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特表2024-519062ケーンを用いた多芯光ファイバおよびその形成方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】ケーンを用いた多芯光ファイバおよびその形成方法
(51)【国際特許分類】
   C03B 37/012 20060101AFI20240426BHJP
   C03B 37/027 20060101ALI20240426BHJP
   G02B 6/02 20060101ALI20240426BHJP
【FI】
C03B37/012 A
C03B37/027 A
G02B6/02 356A
G02B6/02 466
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571599
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(85)【翻訳文提出日】2024-01-15
(86)【国際出願番号】 US2022029104
(87)【国際公開番号】W WO2022245636
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】63/191,543
(32)【優先日】2021-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100224775
【弁理士】
【氏名又は名称】南 毅
(72)【発明者】
【氏名】クラプコ,ロスティスラフ ラディエヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】マクダーモット,マーク アラン
(72)【発明者】
【氏名】タグル,マシュー アルトゥス
(72)【発明者】
【氏名】ヤウ フローレス,レネ
【テーマコード(参考)】
2H250
4G021
【Fターム(参考)】
2H250AA53
2H250AB02
2H250AC64
2H250AC83
2H250AC94
2H250AC95
4G021BA02
4G021BA03
4G021BA04
4G021HA04
(57)【要約】
光ファイバを製造する方法は、選択的エッチング装置内にガラススリーブを取り付ける工程を含む。そのスリーブは1つ以上の軸方向貫通孔を備え、エッチング装置は、中心開口が中を通って配置された第1の端部キャップを含み、その第1の端部キャップはスリーブの第一面に取り付けられている。この方法は、第一面の第1の部分が酸性溶液に曝露され、第一面の第2の部分が酸性溶液に曝露されないようにスリーブを酸性溶液に曝露する工程をさらに含む。第1の部分は、スリーブが選択的エッチング装置内に取り付けられたときに、中心開口に隣接しており、第2の部分は、スリーブが選択的エッチング装置内に取り付けられたときに、第1の端部キャップで覆われている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバを製造する方法において、
選択的エッチング装置内にガラススリーブを取り付ける工程であって、
前記スリーブは1つ以上の軸方向貫通孔を備え、
前記エッチング装置は、中心開口が中を通って配置された第1の端部キャップを含み、該第1の端部キャップは前記スリーブの第一面に取り付けられている、工程と、
前記第一面の第1の部分が酸性溶液に曝露され、該第一面の第2の部分が該酸性溶液に曝露されないように前記スリーブを該酸性溶液に曝露する工程であって、
前記第1の部分は、前記スリーブが前記選択的エッチング装置内に取り付けられたときに、前記中心開口に隣接しており、
前記第2の部分は、前記スリーブが前記選択的エッチング装置内に取り付けられたときに、前記第1の端部キャップで覆われている、工程と、
を有してなる方法。
【請求項2】
前記スリーブを前記酸性溶液に曝露する工程により、該スリーブの前記第1の部分に凹部が形成される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記凹部が、前記スリーブ100の隆起縁で囲まれており、該隆起縁は該スリーブの前記第2の部分である、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上の軸方向貫通孔の各々にガラスケーンコアを挿入する工程をさらに含む、請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記ケーンコアと前記軸方向貫通孔との間に、直径約1mm以下の間隙がある、請求項4記載の方法。
【請求項6】
その中を通って前記ケーンコアが挿入された前記スリーブを、ガラスハンドルとガラスノーズコーンに取り付けて、アセンブリを形成する工程をさらに含む、請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記アセンブリが、前記凹部により形成された内部通路を含む、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記アセンブリを、真空システムにより前記通路に真空吸引が生じる真空封止過程に施す工程をさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記真空封止過程が線引き塔炉内で行われる、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記アセンブリを前記真空封止過程に施しながら、該アセンブリから光ファイバを同時に線引きする工程をさらに含む、請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記凹部が凹形窪みである、請求項2から10いずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記凹部が、約40マイクロメートルから約5mmの範囲の深さを有する、請求項2から10いずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【優先権】
【0001】
本出願は、その内容が依拠され、ここに全て引用される、2021年5月21日に出願された米国仮特許出願第63/191543号に優先権の恩恵を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本開示は、広く、ケーンを用いた多芯光ファイバに関し、より詳しくは、真空に基づく方法を使用してケーンを用いた多芯光ファイバを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
多芯光ファイバにおける通信システムの伝送容量は、単芯光ファイバを上回って増加している。多芯光ファイバでは、複数のコアが、各コアを光が伝搬するように単一クラッドで囲まれている。多芯光ファイバを製造するために、全ガラス過程(all-glass process)を使用することができ、多芯光ファイバでは、1つ以上の精密に形成された軸孔を備えたバルククラッドガラスが使用される。その孔の各々はケーンを収容し、そのケーンは多芯光ファイバのコアを形成する。
【0004】
全ガラス過程は、スート層の形成、焼結、およびスートをガラスに転化させるための固化を含む堆積系過程(例えば、外付け(OVD)法)よりも好ましいことがある。全ガラス過程では、クラッドガラスを、選択した直径に精密に研削することができ、これにより、ガラスプリフォームを形成するときに、様々な間隔、形状、および1つ以上の軸孔の配列を選択する精度と融通性の両方が与えられる。
【0005】
