(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】スケジューリング方法、マスターノード及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 72/51 20230101AFI20240426BHJP
H04W 84/20 20090101ALI20240426BHJP
H04W 72/56 20230101ALI20240426BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20240426BHJP
【FI】
H04W72/51
H04W84/20
H04W72/56
H04W24/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572033
(86)(22)【出願日】2022-04-25
(85)【翻訳文提出日】2023-11-20
(86)【国際出願番号】 CN2022089081
(87)【国際公開番号】W WO2022262423
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】202110680519.9
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】張学謙
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD34
5K067EE16
5K067EE25
5K067JJ17
(57)【要約】
スケジューリング方法、マスターノード及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。上記スケジューリング方法は、前記Meshネットワーク内のサブノードにより送信される報告情報を受信するステップ(201)と、前記報告情報に基づき、前記Meshネットワーク内にターゲットリンクが存在するか否かを決定するステップ(202)であって、前記ターゲットリンク上のノードは前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるステップ(202)と、前記ターゲットリンクが存在しないと、前記Meshネットワーク内にターゲットサブノードが存在するか否かを決定するステップ(203)であって、前記端末が前記ターゲットサブノードを介してネットワーク出口に到達するリンク上のノードは、前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるステップ(203)と、前記ターゲットサブノードが存在すると、前記端末を現在の接続されるサブノードから前記ターゲットサブノードにスケジューリングするステップ(204)と、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Meshネットワーク内のマスターノードに適用されるスケジューリング方法であって、前記Meshネットワークはいくつかのノードを含み、前記いくつかのノードは前記マスターノード及びいくつかのサブノードを含み、前記サブノードは端末を前記Meshネットワークにアクセスさせることに用いられ、前記端末にリソースパラメータが設定され、前記リソースパラメータは少なくとも予め設定された帯域幅を含み、前記予め設定された帯域幅は前記端末がターゲットサービスを実行するために必要な帯域幅を満たし、
前記スケジューリング方法は、
前記Meshネットワーク内のサブノードにより送信される報告情報を受信するステップと、
前記報告情報に基づき、前記Meshネットワーク内にターゲットリンクが存在するか否かを決定するステップであって、前記ターゲットリンク上のノードは前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるステップと、
前記ターゲットリンクが存在しないと、前記Meshネットワーク内にターゲットサブノードが存在するか否かを決定するステップであって、前記端末が前記ターゲットサブノードを介してネットワーク出口に到達するリンク上のノードは、前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるステップと、
前記ターゲットサブノードが存在すると、前記端末を現在の接続されるサブノードから前記ターゲットサブノードにスケジューリングするステップと、を含むスケジューリング方法。
【請求項2】
前記Meshネットワークにアクセスされる端末の数は複数であり、前記リソースパラメータは優先度をさらに含み、
前記報告情報に基づき、前記Meshネットワーク内にターゲットリンクが存在するか否かを決定する前記ステップは、
前記Meshネットワークにアクセスされる複数の端末の優先度の高い順に、前記報告情報に基づき、前記Meshネットワーク内に、前記複数の端末がネットワーク出口に到達するターゲットリンクが存在するか否かを順次決定するステップを含む請求項1に記載のスケジューリング方法。
【請求項3】
前記報告情報は、サブノードの接続トポロジー情報、サブノードの残りのリソース、サブノードと前記サブノードに隣接するノードとの間のデータ伝送の第1レート、前記端末に接続されるサブノードと前記端末との間のデータ伝送の第2レートを含み、
前記報告情報に基づき、前記Meshネットワーク内にターゲットリンクが存在するか否かを決定する前記ステップは、
前記端末に接続されるサブノードの接続トポロジー情報に基づき、前記Meshネットワーク内の、前記端末がネットワーク出口に到達する候補リンクを決定するステップと、
前記候補リンク上の各ノードの残りのリソース、前記第1レート、前記第2レート及び前記予め設定された帯域幅に基づき、前記候補リンク上の各ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定するステップと、
前記候補リンク上の各ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できると、前記候補リンクを前記ターゲットリンクとして使用するステップと、を含む請求項1に記載のスケジューリング方法。
【請求項4】
前記候補リンク上の各ノードの残りのリソース、前記第1レート、前記第2レート及び前記端末の前記予め設定された帯域幅に基づき、前記候補リンク上の各ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する前記ステップは、
前記第2レート及び前記端末に接続されるサブノードの残りのリソースに基づき、前記候補リンク上の前記端末に接続されるサブノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定するステップと、
前記候補リンク上の中間ノードと前記中間ノードに隣接するノードとの間のデータ伝送の第1レート、及び前記中間ノードの残りのリソースに基づき、前記中間ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定するステップであって、前記中間ノードは、前記候補リンク上の各ノードのうち、前記マスターノード及び前記端末に接続される前記サブノードを除いたノードであるステップと、
