(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-02
(54)【発明の名称】超音波プローブの位置決め及び配向を誘導するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20240424BHJP
【FI】
A61B8/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565136
(86)(22)【出願日】2022-04-10
(85)【翻訳文提出日】2023-12-12
(86)【国際出願番号】 IL2022050369
(87)【国際公開番号】W WO2022224237
(87)【国際公開日】2022-10-27
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523397997
【氏名又は名称】ウルトラサイト リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ゴネン ラーナン
(72)【発明者】
【氏名】ポラット ストラー ガニット
(72)【発明者】
【氏名】ウェイス イッサハール
(72)【発明者】
【氏名】ケズラー イタイ
(72)【発明者】
【氏名】ギル ラハヴ
(72)【発明者】
【氏名】ドロン アダム イザック
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601DD03
4C601DD15
4C601DE03
4C601EE11
4C601KK02
4C601KK31
(57)【要約】
超音波プローブの位置決め及び配向のためのシステム及び方法は、前記超音波プローブから導出されたデータセットを受信するステップであって、前記データセットは、前記プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された少なくとも1つのデータセットを含む、ステップと、前記データセットを分析して、標的位置及び配向に対する前記プローブの現在位置及び配向を識別するステップであって、前記標的位置及び配向は、前記プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ステップと、前記標的位置及び配向に対する前記プローブの前記現在位置及び配向を伝達するステップと、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波プローブの位置決め及び配向のための方法であって、
前記超音波プローブから導出されたデータセットを受信するステップであって、前記データセットは、前記プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された少なくとも1つのデータセットを含む、ステップと、
前記データセットを分析して、標的位置及び配向に対する前記プローブの現在位置及び配向を識別するステップであって、前記標的位置及び配向は、前記プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ステップと、
前記プローブのユーザに、前記標的位置及び配向に対する前記プローブの前記現在位置及び配向を伝達するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記データセットは、前記超音波プローブによって取得された信号から導出された画像を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データセットは、前記超音波プローブと通信するディスプレイを監視することによって受信される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された前記少なくとも1つのデータセットは、画像及びドップラー情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記画像は、ドップラー情報で増強される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記データセットを分析することは、人工知能プロセスを使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記分析することは、パルスドップラーモード情報に基づいて、前記身体部分内の運動を分析することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記運動は、前記身体部分内の流体の運動である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記人工知能プロセスは、前記選択されたビューに対する前記超音波プローブの現在位置及び配向、及び前記超音波プローブによってその現在位置及び配向において生成された画像の品質の表示のうちの少なくとも1つを出力し、前記画像の前記品質は、前記選択されたビューが達成されたかどうかに対応する、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記伝達するステップは、前記データセットの少なくとも一部分に基づいて、前記現在位置及び配向を示す1つ以上の視覚的キューをそれぞれが含む1つ以上の画像を生成することと、ディスプレイ上に前記1つ以上の画像を提示させることとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上の視覚的キューは、前記プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度の表示のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記伝達するステップは、ディスプレイ上に画質表示スケールを提示することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
超音波プローブの位置及び配向を補正する方法であって、
前記超音波プローブから導出された画像を受信するステップであって、前記画像は、前記プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された流体流情報と重畳される、ステップと、
前記画像を分析し、標的位置及び配向に対する前記プローブの現在位置及び配向を決定するステップであって、前記標的位置及び配向は、前記プローブを整列させて身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ステップと、
前記プローブのユーザに、前記標的位置及び配向に対する前記プローブの前記現在位置及び配向と、前記選択されたビューとしての前記画像の品質の表示とを伝達するステップと、
を含む、方法。
【請求項14】
超音波プローブの位置決め及び配向のためのシステムであって、
コンピュータプロセッサと、
命令の1つ以上のセットを含むメモリと、
を含み、前記命令の1つ以上のセットは、実行されると、前記コンピュータプロセッサに、
前記超音波プローブから導出されたデータセットを受信するステップであって、前記データセットは、前記プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された少なくとも1つのデータセットを含む、ステップと、
前記データセットを分析して、標的位置及び配向に対する前記プローブの現在位置及び配向を識別するステップであって、前記標的位置及び配向は、前記プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ステップと、
前記プローブのユーザに、前記標的位置及び配向に対する前記プローブの前記現在位置及び配向を伝達するステップと、
を行わせる、システム。
【請求項15】
前記プロセッサは、人工知能プロセスを実行して前記データセットを分析する、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記分析するステップは、パルスドップラーモード情報に基づいて、前記身体部分内の運動を分析するステップを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記人工知能プロセスは、前記選択されたビューに対する前記超音波プローブの現在位置及び配向、及び前記超音波プローブによってその現在位置及び配向において生成された画像の品質の表示のうちの少なくとも1つを出力し、前記画像の前記品質は、前記選択されたビューが達成されたかどうかに対応する、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記伝達するステップは、前記データセットの少なくとも一部分に基づいて、前記プローブの前記現在位置及び配向を示す1つ以上の視覚的キューをそれぞれが含む1つ以上の画像を生成することと、
ディスプレイ上に前記1つ以上の画像を提示させること、
とを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
画質表示スケールを表示するステップをさらに含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記1つ以上の視覚的キューは、前記プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度の表示のうちの少なくとも1つを含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
超音波プローブの位置決め及び配向のためのシステムであって、前記システムは、
コンピュータプロセッサと、
命令の1つ以上のセットと、
を備え、前記命令の1つ以上のセットは、実行されると、前記コンピュータプロセッサに、
超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示すデータセットを受信又は決定するステップであって、前記標的位置及び配向は、前記超音波プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ステップと、
前記データセットの少なくとも一部分に基づいて、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記タイプ、前記方向、及び前記尺度を示す1つ以上の視覚的キューをそれぞれが含む1つ以上の画像を生成するステップと、
ディスプレイ上に前記1つ以上の画像を提示させるステップと、
を行わせる、システム。
【請求項22】
前記1つ以上の画像のそれぞれは、
前記超音波プローブの前記標的位置及び配向を示す第一の視覚的キューと、
前記超音波プローブの前記標的位置及び配向に対する前記超音波プローブの前記現在位置及び配向を示す第二の視覚的キューと、
を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記第二の視覚的キューと前記第一の視覚的キューとの間の相対位置及び配向は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記タイプ及び前記方向を示し、
