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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】無煙たばこ容器
(51)【国際特許分類】
   A24F 23/00 20060101AFI20240426BHJP
   A24F 23/04 20060101ALI20240426BHJP
【FI】
A24F23/00
A24F23/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572089
(86)(22)【出願日】2022-04-07
(85)【翻訳文提出日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 EP2022059247
(87)【国際公開番号】W WO2022242954
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】2150650-6
(32)【優先日】2021-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523437787
【氏名又は名称】セーブヨ プラスティック アクティエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】トミ アスターヘド
(57)【要約】
本特許は、第1の仕切り室(110)を規定する本体(11)と、第1の仕切り室(110)を閉鎖する閉鎖位置まで、及びこの閉鎖位置から第1の枢動軸(P1)を中心に枢動できるように、本体(11)に枢動可能に結合された第1の蓋(12)であって、第1の仕切り室(110)から分離された第2の仕切り室(120)を規定する第1の蓋(12)と、第2の仕切り室(120)を閉鎖する閉鎖位置まで、及びこの閉鎖位置から第1の枢動軸(P2)を中心に枢動できるように、第1の蓋(12)に枢動可能に結合された第2の蓋(13)と、を備えることを開示する。無煙たばこ容器(1)の製造方法(S0)及びこの製造方法(S0)で使用される金型(100)も開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無煙たばこ容器(1)であって、
第1の仕切り室(110)を規定する本体(11)と、
該本体(11)に枢動可能に結合された第1の蓋(12)であって、第1の仕切り室(110)を閉鎖する閉鎖位置へ、及び該閉鎖位置から第1の枢動軸(P1)の周りを枢動可能である、前記第1の仕切り室(110)から分離された第2の仕切り室(120)を規定する、第1の蓋(12)と、
該第1の蓋(12)に枢動可能に連結された第2の蓋(13)であって、前記第2の仕切り室(120)を閉じる閉鎖位置へ、及び該閉鎖位置から第2の枢動軸(P2)の周りを枢動可能である、第2の蓋(13)と、を備え、
前記無煙たばこ容器(1)は、好ましくはプラスチック材料又はポリマー材料から作られた単一の連続部品である、無煙たばこ容器(1)。
【請求項2】
前記第1の枢動軸(P1)と前記第2の枢動軸(P2)とは平行である、請求項1に記載の無煙たばこ容器(1)。
【請求項3】
前記第1の蓋(12)は第1の枢動カップリング(1112)によって前記本体(11)に枢動可能に連結され、前記第2の蓋(13)は第2の枢動カップリング(1213)によって前記第1の蓋(12)に枢動可能に連結され、前記第1の枢動カップリング(1112)及び/又は前記第2の枢動カップリング(1213)は前記第1の蓋(12)の外側に面する側縁部(123)に沿って配置される、請求項1又は2に記載の無煙たばこ容器(1)。
【請求項4】
前記第1の枢動カップリング(1112)及び第2の枢動カップリング(1213)は、前記第1の蓋(12)の外側に面する側縁部(123)の両側に配置される、請求項3に記載の無煙たばこ容器(1)。
【請求項5】
前記第1の枢動カップリング(1112)及び/又は第2の枢動カップリング(1213)は曲げ可能なストリップである、請求項3又は4に記載の無煙たばこ容器(1)。
【請求項6】
前記第1の蓋及び/又は前記第2の蓋(12、13)は、1つ又は複数の蓋(12、13)をそれぞれの閉鎖位置にラッチ方式で維持するためのラッチ機構(111、121)を備える、請求項1~5の何れか一項に記載の無煙たばこ容器(1)。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載の無煙たばこ容器(1)の製造方法(S0)であって、
前記無煙たばこ容器(1)の本体(11)、第1の蓋(12)及び第2の蓋(13)の形状に対応する複数の金型キャビティ(1021、1022、1023)を規定する金型(100)を提供するステップ(S1)と、
