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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-07
(54)【発明の名称】衛星アンテナ防氷システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/02 20060101AFI20240425BHJP
   B64G 3/00 20060101ALI20240425BHJP
   H01Q 19/13 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
H01Q1/02
B64G3/00
H01Q19/13
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023563959
(86)(22)【出願日】2022-04-20
(85)【翻訳文提出日】2023-12-13
(86)【国際出願番号】 US2022025565
(87)【国際公開番号】W WO2022226081
(87)【国際公開日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】63/177,356
(32)【優先日】2021-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513180451
【氏名又は名称】ヴィアサット,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ViaSat,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ジンマーマン,カート エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ニューカーク,ジャック シー.
【テーマコード(参考)】
5J020
5J046
【Fターム(参考)】
5J020AA03
5J020BA10
5J020BC02
5J020BC06
5J020DA02
5J046AA04
5J046AB09
5J046CA03
(57)【要約】
アンテナは、アンテナ上の氷の蓄積を改善する特徴を有し得る。例えば、アンテナは、リフレクタとレードームとの間にフィード構造を含んでもよい。レードームは、アンテナの少なくとも一部及び/又はアンテナの構成要素を覆ってもよい。加熱要素は、アンテナのフィード構造上の様々な場所に配置され得る。加熱要素は、レードーム又はアンテナの他の態様を加熱してもよい。加熱要素は、赤外線放射によって、及び/又は循環する加温された空気を介して、レードーム又は他の態様を加熱し得る。加温された空気の循環を促進するためにファンを設けてもよい。熱は、氷の蓄積がアンテナの電磁気性能を低下させないように、氷の蓄積のアンテナを改善する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナであって、
電磁エネルギーを誘導するように構成された伝送線と、
前記伝送線に接続され、前記伝送線とリフレクタとの間で前記電磁エネルギーを伝達するように構成された給電ホーンであって、
前記リフレクタが、前記給電ホーンから離隔されている、給電ホーンと、
前記リフレクタに隣接したところから延在し、前記リフレクタ、前記伝送線、及び前記給電ホーンのうちの少なくとも1つの少なくとも一部分を覆うカバーを含むレードームと、
前記伝送線を少なくとも部分的に取り囲むフィード構造と、
前記フィード構造に近接しており、前記レードーム、前記リフレクタ、前記伝送線、及び前記給電ホーンのうちの少なくとも1つに熱を提供するように構成された加熱要素と、を備える、アンテナ。
【請求項2】
前記加熱要素が、前記フィード構造上に配設されている、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
前記加熱要素が、前記フィード構造内部に配設されている、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項4】
前記加熱要素に近接しており、前記レードームに対する前記熱の移動を引き起こすように構成されたファンを更に備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項5】
前記フィード構造が、前記伝送線の周りに環状に延在し、前記フィード構造と前記伝送線との間に空間を画定する円筒形チューブであり、前記空間が、前記加熱要素を含む、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項6】
前記加熱要素が、前記フィード構造と前記伝送線との間の前記フィード構造の内面上に配設されている、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項7】
前記加熱要素が、前記フィード構造と前記レードームとの間の前記フィード構造の外面上に配設されている、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項8】
湾曲断面を有し、前記加熱要素に隣接して配設された環状熱リフレクタを更に備え、前記環状熱リフレクタが、前記加熱要素からの前記熱を前記レードームに向かって導くように構成されている、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項9】
前記加熱要素が、前記給電ホーンに隣接する前記フィード構造の端部上に配設され、前記フィード構造及び前記リフレクタに面する前記レードームの内面を放射加熱する、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項10】
前記フィード構造が、前記フィード構造の第1の端部に開口部を画定し、前記フィード構造の前記第1の端部における前記開口部が、空気入口開口部を含み、
前記フィード構造が、前記フィード構造の前記第1の端部の反対側の第2の端部に開口部を画定し、前記フィード構造の前記第2の端部における前記開口部が、空気出口開口部を含み、
前記アンテナが、前記加熱要素の上に空気を通過させて前記空気を加温し、前記リフレクタと前記レードームとの間に画定された空間内で前記加温された空気を循環させるように構成されたファンを、前記フィード構造内部に更に備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項11】
前記フィード構造が、前記フィード構造の第1の端部に開口部を画定し、前記フィード構造の前記第1の端部における前記開口部が、空気入口開口部を含み、
前記フィード構造が、前記フィード構造の前記第1の端部の反対側の第2の端部に開口部を画定し、前記フィード構造の前記第2の端部における前記開口部が、空気出口開口部を含み、
前記空気入口開口部が、前記レードームと前記リフレクタとの間に画定された空間から空気を受け入れて、前記加熱要素を通過させ、前記加熱要素によって加温させ、
前記空気出口開口部が、加温された空気が前記フィード構造から出て、前記レードームと前記リフレクタとの間に画定された前記空間内を循環して前記レードームを加温することを可能にする、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項12】
前記加熱要素を選択的に作動及び停止させて、前記レードームの温度を氷点より高い閾値温度に維持するように前記加熱要素に接続されたコントローラを更に備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項13】
前記アンテナが、地上局アンテナである、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項14】
前記加熱要素が、前記レードームを放射加熱して、前記レードーム上の氷の蓄積を改善する、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項15】
前記加熱要素が、空気流を前記加熱要素上に誘導する加熱要素支持チューブ内部に配設されている、請求項10に記載のアンテナ。
【請求項16】
パラボラアンテナのための加温システムであって、
前記パラボラアンテナの伝送線を受け入れる少なくとも1つの端部を有し、前記パラボラアンテナの前記伝送線の周りに設置されるように構成されたフィード構造と、
前記フィード構造に取り付けられるか、又は前記フィード構造内に取り付けられた電気加熱要素と、
前記電気加熱要素に接続され、前記電気加熱要素を作動させて、前記パラボラアンテナの少なくとも一部分を加温するように構成されたコントローラと、を備える、加温システム。
【請求項17】
前記フィード構造が、円筒形であり、前記伝送線の少なくとも一部分の周りにおいて同心円状である、請求項16に記載の加温システム。
【請求項18】
前記電気加熱要素が、前記フィード構造の外面上に配設され、前記パラボラアンテナのレードームを放射加熱するように構成され、前記レードームが、前記レードームと前記パラボラアンテナのリフレクタとの間の前記フィード構造を少なくとも部分的に囲んでいる、請求項16に記載の加温システム。
【請求項19】
前記電気加熱要素が、前記フィード構造の内面上に配設され、前記フィード構造を通して、前記パラボラアンテナのレードームと前記パラボラアンテナのリフレクタとの間に少なくとも部分的に画定された空間内に循環させるために、前記フィード構造内部の空気を加熱するように構成されている、請求項16に記載の加温システム。
【請求項20】
前記電気加熱要素が、前記フィード構造内部に配設され、前記フィード構造の内面に接続されており、前記システムが、前記フィード構造内部に同様に配設され、空気を加熱のために強制的に前記電気加熱要素上に送るように構成されたファンを更に備える、請求項16に記載の加温システム。
【請求項21】
前記電気加熱要素が、前記伝送線の端部に接続された前記パラボラアンテナの給電ホーンに隣接して、前記フィード構造の端部に配設されている、請求項16に記載の加温システム。
【請求項22】
前記フィード構造が、前記伝送線の周りに同心円状に設置され、前記伝送線が、リフレクタと前記パラボラアンテナのレードームとの間に配設され、前記レードームが、前記リフレクタを少なくとも部分的に覆い、前記電気加熱要素が、前記レードームを放射加熱して前記パラボラアンテナの前記レードーム上の氷の蓄積を改善する、請求項16に記載の加温システム。
