(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】酸素ランスガイドアセンブリ
(51)【国際特許分類】
C21B 7/12 20060101AFI20240426BHJP
【FI】
C21B7/12 302
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566523
(86)(22)【出願日】2021-05-06
(85)【翻訳文提出日】2023-11-21
(86)【国際出願番号】 EP2021061990
(87)【国際公開番号】W WO2022233414
(87)【国際公開日】2022-11-10
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508045549
【氏名又は名称】ティエムティ - タッピング メジャーリング テクノロジー エスエイアールエル
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ズアン マックス
(72)【発明者】
【氏名】クレセン ロメイン
【テーマコード(参考)】
4K015
【Fターム(参考)】
4K015DA10
(57)【要約】
本発明は、タップ穿孔ユニットに配置される酸素ランス供給装置(20)を有する酸素ランスガイドアセンブリに関し、タップ穿孔ユニットは、穿孔機構(14)を配置するための受け部(13)に、穿孔機構(14)によって駆動される穿孔ロッド用の穿孔ロッドガイド装置(15)を有し、酸素ランス供給装置(15)は、穿孔ロッドガイド装置(15)が酸素ランスガイド軸(24)を形成するように、穿孔ロッドガイド装置(15)と穿孔機構(14)との間に形成されるスペース内の作動位置に配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タップ穿孔ユニット(10)に配置される酸素ランス供給装置(20)を有する酸素ランスガイドアセンブリであって、
前記タップ穿孔ユニット(10)は、穿孔機構(14)を配置するための受け部(13)に、前記穿孔機構(14)によって駆動される穿孔ロッド(16)用の穿孔ロッドガイド装置(15)を有し、
前記酸素ランス供給装置(15)は、前記穿孔ロッドガイド装置(15)が酸素ランスガイド軸(24)を形成するように、前記穿孔ロッドガイド装置(15)と前記穿孔機構(14)との間に形成されるスペース内の作動位置に配置されることを特徴とする酸素ランスガイドアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載の酸素ランスガイドアセンブリにおいて、
前記酸素ランス供給装置(20)が受け部(13)に配置されることを特徴とする酸素ランスガイドアセンブリ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の酸素ランスガイドアセンブリにおいて、
前記酸素ランス供給装置(20)が、前記穿孔ロッドガイド装置(15)と前記穿孔機構(14)との間に形成されるスペースの外側の非作動位置から前記作動位置へ移動可能であることを特徴とする酸素ランスガイドアセンブリ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の酸素ランスガイドアセンブリにおいて、
前記酸素ランス供給装置(20)が、前記受け部(13)の上方の非作動位置から前記受け部(13)の下方の作動位置へ移動可能であることを特徴とする酸素ランスガイドアセンブリ。
【請求項5】
請求項4に記載の酸素ランスガイドアセンブリにおいて、
前記酸素ランス供給装置(20)が、旋回動作により前記作動位置へ移動可能であることを特徴とする酸素ランスガイドアセンブリ。
【請求項6】
請求項5に記載の酸素ランスガイドアセンブリにおいて、
前記酸素ランス供給装置(20)が、前記受け部(13)に接続するための旋回ジョイント(22)を介してコネクタ(21)に接続された旋回アーム(23)に配置されることを特徴とする酸素ランスガイドアセンブリ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の酸素ランスガイドアセンブリにおいて、
前記穿孔ロッドガイド装置(15)は、第1のガイド受け(17)に加えて、前記穿孔機構(14)に面する追加のガイド受け(18)を有し、前記穿孔機構(14)に対する前記ガイド受け(18)の距離が変更可能であることを特徴とする酸素ランスガイドアセンブリ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の酸素ランスガイドアセンブリにおいて、