複数の金型キャビティ(1021、1022、1023)に材料を射出するステップと、
固化した後、金型(100)から無煙たばこ容器(1)を排出するステップと、
を含む製造方法(S0)。
押し出す。
【請求項8】
前記無煙たばこ容器(1)は、単一の連続部品として、好ましくはプラスチック材料又はポリマー材料から形成される、請求項7に記載の製造方法(S0)。
【請求項9】
請求項1~6の何れか一項に記載の無煙たばこ容器(1)の本体(11)、第1の蓋(12)及び第2の蓋(13)の形状に対応する複数の金型キャビティ(1021、1022、1023)を規定する金型(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無煙たばこポーション包を収納するための複数の仕切り室を含む無煙たばこ容器、無煙たばこ容器の製造方法、及びその製造方法に使用される金型に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、無煙たばこは、開放可能な蓋を有する容器に収納された無煙たばこポーション包として消費者に販売される。これらの容器は従来、形状が円筒形であり、プラスチック材料又はポリマー材料から作製される。
【0003】
無煙たばこポーションが使用された後、無煙たばこポーションは、例えば公共のゴミ箱内に廃棄される。しかしながら、近傍にゴミ箱がない場合、使用された無煙たばこポーションを保管する必要がある。この問題に対する解決策は、2つの独立した仕切り室を備える無煙たばこ容器を提供することである。これにより、未使用の無煙たばこポーションを1つの仕切り室に収納することができ、使用済みの無煙たばこポーションを別の仕切り室に収納することができる。これにより、使用済み無煙たばこポーションは、廃棄物容器内で廃棄されるまで、一時的に保管することができる。そのような2つの仕切り室を有する無煙たばこ容器は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0004】
2つの仕切り室を有する無煙たばこ容器の課題は、費用を増大させ、製造及び/又は組み立てを複雑にすることである。より複雑な無煙たばこ容器はより脆弱であり、したがって、より破損しやすくなり得る。そのような無煙たばこ容器はまた、直感的に使用しにくい場合がある。これらの態様の各々は、いらいらさせる体験をもたらし得る。したがって、製造するのに安価な、より単純な設計の2つの仕切り室を有する無煙たばこ容器を提供することが興味深い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第3503748(A1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、本発明の解決策で言及した欠点を軽減する改善された解決策を提供することである。特に、第1の目的は、改善された体験を可能にする無煙たばこ容器を提供することである。この目的は、請求項1に規定される発明によって解決される。第2の目的は、製造が安価で組み立てが容易な無煙たばこ容器を提供することである。この目的は、請求項1に規定される発明によって、より具体的には請求項2に規定される発明によって解決される。第3の目的は、そのようなより単純な設計の無煙たばこ容器の製造方法を提供することである。この目的は、請求項8に規定される発明によって解決される。第4の目的は、製造方法で使用するための金型を提供することである。この目的は、請求項10に規定される発明によって解決される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、無煙たばこ容器が提供される。無煙たばこ容器は、第1の仕切り室を規定する本体と、本体に枢動可能に結合された第1の蓋であって、第1の仕切り室を閉鎖する閉鎖位置まで、及び閉鎖位置から第1の枢動軸を中心に枢動できるように、第1の仕切り室から分離された第1の仕切り室を規定する第1の蓋と、第1の蓋に枢動可能に結合された第2の蓋であって、第2の仕切り室を閉鎖する閉鎖位置まで、及び閉鎖位置から第2の枢動軸を中心に枢動できる第2の蓋と、を備え、無煙たばこ容器は、好ましくはポリマー材料から作られた単一の連続部品である。
【0008】
この無煙たばこ容器によって、第1の仕切り室又は第2の仕切り室をそれぞれ開くとき、第1の蓋及び第2の蓋の両方は無煙たばこ容器に取り付けられたままである。この利点は、無煙たばこ容器から未使用の無煙たばこポーションを取り出したり、使用済みの無煙たばこポーションを入れて一時保管する際に、使用者が蓋を持たなくてもよいことである。蓋は、閉鎖位置から開放位置に移動したとき、無煙たばこ容器から単にぶら下がることができる。これのさらなる利点は、蓋が無煙たばこ容器から誤って配置され得ないことである。したがって、上記に鑑みて、無煙たばこ容器は満足のいくユーザ体験を可能にし、それによって、本発明の第1の目的を解決する。
