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特表2024-518847調節可能なサイドポート角度を有するカテーテルアセンブリおよび関連する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-07
(54)【発明の名称】調節可能なサイドポート角度を有するカテーテルアセンブリおよび関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20240425BHJP
【FI】
A61M25/06 500
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571875
(86)(22)【出願日】2022-05-16
(85)【翻訳文提出日】2024-01-22
(86)【国際出願番号】 US2022029396
(87)【国際公開番号】W WO2022245703
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】63/190,641
(32)【優先日】2021-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブレアナ ラッキー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ラッキー
(72)【発明者】
【氏名】メーガン シューリッヒ
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン ホップウッド
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA24
4C267BB04
4C267BB19
4C267BB24
4C267BB40
4C267CC08
(57)【要約】
カテーテルアセンブリは、本体および本体から外向きに延びるサイドポートを含み得るカテーテルアダプタを含み得る。本体は、遠位端部、近位端部、ならびに遠位端部および近位端部を通って延在し管腔を形成する内面を含み得る。本体の長手方向軸に対するサイドポートの角度は、調整可能であり得る。カテーテルアセンブリは、カテーテルアダプタの遠位端部から遠位に延びるテーテルを含み得る。カテーテルアセンブリはサイドポートを通って延び管腔と流体連通するサイドポート経路の近位の管腔内に配置された隔壁を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルアセンブリであって、
カテーテルアダプタであって、本体と前記本体から外向きに延びるサイドポートとを備え、前記本体は、遠位端と、近位端と、前記遠位端と前記近位端とを通って延び、管腔を形成する内面とを備え、前記本体の長手方向軸に対する前記サイドポートの角度は調整可能である、カテーテルアダプタと、
前記カテーテルアダプタの前記遠位端から遠位に延びるカテーテルと、
サイドポートを通って延びるサイドポート経路の近位にある管腔内に配置され、前記管腔と流体連通する隔壁と、
を備える、カテーテルアセンブリ。
【請求項2】
前記サイドポートは、前記本体の前記長手方向軸に対して第1の角度での第1の位置から、前記本体の前記長手方向軸に対して第2の角度での第2の位置まで移動可能であり、前記第1の角度は、前記第2の角度よりも小さい、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の位置および前記第2の位置が同じ平面内にある、請求項2に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項4】
前記サイドポートは、前記第1の角度で前記第1の位置において近位方向に延び、前記サイドポートは、前記第2の角度で前記第2の位置において遠位方向に延びる、請求項2に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項5】
前記第1の角度が鋭角であり、前記第2の角度が鈍角である、請求項2に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項6】
前記第1の角度および前記第2の角度が鋭角であり、前記第1の角度が前記第2の角度よりも鋭角である、請求項2に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項7】
前記本体がソケットを備え、前記サイドポートの遠位端は、前記ソケット内で移動可能なボールを備える、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項8】
前記サイドポートは、前記本体の前記長手方向軸に対して第1の角度で第1の位置から、前記本体の前記長手方向軸に対して第2の角度で第2の位置に移動可能であり、前記ボールの外面は、前記サイドポートが前記第1の位置または前記第2の位置にあることに応答して前記ソケットと係合するように構成されたスナップフィーチャを備える、請求項7に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項9】