前記酸素ランス供給装置(20)が供給曲げ片(27)を有し、前記酸素ランスガイド軸(24)が、前記供給曲げ片(27)によって形成されるガイド曲げ部の接線を形成することを特徴とする酸素ランスガイドアセンブリ。
【請求項9】
請求項8に記載の酸素ランスガイドアセンブリにおいて、
前記供給曲げ片(27)の自由挿入端(54)に、前記酸素ランスガイド軸(4)に対してある供給角度αで傾斜する供給軸が形成され、前記酸素ランス供給装置(20)と前記穿孔機構(14)との間に形成されるスペース内に酸素ランスを前記供給角度αで横方向へ挿入できることを特徴とする酸素ランスガイドアセンブリ。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の酸素ランスガイドアセンブリにおいて、
前記酸素ランス供給装置(20)が少なくとも1つの駆動ローラ(32)を有し、前記少なくとも1つの駆動ローラ(32)は、前記酸素ランスガイド軸(24)上に、ローラギャップ(34、35)を形成するためのカウンタローラ(33)とでローラ対(30、31)を形成することを特徴とする酸素ランスガイドアセンブリ。
【請求項11】
請求項10に記載の酸素ランスガイドアセンブリにおいて、
前記ローラギャップ(34、35)は、酸素ランス(39)に形成される厚肉部が連続運転時に前記ローラギャップ(34、35)を通過するように弾性的に拡張可能であることを特徴とする酸素ランスガイドアセンブリ。
【請求項12】
請求項11に記載の酸素ランスガイドアセンブリにおいて、
前記酸素ランス供給装置(20)は、前記酸素ランスガイド軸(24)上で延びるガイド片(36)によって隔てられた2つのローラ対(30、31)を有することを特徴とする請求項11に記載の酸素ランスガイドアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タップ穿孔ユニットに配置される酸素ランス供給装置を有する酸素ランスガイドアセンブリに関し、タップ穿孔ユニットは、穿孔機構を配置するための受け部に、穿孔機構によって駆動される穿孔ロッド用の穿孔ロッドガイド装置を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1により、タップ穿孔ユニットに配置される酸素ランス供給装置が知られており、この酸素ランス供給装置では、ロール上に配置され且つ管状に形成される酸素ランスが、供給方向において穿孔機構の手前に配置される酸素ランス供給装置によって穿孔機構に挿入される穿孔ロッドと同軸上でガイドされる。このため、穿孔ロッドに中央ガイド孔が設けられ、酸素ランスは、穿孔ロッドを通じて溶解炉のタップ孔に挿入されて穿孔ロッドの穿孔ヘッドから出ることができる。
【0003】
酸素ランスを配置するのに必要なロールは、酸素ランス供給装置と同様に、ロールから巻き戻された酸素ランスが、ガイド軸と同軸に形成された穿孔ロッドのガイド孔によって酸素ランス供給装置に挿入されるように、穿孔機構を支持する受け部に位置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国公開特許第2003-0035696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
公知の酸素ランスガイドアセンブリは、酸素ランス供給装置とタップ孔加工ユニットとの公知の組合せが、特定の態様でガイド孔が設けられた穿孔ロッドを用いる必要があり、酸素ランス供給装置が供給方向において穿孔機構の上流側に配置されるために、穿孔機構に酸素ランスに対応する管路も設けなければならないという不利がある。さらに、酸素ランス供給装置に加えてタップ穿孔ユニットの受け部に配置される供給ロールにより質量が増加することになり、ひいてはタップ穿孔ユニットの取り扱いが複雑になる。
【0006】
したがって、本発明の目的は、タップ穿孔ユニットに配置される酸素ランス供給装置を有する酸素ランスガイドアセンブリであって、前述の不利を有さない酸素ランスガイドアセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するため、本発明に係る酸素ランスガイドアセンブリの酸素ランス供給装置は、穿孔ロッドガイド装置が酸素ランスガイド軸を形成するように、穿孔ロッドガイド装置と穿孔機構との間に形成されるスペース内の作動位置に配置される。
【0008】