【0009】
更に、本体、第1の蓋、及び第2の蓋を備える無煙たばこ容器は、他の2つの仕切り室を有する無煙たばこ容器と比較して、設計が比較的単純である。耐久性のある無煙たばこ容器を保証する複雑な部品は必要ない。この無煙たばこ容器は例えば射出成形によって低費用で製造することができ、それによって本発明の第2の目的を解決する。
【0010】
無煙たばこ容器は従来の無煙たばこ容器と同様のフォームファクタを有するように、サイズ及び形状が適合され得る。無煙たばこ容器は、実質的に円筒形状を有する可能性がある。第1の仕切り室はまた、実質的に円柱状の形状を有する可能性がある。第2の仕切り室は、実質的な円柱状を有する可能性がある。第1の仕切り室及び第2の仕切り室の一方は、他方よりも大きくてもよい。大きい方の仕切り室は使用されていない無煙たばこポーションを保管するように意図されてもよく、一方、小さい方の仕切り室は使用された無煙たばこポーションを一時的に保管するように意図されてもよい。第1の仕切り室は、第2の仕切り室より大きくてもよい。第2の仕切り室は、第1の仕切り室より大きくてもよい。あるいは、第1の仕切り室及び第2の仕切り室が実質的に同じサイズを有する。円筒形状の場合、第1の仕切り室は、第2の仕切り室よりも大きい直径を有してもよく、又はその逆であってもよい。第1の仕切り室は、垂直方向における各仕切り室の底部の中心から仕切り室を覆うそれぞれの蓋まで、又はその逆で測定して、第2の仕切り室よりも大きい高さを有してもよい。第1の仕切り室の高さと第2の仕切り室の高さとの比は約1.0-1.5、1.5-2.0、2.0-2.5、2.5-3.0、3.0-3.5、3.5-4.0であり、又は第1の仕切り室が第2の仕切り室よりも短い場合には約0.2-0.4、0.4-0.6、0.6-0.8、0.8-1であり得る。
【0011】
更に、第1の蓋は、第1の仕切り室に少なくとも部分的に挿入されるように適合された円筒形本体を有してもよい。第1の蓋の円筒形本体は第2の仕切り室を規定してもよい。無煙たばこ容器はポリマー材料から作製されてもよい。無煙たばこ容器はプラスチック材料から作製されてもよい。または、無煙たばこ容器がアルミニウム、チタンなどの金属を含む材料から作製されてもよい。好ましい実施形態では本体、第1の蓋、及び第2の蓋はすべて同じ材料から作製される。
【0012】
単一の連続部品とは、連続材料の単一の部品を意味することができ、すなわち、本体と第1の蓋とが継ぎ目なしで接続され、第1の蓋と第2の蓋とが継ぎ目なしで接続される。無煙たばこ容器は、射出成形によって単一の連続部品として形成されてもよい。これにより、無煙たばこ容器は、製造後に組み立てを必要としない。したがって、無煙たばこ容器は製造するのが安価であり、それによって、本発明の第2の目的を更に解決する。
【0013】
枢動ジョイントとは、1自由度の運動又は2自由度の運動を有する結合部を意味し得る。更に、枢動ジョイントはスナップイン枢動ジョイント、すなわち、スロットなどの受容部と、ロッドなどのジョイント部とを備えるジョイントであってもよく、枢動ジョイントは枢動軸に平行ではない方向、例えば、枢動軸に垂直な方向に沿って受容部に挿入されるようになっているが、受容部にはラッチ方式で維持される。枢動ジョイントは代替的に、スクリュージョイントなどの他の公知の従来の枢動ジョイントであってもよい。
【0014】
一実施形態によれば、第1の枢動軸及び第2の枢動軸は平行である。無煙たばこ容器は第1の枢動軸及び第2の枢動軸が互いにオフセットされるように、サイズ及び形状が適合され得る。これは、より容易に製造される無煙たばこ容器をもたらすことができ、それによって、製造費用を低減する。
【0015】
一実施形態によれば、第1の蓋は第1の枢動カップリングによって本体に騒動可能に連結され、第2の蓋は第2の枢動カップリングによって第1の蓋に枢動可能に連結され、第1及び/又は第2の枢動カップリングは第1の蓋の外側に面する側縁に沿って配置される。この構成はより容易に製造することができる。第1の枢動カップリング及び第2の枢動カップリングは、無煙たばこ容器の残りの部分と同じ材料であってもよい。
【0016】
一実施形態によれば、第1及び第2の枢動カップリングは、第1の蓋の外側に面する側縁の両側に配置される。あるいは、第1及び第2の枢動カップリングが180°未満、例えば、0~15°、15~30°、30~45°、45~60°、60~75°、75~90°、90~105°、105~120°、120~145°、145~150°、150~165°、165~180°で第1の蓋の外向き側面に沿って配置されてもよい。オフセット角度はユーザ体験を改善するために選択され、及び/又は使用される射出成形金型の空間的拡張の制限などの製造設定に基づいて選択されてもよい。
【0017】
