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特表2024-518778貨物移送情報の処理方法、装置、機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-02
(54)【発明の名称】貨物移送情報の処理方法、装置、機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20240101AFI20240424BHJP
   H04L 9/32 20060101ALI20240424BHJP
   G06Q 20/38 20120101ALI20240424BHJP
   G06F 21/60 20130101ALI20240424BHJP
   G06F 21/64 20130101ALI20240424BHJP
【FI】
G06Q10/08
H04L9/32 200Z
G06Q20/38 310
G06F21/60
G06F21/64
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565948
(86)(22)【出願日】2022-04-01
(85)【翻訳文提出日】2023-10-26
(86)【国際出願番号】 CN2022084878
(87)【国際公開番号】W WO2022237385
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】202110517976.6
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】320015083
【氏名又は名称】北京京東乾石科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING JINGDONG QIANSHI TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】ROOM A1905, 19TH FLOOR, NO. 2 BUILDING, NO. 18 KECHUANG 11 STREET, BEIJING ECONOMIC AND TECHNOLOGICAL DEVELOPMENT ZONE, BEIJING 100176, PEOPLE’S REPUBLIC OF CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】叢 慶
(72)【発明者】
【氏名】馬 奔
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼ 国 微
【テーマコード(参考)】
5L010
【Fターム(参考)】
5L010AA16
(57)【要約】
本発明は、貨物移送情報の処理方法、装置、機器及び記憶媒体を提供し、インターネット技術分野に関する。この方法は、出庫される貨物を含む入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを前記ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるステップと、前記出庫される貨物の標識及び前記ブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む出庫情報を取得するステップと、第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が前記移転操作を行うように、前記出庫される貨物の標識に基づいて前記出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するステップと、を含み、ここで、前記移転操作が前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスから前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である。この方法によれば、貨物移送データの真正性及び信頼性を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出庫される貨物を含む入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースをブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるステップと、
前記出庫される貨物の標識及び前記ブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む出庫情報を取得するステップと、
第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が前記移転操作を行うように、前記出庫される貨物の標識に基づいて前記出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するステップと、を含み、
前記移転操作が前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスから前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である
貨物移送情報の処理方法。
【請求項2】
非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出して前記入庫貨物を前記ブロックチェーンネットワークにマッピングすることにより、前記入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを獲得するステップをさらに含み、
前記入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを前記ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるステップは、
前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより、入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを前記ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるステップを含み、
前記出庫される貨物の標識に基づいて前記出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するステップは、
前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより、前記出庫される貨物の標識に基づいて前記出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するステップを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けられた非代替性仮想リソースを検索するステップ、及び/又は、
前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けられた非代替性仮想リソースを検索するステップをさらに含む
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記出庫情報を取得するステップは、
貨物移送情報及び第2ユーザー情報を含む貨物移送注文情報を取得するステップと、
前記貨物移送情報に基づいて前記出庫される貨物の標識を獲得するステップと、
前記第2ユーザー情報に基づいて前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得するステップと、を含み、
前記方法は、
前記貨物移送注文情報に基づいて出庫書類を生成するステップと、
サービス側により前記出庫書類を前記ブロックチェーンネットワークにアップロードするステップと、をさらに含む
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1ユーザー標識に基づいて前記ブロックチェーンネットワークにおける出庫書類を前記移転操作に関連付けるステップをさらに含む
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
配達完了情報を取得するステップと、
前記出庫書類及び前記配達完了情報に基づいて受領確認書類を生成するステップと、
認証組織ノードにより前記受領確認書類を前記ブロックチェーンネットワークにアップロードするステップと、をさらに含む
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
入庫される貨物の標識、ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレス及び前記ブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む入庫情報を取得するステップと、
前記入庫される貨物の標識に基づいて前記入庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースに対して移転操作を行い、前記移転操作が前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスから前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作であるステップと、を含む
貨物移送情報の処理方法。
【請求項8】
前記入庫情報を取得するステップは、
貨物移送情報及び第1ユーザー情報を含む貨物移送注文情報を取得するステップと、
前記貨物移送情報に基づいて前記入庫される貨物の標識を獲得するステップと、
前記第1ユーザー情報に基づいて前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得するステップと、を含み、
前記方法は、
前記貨物移送注文情報に基づいて入庫確認書類を生成するステップと、