前記サイドポートは、前記本体の前記長手方向軸に対して第1の角度で第1の位置から、前記本体の前記長手方向軸に対して第2の角度で第2の位置に移動可能であり、前記サイドポートは、前記サイドポートを通って延びるサイドポート流体経路を備え、前記サイドポート流体経路は、前記ボールを通って延び、前記ソケットは、第1の開口部および第2の開口部を備え、前記サイドポート流体経路は、前記サイドポートが前記第1の位置にあるときに前記第1の開口部と整列し、前記サイドポート流体経路は、前記サイドポートが前記第2の位置にあるときに前記第2の開口部と整列し、前記第1の開口部および前記第2の開口部は、前記管腔と流体連通している、請求項7に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項10】
前記サイドポートは、ピンジョイントで前記本体に結合される、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項11】
前記サイドポートは、前記本体の前記長手方向軸に対して第1の角度で第1の位置から、前記本体の前記長手方向軸に対して第2の角度で第2の位置に移動可能であり、前記サイドポートの外面は、前記サイドポートが前記第1の位置または前記第2の位置にあることに応答して前記本体と係合するように構成されたスナップフィーチャを備える、請求項10に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項12】
前記サイドポートは、前記本体の前記長手方向軸に対して第1の角度で第1の位置から、前記本体の前記長手方向軸に対して第2の角度で第2の位置に移動可能であり、前記サイドポートは、前記サイドポートを通って延びるサイドポート流体経路を含み、前記サイドポート流体経路は、前記ピンの周りに延び、前記ソケットは、第1の開口部および第2の開口部を含み、前記サイドポート流体経路は、前記サイドポートが前記第1の位置にあるときに前記第1の開口部と整列し、前記サイドポート流体経路は、前記サイドポートが前記第2の位置にあるときに前記第2の開口部と整列し、前記第1の開口部および前記第2の開口部は、前記管腔と流体連通している、請求項10に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項13】
前記サイドポートは、前記本体の前記長手方向軸に対して第1の角度で第1の位置から、前記本体の前記長手方向軸に対して第2の角度で第2の位置に移動可能であり、前記サイドポートは、前記サイドポートが前記第1の位置または前記第2の位置にあるときに、前記本体とスナップフィットで配置される、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項14】
前記サイドポートは、前記サイドポートが前記第1の位置および前記第2の位置にあるときに、前記本体とスナップフィットするように配置される、請求項13に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項15】
前記サイドポートは可撓性であり、前記本体の前記長手方向軸に対して第1の角度での第1の位置から、前記本体の前記長手方向軸に対して第2の角度での第2の位置まで、移動するように構成されている、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項16】
前記本体が、前記サイドポートよりも大きいデュロメータを有する、請求項15に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項17】
前記サイドポートは、前記本体の前記長手方向軸に対して第1の角度で第1の位置から、前記本体の前記長手方向軸に対して第2の角度で第2の位置に移動可能であり、前記本体から外向きに延びるケーシングをさらに備え、前記サイドポートは、前記ケーシング内に配置され、突起を備え、前記ケーシングは、開口部を備え、前記サイドポートが前記第1の位置にあることに応答して、前記突起は、前記開口部内の第1の位置に配置され、前記サイドポートが前記第2の位置にあることに応答して、前記突起は、前記開口部内の第2の位置に配置される、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項18】
方法であって、
カテーテルアセンブリのサイドポートを移動させることであって、前記カテーテルアセンブリは、
本体および前記本体から外向きに延びるサイドポートを備えるカテーテルアダプタであって、前記本体は、遠位端、近位端、および前記遠位端および前記近位端を通って延び、管腔を形成する内面を含み、前記本体の長手方向軸に対する前記サイドポートの角度は調整可能である、カテーテルアダプタと、
前記カテーテルアダプタの前記遠位端から遠位方向に延びるカテーテルと、
前記サイドポートを通って延び、前記管腔と流体連通するサイドポート経路に近接して前記管腔内に配置された隔壁であって、前記カテーテルアセンブリの前記サイドポートを移動させることが、前記サイドポートを前記本体の前記長手方向軸に対して第1の角度で第1の位置から前記本体の前記長手方向軸に対して第2の角度で第2の位置に移動させることを含み、前記第1の角度は前記第2の角度より小さい、隔壁と、を備える、移動させることと、
前記カテーテルアセンブリの前記サイドポートを移動させた後、前記サイドポートを前記第2の位置にある状態で前記カテーテルアセンブリをフラッシュすることと、を含む、方法。
【請求項19】
