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特表2024-518831カメラモジュール及びこれを備えた車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-07
(54)【発明の名称】カメラモジュール及びこれを備えた車両
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20210101AFI20240425BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240425BHJP
【FI】
G02B7/02 B
G02B7/02 F
G03B15/00 V
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570443
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(85)【翻訳文提出日】2024-01-11
(86)【国際出願番号】 KR2022006853
(87)【国際公開番号】W WO2022240222
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】10-2021-0063036
(32)【優先日】2021-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0110389
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0183214
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】チェ ソ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク ソン チン
(72)【発明者】
【氏名】ソク スン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】イム チュン ヨン
【テーマコード(参考)】
2H044
【Fターム(参考)】
2H044AB10
2H044AH01
2H044AH14
(57)【要約】
発明の実施例に開示されたカメラモジュールは、内部に貫通ホールを有するレンズバレルと、前記レンズバレルの貫通ホールに配置され、物体側からセンサー側に向いて光軸が整列された第1~第3レンズを有するレンズ部と、イメージセンサーとを含み、前記第2レンズの材質と前記第1レンズの材質は異なり、前記第2レンズの屈折率は、前記第1レンズの屈折率より低く、前記第1~第3レンズのそれぞれは、前記光軸から前記レンズバレルの内面に向いて延長される第1~第3フランジ部を含み、前記第1フランジ部の上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は第1外径であり、前記第2フランジ部の上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は第2外径であり、前記第3フランジ部の上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は第3外径であり、前記イメージセンサーの上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は4外径であり、前記第3外径は、前記第4半径より小さく、前記第2外径より大きくてもよい。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に貫通ホールを有するレンズバレルと、
前記レンズバレルの貫通ホールに配置され、物体側からセンサー側に向いて光軸が整列された第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズを有するレンズ部と、
イメージセンサーと、
を含み、
前記第2レンズの材質と前記第1レンズの材質は異なり、
前記第2レンズの屈折率は、前記第1レンズの屈折率より低く、
前記第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズのそれぞれは、前記光軸から前記レンズバレルの内側壁に向いて延長される第1フランジ部、第2フランジ部及び第3フランジ部を含み、
前記第1フランジ部の上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は第1外径であり、
前記第2フランジ部の上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は第2外径であり、
前記第3フランジ部の上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は第3外径であり、
前記イメージセンサーの上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は4外径であり、
前記第3外径は、前記第4半径より小さく、前記第2外径より大きい、カメラモジュール。
【請求項2】
前記第1外径は、前記第3外径より小さい、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項3】
前記レンズバレルの下端内側に配置され、前記第3レンズとイメージセンサーの間に配置された光学フィルターを含む、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項4】
前記第1支持部の厚さは、前記第1支持部の内面と外面の間の最小距離であり、前記第2支持部の厚さと同一である、請求項1または2に記載のカメラモジュール。
【請求項5】
前記第2支持部の厚さは、前記第2支持部の内面と外面の間の最小距離であり、前記第3支持部の厚さと同一である、請求項3に記載のカメラモジュール。
【請求項6】
内部に貫通ホールを有するレンズバレルと、
前記レンズバレルの貫通ホールに配置され、物体側からセンサー側に向いて光軸が整列された第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズと、
を含み、
前記第2レンズの材質と前記第1レンズの材質は異なり、
前記第2レンズの屈折率は、前記第1レンズの屈折率より低く、
前記第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズのそれぞれは、前記光軸から前記レンズバレルの内面に向いて延長される第1フランジ部、第2フランジ部及び第3フランジ部を含み、
前記レンズバレルは、前記第1フランジ部の外側に配置された第1支持部、前記第2フランジ部の外側に配置される第2支持部、及び前記第3フランジ部の外側に配置される第3支持部を含み、
前記第1、2、3支持部は、前記第1、2、3レンズの外側で前記レンズバレルの内側壁と外面が互いに垂直する区間を含み、
前記レンズバレルの下端外面に前記光軸と平行する仮想の直線を基準として、前記第1支持部の外面は第1深さを有し、前記第2支持部の外面は第2深さを有し、前記第3支持部の第3深さを有し、
前記第2深さは、前記第1深さより小さく、前記第3深さより小さい、カメラモジュール。
【請求項7】
前記レンズバレルの下端内側に配置され、前記第3レンズとイメージセンサーの間に配置された光学フィルターを含む、請求項6に記載のカメラモジュール。
【請求項8】
前記第1支持部の厚さは、前記第1支持部の内面と外面の間の最小間隔であり、前記第2支持部の厚さと同一である、請求項6または7に記載のカメラモジュール。
【請求項9】
前記第2支持部の厚さは、前記第2支持部の内面と外面の間の最小距離であり、前記第3支持部の厚さと同一である、請求項8に記載のカメラモジュール。
【請求項10】
前記第1支持部から前記第2支持部に向いて傾斜するように延長される第1傾斜部、及び前記第2支持部から前記第3支持部に向いて傾斜するように延長される第2傾斜部を含む、請求項1または6に記載のカメラモジュール。
【請求項11】
前記第2支持部の内面は、前記第2フランジ部の外面と接触し、
前記第2レンズの前記第2フランジ部が前記第1支持部の内面と接触する第1接触面の長さは、前記フランジ部厚さの20%~50%である、請求項1または6に記載のカメラモジュール。
【請求項12】
前記光軸上で前記第1レンズは、物体側第1面とセンサー側第4面を含み、
前記光軸上で前記第2レンズの物体側第3面とセンサー側第4面は異なる曲率半径を有し、
前記第2レンズの前記第2フランジ部が前記第2支持部の内面と接触する第1接触面の中心は、前記第2フランジ部厚さの中心を基準として前記第3面と前記第4面のうち曲率半径が大きい側に近く位置する、請求項11に記載のカメラモジュール。
【請求項13】
前記第1接触面の中心は、前記第2レンズの前記フランジ部の中心よりも物体側に近く位置する、請求項12に記載のカメラモジュール。
【請求項14】
前記第3面と前記第4面の曲率半径の差は1以上である、請求項12に記載のカメラモジュール。
【請求項15】
前記第3面の曲率半径は、前記第4面の曲率半径より大きく、
前記第1接触面の中心は、前記第2レンズのフランジ部の中心よりも物体側に近く位置する、請求項14に記載のカメラモジュール。
【請求項16】
前記第1レンズの直径が前記第2レンズの直径より小さい、請求項15に記載のカメラモジュール。
【請求項17】
前記第3レンズの材質と前記第1レンズの材質は異なり、
前記第3レンズの屈折率は、前記第1レンズの屈折率より低く、
前記第3レンズの前記第3フランジ部は、前記レンズバレルの第3支持部の内面と接触する第2接触面を含み、
前記第2接触面の長さは、前記第3フランジ部厚さの20%~50%である、請求項1または6に記載のカメラモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の実施例は、カメラモジュール及びこれを備えた車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ADAS(Advanced Driving Assistance System)とは、ドライバーの運転を補助するための先進運転支援システムとして、前方の状況をセンシングして、センシングされた結果に基づいて状況を判断し、状況判断に基づいて車両の動きを制御するように構成される。例えば、ADASセンサー装置は、前方の車両を感知し、車線を認識する。以後、目標車線や目標速度及び前方のターゲットが判断されると、車両のESC(Electrical Stability Control)、EMS(Engine Management System)、MDPS(Motor Driven Power Steering)等が制御される。代表的に、ADASは、自動駐車システム、低速市内走行補助システム、死角地帯警告システム等として具現される。ADASで前方の状況を感知するためのセンサー装置は、GPSセンサー、レーザースキャナ、前方レーダー、Lidar等であるが、最も代表的なものは車両の前方を撮影するための前方カメラである。
【0003】
ドライバー状態監視システムは、NIR(Near-infrared)カメラ、ECU(Electronic control unit)で構成されている。ドライバー状態監視システムは、NIR LEDを利用してドライバーの顔部位に赤外線を投射し、赤外線が投射されたドライバーの顔映像を獲得する。ECUは、NIRカメラから獲得されるドライバーの顔映像を映像処理して、目、鼻、口を検出し、ドライバーの視線が向く方向と目の開閉を確認する。ドライバーの視線が向く方向と目の開閉によりECUはドライバーの状態を把握することができ、それによりドライバーの前方注視怠慢の有無を確認することができる。ドライバーの前方注視怠慢が判断されると、ECUはブザー等のような出力装置により警告信号を出力してドライバーに警告する。
【0004】
近来、ドライバーの安全及び便宜のために車両の周辺を感知する感知システムに対する研究が加速化している。車両感知システムは、車両の周辺の物体を感知してドライバーが認知できなかった物体との衝突を防ぐだけではなく、空いている空間等を感知して自動駐車を行うように多様な用途で使用されており、車両自動制御において最も必須的なデータを提供している。このような感知システムは、レーダー信号を利用する方式と、カメラを利用する方式が通常的に用いられている。車両用カメラモジュールは、自動車で前方及び後方監視カメラとブラックボックス等に内蔵されて使用され、被写体を写真や動画で撮影することになる。車両用カメラモジュールは、外部に露出するので、湿気及び温度によって撮影品質が落ちることがある。特に、カメラモジュールは、周囲温度とレンズの材質によって光学特性が変化する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発明の実施例は、新しいレンズ光学系を有するカメラモジュールを提供することができる。
【0006】
発明の実施例は、新しいレンズバレルを有するカメラモジュールを提供することができる。
【0007】
発明の実施例は、レンズのうち少なくとも1つの熱補償レンズを有する光学系と熱変形を抑制するためのレンズバレルを有するカメラモジュールを提供することができる。
【0008】
発明の実施例は、レンズのうち少なくとも1つのレンズのフランジ部とレンズバレルの内側壁の間の接触特性により熱変形を減らすためのカメラモジュールを提供することができる。
【0009】
発明の実施例は、カメラモジュールを有する携帯端末機及び車両のような移動体を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明の実施例に係るカメラモジュールは、貫通ホールを含むレンズバレルと、前記貫通ホール内部に配置され、第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズを含むレンズ部とを含み、前記レンズバレルは、前記貫通ホール内部の第1内側壁、第2内側壁及び第3内側壁を含み、前記第1レンズは前記第1内側壁と接触し、前記第2レンズは前記第2内側壁と接触し、前記第3レンズは前記第3内側壁と接触し、前記第1レンズはガラス材質を含み、前記第2レンズ及び前記第3レンズはプラスチック材質を含み、前記第1レンズの直径は5mm以下であり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径は10mm以下であり、前記レンズバレルの線膨張係数は31ppm/℃~60ppm/℃である。
【0011】
発明の実施例によれば、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズは、光が入射する有効領域及び光が入射しない非有効領域を含み、前記第1レンズの直径、前記第2レンズの直径及び前記第3レンズの直径は、前記有効領域及び非有効領域の和で定義される。
【0012】
発明の実施例によれば、前記レンズバレルの線膨張係数は前記第1レンズの線膨張係数より大きく、前記レンズバレルの線膨張係数は前記第2レンズ及び前記第3レンズの線膨張係数以下である。前記第1レンズの線膨張係数は0ppm/℃超過乃至20ppm/℃であり、前記第2レンズの線膨張係数は5ppm/℃~60ppm/℃であり、前記第3レンズの線膨張係数は5ppm/℃~60ppm/℃である。
【0013】
発明の別の例によれば、前記第1レンズの直径は3mm~5mmであり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径は3mm~9mmであり、前記第1レンズの直径は前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径より小さい。発明の実施例によれば、前記第1レンズの線膨張係数は0ppm/℃超過乃至10ppm/℃であり、前記第2レンズの線膨張係数は50ppm/℃~60ppm/℃であり、前記第3レンズの線膨張係数は50ppm/℃~60ppm/℃である。
【0014】
実施例に係るカメラモジュールは、前記第1レンズの直径は3.2mm~4.4mmであり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径は4.5mm~8mmであり、前記第1レンズの直径は、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径より小さい。前記レンズバレルの線膨張係数は29ppm/℃~50ppm/℃または39ppm/℃~60ppm/℃である。
【0015】
発明の実施例によれば、前記カメラモジュールは、第1温度から前記第1温度より高温の第2温度に変化する第1モードと、前記第1温度から前記第1温度より低温の第3温度に変化する第2モードで駆動され、前記第1モードで前記第1レンズと前記第1内側壁の間の間隔は15μm以下であり、前記第2モードで前記第2レンズと前記第2内側壁の間の間隔は6μm以下であり、前記第2モードで前記第3レンズと前記第3内側壁の間の間隔は6μm以下であり、前記第1温度は20℃~30℃であり、前記第2温度は80℃~105℃であり、前記第3温度は-40℃~-30℃である。
【0016】
発明の別の実施例に係るカメラモジュールは、貫通ホールを含むバレルと、前記貫通ホール内部に配置され、第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズを含むレンズ部とを含み、前記レンズバレルは、前記貫通ホール内部の第1内側壁、第2内側壁及び第3内側壁を含み、前記第1レンズは第1内側壁と接触し、前記第2レンズは第2内側壁と接触し、前記第3レンズは第3内側壁と接触し、前記第1レンズは、第1温度から前記第1温度より高温の第2温度に変化する第1モードで膨張し、前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記第1温度から前記第1温度より低温の前記第3温度に変化する第2モードで収縮し、前記第1レンズの直径は5mm以下であり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径は10mm以下であり、前記レンズバレルの線膨張係数は31ppm/℃~60ppm/℃であり、前記第1モードで前記第1レンズと前記第1内側壁の間の間隔は18μm以下であり、前記第2モードで前記第2レンズと前記第2内側壁の間の間隔は9μm以下であり、前記第2モードで前記第3レンズと前記第3内側壁の間の間隔は9μm以下であり、前記第1温度は20℃~30℃であり、前記第2温度は80℃~105℃であり、前記第3温度は-40℃~-30℃である。
【0017】
発明の実施例によれば、前記第1レンズはガラスを含み、前記第2レンズ及び前記第3レンズはプラスチックを含む。前記レンズバレルの線膨張係数は、前記第1レンズの線膨張係数より大きく、前記レンズバレルの線膨張係数は、前記第2レンズ及び前記第3レンズの線膨張係数以下である。
【0018】
発明の別の実施例によれば、前記第1レンズの線膨張係数は0ppm/℃超過乃至20ppm/℃であり、前記第2レンズの線膨張係数は5ppm/℃~60ppm/℃であり、前記第3レンズの線膨張係数は5ppm/℃~60ppm/℃であり、前記第1レンズの直径は3mm~5mmであり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径は3mm~9mmであり、前記第1レンズの直径は、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径より小さい。
【0019】
発明の別の実施例によれば、前記第1レンズの線膨張係数は0ppm/℃超過乃至20ppm/℃であり、前記第2レンズの線膨張係数は50ppm/℃~60ppm/℃であり、前記第3レンズの線膨張係数は50ppm/℃~60ppm/℃であり、前記第1レンズの直径は3.2mm~4.4mmであり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径は4.5mm~8mmであり、前記第1レンズの直径は、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径より小さい。
【0020】
発明の別の実施例によれば、前記レンズバレルの線膨張係数は29ppm/℃~50ppm/℃または39ppm/℃~60ppm/℃である。
【0021】
発明の別の実施例によれば、前記第1モードで前記レンズバレルの膨張量と前記第1レンズの膨張量の差(バレル膨張量-第1レンズ膨張量)は18μm以下であり、前記第2モードで前記第2レンズまたは第3レンズの収縮量と前記レンズバレルの収縮量の差(第2、3レンズ収縮量-バレルの収縮量)は9μm以下である。
【0022】
発明の別の実施例に係るカメラモジュールは、貫通ホールを含むレンズバレルと、前記貫通ホール内部に配置され、第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズを含むレンズ部とを含み、前記レンズバレルは、前記貫通ホール内部の第1内側壁、第2内側壁及び第3内側壁を含み、前記第1レンズはガラスを含み、前記第2レンズ及び前記第3レンズはプラスチック材質を含み、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズのうち少なくとも1つの直径は下記数式を満足する。
【0023】
数式:2mm≦レンズ直径≦{40μm/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}
発明の別の実施例に係るカメラモジュールは、貫通ホールを含むレンズバレルと、前記貫通ホール内部に配置され、第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズを含むレンズ部とを含み、前記レンズバレルは、前記貫通ホール内部の第1内側壁、第2内側壁及び第3内側壁を含み、前記第1レンズはガラス材質を含み、前記第2レンズ及び前記第3レンズはプラスチック材質を含み、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズのうち少なくとも1つの直径は下記数式を満足し、前記第1レンズは20℃~30℃の範囲の第1温度から80℃~105℃の第2温度に変化し、前記第2レンズ及び前記第3レンズは20℃~30℃の範囲の第1温度から-40℃~-30℃の第3温度に変化する。
【0024】
数式:2mm≦レンズ直径≦{レンズのディセンタの大きさ(μm)/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}
【発明の効果】
【0025】
発明の実施例によれば、カメラモジュール内のレンズの間の材質差による熱変形または温度による形状変化を減らすことができる。
【0026】
発明の実施例によれば、カメラモジュールでレンズの周囲に配置されたレンズバレルの厚さを一定な厚さで提供して、レンズの熱変形または温度による形状変化を減らすことができる。
【0027】
発明の実施例によれば、機構的に熱補償が可能なレンズとレンズバレルを有するカメラモジュールを提供して、カメラモジュールの信頼性を改善することができる。
【0028】