前記マスターノードと前記候補リンク上の前記マスターノードに接続されるサブノードとの間のデータ伝送の第1レート、及び前記マスターノードの残りのリソースに基づき、前記マスターノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定するステップと、を含む請求項3に記載のスケジューリング方法。
【請求項5】
前記第2レート及び前記端末に接続されるサブノードの残りのリソースに基づき、前記候補リンク上の前記端末に接続されるサブノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する前記ステップは、
R(C,S2)>BW、且つBW/R(C,S2)>L(S2)を満たすと、前記候補リンク上の前記端末に接続されるサブノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できると決定するステップであって、R(C,S2)は前記第2レート、BWは前記予め設定された帯域幅、L(S2)は前記端末に接続される前記サブノードの残りのリソースであるステップを含み、
前記候補リンク上の中間ノードと前記中間ノードに隣接するノードとの間のデータ伝送の第1レート、及び前記中間ノードの残りのリソースに基づき、前記中間ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する前記ステップは、
R(S2,S1)>BW、且つBW/(R(S2,S1))>L(S1)を満たすと、前記中間ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できると決定するステップであって、R(S2,S1)は前記中間ノードと前記中間ノードに隣接するノードとの間のデータ伝送の第1レート、BWは前記予め設定された帯域幅、L(S1)は前記中間ノードの残りのリソースであるステップを含み、
前記マスターノードと前記候補リンク上の前記マスターノードに接続されるサブノードとの間のデータ伝送の第1レート、及び前記マスターノードの残りのリソースに基づき、前記マスターノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する前記ステップは、
R(S1,M)>BW、且つBW/(R(S1,M))>L(M)を満たすと、前記マスターノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できると決定するステップであって、R(S1,M)は、前記マスターノードと前記候補リンク上の前記マスターノードに接続されるサブノードとの間のデータ伝送の第1レート、BWは前記予め設定された帯域幅、L(M)は前記マスターノードの残りのリソースであるステップを含む、請求項4に記載のスケジューリング方法。
【請求項6】
前記Meshネットワークにアクセスされる端末の数は複数であり、前記リソースパラメータは優先度をさらに含み、
前記Meshネットワーク内にターゲットサブノードが存在するか否かを決定する前記ステップは、
前記Meshネットワーク内の各ノードの残りのリソースを決定するステップと、
前記ターゲットリンクが存在しないスケジューリング対象の端末を決定するステップと、
前記スケジューリング対象の端末の数が複数であると、複数のスケジューリング対象の端末の優先度の高い順に、前記各ノードの残りのリソースに基づき、前記Meshネットワーク内に、前記複数のスケジューリング対象の端末のターゲットサブノードが存在するか否かを順次決定するステップと、を含む請求項1~5のいずれか1項に記載のスケジューリング方法。
【請求項7】
前記Meshネットワーク内にターゲットサブノードが存在するか否かを決定した前記ステップの後に、
前記ターゲットサブノードが存在しないと、前記端末のアクセス要求を満たすように、前記端末にリソースを割り当てて予約するステップをさらに含む請求項1~5のいずれか1項に記載のスケジューリング方法。
【請求項8】
前記予め設定された帯域幅は、前記端末がターゲットサービスを実行するために必要な最も低い帯域幅である請求項1~5のいずれか1項に記載のスケジューリング方法。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリとを含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、請求項1~8のいずれか1項に記載のスケジューリング方法を前記少なくとも1つのプロセッサに実行させる、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されている、マスターノード。
【請求項10】
プロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか1項に記載のスケジューリング方法を実現するコンピュータプログラムが記憶された、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願番号が202110680519.9、出願日が2021年06月18日の中国特許出願に基づいて提出され、当該中国特許出願の優先権を主張しており、当該中国特許出願のすべての内容は参照により本願に組み込まれている。
【0002】
本願の実施例は、端末の技術分野に関し、特にスケジューリング方法、マスターノード及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
無線メッシュMeshネットワークは、メッシュ状に分布している多数の無線アクセスポイント(The wireless access point、APと略称される)の間の相互協力及び協働に基づいており、広帯域、高速及び高スペクトル効率の利点を持っており、動的自己組織化、自己設定、自己保守等の優れた特徴を有する。現在、単一のAPにアクセスされる端末を管理するための解決手段は既に成熟してきたが、Meshネットワーク全体に対して、Meshネットワーク内のノードの機能が異なり、各端末が各ノードで移動ローミングを柔軟に行うことができる場合、ユーザーの端末サービスに対する個人的な需要を満たすことができる、対応するリソーススケジューリング方法はない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、スケジューリング方法、マスターノード及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これに鑑みて、本願の実施例は、Meshネットワーク内のマスターノードに適用されるスケジューリング方法を提供する。前記Meshネットワークはいくつかのノードを含み、前記いくつかのノードは前記マスターノード及びいくつかのサブノードを含み、前記サブノードは端末を前記Meshネットワークにアクセスさせることに用いられ、前記端末にリソースパラメータが設定され、前記リソースパラメータは少なくとも予め設定された帯域幅を含み、前記予め設定された帯域幅は前記端末がターゲットサービスを実行するために必要な帯域幅を満たす。前記スケジューリング方法は、前記Meshネットワーク内のサブノードにより送信される報告情報を受信するステップと、前記報告情報に基づき、前記Meshネットワーク内にターゲットリンクが存在するか否かを決定するステップであって、前記ターゲットリンク上のノードは前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるステップと、前記ターゲットリンクが存在しないと、前記Meshネットワーク内にターゲットサブノードが存在するか否かを決定するステップであって、前記端末が前記ターゲットサブノードを介してネットワーク出口に到達するリンク上のノードは、前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるステップと、前記ターゲットサブノードが存在すると、前記端末を現在の接続されるサブノードから前記ターゲットサブノードにスケジューリングするステップと、を含む。