しかしながら、全ガラス過程は、比較的費用が高くつき、時間がかかる。精密孔開けには時間がかかり、1つ以上のケーンは、選択された屈折率プロファイルを規定するように形成され、次いでクラッドガラスに加えられる必要があり、構造全体は、固体ガラスプリフォームを形成するために炉内で固結される必要がある。十分な長さのガラスプリフォームを製造するために、別々のガラスクラッドセクションを軸方向に結合する必要があることがあり、これには軸孔の精密アライメントを伴う。固結過程には、典型的に、結果として得られる固体ガラスプリフォームを形成するために、固結炉内にガラスクラッドセクションとケーンを保持するための専用の支持固定具が必要とされる。次に、固体ガラスプリフォームは、固結炉から、プリフォームを光ファイバに線引きするための線引き炉に動かせるように、支持固定具から取り外さなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の全ガラス過程は、完成するまでに著しい数の資源を使用するだけでなく、非常に時間がかかる。より詳しくは、クラッドガラスが各工程間で完全に冷えるために、全過程に約二日を要する。そして、この過程には、相当な数の工程が含まれる。本開示の実施の形態は、クラッドガラスから光ファイバを製造するために含まれる工程と資源の数を減少させる。例えば、本開示の実施の形態は、全過程を一日で行えるように、工程数を減少させる。そして、本開示の実施の形態には、別々の固結炉と線引き塔炉が必要ない。それゆえ、本開示の実施の形態は、従来の過程から光ファイバを製造するためのより経済的かつ資源に富んだ過程を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するための例示の手法が、独立請求項に記載されている。様々な実施の形態が、従属請求項で定義されている。
【0008】
本開示の態様は、光ファイバを製造する方法を含む。その方法は、選択的エッチング装置内にガラススリーブを取り付ける工程を含み、そのスリーブは1つ以上の軸方向貫通孔を備え、エッチング装置は、中心開口が中を通って配置された第1の端部キャップを含み、その第1の端部キャップはスリーブの第一面に取り付けられている。この方法は、第一面の第1の部分が酸性溶液に曝露され、第一面の第2の部分が酸性溶液に曝露されないようにスリーブを酸性溶液に曝露する工程をさらに含む。第1の部分は、スリーブが選択的エッチング装置内に取り付けられたときに、中心開口に隣接しており、第2の部分は、スリーブが選択的エッチング装置内に取り付けられたときに、第1の端部キャップで覆われている。
【0009】
本開示の態様は、光ファイバを製造する方法を含む。その方法は、ガラススリーブの第一面に凹形窪みを形成する工程を含み、その凹形窪みはスリーブの隆起縁で囲まれており、スリーブは1つ以上の軸方向貫通孔を備える。この方法は、軸方向貫通孔の各々にガラスケーンコアを挿入する工程、およびスリーブを1つ以上の追加のガラス部品で真空封止して、アセンブリを形成する工程をさらに含む。
【0010】
本開示の態様は、光ファイバを製造する方法を含む。その方法は、ガラススリーブの軸方向貫通孔にガラスケーンコアを挿入すると同時に、1つ以上の追加のガラス部品でスリーブを真空封止して、アセンブリを形成しつつ、そのアセンブリを線引きして、光ファイバを形成する工程を含む。
【0011】
多くの異なる実施の形態が列挙されているが、実施の形態は、個別に存在しても、可能な限り、どの組合せで存在してもよい。以後、例示の実施の形態を示し、説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の実施の形態による、多芯光ファイバを製造する過程を示す流れ図
図2】本開示の実施の形態による、1つ以上の軸方向貫通孔を備えたスリーブを示す図
図3】本開示の実施の形態による、選択的エッチング装置を示す図
図4A】本開示の実施の形態による、図3の選択的エッチング装置の拡大部分図
図4B】本開示の実施の形態による、図3の選択的エッチング装置の拡大部分図
図4C】本開示の実施の形態による、図3の選択的エッチング装置の拡大部分図
図5A】本開示の実施の形態による、図3の選択的エッチング装置の追加の拡大部分図
図5B】本開示の実施の形態による、図3の選択的エッチング装置の追加の拡大部分図
図5C】本開示の実施の形態による、図3の選択的エッチング装置の追加の拡大部分図
図5D】本開示の実施の形態による、図3の選択的エッチング装置の追加の拡大部分図
図6】本開示の実施の形態による、図3の選択的エッチング装置の別の拡大部分図
図7】本開示の実施の形態による、選択的エッチング過程の前、最中、および後のスリーブを示す模式図
図8】選択的エッチング過程後の選択的エッチング装置に取り付けられたスリーブを示す図
図9】本開示の実施の形態による、選択的エッチング過程の別の実施の形態を示す図
図10A】本開示の実施の形態による、ケーンコアをスリーブに挿入する過程を示す図
図10B】本開示の実施の形態による、ケーンコアをスリーブに挿入する過程を示す図
図10C】ケーンコアの断面図
図10D】ケーンコアが中に挿入されたスリーブの断面図
図11】本開示の実施の形態による、線引き塔炉内にあり、真空システムに接続されたケーン・クラッドアセンブリの断面図
図12】本開示の実施の形態による、ケーン・クラッドアセンブリの内部通路を示す図
図13】例示の線引きシステムを示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明に述べられており、その説明から当業者に明白となるか、または特許請求の範囲および添付図面と共に、以下の詳細な説明に記載されたように本開示を実施することによって、認識されるであろう。
【0014】
ここに用いられているように、「および/または」という用語は、2つ以上の項目のリストに使用された場合、列挙された項目のいずれか1つをそれ自体で使用しても差し支えない、または列挙された項目の2つ以上のどの組合せを使用しても差し支えないことを意味する。例えば、組成物が、成分A、B、および/またはCを含有すると記載されている場合、その組成物は、Aだけ;Bだけ;Cだけ;組合せでAとB;組合せでAとC;組合せでBとC;または組合せでAとBとCを含有し得る。
【0015】
この文書では、第1と第2、上部と底部などの関係語は、ある実体または作用を別の実体または作用から、そのような実体または作用の間のどの実際のそのような関係または順序も必ずしも必要とせずに、または暗示せずに、区別するためだけに使用される。
【0016】
ここに用いられている「含む(comprises)」という表現は、特別な場合として「からなる(consists of)」という用語を含み、よって、例えば、「AはBとCを含む」という表現は、「AはBとCからなる」場合を含むと理解される。
【0017】
ここに用いられている「固結された」という用語は、互いに結合されていない異なるガラス部品から作られたアセンブリを提供し、ガラス部品が流動し、互いに結合または封止して、ガラス部品の全体的構造を維持する統合ガラス部品を形成できるように、すなわち、ガラス部品がその基本形を実質的に変えないように、アセンブリをガラス部品の軟化点よりちょっと高く加熱することを意味する。
【0018】
「軸孔(axial hole)」または「軸方向貫通孔(axial through-hole)」という用語は、軸方向に平行に、すなわち、中心軸または中心線に平行に延在する孔を意味する。
【0019】
ここに用いられている「円柱」という用語は、二次元形状を取り、その二次元形状の面に垂直な第3次元にそれを投射することによって形成された三次元形状を意味する。それゆえ、ここに用いられた円柱は、円形以外の断面形状を有し得る。
【0020】
記載された開示の構造、および他の部品は、どの特定の材料にも限定されないことが当業者に理解されるであろう。ここに開示された本開示の他の例示の実施の形態は、特に明記のない限り、多種多様な材料から形成されてもよい。