発明の実施例によれば、プラスチック材質のレンズに対してレンズバレルとの接触位置または/及び接触面積を調節して熱変形が抑制されるようにして、カメラモジュールの信頼性を改善することができる。
【0029】
発明の実施例によれば、レンズのフランジ部とレンズバレルの内面の間の接触特性を考慮して、光軸と直交する方向にレンズの膨張と収縮による光学特性変化を抑制することができる。発明の実施例は、熱変化に光学的に敏感なレンズの形状変化を抑制して、レンズの光軸がずれて光学的性能(MTF)が急激に低下する問題を抑制することができる。
【0030】
発明の実施例に係るカメラモジュールは、レンズの素材及び直径に応じて前記レンズのディセンタを最小化できるバレルの線膨張係数を設定することができる。詳しくは、物質固有の特性である線膨張係数は、レンズの素材ごとに異なる。この時、カメラモジュールに含まれるレンズ同士の線膨張係数の差及びレンズとバレルの間の線膨張係数の差によってカメラモジュールが高温状態または低温状態に変化する場合、膨張量及び収縮量の差によってレンズのディセンタが発生し得る。これにより、レンズの素材による各レンズの線膨張係数の大きさの範囲及びレンズの直径の大きさを考慮して、レンズとバレルの間の膨張量の差及び収縮量の差を制御することができる。即ち、実施例に係るカメラモジュールは、カメラモジュールの高温状態及び低温状態で発生するディセンタが光学特性に大きく影響を与えない範囲にバレルの線膨張係数の範囲を設定することができる。これにより、レンズの設定された線膨張係数及び設定された直径で設定された範囲のバレルの線膨張係数を有するようにカメラモジュールを設定することで、高温状態及び低温状態でカメラモジュールが光学特性に大きく影響を与えないディセンタ範囲にレンズのディセンタを調節することができる。
【0031】
よって、実施例に係るカメラモジュールは、高温状態及び低温状態でもディセンタ範囲を最小化することで、常温、高温及び低温状態のいずれにおいても均一な動作性能を維持することができる。発明の実施例によれば、カメラモジュールの光学的信頼性を改善することができる。また、カメラモジュール及びこれを有する車両用カメラ装置の信頼性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】発明の第1実施例に係るカメラモジュールの側断面図の例である。
図2図1のカメラモジュールで物体側に近い2つのレンズとレンズバレルの結合を示した部分側断面図である。
図3図1のカメラモジュールでセンサー側に近い最後のレンズとレンズバレルの結合を示した部分側断面図である。
図4】発明の第1実施例に係るレンズバレルを示した斜視図である。
図5図4のレンズバレルの側断面図の例である。
図6】発明の図4のレンズバレルを有するカメラモジュールの側断面図である。
図7図6のレンズバレルの第1、2支持部を説明するための部分側断面図である。
図8図6のレンズバレルの第3支持部を説明するための部分拡大図である。
図9図6のレンズバレルの外径を説明した図面である。
図10】(A)、(B)は、比較例及び発明のカメラモジュールの熱によるストレスを比較した図面である。
図11】(A)、(B)は、比較例及び発明のカメラモジュールの熱による変形率を比較した図面である。
図12】(A)、(B)は、比較例及び発明のカメラモジュールの回折(Diffraction)光学性能変化率(MTF)を比較したグラフである。
図13】発明の第2実施例に係るカメラモジュールを説明する側断面図である。
図14】発明の第2実施例に係るカメラモジュールを説明する側断面図である。
図15】発明の第2実施例に係るカメラモジュールのレンズ部のディセンタを説明するための表である。
図16】発明の第2実施例に係るカメラモジュールのレンズ部のディセンタを説明するための表である。
図17】発明の第2実施例に係るカメラモジュールのレンズ部のディセンタを説明するための表である。
図18】発明の第3実施例に係るカメラモジュールにおいて、レンズバレル内のレンズの直径変化を比較するための表である。
図19】発明の第3実施例に係るカメラモジュールにおいて、レンズバレル内のレンズの直径変化を比較するための表である。
図20】発明の実施例に係るカメラモジュールを有する車両の例を示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。本発明の技術思想は、説明される一部実施例に限定されるものではなく、多様な形態に具現することができ、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間の構成要素の1つ以上を選択的に結合又は置き換えて用いることができる。また、本発明の実施例で用いられる用語(技術及び科学的用語を含む)は、明白に特定して記述されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に一般的に理解できる意味と解釈され、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、かかわる技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈できるだろう。
【0034】
本発明の実施例で用いられる用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、記載上特に限定しない限り複数形も含むことができ、「A及び(と)B、Cのうち少なくとも1つ(又は1つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組合せることのできる全ての組合せのうち1つ以上を含むことができる。また、本発明の実施例の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(A)、(B)等の用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって当該構成要素の本質又は順序等が限定されるものではない。そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載された場合、その構成要素は他の構成要素に直接的に連結又は接続される場合だけではなく、その構成要素と他の構成要素の間にある更なる構成要素により「連結」、「結合」又は「接続」される場合も含むことができる。また、各構成要素の「上又は下」に形成又は配置されると記載される場合、「上又は下」は、2つの構成要素が直接接触する場合だけではなく、1つ以上のさらに他の構成要素が2つの構成要素の間に形成又は配置される場合も含む。また「上又は下」と表現される場合、1つの構成要素を基準として上側方向だけではなく下側方向の意味も含むことができる。また、以下で説明される多数の実施例は、互いに組合わせることができないと特別に言及しない限り、互いに組合わせることができる。また、多数の実施例のうちいずれか1つの実施例に対する説明で抜けている部分は、特別に言及しない限り、別の実施例に対する説明を適用することができる。
【0035】
発明の説明で、最初のレンズは、物体側に一番近いレンズを意味し、最後のレンズは、像側(またはセンサー面)に一番近いレンズを意味する。前記最後のレンズは、イメージセンサーに隣接したレンズを含むことができる。発明の説明で、特別な言及がない限り、レンズの半径、厚さ/距離、TTL等に対する単位は全てmmである。本明細書で、レンズの形状は、レンズの光軸を基準として表したものである。一例として、レンズの物体側面が膨らんでいるまたは凹んでいるという意味は、当該レンズの物体側面で光軸付近が膨らんでいるまたは凹んでいるという意味であり、光軸周辺が膨らんでいるまたは凹んでいるという意味ではない。よって、レンズの物体側面が膨らんでいると説明された場合でも、当該レンズの物体側面で光軸周辺部分は凹状を有することができ、その反対の形状を有することができる。本明細書で、レンズの厚さ及び曲率半径は、当該レンズの光軸を基準として測定されたものであることを明示しておく。即ち、レンズの面が膨らんでいるということは、光軸と対応する領域のレンズの表面が凸状を有することを意味し、レンズの面が凹んでいるということは、光軸と対応する領域のレンズの表面が凹状を有することを意味することができる。また、「物体側面」は、光軸を基準として物体側を向くレンズの面を意味し、「センサー側面」は、光軸を基準としてセンサー側面を向くレンズの面を意味することができる。
【0036】
図1は、発明の第1実施例に係るカメラモジュールの側断面図の例であり、図2は、図1のカメラモジュールで物体側に近い2つのレンズとレンズバレルの結合を示した部分側断面図であり、図3は、図1のカメラモジュールでセンサー側に近い最後のレンズとレンズバレルの結合を示した部分側断面図である。
【0037】
図1図3を参照すると、発明の第1実施例に係るカメラモジュール1000は、レンズバレル500、複数のレンズ111、113、115を有するレンズ部100、遮光機能を有する間隔維持部材121、123、124、125、メイン基板190及びイメージセンサー192を含むことができる。前記カメラモジュール1000は、前記レンズ部100の最後のレンズとイメージセンサー192の間に光学カバーガラス194及び光学フィルター196を含むことができる。
【0038】
前記レンズバレル500は、上側が開放された第1開口部101と下側が開放された第2開口部102を有する貫通ホール515を備えることができる。前記第1開口部101と前記第2開口部102は、光軸方向に対応することができる。前記貫通ホール515は、レンズバレル500の内部が光軸Lz方向に開放でき、内部にレンズ111、113、115が収納される収納部として機能することができる。前記貫通ホール515は、上部幅、下部幅及び中間幅が互いに異なってもよい。
【0039】
前記第1開口部101を介して前記レンズバレル500内部のレンズ部100が露出される。詳しくは、前記第1開口部101を介して前記レンズ部100のレンズのうち最上部に配置されるレンズが露出される。これにより、前記外部の光が前記レンズバレル500内部のレンズ部100に入射することができる。前記第2開口部102を介して前記イメージセンサー192が露出される。詳しくは、前記第2開口部102を介して前記レンズ部100のレンズのうち最下部に配置されるレンズが露出される。即ち、前記最下部に配置されるレンズは、前記第2開口部102を介して前記イメージセンサー192と対応して配置される。これにより、前記複数のレンズを順次通過した光が前記レンズバレル500外部の前記イメージセンサー192に入射することができる。
【0040】
前記レンズ部100は、3枚またはそれ以上のレンズ111、113、115が積層された光学系であってもよい。前記レンズ部100は、5枚以下のレンズが積層された光学系を含むことができる。前記レンズ部100は、3枚以上または5枚以下の固体レンズを含むことができる。前記レンズ部100は、少なくとも1つのプラスチック材質のレンズを含むか、少なくとも1つのガラス材質のレンズとプラスチック材質のレンズを含むことができる。発明の実施例に係るレンズ部100には、プラスチック材質のレンズがガラス材質のレンズより多いか、2枚以上であってもよい。ここで、前記レンズ部100は、プラスチックレンズまたは/及びガラスレンズで積層することができる。ここで、前記プラスチック材質は、ガラス材質の熱膨張係数(CTE)に比べて5倍以上高く、温度の関数による屈折率の変更値(|dN/dt|)は、ガラス材質よりプラスチック材質が10倍以上高くてもよい。ここで、dNはレンズの屈折率の変更値であり、dTは温度の変更値を表わす。
【0041】
説明の便宜を図り、レンズ部100は、第1レンズ111、第2レンズ113、第3レンズ115を含み、前記第1レンズ111、第2レンズ113、第3レンズ115は、物体側からイメージセンサー192に向いて積層され、光軸Lzで整列される。
【0042】
前記レンズ部100のレンズ111、113、115は、レンズバレル500内の貫通ホール515に結合され、例えばセンサー側から物体側方向に結合されるか、その反対方向に結合されるか両方向に結合される。前記レンズバレル500の貫通ホール515内のレンズ111、113、115は、センサー側に物体側方向に結合される例で説明することにする。
【0043】
前記レンズ111、113、115のそれぞれは、光が入射する有効径を有する有効領域と、前記有効領域の外側に非有効領域を含むことができる。前記レンズ111、113、115のフランジ部111A、113A、115Aは、非有効領域であってもよい。前記非有効領域は、光が遮光膜121、124によって遮断される領域であってもよい。前記フランジ部111A、113A、115Aは、前記レンズ111、113、115の有効領域から光軸Lzに対して直交する方向または半径方向や円周方向に延長される。
【0044】
前記第1レンズ111と前記第2レンズ113の間の外側周囲には、第1遮光膜121が配置され、前記第2レンズ113と前記第3レンズ115の間の外側周囲には、間隔維持部123及び第2遮光膜124のうち少なくとも1つが配置される。前記第1、2遮光膜121、124は、非有効領域の光を遮光する部材として機能することができ、前記第1、2遮光膜121、124のうちいずれか1つは絞りとして使用される。前記間隔維持部123は、第2、3レンズ113、115の間の間隔を維持させることができ、遮光機能を有することができる。前記間隔維持部123がない場合、光軸方向に整列された2つのレンズのフランジ部が互いに接触するか、遮光膜によって接触することができる。前記第1遮光膜121、間隔維持部123、及び第2遮光膜124のうち少なくとも1つまたは両方ともはスペーサーとして機能することができる。前記第1、2遮光膜121、124の厚さは、間隔維持部123の厚さより薄くてもよい。ここで、絞り(stop)は、前記第1レンズ111の第2面S2の周囲に配置されるか、第2面S2として使用することができる。
【0045】
前記第3レンズ115の下部周囲に支持部材125が配置され、前記支持部材125は、前記第3レンズ115を支持するか光学フィルター196との間隔を維持させることができる。ここで、前記第3レンズ115の外側S30一部は、レンズバレル500の内側壁511と接着剤で接着される。
【0046】
前記第1レンズ111の直径A1は、前記第2レンズ113の直径A2より小さくてもよく、前記第2レンズ113の直径A2は、前記第3レンズ115の直径A3より小さくてもよい。前記第1、2、3レンズ111、113、115の直径A1、A2、A3は、物体側からセンサー側に行くほど漸増してもよい。前記第1、2、3レンズ111、113、115が積層された外形状は、ピラミッド形状または多角形形状を有することができる。前記レンズ111、113、115のそれぞれの直径A1、A2、A3は、有効領域と非有効領域を有する領域の直径であってもよい。前記レンズ111、113、115のそれぞれの直径A1、A2、A3は、各フランジ部111A、113A、115Aの直径であってもよい。
【0047】
前記第1レンズ111は、被写体に一番近いレンズであり、光が入射する物体側第1面S1と光が出射するセンサー側第2面S2のうち少なくとも1つまたは両方ともが球面や非球面であってもよい。前記第1レンズ111の第1面S1は凸状を有することができ、センサー側第2面S2は凹状を有することができる。前記第1レンズ111はガラス材質であってもよい。前記第1レンズ111は、外側に第1フランジ部111Aを含むことができる。前記第1フランジ部111Aの外側S10一部は、前記レンズバレル500の内側壁511に接触することができる。前記第1フランジ部111Aの外側のうち前記レンズバレル500の内側壁511と接触する接触面の長さは、前記第1フランジ部111Aの厚さの70%以上を有することができる。前記第1フランジ部111Aの接触面の長さ方向は、前記光軸Lzと平行するか所定角度で傾斜した方向であり、または前記第1フランジ部111Aは、前記第1レンズ111の有効径の外側から光軸Lzと直交する方向Xに延長される。前記第1フランジ部111Aの厚さは、前記第1フランジ部111Aの物体側とセンサー側領域のうち光学部材と接触した2つの面の間の間隔であってもよい。前記光学部材は、レンズ、レンズバレル、間隔維持部材、絞り、遮光膜等がレンズバレル内部に配置される物体となることができる。前記レンズバレル500の内側壁511と接触する長さは、前記第1フランジ部111Aの外面の物体側一端からセンサー側他端までの長さである。
【0048】
前記第1レンズ111がガラス材質で提供されるので、前記カメラモジュール1000が車両内側または外側で光に露出される場合、プラスチック材質による変色を防止することができ、熱による変形F1を減らすことができる。前記カメラモジュール1000が車両内に配置される場合、前記第1レンズ111はガラス材質またはプラスチック材質であってもよい。
【0049】
前記第1レンズ111は、屈折率が1.7以上または1.8以上であるか、1.7~2.3の範囲を有することができる。絶対値で表わす場合、光軸Lzで前記第1レンズ111の第1面S1の曲率半径は第2面S2の曲率半径より小さくてもよく、例えば3.3mm以下を有することができる。前記第1レンズ111の第1面S1の曲率半径と第2面S2の曲率半径の差は1mm以上を有することができ、例えば1mm~3mmの範囲を有することができる。前記第1レンズ111の中心厚さは、レンズ部100のレンズのうち一番厚くてもよく、例えば1mm以上を有することができる。前記第1レンズ111の有効径の大きさを見ると、第1面S1の有効径の大きさは、第2面S2の有効径大きいより大きくてもよい。
【0050】
前記第2レンズ113と前記第3レンズ115は、前記第1レンズ111の材質と異なる材質であり、前記第1レンズ111の屈折率と異なる屈折率を有することができる。前記第2レンズ113は、プラスチック材質であってもよい。前記第2レンズ113は、第1レンズ111と第3レンズ115の間に配置され、外側に第2フランジ部113Aを有することができる。前記第3レンズ115は、プラスチック材質であってもよい。前記第3レンズ115は、第2レンズ113と光学フィルター196の間に配置され、外側に第3フランジ部115Aを有することができる。前記第2レンズ113と前記第3レンズ115は、プラスチック材質で射出成形されてもよい。
【0051】
図1及び図2を参照すると、前記第2レンズ113は、物体側第3面S3とセンサー側第4面S4を含み、前記第3面S3と前記第4面S4は非球面であってもよい。前記第3レンズ113の第3面S3と第4面S4は曲率半径が互いに異なってもよい。前記第3面S3は凹状を有することができ、センサー側第4面S4は凸状を有することができる。別の例として、第2レンズ113は曲率半径が互いに異なる2つの面を有し、例えば前記第3面S3は凸状を有し、前記第4面S4は凹状を有することができる。これと異なるように、前記第3面S3は凸状を有し、前記第4面S4は凸状を有することができる。これと異なるように、前記第3面S3は凹状を有し、前記第4面S4は凹状を含むことができる。
【0052】
前記第2レンズ113は外側周囲に第2フランジ部113Aを含むことができる。前記第2フランジ部113Aの外側S20一部は、前記レンズバレル500の内側壁511と接触することができる。前記第2フランジ部113Aは、前記第2レンズ113の有効径の外側から光軸Lzと直交する方向Xに延長される。前記第2フランジ部113Aの厚さD1は、前記第2フランジ部113Aの物体側とセンサー側領域のうち光学部材と接触した2つの面の間の間隔であってもよい。前記光学部材は、レンズ、レンズバレル、間隔維持部材、絞り、遮光膜等レンズバレル内部に配置される物体となることができる。前記第2レンズ113の第2フランジ部113Aの厚さD1は、前記第2フランジ部113Aから第1遮光膜121と接触する面と前記間隔維持部123と接触する面の間の距離、例えば前記距離は光軸と平行する方向の距離であってもよい。
【0053】
図2のように、前記第2フランジ部113Aの外側S20は、前記レンズバレル500の内側壁511と接触する第1接触面S21、前記第1接触面S21と物体側面の間の第1傾斜面S23、前記第1接触面S21とセンサー側面の間の第2傾斜面S24を含むことができる。前記第2フランジ部113Aの外側S20は、前記第1接触面S21から光軸Lzと平行する軸方向に延長され、前記第1接触面S21と前記第2傾斜面S24の間に配置された第1非接触面S22を含むことができる。
【0054】
前記第2フランジ部113Aの第1接触面S21は、前記第2フランジ部113Aの最外側に配置され、前記レンズバレル500の内側壁511と接触することができる。前記第1非接触面S22は、前記第1接触面S21の下端から垂直にまたは同じ平面に延長され、前記レンズバレル500の内側壁511と非接触することができる。前記第1接触面S21の接触長さD2は、前記第2フランジ部113Aの厚さD1より小さくてもよい。前記第1接触面S21の接触長さD2は、前記厚さD1の50%以下であるか20%~50%の範囲を有することができる。前記接触長さD2の方向Lz1は、光軸Lzと平行する軸Lz1方向であるか、前記光軸Lzと平行する軸Lz1を基準として所定角度で傾斜することができる。前記第1非接触面S22は、センサー側に行くほど前記内側壁511との間隔が大きくなることができる。前記第1非接触面S22の垂直な長さD5は、前記第1接触面S21の接触長さD2より小さくてもよい。前記第1非接触面S22の長さD3は、前記第2レンズ113を射出成形する時、前記第1接触面S21の下端からセンサー側にさらに延長されてレンズバレル500の内側壁511と離隔するので、バリ(Burr)のような構造物が第1非接触面S22に発生しても、前記第1接触面S21の面接触を妨害することなく前記第1接触面S21とレンズバレル500の内側壁511が互いに密着できる距離である。または、第1非接触面S22は、バリ(Burr)による第2レンズ113の組立不良を防止することができる。前記第1非接触面S22の長さD5は、前記第2フランジ部113Aの厚さD1の1/15以下または1/20以下に形成される。前記第2フランジ部113Aの厚さD1は、0.7mm以上、例えば0.7mm~1.2mmの範囲を有することができる。
【0055】
前記第1傾斜面S23は、前記第1接触面S21の物体側一端から前記第1フランジ部113Aの物体側面に向いて第1角度R1で延長される。前記第1角度R1は、光軸と平行する軸Lz1に対して40度以下、例えば10度~40度の範囲または15度~35度の範囲を有することができる。前記第1角度R1が前記範囲より小さい場合、射出成形に困難があり、前記範囲より大きい場合、前記第2レンズ113の第2フランジ部113Aの固定力が低下したりねじれる問題が発生し得る。
【0056】
前記第2傾斜面S24は、前記第1非接触面S22のセンサー側一端から前記第1フランジ部113Aのセンサー側面に向いて第2角度R2で延長される。前記第2角度R2は、光軸と平行する軸Lz1に対して40度以下、例えば10度~40度の範囲または15度~35度の範囲を有することができる。前記第2角度R2は、前記第1角度R1と同一であるか小さくてもよい。前記第2角度R2が前記範囲より小さい場合、射出成形に困難があり、前記範囲より大きい場合、前記第2レンズ113の第2フランジ部113Aの固定力が低下したりねじれる問題が発生し得る。
