(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】圧力消費再生フィルタ
(51)【国際特許分類】
B01D 29/01 20060101AFI20240426BHJP
B01D 29/11 20060101ALI20240426BHJP
B01D 29/66 20060101ALI20240426BHJP
C02F 1/00 20230101ALI20240426BHJP
D06F 39/10 20060101ALI20240426BHJP
【FI】
B01D29/04 510A
B01D29/04 530A
B01D29/04 520B
B01D29/10 510C
B01D29/10 520B
B01D29/10 530A
B01D29/38 510C
B01D29/38 510A
B01D29/38 520A
C02F1/00 L
D06F39/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566536
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-15
(86)【国際出願番号】 EP2022061489
(87)【国際公開番号】W WO2022229388
(87)【国際公開日】2022-11-03
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522226535
【氏名又は名称】インヘリティング アース リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ローレンス-オーウェン、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ドートン ギブソン、ルーベン
(72)【発明者】
【氏名】ケトル アイアース、ルーベン
(72)【発明者】
【氏名】フィーニー、ファーガル
(72)【発明者】
【氏名】ルート、アダム
【テーマコード(参考)】
3B166
4D116
【Fターム(参考)】
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3B166AE02
3B166AE07
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4D116VV30
(57)【要約】
本発明は、マイクロプラスチックが環境に入ることを防止することに関する。特に、本発明は、流出液からマイクロプラスチックを除去するためのフィルタの圧力消費を再生することを対象とする。流出液からマイクロプラスチックを分離するためのセパレータが提供され、セパレータは、入口及び出口を有するチャンバ、流出液を濾過するために、入口と出口との間に透過性バリアを形成している、ふるい構造であって、こうして、濾過されていない流出液のための入口側と、濾過された流出液のための出口側と、を有する、ふるい構造、を備え、セパレータは、濾過された材料をふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置を更に備え、フィルタ圧力再生装置は、導管と、ふるい構造の出口側に向かって方向付けられて、ふるい構造の入口側から濾過された材料を取り除く、少なくとも1つの洗浄ノズルを有するノズルアセンブリと、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体から固体材料を分離するために好適なセパレータであって、
入口及び出口を有するチャンバ、
前記流体を濾過するために、前記入口と前記出口との間に透過性バリアを形成している、ふるい構造であって、こうして、濾過されていない流体のための入口側と、濾過された流体のための出口側と、を有する、ふるい構造、を備え、
前記セパレータが、濾過された材料を前記ふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置を更に備え、
前記フィルタ圧力再生装置が、導管と、前記ふるい構造の前記出口側に向かって流体を方向付けて、前記ふるい構造の前記入口側から濾過された材料を取り除くための少なくとも1つの洗浄ノズルを有するノズルアセンブリと、を備え、
前記チャンバが、前記チャンバの壁及び前記ふるい構造から形成されたチャネルを含み、前記入口が、前記チャネルの一端部に位置し、そのため、使用時に、前記流体が、前記チャネルを通って流れ、前記洗浄ノズルからの洗濯流体によって取り除かれた前記材料が、前記流体の移動によって、前記入口から離れて前記チャネルの他方の端部に向かって掃引され、
前記チャンバが、円筒形であり、前記ふるい構造が、前記チャンバ内の同軸の円筒体であり、壁が、前記入口の一方の側に提供されており、そのため、前記流体が、チャネルを通って前記ふるい構造の周りに誘導され、そのため、前記洗浄ノズルからの洗濯水によって取り除かれた濾過された材料が、前記入口から離れた前記壁の側に蓄積する、セパレータ。
【請求項2】
前記チャネルの基部にサブチャンバへの開口部を備えるトラップが提供されており、前記蓄積する濾過された材料を収集することができる、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項3】
前記ノズルアセンブリが、前記ふるい構造の中心軸の周りで回転可能である複数の洗浄ノズルを備える、請求項1又は2に記載のセパレータ。
【請求項4】
前記洗浄ノズルが、互いに対向して配設されており、中央給送管に装着されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項5】
前記ノズルアセンブリが、モータによって回転される、請求項3に従属する場合の請求項1~3のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項6】
前記ノズルアセンブリが、前記ふるい構造の円周に対して接線方向であるベクトルを有する水の流れを方向付けるように配設された推進ノズルによって回転される、請求項3に従属する場合の請求項1~3のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項7】
前記洗浄ノズルが、洗濯流体を前記ふるい構造に対して垂直に方向付けるように配設されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項8】
前記洗浄ノズルが、前記中央給送管の周りに螺旋状に配設されている、請求項4に従属する場合の請求項1~4のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項9】
前記チャンバが、閉鎖された上部及び底部を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項10】
前記チャンバの前記出口と流体連通しているポンプを有する、請求項1~9のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項11】
前記ポンプが、前記セパレータを排水するように配設された水ポンプである、請求項1~10のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項12】
前記ポンプが、前記濾過された流体を、前記フィルタ圧力再生装置の前記導管に再循環させるように配設されている、請求項1~11のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項13】
第2のポンプが、前記濾過された流体を、前記フィルタ圧力再生装置の前記導管に再循環させるように配設されている、請求項7~9のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項14】
前記セパレータが、空気を前記導管内に導入するように、かつ前記セパレータを排水するように、前記ポンプと前記フィルタ圧力再生装置との間に位置する空気ポンプを更に備える、請求項7~10のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項15】
流体検出器が提供されており、前記フィルタ圧力再生装置が、前記流体検出器からの出力に従って作動されるように配設されている、請求項1~14のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項16】
リザーバが、前記チャンバの下に提供されており、前記流体検出器が、前記リザーバ内に位置する、請求項14に記載のセパレータ。
【請求項17】
前記流体検出器が、フロートスイッチ、又は容量センサ若しくは圧力センサである、請求項15に記載のセパレータ。
【請求項18】
流体の流れが妨げられた場合に、流体のための代替経路を提供するように、バイパス導管が、前記入口と前記出口との間に提供されている、請求項1~17のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項19】
前記バイパス導管が、圧力作動弁を含む、請求項17に記載のセパレータ。
【請求項20】
前記ノズルアセンブリが、回転可能なプレートに向かって流体の流れを方向付けるように配設されたノズルを備え、前記プレートが、前記流体の流れの力の下で回転するように、かつ前記流体を前記ふるい構造に向かって外向きに放射するように配設されている、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項21】
請求項1~20に記載のセパレータを有する洗濯機。
【請求項22】
請求項1~20に記載のセパレータを動作させる方法であって、
ふるい構造を通して流体を濾過するステップ、
前記ふるい構造の濾過された側を、ノズルからの流体のジェットで洗濯して、前記ふるい構造の濾過されていない側から蓄積したデブリを洗浄し、前記セパレータの圧力消費を再生するステップ、を含む、方法。
【請求項23】
前記ふるい構造の前記濾過された側にわたって前記ノズルを掃引する更なるステップを含む、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロプラスチックが環境に入ることを防止することに関する。特に、本発明は、任意の源からの流出液中のマイクロプラスチックを除去するが、特に、洗濯機廃水からマイクロファイバを除去するためのフィルタの圧力消費を再生することを対象とする。
【背景技術】
【0002】
マイクロファイバは、河川及び海洋におけるマイクロプラスチック汚染の最も豊富な形態である。マイクロファイバは、それらの顕微鏡スケールに起因して、プランクトンから最上位の捕食者まで、食物連鎖の全てのレベルで生物によって食べられる。プラスチックは、摂取されると、給餌効率を低減させ(誤った満腹感)、動物の腸に損傷を与え、それを消費した動物に、PCB、殺虫剤、難燃剤のような有害な添加剤を、移動させる可能性がある。食物連鎖における低位の動物によって消費されるプラスチックはまた、多くの汚染された餌を毎日消費するそれらの捕食者に影響を与える。食物連鎖におけるマイクロファイバの広範性は、当然ながら、ヒトへのそれらの移動に関する懸念をもたらしており、汚染は、ヒトが消費することになっている甲殻類、軟体動物及び魚類種において観察されている。
【0003】
化粧品及び洗浄製品から容易に排除されるマイクロビーズとは異なり、マイクロファイバは、衣類への損傷によって形成される。海洋における全てのマイクロプラスチックの3分の1は、合成繊維の洗濯に由来する。石油化学製品に由来する合成布は、全ての織物の65%を構成する。洗濯機において摩耗力によって引き起こされる擦り切れ及び引き裂きは、化学繊維の断片化をもたらし、長さ5mm未満の数十万本のマイクロファイバを形成し、これが家庭及び排水網から海洋へと漏出する。
【0004】
海洋生態系に対するマイクロプラスチックの大きな影響が理解され始めている。「Science of the Total Environment」ジャーナルで公開された2019年の研究は、北東大西洋からの150個の魚試料の49%が、マイクロプラスチックを含有することを見出し、これが、脳、えら、及び背筋に害を引き起こすという証拠を伴うものであった。これらのマイクロプラスチックはまた、1人当たり518~3078マイクロプラスチック品目/年の割合で、魚を消費する人々に渡される。
【0005】
この影響は、魚類資源だけでなく、生命体の構成要素である藻類にも見られる。「Aquatic Toxicology」ジャーナルで公開された2015年の研究は、高濃度のポリスチレン粒子が藻類の増殖を45%まで低減させることを実証した。これは、微細藻類がこの惑星における酸素の世界最大生産者のうちの1つであるため、懸念されるべきである。
【0006】
廃水処理プラントは、毎日それらを通過する何百万もの繊維を除去することができない。現在、二次レベルの水処理は、それらを通過するマイクロプラスチックの約98%を除去する。しかしながら、漏出するわずかな割合は、依然として、1日の処理作業当たり何千万もの繊維に相当する。
【0007】
更に、廃水処理プラントは、「下水汚泥」を生成し、プラスチックマイクロファイバは、汚泥が農地に散布されるときに自然環境に放出されるときの排出物に見られ、したがって、マイクロファイバは、食物連鎖、廃棄物発電(繊維を破壊するが有害なガスを放出する可能性がある)に入り込むか、又は河川若しくは海洋に排出される。
【0008】
家庭用洗濯機からの流出液を濾過することによって、家庭用洗濯機で生成されたマイクロファイバを捕捉するための解決策が開発されている。
【0009】
典型的なフロントローディング式家庭用洗濯機が
図1に概略的な形態において示される。洗濯機100は、洗濯される衣服を受け入れるための回転可能なシールされたドラムユニット101を含む。ドラムユニット101は、静止防水シュラウドの内側に装着された有孔円筒形回転可能ドラムを有する。清浄な水は、本管に接続された冷水又は温水入口102を介して、典型的には1~5バールの本管圧力下でドラム101内に給送される。ドラム101に入る水は、CPU104の制御下で、電子弁によって管理される。入口102は、ユーザが液体又は粉末洗剤を加えることができる引き出し105に接続されている。引き出しは、ドラムユニット101につながる出口を有する。ドラムユニットは、水を所望の洗濯温度、典型的には摂氏90度まで加熱するために、CPUの制御下にあるヒータを含み得る。ドラムは、CPU104の制御下で電気モータ106によって、典型的には5~1600rpmの速度で回転可能である。ドラムユニットは、CPUによって制御される排水ポンプ108を介して空にすることができる。排水ポンプは、その出力部において既知の圧力を生成するように、所与の電力で定格化されている。排水ポンプは、家庭用又は工業用排水管に接続され、最終的には廃水網に接続されている出口109に給送する。
【0010】
典型的なトップローディング式機械は、ドラムの軸が鉛直であるが、他の点では、フロントローディング式機械の特徴の多くを共有している。
【0011】
使用時には、汚れた洗濯物がドラム内に入れられ、ユーザによって洗濯サイクルが開始される。CPUは、冷水が引き出しを介して流れて洗剤と混合し、次いでドラム内に流れ込み、そこで水が加熱されることを可能にする。組み合わされた水、洗剤及び洗濯物は、ドラムを回転させることによって撹拌される。このプロセス中に、汚れ及びグリースが水中に放出され、衣類から繊維も放出される。衣類が合成である場合、マイクロファイバは、典型的には、衣類が互いに擦れるにつれて放出される。洗濯サイクルの終わりに得られる流出液は、デブリ、汚れ、グリース及びマイクロファイバと、衣類に残った硬貨又は爪などの潜在的に大きい物体との混合物である。次いで、この流出液を排水し、毎分3~8ガロンの典型的な速度でドラムから圧送される。清浄な水による第2又は第3のすすぎサイクルが実行され得、その結果、汚染物質の濃度がより低い流出液が得られる。洗濯機の排水速度は、ドラム内の水位、出口点の高さ、及びフィルタが出口に接続されている場合に影響を受ける。
【0012】
現在の洗濯機フィルタは、洗濯機ポンプを破壊するペニー及びボタンを停止させるように設計されている。これらのフィルタは、しばしば、7~14mmの開口したアパーチャを有し、これは、大量のマイクロファイバを効果的に捕捉するには大きすぎる。マイクロファイバを停止させるために必要な濾過は、典型的には400マイクロメートル(um)未満である。アパーチャサイズを低減すると、水中の繊維のより高い割合が除去される。
【0013】
源における問題を停止するメッシュフィルタを提供することが知られている。しかしながら、メッシュフィルタが急速に詰まり、これが起こると、それらの有効性がかなり低下することである。これは、圧力を上昇させ、流量を低減させ、ポンプへの損傷及び洗濯サイクルの遅延につながる可能性がある。
【0014】
典型的な洗濯では、マイクロファイバの最高濃度は、5mm~50umの範囲であるが、より短いマイクロファイバが存在し、これらは依然として環境において有害である。長さ50umまでの全てのサイズのマイクロファイバの99%を除去することが必要とされる場合、25umのアパーチャを有するメッシュが、理論的にはこれを達成することができるであろう。しかしながら、実際には、流出液の流れの中に直接配置されたそのようなメッシュは、ほぼ即座に詰まり、フィルタは動作不能になる。これは、出口における圧力消費の上昇を引き起こし、ポンプに損傷を与える可能性がある。
【0015】
従来のセパレータ又はフィルタ配設を、
図2aに示す。入口201が、流出液をフィルタハウジング202内に方向付け、その中にふるい構造203が支持されている。ふるい構造は、メッシュ又は他の穿孔された材料であり得、メッシュ開口サイズは、必要とされる寸法の粒子を捕らえるように選択される。濾過された流出液は、ふるい構造203を通過して出口204に至る。濾過された廃棄物は、ふるい構造の濾過されていない側と呼ばれる側に蓄積し、一方、ふるい構造の出口側は、濾過された側と呼ばれる。フィルタ効率は、許容可能な流量を維持しながら所与のサイズ範囲のデブリを除去する際のその有効性であり、フィルタの圧力消費に密接に関連している。
図2aに示されるふるい構造は、濾過されたデブリによって急速に目詰まりし、その結果、その圧力消費が増加する。
【0016】
使用中、流出液がチャンバを満たすにつれて、粒子は濾過され、メッシュの外側に付着したままであり、メッシュが詰まり始めるにつれて、フィルタの電力消費を増加させる。
【0017】
図2bの曲線1は、汚染レベルが一定で、汚水の流量が一定であると仮定した、
図2aに示される配設の有効性の尺度である。y軸は、入口201における流体圧力Pを表し、流体圧力は、徐々に上昇し、次いで、メッシュが濾液で目詰まりするにつれて、指数関数的に上昇することが分かる。
【0018】
実際には、限られた量の水が各洗濯サイクルで使用されるため、洗濯機からの流出液の流れは、経時的に一定ではない。
図2bの曲線2は、流出液の流れが停止し、デバイスを通して排水され、次いで再び開始する場合に、入口圧力が経時的にどのように変化するかを示す。流れが停止し、流れの圧力によってメッシュに対して以前に保持されていたデブリが剥がれ落ち、次のサイクルで再び遮断されるまで流体が再び流れることを可能にする細孔が露出すると、圧力の低減が見られる。曲線2は、従来のデバイスによって必要とされる圧力消費が、使用を通して増加し、そのため、流出液を濾過するために必要とされる入口圧力が、最終的に、ポンプが提供することができるよりも高くなることを実証している。
【0019】
このデバイスを開放させ、メッシュを手で洗浄して、その圧力消費を、デバイスが有効に動作するレベルに戻す、すなわちその圧力消費を再生する必要がある。これは退屈で面倒なプロセスである。いくつかのフィルタタイプでは、例えばフィルタがカートリッジタイプのフィルタである場合、再生は不可能である。これらのフィルタは、ユーザが定期的にフィルタを取り外して交換することを必要とし、これは、ユーザ体験を悪化させ、消耗部品からの廃棄をもたらす。したがって、本発明は、流出液の流れからマイクロプラスチックを分離するために使用されるメッシュフィルタの圧力消費を効果的に再生するという課題を克服しようとするものである。
【0020】
図3は、流出液入口301がチャネル302の一端部に位置し、ふるい構造303がチャネル302の壁を形成している、代替的な配設を示す。このようにして、流入する流出液は、濾過された廃棄物をチャネルの他端部に向かって押しやる。ふるい構造は、
図2aに示されるものほど急速には目詰まりしないが、圧力消費は、濾過作用が停止するまで増加する。したがって、本発明の目的は、マイクロプラスチックセパレータユニットの圧力消費を再生することである。
【発明の概要】
【0021】
一実施形態では、マイクロプラスチックを含む固体材料を、流出液などの流体から分離するためのセパレータが提供され、セパレータは、入口及び出口を有するチャンバ、流体を濾過するために、入口と出口との間に透過性バリアを形成している、ふるい構造であって、こうして、濾過されていない流体のための入口側と、濾過された流体のための出口側と、を有する、ふるい構造、を備え、セパレータは、濾過された材料をふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置を更に備え、フィルタ圧力再生装置は、導管と、ふるい構造の出口側に向かって流体を方向付けて、ふるい構造の入口側から濾過された材料を取り除くための少なくとも1つの洗浄ノズルを有するノズルアセンブリと、を備え、チャンバは、チャンバの壁及びふるい構造から形成されたチャネルを含み、入口は、チャネルの一端部に位置し得、そのため、使用時に、流体が、チャネルを通って流れ、洗浄ノズルからの洗濯流体によって取り除かれた材料が、流体の移動によって、入口から離れてチャネルの他方の端部に向かって掃引され得、チャンバは、円筒形であり得、ふるい構造は、チャンバ内の同軸の円筒体であり得、壁が、入口の一方の側に提供されており、そのため、流体が、チャネルを通ってふるい構造の周りに誘導され、そのため、洗浄ノズルからの洗濯水によって取り除かれた濾過された材料が、入口から離れた壁の側に蓄積し得る。濾過された固体材料がチャネルに沿って進むこの配設の利点は、空間のより良好な使用、固体材料収集容量の増加、及び濾過された固体の取り扱いの容易さである。本明細書の説明は、流出液からマイクロプラスチックを濾過することを対象とするが、セパレータは、任意の流体から任意の固体材料を分離するために適用され得る。
【0022】
チャネルの基部にサブチャンバへの開口部を備えるトラップが提供され得、蓄積する濾過された材料を収集することができる。
【0023】
ノズルアセンブリは、ふるい構造の中心軸の周りで回転可能である複数の洗浄ノズルを備え得る。
【0024】
洗浄ノズルは、互いに対向して配設され得、中央給送管に装着され得る。
【0025】
ノズルアセンブリは、モータによって回転され得る。
【0026】
ノズルアセンブリは、水の流れを方向付けるように配設された推進ノズルによって回転され得る。ノズルは、推進力を提供するために中心軸から偏心して配設され得るか、又はふるい構造の円周に対して接線方向のベクトルを有し得る。
【0027】
洗浄ノズルは、洗濯流体をふるい構造に対して垂直に方向付けるように配設され得る。
【0028】
洗浄ノズルは、中央給送管の周りに螺旋状に配設され得る。
【0029】
チャンバは、閉鎖された上部及び底部を有し得る。
【0030】
ポンプが、チャンバの出口と流体連通して提供され得る。
【0031】
ポンプは、セパレータを排水するように配設された水ポンプであり得る。
【0032】
ポンプは、濾過された流体を、フィルタ圧力再生装置の導管に再循環させるように配設され得る。
【0033】
第2のポンプが、濾過された流体を、フィルタ圧力再生装置の導管に再循環させるように配設され得る。
【0034】
セパレータは、空気を導管内に導入するように、かつセパレータを排水するように、ポンプとフィルタ圧力再生装置との間に位置する空気ポンプを更に備え得る。
【0035】
流体検出器が提供され得、フィルタ圧力再生装置は、流体検出器からの出力に従って作動されるように配設され得る。
【0036】
リザーバが、チャンバの下に提供され得、流体検出器は、リザーバ内に位置し得る。流体検出器はまた、フィルタへの入口に給送する導管、フィルタへの出口、又はバイパス導管が位置し得る場所に位置し得る。差圧センサなどのいくつかの検出器タイプは、複数の場所を使用して、差分測定値を提供し得るが、他の検出器タイプは、単一の場所しか必要としない場合がある。
【0037】
いくつかの実施形態では、より高いレベルの知能をシステムに提供するために、複数の感知オプションを使用することが有利であり得る。
【0038】
流体検出器は、フロートスイッチ、容量センサ、超音波センサ、光学検出器、差圧センサ、又は圧力センサであり得る。
【0039】
フィルタチャンバを通る流体の流れが妨げられた場合に、流体のための代替経路を提供するように、バイパス導管が、入口と出口との間に提供され得る。
【0040】
バイパス導管は、圧力作動弁を含み得る。
【0041】
ノズルアセンブリは、回転可能な本体に向かって流体の流れを方向付けるように配設されたノズルを備え得、本体は、流体の流れの力の下で回転するように、かつ流体をふるい構造に向かって外向きに放射するように配設されている。
【0042】
一実施形態では、洗濯機は、上述のタイプのセパレータを有する。
【0043】
一実施形態では、上述のタイプのセパレータを動作させる方法であって、ふるい構造を通して流体を濾過するステップ、ふるい構造の濾過された側を、ノズルからの流体のジェットで洗濯して、ふるい構造の濾過されていない側から蓄積したデブリを洗浄し、セパレータの圧力消費を再生するステップ、を含む、方法が提供される。
【0044】
