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特表2024-519066心臓アブレーション中のマイクロバブルの形成を低減するための装置および方法
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  • 特表-心臓アブレーション中のマイクロバブルの形成を低減するための装置および方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】心臓アブレーション中のマイクロバブルの形成を低減するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20240426BHJP
   A61N 7/00 20060101ALI20240426BHJP
【FI】
A61B18/14
A61N7/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571645
(86)(22)【出願日】2022-05-18
(85)【翻訳文提出日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 US2022029926
(87)【国際公開番号】W WO2022246011
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】63/191,134
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】スマイル、エル ヤシン アレックス
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ38
4C160KK03
4C160KK16
4C160KK23
4C160MM38
(57)【要約】
本開示の様々な態様は、電気穿孔アブレーションのための装置、システム、および方法に関する。電気穿孔アブレーションカテーテルは、電極アセンブリを含み得る。電極アセンブリは、複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して標的組織内に電場を発生させるように構成された1つまたは複数の電極と、複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス中に第1の組の超音波信号を発生させ、第1の電気パルスシーケンスの終了後かつ第1の電気パルスシーケンスに続く電気パルスシーケンスである第2の電気パルスシーケンスの開始前に第2の組の超音波信号を発生させるように構成された超音波トランスデューサとを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気穿孔アブレーションカテーテルであって、
電極アセンブリを備え、前記電極アセンブリは、
複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して標的組織において電場を生成するように構成された1つまたは複数の電極と、
前記複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス中に第1の組の超音波信号を生成し、前記第1の電気パルスシーケンスの終了後かつ前記第1の電気パルスシーケンスに後続する電気パルスシーケンスである第2の電気パルスシーケンスの開始前に第2の組の超音波信号を生成するように構成された超音波トランスデューサと、を含んでおり、
前記第1の組の超音波信号は、第1の平均振幅を有しており、
前記第2の組の超音波信号は、第2の平均振幅を有しており、
前記第1の平均振幅は、前記第2の平均振幅と異なる、電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項2】
前記第1の平均振幅は、前記第2の平均振幅よりも小さい、請求項1に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項3】
前記電極アセンブリは、前記電極アセンブリの内部空洞に配置された内部部品をさらに含んでおり、
前記超音波トランスデューサは、前記内部部品上に配置されている、請求項1または2に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項4】
前記アブレーションカテーテルに電力を供給し、かつ前記第1の組の超音波信号及び前記第2の組の超音波信号の振幅及び周波数のうちの少なくとも1つを制御するための1つまたは複数の配線を更に備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項5】
前記電極アセンブリは、複数のスプラインをさらに含んでおり、
前記超音波トランスデューサは、前記複数のスプラインのうちの1つの上に配置された1つの超音波トランスデューサを含んでいる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項6】
前記第1の組の超音波信号は第1の平均周波数を有しており、前記第2の組の超音波信号は第2の平均周波数を有しており、前記第1の平均周波数は前記第2の平均周波数と異なる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項7】
電気穿孔アブレーションカテーテルであって、
電極アセンブリを備え、前記電極アセンブリは、
複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して標的組織において電場を生成するように構成された1つまたは複数の電極と、
超音波信号を生成するように構成された超音波トランスデューサと、
前記電極アセンブリの内部空洞に配置された内部部品と、を含んでおり、
前記超音波トランスデューサは、前記内部部品上に配置されている、電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項8】
前記超音波トランスデューサは、前記複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス中に第1の組の超音波信号を生成し、前記第1の電気パルスシーケンスの終了後かつ前記第1の電気パルスシーケンスに続く電気パルスシーケンスである第2の電気パルスシーケンスの開始前に第2の組の超音波信号を生成するようにさらに構成されている、請求項7に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項9】
前記第1の組の超音波信号は、第1の平均振幅を有しており、前記第2の組の超音波信号は、第2の平均振幅を有している、請求項7または8に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項10】
前記第1の平均振幅は、前記第2の平均振幅と異なる、請求項9に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項11】
前記第1の平均振幅は、前記第2の平均振幅よりも小さい、請求項7乃至10のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項12】
前記内部部品が展開シャフトを含んでいる、請求項7乃至11のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項13】
近位端および遠位端を有するカテーテルシャフトを更に備え、前記電極アセンブリは、前記カテーテルシャフトの前記遠位端から延在しており、
前記展開シャフトは、前記カテーテルシャフトの前記遠位端から延在している、請求項7乃至12のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項14】
前記電極アセンブリは、複数のスプラインを更に含んでおり、
前記超音波トランスデューサは、前記複数のスプラインのうちの1つの上に配置された1つの超音波トランスデューサを含んでいる、請求項7に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項15】