【0057】
前記第2レンズ113の屈折率は、前記第1レンズ111の屈折率より低くてもよく、1.7未満、例えば1.45~1.69の範囲を有することができる。前記第2レンズ113と前記第1レンズ111の屈折率の差は0.3以上を有することができる。絶対値で表わす場合、前記第2レンズ113の凹状の第3面S3の曲率半径は、凸状の第4面S4の曲率半径より大きくてもよく、例えば7mm以上であるか5.1mm~7mmの範囲を有することができる。前記第4面S4の曲率半径は、絶対値で5mm以下、例えば2mm~5mmの範囲を有することができる。前記第2レンズ113の第3面S3の曲率半径と第4面S4の曲率半径の差は1mm以上を有することができ、例えば1mm~5mmの範囲を有することができる。前記第2レンズ113の中心厚さは、レンズ部100のレンズのうち二番目に厚くてもよく、例えば第1レンズ111の中心厚さよりは薄く、第3レンズ113の中心厚さよりは厚くてもよい。前記第2レンズ113と前記第1レンズ111の間の中心間隔は、前記第1レンズ111の厚さより小さくてもよく、前記第2、3レンズ113、115の間の中心間隔より大きくてもよい。前記第2レンズ113の有効径の大きさを見ると、第3面S3の有効径の大きさは、第4面S4の有効径の大きさより小さくてもよい。前記第3面S4の有効径の大きさは、前記第2面S2の有効径大きいより大きくてもよく、第1面S1の有効径の大きさより小さくてもよい。
【0058】
前記第2レンズ113は、プラスチック材質として、ガラス材質より熱膨張係数が高いので熱による変形F2がより大きく発生する。発明の実施例は、第2レンズ113の第3面S3と第4面S4の曲率半径の差がある場合、2つの面S3、S4の曲率半径の差とプラスチック材質による熱変形F2が最小化されるように第2フランジ部113Aの外側S20に緩和構造を提供することができる。前記緩和構造は、前記第2レンズ113の光軸上における第3、4面S3、S4の曲率半径の差による熱変形F2に基づいて、第2フランジ部113Aの外側S20の第1接触面S21の面積または垂直な長さを最適化することができる。
【0059】
前記第2レンズ113は、光軸Lz上で絶対値で第3面S3の曲率半径が第4面S4の曲率半径より1以上大きい場合、第3面S3と第4面S4の間の光軸中心P1は、前記第2フランジ部113Aの垂直中心P3よりもセンサー側に近く位置することができる。また、前記第1接触面S21の長さD2の中心P2は、前記第2レンズ113の光軸中心P1よりも物体側に近く位置し、前記第2フランジ部113Aの垂直中心P3よりも物体側に近く位置することができる。
【0060】
前記第1接触面S21の中心P2が前記第2フランジ部113Aの垂直中心P3よりも物体側に近く位置することになることで、前記第1接触面S21は、前記第2フランジ部113Aの外側上部を外側下部よりもレンズバレル500の内側壁511と多く接触することで、前記第2レンズ113の第3、4面S3、S4の曲率半径の差とプラスチック材質による熱変形F2を緩和することができる。例えば、上部とは、物体側を意味し、下部とは、センサー側を意味することができる。例えば、曲率半径が小さいほど温度変化による光学的性能変化がより大きいレンズであり、温度変化により敏感なレンズである。曲率半径が1以上の差がある場合、曲率半径が小さいレンズは温度変化により敏感であり、温度変化による光学的性能変化がより大きいレンズである。前記第1接触面S21の中心P2を曲率半径が小さい面から遠く配置することで、温度変化による光学的性能の低下を緩和することができる。ここで、前記第1接触面S21の長さD2は、前記第2フランジ部113Aの厚さD1対比20%~50%の範囲で形成される。前記第1接触面S21は、前記第2フランジ部113Aの外側上部で前記レンズバレル500の内側壁511と面接触することで、前記第2フランジ部113Aの外側下部に伝達される熱変形F2を緩和することができる。このような前記第1接触面S21の長さD2が前記範囲より小さいと、温度が変わることにより前記第2レンズの位置が変形し、前記範囲より大きいと、前記第2レンズ113の熱変形F2の緩和が微小となり、射出成形に困難があり、光軸Lz上で熱によるストレスが増加し、熱変形率が増加する原因となる。前記第2フランジ部113Aの外側S20の垂直な長さ(D2+D5)は、前記第2フランジ部113Aの厚さD1対比20%~50%の範囲で形成される。
【0061】
前記第2フランジ部113Aの外側S20の垂直な長さ(D2+D5)は、前記第2フランジ部113Aの第1傾斜面S23の両端を通る水平な両直線の間の長さD4より大きくてもよく、前記第2フランジ部113Aの第2傾斜面S24の両端を通る水平な両直線の間の長さD3より小さくてもよい。
【0062】
図1及び図3を参照すると、前記第3レンズ115は、プラスチック材質であり、物体側第5面S5及びセンサー側第6面S6を含み、前記第5面S5及び第6面S6は非球面であってもよい。前記第5面S5は光軸Lz上で凸状を有することができ、前記第6面S6は光軸Lz上で凹状を有することができる。別の例として、第3レンズ115は絶対値で表した曲率半径が互いに異なる2つの面として、例えば前記第5面S5は凸状を有し、前記第6面S6は凹状を有する構造、前記第5面S5は凸状を有し、前記第6面S6は凸状を有する構造、または前記第5面S5は凹状を有し、前記第6面S4は凹状を有する構造のうちいずれか1つを含むことができる。前記第3レンズ115は、外側に第3フランジ部115Aを含むことができる。前記第3フランジ部115Aの外側S30一部は、前記レンズバレル500の内側壁511と接触することができる。
【0063】
前記第3フランジ部115Aは、前記第3レンズ115の有効径の外側から光軸Lzと直交する方向Xに延長され、その厚さT1は第3フランジ部115Aの物体側とセンサー側領域のうち光学部材と接触した2つの面の間の間隔であってもよい。前記光学部材は、レンズ、レンズバレル、間隔維持部材、絞り、遮光膜等レンズバレル内部に配置される物体となることができる。前記第3レンズ115の第3フランジ部115Aの厚さT1は、前記第3フランジ部115Aで第2遮光膜124と接触する面と前記支持部材125と接触する面の間の距離、例えば前記距離は光軸と平行する方向の距離であってもよい。
【0064】
図3のように、前記第3フランジ部115Aの外側S30は、前記レンズバレル500の内側壁511と接触する第2接触面S31、前記第2接触面S31と物体側面の間の第3傾斜面S33、前記第1接触面S31とセンサー側面の間の第4傾斜面S34を含むことができる。前記第3フランジ部115Aの外側S30は、前記第2接触面S31から光軸Lzと平行する軸方向に延長され、前記第2接触面S31と前記第4傾斜面S34の間に配置された第2非接触面S32を含むことができる。前記第2接触面S31は、前記第3フランジ部115Aの最外側に配置され、前記レンズバレル500の内側壁511と接触することができる。前記第2非接触面S32は、前記第2接触面S31の下端から垂直にまたは同じ平面に延長され、前記レンズバレル500の内側壁511と非接触することができる。前記第2接触面S31の接触長さT2は、前記第3フランジ部115Aの厚さT1より小さくてもよい。前記第2接触面S31の接触長さT2は、前記厚さT1の60%以下であるか30%~60%の範囲を有することができる。または20%~50%の範囲を有することができる。前記接触長さT2の方向Lz2は、光軸Lzと平行する軸方向であるか、前記光軸Lzと平行する軸Lz2を基準として所定角度で傾斜することができる。前記第2非接触面S32は、センサー側に行くほど前記内側壁511との間隔が大きくなることができる。前記第2非接触面S32の垂直な長さT5は、前記第2接触面S31の接触長さT2より小さくてもよい。前記第2非接触面S32の長さT3は、前記第3レンズ115を射出成形する時、前記第2接触面S31の下端からセンサー側にさらに延長されてレンズバレル500の内側壁511と離隔するので、バリ(Burr)のような構造物が第2非接触面S32に発生しても、前記第2接触面S31の面接触を妨害することなく前記第2接触面S31とレンズバレル500の内側壁511が互いに密着できる距離である。または、第2非接触面S32は、バリ(Burr)による第3レンズ115の組立不良を防止することができる。前記第2非接触面S32の長さT5は、前記第3フランジ部115Aの厚さT1の1/15以下または1/20以下に形成される。前記第3フランジ部115Aの厚さT1は、前記厚さD1より小さく、0.6mm以上、例えば0.6mm~1mmの範囲を有することができる。
【0065】
前記第3傾斜面S33は、前記第2接触面S31の物体側一端から前記第2フランジ部115Aの物体側面に向いて第3角度R3で延長される。前記第3角度R3は、光軸と平行する軸Lz2に対して40度以下、例えば10度~40度の範囲または15度~35度の範囲を有することができる。前記第3角度R3が前記範囲より小さい場合、射出成形に困難があり、前記範囲より大きい場合、前記第3レンズ115の第3フランジ部115Aの固定力が低下したりねじれる問題が発生し得る。
【0066】
前記第4傾斜面S34は、前記第2非接触面S32のセンサー側一端から前記第3フランジ部115Aのセンサー側面に向いて第4角度R4で延長される。前記第4角度R4は、光軸と平行する軸Lz2に対して40度以下、例えば10度~40度の範囲または15度~35度の範囲を有することができる。前記第4角度R4は、前記第3角度R3と同一であるか大きくてもよい。前記第4角度R4が前記範囲より小さい場合、射出成形に困難があり、前記範囲より大きい場合、前記第3レンズ115の第3フランジ部115Aの固定力が低下したりねじれる問題が発生し得る。
【0067】
前記第3レンズ115の屈折率は、前記第1レンズ111の屈折率より低くてもよく、1.7未満、例えば1.45~1.69の範囲を有することができる。前記第2、3レンズ113、115の材質は同一であってもよく、同じ屈折率を有することができる。前記第3レンズ115と前記第1レンズ111の屈折率の差は0.3以上を有することができる。絶対値で表わす場合、前記第3レンズ115の凸状の第5面S5の曲率半径は、凹状の第6面S6の曲率半径より大きくてもよく、例えば3mm以上であるか3mm~6.5mmの範囲を有することができる。前記第6面S6の曲率半径は、絶対値で4mm以下、例えば1.5mm~4mmの範囲を有することができる。前記第3レンズ115の第5面S5の曲率半径と第6面S6の曲率半径の差は1mm以上を有することができ、例えば1mm~5mmの範囲または2mm~5mmの範囲を有することができる。
【0068】
前記第3レンズ115の中心厚さは、前記第1レンズ111の中心厚さよりは薄く、第2レンズ113の中心厚さより薄くてもよい。前記第3レンズ115と前記第2レンズ113の間の中心間隔は、前記第1、2レンズ111、113の間の中心間隔より大きくてもよい。前記第3レンズ115と前記光学フィルター196の間の中心間隔は、前記第2、3レンズ113、115の間の中心間隔より小さくてもよい。前記第3レンズ115の有効径の大きさを見ると、第5面S5の有効径の大きさは、第6面S6の有効径の大きさより小さくてもよい。前記第6面S6の有効径の大きさは、前記第3面S3の有効径大きいより大きくてもよく、第1面S1の有効径大きいより大きくてもよい。
【0069】
前記第3レンズ115は、プラスチック材質として、ガラス材質より熱膨張係数が高いので熱による変形F3がより大きく発生する。発明の実施例は、第3レンズ115の第5面S5と第6面S6の曲率半径の差がある場合、2つの面S5、S6の曲率半径の差とプラスチック材質による熱変形F3が最小化されるように第3フランジ部115Aの外側S30に緩和構造を提供することができる。前記緩和構造は、前記第3レンズ115の光軸上における第5、6面S5、S6の曲率半径の差による熱変形F3に基づいて、第3フランジ部115Aの外側S30の第2接触面S31の面積または垂直な長さを最適化することができる。前記第3レンズ115は、光軸Lz上で絶対値で第5面S5の曲率半径が第6面S6の曲率半径より1以上大きい場合、第5面S5と第6面S4の間の光軸中心P5は、前記第3フランジ部115Aの垂直中心P6よりもセンサー側に近く位置することができる。また、前記第2接触面S31の長さT2の中心P6は、前記第3レンズ115の光軸中心P5よりも物体側に近く位置し、前記第3フランジ部115Aの垂直中心P7よりも物体側に近く位置することができる。前記第2接触面S31の中心P6が前記第3フランジ部115Aの垂直中心P7よりも物体側に近く位置することになることで、前記第2接触面S31は、前記第3フランジ部115Aの外側上部を外側下部よりもレンズバレル500の内側壁511と多く接触することで、前記第3レンズ115の第5、6面S5、S6の曲率半径の差とプラスチック材質による熱変形F3を緩和することができる。例えば、上部とは、物体側を意味し、下部とは、センサー側を意味することができる。例えば、曲率半径が小さいほど温度変化による光学的性能変化がより大きいレンズである。曲率半径が1以上の差がある場合、曲率半径が小さいレンズは温度変化により敏感であり、温度変化による光学的性能変化がより大きいレンズである。前記第2接触面S31の中心P6を曲率半径が小さい面から遠く配置することで、温度変化による光学的性能の低下を緩和することができる。
【0070】
ここで、前記第2接触面S31の長さT2は、前記第3フランジ部115Aの厚さT1対比60%以下として、20%~50%または30%~60%の範囲で形成される。前記第2接触面S31は、前記第3フランジ部115Aの外側上部で前記レンズバレル500の内側壁511と面接触することで、前記第3フランジ部115Aの外側上部に伝達される熱変形F3を緩和することができる。このような前記第2接触面S31の長さT2が前記範囲より小さいと、前記第3レンズ115の熱変形F3の緩和が微小となり、前記範囲より大きいと射出成形に困難があり、光軸Lz上で熱によるストレスが増加し、熱変形率が増加する原因となる。前記第3フランジ部115Aの外側S30の垂直な長さ(T2+T5)は、前記第3フランジ部115Aの厚さT1対比60%以下として、20%~50%または30%~60%の範囲で形成される。
【0071】
前記第3フランジ部115Aの外側S30の垂直な長さ(T2+T5)は、前記第3フランジ部113Aの第3傾斜面S33の両端を通る水平な両直線の間の長さT4より大きくてもよく、前記第3フランジ部113Aの第4傾斜面S34の両端を通る水平な両直線の間の長さT3より小さくてもよい。別の例として、前記第2、第3レンズ11、3115は、光軸Lz上で絶対値で第3、4面S3、S4の曲率半径の差、または第5、6面S5、S6の曲率半径の差が1未満である場合、前記第1、2接触面S21、S31の中心P2、P6はフランジ部111A、113A、115Aの中心P3、P7により近く位置される。
【0072】
発明の実施例に係る第1レンズ111~第3レンズ115のレンズデータは表1のようである。
【0073】
【表1】
【0074】
表1で、第7面は光学フィルターで物体側面であり、第8面はセンサー側面であり、第9面はカバーガラスの物体側面であり、第10面はセンサー側面であってもよい。発明の第1実施例は、第2、3レンズ113、115の熱変形緩和のために、前記レンズバレル500の材質は放熱材質であるか金属材質であってもよい。前記レンズバレル500は、トップビュー形状が円柱形状または多角柱形状を含むことができる。前記レンズバレル500は、樹脂またはプラスチックまたは金属材質の材質からなることができる。前記レンズバレル500の表面には、親水性材質がコーティングされるか塗布されてもよい。
【0075】
前記第1、2遮光膜121、124、前記間隔維持部123、または前記支持部材125は内部に開口部を備えることができ、接着剤でフランジ部111A、113A、115A及びレンズバレル500の内側壁511と接着されてもよい。前記第1、2遮光膜121、124及び前記間隔維持部123、支持部材125は、PEフィルム(Poly Ethylene film)またはポリエステル(PET)系フィルムを含むことができる。別の例として、前記第1、2遮光膜121、124、前記間隔維持部123、または支持部材125は、金属または合金とその表面に酸化皮膜が形成されてもよい。前記金属または合金に含まれた材質は、In、Ga、Zn、Sn、Al、Ca、Sr、Ba、W、U、Ni、Cu、Hg、Pb、Bi、Si、Ta、H、Fe、Co、Cr、Mn、Be、B、Mg、Nb、Mo、Cd、Sn、Zr、Sc、Ti、V、Eu、Gd、Er、Lu、Yb、Ru、Y及びLaのうち少なくとも1つを含むことができる。前記酸化皮膜は、銅を利用した黒色酸化物(black oxide)または茶色酸化物(brown oxide)処理された酸化材質であってもよい。
【0076】
前記イメージセンサー192は、メイン基板190の上に配置される。前記メイン基板190は、光軸Lzと交差する平面にイメージセンサー192が装着、安着、接触、固定、仮固定、支持または結合されてもよい。または、別の実施例によれば、メイン基板190にイメージセンサー192を収容できる溝またはホール(不図示)が形成されてもよく、実施例はイメージセンサー192がメイン基板180に配置される特定の形態に限定されない。前記メイン基板190はリジッドPCBまたはFPCBであってもよい。
【0077】
前記イメージセンサー192は、レンズ部100を通過した光をイメージデータに変換する機能をすることができる。前記ハウジング500の下部にセンサーホルダーが配置されてイメージセンサー192を取り囲み、前記イメージセンサー192を外部の異物または衝撃から保護することができる。前記イメージセンサー192は、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)、CPD、CIDのうちいずれか1つであってもよい。前記イメージセンサー192が複数である場合、いずれか1つはカラー(RGB)センサーであり、他の1つはモノクロセンサーであってもよい。
【0078】
前記光学フィルター196は、前記レンズ部100とイメージセンサー192の間に配置される。前記光学フィルター196は、レンズ111、113、115、117を通過した光に対して特定波長範囲に該当する光をフィルタリングすることができる。前記光学フィルター196は、赤外線を遮断する赤外線(IR)遮断フィルターまたは紫外線を遮断する紫外線(UV)遮断フィルターであってもよいが、実施例はこれに限定されるものではない。前記光学フィルター196は、イメージセンサー192の上に配置される。カバーガラス194は、前記光学フィルター196とイメージセンサー192の間に配置され、前記イメージセンサー192の上部を保護し、イメージセンサー192の信頼性低下を防止することができる。
【0079】
発明の実施例に係るカメラモジュール1000は、駆動部材(不図示)を含むことができ、前記駆動部材は、レンズのうち少なくとも1つを有するバレルを光軸方向または/及び光軸方向と直交する方向に移動させるか、チルトさせることができる。前記カメラモジュールは、AF(Auto Focus)機能または/及びOIS(Optical Image Stabilizer)機能を含むことができる。発明の実施例に係るカメラモジュール1000は、赤外線用カメラまたはドライバーモニタリングカメラに適用することができる。また、カメラモジュール1000の画角は50度以上、例えば50度~70度の範囲で提供される。ここで、前記レンズ部100は、プラスチックレンズと少なくとも1つのガラスレンズを混合して積層した場合、前記プラスチック材質のレンズによる熱変形を最小化することができる。例えば、前記第2、3レンズ113、115の第1、2接触面S21、S31の長さD2、T2を熱変形F2、F3に応じて補償されるように配置することで、常温(例えば、20度~30度)対比高温(例えば、80度~90度)で回折(Diffraction)光学性能のMTF変化率は10%以下を有することができる。前記高温は車両内の温度を含むことができる。
【0080】
図4及び図5のように、前記レンズバレル500は、上部バレル部550及び下部バレル部510を含むことができる。前記上部バレル部550と前記下部バレル部550は一体形成されてもよい。前記上部バレル部550は、内部に前記開口部101の直径より大きいオープン領域551を備え、前記オープン領域551は上部が開放され、多数のリブ555が光軸中心から外周面方向に延長される。前記多数のリブ555は3つ以上が互いに離隔し、前記上部バレル部550を支持することができる。前記上部バレル部550は他の移送装置に結合され、前記リブ555によって剛性低下が防止される。前記上部バレル部550の一面はフラット面559が提供され、位置固定されるか底面として使用される。前記上部バレル部550は床部553及び側壁部554を備え、前記リブ555は、前記床部553及び側壁部554に連結される。前記下部バレル部510は、前記床部553を介して開口部101の外周面に沿って延長される。前記レンズバレル550の下部バレル部510を外径が互いに異なる構造または形状で提供して、内部のレンズ111、113、115によって熱変形が発生しても、効果的に抑制することができる。
【0081】
図6のように、下部バレル部510は、第1レンズ111の外側に垂直するように延長される第1支持部501、前記第2レンズ113の外側に垂直するように延長される第2支持部503、及び第3レンズ115の外側に垂直するように延長される第3支持部505を含むことができる。前記第1、2、3支持部501、503、505は、第1、2、3レンズ111、113、115の外側で下部バレル部510の内側壁511と外面513が互いに平行な区間を含むことができる。前記第1支持部501で第2支持部503に向いて傾斜するように延長される第1傾斜部502と、第2支持部503の下端で第3支持部505の上端に向いて傾斜するように延長される第2傾斜部504を含むことができる。前記第3支持部505の下端は第3傾斜部506及び下端部507を含むことができる。図9のように、第1支持部501の垂直な外面S51から傾斜した面S52に沿って第2支持部503の垂直な外面S53に延長され、第2支持部503の垂直な外面S53から外側に傾斜した面S54に沿って第3支持部505の垂直な外面S55に延長される。また、第3支持部505の垂直な外面S55から傾斜した外面S56に沿って下端部507の垂直な外面S57に延長される。前記下端部507の内側には、光学フィルター196、カバーガラス194または/及びイメージセンサー192のうち少なくとも1つまたは全てが配置される。前記レンズバレル500は、光軸Lzを基準として第1支持部501の第1外径を有し、前記第1外径は光軸Lzで前記第1レンズ111の第1フランジ部111Aの上部が接触する位置で前記レンズバレル500の直径である。図7に表記された直線K1でレンズバレル500の直径である。
【0082】