前記サイドポートを前記本体の前記長手方向軸に対して前記第2の角度で前記第2の位置から前記本体の前記長手方向軸に対して前記第1の位置に移動させることと、
前記サイドポートを前記本体の前記長手方向軸に対して前記第2の角度で前記第2の位置から前記本体の前記長手方向軸に対して前記第1の位置に移動させた後、前記サイドポートを前記第1の位置にして前記サイドポートを通してプローブを挿入することと、を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記サイドポートが前記第1の位置にあるときに、前記サイドポートを通してプローブを挿入することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、血管アクセスデバイスおよび関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、「Catheter Assembly Having an Adjustable Side Port Angle and Related Methods」と題された2021年5月19日に出願された米国仮出願シリアル番号63/190,641の優先権を主張し、その全体の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
カテーテルは、患者の血管系に流体を注入するために一般的に使用される。例えば、カテーテルは、生理食塩水、種々の薬剤、または全非経口栄養を注入するために使用され得る。カテーテルはまた、患者から血液を引き出すために使用されてもよい。
【0004】
カテーテルは、オーバーザニードル末梢静脈内(「IV」)カテーテルを含み得る。この場合、カテーテルは、鋭い遠位先端を有する導入針の上に取り付けられ得る。カテーテルおよび導入針は、導入針の遠位先端が、カテーテルの遠位先端を越えて延伸し、針の斜角(bevel)を患者の皮膚から離れる方向に向くように組み立てられ得る。カテーテルと導入針は、通常、皮膚から浅い角度で患者の血管系に挿入される。
【0005】
血管内の導入針および/またはカテーテルの適切な配置を検証すべく、臨床医は、一般的に、カテーテルを含むカテーテルアセンブリのフラッシュバックチャンバー内に血液の「フラッシュバック」があることを確認する。針の配置が確認された後、臨床医は針を取り外し、将来の採血または輸液のためにカテーテルを所定の位置に残すことができる。
【0006】
多くのカテーテルアセンブリは、延長チューブ入口の近位に隔壁を有し、隔壁の遠位に流体(血液または注入液など)を流すことが困難な領域を作成する。隔壁の遠位の領域内の停滞した流体は、カテーテルアセンブリ内の細菌の蓄積をもたらし得、これは、感染または患者からのカテーテルの除去をもたらし得る。
【0007】
本明細書で請求される主題は、任意の欠点を解決する実施形態や、上記のような環境でのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景技術は、本明細書で記載された具体化したもののいくつかを実施し得る技術領域の一例を示すために適用されるにすぎない。
【発明の概要】
【0008】
いくつかの実施形態では、本開示は、特に、調節可能なサイドポート角度を有するカテーテルアセンブリに関する。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリは、本体および本体から外向きに延びるサイドポートを含み得るカテーテルアダプタを含み得る。いくつかの実施形態では、本体は、遠位端、近位端、および本体の遠位端および本体の近位端を通って延び、管腔を形成する内面を含み得る。いくつかの実施形態では、本体の長手方向軸に対するサイドポートの角度は、調整可能であり得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリは、カテーテルアダプタの遠位端から遠位に延びるテーテルを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリは、サイドポート経路の近位の管腔内に配置された隔壁を含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポートは、本体の長手方向軸に対して第1の角度での第1の位置から、本体の長手方向軸に対して第2の角度での第2の位置まで移動可能であり得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1の角度は、第2の角度よりも小さくてもよい。いくつかの実施形態では、第1の角度は鋭角であり得、第2の角度は鈍角であり得る。いくつかの実施形態では、第1の角度および第2の角度は、鋭角であり得、第1の角度は、第2の角度よりも鋭角であり得る。いくつかの実施形態では、第1の位置および第2の位置は、同じ平面内にあり得る。いくつかの実施形態では、サイドポートは、第1の角度で第1の位置で近位方向に延び得、サイドポートは、第2の角度で第2の位置で遠位方向に延び得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、本体は、ソケットを含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポートの遠位端は、ソケット内で移動可能なボールを含み得る。