前記第1の組の超音波信号は第1の平均周波数を有しており、前記第2の組の超音波信号は第2の平均周波数を有しており、前記第1の平均周波数は前記第2の平均周波数と異なる、請求項14に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、不可逆的電気穿孔による心臓アブレーション中にマイクロバブルを低減または防止するための医療装置、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アブレーション処置は、患者における多くの異なる状態を治療するために使用される。アブレーションは、心不整脈、良性腫瘍、癌性腫瘍を治療するため、および手術中の出血を制御するために使用され得る。通常、アブレーションは、高周波(RF)アブレーションおよびクライオアブレーションを含む熱アブレーション技術によって達成される。RFアブレーションでは、プローブが患者に挿入され、高周波がプローブを介して周囲の組織に伝送される。高周波の波は熱を発生させ、熱は周囲の組織を破壊し、血管を焼灼する。クライオアブレーションでは、中空針またはクライオプローブが患者に挿入され、低温の熱伝導性流体がプローブを通って循環されることで周囲の組織を凍結して死滅させる。RFアブレーションおよびクライオアブレーション技術は、細胞壊死を通じて組織を無差別に死滅させるが、これは、食道内の組織、横隔神経細胞、および冠動脈内の組織などの、そうでなければ健康な組織を損傷または死滅させ得る。
【0003】
別のアブレーション技術は、電気穿孔を使用する。電気穿孔または電気透過処理では、電場を細胞に印加して細胞膜の透過性を増加させる。電気穿孔は、電場の強度に応じて、可逆的または不可逆的であり得る。電気穿孔が可逆的である場合、細胞膜の増加した透過性は、細胞が治癒および回復する前に、化学物質、薬物、および/またはデオキシリボ核酸(DNA)を細胞に導入するために使用され得る。電気穿孔が不可逆的である場合、影響を受けた細胞はアポトーシスによって死滅する。
【0004】
不可逆的電気穿孔(IRE:irreversible electroporation)は、非熱的アブレーション技術として使用され得る。IREでは、短い高電圧パルス列を使用して、アポトーシスによって細胞を死滅させるのに十分に強い電場を発生させる。心臓組織のアブレーションにおいて、IREは、RFアブレーションおよびクライオアブレーションなどの熱アブレーション技術の無差別な死滅に対する安全かつ有効な代替手段であり得る。IREは、標的組織を死滅させるものの、非標的心筋組織、赤血球、血管平滑筋組織、内皮組織、および神経細胞などの他の細胞または組織に永久的に損傷を与えないような電場強度および持続時間を使用することによって、心筋組織などの標的組織を死滅させるために使用し得る。
【0005】
いくつかのIRE処置では、患者の治療中にマイクロバブルが形成される可能性がある。マイクロバブルの形成は、組織損傷を引き起こし、患者の治療のリスクを増加させ得る。IRE処置中のマイクロバブルの形成を防止する方法が必要である。
【発明の概要】
【0006】
実施態様1において、電気穿孔アブレーションカテーテルは、電極アセンブリを備える。電極アセンブリは、複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して標的組織において電場を生成するように構成された1つまたは複数の電極と、複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス中に第1の組の超音波信号を生成し、第1の電気パルスシーケンスの終了後かつ第1の電気パルスシーケンスに続く電気パルスシーケンスである第2の電気パルスシーケンスの開始前に第2の組の超音波信号を生成するように構成された超音波トランスデューサとを備え、第1の組の超音波信号は第1の平均振幅を有しており、第2の組の超音波信号は第2の平均振幅を有しており、第1の平均振幅は第2の平均振幅とは異なる。
【0007】
実施態様2では、実施態様1の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、第1の平均振幅は第2の平均振幅よりも小さい。
実施態様3では、実施態様1または2の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、電極アセンブリは、電極アセンブリの内部空洞に配置された内部部品を更に備えており、超音波トランスデューサは、内部部品上に配置されている。
【0008】
実施態様4では、実施態様1~3のいずれかの電気穿孔アブレーションカテーテルは、アブレーションカテーテルに電力を供給し、かつ第1の組の超音波信号および第2の組の振幅および周波数のうちの少なくとも1つを制御するための1つまたは複数の配線を更に備える。
【0009】
実施態様5では、実施態様1~4のいずれかの電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、電極アセンブリは複数のスプラインを更に備えており、超音波トランスデューサは、複数のスプラインのうちの1つの上に配置された1つの超音波トランスデューサを備える。
【0010】
実施態様6では、実施態様1~5のいずれかの電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、第1の組の超音波信号は第1の平均周波数を有しており、第2の組の超音波信号は第2の平均周波数を有しており、第1の平均周波数は第2の平均周波数とは異なる。
【0011】
実施態様7では、電気穿孔アブレーションカテーテルは、電極アセンブリを備える。電極アセンブリは、複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して標的組織において電場を発生させるように構成された1つまたは複数の電極と、複数の超音波信号を発生させるように構成された超音波トランスデューサと、電極アセンブリの内部空洞に配置された内部部品とを備えており、超音波トランスデューサは、内部部品上に配置されている。
【0012】
実施態様8では、実施態様7の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、超音波トランスデューサは、複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス中に第1の組の超音波信号を生成し、第1の電気パルスシーケンスの終了後かつ第1の電気パルスシーケンスに続く電気パルスシーケンスである第2の電気パルスシーケンスの開始前に第2の組の超音波信号を生成するように更に構成されている。
【0013】
実施態様9では、実施態様7~8のいずれかの電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、第1の組の超音波信号は第1の平均振幅を有し、第2の組の超音波信号は第2の平均振幅を有する。
【0014】
実施態様10では、実施態様9の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、第1の平均振幅は、第2の平均振幅と異なる。
実施態様11では、実施態様7~10のいずれかの電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、第1の平均振幅は、第2の平均振幅よりも小さい。
【0015】
実施態様12では、実施態様7~11のいずれかの電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、内部部品は展開シャフトを含む。
実施態様13では、実施態様7~12のいずれかの電気穿孔アブレーションカテーテルは、近位端および遠位端を有するカテーテルシャフトを更に備え、電極アセンブリは、カテーテルシャフトの遠位端から延在しており、展開シャフトは、カテーテルシャフトの遠位端から延在する。
【0016】
実施態様14では、実施態様7の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、電極アセンブリは、複数のスプラインを更に備えており、超音波トランスデューサは、複数のスプラインのうちの1つの上に配置された1つの超音波トランスデューサを備える。
【0017】