前記レンズバレル500は、光軸Lzを基準として第2支持部503の第2外径を有し、前記第2外径は光軸Lzで前記第2レンズ113の第2フランジ部113Aの上部が接触する位置で前記レンズバレル500の直径である。図7に表記された直線K2で前記レンズバレル500の直径である。前記レンズバレル500は、光軸Lzを基準として第3支持部505の第3外径を有し、前記第3外径は光軸Lzで前記第3レンズ115の第3フランジ部115Aの上部が接触する位置で前記レンズバレル500の直径である。前記第3外径は光軸Lzで前記第3レンズ115の第3フランジ部115Aの最上面が接触する位置で前記レンズバレル500の直径であり、即ち、図8で直線K3で前記レンズバレル500の直径である。前記第2外径は、前記第1外径より大きく第3外径より小さくてもよい。即ち、光軸Lzにおける半径を見ると、第2半径Z1は第1半径Z1より大きく第3半径Z3より小さくてもよい。ここで、前記レンズバレル500の下端部507の第4外径は第1、2、3外径より大きく、下部バレル部510で最も大きく、上部バレル部550の外径より小さくてもよい。
【0083】
前記イメージセンサー192の上部、または光学フィルター196と前記レンズバレル500が接触する位置で前記レンズバレルの外径即ち、下端部507は第4外径である。前記第3外径は、前記第4半径より小さく、前記第2外径より大きくてもよい。前記下部バレル部510の厚さはほぼ一定な厚さを有しており、均一な厚さを有する領域対比不均一な厚さがより小さい領域を有することができる。前記第1、2、3支持部501、503、505の厚さB1、B2、B3は互いに同一であってもよく、0.6mm以下、例えば0.5mm±0.05mmの範囲で形成される。前記第1、2、3支持部501、503、505の厚さB1、B2、B3のうち少なくとも1つは異なる厚さを有することができる。
【0084】
前記第1支持部501の領域のうち前記第1レンズ111の上部周り、即ち、第1フランジ部111Aをガイドするためにバレル内側に突出した上部509の厚さは、最大厚さB4であり、0.8mm以上を有することができ、例えば0.8mm~1.2mmの範囲を有することができる。このような最大厚さを有する上部509は、前記第1支持部501の垂直な外面S51で上部バレル部550の床部553で傾斜するように延長され、前記上部509は下部バレル部510の上部であり、傾斜した外面の上端から垂直するように第1支持部501に延長される。前記上部509で垂直な外面は、前記第1レンズ111の周囲が配置された部分である。ここで、前記第1支持部501から上部バレル部550に延長される傾斜した上部509の厚さB5、前記第1及び第2傾斜部502、504の厚さB6、B7は互いに同一であるか、0.6mm以下、例えば0.5mm±0.05mmの範囲で形成される。前記レンズバレル500の下端部507の厚さB8は、前記厚さB1、B6と同一であるか、0.6mm以下、例えば0.5mm±0.05mmの範囲で形成される。このようなレンズバレル500の厚さ、即ち、下部バレル部510の厚さを一定な厚さで提供することで、レンズの射出成形時に、バレル内に気泡が浸透する問題、気泡によって放熱効果が低下する問題を解決し、レンズストレスを抑制し、レンズ変形を最小化することができる。ここで、図12のように、レンズ周辺部でレンズ変形を最小化して光学性能(MTF)を改善することができる。図12の(A)は比較例であり、図11の(A)、図12の(A)のようなバレル形状を有しており、図12の(B)は発明のレンズバレルを採用した例として、比較例より光学性能(MTF)が30%以上改善されることをわかる。前記レンズバレルの厚さは一面から他面までの垂直距離を意味する。
【0085】
図7のように、前記第1レンズ111の第1フランジ部111Aでレンズバレルと接触する上端に水平な直線K1は垂直な外面S51と傾斜した面S52の境界部分M1に配置される。このような直線K1は第1レンズ111の第1面S1の凸と第2面S2の凹によって熱膨張が水平下方向に進行するので、直線K1と境界部分M1が互いに重なることができる。前記第2レンズ113の第2フランジ部113Aでレンズバレルと接触する上端に水平な直線K2は垂直な外面S53と傾斜した面S54の境界部分M2より高く配置される。このような直線K2は第2レンズ113の第3面S3の凹と第4面S4の凸によって熱膨張が水平上方向に進行するので、直線K2は境界部分M2より上に位置される。
【0086】
図8のように、前記第3レンズ115の第3フランジ部115Aでレンズバレルと接触する上端に水平な直線K3は垂直な外面S55と傾斜した面S56の境界部分M3より高く配置される。このような直線K3は第3レンズ115の第5面S5の凸と第6面S6の凹を持って一回以上の変曲点を有するので熱膨張が水平方向に進行するので、直線K3は境界部分M3より上に位置される。
【0087】
図9のように、レンズバレル500の下端部507の外側面に垂直する直線Lz3を基準として、第1支持部501は第1深さG1を有し、第2支持部503は第2支持部G2を有し、第3支持部505は第3深さG3を有することができる。前記深さはG1>G2>G3の関係を有することができる。
【0088】
図10は比較例と発明のストレス(単位、Mpa)を示した図面である。図10の(A)の比較例は第1、2、3レンズのフランジ部の外側面が垂直な面として、レンズバレルの内面と接触する構造である。図10の(B)は、図1図3の第1、2、3レンズのフランジ部111A、113A、115Aとレンズバレル500の内側壁511の接触例である。
【0089】
図10の(A)、(B)で第1フランジ部の外側ST1、第2レンズの第3面S3の光軸周辺ST2、第3レンズの第5面の光軸周辺S3で、比較例と発明のストレス値は光軸ST5、ST5、SST6、ST7より光軸周辺でより差があることをわかる。ストレスの分布を表わすと、発明の図10の(B)でST1は3.3、ST2は3.4、ST3は4.6であり、比較例の図10の(B)でST1は5.0、ST2は4.8、ST3は5.2であり、発明のストレス値が比較例のストレス値より低いことがわかる。また、第2レンズを基準として比較例のストレスより発明のストレスがより低いことがわかる。
【0090】
図11は比較例と発明の変形率(単位、μm/μm)を示した図面である。図11の(A)、(B)で光軸周辺SN1、SN2、SN3における変形率(Strain)値を比較したものとして、発明が比較例より低く表れることをわかる。また、各レンズの光軸位置SN4、SN5、SN6、SN7における変形率値は比較例と発明の各位置で差がないことをわかる。各レンズの変形率において、発明の図11の(B)でSN1は1.06、SN2は1.41、SN3は2.2であり、比較例の図11の(A)のSN1は1.5、SN2は1.6、SN3は2.7と表れることをわかる。
【0091】
発明の第1実施例に係る光学系で、画角(対角線)は70度以下、例えば50度~70度の範囲を有することができる。光学系でイメージセンサー190と第1レンズ111の頂点の間の距離TTLは11mm以下を有することができ、使用される光線の波長は870nm~1000nmの範囲を有することができる。図12の(A)、(B)は、比較例の光学系と発明の光学系で高温における回折(Diffraction)MTF(Modulation transfer function)を示したグラフとして、比較例より発明の空間周波数(spatial frequency)のMTF低下が30%以下であることがわかる。
【0092】
図13図14は、第2実施例に係るカメラモジュールを説明する側断面図を図示した図面である。詳しくは、図13は、図1のカメラモジュールの第1温度より高温の第2温度におけるカメラモジュールの状態を示した断面図であり、図3は、第1温度より低温の第3温度におけるカメラモジュールの状態を示した断面図である。第2実施例に説明において、第1実施例と同じ構成は上記に開示された第1実施例の説明を含むことができる。
【0093】
前記レンズバレル200内部に収容される前記レンズ部100のレンズは、前記内側壁511と隣接して配置される。詳しくは、前記レンズバレル200内部に収容される前記レンズ部100のレンズは、前記内側壁511と接触するかまたは公差を考慮した範囲で離隔して配置される。前記レンズバレル500は、金属またはプラスチックを含むことができる。熱膨張係数は、温度変化に対する物体の寸法変化を表わすものとして、基準によって1次元の線膨張係数、2次元の面膨張係数、及び3次元の体積膨張係数等と定義することができる。前記レンズバレル500は、バレルを形成する物質によって多様な範囲の線膨張係数(CTE)を有することができる。前記線膨張係数は、物質固有の特性として、前記レンズバレル500を形成する物質によって、前記レンズバレル500は多様な範囲の線膨張係数を有することができる。例えば、前記レンズバレル500は、100ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。詳しくは、前記レンズバレル500は、80ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記レンズバレル500は、10ppm/℃~80ppm/℃の線膨張係数を有することができる。
【0094】
前記レンズバレル500の線膨張係数は、前記レンズ部100のレンズの線膨張係数と同一であるか異なってもよい。前記レンズバレル500の線膨張係数と前記レンズ部100のレンズの線膨張係数が異なる場合、温度変化による前記レンズバレル500と前記レンズ部100のレンズの変形量が違うようになる。これにより、前記レンズバレル500内部に収容される前記レンズ部100のレンズと前記レンズバレル500の間で変形量の差だけ間隔が発生し得る。即ち、前記レンズと前記レンズバレル500の膨張量または収縮量の差によって、前記レンズは前記レンズバレル500の側壁部と離隔して前記レンズバレル500の前記内側壁511と前記レンズの間にギャップが発生し得る。これにより、レンズ部のディセンタがずれてカメラモジュールの光学特性が低下する。よって、実施例に係るカメラモジュールは、前記レンズバレル500の前記内側壁511と前記レンズの間にギャップで定義される前記レンズ部のディセンタを最小化できる前記レンズバレル500の線膨張係数を設定することができる。
【0095】
前記レンズバレル500の線膨張係数に対しては以下で詳しく説明する。
【0096】
前記レンズ部100は、複数のレンズを含むことができる。詳しくは、前記レンズ部100は、前記レンズバレル500に順次配置される複数のレンズを含むことができる。前記レンズ部100は、少なくとも3枚以上のレンズを含むことができる。前記カメラモジュール1000に含まれるレンズ部100のレンズの枚数は、前記カメラモジュール1000を含むカメラモジュールが適用される装置及び環境に応じて多様に変化することができる。
【0097】
図13及び図14のように、前記レンズ部100は、第1レンズ111、第2レンズ113及び第3レンズ115の計3枚のレンズを含むものを図示したが、第2実施例のレンズ部100は、3枚のレンズに制限されず、2枚以上または3枚以上のレンズを含むことができる。例えば、前記レンズ部100は、互いに異なる線膨張係数を有する複数のレンズを含むことができる。前記レンズ部100が2枚のレンズを含む場合、それぞれのレンズは互いに異なる線膨張係数を有することができる。または、前記レンズ部100が3枚以上のレンズを含む場合、それぞれのレンズは互いに異なる線膨張係数を有することができる。または、前記レンズ部100が3枚以上のレンズを含む場合、3つ以上のレンズのうち一部のレンズは線膨張係数が同一であり、残りのレンズの線膨張係数は異なってもよい。
【0098】
以下では説明の便宜を図り、前記レンズ部100が第1レンズ111、第2レンズ113及び第3レンズ115を含むものを中心に説明する。即ち、前記レンズ部100が3枚以上のレンズを含み、それぞれのレンズは互いに異なる線膨張係数を有するか、3つ以上のレンズのうち一部のレンズは線膨張係数が同一であり、残りのレンズの線膨張係数は異なる場合を中心に説明する。前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記カメラモジュール1000の光軸Lzに沿って順次配置される。例えば、光軸Lzに沿って移動する光の移動方向を基準として前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記レンズバレル500内部に順次配置される。
【0099】
前記第1~第3レンズ111、113、115のそれぞれは第1~第3有効領域を有し、前記第1~第3有効領域の外側に第1~第3非有効領域を有することができる。前記第1~第3非有効領域は第1~第3フランジ部111A、113A、115の領域であってもよい。前記第1レンズ111の第1非有効領域である第1フランジ部111Aは、前記レンズバレル500の第1内側壁51と接触することができる。前記第2レンズ113は、第2非有効領域である第2フランジ部113Aは、前記レンズバレル500の第2内側壁52と接触することができる。前記第3レンズ115の第3フランジ部115Aは、前記レンズバレル500の第3内側壁53と接触することができる。
【0100】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115はガラス及びプラスチックのうち少なくとも1つを含むことができる。例えば、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、全てガラスレンズであるか、または全てプラスチックレンズであるかまたはガラスレンズ及びプラスチックレンズを全て含むことができる。以下では説明の便宜を図り、前記第1レンズ111はガラス材質のレンズであり、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、プラスチック材質のレンズであると説明する。
【0101】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記レンズを形成する物質によって多様な設定された範囲の線膨張係数(CTE)を有することができる。即ち、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115を形成する物質によって前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、設定された範囲の線膨張係数を有することができる。詳しくは、ガラスレンズである前記第1レンズ111の線膨張係数はプラスチックレンズである前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数と異なってもよい。前記プラスチックレンズである前記第2レンズ113の線膨張係数と前記第3レンズ115の線膨張係数は同一であるかまたは異なってもよい。即ち、前記第2レンズ113と前記第3レンズ115が全てプラスチック材質であっても、プラスチックを形成する樹脂組成物の組成によって前記第2レンズ113と前記第3レンズ115の線膨張係数は互いに同一であるか異なってもよい。
【0102】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は0ppm/℃超過乃至100ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。詳しくは、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は0ppm/℃超過乃至80ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は5ppm/℃~80ppm/℃の線膨張係数を有することができる。
【0103】
先述したように、前記レンズバレル500と前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は同一であるか異なる線膨張係数を有することができる。例えば、前記レンズバレル500は、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のうち少なくとも1つのレンズと異なる線膨張係数を有することができる。これにより、温度変化による前記レンズバレル500と前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の変形量が違うようになる。例えば、図13のように前記カメラモジュールが第1温度から第2温度に温度が変化する第1モードの場合、前記第1レンズ111と前記第1内側壁51の間は第1間隔G4で離隔することができる。この時、前記第1モードは第1温度から前記第1温度より高温の第2温度に変わるモードと定義することができる。この時、前記第1温度は常温であり、20℃~30℃と定義することができ、前記第2温度は高温であり、80℃~105℃と定義することができる。例えば、前記第1温度は25℃であり、前記第2温度は105℃であってもよい。
【0104】
前記レンズバレル500の膨張量及び収縮量は、前記数式1で定義することができる。
【0105】
[数式1]
バレルの膨張量=バレルの内側壁の長さ×温度変化量×バレルの線膨張係数
バレルの収縮量=バレルの内側壁の長さ×温度変化量×バレルの線膨張係数
【0106】
前記数式1でバレルの内側壁の長さは、レンズバレルの内側壁の短幅長さ(バレルの内径長さ)と定義することができ、明細書内で×は乗算を表わす。
【0107】
前記レンズ部100のレンズ膨張量及び収縮量は、下記数式2で定義することができる。
【0108】
[数式2]
レンズの膨張量:レンズの長さ×温度変化量×レンズの線膨張係数
レンズの収縮量:レンズの長さ×温度変化量×レンズの線膨張係数
【0109】
数式2で前記レンズの長さは、前記レンズの有効領域及び非有効領域を含み、レンズバレルの内側壁の長さと平行する方向の前記レンズの直径と定義することができる。
【0110】
前記カメラモジュールが前記第1温度から高温である前記第2温度に温度が変化する場合、前記レンズと前記レンズバレル500は、それぞれ前記数式1及び数式2の大きさだけ膨張することができる。この時、ガラス材質の線膨張係数が前記レンズバレル500の線膨張係数より小さい場合、前記レンズバレル500の膨張量がガラス材質を含む前記第1レンズ111の膨張量より大きい。これにより、前記カメラモジュールが前記第1温度から前記第2温度に温度が変化する場合、前記第1レンズ111と前記第1内側壁51の間は第1間隔G4で離隔することができる。
【0111】
図14のように、前記カメラモジュールが第1温度から低温である第3温度に温度が変化する第2モードの場合、前記第2レンズ113と前記第2内側壁52の間は第2間隔G5で離隔し、前記第3レンズ115と前記第3内側壁53の間は第3間隔G6で離隔することができる。この時、前記第2モードは、前記第1温度から前記第1温度より低温の第3温度に変わるモードと定義することができる。前記第1温度は20℃~30℃と定義することができ、前記第3温度は低温であり、-40℃~-30℃と定義することができる。例えば、前記第1温度は25℃であり、前記第3温度は-40℃であってもよい。
【0112】
前記カメラモジュールが前記第1温度から前記第3温度に変化する場合、前記レンズと前記レンズバレル500は、それぞれ前記数式1及び数式2の大きさだけ収縮することができる。この時、プラスチックの線膨張係数が前記レンズバレル500の線膨張係数より大きい場合、前記レンズバレル500の収縮量はプラスチックを含む前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の収縮量より小さくなる。これにより、前記カメラモジュールが前記第1温度から前記第3温度に温度が変化する場合、前記第2レンズ113と前記第2内側壁52の間は第2間隔G5で離隔し、前記第3レンズ115と前記第3内側壁53の間は第3間隔G6で離隔することができる。
【0113】
前記光学モジュールが前記第1温度から前記第2温度または前記第3温度の温度に変化する時、前記レンズバレル500内部に収容される前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115と前記レンズバレル500の内側壁511の間では変形量の差だけ間隔が発生し、これにより前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記間隔の寸法だけディセンタがずれてカメラモジュールの光学特性が低下する。よって、実施例に係るカメラモジュールは、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタを最小化できるように前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数及び大きさを設定することができる。前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数及び大きさに対しては以下で詳しく説明する。
【0114】
以下、カメラモジュール1000のディセンタを最小化できるレンズの大きさ、レンズ及びバレルの線膨張係数を説明する。前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数は同一であるか異なってもよい。詳しくは、前記第1レンズ111の線膨張係数は、前記第2レンズ113の線膨張係数及び前記第3レンズ115の線膨張係数と異なってもよい。即ち、前記第1レンズ111は、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115と互いに異なる物質を含むので、前記第1レンズ111の線膨張係数は、前記第2レンズ113の線膨張係数及び前記第3レンズ115の線膨張係数と異なってもよい。前記第2レンズ113の線膨張係数と前記第3レンズ115の線膨張係数は同一であるか異なってもよい。例えば、前記第2レンズ113と前記第3レンズ115が同じ組成及び組成比を有する組成物を含む場合、前記第2レンズ113の線膨張係数と前記第3レンズ115の線膨張係数は同一であってもよい。また、前記第2レンズ113と前記第3レンズ115が異なる組成または異なる組成比を有する組成物を含む場合、前記第2レンズ113の線膨張係数と前記第3レンズ115の線膨張係数は異なってもよい。
【0115】
前記第1レンズ111は、設定された範囲の線膨張係数を有することができる。詳しくは、前記第1レンズ111は20ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第1レンズ111は、0ppm/℃超過乃至15ppm/℃の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第1レンズ111は、0ppm/℃超過乃至10ppm/℃の線膨張係数を有することができる。前記第1レンズ111はガラスを含むので、前記第1レンズ111の線膨張係数が20ppm/℃を超過することは、素材の特性上具現が困難である。また、前記第1レンズ111の線膨張係数が20ppm/℃を超過する場合、カメラモジュールで物体に一番近く配置される前記第1レンズ111の屈折率、アッベ数等が変化して、カメラモジュールの光学特性が低下する。
【0116】
