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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】製品キャリア及び搬送装置
(51)【国際特許分類】
   A23G 1/26 20060101AFI20240426BHJP
   A23G 3/02 20060101ALI20240426BHJP
【FI】
A23G1/26
A23G3/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568068
(86)(22)【出願日】2022-05-11
(85)【翻訳文提出日】2023-11-01
(86)【国際出願番号】 EP2022025220
(87)【国際公開番号】W WO2022238012
(87)【国際公開日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】21173309.2
(32)【優先日】2021-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523413655
【氏名又は名称】ビューラー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クライン、アヒム
(72)【発明者】
【氏名】ハウシュルツ、カイ
(72)【発明者】
【氏名】チャップマン、スティーブン
【テーマコード(参考)】
4B014
【Fターム(参考)】
4B014GB01
4B014GP27
(57)【要約】
本発明は、搬送装置内で食品、特にチョコレート製品を搬送するための製品キャリアに関するものであり、また搬送装置にも関するものである。製品キャリア(1)は、製品を置き、かつ/又は挿入するための上側(2)と、上側(2)の反対側に位置する下側(3)と、を有する。製品キャリア(1)は、長手方向(L)に長さ(l)を有する長手方向側(4)と、長手方向(L)に垂直な幅方向(B)に幅(b)を有する広幅側(5)と、を有する矩形の基本形状のものである。長手方向側(4)上に、製品キャリア(1)は、互いに対向する長手方向縁部ストリップ(6)を有し、長手方向縁部ストリップ(6)は各々、駆動開口部(7)を有する。2つの長手方向縁部ストリップ(6)の駆動開口部(7)は、上側(2)から離れる方に延在する方向(R)に開いており、製品キャリア(1)の長さ(l)の50%よりも大きい、好ましくは80%よりも大きい長手方向範囲(8)を有し、長手方向(L)及び長手方向(L)と反対の方向に停止縁部(25)を有する。広幅側(5)に、製品キャリア(1)は、互いに対向する幅縁部ストリップ(9)を有し、幅縁部ストリップ(9)は各々、少なくとも1つのガイド開口部(10)を有する。幅縁部ストリップ(9)のガイド開口部(10)は、上側(2)から離れる方に延在する方向(R)に開いており、製品キャリア(1)の幅(b)の10%未満、好ましくは5%未満の幅範囲(11)を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に、食品を製造するためのプラントにおける搬送デバイス(100)で、食品、特にチョコレート製品を搬送するための製品キャリア(1)であって、
前記製品キャリア(1)が、製品を積載及び/又は挿入するための上側(2)と、前記上側(2)の反対側の下側(3)と、を有し、
前記製品キャリア(1)が、長手方向(L)に長さ(l)を有する長手方向側(4)と、前記長手方向(L)に垂直な幅方向(B)に幅(b)を有する幅側(5)と、を有する矩形の基本形状を有し、
前記製品キャリア(1)が、前記長手方向側(4)上に、互いに対向する長手方向縁部ストリップ(6)を有し、前記長手方向縁部ストリップ(6)の各々が、駆動開口部(7)を有し、
前記2つの長手方向縁部ストリップ(6)の前記駆動開口部(7)が、前記上側(2)から離れる方に延在する方向(R)に開いており、前記製品キャリア(1)の前記長さ(l)の50%よりも大きい、好ましくは80%よりも大きい長手方向範囲(8)を有し、前記長手方向(L)及び前記長手方向(L)と反対の方向に停止縁部(25)を有し、