実施態様15では、実施態様14の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、第1の組の超音波信号は第1の平均周波数を有しており、第2の組の超音波信号は第2の平均周波数を有しており、第1の平均周波数は第2の平均周波数と異なる。
【0018】
実施態様16では、電気穿孔アブレーションカテーテルは、電極アセンブリを備える。電極アセンブリは、複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して標的組織において電場を生成するように構成された1つまたは複数の電極と、複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス中に第1の組の超音波信号を生成し、第1の電気パルスシーケンスの終了後かつ第1の電気パルスシーケンスに続く電気パルスシーケンスである第2の電気パルスシーケンスの開始前に第2の組の超音波信号を生成するように構成された超音波トランスデューサとを備えており、第1の組の超音波信号は第1の平均振幅を有しており、第2の組の超音波信号は第2の平均振幅を有しており、第1の平均振幅は第2の平均振幅とは異なる。
【0019】
実施態様17では、実施態様16の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、第1の平均振幅は、第2の平均振幅よりも小さい。
実施態様18では、実施態様16の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、電極アセンブリは、電極アセンブリの内部空洞に配置された内部部品を更に備えており、超音波トランスデューサは、内部部品上に配置されている。
【0020】
実施態様19では、実施態様16の電気穿孔アブレーションカテーテルは、アブレーションカテーテルに電力を供給し、かつ第1の組の超音波信号および第2の組の振幅および周波数のうちの少なくとも1つを制御するための1つまたは複数の配線を更に備えている。
【0021】
実施態様20では、実施態様16の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、電極アセンブリは、複数のスプラインを更に備えており、超音波トランスデューサは、複数のスプラインのうちの1つの上に配置された1つの超音波トランスデューサを備える。
【0022】
実施態様21では、実施態様16の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、第1の組の超音波信号は第1の平均周波数を有しており、第2の組の超音波信号は第2の平均周波数を有しており、第1の平均周波数は第2の平均周波数と異なる。
【0023】
実施態様22では、電気穿孔アブレーションカテーテルは、電極アセンブリを備える。電極アセンブリは、複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して標的組織において電場を発生させるように構成された1つまたは複数の電極と、複数の超音波信号を発生させるように構成された超音波トランスデューサと、電極アセンブリの内部空洞に配置された内部部品とを備えており、超音波トランスデューサは、内部部品上に配置されている。
【0024】
実施態様23では、実施態様22の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、超音波トランスデューサは、複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス中に第1の組の超音波信号を生成し、第1の電気パルスシーケンスの終了後かつ第1の電気パルスシーケンスに続く電気パルスシーケンスである第2の電気パルスシーケンスの開始前に第2の組の超音波信号を生成するように更に構成されている。
【0025】
実施態様24では、実施態様23の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、第1の組の超音波信号は第1の平均振幅を有しており、第2の組の超音波信号は第2の平均振幅を有しており、第1の平均振幅は第2の平均振幅と異なる。
【0026】
実施態様25では、実施態様24の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、第1の平均振幅は、第2の平均振幅よりも小さい。
実施態様26では、実施態様22の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、内部部品は展開シャフトを含む。
【0027】
実施態様27では、実施態様26の電気穿孔アブレーションカテーテルは、近位端および遠位端を有するカテーテルシャフトを更に備え、電極アセンブリは、カテーテルシャフトの遠位端から延在しており、展開シャフトは、カテーテルシャフトの遠位端から延在する。
【0028】
実施態様28では、実施態様22の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、電極アセンブリは、複数のスプラインを更に備えており、超音波トランスデューサは、複数のスプラインのうちの1つの上に配置された1つの超音波トランスデューサを備える。
【0029】
実施態様29では、実施態様28の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、複数のスプラインの少なくとも一部は、内部空洞を形成する。
実施態様30では、実施態様23の電気穿孔アブレーションカテーテルにおいて、第1の組の超音波信号は第1の平均周波数を有しており、第2の組の超音波信号は第2の平均周波数を有しており、第1の平均周波数は第2の平均周波数と異なる。
【0030】
実施態様31では、心臓アブレーション中のマイクロバブルの形成を防止する方法は、標的組織に近接して電気穿孔カテーテルを配置するステップと、電気穿孔カテーテルは、1つまたは複数の電極および超音波トランスデューサを備えており、複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して、1つまたは複数の電極によって標的組織内に電場を生成するステップと、電場は、不可逆的電気穿孔により標的組織をアブレーションするのに十分な電場強度を有しており、超音波トランスデューサによって一組の超音波信号を生成するステップと、を含む。
【0031】
実施態様32では、実施態様31の方法において、一組の超音波信号は、第1の組の超音波信号および第2の組の超音波信号を含む。
実施態様33では、実施態様32の方法において、第1の組の超音波信号は、複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス中に生成される。
【0032】
実施態様34では、実施態様32の方法において、第2の組の超音波信号は、第1の電気パルスシーケンスの終了後かつ第2の電気パルスシーケンスの開始前に生成される。
実施態様35では、実施態様32の方法において、第1の組の超音波信号は第1の平均振幅を有しており、第2の組の超音波信号は第2の平均振幅を有しており、第1の平均振幅は第2の平均振幅と異なる。
【0033】
複数の実施形態が開示されているが、本発明のさらに他の実施形態は、本発明の例示的な実施形態を示し説明する以下の詳細な説明から、当業者に明らかになるであろう。従って、図面および詳細な説明は、本質的に例示的なものであり、限定的なものではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本開示の主題の実施形態による、電気生理学的システムを使用して、患者を治療するための、および患者の心臓を治療するための例示的な臨床設備を示す図である。
図2A】本開示の主題の実施形態による、超音波トランスデューサを備える例示的な電気穿孔アブレーションカテーテルを示す図である。
図2B】本開示の主題の実施形態による、超音波トランスデューサを備える例示的な電気穿孔アブレーションカテーテルを示す図である。
図2C】本開示の主題の実施形態による、超音波トランスデューサを備える例示的な電気穿孔アブレーションカテーテルを示す図である。
図3】本開示の主題の実施形態による、バースト中の超音波トランスデューサの例示的な超音波波形を示す図である。