前記第2レンズ113は、設定された範囲の線膨張係数を有することができる。詳しくは、前記第2レンズ113は80ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第2レンズ113は40ppm/℃~70ppm/℃の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第2レンズ113は50ppm/℃~60ppm/℃の線膨張係数を有することができる。前記第2レンズ113はプラスチックを含むので、前記第2レンズ113の線膨張係数が80ppm/℃を超過することは、素材の特性上具現が困難である。また、前記第2レンズ113の線膨張係数が80ppm/℃を超過する場合、カメラモジュールで前記第1レンズ111と前記第3レンズ115の間に配置される配置される前記第2レンズ113の屈折率、アッベ数等が変化して、カメラモジュールの光学特性が低下する。前記第3レンズ115は、設定された範囲の線膨張係数を有することができる。詳しくは、前記第3レンズ115は80ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第3レンズ115は40ppm/℃~70ppm/℃の線膨張係数を有することができる。さらに詳しくは、前記第3レンズ115は50ppm/℃~60ppm/℃の線膨張係数を有することができる。
【0117】
前記第2レンズ113と前記第3レンズ115は、前記設定された範囲で同じ線膨張係数を有することができる。または、前記第2レンズ113と前記第3レンズ115は、前記設定された範囲で異なる線膨張係数を有することができる。前記第3レンズ115はプラスチックを含むので、前記第3レンズ115の線膨張係数が80ppm/℃を超過することは、素材の特性上具現が困難である。また、前記第3レンズ115の線膨張係数が80ppm/℃を超過する場合、カメラモジュールで前記イメージセンサー192と一番近く配置される配置される前記第3レンズ115の屈折率、アッベ数等が変化して、カメラモジュールの光学特性が低下する。
【0118】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は設定された範囲の大きさを有することができる。詳しくは、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は設定された範囲のレンズ直径を有することができる。ここで、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のレンズ直径は、各レンズの有効領域乃至非有効領域を全て含んだ直径で定義することができる。詳しくは、前記第1レンズ111の直径は、第1有効領域の直径と第1フランジ部の直径を合わせた直径で定義することができ、前記第2レンズ113の直径は、第2有効領域の直径と第2フランジ部の直径を合わせた直径で定義することができ、前記第3レンズ115の直径は、第3有効領域の直径と第3フランジ部の直径を合わせた直径で定義することができる。
【0119】
前記第1レンズ111の直径A1は5mm以下を有することができる。詳しくは、前記第1レンズ111の直径A1は3mm~5mmを有することができる。より詳しくは、前記第1レンズ111の直径A1は3.2mm~4.4mmを有することができる。前記第1レンズ111の直径A1が5mmを超過する場合、前記第1レンズ111の直径増加により高温または低温で前記第1レンズ111の膨張量または収縮量が増加して、前記第1レンズ111が前記レンズバレル500の側壁と離隔する領域が増加する。これにより、前記カメラモジュールの全体的なディセンタが増加してカメラモジュールの光学特性が低下する。
【0120】
前記第2レンズ113の直径A2は10mm以下を有することができる。詳しくは、前記第2レンズ113の直径A2は3mm~9mmを有することができる。より詳しくは、前記第2レンズ113の直径A2は4.5mm~8mmを有することができる。前記第2レンズ113の直径A2が10mmを超過する場合、前記第2レンズ113の直径増加により高温または低温で前記第2レンズ113の膨張量または収縮量が増加して、前記第2レンズ113が前記レンズバレル500の側壁と離隔する領域が増加する。これにより、前記カメラモジュールの全体的なディセンタが増加してカメラモジュールの光学特性が低下する。
【0121】
前記第3レンズ115の直径A3は10mm以下を有することができる。詳しくは、前記第3レンズ115の直径A3は3mm~9mmを有することができる。より詳しくは、前記第3レンズ115の直径A3は4.5mm~8mmを有することができる。前記第3レンズ115の直径A3が10mmを超過する場合、前記第3レンズ115の直径増加により高温または低温で前記第3レンズ115の膨張量または収縮量が増加して、前記第3レンズ115が前記レンズバレル500の側壁と離隔する領域が増加する。これにより、前記カメラモジュールの全体的なディセンタが増加してカメラモジュールの光学特性が低下する。
【0122】
前記第2レンズ113と前記第3レンズ115の直径は、前記設定された範囲で同一であってもい。または、前記第2レンズ113と前記第3レンズ115の直径は、前記設定された範囲で異なってもよい。即ち、前記第2レンズ113と前記第3レンズ115は、前記カメラモジュールの光学特性を考慮して同一であるか異なる直径で形成される。
【0123】
前記レンズバレル500の線膨張係数は、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数と異なってもよい。詳しくは、前記レンズバレル500の線膨張係数は、前記第1レンズ111の線膨張係数より大きくてもよい。また、前記レンズバレル500の線膨張係数は、前記第2レンズ113の線膨張係数及び前記第3レンズ115の線膨張係数と同一であるか小さくてもよい。これにより、前記カメラモジュールが常温から高温に変化する場合、前記レンズバレル500の膨張量が前記第1レンズ111の膨張量より大きくなるので、前記第1レンズ111は、前記レンズバレル500の第1内側壁51と離隔することができる。前記カメラモジュールが常温から低温に変化する場合、前記レンズバレル500の収縮量が前記第2レンズ111及び前記第3レンズ115の収縮量より小さくなるので、前記第2レンズ113は、前記レンズバレル500の第2内側壁52と離隔し、前記第3レンズ113は、前記レンズバレル500の第3内側壁53と離隔することができる。
【0124】
前記レンズバレル500は、先述した前記レンズの線膨張係数及びレンズの直径に応じて決定される。詳しくは、前記レンズバレル500の線膨張係数は、先述した前記レンズの線膨張係数及びレンズの直径を考慮して60ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第1レンズの線膨張係数は0ppm/℃超過乃至20ppm/℃であり、前記第2レンズ及び第3レンズの線膨張係数は50ppm/℃~60ppm/℃である時、前記レンズバレル500の線膨張係数は29ppm/℃~60ppm/℃の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記レンズバレル500の線膨張係数は29ppm/℃~50ppm/℃の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記レンズバレル500の線膨張係数は36ppm/℃~50ppm/℃の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第1レンズの線膨張係数は0ppm/℃超過乃至10ppm/℃であり、前記第2レンズ及び第3レンズの線膨張係数は50ppm/℃~60ppm/℃である時、前記レンズバレル500の線膨張係数は31ppm/℃~60ppm/℃の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記レンズバレル500の線膨張係数は39ppm/℃~60ppm/℃の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記レンズバレル500の線膨張係数は46ppm/℃~50ppm/℃の線膨張係数を有することができる。
【0125】
前記レンズバレル500の線膨張係数の範囲は、前記第1レンズの直径が4.3mmであり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径が6.5mmである時、前記第1レンズ乃至前記第3レンズの線膨張係数の大きさに応じた範囲である。実施例はこれに限定されず、第1レンズ~第3レンズの直径と前記第1レンズ乃至前記第3レンズの線膨張係数に応じて前記レンズバレルの線膨張係数は多様な範囲を有することができる。即ち、前記カメラモジュールは、前記第1レンズ111が20ppm/℃以下の線膨張係数を有し、前記第2レンズ113が60ppm/℃以下の線膨張係数を有し、前記第3レンズ115が60ppm/℃以下の線膨張係数を有し、前記第1レンズ111の直径が5mm以下であり、前記第2レンズ113の直径が10mm以下であり、前記第3レンズ115の直径が10mm以下であることを考慮して、前記レンズのディセンタが最小化されるようにバレルの線膨張係数範囲を設定することができる。詳しくは、前記カメラモジュールは、前記第1レンズ111の第1間隔G4が0μm以上~18μm以下であり、前記第2レンズ113の第2間隔G5が0μm以上~9μm以下であり、前記第3レンズ115の第3間隔G6が0μm以上~9μm以下に調節されるように、前記レンズバレル500の線膨張係数範囲を設定することができる。より詳しくは、前記カメラモジュールは、前記第1レンズ111の第1間隔G4が0μm以上~15μm以下であり、前記第2レンズ113の第2間隔G5が0μm以上~6μm以下であり、前記第3レンズ115の第3間隔G6が0μm以上~6μm以下に調節されるように、前記レンズバレル500の線膨張係数範囲を設定することができる。
【0126】
前記第1レンズ111の第1間隔G4が18μmを超過する場合、前記レンズ部100のディセンタによって光学特性が大きく低下する。また、前記第2レンズ113の第2間隔G5及び前記第3レンズ115の第3間隔G6が9μmを超過する場合、前記レンズ部100のディセンタによって光学特性が大きく低下する。前記レンズバレル500の線膨張係数が60ppm/℃を超過するか29ppm/℃未満である場合、高温で前記第1レンズ111と前記レンズバレル500の膨張量の差が過大となり、前記第1レンズ111の第1間隔G4が18μmを超過し、低温で前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115と前記レンズバレル500の収縮量の差が過大となり、前記第2レンズ113の第2間隔G5及び前記第3レンズ115の第3間隔G6が9μmを超過することになる。これにより、前記レンズ部100の全体的なディセンタの増加により前記レンズ部100を含むカメラモジュール1000の光学特性が低下する。
【0127】
以下、第2実施例及び比較例に係るカメラモジュールの放熱部材及び放熱部材の熱的特性により第2実施例を詳しく説明する。このような第2実施例は、本発明をより詳しく説明するために例示として提示したものに過ぎない。従って、本発明が以下に開示された例に限定されるものではない。
【0128】
[例1]
レンズバレルの内部に第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズを配置した。この時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズの間には間隔調節部材が配置されて前記レンズの間隔を維持した。続いて、前記カメラモジュールを25℃から-40℃の低温及び105℃の高温に温度を変化させて、バレルの内側壁511と前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズの間の隔離距離を観察した。この時、前記第1レンズの線膨張係数は7.3ppm/℃であり、前記第2レンズの線膨張係数は60ppm/℃であり、前記第3レンズの線膨張係数は60ppm/℃であった。また、前記第1レンズの直径は3.2mmであり、前記第2レンズの直径は4.8mmであり、前記第3レンズの直径は4.8mmであった。続いて、前記レンズバレルの線膨張係数の大きさを変化させながら、前記第1レンズ、前記第2レンズ、及び前記第3レンズとバレル内側壁511の間隔を測定した。
【0129】
[例2]
前記第1レンズの直径が4.39mmであった点を除いて、実施例1と同様に前記レンズバレルの線膨張係数の大きさを変化させながら、前記第1レンズ、前記第2レンズ、及び前記第3レンズとバレル内側壁511の間隔を測定した。
【0130】
[例3]
前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径が8mmであった点を除いて、実施例1と同様に前記レンズバレルの線膨張係数の大きさを変化させながら、前記第1レンズ、前記第2レンズ、及び前記第3レンズとバレル内側壁511の間隔を測定した。
【0131】
[例4]
前記第1レンズの直径が4.39mmであり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径が8mmであった点を除いて、実施例1と同様に前記レンズバレルの線膨張係数の大きさを変化させながら、前記第1レンズ、前記第2レンズ、及び前記第3レンズとバレル内側壁511の間隔を測定した。
【0132】
[例5]
前記第1レンズの直径が4.3mmであり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径が6.5mmであった点を除いて、実施例1と同様に前記レンズバレルの線膨張係数の大きさを変化させながら、前記第1レンズ、前記第2レンズ、及び前記第3レンズとバレル内側壁511の間隔を測定した。
【0133】
[例6]
前記第1レンズの線膨張係数が20ppm/℃であり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの線膨張係数が50ppm/℃であった点を除いて、実施例1と同様に前記レンズバレルの線膨張係数の大きさを変化させながら、前記第1レンズ、前記第2レンズ、及び前記第3レンズとバレル内側壁511の間隔を測定した。
【0134】
[例7]
前記第1レンズの線膨張係数が20ppm/℃であり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの線膨張係数が50ppm/℃であり、前記第1レンズの直径が4.39mmであった点を除いて、実施例1と同様に前記レンズバレルの線膨張係数の大きさを変化させながら、前記第1レンズ、前記第2レンズ、及び前記第3レンズとバレル内側壁511の間隔を測定した。
【0135】
[例8]
前記第1レンズの線膨張係数が20ppm/℃であり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの線膨張係数が50ppm/℃であり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径が8mmであった点を除いて、実施例1と同様に前記レンズバレルの線膨張係数の大きさを変化させながら、前記第1レンズ、前記第2レンズ、及び前記第3レンズとバレル内側壁511の間隔を測定した。
【0136】
[例9]
前記第1レンズの線膨張係数が20ppm/℃であり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの線膨張係数が50ppm/℃であり、前記第1レンズの直径が4.39mmであり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径が8mmであった点を除いて、実施例1と同様に前記レンズバレルの線膨張係数の大きさを変化させながら、前記第1レンズ、前記第2レンズ、及び前記第3レンズとバレル内側壁511の間隔を測定した。
【0137】
[例10]
前記第1レンズの線膨張係数が20ppm/℃であり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの線膨張係数が50ppm/℃であり、前記第1レンズの直径が4.3mmであり、前記第2レンズ及び前記第3レンズの直径が6.5mmであった点を除いて、実施例1と同様に前記レンズバレルの線膨張係数の大きさを変化させながら、前記第1レンズ、前記第2レンズ、及び前記第3レンズとバレル内側壁511の間隔を測定した。
【0138】
図15は、第2実施例の例1乃至例10(Examples1~10による第1レンズ~第3レンズの線膨張係数及び直径を説明するための表である。図16は、図15の例1乃至例5でレンズの直径を除いた第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの膨張量及び収縮量の値及び例1乃至例5で第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの直径を考慮したレンズバレルの線膨張係数の変化に応じた第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの間隔に対したものである。
【0139】
図16で、Aは、25℃から105℃に温度が変化する時、第1レンズとレンズバレルの膨張程度の差を意味し、A(mm)=温度変化量(℃)×(バレルCTE(10-6mm/℃)-第1レンズCTE(10-6mm/℃)の条件を満足することができる。Bは、25℃から-40℃に温度が変化する時、第2、3レンズとレンズバレルの収縮程度の差を意味し、B(mm)=温度変化量(℃)×(バレルCTE(10-6mm/℃)-第2、3レンズCTE(10-6mm/℃)の条件を満足することができる。Cは、第1レンズ直径とAの積を小数点第二位で四捨五入した値を意味し、C(μm)=A×第1レンズ直径(mm)×10の条件を満足することができる。Dは、第2、3レンズ直径とBの積を小数点第二位で四捨五入した値を意味し、D(μm)=B×第2、3レンズ直径(mm)×10の条件を満足することができる。
【0140】
図17は、図15の例6乃至例10でレンズの直径を除いた第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの膨張量及び収縮量の値及び例6乃至例10で第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの直径を考慮したバレルの線膨張係数の変化に応じた第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの間隔に対したものである。
【0141】
図17で、Eは、25℃から105℃に温度が変化する時、第1レンズとレンズバレルの膨張程度の差を意味し、E(mm)=温度変化量(℃)×(バレルCTE(10-6mm/℃)-第1レンズCTE(10-6mm/℃)の条件を満足することができる。Fは、25℃から-40℃に温度が変化する時、第2、3レンズとレンズバレルの収縮程度の差を意味し、F(mm)=温度変化量(℃)×(バレルCTE(10-6mm/℃)-第2、3レンズCTE(10-6mm/℃)の条件を満足することができる。Gは、第1レンズ直径とEの積を小数点第二位で四捨五入した値を意味し、G(μm)=E×第1レンズ直径(mm)×10の条件を満足することができる。Hは、第2、3レンズ直径とBの積を小数点第二位で四捨五入した値を意味し、H(μm)=F×第2、3レンズ直径(mm)×10の条件を満足することができる。
【0142】
図16のように、例1によるカメラモジュールの場合、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~65ppm/℃である時、前記第1レンズとレンズバレルの間の間隔が18μm以下であることがわかる。前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が41ppm/℃~60ppm/℃である時、前記第2レンズとバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が9μm以下であることがわかる。即ち、例1によるカメラモジュールは、線膨張係数が41ppm/℃~60ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。
【0143】
例2によるカメラモジュールの場合、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズとバレルの間の間隔が18μm以下であることがわかる。また、前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が41ppm/℃~60ppm/℃である時、前記第2レンズとレンズバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が9μm以下であることがわかる。
【0144】
即ち、例2によるカメラモジュールは、線膨張係数が41ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。
【0145】
例3によるカメラモジュールの場合、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~65ppm/℃である時、前記第1レンズとバレルの間の間隔が18μm以下であることがわかる。前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が49ppm/℃~60ppm/℃である時、前記第2レンズとレンズバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が9μm以下であることがわかる。即ち、実施例3によるカメラモジュールは、線膨張係数が49ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。
【0146】
例4によるカメラモジュールの場合、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズとレンズバレルの間の間隔が18μm以下であることがわかる。また、前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が49ppm/℃~60ppm/℃である時、前記第2レンズとレンズバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が9μm以下であることがわかる。即ち、実施例4によるカメラモジュールは、線膨張係数が49ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。
【0147】