前記製品キャリア(1)が、前記幅側(5)に、互いに対向する幅縁部ストリップ(9)を有し、前記幅縁部ストリップ(9)が各々、少なくとも1つのガイド開口部(10)を有し、前記幅縁部ストリップ(9)の前記ガイド開口部(10)が、前記上側(2)から離れる方に延在する方向(R)に開いており、前記製品キャリア(1)の前記幅(b)の10%未満、好ましくは5%未満の幅範囲(11)を有することを特徴とする、製品キャリア(1)。
【請求項2】
前記長手方向(L)に対して垂直に延在する少なくとも1つの分離リブ(12)が、前記製品キャリア(1)の前記下側(3)上に配置され、少なくとも2つのチャネル(13)を形成し、前記少なくとも2つのチャネル(13)が、前記上側(2)から離れる方に向かう方向(R)に開き、前記少なくとも2つのチャネル(13)に沿って空気が伝導され得、
前記分離リブ(12)が、特に、前記長手方向縁部ストリップ(6)及び/又は前記幅縁部ストリップ(9)の高さ(15)よりも低い高さ(14)を有する、請求項1に記載の製品キャリア(1)。
【請求項3】
前記分離リブ(12)が、前記製品キャリア(1)の前記幅(B)よりも小さい長手方向範囲(16)を有し、かつ/又は
前記分離リブ(12)の前記高さ(14)が、前記ガイド開口部(10)上の前記幅縁部ストリップ(9)の前記高さ(15)以下である、請求項2に記載の製品キャリア(1)。
【請求項4】
前記長手方向(L)に延在し、特に前記分離リブ(12)よりも低い高さ(19)を有する補強リブ(18)が、前記チャネル(13)内に取り付けられている、請求項2又は3に記載の製品キャリア(1)。
【請求項5】
前記長手方向縁部ストリップ(6)及び/又は前記幅縁部ストリップ(9)が、前記製品キャリア(1)の前記上側(2)に向かって、好ましくは全長(L)及び/又は前記幅(B)に沿って傾斜している、請求項1~4のいずれか一項に記載の製品キャリア(1)。
【請求項6】
前記製品キャリアが各々、前記幅縁部ストリップ(9)に平行に配置され、好ましくは前記幅縁部ストリップ(9)とちょうど同じ数の開口部(21)を有する支持バー(20)を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の製品キャリア(1)。
【請求項7】
1つ以上の小穴(22)が、前記製品キャリアの前記上側(2)上に配置されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の製品キャリア(1)。
【請求項8】
前記長さ(L)が、前記幅(B)よりも短い、請求項1~7のいずれか一項に記載の製品キャリア(1)。
【請求項9】
前記幅縁部ストリップ(9)の各々が、1~8つのガイド開口部(10)を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の製品キャリア(1)。
【請求項10】
前記上側(2)から離れる方を向く、前記幅縁部ストリップ(9)の前記縁部(23)に当接する前記ガイド開口部(10)の輪郭の部分(24)が、前記上側(2)から離れる方を向く、前記幅縁部ストリップ(9)の前記縁部(23)と85°~95°の角度αを囲む、請求項1~9のいずれか一項に記載の製品キャリア(1)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の少なくとも1つの製品キャリア(1)を有する、特に食品を製造するためのプラントにおける、搬送デバイス(100)。
【請求項12】
前記製品キャリア(1)を引っ張るために前記製品キャリア(1)の前記停止縁部(25)のうちの1つに載るように設計されている少なくとも1つの可動ドライバ(101)を備える、請求項11に記載の搬送デバイス(100)。
【請求項13】
前記ガイド開口部(10)に係合する少なくとも1つのバーガイド(102)、好ましくは3~8つのバーガイド(102)を有する少なくとも1つのセクションを備える、請求項11又は12に記載の搬送デバイス(100)。
