(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20240426BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240426BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568468
(86)(22)【出願日】2022-11-10
(85)【翻訳文提出日】2023-11-15
(86)【国際出願番号】 KR2022017600
(87)【国際公開番号】W WO2023128252
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0192515
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェオウン、エウン ミ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ナ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ス イン
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ダンビ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB22
4B162AB23
4B162AC50
(57)【要約】
様々な実施形態に係る主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置は、電源を供給するバッテリと、前記エアロゾル発生装置の動作を制御する制御部と、前記エアロゾル発生装置に収容されるエアロゾル発生物品を加熱するヒーターと、ユーザによって吐き出された主流煙が吸入されて悪臭及び毒性物質を取り除いた後外部に放出するフィルタリングメンバーを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置であって、
電源を供給するバッテリと、
前記エアロゾル発生装置の動作を制御する制御部と、
前記エアロゾル発生装置に収容されるエアロゾル発生物品を加熱するヒーターと、
ユーザによって吐き出された主流煙が吸入され、悪臭及び毒性物質を取り除いた後、外部に放出するフィルタリングメンバーと、
を含む、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記フィルタリングメンバーは、
前記主流煙が吸入されるマウスピースと、
前記マウスピースと接して配置され、前記主流煙が流れるメインパスパイプと、
フィルタユニットによって浄化された主流煙が流れるサブパスパイプと、
前記メインパスパイプと前記サブパスパイプとの間に配置され、主流煙の悪臭及び毒性物質を取り除くフィルタユニットと、
を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記メインパスパイプは、前記マウスピースと接する側の反対側に延長し、
前記サブパスパイプは、前記メインパスパイプの外部を取り囲んでマウスピースと接する側の反対側に前記メインパスパイプと並んで延長する、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記メインパスパイプは複数の開口を含む、請求項2又は3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記複数の開口は、前記メインパスパイプの表面上に長手方向に沿って規則的に配置される、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記複数の開口は、前記メインパスパイプの外面の長手方向に沿って延長する、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記複数の開口は、マウスピースと隣接する方向に偏って前記メインパスパイプの表面上に配置される、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記フィルタユニットは交替可能である、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記フィルタリングメンバーは、前記エアロゾル発生装置の下流側の末端から前記エアロゾル発生装置の上流側の末端に主流煙を移送する、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置であって、
電源を供給するバッテリと、
前記エアロゾル発生装置の動作を制御する制御部と、
前記エアロゾル発生装置に収容されるエアロゾル発生物品を加熱するヒーターと、
ユーザによって吐き出された主流煙が吸入され、悪臭及び毒性物質を取り除いた後外部に放出するフィルタリングメンバーと、
を含み、
前記フィルタリングメンバーは、浄化前の主流煙が流れる第1フローパスと、浄化された後の主流煙が流れる第2フローパスと、及び前記第1フローパスと前記第2フローパスとの間で前記主流煙を浄化するフィルタユニットを含む、エアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下、実施形態は、主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近来、伝統的な巻タバコの短所を克服する代替物品に関する需要が増加している。例えば、巻タバコスティックを電気的に加熱することによってエアロゾルを発生させる装置(例えば、巻タバコ型の電子タバコ)に関する需要が増加している。そのため、電気加熱式エアロゾル発生装置と、それに適用される巻タバコスティック(又は、エアロゾル発生物品)に対する研究が活発に行われている。例えば、公開特許公報第10-2017-0132823号は、非燃焼型香味吸引器、香喫味源ユニット及び霧化ユニットを開示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