【0021】
例示の実施の形態に示されたような、本開示の要素の構造および配列は、説明に役立つだけであることに留意することも重要である。本開示にいくつかの実施の形態しか詳しく記載されていないが、本開示を検討した当業者には、列挙された主題の新規と非自明の教示および利点から著しくは逸脱せずに、多くの改変(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状および比率、パラメータの値、取付配列、材料の使用、色、向きなどの改変)が可能であることが容易に認識されるであろう。例えば、一体成形されたのが示されている要素は、多数の部品から構成されてもよく、または多数の部品として示された要素は、一体成形されてもよく、インターフェースの操作が、逆転されても、または他に変えられてもよく、構造、および/またはシステムの部材、またはコネクタ、または他の要素の長さまたは幅が、変えられてもよく、複数の要素の間に設けられた調節位置の性質または数が変えられてもよい。システムの要素および/またはアセンブリは、多種多様な色、テクスチャ、および組合せのいずれで、十分な強度または耐久性を与える多種多様な材料のいずれから構成されてもよいことに留意すべきである。したがって、そのような改変の全ては、本開示の範囲に含まれることが意図されている。本開示の精神から逸脱せずに、所望と他の例示の実施の形態の設計、操作条件、および配列に、他の置換、改変、変更、および省略を行ってもよい。
【0022】
ここで、その例が添付図面に示されている、本開示の現在好ましい実施の形態を詳しく参照する。できるときはいつでも、同じまたは同様の部分を称するために、図面に亘り同じ参照番号が使用される。
【0023】
ここで図1を参照すると、本開示の実施の形態による例示の過程1が示されている。過程1は、多芯光ファイバを製造するためのシステムである。しかしながら、過程1は、単芯光ファイバを製造するために使用されてもよいと考えられる。図1から分かるように、過程1の工程10は、ガラススリーブに孔を形成する工程を含む。孔の各々は、ケーンコアを収容するようなサイズである。次に、工程20で、スリーブに選択的エッチング過程が行われ、これにより、スリーブのいずれかの端部に窪み領域が作られる。この窪み領域は、後で、真空封止過程の最中に使用されて、多数のガラス部品を互いに封止し、プリフォームアセンブリを提供する。次いで、工程30で、ケーンコアが孔に挿入される。工程40で、真空封止過程が、線引き過程と共に行われる。過程1の工程40で、真空封止過程が線引き過程と同時に行われることが都合よい。過程1の工程の各々は、後でより詳しく述べられている。
【0024】
図2に示されるように、過程1の工程10で、スリーブ100に孔110が形成される。いくつかの実施の形態において、孔110は、例えば、ダイヤモンド研磨材コアドリル加工および/または超音波援用コアドリル加工などの精密ドリル加工により形成される。スリーブ100は、上面102および底面104を有する円柱ガラス体である。さらに、スリーブ100は、シリカ(例えば、純粋シリカまたはドープシリカ)からなる。図2に示されるように、スリーブ100は、直径Dsおよび高さHsを有する。いくつかの実施の形態において、直径Dsは、約25mmから約200mmまたは約50mmから約125mmの範囲にあり、高さHsは、約50mmから約2mまたは約75mmから約1mの範囲にある。1つの例示の実施の形態において、直径Dsは約70mmであり、高さHsは約110mmである。当業者に認識されるように、他の直径と高さも考えられる。
【0025】
孔110の各々は、スリーブ100の内部体積内に形成された軸方向貫通孔である。図2には4つの孔110が示されているが、スリーブ100は、それより多いか少ない孔110を備えてもよいと考えられる。例えば、スリーブ100は、1つ以上の孔、2つ以上の孔、4つ以上の孔、6つ以上の孔、8つ以上の孔、10以上の孔、または12以上の孔を備えることがある。さらに、孔110は、図2に示されたような、円形断面形状を有することがある。孔110は、他の断面形状を有してもよく、1つ以上の孔が、1つ以上の他の孔と異なる断面形状を有してもよいと考えられる。
【0026】
孔110は、スリーブ100の上面102に開いた上端およびスリーブ100の底面104に開いた下端を有する。それゆえ、孔110の各々は、上面102から底面104まで連続開口部を形成する。いくつかの実施の形態において、孔110は、約2mmから約60mm、または約5mmから約45mm、または約10mmから約30mmの直径を有する。1つ以上の孔110が、1つ以上の他の孔と異なる直径を有することも考えられる。
【0027】
孔110は、互いから等距離に間隔が空けられることがある。さらに、孔110は、当該技術分野に公知のどの配置とレイアウトで配列されてもよい。
【0028】
過程1の工程20で、スリーブ100に選択的エッチング過程が行われる。この選択的エッチング過程の前に、スリーブ100の1つ以上の表面を研磨するまたは精巧に研削することができる。例えば、スリーブ100の外面を、精密な直径Dsおよび/または精密な高さHsを得るために、研磨するまたは精巧に研削することができる。それに加え、またはそれに代えて、孔110の内面を、研磨しても、または精巧に研削してもよい。精密な平面度を得るために、上面102および/または底面104を研磨するまたは精巧に研削することも考えられる。いくつかの実施の形態において、約2マイクロメートル以下、または約1マイクロメートル以下の表面粗さ(RMS)を得るために、上面と底面102、104が精巧に研削される。
【0029】
選択的エッチング過程は、スリーブ100の一部のみをエッチングして、スリーブ100の上面102および/または底面104に窪み領域を提供する。下記にさらに述べるように、これらの窪み領域が真空封止工程で使用される。選択的エッチング過程について、最初に、スリーブ100にエッチング装置200が固定される。この時点で、スリーブ100は、平らで均一な上面と底面102、104を備えた円柱部材である。それゆえ、この時点で、スリーブ100は、窪み領域をまだ備えていない。図3に示されるように、スリーブ100は、エッチング装置200内に取り付けれたときに、装置200の第1の端部キャップ210と第2の端部キャップ220との間にしっかりと固定される。第1の端部キャップ210はスリーブ100の上面102に接続され、第2の端部キャップ220はスリーブ100の底面104に接続されている。下記にさらに述べるように、複数のロッド230が第1の端部キャップ210から第2の端部キャップ220に延在して、エッチング装置200をスリーブ100上でその周りにしっかりと固定している。
【0030】
第1と第2の端部キャップ210、220の各々は、スリーブ100とエッチング装置200との間の接続を確実に保持するのを支援するフランジ部材であることがある。端部キャップ210、220は、端部キャップの上面から底面まで延在する中心開口を備えた円柱形状部材であることがある。それゆえ、端部キャップ210、220は、ドーナツ型であることがある。
【0031】
図4Aは第1の端部キャップ210の斜視図を示し、図4Bは、図4Aの線A-Aを通る端部キャップ210の断面図を示す。端部キャップ210は、スリーブ100とのアライメントをとるための中心開口212を備える。それに加え、端部キャップ210は、複数の外側開口214を備え、これらの各々は、下記にさらに述べるように、ロッド230を収容するようなサイズである。中心開口212と外側開口214の全ては、第1の端部キャップ210の第一面211から第二面213までこの端部キャップ210の全長に亘る。中心開口212は、約30mmから約60mm、または約40mmから約50mm、または約42mmから約48mmに及ぶ直径を有する。中心開口212は、スリーブ100の直径Dsより小さい直径を有する。いくつかの実施の形態において、中心開口212の直径は、スリーブ100の直径Dsより約5mmから約10mm小さい。
