(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】触媒組成物
(51)【国際特許分類】
B01J 29/78 20060101AFI20240426BHJP
B01D 53/94 20060101ALI20240426BHJP
F01N 3/08 20060101ALI20240426BHJP
F01N 3/28 20060101ALI20240426BHJP
【FI】
B01J29/78 A ZAB
B01D53/94 222
F01N3/08 B
F01N3/28 301Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023562504
(86)(22)【出願日】2022-05-12
(85)【翻訳文提出日】2023-10-11
(86)【国際出願番号】 GB2022051210
(87)【国際公開番号】W WO2022238710
(87)【国際公開日】2022-11-17
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590004718
【氏名又は名称】ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー
【氏名又は名称原語表記】JOHNSON MATTHEY PUBLIC LIMITED COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【氏名又は名称】式見 真行
(72)【発明者】
【氏名】エイヴィス、ダニエル ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ビダル、ヤニック
(72)【発明者】
【氏名】グリーン、アレクサンダー ニコラス ミッシェル
(72)【発明者】
【氏名】グリーンハム、ニール
(72)【発明者】
【氏名】ハリス、マシュー エーベン
【テーマコード(参考)】
3G091
4D148
4G169
【Fターム(参考)】
3G091AA02
3G091AA18
3G091AB05
3G091BA14
3G091CA17
3G091GA06
3G091GB04W
3G091GB09W
3G091GB17X
4D148AA06
4D148AB02
4D148BA03Y
4D148BA06Y
4D148BA07Y
4D148BA08Y
4D148BA11X
4D148BA18X
4D148BA19X
4D148BA22Y
4D148BA24X
4D148BB02
4D148BB14
4D148BB17
4D148DA03
4D148DA11
4G169AA03
4G169BA07A
4G169BA07B
4G169BC31A
4G169BC31B
4G169BC42A
4G169BC42B
4G169BC43A
4G169BC43B
4G169BC44A
4G169BC44B
4G169BC55A
4G169BC55B
4G169CA03
4G169CA08
4G169CA13
4G169DA06
4G169EA19
4G169EA20
4G169EA27
4G169EB12Y
4G169EB15Y
4G169FC08
4G169ZA14A
4G169ZC04
4G169ZD06
4G169ZF05A
4G169ZF05B
(57)【要約】
NOx含有排気ガスを処理するための触媒組成物であって、組成物が、i)約5~約400g/ft
3の総量のCe及び/又はLaと、ii)約5~約400g/ft
3の総量のNd及び/又はNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む、触媒組成物。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
NOx含有排気ガスを処理するための触媒組成物であって、前記組成物が、
i)約5~約400g/ft
3の総量のCe及び/又はLaと、
ii)約5~約400g/ft
3の総量のNd及び/又はNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む、触媒組成物。
【請求項2】
前記銅が、約1~約6重量%の量で存在する、請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項3】
前記銅が、約3~約5.5重量%の量で存在する、請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項4】
前記銅が、約4重量%の量で存在する、請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項5】
前記小細孔ゼオライトが、CHA又はAEI骨格構造型を有する、請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項6】
前記ゼオライトが、30未満のSARを有する、請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項7】
前記ゼオライトが、約5~約30のSARを有する、請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項8】
前記ゼオライトが、約10~約30のSARを有する、請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項9】