サービス側により前記入庫確認書類を前記ブロックチェーンネットワークにアップロードするステップと、をさらに含む
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
出庫される貨物を含む入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを前記ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるための仮想リソース関連付けモジュールと、
前記出庫される貨物の標識及び前記ブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む出庫情報を取得するための出庫情報取得モジュールと、
第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が前記移転操作を行うように、前記出庫される貨物の標識に基づいて前記出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するためのリソース移転許可モジュールと、を含み、
前記移転操作が前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスから前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である
貨物移送情報の処理装置。
【請求項10】
メモリと、
プロセッサと、
前記メモリに記憶され、前記プロセッサにおいて実行できる実行可能な命令と、を備え、
前記実行可能な命令が前記プロセッサにより実行される場合、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法を実現する
機器。
【請求項11】
コンピュータ実行可能な命令が記憶されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記実行可能な命令がプロセッサにより実行される場合、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法を実現するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出願番号が202110517976.6であって、出願日が2021年5月12日であって、発明の名称が「貨物移送情報の処理方法、装置、機器及び記憶媒体」である中国特許出願を基礎として優先権を主張し、該中国特許出願の内容全体は、本願発明に援用される。
【0002】
本発明は、インターネット技術分野に関し、特に、貨物移送情報の処理方法、装置、機器及び読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
業務組織や商品の増加に伴い、商品や貨物を保管する倉庫の間で貨物を移送することは重要な業務プロセスとなる。多くの場合、異なる組織の倉庫間には貨物が互いに移送されており、元倉庫と目的倉庫は、異なる組織エンティティに関し、つまり、荷主の変更、即ち貨物所有権の移転に関する。2つの企業間でサプライチェーンを協調するだけではない場合、関連技術における集中型管理システムにより真正、完全であり且つ信頼性が高い貨物状態データをリアルタイムで得ることができない。いくつかの関連技術において、貨物所有権の引き継ぎは紙の移送書類に依存しているが、紙の移送書類は管理システムにおけるデータと一致しない可能性があり、例えば貨物の状態に異常が生じて、監査に大きな困難をもたらす可能性がある。
【0004】
上記のように、どのようにより正確な貨物移送情報を提供するかが早急に解決しなければならない問題となっている。
【0005】
なお、上記の背景技術の部分に開示されている情報は、本発明の背景に対する理解を深めるためのものに過ぎないため、当業者に知られている従来技術を構成しない情報を含むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、少なくともある程度で関連技術における紙の貨物移送書類を使用することによる貨物移送情報が正確ではないという問題を解決するために、貨物移送情報の処理方法、装置、機器及び読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
本発明の他の特性及びメリットが以下の詳細な記述によって明瞭となり、又は、一部が本発明の実践によって得られる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、貨物移送情報の処理方法を提供し、前記貨物移送情報の処理方法は、出庫される貨物を含む入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを前記ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるステップと、前記出庫される貨物の標識及び前記ブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む出庫情報を取得するステップと、第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が前記移転操作を行うように、前記出庫される貨物の標識に基づいて前記出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するステップと、を含み、ここで、前記移転操作が前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスから前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である。
【0009】
本発明の一実施例によれば、前記方法は、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出して前記入庫貨物を前記ブロックチェーンネットワークにマッピングすることにより、前記入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを獲得するステップをさらに含み、前記入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを前記ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるステップは、前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより、入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを前記ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるステップを含み、前記出庫される貨物の標識に基づいて前記出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するステップは、前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより、前記出庫される貨物の標識に基づいて前記出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するステップを含む。
【0010】
本発明の一実施例によれば、前記方法は、前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けられた非代替性仮想リソースを検索するステップ、及び/又は、前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けられた非代替性仮想リソースを検索するステップをさらに含む。
【0011】
本発明の一実施例によれば、前記出庫情報を取得するステップは、貨物移送情報及び第2ユーザー情報を含む貨物移送注文情報を取得するステップと、前記貨物移送情報に基づいて前記出庫される貨物の標識を獲得するステップと、前記第2ユーザー情報に基づいて前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得するステップと、を含み、前記方法は、前記貨物移送注文情報に基づいて出庫書類を生成するステップと、サービス側により前記出庫書類を前記ブロックチェーンネットワークにアップロードするステップと、をさらに含む。
【0012】
本発明の一実施例によれば、前記方法は、前記第1ユーザー標識に基づいて前記ブロックチェーンネットワークにおける出庫書類を前記移転操作に関連付けるステップをさらに含む。
【0013】
本発明の一実施例によれば、前記方法は、配達完了情報を取得するステップと、前記出庫書類及び前記配達完了情報に基づいて受領確認書類を生成するステップと、認証組織ノードにより前記受領確認書類を前記ブロックチェーンネットワークにアップロードするステップと、をさらに含む。
【0014】
本発明の別の態様によれば、貨物移送情報の処理方法を提供し、前記貨物移送情報の処理方法は、入庫される貨物の標識、ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレス及び前記ブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む入庫情報を取得するステップと、前記入庫される貨物の標識に基づいて前記入庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースに対して移転操作を行い、前記移転操作が前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスから前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作であるステップと、を含む。
【0015】