【請求項23】
(i)給電ホーンを有する導波路と、(ii)前記給電ホーンから離隔されたリフレクタと、(iii)密閉空間内部で前記導波路の少なくとも一部分を少なくとも部分的に囲むレードームであって、前記密閉空間が、前記レードームと前記リフレクタとの間に前記レードームによって画定される、レードームと、を有するアンテナ上の氷の蓄積を改善する方法であって、
コントローラによって、前記導波路に隣接しており、前記レードーム及び前記リフレクタによって画定される前記密閉空間内に配設された電気加熱要素に通電することと、
前記電気加熱要素によって、前記レードームの内面を放射加熱して、前記レードームの外面上の氷の蓄積を改善することと、を含む、方法。
【請求項24】
前記コントローラによって、前記レードーム上の氷の蓄積に対応する条件を検出することを更に含み、前記通電が前記検出に応答して行われる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記伝送線が、導波路である、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項26】
前記伝送線が、導波路である、請求項16に記載の加温システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年4月20日に出願された“SATELLITE ANTENNA ANTI-ICING SYSTEM”と題する米国仮出願第63/177,356号からの優先権を主張する。
【0002】
本開示は、概してアンテナに関し、より具体的には、アンテナ上の氷の蓄積を改善するための特徴を有するアンテナに関する。
【背景技術】
【0003】
衛星パラボラアンテナなどのアンテナは、信号衛星やその他のデバイスを通信する。これらのアンテナは、関連する無線信号をコリメートするか又は集束させるリフレクタを含む。これらのアンテナは、典型的には、関連付けられた無線信号を送信及び/又は受信するためにリフレクタから離隔された給電ホーンを含む。しかしながら、寒冷又は多湿気候などの厳しい条件は、アンテナの一態様上の氷の蓄積に寄与し得る。様々な例では、レードーム又は他のカバーが、リフレクタを少なくとも部分的に囲んでいる。氷はまた、レードーム又は他のカバー上に蓄積して、関連する無線信号の送信及び受信を妨げる場合がある。したがって、依然として、無線信号の送信及び受信を改善するために、アンテナ上の氷の蓄積を改善する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
アンテナの一例は、伝送線、給電ホーン、リフレクタ、レードーム、フィード構造、及び加熱要素を含む。伝送線は、電磁エネルギーを誘導するように構成されている。給電ホーンは、伝送線に接続され、伝送線とリフレクタとの間で電磁エネルギーを伝達するように構成されている。リフレクタは、給電ホーンから離隔されている。レードームは、リフレクタに隣接したところから延在し、リフレクタ、伝送線、及び給電ホーンのうちの少なくとも1つの少なくとも一部分を覆うカバーを提供する。フィード構造は、送信線を少なくとも部分的に囲んでいる。加熱要素は、フィード構造の近位にあり、レードーム、リフレクタ、伝送線、及び給電ホーンのうちの少なくとも1つに熱を供給するように構成されている。
【0005】
様々な実施形態では、以下の特徴のうちの1つ以上がアンテナに含まれ得る。例えば、加熱要素は、フィード構造上に配設されてもよい。加熱要素は、フィード構造内部に配設されてもよい。加熱要素は、フィード構造と伝送線との間のフィード構造の内面上に配設され得る。加熱要素は、フィード構造とレードームとの間のフィード構造の外面上に配設され得る。加熱要素は、給電ホーンに隣接するフィード構造の端部上に配設されてもよく、フィード構造及びリフレクタに面するレードームの内面を放射加熱してもよい。加熱要素は、レードーム上の氷の蓄積を改善するために、レードームを放射加熱してもよい。アンテナは、湾曲した断面を有し、加熱要素に隣接して配設された環状熱リフレクタを含み得、環状熱リフレクタは、加熱要素からの熱をレードームに向かって導くように構成されている。アンテナは、加熱要素に近接しており、レードームに対して熱を移動させるように構成されたファンを含んでもよい。フィード構造は、伝送線の周りに環状に延在し、フィード構造と伝送線との間の空間を画定する円筒形チューブであってもよく、空間は加熱要素を含む。
【0006】
様々な実施形態では、フィード構造は、フィード構造の第1の端部に開口部を画定し、フィード構造の第1の端部に開口部は、空気入口開口部を提供する。フィード構造はまた、フィード構造の第1の端部の反対側の第2の端部に開口部を画定し得、フィード構造の第2の端部の開口部は、空気出口開口部を提供する。アンテナはまた、加熱要素を介して空気を通過させて空気を加温し、リフレクタとレードームとの間に画定された空間内で加温された空気を循環させるように構成されたフィード構造内のファンも含み得る。加熱要素は、加熱要素上の空気流を誘導する加熱要素支持チューブ内部に配設されてもよい。
【0007】
様々な実施形態では、フィード構造は、フィード構造の第1の端部に開口部を画定し、フィード構造の第1の端部における開口部は、空気入口開口部を提供する。フィード構造は、フィード構造の第1の端部の反対側の第2の端部に開口部を画定し、フィード構造の第2の端部における開口部は、空気出口開口部を提供する。空気入口開口部は、レードームとリフレクタとの間に画定された空間から空気を受け取り、加熱要素を通過して加熱要素によって加熱される。空気出口開口部は、加温された空気がフィード構造から出て、レードームとリフレクタとの間に画定された空間内を循環してレードームを温めることを可能にする。
【0008】
アンテナはまた、コントローラを有し得る。コントローラは、氷点より高い閾値温度にレードームの温度を維持するために、加熱要素を選択的に作動及び停止させるために、加熱要素に接続され得る。アンテナは、地上局アンテナであり得る。
【0009】
パラボラアンテナのための加温システムが提供される。加温システムは、フィード構造、電気加熱要素、及びコントローラを含み得る。フィード構造は、パラボラアンテナの高周波(RF)導波管などの伝送線を受け入れるための少なくとも1つの端部を有し得、パラボラアンテナの伝送線の周りに設置するように構成され得る。電気加熱要素は、フィード構造に取り付けられるか、又はフィード構造内に取り付けられてもよい。コントローラは、電気加熱要素に接続され得、電気加熱要素を作動させて、パラボラアンテナの少なくとも一部分を加温して、パラボラアンテナ上の氷の蓄積を改善するように構成され得る。
【0010】
加温システムは、1つ以上の追加の特徴も有し得る。例えば、フィード構造は、円筒形であってもよく、伝送線の少なくとも一部(例えば、RF導波路)の周りにおいて同心円状であってもよい。電気加熱要素は、フィード構造の外面上に配設され得、レードームとパラボラアンテナのリフレクタとの間のフィード構造を少なくとも部分的に囲むパラボラアンテナのレードームを放射加熱するように構成され得る。
【0011】
電気加熱要素は、フィード構造の内面上に配設することができ、フィード構造を通してパラボラアンテナのレードームとパラボラアンテナのリフレクタとの間に少なくとも部分的に画定された空間に循環させるために、フィード構造内部の空気を加熱するように構成してもよい。電気加熱要素は、フィード構造内部に配設され、フィード構造の内面に接続されてもよく、システムは、フィード構造内部に同様に配設され、空気を加熱のために強制的に電気加熱要素上に送るように構成されたファンを更に含む。電気加熱要素は、伝送線の端部(例えば、RF導波路)に接続されたパラボラアンテナの給電ホーンに隣接して、フィード構造の端部に配設されてもよい。更なる実施形態では、フィード構造は、伝送線(例えば、RF導波路)の周りに同心円状に設置され、伝送線は、リフレクタとパラボラアンテナのレードームとの間に配設され、レードームは、リフレクタを少なくとも部分的に覆い、電気加熱要素は、パラボラアンテナのレードーム上の氷の蓄積を改善するためにレードームを放射加熱する。
【0012】
アンテナ上の氷蓄積を改善する方法が提供される。方法に関連付けられたアンテナは、(i)給電ホーンを含む伝送線と、(ii)給電ホーンから離隔されたリフレクタと、(iii)密閉空間内部で伝送線の少なくとも一部分を少なくとも部分的に囲むレードームであって、密閉空間が、レードームとリフレクタとの間にレードームによって画定される、レードームと、を有し得る。この方法は、コントローラによって、伝送線に隣接しており、レードーム及びリフレクタによって画定される密閉空間内部に配設された電気加熱要素に通電することを含み得る。方法は、電気加熱要素によって、レードームの外面上の氷の蓄積を改善するために、レードームの内面を放射加熱することを含み得る。様々な実施形態では、方法は、コントローラによって、レードーム上の氷の蓄積に対応する条件を検出することを含み、通電は、検出に応答して行われる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、様々な実施形態による、アンテナ上の氷の蓄積を改善するための特徴を有するアンテナの例示的なブロック図を示す。
図2図2A図2Bは、様々な実施形態による、フィード構造内部に加熱要素及びファンを有する、アンテナ用のヒータアセンブリの例示的な実施形態を示す。
図3図3は、様々な実施形態による、フィード構造内部に加熱要素を有する、アンテナ用のヒータアセンブリの例示的な実施形態を示す。
図4図4A図4Bは、様々な実施形態による、フィード構造の外部に加熱要素を有しフィード構造内部にファンを有する、アンテナ用のヒータアセンブリの例示的な実施形態を例示する。
図5図5は、様々な実施形態による、フィード構造の外部に加熱要素を有する、アンテナ用のヒータアセンブリの例示的な実施形態を例示する。
図6図6は、様々な実施形態による、熱リフレクタを含むフィード構造の外部に加熱要素を有する、アンテナ用のヒータアセンブリの例示的な実施形態を例示する。
図7図7A図7Cは、様々な実施形態による、加熱要素及び熱リフレクタ、並びに熱リフレクタと相対的な位置に加熱要素を支持する構造を有するヒータアセンブリの異なる構成を示す。
図8図8A図8Bは、様々な実施形態による、アンテナ用のヒータアセンブリの例示的な実施形態を示す。
