(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-08
(54)【発明の名称】ガスを浄化するための装置
(51)【国際特許分類】
B01D 53/26 20060101AFI20240426BHJP
F24F 3/14 20060101ALI20240426BHJP
F24F 1/0083 20190101ALI20240426BHJP
F24F 1/0358 20190101ALI20240426BHJP
F24F 8/108 20210101ALI20240426BHJP
【FI】
B01D53/26 230
F24F3/14
F24F1/0083
F24F1/0358
F24F8/108 310
F24F8/108 210
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023572781
(86)(22)【出願日】2022-05-24
(85)【翻訳文提出日】2023-11-24
(86)【国際出願番号】 EP2022064048
(87)【国際公開番号】W WO2022253637
(87)【国際公開日】2022-12-08
(32)【優先日】2021-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593074329
【氏名又は名称】アトラス コプコ エアーパワー,ナームローゼ フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】ATLAS COPCO AIRPOWER,naamloze vennootschap
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】フェルトリースト ダニー エティエンヌ エイ
【テーマコード(参考)】
3L053
4D052
【Fターム(参考)】
3L053BC03
3L053BD04
4D052AA08
4D052CE00
4D052FA01
4D052FA03
(57)【要約】
ガスを浄化するための装置であって、装置(1)は、浄化されるガスのための入口(3)及び浄化されたガスのための出口(4)を有する容器(2)を実質的に備え、容器(2)内には、スタック(7)を形成するように、2又は3以上の浄化剤の積み重ねられたブロック(6)が配置されており、
積み重ねられたブロック(6)の間にはシール(8)が配置され、ブロック(6)は、
-ブロック(6)を貫通して延びる要素(29)、及び/又は
-ブロック(6)のスタック(7)の周りに配置された、弾性がない又は可撓性の材料で作られている筐体(20)、及び/又は
-シール(8)がブロック(6)に接着されること、
によって保持される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを浄化するための装置であって、前記装置(1)は、浄化されるガスのための入口(3)及び浄化されたガスのための出口(4)を有する容器(2)を実質的に備え、前記容器(2)内には、スタック(7)を形成するように、2又は3以上の浄化剤の積み重ねられたブロック(6)が配置されており、
前記積み重ねられたブロック(6)の間にはシール(8)が配置され、前記ブロック(6)は、
-前記ブロック(6)を貫通して延びる要素(29)、及び/又は
-前記ブロック(6)のスタック(7)の周りに配置された、弾性がない又は可撓性の材料で作られている筐体(20)、及び/又は
-前記シール(8)が前記ブロック(6)に接着されること、
によって保持されることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記要素(29)は、前記ブロック(6)を貫通して配置されたワイヤー(30)である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記要素(29)は、ロッド(31)である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ロッド(31)の両端には、ナット(32)などが設けられ、2つの前記ナット(32)の間で前記ブロック(6)をクランプするようになっている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ロッド(31)の一端には、前記ブロック(6)のための止め具(33)又は当接部が設けられており、前記止め具(33)又は当接部は、ガス透過性である、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記ロッド(31)の他端にはナット(32)などが設けられている、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