例5によるカメラモジュールの場合、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~60ppm/℃である時、前記第1レンズとバレルの間の間隔が0μm以上18μm以下であることがわかる。また、前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が39ppm/℃~60ppm/℃である時、前記第2レンズとレンズバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が0μm以上~9μm以下であることがわかる。即ち、例5によるカメラモジュールは、線膨張係数が39ppm/℃~60ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。より詳しくは、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズとバレルの間の間隔が15μm以下であることがわかる。前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が46ppm/℃~60ppm/℃である時、前記第2レンズとレンズバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が5μm以下であることがわかる。即ち、例5によるカメラモジュールは、線膨張係数が46ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。
【0148】
図17を参照すると、例6によるカメラモジュールの場合、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~70ppm/℃である時、前記第1レンズとレンズバレルの間の間隔が18μm以下であることがわかる。また、前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が31ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第2レンズとレンズバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が9μm以下であることがわかる。即ち、例6によるカメラモジュールは、線膨張係数が31ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。
【0149】
例7によるカメラモジュールの場合、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~62ppm/℃である時、前記第1レンズとレンズバレルの間の間隔が18μm以下であることがわかる。前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が31ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第2レンズとレンズバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が9μm以下であることがわかる。即ち、実施例7によるカメラモジュールは、線膨張係数が31ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。
【0150】
例8によるカメラモジュールの場合、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~70ppm/℃である時、前記第1レンズとバレルの間の間隔が18μm以下であることがわかる。また、前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が39ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第2レンズとレンズバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が9μm以下であることがわかる。即ち、実施例8によるカメラモジュールは、線膨張係数が39ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。
【0151】
例9によるカメラモジュールの場合、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~62ppm/℃である時、前記第1レンズとレンズバレルの間の間隔が18μm以下であることがわかる。前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が39ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第2レンズとレンズバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が9μm以下であることがわかる。即ち、実施例9によるカメラモジュールは、線膨張係数が39ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。
【0152】
例10によるカメラモジュールの場合、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~70ppm/℃である時、前記第1レンズとレンズバレルの間の間隔が18μm以下であることがわかる。また、前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が29ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第2レンズとレンズバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が9μm以下であることがわかる。即ち、例10によるカメラモジュールは、線膨張係数が29ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。より詳しくは、前記第1レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が20ppm/℃~63ppm/℃である時、前記第1レンズとレンズバレルの間の間隔が15μm以下であることがわかる。また、前記第2レンズ及び前記第3レンズは、前記レンズバレルの線膨張係数が36ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第2レンズとレンズバレル及び前記第3レンズとレンズバレルの間の間隔が5μm以下であることがわかる。即ち、例10によるカメラモジュールは、線膨張係数が36ppm/℃~50ppm/℃である時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズが光学特性に影響を及ぼさないディセンタに設定されることがわかる。
【0153】
第2実施例に係るカメラモジュールは、レンズの素材及び直径に応じて前記レンズのディセンタを最小化できるバレルの線膨張係数を設定することができる。詳しくは、物質固有の特性である線膨張係数は、レンズの素材ごとに異なる。この時、カメラモジュールに含まれるレンズ同士及びレンズとバレルの線膨張係数の差によってカメラモジュールが高温状態または低温状態に変化する場合、膨張量及び収縮量の差によってレンズがレンズバレルの内側壁511で離隔するディセンタが発生し得る。これにより、レンズの素材による各レンズの線膨張係数の大きさの範囲及びレンズの直径の大きさを考慮して、レンズとバレルの膨張量の差及び収縮量の差の大きさを制御することができる。即ち、実施例に係るカメラモジュールは、カメラモジュールの高温状態及び低温状態で発生するディセンタが光学特性に大きく影響を与えない範囲にバレルの線膨張係数の大きさの範囲を設定することができる。これにより、レンズの設定された線膨張係数の大きさ及び設定された直径範囲で設定された範囲のバレル線膨張係数を有するようにカメラモジュールを設定することで、高温状態及び低温状態でカメラモジュールが光学特性に大きく影響を与えないディセンタ範囲にレンズのディセンタを調節することができる。よって、第2実施例に係るカメラモジュールは、高温状態及び低温状態でもディセンタ範囲を最小化することで、常温、高温及び低温状態のいずれにおいても均一な動作性能を維持することができる。
【0154】
以下、図1図13及び図14を参照して第3実施例に係るカメラモジュールを説明する。
【0155】
図1は、第1温度におけるカメラモジュールの断面図を図示した図面であり、図13は、第1温度より高温の第2温度におけるカメラモジュールの断面図を図示した図面であり、図14は、第1温度より低温の第3温度におけるカメラモジュールの断面図を図示した図面である。第3実施例に説明において、上記に開示された構成は第3実施例に含まれることができる。
【0156】
前記第1温度は常温の温度であってもよく、前記第2温度は高温の温度であってもよく、前記第3温度は低温の温度であってもよい。この時、前記第1温度は20℃~30℃であり、前記第2温度は80℃~105℃であり、前記第3温度は-40℃~-30℃であってもよい。一例として、前記第1温度は25℃であり、前記第2温度は105℃であり、前記第3温度は-40℃であってもよい。例えば、前記レンズバレル500は、100ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。詳しくは、前記レンズバレル500は、80ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記レンズバレル500は、10ppm/℃~80ppm/℃の線膨張係数を有することができる。さらに詳しくは、前記レンズバレル500は、10ppm/℃~70ppm/℃の線膨張係数を有することができる。
【0157】
前記レンズバレル500の線膨張係数は、前記レンズ部100のレンズの線膨張係数と同一であるか異なってもよい。前記レンズバレル500の線膨張係数と前記レンズ部100のレンズの線膨張係数が異なる場合、温度変化による前記レンズバレル500と前記レンズ部100のレンズの変形量が違うようになる。即ち、前記レンズバレル500と前記レンズ部100のレンズは、温度が変化することに応じて収縮するか膨張することができる。例えば、前記レンズバレル500と前記レンズ部100のレンズは、第1温度から第2温度に温度が変化する場合膨張することができ、第1温度から第3温度に温度が変化する場合収縮することができる。前記レンズバレル500と前記レンズ部100のレンズは、物質固有の特徴である線膨張係数の大きさが異なるので、第2温度及び第3温度で膨張及び収縮する程度が異なる。これにより、前記レンズバレル500内部に収容される前記レンズ部100のレンズと前記レンズバレル500の間で前記レンズバレル500と前記レンズ部100のレンズの変形量の差だけ間隔が発生し得る。即ち、前記レンズと前記レンズバレル500の膨張量または収縮量の差によって、前記レンズは前記レンズバレル500の側壁部と離隔し、前記レンズバレル500の前記内側壁511と前記レンズの間でギャップが発生し得る。
【0158】
これにより、レンズ部のレンズのディセンタがずれてカメラモジュールの光学特性が低下する。よって、以下で説明する第3実施例に係るカメラモジュールは、前記レンズバレル500の前記内側壁511と前記レンズの間にギャップで定義される前記レンズ部のディセンタを最小化することができるように、前記レンズバレル500及び前記レンズの線膨張係数の大きさに応じて前記レンズの直径範囲を設定された範囲に調節することができる。
【0159】
前記レンズの直径範囲に対しては以下で詳しく説明する。図1図13及び図14のように、前記レンズ部100は2枚以上または3枚以上のレンズを有し、例えば第1レンズ111、第2レンズ113及び第3レンズ115を含むことができる。即ち、前記レンズ部100が3枚のレンズを含み、それぞれのレンズは互いに異なる線膨張係数を有するか、3つ以上のレンズのうち一部のレンズは線膨張係数が同一または類似し、残りのレンズの線膨張係数は異なる場合を中心に説明する。
【0160】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記カメラモジュール1000の光軸Lzに沿って順次配置される。例えば、光軸Lzに沿って移動する光の移動方向を基準として前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記レンズバレル500内部に順次配置される。
【0161】
前記第1~第3レンズ111、113、115のそれぞれは第1~第3有効領域を有し、前記第1~第3有効領域の外側に第1~第3非有効領域を有することができる。前記第1~第3非有効領域は第1~第3フランジ部111A、113A、115の領域であってもよい。前記第1レンズ111の第1非有効領域である第1フランジ部111Aは、前記レンズバレル500の第1内側壁51と接触することができる。前記第2レンズ113の第2非有効領域である第2フランジ部113Aは、前記レンズバレル500の第2内側壁52と接触することができる。前記第3レンズ115の第3フランジ部115Aは、前記レンズバレル500の第3内側壁53と接触することができる。
【0162】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115はガラス及びプラスチックのうち少なくとも1つを含むことができる。例えば、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、全てガラスレンズであるか、または全てプラスチックレンズであるかまたはガラスレンズ及びプラスチックレンズを全て含むことができる。以下では説明の便宜を図り、前記第1レンズ111はガラスレンズであり、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、プラスチックレンズであることを中心に説明する。
【0163】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記レンズを形成する物質によって多様な大きさの設定された範囲で線膨張係数(CTE)を有することができる。即ち、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115を形成する物質によって前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、設定された範囲の線膨張係数を有することができる。詳しくは、ガラスレンズである前記第1レンズ111の線膨張係数はプラスチックレンズである前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数と異なってもよい。プラスチックレンズである前記第2レンズ113の線膨張係数と前記第3レンズ115の線膨張係数は同一であるかまたは異なってもよい。即ち、前記第2レンズ113と前記第3レンズ115が全てプラスチックレンズであっても、プラスチックを形成する樹脂組成物の組成によって前記第2レンズ113と前記第3レンズ115は同一または異なる線膨張係数を有することができる。
【0164】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は0ppm/℃超過乃至85ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。詳しくは、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は0ppm/℃超過乃至80ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は3ppm/℃~80ppm/℃の線膨張係数を有することができる。先述したように、前記レンズバレル500と前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は同一であるか異なる線膨張係数を有することができる。例えば、前記レンズバレル500は、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のうち少なくとも1つのレンズと異なる線膨張係数を有することができる。
【0165】
これによって、温度変化による前記レンズバレル500と前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の変形量が違うようになる。
【0166】
例えば、図13のように前記カメラモジュールが第1温度から第2温度に温度が変化する第1モードの場合、前記第1レンズ111と前記第1内側壁51の間は第1間隔G4で離隔することができる。この時、前記第1モードは第1温度から前記第1温度より高温の第2温度に変わるモードと定義することができる。
【0167】
前記レンズバレル500の膨張量及び収縮量は、上記の数式1で求めることができる。
【0168】
前記レンズ部100のレンズ膨張量及び収縮量は、上記の数式2で求めることができる。
【0169】
図1及び図13のように、前記カメラモジュールが前記第1温度から前記第2温度に温度が変化する場合、前記レンズと前記レンズバレル500は、それぞれ前記数式1及び数式2の大きさだけ膨張することができる。この時、ガラスの線膨張係数が前記レンズバレル500の線膨張係数より小さい場合、前記レンズバレル500の膨張量がガラスを含む前記第1レンズ111の膨張量より大きくなる。これにより、前記カメラモジュールが前記第1温度から前記第2温度に温度が変化する場合、前記第1レンズ111と前記第1内側壁51の間は第1間隔G4で離隔することができる。
【0170】
図1及び図14のように、前記カメラモジュールが第1温度から第3温度に温度が変化する第2モードの場合、前記第2レンズ113と前記第2内側壁52の間は第2間隔G5で離隔し、前記第3レンズ115と前記第3内側壁53の間は第3間隔G6で離隔することができる。この時、前記第2モードは、前記第1温度から前記第1温度より低温の第3温度に変わるモードと定義することができる。
【0171】
前記カメラモジュールが前記第1温度から前記第3温度に変化する場合、前記レンズと前記レンズバレル500は、それぞれ前記数式1及び数式2の大きさだけ収縮することができる。プラスチックの線膨張係数が前記レンズバレル500の線膨張係数より大きい場合、前記レンズバレル500の収縮量はプラスチックを含む前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の収縮量より小さくなる。これにより、前記カメラモジュールが前記第1温度から前記第3温度に温度が変化する場合、前記第2レンズ113と前記第2内側壁52の間は第2間隔G5で離隔し、前記第3レンズ115と前記第3内側壁53の間は第3間隔G6で離隔することができる。前記カメラモジュールが前記第1温度から前記第2温度または前記第3温度の温度に変化する時、前記レンズバレル500内部に収容される前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115と前記レンズバレル500の内側壁511の間の間隔は変形量の差だけ変更し、これにより前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記間隔の寸法だけディセンタがずれてカメラモジュールの光学特性が低下する。
【0172】
よって、第3実施例に係るカメラモジュールは、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタを最小化することができるように、前記レンズバレル500、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数に応じて前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径範囲を設定することができる。
【0173】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径の大きさの範囲に対しては以下で詳しく説明する。
【0174】
前記間隔維持部材121、123、124、125は、前記レンズバレル500内部に配置される。詳しくは、前記間隔維持部材は、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の間にそれぞれ配置される。詳しくは、前記第1レンズ111と前記第2レンズ113の間には、第1遮光膜121が配置される。前記第2レンズ113と前記第3レンズ115の間には、第2遮光膜124または/及び間隔維持部123が配置される。前記第3レンズ115の下部と光学フィルター196の間の間隔を維持する支持部材125が配置される。
【0175】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の非有効領域であるフランジ部111A、113A、115Aは、前記第1遮光膜121、前記第2遮光膜124及び間隔維持部123、及び支持部材125によって支持される。前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の間の間隔は、前記間隔維持部材121、123、124、125によって設定された範囲に維持される。
【0176】
前記間隔維持部材121、123、124、125は不透明な物質を含むことができる。前記間隔維持部材121、123、124、125によって光を透過しない物質を含むことができる。これにより、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の非有効領域で光が透過して屈折することを防止することができる。
【0177】
以下、温度変化によるカメラモジュール1000のディセンタを最小化できるレンズの大きさ、レンズ及びバレルの線膨張係数を説明する。
【0178】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数は同一であるか異なってもよい。詳しくは、前記第1レンズ111の線膨張係数は、前記第2レンズ113の線膨張係数及び前記第3レンズ115の線膨張係数と異なってもよい。即ち、前記第1レンズ111は、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115と互いに異なる物質を含むので、前記第1レンズ111の線膨張係数は、前記第2レンズ113の線膨張係数及び前記第3レンズ115の線膨張係数と異なってもよい。
【0179】
前記第2レンズ113の線膨張係数と前記第3レンズ115の線膨張係数は同一であるか異なってもよい。例えば、前記第2レンズ113と前記第3レンズ115が同じ組成及び組成比を有する組成物を含む場合、前記第2レンズ113の線膨張係数と前記第3レンズ115の線膨張係数は同一であってもよい。また、前記第2レンズ113と前記第3レンズ115が異なる組成または異なる組成比を有する組成物を含む場合、前記第2レンズ113の線膨張係数と前記第3レンズ115の線膨張係数は異なってもよい。
【0180】
前記第1レンズ111は、設定された範囲の線膨張係数を有することができる。詳しくは、前記第1レンズ111は20ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第1レンズ111は、0ppm/℃超過乃至25ppm/℃の線膨張係数を有することができる。さらに詳しくは、前記第1レンズ111は3ppm/℃~18ppm/℃の線膨張係数を有することができる。
