(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】ジカウイルス感染症の治療のための四環系化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 493/04 20060101AFI20240426BHJP
A61P 31/12 20060101ALN20240426BHJP
A61K 31/4178 20060101ALN20240426BHJP
【FI】
C07D493/04 CSP
A61P31/12
A61K31/4178
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571878
(86)(22)【出願日】2022-05-19
(85)【翻訳文提出日】2023-11-20
(86)【国際出願番号】 US2022030040
(87)【国際公開番号】W WO2022246072
(87)【国際公開日】2022-11-24
(32)【優先日】2021-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500029420
【氏名又は名称】ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】チン, エルバート
(72)【発明者】
【氏名】リンク, ジョン オー.
(72)【発明者】
【氏名】ロバーツ, エズラ
(72)【発明者】
【氏名】テイラー, ジェイムズ ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, ゼン-ユー
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA03
4C086CB40
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB33
(57)【要約】
ジカウイルス感染症の治療又は予防のための化合物及び方法が本明細書に提供される。例えば、式(I)の化合物であって、式中、可変置換基は本明細書に記載されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物であって、
【化24】
式中、
R
1a及びR
1bは、それぞれ独立して、ハロ、C
1~6アルキル、又はシクロアルキルであり、
P
1aは、以下からなる群から選択され、
【化25】
P
1bは、以下からなる群から選択され、
【化26】
V
1a及びV
1bは、それぞれ独立して、以下からなる群から選択され、
【化27】
E
1a及びE
1bは、それぞれ独立して、-N(H)(C
1~6アルコキシカルボニル)、N(H)(C
3~12シクロアルキルカルボニル)、N(H)(C
1~6アルキルカルボニル)、又は-N(H)(C
3~12シクロアルコキシカルボニル)である、化合物、又はその立体異性体、薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項2】
R
1a及びR
1bが両方ともハロである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
1a及びR
1bが両方ともクロロである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R
1aがクロロであり、R
1bがC
1~6アルキル又はC
3~12シクロアルキルから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
R
1a及びR
1bが、それぞれ独立して、C
1~6アルキル又はC
3~12シクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
P
1a及びP
1bが、それぞれ独立して、以下から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
【化28】
【請求項7】
ジメチル((2S,2’S)-((3R,3’R,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((3R,3’R,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((3R,3’R,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-メトキシピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-メトキシピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-メトキシピロリジン-5,1-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3,3-ジメチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3,3-ジメチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3,3-ジメチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((1S,1’S,3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((1S,1’S,3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((1S,1’S,3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピペリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピペリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
メチル((S)-1-((S)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-5-((メトキシカルボニル)-L-バリル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
メチル((2S,3S)-1-((S)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-5-((メトキシカルボニル)-L-イソロイシル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-シクロプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-エチル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-イソプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-(((1S,1’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2,2-ジメチルプロパン-1,1-ジイル))ビス(アザンジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((1S,1’S)-((2S,2’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(1-((2R,6R)-2,6-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2-オキソエタン-2,1-ジイル))ジカルバメート、
メチル((2S,3S)-1-((S)-2-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-1-((メトキシカルボニル)-L-イソロイシル)ピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート、
ジメチル((1S,1’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(2-オキソ-1-フェニルエタン-2,1-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-ブロモ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
N,N’-((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジシクロプロパンカルボキサミド、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2S,2’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S,3aS,3a’S,6aS,6a’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2,1(2H)-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
メチル((S)-1-((2S,3aS,6aS)-2-(4-クロロ-5-(7-(2-((2S,3aS,6aS)-1-((メトキシカルボニル)-L-バリル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール-1(2H)-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3R,3’R)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3R,3’R)-((2S,2’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S,3aS,3a’S,6aS,6a’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2,1(2H)-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2S,2’S,3aS,3a’S,6aS,6a’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール-2,1(2H)-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S,3aS,3a’S,7aS,7a’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(オクタヒドロ-1H-インドール-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S,3aS,3a’S,7aS,7a’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(オクタヒドロ-1H-インドール-2,1-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2S,2’S,3aS,3a’S,7aS,7a’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(オクタヒドロ-1H-インドール-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-イソプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2S,2’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-イソプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-イソプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
メチル((S)-1-((2S,5S)-2-(5-(7-(4-クロロ-2-((2S,5S)-1-((メトキシカルボニル)-L-バリル)-5-メチルピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-メチルピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
メチル((2S,3S)-1-((2S,5S)-2-(5-(7-(4-クロロ-2-((2S,5S)-1-((メトキシカルボニル)-L-イソロイシル)-5-メチルピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-メチルピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-(メトキシメチル)ピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((1R,1’R,3S,3’S,5R,5’R)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3R,3’R)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メトキシ-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2R,2’R,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-(メトキシメチル)ピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-フルオロピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-フルオロピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-フルオロピロリジン-5,1-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((3R,3’R,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-フルオロピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((3R,3’R,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-フルオロピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((3R,3’R,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-フルオロピロリジン-5,1-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3,3-ジフルオロピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3,3-ジフルオロピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3,3-ジフルオロピロリジン-5,1-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((6S,6’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6,5-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((6S,6’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6,5-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((6S,6’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6,5-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2R,2’R,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2R,2’R,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2R,2’R,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