一実施形態によれば、第1及び/又は第2の枢動カップリングは、曲げ可能なストリップである。これにより、第1の蓋又は第2の蓋は、第1又は第2の仕切り室にアクセスすることができる閉位置と開位置との間で容易に移動することができる。曲げ可能なストリップは、蓋の枢動可能な動きを容易にする1つ以上の所定のスリット又は折り畳み線を備えてもよい。曲げ可能なストリップは通常の使用中に満足な耐久性を達成することを可能にする幾何学的形状、すなわち、幅、長さ、厚さ、第1の蓋への、又は第1の蓋からの延伸方向に沿った先細り部を有することができる。通常の使用とは、通常の消費者による使用、すなわち、蓋を過度に引っ張ることなく、そうでなければ当該蓋に手を加えたりすることなく、第1の蓋及び/又は第2の蓋を開閉することを意味し得る。または、無煙たばこ容器全体が単一の連続部品でない場合、第1及び第2の枢動ジョイントの一方又は両方は上述の枢動ジョイントであってもよい。
【0018】
一実施形態によれば、第1の蓋及び/又は第2の蓋には、1つ又は複数の蓋をそれぞれの閉鎖位置にラッチ方式で維持するためのラッチ機構が設けられる。これにより、蓋は、閉鎖位置に維持され得る。
【0019】
一実施形態によれば、ラッチ機構は、凹部と係合するように適合された凸部によって提供される。第1の蓋のためのラッチ機構は、凹部と係合するように適合された凸部によって提供されてもよい。凸部は、第1の仕切り室を規定する蓋又は本体に配置されてもよい。凹部は、構成に応じて、蓋又は本体の他方にそれぞれ配置されてもよい。無煙たばこ容器の円筒形状の場合、凸部及び凹部は、少なくとも部分的に円周方向に延在してもよい。したがって、第1の蓋が閉位置に向かって動かされると、凸部は、凹部内の所定の位置にスナップ嵌めされる。第2の蓋のためのラッチ機構は、同様の設計であってもよい。
【0020】
本発明の第2の態様によれば、第1の態様又はその任意の実施形態による無煙たばこ容器の製造方法が提供される。本方法は、無煙たばこ容器の本体、第1の蓋、及び第2の蓋の形状に対応する複数の金型キャビティを規定する金型を提供するステップと、複数の金型キャビティ内に材料を射出するステップと、固化した後、無煙たばこ容器を金型から排出するステップと、を含む。これにより、簡単なデザインの無煙たばこ容器を提供することができ、本発明の第3の目的を解決することができる。
【0021】
材料は、金型キャビティ内に材料を案内するように適合された1つ以上のノズルによって、複数の金型キャビティ内に射出されてもよい。材料は、射出装置によって射出することができる。材料は流体になるように溶融温度まで加熱されてもよい。冷却されると、材料は、次いで金型キャビティ内で固化する。
【0022】
一実施形態によれば、無煙たばこ容器は単一の連続部品として形成され、好ましくはプラスチック材料又はポリマー材料から作製される。これは、様々な金型キャビティが小さな通路によって相互接続される射出金型を使用することによって実現することができる。これらは、無煙たばこ容器の第1及び第2の枢動カップリングに対応することができる。固化すると、無煙たばこ容器は完全に作製される。または、無煙たばこ容器がアルミニウム、チタンなどの金属を含む材料から作製されてもよい。好ましい実施形態では、本体、第1の蓋、及び第2の蓋はすべて同じ材料から作製される。
【0023】
本発明の第3の態様によれば、金型が提供される。金型は、第1の態様又はその任意の実施形態による無煙たばこ容器の本体、第1の蓋、及び第2の蓋の形状に対応する複数の金型キャビティを規定する。これにより、本発明の第4の目的が解決される。金型は、第2の態様の方法において使用されるように適合されてもよい。
【0024】
金型は、第1の金型部品と第2の金型部品とを備えることができる。第1の金型部品は上側部品であってもよく、第2の金型部品は下側部品であってもよく、又はその逆であってもよい。第1及び第2の金型部品は無煙たばこ容器の形状に対応する金型キャビティを形成するために、一緒に押圧されるように適合されてもよい。第1の金型部品は、第1及び第2の金型部品が一緒に押圧されるときに、第2の金型部品のそれぞれの突出部を受容するように適合された複数の凹所を規定するように形状や大きさが適合され得る。凹所及び突出部は共に、無煙たばこ容器の本体、第1の蓋、及び第2の蓋に対応する金型キャビティを規定してもよい。第1及び/又は第2の金型部品は、第1及び/又は第2の枢動カップリングの形状に対応する凹所を相互接続する通路を更に規定してもよい。金型は、材料を金型キャビティ内に案内するためのノズルと接続するように適合されてもよい。金型は、固化した後に、無煙たばこ容器を排出するための1つ以上の排出ピンを更に備えてもよい。
【0025】
本発明は添付の独立請求項によって規定され、実施形態は添付の従属請求項、以下の説明、及び図面に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明は、添付の図面を参照して、以下により詳細に説明される。