方法は、ふるい構造の濾過された側にわたってノズルを掃引する更なるステップを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図2b】異なるタイプのフィルタアセンブリの有効性を示すグラフである。
【
図4】フィルタの圧力消費を再生するための単一のノズルを有する一実施形態の断面図を示す。
【
図5】フィルタの圧力消費を再生するためのノズルのアレイを有する一実施形態の断面図を示す。
【
図6a】円筒形ふるい構造及び固定洗浄ノズルのアレイを有する一実施形態を示す。
【
図7a】回転洗浄ノズルを有する一実施形態を示す。
【
図7b】ふるい構造の濾過された側から流体のジェットを噴霧することによって、ふるい構造の濾過されていない側から排出される廃棄物材料の詳細図を示す。
【
図7c】ノズルから排出されている水ペレットの詳細図を示す。
【
図11a】セパレータの一実施形態の斜視図を示す。
【
図11b】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図11c】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図11d】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図12】濾過された流出液を洗濯流体として再循環させるための再循環ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図13a】濾過された流出液を洗濯流体として再循環させ、セパレータを排水するための複合型の再循環及び排水ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図15a】異なるフィルタチャンバ直径の図である。
【
図15b】異なるフィルタチャンバ直径の図である。
【
図16】フラップを有するフィルタチャンバの断面図である。
【
図17】制限部を有するフィルタチャンバの断面図である。
【
図18】直接駆動ノズルアセンブリを有するフィルタチャンバの断面図である。
【
図19a】スロットを有するノズルアセンブリの斜視図である。
【
図19b】スロット及び単一のアームのみを有するノズルアセンブリの斜視図である。
【
図20a】固定ノズル及び回転メッシュを有するフィルタアセンブリの斜視図である。
【
図20b】ふるい構造の外側に回転ノズルを有するフィルタアセンブリの斜視図である。
【
図20c】回転可能なプレートを有するノズルアセンブリを有するフィルタアセンブリの斜視図である。
【
図21a】セパレータユニットの一実施形態の斜視図である。
【
図21b】ジャグが取り外された状態の、
図21aの実施形態の斜視図である。
【
図20c】回転プレートを有する一実施形態の図である。
【
図21b】ジャグが取り外された状態の、独立型セパレータの斜視図である。
【
図22b】
図21aの実施形態のポンプ及びダクトアセンブリの斜視図である。
【
図23】
図21aの実施形態のフィルタアセンブリの一部の斜視図である。
【
図24】
図21aの実施形態のノズルアセンブリの斜視図である。
【
図25】キャップが取り外された状態の、
図21bのジャグの上面図である。
【
図26】
図21aの実施形態の構成要素内の定位置にあるプリント回路基板の図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下の説明は、衣類用の洗濯機に焦点を当てているが、本明細書の教示は、洗濯機における使用に限定されず、これは、本明細書の教示が、他の処理用電化製品、例えば、限定はされないが、乾燥機、例えば、複合的な洗濯乾燥機、タンブル乾燥機、染色機、切断機、リサイクル機、ドライクリーニング機などにも同様に適しているためであることを理解されたい。洗濯機又は他の処理用電化製品は、家庭用又は商業用であり得る。本明細書の教示はまた、微粒子がアイテムの処理の結果として生成され得る他の産業においても使用され得る。したがって、本明細書における洗濯機への言及は、本明細書で企図されるタイプの任意の同様の電化製品を含むものとして理解されるべきである。
【0047】
本明細書に記載されるセパレータは、
図23aに示されるように、製造中に電化製品自体の中に設置され得るか、又は
図23bに示されるように、洗濯機若しくは他の電化製品の外部に後付けされ得る。
【0048】
上述のセパレータシステム2800は、
図28aに示されるように、洗濯機内に設置され得る。洗濯機ドラムからの廃棄物は、セパレータ2800の入口2807に接続し、セパレータの出口は、廃棄物出口2809に接続する。
【0049】
再生装置への未使用の水2806の供給が示されているが、再循環システムが使用される場合、この供給は不要である。セパレータシステム2808は、
図28bに示されるように、洗濯機の外側に位置し、洗濯機の廃水出口に接続され得る。入口2809は、流出液をセパレータ2808内に供給し、出口2810は、汚水管2805に給送する。示される実施形態は、図中の点線の水位線、すなわち汚水管の上部の下に設置することを可能にするために排水ポンプが取り付けられている。示される実施形態はまた、再循環システムを有し、したがって、未使用の水の別個の供給が必要とされない。デバイスは、ポンプを動作させるために電源(図示せず)に接続され得る。本明細書の教示は、マイクロファイバを含むマイクロプラスチックを、そのような材料が混入し得る廃水を含む任意の流出液から除去する必要がある任意の用途に適していることが更に理解されるであろう。例えば、以下により詳細に説明するように、路傍の側溝からの流出物中に混入した固体成分を捕捉するためである。
【0050】
洗濯機及び他の用途からの廃水は、マイクロプラスチックを含む多種多様な化合物を含有していることに留意されたい。フィルタは、マイクロプラスチックの捕捉に特に適しているが、フィルタが動作する環境に起因して、このシステムは、フィルタが接触する過酷で多様な化合物に対しても堅牢である。
【0051】
流出液は、前述の源からの廃水を含むと理解される。流出液は、廃水処理プラントからの廃水も含むことができる。流出液には、混入した汚れ、洗剤、及びマイクロファイバを含むマイクロプラスチックを含む微小汚染物質が含まれる。
【0052】
図4は、フィルタハウジング402及びふるい構造403によって境界が定められたチャネルに給送する流出液入口401を備える、フィルタの圧力消費を再生させる、流出液からマイクロプラスチックを分離するための本発明の一実施形態を示す。濾過された流出液は、出口404を介してセパレータから出る。洗濯流体の洗浄ジェットをふるい構造403の濾過された側に方向付けるように配設された洗浄ノズル405が提供されている。洗浄ノズル405は、導管406によって洗濯流体の供給源に接続されている。洗浄ノズルは、ふるい構造の濾過されていない側から濾過される材料を取り除くために周期的に作動され、これが圧力消費を再生させ、したがって、より多くの流出液が濾過されることを可能にする。廃棄材料が取り除かれると、流出液の流れは、廃棄材料を、入口からチャネルの遠い端部に向かって更に運び去る。
【0053】
圧力再生効果は、フィルタ圧力再生システムによって高めることができる。このシステムは、洗浄ノズルのアレイを有するノズルアセンブリを備える。
図5は、フィルタハウジング502及びふるい構造503によって境界が定められたチャネルに給送する流出液入口501を備える、流出液からマイクロプラスチックを分離するための一実施形態を示す。濾過された流出液は、出口504を介してセパレータから出る。ノズルアセンブリ505は、導管507によって洗濯流体が給送される複数の洗浄ジェット506a、b、c、d、eを備える。洗浄ジェットは、ふるい構造の濾過されていない側から濾過される材料を取り除くために周期的に作動され、これが圧力消費を再生させ、したがって、より多くの流出液が濾過されることを可能にする。廃棄材料が取り除かれると、流出液の流れは、廃棄材料を、入口からチャネルの遠い端部に向かって更に運び去る。
【0054】
図6a及び
図6bは、フィルタの圧力消費を、フィルタが新品であったときのレベル又はそれに近いレベルに再生させる、流出液からマイクロプラスチックを分離するための本発明の一実施形態を示す。入口602及び中央の円筒形ふるい構造603を有する円筒形チャンバ601が提供されている。壁604が、入口の一方の側に提供されており、この壁は、流出液がチャンバに入るときに流出液が一方向にのみ流れることを可能にし、濾過されたデブリがチャンバ内の特定の場所に集まることを可能にするバッフルとして働く。チャンバ601の内部壁、ふるい構造603の外部壁、及び壁604は、チャネルを画定し、このチャネルを通って、濾過されていない流出液が、壁604の他方の側に流れ、そこに蓄積することができる。濾過された材料が通過して捕らえられ得るアパーチャ605が提供されている。洗濯流体導管606を備えるフィルタ圧力再生システムが提供され、洗濯流体導管606は、導管1206から半径方向外向きに突出し、洗濯流体をふるい構造603の濾過された側において垂直に方向付けて、ふるい構造の濾過されていない側に蓄積した物質を取り除くように配設された、洗浄ノズル607のアレイに洗濯流体を供給する。物質は、取り除かれるにつれて、流出液の流れによって、チャネルの端部に向かって、アパーチャ605を通って、トラップ内に掃引される。トラップは望ましいが、実施形態はそれなしでも機能する。洗濯流体のジェットは、連続的又は周期的に動作することができる。洗濯流体は、洗浄ノズルから放出される洗濯流体のジェットが、ふるい構造を通過する流出液の流体成分の流れに抗して材料を取り除くために十分な力を有するように、加圧され、洗浄ノズルを強制的に通される。一実施形態では、フィルタが洗濯機と直接連通している場合、廃水の排水からの圧力なしにメッシュを洗浄することを可能にするように、洗濯機の排水を一時的に停止することが有利であり得る。洗濯流体は、清浄な本管水であり得、圧力は、本管水圧によって提供され得る。ポンプも、別の供給源から清浄な水又は別の流体を圧送するために使用され得る。洗濯流体は、ふるい構造に付着した石鹸を溶解するために加熱され得る。洗濯流体がポンプによって加圧される場合、ポンプの電力消費が設計上の考慮事項である。この電力消費を最小限に抑えることは、ポンプ自体のコスト及びその動作コストを低減するために好ましい。
【0055】
図7aは、中心導管702から半径方向に延在する2つの回転可能な対向する洗浄ノズル701a、bを有するノズルアセンブリを備える、フィルタ圧力再生システムを有する一実施形態を示す。中央導管702は、洗浄ノズルに加圧された洗濯流体を給送する。流出液は、入口703を介してセパレータに入り、チャンバの外部壁及びふるい構造704によって形成されたチャネルの周りを壁705まで通過し、そこで、濾過された材料Mがトラップ706内に蓄積する。洗浄ノズル701a、bは、ふるい構造704に対して垂直に位置合わせされている。洗浄ノズルは、モータ(
図18に示される)又は他の手段によって回転させることができる。他の手段は、推進ノズルの機械的操作のためのエネルギーを提供するために、濾過されていない流出液の上流の流れを利用することを含む。
【0056】
図7aでは、洗浄ノズルは、流出液の流れの方向に回転される。
図7bは、洗浄ノズル701aから放出される洗濯流体707のジェットによって、ふるい構造704の濾過されていない側から排出される廃棄材料Mの詳細図を示す。回転洗浄ノズルの数を低減させることによって、
図6aに示される固定洗浄ノズルのアレイの場合と同じである、ふるい構造に対する洗濯流体のジェットの被覆率を達成することができるが、洗濯流体ポンプに必要な電力はより低くなる。洗浄ノズルは、排出された材料をトラップに向かって下に押しやるために下方に方向付けられ得る。
【0057】
洗濯流体は、水であり得るか、又は空気及び水の混合物であり得る。
図7cは、水及び空気を含む洗浄流体のジェットを示しており、水のペレット708が洗浄ノズル701aから排出されているのが分かる。これは、洗濯流体の速度及び排出効果を増加させる。
【0058】
フィルタ圧力再生システムの洗浄ノズルは、加圧された洗濯流体の成分がふるい構造の濾過された側に対して接線方向になるように構成することができる。
図8aは、そのような配設を有するフィルタ圧力再生システムを示す。洗浄ノズル801a、bの端部は、流出液の流れの方向に角度が付けられている。これは、濾過された材料を更に流出液の流れの中に排出する効果を有し、この場合、濾過された材料は、ふるい構造を通る流出液の流れの作用下で、ふるい構造に再付着する前に、トラップ802に向かって更に掃引され得る。
図8aは、流出液の流れの方向に回転しているノズルアセンブリを示す。
図8bは、流出液の流れに抗して回転しているノズルアセンブリを示す。
【0059】
図9aは、フィルタ圧力再生システムのためのノズルアセンブリの代替的な配設を示す。中央ハブ901が、ハブ901から半径方向に延在する洗浄ノズル902a、bなどのアレイを支持する。ハブは、加圧された洗濯流体を洗浄ノズルに給送するための導管を含む。洗浄ノズルは、互いの真上に4つのスタックとして配設されており、整合するスタックがハブの真反対側に配設されている。この配設は、ふるい構造の全幅がノズルアセンブリの各掃引において洗浄されることを確実にする。
【0060】
図9bは、洗浄ノズルのアレイが中心ハブの周りに螺旋構造に配設された、ノズルアセンブリを示す。これは、排出された濾過された材料が流出液の流れの中で下方に向かい、より迅速にトラップに到達することを促進する。
【0061】
図10aは、フィルタ圧力再生システムのノズルアセンブリを推進するためのノズルアセンブリ回転ユニット1000を示す。ノズルアセンブリ回転ユニット1000は、洗浄ノズルに固定されている。回転ユニットは、推進流体用の導管として作用する中央ハブ1001を備える。推進流体及び洗濯流体は、洗濯流体導管及び回転ユニットハブが接続されている場合、同じ流体であり得る。回転ユニット1000は、半径方向に延在するアーム1002a、bを有し、これは、アームに垂直に方向付けられた推進ノズル1003a、bで終端している。推進ノズルを出る流体は、ハブの軸に対して接線方向に方向付けられ、回転ユニット1000を回転させ、したがって、それに固定されたノズルアセンブリを回転させる。
【0062】
図10bは、作用中のノズルアセンブリ回転ユニット1000を示す。
【0063】
図11aは、フィルタ圧力再生システムを含むセパレータユニットの一実施形態を示す。セパレータユニット1100は、外部円筒壁1101を備える。この実施形態では、外部壁は透明であるため、ユーザは、セパレータが動作しているときに見ることができ、また、蓄積された濾過された廃棄物も見ることができる。セパレータユニット1100は、円形のキャップ1102及び基部1103を有する。入口1104が、壁1101に提供されている。出口1105が、基部1103に提供されている。
【0064】
図11bは、セパレータユニット1100の側面図を示す。円筒形のふるい構造が、外部壁1101と同軸に提供されている。ふるい構造は、キャップ1102と基部1103との間に延在し、濾過されていない流出液が通過できないシールを提供する。ふるい構造は、アパーチャが50マイクロメートルのメッシュが固定された開口支持足場を含む。5~150マイクロメートルの範囲のメッシュサイズも好適である。メッシュは、固体材料を流出液の液体成分から分離する。内部分割壁1107が、流出液が入口1104から開始してふるい構造の周りを流れるためのチャネルを形作っている。チャンバは、仕切り1108によって水平方向に2つの部分に分割されている。仕切り1108は、内部分割壁1107の他方の側に開口部を有する。開口部と仕切り1108の下のチャンバの下部部分との組み合わせは、廃棄物材料がその中に蓄積することができるトラップ1109を提供する。出口1105は、メッシュを通過する濾過された流出液を収集するスクープ1110に接続されている。
【0065】
図11cは、
図11aの線A-A’に沿ったセパレータユニット1000の断面図であり、ここでは、フィルタ圧力再生システムの構成要素が示されている。中央鉛直導管1111が、洗濯流体をノズルアセンブリに提供する。ノズルアセンブリは、回転可能なハブ1113に装着された推進ノズル1112を含む。
【0066】
図11dは、
図11aの線B-B’に沿ったセパレータユニット1000の断面図であり、ここでは、フィルタ圧力再生システムの構成要素が示されている。ノズルアセンブリは、回転可能なハブ1113に装着された洗浄ノズル1114a~dを含む。洗浄ノズルは、ハブから半径方向外側に延在して、ふるい構造の濾過された側に近接する。
【0067】
図2aに示されるような中央装着ハブ211は、洗濯流体が回転ノズルを通過することを可能にする開口部に洗濯流体を給送するための中空コアを有する。装着ハブは、主フィルタハウジングから取り外し可能であり、構成要素の製造可能性及び保守を補助し得る。
【0068】
メッシュが装着される構造は、ユーザがアクセス可能な開口ハッチを有し得る。これは、寿命の間の製品のメンテナンスを可能にする。これは、回転ノズルが、経時的にデブリの進入及び蓄積に起因して詰まる場合に有利であり得る。
【0069】
セパレータユニットは、直径が約15cmである。しかしながら、より大きいか又はより小さい直径が、用途に応じて選択され得ることが理解されるであろう。ユニットのサイズは、濾過されるべき流出液の流量に基づいて選択される。15cmのセパレータ直径は、13リットル/分の速度で流れる家庭用洗濯機からの流出液を処理するために十分である。
【0070】
所与の流量での水の通過を可能にするメッシュの開口面積は、メッシュの表面積又はメッシュアパーチャのいずれかを変更することによって調整することができる。メッシュアパーチャは、効率に影響を及ぼすため、より高い効率を提供するためには、より小さいメッシュアパーチャが一般に好ましい。メッシュ表面積は、高さ及び直径の関数であり、したがって、所与の面積は、直径が低減される場合、高さを増加させることによって整合されることができ、逆もまた同様である。全ての変数は、製品パッケージング及び効率仕様要件を満たすように調整することができる。
【0071】
一実施形態では、濾過された流出液自体が、ふるい構造を洗浄するために再循環される。
図12は、入口と、円筒形ハウジングと、ふるい構造1203と、を有するセパレータユニット1270を示す。出口1205が、濾過された流出液を収集する。濾過された流出液の一部は、導管1206内に分流され、そこでポンプ1207によって加圧され、洗濯流体をノズルアセンブリ1209に提供する中央鉛直導管1208に方向付けられる。
【0072】
図13aは、水位線の下の場所に好適であり、濾過された廃水の一部を同様に再循環させてフィルタ圧力を再生する一実施形態を示す。セパレータユニット1300は、入口1301と、ハウジング1302と、ふるい構造1303と、出口1304と、を有する。出口1304からの濾過された流出液の全ては、ポンプ1305を介して外に圧送される。ポンプ1305は、濾過された流出液の一部を、洗濯流体をノズルアセンブリ1308に提供する中央鉛直導管1307に、導管1306を介して分流させて戻すように配設されている。十分な量の流体が圧力再生システムに再循環されることを確実にするために、制限部1309がポンプ出口管1310に提供されている。代替的には、ポンプ1305は、
図13bに示されるような単一の出口と、一部の濾過された流出液を圧力再生システム内に再循環されるように導管1313に分流させ、残りを汚水管に分流させる接合部1312と、を有し得る。再循環される濾過された流出液の割合を決定するために、制限部1314が提供されている。導管1306内に空気入口1315を提供することができ、これにより、圧力再生システム内への空気が、ふるい構造の濾過された側に対する洗浄流体のジェットの洗浄効果を高めることが可能となる。
【0073】
セパレータユニットの排水及び圧力再生を別個に制御できることが有利であり得る。排水ポンプ及び再循環ポンプが提供され得る。
【0074】
空気ポンプが、再生及び排水を補助するために使用され得る。
【0075】
流体センサを有するリザーバが、セパレータユニットの下に提供され得る。流体センサは、流体がリザーバ内に存在するときを検出する。流体センサスイッチは、ユニットから排水するポンプを制御するように配設されている。
【0076】
圧力センサを提供して、フィルタチャンバにわたる圧力の変化を監視し、流出物が逆流するときを検出することができ、これを使用して、ポンプを作動させてフィルタ圧力を再生することができる。
【0077】
入口を出口に接続するためにバイパスシステムが提供され得る。バイパスシステムは、セパレータが閉塞した場合、又は再生システムが何らかの理由で故障した場合に、流出液の全洗濯負荷が逆流し、溢れを引き起こすことなく、又は洗濯機若しくは排水サイクルの性能に影響を及ぼすことなく、廃棄物出口に分流されることを確実にする。
【0078】
圧力作動弁が、導管内に位置する。圧力作動弁は、出口に比して入口の圧力がある事前設定された値を超えると開く。したがって、フィルタが詰まっているために流出液が入口に逆流する場合、弁が開放して流出液を出口に通し、そこで廃棄物管に安全に排出することができる。代替的には、弁は、電子的に制御され得るタイプのものであり得る。ふるい構造の2つの側の間の圧力差を検出する圧力センサが、弁を制御することができ、その結果、圧力差が所定のレベルに達すると、弁が動作され、バイパスが作動される。
【0079】
図6a及び
図6bに示されるユニットの寸法は、その性能特性を変更するために変えることができる。例えば、メッシュ構造603の高さは、
図14a及び
図14bに示されるように変えることができ、これは、より大きい表面積、したがって、流量の増加を提供する。メッシュの高さがスケーリングされるため、ノズル構造の高さは、使用時にメッシュの表面全体が噴霧されるようにスケーリングされる。
図14aは、高さH1を有するメッシュ1401aを示し、ユニットは、高さH1にわたって延在するノズル1402aを有する。
図14bは、増加した高さH2を有するメッシュ1401bを示し、ユニットは、高さH2にわたって延在するノズル1402bを有する。
【0080】
チャンバの容積は、より大量の流出液を捕捉するために増加させることができる。チャンバの容積は、セパレータの直径又は高さを増加させることによって増加する。これは、
図15a及び
図15bに示されている。メッシュ構造の直径が増加すると、それによってノズルアセンブリの直径が増加する。
図15aは、直径D1のメッシュ構造1501aを示し、ユニットは、2つのアームを有するノズルアセンブリ1502aを有する。
図15bは、増加した直径D2のメッシュ構造1501bを示し、ユニットは、使用中にメッシュ構造の適切な噴霧を確実にするために、ここでは3つのアームを有するノズルアセンブリ1402bを有する。
【0081】
フィルタチャンバには、除去を容易にするために、捕らえられたマイクロファイバを特定の場所に保持するために役立つ特徴部を提供することができる。例えば、
図16に示されるように、フラップをチャンバ内に提供することができる。流出液は、入口1601に入り、一方の側ではチャンバ壁1602及び他方の側ではメッシュ構造1603によって誘導されてチャンバの周りを通過する。マイクロプラスチックは、流出液がチャンバの周りを移動するにつれて、端部バッフル1604に対して蓄積する。流出液の流れが洗濯機の排水サイクルとともに開始及び停止するとき、流出液の流れは逆になり、マイクロプラスチックをチャンバの周りに運び戻すことができる。可動フラップ1605が提供されており、これは、流出液の流れが一方向であるときに開放し(位置1605a)、流れが逆になるときに閉鎖する(位置1605b)。流出液の液体成分は、フラップが遮断されたときはメッシュを通過する傾向があり、一方、固体マイクロプラスチックは、チャンバ内に戻ることが防止される。フラップ1605は、固定された可撓性ゴムユニット又は剛性ヒンジユニットであり得る。
【0082】
フラップはまた、流出液が一方向に通過することができるが、戻ることを制限されるように角度を付けられた、チャンバの円周に対して垂直であり得る剛性特徴部であり得る。この実施形態では、いくらかの流出液が戻ることができるが、単純に製造可能性を増加させ、製品の堅牢性を増加させるために有利であり得る。
【0083】
チャンバの幾何学的形状は、チャンバ内の流出液の流速を増加させるように変えることができる。これは、流出液を分離するフィルタの能力を増加させ、フィルタシステムの圧力消費を低減させるために役立ち得る。
図17は、そのような配設を示し、円筒形チャンバ1701が、C1に位置する中心を有し、円筒形メッシュ構造1702が、C2に位置する中心を有し、C1及びC2は、オフセットされている。これは、流出液の速度が増加する制限部Rを生成する。
【0084】
ノズルアセンブリは、
図18に示されるように、電気モータなどの直接駆動を使用して回転されることができる。チャンバ1801は、メッシュ構造1802及びノズルアセンブリ1803を有し、この場合、ノズルアセンブリはモータ1804によって駆動される。これは、ノズルアセンブリの信頼性を改善するという利点を有する。ノズルアセンブリの回転が水圧によって動力供給される場合、ノズルアセンブリと装着スピゴットとの間の軸受表面の効率が重要である。これらの表面がデブリで詰まると、ノズルは回転を停止する可能性がある。更に、モータを使用してノズルアセンブリを回転させることにより、洗濯流体をノズルに加圧するポンプの必要性を排除することができ、ノズル内で発生した遠心力が、洗濯流体をノズル内に引き込み、それをふるい構造に対して発射する。
【0085】
ノズルアセンブリ自体は、少量のデブリを含有する洗濯流体による閉塞を低減するように最適化することができる。使用されている洗濯流体が再循環された濾過された流出液である場合、小さすぎてふるい構造によって停止されないデブリ、又は一緒になってより大きい閉塞物を形成するより小さい粒子の蓄積が、ノズル内に捕らえられ得る。これを克服するために、