メチル((2S,3S)-1-((2S,4S)-2-(4-クロロ-5-(7-(2-((2S,4S)-1-((メトキシカルボニル)-L-イソロイシル)-4-メチルピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-メチルピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート、
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
メチル((S)-1-((2S,4S)-2-(4-ブロモ-5-(7-(4-クロロ-2-((2S,4S)-1-((メトキシカルボニル)-L-バリル)-4-メチルピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-メチルピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
メチル((2S,3S)-1-((2S,4S)-2-(4-イソプロピル-5-(7-(2-((2S,4S)-1-((メトキシカルボニル)-L-イソロイシル)-4-メチルピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-メチルピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-(プロパ-1-エン-2-イル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((3S,3’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-イソプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(3-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
メチル((2S,3S)-1-((2S,4S)-2-(5-(7-(4-クロロ-2-((2S,4S)-1-((メトキシカルボニル)-L-イソロイシル)-4-メチルピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-メチルピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
メチル((S)-1-((2S,5S)-2-(4-クロロ-5-(7-(2-((2S,5S)-1-((メトキシカルボニル)-L-バリル)-5-メチルピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-5-メチルピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
メチル((S)-1-((S)-2-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-1-((メトキシカルボニル)-L-バリル)ピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
メチル((2S,3S)-1-((R)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((R)-5-((メトキシカルボニル)-L-イソロイシル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート、
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-プロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート、
メチル((S)-1-((2S,4S)-2-(5-(7-(4-クロロ-2-((2S,4S)-1-((メトキシカルボニル)-L-バリル)-4-メチルピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-メチルピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
メチル((R)-1-((S)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-5-((メトキシカルボニル)-D-バリル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
メチル((S)-1-((S)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-5-((S)-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジメチルブタノイル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
メチル((S)-1-((2S,4S)-2-(5-(7-(4-クロロ-2-((2S,4S)-1-((メトキシカルボニル)-L-バリル)-4-メチルピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-メチルピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
メチル((R)-1-((S)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-5-((メトキシカルボニル)-D-バリル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
メチル((S)-1-((S)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-5-((S)-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジメチルブタノイル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、
メチル((2S,3R)-1-((S)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-5-((メトキシカルボニル)-L-アロイソロイシル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート、
メチル((S)-1-((2S,4R)-2-(5-(7-(4-クロロ-2-((2S,4R)-1-((メトキシカルボニル)-L-バリル)-4-メチルピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-メチルピロリジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、及び
メチル((S)-1-((S)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-5-((S)-4,4,4-トリフルオロ-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジメチルブタノイル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-4,4,4-トリフルオロ-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート、からなる群から選択される化合物。
【請求項8】
式:
【化29】
である化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、合衆国法典第35巻第119条(e)に基づき、2021年5月21日に出願された米国特許仮出願第63/191,634号の利益を主張するものである。上記出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
ジカウイルスは、比較的知られていなかったが、公衆衛生上の大きな問題の流行を引き起こすものとして現れた、蚊が媒介する一本鎖プラス鎖RNAフラビウイルスである。ジカウイルス病の大発生は、アフリカ、アメリカ、アジア及び太平洋地域で記録されている。西半球へのジカウイルスの導入は、2014~2015年にハイチ及びブラジルで生じ、33カ国以上に急速に広がったと考えられている。歴史的に、ヒトの症候性ジカウイルス感染症は、発疹、関節痛、及び結膜炎を伴う自己限定性の軽度の熱性疾患として説明されている。しかしながら、最近のジカウイルス感染症はまた、ギラン・バレー症候群及び髄膜脳炎を含む神経学的合併症を伴っている。重大な懸念として、ジカウイルス感染症は、現在、妊娠中にウイルスに感染した女性の胎児における小頭症及び子宮内胎児発育遅延に強く関連している。妊娠中のジカ感染はまた、流産、死産、及び早産などの妊娠合併症をもたらし得る。
【0003】
現在、ジカウイルス疾患を予防するワクチンは存在しない。したがって、特に妊娠可能年齢の女性において、ジカウイルス疾患を治療又は予防するための治療的又は予防的介入が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
ジカウイルス感染症の治療又は予防のための化合物及び方法が本明細書に提供される。
【0005】
例えば、式(I)の化合物であって、
【0006】
【化1】
式中、
R
1a及びR
1bは、それぞれ独立して、ハロ、C
1~6アルキル、又はシクロアルキルであり、
P
1aは、以下からなる群から選択され、
【0007】
【0008】
【化3】
V
1a及びV
1bは、それぞれ独立して、以下からなる群から選択され、
【0009】
【0010】
E1a及びE1bは、それぞれ独立して、-N(H)(C1~6アルコキシカルボニル)、N(H)(C3~12シクロアルキルカルボニル)、N(H)(C1~6アルキルカルボニル)、又は-N(H)(C3~12シクロアルコキシカルボニル)である、化合物、又はその立体異性体、薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【0011】
別の実施形態では、対象は、ヒトである。
【0012】
別の実施形態では、対象は、妊娠可能年齢の女性対象である。
【0013】
別の実施形態では、対象は、妊娠女性である。
【0014】
別の実施形態では、化合物は、医薬組成物中で薬学的に許容される賦形剤と混合される。
【0015】
別の実施形態では、ジカウイルス感染症を予防する方法であって、それを必要とする対象に、式(Ia)の化合物であって、
【0016】
【化5】
式中、
R
1a及びR
1bは、それぞれ独立して、ハロ、C
1~10アルキル、C
3~12シクロアルキル、又はシアノであり、
P
1a及びP
1bは、それぞれ独立して、以下からなる群から選択され、
【0017】
【化6】
V
1a及びV
1bは、それぞれ独立して、以下からなる群から選択され、
【0018】
【化7】
E
1a及びE
1bは、それぞれ独立して、-N(H)(C
1~6アルコキシカルボニル)、N(H)(シクロアルキルカルボニル)、N(H)(アルキルカルボニル)、又は-N(H)(シクロアルコキシカルボニル)であり、
ただし、P
1aが
【0019】
【0020】
【化9】
であるとき、R
1は、ハロ、C
1~6アルキル、C
4~7シクロアルキル、又はシアノである、化合物、又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、若しくは溶媒和物を投与することを含む、方法が提供される。
【0021】
別の実施形態では、対象は、ヒトである。
【0022】
別の実施形態では、対象は、妊娠可能年齢の女性対象である。
【0023】
別の実施形態では、対象は、妊娠女性である。
【0024】
別の実施形態では、化合物は、医薬組成物中で薬学的に許容される賦形剤と混合される。他の実施形態及び更なる実施形態が当業者に想起され、軽微な修正は添付の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。
【発明を実施するための形態】
【0025】
定義