【0006】
これに鑑みて、本願の実施例は、マスターノードをさらに提供する。前記マスターノードは、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリとを含み、前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、上記スケジューリング方法を前記少なくとも1つのプロセッサに実行させる、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されている。
【0007】
これに鑑みて、本願の実施例は、プロセッサによって実行されると、上記スケジューリング方法を実現するコンピュータプログラムが記憶された、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本願の実施例に係るMeshネットワーク内の各ノードの分布概略図である。
【
図2】本願の実施例に係るスケジューリング方法のフローチャートである。
【
図3】本願の実施例に係るステップ202の実現方法のフローチャートである。
【
図4】本願の実施例に係るMeshネットワーク内の複数の端末がMeshネットワークにアクセスする概略図である。
【
図5】本願の実施例に係るMeshネットワーク内の端末Bがサブノード3にスケジューリングされる概略図である。
【
図6】本願の実施例に係るマスターノードの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願の実施例の目的、技術案、及び利点をより明確にするために、以下では、図面を参照して、本願の実施例を詳細に説明する。しかしながら、本明細書の様々な実施例において、読者に本明細書をより良く理解させるために多くの技術的詳細が提示されている。しかし、これらの技術的詳細、及び以下の実施例に基づく種々の変更及び修正がなくても、本願に係る保護を請求する技術案を実現することができる。以下の様々な実施例の区分は、説明の便宜のためになされたものであり、本願の具体的な実施形態に対していかなる限定を構成するものではない。様々な実施例は、矛盾しない限り、互いに結合し、互いに参照してもよい。
【0010】
本願の実施例をより容易に理解するために、以下、本願に係るMeshネットワークを簡単に説明する。
【0011】
Meshネットワークはいくつかのノードを含み、いくつかのノードはマスターノード及びいくつかのサブノードを含み、サブノードは端末をMeshネットワークにアクセスさせることに用いられる。Meshネットワーク内のノードは同じメーカーのものであってもよく、異なるメーカーのものであってもよい。各ノードのWi-Fi機能、配置位置はいずれも異なってもよく、部分的に同じであってもよい。Meshネットワーク内の各ノードの分布概略図は
図1を参照でき、各サブノードに1つ又は複数の端末がアクセスしてもよい。
【0012】
一例では、MeshネットワークはEasyMeshネットワークであってもよい。『Multi-AP Specification Version 2.0』(すなわち、EasyMesh R2標準)では、プロトコルは、クライアントのスケジューリングを開始するフレームフォーマットを規定しているが、該スケジューリングが生じるタイミング及びスケジューリングのポリシーを明瞭にしていない。ネットワーク全体に対して、ネットワーク内のノードの機能が異なり、各端末が各ノードで移動ローミングを柔軟に行うことができる場合、ユーザーの端末サービスに対する個人的な需要を満たすことができる、対応するリソーススケジューリング方法はない。
【0013】
これに鑑みて、本願の実施例は、Meshネットワーク内のマスターノードに適用されるスケジューリング方法を提供する。Meshネットワーク内のサブノードは、端末をMeshネットワークにアクセスさせることに用いることができ、端末にリソースパラメータが設定され、リソースパラメータは少なくとも予め設定された帯域幅を含み、予め設定された帯域幅は端末がターゲットサービスを実行するために必要な帯域幅を満たす。ターゲットサービスは、実際の需要に応じて設定してもよく、例えば、高精細映像サービス、ダウンロードサービス等が挙げられる。本実施例では、Meshネットワークは、端末がターゲットサービスを実行することをより良好に確保し、ユーザーの端末のターゲットサービスに対する個人的な需要を満たすように、端末にターゲットサービスを実行するために必要な帯域幅を提供することができる。
【0014】
一例では、予め設定された帯域幅は、端末がターゲットサービスを実行するために必要な最も低い帯域幅である。すなわち、予め設定された帯域幅は、該端末が保留できる最小限のリソースに対応する。高精細映像又はリアルタイムのサービスなどの特定のサービスに対して、そのサービス需要を確保するために最も低い帯域幅は必要であり、より多くの帯域幅を割り当てても、ユーザー体験をさらに向上させることができない。該最も低い帯域幅はそのターゲットサービス需要を満たすことができ、より多くの帯域幅を割り当てる必要がない。これにより、限られた帯域幅をより多くの端末に割り当てることができ、Meshネットワークにおけるより多くの端末のサービス需要を満たすのに有利である。
【0015】
本実施例では、スケジューリング方法のフローチャートは
図2を参照でき、ステップ201~ステップ207を含む。
【0016】
ステップ201:Meshネットワーク内のサブノードにより送信される報告情報を受信する。
【0017】
ステップ202:報告情報に基づき、Meshネットワーク内にターゲットリンクが存在するか否かを決定する。そうである場合、ステップ206を実行し、そうでない場合は、ステップ203に進む。ここで、ターゲットリンク上のノードは端末に予め設定された帯域幅を提供できる。
【0018】
ステップ203:Meshネットワーク内にターゲットサブノードが存在するか否かを決定する。そうである場合、ステップ204を実行し、そうでない場合は、ステップ205に進む。端末がターゲットサブノードを介してネットワーク出口に到達するリンク上のノードは、端末に予め設定された帯域幅を提供できる。
【0019】
ステップ204:端末を現在の接続されるサブノードからターゲットサブノードにスケジューリングする。
【0020】
ステップ205:端末のアクセス要求を満たすように、端末にリソースを割り当てて予約する。
【0021】
ステップ206:ターゲットリンクによって端末のターゲットサービスを実行する。
【0022】
ステップ207:ターゲットサブノードがネットワーク出口に到達するリンクによって端末のターゲットサービスを実行する。
【0023】