図9図9は、様々な実施形態による、アンテナ上の氷の蓄積を改善する方法のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、一般に、アンテナシステムに関し、より具体的には、アンテナ上の氷及び雪、並びに他の降水又は結露蓄積(本明細書では一般に「氷蓄積」と称される)を改善するためのシステム及び方法に関する。アンテナは、屋外や露出した場所に配置されることがよくある。例えば、アンテナは、衛星と通信するために、空が見渡せるように配向される場合がある。しかしながら、そのような配向は、アンテナを厳しい条件又は過酷な条件にさらす。多くの場合、凍結した降水及び結露は、アンテナの構成要素上に氷及び雪を蓄積させ得る。この氷の蓄積は、アンテナを介した無線信号の送信及び受信を妨げる可能性がある。例えば、氷蓄積は、誘電特性、インピーダンス、SWR比、共振挙動、及び/又はアンテナ構成要素又は信号経路の他の態様を変化させ得る。氷の蓄積は無線信号を減衰させる可能性がある。氷の蓄積は、アンテナのリフレクタを移動及び再配置させるモーターの動作に干渉する可能性がある。
【0015】
氷の蓄積に対処するための従来の取り組みには、アンテナの構成要素をレードームで覆うことが含まれる。レードームは、多くの場合、カバーであり、無線信号がカバーを通過することを可能にしつつ、降水からの物理的保護を提供する布地又は他の材料から作られる。しかしながら、氷がカバー上に蓄積し、アンテナの適切な動作を変化させる同様の問題が生じる場合がある。同様に、結露は、カバーの内部などのカバー上に蓄積し得、特に結露が凍結した場合、アンテナの適切な動作を変化させる場合がある。
【0016】
図1は、アンテナ1の例示的なブロック図である。アンテナ1は、電磁エネルギーを誘導するように構成された伝送線4を有してもよい。給電ホーン6は、伝送線4に接続され得る。給電ホーン6は、伝送線4とリフレクタ2との間で電磁エネルギーを伝達するように構成され得る。リフレクタ2は、給電ホーン6から離隔させてもよい。レードーム12は、リフレクタ2に隣接したところから延在し、リフレクタ2、伝送線4、及び給電ホーン6のうちの少なくとも1つの少なくとも一部分を覆うカバーを含み得る。アンテナ1はまた、伝送線4を少なくとも部分的に取り囲むフィード構造18を有してもよい。フィード構造18は、システムの他の態様をサポートするか、又は伝送線4に物理的保護を提供してもよい。アンテナ1はまた、ヒータアセンブリ10を含み得る。ヒータアセンブリ10は、フィード構造18の近位にあり、レードーム12、リフレクタ2、伝送線4、及び給電ホーン6のうちの少なくとも1つに熱を提供するように構成された加熱要素を含み得る。例示的な実施形態では、加熱要素は、レードーム12、リフレクタ2、伝送線4、及び給電ホーン6のうちの1つ以上を加熱するように構成されている。更なる一実施形態では、複数の加熱要素は、レードーム12、リフレクタ2、伝送線4、及び給電ホーン6のうちの1つ以上を加熱するように構成されている。
【0017】
アンテナ1の構成要素上の氷の蓄積は、ヒータアセンブリ10の熱によって改善され得る。いくつかの実施形態では、ヒータアセンブリ10は、リフレクタ2とレードーム12との間にある。したがって、ヒータアセンブリ10は、アンテナ1の内部態様であると言われ得る。他の実施形態では、ヒータアセンブリ10は、レードーム12の反対側にあり、その結果、レードーム12は、ヒータアセンブリ10とリフレクタ2との間にある。したがって、ヒータアセンブリ10は、アンテナ1の外部態様であると言われ得る。そのような実施形態では、レードーム12は、リフレクタ2とヒータアセンブリ10との間においてリフレクタ2を覆ってもよく、その結果、ヒータアセンブリ10は、リフレクタの外部にあり、レードーム12及びリフレクタ10に向かって(例えば、「プライムフォーカス」又は「フロントフィード」アンテナにおいて)エネルギーを放出する。したがって、本明細書に提供される異なる構成の様々な実施形態では、ヒータアセンブリ10が、レードーム12上の氷の蓄積及び/又はアンテナ1の他の態様を改善するために外部側からレードーム12を照射する変形例が企図され得、ヒータアセンブリ10が、レードーム12上の氷の蓄積及び/又はアンテナ1の他の態様を改善するために内部側からレードーム12を照射する更なる変形例が企図され得る。ヒータアセンブリ10の熱は、アンテナ1の構成要素を放射加熱してもよく、かつ/又はリフレクタ2とレードーム12との間の空間内で移動する空気を加温してもよい。様々な実施形態において、空気は、リフレクタ2とレードーム12との間においてヒータアセンブリ10によって加温され、加温された空気は、リフレクタ2とレードーム12との間の空間内を移動する。様々な例では、加温された空気の移動は、低密度の温かい空気と高密度の冷たい空気の混合によって受動的に引き起こされる。加温された空気の移動は、ファンによって積極的に引き起こされ得る。温かい空気を更に移動させることは、リフレクタ2とレードーム12との間の空間内、この空間内の構成要素上、及びレードーム12上の結露の蓄積を改善し得る。
【0018】
アンテナ1は、コントローラ3を有してもよい。コントローラ3は、ヒータアセンブリ10に接続されたコンピュータプロセッサ、サーモスタット、及び/又はスイッチ又は接触器であってもよく、ヒータアセンブリ10を通電又は通電停止し、及び/又はヒータアセンブリ10によって生成される熱の大きさを制御するように構成されてもよい。
【0019】
コントローラ3は、1つ以上のセンサ9を含み得るか、又は1つ以上のセンサ9に結合され得る。例えば、センサ9は、氷の蓄積、結露の蓄積などに対応する状態を検出し得る。センサ9は、アンテナ1内部に配設されてもよく(すなわち、リフレクタ2とレードーム12との間の空間内に配設され得るか、レードーム12の内面に取り付けられ得るか、又は内部に配設されたコントローラ3と一体化され得る)、レードーム12の外部に配置されレードーム12の外部に取り付けられてもよく、レードーム12の外部に配置されレードーム12の外部に取り付けられなくてもよい、などである。コントローラ3と一体化されないとき、センサ9は、有線又は無線接続を介してコントローラ3に結合されてもよい。
【0020】
センサ9によって感知又は検出される状態は、感知された結露、感知された降水、感知された温度、感知された湿度、感知された露点、感知された温度変化率、感知された露点変化率、感知された湿度変化率などを含み得る。そのような条件は、レードーム12の内部及び/又は外部の感知された水分蓄積、又はそのような蓄積を助長する条件を識別又は示すのに有用であり得る。センサ9は、水分センサ、温度センサ、及び他のタイプのセンサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、センサ9は、光学、超音波、容量性、又は他のモダリティセンサである。例えば、センサ9は、水分が隣接するコイルをまたぎ、その電気的特性を変化させたときにそれを検出するエッチングコイル、又は光学系及び光学信号を使用して氷の蓄積を検出する光学センサを含み得る。感知又は検出された条件に基づいて、コントローラ3は、例えば、1つ以上の内部又は外部切替え構成要素を介して、ヒータアセンブリ10を作動及び/又は停止させてもよい。したがって、コントローラ3は、様々なセンサ9を実装して条件を感知し、ヒータアセンブリ10を作動又は停止させて、氷又は結露の蓄積なしにアンテナの動作を維持し得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、コントローラ3は、センサ9のうちの1つ以上から1つ以上の信号を受信し、受信された1つ以上の信号に基づいて、切替え構成要素をトリガして加熱アセンブリ10を作動又は停止させる。例えば、コントローラ3が、レードーム12上の氷の蓄積を示すセンサ9から信号を受信した場合、コントローラ3は、加熱アセンブリ10を作動させ得る。コントローラ3は、センサ9がもはやレードーム12上の氷の蓄積をコントローラ3に示さなくなるまで、加熱アセンブリ10を作動させ続けることができ、示さなくなった時点で、コントローラ3は、加熱アセンブリ10を停止させてもよい。同様に、センサ9が温度センサを備える場合、コントローラ3は、センサ9によって検出された温度が閾値温度を下回るときに加熱アセンブリ10を作動させ、温度が閾値温度以上であるときに加熱アセンブリ10を停止させ得る。同様に、センサ9が露点センサを含む場合、コントローラ3は、センサ9によって検出された結露が閾値を超えたときに加熱アセンブリ10を作動させ、検出された結露が閾値以下になったときに加熱アセンブリ10を停止させ得る。したがって、コントローラ3は、センサ9を使用して、アンテナ1の物理的及び/又は環境的条件を監視し、結露の蓄積及び対応する干渉にもかかわらずアンテナ1の所望の動作を維持するために、加熱アセンブリ10を作動及び停止し得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、センサ9は、アンテナ1の1つ以上の態様、又はアンテナ1に関連付けられたアンテナ構成要素若しくは信号経路の誘電特性、インピーダンス、SWR比、及び/若しくは共振挙動を測定するセンサを備える。例えば、コントローラ3は、測定された1つ以上の態様などが1つ以上の閾値を超えるのに基づいて、アンテナ1上に氷の蓄積があることを判定し、切替え構成要素を介して加熱アセンブリ10を作動させ得る。コントローラ3は、測定された1つ以上の態様などが1つ以上の閾値内に戻ると、切替え構成要素を介して加熱アセンブリ10を停止させ得る。したがって、コントローラ3は、センサ9を使用してアンテナ1の動作条件を監視し、加熱アセンブリ10を作動及び停止させて、結露の蓄積及び対応する干渉にもかかわらずアンテナ1の所望の動作を維持し得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、コントローラ3は、コントローラ3が加熱アセンブリ10を停止及び作動することに基づいて、1つ以上の閾値を記憶するように構成されたメモリに結合されている。メモリは、センサ9によって感知された条件に基づいて、加熱アセンブリ10を作動及び停止させるようにコントローラ3を制御する命令を更に含み得る。
【0024】
様々な実施形態では、コントローラ3、ヒータアセンブリ10、及びフィード構造18の組み合わせは、集合的に、パラボラアンテナなどのアンテナ1のための加温システム7と呼ばれる場合がある。