「アルキル」は、直鎖又は分枝鎖の飽和一価炭化水素である。例えば、アルキル基は、1~6個の炭素原子(すなわち、C1~6アルキル)又は1~4個の炭素原子(すなわち、C1~4アルキル)を有することができる。アルキル基の例としては、限定されないが、メチル(Me、-CH3)、エチル(Et、-CH2CH3)、1-プロピル(n-Pr、n-プロピル、-CH2CH2CH3)、2-プロピル(i-Pr、i-プロピル、-CH(CH3)2)、1-ブチル(n-Bu、n-ブチル、-CH2CH2CH2CH3)、2-メチル-1-プロピル(i-Bu、i-ブチル、-CH2CH(CH3)2)、2-ブチル(s-Bu、s-ブチル、-CH(CH3)CH2CH3)、2-メチル-2-プロピル(t-Bu、t-ブチル、-C(CH3)3)、1-ペンチル(n-ペンチル、-CH2CH2CH2CH2CH3)、2-ペンチル(-CH(CH3)CH2CH2CH3)、3-ペンチル(-CH(CH2CH3)2)、2-メチル-2-ブチル(-C(CH3)2CH2CH3)、3-メチル-2-ブチル(-CH(CH3)CH(CH3)2)、3-メチル-1-ブチル(-CH2CH2CH(CH3)2)、2-メチル-1-ブチル(-CH2CH(CH3)CH2CH3)、1-ヘキシル(-CH2CH2CH2CH2CH2CH3)、2-ヘキシル(-CH(CH3)CH2CH2CH2CH3)、3-ヘキシル(-CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3))、2-メチル-2-ペンチル(-C(CH3)2CH2CH2CH3)、3-メチル-2-ペンチル(-CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3)、4-メチル-2-ペンチル(-CH(CH3)CH2CH(CH3)2)、3-メチル-3-ペンチル(-C(CH3)(CH2CH3)2)、2-メチル-3-ペンチル(-CH(CH2CH3)CH(CH3)2)、2,3-ジメチル-2-ブチル(-C(CH3)2CH(CH3)2)、及び3,3-ジメチル-2-ブチル(-CH(CH3)C(CH3)3)が挙げられる。
【0026】
「アルコキシ」は、アルキル基であって、当該アルキル基を結合点に連結する酸素原子を有する、アルキル基:アルキル-O-を指す。アルキル基に関して、アルコキシ基は、C1~6などの任意の好適な数の炭素原子を有し得る。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、2-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシなどが挙げられる。アルコキシ基は、記載される種々の置換基で更に置換され得る。アルコキシ基は、置換又は非置換であり得る。
【0027】
「アルコキシアルキル」は、化合物の残りに連結されているアルキル基に連結されたアルコキシ基を指し、その結果、当該アルキル基は二価である。アルコキシアルキルは、2~6個(C2~6アルコキシアルキル)、2~5個(C2~5アルコキシアルキル)、2~4個(C2~4アルコキシアルキル)、又は2~3個(C2~3アルコキシアルキル)などの任意の好適な数の炭素を有し得る。アルコキシ及びアルキルは、上記に定義される通りであり、ここで、当該アルキルは二価であり、限定されるものではないが、メトキシメチル(CH3OCH2-)、メトキシエチル(CH3OCH2CH2-)等が挙げられ得る。
【0028】
本明細書で使用する場合、「ハロ」又は「ハロゲン」は、フルオロ(-F)、クロロ(-Cl)、ブロモ(-Br)、及びヨード(I)を指す。
【0029】
「シクロアルキル」は、3~12個の環状炭素原子(すなわち、C3~12シクロアルキル)、例えば、3~12個の環状原子、例えば、3~10個の環状原子、又は3~8個の環状原子、又は3~6個の環状原子、又は3~5個の環状原子、又は3~4個の環状原子を有する、飽和又は部分的に不飽和の全炭素単環を指す。用語「シクロアルキル」は、飽和及び部分的に不飽和の全炭素多重縮合環系(例えば、2又は3個の炭素環を含む環系)も包含する。多重縮合環系の環は、結合価要件により許される場合、縮合結合、スピロ結合、及び架橋結合により互いに連結されていてもよい。単環式シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1-シクロペント-1-エニル、1-シクロペント-2-エニル、1-シクロペント-3-エニル、シクロヘキシル、1-シクロヘキセ-1-エニル、1-シクロヘキセ-2-エニル、及び1-シクロヘキセ-3-エニルが挙げられる。
【0030】
本明細書で使用する場合、「組成物」は、特定の成分を特定の量で含む生成物、及び特定の成分の特定の量での組み合わせから直接的又は間接的に生じる任意の生成物を包含することを意図する。「薬学的に許容される」とは、担体、希釈剤、又は賦形剤が製剤の他の成分と適合し、そのレシピエントに有害でないものでなければならないことを意味する。
【0031】
「薬学的有効量」は、所望の治療結果又は薬学的結果をもたらす、製剤又はその組み合わせにおける本開示の化合物の量を指す。
【0032】
「薬学的に許容される賦形剤」としては、限定されるものではないが、ヒト又は家畜における使用が許容可能であるとアメリカ食料医薬品局により認められている、任意のアジュバント、担体、賦形剤、グリダント、甘味剤、希釈剤、防腐剤、色素/着色剤、調味料、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、懸濁剤、安定剤、等張剤、溶媒、又は乳化剤が挙げられる。
【0033】
本明細書で使用する場合、「治療」又は「治療する」又は「治療すること」は、有益な結果又は所望の結果を得るためのアプローチを指す。本開示の目的では、有益な結果又は所望の結果としては、限定されるものではないが、症状の緩和、及び/又は症状の程度の減少、及び/又は疾患若しくは状態に関連する症状の悪化の予防が挙げられる。一実施形態では、「治療」又は「治療する」は、以下のうちの1つ以上を含む:a)疾患又は状態を抑制すること(例えば、疾患若しくは状態により生じる1つ以上の症状を減少させること、及び/又は疾患若しくは状態の程度を減少させること)、b)疾患若しくは状態と関連する1つ以上の症状の発症を遅延させるか、又は抑制すること(例えば、疾患又は状態を安定化すること、疾患又は状態の悪化又は進行を遅延させること)、並びにc)疾患若しくは状態を緩和すること、例えば、臨床症状の退縮を引き起こすこと、病態を改善すること、疾患の進行を遅延させること、生活の質を向上させること、及び/又は生存期間を延長すること、のうちの1つ以上を含む。
【0034】
本明細書で使用する場合、「治療有効量」又は「有効量」は、疾患を治療するために対象に投与される場合に、当該疾患のかかる治療を達成するのに十分な化合物の量が含まれる、所望の生物学的反応又は医学的反応を誘発するのに有効である量を指す。有効量は、化合物、疾患及びその重症度、並びに治療される対象の年齢、体重などに応じて異なり得る。有効量には、量の範囲が含まれ得る。当該技術分野において理解されるように、有効量は、1回以上の用量であり得、すなわち、所望の治療エンドポイントを達成するために単回用量又は複数回用量が必要とされ得る。1つ以上の治療剤の投与に関連して有効量が検討されてもよく、単一の薬剤が、1つ以上の他の薬剤と併用して、望ましいか、又は有益な結果が達成され得るか、又は達成される場合に、有効量で投与されることが検討され得る。任意の同時投与される化合物の好適な用量は、任意に、化合物の複合作用(例えば、相加効果又は相乗効果)に起因して減少され得る。
【0035】
「投与すること」は、対象への経口投与、坐剤としての投与、局所接触、非経口投与、静脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、病巣内投与、鼻腔内投与、又は皮下投与、クモ膜下腔内投与、又は徐放デバイス、例えば、ミニ浸透圧ポンプの植え込みを指す。投与は、投与頻度を指定するスケジュール、投与用量、及び他の因子に従って実施され得る。
【0036】
「対象」は、限定されないが、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなどが含まれる、哺乳動物などの動物を指す。ある種の実施形態では、対象は、ヒトである。
【0037】
本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性形態、多形体、及びプロドラッグも提供される。「薬学的に許容される」又は「生理学的に許容される」とは、獣医学的用途又はヒト用医薬品用途に好適な医薬組成物を調製するのに有用である化合物、塩、組成物、剤形、及び他の物質を指す。
【0038】
本明細書に記載の化合物は、薬学的に許容される塩として、又は適切な場合には、遊離塩基として調製及び/又は製剤化され得る。薬学的に許容される塩は、遊離塩基の所望の薬理活性を有する化合物の遊離塩基形態の非毒性塩である。これらの塩は、無機若しくは有機酸又は無機若しくは有機塩基から誘導され得る。例えば、塩基性窒素を含有する化合物は、当該化合物を無機酸又は有機酸と接触させることによって、薬学的に許容される塩として調製され得る。薬学的に許容される塩の非限定的な例としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ホスフェート、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン-1,4-二酸塩、ヘキシン-1,6-二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、プロピルスルホン酸塩、ベシル酸塩、キシレンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ-ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、及びマンデル酸塩が挙げられる。他の好適な薬学的に許容される塩のリストは、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition,Lippincott Wiliams and Wilkins,Philadelphia,Pa.,2006に見出される。
【0039】
本明細書に開示される化合物の「薬学的に許容される塩」の例としては、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウム、及びNX4
+(式中、Xは、C1~C4アルキル)などの適切な塩基から誘導される塩も挙げられる。ナトリウム塩又はカリウム塩などの塩基付加塩も挙げられる。
【0040】
炭素原子に結合している1~n個の水素原子が重水素原子又はDにより置き換えられていてもよい、本明細書に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、異性体、若しくは混合物も提供され、ここで、nは分子中の水素原子の数である。当該技術分野において既知であるように、重水素原子は、水素原子の非放射性同位体である。かかる化合物は、代謝に対する耐性が増強していてもよく、したがって、哺乳動物に投与される場合に、本明細書に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、異性体、若しくは混合物の半減期を増加させるのに有用であり得る。例えば、Foster,「Deuterium Isotope Effects in Studies of Drug Metabolism」,Trends Pharmacol.Sci.,5(12):524-527(1984)を参照されたい。かかる化合物は、当該技術分野において周知の手段により、例えば、1個以上の水素原子が重水素で置き換えられた出発物質を用いることにより合成される。
【0041】
開示される化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素、及びヨウ素の同位体、例えば、それぞれ2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I、及び125Iも挙げられる。11C、18F、15O、及び13Nなどの陽電子放出同位体での置換は、基質受容体占有率を調べるための陽電子放出断層撮影(Positron Emission Topography、PET)研究において有用であり得る。式(I)の同位体標識された化合物は、一般に、当業者に公知の従来技術により、又は後述の実施例に記載されるものと類似のプロセスにより、従来用いられる非標識試薬の代わりに適切な同位体標識された試薬を使用して調製され得る。
【0042】
本明細書に開示される実施形態の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩は、1つ以上の不斉中心を含み得、したがって、絶対立体化学に関して、(R)-若しくは(S)-として、又はアミノ酸については(D)-若しくは(L)-として定義され得る鏡像異性体、ジアステレオマー、及び他の立体異性体形態を生じさせ得る。本開示は、全てのそのような可能な異性体、並びにそれらのラセミ体形態及び光学的に純粋な形態を含むことを意味する。光学活性な(+)及び(-)、(R)-及び(S)-、又は(D)-及び(L)-異性体は、キラルシントン若しくはキラル試薬を使用して調製されても、従来の技術、例えば、クロマトグラフィー及び分別結晶化を使用して分割されてもよい。個々の鏡像異性体の調製/単離のための従来の技術は、好適な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成、又は例えば、キラル高圧液体クロマトグラフィー(high pressure liquid chromatography、HPLC)を使用したラセミ化合物(又は塩若しくは誘導体のラセミ化合物)の分割を含む。本明細書に記載の化合物が、オレフィン性二重結合、又は他の幾何学的不斉中心を含有するとき、かつ別段特定されない限り、これらの化合物は、E及びZ幾何異性体の両方を含むことが意図される。同様に、全ての互変異性体形態もまた含まれることが意図される。化合物がそれらのキラル形態で表される場合、実施形態は、特定のジアステレオマー的又は鏡像異性的に濃縮された形態を包含するが、これらに限定されないことが理解される。キラリティが特定されていないが存在する場合、実施形態は、特定のジアステレオマー的若しくは鏡像異性的に濃縮された形態、又はそのような化合物のラセミ若しくはスカレミック混合物のうちのいずれかを対象とすることが理解される。本明細書で使用される場合、「スカレミック混合物」は、1:1以外の比での立体異性体の混合物である。
【0043】
「ラセミ体」は、エナンチオマーの混合物を指す。混合物は、等しい又は等しくない量の各エナンチオマーを含み得る。
【0044】
「立体異性体(stereoisomer)」及び「立体異性体(stereoisomers)」は、1つ以上の立体中心のキラリティが異なる化合物を指す。立体異性体としては、エナンチオマー及びジアステレオマーが挙げられる。化合物は、それらが1つ以上の不斉中心又は非対称置換を有する二重結合を有し、したがって、個々の立体異性体又は混合物として生成され得る場合、立体異性体形態で存在し得る。特に明記しない限り、説明は、個々の立体異性体及び混合物を含むことを意図する。立体化学の決定及び立体異性体の分離のための方法は、当該技術分野において周知である(例えば、Advanced Organic Chemistry,4th ed.,J.March,John Wiley and Sons,New York,1992の第4章を参照のこと)。