図1図1は本発明の一実施形態による無煙たばこ容器の斜視図を示す。
図2a-2b】図2a及び図2bは、展開状態にあるときの、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器の斜視図を示す。
図3a-3b】図3a及び図3bは、展開状態にあるときの、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器の平面図及び底面図を示す。
図4a図4aは、展開状態にあるときの、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器の斜視図を示す。
図4b-4c】図5図4のタイロッドの詳細の概略斜視図である。
図5図5は、折り畳まれた状態にあるときの、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器の断面図を示す。
図6図6は、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器を製造する方法のフローチャートを示す。
図7図7は、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器の製造方法で使用される金型の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、本発明の好ましい実施形態が示されている添付の図面を参照して、以下でより完全に説明される。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は本開示が徹底的かつ完全であり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。図面において、同様の番号は同様の要素を指す。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器1の斜視図を示す。無煙たばこ容器1は、第1の仕切り室110を規定する本体11を備える。無煙たばこ容器1は、第1の蓋12を更に備える。第1の蓋12は第1の仕切り室110を閉鎖する閉鎖位置まで、及び閉鎖位置から、第1の枢動軸P1を中心に枢動することができるように、本体11に枢動可能に結合される。図1では、第1の蓋12が閉鎖位置にあり、それによって、本体11によって規定される第1の仕切り室110を閉鎖する。第1の蓋12はまた、第1の仕切り室110から分離された第2の仕切り室120を規定する。無煙たばこ容器1は第2の蓋13が第2の仕切り室120を閉じる閉鎖位置まで、及び閉鎖位置から第2の枢動軸P2を中心に枢動することができるように、第1の蓋12に枢動可能に結合された第2の蓋13を更に備える。図1では、第2の蓋13が閉位置にあり、それによって、第2の仕切り室120を閉じる。
【0029】
図1に更に示すように、無煙たばこ容器1は、現行の無煙たばこ容器の従来の設計と同様に、実質的に円筒形である。第1の蓋12及び第2の蓋13の両方は、円形形状に適合される。更に、無煙たばこ容器の上縁部及び下縁部はわずかに湾曲している。鋭い縁部のないこのようなデザインは衣類のポケット内で保持し、持ち運びすることをより快適にする。しかしながら、無煙たばこ容器1は、このような設計に限定されるものではなく、必要に応じて代替的な形状で提供されてもよい。
【0030】
図2a、2bは、展開状態にあるときの、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器1の斜視図を示す。展開状態とは、本体11、第1の蓋12、及び第2の蓋13が平面上に並んだ状態をいう。完全に折り畳まれた状態とは、第1の蓋12及び第2の蓋13の両方がそれぞれの閉位置にある状態、すなわち、図1に示される状態を指す。更に、図3a、3bは、前記展開状態にあるときの、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器1の平面図及び底面図を示す。
【0031】
上述のように、第1の蓋12は、第1の仕切り室110を閉鎖する閉鎖位置まで、及び閉鎖位置から、第1の枢動軸P1を中心に枢動することができるように、本体11に枢動可能に結合される。第2の蓋13は第2の仕切り室120を閉鎖する閉鎖位置まで、及び閉鎖位置から、第2の枢動軸P2を中心に枢動することができるように、第1の蓋12に枢動可能に結合される。一実施形態では無煙たばこ容器1が単一の連続部品であり、好ましくはプラスチック材料又はポリマー材料から作製される。更に、一実施形態では、第1の枢動軸P1及び第2の枢動軸P2は平行である。
【0032】