前記第二の視覚的キュー上の指定点と前記第一の視覚的キュー上の対応する指定点との間の距離は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記尺度を示す、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記第一の視覚的キューは、
互いに垂直であり、交点で交差する、2つのバーを有するクロス図
を備え、
前記クロス図は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向における近位端を表し、
前記交点は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向における中心長手方向軸を表し、
前記バーによって画定される平面は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向の前記中心長手方向軸に垂直な平面を表す、請求項22に記載のシステム。
【請求項25】
前記第一の視覚的キューは、前記超音波プローブ上の対応する物理的マーカの位置に対応する視覚的マーカをさらに備える、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記第二の視覚的キューは、
前記超音波プローブのその現在位置及び配向における3D表現の2D投影と、
互いに垂直であり、第二の交点で交差する2つの第二のバーを有する第二のクロス図と、
を備え、
前記第二のクロス図は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における近位端を表し、
前記第二の交点は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における前記中心長手方向軸を表し、
前記第二のバーによって画定される平面は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における前記中心長手方向軸に垂直な平面を表す、請求項22に記載のシステム。
【請求項27】
前記第二の視覚的キューは、前記超音波プローブ上の対応する物理的マーカの位置に対応する第二の視覚的マーカをさらに備える、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記第二の視覚的キューは、矢印を含み、前記矢印の形状は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記タイプを示し、前記矢印の方向は、運動の前記方向を示し、前記矢印のサイズは、運動の前記尺度を示す、請求項22に記載のシステム。
【請求項29】
前記第二の視覚的キューは、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記尺度を定量化するための数値を有するテキストインジケータを備える、請求項22に記載のシステム。
【請求項30】
前記命令の1つ以上のセットは、実行されると、前記コンピュータプロセッサに、
前記超音波プローブによってその現在位置及び配向において取得された少なくとも1つの超音波画像を受信するステップと、
前記少なくとも1つの超音波画像及び前記身体部分の前記選択されたビューをニューラルネットワークへの入力として供給するステップであって、前記ニューラルネットワークは、前記コンピュータプロセッサ上に実装され、前記データセットを出力するように構成される、ステップと、
をさらに行わせる、請求項21に記載のシステム。
【請求項31】
超音波プローブの位置決め及び配向のための方法であって、
コンピュータプロセッサによって、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示すデータセットを受信又は決定するステップであって、前記標的位置及び配向は、前記超音波プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ステップと、
前記コンピュータプロセッサによって、前記データセットの少なくとも一部分に基づいて、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記タイプ、前記方向、及び前記尺度を示す1つ以上の視覚的キューをそれぞれが含む1つ以上の画像を生成する、ステップと、
前記コンピュータプロセッサによって、ディスプレイ上に前記1つ以上の画像を提示させるステップと、
を含む、方法。
【請求項32】
前記1つ以上の画像のそれぞれは、
前記超音波プローブの前記標的位置及び配向を示す第一の視覚的キューと、
前記超音波プローブの前記標的位置及び配向に対する前記超音波プローブの前記現在位置及び配向を示す第二の視覚的キューと、
を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第二の視覚的キューと前記第一の視覚的キューとの間の相対位置及び配向は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記タイプ及び前記方向を示し、
前記第二の視覚的キュー上の指定点と前記第一の視覚的キュー上の対応する指定点との間の距離は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記尺度を示す、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第一の視覚的キューは、
互いに垂直であり、交点で交差する、2つのバーを有するクロス図
を備え、
前記クロス図は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向における近位端を表し、
前記交点は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向における中心長手方向軸を表し、
前記バーによって画定される平面は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向の前記中心長手方向軸に垂直な平面を表す、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記第一の視覚的キューは、前記超音波プローブ上の対応する物理的マーカの位置に対応する視覚的マーカをさらに備える、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記第二の視覚的キューは、
前記超音波プローブのその現在位置及び配向における3D表現の2D投影と、
互いに垂直であり、第二の交点で交差する2つの第二のバーを有する第二のクロス図と、
を備え、
前記第二のクロス図は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における近位端を表し、
前記第二の交点は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における前記中心長手方向軸を表し、
前記第二のバーによって画定される平面は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における前記中心長手方向軸に垂直な平面を表す、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記第二の視覚的キューは、前記超音波プローブ上の対応する物理的マーカの位置に対応する第二の視覚的マーカをさらに備える、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記第二の視覚的キューは、矢印を含み、前記矢印の形状は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記タイプを示し、前記矢印の方向は、運動の前記方向を示し、前記矢印のサイズは、運動の前記尺度を示す、請求項32に記載の方法。
【請求項39】
前記第二の視覚的キューは、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記尺度を定量化するための数値を有するテキストインジケータを備える、請求項32に記載の方法。
【請求項40】
前記コンピュータプロセッサによって、前記超音波プローブによってその現在位置及び配向において取得された少なくとも1つの超音波画像を受信するステップと、
前記コンピュータプロセッサによって、前記少なくとも1つの超音波画像及び前記身体部分の前記選択されたビューをニューラルネットワークへの入力として供給するステップであって、前記ニューラルネットワークは、前記コンピュータプロセッサ上に実装され、前記データセットを出力するように構成される、ステップと、
さらに含む、請求項31に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波プローブの位置決め及び配向を誘導する分野に関し、より詳細には、超音波プローブの位置決め及び配向を誘導するために、視覚的キュー(visual cues)を生成するようにパルスドップラーモードで取得されたデータを使用するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波スキャナは、広範囲の臨床シナリオにおいて広く使用されている。経験豊富な専門家によって使用される場合、臓器の解剖学的構造及び機能を評価するためのポイントオブケア超音波走査の有用性は、よく確立されている。しかしながら、臓器の解剖学的構造及び機能の迅速な評価が患者のケアを促進し得るいくつかの重要な臨床状況(例えば、プライマリケアオフィス、集中治療室、緊急治療室、遠隔設定等)では、ポイントオブケア超音波スキャンに経験豊富な専門家は、すぐに利用できない場合がある。パルスドップラーモード等の異なるモードで動作することができる超音波スキャナが知られている。
【発明の概要】
【0003】
本発明のいくつかの実施形態は、超音波プローブの位置決め及び配向のためのシステムを提供することができ、前記システムは、コンピュータプロセッサと、命令の1つ以上のセットと、を含んでもよく、前記命令の1つ以上のセットは、実行されると、前記コンピュータプロセッサに、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向(its target position and orientation)に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度(measure)を示すデータセットを受信又は決定するステップであって、前記標的位置及び配向は、前記超音波プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ステップと、前記データセットの少なくとも一部分に基づいて、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記タイプ、前記方向、及び前記尺度を示す1つ以上の視覚的キューをそれぞれが含む1つ以上の画像を生成するステップと、ディスプレイ上に前記1つ以上の画像を提示させるステップと、を行わせる。
【0004】
いくつかの実施形態では、前記1つ以上の画像のそれぞれは、前記超音波プローブの前記標的位置及び配向を示す第一の視覚的キューと、前記超音波プローブの前記標的位置及び配向に対する前記超音波プローブの前記現在位置及び配向を示す第二の視覚的キューと、を含んでもよい。