図4】本開示の主題の実施形態による、超音波トランスデューサを備える例示的な電気穿孔アブレーションカテーテルを示す図である。
図5】本開示の主題の実施形態による、電気穿孔による心臓アブレーション中のマイクロバブルの形成を低減または防止する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明は、様々な修正形態および代替形態に従うことが可能であるが、特定の実施形態が、例として図面に示されており、かつ以下で詳細に説明される。しかしながら、その意図は、本発明を記載された特定の実施形態に限定するものではない。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれる全ての修正形態、均等物、および代替形態を包含することが意図される。
【0036】
以下の詳細な説明は、本質的に例示的なものであり、本発明の範囲、適用性、または構成を限定することを決して意図するものではない。むしろ、以下の説明は、本発明の例示的な実施形態を実施するためのいくつかの実際的な例示を提供する。構成、材料、および/または寸法の例は、選択された要素に対して提供される。当業者は、記載された例の多くが様々な適切な代替形態を有することを認識するであろう。
【0037】
有形物(例えば、製品、在庫品など)及び/又は無形物(例えば、データ、通貨の電子表示、アカウント、情報、物の一部(例えば、パーセンテージ、部分)、計算、データモデル、動的システムモデル、アルゴリズム、パラメータなど)の、測定値(例えば、寸法、特性、属性、成分など)及びその範囲に関して、本明細書で使用する場合の「約(about)」及び「およそ(approximately)」という用語は、測定値を指して、交換可能に使用されてもよく、その測定値は、記載されている測定値を含むとともに、記載されている測定値に合理的に近い測定値をいずれも含み、ただし、合理的に近い測定値の差は、測定誤差、測定及び/又は製造装置の校正のばらつき、測定値の読み取り及び/又は設定におけるヒューマンエラー、他の測定値(例えば、他の物に関連した測定値)に鑑みて性能及び/又は構造パラメータを最適化するために行われた調整、特定の実現シナリオ、人、コンピューティングデバイス、及び/又は機械による、物、設定、及び/又は測定値の不正確な調整及び/又は操作、システム公差、制御ループ、機械学習、予測可能な変動(例えば、統計的に有意ではない変動、カオス的変動、システム及び/又はモデル不安定性など)、プリファレンスなどに起因するものであると、当業者によって理解されるとともに容易に確認されるような、合理的に小さい量であることがある。
【0038】
例示的な方法を1つ又は複数の図面(例えば、フローチャート、通信フローなど)で表すことがあるが、それらの図面は、本明細書で開示する各種ステップが必須であること、又はそれらのステップ間の特定の順序をいずれも示唆するものと解釈されるべきではない。ただし、本明細書で明記されることがあるように、及び/又は、ステップ自体の性質から理解されることがあるように、いくつかの特定の実施形態において、いくつかの特定のステップ、及び/又は、特定のステップ間の特定の順序が必須であることがある(例えば、いくつかのステップの実行は、前のステップの結果に依存することがある)。さらに、アイテム(例えば、入力、アルゴリズム、データ値など)の「セット(組)」、「サブセット」、又は「グループ(群)」は、1つ又は複数のアイテムを含んでもよく、同様に、アイテムのサブセット又はサブグループは、1つ又は複数のアイテムを含んでもよい。「複数」とは、1つよりも多いことを意味する。
【0039】
本明細書で使用される場合、「に基づく(based on)」という用語は、限定するものではなく、「based on」の後に続く用語を少なくとも入力として使用することにより、決定、識別、予測、計算などを行うことを意味する。例えば、特定の情報に基づく結果の予測は、追加的又は代替的に、その同じ決定が他の情報に基づくことがある。
【0040】
不可逆的電気穿孔(IRE)は、高電圧の短い(例えば、100マイクロ秒以下の)パルスを使用して、アポトーシスによって細胞を死滅させる。IREは、心筋を死滅させるように標的化され得、食道血管平滑筋および内皮を含む他の隣接組織を温存する。IRE治療セクションの過程で、マイクロバブルが形成され得る。治療セクションは、治療バースト期間と休止期間(quiet period)とを含み得る。治療セクション(例えば、約10ミリ秒の持続時間の間)は、治療バーストとも呼ばれる複数の電気パルス(例えば、20パルス、30パルスなど)を含み得、かつ電気穿孔発生器によって連続的に生成および送達される。治療バースト期間は、治療バーストの期間を指し、休止期間は、治療バーストのない期間を指す。いくつかの例では、マイクロバブルは休止期間中に形成され得る。マイクロバブルの形成は、組織損傷を引き起こし、患者の治療のリスクを増加させ得る。
【0041】
本開示の少なくともいくつかの実施形態は、超音波技術を使用してIREアブレーション中にマイクロバブルの形成を低減、破壊、および/または防止するシステムおよび方法に関する。いくつかの実施形態では、電気穿孔アブレーションシステムは、マイクロバブル破壊が可能な超音波信号を生成するように構成された超音波トランスデューサを含む。特定の実施形態では、超音波トランスデューサは、治療バースト中ではなく休止期間(すなわち、治療バースト間の期間)中により高い振幅を有する超音波信号を生成するように構成される。
【0042】
図1は、本開示の主題の実施形態による、電気生理学的システム50を使用して、患者20を治療するための、および患者20の心臓30を治療するための例示的な臨床設備10を示す図である。電気生理学的システム50は、超音波発生器154と、電気穿孔デバイス60と、任意選択の位置特定場発生器80とを含む。また、臨床設備10は、撮像機器94(Cアームによって表される)などの追加の機器と、オペレータが電気生理学的システム50の様々な態様を制御することを可能にするように構成された様々なコントローラ要素とを含む。当業者によって理解されるように、臨床設備10は、図1に示されていない他の構成要素および構成要素の配置を有し得る。
【0043】
電気穿孔デバイス60は、電気穿孔カテーテル105と、導入器シース110と、電極アセンブリ150と、コントローラ90と、電気穿孔発生器130とを含む。実施形態では、電気穿孔デバイス60は、患者の心臓30における標的組織に電場エネルギーを送達して、組織アポトーシスを生じさせて、組織が電気信号を伝導できないようにするように構成される。コントローラ90は、電気穿孔デバイス60の機能的態様を制御するように構成される。実施形態において、コントローラ90は、電気穿孔発生器130が電気パルスを発生させるためのタイミング信号を送受信するように構成される。実施形態では、電気穿孔発生器130は、パルスシーケンスを生成し、かつ電気穿孔カテーテル105に供給するためのパルス発生器として動作可能である。実施形態では、電気穿孔発生器130は、加速度計117から感知信号を受信するように動作可能であり、受信した感知信号に基づいて、パルスシーケンスを生成し、かつ電気穿孔カテーテル105に供給するためのパルス発生器として機能する。
【0044】
実施形態では、導入器シース110は、送達導管を提供するように動作可能であり、送達導管を通って電気穿孔カテーテル105が患者の心臓30内の特定の標的部位に配置され得る。しかしながら、導入器シース110は、電気生理学的システム50全体の背景を提供するために、本明細書では図示され説明されていることが理解されよう。
【0045】
図示された実施形態では、電気穿孔カテーテル105は、ハンドル105aと、シャフト105bと、以下でさらに説明する電極アセンブリ150とを含む。ハンドル105aは、電極アセンブリ150を所望の解剖学的位置に配置するためにユーザによって操作されるように構成されている。シャフト105bは、遠位端105cを有しており、かつ全体的に電気穿孔カテーテル105の長手方向軸を形成する。図示されるように、電極アセンブリ150は、シャフト105bの遠位端105cに、またはその近位に位置する。実施形態では、電極アセンブリ150は、電気穿孔発生器130に電気的に結合されて、電気パルスシーケンスまたはパルス列を受信し、それによって、不可逆的電気穿孔によって標的組織をアブレーションするための電場を選択的に発生させる。