【0181】
前記第1レンズ111はガラス材質を含むので、前記第1レンズ111の線膨張係数が20ppm/℃を超過することは、素材の特性上具現が困難である。また、前記第1レンズ111の線膨張係数が20ppm/℃を超過する場合、カメラモジュールで物体に一番近く配置される前記第1レンズ111の屈折率、アッベ数等が変化して、カメラモジュールの光学特性が低下する。
【0182】
前記第2レンズ113は、設定された範囲の線膨張係数を有することができる。詳しくは、前記第2レンズ113は85ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第2レンズ113は55ppm/℃~85ppm/℃の線膨張係数を有することができる。さらに詳しくは、前記第2レンズ113は58ppm/℃~83ppm/℃の線膨張係数を有することができる。前記第2レンズ113は、プラスチック材質を含むので、前記第2レンズ113の線膨張係数が85ppm/℃を超過することは、素材の特性上具現が困難である。また、前記第2レンズ113の線膨張係数が85ppm/℃を超過する場合、カメラモジュールで前記第1レンズ111と前記第3レンズ115の間に配置される配置される前記第2レンズ113の屈折率、アッベ数等が変化して、カメラモジュールの光学特性が低下する。
【0183】
前記第3レンズ115は、設定された範囲の線膨張係数を有することができる。詳しくは、前記第3レンズ115は85ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記第3レンズ115は55ppm/℃~85ppm/℃の線膨張係数を有することができる。さらに詳しくは、前記第3レンズ115は58ppm/℃~83ppm/℃の線膨張係数を有することができる。
【0184】
前記第2レンズ113と前記第3レンズ115は、前記設定された範囲で同じ線膨張係数を有することができる。または、前記第2レンズ113と前記第3レンズ115は、前記設定された範囲内で異なる線膨張係数を有することができる。
【0185】
前記第3レンズ115は、プラスチック材質を含むので、前記第3レンズ115の線膨張係数が85ppm/℃を超過することは、素材の特性上具現が困難である。また、前記第3レンズ115の線膨張係数が85ppm/℃を超過する場合、カメラモジュールで前記イメージセンサー192と一番近く配置される配置される前記第3レンズ115の屈折率、アッベ数等が変化して、カメラモジュールの光学特性が低下する。
【0186】
前記レンズバレル500は設定された範囲の線膨張係数を有することができる。詳しくは、前記レンズバレル500は80ppm/℃以下の線膨張係数を有することができる。より詳しくは、前記レンズバレル500は0ppm/℃超過乃至80ppm/℃の線膨張係数を有することができる。さらに詳しくは、前記レンズバレル500は、10ppm/℃~70ppm/℃の線膨張係数を有することができる。
【0187】
前記レンズバレル500は、プラスチック材質を含むので、前記レンズバレル500の線膨張係数が80ppm/℃を超過することは、素材の特性上具現が困難である。また、前記レンズバレル500の線膨張係数が80ppm/℃を超過する場合、カメラモジュールで前記第1レンズ111、前記第2レンズ113、前記第3レンズ115を収容するレンズバレル500と前記第1レンズ111、前記第2レンズ113、前記第3レンズ115の間の線膨張係数に差が増加してカメラモジュールのディセンタが増加し、これにより、カメラモジュールの光学特性が低下する。
【0188】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は設定された範囲の大きさを有することができる。詳しくは、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は設定された範囲のレンズ直径を有することができる。ここで、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のレンズ直径は、先述したように各レンズの有効領域乃至非有効領域を全て含んだ直径で定義することができる。即ち、前記第1レンズ111の直径は、第1有効領域の直径と第1フランジ部111Aの直径を合わせた直径で定義することができ、前記第2レンズ113の直径は、第2有効領域の直径と第2フランジ部113Aの直径を合わせた直径で定義することができ、前記第3レンズ115の直径は、第3有効領域の直径と第3フランジ部113Aの直径を合わせた直径で定義することができる。
【0189】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径は、前記レンズバレル500の線膨張係数の大きさに応じて変わる。詳しくは、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径は、前記レンズバレル500、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数に応じて変わる。即ち、前記レンズバレル500、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数に応じてレンズ111、113、115と前記レンズバレル500の収縮量及び膨張量の差によりレンズとバレルの間の間隔の大きさが変わる。
【0190】
前記レンズバレル500、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数に応じて前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の間隔の大きさが変わることにより、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の中心と光軸の偏差で定義されるディセンタの大きさが変わる。この時、前記レンズ111、113、115と前記レンズバレル500の間の間隔の大きさは、光学特性を具現したりまたはレンズのディセンタによる光学特性低下を防止するために設定された範囲に制限される。
【0191】
前記レンズ111、113、115と前記レンズバレル500の間の間隔の大きさを考慮して、前記レンズ111、113、115の直径は設定された範囲に制限される。例えば、前記レンズ111、113、115と前記レンズバレル500の間の間隔の大きさは、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115がそれぞれバレル内部で離隔した時、光学特性が具現される得る距離で定義される。例えば、前記レンズ111、113、115と前記レンズバレル500の間の間隔の大きさは40μm以下を有することができる。前記レンズ111、113、115と前記レンズバレル500の間の間隔の大きさが40μmを超過する場合、前記カメラモジュール1000で前記レンズ111、113、115のギャップの増加によりレンズの固定力が低下し、これによりカメラモジュール1000の光学特性が低下する。即ち、前記カメラモジュールの光学特性を具現するための前記レンズ111、113、115と前記レンズバレル500の間の最大間隔の大きさは40μmである。
【0192】
前記レンズ111、113、115と前記レンズバレル500の間の間隔の大きさを考慮して、前記レンズ111、113、115の最大直径は下記数式3で定義することができる。
【0193】
[数式3]
レンズ最大直径={40μm/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}
【0194】
数式3で下記のような数式3-1及び数式3-2によって定義される。即ち、前記レンズ111、113、115と前記レンズバレル500の間の間隔は下記数式1-1で定義することができる。
【0195】
[数式3-1]
間隔(μm)={(バレル線膨張係数(ppm/℃)×バレル内径(mm)×温度変化(℃))-(レンズ線膨張係数(ppm/℃)×レンズ直径(mm)×温度変化(℃))}
【0196】
数式3-1は、第1温度からバレル内径とレンズ直径が同一であるという仮定下で、前記間隔の大きさは、前記数式3-2で定義される。
【0197】
[数式3-2]
間隔(μm)={(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×レンズ内径(バレル内径)(mm)×温度変化(℃)}
【0198】
前記レンズ111、113、115は、光学性能及び機構的加工を考慮して設定された大きさ以上の直径を有することができる。詳しくは、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は2mm以上の直径を有することができる。即ち、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の最小直径は2mmを有することができる。即ち、前記レンズ111、113、115は、前記レンズ111、113、115の線膨張係数及び前記レンズバレル500の線膨張係数と前記レンズ111、113、115の最小直径を考慮した時、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径は下記数式4乃至数式6で定義される。
【0199】
[数式4]
2mm≦第1レンズ直径≦{40μm/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}
【0200】
数式4で、{40μm/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}の値は2mm以上である。
【0201】
[数式5]
2mm≦第2レンズ直径≦{40μm/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}
【0202】
数式5で、{40μm/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}の値は2mm以上である。
【0203】
[数式6]
2mm≦第3レンズ直径≦{40μm/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}
【0204】
数式6で、{40μm/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}の値は2mm以上である。
【0205】
前記第1レンズ111は、第1温度から第2温度に変化して膨張する時、前記数式4を満足する直径を有することができる。詳しくは、前記数式2によって前記第1レンズ111は、設定された範囲の直径の大きさを有することができる。
【0206】
例えば、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が0ppm/℃超過乃至80ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~250mmを有することができる。前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が0ppm/℃超過乃至10ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~186mmを有することができる。前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が10ppm/℃超過乃至20ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~250mmを有することができる。
【0207】
好ましくは、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が20ppm/℃超過乃至30ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~42mmを有することができる。前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が30ppm/℃超過乃至40ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~23mmを有することができる。前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が40ppm/℃超過乃至50ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~16mmを有することができる。
【0208】
好ましくは、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が50ppm/℃超過乃至60ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~13mmを有することができる。前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が60ppm/℃超過乃至70ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~10mmを有することができる。前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が70ppm/℃超過乃至80ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~9mmを有することができる。
【0209】
前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記第1温度から前記第3温度に変化して収縮する時、それぞれ前記数式5及び前記数式6を満足するレンズ直径を有することができる。例えば、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ55ppm/℃~80ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が0ppm/℃超過乃至80ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~620mmを有することができる。
【0210】
好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ55ppm/℃~80ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が0ppm/℃超過乃至10ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~14mmを有することができる。前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ55ppm/℃~80ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が10ppm/℃超過乃至20ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~18mmを有することができる。
【0211】
好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ55ppm/℃~80ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が20ppm/℃超過乃至30ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~25mmを有することができる。前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ55ppm/℃~80ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が30ppm/℃超過乃至40ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~41mmを有することができる。
【0212】
好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ55ppm/℃~80ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が40ppm/℃超過乃至50ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~124mmを有することができる。前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ55ppm/℃~80ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が50ppm/℃超過乃至60ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~620mmを有することができる。
【0213】
好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ55ppm/℃~80ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が60ppm/℃超過乃至70ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~41mmを有することができる。前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ55ppm/℃~80ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が70ppm/℃超過乃至80ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~124mmを有することができる。
【0214】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記第1温度から前記第2温度または前記第3温度に変化する時、前記レンズバレル500、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115と前記レンズバレル500の間の間隔を考慮して設定された範囲の直径を有することができる。よって、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115を含むカメラモジュールは、温度変化に応じたレンズとバレルの間の間隔を制御して、レンズのディセンタの大きさを制御することで、向上した光学特性を有することができる。
【0215】
前記レンズ111、113、115の直径は、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタの大きさを考慮して設定された範囲に制限される。前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタを考慮した前記レンズ111、113、115の最大直径は下記数式7~10で定義することができる。
【0216】
[数式7]
レンズ最大直径={レンズのディセンタの大きさ(μm)/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}
【0217】
ここで、前記レンズ111、113、115は、前記レンズ111、113、115のディセンタの大きさを考慮した線膨張係数及び前記レンズバレル500の線膨張係数と前記レンズ111、113、115の最小直径を考慮した時、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径は下記数式8乃至数式10で定義することができる。
【0218】
[数式8]
2mm≦第1レンズ直径≦{第1レンズのディセンタの大きさ(μm)/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}
【0219】
数式8で、{第1レンズのディセンタの大きさ(μm)/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}の値は2mm以上である。
【0220】
[数式9]
2mm≦第2レンズ直径≦{第2レンズのディセンタの大きさ(μm)/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}
【0221】
数式9で、{第2レンズのディセンタの大きさ(μm)/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}の値は2mm以上である。
【0222】
[数式10]
2mm≦第3レンズ直径≦{第3レンズのディセンタの大きさ(μm)/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}
【0223】
数式10で、{第3レンズのディセンタの大きさ(μm)/(バレル線膨張係数(ppm/℃)-レンズ線膨張係数(ppm/℃))×温度変化(℃)}の値は2mm以上である。
【0224】
数式8~10で、前記第1レンズ111は、第1温度から第2温度に変化して膨張する時、前記数式8を満足する直径を有することができる。前記第1レンズ111の許容可能なディセンタの大きさは15μm以下である。即ち、前記カメラモジュール1000の光学特性を具現するための前記第1レンズ111のディセンタの大きさは15μm以下である。これにより、前記数式8によって前記第1レンズ111は、前記第1レンズ111のディセンタの大きさを考慮して設定された範囲の直径の大きさを有することができる。
【0225】
例えば、前記第1レンズ111のディセンタの大きさは15μmであり、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が0ppm/℃超過乃至80ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~75mmを有することができる。好ましくは、前記第1レンズ111のディセンタの大きさは15μmであり、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が0ppm/℃超過乃至10ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~70mmを有することができる。
【0226】
好ましくは、前記第1レンズ111のディセンタの大きさは15μmであり、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が10ppm/℃超過乃至20ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~75mmを有することができる。好ましくは、前記第1レンズ111のディセンタの大きさは15μmであり、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が20ppm/℃超過乃至30ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~15mmを有することができる。