本発明の一実施例によれば、前記入庫情報を取得するステップは、貨物移送情報及び第1ユーザー情報を含む貨物移送注文情報を取得するステップと、前記貨物移送情報に基づいて前記入庫される貨物の標識を獲得するステップと、前記第1ユーザー情報に基づいて前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得するステップと、を含み、前記方法は、前記貨物移送注文情報に基づいて入庫確認書類を生成するステップと、サービス側により前記入庫確認書類を前記ブロックチェーンネットワークにアップロードするステップと、をさらに含む。
【0016】
本発明の別の態様によれば、貨物移送情報の処理装置を提供し、前記貨物移送情報の処理装置は、出庫される貨物を含む入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを前記ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるための仮想リソース関連付けモジュールと、前記出庫される貨物の標識及び前記ブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む出庫情報を取得するための出庫情報取得モジュールと、第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が前記移転操作を行うように、前記出庫される貨物の標識に基づいて前記出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するためのリソース移転許可モジュールと、を含み、ここで、前記移転操作が前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスから前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である。
【0017】
本発明の一実施例によれば、前記装置は、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出して前記入庫貨物を前記ブロックチェーンネットワークにマッピングすることにより、前記入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを獲得するための仮想リソースマッピングモジュールをさらに含み、前記仮想リソース関連付けモジュールは、前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより、入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを前記ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるためにさらに用いられ、前記リソース移転許可モジュールは、前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより、前記出庫される貨物の標識に基づいて前記出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するためにさらに用いられる。
【0018】
本発明の一実施例によれば、前記装置は、前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けられた非代替性仮想リソースを検索し、及び/又は、前記非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けられた非代替性仮想リソースを検索するための仮想リソース検索モジュールをさらに含む。
【0019】
本発明の一実施例によれば、前記出庫情報取得モジュールは、貨物移送情報及び第2ユーザー情報を含む貨物移送注文情報を取得するための第1注文情報取得モジュールと、前記貨物移送情報に基づいて前記出庫される貨物の標識を獲得するための第1貨物標識取得モジュールと、前記第2ユーザー情報に基づいて前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得するための第1ウォレットアドレス取得モジュールと、を含み、前記装置は、前記貨物移送注文情報に基づいて出庫書類を生成するための第1書類生成モジュールと、サービス側により前記出庫書類を前記ブロックチェーンネットワークにアップロードするための第1書類オンチェーンモジュールと、をさらに含む。
【0020】
本発明の一実施例によれば、前記装置は、前記第1ユーザー標識に基づいて前記ブロックチェーンネットワークにおける出庫書類を前記移転操作に関連付けるための書類関連付けモジュールをさらに含む。
【0021】
本発明の一実施例によれば、前記装置は、配達完了情報を取得するための配達完了情報取得モジュールと、前記出庫書類及び前記配達完了情報に基づいて受領確認書類を生成するための第2書類生成モジュールと、認証組織ノードにより前記受領確認書類を前記ブロックチェーンネットワークにアップロードするための第2書類オンチェーンモジュールと、をさらに含む。
【0022】
本発明の別の態様によれば、貨物移送情報の処理装置を提供し、前記貨物移送情報の処理装置は、入庫される貨物の標識、ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレス及び前記ブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む入庫情報を取得するための入庫情報取得モジュールと、前記入庫される貨物の標識に基づいて前記入庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースに対して移転操作を行うためのリソース移転モジュールと、を含み、前記移転操作が前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスから前記第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である。
【0023】
本発明の一実施例によれば、前記入庫情報取得モジュールは、貨物移送情報及び第1ユーザー情報を含む貨物移送注文情報を取得するための第2注文情報取得モジュールと、前記貨物移送情報に基づいて前記入庫される貨物の標識を獲得するための第2貨物標識取得モジュールと、前記第1ユーザー情報に基づいて前記第1ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得するための第2ウォレットアドレス取得モジュールと、を含み、前記装置は、前記貨物移送注文情報に基づいて入庫確認書類を生成するための第3書類生成モジュールと、サービス側により前記入庫確認書類を前記ブロックチェーンネットワークにアップロードするための第3書類オンチェーンモジュールと、をさらに含む。
【0024】
本発明の別の態様によれば、機器を提供し、前記機器は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサにおいて実行できる実行可能な命令と、を備え、前記実行可能な命令が前記プロセッサにより実行される場合、上記のいずれかの方法を実現する。
【0025】
本発明の別の態様によれば、コンピュータ実行可能な命令が記憶されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供し、前記実行可能な命令がプロセッサにより実行される場合、上記のいずれかの方法を実現する。
【0026】
本発明の実施例で提供される貨物移送情報の処理方法は、出庫される貨物を含む入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースをブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けることにより、出庫される貨物の標識及びブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む出庫情報を取得し、第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が移転操作を行うように、出庫される貨物の標識に基づいて、出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースを第1ユーザー標識のウォレットアドレスから第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する移転操作を許可し、ブロックチェーンネットワークにより実際の貨物資産に対応する仮想リソースの移転を完了させることにより、貨物移送データの真正性及び信頼性を確保することができる。
【0027】
なお、前記一般的な記載及び後述の詳細な記載は、単なる例示的で解釈的な記載であり、本発明を限定するものではない。
【0028】
図面を参照しながら、例示的な実施例を詳細に説明し、本発明の上記及び他の目的、特徴とメリットは、より明瞭となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の実施例によるシステムの構成の模式図を示す。
図2】本発明の実施例による貨物移送情報の処理方法のフローチャートを示す。
図3】本発明の実施例による他の貨物移送情報の処理方法のフローチャートを示す。
図4】本発明の実施例による別の貨物移送情報の処理方法のフローチャートを示す。
図5】本発明の実施例による入庫確認書類の模式図を示す。
図6】一例示的な実施例に係る貨物移送情報のインタラクション図である。
図7】本発明の実施例による貨物移送情報の処理装置のブロック図を示す。
図8】本発明の実施例による他の貨物移送情報の処理装置のブロック図を示す。
図9】本発明の実施例による別の貨物移送情報の処理装置のブロック図を示す。
図10】本発明の実施例による別の貨物移送情報の処理装置のブロック図を示す。
図11】本発明の実施例による電子機器の構造を示す模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、図面を参照しながら、例示的な実施例をより全面的に説明する。ただし、例示的な実施例は、複数種類の形態で実施することができ、ここに記述する実施例に限定されない。逆に、これらの実施例を提供して、本発明をより全面で完全になり、かつ、例示的な実施例の思想を全面で当業者に伝達する。図面は本発明の模式的な図示に過ぎず、必ずしも縮尺通りに描かれてはいない。なお、図面において、同一の符号が同一又は類似の部分を表しているので、重複の説明を省略する。