【請求項14】
前記ドライバ(101)が、プッシュバー装置(103)上に配置されている、請求項12又は13に記載の搬送デバイス(100)。
【請求項15】
前記製品キャリア(1)の前記ガイド開口部(10)に係合するグリッパ(201)を有するロボットアセンブリ(200)を備える、請求項1~14のいずれか一項に記載の搬送デバイス(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送デバイス内で食品、特にチョコレート製品を搬送するための製品キャリア、及び搬送デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
チョコレート製品又は同様の製品を製造するために、好ましくはプラスチックで作られた矩形の構成要素から実質的になり、開口部又は小穴が表面に設けられ、その開口部又は小穴に食品塊が注入される製品キャリアを使用することが知られている。後続の処理は、例えば、冷却システムにおいて、又は従来技術から知られている他の処理ステーションにおいて行われる。
【0003】
製品キャリアは、例えば、互いに平行に配置された2つのチェーンを用いて、食品を製造するためのプラントに沿って搬送することができる。このようなチェーンは、製品キャリアをプラントに沿って引っ張るか又は押すために、製品キャリアと接触する突出ドライバを備えることができる。
【0004】
あるいは、製品キャリアをプッシュバー装置で運搬することも提供することができる。プッシュバーはまた、製品キャリアを押すためのドライバを有するが、限定されたプッシュ経路に沿ってのみ製品キャリアを運搬し、その後、製品キャリアは、次のドライバ、任意選択で後続のプッシュバー装置によって運ばれる。
【0005】
処理ステーションにおいて、製品キャリアは、典型的には、それぞれの処理ステーションの搬送システム、例えば、リフトテーブル、プッシュバー装置、チェーンドライブ、又はロボットによって運ばれる。移送は、製品が損傷を受けないように行われなければならない。
【0006】
モジュールとして設計することができる処理ステーションでは、例えば、搬送速度を変えることができる。したがって、製品キャリアが処理ステーションによって運ばれるか又は送達される場合、搬送速度を調整する必要がある場合がある。プラントは、この目的のために緩衝ゾーンを有することができる。
【0007】
欧州特許第0661002(A1)号から、下面に突起を有し、ねじ切りされたねじのねじ山と積極的に接触して係合する製品キャリアが知られている。
【0008】
保管のために、製品キャリアが積み重ね可能であり、積み重ねの最大安定性が確保されていると有用である。欧州特許第0661002(A1)号又はWP第2019/081716(A1)号に示されているように、製品キャリアは、製品キャリアの脚部が係合する階段様の開口部を有することができる。汚れは、これらの階段状の開口部に集まる可能性がある。
【発明の概要】
【0009】
本発明の目的は、既知の従来技術の欠点を回避し、製品キャリアの可変かつ同時に正確な搬送を可能にする製品キャリア及び搬送デバイスを提供することである。
【0010】
この目的は、独立請求項の特徴によって達成される。
【0011】
本発明による製品キャリアは、特に、食品を製造するためのプラントにおける搬送デバイスで、食品、特にチョコレート製品を搬送するのに適している。
【0012】
製品キャリアは、製品を積載及び/又は挿入するための上側と、上側の反対側の下側と、を有する。
【0013】
製品キャリアは、長手方向に長さを有する長手方向側と、長手方向に垂直な幅を有する幅側と、を有する矩形の基本形状を有する。長さは、幅よりも小さい可能性がある。
【0014】
したがって、長手方向側は長手方向に延在することができ、幅側はそれに対して垂直な幅方向に延在することができる。
【0015】
長手方向は、通常、製品キャリアが搬送システムで主に搬送される方向、すなわち搬送方向に対応する。
【0016】
製品キャリアは、長手方向側に、互いに対向する長手方向縁部ストリップを有し、長手方向縁部ストリップの各々は、駆動開口部を有する。