【0045】
「互変異性体」は、エノール-ケト及びイミン-エナミン互変異性体などのプロトンの位置が異なる化合物の代替形態、又はピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、及びテトラゾールなどの環-NH-及び環=N-の両方に結合した環原子を含有するヘテロアリール基の互変異性形態を指す。
【0046】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。化学基の前部又は末端のダッシュは、便宜上のものであり、化学基は、それらの通常の意味を失うことなく、1つ以上のダッシュを伴うか又は伴わずに示され得る。構造内の線を横切って引かれた波線は、基の結合点を示す。破線は、任意の結合を示す。化学的又は構造的に必要とされない限り、化学基が書き込まれる順序又は分子の残部に結合している点は、方向性を示すものでも暗示するものでもない。例えば、基「-SO2CH2-」は、「-CH2SO2-」と同等であり、両方がいずれの方向にも連結され得る。同様に、例えば、「アリールアルキル」基は、当該基のアリール又はアルキル部分のいずれかで分子の残部に結合されていてもよい。「Cu~v」又は「(Cu~Cv)」などの接頭辞は、後に続く基がu~v個の炭素原子を有することを示す。例えば、「C1~6アルキル」及び「C1~C6アルキル」の両方は、アルキル基が1~6個の炭素原子を有することを示す。
【0047】
本明細書で使用する場合、「溶媒和物」は、溶媒と化合物との相互作用の結果を指す。本明細書に記載の化合物の塩の溶媒和物も提供される。本明細書に記載の化合物の水和物も提供される。
【0048】
本明細書に記載の化合物のインビボ代謝産物も、かかる生成物が先行技術と比べて新規かつ非自明である限り、本明細書の範囲内である。かかる生成物は、例えば、主に酵素プロセスによる投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化などにより生じ得る。したがって、代謝産物を得るのに十分な時間、化合物を哺乳動物と接触させることを含むプロセスにより生成される新規かつ自明でない化合物が含まれる。かかる生成物は、通常、放射性同位元素(例えば、14C又は3H)で標識された化合物を調製し、これを検出可能な用量(例えば、約0.5mg/kg超)で動物、例えば、ラット、マウス、モルモット、サルに、又はヒトに非経口投与し、代謝が起こるのに十分な時間(通常、約30秒~約30時間)を与え、尿、血液、又は他の生体試料からその変換産物を単離することにより同定される。これらの生成物は、標識されているため、容易に単離される(他のものは、代謝産物に残存しているエピトープに結合することができる抗体を使用することにより単離される)。代謝産物の構造は、従来の方法、例えば、MS又はNMR分析により決定される。一般に、代謝産物の分析は、当業者に公知の従来の薬物代謝研究と同様に行われる。
【0049】
医薬製剤
いくつかの実施形態では、本開示は、薬学的有効量の本開示の化合物又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む医薬製剤を提供する。また本明細書には、薬学的有効量の式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む医薬製剤が提供される。
【0050】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物は、通常の慣例に従って選択され得る従来の担体及び賦形剤と共に製剤化される。錠剤は、賦形剤、グリダント、充填剤、結合剤などを含有し得る。水性製剤は、滅菌形態で調製され得、例えば、経口投与以外による送達が意図される場合、等張であり得る。いくつかの実施形態では、製剤は、「Handbook of Pharmaceutical Excipients」(1986)に記載されているものなどの賦形剤を任意に含有し得る。賦形剤としては、例えば、アスコルビン酸及び他の抗酸化剤、EDTAなどのキレート剤、デキストラン、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ステアリン酸などの炭水化物が挙げられ得る。製剤のpHは、約3~約11、例えば、約7~約10の範囲である。
【0051】
一実施形態では、1種以上(例えば、1、2、3、4種、1種若しくは2種、又は1~3種、又は1~4種)の追加の治療薬との組み合わせでの本開示の化合物又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物が提供される。
【0052】
一実施形態では、1種以上(例えば、1、2、3、4種、1種若しくは2種、又は1~3種、又は1~4種)の追加の治療薬との組み合わせでの本開示の化合物又はその薬学的に許容される塩を含むキットが提供される。
【0053】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、1つ、2つ、3つ、4つ又はそれ以上の追加の治療剤と組み合わされる。いくつかの実施形態では、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、2つの追加の治療剤と組み合わされる。他の実施形態では、本開示の化合物又はその薬学的に許容される塩は、3種の追加の治療薬と組み合わされる。更なる実施形態では、本開示の化合物又はその薬学的に許容される塩は、4種の追加の治療薬と組み合わされる。1つ、2つ、3つ、4つ又はそれ以上の追加の治療剤は、同じクラスの治療剤から選択される異なる治療剤であってもよく、かつ/又は異なるクラスの治療剤から選択してもよい。
【0054】
一部の実施形態では、本開示の化合物を本明細書に記載の1つ以上の追加の治療剤と組み合わせる場合、組成物の成分は、同時又は連続レジメンとして投与される。順次投与される場合、組み合わせは、2回以上の投与で投与されてもよい。
【0055】
一部の実施形態では、本開示の化合物は、例えば経口投与のための固体剤形として、患者への同時投与のための単位剤形において1つ又は複数の追加の治療剤と組み合わされる。
【0056】
一部の実施形態では、本開示の化合物は、1つ又は複数の追加の治療剤と共投与される。
【0057】
本開示の化合物の効果を延長するために、多くの場合、皮下又は筋肉内注射による化合物の吸収を遅らせることが望ましい。これは、水溶性が乏しい結晶質又は非晶質物質の液体懸濁液を使用することにより達成され得る。その場合、化合物の吸収速度はその溶解速度に依存し、次に、この溶解速度は、結晶サイズ及び結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与された化合物形態の吸収の遅延は、化合物を油性媒体中に溶解又は懸濁することにより達成される。注射可能なデポー形態は、ポリ乳酸-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中の化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することによって作製される。ポリマーに対する化合物の比率、及び用いられる特定のポリマーの性質に応じて、化合物放出速度が制御され得る。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が挙げられる。注射可能なデポー製剤は、身体組織と適合可能なリポソーム又はマイクロエマルジョンに化合物を封入することによっても調製される。
【0058】
投与経路
式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩のうちの1つ以上(本明細書では活性成分と称される)は、治療される状態に適切な任意の経路によって投与される。好適な経路としては、経口、直腸、経鼻、経肺、局所(口腔内及び舌下が含まれる)、腟内、及び非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、クモ膜下腔内、及び硬膜外が含まれる)などが挙げられる。経路は、例えば、レシピエントの状態によって異なり得ることが理解されよう。いくつかの実施形態では、本明細書において開示される化合物は、経口投与可能であり、経口投与され得る。
【0059】
本開示の化合物(本明細書では活性成分とも称される)は、治療される状態に適切な任意の経路によって投与することができる。好適な経路としては、経口、直腸、鼻、局所(頬側及び舌下を含む)、経皮、膣及び非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内及び硬膜外を含む)などが挙げられる。経路は、例えば、レシピエントの状態によって異なり得ることが理解されよう。本明細書に開示されるある特定の化合物の利点は、それらが経口的に生物学的に利用可能であり、経口投与され得ることである。
【0060】
本開示の化合物は、有効な投与計画に従って、所望の一定時間又は期間、例えば、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約6ヶ月、又は少なくとも約12ヶ月以上の間、個体に投与され得る。
【0061】
本開示の化合物の投与量又は投与頻度は、投与医師の判断に基づいて、治療の過程にわたって調整され得る。
【0062】
化合物は、対象(例えば、ヒト)に有効量で投与され得る。いくつかの実施形態では、化合物は、1日1回投与される。
【0063】
化合物は、経口又は非経口(例えば、静脈内)投与などの任意の有用な経路及び手段により投与され得る。化合物の治療上有効量としては、1日当たり約0.00001mg/kg体重~1日当たり約10mg/kg体重、例えば、1日当たり約0.0001mg/kg体重~1日当たり約10mg/kg体重、又は例えば、1日当たり約0.001mg/kg体重~1日当たり約1mg/kg体重、又は例えば、1日当たり約0.01mg/kg体重~1日当たり約1mg/kg体重、又は例えば、1日当たり約0.05mg/kg体重~1日当たり約0.5mg/kg体重、又は例えば、1日当たり約0.3mg~約30mg、又は例えば、1日当たり約30mg~約300mgが挙げられ得る。
【0064】
本開示の化合物は、本開示の化合物の任意の投与量(例えば、約1mg~約1000mgの化合物)で、1種以上の追加の治療薬と組み合わされ得る。治療上有効量としては、1用量当たり約1mg~1用量当たり約1000mg、例えば、1用量当たり約50mg~1用量当たり約500mg、又は例えば、1用量当たり約100mg~1用量当たり約400mg、又は例えば、1用量当たり約150mg~1用量当たり約350mg、又は例えば、1用量当たり約200mg~1用量当たり約300mgが挙げられ得る。本開示の化合物の他の治療上有効量は、1用量当たり約100、約125、約150、約175、約200、約225、約250、約275、約300、約325、約350、約375、約400、約425、約450、約475、又は約500mgである。本開示の化合物の他の治療上有効量は、1用量当たり約100mg、又は1用量当たり約125、約150、約175、約200、約225、約250、約275、約300、約325、約350、約375、約400、約425、約450、又は約500mgである。単一用量は、毎時間、毎日、又は毎週投与され得る。例えば、1回量は、約1、約2、約3、約4、約6、約8、約12、約16時間毎に1回、又は約24時間毎に1回投与され得る。また1回量は、約1、約2、約3、約4、約5、約6日毎に1回、又は約7日毎に1回投与されてもよい。また1回量は、約1、約2、約3週間毎に1回、又は約4週間毎に1回投与されてもよい。いくつかの実施形態では、1回量は、ほぼ毎週に1回投与され得る。また1回量は、ほぼ毎月に1回投与されてもよい。
【0065】
本開示の化合物の他の治療上有効量は、1用量当たり約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95、又は約100mgである。
【0066】
本開示の化合物の投与頻度は、個々の患者の必要性により決定され得、例えば、1日1回、又は1日に2回、又はそれ以上の回数であり得る。疾患又は状態を処置するために必要である限り、化合物の投与は継続する。例えば、化合物は、がんを有するヒトに、約20日~約180日の期間、又は例えば、約20日~約90日の期間、又は例えば、約30日~約60日間の期間の間、投与され得る。
【0067】
投与は、患者が、本開示の化合物の1日用量を受ける数日以上の期間、それに続く患者が化合物の1日用量を受けない数日以上の期間を伴って、断続的であり得る。例えば、患者は、ある用量の化合物を、1日置きに、又は1週間当たり3回受けることができる。更なる例として、患者は、約1~約14日間の期間の間、毎日ある用量の化合物を投与され得、この後に当該患者がある用量の化合物を投与されない約7~約21日の期間が続き、この後に当該患者が再び化合物の1日用量を投与されるその後の期間(例えば、約1~約14日)が続く。化合物の投与、続いて化合物の非投与の交互の期間は、患者を治療するために臨床的に必要とされるように繰り返され得る。
【0068】
略語及び頭字語のリスト
【0069】
【実施例】
【0070】
以下の実施例は、本開示の特定の実施形態を実証するために含まれる。当業者には、以下の実施例に開示される技術は、本開示の実施において十分に機能する技術を表し、したがって、その実施のための特定の様式を構成するとみなすことができることが理解されるべきである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、開示され、依然として類似の又は同様の結果を得る特定の実施形態において多くの変更を行うことができることを理解するべきである。
【0071】
実験手順
一般スキーム
スキーム1:
【0072】
【0073】
式1.4の化合物は、スキーム1に示される方法に従って入手することができる。ジ-ブロモケトン1.1は、2当量の適切なBoc-保護プロリンカップリングパートナーでエステル化し、続いて、酢酸アンモニウムでビス-イミダゾール1.2に縮合することができる。公知のハロゲン化試薬(例えば、NCS、NBSなど)を使用したイミダゾール位でのハロゲン化は、中間体1.3を形成することができ、これを、Boc脱保護及びその後の適切な試薬(例えば、HATU、EDCIなど)を使用したアミドカップリングの後に、最終生成物に変換することができる。あるいは、ハロゲン化及びアミド形成工程を逆の順序で行って、最終生成物1.4を得ることができる。
【0074】
スキーム2:
【0075】
【0076】