様々な実施形態によれば、主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
様々な実施形態に係る主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置は、電源を供給するバッテリと、前記エアロゾル発生装置の動作を制御する制御部と、前記エアロゾル発生装置に収容されるエアロゾル発生物品を加熱するヒーターと、ユーザによって吐き出された主流煙が吸入され、悪臭及び毒性物質を取り除いた後、外部に放出するフィルタリングメンバーとを含む。
【0005】
一実施形態に係る前記フィルタリングメンバーは、前記主流煙が吸入されるマウスピースと、前記マウスピースと接して配置され、前記主流煙が流れるメインパスパイプと、フィルタユニットによって浄化された主流煙が流れるサブパスパイプと、前記メインパスパイプと前記サブパスパイプとの間に配置され、主流煙の悪臭及び毒性物質を取り除くフィルタユニットとを含むことができる。
【0006】
一実施形態に係る前記メインパスパイプは、前記マウスピースと接する側の反対側に延長し、前記サブパスパイプは、前記メインパスパイプの外部を取り囲んでマウスピースと接する側の反対側に前記メインパスパイプと並んで延長することができる。
【0007】
一実施形態に係る前記メインパスパイプは複数の開口を含むことができる。
【0008】
一実施形態に係る前記複数の開口は、前記メインパスパイプの表面上に長手方向に沿って規則的に配置されることができる。
【0009】
一実施形態に係る前記開口は、前記メインパスパイプの外面の長手方向に沿って延長することができる。
【0010】
一実施形態に係る前記複数の開口は、マウスピースと隣接する方向に偏って前記メインパスパイプの表面上に配置されることができる。
【0011】
一実施形態に係る前記フィルタユニットは交替可能である。
【0012】
一実施形態に係る前記フィルタリングメンバーは、前記エアロゾル発生装置の下流側の末端から前記エアロゾル発生装置の上流側の末端に主流煙を移送することができる。
【0013】
様々な実施形態に係る主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置は、電源を供給するバッテリと、前記エアロゾル発生装置の動作を制御する制御部と、前記エアロゾル発生装置に収容されるエアロゾル発生物品を加熱するヒーターと、ユーザによって吐き出された主流煙が吸入され、悪臭及び毒性物質を取り除いた後外部に放出するフィルタリングメンバーとを含み、前記フィルタリングメンバーは、浄化前の主流煙が流れる第1フローパスと、浄化された後の主流煙が流れる第2フローパスと、及び前記第1フローパスと前記第2フローパスとの間で前記主流煙を浄化するフィルタユニットを含む。
【発明の効果】
【0014】
様々な実施形態に係る主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置は、主流煙の臭気を低減することができる。様々な実施形態に係る主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置の効果は、以上で言及されたものなどに限定されず、言及されない他の効果は下記の記載によって当業者にとって明確に理解できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1A】様々な実施形態に係るエアロゾル発生装置に巻タバコが挿入された例を示す図である。
【
図1B】様々な実施形態に係るエアロゾル発生装置に巻タバコが挿入された例を示す図である。
【
図1C】様々な実施形態に係るエアロゾル発生装置に巻タバコが挿入された例を示す図である。
【
図2A】一実施形態に係る主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置を示す。
【
図2B】一実施形態に係るエアロゾル発生装置のフィルタリングメンバーの横方向の断面を概略的に示す。
【
図3】様々な実施形態に係るエアロゾル発生装置のフィルタリングメンバーの縦方向の断面を概略的に示す。
【
図4】様々な実施形態に係るエアロゾル発生装置のフィルタリングメンバーの縦方向の断面を概略的に示す。
【
図5】他の実施形態に係る主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら可能な限り現在に幅広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野の技術者の意図又は判例、新たな技術の出現などにより異なり得る。また、特定の場合は出願人が任意に選定した用語もあり、この場合に該当する発明の説明部分で詳細にその意味を記載するだろう。したがって、本発明で使われる用語は単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0017】
明細書の全体において、いずれかの部分がいずれかの構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことを意味する。また、明細書に記載された「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェア又はソフトウェアとして具現されたり、ハードウェアとソフトウェアの結合によって具現されることができる。
【0018】
