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特表2024-519093二重偏波アンテナ及びそれを含む二重偏波アンテナアセンブリ
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  • 特表-二重偏波アンテナ及びそれを含む二重偏波アンテナアセンブリ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】二重偏波アンテナ及びそれを含む二重偏波アンテナアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 21/26 20060101AFI20240426BHJP
   H01Q 1/42 20060101ALI20240426BHJP
   H01Q 21/06 20060101ALN20240426BHJP
【FI】
H01Q21/26
H01Q1/42
H01Q21/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571930
(86)(22)【出願日】2022-06-10
(85)【翻訳文提出日】2023-11-20
(86)【国際出願番号】 KR2022008201
(87)【国際公開番号】W WO2022265308
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0078330
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スン ホヮン ソ
(72)【発明者】
【氏名】オ ソン チェ
(72)【発明者】
【氏名】ソン マン カン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン ウン セオ
(72)【発明者】
【氏名】ミュン ホヮ キム
(72)【発明者】
【氏名】ス ヨン リ
【テーマコード(参考)】
5J021
5J046
【Fターム(参考)】
5J021AA09
5J021FA05
5J021HA05
5J021JA05
5J046AB03
5J046UA02
(57)【要約】
【課題】アンテナの小型化に有利な二重偏波アンテナを提供する。
【解決手段】二重偏波アンテナは、ベース基板と、前記ベース基板上に支持される給電部と、前記給電部上に支持される放射板を含み、前記給電部は、前記ベース基板上で互いに交差するように配置される第1の給電基板及び第2の給電基板を含み、前記第1の給電基板は前記放射板の第1の地点に前記第1の基準位相信号を供給し、前記放射板の第2の地点に前記第1の基準位相信号に対して逆位相を有する第1の逆位相信号を供給するように構成される第1の給電ラインを含み、前記第2の給電基板は、前記放射板の第3の地点に第2の基準位相信号を供給し、前記放射板の第4の地点に前記第2の基準位相信号に対して逆位相を有する第2の逆位相信号を供給するように構成される前記第2の給電ラインを含み、前記第1の給電基板と前記第1の給電ライン、そして、前記第2の給電基板と前記第2の給電ラインは、それぞれ異種射出を通じて一体に成形される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基板と
前記ベース基板上に支持される給電部と、
前記給電部上に支持される放射板と、を含み、
前記給電部は、前記ベース基板上で互いに交差するように配置される第1の給電基板及び第2の給電基板を含み、
前記第1の給電基板は、前記放射板の第1の地点に第1の基準位相信号を供給して前記放射板の第2の地点に前記第1の基準位相信号に対して逆位相を有する第1の逆位相信号を供給するように構成される第1の給電ラインを含み、
前記第2の給電基板は、前記放射板の第3の地点に第2の基準位相信号を供給して前記放射板の第4の地点に前記第2の基準位相信号に対して逆位相を有する第2の逆位相信号を供給するように構成される第2の給電ラインを含み、
前記第1の給電基板と前記第1の給電ラインは異種射出を通じて一体に成形され、
前記第2の給電基板と前記第2の給電ラインは異種射出を通じて一体に成形される、二重偏波アンテナ。
【請求項2】
前記第1の給電基板、前記第1の給電ライン、前記第2の給電基板、及び前記第2の給電ラインは、異種射出を介して一体に成形される、請求項1に記載の二重偏波アンテナ。
【請求項3】
前記給電部は、「+」形状を有する、請求項2に記載の二重偏波アンテナ。
【請求項4】
前記第1の給電基板は、前記第1の給電ラインを前記第1の給電基板に固定する第1の補強リブを含む、請求項1に記載の二重偏波アンテナ。
【請求項5】
前記第1の補強リブは、前記第1の給電ラインの表面を横切って前記第1の給電ラインを前記第1の給電基板に固定する、請求項4に記載の二重偏波アンテナ。
【請求項6】
前記第2の給電基板は、前記第2の給電ラインを前記第2の給電基板に固定する第2の補強リブを含む、請求項1に記載の二重偏波アンテナ。
【請求項7】
前記第2の補強リブは、前記第2の給電ラインの表面を横切って前記第2の給電ラインを前記第2の給電基板に固定する、請求項6に記載の二重偏波アンテナ。
【請求項8】
前記第1の給電ラインは、少なくとも一部が前記第1の給電基板に埋め込まれた形状に形成される、請求項1に記載の二重偏波アンテナ。
【請求項9】