いくつかの実施形態では、ボールの外面は、サイドポートが第1の位置または第2の位置にあることに応答してソケットと係合するように構成されたスナップフィーチャ(feature)を含み得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、サイドポートは、サイドポートを通って延びるサイドポート流体経路を含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポート流体経路は、ボールを通って延び得る。いくつかの実施形態では、ソケットは、第1の開口部および第2の開口部を含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポート流体経路は、サイドポートが第1の位置にあるときに第1の開口部と整列され得る。いくつかの実施形態では、サイドポート流体経路は、サイドポートが第2の位置にあるときに第2の開口部と整列され得る。いくつかの実施形態では、第1の開口部および第2の開口部は、管腔と流体連通し得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、サイドポートは、ピンジョイントで本体に結合され得る。これらおよび他の実施形態では、サイドポートは、本体の長手方向軸に対する第1の角度での第1の位置から、本体の長手方向軸に対する第2の角度での第2の位置まで移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、サイドポートは、サイドポートが第1の位置および/または第2の位置にあるときに、本体とスナップフィットで配置され得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、サイドポートは、可撓性であり得、本体の長手方向軸に対して第1の角度で第1の位置から本体の長手方向軸に対して第2の角度で第2の位置に移動するように構成され得る。いくつかの実施形態では、本体は、サイドポートよりも大きなデュロメータを有し得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタは、本体から外向きに延びるケーシングを含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポートは、ケーシング内に配置され、突起を含み得る。いくつかの実施形態では、ケーシングは、開口部を含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポートが第1の位置にあることに応答して、突起は、開口部内の第1の位置に配置され得る。いくつかの実施形態では、サイドポートが第2の位置にあることに応答して、突起は、開口部内の第2の位置に配置され得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、方法は、カテーテルアセンブリのサイドポートを移動させることを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリのサイドポートを移動させることは、サイドポートを本体の長手方向軸に対して第1の角度で第1の位置から本体の長手方向軸に対して第2の角度で第2の位置に移動させることを含む。いくつかの実施形態では、方法は、本体の長手方向軸に対して第2の角度で第2の位置から本体の長手方向軸に対して第1の位置にサイドポートを移動させることを含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポートを本体の長手方向軸に対して第2の角度で第2の位置から本体の長手方向軸に対して第1の位置に移動させた後、方法は、サイドポートを通してプローブを挿入することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、サイドポートが第1の位置にあるときに、サイドポートを通してプローブを挿入することを含み得る。
【0016】
上述の概略の説明、および、以下の詳細な説明の両方は、例示であり、また、説明のためのものであり、特許請求された発明を限定するものではないことが理解されるべきである。さまざまな実施形態は、図に示されている配置および手段に限定されないことが理解されるべきである。また、実施形態は、組み合わされてよいこと、または、他の実施形態が用いられてよいこと、および、そのように特許請求されていない限り、本発明の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく構造変更がなされてよいことが理解されるべきである。それ故に、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
例示的な実施形態は、添付の図面を使用することにより、さらに具体的かつ詳細に記載および説明される。
図1A図1Aは、いくつかの実施形態による、例示的なボールおよびソケットジョイントを示す、例示的なカテーテルアセンブリの上面斜視図である。
図1B図1Bは、いくつかの実施形態による、第1の位置にある例示的なサイドポートを示す、カテーテルアセンブリの断面図である。
図1C図1Cは、いくつかの実施形態による、第2の位置にあるサイドポートを示す、カテーテルアセンブリの断面図である。
図1D図1Dは、いくつかの実施形態による、第1の位置にある例示的なサイドポートおよび例示的なスナップフィーチャを示す、カテーテルアセンブリの断面図である。