下記で添付した図面を参考して本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に実現されることができるが、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0019】
以下の実施形態において、「上流」(upstream)又は「上流方向」は、ユーザ(喫煙者)の口部から遠ざかる方向を意味し、「下流」(downstream)又は「下流方向」はユーザの口部から近づく方向を意味する。上流及び下流の用語は、エアロゾル発生物品を構成している要素の相対的な位置を説明するために使用される。例えば、
図1Bに例示されたエアロゾル発生装置1において、バッテリ11は制御部12の上流又は上流方向に位置し、制御部12はバッテリ11の下流又は下流方向に位置する。
【0020】
以下の実施形態において、「パフ(puff)」は、ユーザの吸入(inhalation)を意味し、吸入とは、ユーザの口や鼻を介してユーザの口腔内、鼻腔内又は肺に吸引する状況を意味する。
【0021】
以下の実施形態において、「主流煙」は、ユーザがエアロゾル発生物品及び/又は巻タバコを吸入するとき直接ユーザの口の内に吸い込まれる煙及び/又はエアロゾルを意味し、「副流煙」は、エアロゾル発生物品及び/又は巻タバコが燃焼する部分で直接発生する煙及び/又はエアロゾルを意味する。一般に、「副流煙」は「主流煙」に比べて有害成分をさらに多く含む。
【0022】
以下では図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0023】
図1A~
図1Cは、エアロゾル発生装置に巻タバコが挿入された例を示す図である。
【0024】
図1Aを参照すると、エアロゾル発生装置1は、バッテリ11、制御部12及びヒーター13を含む。
図1B及び
図1Cを参照すると、エアロゾル発生装置1は蒸気化器14をさらに含む。また、エアロゾル発生装置1の内部空間には巻タバコCが挿入されてもよい。
【0025】
図1A~
図1Cに示されたエアロゾル発生装置1には、本実施形態に関する構成要素が図示されている。したがって、
図1A~
図1Cに示された構成要素の他の汎用的な構成要素がエアロゾル発生装置1にさらに含まれることを、本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解できるのである。
【0026】
また、
図1B及び
図1Cには、エアロゾル発生装置1にヒーター13が含まれているものと図示されているが、必要に応じてヒーター13は省略されてもよい。
【0027】
図1Aには、バッテリ11、制御部12、及びヒーター13が一列に配置されていると図示されている。また、
図1Bには、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14、及びヒーター13が一列に配置されているものと図示されている。また、
図1Cには、蒸気化器14及びヒーター13が並列に配置されているものと図示されている。しかし、エアロゾル発生装置1の内部構造は
図1A~
図1Cに示されたものに限定されない。言い換えれば、エアロゾル発生装置1の設計に応じて、バッテリ11、制御部12、ヒーター13、及び蒸気化器14の配置は変更されてもよい。
【0028】
巻タバコCがエアロゾル発生装置1に挿入されれば、エアロゾル発生装置1は、ヒーター13及び/又は蒸気化器14を作動させ、エアロゾルを発生させ得る。ヒーター13及び/又は蒸気化器14により発生したエアロゾルは、巻タバコCを通過してユーザに伝達される。
【0029】
必要に応じて、巻タバコCがエアロゾル発生装置1に挿入されていない場合にも、エアロゾル発生装置1はヒーター13を加熱してもよい。
【0030】
バッテリ11は、エアロゾル発生装置1が動作するために使用される電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒーター13又は蒸気化器14が加熱できるように電力を供給し、制御部12が動作するために必要な電力を供給する。また、バッテリ11は、エアロゾル発生装置1に設置されたディスプレイ、センサ、モータなどが動作するために必要な電力を供給し得る。
【0031】
制御部12は、エアロゾル発生装置1の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12は、バッテリ11、ヒーター13、及び蒸気化器14のみならず、エアロゾル発生装置1に含まれている他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル発生装置1の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル発生装置1が動作可能な状態であるか否かを判断してもよい。
【0032】
制御部12は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとそのマイクロプロセッサで実行されるプログラムが格納されたメモリの組み合わせで実現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで実現されることを、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解できるのであろう。
【0033】
ヒーター13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱される。例えば、巻タバコがエアロゾル発生装置1に挿入されれば、ヒーター13は巻タバコの外部に配置されてもよい。したがって、加熱したヒーター13は、巻タバコ内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0034】