本願の実施例では、Meshネットワーク内にアクセスされる端末に対してリソースパラメータは設定され、リソースパラメータは少なくとも予め設定された帯域幅を含む。予め設定された帯域幅は端末がターゲットサービスを実行するために必要な帯域幅を満たし、従って、ターゲットリンクが存在すると、ターゲットリンク上のノードは端末に予め設定された帯域幅を提供でき、端末は、ターゲットリンクによってターゲットサービスを順調に実行することができる。ターゲットリンクが存在しないと、端末を現在の接続されるサブノードからターゲットサブノードにスケジューリングし、端末がターゲットサブノードを介してネットワーク出口に到達するリンク上のノードは、端末に前記予め設定された帯域幅を提供できる。これにより、端末は、Meshネットワークにおいてローミングを行う過程で、関連するノードにより提供される予め設定された帯域幅を利用してターゲットサービスを順調に実行することもできる。本願の実施例では、端末がMeshネットワーク内の異なるノードの間でローミングを行うことができるシーンに対して、ユーザーの端末のターゲットサービスに対する個人的な需要を満たすのに有利である、端末のターゲットサービスをより良好に実行できるスケジューリング方法を提供する。
【0024】
一例では、ステップ201における報告情報は、サブノードの接続トポロジー情報、サブノードの残りのリソース、サブノードとサブノードに隣接するノードとの間のデータ伝送の第1レート、端末に接続されるサブノードと端末との間のデータ伝送の第2レートを含む。サブノードの接続トポロジー情報は、サブノードがMeshネットワーク内のネットワーク出口に到達する経路情報として理解されてもよい。ネットワーク出口は光モデム、無線エアインタフェース等であってもよく、ネットワーク出口はマスターノードに接続してもよく、マスターノードに設置されてもよい。サブノードに隣接するノードはMeshネットワーク内の他のサブノード又はマスターノードであってもよい。具体的な実現では、サブノードはマスターノードに必要な報告情報を周期的に報告してもよい。
【0025】
例えば、Meshネットワーク内の各サブノードは、自分の2.4G帯域幅、第5世代移動通信技術(5th Generation Mobile Communication Technology、5Gと略称される)の帯域幅、及び自分が上位ノードの接続から取得できる機能を報告する。取得される機能は、上位ノードが下位ノードにデータを送信するレートとして理解されてもよい。例えば、サブノード1が自分でサポートする最大の2.4Gレートは300Mb/sであり、5Gレートは866Mb/sであり、すなわち、サブノード1がその上位ノードに5Gで接続される場合、実際のネゴシエーションレートは866Mb/sである。Meshネットワーク内の、端末に接続されるサブノードは、端末とのリアルタイムなネゴシエーションレート、すなわち、端末に接続されるサブノードと端末との間のデータ伝送のレートを報告する。
【0026】
一例では、ステップ202の実現方法は
図3を参照でき、ステップ301~ステップ303を含む。
【0027】
ステップ301:端末に接続されるサブノードの接続トポロジー情報に基づき、Meshネットワーク内の、端末がネットワーク出口に到達する候補リンクを決定する。
【0028】
ステップ302:候補リンク上の各ノードの残りのリソース、第1レート、第2レート及び予め設定された帯域幅に基づき、候補リンク上の各ノードが端末に予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する。そうである場合、ステップ303を実行し、そうでない場合は、ステップ203に進む。
【0029】
ステップ303:候補リンクをターゲットリンクとして使用する。
【0030】
Meshネットワーク内に複数のノードがあり、端末がネットワーク出口に到達する経路は複数である可能性がある。ステップ301で、マスターノードは、端末に接続されるサブノードが報告する接続トポロジー情報に基づき、Meshネットワーク内の、端末により伝送される情報がネットワーク出口に到達できる複数のリンクを決定し、これらの複数のリンクを候補リンクとして使用してもよい。
【0031】
ステップ302で、マスターノードは、候補リンク上の各ノードの残りのリソース、第1レート、第2レート及び予め設定された帯域幅に基づき、候補リンク上の各ノードが端末に予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定してもよい。候補リンク上の各ノードは、端末に接続されるサブノード1(リーフノードと呼ばれてもよい)、マスターノード、及びリーフノードとマスターノードとの間に接続される中間ノードを含む。具体的な実現では、マスターノードは、以下の方法で、候補リンク上のリーフノード、中間ノード及びマスターノードが端末に予め設定された帯域幅を提供できるか否かを順次決定してもよい。
【0032】
先ず、第2レート及び端末に接続されるサブノードの残りのリソースに基づき、候補リンク上の端末に接続されるサブノードが端末に予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する。具体的には、R(C,S2)>BW、且つBW/R(C,S2)>L(S2)を満たすと、候補リンク上の端末に接続されるサブノードが端末に予め設定された帯域幅を提供できると決定する。ここで、R(C,S2)は第2レート、BWは予め設定された帯域幅、L(S2)は端末に接続されるサブノードの残りのリソースである。R(C,S2)は、さらに、端末に接続されるサブノードが端末にデータを送信するレートとして理解されてもよい。
【0033】
次に、候補リンク上の中間ノードと中間ノードに隣接するノードとの間のデータ伝送の第1レート、及び中間ノードの残りのリソースに基づき、中間ノードが端末に予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する。ここで、中間ノードは、候補リンク上の各ノードのうち、マスターノード及び端末に接続されるサブノードを除いたノードである。具体的には、R(S2,S1)>BW、且つBW/(R(S2,S1))>L(S1)を満たすと、中間ノードが端末に予め設定された帯域幅を提供できると決定する。ここで、R(S2,S1)は中間ノードと中間ノードに隣接するノードとの間のデータ伝送の第1レート、BWは予め設定された帯域幅、L(S1)は中間ノードの残りのリソースである。R(S2,S1)は、さらに、隣接する2つのサブノードのうち、アップリンクノードとしてのサブノードがダウンリンクノードとしてのサブノードにデータを送信するレートとして理解されてもよい。
【0034】
続いて、マスターノードと候補リンク上のマスターノードに接続されるサブノードとの間のデータ伝送の第1レート、及びマスターノードの残りのリソースに基づき、マスターノードが端末に予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する。具体的には、R(S1,M)>BW、且つBW/(R(S1,M))>L(M)を満たすと、マスターノードが端末に予め設定された帯域幅を提供できると決定する。ここで、R(S1,M)は、マスターノードと前記候補リンク上のマスターノードに接続されるサブノードとの間のデータ伝送の第1レート、BWは予め設定された帯域幅、L(M)はマスターノードの残りのリソースである。R(S1,M)は、さらに、マスターノードが該マスターノードに接続されるサブノードにデータを送信するレートとして理解されてもよい。
【0035】
理解を容易にするために、以下、例を挙げることにより、候補リンクがターゲットリンクとして使用できるための決定方法を説明する。
【0036】