【0017】
長手方向縁部ストリップは、好ましくは、上側と直角を囲む。
【0018】
2つの長手方向縁部ストリップの駆動開口部は、上側から離れる方に延在する方向に開いている。
【0019】
駆動開口部は各々、製品キャリアの長さの50%より大きい、好ましくは80%より大きい長手方向範囲を有する。したがって、各長手方向縁部ストリップ内には、1つのみの駆動開口が提供される。
【0020】
駆動開口部は、搬送方向及び搬送方向と反対の方向に停止縁部を有する。
【0021】
駆動開口部は、好ましくは、駆動開口部の縁部が長手縁部ストリップの下縁部と85°~95°の角度を囲むように設計される。
【0022】
駆動チェーン又はプッシュバー装置のドライバは、駆動開口部に係合し、製品キャリアを引っ張ることができる。この場合、ドライバは、スリップすることなく停止縁部に載ることができる。
【0023】
製品キャリアは、搬送方向及び搬送方向と反対方向に停止縁部を有するので、製品キャリアが搬送システム上に置かれるか、又は搬送システム内に導入される方向は問題ではない。
【0024】
駆動開口部の長手方向範囲は、搬送速度の柔軟性を許容する。したがって、ドライバは、製品キャリアを前進させることなく、駆動開口部内で移動することができる。この場合、例えば、平行かつ同時に移動されるドライバによって既に移動されている他の製品キャリアからの距離を変更することができる。
【0025】
2つの長手方向縁部ストリップの駆動開口部は、互い反対側にある。駆動開口部は、好ましくは長さが等しく、好ましくは高さが等しい。この場合、長さは長手方向を向き、高さは長手方向に垂直で幅方向に垂直な方向を向く。
【0026】
好ましくは、2つの長手方向縁部ストリップの駆動開口部は、長手方向での製品キャリアの中央平面に対して対称であり、この中央平面は、製品キャリアの矩形基本形状の整列に対して垂直に延び、幅方向に法線を有する。
【0027】
このタイプの製品キャリアは、搬送の方向において互いに正確に対向するドライバによって引っ張られるのに適している。
【0028】
製品キャリアはまた、幅側に互いに対向する幅縁部ストリップを有する。幅縁部ストリップは、好ましくは上側と直角を囲む。
【0029】
幅縁部ストリップは各々、少なくとも1つのガイド開口部を有する。幅縁部ストリップのガイド開口部は、上側から離れる方を向く方向に開いている。それらは、製品キャリアの幅の10%未満、好ましくは5%未満の長手方向範囲を有する。
【0030】
2つの幅縁部ストリップのガイド開口部は、互いに対向している。
【0031】
対向するガイド開口部は、好ましくは長さが等しく、好ましくは高さが等しい。この場合、ガイド開口部の長手方向範囲は、製品キャリアの幅範囲の方向に向かい、高さは、長手方向に対して垂直でありかつ幅方向に対して垂直である方向に向かう。全てのガイド開口部は、好ましくは、同じ長手方向範囲及び高さを有する。
【0032】
2つの幅縁部ストリップのガイド開口部は、好ましくは、製品キャリアの矩形の基本形状の整列に対して垂直であり、長手方向に対して垂直である製品キャリアの中央平面に対して対称である。
【0033】
搬送方向に沿って延びる搬送システムのバーガイドは、製品キャリアが下側から支持されるように、ガイド開口部に係合することができる。
【0034】
幅縁部ストリップの各々は、8つまでのバーガイドのための1~8つのガイド開口部を有することができる。
【0035】
製品キャリアに力がかかる搬送システムの領域では、製品キャリアは、好ましくは、2つ以上のバーガイド上に載置することができ、この目的のために、2つ以上のガイド開口部を有する。
【0036】
製品キャリアは、長手方向縁部ストリップ及び幅縁部ストリップを有する。これらは、特にプラスチック製である場合に、製品キャリアを安定させる。同時に、縁部ストリップの開口部は、駆動のため、かつガイドのための係合オプションを提供する。
【0037】
製品キャリアの下側には、少なくとも1つの分離リブを配置することができ、この分離リブは、幅方向に延在し、長手方向に垂直である。