ヒーター13は、電気抵抗性ヒーターであってもよい。例えば、ヒーター13には、電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れによりヒーター13が加熱されてもよい。しかし、ヒーター13は上述した例に限定されず、希望温度まで加熱できるものであれば制限されることなく該当する。ここで、希望温度は、エアロゾル発生装置1に予め設定されてもよく、ユーザにより所望する温度に設定されてもよい。
【0035】
一方、異なる例として、ヒーター13は誘導加熱式ヒーターであってもよい。具体的に、ヒーター13には、巻タバコを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含んでもよく、巻タバコは、誘導加熱式ヒーターによって加熱できるサセプターを含んでもよい。
【0036】
例えば、ヒーター13は、管型加熱要素、板型加熱要素、針型加熱要素、又は棒型の加熱要素を含んでもよく、加熱要素の形状に応じて巻タバコCの内部又は外部を加熱することができる。
【0037】
また、エアロゾル発生装置1にはヒーター13が複数配置されてもよい。ここで、複数のヒーター13は、巻タバコCの内部に挿入されるように配置されてもよく、巻タバコCの外部に配置されてもよい。また、複数のヒーター13のうちの一部は、巻タバコCの内部に挿入されるように配置され、残りは巻タバコCの外部に配置されてもよい。また、ヒーター13の形状は、
図1A~
図1Cに示された形状に限定されず、様々な形状に製造されてもよい。
【0038】
蒸気化器14は、液相組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、巻タバコCを通過してユーザに伝達されることができる。言い換えれば、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置1の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルが巻タバコを通過してユーザに伝達されるよう構成されることができる。
【0039】
例えば、蒸気化器14は、液体格納部、液体伝達手段、及び加熱要素を含むが、これに限定されない。例えば、液体格納部、液体伝達手段、及び加熱要素は独立的なモジュールとしてエアロゾル発生装置1に含まれてもよい。
【0040】
液体格納部は液相組成物を格納してもよい。例えば、液相組成物は、揮発性タバコ香り成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。液体格納部は、蒸気化器14から脱着/付着されるように製造されてもよく、蒸気化器14と一体として製造されてもよい。
【0041】
例えば、液相組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、又は、ビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果実の香り成分などを含むことができるが、これに制限されることはない。香味剤は、ユーザに様々な香味又は風味を提供できる成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも1つが混合したものであるが、これに制限されることはない。また、液相組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成制を含んでもよい。
【0042】
液体伝達手段は、液体格納部の液相組成物を加熱要素に伝達する。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックのような芯(wick)であってもよいが、これに限定されない。
【0043】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液相組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒーターなどであってもよいが、これに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントから構成されてもよく、液体伝達手段に巻かれる構造で配置されてもよい。加熱要素は、電流供給により加熱され、加熱要素と接触した液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成され得る。
【0044】
例えば、蒸気化器14は、カートマイザー(cartomizer)又は噴霧器(atomizer)のように称されるが、これに限定されない。
【0045】
一方、エアロゾル発生装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒーター13、及び蒸気化器14の他に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル発生装置1は、視覚情報に出力可能なディスプレイ及び/又は触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル発生装置1は、少なくとも1つのセンサ(パフ検出センサ、温度検出センサ、巻タバコ挿入検出センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル発生装置1は、巻タバコCが挿入された状態でも外部空気が流入されたり、内部気体が流出される構造で製造されてもよい。
【0046】
図1A~
図1Cには図示していないが、エアロゾル発生装置1は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル発生装置1のバッテリ11を充電し得る。又は、クレードルとエアロゾル発生装置1が結合された状態でヒーター13が加熱されてもよい。
【0047】