【0005】
いくつかの実施形態では、前記第二の視覚的キューと前記第一の視覚的キューとの間の相対位置及び配向は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記タイプ及び前記方向を示し、前記第二の視覚的キュー上の指定点と前記第一の視覚的キュー上の対応する指定点との間の距離は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記尺度を示す。
【0006】
いくつかの実施形態では、前記第一の視覚的キューは、互いに垂直であり、交点で交差する、2つのバーを有するクロス図(cross figure)を含んでもよく、前記クロス図は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向における近位端を表し、前記交点は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向における中心長手方向軸を表し、前記バーによって画定される平面は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向の前記中心長手方向軸に垂直な平面を表す。
【0007】
いくつかの実施形態では、前記第一の視覚的キューは、前記超音波プローブ上の対応する物理的マーカの位置に対応する視覚的マーカをさらに含んでもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、前記第二の視覚的キューは、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における3D表現の2D投影と、互いに垂直であり、第二の交点で交差する2つの第二のバーを有する第二のクロス図と、を含んでもよく、前記第二のクロス図は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における近位端を表し、前記第二の交点は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における前記中心長手方向軸を表し、前記第二のバーによって画定される平面は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における前記中心長手方向軸に垂直な平面を表す。
【0009】
いくつかの実施形態では、前記第二の視覚的キューは、前記超音波プローブ上の対応する物理的マーカの位置に対応する第二の視覚的マーカをさらに含んでもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、前記第二の視覚的キューは、矢印を含んでもよく、前記矢印の形状は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプを示し、前記矢印の方向は、運動の方向を示し、前記矢印のサイズは、運動の尺度を示す。
【0011】
いくつかの実施形態では、前記第二の視覚的キューは、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記尺度を定量化するための数値を有するテキストインジケータを含んでもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、前記命令の1つ以上のセットは、実行されると、前記コンピュータプロセッサに、前記超音波プローブによってその現在位置及び配向において取得された少なくとも1つの超音波画像を受信するステップと、前記少なくとも1つの超音波画像及び前記身体部分の前記選択されたビューをニューラルネットワークへの入力として供給するステップであって、前記ニューラルネットワークは、前記コンピュータプロセッサ上に実装され、前記データセットを出力するように構成される、ステップと、をさらに行わせる。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態は、超音波プローブの位置決め及び配向のための方法を提供することができ、前記方法は、コンピュータプロセッサによって、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示すデータセットを受信又は決定するステップであって、前記標的位置及び配向は、前記超音波プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ステップと、前記コンピュータプロセッサによって、前記データセットの少なくとも一部分に基づいて、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記タイプ、前記方向、及び前記尺度を示す1つ以上の視覚的キューをそれぞれが含む1つ以上の画像を生成するステップと、前記コンピュータプロセッサによって、ディスプレイ上に前記1つ以上の画像を提示させるステップと、を含んでもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記1つ以上の画像のそれぞれは、前記超音波プローブの前記標的位置及び配向を示す第一の視覚的キューと、前記超音波プローブの前記標的位置及び配向に対する前記超音波プローブの前記現在位置及び配向を示す第二の視覚的キューと、を含んでもよい。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記第二の視覚的キューと前記第一の視覚的キューとの間の相対位置及び配向は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記タイプ及び前記方向を示し、前記第二の視覚的キュー上の指定点と前記第一の視覚的キュー上の対応する指定点との間の距離は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記尺度を示す。
【0016】
いくつかの実施形態では、前記第一の視覚的キューは、互いに垂直であり、交点で交差する、2つのバーを有するクロス図、を含んでもよく、前記クロス図は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向における近位端を表し、前記交点は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向における中心長手方向軸を表し、前記バーによって画定される平面は、前記超音波プローブのその標的位置及び配向の前記中心長手方向軸に垂直な平面を表す。
【0017】
いくつかの実施形態では、前記第一の視覚的キューは、前記超音波プローブ上の対応する物理的マーカの位置に対応する視覚的マーカをさらに含んでもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、前記第二の視覚的キューは、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における3D表現の2D投影と、互いに垂直であり、第二の交点で交差する2つの第二のバーを有する第二のクロス図と、を含んでもよく、前記第二のクロス図は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における近位端を表し、前記第二の交点は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における前記中心長手方向軸を表し、前記第二のバーによって画定される平面は、前記超音波プローブのその現在位置及び配向における前記中心長手方向軸に垂直な平面を表す。
【0019】
いくつかの実施形態では、前記第二の視覚的キューは、前記超音波プローブ上の対応する物理的マーカの位置に対応する第二の視覚的マーカをさらに含んでもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、前記第二の視覚的キューは、矢印を含んでもよく、前記矢印の形状は、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプを示し、前記矢印の方向は、運動の方向を示し、前記矢印のサイズは、運動の尺度を示す。
【0021】
いくつかの実施形態では、前記第二の視覚的キューは、前記超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の前記尺度を定量化するための数値を有するテキストインジケータを含んでもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記コンピュータプロセッサによって、前記超音波プローブによってその現在位置及び配向において取得された少なくとも1つの超音波画像を受信するステップと、前記コンピュータプロセッサによって、前記少なくとも1つの超音波画像及び前記身体部分の前記選択されたビューをニューラルネットワークへの入力として供給するステップであって、前記ニューラルネットワークは、前記コンピュータプロセッサ上に実装され、前記データセットを出力するように構成される、ステップと、をさらに含んでもよい。
【0023】
本発明の実施形態によれば、超音波プローブの位置決め及び配向のための方法は、前記超音波プローブから導出されたデータセットを受信するステップであって、前記データセットは、前記プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された少なくとも1つのデータセットを含む、ステップと、前記データセットを分析して、標的位置及び配向に対する前記プローブの現在位置及び配向を識別するステップであって、前記標的位置及び配向は、前記プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ステップと、前記プローブのユーザに、前記標的位置及び配向に対する前記プローブの前記現在位置及び配向を伝達するステップと、を含む。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、前記データセットは、前記超音波プローブによって取得された信号から導出された画像を含む。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、前記データセットは、前記超音波プローブと通信するディスプレイを監視することによって受信される。
【0026】
いくつかの実施形態によれば、前記プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された前記少なくとも1つのデータセットは、画像及びドップラー情報を含む。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、前記画像は、ドップラー情報で増強される。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、前記データセットを分析することは、人工知能プロセスを使用することを含む。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、前記分析することは、パルスドップラーモード情報に基づいて、前記身体部分内の運動を分析することを含む。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、前記運動は、前記身体部分内の流体の運動である。