図1E図1Eは、いくつかの実施形態による、第2の位置にあるサイドポートおよびスナップフィーチャを示す、カテーテルアセンブリの断面図である。
図2A図2Aは、いくつかの実施形態による、例示的なピンジョイントを示す、カテーテルアセンブリの上面斜視図である。
図2B図2Bは、いくつかの実施形態による、第1の位置にあるサイドポートを示す、カテーテルアセンブリの断面図である。
図2C図2Cは、いくつかの実施形態による、第2の位置にあるサイドポートを示す、カテーテルアセンブリの断面図である。
図3A図3Aは、いくつかの実施形態による、例示的なケーシングを示す、カテーテルアセンブリの上面斜視図である。
図3B図3Bは、いくつかの実施形態による、第1の位置にあるサイドポートを示す、カテーテルアセンブリの上面斜視図である。
図3C図3Cは、いくつかの実施形態による、第2の位置にあるサイドポートを示す、カテーテルアセンブリの断面図である。
図4A図4Aは、いくつかの実施形態による、柔らかい材料で構成され、第1の位置にあるサイドポートを示す、カテーテルアセンブリの上面斜視図である。
図4B図4Bは、いくつかの実施形態による、柔らかい材料で構成され、第2の位置にあるサイドポートを示す、カテーテルアセンブリの上面斜視図である。
図5A図5Aは、いくつかの実施形態による、第1の位置にあるサイドポートおよびサイドポートを通って遠位に流れる流体を示す、カテーテルアセンブリの上面斜視図である。
図5B図5Bは、いくつかの実施形態による、第2の位置にあるサイドポートおよびサイドポートを通って遠位に流れる流体を示す、カテーテルアセンブリの上面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで図1A図1Cを参照すると、カテーテルアセンブリ10が示されている。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ10は、本体14および本体14から外向きに延びるサイドポート16を含み得るカテーテルアダプタ12を含み得る。いくつかの実施形態では、本体14は、遠位端18、近位端20、および管腔24を形成する内面22を含み得る。いくつかの実施形態では、管腔24は、遠位端18および近位端20を通って延び得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ10は、本体14の遠位端18から遠位に延びるカテーテル26を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル26は、本体14内に固定され得る。いくつかの実施形態では、カテーテル26は、末梢静脈カテーテル、末梢挿入型中心カテーテル、または正中線カテーテルを含み得る。いくつかの実施形態では、針ハブは、導入針に結合され得、導入針は、カテーテル26を通って延び得、カテーテル26が患者の血管系内に配置された後に取り外され得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ12は、サイドポート16に近接して管腔24内に配置された隔壁27、および/またはサイドポート16を通って延び、管腔24と流体連通するサイドポート流体経路28を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ12は、流体が停滞する傾向がある領域30を含み得る。いくつかの実施形態では、領域30は、隔壁27の遠位面と、隔壁27の遠位面に隣接する管腔24内の領域とを含み得る。領域30内の停滞した流体は、カテーテルアセンブリ10内の細菌の蓄積をもたらし得、これは、患者からのカテーテル26の感染または除去をもたらし得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、長手方向軸32に対するサイドポート16の角度(サイドポート16の中心軸から測定され得る)は、調整可能であり得る。いくつかの実施形態では、サイドポート16は、第1の位置から第2の位置に移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、サイドポート16は、サイドポート16が第1の位置にあるとき、本体14の長手方向軸32に対して第1の角度34にあり得る。いくつかの実施形態では、サイドポート16は、サイドポート16が第2の位置にあるとき、本体14の長手方向軸32に対して第2の角度36にあり得る。図1Bは、いくつかの実施形態による、第1の位置および第1の角度34におけるサイドポート16を示す。図1Cは、いくつかの実施形態による、第2の角度36における第2の位置にあるサイドポートを示す。
【0022】
