(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】前面映像表出が可能な太陽光システム
(51)【国際特許分類】
H02S 40/38 20140101AFI20240426BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240426BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20240426BHJP
【FI】
H02S40/38
G09F9/00 347A
G09F9/33
G09F9/00 362
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566821
(86)(22)【出願日】2022-10-26
(85)【翻訳文提出日】2023-10-30
(86)【国際出願番号】 KR2022016402
(87)【国際公開番号】W WO2023085647
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0153838
(32)【優先日】2021-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523403944
【氏名又は名称】ハンソルテクニックス株式会社
【氏名又は名称原語表記】Hansol Technics Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】100, Eulji-ro, Jung-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】イン・ホ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ドン・ギ・イ
【テーマコード(参考)】
5C094
5F251
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA51
5C094BA23
5C094HA01
5F251JA03
5F251JA05
5F251JA27
5F251JA28
5G435AA00
5G435EE13
5G435EE31
5G435GG43
5G435HH02
5G435HH20
5G435LL18
(57)【要約】
本発明は前面映像表出が可能な太陽光システムを開始する。このような本発明は建築物にPVモジュールを設置時PVモジュールの前面で映像表出が可能であるように構成したものであって、これに伴いPVモジュールを通じての太陽光エネルギーの効率的な集熱で電気エネルギーを確保するなど、発電量を増大させながらも確保された電気エネルギーを通じて建築物の外部に多様な種類の映像を表出させるものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物に固定されるモジュールフレーム;
前記モジュールフレームに装着され、太陽光エネルギーを集熱して電気を生産するPVモジュール;
前記PVモジュールの後方に多段で配置され、前記PVモジュールから生産される電気を駆動電源として前記PVモジュールの前方方向に映像が表出されるように光源を出射するLEDモジュール;
前記LEDモジュールを点灯や消灯または点滅駆動させるモジュール駆動部;および、
前記PVモジュールから生産される電気供給の有無、そして、前記LEDモジュールの点灯や消灯または点滅の駆動パターンを制御する信号を前記モジュール駆動部に出力するコントローラ;を含むことを特徴とする、前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項2】
前記PVモジュールは、
前記モジュールフレームに固定される透明な前面カバー;
前記モジュールフレームに固定される透明なバックカバー;および、
前記前面カバーと前記バックカバーの間に光源出射口が形成されるように、所定間隔を維持しながら多段で配列され、ジャンクションボックスとケーブルを通じて電気的に接続される太陽電池セル;を含むことを特徴とする、請求項1に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項3】
前記太陽電池セルの前面と後面にはそれぞれ保護シートが積層されることを特徴とする、請求項2に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項4】
前記太陽電池セルは単面または両面型電池セルであることを特徴とする、請求項2に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項5】
前記太陽電池セルと電気的に接続される前記ジャンクションボックスに連結される前記ケーブルはケーブルジャックによって連結されることを特徴とする、請求項2に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項6】
前記バックカバーの一面には反射面積と放熱面積拡張のためのパターン部が形成されることを特徴とする、請求項2に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項7】
前記パターン部はエンボス形態の突起であることを特徴とする、請求項6に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項8】