先ず、Meshネットワーク内のノードに対していくつかのシンボルを定義する。
【0037】
S2,S1,MはMeshネットワーク内のノードを表し、Sはサブノードを表し、Mはマスターノードを表す。
【0038】
R(S2,S1)は、サブノードS2のアップリンクサブノードS1のリアルタイムレートを表し、単位はb/sであり、すなわち、サブノードS1がサブノードS2にデータを送信するレートである。
【0039】
L(S2)は、ノードS2の残りのリソースを表し、具体的な実現では、残りのリソースの百分率で表してもよく、デフォルト値は100%である。
【0040】
クライアントすなわち端末は2ホップMeshノードを介してネットワーク出口に到達し、すなわち、1つの候補リンクは、サブノードS2-----------サブノードS1----------マスターノードMであると仮定する。各ノードの間が4G、5G等の無線接続の方式で接続してもよい。該候補リンク上のノードが端末に確保する必要のある帯域幅の値はBWであり、すなわち、該端末に対して設定される予め設定された帯域幅はBWである。候補リンク上のノードは端末に予め設定された帯域幅を予約し、各ノードで以下のように表現されてもよい。サブノードS2で端末にリソースを予約し、サブノードS1でサブノードS2にリソースを予約し、マスターノードMでサブノードS1にリソースを予約する。「サブノードS2----------サブノードS1----------マスターノードM」という候補リンクは、3つの経路を含み、以下では、この3つの経路をそれぞれ説明する。
【0041】
第1経路:端末C----------サブノードS2である。BW b/sの帯域幅を予約する必要があり、且つ端末CとサブノードS2との間のリアルタイムレートはR(C,S2)である。R(C,S2)>BW、且つBW/R(C,S2)>L(S2)を満たす場合、この部分のリンクが、端末に必要な予め設定された帯域幅という帯域幅要件を満たすと考えられる。すなわち、サブノードS2は端末に予め設定された帯域幅を提供できる。S2で端末にBW/(R(C,S2))のリソースを予約する必要があり、このとき、S2の割り当て可能な残りのリソースはL(S2)-BW/(R(C,S2))である。
【0042】
第2経路:サブノードS2-----------サブノードS1である。同様に、S1が端末CにBW帯域幅を予約できるように、S1はS2にBW帯域幅を予約する必要がある。サブノードS2とサブノードS1との間のリアルタイムレートはR(S2,S1)である。R(S2,S1)>BW、及びBW/(R(S2,S1))>L(S1)を満たす場合、この部分のリンクが同様に、端末に必要な予め設定された帯域幅という帯域幅要件を満たすと考えられる。S1でBW/(R(S2,S1))を予約し、S1で割り当て可能な残りのリソースはL(S1)-BW/R(S2,S1)である。
【0043】
第3経路:サブノードS1------------マスターノードMである。同様に、この部分で予約する必要があるリソースはBW/(R(S1,M))であり、マスターノードMの残りのリソースはL(M)-BW(R(S1,M))である。この3つの経路はすべて端末に必要な予め設定された帯域幅という帯域幅要件を満たすと、S2,S1,Mの残りのリソースをそれぞれ更新する。このようにすると、この部分のリソースは該端末のために保留される。
【0044】
ある経路が端末に必要な予め設定された帯域幅という帯域幅要件を満たさないと、該端末をマークして、現在のトポロジーが端末の帯域幅要求を満たすのに不十分であり、すなわちMeshネットワーク内に該端末のターゲットリンクが存在しないことを示してもよい。この場合、ステップ203に進み、Meshネットワーク内にターゲットサブノードが存在するか否かを決定してもよい。ここで、端末がターゲットサブノードを介してネットワーク出口に到達するリンク上のノードは、端末に予め設定された帯域幅を提供できる。ある経路が端末に必要な予め設定された帯域幅という帯域幅要件を満たさないことが発生する原因は、ほとんどの端末がすべて特定のサブノードに接続され、このサブノードのリソースがすべて使用され、他のサブノードが依然としてアイドル状態にある可能性がある。端末を他のアイドル状態にあるサブノードに移動すると正常に使用できるようになる。
【0045】
例えば、端末の現在の位置が十分な帯域幅を確保できず、すなわち、端末が現在のサブノードに接続される位置にある場合、端末がネットワーク出口に到達するリンクはすべて、端末に必要な予め設定された帯域幅という帯域幅要件を満たさない。現在、残りのリソースがあるサブノードはNであり、このとき、端末は依然として元のサブノードに接続される。端末がサブノードNに接続された後に、端末に必要な予め設定された帯域幅という帯域幅要件を満たすか否かを計算するために、先ず端末がサブノードNに接続された後に略取得できるリアルタイムレートを推定し、すなわち端末とサブノードNとの間のデータ伝送のレートを推定してもよい。このとき、端末がサブノードNに接続されていないため、端末がサブノードNに接続された後に、端末とサブノードNとの間のデータ伝送のレートを推定することができる(IEEE802.11kプロトコルはこの推定を実現できる)。その後、候補リンク上の各ノードが端末に予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する上記方法で、端末により送信されたデータがサブノードNを介してネットワーク出口に到達する経路上のノードは端末に予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定してもよい。そうである場合、該サブノードNをターゲットノードとして、端末を現在の接続されるノードからターゲットノードにスケジューリングすることができる。ここで、端末を現在の接続されるノードからターゲットノードにスケジューリングするこのスケジューリング過程は、EasyMeshプロトコルに規定される様々なsteeringリクエストを利用して実現してもよく、本実施例はこれについて具体的に限定しない。
【0046】
一例では、端末にターゲットサブノードが存在しないと、マスターノードは、端末のアクセス要求を満たすように、端末にリソースを割り当てて予約してもよい。これにより、端末は依然としてMeshネットワークにアクセスできる機能を維持することができ、その後の、アイドル状態のノードがある場合、端末をアイドル状態のノードにスケジューリングすることを容易にする。別の例では、端末にターゲットサブノードが存在しないと、
図2におけるプロセスは直接終了してもよく、該端末はMeshネットワーク内の他の端末とリソースを公平に競合してもよい。
【0047】
一実施例では、Meshネットワークにアクセスされる端末の数は複数であり、リソースパラメータは優先度をさらに含む。該優先度は異なる端末に対して設定されるリソースの優先順位に相当する。リソーススケジューラは、優先度に応じて優先度の高い端末のサービス需要を優先的に満たし、総帯域幅のリソースが不十分である場合、優先度の低い端末に対して、割り当てられる帯域幅を減らすことができる。端末の優先度が設定されていない場合、デフォルトの最も低い優先度を端末に設定すると考えられる。
【0048】
本実施例におけるリソースパラメータは、最も低い帯域幅(すなわち予め設定された帯域幅)及び優先度を含む。端末はリソースパラメータセット{BW、priority}を有してもよく、BWは端末の最も低い帯域幅であり、priorityは端末の優先度である。