ばね要素(34)が前記ナット(32)と前記ブロック(6)との間に配置されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記筐体(20)は、前記ブロック(6)の周りに一緒に固定することができる1又は2以上の部分(21a、21b)で構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記部分(21a、21b)は、クリック止めシステム(22)又はボルトなどによって互いに固定することができる、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記筐体(20)は、前記ブロック(6)の周りに配置されたホース(23)又は管体で構成され、前記ホース(23)又は管体の両端(24)には、エンドキャップ(25)又はカバーが取り付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記筐体(20)は、金属又はプラスチックで作られている、又は前記筐体(20)は、格子又はメッシュ材で構成されている、請求項8から10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記筐体(20)は、複数の部分(26)で構成され、各構成要素(26)は、2つの連続するブロック(6)にはめ込むことができるクランプシステムを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記筐体(20)は、前記ブロック(6)の周りに塗布されるコーティング(27)である、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記シール(8)は、積み重ねられた前記ブロック(6)の周縁(10)に広がっており、前記シール(8)は、シリンダジャケット(11)で構成され、前記シリンダジャケット(11)は、前記ブロック(6)の周縁(10)上に配置され、前記シリンダジャケット(11)の内側に取り付けられ、内側に向いて前記ブロック(6)の間に延びている2つのV字形に配置されたリップ(12)を含み、前記シリンダシェル(11)の自由縁部(13)は、前記ブロック(6)から離れるように開いている、請求項1から13のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
前記ブロック(6)のスタック(7)の最も外側のブロック(6)は、自由な周縁(10)上にエンドシール(9)を備え、前記エンドシール(9)は、それぞれの前記周縁(10)上を摺動するV字形シールとして設計されており、前記エンドシール(9)の第1の脚部(14)は、最も外側の前記ブロック(6)の軸方向上面(15)に押し付けられ、一方で、前記エンドシール(9)の第2の脚部(16)は、前記ブロック(6)の半径方向外壁(17)に押し付けられるようになっており、前記エンドシール(9)は、前記2つの脚部(14、16)が互いに接続される突出部(18)を備え、前記第2の脚部(16)の自由端(19)は、ブロックから離れるように開いている、請求項1から14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
前記ブロック(6)のスタック(7)は、端部に入口要素(35)及び出口要素(36)を備え、前記入口要素(35)には、以下の構成要素、
-入口フィルター
-空気分配器
-シール
-1又は2以上のフラップ又はバルブ
-消音器
-ばね
-スペーサー
-水分離器
のうちの1又は2以上が設けられており、
前記出口要素(36)には、以下の構成要素、
-排気フィルター
-空気分配器
-シール
-1又は2以上のフラップ又はバルブ
-消音器
-ばね
-スペーサー
のうちの1又は2以上が設けられている、請求項1から15のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
前記ばね要素(34)は、前記入口要素(35)又は前記出口要素(36)に統合されている、請求項7及び16に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスを浄化するための装置に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、浄化されるガスのための入口と浄化されたガスのための出口とを有する容器を備えるガスを浄化するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ここで「ガスを浄化する」という用語は、ガスが、他のガス、液体又は他の物質から浄化されることを意味し、この他のガス、液体又は他の物質は浄化されるガスから除去される。
【0004】
浄化剤は、容器に入れられている。
【0005】
この浄化剤は、例えば顆粒、又は例えば1又は2以上のブロックの形態の構造物質などの、様々な形態をとることができる。これらは、通常、積み重ねられている。
【0006】
浄化剤は、例えば、デシカントとも呼ばれる乾燥剤とすることができ、浄化されるガスが乾燥され、それによって水蒸気が乾燥剤によってガスから分離されることになる。このことは、伝統的に、例えば、圧縮機からの圧縮ガスで起こり、圧縮ガスは、ユーザに送られる前に水分が除去する必要がある。
【0007】
伝統的に、浄化剤又は乾燥剤のブロックは、内部にブロックが積み重ねられる容器の形状と相補的な形状を有する。
【0008】
ブロックは、浄化されるガスが流れることができる空洞、流路などを有する。
【0009】
国際公開第2017/035607号では、このようなブロックは、積み重ねられると、2つのブロックが積み重ねられる位置でブロックの周囲に配置されたシールを使用して、互いの上に固定され、シールは、ブロックの間に延びる内向きに突出するリップを有する。