Ce及び/又はLaが、約50~約200g/ft
3の総量で存在する、請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項10】
Nd及び/又はNbが、約50~約200g/ft
3の総量で存在する、請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項11】
前記組成物が、
前記触媒組成物の約1~約6重量%の量の銅と、
約5~約400g/ft
3の総量のCe及び/又はLaと、
約5~約400g/ft
3の総量のNd及び/又はNbと、を含む、請求項1に記載の触媒。
【請求項12】
排気ガスシステムのための触媒物品であって、請求項1に記載の触媒組成物と、基材と、を含む、触媒物品。
【請求項13】
請求項12に記載の触媒物品と、燃焼エンジンと、を備える、排気ガスシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒組成物に関し、具体的には、NOx含有排気ガスを処理するための組成物に関する。組成物は、高温性能を損なうことなく、低温NOX変換を改善する。
【背景技術】
【0002】
NH3-SCRは、希薄燃焼エンジン排気後処理におけるNOx削減のための最も有効な技術である。これに関連して、Cu-SSZ-13は、優れた触媒性能及び水熱安定性というその重要な利点のために、NH3-SCR触媒として商品化されている。しかしながら、特にコールドスタート条件下の車両について、エンジン排気からの排出物に課される制限が厳しくなるにつれて、SCR触媒の低温NH3-SCR活性及び水熱安定性を更に増強させることが非常に望まれる。
【0003】
低いシリカ対アルミナ比(silica to alumina ratio、SAR)を有するCHA及びAEIのような小細孔ゼオライトは、通常、同等のSCR作用条件下で高SAR骨格よりも新鮮な活性が高いが、耐久性が低い。低SAR構造の全体的な性能を改善するために、耐久性を増強させることが必要である。
【0004】
したがって、NOx含有排気ガスを処理するための改善された触媒組成物を提供すること、及び/若しくは先行技術に関連付けられた問題の少なくともいくつかに取り組むこと、又は少なくとも、商業的に採算の合うその代替案を提供することが望まれる。
【発明の概要】
【0005】
本発明のいくつかの態様によれば、NOx含有排気ガスを処理するための触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のCe及び/又はLaと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNd及び/又はNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。ある特定の態様では、Ce及び/又はLaは、約50~約200g/ft3の総量で存在する。いくつかの態様では、Nd及び/又はNbは、約50~約200g/ft3の総量で存在する。
【0006】
いくつかの態様では、銅は、約1~約6重量%、約3~約5.5重量%、又は約4重量%の量で存在する。
【0007】
いくつかの態様では、小細孔ゼオライトは、CHA又はAEI骨格構造型を有する。ゼオライトは、30未満、約5~約30、又は約10~約30のSARを有し得る。
【0008】
特定の態様では、触媒組成物は、触媒組成物の約1~約6重量%の量の銅と、約5~約400g/ft3の総量のCe及び/又はLaと、約5~約400g/ft3の総量のNd及び/又はNbと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例1、6、及び7のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフである。
【
図2】175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例1、6、及び7のエージングした触媒のN
2O選択性を実証するグラフである。
【
図3】175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例2、8、及び9のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフである。
【
図4】175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例2、8、及び9のエージングした触媒のN
2O選択性を実証するグラフである。
【
図5】175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例3、10、及び11のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフである。
【
図6】175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例3、10、及び11のエージングした触媒のN
2O選択性を実証するグラフである。
【
図7】175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例4及び5のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフである。
【
