(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-07
(54)【発明の名称】歯科補綴部材、特にファイバーインレーコアを製造するためのCAD/CAMで加工可能なブロック
(51)【国際特許分類】
A61C 13/087 20060101AFI20240425BHJP
A61C 13/09 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
A61C13/087
A61C13/09
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572854
(86)(22)【出願日】2021-05-27
(85)【翻訳文提出日】2024-01-18
(86)【国際出願番号】 FR2021050966
(87)【国際公開番号】W WO2022248775
(87)【国際公開日】2022-12-01
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521405481
【氏名又は名称】ソシエテ・ドゥ・ルシェルシュ・テクニーク・デンテル
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チュ、マン-クイン
(57)【要約】
クラウン、複合ブリッジ、インレーコア(ポスト及びアバットメント)、ポスト、インプラントアバットメントなどの歯科補綴部材のCAD/CAM加工用ブロックであって、前記補綴部材が機械加工されるインサートと、前記インサートの少なくとも1つの表面を覆うポリマー層と、前記ポリマー層と一体のマンドレルと、を備え、 前記マンドレルは、前記ポリマー層の材料と同一の材料からなり、前記マンドレル及び前記ポリマー層が架橋していることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科補綴部材のCAD/CAM加工用ブロックであって、
補綴部材が機械加工されるインサートと、
前記インサートの少なくとも1つの表面を覆うポリマー層と、
前記ポリマー層に固定されたマンドレルと、
を備え、
前記マンドレルは前記ポリマー層の材料と同一の材料からなり、前記マンドレル及び前記ポリマー層が架橋していることを特徴とする、
CAD/CAM加工用ブロック。
【請求項2】
前記材料は、ポリウレタン(PU)、メタクリル樹脂を含む群から有利に選択される熱硬化性ポリマー、又は、ポリカーボネート(PC)、ポリオキシメチレンもしくはポリアセタール(POM)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリウレタン(PU)、ポリアミド(PA)を含む群から有利に選択される熱可塑性ポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載のブロック。
【請求項3】
前記材料は、ランダムファイバー、好ましくはガラスファイバーで強化されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のブロック。
【請求項4】
前記ランダムファイバーは、前記材料の10~50重量%、有利なことには30重量%を占めることを特徴とする、請求項3に記載のブロック。
【請求項5】
前記インサートは立方体又は直方体の形状であり、それぞれ、前記マンドレルが現れる表面と、前記マンドレルが現れる前記表面の一方の側に延びる1つの表面である2つの表面が前記ポリマー層で覆われていることを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のブロック。
【請求項6】
前記インサートは立方体又は直方体の形状であり、1つの面、すなわち前記マンドレルが現れる面のみが前記ポリマー層で覆われていることを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のブロック。
【請求項7】
前記インサートが円柱の形状であり、その全表面がポリマー層で覆われていることを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のブロック。
【請求項8】
前記マンドレルは、前記円柱の軸の方向と直交する方向に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載のブロック。
【請求項9】
クラウン、ブリッジ、インレーコア(ポスト及びアバットメント)、ポスト、インプラントアバットメントなどの歯科補綴部材を機械加工するための、請求項1~請求項8のいずれか一項に記載のブロックの使用。
【請求項10】
請求項1~請求項9のいずれか一項の主題であるブロックの製造方法であって、
立方体又は平行六面体の形状の第1の部分が、マンドレルの形状の第2の部分によってその側面の一方に延びている、2つのそれぞれの中空部分を有する金型を準備するステップと、
予め製造した前記インサートを前記第1の部分に配置するステップと、
前記2つの部分を充填するようにポリマー材料を前記金型に注入するステップと、
前記ポリマー材料を架橋させるステップと、
前記ブロックを金型から外すステップと、