【0038】
分離リブは、少なくとも2つのチャネルを形成し、少なくとも2つのチャネルは、上側から離れる方に向かう方向に開き、かつ少なくとも2つのチャネルに沿って空気が伝導され得る。
【0039】
特に、分離リブは、長手方向縁部ストリップ及び/又は幅縁部ストリップの高さよりも低い高さを有する。
【0040】
分離リブは、製品キャリアを安定させる。空気は、製品キャリアに沿ってチャネルを通って誘導することができる。分離リブの整列に従って、チャネルは、分離リブと同様に、幅方向、すなわち長手方向に対して垂直に延びる。したがって、温度制御空気、例えば冷却空気は、搬送中に側方から製品キャリア上に吹き付けることができ、製品キャリア全体に沿ってチャネルを通って流れ、プロセス中に搬送される製品の温度を制御する。
【0041】
分離リブは1mm~4mmの厚さを有することができ、空気が流れる際のガイドプレートとして作用する。分離リブは、長手方向縁部ストリップ及び/又は幅方向縁部ストリップの領域における製品キャリアの材料厚さよりも厚い又は薄い材料厚さを有することができる。
【0042】
好ましくは、複数のチャネルを形成するいくつかの、特に均等に離間された分離リブが提供される。
【0043】
分離リブは、製品キャリアの幅よりも小さい長手方向範囲を有することができる。
【0044】
分離リブは、幅縁部ストリップの間に配置することができる。
【0045】
分離リブの高さは、好ましくは、ガイド開口部上の幅縁部ストリップの高さ以下である。したがって、分離リブは、搬送方向に延びるバーガイドがガイド開口部に係合するときに邪魔にならない。この場合、製品キャリアは、好ましくは、幅縁部ストリップの領域においてバーガイド上に載置される。
【0046】
長手方向に延在し、特に分離リブよりも低い高さを有する補強リブをチャネル内に取り付けることができる。好ましくは、互いに平行に配置され、かつ好ましくは、等間隔で配置された数個の補強リブは、各チャネル内に提供される。
【0047】
補強リブは、特に分離リブの間に配置され、特に分離リブに対して垂直に延びる。
【0048】
特に、補強リブは、製品キャリアの更なる安定化を確実にする。補強リブは、基本的に、チャネルを通る空気流を妨げないが、空気と製品キャリアとの間の熱交換を促進する乱流を確実にする。
【0049】
製品キャリアの有利な実施形態では、長手方向縁部ストリップ及び/又は幅縁部ストリップは、製品キャリアの上側に向かって、好ましくは製品キャリアの全長及び/又は全幅に沿って傾斜している。
【0050】
幅縁部ストリップの傾斜領域は、好ましくは、製品キャリアの長手方向と30°~60°の角度を囲む。同様に、長手方向縁部ストリップの傾斜領域は、好ましくは、製品キャリアの幅方向整列に対して30°~60°の角度を囲む。
【0051】
傾斜は、好ましくは、製品キャリアの表面の周囲に形成される。
【0052】
製品キャリアの長手方向縁部ストリップ及び/又は幅縁部ストリップが、その下に配置された製品キャリアの傾斜領域上に載ることができるため、製品キャリアを効果的に積み重ねることができる。製品キャリアの対向する傾斜は、安定した積み重ねが生じ得るように、載置された長手方向縁部ストリップ及び/又は幅縁部ストリップのためのガイドを提供する。
【0053】
製品キャリアの積み重ねは、例えば、製品キャリアが保管され、使用の準備ができているとき、又は製品キャリアが充填された小穴によって冷却されている場合に形成される。
【0054】
好ましくは、長手方向縁部ストリップ、幅縁部ストリップ、駆動開口部、及び分離リブは、積み重ねられた状態においても冷却空気をチャネルに沿って誘導することができるように設計される。
【0055】
製品キャリアは、各々幅縁部ストリップに平行に配置され、幅縁部ストリップと同じ最大高さを有することができる支持ストリップを備えることができる。支持ストリップは、幅縁部ストリップのガイド開口部と位置合わせされた開口部を有することができる。支持ストリップは、好ましくは、幅縁部ストリップと同数の開口部を有する。開口部は、特に、製品キャリアの矩形基本形状の整列に対して垂直であり、長手方向に対して垂直である平面に関して、ガイド開口部に対して対称である。