図4aは、展開状態にあるときの、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器1の斜視図を示す。図4b及び図4cは、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器1の枢動カップリング1112、1213の拡大図を示す。第1の蓋12は、第1の枢動カップリング1112によって本体11に枢動可能に連結される。第2の蓋13は、第2の枢動カップリング1213によって第1の蓋12に枢動可能に連結される。図4aに示される実施形態では、第1の枢動カップリング1112及び第2の枢動カップリング1213の両方が第1の蓋12の外側に面する側縁部123に沿って配置される。更に、第1及び第2の枢動カップリング1112、1213の両方は、曲げ可能なストリップである。曲げ可能なストリップは、本体11から第1の蓋12まで、及び第1の蓋12から第2の蓋13までそれぞれ連続的に延びる。曲げ可能なストリップの屈曲を容易にするために、所定の切れ目及び/又は折れ線を設けることができる。
【0033】
図5は、折り畳まれた状態にあるときの、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器1の断面図を示す。図示のように、無煙たばこ容器1が完全に折り畳まれた状態にあるとき、第1の仕切り室110及び第2の仕切り室120は互いに隣り合って、又は互いに上下に配置されるが、第1の蓋12によって互いに分離される。従って、未使用の無煙たばこポーション及び使用された無煙たばこポーションは、互いに接触することなく、同じ無煙たばこ容器内に保存されることができる。第1の仕切り室110及び第2の仕切り室120の両方は、実質的に円柱状の形状を有する。第1の仕切り室110は、第2の仕切り室120よりも大きい直径を有する。第1の仕切り室110はまた、垂直方向における各仕切り室の底部の中心から仕切り室を覆うそれぞれの蓋まで測定して、第2の仕切り室120よりも高い高さを有する。第1の仕切り室110の高さと第2の仕切り室120の高さとの高さ比は、約1~4であってもよい。図5に示す実施形態では、高さ比は約3,25である。第1の仕切り室110及び第2の仕切り室120のより大きな仕切り室は、使用されていない無煙たばこポーションを保管するように意図されてもよい。第1の仕切り室110及び第2の仕切り室120のより小さい仕切り室は、使用済み無煙たばこポーションを保管するために意図され得る。使用済み無煙たばこポーションを保管するためには、ユーザが使用済み無煙たばこを一時的に保管する必要があるだけであり、したがって、より小さい空間しか必要とされないので、より小さい仕切り室が好ましい場合がある。
【0034】
更に、第1の蓋12及び第2の蓋13は、これらの蓋をそれぞれの閉鎖位置にラッチ式に維持するためのラッチ機構111、121を備える。ラッチ機構は、凹部と係合するように適合された凸部によって提供されてもよい。図5に示される実施形態では、第1の蓋12は、第1の蓋12の中心に面する側面に沿って円周方向に延びる1つのそのような凹部を備える。第1の蓋12の中心に面する側面は、第1の蓋12の外側に面する側面とは反対側に配置される。本体11は、本体11の中心から外側を向く側面に沿って周方向に延びる凸部を有する。第1の蓋12の前記凹部は本体11の前記凸部を受容し、一緒に第1のラッチ機構111を形成するように適合される。代替として、本体11は凹部を備えてもよく、第1の蓋12は第1のラッチ機構を一緒に形成する凸部を備えてもよい。
【0035】
図5に示される実施形態では、第1の蓋12が第2の仕切り室120の内壁に沿って円周方向に延在する凹部を備える。第2の蓋13は、閉位置にあるときに第2の仕切り室120に収容されるように構成された第2の蓋13の壁部材の側面に沿って周方向に延びる凸部を備える。凸部は、第2の蓋13の中心から離れる方向を向いている。第1の蓋12の凹部は第2の蓋13の凸部を受容し、一緒に第2のラッチ機構121を形成するように適合される。また、第1の蓋12に凸部を設け、第2の蓋13に凹部を設けてもよい。
【0036】
更に、第1の蓋12の開放を容易にするために、本体11は、第1の蓋12の側縁にアクセスできるようにくぼみを有するように設計されてもよい。同様に、第2の蓋13の開放を容易にするために、本体11及び/又は第1の蓋12は、タブ131がアクセスされ得るようにくぼみを有するように設計され得る。
【0037】
図6は、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器1の製造方法S0のフローチャートを示す。製造方法S0は、無煙たばこ容器1の本体11、第1の蓋12、及び第2の蓋13の形状に対応する複数の金型キャビティ1021、1022、1023を規定する金型100を提供するステップS1と、複数の金型キャビティ1021、1022、1023に材料を射出し、固化した後、無煙たばこ容器1を金型100から排出するステップと、を含む。無煙たばこ容器1は、単一の連続部品として形成され、好ましくはプラスチック材料又はポリマー材料から作製される。