式2.2の化合物は、スキーム2に示される方法に従って入手することができる。ビスハロゲン化イミダゾール1.3を使用して、適切なアルキル又はアリールボロン酸又はボロン酸エステルとのパラジウム媒介クロスカップリングにより中間体2.1を得ることができ、これをBoc脱保護及びアミドカップリングにより最終生成物2.2に変換することができる。あるいは、パラジウム媒介クロスカップリング及びアミドカップリング工程を逆の順序で行って、最終生成物2.2を得ることができる。
【0077】
スキーム3:
【0078】
【0079】
式3.4の化合物は、スキーム3に示される方法に従って入手することができる。1当量の適切なハロゲン化剤を使用する1.2のモノハロゲン化により、中間体3.1を形成することができ、これを、アルキル又はアリールボロン酸又はボロン酸エステルとのパラジウム媒介クロスカップリングにより中間体3.2に変換できる。適当なハロゲン化剤によるイミダゾールのモノハロゲン化により中間体3.3を得ることができ、これを、脱保護及びアミドカップリング後に最終生成物3.4を得ることができる。
【0080】
スキーム4:
【0081】
【0082】
アルキルイミダゾールはまた、スキーム4に示されるように調製され得る。プロリン誘導体4.1及び適切なブロモ-ケトン4.2のエステル化により、エステル中間体4.3を得ることができ、これを縮合してイミダゾール4.4を得ることができ、これをハロゲン化して4.5を得ることができる。ビス-ボロン酸エステル4.6とのパラジウム媒介クロスカップリングにより、中間体4.7を得ることができる。続くBoc-脱保護及びアミドカップリングにより、最終生成物4.8を得ることができる。
【0083】
実施例手順及び化合物実施例
手順1:
ジ-tert-ブチル6,6’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(6S,6’S)-ビス(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート)
【0084】
【0085】
1,1’-(5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(2-ブロモエタン-1-オン)(2.00g、4.42mmol)、(S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(2.67g、11.1mmol)、及び炭酸セシウム(1.81g、5.55mmol)のTHF(25mL)中懸濁液を、40度で一晩加熱した。反応物をEtOAc(30mL)及び水(25mL)で希釈した。褐色溶液を分配し、有機抽出物に1N HCl(20mL)を添加した。水層をEtOAc(10mL)で逆抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。
【0086】
粗残留物及び酢酸アンモニウム(17.34g、225mmol)のトルエン(50mL)及びイソプロパノール(6mL)中懸濁液を18時間加熱還流した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3溶液で3回洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/DCM)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0087】
ES/MS:733.81(M+)。
【0088】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.35(d,J=15.9Hz,2H),7.19(d,J=13.3Hz,4H),5.27(s,4H),5.17-4.99(m,2H),3.59(dd,J=25.6,10.2Hz,2H),3.49-3.37(m,1H),2.45(s,1H),2.28(q,J=10.9,10.0Hz,1H),1.88(d,J=9.3Hz,1H),1.48(d,J=7.6Hz,6H),1.35-1.09(m,17H),0.81-0.32(m,7H)。
【0089】
手順2実施例59:
ジメチル((2S,2’S)-((6S,6’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6,5-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート
【0090】
【化15】
ジ-tert-ブチル6,6’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(6S,6’S)-ビス(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート)
ジ-tert-ブチル6,6’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(6S,6’S)-ビス(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート)(662mg、0.903mmol)のMeOH(15mL)中懸濁液に、AcOH(20滴)及びpalau’chlor(416mg、1.99mmol)を加えた。黄褐色のスラリーを一晩室温で撹拌した。反応物をDCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。順相SiO
2クロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/DCM)により精製して、所望の生成物を得た。
【0091】
ES/MS:801.2(M+)。
【0092】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.22(s,4H),5.34(s,5H),5.08-4.91(m,3H),3.69(d,J=10.4Hz,2H),3.50(d,J=17.3Hz,1H),2.34(s,1H),2.24-2.11(m,3H),1.48(s,8H),1.33-1.20(m,22H),0.74(d,J=16.8Hz,2H),0.64(d,J=14.0Hz,9H)。
【0093】
ジメチル((2S,2’S)-((6S,6’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6,5-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート(実施例59)
ジ-tert-ブチル6,6’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(6S,6’S)-ビス(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート)(50.2mg、0.0626mmol)のDCM(5mL)及びMeOH(1.5mL)中溶液に、塩酸(ジオキサン中4M、400μL)を加えた。反応物を40度で一晩加熱した。反応物を濃縮乾固させた。
【0094】
粗残留物、Moc-L-バリン(24.4mg、0.139mmol)、及びHATU(52.3mg、0.138mmol)のDMF(2mL)中溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(130μL、0.746mmol)を添加した。室温で4時間撹拌した。反応物を0度に冷却した。10滴のTFAを加えた。RP-HPLC(溶離液:水/MeCN*0.1%のTFA)によって精製して、ビス-トリフルオロ酢酸塩として生成物を得た。
【0095】
ES/MS:915.5(M+)。
【0096】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.34-7.12(m,4H),5.46(d,J=7.4Hz,0H),5.31(d,J=7.8Hz,4H),5.20(td,J=8.0,2.0Hz,2H),4.14(dd,J=7.6,1.6Hz,2H),3.99(d,J=9.8Hz,2H),3.76(dd,J=16.5,10.8Hz,2H),3.67(s,4H),3.58(s,1H),2.65(dd,J=12.7,7.4Hz,0H),2.41(dd,J=12.7,8.3Hz,2H),2.16-1.94(m,4H),1.31(d,J=3.8Hz,0H),1.03(t,J=6.3Hz,2H),0.95(dd,J=14.7,6.7Hz,10H),0.84(q,J=7.2,6.6Hz,1H),0.76(p,J=4.9Hz,3H),0.72-0.56(m,2H),0.48(s,0H)。
【0097】
手順3実施例23:
ジメチル((1S,1’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(2-オキソ-1-フェニルエタン-2,1-ジイル))ジカルバメート
【0098】
【化16】
ジメチル((1S,1’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(2-オキソ-1-フェニルエタン-2,1-ジイル))ジカルバメート
ジ-tert-ブチル2,2’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S)-ビス(ピロリジン-1-カルボキシレート)(150mg、0.220mmol)(手順1に記載の方法で、(tert-ブトキシカルボニル)-L-プロリンを(S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸に置き換えて得た)のDCM(4mL)及びMeOH(1mL)中溶液に、4M塩酸(ジオキサン中4M)(1.5mL)を加えた。反応物を40度で1時間加熱した。反応物を濃縮乾固させた。
【0099】
粗物質、(S)-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-2-フェニル酢酸(98.2mg、0.469mmol)、及びCOMU(199mg、0.465mmol)のDMF(3mL)中溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(300μL、1.72mmol)を加えた。紫色の溶液を一晩室温で撹拌した。この反応物をEtOAcで希釈し、NaHCO3溶液及びブラインで洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:MeOH/酢酸エチル)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0100】
ES/MS:863.26(M+)。
【0101】
ジメチル((1S,1’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(2-オキソ-1-フェニルエタン-2,1-ジイル))ジカルバメート(実施例23)
ジメチル((1S,1’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(2-オキソ-1-フェニルエタン-2,1-ジイル))ジカルバメート(72.3mg、0.084mmol)のMeOH(3mL)中懸濁液に、AcOH(3滴)及びn-クロロスクシンイミド(24.2mg、0.181mmol)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌した。100μLのTFAを加えた。RP-HPLC(溶離液:水/MeCN*0.1%のTFA)によって精製して、ビス-トリフルオロ酢酸塩として生成物を得た。
【0102】
ES/MS:933.4(M+)。
【0103】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.40(s,2H),7.34(d,J=1.8Hz,9H),7.22-7.16(m,4H),5.51(s,2H),5.33(d,J=5.9Hz,6H),5.20-5.09(m,3H),3.86(s,3H),3.63(d,J=7.6Hz,8H),3.47-3.37(m,2H),2.32(dd,J=13.3,6.4Hz,1H),2.19(d,J=6.4Hz,1H),2.12-1.96(m,4H),1.89(s,1H)。
【0104】
手順4:
【0105】
【0106】
ジ-tert-ブチル2,2’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-ブロモ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S)-ビス(ピロリジン-1-カルボキシレート)
ジ-tert-ブチル2,2’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S)-ビス(ピロリジン-1-カルボキシレート)(500mg、0.734mmol)(手順1に記載の方法で、(tert-ブトキシカルボニル)-L-プロリンを(S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸に置き換えて得た)のDCM(10mL)中0度のスラリーに、N-ブロモスクシンイミド(277mg、1.556mmol)を加えた。反応物を徐々に昇温させて室温とし、1時間撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3溶液で洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/DCM)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0107】
ES/MS:838.9(M+)。
【0108】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.19(d,J=8.0Hz,4H),5.31(s,5H),4.77(s,3H),3.67(d,J=9.5Hz,4H),3.49(s,3H),2.68(s,38H),2.36(s,3H),2.00(s,24H),1.46(s,10H),1.25(d,J=2.6Hz,25H)。
【0109】
手順5実施例17:
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-シクロプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート
【0110】
【0111】
ジ-tert-ブチル2,2’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-シクロプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S)-ビス(ピロリジン-1-カルボキシレート)