図8】175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例4及び5のエージングした触媒のN
2O選択性を実証するグラフである。
【
図9】175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例12、13、14、及び15のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフである。
【
図10】175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例12、13、14、及び15のエージングした触媒のN
2O選択性を実証するグラフである。
【
図11】200℃で試験した比較例及び実施例1~5のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の組成物、方法、及びシステムは、NOx含有排気ガスを処理するための触媒組成物に関し、組成物は、
i)約5~約400g/ft3の総量のCe及び/又はLaと、
ii)約5~約400g/ft3の総量のNd及び/又はNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。
【0011】
ここで、本発明を更に説明する。以下の節において、本発明の異なる態様は、より詳細に定義される。そのように定義された各態様は、別途明確に示されていない限り、任意の他の態様又は複数の態様と組み合わせることができる。具体的には、本明細書に記載の任意の特徴は、好ましい又は有利であると示された任意の他の特徴又は複数の特徴と組み合わせることができる。
【0012】
触媒組成物
触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のCe及び/又はLaと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNd及び/又はNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のCe及び/又はLaと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNd及び/又はNbと、から本質的になる、銅置換小細孔ゼオライトを含む。触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のCe及び/又はLaと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNd及び/又はNbと、からなる、銅置換小細孔ゼオライトを含む。
【0013】
いくつかの態様では、触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のCe及びLaと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNd及びNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。いくつかの態様では、触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のCe又はLaと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNd又はNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。いくつかの態様では、触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のCeと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNd及び/又はNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。いくつかの態様では、触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のLaと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNd及び/又はNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。いくつかの態様では、触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のCe及び/又はLaと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNdと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。いくつかの態様では、触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のCe及び/又はLaと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。いくつかの態様では、触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のCeと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNdと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。