【0046】
実施形態では、図1に示すように、電極アセンブリ150は、超音波発生器154に結合された超音波トランスデューサ152を含む。いくつかの例では、超音波トランスデューサ152は超音波圧電トランスデューサを含む。いくつかの実施形態では、超音波発生器154は、電気穿孔発生器130に組み込まれ得る。実施形態では、超音波発生器154は、電気穿孔発生器130とは別個のものであり得る。コントローラ90は、超音波発生器154に動作可能に接続され得るとともに、超音波発生器154が電気穿孔発生器130から受信したタイミング信号に従って超音波波形を生成するためのタイミング信号を送受信するように構成され得る(図3に関して以下でより詳細に説明される)。実施形態では、超音波発生器154は、IREアブレーション中のマイクロバブルの形成を低減、破壊、および/または防止するための超音波信号(以下でさらに詳細に説明される)を生成するように構成される。いくつかの実施形態では、超音波発生器154は、マイクロバブルの形成を低減または防止するための超音波信号を生成するために使用され得る。場合によっては、超音波発生器154は、複数の治療セクションの治療バースト期間と休止期間との間で異なる振幅および/または周波数で超音波信号が生成されるように制御され得る。
【0047】
電気穿孔デバイス60は、プレコンディショニング(前処理)パルスシーケンスおよび電気穿孔パルスシーケンスを含むIREパルスシーケンスを生成するように動作可能である。IREパルスシーケンスは、標的組織をアブレーションするように構成される。実施形態では、プレコンディショニングパルスシーケンスは、骨格筋組織に強縮性けいれんを起こさせる(tetanize)とともに、標的組織付近で電気分解を行うために、振幅が増加する一連の電気パルスである。実施形態では、電気穿孔パルスシーケンスは、標的組織に不可逆的な損傷を引き起こすように構成された一連の電気穿孔パルスである。
【0048】
実施形態では、電気穿孔デバイス60は、患者の胸部などの患者20の身体に取り付けられ、電気穿孔発生器130に電気的に結合され得る加速度計117を含む。加速度計117は、患者の骨格筋系の収縮を感知して、テタニーを検出するように構成される。加速度計117からの信号は、電気穿孔発生器130によって受信され、電気穿孔発生器は、信号を処理して、患者の骨格筋系が収縮しているか否か、およびテタニーが発現した(achieved)か否かを判定する。実施形態では、電気穿孔発生器130は、患者においてテタニーが発現した後にのみ電気穿孔パルスシーケンスを提供するように構成される。実施形態では、コントローラ90は、加速度計117から感知信号を受信し、受信した感知信号に基づいて、パルスシーケンスを生成して電気穿孔カテーテル105に供給するために電気穿孔発生器130を制御するように動作可能である。
【0049】
実施形態では、電気穿孔デバイス60は、表面加速度計117が胸部振動を監視し、電気穿孔発生器130がテタニーが発現するまでパルスを変調し、次いで、電気穿孔発生器130が電気穿孔パルスを送達する閉鎖系として動作する。また、実施形態では、標的組織および標的組織の周囲の組織の局所インピーダンスをこの時間中に測定して、損傷の有効性の評価のためにアブレーション前およびアブレーション後の値を算出することができる。
【0050】
実施形態によれば、電気生理学的システム50の様々な構成要素(例えば、コントローラ90)は、1つまたは複数のコンピューティングデバイス上に実装され得る。コンピューティングデバイスは、本開示の実施形態を実施するのに適切な任意のタイプのコンピューティングデバイスを含み得る。コンピューティングデバイスの例は、ワークステーション、サーバ、ラップトップ、ポータブルデバイス、デスクトップ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドデバイス、汎用グラフィックス処理ユニット(GPGPU)などの専用コンピューティングデバイスまたは汎用コンピューティングデバイスを含み、これらの全ては、電気生理学的システム50の様々な構成要素に関して図1の範囲内で企図される。
【0051】
いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイスは、プロセッサ、メモリ、入力/出力(I/O)ポート、I/Oコンポーネント、および電源を直接的および/または間接的に結合するバスを含む。任意の数の追加の構成要素、異なる構成要素、および/または構成要素の組合せもコンピューティングデバイスに含まれ得る。バスは、1つまたは複数のバス(たとえば、アドレスバス、データバス、またはそれらの組合せなど)であり得るものを表す。同様に、いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイスは、複数のプロセッサ、複数のメモリコンポーネント、複数のI/Oポート、複数のI/Oコンポーネント、および/または複数の電源を含み得る。加えて、任意の数のこれらの構成要素またはそれらの組み合わせが、いくつかのコンピューティングデバイスにわたって分散および/または複製され得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、電気生理学的システム50は、メモリ(図示せず)を含む。メモリは、揮発性メモリおよび/または不揮発性メモリ、一時的な記憶媒体および/または非一時的な記憶媒体の形態のコンピュータ可読媒体を含み、取り外し可能、取り外し不可能、またはそれらの組み合わせであり得る。媒体の例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電子的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、光学またはホログラフィック媒体、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージデバイスまたは他の磁気ストレージデバイス、データ伝送、および/または情報を記憶するために使用することができ、かつ例えば量子状態メモリなどのコンピューティングデバイスによってアクセスすることができる任意の他の媒体が含まれる。いくつかの実施形態では、メモリは、プロセッサ(例えば、コントローラ90)に、本明細書で説明するシステム構成要素の実施形態の態様を実施させ、かつ/または本明細書で説明する方法および手順の実施形態の態様を実行させるためのコンピュータ実行可能命令を記憶する。
【0053】
コンピュータ実行可能命令は、例えば、コンピュータコード、機械使用可能命令など、例えば、コンピューティングデバイスに関連付けられた1つまたは複数のプロセッサによって実行されることが可能なプログラムコンポーネントなどを含み得る。プログラムコンポーネントは、様々な言語、開発キット、フレームワークなどを含む、任意の数の異なるプログラミング環境を使用してプログラムし得る。本明細書で企図される機能の一部または全部は、さらに、または代替として、ハードウェアおよび/またはファームウェアで実施され得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、メモリは、以下に説明される構成のうちのいずれか1つを使用して実施され得るデータリポジトリを含み得る。データリポジトリは、ランダムアクセスメモリ、フラットファイル、XMLファイル、および/または1つまたは複数のデータベースサーバまたはデータセンタ上で実行される1つまたは複数のデータベース管理システム(DBMS)を含み得る。データベース管理システムは、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)、階層データベース管理システム(HDBMS)、多次元データベース管理システム(MDBMS)、オブジェクト指向データベース管理システム(ODBMSまたはOODBMS)またはオブジェクトリレーショナルデータベース管理システム(ORDBMS)などであり得る。データリポジトリは、例えば、単一のリレーショナルデータベースであり得る。いくつかの場合において、データリポジトリは、データ統合プロセスまたはソフトウェアアプリケーションによってデータを交換および集約し得る複数のデータベースを含み得る。例示的な実施形態において、データリポジトリの少なくとも一部は、クラウドデータセンタにおいてホストされ得る。場合によっては、データリポジトリは、単一のコンピュータ、サーバ、ストレージデバイス、クラウドサーバ等上でホストされ得る。いくつかの他の場合には、データリポジトリは、一連のネットワーク接続されたコンピュータ、サーバ、またはデバイス上でホストされ得る。場合によっては、データリポジトリは、ローカル、リージョナル、および中央を含むデータストレージデバイスの階層上でホストされ得る。