図19aに示されるように、広いスロット1901を使用することができる。
【0086】
ノズルの最適化は、これが洗濯流体の分散及び速度の主要な決定要因であるため、重要である。用途に応じて異なる変形が可能である。一実施形態において、ノズルアームは、各ノズルセットが同一でないように配設され得る。対向する回転アームは、単一のノズルセットが、回転時にメッシュの全面的な表面を洗浄するのではなく、第2のノズルセットが続くときに、残りのメッシュ表面全てが洗浄されるように、配設され得る。これは、いくつかのシナリオにおいて、より低い速度などで洗濯流体を方向付けるより効率的な方法として有利であり得る。
【0087】
同一でないノズルを伴うシナリオでは、各ノズルから放出される流体の体積が、各対向するアーム間で平衡される力を保持するために等しいことが考慮される。
【0088】
別の実施形態では、
図19bに示されるように、単一のノズルアームのみが存在し得る。これは、ノズルから放出される流体の速度を最適化し、回転中のノズルアセンブリからの抗力を低減するために有利であり得る。
【0089】
フィルタメッシュの洗濯を達成するための他の方法は、
図20aに示されるように静的ノズルアセンブリを有すること、又は
図20bに示されるように構造を反転させてノズルアセンブリをふるい構造の外側に位置付けることを含む。
図20aは、入口2002を有するメッシュ構造2001を示す。メッシュ構造は、中心軸を中心として回転可能である。この構造は、出口を有するより大きいチャンバ(図示せず)内に装着されている。固定ノズルアセンブリ2003が、ふるい構造の外側に提供されており、メッシュ構造が回転してデブリを取り除く。壁が、入口の一方の側に提供され得(図示せず)、そのため、流出液は、チャネルを通ってふるい構造の周りに誘導され、そのため、洗浄ノズルからの洗濯水によって取り除かれた濾過されたマイクロプラスチックが、入口から離れた壁の側に蓄積する。
【0090】
図20bは、円筒形メッシュ構造2005の外側に位置する回転可能なノズルアセンブリ2004を示す。メッシュ構造2005内には、壁を画定する中実コア2006がある。入口2007が、バッフル2008の一方の側に提供されている。それらは一緒になって、流出液をふるい構造の周りに方向付ける。アセンブリ全体は、メッシュ構造の内側から外側へ通過する濾過された流出液を収集するための出口を有するチャンバ(図示せず)内に装着されている。ノズルアセンブリ2004をメッシュ構造の周りで回転させ、洗濯流体をメッシュに対して方向付けて材料を取り除くことができる。
【0091】
図20cは、流体2010の流れを回転可能な物体2011に向かって方向付けるように配設されたノズル2005を有する代替的なノズルアセンブリを示す。物体は、流体の流れをふるい構造2013に向かって外向きに偏向させるように配設された特徴部2012を有する。特徴部2012はまた、物体を回転させるように配設されており、その結果、放射された流体は、ふるい構造の出口側の表面を横切って掃引し、したがって、他方の側のデブリを取り除く。
【0092】
上述のセパレータシステムは、洗濯機内に設置され得るか、又は洗濯機の外側に位置し、洗濯機の廃水出口に接続され得る。独立型セパレータのより詳細な説明を以下に提供する。
家庭用洗濯機などの織物加工装置の外部に位置付けるためのセパレータユニットが
図21aに示される。ユニット2100は、廃水入口及び出口(図示せず)を有する本体2101と、取り外し可能なジャグ2102と、を備える。ジャグは、濾過されたマイクロファイバを収集することができるフィルタを含む。ジャグを取り外すことにより、濾過されたマイクロファイバを空にすることが可能となる。
図21bは、ジャグがユニットから取り外されて分離された状態のユニット2100を示す。ジャグは、流出液入口、流出液出口及び圧力消費再生流体給送のための導管を有する。圧力消費再生流体は、再循環された濾過された流出液である。導管は、スタブで終端し、ユニットの本体は、これらの導管スタブを受け入れる開口部と、流出液入口2103と、濾過された流出液出口2104と、再循環される濾過された流出液2105と、を有する。各開口部は、ジャグが定位置にあるときにスタブと開口部との間の接合部から流体が漏出しないことを確実にする水密シールを有する。
【0093】
図22aは、
図21aの線A-A’に沿ったユニット2100の断面を示す。ユニットは、洗濯機の出口に接続することができる廃水入口2201を有する。導管が、ジャグ2203の入口スタブ2202につながっており、この場合、廃水は、ユニットが使用されているとき、ジャグ2203の円筒形チャンバ2204内に接線方向に方向付けられる。ジャグ2203内の中央には、
図23により詳細に示される円筒形フィルタアセンブリ205が位置する。それは、一組の鉛直リブの間に一連の開口部を有するプラスチックケージ2301である。メッシュ(図示せず)が、プラスチックケージにオーバーモールドされている。メッシュは、リブの外側と面一である。チャンバ2204の内側でジャグ入口2202の一方の側に壁を形成するバッフル2302が提供されており、その結果、流出液は、チャンバの内側の周りを一方向にのみ進む。捕捉された粒子は、フィルタの周りを通過し、バッフルに集まり、入口から離れたフィルタの遠い側に溜まる。これは、捕捉された粒子の再循環を制限する。入口の近くのメッシュは、粒子がないように清浄に保たれる。したがって、廃水がフィルタチャンバに入るとき、廃水は、メッシュを通過することができる。フィルタアセンブリは、濾過されていない流出液が出口内にオーバーフローすることを防止するためのキャップ2203bを有する。このフィルタキャップはまた、ユーザがメンテナンスのために再生装置にアクセスすることを可能にするために取り外され得る。キャップは、フィルタアセンブリの上部に設計され、捕捉された流出液がメンテナンス中にこの経路を通って逃げることができないことを確実にする。ジャグ2203は、ユーザが濾過されたマイクロプラスチックを取り出すために内部にアクセスすることができるように、開口した上部を有する。ジャグ2203は、フランジ2206を有する外部リムを有する。ジャグ2203がユニット内に設置されると、蓋2207がジャグ上に下げられる。蓋は、フランジ2206と係合するシール2208を含む。レバー2209が、蓋をジャグ上に下げ、ユニット内へのジャグの水密シールを提供する機構を動作させる。
【0094】
別の実施形態では、フィルタ蓋は、ユーザがフィルタ本体の周りに蓋を回転させることによって組み立てられ、タブで定位置に保持される、取り外し可能な構成要素であり得る。
【0095】
ジャグのフィルタアセンブリ内には、中空スピゴット2211に装着された回転可能なノズルアセンブリ2210を備える圧力消費再生装置が位置する。回転可能なノズルアセンブリは、フィルタアセンブリキャップ2203bによってスピゴット上に捕捉される。スピゴットは、洗濯流体をノズルアセンブリに提供することができる、
図22bに示される再循環ポンプ2216aにユニットを通して経路付けられた導管によって給送される。ノズルアセンブリは、
図24により詳細に示される。2つの中空アーム2402a、2402bが、中央ハブ2401に接続されており、それらは、回転軸からオフセットされており、ハブから接線方向に突出している。各アームの端部は、メッシュの高さにわたって延在するように配設された可撓性ノズル2403a、2403bの鉛直な列を有する。ノズルは、堆積したライムスケールを容易に砕くことができるように可撓性であり得る。ノズルは、剛性であり得る。ノズルアセンブリのオフセット接線方向配設は、加圧された流体が再循環ポンプによってノズルを強制的に通されるとき、アセンブリを約30~150rpmで回転させることを意味する。回転は、チャンバの周りの流体の流れと反対方向になるように配設されている。このようにして、ノズルから放出された流体のジェットの衝突角度は、流出液の流れと一体となり、これは、取り除かれたデブリが、角度が流出液の流れに抗していた場合よりも、メッシュの周りを更に流れることを可能にする。
図25は、ジャグアセンブリ内の定位置にあるノズルアセンブリを示す。再生装置が装着されたスピゴットは、滑り軸受として動作する。スピゴットは、ある量の洗濯流体が出ることを可能にするブリード経路を上部セクション及び下部セクションに有する。これは、溝のラビリンスシールによって制限される。洗濯流体がここから出ることを可能にすることが重要であり、これは、この機械的システム内に通過する可能性がある任意のデブリもまた、外に通過され、塞ぐリスクを制限することができることを確実にするためである。溝は、任意の配向でメッシュアパーチャを通り抜けることができる最大の粒子がこの軸受を通過することを可能にするような公差を有する。
【0096】
ジャグ203には、メッシュを通過した濾過された流出液を収集する成形物2212が提供されている。この成形物は、流出液をジャグ出口2213に導く。ジャグ出口は、2つのリザーバ、すなわち、再循環リザーバ2214及び排水リザーバ2215に給送する。再循環リザーバは、再循環ポンプ2216aに接続されている。排水リザーバは、
図22bに示される排水ポンプ2216bに接続されている。排水ポンプからの出口は、濾過された流出液がリザーバ2214、2215に戻ることを防止するための一方向弁2218を有するチャンバ2217に給送する。濾過された流出液は、出口2219を介してユニットから出る。
【0097】
フィルタユニットからの排水時に、リザーバは、排水リザーバの前に再循環リザーバの充填を優先するように配設されている。これは、再循環のための洗濯流体の供給が常にあり、それが排水ポンプによって除去されないことを確実にする。
【0098】
再循環リザーバの容積は、リザーバを完全に空にすることなく一定の再循環を提供することができる洗濯流体の供給を確実にするように設計されている。いくつかのシナリオでは、これを制限し、「バースト」のために十分な洗濯流体のみを提供することが有利であり得、これは、この容積の低減が、製品サイズを低減することを可能にするためである。
【0099】
別の実施形態では、リザーバ及び他の構成要素は、フィルタユニットからある距離に位置し、導管によって接続され得る。これらの構成要素を分割することは、フィルタを別のシステムに、例えば洗濯機の内部に一体化するときに自由度を提供するため、有利であり得る。
【0100】
排水リザーバの容積は、出口ダクト及びホース管からのいずれの逆流流体も、オーバーフローすることなくこのチャンバ内に戻って満たすことができることを確実にするように設計されている。これは、製品が床の高さの近くに設置されているときに使用者がフィルタジャグを取り外すことができ、いかなる溢れも生じないことを確実にする。
【0101】
リザーバの幾何学的形状は、角度の付いた基部と、ポンプのための中央給送点と、を伴って設計されている。これは、タンク内の静的な流れ領域を除去し、粒子が給送点に移動して任意の廃水とともにポンプによって除去されることを促進する動的排水環境を作り出すことによって、タンク内の沈降を低減する。
【0102】
リザーバの幾何学的形状及び深さは、ポンプの渦巻き形成を制限するように更に設計されており、渦巻き形成は、さもなければ、ポンプ内に水を引き込む能力を低減し、ポンプの動作効率を低減するであろう。
【0103】
ユニット2100の入口2201及び出口2219は、導管2220によって接続されている。分配弁2221が、導管2220への進入口に提供されている。分配弁は、所定の圧力で開放し、その結果、ユニットに故障があり、圧力が上昇した場合、弁が動作し、流出液がユニットのフィルタセクションをバイパスして出口に直接流れる。一方向弁2222は、濾過された流出液の再循環を防止するために提供されており、一方向弁2223は、流出液がリザーバに入るようにバイパスすることを防止するために提供されている。設計の別の実施形態では、ユーザは、メンテナンスのために、例えば、閉塞物を除去するためにバイパスにアクセスすることができる。
【0104】
静止導管に組み立てられたときにフィルタジャグのスピゴットの周りをシールする弁がある。フィルタユニットへの入口には、入口スピゴットの挿入時に開放され、フィルタユニットが取り外されたときに流出液の流れがある場合に自動的に閉鎖する受動的な一方向弁もある。
【0105】
入口には空気弁2224が提供されており、再循環ポンプ及び/又は排水ポンプが、接続された洗濯機から水を引き出すことを防止し、洗濯機内に十分な水が残っていることを確実にする。
【0106】
図26は、PCB2601上に装着されたユニットの電子制御システムの配設を示す。2つのセンサ、すなわち、i)制御方法及びソフトウェア論理に応じてダクトの入口又は他の領域にあり、流出液の存在を検出する容量センサ、並びにii)メッシュの2つの側の間の圧力差を測定するように配設された圧力差センサが提供されている。圧力差センサは、メッシュの各側の間の圧力差を示すために使用することができる。これは、システムの健全性を監視するために使用することができ、メッシュがもうすぐデブリで目詰まりし、再生が作動されるべきである場合に示すなど、論理にフィードバックを提供するために使用することができる。ジャグがユニット内に完全に位置するときを検出するマイクロスイッチ2602が提供されている。機械的な動きを検出するために、IRセンサなどの任意の他のタイプのセンサが使用され得る。ジャグが位置せず、ユニットがスイッチオンされている場合、アラームが鳴って、使用前にジャグを位置付けるようにユーザに警告する。これはまた、メンテナンス中に、ユーザがジャグを交換し、ユニットを分解したままにしないように気付かせるように、タイマで動作されることができる。
【0107】
容量センサは、1つのタイプの流体センサであり、フロートスイッチなどの任意の他のタイプを使用することができる。
【0108】
電子システムは、センサ及びソフトウェア論理の異なる組み合わせを伴う多数のモードでユニットを動作させ、システム動作を最適化するか、又は異なる地域、ユーザ、機能若しくはコスト要件に合わせてシステム動作を変更するように配設されている。例えば、容量センサのみを使用して(圧力センサなしで)、構成要素の数及びコストを低減することができる。以下は、使用モードの例である。
【0109】
実施例1-容量センサ及び圧力センサ
アクティブフィルタリング:
容量センサが、入口に流出液が存在すること(すなわち、洗濯機が空になりつつあること)を示し、圧力センサが、メッシュが目詰まりしていることを示す場合、排水ポンプを作動させて、ユニットを排水することができ、再循環ポンプを作動させて、メッシュに噴霧してデブリを除去し、圧力消費を再生する。アクティブフィルタリングは、トリガされると、設定された時間にわたって稼働し得る。
【0110】
パッシブフィルタリング:
圧力センサが、圧力差が閾値未満であることを示し、容量センサがトリガされた場合、パッシブフィルタリングが開始される。これは、再循環ポンプがオフにされ、所望であれば排水ポンプのみが動作される場合である。
【0111】
排水サイクル:
容量センサが、入力における流出液が停止したことを示すか、又は圧力センサが、ある期間にわたって流体がフィルタを通過しなかったことを示す場合、再循環ポンプは、約100秒であり得る遅延の後に動作され、メッシュを洗浄する。この遅延は、調整可能である。例えば2秒後すぐに、排水ポンプを作動させてシステムを排水する。次いで、再循環ポンプは、例えば、更に3秒後にオフにされ、次いで、排水ポンプは、例えば10秒後にオフにされる。容量センサが入力流出液を検出する場合、排水サイクルが中断され、濾過モードが再び開始される。
【0112】
待機:
容量センサがいかなる水も検出せず、排水サイクルが実行された場合、再循環ポンプ及び排水ポンプの両方がオフにされる。
【0113】
実施例2-容量センサのみ
容量センサは、入口管上に提供されている。水が検出されると、水がもはや検出されなくなるまで、ポンプが作動される。ポンプは、所定の秒数だけオーバーランして、メッシュを洗浄し、フィルタを排水するようにプログラムされている。
【0114】
実施例3-排水ポンプ上の電流監視を伴う容量センサ。
容量センサは、入口管上に提供されている。水が検出されると、排水ポンプがオンにされる。流体センサが高を読み取っている間に排水ポンプ上の電流が低である場合、再循環ポンプがオンにされる。再循環ポンプは、排水ポンプがオンのままである間、所定の時間後にオフにされる。
【0115】
実施例4-洗濯機一体型-圧力センサのみ
セパレータユニットは、洗濯機又は他の織物加工装置に一体化され得る。洗濯機制御論理と一体化することにより、水がフィルタに圧送されているときをフィルタが知ることが可能となるため、流体センサは必要とされない。流体がフィルタを通して圧送され、圧力センサが低であるとき、再循環ポンプは稼働されないが、排出ポンプ(取り付けられている場合)は作動され得る。流体がフィルタを通して圧送され、圧力センサがトリガされると、再循環ポンプが稼働される。洗濯機排水サイクルは、圧力消費再生の有効性を増加させるために、この時点で数秒間休止することができる。
【0116】
ユニットは、出力部からの水を洗濯機に戻して再循環させることによって、既存の洗濯機又は他の織物加工機器の水消費量を低減するために使用することができる。これが可能であるのは、フィルタが流出液から高い割合のデブリを除去し、したがって非常に清浄であるためである。洗濯機に一体化されたユニットも、この機能を提供し得る。
【0117】
セパレータユニットは、洗濯機に一体化され、デブリが洗濯機ポンプに到達して損傷を与えることを防止するために使用される従来のフィルタに置き換わるために使用され得る。更に、既存のフィルタを本明細書に開示される高度な濾過技術で置き換えることによって、より高い効率で動作する、異なる洗濯機ポンプが一緒に使用され得る。
【0118】
入口がふるい構造の内側に給送し、出口がふるい構造の外側から濾過された流出液を収集するセパレータが提供され得る。
【0119】
セパレータハウジングは、流出液が排水されたときにトラップを空にするために開放され得る。
【0120】
エアロックを回避するために、ふるい構造の上部に開口部が提供され得る。
【0121】
洗濯機から全ての廃水が吸い上げられることを回避するために、セパレータの入口に空気入口が提供され得る。
【0122】
セパレータユニットの圧力を再生することに対する代替案として、使い捨てカートリッジが提供され得る。濾過要素を含有するセパレータの部分、すなわちふるい構造は、カートリッジとして提供され得、カートリッジは取り外され、廃棄され、新しいものと交換される。代替的には、カートリッジは、洗浄のために送られてから再使用され得る。
【0123】
織物工場から排出される廃水は、マイクロファイバで汚染されており、自治体の施設で濾過されることが保証されていない。これらの施設は、存在する場合、マイクロプラスチックの最高で98%を除去することができるが、逃げたものは依然として毎日数百万のマイクロファイバに相当する。水から除去されたマイクロファイバは、次いで、「下水汚泥」として環境に送られ、肥料として農地に散布され得る。最終的には、マイクロファイバは、汚染物質として自然環境に送られ、それらは源で停止される必要がある。
【0124】
湿式加工工場は、現在、線形システムで動作しており、それによって、マイクロファイバ資源は、技術的プロセスから生物学的環境への汚染物質として排出される。本明細書に記載されるセパレータシステムの使用は、技術的プロセス内のマイクロファイバの価値を保持し、生物学的環境への損傷を停止させるために、ループを閉鎖して連続サイクルにする。
【0125】
セパレータシステムの一実施形態は、自然環境の汚染が起こり得る前にマイクロファイバを源で捕捉することを可能にするために、湿式加工織物工場の既存の廃水出口に後付けすることができる。
【0126】
セパレータシステムは、マイクロプラスチック及び他の微小汚染物質を、路傍の側溝などの環境排水システムから濾過するために使用することができる。環境中の多くのマイクロプラスチックは、自動車タイヤ、路面及び路面標示などのプラスチックのより大きい品目から分解される。合成繊維に次いで、タイヤは、マイクロプラスチックの最大の源であり、鉱油などの有害材料を含有する。
【0127】
触媒コンバータは、ほとんどの自動車に取り付けられており、白金、パラジウム、銅及び亜鉛などの非常に貴重な材料を含有する。使用中に、少量のこれらの金属が車から失われ、破片が路面上に堆積する。金属濃度は地理的に変化するが、これらの材料の収集及びリサイクルは、環境汚染を低減するだけでなく、循環経済における収入源にもなり得る。
【0128】
本発明のより大規模な実施形態は、廃水処理プラントにおける流出液の処理に適用することができる。例えば、セパレータのチャンバは、直径1メートル又は2メートル以上であり得る。
【0129】
典型的な下水管網は、以下の2つの設計のうちの1つに沿って構築されている。
i)組み合わされた下水管。これらは、地表水及び下水を一緒に収集し、全ての廃水が廃水処理プラント(Wastewater Treatment Plant、WWTP)を通過することを意味する。激しい降雨時には、下水管がオーバーフローし、未処理の下水及び汚染物質を水域に放出することが一般的である。
ii)別個の下水管。これらは地表水を直接水域に排出する。
【0130】
両方のシステムにおいて、路傍流出物、すなわち道路からの地表水は、環境中に放出される。
【0131】
ほとんどの路傍の側溝は、規則的な地点に位置する排水管を有し、これらの排水管は、砂利及び砂のような重い材料を沈殿させて閉塞を防止する、沈殿物「ポット」を有する。これらは、いくらかの微小汚染物質を保持するが、マイクロプラスチック及び有価金属の大部分は、小さすぎて滞留されない。
【0132】
本発明の分離システムの一実施形態は、源において微小汚染物質を濾過するために、ドレインの沈殿物ポットへの挿入物として後付けすることができる。それは、既存の側溝に適合するように、かつ移動式真空ポンプを使用して空にされるように設計されている。
【0133】
別の実施形態では、システムは、海洋廃棄物処理のための濾過システムの一部として使用することができる。海上において、輸送船は、様々な源からのマイクロプラスチックを含む、船上での活動から汚染された廃水を投棄する。フィルタシステムは、廃棄の前にこの流出液を濾過し、したがってこの汚染源に対抗するために適用することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体から固体材料を分離するために好適なセパレータであって、
入口(602)及び出口(605)を有するチャンバ(601)、
前記流体を濾過するために、前記入口と前記出口との間に透過性バリアを形成している、ふるい構造(603)であって、こうして、濾過されていない流体のための入口側と、濾過された流体のための出口側と、を有する、ふるい構造(603)、を備え、
前記セパレータが、濾過された材料を前記ふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置を更に備え、
前記フィルタ圧力再生装置が、導管(1208)と、前記ふるい構造の前記出口側に向かって洗浄流体を方向付けて、前記ふるい構造の前記入口側から濾過された材料を取り除くための少なくとも1つの洗浄ノズル(701)を有するノズルアセンブリ(1209)と、を備え、
前記チャンバが、前記チャンバの壁及び前記ふるい構造から形成されたチャネルを含み、前記入口が、前記チャネルの一端部に位置し、そのため、使用時に、前記流体が、前記チャネルを通って流れ、前記洗浄ノズルからの洗浄流体によって取り除かれた前記材料が、前記流体の移動によって、前記入口から離れて前記チャネルの他方の端部に向かって掃引され、
前記ふるい構造が、円形断面を有し、前記チャンバ内に位置し、前記入口が、流体を前記チャンバ内に接線方向に前記ふるい構造上に方向付けるように配設されており、壁(604)が、前記入口の一方の側に提供されており、そのため、前記流体が、前記チャネルを通って前記ふるい構造の周りに円周方向に誘導され、そのため、前記洗浄ノズルからの前記洗浄流体によって取り除かれた濾過された材料が、前記流体の流れによって前記チャンバの周りに掃引され、前記入口から離れた前記壁の側に蓄積することを特徴とする、セパレータ。
【請求項2】
前記チャネルの基部にサブチャンバへの開口部を備えるトラップが提供されており、前記蓄積する濾過された材料を収集することができる、請求項1に記載のセパレータ。
【請求項3】
前記ノズルアセンブリが、前記ふるい構造の中心軸の周りで回転可能である複数の洗浄ノズルを備える、請求項1又は2に記載のセパレータ。
【請求項4】
前記洗浄ノズルが、互いに対向して配設されており、中央給送管に装着されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項5】
前記ノズルアセンブリが、モータによって回転される、請求項3に従属する場合の請求項1~3のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項6】
前記ノズルアセンブリが、前記ふるい構造の円周に対して接線方向であるベクトルを有する流体の流れを方向付けるように配設された推進ノズルによって回転される、請求項3に従属する場合の請求項1~3のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項7】
前記洗浄ノズルが、洗浄流体を前記ふるい構造に対して垂直に方向付けるように配設されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項8】
前記チャンバの前記出口と流体連通しているポンプを有する、請求項1~7のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項9】
前記ポンプが、前記セパレータを排水するように配設されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項10】