【0025】
ここで、図1の各態様をより詳細に検討し、アンテナ1のブロック図の各識別された要素の様々な非限定的な態様及び実施形態について詳述する。アンテナ1は、単一のリフレクタを有するパラボラアンテナ、又はリフレクタ及びサブリフレクタを有するパラボラアンテナ、又は所望される任意の構成であり得る。アンテナ1は、衛星通信アンテナであり得、単一のアンテナとして、又は他のアンテナのアレイ内に実装され得る。様々な実施形態では、アンテナ1のリフレクタ2は、直径が約0.3~約100メートル、又は約1~約3メートルの範囲であるか、又は直径が約2.4メートルであるか、又は直径が2.4メートルであるが、リフレクタ2は、所望に応じてこれより大きくても小さくてもよい。更に、アンテナ1は、建物、又は柱、又は地面に取り付けられてもよく、又は所望に応じて、航空機、車輪付き車両、水上車両、又は任意の他の車両などの乗り物に取り付けられてもよい。したがって、アンテナ1は、地上局アンテナであってもよく、又は移動式アンテナであってもよい。
【0026】
伝送線4は、経路に沿ってマイクロ波(又は他の)電磁エネルギーを誘導するための管状導波路を含み得る。伝送線4は、台形導波路であってもよく、又は任意の導波路形状であってもよい。様々な実施形態では、伝送線4は、導波路ではなく、同軸ケーブルである。同様に、伝送線4は、ミラーを使用するビーム導波路などの少なくとも準光学システム、及び他の伝送線タイプを含む、別のタイプの高周波伝送線であり得る。様々な実施形態では、伝送線4は、伝送線4の外面に絶縁層を含む。絶縁体は、伝送線4が周囲加熱又は局所的熱又は加熱された空気にさらされるときに、伝送線4の加熱を制限し得る。いくつかの実施形態では、絶縁体は、伝送線4の電気的又は機械的特性に影響を及ぼし得る伝送線4の熱膨張を緩和する。
【0027】
伝送線4に接続された給電ホーン6は、伝送線4からアンテナ1のリフレクタ2に向かって電磁エネルギーを遷移させ、かつ/又はアンテナ1のリフレクタ2から伝送線4内に電磁エネルギーを遷移させる構造を備え得る。給電ホーン6は、ホーン型アンテナ又は伝送線4とリフレクタ2との間で電磁エネルギーを遷移させるように位置付けられた半波長ダイポールなどの低利得型アンテナであってもよい。給電ホーン6は、1つ以上の電磁インピーダンスに一致するように構成され得るか、又は他の電磁特性を示すように構成され得る。様々な実施形態では、給電ホーン6は、伝送線4に接続され、フィード構造18によって構造的に支持される。
【0028】
リフレクタ2は、単一のリフレクタアンテナのリフレクタであってもよい。リフレクタ2は、リフレクタ2及びサブリフレクタ8を有するアンテナなどの多重リフレクタアンテナのリフレクタであってもよい。リフレクタ2は、湾曲面、又は一連の表面、又はメッシュ面、又は電磁エネルギーと相互作用し、(i)エネルギーを別のリフレクタに集束させ、(ii)エネルギーを給電ホーンに集束させ、かつ/又は(iii)エネルギーを通信経路に沿って導くように構成された任意の他の表面であり得る。様々な実施形態では、リフレクタ2は、放物曲面である。いくつかの実施形態では、アンテナ1は、円形、楕円形、半長方形などの様々な形状のリフレクタ2を有してもよい。
【0029】
簡単に言及したように、アンテナ1は、リフレクタ2及びサブリフレクタ8を有してもよい。リフレクタ2及びサブリフレクタ8が、離隔され、給電ホーン6が、伝送線4とサブリフレクタ8との間で電磁エネルギーを伝達するように配向され、サブリフレクタ8が、サブリフレクタ8とリフレクタ2との間で電磁エネルギーを伝達するように配向されてもよい。リフレクタ2は、通信経路に沿って電磁エネルギーを送受信する。この例示的な実施形態では、リフレクタ2はまた、一次リフレクタと呼ばれる場合がある。サブリフレクタ8はまた、二次リフレクタと呼ばれる場合がある。
【0030】
レードーム12は、電磁エネルギーの通過を可能にするが、破片、動物、及び/又は氷の蓄積に対する環境保護も提供する布地又は他の材料を含むことができる。例えば、レードーム12は、伝送線4、給電ホーン6、リフレクタ2、フィード構造18、及び/又はアンテナの他の態様を氷の蓄積から保護し得るが、レードーム12自体が、外部の氷の蓄積にさらされる場合があり、このことは、ヒータアセンブリ10からの熱によって改善され得る。様々な実施形態では、レードーム12は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの疎水性材料でコーティングされた布地を含むか、又は合成ナイロンを含み得るか、又はビニルを含み得るか、又は所望される任意の材料若しくは任意のコーティングされた材料であり得る。レードーム12は、PTFEなどの疎水性材料を注入した繊維を有する布地を含んでもよい。レードーム12は、PTFE注入ガラス繊維を含んでもよい。レードーム12は、テント生地を含み得る。様々な実施形態では、レードーム12は、Saint-Gobain Performance Plastics Corporation(Solon、Ohio)から入手可能なSheergard(登録商標)材料を含む。様々な例では、レードーム12は、「シャワーボンネット」に類似した構成を有するか、又はアンテナのフェースレードームであり得る。更に、ヒータアセンブリ10及びレードームは、相補的な特徴を有してもよい。例えば、ヒータアセンブリ10から放出される赤外線のスペクトルのうちの1つ以上及びレードーム12の材料又は色は、ヒータアセンブリ10からレードーム12への熱伝達を強化するように選択されてもよい。
【0031】
最後に、フィード構造18は、伝送線4及び/又は給電ホーン6を保護及び/又は支持する構造を備え得る。フィード構造18はまた、フィードキャンと呼ばれ得る。様々な実施形態では、フィード構造18は、ヒータアセンブリ10の一部であり、ヒータアセンブリ10の1つ以上の加熱要素用の取り付け面を提供する。様々な実施形態では、フィード構造18は、給電ホーン6に構造支持を提供するか、又は伝送線4に保護を提供する従来のアンテナ構成要素である。ヒータアセンブリ10は、ヒータアセンブリ10の加熱要素のための支持を提供し得るフィード構造18に組み込まれるか、又はフィード構造18に接続されてもよい。
【0032】
様々な実施形態では、ヒータアセンブリ10は、加熱要素と、加熱要素を支持及び配向するための構造と、を含み得る。例えば、ヒータアセンブリ10は、電流がワイヤを通過するときに熱を生成するワイヤ又は他の構成要素を含み得る。ヒータアセンブリ10は、光などの赤外線エネルギーを生成する要素を含み得る。ヒータアセンブリ10は、加熱された空気を移動又は循環させ、アンテナ1の態様に接触させるために、1つ以上のファンを含み得る。ヒータアセンブリ10は、生成された熱を誘導するために1つ以上のリフレクタを含んでもよい。ヒータアセンブリ10は、異なる組み合わせで異なる態様を含んでもよい。以下の説明の多くは、加熱要素にレードーム12、リフレクタ2、伝送線4、及び給電ホーン6のうちの少なくとも1つに熱を提供させるように異なる様式で構成され得るヒータアセンブリ10の異なる例示的な実施形態に関する。
【0033】
アンテナ1の様々な態様を導入したので、ここで、アンテナ1の例示的な実施形態、特に、ヒータアセンブリ10の例示的な構成の説明のために、図2A図2Bに注目する。図2Aは、ヒータアセンブリ10及びフィード構造18の態様を示し、図2Bは、給電ホーン6及びサブリフレクタ8も支持するフィード構造18に関連するヒータアセンブリ10の1つの例示的な実装形態を示す。図2Aは、フィード構造18内部の加熱要素20を示し、図2Bは、フィード構造18内部にあり、また、加熱要素支持チューブ23内に密閉され、加熱要素支持チューブ23によって支持される加熱要素20を示す。これらの態様を、以下で更に詳しく説明する。
【0034】
図2A及び図2Bの両方を参照すると、様々な実施形態では、フィード構造18は、チューブを備える。フィード構造18は、伝送線4の周りに延在し、リフレクタ2と給電ホーン6との間の空間内にあってもよい。フィード構造18は、円筒形断面を有してもよく、伝送線4の周りに円周方向に延在してもよい。フィード構造18は、円筒形ではなく他の形状であってもよい。例えば、フィード構造18は、台形断面を有し得る。
【0035】
フィード構造18は、フィード構造18のチューブを通して画定された空気入口開口部14及び空気出口開口部16を含んでもよい。加熱要素20は、空気入口開口部14と空気出口開口部16との間の空間内のフィード構造18のチューブ内部に配設されている。更に、いくつかの実施形態では、加熱要素20はまた、加熱要素20を支持し、加熱要素20の上の空気流を導くのを助ける加熱要素支持チューブ23内部にある。空気入口開口部14に入る空気は、フィード構造18のチューブ内部を通る経路に沿って、加熱要素支持チューブ23内部に配設されるか、又はフィード構造18のチューブ内部に直接配設された加熱要素20の上を通過し、空気出口開口部16を通ってフィード構造18から出る。次いで、加温された空気は、リフレクタ2とアンテナ1のレードーム12との間の空間内を循環し、氷の蓄積を改善し得る。様々な実施形態では、1つ以上のファン22がまた、フィード構造18内部において、空気入口開口部14と空気出口開口部16との間にあり、空気を空気入口開口部14に引き込み、空気を、加熱要素20を通過させ、空気出口開口部16から空気を排出する。様々な実施形態では、1つ以上のファン22は、空気入口開口部14に隣接している。他の実施形態では、1つ以上のファン22は、空気出口開口部16に隣接している。更なる実施形態では、1つ以上のファン22は、空気入口開口部14に隣接し、1つ以上の他のファン22は、空気出口開口部16に隣接する。図示されていないが、加熱要素20は、代替的に、又は追加的に、空気入口開口部14と空気出口開口部16との間の空間内のチューブの外部に配設されてもよく、又は空気入口開口部14に隣接して配設されてもよい。1つ以上のファン22は、例えば、空気入口開口部14及び空気出口開口部16を介してチューブを通る経路に沿って、リフレクタ2とレードーム12との間の空間に空気を流させ得る。
【0036】