【0031】
いくつかの実施形態によれば、前記人工知能プロセスは、前記選択されたビューに対する前記超音波プローブの現在位置及び配向、及び前記超音波プローブによってその現在位置及び配向において生成された画像の品質の表示(indication)のうちの少なくとも1つを出力し、前記画像の前記品質は、前記選択されたビューが達成されたかどうかに対応する。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、前記伝達するステップは、前記データセットの少なくとも一部分に基づいて、前記現在位置及び配向を示す1つ以上の視覚的キューをそれぞれが含む1つ以上の画像を生成することと、ディスプレイ上に前記1つ以上の画像を提示させることと、を含む。
【0033】
いくつかの実施形態によれば、前記1つ以上の視覚的キューは、前記プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度の表示のうちの少なくとも1つを含む。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、前記伝達するステップは、ディスプレイ上に画質表示スケールを提示することを含む。
【0035】
一実施形態によれば、超音波プローブの位置及び配向を補正する方法が提供され、前記方法は、前記超音波プローブから導出された画像を受信するステップであって、前記画像は、前記プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された流体流情報と重畳される、ステップと、前記画像を分析し、標的位置及び配向に対する前記プローブの現在位置及び配向を決定するステップであって、前記標的位置及び配向は、前記プローブを整列させて身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ステップと、前記プローブのユーザに、前記標的位置及び配向に対する前記プローブの前記現在位置及び配向と、前記選択されたビューとしての前記画像の品質の表示とを伝達するステップと、を含む。
【0036】
一実施形態によれば、超音波プローブの位置決め及び配向のためのシステムが開示され、前記システムは、コンピュータプロセッサと、命令の1つ以上のセットを含むメモリと、を含み、前記命令の1つ以上のセットは、実行されると、前記コンピュータプロセッサに、前記超音波プローブから導出されたデータセットを受信するステップであって、前記データセットは、前記プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された少なくとも1つのデータセットを含む、ステップと、前記データセットを分析して、標的位置及び配向に対する前記プローブの現在位置及び配向を識別するステップであって、前記標的位置及び配向は、前記プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ステップと、前記プローブのユーザに、前記標的位置及び配向に対する前記プローブの前記現在位置及び配向を伝達するステップと、を行わせる。
【0037】
いくつかの実施形態によれば、前記プロセッサは、人工知能プロセスを実行して前記データセットを分析する。
【0038】
いくつかの実施形態によれば、前記分析することは、パルスドップラーモード情報に基づいて、前記身体部分内の運動を分析することを含む。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、前記人工知能プロセスは、前記選択されたビューに対する前記超音波プローブの現在位置及び配向、及び前記超音波プローブによってその現在位置及び配向において生成された画像の品質の表示のうちの少なくとも1つを出力し、前記画像の前記品質は、前記選択されたビューが達成されたかどうかに対応する。
【0040】
いくつかの実施形態によれば、前記伝達するステップは、前記データセットの少なくとも一部分に基づいて、前記現在位置及び配向を示す1つ以上の視覚的キューをそれぞれが含む1つ以上の画像を生成することと、ディスプレイ上に前記1つ以上の画像を提示させることと、を含む。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、前記伝達するステップは、画質表示スケールを表示するステップをさらに含む。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、前記1つ以上の視覚的キューは、前記プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度の表示のうちの少なくとも1つを含む。
【0043】
本発明のこれらの、追加及び/又は他の態様及び/又は利点は、以下の詳細な説明に記載され、おそらく、その詳細な説明から推測可能、及び/又は本発明の実施によって学習可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
本発明の実施形態をよりよく理解し、どのように実施することができるかを示すために、純粋に例として、添付の図面をここで参照し、図面において、同様の数字は、全体を通して対応する要素又はセクションを示す。
【0045】
【
図1】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブの位置決め及び配向を誘導するためのシステムのブロック図である。
【
図2】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブを使用して走査可能な対象の身体部分の可能なビューのセットを示すデータを提示するディスプレイの概略図である。
【
図3】本発明のいくつかの実施形態による、被検体の少なくとも一部分に対する超音波プローブの標的位置及び配向を示す視覚的キューを含む画像を提示するディスプレイの概略図である。
【
図4A】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示す視覚的キューを含む、画像を提示するディスプレイの概略図である。
【
図4B】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示す視覚的キューを含む、画像を提示するディスプレイの概略図である。
【
図4C】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示す視覚的キューを含む、画像を提示するディスプレイの概略図である。
【
図4D】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示す視覚的キューを含む、画像を提示するディスプレイの概略図である。
【
図4E】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示す視覚的キューを含む、画像を提示するディスプレイの概略図である。
【
図4F】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示す視覚的キューを含む、画像を提示するディスプレイの概略図である。
【
図4G】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示す視覚的キューを含む、画像を提示するディスプレイの概略図である。
【
図4H】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示す視覚的キューを含む、画像を提示するディスプレイの概略図である。
【
図4I】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示す視覚的キューを含む、画像を提示するディスプレイの概略図である。
【
図5】本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブの位置決め及び配向を誘導するための方法のフローチャートである。
【
図6】本発明の一実施形態による方法のフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態によるディスプレイの概略図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるシステムの概略図である。
【0046】
図示を簡潔かつ明確にするために、図に示す要素は、必ずしも縮尺通りに描かれていないことが理解されよう。例えば、要素のうちのいくつかの寸法は、明確にするために、他の要素に対して誇張されることがある。さらに、適切であると考えられる場合、参照番号は、対応する要素又は類似の要素を示すために図の間で繰り返されることがある。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下の説明では、本発明の様々な態様が記載される。説明の目的で、本発明の完全な理解を提供するために、特定の構成及び詳細が記載される。しかしながら、当業者には、本発明が本明細書に提示される具体的な詳細を伴わずに実施され得ることも明らかであろう。さらに、周知の特徴は、本発明を不明瞭にしないために、省略又は簡略化することができる。特に図面を参照すると、示される詳細は、例示のためであり、本発明の説明のみを目的とし、本発明の原理及び概念的側面の最も有用で容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために提示されることが強調される。この点に関して、本発明の基本的な理解に必要であるよりも詳細に本発明の構造的詳細を示す試みはなされず、図面と共に行われる説明は、本発明のいくつかの形態が実際にどのように実施され得るかを当業者に明らかにするものである。
【0048】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明に記載されるか又は図面に示される構成の詳細及び構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明は、様々な方法で実施又は実行され得る他の実施形態にも、開示される実施形態の組合せにも適用可能である。また、本明細書で使用される表現及び用語は、説明することを目的としており、限定と見なされるべきではないことを理解されたい。
【0049】
特に断らない限り、以下の説明から明らかなように、本明細書全体を通して、「処理」、「計算」、「算出」、「決定」、「促進」等の用語を利用する説明は、コンピューティングシステムのレジスタ及び/又はメモリ内の物理量として電子量として表されるデータを、コンピューティングシステムのメモリ、レジスタ、又は他のそのような情報記憶デバイス、送信デバイス、若しくは表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに操作及び/又は変換する、コンピュータ若しくはコンピューティングシステム、又は同様の電子コンピューティングデバイスの動作及び/又は処理を指すことを理解されたい。開示されるモジュール又はユニットのいずれも、コンピュータプロセッサによって少なくとも部分的に実装することができる。
【0050】
ここで