を含む、ブロックの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題はCAD/CAM加工用ブロックであり、又は、より一般的にはクラウン、ブリッジ、インレーコア(ポスト及びアバットメント)、ポスト、インプラントアバットメントなどの歯科補綴部材を製造するためのCAD/CAMで加工可能な土台(support)ブロックである。また、本発明はこのようなブロックの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科補綴部材、特にクラウン及びブリッジをプリフォームからCAD/CAM(コンピュータ援用製造設計)によって加工することは完全に知られている。CAD/CAMとも呼ばれるこの技術は、例えば欧州特許第040165号に記載されている。以来、CAD/CAM装置及びプリフォームの組成の双方の観点から技術が発展してきた。
【0003】
基本的には2つのタイプのプリフォームがある。
【0004】
第1のタイプは、略平行六面体の形状を有する「ブロック」の形態である。この場合、ブロックに固定されたマンドレルによってブロックは関節アームに固定され、関節アームはプリフォームを機械加工ツールにさらす。本発明が関連するのはこのタイプのプリフォームである。
【0005】
第2のタイプのプリフォームは「ディスク」の形態であり、その中で補綴部材が機械加工される。この場合、ディスクは、関節アームへの固定を可能にする特定の構成をもたない。これは、単に関節アームの成形された凹部に配置されるだけである。
【0006】
本発明は、ファイバーインレーコアの製造に用いるCAD/CAMブロックに関連してより詳しく後述される。
【0007】
インレーコアは、ポストの上に人工の歯根(stump)をのせたものからなる一体型の部品である。これは金属製であり、稀にセラミック製もある。これは単一の部品から作られているため、「インレーコア、又はポスト及びコア」と呼ばれる。したがって、これは同じ材料でできている。インレーコアは、抜髄した歯の再建用の土台として機能する。
【0008】
製造に関しては、金属製インレーコアは、補綴研究所(prosthesis laboratory)においていわゆるロストワックス鋳造技術によって得られるか、又は稀にCAD/CAM加工によってスチールやチタンのディスクから得られることが可能である。
【0009】
前述のタイプのディスクから機械加工することができ、欧州特許第16798238号に記載のようにセルが形成されたファイバーインレーコアもある。各セルは、垂直のファイバーが埋め込まれた複合材料で充填されている。CAD/CAMマシンは、複合材料から直接インレーコアを機械加工する。
【0010】
複合ポスト及びインレーをCAD/CAMブロックから製造することもできる。この場合、インレーコアが機械加工されるインサート(以下「インサート」と呼ぶ)を金属製マンドレルに取り付けなければならない。これを行うために、金属製マンドレルはインサートの表面の1つに接着される。
【0011】
これらのブロックは工業的に製造されるため、機械加工は高価な解決策となる。インサートをまず樹脂でコーティングし、次に機械加工された金属マンドレルに接着しなければならない。一般的に真鍮、アルミニウム又はステンレス鋼で作られる金属マンドレルのコストは、多数の製造工程と相まって高い製造コストにつながる。さらに、市販のブロックは、例えば14mm×18mm×14mm(幅×長さ×高さ)の標準サイズを有する。これらのブロックは、クラウン及びポストの製造の双方に使用される。しかしながら、クラウンがポストの体積よりもはるかに大きい体積を占める分、ポストを製造する場合に材料が過剰に消費され、よって不必要な追加のコストが生じる。
【0012】
WO2009/070470A1の文献は、CAD/CAM加工用の架橋性プリフォームを記載している。このプリフォームは、象牙質及びエナメル質の組成に対応する2つのSMC(自己支持性、可鍛性及び硬化性)材料で作られたインサートを含む。ブロックにはマンドレルの形態をとることのできるシャンクが設けられ、ブロックをマシンに取り付けた後で機械加工のために架橋させることができる。ロッドは別個に供給され、おそらく既知の手段によってブロックに取り付けられているため、製品の取扱が複雑になっている。アッパーの材質については何も示されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従って、本発明が解決しようとする課題は、前述の欠点を有さず、特に製造が容易であり、したがって安価である、チャックによってCAD/CAMマシニングセンタに取り付けることのできるCAD/CAMブロックを開発することである。
【0014】
本発明が解決しようとする第2の課題は、標準サイズであるが、インサートを構成する材料の含有量が製造する補綴部材に依存するCAD/CAMブロックを開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
出願人は、マンドレル及びインサート埋込材料が単一の架橋材料から作られる、補綴部材のための歯科用CAD/CAM加工ブロックを開発した。
【0016】
より具体的には、本発明は歯科補綴部材のCAD/CAM加工用ブロックであって、
前記補綴部材が機械加工されるインサートと、
前記インサートの少なくとも1つの表面を覆うポリマー層と、
前記ポリマー層に固定されたマンドレルと、
を備える。
【0017】
このブロックは、マンドレルがポリマー層の材料と同一の材料からなり、マンドレル及びポリマー層が架橋していることを特徴とする。
【0018】
「同一の材料」という用語は、ポリマー層の組成と同一の組成を有する材料を指す。
【0019】
