットの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された分析器廃液収集サブシステム、
キュベットの出力に結合された選別ブロックの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された選別器廃液収集サブシステム、又は、
それらの組み合わせ
を備える、付記1~26のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
28.流体管理システムは、キュベットの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された分析器廃液収集サブシステムを備える、付記1~27のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
29.流体管理システムは、キュベットの出力に結合された選別ブロックの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された選別器廃液収集サブシステムを備える、付記1~27のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
30.流体管理システムは、キュベットの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された分析器廃液収集サブシステムと、キュベットの出力に結合された選別ブロックの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された選別器廃液収集サブシステムとを備える、付記1~27のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
【0139】
31.分析器廃液収集サブシステムは、キュベットの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合する、付記27、28及び30のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
32.選別器廃液収集サブシステムは、選別ブロックの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合する、付記27、29及び30のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
33.分析器廃液収集サブシステムは、キュベットの出力に取り外し可能に接続するように構成された分析器廃液収集サブシステムコネクタを含む、付記27、28、30及び31のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
34.分析器廃液収集サブシステムコネクタは、キュベットの出力に接続されている、付記33に記載のフロー式粒子分析器。
35.分析器廃液収集サブシステムは、分析器廃液収集サブシステムコネクタ及び廃棄物管理サブシステムに流体的に結合された廃棄物アキュムレータを含む、付記33又は34に記載のフロー式粒子分析器。
【0140】
36.廃棄物アキュムレータは、大気圧で廃液を収集するように構成されたベント式廃棄物アキュムレータである、付記35に記載のフロー式粒子分析器。
37.廃棄物アキュムレータを廃棄物管理サブシステムに結合する流体ラインは、抵抗器を含む、付記35又は36に記載のフロー式粒子分析器。
38.流体管理システムは、キュベットの出力に取り外し可能に結合するように構成された選別ブロックを備える、付記27、29、30及び32のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
39.選別ブロックは、キュベットの出力に結合されている、付記38に記載のフロー式粒子分析器。
40.選別ブロックは、選別ノズルを含む、付記38又は39に記載のフロー式粒子分析器。
【0141】
41.選別ブロックは、液滴偏向器を含む、付記38~40のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
42.流体管理システムは、選別ブロックの出力から選別された試料を受け取るための試料収集容器を含む、付記38~41のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
43.選別器廃液収集サブシステムは、選別ブロックの出力から廃棄物を受け取るための廃棄物吸引器を含み、廃棄物吸引器は、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合されている、付記38~42のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
44.廃棄物吸引器を廃棄物管理サブシステムに結合する流体ラインは、抵抗器を含む、付記43に記載のフロー式粒子分析器。
45.流体管理システムは、一次流体源内の測定された流体レベルの高さ及び空気圧に基づいて、一次流体圧を制御するように構成された一次流体圧フィードバック制御サブシステムを備える、付記1~44のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