前記第2の給電ラインは、少なくとも一部が前記第2の給電基板に埋め込まれた形状に形成される、請求項1に記載の二重偏波アンテナ。
【請求項10】
前記第1の給電基板及び前記第2の給電基板は前記ベース基板上で垂直に直立配置され、前記第1の給電基板及び前記第2の給電基板はそれぞれの中央領域で互いに垂直に交差する、請求項1に記載の二重偏波アンテナ。
【請求項11】
前記第1の給電基板は、前記第1の地点及び前記第2の地点をつなぐ直線に平行に配置され、前記第2の給電基板は、前記第3の地点及び前記第4の地点をつなぐ直線に平行に配置される、請求項1に記載の二重偏波アンテナ
【請求項12】
前記放射板は正方形であり、
前記第1の地点、前記第2の地点、前記第3の地点、及び前記第4の地点は、前記放射板の4つの頂点に隣接し、
前記放射板の対角線の長さは、使用周波数の中心周波数の半波長の長さに等しい、請求項1に記載の二重偏波アンテナ。
【請求項13】
前記第1の給電ラインは、1つのはんだ付けを介して前記ベース基板の信号ラインにつながれ、
前記第2の給電ラインは、もう1つのはんだ付けを介して前記ベース基板の他の信号ラインにつながれる、請求項1に記載の二重偏波アンテナ。
【請求項14】
ケーシングと、
前記ケーシング上に配置された、請求項1に記載の1つ以上の二重偏波アンテナと、
前記1つ以上の二重偏波アンテナを覆うレドームと、を含む、
二重偏波アンテナアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重偏波アンテナ及びそれを含む二重偏波アンテナアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
マッシブマイモ(Multiple Input Multiple Output)技術は、多数のアンテナを用いてデータ伝送容量を画期的に増やす技術であり、送信機ではそれぞれの送信アンテナを介して互いに異なるデータを伝送し、受信機では適切な信号処理を介して送信データを区分する空間多重化(spatial multiplexing)技法である。送受信アンテナの個数を同時に増加させるにつれ、チャネル容量が増加してより多くのデータを伝送できるようにする。例えば、アンテナ数を10個に増やすと、現在の単一アンテナシステムに比べて同じ周波数帯域を用いて約10倍のチャネル容量を確保することになる。
【0003】
マッシブマイモ技術が多数のアンテナを要求するにつれ、1つのアンテナモジュールが占めるスペースを減らすこと、つまり個別アンテナのサイズを減らすことに関する重要性がさらに強調されている。二重偏波アンテナは、1つのアンテナ素子で互いに垂直交差する2つの電磁波信号を送受信する技術であり、アンテナ構造の小型化に有利な技術とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、アンテナの小型化に有利な二重偏波アンテナを提供することである。
【0005】
また、本発明が解決しようとする他の課題は、偏波間隔離度及び交差偏波識別度を改善しながらも、工程上接続部位個数及び信号配線の複雑度を低減できる二重偏波アンテナを提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとするまた他の課題は、構造的安定性が向上され、相対的に大量生産に容易なアンテナ素子を提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に限定されず、言及されていないまた他の課題は、以下の記載から当業者には明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記のような課題を解決するために、本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナは、ベース基板と、前記ベース基板上に支持される給電部と、前記給電部上に支持される放射板を含み、前記給電部は、前記ベース基板上で互いに交差するように配置される第1の給電基板及び第2の給電基板を含み、前記第1の給電基板は前記放射板の第1の地点に前記第1の基準位相信号を供給し、前記放射板の第2の地点に前記第1の基準位相信号に対して逆位相を有する第1の逆位相信号を供給するように構成される第1の給電ラインを含み、前記第2の給電基板は、前記放射板の第3の地点に第2の基準位相信号を供給し、前記放射板の第4の地点に前記第2の基準位相信号に対して逆位相を有する第2の逆位相信号を供給するように構成される前記第2の給電ラインを含み、前記第1の給電基板と前記第1の給電ライン、そして、前記第2の給電基板と前記第2の給電ラインは、それぞれ異種射出を通じて一体に成形される。
【0009】
一方、前記第1の給電基板、前記第1の給電ライン、前記第2の給電基板及び第2の給電ラインは異種射出を通じて一体に成形される。
【0010】
一方、前記第1の給電基板及び第2の給電基板は「+」形状を有する。
【0011】
一方、前記第1の給電基板及び前記第2の給電基板のうちの少なくとも1つは、前記第1の給電ライン又は前記第2の給電ラインの表面を横切って固定する1つ以上の補強リブを含む。
【0012】
また、前記第1の給電基板及び前記第2の給電基板は、前記ベース基板上で垂直に直立配置され、前記第1の給電基板及び前記第2の給電基板は、それぞれの中央領域で互いに垂直に交差する。
【0013】