【0049】
一例では、新たにMeshネットワークにアクセスされる端末に対して、マスターノードは、1セットのデフォルトのリソースパラメータを事前設定し、新たにアクセスされる端末に最も低い優先度を設定してもよい。これは該端末に対して特別な注意が払われていないと意味し、ノードはこれに帯域幅を予約せず、該端末は、設定されていない他の端末とチャネルリソースを公平に競合する。
【0050】
別の例では、端末がそのサービス需要を満たすように、ユーザーは、新たにアクセスされる端末に1セットのリソースパラメータを手動で設定してもよい。例えば、ユーザーは、UIインタフェースを介して、新たにアクセスされる端末にその対応するリソースパラメータを入力してもよい。UIインタフェースには、リソースパラメータを含む以下の表1を表示してもよい。
【0051】
【0052】
位置は、端末が接続されるサブノードにより設定された位置であり、優先度は高い順に、1、0、デフォルトであってもよく、すなわち、優先度がデフォルトに設定すると、優先度が最も低いと表す。予め設定された帯域幅は、予め設定されたデフォルト値を有してもよい。該デフォルト値は、当業者が実際の需要に応じて予め設定し、マスターノード内に記憶してもよく、本実施例はこれについて具体的に限定しない。メディアアクセス制御(Media Access Control、MACと略称される)アドレスは、端末のMACアドレスであってもよく、インターネットプロトコル(Internet Protocol、IPと略称される)アドレスは、端末のIPアドレスであってもよい。
【0053】
本実施例では、報告情報に基づき、Meshネットワーク内にターゲットリンクが存在するか否かを決定するステップは、Meshネットワークにアクセスされる複数の端末の優先度の高い順に、報告情報に基づき、Meshネットワーク内に、複数の端末がネットワーク出口に到達するターゲットリンクが存在するか否かを順次決定するステップを含んでもよい。例えば、Meshネットワークにアクセスされる端末は、端末A、端末B、端末C、端末Dを含み、この4つの端末の優先度は高い順に、端末D、端末B、端末C、端末Aである。このとき、マスターノードは、先ず、報告情報に基づき、Meshネットワーク内に端末Dがネットワーク出口に到達するターゲットリンクが存在するか否かを決定し、端末Dがネットワーク出口に到達するターゲットリンクが存在すると、端末Dにリソースを優先的に予約できることを確保する。続いて、報告情報に基づき、Meshネットワーク内に端末Bがネットワーク出口に到達するターゲットリンクが存在するか否かを決定する。次に、報告情報に基づき、Meshネットワーク内に端末Cがネットワーク出口に到達するターゲットリンクが存在するか否かを決定する。最終的に、報告情報に基づき、Meshネットワーク内に端末Aがネットワーク出口に到達するターゲットリンクが存在するか否かを決定する。つまり、マスターノードは、優先度の高い順に、各端末に対応する一連のノードが各端末に予め設定された帯域幅を予約できるか否かを計算する。先ず、Meshネットワーク内に優先度の高い端末のターゲットリンクが存在するか否かを決定し、これは、優先度の高い端末のサービス需要を優先的に満たすのに有利であり、ユーザーの端末サービスに対する個人的な需要をさらに満たす。例えば、ユーザーの需要の高いサービスが依頼する端末の優先度をより高く設定する。
【0054】
一例では、Meshネットワークにアクセスされる端末の数は複数であり、Meshネットワーク内にターゲットサブノードが存在するか否かを決定するステップは、以下のステップを含む。マスターノードは、先ずMeshネットワーク内の各ノードの残りのリソースを決定する。次に、マスターノードは、ターゲットリンクが存在しないスケジューリング対象の端末を決定する。スケジューリング対象の端末の数が複数であると、複数のスケジューリング対象の端末の優先度の高い順に、各ノードの残りのリソースに基づき、Meshネットワーク内に、複数のスケジューリング対象の端末のターゲットサブノードが存在するか否かを順次決定する。つまり、マスターノードは、Meshネットワーク内に複数の端末がネットワーク出口に到達するターゲットリンクが存在するか否かを決定した後、各ノードの残りのリソース、及び帯域幅要件を満たすことができない端末(ターゲットリンクが存在しないスケジューリング対象の端末)を得ることができる。このとき、マスターノードは、各ノードの残りのリソースに基づき、優先度の高い順に、他のサブノードにおいて、これらのスケジューリング対象の端末に適切な位置を見つける。それにより、優先度の高いスケジューリング対象の端末が優先的にスケジューリングされるのを確保することができ、優先度の高いスケジューリング対象の端末のサービス需要を優先的に満たすことができる。
【0055】
一例では、Meshネットワーク内にある端末のターゲットサブノードが存在しないと、これらの端末をUIインタフェースにマークしてもよく、且つ、それらの最も低いアクセス要件を確保するように、ターゲットサブノードが存在しないこれらの端末に一部の予約リソースを一括で割り当ててもよい。
【0056】
理解を容易にするために、以下では、例を挙げることで説明を行う。
図4を参照すると、
図4におけるMeshネットワークは、リビングルームに設置されるマスターノード、書斎に設置されるサブノード1、ベッドルームに設置されるサブノード2、2階のベッドルームに設置されるサブノード3、ダイニングルームに設置されるサブノード4を含む。Meshネットワークにアクセスされる端末は、サブノード4に接続される端末A及び端末B、サブノード2に接続される端末C、サブノード1に接続される端末Dを含む。マスターノードは、報告情報に基づき、Meshネットワーク内に、端末A、端末C、端末Dのターゲットリンクが存在し、端末Bのターゲットリンクが存在しないと決定し、すなわち、端末Bはスケジューリング対象の端末であると仮定する。計算で決定したように、端末Bがサブノード3に接続される場合、端末Bがサブノード3を介してネットワーク出口に到達するリンク上のノードは、端末Bのために設定される予め設定された帯域幅を端末Bに提供することができる。この場合、マスターノードは、端末Bを現在の接続されるサブノード4からサブノード3にスケジューリングしてもよい。スケジューリング後の概略図は
図5を参照でき、端末Bは、サブノード3がネットワーク出口に到達するリンクによって、その実行する必要があるサービスを実行できる。サブノード3がネットワーク出口に到達するリンク上のノードは、サブノード3、サブノード1、マスターノードを含む。
【0057】
本願の実施例は、以下のシーンに適用できる。1.Meshネットワーク全体において、単一又は複数の端末の帯域幅を確保する(例えば、単一又は複数の端末の予め設定された帯域幅を設定することにより実現される)。2.異なる位置(例えば、異なるサブノードに接続される位置)の端末の帯域幅が期待を満たすか否かをリアルタイムに検出し、それに移動/位置の勧めを提供する(例えば、端末をターゲットサブノードにスケジューリングする)。3.Meshネットワークにアクセスされる特別な注意を払う必要がある個々の端末のサービス需要を優先的に確保する(例えば、特別な注意を払う必要がある端末の優先度をより高く設定することにより実現される)。
【0058】