【0038】
図7は、本発明の一実施形態による無煙たばこ容器1の製造方法S0で使用される金型100の断面図を示す。金型100は、上側金型部品101及び下側金型部品102を備える。下側金型部品102は、上側金型部品101及び下側金型部品102が一緒に押圧されるとき、上側金型部品101のそれぞれの突出部1011、1012、1013を受容するように適合された複数の凹所1021、1022、1023を規定する形状及びサイズに適合される。凹所及び突出部は共に、無煙たばこ容器1の本体11、第1の蓋12、及び第2の蓋13に対応する金型キャビティを規定する。ノズル1014は、材料を金型キャビティ内に案内する。無煙たばこ容器1が固化すると、無煙たばこ容器1は排出ピン1024によって排出される。好ましくは、使用される材料がプラスチック材料又はポリマー材料である。
【0039】
図面及び明細書において、本発明の好ましい実施形態及び実施例が開示されており、特定の用語が使用されているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、制限を目的とするものではなく、本発明の範囲が以下の特許請求の範囲に記載されている。
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図4c
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無煙たばこ容器(1)であって、
第1の仕切り室(110)を規定する本体(11)と、
該本体(11)に枢動可能に結合された第1の蓋(12)であって、第1の仕切り室(110)を閉鎖する閉鎖位置へ、及び該閉鎖位置から第1の枢動軸(P1)の周りを枢動可能である、前記第1の仕切り室(110)から分離された第2の仕切り室(120)を規定する、第1の蓋(12)と、
該第1の蓋(12)に枢動可能に連結された第2の蓋(13)であって、前記第2の仕切り室(120)を閉じる閉鎖位置へ、及び該閉鎖位置から第2の枢動軸(P2)の周りを枢動可能である、第2の蓋(13)と、を備え、
前記無煙たばこ容器(1)は、好ましくはプラスチック材料又はポリマー材料から作られた単一の連続部品である、無煙たばこ容器(1)。
【請求項2】
前記第1の枢動軸(P1)と前記第2の枢動軸(P2)とは平行である、請求項1に記載の無煙たばこ容器(1)。
【請求項3】
前記第1の蓋(12)は第1の枢動カップリング(1112)によって前記本体(11)に枢動可能に連結され、前記第2の蓋(13)は第2の枢動カップリング(1213)によって前記第1の蓋(12)に枢動可能に連結され、前記第1の枢動カップリング(1112)及び/又は前記第2の枢動カップリング(1213)は前記第1の蓋(12)の外側に面する側縁部(123)に沿って配置される、請求項1又は2に記載の無煙たばこ容器(1)。
【請求項4】
前記第1の枢動カップリング(1112)及び第2の枢動カップリング(1213)は、前記第1の蓋(12)の外側に面する側縁部(123)の両側に配置される、請求項3に記載の無煙たばこ容器(1)。
【請求項5】
前記第1の枢動カップリング(1112)及び/又は第2の枢動カップリング(1213)は曲げ可能なストリップである、請求項に記載の無煙たばこ容器(1)。
【請求項6】
前記第1の蓋及び/又は前記第2の蓋(12、13)は、1つ又は複数の蓋(12、13)をそれぞれの閉鎖位置にラッチ方式で維持するためのラッチ機構(111、121)を備える、請求項1又は2に記載の無煙たばこ容器(1)。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の無煙たばこ容器(1)の製造方法(S0)であって、
前記無煙たばこ容器(1)の本体(11)、第1の蓋(12)及び第2の蓋(13)の形状に対応する複数の金型キャビティ(1021、1022、1023)を規定する金型(100)を提供するステップ(S1)と、
複数の金型キャビティ(1021、1022、1023)に材料を射出するステップと、
固化した後、金型(100)から無煙たばこ容器(1)を排出するステップと、
を含む製造方法(S0)。
押し出す。
【請求項8】
前記無煙たばこ容器(1)は、単一の連続部品として、好ましくはプラスチック材料又はポリマー材料から形成される、請求項7に記載の製造方法(S0)。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の無煙たばこ容器(1)の本体(11)、第1の蓋(12)及び第2の蓋(13)の形状に対応する複数の金型キャビティ(1021、1022、1023)を規定する金型(100)。
【国際調査報告】