前記パターン部は「V」字状、「」」の形状、「コ」の形状、「U」字状のうちいずれか一つの形状にベンディングされた突出構造物であることを特徴とする、請求項7に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項9】
前記LEDモジュールは、
前記バックカバーの他面に固定され、前記PVモジュール方向に開口されたボックス型構造をなすランプ固定部;
前記ランプ固定部に収容される基板;
前記基板に実装される少なくとも一つ以上のLED素子;および、
前記ランプ固定部の開口部に結合され、前記LED素子の点灯や点滅時の光源が前記バックカバーと前記光源出射口および前記前面カバーを通じて外部に出射するようにガイドする透明蓋窓;を含むことを特徴とする、請求項2に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項10】
前記ランプ固定部は前記透明蓋窓に形成される透明接着層によって前記バックカバーの他面に接着固定されることを特徴とする、請求項9に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項11】
前記透明接着層はシリコン接着剤または接着シートであることを特徴とする、請求項10に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項12】
前記透明接着層はラミネーション工法またはホットプレス工法で前記透明の蓋窓に形成されることを特徴とする、請求項11に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項13】
前記モジュール駆動部は前記モジュールフレームの側部で締結部材を通じて着脱可能な少なくとも一つまたは一つ以上のボード構造物であって防水および防湿のためにモールディング処理され、前記ボード構造物にはDC-DCコンバータを含む駆動回路が実装されることを特徴とする、請求項1に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項14】
前記コントローラは前記モジュール駆動部と通信連結されることを特徴とする、請求項13に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【請求項15】
前記モジュールフレームには前記PVモジュールから生産される電気によって充電されながら前記LEDモジュールと前記モジュール駆動部に駆動電源を供給するバッテリーが装着されることを特徴とする、請求項1に記載の前面映像表出が可能な太陽光システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は太陽光発電によって駆動電源の供給を受けながら前面方向への映像表出がなされる太陽光システムに関する。
【背景技術】
【0002】
新再生エネルギーは汚染物質、温暖化、放射能のように危険物質を排出せず、再処理施設などを必要としない清浄エネルギー源として認識されている。新再生エネルギー源は風力、波力、太陽熱、地熱のような多様な形態が存在するが、規模の多様性、設置および運営において太陽光が最も高い便宜性を有しているので最も多く利用されている。
【0003】
最近では汎世界的に温室ガスの排出減少のために炭素排出権のような制度が施行されており、新再生エネルギーがさらに重要に思われている。このため、新再生エネルギーによる発電量を増加させるための多様な方法が積極的に試みられている。特に、前記のような試みが他の発電方式に比べて高い便宜性を有する太陽光に集中されており、したがって、従来には建築物を活用して採光、通風、換気などの目的で使われる太陽光システムを具現するに至った。
【0004】
すなわち、前記太陽光システムは建物にPVモジュール(Photovoltaic Module)を設置しながら、建築資材として役割をしながらも電気を生産する建物の外皮技術であり、これは太陽光エネルギーで電気を生産して消費者に供給することの他に、建築物の外装材として使うものである。
【0005】
一方、前記のような従来の太陽光システムを建物の壁面などに適用しながら映像の表出が可能であるように構成したりもした。
【0006】
しかし、前記のような太陽光システムに映像表出が可能な表示装置を適用する場合、従来には太陽光エネルギーの集熱効率が低下しないように太陽光エネルギーを透過させる表示装置を前面に配置した状態で、前記表示装置の後面にPVモジュールを配置するため、前記PVモジュールでの太陽光の集熱が正しくなされない問題点があった。
【0007】
また、PVモジュールを前面に配置し、前記PVモジュールの後面に表示装置を配置する構造は、建物の外壁構成が全くなされ得ないものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の技術的課題は、建築物にPVモジュールを設置する際にPVモジュールの前面に映像の表出が可能であるように構成することによって、PVモジュールを通じての太陽光エネルギーの効率的な集熱で電気エネルギーを確保するなど、発電量を増大させながらも確保された電気エネルギーを通じて外部で多様な種類の映像を表出させることができるようにする前面映像表出が可能な太陽光システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の技術的解決方法である前面映像表出が可能な太陽光システムは、建築物に固定されるモジュールフレーム;前記モジュールフレームに装着されて太陽光エネルギーを集熱して電気を生産するPVモジュール;前記PVモジュールの後方に多段で配置され、前記PVモジュールから生産される電気を駆動電源として前記PVモジュールの前方方向で映像が表出されるように光源を出射するLEDモジュール;前記LEDモジュールを点灯や消灯または点滅駆動させるモジュール駆動部;および、前記PVモジュールから生産される電気供給の有無、そして、前記LEDモジュールの点灯や消灯または点滅の駆動パターンを制御する信号を前記モジュール駆動部に出力するコントローラ;を含む。