【0010】
シールは連続する2つのブロックを互いにしっかり固定し、突出するリップはブロックを互いに離間させる。
【0011】
異なるブロックの上述の空洞又は流路などの幾何形状及び位置が異なるため、一方のブロックが他方のブロックの流路を閉じることができないように、ブロックは互いに離間させておく必要がある。
【0012】
ブロックの周囲には熱収縮チューブが配置され、これはブロックのスタックの周壁の全周に適用され、ブロックが積み重ねられたままであることを保証する。
【0013】
その結果、1つのモジュール、いわゆる「カートリッジ」が形成され、これは容器に簡単に入れることができ、このことは組み立て及びメンテナンスを大幅に簡素化することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、浄化剤のブロックを積み重ねて固定する上述の方法の代替案を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、ガスを浄化するための装置を対象とし、装置は、浄化されるガスのための入口及び浄化されたガスのための出口を有する容器を実質的に備え、容器内には、スタックを形成するように、2又は3以上の浄化剤の積み重ねられたブロックが配置されており、
積み重ねられたブロックの間にはシールが配置され、ブロックは、
-ブロックを貫通して延びる要素、及び/又は
-ブロックのスタックの周りに配置された、弾性がない又は可撓性の材料で作られている筐体、及び/又はげん
-シールがブロックに接着されること、
によって保持される。
【0017】
上記の3つの選択肢は、熱収縮チューブ及びシールからなる既知の解決策に代わるものを提供する。
【0018】
利点は、熱収縮チューブの使用に伴う欠点、例えば装着後の収縮チューブの結合不良が回避されることである。
【0019】
さらなる利点は、上述の選択肢により、ブロックのスタック又は「カートリッジ」に他の機能を統合できることである。
【0020】
上述の3つの選択肢は、以下で説明するように、異なる方法で実行することができる。
【0021】
従って、本発明の好ましい特徴は、ブロックのスタックがその端部に入口要素及び出口要素を備えることに関連し、入口要素には、以下の構成要素、
-入口フィルター
-空気分配器
-シール
-1又は2つ以上のフラップ又はバルブ
-消音器
-ばね
-スペーサー
-水分離器
のうちの1又は2以上が設けられており、
出口要素には、以下の構成要素、
-排気フィルター
-空気分配器
-シール
-1又は2以上のバルブ又はバルブ
-消音器
-ばね
-スペーサー
のうちの1又は2以上が設けられる。
【0022】
このブロックのスタックの異なる機能及び構成要素の広範囲にわたる統合に起因して、装置、詳細には容器の組み立てが非常に簡単になる。
【0023】
また、メンテナンス及び可能性のある修理は、よりスムーズかつ効率的に行われることになる。
【0024】
好ましい実施形態では、上述のシールは、積み重ねられたブロックの周縁に広がり、シールは、シリンダジャケットで構成され、シリンダジャケットは、ブロックの周縁上に配置され、シリンダジャケットの内側に取り付けられ、内側に向いてブロックの間に延びている2つのV字形に配置されるリップを含み、シリンダシェルの自由縁部はブロックから離れるように開いている。
【0025】
利点は、自由縁部が容器の内壁又は筐体の内壁と接触することができ、漏れを防ぐシールが提供されることである。
【0026】
V字形リップは、ブロックが相互間隔に維持されるのを保証する。
【0027】
本発明の特徴をより良く示すために、本発明によるガスを浄化するための装置の好ましい実施形態は、添付図面を参照しながら、例示的に非限定的に以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図3】
図1の線III-IIIに沿った
図1の容器の断面を示す。
【
図10】
図2のブロックのスタックの変形例を示す。
【
図11】
図2のブロックのスタックの変形例を示す。
【
図12】
図2のブロックのスタックの変形例を示す。
【
図13】
図2のブロックのスタックの変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、本発明によるガスを浄化するための装置1を概略的に示し、装置1は、浄化されるガスの入口3及び浄化されたガスの出口4を有する容器2を備える。
【0030】
この場合、容器2は円筒形であるが、もちろんこれは本発明では必須ではない。容器は、例えばビーム形とすることもでき、四角形の断面を有する。
【0031】
また、装置1に関して、容量を大きくするために複数の容器2を設けること、又は浄化剤が再生可能である場合、容器2を交互に浄化及び再生できるようにすることも可能である。
【0032】
図示の例では、装置1は、より具体的には、圧縮ガスを乾燥させるための、すなわち、圧縮機5が発生源の浄化される圧縮ガスから水分を除去するための乾燥器であるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0033】
装置1は、他のガスで汚染されたガスを、そこから汚染ガスを分離することによって浄化するために使用できることも明らかであろう。
【0034】