【0142】
46.一次流体圧フィードバック制御サブシステムは、一次流体源内の空気圧を制御するように構成された一次流体源空気圧レギュレータを含む、付記45に記載のフロー式粒子分析器。
47.一次流体源空気圧レギュレータは、電空圧レギュレータである、付記46に記載のフロー式粒子分析器。
48.一次流体圧フィードバック制御サブシステムは、測定された一次流体源空気圧を表す信号と、一次流体源内の測定された流体レベルの高さを表す信号とを受信するように構成されたコントローラを含む、付記45~47のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
49.コントローラは、一次流体圧制御信号を一次流体源空気圧レギュレータに送信するように構成されている、付記48に記載のフロー式粒子分析器。
50.コントローラは、PIDコントローラである、付記48又は49に記載のフロー式粒子分析器。
【0143】
51.一次流体圧フィードバック制御サブシステムは、一次流体源内の流体レベルの高さを測定するように構成された流体レベル測定デバイスを含む、付記45~50のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
52.流体管理システムは、試料流体源内の測定された空気圧及び一次流体圧制御信号に基づいて、試料流体圧を制御するように構成された試料流体圧フィードバック制御サブシステムを備える、付記1~51のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
53.試料流体圧フィードバック制御サブシステムは、試料流体源内の空気圧を制御するように構成された試料流体源空気圧レギュレータを含む、付記52に記載のフロー式粒子分析器。
54.試料流体源空気圧レギュレータは、電空圧レギュレータである、付記53に記載のフロー式粒子分析器。
55.試料流体圧フィードバック制御サブシステムは、測定された試料流体源空気圧を表す信号と、一次流体圧制御信号とを受信するように構成されたコントローラを含む、付記52~54のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
【0144】
56.コントローラは、試料流体圧制御信号を試料流体源空気圧レギュレータに送信するように構成されている、付記55に記載のフロー式粒子分析器。
57.コントローラは、PIDコントローラである、付記55又は56に記載のフロー式粒子分析器。
58.流体管理システムは、一次流体源空気圧レギュレータ及び試料流体源空気圧レギュレータに空気圧を供給するように構成された加圧空気源を備える、付記1~57のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
59.加圧空気源は、正圧源である、付記58に記載のフロー式粒子分析器。
60.キュベットは、ガラスを含む、付記1~59のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
【0145】
61.キュベットは、プラスチックを含む、付記1~59のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
62.フロー式粒子分析器は、検査源を備える、付記1~61のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
63.検査源は、光源を含む、付記62に記載のフロー式粒子分析器。
64.光源は、周波数シフトされた光の2つ以上のビームを生成するように構成された光ビーム生成器を含む、付記63に記載のフロー式粒子分析器。
65.光ビーム生成器は、レーザと、高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して2つ以上の角度的に偏向されたレーザビームを生成するように構成された高周波生成器とを含む、付記64に記載のフロー式粒子分析器。
【0146】
66.フロー式粒子分析器は、印加された音響波を使用してレーザ光を周波数シフトするように構成された音響光学デバイスを備える、付記1~65のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
67.フロー式粒子分析器は、高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して、出力レーザビーム内に角度的に偏向されたレーザビームを生成するように構成されたコントローラを備える、付記1~66のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
68.フロー式粒子分析器は、光検出システムを含む、付記1~67のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
69.光検出システムは、クラスタ化された波長分割光検出システムを含む、付記68に記載のフロー式粒子分析器。
70.クラスタ化された波長分割光検出システムは、