【0032】
さらに、中心開口212は、外側開口214の各々の直径より大きい直径を有し、この外側開口214の各々は、約10mmから約30mm、または約15mmから約25mm、または約18mmから約22mmに及ぶ、または約20mmの直径を有する。しかしながら、外側開口214の直径は、ロッド230のサイズに応じて、様々であろう。外側開口214は、中心開口212の周りに均一に間隔が空けられることがあり、よって、外側開口214は、中心開口212の半径方向外側にある。
【0033】
第1の端部キャップ210の全外径DFECは、約120mmから約160mm、または約130mmから約150mmに及ぶ、または約140mmであることがある。それに加え、第1の端部キャップ210は、約30mmから約50mm、または約35mmから約45mm、または約37mmから約39mmの範囲、または約39mmの高さHFEC(第一面211から第二面213まで)を有することがある。第1の端部キャップ210は、第一面211から半径方向外側に広がる突出部215も備えることがある。図4Cは、突出部215が示されている、図4Bの区域Bの拡大図を示す。突出部215は、第一面211から、約0.5mmから約1.5mm、または約0.75mmから約1.25mm、または約1mmの長さだけ延在することがある。それゆえ、第1の端部キャップ210の高さは、第二面213から突出部215までの長さ(HFECに突出部215の長さを加えたもの)である。図4Cに示されるように、突出部215は、中心開口212を縁取る。下記にさらに述べるように、スリーブ100を第1の端部キャップ210にしっかりと固定するために、突出部215の周りにガスケットが配置されることがある。
【0034】
図5Aおよび5Bは、第2の端部キャップ220の第1と第2の斜視図を示す。そして、図5Cは、図5Aの線C-Cを通る第2の端部キャップ220の断面図を示す。第2の端部キャップ220は、第1の端部キャップ210と同様に、スリーブ100とのアライメントをとるための中心開口222を備える。それに加え、第2の端部キャップ220は、複数の外側開口224も備え、それらの各々は、下記にさらに述べるように、ロッド230を収容するようなサイズである。中心開口222と外側開口224の全ては、第2の端部キャップ220の第一面221から第二面223までこの端部キャップ220の全長に亘る。図5Aは端部キャップ220の第一面221上の開口222、224の開放端を示し、図5Bは端部キャップ220の第二面223上の開口222、224の開放端を示す。
【0035】
第1の端部キャップ210と同様に、第2の端部キャップ220の中心開口222は、約30mmから約60mm、または約40mmから約50mm、または約42mmから約48mmに及ぶ直径を有する。中心開口222は、スリーブ100の直径Dsより小さい直径を有する。いくつかの実施の形態において、中心開口222の直径は、スリーブ100の直径Dsより約5mmから約10mm小さい。
【0036】
さらに、中心開口222は、外側開口224の各々の直径より大きい直径を有し、この外側開口224の各々は、約10mmから約30mm、または約15mmから約25mm、または約18mmから約22mmに及ぶ、または約20mmの直径を有する。しかしながら、外側開口224の直径は、ロッド230のサイズに応じて、様々であろう。外側開口224は、中心開口222の周りに均一に間隔が空けられることがあり、よって、外側開口224は、中心開口222の半径方向外側にある。
【0037】
第2の端部キャップ220の第二面223は複数の陥凹部227を備えることがあり、よって、各外側開口224は陥凹部227内の中心にある。よって、各外側開口224の開口は、陥凹部227上に形成されている。下記にさらに述べるように、陥凹部227は、エッチング装置200上にロッド230をしっかりと固定するのに役立つ。
【0038】
第2の端部キャップ220の全直径DSECは、約120mmから約160mm、または約130mmから約150mmに及ぶ、または約140mmであることがある。それゆえ、第1と第2の端部キャップ210、220は同じ全直径を有することがある。それに加え、第2の端部キャップ220は、約40mmから約60mm、または約45mmから約55mmの範囲、または約50mmの高さHSEC(第一面221から第二面223まで)を有することがある。それゆえ、第2の端部キャップ220は、第1の端部キャップ210の高さHFECより大きい高さHSECを有することがある。
【0039】
第2の端部キャップ220は、第一面221から半径方向外側に広がる突出部225も備えることがある。図5Dは、突出部225が示されている、図5Cの区域Dの拡大図を示す。突出部225は、第一面221から、約0.5mmから約1.5mm、または約0.75mmから約1.25mm、または約1mmの長さだけ延在することがある。それゆえ、第2の端部キャップの高さは、第二面223から突出部225までの長さ(HSECに突出部225の長さを加えたもの)である。図5Dに示されるように、突出部225は、中心開口222を縁取る。スリーブ100を第2の端部キャップ220にしっかりと固定するために、突出部225の周りにガスケット240が配置されることがある。図5Aは、第2の端部キャップ220の第一面221にしっかりと固定されたガスケット240を示す。突出部225は、第一面221上にしっかりと留められたガスケット240を維持するのに役立つ。いくつかの実施の形態において、突出部225は、ガスケット240と圧入ばめを形成する。図4Aには示されていないが、端部キャップ220に関して記載されたのと同じやり方で、第1の端部キャップ210の第一面211にもガスケット240が取り付けられることがある。
【0040】
図6は、スリーブ100と第1の端部キャップ210との間の接合を提供するガスケット240を示す。スリーブ100がエッチング装置200に固定されるときに、第1の端部キャップ210とスリーブ100との間にガスケット240が配置される。それゆえ、ガスケット240は、第1の端部キャップ210がスリーブ100と直接接触しないようなクリアランスを提供する。このことは、第1の端部キャップ210がスリーブ100に圧力を加えるのを防ぐのに有利に役立つ。図6に示されるように、ガスケット240は、約1mm以下、または約0.5mm以下、または約0.25mm以下の長さに亘りスリーブ100の半径方向の幅方向にスリーブ100と重複する。ガスケット240は、第1の端部キャップ210について図6に関してここに開示されているが、ガスケット240は、第2の端部キャップ220についても同じように機能する。
【0041】
再び図3を参照すると、ロッド230が、外側開口214、224内にその中に延在することによって、第1と第2の端部キャップ210、220にしっかりと固定されている。それゆえ、エッチング装置200が組み立てられたときに、ロッド230は、第1の端部キャップ210の第一面と第二面211、213の両方から外側に突出し、第2の端部キャップ220の第一面と第二面221、223の両方から外側に突出するように開口214、224内に延在する。各ロッド230をエッチング装置200上の適所に維持するために、各ロッド230の突出端部の周りに、ナット232が締め付けられることがある。さらに、第2の端部キャップ220上の陥凹部227が、ロッド230にナット232をしっかりと固定するためのさらなる手段を提供する。より詳しくは、陥凹部227は、ロッド230と端部キャップ210、220との間のどのような相対的なずれも減少させることがある。スリーブ100は、第1と第2の端部キャップ210、220を、それらが互いに近づけないように適所に維持することにも留意されたい。