【0055】
電気生理学的システム50の種々の構成要素は、通信インタフェース、例えば、有線インタフェースまたは無線インタフェースを介して通信するか、またはそれを介して結合されることができる。通信インタフェースは、任意の有線または無線の短距離通信インタフェースおよび長距離通信インタフェースを含むが、これらに限定されない。有線インタフェースは、ケーブル、アンビリカルなどを使用することができる。短距離通信インタフェースは、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、Bluetooth(登録商標)規格、IEEE802規格(例えば、IEEE802.11)、IEEE802.15.4規格に基づくものなどのZigBee(登録商標)もしくは同様の仕様などの既知の通信規格、または他のパブリックまたはプロプライエタリ無線プロトコルに準拠するインタフェースであり得る。長距離通信インタフェースは、例えば、広域ネットワーク(WAN)、セルラーネットワークインタフェース、衛星通信インタフェース等であり得る。通信インタフェースは、イントラネットなどのプライベートコンピュータネットワーク内にあるか、またはインターネットなどのパブリックコンピュータネットワーク上にあり得る。
【0056】
図2A図2Cは、本開示の主題の実施形態による、心臓マッピングカテーテル200の遠位端を示す部分斜視図である。図2Aに示されるように、電極アセンブリ202は、半径方向に拡張された状態で展開される。電極アセンブリ202は、1つまたは複数のスプライン204と、エンドキャップ206とを含み得る。スプライン204の各々は、カテーテル200の遠位端208とエンドキャップ206との間に延在するとともに、内部空洞222を形成する。スプライン204の各々は、可撓性ポリマー基板210と、複数の電極212とを含み得る。いくつかの実施形態では、可撓性ポリマー基板210は、補強要素214を含み得る。補強要素214は、例えば、ニチノールの層であり得る。補強要素214は、電極アセンブリ202を非展開状態または非展開構成(図示せず)に向かって付勢する力をスプライン204の各々に生成し得る。いくつかの実施形態では、カテーテル200の遠位端208に接続された2個~8個のスプライン204が設けられ得る。いくつかの実施形態では、カテーテル200の遠位端208に接続された8個を超えるスプラインが設けられ得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、電極212は、アブレーション電極であり得、複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して標的組織に電場を発生させるように構成される。いくつかの例では、1つまたは複数の電極212の少なくとも一部は、1つまたは複数のスプライン204上に配置される。
【0058】
図2Aに示されるように、展開シャフト216は、エンドキャップ206から遠位端208においてカテーテル本体218内に延在し得る。いくつかの実施形態では、エンドキャップ206は、心臓刺激または組織アブレーションのための電極であり得る。いくつかの実施形態では、エンドキャップ206は、身体内の電極アセンブリ202の位置を決定する際に使用するための磁気センサを含み得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、電極アセンブリ202は、電極アセンブリ202の内部空洞222に配置された内部部品224を含む。展開シャフト216は、内部部品224の一部であり得る。いくつかの実施形態では、電極アセンブリは、内部部品224上に配置された超音波トランスデューサ220をさらに含む。超音波トランスデューサ220は、不可逆的電気穿孔の結果として形成され得るマイクロバブルを破壊するために使用し得る。治療中、超音波トランスデューサ220は、電極アセンブリ202の一部として、超音波信号の吸収が最大となる液体媒体(即ち、患者の心臓内の血液または体液)内に直接配置される。
【0060】
反射係数(r)は、(Z1-Z2)/(Z1+Z2)に等しく、式中、Z1は、トランスデューサ220付近の音響インピーダンス(組織を通る超音波の伝搬に対する抵抗)であり、Z2は、治療中に形成され得る気泡(図示せず)付近の音響インピーダンスである。Z1およびZ2は値が比較的近いため、気泡を破壊するのに必要なパワーも比較的小さい。さらに、以下でより詳細に説明されるように、トランスデューサによって生成される超音波を、治療のためにアブレーション電極によって生成されるバースト列と同期させることによって、トランスデューサに必要とされる電力をさらに低減および最小化することができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、図2Bに示されるように、1つまたは複数の超音波トランスデューサ220は、1つまたは複数のスプライン204の内面上に位置し得る。場合によっては、各スプライン上に1つの超音波トランスデューサが配置され得る。場合によっては、各スプライン上に2つ以上の超音波トランスデューサが配置され得る。場合によっては、1つまたは複数のスプライン204のうちの選択されたスプライン(単数または複数)は、選択されたスプライン上に配置された1つまたは複数の超音波トランスデューサ220を有する。一例では、4個のスプライン204のうちの2個は、その2個のスプライン204上に配置された1つの超音波トランスデューサ220を含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、図2Cに示されるように、1つまたは複数の超音波トランスデューサ220が、電極アセンブリ202のエンドキャップ206上に配置され得る。場合によっては、電極アセンブリ202のエンドキャップ206上に配置された超音波トランスデューサ220は1個のみであり得る。特定の例では、3個の超音波トランスデューサ220が、電極アセンブリ202のエンドキャップ上に配置される。一例では、3個の超音波トランスデューサ220がエンドキャップ206上に等間隔で配置されている。場合によっては、カテーテル本体218の遠位端208上に配置された1つまたは複数の超音波トランスデューサ220が設けられ得る。電極アセンブリ202の遠位端およびカテーテル本体218の遠位端の両方にトランスデューサを有することによって、いくつかの実施形態では、超音波は、電極アセンブリ202の内部空洞222内に位置する1つまたは複数のトランスデューサを有することと比較して、患者の心臓のより大きい領域においてマイクロバブルの形成を低減、破壊、および/または防止し得る。
【0063】
図3は、複数の電極(図2Aに示す)によって生成されるバースト列302と同期する超音波トランスデューサ(図2Aに示す)によって生成される超音波波形304を示す。図3に示すように、電気パルスシーケンスとも呼ばれる1つの治療バースト308は、いくつかの正パルス322およびいくつかの負パルス324を含み得る。一例では、治療バースト308は、500ボルトより大きい電圧を有する。各治療バースト308、312の間に休止期間318が設けられ得る。実施形態において、治療セクション326は、治療バースト308および休止期間318を含み得る。超音波波形304の周波数は、1~5MHzであり得る。いくつかの例では、超音波波形の周波数は5MHzより高くてもよい。いくつかの事例では、超音波波形の周波数は、15MHz程度の高さであり得る。いくつかの実施形態では、各治療バースト308、312の間の超音波波形304の周波数は、約2.9MHzである。いくつかの実施形態では、各治療バースト308、312中の超音波波形304の周波数は、約1MHzである。超音波波形304の振幅は、0.5~3.5MPaであり得る。いくつかの実施形態では、超音波波形304の振幅は、治療バースト308、312中に約0.5MPaであり、治療バースト308、312の間の休止期間318中に約3.5MPaであり得る。一例では、超音波信号は、約100ボルトの電圧を有する。