所定のスペクトル範囲を有する光を通過するように、各々、構成された3つ以上の波長セパレータと、
各波長セパレータと光学連通する1つ以上の光検出モジュールとを含み、
各光検出モジュールは、複数の光検出器と、所定のサブスペクトル範囲を有する光を光検出器に伝達するように構成された光学構成要素とを含む、付記69に記載のフロー式粒子分析器。
71.フロー式粒子分析器は、フローサイトメータである、付記1~70のいずれか一つに記載のフロー式粒子分析器。
【0147】
72.方法であって、
流体管理システムを備えるフロー式粒子分析器内に流体を流すことを含んでおり、
流体管理システムは、
入力及び出力を含むフローセルと、
フローセルの出力に結合された入力を含み、かつ出力を更に含むキュベットと、
試料流体源をフローセルの入力に流体的に結合する試料入力ラインと、
(a)一次流体源、又は、(b)1つ以上の二次流体源を、フローセルの入力に選択的に流体的に結合するように構成されている、流体供給サブシステムと
を備え、
フローセルの入力は、一次流体源又は1つ以上の第2の流体源のいずれかに流体的に結合される、
方法。
73.流体供給サブシステムは、一次流体源コネクタ又は二次流体源コネクタに取り外し可能に接続するように構成された流体供給サブシステムコネクタを含む、付記72に記載の方法。
74.流体供給サブシステムは、一次流体源をフローセルの入力に流体的に結合する、付記72又は73に記載の方法。
75.流体供給サブシステムコネクタは、一次流体源に流体的に結合された一次流体源コネクタに接続されている、付記73又は74に記載の方法。
76.一次流体源は、シース流体源を含む、付記72~75のいずれか一つに記載の方法。
【0148】
77.方法は、試料流体中の粒子を分析することを含む、付記72~76のいずれか一つに記載の方法。
78.方法は、試料流体中の粒子を選別することを含む、付記72~77のいずれか一つに記載の方法。
79.流体供給サブシステムは、1つ以上の二次流体源をフローセルの入力に流体的に結合する、付記72又は73に記載の方法。
80.流体供給サブシステムコネクタは、1つ以上の二次流体源に流体的に結合された二次流体源コネクタに接続されている、付記73又は79に記載の方法。
81.1つ以上の二次流体源は、洗浄流体源を含む、付記72~80のいずれか一つに記載の方法。
【0149】
82.方法は、流体管理システムを洗浄することを含む、付記72、73及び79~81のいずれか一つに記載の方法。
83.流体管理システムは、1つ以上の二次流体源から流体供給サブシステムに、1つ以上の二次流体を搬送するように構成された流体移動デバイスを備える、付記72~82のいずれか一つに記載の方法。
84.流体移動デバイスは、ポンプを含む、付記83に記載の方法。
85.ポンプは、容積式ポンプである、付記84に記載の方法。
86.容積式ポンプは、蠕動ポンプ、ギアポンプ、及びダイアフラムポンプからなる群から選択されるポンプを含む、付記85に記載の方法。
【0150】
87.容積式ポンプは、蠕動ポンプである、付記85又は86に記載の方法。
88.流体管理システムは、
(a)1つ以上のシステム廃液源、及び、(b)分析器廃液収集サブシステム、選別器廃液収集サブシステム、又はそれらの組み合わせから廃液を受け取って合わせ、合わされた廃液を生成するように構成された廃棄物管理サブシステムを備える、付記72~87のいずれか一つに記載の方法。
89.流体管理システムは、合わされた廃液を廃液容器に搬送するように構成された流体移動デバイスを備える、付記88に記載の方法。
90.廃棄物管理サブシステムは、合わされた廃液のための出力を含む、付記88又は89に記載の方法。
91.廃棄物管理サブシステムの出力は、廃液容器に流体的に結合されている、付記90に記載の方法。
【0151】
92.流体移動デバイスは、真空付与デバイスを含む、付記89~91のいずれか一つに記載の方法。
93.流体移動デバイスは、ポンプを含む、付記89~92のいずれか一つに記載の方法。
94.流体移動デバイスは、単一のポンプである、付記89~93のいずれか一つに記載の方法。
95.ポンプは、容積式真空ポンプを含む、付記93又は94に記載の方法。
96.容積式真空ポンプは、ダイアフラムポンプ、ギアポンプ、及び蠕動ポンプからなる群から選択されるポンプを含む、付記95に記載の方法。
【0152】
97.容積式真空ポンプは、ダイアフラムポンプである、付記95又は96に記載の方法。
98.流体管理システムは、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合された1つ以上のシステム廃液源を備える、付記88~97のいずれか一つに記載の方法。
99.1つ以上のシステム廃液源を廃棄物管理サブシステムに結合する1つ以上の流体ラインは、抵抗器を含む、付記98に記載の方法。
100.流体管理システムは、
キュベットの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された分析器廃液収集サブシステム、
キュベットの出力に結合された選別ブロックの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された選別器廃液収集サブシステム、又は、