【0042】
代わりの実施の形態において、第2の端部キャップ220は、ロッド230をその端部キャップにしっかりと固定するためにナット232を使用しない。その代わりに、この実施の形態では、ロッド230が第2の端部キャップ220に溶接される。したがって、ロッド230と第2の端部キャップ220は、1つの一体部材を形成する。他の実施の形態において、第1と第2の端部キャップ210、220は、摩擦のみによって、ロッド上に維持され、しっかりと固定される。
【0043】
エッチング装置200が組み立てられ、スリーブ100に取り付けられたときに、ロッド230は、スリーブ100から半径方向に間隔が空けられている。例えば、ロッド230は、スリーブ100の外径から約15mmの距離だけ間隔が空けられている。それに加え、ロッド230は、図3に示されるように、隣接するロッドから半径方向に間隔が空けられることがある。各ロッド230間の距離は、約36mmであることがある。
【0044】
これも図3に示されるように、エッチング装置200は留め具250をさらに備え、この留め具は、フックに吊り下げるためのU字形部材を形成することがある。留め具250は、エッチング槽内のフックにエッチング装置200を吊り下げるために使用される。留め具250が、図3に示されたものではない他の形状および構造を有してよいことも考えられる。
【0045】
一旦、スリーブ100がエッチング装置200内に取り付けられ、この装置がエッチング槽内に置かれたら、スリーブ100は、酸性溶液に曝露され、エッチングされる。いくつかの実施の形態において、その酸性溶液はフッ化水素酸(HF)を含み、これは、脱イオン水で希釈されることがある。それに加え、またはそれに代えて、酸性溶液は、硝酸(HNO)または硫酸(HSO)を含む。例示の酸性溶液は、(i)10体積%のフッ化水素酸と15体積%の硝酸、(ii)5体積%のフッ化水素酸と7.5体積%の硝酸、または(iii)2.5体積%のフッ化水素酸と3.75体積%の硝酸を含む。
【0046】
いくつかの実施の形態において、界面活性剤が酸性溶液に添加される。その界面活性剤は、酸性溶液に溶け、酸性溶液中の酸と反応しない、どの適切な界面活性剤であっても差し支えない。例えば、界面活性剤は、Capstone(登録商標)FS-50または「Capstone」FS-54などのフッ素系界面活性剤であることがある。酸性溶液中の界面活性剤の濃度(酸性溶液1Lに対する界面活性剤のmLを単位とする)は、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、または約2以上であり得る。
【0047】
スリーブ100は、約10時間から約5分、または約15分から約30分の合計時間(すなわち、全エッチング時間)に亘り酸性溶液に曝露されることがある。スリーブ100が酸性溶液に曝露されるときに、その溶液は、約25℃から約35℃の温度であることがある。いくつかの実施の形態において、酸性溶液は、スリーブ100が酸性溶液に曝露されているときに、超音波撹拌される。
【0048】
選択的エッチング過程中、スリーブ100がエッチング装置200に取り付けられ、酸性溶液に曝露されているときに、その酸性溶液は、スリーブ100の特定部分だけに接触することができる。より詳しくは、第1の端部キャップ210を参照すると、酸性溶液は、中心開口212内を流れ、スリーブの上面102の一部分に接触することができる。この一部分は、上面102の全体より小さい。さらに、先に述べたように、第1の端部キャップ210の中心開口212は、スリーブ100の直径Dsよりも小さい直径を有する。したがって、スリーブ100の上面102の少なくとも一部分が第1の端部キャップ210で覆われる。より詳しくは、図7に示されるように、上面102の半径方向外側の部分が、エッチング過程中に第1の端部キャップ210で覆われる。したがって、酸性溶液はエッチング過程中にスリーブ100のこの半径方向外側の部分と接触せず、よって、この半径方向外側の部分は、エッチング過程中に酸性溶液によりエッチングされない。上面102の中央部分(中心開口212により露出された上面102の部分)のみが、エッチング過程中にエッチングされる。これもまた図7に示されるように、これにより、エッチング過程後に隆起縁130で囲まれた凹部120が上面102に形成される。上面102の中央部分(中心開口212により露出された上面102の部分)が、エッチング過程後に凹部120を形成し、上面102の半径方向外側の部分(第1の端部キャップ210で覆われた部分)が、エッチング過程後に隆起縁130を形成する。
【0049】
さらに、上述した選択的エッチング過程を第2の端部キャップ220にも適用する。エッチング過程中、酸性溶液は、第2の端部キャップ220の中心開口222内を流れ、スリーブの底面104の一部分と接触する。この一部分は、底面104の全体より小さい。第2の端部キャップ220の中心開口222は、第1の端部キャップ210と同様に、スリーブ100の直径Dsよりも小さい直径を有する。したがって、スリーブ100の底面104の少なくとも一部分が第2の端部キャップ220で覆われる。底面104の半径方向外側の部分が第2の端部キャップ220で覆われている。したがって、酸性溶液は、エッチング過程中にスリーブ100の半径方向外側の部分と接触せず、よって、この半径方向外側の部分は、エッチング過程中に酸性溶液によりエッチングされない。したがって、底面104の中央部分(中心開口222により露出された底面104の部分)のみが、エッチング過程中にエッチングされる。これにより、エッチング過程後に隆起縁130で囲まれた凹部120が底面に形成される(第1の端部キャップ210に関して先に記載されたものと同様に)。
【0050】
したがって、上述したエッチング過程は、上面102の第1の部分が酸性溶液に曝露され、上面102の第2の部分が酸性溶液に曝露されないように、スリーブ100の上面102(第一面)を酸性溶液に曝露する。同様に、上述したエッチング過程は、底面104の第1の部分が酸性溶液に曝露され、底面104の第2の部分が酸性溶液に曝露されないように、スリーブ100の底面104(第二面)を酸性溶液に曝露する。図7では、第1の端部キャップ210が、明確にするために、部分的に切り取られた状態で示されていることに留意されたい。
【0051】
凹部120の形状と寸法は、酸性溶液のエッチング時間に依存する。いくつかの実施の形態において、凹部120(スリーブ100の上面102および/または底面104の上の)は、約20マイクロメートル以上、または約40マイクロメートル以上、または約60マイクロメートル以上、または約80マイクロメートル以上、または約100マイクロメートル以上の最大深さを有する。それに加え、またはそれに代えて、凹部120は、約10mm以下、または約7mm以下、または約5mm以下、または約4mm以下、または約3mm以下、または約2mm以下、または約1mm以下の最大深さを有する。いくつかの実施の形態において、凹部120の最大深さは、約40マイクロメートルから約5mm、または約6マイクロメートルから約4mmの範囲にある。
【0052】
さらに、凹部120は、約30mmから約60mm、または約40mmから約50mm、または約42mmから約48mmの範囲の直径を有する。いくつかの実施の形態において、凹部120の直径は、開口212および/または開口222の直径と同じである。したがって、隆起縁130は、約2.5mmから約10mm、または約3mmから約5mmの範囲にある、スリーブ100の幅方向の長さを有する。図8に示されるような、いくつかの実施の形態において、凹部120(スリーブ100の上面102および/または底面104の上の)は、凹形状を有する。下記にさらに述べるように、この凹形状は、真空封止過程中に利点を与える。凹形状は、例えば、球状または楕円状であり得る。図7および8は、凹部120を、円形断面形状を有するものと示しているが、凹部120は、例えば、正方形や長方形などの他の断面形状を有し得ることも考えられる。