前記ポンプが、前記濾過された流体を、前記フィルタ圧力再生装置の前記導管に再循環させるように配設されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項11】
センサが提供されており、前記フィルタ圧力再生装置が、前記センサからの出力に従って作動されるように配設されている、請求項1~10のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項12】
流体の流れが妨げられた場合に、流体のための代替経路を提供するように、バイパス導管が、前記入口と前記出口との間に提供されている、請求項1~11のいずれか一項に記載のセパレータ。
【請求項13】
請求項1~12に記載のセパレータを有する洗濯機。
【請求項14】
請求項1~12に記載のセパレータを動作させる方法であって、
ふるい構造を通して流体を濾過するステップ、
前記ふるい構造の濾過された側を、ノズルからの洗浄流体のジェットで洗浄して、前記ふるい構造の濾過されていない側から蓄積したデブリを洗浄し、前記セパレータの圧力消費を再生するステップ、を含む、方法。
【請求項15】
前記ふるい構造の前記濾過された側にわたって前記ノズルを掃引する更なるステップを含む、請求項14に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロプラスチックが環境に入ることを防止することに関する。特に、本発明は、任意の源からの流出液中のマイクロプラスチックを除去するが、特に、洗濯機廃水からマイクロファイバを除去するためのフィルタの圧力消費を再生することを対象とする。
【背景技術】
【0002】
マイクロファイバは、河川及び海洋におけるマイクロプラスチック汚染の最も豊富な形態である。マイクロファイバは、それらの顕微鏡スケールに起因して、プランクトンから最上位の捕食者まで、食物連鎖の全てのレベルで生物によって食べられる。プラスチックは、摂取されると、給餌効率を低減させ(誤った満腹感)、動物の腸に損傷を与え、それを消費した動物に、PCB、殺虫剤、難燃剤のような有害な添加剤を、移動させる可能性がある。食物連鎖における低位の動物によって消費されるプラスチックはまた、多くの汚染された餌を毎日消費するそれらの捕食者に影響を与える。食物連鎖におけるマイクロファイバの広範性は、当然ながら、ヒトへのそれらの移動に関する懸念をもたらしており、汚染は、ヒトが消費することになっている甲殻類、軟体動物及び魚類種において観察されている。
【0003】
化粧品及び洗浄製品から容易に排除されるマイクロビーズとは異なり、マイクロファイバは、衣類への損傷によって形成される。海洋における全てのマイクロプラスチックの3分の1は、合成繊維の洗濯に由来する。石油化学製品に由来する合成布は、全ての織物の65%を構成する。洗濯機において摩耗力によって引き起こされる擦り切れ及び引き裂きは、化学繊維の断片化をもたらし、長さ5mm未満の数十万本のマイクロファイバを形成し、これが家庭及び排水網から海洋へと漏出する。
【0004】
海洋生態系に対するマイクロプラスチックの大きな影響が理解され始めている。「Science of the Total Environment」ジャーナルで公開された2019年の研究は、北東大西洋からの150個の魚試料の49%が、マイクロプラスチックを含有することを見出し、これが、脳、えら、及び背筋に害を引き起こすという証拠を伴うものであった。これらのマイクロプラスチックはまた、1人当たり518~3078マイクロプラスチック品目/年の割合で、魚を消費する人々に渡される。
【0005】
この影響は、魚類資源だけでなく、生命体の構成要素である藻類にも見られる。「Aquatic Toxicology」ジャーナルで公開された2015年の研究は、高濃度のポリスチレン粒子が藻類の増殖を45%まで低減させることを実証した。これは、微細藻類がこの惑星における酸素の世界最大生産者のうちの1つであるため、懸念されるべきである。
【0006】
廃水処理プラントは、毎日それらを通過する何百万もの繊維を除去することができない。現在、二次レベルの水処理は、それらを通過するマイクロプラスチックの約98%を除去する。しかしながら、漏出するわずかな割合は、依然として、1日の処理作業当たり何千万もの繊維に相当する。
【0007】
更に、廃水処理プラントは、「下水汚泥」を生成し、プラスチックマイクロファイバは、汚泥が農地に散布されるときに自然環境に放出されるときの排出物に見られ、したがって、マイクロファイバは、食物連鎖、廃棄物発電(繊維を破壊するが有害なガスを放出する可能性がある)に入り込むか、又は河川若しくは海洋に排出される。
【0008】
家庭用洗濯機からの流出液を濾過することによって、家庭用洗濯機で生成されたマイクロファイバを捕捉するための解決策が開発されている。
【0009】
典型的なフロントローディング式家庭用洗濯機が
図1に概略的な形態において示される。洗濯機100は、洗濯される衣服を受け入れるための回転可能なシールされたドラムユニット101を含む。ドラムユニット101は、静止防水シュラウドの内側に装着された有孔円筒形回転可能ドラムを有する。清浄な水は、本管に接続された冷水又は温水入口102を介して、典型的には1~5バールの本管圧力下でドラム101内に給送される。ドラム101に入る水は、CPU104の制御下で、電子弁によって管理される。入口102は、ユーザが液体又は粉末洗剤を加えることができる引き出し105に接続されている。引き出しは、ドラムユニット101につながる出口を有する。ドラムユニットは、水を所望の洗濯温度、典型的には摂氏90度まで加熱するために、CPUの制御下にあるヒータを含み得る。ドラムは、CPU104の制御下で電気モータ106によって、典型的には5~1600rpmの速度で回転可能である。ドラムユニットは、CPUによって制御される排水ポンプ108を介して空にすることができる。排水ポンプは、その出力部において既知の圧力を生成するように、所与の電力で定格化されている。排水ポンプは、家庭用又は工業用排水管に接続され、最終的には廃水網に接続されている出口109に給送する。
【0010】
典型的なトップローディング式機械は、ドラムの軸が鉛直であるが、他の点では、フロントローディング式機械の特徴の多くを共有している。
【0011】
使用時には、汚れた洗濯物がドラム内に入れられ、ユーザによって洗濯サイクルが開始される。CPUは、冷水が引き出しを介して流れて洗剤と混合し、次いでドラム内に流れ込み、そこで水が加熱されることを可能にする。組み合わされた水、洗剤及び洗濯物は、ドラムを回転させることによって撹拌される。このプロセス中に、汚れ及びグリースが水中に放出され、衣類から繊維も放出される。衣類が合成である場合、マイクロファイバは、典型的には、衣類が互いに擦れるにつれて放出される。洗濯サイクルの終わりに得られる流出液は、デブリ、汚れ、グリース及びマイクロファイバと、衣類に残った硬貨又は爪などの潜在的に大きい物体との混合物である。次いで、この流出液を排水し、毎分3~8ガロンの典型的な速度でドラムから圧送される。清浄な水による第2又は第3のすすぎサイクルが実行され得、その結果、汚染物質の濃度がより低い流出液が得られる。洗濯機の排水速度は、ドラム内の水位、出口点の高さ、及びフィルタが出口に接続されている場合に影響を受ける。
【0012】
現在の洗濯機フィルタは、洗濯機ポンプを破壊するペニー及びボタンを停止させるように設計されている。これらのフィルタは、しばしば、7~14mmの開口したアパーチャを有し、これは、大量のマイクロファイバを効果的に捕捉するには大きすぎる。マイクロファイバを停止させるために必要な濾過は、典型的には400マイクロメートル(um)未満である。アパーチャサイズを低減すると、水中の繊維のより高い割合が除去される。
【0013】
源における問題を停止するメッシュフィルタを提供することが知られている。しかしながら、メッシュフィルタが急速に詰まり、これが起こると、それらの有効性がかなり低下することである。これは、圧力を上昇させ、流量を低減させ、ポンプへの損傷及び洗濯サイクルの遅延につながる可能性がある。
【0014】
典型的な洗濯では、マイクロファイバの最高濃度は、5mm~50umの範囲であるが、より短いマイクロファイバが存在し、これらは依然として環境において有害である。長さ50umまでの全てのサイズのマイクロファイバの99%を除去することが必要とされる場合、25umのアパーチャを有するメッシュが、理論的にはこれを達成することができるであろう。しかしながら、実際には、流出液の流れの中に直接配置されたそのようなメッシュは、ほぼ即座に詰まり、フィルタは動作不能になる。これは、出口における圧力消費の上昇を引き起こし、ポンプに損傷を与える可能性がある。
【0015】
従来のセパレータ又はフィルタ配設を、
図2aに示す。入口201が、流出液をフィルタハウジング202内に方向付け、その中にふるい構造203が支持されている。ふるい構造は、メッシュ又は他の穿孔された材料であり得、メッシュ開口サイズは、必要とされる寸法の粒子を捕らえるように選択される。濾過された流出液は、ふるい構造203を通過して出口204に至る。濾過された廃棄物は、ふるい構造の濾過されていない側と呼ばれる側に蓄積し、一方、ふるい構造の出口側は、濾過された側と呼ばれる。フィルタ効率は、許容可能な流量を維持しながら所与のサイズ範囲のデブリを除去する際のその有効性であり、フィルタの圧力消費に密接に関連している。
図2aに示されるふるい構造は、濾過されたデブリによって急速に目詰まりし、その結果、その圧力消費が増加する。
【0016】
使用中、流出液がチャンバを満たすにつれて、粒子は濾過され、メッシュの外側に付着したままであり、メッシュが詰まり始めるにつれて、フィルタの電力消費を増加させる。
【0017】
図2bの曲線1は、汚染レベルが一定で、汚水の流量が一定であると仮定した、
図2aに示される配設の有効性の尺度である。y軸は、入口201における流体圧力Pを表し、流体圧力は、徐々に上昇し、次いで、メッシュが濾液で目詰まりするにつれて、指数関数的に上昇することが分かる。
【0018】
実際には、限られた量の水が各洗濯サイクルで使用されるため、洗濯機からの流出液の流れは、経時的に一定ではない。
図2bの曲線2は、流出液の流れが停止し、デバイスを通して排水され、次いで再び開始する場合に、入口圧力が経時的にどのように変化するかを示す。流れが停止し、流れの圧力によってメッシュに対して以前に保持されていたデブリが剥がれ落ち、次のサイクルで再び遮断されるまで流体が再び流れることを可能にする細孔が露出すると、圧力の低減が見られる。曲線2は、従来のデバイスによって必要とされる圧力消費が、使用を通して増加し、そのため、流出液を濾過するために必要とされる入口圧力が、最終的に、ポンプが提供することができるよりも高くなることを実証している。
【0019】
このデバイスを開放させ、メッシュを手で洗浄して、その圧力消費を、デバイスが有効に動作するレベルに戻す、すなわちその圧力消費を再生する必要がある。これは退屈で面倒なプロセスである。いくつかのフィルタタイプでは、例えばフィルタがカートリッジタイプのフィルタである場合、再生は不可能である。これらのフィルタは、ユーザが定期的にフィルタを取り外して交換することを必要とし、これは、ユーザ体験を悪化させ、消耗部品からの廃棄をもたらす。したがって、本発明は、流出液の流れからマイクロプラスチックを分離するために使用されるメッシュフィルタの圧力消費を効果的に再生するという課題を克服しようとするものである。
【0020】
図3は、流出液入口301がチャネル302の一端部に位置し、ふるい構造303がチャネル302の壁を形成している、代替的な配設を示す。このようにして、流入する流出液は、濾過された廃棄物をチャネルの他端部に向かって押しやる。ふるい構造は、
図2aに示されるものほど急速には目詰まりしないが、圧力消費は、濾過作用が停止するまで増加する。したがって、本発明の目的は、マイクロプラスチックセパレータユニットの圧力消費を再生することである。
【発明の概要】
【0021】
一実施形態では、マイクロプラスチックを含む固体材料を、流出液などの流体から分離するためのセパレータが提供され、セパレータは、入口及び出口を有するチャンバ、流体を濾過するために、入口と出口との間に透過性バリアを形成している、ふるい構造であって、こうして、濾過されていない流体のための入口側と、濾過された流体のための出口側と、を有する、ふるい構造、を備え、セパレータは、濾過された材料をふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置を更に備え、フィルタ圧力再生装置は、導管と、ふるい構造の出口側に向かって洗浄流体を方向付けて、ふるい構造の入口側から濾過された材料を取り除くための少なくとも1つの洗浄ノズルを有するノズルアセンブリと、を備え、チャンバは、チャンバの壁及びふるい構造から形成されたチャネルを含み、入口は、チャネルの一端部に位置し得、そのため、使用時に、流体が、チャネルを通って流れ、洗浄ノズルからの洗浄流体によって取り除かれた材料が、流体の移動によって、入口から離れてチャネルの他方の端部に向かって掃引され得、ふるい構造は、円形断面を有し、チャンバ内に位置し、入口は、流体をチャンバ内に接線方向にふるい構造上に方向付けるように配設されており、壁が、入口の一方の側に提供されており、そのため、流体が、チャネルを通ってふるい構造の周りに円周方向に誘導され、そのため、洗浄ノズルからの洗浄流体によって取り除かれた濾過された材料が、流体の流れによってチャンバの周りに掃引され、入口から離れた壁の側に蓄積する。濾過された固体材料がチャネルに沿って進むこの配設の利点は、空間のより良好な使用、固体材料収集容量の増加、及び濾過された固体の取り扱いの容易さである。本明細書の説明は、流出液からマイクロプラスチックを濾過することを対象とするが、セパレータは、任意の流体から任意の固体材料を分離するために適用され得る。
【0022】
チャネルの基部にサブチャンバへの開口部を備えるトラップが提供され得、蓄積する濾過された材料を収集することができる。
【0023】
ノズルアセンブリは、ふるい構造の中心軸の周りで回転可能である複数の洗浄ノズルを備え得る。
【0024】
洗浄ノズルは、互いに対向して配設され得、中央給送管に装着され得る。
【0025】
ノズルアセンブリは、モータによって回転され得る。
【0026】
ノズルアセンブリは、流体の流れを方向付けるように配設された推進ノズルによって回転され得る。ノズルは、推進力を提供するために中心軸から偏心して配設され得るか、又はふるい構造の円周に対して接線方向のベクトルを有し得る。
【0027】
洗浄ノズルは、洗浄流体をふるい構造に対して垂直に方向付けるように配設され得る。
【0028】
洗浄ノズルは、中央給送管の周りに螺旋状に配設され得る。
【0029】
チャンバは、閉鎖された上部及び底部を有し得る。
【0030】
ポンプが、チャンバの出口と流体連通して提供され得る。
【0031】
ポンプは、セパレータを排水するように配設された水ポンプであり得る。
【0032】
ポンプは、濾過された流体を、フィルタ圧力再生装置の導管に再循環させるように配設され得る。
【0033】
第2のポンプが、濾過された流体を、フィルタ圧力再生装置の導管に再循環させるように配設され得る。
【0034】
セパレータは、空気を導管内に導入するように、かつセパレータを排水するように、ポンプとフィルタ圧力再生装置との間に位置する空気ポンプを更に備え得る。
【0035】
流体検出器が提供され得、フィルタ圧力再生装置は、流体検出器からの出力に従って作動されるように配設され得る。
【0036】
リザーバが、チャンバの下に提供され得、流体検出器は、リザーバ内に位置し得る。流体検出器はまた、フィルタへの入口に給送する導管、フィルタへの出口、又はバイパス導管が位置し得る場所に位置し得る。差圧センサなどのいくつかの検出器タイプは、複数の場所を使用して、差分測定値を提供し得るが、他の検出器タイプは、単一の場所しか必要としない場合がある。
【0037】
いくつかの実施形態では、より高いレベルの知能をシステムに提供するために、複数の感知オプションを使用することが有利であり得る。
【0038】
流体検出器は、フロートスイッチ、容量センサ、超音波センサ、光学検出器、差圧センサ、又は圧力センサであり得る。
【0039】
フィルタチャンバを通る流体の流れが妨げられた場合に、流体のための代替経路を提供するように、バイパス導管が、入口と出口との間に提供され得る。
【0040】
バイパス導管は、圧力作動弁を含み得る。
【0041】
ノズルアセンブリは、回転可能な本体に向かって流体の流れを方向付けるように配設されたノズルを備え得、本体は、流体の流れの力の下で回転するように、かつ流体をふるい構造に向かって外向きに放射するように配設されている。
【0042】
一実施形態では、洗濯機は、上述のタイプのセパレータを有する。
【0043】
一実施形態では、上述のタイプのセパレータを動作させる方法であって、ふるい構造を通して流体を濾過するステップ、ふるい構造の濾過された側を、ノズルからの流体のジェットで洗浄して、ふるい構造の濾過されていない側から蓄積したデブリを洗浄し、セパレータの圧力消費を再生するステップ、を含む、方法が提供される。
【0044】
方法は、ふるい構造の濾過された側にわたってノズルを掃引する更なるステップを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図2b】異なるタイプのフィルタアセンブリの有効性を示すグラフである。
【
図4】フィルタの圧力消費を再生するための単一のノズルを有する一実施形態の断面図を示す。
【
図5】フィルタの圧力消費を再生するためのノズルのアレイを有する一実施形態の断面図を示す。
【
図6a】円筒形ふるい構造及び固定洗浄ノズルのアレイを有する一実施形態を示す。
【
図7a】回転洗浄ノズルを有する一実施形態を示す。
【
図7b】ふるい構造の濾過された側から流体のジェットを噴霧することによって、ふるい構造の濾過されていない側から排出される廃棄物材料の詳細図を示す。
【
図7c】ノズルから排出されている水ペレットの詳細図を示す。
【
図11a】セパレータの一実施形態の斜視図を示す。
【
図11b】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図11c】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図11d】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図12】濾過された流出液を洗濯流体として再循環させるための再循環ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図13a】濾過された流出液を洗濯流体として再循環させ、セパレータを排水するための複合型の再循環及び排水ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図15a】異なるフィルタチャンバ直径の図である。
【
図15b】異なるフィルタチャンバ直径の図である。
【
図16】フラップを有するフィルタチャンバの断面図である。
【
図17】制限部を有するフィルタチャンバの断面図である。
【
図18】直接駆動ノズルアセンブリを有するフィルタチャンバの断面図である。
【
図19a】スロットを有するノズルアセンブリの斜視図である。
【
図19b】スロット及び単一のアームのみを有するノズルアセンブリの斜視図である。
【
図20a】固定ノズル及び回転メッシュを有するフィルタアセンブリの斜視図である。
【
図20b】ふるい構造の外側に回転ノズルを有するフィルタアセンブリの斜視図である。
【
図20c】回転可能なプレートを有するノズルアセンブリを有するフィルタアセンブリの斜視図である。
【
図21a】セパレータユニットの一実施形態の斜視図である。
【
図21b】ジャグが取り外された状態の、
図21aの実施形態の斜視図である。
【
図20c】回転プレートを有する一実施形態の図である。
【
図21b】ジャグが取り外された状態の、独立型セパレータの斜視図である。
【
図22b】
図21aの実施形態のポンプ及びダクトアセンブリの斜視図である。
【
図23】
図21aの実施形態のフィルタアセンブリの一部の斜視図である。
【
図24】
図21aの実施形態のノズルアセンブリの斜視図である。
【
図25】キャップが取り外された状態の、
図21bのジャグの上面図である。
【
図26】
図21aの実施形態の構成要素内の定位置にあるプリント回路基板の図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下の説明は、衣類用の洗濯機に焦点を当てているが、本明細書の教示は、洗濯機における使用に限定されず、これは、本明細書の教示が、他の処理用電化製品、例えば、限定はされないが、乾燥機、例えば、複合的な洗濯乾燥機、タンブル乾燥機、染色機、切断機、リサイクル機、ドライクリーニング機などにも同様に適しているためであることを理解されたい。洗濯機又は他の処理用電化製品は、家庭用又は商業用であり得る。本明細書の教示はまた、微粒子がアイテムの処理の結果として生成され得る他の産業においても使用され得る。したがって、本明細書における洗濯機への言及は、本明細書で企図されるタイプの任意の同様の電化製品を含むものとして理解されるべきである。
【0047】
本明細書に記載されるセパレータは、
図23aに示されるように、製造中に電化製品自体の中に設置され得るか、又は
図23bに示されるように、洗濯機若しくは他の電化製品の外部に後付けされ得る。
【0048】
上述のセパレータシステム2800は、
図28aに示されるように、洗濯機内に設置され得る。洗濯機ドラムからの廃棄物は、セパレータ2800の入口2807に接続し、セパレータの出口は、廃棄物出口2809に接続する。
【0049】
再生装置への未使用の水2806の供給が示されているが、再循環システムが使用される場合、この供給は不要である。セパレータシステム2808は、
図28bに示されるように、洗濯機の外側に位置し、洗濯機の廃水出口に接続され得る。入口2809は、流出液をセパレータ2808内に供給し、出口2810は、汚水管2805に給送する。示される実施形態は、図中の点線の水位線、すなわち汚水管の上部の下に設置することを可能にするために排水ポンプが取り付けられている。示される実施形態はまた、再循環システムを有し、したがって、未使用の水の別個の供給が必要とされない。デバイスは、ポンプを動作させるために電源(図示せず)に接続され得る。本明細書の教示は、マイクロファイバを含むマイクロプラスチックを、そのような材料が混入し得る廃水を含む任意の流出液から除去する必要がある任意の用途に適していることが更に理解されるであろう。例えば、以下により詳細に説明するように、路傍の側溝からの流出物中に混入した固体成分を捕捉するためである。
【0050】
洗濯機及び他の用途からの廃水は、マイクロプラスチックを含む多種多様な化合物を含有していることに留意されたい。フィルタは、マイクロプラスチックの捕捉に特に適しているが、フィルタが動作する環境に起因して、このシステムは、フィルタが接触する過酷で多様な化合物に対しても堅牢である。
【0051】
流出液は、前述の源からの廃水を含むと理解される。流出液は、廃水処理プラントからの廃水も含むことができる。流出液には、混入した汚れ、洗剤、及びマイクロファイバを含むマイクロプラスチックを含む微小汚染物質が含まれる。
【0052】
図4は、フィルタハウジング402及びふるい構造403によって境界が定められたチャネルに給送する流出液入口401を備える、フィルタの圧力消費を再生させる、流出液からマイクロプラスチックを分離するための本発明の一実施形態を示す。濾過された流出液は、出口404を介してセパレータから出る。洗濯流体の洗浄ジェットをふるい構造403の濾過された側に方向付けるように配設された洗浄ノズル405が提供されている。洗浄ノズル405は、導管406によって洗濯流体の供給源に接続されている。洗浄ノズルは、ふるい構造の濾過されていない側から濾過される材料を取り除くために周期的に作動され、これが圧力消費を再生させ、したがって、より多くの流出液が濾過されることを可能にする。廃棄材料が取り除かれると、流出液の流れは、廃棄材料を、入口からチャネルの遠い端部に向かって更に運び去る。
【0053】
圧力再生効果は、フィルタ圧力再生システムによって高めることができる。このシステムは、洗浄ノズルのアレイを有するノズルアセンブリを備える。
図5は、フィルタハウジング502及びふるい構造503によって境界が定められたチャネルに給送する流出液入口501を備える、流出液からマイクロプラスチックを分離するための一実施形態を示す。濾過された流出液は、出口504を介してセパレータから出る。ノズルアセンブリ505は、導管507によって洗濯流体が給送される複数の洗浄ジェット506a、b、c、d、eを備える。洗浄ジェットは、ふるい構造の濾過されていない側から濾過される材料を取り除くために周期的に作動され、これが圧力消費を再生させ、したがって、より多くの流出液が濾過されることを可能にする。廃棄材料が取り除かれると、流出液の流れは、廃棄材料を、入口からチャネルの遠い端部に向かって更に運び去る。
【0054】
図6a及び