【0056】
製品キャリアの上側に、1つ以上の小穴を配置することができる。小穴は、好ましくは、上側表面において窪んでいる。上側表面は、小穴を形成する窪みを有することができる。
【0057】
製品キャリアは、好ましくは、一体的に設計される。製品キャリアは、射出成形部品とすることができ、この射出成形部品では、矩形のプレート構成要素上に、小穴、長手方向縁部ストリップ、幅縁部ストリップ、分離リブ、補強リブ、及び/又は支持ストリップが成形される。
【0058】
幅縁部ストリップの上側から離れる方を向く縁部に当接するガイド開口部の輪郭の部分は、幅縁部ストリップの上側から離れる方を向く縁部と85°~95°の角度を囲むことができる。したがって、ガイド開口部は、バーガイドが横方向の停止を経験し、滑り落ちることがないように、縁部において十分に急勾配となっている。
【0059】
目的はまた、上述したような少なくとも1つの製品キャリアを有する、特に、食品を製造するためのプラントにおける搬送デバイスによって達成される。
【0060】
搬送デバイスは、有利には、製品キャリアを引っ張るために製品キャリアの停止縁部のうちの1つに載るように設計されている少なくとも1つの可動ドライバを備える。搬送デバイスは、好ましくは、搬送方向に関して対向するドライバ対を備え、ドライバ対は各々、製品キャリアの対向する駆動開口部に係合する。
【0061】
搬送デバイスは、ガイド開口部に係合する少なくとも1つのバーガイドを有する少なくとも1つのセクションを備えることができる。このセクションは、好ましくは、互いに平行に、かつ搬送方向に延びる1~8つのバーガイドを備える。
【0062】
搬送デバイスは、製品キャリアが特定のセクションにおいてどの程度の支持を必要とするかに応じて、互いに平行に延びるより少ないバーガイドを有するセクション及びより多くのバーガイドを有するセクションを有することができる。
【0063】
例えば、リッキングローラによって製品キャリアに圧力がかかるセクションでは、好ましくは、数個の平行なバーガイドが存在する。
【0064】
製品キャリアは、特定の幅縁部ストリップに、搬送システムでの平行バーガイドの最大数と少なくとも同数のガイド開口部を有する。
【0065】
ドライバは、搬送チェーン上又はプッシュバー装置上に配置することができる。
【0066】
搬送デバイスは、製品キャリアを1つの処理ステーションから次の処理ステーションに運ぶように、又は製品キャリアを処理ステーション内で搬送するように設計することができる。処理機器は、モールドウォーマ、冷却ステーション、鋳造ステーション、スリーブ形成ステーション、冷間スタンプステーション、開口形成ステーション、充填ステーション、装填ステーション、ジョギングステーション、被覆ステーション、リッキングステーション、加飾ステーション、離型ステーション、積み重ね及び/又は取降ろしステーション、噴霧ステーション、印刷ステーション、装填ステーション、包装ステーション、フィルム装填ステーション、及び/又は制御ステーションであり得る。
【0067】
搬送デバイスは、少なくとも1つのグリッパを有するロボットアセンブリを備えることができる。グリッパは、製品キャリアのガイド開口部に係合することができる。この目的のために、グリッパは、製品キャリアのガイド開口部に係合するピンが配置された把持ストリップを備えることができる。グリッパは、好ましくは、幅縁部ストリップのガイド開口部の数に対応する数のピンを有する。
【0068】
製品キャリアを識別するための識別子が、長手方向縁部ストリップ及び/又は幅縁部ストリップに適用され得る。例えば、コード、特にバーコードを印刷し、エッチングし、又は刻み目を付けることができる。搬送デバイスは、好ましくは、識別子を検出するための読み取りデバイスを備える。
【図面の簡単な説明】
【0069】
本発明は、図面を参照して例示的な実施形態で以下に説明される。図面は以下の通りである。
図1】本発明による製品キャリアを第1の透視図で示す。