それらの組み合わせ
を備える、付記72~99のいずれか一つに記載の方法。
101.流体管理システムは、キュベットの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された分析器廃液収集サブシステムを備える、付記72~100のいずれか一つに記載の方法。
【0153】
102.流体管理システムは、キュベットの出力に結合された選別ブロックの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された選別器廃液収集サブシステムを備える、付記72~100のいずれか一つに記載の方法。
103.流体管理システムは、キュベットの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された分析器廃液収集サブシステムと、キュベットの出力に結合された選別ブロックの出力を廃棄物管理サブシステムに流体的に結合するように構成された選別器廃液収集サブシステムとを備える、付記72~100のいずれか一つに記載の方法。
104.分析器廃液収集サブシステムは、キュベットの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合する、付記100~101及び103のいずれか一つに記載の方法。
105.選別器廃液収集サブシステムは、選別ブロックの出力を、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合する、付記100、102及び103のいずれか一つに記載の方法。
106.分析器廃液収集サブシステムは、キュベットの出力に取り外し可能に接続するように構成された分析器廃液収集サブシステムコネクタを含む、付記100、101、103及び104のいずれか一つに記載の方法。
【0154】
107.分析器廃液収集サブシステムコネクタは、キュベットの出力に接続されている、付記106に記載の方法。
108.分析器廃液収集サブシステムは、分析器廃液収集サブシステムコネクタ及び廃棄物管理サブシステムに流体的に結合された廃棄物アキュムレータを含む、付記106又は107に記載の方法。
109.廃棄物アキュムレータは、大気圧で廃液を収集するように構成されたベント式廃棄物アキュムレータである、付記108に記載の方法。
110.廃棄物アキュムレータを廃棄物管理サブシステムに結合する流体ラインは、抵抗器を含む、付記108又は109に記載の方法。
111.流体管理システムは、キュベットの出力に取り外し可能に結合するように構成された選別ブロックを備える、付記100、102、103及び105のいずれか一つに記載の方法。
【0155】
112.選別ブロックは、キュベットの出力に結合されている、付記111に記載の方法。
113.選別ブロックは、選別ノズルを含む、付記111又は112に記載の方法。
114.選別ブロックは、液滴偏向器を含む、付記111~113のいずれか一つに記載の方法。
115.流体管理システムは、選別ブロックの出力から選別された試料を受け取るための試料収集容器を含む、付記111~114のいずれか一つに記載の方法。
116.選別器廃液収集サブシステムは、選別ブロックの出力から廃棄物を受け取るための廃棄物吸引器を含み、廃棄物吸引器は、廃棄物管理サブシステムに流体的に結合されている、付記111~115のいずれか一つに記載の方法。
【0156】
117.廃棄物吸引器を廃棄物管理サブシステムに結合する流体ラインは、抵抗器を含む、付記116に記載の方法。
118.流体管理システムは、一次流体源内の測定された流体レベルの高さ及び空気圧に基づいて、一次流体圧を制御するように構成された一次流体圧フィードバック制御サブシステムを備える、付記72~117のいずれか一つに記載の方法。
119.一次流体圧フィードバック制御サブシステムは、一次流体源内の空気圧を制御するように構成された一次流体源空気圧レギュレータを含む、付記118に記載の方法。
120.一次流体源空気圧レギュレータは、電空圧レギュレータである、付記119に記載の方法。
121.一次流体圧フィードバック制御サブシステムは、測定された一次流体源空気圧を表す信号と、一次流体源内の測定された流体レベルの高さを表す信号とを受信するように構成されたコントローラを含む、付記118~120のいずれか一つに記載の方法。
【0157】
122.コントローラは、一次流体圧制御信号を一次流体源空気圧レギュレータに送信するように構成されている、付記121に記載の方法。
123.コントローラは、PIDコントローラである、付記121又は122に記載の方法。
124.一次流体圧フィードバック制御サブシステムは、一次流体源内の流体レベルの高さを測定するように構成された流体レベル測定デバイスを含む、付記118~123のいずれか一つに記載の方法。
125.流体管理システムは、試料流体源内の測定された空気圧及び一次流体圧制御信号に基づいて、試料流体圧を制御するように構成された試料流体圧フィードバック制御サブシステムを備える、付記72~124のいずれか一つに記載の方法。
126.試料流体圧フィードバック制御サブシステムは、試料流体源内の空気圧を制御するように構成された試料流体源空気圧レギュレータを含む、付記125に記載の方法。