図6bは、フィルタの圧力消費を、フィルタが新品であったときのレベル又はそれに近いレベルに再生させる、流出液からマイクロプラスチックを分離するための本発明の一実施形態を示す。入口602及び中央の円筒形ふるい構造603を有する円筒形チャンバ601が提供されている。壁604が、入口の一方の側に提供されており、この壁は、流出液がチャンバに入るときに流出液が一方向にのみ流れることを可能にし、濾過されたデブリがチャンバ内の特定の場所に集まることを可能にするバッフルとして働く。チャンバ601の内部壁、ふるい構造603の外部壁、及び壁604は、チャネルを画定し、このチャネルを通って、濾過されていない流出液が、壁604の他方の側に流れ、そこに蓄積することができる。濾過された材料が通過して捕らえられ得るアパーチャ605が提供されている。洗濯流体導管606を備えるフィルタ圧力再生システムが提供され、洗濯流体導管606は、導管1206から半径方向外向きに突出し、洗濯流体をふるい構造603の濾過された側において垂直に方向付けて、ふるい構造の濾過されていない側に蓄積した物質を取り除くように配設された、洗浄ノズル607のアレイに洗濯流体を供給する。物質は、取り除かれるにつれて、流出液の流れによって、チャネルの端部に向かって、アパーチャ605を通って、トラップ内に掃引される。トラップは望ましいが、実施形態はそれなしでも機能する。洗濯流体のジェットは、連続的又は周期的に動作することができる。洗濯流体は、洗浄ノズルから放出される洗濯流体のジェットが、ふるい構造を通過する流出液の流体成分の流れに抗して材料を取り除くために十分な力を有するように、加圧され、洗浄ノズルを強制的に通される。一実施形態では、フィルタが洗濯機と直接連通している場合、廃水の排水からの圧力なしにメッシュを洗浄することを可能にするように、洗濯機の排水を一時的に停止することが有利であり得る。洗濯流体は、清浄な本管水であり得、圧力は、本管水圧によって提供され得る。ポンプも、別の供給源から清浄な水又は別の流体を圧送するために使用され得る。洗濯流体は、ふるい構造に付着した石鹸を溶解するために加熱され得る。洗濯流体がポンプによって加圧される場合、ポンプの電力消費が設計上の考慮事項である。この電力消費を最小限に抑えることは、ポンプ自体のコスト及びその動作コストを低減するために好ましい。
【0055】
図7aは、中心導管702から半径方向に延在する2つの回転可能な対向する洗浄ノズル701a、bを有するノズルアセンブリを備える、フィルタ圧力再生システムを有する一実施形態を示す。中央導管702は、洗浄ノズルに加圧された洗濯流体を給送する。流出液は、入口703を介してセパレータに入り、チャンバの外部壁及びふるい構造704によって形成されたチャネルの周りを壁705まで通過し、そこで、濾過された材料Mがトラップ706内に蓄積する。洗浄ノズル701a、bは、ふるい構造704に対して垂直に位置合わせされている。洗浄ノズルは、モータ(
図18に示される)又は他の手段によって回転させることができる。他の手段は、推進ノズルの機械的操作のためのエネルギーを提供するために、濾過されていない流出液の上流の流れを利用することを含む。
【0056】
図7aでは、洗浄ノズルは、流出液の流れの方向に回転される。
図7bは、洗浄ノズル701aから放出される洗濯流体707のジェットによって、ふるい構造704の濾過されていない側から排出される廃棄材料Mの詳細図を示す。回転洗浄ノズルの数を低減させることによって、
図6aに示される固定洗浄ノズルのアレイの場合と同じである、ふるい構造に対する洗濯流体のジェットの被覆率を達成することができるが、洗濯流体ポンプに必要な電力はより低くなる。洗浄ノズルは、排出された材料をトラップに向かって下に押しやるために下方に方向付けられ得る。
【0057】
洗濯流体は、水であり得るか、又は空気及び水の混合物であり得る。
図7cは、水及び空気を含む洗浄流体のジェットを示しており、水のペレット708が洗浄ノズル701aから排出されているのが分かる。これは、洗濯流体の速度及び排出効果を増加させる。
【0058】
フィルタ圧力再生システムの洗浄ノズルは、加圧された洗濯流体の成分がふるい構造の濾過された側に対して接線方向になるように構成することができる。
図8aは、そのような配設を有するフィルタ圧力再生システムを示す。洗浄ノズル801a、bの端部は、流出液の流れの方向に角度が付けられている。これは、濾過された材料を更に流出液の流れの中に排出する効果を有し、この場合、濾過された材料は、ふるい構造を通る流出液の流れの作用下で、ふるい構造に再付着する前に、トラップ802に向かって更に掃引され得る。
図8aは、流出液の流れの方向に回転しているノズルアセンブリを示す。
図8bは、流出液の流れに抗して回転しているノズルアセンブリを示す。
【0059】
図9aは、フィルタ圧力再生システムのためのノズルアセンブリの代替的な配設を示す。中央ハブ901が、ハブ901から半径方向に延在する洗浄ノズル902a、bなどのアレイを支持する。ハブは、加圧された洗濯流体を洗浄ノズルに給送するための導管を含む。洗浄ノズルは、互いの真上に4つのスタックとして配設されており、整合するスタックがハブの真反対側に配設されている。この配設は、ふるい構造の全幅がノズルアセンブリの各掃引において洗浄されることを確実にする。
【0060】
図9bは、洗浄ノズルのアレイが中心ハブの周りに螺旋構造に配設された、ノズルアセンブリを示す。これは、排出された濾過された材料が流出液の流れの中で下方に向かい、より迅速にトラップに到達することを促進する。
【0061】
図10aは、フィルタ圧力再生システムのノズルアセンブリを推進するためのノズルアセンブリ回転ユニット1000を示す。ノズルアセンブリ回転ユニット1000は、洗浄ノズルに固定されている。回転ユニットは、推進流体用の導管として作用する中央ハブ1001を備える。推進流体及び洗濯流体は、洗濯流体導管及び回転ユニットハブが接続されている場合、同じ流体であり得る。回転ユニット1000は、半径方向に延在するアーム1002a、bを有し、これは、アームに垂直に方向付けられた推進ノズル1003a、bで終端している。推進ノズルを出る流体は、ハブの軸に対して接線方向に方向付けられ、回転ユニット1000を回転させ、したがって、それに固定されたノズルアセンブリを回転させる。
【0062】
図10bは、作用中のノズルアセンブリ回転ユニット1000を示す。
【0063】
図11aは、フィルタ圧力再生システムを含むセパレータユニットの一実施形態を示す。セパレータユニット1100は、外部円筒壁1101を備える。この実施形態では、外部壁は透明であるため、ユーザは、セパレータが動作しているときに見ることができ、また、蓄積された濾過された廃棄物も見ることができる。セパレータユニット1100は、円形のキャップ1102及び基部1103を有する。入口1104が、壁1101に提供されている。出口1105が、基部1103に提供されている。
【0064】
図11bは、セパレータユニット1100の側面図を示す。円筒形のふるい構造が、外部壁1101と同軸に提供されている。ふるい構造は、キャップ1102と基部1103との間に延在し、濾過されていない流出液が通過できないシールを提供する。ふるい構造は、アパーチャが50マイクロメートルのメッシュが固定された開口支持足場を含む。5~150マイクロメートルの範囲のメッシュサイズも好適である。メッシュは、固体材料を流出液の液体成分から分離する。内部分割壁1107が、流出液が入口1104から開始してふるい構造の周りを流れるためのチャネルを形作っている。チャンバは、仕切り1108によって水平方向に2つの部分に分割されている。仕切り1108は、内部分割壁1107の他方の側に開口部を有する。開口部と仕切り1108の下のチャンバの下部部分との組み合わせは、廃棄物材料がその中に蓄積することができるトラップ1109を提供する。出口1105は、メッシュを通過する濾過された流出液を収集するスクープ1110に接続されている。
【0065】
図11cは、
図11aの線A-A’に沿ったセパレータユニット1000の断面図であり、ここでは、フィルタ圧力再生システムの構成要素が示されている。中央鉛直導管1111が、洗濯流体をノズルアセンブリに提供する。ノズルアセンブリは、回転可能なハブ1113に装着された推進ノズル1112を含む。
【0066】
図11dは、
図11aの線B-B’に沿ったセパレータユニット1000の断面図であり、ここでは、フィルタ圧力再生システムの構成要素が示されている。ノズルアセンブリは、回転可能なハブ1113に装着された洗浄ノズル1114a~dを含む。洗浄ノズルは、ハブから半径方向外側に延在して、ふるい構造の濾過された側に近接する。
【0067】
図2aに示されるような中央装着ハブ211は、洗濯流体が回転ノズルを通過することを可能にする開口部に洗濯流体を給送するための中空コアを有する。装着ハブは、主フィルタハウジングから取り外し可能であり、構成要素の製造可能性及び保守を補助し得る。
【0068】
メッシュが装着される構造は、ユーザがアクセス可能な開口ハッチを有し得る。これは、寿命の間の製品のメンテナンスを可能にする。これは、回転ノズルが、経時的にデブリの進入及び蓄積に起因して詰まる場合に有利であり得る。
【0069】
セパレータユニットは、直径が約15cmである。しかしながら、より大きいか又はより小さい直径が、用途に応じて選択され得ることが理解されるであろう。ユニットのサイズは、濾過されるべき流出液の流量に基づいて選択される。15cmのセパレータ直径は、13リットル/分の速度で流れる家庭用洗濯機からの流出液を処理するために十分である。
【0070】
所与の流量での水の通過を可能にするメッシュの開口面積は、メッシュの表面積又はメッシュアパーチャのいずれかを変更することによって調整することができる。メッシュアパーチャは、効率に影響を及ぼすため、より高い効率を提供するためには、より小さいメッシュアパーチャが一般に好ましい。メッシュ表面積は、高さ及び直径の関数であり、したがって、所与の面積は、直径が低減される場合、高さを増加させることによって整合されることができ、逆もまた同様である。全ての変数は、製品パッケージング及び効率仕様要件を満たすように調整することができる。
【0071】
一実施形態では、濾過された流出液自体が、ふるい構造を洗浄するために再循環される。
図12は、入口と、円筒形ハウジングと、ふるい構造1203と、を有するセパレータユニット1270を示す。出口1205が、濾過された流出液を収集する。濾過された流出液の一部は、導管1206内に分流され、そこでポンプ1207によって加圧され、洗濯流体をノズルアセンブリ1209に提供する中央鉛直導管1208に方向付けられる。
【0072】
図13aは、水位線の下の場所に好適であり、濾過された廃水の一部を同様に再循環させてフィルタ圧力を再生する一実施形態を示す。セパレータユニット1300は、入口1301と、ハウジング1302と、ふるい構造1303と、出口1304と、を有する。出口1304からの濾過された流出液の全ては、ポンプ1305を介して外に圧送される。ポンプ1305は、濾過された流出液の一部を、洗濯流体をノズルアセンブリ1308に提供する中央鉛直導管1307に、導管1306を介して分流させて戻すように配設されている。十分な量の流体が圧力再生システムに再循環されることを確実にするために、制限部1309がポンプ出口管1310に提供されている。代替的には、ポンプ1305は、
図13bに示されるような単一の出口と、一部の濾過された流出液を圧力再生システム内に再循環されるように導管1313に分流させ、残りを汚水管に分流させる接合部1312と、を有し得る。再循環される濾過された流出液の割合を決定するために、制限部1314が提供されている。導管1306内に空気入口1315を提供することができ、これにより、圧力再生システム内への空気が、ふるい構造の濾過された側に対する洗浄流体のジェットの洗浄効果を高めることが可能となる。
【0073】
セパレータユニットの排水及び圧力再生を別個に制御できることが有利であり得る。排水ポンプ及び再循環ポンプが提供され得る。
【0074】
空気ポンプが、再生及び排水を補助するために使用され得る。
【0075】
流体センサを有するリザーバが、セパレータユニットの下に提供され得る。流体センサは、流体がリザーバ内に存在するときを検出する。流体センサスイッチは、ユニットから排水するポンプを制御するように配設されている。
【0076】
圧力センサを提供して、フィルタチャンバにわたる圧力の変化を監視し、流出物が逆流するときを検出することができ、これを使用して、ポンプを作動させてフィルタ圧力を再生することができる。
【0077】
入口を出口に接続するためにバイパスシステムが提供され得る。バイパスシステムは、セパレータが閉塞した場合、又は再生システムが何らかの理由で故障した場合に、流出液の全洗濯負荷が逆流し、溢れを引き起こすことなく、又は洗濯機若しくは排水サイクルの性能に影響を及ぼすことなく、廃棄物出口に分流されることを確実にする。
【0078】
圧力作動弁が、導管内に位置する。圧力作動弁は、出口に比して入口の圧力がある事前設定された値を超えると開く。したがって、フィルタが詰まっているために流出液が入口に逆流する場合、弁が開放して流出液を出口に通し、そこで廃棄物管に安全に排出することができる。代替的には、弁は、電子的に制御され得るタイプのものであり得る。ふるい構造の2つの側の間の圧力差を検出する圧力センサが、弁を制御することができ、その結果、圧力差が所定のレベルに達すると、弁が動作され、バイパスが作動される。
【0079】
図6a及び
図6bに示されるユニットの寸法は、その性能特性を変更するために変えることができる。例えば、メッシュ構造603の高さは、
図14a及び
図14bに示されるように変えることができ、これは、より大きい表面積、したがって、流量の増加を提供する。メッシュの高さがスケーリングされるため、ノズル構造の高さは、使用時にメッシュの表面全体が噴霧されるようにスケーリングされる。
図14aは、高さH1を有するメッシュ1401aを示し、ユニットは、高さH1にわたって延在するノズル1402aを有する。
図14bは、増加した高さH2を有するメッシュ1401bを示し、ユニットは、高さH2にわたって延在するノズル1402bを有する。
【0080】
チャンバの容積は、より大量の流出液を捕捉するために増加させることができる。チャンバの容積は、セパレータの直径又は高さを増加させることによって増加する。これは、
図15a及び
図15bに示されている。メッシュ構造の直径が増加すると、それによってノズルアセンブリの直径が増加する。
図15aは、直径D1のメッシュ構造1501aを示し、ユニットは、2つのアームを有するノズルアセンブリ1502aを有する。
図15bは、増加した直径D2のメッシュ構造1501bを示し、ユニットは、使用中にメッシュ構造の適切な噴霧を確実にするために、ここでは3つのアームを有するノズルアセンブリ1402bを有する。
【0081】
フィルタチャンバには、除去を容易にするために、捕らえられたマイクロファイバを特定の場所に保持するために役立つ特徴部を提供することができる。例えば、
図16に示されるように、フラップをチャンバ内に提供することができる。流出液は、入口1601に入り、一方の側ではチャンバ壁1602及び他方の側ではメッシュ構造1603によって誘導されてチャンバの周りを通過する。マイクロプラスチックは、流出液がチャンバの周りを移動するにつれて、端部バッフル1604に対して蓄積する。流出液の流れが洗濯機の排水サイクルとともに開始及び停止するとき、流出液の流れは逆になり、マイクロプラスチックをチャンバの周りに運び戻すことができる。可動フラップ1605が提供されており、これは、流出液の流れが一方向であるときに開放し(位置1605a)、流れが逆になるときに閉鎖する(位置1605b)。流出液の液体成分は、フラップが遮断されたときはメッシュを通過する傾向があり、一方、固体マイクロプラスチックは、チャンバ内に戻ることが防止される。フラップ1605は、固定された可撓性ゴムユニット又は剛性ヒンジユニットであり得る。
【0082】
フラップはまた、流出液が一方向に通過することができるが、戻ることを制限されるように角度を付けられた、チャンバの円周に対して垂直であり得る剛性特徴部であり得る。この実施形態では、いくらかの流出液が戻ることができるが、単純に製造可能性を増加させ、製品の堅牢性を増加させるために有利であり得る。
【0083】
チャンバの幾何学的形状は、チャンバ内の流出液の流速を増加させるように変えることができる。これは、流出液を分離するフィルタの能力を増加させ、フィルタシステムの圧力消費を低減させるために役立ち得る。
図17は、そのような配設を示し、円筒形チャンバ1701が、C1に位置する中心を有し、円筒形メッシュ構造1702が、C2に位置する中心を有し、C1及びC2は、オフセットされている。これは、流出液の速度が増加する制限部Rを生成する。
【0084】
ノズルアセンブリは、
図18に示されるように、電気モータなどの直接駆動を使用して回転されることができる。チャンバ1801は、メッシュ構造1802及びノズルアセンブリ1803を有し、この場合、ノズルアセンブリはモータ1804によって駆動される。これは、ノズルアセンブリの信頼性を改善するという利点を有する。ノズルアセンブリの回転が水圧によって動力供給される場合、ノズルアセンブリと装着スピゴットとの間の軸受表面の効率が重要である。これらの表面がデブリで詰まると、ノズルは回転を停止する可能性がある。更に、モータを使用してノズルアセンブリを回転させることにより、洗濯流体をノズルに加圧するポンプの必要性を排除することができ、ノズル内で発生した遠心力が、洗濯流体をノズル内に引き込み、それをふるい構造に対して発射する。
【0085】
ノズルアセンブリ自体は、少量のデブリを含有する洗濯流体による閉塞を低減するように最適化することができる。使用されている洗濯流体が再循環された濾過された流出液である場合、小さすぎてふるい構造によって停止されないデブリ、又は一緒になってより大きい閉塞物を形成するより小さい粒子の蓄積が、ノズル内に捕らえられ得る。これを克服するために、
図19aに示されるように、広いスロット1901を使用することができる。
【0086】
ノズルの最適化は、これが洗濯流体の分散及び速度の主要な決定要因であるため、重要である。用途に応じて異なる変形が可能である。一実施形態において、ノズルアームは、各ノズルセットが同一でないように配設され得る。対向する回転アームは、単一のノズルセットが、回転時にメッシュの全面的な表面を洗浄するのではなく、第2のノズルセットが続くときに、残りのメッシュ表面全てが洗浄されるように、配設され得る。これは、いくつかのシナリオにおいて、より低い速度などで洗濯流体を方向付けるより効率的な方法として有利であり得る。
【0087】
同一でないノズルを伴うシナリオでは、各ノズルから放出される流体の体積が、各対向するアーム間で平衡される力を保持するために等しいことが考慮される。
【0088】
別の実施形態では、
図19bに示されるように、単一のノズルアームのみが存在し得る。これは、ノズルから放出される流体の速度を最適化し、回転中のノズルアセンブリからの抗力を低減するために有利であり得る。
【0089】
フィルタメッシュの洗濯を達成するための他の方法は、
図20aに示されるように静的ノズルアセンブリを有すること、又は
図20bに示されるように構造を反転させてノズルアセンブリをふるい構造の外側に位置付けることを含む。
図20aは、入口2002を有するメッシュ構造2001を示す。メッシュ構造は、中心軸を中心として回転可能である。この構造は、出口を有するより大きいチャンバ(図示せず)内に装着されている。固定ノズルアセンブリ2003が、ふるい構造の外側に提供されており、メッシュ構造が回転してデブリを取り除く。壁が、入口の一方の側に提供され得(図示せず)、そのため、流出液は、チャネルを通ってふるい構造の周りに誘導され、そのため、洗浄ノズルからの洗濯水によって取り除かれた濾過されたマイクロプラスチックが、入口から離れた壁の側に蓄積する。
【0090】
図20bは、円筒形メッシュ構造2005の外側に位置する回転可能なノズルアセンブリ2004を示す。メッシュ構造2005内には、壁を画定する中実コア2006がある。入口2007が、バッフル2008の一方の側に提供されている。それらは一緒になって、流出液をふるい構造の周りに方向付ける。アセンブリ全体は、メッシュ構造の内側から外側へ通過する濾過された流出液を収集するための出口を有するチャンバ(図示せず)内に装着されている。ノズルアセンブリ2004をメッシュ構造の周りで回転させ、洗濯流体をメッシュに対して方向付けて材料を取り除くことができる。
【0091】
図20cは、流体2010の流れを回転可能な物体2011に向かって方向付けるように配設されたノズル2005を有する代替的なノズルアセンブリを示す。物体は、流体の流れをふるい構造2013に向かって外向きに偏向させるように配設された特徴部2012を有する。特徴部2012はまた、物体を回転させるように配設されており、その結果、放射された流体は、ふるい構造の出口側の表面を横切って掃引し、したがって、他方の側のデブリを取り除く。
【0092】
上述のセパレータシステムは、洗濯機内に設置され得るか、又は洗濯機の外側に位置し、洗濯機の廃水出口に接続され得る。独立型セパレータのより詳細な説明を以下に提供する。
家庭用洗濯機などの織物加工装置の外部に位置付けるためのセパレータユニットが
図21aに示される。ユニット2100は、廃水入口及び出口(図示せず)を有する本体2101と、取り外し可能なジャグ2102と、を備える。ジャグは、濾過されたマイクロファイバを収集することができるフィルタを含む。ジャグを取り外すことにより、濾過されたマイクロファイバを空にすることが可能となる。
図21bは、ジャグがユニットから取り外されて分離された状態のユニット2100を示す。ジャグは、流出液入口、流出液出口及び圧力消費再生流体給送のための導管を有する。圧力消費再生流体は、再循環された濾過された流出液である。導管は、スタブで終端し、ユニットの本体は、これらの導管スタブを受け入れる開口部と、流出液入口2103と、濾過された流出液出口2104と、再循環される濾過された流出液2105と、を有する。各開口部は、ジャグが定位置にあるときにスタブと開口部との間の接合部から流体が漏出しないことを確実にする水密シールを有する。
【0093】
図22aは、
図21aの線A-A’に沿ったユニット2100の断面を示す。ユニットは、洗濯機の出口に接続することができる廃水入口2201を有する。導管が、ジャグ2203の入口スタブ2202につながっており、この場合、廃水は、ユニットが使用されているとき、ジャグ2203の円筒形チャンバ2204内に接線方向に方向付けられる。ジャグ2203内の中央には、
図23により詳細に示される円筒形フィルタアセンブリ205が位置する。それは、一組の鉛直リブの間に一連の開口部を有するプラスチックケージ2301である。メッシュ(図示せず)が、プラスチックケージにオーバーモールドされている。メッシュは、リブの外側と面一である。チャンバ2204の内側でジャグ入口2202の一方の側に壁を形成するバッフル2302が提供されており、その結果、流出液は、チャンバの内側の周りを一方向にのみ進む。捕捉された粒子は、フィルタの周りを通過し、バッフルに集まり、入口から離れたフィルタの遠い側に溜まる。これは、捕捉された粒子の再循環を制限する。入口の近くのメッシュは、粒子がないように清浄に保たれる。したがって、廃水がフィルタチャンバに入るとき、廃水は、メッシュを通過することができる。フィルタアセンブリは、濾過されていない流出液が出口内にオーバーフローすることを防止するためのキャップ2203bを有する。このフィルタキャップはまた、ユーザがメンテナンスのために再生装置にアクセスすることを可能にするために取り外され得る。キャップは、フィルタアセンブリの上部に設計され、捕捉された流出液がメンテナンス中にこの経路を通って逃げることができないことを確実にする。ジャグ2203は、ユーザが濾過されたマイクロプラスチックを取り出すために内部にアクセスすることができるように、開口した上部を有する。ジャグ2203は、フランジ2206を有する外部リムを有する。ジャグ2203がユニット内に設置されると、蓋2207がジャグ上に下げられる。蓋は、フランジ2206と係合するシール2208を含む。レバー2209が、蓋をジャグ上に下げ、ユニット内へのジャグの水密シールを提供する機構を動作させる。
【0094】
別の実施形態では、フィルタ蓋は、ユーザがフィルタ本体の周りに蓋を回転させることによって組み立てられ、タブで定位置に保持される、取り外し可能な構成要素であり得る。
【0095】
ジャグのフィルタアセンブリ内には、中空スピゴット2211に装着された回転可能なノズルアセンブリ2210を備える圧力消費再生装置が位置する。回転可能なノズルアセンブリは、フィルタアセンブリキャップ2203bによってスピゴット上に捕捉される。スピゴットは、洗濯流体をノズルアセンブリに提供することができる、
図22bに示される再循環ポンプ2216aにユニットを通して経路付けられた導管によって給送される。ノズルアセンブリは、
図24により詳細に示される。2つの中空アーム2402a、2402bが、中央ハブ2401に接続されており、それらは、回転軸からオフセットされており、ハブから接線方向に突出している。各アームの端部は、メッシュの高さにわたって延在するように配設された可撓性ノズル2403a、2403bの鉛直な列を有する。ノズルは、堆積したライムスケールを容易に砕くことができるように可撓性であり得る。ノズルは、剛性であり得る。ノズルアセンブリのオフセット接線方向配設は、加圧された流体が再循環ポンプによってノズルを強制的に通されるとき、アセンブリを約30~150rpmで回転させることを意味する。回転は、チャンバの周りの流体の流れと反対方向になるように配設されている。このようにして、ノズルから放出された流体のジェットの衝突角度は、流出液の流れと一体となり、これは、取り除かれたデブリが、角度が流出液の流れに抗していた場合よりも、メッシュの周りを更に流れることを可能にする。
図25は、ジャグアセンブリ内の定位置にあるノズルアセンブリを示す。再生装置が装着されたスピゴットは、滑り軸受として動作する。スピゴットは、ある量の洗濯流体が出ることを可能にするブリード経路を上部セクション及び下部セクションに有する。これは、溝のラビリンスシールによって制限される。洗濯流体がここから出ることを可能にすることが重要であり、これは、この機械的システム内に通過する可能性がある任意のデブリもまた、外に通過され、塞ぐリスクを制限することができることを確実にするためである。溝は、任意の配向でメッシュアパーチャを通り抜けることができる最大の粒子がこの軸受を通過することを可能にするような公差を有する。