【0010】
また、前記PVモジュールは、前記モジュールフレームに固定される透明な前面カバー;前記モジュールフレームに固定される透明なバックカバー;および、前記前面カバーと前記バックカバーの間に光源出射口が形成されるように、所定間隔を維持しながら多段で配列され、ジャンクションボックスとケーブルを通じて電気的に接続される太陽電池セル;を含む。
【0011】
また、前記太陽電池セルの両面にはそれぞれ保護シートが積層される。
【0012】
また、前記太陽電池セルは単面または両面型電池セルである。
【0013】
また、前記太陽電池セルと電気的に接続される前記ジャンクションボックスに連結される前記ケーブルはケーブルジャックによって連結される。
【0014】
また、前記バックカバーの一面には反射面積と放熱面積の拡張のためのパターン部が形成される。
【0015】
また、前記パターン部はエンボス形態の突起である。
【0016】
また、前記パターン部は「V」字状、「」」の形状、「コ」の形状、「U」字状のうちいずれか一つの形状にベンディングされた突出構造物である。
【0017】
また、前記LEDモジュールは、前記バックカバーの他面に固定され、前記PVモジュール方向に開口されたボックス型構造をなすランプ固定部;前記ランプ固定部に収容される基板;前記基板に実装される少なくとも一つ以上のLED素子;および、前記ランプ固定部の開口部に結合され、前記LED素子の点灯や点滅時の光源が前記バックカバーと前記光源出射口および前記前面カバーを通じて外部で出射するようにガイドする透明蓋窓;を含む。
【0018】
また、前記ランプ固定部は前記透明蓋窓に形成される透明接着層によって前記バックカバーの他面に接着固定される。
【0019】
また、前記透明接着層はシリコン接着剤または接着シートである。
【0020】
また、前記透明接着層はラミネーション工法またはホットプレス工法によって前記透明蓋窓に形成される。
【0021】
また、前記モジュール駆動部は前記モジュールフレームの側部で締結部材を通じて着脱可能な少なくとも一つまたは一つ以上のボード構造物であって防水および防湿のためにモールディング処理され、前記ボード構造物にはDC-DCコンバータを含む駆動回路が実装される。
【0022】
また、前記コントローラは前記モジュール駆動部と通信連結される。
【0023】
また、前記モジュールフレームには前記PVモジュールから生産される電気によって充電されながら前記LEDモジュールと前記モジュール駆動部に駆動電源を供給するバッテリーが装着される。
【発明の効果】
【0024】
本発明は建築物にPVモジュールを設置する際にPVモジュールの前面に映像表出が可能な太陽光システムである。これを通じて、PVモジュールを通じての太陽光エネルギーの効率的な集熱で電気エネルギーを確保するなど、発電量を増大させながらも確保された電気エネルギーを通じて外部に多様な種類の映像を表出させる効果を期待できる。
【0025】
本発明の効果は以上で言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は請求の範囲の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の実施例で前面映像表出が可能な太陽光システムに対する概略的なブロック構成図である。
【
図2】本発明の実施例で前面映像表出が可能な太陽光システムの構造を示した斜視図である。
【
図3】本発明の実施例で前面映像表出が可能な太陽光システムの構造を示した分解図である。
【
図4】本発明の実施例で前面映像表出が可能な太陽光システムの構造を示した正面図である。
【
図5】本発明の実施例でPVモジュールにLEDモジュールが接着固定された状態を示した断面概略図である。
【
図6】本発明の実施例で単一の太陽光システムで映像が表出される状態を示した正面図である。
【
図7】本発明の実施例で複数の太陽光システムで映像が表出される状態を示した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の利点および特徴、そして、それらを達成する方法は添付される図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明の技術的思想の実施例において、以下で開示される実施例に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で具現され得、ただし本実施例は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明の技術的思想の実施例において請求項の範疇によって定義されるのみである。
【0028】