いくつかの態様では、触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のCeと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。いくつかの態様では、触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のLaと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNdと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。いくつかの態様では、触媒組成物は、i)約5~約400g/ft3の総量のLaと、ii)約5~約400g/ft3の総量のNbと、を含む、銅置換小細孔ゼオライトを含む。いくつかの態様では、銅置換ゼオライトは、Cu、Ce、La、Nd、及び/又はNbに加えて更なる金属を含む。
【0014】
ゼオライト
ゼオライトは、アルミナ及びシリカから形成された構造であり、シリカ対アルミナのモル比(silica-to-alumina molar ratio、「SAR」)がゼオライト構造内の反応部位を決定する。
【0015】
いくつかの態様では、好適なゼオライトは、5~200(例えば、10~200)、10~100(例えば、10~30又は20~80)、10~50、10~30、12~40、15~30、5~20、5~15、8~15、8~13、10~15、10~20、10~40、10~60、10~80、10~100、10~150、30未満、20未満、15未満、又は13未満のシリカ対アルミナモル比(silica to alumina molar ratio、SAR)を有する。いくつかの態様では、好適なモレキュラーシーブは、200超、600超、又は1200超のSARを有する。いくつかの態様では、モレキュラーシーブは、約1500~約2100のSARを有する。
【0016】
いくつかの態様では、ゼオライトは、小細孔ゼオライトである。小細孔ゼオライトは、共有酸素によって連結されるたびに、8個の4面体原子(Si4+及びAl3+)から構成されている細孔を有する。これらの8員環細孔は、全体的な触媒性能にとって重要であるより大きな分子の進入及び離脱を制限しながら、結晶内空隙空間への、例えば、自動車排気浄化(NOx除去)中のNOxへの、又は軽質オレフィンへのその変換の途中のメタノールへの小分子のアクセスを提供する。小細孔ゼオライトは、環中に8個の4面体原子を有する細孔開口部を含む材料であるが、中細孔ゼオライトは、最小細孔が環中に10個の4面体原子を有するものであり、大細孔ゼオライトは、最小細孔が環中に12個の4面体原子を有するものである。
【0017】
いくつかの態様では、小細孔ゼオライトは、AEI、AFT、AFV、AFX、AVL、CHA、EMT、GME、KFI、LEV、LTN、及びSFW、これらのうちの2つ以上の混合物又は連晶を含む群から選択される骨格構造を有する。特定の態様では、ゼオライトは、CHA及び/又はAEI型骨格構造を有する。
【0018】
いくつかの態様では、小細孔ゼオライトは、約30未満、約5~約30、又は約10~約30のシリカ対アルミナモル比(SAR)を有する。
【0019】
ゼオライトが中細孔ゼオライトである場合、中細孔ゼオライトは、AEL、AFO、AHT、BOF、BOZ、CGF、CGS、CHI、DAC、EUO、FER、HEU、IMF、ITH、ITR、JRY、JSR、JST、LAU、LOV、MEL、MFI、MFS、MRE、MTT、MVY、MWW、NAB、NAT、NES、OBW、PAR、PCR、PON、PUN、RRO、RSN、SFF、SFG、STF、STI、STT、STW、SVR、SZR、TER、TON、TUN、UOS、VSV、WEI、及びWEN、又はこれらの2つ以上の混合物及び/若しくは連晶からなる群から選択される骨格構造を有し得る。いくつかの態様では、中細孔ゼオライトは、FER、MEL、MFI、及びSTTからなる群から選択される骨格構造を有する。
【0020】
ゼオライトが大細孔ゼオライトである場合、大細孔ゼオライトは、AFI、AFR、AFS、AFY、ASV、ATO、ATS、BEA、BEC、BOG、BPH、BSV、CAN、CON、CZP、DFO、EMT、EON、EZT、FAU、GME、GON、IFR、ISV、ITG、IWR、IWS、IWV、IWW、JSR、LTF、LTL、MAZ、MEI、MOR、MOZ、MSE、MTW、NPO、OFF、OKO、OSI、RON、RWY、SAF、SAO、SBE、SBS、SBT、SEW、SFE、SFO、SFS、SFV、SOF、SOS、STO、SSF、SSY、USI、UWY、及びVET、又はこれらの2つ以上の混合物及び/若しくは連晶からなる群から選択される骨格構造を有し得る。いくつかの態様では、大細孔ゼオライトは、AFI、BEA、MAZ、MOR、及びOFFからなる群から選択される骨格構造を有する。
【0021】
銅
本発明のゼオライトは、銅置換されている。銅は、イオン交換などの既知の技術を通して組み込まれ得る。銅は、約1~約6重量%、約3~約5.5重量%、約3.2~約4.8重量%、又は約4重量%の量で、銅置換ゼオライト中に存在し得る。重量%への言及は、銅置換ゼオライトの総重量に対する銅の重量である。
【0022】
Ce及び/又はLa