【0096】
ジャグ203には、メッシュを通過した濾過された流出液を収集する成形物2212が提供されている。この成形物は、流出液をジャグ出口2213に導く。ジャグ出口は、2つのリザーバ、すなわち、再循環リザーバ2214及び排水リザーバ2215に給送する。再循環リザーバは、再循環ポンプ2216aに接続されている。排水リザーバは、
図22bに示される排水ポンプ2216bに接続されている。排水ポンプからの出口は、濾過された流出液がリザーバ2214、2215に戻ることを防止するための一方向弁2218を有するチャンバ2217に給送する。濾過された流出液は、出口2219を介してユニットから出る。
【0097】
フィルタユニットからの排水時に、リザーバは、排水リザーバの前に再循環リザーバの充填を優先するように配設されている。これは、再循環のための洗濯流体の供給が常にあり、それが排水ポンプによって除去されないことを確実にする。
【0098】
再循環リザーバの容積は、リザーバを完全に空にすることなく一定の再循環を提供することができる洗濯流体の供給を確実にするように設計されている。いくつかのシナリオでは、これを制限し、「バースト」のために十分な洗濯流体のみを提供することが有利であり得、これは、この容積の低減が、製品サイズを低減することを可能にするためである。
【0099】
別の実施形態では、リザーバ及び他の構成要素は、フィルタユニットからある距離に位置し、導管によって接続され得る。これらの構成要素を分割することは、フィルタを別のシステムに、例えば洗濯機の内部に一体化するときに自由度を提供するため、有利であり得る。
【0100】
排水リザーバの容積は、出口ダクト及びホース管からのいずれの逆流流体も、オーバーフローすることなくこのチャンバ内に戻って満たすことができることを確実にするように設計されている。これは、製品が床の高さの近くに設置されているときに使用者がフィルタジャグを取り外すことができ、いかなる溢れも生じないことを確実にする。
【0101】
リザーバの幾何学的形状は、角度の付いた基部と、ポンプのための中央給送点と、を伴って設計されている。これは、タンク内の静的な流れ領域を除去し、粒子が給送点に移動して任意の廃水とともにポンプによって除去されることを促進する動的排水環境を作り出すことによって、タンク内の沈降を低減する。
【0102】
リザーバの幾何学的形状及び深さは、ポンプの渦巻き形成を制限するように更に設計されており、渦巻き形成は、さもなければ、ポンプ内に水を引き込む能力を低減し、ポンプの動作効率を低減するであろう。
【0103】
ユニット2100の入口2201及び出口2219は、導管2220によって接続されている。分配弁2221が、導管2220への進入口に提供されている。分配弁は、所定の圧力で開放し、その結果、ユニットに故障があり、圧力が上昇した場合、弁が動作し、流出液がユニットのフィルタセクションをバイパスして出口に直接流れる。一方向弁2222は、濾過された流出液の再循環を防止するために提供されており、一方向弁2223は、流出液がリザーバに入るようにバイパスすることを防止するために提供されている。設計の別の実施形態では、ユーザは、メンテナンスのために、例えば、閉塞物を除去するためにバイパスにアクセスすることができる。
【0104】
静止導管に組み立てられたときにフィルタジャグのスピゴットの周りをシールする弁がある。フィルタユニットへの入口には、入口スピゴットの挿入時に開放され、フィルタユニットが取り外されたときに流出液の流れがある場合に自動的に閉鎖する受動的な一方向弁もある。
【0105】
入口には空気弁2224が提供されており、再循環ポンプ及び/又は排水ポンプが、接続された洗濯機から水を引き出すことを防止し、洗濯機内に十分な水が残っていることを確実にする。
【0106】
図26は、PCB2601上に装着されたユニットの電子制御システムの配設を示す。2つのセンサ、すなわち、i)制御方法及びソフトウェア論理に応じてダクトの入口又は他の領域にあり、流出液の存在を検出する容量センサ、並びにii)メッシュの2つの側の間の圧力差を測定するように配設された圧力差センサが提供されている。圧力差センサは、メッシュの各側の間の圧力差を示すために使用することができる。これは、システムの健全性を監視するために使用することができ、メッシュがもうすぐデブリで目詰まりし、再生が作動されるべきである場合に示すなど、論理にフィードバックを提供するために使用することができる。ジャグがユニット内に完全に位置するときを検出するマイクロスイッチ2602が提供されている。機械的な動きを検出するために、IRセンサなどの任意の他のタイプのセンサが使用され得る。ジャグが位置せず、ユニットがスイッチオンされている場合、アラームが鳴って、使用前にジャグを位置付けるようにユーザに警告する。これはまた、メンテナンス中に、ユーザがジャグを交換し、ユニットを分解したままにしないように気付かせるように、タイマで動作されることができる。
【0107】
容量センサは、1つのタイプの流体センサであり、フロートスイッチなどの任意の他のタイプを使用することができる。
【0108】
電子システムは、センサ及びソフトウェア論理の異なる組み合わせを伴う多数のモードでユニットを動作させ、システム動作を最適化するか、又は異なる地域、ユーザ、機能若しくはコスト要件に合わせてシステム動作を変更するように配設されている。例えば、容量センサのみを使用して(圧力センサなしで)、構成要素の数及びコストを低減することができる。以下は、使用モードの例である。
【0109】
実施例1-容量センサ及び圧力センサ
アクティブフィルタリング:
容量センサが、入口に流出液が存在すること(すなわち、洗濯機が空になりつつあること)を示し、圧力センサが、メッシュが目詰まりしていることを示す場合、排水ポンプを作動させて、ユニットを排水することができ、再循環ポンプを作動させて、メッシュに噴霧してデブリを除去し、圧力消費を再生する。アクティブフィルタリングは、トリガされると、設定された時間にわたって稼働し得る。
【0110】
パッシブフィルタリング:
圧力センサが、圧力差が閾値未満であることを示し、容量センサがトリガされた場合、パッシブフィルタリングが開始される。これは、再循環ポンプがオフにされ、所望であれば排水ポンプのみが動作される場合である。
【0111】
排水サイクル:
容量センサが、入力における流出液が停止したことを示すか、又は圧力センサが、ある期間にわたって流体がフィルタを通過しなかったことを示す場合、再循環ポンプは、約100秒であり得る遅延の後に動作され、メッシュを洗浄する。この遅延は、調整可能である。例えば2秒後すぐに、排水ポンプを作動させてシステムを排水する。次いで、再循環ポンプは、例えば、更に3秒後にオフにされ、次いで、排水ポンプは、例えば10秒後にオフにされる。容量センサが入力流出液を検出する場合、排水サイクルが中断され、濾過モードが再び開始される。
【0112】
待機:
容量センサがいかなる水も検出せず、排水サイクルが実行された場合、再循環ポンプ及び排水ポンプの両方がオフにされる。
【0113】
実施例2-容量センサのみ
容量センサは、入口管上に提供されている。水が検出されると、水がもはや検出されなくなるまで、ポンプが作動される。ポンプは、所定の秒数だけオーバーランして、メッシュを洗浄し、フィルタを排水するようにプログラムされている。
【0114】
実施例3-排水ポンプ上の電流監視を伴う容量センサ。
容量センサは、入口管上に提供されている。水が検出されると、排水ポンプがオンにされる。流体センサが高を読み取っている間に排水ポンプ上の電流が低である場合、再循環ポンプがオンにされる。再循環ポンプは、排水ポンプがオンのままである間、所定の時間後にオフにされる。
【0115】
実施例4-洗濯機一体型-圧力センサのみ
セパレータユニットは、洗濯機又は他の織物加工装置に一体化され得る。洗濯機制御論理と一体化することにより、水がフィルタに圧送されているときをフィルタが知ることが可能となるため、流体センサは必要とされない。流体がフィルタを通して圧送され、圧力センサが低であるとき、再循環ポンプは稼働されないが、排出ポンプ(取り付けられている場合)は作動され得る。流体がフィルタを通して圧送され、圧力センサがトリガされると、再循環ポンプが稼働される。洗濯機排水サイクルは、圧力消費再生の有効性を増加させるために、この時点で数秒間休止することができる。
【0116】
ユニットは、出力部からの水を洗濯機に戻して再循環させることによって、既存の洗濯機又は他の織物加工機器の水消費量を低減するために使用することができる。これが可能であるのは、フィルタが流出液から高い割合のデブリを除去し、したがって非常に清浄であるためである。洗濯機に一体化されたユニットも、この機能を提供し得る。
【0117】
セパレータユニットは、洗濯機に一体化され、デブリが洗濯機ポンプに到達して損傷を与えることを防止するために使用される従来のフィルタに置き換わるために使用され得る。更に、既存のフィルタを本明細書に開示される高度な濾過技術で置き換えることによって、より高い効率で動作する、異なる洗濯機ポンプが一緒に使用され得る。
【0118】
入口がふるい構造の内側に給送し、出口がふるい構造の外側から濾過された流出液を収集するセパレータが提供され得る。
【0119】
セパレータハウジングは、流出液が排水されたときにトラップを空にするために開放され得る。
【0120】
エアロックを回避するために、ふるい構造の上部に開口部が提供され得る。
【0121】
洗濯機から全ての廃水が吸い上げられることを回避するために、セパレータの入口に空気入口が提供され得る。
【0122】
セパレータユニットの圧力を再生することに対する代替案として、使い捨てカートリッジが提供され得る。濾過要素を含有するセパレータの部分、すなわちふるい構造は、カートリッジとして提供され得、カートリッジは取り外され、廃棄され、新しいものと交換される。代替的には、カートリッジは、洗浄のために送られてから再使用され得る。
【0123】
織物工場から排出される廃水は、マイクロファイバで汚染されており、自治体の施設で濾過されることが保証されていない。これらの施設は、存在する場合、マイクロプラスチックの最高で98%を除去することができるが、逃げたものは依然として毎日数百万のマイクロファイバに相当する。水から除去されたマイクロファイバは、次いで、「下水汚泥」として環境に送られ、肥料として農地に散布され得る。最終的には、マイクロファイバは、汚染物質として自然環境に送られ、それらは源で停止される必要がある。
【0124】
湿式加工工場は、現在、線形システムで動作しており、それによって、マイクロファイバ資源は、技術的プロセスから生物学的環境への汚染物質として排出される。本明細書に記載されるセパレータシステムの使用は、技術的プロセス内のマイクロファイバの価値を保持し、生物学的環境への損傷を停止させるために、ループを閉鎖して連続サイクルにする。
【0125】
セパレータシステムの一実施形態は、自然環境の汚染が起こり得る前にマイクロファイバを源で捕捉することを可能にするために、湿式加工織物工場の既存の廃水出口に後付けすることができる。
【0126】
セパレータシステムは、マイクロプラスチック及び他の微小汚染物質を、路傍の側溝などの環境排水システムから濾過するために使用することができる。環境中の多くのマイクロプラスチックは、自動車タイヤ、路面及び路面標示などのプラスチックのより大きい品目から分解される。合成繊維に次いで、タイヤは、マイクロプラスチックの最大の源であり、鉱油などの有害材料を含有する。
【0127】
触媒コンバータは、ほとんどの自動車に取り付けられており、白金、パラジウム、銅及び亜鉛などの非常に貴重な材料を含有する。使用中に、少量のこれらの金属が車から失われ、破片が路面上に堆積する。金属濃度は地理的に変化するが、これらの材料の収集及びリサイクルは、環境汚染を低減するだけでなく、循環経済における収入源にもなり得る。
【0128】
本発明のより大規模な実施形態は、廃水処理プラントにおける流出液の処理に適用することができる。例えば、セパレータのチャンバは、直径1メートル又は2メートル以上であり得る。
【0129】
典型的な下水管網は、以下の2つの設計のうちの1つに沿って構築されている。
i)組み合わされた下水管。これらは、地表水及び下水を一緒に収集し、全ての廃水が廃水処理プラント(Wastewater Treatment Plant、WWTP)を通過することを意味する。激しい降雨時には、下水管がオーバーフローし、未処理の下水及び汚染物質を水域に放出することが一般的である。
ii)別個の下水管。これらは地表水を直接水域に排出する。
【0130】
両方のシステムにおいて、路傍流出物、すなわち道路からの地表水は、環境中に放出される。
【0131】
ほとんどの路傍の側溝は、規則的な地点に位置する排水管を有し、これらの排水管は、砂利及び砂のような重い材料を沈殿させて閉塞を防止する、沈殿物「ポット」を有する。これらは、いくらかの微小汚染物質を保持するが、マイクロプラスチック及び有価金属の大部分は、小さすぎて滞留されない。
【0132】
本発明の分離システムの一実施形態は、源において微小汚染物質を濾過するために、ドレインの沈殿物ポットへの挿入物として後付けすることができる。それは、既存の側溝に適合するように、かつ移動式真空ポンプを使用して空にされるように設計されている。
【0133】
別の実施形態では、システムは、海洋廃棄物処理のための濾過システムの一部として使用することができる。海上において、輸送船は、様々な源からのマイクロプラスチックを含む、船上での活動から汚染された廃水を投棄する。フィルタシステムは、廃棄の前にこの流出液を濾過し、したがってこの汚染源に対抗するために適用することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】手続補正書
【補正対象項目名】手続補正2
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロプラスチックが環境に入ることを防止することに関する。特に、本発明は、任意の源からの流出液中のマイクロプラスチックを除去するが、特に、洗濯機廃水からマイクロファイバを除去するためのフィルタの圧力消費を再生することを対象とする。
【背景技術】
【0002】
マイクロファイバは、河川及び海洋におけるマイクロプラスチック汚染の最も豊富な形態である。マイクロファイバは、それらの顕微鏡スケールに起因して、プランクトンから最上位の捕食者まで、食物連鎖の全てのレベルで生物によって食べられる。プラスチックは、摂取されると、給餌効率を低減させ(誤った満腹感)、動物の腸に損傷を与え、それを消費した動物に、PCB、殺虫剤、難燃剤のような有害な添加剤を、移動させる可能性がある。食物連鎖における低位の動物によって消費されるプラスチックはまた、多くの汚染された餌を毎日消費するそれらの捕食者に影響を与える。食物連鎖におけるマイクロファイバの広範性は、当然ながら、ヒトへのそれらの移動に関する懸念をもたらしており、汚染は、ヒトが消費することになっている甲殻類、軟体動物及び魚類種において観察されている。
【0003】
化粧品及び洗浄製品から容易に排除されるマイクロビーズとは異なり、マイクロファイバは、衣類への損傷によって形成される。海洋における全てのマイクロプラスチックの3分の1は、合成繊維の洗濯に由来する。石油化学製品に由来する合成布は、全ての織物の65%を構成する。洗濯機において摩耗力によって引き起こされる擦り切れ及び引き裂きは、化学繊維の断片化をもたらし、長さ5mm未満の数十万本のマイクロファイバを形成し、これが家庭及び排水網から海洋へと漏出する。
【0004】
海洋生態系に対するマイクロプラスチックの大きな影響が理解され始めている。「Science of the Total Environment」ジャーナルで公開された2019年の研究は、北東大西洋からの150個の魚試料の49%が、マイクロプラスチックを含有することを見出し、これが、脳、えら、及び背筋に害を引き起こすという証拠を伴うものであった。これらのマイクロプラスチックはまた、1人当たり518~3078マイクロプラスチック品目/年の割合で、魚を消費する人々に渡される。
【0005】
この影響は、魚類資源だけでなく、生命体の構成要素である藻類にも見られる。「Aquatic Toxicology」ジャーナルで公開された2015年の研究は、高濃度のポリスチレン粒子が藻類の増殖を45%まで低減させることを実証した。これは、微細藻類がこの惑星における酸素の世界最大生産者のうちの1つであるため、懸念されるべきである。
【0006】
廃水処理プラントは、毎日それらを通過する何百万もの繊維を除去することができない。現在、二次レベルの水処理は、それらを通過するマイクロプラスチックの約98%を除去する。しかしながら、漏出するわずかな割合は、依然として、1日の処理作業当たり何千万もの繊維に相当する。
【0007】
更に、廃水処理プラントは、「下水汚泥」を生成し、プラスチックマイクロファイバは、汚泥が農地に散布されるときに自然環境に放出されるときの排出物に見られ、したがって、マイクロファイバは、食物連鎖、廃棄物発電(繊維を破壊するが有害なガスを放出する可能性がある)に入り込むか、又は河川若しくは海洋に排出される。
【0008】
家庭用洗濯機からの流出液を濾過することによって、家庭用洗濯機で生成されたマイクロファイバを捕捉するための解決策が開発されている。
【0009】
典型的なフロントローディング式家庭用洗濯機が
図1に概略的な形態において示される。洗濯機100は、洗濯される衣服を受け入れるための回転可能なシールされたドラムユニット101を含む。ドラムユニット101は、静止防水シュラウドの内側に装着された有孔円筒形回転可能ドラムを有する。清浄な水は、本管に接続された冷水又は温水入口102を介して、典型的には1~5バールの本管圧力下でドラム101内に給送される。ドラム101に入る水は、CPU104の制御下で、電子弁によって管理される。入口102は、ユーザが液体又は粉末洗剤を加えることができる引き出し105に接続されている。引き出しは、ドラムユニット101につながる出口を有する。ドラムユニットは、水を所望の洗濯温度、典型的には摂氏90度まで加熱するために、CPUの制御下にあるヒータを含み得る。ドラムは、CPU104の制御下で電気モータ106によって、典型的には5~1600rpmの速度で回転可能である。ドラムユニットは、CPUによって制御される排水ポンプ108を介して空にすることができる。排水ポンプは、その出力部において既知の圧力を生成するように、所与の電力で定格化されている。排水ポンプは、家庭用又は工業用排水管に接続され、最終的には廃水網に接続されている出口109に給送する。
【0010】
典型的なトップローディング式機械は、ドラムの軸が鉛直であるが、他の点では、フロントローディング式機械の特徴の多くを共有している。
【0011】
使用時には、汚れた洗濯物がドラム内に入れられ、ユーザによって洗濯サイクルが開始される。CPUは、冷水が引き出しを介して流れて洗剤と混合し、次いでドラム内に流れ込み、そこで水が加熱されることを可能にする。組み合わされた水、洗剤及び洗濯物は、ドラムを回転させることによって撹拌される。このプロセス中に、汚れ及びグリースが水中に放出され、衣類から繊維も放出される。衣類が合成である場合、マイクロファイバは、典型的には、衣類が互いに擦れるにつれて放出される。洗濯サイクルの終わりに得られる流出液は、デブリ、汚れ、グリース及びマイクロファイバと、衣類に残った硬貨又は爪などの潜在的に大きい物体との混合物である。次いで、この流出液を排水し、毎分3~8ガロンの典型的な速度でドラムから圧送される。清浄な水による第2又は第3のすすぎサイクルが実行され得、その結果、汚染物質の濃度がより低い流出液が得られる。洗濯機の排水速度は、ドラム内の水位、出口点の高さ、及びフィルタが出口に接続されている場合に影響を受ける。
【0012】
現在の洗濯機フィルタは、洗濯機ポンプを破壊するペニー及びボタンを停止させるように設計されている。これらのフィルタは、しばしば、7~14mmの開口したアパーチャを有し、これは、大量のマイクロファイバを効果的に捕捉するには大きすぎる。マイクロファイバを停止させるために必要な濾過は、典型的には400マイクロメートル(um)未満である。アパーチャサイズを低減すると、水中の繊維のより高い割合が除去される。
【0013】
源における問題を停止するメッシュフィルタを提供することが知られている。しかしながら、メッシュフィルタが急速に詰まり、これが起こると、それらの有効性がかなり低下することである。これは、圧力を上昇させ、流量を低減させ、ポンプへの損傷及び洗濯サイクルの遅延につながる可能性がある。
【0014】
典型的な洗濯では、マイクロファイバの最高濃度は、5mm~50umの範囲であるが、より短いマイクロファイバが存在し、これらは依然として環境において有害である。長さ50umまでの全てのサイズのマイクロファイバの99%を除去することが必要とされる場合、25umのアパーチャを有するメッシュが、理論的にはこれを達成することができるであろう。しかしながら、実際には、流出液の流れの中に直接配置されたそのようなメッシュは、ほぼ即座に詰まり、フィルタは動作不能になる。これは、出口における圧力消費の上昇を引き起こし、ポンプに損傷を与える可能性がある。
【0015】
従来のセパレータ又はフィルタ配設を、
図2aに示す。入口201が、流出液をフィルタハウジング202内に方向付け、その中にふるい構造203が支持されている。ふるい構造は、メッシュ又は他の穿孔された材料であり得、メッシュ開口サイズは、必要とされる寸法の粒子を捕らえるように選択される。濾過された流出液は、ふるい構造203を通過して出口204に至る。濾過された廃棄物は、ふるい構造の濾過されていない側と呼ばれる側に蓄積し、一方、ふるい構造の出口側は、濾過された側と呼ばれる。フィルタ効率は、許容可能な流量を維持しながら所与のサイズ範囲のデブリを除去する際のその有効性であり、フィルタの圧力消費に密接に関連している。
図2aに示されるふるい構造は、濾過されたデブリによって急速に目詰まりし、その結果、その圧力消費が増加する。
【0016】
使用中、流出液がチャンバを満たすにつれて、粒子は濾過され、メッシュの外側に付着したままであり、メッシュが詰まり始めるにつれて、フィルタの電力消費を増加させる。
【0017】
図2bの曲線1は、汚染レベルが一定で、汚水の流量が一定であると仮定した、
図2aに示される配設の有効性の尺度である。y軸は、入口201における流体圧力Pを表し、流体圧力は、徐々に上昇し、次いで、メッシュが濾液で目詰まりするにつれて、指数関数的に上昇することが分かる。
【0018】
実際には、限られた量の水が各洗濯サイクルで使用されるため、洗濯機からの流出液の流れは、経時的に一定ではない。
図2bの曲線2は、流出液の流れが停止し、デバイスを通して排水され、次いで再び開始する場合に、入口圧力が経時的にどのように変化するかを示す。流れが停止し、流れの圧力によってメッシュに対して以前に保持されていたデブリが剥がれ落ち、次のサイクルで再び遮断されるまで流体が再び流れることを可能にする細孔が露出すると、圧力の低減が見られる。曲線2は、従来のデバイスによって必要とされる圧力消費が、使用を通して増加し、そのため、流出液を濾過するために必要とされる入口圧力が、最終的に、ポンプが提供することができるよりも高くなることを実証している。
【0019】
このデバイスを開放させ、メッシュを手で洗浄して、その圧力消費を、デバイスが有効に動作するレベルに戻す、すなわちその圧力消費を再生する必要がある。これは退屈で面倒なプロセスである。いくつかのフィルタタイプでは、例えばフィルタがカートリッジタイプのフィルタである場合、再生は不可能である。これらのフィルタは、ユーザが定期的にフィルタを取り外して交換することを必要とし、これは、ユーザ体験を悪化させ、消耗部品からの廃棄をもたらす。したがって、本発明は、流出液の流れからマイクロプラスチックを分離するために使用されるメッシュフィルタの圧力消費を効果的に再生するという課題を克服しようとするものである。
【0020】
図3は、流出液入口301がチャネル302の一端部に位置し、ふるい構造303がチャネル302の壁を形成している、代替的な配設を示す。このようにして、流入する流出液は、濾過された廃棄物をチャネルの他端部に向かって押しやる。ふるい構造は、
図2aに示されるものほど急速には目詰まりしないが、圧力消費は、濾過作用が停止するまで増加する。したがって、本発明の目的は、マイクロプラスチックセパレータユニットの圧力消費を再生することである。
【発明の概要】
【0021】
一実施形態では、マイクロプラスチックを含む固体材料を、流出液などの流体から分離するためのセパレータが提供され、セパレータは、入口及び出口を有するチャンバ、流体を濾過するために、入口と出口との間に透過性バリアを形成している、ふるい構造であって、こうして、濾過されていない流体のための入口側と、濾過された流体のための出口側と、を有する、ふるい構造、を備え、セパレータは、濾過された材料をふるい構造から取り除くためのフィルタ圧力再生装置を更に備え、フィルタ圧力再生装置は、導管と、ふるい構造の出口側に向かって洗浄流体を方向付けて、ふるい構造の入口側から濾過された材料を取り除くための少なくとも1つの洗浄ノズルを有するノズルアセンブリと、を備え、チャンバは、チャンバの壁及びふるい構造から形成されたチャネルを含み、入口は、チャネルの一端部に位置し得、そのため、使用時に、流体が、チャネルを通って流れ、洗浄ノズルからの洗浄流体によって取り除かれた材料が、流体の移動によって、入口から離れてチャネルの他方の端部に向かって掃引され得、ふるい構造は、円形断面を有し、チャンバ内に位置し、入口は、流体をチャンバ内に接線方向にふるい構造上に方向付けるように配設されており、壁が、入口の一方の側に提供されており、そのため、流体が、チャネルを通ってふるい構造の周りに円周方向に誘導され、そのため、洗浄ノズルからの洗浄流体によって取り除かれた濾過された材料が、流体の流れによってチャンバの周りに掃引され、入口から離れた壁の側に蓄積する。濾過された固体材料がチャネルに沿って進むこの配設の利点は、空間のより良好な使用、固体材料収集容量の増加、及び濾過された固体の取り扱いの容易さである。本明細書の説明は、流出液からマイクロプラスチックを濾過することを対象とするが、セパレータは、任意の流体から任意の固体材料を分離するために適用され得る。