図3を参照すると、別の例示的な実施形態では、ヒータアセンブリ10は、図2A図2Bのヒータアセンブリと同様に構成されているが、1つ以上のファン22を省略している。例えば、空気流は、空気が加熱されるにつれて空気の膨張(例えば、密度の低下)などによって、受動的に推進され得る。図2A図2Bと同様に、ヒータアセンブリ10は、チューブを備えるフィード構造18を含む。チューブは、伝送線4の周りに延在してもよく、リフレクタと給電ホーン6との間の空間内にあってもよい。チューブは、円筒形の断面を有してもよく、伝送線4の周りに円周方向に延在してもよい。チューブは、円筒形ではなく他の形状であってもよい。例えば、チューブは、台形断面を有し得る。
【0037】
フィード構造18は、チューブを貫通して画定された空気入口開口部14及び空気出口開口部16を含み得る。加熱要素20は、空気入口開口部14と空気出口開口部16との間の空間内のフィード構造18のチューブ内部に配設されている。入口開口部14を介してチューブに入る空気は、加熱要素20によって加熱され、膨張及び上昇し、空気出口開口部16を介してフィード構造18から出る。冷却空気は、空気入口開口部14に入って、空気出口開口部16から出る空気と置き換わり、加熱要素20によって加温され、それによって、冷却空気は、フィード構造18のチューブ内部を通る経路に沿って、フィード構造18のチューブ内部に配設された加熱要素20を通過し、空気出口開口部16を通ってフィード構造18から出る。次いで、加温された空気は、リフレクタとアンテナのレードームとの間の空間内を受動的に循環し、氷の蓄積を改善し得る。したがって、例示的な実施形態では、ヒータアセンブリ10は、受動的空気流ヒータアセンブリである。
【0038】
図4Aは、ヒータ組立体10の別の実施形態を示し、図4Bは、給電ホーン6及びサブリフレクタ8を支持するフィード構造18に関連する図4Aのヒータ組立体10の1つの例示的な実装形態を示す。様々な実施形態では、ヒータアセンブリ10は、チューブを備えるフィード構造18を含む。チューブは、伝送線4の周りに延在してもよく、リフレクタと給電ホーン6との間の空間内にあってもよい。チューブは、円筒形の断面を有してもよく、伝送線4の周りに円周方向に延在してもよい。チューブは、円筒形ではなく他の形状であってもよい。例えば、チューブは、台形断面を有し得る。
【0039】
フィード構造18は、チューブを貫通して画定された空気入口開口部14及び空気出口開口部16を含み得る。フィード構造18は、空気出口開口部16に隣接する湾曲したフランジ又はそれ以外の形状のフランジを含む空気出口ディフレクタ24を含み得る。湾曲したフランジは、フィード構造18のチューブの内面42と伝送線4の外面44との間に延在して、少なくとも部分的な流体シールを提供する。空気出口ディフレクタ24は、フィード構造18内部を流れる空気を空気出口開口部16に向かって導く。
【0040】
例示的な実施形態では、加熱要素20は、空気入口開口部14と空気出口開口部16との間の空間内のフィード構造18の円筒形チューブの外部に配設されている。空気入口開口部14に入る空気は、フィード構造18の内部を通る経路に沿って通過する。フィード構造18が加熱要素20によって加温されるので、空気は、空気入口開口部14と空気出口開口部16との間のフィード構造18内の空間内部を移動するにつれて加熱される。空気は、空気出口開口部16を通ってフィード構造18から出る。空気出口ディフレクタ24は、空気流をフィード構造18を通る概ね軸方向から空気出口開口部16を通る概ね半径方向に向け直す。換言すれば、空気出口ディフレクタ24は、空気流を、フィード構造18のチューブの長さに概ね沿った方向から、空気出口開口部16を通るフィード構造18のチューブから垂直な方向又は概ね離れる方向に向け直す。次いで、加温された空気は、リフレクタとアンテナのレードームとの間の空間を循環し、氷の蓄積を改善し得る。様々な実施形態では、複数の加熱要素20は、フィード構造18の円筒形チューブの外部に配設されてもよい。例えば、加熱要素20は、フィード構造18の長さに沿って配向され、フィード構造18の円周の周りに離隔されてもよく、又はフィード構造18の周りに円周方向に配向され、フィード構造18に沿って垂直に離隔されてもよい(図示せず)。
【0041】
様々な実施形態では、1つ以上のファン22はまた、又は代わりに、フィード構造18内部において、空気入口開口部14と空気出口開口部16との間にあり、空気を空気入口開口部14に引き込み、そこにおいてフィード構造18によって温め、加温された空気を空気出口開口部16から排出する。様々な実施形態では、1つ以上のファン22は、空気入口開口部14に隣接している。他の実施形態では、1つ以上のファン22は、空気出口開口部16に隣接している。更なる実施形態では、1つ以上のファン22は、空気入口開口部14に隣接し、1つ以上の他のファン22は、空気出口開口部16に隣接する。
【0042】
更に、加熱要素20は、フィード構造18のチューブの外部にあるので、加熱要素20はまた、アンテナのレードームなどの近くの構造を放射加熱し得る。したがって、加熱要素20からの放射熱と、移動する空気からの対流熱の両方が、アンテナ上の氷の蓄積を改善し得る。更に、空気出口開口部16から出る移動空気は、ヒータアセンブリ10に隣接する静的空気ポケットに流体乱流を導入することによって、異なるアンテナ構造の周りで熱の移動を促進する。移動する空気はまた、レードームの内面上に蓄積された結露の乾燥に寄与し得る。
【0043】
図5を参照すると、別の例示的な実施形態では、ヒータアセンブリ10は、図4A図4Bのヒータアセンブリと同様に構成されているが、1つ以上のファン22を省略している。例えば、空気流は、膨張(例えば、空気が加熱されるにつれて空気の密度を低下させる)によって推進され得る。別の言い方をすれば、この例示的な実施形態では、受動的な空気流は、ヒータアセンブリ10によって生成され得る。図4A図4Bと同様に、ヒータアセンブリ10は、チューブを備えるフィード構造18を含む。フィード構造18は、伝送線4の周りに延在してもよく、リフレクタと給電ホーン6との間の空間内にあってもよい。フィード構造18のチューブは、円筒形断面を有し得、伝送線4の周りに円周方向に延在し得る。フィード構造18のチューブは、円筒形ではなく他の形状であってもよい。例えば、チューブは、台形断面を有し得る。
【0044】
フィード構造18は、チューブを貫通して画定された空気入口開口部14及び空気出口開口部16を含み得る。フィード構造18は、空気出口開口部16に隣接する湾曲したフランジ又はそれ以外の形状のフランジを含む空気出口ディフレクタ24を含み得る。湾曲したフランジは、フィード構造18のチューブの内面42と伝送線4の外面44との間に延在して、少なくとも部分的な流体シールを提供する。湾曲したフランジは、フィード構造18内部を流れる空気を空気出口開口部16に向かって導く。
【0045】
1つ以上の加熱要素20は、空気入口開口部14と空気出口開口部16との間の空間内のフィード構造18の外部に配設されている。図示されていないが、1つ以上の加熱要素20は、代替的又は追加的に、空気入口開口部14と空気出口開口部16との間の空間内のフィード構造18内部に配設することができる。空気入口開口部14に入る空気は、フィード構造18の内部を通る経路に沿って通過する。フィード構造18は、1つ以上の加熱要素20によって加熱されるので、空気入口開口部14と空気出口開口部16との間のフィード構造18内の空間内部を移動するにつれて、空気が加熱される。空気は、空気出口開口部16を通ってフィード構造18から出る。空気出口ディフレクタ24は、空気流をフィード構造18を通る概ね軸方向から空気出口開口部16を通る概ね半径方向に向け直す。換言すれば、空気出口ディフレクタ24は、空気流を、フィード構造18の長さに概ね沿った方向から、空気出口開口部16を通るフィード構造18から概ね垂直に離れる方向に向け直す。次いで、加温された空気は、リフレクタとアンテナのラドームとの間の空間を循環し、氷の蓄積を改善し、蓄積された結露を乾燥させ得る。
【0046】
1つ以上の加熱要素20は、フィード構造18のチューブの外部にあるので、加熱要素20はまた、アンテナのレードームなどの近くの構造を放射加熱する。したがって、1つ以上の加熱要素20からの放射熱と、移動する空気からの対流熱の両方が、アンテナ上の氷又は結露の蓄積を改善する。更に、空気出口開口部16から出る移動空気は、ヒータアセンブリ10に隣接する静的空気ポケットに流体乱流を導入することによって、異なるアンテナ構造の周りで熱の移動を促進する。
【0047】
図6を参照すると、ヒータアセンブリ10の別の実施形態が示されている。図6は、アンテナ1の断面図を示し、図中のより明確な再現を容易にするために、ヒータアセンブリ10の様々な詳細を省略している。加えて、図6は、例示的なレードーム12とリフレクタ2との間の関係の有用な表現を提供する。この表現は、本明細書で説明する他の実施形態について例示的であるが、異なる構成のヒータアセンブリ10を有する。本明細書において提供される他の実施形態の特徴はまた、図6に示される実施形態に組み込まれてもよく、その逆についても同様であることが理解されよう。
【0048】
いくつかの実施形態では、アンテナ1は、カセグレンアンテナに対応し得る。本明細書で説明される特徴をカセグレンアンテナと統合することによって、本明細書で説明されるアンテナ1の様々な態様は、例えばプライムフォーカスアンテナを介してカセグレンアンテナによって提供される利点に干渉することなく、又はそのような利点を減少させることなく動作することができる。例えば、ヒータアセンブリ10をフィード構造18に取り付けることによって、プライムフォーカスアンテナなどと比較して、アンテナ1に関連付けられたビームのどの部分も又は小さい部分も、ヒータアセンブリ又はアンテナ1の他の構成要素によって遮断又は妨害されることはない。
【0049】
アンテナ1は、給電ホーン6と電磁通信する伝送線4を含み得る。給電ホーン6は、伝送線4とサブリフレクタ8との間で電磁エネルギーを伝達する。サブリフレクタ8は、給電ホーン6とリフレクタ2との間で電磁エネルギーを伝達する。リフレクタ2は、サブリフレクタ8と信号経路との間で電磁エネルギーを通信する。様々な例では、氷はアンテナ1上に蓄積し得る。例えば、レードーム12は、アンテナ1の態様に物理的保護を提供するように示されている。しかしながら、氷が、レードーム12上に蓄積する場合があり、又は、レードーム12とアンテナ1のリフレクタ2との間に溜まった結露が、レードーム12とリフレクタ2によって画定される密閉空間内部で凍結する場合がある。
【0050】