いくつかの実施形態では、第1の角度34および第2の角度36は変化し得る。いくつかの実施形態では、第1の角度34は、約25度であり得、および/または第2の角度36は、約45度であり得る。いくつかの実施形態では、第1の角度34は、第2の角度36よりも小さくてもよい。いくつかの実施形態では、第1の角度34は、例えば、図1B図1Cに示されるように、鋭角であってもよく、第2の角度36は、鈍角であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の角度34および第2の角度36は、鋭角であってもよく、第1の角度34は、第2の角度36よりも鋭角であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の位置および第2の位置は、同じ平面内にあり得る。いくつかの実施形態では、サイドポート16は、第1の角度34で第1の位置において近位方向に延びてもよく、サイドポートは、第2の角度36で第2の位置において遠位方向に延びてもよい。いくつかの実施形態では、第1の位置は、サイドポート16および/またはカテーテル26を通ってプローブの遠位への挿入を容易にし得る。いくつかの実施形態では、第2の位置は、領域30のフラッシングを容易にし得、これは、内面22上の血液の蓄積を低減し得、および/または互換性のない流体の相互作用を低減し得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、本体14は、ソケット38を含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポート16の遠位端は、ソケット38内で移動可能なボール40を含み得、これは概して球形であり得る。いくつかの実施形態では、サイドポート16は、サイドポート16を通って延びるサイドポート流体経路28を含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポート流体経路28は、ボール40を通って延び得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、ソケット38は、第1の開口部42および第2の開口部44を含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポート流体経路28は、サイドポート16が第1の位置にあるときに、第1の開口部42と整列され得る。いくつかの実施形態では、サイドポート流体経路28は、サイドポート16が第2の位置にあるときに、第2の開口部44と整列され得る。いくつかの実施形態では、第1の開口部42および第2の開口部44は、管腔24と流体連通していてもよい。いくつかの実施形態では、延長チューブ45の遠位端は、サイドポート16と一体化され得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ45の近位端は、注入デバイス、フラッシュデバイス、または採血デバイスに結合されてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、方法は、カテーテルアセンブリ10のサイドポート16を移動させることを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ10のサイドポート16を移動させることは、サイドポート16を第1の角度34の第1の位置から第2の角度36の第2の位置に移動させることを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、サイドポート16を第2の角度36の第2の位置から第1の角度34の第1の位置に移動させることを含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポート16を第2の位置から第1の位置に移動させた後、方法は、サイドポート16および/またはカテーテル26を通してプローブを遠位に挿入することを含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポート16を第1の位置から第2の位置に移動させた後、方法は、例えば、生理食塩水溶液などの流体を、サイドポート16を介して管腔24内に遠位に注入またはフラッシュすることを含み得る。
【0026】
ここで図1D~1Eを参照すると、いくつかの実施形態では、ボール40の外面は、 サイドポート16が第1の位置および/または第2の位置にあることに応答してソケット38と係合するように構成されたスナップフィーチャ46を含み得る。いくつかの実施形態では、スナップフィーチャ46は、ソケット38の溝内にフィットまたはスナップし得る突起を含み得る。いくつかの実施形態では、突起は、第1の溝48および/または第2の溝50内にフィットまたはスナップし得る。いくつかの実施形態では、ソケット38は突起を含み得、ボール40の外面は第1の溝48および/または第2の溝50を含み得ることが理解される。
【0027】
ここで図2A~2Cを参照すると、いくつかの実施形態では、サイドポート16は、ピンジョイント52で本体14に結合され得る。これらおよび他の実施形態では、サイドポート16は、本体14の長手方向軸32に対する第1の角度34での第1の位置から、本体14の長手方向軸32に対する第2の角度36での第2の位置まで移動可能であり得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、本体14は、第1の開口部42および第2の開口部44を含み得、これらは、図1B図1Dのソケット38と同様の丸みを帯びた内向きに延在する表面内に配置され得る。いくつかの実施形態では、サイドポート流体経路28は、サイドポート16が第1の位置にあるときに、第1の開口部42と整列され得る。いくつかの実施形態では、サイドポート流体経路28は、サイドポート16が第2の位置にあるときに、第2の開口部44と整列され得る。いくつかの実施形態では、第1の開口部42および第2の開口部44は、管腔24と流体連通していてもよい。