酸素ランス供給装置を、穿孔ロッドガイド装置と穿孔機構との間に形成されるスペース内に配置することにより、タップ穿孔ユニットを、通常の穿孔ロッドと通常の穿孔機構との両方に設けることが可能になり、穿孔ロッドにも穿孔機構にも、酸素ランスをガイドするための管路を設ける必要がなくなる。その代わりに、既に設けられている穿孔ロッドガイド装置が酸素ランスをガイドするために使用される。穿孔ロッドガイド装置と穿孔機構との間に形成されるスペースの外側に酸素ランス供給装置が位置する非作動位置では、穿孔機構を用いて穿孔ロッドを操作してタップ孔を開けるために、穿孔機構に連結された穿孔ロッドを穿孔ロッドガイド装置に配置できる。タップ孔が正常に開けられた後は、穿孔ロッドを穿孔機構および穿孔ロッドガイド装置から取り外して、酸素ランス供給装置を非作動位置から作動位置へ移動させることができる。酸素ランス供給装置は、作動位置では穿孔ロッドガイド装置と穿孔機構との間に形成されるスペース内に位置し、酸素ランスを作動させることでタップ孔を貫通させるために、酸素ランスを、酸素ランス供給装置に挿入し、受け部に形成された穿孔ロッドガイド装置により、穿孔ロッドガイド装置で定められたガイド軸に沿ってタップ孔に挿入することができる。酸素ランスを溶融炉のタップ孔チャネルに挿入するときに、穿孔ロッドの形状と酸素ランスの形状との間の横方向のずれが可能な限り小さくなり、これにより特にタップ孔チャネルの寿命が長くなる。
【0009】
特許文献1により知られている酸素ランスガイドアセンブリとは異なり、本発明に係る酸素ランスガイドアセンブリは、通常の穿孔ロッドおよび通常の穿孔機構を備えた通常のタップ穿孔ユニットをモジュール式に追加することで酸素ランス供給装置を設けることができ、酸素ランスには、穿孔ロッドガイド装置に加えて別の酸素ランスガイドアセンブリは必要ではない。
【0010】
酸素ランス供給装置が受け部に取り外せないように配置され、特に酸素ランス供給装置が穿孔ロッドガイド装置と穿孔機構との間に形成されるスペースの外側の非作動位置から作動位置へ移動可能であると特に有利である。
【0011】
酸素ランス供給装置が、受け部の上方の非作動位置から受け部の下方の作動位置へ移動可能であると特に有利である。
【0012】
タップ穿孔ユニットの受け部に酸素ランス供給装置を配置するための特に簡単な構造に関して、酸素ランス供給装置が受け部の上方の非作動位置から受け部の下方の作動位置へ旋回動作により移動可能であると特に有利である。
【0013】
この目的のために、酸素ランス供給装置は、受け部に接続するための旋回ジョイントを介してコネクタに接続された旋回アーム上に配置することが好ましい。
【0014】
穿孔ロッドガイド装置に、第1のガイド受けに加えて、穿孔機構に面する追加のガイド受けを設け、穿孔機構に対する前記ガイド受けの距離を変更可能にすると、酸素ランス供給装置をその作動位置に配置するために必要なスペースを可能な限り簡単に形成することができる。
【0015】
酸素ランス供給装置が供給曲げ片を有し、穿孔ロッドガイド装置によって形成される酸素ランスガイド軸が、供給曲げ片によって形成されるガイド曲げ部に対する接線を形成すると、酸素ランスに対する可能な限り小さな曲げ荷重で酸素ランスを特に有利に供給することが可能になり、酸素ランス供給装置と同じ受け部に配置される穿孔機構に対する酸素ランスの衝突が回避される。したがって、酸素ランスが酸素ランス供給装置に挿入されるとき、酸素ランスの材料における曲げ応力を防止できる。この曲げ応力は、タップ孔における酸素ランスの動作中に酸素ランスの材料が高温負荷で酸素ランスを変形させ、タップ孔チャネルに非対称な温度負荷を生じさせてタップ孔チャネルを損傷させ得るものである。その代わりに、酸素ランスは供給曲げ片で単に弾性的に曲げられるだけになるので、酸素ランスに対応の曲げ力を作用させることによる矯正が、酸素ランスが巻き取られる場合に必要とされるほどには必要でなくなる。また、このことにより、比較的小さな供給力で酸素ランスを供給することが可能になり、これにより可能な限り正確に供給を制御することができる。
【0016】
ガイド曲げ片の自由挿入端が、酸素ランスガイド軸に対してある供給角度で傾斜する供給軸を形成し、酸素ランス供給装置と穿孔機構との間のスペース内に酸素ランスをその供給角度で横方向に挿入できるようすると特に有利である。このような横方向の供給軸により、定められた長さの酸素ランス部品の供給から開始される、酸素ランス供給装置による酸素ランスの連続供給を可能にするために、供給曲げ片の挿入端に挿入された後に別の直線状の酸素ランス部品に接続できる直線状の酸素ランス部品を供給することが可能になる。