なお、前記第1の給電基板は、前記第1の地点及び前記第2の地点をつなぐ直線に平行に配置され、前記第2の給電基板は、前記第3の地点及び前記第4の地点をつなぐ直線に平行に配置される。
【0014】
また、前記放射板は正方形であり、前記第1の地点、前記第2の地点、前記第3の地点及び前記第4の地点は前記放射板の4つの頂点に隣接し、前記放射板の対角線の長さは使用周波数の中心周波数の半波長の長さに等しい。
【0015】
一方、前記第1の給電ラインは、1つのはんだ付けを介して前記ベース基板の信号ラインにつながれ、前記第2の給電ラインはもう1つのはんだ付けを介して前記ベース基板の他の信号ラインにつながれる。
【0016】
前記のような課題を解決するために、本発明の他の実施例に係るアンテナアセンブリはケーシングと、前記ケーシング上に配置された請求項1による1つ以上の二重偏波アンテナ、及び、前記複数の二重偏波アンテナを覆うレドームを含む。
【0017】
本発明の他の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれる。
【発明の効果】
【0018】
本開示に係る二重偏波アンテナは、全体的な部品のサイズを減らせる効果がある。
【0019】
本開示に係る二重偏波アンテナは、偏波間の隔離度及び交差偏波識別度を改善しながらも工程上連結部位個数及び信号配線の複雑度を減らす効果がある。
【0020】
本開示に係る二重偏波アンテナは構造的安定性が向上され、大量生産に容易な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナの概略的な斜視図である。
図2図1のII-II’線に沿って切断した二重偏波アンテナの断面図である。
図3図1のII-II’線に沿った二重偏波アンテナの分解断面図である。
図4】本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナの上面図である。
図5】本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナの給電部を拡大して示す。
図6図5のVI-VI’に沿った切開断面図である。
図7】本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナアセンブリの透視斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一部の実施例を例示的な図面を通して詳しく説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するにあたり、同一の構成要素に対しては、たとえ異なる図面に表示されても、できるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意されたい。なお、本発明を説明するにあたり、関連された公知の構成又は機能に関する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合には、その詳しい説明は省略する。
【0023】
以下、添付された図面を参照して本発明による実施例を詳しく説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナの概略的な斜視図である。
【0025】
図2は、図1のII-II’線に沿って切断した二重偏波アンテナの断面図である。
【0026】
図3は、図1のII-II’線に沿った二重偏波アンテナの分解断面図である。
【0027】
図4は、本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナの上面図である。
【0028】
図1ないし図4を参照すると、本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナ1は、ベース基板10、給電部20、及び放射板50を含む。
【0029】
ベース基板10は、プラスチック又は金属からなる板状部材である。ベース基板10は接地層を含む。ベース基板10の接地層は二重偏波アンテナに接地を提供する一方、放射板50から放射された無線信号に対する反射表面として作用する。これにより、放射板50からベース基板10に向けて放射された無線信号はメイン放射方向に反射される。したがって、本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナの前面対背面の比率及び利得が向上される。
【0030】
給電部20は、ベース基板10上で支持され、高周波電気信号を放射板50に供給するように構成される。給電部20は、ベース基板10上で互いに交差するように配置される第1の給電基板30及び第2の給電基板40を含む。
【0031】
本発明の一実施例で、第1の給電基板30及び第2の給電基板40は、ベース基板10上に垂直に直立配置され、第1の給電基板30及び第2の給電基板40が、それぞれの中央領域で互いに垂直に交差する。
【0032】
また、本発明の一実施例で、第1の給電基板30及び第2の給電基板40は一体に成形されるものとして例示されている。すなわち、第1の給電基板30及び第2の給電基板40からなる給電部20は、外観上「+」形状を有する一体型支持台の形態であってもよい。
【0033】
しかし、本発明はこれに限定されない。本発明の変形実施例で、給電部20は3つ以上の給電基板を含み、3つ以上の給電基板が構造的対称性を有する多様な方式で互いに交差してベース基板10上に支持される。