【0031】
なお、説明される特徴、構成又は特性が、任意の適切なやり方で1つ又は複数の実施例に組み合わせされることが可能である。また、以下の説明では、本発明に係る実施例が完全に理解されるように、多くの具体的な細部のものが提供される。ただし、当業者であれば、特定の詳細の1つ又は複数を省略してもよく、又は他の方法、装置、ステップなどを本発明の技術案を実施する際に使用してもよいことは理解されるべきである。他の場合において、主題を圧倒して本発明の各態様を不明瞭にすることを避けるために、公知の構造、方法、装置、実現又は操作を詳しく示し又は説明しない。
【0032】
また、用語「第1」、「第2」等は、単に説明の目的で使用され、相対重要性を指示又は暗示し、又は指示された技術的特徴の数を暗黙的に指摘すると理解すべきではない。これにより、「第1」、「第2」と限定された特徴は、明示的又は暗黙的に当該特徴を一つ又は複数含むことができる。本発明の記述において、「複数」の意味は、特に具体的な限定がない限り、少なくとも2つ、例えば2つ、3つなどである。符号「/」は、一般的に、前後の関連対象が「又は」の関係を指す。
【0033】
本発明において、特に明示的な規定及び限定がない限り、「接続」などの用語は、広義のものとして理解すべきであり、例えば、電気的に接続されてもよいし、相互に通信してもよいし、直接に接続されてもよいし、中間の媒体を介して間接的に接続されてもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本発明における上記の用語の具体的な定義を理解することができる。
【0034】
以下、本発明の実施例に係る用語を解釈する。
ブロックチェーンは、分散型データ記憶や、ポイント・ツー・ポイント伝送や、共通メカニズムや、暗号化アルゴリズムなどのコンピュータ技術の新たな応用モデルである。共通メカニズムは、ブロックチェーンシステムにおいて異なるノード間に信頼を確立して権益を獲得することを実現する数学的アルゴリズムである。
【0035】
スマート・コントラクトは、契約を情報化方式で伝播、検証又は実行するためのコンピュータプロトコルである。スマート・コントラクトは、第3者なしで信頼性が高い取引を行うことを許可し、これらの取引は、追跡可能であり且つ逆転不可能なものである。スマート・コントラクトの概念は、1994年にニック・サボ(Nick Szabo)によって初めて提唱されたものである。
【0036】
電子検収書類:元の紙の検収書類を代替することができ、具体的な入庫や出庫などの検収書類の基本情報、商品の数量及び明細情報を含む。
【0037】
パーソナル・デジタル・アシスタンス(Personal Digital Assistant、PDA):本発明に係るPDAは、物流専用のPDAであり、プラットフォームが位置するネットワークとのインタラクション能力、電子署名の表示能力などを備える必要がある。アンドロイド(登録商標)・オペレーティングシステムは、一般的に使用されている。
【0038】
デジタルアイデンティティ:「張三はデジタルアイデンティティを備える」場合、張三は自分の公開鍵と秘密鍵のペアを持つことが示される。デジタルアイデンティティの発行機関によりこの公開鍵に対応する所持者が張三であることを証明することができる。権威(認証局、Certificate Authority、CA)センターによりそのデジタルアイデンティティ(公開鍵、秘密鍵)を裏書きし、公開鍵に対応する所持者が署名本人であることを証明する。バイオメトリクス(登録時に入力した指紋)によりこの機器の秘密鍵を使用して署名を行う人が署名本人であることを確保する。
【0039】
非代替性トークン(Non-Fungible Token、NFT):非代替性とは、唯一であることを表し、クリプトキティーズを例とすると、各クリプトキティーズに唯一の保有遺伝子が付与され(1つのクリプトキティーズが1つのNFTである)、猫同士の間で置き換えることができない。これに対して、代替性とは、ある部分又は数量が別の同等の部分又は数量に置き換えられることを意味する。
【0040】
上記のように、異なる組織の倉庫間には貨物が互いに移送される場合、集中型管理システムにより真正、完全であり且つ信頼性が高い貨物状態データをリアルタイムで獲得することができない。貨物が異なる組織の情報システムで移送される場合、統合ビューがないので、単一貨物の実際の状態を特定することもできず、在庫棚卸に大きな困難をもたらす。関連技術において、電子データインタラクション(Electronic Data Interchange、EDI)などのツールにより異なる組織の間にデータインタラクションを完了させる場合、ネットワーク問題、システムダウン又は人為的な修正などの理由によって、組織間のデータの不一致が起こり、データの信頼性が低くなる。このため、本発明は、貨物移送情報の処理方法を提供し、出庫される貨物を含む入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースをブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けることにより、出庫される貨物の標識及びブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む出庫情報を取得し、第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が移転操作を行うように、出庫される貨物の標識に基づいて、出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースを第1ユーザー標識のウォレットアドレスから第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する移転操作を許可し、移送過程における各貨物をブロックチェーンの帳簿にマッピングし、デジタル仮想リソースとして流通し、ブロックチェーンネットワークにより実際の貨物資産に対応する仮想リソースの移転を完了させることにより、関係者は、ブロックチェーンにより唯一のデータを取得し、これにより、貨物移送データの真正性及び信頼性を確保し、従来の紙のデータインタラクションの不足による在庫が一致しないという問題を避けることができる。
【0041】
図1は、本発明の貨物移送情報の処理方法又は貨物移送情報の処理装置を適用可能な例示的なシステムアーキテクチャ10を示す。
【0042】
図1に示すように、システムアーキテクチャ10は、端末機器1022及び1024、ネットワーク104、業務システムのサービス側106、CAサービス側108及びブロックチェーンネットワーク110を含むことができる。端末機器1022及び1024は、表示スクリーンを有し且つ入力や出力をサポートする様々な電子機器であってもよく、スマートフォン、タブレットPC、ラップトップ型携帯コンピュータ、デスクトップコンピュータ、ウェアラブル機器、仮想現実機器、スマートホームなどを含むが、これらに限定されない。ネットワーク104は、端末機器102とサービス側106及び108との間の通信リンクを提供するための媒体である。ネットワーク104は、例えば有線、無線通信リンク又は光ファイバーケーブルなどの様々な接続タイプを含むことができる。業務システムのサービス側106及びCAサービス側108は、それぞれ様々な業務サービス及び認証サービスを提供するサーバー又はサーバークラスタなどであってもよく、業務システムは、注文管理システム(Order Management System、OMS)、倉庫管理システム(Warehouse Management System、WMS)などを含むことができ、ここで、貨物情報、出荷者情報、荷受人情報、運送業者情報、受領情報などの業務データを管理することができる。ブロックチェーンネットワーク110は、複数のノード(アクセスネットワーク内の任意の形態のコンピュータ設備、例えばサーバー、ユーザー端末)からなるポイント・ツー・ポイント(P2P、Peer To Peer)ネットワークであってもよく、ノードは、ハードウェア層、中間層、オペレーティングシステム層及びアプリケーション層を含み、ノードの間に伝送制御プロトコル(TCP、Transmission Control Protocol)上で実行するポイント・ツー・ポイントアプリケーション層のプロトコルを採用する。
【0043】
ユーザーは、端末機器1022又は1024を使用してネットワーク104を介して業務システムのサービス側106又はCAサービス側108とのインタラクションを行うことにより、ブロックチェーンネットワーク110とのデータ送受信などを行うことができる。例えば、出荷元であるユーザーは、端末機器1022を使用して仮想リソースの移転に対する許可操作又は出庫書類の生成などを行い、その後、ネットワーク104を介して業務システムのサービス側106からブロックチェーンネットワーク110にアップロードする。また、例えば、荷受元であるユーザーは、端末機器1022を使用してネットワーク104を介して業務システムのサービス側106からブロックチェーンネットワーク110における出庫書類を検索する。さらに、例えば、配達員であるユーザーは、端末機器102上で受領書に対してデジタル署名確認操作を行い、ネットワーク104を介して署名後の受領書をCAサービス側108からブロックチェーンネットワーク110にアップロードすることができる。
【0044】
図1における端末機器、ネットワーク、サービス側の数は例示的なものに過ぎないことを理解すべきである。実現の需要に応じて、任意の数の端末機器、ネットワーク及びサービス側を有してもよい。
【0045】
図2は、一例示的な実施例に係る貨物移送情報の処理方法のフローチャートである。図2に示すような方法、例えば上記のシステムの端末機器1022、即ち下記の第1ユーザー標識に対応する第1ユーザー端末に適用可能である。
【0046】
図2を参照すると、本発明の実施例で提供される方法20は、以下のステップを含むことができる。
【0047】