【0053】
先に述べたように、隆起縁130は、選択的エッチング過程中にエッチングされなかった。したがって、隆起縁130は、スリーブ100の上面102および/または底面104の研磨面を形成する。
【0054】
過程1の選択的エッチング過程20中に、スリーブ100が選択的にエッチングされて、凹部120を生じる。それに加え、選択的エッチング過程は、スリーブ100上の汚染物質を除去し、スリーブ100の表面を研磨する酸洗浄を都合よく与える。それゆえ、別々の酸洗浄工程と研磨工程が必要ない。その代わりに、ここに開示された過程に関して、選択的エッチング過程は、これらの工程を一工程に纏める。スリーブ100全体がエッチングされる(第1と第2の端部キャップ210、220で覆われたスリーブ100の部分を除いて)場合よりも、上面102と底面104のみがエッチングされる場合、より長いエッチング時間(先に述べたような)を使用してもよいことに留意のこと。
【0055】
図9に示されるように、組み立てられたプリフォームアセンブリ300は、各々がガラスから形成されている、ハンドル310、スリーブ100、およびノーズコーン320を含む。下記にさらに述べるように、これらの部品は、真空封止過程中に互いに封止される。先に記載された選択的エッチング過程は、スリーブ100の上面102と底面104が選択的にエッチングされて、スリーブ100上に凹部120と隆起縁130を形成することを開示している。しかしながら、代わりの実施の形態において、ハンドル310の底面とノーズコーン320の上面が選択的にエッチングされる。これらの実施の形態において、スリーブ100は、選択的にエッチングされない。したがって、凹部と隆起縁は、スリーブ100ではなく、ハンドル310とノーズコーン320に形成される。いくつかの実施の形態において、ハンドル310および/またはノーズコーン320に形成された凹部は、凹形状を有する(先に述べたように)。ハンドル310およびノーズコーン320がエッチングされている、これらの実施の形態において、例えば、約10時間など、より長いエッチング時間が使用されることがある。追加の実施の形態において、ハンドル310およびノーズコーン320の一方のみが選択的にエッチングされることも考えられる。したがって、この実施の形態において、スリーブ100の上面102および底面104の一方もエッチングされる。
【0056】
再び図1を参照すると、選択的エッチング過程の完了後、過程1の工程30で、スリーブ100の孔110にケーンコアが挿入される。図10Aは、ケーン・クラッドアセンブリ150を形成する過程で、スリーブ100の孔110に対して操作可能に配置されるケーン140を示す。図10Bは、例示の組み立てられたケーン・クラッドアセンブリ150を示し、図10Cは、1つのケーン140の断面図を示す。各ケーン140はガラス体から形成され、そのガラス体は、コアセクション142およびそのコアセクション142を取り囲む内側クラッドセクション144を含む。さらに、内側クラッドセクション144は、異なる屈折率を有する1つ以上の内側クラッド部分を含み得る。いくつかの実施の形態において、ケーン140のガラス体がコアセクション142だけからなる(クラッドセクションを含まない)ことも考えられる。ケーン・クラッドアセンブリ150がプリフォームに形成され、次いで、光ファイバに線引きされるときに、スリーブ100が各ケーン140を取り囲む。それゆえ、スリーブ100は、線引きされた光ファイバにおける外側クラッドセクションを形成する。
【0057】
図10Dは、図10Bのケーン・クラッドアセンブリ150の断面図である。図10Dに示されるように、いくつかの実施の形態において、各ケーン140は、ケーン140が中に挿入される対応する孔110の直径Dよりもわずかに小さい直径Dを有する。したがって、間隙Gがケーン140と孔110との間に設けられ、それにより、ケーン140が孔110内で容易に摺動することができる。より詳しくは、間隙Gが、ケーン140の外面と孔110の内面との間に設けられる。いくつかの実施の形態において、間隙Gは、約2mm以下、または約1.5mm以下、または約1mm以下、または約0.75mm以下、または約0.5mm以下、または約0.25mm以下の長さを有する。それに加え、またはそれに代えて、間隙Gの長さは、約0.1mm以上、または約0.2mm以下、または約0.4mm以下、または約0.6mm以下、または約0.8mm以下、または約1mm以上である。いくつかの実施の形態において、間隙Gの長さは、約0.1mmから約1mm、または約0.2mmから約0.8mmの範囲にある。間隙Gの長さがスリーブ100のサイズの関数であることにさらに留意のこと。より小さい直径Dを有するより小さいスリーブ100には、より小さい間隙Gの長さが必要とされる。
【0058】
次に、図1の過程1において、ケーン140がスリーブ100に挿入されて、ケーン・クラッドアセンブリ150が形成された後、工程40で、真空封止および線引き過程が行われる。この真空封止および線引き過程は、プリフォームを製造し、そのプリフォームを光ファイバに線引きするために行われる。最初に、ハンドル310、スリーブ100(中にケーン140が挿入されている)、およびノーズコーン320が積層構造に組み立てられる。積層構造になったときに、ハンドル310はスリーブ100の上に垂直に配置され、スリーブ100は、ノーズコーン320の上に垂直に配置される。いくつかの実施の形態において、積層構造が複数のスリーブを含むことも考えられる。図11は、ハンドル310とノーズコーン320との間に4つのスリーブ100が配置された例示の積層構造を示す。この実施の形態において、ケーン140の各々が、4つのスリーブ100の全てを通じて配置されている。それゆえ、4つのスリーブは全て、同じケーン140を共有している。図11に示されるように、積層構造において、ハンドル310は、最上部のスリーブ100と直接接触しており、各スリーブ100は、隣接するスリーブ100と直接接触している。さらに、最下部のスリーブ100はノーズコーン320と直接接触している。ハンドル310、スリーブ100、およびノーズコーン320は、積層構造に組み立てられる前に、洗浄される(例えば、酸洗浄され、次いで、脱イオン水で濯がれる)ことも考えられる。
【0059】
これもまた図11に示されるように、この積層構造は真空システム400に接続され、よって、積層構造と真空システム400は共にプリフォームシステム500を構成する。真空システム400は、積層構造を支持する導管410をさらに備え、真空システム400と積層構造との間に空気流接続を提供する。下記にさらに述べるように、真空システム400は、積層構造にあるときに、ハンドル310、スリーブ100、およびノーズコーン320を共に封止するために空気圧を使用する。
【0060】
図12は、2つのスリーブ100が積層構造にあるのが示されている、図11のプリフォームシステム500の部分Aの部分断面図を示す。上部スリーブ100がハンドル310に接続されている。ノーズコーン320がこの部分図に示されていないことに留意されたい。図12に示されるように、最上部のスリーブ100の底面にある第1の凹部120が、隣接するスリーブ100の上面にある第2の凹部120に接続されている。さらに、複数のスリーブ100の凹部120の全てが、間隙G(スリーブ100とケーン140の間)により形成された空間と共に接続され、導管410を通る通路と接続されて、連続した内部通路420を形成している。この通路420は、ハンドル310、スリーブ100、およびノーズコーン320の十分に滑らかなガラス面の間の接触のために、実質的に密封されている。図12には示されていないが、通路420は、積層構造全体を通りノーズコーン320まで延在している。さらに、通路420は、真空システム400に接続されて、空気流路を提供する。