図1を参照すると、この図は、本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブの位置決め及び配向を誘導するためのシステム100のブロック図である。
【0051】
図2も参照すると、この図は、本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブを使用して走査可能な対象の身体部分の可能なビュー210a~210nのセット210を示すデータを提示するディスプレイ120の概略図である。
【0052】
図3も参照すると、この図は、本発明のいくつかの実施形態による、被検体の少なくとも一部分に対する超音波プローブの標的位置及び配向を示す視覚的キュー310、320を含む画像300を提示するディスプレイ120の概略図である。
【0053】
図4A~
図4Iも参照すると、これらの図は、本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示す視覚的キュー410、420を含む画像400を提示するディスプレイ120の概略図である。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態によれば、システム100は、コンピュータプロセッサ110と、ディスプレイ120と、入力デバイス130と、命令142の1つ以上のセットを含むメモリ140とを含むことができる。命令142の1つ以上のセットは、実行されると、コンピュータプロセッサ110に本明細書で説明する機能を実行させることができる。
【0055】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータプロセッサ110は、(例えば、
図2に示すように)超音波プローブを使用して走査可能な対象の身体部分の可能なビュー210a、…、210nのセット210を示すデータを含む画像200を生成してもよい。画像200は、例えば、ビュー210a、…、210nの図、ビュー210a、…、210nのリスト等を含んでもよい。コンピュータプロセッサ110は、ディスプレイ120上に画像200の提示を引き起こし得る。セット210は、超音波プローブのパルスドップラーモード動作中に収集された少なくともいくつかのデータを含んでもよい。
【0056】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータプロセッサ110は、身体部分の可能なビュー210a、…、210nのセット210のビューの選択を受信し得る。例えば、コンピュータプロセッサ110は、入力デバイス130を使用して選択を受信し得る。
【0057】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータプロセッサ110は、画像300(例えば、
図3に示すように)を生成することができる。画像300は、被検体の少なくとも一部分に対する超音波プローブの標的位置及び配向を示す、1つ以上の視覚的キューを含んでもよい。標的位置及び配向は、超音波プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する。
【0058】
いくつかの実施形態では、画像300は、被検体の少なくとも一部分(例えば、
図3に概略的に示す被検体の体幹)の視覚的表現を含む、第一の視覚的キュー310を含んでもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、画像300は、被検体に対する超音波プローブのその標的位置及び配向における視覚的表現322を含む、第二の視覚的キュー320を含んでもよい。いくつかの実施形態では、超音波プローブの視覚的表現322は、(例えば、
図3に示すように)超音波プローブのその標的位置及び配向における三次元(3D)表現の二次元(2D)投影を含んでもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、超音波プローブ(例えば、物理的超音波プローブ)は、その側面の1つに物理的マーカを含んでもよい。いくつかの実施形態では、超音波プローブの視覚的表現322は、超音波プローブ上の対応する物理的マーカの位置に対応する位置に、視覚的マーカ322aを含んでもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、画像300は、例えば、被検体に対する超音波プローブの標的位置及び配向を記述する(例えば、
図3に示すような)書面命令、又は他の書面命令を含む、テキストインジケータ330を含んでもよい。
【0062】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータプロセッサ110は、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要な運動のタイプ(例えば、スライド、回転、傾斜、揺動)、方向(例えば、上向き、下向き、右向き、左向き、時計回り、反時計回り等)及び尺度(例えば、インチ、度、四元数、座標等)を示すデータセットを受信し得る。
【0063】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータプロセッサ110は、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度を示すデータセットを生成することができる。いくつかの実施形態では、コンピュータプロセッサ110は、身体部分の選択されたビューと、超音波プローブによってその現在位置及び配向において取得された少なくとも1つの超音波画像とに基づいて、データセットを生成することができる。少なくとも1つの超音波画像は、例えば、超音波デバイスから受信することができる。いくつかの実施形態では、コンピュータプロセッサ110は、例えば、コンピュータプロセッサ110上に実装されている訓練されたニューラルネットワークを使用して、データセットを決定してもよい。例えば、コンピュータプロセッサ110は、少なくとも1つの超音波画像及び身体部分の選択されたビューをニューラルネットワークへの入力として供給することができ、ニューラルネットワークは、データセットを出力することができる。
【0064】
いくつかの実施形態によると、コンピュータプロセッサ110は、データセットに基づいて、(例えば、
図4A~
図4Iに示すように)1つ以上の画像400を生成してもよい。1つ以上の画像400の各々は、例えば、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び/又は尺度を示す1つ以上の視覚的キューを含んでもよい。コンピュータプロセッサ110は、ディスプレイ120上に1つ以上の画像400の提示を引き起こしてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、1つ以上の画像400の各々は、超音波プローブの標的位置及び配向を示す第一の視覚的キュー410を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第一の視覚的キュー410は、相互に垂直であり、交点412cにおいて交差する、2つのバー412a、412bを有する、クロス
図412を含んでもよい。クロス
図412は、例えば、超音波プローブの近位端を表してもよく、交点412cは、超音波プローブのその標的位置及び配向における中心長手方向軸を表してもよく、クロス
図412のバー412a、412bによって画定される平面は、超音波プローブのその標的位置及び配向における中心長手方向軸に垂直な平面を表してもよい。いくつかの実施形態では、第一の視覚的キュー410は、超音波プローブ上の対応する物理的マーカの位置に対応する(例えば、
図4A~
図4Iに2つのアーチによって概略的に示される)視覚的マーカ414を含んでもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、1つ以上の画像400の各々は、超音波プローブの標的位置及び配向に対する超音波プローブの現在位置及び配向を示す第二の視覚的キュー420を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第二の視覚的キュー420は、超音波プローブ422のその現在位置及び配向におけるの3D表現の2D投影を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第二の視覚的キュー420は、互いに垂直であり、交点424cにおいて交差する2つのバー424a、424bを有する、クロス
図424を含んでもよい。クロス
図424は、超音波プローブのその現在位置及び配向における近位端を表してもよく、交点424cは、超音波プローブのその現在位置及び配向における中心長手方向軸を表してもよく、クロス
図424のバー424a、424bによって画定される平面は、超音波プローブのその現在位置及び配向における中心長手方向軸に垂直な平面を表してもよい。いくつかの実施形態では、第二の視覚的キュー420は、超音波プローブ上の対応する物理的マーカの位置に対応する(例えば、
図4A~
図4Iに2つのアーチによって概略的に示される)視覚的マーカ426を含んでもよい。
【0067】
第二の視覚的キュー420と第一の視覚的キュー410との間の相対的な位置及び配向は、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向及び/又は尺度を示し得る。
【0068】
例えば、
図4Aに概略的に示すように、第二の視覚的キュー420と第一の視覚的キュー410との間の相対的な位置及び配向は、超音波プローブをその標的位置及び配向に導くために、超音波プローブをその現在位置及び配向に対して右向きに摺動させるか又は他の方法で移動させるべきであることを示す。
【0069】
別の例では、
図4Bに概略的に示すように、第二の視覚的キュー420と第一の視覚的キュー410との間の相対的な位置及び配向は、超音波プローブをその標的位置及び配向に導くために、超音波プローブをその現在位置及び配向に対して左向きに摺動させるか又は他の方法で移動させるべきであることを示す。
【0070】
別の例では、
図4Cに概略的に示すように、第二の視覚的キュー420と第一の視覚的キュー410との間の相対的な位置及び配向は、超音波プローブをその標的位置及び配向に導くために、超音波プローブをその現在位置及び配向に対して下向きに摺動させるか又は他の方法で移動させるべきであることを示す。
【0071】
別の例では、
図4Dに概略的に示すように、第二の視覚的キュー420と第一の視覚的キュー410との間の相対的な位置及び配向は、超音波プローブをその標的位置及び配向に導くために、超音波プローブをその現在位置及び配向に対して反時計回りに回転させるべきであることを示す。
【0072】
別の例では、
図4Eに概略的に示すように、第二の視覚的キュー420と第一の視覚的キュー410との間の相対的な位置及び配向は、超音波プローブをその標的位置及び配向に導くために、超音波プローブをその現在位置及び配向に対して左向きに傾けるべきであることを示す。
【0073】
別の例では、
図4Fに概略的に示すように、第二の視覚的キュー420と第一の視覚的キュー410との間の相対的な位置及び配向は、超音波プローブをその標的位置及び配向に導くために、超音波プローブをその現在位置及び配向に対して右向きに傾けるべきであることを示す。
【0074】
別の例では、