実際には、前記材料は、ポリウレタン(PU)、メタクリル樹脂を含む群から有利に選択される熱硬化性ポリマー、又は、ポリカーボネート(PC)、ポリオキシメチレンもしくはポリアセタール(POM)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリウレタン(PU)、ポリアミド(PA)を含む群から選択される熱可塑性ポリマーである。チャックの破損に対して機械的耐性があり、かつ歯科での用途に対応する他のポリマーを使用してもよいため、このリストは網羅的ではない。都合のよいことに、上記のポリマー、特にPC、PMMA、PU又はPAは、ランダムファイバー、例えばガラスファイバーによって強化される。ランダムファイバーは、材料の10~50重量%、有利なことには30重量%を占めることが好ましい。
【0020】
所望の用途に応じて、これらのインサートを円柱、立方体又は直方体の形状にすることができる。
【0021】
本質的な特徴によると、本発明のCAD/CAMブロックは、表面の少なくとも一部が架橋ポリマー層で覆われたインサートを含む。
【0022】
好ましい実施形態において、特にインサートが立方体又は直方体の形状である場合、少なくとも「出現面(emerging face)」と呼ばれるインサートの表面はポリマー層で覆われない。実際には、出現面は、マンドレルが固定されるインサートの面と反対側の表面であり、本発明によると後者の面は架橋ポリマー層で覆われている。
【0023】
有利な実施形態において、インサートは立方体又は直方体の形状であり、1つの面、すなわちマンドレルが現れる面のみがポリマー層で覆われている。この実施形態は、インサートを構成する材料の体積を多く必要とするクラウン又はブリッジの製造に特に適している。
【0024】
別の実施形態において、インサートは立方体又は直方体の形状であり、それぞれ、マンドレルが現れる表面と、マンドレルが現れる表面の一方の側に延びる1つの表面である2つの面がポリマー層で覆われている。この実施形態は、クラウン又はブリッジの製造よりも、インサートを構成する材料の体積が少なくてすむポスト、インレーコア又はインプラントアバットメントの製造に特に適している。したがって、インサートは前述の実施形態よりも多いポリマー層含有量でコーティングされ、インサートの構成材料の含有量はより少なく、よって従来技術のブロックと比べてコストが低減される。
【0025】
別の実施形態では、インサートの全表面がポリマー層によって覆われる。これは、インサートが円柱状である場合に特に当てはまる。マンドレルは、円柱の軸の方向と直交する方向に配置されることが好ましい。インサートの体積がより小さいことを考慮すると、この実施形態もまた、ポスト、インレーコア及びインプラントアバットメントの製造により適している。
【0026】
全ての場合において、ポリマー層はインサート上にオーバーモールドされることが好都合である。
【0027】
実際には、ポリマー層は、マンドレルを除いてブロックの総重量の10~50重量%を占める。
【0028】
インサートは金属製でもよいし、好ましくは複合材料製である。
【0029】
また、本発明は、クラウン、ブリッジ、インレーコア(ポスト及びアバットメント)、ポスト、インプラントアバットメントなどの歯科補綴部材を機械加工するための前述のブロックの使用に関する。
【0030】
第1の実施形態において、本発明のブロックはクラウン及びブリッジを機械加工するために使用される。この場合、複合材料インサートは、通常はポリマー、特にメタクリル樹脂で構成され、これらは有利なことに架橋され、シリカ、セラミックガラス、放射線不透過性粒子など、歯科分野で周知の充填剤を単独で又は組み合わせて使用することで強化される。これらの強化用充填剤はインサートの最大85重量%を占めることができる。実際には、これらのインサートは成形によって製造される。
【0031】
ファイバーインレーコア、ファイバーポスト、インプラントアバットメントの場合、複合材料は、特にエポキシ、ポリエステル、ビニルエステルタイプのメタクリル樹脂のポリマーを、特にガラスファイバー、石英、シリカ、XROなどの長い一方向ファイバー、又は一般に機械的性能の高いファイバーによって強化したもので構成される。これらのファイバーは、インサート材料の最大85重量%を占めることができる。この場合、インサートは、例えば、架橋製品をもたらす引抜成形技術によって得られるプロファイルから作られる。次いで、円柱状、正方形又は長方形の断面プロファイルがブロックの所望の高さに従っていくつかのセクションに切断される。
【0032】
いずれのタイプのインサートでも、ポリマー層との接着に有利な粗い表面を得るためにサンドブラスト及び機械加工などの機械的処理を受けることが好都合である。必要に応じて、プラズマシラン化などの物理化学的処理をインサートに施すことができる。
【0033】
また、本発明は前述のCAD/CAMブロックを製造する方法に関する。
【0034】
このプロセスは、
有利なことには立方体又は平行六面体の形状である第1の部分が、マンドレルの形状の第2の部分によってその側面の一方に延びている、2つのそれぞれの中空部分を有する金型を準備するステップと、
予め製造した前記インサートを前記第1の部分に配置するステップと、
ポリマー材料を前記金型に注入するステップと、
前記ポリマー材料を架橋させるステップと、
前記ブロックを金型から外すステップと、
を含む。
【0035】