本発明の銅置換ゼオライトは、Ce及び/又はLaを含む。いくつかの態様では、本発明の銅置換ゼオライトは、Ce及びLaを含む。いくつかの態様では、本発明の銅置換ゼオライトは、Ce又はLaを含む。いくつかの態様では、本発明の銅置換ゼオライトは、Ceを含む。いくつかの態様では、本発明の銅置換ゼオライトは、Laを含む。触媒組成物は、約5~約400g/ft3、又は約50~約200g/ft3の総量でCe及び/又はLaを含む。
【0023】
Nd及び/又はNb
本発明の銅置換ゼオライトは、Nd及び/又はNbを含む。いくつかの態様では、本発明の銅置換ゼオライトは、Nd及びNbを含む。いくつかの態様では、本発明の銅置換ゼオライトは、Nd又はNbを含む。いくつかの態様では、本発明の銅置換ゼオライトは、Ndを含む。いくつかの態様では、本発明の銅置換ゼオライトは、Nbを含む。触媒組成物は、約5~約400g/ft3、約50~約200g/ft3、約100g/ft3超、約150g/ft3超、又は約150~約250g/ft3の総量でNd及び/又はNbを含む。
【0024】
Ce及び/又はLaのNd及び/又はNbに対する重量比
いくつかの態様では、銅置換ゼオライトは、Ce及び/又はLaの総量と、Nd及び/又はNbの総量とを、約1:1の重量比で含む。いくつかの態様では、銅置換ゼオライトは、Ce及び/又はLaの総量と、Nd及び/又はNbの総量とを、約0.1~約50、約0.2~約15、又は約0.33~約3の重量比で含む。
【0025】
本発明の触媒は、例えば、ワンポット、予固定、及び噴霧乾燥をはじめとする、当該技術分野において既知の任意の好適な手段によって調製することができる。
【0026】
触媒物品
更なる態様によれば、排気ガスシステムのための触媒物品であって、触媒物品が本明細書に記載の触媒組成物を含む、触媒物品が提供される。触媒組成物を含むそのような触媒物品を形成するための技術は、当該技術分野において周知である。
【0027】
本発明の触媒物品は、基材及び触媒組成物を含み得る。基材は、フロースルー基材又はフィルタ基材であり得る。基材は、触媒組成物を含み得るか(すなわち、触媒物品は、押出によって得られる)、又は触媒組成物は、基材上に配設又は支持され得る(すなわち、触媒組成物は、ウォッシュコーティング方法によって基材上に適用される)。触媒組成物は、所望に応じて、基材を完全に又は部分的にコーティングし得る。いくつかの態様では、触媒物品は、1つ以上の追加の触媒でコーティングされているCu/Mn/Ceゼオライト押出物品を含む。いくつかの態様では、押出触媒は、1つ以上の追加のSCR触媒でコーティングされ、SCR触媒は、例えば、Cu/Mn/Ceゼオライトを含み得る。
【0028】
いくつかの態様では、触媒物品は、約0.5~約4.0g in3約1.0~約3.0g in3、又は約1.2~約2.5g/in3の総濃度で触媒組成物を含み得る。
【0029】
触媒物品がフィルタ基材を有する場合、触媒物品は、選択的触媒還元フィルタ触媒である。選択的触媒還元フィルタは、フィルタ基材及び触媒組成物を含む。本出願にわたり、SCR触媒の使用への言及は、該当する場合、選択的触媒還元フィルタ触媒の使用も含むと理解される。
【0030】
フロースルー基材又はフィルタ基材は、触媒/吸着剤成分を含有することが可能な基材である。基材は、好ましくはセラミック基材又は金属基材である。セラミック基材は、任意の好適な耐火性材料、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、セリア、ジルコニア、マグネシア、ゼオライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸塩、メタロアルミノケイ酸塩(コーディエライト及びスプドメン(spudomene)など)、又はこれらの任意の2つ以上の混合物若しくは混合酸化物を含み得る。コーディエライト、マグネシウムアルミノケイ酸塩、及び炭化ケイ素が、特に好ましい。
【0031】
金属基材は、任意の好適な金属、具体的にはチタン及びステンレス鋼などの耐熱性金属及び金属合金、並びにその他の微量金属に加えて鉄、ニッケル、クロム、及び/又はアルミニウムを含有するフェライト合金で作製され得る。
【0032】
フロースルー基材は、好ましくは、基材を通って軸方向に連続しており、かつ基材の入口又は出口から全体にわたって延びている、多くの小さな平行薄壁チャネルを有するハニカム構造を有するフロースルーモノリスである。基材のチャネル断面は、任意の形状であり得るが、好ましくは正方形、正弦波形、三角形、矩形、六角形、台形、円形、又は楕円形である。フロースルー基材はまた、触媒を基材壁に浸透させる高多孔性のものであり得る。
【0033】
フィルタ基材は、好ましくはウォールフローモノリスフィルタである。ウォールフローフィルタのチャネルは、交互に遮断される。このことにより、排気ガス流が入口からチャネルに入り、その後、チャネル壁を通って流れ、出口につながる異なるチャネルからフィルタを出ることができる。したがって、排気ガス流中の微粒子は、フィルタ内に捕捉される。
【0034】
触媒組成物は、ウォッシュコート手順などの任意の既知の手段によって、フロースルー基材又はフィルタ基材に添加され得る。
【0035】
触媒物品が選択的触媒還元フィルタである場合、フィルタ基材は、好ましくはウォールフローフィルタ基材のモノリスであり得る。ウォールフローフィルタ基材のモノリス(例えば、SCR-DPF)は、典型的には、60~400セル/平方インチ(cells per square inch、cpsi)のセル密度を有する。ウォールフローフィルタ基材のモノリスは、100~350cpsi、より好ましくは200~300cpsiのセル密度を有することが好ましい。