ステップS202において、出庫される貨物を含む入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースをブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付ける。
【0048】
いくつかの実施例において、貨物が初めて入庫される場合、入庫貨物をブロックチェーンネットワークにマッピングし、入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを獲得することができる。
【0049】
いくつかの実施例において、第1ユーザーは、今回移送される貨物の出荷元(元荷主ともいう)であってもよく、貨物をブロックチェーンネットワーク上の非代替性仮想リソースにマッピングする実行主体は、貨物が初めて入庫される倉庫の業務システム端末であってもよい。ウォレットアドレスは、ブロックチェーンネットワーク内のユーザーの仮想リソースの記憶位置標識であり、ブロックチェーン内の全ノードに対して公開されており、本質的に一つのキャラクタ列であり、ユーザーがブロックチェーンネットワークに参加する時にそれを作成するとともに、ユーザーが位置する業務システムのアカウントに関連付けることができる。
【0050】
いくつかの実施例において、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより入庫貨物をブロックチェーンネットワークの非代替性仮想リソースにマッピングすることができる。例えば、ECR721プロトコルを採用することができる。非代替性仮想リソースを第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付ける場合、このプロトコルを呼び出すこともでき、例えば第1ユーザーの元倉庫に10件の貨物が入庫される場合、10件の貨物をそのウォレットアドレス001に関連付ける方法は、以下の通りである。
【0051】
constructor(uint _initSupply=10 & mapping(address => 001) balances
いくつかの実施例において、例えば、第1ユーザーのためにウォレットアドレスを作成するとともに、それをその業務システムにおける第1ユーザーのアカウント(即ち、第1ユーザー標識)に関連付けることができる。第2ユーザー(即ち、荷受元、又は新規荷主ともいう)のためにウォレットアドレス(例えば002であってもよい)を作成するとともに、それをその業務システムにおける第2ユーザーのアカウント(即ち、第2ユーザー標識)に関連付けることができる。第1ユーザー及び第2ユーザーは、同じ又は異なる業務システムに位置することができ、対応する端末を介してブロックチェーンネットワークにおけるサービス側に接続される。
【0052】
ステップS204において、出庫される貨物の標識及びブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む出庫情報を取得する。
【0053】
いくつかの実施例において、貨物移送情報及び第2ユーザー情報を含む貨物移送注文情報を取得し、貨物移送情報に基づいて出庫される貨物の標識を獲得し、第2ユーザー情報に基づいて第2ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得することができる。EDIデータ交換システムにより顧客の貨物移送注文情報を取得し、それから仮想リソースの移転操作のための出庫される貨物の標識及び荷受元である第2ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得することができる。貨物移送情報と出庫される貨物の標識との間や、第2ユーザー情報と第2ユーザー標識のウォレットアドレスとの間の関連付け関係は、第1ユーザーが位置する業務システムに記録して記憶することができる。
【0054】
いくつかの実施例において、第1ユーザー標識に対応する第1ユーザー端末は、貨物移送注文情報に基づいて出庫書類を生成し、サービス側により出庫書類をブロックチェーンネットワークにアップロードすることができる。例えば、元倉庫は、命令を受けて5件の貨物を目的倉庫に移送し、電子出庫書類を生成するとともに、元倉庫に接続された倉庫保管ノードからブロックチェーンの帳簿に書き込んで保存する。サービス側は、アカウントの情報及び証明書情報に基づいてクライアントが合法であるか否かを検証するとともに、ブロックチェーン・ノードのスマート・コントラクトを呼び出すことを担当する。サービス側は、出庫書類をブロックチェーン上で記録する場合、出庫書類に対してデジタル指紋演算(HASH(sign(Doc.Pk)))を行い、出庫書類の内容のハッシュ値を獲得し、その後、対応する内容が変更されるか否かを検証するためのハッシュ値をブロックチェーン上で記録することができる。
【0055】
ステップS206において、第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が移転操作を行うように、出庫される貨物の標識に基づいて出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可し、ここで、移転操作は、第1ユーザー標識のウォレットアドレスから第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である。
【0056】
いくつかの実施例において、出庫される貨物の標識と出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースとの間の関連付け関係は、第1ユーザーが位置する業務システムに記録して記憶することもできる。
【0057】
いくつかの実施例において、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより、出庫される貨物の標識に基づいて出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可することができる。例えば、配達業者が配達を完了させた後、荷受元である倉庫の荷受人は、その業務システム端末(第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末)を介して入庫明細操作を行い、その中の3件が正常に入庫され、2件が破損してリジェクトされたことを確定する。入庫が可能である場合、以下のように、端末でERC721プロトコルを呼び出すことにより仮想リソースの移転に対する許可操作を完了させる。
【0058】
event Approval(address indexed _owner, address indexed _approved, uint256 indexed _tokenId)
ここで、address indexed _ownerは、第1ユーザー標識のウォレットアドレスであり、address indexed _approvedは、第2ユーザー標識のウォレットアドレスであり、uint256 indexed _tokenIdは、256ビットの出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの標識である。3件の貨物の仮想リソースに対する移転許可操作は、3回に分けて行うことができ、一括で行うこともでき、一度に3件の貨物の仮想リソースに対する移転許可操作を完了させることができる。
【0059】
配達業者が配達を完了させた時に操作を行う具体的な実施形態は、図3を参照することができる。第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が移転操作を行う具体的な実施形態は、図4を参照することができる。
【0060】
いくつかの実施例において、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けられた非代替性仮想リソースを検索し、及び/又は、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより第2ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けられた非代替性仮想リソースを検索する。例えば、元荷主及び新規荷主は、ウォレット端末により在庫の棚卸を完了させ、それぞれの端末によりERC721プロトコルを呼び出して非代替性token及び帰属権の検索を完了させ、操作は以下の通りである。
【0061】
function balanceOf(address _owner) external view returns (uint256)
ここで、address _ownerは、検索されるウォレットアドレスである。
【0062】
いくつかの実施例において、第1ユーザー標識に基づいてブロックチェーンネットワークにおける出庫書類を移転操作に関連付けることができ、例えば、ブロックチェーンネットワークにおける出庫書類のリンクを第1ユーザーに対する移転許可操作の記録に関連付けることができる。図4に基づいて、対応する入庫確認書類を第2ユーザーに対する移転操作の記録に関連付けることもでき、このようにして、元倉庫、目的倉庫、配達員などの関係者は、ブロックチェーンにより電子署名データを同期することができ、ブロックチェーン上の電子書類データを真正且つ唯一にする。
【0063】
他のいくつかの実施例において、出庫書類、入庫確認書類などをブロックチェーン上で非代替性仮想リソースとは別に記憶し、ブロックチェーン外の業務システムで関連付けることもできる。
【0064】
本発明の実施例で提供される貨物移送情報の処理方法によれば、ブロックチェーンの帳簿及び共通メカニズムに基づいて、サプライチェーンから移送するすべての参加者間にアライアンスチェーンを構築するとともに、ブロックチェーンプロトコルにより移送過程における各貨物をブロックチェーンの帳簿にマッピングし、非代替性仮想リソースとして流通し、同時に、ブロックチェーンプロトコルにより仮想リソースの譲渡を完了させる。ブロックチェーンの非代替性仮想リソースをブロックチェーン上の貨物に対応する唯一のリソースとし、関係者は、ブロックチェーンにより唯一のデータを取得し、資産の唯一性及び信頼性を確保し、従来のデータインタラクションの不足による在庫が一致しないという問題を避け、多面的な精算過程を解消する。