実際、「ガスを浄化する」とは、本明細書では非常に一般的に、ガスが、別のガス、液体、又は別の物質から浄化されることを意味し、別のガス、液体、又は別の物質は、浄化されるガスから抽出される。
【0035】
図2の断面から分かるように、容器2内には浄化剤のブロック6が複数配置されている。
【0036】
この場合、浄化剤はデシカントとも呼ばれる乾燥剤である。
【0037】
図2及び3から分かるように、ブロック6は、容器2の形状と相補的な円筒形である。
【0038】
この場合、このようなブロック6は3つあるが、3つより少ない場合又はそれよりも多い場合もある。
【0039】
ブロック6は積み重ねられてスタック7を形成する。
【0040】
本発明によれば、積み重ねられたブロック6の間にはシール8が配置されている。
【0041】
換言すれば、シール8は、積み重ねられた各2つのブロック6の間に配置されている。
【0042】
また、いわゆるエンドシール9は、スタック7の最も外側の両ブロック6に配置されている。
【0043】
図4及び5には、シール8とエンドシール9の例が示されている。
【0044】
図4に示すような上述のシール8は、積み重ねられたブロック6の周縁10に広がる。
【0045】
シール8は、シリンダジャケット11で構成されており、シリンダジャケット11は、ブロック6の周縁10上に配置されており、シリンダジャケット11の内側に取り付けられ、内側に向いてブロック6の間に延びている2つのV字形に配置されたリップ12を含む。
【0046】
これらのリップ12は、ブロック6が互いに接触しないことを保証することになる。ブロック6が互いに接触することに起因して、ブロック6に設けられた流路及び開口部などが閉塞されないことを保証することが重要である。
【0047】
加えて、シリンダジャケット11の自由縁部13は、ブロック6及びV字形リップ12から離れて、すなわち外向きに開いて折り曲げられている。
【0048】
ブロック6のスタック7の最も外側のブロック6の自由周縁10に設けられるエンドシール9は、それぞれの周縁10上を摺動するV字形シールとして設計され、これらすべては、エンドシール9の第1の脚部14が最も外側のブロック6の軸方向上面15に押し付けられ、一方で、エンドシール9の第2の脚部16がブロック6の半径方向外壁17に押し付けられるようになっている。
【0049】
エンドシール9は、2つの脚部14、16が互いに接続される突出部18を備える。この場合、この突出部18はローブ形である。
【0050】
上述のシール8と同様に、第2の脚部16の自由端19は、ブロック6から離れて開いて折り曲げられている。
【0051】
本発明によれば、各ブロック6は一緒に保持される。
【0052】
「一緒に保持される」とは、本明細書では、全体が一体となっており、従って全体として扱うことができることを意味する。
【0053】
図2及び3の例では、これは、ブロック6のスタック7の周りに配置される弾性がない又は可撓性の材料で作られている筐体20によって行われる。
【0054】
この場合、筐体20は、ブロック6の周りで互いに固定することができる2つの部分21a、21bを備える。
【0055】
筐体20は、金属又はプラスチックで作ることができる、又は、筐体20は、格子又はメッシュ材で構成することができる。
【0056】
図3に概略的に示すように、部分21a、21bは、クリック止め(click)システム22によって互いに取り付けられる。
【0057】
もちろん、3以上の部分21a、21bが存在すること、又は、筐体20が、1つのクリック止めシステム22だけでブロック6の周りに配置することができる一体部分からなることも可能である。
【0058】
クリック止めシステム22の代わりに、部分21a、21bを一緒に固定するためにボルト又はねじ又は他の締結手段を使用することも可能である。
【0059】
シール8及びエンドシール9の上述の開いた縁部13、19は、筐体20に接触することになる。
【0060】
これは、ガスのシールを提供することになり、ガスは、逃げることができず、スタック7全体を通って流れるように強いられる。
【0061】
装置1の動作は非常に簡単であり、以下の通りである。
【0062】
圧縮機5で圧縮された空気は、装置1の入口3から容器2に入り、ブロックのスタックを通って流れることになる。
【0063】
乾燥剤のブロック6は圧縮ガスから水分を抽出することになる。
【0064】
シール8及びエンドシール9は、ガスがブロック6のスタック7を完全に流れることなく逃げて出口4に達するのを防ぐ。
【0065】
ガスがブロック6のスタック7を通過すると、水分が除去されることになり、今度は乾燥されたガスが、出口4を介して容器2及び装置1から出ることができる。
【0066】
図1から5に示した例は、ブロック6を一緒にする1つの可能性に過ぎない。
【0067】
図6a及び6bは、
図2の変形例を示しており、この場合、筐体20は、ブロック6の周りに配置される管体23、ダクト又はパイプで構成される。
【0068】
ブロック6は、本明細書では、筐体20の周囲に緩く、又は接着剤又はシールペーストを用いて取り付けることができる。
【0069】
管体23、ダクト又はパイプの両方の開口端24には、エンドキャップ25又はカバーが設けられている。
【0070】
これらのエンドキャップ25は、ガス透過性材料で作られている。
【0071】