【0036】
ウォールフローフィルタ基材のモノリスは、0.20~0.50mm、好ましくは0.25~0.35mm(例えば、約0.30mm)の壁厚(例えば、平均内部壁厚)を有し得る。
【0037】
一般に、コーティングされていないウォールフローフィルタ基材のモノリスは、50~80%、好ましくは55~75%、及びより好ましくは60~70%の多孔性を有する。コーティングされていないウォールフローフィルタ基材のモノリスは、典型的には、少なくとも5μmの平均細孔径を有する。平均細孔径は、10~40μm、例えば15~35μm、より好ましくは20~30μmであることが好ましい。
【0038】
ウォールフローフィルタ基材は、対称セル設計又は非対称セル設計を有し得る。
【0039】
一般に、選択的触媒還元フィルタの場合、触媒組成物は、ウォールフローフィルタ基材のモノリスの壁内に配設されている。加えて、触媒組成物は、入口チャネルの壁上に、及び/又は出口チャネルの壁上に配設され得る。
【0040】
本発明の態様の触媒組成物は、好適なモノリス基材上にコーティングされ得る。モノリス基材上にコーティングするため又は押出型基材モノリスを製造するための本発明の触媒組成物を含有するウォッシュコート組成物は、アルミナ、シリカ、(非ゼオライト)シリカ-アルミナ、天然の粘土、TiO2、ZrO2、及びSnO2からなる群から選択される結合剤を含むことができる。一般に、所望の装填レベルで触媒組成物を含む触媒物品は、ウォッシュコーティング、押出、又は当該技術分野において既知の他の方法によって調製され得る。
【0041】
排気ガスシステム及び方法
更なる態様によれば、本明細書に記載の触媒物品と、燃焼エンジン、好ましくはディーゼルエンジンと、を備える、排気ガスシステムが提供される。触媒物品は、エンジンから排出された排気ガスを処理するためにエンジンの下流に配置される。
【0042】
本発明の方法は、窒素酸化物を含有する排気ガスを、本明細書に記載の触媒組成物の存在下で、窒素性還元剤又は炭化水素還元剤などの還元剤と接触させることによって処理することに関する。これに伴い、本発明の触媒組成物は、選択的触媒還元触媒として機能し得る。
【0043】
いくつかの態様では、窒素酸化物は、少なくとも100℃の温度で還元剤によって還元される。いくつかの態様では、本明細書に記載の触媒は、900℃超の温度で水熱安定性であることに加えて、広い温度範囲(例えば、約150℃~750℃)にわたって、窒素酸化物を還元剤により還元するのに有効である。水熱安定性の特徴は、重負荷及び軽負荷ディーゼルエンジンからの排気ガス、特に、(任意選択的に触媒による)ディーゼル微粒子フィルタを含む排気システムを含むエンジンからの排気ガスを処理するのに特に有用であり得、フィルタは、例えば、フィルタの上流の排気システムに炭化水素を噴射することにより活性に再生され、本発明に使用するためのゼオライト触媒はフィルタの下流に位置している。
【0044】
特定の態様では、本明細書に記載の触媒は、窒素酸化物を還元剤により175~550℃の温度範囲で還元するのに有効である。別の態様では、温度範囲は175~400℃である。いくつかの態様では、温度範囲は、275~500℃、又は250~550℃である。N2Oがガス流中に存在する場合、温度範囲はより広く、例えば、150~650℃、175~625℃、200~600℃、又は225~575℃であり得る。
【0045】
発明の利益
驚くべきことに、本発明の触媒組成物が予想外の利益を提供することが発見された。触媒組成物中のCe及び/又はLaの存在は、低温でのNOX変換の改善をもたらすが、より高い温度では、あまりうまく機能しない。Nd及び/又はNbの添加は、触媒組成物の低温性能を損なわず、Ce及び/又はLaのみを用いた場合よりも高温性能が損なわれないようにする。エージング時のNOx変換は、特にCu/Ce/Ndの場合により良好である。
【0046】
本発明の好ましい実施形態について本明細書で詳細に説明してきたが、本発明の範囲又は添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、変形がなされ得ることが当業者には理解されるであろう。
【0047】
ここで、以下の非限定的な実施例及び図面に関連して本発明を更に説明する。
【実施例】
【0048】
比較例及び実施例1~5の触媒は、銅小細孔ゼオライトを含む。しかしながら、比較例では、銅小細孔ゼオライトは、その酸形態である(すなわち、置換されていない)のに対して、実施例1~5では、銅小細孔ゼオライトは、Ce、Nd、Nb、及びLaのうちの1つ以上で置換されている。比較例及び実施例1~14の触媒を、800℃で16時間エージングした。それらの組成物を以下の表1に示す。比較例及び実施例1~15についての組成物において言及される銅置換小細孔ゼオライトは、13のSARを有するCHAゼオライトである。
【0049】
【0050】
比較例及び実施例1~5のエージングした触媒を、500ppmのNO、750ppmのNH3、350ppmのCO、8%のCO2、10%のO2、5%のH2O、残部のN2を含むガス流を使用して、250℃、200℃、及び175℃で触媒のNOx活性について試験し、その結果を以下の表2に示す。
【0051】
【0052】