ヒータアセンブリ10が図示されている。ヒータアセンブリ10は、チューブを備えるフィード構造18を含む。フィード構造18は、給電ホーン6及びサブリフレクタ8を支持してもよい。フィード構造18のチューブは、伝送線4の周りに延在し、リフレクタ2と給電ホーン6との間の空間内にあってもよい。フィード構造18のチューブは、円筒形の断面を有してもよく、伝送線4の周りに円周方向に延在してもよい。チューブは、円筒形ではなく他の形状であってもよい。例えば、チューブは、台形断面を有し得る。
【0051】
様々な例示的な実施形態によれば、本明細書で説明される構成はいずれも、図6のアンテナ1に関連して適切に使用され得る。しかしながら、図6に示されるように、例示的な実施形態では、1つ以上の加熱要素20は、フィード構造18の外部に配設されている。加熱要素20は、フィード構造18の円周の周りに延在する。加熱要素20は、電流がワイヤを通過するときに熱を生成するワイヤであり得る。加熱要素20は、リフレクタ2とレードーム12との間の空間内の空気を加温してもよく、また、リフレクタ2とレードーム12との間の空間を通って移動する赤外線放射を放出して、レードーム12又はアンテナ1の他の態様(具体的には示されていない)を加温してもよい。
【0052】
この例示的な実施形態では、熱リフレクタ26が、加熱要素20とフィード構造18との間に配置されてもよい。熱リフレクタ26は、フィード構造18の周りに配設された環状構造、湾曲構造、若しくは他のリング状構造、又は他の形状の構造を備え得る。熱リフレクタ26は、湾曲した断面又は他の形状の断面を有し、加熱要素20からの熱をフィード構造18から離れて、レードーム12などのアンテナ1の他の構造に向かうように向け直してもよい。換言すれば、環状熱リフレクタ26は、湾曲した断面を有し得、加熱要素20に隣接して配設されて、加熱要素20からの熱をレードーム12に向かって導く。いくつかの実施形態では、熱リフレクタ26と加熱要素20との組み合わせのうちの1つ以上は、フィード構造18に沿った1つ以上の位置に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、熱リフレクタ26と加熱要素20との組み合わせのうちの1つ以上は、フィード構造18の円周の周りを完全に延在しなくてもよく、代わりに、フィード構造18の円周の周りの1つ以上の位置に位置付けられてもよい。代替的に、熱リフレクタ26の位置決め又は配向は、レードーム12の特定の部分及び/又はアンテナ1の態様に熱を導くように変更され得る。
【0053】
図7Aは、図6のヒータアセンブリ10の選択された特徴の例示的な実施形態の拡大図を示す。図7Aでは、ヒータアセンブリ10は、熱リフレクタ26及び加熱要素20、並びに熱リフレクタ26から離隔関係で加熱要素20を支持する構造を含む。例えば、ヒータアセンブリ10は、支持バー23を含み得る。支持バー23は、熱リフレクタ26の縁部又は位置の間に延びて加熱要素20を熱リフレクタ26から離隔関係に維持するフランジ、ワイヤ、又は他の構造を備える。
【0054】
図7Bは、図6のヒータアセンブリ10の選択された特徴の別の例示的な実施形態の拡大図を示す。図7Bでは、ヒータアセンブリ10は、熱リフレクタ26及び加熱要素20、並びに熱リフレクタ26から離隔関係で加熱要素20を支持する構造を含む。例えば、ヒータアセンブリ10は、支持ブラケット25-1、25-2を備え得る。支持ブラケット25-1、25-2は、対になったフランジである。第1のフランジは、熱リフレクタ26の一方の縁部又は位置から加熱要素20まで延在し、第2のフランジは、熱リフレクタ26の反対側の縁部又は他方の位置から延在して、加熱要素20を熱リフレクタ26から離隔関係で保持する。
【0055】
図7Cは、図6のヒータアセンブリ10の選択された特徴の更なる例示的な実施形態の拡大図を示す。図7Cでは、ヒータアセンブリ10は、熱リフレクタ26及び加熱要素20、並びに熱リフレクタ26から離隔関係で加熱要素20を支持するための構造を含む。例えば、ヒータアセンブリ10は、取り付けプレート27を備え得る。取り付けプレート27は、加熱要素20を取り付けることができるか、又は一体的に形成することができるプレートである。プレートは、赤外線スペクトルで光透過性である耐熱プラスチックなどの熱透過性材料で作製され得る。加熱要素20は、取り付けプレート27のいずれかの側面(又は異なる位置)に取り付けられてもよい。例えば、取り付けプレート27は、熱リフレクタ26の対向する端部間に延在して、熱リフレクタ26から離隔関係で加熱要素20を支持する。更に、様々な例示的な実施形態では、加熱要素20は、任意の適切な構造を使用して、熱リフレクタ26から離隔されて支持されてもよい。
【0056】
図8Aを参照すると、ヒータアセンブリ10の別の実施形態が示されている。図8Aは、アンテナ1の断面図を示し、図中のより明確な再現を容易にするために、ヒータアセンブリ10の様々な詳細を省略している。しかしながら、前述の実施形態の特徴はまた、図8Aに示される実施形態に組み込まれてもよく、その逆についても同様であることが理解されよう。アンテナ1は、給電ホーン6と電磁通信する伝送線4を含み得る。給電ホーン6は、伝送線4とサブリフレクタ8との間で電磁エネルギーを伝達する。サブリフレクタ8は、給電ホーン6とリフレクタ2との間で電磁エネルギーを伝達する。リフレクタ2は、サブリフレクタ8と信号経路との間で電磁エネルギーを通信する。様々な例では、氷はアンテナ1上に蓄積し得る。例えば、レードーム12は、アンテナ1の態様に物理的保護を提供するように示されている。しかしながら、氷が、レードーム12上に蓄積する場合があり、又は結露が、レードーム12とアンテナ1のリフレクタ2との間、又はレードーム12の外部に溜まる場合がある。結露は、レードーム12及びリフレクタ2によって画定される密閉空間内部又はレードーム12の外部で凍結し得る。
【0057】
ヒータアセンブリ10が図示されている。ヒータアセンブリ10は、チューブを備えるフィード構造18を含む。フィード構造18は、給電ホーン6及びサブリフレクタ8を支持する。チューブは、伝送線4の周りに延在し、リフレクタ2と給電ホーン6との間の空間内にあってもよい。フィード構造18は、円筒形断面を有してもよく、伝送線4の周りに円周方向に延在してもよい。フィード構造18は、円筒形ではなく他の形状であってもよい。例えば、フィード構造18は、台形断面を有し得る。
【0058】
加熱要素20は、フィード構造18の端部に配設されている。加熱要素20は、給電ホーン6に隣接し得る。加熱要素20は、フィード構造18に取り付けられた給電ホーン6の真下又は近くなど、アンテナの焦点に最も近い位置でフィード構造18に沿って配設され得る。加熱要素20を給電ホーン6の近くに配置することによって、加熱要素は、アンテナの焦点の近くに配置され、それによって、リフレクタ2の反射特性のより効率的な使用が可能になり、加熱要素20によって生成された熱をレードーム12の様々な位置に分散させるのに役立つ。加熱要素20は、電流がワイヤを通過するときに熱を生成するワイヤであってもよく、又は特定の方向に熱を生成して放射させるか(すなわち、赤外線放射)若しくは図示のような放出される放射線21のように方向を定めずに熱を生成して放射させるように構成された任意の他の加熱要素20であってもよい。加熱要素20は、リフレクタ2とレードーム12との間の空間内の空気を加温してもよく、また、リフレクタ2とレードーム12との間の空間を通って移動する赤外線放射を放出してもよい。
【0059】
図8Bを参照すると、ヒータアセンブリ10の別の実施形態が示されている。図8Aと同様に、図8Bは、アンテナ1の断面図を示し、図中のより明確な再現を容易にするために、ヒータアセンブリ10の様々な詳細を省略している。しかしながら、前述の実施形態の特徴はまた、図8Bに示される実施形態に組み込まれてもよく、その逆についても同様であることが理解されよう。図8Bに描かれたアンテナ1は、図8Aに描かれたアンテナ1の詳細の多くを含む。しかしながら、ヒータアセンブリ10を使用して、図8Aのアンテナ1のように、例えば、反射赤外線放射を介してレードーム12を加熱する代わりに、図8Bのアンテナ1は、能動的空気流を使用してレードーム12を加熱する。具体的には、図8Bは、レードーム12とリフレクタ2との間の空間内の空気流を示しており、1つ以上のファン22は、フィード構造18を通る空気を空気入口開口部14から加熱要素20を横切って空気出口開口部16に導く。
【0060】
いくつかの実施形態では、この図には示されていないが、加温システム7のコントローラ3は、レードーム12上の氷の蓄積を検出するように取り付けられた1つ以上のセンサ9から信号を受信し得る。氷の蓄積又は氷又は結露の蓄積を助長する条件の検出に応答して、コントローラ3は、加熱要素20及び1つ以上のファン22を作動して、温かい空気を循環させて、氷又は結露の蓄積を低減又は防止し得る。いくつかの実施形態では、コントローラ3は、空気流量センサ及び/又は温度センサ19などを監視して、センサ9に関連してアンテナ1内の状態(温度、空気の動きなど)を監視して、加熱要素20及び/又は1つ以上のファン22を作動及び停止させてもよい。例えば、コントローラ3は、氷がレードーム12上に蓄積しているというセンサ9からの信号を受信することに基づいて、加熱要素20を作動させてもよい。コントローラ3は、センサ9が氷を検出しなくなるまで、又は内部温度が閾値温度を超えるまで、加熱要素20を動作状態に維持してもよい。センサ9が氷を検出しなくなると、又は内部温度が閾値温度を超えると、コントローラ3は、加熱要素20を停止し得る。いくつかの実施形態では、コントローラ3は、加熱要素20が作動するときに1つ以上のファン22を作動させ、加熱要素22が停止された後にアンテナ1内の空間内の空気を循環させ続けるように1つ以上のファン22を動作させ続けてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ3は、加熱要素20が作動するとき又は作動する前に、空気が(例えば、動作している1つ又は複数のファン22から)流れていることを確実にするために、流量センサ19を監視し得る。そのような監視は、アンテナ1の1つ以上の構成要素への熱損傷を防止し得る。
【0061】