【0034】
なお、給電部20の給電基板は、一体に成形されてもよく、又はそれぞれ個別的に製造されて互いに組み立てられたものであってもよい。
【0035】
第1の給電基板30は、第1の給電ライン320を含む。第2の給電基板40は、第2の給電ライン420を含む。
【0036】
本発明の一実施例で、第1の給電ライン320及び第2の給電ライン420は、第1の給電基板30及び第2の給電基板40と一体に成形される。すなわち、第1の給電ライン320及び第2の給電ライン420を成形枠内部に配置した状態で第1の給電基板30及び第2の給電基板40を同時に、それにより、全ての構成が一体化されるように異種射出して「+」形状の一体型給電部20が成形される。
【0037】
第1の給電ライン320及び第2の給電ライン420は、それぞれ放射板50に高周波電気信号を供給する。図示された実施例で、第1の給電ライン320及び第2の給電ライン420はそれぞれ、放射板50と短距離離間されて電気的に容量性カップリングされることが例示されている。しかしながら、本発明に限定されず、他の実施例で、第1の給電ライン320及び第2の給電ライン420はそれぞれ放射板50に直接電気的に接触されてもよい。
【0038】
第1の給電基板30は、その一側長辺に形成された1つ以上の第1の基板締結突出部を含む。第2の給電基板40は、その一側長辺に形成された1つ以上の第2の基板締結突出部を含む。
【0039】
これに対応し、ベース基板10は、第1の給電基板30の第1の基板締結突出部が挿入される第1の基板側締結溝及び、第2の給電基板40の第2の基板締結突出部が挿入される第2の基板側締結溝を含む。
【0040】
本発明の他の実施例で、基板締結突出部及び締結溝の個数は選択的に可変され、さらに、第1の給電基板30及び第2の給電基板40は挿入締結方式ではない接着又は別途の結合部材によってベース基板10上に締結されてもよい。
【0041】
本発明の一実施例で、第1の給電基板30及び第2の給電基板40は、その構造及び電気的特性が実質的に同一である。例えば、第1の給電基板30及び第2の給電基板40の長さ、幅、及び厚さはほとんど同じであり、ただ、第1の給電基板30及び第2の給電基板40が互いに交差するためのそれぞれの構造的特徴、例えば結合スリットの方向及び構造とそれに応じた給電ラインの一部の形状のみが互いに異なる。
【0042】
放射板50は、給電部20上で、すなわち、第1の給電基板30及び第2の給電基板40上で、すなわち、「+」形状の給電部20上に支持される。本発明の一実施例で、放射板50は一面に付着された金属層を含む。放射板50は、ベース基板10に平行であり、第1の給電基板30及び第2の給電基板40に対して垂直に配置される。
【0043】
本発明の一実施例では、放射板50は長方形を有し、第1の給電板30及び第2の給電板40がそれぞれ放射板50の対角線方向を横切って配置されたものとして例示されている。しかし、本発明はこれに限定されない。放射板50の形状は、多角形、円形、又は環状であってもよい。
【0044】
放射板50は、1つ以上の第1の放射板側締結溝及び、1つ以上の第2の放射板側締結溝を含む。これに対応し、第1の給電基板30は、その他側長辺に形成された1つ以上の第1の放射板締結突出部を含み、第2の給電基板40は、その他側長辺に形成された1つ以上の第2の放射板締結突出部を含む。
【0045】
第1の放射板締結突出部及び第2の放射板締結突出部は、それぞれ第1の放射板側締結溝52及び第2の放射板側締結溝54に挿入されて嵌合される。これにより、放射板50は、第1の給電基板30及び第2の給電基板40を介してベース基板10上で離間して頑丈に支持される。
【0046】
第1の給電基板30の第1の給電ライン320は、放射板50の第1の地点P1に第1の基準位相信号を供給し、放射板50の第2の地点P2に第1の逆位相信号を供給する。
【0047】
同様に、第2の給電基板40の第2の給電ライン420は、放射板50の第3の地点P3に第2の基準位相信号を供給し、放射板50の第4の地点P4に第2の逆位相信号を供給する。
【0048】
ここで、第1の基準位相信号及び第1の逆位相信号は互いに逆位相を有する高周波信号であり、第2の基準位相信号及び第2の逆位相信号も互いに逆位相を有する高周波信号である。
【0049】
本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナで、放射板50上の第1の地点P1及び第2の地点P2をつなぐ直線及び放射板50上の第3の地点P3及び第4の地点P4をつなぐ直線は互いに直交する。すなわち、第1の地点P1及び第2の地点P2をつなぐ直線の方向に1つの偏波(45偏波)が放射され、第3の地点P3及び第4の地点P4をつなぐ直線の方向にもう1つの偏波(-45偏波)が放射される。
【0050】
第1の地点P1と第2の地点P2との間の距離L及び第3の地点P3と第4の地点P4との間の距離Lは、使用周波数帯域の中心周波数波長λcに依存するが、目標とする特性及び材料によって異なる。例えば、交差偏波間の分離度、反電力ビーム幅及び放射板50材料の誘電率などによって異なる。
【0051】