表2のデータから分かるように、低温では、銅置換小細孔ゼオライト中のCe及びLaの存在は、酸形態の銅小細孔ゼオライトと比較して、改善されたNOx活性を提供する。実施例4及び5のデータによって例示されるように、Ce又はLaに加えてNbが存在しても、改善された低温性能を顕著に損なうことはない。実際、実施例4(La及びNbで置換されている)及び実施例5(Ce及びNbで置換されている)の低温NOx性能は、比較例(置換されていない)及び実施例3(Nbのみで置換されている)よりも依然として顕著に良好である。
【0053】
比較例及び実施例3のエージングした触媒を、500ppmのNO、750ppmのNH3、350ppmのCO、8%のCO2、10%のO2、5%のH2O、残部のN2を含むガス流を使用して、600℃で触媒のNOx活性について試験し、結果を以下の表3に示す。
【0054】
【0055】
表3に示されるように、銅置換小細孔ゼオライト中のNbの存在は、酸形態の銅小細孔ゼオライトと比較して、高温での改善されたNOx活性を提供する。
【0056】
ここで、本発明を、500ppmのNO、750ppmのNH
3、350ppmのCO、8%のCO
2、10%のO
2、5%のH
2O、残部N
2を含むガス流を使用して試験された実施例1~15の触媒についてのNOx変換活性及びN
2O選択性を含む、以下の非限定的な図面である
図1~
図11を参照して説明する。
【0057】
図1は、175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例1、6、及び7のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフである。
【0058】
図2は、175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例1、6、及び7のエージングした触媒のN
2O選択性を実証するグラフである。
【0059】
図3は、175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例2、8、及び9のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフである。
【0060】
図4は、175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例2、8、及び9のエージングした触媒のN
2O選択性を実証するグラフである。
【0061】
図5は、175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例3、10、及び11のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフである。
【0062】
図6は、175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例3、10、及び11のエージングした触媒のN
2O選択性を実証するグラフである。
【0063】
図7は、175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例4及び5のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフである。
【0064】
図8は、175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例4及び5のエージングした触媒のN
2O選択性を実証するグラフである。
【0065】
図9は、175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例12、13、14、及び15のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフである。
【0066】
図10は、175℃、200℃、250℃、及び600℃で試験された比較例並びに実施例12、13、14、及び15のエージングした触媒のN
2O選択性を実証するグラフである。
【0067】
図11 200℃で試験した比較例及び実施例1~5のエージングした触媒のNOx変換活性を実証するグラフ。
【0068】
図1は、比較例並びに実施例1、6、及び7のエージングした触媒についてのデータを含み、NOx性能に対するセリウムの装填の効果を実証する。
図1に示されるように、セリウムの装填の増加は、低温NOx性能の改善をもたらすが、高温NOx性能の低減をもたらす。
【0069】
図2は、比較例並びに実施例1、6、及び7のエージングした触媒についてのデータを含み、N
2O選択性に対するセリウムの装填の効果を実証する。
図2に示されるように、セリウムの装填の増加は、酸形態の銅小細孔ゼオライトと比較して比較して、低温でのN
2O選択性の低下をもたらし、高温でのN
2O選択性は同様であるか又は悪化する。
【0070】
図3は、比較例並びに実施例2、8、及び9のエージングした触媒についてのデータを含み、NOx性能に対するネオジムの装填の効果を実証する。
図3に示されるように、ネオジムの装填の増加は、低温NOx性能の改善をもたらすが、
図1に示されるようなセリウムの装填と比較して顕著ではない。小細孔ゼオライトを200g/ft
3以上のネオジムで置換すると、高温NOx性能の低減がもたらされる。銅小細孔ゼオライトが100g/ft
3のネオジムを含む実施例2は、酸形態の銅小細孔ゼオライトと比較して、低温NOx活性の改善及び同様の高温NOx活性を有する。
【0071】