図4Gに概略的に示すように、第二の視覚的キュー420と第一の視覚的キュー410との間の相対的な位置及び配向は、超音波プローブをその標的位置及び配向に導くために、超音波プローブをその現在位置及び配向に対して上向きに傾けるべきであることを示す。
【0075】
別の例では、
図4Hに概略的に示すように、第二の視覚的キュー420と第一の視覚的キュー410との間の相対的な位置及び配向は、超音波プローブをその標的位置及び配向に導くために、超音波プローブをその現在位置及び配向に対して下向きに傾けるべきであることを示す。
【0076】
別の例では、
図4Iに概略的に示すように、第二の視覚的キュー420と第一の視覚的キュー410との間の相対的な位置及び配向は、超音波プローブがその標的位置及び配向にあることを示す。いくつかの実施形態では、第二の視覚的キュー420は、超音波プローブの位置及び配向を保持するように命令するインジケータ427(例えば、
図4Iに概略的に示すようなテキストインジケータ427)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、画像400は、超音波走査の進捗を示す進捗バー(図示せず)又は他の視覚的進捗インジケータ(例えば、パーセンテージ、砂時計等)を含んでもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、第二の視覚的キュー420上の指定された点と第一の視覚的キュー410上の対応する点との間の距離は、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の尺度(例えば、インチ、度、四元数、座標等)を示してもよい。例えば、(i)第二の視覚的キュー420のクロス
図424の交点424cと、(ii)第一の視覚的キュー410のクロス
図412の交点414cとの間の距離は、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の尺度を示してもよい。いくつかの実施形態では、第二の視覚的キュー420は、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動の尺度を定量化するための数値を伴うテキストインジケータ428を含んでもよい。例えば、
図4Dに概略的に示すように、テキストインジケータ428は、超音波プローブをその標的位置及び配向に導くために、超音波プローブがその現在位置及び配向に対して反時計回りに45°回転されるべきであることを示す。テキストインジケータ428は、
図4Dにのみ示されており、明確にするために
図4A~
図4C及び
図4E~
図4Iには示されていないことに留意されたい。
【0078】
いくつかの実施形態では、第二の視覚的キュー420は、矢印429を含んでもよく、矢印の形状は、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプを示してもよく、矢印の方向は、運動の方向を示してもよく、及び/又は矢印のサイズは、運動の尺度を示してもよい。例えば、
図4Dに概略的に示すように、矢印429は、超音波プローブをその標的位置及び配向に導くために、超音波プローブがその現在位置及び配向に対して反時計回りに回転させられるべきであることを示す。矢印429は、
図4Dにのみ示されており、明確にするために
図4A~
図4C及び
図4E~
図4Iには示されていないことに留意されたい。また、
図4A~
図4Iに関して本明細書で説明される視覚的キューの異なる組合せも可能であることにも留意されたい。
【0079】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータプロセッサ110は、データセットに基づいて、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び/又は尺度を示す1つ以上のサウンドキューを生成することができる。例えば、1つ以上のサウンドキューは、例えば、「超音波プローブを左に回転させる」、「超音波プローブを右に4インチ移動させる」、「超音波プローブの位置を保持する」等の1つ以上の音声又はオーディオ命令を含んでもよい。別の例では、1つ以上のサウンドキューは、超音波プローブがその標的位置及び配向にあり、超音波プローブが超音波画像を取得していることを示す第一のサウンドを含んでもよい。別の例では、1つ以上のサウンドキューは、超音波プローブが超音波画像の取得を完了したことを示す第二のサウンドを含んでもよい。
【0080】
ここで
図5を参照すると、この図は、本発明のいくつかの実施形態による、超音波プローブの位置決め及び配向を誘導する方法のフローチャートである。
【0081】
いくつかの実施形態では、本方法は、コンピュータプロセッサによって、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度のうちの少なくとも1つを示すデータセットを受信又は決定するステップ502を含んでもよく、標的位置及び配向は、超音波プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する。例えば、
図1に関して上述したコンピュータプロセッサ110及びデータセットである。
【0082】
本方法は、コンピュータプロセッサによって、データセットに基づいて、1つ以上の画像を生成するステップ504を含んでもよく、1つ以上の画像の各々は、超音波プローブをその現在位置及び配向からその標的位置及び配向に導くために必要とされる運動のタイプ、方向、及び/又は尺度を示す1つ以上の視覚的キューを含む。例えば、
図4A~
図4Iに関して上述した視覚的キュー410、420である。
【0083】
本方法は、コンピュータプロセッサによって、ディスプレイ上に生成された1つ以上の画像の提示を引き起こすステップ506を含んでもよい。例えば、
図1に関して上述したディスプレイ120である。
【0084】
ここで
図6、
図7、及び
図8を参照すると、本発明の実施形態は、超音波プローブのパルスドップラーモード動作において取得されたデータを使用して、超音波プローブの位置及び配向を識別し、身体部分の選択された/所望のビューを正確に取得するためにプローブの位置及び配向を修正又は調整する際にユーザを潜在的に支援し得る。パルスドップラーモードで動作する超音波プローブは、移動する物体が音波の特性に影響を及ぼすという原理を使用する。短い迅速な音のパルスを送信することによって、超音波機械(例えば、プローブソフトウェア)は、身体内の移動の速度を、例えば、流体(例えば、血液)の移動、呼吸中の肺の移動、及び消化器系に沿った移動の速度を、全てリアルタイムで身体内の特定の位置において測定することができる。血液は周期的な心周期(例えば、1回の心拍に関与する収縮及び弛緩のプロセス)に従って流れるので、パルスドップラーモードで動作するプローブによって得られるデータ及び/又は画像を分析して、超音波画像が現れ得る方法の変動を説明することができる。例えば、コンピュータビジョンシステムは、超音波プローブの位置及び配向を、その位置及び配向で得られる画像が心周期における特定のタイミングの結果として変化し得る方法に起因して、不正確に決定し得る:いくつかの画像では、心臓はより大きく見えてもよく、他の画像では、より小さく見えてもよい(心臓の形態は、心周期に沿った異なる時間で劇的に変化し、左心室の容積は、例えば、健康な心臓において、周期に沿って50~70%超変化する)。超音波画像の時間的自由度によるこれらの変動/歪みは、コンピュータビジョンシステムを騙して、超音波プローブの不正確な位置及び配向を決定する可能性がある。本発明の実施形態では、血流の暗黙的又は明示的な情報を使用することにより、人工知能が、サイクルに沿った特定のタイミングに起因する変化を考慮するのを支援することができる。
【0085】
図6は、超音波プローブの位置決め及び配向のための方法600のフローチャートである。方法600は、超音波プローブから導出されたデータセットを受信するステップ(602)を含んでもよい。超音波プローブから導出されたデータセットは、超音波プローブから直接的に取得されたデータセットであっても、あるいは間接的に取得されたデータセットであってもよい。例えば、超音波プローブから直接取得されるデータセットは、トランスデューサ信号データの時系列、例えば、反射周波数測定値の時系列であってもよい。超音波プローブから間接的に取得されたデータセットは、超音波プローブによって取得された測定値から導出された1つの画像(又は複数の画像)を含んでもよい。そのような画像は、処理ソフトウェア/ハードウェアによって導出されてもよく、超音波プローブと通信(例えば、有線通信)しているコンピュータディスプレイ上に表示されてもよい。本発明の実施形態は、データセット/画像を受信するために、(例えば、コンピュータビジョン技法を使用して)そのようなディスプレイを監視してもよい。
【0086】
好ましい実施形態によれば、受信されたデータセットは、プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された少なくとも1つのデータセットを含む。プローブのパルスドップラーモード動作中に取得されるデータセットは、ドップラー情報/データを含んでもよく、ドップラー情報を含む画像又はドップラー情報で増強された画像を含んでもよい。ドップラー情報で増強された画像は、流体の流れを示す着色領域(例えば、ドップラー情報)と重畳される(例えば、ソフトウェアによって編集されて示す)超音波プローブのBモード動作中に得られる画像の種類であってもよい。例えば、ドップラー情報で増強された画像/データセットは、流体がプローブから流れ出ている領域(例えば、ピクセル又はデータポイント)を、第一の色をそれらの領域と関連付ける(又は関連するデータを例えばストリングで「タグ付けする」)ことによって、例えば青色で示してもよい。したがって、プローブから得られた画像において、青色の領域は、プローブが動作していた時点で、それらの領域がプローブから離れる方向に移動していた流体(例えば、血液)を含有していたことを示すことができる。同様に、流体がプローブに向かって流動している領域は、赤色等の第二の色と関連付けられてもよい。流体の速度の表示は、速度に対応する段階的な尺度で色の陰影を割り当てることによって与えられてもよく、例えば、プローブに向かって移動する急速に流れる流体(例えば、19cm/秒)については濃い赤色であり、プローブに向かう方向(例えば、4.9cm/秒)にゆっくりと流れる流体については薄い赤色としてもよい。同様に、プローブから離れるように移動する流体の速度は、青色スペクトルを取るように割り当てて、低速から高速の範囲(例えば、1.5~7.1cm/秒)の速度に従って陰影を分配してもよい。
【0087】