ジ-tert-ブチル2,2’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-ブロモ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S)-ビス(ピロリジン-1-カルボキシレート)(199mg、0.237mmol)、シクロプロピルボロン酸(168mg、1.956mmol)、酢酸パラジウム(6.7mg、0.03mmol)、ブチルジ-1-アダマンチルホスフィン最低95%(26mg、0.073mmol)及び炭酸カリウム(310mg、2.243mmol)のジオキサン(6mL)及び水(3mL)中溶液を、アルゴンで10分間脱ガスした後、100度で一晩加熱した。反応物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0112】
ES/MS:761.1(M+)。
【0113】
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-シクロプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート(実施例17)
ジ-tert-ブチル2,2’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-シクロプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S)-ビス(ピロリジン-1-カルボキシレート(32mg、0.04mmol)のDCM(2mL)及びMeOH(0.5mL)中溶液に、4M塩酸(ジオキサン中4M)(350μL)を加えた。反応物を室温で90分間撹拌し、次いで40度で3時間加熱した。反応物を濃縮乾固した。
【0114】
粗物質、Moc-L-バリン(19.6mg、0.11mmol)、及びHATU(38.2mg、0.1mmol)のDMF(2mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(50μL、0.29mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。RP-HPLC(溶離液:水/MeCN*0.1%のTFA)によって精製して、ビス-トリフルオロ酢酸塩として生成物を得た。
【0115】
ES/MS:875.2(M+)。
【0116】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.85(s,1H),7.24(s,1H),7.21(d,J=1.5Hz,2H),7.16(s,1H),5.33(d,J=6.9Hz,4H),5.21(t,J=7.5Hz,1H),5.14-5.00(m,1H),4.28-4.16(m,2H),3.99(d,J=8.1Hz,1H),3.84(d,J=9.4Hz,2H),3.64(d,J=4.2Hz,5H),2.56(s,1H),2.44-2.21(m,1H),2.13(dt,J=13.3,6.5Hz,1H),2.03(q,J=6.5Hz,1H),1.06-0.83(m,12H)。
【0117】
手順6実施例40:
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-イソプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート
【0118】
【0119】
ジ-tert-ブチル5,5’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-(プロパ-1-エン-2-イル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S,5S,5’S)-ビス(2-メチルピロリジン-1-カルボキシレート)
ジ-tert-ブチル5,5’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-ブロモ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S,5S,5’S)-ビス(2-メチルピロリジン-1-カルボキシレート)(371.7mg、0.429mmol)(手順4に記載の方法で得た)、イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル(700μL、3.724mmol)、酢酸パラジウム(10mg、0.045mmol)、ブチルジ-1-アダマンチルホスフィン最低95%(32mg、0.208mmol)及び炭酸カリウム(474mg、3.430mmol)のトルエン(6mL)及び水(3mL)中溶液を、アルゴンで10分間脱ガスした後、100度で一晩加熱した。反応物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/DCM)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0120】
ES/MS:789.2(M+)。
【0121】
ジ-tert-ブチル5,5’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-イソプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S,5S,5’S)-ビス(2-メチルピロリジン-1-カルボキシレート)
ジ-tert-ブチル5,5’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-(プロパ-1-エン-2-イル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S,5S,5’S)-ビス(2-メチルピロリジン-1-カルボキシレート)(163mg、207μmol)のEtOH(10mL)中溶液を、Ar/Vacで3回脱ガスした。Pd/C(10%、11mg、10.33μmol)を添加し、水素バルーンを用いて室温で2日間撹拌した。懸濁液をセライトプラグで濾過し、DCMですすいだ。濃縮して所望の生成物を得、精製することなく次の工程に用いた。
【0122】
ES/MS:793.2(M+)。
【0123】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ6.92(s,4H),5.27(s,4H),4.02(s,4H),3.60(q,J=7.0Hz,4H),2.22(s,8H),2.18-2.06(m,2H),1.74(s,4H),1.44-1.26(m,43H),1.19(s,34H),1.26-1.13(m,6H)。
【0124】
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S,5S,5’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-イソプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-5,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート(実施例40)
ジ-tert-ブチル5,5’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-イソプロピル-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S,5S,5’S)-ビス(2-メチルピロリジン-1-カルボキシレート)(137.7mg、0.092mmol)のDCM(8mL)及びMeOH(2mL)中溶液に、4M塩酸(ジオキサン中4M)(1200μL)を加えた。反応物を40度で3時間加熱した。反応物を濃縮乾固させた。
【0125】
HCl塩(60mg、0.09mmol)、Moc-L-バリン(33mg、0.188mmol)、及びHATU(75mg、0.197mmol)のDMF(2mL)中溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(125μL、0.718mmol)を加えた。室温で一晩撹拌した。0度に冷却し、100μLのTFAを添加した。RP-HPLC(溶離液:水/MeCN*0.1%TFA)により精製して、ビス-トリフルオロ酢酸塩として生成物を得た。
【0126】
ES/MS:907.4(M+)。
【0127】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.09(s,1H),7.02(s,1H),6.96(d,J=8.5Hz,4H),5.66(d,J=7.1Hz,1H),5.37(d,J=3.6Hz,7H),5.04(dd,J=10.9,6.7Hz,3H),4.75(s,1H),4.11-4.04(m,4H),3.70(s,3H),3.65(s,8H),3.30-3.21(m,1H),2.70(s,1H),2.51-2.43(m,3H),2.35(s,4H),2.29(s,4H),2.28(d,J=24.2Hz,1H),2.00(d,J=18.3Hz,2H),1.97(s,6H),1.54(d,J=6.6Hz,8H),1.45-1.10(m,27H),1.08(d,J=6.7Hz,4H),1.05-0.89(m,12H),0.86(d,J=6.8Hz,8H)。
【0128】
手順7実施例16:
メチル((2S,3S)-1-((S)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-5-((メトキシカルボニル)-L-イソロイシル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート
【0129】
【化20】
tert-ブチル(S)-6-(4-ブロモ-5-(7-(2-((S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート
ジ-tert-ブチル6,6’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(6S,6’S)-ビス(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート)(650mg、0.887mmol)のDCM(10mL)中0度のスラリーに、N-ブロモスクシンイミド(160mg、0.899mmol)を加えた。反応物を徐々に室温まで温めた。30分後、反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3溶液で洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、順相SiO
2クロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/DCM)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0130】
ES/MS:813.1(M+)。
【0131】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.38(d,J=17.6Hz,1H),7.21(d,J=14.2Hz,4H),5.30(d,J=3.3Hz,4H),3.66(dd,J=32.4,10.3Hz,1H),2.70(s,5H),2.45(s,0H),2.38-2.24(m,1H),2.17(d,J=7.4Hz,1H),1.51-1.40(m,5H),1.31-1.27(m,14H),0.84-0.49(m,8H)。
【0132】
tert-ブチル(S)-6-(5-(7-(2-((S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-(プロパ-1-エン-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート
tert-ブチル(S)-6-(4-ブロモ-5-(7-(2-((S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート(355.4mg、0.438mmol)、イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル(200μL、1.064mmol)、酢酸パラジウム(11.8mg、0.053mmol)、ブチルジ-1-アダマンチルホスフィン(34.1mg、0.095mmol)及び炭酸カリウム(182mg、1.317mmol)のジオキサン(8mL)及び水(4mL)中溶液を、アルゴンで10分間脱ガスした後、100度で一晩加熱した。反応物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/DCM)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0133】
ES/MS:773.4(M+)。
【0134】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.36(d,J=16.2Hz,1H),7.20(d,J=13.7Hz,2H),7.04-6.93(m,2H),5.34-5.10(m,6H),5.01(dt,J=34.5,7.2Hz,1H),4.89(s,11H),3.89-3.38(m,3H),2.52-2.08(m,3H),1.49(s,5H),1.33-1.26(m,13H),1.22(s,16H),0.87-0.44(m,9H)。
【0135】
tert-ブチル(S)-6-(5-(7-(2-((S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート
tert-ブチル(S)-6-(5-(7-(2-((S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-(プロパ-1-エン-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート(291.2mg、376.74μmol)のEtOH(15mL)中溶液を、アルゴン及び真空で脱ガスした。Pd/C(10%、25.8mg、24.4μmol)を添加し、混合物をH2のバルーンにより一晩撹拌した。反応物をセライトプラグで濾過し、DCMですすぎ、濾液を濃縮して、tert-ブチル(S)-6-(5-(7-(2-((S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-4-クロロ-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレートを得、これを、定量的収率を仮定して、更に精製することなく次に進めた。