図2】本発明による製品キャリアを第2の透視図で示す。
図3】本発明による製品キャリアを第3の透視図で示す。
図4】製品キャリアの積み重ねを側面図で示す。
図5】製品キャリアの積み重ねを断面図で示す。
図6図5の詳細を示す。
図7】本発明による製品キャリアを第4の透視図で示す。
図8図7の詳細を示す。
図9】本発明による搬送デバイスを断面図で示す。
図10】製品キャリアの積み重ねを有するロボットアセンブリの第1の実施例のグリッパを断面図で示す。
図11】ロボットアセンブリの第2の実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0070】
図1は、本発明による製品キャリア1を第1の透視図で示し、図2は、製品キャリア1を第2の透視図で示し、図3は、本発明による製品キャリア1を第3の透視図で示す。
【0071】
図1は、製品キャリア1の上側2を示し、その上に、製品を挿入又は充填するための複数の小穴22が配置される。図2及び図3は、上側2に対向する製品キャリア1の上側3を示す。
【0072】
製品キャリア1は、長手方向Lに長さlを有する長手方向側4を有する矩形の基本形状を有し、長手方向は、典型的な搬送方向Tに対応する。製品キャリア1は、長手方向Lに垂直な幅方向Bに幅bを有する幅側5を有する。
【0073】
長手方向側4上には、互いに対向する長手方向縁部ストリップ6が提供され、長手方向縁部ストリップ6の各々は、駆動開口部7を有している。
【0074】
2つの長手方向縁部ストリップ6の駆動開口部7は、上側2から離れる方を向く方向Rに開いており、製品キャリア1の長さlの80%よりも大きい長手方向範囲8を有する。長手方向Lにおいて、及び長手方向Lとは反対に、駆動開口部7は停止縁部25を有し、停止縁部25に対して、ドライバ101(図9参照)が載り、製品キャリア1を引っ張るか又は押すことができる。
【0075】
幅側5には、互いに対向する幅縁部ストリップ9が提供され(図3参照)、幅縁部ストリップ9は各々、上側2から離れる方に向かう方向Rに開いた5つのガイド開口部10を有する。
【0076】
製品キャリア1の下側3には、長手方向Lに対して垂直に延在する3つの分離リブ12が配置されている。分離リブ12は、上側2から離れる方に向かう方向Rに開いているチャネル13を互いに分離する。
【0077】
チャネル13内には、長手方向Lに延在する補強リブ18が取り付けられている。これらは、製品キャリア1を安定させる。
【0078】
図4は、製品キャリア1の積み重ねを側面図で示す。長手方向縁部ストリップ6及び幅方向縁部ストリップ9は、製品キャリア1の上側2に向かって傾斜している。図1から分かるように、長手方向縁部ストリップ6及び幅方向縁部ストリップ9は、全長l及び幅bに沿って傾斜している。
【0079】
駆動開口部7は、製品キャリア1が積み重ねられたときに、冷却空気がチャネル13を通って流れることもできるように、十分に大きいクリア高さ29を有する。
【0080】
図5は、製品キャリアの積み重ねを断面図で示す。図6は、図5の詳細を示す。
【0081】
縁部領域において製品キャリア1を補強する支持ストリップ20は、幅縁部ストリップ9に平行に配置される。
【0082】
分離リブ12は、長手方向縁部ストリップ6及び幅縁部ストリップ9の最大高さ15よりも低い高さ14を有する。しかしながら、分離リブ12の高さ14は、小穴22の深さ27よりも大きい。したがって、チャネル13は、冷却空気が小穴22の下側に沿って流れることができるように、分離リブ12の間に形成される。
【0083】
上側の製品キャリア1の幅縁部ストリップ9は、下側に位置する製品キャリア1の傾斜領域26上に着座する。したがって、製品キャリア1は積み重ね内に固定シートを有する。傾斜領域26は凹状であり、したがって洗浄が容易である。
【0084】
大部分において、支持リブ18は、分離リブ12の高さ14よりも小さい高さ19を有し、したがってチャネル13を遮断することはない。
【0085】
分離リブ12との接触点において、支持リブ18は、分離リブ12と同じ高さ14を有するので、堅固な接続が存在する。