【0061】
真空システム400は、稼働されると、図12の空気流ラインBで示されるように、通路420から真空システム400中に空気を引き込む。通路420は実質的に密封されているので、真空吸引により、通路420と、プリフォームシステム500を取り囲む周囲環境430との間に相当な圧力差ΔPが生じる。この圧力差ΔPにより、ハンドル310、スリーブ100、およびノーズコーン320は、積層構造で垂直に配向されたときに、圧縮され、互いに封止される。それゆえ、これらの部品は、圧縮され、重力に対して互いに封止される。一例において、真空システム400と、海面位での普通の周囲圧力との間の圧力差ΔPは、スリーブ100が122mmの直径Dsを有し、通路が112mmの最大直径を有する典型的なアセンブリに、98.5kgの軸方向圧縮力を提供する。他の実施の形態において、圧力差ΔPは約100kg程度であり得、正確な値は、当業者に明白なように、プリフォームシステム500の様々な部品の質量および通路420の様々なセクションのサイズに依存する。
【0062】
真空システム400の真空吸引により、真空で互いに保持された(「真空保持された」)ケーン・クラッドアセンブリ150が形成される。それゆえ、ハンドル310、スリーブ100、およびノーズコーン320は、圧縮され、互いに封止され、通路420がなくなる。ハンドル310、スリーブ100、およびノーズコーン320が圧縮され、互いに封止されたときに、凹部120(図8の凹形状を有する場合)は、ガラス部品を、凹部120の中央部分の前に、凹部120の半径方向外側の部分に最初に封止することによって、変形する。それゆえ、ガラス部品(ハンドル310、スリーブ100、および/またはノーズコーン320)の封止は、凹部120の半径方向外側の部分で始まり、次いで、ガラス部品が互いに封止されるまで、半径方向内側に移動する。これにより、非凹形状の凹部120が使用される場合よりも強力な結合がガラス部品間に生じる。対照的に、非凹形状の凹部120を使用する場合、ガラス部品は、凹部の半径方向外側の部分と中央部分で同時に、互いに封止される。
【0063】
いくつかの実施の形態において、凹部120は、図9に関して先に述べたように、スリーブ100ではなく、ハンドル310および/またはノーズコーン320に形成されることも留意されたい。これらの実施の形態において、図12に関して先に述べたのと同様に、通路420は、ハンドル310および/またはノーズコーンの凹部120により形成され、それらの部品は互いに封止される。
【0064】
従来の封止および線引き過程では、ケーン・クラッドアセンブリは、最初に真空封止され、次に、約1100℃の温度および塩素雰囲気において固結炉内で固結される。この固結工程により、ケーン・クラッドアセンブリのガラス部品が互いに結合される。固結工程後、このアセンブリは、約1400℃から約1500℃の温度でアニールされる。アニール工程が完了した後、アセンブリは今やプリフォームであり、これは、固結炉から、プリフォームを光ファイバに線引きするための線引き塔炉に移動させられる。したがって、従来の過程では、プリフォームアセンブリは、光ファイバに線引きするための線引き塔炉に移動される前に、最初に真空封止される。本開示の実施の形態は、線引き工程中にアセンブリを同時に真空封止することによって、これら2つの工程を纏めている。さらに、本開示の実施の形態は、従来の過程におけるような別々の固結工程とアニール工程を持たない。したがって、本開示の実施の形態は、工程の総数を減少させ、これにより、時間が短くなり、費用が節約される。さらに、従来の過程では、ガラスアセンブリは、工程(アニール工程と線引き工程など)の間で冷却し、緩和させなければならない。各冷却工程は、大型のガラス片の不均一な加熱や冷却から生じる固有の応力のために、破損する可能性をもたらす。本開示の実施の形態は、工程の総数を減少させ、したがって、ガラス中の固有の応力のそのような可能性を減少させる。さらに、本開示の実施の形態は、プリフォームを固結炉から線引き塔炉に動かす(その最中に、プリフォームに引っかき傷が付いたり、欠けが生じたりし得る)ことを必要としない。そして、本開示の実施の形態は、2つの別々の固結炉と線引き塔炉を必要としない。
【0065】
先に述べたように、本開示の実施の形態は、真空封止過程と線引き過程を同時に行う。したがって、先に述べた真空封止過程中、ケーン・クラッドアセンブリ150は線引き塔炉520内に配置され、この炉は下部ヒータ510で加熱される。図11に示されるように、下部ヒータ510は、炉内に、約1500℃以上、または約1600℃以上、または約1700℃以上、または約1800℃以上、または約1900℃以上、または約2000℃以上の範囲内の温度を有する高温区域515を作り出す。いくつかの実施の形態において、高温区域515の温度は、約1600℃から約2200℃、または約1800℃から約2100℃の範囲にある。高温区域515の温度は、ケーン・クラッドアセンブリ150を固結し(ガラス部品を互いに結合する)、ケーン・クラッドアセンブリ150をそのガラス溶融温度に加熱する(線引き工程のために)のに十分である。高温区域515の温度は、先に述べたように、従来の固結炉の温度より高いことに留意されたい。
【0066】
ケーン・クラッドアセンブリ150は、炉520内に配置されたときに、ケーン・クラッドアセンブリ150が消費され、光ファイバに線引きされるときに、下部ヒータ510に向けてゆっくりと降下する。さらに、先に開示された真空封止過程は、ケーン・クラッドアセンブリ150が下部ヒータ510に向けてゆっくりと加工するのと同時に行われる。したがって、真空システム400からの真空吸引は、ケーン・クラッドアセンブリ150が消費され、光ファイバに線引きされている間に行われる。炉520は、ケーン・クラッドアセンブリ150に加え、1種類以上の不活性ガスを含むことがある。
【0067】
図13は、ここに開示された実施の形態による、光ファイバを線引きするための線引きシステム600を示す。例示の線引きシステム600は、先に述べたような炉520を備える。さらに、線引きシステム600は、炉520から出た線引きされた(むき出しの)ファイバ620のサイズを測定する(例えば、直径制御)ための非接触測定センサ610、615を備える。冷却ステーション630が、測定センサ610、615の下流に存在し、むき出しのファイバ620を冷却するように作られている。被覆ステーション640が、冷却ステーション630の下流に存在し、むき出しのファイバ620上に保護被覆材料645を堆積させて、被覆ファイバ625を形成するように作られている。テンショナ(tensioner)650が、被覆ステーション640の下流に存在する。テンショナ650は、被覆ファイバ625を引っ張る(線引きする)表面655を有する。それぞれの表面665を有する一組のガイドホイール660がテンショナ650の下流に存在する。ガイドホイール660は、被覆ファイバ625をファイバ巻取スプール(「スプール」)670に案内して、被覆ファイバ625を貯蔵する働きをする。本開示の実施の形態は、単芯光ファイバまたは多芯光ファイバを形成するために使用することができる。
【0068】
様々な実施の形態をここに記載してきたが、それらの実施の形態は、限定ではなく、例としてのみ提示されたものである。本明細書に提示された教示と指針に基づいて、適応および改変は、開示された実施の形態の等価物の意味と範囲内にあることが意図されているのが明白なはずである。したがって、本開示の精神と範囲から逸脱せずに、ここに開示された実施の形態に形態と詳細の様々な変更を行うることが、当業者に明白となるであろう。ここに提示された実施の形態の要素は、必ずしも、相互排他的ではなく、当業者に認識されるであろうように、様々な必要に応えるために代替されることがある。