【0065】
図3は、一例示的な実施例に係る他の貨物移送情報の処理方法のフローチャートである。図3に示すような方法は、例えば上記のシステムの端末機器1024、即ちCAサービス側により検証した配達業者の端末に適用可能である。
【0066】
図3を参照すると、本発明の実施例で提供される方法30は、以下のステップを含むことができる。
【0067】
ステップS302において、配達完了情報を取得する。
いくつかの実施例において、配達業者は、端末(例えばPDA)によりEDIシステムから貨物を配達するタスクを取得し、例えば、以下のタスクが挙げられ、出荷元からの5件の出庫される貨物を荷受元に配達し、その後、5件の商品である貨物を指定された荷受元である目的倉庫に配達し、荷受元と共に貨物の数量に対する確認を完了させて配達完了操作を行い、実際の配達完了データを獲得し、実際に5件の貨物が成功的に配達された場合、配達完了データは、5件の貨物の明細である。実際にそのうちの3件の貨物が成功的に配達された場合、配達完了データは、3件の貨物の明細である。
【0068】
ステップS304において、出庫書類及び配達完了情報に基づいて受領確認書類を生成する。
【0069】
いくつかの実施例において、実際の配達完了データに基づいて電子受領書を形成するとともに、PDA上で配達業者のデジタル証明書により電子署名を完成させ、受領確認書類を生成する。
【0070】
ステップS306において、認証組織ノードにより受領確認書類をブロックチェーンネットワークにアップロードする。
【0071】
いくつかの実施例において、受領確認書類は、配達員が位置する組織ノード(例えばCAノードのサービス側)をブロックチェーンの帳簿に書き込んで保存することができる。CAノードのサービス側が受領確認書類をブロックチェーンの帳簿に書き込む具体的な実施形態は、ステップS204における倉庫保管ノードのサービス側が電子出庫書類をブロックチェーンに書き込むことについての記述を参照することができるが、ここで詳細な説明を省略する。
【0072】
本発明の実施例で提供される貨物移送情報の処理方法によれば、従来の紙の受領書運用プロセスの代わりに、ブロックチェーンに基づく電子受領書プロセスによって、貨物の所有権の移転過程において情報流、実物流及び書類流の3つが一体化されることを確保し、電子署名を返却することで受領主体の責任を明確にすることもでき、デジタル証明書押印により押印主体を明確にして、受領人主体の真正性を実現し、受領過程が信頼できるようにする。
【0073】
図4は、一例示的な実施例に係る別の貨物移送情報の処理方法のフローチャートである。図4に示すような方法は、例えば上記のシステムの端末機器1022、即ち下記の第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末に適用可能である。
【0074】
図4を参照すると、本発明の実施例で提供される方法40は、以下のステップを含むことができる。
【0075】
ステップS402において、入庫される貨物の標識、ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレス及びブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む入庫情報を取得する。
【0076】
いくつかの実施例において、貨物移送情報及び第1ユーザー情報を含む貨物移送注文情報を取得し、貨物移送情報に基づいて入庫される貨物の標識を獲得し、第1ユーザー情報に基づいて第1ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得する。EDIデータ交換システムにより顧客の貨物移送注文情報を取得し、それから仮想リソースの移転操作のための入庫される貨物の標識及び出荷元である第1ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得することができる。貨物移送情報と入庫される貨物の標識との間や、第1ユーザー情報と第1ユーザー標識のウォレットアドレスとの間の関連付け関係は、第1ユーザーが位置する業務システムに記録して記憶することができる。
【0077】
いくつかの実施例において、第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末は、貨物移送注文情報に基づいて入庫確認書類を生成し、その後、サービス側により入庫確認書類をブロックチェーンネットワークにアップロードする。入庫を完了させた後、配達完了明細と入庫明細との比較結果に差異がなければ、目的倉庫(第2ユーザー)の荷受人は、端末(PDA/PC(Personal Computer、パーソナルコンピュータ))で入庫確認操作を完了させ、電子入庫確認書類の署名を完了させ、その後、第2ユーザーが位置する業務システムのサービス側によりオンチェーン保存操作を行う。第2ユーザー業務システムのサービス側は、入庫確認書類をブロックチェーンの帳簿に書き込む具体的な実施形態は、ステップS204における倉庫保管ノードのサービス側が電子出庫書類をブロックチェーンに書き込むことについての記述を参照することができるが、ここで詳細な説明を省略する。図5は、入庫確認書類の模式図を示し、図5に示すように、入庫確認書類(入庫検収書類)は、pdf形式であってもよく、サプライヤー、検収人、発注番号、荷主、運送業者、事前出荷通知(Advanced Shipment Notice、ASN)番号、時間、商品関連情報などの配送書類情報を含むことができ、荷受人の署名は、検証可能である。
【0078】
ステップS404において、入庫される貨物の標識に基づいて入庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースに対して移転操作を行い、前記移転操作は、第1ユーザー標識のウォレットアドレスから第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である。
【0079】
いくつかの実施例において、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより、入庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースに対して移転操作を行う。例えば、配達業者が配達を完了させた後、目的倉庫の荷受人は、既存の端末システムにより入庫明細操作を行い、3件が正常に入庫され、2件が破損してリジェクトされたことを確定した場合、ERC721プロトコルを呼び出すことにより3件の貨物の仮想リソースに対する移転操作を完了させる:
3 times * event Transfer(address indexed _owner, address indexed _approved, uint256 indexed _tokenId)
ここで、それぞれ3件の貨物に対して1回の移転操作を行う。他の2件のリジェクトされた貨物は、逆引き受け取りプロセスを経て返却され、また、システムで入庫操作をしてから出庫操作をし、即ち、第2ユーザーを移送中の出荷元とし、第1ユーザーを荷受元とし、上記の移送プロセスをやり直すことができる。
【0080】
本発明の実施例で提供される貨物移送情報の処理方法によれば、 ブロックチェーンアカウント技術により貨物を仮想リソースにマッピングしてオンチェーン上で所有権を確立し、実物が変更された後、スマート・コントラクトによりブロックチェーンアカウントで仮想リソースの移転を完了させ、詐欺や商業的な摩擦を低減する。元倉庫、目的倉庫、配達員などの関係者は、ブロックチェーンにより電子署名データを同期し、ブロックチェーンアカウント技術により貨物の棚卸や監査プロセスを完了させ、実物資産がブロックチェーンでの仮想リソースに一対一に対応しており、ブロックチェーン上の電子書類データが真正且つ唯一であることを確保し、これにより、貨物関連データの真正性、完全性及び信頼性を確保することができる。
【0081】
図6は、一例示的な実施例に係る貨物移送情報のインタラクション図である。図6に示すように、情報インタラクションは、以下の通りである:
S602において、元倉庫(出荷元)6002は、ウォレットアドレス001を作成するとともに、そのブロックチェーンネットワーク6010におけるアカウントに関連付ける。
【0082】
S604において、目的倉庫(荷受元)6006は、ウォレットアドレス002を作成するとともに、そのブロックチェーンネットワーク6010におけるアカウントに関連付ける。
【0083】
S606において、元倉庫6002に10件の貨物を入庫する。
S608において、元倉庫6002は、10件の入庫貨物に対応するtokenをそのウォレットアドレス001に関連付ける。
【0084】
S610において、元倉庫6002は、EDI 6008から貨物移送データを取得する。
【0085】
S612において、元倉庫6002は、貨物移送データに基づいて5件の貨物を出庫し、電子出庫書類を生成する。
【0086】
S614において、元倉庫6002は、電子出庫書類をオンチェーンに保存する。
S616において、配達業者6004は、配達完了データを取得する。
【0087】
S618において、配達業者6004は、実際の配達完了データに基づいて受領書に対してデジタル署名を行い、EDI 6008により電子受領書のデータ交換を行う。
【0088】
S620において、配達業者6004は、電子受領書をオンチェーンに保存する。
S622において、目的倉庫6006は、入庫明細を保存する(3件の貨物は入庫完了、返品は2件)。
【0089】
S624において、元倉庫6002は、5件の出庫される貨物に対して仮想リソースの移転を許可する。
【0090】
S626において、目的倉庫6006は、3件の貨物に対して入庫受領確認を行い、電子入庫受領書を生成する。
【0091】
S628において、目的倉庫6006は、3件の入庫貨物に対して仮想リソースの移転を行う。
【0092】
S630において、目的倉庫6006は、EDI 6008により電子入庫受領書のデータ交換を行う。
【0093】