【0086】
図7は、本発明による製品キャリア1を下側の第4の斜視図で示し、図8は、図7の詳細を示す。分離リブ12は、幅方向Bに、製品キャリア1の幅bよりも小さい長手方向範囲16を有する(図1参照)。したがって、分離リブは、駆動開口部7内に延在せず、ドライバ(図9参照)が必要とする空間を妨げることはない。
【0087】
幅縁部ストリップ9に平行に配置された支持バー20は、長手方向Lにおいて幅縁部ストリップ9のガイド開口部10と位置合わせされた開口部28を有する。
【0088】
分離リブ12の高さ14(図5参照)はまた、ガイド開口部10上の幅縁部ストリップ9の高さ17よりも小さい。したがって、分離リブはまた、開口部28及びガイド開口部10にまたがる領域内に延在しない。
【0089】
したがって、開口部28及びガイド開口部10は、バーガイド102(図9参照)のための支持面を提供する。
【0090】
開口部28及びガイド開口部10は、製品キャリア1の幅bの10%未満の幅範囲11を有する(図1参照)。
【0091】
幅縁部ストリップ9の上側2から離れる方を向く縁部23に当接するガイド開口部10の輪郭の部分24は、幅縁部ストリップ9の上側2から離れる方を向く縁部23約90°の角度αを囲む。
【0092】
したがって、バーガイド102(図9参照)は、ガイド凹部10内にしっかりと保持され、製品キャリア1は横方向にスリップすることができない。
【0093】
図9は、本発明による搬送デバイス100を断面図で示す。搬送デバイス100では、製品キャリア1は搬送方向Tに搬送され、この場合、搬送方向Tは図平面に対して垂直である。
【0094】
搬送デバイス100は、製品キャリア1を引っ張る、搬送方向とは反対方向に移動可能なドライバ101を備える。ドライバ101は、プッシュバー装置103上に配置されている。プッシュバー装置103は、ドライバ101を搬送方向に移動させ、次に製品キャリア1の表面が位置する搬送平面105から垂直に離れるように移動させ、次に搬送方向と反対に移動させ、次に搬送平面105に向かって垂直に移動させる駆動部104を有する。
【0095】
この場合、ドライバ101は、ドライバ1の次の前進中に取り込まれる次の製品キャリア1を把持することができる。
【0096】
搬送デバイス100は、製品キャリア1のガイド開口部10に各々係合する5つのバーガイド102を備える。したがって、製品キャリア1は、例えば、リッキングローラ105から上側2に圧力を受けると、下側3で支持される。
【0097】
図10は、製品キャリア1の積み重ねを有するロボットアセンブリ200のグリッパ201を断面図で示す。
【0098】
グリッパ201は、グリッパジョー203間の距離を変更することができる駆動ユニット202を備える。例えば積み重ねから持ち上げられるべき最上部の製品キャリア1は、グリッパジョー203の間にクランプさせることができる。
【0099】
グリッパ201は、数個の製品キャリア1、すなわち10個までの製品キャリア1を同時にピックアップすることができる。この目的のために、製品キャリア1は、各平面203上に4つのピン204を有し、製品キャリア1を個々に受けるために、2つのボルトを製品キャリア1の両側に配置することができる。ボルト204は、製品キャリア1の下の長手方向側4から移動される。
【0100】
図11は、ロボットアセンブリ200の第2の実施例を示す。ロボットアセンブリ200は、複数の積み重ねられた製品キャリア1を固定及び搬送することができるグリッパ201を備える。
【0101】
製品キャリア1は、272mm~1,500mmの幅範囲11(図7参照)と、275mm~460mmの長手方向範囲8(図2参照)とを有することができる。
【0102】
製品キャリア1は、プラスチック、特にポリカーボネート、又は金属を包含するか、若しくはそれらで作ることができる。
【0103】
製品キャリア1は、5~300つの小穴22を備えることができる(図5参照)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】