【0158】
127.試料流体源空気圧レギュレータは、電空圧レギュレータである、付記126に記載の方法。
128.試料流体圧フィードバック制御サブシステムは、測定された試料流体源空気圧を表す信号と、一次流体圧制御信号とを受信するように構成されたコントローラを含む、付記125~127のいずれか一つに記載の方法。
129.コントローラは、試料流体圧制御信号を試料流体源空気圧レギュレータに送信するように構成されている、付記128に記載の方法。
130.コントローラは、PIDコントローラである、付記128又は129に記載の方法。
131.流体管理システムは、一次流体源空気圧レギュレータ及び試料流体源空気圧レギュレータに空気圧を供給するように構成された加圧空気源を備える、付記72~130のいずれか一つに記載の方法。
【0159】
132.加圧空気源は、正圧源である、付記131に記載の方法。
133.キュベットは、ガラスを含む、付記72~132のいずれか一つに記載の方法。
134.キュベットは、プラスチックを含む、付記133に記載の方法。
135.フロー式粒子分析器は、検査源を備える、付記72~134のいずれか一つに記載の方法。
136.検査源は、光源を含む、付記135に記載の方法。
【0160】
137.光源は、周波数シフトされた光の2つ以上のビームを生成するように構成された光ビーム生成器を含む、付記136に記載の方法。
138.光ビーム生成器は、レーザと、高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して2つ以上の角度的に偏向されたレーザビームを生成するように構成された高周波生成器とを含む、付記137に記載の方法。
139.フロー式粒子分析器は、印加された音響波を使用してレーザ光を周波数シフトするように構成された音響光学デバイスを備える、付記72~138のいずれか一つに記載の方法。
140.フロー式粒子分析器は、高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して、出力レーザビーム内に角度的に偏向されたレーザビームを生成するように構成されたコントローラを備える、付記72~139のいずれか一つに記載の方法。
141.フロー式粒子分析器は、光検出システムを備える、付記72~140のいずれか一つに記載の方法。
【0161】
142.光検出システムは、クラスタ化された波長分割光検出システムを含む、付記141に記載の方法。
143.クラスタ化された波長分割光検出システムは、所定のスペクトル範囲を有する光を通過するように、各々、構成された3つ以上の波長セパレータと、各波長セパレータと光学連通する1つ以上の光検出モジュールとを含み、
各光検出モジュールは、複数の光検出器と、所定のサブスペクトル範囲を有する光を光検出器に伝達するように構成された光学構成要素とを含む、
付記142に記載の方法。
144.フロー式粒子分析器は、フローサイトメータである、付記72~143のいずれか一つに記載の方法。
【0162】
前述の発明は、理解の明確化を目的として例示及び例としてある程度詳細に記載されているが、添付の特許請求の範囲の趣旨又は範囲から逸脱することなく、ある特定の変更及び修正が、それらに対して行われ得ることは、本発明の教示に照らして当業者には容易に明らかである。また、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることになるため、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためのものであり、限定することが意図されるものではないことも理解されるべきである。
【0163】
したがって、前述したことは、本発明の原理を単に例示しているに過ぎない。当業者は、本明細書に明示的に記載又は示されていないが、本発明の原理を具現化し、その趣旨及び範囲内に含まれる様々な構成を考案することが可能である点が理解される。更に、本明細書に列挙される全ての例及び条件付き言語は、主に、本発明の原理及び本発明者によって当該技術分野を促進するために寄与する概念を閲読者が理解する点を支援することを意図しており、そのような具体的に列挙される例及び条件に限定されるものではないと解釈されるものである。更に、本発明の原理、態様、及び実施形態、並びにそれらの特定の実施例を列挙する本明細書の全ての記述は、それらの構造的及び機能的同等物の両方を包含することが意図される。加えて、そのような同等物は、現在既知の同等物及び将来開発される同等物の両方、すなわち、構造に関係なく、同じ機能を実施する開発される任意の要素を含むことが意図される。したがって、本発明の範囲は、本明細書に図示及び記載の例示的な実施形態に限定されることを意図していない。むしろ、本発明の範囲及び趣旨は、添付の特許請求の範囲によって具現化される。
【0164】
関連出願の相互参照
米国特許法第119条(e)に従って、本出願は、2021年4月23日に出願された米国仮特許出願第63/179,024号の出願日の優先権を主張し、その出願の開示全体は参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】