図7において、筐体20は、異なる部品26から構成されており、各部品26は、2つの連続するブロック6にクリック止めすることができるクランプシステムを備える。
【0072】
図7に示すように、各部品26はブロック6の周りに配置されたリングである。
【0073】
例えば、クランプシステムは、ブロック6を貫通するピンを備えることができる。
【0074】
あるいは、クランプシステムは、ブロックにこの目的のために設けられた溝に嵌合するリブ形の隆起部を備えることもできる。
【0075】
部品26の数は、ブロック6の数から1を差し引いた数に等しい。
【0076】
図8は、筐体20がブロック6の周りに塗布されたコーティング27に関係する変形例を示す。
【0077】
ここで、コーティング27は、強固な筐体20が得られるようなものである。
【0078】
可能性のあるコーティング27は、例えばPUコーティングである。しかしながら、PUコーティングと同等の圧力、振動及び衝撃に対する耐性を有する、及び/又はPUコーティングと同等の引張接接着性及び密封特性を有する何らかの他のコーティングが適切である。
【0079】
図9、10及び11は、ブロック6を貫通して延びる要素29によってブロックが一緒に保持される変形例を示す。
【0080】
図9では、この要素29はブロック6を貫通して配置されたワイヤー30である。
【0081】
詳細には、ワイヤー30の両端は、ブロック6のスタック7を貫通して配置され、その後、両端が結ばれる。
【0082】
一方、
図10及び11では、要素29はロッド31である。
【0083】
図10では、ブロック6を貫通して配置されたロッド31は、その両端にナット32などが設けられており、これら2つのナット32の間でブロック6をクランプするようになっている。
【0084】
図11では、ロッド31の一端、この場合は下端に、ブロック用の止め具33又は当接部が設けられており、この止め具33又は当接部はガス透過性である。
【0085】
また、この場合、ロッド31の他端は、ナット32などを備える。
【0086】
図11から分かるように、ナット32とブロック6との間にはバネ要素34が配置されている。
【0087】
バネ要素34は、ブロック6に張力又は圧力を与えることになり、ブロック6は互いに押し付けられ、空気速度又は他の影響に起因して動くことができないようになっている。
【0088】
また、バネ要素34は、湿気の吸着の結果として、ブロック6が膨張することを可能にすることになる。
【0089】
最後に、
図12は、ブロック6を一緒に保つためにシール8がブロック6に接着されている変形例を示す。
【0090】
換言すれば、ブロック6のスタック7の周りに筐体20が配置されていない、ブロック6のスタック7を貫通して要素29が配置されていない、又はブロック6のスタック7の周りに熱収縮チューブが配置されていない。
【0091】
別の代替実施形態は、接着剤の代わりに、例えばダクトテープのような、接着剤及び強力テープを用いてブロック6を互いに接続することに関するものであり、これは、連続する2つのブロック間でブロック6の周りに接着され、随意的にブロック6の全周囲に保護物として適用される。
【0092】
【0093】
ブロック6のスタック7は、その両端に、容器2の入口3付近の入口要素35及び容器2の出口4付近の出口要素36が設けられている。
【0094】
入口要素ト35には、以下の構成要素、
-入口フィルター
-空気分配器
-シール
-1又は2以上のフラップ又はバルブ
-消音器
-ばね
-スペーサー
-水分離器。
のうちの1又は2以上が設けられている。
【0095】
これらの構成要素のすべてを入口要素35にグループ化し、その後、ブロック6のスタック7に統合することで、装置1の組み立て、設置、メンテナンス、修理が大幅に簡素化される。
【0096】
同様に、出口要素36には、以下の構成要素、
-排気フィルター
-空気分配器
-シール
-1又は2以上のフラップ又はバルブ
-消音器
-ばね
-スペーサー。
のうちの1又は2以上が設けられている。
【0097】
例えば、上述のバネ要素34は、入口要素35又は出口要素36に組み込むこともできる。
【0098】
入口要素34及び出口要素35は、
図6から12の実施形態でも使用できることは明らかであろう。
【0099】
本発明は、例示的に説明され、図示された実施形態に限定されるものではなく、本発明によるガス浄化装置は、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な形状及びサイズで実現することができる。
【符号の説明】
【0100】
1 装置
2 容器
3 入口
4 出口
6 ブロック
7 スタック
8 シール
20 筐体
29 要素
【手続補正書】
【提出日】2023-11-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを浄化するための装置であって、前記装置(1)は、浄化されるガスのための入口(3)及び浄化されたガスのための出口(4)を有する容器(2)を実質的に備え、前記容器(2)内には、スタック(7)を形成するように積み重ねられた、2又は3以上の浄化剤のブロック(6)が配置されており、
前記積み重ねられたブロック(6)の間にはシール(8)が配置され、前記ブロック(6)は、
-前記ブロック(6)を貫通して延びる要素(29)、及び/又は