第1の実施形態において、インサートは第1部分の中心に配置され、材料は、第1部分の残りの全容積と第2部分の全容積に注入される。これらの条件下で、インサートの全表面がポリマー材料で覆われる。インサートの形状を平行六面体又は円柱状とすることができる。
【0036】
第2の実施形態において、インサートは略平行六面体形であり、材料は第1部分の容積の一部のみと、第2部分の全容積に注入される。これらの条件下で、ポリマー材料が少なくともマンドレルが現れるインサートの面を覆うように、インサートは金型の第1の部分に配置される。
【0037】
インサートは、前述のような複合材料からなるインサートであることが好都合である。
【0038】
本発明及びその利点は、添付の図面を援用して以下の実施例から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】第1の実施形態による本発明のブロックの図である。
【
図2】第2の実施形態による本発明のブロックの図である。
【
図3】第3の実施形態による本発明のブロックの図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は、本発明による歯科補綴部材のCAD/CAM加工用のブロックを示している。これは、円柱の形のインサート(1)と、例えばPMMAからなる架橋ポリマー層(2)と、マンドレル(3)とからなる。ポリマー層は、インサートの表面全体を覆って立方体を形成している。マンドレル(3)はポリマー層の材料と同一の材料で作られている。
【0041】
インサートは、エポキシ、ポリエステル、ビニルエステル又はメタクリル樹脂などのポリマーで作られており、ガラス、石英、シリカ又はXROなどの長い一方向ファイバーで強化されている。インサートは引抜成形されたプロファイル(外形)から作られている。次いで、円柱形、正方形又は長方形の断面プロファイルは、ブロックの所望の高さに従っていくつかのセクションに切断される。
【0042】
製造方法は以下の通りである。
立方体形の第1の部分が、マンドレルの形状の第2の部分によってその一方の側に延びている、2つのそれぞれの中空部分を有する金型を準備し、
予め製造した円柱形インサートを第1の部分の中心に配置し、
金型にポリマー材料を注入して第1の部分の残りの容積と第2の部分の全容積を充填し、
ポリマー材料を架橋させ、
ブロックを金型から外す。
【0043】
これらの条件下で、ポリマー層によって形成されたオーバーモールドの形状は立方体である。このようにして得られたブロックは、インサートを構成する材料の量が少ないポスト、インレーコア及びインプラントアバットメントの製造に特に適している。
【0044】
図2は第2の実施形態に係るブロックを示している。これは、立方体形のインサート(1a)と、PCなどの架橋ポリマー層(2)と、マンドレル(3)とからなる。ポリマー層は、マンドレルと接触する立方体の表面(第1の面)と、第1の面を延びる立方体の表面を覆っている。
【0045】
インサートは、エポキシ、ポリエステル、ビニルエステル、メタクリル樹脂などのポリマーで構成されており、ガラス、石英、シリカ、XROなどの長い一方向ファイバーで強化されている。次いで、正方形の断面プロファイルは、所望のブロック高さに従っていくつかのセクションに切断される。
【0046】
製造方法は以下の通りである。
立方体形の第1の部分が、マンドレルの形状の第2の部分によってその一方の側に延びている、2つのそれぞれの中空部分を有する金型を準備し、
予め製造した立方体のインサートを金型の第1の部分に配置してポリマー材料がインサートの前述の2つの表面を覆うようにし、
金型にポリマー材料を注入して第1の部分の残りの容積と第2の部分の全容積を充填し、
ポリマー材料を架橋させ、
ブロックを金型から外す。
【0047】
得られたブロックは、少ないインサート材料ですむポスト、インレーコア及びインプラントアバットメントの製造に特に適している。
【0048】
図3は第3の実施形態に係るブロックを示している。これは、立方体形のインサート(1a)と、PUなどの架橋ポリマー層(2)と、マンドレル(3)とからなる。先の実施形態とは異なり、ポリマー層は、マンドレルが現れる立方体の面のみを覆っている。
【0049】
この場合、複合材料インサートは一般にポリマー、特にメタクリル樹脂で構成されており、シリカ、セラミックガラス、放射線不透過性粒子などの充填剤で強化されている。
【0050】
製造方法は以下の通りである。
立方体形の第1の部分が、マンドレルの形状の第2の部分によってその一方の側に延びている、2つのそれぞれの中空部分を有する金型を準備し、
金型にポリマー材料を注入して第1の部分の残りの容積及び第2の部分の全容積を充填し、
ポリマー材料を架橋させ、
ブロックを金型から外す。
【0051】
得られたブロックは、必要とするインサート材料の量がかなりの量であるクラウン及びブリッジの製造に特によく適している。
【0052】
本発明及びその利点は前述の説明から明らかである。特に、インサートを覆うポリマー層の材料と同一の材料でマンドレルを製造することで、ブロックの取り扱いを変えずにコストを大幅に削減できるという利点がある。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
前述のタイプのディスクから機械加工することができ、欧州特許第16798237.0号に記載のようにセルが形成されたファイバーインレーコアもある。各セルは、垂直のファイバーが埋め込まれた複合材料で充填されている。CAD/CAMマシンは、複合材料から直接インレーコアを機械加工する。
【国際調査報告】