【0017】
ロールに保管され且つ強く湾曲した酸素ランスが溶解炉のタップ孔に挿入される前にまっすぐに矯正されて曲げ応力に曝される場合の酸素ランスの挿入とは異なり、直線状の酸素ランス部品は、内部応力が生じない状態でタップ孔チャネルに挿入することができる。
【0018】
供給軸がガイド軸に対して鋭角に傾斜していると、すなわち、酸素ランス供給装置の供給方向の上流側に配置された供給ゾーンから酸素ランス部品が横方向に供給されると、供給曲げ片における酸素ランス部品への曲げ荷重を最小限に抑えることができ、特に好ましい。
【0019】
酸素ランス供給装置が少なくとも1つの駆動ローラを有し、この少なくとも1つの駆動ローラが、ローラギャップを形成するために酸素ランスガイド軸に配置されるカウンタローラとでローラ対を形成すると、一体化された駆動部を有する酸素ランス供給装置を特にコンパクトに構成できる。
【0020】
好ましくは、ローラギャップは、酸素ランスに形成される厚肉部が連続運転時にローラギャップを通過できるように弾性的に拡張可能であり、複数の酸素ランス部品から構成されて結果として接続ポイントで直径が異なる酸素ランスの連続的な供給が損なわれるのを防止できる。
【0021】
酸素ランス供給装置が、酸素ランスガイド軸上で延びるガイド片によって隔てられた2つのローラ対を有すると、酸素ランスが第1のローラ対を出た後、第2のローラ対に入る前に、酸素ランスで起こり得る振動を好ましくは直線状のガイド片により減衰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、酸素ランス供給装置を備えたタップ穿孔ユニットの全体図である。
【
図2】
図2は、タップ穿孔ユニットの旋回アーム上に配置された穿孔マストを示す拡大部分図であり、前記穿孔マストは作動位置に配置された酸素ランス供給装置を有する。
【
図3】
図3は、
図2に示す酸素ランス供給装置の、
図2の切断線III-IIIでの縦断面図である。
【
図4】
図4は、
図2に示す酸素ランス供給装置の、
図2の切断線IV-IVでの別の縦断面図である。
【
図5】
図5は、
図4に示す酸素ランス供給装置の、切断線V-Vでの他の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照してより詳細に説明する。
【0024】
図1は、旋回アーム12に配置され、好ましくは穿孔マストとして形成される受け部13を有するタップ穿孔ユニット10の全体斜視図であり、前記旋回アーム12は旋回ベース11上に配置され、前記受け部13は、その受け部13に沿って長さ方向へ移動可能であり、受け部13に配置される穿孔ロッドガイド装置15に適合する(収容される)穿孔ロッド16を駆動する機能を有する穿孔機構14を備える。
【0025】
必要な場合に穿孔ロッド16を交換できるようにするため、特に穿孔ロッド16のヘッド端部に配置される穿孔ヘッド19を交換しなければならない場合に穿孔ロッド16を交換できるようにするため、穿孔ロッド16は、穿孔機構14に形成される穿孔チャック(図示せず)内に交換可能に収容されて、穿孔ロッドガイド装置15の2つのガイド受け17、18内でガイドされており、穿孔ロッド16を穿孔機構14から穿孔ロッドガイド軸25の方向へ取り外すことができる。
【0026】
図1にさらに示すように、穿孔機構14と同様に穿孔マスト13に配置されるとともにコネクタ21を介して受け部13に接続される酸素ランス供給装置20が、穿孔機構14に加えてタップ穿孔ユニット10に配置され、穿孔マスト13は、穿孔機構14を配置するための受け部を形成している。
図1では、酸素ランス供給装置20は、タップ穿孔ユニット10を従来通り使用することができるように、すなわち、タップ穿孔ユニット10を使用することで、穿孔機構14によって駆動されるとともに穿孔ロッドガイド装置15に適合する穿孔ロッド16を用いて溶融炉のタップ穴を開けることができるように、その非作動位置に位置しており、穿孔ヘッド19は、その後に酸素ランスを挿入するための必要条件としてタップ穴を貫通させるために、タップ穴の封止部分を機械的に破壊することが可能である。
【0027】
図2は、その作動位置にある酸素ランス供給装置20を示し、酸素ランス供給装置20は、この場合、穿孔マストで形づくられる受け部13の上方の非作動位置から受け部の下方の作動位置まで、旋回動作によって移動可能である。このために、酸素ランス供給装置20は、旋回ジョイント22を介してコネクタ21に接続された旋回アーム23に配置されている。