本明細書で使われた用語は実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含む。
【0029】
本明細書で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0030】
また、本明細書で記述する実施例は、本発明の理想的な例示図である断面図および/または平面図を参照して説明されるであろう。したがって、本発明の実施例は図示された特定形態に制限されるものではなく、必要な形態の変化も含むものである。例えば、直角で図示された領域はラウンド状または所定の曲率を有する形態であり得る。したがって、図面で例示された領域は概略的な属性を有し、図面で例示された領域の形は装置の領域の特定の形態を例示するためのものであり発明の範疇を制限するためのものではない。
【0031】
明細書全体に亘って同一参照符号は同一構成要素を指し示す。したがって、同じ参照符号または類似する参照符号は、該当図面で言及または説明されなくても他の図面を参照して説明され得る。また、参照符号が表示されなくても他の図面を参照して説明され得る。
【0032】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施例を説明することにする。
【0033】
図1は本発明の実施例で前面映像表出が可能な太陽光システムに対する概略的なブロック構成図であり、
図2は本発明の実施例で前面映像表出が可能な太陽光システムの構造を示した斜視図であり、
図3は本発明の実施例で前面映像表出が可能な太陽光システムの構造を示した分解図であり、
図4は本発明の実施例で前面映像表出が可能な太陽光システムの構造を示した正面図であり、
図5は本発明の実施例でPVモジュールにLEDモジュールが接着固定された状態を示した断面概略図を図示したものである。
【0034】
添付された
図1~
図5を参照すると、本発明の実施例に係る前面映像表出が可能な太陽光システムは建築物に設置され得るものであって、モジュールフレーム10、PVモジュール20、LEDモジュール30、モジュール駆動部40、コントローラ50、および/またはバッテリー60とインバータ70を含む。
【0035】
前記モジュールフレーム10は建物の内部を外部と遮断させるために、外壁または外壁の開口部などに設置される四角フレーム状のフレーム構造物である。
【0036】
前記モジュールフレーム10の両側部には前記PVモジュール20が嵌合される結合溝(図示されず)、そして、前記PVモジュール20と電気的に接続されるジャンクションボックスJBとこれに連結される前記インバータ70およびケーブルC1が配置される引き出し路(図示されず)も形成され得る。
【0037】
前記PVモジュール20は四角フレーム状をなす前記モジュールフレーム10に両端が嵌合されながら太陽光エネルギーを集熱して電気を生産する長方形のパネル型構造物であり、これは前面カバー21、バックカバー22、太陽電池セル23を含む。
【0038】
前記前面カバー21は透明なガラスまたは合成樹脂材からなる板状の構造物であって、前記モジュールフレーム10の前方側に固定される。
【0039】
前記バックカバー22は透明なガラスまたは合成樹脂材からなる板状の構造物であって、前記前面カバー21と一定のギャップを維持しながら前記モジュールフレーム10の後方側に固定される。
【0040】
前記太陽電池セル23は前記前面カバー21と前記バックカバー22の間に維持されるギャップに光源出射口23aが形成されるように、所定間隔を維持しながら多段で配列され、ジャンクションボックスJBおよび/またはインバータ70とケーブルC1を通じて電気的に接続される。
【0041】
ここで、前記太陽電池セル23は単面または両面型電池セルであり得、前記太陽電池セル23と電気的に接続される前記ジャンクションボックスJBおよび/またはインバータ70に連結される前記ケーブルC1はケーブルジャックJ1により連結され得る。
【0042】
前記太陽電池セル23の両面には、図面に図示されてはいないが保護シートが積層され得、前記保護シートはエチレンビニルアセテート(Ethylene Vinyl Acetate、以下「EVA」という)樹脂を主成分とする微粒子を含むことができる。
【0043】
前記前面カバー21と前記バックカバー22は透明材質と説明したが、半透明またはポリマー素材(例;ETFEなど)で構成されてもよい。前記前面カバー21は太陽光エネルギーを前記太陽電池セル23に伝達する。
【0044】
前記バックカバー22の一面には、図面に図示してはいないが反射面積と放熱面積拡張のためのパターン部が形成され得る。前記パターン部はエンボス形態の突起であるか、または「V」字状、「」」の形状、「コ」の形状、「U」字状のうちいずれか一つの形状にベンディングされた突出構造物であり得る。
【0045】
前記バックカバー22は前記PVモジュール20内前記太陽電池セル23で太陽光エネルギーを集熱時、集熱されずに一部通過する太陽光エネルギーを前記太陽電池セル23に反射させることができる。したがって、前記太陽電池セル23の集熱性能を高めながら電気生産量を増やすことができる。したがって、前記太陽電池セル23は一面セル構造よりは両面セル構造で形成されることが好ましい。
【0046】
前記LEDモジュール30は前記PVモジュール20に含まれる前記バックカバー22に多段で配置され、前記PVモジュール20から生産される電気を駆動電源として前記PVモジュール20の前方方向に映像が表出されるように光源を出射し、これはランプ固定部31、基板32、LED素子33、透明蓋窓34を含む。