本実施例におけるスケジューリング方法は、端末がどのノードに移動しても、Meshネットワーク内のノードがターゲットサービスを実行するために必要な予め設定された帯域幅を提供できるのを確保し、ターゲットサービスの順調な実行を確保することができる。端末がどのノードからも遠すぎて、必要な予め設定された帯域幅を提供できなくなる場合、ユーザーにプロンプトを与えることもできる。Meshネットワーク内にアクセスされる複数の端末の優先度を設定し、特別な注意を払う必要がある端末に高い優先度を設定することで、Meshネットワークは、優先度の高い端末のサービス需要を優先的に満たすことができ、それにより、ユーザーの端末サービスに対する個人的な需要を満たす。
【0059】
なお、本願の実施例における上記例はいずれも、理解を容易にするための例示的な説明にすぎず、本願の技術案を限定するものではない。
【0060】
上記の各方法のステップは、説明を明瞭にするために分割されており、実現時に、1つのステップに併せたり、いくつかのステップを複数のステップに分割したりしてもよく、同じ論理的関係を含む限り、本特許の保護範囲内に属する。アルゴリズム及びプロセスのコアとなる設計を変更せずに、そのアルゴリズム又はプロセスに重要でない修正を追加したり、又は重要でない設計を導入したりすることは、該特許の保護範囲内に属する。
【0061】
本願の実施例は、マスターノードに関する。マスターノードは、
図6に示すように、少なくとも1つのプロセッサ601と、少なくとも1つのプロセッサ601に通信可能に接続されたメモリ602とを含む。メモリ602には、少なくとも1つのプロセッサ601によって実行されて、上記実施例におけるスケジューリング方法を少なくとも1つのプロセッサ601に実行させる、少なくとも1つのプロセッサ601により実行可能な命令が記憶されている。
【0062】
ここで、メモリ602及びプロセッサ601は、相互接続された任意の数のバス及びブリッジを含むことができるバスで接続されており、バスは1つ又は複数のプロセッサ601及びメモリ602の様々な回路を一体に接続する。バスはまた、周辺機器、電圧調整器、や電力管理回路などのような様々な他の回路を一体に接続してもよく、これらはすべて当業者に知られているので、本明細書ではそれ以上説明しない。バスインターフェースは、バスとトランシーバとの間のインタフェースを提供する。トランシーバは、送信媒体上で様々な他の装置と通信するための手段を提供する複数の受信機及び送信機のような、1つの要素であってもよいし、複数の要素であってもよい。プロセッサ601によって処理されたデータは、アンテナを介して無線媒体上で伝送される。さらに、アンテナは、データを受信し、プロセッサ601にデータを伝送する。
【0063】
プロセッサ601は、バス及び通常の処理を管理する役割を担い、タイミング、周辺インタフェース、電圧調整、電源管理や他の制御機能を含む様々な機能をさらに提供してもよい。一方、メモリ602は、プロセッサ601が動作を実行する際に使用するデータを記憶するために使用されてもよい。
【0064】
本願の実施例は、プロセッサによって実行されると、上記方法実施例を実現するコンピュータプログラムが記憶された、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【0065】
本願の実施例では、Meshネットワーク内にアクセスされる端末に対してリソースパラメータは設定され、リソースパラメータは少なくとも予め設定された帯域幅を含む。予め設定された帯域幅は端末がターゲットサービスを実行するために必要な帯域幅を満たし、従って、ターゲットリンクが存在すると、ターゲットリンク上のノードは端末に予め設定された帯域幅を提供でき、端末は、ターゲットリンクによってターゲットサービスを順調に実行することができる。ターゲットリンクが存在しないと、端末を現在の接続されるサブノードからターゲットサブノードにスケジューリングし、端末がターゲットサブノードを介してネットワーク出口に到達するリンク上のノードは、端末に前記予め設定された帯域幅を提供できる。これにより、端末は、Meshネットワークにおいてローミングを行う過程で、関連するノードにより提供される予め設定された帯域幅を利用してターゲットサービスを順調に実行することもできる。本願の実施例では、端末がMeshネットワーク内の異なるノードの間でローミングを行うことができるシーンに対して、ユーザーの端末のターゲットサービスに対する個人的な需要を満たすのに有利である、端末のターゲットサービスをより良好に実行できるスケジューリング方法を提供する。
【0066】
すなわち、上記実施例の方法におけるステップの全部又は一部を実施することは、関連するハードウェアに命令するプログラムによって達成され得る。このプログラムは、1つの記憶媒体に記憶されており、1つ機器(シングルチップ、チップなどであってもよい)又はプロセッサ(processor)に、本願の様々な実施例に記載された方法のステップの全部又は一部を実行させるためのいくつかの命令を含む。一方、上述した記憶媒体には、USBメモリ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなど、プログラムコードを記憶することができる様々な媒体が含まれる。
【0067】
上記の実施例は、本願を実施するための具体的な実施例であり、実際の適用においては、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、形式的及び詳細的に様々な変更を加えることができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Meshネットワーク内のマスターノードに適用されるスケジューリング方法であって、前記Meshネットワークはいくつかのノードを含み、前記いくつかのノードは前記マスターノード及びいくつかのサブノードを含み、前記サブノードは端末を前記Meshネットワークにアクセスさせることに用いられ、前記端末にリソースパラメータが設定され、前記リソースパラメータは少なくとも予め設定された帯域幅を含み、前記予め設定された帯域幅は前記端末がターゲットサービスを実行するために必要な帯域幅を満たし、
前記スケジューリング方法は、
前記Meshネットワーク内のサブノードにより送信される報告情報を受信するステップと、
前記報告情報に基づき、前記Meshネットワーク内にターゲットリンクが存在するか否かを決定するステップであって、前記ターゲットリンク上のノードは前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるステップと、
前記ターゲットリンクが存在しないと、前記Meshネットワーク内にターゲットサブノードが存在するか否かを決定するステップであって、前記端末が前記ターゲットサブノードを介してネットワーク出口に到達するリンク上のノードは、前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるステップと、
前記ターゲットサブノードが存在すると、前記端末を現在の接続されるサブノードから前記ターゲットサブノードにスケジューリングするステップと、を含むスケジューリング方法。
【請求項2】
前記Meshネットワークにアクセスされる端末の数は複数であり、前記リソースパラメータは優先度をさらに含み、
前記報告情報に基づき、前記Meshネットワーク内にターゲットリンクが存在するか否かを決定する前記ステップは、