-前記ブロック(6)のスタック(7)の周りに配置された、弾性がない又は可撓性の材料で作られている筐体(20)、及び/又は
-前記シール(8)が前記ブロック(6)に接着されること、
によって保持され、
前記筐体(20)は、前記ブロック(6)の周りに一緒に固定することができる1又は2以上の部分(21a、21b)を備え、前記部分(21a、21b)は、クリック止めシステム(22)又はボルトなどによって互いに固定することができる、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記要素(29)は、前記ブロック(6)を貫通して配置されたワイヤー(30)である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記要素(29)は、ロッド(31)である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ロッド(31)の両端には、ナット(32)などが設けられ、2つの前記ナット(32)の間で前記ブロック(6)をクランプするようになっている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ロッド(31)の一端には、前記ブロック(6)のための止め具(33)又は当接部が設けられており、前記止め具(33)又は当接部は、ガス透過性である、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記ロッド(31)の他端にはナット(32)などが設けられている、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
ばね要素(34)が前記ナット(32)と前記ブロック(6)との間に配置されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記筐体(20)は、前記ブロック(6)の周りに配置されたホース(23)又は管体で構成され、前記ホース(23)又は管体の両端(24)には、エンドキャップ(25)又はカバーが取り付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記筐体(20)は、金属又はプラスチックで作られている、又は前記筐体(20)は、格子又はメッシュ材で構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記筐体(20)は、複数の部分(26)で構成され、各構成要素(26)は、2つの連続するブロック(6)にはめ込むことができるクランプシステムを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記筐体(20)は、前記ブロック(6)の周りに塗布されるコーティング(27)である、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記シール(8)は、積み重ねられた前記ブロック(6)の周縁(10)に広がっており、前記シール(8)は、シリンダジャケット(11)で構成され、前記シリンダジャケット(11)は、前記ブロック(6)の周縁(10)上に配置され、前記シリンダジャケット(11)の内側に取り付けられ、内側に向いて前記ブロック(6)の間に延びている2つのV字形に配置されたリップ(12)を含み、前記シリンダシェル(11)の自由縁部(13)は、前記ブロック(6)から離れるように開いている、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記ブロック(6)のスタック(7)の最も外側のブロック(6)は、自由な周縁(10)上にエンドシール(9)を備え、前記エンドシール(9)は、それぞれの前記周縁(10)上を摺動するV字形シールとして設計されており、前記エンドシール(9)の第1の脚部(14)は、最も外側の前記ブロック(6)の軸方向上面(15)に押し付けられ、一方で、前記エンドシール(9)の第2の脚部(16)は、前記ブロック(6)の半径方向外壁(17)に押し付けられるようになっており、前記エンドシール(9)は、前記2つの脚部(14、16)が互いに接続される突出部(18)を備え、前記第2の脚部(16)の自由端(19)は、ブロックから離れるように開いている、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記ブロック(6)のスタック(7)は、端部に入口要素(35)及び出口要素(36)を備え、前記入口要素(35)には、以下の構成要素、
-入口フィルター
-空気分配器
-シール
-1又は2以上のフラップ又はバルブ
-消音器
-ばね
-スペーサー
-水分離器
のうちの1又は2以上が設けられており、
前記出口要素(36)には、以下の構成要素、
-排気フィルター
-空気分配器
-シール
-1又は2以上のフラップ又はバルブ
-消音器
-ばね
-スペーサー
のうちの1又は2以上が設けられている、請求項1から13のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
前記ばね要素(34)は、前記入口要素(35)又は前記出口要素(36)に統合されている、請求項7を引用する請求項14に記載の装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】