【0047】
前記ランプ固定部31は前記バックカバー22の他面に透明接着層25で接着固定されながら前記PVモジュール20方向に開口されたボックス型構造をなす。
【0048】
前記基板32は前記ランプ固定部31に収容されて固定されるフレキシブルな材質の基板である。
【0049】
前記LED素子33は前記基板32に実装される少なくとも一つ以上のチップLEDであり、前記透明蓋窓34により保護される。
【0050】
前記透明蓋窓34は前記ランプ固定部31の開口部に結合され、前記LED素子33の点灯や点滅時の光源が前記バックカバー22と前記光源出射口23aおよび前記前面カバー21を通じて外部に出射するようにガイドする。
【0051】
前記で説明する前記透明接着層35は前記透明蓋窓34に形成されるものであり、これは前記ランプ固定部31を前記バックカバー22の他面に接着固定するためのものである。
【0052】
前記透明接着層35はシリコン接着剤または接着シートであり、これはラミネーション工法またはホットプレス工法によって前記透明蓋窓34に形成され得る。
【0053】
前記透明接着層35はEVA(Ethylene Vinyl Acetate)樹脂であって、ホットプレス(Hot Press)工法またはラミネーション(Lamination)工法で前記ランプ固定部31の開口部に形成される前記透明蓋窓34に形成され得る。
【0054】
前記モジュール駆動部40は前記LEDモジュール30を点灯や消灯または点滅駆動させる。したがって、前記モジュールフレーム10の側部で締結部材を通じて着脱可能な少なくとも一つまたは一つ以上のボード構造物であって、防水および防湿のためにモールディング処理され得る。前記ボード構造物には、図面に図示してはいないがDC-DCコンバータを含む駆動回路が実装され得る。
【0055】
前記コントローラ50は前記PVモジュール20から生産される電気の供給の有無、そして、前記LEDモジュール30の点灯や消灯または点滅の駆動パターンを制御する信号を前記モジュール駆動部40に出力するものであり、前記コントローラ50は前記モジュール駆動部40と有線または無線通信網を通じて通信連結される。
【0056】
前記バッテリー60は前記モジュールフレーム10に装着されるもので、前記PVモジュール20から生産される電気によって充電されながら前記LEDモジュール30と前記モジュール駆動部40に駆動電源を供給できる。
【0057】
本発明の実施例に係る前面映像表出が可能な太陽光システムは、添付された
図1~
図7でのように、建築物に添付された
図6でのような単数の太陽光システムP1または添付された
図7でのように一つのメインフレームを利用して少なくとも一つ以上の複数の太陽光システムP1、…、P6を連続設置しておく。
【0058】
前記太陽光システムP1またはP1、…、P6にそれぞれセル単位で多段で配列される長方形のPVモジュール20は、太陽光エネルギーを集熱して電気を生産することになる。生産された電気はLEDモジュール30とモジュール駆動部40の駆動電として活用され得る。
【0059】
前記モジュール駆動部40と有線または無線通信網を通じて通信連結されるコントローラ50で多段をなす前記LEDモジュール30の点灯や消灯または点滅の駆動パターンを制御する信号を前記モジュール駆動部40に伝送する。そうすると、前記モジュール駆動部40は前記制御信号により前記LEDモジュール30を駆動させることになる。したがって、単数の太陽光システムP1または少なくとも一つ以上の複数の太陽光システムP1、…、P6ではLED素子33の点灯や消灯または点滅の駆動パターンにより映像が表出され得るのである。
【0060】
すなわち、前記LED素子33の点灯または点滅から発生する光源は、前記PVモジュール20に含まれるバックカバー22を透過した後、太陽電池セル23の間に形成される光源出射口23aを通過しながら再び前面カバー21を透過できるのである。
【0061】
前記コントローラ50の駆動パターン制御信号により点灯や消灯または点滅動作で出射する前記LED素子33の光源は、前記太陽電池セル23の太陽光エネルギーの集熱に影響を与えなくなる。これに伴い、前記PVモジュール20の前方側からは外部で人々が視聴できる所定の停止映像または動画の表出がなされ得るのである。
【0062】
以上、本発明の前面映像表出が可能な太陽光システムに対する技術思想を添付図面と共に叙述したが、これは本発明の最も良好な実施例を例示的に説明したものに過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0063】
したがって、本発明は前述した特定の好ましい実施例に限定されず、請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば誰でも多様な変形実施が可能であることは言うまでもなく、そのような変更は請求の範囲の記載の範囲内にあることになる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明はPVモジュールを通じての太陽光エネルギーの効率的な集熱によって、電気エネルギーを確保しながら発電量を増大させ、確保された電気エネルギーを通じて外部に多様な種類の映像を表出させることができるのである。
【国際調査報告】