S632において、目的倉庫6006は、電子入庫受領書をオンチェーンに保存する。
S634において、目的倉庫6006は、2件の返品される実物を元倉庫6002に返却する。
【0094】
図7は、一例示的な実施例に係る貨物移送情報の処理装置のブロック図である。図7に示すような装置は、例えば上記のシステムの端末機器1022、即ち下記の第1ユーザー標識に対応する第1ユーザー端末に適用可能である。
【0095】
図7を参照すると、本発明の実施例で提供される装置70は、仮想リソース関連付けモジュール702、出庫情報取得モジュール704及びリソース移転許可モジュール706を含むことができる。
【0096】
仮想リソース関連付けモジュール702は、出庫される貨物を含む入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースをブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるために使用されてもよい。
【0097】
出庫情報取得モジュール704は、出庫される貨物の標識及びブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む出庫情報を取得するために使用されてもよい。
【0098】
リソース移転許可モジュール706は、第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が移転操作を行うように、出庫される貨物の標識に基づいて出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するために使用されてもよく、ここで、移転操作は、第1ユーザー標識のウォレットアドレスから第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である。
【0099】
図8は、一例示的な実施例に係る他の貨物移送情報の処理装置のブロック図である。図8に示すような装置は、例えば上記のシステムの端末機器1022、即ち下記の第1ユーザー標識に対応する第1ユーザー端末に適用可能である。
【0100】
図8を参照すると、本発明の実施例で提供される装置80は、仮想リソースマッピングモジュール801、仮想リソース関連付けモジュール802、出庫情報取得モジュール804、第1書類生成モジュール8052、第1書類オンチェーンモジュール8054、リソース移転許可モジュール806、書類関連付けモジュール807、仮想リソース検索モジュール808、配達完了情報取得モジュール8012、第2書類生成モジュール8014及び第2書類オンチェーンモジュール8016を含むことができ、出庫情報取得モジュール804は、第1注文情報取得モジュール8042、第1貨物標識取得モジュール8044及び第1ウォレットアドレス取得モジュール8046を含むことができる。
【0101】
仮想リソースマッピングモジュール801は、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより入庫貨物をブロックチェーンネットワークにマッピングし、入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースを獲得するために使用されてもよい。
【0102】
仮想リソース関連付けモジュール802は、出庫される貨物を含む入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースをブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるために使用されてもよい。
【0103】
仮想リソース関連付けモジュール802は、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースをブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けるためにさらに使用されてもよい。
【0104】
出庫情報取得モジュール804は、出庫される貨物の標識及びブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む出庫情報を取得するために使用されてもよい。
【0105】
第1注文情報取得モジュール8042は、貨物移送情報及び第2ユーザー情報を含む貨物移送注文情報を取得するために使用されてもよい。
【0106】
第1貨物標識取得モジュール8044は、貨物移送情報に基づいて出庫される貨物の標識を獲得するために使用されてもよい。
【0107】
第1ウォレットアドレス取得モジュール8046は、第2ユーザー情報に基づいて第2ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得するために使用されてもよい。
【0108】
第1書類生成モジュール8052は、貨物移送注文情報に基づいて出庫書類を生成するために使用されてもよい。
【0109】
第1書類オンチェーンモジュール8054は、サービス側により出庫書類をブロックチェーンネットワークにアップロードするために使用されてもよい。
【0110】
リソース移転許可モジュール806は、第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が移転操作を行うように、出庫される貨物の標識に基づいて出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するために使用されてもよく、ここで、移転操作は、第1ユーザー標識のウォレットアドレスから第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である。
【0111】
リソース移転許可モジュール806は、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより出庫される貨物の標識に基づいて出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可するためにさらに使用されてもよい。
【0112】
書類関連付けモジュール807は、第1ユーザー標識に基づいてブロックチェーンネットワークにおける出庫書類を移転操作に関連付けために使用されてもよい。
【0113】
仮想リソース検索モジュール808は、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けられた非代替性仮想リソースを検索し、及び/又は、非代替性仮想リソースプロトコルを呼び出すことにより第2ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付けられた非代替性仮想リソースを検索するために使用されてもよい。
【0114】
配達完了情報取得モジュール8012は、配達完了情報を取得するために使用されてもよい。
【0115】
第2書類生成モジュール8014は、出庫書類及び配達完了情報に基づいて受領確認書類を生成するために使用されてもよい。
【0116】
第2書類オンチェーンモジュール8016は、認証組織ノードにより受領確認書類をブロックチェーンネットワークにアップロードするために使用されてもよい。
【0117】
図9は、一例示的な実施例に係る別の貨物移送情報の処理装置のブロック図である。図9に示すような装置は、例えば上記のシステムの端末機器1022、即ち下記の第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末に適用可能である。
【0118】
図9を参照すると、本発明の実施例で提供される装置90は、入庫情報取得モジュール902及びリソース移転モジュール904を含むことができる。
【0119】
入庫情報取得モジュール902は、入庫される貨物の標識、ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレス及びブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む入庫情報を取得するために使用されてもよい。
【0120】
リソース移転モジュール904は、入庫される貨物の標識に基づいて入庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースに対して移転操作を行うために使用されてもよく、移転操作は、第1ユーザー標識のウォレットアドレスから第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である。
【0121】
図10は、一例示的な実施例に係る別の貨物移送情報の処理装置のブロック図である。図10に示すような装置は、例えば上記のシステムの端末機器1022、即ち下記の第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末に適用可能である。
【0122】
図10を参照すると、本発明の実施例で提供される装置100は、入庫情報取得モジュール1002、リソース移転モジュール1004、第3書類生成モジュール1006及び第3書類オンチェーンモジュール1008を含むことができ、入庫情報取得モジュール1002は、第2注文情報取得モジュール10022、第2貨物標識取得モジュール10024及び第2ウォレットアドレス取得モジュール10026を含むことができる。
【0123】
入庫情報取得モジュール1002は、入庫される貨物の標識、ブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレス及びブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む入庫情報を取得するために使用されてもよい。
【0124】
第2注文情報取得モジュール10022は、貨物移送情報及び第1ユーザー情報を含む貨物移送注文情報を取得するために使用されてもよい。
【0125】
第2貨物標識取得モジュール10024は、貨物移送情報に基づいて入庫される貨物の標識を獲得するために使用されてもよい。
【0126】
第2ウォレットアドレス取得モジュール10026は、第1ユーザー情報に基づいて第1ユーザー標識のウォレットアドレスを獲得するために使用されてもよい。