【0227】
好ましくは、前記第1レンズ111のディセンタの大きさは15μmであり、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が30ppm/℃超過乃至40ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~9mmを有することができる。好ましくは、前記第1レンズ111のディセンタの大きさは15μmであり、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が40ppm/℃超過乃至50ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~6mmを有することができる。
【0228】
好ましくは、前記第1レンズ111のディセンタの大きさは15μmであり、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が50ppm/℃超過乃至60ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~5mmを有することができる。好ましくは、前記第1レンズ111のディセンタの大きさは15μmであり、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が60ppm/℃超過乃至70ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~4mmを有することができる。
【0229】
好ましくは、前記第1レンズ111のディセンタの大きさは15μmであり、前記第1レンズ111の線膨張係数が3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が70ppm/℃超過乃至80ppm/℃である時、前記第1レンズ111の直径は2mm~3mmを有することができる。
【0230】
前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記第1温度から前記第3温度に変化して収縮する時、それぞれ前記数式9及び数式10を満足するレンズ直径を有することができる。前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の許容可能なディセンタの大きさは6μm以下である。即ち、前記カメラモジュール1000の光学特性を具現するための前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタの大きさは6μm以下である。
【0231】
例えば、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタの大きさは6μmであり、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が0ppm/℃超過乃至80ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~95mmを有することができる。
【0232】
好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタの大きさは6μmであり、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が0ppm/℃超過乃至10ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~2.2mmを有することができる。好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタの大きさは6μmであり、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が10ppm/℃超過乃至20ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~3mmを有することができる。
【0233】
好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタの大きさは6μmであり、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が20ppm/℃超過乃至30ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~4mmを有することができる。好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタの大きさは6μmであり、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が30ppm/℃超過乃至40ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~7mmを有することができる。好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタの大きさは6μmであり、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が40ppm/℃超過乃至50ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~19mmを有することができる。
【0234】
好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタの大きさは6μmであり、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が50ppm/℃超過乃至60ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~95mmを有することができる。
【0235】
好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタの大きさは6μmであり、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が60ppm/℃超過乃至70ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~7mmを有することができる。好ましくは、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタの大きさは6μmであり、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数がそれぞれ3ppm/℃~18ppm/℃であり、前記レンズバレル500の線膨張係数が70ppm/℃超過乃至80ppm/℃である時、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の直径はそれぞれ2mm~19mmを有することができる。
【0236】
前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115は、前記第1温度から前記第2温度または前記第3温度に変化する時、前記レンズバレル500、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115の線膨張係数及び前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115のディセンタ値を考慮して設定された範囲の直径を有することができる。よって、前記第1レンズ111、前記第2レンズ113及び前記第3レンズ115を含むカメラモジュールは、温度変化に応じたレンズとバレルの間のギャップ大きさを制御し、レンズのディセンタの大きさを制御することで、向上した光特性を有することができる。
【0237】
以下、第3実施例の各例及び比較例に係るカメラモジュールの放熱部材及び放熱部材の熱的特性により詳しく説明する。このような実施例は、本発明をより詳しく説明するために例示として提示したものに過ぎない。従って、本発明がこのような実施例に限定されるものではない。
【0238】
[例1]
バレル内部に第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズを配置した。この時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズの間には間隔調節部材が配置されて前記レンズの間隔を維持した。続いて、前記カメラモジュールを25℃の第1温度から105℃の第2温度及び-40℃の第3温度に温度を変化させて、多様な範囲のバレルの線膨張係数で前記数式4乃至数式6による第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの直径を測定した。
【0239】
[例2]
バレル内部に第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズを配置した。この時、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記第3レンズの間には間隔調節部材が配置されて前記レンズの間隔を維持した。続いて、前記カメラモジュールを25℃の第1温度から105℃の第2温度及び-40℃の第3温度に温度を変化させて、多様な範囲のバレルの線膨張係数で前記数式8乃至数式10による第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの直径を測定した。この時、前記第1レンズのディセンタの大きさは15μmであり、前記第2レンズ及び前記第3レンズのディセンタの大きさは6μmであった。
【0240】
図18は、第3実施例の例1による第1レンズ~第3レンズの直径に対する表であり、図19は、第3実施例の例2による第1レンズ~第3レンズの直径に対する表である。
【0241】
図18及び図19で、負の値を有するデータ及び2mm未満の値を有するデータは、数式によって求められる結果値に過ぎず、実際第1レンズ~第3レンズの直径を意味しない。
【0242】
図18を参照すると、例1によるレンズは、第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズとバレルの間の間隔が40μmである時、図18のような直径範囲を有することがわかる。図19を参照すると、例2によるレンズは、第1レンズのディセンタが15μmであり、第2レンズ及び第3レンズのディセンタが6μmである時、図19のような直径範囲を有することがわかる。第3実施例に係るカメラモジュールは、常温から高温または常温から低温に温度が変化する時、レンズとバレルの間の間隔の大きさの範囲及び/またはレンズのディセンタの大きさを考慮してレンズの直径の大きさを設定された範囲に制御することができる。よって、第3実施例に係るカメラモジュールは、温度変化によるレンズの光学性能の低下を防止することができるので、向上した光学特性を有することができる。
【0243】
図20は、発明の実施例に係るカメラモジュールが適用された車両の平面図の例である。図20を参照すると、発明の実施例に係る車両用カメラシステムは、映像生成部11、第1情報生成部12、第2情報生成部21、22、23、24及び制御部14を含む。前記映像生成部11は、自車に配置される少なくとも1つのカメラモジュール20を含むことができ、自車の前方または/及びドライバーを撮影して自車の前方映像や車両内部映像を生成することができる。また、映像生成部11は、カメラモジュール20を利用して自車の前方だけでなく1つ以上の方向に対する自車の周辺またはドライバーを撮影した映像を生成することができる。ここで、前方映像及び周辺映像はデジタル映像であってもよく、カラー映像、白黒映像及び赤外線映像等を含むことができる。また、前方映像及び周辺映像は、静止映像及び動画を含むことができる。映像生成部11は、ドライバー映像、前方映像及び周辺映像を制御部14に提供する。続いて、第1情報生成部12は、自車に配置される少なくとも1つのレーダーまたは/及びカメラを含むことができ、自車の前方を感知して第1感知情報を生成する。具体的に、第1情報生成部12は自車に配置され、自車の前方に位置した車両の位置及び速度、歩行者の有無及び位置等を感知して第1感知情報を生成する。
【0244】
第1情報生成部12で生成した第1感知情報を利用して自車と前の車との距離を一定に維持するように制御することができ、ドライバーが自車の走行車線を変更しようとする場合や後進駐車時のように予め設定された特定の場合に車両運行の安定性を高めることができる。第1情報生成部12は、第1感知情報を制御部14に提供する。第2情報生成部21、22、23、24は、映像生成部11で生成した前方映像と第1情報生成部12で生成した第1感知情報に基づいて、自車の各側面を感知して第2感知情報を生成する。具体的に、第2情報生成部21、22、23、24は、自車に配置される少なくとも1つのレーダーまたは/及びカメラを含むことができ、自車の側面に位置した車両の位置及び速度を感知したり映像を撮影することができる。ここで、第2情報生成部21、22、23、24は、自車の前方及び後方の両側にそれぞれ配置されてもよい。このような車両用カメラシステムは、下記のカメラモジュールを備えることができ、自車の前方、後方、各側面または角領域を介して獲得された情報を利用してユーザに提供したり処理して自動運転または周辺安全から車両と物体を保護することができる。
【0245】
発明の実施例に係るカメラモジュールの光学系は、安全規制、自律走行機能の強化及び便宜性増加のために車両内に複数搭載されてもよい。また、カメラモジュールの光学系は、車線維持システム(LKAS:Lane keeping assistance system)、車線離脱警報システム(LDWS)、ドライバー監視システム(DMS:Driver monitoring system)のような制御のための部品として、車両内に適用されている。このような車両用カメラモジュールは、周囲の温度変化にも安定した光学性能を具現することができ、価格競争力があるモジュールを提供して、車両用部品の信頼性を確保することができる。
【0246】
発明の実施例は、車両のカメラモジュールで-20度以下の低温から70度以上の高温までの温度変化、例えば-40度~105度の範囲の変化に対して少なくとも1つのレンズの外側にバッファー構造を有するスペーサーを適用することにおいて、熱膨張係数が高いレンズに対して長さ方向に緩和させることで、プラスチックまたはガラス材質のレンズの膨張に対して収縮または膨張する弾性を提供し、レンズの有効径領域の光軸方向の変化量を抑制することができる。これにより、プラスチックまたはガラス材質のレンズを採用したカメラモジュールの光学特性の変化を減らすことができる。また、レンズの外側フランジ部にバッファー構造をさらに含むことができ、レンズ自体の弾性変形を抑制することができる。
【0247】
以上の実施例で説明された特徴、構造、効果等は、本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ず一つの実施例に限定されるものではない。また、各実施例に例示された特徴、構造、効果等は、実施例が属する分野で通常の知識を有する者によって、別の実施例に対して組合せ又は変形して実施可能である。よって、そのような組合せと変形に係る内容は、本発明の範囲に含まれると解釈されるべきである。以上では実施例を中心に説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有した者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、以上で例示されていない多様な変形と応用が可能である。例えば、実施例に具体的に提示された各構成要素は、変形して実施することができる。そして、そのような変形と応用に係る差異点は、添付される請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2024-01-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に貫通ホールを有するレンズバレルと、
前記レンズバレルの貫通ホールに配置され、物体側からセンサー側に向いて光軸が整列された第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズを有するレンズ部と、
イメージセンサーと、
を含み、
前記第2レンズの材質と前記第1レンズの材質は異なり、
前記第2レンズの屈折率は、前記第1レンズの屈折率より低く、
前記第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズのそれぞれは、前記光軸から前記レンズバレルの内側壁に向いて延長される第1フランジ部、第2フランジ部及び第3フランジ部を含み、
前記レンズバレルは、前記第1フランジ部の外側に配置される第1支持部と、前記第2フランジ部の外側に配置される第2支持部と、前記第3フランジ部の外側に配置される第3支持部とを含み、
前記第1フランジ部の上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は第1外径であり、
前記第2フランジ部の上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は第2外径であり、
前記第3フランジ部の上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は第3外径であり、
前記イメージセンサーの上部と前記レンズバレルが接触する位置で前記レンズバレルの外径は4外径であり、
前記第3外径は、前記第4外径より小さく、前記第2外径より大きく、
前記光軸上で前記第1レンズは、物体側第1面とセンサー側第2面を含み、
前記光軸上で前記第2レンズの物体側第3面とセンサー側第4面は、互いに異なる曲率半径を有し、
前記第2レンズの前記第2フランジ部が前記第2支持部の内面と接触する第1接触面の中心は、前記第2フランジ部の厚さの中心を基準として前記第3面と前記第4面のうち曲率半径が大きい側に近く位置する、カメラモジュール。
【請求項2】
前記第1外径は、前記第3外径より小さく、
前記第1レンズは、ガラス材質であり、
前記第2レンズは、プラスチック材質である、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項3】
前記レンズバレルの下端内側に配置され、前記第3レンズとイメージセンサーの間に配置された光学フィルターを含み、
前記第3レンズは、プラスチック材質である、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項4】
前記第1支持部の厚さは、前記第1支持部の内面と外面の間の最小距離であり、前記第2支持部の厚さと同一である、請求項1または2に記載のカメラモジュール。
【請求項5】
前記第2支持部の厚さは、前記第2支持部の内面と外面の間の最小距離であり、前記第3支持部の厚さと同一である、請求項3に記載のカメラモジュール。
【請求項6】
内部に貫通ホールを有するレンズバレルと、
前記レンズバレルの貫通ホールに配置され、物体側からセンサー側に向いて光軸が整列された第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズと、
を含み、
前記第2レンズの材質と前記第1レンズの材質は異なり、
前記第2レンズの屈折率は、前記第1レンズの屈折率より低く、
前記第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズのそれぞれは、前記光軸から前記レンズバレルの内面に向いて延長される第1フランジ部、第2フランジ部及び第3フランジ部を含み、
前記レンズバレルは、前記第1フランジ部の外側に配置された第1支持部、前記第2フランジ部の外側に配置される第2支持部、及び前記第3フランジ部の外側に配置される第3支持部を含み、
前記第1、2、3支持部は、前記第1、2、3レンズの外側で前記レンズバレルの内側壁と外面が互いに垂直する区間を含み、
前記レンズバレルの下端外面に前記光軸と平行する仮想の直線を基準として、前記第1支持部の外面は第1深さを有し、前記第2支持部の外面は第2深さを有し、前記第3支持部の外面は第3深さを有し、
前記第2深さは、前記第1深さより大きく、前記第3深さより小さく、
前記光軸上で前記第1レンズは、物体側第1面とセンサー側第2面を含み、
前記光軸上で前記第2レンズの物体側第3面とセンサー側第4面は、互いに異なる曲率半径を有し、
前記第2レンズの前記第2フランジ部が前記第2支持部の内面と接触する第1接触面の中心は、前記第2フランジ部の厚さの中心を基準として前記第3面と前記第4面のうち曲率半径が大きい側に近く位置する、カメラモジュール。
【請求項7】
前記レンズバレルの下端内側に配置され、前記第3レンズとイメージセンサーの間に配置された光学フィルターを含み、
前記第1レンズの第1、2面は球面であり、
前記第3レンズの物体側第5面とセンサー側第6面は、非球面である、請求項6に記載のカメラモジュール。
【請求項8】
前記第1支持部の厚さは、前記第1支持部の内面と外面の間の最小間隔であり、前記第2支持部の厚さと同一である、請求項6または7に記載のカメラモジュール。
【請求項9】
前記第2支持部の厚さは、前記第2支持部の内面と外面の間の最小距離であり、前記第3支持部の厚さと同一である、請求項8に記載のカメラモジュール。
【請求項10】
前記第1支持部から前記第2支持部に向いて傾斜するように延長される第1傾斜部、及び前記第2支持部から前記第3支持部に向いて傾斜するように延長される第2傾斜部を含む、請求項1または6に記載のカメラモジュール。
【請求項11】
前記第2支持部の内面は、前記第2フランジ部の外面と接触し、
前記第2レンズの前記第2フランジ部が前記第支持部の内面と接触する第1接触面の長さは、前記第2フランジ部厚さの20%~50%である、請求項1または6に記載のカメラモジュール。
【請求項12】
前記第1接触面の中心は、前記第2レンズの前記第2フランジ部の中心よりも物体側に近く位置する、請求項11に記載のカメラモジュール。
【請求項13】
前記第3面と前記第4面の曲率半径の差は1mm以上である、請求項11に記載のカメラモジュール。
【請求項14】
前記第3面の曲率半径は、前記第4面の曲率半径より大きく、
前記第1接触面の中心は、前記第2レンズの第2フランジ部の中心よりも物体側に近く位置する、請求項13に記載のカメラモジュール。
【請求項15】
前記第1レンズの直径が前記第2レンズの直径より小さい、請求項14に記載のカメラモジュール。
【請求項16】
記第3レンズの屈折率は、前記第1レンズの屈折率より低く、
前記第3レンズの前記第3フランジ部は、前記レンズバレルの第3支持部の内面と接触する第2接触面を含み、
前記第2接触面の長さは、前記第3フランジ部厚さの20%~50%である、請求項1または6に記載のカメラモジュール。
【国際調査報告】