前記Meshネットワークにアクセスされる複数の端末の優先度の高い順に、前記報告情報に基づき、前記Meshネットワーク内に、前記複数の端末がネットワーク出口に到達するターゲットリンクが存在するか否かを順次決定するステップを含む請求項1に記載のスケジューリング方法。
【請求項3】
前記報告情報は、サブノードの接続トポロジー情報、サブノードの残りのリソース、サブノードと前記サブノードに隣接するノードとの間のデータ伝送の第1レート、前記端末に接続されるサブノードと前記端末との間のデータ伝送の第2レートを含み、
前記報告情報に基づき、前記Meshネットワーク内にターゲットリンクが存在するか否かを決定する前記ステップは、
前記端末に接続されるサブノードの接続トポロジー情報に基づき、前記Meshネットワーク内の、前記端末がネットワーク出口に到達する候補リンクを決定するステップと、
前記候補リンク上の各ノードの残りのリソース、前記第1レート、前記第2レート及び前記予め設定された帯域幅に基づき、前記候補リンク上の各ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定するステップと、
前記候補リンク上の各ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できると、前記候補リンクを前記ターゲットリンクとして使用するステップと、を含む請求項1に記載のスケジューリング方法。
【請求項4】
前記候補リンク上の各ノードの残りのリソース、前記第1レート、前記第2レート及び前記端末の前記予め設定された帯域幅に基づき、前記候補リンク上の各ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する前記ステップは、
前記第2レート及び前記端末に接続されるサブノードの残りのリソースに基づき、前記候補リンク上の前記端末に接続されるサブノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定するステップと、
前記候補リンク上の中間ノードと前記中間ノードに隣接するノードとの間のデータ伝送の第1レート、及び前記中間ノードの残りのリソースに基づき、前記中間ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定するステップであって、前記中間ノードは、前記候補リンク上の各ノードのうち、前記マスターノード及び前記端末に接続される前記サブノードを除いたノードであるステップと、
前記マスターノードと前記候補リンク上の前記マスターノードに接続されるサブノードとの間のデータ伝送の第1レート、及び前記マスターノードの残りのリソースに基づき、前記マスターノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定するステップと、を含む請求項3に記載のスケジューリング方法。
【請求項5】
前記第2レート及び前記端末に接続されるサブノードの残りのリソースに基づき、前記候補リンク上の前記端末に接続されるサブノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する前記ステップは、
R(C,S2)>BW、且つBW/R(C,S2)>L(S2)を満たすと、前記候補リンク上の前記端末に接続されるサブノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できると決定するステップであって、R(C,S2)は前記第2レート、BWは前記予め設定された帯域幅、L(S2)は前記端末に接続される前記サブノードの残りのリソースであるステップを含み、
前記候補リンク上の中間ノードと前記中間ノードに隣接するノードとの間のデータ伝送の第1レート、及び前記中間ノードの残りのリソースに基づき、前記中間ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する前記ステップは、
R(S2,S1)>BW、且つBW/(R(S2,S1))>L(S1)を満たすと、前記中間ノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できると決定するステップであって、R(S2,S1)は前記中間ノードと前記中間ノードに隣接するノードとの間のデータ伝送の第1レート、BWは前記予め設定された帯域幅、L(S1)は前記中間ノードの残りのリソースであるステップを含み、
前記マスターノードと前記候補リンク上の前記マスターノードに接続されるサブノードとの間のデータ伝送の第1レート、及び前記マスターノードの残りのリソースに基づき、前記マスターノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できるか否かを決定する前記ステップは、
R(S1,M)>BW、且つBW/(R(S1,M))>L(M)を満たすと、前記マスターノードが前記端末に前記予め設定された帯域幅を提供できると決定するステップであって、R(S1,M)は、前記マスターノードと前記候補リンク上の前記マスターノードに接続されるサブノードとの間のデータ伝送の第1レート、BWは前記予め設定された帯域幅、L(M)は前記マスターノードの残りのリソースであるステップを含む、請求項4に記載のスケジューリング方法。
【請求項6】
前記Meshネットワークにアクセスされる端末の数は複数であり、前記リソースパラメータは優先度をさらに含み、
前記Meshネットワーク内にターゲットサブノードが存在するか否かを決定する前記ステップは、
前記Meshネットワーク内の各ノードの残りのリソースを決定するステップと、
前記ターゲットリンクが存在しないスケジューリング対象の端末を決定するステップと、
前記スケジューリング対象の端末の数が複数であると、複数のスケジューリング対象の端末の優先度の高い順に、前記各ノードの残りのリソースに基づき、前記Meshネットワーク内に、前記複数のスケジューリング対象の端末のターゲットサブノードが存在するか否かを順次決定するステップと、を含む請求項
1に記載のスケジューリング方法。
【請求項7】
前記Meshネットワーク内にターゲットサブノードが存在するか否かを決定した前記ステップの後に、
前記ターゲットサブノードが存在しないと、前記端末のアクセス要求を満たすように、前記端末にリソースを割り当てて予約するステップをさらに含む請求項
1に記載のスケジューリング方法。
【請求項8】
前記予め設定された帯域幅は、前記端末がターゲットサービスを実行するために必要な最も低い帯域幅である請求項
1に記載のスケジューリング方法。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリとを含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、請求項1~8のいずれか1項に記載のスケジューリング方法を前記少なくとも1つのプロセッサに実行させる、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されている、マスターノード。
【請求項10】
プロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか1項に記載のスケジューリング方法を実現するコンピュータプログラムが記憶された、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【国際調査報告】