【0127】
リソース移転モジュール1004は、入庫される貨物の標識に基づいて入庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースに対して移転操作を行うために使用されてもよく、移転操作は、第1ユーザー標識のウォレットアドレスから第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である。
【0128】
第3書類生成モジュール1006は、貨物移送注文情報に基づいて入庫確認書類を生成するために使用されてもよい。
【0129】
第3書類オンチェーンモジュール1008は、サービス側により入庫確認書類をブロックチェーンネットワークにアップロードするために使用されてもよい。
【0130】
本発明の実施例で提供される装置における各モジュールの具体的な実現は、上記の方法における内容を参照することができるので、ここで詳細な説明を省略する。
【0131】
図11は、本発明の実施例による電子機器の構造を示す模式図を示す。なお、図11に示される機器は、コンピュータシステムのみを例示しているが、本発明の実施例の機能及び使用範囲に何ら制限を課すものではない。
【0132】
図11に示すように、機器1100は、中央処理装置(CPU)1101を含み、読み取り専用メモリ(ROM)1102に記憶されているプログラム又は記憶部1108からランダムアクセスメモリ(RAM)1103にロードされたプログラムに基づいて、適切な各種動作と処理を実行することができる。RAM 1103には、機器1100の操作に必要な各種プログラム及びデータがさらに記憶される。CPU1101、ROM 1102及びRAM 1103は、バス1104を介して相互に接続されている。入力/出力(I/O)インタフェース1105もバス1104に接続される。
【0133】
I/Oインタフェース1105には、キーボード、マウスなどを含む入力部1106、例えば陰極線管(CRT、Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)など及びスピーカなどを含む出力部1107、ハードディスクなどを含む記憶部1108及び例えばLANカード、モデムなどのネットワークインタフェースカードを含む通信部1109が接続される。通信部1109は、例えばインターネットのようなネットワークを介して通信処理を実行する。ドライバ1110も必要に応じてI/Oインタフェース1105に接続される。例えば磁気ディスク、光ディスク、磁光ディスク、半導体メモリなどのような取り外し可能な媒体1111は、必要に応じてドライバ1110にインストールされることにより、それから読み出されたコンピュータプログラムは、必要に応じて記憶部1108にインストールされる。
【0134】
特に、本発明の実施例によれば、以上、フローチャートを参照して説明する過程は、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてもよい。例えば、本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能な媒体に担持されるコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を含み、前記コンピュータプログラムは、フローチャートに示される方法を実行するためのプログラムコードを含む。このような実施例において、当該コンピュータプログラムは、通信部1109を介してネットワークからダウンロードされてインストールされ、及び/又は取り外し可能な媒体1111からインストールされることができる。前記コンピュータプログラムが中央処理装置(CPU)1101により実行される場合、本発明のシステムに限定される各種機能を実行する。
【0135】
なお、本発明に係るコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能な信号媒体又はコンピュータ読み取り可能な記録媒体又はそれらの任意の組み合せであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば電気、磁気、光、電磁、赤外線、もしくは半導体のシステム、装置、もしくはデバイス、またはそれらの任意の組合せであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な記録媒体のより具体的な例は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、携帯型コンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または上記の任意の適切な組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。本発明において、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、又はそれらと共に使用され得るプログラムを包含又は記憶する任意の有形媒体であってもよい。本発明において、コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、ベースバンドで、または搬送波の一部として伝播されるデータ信号を含むことができ、その中にコンピュータ読み取り可能なプログラムコードが担持される。そのような伝播されるデータ信号は、電磁信号、光信号、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々な形態をとり得る。コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、また、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらと関連して使用するためのプログラムを送信、伝播、または伝送し得る、コンピュータ読み取り可能な記録媒体以外の任意のコンピュータ読み取り可能な媒体であってもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体に含まれるプログラムコードは、無線、電線、光ケーブル、RF等、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない、任意の適切な媒体で伝送され得る。
【0136】
図面におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施例によるシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の実現可能なアーキテクチャ、機能及び操作を示す。この点で、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、1つのモジュール、プログラムセグメント又はコードの一部を代表することができ、上記のモジュール、プログラムセグメント又はコードの一部は、1つ又は複数の所定の論理機能を実現するための実行可能な命令を含む。また、いくつかの代替的な実施形態において、ブロックに記載された機能は、図面に記載された順序と異なる順序で実行されてもよいことに留意されたい。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際に略並列に実行されてもよく、関連する機能によっては逆の順序で実行されることもある。なお、ブロック図又はフローチャートにおける各ブロック、及びブロック図又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、所定の機能又は操作を実行するための専用のハードウェアベースのシステムで実現され、又は専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせで実現されてもよいことに留意されたい。
【0137】
本発明の実施例に係るモジュールは、ソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアで実現されてもよく、記載されたモジュールは、プロセッサに設けられてもよく、例えば、仮想リソース関連付けモジュール、出庫情報取得モジュール及びリソース移転許可モジュールを含むプロセッサと記載されてもよい。ここで、これらのモジュールの名称は、ある場合、このモジュール自体を限定するものではなく、例えば、仮想リソース関連付けモジュールは、「貨物に対応する非代替性仮想リソースをブロックチェーンネットワークにおけるウォレットアドレスに関連付けるモジュール」と記載されてもよい。
【0138】
他の態様によれば、本発明は、コンピュータ読み取り可能な媒体をさらに提供する。このコンピュータ読み取り可能な媒体は、上記の実施例に係る機器に含まれるものであってもよく、単独で存在するが当該機器に組み込まれていないものであってもよい。上記のコンピュータ読み取り可能な媒体には、1つ又は複数のプログラムが配置され、上記の1つ又は複数のプログラムが1つの当該機器により実行される場合、この機器は、以下のことを含む。
【0139】
出庫される貨物を含む入庫貨物に対応する非代替性仮想リソースをブロックチェーンネットワークにおける第1ユーザー標識のウォレットアドレスに関連付ける;出庫される貨物の標識及びブロックチェーンネットワークにおける第2ユーザー標識のウォレットアドレスを含む出庫情報を取得する;第2ユーザー標識に対応する第2ユーザー端末が移転操作を行うように、出庫される貨物の標識に基づいて出庫される貨物に対応する非代替性仮想リソースの移転操作を許可し、ここで、移転操作は、第1ユーザー標識のウォレットアドレスから第2ユーザー標識のウォレットアドレスへ移転する操作である。
【0140】
以上、本発明に係る例示的な実施例を具体的に説明した。本発明は、本明細書に記載された詳細な構造、設置方式又は実現方法に限定されないことを理解すべきである。逆に、本発明は、添付した特許請求の精神及び範囲内に含まれる様々な修正や等価配置を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】