【0064】
いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサは、複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス308中に第1の組の超音波信号306を生成し、第1の電気パルスシーケンス308の終了後かつ第2の電気パルスシーケンス312の開始前に第2の組の超音波信号310を生成するように構成され、第2の電気パルスシーケンス312は、第1の電気パルスシーケンス308に後続する電気パルスシーケンスである。いくつかの実施形態では、第1の組の超音波信号306の周波数は、第2の組の超音波信号310の周波数よりも低い。特定の実施形態では、第1の組の超音波信号306の振幅は、第2の組の超音波信号310の振幅よりも小さい。いくつかの例では、第2の組の超音波信号310の振幅は、第1の組の超音波信号306の振幅の少なくとも3倍である。いくつかの例では、第2の組の超音波信号310の振幅は、第1の組の超音波信号306の振幅の少なくとも4倍である。
【0065】
いくつかの例では、第1の電気パルスシーケンス308の間、第1の組の超音波信号306の振幅は、約0.5MPaであり得る。いくつかの事例では、休止期間318の間、第2の組の超音波信号310の振幅は、約3.5MPaであり得る。いくつかの実施形態では、第3の組の超音波信号320が設けられ得る。図示のように、第3の組の超音波信号320は、第2の電気パルスシーケンス312の開始後に生成され得る。いくつかの事例では、第3の組の超音波信号320の振幅は、第1の組の超音波信号306の振幅と同じであり得る。いくつかの事例では、第3の組の超音波信号320の振幅は、第2の組の超音波信号310よりも小さい。
【0066】
図示のように、第1の組の超音波信号306は第1の平均振幅314を有し、第2の組の超音波信号310は第2の平均振幅316を有する。いくつかの例では、第1の平均振幅314は、第2の平均振幅316とは異なる。いくつかの例では、第1の平均振幅314は、第2の平均振幅316よりも小さい。いくつかの実施形態では、振幅314は約0.5MPaであり得、振幅316は約3.5MPaであり得る。
【0067】
図4は、本開示の主題の実施形態による、超音波トランスデューサを備える例示的な電気穿孔アブレーションカテーテル400を示す。図4に示すように、カテーテル400は、長手方向軸405を有するとともに、遠位端406を有するカテーテルシャフト402を含む。本明細書で使用される場合、長手方向軸は、物体の断面の重心を通過する線を指す。カテーテル400は、電極アセンブリ407をさらに含む。いくつかの実施形態では、電極アセンブリ407は、カテーテルシャフト402の遠位端406から延在する。実施形態では、電極アセンブリ407は、第1の収縮状態および第2の拡張状態をとるように構成される。場合によっては、電極アセンブリ407は、拡張可能な構成要素420と、拡張可能な構成要素420上に配置された複数の電極425とを含む。拡張可能な構成要素420は、第1の状態では収縮し、第2の状態では拡張することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、電極アセンブリ407は、内部空洞415を形成する複数のスプライン404と、空洞415内に配置された膨張可能なバルーン(図示せず)とを含む。そのような実施形態では、複数のスプライン404およびバルーンは、拡張可能な構成要素420を集合的に形成する。
【0069】
いくつかの実施形態では、カテーテル400は、複数の電極425においてアブレーションエネルギー(例えば、電気穿孔パルス)を受け取り、複数の電極425において電場を生成するように構成される。一実施形態では、電場は、不可逆的電気穿孔により標的組織をアブレーションするのに十分な電場強度を有する。いくつかの実施形態では、複数の電極425は、第1の電極群408と、第2の電極群410とを含む。場合によっては、第1の電極群408は、複数のスプライン404の周囲に配置され、第2の電極群410は、カテーテル400の遠位端412に隣接して配置される。場合によっては、第1の電極群408は近位電極と呼ばれ、第2の電極群410は遠位電極と呼ばれ、遠位電極410は、近位電極408よりも電気穿孔アブレーションカテーテル400の遠位端412に近接して配置される。いくつかの実装形態では、電極425は、導電性インクまたは光学インクの薄膜を含むことができる。インクは、ポリマー系とすることができる。インクは、導電性材料と組み合わせてカーボンおよび/またはグラファイトなどの材料をさらに含み得る。電極は、銀、銀フレーク、金、および白金等の生体適合性のある低抵抗金属を含むことができ、これらは、さらに放射線不透過性である。
【0070】
第1の電極群408の各電極および第2の電極群410の各電極は、電気を伝導するとともに、コントローラおよびアブレーションエネルギー発生器に動作可能に接続されるように構成される(図1参照)。実施形態では、第1の電極群408および第2の電極群410内の電極のうちの1つまたは複数は、フレックス回路を含む。
【0071】
第1の電極群408内の電極は、第2の電極群410内の電極から離間している。第1の電極群208は電極408a~408fを含み、第2の電極群410は電極410a~410fを含む。また、電極408a~408fなどの第1の電極群408内の電極は互いに離間されており、電極410a~410fなどの第2の電極群410内の電極は互いに離間されている。
【0072】
同じカテーテル400上の他の電極に対する、第1の電極群408内の電極の空間的関係および向き、ならびに第2の電極群410内の電極の空間的関係および向きは、既知であるか、または決定することができる。実施形態では、カテーテルが一旦展開されると、同じカテーテル400上の他の電極に対する、第1の電極群408内の電極の空間的関係および向き、ならびに第2の電極群410内の電極の空間的関係および向きは、一定である。
【0073】
図2Aに示される超音波トランスデューサ220と同様に、このバルーンカテーテルでは、超音波トランスデューサ422は、カテーテル400の遠位端406の近傍で空洞415内に配置され得る。超音波トランスデューサ422は、患者の治療中に形成され得る1つまたは複数のマイクロバブルを破壊するように構成される。代替的または追加的に、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のトランスデューサ(図示せず)が、電極アセンブリ407の遠位端412上、例えば、エンドキャップ上に配置され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のトランスデューサが、カテーテルシャフト400の遠位端406ならびに電極アセンブリ412の遠位端412上に配置されて、患者の心臓におけるマイクロバブルの形成を低減、破壊、および/または防止するために、より広い領域をカバーし得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシャフトは、第1の電極群408、第2の電極群410、および/または1つまたは複数の超音波トランスデューサ422からコントローラ(図示せず)への電力および信号制御の伝達のためのワイヤを含み得る。コントローラは、治療セクション中に電気穿孔パルスおよび超音波波形を生成するために、第1の電極群408、第2の電極群410、および/または1つまたは複数の超音波トランスデューサ422に対して信号を送受信するように構成される。
【0074】