方法600は、データセットを分析して、標的位置及び配向に対するプローブの現在位置及び配向を識別するステップを含んでもよい。標的位置及び配向は、プローブを整列させて身体部分の選択されたビュー、例えば心臓の四腔ビューを正確に取得するであろう、必要とされる位置及び配向を表すようなものであり得る。プローブ(又は、例えば、コンピュータ数値制御(CNC)等による機械誘導プロセス)のユーザは、その位置及び配向を標的位置及び配向に合致させ、したがって、所望のビューを得るようにプローブを整列させるために、プローブを変更、調整、又は別様に移動させてもよい。いくつかの実施形態によると、データセットを分析するステップは、人工知能(AI)プロセス、例えば、訓練画像のセット(例えば、訓練コーパス又は画像の大きなコレクション)上で訓練されるニューラルネットワークを使用することを含んでもよい。人工知能プロセスは、教師付き様式で、又は教師なし様式で、以前に訓練されている場合がある。人工知能プロセスは、ラベル付けされた訓練データ、例えば、プローブによって撮像された特定の位置及び/又は配向及び/又はビューと相関付けされた(例えば、ラベル付けされた)超音波データセット(又はそのようなデータセットから導出された画像)を使用して訓練されている場合がある。本発明の実施形態によるAIプロセスの訓練によって、AIプロセスは、超音波画像内の時間的自由度から分離される超音波プローブの位置及び配向に関する表示を出力することが可能になり得る。例えば、異なる時間に同じプローブ位置で撮影された心臓の画像は、異なるように見える場合があり、AIアルゴリズムによって、異なるプローブ位置から撮影されたものとして誤って解釈される場合がある。血流の速度及び方向は周期的な心周期によって駆動されるので、パルスドップラーモードでのガイダンスは、Bモード超音波画像よりも心周期に沿った各フレームのタイミングに関する情報を有意により多く保持する。さらに、体内には血管が豊富にあるため、パルスドップラーモードの画像は、心臓が画像内にない場合でも、そのような情報を保持する。
【0088】
人工知能プロセスは、ニューラルネットワーク(NN)であってもよい。ニューラルネットワークは、層に編成されたニューロン又はノードを含んでもよく、ニューロン間のリンクは、ニューロン間で出力を伝達する。NNの態様が重み付けされてもよく、例えば、リンクは重みを有してもよく、訓練は重みを調整することを含んでもよい。正の重みは、興奮性接続を示してもよく、負の重みは、抑制性接続を示してもよい。NNは、ニューロン、ノード、又はリンクがソフトウェア及び式によって表される「仮想」であるように、実行され、ノード又はニューロン間の式又は関係として表されてもよく、NNの訓練又は実行は、例えば、従来のコンピュータ又はGPU(
図1のデバイス100等)によって実行される。
【0089】
いくつかの実施形態によれば、人工知能プロセスは、受信したデータセット内の、例えば、プローブによって撮像された身体部分内の運動を分析することができる。運動は、データセットの一部として受信されたパルスドップラーモード情報に基づいて分析され得る。例えば、人工知能プロセスは、超音波プローブと通信するディスプレイを監視することによって得られたドップラー強化/増強画像を受信し得る。次いで、例えば、プローブに向かう/プローブから離れる運動の速度に対応する監視画像内の着色領域を識別することによって、運動を推測することができる。運動は、いくらかの速度で身体部分を通って流れる流体の運動、例えば、身体部分を通る血液の流れに起因し得る。
【0090】
いくつかの実施形態によれば、方法600は、AIプロセスによって、選択されたビューに対する超音波プローブの現在位置及び配向と、超音波プローブによってその現在位置及び配向において生成される画像の品質の表示とのうちの少なくとも1つを出力するステップを含んでもよく、画像の品質は、選択されたビューが達成されたかどうかに対応する。選択されたビューに対する現在位置及び配向は、本明細書で論じられる方法でユーザに伝達されてもよい。選択されたビューに対する現在位置及び配向は、身体部分の選択された/標的ビューを達成するのに必要とされる位置及び配向と比較した超音波プローブの現在位置及び配向とすることができる。画像の品質の表示は、身体部分の選択されたビューを得るために必要とされる標的位置及び配向との超音波プローブの整列の「正確さ」、及びこの選択されたビューが達成されたか否かを指し得る。言い換えれば、AIプロセスは、選択されたビューと比較したその現在位置及び配向で超音波プローブによって生成された画像の品質の表示を出力する。例えば、高品質画像は、超音波プローブが、身体部分の選択されたビュー、例えば、心臓の胸骨傍長軸ビュー(PLAX)又は心臓の心尖4C(四腔)ビューを得るために必要とされる厳密に正確な位置及び配向にあるときに得られるものであり得る。低品質画像は、必要とされる/標的位置及び配向からはるかに離れた超音波プローブの位置及び配向で得られる画像であり得る。本明細書で使用される画質は、必ずしも画像収差、例えば、超音波画像のピクセル化を指すわけではないが、説明されるように、問題の画像を生成する超音波プローブの位置及び配向が、身体部分の目標/選択されたビューを得るために必要とされる標的位置及び配向にどれだけ正確に対応するかの尺度である。空間的及び時間的自由度を識別する際に、本発明の実施形態は、この空間的及び時間的関係を考慮するガイダンスを提供することによって、既存の方法と比較して超音波プローブの位置決めを改善することができる。いくつかの実施形態によると、方法600は、空間的自由度及び時間的自由度のうちの少なくとも1つに基づいて、標的位置及び配向に対するプローブの現在位置及び配向を識別するステップを含む。
【0091】
方法600は、標的位置及び配向に対するプローブの現在位置及び配向を、例えば、プローブのユーザに伝達するステップ(606)を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態によれば、伝達するステップは、データセットの少なくとも一部分に基づいて、プローブの現在位置及び配向(及び、いくつかの実施形態では、標的位置及び配向)を示す1つ以上の視覚的キューをそれぞれ含む、1つ以上の画像を生成するステップと、ディスプレイ上に1つ以上の画像の提示を生じさせるステップとを含んでもよい。視覚的キューは、例えば、
図4A~
図4Iに描かれるようなキューであってもよい。伝達するステップは、プローブの位置及び配向(P&O)のグラフィック表現、及び/又は標的位置及び配向のグラフィック表現を示すことを含んでもよい。次いで、ユーザは、プローブを操作して、プローブをその現在P&Oから標的P&Oに導くことができる。
【0092】
代替として、又は相補的に、伝達するステップは、ディスプレイ上に画質表示スケール(例えば、
図7におけるスケール750)を提示することを含んでもよい。上述のように、画質表示は、身体部分の選択されたビューを生成するために必要とされる標的P&OとのプローブP&Oの適合/整列の尺度を指し得る。プローブP&O及び結果として生じる画像品質は、身体内の運動に関連付けられてもよく、例えば、プローブは、心臓のPLAXビューを得るために正確なP&Oであってもよいが、呼吸中の肺の運動は、心臓を不明瞭にし、したがって、選択されたPLAXビューと比較すると、画像の品質がより低下する。したがって、プローブのP&Oは通常正確であるが、その時点では、プローブによって撮像されるようなビューは選択/所望のビューではないので、画像の品質は低い。品質表示スケールは、連続スケールであってもよく、決定された画質が変化するにつれてスケール上で(例えば、上下に)「スライド」し得る円等のグラフィック要素(例えば、
図7の755)を含んでもよい。したがって、ユーザは、スケール上のスライダの作用によって誘導されて、許容可能な画質を得るために、プローブのP&Oを微調整することができる。
【0093】
伝達するステップは、また、例えば、プローブを正確に整列させるためにプローブのユーザが従うべき並進及び/又は回転運動の方向を示す矢印を示すことによって、プローブをその現在P&Oからその標的P&Oにするために必要とされる運動のタイプ、方向、及び尺度の表示のうちの少なくとも1つに関連する1つ以上の視覚的キューを提供することを含んでもよい。
【0094】
いくつかの実施形態によれば、超音波プローブの位置及び配向を補正するための方法が提供される。本方法は、超音波プローブから導出された画像、例えば、プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された流体流情報と重畳された画像を受信するステップを含んでもよい。上述のように、プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された流体流情報と重畳された画像は、プローブに向かう及び/又はプローブから離れる流れを示す着色領域を含んでもよく、流体の速度の表示を与えてもよい。
【0095】
本方法は、画像を分析し、標的位置及び配向に対するプローブの現在位置及び配向を決定するステップをさらに含んでもよく、標的位置及び配向は、プローブを整列させて身体部分の選択されたビューを正確に取得するようなものである。
【0096】
決定するステップは、例えば、AIプロセスによって行われ、流体流の周期的サイクル内の捕捉された時点における、時間的自由度と少なくとも1つの空間的自由度との間の関係に基づいて、プローブの位置及び配向を考慮に入れてもよい。例えば、周期的な流体サイクルにおける推測点は、(例えば、ドップラー情報から推測され)、位置及び配向及び/又は画質表示を出力する際に組み込まれてもよい。
【0097】
方法は、また、例えば、プローブのユーザに、標的位置及び配向に対するプローブの現在位置及び配向と、選択されたビューであるとして画像の品質の表示とを伝達するステップを含んでもよい。例えば、品質表示は、画像が選択されたビューである場合(例えば、選択されたビューに対応する場合)に高くてもよく、品質表示は、画像が選択されたビューではない場合(例えば、選択されたビューを示さない場合又は選択されたビューに関連しない場合)に低くてもよい。
【0098】
図7は、超音波プローブのユーザに伝達され得る例示的なディスプレイビュー700の概略図を示す。ディスプレイビュー700は、コンピュータディスプレイ上に、例えば、超音波プローブと通信する(例えば、有線又は無線接続)ディスプレイ上に表示されてもよい。ディスプレイビュー700は、超音波プローブにおいて取得された信号(例えば、超音波測定値)から導出される画像710を含んでもよい。ディスプレイビュー700は、例えば、心臓の胸骨傍長軸(PLAX)ビューを示してもよい。ディスプレイ700は、また、観察されている対象720(例えば、人体)に対するプローブの現在位置及び配向725のグラフィック表現を含んでもよい。
【0099】
ディスプレイビュー700は、チュートリアル(図示せず)、例えば、プローブをその現在位置及び配向から標的位置及び配向にどのように移動させるかに関するテキスト又はグラフィカル命令を含んでもよい。
【0100】
ディスプレイビュー700は、また、画質表示、例えば、画質スケール750を含んでもよい。画質スケール750は、プローブの現在P&O725で得られるような画像710の品質をユーザに示すためのスライダ755等のグラフィカル要素を含んでもよい。例えば、所望のビューが心臓の心尖4室ビューであるが、捕捉された画像が現在全ての室の鮮明なビューを示さない場合、画質スケールは、低画質であることを示してもよい。低画質は、超音波プローブを標的位置及び配向に移動させることによって補正することができ、スライダ755は、ユーザが身体部分の選択されたビューを得るために最終的な調整を行うことができるように、それに対応して移動することができる。
【0101】