図1を参照しながら最初に紹介されたアンテナ1の様々な構成について説明した後、いくつかの更なる具体例及び構成が企図され得る。例えば、図1を参照し、図2A図8Bも補助的に参照すると、アンテナ1は、電磁エネルギーを誘導するように構成された伝送線4を含み得る。アンテナ1は、伝送線4に接続された給電ホーン6を有し、伝送線4とリフレクタ2との間で電磁エネルギーを伝達するように構成され得る。リフレクタ2は、給電ホーンから離隔されている。レードーム12は、リフレクタ2に隣接したところから延在し、リフレクタ2、伝送線4、及び給電ホーン6のうちの少なくとも1つの少なくとも一部分を覆うカバーを提供する。更に、フィード構造18は、伝送線4を少なくとも部分的に取り囲み、加熱要素20は、フィード構造18の近位にあり、レードーム12、リフレクタ2、伝送線4、及び給電ホーン6のうちの少なくとも1つに熱を供給するように構成されている。
【0062】
前述の段落で説明したように、構成の変形が可能である。例えば、加熱要素20は、様々な異なる向きに配設することができ、様々な異なる加熱構成要素を備えることができる。加熱要素20は、抵抗性、誘導性、発光性であってもよく、又は熱を生成するための特性の組み合わせを実装してもよい。加熱要素20は、フィード構造18上に配設されてもよい。加熱要素20は、フィード構造18内部に配設されてもよい。加熱要素20は、フィード構造18と伝送線4との間のフィード構造18の内面上に配設することができる。加熱要素20は、フィード構造18とレードーム12との間のフィード構造18の外面上に配設することができる。加熱要素20は、給電ホーン6に隣接するフィード構造18の端部上に配設することができ、フィード構造18及びリフレクタ2に面するレードーム12の内面を放射加熱してもよい。加熱要素20は、熱リフレクタ26の近くに搭載することができる。例えば、環状熱リフレクタ26は、湾曲した断面を有することができ、加熱要素20に隣接して配設することができ、環状熱リフレクタ26は、加熱要素20からの熱をレードーム12に向かって導くように構成することができる。加熱要素20は、レードーム12を放射加熱して、レードーム12上の氷の蓄積を改善する。更に、ファン22は、加熱要素20の近位にあり、レードーム12に対する熱の移動を引き起こすように構成することができる。あるいは、ファン22は省略される。
【0063】
フィード構造18は、異なる形状及びサイズを有することができる。場合によっては、フィード構造18は、伝送線4の周りに環状に延在し、フィード構造18と伝送線4との間に空間を画定する円筒形チューブであり、この空間は、加熱要素20を含む。フィード構造18は、フィード構造18の第1の端部に開口部を画定してもよく、フィード構造18の第1の端部における開口部は、空気入口開口部14を含む。フィード構造18は、第1の端部に対向するフィード構造18の第2の端部に開口部を画定し得る。フィード構造18の第2の端部における開口部は、空気出口開口部16であってもよい。アンテナ1はまた、リフレクタ2とレードーム12との間に画定された空間内で、加熱要素20上に空気を通過させて空気を加温し、加温された空気を循環させるように構成されたファン22をフィード構造18内部に有することができる。
【0064】
場合によっては、加熱要素20は、連続的に動作する。他の例では、コントローラ3は、氷点より高い閾値温度にレードーム12の温度を維持するために、加熱要素20を選択的に作動及び停止させるように加熱要素20に接続されている。
【0065】
構成要素はまた、パラボラアンテナ上に設置された加温システム7として配置することができる。例えば、パラボラアンテナ用の加温システム7は、フィード構造18、ヒータアセンブリ10の電気加熱要素20、及びコントローラ3を含み得る。フィード構造18は、パラボラアンテナの伝送線4(例えば、RF導波路)を受け入れる少なくとも1つの開放端を有し、パラボラアンテナ1の伝送線4の周りに設置されるように構成されている。電気加熱要素20は、フィード構造18に取り付けられるか、又はフィード構造18内に取り付けられる。コントローラ3は、電気加熱要素20に接続され、電気加熱要素20を作動させて、パラボラアンテナ1の少なくとも一部分を加温して、パラボラアンテナ1上の氷の蓄積を改善するように構成されている。フィード構造18は、円筒形であってもよく、伝送線4の少なくとも一部分の周りにおいて同心円状であってもよい。
【0066】
電気加熱要素20の様々な構成が可能である。いくつかの例では、電気加熱要素20は、フィード構造18の外面上に配設され、パラボラアンテナ1のレードーム12を放射加熱するように構成されており、レードーム12は、レードーム12とパラボラアンテナ1のリフレクタ2との間のフィード構造18を少なくとも部分的に囲んでいる。いくつかの例では、電気加熱要素20は、フィード構造18の内面上に配設され、フィード構造18を通して、パラボラアンテナ1のレードーム12とパラボラアンテナ1のリフレクタ2との間に少なくとも部分的に画定された空間内に循環させるために、フィード構造18内部の空気を加熱するように構成されている。いくつかの例では、電気加熱要素20は、フィード構造18内部に配設され、フィード構造18の内面に接続され、システムは、フィード構造18内部に同様に配設され、空気を加熱のために強制的に電気加熱要素20上に送るように構成されたファン22も更に備える。いくつかの例では、電気加熱要素20は、伝送線4の端部(例えば、RF導波路)に接続されているパラボラアンテナ1の給電ホーン6に隣接して、フィード構造18の端部に配設されている。様々な実施形態では、フィード構造18は、伝送線4の周りに同心円状に設置され、伝送線4は、リフレクタ2とパラボラアンテナ1のレードーム12との間に配設され、レードーム12は、リフレクタ2を少なくとも部分的に覆い、電気加熱要素20は、レードーム12を放射加熱してパラボラアンテナ1のレードーム12上の氷の蓄積を改善する。
【0067】
システムの異なる実施形態に加えて、アンテナ上の氷の蓄積を改善する方法が提供される。図9を参照すると、アンテナ上の氷の蓄積を改善する方法900は、様々な態様を含み得る。アンテナは、(i)給電ホーンを有する伝送線と、(ii)給電ホーンから離隔されたリフレクタと、(iii)密閉空間内部で伝送線の少なくとも一部分を少なくとも部分的に囲むレードームであって、密閉空間が、レードームとリフレクタとの間にレードームによって画定される、レードームと、を有し得る。この方法は、コントローラによって、レードーム上の氷の蓄積に対応する条件を検出することを含み得る(ブロック902)。この方法は、コントローラによって、伝送線に隣接しており、レードーム及びリフレクタによって画定される密閉空間内部に配設された電気加熱要素に通電することを含み得る(ブロック904)。通電は検出に応答して行なわれてもよい。更なる例では、ブロック902は省略され、コントローラは、ユーザ入力、スイッチの操作に応答して、様々な間隔などにおいて、電気加熱要素に連続的に通電する。方法は、電気加熱要素によって、アンテナのレードームを加熱して、レードーム又はアンテナの他の構成要素上の氷の蓄積を改善することを含み得る(ブロック906)。様々な実施形態では、加熱は、レードームの内面又はアンテナの他の構成要素に対して行われ、レードームの外面上又はアンテナの他の構成要素上の氷の蓄積を改善する。加熱は、放射加熱であり得る。例えば、加熱は、レードームを加熱するための赤外線放射を放出することであり得る。加熱は、対流加熱であり得る。例えば、加熱は、空気の加温及びレードームに近接する加温された空気の循環であり得る。更なる例では、加熱は、放射加熱及び対流加熱の組み合わせであり得る。
【0068】
ブロック902は、コントローラによる条件の検出を説明する。様々な実施形態では、これらの条件は、異なる環境特性であり得る。これらの条件は、氷の蓄積に対応し得る。例えば、氷の蓄積に対応する条件は、感知された結露、感知された降水、感知された温度、感知された湿度、感知された露点、感知された温度変化率、感知された露点変化率、感知された湿度変化率などを含み得る。そのような条件は、レードームの内部又は外部で感知された水分の蓄積を含み得る。コントローラは、検出を実行するために様々なセンサを実装し得る。センサには、光学センサ、超音波センサ、静電容量センサ、又は他のセンサが含まれ得る。水分センサは、水分が隣接するコイルをまたぎ、その電気的特性を変化させたときにそれを検出するエッチングコイルを含み得る。
【0069】
上記では、本発明の実施例について説明した。当然ながら、本発明を説明する目的で構成要素又は方法論の考えられる全ての組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者であれば、本発明の多くの更なる組み合わせ及び置換が可能であることを認識するであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲に入る全てのそのような変更、修正、及び変形を包含することが意図されている。加えて、本開示又は特許請求の範囲が、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「第1の(a first)」、又は「別の(another)」要素又はその等価物を列挙する場合、「第1の」又は「別の」要素は、1つ又は2つ以上のそのような要素を含み、2つ以上のそのような要素を必要とすることも、除外することもないと解釈すべきである。本明細書で使用するとき、「含む(includes)」という用語は、含むが限定されないことを意味し、「含む(including)」という用語は、含むが限定されないことを意味する。「に基づく」という用語は、少なくとも部分的に基づくことを意味する。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-06-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナであって、
電磁エネルギーを誘導するように構成された伝送線と、
前記伝送線に接続され、前記伝送線とリフレクタとの間で前記電磁エネルギーを伝達するように構成された給電ホーンであって、
前記リフレクタが、前記給電ホーンから離隔されている、給電ホーンと、
前記リフレクタに隣接したところから延在し、前記リフレクタ、前記伝送線、及び前記給電ホーンのうちの少なくとも1つの少なくとも一部分を覆うカバーを含むレードームと、
前記伝送線を少なくとも部分的に取り囲むフィード構造と、
前記フィード構造に近接しており、前記レードーム及び前記リフレクタに熱を提供するように構成された加熱要素であって、前記フィード構造内部に配設されている、加熱要素と、を備える、アンテナ。
【請求項2】