【0028】
図2から分かるように、酸素ランス供給装置20は、その作動位置において、前述したように穿孔ロッドガイド装置15で定められる穿孔ロッドガイド軸25に対応する酸素ランスガイド軸24上で、穿孔ロッドガイド装置15と穿孔機構14との間に形成されるスペースに配置される。酸素ランス供給装置20は、穿孔ロッドガイド装置15で定められる酸素ランスガイド軸24に管状の酸素ランス39が横方向へ供給されるように構成されている。このために、酸素ランス供給装置20は、特に
図4に示すように、ガイドハウジング26に配置された供給曲げ片27を有し、この供給曲げ片27は、供給曲げ片27で形成されるガイド曲げ部の接線を酸素ランスガイド軸24が形成するように、長手方向ガイドアセンブリ28を有するガイドハウジング26に配置されている。
【0029】
この場合、ガイドハウジング26内の長手方向ガイドアセンブリ28は、ガイド曲げ片27によって形成されるガイド曲げ部とともに水平ガイド面を形成し、この水平ガイド面において、供給曲げ片27に挿入された酸素ランス39が導入され、酸素ランスガイド軸24に対してガイド角度αで穿孔ロッドガイド軸25と一致する酸素ランスガイド軸24に連続的に到達する。酸素ランス39がガイドハウジング26の出口開口部29を出た後、酸素ランス39は、酸素ランスガイド軸24上に配置された穿孔ロッドガイド装置15のガイド受け17、18によってさらに長手方向へガイドされる。
【0030】
図3と
図4の組み合わせから分かるように、ガイドハウジング26内の長手方向ガイドアセンブリ28は、本実施例で柄は2つのローラ対30、31によって形成され、これらのローラ対はそれぞれ駆動ローラ32とカウンタローラ33とを有する。これらのローラ対の間にはそれぞれローラギャップ34、35が形成され、ローラギャップ34、35は酸素ランスガイド軸24上に位置している。ローラギャップ34,35の間には、本実施例では管状片によって形成された直線状のガイド片36が配置されている。
【0031】
駆動ローラ32を駆動するために、一方の駆動ローラ32は、ガイドハウジング26に対して側方にフランジ装着されるとともに好ましくは油圧モータである駆動モータ37により駆動され、この駆動力が、駆動ローラ32を互いに連結する駆動チェーン38を介して第2の駆動ローラ32に同時に伝達されて、ローラギャップ34、35を通ってガイドされる酸素ランス39が両方のローラ対30、31により推進される。
【0032】
特に
図4に示されるように、酸素ランス39は、例えばクランプスリーブで形成できる連結手段42により互いに接続される複数の酸素ランス部品40、41から構成される。これらの連結手段42により酸素ランス39には厚みの大きな部分が形成され、ローラギャップ34、35を通じて酸素ランス39を基本的に連続して牽引し続けるためには、酸素ランス部品40、41間の移行部において連結片42に起因する直径変化に適合するようにローラギャップ34、35を調整する必要がある。このため、特に
図3と
図5の組み合わせから分かるように、カウンタローラ33は、カウンタローラ33のローラ軸44がプリテンションユニット43の延長部45、46に取り付けられるように、弾性的で可撓性のあるプリテンションユニット43を介して互いに接続され、この例では引張ばねとして構成されたばね装置51を介して互いに接続された旋回アーム49を有するカンチレバーシャフト47、48にカンチレバー45、46が配置されている。旋回アーム49、50の一方には、適切なばね力を調整するために調整手段が配置されている。
【0033】
特に
図2と
図4の組み合わせから分かるように、供給曲げ片27の挿入端54から突出する酸素ランス部品40に連結片42を介して追加の酸素ランス部品41を連結することにより、酸素ランス39をタップ孔(図示せず)に供給方向53へ連続して供給できる。酸素ランス39が酸素ランス供給装置20内で前進する過程において、酸素ランス39は、より正確には酸素ランス39を形成する酸素ランス部品40、41は、供給曲げ片27により、穿孔ロッドガイド軸25と一致する酸素ランスガイド軸24に対して連続的に安定して位置合わせされる。
【0034】
したがって、受け部13又はタップ穿孔ユニット10に、酸素ランス供給装置20に加えて装填装置を配置する必要さえなく、作業中に消費される酸素ランス39を、作業者の装填位置であって穿孔マスト13に対して側方に配置される装填位置から、又は酸素ランス供給装置20による自動装填装置から、連続的に補充することが可能である。
【国際調査報告】