【0136】
ES/MS:755.6(M+)。
【0137】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.36(d,J=15.7Hz,1H),7.21(d,J=13.0Hz,2H),6.93(d,J=6.6Hz,2H),5.29(s,4H),5.14-4.89(m,2H),3.77(d,J=10.3Hz,1H),3.59-3.34(m,1H),2.43-1.94(m,3H),1.49(s,4H),1.39-1.24(m,17H),1.22(s,12H),0.83-0.44(m,8H)。
【0138】
tert-ブチル(S)-6-(5-(7-(2-((S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-4-クロロ-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート
tert-ブチル(S)-6-(5-(7-(2-((S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート(275.4mg、0.355mmol)のMeOH(7mL)中懸濁液に、AcOH(50μL)及びpalau’chlor(84.8mg、0.405mmol)を加えた。黄色の溶液を室温で一晩撹拌した。反応物をDCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。粗残留物を、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/DCM)により精製して、所望の生成物を得た。
【0139】
ES/MS:809.4(M+)。
【0140】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.23(d,J=21.8Hz,2H),6.96(d,J=5.4Hz,2H),5.32(d,J=3.8Hz,4H),3.75(s,17H),2.18(d,J=7.6Hz,2H),1.48(s,6H),1.32(dq,J=18.2,4.0,3.5Hz,22H),1.22(s,4H),0.94-0.48(m,9H)。
【0141】
メチル((2S,3S)-1-((S)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-5-((メトキシカルボニル)-L-イソロイシル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート(実施例16)
tert-ブチル(S)-6-(5-(7-(2-((S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-4-クロロ-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシレート
(177.mg、0.219mmol)のDCM(8mL)中溶液に、塩酸(ジオキサン中4M)(1500μL)を加えた。反応物を1時間撹拌し、次いで、濃縮乾固した。
【0142】
粗残留物、(メトキシカルボニル)-L-イソロイシン(92mg、0.487mmol)、及びHATU(191mg、0.503mmol)のDMF(3mL)中懸濁液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(500μL、2.871mmol)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌し、次いでEtOAcで希釈し、5%LiCl、飽和NaHCO3溶液及びブラインで洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、RP-HPLC(溶離液:水/MeCN*0.1%TFA)によって精製して、メチル((2S,3S)-1-((S)-6-(5-(7-(4-クロロ-2-((S)-5-((メトキシカルボニル)-L-イソロイシル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2-イル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート(実施例xx)をビス-トリフルオロ酢酸塩として得た。
【0143】
ES/MS:925.6(M+H+)。
【0144】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.40-7.16(m,2H),7.09-6.89(m,2H),5.42-5.22(m,5H),5.18(t,J=8.0Hz,1H),4.15(t,J=8.9Hz,2H),4.03(dd,J=29.7,9.8Hz,2H),3.83(dd,J=24.2,9.9Hz,2H),3.67(d,J=3.8Hz,5H),3.59-3.47(m,1H),2.48(ddd,J=36.0,12.8,9.1Hz,2H),2.17(dd,J=12.9,7.5Hz,1H),2.12-2.00(m,1H),1.79(d,J=8.5Hz,2H),1.62-1.47(m,2H),1.46-1.30(m,6H),1.17(qd,J=13.3,8.1Hz,2H),1.06-0.51(m,18H)。
【0145】
手順8実施例24:
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-ブロモ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート
【0146】
【0147】
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート
ジ-tert-ブチル2,2’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S)-ビス(ピロリジン-1-カルボキシレート)(246mg、0.361mmol)(手順1に記載の方法で、(tert-ブトキシカルボニル)-L-プロリンを(S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸に置き換えて得た)のDCM(4mL)及びMeOH(1mL)中溶液に、4M塩酸(ジオキサン中4M)(2.5mL)を加えた。反応物を40度で1.5時間加熱した。反応物を濃縮乾固させた。
【0148】
粗物質、(メトキシカルボニル)-L-イソロイシン(145mg、0.767mmol)、及びHATU(289mg、0.761mmol)のDMF(3mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(500μL、2.87mmol)を加えた。2時間後、この反応物をEtOAcで希釈し、NaHCO3溶液及びブラインで洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:MeOH/酢酸エチル)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0149】
ES/MS:823.34(M+)。
【0150】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.23(d,J=52.7Hz,7H),5.22(s,4H),5.14(t,J=6.4Hz,2H),4.25(d,J=8.5Hz,2H),4.02(s,1H),3.86(s,2H),3.64(s,5H),2.32(d,J=18.0Hz,4H),2.00(s,3H),1.76(s,2H),1.53(s,2H),1.14(s,2H),0.96-0.77(m,15H)。
【0151】
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-ブロモ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート(実施例24)
ジメチル((2S,2’S,3S,3’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソペンタン-1,2-ジイル))ジカルバメート(50mg、0.061mmol)のMeOH(3mL)中0度の懸濁液に、AcOH(3滴)及びn-ブロモスクシンイミド(24mg、0.135mmol)を加えた。反応液を徐々に昇温させて室温とし、2時間撹拌した。100μLのTFAを加えた。RP-HPLC(溶離液:水/MeCN*0.1%のTFA)によって精製して、ビス-トリフルオロ酢酸塩として生成物を得た。
【0152】
ES/MS:981.4(M+)。
【0153】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.19(d,J=11.3Hz,3H),5.31(s,4H),5.08(t,J=7.1Hz,2H),4.23(d,J=8.2Hz,2H),4.07(dd,J=17.0,8.1Hz,2H),3.83(q,J=7.5Hz,2H),3.64(s,5H),3.53(s,1H),2.39(dd,J=12.6,6.6Hz,2H),2.27(dt,J=12.0,5.7Hz,1H),2.09(ddt,J=31.2,13.4,7.1Hz,2H),1.77(d,J=9.3Hz,2H),1.53(d,J=11.4Hz,2H),1.14(dt,J=14.8,7.5Hz,2H),0.98-0.82(m,13H)。
【0154】
手順9実施例76:
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート
【0155】
【化22】
1-(Tert-ブチル)2-(3,3-ジメチル-2-オキソブチル)(S)-ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート
1-ブロモ-3,3-ジメチルブタン-2-オン(0.750mL、5.58mmol)、(tert-ブトキシカルボニル)-L-プロリン(1.2g、5.58mmol)のCH3CN(20mL)中溶液に、トリエチルアミン(1mL、7.17mmol)を加えた。反応物を室温で週末の間撹拌した。反応物をDCMで希釈し、1N HClで洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、所望の生成物を得た。
【0156】
Tert-ブチル(S)-2-(4-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート
1-(tert-ブチル)2-(3,3-ジメチル-2-オキソブチル)(S)-ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(1.75g、5.58mmol)及び酢酸アンモニウム(4.34g、56.3mmol)のトルエン(8mL)及びイソ-プロパノール(1mL)中懸濁液を、一晩加熱還流した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3溶液で3回洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:MeOH/酢酸エチル)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0157】
ES/MS:294.0(M+)。
【0158】
マルチプレットレポート 1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ6.57(s,1H),4.90(dd,J=7.7,2.5Hz,1H),3.50-3.26(m,2H),2.90(s,1H),2.17-2.04(m,3H),1.93(d,J=12.0Hz,2H),1.47(s,10H),1.26(s,11H)。
【0159】
Tert-ブチル(S)-2-(4-(tert-ブチル)-5-ヨード-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル(S)-2-(4-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(0.458g、1.56mmol)のDCM(7mL)中溶液に、N-ヨードスクシンイミド(0.534g、2.37mmol)を加えた。室温で一晩撹拌した。濃縮し、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、所望の生成物を得た。
【0160】
ES/MS:420.1(M+)。
【0161】
1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ10.69(s,1H),5.02-4.78(m,1H),3.48-3.26(m,2H),2.89(s,1H),2.05(d,J=12.0Hz,2H),1.90(q,J=4.4Hz,1H),1.47(s,9H),1.38(s,9H)。
【0162】
ジ-tert-ブチル2,2’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S)-ビス(ピロリジン-1-カルボキシレート)
40mLの反応バイアル中で、2,7-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン(100mg、0.216mmol)、tert-ブチル(S)-2-(4-(tert-ブチル)-5-ヨード-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(181mg、433mmol)、酢酸パラジウム(2.5mg、0.011mmol)、ブチルジ-1-アダマンチルホスフィン最低95%(9mg、0.025mmol)、及び炭酸カリウム(134mg、0.970mmol)のジオキサン(4mL)及び水(2mL)中懸濁液を10分間アルゴンで脱ガスした後、100度で一晩加熱した。反応混合物をDCMで希釈し、ブラインで2回洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/DCM)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0163】
ES/MS:793.3(M+)。
【0164】
1H NMR(400MHz,cd3od)δ6.79(d,J=3.7Hz,4H),5.25(s,4H),4.76(s,2H),3.63(s,3H),3.47(s,3H),2.41-2.18(m,2H),1.89(dd,J=11.6,6.5Hz,2H),1.29(s,18H),1.26(d,J=4.3Hz,18H)。
【0165】
ジメチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート(実施例76)
ジ-tert-ブチル2,2’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S)-ビス(ピロリジン-1-カルボキシレート)(112mg、0.141mmol)のDCM(4mL)及びMeOH(1mL)中溶液に、4M塩酸(ジオキサン中4M)(1mL)を加えた。反応物を40度で1時間加熱した。反応物を濃縮乾固させた。
【0166】
HCl塩(94mg、0.141mmol)、Moc-L-バリン(50.9mg、0.291mmol)、及びHATU(115mg、0.302mmol)のDMF(2mL)中溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(200μL、1.15mmol)を加えた。室温で2時間撹拌した。10滴のTFAを加えた。RP-HPLC(溶離液:水/MeCN*0.1%のTFA)によって精製して、ビス-トリフルオロ酢酸塩として生成物を得た。
【0167】
ES/MS:907.3(M+)。
【0168】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ6.99-6.90(m,3H),5.33(d,J=3.3Hz,4H),5.15(t,J=7.7Hz,2H),4.19(d,J=7.2Hz,2H),4.07(s,2H),3.78(q,J=8.2Hz,2H),3.63(d,J=9.9Hz,5H),2.52(d,J=14.6Hz,2H),2.34-1.87(m,8H),1.33(d,J=13.3Hz,18H),0.90(t,J=6.3Hz,9H)。
【0169】
手順10実施例25:
N,N’-((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジシクロプロパンカルボキサミド
【0170】
【0171】
ジ-tert-ブチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート
ジ-tert-ブチル2,2’-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))(2S,2’S)-ビス(ピロリジン-1-カルボキシレート)(447mg、0.657mmol)(手順1に記載の方法で、(tert-ブトキシカルボニル)-L-プロリンを(S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸に置き換えて得た)のDCM(8mL)及びMeOH(2mL)中溶液に、4M 塩酸(ジオキサン中4M)(4.5mL)を加えた。反応物を40度で1.5時間加熱した。反応物を濃縮乾固させた。
【0172】
粗物質、(tert-ブトキシカルボニル)-L-バリン(302mg、1.39mmol)、及びHATU(525mg、1.38mmol)のDMF(5mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(900μL、5.17mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。この反応物をEtOAcで希釈し、NaHCO3溶液及びブラインで洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:MeOH/酢酸エチル)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0173】
ES/MS:879.3(M+)。
【0174】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.28(s,4H),7.12(d,J=13.9Hz,9H),5.23(s,10H),5.15(t,J=6.6Hz,4H),4.19(d,J=7.1Hz,4H),3.93(s,1H),3.86(s,5H),2.40-2.11(m,14H),2.00(s,8H),1.44(s,39H),1.33(s,8H),0.95(dd,J=14.9,6.9Hz,19H),0.87(d,J=6.7Hz,13H)。
【0175】
ジ-tert-ブチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート
ジ-tert-ブチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート(413mg、0.470mmol)のMeOH(10mL)中懸濁液に、AcOH(10滴)及びn-クロロスクシンイミド(137mg、1.03mmol)を加えた。反応物を室温で5時間撹拌した。反応物をDCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。順相SiO2クロマトグラフィー(溶離液:MeOH/酢酸エチル)により精製して、所望の生成物を得た。
【0176】
ES/MS:948.1(M+)。
【0177】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.18(dd,J=26.2,13.8Hz,4H),5.27(s,5H),5.06(t,J=6.8Hz,2H),4.17(d,J=7.2Hz,2H),3.95(d,J=7.9Hz,1H),3.90-3.80(m,2H),2.80(s,7H),2.68(s,3H),2.42-2.19(m,3H),2.19-1.94(m,4H),1.43(s,14H),0.96(dd,J=12.7,6.8Hz,7H),0.89(d,J=6.7Hz,5H)。
【0178】
N,N’-((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジシクロプロパンカルボキサミド(実施例25)
ジ-tert-ブチル((2S,2’S)-((2S,2’S)-((5,10-ジヒドロクロメノ[5,4,3-cde]クロメン-2,7-ジイル)ビス(4-クロロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(ピロリジン-2,1-ジイル))ビス(3-メチル-1-オキソブタン-1,2-ジイル))ジカルバメート(329mg、0.347mmol)のDCM(8mL)及びMeOH(2mL)中溶液に、4M塩酸(ジオキサン中4M)(2.5mL)を加えた。反応物を40度で2時間加熱した。反応物を濃縮乾固させた。
【0179】
粗HCl塩(71.3mg、0.087mmol)、シクロプロパンカルボン酸(0.014mL、0.179mmol)、及びHATU(72.8mg、0.191mmol)のDMF(1.5mL)中溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(250μL、0.718mmol)を加えた。室温で一晩撹拌した。10滴のTFAを加えた。RP-HPLC(溶離液:水/MeCN*0.1%のTFA)によって精製して、ビス-トリフルオロ酢酸塩として生成物を得た。
【0180】
ES/MS:885.0(M+)。
【0181】
1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ7.42-7.09(m,3H),5.31-5.22(m,4H),5.06(dd,J=7.8,6.1Hz,2H),4.42(d,J=7.9Hz,2H),4.11-3.96(m,2H),3.91-3.76(m,2H),2.47-2.32(m,1H),2.24(dd,J=11.6,6.1Hz,1H),2.07(ddd,J=21.3,13.8,6.9Hz,6H),1.70(ddd,J=9.2,7.2,3.9Hz,2H),1.03(dd,J=15.4,6.8Hz,2H),0.96(d,J=6.9Hz,9H),0.88-0.72(m,6H)。
【0182】
四環式ジカ表
化合物表
以下の化合物を、必要に応じて適切な出発材料及び適切な保護基の化学的性質を使用して、本明細書に説明され、表1に示される実施例及び手順により調製した。
【0183】
【0184】
【0185】
1HNMR
プロトンNMRデータを表2に示す。
【0186】
【0187】
【0188】
【0189】
【0190】
【0191】
【0192】
【0193】
【0194】
【0195】
ChemBioDraw Ultraによる化合物のIUPAC名
【0196】
【0197】
【0198】
【0199】
【0200】
【0201】
【0202】
【0203】
生物学的アッセイ
Huh7細胞におけるZIKVレポーターウイルスベースの抗ウイルススクリーニングのプロトコル:
1.細胞
ヒト肝細胞由来がん細胞株(Huh7)
2.試薬
ViviRen(商標)Live Cell Substrate(Promega、カタログ番号E6492)又はNano Gloアッセイシステム(Promega:N1130)
白色不透明96ウェルTC処理済マイクロプレート(Corning、カタログ番号3916)
96ウェル透明V底TC処理済マイクロプレート(Corning、カタログ番号3894)
完全細胞培養培地:10%FBS(HyClone、カタログ番号SH30071.03IH25-40)+1%MEM非必須アミノ酸溶液100×(Gibco、カタログ番号11140050)+1%ペニシリン-ストレプトマイシン(10,000U/mL)(Gibco、カタログ番号15140122)を補充したDMEM(Gibco、カタログ番号10569)。
【0204】
アッセイ培地:2%FBS、2%GlutaMAX(商標)サプリメント(Gibco、カタログ番号35050061)、1%ピルビン酸ナトリウム溶液(Gibco、カタログ番号11360070)、1%MEM非必須アミノ酸溶液100×及び1%ペニシリン-ストレプトマイシン(10,000U/mL)を補充したDMEM培地(Gibco、カタログ番号31053028)。
トリプシン-EDTA溶液(Gibco、カタログ番号25200056)
3.ウイルス
ウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子(FSS-Rlu株)又はナノルシフェラーゼ遺伝子(PRV-Nano株、Dakar-Nano)を有する組換えZIKV株
4.器具
化学発光検出モデル用のBioTek Cytation 5又は他のプレートリーダー。
エッペンドルフプレート遠心分離機
プレートシェーカー
エッペンドルフマルチチャンネルピペット
【0205】
手順
1日目:細胞の調製
ヒト肝細胞由来がん細胞株(Huh7)を、トリプシン-EDTA溶液を用いてT-175フラスコから剥離した。剥離した細胞を滅菌50mLコニカルチューブ中の完全培養培地に懸濁した。
【0206】
50mLコニカルチューブを室温で3分間、1200×rpmで遠心分離した。
【0207】
細胞をアッセイ培地中に再懸濁した。細胞数を計数し、細胞を3×105細胞/mLの密度に希釈した。
【0208】
細胞を白色半透明96ウェルプレート(アッセイプレート)にウェル当たり50μL細胞で播種した。プレートを穏やかに振盪して、確実に細胞がプレートに均一に付着するようにした。
【0209】
播種した細胞を加湿インキュベーター(37℃、5%CO2)中でインキュベートした。
【0210】
2日目:感染
1)透明V底96ウェルプレート(化合物プレート)中で、9種類の連続(2倍又は3倍)濃縮化合物を、90%DMSO溶液及びDMSO対照を使用して調製した。
【0211】
例:
【0212】
【0213】
2)レポーターウイルスストックを、アッセイ培地を用いて3×104FFU(FFU:フォーカス形成単位)/mLの濃度に希釈した。ウェル当たり200μLの希釈ウイルスを透明なV底96ウェルプレート(混合プレート)に分注した。
【0214】
3)1μLの上記400×濃縮化合物の希釈物を、化合物プレートから混合プレートの各ウェルに添加した。プレートをプレートシェーカー上で5分間振盪した。
【0215】
4)50μLの化合物-ウイルス混合物をアッセイプレートの各ウェルに添加した(MOIは約0.1)。ウイルスを均一に混合することによって、プレートを穏やかに振盪した。
【0216】
アッセイプレートの構成の例:
【0217】
【0218】
5)プレートを1000rpmで15秒間遠心分離した。
【0219】
6)プレートを、加湿インキュベーター中、37℃、5%CO2で48時間インキュベートした。
【0220】
4日目:ルシフェラーゼシグナルの読み取り
7)ViviRen(商標)Live Cell Substrateをアッセイ培地で3000倍に希釈した。25μLの希釈した基質をアッセイプレートの各ウェルに添加した。
Nano-Gloアッセイシステムでは、50μLの希釈基質(アッセイ緩衝液中のストックから50倍希釈)を添加した。
【0221】
8)プレートを室温で5分間インキュベートした。
【0222】
9)好ましくは、Promega Cell-titer Gloキットを使用して細胞生存率を測定する(ZIKV-Rluを感染に使用した場合にのみ使用)。
【0223】
10)ルシフェラーゼシグナルを、120~150のゲイン値でCytation 5を使用して読み取った。
【0224】
データ分析
a.DMSO処置群(未処置対照)のルシフェラーゼシグナルを100%として設定した。各希釈物処置群のルシフェラーゼシグナルを対照のシグナルに対して補正することによって、相対ルシフェラーゼシグナルを得た。
【0225】
b.GraphPad Prism 8ソフトウェアにおいて、相対ルシフェラーゼシグナル(Y軸)を化合物濃度のlog10値(X軸)に対してプロットし、非線形回帰モデルを用いて曲線を当てはめた(log(阻害剤)対応答-可変勾配(4パラメータ)、ボトムを0に、トップを100に制約)。
【0226】
c.EC50値を以下に報告する。
【0227】
生物学的アッセイを実施して、ZIKVに対する活性を測定した。表4に要約されるように、試験化合物はZIKVの阻害剤である。
【0228】
【0229】
【0230】
特定の実施形態の前述の説明は、本発明の一般的な性質を十分に明らかにするため、他者は、当業者の知識を適用することによって、過度の実験を行うことなく、本開示の一般的な概念から逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書に提示される教示及び指針に基づいて、開示される実施形態の均等物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書における表現又は用語は、説明を目的とするものであって、限定を目的とするものではなく、本明細書の用語又は表現は、教示及び指針に照らして当業者によって解釈されるべきであることを理解されたい。
【国際調査報告】