図4は、比較例並びに実施例2、8、及び9のエージングした触媒についてのデータを含み、N
2O選択性に対するネオジムの装填の効果を実証する。
図4に示されるように、ネオジムの存在は、低温及び高温でのN
2O選択性の改善をもたらす。
【0072】
図5は、比較例並びに実施例3、10、及び11のエージングした触媒についてのデータを含み、NOx性能に対するニオブの装填の効果を実証する。
図5に示されるように、ニオブの装填の増加は、低温NOx性能の改善をもたらすが、セリウム又はネオジムの装填ほど顕著ではない。酸形態の銅小細孔ゼオライトと比較して高温NOx変換の改善を有する実施例3を除いて、ニオブ装填を増加させると、高温NOx変換は減少する。上述したように、実施例3は、400g/ft
3のニオブを含む置換銅小細孔ゼオライトである。
【0073】
図6は、比較例並びに実施例3、10、及び11のエージングした触媒についてのデータを含み、NOx性能に対するニオブの装填の効果を実証する。
図6に示されるように、ニオブの存在は、低温及び高温でのN
2O選択性の改善をもたらす。
【0074】
図7は、比較例並びに実施例4及び5のエージングした触媒についてのデータを含み、
図7に示されるように、ランタン及びニオブの組み合わせは、酸形態の銅小細孔ゼオライトと比較して、低温NOx性能の改善及び同様の高温NOx性能をもたらす。ランタン及びニオブの組み合わせは、
図7を
図6と比較することによって示されるように、小細孔ゼオライトにニオブのみを装填した場合と比較して、低温NOx性能の改善及び同様の高温NOx性能をもたらす。
図7はまた、
図7を
図6と比較することによって示されるように、同様に、セリウム及びニオブの組み合わせが、小細孔ゼオライトにニオブのみを装填した場合と比較して、低温NOx性能の改善及び同様の高温性能をもたらすことを示す。
【0075】
図8は、比較例並びに実施例4及び5のエージングした触媒についてのデータを含む。
図8に示されるように、ランタン及びニオブの組み合わせは、酸形態の銅小細孔ゼオライトと比較して、250℃までの温度で同様のN
2O選択性をもたらし、250℃超の温度でN
2O選択性の改善をもたらす。同様に、セリウム及びニオブの組み合わせは、酸形態の銅小細孔ゼオライトと比較して、250℃までの温度で同様のN
2O選択性をもたらし、250℃超の温度でN
2O選択性の改善をもたらす。
【0076】
図9は、実施例12、13、14、及び15のエージングした触媒についてのデータを含む。
図9は、NOx性能に対するセリウム及びネオジムの組み合わせ並びに各々の装填の効果を実証する。
図9に示されるように、小細孔ゼオライトにセリウムのみ又はネオジムのみを装填した場合と比較して、セリウム及びネオジムの両方を装填すると、低温NOx性能の改善がもたらされる。この改善は、両方の装填でのセリウム及びネオジムの組み合わせについて実証され、セリウム及びネオジムの両方を装填する、100g/ft
3のCe及び150g/ft
3のNdを有する実施例13並びに125g/ft
3のCe及び75g/ft
3のNdを有する実施例14もまた、セリウムのみで置換された銅小細孔ゼオライトと比較して、高温NOx性能の改善をもたらす。
【0077】
図10は、実施例12、13、14、及び15のエージングした触媒についてのデータを含む。
図10は、N
2O選択性に対するセリウム及びネオジムの組み合わせ並びに各々の装填の効果を実証する。
図10に示されるように、小細孔ゼオライトにセリウムのみを装填した場合と比較して、セリウム及びネオジムの両方を装填すると、高温及び低温の両方で低温N
2O選択性の改善がもたらされる。この改善は、100g/ft
3のCe及び150g/ft
3のNdを有する実施例13、並びに125g/ft
3のCe及び75g/ft
3のNdを有する実施例14の両方の装填でのセリウム及びネオジムの組み合わせについて実証される。
【0078】
図11は、比較例及び実施例1~5のエージングした触媒についてのデータを含む。
図11に示されるように、銅置換小細孔ゼオライト中のCe及びLaの存在は、酸形態の銅小細孔ゼオライトと比較して、低温NOx活性の改善を提供する。Ce又はLaに加えてNbが存在しても、低温性能の改善を顕著に損なうことはない。
【0079】
したがって、表1~3及び
図1~
図11のデータから、特にエージングした触媒について、触媒組成物中のCe及び/又はLaの存在が低温NO
X変換を改善することが分かる。Nb及び/又はNdの添加は、Ce及び/又はLaのみが添加される組成物と比較して、低温性能の改善を損なわないが、高温性能を改善する。例えば、Ce及びNdの組み合わせは、ゼオライトにCe又はNdのみを装填した場合と比較して、低温NOx性能の改善をもたらす。Ce及びNdの組み合わせはまた、ゼオライトにCeのみを装填した場合と比較して、高温NOx性能の改善及びN
2O選択性の改善をもたらす。
【0080】
「含む(comprising)」という用語は、他の成分の存在を許容するように触媒の組成物を説明するために使用されているが、いくつかの態様では、組成物が、本明細書に記載のそれらの成分から実質的になること、すなわち、5重量%未満の他の成分を含有し、いくつかの態様では1%未満の他の成分を含有し、いくつかの態様では他の成分を含有しないことが理解されるであろう。
【0081】
本明細書における重量%への全ての言及は、別途指示がない限り、銅置換小細孔ゼオライトの総重量に対するものである。
【国際調査報告】