画像710の領域711は、ドップラー情報で拡張(例えば、重畳)されてもよい。拡張は、プローブ及びディスプレイと通信する少なくとも1つのプロセッサによって実行されてもよい。ディスプレイビュー700は、流体運動等の運動を示す領域を有するものとして画像710を示してもよい。ディスプレイビュー700は、例えば、そのような領域を第一の色、例えば、赤色(図面では、色ではなくハッチング及び点描が使用されている)で表示することによって、プローブに向かって移動している領域712を示してもよい。ディスプレイ上のスケールは、プローブに向かう方向の速度、例えば、約0~59.8cm/秒の範囲の正の速度を表す陰影716を有する陰影の色スケール等、運動の速度を示してもよい。ディスプレイビュー700は、例えば、そのような領域を第二の色、例えば、青色で表示することによって、プローブから離れるように移動している領域714を示してもよい。ディスプレイ上のスケールは、プローブから離れる方向の速度、例えば、約0~-59.8cm/秒の範囲の負の速度を表す陰影718を有する陰影の色スケール等、運動の速度を示してもよい。運動は、流体、例えば、血液の運動であってもよい。本発明の実施形態は、
図7に示すようなディスプレイ(例えば、ドップラー情報を含むディスプレイ)を監視することができ、ニューラルネットワークのような人工知能プロセス等の分析プロセスへの入力として、コンピュータビジョン技法、表示された画像のスクリーングラブ、及び/又はスクリーンキャプチャを使用することができる。次いで、AIプロセスは、画像及びドップラー情報を分析して、プローブの現在位置725及び/又は画質スケール750上の画質表示を出力することができる。
【0102】
いくつかの実施形態によれば、本明細書に記載された方法の1つ以上のステップを実行することができるシステムが提供される。例えば、ある実施形態によると、超音波プローブの位置決め及び配向のためのシステムは、コンピュータプロセッサと、命令の1つ以上のセットを含むメモリとを含み、命令の1つ以上のセットは、実行されると、コンピュータプロセッサに、超音波プローブから導出されたデータセットを受信することであって、データセットは、プローブのパルスドップラーモード動作中に取得された少なくとも1つのデータセットを含む、ことと、データセットを分析して、標的位置及び配向に対するプローブの現在位置及び配向を識別することであって、標的位置及び配向は、プローブを整列させ、身体部分の選択されたビューを正確に取得する、ことと、プローブのユーザに、標的位置及び配向に対するプローブの現在位置及び配向を伝達することと、を行わせる。
【0103】
システムは、
図1にで説明したようなシステムであってもよく、例えば、ディスプレイの直接監視によって、又はディスプレイのための通信フィードとインターフェースすることによって、超音波プローブと通信するディスプレイと併せて動作してもよい。システムのプロセッサは、上述のように、人工知能プロセスを実行して、データセットを分析してもよい。
【0104】
図8は、本発明のいくつかの実施形態によるシステム800のアーキテクチャを示す。システム800は、Philips(Koninklijke Philips N.V.)、General Electric Company、Clarius、Butterfly、Exo、及びFujifilm SonoSiteによって開発された超音波プローブシステム等の既存の超音波処理プラットフォーム上に、又はそれと併せて展開され得るアプリケーション/アプリ等のように、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SAAS)製品として具現化してもよい。例えば、本発明の実施形態は、Philipsによって開発されたEPIQ、Affiniti、CX50、Lumify、及び/又はSparq;GEによって開発されたVscan、Vscan Air、Vscan Extend、Venue、Venue Fit、Venue Go、Vivid、Versana、NextGen LOGIQ、及び/又はLOGIQ;クラリウスハンドヘルドプローブ;バタフライIQ及びIQ;及び/又はSonositeによって開発されたSonosite PX、Sonosite LX、Sonosite S、Sonosite EDGE、Sonosite X-PORTE、及び/又はSonosite M-Turboのいずれかと並行して機能してもよい。
【0105】
システム800は、例えば、ディスプレイデバイス上でユーザによって見られ得るフロントエンド802を含んでもよい。フロントエンド802は、
図7のディスプレイビュー700で説明したようなディスプレイビュー806を表示してもよい。ディスプレイビューは、ドップラー情報で拡張されてもよい。ディスプレイビュー806は、現在の超音波画像808、グラフィカルユーザインターフェース810、及び/又は(スケール750に関して上述したような)画質インジケータ812を含んでもよい。
【0106】
アプリケーションバックエンド804は、複数の超音波画像808を受信してもよく、ニューラルネットワーク818への入力811のためにこれらの画像を保存してもよい。ニューラルネットワーク818は、また、メタデータ814を受信してもよく、メタデータには、タイムスタンプ、ドップラーデータ、超音波信号データ(例えば、周波数、反射強度)、及び患者の体重、身長、年齢、性別、既知の病態等のデータを含んでもよい。ニューラルネットワーク818は、また、目標/標的ビュー816(例えば、ユーザ入力によって選択された所望のビュー)と、要求される画質等の追加のパラメータとを受信してもよい。
【0107】
ニューラルネットワーク818は、これらの入力を分析して、例えば、目標視野を達成するであろう標的位置及び配向に対するプローブの現在位置及び配向を決定するとともに、画質表示を決定してもよい。
【0108】
後処理動作820は、フロントエンドのグラフィカルユーザインターフェース及び画質インジケータを介してユーザにガイダンスを伝達するために実行されてもよい。後処理動作は、ナビゲーション出力及び品質をユーザに伝達するために実行される任意の論理を含んでもよい。この論理への入力は、ニューラルネットワークの出力を含んでもよい。例えば、ニューラルネットワーク出力の平滑化は、それをユーザに表示する前に、例えば、異常な結果を最小化するために複数の出力にわたって平均をとることによって実行されてもよい。
【0109】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又は部分図を参照して上述されている。フローチャート図及び/又は部分図の各部分、並びにフローチャート図及び/又は部分図の部分の組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装され得ることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供され、機械を生成することができ、それにより、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令は、フローチャート及び/又は部分図又はその部分において特定される機能/動作を実施するための手段を生成する。
【0110】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに特定の様式で機能するように指示することができるコンピュータ可読媒体に格納することができ、それにより、コンピュータ可読媒体に格納された命令は、フローチャート及び/又は部分図部分又はその一部分に指定される機能/動作を実施する命令を含む製品を生成する。また、コンピュータプログラム命令をコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスにロードして、コンピュータ、他のプログラマブル装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させ、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又は部分図部分又はその一部分で指定された機能/行為を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータ実装プロセスを生成することもできる。
【0111】
前述のフローチャート及び図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。これに関して、フローチャート又は部分図の各部分は、指定された論理機能を実装するための1つ以上の実行可能命令を含む、モジュール、セグメント、又はコードの部分を表すことができる。また、いくつかの代替的な実装形態では、その部分に示された機能は、図に示された順序とは異なる順序で生じ得ることにも留意されたい。例えば、連続して示される2つの部分は、実際には、実質的に同時に実行することができ、あるいは、それらの部分は、関与する機能に応じて、場合によっては逆の順序で実行することができる。部分図及び/又はフローチャート図の各部分、並びに部分図及び/又はフローチャート図の部分の組み合わせは、指定された機能又は動作を実行する専用ハードウェアベースのシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実装され得ることにも留意されたい。
【0112】
上記の説明において、実施形態は、本発明の例又は実施である。「一実施形態」、「ある実施形態」、「特定の実施形態」、又は「いくつかの実施形態」の様々な出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を指すわけではない。本発明の種々の特徴は、単一の実施形態の文脈で説明することができるが、特徴はまた、個別に、又は任意の好適な組み合わせで提供されることができる。逆に、本発明は、明確にするために個別の実施形態の文脈で本明細書に記載することができるが、本発明は、単一の実施形態で実施することもできる。本発明の特定の実施形態は、上記で開示された異なる実施形態からの特徴を含むことができ、特定の実施形態は、上記で開示された他の実施形態からの要素を組み込むこともできる。特定の実施形態の文脈における本発明の要素の開示は、特定の実施形態のみにおけるそれらの使用を限定するものとして解釈されるべきではない。さらに、本発明は、様々な方法で実行又は実施することができ、本発明は、上記の説明で概説したもの以外の特定の実施形態において実施することもできることを理解されたい。
【0113】
本発明は、これらの図又は対応する説明に限定されない。例えば、フローは、図示された各ボックス又は状態を通って移動する必要も、あるいは図示及び説明されたのと全く同じ順序で移動する必要もない。本明細書で使用される技術用語及び科学用語の意味は、別段の定義がない限り、本発明が属する技術分野の当業者によって通常理解されるべきである。本発明は、限られた数の実施形態に関して説明されてきたが、これらは、本発明の範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ、好ましい実施形態のいくつかの例示として解釈されるべきである。他の可能な変形、修正、及び適用も本発明の範囲内である。したがって、本発明の範囲は、これまで説明されたものによって限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲及びそれらの法的均等物によって限定されるべきである。
【国際調査報告】