いくつかの実施形態では、延長チューブ45の遠位端は、サイドポート16と一体化されてもよい。いくつかの実施形態では、延長チューブ45の近位端は、注入デバイス、フラッシュデバイス、または採血デバイスに結合され得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、サイドポート16を第2の位置から第1の位置に移動させた後、プローブは、サイドポート16および/またはカテーテル26を介して遠位に挿入され得る。いくつかの実施形態では、サイドポート16を第1の位置から第2の位置に移動させた後、流体は、サイドポート16を通って管腔24内に遠位に注入またはフラッシュされ得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、サイドポート16は、サイドポート16が第1の位置および/または第2の位置にあるときに、本体14とスナップフィットするように配置され得る。さらに詳細には、サイドポート16の外面は、サイドポート16が第1の位置および/または第2の位置にあることに応答して本体14と係合するように構成されたスナップフィーチャ46(例えば、図1D~1Eを参照)を含み得る。いくつかの実施形態では、本体14は、スナップフィーチャ46を含み得、サイドポート16の外面は、第1の溝48および/または第2の溝50を含み得ることが理解される(例えば、図1D~1Eを参照)。
【0031】
いくつかの実施形態では、ピンジョイント52は、サイドポート16内および/またはサイドポート16を通って延び得るピン53を含み得る。いくつかの実施形態では、ピン53は、サイドポート流体経路28内の流体との接触を防止するために、サイドポート16の壁によって囲まれ得る。
【0032】
ここで図3A~3Cを参照すると、いくつかの実施形態では、サイドポート16は可撓性であり得、本体14の長手方向軸に対して第1の角度34で第1の位置から本体14の長手方向軸に対して第2の角度36で第2の位置に移動するように構成され得る。例えば、図3A~3Cに示されるように、いくつかの実施形態では、第1の角度34および第2の角度36は鋭角であり得、第1の角度34は第2の角度36よりも鋭角であり得る。いくつかの実施形態では、本体14は、サイドポート16よりも大きなデュロメータを有し得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタは、本体14から外向きに延びるケーシング54を含み得る。いくつかの実施形態では、ケーシング54は、狭い直径部分55を含み得、これは、サイドポート16または延長チューブ45を第1の位置から第2の位置にスナップさせ得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、 サイドポート16は、ケーシング54内に配置され得、突起56を含み得る。いくつかの実施形態では、ケーシング54は、開口部58を含み得る。いくつかの実施形態では、サイドポート16が第1の位置にあることに応答して、突起56は、例えば、図3A~3Bに示されるように、開口部58内の第1の位置に配置され得る。いくつかの実施形態では、サイドポート16が第2の位置にあることに応答して、突起56は、例えば、図3Cに示されるように、開口部58内の第2の位置に配置され得る。いくつかの実施形態では、開口部58は、狭い直径部分を含み得、これは、突起56を第1の位置から第2の位置にスナップさせ得る。
【0034】
ここで図4A~4Bを参照すると、いくつかの実施形態では、サイドポート16および/または1つまたは複数のウィング60は、斑点状のフィーチャによって示されるように、可撓性であり、柔らかい材料で構成され得る。いくつかの実施形態では、本体14は、オーバーモールドされ得、または軟質材料によって部分的にまたは完全に覆われ得る。いくつかの実施形態では、本体14は、サイドポート16および/または本体14から外向きに延びるウィング60よりも大きいデュロメータを有し得る。いくつかの実施形態では、 サイドポート16は、第1の角度34での第1の位置と第2の角度36での第2の位置との間を移動するように構成され得る。
【0035】
ここで図5Aを参照すると、いくつかの実施形態によれば、サイドポート16は、第1の角度34で示されている。ここで図5Bを参照すると、いくつかの実施形態によれば、サイドポート16は、第2の角度36で示されている。いくつかの実施形態では、図5Bに示されるように、第2の角度36でサイドポート16を通って遠位に流れる流体は、領域30のフラッシングを容易にする。いくつかの実施形態では、隔壁27は、隔壁キャニスタ62内に配置されてもよい。
【0036】
本明細書で記載されるすべての例示および条件付き文言は、本技術を促進するために、読者が本発明および本発明者によって提供される概念を理解することの助けとなるような教育的目的を意図しており、その具体的に列挙されている例示および条件に限定されないものとして解釈されるべきである。本発明の実施形態について詳細に説明されているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、置換、および改変が本明細書にされ得ることを理解されたい。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
【国際調査報告】