巻タバコCは、一般的な燃焼型巻タバコに類似している。例えば、巻タバコCは、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分とに区分される。又は、巻タバコCの第2部分にもエアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒又はカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0048】
エアロゾル発生装置1の内部には第1部分の全体が挿入され、第2部分は外部に露出されてもよい。又は、エアロゾル発生装置1の内部に第1部分の一部のみが挿入されてもよく、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口で噛んでいる状態でエアロゾルを吸入してもよい。ここで、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することによって生成され、生成されたエアロゾルは第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0049】
一例として、外部空気は、エアロゾル発生装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入されてもよい。例えば、エアロゾル発生装置1に形成された空気通路の開閉及び/又は空気通路の大きさはユーザにより調節されてもよい。そのため、煙霧量、喫煙感などがユーザによって調節され得る。異なる例として、外部空気は、巻タバコCの表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介して巻タバコCの内部に流入されてもよい。
【0050】
以下では、
図2A~
図5を参照して主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置について詳細に説明する。
【0051】
図2Aは、一実施形態に係る主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置2を示す。
【0052】
図2Aを参照すると、一実施形態に係るエアロゾル発生装置2は、バッテリ21(例えば、
図1A~
図1Cのバッテリ11)、制御部22(例えば、
図1A~
図1Cの制御部12)、ヒーター23(例えば、
図1A~
図1Cのヒーター13)及びフィルタリングメンバー24を含んでいる。
【0053】
一実施形態において、バッテリ21、制御部22、及びヒーター23は、一実施形態に係るエアロゾル発生装置1のバッテリ11、制御部12、及びヒーター13と同一であるか類似している。
【0054】
一実施形態において、フィルタリングメンバー24は、ユーザによって吐き出された主流煙が吸入されて悪臭及び/又は毒性物質をフィルタリングすることができる。一実施形態に係るフィルタリングメンバー24は、ユーザによって吐き出された主流煙の悪臭及び/又は毒性物質をフィルタリングしてから外部に放出する。
【0055】
引き続き、
図2Aを参照すると、一実施形態において、フィルタリングメンバー24は、マウスピース242、メインパスパイプ244(main path pipe)、サブパスパイプ246(sub path pipe)及びフィルタユニット248を含む。一実施形態に係るフィルタリングメンバー24は、ユーザから吐き出された主流煙をエアロゾル発生装置2の下流側の末端から上流側の末端に移送することができる。
【0056】
一実施形態において、マウスピース242は、巻タバコCが収容される細長型の空洞(図示せず)と並んで配置されてもよい。一実施形態において、エアロゾル発生装置2に巻タバコCが収容された場合、マウスピース242の長さは、エアロゾル発生装置2の端部から突出している巻タバコCの長さと同一であるか短いことが好ましい。マウスピース242の長さが巻タバコCが突出している長さよりも短い場合、ユーザが巻タバコCの端部を噛んでエアロゾルを吸入した後マウスピース242を噛んで主流煙を吐き出すことができる。
【0057】
一実施形態において、メインパスパイプ244は、マウスピース242で伝達されたユーザから吐き出された主流煙が一次的に流れる経路(例えば、第1フローパスP1(
図5参照))を形成してもよい。一実施形態に係るメインパスパイプ244は、マウスピース242に接してもよい。一実施形態に係るメインパスパイプ244は、マウスピース242に接する側の反対側に延びる。一実施形態に係るメインパスパイプ244は複数の開口Hを含み、複数の開口Hは、メインパスパイプ244の表面上に長手方向に沿って規則的に配列されている。一実施形態に係る複数の開口Hは、マウスピース242に隣接する方向に偏ってメインパスパイプ244の表面上に配置されてもよい。
【0058】
一実施形態において、サブパスパイプ246は、メインパスパイプ244で複数の開口Hを介して伝達される主流煙が、2次に流れる経路(例えば、第2フローパスP2(
図5参照))を形成してもよい。一実施形態に係るサブパスパイプ246は、メインパスパイプ244を取り囲んで形成され、マウスピース242に向かっている側の反対側に向かって延びてもよい。一実施形態に係るサブパスパイプ246は、一実施形態に係るメインパスパイプ244と並んでいる方向に延びる。
【0059】
一実施形態において、フィルタユニット248は、メインパスパイプ244とサブパスパイプ246との間に配置されることができる。一実施形態に係るフィルタユニット248は、ユーザから吐き出された主流煙が、メインパスパイプ244を介して流れる1次経路からサブパスパイプ246を介して流れる2次経路に伝達されながら、主流煙の悪臭及び/又は毒性物質、有害物質を除去することができる。一実施形態に係るフィルタユニット248は、紙、アセチルセルロースファイバー、ヘパフィルタ、及び活性炭などのようなフィルタ物質を含んでもよい。一実施形態に係るフィルタユニット248は、ユーザから吐き出された主流煙の悪臭成分のみを吸着する特殊処理された物質を含んでもよい。一実施形態に係るフィルタユニット248は、交替可能である。