【0022】
チャネルの基部にサブチャンバへの開口部を備えるトラップが提供され得、蓄積する濾過された材料を収集することができる。
【0023】
ノズルアセンブリは、ふるい構造の中心軸の周りで回転可能である複数の洗浄ノズルを備え得る。
【0024】
洗浄ノズルは、互いに対向して配設され得、中央給送管に装着され得る。
【0025】
ノズルアセンブリは、モータによって回転され得る。
【0026】
ノズルアセンブリは、流体の流れを方向付けるように配設された推進ノズルによって回転され得る。ノズルは、推進力を提供するために中心軸から偏心して配設され得るか、又はふるい構造の円周に対して接線方向のベクトルを有し得る。
【0027】
洗浄ノズルは、洗浄流体をふるい構造に対して垂直に方向付けるように配設され得る。
【0028】
洗浄ノズルは、中央給送管の周りに螺旋状に配設され得る。
【0029】
チャンバは、閉鎖された上部及び底部を有し得る。
【0030】
ポンプが、チャンバの出口と流体連通して提供され得る。
【0031】
ポンプは、セパレータを排水するように配設された水ポンプであり得る。
【0032】
ポンプは、濾過された流体を、フィルタ圧力再生装置の導管に再循環させるように配設され得る。
【0033】
第2のポンプが、濾過された流体を、フィルタ圧力再生装置の導管に再循環させるように配設され得る。
【0034】
セパレータは、空気を導管内に導入するように、かつセパレータを排水するように、ポンプとフィルタ圧力再生装置との間に位置する空気ポンプを更に備え得る。
【0035】
流体検出器が提供され得、フィルタ圧力再生装置は、流体検出器からの出力に従って作動されるように配設され得る。
【0036】
リザーバが、チャンバの下に提供され得、流体検出器は、リザーバ内に位置し得る。流体検出器はまた、フィルタへの入口に給送する導管、フィルタへの出口、又はバイパス導管が位置し得る場所に位置し得る。差圧センサなどのいくつかの検出器タイプは、複数の場所を使用して、差分測定値を提供し得るが、他の検出器タイプは、単一の場所しか必要としない場合がある。
【0037】
いくつかの実施形態では、より高いレベルの知能をシステムに提供するために、複数の感知オプションを使用することが有利であり得る。
【0038】
流体検出器は、フロートスイッチ、容量センサ、超音波センサ、光学検出器、差圧センサ、又は圧力センサであり得る。
【0039】
フィルタチャンバを通る流体の流れが妨げられた場合に、流体のための代替経路を提供するように、バイパス導管が、入口と出口との間に提供され得る。
【0040】
バイパス導管は、圧力作動弁を含み得る。
【0041】
ノズルアセンブリは、回転可能な本体に向かって流体の流れを方向付けるように配設されたノズルを備え得、本体は、流体の流れの力の下で回転するように、かつ流体をふるい構造に向かって外向きに放射するように配設されている。
【0042】
一実施形態では、洗濯機は、上述のタイプのセパレータを有する。
【0043】
一実施形態では、上述のタイプのセパレータを動作させる方法であって、ふるい構造を通して流体を濾過するステップ、ふるい構造の濾過された側を、ノズルからの流体のジェットで洗浄して、ふるい構造の濾過されていない側から蓄積したデブリを洗浄し、セパレータの圧力消費を再生するステップ、を含む、方法が提供される。
【0044】
方法は、ふるい構造の濾過された側にわたってノズルを掃引する更なるステップを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図2b】異なるタイプのフィルタアセンブリの有効性を示すグラフである。
【
図4】フィルタの圧力消費を再生するための単一のノズルを有する一実施形態の断面図を示す。
【
図5】フィルタの圧力消費を再生するためのノズルのアレイを有する一実施形態の断面図を示す。
【
図6a】円筒形ふるい構造及び固定洗浄ノズルのアレイを有する一実施形態を示す。
【
図7a】回転洗浄ノズルを有する一実施形態を示す。
【
図7b】ふるい構造の濾過された側から流体のジェットを噴霧することによって、ふるい構造の濾過されていない側から排出される廃棄物材料の詳細図を示す。
【
図7c】ノズルから排出されている水ペレットの詳細図を示す。
【
図11a】セパレータの一実施形態の斜視図を示す。
【
図11b】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図11c】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図11d】セパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図12】濾過された流出液を洗濯流体として再循環させるための再循環ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図13a】濾過された流出液を洗濯流体として再循環させ、セパレータを排水するための複合型の再循環及び排水ポンプを有するセパレータの一実施形態の断面図を示す。
【
図15a】異なるフィルタチャンバ直径の図である。
【
図15b】異なるフィルタチャンバ直径の図である。
【
図16】フラップを有するフィルタチャンバの断面図である。
【
図17】制限部を有するフィルタチャンバの断面図である。
【
図18】直接駆動ノズルアセンブリを有するフィルタチャンバの断面図である。
【
図19A】スロットを有するノズルアセンブリの斜視図である。
【
図19B】スロット及び単一のアームのみを有するノズルアセンブリの斜視図である。
【
図20a】固定ノズル及び回転メッシュを有するフィルタアセンブリの斜視図である。
【
図20b】ふるい構造の外側に回転ノズルを有するフィルタアセンブリの斜視図である。
【
図20c】回転可能なプレートを有するノズルアセンブリを有するフィルタアセンブリの斜視図である。
【
図21a】セパレータユニットの一実施形態の斜視図である。
【
図21b】ジャグが取り外された状態の、
図21aの実施形態の斜視図である。
【
図22b】
図21aの実施形態のポンプ及びダクトアセンブリの斜視図である。
【
図23】
図21aの実施形態のフィルタアセンブリの一部の斜視図である。
【
図24】
図21aの実施形態のノズルアセンブリの斜視図である。
【
図25】キャップが取り外された状態の、
図21bのジャグの上面図である。
【
図26】
図21aの実施形態の構成要素内の定位置にあるプリント回路基板の図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下の説明は、衣類用の洗濯機に焦点を当てているが、本明細書の教示は、洗濯機における使用に限定されず、これは、本明細書の教示が、他の処理用電化製品、例えば、限定はされないが、乾燥機、例えば、複合的な洗濯乾燥機、タンブル乾燥機、染色機、切断機、リサイクル機、ドライクリーニング機などにも同様に適しているためであることを理解されたい。洗濯機又は他の処理用電化製品は、家庭用又は商業用であり得る。本明細書の教示はまた、微粒子がアイテムの処理の結果として生成され得る他の産業においても使用され得る。したがって、本明細書における洗濯機への言及は、本明細書で企図されるタイプの任意の同様の電化製品を含むものとして理解されるべきである。
【0047】
本明細書に記載されるセパレータは、
図23aに示されるように、製造中に電化製品自体の中に設置され得るか、又は
図23bに示されるように、洗濯機若しくは他の電化製品の外部に後付けされ得る。
【0048】
上述のセパレータシステム2800は、
図28aに示されるように、洗濯機内に設置され得る。洗濯機ドラムからの廃棄物は、セパレータ2800の入口2807に接続し、セパレータの出口は、廃棄物出口2809に接続する。
【0049】
再生装置への未使用の水2806の供給が示されているが、再循環システムが使用される場合、この供給は不要である。セパレータシステム2808は、
図28bに示されるように、洗濯機の外側に位置し、洗濯機の廃水出口に接続され得る。入口2809は、流出液をセパレータ2808内に供給し、出口2810は、汚水管2805に給送する。示される実施形態は、図中の点線の水位線、すなわち汚水管の上部の下に設置することを可能にするために排水ポンプが取り付けられている。示される実施形態はまた、再循環システムを有し、したがって、未使用の水の別個の供給が必要とされない。デバイスは、ポンプを動作させるために電源(図示せず)に接続され得る。本明細書の教示は、マイクロファイバを含むマイクロプラスチックを、そのような材料が混入し得る廃水を含む任意の流出液から除去する必要がある任意の用途に適していることが更に理解されるであろう。例えば、以下により詳細に説明するように、路傍の側溝からの流出物中に混入した固体成分を捕捉するためである。
【0050】
洗濯機及び他の用途からの廃水は、マイクロプラスチックを含む多種多様な化合物を含有していることに留意されたい。フィルタは、マイクロプラスチックの捕捉に特に適しているが、フィルタが動作する環境に起因して、このシステムは、フィルタが接触する過酷で多様な化合物に対しても堅牢である。
【0051】
流出液は、前述の源からの廃水を含むと理解される。流出液は、廃水処理プラントからの廃水も含むことができる。流出液には、混入した汚れ、洗剤、及びマイクロファイバを含むマイクロプラスチックを含む微小汚染物質が含まれる。
【0052】
図4は、フィルタハウジング402及びふるい構造403によって境界が定められたチャネルに給送する流出液入口401を備える、フィルタの圧力消費を再生させる、流出液からマイクロプラスチックを分離するための本発明の一実施形態を示す。濾過された流出液は、出口404を介してセパレータから出る。洗濯流体の洗浄ジェットをふるい構造403の濾過された側に方向付けるように配設された洗浄ノズル405が提供されている。洗浄ノズル405は、導管406によって洗濯流体の供給源に接続されている。洗浄ノズルは、ふるい構造の濾過されていない側から濾過される材料を取り除くために周期的に作動され、これが圧力消費を再生させ、したがって、より多くの流出液が濾過されることを可能にする。廃棄材料が取り除かれると、流出液の流れは、廃棄材料を、入口からチャネルの遠い端部に向かって更に運び去る。
【0053】
圧力再生効果は、フィルタ圧力再生システムによって高めることができる。このシステムは、洗浄ノズルのアレイを有するノズルアセンブリを備える。
図5は、フィルタハウジング502及びふるい構造503によって境界が定められたチャネルに給送する流出液入口501を備える、流出液からマイクロプラスチックを分離するための一実施形態を示す。濾過された流出液は、出口504を介してセパレータから出る。ノズルアセンブリ505は、導管507によって洗濯流体が給送される複数の洗浄ジェット506a、b、c、d、eを備える。洗浄ジェットは、ふるい構造の濾過されていない側から濾過される材料を取り除くために周期的に作動され、これが圧力消費を再生させ、したがって、より多くの流出液が濾過されることを可能にする。廃棄材料が取り除かれると、流出液の流れは、廃棄材料を、入口からチャネルの遠い端部に向かって更に運び去る。
【0054】
図6a及び
図6bは、フィルタの圧力消費を、フィルタが新品であったときのレベル又はそれに近いレベルに再生させる、流出液からマイクロプラスチックを分離するための本発明の一実施形態を示す。入口602及び中央の円筒形ふるい構造603を有する円筒形チャンバ601が提供されている。壁604が、入口の一方の側に提供されており、この壁は、流出液がチャンバに入るときに流出液が一方向にのみ流れることを可能にし、濾過されたデブリがチャンバ内の特定の場所に集まることを可能にするバッフルとして働く。チャンバ601の内部壁、ふるい構造603の外部壁、及び壁604は、チャネルを画定し、このチャネルを通って、濾過されていない流出液が、壁604の他方の側に流れ、そこに蓄積することができる。濾過された材料が通過して捕らえられ得るアパーチャ605が提供されている。洗濯流体導管606を備えるフィルタ圧力再生システムが提供され、洗濯流体導管606は、導管1206から半径方向外向きに突出し、洗濯流体をふるい構造603の濾過された側において垂直に方向付けて、ふるい構造の濾過されていない側に蓄積した物質を取り除くように配設された、洗浄ノズル607のアレイに洗濯流体を供給する。物質は、取り除かれるにつれて、流出液の流れによって、チャネルの端部に向かって、アパーチャ605を通って、トラップ内に掃引される。トラップは望ましいが、実施形態はそれなしでも機能する。洗濯流体のジェットは、連続的又は周期的に動作することができる。洗濯流体は、洗浄ノズルから放出される洗濯流体のジェットが、ふるい構造を通過する流出液の流体成分の流れに抗して材料を取り除くために十分な力を有するように、加圧され、洗浄ノズルを強制的に通される。一実施形態では、フィルタが洗濯機と直接連通している場合、廃水の排水からの圧力なしにメッシュを洗浄することを可能にするように、洗濯機の排水を一時的に停止することが有利であり得る。洗濯流体は、清浄な本管水であり得、圧力は、本管水圧によって提供され得る。ポンプも、別の供給源から清浄な水又は別の流体を圧送するために使用され得る。洗濯流体は、ふるい構造に付着した石鹸を溶解するために加熱され得る。洗濯流体がポンプによって加圧される場合、ポンプの電力消費が設計上の考慮事項である。この電力消費を最小限に抑えることは、ポンプ自体のコスト及びその動作コストを低減するために好ましい。
【0055】
図7aは、中心導管702から半径方向に延在する2つの回転可能な対向する洗浄ノズル701a、bを有するノズルアセンブリを備える、フィルタ圧力再生システムを有する一実施形態を示す。中央導管702は、洗浄ノズルに加圧された洗濯流体を給送する。流出液は、入口703を介してセパレータに入り、チャンバの外部壁及びふるい構造704によって形成されたチャネルの周りを壁705まで通過し、そこで、濾過された材料Mがトラップ706内に蓄積する。洗浄ノズル701a、bは、ふるい構造704に対して垂直に位置合わせされている。洗浄ノズルは、モータ(
図18に示される)又は他の手段によって回転させることができる。他の手段は、推進ノズルの機械的操作のためのエネルギーを提供するために、濾過されていない流出液の上流の流れを利用することを含む。
【0056】
図7aでは、洗浄ノズルは、流出液の流れの方向に回転される。
図7bは、洗浄ノズル701aから放出される洗濯流体707のジェットによって、ふるい構造704の濾過されていない側から排出される廃棄材料Mの詳細図を示す。回転洗浄ノズルの数を低減させることによって、
図6aに示される固定洗浄ノズルのアレイの場合と同じである、ふるい構造に対する洗濯流体のジェットの被覆率を達成することができるが、洗濯流体ポンプに必要な電力はより低くなる。洗浄ノズルは、排出された材料をトラップに向かって下に押しやるために下方に方向付けられ得る。
【0057】
洗濯流体は、水であり得るか、又は空気及び水の混合物であり得る。
図7cは、水及び空気を含む洗浄流体のジェットを示しており、水のペレット708が洗浄ノズル701aから排出されているのが分かる。これは、洗濯流体の速度及び排出効果を増加させる。
【0058】
フィルタ圧力再生システムの洗浄ノズルは、加圧された洗濯流体の成分がふるい構造の濾過された側に対して接線方向になるように構成することができる。
図8aは、そのような配設を有するフィルタ圧力再生システムを示す。洗浄ノズル801a、bの端部は、流出液の流れの方向に角度が付けられている。これは、濾過された材料を更に流出液の流れの中に排出する効果を有し、この場合、濾過された材料は、ふるい構造を通る流出液の流れの作用下で、ふるい構造に再付着する前に、トラップ802に向かって更に掃引され得る。
図8aは、流出液の流れの方向に回転しているノズルアセンブリを示す。
図8bは、流出液の流れに抗して回転しているノズルアセンブリを示す。
【0059】
図9aは、フィルタ圧力再生システムのためのノズルアセンブリの代替的な配設を示す。中央ハブ901が、ハブ901から半径方向に延在する洗浄ノズル902a、bなどのアレイを支持する。ハブは、加圧された洗濯流体を洗浄ノズルに給送するための導管を含む。洗浄ノズルは、互いの真上に4つのスタックとして配設されており、整合するスタックがハブの真反対側に配設されている。この配設は、ふるい構造の全幅がノズルアセンブリの各掃引において洗浄されることを確実にする。
【0060】
図9bは、洗浄ノズルのアレイが中心ハブの周りに螺旋構造に配設された、ノズルアセンブリを示す。これは、排出された濾過された材料が流出液の流れの中で下方に向かい、より迅速にトラップに到達することを促進する。
【0061】
図10aは、フィルタ圧力再生システムのノズルアセンブリを推進するためのノズルアセンブリ回転ユニット1000を示す。ノズルアセンブリ回転ユニット1000は、洗浄ノズルに固定されている。回転ユニットは、推進流体用の導管として作用する中央ハブ1001を備える。推進流体及び洗濯流体は、洗濯流体導管及び回転ユニットハブが接続されている場合、同じ流体であり得る。回転ユニット1000は、半径方向に延在するアーム1002a、bを有し、これは、アームに垂直に方向付けられた推進ノズル1003a、bで終端している。推進ノズルを出る流体は、ハブの軸に対して接線方向に方向付けられ、回転ユニット1000を回転させ、したがって、それに固定されたノズルアセンブリを回転させる。
【0062】
図10bは、作用中のノズルアセンブリ回転ユニット1000を示す。
【0063】
図11aは、フィルタ圧力再生システムを含むセパレータユニットの一実施形態を示す。セパレータユニット1100は、外部円筒壁1101を備える。この実施形態では、外部壁は透明であるため、ユーザは、セパレータが動作しているときに見ることができ、また、蓄積された濾過された廃棄物も見ることができる。セパレータユニット1100は、円形のキャップ1102及び基部1103を有する。入口1104が、壁1101に提供されている。出口1105が、基部1103に提供されている。
【0064】
図11bは、セパレータユニット1100の側面図を示す。円筒形のふるい構造が、外部壁1101と同軸に提供されている。ふるい構造は、キャップ1102と基部1103との間に延在し、濾過されていない流出液が通過できないシールを提供する。ふるい構造は、アパーチャが50マイクロメートルのメッシュが固定された開口支持足場を含む。5~150マイクロメートルの範囲のメッシュサイズも好適である。メッシュは、固体材料を流出液の液体成分から分離する。内部分割壁1107が、流出液が入口1104から開始してふるい構造の周りを流れるためのチャネルを形作っている。チャンバは、仕切り1108によって水平方向に2つの部分に分割されている。仕切り1108は、内部分割壁1107の他方の側に開口部を有する。開口部と仕切り1108の下のチャンバの下部部分との組み合わせは、廃棄物材料がその中に蓄積することができるトラップ1109を提供する。出口1105は、メッシュを通過する濾過された流出液を収集するスクープ1110に接続されている。
【0065】
図11cは、
図11aの線A-A’に沿ったセパレータユニット1000の断面図であり、ここでは、フィルタ圧力再生システムの構成要素が示されている。中央鉛直導管1111が、洗濯流体をノズルアセンブリに提供する。ノズルアセンブリは、回転可能なハブ1113に装着された推進ノズル1112を含む。
【0066】
図11dは、
図11aの線B-B’に沿ったセパレータユニット1000の断面図であり、ここでは、フィルタ圧力再生システムの構成要素が示されている。ノズルアセンブリは、回転可能なハブ1113に装着された洗浄ノズル1114a~dを含む。洗浄ノズルは、ハブから半径方向外側に延在して、ふるい構造の濾過された側に近接する。
【0067】
図2aに示されるような中央装着ハブ211は、洗濯流体が回転ノズルを通過することを可能にする開口部に洗濯流体を給送するための中空コアを有する。装着ハブは、主フィルタハウジングから取り外し可能であり、構成要素の製造可能性及び保守を補助し得る。
【0068】
メッシュが装着される構造は、ユーザがアクセス可能な開口ハッチを有し得る。これは、寿命の間の製品のメンテナンスを可能にする。これは、回転ノズルが、経時的にデブリの進入及び蓄積に起因して詰まる場合に有利であり得る。
【0069】
セパレータユニットは、直径が約15cmである。しかしながら、より大きいか又はより小さい直径が、用途に応じて選択され得ることが理解されるであろう。ユニットのサイズは、濾過されるべき流出液の流量に基づいて選択される。15cmのセパレータ直径は、13リットル/分の速度で流れる家庭用洗濯機からの流出液を処理するために十分である。
【0070】
所与の流量での水の通過を可能にするメッシュの開口面積は、メッシュの表面積又はメッシュアパーチャのいずれかを変更することによって調整することができる。メッシュアパーチャは、効率に影響を及ぼすため、より高い効率を提供するためには、より小さいメッシュアパーチャが一般に好ましい。メッシュ表面積は、高さ及び直径の関数であり、したがって、所与の面積は、直径が低減される場合、高さを増加させることによって整合されることができ、逆もまた同様である。全ての変数は、製品パッケージング及び効率仕様要件を満たすように調整することができる。
【0071】
一実施形態では、濾過された流出液自体が、ふるい構造を洗浄するために再循環される。
図12は、入口と、円筒形ハウジングと、ふるい構造1203と、を有するセパレータユニット1270を示す。出口1205が、濾過された流出液を収集する。濾過された流出液の一部は、導管1206内に分流され、そこでポンプ1207によって加圧され、洗濯流体をノズルアセンブリ1209に提供する中央鉛直導管1208に方向付けられる。
【0072】
図13aは、水位線の下の場所に好適であり、濾過された廃水の一部を同様に再循環させてフィルタ圧力を再生する一実施形態を示す。セパレータユニット1300は、入口1301と、ハウジング1302と、ふるい構造1303と、出口1304と、を有する。出口1304からの濾過された流出液の全ては、ポンプ1305を介して外に圧送される。ポンプ1305は、濾過された流出液の一部を、洗濯流体をノズルアセンブリ1308に提供する中央鉛直導管1307に、導管1306を介して分流させて戻すように配設されている。十分な量の流体が圧力再生システムに再循環されることを確実にするために、制限部1309がポンプ出口管1310に提供されている。代替的には、ポンプ1305は、
図13bに示されるような単一の出口と、一部の濾過された流出液を圧力再生システム内に再循環されるように導管1313に分流させ、残りを汚水管に分流させる接合部1312と、を有し得る。再循環される濾過された流出液の割合を決定するために、制限部1314が提供されている。導管1306内に空気入口1315を提供することができ、これにより、圧力再生システム内への空気が、ふるい構造の濾過された側に対する洗浄流体のジェットの洗浄効果を高めることが可能となる。
【0073】
セパレータユニットの排水及び圧力再生を別個に制御できることが有利であり得る。排水ポンプ及び再循環ポンプが提供され得る。
【0074】
空気ポンプが、再生及び排水を補助するために使用され得る。
【0075】
流体センサを有するリザーバが、セパレータユニットの下に提供され得る。流体センサは、流体がリザーバ内に存在するときを検出する。流体センサスイッチは、ユニットから排水するポンプを制御するように配設されている。
【0076】
圧力センサを提供して、フィルタチャンバにわたる圧力の変化を監視し、流出物が逆流するときを検出することができ、これを使用して、ポンプを作動させてフィルタ圧力を再生することができる。
【0077】
入口を出口に接続するためにバイパスシステムが提供され得る。バイパスシステムは、セパレータが閉塞した場合、又は再生システムが何らかの理由で故障した場合に、流出液の全洗濯負荷が逆流し、溢れを引き起こすことなく、又は洗濯機若しくは排水サイクルの性能に影響を及ぼすことなく、廃棄物出口に分流されることを確実にする。
【0078】
圧力作動弁が、導管内に位置する。圧力作動弁は、出口に比して入口の圧力がある事前設定された値を超えると開く。したがって、フィルタが詰まっているために流出液が入口に逆流する場合、弁が開放して流出液を出口に通し、そこで廃棄物管に安全に排出することができる。代替的には、弁は、電子的に制御され得るタイプのものであり得る。ふるい構造の2つの側の間の圧力差を検出する圧力センサが、弁を制御することができ、その結果、圧力差が所定のレベルに達すると、弁が動作され、バイパスが作動される。
【0079】
図6a及び
図6bに示されるユニットの寸法は、その性能特性を変更するために変えることができる。例えば、メッシュ構造603の高さは、
図14a及び
図14bに示されるように変えることができ、これは、より大きい表面積、したがって、流量の増加を提供する。メッシュの高さがスケーリングされるため、ノズル構造の高さは、使用時にメッシュの表面全体が噴霧されるようにスケーリングされる。
図14aは、高さH1を有するメッシュ1401aを示し、ユニットは、高さH1にわたって延在するノズル1402aを有する。
図14bは、増加した高さH2を有するメッシュ1401bを示し、ユニットは、高さH2にわたって延在するノズル1402bを有する。
【0080】
チャンバの容積は、より大量の流出液を捕捉するために増加させることができる。チャンバの容積は、セパレータの直径又は高さを増加させることによって増加する。これは、
図15a及び