図5は、本開示の主題の実施形態による、電気穿孔による心臓アブレーション中のマイクロバブルの形成を低減または防止する方法500を示す例示的なフロー図である。方法500の実施形態の態様は、例えば、電気穿孔アブレーションシステム/デバイス(例えば、図1に描写される電気生理学的システム50)によって行われ得る。方法500の1つまたは複数のステップは、任意選択であり、かつ/または本明細書に記載の他の実施形態の1つまたは複数のステップによって修正することができる。加えて、本明細書で説明される他の実施形態の1つまたは複数のステップが、方法500に追加され得る。図5に示されるように、電気穿孔カテーテルは、患者内の標的組織に近接して配置され得る(505)。いくつかの実施形態では、電気穿孔カテーテルは、1つまたは複数の電極および超音波トランスデューサを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電極は、複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して、標的組織に近接して電場を生成する(510)。電場は、不可逆的電気穿孔により標的組織をアブレーションするのに十分な電場強度を有する。
【0075】
患者の治療中に形成され得る1つまたは複数のマイクロバブルを破壊するために、1つまたは複数の組の超音波信号が生成され得る(515、520)。1つまたは複数の組の超音波信号は、第1の組の超音波信号と、第2の組の超音波信号とを含み得る。いくつかの例では、第1の組の超音波信号は、複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス中に生成される。いくつかの例では、第2の組の超音波信号は、超音波トランスデューサによって、第1の電気パルスシーケンスの終了後かつ第2の電気パルスシーケンスの開始前に生成される。いくつかの例では、第1の組の超音波信号は第1の平均振幅を有し、第2の組の超音波信号は第2の平均振幅を有する。いくつかの例では、第1の平均振幅は、第2の平均振幅とは異なる。特定の例では、第1の平均振幅は、第2の平均振幅よりも小さい。
【0076】
本発明の範囲から逸脱することなく、説明した例示的な実施形態に対して様々な修正および追加を行うことができる。例えば、上記した実施形態は特定の特徴に言及しているが、本発明の範囲はまた、特徴の異なる組み合わせを有する実施形態、および記載された特徴の全てを含まない実施形態を含む。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲内に含まれる全てのそのような代替形態、修正形態、および変形形態を、その全ての均等物とともに包含することが意図される。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-11-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気穿孔アブレーションカテーテルであって、
電極アセンブリを備え、前記電極アセンブリは、
複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して標的組織において電場を生成するように構成された1つまたは複数の電極と、
前記複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス中に第1の組の超音波信号を生成し、前記第1の電気パルスシーケンスの終了後かつ前記第1の電気パルスシーケンスに後続する電気パルスシーケンスである第2の電気パルスシーケンスの開始前に第2の組の超音波信号を生成するように構成された超音波トランスデューサと、を含んでおり、
前記第1の組の超音波信号は、第1の平均振幅を有しており、
前記第2の組の超音波信号は、第2の平均振幅を有しており、
前記第1の平均振幅は、前記第2の平均振幅と異なる、電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項2】
前記第1の平均振幅は、前記第2の平均振幅よりも小さい、請求項1に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項3】
前記電極アセンブリは、前記電極アセンブリの内部空洞に配置された内部部品をさらに含んでおり、
前記超音波トランスデューサは、前記内部部品上に配置されている、請求項1に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項4】
前記アブレーションカテーテルに電力を供給し、かつ前記第1の組の超音波信号及び前記第2の組の超音波信号の振幅及び周波数のうちの少なくとも1つを制御するための1つまたは複数の配線を更に備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項5】
前記電極アセンブリは、複数のスプラインをさらに含んでおり、
前記超音波トランスデューサは、前記複数のスプラインのうちの1つの上に配置された1つの超音波トランスデューサを含んでいる、請求項1に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項6】
前記第1の組の超音波信号は第1の平均周波数を有しており、前記第2の組の超音波信号は第2の平均周波数を有しており、前記第1の平均周波数は前記第2の平均周波数と異なる、請求項1に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項7】
電気穿孔アブレーションカテーテルであって、
電極アセンブリを備え、前記電極アセンブリは、
複数の治療セクションにおいて送達される複数の電気パルスシーケンスに応答して標的組織において電場を生成するように構成された1つまたは複数の電極と、
超音波信号を生成するように構成された超音波トランスデューサと、
前記電極アセンブリの内部空洞に配置された内部部品と、を含んでおり、
前記超音波トランスデューサは、前記内部部品上に配置されている、電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項8】
前記超音波トランスデューサは、前記複数の電気パルスシーケンスのうちの第1の電気パルスシーケンス中に第1の組の超音波信号を生成し、前記第1の電気パルスシーケンスの終了後かつ前記第1の電気パルスシーケンスに続く電気パルスシーケンスである第2の電気パルスシーケンスの開始前に第2の組の超音波信号を生成するようにさらに構成されている、請求項7に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項9】
前記第1の組の超音波信号は、第1の平均振幅を有しており、前記第2の組の超音波信号は、第2の平均振幅を有している、請求項8に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項10】
前記第1の平均振幅は、前記第2の平均振幅と異なる、請求項9に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項11】
前記第1の平均振幅は、前記第2の平均振幅よりも小さい、請求項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項12】
前記内部部品が展開シャフトを含んでいる、請求項7に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項13】
近位端および遠位端を有するカテーテルシャフトを更に備え、前記電極アセンブリは、前記カテーテルシャフトの前記遠位端から延在しており、
前記展開シャフトは、前記カテーテルシャフトの前記遠位端から延在している、請求項7乃至12のいずれか一項に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項14】
前記電極アセンブリは、複数のスプラインを更に含んでおり、
前記超音波トランスデューサは、前記複数のスプラインのうちの1つの上に配置された1つの超音波トランスデューサを含んでいる、請求項7に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【請求項15】
前記第1の組の超音波信号は第1の平均周波数を有しており、前記第2の組の超音波信号は第2の平均周波数を有しており、前記第1の平均周波数は前記第2の平均周波数と異なる、請求項14に記載の電気穿孔アブレーションカテーテル。
【国際調査報告】