【0060】
図2Bは、一実施形態に係るエアロゾル発生装置2のフィルタリングメンバー24の横方向の断面を概略的に示す。
【0061】
図2Bを参照すると、一実施形態に係るフィルタリングメンバー24の最も内側にはメインパスパイプ244が配置されている。一実施形態に係るフィルタリングメンバー24の最も外側にはサブパスパイプ246が配置されている。一実施形態に係るメインパスパイプ244とサブパスパイプ246との間にはフィルタユニット248が配置されてもよい。一実施形態に係るメインパスパイプ244は、メインパスパイプ244の周縁に沿って一定の離隔で配置される複数の開口Hを含んでもよい。メインパスパイプ244を介して流れる有毒性の主流煙は、複数の開口Hを介してサブパスパイプ246に移動し、その過程でフィルタユニット248を経て悪臭及び/又は毒性物質がフィルタリングされることができる。
【0062】
図3及び
図4は、様々な実施形態に係るエアロゾル発生装置のフィルタリングメンバー34及び又は44(例えば、
図2A及び
図2Bのフィルタリングメンバー24)の縦方向の断面を概略的に示す。
【0063】
図3を参照すると、一実施形態において、複数の開口Hは、メインパスパイプ344(例えば、
図2Aのメインパスパイプ244)の表面上で長手方向に沿って規則的に配置されている。一実施形態において、複数の開口Hは、円形、楕円形、多角形の形状であってもよく、必ずこれに限定されることはない。一実施形態において、複数の開口Hの形状が楕円である場合、楕円の長軸がメインパスパイプ344の長手方向に対して傾いて配置されてもよい。楕円の長軸がメインパスパイプ344の長手方向に対して傾いて配置されている場合、ユーザから吐き出された主流煙が下流側から上流側に移動して渦巻き(vortex)を形成することになり、メインパスパイプ344からサブパスパイプ346側に容易に移動することができる。
【0064】
図4を参照すると、一実施形態において、複数の開口Hは、メインパスパイプ444(例えば、
図2Aのメインパスパイプ244)の外面の長手方向に沿って延びてもよい。一実施形態において、複数の開口Hは、メインパスパイプ444の長手方向に対して傾いた角度を形成して長手方向に沿って延びる。複数の開口Hがメインパスパイプ444の長手方向に対して傾いた角度を形成して長手方向に沿って延長する場合、ユーザから吐き出された主流煙が下流側から上流側に移動して渦巻きを形成することになり、メインパスパイプ444からサブパスパイプ446側に容易に移動することができる。
【0065】
図5は、他の実施形態に係る主流煙の臭気を低減するエアロゾル発生装置を示す。
【0066】
図5を参照すると、他の実施形態に係るエアロゾル発生装置5(例えば、
図2Aのエアロゾル発生装置2)は、バッテリ51(例えば、
図2Aのバッテリ21)、制御部52(例えば、
図2Aの制御部22)、ヒーター53(例えば、
図2Aのヒーター23)及びフィルタリングメンバー54(例えば、
図2Aのフィルタリングメンバー24)を含む。
【0067】
一実施形態に係るフィルタリングメンバー54は、マウスピース542、メインパスパイプ544、サブパスパイプ546、及びフィルタユニット548を含む。一実施形態に係るフィルタリングメンバー54は、ユーザから吐き出された主流煙をエアロゾル発生装置5の下流側の末端から上流側の末端に移送することができる。一実施形態に係るフィルタリングメンバー54は、ユーザによって吐き出された主流煙を吸入して悪臭及び/又は毒性物質を取り除いた後、外部に放出させることができる。一実施形態に係るメインパスパイプ544は、複数の開口H(例えば、
図2A~
図4の開口H)を含んでもよい。
【0068】
一実施形態に係るフィルタリングメンバー54は、第1フローパスP1及び第2フローパスP2を含む。実施形態に係る第1フローパスP1は、マウスピス542を介してフィルタリングメンバー54内に流入したユーザから吐き出された主流煙がメインパスパイプ544内で流れる経路である。実施形態に係る第2フローパスP2は、第1フローパスP1に沿って流れていた浄化前の主流煙が、メインパスパイプ544の開口Hを通過してフィルタユニット548で浄化された後、サブパスパイプ546に沿ってエアロゾル発生装置5の上流側に流れる経路である。第2フローパスP2を介して流れる浄化された後の主流煙は、第2フローパスP2の末端に含まれる開口を介して外部に放出され得る。
【0069】
前記で説明したような構造を有するエアロゾル発生装置2及び/又は5によれば、毒性物質を多量含み、悪臭の根源となるユーザから吐き出された主流煙をエアロゾル発生装置2及び/又は5内で浄化した後外部に排出されることにより、エアロゾル発生装置2及び/又は5のユーザ周りの人々の間接喫煙の危険性及び不快感を低減することができる。
【0070】
上述したように様々な実施形態が、たとえ限定された図面により説明されたが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、前記に基づいて様々な技術的修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法とは異なる順に実行されたり、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法とは異なる形態に結合又は組み合わせられたり、他の構成要素又は均等物によって代替、置換されても、適切な結果を達成することができる。
【0071】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【国際調査報告】