【0069】
ここに使用された表現や専門用語は、制限ではなく、説明の目的であることを理解すべきである。本開示の広さと範囲は、先に述べた例示の実施の形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲およびその等価物にしたがってのみ定義されるべきである。
【0070】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0071】
実施形態1
光ファイバを製造する方法において、
選択的エッチング装置内にガラススリーブを取り付ける工程であって、
前記スリーブは1つ以上の軸方向貫通孔を備え、
前記エッチング装置は、中心開口が中を通って配置された第1の端部キャップを含み、該第1の端部キャップは前記スリーブの第一面に取り付けられている、工程と、
前記第一面の第1の部分が酸性溶液に曝露され、該第一面の第2の部分が該酸性溶液に曝露されないように前記スリーブを該酸性溶液に曝露する工程であって、
前記第1の部分は、前記スリーブが前記選択的エッチング装置内に取り付けられたときに、前記中心開口に隣接しており、
前記第2の部分は、前記スリーブが前記選択的エッチング装置内に取り付けられたときに、前記第1の端部キャップで覆われている、工程と、
を有してなる方法。
【0072】
実施形態2
前記スリーブを前記酸性溶液に曝露する工程により、該スリーブの前記第1の部分に凹部が形成される、実施形態1に記載の方法。
【0073】
実施形態3
前記凹部が、前記スリーブ100の隆起縁で囲まれており、該隆起縁は該スリーブの前記第2の部分である、実施形態2に記載の方法。
【0074】
実施形態4
前記1つ以上の軸方向貫通孔の各々にガラスケーンコアを挿入する工程をさらに含む、実施形態2または3に記載の方法。
【0075】
実施形態5
前記ケーンコアと前記軸方向貫通孔との間に、直径約1mm以下の間隙がある、実施形態4に記載の方法。
【0076】
実施形態6
その中を通って前記ケーンコアが挿入された前記スリーブを、ガラスハンドルとガラスノーズコーンに取り付けて、アセンブリを形成する工程をさらに含む、実施形態4に記載の方法。
【0077】
実施形態7
前記アセンブリが、前記凹部により形成された内部通路を含む、実施形態6に記載の方法。
【0078】
実施形態8
前記アセンブリを、真空システムにより前記通路に真空吸引が生じる真空封止過程に施す工程をさらに含む、実施形態7に記載の方法。
【0079】
実施形態9
前記真空封止過程が線引き塔炉内で行われる、実施形態8に記載の方法。
【0080】
実施形態10
前記アセンブリを前記真空封止過程に施しながら、該アセンブリから光ファイバを同時に線引きする工程をさらに含む、実施形態8に記載の方法。
【0081】
実施形態11
前記凹部が凹形窪みである、実施形態2から10のいずれか1つに記載の方法。
【0082】
実施形態12
前記凹部が、約40マイクロメートル以上の深さを有する、実施形態2から11のいずれか1つに記載の方法。
【0083】
実施形態13
前記凹部が、約10mm以下の深さを有する、実施形態2から12のいずれか1つに記載の方法。
【0084】
実施形態14
前記凹部が、約40マイクロメートルから約5mmの範囲の深さを有する、実施形態2から11のいずれか1つに記載の方法。
【0085】
実施形態15
前記スリーブの第二面に第2の凹部を形成する工程をさらに含む、実施形態2から14のいずれか1つに記載の方法。
【0086】
実施形態16
前記酸性溶液がフッ化水素酸を含む、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0087】
実施形態17
光ファイバを製造する方法において、
ガラススリーブの第一面に凹形窪みを形成する工程であって、該凹形窪みは該スリーブの隆起縁で囲まれており、該スリーブは1つ以上の軸方向貫通孔を備える、工程、
前記軸方向貫通孔の各々にガラスケーンコアを挿入する工程、および
前記スリーブを1つ以上の追加のガラス部品で真空封止して、アセンブリを形成する工程、
を有してなる方法。
【0088】
実施形態18
前記スリーブを真空封止して前記アセンブリを形成すると同時に、該アセンブリを線引きして、光ファイバを形成する工程をさらに含む、実施形態17に記載の方法。
【0089】
実施形態19
前記スリーブを線引き塔炉内で真空封止する工程をさらに含む、実施形態17または18に記載の方法。
【0090】
実施形態20
前記凹部が、約40マイクロメートル以上の深さを有する、実施形態17から19のいずれか1つに記載の方法。
【0091】
実施形態21
前記凹部が、約10mm以下の深さを有する、実施形態17から20のいずれか1つに記載の方法。
【0092】
実施形態22
前記凹部が、約40マイクロメートルから約5mmの範囲の深さを有する、実施形態17から19のいずれか1つに記載の方法。
【0093】
実施形態23
前記スリーブの第二面に第2の凹形窪みを形成する工程をさらに含む、実施形態17から22のいずれか1つに記載の方法。
【0094】
実施形態24
前記ケーンコアと前記軸方向貫通孔との間に、直径約1mm以下の間隙がある、実施形態17から23のいずれか1つに記載の方法。
【0095】
実施形態25
光ファイバを製造する方法において、
ガラススリーブの軸方向貫通孔にガラスケーンコアを挿入すると同時に、1つ以上の追加のガラス部品で前記スリーブを真空封止して、アセンブリを形成しつつ、該アセンブリを線引きして、光ファイバを形成する工程、
を有してなる方法。
【0096】
実施形態26
前記スリーブを線引き塔炉内で真空封止する工程をさらに含む、実施形態25に記載の方法。
【0097】
実施形態27
前記アセンブリが、前記スリーブ、ガラスハンドル、およびガラスノーズコーンを含む、実施形態25または26に記載の方法。
【0098】
実施形態28
前記アセンブリが内部通路を備え、前記真空封止する工程により、該内部通路を通じて真空吸引が生じる、実施形態27に記載の方法。
【0099】
実施形態29
前記内部通路が、前記スリーブ、前記ハンドル、および前記ノーズコーンの間に内部接続を形成する、実施形態28に記載の方法。
【符号の説明】
【0100】
100 スリーブ
102 上面
104 底面
110 孔
120 凹部
130 隆起縁
140 ケーン
142 コアセクション
144 内側クラッドセクション
150 ケーン・クラッドアセンブリ
200 エッチング装置
210 第1の端部キャップ
211 第1の端部キャップの第一面
212 第1の端部キャップの中心開口
213 第1の端部キャップの第二面
214 第1の端部キャップの外側開口
215 第1の端部キャップの突出部
220 第2の端部キャップ
221 第2の端部キャップの第一面
222 第2の端部キャップの中心開口
223 第2の端部キャップの第二面
224 第2の端部キャップの外側開口
225 第2の端部キャップの突出部
227 陥凹部
230 複数のロッド
232 ナット
250 留め具
300 組み立てられたプリフォームアセンブリ
310 ハンドル
320 ノーズコーン
400 真空システム
410 導管
420 内部通路
430 周囲環境
500 プリフォームシステム
510 下部ヒータ
515 高温区域
520 線引き塔炉
600 線引きシステム
610、615 非接触測定センサ
620 むき出しのファイバ
625 被覆ファイバ
630 冷却ステーション
640 被覆ステーション
650 テンショナ
660 ガイドホイール
670 ファイバ巻取スプール
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12
図13
【国際調査報告】