図15bに示されている。メッシュ構造の直径が増加すると、それによってノズルアセンブリの直径が増加する。
図15aは、直径D1のメッシュ構造1501aを示し、ユニットは、2つのアームを有するノズルアセンブリ1502aを有する。
図15bは、増加した直径D2のメッシュ構造1501bを示し、ユニットは、使用中にメッシュ構造の適切な噴霧を確実にするために、ここでは3つのアームを有するノズルアセンブリ1402bを有する。
【0081】
フィルタチャンバには、除去を容易にするために、捕らえられたマイクロファイバを特定の場所に保持するために役立つ特徴部を提供することができる。例えば、
図16に示されるように、フラップをチャンバ内に提供することができる。流出液は、入口1601に入り、一方の側ではチャンバ壁1602及び他方の側ではメッシュ構造1603によって誘導されてチャンバの周りを通過する。マイクロプラスチックは、流出液がチャンバの周りを移動するにつれて、端部バッフル1604に対して蓄積する。流出液の流れが洗濯機の排水サイクルとともに開始及び停止するとき、流出液の流れは逆になり、マイクロプラスチックをチャンバの周りに運び戻すことができる。可動フラップ1605が提供されており、これは、流出液の流れが一方向であるときに開放し(位置1605a)、流れが逆になるときに閉鎖する(位置1605b)。流出液の液体成分は、フラップが遮断されたときはメッシュを通過する傾向があり、一方、固体マイクロプラスチックは、チャンバ内に戻ることが防止される。フラップ1605は、固定された可撓性ゴムユニット又は剛性ヒンジユニットであり得る。
【0082】
フラップはまた、流出液が一方向に通過することができるが、戻ることを制限されるように角度を付けられた、チャンバの円周に対して垂直であり得る剛性特徴部であり得る。この実施形態では、いくらかの流出液が戻ることができるが、単純に製造可能性を増加させ、製品の堅牢性を増加させるために有利であり得る。
【0083】
チャンバの幾何学的形状は、チャンバ内の流出液の流速を増加させるように変えることができる。これは、流出液を分離するフィルタの能力を増加させ、フィルタシステムの圧力消費を低減させるために役立ち得る。
図17は、そのような配設を示し、円筒形チャンバ1701が、C1に位置する中心を有し、円筒形メッシュ構造1702が、C2に位置する中心を有し、C1及びC2は、オフセットされている。これは、流出液の速度が増加する制限部Rを生成する。
【0084】
ノズルアセンブリは、
図18に示されるように、電気モータなどの直接駆動を使用して回転されることができる。チャンバ1801は、メッシュ構造1802及びノズルアセンブリ1803を有し、この場合、ノズルアセンブリはモータ1804によって駆動される。これは、ノズルアセンブリの信頼性を改善するという利点を有する。ノズルアセンブリの回転が水圧によって動力供給される場合、ノズルアセンブリと装着スピゴットとの間の軸受表面の効率が重要である。これらの表面がデブリで詰まると、ノズルは回転を停止する可能性がある。更に、モータを使用してノズルアセンブリを回転させることにより、洗濯流体をノズルに加圧するポンプの必要性を排除することができ、ノズル内で発生した遠心力が、洗濯流体をノズル内に引き込み、それをふるい構造に対して発射する。
【0085】
ノズルアセンブリ自体は、少量のデブリを含有する洗濯流体による閉塞を低減するように最適化することができる。使用されている洗濯流体が再循環された濾過された流出液である場合、小さすぎてふるい構造によって停止されないデブリ、又は一緒になってより大きい閉塞物を形成するより小さい粒子の蓄積が、ノズル内に捕らえられ得る。これを克服するために、
図19aに示されるように、広いスロット1901を使用することができる。
【0086】
ノズルの最適化は、これが洗濯流体の分散及び速度の主要な決定要因であるため、重要である。用途に応じて異なる変形が可能である。一実施形態において、ノズルアームは、各ノズルセットが同一でないように配設され得る。対向する回転アームは、単一のノズルセットが、回転時にメッシュの全面的な表面を洗浄するのではなく、第2のノズルセットが続くときに、残りのメッシュ表面全てが洗浄されるように、配設され得る。これは、いくつかのシナリオにおいて、より低い速度などで洗濯流体を方向付けるより効率的な方法として有利であり得る。
【0087】
同一でないノズルを伴うシナリオでは、各ノズルから放出される流体の体積が、各対向するアーム間で平衡される力を保持するために等しいことが考慮される。
【0088】
別の実施形態では、
図19bに示されるように、単一のノズルアームのみが存在し得る。これは、ノズルから放出される流体の速度を最適化し、回転中のノズルアセンブリからの抗力を低減するために有利であり得る。
【0089】
フィルタメッシュの洗濯を達成するための他の方法は、
図20aに示されるように静的ノズルアセンブリを有すること、又は
図20bに示されるように構造を反転させてノズルアセンブリをふるい構造の外側に位置付けることを含む。
図20aは、入口2002を有するメッシュ構造2001を示す。メッシュ構造は、中心軸を中心として回転可能である。この構造は、出口を有するより大きいチャンバ(図示せず)内に装着されている。固定ノズルアセンブリ2003が、ふるい構造の外側に提供されており、メッシュ構造が回転してデブリを取り除く。壁が、入口の一方の側に提供され得(図示せず)、そのため、流出液は、チャネルを通ってふるい構造の周りに誘導され、そのため、洗浄ノズルからの洗濯水によって取り除かれた濾過されたマイクロプラスチックが、入口から離れた壁の側に蓄積する。
【0090】
図20bは、円筒形メッシュ構造2005の外側に位置する回転可能なノズルアセンブリ2004を示す。メッシュ構造2005内には、壁を画定する中実コア2006がある。入口2007が、バッフル2008の一方の側に提供されている。それらは一緒になって、流出液をふるい構造の周りに方向付ける。アセンブリ全体は、メッシュ構造の内側から外側へ通過する濾過された流出液を収集するための出口を有するチャンバ(図示せず)内に装着されている。ノズルアセンブリ2004をメッシュ構造の周りで回転させ、洗濯流体をメッシュに対して方向付けて材料を取り除くことができる。
【0091】
図20cは、流体2010の流れを回転可能な物体2011に向かって方向付けるように配設されたノズル2005を有する代替的なノズルアセンブリを示す。物体は、流体の流れをふるい構造2013に向かって外向きに偏向させるように配設された特徴部2012を有する。特徴部2012はまた、物体を回転させるように配設されており、その結果、放射された流体は、ふるい構造の出口側の表面を横切って掃引し、したがって、他方の側のデブリを取り除く。
【0092】
上述のセパレータシステムは、洗濯機内に設置され得るか、又は洗濯機の外側に位置し、洗濯機の廃水出口に接続され得る。独立型セパレータのより詳細な説明を以下に提供する。
家庭用洗濯機などの織物加工装置の外部に位置付けるためのセパレータユニットが
図21aに示される。ユニット2100は、廃水入口及び出口(図示せず)を有する本体2101と、取り外し可能なジャグ2102と、を備える。ジャグは、濾過されたマイクロファイバを収集することができるフィルタを含む。ジャグを取り外すことにより、濾過されたマイクロファイバを空にすることが可能となる。
図21bは、ジャグがユニットから取り外されて分離された状態のユニット2100を示す。ジャグは、流出液入口、流出液出口及び圧力消費再生流体給送のための導管を有する。圧力消費再生流体は、再循環された濾過された流出液である。導管は、スタブで終端し、ユニットの本体は、これらの導管スタブを受け入れる開口部と、流出液入口2103と、濾過された流出液出口2104と、再循環される濾過された流出液2105と、を有する。各開口部は、ジャグが定位置にあるときにスタブと開口部との間の接合部から流体が漏出しないことを確実にする水密シールを有する。
【0093】
図22aは、
図21aの線A-A’に沿ったユニット2100の断面を示す。ユニットは、洗濯機の出口に接続することができる廃水入口2201を有する。導管が、ジャグ2203の入口スタブ2202につながっており、この場合、廃水は、ユニットが使用されているとき、ジャグ2203の円筒形チャンバ2204内に接線方向に方向付けられる。ジャグ2203内の中央には、
図23により詳細に示される円筒形フィルタアセンブリ205が位置する。それは、一組の鉛直リブの間に一連の開口部を有するプラスチックケージ2301である。メッシュ(図示せず)が、プラスチックケージにオーバーモールドされている。メッシュは、リブの外側と面一である。チャンバ2204の内側でジャグ入口2202の一方の側に壁を形成するバッフル2302が提供されており、その結果、流出液は、チャンバの内側の周りを一方向にのみ進む。捕捉された粒子は、フィルタの周りを通過し、バッフルに集まり、入口から離れたフィルタの遠い側に溜まる。これは、捕捉された粒子の再循環を制限する。入口の近くのメッシュは、粒子がないように清浄に保たれる。したがって、廃水がフィルタチャンバに入るとき、廃水は、メッシュを通過することができる。フィルタアセンブリは、濾過されていない流出液が出口内にオーバーフローすることを防止するためのキャップ2203bを有する。このフィルタキャップはまた、ユーザがメンテナンスのために再生装置にアクセスすることを可能にするために取り外され得る。キャップは、フィルタアセンブリの上部に設計され、捕捉された流出液がメンテナンス中にこの経路を通って逃げることができないことを確実にする。ジャグ2203は、ユーザが濾過されたマイクロプラスチックを取り出すために内部にアクセスすることができるように、開口した上部を有する。ジャグ2203は、フランジ2206を有する外部リムを有する。ジャグ2203がユニット内に設置されると、蓋2207がジャグ上に下げられる。蓋は、フランジ2206と係合するシール2208を含む。レバー2209が、蓋をジャグ上に下げ、ユニット内へのジャグの水密シールを提供する機構を動作させる。
【0094】
別の実施形態では、フィルタ蓋は、ユーザがフィルタ本体の周りに蓋を回転させることによって組み立てられ、タブで定位置に保持される、取り外し可能な構成要素であり得る。
【0095】
ジャグのフィルタアセンブリ内には、中空スピゴット2211に装着された回転可能なノズルアセンブリ2210を備える圧力消費再生装置が位置する。回転可能なノズルアセンブリは、フィルタアセンブリキャップ2203bによってスピゴット上に捕捉される。スピゴットは、洗濯流体をノズルアセンブリに提供することができる、
図22bに示される再循環ポンプ2216aにユニットを通して経路付けられた導管によって給送される。ノズルアセンブリは、
図24により詳細に示される。2つの中空アーム2402a、2402bが、中央ハブ2401に接続されており、それらは、回転軸からオフセットされており、ハブから接線方向に突出している。各アームの端部は、メッシュの高さにわたって延在するように配設された可撓性ノズル2403a、2403bの鉛直な列を有する。ノズルは、堆積したライムスケールを容易に砕くことができるように可撓性であり得る。ノズルは、剛性であり得る。ノズルアセンブリのオフセット接線方向配設は、加圧された流体が再循環ポンプによってノズルを強制的に通されるとき、アセンブリを約30~150rpmで回転させることを意味する。回転は、チャンバの周りの流体の流れと反対方向になるように配設されている。このようにして、ノズルから放出された流体のジェットの衝突角度は、流出液の流れと一体となり、これは、取り除かれたデブリが、角度が流出液の流れに抗していた場合よりも、メッシュの周りを更に流れることを可能にする。
図25は、ジャグアセンブリ内の定位置にあるノズルアセンブリを示す。再生装置が装着されたスピゴットは、滑り軸受として動作する。スピゴットは、ある量の洗濯流体が出ることを可能にするブリード経路を上部セクション及び下部セクションに有する。これは、溝のラビリンスシールによって制限される。洗濯流体がここから出ることを可能にすることが重要であり、これは、この機械的システム内に通過する可能性がある任意のデブリもまた、外に通過され、塞ぐリスクを制限することができることを確実にするためである。溝は、任意の配向でメッシュアパーチャを通り抜けることができる最大の粒子がこの軸受を通過することを可能にするような公差を有する。
【0096】
ジャグ203には、メッシュを通過した濾過された流出液を収集する成形物2212が提供されている。この成形物は、流出液をジャグ出口2213に導く。ジャグ出口は、2つのリザーバ、すなわち、再循環リザーバ2214及び排水リザーバ2215に給送する。再循環リザーバは、再循環ポンプ2216aに接続されている。排水リザーバは、
図22bに示される排水ポンプ2216bに接続されている。排水ポンプからの出口は、濾過された流出液がリザーバ2214、2215に戻ることを防止するための一方向弁2218を有するチャンバ2217に給送する。濾過された流出液は、出口2219を介してユニットから出る。
【0097】
フィルタユニットからの排水時に、リザーバは、排水リザーバの前に再循環リザーバの充填を優先するように配設されている。これは、再循環のための洗濯流体の供給が常にあり、それが排水ポンプによって除去されないことを確実にする。
【0098】
再循環リザーバの容積は、リザーバを完全に空にすることなく一定の再循環を提供することができる洗濯流体の供給を確実にするように設計されている。いくつかのシナリオでは、これを制限し、「バースト」のために十分な洗濯流体のみを提供することが有利であり得、これは、この容積の低減が、製品サイズを低減することを可能にするためである。
【0099】
別の実施形態では、リザーバ及び他の構成要素は、フィルタユニットからある距離に位置し、導管によって接続され得る。これらの構成要素を分割することは、フィルタを別のシステムに、例えば洗濯機の内部に一体化するときに自由度を提供するため、有利であり得る。
【0100】
排水リザーバの容積は、出口ダクト及びホース管からのいずれの逆流流体も、オーバーフローすることなくこのチャンバ内に戻って満たすことができることを確実にするように設計されている。これは、製品が床の高さの近くに設置されているときに使用者がフィルタジャグを取り外すことができ、いかなる溢れも生じないことを確実にする。
【0101】
リザーバの幾何学的形状は、角度の付いた基部と、ポンプのための中央給送点と、を伴って設計されている。これは、タンク内の静的な流れ領域を除去し、粒子が給送点に移動して任意の廃水とともにポンプによって除去されることを促進する動的排水環境を作り出すことによって、タンク内の沈降を低減する。
【0102】
リザーバの幾何学的形状及び深さは、ポンプの渦巻き形成を制限するように更に設計されており、渦巻き形成は、さもなければ、ポンプ内に水を引き込む能力を低減し、ポンプの動作効率を低減するであろう。
【0103】
ユニット2100の入口2201及び出口2219は、導管2220によって接続されている。分配弁2221が、導管2220への進入口に提供されている。分配弁は、所定の圧力で開放し、その結果、ユニットに故障があり、圧力が上昇した場合、弁が動作し、流出液がユニットのフィルタセクションをバイパスして出口に直接流れる。一方向弁2222は、濾過された流出液の再循環を防止するために提供されており、一方向弁2223は、流出液がリザーバに入るようにバイパスすることを防止するために提供されている。設計の別の実施形態では、ユーザは、メンテナンスのために、例えば、閉塞物を除去するためにバイパスにアクセスすることができる。
【0104】
静止導管に組み立てられたときにフィルタジャグのスピゴットの周りをシールする弁がある。フィルタユニットへの入口には、入口スピゴットの挿入時に開放され、フィルタユニットが取り外されたときに流出液の流れがある場合に自動的に閉鎖する受動的な一方向弁もある。
【0105】
入口には空気弁2224が提供されており、再循環ポンプ及び/又は排水ポンプが、接続された洗濯機から水を引き出すことを防止し、洗濯機内に十分な水が残っていることを確実にする。
【0106】
図26は、PCB2601上に装着されたユニットの電子制御システムの配設を示す。2つのセンサ、すなわち、i)制御方法及びソフトウェア論理に応じてダクトの入口又は他の領域にあり、流出液の存在を検出する容量センサ、並びにii)メッシュの2つの側の間の圧力差を測定するように配設された圧力差センサが提供されている。圧力差センサは、メッシュの各側の間の圧力差を示すために使用することができる。これは、システムの健全性を監視するために使用することができ、メッシュがもうすぐデブリで目詰まりし、再生が作動されるべきである場合に示すなど、論理にフィードバックを提供するために使用することができる。ジャグがユニット内に完全に位置するときを検出するマイクロスイッチ2602が提供されている。機械的な動きを検出するために、IRセンサなどの任意の他のタイプのセンサが使用され得る。ジャグが位置せず、ユニットがスイッチオンされている場合、アラームが鳴って、使用前にジャグを位置付けるようにユーザに警告する。これはまた、メンテナンス中に、ユーザがジャグを交換し、ユニットを分解したままにしないように気付かせるように、タイマで動作されることができる。
【0107】
容量センサは、1つのタイプの流体センサであり、フロートスイッチなどの任意の他のタイプを使用することができる。
【0108】
電子システムは、センサ及びソフトウェア論理の異なる組み合わせを伴う多数のモードでユニットを動作させ、システム動作を最適化するか、又は異なる地域、ユーザ、機能若しくはコスト要件に合わせてシステム動作を変更するように配設されている。例えば、容量センサのみを使用して(圧力センサなしで)、構成要素の数及びコストを低減することができる。以下は、使用モードの例である。
【0109】
実施例1-容量センサ及び圧力センサ
アクティブフィルタリング:
容量センサが、入口に流出液が存在すること(すなわち、洗濯機が空になりつつあること)を示し、圧力センサが、メッシュが目詰まりしていることを示す場合、排水ポンプを作動させて、ユニットを排水することができ、再循環ポンプを作動させて、メッシュに噴霧してデブリを除去し、圧力消費を再生する。アクティブフィルタリングは、トリガされると、設定された時間にわたって稼働し得る。
【0110】
パッシブフィルタリング:
圧力センサが、圧力差が閾値未満であることを示し、容量センサがトリガされた場合、パッシブフィルタリングが開始される。これは、再循環ポンプがオフにされ、所望であれば排水ポンプのみが動作される場合である。
【0111】
排水サイクル:
容量センサが、入力における流出液が停止したことを示すか、又は圧力センサが、ある期間にわたって流体がフィルタを通過しなかったことを示す場合、再循環ポンプは、約100秒であり得る遅延の後に動作され、メッシュを洗浄する。この遅延は、調整可能である。例えば2秒後すぐに、排水ポンプを作動させてシステムを排水する。次いで、再循環ポンプは、例えば、更に3秒後にオフにされ、次いで、排水ポンプは、例えば10秒後にオフにされる。容量センサが入力流出液を検出する場合、排水サイクルが中断され、濾過モードが再び開始される。
【0112】
待機:
容量センサがいかなる水も検出せず、排水サイクルが実行された場合、再循環ポンプ及び排水ポンプの両方がオフにされる。
【0113】
実施例2-容量センサのみ
容量センサは、入口管上に提供されている。水が検出されると、水がもはや検出されなくなるまで、ポンプが作動される。ポンプは、所定の秒数だけオーバーランして、メッシュを洗浄し、フィルタを排水するようにプログラムされている。
【0114】
実施例3-排水ポンプ上の電流監視を伴う容量センサ。
容量センサは、入口管上に提供されている。水が検出されると、排水ポンプがオンにされる。流体センサが高を読み取っている間に排水ポンプ上の電流が低である場合、再循環ポンプがオンにされる。再循環ポンプは、排水ポンプがオンのままである間、所定の時間後にオフにされる。
【0115】
実施例4-洗濯機一体型-圧力センサのみ
セパレータユニットは、洗濯機又は他の織物加工装置に一体化され得る。洗濯機制御論理と一体化することにより、水がフィルタに圧送されているときをフィルタが知ることが可能となるため、流体センサは必要とされない。流体がフィルタを通して圧送され、圧力センサが低であるとき、再循環ポンプは稼働されないが、排出ポンプ(取り付けられている場合)は作動され得る。流体がフィルタを通して圧送され、圧力センサがトリガされると、再循環ポンプが稼働される。洗濯機排水サイクルは、圧力消費再生の有効性を増加させるために、この時点で数秒間休止することができる。
【0116】
ユニットは、出力部からの水を洗濯機に戻して再循環させることによって、既存の洗濯機又は他の織物加工機器の水消費量を低減するために使用することができる。これが可能であるのは、フィルタが流出液から高い割合のデブリを除去し、したがって非常に清浄であるためである。洗濯機に一体化されたユニットも、この機能を提供し得る。
【0117】
セパレータユニットは、洗濯機に一体化され、デブリが洗濯機ポンプに到達して損傷を与えることを防止するために使用される従来のフィルタに置き換わるために使用され得る。更に、既存のフィルタを本明細書に開示される高度な濾過技術で置き換えることによって、より高い効率で動作する、異なる洗濯機ポンプが一緒に使用され得る。
【0118】
入口がふるい構造の内側に給送し、出口がふるい構造の外側から濾過された流出液を収集するセパレータが提供され得る。
【0119】
セパレータハウジングは、流出液が排水されたときにトラップを空にするために開放され得る。
【0120】
エアロックを回避するために、ふるい構造の上部に開口部が提供され得る。
【0121】
洗濯機から全ての廃水が吸い上げられることを回避するために、セパレータの入口に空気入口が提供され得る。
【0122】
セパレータユニットの圧力を再生することに対する代替案として、使い捨てカートリッジが提供され得る。濾過要素を含有するセパレータの部分、すなわちふるい構造は、カートリッジとして提供され得、カートリッジは取り外され、廃棄され、新しいものと交換される。代替的には、カートリッジは、洗浄のために送られてから再使用され得る。
【0123】
織物工場から排出される廃水は、マイクロファイバで汚染されており、自治体の施設で濾過されることが保証されていない。これらの施設は、存在する場合、マイクロプラスチックの最高で98%を除去することができるが、逃げたものは依然として毎日数百万のマイクロファイバに相当する。水から除去されたマイクロファイバは、次いで、「下水汚泥」として環境に送られ、肥料として農地に散布され得る。最終的には、マイクロファイバは、汚染物質として自然環境に送られ、それらは源で停止される必要がある。
【0124】
湿式加工工場は、現在、線形システムで動作しており、それによって、マイクロファイバ資源は、技術的プロセスから生物学的環境への汚染物質として排出される。本明細書に記載されるセパレータシステムの使用は、技術的プロセス内のマイクロファイバの価値を保持し、生物学的環境への損傷を停止させるために、ループを閉鎖して連続サイクルにする。
【0125】
セパレータシステムの一実施形態は、自然環境の汚染が起こり得る前にマイクロファイバを源で捕捉することを可能にするために、湿式加工織物工場の既存の廃水出口に後付けすることができる。
【0126】
セパレータシステムは、マイクロプラスチック及び他の微小汚染物質を、路傍の側溝などの環境排水システムから濾過するために使用することができる。環境中の多くのマイクロプラスチックは、自動車タイヤ、路面及び路面標示などのプラスチックのより大きい品目から分解される。合成繊維に次いで、タイヤは、マイクロプラスチックの最大の源であり、鉱油などの有害材料を含有する。
【0127】
触媒コンバータは、ほとんどの自動車に取り付けられており、白金、パラジウム、銅及び亜鉛などの非常に貴重な材料を含有する。使用中に、少量のこれらの金属が車から失われ、破片が路面上に堆積する。金属濃度は地理的に変化するが、これらの材料の収集及びリサイクルは、環境汚染を低減するだけでなく、循環経済における収入源にもなり得る。
【0128】
本発明のより大規模な実施形態は、廃水処理プラントにおける流出液の処理に適用することができる。例えば、セパレータのチャンバは、直径1メートル又は2メートル以上であり得る。
【0129】
典型的な下水管網は、以下の2つの設計のうちの1つに沿って構築されている。
i)組み合わされた下水管。これらは、地表水及び下水を一緒に収集し、全ての廃水が廃水処理プラント(Wastewater Treatment Plant、WWTP)を通過することを意味する。激しい降雨時には、下水管がオーバーフローし、未処理の下水及び汚染物質を水域に放出することが一般的である。
ii)別個の下水管。これらは地表水を直接水域に排出する。
【0130】
両方のシステムにおいて、路傍流出物、すなわち道路からの地表水は、環境中に放出される。
【0131】
ほとんどの路傍の側溝は、規則的な地点に位置する排水管を有し、これらの排水管は、砂利及び砂のような重い材料を沈殿させて閉塞を防止する、沈殿物「ポット」を有する。これらは、いくらかの微小汚染物質を保持するが、マイクロプラスチック及び有価金属の大部分は、小さすぎて滞留されない。
【0132】
本発明の分離システムの一実施形態は、源において微小汚染物質を濾過するために、ドレインの沈殿物ポットへの挿入物として後付けすることができる。それは、既存の側溝に適合するように、かつ移動式真空ポンプを使用して空にされるように設計されている。
【0133】
別の実施形態では、システムは、海洋廃棄物処理のための濾過システムの一部として使用することができる。海上において、輸送船は、様々な源からのマイクロプラスチックを含む、船上での活動から汚染された廃水を投棄する。フィルタシステムは、廃棄の前にこの流出液を濾過し、したがってこの汚染源に対抗するために適用することができる。
【国際調査報告】