本発明の一実施例で、第1の地点P1と第2の地点P2、そして第3の地点P3と第4の地点P4は、正方形の放射板50から最も離れた2つの地点に、例えば、対角線方向で向かい合う2つの頂点に隣接する。すなわち、本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナの第1の地点P1ないし第4の地点P4は、それぞれ正方形放射板50の4つの頂点にそれぞれ隣接する。したがって、本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナは、使用周波数に相応しながら最も小型な構造を有する。
【0052】
図5は、本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナの給電部を拡大して示す。
【0053】
図6は、図5のVI-VI’に沿った切開断面図である。
【0054】
図5及び図6を参照すると、本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナの給電部20は、第1の給電基板30、第2の給電基板40、第1の給電ライン320、及び第2の給電ライン420が異種射出を通じて一体に形成されたものである。
【0055】
本発明の一実施例で、第1の給電基板30及び第2の給電基板40からなる給電部20は、外観上「+」形状を有する支持台の形態であってもよい。
【0056】
また、第1の給電ライン320及び第2の給電ライン420は、第1の給電基板30及び第2の給電基板40に一部埋め込まれた形状で、各給電基板の表面上に支持される。
【0057】
すなわち、第1の給電ライン320及び第2の給電ライン420は、その表面の少なくとも一部は第1の給電基板30及び第2の給電基板40に埋め込まれて表面が覆われており、他の一部は外部に晒される。これにより、第1の給電ライン320及び第2の給電ライン420は、別途の固定手段なしでも各給電基板上で頑丈に支持される。
【0058】
また、本発明の一実施例にて、第1の給電基板30及び第2の給電基板40は、それぞれ第1の補強リブ330及び第2の補強リブ430を含む。
【0059】
第1の補強リブ330及び第2の補強リブ430は、それぞれ第1の給電ライン320及び第2の給電ライン420の表面を横切って第1の給電ライン320及び第2の給電ライン420を固定する補強支持部材である。
【0060】
本発明の一実施例で、アンテナ素子は高周波帯域の信号を送受信するために使用され、非常に小さい公差にもアンテナの周波数特性が大きく変わる。
【0061】
特に、プラスチックからなる給電基板と金属パターンからなる給電ラインは互いに異なる熱膨張係数を有するため、アンテナの使用状態での発熱による熱変形や、暖かい又は寒い状態での熱変形に応じて給電ラインは微細な浮遊現象が発生される。
【0062】
本発明の一実施例で、給電ラインは、異種射出によってプラスチック素材の給電基板に部分埋め込み方式で支持されることはもちろん、一部脆弱に支持される部分も、給電ラインが第1の補強リブ330及び第2の補強リブ430を介して頑丈に支持される。これにより、安定的な周波数特性が保証され、アンテナ効率が増加される。
【0063】
さらに、本発明の一実施例では、給電基板はプラスチック素材からなり、適切な重量、強度及び高耐熱性を有しながら適切な誘電率(絶縁性)を有する素材から選択される。
【0064】
すなわち、従来の印刷回路基板をなす素材、例えばポリイミドでなく他の素材が選択され、構造的安定性が保証される限り、十分に軽くて加工性が容易な素材として選択される。
【0065】
図7は、本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナアセンブリの透視斜視図である。
【0066】
図7を参照すると、本発明の一実施例に係る二重偏波アンテナアセンブリは、ケーシング2、ケーシング2の一面に配置された1つ以上の二重偏波アンテナ、及び複数の二重偏波アンテナを覆うレドーム3を含む。ケーシング2は、1つ以上の二重偏波アンテナを支持するように構成される。
【0067】
本実施例で、それぞれの二重偏波アンテナは、先に図1ないし図6を参照して説明した二重偏波アンテナと実質的に同一であり、複数の二重偏波アンテナは1つのベース基板10を共有する。
【0068】
以上の説明は、本実施例の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能であろう。したがって、本実施例は、本実施例の技術思想を限定するものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本実施例の技術思想の範囲が限定されるものではない。本実施例の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本実施例の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0069】
[関連出願への相互参照(CROSS-REFERENCE TO RELATED APPLICATION)]
本特許出願は、本明細書にその全体が参考として含まれる、2021年6月16日付にて韓国に特許出願した特許出願番号10-2021-0078330号に対して優先権を主張する。
【符号の説明】
【0070】
1 二重偏波アンテナ 10 ベース基板
20 給電部 30 第1の給電基板
40 第2の給電基板 50 放射板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】