前記加熱要素が、前記フィード構造上に配設されている、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
前記伝送線が、導波路である、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項4】
前記加熱要素に近接しており、前記レードームに対する前記熱の移動を引き起こすように構成されたファンを更に備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項5】
前記フィード構造が、前記伝送線の周りに環状に延在し、前記フィード構造と前記伝送線との間に空間を画定する円筒形チューブであり、前記空間が、前記加熱要素を含む、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項6】
前記加熱要素が、前記フィード構造と前記伝送線との間の前記フィード構造の内面上に配設されている、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項7】
前記フィード構造が、空気入口開口部及び空気出口開口部を更に備え、前記空気入口開口部が、空気が前記フィード構造に入ることを可能にするように構成され、前記加熱要素が、前記空気入口開口部からの前記空気を加温するように構成され、空気出口開口部が、前記加温された空気が前記フィード構造から出るのを可能にし、前記加温された空気を前記リフレクタと前記レードームとの間の空間内で循環させて、前記レードーム上の氷の蓄積を改善するように構成されている、請求項6に記載のアンテナ。
【請求項8】
前記レードームの前記カバーが、前記リフレクタ、前記伝送線、及び前記給電ホーンを覆う前記リフレクタの前記面全体にわたって延在する、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項9】
前記レードームの前記カバーが、前記リフレクタ、前記伝送線、及び前記給電ホーンを覆う前記リフレクタの前記面全体にわたって延在し、前記加熱要素が、前記リフレクタと前記レードームとの間の空間内で空気を加温し、前記加温された空気を循環させて前記レードーム上の氷の蓄積を改善するように構成されている、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項10】
前記フィード構造が、前記フィード構造の第1の端部に開口部を画定し、前記フィード構造の前記第1の端部における前記開口部が、空気入口開口部を含み、
前記フィード構造が、前記フィード構造の前記第1の端部の反対側の第2の端部に開口部を画定し、前記フィード構造の前記第2の端部における前記開口部が、空気出口開口部を含み、
前記アンテナが、前記加熱要素の上に空気を通過させて前記空気を加温し、前記リフレクタと前記レードームとの間に画定された空間内で前記加温された空気を循環させるように構成されたファンを、前記フィード構造内部に更に備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項11】
前記フィード構造が、前記フィード構造の第1の端部に開口部を画定し、前記フィード構造の前記第1の端部における前記開口部が、空気入口開口部を含み、
前記フィード構造が、前記フィード構造の前記第1の端部の反対側の第2の端部に開口部を画定し、前記フィード構造の前記第2の端部における前記開口部が、空気出口開口部を含み、
前記空気入口開口部が、前記レードームと前記リフレクタとの間に画定された空間から空気を受け入れて、前記加熱要素を通過させ、前記加熱要素によって加温させ、
前記空気出口開口部が、加温された空気が前記フィード構造から出て、前記レードームと前記リフレクタとの間に画定された前記空間内を循環して前記レードームを加温することを可能にする、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項12】
前記加熱要素を選択的に作動及び停止させて前記レードームの温度を氷点より高い閾値温度に維持するように前記加熱要素に接続されたコントローラを更に備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項13】
前記アンテナが、地上局アンテナである、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項14】
前記フィード構造が、空気入口開口部及び空気出口開口部を更に備え、前記空気入口開口部が、空気が前記フィード構造に入ることを可能にするように構成され、前記加熱要素が、前記空気入口開口部からの前記空気を加温するように構成され、空気出口開口部が、前記加温された空気が前記フィード構造から出るのを可能にし、前記加温された空気を前記リフレクタと前記レードームとの間の空間内で循環させて前記レードーム上の氷の蓄積を改善するように構成される、請求項5に記載のアンテナ。
【請求項15】
前記加熱要素が、空気流を前記加熱要素上に誘導する加熱要素支持チューブ内部に配設されている、請求項10に記載のアンテナ。
【請求項16】
パラボラアンテナのための加温システムであって、
前記パラボラアンテナの伝送線を受け入れる少なくとも1つの端部を有し、前記パラボラアンテナの前記伝送線の周りに設置されるように構成されたフィード構造と、
前記フィード構造に取り付けられた電気加熱要素と、
前記電気加熱要素に接続され、前記電気加熱要素を作動させて、前記パラボラアンテナの少なくとも一部分を加温するように構成されたコントローラと、を備え、
前記電気加熱要素が、前記フィード構造の外面上に配設され、前記レードームと前記パラボラアンテナのリフレクタとの間の前記フィード構造を少なくとも部分的に囲む前記パラボラアンテナのレードームを放射加熱するように構成されている、加温システム。
【請求項17】
前記フィード構造が、円筒形であり、前記伝送線の少なくとも一部分の周りにおいて同心円状である、請求項16に記載の加温システム。
【請求項18】
前記伝送線が、導波路である、請求項16に記載の加温システム。
【請求項19】
前記電気加熱要素が、前記伝送線の第1の端部に配置された給電ホーンに隣接する前記フィード構造の端部に配設されている、請求項16に記載の加温システム。
【請求項20】
前記電気加熱要素が、前記伝送線の周りに環状に延在し、熱リフレクタを備える円筒形チューブであり、前記加熱要素が、前記レードームの内面を放射加熱して、前記レードーム上の氷の蓄積を改善するように構成されている、請求項16に記載の加温システム。
【請求項21】
前記電気加熱要素が、前記伝送線の端部に接続された前記パラボラアンテナの給電ホーンに隣接して、前記フィード構造の端部に配設されている、請求項16に記載の加温システム。
【請求項22】
前記フィード構造が、前記伝送線の周りに同心円状に設置され、前記伝送線が、リフレクタと前記パラボラアンテナのレードームとの間に配設され、前記レードームが、前記リフレクタを少なくとも部分的に覆い、前記電気加熱要素が、前記レードームを放射加熱して前記パラボラアンテナの前記レードーム上の氷の蓄積を改善する、請求項16に記載の加温システム。
【請求項23】
(i)給電ホーンを有する導波路と、(ii)前記給電ホーンから離隔されたリフレクタと、(iii)密閉空間内部で前記導波路の少なくとも一部分を少なくとも部分的に囲むレードームであって、前記密閉空間が、前記レードームと前記リフレクタとの間に前記レードームによって画定される、レードームと、を有するアンテナ上の氷の蓄積を改善する方法であって、
コントローラによって、前記導波路に隣接しており、前記レードーム及び前記リフレクタによって画定される前記密閉空間内に配設された電気加熱要素に通電することと、
前記電気加熱要素によって、前記レードームの内面を放射加熱して、前記レードームの外面上の氷の蓄積を改善することと、を含む、方法。
【請求項24】
前記コントローラによって、前記レードーム上の氷の蓄積に対応する条件を検出することを更に含み、前記通電が前記検出に応答して行なわれる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
アンテナであって、
電磁エネルギーを誘導するように構成された伝送線と、
前記伝送線に接続され、前記伝送線とリフレクタとの間で前記電磁エネルギーを伝達するように構成された給電ホーンであって、前記リフレクタが、前記給電ホーンから離隔されている、給電ホーンと、
前記リフレクタに隣接したところから延在し、前記リフレクタ、前記伝送線、及び前記給電ホーンのうちの少なくとも1つの少なくとも一部分を覆うカバーを含むレードームと、
フィード構造であって、前記伝送線を少なくとも部分的に取り囲み、前記フィード構造の第1の端部に開口部を画定し、前記フィード構造の前記第1の端部における前記開口部が、空気入口開口部を含み、前記フィード構造が、前記フィード構造の前記第1の端部の反対側の第2の端部に開口部を画定し、前記フィード構造の前記第2の端部における前記開口部が、空気出口開口部を含む、フィード構造と、
前記フィード構造に近接する加熱要素であって、前記空気入口開口部が、前記レードームと前記リフレクタとの間に画定された空間から空気を受け入れて、前記加熱要素を通過させ、前記加熱要素によって加温させ、前記空気出口開口部が、加温された空気が前記フィード構造から出て、前記レードームと前記リフレクタとの間に画定された空間内を循環して、前記レードーム及び前記リフレクタを加温する、加熱要素と、を備える、アンテナ。
【請求項26】
アンテナであって、
電磁エネルギーを誘導するように構成された伝送線と、
前記伝送線に接続され、前記伝送線とリフレクタとの間で前記電磁エネルギーを伝達するように構成された給電ホーンであって、
前記リフレクタが、前記給電ホーンから離隔されている給電ホーンと、
前記リフレクタに隣接したところから延在し、前記リフレクタ、前記伝送線、及び前記給電ホーンのうちの少なくとも1つの少なくとも一部分を覆うカバーを含むレードームと、
前記伝送線を少なくとも部分的に取り囲むフィード構造と、
前記フィード構造に近接しており、前記レードーム、前記リフレクタ、前記伝送線、及び前記給電ホーンのうちの少なくとも1つに熱を供給するように構成された加熱要素であって、前記給電ホーンに隣接する前記フィード構造の端部に配設され、前記フィード構造及び前記リフレクタに面する前記レードームの内面を放射加熱するように構成された、加熱要素と、を備える、アンテナ。
【国際調査報告】